(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-16
(54)【発明の名称】呼吸測定装置用マウスピース組立体
(51)【国際特許分類】
A61B 5/097 20060101AFI20230509BHJP
【FI】
A61B5/097
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022560243
(86)(22)【出願日】2020-12-15
(85)【翻訳文提出日】2022-10-03
(86)【国際出願番号】 KR2020018297
(87)【国際公開番号】W WO2022045480
(87)【国際公開日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】10-2020-0109829
(32)【優先日】2020-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0174081
(32)【優先日】2020-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521465131
【氏名又は名称】ブリーシングス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BREATHINGS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】815-ho,200,Gieopdosi-ro,Jijeong-myeon Wonju-si Gangwon-do 26354,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100115200
【氏名又は名称】山口 修之
(72)【発明者】
【氏名】李 仁 杓
(72)【発明者】
【氏名】尹 技 相
(72)【発明者】
【氏名】宋 昌 浩
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038ST07
4C038SU06
(57)【要約】
本発明は、呼吸測定モジュールを備える第1本体と、第1本体と着脱可能に結合されるマウスピースとを含んで構成され、マウスピースは、円筒管形状のチューブアダプター、及び円筒管形状にチューブアダプターと着脱可能に結合される第1チューブを含んで構成される呼吸測定装置用マウスピース組立体を提供することができる。上記の記述によると、製造費用を低減させることができ、経済的である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼吸測定モジュールを備える第1本体と、前記第1本体と着脱可能に結合され、内部に空気流路が形成されたマウスピースと、を含んで構成され、
前記マウスピースは、
円筒管形状に内部に前記空気流路が形成され、一端部の内周面又は外周面に第1載置面が形成され、外周側面には、前記第1本体と結合されるとき、前記呼吸測定モジュールが挿入される挿入口が貫通形成され、前記挿入口に前記呼吸測定モジュールが挿入されるとき、前記挿入口が遮蔽されるチューブアダプター;及び
円筒管形状に一端部が前記チューブアダプターの一端部に着脱可能に結合され、前記チューブアダプターに結合されるとき、一側面が前記第1載置面に接触結合される第1チューブ;を含んで構成され、
前記呼吸測定モジュールは、前記空気流路と対面する側面に設定厚さ及び高さを有する第1差圧生成部が突出するように形成され、
前記チューブアダプターは、内側面に前記第1差圧生成部に対応する設定厚さ及び高さを有する第2差圧生成部が突出するように形成されることを特徴とする呼吸測定装置用マウスピース組立体。
【請求項2】
前記チューブアダプターは、他端部の内周面又は外周面に第2載置面が形成され、前記マウスピースは、円筒管形状に一端部が前記チューブアダプターの他端部に着脱可能に結合され、前記チューブアダプターに結合されるとき、一側面が前記第2載置面に接触結合される第2チューブ;をさらに含んで構成されることを特徴とする、請求項1に記載の呼吸測定装置用マウスピース組立体。
【請求項3】
前記第1本体には、前記チューブアダプターと着脱可能に結合するための第1結合部及び第2結合部が備えられ、
前記チューブアダプターは、前記第1本体との結合時、前記第1結合部及び前記第2結合部に対応する位置に前記第1結合部及び前記第2結合部と着脱可能に結合される第3結合部及び第4結合部が備えられることを特徴とする、請求項2に記載の呼吸測定装置用マウスピース組立体。
【請求項4】
前記第3結合部及び前記第4結合部は、それぞれ前記チューブアダプターの外周面から突出形成され、上面又は側面に嵌合部が形成された突出部と、前記嵌合部に備えられる第1磁石部材と、を含んで構成され、
