(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-12
(54)【発明の名称】流体力学的キャビテーションデバイスおよびそれを製造する方法
(51)【国際特許分類】
C02F 1/34 20230101AFI20230502BHJP
B01F 23/23 20220101ALI20230502BHJP
B01F 25/45 20220101ALI20230502BHJP
【FI】
C02F1/34
B01F23/23
B01F25/45
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022559532
(86)(22)【出願日】2021-03-01
(85)【翻訳文提出日】2022-11-24
(86)【国際出願番号】 US2021020224
(87)【国際公開番号】W WO2021202024
(87)【国際公開日】2021-10-07
(32)【優先日】2020-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522383104
【氏名又は名称】ケーディー エンタープライジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】モリル, キース エー.
【テーマコード(参考)】
4D037
4G035
【Fターム(参考)】
4D037AA01
4D037AA02
4D037AA09
4D037AB03
4D037AB08
4D037BA26
4D037BB04
4G035AB04
4G035AC26
4G035AE13
(57)【要約】
流体力学的キャビテーションデバイスのための流体力学的キャビテーションユニットが、提供される。本デバイスは、入口導管および出口導管との流体連通のために構成される。本ユニットは、本体と、複数の管路とを含む。管路はそれぞれ、入口導管から、本体を通して、出口導管までの流体連通のために構成される。管路の総断面積対入口導管の断面積の比は、約1:1である。ユニットの断面積対入口導管の断面積の比は、約4:1である。管路はそれぞれ、円錐台状またはベンチュリ形状を有してもよい。本デバイスは、渦ユニット、キャップ、および/または第2の流体力学的キャビテーションユニットを入口導管と出口導管との間の流体通路内に含んでもよい。触媒は、要求されない。関連装置、本システム、技法、および物品もまた、説明される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口導管および出口導管と流体連通するように提供される流体力学的キャビテーションデバイスのための流体力学的キャビテーションユニットであって、前記流体力学的キャビテーションユニットは、
本体と、
前記本体を通した少なくとも1つの管路であって、前記少なくとも1つの管路は、前記入口導管から、前記本体を通して、前記出口導管までの流体連通のために構成される、少なくとも1つの管路と
を備え、
前記少なくとも1つの管路の総断面積対前記入口導管の断面積の比は、約1:1であり、
前記流体力学的キャビテーションユニットの断面積対前記入口導管の断面積の比は、約4:1である、
流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項2】
前記少なくとも1つの管路は、円錐台状形状を有する、請求項1に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項3】
前記円錐台状形状を有する前記少なくとも1つの管路は、約2°を上回り、かつ約5°未満のピッチ角に配置される、請求項2に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項4】
前記ピッチ角は、約3°である、請求項3に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項5】
前記少なくとも1つの管路は、入口開口部を含み、
前記少なくとも1つの管路は、出口開口部を含み、
前記入口開口部は、入口面積を有し、
前記出口開口部は、出口面積を有し、
前記出口面積対前記入口面積の比は、約0.75である、
請求項2に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項6】
前記少なくとも1つの管路の総断面積対前記入口導管の断面積の前記1:1比は、前記入口開口部と前記出口開口部との間の前記少なくとも1つの管路の中間点において生じる、請求項5に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項7】
前記中間点は、前記入口開口部から第1の離間距離に、前記出口開口部から第2の離間距離に位置し、
前記第1の離間距離対前記第2の離間距離の比は、約4:1である、
請求項6に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項8】
前記少なくとも1つの管路内の面積は、前記流体力学的キャビテーションユニットの入口側から前記流体力学的キャビテーションユニットの出口側まで線形に減少する、請求項2に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項9】
前記円錐台状形状は、入口最大断面寸法と、出口最大断面寸法と、前記入口最大断面寸法および前記出口最大断面寸法と垂直な方向における長さとを有し、
前記入口最大断面寸法対前記出口断面寸法対前記長さの比は、それぞれ、約212:160:1,000である、
請求項2に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項10】
前記少なくとも1つの管路は、ベンチュリ形状を有する、請求項1に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項11】
前記ベンチュリ形状は、入口開口部と、入口領域と、出口領域と、前記入口領域と前記出口領域との間のスロート領域と、出口開口部とを有し、
前記入口領域は、約8°を上回り、かつ約12°未満の第1のピッチ角に配置され、
前記出口領域は、約2°を上回り、かつ約5°未満の第2のピッチ角に配置される、
請求項10に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項12】
前記第1のピッチ角は、約10°であり、
前記第2のピッチ角は、約3°である、
請求項11に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項13】
前記ベンチュリ形状は、入口開口部と、入口領域と、出口領域と、前記入口領域と前記出口領域との間のスロート領域と、出口開口部とを有し、
前記少なくとも1つの管路の総断面積対前記入口導管の断面積の前記1:1比は、前記入口領域内の前記少なくとも1つの管路の第1の中間点において生じ、
前記少なくとも1つの管路の総断面積対前記入口導管の断面積の前記1:1比は、前記出口領域内の前記少なくとも1つの管路の第2の中間点において生じる、
請求項10に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項14】
前記第1の中間点は、前記入口開口部から第1の離間距離に、前記スロート領域から第2の離間距離に位置し、
前記第1の離間距離対前記第2の離間距離の第1の比は、約3:1~約4:1であり、
前記第2の中間点は、前記出口開口部から第3の離間距離に、前記スロート領域から第4の離間距離に位置し、
前記第3の離間距離対前記第4の離間距離の第2の比は、約1:3である、
請求項13に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項15】
前記ベンチュリ形状は、入口領域と、出口領域と、前記入口領域と前記出口領域との間のスロート領域とを有し、
前記入口領域の第1の長さ対前記スロート領域の第2の長さ対前記出口領域の第3の長さの比は、それぞれ、約300:300:350であり、
前記入口領域の第1の断面積対前記スロート領域の第2の断面積対前記出口領域の第3の断面積の比は、それぞれ、約212:160:175である、
請求項9に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項16】
前記1:1比および前記4:1比を伴って構成される前記流体力学的キャビテーションユニットは、前記流体連通に応答して、約10ガロン/分を上回り、かつ約110ガロン/分未満の率において、流体力学的キャビテーションを発生させる、請求項1に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項17】
前記流体力学的キャビテーションユニットは、触媒を除外し、
前記流体力学的キャビテーションデバイスは、前記触媒を除外する、
請求項1に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項18】
入口導管および出口導管と流体連通するように提供される流体力学的キャビテーションデバイスであって、前記流体力学的キャビテーションデバイスは、
流体力学的キャビテーションユニットであって、
本体と、
前記本体を通した少なくとも1つの管路であって、前記少なくとも1つの管路は、前記入口導管から、前記本体を通して、前記出口導管までの流体連通のために構成される、少なくとも1つの管路と
を備える、流体力学的キャビテーションユニット
を備え、
前記流体力学的キャビテーションデバイスは、触媒を除外する、
流体力学的キャビテーションデバイス。
【請求項19】
前記少なくとも1つの管路の総断面積対前記入口導管の断面積の比は、約1:1であり、
前記流体力学的キャビテーションユニットの断面積対前記入口導管の断面積の比は、約4:1であり、
前記1:1比および前記4:1比を伴って構成される前記流体力学的キャビテーションユニットは、前記流体連通に応答して、約10ガロン/分を上回り、かつ約110ガロン/分未満の率において、流体力学的キャビテーションを発生させる、
請求項18に記載の流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項20】
入口導管および出口導管と流体連通するように提供される流体力学的キャビテーションデバイスのための流体力学的キャビテーションユニットであって、前記流体力学的キャビテーションユニットは、
本体と、
前記本体を通した少なくとも1つの管路であって、前記少なくとも1つの管路は、前記入口導管から、前記本体を通して、前記出口導管までの流体連通のために構成される、少なくとも1つの管路と
を備え、
前記少なくとも1つの管路は、
円錐台状形状であって、
前記円錐台状形状を有する前記少なくとも1つの管路は、約2°を上回り、かつ約5°未満のピッチ角に配置される、円錐台状形状、または
ベンチュリ形状であって、
前記ベンチュリ形状は、入口開口部と、入口領域と、出口領域と、前記入口領域と前記出口領域との間のスロート領域と、出口開口部とを有し、
前記入口領域は、約8°を上回り、かつ約12°未満の第1のピッチ角に配置され、
前記出口領域は、約2°を上回り、かつ約5°未満の第2のピッチ角に配置される、ベンチュリ形状
を有する、流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項21】
入口導管および出口導管と流体連通するように提供される流体力学的キャビテーションデバイスのための流体力学的キャビテーションユニットであって、前記流体力学的キャビテーションユニットは、
本体と、
前記本体を通した少なくとも1つの管路であって、前記少なくとも1つの管路は、前記入口導管から、前記本体を通して、前記出口導管までの流体連通のために構成される、少なくとも1つの管路と、
前記入口導管と前記出口導管との間の流体通路内の渦ユニットと、
前記入口導管と前記出口導管との間の流体通路内のキャップと、
前記入口導管と前記出口導管との間の流体通路内の第2の流体力学的キャビテーションユニットと
のうちの1つまたはそれを上回るものと
を備える、流体力学的キャビテーションユニット。
【請求項22】
前記入口導管と前記出口導管との間の流体通路内の渦ユニットをさらに備える、請求項1-21のいずれかに記載の流体力学的キャビテーションデバイス。
【請求項23】
前記入口導管と前記出口導管との間の流体通路内のキャップをさらに備える、請求項1-21のいずれかに記載の流体力学的キャビテーションデバイス。
【請求項24】
前記入口導管と前記出口導管との間の流体通路内の第2の流体力学的キャビテーションユニットをさらに備える、請求項1-21のいずれかに記載の流体力学的キャビテーションデバイス。
【請求項25】
触媒を伴わない請求項1-21のいずれかに記載の流体力学的キャビテーションデバイス。
【請求項26】
前記入口導管と前記出口導管との間の流体通路内の渦ユニットと、キャップと、第2の流体力学的キャビテーションユニットとをさらに備え、触媒を伴わない、請求項1-21のいずれかに記載の流体力学的キャビテーションデバイス。
【請求項27】
前記流体力学的キャビテーションユニットは、射出成型、押出成形、吹込成型、回転成型、熱成形、発泡ビーズ発泡成型、押出成形発泡成型、3D印刷、および付加製造のうちの1つまたはそれを上回るものによって形成される、請求項1-21のいずれかに記載の流体力学的キャビテーションデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、「Hydrodynamic Cavitation Device」と題され、2020年3月31日に出願された、米国特許出願第16/836,346号、および「Hydrodynamic Cavitation Device」と題され、2020年7月20日に出願された、米国特許出願第16/933,304号の優先権を主張する。
【0002】
本開示は、流体力学的キャビテーションデバイスに関する。流体力学的キャビテーションデバイスは、水泳プール、スパ、池、水を使用した建築物(例えば、噴水)、親水公園、ならびに都市用、商業用、および居住用用途における飲用水を含む、水域の水処理のために使用されてもよい。
【背景技術】
【0003】
