(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-15
(54)【発明の名称】オストミー器具のための出口弁
(51)【国際特許分類】
F16K 35/04 20060101AFI20230508BHJP
A61F 5/445 20060101ALI20230508BHJP
【FI】
F16K35/04
A61F5/445
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022549658
(86)(22)【出願日】2021-02-18
(85)【翻訳文提出日】2022-09-26
(86)【国際出願番号】 GB2021050391
(87)【国際公開番号】W WO2021165674
(87)【国際公開日】2021-08-26
(32)【優先日】2020-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2020-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508080986
【氏名又は名称】コンバテック リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】ホルロイド,サイモン
(72)【発明者】
【氏名】ベイカー,ドミニク
(72)【発明者】
【氏名】タール,シュテファン
【テーマコード(参考)】
3H064
4C098
【Fターム(参考)】
3H064AA05
3H064BA06
3H064CA03
3H064DA01
4C098AA09
4C098CC31
4C098CD01
(57)【要約】
オストミー袋のための出口弁(1)であって、オストミー器具(30)の面に対する取り付けのための弁基部(10)を備え、この弁基部(10)は、オストミー袋(30)から排出される液体を受ける基部開口(15)を画定している。弁基部(10)に対して、基部開口(15)を通して受けられた液体の排出が妨げられる閉鎖構成から、基部開口(15)を通して受けられた液体の排出が可能になる開放構成まで、回転可能であるように構成された出口要素(20)を備える。出口要素(20)と弁基部(10)の一方がデテント(19)を含み、出口要素(20)と弁基部(10)の他方が1つ以上の突起(26,27)を含む。出口要素(20)の回転中にデテント(19)が1つ以上の突起(26,27)と係合するように構成されて、回転中にデテント(19)が1つ以上の突起(26,27)に接触して乗り越えるようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オストミー袋のための出口弁であって、
上記オストミー器具の面に対する取り付けのための弁基部を備え、この弁基部は、上記オストミー袋から排出される液体を受ける基部開口を画定しており、
上記弁基部に対して、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる閉鎖構成から、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が可能になる開放構成まで、回転可能であるように構成された出口要素を備え、
上記出口要素と上記弁基部の一方がデテントを含み、上記出口要素と上記弁基部の他方が1つ以上の突起を含み、
上記出口要素の回転中に上記デテントが上記1つ以上の突起と係合するように構成されて、上記回転中に上記デテントが1つ以上の上記突起に接触して乗り越えるようになっている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項2】
請求項1に記載の出口弁において、
上記出口要素と上記弁基部の一方はデテントを含み、
上記出口要素と上記弁基部の他方は2つ以上の突起を含む
ことを特徴とする出口弁。
【請求項3】
請求項2に記載の出口弁において、
上記弁基部はデテントを含み、
上記出口要素は2つ以上の突起を含む
ことを特徴とする出口弁。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記出口要素は、上記出口管が回転円弧を通って移動するように回転可能であり、
上記回転円弧の第1端で、上記出口要素は上記閉鎖構成にあり、
上記回転円弧の第2端で、上記出口要素は上記開放構成にあり、
上記デテントは、上記出口要素の回転中に、上記回転円弧の上記第1端に対応しない点で、少なくとも1つの突起に係合するように構成されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項5】
請求項4に記載の出口弁において、
上記デテントは、上記出口要素の回転中に、上記回転円弧の上記第2端に対応する点で、少なくとも1つの突起に係合するように、さらに構成されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項6】
請求項4または5に記載の出口弁において、
上記デテントは、上記出口要素が限界位置にあるとき、または限界位置の近傍にあるときに、少なくとも1つの突起に係合するように構成され、
上記限界位置は、上記回転円弧上の点であって、上記出口要素が上記第1端から最も遠く、かつ、まだ上記閉鎖構成にある点として規定されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記出口要素は、この出口要素の遠位端に出口管を含む
ことを特徴とする出口弁。
【請求項8】
請求項7に記載の出口弁において、
上記出口管は、上記弁基部の取付面に対して略垂直な平面内で回転可能である
ことを特徴とする出口弁。
【請求項9】
請求項7または8に記載の出口弁において、
上記出口管が回転円弧を移動するように、上記出口要素が回転可能であり、
上記回転円弧の第1端で、上記出口要素は閉鎖構成にあり、
上記回転円弧の第2端で、上記出口要素は開放構成にあり、
上記出口管の限界位置が、上記出口要素がまだ上記閉鎖構成にある、上記第1端から最も遠い上記回転円弧上の点で規定され、
上記1つ以上の突起のうち或る突起は、回転中に上記出口要素が上記限界位置にあるとき、または、上記限界位置の近傍にあるとき、その突起が上記デテントに接触するように配置されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項10】
請求項9に記載の出口弁において、
上記出口要素は、使用の際に、上記限界位置において、上記出口管が略上向きに、上記弁基部に対して鋭角に角度付けられるように構成されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項11】
請求項7から10までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記出口要素は、上記出口管と流体連通している取入開口を画定しており、
上記開放構成では、上記基部開口と上記取入開口は部分的または完全に整列し、それによって、液体が上記基部開口から上記取入開口内に受けられ、上記出口管を通して排出され、
上記閉鎖構成では、上記基部開口と上記取入開口は整列せず、それによって、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる
ことを特徴とする出口弁。
【請求項12】
請求項11に記載の出口弁において、
上記取入開口は、上記出口要素の湾曲した側壁に配置されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項13】
請求項11または12に記載の出口弁において、
上記出口要素は取入管をさらに備え、
上記取入管と上記出口管は一緒に、上記取入開口から上記取入管より遠位の上記出口管の端に配置された出口開口まで上記液体を通過させるための連続した中空ボアを画定している
ことを特徴とする出口弁。
【請求項14】
請求項13に記載の出口弁において、
上記出口要素は略L字状の形状を有し、
上記取入管は、任意に上記出口管に対して実質的に90°の角度に配置されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項15】
請求項13または14に記載の出口弁において、
上記弁基部の外面から突出するハウジングを備え、
上記ハウジングは円筒状のボアを画定し、
上記取入管の一部は、上記円筒状のボアに回転可能に取り付けられている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項16】
請求項15に記載の出口弁において、
上記デテントは、上記ハウジングに隣接する上記弁基部の上記外面に配置され、
上記1つ以上の突起は、上記ハウジングに隣接する上記取入管に配置されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項17】
請求項1から16までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記出口要素は、使用の際に、上記弁基部の取付面に対して略平行で、かつ略水平に配置された回転軸の周りに回転する
ことを特徴とする出口弁。
【請求項18】
請求項1から17までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記デテントは上記弁基部に配置され、
上記1つ以上の突起は上記出口要素に配置されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項19】
請求項1から18までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記閉鎖構成では、上記基部開口は上記出口要素の壁によって妨げられる
ことを特徴とする出口弁。
【請求項20】
請求項1から19までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記デテントは、上記1つ以上の突起を形成する材料よりも剛性の低い材料で形成されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項21】
請求項1から20までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記デテントは上記弁基部と一体に形成され、
任意に、上記弁基部と上記デテントは、単一の成形品として形成されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項22】
