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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-16
(54)【発明の名称】ポンプ送り装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 53/10 20060101AFI20230509BHJP
【FI】
B65G53/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022556126
(86)(22)【出願日】2021-03-19
(85)【翻訳文提出日】2022-09-16
(86)【国際出願番号】 EP2021057144
(87)【国際公開番号】W WO2021186064
(87)【国際公開日】2021-09-23
(31)【優先権主張番号】20305285.7
(32)【優先日】2020-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】319006807
【氏名又は名称】イメルテック ソシエテ パル アクシオン サンプリフィエ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ヨケラ モルガン
【テーマコード(参考)】
3F047
【Fターム(参考)】
3F047AA03
3F047BA04
3F047CC14
(57)【要約】
ポンプ送り装置が粒状材料ポンプ組立体及び粒状材料を分配する分配端部を備えた分配器を有する。粒状材料ポンプ組立体は、粒状材料を分配器に通して分配端部に向かってポンプ送りするよう構成されている。分配器は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えると、粒状材料が分配端部のところで分配器を出ることができるようにするよう構成され、例えば、分配器は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えると、粒状材料が分配端部のところで分配器を出ることができるようにするよう構成された弁組立体を有し、オプションとして、弁組立体は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えると、粒状材料が分配端部のところで分配器を出ることができるようにするために開くよう構成された弁を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒状材料ポンプ組立体及び粒状材料を分配する分配端部を備えた分配器を有するポンプ送り装置であって、前記粒状材料ポンプ組立体は、粒状材料を分配器に通して前記分配端部に向かってポンプ送りするよう構成され、前記分配器は、前記分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えると、粒状材料が前記分配端部のところで前記分配器を出ることができるようにするよう構成され、例えば、前記分配器は、前記分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量が前記しきい値を超えると、粒状材料が前記分配端部のところで前記分配器を出ることができるようにするよう構成された弁組立体を有し、オプションとして、前記弁組立体は、前記分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量が前記しきい値を超えると、粒状材料が前記分配端部のところで前記分配器を出ることができるようにするために開くよう構成された弁を含む、ポンプ送り装置。
【請求項2】
前記粒状材料ポンプ組立体は、前記分配器中への粒状材料の流れを調節するための粒状材料フィーダ及び前記粒状材料の流れを前記分配器中にポンプ送りするためのガス流発生器を含む、請求項1記載のポンプ送り装置。
【請求項3】
前記分配器は、前記分配器内の前記粒状材料の流れからガスを抜き出すよう構成されたベントを有し、例えば、前記弁組立体は、前記弁の上流側のベント領域において前記分配器内の前記粒状材料の流れからガスを抜き出すよう構成された前記ベントを含み、オプションとして、前記ポンプ送り装置は、前記分配器内の前記粒状材料の流れからガスを前記ベント経由で引き出すための抽出器をさらに有する、請求項2記載のポンプ送り装置。
【請求項4】
前記弁は、前記ベント領域内の前記粒状材料の量がしきい値を超えると、開くよう構成されている、請求項3記載のポンプ送り装置。
【請求項5】
前記粒状材料フィーダは、前記分配器中への粒状材料の不連続流及び/又は前記分配器中への粒状材料の連続的流を生じさせるよう作動可能であり、例えば、前記粒状材料フィーダは、前記分配器中への粒状材料の不連続流を生じさせるよう構成された不連続型フィーダであり、例えば、前記粒状材料ポンプ組立体は、別々の容積分の粒状材料を前記分配器に通して前記分配端部に向かってポンプ送りするよう構成され、前記粒状材料の別々の容積分は、前記分配器内で互いに間隔を置いて配置されている、請求項2~4のうちいずれか一に記載のポンプ送り装置。
【請求項6】
前記粒状材料ポンプ組立体は、第1及び第2の粒状材料フィーダを備え、前記第1の粒状材料フィーダは、連続型フィーダであり、前記第2の粒状材料フィーダは、前記不連続型フィーダであり、前記第1の粒状材料フィーダは、粒状材料を前記第2の粒状材料フィーダ中に供給するよう構成される、請求項5記載のポンプ送り装置。
【請求項7】
前記弁は、前記弁を通る粒状材料の移動が制限される閉じ形態に向かって付勢され、前記弁は、前記分配端部に向かってポンプ送りされた前記粒状材料の量が前記しきい値を超えると、前記弁を通る粒状材料の流れを可能にするよう前記付勢作用に抗して開くよう構成されている、請求項1~6のうちいずれか一に記載のポンプ送り装置。
【請求項8】
前記弁は、弾性材料で作られた管から成り、前記管は、下流側端部のところで付勢されて閉鎖され、例えば、前記管は、前記閉鎖形態では前記下流側端部のところで平たくされ、オプションとして、前記弾性材料は、エラストマー材料、例えばゴムであり、さらにオプションとして、前記しきい値は、少なくとも1つには、前記管の寸法形状及び/又は前記弾性材料の機械的性質によって定められる、請求項7記載のポンプ送り装置。
【請求項9】
前記分配器は、ホース及び前記粒状材料を分配するためのノズルを有し、前記ノズルは、前記分配端部のところに配置され、オプションとして、前記弁組立体を有する、請求項1~8のうちいずれか一に記載のポンプ送り装置。
【請求項10】
粒状材料の不連続出力流及び/又は粒状材料の連続出力流を生じさせるよう作動可能な粒状材料フィーダであって、例えば、前記粒状材料フィーダは、粒状材料の連続入力流から粒状材料の不連続出力流を生じさせるよう構成されている、粒状材料フィーダ。
【請求項11】
前記不連続出力流は、前記粒状材料フィーダにより定期的に出力された粒状材料の別々の容積分から成り、例えば、前記不連続出力流は、前記粒状材料フィーダを通る粒状材料流路を定期的に遮断することによって生じる、請求項10記載の粒状材料フィーダ。
【請求項12】
前記粒状材料フィーダは、
前記粒状材料の連続入力流を受け入れるための少なくとも1つの入口を有し、
前記粒状材料の不連続出力流を出力するための少なくとも1つの出口を有し、
粒状材料流れ導管を有し、前記粒状材料流れ導管は、
前記粒状材料流れ導管が粒状材料を受け入れるための入口と整列する装入形態と、
前記粒状材料流れ導管が粒状材料を排出するための出口と整列する排出形態との間で動くことができ、
前記装入形態と前記排出形態との間における前記粒状材料流れ導管の定期的運動を生じさせるよう構成されたアクチュエータを有する、請求項11記載の粒状材料フィーダ。
【請求項13】
前記粒状材料フィーダは、各々が前記少なくとも1つの入口及び前記少なくとも1つの出口に関してそれぞれの装入形態と排出形態との間で動くことができる2本以上の粒状材料流れ導管を有し、前記アクチュエータは、前記装入形態と前記排出形態の間における対応の前記2本以上の粒状材料流れ導管の定期的運動を生じさせるよう構成されている、請求項12記載の粒状材料フィーダ。
【請求項14】
ポンプ送り装置であって、請求項10~13のうちいずれか一に記載の前記粒状材料フィーダを有する、ポンプ送り装置。
【請求項15】
方法であって、請求項1~9又は請求項14のうちいずれか一に記載の前記ポンプ送り装置を用いて粒状材料、例えば耐火性粒状材料をポンプ送りするステップを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ポンプ送り装置、粒状材料フィーダ及び関連方法に関する。
【背景技術】
【0002】
粒状材料は、ポンプ送り装置を用いて1つの場所から別の場所に動かされる場合がある。例えば、ポンプ送り装置は、炉(火炉)の壁を内張りする際に耐火性粒状材料を分配するために使用される場合がある。ポンプ送り装置を用いて動かされ又は分配される場合のある他形式の粒状材料としては、鉱物粉末、セメント、砂、土、医薬品、及び食品(例えば、小麦粉、穀類、又はコーヒー豆)が挙げられる。しかしながら、ポンプ送り装置を用いた乾燥状態の粒状材料の移動と関連した問題がある。例えば、ポンプ送り装置を出たポンプ送り状態の粒状材料は、多量の粉塵を生じさせる場合がある。ポンプ送りされる粒状材料に応じて、生じた粉塵は、爆発性である場合があり、有毒性である場合があり、あるいは回収や清掃が困難な場合がある。
【発明の概要】
【0003】
第1の観点によれば、粒状材料ポンプ組立体及び粒状材料を分配するための分配端部を備えた分配器を有するポンプ送り装置が提供される。粒状材料ポンプ組立体は、粒状材料を分配器に通して分配端部に向かって(例えば、分配端部のところでの分配のため)ポンプ送りするよう構成されている。分配器は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えると(すなわち、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えたことに応答して)、粒状材料が分配端部のところで分配器を出ることができるようにするよう構成されている。例えば、分配器は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えると(すなわち、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えたことに応答して)、粒状材料が分配端部のところで分配器を出ることができるようにするよう構成された弁組立体を有するのが良い。弁組立体は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えると(すなわち、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えたことに応答して)、粒状材料が(例えば、分配のため)分配端部のところで分配器を出ることができるようにするために開くよう構成された弁を含むのが良い。