流体力学的キャビテーションデバイスが、水処理のために開発されている。単独で、または汎用ブレードと組み合わせてのいずれかにおいて、汎用オリフィスを含む、デバイスが、提案された(Chakinala, Anand G., et al., “Treatment of industrial wastewater effluents using hydrodynamic cavitation and the advanced Fenton process”, Ultrasonics sonochemistry 15.1 (2008): 49-54、およびChakinala, Anand G., et al., “Industrial wastewater treatment using hydrodynamic cavitation and heterogeneous advanced Fenton processing”, Chemical Engineering Journal 152.2-3 (2009): 498-502)。加えて、種々のオリフィスパターンを伴う、汎用ベンチュリを含む、デバイスも、提案されている(Tao, Yuequn, et al., “Application of hydrodynamic cavitation to wastewater treatment”, Chemical engineering & technology 39.8 (2016): 1363-1376)。さらに、複数の回転部品を要求する、デバイスも、提案された(Dular, Matevz, et al., “Use of hydrodynamic cavitation in (waste) water treatment”, Ultrasonics sonochemistry 29 (2016): 577-588)。なおもさらに、触媒を要求する、複数のデバイスも、提案された。開発されたデバイスは、実現可能な特異性を欠いており、保守を要求し、製造および動作させるためにコストがかかる。したがって、少なくとも上記に参照される問題を克服するための改善された流体力学的キャビテーションデバイスおよびシステムの必要性が生じている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Chakinala, Anand G., et al., “Treatment of industrial wastewater effluents using hydrodynamic cavitation and the advanced Fenton process”, Ultrasonics sonochemistry 15.1 (2008): 49-54
【非特許文献2】Chakinala, Anand G., et al., “Industrial wastewater treatment using hydrodynamic cavitation and heterogeneous advanced Fenton processing”, Chemical Engineering Journal 152.2-3 (2009): 498-502
【非特許文献3】Tao, Yuequn, et al., “Application of hydrodynamic cavitation to wastewater treatment”, Chemical engineering & technology 39.8 (2016): 1363-1376
【非特許文献4】Dular, Matevz, et al., “Use of hydrodynamic cavitation in (waste) water treatment”, Ultrasonics sonochemistry 29 (2016): 577-588
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下の特徴のうちの1つまたはそれを上回るものは、任意の実行可能である組み合わせにおいて含まれてもよい。
【0006】
本開示は、入口導管および出口導管と流体連通するように提供される、流体力学的キャビテーションデバイスのための流体力学的キャビテーションユニットを提供する。流体力学的キャビテーションユニットは、本体を含んでもよい。流体力学的キャビテーションユニットは、本体を通した少なくとも1つの管路を含んでもよい。少なくとも1つの管路は、入口導管から、本体を通して、出口導管までの流体連通のために構成されてもよい。少なくとも1つの管路の総断面積対入口導管の断面積の比は、約1:1であってもよい。流体力学的キャビテーションユニットの断面積対入口導管の断面積の比は、約4:1である。
【0007】
少なくとも1つの管路は、円錐台状形状を有してもよい。円錐台状形状を有する、少なくとも1つの管路は、約2°を上回り、かつ約5°未満のピッチ角に配置されてもよい。ピッチ角は、約3°であってもよい。
【0008】
少なくとも1つの管路は、入口開口部を含んでもよい。少なくとも1つの管路は、出口開口部を含んでもよい。入口開口部は、入口面積を有してもよく、出口開口部は、出口面積を有してもよく、出口面積対入口面積の比は、約0.75であってもよい。
【0009】
少なくとも1つの管路の総断面積対入口導管の断面積の1:1比は、入口開口部と出口開口部との間の少なくとも1つの管路の中間点において生じてもよい。中間点は、入口開口部から第1の離間距離に、出口開口部から第2の離間距離に位置してもよい。第1の離間距離対第2の離間距離の比は、約4:1であってもよい。
【0010】
少なくとも1つの管路内の面積は、流体力学的キャビテーションユニットの入口側から流体力学的キャビテーションユニットの出口側まで線形に減少してもよい。
【0011】
円錐台状形状は、入口最大断面寸法と、出口最大断面寸法と、入口最大断面寸法および出口最大断面寸法と垂直な方向における長さとを有してもよい。入口最大断面寸法対出口断面寸法対長さの比は、それぞれ、約212:160:1,000である。
【0012】
少なくとも1つの管路は、ベンチュリ形状を有してもよい。ベンチュリ形状は、入口開口部と、入口領域と、出口領域と、入口領域と出口領域との間のスロート領域と、出口開口部とを有してもよい。入口領域は、約8°を上回り、かつ約12°未満の第1のピッチ角に配置されてもよい。出口領域は、約2°を上回り、かつ約5°未満の第2のピッチ角に配置されてもよい。第1のピッチ角は、約10°であってもよい。第2のピッチ角は、約3°であってもよい。少なくとも1つの管路の総断面積対入口導管の断面積の1:1比は、入口領域内の少なくとも1つの管路の第1の中間点において生じてもよい。少なくとも1つの管路の総断面積対入口導管の断面積の1:1比は、出口領域内の少なくとも1つの管路の第2の中間点において生じてもよい。第1の中間点は、入口開口部から第1の離間距離に、スロート領域から第2の離間距離に位置してもよい。第1の離間距離対第2の離間距離の第1の比は、約3:1~約4:1であってもよい。第2の中間点は、出口開口部から第3の離間距離に、スロート領域から第4の離間距離に位置してもよい。第3の離間距離対第4の離間距離の第2の比は、約1:3であってもよい。入口領域の第1の長さ対スロート領域の第2の長さ対出口領域の第3の長さの比は、それぞれ、約300:300:350であってもよい。入口領域の第1の断面積対スロート領域の第2の断面積対出口領域の第3の断面積の比は、それぞれ、約212:160:175である。
【0013】
流体力学的キャビテーションユニットとともに構成される、1:1比および4:1比は、流体連通に応答して、約10ガロン(約38L)/分を上回り、約110ガロン(約416L)/分未満の率で、流体力学的キャビテーションを発生させてもよい。
【0014】
流体力学的キャビテーションユニットは、触媒を除外してもよい。流体力学的キャビテーションデバイスは、触媒を除外してもよい。
【0015】
加えて、流体力学的キャビテーションデバイスは、入口導管および出口導管と流体連通するように提供されてもよい。流体力学的キャビテーションデバイスは、流体力学的キャビテーションユニットを含んでもよい。流体力学的キャビテーションユニットは、本体を含んでもよい。流体力学的キャビテーションユニットは、本体を通した少なくとも1つの管路を含んでもよい。少なくとも1つの管路は、入口導管から、本体を通して、出口導管までの流体連通のために構成されてもよい。流体力学的キャビテーションデバイスは、触媒を除外してもよい。少なくとも1つの管路の総断面積対入口導管の断面積の比は、約1:1であってもよい。流体力学的キャビテーションユニットの断面積対入口導管の断面積の比は、約4:1である。1:1比および4:1比を伴って構成される、流体力学的キャビテーションユニットは、流体連通に応答して、約10ガロン/分を上回り、約110ガロン/分未満の率で、流体力学的キャビテーションを発生させてもよい。
【0016】
さらに、流体力学的キャビテーションデバイスのための流体力学的キャビテーションユニットが、提供される。流体力学的キャビテーションユニットは、入口導管および出口導管と流体連通してもよい。流体力学的キャビテーションユニットは、本体を含んでもよい。流体力学的キャビテーションユニットは、本体を通した少なくとも1つの管路を含んでもよい。少なくとも1つの管路は、入口導管から、本体を通して、出口導管までの流体連通のために構成されてもよい。少なくとも1つの管路は、円錐台状形状を有してもよい。円錐台状形状を有する、少なくとも1つの管路は、約2°を上回り、かつ約5°未満のピッチ角に配置されてもよい。少なくとも1つの管路は、ベンチュリ形状を有してもよい。ベンチュリ形状は、入口開口部と、入口領域と、出口領域と、入口領域と出口領域との間のスロート領域と、出口開口部とを有してもよい。入口領域は、約8°を上回り、かつ約12°未満の第1のピッチ角に配置されてもよい。出口領域は、約2°を上回り、かつ約5°未満の第2のピッチ角に配置されてもよい。
【0017】
なおもさらに、流体力学的キャビテーションデバイスのための流体力学的キャビテーションユニットが、提供される。流体力学的キャビテーションユニットは、入口導管および出口導管と流体連通してもよい。流体力学的キャビテーションユニットは、本体を含んでもよい。流体力学的キャビテーションユニットは、本体を通した少なくとも1つの管路を含んでもよい。少なくとも1つの管路は、入口導管から、本体を通して、出口導管までの流体連通のために構成されてもよい。流体力学的キャビテーションユニットは、入口導管と出口導管との間の流体通路内の渦ユニットと、入口導管と出口導管との間の流体通路内のキャップと、入口導管と出口導管との間の流体通路内の第2の流体力学的キャビテーションユニットとのうちの1つまたはそれを上回るものを含んでもよい。
【0018】
本明細書における実施形態のいずれかの流体力学的キャビテーションデバイスはさらに、入口導管と出口導管との間の流体通路内の渦ユニットを含んでもよい。
【0019】
本明細書における実施形態のいずれかの流体力学的キャビテーションデバイスはさらに、入口導管と出口導管との間の流体通路内のキャップを含んでもよい。
【0020】
本明細書における実施形態のいずれかの流体力学的キャビテーションデバイスはさらに、入口導管と出口導管との間の流体通路内の第2の流体力学的キャビテーションユニットを含んでもよい。
【0021】
本明細書における実施形態のいずれかの流体力学的キャビテーションデバイスはさらに、触媒を伴わずに提供されてもよい。
【0022】
本明細書における実施形態のいずれかの流体力学的キャビテーションデバイスはさらに、渦ユニットと、キャップと、入口導管と出口導管との間の流体通路内の第2の流体力学的キャビテーションユニットとを含んでもよく、触媒を伴わずに提供されてもよい。
【0023】
本明細書における実施形態のいずれかの流体力学的キャビテーションデバイスは、射出成型、押出成形、吹込成型、回転成型、熱成形、発泡ビーズ発泡成型、押出成形発泡成型、3D印刷、および付加製造のうちの1つまたはそれを上回るものによって形成されてもよい。
【0024】
着目すべきこととして、本発明は、上記に列挙されるような要素の組み合わせに限定されず、本明細書に説明されるような要素の任意の組み合わせにおいて組み立てられてもよい。
【0025】
開示される主題のこれらおよび他の能力は、以下の図、詳細な説明、および請求項の精査後、より完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本明細書における実施形態は、その中で同様の参照番号が同じまたは機能的に類似する要素を示す、付随の図面と併せて、以下の説明を参照することによって、より深く理解され得る。
【0027】
【
図1】
図1は、本開示の例示的実施形態による、流体力学的キャビテーションシステムの略図である。
【0028】
【
図2】
図2は、本開示の例示的実施形態による、
図1の流体力学的キャビテーションシステムのためのI型流体力学的キャビテーションデバイスの斜視図である。
【0029】
【
図3】
図3は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの出口端面図である。
【0030】
【
図4】
図4は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの側面図である。
【0031】
【
図5】
図5は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの入口端面図である。
【0032】
【
図6】
図6は、本開示の例示的実施形態による、A型流体力学的キャビテーションユニットを装備する、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの断面側面図である。
【0033】
【
図7】
図7は、本開示の例示的実施形態による、B型流体力学的キャビテーションユニットを装備する、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの断面側面図である。
【0034】
【
図8】
図8は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの
図6のA型流体力学的キャビテーションユニット(α型開口部を含む)の断面側面図である。
【0035】
【
図9】
図9は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの
図6のA型流体力学的キャビテーションユニットの入口端面図である。
【0036】
【
図10】
図10は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの
図6のA型流体力学的キャビテーションユニットの側面図である。
【0037】
【
図11】
図11は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの
図7のB型流体力学的キャビテーションユニット(β型開口部を含む)の断面側面図である。
【0038】
【
図12】
図12は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの
図7のB型流体力学的キャビテーションユニットの入口端面図である。
【0039】
【
図13】
図13は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの
図7のB型流体力学的キャビテーションユニットの側面図である。
【0040】
【
図14】
図14は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの
図7のB型流体力学的キャビテーションユニットのβ型開口部の断面側面図である。
【0041】
【
図15】
図15は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの、それぞれ、
図6または
図7のA型またはB型流体力学的キャビテーションユニットの斜視入口端面図である。
【0042】
【
図16】
図16は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのX型渦ユニットの側面図である。
【0043】
【
図17】
