(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-17
(54)【発明の名称】経路のための移動可能なプラットフォーム
(51)【国際特許分類】
A63G 31/00 20060101AFI20230510BHJP
【FI】
A63G31/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022557844
(86)(22)【出願日】2021-03-22
(85)【翻訳文提出日】2022-09-22
(86)【国際出願番号】 US2021023489
(87)【国際公開番号】W WO2021194972
(87)【国際公開日】2021-09-30
(32)【優先日】2020-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】フルーティ ダレン イー
(72)【発明者】
【氏名】ソレンティーノ クリスティン マリー
(72)【発明者】
【氏名】ケルソ ジェフ
(57)【要約】
遊園地アトラクションシステムは、遊園地アトラクションシステムの少なくとも一部を通って延びるユーザ経路と、ユーザ経路に沿って延びる柵と、柵に摺動可能かつ回転可能に結合されたプラットフォームと、を含む。プラットフォームは、プラットフォームをユーザ経路に対して配置するために柵に沿って平行移動するように構成され、プラットフォームは、収納構成と展開構成との間で調節するためにユーザ経路に対して回転するように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊園地アトラクションシステムであって、
前記遊園地アトラクションシステムの少なくとも一部を通って延びるユーザ経路と、
前記ユーザ経路に沿って延びる柵と、
前記柵に摺動可能かつ回転可能に結合されたプラットフォームと、
を備え、
前記プラットフォームは、前記プラットフォームを前記ユーザ経路に対して配置するために、前記柵に沿って平行移動するように構成され、前記プラットフォームは、収納構成と展開構成の間で調節するために、前記ユーザ経路に対して回転するように構成される、遊園地アトラクションシステム。
【請求項2】
前記プラットフォームは、前記支持パネルを介して前記柵に摺動可能かつ回転可能に結合される、請求項1に記載の遊園地アトラクションシステム。
【請求項3】
前記支持パネルは、取付け部を備え、前記取付け部は、前記柵に摺動可能に係合され、前記柵に沿って前記支持パネル及び前記プラットフォームを平行移動させるために、前記柵に対して平行移動するように構成される、請求項2に記載の遊園地アトラクションシステム。
【請求項4】
前記プラットフォームに結合されるステップを備える、請求項1に記載の遊園地アトラクションシステム。
【請求項5】
前記ステップは、前記プラットフォームに対して平行移動、回転、又はその両方を行うように構成されている、請求項4に記載の遊園地アトラクションシステム。
【請求項6】
前記プラットフォームに結合された傾斜路を備える、請求項1に記載の遊園地アトラクションシステム。
【請求項7】
前記傾斜路は、前記プラットフォームに対して平行移動、回転、又はその両方を行うように構成されている、請求項6に記載の遊園地アトラクションシステム。
【請求項8】
乗り物車両を備え、前記乗り物車両は、前記ユーザ経路に隣接して配置されている間に前記ユーザ経路上に延びるように構成された特徴部を備え、前記プラットフォームは、前記プラットフォームを前記特徴部と整列させるために、前記柵に沿って平行移動するように構成され、さらに、前記プラットフォームは、前記特徴部を通る垂直軸に沿って前記プラットフォームを前記特徴部上に配置し、それによって前記特徴部が前記ユーザ経路上に延びる間に前記特徴部上を横断するのを容易にするために、前記ユーザ経路に対して回転して、展開構成に入るように構成されている、請求項1に記載の遊園地アトラクションシステム。
【請求項9】
前記プラットフォームの表面は、収納構成において前記柵の方を向くように構成され、展開構成において鉛直上向きに向くように構成されている、請求項1に記載の遊園地アトラクションシステム。
【請求項10】
遊園地アトラクションのための補助経路システムであって、
支持パネルと、
前記支持パネルに結合されたプラットフォームと、
前記支持パネルを前記遊園地アトラクションの柵に結合するように構成された取付け部と、
を備え、
前記取付け部は、前記支持パネル及び前記プラットフォームを前記柵に対して移動させるために、前記柵に沿って平行移動するように構成されている、補助経路システム。
【請求項11】
前記取付け部は、前記支持パネルに固定的に結合された基部と、前記基部に回転可能に結合された車輪とを備え、前記車輪は前記柵に係合するように構成され、前記車輪の回転は、前記柵に沿って移動するように前記基部及び前記支持パネルを駆動する、請求項10に記載の補助経路システム。
【請求項12】
前記柵に対する前記基部及び前記支持パネルの位置を維持するように前記車輪の回転を阻止するように構成されたロックを備える、請求項11に記載の補助経路システム。
【請求項13】
前記プラットフォームに結合するように構成された支持バリアを備え、前記支持バリアは、長手方向軸に沿って前記支持パネルからオフセットされており、前記支持バリア及び前記支持パネルは、前記プラットフォームを部分的に取り囲む、請求項10に記載の補助経路システム。
【請求項14】
プラットフォームに対して移動可能に結合された傾斜路、ステップ、又はその両方を備える、請求項10に記載の補助経路システム。
【請求項15】
前記プラットフォームは、前記支持パネルに回転可能に結合され、前記プラットフォームは、前記プラットフォームの表面が前記支持パネルの方を向く収納構成と、前記プラットフォームの表面を横切るのを容易にするために前記プラットフォームの表面が鉛直上方を向く展開構成との間で調節するために、前記支持パネルに対して回転するように構成されている、請求項10に記載の補助経路システム。
【請求項16】
遊園地アトラクションシステムであって、
前記遊園地アトラクションシステムの中に延び、柵を備えるユーザ経路と、
補助経路及び/又は橋渡しシステムと、
前記ユーザ経路を横切って少なくとも部分的に延びるように構成された乗り物車両と、
を備え、
前記補助経路及び/又は前記橋渡しシステムは、
前記柵に対して移動可動に結合するように構成された支持パネルと、