【0004】
分配器は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えると、粒状材料が分配端部のところで分配器を出ることができるようにするよう構成されている(例えば、弁は、前記分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量が前記しきい値を超えると(すなわち、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えたことに応答して)、粒状材料が前記分配端部のところで前記分配器を出ることができるようにするために開くよう構成されている)。したがって、分配端部のところでの分配器からの粒状材料の流れは、全体として不連続であって、全体として連続ではないといえる。本発明者は、分配端部のところでの分配器からの粒状材料の流れが全体として不連続であることにより粒状材料が分配されているときに粉塵発生を減少させることができるという知見を得た。しかしながら、幾つかの実施形態では、分配器(例えば、弁組立体、例えば弁)は、分配端部のところでの分配器からの粒状材料の流れが全体として連続であるように構成されているのが良い。
【0005】
理解されるように、粒状材料は、互いには結合しない固形物の粒子の集まりである。したがって、粒子は、互いに対して動くことができ、すなわち、加えられた力の作用下において流れることができる。粒子は、ナノメートルスケール、マイクロメートルスケール、ミリメートルスケール、又はセンチメートルスケールで特性寸法を有するのが良い。例えば、各粒子は、約1nm以上、例えば約10nm以上、約100nm以上、約1μm以上、約10μm以上、又は約100μm以上の特性寸法(例えば、平均粒径)を有するのが良い。各粒子は、約1cm以下、例えば、約1mm以下、又は約100μm以下の特性寸法(例えば、平均粒径)を有するのが良い。各粒子は、約1nm~約1cm、例えば約10nm~約1cm、約100nm~約1cm、約1μm~約1cm、約10μm~約1cm、約100μm~約1cm、約1nm~約1mm、約1nm~約100μm、約1nm~約10μm、約1nm~約100nm、約1nm~約10nm、約10nm~約1mm、約100nm~約1mm、約10nm~約100μm、約100nm~約100μm、約10μm~約1cm、約100μm~約1cm、約10μm~約1mm、又は約100μm~約1mmの特性寸法(例えば、平均粒子径)を有するのが良い。
【0006】
粒状材料は、約0.1t/m3(“t”は、メートル法のトンであり、すなわち、1000kgである)以上、例えば、約0.5t/m3以上、約1.0t/m3以上、約1.5t/m3以上、約1.6t/m3以上、約1.7t/m3以上、約1.8t/m3以上、約1.9t/m3以上、約2.0t/m3以上、約2.1t/m3以上、又は約2.2t/m3以上のバルク密度を有するのが良い。粒状材料は、約3.2t/m3以下、例えば、約3.1t/m3以下、約3.0t/m3以下、約2.9t/m3以下、約2.8t/m3以下、約2.7t/m3以下、約2.5t/m3以下、約2.4t/m3以下、約2.3t/m3以下、又は約2.2t/m3以下のバルク密度を有するのが良い。粒状材料は、約0.1t/m3~約3.2t/m3、例えば、約0.5t/m3~約3.2t/m3、約1.0t/m3~約3.2t/m3、約1.5t/m3~約3.2t/m3、約1.6t/m3~約3.1t/m3、約1.7t/m3~約3.0t/m3、約1.8t/m3~約2.9t/m3、約1.9t/m3~約2.8t/m3、約2.0t/m3~約2.7t/m3、約2.1t/m3~約2.6t/m3、約2.1t/m3~約2.5t/m3、約2.1t/m3~約2.4t/m3、又は約2.1t/m3~約2.3t/m3、例えば約2.2t/m3のバルク密度を有するのが良い。
【0007】
ポンプ送り装置は、乾燥状態の粒状材料をポンプ送りするのに特に適しているといえる。理解されるように、乾燥粒状材料は、必ずしも100%湿分がないわけではない。例えば、乾燥粒状材料の粒子のうちの何割か又は全ては、幾分かの湿分、例えば水を含む場合がある。しかしながら、乾燥粒状材料は、粒状材料中の固形物の粒子相互間の空間が液体で満たされておらず、代わりに典型的にはガス(気体)で満たされているという意味で湿潤状態ではない。乾燥粒状材料は、湿潤粒状材料、例えば粒状材料のサスペンション又はスラリーとは対照的であるといえる。粉塵は、湿潤粒状材料、例えばサスペンション又はスラリーと比較して、乾燥粒状材料をポンプ送りし又は分配する際に生じる可能性が高い。したがって、粒状材料ポンプ組立体は、乾燥粒状材料を分配器に通して分配端部に向かってポンプ送りするよう構成された乾燥粒状材料ポンプ組立体であるのが良い。弁は、分配端部に向かってポンプ送りされた乾燥粒状材料の量がしきい値を超えると(すなわち、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えたことに応答して)、分配端部のところで乾燥粒状材料が分配器を出ることができるようにするよう開くように構成されているのが良い。
【0008】
粒状材料は、以下のもの、すなわち、耐火性粒状材料(例えば、アルミナ、シリカ(例えば、石英)、マグネシア、酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウム(例えば、石灰)、及び/又はジルコニアから成り又はこれらである)、鉱物粉末(例えば、石英、珪岩、炭酸カルシウム、方解石、1種類以上の粘土材料(例えば、タルク、カオリナイト、ベントナイトなど)、珪灰石、パーライト、雲母、珪藻土などから成り又はこれらである)、セメント、砂、土、医薬品、及び/又は食品(例えば、小麦粉、穀類(例えば穀物)又はコーヒー豆)のうちの1つ以上から成るのが良い(例えば、これらのうちの1つ以上であるのが良い)。
【0009】
おそらくは、弁は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えると(すなわち、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えたことに応答して)、自動的に開くよう構成されている。
【0010】
おそらくは、弁は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の容積がしきい値を超えると(すなわち、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の容積がしきい値を超えたことに応答して)、粒状材料が分配端部のところで分配器を出ることができるようにするよう開くように構成されている。変形例として、おそらくは、弁は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の質量がしきい値を超えると(すなわち、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の質量がしきい値を超えたことに応答して)、粒状材料が分配端部のところで分配器を出ることができるようにするよう開くように構成されている。
【0011】
おそらくは、弁は、分配器の一領域内の粒状材料の量(例えば容積又は質量)がしきい値を超えると(すなわち、この領域内の粒状材料の量(例えば容積又は質量)がしきい値を超えたことに応答して)、粒状材料が分配端部のところで分配器を出ることができるようにするよう開くように構成されている。この領域は、弁のすぐ上流側に位置するのが良い。
【0012】
おそらくは、弁は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料のパケット(例えば、容積パケット)内の粒状材料の量(例えば容積又は質量)がしきい値を超えると(すなわち、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料のパケット(例えば容積パケット)内の粒状材料の量(例えば、容積又は質量)がしきい値を超えたことに応答して)、粒状材料が分配端部のところで分配器を出ることができるように開くように構成されている。粒状材料のパケット(例えば、容積パケット)の境界部(すなわち、広がり又はサイズ)を、所与の時点において分配器に沿った距離の関数として分配器内の粒状材料の密度によって定めることができ、例えば、所与の時点における粒状材料のパケット(例えば、容積パケット)は、粒状材料の密度が高い分配器内の一領域内に対応しており、粒状材料のパケット(例えば、容積パケット)は、分配器内の各側が、粒状材料の密度が低い領域(例えば、実質的に粒状材料のない領域)によって境界付けられている。例えば、粒状材料ポンプ組立体は、粒状材料の複数のパケット(例えば、容積パケット)を分配器に通してポンプ送りするよう構成されているのがよく、粒状材料の複数のパケット(例えば、容積パケット)の各々は、実質的に粒状材料のない領域(例えば、主としてガスから成る領域)だけ互いに離隔されており、弁は、例えば分配器の特定の領域内の複数のパケット(例えば、容積パケット)のうちの一パケット(例えば、容積パケット)内の粒状材料の量(例えば、容積又は質量)がしきい値を超えると(すなわち、分配器の特定の領域内の複数のパケット(例えば、容積パケット)のうちの一パケット(例えば、容積パケット)内の粒状材料の量(例えば、容積又は質量)がしきい値を超えたことに応答して)、粒状材料が分配端部のところで分配器を出ることができるようにするよう開くように構成されているのが良い。
【0013】
おそらくは、粒状材料ポンプ組立体は、分配器中への粒状材料の流れを調節するための粒状材料フィーダ及び流量材料の流れを分配器中にポンプ送りするためのガス流発生器を含む。例えば、おそらくは、粒状材料フィーダは、分配器中への粒状材料の流れを調節するよう構成され、ガス流発生器は、粒状材料を分配器に沿って分配端部に向かって押し、それにより粒状材料を分配器中にポンプ送りするガス(例えば、空気)の流れを生じさせるよう構成されている。
【0014】
