(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-17
(54)【発明の名称】発送システム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20230510BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20230510BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B65G1/00 521A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022558220
(86)(22)【出願日】2021-03-25
(85)【翻訳文提出日】2022-11-08
(86)【国際出願番号】 EP2021057700
(87)【国際公開番号】W WO2021191335
(87)【国際公開日】2021-09-30
(32)【優先日】2020-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100212705
【氏名又は名称】矢頭 尚之
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ソープ、マックス
(72)【発明者】
【氏名】ジョリー、ベス
(72)【発明者】
【氏名】ミラード、ニコラス
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022AA15
3F022BB02
3F022BB03
3F022EE05
3F022FF00
3F022JJ11
3F022MM01
(57)【要約】
1つまたは複数の物品の注文を履行するためのフルフィルメントセンタ(34)であって、i)一連の保管容器(50)と、1つまたは複数の物品を保管するための一連の保管容器(50)の各々、ii)スタック内の1つまたは複数の保管容器(50)の保管のためのグリッドフレームワーク構造と、前記グリッドフレームワーク構造は、1つまたは複数の荷物取り扱いデバイスがグリッド構造上で移動するためのグリッド構造を形成するようにグリッドパターンで配置された複数の軌道と、グリッド構造をサポートするように構成された複数の垂直保管カラム(48)とを備える、iii)フルフィルメントセンタ(34)の少なくとも1つの外壁(14)に取り付けられた複数のロッカー(12)を備える発送システム(10)と、この複数のロッカーのうちの各ロッカーは、1つまたは複数の物品を保管するための内部空間(28)を備え、内部空間(28)は、フルフィルメントセンタの外部の第1の開口およびフルフィルメントセンタの内部の第2の開口を通ってアクセス可能である、iv)フルフィルメントセンタ(34)の外部の複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第1の開口とフルフィルメントセンタの内部の複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第2の開口とを選択的に閉じるように動作可能なドア機構と、v)a)それぞれの第1の開口を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間(28)へのアクセスを防止するが、それぞれの第2の開口を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間(28)へのアクセスを許可するために、およびb)それぞれの第2の開口を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間(28)へのアクセスを防止するが、それぞれの第1の開口を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間(28)へのアクセスを許可するために、ドア機構をロックおよびロック解除するように構成されたロッキング機構とを備えるフルフィルメントセンタ(34)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の物品の注文を履行するためのフルフィルメントセンタ(34)であって、
i)各々が1つまたは複数の物品を保管するための一連の保管コンテナ(50)と、
ii)スタック内の前記1つまたは複数の保管コンテナ(50)の保管のためのグリッドフレームワーク構造と、前記グリッドフレームワーク構造が、1つまたは複数の荷物取り扱いデバイスがグリッド構造上で移動するための前記グリッド構造を形成するようにグリッドパターンで配置された複数の軌道と、前記グリッド構造をサポートするように構成された複数の垂直保管カラム(48)とを備える、
iii)フルフィルメントセンタ(34)の少なくとも1つの外壁(14)に取り付けられた複数のロッカー(12)を備える発送システム(10)と、前記複数のロッカーのうちの各ロッカーが、1つまたは複数の物品を保管するための内部空間(28)を備え、前記内部空間(28)が、フルフィルメントセンタの外部の第1の開口およびフルフィルメントセンタの内部の第2の開口を通ってアクセス可能である、
iv)フルフィルメントセンタ(34)の外部の前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数の前記第1の開口とフルフィルメントセンタの内部の前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数の前記第2の開口とを選択的に閉じるように動作可能なドア機構と、
v)
a)前記それぞれの第1の開口を通っての前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数の前記内部空間(28)へのアクセスを防止するが、前記それぞれの第2の開口を通っての前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数の前記内部空間(28)へのアクセスを許可するために、および
b)前記それぞれの第2の開口を通っての前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数の前記内部空間(28)へのアクセスを防止するが、前記それぞれの第1の開口を通っての前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数の前記内部空間(28)へのアクセスを許可するために、
前記ドア機構をロックおよびロック解除するように構成されたロッキング機構と
を備えるフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項2】
前記複数のロッカーが第1のロッカーと第2のロッカーとを備え、前記第1のロッカーおよび前記第2のロッカーが、異なる温度で1つまたは複数の物品を保管するために構成される、請求項1に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項3】
前記第1の開口(24)および前記第2の開口(26)が、前記複数のロッカーのうちの各ロッカーの前記内部空間(28)の両端にある、請求項1または2に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項4】
前記ドア機構が、前記フルフィルメントセンタの外部の前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数の前記第1の開口を閉じるための外側ドアと、前記フルフィルメントセンタの内部の前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数の前記第2の開口を閉じるための内側ドアとを備え、ここにおいて、前記ロッキング機構が、前記内側ドアがロック解除されるときは前記外側ドアがロックされ、前記外側ドアがロック解除されるときは前記内側ドアがロックされるように、前記外側ドアと前記内側ドアとを選択的にロックする、請求項1から3のいずれかに記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項5】
前記外側ドアが、前記フルフィルメントセンタの外部の前記複数のロッカーのうちの2つ以上の前記第1の開口を閉じるために構成される、および/または前記内側ドアが、前記フルフィルメントセンタの前記内部から前記複数のロッカーのうちの2つ以上の前記第2の開口を閉じるために構成される、請求項4に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項6】
前記ドア機構が、双方向ローラシャッタ(30)を備え、前記双方向ローラシャッタが、
i)前記第1の開口(24)を通っての前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数の前記内部空間(28)へのアクセスを防止し、前記第2の開口を通っての前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数の前記内部空間へのアクセスを許可するような第1の位置と、
ii)前記第2の開口を通っての前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数の前記内部へのアクセスを防止し、前記第1の開口(24)を通っての前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数の前記内部空間へのアクセスを許可するような第2の位置
との間に選択的に位置決め可能であり、
ここにおいて、前記ロッキング機構が、前記第1の位置または前記第2の位置に前記双方向ローラシャッタをロックするために構成される、請求項1から3のいずれかに記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項7】
前記双方向ローラシャッタ(30)が、単一の動作で前記第1の開口(24)または前記第2の開口(26)を選択的に開くために前記双方向ローラシャッタ(30)が前記第1の位置または前記第2の位置との間に位置決め可能であるように、前記第1の開口(24)から前記第2の開口(26)まで延びるガイドレールまたは軌道に沿って案内される、請求項6に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項8】
前記ドア機構が、前記双方向ローラシャッタの外部に取り付けられた外部ドア(36)を備える、請求項6または7に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項9】
前記外部ドア(36)が、前記外部ドア(36)が前記複数のロッカー(12)のうちの1つまたは複数の前記内部空間(28)を断熱するように閉じることが可能であるように、断熱材で裏打ちされる、請求項8に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項10】
前記フルフィルメントセンタ(34)の少なくとも一部分の前記内部(28)の温度が、冷蔵温度または冷凍温度を提供するように制御可能である、請求項1から9のいずれかに記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項11】
前記ドア機構が、前記複数のロッカー(12)のうちの1つまたは複数内の1つまたは複数の物品が回収されるまで前記複数のロッカー(12)のうちの1つまたは複数の前記第2の開口(26)が前記フルフィルメントセンタの前記内部に露出されるように、位置決めされる、請求項10に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項12】
前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数が、前記フルフィルメントセンタ(34)の前記少なくとも一部分の前記内部から前記複数のロッカー(12)のうちの1つまたは複数の前記内部空間(28)まで冷気を循環させるための1つまたは複数のファン(23)を備える、請求項1から11のいずれかに記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項13】
前記フルフィルメントセンタ(34)の前記少なくとも一部分が、前記フルフィルメントセンタ(34)の前記少なくとも前記部分の前記内部の温度と異なる温度で1つまたは複数の物品を保管するように制御可能な独立型コンテナをさらに備える、請求項1から12のいずれかに記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項14】