図17は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのX型渦ユニットの断面図である。
【0044】
【
図18】
図18は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのX型渦ユニットの別の側面図である。
【0045】
【
図19】
図19は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのX型渦ユニットの斜視図である。
【0046】
【
図20】
図20は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのX型渦ユニットのキャップの側面図である。
【0047】
【
図21】
図21は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのX型渦ユニットのキャップの入口端面図である。
【0048】
【
図22】
図22は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのX型渦ユニットのキャップの斜視図である。
【0049】
【
図23】
図23は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのエキスパンダ/レデューサの側面図である。
【0050】
【
図24】
図24は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのエキスパンダ/レデューサの端面図である。
【0051】
【
図25】
図25は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのエキスパンダ/レデューサの斜視図である。
【0052】
【
図26】
図26は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの円筒形区画の側面図である。
【0053】
【
図27】
図27は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの円筒形区画の端面図である。
【0054】
【
図28】
図28は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの円筒形区画の斜視図である。
【0055】
【
図29】
図29は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのスペーサの側面図である。
【0056】
【
図30】
図30は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのスペーサの端面図である。
【0057】
【
図31】
図31は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのスペーサの上面/底面図である。
【0058】
【
図32】
図32は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのスペーサの斜視図である。
【0059】
【
図33】
図33は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのカバー区画の端面図である。
【0060】
【
図34】
図34は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのカバー区画の上面/底面図である。
【0061】
【
図35】
図35は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスのカバー区画の斜視端面図である。
【0062】
【
図36】
図36は、本開示の例示的実施形態による、
図1の流体力学的キャビテーションシステムのためのII型流体力学的キャビテーションデバイスの側面図である。
【0063】
【
図37】
図37は、本開示の例示的実施形態による、一対のC型流体力学的キャビテーションユニット(α型開口部を含む)を直列に装備する、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイスの断面側面図である。
【0064】
【
図38】
図38は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイスのレデューサ/エキスパンダの入口/出口端面図である。
【0065】
【
図39】
図39は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイスのレデューサ/エキスパンダの側面図である。
【0066】
【
図40】
図40は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイスのレデューサ/エキスパンダの出口/入口端面図である。
【0067】
【
図41】
図41は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイスのレデューサ/エキスパンダの斜視端面図である。
【0068】
【
図42】
図42は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイスのY型渦ユニットの側面図である。
【0069】
【
図43】
図43は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイスのY型渦ユニット(キャップを含む)の断面側面図である。
【0070】
【
図44】
図44は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイスのY型渦ユニット(キャップを含む)の斜視端面図である。
【0071】
【
図45】
図45は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイスのC型流体力学的キャビテーションユニットの断面側面図である。
【0072】
【
図46】
図46は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイスのC型流体力学的キャビテーションユニットの入口端面図である。
【0073】
図面は、必ずしも、正確な縮尺で描かれていないことに留意されたい。図面は、本明細書に開示される主題の典型的側面のみを描写するように意図され、したがって、本開示の範囲の限定と見なされるべきではない。当業者は、本明細書に具体的に説明され、付随の図面に図示される、構造、システム、デバイス、および方法が、非限定的例示的実施形態であって、本発明の範囲が、請求項のみによって定義されることを理解するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0074】
詳細な説明
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためのものであって、本開示の限定であることを意図するものではない。本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈によって明確に別様に示されない限り、同様に、複数形形態を含むように意図される。さらに、用語「comprises(~を備える)」および/または「comprising(~を備える)」は、本明細書において使用されるとき、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を規定するが、1つまたはそれを上回る他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはその群の存在または追加を除外しないことを理解されたい。本明細書で使用されるように、用語「および/または」は、関連付けられる列挙されたアイテムのうちの1つまたはそれを上回るもののあらゆる組み合わせを含む。
【0075】
少なくとも1つの例示的実施形態は、複数のユニットを使用して、例示的プロセスを実施するように説明されるが、例示的プロセスはまた、1つまたは複数のモジュールによって実施されてもよいことを理解されたい。加えて、用語「コントローラ/制御ユニット」は、メモリと、プロセッサとを含む、ハードウェアデバイスを指し得ることを理解されたい。メモリは、モジュールを記憶するように構成されてもよく、プロセッサは、該モジュールを実行し、下記にさらに説明される、1つまたはそれを上回るプロセスを実施するように具体的に構成されてもよい。
【0076】
具体的に述べられない、または文脈から明白ではない限り、本明細書で使用されるように、用語「約」は、当技術分野における通常公差の範囲内、例えば、平均値の2標準偏差以内であるものと理解される。「約」は、述べられた値の10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%、または0.01%内にあると理解され得る。文脈から別様に明白ではない限り、本明細書に提供される全ての数値は、用語「約」によって修飾される。
【0077】
本明細書における用語「第1」、「第2」、「第3」、「A型」、「B型」、「I型」、「II型」、「α型」、「β型」等の使用は、構造または動作の順序を説明せずに、構造または動作が例示的実施形態で使用される範囲において、構造または動作を識別するために提供され、構造は、具体的順序が文脈に確実に規定されない限り、述べられた順序と異なる順序において、提供されてもよい、または動作は、実行されてもよい。
【0078】
改善された流体力学的キャビテーションデバイスおよびシステムが、提供される。本デバイスおよびシステムは、流体力学的キャビテーションを水中で発生させ、水質に対する改善を助長する。改善は、とりわけ、病原体および細菌の低減、重金属の低減、水中の負イオン電荷の助長、再構造化された水の助長(すなわち、H2OからH3O2)、望ましくない化学物質の低減、化学処理に起因する腐食性効果の低減、リン酸カルシウム堆積物の低減、植物成長の改善、水の酸化還元の潜在性の助長、水蒸発の低減、健康(毛髪、皮膚等)の助長、石鹸およびシャンプーの量の低減に起因する浣濯時間の低減、洗浄剤使用量の低減、清掃の改善、改善された味覚、改善された水軟度、臭いの低減、ガラスおよび他の表面上の残留スポットの低減、配管付属設備内の錆リングおよび堆積物の低減、石鹸カスの低減を含む。本デバイスおよびシステムは、コンパクトな占有面積を有し、付加的電力を要求せず、電気接地を要求せず、高価な材料を要求せず、かつ付加的可動部品を要求しない。
【0079】
本デバイスおよびシステムは、任意の触媒を要求しない。本明細書で使用されるように、用語「触媒」は、限定ではないが、プロトン酸、多官能固体、例えば、ゼオライト、アルミナ、より高次の酸化物、黒鉛状炭素、ナノ粒子、ナノドット、およびバルク材料のファセット、遷移金属、例えば、水素化のためのラネーニッケル等のニッケル、銅、および三酸化硫黄への二酸化硫黄の酸化のための酸化バナジウム、後期遷移金属、例えば、パラジウム、白金、金、ルテニウム、ロジウム、およびイリジウム、それらの組み合わせ、ならびに同等物のうちの1つまたはそれを上回るものを含む、任意の触媒化学または構造を含む。結果として、本デバイスおよびシステムの製造コストは、触媒を要求するものに対して低減され得る。
【0080】
本システムおよびデバイスは、チャンバの内側に圧力差を生成する。水泳プール、スパ、池、水特徴(例えば、噴水)、親水公園、および同等物に対する本システムおよびデバイスの実装では、水が、本デバイスのチャンバを通して通過する。本デバイスは、流体力学的キャビテーションを助長し、これは、流水の一部を液体状態からガス状態、すなわち、泡に変換する。泡は、圧潰し、液体状態に戻り、本デバイスから退出する。キャビテーションの間、圧壊する泡内の温度は、一時的に、約5,000°F(約2760℃)を超え得る。キャビテーションからの熱は、水中の不純物を破壊する。
【0081】
図1は、本開示の例示的実施形態による、流体力学的キャビテーションシステム100の略図である。流体力学的キャビテーションシステム100は、流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400(下記により詳細に説明される)を含んでもよい。矢印150は、標準的動作モードにおける、流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400を通した流体の優勢流動方向を表す。流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400は、非標準的動作モードにおける、優勢流動方向150と反対の逆方向における流体流動のために使用されてもよい。
【0082】
図1に図示されるような流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400は、水域50が、主として、水泳プール、スパ、池、水特徴(例えば、噴水)、親水公園、または同等物内に含有される、水泳プール、スパ、池、水特徴(例えば、噴水)、親水公園、および同等物に適用されてもよい。しかしながら、流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400は、図示される用途に限定されない。流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400は、任意の水域と併用されてもよい。例えば、流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400は、任意の2つのタイプの導管間に直列に接続されてもよい。いくつかの実装では、流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400は、自宅内の任意の場所に配設されてもよい。流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400は、自宅内において、水道システムの水道本管と接続されてもよい。流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400は、水道蛇口、冷水器、またはソーダファウンテンの真水成分等の分注点に配設されてもよい。
【0083】
図1の例示的実施形態に戻ると、流体力学的キャビテーションシステム100は、ポンプ10、フィルタ20、ドレイン30、加熱器40、流体域または水域のためのコンテナ50のうちの1つまたはそれを上回るものを含んでもよい。流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400は、加熱器40の下流かつ水域50の上流に図示されるが、流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400は、システム100内の任意の点に配設されてもよい。
【0084】
