(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-16
(54)【発明の名称】プローブカード製造用治具、これを含むプローブ整列システム、およびこれを用いて製造されたプローブカード
(51)【国際特許分類】
G01R 1/073 20060101AFI20230509BHJP
【FI】
G01R1/073 F
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022560320
(86)(22)【出願日】2021-03-23
(85)【翻訳文提出日】2022-11-14
(86)【国際出願番号】 KR2021003603
(87)【国際公開番号】W WO2021201485
(87)【国際公開日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】10-2020-0041111
(32)【優先日】2020-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522387744
【氏名又は名称】ファイコム カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】PHICOM CO., LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】522387755
【氏名又は名称】リー, オッ キ
【氏名又は名称原語表記】LEE, Oug Ki
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】リー, オッ キ
【テーマコード(参考)】
2G011
【Fターム(参考)】
2G011AA15
2G011AA16
2G011AC14
2G011AE03
(57)【要約】
本発明は、半導体検査のためのプローブカード製造用治具、これを含むプローブ整列システム、およびこれを用いて製造されたプローブカードを提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプローブを所定の位置において直立させ、前記所定の位置においてプローブがマイクロプローブヘッド(Micro Probe Head,MPH)に直立した状態で結合するように構成されたプローブカード製造用治具であって、
ウェハーまたは半導体チップに配列された複数のパッドの位置に対応するテスト座標を有し、前記テスト座標の位置においてプローブをそれぞれ収容する複数のガイドホールが形成されているガイドホールプレートと、
前記ガイドホールプレートがその上に着脱可能に結合され、前記ガイドホールを通じて導入されたプローブの先端がその上に安着されて、前記ガイドホールと共に前記プローブを直立した状態で支持する基準プレートと、を含み、
前記ガイドホールプレートは、ガイドホールの内面に沿ってプローブの導入と離脱を誘導し、前記ガイドホールに導入されたプローブが、その位置から前記マイクロプローブヘッドにボンディング結合された後、前記ガイドホールに沿って離脱するように構成された、治具。
【請求項2】
前記ガイドホールプレートは、地面に対して平行に位置するときに地面に最隣接する下部面、前記下部面の対向面である上部面、前記上部面と下部面の外周に沿って延長されて、前記上部面と下部面を連結する側面を含み、
前記ガイドホールは、前記上部面から下部面まで垂直に連通して、前記上部面に形成された第1開口部、前記下部面に形成された第2開口部、および前記第1開口部と第2開口部の外周辺の間から延長された内側面を含む中空であり、
前記基準プレートは、前記第1開口部を通じて導入されたプローブが前記第2開口部を通過してガイドホールプレートを離脱しないように前記下部面に密着して前記第2開口部を密閉させ、前記内側面と共に第1開口部だけが開放された形態の内部空間を設定する、請求項1に記載の治具。
【請求項3】
前記第1開口部を通じて導入されるプローブが、前記内側面の少なくとも一部に接触した状態で前記第2開口部に向かって下降するように構成された、請求項2に記載の治具。
【請求項4】
前記プローブの基端に外向に突出した支持段差が、前記第1開口部の外周の一領域に掛るように構成された、請求項2に記載の治具。
【請求項5】
1つの前記ガイドホールプレートに形成されたすべてのガイドホールは、円形、三角形、正方形、および長方形の中1つの同一の形状を有し、第1開口部から第2開口部までの横断面の形状および面積が同一の構造である、請求項2に記載の治具。
【請求項6】
前記ガイドホールに挿入された前記プローブは、その先端が前記第2開口部を通じて前記基準プレートに接触して前記内部空間において直立した状態を維持する、請求項2に記載の治具。
【請求項7】
前記プローブが直立した状態で維持されるとき、前記プローブの基端側の一部が前記第1開口部を通じて突出するように直立した前記プローブの全体の高さに対して、前記ガイドホールの深さが70%ないし99.9%である、請求項6に記載の治具。
【請求項8】
前記ガイドホールプレートの下部面には、磁石に導かれ得る金属被覆層が形成されているが、前記金属被覆層がガイドホールの内側面には存在せず、
前記金属被覆層は、ニッケル、鉄、コバルト、タングステン、およびステンレススチールからなる群から選択される1つ以上を含むか、または前記群から選択される2つ以上が合金されたものである、請求項2に記載の治具。
【請求項9】
前記ガイドホールプレートは、それ自体で磁石に導かれ得る磁性体である、請求項2に記載の治具。
【請求項10】
前記ガイドホールプレートは、磁石に導かれない物質からなる、請求項2に記載の治具。
【請求項11】
前記第1開口部の外周辺の中、少なくとも一部が、面取り処理されてテーパードされた傾斜構造を有する、請求項2に記載の治具。
【請求項12】
前記ガイドホールプレートおよび基準プレートは、それぞれウェハーまたは半導体チップを検査するための回路が形成されたマイクロプローブヘッドおよび/またはウェハーまたは半導体チップの熱膨張係数に対して、90%ないし100%の熱膨張係数を有する素材からなる、請求項1に記載の治具。
【請求項13】
前記素材は、シリコン、セラミック系物質、および/または金属系物質を含み、
前記金属系物質は、SUS304、SUS420系列、インバー、コバール、ノビナイト、およびこれらの合金を含み、
前記セラミック系物質は、低温同時焼成セラミック(LTCC)、アルミナ、およびムライトを含む、請求項12に記載の治具。
【請求項14】
前記基準プレートは、
前記ガイドホールプレートの前記下部面に対面した状態で前記ガイドホールプレートが安着する安着部と、
前記安着部の対向面である底面と、
1つ以上の磁石を、磁力が基準プレートの安着部全部に均一に作用するように前記基準プレートの内部に形成されている磁石内蔵部と、
前記磁石内蔵部に着脱可能に装着される磁石と、を含む、請求項2に記載の治具。
【請求項15】
前記基準プレートは、前記安着部から前記底面まで鉛直方向に連通されている1つ以上の吸入口をさらに含む、請求項14に記載の治具。
【請求項16】
前記吸入口は、それぞれ、前記安着部に形成されたそれの開放された一側が、ガイドホールの第2開口部が存在しない前記ガイドホールプレートの下部面に位置し、開放された他側に空気を吸入してその内部に陰圧(negative pressure)を形成し、
前記ガイドホールプレートは、前記吸入口に形成された陰圧によって前記安着部上に密着される、請求項15に記載の治具。
【請求項17】
前記磁石は、前記ガイドホールプレートを鉛直方向に引っ張って前記安着部上に密着させ、
前記ガイドホールプレートおよび基準プレートは、前記磁石の磁力によって互いに対して固定される、請求項14に記載の治具。
【請求項18】
前記磁石は、400℃以上の温度でも磁力を維持し、常温で磁性によって前記ガイドホールに導入されるプローブを前記安着部まで移動させ、前記安着部に支持されたプローブの流動を防止する、請求項14に記載の治具。
【請求項19】
前記磁石は、300℃以上の温度で磁力を喪失し、常温で磁性によって前記ガイドホールに導入されるプローブを前記安着部まで移動させ、前記安着部に支持されたプローブの流動を防止する、請求項14に記載の治具。
【請求項20】
前記ガイドホールプレートおよび前記基準プレートを機械的に固定するクランプ部材をさらに含む、請求項1に記載の治具。
【請求項21】
複数のプローブを所定の位置に形成されたガイドホールに内蔵して直立させ、前記ガイドホールからプローブがマイクロプローブヘッドに直立した状態で結合されるように前記プローブを整列する治具と、
前記プローブが直立した状態で前記ガイドホールに挿入されるように一方向に配列されて直立した1つ以上のプローブを収容し、前記ガイドホールに前記プローブを供給するプローブ保存部と、を含む、プローブ整列システム。
【請求項22】
前記プローブ保存部は、
1つのプローブ、または2つ以上のプローブの側面が接しつつ一列に配列されたプローブ配列体を内部に収容するマガジン(magazine)と、
プローブを前記マガジンに1つずつ連続的に供給するフィーディング部と、を含み、
前記マガジンの一側において前記フィーディング部が連結されており、他側において最外郭に位置するプローブが、前記マガジンから離脱してガイドホールに挿入され得るように構成され、
前記他側からプローブが離脱すると、前記フィーディング部から供給されるプローブを含むプローブ配列体が構成されて、プローブが前記他側に順次移動される、請求項21に記載のプローブ整列システム。
【請求項23】
前記マガジンは、
前記他側に位置する側板と、
前記の一側に位置し、フィーディング部に連結される連結部と、前記側板と連結部の間から延長されており、その延長方向にプローブが安定的に移動するようにプローブを支持する1つ以上の支持体と、を含み、
前記フィーディング部から供給されるプローブが、前記支持体に沿って一側から他側に移動する、請求項22に記載のプローブ整列システム。
【請求項24】
前記他側からプローブが離脱すると、前記フィーディング部から供給されるプローブによってプローブが前記他側に順次移動し、ここで、最外郭に位置するプローブが前記側板の内面に接触して支持され、前記フィーディング部から供給されるプローブが前記一側から他側方向に移動し、加圧しつつプローブ配列体が前記一方向に一列配列されて直立した状態を維持する、請求項23に記載のプローブ整列システム。
【請求項25】
前記連結部は、前記一側から他側方向に加圧してプローブを円滑に移動させる加圧手段を含み、
前記フィーディング部から供給されるプローブが、前記加圧手段およびこれに隣接するプローブの間に供給され、前記他側からプローブが離脱すると、前記加圧手段がフィーディング部から供給されるプローブを前記一側から他側方向に加圧してプローブが前記他側に順次移動し、ここで、最外郭に位置するプローブが前記側板の内面に接触して支持され、前記加圧手段がプローブを一側から他側方向に加圧しつつプローブ配列体が前記一方向に一列配列されて直立した状態を維持する、 請求項23に記載のプローブ整列システム。
【請求項26】
前記支持体は、
前記プローブの第1側面に対面する1つ以上の第1支持体と、
前記プローブの第2側面に対面する1つ以上の第2支持体と、を含み、
前記プローブの基端には、第2側面方向に突出した支持段差が形成されており、前記支持段差が第2支持体の端部に掛り、
前記第1支持体および第2支持体それぞれが前記側板と連結部の間から延長されており、前記側板と連結部にそれぞれ結合される、請求項23に記載のプローブ整列システム。
【請求項27】
前記側板には、前記一側から他側方向に湾入され側板の内面をなし、上端および下端に開放された排出口を形成する第1湾入部が形成されており、
前記第1湾入部に収容されたプローブは、外力によって前記第1湾入部に沿って下向または上向にスライディングされて、前記排出口の上端または下段に離脱するように構成された、請求項23に記載のプローブ整列システム。
【請求項28】
前記側板は、前記第1湾入部と対向する外側面に前記第1湾入部に収容されたプローブを磁力で固定させる磁石が装着されている、請求項27に記載のプローブ整列システム。
【請求項29】
前記側板は、その外部から第1湾入部に収容されたプローブの基端または先端が外側に露出するように前記排出口と隣接する上端および/または前記排出口と隣接する下端が対向する端部方向に湾入された第2湾入部を含む、請求項27に記載のプローブ整列システム。
【請求項30】
前記フィーディング部は振動フィーダーである、請求項22に記載のプローブ整列システム。
【請求項31】
前記治具は、
プローブをそれぞれ収容する複数のガイドホールがウェハーまたは半導体チップのテスト座標に対応する位置において形成されており、前記ガイドホールの内面に沿ってプローブの導入と離脱を誘導し、前記ガイドホールに導入されたプローブがその位置において前記マイクロプローブヘッドにボンディング結合された後、前記ガイドホールに沿って離脱するように構成されたガイドホールプレートと、
前記ガイドホールプレートがその上に着脱可能に結合され、前記ガイドホールを通じて導入されたプローブの先端がその上に安着されて、前記ガイドホールと共に前記プローブを直立した状態で支持する基準プレートと、を含む、請求項21に記載のプローブ整列システム。
【請求項32】
複数のビームが組み立てされた躯体であるメインフレームと、
前記メインフレームに分離可能に装着される真空ポンプと、
前記メインフレームに分離可能に装着される、長方形の上板と、
前記メインフレームに分離可能に装着されるが、前記上板に対して垂直方向に延長された第1アーム(arm)および前記第1アームに対して垂直をなしつつ前記上板に対して平行に延長された第2アームを含むアーム部材と、
前記メインフレームに設けられて、複数のプローブを所定の位置に形成されたガイドホールに内蔵して直立させ、前記ガイドホールからプローブがマイクロプローブヘッドに直立した状態でボンディング結合されるように前記プローブを整列する治具と、
プローブが直立した状態で前記ガイドホールに挿入されるように一方向に一列配列されて直立した複数のプローブを収容し、プローブがガイドホールに供給されるように位置するプローブ保存部と、
前記メインフレームの上板に装着されて、治具を左右、前後移動、および軸回転して任意のガイドホールにプローブ保存部から排出されるプローブの挿入位置に治具を整列させる第1ステージと、
