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特表2023-519624車両のライダーセンサのキャリブレーション解除を認識するための方法
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  • 特表-車両のライダーセンサのキャリブレーション解除を認識するための方法 図1
  • 特表-車両のライダーセンサのキャリブレーション解除を認識するための方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-11
(54)【発明の名称】車両のライダーセンサのキャリブレーション解除を認識するための方法
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/497 20060101AFI20230501BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20230501BHJP
   G01S 17/42 20060101ALI20230501BHJP
   G01S 17/931 20200101ALN20230501BHJP
【FI】
G01S7/497
G08G1/16 C
G01S17/42
G01S17/931
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022560226
(86)(22)【出願日】2021-02-19
(85)【翻訳文提出日】2022-10-03
(86)【国際出願番号】 EP2021054202
(87)【国際公開番号】W WO2021197709
(87)【国際公開日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】102020109374.8
(32)【優先日】2020-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102020007645.9
(32)【優先日】2020-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598051819
【氏名又は名称】メルセデス・ベンツ グループ アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Mercedes-Benz Group AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 120,70372 Stuttgart,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100176946
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 智恵
(74)【代理人】
【識別番号】110003649
【氏名又は名称】弁理士法人真田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コベッツ クリスチャン
【テーマコード(参考)】
5H181
5J084
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181CC03
5H181CC14
5J084AA04
5J084AB16
5J084AC02
5J084BA03
5J084EA08
(57)【要約】
本発明は、車両(1)のライダーセンサ(2)のキャリブレーション解除を認識するための方法に関する。本発明によれば、基準測定はライダーセンサ(2)を使用して実行され、基準測定では、少なくとも1つの予め設定された走査面にレーザ光線を送出することにより、少なくとも1本のライン(S1、S2、S3)が車道面(FB)上に投影され、車両(1)に対する少なくとも1本のライン(S1、S2、S3)の位置が算出される。より後の時点で、検証測定が実行され、検証測定では、少なくとも1つの予め設定された走査面にレーザ光線を送出することにより、少なくとも1本のライン(S1′、S2′、S3′)が車道面(FB)上に投影され、車両(1)に対する少なくとも1本のライン(S1′、S2′、S3′)の位置が算出される。算出された位置は、相互に比較される。その比較により、基準測定及び検証測定により算出された位置が相互に所定の量を超えて変位していることが示された場合、ライダーセンサ(2)の劣化が推定される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(1)のライダーセンサ(2)のキャリブレーション解除を認識するための方法であって、
-基準測定は、前記ライダーセンサ(2)を使用して実行され、前記基準測定では、レーザ光線を少なくとも1つの予め設定された走査面に送出することにより、少なくとも1本のライン(S1、S2、S3)が車道面(FB)上に投影され、前記車両(1)に対する前記少なくとも1本のライン(S1、S2、S3)の位置が算出され、
-前記検証測定は、前記ライダーセンサ(2)を使用してより後の時点で実行され、前記検証測定では、前記レーザ光線を前記少なくとも1つの予め設定された走査面に送出することにより、少なくとも1本のライン(S1′、S2′、S3′)が前記車道面(FB)上に投影され、前記車両(1)に対する前記少なくとも1本のライン(S1′、S2′、S3′)の位置が算出され、
-前記基準測定中及び前記検証測定中に算出された前記位置が相互に所定の量を超えて変位していることが確認される場合、前記ライダーセンサ(2)の劣化が推定される