ポンプ10、フィルタ20、ドレイン30、加熱器40、および流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400のうちの1つまたはそれを上回るものは、任意の好適な様式において、水域50に接続されてもよい。ポンプ10は、第1の導管15を介して、フィルタ20に接続されてもよい。フィルタ20は、第2の導管25を介して、ドレイン30に接続されてもよい。フィルタ20は、第3の導管35を介して、加熱器に接続されてもよい。加熱器40は、第4の導管45を介して、流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400に接続されてもよい。流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400は、第5の導管47を介して、水域50に接続されてもよい。水域50からの水は、第6の導管55、第7の導管57、および第8の導管59のうちの1つまたはそれを上回るものを介して、ポンプ10に戻されてもよい。
【0085】
図1に示されるように、水泳プールまたはスパは、少なくとも1つの噴出口52を含んでもよく、これは、第5の導管47に接続されてもよい。水泳プールは、スキマ54を含んでもよく、これは、第6の導管55および第8の導管59を介して、ポンプ10に接続されてもよい。水泳プールは、ドレイン56を含んでもよく、これは、第7の導管57および第8の導管59を介して、ポンプ10に接続されてもよい。導管15、25、35、45、47、55、57、および59は、Schedule 40および/またはSchedule 80を含む、任意の好適なサイズにおける剛性ポリ塩化ビニル(PVC)パイプを含む、任意の好適な材料であってもよい。
【0086】
本明細書の上記に説明される任意の実装にかかわらず、流体力学的キャビテーションデバイス200、300、400の例示的詳細が、本明細書の下記に提供される。
【0087】
図2は、I型流体力学的キャビテーションデバイス200、300の斜視図であって、これは、本開示の例示的実施形態による、
図1の流体力学的キャビテーションシステム100と併用されてもよい。I型流体力学的キャビテーションデバイス200、300は、入口201、301と、出口299、399とを含んでもよい(例えば、
図3に示される)。本明細書全体を通して、読点(「、」)が、異なる例示的実施形態に関する類似構造を示すために、参照番号(例えば、「201、301」)間に提供され得ることに留意されたい。このような参照番号の一覧は、用語「それぞれ」を含むと解釈され得る。例えば、上記の文は、以下、すなわち、「I型流体力学的キャビテーションデバイス200、300は、それぞれ、入口201、301と、それぞれ、出口299、399とを含んでもよい」のように解釈され得る。用語「それぞれ」は、本明細書の下記では、簡潔にするために省略されるが、省略されていると理解され得る。読点の使用および「それぞれ」の例示的含意は、限定することを意図するものではなく、任意の1つの例示的実施形態の1つまたはそれを上回る特徴は、限定ではないが、任意の他の例示的実施形態の1つまたはそれを上回る特徴と組み合わせられてもよい。
【0088】
入口201、301と出口299、399との間に、流体力学的キャビテーションデバイス200、300の本体は、入口側X型渦ユニット210、310を含んでもよい。流体力学的キャビテーションデバイス200、300の本体は、出口側X型渦ユニット260、360を含んでもよい。入口側X型渦ユニット210、310は、直接、第4の導管45等の導管に接続されてもよく、出口側X型渦ユニット260、360は、直接、第5の導管47等の導管に接続されてもよい。入口側X型渦ユニット210、310および出口側X型渦ユニット260、360のうちの1つまたはそれを上回るものは、流体力学的キャビテーションデバイス200、300を通して流動する流体の時計回り回転を助長するように構成されてもよい。
【0089】
流体力学的キャビテーションデバイス200、300の本体は、入口側エキスパンダ/レデューサ230、330を含んでもよい。流体力学的キャビテーションデバイス200、300の本体は、出口側エキスパンダ/レデューサ250、350を含んでもよい。
【0090】
入口側X型渦ユニット210、310および出口側X型渦ユニット260、360は、省略されてもよい。例えば、入口側X型渦ユニット210、310の代わりに、入口側エキスパンダ/レデューサ230、330が、直接、第4の導管45等の導管に接続されてもよい。加えて、出口側X型渦ユニット250、350の代わりに、出口側エキスパンダ/レデューサ250、350は、直接、第5の導管47等の導管に接続されてもよい。
【0091】
流体力学的キャビテーションデバイス200、300の本体は、入口側スペーサ225、325と、出口側スペーサ275、375とを含んでもよい。流体力学的キャビテーションデバイス200、300の本体は、保護カバーを含んでもよい。保護カバーは、第1の部分280、380と、第2の部分285、385とを含んでもよい。入口側スペーサ225、325および出口側スペーサ275、375は、入口側エキスパンダ/レデューサ230、330および出口側エキスパンダ/レデューサ250、350と、第1の部分280、380と、第2の部分285、385とを含む、保護カバーとの間の間隙に橋架してもよい。例えば、
図2に示されるように、入口側エキスパンダ/レデューサ230、330および出口側エキスパンダ/レデューサ250、350の半径方向外向き表面は、円形であってもよく、入口側スペーサ225、325および出口側スペーサ275、375の半径方向内向き表面は、円形であってもよく、入口側スペーサ225、325および出口側スペーサ275、375の半径方向外向き表面は、多角形(例えば、示されるように、八角形)であってもよく、保護カバーの第1の部分280、380および第2の部分285、385の半径方向内向き表面は、多角形(例えば、示されるように、八角形)であってもよい。
【0092】
図3は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300の出口端面図である。
【0093】
図4は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300の側面図である。
図4に図示されるように、優勢流動方向150は、右から左(入口から出口)である。
【0094】
図5は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイスの入口端面図である。
【0095】
図6は、本開示の例示的実施形態による、A型流体力学的キャビテーションユニット500を装備する、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200の断面側面図である。A型流体力学的キャビテーションユニット500は、本明細書の下記でより詳細に説明されるであろう。
図6に図示されるように、優勢流動方向150は、右から左(入口から出口)である。
【0096】
入口側X型渦ユニット210は、内径202を有してもよい。内径202は、入口導管の仕様に合致するように構成されてもよい。例えば、Schedule 40 PVC導管が、2インチのパイプサイズと併用されるとき、内径202は、約2.047インチ(約5.200cm)であってもよい。例えば、Schedule 80 PVC導管が、2インチのパイプサイズと併用されるとき、内径202は、約1.913インチ(約4.859cm)であってもよい。I型流体力学的キャビテーションデバイス200、300は、2インチパイプサイズに対して本明細書に説明されるが、I型流体力学的キャビテーションデバイス200、300の全体の部分は、任意のパイプサイズに嵌合するように拡大または縮小されてもよい。
【0097】
入口側X型渦ユニット210の半径方向外向き表面は、接着剤を含む、任意の好適な手段を使用して、入口側エキスパンダ230の第1の半径方向内向き表面に接続される、または単一構成要素の中に統合されてもよい。例示的実施形態では、
図6に示されるように、入口側X型渦ユニット210の端部と入口側エキスパンダ230の端部との間のオフセット229は、約1.325インチ(約3.366cm)であってもよい。
【0098】
流体力学的キャビテーションデバイス200の本体は、1つまたはそれを上回る円筒形区画を含んでもよい。
図6の例示的実施形態に図示されるように、流体力学的キャビテーションデバイス200は、第1の円筒形区画235と、結合器240と、第2の円筒形区画255とを含んでもよい。結合器240は、隆起245を含んでもよい。入口側エキスパンダ230の第2の半径方向内向き表面は、第1の円筒形区画235接着剤を含む、任意の好適な手段を使用して、第1の半径方向外向き表面に接続される、または単一構成要素の中に統合されてもよい。結合器240の第1の半径方向内向き表面は、接着剤を含む、任意の好適な手段を使用して、第1の円筒形区画235の第2の半径方向外向き表面に接続される、または単一構成要素の中に統合されてもよい。隆起245の第1の部分は、第1の円筒形区画235の端部表面の一部に接続されてもよい。A型流体力学的キャビテーションユニット500の半径方向外向き表面は、接着剤を含む、任意の好適な手段を使用して、第1の円筒形区画235の半径方向内向き表面に接続される、または単一構成要素の中に統合されてもよい。
【0099】
第1の円筒形区画235および第2の円筒形区画255はそれぞれ、内径204を有してもよい。例えば、Schedule 40 PVC導管が、第1の円筒形区画235および第2の円筒形区画255のために使用されるとき、パイプサイズは、4インチであってもよく、内径204は、約3.998インチ(約10.15cm)であってもよい。例えば、Schedule 80 PVC導管が、第1の円筒形区画235および第2の円筒形区画255のために使用されるとき、パイプサイズは、4インチであってもよく、内径204は、約3.786インチ(約9.616cm)であってもよい。
【0100】
いくつかの実施形態では、入口側X型渦ユニット210の内径202対第1の円筒形区画235および第2の円筒形区画255の内径204の比は、約1:2であってもよい。「約」の使用は、意図的であって、本明細書では、例えば、製造公差に起因するパイプ直径の潜在的変動、パイプ製造業者間の差異に起因する変動、所与の配設内の異なるパイプScheduleの使用、および同等物を考慮するために使用される。例えば、2インチの入口導管パイプサイズのために、Schedule 40 PVCパイプを使用して、第1の円筒形区画235および第2の円筒形区画255のパイプサイズが、4インチであるとき、内径202対内径204の比は、2.047:3.998または1:1.953であって、これは、「約1:2」と称され得る。加えて、例えば、2インチの入口導管パイプサイズのために、Schedule 80 PVCパイプを使用して、第1の円筒形区画235および第2の円筒形区画255のパイプサイズが、4インチであるとき、内径202対内径204の比は、1.913:3.786または1:1.979であって、これは、「約1:2」とも称され得る。比が、本明細書で表されるときは常に、用語「約」が、概して、使用され、上記に説明される変動のタイプは、本開示の範囲内であると理解される。
【0101】
結合器240、出口側レデューサ250、第2の円筒形区画255、および出口側X型渦ユニット260は、入口側エキスパンダ230、第1の円筒形区画235、および入口側X型渦ユニット210に関して上記に説明されるものと略同一様式において、接続されてもよい。入口側スペーサ225は、入口側エキスパンダ230の半径方向外向き表面と、保護カバーの第1の部分280および第2の部分285の半径方向内向き表面との間に提供されてもよい。出口側スペーサ275は、出口側レデューサ250の半径方向外向き表面と保護カバーの第1の部分280および第2の部分285の半径方向内向き表面との間に提供されてもよい。例示的実施形態では、
図6に示されるように、出口側X型渦ユニット260の端部と出口側レデューサ250の端部との間のオフセット257は、約1.325インチ(約3.366cm)であってもよい。優勢流動方向150における保護カバーの第1の部分280および第2の部分285の例示的長さ281は、約7.550インチ(約19.18cm)であってもよい。
【0102】
製造の具体的手段にかかわらず、流体力学的キャビテーションデバイス200は、第1のチャンバ203、第2のチャンバ298、および出口299と直列に接続される、入口201を有してもよい。A型流体力学的キャビテーションユニット500は、第1のチャンバ203と第2のチャンバ298との間に提供されてもよい。
【0103】
流体力学的キャビテーションデバイス200は、略円形断面を有する、渦ユニット210、キャップ220、スペーサ225、エキスパンダ230、第1の円筒形区画235、結合器240、レデューサ250、第2の円筒形区画255、渦ユニット260、キャップ270、スペーサ275、およびA型流体力学的キャビテーションユニット500とともに図示されるが、任意の好適な断面形状、例えば、円形、不規則形、卵形、長楕円形、偏心形、多角形、三角形、長方形、正方形、五角形、六角形、八角形、複合形(形状の組み合わせ)、および同等物が、使用されてもよい。
【0104】
加えて、流体力学的キャビテーションデバイス200は、別個の構成要素、例えば、渦ユニット210、キャップ220、スペーサ225、エキスパンダ230、第1の円筒形区画235、結合器240、レデューサ250、第2の円筒形区画255、渦ユニット260、キャップ270、スペーサ275、保護カバーの第1の部分280、保護カバーの第2の部分285、およびA型流体力学的キャビテーションユニット500の観点から、本明細書の上記に図示および説明されるが、例えば、渦ユニット210、キャップ220、スペーサ225、エキスパンダ230、第1の円筒形区画235、結合器240、レデューサ250、第2の円筒形区画255、渦ユニット260、キャップ270、スペーサ275、保護カバーの第1の部分280、保護カバーの第2の部分285、およびA型流体力学的キャビテーションユニット500のうちの1つまたはそれを上回るものは、1つまたはそれを上回る一体型本体の中に組み合わせられる、または統合されてもよい。例えば、例示的実施形態では、エキスパンダ230、第1の円筒形区画235、レデューサ250、および第2の円筒形区画255は、射出成型によって形成され、一体型本体の中に統合されてもよい。そのような例示的実施形態では、エキスパンダ230の半径方向内向き表面は、直接、不純物を含有する、水源に接続される、第1のパイプ(例えば、導管45)に接続されてもよく、レデューサ250の半径方向内向き表面は、直接、水が流体力学的キャビテーションデバイス200を通して通過するための目的地(例えば、水泳プール、スパ、池、水特徴(例えば、噴水)、親水公園、または同等物)に接続される、第2のパイプ(例えば、導管47)に接続されてもよい。
【0105】
図7は、本開示の例示的実施形態による、B型流体力学的キャビテーションユニットを装備する、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス300の断面側面図である。B型流体力学的キャビテーションユニット600は、本明細書の下記により詳細に説明されるであろう。A型流体力学的キャビテーションユニット500以外、
図7のI型流体力学的キャビテーションデバイス300は、概して、
図6のI型流体力学的キャビテーションデバイス200に類似してもよい。同様の特徴および構造は、
