(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-15
(54)【発明の名称】組織分析用カセットのスタック
(51)【国際特許分類】
G01N 35/02 20060101AFI20230508BHJP
【FI】
G01N35/02 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022558501
(86)(22)【出願日】2021-02-09
(85)【翻訳文提出日】2022-10-17
(86)【国際出願番号】 EP2021053109
(87)【国際公開番号】W WO2021190814
(87)【国際公開日】2021-09-30
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522378719
【氏名又は名称】シャンドン ダイアグノスティクス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ハリス,モリー
(72)【発明者】
【氏名】ビガジ,カロリーナ
(72)【発明者】
【氏名】ノリス,キャスリン
【テーマコード(参考)】
2G058
【Fターム(参考)】
2G058CF28
2G058GC02
2G058GC05
2G058GC09
(57)【要約】
プリンタのホッパーに挿入されるように構成された組織分析用カセットのスタックであって、前記スタック内の前記組織分析用カセットは、前記組織分析用カセットの前記スタック全体に巻き回される長いテープによって一体に保持され、前記テープは、第一の固定領域と第二の固定領域とを含み、前記第一の固定領域は前記第二の固定領域と重なって付着しており、前記テープは、前記テープの長さ方向の端部に解放領域を含み、前記解放領域は、前記組織分析用カセットの前記スタックがプリンタのホッパーに挿入された後にユーザによって引っ張られるように構成され、それによって前記第一の固定領域を前記第二の固定領域から解放し、前記プリンタのホッパー内で前記組織分析用カセットを解放する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタのホッパーに挿入されるように構成された組織分析用カセットのスタックであって、
前記スタック内の前記組織分析用カセットの各々は、底面、前記底面に対向する上面、前面、前記前面に対向する後面、第一の側面、及び前記第一の側面の反対側の第二の側面を含み、
前記組織分析用カセットの上面は、前記組織分析用カセット内に試料が受け入れられるように開いており、
前記組織分析用カセットは、前記スタック内で実質的に同じ向きであり、
前記スタック内の前記組織分析用カセットは、最初の組織分析用カセットが前記スタックの底部に配置され、最後の組織分析用カセットまでの前記スタック内で後続する組織分析用カセットの各々の底面が一つ前の組織分析用カセットの上面の位置になるように積層されて配置され、
前記スタック内の前記組織分析用カセットは、前記組織分析用カセットの前記スタック全体に巻き回される長いテープによって一体に保持され、
前記テープは、第一の固定領域と第二の固定領域とを含み、前記第一の固定領域は前記第二の固定領域と重なって付着しており、
前記テープは、前記テープの長さ方向の端部に解放領域を含み、
前記解放領域は、前記組織分析用カセットの前記スタックが前記プリンタの前記ホッパーに挿入された後にユーザによって引っ張られるように構成され、それによって前記第一の固定領域を前記第二の固定領域から解放し、前記プリンタの前記ホッパー内で前記組織分析用カセットを解放する組織分析用カセットのスタック。
【請求項2】
請求項1に記載の組織分析用カセットのスタックであって、
前記テープは、前記組織分析用カセットに加える圧力によって、前記組織分析用カセットを一体に保持する組織分析用カセットのスタック。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の組織分析用カセットのスタックであって、
前記テープは、前記組織分析用カセットに加える圧力によって、前記組織分析用カセットに付着せずに、前記組織分析用カセットを一体に保持する組織分析用カセットのスタック。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一つに記載の組織分析用カセットのスタックであって、
前記解放領域は、前記組織分析用カセットの前記スタックから外側に突出している組織分析用カセットのスタック。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一つに記載の組織分析用カセットのスタックであって、
前記テープは、前記解放領域が前記組織分析用カセットの前記スタックから外側に突出するように構成される組織分析用カセットのスタック。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一つに記載の組織分析用カセットのスタックであって、
前記スタック内の前記組織分析用カセットの前記前面によって形成される前面と、
前記スタック内の前記組織分析用カセットの前記後面によって形成される後面と、