粒状材料フィーダは、分配器中への粒状材料の不連続流を生じさせるよう作動可能であるのが良い。追加的に又は代替的に、粒状材料フィーダは、分配器中への粒状材料の連続流を生じさせるよう作動可能であるのが良い。例えば、粒状材料フィーダは、分配器中への粒状材料の不連続流を生じさせるよう作動可能な不連続型フィーダ、分配器中への粒状材料の連続流を生じさせるよう作動可能な連続型フィーダ、又は設定に応じて(例えば、ユーザにより選択された設定値に応じて)分配器中への粒状材料の不連続流又は連続流を生じさせるよう作動可能な粒状材料フィーダであるのが良い。おそらくは、粒状材料フィーダは、分配器中への粒状材料の不連続流を生じさせるよう構成された不連続型フィーダ(すなわち、不連続型粒状材料フィーダ)である。例えば、不連続型フィーダは、分配器中への粒状材料の供給レートを(例えば、定期的に)変化させるよう構成されているのが良い。不連続型フィーダは、以下に詳細に説明するように、第2の観点に係る粒状材料フィーダであるのが良い。
【0015】
おそらくは、粒状材料ポンプ組立体は、粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)を分配器に通して分配端部に向かってポンプ送りするよう構成され、粒状材料の別々の容積分は、分配器内で互いに(例えば、実質的に粒状材料のない、すなわち無視できるほどの粒状材料含有量を有するガスの容積分だけ)離隔されている。例えば、おそらくは、不連続型フィーダは、粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)を分配器中に供給するよう構成され、ガス流発生器は、粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)を互いに間隔を置いて離隔された状態で分配器に沿って押し、それにより粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)を分配器に通して分配端部に向かってポンプ送りするガス(例えば、空気)の流れを生じさせるよう構成されている。おそらくは、不連続型フィーダは、粒状材料の1つの別個の容積分(すなわち、パケット)を毎秒約5個の別々の容積分(すなわち、パケット)以下、毎秒約3個の別々の容積分(すなわち、パケット)以下、毎秒約2個の別々の容積分(すなわち、パケット)以下、又は毎秒約1個の別々の容積分(すなわち、パケット)以下のレートで分配器中に供給するよう構成されている。おそらくは、不連続型フィーダは、粒状材料の1つの別個の容積分(すなわち、パケット)を毎秒約0.1個の別々の容積分(すなわち、パケット)以上、毎秒約0.2個の別々の容積分(すなわち、パケット)以上、又は毎秒約0.5個の別々の容積分(すなわち、パケット)以上のレートで分配器中に供給するよう構成されている。おそらくは、不連続型フィーダは、粒状材料の1つの別個の容積分(すなわち、パケット)を分配器中に毎秒約0.1個の別々の容積分(すなわち、パケット)~毎秒約5個の別々の容積分(すなわち、パケット)、例えば、毎秒約0.2個の別々の容積分(すなわち、パケット)~毎秒約3個の別々の容積分(すなわち、パケット)、毎秒約0.2個の別々の容積分(すなわち、パケット)~毎秒約3個の別々の容積分(すなわち、パケット)、毎秒約0.5個の別々の容積分(すなわち、パケット)~毎秒約2個の別々の容積分(すなわち、パケット)、毎秒約0.5個の別々の容積分(すなわち、パケット)~毎秒約1個の別々の容積分(すなわち、パケット)、例えば毎秒約0.8個の別々の容積分(すなわち、パケット)(例えば、1.3秒ごとに約1個の別々の容積分(すなわち、パケット))のレートで供給するよう構成されている。
【0016】
おそらくは、粒状材料ポンプ組立体は、粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)を分配器に通して分配端部に向かってポンプ送りするよう構成されており、粒状材料の別々の容積分は、分配器内において互いに(例えば、実質的に粒状材料のない、すなわち、無視できるほどの粒状材料含有量を有する容積分だけ)離隔されており、弁は、分配器の一領域内の粒状材料の量(例えば、容積又は質量)がしきい値を超えると(すなわち、当該領域内の粒状材料の量(例えば、容積又は質量)がしきい値を超えたことに応答して)、粒状材料が分配端部のところで分配器を出ることができるようにするよう開くように構成されており、しきい値は、粒状材料ポンプ組立体によって分配器を通してポンプ送りされた粒状材料の各(すなわち、単一の)別個の容積分(すなわち、パケット)中の粒状材料の量に一致している。変形例として、おそらくは、このしきい値は、粒状材料ポンプ組立体によって分配器を通ってポンプ送りされた粒状材料の各(すなわち、単一の)別個の容積分(すなわち、パケット)中の粒状材料の量よりも多い粒状材料の量に一致する。例えば、おそらくは、このしきい値は、粒状材料ポンプ組立体によって分配器を通ってポンプ送りされた粒状材料の2つ以上、例えば3つ以上、4つ以上、又は5つ以上の別々の容積分(すなわち、パケット)中の粒状材料の全量よりも多い粒状材料の量に一致する。
【0017】
おそらくは、粒状材料ポンプ組立体は、2基以上の粒状材料フィーダを含む。例えば、おそらくは、粒状材料ポンプ組立体は、第1及び第2の粒状材料フィーダを含み、第1の粒状材料フィーダは、粒状材料を第2の粒状材料フィーダ中に供給するよう構成され、第2の粒状材料フィーダは、粒状材料を分配器中に供給するよう構成されている。おそらくは、第1の粒状材料フィーダは、連続型フィーダであり、第2の粒状材料フィーダは、不連続型粒状材料フィーダである。
【0018】
ガス流発生器は、ガス送風機(mover)、例えば空気送風機を含むのが良い。例えば、ガス流発生器は、ファン又はインペラを含むのが良い。
【0019】
おそらくは、分配器は、分配器内の粒状材料の流れからガス(例えば、空気)を抜き出すよう構成された(例えば、位置決めされた)ベントを有する。ベントは、ベント領域内の分配器中の粒状材料の流れからガス(例えば、空気)を抜き出すよう構成される(例えば位置決めされる)のが良い。ベントは、弁組立体の一部をなすのが良い。ベント領域は、弁組立体の一部をなすのが良い。例えば、おそらくは、弁組立体は、弁の上流側(例えば、すぐ上流側)のベント領域内の分配器中の粒状材料の流れからガスを抜き出すよう構成された(例えば、位置決めされた)ベントを含む。理解されるように、例えば「上流側」及び「下流側」という用語は、分配端部に向かう粒状材料ポンプ組立体からの分配器に沿う粒状材料の流れに対して定められ、上流側の場所は、下流側の場所よりも粒状材料ポンプ組立体に近い(又は、分配端部から遠い)。
【0020】
ポンプ送り装置は、分配器内の粒状材料の流れからベント経由で(すなわち、ベントを通って)ガスを引き出す(すなわち、ガスを抜き出す)抽出器(例えば、ポンプ)を有するのが良い。
【0021】
おそらくは、弁は、ベント領域(すなわち、ベントの上流側の(例えば、すぐ上流側の))内の粒状材料の量(例えば、質量又は容積)がしきい値を超えると(すなわち、ベント領域(すなわち、ベントの上流側(例えば、すぐ上流側))内の粒状材料の量(例えば、質量又は容積)がしきい値を超えたことに応答して)粒状材料が分配端部のところで分配器を出ることができるようにするよう開くように構成されている。
【0022】
ポンプ送り装置は、ベント領域内の粒状材料の量(例えば容積又は質量)が下側しきい値よりも小さいと(すなわち、ベント領域内の粒状材料の量(例えば質量又は容積)が下側しきい値よりも小さいことに応答して)分配器内の粒状材料の流れからガス(例えば、空気)を抜き出すよう抽出器(例えば、ポンプ)を選択的に作動させるとともに/あるいはベントを選択的に開閉するよう構成されているのが良い。変形例として、ポンプ送り装置は、ポンプ送り装置の作動中、抽出器を連続的に作動させるとともに/あるいはベントを連続的に開放状態に保持するよう構成されていても良い。
【0023】
分配器は、外部ベントを有するのが良い。外部ベントは、分配端部の近くに、例えば、分配端部のところに配置されるのが良い。ポンプ送り装置は、分配端部のところで分配器の外部からガスを外部ベントを通って引き出すための外部抽出器(例えば、外部ポンプ)を有するのが良い。ガスを外部ベントを通って分配端部のところで分配器の外部から引き出すことにより、粒状材料が分配されているときに分配端部のところで生じた粉塵を捕捉することができる。抽出器(ガスを分配器内の粒状材料の流れからベント経由で引き出すための抽出器)は、外部抽出器として機能することができる。
【0024】
おそらくは、弁は、弁を通る粒状材料の流れを制限する(例えば、阻止する)閉じ形態に向かって付勢される。加うるに、おそらくは、弁は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量(例えば、容積又は質量)がしきい値を超えると(すなわち、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量(例えば、質量又は容積)がしきい値を超えたことに応答して)弁を通る粒状材料の流れを可能にする(例えば、制限を解く)よう付勢作用に抗して開くように構成されている。したがって、おそらくは、弁は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量(例えば、容積又は質量)がしきい値を超えない場合(すなわち、しきい値以下である場合)、閉じ形態のままである。例えば、粒状材料ポンプ組立体が粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)を分配器に通して分配端部に向かってポンプ送りするよう構成され、粒状材料の別々の容積分が分配器内で互いに(例えば、実質的に粒状材料のない、すなわち、無視できるほどの粒状材料含有量を有するガスの容積だけ)離隔されている実施例では、おそらくは、弁は、弁を通る粒状材料の各別個容積分の流れを可能にするよう付勢作用に抗して開き、粒状材料の各別個容積分が分配端部に向かって弁を通過した後に閉じ形態に戻るよう構成されている。変形例として、おそらくは、弁は、粒状材料の2つ以上の別々の容積分中の粒状材料の量に一致した弁を通る粒状材料の流れを可能にするよう付勢作用に抗して開き、粒状材料(すなわち、粒状材料の2つ以上の別々の容積分中の粒状材料の量に一致している)が分配端部に向かって弁を通過した後に閉じ形態に戻るよう構成されている。
【0025】
おそらくは、弁は、弾性材料で作られた管を含み(例えば、管に対応し又は管から成り)、管は、下流側端部で閉鎖状態に付勢される。管は、下流側端部のところで開放可能である。おそらくは、管は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量(例えば、容積又は質量)がしきい値を超えると(すなわち、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量(例えば、質量又は容積)がしきい値を超えたことに応答して)、付勢作用に抗して下流側端部のところで開くよう構成されている。理解されるように、管は、代表的には、上流側端部と下流側端部との間で延び、下流側端部は、上流側端部よりも分配器の分配端部の近くに位置する。
