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特表2023-520276データ収集方法、装置、デバイス及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-17
(54)【発明の名称】データ収集方法、装置、デバイス及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   H03F 1/32 20060101AFI20230510BHJP
   H04L 25/03 20060101ALI20230510BHJP
   H03F 3/24 20060101ALI20230510BHJP
   H04B 1/04 20060101ALI20230510BHJP
【FI】
H03F1/32 141
H04L25/03 Z
H03F3/24
H04B1/04 R
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022534322
(86)(22)【出願日】2020-11-26
(85)【翻訳文提出日】2022-06-06
(86)【国際出願番号】 CN2020131637
(87)【国際公開番号】W WO2021115127
(87)【国際公開日】2021-06-17
(31)【優先権主張番号】201911249778.5
(32)【優先日】2019-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516010548
【氏名又は名称】セインチップス テクノロジー カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドゥー ジンチョウ
(72)【発明者】
【氏名】ゴン シャオリャン
(72)【発明者】
【氏名】フー アンウェン
(72)【発明者】
【氏名】ウェン ロン
【テーマコード(参考)】
5J500
5K029
5K060
【Fターム(参考)】
5J500AA01
5J500AA41
5J500AC21
5J500AF17
5J500AK68
5J500AM11
5J500AS14
5J500AT07
5J500NG03
5J500NG05
5J500NG06
5K029DD28
5K029GG05
5K029GG07
5K029LL20
5K060BB05
5K060HH06
5K060HH32
5K060JJ21
5K060KK06
(57)【要約】
本願は、データ収集方法、データ収集装置、データ収集デバイス及び記憶媒体を提供する。前記データ収集方法は、第1のデータの収集と記憶を開始するフラグビットを示す第1の記憶フラグを取得するステップと、第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックと非同期である場合、前記第1のデータ収集クロックと前記第の2データ収集クロックに基づき、前記第1の記憶フラグが前記第1のデータ収集クロックから前記第2のデータ収集クロックに渡った後に対応する記憶フラグである第2の記憶フラグを取得するステップと、前記第2の記憶フラグに対して防振処理を行って第3の記憶フラグを取得し、前記第3の記憶フラグに基づいて第2のデータを取得するステップと、を含み、毎回収集する前記第1のデータと前記第2のデータとの間の遅延はそのまま変わらない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のデータの収集と記憶を開始するフラグビットを示す第1の記憶フラグを取得するステップと、
第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックと非同期である場合、前記第1のデータ収集クロックと前記第の2データ収集クロックに基づき、前記第1の記憶フラグが前記第1のデータ収集クロックから前記第2のデータ収集クロックに渡った後に対応する記憶フラグである第2の記憶フラグを取得するステップと、
前記第2の記憶フラグに対して防振処理を行って第3の記憶フラグを取得し、前記第3の記憶フラグに基づいて第2のデータを取得するステップと、を含み、
毎回収集する前記第1のデータと前記第2のデータとの間の遅延はそのまま変わらない、
データ収集方法。
【請求項2】
前記第1の記憶フラグを取得する前に、第1のデータに対応する第1のサンプリングレートと第2のデータに対応する第2のサンプリングレートを取得するステップと、
前記第1のサンプリングレートと前記第2のサンプリングレートに基づき、第1のカウンタの第1のカウント周期と前記第1のカウント周期におけるカウント値、及び、第2のカウンタの第2のカウント周期と前記第2のカウント周期におけるカウント値を配置し、前記第1のカウント周期と前記第2のカウント周期に対応する時間長は等しいステップとをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の記憶フラグに対して防振処理を行うことで第3の記憶フラグを取得するステップは、
前記第2の記憶フラグが、前記第2のカウンタの所定の振れ範囲内のカウント値に対応する場合、前記第2の記憶フラグを、前記第2のカウント周期内の前記振れ範囲外の任意のカウント値に対応する位置に調整して第3の記憶フラグを取得するステップを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の記憶フラグを防振処理して第3の記憶フラグを取得するステップは、
前記第2の記憶フラグが前記第2のカウンタの所定の振れ範囲外の第1のカウント値に対応する場合、前記第2の記憶フラグに対応する第1のカウント値を前記振れ範囲内の任意の1つのカウント値である第2のカウント値に修正するステップと、
前記第2のカウント値をカウント開始点として前記第2のカウンタのカウントを再開し、前記第2の記憶フラグを、再カウント後の第2のカウント周期内で前記振れ範囲外に位置する任意の1つのカウント値である第3のカウント値に対応する位置に調整して第3の記憶フラグを取得するステップと、を含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
第1の記憶フラグを取得するステップの後、前記第1の記憶フラグに対し遅延処理を行い、遅延された時間の長さは、デジタルプレディストーション回路とパワーアンプとの間のリンク遅延に関連するステップをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
第1のデータ収集クロックと第2のデータ収集クロックとが同期したときに、遅延処理後の前記第1の記憶フラグに基づいて第2のデータを収集するステップをさらに含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
現在のサンプリング類型がデジタルプリディストーションサンプリングとして配置される場合、前記第1のデータはダウンリンクデータであり、前記第2のデータはフィードバックデータである、
請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
現在のサンプリング類型が定在波比検出サンプリングとして配置される場合、ダウンリンクデータ及びフィードバックデータを収集するとき、前記第1のデータはダウンリンクデータであり、前記第2のデータはフィードバックデータであり、ダウンリンクデータ及び送信データ収集を収集するとき、前記第1のデータはダウンリンクデータであり、前記第2のデータは送信データである、
請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
第1のデータの収集と記憶を開始するフラグビットを示す第1の記憶フラグを取得するように配置された第1の取得モジュールと、
第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックと非同期である場合、前記第1のデータ収集クロックと前記第2のデータ収集クロックに基づき、前記第1の記憶フラグが前記第1のデータ収集クロックから前記第2のデータ収集クロックに渡った後に対応する記憶フラグビットである第2の記憶フラグを取得するように配置された第2の取得モジュールと、
前記第2の記憶フラグに対して防振処理を行うことで第3の記憶フラグを取得するように配置された防振処理モジュールと、
前記第3の記憶フラグに基づいて第2のデータを収集するように配置され、毎回収集した前記第1のデータと前記第2のデータとの間の遅延はそのまま変わらない、第1の収集モジュールと、を含む、
データ収集装置。
【請求項10】
メモリとプロセッサを含み、
前記メモリはコンピュータプログラムを記憶し、前記プロセッサは前記コンピュータプログラムを実行するときに請求項1から8のいずれか1項に記載の方法を実行する、
データ収集デバイス。
【請求項11】
プロセッサによって実行されたときに、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法を実現するコンピュータプログラムを記憶している、