前記スタック内の前記組織分析用カセットの前記第一の側面によって形成される第一の側面と、
前記スタック内の前記組織分析用カセットの前記第二の側面によって形成される第二の側面と、
前記スタック内の前記最初の組織分析用カセットの前記底面によって形成される底面と、
前記スタック内の前記最後の組織分析用カセットの前記上面によって形成される上面とを有し、
前記組織分析用カセットの前記スタック全体の周囲に巻き回される前記テープは、前記スタックの前記上面、前記第一の側面、前記底面、及び前記第二の側面に沿って延在する組織分析用カセットのスタック。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一つに記載の組織分析用カセットのスタックであって、
前記解放領域は、前記テープの長さ方向における第一の端部に設けられ、
前記第一の固定領域は、前記テープの長さ方向における前記第一の端部と反対側の第二の端部より前記第一の端部の近くに設けられる組織分析用カセットのスタック。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一つに記載の組織分析用カセットのスタックであって、
前記解放領域及び前記第一の固定領域は、前記スタックの同じ側面に設けられる組織分析用カセットのスタック。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一つに記載の組織分析用カセットのスタックであって、
前記第二の固定領域は、前記テープの前記第一の端部より前記テープの前記第二の端部の近くに設けられる組織分析用カセットのスタック。
【請求項10】
組織分析用カセットシステムであって、
請求項1から9のいずれか一つに記載の組織分析用カセットのスタックと、
前記組織分析用カセットの前記スタックを受け入れ可能に構成されたホッパーを含むプリンタとを含み、
前記プリンタは、前記ホッパーによって保持される前記組織分析用カセットの各々にデータを印刷する組織分析用カセットシステム。
【請求項11】
請求項10に記載の組織分析用カセットシステムであって、
前記ホッパーは、
前壁、
後壁、
第一の側壁、及び
第二の側壁を有し、
前記組織分析用カセットの前記スタックが前記ホッパーに挿入されたとき、前記スタックの前記前壁が前記ホッパーの前記前壁に面し、前記スタックの前記後壁が前記ホッパーの前記後壁に面し、前記スタックの前記第一の側壁が前記ホッパーの前記第一の側壁に面し、前記スタックの前記第二の側壁が前記ホッパーの前記第二の側壁に面するように前記組織分析用カセットの前記スタックを受け入れるよう構成される通路を画定する組織分析用カセットシステム。
【請求項12】
請求項10又は11に記載の組織分析用カセットシステムであって、
前記ホッパーの前記第一の側壁又は前記第二の側壁が、前記前壁、前記後壁、前記第一の側壁及び前記第二の側壁によって画定される前記通路の方向に延伸し、前記ホッパー内の前記組織分析用カセットの操作を可能にするように構成されるスロットを含み、
前記組織分析用カセットのスタック全体に巻き回される前記テープは、前記組織分析用カセットの前記スタックが前記ホッパーに挿入されたときに、前記テープの前記解放領域が前記スロットを介して操作可能である組織分析用カセットシステム。
【請求項13】
請求項12に記載の組織分析用カセットシステムであって、
前記組織分析用カセットの前記スタックが前記ホッパーに挿入されたとき、前記解放領域が前記スロットと整合する位置にある組織分析用カセットシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタのホッパーに挿入されるように構成された組織分析用カセットのスタックに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、生体組織試料を採取したとき、顕微鏡での観察などの分析用の試料を準備する。準備の一つの方法は、様々な液体を用いて生体組織を処理し、その後、各サンプルを埋込媒体(典型的にはパラフィンワックスのブロック)に埋め込む。試料を処理するために使用される様々な液体は、典型的には試薬と呼ばれ、固定剤、アルコール及び清澄剤(例えば、キシレンなどの炭化水素系溶媒)を含んでよい。
【0003】
生体組織試料は、典型的には、組織処理装置によって処理され、組織処理装置は解剖病理学用の密閉型組織処理装置でよい。組織処理装置で生体組織を処理する前に、通常、生体組織は、ホルムアルデヒドなどの固定剤に保存される。典型的な組織処理装置内では、生体組織試料は、まずアルコールで処理され、次に清浄剤(典型的にはキシレンなどの炭化水素系溶媒)で処理される。最終的には、パラフィンワックス(包埋材)で生体組織を処理し、生体組織にワックスを浸透し充填する。組織処理装置がこの処理を完了するには、通常、14時間を要する。
【0004】
次に、生体組織は、「包埋センター」と呼ばれる組織埋込装置によってパラフィンワックスのブロックに埋め込まれる。そして、(ワックスで満たされた)生体組織はパラフィンワックスで満たされた型に入れられ、急速に冷却され、生体組織を含む(型によって定まる)所定の形状及びサイズのパラフィンワックスが固まったブロックを形成する。ブロックの所定の形状及びサイズには、固まったブロックがミクロトームで使用するのに適した形状及びサイズが選択され、生体組織は顕微鏡下での使用に適した極めて薄い薄片に切断できる。