図7では、3XXのフォーマットが2XXのフォーマットの代わりに使用されることを除き、
図6のものと同様の参照番号で標識され、XXは、参照番号の第2および第3桁である。
図7に図示されるように、優勢流動方向150は、右から左(入口から出口)である。
【0106】
図8は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200の
図6のA型流体力学的キャビテーションユニット500(1つまたはそれを上回るα型開口部550を含む)の断面側面図である。A型流体力学的キャビテーションユニット500は、水等の流体がそれを通して流動することを可能にするように構成されてもよい。A型流体力学的キャビテーションユニット500は、流体力学的キャビテーションをA型流体力学的キャビテーションユニット500内および/またはA型流体力学的キャビテーションユニット500の下流に比較的に近接近して生産するように構成されてもよい。
【0107】
図8に図示されるように、優勢流動方向150は、左から右(入口から出口)(
図4、6、および7に示されるものと反対)である。A型流体力学的キャビテーションユニット500は、任意の好適な形状またはサイズを有してもよい。A型流体力学的キャビテーションユニット500は、I型流体力学的キャビテーションデバイス200の内部を実質的に充填するように構成されてもよい。
【0108】
例示的実施形態では、A型流体力学的キャビテーションユニット500は、優勢流動方向150に厚さ570を伴う、ディスク形状を有してもよい。厚さ570は、任意の好適な長さであってもよい。入口パイプ(例えば、導管45)の内径に対する厚さ570の比は、約1:2であってもよい。入口側X型渦ユニット210の内径202に対する厚さ570の比は、約1:2であってもよい。第1のチャンバ203の最大寸法(例えば、直径)に対する厚さ570の比は、約1:4であってもよい。第1の円筒形区画235の内径204に対する厚さ570の比は、約1:4であってもよい。例示的実施形態では、厚さ570は、約1.000インチ(約2.54cm)であってもよい。
【0109】
A型流体力学的キャビテーションユニット500は、概して、入口201に面するように配向される、入口表面580を有してもよい。A型流体力学的キャビテーションユニット500は、概して、出口299に面するように配向される、出口表面585を有してもよい。入口表面580および出口表面585は、優勢流動方向150と略垂直に配置されてもよい。入口表面580および出口表面585は、略平坦である(図示されるように)、湾曲される、または任意の他の好適な外形を有してもよい。
【0110】
1つまたはそれを上回るα型開口部550は、入口表面580から出口表面585まで延在するように構成されてもよい。1つまたはそれを上回るα型開口部550は、流体力学的キャビテーションを1つまたはそれを上回るα型開口部550内および/または1つまたはそれを上回るα型開口部550の下流に比較的に近接近して生産するように構成されてもよい。
【0111】
1つまたはそれを上回るα型開口部550は、テーパ状形状を有してもよい(例えば、
図8に示されるように)。1つまたはそれを上回るα型開口部550は、円錐台状形状を有してもよい。1つまたはそれを上回るα型開口部550は、入口555と、出口560とを有してもよい。入口555は、出口560の断面積より大きい断面積を有してもよい。1つまたはそれを上回る円錐台状α型開口部550の側壁は、側壁が、想像円の中心を交差するように延在されるとき、約2°を上回るまたはそれに等しい角度~約5°未満またはそれに等しい角度の範囲内の角度565を形成する、想像線を画定するように構成されてもよい。例えば、
図8に示されるように、角度565は、約3°であってもよい。
【0112】
図9は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200の
図6のA型流体力学的キャビテーションユニット500の入口端面図である。入口555の断面積は、円形であってもよい(例えば、
図9に示されるように)。入口555の直径は、約0.212インチ(約0.538cm)であってもよく、入口555の断面積は、約0.035インチ
2(約0.228cm
2)であってもよい。出口560の断面積は、円形であってもよい(例えば、
図9に示されるように)。出口560の直径は、約0.160インチ(約0.406cm)であってもよく、出口560の断面積は、約0.0201インチ
2(約0.130cm
2)であってもよい。入口555の断面および出口560の断面は、共通軸を有してもよい。入口555および出口560は、例えば、
図9に示されるように、同心であってもよい。
【0113】
A型流体力学的キャビテーションユニット500は、軸510を伴う、円形断面形状を有してもよい。例えば、
図9に示されるように、A型流体力学的キャビテーションユニット500は、約3.970インチ(約10.08cm)の直径575を有してもよく、これは、第1の円筒形区画235が、4インチのパイプサイズを有する、Schedule 40 PVCパイプから形成されるとき、第1の円筒形区画235の内径204との係合のために好適である。4インチのパイプサイズを有する、Schedule 40 PVCパイプの内径は、約3.998インチ(約10.14cm)である。したがって、例示的実施形態では、間隙は、約0.028インチ(約0.071cmまたは約0.71mm)であって、これは、接着剤のために好適である。
【0114】
A型流体力学的キャビテーションユニット500は、複数のα型開口部550を有してもよい。複数のα型開口部550は、任意の好適な構成またはパターンに配列されてもよい。例えば、
図9に示されるように、複数のα型開口部550は、型流体力学的キャビテーションユニット500の軸510を中心として、複数の略同心リング515、520、525、530、535、540、および545に配列されてもよい。リング515は、それぞれ、軸510から約0.165インチ(約0.419cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約90°離間される、4個のα型開口部550を含んでもよい。リング520は、それぞれ、軸510から約0.415インチ(約1.05cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約45°離間される、8個のα型開口部550を含んでもよい。リング525は、それぞれ、軸510から約0.695インチ(約1.77cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約30°離間される、12個のα型開口部550を含んでもよい。リング530は、それぞれ、軸510から約0.975インチ(約2.48cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約20°離間される、18個のα型開口部550を含んでもよい。リング535は、それぞれ、軸510から約1.255インチ(約3.19cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約14.4°離間される、25個のα型開口部550を含んでもよい。リング540は、それぞれ、軸510から約1.535インチ(約3.90cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約11.6°離間される、31個のα型開口部550を含んでもよい。リング545は、それぞれ、軸510から約1.815インチ(約4.61cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約9.7°離間される、37個のα型開口部550を含んでもよい。
【0115】
例示的実施形態では、
図9に示されるように、A型流体力学的キャビテーションユニット500は、135個のα型開口部550を有してもよい。入口表面580上の135個のα型開口部550の総断面積は、約4.77インチ
2(約30.7cm
2)であってもよい。出口表面585上の135個のα型開口部550の総断面積は、約2.71インチ
2(約17.5cm
2)であってもよい。135個のα型開口部550の総断面積は、入口表面580から出口表面585まで線形に変動してもよい。
【0116】
例えば、
図8に示されるように、中間点571が、A型流体力学的キャビテーションユニット500の優勢流動方向150において、入口555から約0.792インチ(約2.01cm)の離間距離に位置してもよい。中間点571は、約4:1の入口からの離間距離対出口560からの離間距離の比を充足するように提供されてもよい。中間点571では、135個のα型開口部550の総断面積は、約3.14インチ
2(約20.3cm
2)であってもよい。135個のα型開口部550の総断面積対内径202の断面積の比は、約1:1であってもよい(すなわち、等しい)。中間点571における約1:1の比は、A型流体力学的キャビテーションユニット500内および/またはA型流体力学的キャビテーションユニット500の下流に比較的に近接近する流体力学的キャビテーションを助長する。1:1比を伴って構成される、流体力学的キャビテーションユニット500は、流体連通に応答して、約10ガロン(約38L)/分を上回り、かつ約110ガロン(約416L)/分未満の率で、流体力学的キャビテーションを発生させてもよい。
【0117】
図10は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200の
図6のA型流体力学的キャビテーションユニット500の側面図である。
【0118】
図11は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス300の
図8のB型流体力学的キャビテーションユニット600(1つまたはそれを上回るβ型開口部650を含む)の断面側面図である。
図12は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス300の
図7のB型流体力学的キャビテーションユニット600の入口端面図である。
図13は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス300の
図7のB型流体力学的キャビテーションユニット600の側面図である。
【0119】
1つまたはそれを上回るβ型開口部650以外、
図11-13のB型流体力学的キャビテーションユニット600は、概して、それぞれ、
図8-10のA型流体力学的キャビテーションユニット500に類似してもよい。同様の特徴および構造は、
図11-13では、それぞれ、6XXのフォーマットが5XXのフォーマットの代わりに使用されることを除き、
図8-10のものと同様の参照番号を用いて標識され、XXは、参照番号の第2および第3桁である。
図11に図示されるように、優勢流動方向150は、左から右(入口から出口)である。
図11-13のB型流体力学的キャビテーションユニット600と
図8-10のA型流体力学的キャビテーションユニット500との間の構造的差異は、
図14において明白である。
【0120】
図14は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス300の
図7のB型流体力学的キャビテーションユニット600の例示的β型開口部650の断面側面図である。
図14に図示されるように、優勢流動方向150は、左から右(入口から出口)である。
【0121】
B型流体力学的キャビテーションユニット600は、水等の流体がそれを通して流動することを可能にするように構成されてもよい。B型流体力学的キャビテーションユニット600は、流体力学的キャビテーションをB型流体力学的キャビテーションユニット600内および/またはB型流体力学的キャビテーションユニット600の下流に比較的に近接近して生産するように構成されてもよい。
【0122】
B型流体力学的キャビテーションユニット600は、任意の好適な形状またはサイズを有してもよい。B型流体力学的キャビテーションユニット600は、I型流体力学的キャビテーションデバイス300の内部を実質的に充填するように構成されてもよい。
【0123】
例示的実施形態では、B型流体力学的キャビテーションユニット600は、優勢流動方向150に厚さ670を伴う、ディスク形状を有してもよい。厚さ670は、任意の好適な長さであってもよい。入口パイプ(例えば、導管45)の内径に対する厚さ670の比は、約1:2であってもよい。入口側X型渦ユニット310の内径302に対する厚さ670の比は、約1:2であってもよい。第1のチャンバ303の最大寸法(例えば、直径)に対する厚さ670の比は、約1:4であってもよい。第1の円筒形区画335の内径304に対する厚さ670の比は、約1:4であってもよい。例示的実施形態では、厚さ670は、約1.000インチ(約2.54cm)であってもよい。
【0124】
B型流体力学的キャビテーションユニット600は、概して、入口301に面するように配向される、入口表面680を有してもよい。B型流体力学的キャビテーションユニット600は、概して、出口399に面するように配向される、出口表面685を有してもよい。入口表面680および出口表面685は、優勢流動方向150と略垂直であるように配置されてもよい。入口表面680および出口表面685は、略平坦である(図示されるように)、湾曲される、または任意の他の好適な外形を有してもよい。
【0125】
1つまたはそれを上回るβ型開口部650は、入口表面680から出口表面685まで延在するように構成されてもよい。1つまたはそれを上回るβ型開口部650は、流体力学的キャビテーションを1つまたはそれを上回るβ型開口部650内および/または1つまたはそれを上回るβ型開口部650の下流に比較的に近接近して生産するように構成されてもよい。
【0126】
1つまたはそれを上回るβ型開口部650は、入口655と、出口660とを有してもよい。入口655は、出口660の断面積より大きい断面積を有してもよい。1つまたはそれを上回るβ型開口部650は、湾曲形状を有してもよい。湾曲形状は、1つまたはそれを上回るβ型開口部650の長さの少なくとも一部に沿って、略平滑であってもよい。1つまたはそれを上回るβ型開口部650は、ベンチュリ形状を有してもよい、(例えば、
図14に示されるように)。1つまたはそれを上回るベンチュリ形状β型開口部650は、入口665に隣接する、入口領域653と、スロート領域656と、出口660に隣接する、出口領域659とを有してもよい。入口領域653の長さは、優勢流動方向150において、スロート領域656と略同一長さであってもよい。入口領域653およびスロート領域656のそれぞれの長さは、出口領域659の長さ未満であってもよい。
図14に示されるように、略平滑湾曲形状の代わりに、1つまたはそれを上回るβ型開口部650は、その間に変曲点を伴う、略直線側壁区画から成る、多部品から成る区画化された形状、例えば、入口領域653内の第1の略直線テーパ状側壁と、スロート領域656内の第2の略直線非テーパ状側壁と、出口領域659内の第3の略直線テーパ状側壁とを有してもよい。
【0127】
例えば、