前記第1結合部と前記第1結合部は、それぞれ前記突出部と対応するように位置し、前記突出部が挿入される挿入溝部と、前記挿入溝部に備えられる第2磁石部材と、を含んで構成されることを特徴とする、請求項3に記載の呼吸測定装置用マウスピース組立体。
【請求項5】
前記第1差圧生成部及び前記第2差圧生成部は、
前記第1本体と前記チューブアダプターが結合されると、内周面に円周方向に沿って環状のオリフィスを形成するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の呼吸測定装置用マウスピース組立体。
【請求項6】
前記マウスピースは、
前記チューブアダプター、前記第1チューブ及び前記第2チューブのうち少なくともいずれか一つに結合され、ユーザーの呼吸による異物をフィルタリングするフィルター部をさらに含んで構成されることを特徴とする、請求項2に記載の呼吸測定装置用マウスピース組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼吸測定装置用マウスピース組立体に関し、より詳細には、ユーザーの呼吸を測定する装置に適用可能であり、衛生的且つ経済的な呼吸測定装置用マウスピースに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、呼吸測定装置は、ユーザーの呼吸量及び肺活量を測定して分析するための装置であって、肺健康管理のための必須的な道具であり、ユーザーの呼吸量を分析できるように、ユーザーが口を当てた状態で息を吐き出したり吸い込む呼吸チューブ、すなわち、マウスピースを含んで構成され得る。
【0003】
このようなマウスピースは、ユーザーが直接口を当てる構成であるだけに、人体に無害でなければならないことはもちろん、使用時に形態を維持することができ、耐久性を確保できるように、主に医療用プラスチック材料を射出成形して製造されている。
【0004】
一方、このようなマウスピースは、ユーザーが直接口を当てた状態で息を吹き込むので、保健衛生を考慮する必要があり、そのため、ユーザーは、使い捨てマウスピースを使用した後、これを廃棄している。
【0005】
ところが、このような従来のマウスピースは、製造単価が高い医療用プラスチック材料で製造されるだけに、製造費用の負担が加重されるしかなく、これによる経済性も低下するという問題を有していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、人体に無害なだけでなく、経済的な材料でありながら製造が容易な材質を使用することによって、衛生的且つ経済的な負担を低減できる呼吸測定装置用マウスピース組立体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、呼吸測定モジュールを備える第1本体と、前記第1本体と着脱可能に結合されるマウスピースとを含んで構成され、前記マウスピースは、円筒管形状に一側の内周面又は外周面に第1載置面が形成され、外周側面には、前記第1本体と結合されるとき、前記呼吸測定モジュールが挿入される挿入口が貫通形成され、前記挿入口に前記呼吸測定モジュールが挿入されるとき、前記挿入口が遮蔽されるチューブアダプター;及び円筒管形状に一側が前記チューブアダプターの一端部に着脱可能に結合され、前記チューブアダプターに結合されるとき、一側面が前記第1載置面に接触結合される第1チューブ;を含んで構成され、前記呼吸測定モジュールは、内周面に前記挿入口を通過する円周方向に沿って設定厚さ及び高さを有する第1差圧生成部が突出するように形成され、前記チューブアダプターは、内側面に前記第1差圧生成部に対応する設定厚さ及び高さを有する第2差圧生成部が突出するように形成されることを特徴とする呼吸測定装置用マウスピース組立体を提供することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る呼吸測定装置用マウスピース組立体は、マウスピースのうち一部を人体に無害で且つ経済的な材質で形成することによって、衛生的であるだけでなく、製造費用を低減させ、経済的な効果を提供することができる。
【0009】
また、本発明に係る呼吸測定装置用マウスピース組立体は、マウスピースにおいて第1本体と結合される部分は耐久性の医療用プラスチック材質で形成し、残りの部分は人体に無害で且つ低廉な紙材質で形成することによって、製造費用を節減することができ、製造が容易であるので経済的な効果を提供することができる。
【0010】
また、本発明に係る呼吸測定装置用マウスピース組立体は、構造が簡単で、且つ小型化が可能であり、家又は病院のみならず、いつでもどこでも被検査者の呼吸量を容易に測定することができ、呼吸測定モジュールを含む第1本体と、空気が流動する空気流路が形成されたマウスピースとを互いに別途に構成し、互いに着脱可能に構成することによって、呼吸測定モジュールのセンサー及び空気流路内の異物を容易に除去することができ、清潔な状態を容易に維持できるという効果を提供することができる。
【0011】