【0005】
組織分析用カセットは、単に「カセット」と呼ばれることが多く、サンプルの処理及び包埋中に生体組織試料を保持するために使用される。
【0006】
カセットは、通常、使用中にカセットによって保持されるサンプルを識別及び追跡するために使用されるデータが記載される。このようなデータは、本明細書において「カセットデータ」と称される。カセットデータは、バーコード(例えば、一次元又は二次元のバーコード)のような視覚的な機械読み取り可能な識別情報を含んでもよい。カセットデータは、カセットが保持する試料を提供した患者を識別する患者名を含んでもよい。カセットデータは、サンプルを一意に識別する文字及び/又は数字の文字列を含んでもよい。カセットデータは、サンプルを取得した試験所の詳細を含んでもよい。
【0007】
多くの最新の装置では、組織分析用カセットプリンタと称されるプリンタによって、組織分析用カセットにカセットデータが記録される。本明細書では組織分析用カセットプリンタを単に「プリンタ」と称する。
【0008】
典型的なプリンタは、組織分析用カセットのスタックを保持するように構成されたホッパーを含み、プリンタは、例えばコンピュータからの信号に基づいて、ホッパーに保持される各カセットにデータを印刷するように構成される。典型的には、ホッパーは30個以上のカセット、例えば60~80個のカセットを保持する。通常、カセットのデータは、プリンタによって、カセット自体が作られた材料に直接印刷される。しかし、プリンタは、カセットに貼られたラベルにカセットデータを印刷可能である。実用上、多くの場合、カセットに試料を入れる前にカセットにデータを印刷する。
【0009】
組織分析用カセットは、プリンタに供給するために、多様な配置に纏められて供給できる。通常、この配置は、使用するプリンタに依存する。場合によっては、組織分析用カセットは、個別に、すなわち一度に一つずつプリンタに人手によって供給される。しかし、この場合、カセットがプリンタのホッパーに詰まる可能性があり、負担が大きい。また、組織検査用カセットを纏めてプリンタ(ホッパーなど)に装填する場合もある。
【0010】
主に、プリンタへのカセットの装填を容易にするため、組織分析用カセットのスタックを一体にテープで固定することが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1238706号
【特許文献2】米国特許第7507379号
【特許文献3】米国特許出願公開第2015/0241325号
【特許文献4】欧州特許出願公開第2881175号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
例えば、欧州特許出願公開第1238706号及び米国特許第7507379号は、粘着テープが組織分析用カセットのスタックの一方の側に付着する配置を開示している。本発明者は、このように結合された組織分析用カセットのスタックは不安定であり(例えば、締まりが弱く、ガタつく)、プリンタのホッパーに(特に片手で)挿入するのが困難であることに気が付いた。
【0013】
米国特許出願公開第2015/0241325号及び欧州特許出願公開第2881175号は、組織分析用カセットのスタックが、組織分析用カセットの各々の開口を通過する非粘着性ストリップによって一体に保持される配置を開示している。本発明者は、このように結合された組織分析用カセットのスタックは、依然として少し不安定であり(例えば、締まりが弱く、ガタつく)、プリンタのホッパーに(特に片手で)挿入するのが困難であることに気が付いた。さらに、本発明者は、非粘着性ストリップをカセットから引き抜くことによって組織分析用カセットを切り離すためには、相当な力を必要とし、これは一部のユーザにとって困難であることに気が付いた。さらに、これらの配置は、非粘着性ストリップが挿入される適切な開口を含む組織分析用カセットでのみ機能し、そのような開口は多くの組織分析用カセットには存在しない。
【0014】
本発明は、以上のような点に鑑みて考案されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第一の態様は、以下を含む組織分析用カセットのスタックを提供する。
プリンタのホッパーに挿入されるように構成された組織分析用カセットのスタックであって、
前記スタック内の前記組織分析用カセットの各々は、底面、前記底面に対向する上面、前面、前記前面に対向する後面、第一の側面、及び前記第一の側面の反対側の第二の側面を含み、
前記組織分析用カセットの上面は、前記組織分析用カセット内に試料が受け入れられるように開いており、
前記組織分析用カセットは、前記スタック内で実質的に同じ向きであり、
前記スタック内の前記組織分析用カセットは、最初の組織分析用カセットが前記スタックの底部に配置され、最後の組織分析用カセットまでの前記スタック内で後続する組織分析用カセットの各々の底面が一つ前の組織分析用カセットの上面の位置になるように積層されて配置され、