前記プローブ保存部に収容されたプローブの中、最外郭に配列されたプローブを前記ガイドホールに挿入させるプローブキャリアと、
前記プローブキャリアが装着され、前記プローブキャリアを動かすアクチュエータと、
前記アーム部材に装着された状態において、前記アクチュエータが装着され、前記アクチュエータを前後、左右、および上下に動かして前記アクチュエータに装着された前記プローブキャリアがプローブ保存部から排出されるプローブの挿入または抜取位置に移動させる第2ステージと、
前記プローブ保存部を前記メインフレームまたは前記第2ステージに機械的に装着させる締結部と、
前記プローブ保存部に収容されたプローブの中、最外郭に配列されたプローブと挿入するガイドホールを識別するビジョン部と、
前記ビジョン部が識別する画像を示すモニタリング部と、
前記治具、第1ステージ、第2ステージ、アクチュエータ、ビジョン部、モニタリング部、および/またはプローブ保存部の駆動および入力されたガイドホールの座標移動を制御するように所定のプログラムが内在したコンピュータを含むコントロール部と、を含む、プローブ整列装置。
【請求項33】
前記ビジョン部は、前記プローブ保存部に収容されたプローブの中、最外郭に配列されたプローブの先端および基端を識別し、プローブを挿入するガイドホールの座標を確認して算出された距離に関する情報を、所定のプログラムを内在したコンピュータを含むコントロール部に提供するように構成され、
前記コントロール部は、前記ビジョン部から提供された情報を処理して、前記プローブキャリアがプローブの中、最外郭に配列されたプローブの位置に正確に位置するかを決定する、請求項32に記載のプローブ整列装置。
【請求項34】
前記第2アームは、前記第1ステージの上部に位置し、
前記第2ステージは、前記第2アームの端部に分離可能に装着され、前記第1ステージの上部において前記第1ステージと対面する、請求項32に記載のプローブ整列装置。
【請求項35】
前記第2ステージは、
高さのZ軸、横のX軸、および縦のY軸を有する立方体を基準に、
Z軸に延長された2つ以上の第1ガイドレールが設置されており、前記アーム部材に分離可能に装着する第1プレートと、
前記第1ガイドレールに相補的に係合されて、前記第1ガイドレールに沿ってZ軸方向にスライディングするように構成された垂直部、および前記垂直部の下端部から垂直をなしてY軸方向に延長されており、下端にX軸に延長された2つ以上の第2ガイドレールが設置されている水平部を含む第2プレートと、
前記第2ガイドレールに相補的に係合されて、前記第2ガイドレールに沿ってX軸方向にスライディングするように構成されており、下端にY軸に延長された2つ以上の第3ガイドレールが設置されている第3プレートと、
前記第3ガイドレールに相補的に係合されて、前記第3ガイドレールに沿ってY軸方向にスライディングするように構成されており、前面下端に前記アクチュエータが装着され、一側面に前記ビジョン部が装着され、他側面に、前記プローブ保存部が締結された状態の締結部が締結される締結具を有する第4プレートと、を含む、請求項32に記載のプローブ整列装置。
【請求項36】
前記ビジョン部は、X軸と対応する第4プレートの側面に装着され、前記X軸の方向に前記プローブ保存部に収容されたプローブの中、最外郭に配列されたプローブの先端および基端を識別し、プローブを挿入するガイドホールの座標を確認して算出された距離に関する情報を、所定のプログラムを内在したコンピュータを含むコントロール部に提供するように構成され、
前記コントロール部は、前記ビジョン部によって、前記プローブキャリアがプローブの中、最外郭に配列されたプローブが挿入されるガイドホールの位置に正確に位置するかを決定する、請求項32に記載のプローブ整列装置。
【請求項37】
前記アクチュエータは、回転軸およびカム(cam)を含むカム運動アクチュエータまたは上下に昇降運動する電子式アクチュエータである、請求項32に記載のプローブ整列装置。
【請求項38】
前記プローブキャリアは、前記第2ステージおよび/またはアクチュエータの動きに対応して、プローブ保存部に収容された最外郭に配列されたプローブを下向に押し出して前記プローブ保存部から離脱させ、ガイドホールに挿入されるように誘導するブレードまたは角形または棒形のピンであり、
前記プローブキャリアは、プローブの挿入後に鉛直上方に復元する復元力が入力された制御プログラムによって印加される、請求項32に記載のプローブ整列装置。
【請求項39】
前記プローブキャリアは、プローブの基端側において面接触した状態で内部に陰圧を形成してプローブを固定した状態で、前記第2ステージおよび/またはアクチュエータの動きに対応して前記プローブ保存部から上向に離脱させる中空型吸入器である、請求項32に記載のプローブ整列装置。
【請求項40】
前記基端に接触する吸入器の端部は、前記基端の表面に接触する第1端部および前記第1端部の境界と垂直をなして下向に延長されており、前記基端の表面と隣接する側面に接触する第2端部を含み、
前記第1端部が前記基端の表面を吸着し、前記第2端部が前記基端の表面と隣接する側面を吸着するように構成された、請求項39に記載のプローブ整列装置。
【請求項41】
前記第1ステージは、
地面に対して平行であり、横のX軸および縦のY軸を有する平面を基準に、
治具が装着され、治具をθ方向に回転させるθ軸駆動部と、
前記θ軸駆動部が装着され、前記θ軸駆動部をX軸に沿って移動させるX軸駆動部、および前記θ軸駆動部をY軸に移動させるY軸駆動部と、を含む、請求項32に記載のプローブ整列装置。
【請求項42】
前記プローブキャリアは、状況に応じてブレード、ピン、および中空型吸着器の中1つのみを使用する選択的構成である、請求項32ないし請求項41の中いずれかに記載のプローブ整列装置。
【請求項43】
前記プローブ整列装置のすべての駆動は、ビジョン部によって識別および認識され、前記コントロール部が前記ビジョン部による識別および認識を所定の情報とテスト座標、挿入順序を含むプログラムとその制御論理によって、プローブを治具のガイドホールに挿入することを順次進められるように制御する、請求項32ないし請求項41の中いずれかに記載のプローブ整列装置。
【請求項44】
請求項1に係る治具、請求項21に係るプローブ整列システム、または請求項32に係るプローブ整列装置を用いてプローブカードを製造する方法であって、
プローブを製作する段階と、
ガイドホールプレートと基準プレートを準備結合させる段階と、
プローブを挿入する複数のガイドホール座標と挿入順序を入力する段階と、
所定のテスト座標を有するウェハーまたは半導体チップのテスト回路に接触するための複数のプローブを、前記テスト座標に対応する位置に形成された複数のガイドホールにそれぞれ挿入する段階と、
前記テスト座標に対応する位置において、前記ウェハーまたは半導体チップを検査するための複数の回路が形成されているマイクロプローブヘッドを準備する段階と、
前記マイクロプローブヘッドの回路それぞれに導電性ペースト接着剤を加える段階と、
前記テスト座標に対応して挿入されているプローブの基端および前記テスト座標に対応して形成された前記マイクロプローブヘッドの回路が、互いに対面するようにマイクロプローブヘッドを前記ガイドホールプレートに整列する段階と、
前記プローブの基端と前記マイクロプローブヘッドの回路が接触するようにマイクロプローブヘッドをガイドホールプレートの上端面に対面および接触させて、複数のプローブがマイクロプローブヘッドの回路上に直立で接着するように操作する段階と、
接着された前記回路とプローブに対してリフロー工程を遂行して、前記回路およびプローブをボンディング結合させる段階と、
プローブがボンディングされているマイクロプローブヘッドから、磁石、基準プレート、およびガイドホールプレートを順次分離させる段階と、
マイクロプローブヘッドをメインプリント回路基板と結合させるが、マイクロプローブヘッドとメインプリント回路基板が電装部品とインターポーザによって電気的に相互接続する段階と、
テストするウェハーまたは半導体チップとプローブカードの特性に対応する複数の電装部品およびプローブステーションを連結する複数のコネクタを付着し、変形防止機構物装置を締結する段階と、を含む、方法。
【請求項45】
請求項44に係るプローブカードを製造する方法によって製造された、垂直型メムス(MEMS)プローブカード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体検査のためのプローブカード製造用治具、これを含むプローブ整列システム、およびこれを用いて製造されたプローブカードに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体組立工程を進める前または半導体が最終的にパッケージング(packaging)された後、ウェハー(wafer)またはパッケージングされた半導体上に作られた数百ないし数千個の半導体チップパッドが、所望のような電気的特性を有するものなのかを確認する検査(EDS;Electrical Die Sortingまたはpackaging test)が遂行される。このような半導体またはウェハーにおいて、チップの電気的特性検査に用いられるものが、いわゆる、プローブカードと指称される装置である。
【0003】
このようなプローブカードを用いた検査は、それに装着されるコネクタであって、例えば、プローブニードル、プローブチップ、またはプローブリードとしても指称されるプローブをウェハーに配置されたチップパッド表面に物理的に接触させ、このプローブを通じて特定の電流と信号を通電させることによって、そのときの電気的および機能的特性を測定する。
【0004】
一方、半導体が高集積化することによって、ウェハー上のチップパッドの数量が増加し、間隔と大きさも減少しており、プローブカードがこれに対応するようにプローブを微細な間隔で配列する傾向である。
【0005】
それにもかかわらず、隣接するプローブ間の電気的干渉(interference)および短絡(short)を防止できるよう、プローブカードのプローブは、最小限の離隔距離を確保しつつ配置されなければならない。このように相反する要求事項によって、プローブの構造および微細ピッチ化するパッドに正確に接触させるプローブの配列を改善することは、当面の課題である。
【0006】
他の側面において、複数のプローブは、テスト座標と対応する位置のチップパッドに同時に接触して電気的接続をなさなければならないが、その中の一部は接続に失敗し得る。その主要な原因は、プローブの構造的変形による接触地点の誤謬および前記チップパッド上に形成された酸化膜による接触抵抗である。
【0007】
通常、チップパッド表面には高抵抗の酸化膜が形成されているが、このような理由によってプローブ先端は、チップパッド表面上の酸化膜の少なくとも一部を除去しつつチップパッド表面の伝導層に直接接触しなければならない。ところが、例えば、プローブの先端がチップパッド表面に対面するときに、複数のプローブ先端の平坦度誤差またはチップパッド表面の平坦度誤差などによって、任意のプローブは、その先端がチップパッドにさらに隣接する反面、他の任意のプローブは、その先端がチップパッドに届かないか、届いても酸化膜を十分に除去できず、チップパッドの伝導層に接触しないことがある。
【0008】
従って、プローブとチップパッドの接触信頼度を保障するためには、プローブがチップパッドに当接した後、プローブ先端がチップパッドの方向にさらに移動させて加圧することによって、プローブとチップパッド間の安定的な電気的接触を可能とするオーバードライブが必要である。より正確には、オーバードライブは、プローブがチップパッドに接触した位置において追加的に加圧することをいう。
【0009】
複数のプローブの段差を示す平坦度(planarity)は必然的に発生するので、オーバードライブは最小に適用されることが好ましい。一定の大きさ以上のオーバードライブの反復的な適用は、プローブカードにおいてプローブの構造的変形またはチップパッドの伝導層の損傷を引き起し得るためである。
【0010】
まとめると、プローブ先端の平坦度を均一にして、プローブが半導体の所望の位置に確かに接触するが、半導体の品質を阻害しないプローブカードおよびこれを具現し得る技術が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、前述したような技術的問題を解決するための技術であって、プローブカード製造用治具およびこれを含むプローブ整列システムと整列装置を提供する。
【0012】
本発明の一側面によると、本発明のプローブカード製造用治具は、テスト座標の配列と同一の配列を有する複数のガイドホールを含むガイドホールプレートおよびガイドホールプレートとプローブが安着され得る基準プレートとを含む。
【0013】
このような治具を用いると、プローブカードの組立前段階からガイドホールに導入された複数のプローブがテスト座標と同一の配列で整列され得、平坦度を最小化する水準において、その後、プローブが整列された状態でマイクロプローブヘッドに同時に装着され得るので、プローブカードの工程効率を大きく改善することができる。
【0014】
また、本発明に係る治具は、その構造に基づいて複数のプローブの先端が同一線上にあるように整列可能である。従って、本発明の治具を用いてプローブカードを製造すると、カードを構成するすべてのプローブ先端の高さが相対的に均一になり得、さらに減少したオーバードライブ方式の下においても、検査対象体にすべてのプローブが効果的に接触され得るプローブカードを具現することができる。
【0015】
さらに、本発明に係る治具は、プローブカードのプローブがテスト座標に正確に一致し、プローブ先端が均一に整列された状態において、すべてのプローブを同時にマイクロプローブヘッドにボンディング結合させることができるので、効果的かつ経済的なプローブカードを具現することができる。
【0016】
このような側面によって、前述した従来の問題を解消することができ、本発明は、これに関する具体的な実施形態およびこれを応用した多様な実施形態を提供することに実質的な目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の1つの実施形態において、本発明は、複数のプローブを所定の位置において直立させ、前記所定の位置においてプローブがマイクロプローブヘッド(Micro Probe Head、MPH)に直立された状態で結合されるように構成されたプローブカード製造用治具を提供する。