請求項1から21までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記1つ以上の突起は上記出口要素と一体に形成され、
任意に、上記出口要素と上記1つ以上の突起は単一の成形品として形成されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項23】
請求項1から22までのいずれか一つに記載の出口弁と、
オストミー袋と
を備え、
上記出口弁は上記オストミー袋の外面に取り付けられている
ことを特徴とするオストミー器具。
【請求項24】
請求項23に記載のオストミー器具において、
上記閉鎖構成では、上記出口要素は上記オストミー袋の空洞を実質的に覆い、
上記開放構成では、上記出口要素の少なくとも一部が上記オストミー袋の上記空洞の下縁を横切って延びる
ことを特徴とするオストミー器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、オストミー器具のための出口弁に関し、特に、オストミー袋から出される液体の排出のための出口弁に関する。
【背景技術】
【0002】
オストミー器具は、オストミー器具の袋から液体を排出するための出口弁を備えることがある。それは、上記液体を直接廃棄するため、または、排液袋(使用の際に上記弁に取り付けられる)のような追加の器具を介してである。オストミー器具には、簡単に排出できる器具を提供しようとする多くの形態がある。
【0003】
US6021928は、組み立て準備状態で、タップを袋材に溶着することができる排液袋用タップを開示している。このタップは、一体の取付部分とハウジングとを含む。ハンドル付きのL形の管状のタップ部材は、ハウジングの開口に挿入され、開口内で、出口が上方を向く閉位置と、出口が下方を向く開位置との間で回転可能である。上記閉位置では、上記取付部分の周辺領域がタップ部材の全ての側に突出して、組み立てられたタップが袋材に溶着されることを可能にする。
【0004】
GB2285496は、特に排尿バッグなどの医療用バッグの出口弁として使用される弁であって、その弁の入口パイプと出口パイプが、それらのパイプの長手方向軸に垂直な軸の周りの相対的に回転によって開閉されるものを開示している。上記入口パイプと出口パイプは、ハウジング部品(複数)から突出している。一方のハウジング部品は、他方のハウジング部品の内側にバレル継手を有する。上記ハウジング部品(複数)は、それぞれ開口を有し、それらの開口は上記パイプ(複数)が整列したとき整列する。上記パイプ(複数)が同じ方向を向いているとき、弁は閉じられる。上記開口(複数)は様々な形状をとり得る。また、ボールが使用されてもよいし、各パイプハウジングと一体化した別のバレル相互係合があり、そこにロストモーション駆動がなされてもよい。
【0005】
EP0680296は、出口弁装置であって、ベース部材と、少なくとも1つの運動可能な手段とを備え、該運動可能な手段が、排出管またはホース部材と、ストップ弁と、閉止弁とを共に形成し、該運動可能な手段が回転可能に及び/又は直線的に移動可能であり、該運動可能な手段によって、当該出口弁装置は、前記ストップ弁及び前記閉止弁が共に開く第1の位置と、前記ストップ弁が閉じ且つ前記閉止弁が開く第2の位置と、前記両方の弁が閉じる第3の位置との3つの位置に設定可能であるものを開示している。収集バッグに上記出口弁装置が設けられる。
【0006】
オストメイトのための使い勝手を向上させたオストミー器具、特に、出口弁を追加の器具、例えば排液袋に接続する際の使い勝手の領域において、ニーズが残っている。
【発明の概要】
【0007】
本明細書において、用語「ストーマ排出物」(stomal output)は、ストーマから分泌され得る、またはストーマから出る、オストメイトによって生成されるあらゆる気体または流体または固体を指す。
【0008】
本明細書において、用語「ストーマ」(stoma)とは、身体における開口を意味する。通常、上記ストーマは、身体の胴体における外科的な開口である。幾つかの実施態様では、用語「ストーマ」は、上記開口によって露出される内部組織、器官又はその一部も指す。非限定的な例として、内部組織は、結腸、回腸、小腸、大腸、空腸、および十二指腸、並びにそれらの組み合わせから選択されてもよい。内部組織は、小腸または大腸の端部またはループであってもよい。
【0009】
本明細書において、用語「オストメイト」(ostomate)は、本明細書に開示されるオストミー器具の使用を有する可能性がある対象を指す。オストメイトは通常、外科的開口を有する対象を指すが、本明細書で使用される通り、「オストメイト」は、ストーマが手術または他の手段によって作られたかどうかにかかわらず、ストーマを有する対象を指す場合がある。
【0010】
本明細書において、用語「ユーザ」(user)は、オストメイト、または、上記オストメイトが例えば空洞からストーマ排出物を空にするのを支援する別の人を指す場合がある。
【0011】
本明細書において、本明細書に開示されるオストミー器具は、例えば、食道瘻造設術(esophagostomy)、胃瘻造設術(gastrostomy)、胆嚢瘻造設術(cholecystostomy)、胆管瘻造設術(choledochostomy)、盲腸瘻造設術(cecostomy)、結腸瘻造設術(colostomy)、十二指腸瘻造設術(duodenostomy)、回腸瘻造設術(ileostomy)、空腸瘻造設術(jejunostomy)、虫垂瘻造設術(appendicostomy)、気管切開術(tracheostomy)、人工膀胱造設術(urostomy)、腎瘻造設術(nephrostomy)、尿管瘻造設術(ureterostomy)、または膀胱瘻造設術(vesicostomy)によって作られたストーマの管理のために使用されてもよい。本明細書に開示されるオストミー器具は、シャント、カテーテル、プラグまたは糞便管理システムを含む(が、これらに限定されない)追加の装置と共に使用されてもよい。
【0012】
有益には、本開示のオストミー器具は、先行技術の器具と比較して、各オストミー器具の使用期間を増加させることをオストメイトに可能にし得る。このことは、幾つかの先行技術の器具と比較して上記オストミー器具の再使用に対するオストメイトの信頼を高めるように、ストーマ排出物の空洞を確実かつ衛生的に排出するための手段を提供することによって達成され得る。上記オストメイトは、本開示の各オストミー器具をより長く使用する傾向があり得るので、所定の期間内に上記オストメイトによって使用されるオストミー器具の総数が減少され得る。このことは、環境廃棄物の生成量を減少させるという環境上の利点を生じ得る。
【0013】
本明細書では、特徴の位置および方向は、オストミー器具が「使用の際」(in use)、「使用の際にあり得るような方向」、または同様になっていることを基準として説明され得る。このような用語は、オストメイトが立っている状態で上記オストメイトの身体に上記オストミー器具が装着されるときに、上記オストミー器具の意図された方向を意味しており、上記オストミー器具が現在そのような使用をされているかどうか、または上記オストメイトの実際の姿勢には関係がない。用語「上側」(upper)および「下側」(lower)および関連する用語は、オストミー器具が使用の際にあり得るように方向付けられたときの上記オストミー器具の一部(a part)または部分(portion)の相対的な位置を指す。例えば、上記オストミー器具の頂点は、上記オストミー器具の使用の際における「上側」頂点と呼ばれることがある。そのような例では、上記頂点は、起立したオストメイトの身体に装着されたときの上記オストミー器具の最も上側の頂点(鉛直方向において)であることが意図されるであろう。しかしながら、当業者は、上記オストメイトへの装着前は、前記頂点が常に最も上側の頂点であるとは限らず、さらに、装着されたとき、オストメイトが非立位、例えば横臥位を採るならば、上記頂点が常に最も上側の頂点であるとは限らないことを理解するだろう。
【0014】
本明細書において、用語「外側」(outer)または「前」(front)は、オストミー器具が身体に取り付けられたときの、オストメイトの身体を基準とした、上記オストミー器具の一部または部分の相対的な位置を指す。「外側」または「前」は、身体に比較的近い比較位置よりも、上記オストメイトの身体から比較的遠い位置を指す。同様に、「後」(back)は、「外側」または「前」である比較位置よりも、上記オストメイトの身体に相対的に近い位置を指す。
【0015】
本明細書では、「周辺領域」(peripheral region)という用語は、言及されている品目の、縁に位置する部分または縁に向けられた部分を指す。
【0016】
本明細書では、「固着される」(affixed)という用語は、問題の部品が上記出口弁の通常の使用の間に取り外され得ない、または、上記部品に損傷を与えることなく取り外され得ない接続を指すために使用される。
【0017】
本開示は、オストミー袋のための出口弁であって、
上記オストミー器具の面に対する取り付けのための弁基部を備え、この弁基部は、上記オストミー袋から排出される液体を受ける基部開口を画定しており、
上記弁基部に対して、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる閉鎖構成から、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が可能になる開放構成まで、回転可能であるように構成された出口要素を備え、
上記出口要素と上記弁基部の一方がデテントを含み、上記出口要素と上記弁基部の他方が1つ以上の突起を含み、
上記出口要素の回転中に上記デテントが上記1つ以上の突起と係合するように構成されて、上記回転中に上記デテントが1つ以上の上記突起に接触して乗り越えるようになっている
ことを特徴とする出口弁を開示する。
【0018】
幾つかの実施形態では、
上記出口要素と上記弁基部の一方はデテントを含み、
上記出口要素と上記弁基部の他方は2つ以上の突起を含んでもよい。
したがって、本発明の1つの実施形態において、
オストミー袋のための出口弁であって、
上記オストミー器具の面に対する取り付けのための弁基部を備え、この弁基部は、上記オストミー袋から排出される液体を受ける基部開口を画定しており、
上記弁基部に対して、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる閉鎖構成から、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が可能になる開放構成まで、回転可能であるように構成された出口要素を備え、
上記出口要素と上記弁基部の一方がデテントを含み、上記出口要素と上記弁基部の他方が2つ以上の突起を含み、