ことを特徴とする、車両のライダーセンサのキャリブレーション解除を認識するための方法。
【請求項2】
前記車道面上に投影された前記ラインの前記位置を算出するために、各前記ラインと前記車両との間の距離が算出される
ことを特徴とする、請求項1に記載の車両のライダーセンサのキャリブレーション解除を認識するための方法。
【請求項3】
前記基準測定及び検証測定は、同じ車両位置で実行される
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の車両のライダーセンサのキャリブレーション解除を認識するための方法。
【請求項4】
前記基準測定及び検証測定は、車両が静止しているときに実行され、前記基準測定は、前記車両が駐車しているときに実行され、前記検証測定は、前記車両がその後再度発進するときに実行される
ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両のライダーセンサのキャリブレーション解除を認識するための方法。
【請求項5】
前記基準測定及び検証測定のそれぞれの間、1本以上のライン(S1、S2、S3又はS1′、S2′、S3′)が前記車道面(FB)上に投影され、前記基準測定中に前記車道面(FB)上に投影された前記ライン(S1、S2、S3)は、基準パターン(RM)を形成し、前記検証測定中に前記車道面(FB)上に投影された前記ライン(S1′、S2′、S3′)は、検証パターン(M)を形成し、前記基準測定によって算出された前記位置と前記検証測定によって算出された前記位置との間の前記変位は、前記基準パターン(RM)を前記検証パターン(M)と比較することによって算出される
ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の車両のライダーセンサのキャリブレーション解除を認識するための方法。
【請求項6】
前記ライン(S1、S2、S3)(S1′、S2′、S3′)は、前記ライダーセンサ(2)の、積層配置された複数のレーザを使用して生成される
ことを特徴とする、請求項5に記載の車両のライダーセンサのキャリブレーション解除を認識するための方法。
【請求項7】
自動化された、特に高度に自動化された又は無人の車両(1)で使用される
ことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の車両のライダーセンサのキャリブレーション解除を認識するための方法。
【請求項8】
前記ライダーセンサ(2)のキャリブレーション解除が認識された場合、前記自動化された、特に前記高度に自動化された又は前記無人の車両(1)は、停止される及び/又はブロックされる
ことを特徴とする、請求項7に記載の車両のライダーセンサのキャリブレーション解除を認識するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載のカメラを使用して車両のライダーセンサをキャリブレーションするための方法に関する。
【0002】
更に、本発明は、このような方法の使用に関する。
【背景技術】
【0003】
独国特許第10 2005 037 094(B3)号から、2つのセンサチャネルを備える距離測定用センサをキャリブレーションするための方法が公知であり、そのセンサの放射は、ローブ状である。
当該方法は、以下の、
-センサを使用してセンサチャネルの放射ローブをキャリブレーション面上に送出する工程と、
-ビデオシステムのカメラを使用して放射ローブを検知する工程と、
-前記カメラの画像座標において放射ローブの第1の代表値を算出する工程と、
-前記センサ及び前記カメラを基準にしてキャリブレーション面の位置を変更する工程と、
-前記カメラを用いて放射ローブを検知する工程と、
-前記カメラの画像座標において放射ローブの第2の代表値を算出する工程と、
-別のセンサチャネルに関して上記工程を繰り返す工程と、
-前記送出された放射ローブのローブ軸線をセンサ座標において直線としてモデル化する工程と、
-前記モデル化された直線をセンサ座標からカメラの画像座標へと変換する工程と、
-前記直線を各センサチャネルについて画像座標において算出された代表値と比較する工程と、
-前記モデル化された直線の複数の代表値からのあり得る偏差を補正するためのキャリブレーション関数を算出する工程と、を含む。
前記センサは、発光及び光吸収を使用するライダーシステム又はライダーセンサである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、背景技術と比較して改良された、車両のライダーセンサをキャリブレーションするための方法及びそのような方法の使用を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本目的は、本発明によれば、請求項1に特定された特徴を有する方法によって解決され、また請求項7に特定された特徴を有する使用によって解決される。
【0006】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
【0007】
車両のライダーセンサをキャリブレーションするための一方法では、ライダーセンサを使用して、レーザ光線は、車道面に送出され、ライダーセンサを使用して、ライダーセンサへと反射して戻ったレーザ光線として検出される。
【0008】