【0018】
*本発明に係る治具は、
【0019】
複数のプローブを所定の位置において直立させ、前記所定の位置においてプローブがマイクロプローブヘッド(Micro Probe Head、MPH)に直立した状態で結合するように構成されたプローブカード製造用治具であって、
【0020】
ウェハーまたは半導体チップに配置された複数のパッドの位置に対応するテスト座標を有し、前記テスト座標の位置においてプローブをそれぞれ収容する複数のガイドホールが形成されているガイドホールプレートと、
【0021】
前記ガイドホールプレートがその上に着脱可能に結合され、前記ガイドホールを通じて導入されたプローブの先端がその上に安着されて、前記ガイドホールと共に前記プローブを直立した状態で支持する基準プレートを含み、
【0022】
前記ガイドホールプレートは、ガイドホールの内面に沿ってプローブの導入と離脱を誘導し、前記ガイドホールに導入されたプローブがその位置から前記マイクロプローブヘッドにボンディング結合された後、前記ガイドホールに沿って離脱するように構成され得る。
【0023】
1つの非限定的な実施形態において、
【0024】
前記ガイドホールプレートは、地面に対して平行に位置するときに地面に最隣接する下部面、前記下部面の対向面である上部面、前記上部面と下部面の外周に沿って延長されて、前記上部面と下部面を連結する側面を含み、
【0025】
前記ガイドホールは、前記上部面から下部面まで垂直に連通して、前記上部面に形成された第1開口部、前記下部面に形成された第2開口部、および前記第1開口部と第2開口部の外周辺の間から延長された内側面を含む中空であり、挿入するプローブの形状によって、平面上に円形、三角形、長方形、正方形であり得、
【0026】
前記基準プレートは、前記第1開口部を通じて導入されたプローブが前記第2開口部を通過してガイドホールプレートを離脱しないように前記下部面に密着して前記第2開口部を密閉させ、前記内側面と共に第1開口部だけが開放された形態の内部空間を設定することができる。
【0027】
1つの非制限的な実施形態において、前記第1開口部を通じて導入されるプローブが、前記内側面の少なくとも一部に接触した状態で前記第2開口部に向かって下降するように構成され得る。
【0028】
1つの非制限的な実施形態において、前記プローブの基端に外向に突出した支持段差が、前記第1開口部の外周の一領域に掛るように構成され得る。
【0029】
1つの非制限的な実施形態において、前記1つのガイドホールプレートに形成されたすべてのガイドホールは、円形、三角形、正方形、および長方形の中1つの同一の形状を有して形成され、第1開口部から第2開口部まで横断面の形状および面積が同一の構造であり得る。
【0030】
1つの非制限的な実施形態において、前記ガイドホールに挿入された前記プローブは、その先端が前記第2開口部を通じて前記基準プレートに接触して前記内部空間において直立した状態を維持し得る。
【0031】
1つの非制限的な実施形態において、前記プローブが直立した状態で維持されるとき、前記プローブの基端側の一部が前記第1開口部を通じて突出するように直立した前記プローブの高さに対して前記ガイドホールの深さが70%ないし99.9%であり得る。
【0032】
1つの非制限的な実施形態において、前記ガイドホールプレートは、磁石に導かれない物質であり得る。
【0033】
1つの非制限的な実施形態において、前記ガイドホールプレートの下部面には磁石に導かれ得る金属被覆層が形成されているが、前記金属被覆層がガイドホールの内側面には存在しないことがある。
【0034】
1つの非制限的な実施形態において、前記金属被覆層は、ニッケル、鉄、コバルト、タングステン、およびステンレススチールからなる群から選択される1つ以上を含むか、または前記群から選択される2つ以上が合金されたものであり得る。
【0035】
1つの非制限的な実施形態において、前記ガイドホールプレートは、それ自体で磁石に導かれ得る磁性体であり得る。このとき、前記ガイドホールプレートは、前記金属被覆層を含まなくてもよい。反対に、前記ガイドホールプレートは、前記金属被覆層を含むことができる。
【0036】
1つの非制限的な実施形態において、前記第1開口部の外周辺の中、少なくとも一部が、面取り処理されてテーパードされた傾斜構造を有し得る。
【0037】
1つの非制限的な実施形態において、前記ガイドホールプレートおよび基準プレートは、それぞれウェハーまたは半導体チップを検査するための回路が形成されたマイクロプローブヘッドおよび/またはウェハーまたは半導体チップの熱膨張係数に対して90%ないし100%の熱膨張係数、詳しくは95%ないし100%、より詳しくは97%ないし99.9%、特に詳しくは99%ないし99.9%の熱膨張係数を有する素材からなり得る。
【0038】
1つの非制限的な実施形態において、前記素材は、シリコン、セラミック系物質、および/または金属系物質を含み、
【0039】
前記金属系物質は、SUS304、SUS420系列、インバー、コバール、ノビナイト、およびこれらの合金を含み、
【0040】
前記セラミック系物質は、低温同時焼成セラミック(LTCC)、アルミナ、およびムライトを含むことができる。
【0041】
1つの非限定的な実施形態において、
【0042】
前記基準プレートは、
【0043】
前記ガイドホールプレートの前記下部面に対面した状態で前記ガイドホールプレートが安着する安着部と、
【0044】
前記安着部の対向面である底面と、
【0045】
1つ以上の磁石を、磁力が基準プレートの安着部全部に均一に作用するように前記基準プレートの内部に形成されている磁石内蔵部と、
【0046】
前記磁石内蔵部に着脱可能に装着される磁石を含むことができる。
【0047】
1つの非制限的な実施形態において、前記基準プレートは、前記安着部から前記底面まで鉛直方向に連通している1つ以上の吸入口をさらに含むことができる。
【0048】
1つの非制限的な実施形態において、前記吸入口は、それぞれ、前記安着部に形成されたそれの開放された一側が、ガイドホールの第2開口部が存在しない前記ガイドホールプレートの下部面に位置し、開放された他側に空気を吸入してその内部に陰圧(negative pressure)を形成し、
【0049】
前記ガイドホールプレートは、前記吸入口に形成された陰圧によって前記安着部上に密着され得る。
【0050】
1つの非制限的な実施形態において、前記磁石は、前記ガイドホールプレートを鉛直方向に引っ張って前記安着部上に密着させ、
【0051】
前記ガイドホールプレートおよび基準プレートは、前記磁石の磁力によって互いに対して固定され得る。
【0052】
1つの非制限的な実施形態において、前記磁石は、400℃以上の温度でも磁力を維持し、常温で磁性によって前記ガイドホールに導入されるプローブを前記安着部まで移動させ、前記安着部に支持されたプローブの流動を防止することができる。
【0053】
1つの非制限的な実施形態において、前記磁石は、300℃以上の温度で磁力を喪失し、常温で磁性によって前記ガイドホールに導入されるプローブを前記安着部まで移動させ、前記安着部に支持されたプローブの流動を防止することができる。
【0054】
1つの非制限的な実施形態において、前記ガイドホールプレートおよび前記基準プレートを機械的に固定するクランプ部材をさらに含むことができる。
【0055】
本発明の他の実施形態において、本発明は、複数のプローブを所定の位置に形成されたガイドホールに内蔵して直立させ、前記ガイドホールからプローブがマイクロプローブヘッドに直立した状態でボンディング結合されるように前記プローブを整列する治具と、
【0056】
前記プローブが直立した状態で前記ガイドホールに挿入されるように側面方向に配列されて直立した1つ以上のプローブを収容し、前記ガイドホールに前記プローブを供給するプローブ保存部を含むプローブ整列システムを提供する。
【0057】
前記治具の構成および構造は、前述した実施形態のそれと同一であり得、非制限的には、前記治具は、プローブをそれぞれ収容する複数のガイドホールがウェハーまたは半導体チップのテスト座標に対応する位置において形成されており、前記ガイドホールの内面に沿ってプローブの導入と離脱を誘導し、前記ガイドホールに導入されたプローブがその位置において前記マイクロプローブヘッドに結合された後、前記ガイドホールに沿って離脱するように構成されたガイドホールプレートと、
【0058】
前記ガイドホールプレートがその上に着脱可能に結合され、前記ガイドホールを通じて導入されたプローブの先端がその上に安着されて、前記ガイドホールと共に前記プローブを直立した状態で支持する基準プレートを含むことができ、ここで、ガイドホールプレートおよび基準プレートの構成および構造は、前述した実施形態のそれとそれぞれ同一であり得る。
【0059】
1つの非制限的な実施形態において、前記プローブ保存部は、
【0060】
1つのプローブ、または2つ以上のプローブの側面が接しつつ一列に配列されたプローブ配列体を内部に収容するマガジン(magazine)と、
【0061】
プローブを前記マガジンに1つずつ連続的に供給するフィーディング部を含み、
【0062】
前記マガジンの一側において前記フィーディング部が連結されており、他側において最外郭に位置するプローブが、前記マガジンから離脱してガイドホールに挿入され得るように構成され、
【0063】
前記他側からプローブが離脱すると、前記フィーディング部から供給されるプローブを含むプローブ配列体が構成されて、プローブが前記他側に順次移動され得る。
【0064】
1つの非制限的な実施形態において、前記マガジンは、
【0065】
前記他側に位置する側板と、
【0066】
前記の一側に位置し、フィーディング部に連結される連結部と、前記側板と連結部の間から延長されており、その延長方向にプローブが安定的に移動するようにプローブを支持する1つ以上の支持体を含み、
【0067】
前記フィーディング部から供給されるプローブが、前記支持体に沿って一側から他側に移動することができる。
【0068】
1つの非制限的な実施形態において、
【0069】
前記他側からプローブが離脱すると、前記フィーディング部から供給されるプローブによってプローブが前記他側に順次移動し、ここで、最外郭に位置するプローブが前記側板の内面に接触して支持され、前記フィーディング部から供給されるプローブが前記一側から他側方向に移動し、加圧しつつプローブ配列体が前記一方向に一列配列されて直立した状態を維持することができる。
【0070】
1つの非制限的な実施形態において、前記連結部は、前記一側から他側方向に収縮する加圧手段を含み、
【0071】
前記フィーディング部から供給されるプローブが、前記加圧手段およびこれに隣接するプローブの間に供給され、前記他側からプローブが離脱すると、前記加圧手段がフィーディング部から供給されるプローブを前記一側から他側方向に加圧してプローブが前記他側に順次移動し、ここで、最外郭に位置するプローブが前記側板の内面に接触して支持され、前記加圧手段がプローブを一側から他側方向に加圧しつつプローブ配列体が前記一方向に一列配列されて直立した状態を維持することができる。
【0072】
前記加圧手段は、例えば、スクリュー部材またはスプリング部材であり得る。
【0073】
1つの非制限的な実施形態において、
【0074】
前記支持体は、
【0075】
前記プローブの第1側面に対面する1つ以上の第1支持体と、
【0076】
前記プローブの第2側面に対面する1つ以上の第2支持体を含み、
【0077】
前記プローブの基端には、第2側面方向に突出した支持段差が形成されており、前記支持段差が第2支持体の端部に掛り、
【0078】
前記第1支持体および第2支持体それぞれが前記側板と連結部の間から延長されており、前記側板と連結部にそれぞれ結合され得る。
【0079】
1つの非制限的な実施形態において、前記側板には、前記一側から他側方向に湾入されて側板の内面をなし、上端及び下端に開放された排出口を形成する第1湾入部が形成されており、
【0080】
前記第1湾入部に収容されたプローブは、外力によって前記第1湾入部に沿って下向または上向にスライディングされて、前記排出口の上端または下段に離脱するように構成され得る。
【0081】
1つの非制限的な実施形態において、前記側板は、前記第1湾入部と対向する外側面に前記第1湾入部に収容されたプローブを磁力で固定させる磁石が装着され得る。
【0082】
1つの非制限的な実施形態において、前記側板は、その外部から第1湾入部に収容されたプローブの基端または先端が外側に露出するように前記排出口と隣接する上端および/または前記排出口と隣接する下端が対向する端部方向に湾入された第2湾入部を含むことができる。
【0083】
1つの非制限的な実施形態において、前記フィーディング部は振動フィーダーであり得る。
【0084】
本発明のさらに他の実施形態において、本発明はプローブ整列装置を提供する。
【0085】
1つの非制限的な実施形態において、プローブ整列装置は、
【0086】
複数のビームが組み立てされた躯体であるメインフレームと、
【0087】
前記メインフレームに分離可能に装着される真空ポンプと、
【0088】
前記メインフレームに分離可能に装着される、長方形の上板と、
【0089】
前記メインフレームに分離可能に装着されるが、前記上板に対して垂直方向に延長された第1アーム(arm)および前記第1アームに対して垂直をなしつつ前記上板に対して平行に延長された第2アームを含むアーム部材と、
【0090】
前記メインフレームに設けられて、複数のプローブを所定の位置に形成されたガイドホールに内蔵して直立させ、前記ガイドホールからプローブがマイクロプローブヘッドに直立した状態でボンディング結合されるように前記プローブを整列する治具と、
【0091】
プローブが直立した状態で前記ガイドホールに挿入されるように一方向に一列配列されて直立した複数のプローブを収容し、プローブがガイドホールに供給されるように位置するプローブ保存部と、
【0092】
前記メインフレームの上板に装着されて、治具を左右、前後移動、および軸回転して任意のガイドホールにプローブ保存部から排出されるプローブの挿入位置に治具を整列させる第1ステージと、
【0093】