上記出口要素の回転中に上記デテントが上記1つ以上の突起と係合するように構成されて、上記回転中に上記デテントが1つ以上の上記突起に接触して乗り越えるようになっている
ことを特徴とする出口弁が提供される。
このように、上記弁は、上記出口要素の複数の位置で触覚のフィードバックを提供し、上記弁のより良い制御を可能にする。
【0019】
好ましくは、
上記弁基部はデテントを含み、
上記出口要素は2つ以上の突起を含む。
したがって、本発明の1つの実施形態において、
オストミー袋のための出口弁であって、
上記オストミー器具の面に対する取り付けのための弁基部を備え、この弁基部は、上記オストミー袋から排出される液体を受ける基部開口を画定しており、
上記弁基部に対して、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる閉鎖構成から、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が可能になる開放構成まで、回転可能であるように構成された出口要素を備え、
上記出口要素と上記弁基部の一方がデテントを含み、上記出口要素と上記弁基部の他方が2つ以上の突起を含み、
上記出口要素の回転中に上記デテントが上記1つ以上の突起と係合するように構成されて、上記回転中に上記デテントが1つ以上の上記突起に接触して乗り越えるようになっている
ことを特徴とする出口弁が提供される。
このように、上記出口要素は、上記弁基部よりも2つ以上の突起を含むことに適しているため、上記弁はより効果的に動作し得る。これは、上記出口要素の上記回転のせいで、各突起が必要に応じて上記弁基部と接触したり離れたりすることができるためである。
【0020】
上記出口要素は、上記出口管が回転円弧を通って移動するように回転可能であり、
上記回転円弧の第1端で、上記出口要素は上記閉鎖構成にあり、
上記回転円弧の第2端で、上記出口要素は上記開放構成にあってもよい。
上記デテントは、上記出口要素の回転中に、上記回転円弧の上記第1端に対応しない点で、少なくとも1つの突起に係合するように構成されていてもよい。
したがって、本発明の一実施形態では、
オストミー袋のための出口弁であって、
上記オストミー器具の面に対する取り付けのための弁基部を備え、この弁基部は、上記オストミー袋から排出される液体を受ける基部開口を画定しており、
上記弁基部に対して、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる閉鎖構成から、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が可能になる開放構成まで、回転可能であるように構成された出口要素を備え、
上記出口要素と上記弁基部の一方がデテントを含み、上記出口要素と上記弁基部の他方が1つ以上の突起を含み、
上記出口要素の回転中に上記デテントが上記1つ以上の突起と係合するように構成されて、上記回転中に上記デテントが1つ以上の上記突起に接触して乗り越えるようになっており、
上記出口要素は、上記出口管が回転円弧を通って移動するように回転可能であり、
上記回転円弧の第1端で、上記出口要素は上記閉鎖構成にあり、
上記回転円弧の第2端で、上記出口要素は上記開放構成にあり、
上記デテントは、上記出口要素の回転中に、上記回転円弧の上記第1端に対応しない点で、少なくとも1つの突起に係合するように構成されている
ことを特徴とする出口弁が提供される。
このように、上記デテント/突起は、上記出口要素の回転中に、上記回転円弧の上記第1端に対応しない点で係合する。これにより、上記出口要素が上記閉鎖位置から上記開放位置へ、またはその逆へ移動するときに、ユーザがより良い制御/フィードバックを行うことを可能にする。
【0021】
上記デテントは、上記出口要素の回転中に、上記回転円弧の上記第2端に対応する点で、少なくとも1つの突起に係合するように、構成されていてもよい。
したがって、上記出口要素は、上記閉鎖構成に確実に保持される。
【0022】
上記デテントは、上記出口要素が限界位置にあるとき、または限界位置の近傍にあるときに、少なくとも1つの突起に係合するように構成されていてもよい。
上記限界位置は、上記回転円弧上の点であって、上記出口要素が上記第1端から最も遠く、かつ、まだ上記閉鎖構成にある点として規定されていてもよい。
したがって、ユーザは、上記弁が開こうとするタイミングを容易に判断することができ、したがって、上記弁をより効率的かつ効果的に制御することができる。
【0023】
上述のように、本発明における上記デテント/突起は、上記弁の使い勝手を向上させるために配置されるものである。
したがって、本発明の好ましい一実施形態では、
オストミー袋のための出口弁であって、
上記オストミー器具の面に対する取り付けのための弁基部を備え、この弁基部は、上記オストミー袋から排出される液体を受ける基部開口を画定しており、
上記弁基部に対して、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる閉鎖構成から、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が可能になる開放構成まで、回転可能であるように構成された出口要素を備え、
上記出口要素と上記弁基部の一方がデテントを含み、上記出口要素と上記弁基部の他方が1つ以上の突起を含み、
上記出口要素の回転中に上記デテントが上記1つ以上の突起と係合するように構成されて、上記回転中に上記デテントが1つ以上の上記突起に接触して乗り越えるようになっており、
上記弁基部はデテントを含み、
上記出口要素は2つ以上の突起を含み、
上記出口要素は、上記出口管が回転円弧を通って移動するように回転可能であり、
上記回転円弧の第1端で、上記出口要素は上記閉鎖構成にあり、
上記回転円弧の第2端で、上記出口要素は上記開放構成にあり、
上記デテントは、上記出口要素の回転中に、上記回転円弧の上記第1端に対応する点で、少なくとも1つの突起に係合するように構成されており、
上記デテントは、上記出口要素が限界位置にあるとき、または限界位置の近傍にあるときに、少なくとも1つの突起に係合するように構成され、
上記限界位置は、上記回転円弧上の点であって、上記出口要素が上記第1端から最も遠く、かつ、まだ上記閉鎖構成にある点として規定されている
ことを特徴とする出口弁が提供される。
【0024】
幾つかの実施形態では、出口要素は、この出口要素の遠位端に出口管を含んでいてもよい。
上記出口管は、上記弁基部の取付面に対して略垂直な平面内で回転可能であってもよい。
上記出口管が回転円弧を移動するように、上記出口要素が回転可能であり、
上記回転円弧の第1端で、上記出口要素は閉鎖構成にあり、
上記回転円弧の第2端で、上記出口要素は開放構成にあり、
上記出口管の限界位置が、上記出口要素がまだ上記閉鎖構成にある、上記第1端から最も遠い上記回転円弧上の点で規定され、
上記1つ以上の突起のうち或る突起は、回転中に上記出口要素が上記限界位置にあるとき、または、上記限界位置の近傍にあるとき、その突起が上記デテントに接触するように配置されていてもよい。
上記出口要素は、使用の際に、上記限界位置において、上記出口管が略上向きに、上記弁基部に対して鋭角に角度付けられるように構成されていてもよい。
上記出口要素は、上記出口管と流体連通している取入開口を画定しており、
上記開放構成では、上記基部開口と上記取入開口は部分的または完全に整列し、それによって、液体が上記基部開口から上記取入開口内に受けられ、上記出口管を通して排出され、
上記閉鎖構成では、上記基部開口と上記取入開口は整列せず、それによって、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられてもよい。
上記取入開口は、上記出口要素の湾曲した側壁に配置されていてもよい。
【0025】
上記出口要素は取入管をさらに備え、
上記取入管と上記出口管は一緒に、上記取入開口から上記取入管より遠位の上記出口管の端に配置された出口開口まで上記液体を通過させるための連続した中空ボアを画定していてもよい。
【0026】
上記出口要素は略L字状の形状を有し、
上記取入管は、任意に上記出口管に対して実質的に90°の角度に配置されていてもよい。
上記ハウジングは、上記弁基部の外面から突出し、
上記ハウジングは円筒状のボアを画定し、
上記取入管の一部は、上記円筒状のボアに回転可能に取り付けられていてもよい。
上記デテントは、上記ハウジングに隣接する上記弁基部の上記外面に配置され、
上記1つ以上の突起は、上記ハウジングに隣接する上記取入管に配置されていてもよい。
【0027】
それに加えて、または、それに代えて、幾つかの実施形態では、上記出口要素は、使用の際に、上記弁基部の取付面に対して略平行で、かつ略水平に配置された回転軸の周りに回転してもよい。
【0028】
それに加えて、または、それに代えて、幾つかの実施形態では、
上記デテントは上記弁基部に配置され、
上記1つ以上の突起は上記出口要素に配置されていてもよい。
【0029】
それに加えて、または、それに代えて、幾つかの実施形態では、上記閉鎖構成では、上記基部開口は上記出口要素の壁によって妨げられてもよい。
【0030】
それに加えて、または、それに代えて、幾つかの実施形態では、上記デテントは、上記1つ以上の突起を形成する材料よりも剛性の低い材料で形成されていてもよい。
【0031】
それに加えて、または、それに代えて、幾つかの実施形態では、
上記デテントは上記弁基部と一体に形成され、
任意に、上記弁基部と上記デテントは、単一の成形品として形成されていてもよい。
【0032】
それに加えて、または、それに代えて、幾つかの実施形態では、
上記1つ以上の突起は上記出口要素と一体に形成され、
任意に、上記出口要素と上記1つ以上の突起は単一の成形品として形成されていてもよい。
【0033】
本開示は、また、オストミー器具であって、
上述のような出口弁と、
オストミー袋と
を備え、
上記出口弁は上記オストミー袋の外面に取り付けられている
ことを特徴とするオストミー器具を提供する。
【0034】
それに加えて、または、それに代えて、幾つかの実施形態では、
上記閉鎖構成では、上記出口要素は上記オストミー袋の空洞を実質的に覆い、
上記開放構成では、上記出口要素の少なくとも一部が上記オストミー袋の上記空洞の下縁を横切って延びていてもよい。
【0035】
本開示は、また、オストミー器具であって、
上記オストミー器具の面に対する取り付けのための弁基部を備え、この弁基部は、上記オストミー器具から排出される液体を受ける基部開口を画定しており、