記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は通信の分野に関し、具体的にデータ収集の方法、装置、デバイス及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、パワーアンプは無線通信システムの分野で広く使用されており、それ自体の物理的特性により、入力信号に対して非線形歪み特性を持っている。線形に増幅された出力信号を得るには、パワーアンプの入力信号に対して非線形補償を行う必要がある。現在、最も一般的に使用されている技術はデジタルプリディストーション技術である。デジタルプレディストーション技術は、パワーアンプの入力側で入力信号にプレディストーション処理を施し、プリディストーション処理の特性はパワーアンプの歪み特性と相反し、パワーアンプの非線形歪みを相殺してパワーアンプの効率を向上させるものである。しかし、従来のデジタルプレディストーション技術は、基本的にダウンリンクデータとフィードバックデータのクロックドメインが同じシーンしかサポートしておらず、その適用範囲が狭い。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
第1の態様において、本願の実施例は、
第1のデータの収集と記憶を開始するフラグビットを示す第1の記憶フラグを取得するステップと、
第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックと非同期である場合、前記第1のデータ収集クロックと前記第の2データ収集クロックに基づき、前記第1の記憶フラグが前記第1のデータ収集クロックから前記第2のデータ収集クロックに渡った後に対応する記憶フラグである第2の記憶フラグを取得するステップと、
前記第2の記憶フラグに対して防振処理を行って第3の記憶フラグを取得し、前記第3の記憶フラグに基づいて第2のデータを取得するステップと、を含み、毎回収集する前記第1のデータと前記第2のデータとの間の遅延はそのまま変わらない、データ収集方法を提供する。
【0004】
第2の態様において、本願の実施例は、
第1のデータの収集と記憶を開始するフラグビットを示す第1の記憶フラグを取得するように配置された第1の取得モジュールと、
第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックと非同期である場合、前記第1のデータ収集クロックと前記第2のデータ収集クロックに基づき、前記第1の記憶フラグが前記第1のデータ収集クロックから前記第2のデータ収集クロックに渡った後に対応する記憶フラグである第2の記憶フラグを取得するように配置された第2の取得モジュールと、
前記第2の記憶フラグに対して防振処理を行うことで第3の記憶フラグを取得するように配置された防振処理モジュールと、前記第3の記憶フラグに基づいて第2のデータを収集するように配置され、毎回収集した前記第1のデータと前記第2のデータとの間の遅延はそのまま変わらない第1の収集モジュールと、を含む、データ収集装置を提供する。
【0005】
第3の態様において、本願の実施例は、メモリとプロセッサを含み、前記メモリはコンピュータプログラムを記憶し、前記プロセッサは前記コンピュータプログラムを実行するときに第1の態様の本願の実施例が提供するデータ収集方法を実行する、データ収集デバイスを提供する。
【0006】
第4の態様において、本願の実施例は、プロセッサによって実行されたときに、第1の態様の本願の実施例が提供するデータ収集方法を実現するコンピュータプログラムを記憶している記憶媒体を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本願実施例によるデータ収集方法を適用するシステムのアーキテクチャ図である。
図2図2は、本願実施例によるデータ収集方法の1つのフローチャート図である。
図3図3は、本願実施例によるデータ収集方法の別のフローチャート図である。
図4図4は、本願実施例によるダウンリンクからフィードバックまでの防振処理の概略図である。
図5図5は、本願実施例による別のダウンリンクからフィードバックまでの防振処理の概略図である。
図6図6は、本願実施例によるデータ収集装置の構造を示す概略図である。
図7図7は、本願実施例によるデータ収集デバイスの構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本願の実施例によるデータ収集方法は図1に示すシステムに適用されてもよい。当該システムは、デジタルプレディストーション処理装置10、パワーアンプ11、アンテナ12、デジタル信号プロセッサ13及びデータ収集デバイス14などを含んでもよい。デジタルプレディストーション処理装置10は、ダウンリンクデータに対してプレディストーション処理を行い、プレディストーション処理後のダウンリンクデータをパワーアンプ11に送信するように配置される。パワーアンプ11は、プリディストーション処理後のダウンリンクデータをパワー増幅して、パワー増幅後の出力データを取得し、出力データをアンテナ12に送信して、アンテナ12を介してパワー増幅後のデータを送信する。データ収集装置14は、ダウンリンクデータとフィードバックデータ(当該フィードバックデータはパワーアンプ11の出力データである)とを収集し、収集したダウンリンクデータとフィードバックデータとをデジタル信号プロセッサ13に送信して演算を行うことでデジタルプレディストーション処理装置10内のデジタルプレディストーションのリンクテーブルを求める。幾つかの実施例において、データ収集装置14は、さらにダウンリンクデータと反射データ(当該反射データは、アンテナ12から反射して戻ってくるデータである)を収集し、収集されたダウンリンクデータとフィードバックデータ、及び収集されたダウンリンクデータと反射データをデジタル信号プロセッサ13に送信して、パワーアンプ11の定在波比を計算してもよい。
【0009】
本発明の目的、技術案及び利点をより明確に理解するために、以下では図面を組み合わせながら本発明の実施例を詳細に説明する。なお本願における実施例及び実施例における特徴は、矛盾しない限り互いに組み合わせることができる。
【0010】
なお、以下の方法実施例の実行主体はデータ収集装置であってもよく、当該装置は、ソフトウェア、ハードウェア又はそれらの組み合わせによって実現され、データ収集デバイスの一部又は全部となってもよい。以下の方法の実施例は、実行主体がデータ収集装置であることを例として説明する。
【0011】
図2は本願実施例によるデータ収集方法の1つのフローチャート図である。本実施例は、データ収集デバイスがデータを収集する方法の具体的な手順に関するものである。図2に示すように、前記データ収集方法は、以下のステップS101~S103を含んでもよい。
【0012】
S101:第1のデータの収集と記憶を開始するフラグビットを示す第1の記憶フラグを取得する。
【0013】
第1の記憶フラグは、第1のデータの収集開始を示すフラグであり、第1のデータを収集するために予め配置されている。例えば、現在のサンプリングの種類がデジタルプレディストーションのサンプリングとして配置された場合を例とすると、データ収集デバイスは、ターゲットチャネルのダウンリンクデータ及びフィードバックデータを収集する必要があるが、このとき、第1のデータはダウンリンクデータであってもよく、後述する第2のデータはフィードバックデータであってもよい。もちろん、複数のチャネルがあるシナリオにおいては、データ収集デバイスはチャネル切替装置によって各チャネルの切り替えを実現することができ、切り替え後のチャネルのダウンリンクデータとフィードバックデータを収集することができる。ターゲットチャネルについて、ダウンリンクデータの初期収集条件を満たした場合、第1の記憶フラグに達した否かによって、ダウンリンクデータの収集を行うか否かを決定する必要もある。第1の記憶フラグに達した場合、さらにダウンリンクデータの収集及び記憶を開始し、第1の記憶フラグに達していない場合、ダウンリンクデータを収集せず、第1の記憶フラグが到来してから、ダウンリンクデータの収集及び記憶を行う。前記の初期収集条件は、ダウンリンクデータが収集するシンボルレベルサンプリングレベルが高く、かつ現在のダウンリンクデータに対応する電力レベルの優先度が前回のキャッシュレジスタに記憶されたデータに対応する電力レベルの優先度よりも高くなるように制御するために用いられ、これにより、データ収集デバイスが取得するダウンリンクデータに対応する電力レベルを高く確保することができる。
【0014】
S102:第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックと非同期である場合、前記第1のデータ収集クロックと第2のデータ収集クロックに基づいて、前記第1の記憶フラグが前記第1のデータ収集クロックから前記第2のデータ収集クロックに渡った後に対応する記憶フラグである第2の記憶フラグを取得する。
【0015】
第1のデータ収集クロックは第1のデータの収集を制御し、第2のデータ収集クロックは第2のデータの収集を制御する。第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックと非同期であるため、各データ収集過程において、第1の記憶フラグがクロックを渡った後に取得する第2の記憶フラグに変化が生じる可能性がある。クロックを渡って得られる第2の記憶フラグで第2のデータの収集を行う場合、第1の記憶フラグに基づいて収集される第1のデータと第2の記憶フラグに基づいて収集される第2のデータの遅延は毎回異なる。故に、第2の記憶フラグに対し防振処理を行う必要がある。
【0016】
S103:前記第2の記憶フラグに対して防振処理を行うことで第3の記憶フラグを取得し、前記第3の記憶フラグに基づいて第2のデータを収集し、毎回収集する前記第1のデータと前記第2のデータとの間の遅延はそのまま変わらない。