前記プローブ保存部に収容されたプローブの中、最外郭に配列されたプローブを前記ガイドホールに挿入させるプローブキャリアと、
【0094】
前記プローブキャリアが装着され、前記プローブキャリアを動かすアクチュエータと、
【0095】
前記アーム部材に装着された状態において、前記アクチュエータが装着され、前記アクチュエータを前後、左右、および上下に動かして前記アクチュエータに装着された前記プローブキャリアがプローブ保存部から排出されるプローブの挿入または抜取位置に移動させる第2ステージと、
【0096】
前記プローブ保存部を前記メインフレームまたは前記第2ステージに機械的に装着させる締結部と、
【0097】
前記プローブ保存部に収容されたプローブの中、最外郭に配列されたプローブと挿入するガイドホールを識別するビジョン部と、
【0098】
前記ビジョン部が識別する画像を示すモニタリング部と、
【0099】
前記治具、第1ステージ、第2ステージ、アクチュエータ、ビジョン部、モニタリング部、および/またはプローブ保存部の駆動および入力されたガイドホールの座標移動を制御するように、所定のプログラムが内在したコンピュータを含むコントロール部を含むことができる。
【0100】
1つの非制限的な形態において、前記締結部は、前記メインフレームに締結された状態において、前記プローブ保存部に結合されて前記プローブ保存部を前記メインフレームに固定させるものであり得る。これに連携した1つの非制限的な形態において、前記プローブ保存部に収容されたプローブは、中空型吸着器形態のプローブキャリアによってプローブ保存部のマガジンから離脱され得る。
【0101】
1つの非制限的な形態において、前記締結部は、前記第2ステージの一部に締結された状態において、前記プローブ保存部に結合されて前記プローブ保存部を前記第2ステージに固定させるものであり得る。これに連携した1つの非制限的な形態において、前記プローブ保存部に収容されたプローブは、ブレードまたは角型または棒型のピン形態のプローブキャリアによって、プローブ保存部のマガジンから離脱され得る。
【0102】
1つの非制限的な実施形態において、前記ビジョン部は、前記プローブ保存部に収容されたプローブの中、最外郭に配列されたプローブの先端および基端を識別し、プローブを挿入するガイドホールの座標を確認して算出された距離に関する情報を、所定のプログラムを内在したコンピュータを含むコントロール部に提供するように構成され、
【0103】
前記コントロール部は、前記ビジョン部から提供された情報を処理して、前記プローブキャリアがプローブの中、最外郭に配列されたプローブの位置に正確に位置するかを決定することができる。
【0104】
1つの非制限的な実施形態において、前記第2アームは、前記第1ステージの上部に位置し、
【0105】
前記第2ステージは、前記第2アームの端部に分離可能に装着され、前記第1ステージの上部において前記第1ステージと対面することができる。
【0106】
1つの非制限的な実施形態において、前記第2ステージは、
【0107】
高さのZ軸、横のX軸、および縦のY軸を有する立方体を基準に、
【0108】
Z軸に延長された2つ以上の第1ガイドレールが設置されており、前記アーム部材に分離可能に装着する第1プレートと、
【0109】
前記第1ガイドレールに相補的に係合されて、前記第1ガイドレールに沿ってZ軸方向にスライディングするように構成された垂直部、および前記垂直部の下端部から垂直をなしてY軸方向に延長されており、下端にX軸に延長された2つ以上の第2ガイドレールが設置されている水平部を含む第2プレートと、
【0110】
前記第2ガイドレールに相補的に係合されて、前記第2ガイドレールに沿ってX軸方向にスライディングするように構成されており、下段にY軸に延長された2つ以上の第3ガイドレールが設置されている第3プレートと、
【0111】
前記第3ガイドレールに相補的に係合されて、前記第3ガイドレールに沿ってY軸方向にスライディングするように構成されており、前面下端に前記アクチュエータが装着され、一側面に前記ビジョン部が装着され、他側面に、前記プローブ保存部が締結された状態の締結部が締結される締結具を有する第4プレートを含むことができる。
【0112】
1つの非制限的な実施形態において、前記ビジョン部は、X軸と対応する第4プレートの側面に装着され、前記X軸の方向に前記プローブ保存部に収容されたプローブの中、最外郭に配列されたプローブの先端および基端を識別し、プローブを挿入するガイドホールの座標を確認して算出された距離に関する情報を、所定のプログラムを内在したコンピュータを含むコントロール部に提供するように構成され、
【0113】
前記コントロール部は、前記ビジョン部によって、前記プローブキャリアがプローブの中、最外郭に配列されたプローブが挿入されるガイドホールの位置に正確に位置するかを決定することができる。
【0114】
1つの非制限的な実施形態において、前記アクチュエータは、回転軸およびカム(cam)を含むカム運動アクチュエータまたは上下に昇降運動することができる。
【0115】
1つの非制限的な実施形態において、前記プローブキャリアは、前記第2ステージおよび/またはアクチュエータの動きに対応して、プローブ保存部に収容された最外郭に配列されたプローブを下向に押し出して前記プローブ保存部から離脱させ、ガイドホールに挿入されるように誘導するブレードまたは角形または棒形のピンであり、
【0116】
前記プローブキャリアは、プローブの挿入後、鉛直上方に復元する復元力が入力された制御プログラムによって印加され得る。
【0117】
1つの非制限的な実施形態において、前記プローブキャリアは、プローブの基端側において面接触した状態で内部に陰圧を形成してプローブを固定した状態で、前記第2ステージおよび/またはアクチュエータの動きに対応して前記プローブ保存部から上向に離脱させる中空型吸入器であり得る。
【0118】
1つの非制限的な実施形態において、前記基端に接触する吸入器の端部は、前記基端の表面に接触する第1端部および前記第1端部の境界と垂直をなして下向に延長されており、前記基端の表面と隣接する側面に接触する第2端部を含み、
【0119】
前記第1端部が前記基端の表面を吸着し、前記第2端部が前記基端の表面と隣接する側面を吸着するように構成され得る。
【0120】
1つの非制限的な実施形態において、前記第1ステージは、
【0121】
地面に対して平行であり、横のX軸および縦のY軸を有する平面を基準に、
【0122】
治具が装着され、治具をθ方向に回転させるθ軸駆動部と、前記θ軸駆動部が装着され、前記θ軸駆動部をX軸に沿って移動させるX軸駆動部、および前記θ軸駆動部をY軸に移動させるY軸駆動部を含むことができる。
【0123】
1つの非制限的な実施形態において、前記プローブキャリアは、状況に応じてブレード、ピン、および中空型吸着器の中1つのみを使用する選択的構成であり得る。
【0124】
1つの非制限的な実施形態において、前記プローブ整列装置のすべての駆動は、ビジョン部によって識別および認識され、前記コントロール部が前記ビジョン部による識別および認識を所定の情報とテスト座標、挿入順序などを含むプログラムとその制御論理によって、プローブを治具のガイドホールに挿入することを順次進められるように制御することができる。
【0125】
本発明は、また、前記プローブ整列システムまたは前記プローブ整列装置を用いてプローブカードを製造する方法を提供する。
【0126】
前記方法は、
【0127】
プローブを製作する段階と、
【0128】
ガイドホールプレートと基準プレートを準備結合させる段階と、
【0129】
プローブを挿入する複数のガイドホール座標と挿入順序を入力する段階と、
【0130】
所定のテスト座標を有するウェハーまたは半導体チップのテスト回路に接触するための複数のプローブを、前記テスト座標に対応する位置に形成された複数のガイドホールにそれぞれ挿入する段階と、
【0131】
前記テスト座標に対応する位置において、前記ウェハーまたは半導体チップを検査するための複数の回路が形成されているマイクロプローブヘッドを準備する段階と、
【0132】
前記マイクロプローブヘッドの回路それぞれに導電性ペースト接着剤を加える段階と、
【0133】
前記テスト座標に対応して挿入されているプローブの基端および前記テスト座標に対応して形成された前記マイクロプローブヘッドの回路が、互いに対面するようにマイクロプローブヘッドを前記ガイドホールプレートに整列する段階と、
【0134】
前記プローブの基端と前記マイクロプローブヘッドの回路が接触するようにマイクロプローブヘッドをガイドホールプレートの上端面に対面および接触させて、複数のプローブがマイクロプローブヘッドの回路上に直立で接着するように操作する段階と、
【0135】
接着された前記回路とプローブに対してリフロー工程を遂行して、前記回路およびプローブをボンディング結合させる段階と、
【0136】
プローブがボンディングされているマイクロプローブヘッドから、磁石、基準プレート、およびガイドホールプレートを順次分離させる段階と、
【0137】
マイクロプローブヘッドをメインプリント回路基板と結合させるが、マイクロプローブヘッドとメインプリント回路基板が電装部品とインターポーザによって電気的に相互接続する段階と、
【0138】
テストするウェハーまたは半導体チップとプローブカードの特性に対応する複数の電装部品およびプローブステーションを連結する複数のコネクタを付着し、変形防止機構物装置を締結する段階を含むことができる。
【0139】
本発明は、また、プローブカードを製造する方法によって製造された垂直型メムス(MEMS)プローブカードを提供する。
【発明の効果】
【0140】
本発明に係る治具は、テスト座標の配列と同一の配列を有する複数のガイドホールを含むガイドホールプレートおよびガイドホールプレートとプローブが安着され得る基準プレートを含む。
【0141】
このような治具を用いると、プローブカードの組立前段階において、ガイドホールに導入された複数のプローブが、従来の整列形態よりも格段に改善されたテスト座標と同一の配列で整列され得、その後、プローブが整列された状態でMPHに同時に装着され得るので、プローブカードの工程効率と寿命を大きく改善することができる。
【0142】
また、本発明に係る治具は、その構造に基づいて複数のプローブの先端が同一線上にあるように整列可能であるので、平坦度を改善することができる。
【0143】
本発明に係るプローブ整列システムおよび装置は、それを構成するプローブ保存部の構造に基づいて複数のプローブをガイドホール内に迅速に挿入することができる。これによって、本発明のプローブ整列システムおよび装置は、プローブカードの製造効率と品質および寿命を大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0144】
【
図1】本発明の1つの実施形態に係るプローブカード製造用治具であるガイドホールプレートと基準プレートの分解模式図である。
【
図2】
図1に図示された治具の垂直断面模式図である。
【
図3】
図1に図示されたガイドホールプレートの拡大模式図である。
【
図4】
図1に図示されたガイドホールにプローブが挿入された形態の模式図である。
【
図6】本発明の他の例示的なプローブがガイドホールに挿入された形態を示した模式図である。
【
図7】本発明のさらに他の例示的なプローブがガイドホールに挿入された形態を示した模式図である。
【
図8】本発明のさらに他の実施形態に係るプローブカード製造用治具の垂直断面模式図である。
【
図9】本発明の1つの実施形態に係るプローブ整列システムの模式図である。
【
図11】本発明のマガジンの垂直断面に関する模式図である。
【
図12】本発明のマガジンの一部分を拡大した模式図である。
【
図13】本発明のマガジンを構成する側板の中、第1湾入部の模式図である。
【
図14】本発明のマガジンの一部分を拡大した模式図である。
【
図15】本発明の1つの実施形態に係るプローブ整列装置の模式図である。
【
図16】本発明のアーム部材および第2ステーションの模式図である。
【
図18】本発明の1つの実施形態に係るアクチュエータ、プローブキャリア、およびプローブ保存部が作動することを示した模式図である。
【
図19】本発明の1つの実施形態に係る第2ステージ、アクチュエータ、プローブキャリア、およびプローブ保存部が作動することを示した模式図である。
【
図20】
図19に図示されたプローブキャリアの垂直断面模式図である。
【
図21】本発明のさらに他の実施形態に係るプローブ整列装置の中一部の模式図である。
【
図22】
図21に図示されたプローブ整列装置の中一部のさらに他の模式図である。
【
図23】本発明の1つの実施形態に係るプローブカードの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0145】
以下においては、本発明に係る「プローブカード製造用治具」、「プローブ整列システム」、および「プローブ整列装置」の順序で発明の実施形態をより詳細に説明する。
【0146】
本発明を具体的に説明する前に、本明細書および請求範囲に使用された用語や単語は、通常的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は、自身の発明を最善の方法で説明するために、用語の概念を適切に定義できるという原則に基づいて、本発明の技術的思想に合致する意味と概念によって解釈されなければならない。
【0147】
従って、本明細書に記載された実施形態の構成は、本発明の最も好ましい1つの実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないため、本出願時点において、これらに代えられる多様な均等物と変形形態が存在し得ることを理解しなければならない。
【0148】
本明細書において、単数の表現は、文脈上明らかに異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」、「設ける」、または「有する」などの用語は、実施された特徴、数字、段階、構成要素、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の異なる特徴や数字、段階、構成要素、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を、予め排除しないものとして理解しなければならない。