前記スタック内の前記組織分析用カセットは、前記組織分析用カセットの前記スタック全体に巻き回される長いテープによって一体に保持され、
前記テープは、第一の固定領域と第二の固定領域とを含み、前記第一の固定領域は前記第二の固定領域と重なって付着しており、
前記テープは、前記テープの長さ方向の端部に解放領域を含み、
前記解放領域は、前記組織分析用カセットの前記スタックが前記プリンタの前記ホッパーに挿入された後にユーザによって引っ張られるように構成され、それによって前記第一の固定領域を前記第二の固定領域から解放し、前記プリンタの前記ホッパー内で前記組織分析用カセットを解放する。
【0016】
前記テープを前記組織分析用カセットの前記スタック全体に巻き回すことによって、前記スタック内の前記カセットはより安定した態様で一体に保持され、従って片手で容易に操作できる。また、前記カセットは、前記プリンタに挿入された後に、前記解放領域を引っ張るだけで、一体に保持されている状態から容易に解放可能である。本明細書において、解放領域は、リリースタブと称されることがある。
【0017】
好ましくは、前記解放領域は、前記テープの長さ方向における第一の端部に設けられ、前記第一の固定領域は、前記テープの長さ方向における前記第一の端部と反対側の第二の端部より前記第一の端部の近くに設けられる。好ましくは、前記解放領域及び前記第一の固定領域は、前記スタックの同じ側面に設けられる。
【0018】
これらの特徴は、前記解放領域を引っ張ることによって、前記第二の固定領域から前記第一の固定領域の解放を容易にするのに役立つ。
【0019】
前記第二の固定領域は、前記テープの前記第一の端部より前記テープの前記第二の端部の近くに設けられてもよい。しかし、前記第一及び第二の固定領域が共に前記テープの前記第一の端部に近くなるように、前記テープを前記組織分析用カセットの前記スタック全体に巻き回せるので、これは必要条件ではない。
【0020】
好ましくは、前記テープは、前記組織分析用カセットに加える圧力によって(例えば、組織分析用カセットのスタックにテープをしっかりと巻き回すことによって)、より好ましくは前記テープが前記組織分析用カセットに付着せずに、前記組織分析用カセットを一体に、好ましくは堅固に保持する。これらの特徴は、前記カセットに粘着性物質(例えば、接着剤の粘着性フィルム)を残すことなく、前記プリンタにおける前記カセットの解放を容易にするのに役立つ。
【0021】
いくつかの例では、テープは、前記解放領域が前記組織分析用カセットの前記スタックから外側に突出するように構成される。これは、例えば、前記解放領域が前記組織分析用カセットの前記スタックから外側に突出するようにテープを曲げて達成される。また、これは、ユーザが、前記解放領域を引っ張る前に、前記解放領域の位置を特定するのに役立つ。
【0022】
長さ軸は、前記組織分析用カセットの各々に対して、前記カセットの後面から前面へ延びるように定義されてもよい。横軸は、前記組織分析用カセットの各々に対して、前記カセットの第一の側面から第二の側面まで延びるように定義されてもよい。深さ軸は、前記組織分析用カセットの各々に対して、前記カセットの底面から上面まで延びるように定義されてもよい。前記長さ軸、前記横軸及び前記深さ軸は、好ましくは、互いに直交する。
【0023】
前記カセットは、好ましくは、前記カセットの長さ軸方向の長さが、前記カセットの前記横軸方向の幅より長い。また、前記カセットは、好ましくは、前記カセットの前記横軸方向の幅が、前記カセットの深さ方向の深さより長い。
【0024】
前記スタックは、前記スタック内の前記組織分析用カセットの前記前面によって形成される前面と、前記スタック内の前記組織分析用カセットの前記後面によって形成される後面と、前記スタック内の前記組織分析用カセットの前記第一の側面によって形成される第一の側面と、前記スタック内の前記組織分析用カセットの前記第二の側面によって形成される第二の側面と、前記スタックの前記最初(最下)の組織分析用カセットの前記底面によって形成される底面と、前記スタックの前記最後(最上)の組織分析用カセットの前記上面によって形成される上面を有してもよい。
【0025】
前記組織分析用カセットの前記スタックの全体に巻き回されるテープは、好ましくは、前記スタックの前記上面、前記第一の側面、前記底面、及び前記第二の側面に沿って延在する。これは、前記プリンタの前記ホッパーへの挿入を容易にするのに役立つので、他の構成における前記スタックの周囲に巻き回されるテープより好ましい。例えば、この構成で前記スタックにテープを巻き回すと、テープがスタックの上面、前面、底面及び後面に沿って延在する構成(スタック内のカセットが横軸方向の幅より長さ軸方向の長さの方が長い場合-上記参照)と比較して、幅が広いテープを使用できる。
【0026】
しかし、他の実施形態では、前記テープがスタックの上面、前面、底面及び後面に沿って延在してもよい。
【0027】
前記カセットの形状及び前記プリンタの構成によっては、前記テープが前記スタックの前面、第一の側面、後面、及び第二の側面に沿って延在する実施形態も可能である。
【0028】
本発明の第二の態様は、以下を含む組織分析用カセットシステムを提供する。
本発明の第一の態様にかかる組織分析用カセットのスタックと、