【0017】
第3の記憶フラグは、第2のデータの収集及び記憶を開始するフラグビット示す。引き続き、現在の収集類型がデジタルプレディストーションサンプリングして配置される場合を例にすると、この場合、第2のデータはフィードバックデータであってもよく、つまり、データ収集デバイスは、第3の記憶フラグに達したか否かに応じてフィードバックデータの収集を行うか否かを決定する必要がある。第3の記憶フラグに達した場合には、フィードバックデータの収集及び記憶を開始し、第3の記憶フラグに達していない場合には、フィードバックデータを収集せず、第3の記憶フラグが到来してからフィードバックデータの収集及び記憶を行う。なお、データ収集デバイスが第2の記憶フラグに対して防振処理を行った後に得られる第3の記憶フラグは、データ収集デバイスによって毎回収集されるフィードバックデータと第1の記憶フラグに基づいて収集されるダウンリンクデータとの間の遅延はそのまま変わらない。幾つかの実施の形態において、第2の記憶フラグに対する防振処理は、第3の記憶フラグを第2の記憶フラグから離れた位置に配置し、これにより、第3の記憶フラグに基づいて収集されるフィードバックデータとダウンリンクデータとの間の遅延が毎回そのまま変わらないことを保証するというものであってもよい。
【0018】
当該データ収集デバイスは、さらにパワーアンプの定在波比検出過程に関するデータを収集し、パワーアンプの定在波比を検出してもよい。定在波比検出サンプリング過程において、ダウンリンクデータとフィードバックデータを先に収集してから、ダウンリンクデータと反射データを収集し、前記ダウンリンクデータとフィードバックデータ、及びダウンリンクデータと反射データを全て収集した後に、定在波比検出サンプリング過程を1回完了してもよい。もちろん、1回の定在波比検出の収集過程において、先にダウンリンクデータと反射データを収集し、その後にダウンリンクデータとフィードバックデータを収集してもよく、本願実施例はこれを限定しない。現在のサンプリング類型が定在波比検出サンプリングである場合、ダウンリンクデータ及びフィードバックデータの収集過程は、前記S101~S103の具体的な過程を参照することができ、以下に、ダウンリンクデータ及び反射データの収集過程を再度説明し、この応用シナリオにおいて、前記第1のデータはダウンリンクデータであり、第2のデータは反射データであり、前記データ収集方法は、以下のS101a~S103aを含む。
【0019】
S101a:ダウンリンクデータの第1の記憶フラグを取得する。
【0020】
第1の記憶フラグは、ダウンリンクデータの収集を開始するフラグビット示し、ダウンリンクデータを収集するために予め配置されている。
【0021】
S102a:ダウンリンクデータ収集クロックと反射データ収集クロックが非同期である場合、ダウンリンクデータ収集クロックと反射データ収集クロックに基づいて第2の記憶フラグを取得する。
【0022】
第2の記憶フラグは、第1の記憶フラグがダウンリンクデータ収集クロックから反射データ収集クロックに渡った後に対応する記憶フラグである。
【0023】
S103a:第2の記憶フラグに対して防振処理を行うことで第3の記憶フラグを取得し、第3の記憶フラグに基づいて反射データを収集するが、そのうち、毎回収集されるダウンリンクデータと反射データとの間の遅延はそのまま変わらない。
【0024】
第3の記憶フラグは、反射データの収集及び記憶を開始するフラグビットを示す。つまり、データ収集デバイスは、第3の記憶フラグに達したか否かによって、反射データの収集を行うか否かを決定する必要がある。第3の記憶フラグに達した場合には、反射データの収集及び記憶を開始し、第3の記憶フラグに達していない場合には、反射データを収集せず、第3の記憶フラグが到来してから反射データの収集及び記憶を行う。なお、データ収集デバイスが第2の記憶フラグに防振処理を行った後に得られる第3の記憶フラグは、データ収集デバイスによって毎回収集される反射データと、第1の記憶フラグに基づいて収集されるダウンリンクデータとの間の遅延を一定に維持する。幾つかの実施の形態において、第2の記憶フラグに対する防振処理は、第3の記憶フラグを第2の記憶フラグから離れた位置に配置し、第3の記憶フラグに基づいて毎回取得される反射データとダウンリンクデータとの間の遅延はそのまま変わらないことを保証するというものであってもよい。
【0025】
本願実施例によるデータ収集方法により第1の記憶フラグを取得し、第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックと非同期である場合、第1のデータ収集クロック及び第2のデータ収集クロックに基づいて、第1の記憶フラグが第1のデータ収集クロックから第2のデータ収集クロックに渡った後に対応する記憶フラグである第2の記憶フラグを取得し、第2の記憶フラグに対して防振処理を行うことで第3の記憶フラグを取得し、第3の記憶フラグに基づいて第2のデータを収集し、収集される第1のデータと第2のデータとの間の遅延はそのまま変わらない。データ収集デバイスは、クロックドメインを渡った後の第2の記憶フラグを取得した後、第2の記憶フラグに対して防振処理を行うことができ、データを収集する度に、防振処理後に得られる第3の記憶フラグに基づいて収集される第2のデータと、第1の記憶フラグに基づいて収集される第1のデータとの間の遅延はそのまま変わらないようにすることができ、つまり、デジタルプレディストーションのサンプリングを行う過程において、本願実施例による方法は、ダウンリンクデータとフィードバックデータとのクロックドメインが異なるシナリオに適用することができ、データ収集デバイスの応用範囲を広げる。また、データ収集デバイスからデジタル信号プロセッサに送られるダウンリンクデータとフィードバックデータとの間の遅延が一定に保たれるので、デジタル信号処理プロセッサの演算が簡単となり、デジタル信号処理プロセッサの演算結果の精度が向上する。
【0026】
実際の適用では、カウンタを配置することで、データ収集デバイスによって毎回収集された第1のデータと第2のデータの間の遅延がそのまま変わらないことを実現してもよい。この適用シナリオでは、カウンタに対し配置を行う必要があり、以下の実施例においてカウンタの配置過程を紹介する前記実施例を基に幾つかの実施の形態において、図3に示すように、前記S101の前に、前記データ収集方法はさらに次のステップを含んでもよい。
【0027】
S201:第1のデータに対応する第1のサンプリングレート及び第2のデータに対応する第2のサンプリングレートを取得する。
【0028】
S202:前記第1のサンプリングレートと前記第2のサンプリングレートに基づき、第1のカウンタの第1のカウント周期と第1のカウント周期におけるカウント値、及び、第2のカウンタの第2のカウント周期と第2のカウント周期におけるカウント値を配置する。前記第1のカウント周期と前記第2のカウント周期の対応する時間長は等しい。
【0029】
第1のカウンタは第1のカウント周期で循環的にカウントされ、第2のカウンタは第2のカウント周期で循環的にカウントされる。前記第1のカウンタの第1のカウント周期をnとすると、第1のカウント周期におけるカウント値を0からn-1までカウントし、循環的にカウントする。第1のカウンタの第1のカウント周期をmとすると、第1のカウント周期のカウント値は0からm-1までカウントし、循環的にカウントする。幾つかの実施の形態において、データ収集デバイスは、第1のサンプリングレートと第2のサンプリングレートとの比に基づき、第1のカウンタの第1のカウント周期と第2のカウンタの第2のカウント周期とを配置することができる。例えば、第1のサンプリングレートと第2のサンプリングレートの比が1:2である場合、第1のカウンタの第1のカウント周期を1とし、第1のカウント周期におけるカウント値を0とし、つまり、0で第1のカウンタが循環カウントしてもよく、これとともに、第2のカウンタの第2のカウント周期を2とし、第2のカウント周期におけるカウント値を0と1として、つまり、0と1で第2のカウンタが循環カウントするようにしてもよい。このとき、第1のカウンタの第1のカウント周期と第2のカウンタの第2のカウント周期は異なるが、第1のカウント周期と第2のカウント周期に対応するリアルタイム長が等しいことを確保して、毎回第1のカウンタに基づく同一のカウント値が第1のデータを収集し、及び毎回第2のカウンタに基づく同一のカウント値が第1のデータを収集するときに、第1のデータを収集するカウント値と第2のデータを収集するカウント値との間の遅延を固定することに用いる必要がある。
【0030】
第1のカウンタと第2のカウンタの配置が完了した後、かつ第1のデータの初期収集条件(この初期収集条件は、第1のデータレベル度が収集するシンボルレベルサンプリングレベルが高く、かつ現在の第1のデータに対応する電力レベルの優先度が前回のキャッシュレジスタに記憶されたデータに対応する電力レベルの優先度よりも高くなるように制御するために用いられる)を満たした後、第1のカウンタが所定のカウント値(当該所定のカウント値は、第1のデータの収集及び記憶を開始するカウント値である)にカウントされるとき、つまり、第1の記憶フラグに達すると、データ収集デバイスが第1のデータの収集及び記憶を開始する。第1の記憶フラグは、クロックを渡って第2の記憶フラグに変化し、第2の記憶フラグは、第2のカウンタのあるカウント値に対応し、第1のデータ収集クロックと第2のデータ収集クロックとは非同期であるため、毎回クロックドメインを渡った第2の記憶フラグに対応するカウント値が変化する。クロックドメインを渡った第2の記憶フラグに対応するカウント値に基づいて第2のデータを収集する場合、毎回収集された第1のデータと第2のデータとの間の遅延は固定ではなくなり、つまり、毎回収集された第1のデータと第2のデータとの間に位相振れが存在する。よって、第2の記憶フラグに対し防振処理を行う必要がある。