【0149】
本明細書において使用された用語「鉛直方向」は、広くは重力が作用する方向を意味し、より詳しくは、所定の面積を有する地面の上に任意の物体を糸に吊るしたときに糸が向かう方向を意味し、簡略には地面に対して垂直な方向を意味する。
【0150】
本明細書において使用された用語「折曲」は、任意の物体が曲面を有するように所定の方向に曲がった状態や曲がることを意味し、代案的には「湾曲」としても使用され得る。
【0151】
本明細書において使用された用語「プローブ」は、電気電子回路基板または部品に連結して、前記基板や部品を他の外部デバイスに電気的に接続させるために所定の長さに延長した形態のピン(pin)、導線、バー(bar)形状の端子やコネクタなどを意味する。より詳しくは、プローブは、半導体またはウェハーのチップパッドの特性を検査する装置、例えば、プローブカードを構成する回路基板に物理的に結合して電気的に連結し、この状態において、半導体またはウェハーのチップパッドに物理的に接触し、電気的に接続して前記回路基板とチップパッド間の通電と通信が可能にする部材であり得る。
【0152】
本明細書において使用されたような「ウェハーの表面」または「チップパッドの表面」は、ウェハーまたはチップパッド上に形成された、相対的に通電が容易ではない酸化膜を除き、この酸化膜と接しつつその下にあるウェハー本体またはチップパッドの外面をなす伝導層を意味し、本発明のプローブが前記「ウェハーの表面」または「チップパッドの表面」に接触するということは、プローブの先端が酸化膜の少なくとも一部を除去してその酸化膜の下にあるウェハー本体の外面に当接するものとして理解され得、その当接する位置は、ウェハーに含まれた複数のチップの中から、そのプローブが当接してチップと電気的に相互作用可能なチップに相応する位置として理解され得る。
【0153】
本明細書において、「基端」は、任意の基準方向に対して、物体または対象体の片端またはその端に向かう方向を意味し得、「先端」は、前記任意の基準方向に対して片端またはその端に向かう方向を意味し得る。このとき、「基端」は、物体または対象体をなすいずれかの端部、末端、および/または端部面と非常に隣接した部位を含むことができ、「先端」は、前記基端と対向する位置にある端部、末端、および/または端部ないし末端と非常に隣接した部位を含むことができる。これらの基端と先端は、互いに一対の概念として認識してもよく、これらを除いた他の端部、末端、および/または端部ないし末端と非常に隣接した部分と区別され得る。
【0154】
プローブカード製造用治具
【0155】
図1ないし
図7には、本発明の1つの実施形態に係るプローブカード製造用治具の構造を具体的に説明するための模式図が図示されている。参考として、本発明の治具の構造および機能をさらに詳細にするために、
図5に図示された例示的なプローブ10を参照して詳述する。但し、
図5のプローブ10は、本発明に係る治具の活用と応用に適用可能な1つの例示に過ぎず、本発明の治具が図示された形態のプローブ10にのみ適用可能であり、これに最適化されたものではない。
【0156】
プローブ10は、マイクロプローブヘッド(Micro Probe Head;MPH、20)と結合してプローブカードを構成する。マイクロプローブヘッド20は、一面においてメインプリント回路基板と接続され、他面において複数のプローブが高熱で一括ボンディング結合されるようにセラミック系列で構成された基板である。ウェハーまたは半導体チップを検査するための回路が、半導体特性に合わせて形成される。マイクロプローブヘッド20の回路および回路に連結されたプローブ10によってプローブカードの電気的経路が形成される。
【0157】
例示的なプローブ10は、直立接続部11、弾性部12、およびチップ(tip)部13を含む。直立連結部11は、マイクロプローブヘッド20に鉛直方向に装着されるように前記マイクロプローブヘッド20に対して鉛直下向に延長されており、マイクロプローブヘッド20に対して水平をなすように突出した構造の支持段差18がその最上端に形成されている。弾性部12は、直立連結部11と一体をなして下向に延長されており、2回折曲して鉛直方向への外力に対して弾力的に変形が可能であり、チップ部に印加される圧力を分散および吸収するように構成されている。チップ部13は、弾性部12と一体をなして下向延長されており、ウェハーまたは半導体チップのパッドの中央部に接触するように構成されている。
【0158】
治具100は、プローブカードを製造、特に、プローブ10をマイクロプローブヘッド20に結合が容易なように整列する役割を遂行する。治具100は、ガイドホールプレート110および基準プレート120を含む。
【0159】
通常、ウェハーまたは半導体チップにおいて、その特性が検査されなければならない複数のパッドは、回路構成によって異なり、複雑かつ微細な間隔で配列されている。
【0160】
本発明は、前記パッドが配列された位置をテスト座標と指称する。従来は、このようなテスト座標に対応するようにそれぞれのプローブ10をプローブカードの回路基板またはマイクロプローブヘッド20に1つずつ装着したが、これに要する時間が相当であり、完成したプローブカードにおいては、プローブ10の先端16を基準とする平坦度(planarity)と位置精密度(alignment)が相対的に均一でない問題がある。このように不均一な平坦度は、プローブカードを用いる検査において過度のオーバードライブを招く主な原因であるため、これを改善する必要がある。
【0161】
ガイドホールプレート110は、プローブ10をそれぞれ収容する複数のガイドホール130を含む。ガイドホール130は、ウェハーまたは半導体チップのテスト座標に対応する位置において形成されている。このようなガイドホールプレート110は、それに形成されたガイドホール130の内面に沿ってプローブ10の導入と離脱を誘導し、前記ガイドホール130に挿入されたプローブ10がその位置においてマイクロプローブヘッド20に結合した後、前記ガイドホール130に沿って離脱するように構成される。
【0162】
ガイドホールプレート110および基準プレート120は、ウェハーまたは半導体チップを検査するための回路が形成されたマイクロプローブヘッド20と近接した熱膨張係数を有する素材や同一の素材からなり得る。これは、マイクロプローブヘッド20を治具100に装着されたプローブ10と結合させるときに熱変形に備えるためのものであって、熱膨張係数が大きく相違すれば、マイクロプローブヘッド20および半導体チップパッドの所望の位置にプローブ10が装着および/または接触しないことがあるためである。
【0163】
ガイドホールプレート110を構成する素材は、非制限的には、シリコン、セラミック系物質、および/または金属系物質を含み、前記金属系物質は、SUS304、SUS420系列、インバー、コバール、ノビナイト、およびこれらの合金を含み、前記セラミック系物質は、シリコン、低温同時焼成セラミック(LTCC)、アルミナ、およびムライトを含むことができる。
【0164】
基準プレート120素材は、鉄またはステンレススチールであり得る。
【0165】
ガイドホールプレート110は、地面に対して平行に位置した状態を基準に地面に最隣接する下部面114、前記下部面114の対向面である上部面116、前記上部面116と下部面114の外周に沿って延長されて、前記上部面116と下部面114を連結する側面を含む。下部面114には、磁力に導かれる金属素材でメッキされ得る。
【0166】
基準プレート120は、ガイドホールプレート110が安着する平坦なプレートである。基準プレート120は、また、ガイドホールプレート110のガイドホール130を通じて導入されたプローブ10の先端16がその上に安着して、前記ガイドホール130と共に前記プローブ10を直立した状態で支持することができる。
【0167】
基準プレート120は、ガイドホールプレート110の下部面114に対面した状態でガイドホールプレート110が安着する安着部122、安着部122の対向面である底面124、1つ以上の磁石128を内部に収容するように構成された磁石内蔵部126、および磁石内蔵部126に装着される磁石128を含む。
【0168】
前述したように、本発明に係る治具100のガイドホールプレート110は、テスト座標の配列と同一の配列を有する複数のガイドホール130を含む。従って、本発明に係る治具100を用いると、プローブカードの組立前段階において、ガイドホール130に導入された複数のプローブ10が半導体チップのテスト座標と同一の配列で整列され得、その後、プローブ10が整列された状態でマイクロプローブヘッド20に同時に装着され得るので、プローブカードの製造工程効率を大きく改善することができる。
【0169】
また、本発明に係る治具100は、その構造に基づいて複数のプローブ10の先端16が同一線上にあるように整列可能であるため、平坦度を改善することができる。
【0170】
具体的には、基準プレート120の安着部122にはガイドホールプレート110だけでなく、プローブ10の先端16が安着され得る。さらに、複数のプローブ10は、互いに異なるガイドホール130に挿入されて、安着部122によって直立され得る。このとき、ガイドホール130に内蔵されたすべてのプローブ10が、直立したときの高さが実質的に同一であれば、プローブカードを具現したときにプローブ10の先端16を基準とする平坦度が相当均一であり得る。これは、プローブカードを使用することにおいて、従来の垂直型プローブカードにおいて適用されていたオーバードライブ量、例えば、80μmないし120μmよりも著しく小さい40μmないし60μm水準のオーバードライブ量として、すべてのプローブ10がウェハーのチップパッドに効果的に接触するようにすることができることを意味する。このような小さなオーバードライブ量は、チップとパッドの損傷を減らし、プローブカードの寿命を長く延長させる。
【0171】
従って、プローブカードの平坦度改善のためには、安着部122の平坦度も良好なものを必要とする。例えば、12インチの直径の安着部122の場合、平坦度は2μmないし3μmであり得、より好ましくは1μmないし2μmが適切である。
【0172】
以下においては、治具100の各構成とプローブ10を整列する形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0173】
ガイドホール130は、前記上部面116から下部面114まで垂直に連通され、前記上部面116に形成された第1開口部132、前記下部面114に形成された第2開口部134、および前記第1開口部132と第2開口部134の外周辺の間から延長された内側面118を含む中空である。1つのガイドホールプレート110に形成されたすべてのガイドホール130は、円形、三角形、長方形、正方形の中1つの横断面を有し得、横断面は、ガイドホール130の長手方向に沿って同一の形状および大きさを有し得る。
【0174】
ガイドホール130の横断面形状は、特別に限定されておらず、挿入されるプローブ10の形状によって適切に設計され得る。
【0175】
プローブ10は、第1開口部132を通じてガイドホール130に導入され得る。但し、導入過程において、プローブ10の損傷を防止し、傾斜に沿ってしなやかにプローブ10が第1開口部132を通過してガイドホール130に導入され得るように、第1開口部132の外周辺は面取り処理されてテーパードされた傾斜構造を有し得る。傾斜構造をなす面は、平坦面または曲面であり得る。
【0176】
このような導入構造の具現のために、ガイドホール130の横断面形状は、例えば、多角形、非定型の多角形、円形、楕円形、およびこれらが組み合わされた非定型の形態であり得る。さらに具体的には、ガイドホール130は、プローブ10が垂直に導入可能な最小空間のみを形成する。即ち、ガイドホール130の横断面は、支持段差18を除くプローブ10の長手方向による複数の横断面を累積させたものと実質的に同一の形状を有し得る。例えば、
図4のプローブ10の長手方向に係る横断面は長方形に該当し、この場合、ガイドホール130も実質的に同一の長方形の横断面を有することになり、全体的には直方体形状を有することになる。
【0177】
このように、第1開口部132を通じて導入されるプローブ10は、ガイドホール130の内側面118の少なくとも一部に接触した状態で第2開口部134に向かって下降され得る。即ち、プローブ10は、ガイドホール130の内側面118に沿って下に移動するように誘導される。但し、プローブ10がガイドホール130を設定する内側面118に完全にかみ合うことは、挿入過程においてプローブ10の損傷を誘発し得るので、各内側面118は、対面するプローブ10の表面に対して所定の距離に離隔することが好ましい場合もある。前記離隔距離Aは1μmないし3μmであり得、詳しくは1μmないし2μmであり得る。
【0178】
ガイドホール130に挿入された前記プローブ10は、その先端16が前記第2開口部134を通じて前記基準プレート120の安着部122を接触、および安着部122に支持することによって、内部空間において直立した状態を維持することができる。
【0179】
また、本発明のプローブ10は、その基端17に外向に突出した支持段差18が形成されており、第1開口部132の外周の一領域は、それに対応する支持領域133を形成する。支持領域133は、支持段差18の形状に対応する形状を有することによって、支持段差18がプローブ10の荷重によって下方に垂れるか、側方に離脱してプローブ10が第1開口部132内に引き込まれないように固定させる。従って、第1開口部132がプローブ10の柔軟な挿入のための面取りを有する場合でも、面取りはこの支持領域133を回避して設けられることが好ましい。
【0180】
支持領域133と支持段差18の形状が対応するという意味は、支持段差18の下面と支持領域133が当接することを意味し得る。例えば、支持段差18が基端17から水平方向に突出して支持段差18の下面が地面に水平に形成される場合、支持領域133も地面に水平に形成され得る。
【0181】
図6および
図7は、第1開口部132の支持領域133に関するさらに他の実施形態をそれぞれ図示したものである。
【0182】