図14の左側を参照すると、1つまたはそれを上回るベンチュリ形状β型開口部650の側壁は、ベンチュリ形状β型開口部650に沿った点(下記に説明される)が、想像円の中心を交差するように延在されるとき、約8°を上回るまたはそれに等しい角度~約12°未満またはそれに等しい角度の範囲内の角度665を形成する、想像線を画定するように構成されてもよい。例えば、
図14に示されるように、角度665は、約9.9°であってもよい。角度665は、入口655の縁(
図14の左上または左下)から入口領域653とスロート領域656との間の遷移点まで延在し、さらに、想像円の中心(
図14の右端)を交差するように延在する、想像線664から成ってもよい。
【0128】
例えば、
図14の右側を参照すると、1つまたはそれを上回るベンチュリ形状β型開口部650の側壁は、ベンチュリ形状β型開口部650に沿った点(下記に説明される)が、想像円の中心を交差するように延在されるとき、約2°を上回るまたはそれに等しい角度~約5°未満またはそれに等しい角度の範囲内の角度667を形成する、想像線を画定するように構成されてもよい。例えば、
図14に示されるように、角度667は、約2.5°であってもよい。角度667は、出口660の縁(
図14の右上または右下)からスロート領域656と出口領域659との間の遷移点まで延在し、さらに、想像円の中心(示されないが、
図14の左側を越えてページからはみ出るであろう)を交差するように延在する、想像線(示されないが、線664に類似する)から成ってもよい。
【0129】
角度665対角度667の比は、約1:1(すなわち、等しい)~約6:1であってもよい。例えば、角度665が、約12°であって、角度667が、約2°であるとき、比は、6:1である。
図14に示されるように、角度665対角度667の比は、約4:1であってもよい(すなわち、例えば、約9.9°:2.5°であって、約4:1の比に等しい)。
【0130】
入口領域653は、優勢流動方向150に、約0.300インチ(約0.762cm)の長さを有してもよい。スロート領域656は、優勢流動方向150に、約0.300インチの長さを有してもよい。出口領域659は、優勢流動方向150に、約0.350インチ(約0.889cm)の長さを有してもよい。入口領域653の長さ対スロート領域656の長さの比は、約1:1(すなわち、等しい)であってもよく、入口領域653の長さ対出口領域659の長さの比は、約1:1.16であってもよく(すなわち、例えば、約0.300:0.350であって、約1:1.16の比に等しい)、スロート領域656の長さ対出口領域659の長さの比は、約1:1.16であってもよい。
【0131】
B型流体力学的キャビテーションユニット600は、複数のβ型開口部650を有してもよい。複数のβ型開口部650は、任意の好適な構成またはパターンに配列されてもよい。例えば、
図12に示されるように、複数のβ型開口部650は、B型流体力学的キャビテーションユニット600の軸610を中心として、複数の略同心リング615、620、625、630、635、640、および645に配列されてもよい。リング615は、それぞれ、軸610から約0.165インチ(約0.419cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約90°離間される、4個のβ型開口部650を含んでもよい。リング620は、それぞれ、軸610から約0.415インチ(約1.05cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約45°離間される、8個のβ型開口部650を含んでもよい。リング625は、それぞれ、軸610から約0.695インチ(約1.77cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約30°離間される、12個のβ型開口部650を含んでもよい。リング630は、それぞれ、軸610から約0.975インチ(約2.48cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約20°離間される、18個のβ型開口部650を含んでもよい。リング635は、それぞれ、軸610から約1.255インチ(約3.19cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約14.4°離間される、25個のβ型開口部650を含んでもよい。リング640は、それぞれ、軸610から約1.535インチ(約3.90cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約11.6°離間される、31個のβ型開口部650を含んでもよい。リング645は、それぞれ、軸610から約1.815インチ(約4.61cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約9.7°離間される、37個のβ型開口部650を含んでもよい。
【0132】
例示的実施形態では、
図12に示されるように、B型流体力学的キャビテーションユニット600は、135個のβ型開口部650を有してもよい。入口表面680上の135個のβ型開口部650の総断面積は、約4.77インチ
2(約30.7cm
2)であってもよい。出口表面685上の135個のβ型開口部650の総断面積は、約2.71インチ
2(約17.5cm
2)であってもよい。135個のβ型開口部650の総断面積は、入口表面680から出口表面685まで変動してもよい。
【0133】
例えば、
図14に示されるように、第1の中間点671が、優勢流動方向150に、B型流体力学的キャビテーションユニット600の入口655から約0.231インチ(約0.586cm)の離間距離に位置してもよい。第1の中間点671は、約3:1~約4:1の入口655からの離間距離対スロート領域656からの離間距離の比を充足するように提供されてもよい。第2の中間点672が、優勢流動方向150に、B型流体力学的キャビテーションユニット600の出口667から約0.0875インチ(約0.222cm)の離間距離に位置してもよい。第2の中間点672は、約1:3の出口667からの離間距離対スロート領域656からの離間距離の比を充足するように提供されてもよい。中間点671および中間点672のそれぞれでは、135個のβ型開口部650の総断面積は、約3.14インチ
2(約20.3cm
2)であってもよい。135個のβ型開口部650の総断面積対内径302の断面積の比は、約1:1であってもよい(すなわち、等しい)。中間点671および中間点672のそれぞれにおける約1:1の比は、流体力学的キャビテーションをB型流体力学的キャビテーションユニット600内および/またはB型流体力学的キャビテーションユニット600の下流に比較的に近接近して助長する。1:1比を伴って構成される、流体力学的キャビテーションユニット600は、流体連通に応答して、約10ガロン(約38L)/分を上回り、かつ約110ガロン(約416L)/分未満の率で、流体力学的キャビテーションを発生させてもよい。
【0134】
図15は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300の、それぞれ、
図6または
図7のA型またはB型流体力学的キャビテーションユニット500、600の斜視入口端面図である。
【0135】
図16は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のX型渦ユニット210、260、310、360の側面図である。
図17は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のX型渦ユニット210、260、310、360の断面図である。
図18は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のX型渦ユニット210、260、310、360の別の側面図である。
図19は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のX型渦ユニット210、260、310、360の斜視図である。
【0136】
X型渦ユニット210、260、310、360は、任意の好適な形状、サイズ、および構成を有する、1つまたはそれを上回るγ型開口部を含んでもよい。例示的実施形態では、
図16-19に示されるように、1つまたはそれを上回るγ型開口部は、第1の行の9個のγ型開口部212、262、312、362と、第2の行の9個のγ型開口部214、264、314、364とを含んでもよい。第1の行の9個のγ型開口部212、262、312、362はそれぞれ、入口と、出口とを有してもよい。第2の行の9個のγ型開口部214、264、314、364はそれぞれ、入口と、出口とを有してもよい。入口側X型渦ユニット210、310は、チャンバ203、303の中に、優勢流動方向150を優勢流動方向150と垂直な方向に変化させるように構成されてもよい。渦または乱流流動の領域が、チャンバ203、303内に形成されてもよい。逆に言えば、出口側X型渦ユニット260、360は、優勢流動方向150と垂直な方向を優勢流動方向150に変化させるように構成されてもよい。
【0137】
入口側X型渦ユニット210、310は、第1の行の9個のγ型開口部212、312および第2の行の9個のγ型開口部214、314がそれぞれ、入口213、313と、出口211、311とを有するように構成されてもよい。出口側X型渦ユニット260、360は、第1の行の9個のγ型開口部262、362および第2の行の9個のγ型開口部264、364がそれぞれ、入口261、361と、出口263、363とを有するように構成されてもよい。
【0138】
例示的実施形態では、
図16、18、および19に示されるように、第1の行の9個のγ型開口部212、262、312、362はそれぞれ、円形断面形状と、約0.500インチ(約1.27cm)の直径とを有してもよい。第2の行の9個のγ型開口部214、264、314、364はそれぞれ、円形断面形状と、約0.500インチ(約1.27cm)の直径とを有してもよい。
【0139】
例示的実施形態では、
図17に示されるように、第1の行の9個のγ型開口部212、262、312、362はそれぞれ、円錐台状形状を有してもよい。第2の行の9個のγ型開口部214、264、314、364はそれぞれ、円錐台状形状を有してもよい。入口側X型渦ユニット210、310は、第1の行の9個のγ型開口部212、312および第2の行の9個のγ型開口部244、314のそれぞれが、入口213、313と、出口211、311とを有するように構成されてもよい。入口213、313の直径は、出口211、311の直径より大きくてもよい。1つまたはそれを上回る円錐台状γ型開口部212、214、312、314の側壁は、側壁が、想像円の中心を交差するように延在されるとき、約2°を上回るまたはそれに等しい角度~約5°未満またはそれに等しい角度の範囲内の角度215、315を形成する、想像線を画定するように構成されてもよい。例えば、
図17に示されるように、角度215、315は、約3°であってもよい。
【0140】
出口側X型渦ユニット260、360は、第1の行の9個のγ型開口部262、362および第2の行の9個のγ型開口部244、364のそれぞれが、出口263、363と、入口261、361とを有するように構成されてもよい。出口263、363の直径は、入口261、361の直径より大きくてもよい。1つまたはそれを上回る円錐台状γ型開口部262、264、362、364の側壁は、側壁が、想像円の中心を交差するように延在されるとき、約2°を上回るまたはそれに等しい角度~約5°未満またはそれに等しい角度の範囲内の角度265、365を形成する、想像線を画定するように構成されてもよい。例えば、
図17に示されるように、角度265、365は、約3°であってもよい。
【0141】
第1の行の9個のγ型開口部212、262、312、362と第2の行の9個のγ型開口部214、264、314、364の総面積は、入口導管(例えば、導管45)の断面積を上回ってもよい第1の行の9個のγ型開口部212、262、312、362と、第2の行の9個のγ型開口部214、264、314、364.の総面積は、内径202の断面積を上回ってもよい。例えば、Schedule 40 PVC導管が、2インチのパイプサイズと併用されるとき、内径202は、約2.047インチ(約5.200cm)であってもよく、断面積は、約3.291インチ2(約21.23cm2)であってもよい。第1の行の9個のγ型開口部212、262、312、362と、第2の行の9個のγ型開口部214、264、314、364の総面積は、約3.534インチ2(約22.80cm2)であってもよく、これは、内径202の上記に参照される例示的断面積を上回る。したがって、第1の行の9個のγ型開口部212、262、312、362と、第2の行の9個のγ型開口部214、264、314、364は、背圧を生成せず、下流流体力学的キャビテーションに悪影響を及ぼし得ない。
【0142】
第1の行の9個のγ型開口部212、262、312、362は、第2の行の9個のγ型開口部214、264、314、364からオフセットされてもよい。第1の行の9個のγ型開口部212、262、312、362と、第2の行の9個のγ型開口部214、264、314、364との間のオフセットは、約20°であってもよい。第1の行の9個のγ型開口部212、262、312、362は、相互に約40°離れて、X型渦ユニット210、260、310、360の円周を中心として同心状に配列されてもよい。第2の行の9個のγ型開口部214、264、314、364は、相互に約40°離れて、X型渦ユニット210、260、310、360の円周を中心として同心状に配列されてもよい。第1の行の9個のγ型開口部212、262、312、362のそれぞれの中心を通した想像線216、266、316、366は、約0.500インチ(約1.27cm)、第2の行の9個のγ型開口部214、264、314、364の中心を通した想像線217、267、317、367からオフセットされてもよい。優勢流動方向150における、X型渦ユニット210、260、310、360の端部と想像線216、266、316、366との間の例示的オフセット218、268、318、368は、約0.750インチ(約1.91cm)であってもよい。優勢流動方向150における、X型渦ユニット210、260、310、360の例示的長さ219、269、319、369は、約4.364インチ(約11.08cm)であってもよい。
【0143】
図20は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のX型渦ユニット210、260、310、360のキャップ220、270、320、370の側面図である。
図21は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のX型渦ユニット210、260、310、360のキャップ220、270、320、370の入口端面図である。
図22は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のX型渦ユニット210、260、310、360のキャップ220、270、320、370の斜視図である。いくつかの実施形態では、例えば、Schedule 40 PVC導管が、2インチのパイプサイズと併用されるとき、キャップ220、270、320、370は、約2.047インチ(約5.200cm)の直径と、約0.250インチ(約0.635cm)の厚さとを有してもよい。