【0031】
具体的に、幾つかの実施の形態において、前記S103で第2の記憶フラグに対して防振処理を行うことで第3の記憶フラグを取得する過程は、クロックドメインを渡って得られた第2の記憶フラグが第2のカウンタの所定の振れ範囲内のカウント値に対応する場合、前記第2の記憶フラグを、前記第2のカウント周期内で前記振れ範囲外の任意の1つのカウント値に対応する位置に調整して、第3の記憶フラグを取得するというものであってもよい。
【0032】
前記第2のカウンタの振れ範囲は、第1のデータ収集クロック、第2のデータ収集クロック及び第1の記憶フラグに対応するカウント値と関連し、第1のデータ収集クロックと第2のデータ収集クロックとが非同期である差が大きいほど、第2のカウンタの振れ範囲が大きくなり、このとき、第2のカウンタの振れ範囲は大きめに配置することができる。第1のデータ収集クロックと第2のデータ収集クロックとの非同期の差が小さいほど、第2のカウンタの振れ範囲は小さめになる可能性があり、このとき、第2のカウンタの振れ範囲は小さめに配置することができる。これにより、クロックドメインを渡って取得した第2の記憶フラグが第2のカウンタの振れ範囲内のカウント値に対応する場合、データ収集デバイスは、第2の記憶フラグを第2のカウント周期内の振れ範囲外の任意の1つのカウント値に対応する位置に調整することで第3の記憶フラグを取得することができる。
【0033】
例示的には、第1のデータがダウンリンクデータであり、第2のデータがフィードバックデータである場合を例に、かつ図4に示すダウンリンクからフィードバックまでの防振処理の概略図を例に、前記第2の記憶フラグに対する防振処理過程を説明する。
【0034】
図4において、ダウンリンククロックは、ダウンリンクデータの収集を制御するクロックであり、フィードバッククロックは、フィードバックデータの収集を制御するクロックであり、データ収集デバイスは、ダウンリンクデータに対応するサンプリングレートとフィードバックデータに対応するサンプリングレートとの比に応じて、ダウンリンク位相カウンタ(ダウンリンク位相カウンタが第1のカウンタである)の第1のカウント周期及び第1のカウント周期におけるカウント値と、フィードバック防振カウンタ(フィードバック防振カウンタが第2のカウンタである)の第2のカウント周期及び第2のカウント周期におけるカウント値とを配置することができる。ダウンリンク位相カウンタの第1のカウント周期を4に配置すれば、つまり、それぞれ0、1、2、3の4つのカウント値を周期として循環カウントを行い、フィードバック防振カウンタの第2のカウント周期を8に配置する、つまり、それぞれ0、1、2、3、4、5、6、7の8つのカウント値を周期として循環カウントを行い、同時に、第1のカウンタ期間(つまり、ダウンリンク位相カウンタのカウント周期)と第2のカウント周期(つまり、図4におけるフィードバック防振カウンタのカウント周期)に対応する真の時間の長さは等しいことが保証される。
【0035】
次に、ダウンリンク位相カウンタが0をカウントし、第1の記憶フラグ(つまり、図4におけるダウンリンクデータ記憶開始フラグ)に達すると、ダウンリンクデータの収集を開始して記憶するものとする。また、ダウンリンククロック、フィードバッククロック及び第1の記憶フラグに対応するカウント値に基づいて配置した振れ範囲が0、1、2であるとする。1回目のサンプリングでは、第1の記憶フラグがクロックドメインに渡った後に得られる第2の記憶フラグのフィードバック防振カウンタに対応するカウント値が1である。2回目のサンプリングでは、第1の記憶フラグのクロックドメインに渡った後に得られる第2の記憶フラグに対応するフィードバック防振カウンタのカウント値が0である。3回目のサンプリングでは、第1の記憶フラグがクロックドメインに渡った後に得られた第2の記憶フラグ(つまり、図4における防振前のダウンリンク記憶フラグがクロックを渡ってフィードバックされる)に対応する防振カウンタのカウント値が2である。言い換えれば、ダウンリンククロックとフィードバッククロックとが非同期であるため、サンプリング毎に、第1の記憶フラグがクロックドメインを渡って得られる第2の記憶フラグに対応するフィードバック防振カウンタのカウント値が変化する可能性がある(つまり、図4における防振前のダウンリンク記憶フラグがクロックを渡ってフィードバックする対応するカウント値が変化する可能性がある)。第2の記憶フラグに対応するカウント値がフィードバック防振カウンタの振れ範囲内に入る場合、データ収集デバイスは、第2の記憶フラグをフィードバック防振カウンタの振れ範囲外の任意の1つのカウント値に対応する位置、例えば、カウント値が6に対応する位置に調整して第3の記憶フラグを取得する(つまり、図4における防振後のクロックを渡ってフィードバックするまでの、フィードバック防振カウンタに対応するカウント値が6である記憶開始フラグ)。もちろん、カウント値が3、4、5に対応する位置に調整してもよい。このように、データ収集デバイスは、データを収集する毎に、第1の記憶フラグに対応するカウント値「0」に基づいてダウンリンクデータを収集し、第3の記憶フラグに対応するカウント値「6」に基づいてフィードバックデータを収集するので、収集されたダウンリンクデータとフィードバックデータとの間の遅延時間は一定に保たれる(図5におけるダウンリンクからフィードバックまでの間のクロスクロック遅延は何れもt1である)。
【0036】
もちろん、現在の収集類型が定在波比検出サンプリングとして配置成される応用シナリオに対して、ダウンリンクデータ及び反射データの収集過程において、反射データの第2の記憶フラグを収集するための防振処理過程は、フィードバックデータの第2の記憶フラグを収集する前記防振処理過程を参照してもよく、ここでは繰り返し説明しない。
【0037】
別の実施の形態において、前記ステップS103で第2の記憶フラグに対して防振処理を行うことで第3の記憶フラグを得る過程は、クロックドメインを渡って得られた第2の記憶フラグが第2カウンタの所定の振れ範囲外の第1のカウント値に対応する場合、前記第2の記憶フラグに対応する第1のカウント値を、前記振れ範囲内の任意の1つのカウント値である第2のカウント値に修正し、前記第2のカウント値をカウント開始点として前記第2のカウンタを再カウントし、前記第2の記憶フラグを、再カウント後の第2のカウント周期内で前記振れ範囲外に位置する任意の1つのカウント値である第3のカウント値に対応する位置に調整して、第3の記憶フラグを得るというものであってもよい。
【0038】
具体的には、前記第2のカウンタの振れ範囲は、第1のデータ収集クロック、第2のデータ収集クロック及び第1の記憶フラグに対応するカウント値と関連し、第1のデータ収集クロックと第2のデータ収集クロックとが非同期である差が大きいほど、第2のカウンタの振れ範囲が大きくなり、このとき、第2のカウンタの振れ範囲が大きめに配置できる。第1のデータ収集クロックと第2のデータ収集クロックとの非同期の差が小さいほど、第2のカウンタの振れ範囲は小さめになる可能性があり、このとき、第2のカウンタの振れ範囲は小さめに配置することができる。第2の記憶フラグが第2のカウンタの振れ範囲外の第1のカウント値に対応する場合、第1のデータ収集クロックと第2のデータ収集クロックとの位相ずれが長時間の蓄積に伴って大きくなると考えられるので、クロックを渡った後の第2の記憶フラグに対応するカウント値が、第2のカウンタの振れ範囲内に収まるように、第2のカウンタのカウント値をセットする必要がある。
【0039】
例示的には、第1のデータがダウンリンクデータであり、第2のデータがフィードバックデータである場合を例に、図5に示すダウンリンクからフィードバックまでの防振処理の概略図を例に、前記第2の記憶フラグに対する防振処理過程を説明する。
【0040】
図5のダウンリンククロックは、ダウンリンクデータの収集を制御するクロックであり、フィードバッククロックは、フィードバックデータの収集を制御するクロックであり、データ収集デバイスは、ダウンリンクデータに対応するサンプリングレートとフィードバックデータに対応するサンプリングレートとの比に応じて、ダウンリンク位相カウンタ(ダウンリンク位相カウンタが第1のカウンタである)の第1のカウント周期及び第1のカウント周期内のカウント値と、第2のカウンタであるフィードバック防振カウンタの第2のカウント周期及び第2のカウント周期のカウント値とを配置することができる。ダウンリンク位相カウンタの第1のカウント周期を4に配置し、それぞれ0、1、2、3の4つのカウント値を周期として循環カウントを行い、フィードバック防振カウンタの第2のカウント周期を8に配置する、つまり、それぞれ0、1、2、3、4、5、6、7の8カウント値を周期として循環カウントを行う。同時に、第1のカウント周期(つまり、図5におけるダウン相位カウンタのカウント周期)と第2のカウント周期(つまり、図5におけるフィードバック防振カウンタのカウント周期)の真の時間長は等しいことが保証されている。
【0041】