前記コンテナが、1つまたは複数の物品を冷凍温度で保管するように制御可能である、請求項13に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項15】
i)前記複数のロッカー(12)のうちの1つまたは複数の前記内部空間(28)へのアクセスを認めるまたは拒否するように前記ロッキング機構のロックおよび/またはロック解除を制御するためのアクセス制御モジュール(32)と、
ii)前記アクセス制御モジュール(32)と協働するローカルユーザインターフェース(80)と、
iii)1つまたは複数のプロセッサ(64)と、前記1つまたは複数のプロセッサ(64)によって実行されるとき前記1つまたは複数のプロセッサ(64)に1つまたは複数の物品の注文に一意な回収コードを生成させ、前記回収コードを前記アクセス制御モジュール(32)に通信させる命令を記憶するメモリ(66)とを備えるネットワークに動作可能に結合された制御モジュール(62)と、
iv)前記制御モジュール(62)と協働するデータ通信手段と、前記データ通信手段が、前記回収コードがその後で前記ローカルユーザインターフェース(80)に入力されるとき、前記複数のロッカー(12)のうちの1つまたは複数の前記内部空間へのアクセスを許可するために前記ロッキング機構を作動させるように、前記制御モジュールから前記回収コードを受け取るように適合される、
をさらに備える、請求項1から14のいずれかに記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項16】
前記データ通信手段がワイヤレス送信機/受信機手段である、請求項15に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項17】
前記データ通信手段がモバイルデバイスまたはパーソナルコンピュータである、請求項16に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項18】
前記ローカルユーザインターフェース(80)が、第1の入力デバイス(86)および第2の入力デバイス(90)に前記回収コードを入力することによって前記複数のロッカー(12)のうちの1つまたは複数へのアクセスを認めるように前記アクセス制御モジュールが構成されるように、前記第1の入力デバイス(86)と前記第2の入力デバイス(90)とを備える、請求項16または17に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項19】
前記第1の入力デバイスが、1つまたは複数のロッカーのサブグループと関連づけられ、前記第2の入力デバイス(90)が、前記第2の入力デバイス(90)が前記複数のロッカー(12)のうちの1つまたは複数の間で共有されるように、前記複数のロッカー(12)のうちの1つまたは複数と関連づけられる、請求項18に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項20】
前記ローカルユーザインターフェース(80)が、キーボード、ブルートゥース受信機、画像スキャナ、マイクロホン、ポインティングデバイス、バイオメトリック入力デバイス、顔認識デバイス、虹彩認識デバイス、網膜認識デバイス、短距離通信リーダ、無線周波数識別リーダ、リニアバーコードリーダおよび/またはマトリックスバーコードリーダ、支払いカードリーダ、スマートカードリーダ、赤外線リーダのうちの少なくとも1つを備える、請求項15から19のいずれかに記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項21】
前記アクセス制御モジュール(32)が、ユーザが前記ローカルユーザインターフェース(80)に前記回収コードを入力することに応答して前記ユーザに割り振られた前記複数のロッカー(12)のうちの1つまたは複数に前記ユーザを案内する案内手段を備える、請求項15から20のいずれかに記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項22】
前記案内手段が、前記ユーザに割り振られた前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数の場所を通信するための出力デバイスを備える、請求項21に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項23】
前記ローカルユーザインターフェース(80)と通信する前記制御モジュール(62)が、
i)メモリデバイスから、注文に一意な前記物品のうちの1つまたは複数の識別情報と、前記物品のうちの前記1つまたは複数を保管するために割り振られた前記複数のロッカーのうちの1つまたは複数の識別情報とを取り出し、
ii)前記複数の割り振られたロッカーのうちの前記1つまたは複数のアイデンティティを前記注文に一意な対応する回収コードに相関させ、
iii)前記対応する回収コードが前記ローカルユーザインターフェース(80)を介して前記アクセス制御モジュール(32)に提供されたとき、前記ロッキング機構が、前記複数の割り振られたロッカーのうちの前記1つまたは複数へのアクセスを許可するために作動されるように、前記複数の前記割り振られたロッカーのうちの1つまたは複数の前記アイデンティティを前記アクセス制御モジュール(32)に通信する
ように構成される、請求項15から22のいずれかに記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項24】
前記複数のロッカー(12)の各々が、前記複数のロッカー(12)の各々の前記アイデンティティを確立するためのユーザインターフェースによって読み出し可能な識別情報コードを備えるラベル(56)を備える、請求項23に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項25】
前記識別情報コードが、バーコード、1-Dバーコード、2-Dバーコード、またはQRコード、またはRFIDタグである、請求項24に記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項26】
前記物品のうちの前記1つまたは複数が、前記1つまたは複数の物品の各々の前記アイデンティティを確立するためのパッケージユーザインターフェースによって読み出し可能なパッケージ識別情報コードを備えるラベルを備える、請求項23から25のいずれかに記載のフルフィルメントセンタ(34)。
【請求項27】
1つまたは複数の物品の注文の受信時に請求項15から26のいずれかに記載の前記フルフィルメントセンタ(34)の1つまたは複数のロッカー(12)から前記1つまたは複数の物品を回収する方法であって、
i)前記制御モジュール(62)によって、前記1つまたは複数の物品の前記注文の受信時に回収コードを生成するステップと、
ii)前記制御モジュール(62)と前記アクセス制御モジュール(32)との間の通信を確立し、前記アクセス制御モジュール(32)に前記回収コードを通信するステップと、
iii)前記アクセス制御モジュール(32)によって、前記回収コードの受信時に前記1つまたは複数のロッカー(12)からの前記1つまたは複数の物品の回収を許可するために前記ロッキング機構を作動させるステップと
を備える方法。
【請求項28】
iv)前記制御モジュール(62)によって、前記データ通信手段に前記回収コードを通信するステップ
をさらに備える、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
v)前記ローカルユーザインターフェース(80)を介して前記アクセス制御モジュール(32)に前記回収コードを入力するステップと、
vi)前記回収コードを、前記アクセス制御モジュール(32)に保管された前記回収コードのうちの少なくとも1つと比較するステップと、
vii)前記回収コードが、前記アクセス制御モジュール(32)に保管された少なくとも1つの回収コードに対応する場合、前記注文の1つまたは複数の物品を保管する前記1つまたは複数のロッカーの前記内部空間(28)へのアクセスを許可するために前記ロッキング機構を作動させるステップと
をさらに備える、請求項27または28に記載の方法。
【請求項30】
1つまたは複数の物品の注文の受信時に請求項15から26のいずれかに記載のフルフィルメントセンタ(34)の1つまたは複数のロッカー(12)に1つまたは複数の物品を発送する方法であって、
i)前記注文に一意な前記物品のうちの前記1つまたは複数の保管のために割り振られた1つまたは複数のロッカーを識別するステップと、
ii)前記割り振られたロッカーの識別情報を前記制御モジュール(62)に通信するステップと、
iii)前記制御モジュール(62)によって、前記割り振られたロッカーの前記識別情報を前記注文に一意な回収コードに相関させるステップと
を備える方法。
【請求項31】
iv)1つまたは複数の物品を識別するステップと、
vii)前記1つまたは複数の物品の前記識別情報を前記制御モジュール(62)に通信するステップと、
viii)前記制御モジュール(62)によって、前記1つまたは複数の物品の前記識別情報を前記注文に一意な前記回収コードに相関させるステップと
をさらに備える、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
少なくとも1つの物品がフリーザに保管され、前記方法が、
ix)通知に応答して前記フリーザから前記ロッカー(12)のうちの前記1つまたは複数に前記少なくとも1つの物品を輸送するステップ
をさらに備える、請求項30または31に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発送システムに関し、より詳細には、物品または品物の発送のためのセキュアなロッカーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
序論
従来の実店舗ベースの商業では、品物は、一般的には、製造業者から、卸売り業者へ、小売業者へ、最終的には顧客への順序で流通される。小売店は、配達運送業者が関与する流通網の終点として機能する。顧客はたいてい、品物の「最後のマイル」輸送、すなわち、物理的な購入点から自宅までの配達に気を付けなければならない。流通網の末端は、消費者の家庭まで延長されることがある。
【0003】
しかしながら、これは主に、オンラインで購入された製品が流通センタから、顧客によってアクセス可能な回収点に、または適時に顧客の自宅に直接的に、のどちらかで輸送される電子商取引には当てはまらない。その結果、オンラインショッピングの開発は、オンラインでの品物の購入のための極めて多量の異なる電子商取引モデルにつながった。これらは、オンラインで品物を購入または選択する顧客が、選択した店舗内で、または中央回収場所で、または品物が顧客の敷地に直接的に配達される宅配サービスのいずれかで、品物をピックアップすることができるクリックアンドコレクトモデルからの範囲にわたる。クリックアンドコレクトモデルの例は、オンラインで顧客によって注文された品物の自動回収点(ACP)への配達のためのセキュアなアクセスシステムに関する英国特許GB240712B(Bearbox Limited)、EP1366442B1、およびEP2375386A2(ByBox Holdings Limited)で論じられており、ACPは、顧客によってアクセス可能である。自動回収点は一般的には、品物の注文の受信時に複数のロッカーのうちの1つまたは複数への割り当てとアクセスとを制御するようにロッカー管理システムによって制御可能な電動ロッカーのバンクという形式を有する。ロッカーへのアクセスは、注文に一意な回収コードが、電動ロッカーのバンクに結合されたローカルユーザインターフェースに入力されたとき、顧客に割り振られたロッカーのうちの1つまたは複数に保管された品物へのアクセスが許可されるように、品物の注文の受信時に顧客のデバイスに回収コードを通信することによって、提供される。
【0004】