上記弁基部に対して、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる閉鎖構成から、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が可能になる開放構成まで、回転可能であるように構成された出口要素を備え、
上記出口要素は、上記弁基部に回転可能に取り付けられた比較的剛な部品と、上記比較的剛な部品に固着された比較的柔軟な出口管部分とを含む
ことを特徴とするオストミー器具を提供する。
【0036】
上記開放構成では、上記比較的剛な部品は、上記基部開口と上記出口管部分との間に流体経路を画定してもよい。
したがって、1つの実施形態では、オストミー器具のための出口弁であって、
上記オストミー器具の面に対する取り付けのための弁基部を備え、この弁基部は、上記オストミー器具から排出される液体を受ける基部開口を画定しており、
上記弁基部に対して、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる閉鎖構成から、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が可能になる開放構成まで、回転可能であるように構成された出口要素を備え、
上記出口要素は、上記弁基部に回転可能に取り付けられた比較的剛な部品と、上記比較的剛な部品に固着された比較的柔軟な出口管部分とを含み、
上記開放構成では、上記比較的剛な部品は、上記基部開口と上記出口管部分との間に流体経路を画定するように配置されている
上記出口要素と上記弁基部の一方がデテントを含み、上記出口要素と上記弁基部の他方が1つ以上の突起を含み、
上記出口要素の回転中に上記デテントが上記1つ以上の突起と係合するように構成されて、上記回転中に上記デテントが1つ以上の上記突起に接触して乗り越えるようになっている
ことを特徴とする出口弁が提供される。
したがって、上記比較的剛な部品は、上記流体を上記比較的柔軟な出口管部分まで運ぶ。これにより、上記弁がユーザによって容易に操作されることを可能にし(上記比較的剛な部品を回転させることにより)、弁の操作の間に、上記弁基部に嵌合する上記出口要素の上記部分が変形するのを回避することができる。
【0037】
上記開放構成では、上記比較的剛な部品は、上記基部開口から直接液体を受け、それから上記比較的柔軟な出口管部分に液体を送り届けるように構成され得る。
したがって、1つの実施形態では、
オストミー器具のための出口弁であって、
上記オストミー器具の面に対する取り付けのための弁基部を備え、この弁基部は、上記オストミー器具から排出される液体を受ける基部開口を画定しており、
上記弁基部に対して、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる閉鎖構成から、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が可能になる開放構成まで、回転可能であるように構成された出口要素を備え、
上記出口要素は、上記弁基部に回転可能に取り付けられた比較的剛な部品と、上記比較的剛な部品に固着された比較的柔軟な出口管部分とを含み、
上記開放構成では、上記比較的剛な部品は、上記基部開口から直接液体を受け、それから上記比較的柔軟な出口管部分に液体を送り届けるように構成され得る
ことを特徴とする出口弁が提供される。
このように、流体は上記基部開口を通過し、上記比較的剛な部品の中に入る。このことは、上記比較的剛な部品が上記弁の開/閉を制御し、上記出口要素が容易に回転され得ることを保証することを意味する。それから、上記比較的剛な部品は、上記比較的柔軟な出口管部分に流体を送り届ける。したがって、上記柔軟な部品は、上記弁基部から離れた場所に設けられ得る。そのことは、弁をより使い易くする。
【0038】
幾つかの実施形態では、上記比較的剛な部品は、管状の形状を有していてもよい。上記比較的剛な部品は、略L字状の形状を有していてもよい。
したがって、1つの実施形態では、
オストミー器具のための出口弁であって、
上記オストミー器具の面に対する取り付けのための弁基部を備え、この弁基部は、上記オストミー器具から排出される液体を受ける基部開口を画定しており、
上記弁基部に対して、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる閉鎖構成から、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が可能になる開放構成まで、回転可能であるように構成された出口要素を備え、
上記出口要素は、上記弁基部に回転可能に取り付けられた比較的剛な部品と、上記比較的剛な部品に固着された比較的柔軟な出口管部分とを含み、
上記比較的剛な部品は、管状で、かつ、略L字状の形状を有する
ことを特徴とする出口弁が提供される。
したがって、上記比較的剛な部品は、上記流体を上記比較的柔軟な出口管部分に効果的に転送することができ、弁を操作するためにユーザが容易に把持できる形状を有することができ、また、上記比較的柔軟な出口管を、他の器具に接続するために便利な位置に与えることができる。
【0039】
幾つかの実施形態では、上記比較的柔軟な出口管部分は、変形可能な材料から形成されていてもよく、任意に、上記変形可能な材料は弾力性があってもよい。
【0040】
それに加えて、または、それに代えて、幾つかの実施形態では、上記比較的剛な部品は、少なくとも50Aのショア硬度を有する材料から形成されていてもよい。
【0041】
それに加えて、または、それに代えて、幾つかの実施形態では、上記出口要素は出口管を含み、上記出口管は上記比較的柔軟な出口管部分を含んでいてもよい。
上記比較的剛な部品は、取入管と比較的剛な出口管部分とを含み、上記比較的剛な出口管部分は上記比較的柔軟な出口管部分に固着されていてもよい。
上記取入管と上記出口管は一緒に、上記取入開口から上記取入管より遠位の上記出口管の端に配置された出口開口まで上記液体を通過させるための連続した中空ボアを画定していてもよい。
上記出口要素は略L字状の形状を有し、任意に、上記取入管は上記出口管に対して実質的に90度の角度で配置されていてもよい。
ハウジングは、上記弁基部の外面からが突出し、上記ハウジングは円筒状のボアを画定し、上記取入管の一部は上記円筒状のボアに回転可能に取り付けられていてもよい。
【0042】
それに加えて、または、それに代えて、幾つかの実施形態では、上記出口要素は、使用の際に、上記弁基部の取付面に対して略平行で、かつ略水平に配置された回転軸の周りに回転可能であってもよい。
【0043】
それに加えて、または、それに代えて、幾つかの実施形態では、上記出口弁は、比較的剛なコネクタ(或るコネクタ直径を有する)と共に使用するように構成され、上記比較的柔軟な出口管部分は、上記コネクタ直径よりも僅かに小さい出口直径を有していてもよい。それによって、使用の際に上記比較的剛なコネクタが上記比較的柔軟な出口管部分に挿入されると、上記比較的剛なコネクタを収容するように上記比較的柔軟な出口管部分が撓んでもよい。
【0044】
上記比較的柔軟な出口管部分は、上記比較的剛な部品上にオーバーモールドされていてもよい。
したがって、1つの実施形態では、
オストミー器具のための出口弁であって、
上記オストミー器具の面に対する取り付けのための弁基部を備え、この弁基部は、上記オストミー器具から排出される液体を受ける基部開口を画定しており、
上記弁基部に対して、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる閉鎖構成から、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が可能になる開放構成まで、回転可能であるように構成された出口要素を備え、
上記出口要素は、上記弁基部に回転可能に取り付けられた比較的剛な部品と、上記比較的剛な部品に固着された比較的柔軟な出口管部分とを含み、
上記比較的柔軟な出口管部分は、上記比較的剛な部品上にオーバーモールドされている
ことを特徴とする出口弁が提供される。
【0045】
それに加えて、または、それに代えて、幾つかの実施形態では、上記弁基部は、上記比較的柔軟な出口管部分よりも剛性が高く、かつ、任意に、上記比較的剛な部品よりも剛性が低い材料で形成されてもよい。
【0046】
それに加えて、または、それに代えて、幾つかの実施形態では、上記比較的剛な部品は、使用の際にユーザによって把持されるための突出したフランジを含んでいてもよい。
したがって、1つの実施形態では、
オストミー器具のための出口弁であって、
上記オストミー器具の面に対する取り付けのための弁基部を備え、この弁基部は、上記オストミー器具から排出される液体を受ける基部開口を画定しており、
上記弁基部に対して、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる閉鎖構成から、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が可能になる開放構成まで、回転可能であるように構成された出口要素を備え、
上記出口要素は、上記弁基部に回転可能に取り付けられた比較的剛な部品と、上記比較的剛な部品に固着された比較的柔軟な出口管部分とを含み、
上記比較的剛な部品は、使用の際にユーザによって把持されるための突出したフランジを含む
ことを特徴とする出口弁が提供される。
【0047】
本開示は、上述の出口弁を備えたオストミー器具を提供する。
上記閉鎖構成では、上記出口要素は上記オストミー器具の空洞を実質的に覆い、
上記開放構成では、上記出口要素の少なくとも一部が上記オストミー器具の上記空洞の下縁を横切って延びていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
本開示の1つ以上の態様は、以下に、添付の図面を参照して、例示的にのみ説明される。
【
図1】本開示の第1の局面によるオストミー器具のための出口弁であって、上記出口要素がその回転円弧の第1端において閉鎖構成にある状態を示す、概略的な斜視図である。
【
図2】
図1の出口弁であって、上記出口要素がその回転円弧の第2端において開放構成にある状態を示す、概略的な斜視図である。
【
図3】
図1の出口弁の出口要素の模式的な斜視図である。
【
図4】
図3の出口要素のさらなる模式的な斜視図である。
【
図5】
図1の出口弁の弁基部の模式的な斜視図である。
【
図6】
図5の弁基部のさらなる模式的な斜視図である。
【
図7】本開示の第2の局面によるオストミー器具のための出口弁であって、上記出口要素がその回転円弧の第1端において閉鎖構成にある状態を示す、概略的な斜視図である。
【
図8】
図7の出口弁であって、上記出口要素がその回転円弧の第2端において開放構成にある状態を示す、概略的な斜視図である。