次に、ダウンリンク位相カウンタが0をカウントしたときに、第1の記憶フラグ(つまり、図5におけるダウンリンクデータ記憶開始フラグ)に達し、ダウンリンクデータの収集を開始して記憶するものとする。また、第2のカウンタの振れ範囲は、ダウンリンククロック、フィードバッククロック、及び、第1の記憶フラグに対応するカウント値に基づいて、0、1、2の範囲に配置されているものとする。1回目のサンプリングでは、第1の記憶フラグがクロックドメインを渡った後に得られる第2の記憶フラグ(つまり、図5における防振前のダウンリンク記憶フラグがクロックを渡ってフィードバックされる)に対応する防振カウンタのカウント値が1である。2回目のサンプリングでは、第1の記憶フラグがクロックドメインを渡った後に得られる第2の記憶フラグに対応するフィードバック防振カウンタのカウント値が3である。つまり、2回目のサンプリングにおいて、第1の記憶フラグがクロックドメインを渡った後に得られる第2の記憶フラグに対応するフィードバック防振カウンタのカウント値がフィードバック防振カウンタの振れ範囲外である。このとき、フィードバック防振カウンタのカウント値をセットする必要があるが、第2の記憶フラグに対応するフィードバック防振カウンタのカウント値「3」を、フィードバック防振カウンタの振れ範囲内の任意の1つのカウント値に調整することができる。幾つかの実施の形態において、フィードバック防振カウンタの振れ範囲内の中間位置のカウント値を用いてセットすることができ、例えば、第2の記憶フラグに対応するフィードバック防振カウンタのカウント値「3」をカウント値「1」に調整し、カウント値「1」をカウント開始点としてフィードバック防振カウンタを再カウントすることができる。図5に示すように、2回目のサンプリングでは、カウント値「1」をカウント開始点としてカウントを再開することにより、フィードバック防振カウンタのカウント値「3」の後のカウント値は2となる。フィードバック防振カウンタのカウント値をセットした後、再カウント後のフィードバック防振カウント周期内で任意に1つのカウント値をフィードバックデータの収集を開始するカウント値として選択し、当該カウント値に対応する位置を第3の記憶フラグ(つまり、図5における防振後のクロックを渡ってフィードバックまでの記憶開始フラグ)とする。例えば、カウント値「6」に対応する位置を第3の記憶フラグとして選択し、当該位置で後続の3回目のサンプリング、4回目のサンプリングなどを行うようにしてもよい。もちろん、再カウント後のカウント値「3」、「4」、「5」に対応する位置を第3の記憶フラグとして選択してもよく、本実施例ではこれに限定しない。よって、後続のデータ収集時に、データ収集デバイスは、第1の記憶フラグに対応するカウント値「0」に基づいてダウンリンクデータを収集し、第3の記憶フラグに対応するカウント値「6」に基づいてフィードバックデータを収集し、収集されたダウンリンクデータとフィードバックデータとの間の遅延はそのまま変わらない(つまり、図5における3回目及び4回目のサンプリング過程における、ダウンリンクからフィードバックまでのクロスクロック遅延は何れもt3であり、1回目のサンプリングにおけるダウンリンクからフィードバックまでのクロスクロック遅延はt1であり、2回目のサンプリングにおけるダウンリンクからフィードバックまでのクロスクロック遅延はt2であり、フィードバック防振カウンタのカウント値がセットされているので、t1とt2は等しくない)。
【0042】
もちろん、現在の収集類型が定在波比検出サンプリングとして配置される応用シナリオに対して、ダウンリンクデータ及び反射データの収集過程において、反射データの第2の記憶フラグを収集する防振処理過程は、前記フィードバックデータの第2の記憶フラグを収集する防振処理過程を参照してもよく、本実施例では繰り返し説明しない。
【0043】
本実施例において、データ収集デバイスは、第1のカウンタ及び第2のカウンタを追加し、第1のデータに対応するサンプリングレート及び第2のデータに対応するサンプリングレートに応じて第1のカウンタ及び第2のカウンタを配置することにより、第1のカウンタ及び第2のカウンタに基づいて第2の記憶フラグの防振処理を実現することができ、データ収集デバイスの回路を簡素化し、ハードウェアロジック資源を節約することができる。また、データ収集デバイスは、クロックドメインを渡って得られた第2の記憶フラグの異なる振れ状況に対して、対応する振れ処理方式を用いて第2の記憶フラグに振れ処理を行うことができ、振れ処理の柔軟性を向上させ、データ収集デバイスの応用範囲をさらに広げることができる。
【0044】
収集された第1のデータと第2のデータとの一致を可能にするために、幾つかの実施の形態において、前記実施例を基に、前記S101の後に、前記データ収集の方法は、前記第1の記憶フラグに対し遅延処理を行い、遅延の時間長はデジタルプレディストーション回路とパワーアンプとの間のリンク遅延に関連することをさらに含む。
【0045】
遅延した第1の記憶フラグを得た後、データ収集デバイスは、第1のデータ収集クロック及び第2のデータ収集クロックに基づき、遅延した第1の記憶フラグがタイムドメインを渡った記憶フラグを取得し、タイムドメインを渡った記憶フラグに防振処理を行い、防振処理後の記憶フラグに基づいて第2のデータを収集する。
【0046】
幾つかの実施の形態において、データ収集デバイスは、第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックに同期したとき、遅延処理後の第1の記憶フラグに基づいて第2のデータを収集する。
【0047】
本実施例において、データ収集デバイスは、さらに第1の記憶フラグに対して遅延処理を行うことにより、最終的に収集された第2のデータと第1のデータを一致させ、データ収集の精度を向上させることができる。また、データ収集デバイスは、第1のデータ収集クロックと第2のデータ収集クロックが同期したシナリオについてもデータ収集を行うことができ、データ収集デバイスの適用範囲がさらに向上する。
【0048】
なお、本願実施例によるデータ収集方法により、データ収集デバイスは、デジタルプレディストーションのデータ収集だけでなく定在波比検出のデータ収集も実現することができ、リソースをほとんど増加させることなく、デジタルプレディストーションサンプリングとベクトル定在波比検出サンプリングとを良好に統一し、データ収集装置の機能を向上させし、即ち、データ収集デバイスの適用範囲をさらに向上させる。
【0049】
当業者の理解を容易にするために、現在の収集類型をデジタルプリディストーションサンプリングとして配置した例を以下に紹介するが、このとき、第1のデータはダウンリンクデータであり、第2のデータはフィードバックデータである。
【0050】
まず、サンプリング応用シナリオに基づいて関連パラメータを配置し、具体的に以下の通りである
【0051】
1)現在のサンプリング類型をデジタルプリディストーションサンプリングとして配置する、つまり、ダウンリンクデータ及びフィードバックデータを収集する。
【0052】
2)収集すべきチャネル及びパワーレベル番号に従って、現在収集されているチャネル番号及び各パワーレベルデータの優先度を配置し、チャネル番号を配置した後、データ収集デバイスは、配置されたチャネル番号に従ってチャネル切替装置によって収集すべきチャネルを選択することができる。
【0053】
3) ダウンリンクサンプリングレートとフィードバックサンプリングレートの比に応じてダウンリンクサンプリングカウンタ及びフィードバック防振カウンタを配置し、配置が完了した後、データ収集デバイスは、ダウンリンクサンプリングカウンタ及びフィードバック防振カウンタの値を周期として循環的にカウントし、毎回収集されるダウンリンクデータ及びフィードバックデータの遅延時間を一定に保つため、配置が求められるダウンリンクサンプリングカウンタ及びフィードバック防振カウンタのカウント周期が示す実時間長は等しくなければならない。
【0054】
次に、サンプリング要求を開始して、サンプリング準備状態に入る。サンプリング準備状態に入った後、符号レベルサンプリングレベルが高く、且つ現在のダウンリンクデータに対応するパワーレベルの優先度が前回キャッシュレジスタに記憶したデータに対応するパワーレベルの優先度より大きい場合、サンプリング状態に入る。そうでない場合は、符号レベルサンプリングレベルが高く、かつ、現在のダウンリンクデータに対応するワーレベル優先度が前回のキャッシュレジスタのデータに対応するパワーレベルの優先度よりも大きくなるまで待機する。
【0055】
サンプリング状態に入った後、ダウンリンク位相カウンタが所定のカウント値(例えば、カウント値「0」である)をカウントした後、ダウンリンクデータの収集を開始して記憶し、そうでない場合は、ダウンリンク位相カウンタが所定のカウント値をカウントするまで待つ。
【0056】
ダウンリンクデータの記憶を開始した後、まず、ダウンリンクデータの第1の記憶フラグを遅延させ(遅延長を配置されてもよく、幾つかの実施例において、遅延長は、デジタルプレディストーション回路とパワーアンプとの間のリンク遅延として配置されてもよい)。次に、ダウンリンクデータとフィードバックデータのクロックが完全に同一である場合(つまり、2つのクロックが同一周波数で同位相である場合)、遅延後の第1の記憶フラグを、フィードバックデータの収集及び記憶を開始するためのフラグとして、フィードバックデータの記憶を直ちに開始し、ダウンリンクデータとフィードバックデータのクロックが非同期の場合、遅延された第1の記憶フラグがクロックドメインを渡った後のフラグを取得し、クロックドメインを渡ったフラグに対して防振処理を実行し、防振処理されたフラグをフィードバックデータの収集の開始及び記憶するためのフラグとする。具体的な防振処理は前記実施例の具体的な過程を参照してもよく、本実施例では繰り返し説明しない。