また、本発明に係る呼吸測定装置用マウスピース組立体は、第1差圧生成部及び第2差圧生成部を通じてセンシング感度を高めることができると共に、その構造が簡単であり、性能を向上させ、経済的な効果を提供することができる。
【0012】
また、本発明に係る呼吸測定装置用マウスピース組立体は、呼吸気流を測定する呼吸測定モジュールが備えられた第1本体と、呼吸気流が移動する空気流路を有するマウスピースとをそれぞれ個別的に構成し、これらが着脱可能に構成されているので、ユーザーが使用した後で容易に取り替えることができ、衛生的な維持管理が容易であるという効果を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施例に係る呼吸測定装置用マウスピース組立体を示す分解斜視図である。
【
図2】
図1の呼吸測定装置用マウスピース組立体における第1本体の底面部を示す分解斜視図である。
【
図3】
図1の呼吸測定装置用マウスピース組立体の内部を示す正断面図である。
【
図4】
図1の呼吸測定装置用マウスピース組立体におけるマウスピースの他の実施例を示す分解斜視図である。
【
図5】
図4のマウスピースの内部を示す正断面図である。
【
図6】
図4のマウスピースにおいてチューブアダプターにフィルター部が備えられる他の実施例を示す斜視図である。
【
図7】
図1の呼吸測定装置用マウスピース組立体における第1差圧生成部及び第2差圧生成部を通じた呼吸量測定原理を示す断面図である。
【
図8】
図1の呼吸測定装置用マウスピース組立体における第3結合部及び第4結合部の他の実施例を示す分解斜視図である。
【
図9】
図8の呼吸測定装置用マウスピース組立体における第3結合部及び第4結合部の構成を細部的に示す分解斜視図である。
【
図10】
図8の呼吸測定装置用マウスピース組立体における第1本体の底面を示す斜視図である。
【
図11】
図9の第3結合部及び第4結合部の他の実施例を示す分解斜視図である。
【
図12】
図1の呼吸測定装置用マウスピース組立体において回転防止部が備えられた場合を示す斜視図である。
【
図13】
図1の呼吸測定装置用マウスピース組立体において挿入溝部が形成された場合を示す正断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、本発明に対してより具体的に理解できるように、添付の図面を参照した好ましい実施例を挙げて説明する。
【0015】
本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な実施例を有し得るので、特定の実施例を図面に例示し、これについて詳細に説明する。しかし、これは、本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物及び代替物を含むものと理解しなければならない。
【0016】
「第1」及び「第2」などの用語は、多様な構成要素を説明するのに使用され得るが、前記各構成要素は前記用語によって限定されてはならない。前記各用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない限り、第1構成要素は第2構成要素と命名することができ、これと同様に、第2構成要素も第1構成要素と命名することができる。「及び/又は」という用語は、複数の関連した記載の各項目の組み合わせ又は複数の関連した記載の各項目のうちいずれかの項目を含む。
【0017】
一つの構成要素が他の構成要素に「連結されて」いたり、「接続されて」いると言及したときには、その他の構成要素に直接連結されていたり、又は接続されている場合もあるが、中間に他の構成要素が存在する場合もあると理解しなければならない。その一方で、一つの構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いたり、「直接接続されて」いると言及したときには、中間に他の構成要素が存在しないと理解しなければならない。
【0018】
本出願で使用した用語は、特定の実施例を説明するために使用されたものに過ぎなく、本発明を限定しようとするものではない。単数の表現は、文脈上、明らかに異なる意味を有さない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせの存在又は付加可能性を予め排除しないものと理解しなければならない。
【0019】
他の方式で定義されない限り、技術的又は科学的な用語を含めて、ここで使用される全ての用語は、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同一の意味を有している。一般に使用される事前に定義されている各用語は、関連技術の文脈上の意味と一致する意味を有するものと解釈しなければならなく、本出願で明らかに定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味で解釈されない。また、本発明を説明するにおいて、全体的な理解を容易にするために図面上の同一の構成要素に対しては同一の参照符号を使用し、同一の構成要素に対して重複する説明は省略する。