または支持段差18の下面が地面に向かう傾斜面、または折曲面を形成する場合、支持領域133もその形状に対応する傾斜面、または折曲面を形成することが好ましい。支持段差18が傾斜面、または折曲面の下面を形成する場合、プローブ10が安着部122から外れ、第1開口部132内に引き込まれる危険を根本的に防止することができる。
【0183】
前述のように、支持段差18が支持領域133に掛ると、その状態においては、それ以上下向に力が印加され得ない。即ち、プローブ10は、先端16が基準プレート120の安着部122によって支持され、最上端は、支持段差18が支持領域133に掛りつつ直立した高さが維持される。これは、すべてのプローブ10に同一に適用され得る。プローブ10は、弾力的に変形可能な構造であり、微細であっても下方に印加される力によって前記直立した高さが変動され得る。しかし、すべてのプローブ10が同一の直立の高さに配列されなければ、その先端16を基準とする平坦度が均一になり得ないので、前述したように、プローブ10の直立の高さが一定に維持され得るという点は、本発明に係る治具100の主要な利点であり、プローブの製造工程にMEMS技術を適用する場合、プローブの規格はほぼ完璧に均一になり得る。
【0184】
また、支持段差18が第1開口部132の境界に掛りつつ、この支持段差18は第1開口部132の外側に突出され得る。このように、突出した支持段差18は、プローブ10がプローブカードの回路基板に接合される工程を遂行するときに回路基板の回路に容易に接触することができ、その状態で直接接合され得る。
【0185】
これに関する1つの形態において、プローブ10が直立した状態で維持されるときにプローブ10の基端17側の一部が第1開口部132を通じて突出するように直立した前記プローブ10の高さに対して前記ガイドホール130の深さは、85%ないし99.9%、詳しくは90%ないし95%、さらに詳しくは92%ないし93%であり得、一定の高さが構成されれば、安定的なボンディング結合をなし得る。
【0186】
再び、
図1ないし
図5を参照すると、基準プレート120およびガイドホールプレート110は、互いに対して着脱可能に結合され得る。ここで、これらの結合は、当業界においてよく知られた機械的締結方式、例えば、クランプ部材を用いた締結や相補的に係合可能なフックおよびグルーブが締結される方式が考慮され得るが、これらに限定されるものではない。
【0187】
但し、このような方式のほかにも、本発明に係る治具100は、ガイドホールプレート110と基準プレート120が強固に締結され得る構造および構成を含む。
【0188】
これに関する1つの形態として、ガイドホールプレート110と基準プレート120は、磁性によって発生する引力で締結され得る。一例として、基準プレート120は、その中に磁石128を含むことができ、ガイドホールプレート110は、磁石128と相互引力を発生させる部材または物質、例えば、金属物質を含むことができる。より具体的な形態として、ガイドホールプレート110の下部面114には、磁石128に導かれ得る金属被覆層が形成され得る。一方、金属被覆層が形成される下部面114は、金属被覆層の形成以前に平坦化工程によって仕上げ処理されたものであり得、この状態において金属被覆層がメッキ形成され得る。
【0189】
場合によっては、ガイドホールプレート110は、それ自体が磁石に導かれ得る磁性体からなり得、このときは、前記金属被覆層が省略されてもよい。
【0190】
これによって、基準プレート120の磁石128がガイドホールプレート110の金属被覆層を鉛直方向に引き寄せ、ガイドホールプレート110を基準プレート120上に密着させる。即ち、前記ガイドホールプレート110および基準プレート120は、前記磁石128の磁力によって互いに対して固定され得る。
【0191】
但し、金属被覆層は、ガイドホール130の内側面118には存在しないことがある。これは、金属被覆層の被覆工程の容易性だけでなく、プローブ10のガイドホール130の引き込み時に内側面118のメッキによる引き込み妨害の発生可能性を防止するためである。従って、金属被覆層の形成後にガイドホール130を形成することが好ましい。
【0192】
金属被覆層は、ニッケル、鉄、コバルト、タングステン、およびステンレススチールからなる群から選択される1つ以上を含むか、または前記群から選択される2つ以上が合金されたものであり得る。
【0193】
磁石128は、ボンディング結合のために適用される高温のチャンバーにおいて安定的に保磁力を発現できるものであれば特に限定されないが、詳しくは、450℃以上の温度でも保磁力を発現できるアルニコ磁石、フェライト磁石、またはサマリウムコバルトであり得、これらが混合して使用されてもよい。
【0194】
磁石128は、また、それの磁性でガイドホール130に導入されるプローブ10を安着部122まで移動させ、安着部122に支持されたプローブ10の流動を防ぐことができる。このような磁石128の作用によって、プローブ10はガイドホール130から安定的に下降し、固定される。
【0195】
さらに他の形態として、
図8には、本発明のさらに他の実施形態に係る治具200の垂直断面図が図示されている。
【0196】
図8に図示された治具200は、前述のような治具100と実質的に同一の構成および機能を共有するが、基準プレート220が安着部222から底面224まで鉛直方向に連通している複数の吸入口221を含むことに差がある。
【0197】
このような吸入口221は、それぞれ、安着部222に形成された、それの開放した一側がガイドホール230の第2開口部234が存在しないガイドホールプレート210の下部面214に位置することになる。このように、吸入口221が位置すると、開放された他側からエアドレイン装置などを用いて空気を吸入することができる。このとき、吸入口221には陰圧(negative pressure)が形成され、ガイドホールプレート210は、前記吸入口221に形成された陰圧によって前記安着部222上にさらに密着しつつ固定され得る。
【0198】
ガイドホールプレート210と基準プレート220の着脱が可能に結合されるモデルが、前述の磁石228および吸入口221の中1つのみを選択的に用いられてもよいが、これらが組み合わされて2つとも使用され得るのは当然である。
【0199】
プローブ整列システム
【0200】
図9には、本発明の1つの実施形態に係るプローブ整列システム300が模式的に図示されている。また、
図10ないし
図13には、プローブ保存部320のマガジン330が模式的に図示されている。
【0201】
これらの図面を共に参照すると、プローブ整列システム300は、治具310およびプローブ保存部320を含む。
【0202】
治具310は、複数のプローブ10を所定の位置に形成されたガイドホール312に内蔵して直立させ、ガイドホール312からプローブ10がマイクロプローブヘッド(図示せず)に直立された状態で結合するように構成される。
【0203】
治具310に関する特徴は、
図1ないし
図8において説明した治具100の構造、構成、およびそれに係る構造的利点と少なくとも一部が同一であり得る。従って、本実施形態の説明において、これに関する詳細な説明は省略する。
【0204】
プローブ保存部320は、治具310のガイドホール312にプローブ10を1つずつ供給するようにプローブ10を所定の配列に保存する部材であって、マガジン330およびフィーディング部340を含む。
【0205】
プローブ保存部320は、複数のプローブ10を収容することができ、収容された複数のプローブ10は、同一の一方向に向かって直立した状態に一列配置され得る。配列された複数のプローブ10は、順次に各ガイドホール312に供給され得る構造からなっている。プローブ保存部320は、複数のプローブ10が直立した状態で収容するため、そのような直立した状態によってプローブ10をガイドホール312に挿入させることができ、これは、プローブ10をガイドホール312に挿入させる動作を反復的に遂行することに最適な状態を提供する。特に、物理的、光学、電子的装置を通じてプローブ10をガイドホール312に挿入させ得る余地を提供するという相乗効果がある。
【0206】
以下においては、理解を助けるために、マガジン330を直線と仮定するときに、フィーディング部340が位置する側のマガジン330の端部を一側331と指称し、一側331の反対側の端部を他側332と指称する。
【0207】
マガジン330は、複数のプローブ10が同一の一方向に向かって直立した状態に一列に配置されたプローブ配列体10aを内部に収容するように構成されている。図面におけるように、マガジン330は、一側331においてフィーディング部340と連結されており、前記一側331から他側332方向に長く延長した構造からなっているため、長手方向に複数のプローブ10を一列に収容することができる。
【0208】
特に、プローブ10は、隣接したプローブ10と側面が向かい合うように一方向に配置および配列され得る。ここで、側面とは、プローブ10がマイクロプローブヘッド20に結合した直立状態を基準とした側面を意味し、特に、プローブ10の相互平行な2面を意味し得る。
【0209】
フィーディング部340は、複数のプローブ10がマガジン330内に前記配列で位置できるように前記配向状態を予備的に作られる。フィーディング部340は、プローブ10をマガジン330に1つずつ連続的に供給するように構成されている。フィーディング部340は、図面に別途で図示しなかったが、複数のプローブ10を振動によって整列させつつ供給する振動フィーダー(vibration feeder)であり得る。振動フィーダーのようなフィーディング部340は、複数のプローブ10を意図した特定方向に配置させ、配置方向を維持したままマガジン330に1つずつ供給することができる。
【0210】
より具体的には、本発明において真空フィーダーは、螺旋形の真空フィーダーであり得る(
図18の340参照)。
【0211】
マガジン330は、一側331においてフィーディング部340と連結されてプローブ10が供給され、他側332においては、最外郭に位置するプローブ10の1つが外部に離脱してガイドホール312に挿入され得る形態を有する。マガジン330の他側332からプローブ10が離脱すると、フィーディング部340は、マガジン330にプローブ10を供給する。
【0212】
プローブ10は、マガジン330の他側332から機構物によって下方に引き出されてガイドホール312に直接挿入されるか、上方に引き出されてガイドホール312に移動して挿入され得る。より具体的なメカニズムに関しては、後述する。
【0213】
離脱するプローブ10に代わって、フィーディング部340から供給される新たなプローブ10がプローブ配列体10aを構成しつつ配列体のプローブ10が一側331から他側332方向に移動することになり、離脱したプローブ10の側面に位置した隣接のプローブ10が離脱したプローブ10の位置に移動する。前述した状態は反復的に遂行され得る。
【0214】
前述した一連の過程の中、第1湾入部350に存在することになるプローブ10がフィーディング部340の振動の影響によって、後述するビジョン部490に認識誤謬が発生することもあり、プローブキャリア(
図18の600参照)の駆動が不適切なこともある。従って、本段階においては、運営ソフトウェアなどによってフィーディング部340の駆動を停止させることができる。
【0215】
マガジン330は、他側332に位置する側板334、一側331に位置してフィーディング部340に連結する連結部336、側板334と連結部336の間から延長されている1つ以上の支持体338を含む。
【0216】
1つの形態において、マガジン330の他側332からプローブ10が離脱すると、前記フィーディング部340から供給されるプローブ10によってプローブ10が他側332に順次移動され得る。このとき、他側の端部に位置するプローブ10は、側板334の内面352に接触して支持され、フィーディング部340から供給されるプローブ10は、一側331から他側332方向に移動することによって、プローブ配列体10aを加圧することができる。従って、プローブ配列体10aは、側板334の内面352と新たに供給されるプローブ10の間において側面が密着するように加圧されて、側面方向に一列配列されて直立した状態を維持することができる。
【0217】
他の形態において、連結部336は、一側331から他側332方向に加圧する加圧手段(図示せず)を含むことができる。
【0218】
このような構造は、フィーディング部340から供給されるプローブ10が加圧手段およびこれに隣接するプローブ10の間に供給されて、マガジン330の他側332からプローブ10が離脱すると、加圧手段がフィーディング部340から供給されるプローブ10を一側331から他側332方向に加圧する力を助けることができる。
【0219】
従って、加圧手段によってプローブ10は、他側332に順次移動し、最外郭に位置するプローブ10は、側板334の内面352に接触して支持され、加圧手段はプローブ10を側面で加圧する。その結果、マガジン330は、プローブ配列体10aのプローブ10が側面を互いに接しつつ一列に配列されて直立した状態で収容することができる。
【0220】
加圧手段は、振動フィーダー、スプリング、スクリュー、ギア、およびベルトの中、少なくとも1つを含むことができる。
【0221】
支持体338は、側板334と連結部336を機械的に固定すると同時に、プローブ10が一側331から他側332に移動するときにプローブ10の前面と背面を支持して、既に収容されているプローブ10に対して側面方向に一列をなしつつ移動するようにガイドする。
【0222】
支持体338は、プローブ10の前面に対面する1つ以上の前面支持体338aおよびプローブ10の背面に対面する1つ以上の背面支持体338bを含む。
【0223】
特に、支持体338がプローブ10形状に対応するように設けられ、フィーディング部340が誤った方向に配置させたプローブ10が、マガジン330に移動できないようにする役割も遂行することができる。即ち、マガジン330が形成する通路の中、プローブ10が配列されることを所望する領域を除いた領域の中、少なくとも一領域に支持体338が配置されると、意図しない方向に配向されたプローブ10が支持体338に引っ掛かりマガジン330の通路に流入できないため、このような意図しない方向に配向されたプローブ10を抜かす役割をし得る。
【0224】