【0057】
そして、ダウンリンクデータ及びフィードバックデータを収集して記憶した後、所定の判断基準(例えば、ピーク値有効性、レベル一致性、連続小信号など)に従って、今回収集したデータの有効性を判断し、今回バッファレジスタに記憶したデータを保留するか否かを決定する。有効性判定に通過した場合、今回バッファレジスタに記憶したデータを保留すると共に、キャッシュレジスタのパワーレベルの優先度を現在データを収集するパワーレベルの優先度に更新してもよい。なお、後にキャッシュレジスタのパワーレベルの優先度よりも高いデータが到着した場合にのみ、データを再収集し、前回キャッシュレジスタに記憶されたデータを上書きすることができ、そうでなければ、サンプリング要求が次に再開始されない限り、キャッシュレジスタ内のデータは恒久的に上書きされない。有効性判定を通過しない場合には、今回キャッシュレジスタに記憶されたデータを破棄するとともにキャッシュレジスタのパワーレベルの優先度を最低にし、その後キャッシュレジスタのパワーレベルの優先度よりも高いデータが来たらデータの収集を開始するようにしてもよい。なお、ダウンリンクデータとフィードバックデータとで別個にキャッシュレジスタを設置してもよい。
【0058】
サンプリング停止要求を受信した後にサンプリングを停止する。また、データ収集デバイスは、さらにチャネル切替装置により他のチャネルに切り替えて、他のチャネルにおけるダウンリンクデータ及びフィードバックデータの収集を行うことができる。
【0059】
次に、現在のサンプリング類型が定在波比検出サンプリングに配置される場合を例として説明すると、まずダウンリンクデータ及びフィードバックデータを収集してから、ダウンリンクデータ及び反射データを収集し、ダウンリンクデータ及びフィードバックデータ、並びにダウンリンクデータ及び反射データを収集し終えた後で、1回の完全な定在波比検出サンプリングとみなす。ダウンリンクデータ及びフィードバックデータを収集する場合、第1のデータはダウンリンクデータであり、第2のデータはフィードバックデータである。ダウンリンクデータと反射データとを収集する場合、第1のデータはダウンリンクデータであり、第2のデータは反射データである。ダウンリンクデータとフィードバックデータの収集過程は、前記デジタルプリディストーションサンプリング過程を参照することができ、以下、ダウンリンクデータと反射データの収集過程を具体的に説明する。
【0060】
まず、収集応用シナリオに応じて関連パラメータを配置し、具体的には次の通りである。
【0061】
1)現在のサンプリング類型を定在波比検出サンプリングとして配置し、つまり、ダウンリンクデータ及び反射データを収集する。
【0062】
2)収集すべきチャネル及びパワーレベル番号に従って、現在収集されているチャネル番号及び各パワーレベルデータの優先度を配置し、チャネル番号を配置した後、データ収集デバイスは、配置されたチャネル番号に従ってチャネル切替装置によって収集すべきチャネルを選択することができる。
【0063】
3)ダウンリンクサンプリングレートと反射サンプリングレートとの比に基づいて、ダウンリンク位相カウンタと反射防振カウンタとを配置し、配置が完了した後、データ収集デバイスは、ダウンリンク位相カウンタと反射防振カウンタとの配置値を周期として循環的にカウントし、毎回収集されるダウンリンクデータと反射データの遅延時間が一定に保たれるようにするため、配置が求められるダウンリンク位相カウンタと反射防振カウンタとのカウント周期が示す真の時間長は等しくなければならない。
【0064】
次に、サンプリング要求を発行し、サンプリング準備状態に入る。サンプリング準備状態に入った後、符号レベル収集レベルが高く、且つ現在のダウンリンクデータに対応するパワーレベルの優先度が前回キャッシュレジスタに記憶したデータに対応するパワーレベルの優先度より大きい場合、サンプリング状態に入り、そうでない場合は、符号レベルサンプリングレベルが高く、かつ、現在のダウンリンクデータに対応するパワーレベルの優先度が前回のキャッシュレジスタのデータに対応するパワーレベルの優先度よりも大きくなるまで待つ。
【0065】
サンプリング状態に入ると、ダウンリンク位相カウンタが所定のカウント値(例えば、カウント値「0」)をカウントした後、ダウンリンクデータの収集を開始して記憶し、そうでない場合は、ダウンリンク位相カウンタが所定のカウント値をカウントするまで待つ。
【0066】
ダウンリンクデータの記憶が開始された後、まず、ダウンリンクデータの第1の記憶フラグを遅延させ(遅延長は配置されてもよく、幾つかの実施例において、遅延長は、デジタルプレディストーション回路とパワーアンプとの間のリンク遅延として配置されてもよい)。次に、ダウンリンクデータと反射データのクロックが完全に同一である(同一の周波数で同位相である)場合、遅延後の第1の記憶フラグを反射データの収集及び記憶を開始するフラグとして用いて、反射データの記憶が直ちに開始される。ダウンリンクデータと反射データのクロックが非同期の場合、遅延後の第1の記憶フラグのクロックを渡った後の記憶フラグを取得し、クロックを渡った後の記憶フラグに対して防振処理を行い、防振処理後の記憶フラグを反射データの収集及び記憶を開始するフラグとする。具体的な防振処理は前記実施例の具体的な過程を参照してもよく、本実施例では繰り返し説明しない。
【0067】
さらに、ダウンリンクデータ及び反射データを収集して記憶した後、所定の判断基準(例えば、ピーク値有効性、レベル一致性、連続小信号など)に従って、今回収集したデータの有効性を判断し、今回バッファレジスタに記憶したデータの保持の要否を決定する。有効性判定を通過した場合、今回キャッシュレジスタに記憶したデータを残すとともに、キャッシュレジスタのパワーレベルの優先度を現在データを収集しているパワーレベルに更新ことができる。なお、後続ではキャッシュレジスタのパワーレベルの優先度よりも高いデータが到着した場合にのみ、データを再収集し、前回キャッシュレジスタに記憶されたデータを上書きすることができ、そうでなければ、サンプリング要求が次に再開始されない限り、キャッシュレジスタ内のデータは恒久的に上書きされない。有効性判定を通過しない場合には、今回キャッシュレジスタに記憶されたデータを破棄するとともにキャッシュレジスタのパワーレベルの優先度を最低にし、その後キャッシュレジスタのパワーレベルの優先度よりも高いデータが来たらデータの収集を開始するようにしてもよい。なお、ダウンリンクデータと反射データとで別個にキャッシュレジスタを配置してもよい。
【0068】
サンプリング停止要求を受信した後、サンプリングを停止する。また、データ収集デバイスは、さらにチャネル切換装置により他のチャネルに切り換えて、他のチャネルでのダウンリンクデータ及び反射データの収集を行うことができる。
【0069】
本実施例において、データ収集デバイスは、デジタルプレディストーションのデータ収集だけでなく、定在波比検出のデータ収集も実現することもでき、リソースをほとんど増加させることなく、デジタルプレディストーションチャネル及びベクトル定在波比検出チャネルをより統一することができ、データ収集デバイスの機能を向上させ、データ収集デバイスの適用範囲をさらに向上させることができる。また、クロックに非同期である場合、クロックを渡った記憶開始フラグに対しても防振処理を行い、収集されたダウンリンクデータとフィードバックデータとの間の遅延を一定にし、収集されたダウンリンクデータと反射データとの間の遅延を一定にし、これにより、データ収集デバイスの適用範囲を拡大し、デジタルシグナルプロセッサの計算が簡単となるだけでなく、デジタルシグナルプロセッサの計算結果の精度も向上させる。
【0070】
図6は、本願実施例によるデータ収集装置の構造を示す概略図である。図6に示すように、当該装置は、第1の取得モジュール20、第2の取得モジュール21、防振処理モジュール22及び第1の収集モジュール23を含んでもよい。
【0071】
具体的には、第1の取得モジュール20は第1の記憶フラグを取得するように配置され、前記第1の記憶フラグは、第1のデータの収集及び記憶の開始を示すフラグビットを示すために使用される。
【0072】
第2の取得モジュール21は、第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックと非同期である場合、前記第1のデータ収集クロック及び前記第2のデータ収集クロックに基づいて、前記第1の記憶フラグが前記第1のデータ収集クロックから前記第2のデータ収集クロックに渡った後に対応する記憶フラグである第2の記憶フラグを取得するように配置される。
【0073】
防振処理モジュール22は、前記第2の記憶フラグに対して防振処理を行い、第3の記憶フラグを取得するように配置される。
【0074】
第1の収集モジュール23は、前記第3の記憶フラグに従って第2のデータを取得するように配置され、各取得に対する前記第1のデータと前記第2のデータとの間の遅延は不変のままである。
【0075】