前記支持パネルに対して移動可能に結合されたプラットフォームであって、前記プラットフォームは、前記補助経路及び/又は前記架橋システムを収納構成と展開構成との間で移行させるために、前記支持パネルに対して移動可能であるプラットフォームと、
を備え、
前記補助経路及び/又は前記橋渡しシステムは、前記プラットフォームが前記乗り物車両の上に少なくとも部分的に延びるように、前記乗り物車両が前記ユーザ経路を横切って少なくとも部分的に延びる場合に前記展開構成にあるように構成されている、遊園地アトラクションシステム。
【請求項17】
前記プラットフォームは、前記補助経路及び/又は前記橋渡しシステムの収納構成において前記支持パネルに当接し、前記補助経路及び/又は前記橋渡しシステムの展開構成において前記ユーザ経路を横切って延びるように構成されている、請求項16に記載の遊園地アトラクションシステム。
【請求項18】
前記プラットフォームに結合された傾斜路、ステップ、又はその両方を備え、前記傾斜路、ステップ、又はその両方は、前記補助経路及び/又は前記橋渡しシステムの展開構成において前記プラットフォームから離れて延びるように構成され、前記傾斜路、ステップ、又はその両方は、前記補助経路及び/又は前記橋渡しシステムの前記収納構成において前記プラットフォームと重なるように構成される、請求項16の遊園地アトラクションシステム。
【請求項19】
アクチュエータと、前記アクチュエータに通信可能に接続された制御システムとを備え、前記アクチュエータは、前記プラットフォームを前記支持パネルに対して移動させるように構成され、前記制御システムは、前記収納構成と前記展開構成との間で前記補助経路及び/又は前記橋渡しシステムを移行させるために、前記アクチュエータに前記支持パネルに対して前記プラットフォームを移動させるための制御信号を出力するように構成されている、請求項16の遊園地アトラクションシステム。
【請求項20】
前記制御システムは、
前記ユーザ経路に対する乗り物車両の位置を決定し、
前記乗り物車両が少なくとも部分的に前記ユーザ経路に延びているとの決定に応答して、前記補助経路及び/又は前記橋渡しシステムを前記展開構成に移行させるための制御信号を出力する、
ように構成されている、請求項19の遊園地アトラクションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2020年3月2日出願の米国仮出願番号63/000,297「MOVABLE PLATFORM FOR A PATH」の優先権及びその利益を主張し、その開示内容全体は、全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、経路のための移動可能なプラットフォームに関する。
【背景技術】
【0003】
このセクションは、読み手に、以下に記載する本開示の種々の態様に関連し得る種々の態様を紹介することを意図している。この考察は、読み手に対して本開示の種々の態様をより理解するのを容易にするための背景情報を提供するのを助けると考えられる。従って、本記載はこの観点から読まれものであり従来技術の自認ではないことを理解されたい。
【0004】
遊園地は、遊園地の来客にユニークな経験を提供する様々な特徴を含む。例えば、遊園地は、ジェットコースター、モーションシミュレータ、ドロップタワー、パフォーマンスショー、ログフルームなどの様々なアトラクションシステムを含むことができる。来客は、アトラクションシステムを体験するために、経路を通ってこれらのアトラクションシステムのいずれかに移動することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示される特定の実施形態の要約が以下に記載される。これらの態様は、単に読み手にこれらの特定の実施形態の簡単な要約を提供するために提示されており、これらの態様は、本開示の範囲を制限することを意図していないことに留意されたい。実際、本開示は、以下に記載されていない可能性のある様々な態様を包含する場合がある。
【0006】
1つの実施形態において、遊園地アトラクションシステムは、遊園地アトラクションシステムの少なくとも一部を通って延びるユーザ経路と、ユーザ経路に沿って延びる柵(railing)と、柵に摺動可能かつ回転可能に結合されたプラットフォームと、を含む。プラットフォームは、プラットフォームをユーザ経路に対して配置するために柵に沿って平行移動するように構成され、プラットフォームは、収納構成と展開構成との間で調節するためにユーザ経路に対して回転するように構成されている。
【0007】
1つの実施形態において、遊園地アトラクションのための補助経路システムは、支持パネルと、支持パネルに結合されたプラットフォームと、支持パネルを遊園地アトラクションの柵に結合するように構成された取付け部と、を含む。取付け部は、支持パネル及びプラットフォームを柵に対して移動させるために、柵に沿って平行移動するように構成されている。
【0008】
1つの実施形態において、遊園地アトラクションシステムは、遊園地アトラクションシステムの中を延びるユーザ経路を含み、ユーザ経路は柵を含み、遊園地アトラクションシステムは、補助経路及び/又は橋渡しシステムを含む。補助経路及び/又は橋渡しシステムは、柵に対して移動可能に結合するように構成された支持パネルと、支持パネルに対して移動可能に結合されたプラットフォームとを含む。プラットフォームは、補助経路及び/又は橋渡しシステムを収納構成と展開構成との間で移行させるために、支持パネルに対して移動可能である。また、遊園地アトラクションシステムは、少なくとも部分的にユーザ経路を横切って延びるように構成された乗り物車両を含み、補助経路及び/又は橋渡しシステムは、プラットフォームが乗り物車両の上に少なくとも部分的に延びるように、乗り物車両が少なくとも部分的にユーザ経路を横切って延びる場合に展開構成にあるように構成されている。
【0009】
本開示のこれらの及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明を、図面全体にわたって同種の文字が同種の部品を表す添付の図面を参照して読むと、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一態様による、ユーザ経路及び補助経路システムを有するアトラクションシステムの一実施形態の斜視図である。
【
図2】本開示の一態様による、展開構成での補助経路システムを有するアトラクションシステムの一部の一実施形態の斜視図である。
【
図3】本開示の態様による、展開構成での補助経路システムを有するアトラクションシステムの一部の一実施形態の側面図である。