本発明によれば、ライダーセンサを使用して、キャリブレーションされた状態で基準測定が実行される。その場合、レーザ光線は、少なくとも1つの予め設定された走査面に送出され、これにより、少なくとも1本のラインが車道面上に投影される。反射して戻ったレーザ光線を検出することによって、車両を基準とするこの少なくとも1本のラインの位置が算出され、後の評価のために保存される。より後の時点で、基準測定が実行される。基準測定時、レーザ光線は、同様に少なくとも1つの予め設定された走査面に送出され、これにより、少なくとも1本のラインが車道面上に投影される。反射して戻ったレーザ光線が検出されることによって、車両を基準とするこの少なくとも1本のラインの位置が算出される。次いで、基準測定時及び検証測定時に算出された位置が相互に変位していないかを点検する。所定の量を超えた変位が確認された場合、ライダーセンサの劣化が推定される。
【0009】
車道上に投影されたラインの位置の算出は、有利には、各ラインと車両との間の距離の算出に基づく。
【0010】
ライダーセンサを使用するには、同一のキャリブレーションが必要となる。ライダーセンサを使用して収集されたデータにより動作する車両システム、例えば、自動化された、特に高度に自動化された又は自律の又は無人の運転操作を実施するための車両システムを迅速に利用可能にするには、ライダーセンサがまだキャリブレーションされているかどうかを迅速に点検することが極めて有利である。本方法を使用して、このような特に迅速かつ同時に高信頼の点検は、低コストで実現可能である。
【0011】
本方法の可能な実施形態では、基準測定及び検証測定が同じ場所で、すなわち、同じ車両位置で実行されるときにのみ変位が算出される。車道の湾曲のために、車道面上に投影されたラインは歪んでいることがある。基準測定及び検証測定が同じ場所で行われる場合、車道面上に投影されたラインは、同様に歪められる。これによって、車道の湾曲により引き起こされる測定誤差を防止することができる。
【0012】
本方法の可能な別の実施形態では、基準測定及び検証測定は、車両の静止中に実行される。例えば、車両の駐車時に基準測定が実行され、その後の車両発進時に検証測定が実行される。それにより、駐車中、又は基準測定の実行と検証測定の実行との間に、センサのキャリブレーション解除(Dekalibrierung)につながったイベントが発生したかどうかを確認することができる。このようなイベントは、例えば、車両の積載荷重の変化若しくは車両内の重量配分の変化、又はタイヤの交換であり得る。本方法により、例えば、駐車場又はガソリンスタンドで短時間停止する時に、ライダーセンサがキャリブレーションされているかどうかを迅速に点検することができる。ライダーセンサがキャリブレーションされていることが確認できた場合、学習したキャリブレーションパラメータを操作のために使用することができる。そうでない場合、オンラインキャリブレーションを開始して、キャリブレーションパラメータを更新することができる。
【0013】
本方法の可能な別の実施形態では、基準測定中及び検証測定中のそれぞれに、2本以上のラインが車道面上に投影される。基準測定中に車道面上に投影されたラインは、基準パターンを形成し、検証測定中に車道面上に投影されたラインは、検証パターンを形成する。線形状の構造をもつこのようなパターンは、特に少しの労力で(mit geringem Aufwand)簡単に生成され、検知され、かつ評価されることができる。
【0014】
本方法の可能な別の実施形態では、ラインは、ライダーセンサの、積層配置された複数のレーザを使用して生成される。このような生成は、特に簡単かつ正確に実行可能である。
【0015】
本方法の可能な別の実施形態では、検証測定中の車道面上への規定のパターンの投影は、所定の期間、例えば、30秒間に実行される。このような期間は、平均する又は積分することによって、車道変動の影響を低減することが可能である。
【0016】
本発明による使用では、前述した方法は、自動化された、特に高度に自動化された又は自律的に操作可能な車両に使用される。自動運転操作の実施するための車両システムのためにライダーセンサを使用して収集されたデータの特に迅速な可用性により、このような自動運転操作を、車両の停止後に、特に迅速かつ高信頼性で開始することができる。
【0017】
その場合、例えば、ライダーセンサのキャリブレーション解除が認識された時には、車両の自動化された、特に高度に自動化された又は自律の操作は、停止される及び/又はブロック(gesperrt)される。それにより、交通安全性を著しく向上させることができる。
【0018】
以下に図面を参照して、本発明の実施形態をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、第1の時点での車両及び車道面の概略斜視図である。
図2図2は、第2の時点での図1の車両及び車道面の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
互いに対応する部分は、全ての図において同一の符号が付けられている。
【0021】
図1には、基準測定が実行される第1の時点での車両1及び車道面FBの斜視図が示されている。
【0022】
車両1は、従来の手法でレーザ光線を送出し、かつ反射して戻ったレーザ光線を検出するライダーセンサ2を含む。少なくとも、ライダーセンサ2を使用して収集された、車両周辺のデータは、車両1の自動化された、特に高度に自動化された又は自律の又は無人の操作のために使用される。
【0023】
車両1の積載荷重状態の変化、車両における変化、及び外的影響に起因して、ライダーセンサ2の位置合わせ(Ausrichtung)は、車両環境に対して変化する場合があり、これは、ライダーセンサ2を使用して収集されたデータに影響を与える。この理由から、ライダーセンサ2の正確なキャリブレーション、特にオンラインキャリブレーションは、常に必要である。