【0020】
以下、添付の各図面を参照して、本発明の好ましい実施例をより詳細に説明する。
【0021】
図1を参照すると、本発明の実施例に係る呼吸測定装置用マウスピース組立体は、第1本体100と、前記第1本体100と着脱可能に結合され、内部に空気流路201が形成されたマウスピース200とを含んで構成され得る。
【0022】
まず、前記第1本体100には、呼吸測定モジュール110が備えられ得る。前記呼吸測定モジュール110は、空気の圧力を測定できるように構成され、前記第1本体100と前記マウスピース200が結合されると、前記空気流路201を通過する空気の圧力を測定できるように構成され得る。
【0023】
前記第1本体100には、ユーザーがオン/オフ調節などを行える作業スイッチ101と、前記呼吸測定モジュール110によって測定された情報を分析又は格納できるように外部機器(図示せず)と連結されるためのコネクター部102とが形成され得る。ここで、前記コネクター部102は、図示したように、コネクター溝部として形成され、コネクターピンと着脱可能な構成又は連結電線が固定結合された構成(図示せず)などを多様に適用可能である。
【0024】
図2を参照すると、前記呼吸測定モジュール110は、差圧が形成されるようにし、前記差圧を感知し、感知された差圧に基づいて呼吸量などを測定できるように構成され得る。
【0025】
このために、前記呼吸測定モジュール110は、前記空気流路201と対面する側面に設定厚さ及び高さを有する第1差圧生成部111が突出するように形成され得る。
【0026】
ここで、前記第1差圧生成部111は、前記空気流路201内で設定高さだけ突出するように形成され、前記空気流路201を流動する空気の流れを妨害し、これを通じて差圧が形成されるようにする。
【0027】
前記呼吸測定モジュール110は、前記第1差圧生成部111によって形成された差圧を感知するように内部にセンシング流路112が形成され、前記センシング流路112上に感知部(図示せず)が備えられ得る。
【0028】
前記センシング流路112は、前記第1差圧生成部111を挟んで前記第1差圧生成部111の前後方向の両側に入口及び出口が形成され、前記感知部は、前記入口及び出口のそれぞれでの圧力差を感知するように構成され得る。
【0029】
一方、前記呼吸測定モジュール110は、差圧を感知するために、図示していないが、センシング流路112及び感知部の代わりに、前記第1差圧生成部111の両側に圧力差を感知する気圧センサー又は圧力センサーを適用することができる。
【0030】
前記第1本体100には、前記チューブアダプター210と着脱可能に結合するための第1結合部120及び第2結合部130が備えられ得る。前記第1結合部120及び第2結合部130については、後述する第3結合部230及び第4結合部240でより詳細に説明する。
【0031】
前記第1本体100は、前記呼吸測定モジュール110の作動のために内部に回路基板(図示せず)が内蔵され得る。
【0032】
前記マウスピース200は、チューブアダプター210、第1チューブ270、及び第2チューブ280を含んで構成され得る。
【0033】
前記チューブアダプター210は、円筒管形状に外周側面に前記第1本体100と着脱可能に結合され、外周側面には、前記第1本体100と結合されるとき、前記呼吸測定モジュール110が挿入される挿入口213が貫通形成され得る。このとき、前記チューブアダプター210は、前記挿入口213に前記呼吸測定モジュール110が挿入されるとき、前記挿入口213が密閉されるように構成され得る。
【0034】
一方、前記挿入口213は、図示したように、チューブアダプター210で長さ方向に対して中央部に形成され得るが、これは一実施例であって、その形成位置は多様に変更可能である。
【0035】
前記チューブアダプター210は、一側に前記第1チューブ270が着脱可能に結合され、他側に前記第2チューブ280が着脱可能に結合され得る。
【0036】
図3を参照すると、前記チューブアダプター210は、一側の内周面に前記第1チューブ270が接触結合される第1載置面211が形成され得る一方で、他側の内周面に前記第2チューブ280が接触結合される第2載置面212が形成され得る。
【0037】
前記第1載置面211及び前記第2載置面212は、前記チューブアダプター210の両側に前記第1チューブ270と前記第2チューブ280が結合されるとき、外部空気又は内部空気がマウスピース200内部の空気流路201に流入又は流出することを防止し、前記第1チューブ270及び前記第2チューブ280と前記チューブアダプター210とを密着させ、その結合をより緊密にする役割をする。
【0038】
前記第1載置面211及び前記第2載置面212は、図示したように、端部から設定長さまで内周面の円周方向に沿って形成され、内周面から設定深さの溝形態で形成され得る。