【
図4】本開示の一態様による、収納構成での補助経路システムを有するアトラクションシステムの一部の一実施形態の斜視図である。
【
図5】本開示の一態様による、展開構成での傾斜路を有する補助経路システムの一実施形態の斜視図である
【
図6】本開示の一態様による、部分的な収納構成での傾斜路を有する補助経路システムの一実施形態の正面図である。
【
図7】本開示の一態様による、収納構成での傾斜路を有する補助経路システムの一実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1又は2以上の特定の実施形態が以下に説明される。これらの実施形態の簡潔な説明を行うために、実際の実行例の全ての特徴が本明細書で説明されるわけではない。何らかの工業設計又は設計プロジェクトの場合と同様に、何らかの当該の実際の実行例の開発において、実行例間で変動する場合があるシステム関連及び事業関連の制約の遵守など、開発担当者らの特定の目標を達成するために数多くの実行固有の意思決定を行う必要があることを認識されたい。さらに、このような開発作業は、複雑かつ時間が掛かることがあり得るが、それでも、本開示の恩恵を有する当業者にとって設計、作製、及び製造の日常的な仕事になることを認識されたい。
【0012】
本開示の様々な実施形態の要素を説明する場合に、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、要素の1又は2以上があることを意味することが意図されている。用語「~を備える」、「~を含む」、及び「~を有する」は、包括的であり、かつ、記載された要素以外のさらなる要素がある場合があることを意味することが意図されている。加えて、本開示の「1つの実施形態」又は「一実施形態」への言及は、同様に言及された特徴を組み込んだ追加の実施形態の存在を除外すると解釈することを意図していないことに留意されたい。
【0013】
本開示は、経路(例えば、ユーザ経路)の通過を容易にするシステム(例えば、補助経路及び/又は橋渡しシステム)に関する。一実施形態において、本開示は、遊園地などの娯楽施設のためのアトラクションシステムで実施することができる。例示的に、アトラクションシステムは、乗り物車両内の乗員を楽しませるために移動することができる(例えば、軌道に沿って)、乗り物車両を含むことができる。アトラクションシステムは、娯楽施設の来客、乗り物車両内の乗員、アトラクションシステムのオペレータ、アトラクションシステムの技術者、又は他の何らかの適切なユーザなどが、アトラクションシステム内を通過するために使用することができるユーザ経路を含むことができる。例えば、ユーザ経路は、アトラクションシステムの入口及び/又は出口に通じる場合がある。
【0014】
いくつかの状況において、乗り物車両は、乗り物サイクル又は動作の少なくとも一部の間、ユーザ経路に隣接して配置されるように構成することができる。乗り物車両は、乗り物車両がユーザ経路に隣接している場合など、ユーザ経路を横切って延びる場合がある特徴部を含むこともできる。このように、乗り物車両の特徴部は、ユーザ経路の通過を妨げる可能性がある。例えば、ユーザは、ユーザ経路に沿って移動するために、特徴部を踏み越えざる得ない場合及び/又はそれをよけて歩かざる得ない場合がある。別の例では、ベビーカー、車椅子、又はカートなどの特定の物品は、ユーザ経路に沿って移動するために、特徴部を避けて持ち上げて運ばざる得ない場合がある。従って、ユーザ経路を横切る特徴部の位置は、ユーザ経路の通過可能性を低下させる場合がある。
【0015】
このように、ユーザ経路の通過可能性を改善するために、特徴部を横断するのを容易にするシステムに対するニーズがある。従って、本開示の実施形態は、ユーザ経路に対して移動可能とすることができる補助経路及び/又は橋渡しシステムに向けられる。一実施形態において、補助経路システムは、ユーザ経路から持ち上げることができるプラットフォームを含むことができる。プラットフォームは、プラットフォームが特徴部の実質的に上に延びる位置など、特徴部に対して望ましい位置にプラットフォームを移動させるように、ユーザ経路に沿って移動可能とすることができ、それによって、ユーザは、特徴部の上を通過して横断することできる。このように、プラットフォームは、ユーザ経路に対する特徴部の位置に基づいて調節することができる。追加的に又は代替的に、補助経路システムは、展開構成と収納構成との間で調節可能とすることができる。展開構成では、プラットフォームは、乗り物の特徴部を横断することを容易にするために、ユーザ経路を少なくとも部分的に横切って延びることができる。収納構成では、プラットフォームは、補助経路システムが占有する空間(例えば、物理的面積)を低減するために、ユーザ経路を横切って延びないことになる。例えば、補助経路システムは、乗り物の特徴部がユーザ経路を横切らない場合にユーザ経路の通過を妨げないように、収納構成とすることができる。換言すると、補助経路システムは、ユーザが乗り物の特徴部を横断する必要がない場合に収納構成とすることができる。さらに、収納構成は、プラットフォームをユーザ経路に対してより容易に移動させることを可能にすることができる。従って、補助経路システムは、補助経路システムを展開構成に移行させてプラットフォームが乗り物の特徴部の横断を容易にすることを可能にする前に、プラットフォームを望ましい位置に移動させることを容易にするために収納構成にすることができる。
【0016】
上記を念頭に置いて、
図1は、アトラクションシステム50の一実施形態の斜視図である。図示の実施形態では、アトラクションシステム50は、(例えば、リンクによって)一緒に結合され、乗り物経路54に沿って移動するように構成された複数の乗り物車両52を含む。乗り物経路54は、アトラクションシステム50を通る乗り物車両52の移動(例えば、方向、速度、及び/又は向き)を案内する軌道とすることができる。追加の又は代替の実施形態では、乗り物経路54は、一般に、乗り物車両52の移動経路を案内するのではなく、各乗り物車両52がそれに沿って(例えば、来客58によって手動で)移動することができる表面を含むことができる。さらなる実施形態では、アトラクションシステム50は、乗り物経路54を有していない場合があり、乗り物車両52(例えば、モーションシミュレータ)は、アトラクションシステム50内の各場所の間で実質的に移動しない場合がある。また、各乗り物車両52は、アトラクションシステム50の1又は2以上の来客58を収容することができる。一例として、各乗り物車両52は、アトラクションシステム50の動作時に(例えば、乗り物車両52が乗り物経路54に沿って移動する場合に)乗り物車両52内に来客58をしっかり固定するように構成された、ラップバーなどの拘束具60を含むことができる。