【
図9】本開示の第3の局面によるオストミー器具のための出口弁を示す、概略的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下の説明において、同等の参照番号は、同等または類似の特徴を示すために、異なる局面(複数)で使用される。
【0050】
他に特段規定されない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、特許請求の範囲に記載された主題が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。前述の開示の概要および以下の実施例は、例示的および説明的なものであり、クレームされたいずれの主題をも制限するものではないことが理解されるべきである。
【0051】
以下の説明は、本開示の例示的な局面に向けられている。上記局面の説明は、添付の特許請求の範囲に記載されている本開示の可能な全ての局面を含むことを意図していない。以下の局面に明示的に記載されていない多くの変更、改良、および等価物は、添付の特許請求の範囲の範囲に含まれ得る。一局面の一部として記載された特徴は、文脈が明らかに異なることを要求しない限り、1つ以上の他の局面の特徴と組み合わされ得る。
【0052】
本明細書において、単数形の使用は、文脈が明らかに異なることを指示しない限り、複数形を含む。本明細書において、「または」(or)の使用は、特段断らない限り、「および/または」を意味する。さらに、「含む」(including)という用語の使用は、「含む」(include)、「含む」(includes)、および「含まれる」(included)などの他の形態と同様に、限定的なものではない。
【0053】
本明細書で使用される通り、範囲や量は、特定の値や範囲について「約」(about)で表され得る。「約」には、正確な量も含まれる。例えば、「約5mm」は、「約5mm」を意味し、また、「5mm」も意味する。通常、「約」という用語は、実験誤差の範囲内であることが予想される量を含む。上記用語「約」は、提供された値より10%未満から10%超の範囲内にある値を含む。例えば、「約50%」は、45%と55%との間を意味する。また、例として、「約30」は、27と33との間を意味する。
【0054】
本開示によるオストミー器具の第1実施例の出口弁1を
図1~
図6に示す。オストミー器具は、オストミー袋(
図1、
図2に示す)及び出口弁1を含んでいてもよい。出口弁1は、オストミー袋30の外面、好ましくはオストミー袋30の外壁の外面に取り付けられている。
【0055】
出口弁は、弁基部10と出口要素20とを備えている。弁基部10及び出口要素20は、
図1及び
図2において組み立てられた状態で示され、
図3~
図6において分解された状態で示されている。分解された構成部品は、明確にするためにのみ示されている。出口弁1は、通常の使用において分解されるようには構成されていない。
【0056】
図1、
図2、
図5及び
図6に示すように、弁基部10は、オストミー袋30の外面に取り付けるように構成され、弁基部10の裏側(すなわち、使用の際にオストメイトの身体に近接するように構成された面)に配置された略平面状の取付面12を有する裏当てフランジ11を含んでいてもよい。略平面状の取付面12は、例えば溶接によって、または接着剤を使用して、オストミー袋30の外面に取り付け可能であってよい。
【0057】
弁基部10のハウジング13が、裏当てフランジ11の外面18から突出していてもよい。ハウジング13は、例えば成形によって、裏当てフランジ11と一体に形成されていてもよい。ハウジング13は、使用の際に出口要素20に回転可能に取り付けるための略円筒状のボア14を画定していてもよい。
【0058】
弁基部10には、オストミー袋30から排出される液体を受けるための基部開口15が貫通して設けられている。オストミー袋30の壁には、オストミー袋開口が設けられていてもよく、そのオストミー袋開口を通して、液体がオストミー袋30から基部開口15に排出され得る。出口弁1は、上記オストミー袋開口に重なって配置される。基部開口15は、ハウジング13の円筒状のボア14内に配置されていてもよく、それによって、基部開口15がオストミー袋30の空洞と液体連通してもよい。基部開口15は、細長い形状を有してもよく、その細長い方向において、出口要素20の回転軸25に対して略平行であるのが望ましい。基部開口15は、略矩形の形状、好ましくは丸くされた角を有する形状を有していてもよい。
【0059】
基部開口15の周りの略平面状の取付面12に、凹部16が形成されていてもよい。凹部16の存在は、ハウジング13が、他の要求される特徴を提供しながら、略一定の壁厚を有することを可能にする。それによって、ハウジング13の成形を容易にする。
【0060】
出口要素20が閉鎖構成にあるときに出口要素20の一部に当接するためのリッジ17が、裏当てフランジ11の外面18に設けられている。リッジ17は、出口要素20が閉鎖構成にあるときに出口要素20の少なくとも一部へのアクセスを制限する障壁を提供し、それによって、出口要素20の意図しない回転を回避する。リッジ17はまた、ノズルが閉鎖構成にあることを示す指標を提供してもよい。
【0061】
出口要素20は、基部開口15を通して受けられた液体の排出が阻止される閉鎖構成から、基部開口15を通して受けられた液体の排出が可能となる開放構成まで、弁基部10に対して回転可能に構成されている。
【0062】
出口要素20は、ハウジング14に回転可能に取り付けられてもよく、また、使用の際に基部開口15と整列して、そこから液体を受けるように構成された取入開口23を画定していてもよい。
図1~
図4に示すように、出口要素20は、出口管21を含んでいてもよい。この出口管21は、使用の際に、出口弁1から外部へ流体を排出し、または、出口管20に取り付けられるべき更なる器具へ流体を排出するためのものである。出口管21は、取入管22に流体的に接続されていてもよい。取入管22と出口管21は一緒に、取入開口23から出口開口24(取入管22から遠位の出口管21の端部に配置されている)まで液体を通過させるための連続的な中空ボアを画定していてもよい。
【0063】
出口要素20は、弁基部10に回転可能に取り付けられた比較的剛な部品と、この比較的剛な部品に固着された比較的柔軟な出口管部分21aとから構成されてもよい。比較的柔軟な出口管部分21aは、弾力的に変形可能な材料から形成されてもよい。比較的柔軟な出口管部分21aは、取入管22の遠位にある出口管21の一部を形成していてもよく、出口開口24を含んでいてもよい。
【0064】
上記比較的剛な部品は、少なくとも約50Aのショア硬度を有する材料から形成されていてもよい。上記比較的剛な部品は、取入管22と、比較的剛な出口管部分21bとを含んでいてもよい。比較的柔軟な出口管部分21aは、例えば、比較的剛な出口管部分21b上にオーバーモールドすることによって、比較的剛な出口管部分21bに固着されている。
【0065】
取入管22の一部は、ハウジング15の円筒状のボア14に回転可能に取り付けられてもよい。したがって、出口要素20は、円筒状のボア14の長手方向軸である回転軸25を中心に回転してもよい。使用の際に、出口弁1は、閉鎖構成では出口管21が出口開口24を上方に向けて配置され、開放構成では出口管21が出口開口24を下方に向けて配置されるように、オストミー袋30に配置されてもよい。
【0066】
取入管22の開放端は、ハウジング13の隣接する壁と接触することによって流体密封されていてもよい。
【0067】
取入管21は、この取入管22に配置された環状凹部29aと、円筒状のボア14の内側のハウジングの壁に配置された対応する環状突出部とを備えた保持特徴部29によってハウジング13に保持されていてもよい。保持特徴部29は、円筒状のボア14と取入管22の外面との間に封止を形成してもよい。保持特徴部29は、回転中に、弁基部10に対する出口要素20の軸方向移動を妨げてもよい。
【0068】
回転軸25は、弁基部10の取付面12に対して略平行に配置されてもよく、使用の際には略水平であってもよい。出口要素20は、L字形状を有していてもよく、取入管22は、出口管21に対して実質的に90度の角度で配置されていてもよい。したがって、出口管21は、使用の際に、弁基部10の取付面12に対して略垂直で、かつ略鉛直である平面内で、回転可能であってもよい。
【0069】
出口要素20は、出口管21が、
図1に示されたような回転円弧の第1端にある上向き位置(すなわち、出口開口24が最上部にある状態)から、
図2に示されたような回転円弧の第2端にある下向き位置まで、回転円弧を通して移動するように回転可能であってもよい。
【0070】
取入開口23は、取入管22と出口管21とを貫通して配置された中空ボアを介して出口開口24に流体連通するように、取入管22に配置されてもよい。
図3に示すように、取入開口23は、ハウジング13に受けられた取入管22の湾曲した側壁の一部に配置され、それによって、使用の際に、基部開口15に対して整列、非整列となるように回転されてもよい。取入開口23は、細長い形状を有していてもよく、その細長い方向において出口要素20の回転軸25に対して略平行であるのが望ましい。取入開口23は、略矩形の形状を有してもよく、好ましくは丸くされた角を有する形状を有していてもよい。取入開口23は、基部開口15の形状と一致する形状を有していてもよい。
【0071】
出口要素20の開放構成では、基部開口15と取入開口23は、部分的に又は完全に整列し、それによって、液体が基部開口15から取入開口23に受けられて、出口管21を通って排出され得る。閉鎖構成では、基部開口15と取入開口23は整列されず、それによって、基部開口15を通して受けられた液体の排出が妨げられる。閉鎖構成では、基部開口15から取入管22への液体の通過は、取入管23の壁の隣接部分によって妨害され得る。
【0072】
基部開口15と取入開口23は、出口要素20が回転円弧の第1端に配置されるとき、出口要素20が閉鎖構成にあるように配置されてもよい。使用の際には、出口要素20は、回転円弧の第1端から離れて下方に回転されてもよい。取入開口23は、上記出口要素が回転するにつれて、基部開口15に近づくように移動してもよい。出口管21の限界位置は、出口要素20がまだ閉鎖構成にある、その第1端から最も遠い上記回転円弧上の点で規定されてもよい。出口要素20が第1端から離れて上記限界位置を超えてさらに回転すると、基部開口15が取入開口23と整列開始し、それから徐々に整列してゆく。それによって、液体が基部開口15から取入開口23内に通過し、したがって、出口要素20は開放構成になる。出口要素20が第1端から離れるように回転させ続けられると、基部開口15と取入開口23との整列が進み、それによって、基部開口と取入開口とを通る流路の断面積が増大する。回転円弧の第2端では、出口要素20は、基部開口15と取入開口23とが完全に整列した開放構成にあってもよい。
