(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-17
(54)【発明の名称】保線をスケジューリングするためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
B61L 27/12 20220101AFI20230510BHJP
B61L 27/18 20220101ALI20230510BHJP
【FI】
B61L27/12
B61L27/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022557889
(86)(22)【出願日】2021-03-11
(85)【翻訳文提出日】2022-09-26
(86)【国際出願番号】 US2021021808
(87)【国際公開番号】W WO2021194751
(87)【国際公開日】2021-09-30
(32)【優先日】2020-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505220284
【氏名又は名称】ビーエヌエスエフ レイルウェイ カンパニー
【住所又は居所原語表記】2500 Lou Menk Drive, Fort Worth, Texas 76131 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【氏名又は名称】田端 豊
(74)【代理人】
【識別番号】100180529
【氏名又は名称】梶谷 美道
(72)【発明者】
【氏名】スミス、 ミッシェル ジェフリー-ロイ
(72)【発明者】
【氏名】クラーク、 ダニエル フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】レビン、 カール
(72)【発明者】
【氏名】ガルサ、 ホセ ジェラルド
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン、 クリストファー ジェーソン
【テーマコード(参考)】
5H161
【Fターム(参考)】
5H161AA01
5H161JJ22
5H161JJ40
(57)【要約】
一実施形態では、方法は、鉄道線路に関連する鉄道駅の位置に対する第1視覚的表現を生成するステップと、第1保守時間帯に対する要求を受信するステップと、第1保守時間帯が鉄道駅に関連していることを決定するステップとを含む。方法は、第1期間を決定するステップと、第1期間中に鉄道駅に関連する情報の第2視覚的表現を生成するステップとをさらに含む。情報には、期間中に列車が鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた時間の表示を含まれる。情報には、期間中に要求された第2保守時間帯の持続時間の表示も含まれる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
鉄道線路に関連する鉄道駅の位置に対する第1視覚的表現を生成するステップと、
第1保守時間帯に対する要求を受信するステップと、
前記第1保守時間帯が前記鉄道駅に関連していることを決定するステップと、
第1期間を決定するステップと、
前記第1期間中に前記鉄道駅に関連する情報の第2視覚的表現を生成するステップと、
を含み、
前記情報は、
前記期間中に列車が前記鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた時間の表示と、
前記期間中に要求された第2保守時間帯の持続時間の表示と、
を含む、
方法。
【請求項2】
前記第1保守時間帯に対する前記要求は、
保守作業員の名前と、
前記第1保守時間帯に要求された持続時間と、
保守の説明と、
を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2視覚的表現に基づいて、前記第1期間内に前記第1保守時間帯をスケジューリングするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2視覚的表現に基づいて、前記第1保守時間帯に要求された持続時間が、前記第1期間中に前記鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた前記時間と競合することを決定するステップと、
第2期間を選択するステップと、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2視覚的表現に基づいて、前記第1保守時間帯に対する持続時間が、前記第1期間中の前記第2保守時間帯の前記持続時間と競合することを決定するステップと、
第2期間を選択するステップと、
を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
複数の鉄道線路に関連する複数の鉄道駅の位置を、前記第1視覚的表現に生成するステップと、
前記第1保守時間帯に対する前記要求が、前記複数の鉄道駅のサブセットに関連するかを決定するステップと、
前記複数の鉄道駅の前記サブセットに関連する情報を、前記第2視覚的表現に生成するステップと、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1保守時間帯を表示するマップビューを生成するステップと、
前記第1保守時間帯に対する日付及び持続時間を表示するカレンダを生成するステップと、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
システムであって、
1つ以上のプロセッサと、
命令を格納するメモリと、
を含み、
前記命令は、
1つ以上のプロセッサによって実行される場合、1つ以上のプロセッサが動作を実行するようにし、
前記動作は、
鉄道線路に関連する鉄道駅の位置に対する第1視覚的表現を生成する動作と、
第1保守時間帯に対する要求を受信する動作と、
前記第1保守時間帯が前記鉄道駅に関連していることを決定する動作と、
第1期間を決定する動作と、
前記第1期間中に前記鉄道駅に関連する情報の第2視覚的表現を生成する動作と、
を含み、
前記情報は、
前記期間中に列車が前記鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた時間の表示と、
前記期間中に要求された第2保守時間帯の持続時間の表示と、
を含む、
システム。
【請求項9】
前記第1保守時間帯に対する前記要求は、
保守作業員の名前と、
前記第1保守時間帯に要求された持続時間と、
保守の説明と、
を含む、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第2視覚的表現に基づいて、前記第1期間内に前記第1保守時間帯をスケジューリングする動作をさらに含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記第2視覚的表現に基づいて、前記第1保守時間帯に要求された持続時間が、前記第1期間中に前記鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた前記時間と競合することを決定する動作と、
第2期間を選択する動作と、
をさらに含む、
請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記第2視覚的表現に基づいて、前記第1保守時間帯に要求された持続時間が、前記第1期間中の前記第2保守時間帯の前記持続時間と競合することを決定する動作と、
第2期間を選択する動作と、
をさらに含む、
請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
複数の鉄道線路に関連する複数の鉄道駅の位置を、前記第1視覚的表現に生成する動作と、