【0017】
また、図示のアトラクションシステム50は、ユーザ経路62を含み、ユーザ経路62は、例えば、アトラクションシステム50の入口から及び/又はアトラクションシステム50の出口まで、来客58が乗り物車両52の外でアトラクションシステム50を移動することを可能にするプラットフォーム又は他の通路とすることができる。一例として、ユーザ経路62は、来客58が乗り物車両52に入ることができる乗車ステーション(例えば、乗り物経路54の開始セクション)の一部とすることができ、及び/又はユーザ経路62は、来客58が乗り物車両52から出ることができる降車ステーション(例えば、乗り物経路54の終了セクション)の一部とすることができる。別の例として、ユーザ経路62は、来客58、オペレータ、技術者、又はアトラクションシステム50の他のユーザが、乗車ステーション又は降車ステーションの外側に移動することができる、アトラクションシステム50の異なるセクション(例えば、乗り物経路54の中間セクション)の一部とすることができる。
【0018】
一実施形態において、乗り物車両52の少なくとも1つは、乗り物車両52から延びる1又は2以上の特徴部64を含むことができる。例えば、特徴部64は、来客58により大きな娯楽を提供するために実装された乗り物車両52の構造設計(例えば、支柱、取り付け部、延長部)とすることができる。アトラクションシステム50の動作時に、乗り物車両52は、特徴部64がユーザ経路62を横切って延びることができるように、ユーザ経路62に隣接して位置付けることができる。例えば、ユーザ経路62は、乗り物経路54の近くまで延びることができ、乗り物車両52が乗り物経路54に沿って移動する際に、特徴部64は、ユーザ経路62の一部を塞ぐ場合がある。その結果、特徴部64は、ユーザがユーザ経路62を容易に通過するのを妨げる場合がある。
【0019】
このため、ユーザ経路62は、ユーザが特徴部64を横断してユーザ経路62を通過するのを助ける補助経路及び/又は橋渡しシステム66を含むことができる。例えば、補助経路システム66は、ユーザが特徴部64を乗り越えるのを助けるプラットフォーム68を含むことができる。プラットフォーム68は、ユーザ経路62に対して調節可能に(例えば、摺動可能に)配置することができる。1つの実施形態では、プラットフォーム68は、ユーザ経路62に沿って延びる柵70に調節可能に結合することができる。追加の又は代替の実施形態では、プラットフォーム68は、ユーザ経路62の別の部分(例えば、床)に調節可能に結合することができる。いずれの場合も、プラットフォーム68は、ユーザ経路に対するプラットフォーム68の配置を調節するために、横軸71に沿ってユーザ経路62に対して平行移動することができる。このように、プラットフォーム68は、特徴部64と実質的に整列するように(例えば、横軸71に対して)移動することができ、それによって、プラットフォーム68は、ユーザ経路62に対する特徴部64の位置に基づいて、ユーザ経路62をより容易に通過するのを可能にする。
【0020】
さらに、補助経路システム66は、収納構成と展開構成との間で調節可能とすることもできる。図示の実施形態では、補助経路システム66は、プラットフォーム68がユーザ経路62を横切って延びることができない収納構成にある。一例として、プラットフォーム68は、柵70に近接して折り畳むことができる。従って、補助経路システム66の収納構成は、ユーザ経路62に対してプラットフォーム68が容易に通過する(例えば、横軸71に沿って平行移動する)のを可能にすること、及び/又は、特徴部64がユーザ経路62を横切って延びていない場合は、ユーザ経路62の改善された通過を容易にすることができる。補助経路システム66の展開構成では、プラットフォーム68は、ユーザが特徴部64をより容易に横断できるように、ユーザ経路62を横切って延在することができる。従って、補助経路システム66は、特徴部64がユーザ経路62を横切って延び、プラットフォーム68が横軸71に沿って特徴部64に対して望ましい位置にある場合に、収納構成から展開構成に移行することができる。
【0021】
一実施形態では、補助経路システム66は、手動で調節することができる。例えば、オペレータ、技術者、又は来客などのユーザは、ユーザ経路62に対してプラットフォーム68を手動で移動させること、及び/又は収納構成と展開構成との間でプラットフォーム68を手動で移行させることができる。追加の又は代替の実施形態において、アトラクションシステム50は、補助経路システム66を動かすように構成された制御システム72(例えば、電気制御装置)を含むことができる。制御システム72は、メモリ74及びマイクロプロセッサなどの処理回路76を含むことができる。メモリ74は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ、及び/又はリードオンリーメモリ(ROM)などの不揮発性メモリ、光学ドライブ、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、又は補助経路システム66を動かすなどのアトラクションシステム50を操作する命令を含む他の何らかの非一時的コンピュータ可読媒体を含むことができる。処理回路76は、メモリ74に格納された命令を実行してアトラクションシステム50を制御するように構成された、1又は2以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、1又は2以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1又は2以上の汎用プロセッサ、又はそれらの何らかの組み合わせを含むことができる。そのような命令は、処理回路76がプラットフォーム68をユーザ経路62に対して移動させることを可能にすることができる。例えば、プラットフォーム68はアクチュエータ78を含むことができ、制御システム72は、特徴部64と整列するように及び/又は補助経路システム66の収納構成と展開構成との間を移行するように、プラットフォーム68をユーザ経路62に対して動かすようアクチュエータ78に指示する制御信号を出力することができる。
【0022】