【0039】
さらに、前記第1載置面211は、接触結合される第1チューブ270の厚さと同一の深さ(高さ)で形成され、前記第2載置面212は、接触結合される前記第2チューブ280の厚さと同一の深さ(高さ)で形成されることが好ましい。
【0040】
これは、前記チューブアダプター210の両側の前記第1載置面211及び前記第2載置面212に前記第1チューブ270及び前記第2チューブ280が結合されるとき、内部に段差が形成されることを防止し、不必要な差圧が生成されることを防止するためである。
【0041】
一方、図面において、前記チューブアダプター210は、一側内周面に前記第1載置面211が形成され、他側内周面に前記第2載置面212が形成されることによって、両側端部の内周面に前記第1チューブ270及び前記第2チューブ280が挿入されるように構成されている。
【0042】
しかし、これは、一実施例であって、前記第1載置面211及び前記第2載置面212は、前記チューブアダプター210の両側の外周側面に形成され、前記チューブアダプター210の両側端部が前記第1チューブ270及び前記第2チューブ280の内周面に挿入・結合され得る。
【0043】
前記チューブアダプター210は、内側面に前記第1差圧生成部111に対応する設定厚さ及び高さを有する第2差圧生成部214が突出するように形成され得る。
【0044】
前記第2差圧生成部214は、前記第1差圧生成部111と同様に、前記空気流路201内で設定高さだけ突出するように形成され、前記空気流路201を流動する空気の流れを妨害し、これを通じて差圧が形成されるようにする。
【0045】
前記第2差圧生成部214は、チューブアダプター210の内周面に円周方向に沿って形成され得る。
【0046】
このとき、前記第1差圧生成部111及び前記第2差圧生成部214は、前記第1本体100と前記チューブアダプター210が結合されると、互いに一列にアライン(align)され、内周面に円周方向に沿って環状のオリフィスを形成するように構成され得る。
【0047】
すなわち、前記第1差圧生成部111及び前記第2差圧生成部214は、空気流路201で環状のオリフィスを形成することによって空気流路201内の差圧を発生させ、これを通じて、呼吸測定モジュール110が空気流路201を通過する空気の流量及びユーザーの呼吸量を測定できるようになる。ここで、このようなオリフィスによって発生する差圧から呼吸量を測定する原理は、後述する
図7でより詳細に説明する。
【0048】
前記チューブアダプター210には、第3結合部230及び第4結合部240が備えられ得る。前記第3結合部230及び前記第4結合部240は、前記第1結合部120及び前記第2結合部130に対応するように位置し、前記チューブアダプター210と前記第1本体100との結合時、前記第1結合部120及び前記第2結合部130と着脱可能に結合され得る。このとき、前記第3結合部230及び前記第4結合部240は、前記チューブアダプター210の長さ方向に前記挿入口213の前方一側及び後方他側にそれぞれ形成され得るが、これに限定しない。
【0049】
前記第1結合部120、前記第2結合部130、前記第3結合部230、及び前記第4結合部240は、それぞれ互いに着脱可能な構成であり、磁力を有する磁石を適用することができる。しかし、これは、好ましい実施例であって、このような磁石以外に、着脱可能な構成であれば多様に適用可能である。
【0050】
そこで、前記チューブアダプター210と前記第1本体100は、前記第1結合部120、前記第2結合部130、前記第3結合部230、及び前記第4結合部240を通じて容易に結合され、ユーザーが外力を加えると容易に分離され得る。
【0051】
一方、前記チューブアダプター210は、前記第1本体100との結合時、その形態を維持できるように耐久性を有する医療用プラスチック材質で形成され得る。
【0052】
第1チューブ270は、円筒管形状に一端部が前記チューブアダプター210の一側に着脱可能に結合され得る。前記第1チューブ270は、前記チューブアダプター210に結合されるとき、一側面が前記第1載置面211に接触結合され得る。
【0053】
第2チューブ280は、円筒管形状に一側が前記チューブアダプター210の他端部に着脱可能に結合され得る。前記第2チューブ280は、前記チューブアダプター210に結合されるとき、一側面が前記第2載置面212に接触結合され得る。
【0054】
一方、前記第1チューブ270又は前記第2チューブ280は、ユーザーが直接口を当てて呼吸することができ、衛生を考慮して使い捨てとして使用される。これを勘案するとき、前記第1チューブ270及び前記第2チューブ280は、製造が容易で、且つ人体に無害なパルプ(紙)材質で形成され得る。
【0055】