前記組織分析用カセットの前記スタックを受け入れるように構成されたホッパーを含むプリンタ。
【0029】
前記ホッパーは、前記組織分析用カセットの前記スタックを受け入れるように構成された任意の要素として考えることができ、管状に形成されてもよい。前記ホッパーは、前記プリンタと一体でもよいし、前記プリンタから取り外し可能でもよい。前記ホッパーは、代替的に「マガジン」と称されることがあり、「ホッパー」と「マガジン」という用語は、本明細書において互換的に使用されることがある。前記ホッパーは、30個以上の前記カセットを保持できる。
【0030】
前記プリンタは、例えばコンピュータからの信号に基づいて、前記ホッパーが保持する前記カセットの各々にデータを印刷するように構成されてもよい。また、前記プリンタは、最初のカセットから順次、前記カセットの各々にデータを印刷する(すなわち、各カセットに順に印刷する)ように構成されてもよい。
【0031】
前記プリンタは、前記カセット自体が形成される材料に直接印刷することによって、前記カセットの各々にカセットデータを印刷するように構成されてもよい。しかし、前記プリンタは、前記カセットに適用されるラベルに印刷することによって、前記カセットの各々にカセットデータを印刷するように構成されてもよい。実用上の理由から、前記カセットに試料を保持する前に、前記プリンタが前記カセットの各々にカセットデータを印刷するように構成されてもよい。
【0032】
前記ホッパーは、前壁、後壁、第一の側壁、及び第二の側壁を有し、前記組織分析用カセットの前記スタックが前記ホッパーに挿入されたとき、前記スタックの前記前壁が前記ホッパーの前記前壁に面し、前記スタックの前記後壁が前記ホッパーの前記後壁に面し、前記スタックの前記第一の側壁が前記ホッパーの前記第一の側壁に面し、前記スタックの前記第二の側壁が前記ホッパーの前記第二の側壁に面するように前記組織分析用カセットの前記スタックを受け入れるよう構成される通路を画定するとよい。
【0033】
前記プリンタは、前記組織分析用カセットの前記スタックの底面が、前記ホッパーの前壁、後壁、第一の側壁及び第二の側壁によって画定される通路に最初に挿入される状態で、前記組織分析用カセットの前記スタックを受け入れるように構成されてもよい。前記ホッパーの他の配置も可能である。
【0034】
前記ホッパーの一つの壁(すなわち、前壁、後壁、第一の側壁、及び第二の側壁の一つ)、好ましくはホッパーの一つの側壁(すなわち、前記第一又は第二の側壁)は、壁によって画定される通路の方向に延伸し、前記ホッパー内の前記カセットの操作を可能にするように構成されるスロットを含んでもよい。
【0035】
前記カセットの前記スタック全体に巻き回される前記テープは、前記カセットの前記スタックが前記ホッパーに挿入されたときに、前記ホッパー内の前記カセットが容易に分離できるように、すなわち、前記カセットの前記スタックが前記ホッパーに挿入されたときにユーザがリリースタブを引っ張ることができるように、前記テープの前記解放領域が前記スロットを通じて(例えば、前記テープが前記スロットと整合する位置にあることによって、ユーザの指が前記スロットを介して前記解放領域に到達でき)操作可能に構成されるとよい。
【0036】
前記カセットの前記スタック全体に巻き回される前記テープは、前記カセットの前記スタックが前記ホッパーに挿入されたときに、前記テープの前記解放領域が前記スロットを介して見えるように(例えば、前記解放領域がユーザに見えるように、前記スロットと整合する位置にあることによって)、前記ホッパー内の前記カセットが容易に分離できるように構成されてもよい。
【0037】
また、前記リリースタブは、前記カセットの前記スタックが前記ホッパーに挿入されたとき、前記ホッパー内の前記カセットを容易に分離できるように、すなわち、前記カセットの前記スタックが前記ホッパーに挿入された後に、前記ユーザが前記リリースタブを引っ張れるように、前記スロットと整合する位置に配置されてもよい。
【0038】
本発明は、そのような組み合わせが明らかに許されないか、又は明示的に除外される場合を除き、記載された態様と好ましい特徴の組み合わせを含む。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図2】組織分析用カセットのスタックの斜視図である。
【
図3】組織分析用カセットのスタックを受け入れるように構成されたホッパーの斜視図である。
【
図4(a)】組織分析用カセットのスタックの周囲からテープを除去するステップを示す図である。
【
図4(b)】組織分析用カセットのスタックの周囲からテープを除去するステップを示す図である。
【
図4(c)】組織分析用カセットのスタックの周囲からテープを除去するステップを示す図である。
【
図4(d)】組織分析用カセットのスタックの周囲からテープを除去するステップを示す図である。
【
図4(e)】組織分析用カセットのスタックの周囲からテープを除去するステップを示す図である。
【
図5】組織分析用カセットのスタックの他の例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