【0024】
車両1が駐車されている間、ライダーセンサ2は、駐車時衝突(Parkremplers)に起因してキャリブレーション解除されてもよい。駐車プロセスが終了して、車両1が再度操作状態になるとき、ライダーセンサ2がまだキャリブレーションされているか、又はキャリブレーション解除されているかを迅速に認識することが重要である。ライダーセンサ2がキャリブレーション解除されているライダーセンサ2では、自動化された又は無人の操作における操作安全性は、もはや保証されない。このような場合、少なくとも、ライダーセンサ2が、例えば、オンラインキャリブレーションによって再キャリブレーションされるまで、車両1の自動化された又は無人の操作は、ブロックされる。
【0025】
ライダーセンサ2がキャリブレーション解除された状態であることを認識するため、最初に、基準測定が実行される。その場合、レーザ光線により、1本以上のラインS1、S2、S3、S4、又は複数本のラインで構成される1つの基準パターンRMが、特に平坦な車道面FB上に投影される。その場合、ライダーセンサ2は、いわゆるラインスキャン用に設計されており、このラインスキャンでは、ライダーセンサ2の、積層配置された複数のレーザが、異なる距離A1~A4において、ラインS1、S2、S3、S4、いわゆるレイヤを車道面FB上に生成する。その場合、車両1との距離A1~A4は、レーザが配置されている高さが高くなるにつれて増加する。ここで、最初の3本のラインS1、S2、S3は、基準パターンRMを形成する。
【0026】
この基準パターンRMは、ライダーセンサ2によって検知され、図2に示した基準パターンRMとして保存される。可能な別の実施形態では、基準パターンRMは、異なる番号のラインS1、S2、S3を使用して形成することができる。
【0027】
図2には、後の第2の時点、特に車両1の再発進後又は新規イグニッション走行(Zundungslauf)時の、図1の車両1及び車道面FBの斜視図が示されている。この第2の時点で、検証測定が実行される。その場合、破線で示されたラインS1′、S2′、S3′、又はこれらのラインで構成された検証パターンMは、車道面FB上に投影され、これらのラインS1′、S2′、S3′の位置、又は車両1に対する検証パターンMの位置が算出される。
【0028】
ライダーセンサ2のキャリブレーション解除は、この再発進の前、例えば、車両1の積載荷重が著しく変化したとき、又は機械的影響に起因して、例えば、障害物との衝突時にライダーセンサ2の位置合わせが変化したときに発生する。これらの変化から、第1の時点で車道面FB上に投影されたラインS1、S2、S3と比較して、第2の時点で車道面FB上に投影されたラインS1′、S2′、S3′の変位、又は基準パターンRMと検証パターンMとの間の変位が結果として生じる。
【0029】
例えば、ラインS1′~S3′と車両1との間の距離A1′~A3′を算出し、続いて、基準パターンRMに含まれる距離A1~A3と比較することによって算出されるこの変位に基づいて、ライダーセンサ2のキャリブレーション解除を算出することができる。
【0030】
すなわち、ライダーセンサ2のキャリブレーション解除を認識するために、検証測定中、例えば、車両の発進中に、ライダーセンサ2を使用して、検証Mは、車道面FB上に投影され、ライダーセンサ2を使用して検知される。続いて、検証パターンMと基準パターンRMとの間の変位が算出され、その変位が所定の量、例えば、±0.1mを超える場合には、ライダーセンサ2がキャリブレーション解除されていると推定される。
【0031】
ライダーセンサ2のこのようなキャリブレーション解除が認識された時、可能な実施形態では、車両1の自動化された、特に高度に自動化された又は無人の操作は、停止されるか又はブロックされる。好適には、その結果、オンラインキャリブレーションが開始し、その終了後に、車両1の自動化された、特に高度に自動化された又は無人の操作は、再度許可される。
【0032】
算出された変位が所定の量を超えない場合、ライダーセンサ2がキャリブレーション解除された状態にないと仮定され、ライダーセンサ2を使用して収集されたデータは、図1の保存されたキャリブレーションパラメータによるキャリブレーションのために、ライダーセンサ2の操作のために、及び、評価のために使用されることが想定される。
【0033】
所定の量は、特に個別に規定され、異なる車両型式について設定される。
【0034】
検証測定中に、出現する可能性のある車道の凹凸を考慮することができるようにするため、規定のパターンMが車道面FB上に投影され、これは、検証測定中、所定の期間、例えば30秒間に行われる。したがって、積分又は平均値を算出することによって、測定誤差を低減することができる。
【0035】
更に、一つの可能な実施形態では、検証パターンMは基準パターンRMと比較され、基準パターンRMが検証パターンMと比較して歪んでいるかどうかが判断される。検証パターンMのこのような歪みは、車道の湾曲の指標であり、車道の湾曲により測定誤差が生じ得るため、特に、検証測定において生成されたパターンが基準パターンと比較して歪んでいないこと、又は歪みが所定の誤差量を下回ることが前もって算出された場合に限り、変位が算出される。
【0036】
ライダーセンサ2へと反射して戻ったレーザ光線は、本明細書の実施形態では、ライダーセンサ2内に設けられた光検出器を使用して検出される。しかしながら、反射して戻った光線は、ライダーセンサ外に配置された光検出器3を使用して、例えば、レーザ光線の波長、通常は赤外線に対して敏感なセンサチップを有するカメラを使用して、検出することもまた考えられる。
図1
図2
【国際調査報告】