上記の記述によると、前記マウスピース200は、呼吸測定モジュール110と着脱可能に結合される前記チューブアダプター210と、ユーザーが口を当てる前記第1チューブ270又は前記第2チューブ280とをそれぞれ互いに分離させ、互いに装着可能に構成することによって分離及び洗浄が容易になり、前記チューブアダプター210はプラスチック材質で形成され、前記第1チューブ270及び前記第2チューブ280は、低廉な紙材質でそれぞれ異なる形に形成されることによって、製造費用を低減させることができ、経済性を向上させることができる。
【0056】
図4及び
図5は、前記マウスピース200の他の実施例を示す図である。
【0057】
まず、
図4を参照すると、前記チューブアダプター210aは、チューブアダプター胴体261及び延長部262を含んで構成され得る。
【0058】
前記チューブアダプター胴体261は、円筒管形状に外周側面に前記第1本体100と着脱可能に結合され、外周側面には前記第1本体100と結合されるとき、前記呼吸測定モジュール110が挿入される挿入口213が貫通形成され得る。
【0059】
また、前記チューブアダプター胴体261は、両側端部に前記第1チューブ270及び前記第2チューブ280がそれぞれ着脱可能に結合され、細部的には、一端部の内周面に前記第1チューブ270と接触結合される第1載置面211と、他端部の内周面に前記第2チューブ280と接触結合される第2載置面212とが形成され得る。ここで、前記挿入口213、前記第1載置面211及び前記第2載置面212を含む前記チューブアダプター胴体261の構成は、上述した
図1のチューブアダプター210aの構成に対応するので、これについての詳細な説明は省略する。
【0060】
前記延長部262は、前記チューブアダプター胴体261の一端部の側面(厚さ面)及び他端部の側面(厚さ面)から長さ方向(軸方向)に沿って設定長さだけ延長形成され得る。
【0061】
図5を参照すると、前記延長部262は、前記チューブアダプター210aに前記第1チューブ270と前記第2チューブ280が結合されるとき、内側底面に前記第1チューブ270の外周側面の一部と前記第2チューブ280の外周側面の一部とが接触し得る。
【0062】
このような延長部262は、前記チューブアダプター胴体261に前記第1チューブ270及び前記第2チューブ280が挿入されることをガイドすることができ、結合後には、前記第1チューブ270及び前記第2チューブ280をより安定的に支持することができる。
【0063】
前記延長部262は、図示したように、前記第3結合部230及び前記第4結合部240を備えることができ、前記第3結合部230及び前記第4結合部240は上述した通りであるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0064】
上記の記述によると、
図4及び
図5の前記チューブアダプター210aは、前記チューブアダプター胴体261及び前記延長部262を含むように構成され、チューブアダプター胴体261の長さを
図1のチューブアダプター210の長さより縮小できるので素材を節減することができ、延長部262を通じて第1載置面211及び第2載置面212の形成長さを減少させた場合にも、第1チューブ270と第2チューブ280との安定的な挿入及び支持が可能である。
【0065】
次に、前記マウスピース200は、ユーザーの呼吸によって外部から流入したり、外部に排出され得る異物をフィルタリングするフィルター部300をさらに含んで構成され得る。
【0066】
前記フィルター部300は、前記チューブアダプター210、210a、前記第1チューブ270及び前記第2チューブ280のうち少なくともいずれか一つに結合され得る。
【0067】
図4及び
図5において、前記フィルター部300は、別途に構成され、前記第2チューブ280に結合された実施例を示している。
【0068】
図面を参照すると、前記フィルター部300は、フィルター胴体310及びフィルター部材320を含んで構成され得る。前記フィルター胴体310は、円筒管形状に結合された後、内部が前記空気流路201と連通し、前記第2チューブ280の他端部に着脱可能に嵌め込まれるように構成され得る。
【0069】
前記フィルター部材320は、前記フィルター胴体310の内部に結合され、異物をフィルタリングする役割をする。前記フィルター部材320は、図示したように、メッシュ網形態で構成され、ユーザーが息を吐き出すときに出る唾液などをフィルタリングすることができる。ここで、前記フィルター部材320には、一般的な金属、プラスチックなどで製造されるメッシュ網が適用され得るが、その他に、このような目的を達成できるなら多様な素材の適用が可能である。
【0070】
一方、前記フィルター部300は、
図4及び
図5とは異なり、別途の構成ではないマウスピース200に備えられ得る。
【0071】
図6を参照すると、前記フィルター部300aは、前記チューブアダプター210の内側に備えられ得る。
【0072】
このとき、前記フィルター部300aは、前記呼吸測定モジュール110のセンシング感度に影響を及ぼさないように流動方向に対して前記挿入口213の後方に位置し得る。