次に、添付の図を参照しながら、本発明の特徴及び実施例を説明する。さらなる特徴及び実施例は、当業者には明らかであろう。本文中で言及された全ての文書は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
図1は、組織分析用カセットデータ108が印刷された組織分析用カセット101の斜視図である。
【0042】
図1に示すように、組織分析用カセット101は、上面102と、上面102に対向する底面103と、前面104と、前面104に対向する後面105と、第一の側面106と、第一の側面106に対向する第二の側面107とを含む。なお、組織分析用カセット101の上面102は開いている。
【0043】
組織分析用カセット101の前面104にはカセットデータ108が示される。カセットデータ108は、視覚的に機械で読取可能な識別子109、患者名110(この場合「PATIENT X」)、文字列と数字111(この場合「A1」)を含む。
【0044】
長さ軸「le」は、組織分析用カセット101の後面105から前面104に延びるように、組織分析用カセット101に対して定義されてもよい。横軸「la」は、組織分析用カセット101に対して、組織分析用カセット101の第一の側面106から第二の側面107まで延びるように定義されてもよい。深さ軸「d」は、組織分析用カセット101に対して、組織分析用カセット101の底面103から上面102まで延びるように定義されてもよい。長さ軸、横軸及び深さ軸は、互いに直交する。
【0045】
図1に示すように、組織分析用カセット101は、組織分析用カセット101の長さ軸方向の長さが、組織分析用カセット101の横軸方向の幅より長い。また、組織分析用カセット101は、組織分析用カセット101の横軸方向の幅が、組織分析用カセット101の深さ方向の深さより長い。
【0046】
組織分析用カセット101の上面102は、使用時には、生体組織試料(本明細書では「試料」と称することがある)を組織分析用カセット101内に受け入れ可能に開いている。そして、組織分析用カセット101は、試料の処理及び埋め込みの間、試料を保持する。
【0047】
組織分析用カセットデータ108は、組織分析用カセット101が使用されている間、組織分析用カセット101によって保持される試料を識別し、追跡する。患者名110は、組織分析用カセット101が保持する試料を提供した患者を識別する。カセットデータ108の文字列と数字111は、試料を一意に識別する。
【0048】
図2は、本発明の一実施例の組織分析用カセット201のスタック250を示す。
【0049】
スタック250内の各組織分析用カセット201は、組織分析用カセット201のスタック250内の各組織分析用カセット201の前面104にプリンタによってカセットデータ108を印刷する前では、
図1に示す組織分析用カセット101と同じ構成を有してよい。
図2に示す組織分析用カセット201のスタック250は、組織分析用カセット201のスタック250の全体に長いテープ220が巻き回される。
【0050】
スタック250内の各組織分析用カセット201は、スタック250内で実質的に同じ向きである。スタック250内の組織分析用カセット201は、スタック250の底部に最初の組織分析用カセット221が配置される。スタック250内の最後の組織分析用カセット222までのスタック250内で積層される後続組織分析用カセットの各々は、その底面がスタック250内の先行組織分析用カセットの上面に位置するように配置される。
【0051】
図1に示す組織分析用カセット101について説明したように、長さ軸「le」は、各組織分析用カセット201の後面から前面へ延びるように定義されてもよく、横軸「la」は、各組織分析用カセット201の第一の側面から第二の側面まで延びるように定義されてもよく、深さ軸「d」は、各組織分析用カセット201の底面から上面まで延びるように定義されてもよい。長さ軸、横軸、及び深さ軸は、互いに直交している。
【0052】
スタック250内の各組織分析用カセット201は、長さ軸方向の長さが横軸方向の幅より長い。各組織分析用カセット201は、横軸方向の幅が深さ方向の深さより長い。
【0053】
組織分析用カセット201のスタック250は、前面223、後面224、第一の側面225、第二の側面226、上面227、及び底面228を有する。前面223は、スタック250内の組織分析用カセット201の前面によって形成される。後面224は、スタック250内の組織分析用カセット201の後面によって形成される。第一の側面225は、スタック250内の組織分析用カセット201の第一の側面によって形成される。第二の側面226は、スタック250内の組織分析用カセット201の第二の側面によって形成される。上面227は、スタック250内の最後の組織分析用カセット222の上面227によって形成される。底面228は、スタック250内の最初の組織分析用カセット221の底面によって形成される。
【0054】
長いテープ220は、第一の端部433と第二の端部434(後の図に示す)と有する。テープ220の長さ方向の第一の端部433は、テープ220の長さ方向の第二の端部434と反対側にある。テープ220は、組織分析用カセット201のスタック250全体に巻き回される。テープ220は、組織分析用カセット201のスタック250の上面227、第一の側面225、底面228、及び第二の側面226に巻き回される。テープ220は、第一の固定領域230及び第二の固定領域431(後の図に示す)を含む。