GB2407128Bでは、セキュアなアクセスシステムはセキュアなユニットを備え、ロジスティクスセンタは、セキュアなユニットに対してなされることになるアクセスの詳細が提供される。ロジスティックセンタは、アクセス詳細を確認し、セキュアなユニットへのアクセスを可能にするために中央管理システムと通信し、セキュアなユニットは、ユーザインターフェースにおけるアクセスコードの使用に応答して、それへのアクセスを可能にすることができる。ACPは、多くの場合、好都合には、輸送ハブおよびオフィスクラスタなどの場所に置かれ、そのため、消費者は、家に帰る途中でオンラインショッピングをピックアップすることが可能である。EP2375386(ByBox Holdings Ltd)では、ACPは、たとえばオンライン小売業者から注文が受信されたときパッケージIDを生成するリモートコンピューティングシステムによって制御され、この注文は、任意選択で、追跡番号を含む。ACPのうちの選択されたACP内のロッカーは、パッケージIDおよび追跡番号のうちの少なくとも1つと、任意選択で配達企業IDがインターフェースで受け入れられるとき、配達を受けるために開かれる。回収コードは、生成され、顧客に送信されることがあり、ロッカーは、少なくとも回収コードと、任意選択で顧客PINがインターフェースで受け入れられるとき、パッケージの回収を可能にするために開かれる。異なる場所に散らばったACPの使用は、顧客が梱包済みのオンラインショッピングをピックアップするのに好都合であるが、顧客は依然として、オンラインショッピングを取り出すために顧客が宛先に行く必要性という短所に苦しみ、これは、いくつかの場合には、顧客が宛先までドライブすることを伴う。さらに、ACPは、地理的に制限され、任意の所与のオンライン消費者の近くにはない可能性が高い。
【0005】
ACPからの回収がますます普及するにつれて、顧客が、注文に割り振られた1つまたは複数のロッカーへのアクセスを待機することが強制される待ち行列も発達し得、そのため、小売店が有する実店舗の元々の短所の1つは、今度は、この形式のオンラインショッピングの短所になる。これは、顧客が割り振られたロッカーにアクセスするための一意の回収コードまたはIDを入力するために必要なユーザインターフェースの数による可能性がある。この問題は、注文が、品物が異なる温度で保管される食糧雑貨店の配達であり、顧客が、異なる保管温度、たとえば冷凍および冷蔵温度を満足させるために複数のロッカーを割り振られる場合、悪化する。この問題を軽減するために、EP2950283(Norpe Oy)は、ボックスモジュールとして配置され、ロック可能ドアを備えるいくつかの配達箱を備える、食糧雑貨品をユーザに配達するための配達箱システムを教示する。さらに、システムは、配達箱のロック可能ドアの動作を制御するための制御ユニットを備える。制御ユニットは、あるユーザの製品に関連するドアのドア識別情報と、製品が配達されることになっているユーザのユーザ識別情報とが提供される。制御ユニットは、問題のボックスへのロックの実際の解放すなわちアクセスを可能にするように構成され、それによって、前記ユーザ識別情報が制御ユニットに入力されたとき、ドアのロックの実際の解放を可能にする。同時に複数の顧客にサービスするために、ドアのロックは、第1のドアのロックが最初に解除されるように構成され、第2のドアのロックは、前記第1のドアが開閉された後でのみ解除されるように構成されるように、ある順序で解除されるように構成される。これによって、顧客は、ロジスティックに最も短いルートなどのあるルートに案内可能である。右のドアに顧客を案内するために、システムは、各ユーザのためのドアが、ロッキング解放インターフェースと、異なるシグナリング標識によって各ユーザに適切なドアを示す対応するシグナリングデバイスが提供されるように、シグナリングデバイス、たとえばLEDを備える。シグナリングデバイスは、フルフィルメントセンタ内の職員を、発送のための品物が置かれることになる適切なロッカーに案内するためにも使用可能である。ある順序でのドアの解放は、顧客に割り振られたロッカーから品物を取り出すために顧客の待ち行列を軽減する助けとなることがあるが、これは、顧客の数がACPにおけるユーザインターフェースの数と顧客注文を同時に処理するプロセッサの機能とを大きく超える場合、ACPにおける待ち行列を防止するのに十分には役に立たない。クリックアンドコレクトは、オンラインで品物を購入する利益を提供するが、顧客が品物の「最後のマイル」輸送の制御を行うという問題は依然として存在する。
【0006】
電子商取引モデルの他の範囲に対するのは、品物の注文の受信時に顧客の敷地への品物の宅配、たとえば宅配を提供するロジスティックシステムの提供である。したがって、顧客が選択した店舗内などの自動回収点(ACP)でまたは中央回収場所で品物をピックする代わりに、品物は、通常は顧客の住宅である顧客の敷地に配達される。配達先住所を含む配達情報は、顧客の配達先住所に品物を配達するために、AmazonおよびUKのOcadotoなどのオンライン小売業者によって使用される。意図された顧客の配達先住所を識別する品物の注文の受信時に、および無許可の人々が品物の配達を受けるリスクを最小にするために、AmazonおよびOcadoなどのオンライン小売業者は、顧客の敷地に品物を配達するために、それら自体の専用車両と運転手を有する。しかしながら、これは、オンライン小売業者が代替配送業者を利用してセキュアで安全な様式で配達を行うのを防止する。US2013/0073477(Greg Grinberg)は、消費者直接販売型電子商取引小売業を行うためのロジスティックスおよび/または動作の方法を教示する。注文は、フルフィルメントセンタまたは流通センタで用意または履行される。次いで、履行された注文は、複数の他の履行された注文とともに、製品流通場所に輸送され、注文は、内部などの製品ピックアップデバイス内に預けられ、または空間、区画、もしくは引き出しの中に留められ、それへのアクセスは、顧客の制御下にある。注文は、ローカル配送業者サービスによって製品ピックアップデバイスから顧客の住宅、自宅、または職場に輸送されることがある。製品ピックアップデバイスは、電子デバイスによってロック可能なドアによって守られた複数の区画を備える。しかしながら、流通網は依然として、履行された注文を、顧客または配送業者のどちらかによる回収のために流通センタから製品ピックアップデバイスまたは自動回収点に輸送するために、別個のロジスティックサービス提供者を必要とする。
【0007】
US10482420(Amazon Technologies, Inc.)は、顧客による取り出しのためにその中へパッケージが置かれる複数のロッカーを有するオンデマンドロッカーアセンブリを教示する。ロッカーに入ることは、顧客がアクセスコードを入力デバイスに入力することによる。ロッカーおよび入力デバイスは、前側と後側とを有するバリア壁の一部を形成する。バリア壁の前側は、アクセスコードの入力およびパッケージの取り出しのために顧客にはアクセス可能である。バリア壁の後側は、顧客にはアクセス不可能であり、パッケージのロッカーへの留置のために構成される。ドアラッチソレノイドは、ロッカーアセンブリから1つまたは複数のパッケージを取り出すために顧客アクセスを与えるように、アクセスコードの顧客入力に応答して前部ドアを選択的に開くために使用される。US10482420(Amazon Technologies, Inc.)の図示の実施形態では、前部ドアおよび背部ドアは、回転可能なシャフトに結合された引き込み可能な背部ドアカーテンを含む。前部ドアおよび背部ドアは、それらそれぞれのドアを閉じるために互いとインターフェースする前部ドアラッチ機構と後部ドアラッチ機構とを含む。オンデマンドロッカーアセンブリは、腐敗しにくい物品に適しているが、そのようなロッカーアセンブリは、腐敗しやすい食物および食糧雑貨商品の配達には適していない。
【0008】
したがって、流通センタが
i)異なる配送業者を利用して、安全でセキュアな様式で宅配サービスを提供し、
ii)履行された注文をピックアップデバイスまたは発送ステーションに輸送するために別個のロジスティックサービス提供者を有する必要性を除去し、それによって、流通網を簡素化し、
iii)厳密な保管温度要件、たとえば冷蔵または冷凍における回収のために腐敗しやすい食物と食糧雑貨商品とを保管することを可能にする
ことを可能にするピックアップデバイスまたは発送システムが必要とされる。
【0009】
本出願は、内容が参照により本明細書に組み込まれる、2020年3月26日に出願されたGB出願番号GB2004400.4の優先権を主張するものである。
【発明の概要】
【0010】
本出願人は、自動回収点(ACP)を流通センタまたはフルフィルメントセンタに統合することによって、上記の問題を軽減した。これは、流通センタが配送業者などの宅配サービス提供者または末端顧客のどちらかによるピックアップのためにフルフィルメントセンタから直接的に1つまたは複数の物品の注文を履行することを可能にする。本発明のACPを流通センタに統合することによって、UK Ocadoなどの宅配小売業者が安全でセキュアな様式で代替配送業者を使用することを可能にする電子商取引プラットフォームを提供する。本発明の目的のために、自動回収点は、電子的に制御可能なロッカーまたはピックアップ点を含むように解釈される。流通センタまたはフルフィルメントセンタからの注文された品物の無許可のピックアップを防止するために、本発明は、1つまたは複数の物品の注文を履行するためのフルフィルメントセンタまたは流通センタ(34)であって、
i)各々が1つまたは複数の物品を保管するための一連の保管容器(50)と、
ii)スタック内の1つまたは複数の保管容器(50)の保管のためのグリッドフレームワーク構造と、前記グリッドフレームワーク構造は、1つまたは複数の荷物取り扱いデバイスがグリッド構造上で移動するためのグリッド構造を形成するようにグリッドパターンで配置された複数の軌道と、グリッド構造をサポートするように構成された複数の垂直保管カラム(48)とを備える、
iii)フルフィルメントセンタ(34)の少なくとも1つの外壁(14)に取り付けられたロッカー(12)のグループを備える発送システム(10)と、複数のロッカーのうちの各ロッカーは、1つまたは複数の物品を保管するための内部空間(28)を備え、内部空間(28)は、フルフィルメントセンタの外部の第1の開口およびフルフィルメントセンタの内部の第2の開口を通ってアクセス可能である、
iv)フルフィルメントセンタ(34)の外部の複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第1の開口とフルフィルメントセンタの内部の複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第2の開口とを選択的に閉じるように動作可能なドア機構と、
v)
a)それぞれの第1の開口を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間(28)へのアクセスを防止するが、それぞれの第2の開口を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間(28)へのアクセスを許可するために、および
b)それぞれの第2の開口を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間(28)へのアクセスを防止するが、それぞれの第1の開口を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間(28)へのアクセスを許可するために、
ドア機構をロックおよびロック解除するように構成されたロッキング機構と
を備えるフルフィルメントセンタまたは流通センタ(34)を提供する。
【0011】
物品は、任意の品物または食糧雑貨商品とすることができる。品物または物品は、顧客への発送のためにパッケージまたは袋内で一緒にまとめられる。「物品」、「品物」、および「パッケージ」という用語は、相互交換可能に使用される。本発明は、複数のロッカーの各々の内部空間がロッカーの両端およびどの時点においてもロッカーの一端のみへのアクセスを可能にするドア機構においてアクセス可能である複数のロッカーを提供する。複数のロッカーは、ロッカーのバンクとすることができる。
【0012】
本発明の複数のロッカーは、複数のロッカーの各々の内部空間がフルフィルメントセンタの外部の第1の開口およびフルフィルメントセンタの内部の第2の開口を通ってアクセス可能であるように、フルフィルメントセンタまたは流通センタの外壁の一部を形成する。任意選択で、第1の開口および第2の開口は、複数のロッカーのうちの各ロッカーの内部空間の両端にある。
【0013】
複数のロッカーは、フルフィルメントセンタ(34)の外部の複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第1の開口とフルフィルメントセンタの内部の複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第2の開口とを選択的に閉じるまたは覆うように動作可能なドア機構を備える。ロッキング機構は、