【0026】
おそらくは、管は、開放形態(すなわち、弁がこの弁を通る粒状材料の流れを可能にするよう開いている場合)よりも閉鎖形態において下流側端部のところが狭い。例えば、おそらくは、下流側端部のところでの管の開口断面領域(すなわち、これを通って粒状材料が流れることができる)は、開放形態よりも閉鎖形態の方が狭い。例えば、おそらくは、下流側端部のところの管の対向した壁は、開放形態の場合よりも閉鎖形態の方が互いに近い(例えば、互いに密着する)。例えば、おそらくは、管は、閉鎖形態では下流側端部のところが平たくされる(すなわち、付勢される)。
【0027】
おそらくは、管は、接合部(すなわち、管の互いに異なる部分相互間の接合部)を何ら備えない。例えば、管は、弾性材料から一体形成されるのが良い(すなわち、単一部品として)。例えば、管は、弾性材料から射出成形されるのが良い。
【0028】
弾性材料は、エラストマー材料、例えばゴム、例えばポリウレタン系ゴムであるのが良い。エラストマー材料(例えばゴム、例えばポリウレタン系ゴム)は、中実(すなわち、非気泡性、例えば非発泡の)材料であるのが良い。変形例として、エラストマー材料(例えばゴム、例えばポリウレタン系ゴム)は、気泡性材料、例えば発泡材料(すなわち、フォーム)であっても良い。
【0029】
弾性材料(例えばエラストマー材料、例えばゴム)は、約30kg/m3以上、例えば、約40kg/m3以上、約50kg/m3以上、又は約60kg/m3以上の密度を有するのが良い。弾性材料(例えばエラストマー材料、例えばゴム)は、約70kg/m3以下、例えば、約60kg/m3以下、約50kg/m3以下、又は約40kg/m3以下の密度を有するのが良い。弾性材料(例えばエラストマー材料、例えばゴム)は、約30kg/m3~約70kg/m3、例えば、約30kg/m3~約60kg/m3、約30kg/m3~約50kg/m3、約30kg/m3~約40kg/m3、約40kg/m3~約70kg/m3、約40kg/m3~約60kg/m3、約40kg/m3~約50kg/m3、は約50kg/m3~約70kg/m3、は約50kg/m3~約60kg/m3、又は約60kg/m3~約70kg/m3の密度を有するのが良い。
【0030】
弾性材料(例えばエラストマー材料、例えばゴム)は、約50以上、例えば、約60以上、又は約80以上のショアA硬度を有するのが良い。弾性材料(例えばエラストマー材料、例えばゴム)は、約95以下、例えば、約90以下、約80以下、又は約70以下のショアA硬度を有するのが良い。弾性材料(例えばエラストマー材料、例えばゴム)は、約50~約95、例えば、約60~約95、約70~約96、約80~約95、約50~約90、約60~約90、約70~約90、約80~約90、約50~約80、約60~約80、約70~約80、約50~約70、又は約60~約70のショアA硬度を有するのが良い。
【0031】
おそらくは、しきい値(すなわち、付勢作用に抗して弁を開くためのしきい値)は、(すなわち、少なくとも一部に関して)管の寸法形状及び/又は弾性材料の機械的性質(例えば、密度及び/又は硬度(例えば、ショアA硬度))によって定まる。したがって、おそらくは、管の寸法形状及び/又は弾性材料の機械的性質は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量(例えば、容積又は質量)がしきい値を超えると(すなわち、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量(例えば、質量又は容積)がしきい値を超えたことに応答して)管が付勢作用に抗して下流側端部のところで開くよう設定され(例えば、選択され)ている。具体的に説明すると、おそらくは、管の寸法形状及び/又は弾性材料の機械的性質は、管の下流側端部に圧接する粒状材料の重量がしきい値を超えると(すなわち、管の下流側端部に圧接するようポンプ送りされた粒状材料の重量がしきい値を超えたことに応答して)、例えば、下流側端部が管の上流側端部の下に(すなわち、実質的に下に)位置するよう管が垂直に差し向けられる(実質的に垂直に差し向けられる)と、管が付勢作用に抗して下流側端部のところで開くよう設定され(例えば、選択され)る。
【0032】
当業者であれば理解されるように、弁の変形具体化例が可能である。例えば、弁は、フラップを有するのが良く、このフラップは、弁を通る粒状材料の移動が制限される(例えば、阻止される)(例えば、フラップが弁を通る粒状材料の移動を制止することによって)閉鎖形態(例えば、閉鎖位置)に向かって付勢され、また、弁を通る粒状材料の移動(例えば、制限されない移動)を可能にする開放形態(例えば、開放位置)に動くことができる。フラップは、閉鎖形態と開放形態との間の運動を可能にするよう、弁壁にヒンジ式に取り付けられるのが良い。フラップは、付勢手段、例えばばねによって閉鎖形態に向かって付勢されるのが良い。フラップは、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量(例えば、容積又は質量)がしきい値を超えると(すなわち、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量(例えば、質量又は容積)がしきい値を超えたことに応答して)弁を通る粒状材料の移動(例えば、制約されない移動)を可能にするよう(すなわち、開放形態まで動くよう)付勢作用に抗して開くよう構成されているのが良い。ポンプ送り装置は、フラップの運動を制御するためのコントローラ又は制御器を有するのが良い。ポンプ送り装置は、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量(例えば、容積又は質量)がしきい値を超えたかどうかを判定するよう動作可能な1つ以上のセンサを有するのが良い。コントローラは、分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量(例えば、容積又は質量)がしきい値を超えたことを指示する1つ以上のセンサからの出力に応答して、弁を開く(すなわち、フラップを開放形態まで動かす)よう構成されている(例えば、プログラムされている)のが良い。変形例として、フラップは、例えばフラップに圧接する粒状材料の重量がしきい値(例えば、付勢手段の強度によって定められる)を超えると、フラップに圧接している粒状材料の重量下で開くよう構成されていても良い。
【0033】
弁組立体は、分配器の分配端部の近くに配置されるのが良い。すなわち、弁組立体は、粒状材料ポンプ組立体よりも分配器の分配端部の近くに配置されるのが良い。例えば、弁組立体は、分配器の分配端部のところに配置されるのが良い。
【0034】
分配器は、ホースを含むのが良い。ホースは、フレキシブル(柔軟性)であるのが良い。加うるに、分配器は、粒状材料を分配するためのノズルを有するのが良い。ノズルは、分配器の分配端部のところ、例えば、ホース(例えば、フレキシブルホース)の分配端部のところに配置されるのが良い。ホース(例えば、フレキシブルホース)は、ノズルを粒状材料ポンプ組立体に連結するのが良い。粒状材料ポンプ組立体は、粒状材料をホース(例えば、フレキシブルホース)に通してノズルに向かってポンプ送りするよう構成されているのが良い。ノズルは、弁組立体を有する(例えば、弁組立体に対応し又は弁組立体である)のが良い。
【0035】
誤解を避けるために、第1の観点は、粒状材料ポンプ組立体及び粒状材料を分配するための分配端部を備えた分配器を有するポンプ送り装置に及び、粒状材料ポンプ組立体は、粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)を分配器中に供給する(例えば、定期的に供給する)よう構成された不連続型粒状材料フィーダ、及び粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)を分配器に沿って押すガス(例えば、空気)の流れを生じさせるよう構成されたガス流発生器を含み、粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)は、実質的に粒状材料のないガス(例えば、空気)の領域だけ分配器内で互いに隔てられており、分配器は、弁に圧接している粒状材料の重量がしきい値を超えると(すなわち、弁に圧接している粒状材料の重量がしきい値を超えたことに応答して)、例えば、弁組立体を収納した分配器の部分が垂直に(すなわち、実質的に垂直に)差し向けられると、粒状材料が分配端部のところで(例えば、分配のために)分配器を出ることができるようにするよう開くように構成された弁を含む弁組立体、及び弁のすぐ上流側のベント領域内の分配器中の粒状材料の流れからガス(例えば、空気)を抜き出すよう構成された(例えば、位置決めされた)ベントを有し、ポンプ送り装置は、ベント経由で(すなわち、ベントを介して)分配器内の粒状材料の流れからガスを引き出す(すなわち、ガスを抜き出す)抽出器(例えば、ポンプ)を有する。おそらくは、弁は、弾性材料で作られた管を含み(例えば、この管に対応し又はこの管から成り)、管は、下流側端部のところで閉鎖するよう付勢されている。おそらくは、管の寸法形状及び/又は弾性材料の機械的性質は、管の下流側端部に圧接している粒状材料の重量がしきい値を超えると(すなわち、管の下流側端部に圧接している粒状材料の重量がしきい値を超えたことに応答して)、例えば下流側端部が管の上流側端部の下に(すなわち、実質的に下に)位置するよう垂直に差し向けられる(すなわち、実質的に垂直に差し向けられる)と、管が付勢作用に抗して下流側端部のところで開くよう設定されている(例えば、選択されている)。
【0036】
第2の観点では、粒状材料の入力流から粒状材料の不連続出力流及び/又は粒状材料の連続出力流を生じさせるよう作動可能な粒状材料フィーダが提供される。入力流は、粒状材料の連続入力流であるのが良い。粒状材料フィーダは、粒状材料の入力流(例えば、連続入力流)から粒状材料の不連続流を生じさせるよう作動可能であるのが良い。変形例として、粒状材料フィーダは、粒状材料の入力流(例えば、連続入力流)から粒状材料の連続流を生じさせるよう作動可能であっても良い。さらに変形例として、粒状材料フィーダは、例えば、粒状材料フィーダの構成に応じて(例えば、ユーザにより選択された設定値に応じて)、粒状材料の入力流(例えば、連続入力流)から粒状材料の不連続流又は連続流を生じさせるよう作動可能であっても良い。
【0037】
幾つかの実施形態では、粒状材料フィーダは、粒状材料の連続入力流から粒状材料の不連続出力流を生じさせるよう構成されている。