前記第1保守時間帯に対する前記要求が、前記複数の鉄道駅のサブセットに関連するかを決定する動作と、
前記複数の鉄道駅の前記サブセットに関連する情報を、前記第2視覚的表現に生成する動作と、
をさらに含む、
請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1保守時間帯を表示するマップビューを生成する動作と、
前記第1保守時間帯に対する日付及び持続時間を表示するカレンダを生成する動作と、
をさらに含む、
請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体であって、
プロセッサによって実行されるとき、プロセッサに動作を実行させる命令を格納し、
前記動作は、
鉄道線路に関連する鉄道駅の位置に対する第1視覚的表現を生成する動作と、
第1保守時間帯に対する要求を受信する動作と、
前記第1保守時間帯が前記鉄道駅に関連していることを決定する動作と、
第1期間を決定する動作と、
前記第1期間中に前記鉄道駅に関連する情報の第2視覚的表現を生成する動作と、
を含み、
前記情報は、
前記期間中に列車が前記鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた時間の表示と、
前記期間中に要求された第2保守時間帯の持続時間の表示と、
を含む、
1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記第1保守時間帯に対する前記要求は、
保守作業員の名前と、
前記第1保守時間帯に要求された持続時間と、
保守の説明と、
を含む、
請求項15に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記第2視覚的表現に基づいて、前記第1期間内に前記第1保守時間帯をスケジューリングする動作をさらに含む、請求項15に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記第2視覚的表現に基づいて、前記第1保守時間帯に要求された持続時間が、前記第1期間中に前記鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた前記時間と競合することを決定する動作と、
第2期間を選択する動作と、
をさらに含む、
請求項15に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記第2視覚的表現に基づいて、前記第1保守時間帯に要求された持続時間が、前記第1期間中の前記第2保守時間帯の前記持続時間と競合することを決定する動作と、
第2期間を選択する動作と、
をさらに含む、
請求項15に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
複数の鉄道線路に関連する複数の鉄道駅の位置を前記第1視覚的表現に生成する動作と、
前記第1保守時間帯に対する前記要求が、前記複数の鉄道駅のサブセットに関連するかを決定する動作と、
前記複数の鉄道駅の前記サブセットに関連する情報を、前記第2視覚的表現に生成する動作と、
をさらに含む、
請求項15に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項21】
装置において、
鉄道線路に関連する鉄道駅の位置に対する第1視覚的表現を生成する手段と、
第1保守時間帯に対する要求を受信する手段と、
前記第1保守時間帯が前記鉄道駅に関連していることを決定する手段と、
第1期間を決定する手段と、
前記第1期間中に前記鉄道駅に関連する情報の第2視覚的表現を生成する手段と、
を含み、
前記情報は、
前記期間中に列車が前記鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた時間の表示と、
前記期間中に要求された第2保守時間帯の持続時間の表示と、
を含む、
装置。
【請求項22】
請求項2~請求項7のいずれか一項に記載の方法を実施するための手段をさらに含む、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
コンピュータによって実行されるとき、前記コンピュータに請求項1~請求項7のいずれか一項の方法のステップを実行させる命令を含む、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム製品、又はコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に保線(track maintenance)に関し、より具体的に保線をスケジューリングするためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
列車の運行管理員(dispatcher)は、割り当てられた領域(鉄道運営部門など)で列車の移動を指揮及び促進する。運行管理員は、鉄道保守をスケジューリングし、スケジューリングされた保守中に鉄道線路がクリアであるかを確認する責任がある。列車の運行管理員は、既存のキャパシティ計画ツール(capacity planning tool)を使用して保守時間帯のスケジューリングを支援することもあり得るが、これらのキャパシティ計画ツールは、多くの場合、信頼が低く、非効率的である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の態様は独立項に記載されており、好ましい特徴は従属項に記載されている。一態様の特徴は、単独で、又は他の態様と組み合わせて、任意の態様に適用され得る。
【0004】
一実施形態によれば、方法は、鉄道線路に関連する鉄道駅の位置に対する第1視覚的表現を生成するステップと、第1保守時間帯(maintenance window)に対する要求を受信するステップと、第1保守時間帯が鉄道駅に関連していることを決定するステップとを含む。方法は、第1期間(time period)を決定するステップと、第1期間中に鉄道駅に関連する情報の第2視覚的表現を生成するステップとをさらに含む。情報は、期間中に列車が鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた時間の表示を含む。情報はまた、期間中に要求された第2保守時間帯の持続時間(time duration)の表示を含む。第1保守時間帯に対する要求は、保守作業員(maintenance crew)の名前と、第1保守時間帯に要求された持続時間と、保守の説明とを含み得る。
【0005】
特定の実施形態では、方法は、第2視覚的表現に基づいて、第1期間内に第1保守時間帯をスケジューリングするステップを含む。いくつかの実施形態では、方法は、第2視覚的表現に基づいて、第1保守時間帯に要求された持続時間が第1期間中に鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた時間と競合(conflict)することを決定するステップと、第2期間を選択するステップとを含む。特定の実施形態では、方法は、第2視覚的表現に基づいて、第1保守時間帯に対する持続時間が第1期間中の第2保守時間帯の持続時間と競合することを決定するステップと、第2期間を選択するステップとを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、方法は、複数の鉄道線路に関連する複数の鉄道駅の位置を、第1視覚的表現に生成するステップと、第1保守時間帯に対する要求が、複数の鉄道駅のサブセット(subset)に関連するかを決定するステップと、複数の鉄道駅のサブセットに関連する情報を、第2視覚的表現に生成するステップとを含む。特定の実施形態では、方法は、第1保守時間帯を表示するマップビュー(map view)を生成するステップと、第1保守時間帯に対する日付及び持続時間を表示するカレンダを生成するステップとを含む。