a)それぞれの第1の開口を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間(28)へのアクセスを防止するが、それぞれの第2の開口を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間(28)へのアクセスを許可するために、および
b)それぞれの第2の開口を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間(28)へのアクセスを防止するが、それぞれの第1の開口を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間(28)へのアクセスを許可するために、
ドア機構をロックおよびロック解除するように構成される。
【0014】
複数のロッカーのうちの1つまたは複数がフルフィルメントセンタの外部もしくはフルフィルメントセンタの内部どちらかからまたは両方から閉じられることを選択的に可能にするドア機構が必要とされる。複数のロッカーのうちの1つまたは複数は、任意の数のロッカーとすることができる。これは、単一の注文を履行するために複数のロッカーが2つ以上のロッカーのサブグループ内で一緒に突き合わされることを可能にし、ロッカーの各々のためのドアを開こうと努力しなくてもフルフィルメントセンタの内部からロッカーのサブグループ内に複数の物品を置くことによって複数の物品が分離されることを可能にする。たとえば、単一の顧客注文は、異なる温度、たとえば冷蔵および冷凍で保管された1つまたは複数の物品を含むことができる。互いから品物を分離するために、ロッカーのサブグループは、第1のロッカーと第2のロッカーとを備え、第1のロッカーおよび第2のロッカーは、1つまたは複数の物品を異なる温度で保管するために構成される。ドア機構は、フルフィルメントセンタの内部の職員がロッカーのサブグループに同時にアクセスすることを可能にするように構成可能であり得るが、フルフィルメントセンタの外部からのロッカーの各々の内部空間へのアクセスを防止することも可能にすることができる。
【0015】
フルフィルメントセンタの外部からおよびフルフィルメントセンタの内部からの複数のロッカーの各々へのアクセスを選択的に許可するように構成可能であり得るドア機構を提供する、本発明による数多くの例がある。
【0016】
第1の例では、ドア機構は、フルフィルメントセンタの外部の複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第1の開口を閉じるための外側ドアと、フルフィルメントセンタの内部から複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第2の開口を閉じるための内側ドアとを備え、ここにおいて、ロッキング機構は、内側ドアがロック解除されるときは外側ドアがロックされ、外側ドアがロック解除されるときは内側ドアがロックされるように、外側ドアまたは内側ドアを選択的にロックする。
【0017】
本発明の第1の例では、ドア機構は、フルフィルメントセンタの外部にある複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第1の開口を閉じるための外側ドアと、フルフィルメントセンタの内部から複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第2の開口を閉じるための内側ドアとを備える。好ましくは、複数のロッカーのうちの1つまたは複数は、外側ドアおよび/または内側ドアが、2つ以上のロッカーのサブグループによって共有される単一のドアであるように、2つ以上のロッカーを備える。たとえば、単一の内側ドアは、フルフィルメントセンタの内部から複数のロッカーのうちの2つ以上の第2の開口を閉じるようなサイズにされ得るが、外側ドアは、2つ以上のロッカーの各々の第1の開口のみを閉じるようなサイズにされ得る。このことは、単一の注文の複数の物品、たとえば冷凍物品と冷蔵物品を分離するために2つ以上のロッカーが開構成であることを可能にするだけでなく、異なる温度で保管される複数の物品が2つ以上のロッカーに同時に発送されることも可能にする。
【0018】
別の例では、ドア機構は双方向ローラシャッタ(30)を備え、前記双方向ドアは、
i)第1の開口(24)を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間(28)へのアクセスを防止し、第2の開口を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間へのアクセスを可能にするような第1の位置と、
ii)第2の開口を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部へのアクセスを防止し、第1の開口(24)を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間へのアクセスを可能にするような第2の位置との間に選択的に位置決め可能であり、
ここにおいて、ロッキング機構は、第1の位置または第2の位置に双方向ドアをロックするために構成される。
【0019】
双方向ローラシャッタは、第1の開口を通ってのロッカーの内部空間へのアクセスを防止する第1の位置と第1の開口を通ってのロッカーの内部空間へのアクセスを可能にする第2の位置との間で移動可能または位置決め可能であり、無許可の人々が第1の開口を通じてロッカーの内部空間にアクセスするのを防止するために第1の位置において双方向ローラシャッタをロックおよび/またはロック解除するためのロッキング機構。好ましくは、第1の開口および第2の開口は、双方向ローラシャッタがどの時点においても第1の位置と第2の位置との間で選択的に位置決め可能であるように、ロッカーの内部空間の両端にある。好ましくは、双方向ローラシャッタは、双方向ローラシャッタが第1の位置と第2の位置との間で選択的に位置決め可能であるようにガイドレールまたは軌道に沿って案内されるように、第1の開口から第2の開口に延びるガイドレールまたは軌道によって案内される。ガイドレールまたは軌道は、双方向ローラシャッタが単一の動作において第1の開口および/または第2の開口を選択的に開くことを可能にする。本発明の目的のために、単一の動作は、単一の移動、この場合は双方向ローラシャッタの持ち上げまたは引っ張りを通じての、動作を含む。双方向ローラシャッタの使用は、注文された物品をロッカーにおよびそれから回収および発送するために各ロッカーの前部と後部とを選択的に開閉する別個の前部ドアと後部ドアとを有する必要性を除去する。
【0020】
フルフィルメントセンタまたは流通センタが1つまたは複数の物品の注文を用意または履行することを可能にするために、複数のロッカーの各々の内部空間は、複数のロッカーのうちの少なくとも1つの双方向ローラシャッタの第1の位置では(第1の開口が閉じられているとき)、複数のロッカーのうちの少なくとも1つの内部空間が第2の開口を通じてアクセス可能であり、複数のロッカーのうちの少なくとも1つの双方向ローラシャッタの第2の位置では、複数のロッカーのうちの少なくとも1つの内部空間へのアクセスが第2の開口を通じて防止される(第1の開口が開いているとき)ように、第2の開口を通ってアクセス可能である。履行された注文は、第2の開口を通ってロッカー内に預けられる。本発明の目的のために、注文を履行するために、各注文において指定される物品は、在庫品から取り出されるすなわち「ピックされる」。
【0021】
ロッキング機構は、少なくとも1つの電磁式デッドボルトを備えることができ、このデッドボルトは、第1の開口を通ってのロッカーの内部空間へのアクセスを防止するために双方向ローラシャッタが第1の位置に移動されるとき、ロック位置に移動可能である。ロッキング機構は、ロッカーに取り付けられた1つまたは複数のセンサが、双方向ローラシャッタが第1の位置にあることを感知するとき、ロック位置に自動的に移動することができる。
【0022】
ドア機構が、第1の開口を通って複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間にアクセスするための別個の外側ドアと、第2の開口を通って複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間にアクセスするための内側ドアとを備える例では、1つまたは複数のセンサからの信号は、内側ドアが開いているときは外側ドアを自動的にロックし、逆に、外側ドアが開いているときは内側ドアをロックするために使用可能である。1つまたは複数のセンサは、もっぱら限定するものではないが、接触センサ、光センサ、または圧力センサ、重量センサ、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0023】
複数のロッカーの各々の内部空間へのアクセスを可能にするドア機構を有することは、フルフィルメントセンタから取り出された1つまたは複数の物品が発送のためにロッカー内に効率的に置かれることを可能にするだけでなく、フルフィルメントセンタの内部の少なくとも一部分内の温度制御された環境からも利益を得る。好ましくは、フルフィルメントセンタ(34)の少なくとも一部分の内部の温度は、冷蔵温度または冷凍温度を提供するように制御可能である。
【0024】
より好ましくは、ドア機構は、複数のロッカーのうちの1つまたは複数の中の1つまたは複数の物品が回収されるまで複数のロッカー(12)のうちの1つまたは複数の第2の開口がフルフィルメントセンタの内部に露出されるように位置決めされる。このことは、冷蔵温度または冷凍温度で維持されるフルフィルメントセンタの少なくとも一部分の内部からの冷気が、複数のロッカーのうちの1つまたは複数のための別個の冷却システムの必要なしに複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部を冷却することができることを可能にする。好ましくは、複数のロッカーのうちの1つまたは複数は、フルフィルメントセンタの少なくとも一部分の内部から複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間に冷気を循環させるための1つまたは複数のファンを備える。
【0025】
複数のロッカーのうちの1つまたは複数は、1つまたは複数のロッカー内に預けられた1つまたは複数の物品の重量を決定するための重量センサを備えることができる。1つまたは複数の重量センサは、ロッカーの1つまたは複数からの1つまたは複数の物品の回収を検出するために使用可能である。重量センサからの信号は、品物がロッカーから回収されたとき、および/または無許可の試行がロッカーのうちの1つまたは複数から品物を取り出すためになされたとき、標識として使用可能である。好ましくは、ドア機構は、1つまたは複数の物品の注文が複数のロッカーのうちの1つまたは複数から発送または回収されたとき複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第1の開口および/または第2の開口を開閉するように構成可能であり得る。たとえば、ドア機構は、外側ドアまたは内側ドアが開構成で付勢されるように構成可能であり、ロッキング機構は、1つまたは複数の物品が複数のロッカーのうちの1つまたは複数から回収されたかまたは複数のロッカーのうちの1つまたは複数に発送されたかに応じて、外側ドアまたは内側ドアを開くために作動可能である。任意選択で、1つまたは複数のセンサからの信号は、品物または1つもしくは複数のパッケージがロッカーから回収されたとき、所定の時間の後でロッキング機構をロック位置に作動させるためにも使用可能である。
【0026】
任意選択で、双方向ローラシャッタは、注文物品がロッカーから除去されるとロッカーの内部空間へのアクセスを防止するために第1の位置に自動的に移動するためにモータ搭載可能である。より好ましくは、双方向ローラシャッタは、1つもしくは複数のセンサまたは重量センサからの信号がロッカーのうちの1つまたは複数からの品物の取り出しを検出したことに応答して、所定の時間が経過した後で第1の位置に自動的に移動することができる。
【0027】