本願実施例によるデータ収集装置を用いて第1の記憶フラグを取得し、第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックと非同期である場合、第1のデータ収集クロック及び第2のデータ収集クロックに基づいて、第1の記憶フラグが第1のデータ収集クロックから第2のデータ収集クロックに渡った後に対応する記憶フラグビットである第2の記憶フラグを取得し、第2の記憶フラグに対して防振処理を行うことで第3の記憶フラグを取得し、第3の記憶フラグに基づいて第2のデータを収集し、収集される第1のデータと第2のデータとの間の遅延は不変のままである。データ収集デバイスは、クロックドメインを渡った後の第2の記憶フラグを取得した後、第2の記憶フラグに対して防振処理を行うことができ、毎回データを収集するときに、防振処理後に得られる第3の記憶フラグに基づいて収集される第2のデータと、第1の記憶フラグに基づいて収集される第1のデータとの間の遅延は不変のままであり、つまり、デジタルプレディストーションサンプリングの取得を行う過程において、本願実施例による方法は、ダウンリンクデータとフィードバックデータのクロックドメインが異なるシナリオに適用することができ、データ収集デバイスの応用範囲を広げる。また、データ収集デバイスからデジタル信号処理プロセッサに送られるダウンリンクデータとフィードバックデータとの間の遅延時間は不変のままであるので、デジタル信号処理プロセッサの演算が簡単となり、デジタル信号処理プロセッサ置の演算結果の精度が向上する。
【0076】
前記実施例を基に、幾つかの実施例において、前記データ収集デバイスは、第3の取得モジュール及び配置モジュールをさらに含む。
【0077】
具体的には、第3の取得モジュールは、第1の取得モジュール20が第1の記憶フラグを取得する前に、第1のデータに対応する第1のサンプリングレート及び第2のデータに対応する第2のサンプリングレートを取得するように配置され、配置モジュールは、前記第1のサンプリングレート及び前記第2のサンプリングレートに応じて、第1のカウンタの第1のカウント周期及び前記第1のカウント周期におけるカウント値と、第2のカウンタの第2のカウント周期及び前記第2のカウント周期におけるカウント値とを配置し、前記第1のカウント周期と前記第2のカウント周期の対応する時間長は等しい。
【0078】
前記実施例を基に、幾つかの実施の形態において、防振処理モジュール22は、前記第2の記憶フラグが前記第2のカウンタの所定の振れ範囲内のカウント値に対応する場合、前記第2の記憶フラグを前記第2のカウント周期内の前記振れ範囲外の任意の1つのカウント値に対応する位置に調整して、第3の記憶フラグを取得するように配置される。
【0079】
前記実施例を基に、幾つかの実施の形態において、防振処理モジュール22は、前記第2の記憶フラグが前記第2のカウンタの所定の振れ範囲外の第1のカウント値に対応する場合、前記第2の記憶フラグに対応する第1のカウント値を、前記振れ範囲内の任意の1つのカウント値である第2のカウント値に修正し、前記第2のカウント値をカウント開始点として前記第2のカウンタのカウントを再開し、前記第2の記憶フラグを、再カウント後の第2のカウント周期内で前記振れ範囲外に位置する任意の1つのカウント値である第3のカウント値に対応する位置に調整して第3の記憶フラグを得るように配置される。
【0080】
前記実施例を基に、幾つかの実施の形態において、前記データ収集装置は、遅延処理モジュールをさらに含む。
【0081】
具体的には、遅延処理モジュールは、第1の取得モジュール20が第1の記憶フラグを取得した後、前記第1の記憶フラグに対し遅延処理を行うように配置され、遅延の時間長は、デジタルプレディストーション回路とパワーアンプとの間のリンク遅延に関連する。
【0082】
前記実施例を基に、幾つかの実施の形態において、前記データ収集装置は、第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックと同期する場合に、遅延処理後の前記第1の記憶フラグに従って第2のデータを収集するように配置された第2の収集モジュールをさらに含む。
【0083】
幾つかの実施の形態において、現在のサンプリング類型がデジタルプリディストーションサンプリングとして配置されるとき、前記第1のデータはダウンリンクデータであり、前記第2のデータはフィードバックデータである。
【0084】
幾つかの実施の形態において、現在のサンプリング類型が定在波比検出サンプリングとして配置される場合、ダウンリンクデータ及びフィードバックデータ収集を行うとき、前記第1のデータはダウンリンクデータであり、前記第2のデータはフィードバックデータであり、前記ダウンリンクデータ及び送信データ収集行うとき、前記第1のデータはダウンリンクデータであり、前記第2のデータは送信データである。
【0085】
本発明の実施例は、データ収集デバイスをさらに提供し、その概略図は図7のようなものであってよい。当該データ収集デバイスは、システムバスを介して接続されたプロセッサ及びメモリを含む。前記プロセッサは計算及び制御機能を提供する。前記メモリには、コンピュータプログラムが記憶されている。当該コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されると、本願実施例によるデータ収集の方法を実行する。
【0086】
当業者であれば、図7に示された構造は、本願の技術案に関連する一部の構造のブロック図に過ぎず、本願の技術案が適用されるデバイスを限定するものではなく、本願の技術案が適用されるデバイスは、図に示されたものよりも多いか少ない部品を含んでもよく、又は幾つかの部品を組み合わせ、又は異なる部品の配置を有することができる。
【0087】
本願の実施の形態は、メモリとプロセッサとを含むデータ収集デバイスをさらに提供し、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶され、前記プロセッサは前記コンピュータプログラムを実行すると以下のステップを実行する。
【0088】
前記第1のデータの収集及び記憶の開始を示すフラグビットに使用される第1の記憶フラグを取得するステップ。
【0089】
第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックと非同期である場合、前記第1のデータ収集クロック及び前記第2のデータ収集クロックに基づいて、前記第1の記憶フラグが前記第1のデータ収集クロックから前記第2のデータ収集クロックに渡った後に対応する記憶フラグビットである第2の記憶フラグを取得するステップ。
【0090】
前記第2の記憶フラグに対する防振処理を行うことで第3の記憶フラグを取得し、前記第3の記憶フラグに基づいて第2のデータを取得するステップであって、毎回収集される前記第1のデータと前記第2のデータとの間の遅延は不変のままである。
【0091】
幾つかの実施の形態において、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行するとき、第1のデータに対応する第1のサンプリングレート、及び第2のデータに対応する第2のサンプリングレートを取得するステップと、前記第1のサンプリングレート及び前記第2のサンプリングレートに応じて、第1のカウンタの第1のカウント周期及び前記第1のカウント周期におけるカウント値と、第2のカウンタの第2のカウント周期及び前記第2のカウント周期におけるカウント値とを配置するステップとをさらに実現し、前記第1のカウント周期と前記第2のカウント周期の対応する時間長は等しい。
【0092】
幾つかの実施の形態において、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行すると、前記第2の記憶フラグが前記第2のカウンタの所定の振れ範囲内のカウント値に対応する場合、前記第2の記憶フラグを前記第2のカウント周期内の前記振れ範囲外にある任意のカウント値に対応する位置に調整して、第3の記憶フラグを得るステップをさらに実現する。
【0093】
幾つかの実施の形態において、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行するとき、前記第2の記憶フラグが、前記第2のカウンタの所定の振れ範囲外の第1のカウント値に対応するとき、前記第2の記憶フラグに対応する第1のカウント値を、前記振れ範囲内の任意のカウント値である前記第2のカウント値に変更するステップと、前記第2のカウント値をカウント開始点として前記第2のカウンタを再カウントし、再カウント後の前記第2のカウント周期内に前記振れ範囲外に位置する任意のカウント値である第3のカウント値に対応する位置に前記第2の記憶フラグを調整して、第3の記憶フラグを得るステップとをさらに実現する。
【0094】
幾つかの実施の形態において、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行するとき、前記第1の記憶フラグを遅延処理するステップをさらに実現し、遅延の時間長は、デジタルプレディストーション回路とパワーアンプとの間のリンク遅延に関連する。
【0095】
幾つかの実施の形態において、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行すると、第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックに同期したときに、遅延して処理された第1の記憶フラグに従って第2のデータを収集するステップをさらに実現する。
【0096】
幾つかの実施の形態において、現在のサンプリング類型がデジタルプリディストーションサンプリングとして配置されるとき、前記第1のデータはダウンリンクデータであり、前記第2のデータはフィードバックデータである。
【0097】