【0073】
前記フィルター部300aは、前記チューブアダプター210の内部形状に対応して円形に形成され、外周面が前記チューブアダプター210の内周面に結合され得る。ここで、前記フィルター部300aは、前記チューブアダプター210に固定結合されたり、前記チューブアダプター210と一体に形成されるなどの多様な実施例が可能である。
【0074】
一方、
図6は、前記フィルター部300aが前記チューブアダプター210に備えられた場合を示しているが、これは一実施例であって、前記フィルター部300aは、第1チューブ270及び第2チューブ280に備えられ得ることは当然である。
【0075】
以下では、前記呼吸測定モジュール110が、前記第1差圧生成部111及び前記第2差圧生成部214によって発生した差圧を通じてユーザーの呼吸量を測定する原理について説明する。
【0076】
まず、
図7は、一般的な流路の内部にオリフィス管を設置し、その圧力変化を示した図であって、図面を参照すると、オリフィス管の上流断面aと流れが狭められた断面bとの間には、数式1及び数式2のベルヌーイ方程式及び連続方程式が成立し得る。
【数1】
【数2】
【0077】
ここで、V1とV2、P1とP2、ρ1とρ2、A1とA2は、aとb部分での平均流速、圧力、流体密度、及び流動断面積を示す。上記の数式1及び数式2を通じて、オリフィス管を通過する流量Qと差圧(P1-P2)との関係は数式3の通りである。
【数3】
【数4】
【0078】
これによると、P1とP2が分かると、流量Qを求めることができる。一方、前記数式1乃至数式3は、公知のオリフィスを通じた流量計算式であって、これについての詳細な説明は省略する。
【0079】
上記のように、オリフィス管で測定された差圧を通じて流量を測定できることが分かる。そこで、本発明は、前記第1本体100と前記チューブアダプター210が結合されると、前記第1差圧生成部111及び第2差圧生成部214を通じて空気流路201内のオリフィス(管)を形成することによって差圧を発生させ、前記呼吸測定モジュール110を通じて差圧を測定した後、上記の測定原理によってユーザーの呼吸量を計算できるようになる。
【0080】
以下では、本発明の呼吸測定装置用マウスピース組立体において、前記第1結合部120a、前記第2結合部130a、第3結合部230a、230b及び第4結合部240a、240bの他の実施例について説明する。
【0081】
まず、
図8を参照すると、前記第3結合部230a及び前記第4結合部240aは、前記チューブアダプター210の外周側面に備えられ、前記挿入口213を挟んで前記チューブアダプター210の円周方向に沿って互いに離隔するように位置し得る。
【0082】
図9を参照すると、前記第3結合部230a及び前記第4結合部240aは、それぞれ突出部251及び第1磁石部材252を含んで構成され得る。
【0083】
前記突出部251は、平面視で直四角形の形状を有しており、長辺の方向が前記チューブアダプター210の軸方向に沿って配列されている。
【0084】
ここで、前記突出部251は、図示したように、前記チューブアダプター210の外周面から外側に突出形成され、前記第1本体100との結合時、前記第1本体100が揺れないように係止突起としての役割をすることができ、これによって、前記チューブアダプター210と前記第1本体100とのより安定的な結合を誘導することができる。
【0085】
前記突出部251には、前記第1磁石部材252が結合される嵌合部253が形成され得る。
【0086】
前記嵌合部253は、前記突出部251の上面に形成され、前記突出部251の上面から設定深さの溝形態で形成され得る。
【0087】
前記第1磁石部材252は、前記嵌合部253に嵌め込まれ、前記嵌合部253の形状及び設定深さに対応する厚さを有するように形成され得る。
【0088】
前記第1磁石部材252は、前記嵌合部253に挿入・結合された後、その位置が固定されるように、前記嵌合部253に向かい合って接触する底面にボンディング処理され、前記嵌合部253に固定・結合され得る。これは、前記第1本体100を取り外すとき、前記第1磁石部材252が前記第2磁石部材122に結合された状態で前記嵌合部253から分離され得るためである。
【0089】
図10は、
図8において、前記第1本体100の第1結合部120a及び前記第2結合部130aを示すための底面図である。図面を参照すると、前記第1結合部120a及び前記第2結合部130aは、上述した前記第3結合部230a及び前記第4結合部240aが挿入載置できるように形成され、それぞれ挿入溝部121及び第2磁石部材122を含んで構成され得る。
【0090】
まず、前記挿入溝部121は、前記第1結合部120a及び前記第2結合部130aに対応するように位置し、前記挿入溝部121には前記突出部251が挿入され得る。
【0091】