2つの実施形態において、制御システム72は、アトラクションシステム50を動作させるためのユーザ入力を受け取るように構成することができる。例えば、制御システム72は、アトラクションシステム50のオペレータ及び/又は来客などのユーザが、アトラクションシステム50を操作するために対話することができるユーザインターフェースを含むことができる。追加の又は代替の実施形態において、制御システム72は、ユーザ入力を受け取ることなく、アトラクションシステム50を自動的に動作させることができる。この目的のために、アトラクションシステム50は、アトラクションシステム50の動作パラメータを監視するように構成されたセンサ79を含むことができる。例示的に、センサ79は、ユーザ経路62に対する特徴部64の位置、乗り物経路54に沿った及び/又はユーザ経路62に対する乗り物52の位置、ユーザ経路62に対するプラットフォーム68の位置、ユーザ経路62に対する特徴部64の位置を示すことができるアトラクションシステム50の動作時間、別の適切な動作パラメータ、又はそれらの何らかの組み合わせを監視するよう構成することができる。センサ79は、動作パラメータを示すデータをアトラクションシステム50に送信することができ、制御システム72は、アクチュエータ78に、データに基づいてプラットフォーム68を移動させて(例えば、特徴部64に整列するように、及び/又は展開構成に入るように)、ユーザ経路62の通過を容易にすることができる。例示的に、制御システム72は、乗物車両52のうちの1つの特徴部64が少なくとも部分的にユーザ経路62を横切って延びていることを示すセンサデータを受信することに応答して、補助経路システム66を展開構成に移行するためにプラットフォーム68を動かすようにアクチュエータ78に指示することができる。
【0023】
図2は、アトラクションシステム50の一実施形態の一部の斜視図であり、補助経路システム66は、プラットフォーム68がユーザ経路62を横切って少なくとも部分的に延びるように展開構成にある。補助経路システム66は、ユーザ経路62の柵70に移動可能に結合するように構成された支持パネル102を含むこともでき、支持パネル102は、柵70に沿って移動し、それによってプラットフォーム68を柵70に対して及びユーザ経路62に対して移動させるようになっている。支持パネル102は、柵70及びプラットフォーム68に結合するための何らかの適切な構造を有することができることに留意されたい。図示の実施形態は、3つの柵70を含むが、追加の又は代替の実施形態は、1つの柵、2つの柵、又は4又はそれ以上の柵70など、何らかの適切な数の柵70を含む。柵70の少なくとも1つは、補助経路システム66を支持するために、支持パネル102に結合することができる。プラットフォーム68は、収納構成と展開構成との間を移行するように、支持パネル102に対して可動とすることができる。この目的のために、補助経路システム66は、プラットフォーム68及び支持パネル102を一緒に回転可能に結合するヒンジ104を含むことができる。従って、プラットフォーム68は、支持パネル102に対して回転することができる(例えば、折り畳む及び開く)。例えば、図示の展開構成では、プラットフォーム68は、支持パネル102に対して実質的に垂直になるように配向される。その結果、プラットフォーム68は、垂直軸106に関してユーザ経路62の上方に延びることができ、ユーザ経路62の通過を容易にするために、ユーザ経路62に対して略平行とすることができる。追加の又は代替の実施形態において、プラットフォーム68は、何らかの他の適切な方法で支持パネル102に対して動くことができる。一例として、プラットフォーム68は、支持パネル102に対して直線方向に平行移動すること、及び/又は伸縮様式で動くことができる。いずれの場合も、プラットフォーム68は、補助経路システム66を展開構成と収納構成との間で移行させるために、支持パネル102に対して可動とすることができる。
【0024】
また、補助経路システム66は、プラットフォーム68に結合されるステップ108を含むことができる。ステップ108は、ユーザがユーザ経路62からプラットフォーム68に移行するのを可能にすることができる。この目的のために、ステップ108は、補助経路システム66の展開構成において、垂直軸106に関してユーザ経路62とプラットフォーム68の間に配置することができる。図示の補助経路システム66は、2つのステップ108(例えば、プラットフォーム68の反対側に配置された1つのステップ108)を含むが、追加の又は代替の補助経路システム66は、プラットフォーム68の反対側の複数のステップ108などの、何らかの適切な数のステップ108を含むことができる。補助経路システム66は、ユーザが
図1の乗り物車両52の特徴部64を横断できるように、プラットフォーム68の反対側の側面に同じ数のステップを有すること又はプラットフォーム68の反対側の側面に異なる数のステップを有することができる。一実施形態において、ステップ108は、プラットフォーム68に対して移動可能に結合することができる。例えば、ステップ108は、格納構成と伸長構成との間で移動するために、プラットフォーム68に対して回転及び/又は平行移動するように構成することができる。一例として、ステップ108は、補助経路システム66が展開構成にある間は、ユーザ経路62の通過を容易にするために伸長構成とすることができ、ステップ108は、補助経路システム66が収納構成にある間は、補助経路システム66をよりコンパクトにし、及び/又は横軸71に沿う補助経路システム66の調節を容易にするために格納構成とすることができる。
【0025】