【0007】
他の実施形態によれば、システムは、1つ以上のプロセッサと、命令(instructions)を格納するメモリとを含み、命令は、1つ以上のプロセッサによって実行される場合、1つ以上のプロセッサが動作を実行するようにし、動作は、鉄道線路に関連する鉄道駅の位置に対する第1視覚的表現を生成する動作と、第1保守時間帯に対する要求を受信する動作と、第1保守時間帯が鉄道駅に関連していることを決定する動作とを含む。動作は、第1期間を決定する動作と、第1期間中に鉄道駅に関連する情報の第2視覚的表現を生成する動作とをさらに含む。情報は、期間中に列車が鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた時間の表示を含む。情報はまた、期間中に要求された第2保守時間帯の持続時間の表示を含む。
【0008】
また他の実施形態によれば、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体であって、プロセッサによって実行される場合、プロセッサが動作を実行するようにする命令を格納し、動作は、鉄道線路に関連する鉄道駅の位置に対する第1視覚的表現を生成する動作と、第1保守時間帯に対する要求を受信する動作と、第1保守時間帯が鉄道駅に関連していることを決定する動作とを含む。動作は、第1期間を決定する動作と、第1期間中に鉄道駅に関連する情報の第2視覚的表現を生成する動作とをさらに含む。情報は、期間中に列車が鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた時間の表示を含む。情報はまた、期間中に要求された第2保守時間帯の持続時間の表示を含む。
【0009】
本開示内容の特定の実施形態の技術的利点には、以下のうちの1つ以上を含み得る。本明細書で説明する特定のシステム及び方法は、交通の隙間(traffic gap)の視覚化を通じて鉄道線路の能力を最大化するのに役立つ保守計画ツールが含まれる。保守計画ツールは、能力が限定された運営細区画(operating subdivision)でアイドル時間を低減するのに役立つ。保守計画ツールは、列車の遅延を減らしたり防止したりすることができる。本明細書に記載のシステム及び方法は、視覚補助を使用して、保線をスケジューリングするための従来の非視覚的システム及び方法に比べて、より正確な保守コンプライアンスレポートを可能にする。例えば、本明細書に記載のシステム及び方法は、キャンセルされた保守時間帯の数、保守作業員が保守の開始を待つのに費やす時間、それらの時間に会社が負担する時間当たりの費用などをより正確に報告し得る。
【0010】
本開示の保守計画ツールにより、ユーザは、列車の流れの視覚的な隙間を最大限に活用することができる。保線をスケジューリングするための本明細書に記載のシステム及び方法は、従来のシステムに比べて、より積極的な意思決定を提供する。例えば、保守作業員、保守計画者(maintenance planner)、及び/又は運行管理員は、迅速かつ積極的に保守を特定し、保守を列車の流れの隙間に移動させることができる。本明細書に記載のシステム及び方法は、保守作業員の開始/中断を減らし、保守作業員が保守の開始を待つ時間を減らし、保守時間帯のキャンセルを減らすことで、保守費用を削減する。
【0011】
他の技術的利点は、以下の図、説明、及び特許請求の範囲から当業者に容易に明らかになるであろう。さらに、特定の利点について上述したが、様々な実施形態は、列挙された利点の全部又は一部を含んでもよく、又は全てを含まないこともできる。
【0012】
本開示の理解を助けるために、添付の図面と併せて以下の説明を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】保線をスケジューリングするための例示的なシステムを示す。
【
図2】
図1のシステムによって使用され得る保守計画ツールによって生成されたスクリーンショットを示す。
【
図3】保線をスケジューリングするための例示的な方法を示す。
【
図4】本明細書に記載のシステム及び方法によって使用され得る、例示的なコンピュータシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示内容の特定の実施形態は、保守視覚的計画ツールを使用して保線をスケジューリングするためのシステム及び方法を含む。保守視覚的計画ツールは、ユーザ(例えば、保守計画者及び通路管理者(corridor superintendent))が事前に交通の隙間を視覚化できるようにする。
図1~
図5は、保線をスケジューリングするための例示的なシステム及び方法を示す。
図1は、保線をスケジューリングするための例示的なシステムを示し、
図2は、
図1のシステムによって使用され得る保守計画ツールによって生成されたスクリーンショットを示す。
図3は、保線をスケジューリングするための例示的な方法を示す。
図4は、本明細書に記載のシステム及び方法によって使用され得る例示的なコンピュータシステムを示す。
【0015】
図1は、保線をスケジューリングするための例示的なシステム100を示す。
図1のシステム100は、ネットワーク110、ユーザ機器(UE)120a、UE120b、ユーザ122a、ユーザ122b、保守要求(maintenance request)124、ネットワークオペレーションセンタ130、保守計画ツール140、及び保守応答(maintenance reply)144を含む。システム100又はその一部は、組織(entity)と関連することができ、保守をスケジューリングできる事業、会社(例えば、鉄道会社、輸送会社など)、又は政府機関(例えば、運輸局、公安局など)のような任意の組織を含み得る。
図1の例示された実施形態は、鉄道システムに関連するが、システム100は、任意の適切な輸送システム(例えば、車両/道路、船舶/水路など)に関連し得る。
【0016】
システム100の要素は、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアの任意の適切な組み合わせを使用して実現され得る。例えば、システム100の1つ以上の構成要素は、
図4の1つ以上の構成要素を使用してもよい。
【0017】
システム100のネットワーク110は、システム100の構成要素間の通信を容易にする任意のタイプのネットワークであり得る。例えば、ネットワーク110は、システム100のUE120aをシステム100のUE120bに接続してもよい。本開示は、ネットワーク110が特定の種類のネットワークであることを示しているが、本開示は、任意の適切なネットワークを企図する。ネットワーク110の1つ以上の部分は、アドホックネットワーク、イントラネット、エクストラネット、仮想私設網(VPN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線LAN(WLAN)、広域ネットワーク(WAN)、無線WAN(WWAN)、大都市圏ネットワーク(MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(PSTN)の一部、携帯電話網、3Gネットワーク、4Gネットワーク、5Gネットワーク、LTE(Long Term Evolution)セルラ通信網、これらの2つ以上の組み合わせ、又はその他の適切なタイプのネットワークを含み得る。ネットワーク110の1つ以上の部分は、1つ以上のアクセス(例えば、モバイルアクセス)、コア及び/又はエッジネットワークを含み得る。ネットワーク110は、私設網、公衆網、インターネットを介した接続、モバイルネットワーク、WI-FIネットワーク、ブルートゥース(登録商標)ネットワークなどの任意の通信ネットワークであり得る。ネットワーク110は、クラウドコンピューティング機能(cloud computing capability)を含み得る。システム100の1つ以上の構成要素は、ネットワーク110を介して通信し得る。例えば、UE120aは、UE122bへの情報(例えば、保守要求124)の通信、及び/又はUE120bからの情報(例えば、保守応答144)を受信することを含み、ネットワーク110を介して通信してもよい。