【0038】
粒状材料フィーダが粒状材料の不連続出力流を生じさせるよう作動可能である(例えば、構成されている)実施形態では、この粒状材料フィーダは、不連続型粒状材料フィーダ又はより簡単に不連続型フィーダと呼ばれる場合がある。
【0039】
粒状材料フィーダは、粒状材料フィーダによる粒状材料の出力レートを変化させる(例えば、定期的に変化させる)よう構成されているのが良く、その結果、出力流は、不連続になる。すなわち、おそらくは、粒状材料フィーダは、粒状材料フィーダによる粒状材料の出力レートを変化させる(例えば、定期的に変化させる)よう構成されており、その結果、粒状材料フィーダにより出力される粒状材料がない期間が生じるようになっている。
【0040】
おそらくは、粒状材料フィーダは、粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)を出力するよう構成されている。粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)は、互いに離隔されているのが良い。例えば、粒状材料フィーダによって出力される粒状材料の各別個容積分(すなわち、パケット)相互間の遅延(すなわち、時間遅延)が存在するのが良い。おそらくは、粒状材料フィーダにより出力される粒状材料の各別個容積分(すなわち、パケット)は、同一の(すなわち、実質的に同一の)の量(例えば容積又は質量)の粒状材料を収容する。例えば、おそらくは、粒状材料フィーダは、同一容積(すなわち、実質的に同一の容積)を有する粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)を出力するよう構成され、さらにおそらくは、粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)は、粒状材料の連続入力流の組成が一定である(すなわち、実質的に一定である)(例えば、その結果、粒状材料の連続入力流の密度は一定である(すなわち、実質的に一定である))場合に同一の(すなわち実質的に同一の)質量を有する。粒状材料フィーダは、粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)を規則的に又は定期的に(すなわち、実質的に規則的に又は定期的に)出力するよう構成されているのが良く、例えば、その結果として、粒状材料フィーダにより出力される粒状材料の各別個容積分(すなわち、パケット)相互間の時間は、同一(すなわち、実質的に同一)である。
【0041】
したがって、おそらくは、不連続出力流は、粒状材料フィーダにより定期的に出力される粒状材料の別々の容積分(すなわち、パケット)を含む。
【0042】
おそらくは、不連続型フィーダは、粒状材料の1つの別個の容積分(すなわち、パケット)を毎秒約5個以下の別々の容積分(すなわち、パケット)、例えば、毎秒約3個以下の別々の容積分(すなわち、パケット)、毎秒約2個以下の別々の容積分(すなわち、パケット)、又は毎秒約1個以下のレートで出力するように構成されている。おそらくは、不連続型フィーダは、粒状材料の1つの別個の容積分(すなわち、パケット)を毎秒約0.1個以上の別々の容積分(すなわち、パケット)、例えば毎秒約0.2個以上の別々の容積分(すなわち、パケット)、毎秒約0.5個以上の別々の容積分(すなわち、パケット)のレートで出力するように構成されている。おそらくは、不連続型フィーダは、毎秒約0.1個の別々の容積分(すなわち、パケット)~毎秒約5個の別々の容積分(すなわち、パケット)、例えば毎秒約0.2個の別々の容積分(すなわち、パケット)~毎秒約3個の別々の容積分(すなわち、パケット)、毎秒約0.5個の別々の容積分(すなわち、パケット)~毎秒約2個の別々の容積分(すなわち、パケット)、毎秒約0.5個の別々の容積分(すなわち、パケット)~毎秒約1個の別々の容積分(すなわち、パケット)、毎秒約0.8個の別々の容積分(すなわち、パケット)(例えば、1.3秒ごとに約1個の別々の容積分(すなわち、パケット))のレートで、出力するように構成されている。
【0043】
おそらくは、不連続出力流は、粒状材料フィーダを通る粒状材料流路を定期的に(すなわち、規則的・定期的な仕方で)遮断することによって生じる。すなわち、おそらくは、不連続出力流は、粒状材料流路を定期的に遮断したり開いたりすることによって生じ、例えば、その結果、粒状材料は、粒状材料流路が遮断されていないときには粒状材料フィーダによって出力され、粒状材料は、粒状材料流路が遮断されたときには粒状材料フィーダによって出力されないようになっている。
【0044】
粒状材料フィーダは、粒状材料の連続入力流を受け入れるための少なくとも1つの入口及び、粒状材料の不連続出力流を出力するための少なくとも1つの出口を有するのが良い。粒状材料フィーダは、粒状材料流れ導管をさらに有するのが良く、粒状材料流れ導管は、粒状材料流れ導管が粒状材料を受け入れるための入口(上述の少なくとも1つの入口)と整列する装入形態と、粒状材料流れ導管が粒状材料を排出するための出口(上述の少なくとも1つの出口)と整列する排出形態との間で動くことができる。粒状材料流れ導管は、代表的には、少なくとも1つの出口(すなわち、任意の出口)と整列関係をなしておらず、それにより、装入形態にあるときには少なくとも1つの出口を通る粒状材料の排出を制止する。粒状材料流れ導管はまた、代表的には、少なくとも1つの入口(すなわち、任意の入口)と整列関係をなしておらず、それにより、排出形態にあるときには、少なくとも1つの入口から粒状材料を粒状材料流れ導管に装入するのを制止する。粒状材料フィーダは、装入形態と排出形態との間における粒状材料流れ導管の定期的運動を生じさせるよう構成されたアクチュエータをさらに有するのが良い。
【0045】
幾つかの実施例では、粒状材料フィーダは、各々が少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの出口に対するそれぞれの装入形態と排出形態との間で動くことができる2本以上の粒状材料流れ導管を有する。おそらくは、アクチュエータは、それぞれの装入形態と排出形態との間における2本以上の粒状材料流れ導管の定期的な運動を生じさせるよう構成されており、すなわち、その結果として、粒状材料流れ導管が交互に、少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの出口と定期的に整列関係をなしたり、これらとの整列関係を解いたりするようになっている。
【0046】
幾つかの実施例では、粒状材料フィーダは、2つ以上の出口及び2本以上の粒状材料流れ導管を有する。おそらくは、各粒状材料流れ導管は、上述の粒状材料流れ導管が粒状材料を受け入れるための入口と整列する装入形態と、上述の粒状材料流れ導管が粒状材料を排出するための2つ以上の出口のうちの対応の出口と整列する排出形態との間で動くことができる。各粒状材料流れ導管は、代表的には、2つ以上の出口全てと整列関係をなしておらず、それにより、装入形態にあるときには出口を通る上述の粒状材料流れ導管からの粒状材料の排出を制止する。各粒状材料流れ導管はまた、代表的には、少なくとも1つの入口と整列関係をなしておらず、それにより、排出形態にあるときには、少なくとも1つの入口から粒状材料を上述の粒状材料流れ導管に装入するのを制止する。粒状材料フィーダは、装入形態と排出形態との間におけるそれぞれの粒状材料流れ導管の定期的な運動を生じさせるよう構成されたアクチュエーをさらに有するのが良く、すなわち、その結果として、粒状材料流れ導管が交互に、少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの出口と定期的に整列関係をなしたり、これらとの整列関係を解いたりするようになっている。
【0047】
おそらくは、粒状材料フィーダを通る粒状材料流路は、粒状材料流れ導管を貫通して延びる。粒状材料流路を遮断することは、粒状材料流れ導管を通る粒状材料の流れを阻害し又は遮断することであるといって良い。例えば、粒状材料流れ導管は、少なくとも第1及び第2の導管部分を有するのが良く、粒状材料流路を遮断することは、第1及び第2の導管部分を互いに整列関係を解くとともに/あるいは停止部(例えば、壁)を第1の導管部分と第2の導管部分との間に位置決めし、それにより第1の導管部分と第2の導管部分との間における(例えば、第1の導管部分から第2の導管部分中への、あるいは第2の導管部分から第1の導管部分中への)粒状材料の流れを遮断する。粒状材料流路を開くことは、第1及び第2の導管部分を互いに整列関係に戻すとともに/あるいは停止部(例えば、壁)を第1の導管部分と第2の導管部分との間から取り除き、それにより第1の導管部分と第2の導管部分との間における(例えば、第1の導管部分から第2の導管部分中への、あるいは第2の導管部分から第1の導管部分中への)粒状材料の流れを遮断解除することであるといって良く、すなわち、第1の導管部分と第2の導管部分との間における(例えば第1の導管部分から第2の導管部分中への、あるいは第2の導管部分から第1の導管部分中への)粒状材料の流れを可能にすることであるといって良い。粒状材料フィーダは、粒状材料流路の定期的遮断(及び開き)を引き起こすよう、第1の導管部分、第2の導管部分及び/又は停止部(例えば、壁)(存在している場合)のうちの1つ以上の相対運動を生じさせるよう構成されたアクチュエータを有する(例えば、モータを有する)のが良い。
【0048】
おそらくは、粒状材料フィーダは、粒状材料の連続入力流を受け入れるための入口及び粒状材料の不連続出力流を出力するための出口を有する。粒状材料フィーダは、粒状材料流れ導管をさらに有するのが良く、粒状材料流れ導管は、粒状材料流れ導管が入口及び出口と整列し、それにより粒状材料流れ導管を通る入口から出口への粒状材料の流れを可能にする流れ形態(例えば、流れ位置)と、粒状材料流れ導管が入口及び/又は出口との整列関係を解くよう位置決めされ、その結果、粒状材料が入口から出口に流れるのを制止される遮断形態(例えば、遮断位置)との間で動くことができる。粒状材料フィーダは、流れ形態と遮断形態との間における粒状材料流れ導管の定期的な運動を生じさせるよう構成されたアクチュエータをさらに有する(例えば、モータを有する)のが良い。不連続出力(例えば、粒状材料フィーダにより出力される粒状材料の各別個容積分(すなわち、パケット)のサイズ及び各別個容積分(すなわち、パケット)相互間の時間遅延)の定期性は、アクチュエータによって、例えば、粒状材料流れ導管の運動の定期性によって定められるのが良い(すなわち、設定されるのが良い)。
【0049】