さらに、図示の補助経路システム66は、長手方向軸111に沿って支持パネル102からオフセットして配置された支持バリア110を含む。支持バリア110は、ユーザをプラットフォーム68上に維持するためにプラットフォーム68を部分的に囲むことで(例えば、支持パネル102及び柵70で)、補助経路システム66の通過を容易にすることができる。例えば、ユーザは、しっかり支えるために、プラットフォーム68を通過する間に支持バリア110を握ることができる。1つの実施形態では、支持バリア110は、プラットフォーム68に取り外し可能に結合するように構成することができる。例えば、プラットフォーム68は、補助経路システム66が展開構成にある場合に、支持バリア110の伸長部112(例えば、脚)を挿入することができるスロット又は開口(例えば、貫通孔、開口、溝)を含むことができる。スロットは、プラットフォーム68に対する支持バリア110の動きを妨げ、それによって、支持バリア110がプラットフォーム68を通過するための支えを提供することを可能にすることができる。補助経路システム66を展開構成から収納構成に移行させるために、支持バリア110は、スロットから取り外すことができ、それによって、プラットフォーム68が支持パネル102に向かって回転することが可能になる。追加の又は代替の実施形態では、ユーザ経路62は、伸長部112を挿入して支持バリア110をプラットフォーム68に隣接して配置して、プラットフォーム68を通過するための支えを提供することができる同様のスロット又は開口を含むことができる。さらなる実施形態では、支持バリア110は、補助経路システム66の一部とすることができる。例示的に、支持バリア110は、プラットフォーム68に回転可能及び/又は平行移動可能に結合することができる。従って、支持バリア110は、補助経路システム66の構成に基づいて、格納構成と伸長構成との間を動くように、プラットフォーム68に対して回転及び/又は平行移動するように構成することができる。いずれの場合も、支持バリア110は、補助経路システム66が展開構成にある場合に実装することができ、支持バリア110は、補助経路システム66が収納構成にある場合に引き出すことができる。
【0026】
図3は、補助経路システム66が展開構成にある、アトラクションシステム50の一部の実施形態の側面図である。
図3に示されるように、展開構成では、ステップ108及び/又はプラットフォーム68は、垂直軸106(例えば、特徴部64を通って延びる垂直軸106)に沿って乗り物52の特徴部64の上に位置することができ、ユーザは、補助経路システム66を利用して特徴部64をより容易に横断できるようになっている。詳細には、特徴部64は、垂直軸106に沿ってユーザ経路62とプラットフォーム68の間に隙間を伴って位置することができ、特徴部64は、ユーザ経路62を横切る間にユーザが補助経路システム66を利用して特徴部4を踏み越えることができるようになっている。展開構成では、プラットフォーム68の表面128(例えば、ユーザが踏む)は、一般に、垂直方向で上方に向くことができる。
【0027】
図示の支持パネル102は、支持パネル102の第1の取付け部130を介して第1の柵70aに結合することができる。第1の取付け部130は、支持パネル102に結合された(例えば、固定的に結合された)基部132を含むことができる。また、第1の取付け部130は、基部132に回転可能に結合された車輪134を含むことができる。車輪134は、第1の柵70Aに係合することができ、さらに第1の取付け部130及び支持パネル102を駆動して横軸71に沿って第1の柵70Aに対して移動させるように回転することができ、それによって補助経路システム66をユーザ経路62に対して移動させることができる。例えば、車輪134の各々は、車輪134が第1の柵70Aの幾何形状を捕捉し、それによって第1の取付け部130及び第1の柵70Aに対する支持パネル102の望まれない移動(例えば、横方向軸71の周りの回転移動)を阻止するように形成された溝を含むことができる。図示の第1の取付け部130は2つの車輪134を含むが、追加の又は代替の第1の取付け部130は、1つの車輪134又は3又はそれ以上の車輪134などの、任意数の車輪134を含むことができる。さらに、第1の取付け部130は、基部132に回転可能に結合されたローラー136を含むことができる。また、ローラー136は、第1の柵70Aに係合し、横軸71に沿って第1の柵70Aに対する補助経路システム66の調節を可能にするために回転することができる。さらに、ローラー136は、第1の柵70Aに当接する形状とすることができ、それによって、第1の柵70Aに対する第1の取付け部130の望ましくない動きを阻止するための追加の支持を提供することができる。
【0028】
図示の支持パネル102は、追加的に又は代替的に、第2の取付け部138を介して第2の柵70Bに結合することができる。第2の取付け部138は、基部140と、基部140に回転可能に結合されたローラー142とを含むことができる。ローラー142は、第2の柵70Bに係合することができ、支持パネル102が第2の柵70Bに対して移動できるように回転することができる。図示のローラー142は、第2の柵70Bの幾何形状を捕捉する形状ではないが(例えば、溝を有さない)、第2の柵70Bを捕捉するために追加の又は代替のローラー142を実装することができる。さらなる実施形態では、第2の取付け部138は、第2の柵70Bを係合するように構成された2又が3以上のローラー142などの、異なる数のローラー142を含むことができる。いずれの場合も、第2の柵70Bと第2の取付け部138との間の接合部は、第2の柵70Bと支持パネル102との間の望ましくない相対的な動きを阻止し、それによって第1の柵70Aと支持パネル102との間の望ましくない相対的な動きも阻止することができる。
【0029】
第1の取付け部130及び/又は第2の取付け部138は、横軸71に沿った柵70に対する支持パネル102の位置を維持するために作動することができるロック144を含み得ることにも留意されたい。ロック144は、ラッチ、クランプ、押しピン、クリップ、ストッパー、別のタイプのロック(例えば、機械的ロック、電子制御磁気ロック)、又はそれらの何らかの組み合わせを含むことができる。例えば、ロック144は、車輪134、ローラー136、及び/又はローラー142が回転するのを阻止し、それによって、柵70に沿った支持パネル102の移動を阻止することができる。1つの実施形態では、ロック144は、柵70に対する支持パネル102の移動を可能にする又は阻止するために、ユーザによって手動で調節可能とすることができる。追加の又は代替の実施形態では、ロック144は自動的に調節することができる。例えば、
図1の制御システム72は、ロック144のアクチュエータに通信可能に接続することができ、例えば、センサ(例えば、
図1のセンサ79)によって送信され、プラットフォーム68がユーザ経路62、特徴部64、柵70、又はそれらの何らかの組み合わせに対して望ましい位置にあることを示すデータに基づいて、アクチュエータにロック144を調整させる制御信号を出力することができる。
【0030】