【0018】
システム100のUE120aは、情報を受信、生成、処理、格納、及び/又は通信することができる任意の装置を含む。例えば、システム100のUE120aは、UE120bに情報(例えば、保守要求124)を通信し、及び/又はUE120bから情報(例えば、保守応答144)を受信してもよい。特定の実施形態では、UE120aは、ユーザ122aによって直接使用される。UE120aは、モバイルフォン(例えば、スマートフォン)、携帯情報端末(Personal Digital Assistant)、ウェアラブルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータなどであり得る。
図1に示す実施形態では、UE120aは、モバイル装置である。UE120aは、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)フラットスクリーンインターフェース、デジタルボタン、デジタルキーボード、物理的ボタン、物理的キーボード、1つ以上のタッチスクリーン構成要素、グラフィクユーザインターフェース(GUI)などを含み得る。
【0019】
特定の実施形態では、UE120aは、1つ以上のアプリケーションを利用する。UE120aのアプリケーションは、特定のオペレーティングシステム用に構築されたネイティブアプリケーション、ブラウザでページをレンダリング(render)及び/又は伝達(deliver)するモバイルウェブアプリケーションなどを含み得る。UE120aのブラウザは、ワールドワイドウェブ上の情報にアクセスするためのソフトウェアアプリケーションである。1つ以上のブラウザは、小さなスクリーンに効果的にウェブコンテンツを表示できるように最適化され得る。
【0020】
システム100のユーザ122aは、UE120aを使用する任意の人、組織、又はソフトウェアプログラムである。例えば、ユーザ122aは、エンジニア(例えば、プロジェクトエンジニア)、監督者(supervisor)(例えば、信号監督者(signal supervisor))、責任者(director)(例えば、信号責任者(signal director))、技術者(technician)(例えば、電子技術者(electronic technician))などであってもよい。ユーザ122aは、UE120bを使用することができる。例えば、ユーザ122aは、UE120bを使用して保守要求124を生成してもよい。
【0021】
システム100の保守要求124は、特定の区域(例えば、鉄道細区画)における保守をスケジューリングするための要求である。保守要求124は、保守を実行するように割り当てられた作業員(crew)の名前、保守を実行する場所を示す位置、実行する作業の説明、保守を実行するように要求する持続時間、保守の実行を要求した日付などを含み得る。保守を実行するように割り当てられた作業員の名前は、保守作業員、生産組織(production gang)などの名前であり得る。作業員の名前は、作業員のイニシャル、作業員番号(crew number)、作業員の字(crew letter)、記号(symbol)などで表現され得る。
【0022】
保守要求124において、保守が行われる場所を示す位置は、任意の物理的位置を示し得る。位置は、アドレス(例えば、所在地住所)、座標(例えば、全地球測位システム(GPS)座標)、マーカー(例えば、鉄道駅、列車信号、制御点、距離標識(mile marker)など)、及び上記の組み合わせなどによって表現され得る。保守要求124において、実施される作業に対する説明には、線路構造(track structure)、信号、又は橋梁などに対する保守の説明を含み得る。例えば、説明には、「速度制限命令にともなうレールの欠陥補修及び溶接(rail defect repair and welding for slow order)」、「スライドフェンスの改良及び修理」、「レール交換」などであってもよい。保守に必要な期間は、日、時間、分などで表すことができる。
【0023】
ユーザ122aは、UE120a上で実行される1つ以上のアプリケーションを使用して保守要求124を生成し得る。保守要求124は、書面による通信(例えば、電子メール、メモなど)、口頭による通信(例えば、電話、ボイスメールなど)、映像通信(例えば、ビデオクリップ、フェイスタイムなど)などであり得る。保守要求124は、1つ以上の単語(例えば、文章、段落など)、写真(例えば、修理現場の写真)などを含み得る。特定の実施形態では、ユーザ122aは、保守要求124を生成し、ネットワーク110を介して保守要求124をネットワークオペレーションセンタ130に通信する。
【0024】
システム100のネットワークオペレーションセンタ130は、輸送関連の交通を管理するサポートスタッフを収容する1つ以上の場所を備えた施設である。例えば、ネットワークオペレーションセンタ130は、州(state)、プロビデンス(providence)などを横切る列車の動きをモニタ、管理、及び/又は制御してもよい。ネットワークオペレーションセンタ130は、ユーザ120a(例えば、エンジニア)とユーザ120b(例えば、運行管理員)との間の共同作業を容易にするための輸送計画技術を含み得る。特定の実施形態では、ネットワークオペレーションセンタ130は、会議室、テレビ、ワークステーションなどを含む。それぞれのワークステーションは、ユーザ122bによって操作されるUE120bを含み得る。
図1に示す実施形態では、ネットワークオペレーションセンタ130は、UE120b、ユーザ122b、及び保守計画ツール140を含む。
【0025】
システム100のUE120bは、情報を受信、生成、処理、格納、及び/又は通信することができる任意の装置を含む。例えば、システム100のUE120bは、UE120aに情報(例えば、保守応答144)を通信し、及び/又はUE120aから情報(例えば、保守要求124)を受信してもよい。特定の実施形態では、UE120bは、ユーザ122bによって直接使用される。UE120aは、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、モバイルフォン(例えば、スマートフォン)、タブレット、携帯情報端末、ウェアラブルコンピュータなどであり得る。
図1に示す実施形態では、UE120bは、デスクトップコンピュータである。液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)フラットスクリーンインターフェース、デジタルボタン、デジタルキーボード、物理的ボタン、物理的キーボード、1つ以上のタッチスクリーン構成要素、グラフィクユーザインターフェース(GUI)などを含み得る。
【0026】
特定の実施形態では、UE120bは、1つ以上のアプリケーション(例えば、保守計画ツール140)を使用する。UE120bのアプリケーションは、特定のオペレーティングシステム用に構築されたネイティブアプリケーション、ブラウザでページをレンダリング及び/又は伝達するモバイルウェブアプリケーション、計画アプリケーションなどを含み得る。
図1に示す実施形態では、UE120bは、保守計画ツール140を使用する。
【0027】