【0144】
いくつかの例示的実施形態では、
図3および20-22に示されるように、出口側X型渦ユニット260、360は、内側管または停止キャップ270、370を含んでもよい。内側管または停止キャップ270、370は、「出口」等の印(例えば、
図3参照)を含んでもよく、これは、I型流体力学的キャビテーションデバイス200、300の配設の前に、可視であってもよい。印は、任意の好適な様式において、停止キャップ270、370の中に統合されてもよい。
【0145】
いくつかの例示的実施形態では、
図5および20-22に示されるように、入口側X型渦ユニット210、310は、内側管または停止キャップ220、320を含んでもよい。内側管または停止キャップ220、320は、「入口」等の印(例えば、
図5および21参照)を含んでもよく、これは、I型流体力学的キャビテーションデバイス200、300の配設の前に、可視であってもよい。印は、任意の好適な様式において、停止キャップ220、320の中に統合されてもよい。
【0146】
図23は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のエキスパンダ/レデューサ230、250、330、350の側面図である。
図24は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のエキスパンダ/レデューサ230、250、330、350の端面図である。
図25は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のエキスパンダ/レデューサ230、250、330、350の斜視図である。
【0147】
例示的実施形態では、Schedule 40 PVC導管が、2インチのパイプサイズと併用されるとき、エキスパンダ/レデューサ230、250、330、350は、必要に応じて、2インチ/4インチエキスパンダまたは4インチ/2インチレデューサであってもよい。いくつかの事前に製造されたPVCエキスパンダ/レデューサを用いることで、エキスパンダ/レデューサ230、250、330、350の比較的に大区分の内径232、252、332、352は、事前に製造された肩部(図示せず)を装備してもよく、これは、I型流体力学的キャビテーションデバイス200、300の製造、組立、および配設に先立って除去され、例えば円筒形区画235、255、335、355のうちの1つまたはそれを上回るもの、の外径を収容してもよい。加えて、エキスパンダ/レデューサ230、250、330、350の比較的に小区分の内径234、254、334、354は、事前に製造された肩部(図示せず)を装備してもよく、これは、I型流体力学的キャビテーションデバイス200、300の製造、組立、および配設に先立って除去され、必要に応じて、例えば、入口導管および/または出口導管、例えば、それぞれ、導管45および導管47の外径、または渦ユニット210、260、310、360の外径を収容してもよい。
【0148】
図26は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300の円筒形区画235、255、335、355の側面図である。
図27は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300の円筒形区画の端面図である。
図28は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300の円筒形区画の斜視図である。
【0149】
円筒形区画235、255、335、355は、Schedule 40および/またはSchedule 80を含む、任意の好適なサイズにおける剛性ポリ塩化ビニル(PVC)パイプを含む、任意の好適な材料から製造されてもよい。例示的実施形態では、
図6、7および26-28に示されるように、優勢流動方向150における、円筒形区画235、255、335、355の長さ236、256、336、356は、約3.500インチ(約8.890cm)であってもよい。
【0150】
図29は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のスペーサ225、275、325、375の側面図である。
図30は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のスペーサ225、275、325、375の端面図である。
図31は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のスペーサ225、275、325、375の上面/底面図である。
図32は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のスペーサ225、275、325、375の斜視図である。例示的実施形態では、Schedule 40 PVC導管が、4インチのパイプサイズと併用されるとき、スペーサ225、275、325、375は、約5.040インチ(約12.80cm)の内径226、276、326、376と、約5.550インチ(約14.10cm)の幅/高さ227、277、327、377と、約0.500インチ(約1.27cm)の厚さ228、278、328、378とを有してもよい。スペーサ225、275、325、375は、4インチのパイプサイズを有する、PVC区画との滑合のために構成されてもよい。スペーサ225、275、325、375は、例えば、
図6および7に示されるようなエキスパンダ/レデューサ230、250、330、350との滑合のために構成されてもよい。
【0151】
図33は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のカバー区画280、285、380、385の端面図である。
図34は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のカバー区画280、285、380、385の上面/底面図である。
図35は、本開示の例示的実施形態による、
図2のI型流体力学的キャビテーションデバイス200、300のカバー区画280、285、380、385の斜視端面図である。
【0152】
例示的実施形態では、
図2-7および33-35に示されるように、カバー区画280、285、380、385は、以下の寸法、すなわち、約3.025インチ(約7.684cm)の第1の上縁/下縁高さ280a、285a、380a、385a、約1.626インチ(約4.130cm)の第1の上縁/フランジの上部高さ280b、285b、380b、385b、約1.399インチ(約3.553cm)の第1の内側フランジ高さ280c、285c、380c、385c、約0.250インチ(約0.635cm)の第1のフランジ戻り止め高さ280d、285d、380d、385d、約2.775インチ(約7.049cm)の第2の上縁/下縁高さ280e、285e、380e、385e、約1.626インチ(約4.130cm)の第2の上縁/フランジの上部高さ280f、285f、380f、385f、約1.149インチ(約2.918cm)の第2の内側フランジ高さ280g、285g、380g、385g、約0.280インチ(約0.711cm)の第2のフランジ戻り止め高さ280h、285h、380h、385h、約7.550インチ(約19.18cm)の優勢流動方向150における長さ281、286、381、386、約6.050インチ(約15.37cm)の幅282、287、382、387、約2.299インチ(約5.839cm)の内側区画幅283、288、383、388、約0.125インチ(約0.318cm)のフランジ厚さ284a、289a、384a、389a、および約0.125インチ(約0.318cm)のフランジ戻り止め厚さ284b、289b、384b、389bのうちの1つまたはそれを上回るものを有してもよい。2つの実質的に同じように定寸されるカバー区画280、285、380、385が、保護カバーを形成するために、任意の好適な接続手段を使用して、相互との接続のために構成されてもよい。
【0153】
図36は、本開示の例示的実施形態による、
図1の流体力学的キャビテーションシステム100のためのII型流体力学的キャビテーションデバイス400の側面図である。
図36、37、および45に図示されるように、優勢流動方向150は、左から右(入口から出口)である。
【0154】
図37は、本開示の例示的実施形態による、C型流体力学的キャビテーションユニット700、800(α型開口部を含む)を装備する、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイス400の断面側面図である。C型流体力学的キャビテーションユニット700、800(α型開口部を含む)が、本明細書の下記により詳細に説明されるであろう。
図37に図示されるように、優勢流動方向150は、左から右(入口から出口)である。
【0155】
II型流体力学的キャビテーションデバイス400は、入口401と、出口499とを含んでもよい。入口401と出口499との間に、流体力学的キャビテーションデバイス400の本体は、入口側Y型渦ユニット410を含んでもよい。流体力学的キャビテーションデバイス400の本体は、出口側Y型渦ユニット480を含んでもよい。入口側Y型渦ユニット410は、直接、第4の導管45等の導管に接続されてもよく、出口側Y型渦ユニット480は、直接、第5の導管47等の導管に接続されてもよい。入口側Y型渦ユニット410は、入口接合管404に接続されてもよい。出口側Y型渦ユニット480は、出口接合管485に接続されてもよい。入口側Y型渦ユニット410および出口側Y型渦ユニット480のうちの1つまたはそれを上回るものは、流体力学的キャビテーションデバイス400を通して流動する流体の時計回り回転を助長するように構成されてもよい。
【0156】
流体力学的キャビテーションデバイス400の本体は、入口側エキスパンダ/レデューサ420を含んでもよい。流体力学的キャビテーションデバイス400の本体は、出口側エキスパンダ/レデューサ480を含んでもよい。
【0157】
の本体流体力学的キャビテーションデバイス400は、1つまたはそれを上回る結合器を含んでもよい。1つまたはそれを上回る結合器は、第1の結合器491と、第2の結合器492と、第3の結合器493と、第4の結合器494と、第5の結合器495とを含んでもよい。1つまたはそれを上回る結合器491、492、493、494、および495はそれぞれ、接着剤を含む、任意の好適な手段を使用して、それぞれ、1つまたはそれを上回る結合器425、435、445、455、および465に接続される、または1つまたはそれを上回る構成要素の中に統合されてもよい。結合器491、492、493、494、および495は、保護カバーとして機能してもよい。結合器491、492、493、494、および495はそれぞれ、2インチのサイズを有する、PVC結合器であってもよい。
【0158】
入口側Y型渦ユニット410および出口側Y型渦ユニット480は、省略されてもよい。例えば、入口側Y型渦ユニット410の代わりに、入口側エキスパンダ/レデューサ420が、直接、第4の導管45等の導管に接続されてもよい。加えて、出口側Y型渦ユニット480の代わりに、出口側エキスパンダ/レデューサ480が、直接、第5の導管47等の導管に接続されてもよい。
【0159】
入口側Y型渦ユニット410は、内径402を有してもよい。内径402は、入口導管の仕様に合致するように構成されてもよい。例えば、Schedule 40 PVC導管が、1インチのパイプサイズと併用されるとき、内径402は、約1.029インチ(約2.61cm)であってもよい。例えば、Schedule 80 PVC導管が、1インチのパイプサイズと併用されるとき、内径402は、約0.936インチ(約2.38cm)であってもよい。II型流体力学的キャビテーションデバイス400が、1インチパイプサイズに対して本明細書に説明されるが、II型流体力学的キャビテーションデバイス400の全体の部分は、任意のパイプサイズに嵌合するように拡大または縮小されてもよい。入口側Y型渦ユニット410は、チャンバ403の中に、優勢流動方向150を優勢流動方向150と垂直な方向に変化させるように構成されてもよい。渦または乱流流動の領域が、チャンバ403内に形成されてもよい。逆に言えば、出口側Y型渦ユニット480は、優勢流動方向150と垂直な方向を優勢流動方向150に変化させるように構成されてもよい。
【0160】
入口側Y型渦ユニット410の半径方向外向き表面は、接着剤を含む、任意の好適な手段を使用して、入口側エキスパンダ420の第1の半径方向内向き表面に接続される、または単一構成要素の中に統合されてもよい。
【0161】
流体力学的キャビテーションデバイス400の本体は、1つまたはそれを上回る円筒形区画を含んでもよい。
図37の例示的実施形態に図示されるように、流体力学的キャビテーションデバイス400は、入口側エキスパンダ420と、第1の結合器425と、第1の円筒形区画430と、第2の結合器435と、第2の円筒形区画440と、第3の結合器445と、第3の円筒形区画450と、第4の結合器455と、第4の円筒形区画460と、第5の結合器465とを含んでもよい。
【0162】
C型流体力学的キャビテーションユニット700、800(α型開口部を含む)は、接着剤を含む、任意の好適な手段を使用して、第2の円筒形区画440および第3の円筒形区画450の半径方向内向き表面に接続される、または単一構成要素の中に統合されてもよい。
【0163】
入口側エキスパンダ420、第1の円筒形区画430、第2の円筒形区画440、第3の円筒形区画450、第4の円筒形区画460、および出口側レデューサ470はそれぞれ、内径404を有してもよい。例えば、Schedule 40 PVC導管が、入口側エキスパンダ420、第1の円筒形区画430、第2の円筒形区画440、第3の円筒形区画450、第4の円筒形区画460、および出口側レデューサ470のために使用されるとき、パイプサイズは、2インチであってもよく、内径404は、約2.047インチ(約5.199cm)であってもよい。例えば、Schedule 80 PVC導管が入口側エキスパンダ420、第1の円筒形区画430、第2の円筒形区画440、第3の円筒形区画450、第4の円筒形区画460、および出口側レデューサ470のために使用されるとき、パイプサイズは、2インチであってもよく、内径404は、約1.913インチ(約4.859cm)であってもよい。
【0164】