図示の補助経路システム66は、車輪134、ローラー136、及びローラー142をそれぞれ有する取付け部130、138を含むが、追加の又は代替の補助経路システム66は、別の方法で柵70に沿った移動を可能にすることができる取付け部130、138を有することができる。例えば、取付け部130、138は、柵70を捕捉するガイド(例えば、スリーブ、チューブ)を有することができ、柵70は、取付け部130、138が延びてこれに沿って移動し得るスロットを有することができ、及び/又は取付け部130、138の間の接合部は、横軸71に沿って柵70に対する支持パネル102の移動を可能にする何らかの他の適切な構造を含むことができる。
【0031】
図4は、補助経路システム66が収納構成にあるアトラクションシステム50の一部の実施形態の斜視図である。例示的に、補助経路システム66は、乗り物車両の特徴部がユーザ経路62を横切らない場合に、及び/又はユーザが特徴部の上を移動することを望まない場合に、収納構成に移行することができる。補助経路システム66を収納構成に移行させるために、プラットフォーム68は、支持パネル102に向かって回転することができ(例えば、折り畳まれる)、プラットフォーム68は、支持パネル102に沿って及び/又はこれに当接して延び、それによって支持パネル102と概して整列すようになっている(例えば、ユーザが歩行する
図3の表面128は、垂直軸106と実質的に平行である、及び/又は支持パネル102及び/又は柵70の方を向く、又はこれに当接する)。その結果、プラットフォーム68は、ユーザ経路62を横切って延びないか又は妨げないことになる。さらに、ステップ108は、プラットフォーム68から離れるように延びるのではなく、横軸71に沿ってプラットフォーム68と実質的に重なるように、プラットフォーム68に対して移動することができる。このように、補助経路システム66は、収納構成において、展開構成よりも小さな物理的占有面積を占めることになる。従って、補助経路システム66は、柵70に対してより容易に移動することができ、及び/又は、乗り物車両の特徴部がユーザ経路62を横切らない場合に、ユーザ経路62に沿ったより容易な通過を促進することができる。
【0032】
補助経路システム66は、補助経路システム66を収納構成及び/又は展開構成に維持するために使用することができるロック170を含むこともできる。一例では、ロック170は、支持パネル102に対するプラットフォーム68の移動を阻止することができ、及び/又は、ロック170は、プラットフォーム68に対するステップ108の移動を阻止することができる。ロック170は、手動及び/又は自動で調節可能とすることができる。いずれの場合でも、ロック170は、補助経路システム66が収納構成と展開構成との間で移行することを可能にするために解除すること、及び/又は補助経路システム66を収納構成及び/又は展開構成に維持するために係合することができる。
【0033】
図5は、展開構成にある傾斜路200を有する補助経路システム66の一実施形態の斜視図である。図示の補助経路システム66は、通過を容易にするために、ステップの代わりにプラットフォーム68から延びる傾斜路200を含む。傾斜路200は、一般に、プラットフォーム68からユーザ経路に向かって傾斜することができる。このため、傾斜路200は、ベビーカーやカートなどの特定の物品が、特徴部を乗り越えるために持ち上げられることなく、乗り物車両の特徴部の上を移動することを可能にすることができる。図示の実施形態では、傾斜路200は、プラットフォーム68の反対側から外に延びる。例えば、第1の傾斜路200Aは、プラットフォーム68の第1の側面202から外に延びることができ、第2の傾斜路200Bは、第1の傾斜路200Aから外に延びることができる。展開構成において、第2の傾斜路200Bは、傾斜路200がユーザ経路からプラットフォーム68に延びるように、ユーザ経路に当接することができる。さらに、補助経路システム66の展開構成において、第3の傾斜路200Cは、プラットフォーム68の第1の側面202の反対側の第2の側面204から外に延びることができ、第4の傾斜路200Dは、第3の傾斜路200Cから外に延びてユーザ経路に当接することができる。一実施形態において、傾斜路200は、対称的にプラットフォーム68から外に延びることができる。この目的のために、第1の傾斜路200Aは、第3の傾斜路200Cに関して同様の幾何形状(例えば、同様の長さ、同様の幅)を有することができ、及び/又は、第2の傾斜路200Bは、第4の傾斜路200Dに関して同様の幾何形状を有することができる。追加の又は代替の実施形態では、傾斜路200は、非対称的にプラットフォーム68から外に延びることができる。例えば、傾斜路200の各々は、異なる幾何形状を有することができる、及び/又は、プラットフォーム68の対向する側面202、204から外に延びる傾斜路200の数は異なる場合がある。さらに、図示の補助経路システム66は4つの傾斜路200を含むが、追加の又は代替の補助経路システム66は、何らかの適切な数の傾斜路200を含むことができる。例示的に、傾斜路200の数は、補助経路システム66の通過を容易にするためのユーザ経路からプラットフォーム68に延びる適切な傾斜を提供するために、ユーザ経路に対するプラットフォーム68の高さに基づくことができる。
【0034】
図示のプラットフォーム68は、補助経路システム66の展開構成においてユーザ経路に当接するようにプラットフォーム68から離れて延びることができる支持体206をさらに含む。支持体206は、垂直軸106に沿ってプラットフォーム68をユーザ経路の上に持ち上げるのを助け、それによって、支持パネル102と柵との間の接合部(例えば、支持パネル102に結合された
図3の第1の取付け部130及び/又は第2の取付け部138)に作用する力を低減することができる。傾斜路200は、補助経路システム66の展開構成においてユーザ経路に当接する支持体208を含むことができる。支持体208は、傾斜路200をユーザ経路から持ち上げることを容易にし、それによって傾斜路200の望ましくない動き(例えば、たわみ)を阻止することができる。図示の補助経路システム66では、第1の傾斜路200A及び第3の傾斜路200Cの各々は、それぞれの支持体208を含むが、追加の又は代替の補助経路システム66は、何らかの適切な数の支持体208を含むことができる。例えば、第2の傾斜路200B及び/又は第4の傾斜路200Dの各々は、別の支持体208を含むことができ、個々の傾斜路200は、複数の支持体208を含むことができ、又は傾斜路200は、傾斜路200を持ち上げて支持するために何らかの適切な数の支持体208を含むことができる。
【0035】