図2では、第二の固定領域431が第一の固定領域230の下にあるため、第一の固定領域230のみが見える。第二の固定領域431は、
図4(b)で見える。第一の固定領域230は、テープ220の第二の端部434より、テープ220の第一の端部433に近い。第一の固定領域230は、第二の固定領域431と重なるように付着している。テープ220は、解放領域232を含む。解放領域232は、リリースタブと称されてもよい。解放領域232は、テープ220の第一の端部433にあり、解放領域232及び第一の固定領域230は、組織分析用カセット201のスタック250の同じ側にある。第一の固定領域230はテープ220の第一の端部433に近く、解放領域232はテープ220の第一の端部433により近い。
【0055】
本実施例では、長いテープ220は、組織分析用カセット201のスタック250に加える圧力によって、組織分析用カセット201を一体に保持する。この例では、この組織分析用カセット201の一体な保持は、テープ220が組織分析用カセット201に付着することなく、組織分析用カセット201のスタック250にしっかりと巻き回されることによって達成される。
【0056】
解放領域232は、ユーザによって引っ張れることによって、第一の固定領域230を第二の固定領域431から解放するように構成されている。それによって、組織分析用カセット201のスタック250が組織分析用カセット201用のプリンタのホッパー375(後の図に示す)に挿入された後に、組織分析用カセット201を組織分析用カセット201用プリンタのホッパー375内に解放する。
【0057】
組織分析用カセット201のスタック250を一体に保持することによって、組織分析用カセット201がガタつかず、組織分析用カセット201のスタック250を移動できるようになる。これによって、(特に、組織分析用カセット201をプリンタに片手だけを使用して挿入する場合)組織分析用カセット201のスタック250を組織分析用カセット201用のプリンタのホッパー375により容易に挿入できる。
【0058】
図3は、
図2に示す組織分析用カセット201のスタック250を受け入れるように構成されたホッパー375の斜視図である。
【0059】
ホッパー375は、前壁383と、前壁383の反対側の後壁384と、第一の側壁385と、第一の側壁385の反対側の第二の側壁386とを有する。前壁383、後壁384、第一の側壁385及び第二の側壁386は、通路を画定する。通路は、開いている第一の端部387と、開いている第一の端部387の反対側の第二の端部388とを有する。第一の側壁385は、壁383、384、385、386によって画定される通路の方向に延在するスロット391を有する。スロット391は、ホッパー375の第一の端部387からホッパー375の第二の端部388まで延在する。
【0060】
長さ軸は、ホッパー375の後壁384から前壁383まで延びる。横軸は、ホッパー375の第一の側壁385から第二の側壁386まで延びる。深さ軸は、通路の第一の端部387から第二の端部388まで延びる。長さ軸、横軸及び深さ軸は、互いに直交している。ホッパー375は、長さ軸方向の幅が横軸方向より長い。ホッパー375は、深さ軸方向の深さが横軸方向より深い。ホッパー375は、深さ軸方向の深さが長さ軸方向より深い。
【0061】
ホッパー375の第二の端部388には、組織分析用カセット支持体389が設けられる。組織分析用カセット支持体389は、ホッパー375の前壁383、後壁384、第一の側壁385及び第二の側壁386に対して垂直な支持面890を有する。組織分析用カセット支持体389は、ホッパー375の後壁384に取り付けられる。
【0062】
図4(a)~(e)は、組織分析用カセット201のスタック250(
図2に示す)をホッパー375(
図3に示す)に挿入する方法を示す。
【0063】
図4(a)に示すように、組織分析用カセット201のスタック250は、ホッパー375に挿入される(そして、受け入れられる)。まず、組織分析用カセット201のスタック250は、組織分析用カセット201のスタック250の底面228がホッパー375の開口した第一の端部387に挿入されて、ホッパー375に挿入される。組織分析用カセット201のスタック250は、ホッパー375に挿入されることで、組織分析用カセット支持体389の支持面390に支持される。
【0064】
組織分析用カセット201のスタック250の前面223はホッパー375の前壁383に面し、組織分析用カセット201のスタック250の後面224はホッパー375の後壁384に面し、組織分析用カセット201のスタック250の第一の側面225はホッパー375の第一の側壁385に面し、組織分析用カセット201のスタック250の第二の側面226はホッパー375の第二の側壁386に面する。組織分析用カセット201のスタック250の底面228は、組織分析用カセット支持体389の支持面390に接触する。
【0065】