【0073】
出口弁1は、使用の際に、上記限界位置において、出口管21が概ね上方に角度付けられ、弁基部10の取付面12に対して鋭角になるように構成されていてもよい。
【0074】
出口要素20は、ハウジング13の円筒状のボア14に受けられた取入管22の部分に隣接して、取入管22の外周面の周りに配置された第1の突起27と第2の突起26とを含んでいてもよい。第1および第2の突起26,27は、取入管22と一体に形成されていてもよく、例えば取入管22と一体の成形品で形成されていてもよい。また、第1の突起27と第2の突起26とは、取入管22に沿って同じ距離に配置され、取入管22の周囲に間隔をあけて配置されていてもよい。
【0075】
弁基部10は、裏当てフランジ11の外面18に、ハウジング13の外側でハウジング13に隣接して配置された細長い突起の形態にあるデテント(detent)19を含んでいてもよい。デテント19は、円筒状のボア13の開口に隣接していてもよい。デテント19は、円筒状のボア14の長手方向軸、したがって出口要素20の回転軸25と整列していてもよい。
【0076】
デテント19と第1の突起27は、出口管21がその回転円弧の第1端から離れる方向に回転する際に、第1の突起26がデテント19に接触して乗り越えるように配置されていてもよい。それによって、ユーザに対して、出口管21がその初期の格納位置から移動完了したという、可聴および/または戦術的な確認を提供してもよい。
【0077】
デテント19と第2の突起26は、出口管21が上記限界位置へ又はその近傍に回転する際に、第1の突起26がデテント19に接触して乗り越えるように配置されてもよい。それによって、ユーザに対して、出口管21が上記限界位置へ又はその近傍に達したという、可聴および/または戦術的な確認を提供してもよい。
【0078】
裏当てフランジ11は、回転軸25からその裏当てフランジの上縁までの長さとして、回転軸から出口開口24までの出口管20の長さよりも短い長さを有していてもよい。したがって、出口開口24は、
図1に示すように、出口要素20がその回転円弧の第1の上端で閉鎖構成にあるとき、裏当てフランジ11の占有領域の外側に配置されてもよい(すなわち、裏当てフランジ11を覆わない)。
【0079】
比較的剛な出口管部分21bは、その回転軸25から比較的柔軟な出口管部分21aまでの長さとして、回転軸25に平行な線から裏当てフランジ11の下縁までの長さよりも短い長さを有していてもよい。それによって、その回転円弧の第2の下端で、相対的に剛性の出口管部分21bの遠位端(取入管22に対して遠位)が裏当てフランジ11を覆ってもよい。比較的柔軟な出口管部分121aは、比較的剛な出口管部分21bの遠位端から延びていてもよい。したがって、比較的柔軟な出口管部分21aの一部は、裏当てフランジ11の下縁を横切って配置されてもよい。それによって、出口要素20がその回転円弧の第2の下端にあるとき、比較的柔軟な出口管部分21aの遠位部分が裏当てフランジ11の占有領域の外側に配置されてもよい。出口弁1は、オストミー袋30の下縁又は下頂点に隣接して配置されてもよい。それによって、出口要素20がその回転円弧の第2の下端にあるとき、比較的柔軟な出口管部分21aの全てが、オストミー袋30の占有領域の外側に配置されてもよい。
【0080】
使用の際に、出口弁1は、オストミー袋30(
図1及び
図2に示される)の外面に取り付けられてもよい。出口弁1は、オストミー袋30の下縁又は下頂点に隣接して取り付けられてもよい。閉鎖構成では、出口要素20は、オストミー袋30の空洞を実質的に覆っていてもよい。開放構成では、その回転円弧の第2端において、出口要素20の少なくとも一部は、オストミー袋30の空洞の下縁を横切って延びてもよい。
図2に示すように、比較的柔軟な出口管および/または出口管の比較的剛な部分は、出口要素20がその回転円弧の第2端で開放構成にあるときに、出口開口24がオストミー袋30の空洞を覆わないように空洞の下縁を横切って延在してもよい。
【0081】
出口要素20を開放構成と閉鎖構成との間で回転させるために、ユーザが把持するための把持用フランジ28が出口要素20に取り付けられていてもよい。フランジ28は、出口管21から横方向に延びていてもよい。フランジ28は、出口要素20の剛性部分と一体に形成されていてもよい。フランジ28は、略三角形の形状を有していてもよく、ユーザによるフランジの把持を補助するための表面特徴部を備えていてもよい。裏当てフランジ11は、把持用フランジ28に対して出口弁の反対側に横方向に延びる横方向フランジを含んでよく、それによって、把持用フランジ28を使用して出口要素20を動かしている間にユーザが押したり持ったりするためのグリップ面を提供してもよい。
【0082】
本開示による出口弁のさらなる例について、以下に説明する。以下の説明では、この局面で以前の局面と比較して異なる特徴のみを、詳細に説明する。1つ以上の局面に共通する特徴については、全体としての説明を参照されたい。
【0083】
図7および
図8に、本開示によるオストミー器具のための第2の例の出口弁101が示されている。
【0084】
裏当てフランジ111は、回転軸25に平行な線からその上端までの長さが、回転軸から出口開口24までの出口管120の長さよりも長くなっていてもよい。したがって、出口開口24は、
図8に示すように、出口要素120がその回転円弧の第1端にあるときに、裏当てフランジ111の占有領域の内部に配置されてもよい(すなわち、裏当てフランジ111を覆ってもよい。)。
【0085】
比較的剛な出口管部分121bは、その回転軸25から比較的柔軟な出口管部分121aまでの長さが、回転軸25に平行な線から裏当てフランジの下縁までの裏当てフランジ111の長さと同じかそれより長くてもよい。それによって、その回転円弧の第2の下端で、比較的剛な出口管部分121bの遠位端(取入管22に対して遠位)が裏当てフランジ111の下縁を越えて配置されても良い。したがって、出口要素120がその回転円弧の第2の下端にあるとき、比較的柔軟な出口管部分121aの全部が、裏当てフランジ111の占有領域の外側に配置されてもよい。出口弁101は、出口要素120がその回転円弧の第2の下端にあるときに比較的柔軟な出口管部分121aの全部がオストミー袋30の占有領域の外側に配置され得るように、オストミー袋30の下縁又は下頂点に隣接して配置されてもよい。
【0086】
把持用フランジ128は、略矩形の形状を有していてもよい。略矩形の把持用フランジ128は、丸くされた角を有していてもよい。
【0087】
図9に、本開示によるオストミー器具のための第3の例示的な出口弁201が、その回転円弧の第2の下端における開放構成で示されている。
【0088】
出口弁201の弁基部210は、裏当てフランジ211と、軸213の形態にあるハウジングとを備えていてもよい。軸213は、オストミー袋30から液体を受けるための中空ボアと、軸213の壁に配置された基部開口とを含んでいる。
【0089】
出口弁201は、使用の際に、回転軸225が略水平であるが、弁基部210の裏当てフランジ211の取付面212に対して垂直に配置されるように、構成されてもよい。
【0090】
出口弁201の出口要素220は、出口管221と、キャップ222の形態にある取入部分とを備えていてもよい。キャップ222は、軸213と同心に配置されていてもよい。キャップ222は、出口要素220を閉鎖構成から開放構成に移動させるために、軸213の周りに回転可能であってもよい。キャップ222は、基部開口から出口管221までの間に流路が開かれるように、出口要素220の回転によって基部開口と整列させられる得る取入開口を含んでいてもよい。
【0091】
出口要素220と弁基部210の一方は、デテントを備えてもよく、出口要素220と弁基部210の他方は、1つ以上の突起を備えてもよい。上記デテントは、出口要素の回転中に上記1つ以上の突起と係合するように構成され、それによって、上記回転中に、上記デテントが上記1つ以上の突起に接触し、その上を乗り越えるようになっていてもよい。上記デテントは、キャップ222上に配置されていてもよい。上記1つ以上の突起は、軸213上、または、弁基部210の裏当てフランジ211上に配置されていてもよい。
【0092】
出口要素220は、比較的柔軟な出口管部分を含んでいてもよい。比較的柔軟な出口管部分221a及び比較的剛な出口管部分221bは、本開示の上記局面で説明した通りであってもよい。
【0093】
使用の際に、本開示による出口弁を含むオストミー器具から液体を排出するために、ユーザは、把持用フランジを握り、出口要素をその出口要素の回転円弧の第1の上向き端から離れるように回転させ得る。第1の突起及びデテントは、袋の移動時に、上向き位置からの出口要素の移動を確認するために、可聴および/または触覚のフィードバックがユーザに提供されるように、位置決めされ得る。上記限界位置またはその近傍で、第2の突起がデテントに接触して、上記回転円弧の限界点を示してもよい。その限界点を越えると、基部開口と取入開口が整列を開始して、基部開口から出口管への流体経路が開かれる。上記限界位置において、出口管は、上向きに、かつ、ユーザの身体から離れるように角度付けられていてもよく、それによって、出口管が開放構成に移動される前に、夜間バッグなどの排液器具を出口管に取り付けるための便利な位置を提供し、それによって、排出液がこぼれる可能性を制限してもよい。続いて、出口管がさらに回転され、上記第2の突起が上記デテントを通過して、基部開口と取入開口の整列が増加されてもよい。それによって、上記弁からより多くの液体を流出させるとともに、夜間バッグまたは外部への排出に便利なように出口管が下方に向けられてもよい。
【0094】
オストミー袋の排水後、または、ユーザが出口弁から出る液体の流れを中断したいとき、ユーザは出口管を上方に回転させることができる。上記限界位置に達するか又は通過すると、上記第2の突起が上記デテントに接触して、基部開口と取入開口がもはや整列していないことをユーザに確認させることができる。出口要素が一旦閉鎖構成になると、使用されていれば、夜間排液バッグまたは他の器具を出口管から切り離すことができ、こぼれるのを避けることができる。回転が続けられると、上記第1の突起と上記デテントは、出口要素がその回転円弧の上端に達したときに可聴および/または触覚のフィードバックを提供し、出口開口は上向きになり、上記出口弁が確実に閉じられたことをユーザに確認させることができる。