おそらくは、粒状材料フィーダは、各々がそれぞれの流れ形態と遮断形態との間で動くことができる2本以上の粒状材料流れ導管を有する。例えば、2本以上の粒状材料流れ導管は各々、同一の入口及び出口に対して、それぞれの流れ形態と遮断形態との間で動くことができるのが良い。おそらくは、2本以上の粒状材料流れ導管のうちの1本だけが、所与の時点で流れ形態にある(すなわち、入口及び出口と整列している)のが良い。例えば、おそらくは、2本以上の粒状材料流れ導管のうちの1本が流れ形態にあるとき(すなわち、その結果、この流れ導管が入口及び出口と整列し、それにより粒状材料流れ導管を通る入口から出口までの粒状材料の流れを可能にするようになっている)、2本以上の粒状材料流れ導管のうちの他の流れ導管は、それぞれの遮断形態にある(すなわち、その結果、これら流れ導管は、入口及び出口と整列関係にはない)。アクチュエータは、流れ形態と遮断形態との間における2本以上の粒状材料流れ導管の定期的な運動を生じさせるよう構成されているのが良く、その結果、粒状材料流れ導管が交互に、少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの出口と定期的に整列関係をなしたり、これらとの整列関係を解いたりするようになっている。不連続出力(例えば、粒状材料フィーダにより出力される粒状材料の各別個容積分(すなわち、パケット)のサイズ及び各別個容積分(すなわち、パケット)相互間の時間遅延)の定期性は、アクチュエータによって、例えば、2本以上の粒状材料流れ導管の定期的運動のタイミングによって定められるのが良い(すなわち、設定されるのが良い)
【0050】
第3の観点では、第2の観点に係る粒状材料フィーダを有するポンプ送り装置が提供される。ポンプ送り装置は、第1の観点について上述した任意の特徴をさらに有するのが良い。
【0051】
第4の観点では、方法であって、第1の観点又は第3の観点に係るポンプ送り装置を用いて粒状材料をポンプ送りするステップを含む方法が提供される。この方法は、ポンプ送り材料を分配器経由で、すなわち分配器の分配端部を通って分配するステップを含むのが良い。
【0052】
粒状材料は、乾燥状態の粒状材料であるのが良い。
【0053】
粒状材料は、以下のもの、すなわち、耐火性粒状材料(例えば、アルミナ、シリカ(例えば、石英)、マグネシア、酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウム(例えば、石灰)、及び/又はジルコニアから成り又はこれらである)、鉱物粉末(例えば、石英、珪岩、炭酸カルシウム、方解石、1種類以上の粘土材料(例えば、タルク、カオリナイト、ベントナイトなど)、珪灰石、パーライト、雲母、珪藻土などから成り又はこれらである)、セメント、砂、土、医薬品、及び/又は食品(例えば、小麦粉、穀類(例えば穀物)又はコーヒー豆)のうちの1つ以上から成るのが良い(例えば、これらのうちの1つ以上であるのが良い)。
【0054】
粒状材料は、約0.1t/m3(この場合、“t”は、メートル法のトンであり、すなわち、1000kgである)以上、例えば、約0.5t/m3以上、約1.0t/m3以上、約1.5t/m3以上、約1.6t/m3以上、約1.7t/m3以上、約1.8t/m3以上、約1.9t/m3以上、約2.0t/m3以上、約2.1t/m3以上、又は約2.2t/m3以上のバルク密度を有するのが良い。粒状材料は、約3.2t/m3以下、例えば、約3.1t/m3以下、約3.0t/m3以下、約2.9t/m3以下、約2.8t/m3以下、約2.7t/m3以下、約2.5t/m3以下、約2.4t/m3以下、約2.3t/m3以下、又は約2.2t/m3以下のバルク密度を有するのが良い。粒状材料は、約0.1t/m3~約3.2t/m3、例えば、約0.5t/m3~約3.2t/m3、約1.0t/m3~約3.2t/m3、約1.5t/m3~約3.2t/m3、約1.6t/m3~約3.1t/m3、約1.7t/m3~約3.0t/m3、約1.8t/m3~約2.9t/m3、約1.9t/m3~約2.8t/m3、約2.0t/m3~約2.7t/m3、約2.1t/m3~約2.6t/m3、約2.1t/m3~約2.5t/m3、約2.1t/m3~約2.4t/m3、又は約2.1t/m3~約2.3t/m3、例えば、約2.2t/m3のバルク密度を有するのが良い。
【0055】
この方法は、例えば炉壁を内張りする際、ポンプ送り装置を用いて耐火性粒状材料を火炉中にポンプ送りするステップを含むのが良い。したがって、本方法は、ポンプ送り装置を用いて耐火性粒状材料をポンプ送りするステップを含む炉壁の内張り方法であるのが良い。
【0056】
誤解を避けるために、当業者であれば理解されるように、相互に排他的である場合を除き、上述の観点のうちの任意の1つと関連して説明した特徴を変更すべきところは変更して任意の他の観点に適用することができる。さらに、相互に排他的である場合を除き、本明細書において説明した任意の特徴を任意の観点に利用することができるとともに/あるいは本明細書において説明した任意他の特徴と組み合わせることができる。
【0057】
誤解を避けるために、本発明は、以下の番号が付けられた段落に記載された手段に及ぶ。
【0058】
〔段落1〕ポンプ送り装置であって、粒状材料ポンプ組立体及び粒状材料を分配するための分配端部を備えた分配器を有し、上記粒状材料ポンプ組立体は、粒状材料を上記分配器に通して上記分配端部に向かってポンプ送りするよう構成され、上記分配器は、上記分配端部に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えると、粒状材料が上記分配端部のところで上記分配器を出ることができるよう開くように構成された弁を含む弁組立体を有することを特徴とするポンプ送り装置。
【0059】
〔段落2〕上記粒状材料ポンプ組立体は、上記分配器中への粒状材料の流れを調節するための粒状材料フィーダ及び上記粒状材料の流れを上記分配器中にポンプ送りするためのガス流発生器を含むことを特徴とする段落1記載のポンプ送り装置。
【0060】
〔段落3〕上記弁組立体は、上記弁の上流側のベント領域内の上記分配器中の上記粒状材料の流れからガスを抜き出すよう構成されたベントを含み、上記ポンプ送り装置は、オプションとして、上記分配器内の上記粒状材料の流れからベント経由でガスを引き出す抽出器をさらに有することを特徴とする段落2記載のポンプ送り装置。
【0061】
〔段落4〕上記弁は、上記ベント領域内の上記粒状材料の量がしきい値を超えると開くよう構成されていることを特徴とする段落2又は段落3記載のポンプ送り装置。
【0062】
〔段落5〕上記粒状物フィーダは、上記分配器中への粒状材料の不連続流を生じさせるよう構成された不連続型フィーダであることを特徴とする段落2~4のうちいずれか一に記載のポンプ送り装置。
【0063】
〔段落6〕上記粒状材料ポンプ組立体は、別々の容積分の粒状材料を上記分配器に通して上記分配端部に向かってポンプ送りするよう構成され、上記粒状材料の別々の容積分は、上記分配器内で互いに隔てられていることを特徴とする段落5記載のポンプ送り装置。
【0064】
〔段落7〕上記粒状材料ポンプ組立体は、第1及び第2の粒状材料フィーダを含み、上記第1の粒状材料フィーダは、連続型フィーダであり、上記第2の粒状材料フィーダは、不連続型フィーダであり、上記第1の粒状材料フィーダは、粒状材料を上記第2の粒状材料フィーダ中に供給するよう構成されていることを特徴とする段落5又は段落6に記載のポンプ送り装置。
【0065】
〔段落8〕上記弁は、上記弁を通る粒状材料の移動が制限される閉じ形態に向かって付勢され、上記弁は、上記分配端部に向かってポンプ送りされた上記粒状材料の量が上記しきい値を超えると、上記弁を通る粒状材料の流れを可能にするよう上記付勢作用に抗して開くよう構成されていることを特徴とする段落1~7のうちいずれか一に記載のポンプ送り装置。
【0066】
〔段落9〕上記弁は、弾性材料で作られた管を含み、上記管は、下流側端部のところで閉鎖状態になるよう付勢されていることを特徴とする段落8記載のポンプ送り装置。
【0067】
〔段落10〕上記管は、上記閉鎖形態では上記下流側端部のところで平たくされることを特徴とする段落9記載のポンプ送り装置。
【0068】
〔段落11〕上記弾性材料は、エラストマー材料、例えばゴムであることを特徴とする段落9又は段落10記載のポンプ送り装置。
【0069】
〔段落12〕上記しきい値は、少なくとも一部が、上記管の寸法形状及び/又は上記弾性材料の機械的性質によって定められることを特徴とする段落9~11のうちいずれか一に記載のポンプ送り装置。
【0070】
〔段落13〕上記分配器は、ホース及び上記粒状材料を分配するためのノズルを有し、上記ノズルは、上記分配端部のところに配置され、オプションとして、上記弁組立体を含むことを特徴とする段落1~12のうちいずれか一に記載のポンプ送り装置。
【0071】
〔段落14〕粒状材料フィーダであって、粒状材料の連続入力流から粒状材料の不連続出力流を生じさせるよう構成されていることを特徴とする粒状材料フィーダ。
【0072】
〔段落15〕上記不連続出力流は、上記粒状材料フィーダによって定期的に出力される粒状材料の別々の容積分から成ることを特徴とする段落14記載の粒状材料フィーダ。
【0073】
〔段落16〕上記不連続出力流は、上記粒状材料フィーダを通る粒状材料流路を定期的に遮断することによって生じることを特徴とする段落14又は段落15記載の粒状材料フィーダ。
【0074】
〔段落17〕上記粒状材料フィーダを通る上記粒状材料流路は、少なくとも第1及び第2の導管部分を備えた粒状材料流れ導管を貫通して延び、粒状材料流路を遮断することは、上記第1及び上記第2の導管部分を互いに整列関係から解くとともに/あるいは上記第1の導管部分と上記第2の導管部分との間に停止部を位置決めすることから成ることを特徴とする段落16記載の粒状材料フィーダ。
【0075】
〔段落18〕上記第1の導管部分、上記第2の導管部分、及び上記停止部のうちの1つ以上の相対運動を生じさせて、上記粒状材料流路の定期的遮断を引き起こすよう構成されたアクチュエータをさらに有することを特徴とする段落17記載の粒状材料フィーダ。
【0076】
〔段落19〕上記粒状材料フィーダは、上記粒状材料の連続入力流を受け入れるための入口と、上記粒状材料の不連続出力流を出力するための出口と、粒状材料流れ導管とを有し、上記粒状材料流れ導管は、上記粒状材料流れ導管が上記入口及び上記出口と整列し、それにより、上記粒状材料流れ導管を通る上記入口から上記出口への粒状材料の流れを可能にする流れ形態と、上記粒状材料流れ導管を上記入口及び/又は上記出口との整列関係を解いた状態に位置決めし、その結果、粒状材料が上記入口から上記出口に流れるのが制限される遮断形態との間で動くことができ、上記粒状材料フィーダは、上記流れ形態と上記遮断形態との間での上記粒状材料流れ導管の定期的運動を生じさせるよう構成されたアクチュエータをさらに有することを特徴とする段落16記載の粒状材料フィーダ。