組織分析用カセット201のスタック250全体に巻き回される長いテープ220は、ホッパー375の第一の側壁385のスロット391の位置にある。
【0066】
長いテープ220の解放領域232は、ホッパー375の第一の側壁385のスロット391の位置にある。テープ220の解放領域232は、ホッパー375の第一の側壁385のスロット391に平行に延在する。解放領域232は、組織分析用カセット201のスタック250から外側に突出しない。テープ220の第一の固定領域230及び第二の固定領域431は、ホッパー375の第一の側壁385のスロット391の位置にある。テープ220の第一の固定領域230と第二の固定領域431は、スロット391と平行である。
【0067】
テープ220がスロット391の位置にあるので、カセット201のスタック250がホッパー375に挿入された後に、ユーザがリリースタブ232を引っ張ることによって、ホッパー375内でカセット201を容易に分離できる。
図4(b)に示すように、使用時には、ユーザがテープ220の解放領域232を引っ張ることによって、第一の固定領域230が第二の固定領域431から離れ始める。
【0068】
次に、
図4(b)に示すように、ユーザが解放領域432を上方に引っ張り続けると、第一の固定領域230が第二の固定領域431から完全に離れ、
図4(c)に示すように、テープ220の第二の端部434がホッパー375から落ちる。
【0069】
次に、
図4(d)に示すように、ユーザは、組織分析用カセット201がホッパー375内で解放されるように、解放領域232を引っ張り続ける。
【0070】
最後に、
図4(e)に示すように、ホッパー375内に置かれた組織分析用カセット201を残して、テープ220を取り外す。
【0071】
組織分析用カセット201が解放された後、プリンタは、ホッパー375内の各組織分析用カセット201にカセットデータ108を印刷するために、各組織分析用カセット201を(最初の組織分析用カセット221から)順番に取り出せる。
【0072】
図5は、長いテープ520が組織分析用カセット501のスタック550の全体に巻き回された組織分析用カセット501のスタック550を示す。組織分析用カセット501のスタック550は、
図2に示すものと同じである。この例では、解放領域532は、組織分析用カセット501のスタック550から外向きに突出している。これは、ユーザが、解放領域532を引っ張る前に、解放領域532の位置を特定するのに役立つ。使用時に、ユーザは、テープ520の解放領域532を引っ張って、テープ520を組織分析用カセット501のスタック550の周囲から取り外す。
【0073】
いくつかの例(図示せず)において、長いテープは、スタックの上面、前面、底面及び後面に沿って延びるように、組織分析用カセットのスタックに巻き回されてもよい。
【0074】
代替的に、カセットの形状、及びプリンタの構成に応じて、組織分析用カセットのスタックに巻き回されるテープが、スタックの前面、第一の側面、後面及び第二の側面に沿って延在してもよい。
【0075】
前述の説明、又は後述の特許請求の範囲、又は添付図面に開示された特徴は、それらの具体的な形態で、又は開示された機能を実行するための手段、又は開示された結果を得るための方法、又はプロセスの観点から適宜表現され、それらの特徴の各々又は任意の組み合わせで、その多様な形態で本発明を実現するために利用される。
【0076】
前述した例示的な実施形態と共に本発明を説明したが、この開示が与えられれば、多くの同等の変更及び変形が当業者には明らかであろう。従って、前述された本発明の例示的な実施形態は、例示であり、限定的なものではないと考えられる。本発明の思想及び範囲から逸脱することなく、説明された実施形態に対して様々な変更が可能である。
【0077】
疑いを避けるために、本明細書で提供されるいかなる理論的説明も、読者の理解を向上させる目的で提供される。発明者は、これらの理論的説明のいずれにも拘束されることを希望しない。
【0078】
本明細書で使用される任意のセクションの見出しは、明細書の構成の目的のためだけに使用されており、記載された主題を制限するものとして解釈されない。
【0079】
本明細書及び後続する特許請求の範囲を通じて、文脈上他に必要とされない限り、「有する」、「備える」、及び「含む」などの単語の変化は、述べられた完成品又はステップ又は完成品又はステップのグループを含むことを意味し、他の完成品又はステップ又は完成品又はステップのグループを排除するものではないと理解できる。
【0080】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、単数形は、文脈上明らかにそうでないと指示されない限り、複数形を含むことに留意しなければならない。範囲は、本明細書では、ある特定の値の「概略」から、及び/又は別の特定の値の「概略」までとして表される場合がある。このような範囲が表される場合、他の態様は一つの特定の値から及び/又は他の特定の値までを含む。同様に、値が近似値として表される場合、先行詞「略」の使用により、特定の値が別の実施形態を形成することが理解されるであろう。数値に関連する「略」という用語は任意に選択可能であり、例えば±10%を意味する。
【国際調査報告】