システム100のユーザ122bは、UE120bを使用する任意の人、組織、又はソフトウェアプログラムである。例えば、ユーザ122bは、運行管理員(例えば、列車の運行管理員)、サポートスタッフ、作業員(crew member)、エンジニア、チームの一員(例えば、機械チームの一員)、保守計画者、管理者(superintendent)(例えば、通路管理者)などであってもよい。特定の実施形態では、ユーザ122bは、輸送関連の交通を管理する。例えば、ユーザ122bは、1つ以上の区域(例えば、州(state)、地域(territory)、細区画(subdivision)、区画(division)、地区(district)など)を横切る列車の移動を許可してもよい。ユーザ122bは、UE120bを使用することができる。例えば、ユーザ122bは、保守計画ツール140を使用して1つ以上の保守時間帯をスケジューリングするためにUE120bを使用してもよい。
【0028】
システム100の保守計画ツール140は、ユーザ122bが交通の隙間を視覚化できるようにする視覚的なプロジェクト管理ツールである。保守計画ツール140は、1つ以上の画像(例えば、
図2のスクリーンショット200)を生成するために使用され得る。特定の実施形態では、画像は、保守時間帯に対する要求を示す。要求は、作業員の名前、要求された保守時間帯の要求された持続時間及び保守の説明を含み得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、保守計画ツール140によって生成された画像は、1つ以上の鉄道線路に関連する1つ以上の鉄道駅の位置を示す。例えば、保守計画ツール140によって生成された画像は、特定の細区画の線路に沿った50の鉄道駅の位置を示してもよい。特定の実施形態では、画像は、鉄道駅及び線路に関連して要求された保守時間帯の位置を示す。いくつかの実施形態では、保守計画ツール140によって生成された画像は、特定の期間中の鉄道駅に関連する情報を示す。画像に表示される情報には、特定の期間中に列車が鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた時間の表示を含み得る。画像に表示される情報には、特定の期間中に要求された保守時間帯に対する持続時間の表示を含み得る。
【0030】
特定の実施形態では、保守計画ツール140は、ユーザ122bが特定の期間を選択することを可能にする。例えば、ユーザ122bは、1日又は2日の過程にわたり24時間の期間を選択することができ、保守計画ツール140は、その特定の24時間の期間中の鉄道環境に関連する情報のスナップショット(snapshot)を生成してもよい。別の例として、ユーザ122bは、特定の日付に関連する5日間の期間を選択することができ、保守計画ツール140は、特定の5日間の期間中の鉄道環境に関連する情報のスナップショットを生成してもよい。
【0031】
保守計画ツール140によって生成された視覚的画像は、保守要求124をスケジューリングする際にユーザ122bを支援し得る。例えば、画像は、要求された保守位置と特定の時点で特定の位置を通過する列車との間の競合を示してもよい。別の例として、画像は、以前に要求された及び/又はスケジューリングされた保守時間帯と保守要求124の保守時間帯中の競合を示してもよい。ユーザ122bは、交通の隙間間の保守要求124をスケジューリングするために、保守計画ツール140によって生成された1つ以上の画像を使用し得る。保守要求124をスケジューリングした後、ユーザ122bは、保守応答144を生成し得る。
【0032】
システム100の保守応答144は、保守要求124に対する応答である。保守応答144は、要求された保守が実行されるようにスケジューリングされた特定の時間を示す保守時間帯を含み得る。保守時間帯は、持続時間(例えば、6時間)、特定の日付(例えば、2020年1月1日)、保守のために割り当てられた開始時間(例えば、2020年1月1日の午前6時)、保守のために割り当てられた終了時間(例えば、2020年1月1日の午後2時)などを含み得る。保守応答144は、保守を実行するために割り当てられた作業員の名前、保守が実行される場所を示す位置、実施される作業に対する説明などを含み得る。特定の実施形態では、ユーザ122bは、保守応答144を生成し、ネットワーク110を介してUE120aに保守応答144を通信する。保守応答144は、書面による通信(例えば、電子メール、メモなど)、口頭による通信(例えば、電話、ボイスメールなど)、映像通信(例えば、ビデオクリップ、フェイスタイムなど)などであり得る。
【0033】
動作中、ユーザ122a(例えば、列車エンジニア)は、特定の鉄道細区画の鉄道線路に沿った特定の鉄道駅で保守を実行する必要があると決定する。ユーザ122aは、保守要求124を生成するためにUE120aを使用する。保守要求124は、保守が実行される特定の鉄道駅、保守を実行する作業員の名前、保守のために要求された持続時間(例えば、6時間)、及び保守の説明を含む。保守要求124は、ネットワーク110を介してUE120aからネットワークオペレーションセンタ130に通信される。
【0034】
ネットワークオペレーションセンタ130のユーザ122bは、UE120bを介して保守要求124を受信する。ユーザ122bは、保守時間帯をスケジューリングする期間を予測する。保守計画ツール140を使用して、ユーザ122bは、期間(例えば、2020年1月1日の午前6時に開始して2020年1月3日の午前6時に終了する48時間の期間)を選択する。保守計画ツール140は、保守が行われる特定の細区画における鉄道環境の第1視覚的表現を生成する。第1視覚的表現は、鉄道線路に関連する鉄道駅の位置を含む。ユーザ122bは、保守が実行される鉄道駅を第1視覚的表現から選択する。鉄道駅の選択に応答して、保守計画ツール140は、第1期間中に選択された鉄道駅に関連する情報の第2視覚的表現を生成する。この情報は、選択された期間中に列車が鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた時間の表示を含む。この情報は、選択した期間中に、以前に要求された及び/又はスケジューリングされた保守時間帯に対する持続時間の表示も含む。第1視覚的表現及び第2視覚的表現は、UE120b上に単一の画像(例えば、
図2のスクリーンショット200)として表示される。
【0035】
ユーザ122bは、画像を使用して選択された期間中に、保守要求124の保守時間帯をスケジューリングすることを決定する。例えば、ユーザ122bは、2020年1月1日の午前6時から始めて2020年1月1日の午後2時までの6時間の期間内に、列車の横断、又は以前に要求された/スケジューリングされた保守時間帯がないことを画像から決定してもよい。この決定の結果、ユーザ122bは、2020年1月1日の午前6時から2020年1月1日の午後2時まで保守時間帯をスケジューリングし得る。ユーザ122bは、UE120bを使用してスケジューリングされた保守時間帯に関連する情報を含む保守応答144を生成する。UE120bは、ネットワーク110を介してUE120aに保守応答144を通信する。このように、
図1のシステム100は、ユーザ122bが列車の流れにおける視覚的な隙間を最大限に活用できるようにし、これは、能力が限定された運営細区画におけるアイドル時間を短縮し得る。
【0036】
図1は、ネットワーク110、UE120a、ユーザ122a、保守要求124、ネットワークオペレーションセンタ130、保守計画ツール140、UE120b、ユーザ122b、及び保守応答144の特定の配置を示しているが、本開示は、ネットワーク110、UE120a、ユーザ122a、保守要求124、ネットワークオペレーションセンタ130、保守計画ツール140、UE120b、ユーザ122b、及び保守応答144の任意の適切な配置を企図する。例えば、保守計画ツール140は、UE120bの代わりにUE120a上で動作してもよい。別の例として、ユーザ122aは、保守要求124を生成する代わりにUE120の保守計画ツール140を使用して保守時間帯をスケジューリングしてもよい。