いくつかの実施形態では、入口側Y型渦ユニット410の内径402対、入口側エキスパンダ420、第1の円筒形区画430、第2の円筒形区画440、第3の円筒形区画450、第4の円筒形区画460、および出口側レデューサ470の内径404の比は、約1:2~約1:3であってもよい。「約」の使用は、意図的であって、本明細書では、例えば、製造公差に起因するパイプ直径の潜在的変動、パイプ製造業者間の差異に起因する変動、所与の配設内の異なるパイプScheduleの使用、および同等物を考慮するために使用される。例えば、1インチの入口導管パイプサイズのために、Schedule 40 PVCパイプを使用して、入口側エキスパンダ420、第1の円筒形区画430、第2の円筒形区画440、第3の円筒形区画450、第4の円筒形区画460、および出口側レデューサ470のパイプサイズが、2インチであるとき、内径402対内径404の比は、1.029:2.047または1:1.989であって、これは、「約1:2」と称され得る。加えて、例えば、1インチの入口導管パイプサイズのために、Schedule 80 PVCパイプを使用して、入口側エキスパンダ420、第1の円筒形区画430、第2の円筒形区画440、第3の円筒形区画450、第4の円筒形区画460、および出口側レデューサ470のパイプサイズが、2インチであるとき、内径402対内径404の比は、0.936:1.913または1:2.04であって、これは、「約1:2」とも称され得る。比が、本明細書で表されるときは常に、用語「約」が、概して、使用され、上記に説明される変動のタイプは、本開示の範囲内なであると理解される。
【0165】
出口側レデューサ470、第4の円筒形区画460、および出口側Y型渦ユニット480は、入口側エキスパンダ420、第1の円筒形区画430、および入口側Y型渦ユニット410に関して上記に説明されるものと略同一様式で接続されてもよい。
【0166】
具体的製造手段にかかわらず、流体力学的キャビテーションデバイス400は、第1のチャンバ403、第2のチャンバ405、第3のチャンバ498、および出口499と直列に接続される、入口401を有してもよい。C型流体力学的キャビテーションユニット700、800(α型開口部を含む)は、第1のチャンバ403と第3のチャンバ498との間に提供されてもよい。第2のチャンバ405は、第1のC型流体力学的キャビテーションユニット700と第2のC型流体力学的キャビテーションユニット800との間に提供されてもよい。
【0167】
流体力学的キャビテーションデバイス400が、略円形断面を有する、渦ユニット410、キャップ415、エキスパンダ420、第1の結合器425、第1の円筒形区画430、第2の結合器435、第2の円筒形区画440、第3の結合器445、第3の円筒形区画450、第4の結合器455、第4の円筒形区画460、第5の結合器465、レデューサ480、キャップ475、渦ユニット480、およびC型流体力学的キャビテーションユニット700、800(α型開口部を含む)とともに図示されるが、任意の好適な断面形状、例えば、円形、不規則形、卵形、長楕円形、偏心形、多角形、三角形、長方形、正方形、五角形、六角形、八角形、複合形(形状の組み合わせ)、および同等物が、使用されてもよい。
【0168】
加えて、流体力学的キャビテーションデバイス400は、別個の構成要素、例えば、渦ユニット410、キャップ415、エキスパンダ420、第1の結合器425、第1の円筒形区画430、第2の結合器435、第2の円筒形区画440、第3の結合器445、第3の円筒形区画450、第4の結合器455、第4の円筒形区画460、第5の結合器465、レデューサ480、キャップ475、渦ユニット480、およびC型流体力学的キャビテーションユニット700、800(α型開口部を含む)の観点から、本明細書の上記に図示および説明されるが、例えば、渦ユニット410、キャップ415、エキスパンダ420、第1の結合器425、第1の円筒形区画430、第2の結合器435、第2の円筒形区画440、第3の結合器445、第3の円筒形区画450、第4の結合器455、第4の円筒形区画460、第5の結合器465、レデューサ480、キャップ475、渦ユニット480、およびC型流体力学的キャビテーションユニット700、800(α型開口部を含む)のうちの1つまたはそれを上回るものは、1つまたはそれを上回る一体型本体の中に組み合わせられる、または統合されてもよい。例えば、例示的実施形態では、渦ユニット410、キャップ415、エキスパンダ420、第1の結合器425、第1の円筒形区画430、第2の結合器435、第2の円筒形区画440、第3の結合器445、第3の円筒形区画450、第4の結合器455、第4の円筒形区画460、第5の結合器465、レデューサ480、キャップ475、および渦ユニット480は、射出成型によって形成され、一体型本体の中に統合されてもよい。そのような例示的実施形態では、エキスパンダ420の半径方向内向き表面は、直接、不純物を含有する、水源に接続される、第1のパイプ(例えば、導管45)に接続されてもよく、レデューサ480の半径方向内向き表面は、直接、水が流体力学的キャビテーションデバイス400を通して通過するための目的地(例えば、水泳プール、スパ、池、水特徴(例えば、噴水)、親水公園、または同等物)に接続される、第2のパイプ(例えば、導管47)に接続されてもよい。
【0169】
図37は、直列本開示の例示的実施形態による、一対のC型流体力学的キャビテーションユニット700、800(α型開口部を含む)を装備する、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイス400の断面側面図である。例示的実施形態では、入口接合管404の入口端からエキスパンダ420の入口端までの優勢流動方向150における長さ404aは、約1.000インチ(約2.540cm)であってもよい。出口接合管485の出口端からレデューサ470の出口端までの優勢流動方向150における長さは、約1.000インチ(約2.540cm)であってもよい。エキスパンダ420の入口端からエキスパンダ420の反対端(結合器425に当接する)までの優勢流動方向150における長さ420aは、約1.575インチ(約4.001cm)であってもよい。レデューサ470の出口端からレデューサ470の反対端(結合器465に当接する)までの優勢流動方向150における長さは、約1.575インチ(約4.001cm)であってもよい。結合器492の優勢流動方向150における長さ492aは、約2.850インチ(約7.239cm)であってもよい。結合器491、493、494、および495のそれぞれの優勢流動方向150における長さは、約2.850インチ(約7.239cm)であってもよい。区画450の優勢流動方向150における長さ450aは、約2.500インチ(約6.350cm)であってもよい。区画430、440、および460のそれぞれの優勢流動方向150における長さは、約2.500インチ(約6.350cm)であってもよい。渦ユニット480の優勢流動方向150における長さ480aは、約2.610インチ(約6.629cm)であってもよい。渦ユニット410の優勢流動方向150における長さは、約2.610インチ(約6.629cm)であってもよい。
【0170】
図38は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイス400のレデューサ/エキスパンダ420、470の入口/出口端面図である。
図39は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイス400のレデューサ/エキスパンダ420、470の側面図である。
図40は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイス400のレデューサ/エキスパンダ420、470の出口/入口端面図である。
図41は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイス400のレデューサ/エキスパンダ420、470の斜視端面図である。
【0171】
例示的実施形態では、
図38-41に示されるように、レデューサ/エキスパンダ420、470は、外側大径部分422、472および内側小径部分424、474を含んでもよい。優勢流動方向150におけるレデューサ/エキスパンダ420、470の長さ421、471は、約1.575インチ(約4.001cm)であってもよい。いくつかの事前に製造されたPVCエキスパンダ/レデューサを用いることで、エキスパンダ/レデューサ420、470は、事前に製造されたステップまたは肩部(図示せず)を装備してもよく、これは、II型流体力学的キャビテーションデバイス400の製造、組立、および配設に先立って除去され、例えば、入口導管、出口導管、および/または渦410、480の外径を収容してもよい。レデューサ/エキスパンダ420、470はそれぞれ、1インチ×2インチのサイズを有する、PVCブッシングであってもよい。
【0172】
図42は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイス400のY型渦ユニット410、480の側面図である。
図43は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイス400のY型渦ユニット410、480(キャップ415、475を含む)の断面側面図である。
図44は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイス400のY型渦ユニット410、480(キャップ415、475を含む)の斜視端面図である。
【0173】
例示的実施形態では、
図42-44に示されるように、Y型渦ユニット410、480は、90°離間される、4個の開口部412、482を含んでもよい。各開口部412、482は、約0.500インチ(約1.27cm)の直径を有してもよい。キャップ415、475は、90°離間される、4個の開口部417、477を含んでもよい。各開口部417、477は、約0.500インチ(約1.27cm)の直径を有してもよい。開口部412、417、477、482の中心からY型渦ユニット410、480の端部までの長さ411、481は、約2.300インチ(約5.842cm)であってもよい。Y型渦ユニット410、480の一端からY型渦ユニット410、480の他端までの長さ413、483は、約2.610インチ(約6.629cm)であってもよい。Y型渦ユニット410、480の一端からキャップ415、475の反対に面した端部までの長さ414、474は、約0.750インチ(約1.91cm)であってもよい。
【0174】
図45は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイス400のC型流体力学的キャビテーションユニット700、800の断面側面図である。
図46は、本開示の例示的実施形態による、
図36のII型流体力学的キャビテーションデバイス400のC型流体力学的キャビテーションユニット700、800の入口端面図である。
図45および46のC型流体力学的キャビテーションユニット700、800の一方または両方の1つまたはそれを上回る特徴は、それぞれ、
図6-15のA型流体力学的キャビテーションユニット500およびB型流体力学的キャビテーションユニット600の一方または両方の1つまたはそれを上回る特徴に類似してもよい。C型流体力学的キャビテーションユニット700、800は両方とも、α型(円錐台状)開口部とともに、
図45および46に図示されるが、C型流体力学的キャビテーションユニット700、800の一方または両方の1つまたはそれを上回る開口部は、β型開口部であってもよい。同様の特徴および構造は、
図45および46において、7XXまたは8XXのフォーマットが5XXまたは6XXのフォーマットの代わりに使用されることを除き、
図6-15のものと同様の参照番号を用いて標識され、XXは、参照番号の第2および第3桁である。例示的実施形態では、
図46に示されるように、C型流体力学的キャビテーションユニット700、800の直径775、875は、約2.045インチ(約5.194cm)であってもよい。C型流体力学的キャビテーションユニット700、800の外径表面は、それぞれ、区画440、450の内径と滑合および/または糊嵌合されてもよい。
【0175】
複数のα型開口部750、850は、任意の好適な構成またはパターンに配列されてもよい。例えば、
図46に示されるように、複数のα型開口部750、850は、C型流体力学的キャビテーションユニット700、800の軸710、810を中心として、複数の略同心リング715、720、725、815、820、825に配列されてもよい。C型流体力学的キャビテーションユニット700、800は、軸710、810上に心合される、単一α型開口部750、850を含んでもよい。リング715、815は、それぞれ、軸710、810から約0.570インチ(約1.45cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約51.4°離間される、7個のα型開口部750、850を含んでもよい。リング720、820は、それぞれ、軸710、810から約1.140インチ(約2.90cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約25.7°離間される、14個のα型開口部750、850を含んでもよい。リング725、825は、それぞれ、軸710、810から約1.710インチ(約4.343cm)の離間距離に位置する中心を有し、それぞれ、約18°離間される、20個のα型開口部750、850を含んでもよい。
【0176】
例示的実施形態では、
図46に示されるように、C型流体力学的キャビテーションユニット700、800は、42個のα型開口部750、850を有してもよい。入口表面780、880上の42個のα型開口部750、850の総断面積は、約1.48インチ
2(約9.56cm
2)であってもよい。出口表面785、885上の142個のα型開口部750、850の総断面積は、約0.844インチ
2(約5.45cm
2)であってもよい。42個のα型開口部750、850の総断面積は、入口表面780、880から出口表面785、885まで線形に変動してもよい。
【0177】
例示的実施形態では、一対のII型流体力学的キャビテーションデバイス400は、給水配管に、例えば、給水配管の端部またはその近傍に、直列に配設されてもよい。そのような構成では、システムを通して流動する水は、4つのキャビテーションサイクル、すなわち、対のII型流体力学的キャビテーションデバイス400の第1のもののチャンバ405および409内の第1および第2のキャビテーションサイクルと、対のII型流体力学的キャビテーションデバイス400の第2のもののチャンバ405および409内の第3および第4のキャビテーションサイクルとを受ける。
【0178】
流体力学的キャビテーションデバイスのいずれかのうちの1つまたはそれを上回るものは、直列または並列に、ループ(に示されるような
図1)または単回通過において、給水配管の端部、例えば、水道蛇口、冷水器、またはソーダファウンテンの真水成分等の分注点またはその近傍において、使用されてもよい。
【0179】
前述の説明は、本開示の例示的実施形態を対象としている。しかしながら、他の変形例および修正が、その利点のいくつかまたは全ての実現とともに、説明された例示的実施形態に行われてもよいことが明白であろう。故に、本説明は、実施例にすぎず、本明細書の例示的実施形態の範囲を別様に限定するものとして捉えられるべきではない。したがって、添付の請求項の目的は、本明細書の例示的実施形態の真の精神および範囲内に該当するものとして、全てのそのような変形例および修正を網羅することである。
【国際調査報告】