【0077】
〔段落20〕上記粒状材料フィーダは、各々がそれぞれの流れ形態と遮断形態との間で動くことができる2本以上の粒状材料流れ導管を有し、上記アクチュエータは、上記流れ形態と上記遮断形態の間における対応の上記2本以上の粒状材料流れ導管の定期的運動を生じさせるよう構成され、その結果、上記粒状材料流れ導管は交互に、上記入口及び上記出口と定期的に整列関係をなしたり、これらとの整列関係を解いたりするようになっていることを特徴とする段落19記載の粒状材料フィーダ。
【0078】
〔段落21〕上記粒状材料フィーダは、上記粒状材料の連続入力流を受け入れるための少なくとも1つの入口と、上記粒状材料の不連続出力流を出力するための少なくとも1つの出口と、粒状材料流れ導管とを有し、上記粒状材料流れ導管は、上記粒状材料流れ導管が粒状材料を受け入れるための入口と整列する装入形態と、上記粒状材料流れ導管が粒状材料を排出するための出口と整列する排出形態との間で動くことができ、上記粒状材料フィーダは、上記装入形態と上記排出形態との間における上記粒状材料流れ導管の定期的運動を生じさせるよう構成されたアクチュエータをさらに有することを特徴とする段落16記載の粒状材料フィーダ。
【0079】
〔段落22〕上記粒状材料フィーダは、各々が上記少なくとも1つの入口及び上記少なくとも1つの出口に対してそれぞれの上記装入形態と上記排出形態との間で動くことができる2本以上の粒状材料流れ導管を有し、上記アクチュエータは、上記装入形態と上記排出形態との間における上記2本以上の粒状材料流れ導管の定期的運動を生じさせるよう構成されていることを特徴とする段落21記載の粒状材料フィーダ。
【0080】
〔段落23〕ポンプ送り装置であって、段落14~22のうちいずれか一に記載の上記粒状材料フィーダを有することを特徴とするポンプ送り装置。
【0081】
〔段落24〕方法であって、段落1~13又は段落23のうちいずれか一に記載の上記ポンプ送り装置を用いて粒状材料、例えば耐火性粒状材料をポンプ送りするステップを含むことを特徴とする方法。
【0082】
次に、図面を参照して実施形態を説明するが、これらは例示に過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0083】
図1】第1の例示の粒状材料ポンプ送り装置の略図である。
図2】第2の例示の粒状材料ポンプ送り装置の略図である。
図3】粒状材料ポンプ送り装置の分配器を通って移動する粒状材料の不連続流の略図である。
図4】第3の例示の粒状材料ポンプ送り装置の略図である。
図5】粒状材料ポンプ送り装置の分配器の概略断面図である。
図6】粒状材料ポンプ送り装置の分配器の概略断面図であり、弁が閉じ形態にある状態を示す図である。
図7図6の分配器の概略断面図であり、弁が開き形態にある状態を示す図である。
図8】粒状材料ポンプ送り装置の分配器の例示の弁の斜視図である。
図9図8の例示の弁の断面図である。
図10】A-A線に沿って見た図8及び図9の例示の弁の断面図である。
図11】B-B線に沿って見た図8及び図9の例示の弁の断面図である。
図12】弁を備えた例示の分配器の断面図である。
図13】使用中、弁が閉じ形態にある図12の例示の分配器の断面図である。
図14】使用中、弁が開き形態にある図12及び図13の例示の分配器の断面図である。
図15】例示の粒状材料ポンプ組立体の側面図である。
図16図15の粒状材料ポンプ組立体の断面図である。
図17図15及び図16の粒状材料ポンプ組立体の断面図であり、断面が図16の断面平面に垂直な平面で取られている図である。
図18】不連続型粒状材料フィーダの斜視図である。
図19図18の不連続型粒状材料フィーダの側面図である。
図20図18及び図19の不連続型粒状材料フィーダの平面図である。
図21図18図19及び図20の不連続型粒状材料フィーダの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0084】
図1を参照すると、例示のポンプ送り装置1が粒状材料ポンプ組立体2及び分配器(ディストリビュータ)3を有する。分配器3は、粒状材料ポンプ組立体2に連結され、粒状材料ポンプ組立体2は、粒状材料を分配器に通して粒状材料を分配するための分配端部4に向かってポンプ送りするよう作動可能である。
【0085】
分配器3は、分配器3から出る粒状材料の流れを分配端部4のところで調節するための弁5を有する。具体的にいえば、弁5は、分配端部4に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値未満であり又はこれを下回っているときに、分配端部4のところで分配器3から出る粒状材料の流出を制限し、また、分配端部4に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えると、分配端部4のところでの粒状材料の流出を可能にするよう構成されている。
【0086】
分配器3は、フレキシブルホース(図示せず)を有するのが良い。弁5は、分配器3に沿う任意の箇所に(例えば、ホースに沿う任意の箇所)に配置可能である。しかしながら、弁は、好ましくは、分配器3(例えば、ホース)の分配端部寄りに、例えば、この分配端部のところに配置されるのが良い。例えば、分配器3は、分配端部のところに設けられていて粒状材料の出力流を差し向けるノズル(図示せず)を有するのが良い。弁5は、ノズル内に配置されるのが良く、あるいは、もっとはっきりと言えば、ノズルによって形成されるのが良く、すなわち、ノズルは、弁5として機能するのが良い。
【0087】
図2を参照すると、例示のポンプ送り装置11が粒状材料ポンプ組立体12及び分配器(ディストリビュータ)13を有する。分配器13は、粒状材料ポンプ組立体12に連結され、粒状材料ポンプ組立体12は、粒状材料を分配器に通して粒状材料を分配するための分配端部14に向かってポンプ送りするよう作動可能である。
【0088】
分配器13は、分配器13から出る粒状材料の流れを分配端部14のところで調節するための弁15を有する。具体的にいえば、弁15は、分配端部14に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値未満であり又はこれを下回っているときに、分配端部14のところで分配器13から出る粒状材料の流出を制限し、また、分配端部14に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えると、分配端部14のところでの粒状材料の流出を可能にするよう構成されている。
【0089】
図2に示された実施例では、粒状材料ポンプ組立体12は、分配器13中への粒状材料の流れを調節するための粒状材料フィーダ16及び分配器13を通る粒状材料の流れを圧送するためのガス流発生器17を含む。図2に示された実施例では、粒状材料フィーダ16は、分配器13中への粒状材料の不連流を出力する不連続型フィーダである。不連続型フィーダ16によって出力された粒状材料の不連続流は、粒状材料フィーダ16によって定期的に出力され、かつ、ガス流発生器17によって分配器13に沿って圧送された一連の別々の容積分(すなわち、パケット)の粒状材料から成る。例えば、図3は、分配器13の一部分に沿って移動する粒状材料の不連続流を示している。別々の容積分の粒状材料18(図3では陰影が施されている)が、実質的に粒状材料のないガス充填領域19(図3では陰影が施されていない)によって分配器内で互いに離隔されている。
【0090】
ガス流発生器14は、当技術分野において知られている任意適当な形式のものであって良い。例えば、ガス流発生器14は、ガスの流れを生じさせるファン又はインペラを有するのが良い。ガスの流れは、空気の流れであるのが良い。
【0091】
図4を参照すると、例示のポンプ送り装置21が粒状材料ポンプ組立体22及び分配器23を有する。分配器23は、粒状材料ポンプ組立体22に連結され、粒状材料ポンプ組立体22は、粒状材料を分配器に通して粒状材料を分配するための分配端部24に向かってポンプ送りするよう作動可能である。
【0092】
分配器23は、分配器23から出る粒状材料の流れを分配端部24のところで調節するための弁25を有する。具体的にいえば、弁25は、分配端部24に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値未満であり又はこれを下回っているときに、分配端部24のところで分配器23から出る粒状材料の流出を制限し、また、分配端部24に向かってポンプ送りされた粒状材料の量がしきい値を超えると、分配端部24のところでの粒状材料の流出を可能にするよう構成されている。
【0093】
粒状材料ポンプ組立体22は、第1の粒状材料フィーダ26、第2の粒状材料フィーダ27及びガス流発生器28を含む。図4に示された実施例では、第1の粒状材料フィーダ26は、第2の粒状材料フィーダ27中への粒状材料の連続流を出力する連続型フィーダである。第2の粒状材料フィーダ27は、分配器23中への粒状材料の不連続流を出力するための不連続型フィーダである。
【0094】
本明細書で上述したように、例示のポンプ送り装置1,11,21の各々は、それぞれの分配端部4,14又は24に向かってポンプ送りされた粒状材料の量に応じて、分配器3,13又は13からの粒状材料の流れを選択的に制限し又は可能にするよう構成された弁5,15又は25を有する。各実施例では、分配器は、弁の上流側のベント領域において分配器内の粒状材料の流れからガス(例えば、空気)を抜き出すベントをさらに有するのが良い。分配器は、ベント経由で分配器内の粒状材料の流れからガス(例えば、空気)を引き出すための抽出器(エクストラクタ)をさらに有するのが良い。
【0095】
例えば、図5は、弁35を有する例示の分配器33の一部分を示している。弁35は、弁に向かって(すなわち、矢印36によって指示された方向に)ポンプ送りされている粒状材料の量に応じて、この弁を通る粒状材料の流れを選択的に制限し又は可能にするように構成されている。分配器33は、ベント37をさらに有し、抽出器38がベント37を通って分配器内の粒状材料の流れからガス(例えば、空気)を引き出す(矢印39によって指示された方向に)。ガス(例えば空気)が弁の上流側のベント領域内で粒状材料の流れから引き出されるので、弁の上流側のガス(例えば空気)圧力が減少する。代表的には、抽出器38は、ガス(例えば空気)がガス流発生器の作動によって引き起こされるガス(例えば空気)圧力を相殺するレートで弁の上流側で分配器から除去されるよう作動される。したがって、粒状材料は、ガス(例えば、空気)流によって弁に押し付けられることはない。したがって、弁が開くと(弁のすぐ上流側の粒状材料の量がしきい値を超えると)、粒状材料は、特に分配器が実質的に垂直な方向に保持されていて分配端部が分配器のすぐ上流側の幾つかの部分の下に実質的に垂直になっている場合、ガス(例えば空気)流れの作用によって分配器から吹き出されるのではなく、重力の影響下で弁を通って分配器から落下する。本発明者は、これにより粒状材料を分配しているときに生じる粉塵の量が著しく減少するという知見を得た。