支持体338は、マガジン330の通路長手方向に沿って設けられた複数のビーム(beam)形態で具現され得る。特に、プローブ10が、側面が互いに向かい合う一方向に配列された場合、支持体338は、プローブ10の前面を支持する前面支持体338aおよびプローブ10の背面を支持する背面支持体338bとして設けられ、前面および背面の両側から支持することができる。前面支持体338aおよび背面支持体338bが支持するプローブ10の面が、必ずしも前面および背面でなければならないものではないので、前面支持体338aは第1支持体に、背面支持体338bは第2支持体に代替され得る。但し、説明の便宜のために、前面支持体338aおよび背面支持体338bの場合に基づいて説明する。
【0225】
例えば、前面支持体338aは、横断面の形状が実質的に円形である円筒形ビームであり、詳しくは一対からなり得る。前面支持体338aの中1つは、プローブ10前面においても基端に隣接する上部側からガイドするようにマガジン330の上側において側板334と連結部336を連結し、残りの1つは、プローブ10の前面においても先端に隣接する下部側からガイドするようにマガジン330の下側において側板334と連結部336を連結する。
【0226】
前面支持体338aは、円筒形の構造に基づいてプローブ10の前面に接触する面積が相対的に広くないため、接触によるプローブ10の接触抵抗と損傷を最小化することができる。また、前面支持体338aの中マガジン330の下側に位置する1つは、プローブ10の折曲部に位置し得、このときに、前面支持体338aが曲面を有するので、折曲部に対応して折曲部を安定的に支持することができる。
【0227】
背面支持体338bは、横断面の形状が実質的に四角形である直方体ビーム338b’および円筒形ビーム338b”を含むことができる。
【0228】
背面支持体338bの中、直方体ビーム338b’は、プローブ10背面においても基端に隣接する上部側からガイドするようにマガジン330の上側において側板334と連結部336を連結する。
【0229】
支持体338は、機械的加工またはMEMS工程によって形成され得る。
【0230】
本発明のプローブ10は、基端に背面方向に突出した支持段差18が形成されており、このような支持段差18が直方体ビーム338b’の端部に掛り得る。これによって、プローブ10は、支持段差18が直方体ビーム338b’に掛った状態においては下方に移動せず、直立した状態を維持することができる。
【0231】
背面支持体338bの中、円筒形ビーム338b”は、プローブ10の背面においても先端に隣接する下部側からガイドするようにマガジン330の下側において側板334と連結部336を連結する。このようなマガジン330の下側に位置する1つは、プローブ10の折曲部に位置し得、このときに、背面支持体338bが曲面を有するので、折曲部に対応して折曲部を安定的に支持することができる。
【0232】
マガジン330の側板334は、一側331から他側332方向に湾入されて、側板334の内面352をなし、その上端および下端に開放された排出口335を形成する第1湾入部350を含む。
【0233】
第1湾入部350は、内面352と共に、内面352の両端部からそれぞれ延長した第1側面354および第2側面356を含み、内面352には最外郭に位置するプローブ10の側面が接し、第1側面354にはプローブ10の背面が対面し、第2側面356にはプローブ10の前面が対面する。
【0234】
従って、第1側面354と第2側面356の幅程度の湾入深さを有する第1湾入部350は、最外郭に位置するプローブ10を収容し、収容された空間においては支持体338が位置しないため、プローブ10の上向または下向の動きが制限されず、第1湾入部350の内面352に接して加圧される力または後述するスリップ防止部339による引力によって、プローブ10が支持されて固定され得る。
【0235】
第1湾入部350に収容されたプローブ10は、外力によって上向または下向にスライディングしつつ上端排出口3351または下端排出口3352に離脱され得る。
【0236】
スリップ防止部339は、湾入部350から意図されていないプローブ10が離脱することを防止する。プローブ配列体10aの中、他側332端部に位置するプローブ10は、意図された状態においてのみマガジン330から離脱しなければならないにもかかわらず、一側から押し出す力の不足または重力などによって、上端排出口3351または下端排出口3352を通じてマガジン330から離脱する場合が発生し得る。
【0237】
スリップ防止部339は、プローブ10と相互引力を発生させる磁石内蔵の形態として側板334の他側端部に設けられる。スリップ防止部339は、他側332端部に位置するプローブ10を引っ張ることによって、意図しない離脱を防止する。
【0238】
このとき、スリップ防止部339によって発生するプローブ10の引力は、意図された外力がプローブ10を離脱させるのに支障を与えない程度の大きさで発生するように設計することが好ましい。
【0239】
1つの形態において、第1湾入部350の幅以下の厚さを有するブレード形態のプローブキャリア(
図18の600参照)がプローブ10の基端側からプローブ10の基端を下向に押し出しつつ第1湾入部350を通過すると、プローブ10は、それが接する第1湾入部350の内面352と第1側面354および第2側面356によってガイドされつつ下向にスライディングされ、最終的には側板334の下端排出口3352を通じてマガジン330から離脱され得る。
【0240】
場合によっては、プローブ10が下向に運動するときに、プローブ10の基端に形成された支持段差18(
図4参照)が第1湾入部350の背面に引っ掛からず通過できるように第1湾入部350の第1側面354にはグルーブ355が形成され得る。このグルーブ355は、側板334の上端から下端まで長く延長された構造である。
【0241】
さらに他の形態において、プローブ10の基端に密着して吸入できるコレットなどの部材がプローブ10を吸着した後、上向に運動すると、プローブ10は、それが接する第1湾入部350の内面352と第1側面354および第2側面356によってガイドされつつ上向にスライディングされ、最終的には側板334の上端排出口3351を通じてマガジン330から離脱され得る。
【0242】
プローブ10を上端排出口3351または下端排出口3352に離脱させて、ガイドホール312に挿入され得るようにする具体的な構造は後述する。
【0243】
プロープ整列装置
【0244】
図15ないし
図20には、本発明に係るプローブ整列装置400およびその各構成要素に関する模式図が図示されている。
【0245】
プローブ整列装置400は、治具100、プローブ保存部320、フィーディング部340、メインフレーム410、真空ポンプ416、上板412、締結部415、アーム部材414、第1ステージ440、第2ステージ450、アクチュエータ470、ビジョン部490、モニタリング部480、コントロール部460、およびプローブキャリア600または700を含む。
【0246】
治具100およびプローブ保存部320の場合、
図1ないしは
図14において説明した構造および構成が同一であり得、これによって、以下においては、これに関する詳細な説明を省略する。
【0247】
メインフレーム410は、複数のビームが組み立てられてできた躯体形態であって、残りの構成、例えば、上板412、アーム部材414、治具100、プローブ保存部320、第1ステージ440、第2ステージ450、アクチュエータ470、ビジョン部490、およびコントロール部460などを支持するように構成されている。
【0248】
上板412は、その上に治具100が装着された第1ステージ440が安定的に安着される扁平な金属またはプラスチックのプレートであり、場合によって、第1ステージ440と機械的に締結され得る。
【0249】
アーム部材414は、メインフレーム410に装着されるが、上板412から上向に離間するように、全般の形状が「┐」の形態に垂直折曲されたアーム(arm)である。
【0250】
アーム部材414は、上板412を基準にするときに上板412に対して垂直をなす第1アーム414aを含む。第1アーム414aは、その先端がメインプレートに機械的に結合される。
【0251】
アーム部材は、また、第1アーム414aの基端から延長された第2アーム414bを含む。第2アーム414bは、第1アーム414aに対して垂直をなし、上板412を基準とするときに上板412に対して実質的に平行である。1つの形態において、アーム部材414は、第1アーム414aおよび第2アーム414bが互いに一体をなして延長された単一部材であり得る。さらに他の形態において、アーム部材は、第1アーム414aおよび第2アーム414bが互いに分離可能に機械的に締結された組立体であり得る。
【0252】
第2アーム414bにおいて、第1アーム414aと連結する端部を一側として定義すると、第2アーム414bの他側端部には第2ステージ450が装着される。従って、第2ステージ450および第1ステージ440は、第1アーム414aが上向に延長された長さに実質的に相応して互いに離隔され、上から見たときを基準として互いに同一の領域において向かい合う。
【0253】
また、図面に図示したように、プローブ保存部320は、第1ステージ440と第2ステージ450の間に位置する。従って、プローブ保存部320に保存されたプローブ配列体10aの中、最外郭に位置するプローブ10も、第1ステージ440と第2ステージ450の間に位置する。第1ステージ440は、マガジン330の最外郭のプローブ10が挿入されるガイドホール130が前記プローブ10と同一線上に位置するように整列させる。
【0254】
アクチュエータ470は、アクチュエータ470に装着されたプローブキャリア600または700を駆動させて、前記最外郭のプローブ10が前記ガイドホール130に挿入されるようにする。アクチュエータ470は、回転運動または往復直線運動をするように具現してプローブキャリア600を駆動してもよく(
図18)、またはx軸、y軸、およびz軸に対して並進運動する第2ステージ450形態として具現してプローブキャリア700を駆動してもよい(
図19)。
【0255】
本発明において、ビジョン部490は、プローブ保存部320に収容されたプローブ配列体10aの中、最外郭に配列されたプローブ10の先端および基端を識別し、このプローブ10が挿入されるガイドホール130の座標を確認して算出された距離に関する情報を、所定のプログラムを内在したコンピュータを含むコントロール部460に提供するように構成される。
【0256】
ビジョン部490は、被写体のイメージを獲得する光学系カメラまたは対象物までの距離または形状などのセンシングを遂行するセンサーの形態で構成され得るが、このような例示に限定されるものではない。
【0257】
ビジョン部490は、ユーザーまたは内部システムがプローブ10の位置、プローブ10とプローブキャリア600、700の相対的な位置または印加状態、プローブ10とガイドホール130の相対的な位置または導入の有無などを確認することができる。
【0258】
例えば、
図14を参照すると、特に、ビジョン部490がプローブ10とマガジン330の相対位置、より具体的には第1湾入部350からプローブ10が適切に引き出されたかの確認が容易なように側板334は第2湾入部337を形成することができる。
【0259】
これによって、第2湾入部337は、第1湾入部350に収容されたプローブ10の基端または先端が外側に露出するように排出口335の上端または下端と対向する端部方向に湾入された構造をなし得る。
【0260】
モニタリング部480は、前述したビジョン部490と連携して機能する部材であって、例えば、ビジョン部490が識別する画像を拡大画面で表すことができる。従って、ユーザーは、極めて微細なサイズのプローブを肉眼で容易に確認することができる。
【0261】
コントロール部460は、前記ビジョン部490から提供された情報を処理して、プローブキャリアがプローブの中、最外郭に配列されたプローブの位置に正確に位置するかを決定することができる。また、内部演算結果または外部入力信号に基づいて、第1ステージ440、第2ステージ450、またはアクチュエータ470に駆動信号を伝達する。
【0262】
締結部415は、プローブ保存部320に締結されてこれを固定させる部材であって、プローブ保存部320が所定の位置において固定された状態を維持するようにプローブ整列装置400のどこにおいても結合され得る。
【0263】
図15には、締結部415がメインフレーム410に締結されて、プローブ保存部320を所定の位置において固定させるが、これは理解を助けるための例示に過ぎず、メインフレーム410だけでなく、上板412や例えば、第2ステージ450にも締結されて、プローブ保存部320を固定させることができる。
【0264】
また、
図15には、締結部415が「┐」字の形状として図示されているが、これは理解を助けるための例示に過ぎず、締結部415の形状がこれに限定されるものではなく、所望の締結位置によって、またはプローブ保存部320が位置すべき部分によって、または締結の利便性を考慮して、その形状が必要によって変わり得ることを理解しなければならない。
【0265】
整理すると、プローブ整列装置400のすべての駆動は、ビジョン部490によって識別および認識され、コントロール部460が前記ビジョン部490による識別および認識を、所定の情報とテスト座標の挿入順序を含むプログラムとその制御論理によって、プローブ10を治具100のガイドホール130に挿入することを順次進行するように制御することができる。
【0266】
本発明において、第1ステージ440は、本発明の治具100が分離可能に装着され、それ自体が左側、右側、および軸回転(x、y、θ)しつつ治具100とこれに形成されたガイドホール130が意図された任意の位置に整列され得るように動く部材である。
【0267】
特に、第1ステージ440は、所望のガイドホール130をプローブ保存部320から排出されるプローブの位置に治具100を整列させることに特徴がある。
【0268】
これに関して、第1ステージ440の構造が
図17に図示されている。
図17を参照すると、第1ステージ440は、治具100が装着され、治具100をθ方向に回転させるθ軸駆動部510、治具100をY軸を移動させるY軸駆動部520、および治具100をX軸に沿って移動させるX軸駆動部530を含む。