1つの実施形態では、傾斜路200は、補助経路システム66を収納構成と展開構成との間で移行させるために、互いに対して移動可能とすることができる。一例として、第2の傾斜路200Bは、第1の傾斜路200Aにヒンジ結合することができ、及び/又は、第4の傾斜路200Dは、第3の傾斜路200Cにヒンジ結合することができる。従って、例えば展開構成と収納構成との間で補助経路システム66を移行させるために、第2の傾斜路200Bは、第1の傾斜路200Aに対して回転することができ、及び/又は第4の傾斜路200Dは、第3の傾斜路200Cに対して回転することができる。例えば、補助経路システム66を展開構成から収納構成に向かって移行させるために、第2の傾斜路200Bは、第1の傾斜路200Aに対して第1の方向212に長手方向軸111の周りに回転することができ、及び/又は、第4の傾斜路200Dは、第3の傾斜路200Cに対して第2の方向214に長手方向軸111の周りに回転することができる。1つの実施形態では、補助経路システム66を展開構成から収納構成に向かって移行させるために、支持体206、208は、調節可能(例えば、伸縮可能、回転可能)とすることもできる。いずれの場合も、補助経路システム66を収納構成に向けて移行させることは、補助経路システム66によって占有される物理的占有面積を減少させることができる。
【0036】
図6は、部分的な収納構成である傾斜路200を有する補助経路システム66の実施形態の正面図である。詳細には、図示の部分的な収納構成は、第1の傾斜路200Aに当接するように回転された第2の傾斜路200Bと、第3の傾斜路200Cに当接するように回転された第4の傾斜路200Dを含む。このように、傾斜路200は、ユーザ経路に当接しない場合がある。さらに、支持体208は、ユーザ経路に当接するように延びるのではなく、それぞれ第1の傾斜路200A及び第3の傾斜路200Cに当接するように及び/又はこれに沿って延びるように回転し、支持体206は、ユーザ経路に当接するようにプラットフォーム68から離れるように延びるのではなく、プラットフォーム68に当接するように及び/又はこれに沿って延びるように回転する。このように、補助経路システム66は、展開構成で占有される物理的占有面積に対して、部分的な収納構成では実質的に低減された物理的占有面積を占有することができる。
【0037】
1つの実施形態では、プラットフォーム68は、横軸71の周りを回転するように構成することができる。例えば、プラットフォーム68は、プラットフォーム68がユーザ経路を横切って延びないように、支持パネル102に当接するように方向242に回転することができる。そのような調節は、補助経路システム66によって占有される物理的占有面積をさらに低減し、それによって、補助経路システム66を部分的な収納構成から完全な収納構成に移行させることができる。
【0038】
図7は、傾斜路200が互いに当接するように回転しかつプラットフォーム68が支持パネルに当接するように回転する収納構成にある傾斜路200を有する補助経路システム66の一実施形態の斜視図である。このように、補助経路システム66は、補助経路システム66が実質的にユーザ経路を横切って延びないように、縦軸111に沿ってではなく、横軸71に沿って概して延びることができる。このように、補助経路システム66は、乗り物車両の特徴部がユーザ経路を横切らない場合に、ユーザ経路の通過を容易にすることができる。
【0039】
追加の又は代替の実施形態では、第1の傾斜路200A及び/又は第3の傾斜路200Cは、プラットフォーム68に回転可能に結合することができる。例えば、第1の傾斜路200Aは、垂直軸106の周りで方向260に回転することができ、及び/又は、第3の傾斜路200Cは、垂直軸106の周りで方向262に回転することができる。そのような回転は、補助経路システム66によって占有される物理的占有面積をさらに低減することができる。例示的に、第1の傾斜路200Aは、プラットフォーム68と重なるように及び/又は第3の傾斜路200Cと重なるように回転することができ、及び/又は、第3の傾斜路200Cは、プラットフォーム68と重なるように及び/又は第1の傾斜路200Aと重なるように回転することができる。従って、収納構成において、プラットフォーム68、支持パネル、及び/又は傾斜路200は、縦軸106と横軸71とによって形成される平面を横断する方向に沿って互いの上に積み重ねることができる。傾斜路200は、収納構成への回転及び折り畳みを容易にするために、何らかの適切なサイズを有することができる(例えば、プラットフォーム68よりも小さい)。
【0040】
図5-7では、傾斜路200は互いに対して回転するように示されるが、追加的に又は代替的に、傾斜路200は、収納構成と展開構成との間を移行するために何らかの他の適切な方法で移動することができる。例示的に、傾斜路200は、互いに対して、及び/又は、プラットフォーム68に対して直線的に平行移動することができ、傾斜路200は、互いに対して及び/又はプラットフォーム68に対して伸縮様式で移動することができる。実際には、傾斜路200は、補助経路システム66によって占有される物理的占有面積を変更するために、及び/又はユーザ経路を横切る補助経路システム66の伸長部を調節するために、何らかの適切な方法で移動することができる。
【0041】
本明細書では本開示の特定の特徴部のみが図示され説明されているが、当業者は、多くの修正例及び変更例に気付くであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の精神の範囲内に入るような全てのそのような修正例及び変更例をカバーすることが意図されていることを理解されたい。さらに、
図1-7の特徴は、組み合わせることができる。例えば、
図5-7の補助経路システム66は、横軸71に沿って平行移動するために、及び/又は補助経路システム66をロックするために、
図3及び4を参照して説明した構成要素を含むことができる。加えて、本明細書で説明した特徴は、何らかの適切な状況又は環境で使用することができる。
【0042】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のもの又は純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0043】
50 アトラクションシステム
52 乗り物車両
54 乗り物経路
58 来客
60 拘束具
62 ユーザ経路
64 特徴部
66 補助経路システム
68 プラットフォーム
70 柵
72 制御システム
74 メモリ
76 処理回路
78 アクチュエータ
【国際調査報告】