好ましくは、複数のロッカーは、前側と後側とを有する複数のハッチを形成するためにバリア壁の一部を形成し、前側は回収側を画定し、後側は発送側を画定する。バリア壁の一部として複数のロッカーを形成することによって、ロッカーの背側または後側すなわち発送側は、顧客または配送業者にはアクセス不可能である。どの時点においてもロッカーの内部空間の両端を選択的に開閉するために移動可能な双方向ローラシャッタなどのドア機構を有することは、複数のロッカーが、第1の開口がフルフィルメントセンタの外部にあり、第2の開口がフルフィルメントセンタの内部に露出されるように複数のハッチを画定するために、フルフィルメントセンタの少なくとも1つの外壁に取り付けられることを可能にする。
【0028】
好ましくは、第1の開口は、複数のロッカーのうちの少なくとも1つからの1つまたは複数のパッケージの回収のための回収側を画定し、第2の開口は、複数のロッカーのうちの少なくとも1つへの1つまたは複数の履行または用意された注文(パッケージにまとめられた注文された物品)の発送のための発送側を画定し、ここにおいて、ロッキング機構は、回収側においてドア機構をロックおよび/またはロック解除するために構成される。本発明の目的のために、回収側は、顧客によるピックアップのための顧客側または配送業者によるピックアップのための配送業者側とすることができる。
【0029】
1つまたは複数の物品のための注文がフルフィルメントセンタで用意または履行され、1つまたは複数のパッケージに梱包されるとき、ロッカーの発送側にある第2の開口は、履行された注文が割り振られたロッカーに預けられるために開いている。第2の開口は、品物が割り振られたロッカーに預けられるために、フルフィルメントセンタの内部からアクセス可能である。第1の開口は回収側にあり、第2の開口は発送側にあるので、回収側における第1の開口上での第1の位置への双方向の移動は、回収側を通ってのロッカーの内部空間へのアクセスを防止し、それによって、ロッカーへの無許可の侵入から内部空間を守るが、第2の開口へのアクセスが、職員または発送者が履行された注文をロッカーに預けることを可能にすることを可能にする、すなわち、履行された注文を預けるために他方の側を開いたままにしながら、無許可の侵入からロッカーの一方の側におけるロッカーの内部空間を守る。同様に、複数のロッカーのうちの1つまたは複数の外側ドアによって第1の開口を覆うことは、回収側を通っての複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間へのアクセスを防止し、それによって、複数のロッカーのうちの1つまたは複数への無許可の侵入から内部空間を守る。複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内側ドアを開くことは、職員または発送者が、履行された注文を第2の開口を介して複数のロッカーのうちの1つまたは複数へと預けることを可能にする。
【0030】
1つまたは複数の物品の注文が、腐敗しやすい性質である食物および食糧雑貨品物の配達を伴う場合、品物の保管は、厳格な温度および環境要件、たとえば冷蔵温度または冷凍温度を厳守しなければならない。従来、ロッカーのバンクまたはグループの内部空間は、腐敗しやすい品物を保管するために、別個の専用冷却システムによって冷却される。たとえば、US2198239、GB615167、EP3071076は、専用冷蔵ユニットがロッカー内容を冷却するために適切なコンジットを介して複数のロッカーのまわりでまたはこれを通って冷気を循環させる冷蔵機能付きロッカーシステムに関する。当技術分野で教示される他の温度制御ロッカー、たとえばWO2015114331(Illinois Tool Works Inc.)は、圧縮機と凝縮器とロッカーの各々への冷却材の配達を制御する1つまたは複数の膨張弁と蒸発器とを備える別個の圧縮冷蔵ユニットによってロック可能区間のバンクの温度が冷却される温度制御されたロック可能保管装置に関する。
【0031】
本発明のロッカーはフルフィルメントセンタ内の温度制御された雰囲気を利用することができるので、本発明のロッカーをハッチとして構成することは、別個の冷却システムを有する必要性を除去する。フルフィルメントセンタまたは流通センタの温度は、腐敗しやすい品物を保管するように注意深く制御されるので、本発明のロッカーをフルフィルメントセンタに統合することによって、本発明の発送システムは、フルフィルメントセンタ内で冷たい空気を利用して、ロッカーの内部空間を冷却することが可能である。回収側(第1の開口)が閉じられているとき、ロッカーの各々の発送側(第2の開口)は開いているので、履行内で循環する冷気は、品物が回収側において配送業者または顧客などの受取人によって回収されるときまで発送側(第2の開口)で腐敗しやすい品物を保管するのに適切にロッカーの各々の内部空間を冷却するために使用可能である。一般的には、腐敗しやすい性質である品物の配達のための在庫品の保管のためのフルフィルメントセンタまたは流通センタは、フルフィルメントセンタの内部の温度を必要な保管温度、たとえば冷蔵または冷凍で維持するためにフルフィルメントセンタ内で冷気を循環させる1つまたは複数の冷却装置を備える。通常、フルフィルメントセンタは、腐敗しやすい品物、たとえば食糧雑貨商品の保管のための冷蔵ゾーンおよび/または冷凍ゾーンを提供するように区切られる。本発明によるドア機構、たとえば別個の外側/内側ドアまたは双方向ローラシャッタの使用は、ロッカーのうちの少なくとも1つの内部の温度がフルフィルメントセンタ内部の温度と平衡状態に達するように、回収側にある第1の開口が閉じられているとき、ロッカーのうちの少なくとも1つの発送側における第2の開口を開いた(または露出された)ままに保つことを可能にする。フルフィルメントセンタの冷蔵ゾーンまたは冷凍ゾーン内に複数のロッカーを設置することによって、ロッカー内部の温度は、複数のロッカーまたはロッカーのバンクがフルフィルメントセンタ内に設置されているかどうかに応じて、冷蔵温度または冷凍温度のどちらかの温度に達する。ロッカーの各々の内部空間は、フルフィルメントセンタの内部空間と比較して比較的小さいので、ロッカーの内部空間の温度は、フルフィルメントセンタ内の周囲温度と平衡状態に達するように急速に冷却する。
【0032】
双方向ローラシャッタは、ロッカー内に保管された腐敗しやすい品物が外部周囲条件に露出されるのを防止するように、双方向ローラシャッタが第1の位置に位置決めされるとき、ロッカーの内部空間にある程度の断熱を提供するが、好ましくは、複数のロッカーの各々のうちの少なくとも1つのドア機構は、第1の開口において双方向ローラシャッタの外部に取り付けられた外部ドアを備える。より好ましくは、外部ドアは、外部ドアが、複数のロッカーのうちの各々のうちの少なくとも1つの内部空間を断熱するように閉じることが可能であるように、断熱材で裏打ちされる。双方向ローラシャッタの外部に取り付けられた外部ドアはまた、無許可の人が双方向ローラシャッタをこじ開けてロッカーの内部にアクセスしようとするのを防止するために追加のセキュリティを提供する。双方向ローラシャッタと同様に、ロッキング機構は、第1の開口に対して閉じられているとき外部ドアをロックするように配置可能である。
【0033】
ロッカーの内部空間の無許可の侵入を防止するために、発送システムは、
i)複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間へのアクセスを認めるまたは拒否するようにロッキング機構のロックおよび/またはロック解除を制御するためのアクセス制御モジュールと、
ii)アクセス制御モジュールと協働するローカルユーザインターフェースと、
iii)1つまたは複数の物品の注文に一意な回収コードを生成してアクセス制御モジュールに通信するための回収コード生成手段と回収コード通信手段とを備える制御モジュールと、
iv)制御モジュールと協働するデータ通信手段と、前記データ通信手段は、一意の回収コードがその後でローカルユーザインターフェースに入力されるとき、複数のロッカーのうちの1つまたは複数の内部空間へのアクセスを許可するためにロッキング機構を作動させるように、制御モジュールから一意の回収コードを受け取るように適合される、
をさらに備える。
【0034】
任意選択で、制御モジュールは、1つまたは複数のプロセッサと、この1つまたは複数のプロセッサによって実行されると1つまたは複数のプロセッサに1つまたは複数の物品の注文に一意な回収コードを生成させ、この回収コードをアクセス制御モジュールに通信させる命令を記憶するメモリとを備えるネットワークに動作可能に結合される。
【0035】
ロッキング機構は、無許可の人が第1の開口を通じてロッカーの内部空間に入るのを防止するように、双方向ローラシャッタが第1の位置にあるとき、双方向ローラシャッタをロックするように配置される。第1の開口はロッカーの回収側にあるので、双方向ローラシャッタが第1の位置にあるときにロッキング機構を作動させることは、無許可のアクセスと、したがって、ロッカーからの保管された品物の盗難とを防止する。同様に、ロッキング機構は、無許可の人が第1の開口を通じてロッカーの内部空間に入るのを防止するように、外側ドアをロックするように配置される。
【0036】
好ましくは、本発明の発送システムは、複数のロッカーまたはロッカーのバンクの各々の内部空間へのアクセスを認めるまたは拒否するようにロッキング機構のロックおよび/またはロック解除を制御するためのアクセス制御モジュールと、ロッキング機構を作動させるために注文に一意な回収コードまたはアクセスコードを入力するためのアクセス制御モジュールと協働するローカルユーザインターフェースとを備える。好ましくは、制御モジュールは、ネットワーク上のアクセス制御モジュールと通信するように構成される。ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、または他の任意のタイプのネットワークを備えてよい。アクセス制御モジュールは、ネットワークに有線接続可能であるまたはワイヤレスでネットワークに結合可能である。
【0037】
好ましくは、発送システムは、1つまたは複数の物品の注文に一意な回収コードを生成してアクセス制御モジュールに通信するための回収コード生成手段と回収コード通信手段とを備える制御モジュールを備える。回収コードは、1つまたは複数の物品の注文を一意に識別し、1つまたは複数の物品の注文の受信時に生成される。
【0038】
注文の受信時に、制御モジュールは、注文を一意に識別する回収コードを生成する。制御システムと協働するデータ通信手段は、回収コードがその後でローカルユーザインターフェースに入力されるとき、ロッキング機構が、注文された物品を含む1つまたは複数のパッケージを保管する複数のロッカーのうちの少なくとも1つをロック解除するように、制御モジュールから一意の回収コードを受け取るように適合される。
【0039】
上記で論じられた電磁式デッドボルトの代わりに、任意選択で、ロッキング機構は、双方向ローラシャッタがロッカーの回収側上で第1の位置に移動されたときまたは外側ドアが第1の開口に対して閉じられたとき自動的にロックするように構成された自己ラッチ型機械的ロック機構を備えることができる。ロッキング機構は、特定の注文に一意な回収コードがローカルユーザインターフェースを介してアクセス制御モジュールに入力されたときに応答して自己ラッチ型機械的ロック機構を解除するように構成された電磁ロック解除機構をさらに備える。
【0040】
好ましくは、データ通信手段は、ワイヤレス送信機/受信機手段である。任意選択で、データ通信手段は、モバイルデバイスまたはパーソナルコンピュータである。任意選択で、制御モジュールは、受取人に、任意の好都合なやり方で、たとえば電子メールまたはSMSメッセージを介して、受取人のモバイルデバイスに回収コードを送る。本発明の目的のために、「受取人」は、顧客および/または配送業者を含むことができる。
【0041】
セキュリティを改善するために、好ましくは、ローカルユーザインターフェースは、第1の入力デバイスおよび第2の入力デバイスに回収コードを入力することによって複数のロッカーのうちの少なくとも1つへのアクセスを認めるようにアクセス制御モジュールが構成されるように、第1の入力デバイスと、第2の入力デバイスとを備える。任意選択で、第1の入力デバイスは、第1の入力デバイスがロッカーのグループの間で共有されるようにロッカーのグループに共通であるまたはこれと関連づけられ、第2の入力デバイスは、第2の入力デバイスが1つまたは複数のロッカーのサブグループの間で共有されるように複数のロッカーのうちの1つまたは複数のサブグループと関連づけられる。たとえば、1つまたは複数の割り振られたロッカーへのアクセスは、顧客または配送業者が、複数のロッカーにグローバルな第1の入力デバイスおよび割り振られたロッカーに固有の専用の第2の入力デバイスに一意な回収コードを入力することに依存する。任意選択で、注文に一意な回収コードは第1の入力デバイスに入力され、検証コードは第2の入力デバイスに入力され、第2の入力デバイスは、割り振られたロッカーに設置される。制御モジュールおよび/またはアクセス制御モジュールが、第1の入力デバイスに提供された回収コードと第2の入力デバイスに提供された検証コードとを検証するとき、受取人の注文に割り振られた1つまたは複数のロッカーの内部空間へのアクセスは許可される。任意選択で、回収コードは、回収コードの一部分が第1の入力デバイスに入力され、回収コードが回収コードの残りの部分を第2の入力デバイスに入力することによって完了されるように、第1の入力デバイスと第2の入力デバイスとの間で共有可能である。