【0269】
地面を基準にX軸駆動部530、Y軸駆動部520、およびθ軸駆動部510は、順次に上向積層され得る。
【0270】
図16には、アーム部材414に装着された第2ステージ450が模式的に図示されている。
【0271】
図16を参照すると、第2ステージ450は、Z軸に延長された2つ以上の第1ガイドレール455を含む。第2ステージ450は、アーム部材414に分離可能に装着される第1プレート451を含む。
【0272】
第2ステージ450は、前記第1ガイドレール455に相補的に係合されて、第1ガイドレール455に沿ってZ軸方向にスライディングするように構成された垂直部452a、および垂直部452aの下段部から垂直をなして、Y軸方向に延長されており、下端にX軸に延長された2つ以上の第2ガイドレール456が設置されている水平部452bを含む第2プレート452をさらに含む。
【0273】
第2ステージ450は、第2ガイドレール456に相補的に係合されて、第2ガイドレール456に沿ってX軸方向にスライディングするように構成されており、下端にY軸に延長された2つ以上の第3ガイドレール457が設置されている第3プレート453、および前記第3ガイドレール457に相補的に係合されて、前記第3ガイドレール457に沿ってY軸方向にスライディングするように構成されており、下端に前記アクチュエータが装着され、側面にビジョン部490が装着される第4プレート454をさらに含む。
【0274】
このような構造において、ビジョン部490は、X軸と対応する第4プレート454の側面に装着されて、前記X軸の方向において前記プローブ保存部320に収容されたプローブ配列体10aの中、最外郭に配列されたプローブ10の先端および基端を識別し、プローブ10が挿入されるガイドホール130の座標を確認して算出された距離に関する情報を、所定のプログラムを内在したコンピュータを含むコントロール部460に提供するように構成される。
【0275】
コントロール部460は、プローブキャリア600がプローブ配列体10aの中、最外郭に配列されたプローブ10の位置に正確に位置するかを決定することができる。
【0276】
場合によっては、第2プレート452の垂直部452aの側面には、プローブ保存部320のフィーディング部340がブラケット(図示せず)によって機械的に締結され得、この場合、プローブ保存部320は、第2プレート452のZ軸の動きに対応して共にZ軸に沿って運動することができる。
【0277】
第4プレート454に装着されるアクチュエータ470は、回転軸およびカム(cam)を含むカム運動アクチュエータ470a、上下に昇降運動するアクチュエータ470bであり得る。
【0278】
図18には、本発明の実施形態に係るアクチュエータの模式図が図示されている。
【0279】
図18の(a)を参照すると、アクチュエータ470aは、回転軸474aとカム(cam)472aを含む。カム472aは、回転中心軸から複数の端部地点までの長さが異なる板状の部材として具現され得る。水平方向に設けられた回転軸474aおよびそれに連結された異なる半径を有するカム472aの回転によって、カム472aにかみ合ったプローブキャリア600は上下運動する。特に、プローブキャリア600が鉛直下方に移動するときにプローブ10は引き出される。
【0280】
プローブキャリア600には、垂直上方に対する弾性復元力が作用し得る。
【0281】
図18の(b)を参照すると、回転運動するアクチュエータ470aとは異なり、上下に昇降運動するように構成されたアクチュエータ470bであり、力の伝達メカニズムが異なるだけで、プローブキャリア600にプローブ10を挿入させる原理は実質的に同一である。
【0282】
一方、プローブキャリア600は、プローブ保存部320に収容された最外郭に配列されたプローブ10を下向に押し出すのが容易な「T」形状の板型ブレード形態であり得る。図面には、例示として、ブレード形態が図示されたが、棒型のピンまたは角型のピンが代案として使用され得る。
【0283】
このような形態のプローブキャリア600が
図18に図示されたが、これは1つの例示であって理解を助けるためのものであるだけで、これに限定されるものではなく、
図19および
図20に図示された吸着器形態のプローブキャリア700も設けられ得る。プローブキャリア700は、プローブ10の基端側から面接触した状態で内部に陰圧を形成して、プローブ10を吸着および固定した状態でプローブ保存部320から上向に離脱させるように構成されている。
【0284】
具体的には、プローブキャリア700は、プローブ10の基端を2つの方向に対して吸着する第1端部712および第2端部714を含む。吸着ホール716は、第1端部712および第2端部714に掛って形成される。
【0285】
第1端部712は、一部が開放された第1吸着境界712aを含む。第2端部714は、一部が開放された第2吸着境界714aを含む。第1吸着境界712aおよび第2吸着境界714aは、吸着ホール716から開放された部分をなすが、プローブがそれにそれぞれ接すると、吸着ホール716は実質的にまたは実際に密閉される。
【0286】
第1端部712の第1吸着境界712aおよび第2端部714の第2吸着境界714aは、相互垂直になってプローブ10の基端の端領域の形状に対応され得る。即ち、第1端部712の第1吸着境界712aは、プローブ10の基端の上面を吸着し、第2端部714の第2吸着境界714aは、プローブ10の基端の側面を吸着することができる。
【0287】
付言すると、第2端部714は、塞がっている端部714bをさらに含む。第2吸着境界714aがプローブ10の側面に接し、第1吸着境界712aがプローブ10の上面に接した状態において、吸着ホール716は、プローブ10の上面によって遮断された第1吸着境界712a、プローブ10の側面によって遮断された第2吸着境界714a、および自主的に遮断された構造の端部714bによってその内部が密閉される。従って、吸着ホール716は、内部に陰圧が形成されると、プローブ10を安定的に吸着するように作用する。
【0288】
換言すると、前述したプローブキャリア700の特別な構造は、プローブ10の側面および上面を同時に吸着することによって、プローブ10を安定的に固定させることができる。例えば、プローブ10がプローブキャリア700に対してティルティングする外力を受けた場合、これに対して、抵抗性が高く容易に剥離されない長所を有する。
【0289】
また、第2端部714は、プローブ保存部320の第1湾入部350(
図13参照)内側の一領域まで移動してプローブ10を把持できるので、プローブ10とプローブキャリア700の接触の有無を明確に認知することができる。
【0290】
このような一連の動作は、ビジョン部490とシステム運用プログラムによって確認されつつ作動され得る。
【0291】
これに関して、前述したが、ビジョン部490は、ユーザーまたは内部システムがプローブ10の位置、プローブ10とプローブキャリア600、700の相対的な位置または印加状態、プローブ10とガイドホール130の相対的な位置または導入の有無などを確認できる手段であるので、これを効果的に実行するためにプローブキャリア600、700の側面方向からプローブキャリア600、700および/またはプローブ10の基端と先端を観測するように構成され得る。
【0292】
このような側面において、ビジョン部490は、Y軸のアクチュエータに装着されて、プローブ保存部320に収容されたプローブ10の中、最外郭に配列されたプローブ10の先端および基端を識別し、プローブ10を挿入するガイドホール130の座標を確認して算出された距離に関する情報を、所定のプログラムを内在したコンピュータを含むコントロール部460に提供することができる。
【0293】
但し、これは例示であるだけで、ビジョン部490の装着位置および設けられる方向は、他の構成との干渉、他の構成の配置によって十分に変わり得る。
【0294】
図21および
図22には、本発明のさらに他の実施形態に係るプローブ整列装置400’が図示されている。
図21および
図22に図示されたようなプローブ整列装置400’は、プローブ保存部300’を除けば、
図15ないし
図20を参考にして説明したプローブ整列装置400と同一の構成を含み、その構造も同一である。
【0295】
治具100またはプローブ整列装置400の残りの構成の中、少なくとも1つの形状または配置などを考慮して、プローブ保存部300’またはマガジン330’などの構成は、前述の実施形態よりもさらに上方に偏って設けられる必要があり得る。
【0296】
これを具現する本実施形態において、
図21および
図22に図示されたプローブ保存部300’は、前述の実施形態と同一にマガジン330’およびフィーディング部340’を含む。マガジン330’の一側331’にはフィーディング部340’が位置し、他側332’にはプローブ10がガイドホール130に挿入されるように離脱する。フィーディング部340’は、マガジン330’の一側331’において連結され、その一部が締結部415’に機械的に締結される。この状態において、締結部415’は、第4プレート454’の側面、即ち、図面に図示されたように、ビジョン部490’が締結された第4プレート454’の側面を基準に反対側の他側面に連結される。
【0297】
プローブカードの製造方法
【0298】
本発明に係るプローブカードの製造方法は、下記のような段階を含むことができる。但し、記載された順序は例示に過ぎず、記載された順のみで進められるものではない:
【0299】
第1段階:所定の半導体パッドの座標情報を確認後、プローブ整列装置の運用プログラムを準備する。
【0300】
第2段階:所定のパッド配列を有する被検査体であるウェハーまたは半導体チップの検査のためのメイン回路基板およびマイクロプローブヘッド(MPH)を設計、製作する;
【0301】
第3段階:所定のテスト座標を有するウェハーまたは半導体チップのテスト回路に接触するための複数のプローブを製作する;
【0302】
第4段階:前記テスト座標の位置においてガイドホールプレートにガイドホールを形成し、基準プレートと結合させる;
【0303】
第5段階:プローブを前記テスト座標に対応する位置に形成された複数のガイドホールにそれぞれ挿入させる;
【0304】
第6段階:MPHの回路パッドそれぞれに導電性ペースト接着剤を付加する;
【0305】
第7段階:テスト座標に対応して挿入されているプローブ、および前記テスト座標と対応して形成されたMPHの回路が互いに対面するように、マイクロプローブヘッドを前記ガイドホールプレートに整列させる;
【0306】
第8段階:プローブの上端と前記MPHの回路が接触するように、MPHを前記ホールプレートの上端面に下向して複数のプローブが回路上に直立で接着されるように操作する;
【0307】
第9段階:接着された前記回路とプローブに対してリフロー工程を遂行して、前記回路およびプローブをボンディング結合する;
【0308】
第10段階:プローブがボンディング結合されたMPHと結合されている基準プレートの磁石、基準プレート、ガイドホールプレートを分離させ、インターポーザを媒介によってメインプリント回路基板と連結する;
【0309】
第11段階:メインプリント回路基板にデバイス特性を合わせるように電装部材を構成し、機械的補強物を組み立てる。
【0310】
前記第2段階において、プローブチップの製造は、下記段階によって遂行され得る:
【0311】
基板上に犠牲膜および鋳型膜を順次形成する段階と、
【0312】
前記鋳型膜をパターニングしてプローブの形状を設定しつつ前記犠牲膜の上部面を露出させる開口部を有する鋳型パターンを形成する段階と、
【0313】
前記鋳型パターン内に配置され、前記開口部をメッキ工法で満たす複数のプローブを形成する段階と、
【0314】
前記鋳型パターンおよび前記犠牲膜を順に除去し、前記プローブをリフト-オフさせる段階。
【0315】
前記方法において、前記犠牲膜は銅を含む金属性物質膜であり、前記鋳型膜はフォトレジスト膜、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化窒化膜、およびエスオージー膜の中から選択される少なくとも1種類であり、前記導電性プローブは、前記犠牲膜に対してエッチングの選択性を有する銅、ニッケル、コバルト、ロジウム、これらの合金などの金属性物質膜であり得る。また、プローブの先端の一部分にのみ伝導性、耐摩耗性のよいロジウム、パラジウム、銅、またはこれらの合金などを一体型で層間工程などを通じて構成することができる。
【0316】
前記第4段階においては、吸入器またはピンセットを用いるか、ガイドホールが形成された座標を認識し、その座標に移動してプローブチップをガイドホールに導入させる自動挿入器などが用いられ得るが、これに限定されるものではない。
【0317】
プローブカード
【0318】
図23には、本発明に係るプローブカードが図示されている。
【0319】
図23を参照すると、プローブカード1000は、メイン回路基板1100、インターポーザ(図示せず)、MPH1200、およびプローブ1300を含む。
【0320】
メイン回路基板1100には、例えば、チップパッドの電気的特性を検査するプローブステーション(図示せず)に接続するための複数のコネクタ1020が形成されており、コネクタ1020が形成された面の他側面においてMPH1200と結合される。
【0321】
プローブ1300は、Y軸方向においてプローブカード1000と向かい合うMPH1200の一側からウェハー1400に形成されたチップパッド1410の位置と対応する位置に配列される。図面に別途図示してはいないが、MPH1200は複数のインターポーザを含み、インターポーザはメイン回路基板1100のコネクタ1020と各プローブ1300を電気的に接続するように構成されている。
【0322】
以上、本発明の実施形態を参照して説明したが、本発明が属する分野において通常の知識を有する者であれば、前記内容に基づいて、本発明の範疇内から多様な応用および変形を行うことが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0323】
前述した本発明の特徴は、プローブカード製造用治具、これを含むプローブ整列システム、およびこれを用いて製造されたプローブカードに関連した産業分野に部分または全体的に使用され得る。
【国際調査報告】