【0096】
理解されるように、弁は、多種多様な形態を取ることができる。しかしながら、一例としての弁機構体が、図6及び図7に示されている。具体的に説明すると、図6及び図7は、弁45、ベント47及び抽出器48を有する分配器43を示している。弁45は、弾性材料、例えばゴム(例えばポリウレタン系ゴム)で作られた管46によって形成されている。管46は、この管がデフォルトの閉鎖形態(図6に示されているような)において、分配端部49のところで閉じられた状態にテーパするよう形作られている。閉鎖形態にあるとき、粒状材料50は、管46を通って分配器43を出ることができない。しかしながら、弁45はまた、管46のテーパ付き端部が粒状材料50を分配器43から出すことができるよう分配端部49のところで引き延ばされて開いた状態になる開放構成(図7に示されているような)で動作可能である。管46は、弾性材料、例えばゴムで作られているので、管46のテーパ付き端部は、そのすぐ上流側の粒状材料50の量がしきい値を超えると、開く。具体的に説明すると、管46のテーパ付き端部は、粒状材料50によって(代表的には粒状材料50の重量によって)管46のテーパ付き端部に及ぼされる力が対向した壁を遠心離隔させるのに十分大きい場合に開く。当業者であれば理解されるように、弾性材料(例えばゴム、例えばポリウレタン系ゴム)で一体に形成された管46を射出成形によって、すなわち溶融弾性材料(例えばゴム、例えばポリウレタン系ゴム)をモールド(例えば、鋼型)中に押し込むことによって製造できる。
【0097】
分配器33が弁45の上流側の粒状材料の流れから空気を引き出す抽出器48を有しているので、管46のテーパ付き端部に作用する空気圧力は、無視してもよいほどであり、それによりこのテーパ付き端部は、開く可能性がある。したがって、弁45は、代表的には、管46のテーパ付き端部に当たった状態で増えた粒状材料の重量下において、特に分配器43のこの部分が実質的に垂直に保持され、すなわち、矢印51が実質的に垂直方向下方に向くようになっている場合に、開くに過ぎない。
【0098】
図8図11は、例示の弁の設計を詳細に示している。具体的に説明すると、弁60は、弾性材料、例えばゴムの管61から形成されている。管61は、これが分配端部62のところで付勢されて閉じられるが、十分な力が加えられたとき(すなわち、使用時に分配端部62に内側から作用する粒状材料の重量によって)に付勢力に抗して動作可能であるように下流側の分配端部62のところで平たくされ又は扁平化されている。
【0099】
弁60を含む例示の分配器63のノズル部分が図12図13及び図14に示されている。図12は、使用前におけるノズルを示し、図13及び図14は、使用中におけるノズルを示している。使用の際、粒状材料の流れは、入口64を通ってノズルに入る。粒状材料の流れは不連続なので、粒状材料の別々のパケット65が一度に1つノズルに入る。空気が、全体として66のところに指示されたベント領域内においてベントを通って粒状材料の流れから引き出され、その結果、この空気流は、もはやノズル63内の粒状材料のパケット65又は弁60に力を及ぼすことがないようになっている。したがって、粒状材料のパケット65は、これらの残留モーメント下でかつ重力の影響下で弁60に向かって移動する。弁60の特性に応じて、弁60に達した単一のパケット65の衝撃によって及ぼされる力では、弁60が開かない場合がある。その代わり、粒状材料は、弁のすぐ上流側で堆積するのが良い(図13に示されているように)。変形例として、粒状材料の単一のパケットによって及ぼされる力は、弁60を開くのに十分であるかもしれない(例えば、粒状材料のパケットが多量の粒状材料を含み、したがってより重い実施例に関して)。しかしながら、いずれの場合においても、弁が開いて粒状材料が図14に示されているように主として重力の影響下でノズルから落下する可能性のあるのは、弁60に当たって作用する粒状材料の重量がしきい値(理解されるように、弁の寸法形状及び弁の構成材料としての弾性材料の特性、例えば密度及び硬度に依存する)を超えた場合だけである。粒状材料は、ガス圧力によってノズルから送り出されるのではなく、ノズルから落下するため、生じる粉塵の量が著しく減少する。
【0100】
幾つかの実施例では、ノズル63は、ノズルの分配端部の近くに配置された分配端部ベントをさらに有し、抽出器は、この分配端部ベントを通って空気を引き出す。したがって、粒状材料がノズルを出る際に生じる粉塵もまた、分配器によって収集可能であり、それにより周囲環境で生じる粉塵の総量がさらに減少する。
【0101】
上述したように、弁60が開く前に超えなければならない粒状材料のしきい値重量は、弁60の寸法形状及び弁の構成材料の特性で決まる。本発明者の得た知見によれば、エラストマー材料、例えばゴム(例えば、ポリウレタン系ゴム)が、弁60を形成するのに適している。具体的に説明すると、本発明者は、約30kg/m3~約70kg/m3の密度及び約50~約95(特に約60~約80)のショアA硬度を有するエラストマー材料(例えばゴム、例えばポリウレタン系ゴム)が、約2.2t/m3(この場合、“t”は、メートル法によるトンであり、すなわち、石英粉末のバルク密度が約2200kg/m3であるようなものである)のバルク密度及び約700gのパケットサイズを有する珪岩粉末を分配する際の使用に適している。当業者であれば理解されるように、異なる材料を分配されるべき粒状材料の特性(例えば密度及び/又は粒径)及び/又は粒状材料フィーダによって出力される容積パケットの特性(例えば、各容積パケット内の粒状材料の量及び/又は粒状材料フィーダによるパケットの出力レート)に応じて選択されるのが良い。
【0102】
図8図11に示された実施例では、管61の長さLは、約133mmであり、幅Wは、約89mmであり、上流側端部のところのエラストマー材料管壁の厚さTは、約19mmである。しかしながら、この場合もまた当業者であれば理解されるように、異なる弁寸法形状を分配されるべき粒状材料の特性(例えば密度及び/又は粒径)及び/又は粒状材料フィーダによって出力される容積パケットの特性(例えば、各容積パケット内の粒状材料の量及び/又は粒状材料フィーダによるパケットの出力レート)に応じて選択されるのが良い。例えば、管の長さは、約50mm~約150mmであるのが良く、幅は、約40mm~約120mmであるのが良く、上流側端部のところの材料の厚さは、約10mm~約30mmであるのが良い。
【0103】
例示のポンプ送り装置70が図15図17に示されている。ポンプ送り装置70は、粒状材料入口71、第1の粒状材料フィーダ72、第2の粒状材料フィーダ73、空気流発生器74、及び分配器に連結可能な出口75を有する。粒状材料入口71は、入口71内に配置された粒状材料の袋を裂いて開く袋スプリッタを有するのが良い。第1の粒状材料フィーダ72は、入口のところで受け取った粒状材料を第2の粒状材料フィーダ73中に連続的に供給するよう構成された連続型粒状材料フィーダであり、第2の粒状材料フィーダ73は、粒状材料の不連続流を空気流発生器74により出口75に出力するよう構成された不連続型粒状材料フィーダであり、空気流発生器74は、使用時に、粒状材料の不連続流を出口75からポンプで送り出したり分配器中にポンプで送り込んだりしてこれに沿ってポンプ送りするための空気の流れを発生させる。
【0104】
不連続型粒状材料フィーダ73が、図18図21に詳細に示されている。フィーダ73は、供給組立体74及びモータを含むアクチュエータ75を有する。供給組立体74は、第1の粒状材料フィーダ72から粒状材料の流れを受け入れるための入口孔77、及び粒状材料の不連続流を出力するための互いに間隔を置いて配置された出口孔78,79を備えたフレーム76を含む。供給組立体74は、支持体82に取り付けられた第1及び第2の粒状材料導管部分80,81をさらに含む。支持体82は、溝83経由でフレーム76内に摺動可能に設けられるとともにアクチュエータ75に結合されている。アクチュエータ75は、溝83に沿う支持体82の前後の摺動運動を駆動するよう作動可能であり、それにより、第1及び第2の粒状材料導管部分80,81をフレーム76内で往復動させる。したがって、第1及び第2の粒状材料導管部分80,81は、入口孔77及び出口孔78,79と交互に整列状態に置かれたりこれらとの整列状態から外れたりする。具体的に説明すると、第1及び第2の粒状材料導管部分80,81のうちの一方が入口孔77と整列すると、第1及び第2の粒状材料導管部分80,81の当該一方に、入口孔77を通って流れている粒状材料を充填することができる。それと同時に、第1及び第2の粒状材料導管部分80,81の他方は、出口孔78,79の一方と整列し、したがって、粒状材料は、出口孔を通って第1及び第2の粒状材料導管部分80,81の当該他方から流れ出る。第1及び第2の粒状材料導管部分80,81がフレーム76内で前後に動くので、第1及び第2の粒状材料導管部分80,81には、粒状材料が交互に装入されたり排出されたりする。出口78,79を通る粒状材料の連続した排出相互間には遅延があるので、フィーダ73は、連続入力流から粒状材料の不連続(すなわち、定期的)な出力を生じさせる。不連続出力は、フィーダ73によって出力され、粒状材料がフィーダ73によって出力されない期間だけ離された粒状材料の一連の別々の容積分から成る。出力の定期性は、1つには、第1及び第2の粒状材料導管部分80,81の各々の容積分及びフレーム内における導管部分80,81の往復動レートによって定まる。幾つかの実施例では、フィーダ73は、別々の容積分の粒状材料(すなわち、完全装入粒状材料導管部分により保持された粒状材料の容積分に対応している)を0.2~10秒ごとに、例えば約1秒ごと(又は約1.3秒ごと)に出力するよう構成されている。
【0105】
理解されるように、本発明は、上述の実施例には限定されず、種々の変形例及び改造例を本明細書において説明した技術的思想から逸脱することなく得ることができる。相互に排他的である場合を除き、特徴のうちの任意のものを、別個に又は任意他の特徴と組み合わせて採用でき、本開示は、本明細書において説明した1つ以上の特徴の全てのコンビネーション及びサブコンビネーションまで及ぶとともにこれらを含む。
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【国際調査報告】