【0037】
図1は、特定の数のネットワーク110、UE120a、ユーザ122a、保守要求124、ネットワークオペレーションセンタ130、保守計画ツール140、UE120b、ユーザ122b、及び保守応答144を示しているが、本開示は、任意の適切な数のネットワーク110、UE120a、ユーザ122a、保守要求124、ネットワークオペレーションセンタ130、保守計画ツール140、UE120b、ユーザ122b、及び保守応答144を企図する。例えば、
図1は、複数の保守要求124及び/又は複数の保守応答144を含んでもよい。
【0038】
図2は、
図1のシステム100の視覚的計画ツール140によって生成され得る例示的なスクリーンショット200を示す。スクリーンショット200は、特定の時点でコンピュータ(例えば、
図1のUE120b)に表示される画像である。スクリーンショット200は、細区画202の概要を示す。スクリーンショット200は、タブ210、保守要求220、保守要求情報230、線路240、行(row)242、駅250、保守位置252、行254、列車260、保守時間帯270、及び期間280を含む。
【0039】
スクリーンショット200のタブ210は、ユーザ(例えば、
図1のユーザ122b)が保守計画ツール140の他の領域にアクセスすることを可能にするために使用されるナビゲーション要素である。タブ210を選択(例えば、クリック又はタッピング)すると、ユーザはタブ関連のコンテンツに誘導される。
図2に示す実施形態では、タブ210は、プランナタブ212、カレンダタブ214、割り当てタブ216、及びマップタブ218を含む。スクリーンショット200のプランナタブ210は、保守要求をスケジューリングするために使用され得る。
図2のスクリーンショット200では、プランナタブ210が選択されている。スクリーンショット200のカレンダタブ214は、1つ以上の保守要求を含むカレンダを表示するために使用され得る。例えば、カレンダは、要求及び/又はスケジューリングされた保守時間帯の特定の日付及び/又は時間を示してもよい。
【0040】
スクリーンショット200の割り当てタブ216は、1つ以上の保守関連の割り当てを表示するために使用され得る。割り当ては、リスト形式で提供されてもよい。各保守関連の割り当ては、保守作業員の名前、保守が実行される細区画、スケジューリングされた/要求された保守の日付、保守要求ごとに要求された保守時間帯の数、スケジューリングされた保守の位置(例えば、開始/終了の距離標識(mile post)、開始/終了の制御点など)、保守の影響を受ける複数の線路、保守の開始時間、保守の持続時間、実行する保守の説明などを含み得る。
【0041】
スクリーンショット200のマップタブ218は、要求された/スケジューリングされた保守位置のマップを表示する。マップは、保守の影響を受ける地域を図で表したものである。マップは、特定の領域(例えば、細区画202)で保守がスケジューリングされた鉄道駅の地理的位置を示し得る。保守がスケジューリングされている各位置は、マーキングすることができる。マーキングは、スケジューリングされた保守に関する情報(例えば、保守作業員の名前、スケジューリングされた保守の日付/時間/期間など)を含み得る。
【0042】
スクリーンショット200の保守要求220は、保守計画ツール140によって受信された保守要求の数を示す。各保守要求220は、形状によって表現される。第1保守要求220は、円で表現され、第2保守要求220は、正方形で表現される。特定の実施形態では、保守要求220は、コミットされていない、又はコミットされているのいずれかに分類される。コミットされていない保守要求220は、スケジューリングされていない保守要求である。例えば、コミットされていない保守要求220は、運行管理員によって許可されていない保守要求を含んでもよい。コミットされた保守要求220は、スケジューリングされた要求である。例えば、コミットされた保守要求220は、運行管理員によって承認された保守要求を含んでもよい。
図1の例示された実施形態は、5つのコミットされていない保守要求220、及びコミットされた保守要求220がないことを示す。
【0043】
スクリーンショット200の保守要求情報230は、受信される保守要求220に含まれる情報である。保守要求情報230は、作業員の名前(例えば、CDW)、要求された保守時間帯(例えば、6時間)、保守位置(例えば、駅40から駅42)、及び保守に関連するコメント(例えば、速度制限命令にともなうレールの欠陥補修及び溶接)を含む。保守要求情報230は、特定の保守要求220に固有のものである。
図1に示す実施形態では、円形の保守要求220が選択された。ユーザが正方形の保守要求220を選択した場合、保守要求情報230は、正方形の保守要求220に含まれる情報を反映するように変更される。
【0044】
スクリーンショット200の線路240は、細区画202の鉄道線路のグラフィック表現である。線路240は、行242内の1つ以上の線として表現される。線路240を示す線は、行242の間で分割されて保守計画ツールのユーザが線路240全体を1つの画像で視覚化できるようにする。単一の線は、単一の線路240を示し、二重の線は、二重の線路240を示す。
【0045】
スクリーンショット200の駅250は、線路240に沿った特定の位置を示すマーカーである。駅250は、1つ以上の鉄道駅、制御点、鉄道信号、距離標識、これらの組み合わせ、又は線路240に沿った特定の位置を示すために使用され得る、他の任意の適切なマーカーを示してもよい。
図2のスクリーンショット200では、各駅250は、線路240に沿った点で表現される。特定の実施形態では、駅250は、駅の名前及び/又は番号、制御点の名前及び/又は番号、距離標識の番号などでラベル付けされ得る。
図2に示す実施形態では、駅250は、駅番号1から42としてラベル付けされている。
【0046】
保守位置252は、保守要求220によって影響を受ける駅250を含む。保守位置252は、40から42までの番号が付けられた駅250を含む。スクリーンショット200において、保守位置252は、円形の保守要求220に対する保守要求情報230で提供される位置に対応する。正方形の保守要求220が選択される場合、保守位置252は、選択された正方形の保守要求220に影響を受ける駅250を含むように変更される。
【0047】
スクリーンショット200の行254は、保守位置252に含まれた駅250を示す。第1の行254は駅40を示し、第2の行254は駅41を示し、第3の行254は駅42を示す。各行には、特定の期間280内に発生する活動を示すマーキングを含む。期間280は、任意の適切な時間枠(例えば、時間、日、又は週)にわたって延び得る。
図2に示す実施形態では、期間280は、11月27日水曜日の午前4時に始まり、11月29日金曜日の深夜12時に終わる。期間280は、ユーザ(例えば、運行管理員)によって選択及び/又は変更され得る。例えば、列車の運行管理員は、マウスを使用して、より短い期間280(例えば、24時間)にスクロールインし、及び/又はより長い期間(例えば、7日)にスクロールアウトしてもよい。
【0048】
スクリーンショット200の列車260は、行254の垂直線で表される。それぞれの垂直線は、期間280に従って、列車260が特定の駅250を通過する時間を示す。例えば、第1の行254では、第1垂直線で表された列車260は、列車260が午前4時に駅40を通過することを示す。