【0042】
セキュリティを改善することに加えて、第1の入力デバイスおよび第2の入力デバイスへの回収コードの2ステップ入力は、注文が履行されることを可能にし、冷凍品物の場合には、フリーザから割り振られたロッカーに移送される履行された注文を可能にするのに十分である、入力ステップの両方の間の短い遅延を提供する。より詳細には、第1の入力デバイスは、フルフィルメントセンタ内の在庫品から1つまたは複数の物品の注文を用意もしくは履行するおよび/または履行された注文を識別されたロッカーに輸送するために、発送者または職員に通知を提供することができる。たとえば、法律は、冷凍食物が、人間の飲食に適していないとみなされる前に、所定の時間の間のみ室温で保管可能であることを要求する。冷凍温度での保管を必要とする物品が、人間の飲食に適していないとみなされる前に、余りにも長い間、高い温度たとえば室温または冷蔵温度で放置されないことを確実にするために、冷凍温度での保管を必要とする物品は、ロッカーたとえば独立型フリーザに発送される前にフリーザ区画内で別々に保管可能である。通知は、配送業者などの受取人が回収コードを第1の入力デバイスに入力すると、注文された冷凍物品をフリーザから選択したロッカーに輸送するために職員に提供される。次いで、受取人は、受取人がその後で回収コードまたは別個の検証コードを第2の入力デバイスに入力したとき、識別されたロッカーから冷凍品物を取り出すことが可能にされる。
【0043】
好ましくは、ローカルユーザインターフェースは、キーボード、ブルートゥース(登録商標)受信機、画像スキャナ、マイクロホン、ポインティングデバイス、バイオメトリック入力デバイス、顔認識デバイス、虹彩認識デバイス、網膜認識デバイス、短距離通信リーダ、無線周波数識別リーダ、リニアバーコードリーダおよび/またはマトリックスバーコードリーダ、支払いカードリーダ、スマートカードリーダ、赤外線リーダのうちの少なくとも1つを備える。より好ましくは、第1の入力デバイスおよび第2の入力デバイスの各々は、キーボード、ブルートゥース受信機、画像スキャナ、マイクロホン、ポインティングデバイス、バイオメトリック入力デバイス、顔認識デバイス、虹彩認識デバイス、網膜認識デバイス、短距離通信リーダ、無線周波数識別リーダ、リニアバーコードリーダおよび/またはマトリックスバーコードリーダ、支払いカードリーダ、スマートカードリーダ、赤外線リーダのうちのいずれか1つを備える。
【0044】
好ましくは、アクセス制御システムは、ユーザ(たとえば、配送業者または顧客)がローカルユーザインターフェースに回収コードを入力することに応答してユーザに割り振られた複数のロッカーのうちの1つまたは複数にユーザを案内する案内手段を備える。
【0045】
本発明は、割り振られたロッカーから注文を回収するためにかけられる時間を最小化するために、案内手段を利用して、割り振られたロッカーに受取人を案内する。より好ましくは、案内手段は、受取人に割り振られた複数のロッカーのうちの1つまたは複数の場所を通信するための出力デバイスを備える。出力デバイスは、ディスプレイスクリーン、スピーカ、イヤホン、プリンタ、音声出力通信支援装置、ナビゲーションシステム、スキャナステーション、パーソナル通信デバイス、アクセス制御コンソール、経路投射システム、顧客情報表示パネル、光ベースシステム、たとえばLED、のうちの少なくとも1つである。任意選択で、ローカルユーザインターフェースは、割り振られたロッカーに受取人を導く出力デバイスを備える。注文の受取人が注文に一意な回収コードを入力したとき、出力デバイスは、割り振りロッカーに受取人を案内する。これは、ロッカーの識別情報、たとえば番号または文字の形式であってよい。あるいは、または組み合わせて、ロッカーの各々は、割り振られたロッカーにユーザを導くシグナリング手段を備える。任意選択で、このシグナリング手段は、割り振られたロッカーに受取人を導くように照明する光を備えることができる。
【0046】
案内手段は、複数のユーザが割り振られたロッカーに同時にアクセスすることを可能にし、それによって、ユーザ(受取人)がロッカーで待ち行列を作る必要性を除去するように、2人以上の受取人が同時にロッカーから注文を回収することを可能にすることもできる。同様に、案内手段は、2人以上の職員が、割り振られたロッカーに注文を同時に置くことを可能にすることができる。
【0047】
バンクまたは複数のロッカー内のロッカーの各々を識別するために、好ましくは、複数のロッカーの各々は、複数のロッカーの各々のアイデンティティを確立するためのユーザインターフェースによって読み出し可能なラベル(たとえば電子ラベル)を備える。任意選択で、このラベルは、バーコード、1-Dバーコード、2-Dバーコード、またはQRコード(登録商標)、またはRFIDタグを備えることができる。好ましくは、ローカルユーザインターフェースと通信する制御モジュールは、
i)メモリデバイスから、注文に一意なパッケージのうちの1つまたは複数の識別情報と、パッケージのうちの1つまたは複数を保管するために割り振られた1つまたは複数のロッカーの識別情報とを取り出し、
ii)割り振られたロッカーのうちの1つまたは複数のアイデンティティを注文に一意な対応する回収コードに相関させ、
iii)対応する回収コードがローカルユーザインターフェースを介してアクセス制御モジュールに提供されたとき、割り振られたロッカーのうちの1つまたは複数へのアクセスが許可されるように、割り振られたロッカーのうちの1つまたは複数のアイデンティティをアクセス制御モジュールに通信する
ように構成される。
【0048】
たとえば、制御モジュールは、注文に一意な1つまたは複数のロッカーのアイデンティティを、対応する回収コードに割り当てるように構成される。この回収コードは、1つまたは複数の割り振られたロッカーに対するマスタコードである。任意選択で、パッケージのうちの1つまたは複数は、1つまたは複数のパッケージの各々のアイデンティティを確立するためのパッケージユーザインターフェースによって読み出し可能なラベルを備える。ここで、履行された注文のうちの1つまたは複数が、1つまたは複数のパッケージ内に置かれる。任意選択で、パッケージのうちの1つまたは複数のラベルは、バーコード、1-Dバーコード、2-Dバーコード、またはQRコード、またはRFIDタグとすることができる。ハンドヘルドスキャナは、パッケージのうちの1つまたは複数の識別情報と、注文された1つまたは複数のパッケージが保管される割り振られたロッカーのうちの1つまたは複数の識別情報とを識別するために使用可能である。任意選択で、制御モジュールは、注文に一意な1つまたは複数のパッケージのアイデンティティを、対応する回収コードに相関させるように構成される。したがって、1つまたは複数の割り振られたロッカーのアイデンティティおよび割り振られたロッカー内に保管された1つまたは複数のパッケージのアイデンティティは、対応する回収コードに相関される。したがって、注文に一意な回収コードは、注文のステータスを追跡するために使用可能である。
【0049】
本発明のさらなる態様では、1つまたは複数のパッケージの注文の受信時に本発明の発送システムから1つまたは複数のパッケージを回収する方法は、
i)制御モジュールによって、1つまたは複数のパッケージの注文の受信時に回収コードを生成するステップと、
ii)制御モジュールとアクセス制御モジュールとの間の通信を確立し、アクセス制御モジュールに回収コードを通信するステップと、
iii)アクセス制御モジュールによって、回収コードの受信時に複数のロッカーのうちの1つまたは複数からの1つまたは複数のパッケージの回収を許可するためにロッキング機構を作動させるステップと
を備える。
【0050】
好ましくは、方法は、
v)ローカルユーザインターフェースを介してアクセス制御モジュールに回収コードを入力するステップと、
vi)回収コードを、アクセス制御モジュールに保管された回収コードのうちの少なくとも1つと比較するステップと、
vii)回収コードが、アクセス制御モジュールに保管された少なくとも1つの回収コードに対応する場合、注文に割り振られたロッカーの内部空間へのアクセスを許可するためにロッキング機構を作動させるステップと
をさらに備える。
【0051】
さらに本発明のさらなる態様では、1つまたは複数の物品の注文の受信時に本発明による発送システムに1つまたは複数のパッケージを発送する方法は、
i)注文に一意なパッケージのうちの1つまたは複数の保管のために割り振られた1つまたは複数のロッカーを識別するステップと、
ii)割り振られたロッカーの識別情報を制御モジュールに通信するステップと
iii)制御モジュールによって、割り振られたロッカーの識別情報を、注文に一意な回収コードに相関させるステップと
を備える。
【0052】
好ましくは、方法は、
iv)注文に一意なパッケージのうちの1つまたは複数を識別するステップと、
vii)1つまたは複数のパッケージの識別情報を制御モジュールに通信するステップと、
viii)制御モジュールによって、1つまたは複数のパッケージの識別情報を、注文に一意な対応する回収コードと相関させるステップと
をさらに備える。
【0053】
任意選択で、1つまたは複数のパッケージの識別情報は、1つまたは複数のパッケージ上に置かれたラベルをスキャンすることによって決定される。任意選択で、ラベルは、バーコード、1-Dバーコード、2-Dバーコード、またはQRコード、またはRFIDタグを備える。
【0054】
本発明のさらなる特徴および態様は、図面を参照しながらなされる例示的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1】本発明の一実施形態による、購入された物品の回収のためのフルフィルメントセンタの構造壁の一部を形成するロッカーのバンクの概略正面図。
【
図2】本発明の一実施形態による、履行された注文の複数のロッカーへの発送のためのフルフィルメントセンタの内部を示す、ロッカーのバンクの概略背面図。
【
図3】本発明の一実施形態による、複数のロッカーへの発送のための注文の用意または履行を示す、フルフィルメントセンタ内部の概略鳥瞰図。
【
図4】本発明の一実施形態による、双方向ローラシャッタを示す、概略側面図であり、(a)は第1の位置における双方向ローラシャッタを示し、(b)は第2の位置における双方向ローラシャッタを示す。
【
図5】本発明の一実施形態による発送システムのさまざまな構成要素を示す、環境の概略図。
【
図6】本発明の一実施形態による発送システムの構成要素の概略図。
【
図7】本発明の一実施形態による、発送システムからの1つまたは複数のパッケージの通知および回収におけるステージを表す流れ図の形をとる概略図。
【
図8】本発明の一実施形態による、1つまたは複数のパッケージの履行およびロッカーへの発送のステージを表す流れ図の形をとる概略図。
【
図9】本発明の一実施形態による、1つまたは複数のパッケージの履行およびフリーザからロッカーへの発送におけるステージを表す流れ図の形をとる概略図。
【
図10】本発明の一実施形態による、1つまたは複数のパッケージへのロッカーの割り当てにおけるステージを表す流れ図の形をとる概略図。
【
図11】本発明の一実施形態による、1つまたは複数のパッケージへのロッカーの割り当てにおけるステージを表す流れ図の形をとる概略図。
【
図12】本発明の一実施形態による、1つまたは複数のパッケージへのロッカーの割り当てにおけるステージを表す流れ図の形をとる概略図。
【
図13】(a)~(c)は、本発明の一実施形態による、フルフィルメントセンタからロッカーの内部空間へと冷気を循環させるためのファンの異なる配置を示す図。
【
図14】(a)は本発明の一実施形態による複数のロッカーの概略正面図、(b)は本発明の一実施形態による複数のロッカーの概略背面図、(c)は本発明の一実施形態によるロッカーの概略正面、側面、背面図。
【
図15】(a)~(c)は、本発明の一実施形態によるロッカーのバンクの概略等角正面図、背面図、側面図。