【0095】
本開示のいずれかの局面に従う出口弁は、例えば上記出口弁を排液袋又は他の器具に接続するための、比較的剛なコネクタと共に使用するように構成されてもよい。上記比較的剛なコネクタは或る外径を有し、上記出口弁の上記比較的柔軟な出口管部分は上記コネクタの外径よりも僅かに小さい出口外径を有することができる。それによって、使用の際に上記コネクタを上記比較的柔軟な出口管部分に挿入すると、上記比較的柔軟な出口管部分が上記コネクタを収容するように撓み、それによって、効果的な封止を形成するようにしてもよい。
【0096】
本開示の好ましい態様を説明してきたが、これらは例示であり、非限定的なものである。当業者には、本開示の範囲内で多くの代替案が可能であることが理解されるだろう。
例えば、1つの局面の一部として記載された特徴は、文脈が明らかにそうでないことを要求しない限り、1つ以上の他の局面の特徴と組み合わされてもよい。さらに、以下の特徴は、本開示の如何なる局面にも適用可能である。
【0097】
上述のように、本明細書では、特徴の位置および方向は、オストミー器具が「使用の際」(in use)、「使用の際にあり得るような方向」、または同様になっていることを基準として説明され得る。このような用語は、オストメイトが立っている状態で上記オストメイトの身体に上記オストミー器具が装着されるときに、上記オストミー器具の意図された方向を意味している。
【0098】
上記出口要素の上記回転軸は、例えば
図1~
図8に示された態様のように、使用の際に、上記弁基部の上記取付面に対して略平行に配置されてもよく、略水平に配置されてもよい。上記取入管またはキャップは、中央の長手方向軸を有していてもよい。したがって、上記出口要素の上記回転軸は、上記取入管またはキャップの上記中央の回転軸であってもよい。
【0099】
上記出口要素はL字状の形状を有していてもよく、上記取入管は上記出口管に対して実質的に90°の角度で配置されていてもよい。したがって、上記出口管は、使用の際に、上記弁基部の上記取付面に対して略垂直で、かつ略鉛直である平面内で、上記出口管の長手方向軸に対して垂直な軸の周りに回転可能であってもよい。
【0100】
したがって、上記取入開口およびそれを取り囲む封止面は、上記出口弁の上記取付面に対して平行な軸に沿って配置され、その軸の周りを回転してもよい。このことは、上記出口要素がその回転円弧の上記第1端の収納位置にあるとき、上記弁の後方から前方へのプロファイル深さを減少させることができる。それは、上記取入開口とそれを取り囲む封止面が、上記出口弁の上記取付面に対して垂直な軸に沿って配置され、その軸の周りを回転する出口弁との比較したときである。
【0101】
上記取入管は、この取入管が上記出口管から、または、上記出口管に対して回転できないように、上記出口管の少なくとも一部に固定的に取り付けられ、または一体に形成されていてもよい。
【0102】
使用の際、上記出口開口は、上記出口要素がその回転円弧の上記第1端で上記閉鎖構成にあるときは略上方へ、上記出口開口がその回転円弧の第2端で上記開放構成にあるときは略下方へ向けられ得る。
【0103】
上記回転円弧の上記第1端では、上記出口管は、上記出口弁が上記取付面から必要以上に突出しないように、上記出口管の長さの実質的に全部に沿って上記裏当てフランジと接触していてもよい。
【0104】
上記出口管は、上記弁基部の上記取付面に対して略垂直な面内で回転してもよい。それによって、使用の際に、上記出口管の上記回転の面がユーザの矢状面と略平行または鋭角になるようにすることができる。
【0105】
上記出口要素は、使用の際に、上記限界位置において、上記出口管が略上方に、かつユーザの身体から離れるように(即ち、上記弁基部の上記取付面に対して鋭角に)角度付けられるように構成されてもよい。
【0106】
使用の際、上記基部開口と取入開口が少なくとも部分的に整列しているとき、上記出口要素は上記開放構成にある。上記出口管がその限界位置から上記回転円弧の上記第2端に向かって移動すると、開口部は徐々により整列し、両方の開口部が整列する完全開放構成に達するまで、上記開口部の開放部分の面積を徐々に増加させることになる。上記出口要素が完全開放構成にある位置、すなわち、上記基部開口と取入開口が完全に整列している位置は、上記回転円弧の上記第2端と一致してもよい。
【0107】
本開示によるオストミー器具のオストミー袋は、上記出口弁に液体を通すために、その袋の開口に隣接してかつその直下に配置された溶接または他の封止線を含んでもよい。それによって、オストミー袋の内部で上記開口の直下に集まる液体の量を制限することができる。
【0108】
上記出口要素は、夜間バッグのような排液器具に上記出口管を取り付けるための比較的柔軟な出口管部分を含んでいてもよい。それに代えて、上記出口管要素は、その出口端に比較的剛な部分を含んでいてもよい。この場合、上記柔軟な出口管部分は、比較的剛な出口管部分に対して、柔軟な部品を剛性の部品上にオーバーモールドすることによって取り付けられ得る。
【0109】
上記出口管は、第1及び第2の図示された局面に示されるように、出口端において略円形の断面を有していてもよい。それに代えて、上記出口管は、異なる断面形状を有していてもよい。例えば、上記出口管は、上記出口端において略楕円形であってもよいし、略偏平になっていてもよい。上記断面は、2つの略平行なより長い辺が、より短い湾曲した端部によって結合された状態にある、細長い形状を有してもよい。上記より長い辺は、使用の際に、上記弁基部の上記取付面に対して略平行に配置される。それによって、上記出口弁のプロファイルを減少させることができる。
【0110】
上記出口要素は、1つ以上の保持特徴部によってハウジングの中または周りに保持されてもよい。保持特徴部(複数可)は、1つ以上の環状凹部と、対応する環状突起とを含んでいてもよい。保持特徴部(複数可)は、1つ以上のデテントと、対応する突起とを含んでいてもよい。保持特徴部(複数可)は、上記出口要素と上記ハウジングの間に封止を形成してもよい。
【0111】
上記比較的柔軟な出口管部分は、弾力性のある管状の形態を有していてもよく、また、上記出口管の上記比較的剛な部分に恒久的に固着され、取入部分/開口から出口端までの液体の通過のための連続的なボアを画定してもよい。
【0112】
上記比較的柔軟な出口管部分は、上記比較的剛な出口管部分に対して、製造中に柔軟な材料を剛な材料上にオーバーモールドすることによって取り付けられてもよい。それによって、上記比較的柔軟な出口管部分を永久に固着することができる。それに代えて、上記比較的柔軟な出口管部分は、例えば接着剤を使用するなど、他の手段によって固着されてもよい。
【0113】
上記1つ以上のデテントは、上記部品の表面から延びる更なる突起の形態にあってもよい。使用の際、上記1つ以上のデテントは、1つ以上の突起に接触し、その上を通過することができる。それによって、上記弁基部に対する上記出口管の位置を確認する触覚および/または可聴のフィードバックをユーザに提供することができる。
【0114】
図示された局面では、1つのデテントと複数の突起が設けられている。任意の局面において、異なる数のデテントおよび/または突起が設けられてもよい。
【0115】
図示された局面では、上記デテントと突起は、上記ハウジングの円筒状のボアの外側に配置されている。上記デテントは、上記ハウジングの外側で、かつ、上記ハウジングに隣接して、上記弁基部の外面に配置されていてもよい。ハウジングの円筒状のボアの外側に上記デテント(複数可)を配置することは、それらのデテントが上記円筒状のボア内での上記取入管の嵌合に影響を与えるのを妨げ、封止性を向上させる。任意の局面において、上記デテント(複数可)および/または突起(複数可)は、図示された局面に示された位置以外の位置に設けられてもよい。
【0116】
上記弁基部は、上記比較的柔軟な出口管部分よりも比較的剛性が高く、上記出口要素の上記比較的剛な部品よりも剛性が低い材料で形成されていてもよい。使用の際に、上記デテント(複数可)と突起(複数可)の互いを越える通過を容易にするために、上記デテント(複数可)は、上記突起を形成する材料よりも比較的剛性が低い材料で形成されてもよい。
【0117】
上記弁基部と上記出口要素の比較的剛な部品は、例えば、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、またはポリカーボネートから形成され得る。上記弁基部と上記出口要素の比較的剛な部品の材料は、異なる収縮率を有するように選択され、これによって、これら2つの部品の熱間組立を可能にし、良好な封止を生じ、したがって漏れを防止するようにしてもよい。また、異なる材料の使用は、時間経過によって2つの部品間の固着を避けるために必要とされる。
【0118】
上記比較的柔軟な出口管部分は、例えば、エチレン酢酸ビニル(EVA)または熱可塑性エラストマ(TPE)から形成され得、上記出口管の上記比較的剛な部分上にオーバーモールドされ得る。
【0119】
上記デテント(複数可)は、上記弁基部と一体に形成されていてもよい。上記弁基部と上記デテント(複数可)は、単一の成形品として形成されていてもよい。上記1つ以上の突起は、上記出口要素と一体に形成されていてもよい。上記出口要素と上記1つ以上の突起は、単一の成形品として形成されていてもよい。
【0120】
いずれの局面でも、1つ以上の係止部(stop)が、上記デテントまたは突起または他の出口要素に接触するように設けられ、これによって、上記出口要素が上記回転円弧の両端を越えて回転するのを妨げてもよい。
【0121】
上記デテント(複数可)は、上記出口要素がその回転円弧の第1端でその収納位置から離れるように回転するとき、および、上記限界位置へまたは上記限界位置から移動するときに、突起に係合してもよい。上記出口要素のその収納位置から離れる移動を示すように配置された上記突起は、ユーザによって意図的に回転させられるまで、上記出口要素を上記収納位置に保持することを助けてもよい。上記限界位置への移動または上記限界位置からの移動の際に上記出口要素の移動を示すように配置された上記突起は、上記出口要素が上記限界位置にあるとき、または、上記限界位置の近傍にあるときに、上記デテントと接触するように位置決めされていてもよい(これによって、上記突起が上記デテントに接触してから僅かな回転量の間、上記出口要素が上記閉鎖構成に留まり、これによって、上記出口要素がこの突起を越えて移動しても流路が直ちに開かれない。)。
【0122】
上記デテント(複数可)は、上記弁基部の一部分に配置され、上記出口要素の上記突起(複数可)と接触したとき撓んで邪魔にならないようにしてもよい。それによって、上記デテント(複数可)は、永久に変形するのではなく、むしろ撓む。このことは、上記デテント(複数可)と突起(複数可)の摩耗を減らす。