図2の例示された実施形態は、列車260を示すために垂直線表記法(vertical line notation)を使用するが、任意の適切な表記法(例えば、文字(character)、字(letter)、数字(number)、色(color)、及び/又は形状(shape))が列車260を表現するために使用され得る。特定の実施形態では、列車の表記法は、列車260の様々なタイプを示すために異なる場合がある。例えば、細い垂直線はシャトル列車を示し、太い垂直線は目的地の効率的な列車を示してもよい。別の例として、アスタリスク(asterisk)は石炭のユニット列車を示し、ハッシュタグ(hashtag)は穀物のユニット列車を示してもよい。
【0049】
スクリーンショット200の保守時間帯270は、行254の斜線の入ったブロックとして表されている。各斜線の入ったブロックの始まりは、各保守時間帯270のスケジューリングされた開始時間を示し、各斜線の入ったブロックの終わりは、各保守時間帯270のスケジューリングされた終了時間を示す。例えば、第1の行254において、第1のブロックで表された保守時間帯270は、保守時間帯270が11月27日水曜日の午後7時30分から11月28日木曜日の午前3時までにスケジューリングされていることを示す。
図2の例示された実施形態は、保守時間帯270を示すために斜線の入ったブロック表記法を使用するが、任意の適切な表記法(例えば、文字、字、数字、色、及び/又は形状)を使用して保守時間帯270を示すことができる。
【0050】
このように、
図2のスクリーンショット200は、
図1の保守計画ツール140のユーザが列車の流れと保守時間帯中の視覚的な隙間を最大限に活用することを可能にする視覚補助を提供し、能力が限定された運営細区画でアイドル時間を低減することによって、より効率的な保守スケジューリングを提供し得る。
【0051】
図2は、タブ210、保守要求220、保守要求情報230、線路240、行242、駅250、保守位置252、行254、列車260、保守時間帯270、及び期間280の特定の配置を示しているが、本開示は、タブ210、保守要求220、保守要求情報230、線路240、行242、駅250、保守位置252、行254、列車260、保守時間帯270、及び期間280の任意の適切な配置を企図する。例えば、タブ210及び/又は保守要求情報230は、異なる順序で表示されてもよい。別の例として、期間280は、3日以上又は3日未満にまたがってもよい。
【0052】
図2は、特定の数のタブ210、保守要求220、保守要求情報230、線路240、行242、駅250、保守位置252、行254、列車260、保守時間帯270、及び期間280を示しているが、本開示は、任意の適切な数のタブ210、保守要求220、保守要求情報230、線路240、行242、駅250、保守位置252、行254、列車260、保守時間帯270、及び期間280を企図する。例えば、
図2は、42個より多い又は少ない駅を含んでもよい。
図2のスクリーンショット200は、鉄道システムに関連するが、スクリーンショット200は、任意の適切な輸送システム(例えば、車両/道路、船舶/水路など)に関連してもよい。
【0053】
図3は、保線をスケジューリングするための例示的な方法300を示す。方法300は、ステップ310で開始する。ステップ320で、保守計画ツール(例えば、
図1の保守計画ツール140)は、鉄道線路に関連する鉄道駅の位置の第1視覚的表現を生成する。例えば、
図2を参照すると、保守計画ツールは、細区画202の線路240上に駅1から駅42を生成してもよい。次に、方法300は、ステップ320からステップ330に移動する。
【0054】
ステップ330で、保守計画ツールは、保守要求を受信する。例えば、列車エンジニア(例えば、
図1のユーザ122a)は、特定の細区画内の特定の鉄道駅で、保守を実行する必要があると決定してもよい。列車エンジニアは、保守要求(例えば、
図1の保守要求124)を生成するために、モバイルフォン(例えば、
図1のUE120a)を使用する。保守要求は、保守を実行する特定の鉄道駅、保守を実行する作業員の名前、保守要求の期間(例えば、6時間)、及び保守の説明を含み得る。列車エンジニアは、ネットワークオペレーションセンタ(例えば、
図1のネットワークオペレーションセンタ130)の運行管理員(例えば、
図1のユーザ122b)に保守要求を送信する。運行管理員は、保守計画ツールを使用して保守要求を処理する。次に、方法300は、ステップ330からステップ340に移動する。
【0055】
ステップ340で、保守計画ツールは、保守要求が鉄道駅の特定のサブセットに関連していると決定する。例えば、保守計画ツールは、保守要求で提供された情報から、要求された保守が細区画202の駅40から駅42に影響を及ぼすかを決定してもよい。保守計画ツールは、保守計画ツールのユーザが影響を受ける駅を視覚的に識別できるようにする第1視覚的表現で駅40から駅42を強調(例えば、ハイライト、陰影など)してもよい。次に、方法300は、ステップ340からステップ350に移動する。
【0056】
ステップ350で、保守計画ツールのユーザは、要求された保守をスケジューリングするための期間を予測する。例えば、運行管理員は、保守要求に含まれる要求された6時間の保守時間帯に基づいて、保守を11月27日の午前4時から11月29日の深夜12時までスケジューリングできると予測してもよい。次に、運行管理員は、保守計画ツールを使用して、その特定の期間を選択してもよい。次に、方法は、ステップ350からステップ360に移動する。
【0057】
ステップ360で、保守計画ツールは、選択された期間中に選択された鉄道駅に関連する情報の第2視覚的表現を生成する。特定の実施形態では、この情報は、選択された期間中に列車が鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた時間の表示を含む。例えば、第2視覚的表現は、選択された期間中の特定の時間に通過する列車を示す線を示してもよい。いくつかの実施形態では、この情報は、選択された期間中の以前に要求された及び/又はスケジューリングされた保守時間帯の持続時間の表示を含む。例えば、第2視覚的表現は、以前に要求された及び/又はスケジューリングされた保守時間帯の開始時間及び終了時間を示す斜線の入ったブロックを示してもよい。第1視覚的表現及び第2視覚的表現は、運行管理員の装置上に単一の画像(例えば、
図2のスクリーンショット200)として表示されてもよい。次に、方法300は、ステップ360からステップ370に移動する。
【0058】
ステップ370で、運行管理員は、第2視覚的表現の情報が、以前に要求された/スケジューリングされた保守時間帯又は列車の横断が要求された保守時間帯に干渉することを示すか否かを決定する。運行管理員が、第2視覚的表現の情報が要求された保守時間帯に干渉しないと決定する場合(例えば、情報が要求された保守時間帯内で以前に要求された/スケジューリングされた保守時間帯又は列車の横断を示さない場合)、又は干渉が許容される場合、方法300は、ステップ370からステップ380に移動する。
【0059】
ステップ380で、運行管理員は、予測された期間中に保守時間帯をスケジューリングする。例えば、要求された保守時間帯は6時間であって、第2視覚的表現は、駅40から駅42が以前に要求された/スケジューリングされた保守時間帯及び/又は列車の横断を示さない選択された期間内に6時間の間隔(例えば、11月27日の正午から午後6時まで)を有することを示してもよい。次に、運行管理員は、6時間の間、保守時間帯をスケジューリングする。別の例として、要求された保守時間帯は6時間であって、第2視覚的表現は、駅40から駅42が唯一1つの競合(例えば、列車の横断又はスケジューリングされた保守時間帯)がある選択された期間内に6時間の時間帯(例えば、11月27日の正午から午後6時まで)を有することを示してもよい。次に、運行管理員は競合を解決し(例えば、列車を遅延させる、又はスケジューリングされた保守時間帯を再びスケジューリングする)、要求された保守時間帯をその6時間の時間帯にスケジューリングする。