【
図16】フルフィルメントセンタ内の移送システムの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0056】
注文履行または倉庫施設は、一般的には、さまざまな販売業者からのストックの出荷を受け入れ、受け入れられたストックを在庫品内に保管するための受け入れ動作を含む。在庫品は、限定するものではないが、厳格な保管温度で保管されることが必要とされる腐敗しやすい性質の食物と食糧雑貨商品とを含むことができる。本発明の目的のために、異なる保管温度は、周囲制御温度と、冷蔵温度と、冷凍温度とを含む。冷凍温度は、ほぼ-25℃からほぼ0℃の間、より好ましくはほぼ-21℃からほぼ-18℃の間の範囲を包含する。冷蔵温度は、ほぼ0℃からほぼ5℃の間の範囲を包含し、周囲制御温度は、ほぼ4℃からほぼ21℃の間、好ましくはほぼ18℃の範囲を包含する。
【0057】
食物および食糧雑貨商品の流通は、たいてい、注文に一意ないくつかの品物または物品で満たされた1つまたは複数の袋、箱または容器からなる、履行施設からの物品/品物のパッケージの配達を伴う。品物または物品は、もっぱら限定するものではないが、食物と食糧雑貨商品とを含み、顧客への配達のために注文された物品を含むことができる。最近、電子商取引は、従来の小売店舗を有さない、食物および食糧雑貨商品の宅配の分野へと移っている。この手法の効率的で時間を節約する特徴は、顧客にとって貴重であることができるが、関与する顧客サービスのレベルも、それを高価なものにすることができる。この費用に含まれるのは、配達トラックまたは車両空間を含むさまざまな制限からして任意の所与の配達期間中にサービス可能である顧客の数に対する制限である。
【0058】
本発明は、柔軟性を改善することによって、この制限を軽減した。柔軟性によって、履行された注文は、フルフィルメントセンタから直接的に取り出され、食物および食糧雑貨商品の顧客への宅配の注文を満たすように顧客に配達可能である。本発明の特定の実施形態は、従来の小売店舗を有さない純粋なオンライン小売業者がセキュアで安全なやり方で食物と食糧雑貨商品とを配達することを可能にする。本発明は、純粋なオンライン小売業者が、さまざまな評判の良い配送業者サービスを使用し、それによって、任意の所与の配達期間中にサービス可能である顧客の数を増加させることを可能にする。したがって、一般にオンライン小売業者と関連づけられる単一の配送業者の使用に制限する代わりに、本発明は、多数の異なる配達、または配送業者が、所与の時間スロット内での宅配サービスを維持するために顧客に食物または食糧雑貨商品を配達することを可能にする。
【0059】
本発明は、履行された注文がフルフィルメントセンタから直接的に顧客への配達のために発送されることを可能にする発送システム10を提供し、したがって、より簡略化されたロジスティックシステムを提供する。次に図面を参照する。
図1は、本発明の一実施形態による、複数のロッカー12を備える発送システム10を示す。複数のロッカー12は、前側16と後側18とを有するフルフィルメントセンタへのバリア14の少なくとも一部を形成する。バリアの前側16は、品物の回収のために、配送業者などのユーザによってアクセス可能である。本発明の説明の目的のために、前側は、回収側16とも呼ばれる。バリアの後側18は、履行された注文のロッカーへの発送のために構成される。本発明の目的のために、後側または背側は、履行された注文のロッカーへの発送のための発送側18と呼ばれる。各注文において指定される品物または物品が注文履行施設内で在庫品(ストックストレージとも呼ばれることがある)から取り出されるまたはピックされるとき、注文が履行される。
【0060】
本発明の一実施形態によるバリア14は、建物または施設またはセンタの構造壁である。
図1に示されるように、複数のロッカー12は、複数のハッチまたは発送ハッチを形成するために履行施設またはセンタの少なくとも1つの構造壁14へと形成される。
図4(a)および
図4(b)は、本発明の一実施形態による個々のロッカー22の概略図を示す。
図4(a)および
図4(b)に示されるように、複数のハッチまたはロッカーの各々は、回収側16における第1の開口24と、発送側18における第2の開口26と、品物または梱包された品物の保管のための第1の開口24と第2の開口26との間の内部空間28とを有する。
【0061】
ロッカー12は、ロッカー12がフルフィルメントセンタの外壁14の表面と実質的に同一平面上にあるように、フルフィルメントセンタの外壁内で位置決めされることが理解され得る。フルフィルメントセンタの外部から複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第1の開口と、フルフィルメントセンタの内部から複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第2の開口とを選択的に閉じるように動作可能なドア機構が提供される。
【0062】
図1に示される本発明の特定の実施形態では、複数のロッカー12の各々は、単一の動作たとえば単一の移動で第1の開口24または第2の開口26のどちらかを通ってのロッカーの内部空間28へのアクセスを防止または許可するために第1の開口24または第2の開口26のどちらかの上の位置に移動可能である少なくとも1つの双方向ローラシャッタ30を備える。単一の動作は、ローラシャッタの一縁を持ち上げることであってもよいし、ローラシャッタの一縁を引っ張ることであってもよい。本明細書においてローラシャッタと定義される双方向ローラシャッタは、単一の動作、たとえばローラシャッタの縁を持ち上げるまたは引っ張ることにおけるローラシャッタの移動が、第1の開口または第2の開口にわたってローラシャッタを移動させるように、第1の開口にわたって第2の開口にわたるまで延びるガイドまたは軌道に沿って進むように配置される。ドア機構は双方向ローラシャッタに限定されず、複数のロッカーの各々の第1の開口と第2の開口とを選択的に閉じるように動作可能なドア機構の他の例が以下で論じられる。
【0063】
双方向ローラシャッタ30は、ロッカーの無許可のユーザがロッカーの内容物を盗むのを防止する。
図4(a)および
図4(b)に示される矢印は、回収側16における第1の開口24および発送側18にわたる第2の開口26にわたる双方向ローラシャッタ30の移動の方向を示す。ロッカー12の内部空間28に入ることは、ロッキング機構(図示せず)によって制御され、このロッキング機構は、アクセス制御プロセッサとバーコードスキャナまたはQRコードスキャナなどの機械可読媒体とを備えるアクセス制御モジュール32によって制御される。アクセス制御プロセッサは、当技術分野で知られている任意の処理デバイスとすることができる。一般的な例としては、限定するものではないが、マイクロプロセッサがある。プロセッサは、メモリデバイスなどのコンピュータ可読媒体に通信可能に結合可能である。
【0064】
フルフィルメントセンタの少なくとも1つの外壁14内で複数のロッカー12を位置決めすることは、フルフィルメントセンタ内の冷蔵環境または冷凍環境が、第2の開口26において露出される複数のロッカーの各々の内部空間を冷却することを可能にする。一般的には、フルフィルメントセンタは、食物と食糧雑貨商品とを備えるストックの保管のための1つまたは複数のゾーンを備える。1つまたは複数のゾーンの各々は、冷蔵ゾーン、冷凍ゾーン、または周囲制御ゾーンを表すことができる。食物および食糧雑貨商品は、温度保管要件に応じてゾーンのいずれか1つに保管される。本発明の一実施形態によるフルフィルメントセンタ34の内部の一般的なレイアウトは、
図3に示されている。
【0065】
食物および食糧雑貨商品は腐敗しやすいので、フルフィルメントセンタ34の1つまたは複数のゾーンは、厳格な冷蔵温度または冷凍温度で維持される。たとえば、冷却装置は、フルフィルメントセンタ34の1つまたは複数のゾーン内部の温度を、顧客に発送される前に必要とされる保管温度に維持するために使用される。フルフィルメントセンタ34の少なくとも1つの壁14内に形成される複数のロッカー12は、回収前のフルフィルメントセンタ内部の品物の温度を維持するように構成される。フルフィルメントセンタ34の少なくとも1つの外壁14内の複数のロッカー12は、
図2に示される発送側18における複数のロッカー12の各々の後側または背側における第2の開口26がフルフィルメントセンタ34の内部に露出されるように配置される。これは、双方向ローラシャッタが、回収側16におけるロッカーのうちの少なくとも1つまたは複数の第1の開口にわたって移動されるときに、特に当てはまる。複数のロッカー12の背部における第2の開口26はフルフィルメントセンタ34の内部に露出されるので、ロッカーの各々の内部空間の温度は、フルフィルメントセンタ34内部の温度と平衡状態に達する。したがって、ロッカーの内部空間の温度は、フルフィルメントセンタの内部温度によって定められる。フルフィルメントセンタ内部の1つまたは複数の冷却装置からの冷気は、複数のロッカーの各々の露出された第2の開口26がロッカーの内部の温度をフルフィルメントセンタ34の内部で同じ温度に保たせることにより循環する。
【0066】
冷蔵温度における食糧雑貨の保管の場合、ロッカーの内部空間の冷蔵条件への曝露は、ロッカー内部の温度がフルフィルメントセンタ内部の温度と平衡状態に達すると、複数のロッカー12の各々の内部空間28が冷蔵温度に達することをもたらす。同様に、複数のロッカー12が、冷凍温度で保管される食物と食糧雑貨商品とを収容するフルフィルメントセンタの一部を表す外壁14内に形成される場合、発送側18における複数のロッカー12の第2の開口26の冷凍条件への曝露は、複数のロッカーの各々の内部空間28がフルフィルメントセンタ内部の温度、すなわち冷凍温度に達することをもたらす。同じ原理は、複数のロッカーが、周囲制御温度で保管される食物と食糧雑貨商品を収容するフルフィルメントセンタの一部を表す外壁内に形成される場合にも、適用される。
【0067】
任意選択で、複数のロッカー12のうちの少なくとも1つのドア機構は、ロッカーの回収側16における第1の開口24におけるにおいて外部に取り付けられる外部ドア36を備える。
図1で理解され得るように、外部ドア36は、ロッカー12の内部空間28に入ることのための追加のバリアを提供する。外部ドア36は、無許可の人があまりセキュアでない双方向ローラシャッタ30にアクセスするのを防止する、すなわち、2ステージからなるロッカーに入ることを提供する。したがって、回収側16におけるロッカー12に入ることは、配送業者を含むことができるユーザに、外部ドア36を開き、次いで第1の開口24を露出させるために双方向ローラシャッタ30をある位置に移動させることを要求する。外部ドア36はまた、回収前に冷蔵温度または冷凍温度にロッカー内部の温度を維持するように回収側16において外部環境からロッカーの内部空間28を断熱する助けとなる。好ましくは、外部ドア36は、当技術分野で一般に知られている断熱材料で裏打ちされる。外部ドア36は、1つまたは複数のヒンジによって第1の開口24に隣接する外壁14またはロッカーの少なくとも1つの帯状板に枢動可能に取り付け可能であり、双方向ローラシャッタ30を覆うようにロッカーの第1の開口24に対して開閉するように構成される。1つまたは複数のヒンジは、フルフィルメントセンタからの冷たい空気の漏出を防止するために閉鎖構成で外部ドア36を付勢するばねで留められ得る。
【0068】
次に、複数のロッカーのうちの少なくとも1つの双方向ローラシャッタの動作を示す
図4(a)および
図4(b)を参照する。
図4(a)および
図4(b)に示されるように、回収側16における第1の開口24と発送側18における第2の開口26は、ロッカー22の内部空間28の両端にある。本明細書においてローラシャッタと呼ばれる双方向ローラシャッタ30は、回収側16からのロッカーの内部空間28への入り口(すなわち第1の開口24)を閉じるための、
図4(a)に示される第1の位置から、発送側18からのロッカーの内部空間28への入り口(すなわち第2の開口26)を閉じるための、
図4(b)に示される第2の位置に移動可能である。ローラシャッタ30は、回収側における第1の開口24から発送側における第2の開口26まで延びるレールまたはガイド(図示せず)に沿って、好ましくは、第1の開口にわたる窓枠(図示せず)に沿って、第2の開口26にわたる、およびそれらの間の内部空間28にわたる窓枠(図示せず)に沿って、案内されるシャッタカーテンを備える。これは、ローラシャッタ30が、単一の動作または移動において、回収側16における第1の開口を閉じるために第1の開口24にわたって、および発送側における第2の開口26を閉じるために第2の開口にわたって、移動可能であることを可能にする。ロッカーの内部空間28、より詳細にはロッカーの内部空間の上部壁にわたってレールまたはガイドを延在させることによって、ローラシャッタが、単一の動作におけるどの時点においても第1の開口と第2の開口とを閉じるために選択的に位置決め可能であることを可能にする、すなわち、ロッカーは、一度にロッカーの1つの側からのみアクセス可能である。