幾つかの実施の形態において、現在のサンプリング類型が定在波比検出サンプリングとして配置されるとき、ダウンリンクデータ及びフィードバックデータ収集を行うとき、前記第1のデータはダウンリンクデータであり、前記第2のデータはフィードバックデータであり、ダウンリンクデータ及び送信データ収集を行うとき、前記第1のデータはダウンリンクデータであり、前記第2のデータは送信データである。
【0098】
本願の実施例は、コンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されたときに以下のステップを実現する。
【0099】
第1のデータの収集と記憶を開始するフラグビットを示す第1の記憶フラグを取得するステップ。
【0100】
第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックと非同期である場合、前記第1のデータ収集クロック及び前記第2のデータ収集クロックに基づいて、前記第1の記憶フラグが前記第1のデータ収集クロックから前記第2のデータ収集クロックに渡った後に対応する記憶フラグビットである第2の記憶フラグを取得するステップ。
【0101】
前記第2の記憶フラグに対する防振処理を行って第3の記憶フラグを取得し、前記第3の記憶フラグに基づいて第2のデータを取得するステップであって、毎回収集される前記第1のデータと前記第2のデータとの間の遅延は不変のままである。
【0102】
幾つかの実施の形態において、前記コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されると、第1のデータに対応する第1のサンプリングレート、及び第2のデータに対応する第2のサンプリングレートを取得するステップと、前記第1のサンプリングレート及び前記第2のサンプリングレートに応じて、第1のカウンタの第1のカウント周期と前記第1のカウント周期におけるカウント値、及び第2のカウントの第2カウント周期と前記第2のカウント周期におけるカウント値を配置し、前記第1のカウント周期と前記第2のカウント周期とが対応する時間長は等しいステップをさらに実現する。
【0103】
幾つかの実施の形態において、前記コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されると、前記第2の記憶フラグが前記第2のカウンタの所定の振れ範囲内のカウント値に対応する場合、前記第2のカウント周期内の前記振れ範囲外の任意の1つのカウント値に対応する位置に前記第2の記憶フラグを調整して、第3の記憶フラグを得るステップをさらに実現する。
【0104】
幾つかの実施の形態において、前記コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されると、前記第2の記憶フラグが前記第2のカウンタの所定の振れ範囲外の第1のカウント値に対応するとき、前記第2の記憶フラグに対応する第1のカウント値を前記振れ範囲内の任意の1つのカウント値である第2のカウント値に補正するステップと、前記第2のカウント値をカウント開始点として前記第2のカウンタを再カウントし、再カウント後の第2のカウント周期内に前記振れ範囲外に位置する任意の1つのカウント値である第3のカウント値に対応する位置に前記第2の記憶フラグを調整して、第3の記憶フラグを得るステップとをさらに実現する。
【0105】
幾つかの実施の形態において、前記コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されると、前記第1の記憶フラグに対して遅延処理を行うステップをさらに実現し、遅延の時間長は、デジタルプレディストーション回路とパワーアンプとの間のリンク遅延に関連する。
【0106】
幾つかの実施の形態において、前記コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されると、第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックに同期したときに、遅延処理後の前記第1の記憶フラグに基づいて第2のデータを収集するステップを更に実現する。
【0107】
幾つかの実施の形態において、現在のサンプリング類型がデジタルプリディストーションサンプリングとして配置されるとき、前記第1のデータはダウンリンクデータであり、前記第2のデータはフィードバックデータである。
【0108】
幾つかの実施例において、現在のサンプリング類型が定在波比検出サンプリングに配置される場合、ダウンリンクデータ及びフィードバックデータ収集を行うとき、前記第1のデータはダウンリンクデータであり、前記第2のデータはフィードバックデータであり、ダウンリンクデータ及び送信データ収集を行うとき、前記第1のデータはダウンリンクデータであり、前記第2のデータは送信データである。
【0109】
前記実施例によるデータ収集の装置、デバイス及び記憶媒体は、本願の実施例によるデータ収集の方法を実行することができ、該方法を実行するための対応する機能モジュールと有益な効果を備える。前記実施例に詳述されていない技術的な詳細は、本願の実施例によるデータ収集方法の説明を参照することができる。
【0110】
以上の説明は本願の例示的な実施例に過ぎず、本願の請求の範囲を限定するものではない。
【0111】
一般に、本願の実施例は、ハードウェア(例えば、専用回路)、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせによって実現されてもよい。例えば、一部の態様は、ハードウェアで実現され、その他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のコンピューティングデバイスによって実行可能なファームウェア又はソフトウェアで実現されてもよく、本願はこれを限定しない。
【0112】
本願の実施例は、例えば、プロセッサエンティティにおいて、ハードウェアによって、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって、不具合注入試験装置のデータプロセッサによってコンピュータプログラム命令を実行することによって実装され得る。コンピュータプログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態配置データ、又は、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードもしくはオブジェクトコードであってよい。
【0113】
本願の図面における任意の論理フローのブロック図は、プログラムステップを表してもよく、又は、互いに接続された論理回路、モジュール、及び機能を表してもよく、又は、プログラムステップと論理回路、モジュール、及び機能との組み合わせを表してもよい。コンピュータプログラムはメモリに記憶することができる。メモリは、ローカル技術環境に適した任意の類型を有してもよく、任意の適したデータ記憶技術、例えば、リードオンリ記憶(ROM)、ランダムアクセス記憶(RAM)、光学記憶デバイス及びシステム(デジタル多用途ディスクDVD又はCDディスク)を使用して実現されてもよい。コンピュータ可読媒体は、非一時的記憶媒体を含んでもよい。データプロセッサは、ローカル技術環境に適した任意の類型であってもよく、例えば、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(FGPA)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサなどであるがこれらに限定されない。
【0114】
本願実施例によるデータ収集の方法、装置、デバイス及び記憶媒体を使用して第1の記憶フラグを取得し、第1のデータ収集クロックが第2のデータ収集クロックと非同期である場合、第1のデータ収集クロック及び第2のデータ収集クロックに基づいて、第1の記憶フラグが第1のデータ収集クロックから第2のデータ収集クロックに渡った後に対応する記憶フラグビットである第2の記憶フラグを取得し、第2の記憶フラグに対して防振処理を行うことで第3の記憶フラグを取得し、第3の記憶フラグに基づいて第2のデータを収集し、毎回収集される第1のデータと第2のデータとの間の遅延はそのまま変わらない。クロックドメインを渡った後に第2の記憶フラグを取得した後、第2の記憶フラグに対して防振処理を行うことができるため、データを収集する毎に、防振処理後に得られる第3の記憶フラグに基づいて収集される第2のデータと、第1の記憶フラグに基づいて収集される第1のデータとの間の遅延時間は不変のままである。つまり、デジタルプリディストーションサンプリングを行う過程において、本願の実施例による方法は、ダウンリンクデータとフィードバックデータとのクロックドメインが異なるシナリオに適用することができ、データ収集デバイスの応用範囲を広げることができる。また、デジタルシグナルプロセッサに送信されるダウンリンクデータとフィードバックデータとの間の遅延は不変のままであるため、デジタルシグナルプロセッサの計算が簡単になり、デジタルシグナルプロセッサの計算結果の精度が向上する。
【0115】
例示的かつ非限定的な例として、上文は、本願の例示的な実施例の詳細な説明を提供した。図面と特許請求の範囲を組み合わせて考慮すると、前記実施例に対する様々な補正及び調整は当業者にとって自明でありながら、本願の範囲から逸脱しない。したがって、本願の適切な範囲は、特許請求の範囲に従って確定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】