【0060】
ステップ370で、運行管理員が、第2視覚的表現の情報が以前に要求された/スケジューリングされた保守時間帯及び/又は再びスケジューリングできない要求された保守時間帯内の列車の横断を示すと決定した場合、方法370は、運行管理員が保守時間帯をスケジューリングするために他の期間を選択するステップ350に再び移動する。例えば、運行管理員は、11月29日の深夜12時から12月3日の深夜12時までの時間を選択してもよい。次に、ステップ360からステップ380は、第2視覚的表現の情報が、以前に要求された/スケジューリングされた解決不可能な保守時間帯及び/又は要求された保守時間帯内の列車の横断を示さないと運行管理員が決定するまで繰り返される。次に、方法300は、ステップ380からステップ390に移動し、方法300は終了する。
【0061】
図3に示される方法300に対して、修正(Modification)、追加(addition)、又は省略(omission)を行うことができる。方法300は、より多くの、より少ない、又は他のステップを含み得る。例えば、方法300は、保守応答(例えば、
図1の保守応答144)を生成するステップ、及び保守応答を列車エンジニアに伝達するステップを含んでもよい。方法300は、任意の適切な輸送システム(例えば、車両/道路、船舶/水路など)に関連してもよい。
【0062】
ステップは、並行して、又は任意の適切な順序で実行され得る。例えば、第1視覚的表現を生成するステップ320は、保守要求を受信するステップ330の後に発生してもよい。方法300のステップを完了する特定の構成要素として論じられているが、任意の適切な構成要素は、方法300の任意のステップを実行してもよい。例えば、方法300の1つ以上のステップは、
図4のコンピュータシステムの1つ以上の構成要素を使用して自動化されてもよい。
【0063】
図4は、本明細書に記載のシステム及び方法によって使用され得る例示的なコンピュータシステムを示す。例えば、
図1のネットワーク110、UE120a、及び/又はUE120bは、1つ以上のインターフェース410、処理回路420、メモリ430、及び/又は他の適切な要素を含んでもよい。インターフェース410(例えば、
図1のインターフェース122)は、入力を受信し、出力を送信し、入力及び/又は出力を処理し、及び/又は他の適切な動作を実行する。インターフェース410は、ハードウェア及び/又はソフトウェアを含み得る。
【0064】
処理回路420(例えば、
図1のプロセッサ126)は、構成要素の動作を実行又は管理する。処理回路420は、ハードウェア及び/又はソフトウェアを含み得る。処理回路の例は、1つ以上のコンピュータ、1つ以上のマイクロプロセッサー、1つ以上のアプリケーションなどを含む。特定の実施形態では、処理回路420は、入力から出力を生成するなどのアクション(例えば、動作)を実行するためのロジック(例えば、命令)を実行する。処理回路420によって実行されるロジックは、1つ以上の有形の非一時的なコンピュータ可読媒体(例えば、メモリ430)に符号化され得る。例えば、ロジックは、コンピュータプログラム、ソフトウェア、コンピュータ実行可能命令、及び/又はコンピュータによって実行可能である命令を含んでもよい。特定の実施形態では、実施形態の動作は、コンピュータプログラムを格納、具現化、及び/又は符号化、及び/又は格納及び/又は符号化されたコンピュータプログラムを有する1つ以上のコンピュータ可読媒体によって実行されてもよい。
【0065】
メモリ430(又はメモリユニット)は、情報を格納する。メモリ430(例えば、
図1のメモリ124)は、1つ以上の非一時的、有形、コンピュータ可読、及び/又はコンピュータ実行可能記憶媒体を含み得る。メモリ430の例は、コンピュータメモリ(例えば、RAM又はROM)、大容量記憶媒体(例えば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオディスク(DVD))、データベース及び/又はネットワークストレージ(例えば、サーバ)、及び/又は他のコンピュータ可読媒体を含む。
【0066】
本開示の実施形態は、鉄道線路に関連する鉄道駅の位置に対する第1視覚的表現を生成し、第1保守時間帯に対する要求を受信し、第1保守時間帯が鉄道駅に関連していることを決定するためのシステム及び方法に関する。方法は、第1期間を決定するステップと、第1期間中に鉄道駅に関連する情報の第2視覚的表現を生成するステップとをさらに含む。情報には、期間中に列車が鉄道駅を通過するようにスケジューリングされた時間の表示が含まれる。情報に、期間中に要求された第2保守時間帯の持続時間の表示も含まれる。第1保守時間帯に対する要求は、保守作業員の名前、第1保守時間帯に要求された持続時間、及び保守の説明を含み得る。
【0067】
本明細書では、コンピュータ可読非一時的記憶媒体又は媒体は、1つ以上の半導体ベース又は他の集積回路(IC)(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は特定用途向け集積回路(ASIC))、ハードディスクドライブ(HDD)、ハイブリッドハードドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピーディスク、フロッピーディスクドライブ(FDD)、磁気テープ、ソリッドステートドライブ(SSD)、RAMドライブ、SD(SECURE DIGITAL)カード又はドライブ、その他の適切なコンピュータ可読の非一時的記憶媒体、又は必要に応じてこれらの2以上の適切な組み合わせを含み得る。コンピュータ可読非一時的記憶媒体は、必要に応じて、揮発性、不揮発性、又は揮発性と不揮発性の組み合わせであり得る。
【0068】
本明細書において、「又は」は、明示的に別段の指示がない限り、又は文脈によって別段の指示がない限り、包括的であって排他的ではない。従って、本明細書において、「A又はB」は、明示的に別段の指示がない限り、又は文脈によって別段の指示がない限り、「A、B、又はその両方」を意味する。また、「及び」は、明示的に別段の指示がない限り、又は文脈によって別段の指示がない限り、共同及び複数を意味する。従って、本明細書において、「A及びB」は、明示的に別段の指示がない限り、又は文脈によって別段の指示がない限り、「A及びB、共同、又は個別」を意味する。
【0069】
本開示の範囲は、当業者が理解することのできる本明細書に記載又は図示された例示的な実施形態に対する全ての変更、置換、変形、変更、及び修正を含む。本開示の範囲は、本明細書に記載又は図示された例示的な実施形態に限定されない。さらに、本開示は、特定の構成要素、要素、特徴、機能、動作、又はステップを含むものとして本明細書のそれぞれの実施形態を説明及び例示しているが、これらの実施形態のいずれも、当業者が理解し得る本明細書のどこかに記載又は図示された構成要素、要素、特徴、機能、動作、又はステップのうちの任意の組み合わせ又は順列を含み得る。さらに、添付の特許請求の範囲において、特定の機能を実行するように適合、配置、可能、構成、有効、動作可能、又は作動する装置又はシステムの構成要素への言及は、その装置、システム、又は構成要素がそのように適合、配置、可能、構成、有効、動作可能、又は作動する限り、その装置、システム、構成要素、又は特定の機能が活性化、オン、又はロック解除されているか否かに関係なく、その装置、システム、構成要素を含む。さらに、本開示は、特定の利点を提供するものとして特定の実施形態を説明又は図示しているが、特定の実施形態は、これらの利点のいずれも提供しないか、一部を提供、又は全てを提供し得る。
【国際調査報告】