ここで、前記挿入溝部121は、前記突出部251の形状に対応するように形成され、結合時、前記第1本体100の底面が前記チューブアダプター210の外周面と接触し、前記突出部251が完全に挿入できるように形成され得る。
【0092】
前記第2磁石部材122は、前記挿入溝部121に備えられ、前記第1磁石部材252に対して引力が作用し、前記第1本体100と前記チューブアダプター210とが互いに着脱可能になる。
【0093】
図11は、前記第3結合部230b及び前記第4結合部240bの他の実施例を示した図である。図面を参照すると、前記第3結合部230b及び前記第4結合部240bは、突出部251a及び前記第1磁石部材252を含み、前記第1磁石部材252は、前記突出部251aの側方向に挿入・結合され得る。
【0094】
この場合、前記突出部251aは、前記嵌合部253aが側面に形成され、前記第1磁石部材252が側方向に挿入・結合され得る。
【0095】
一方、この場合、前記第1磁石部材252は、別途のボンディング処理がなくても前記嵌合部253aに嵌め込まれ得る。これは、前記第1本体100の取り外し方向と前記第1磁石部材252の結合方向とが互いに異なり、前記突出部251bの上面が遮蔽されており、前記第1本体100が取り外された場合にも、前記第1磁石部材252が前記第2磁石部材122に結合された状態で分離されないためである。
【0096】
以下では、前記マウスピース200の他の実施例について説明する。
【0097】
図12を参照すると、前記マウスピース200は、前記チューブアダプター210に前記第1チューブ270又は前記第2チューブ280が嵌め込まれた状態で前記第1チューブ270及び前記第2チューブ280の回転を防止できる回転防止部400をさらに含んで構成され得る。
【0098】
前記回転防止部400は、回転防止溝410及び回転防止突起420を含んで構成され得る。
【0099】
前記回転防止溝410は、前記第1チューブ270の一側端部から挿入方向に沿って設定長さで形成され得る。前記回転防止溝410は、前記チューブアダプター210に前記第1チューブ270が結合された後、前記第2チューブ270の回転を防止することはもちろん、前記チューブアダプター210に対する前記第1チューブ270の挿入をガイドし、より容易且つ安定的な結合を誘導することができる。ここで、前記回転防止溝410は、その形成長さを通じて挿入深さを制限することができ、これを通じて、チューブアダプター210に対する前記第1チューブ270の無理な挿入を防止することができる。
【0100】
前記回転防止突起420は、前記チューブアダプター210の一端部の内周側面に形成され、前記第1チューブ270が結合されるときに前記回転防止溝410に嵌め込まれるようになる。
【0101】
前記回転防止突起420は、円筒状又は四角ボックス状などの多様な形状を適用することができ、前記回転防止溝410に挿入されて載置されるとき、外側面が密着するように前記回転防止突起420の形態に対応する形状に前記回転防止溝410が形成され得る。
【0102】
図13は、本発明のマウスピースの他の実施例を示した図である。
【0103】
図面を参照すると、前記チューブアダプター210bは、前記第1載置面211に嵌合溝部2111が形成され得る。
【0104】
前記嵌合溝部2111は、前記第1載置面211の段部に形成され、前記第1載置面211に前記第1チューブ270が載置されて接触結合されるとき、前記第1チューブ270の挿入端部が挿入される。
【0105】
前記嵌合溝部2111は、前記第1チューブ270が薄い紙材質で形成された分だけ、前記チューブアダプター210bに挿入される過程で発生し得る浮き上がりや揉みなどを防止し、ユーザーが呼吸するとき、このような浮き上がりや揉みによる流動抵抗を減少させ、センシング感度の低下を防止することができる。一方、前記嵌合溝部2111は、上記の第1載置面211のみならず、第2載置面212にも形成され得ることは当然である。
【0106】
さらに、図示していないが、前記マウスピース200は、前記第1チューブ270又は前記第2チューブ280に備えられ、ユーザーの呼吸圧力を調節できる呼吸圧力調節ユニットを備えることができる。前記呼吸圧力調節ユニットは、呼吸時に空気流路201の流動通過断面積を調節し、前記空気流路201に流入する呼吸の圧力を調節することによって、ユーザーが呼吸運動をするとき、ユーザーの健康状態に合う呼吸圧力を提供できるように構成可能であり、これを通じて、個別ユーザーの呼吸運動効果を高めることができる。
【0107】
本発明は、図面に示した実施例を参考にして説明したが、これは例示的なものに過ぎなく、本技術分野で通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であることを理解できるだろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想によって定められるべきであろう。
【産業上の利用可能性】
【0108】
本発明は、呼吸測定装置に適用され得る。
【国際調査報告】