【0123】
上記取入管は、熱間組立方法を用いて、ハウジングまたは軸に組み付けられ、これによって、冷却時に上記ハウジングが収縮した後、上記取入管が上記ハウジング内に保持されるようにしてもよい。
【0124】
上記出口要素は、上述したように、把持用フランジを含んでいてもよい。上記把持用フランジは、上記比較的剛な部品と一体に形成されてもよいし、または、例えば接着剤によって取り付けられてもよい。
【0125】
回転部材の間には、回転を容易にし、封止を向上させるために、潤滑油が供給されてもよい。
【0126】
本開示のいずれの局面でも、上記出口要素は、ハウジングに対して軸方向に相対的に保持され、それによって、回転中に、上記出口要素と上記弁基部との間に相対的な軸方向の移動が生じないようになっていてもよい。
【0127】
上記オストミー器具の他の特徴、例えば、上記オストミー器具の内壁、外壁および快適層の形状および構造は、図示された態様に示されるものと異なっていてもよい。同様に、上記弁開口の形状は、図示された態様に示されるものと異なっていてもよい。
【0128】
本開示の出口弁は、本明細書において、オストミー袋を含むオストミー器具に好適であるとして説明されている。本開示のいずれかの態様に係る出口弁は、他の用途、例えば、排液バッグ又はカテーテル回収バッグに使用するのに適していてもよい。
【手続補正書】
【提出日】2021-12-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オストミー袋のための出口弁であって、
上記オストミー器具の面に対する取り付けのための弁基部を備え、この弁基部は、上記オストミー袋から排出される液体を受ける基部開口を画定しており、
上記弁基部に対して、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる閉鎖構成から、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が可能になる開放構成まで、回転可能であるように構成された出口要素を備え、
上記出口要素と上記弁基部の一方がデテントを含み、上記出口要素と上記弁基部の他方が1つ以上の突起を含み、
上記出口要素の回転中に上記デテントが上記1つ以上の突起と係合するように構成されて、上記回転中に上記デテントが1つ以上の上記突起に接触して乗り越えるようになって
おり、
上記出口要素は、この出口要素の遠位端に出口管を含み、
上記出口要素は、上記出口管が回転円弧を通って移動するように回転可能であり、
上記回転円弧の第1端で、上記出口要素は上記閉鎖構成にあり、
上記回転円弧の第2端で、上記出口要素は上記開放構成にあり、
上記デテントは、上記出口要素の回転中に、上記回転円弧の上記第1端に対応しない点で、少なくとも1つの突起に係合するように構成されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項2】
請求項1に記載の出口弁において、
上記出口要素と上記弁基部の一方はデテントを含み、
上記出口要素と上記弁基部の他方は2つ以上の突起を含む
ことを特徴とする出口弁。
【請求項3】
請求項2に記載の出口弁において、
上記弁基部はデテントを含み、
上記出口要素は2つ以上の突起を含む
ことを特徴とする出口弁。
【請求項4】
請求項
1から3までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記デテントは、上記出口要素の回転中に、上記回転円弧の上記第2端に対応する点で、少なくとも1つの突起に係合するように、さらに構成されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項5】
請求項
1から4までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記デテントは、上記出口要素が限界位置にあるとき、または限界位置の近傍にあるときに、少なくとも1つの突起に係合するように構成され、
上記限界位置は、上記回転円弧上の点であって、上記出口要素が上記第1端から最も遠く、かつ、まだ上記閉鎖構成にある点として規定されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項6】
請求項
1から5までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記出口管は、上記弁基部の取付面に対して略垂直な平面内で回転可能である
ことを特徴とする出口弁。
【請求項7】
請求項
1から6までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記出口管が回転円弧を移動するように、上記出口要素が回転可能であり、
上記回転円弧の第1端で、上記出口要素は閉鎖構成にあり、
上記回転円弧の第2端で、上記出口要素は開放構成にあり、
上記出口管の限界位置が、上記出口要素がまだ上記閉鎖構成にある、上記第1端から最も遠い上記回転円弧上の点で規定され、
上記1つ以上の突起のうち或る突起は、回転中に上記出口要素が上記限界位置にあるとき、または、上記限界位置の近傍にあるとき、その突起が上記デテントに接触するように配置されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項8】
請求項
7に記載の出口弁において、
上記出口要素は、使用の際に、上記限界位置において、上記出口管が略上向きに、上記弁基部に対して鋭角に角度付けられるように構成されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項9】
請求項7
または8に記載の出口弁において、
上記出口要素は、上記出口管と流体連通している取入開口を画定しており、
上記開放構成では、上記基部開口と上記取入開口は部分的または完全に整列し、それによって、液体が上記基部開口から上記取入開口内に受けられ、上記出口管を通して排出され、
上記閉鎖構成では、上記基部開口と上記取入開口は整列せず、それによって、上記基部開口を通して受けられた液体の排出が妨げられる
ことを特徴とする出口弁。
【請求項10】
請求項
9に記載の出口弁において、
上記取入開口は、上記出口要素の湾曲した側壁に配置されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項11】
請求項
9または
10に記載の出口弁において、
上記出口要素は取入管をさらに備え、
上記取入管と上記出口管は一緒に、上記取入開口から上記取入管より遠位の上記出口管の端に配置された出口開口まで上記液体を通過させるための連続した中空ボアを画定している
ことを特徴とする出口弁。
【請求項12】
請求項
11に記載の出口弁において、
上記出口要素は略L字状の形状を有し、
上記取入管は、任意に上記出口管に対して実質的に90°の角度に配置されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項13】
請求項
11または
12に記載の出口弁において、
上記弁基部の外面から突出するハウジングを備え、
上記ハウジングは円筒状のボアを画定し、
上記取入管の一部は、上記円筒状のボアに回転可能に取り付けられている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項14】
請求項
13に記載の出口弁において、
上記デテントは、上記ハウジングに隣接する上記弁基部の上記外面に配置され、
上記1つ以上の突起は、上記ハウジングに隣接する上記取入管に配置されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項15】
請求項1から
14までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記出口要素は、使用の際に、上記弁基部の取付面に対して略平行で、かつ略水平に配置された回転軸の周りに回転する
ことを特徴とする出口弁。
【請求項16】
請求項1から
15までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記デテントは上記弁基部に配置され、
上記1つ以上の突起は上記出口要素に配置されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項17】
請求項1から
16までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記閉鎖構成では、上記基部開口は上記出口要素の壁によって妨げられる
ことを特徴とする出口弁。
【請求項18】
請求項1から
17までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記デテントは、上記1つ以上の突起を形成する材料よりも剛性の低い材料で形成されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項19】
請求項1から
18までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記デテントは上記弁基部と一体に形成され、
任意に、上記弁基部と上記デテントは、単一の成形品として形成されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項20】
請求項1から
19までのいずれか一つに記載の出口弁において、
上記1つ以上の突起は上記出口要素と一体に形成され、
任意に、上記出口要素と上記1つ以上の突起は単一の成形品として形成されている
ことを特徴とする出口弁。
【請求項21】
請求項1から
20までのいずれか一つに記載の出口弁と、
オストミー袋と
を備え、
上記出口弁は上記オストミー袋の外面に取り付けられている
ことを特徴とするオストミー器具。
【請求項22】
請求項
21に記載のオストミー器具において、
上記閉鎖構成では、上記出口要素は上記オストミー袋の空洞を実質的に覆い、
上記開放構成では、上記出口要素の少なくとも一部が上記オストミー袋の上記空洞の下縁を横切って延びる
ことを特徴とするオストミー器具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
上記デテントは、上記出口要素の回転中に、上記回転円弧の上記第1端に対応する点で、少なくとも1つの突起に係合するように、構成されていてもよい。
したがって、上記出口要素は、上記閉鎖構成に確実に保持される。
【国際調査報告】