図4(a)および
図4(b)に示される矢印は、第1の開口24と第2の開口26とを閉じるときのローラシャッタ30の方向を示す。したがって、単一の動作において、第1の位置へのローラシャッタ30の移動は、第1の開口24を閉じ、第2の開口26を露出させる。複数のロッカーがフルフィルメントセンタの構造壁内に形成されるとき、少なくとも1つのロッカーの第1の開口24を閉じることは、第2の開口26をフルフィルメントセンタの内部に露出させる。同様に、ローラシャッタ30を第2の位置に移動させることは、単一の動作において、第1の開口24を開くが、第2の開口26を閉じる。
【0069】
ローラシャッタ30の移動は、任意選択で、第1の位置と第2の位置との間でローラシャッタを自動的に移動させるようにモータ搭載可能であり、その逆も同様である。たとえば、ローラシャッタ上で最近位置決めされた1つまたは複数のモータは、モータが回転すると第1の開口および第2の開口にわたってローラシャッタを自動的に移動させるためにシャッタカーテンの表面と回転可能に係合可能な1つまたは複数の車輪(図示せず)を備えることができる。一方向におけるモータの回転は、第1の開口24にわたってローラシャッタを移動させ、逆方向におけるモータの回転は、第2の開口26にわたってローラシャッタを移動させる。モータの車輪は、シャッタカーテンの表面と摩擦係合することができる、または別法として、もしくは組み合わせて、モータの車輪は、車輪の回転がモータの回転の方向に応じて第1の開口または第2の開口のどちらかにわたってシャッタカーテンを選択的に移動させるようにローラシャッタの表面と噛合する歯を備える。
【0070】
上記で説明されたように、フルフィルメントセンタ34の外壁14を形成するロッカー12の場所は、ロッカー内の温度を制御するのに有利であることが可能である。外壁14が、冷蔵温度または冷凍温度で保管される製品を収容するフルフィルメントセンタ34の一部を表す場合、発送側18における複数のロッカー12の第2の開口26のフルフィルメントセンタ内の空気への曝露は、複数のロッカーの各々の内部空間28がフルフィルメントセンタ内部の温度に達すること、すなわち、ロッカー22の内部空間28内で冷蔵品物または冷凍品物を保管するのに十分に冷たいことをもたらす。
【0071】
任意選択で、1つまたは複数のファン23は、フルフィルメントセンタ34内部からの冷気をロッカーの内部空間28に向けるために使用可能である。冷蔵ユニットを使用する従来の能動的冷却システムとは異なり、ファン23は、フルフィルメントセンタ34内部のすでに冷たい空気を利用することによってロッカーを冷却する助けとなる。
【0072】
ファン23は、空気の水平または垂直移動を提供するようなやり方で、水平にまたは垂直に配置可能である。空気温度および空気密度が垂直に変化することを考えると、垂直空気分布が望ましいことがある。
【0073】
隣接するロッカー間、およびロッカーの内部空間28とフルフィルメントセンタとの間の気流を容易にするために、ロッカーは、ロッカーの上壁、下壁、前壁、後壁、または側壁のうちの1つまたは複数における穿孔が提供されてよい。
【0074】
気流をロッカーへとおよび/またはこれから案内するために、1つまたは複数の流通チャネルまたはマニホルド27が提供されることがある。
【0075】
図13(a)、
図13(b)、および
図13(c)は、ファンおよび穿孔の配置のいくつかの例を示す。これらの例は、限定的であることを意図されたものではない。当業者は、ファンの他の配置が可能であり、任意の適切な配置が本発明の一部として使用されてよいことを諒解するであろう。
【0076】
図13(a)では、単一のファン23は、ロッカーのバンクの上に位置決めされる。ファンは、換気扇として機能し、各ロッカー22の内部空間28から空気を引き出す。ロッカーは各々、空気の流れを可能にするために、各ロッカー22の上部および下部において穿孔25が提供される。各ロッカー22の上部における穿孔25は空気出口として機能し、各ロッカーの下部における穿孔25は空気入り口として機能する。空気の流れの方向は、
図13(a)の矢印の方向によって示されるように、実質的に上向きである。空気は、ファン23によって内部空間28から引き出されるので、フルフィルメントセンタ34からの冷気は、各ロッカー22の下部における穿孔を通って上方に出される。
【0077】
図13(b)では、ロッカーのバンクは、2つのファン23が、ロッカーのバンクの上部に1つとその下部に1つ、提供される。ロッカーのバンクの上部における第1のファン23は、冷気をフルフィルメントセンタ34から下方向にロッカーの内部空間28へと押し出す。ロッカーのバンクの下部における第2のファン23は、換気扇として機能し、空気を下方向にロッカーの内部空間28内からフルフィルメントセンタ34へと出す。この場合も、各個々のロッカー22は、空気の流れを可能にするために、穿孔25が提供される。各ロッカー22の上部における穿孔25は空気入り口として機能し、各ロッカーの下部における穿孔25は空気出口として機能する。
図13(b)の矢印は、空気の流れの方向が実質的に下向きであることを示す。
【0078】
図13(c)では、ロッカーのバンクは、ロッカーの2つの垂直スタックを備え、上部にファン23が提供される。ファン23は、冷気を、ロッカーのバンクの内部空間と協働するように配置された共通流通システムへと向ける。流通システムは、ロッカーのバンクの間で冷気を分散させるためのマニホルドを備える。フルフィルメントセンタ34からの冷気は、ロッカーの2つのスタック間のマニホルド27へとファン23によって下方向に向けられる。各個々のロッカーは、ロッカー22の2つの対向する側で穿孔25が提供される。ロッカーの、マニホルド27に隣接する側の穿孔は、空気入り口として機能し、マニホルドからの冷気がロッカーの内部空間28に入ることを可能にする。ロッカーの、マニホルドに隣接する側と反対側の穿孔25は、空気出口として機能し、ロッカーの内部空間28からの空気がフルフィルメントセンタへ流れ込むことを可能にする。
図13(c)の矢印は、空気の流れの方向を示す。空気は、ファン23によってマニホルド27へと実質的に下向きに押し入れられ、次いで、マニホルドからロッカーへと、およびロッカーからフルフィルメントセンタへと、実質的に水平に流れる。
【0079】
ロッカーのバンクの各々の内部の淀んだ空気は、フルフィルメントセンタの外部に排出可能である。たとえば、淀んだ空気は、1つもしくは複数の換気扇を介してロッカーのバンクの各々の内部空間から、および/またはフルフィルメントセンタの外部のロッカーの開口を露出させるために外側ドアが開かれるたびに、排出可能である。
【0080】
図14(a)、
図14(b)、
図14(c)、
図15(a)、
図15(b)、および
図15(c)は、本発明による複数のロッカー12のうちの1つまたは複数の第1の開口と第2の開口とを選択的に閉じるためのドア機構の例示的な実施形態の概略図を提供する。
【0081】
本発明の一例では、ドア機構は、フルフィルメントセンタ34の外部にある複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第1の開口を閉じるための外側ドア17と、フルフィルメントセンタ34の内部から複数のロッカーのうちの1つまたは複数の第2の開口を閉じるための内側ドア15とを備える。上記で論じられた双方向ローラシャッタの機能によく似て、ロッキング機構は、内側ドア15がロック解除されているときは外側ドア17がロックされ、外側ドア17がロック解除されているときは内側ドア15がロックされるように、外側ドア17と内側ドア15とを選択的にロックする。
【0082】
複数のロッカーの各々は、単一の内側ドア15と、単一の外側ドア17とを備えてよい。すなわち、複数のロッカーにおける各個々のロッカーは、それ自体の個々の内側ドアと、それ自体の個々の外側ドアとを有してよく、各内側ドアまたは外側ドアは、1つのロッカーへのアクセスを提供する。内側ドア15は、フルフィルメントセンタ34の内部からのロッカーの背側すなわち発送側18へのアクセスを提供し、外側ドア17は、フルフィルメントセンタ34の外部からのロッカーの前側すなわち回収側16へのアクセスを提供する。
【0083】
あるいは、複数のロッカーのうちの2つ以上は、ロッカーのサブグループ13にグループ化されてよい。ロッカーのサブグループ13は、外側ドアおよび/または内側ドアが2つ以上のロッカーのサブグループによって共有される単一のドアであるように2つ以上のロッカーを備えてよい。
【0084】
ロッカーのサブグループ13は、ロッカーのサブグループによって共有される単一の外側ドア17と、各ロッカーのための別個の内側ドア15とを有してよい。この場合、共有される外側ドア17は、フルフィルメントセンタ34の外部からのロッカーのサブグループ13内のロッカーのすべてへのアクセスを提供し、ロッカーのサブグループ13内の各個々のロッカーの内側ドア15の各々は、フルフィルメントセンタ34の内部からの1つの個々のロッカーへのアクセスを提供する。
【0085】
共有された外側ドア17をもつロッカーのサブグループ13の利点は、単一のロッカーに収まらない単一の注文または複数の注文を回収する配送業者または顧客が、ロッカーの各々に別個にアクセスする必要もなく複数のロッカーから品物を回収することができることである。これは、別個の外側ドアをもつロッカーから同じ品物を回収することよりも便利で速い。
【0086】
共有された外側ドアが便利であり得る状況の別の例は、異なる温度で保管されることになる物品を注文が備えるときである。たとえば、別個の内側ドア15と共有された外側ドア17とをもつ2つのロッカーのサブグループを考える。注文が、周囲温度で保管されることになる冷凍品物と物品とを備える場合、周囲温度品物は第1のロッカー内で保管可能であり、冷凍品物は第2のロッカー内で保管可能である。フルフィルメントセンタの職員は、第1のロッカー内に周囲温度品物を置くことができる。
【0087】
ロッカーのサブグループ13は、ロッカーのサブグループによって共有される単一の内側ドア15と、各ロッカーのための別個の外側ドア17とを有してよい。この場合、共有される内側ドア15は、フルフィルメントセンタ34の内部からのロッカーのサブグループ13内のロッカーのすべてへのアクセスを提供し、ロッカーのサブグループ13内の各個々のロッカーの外側ドア17の各々は、フルフィルメントセンタ34の外部からの1つの個々のロッカーへのアクセスを提供する。この配置は、複数のロッカーを必要とする大規模注文にとって好都合である。フルフィルメントセンタ34内部の職員は、各個々のロッカーの内側ドアを別個に開く必要があるのではなく、注文の物品をロッカーのサブグループ内のロッカーの各々に入れる目的でロッカーにアクセスするために単一の内側ドア15を一度開きさえすればよい。これは、別個の内側ドアをもつロッカーに同じ品物を置くことよりも便利で速い。
【0088】
ロッカーのサブグループ13は、ロッカーのサブグループによって共有される単一の外側ドア17と単一の内側ドア15とを有してよい。この場合、共有される外側ドア17は、フルフィルメントセンタ34の外部からのロッカーのサブグループ13内のロッカーのすべてへのアクセスを提供し、共有される内側ドア15は、フルフィルメントセンタ34内部からのロッカーのサブグループ13内のロッカーのすべてへのアクセスを提供する。これは、フルフィルメントセンタ34内部の職員とフルフィルメントセンタ34外部の配送業者または顧客との両方にとって、より便利で速い。
【0089】
図14(a)は、本発明の一実施形態による複数のロッカー12のフルフィルメントセンタ34の外部からの概略図である。複数のロッカーの各個々のロッカーは、別個の外側ドア17を有する。各外側ドア17は、1つのロッカーの第1の開口を開閉し、そのロッカーの内部空間28へのアクセスを提供する。
図14(b)は、フルフィルメントセンタの内部からの同じ複数のロッカー12の概略図である。各内側ドア15は、内側ドア15が3つのロッカーの第2の開口を開閉し、ロッカーのサブグループ内の3つのロッカーの内部空間28へのアクセスを提供するように、3つのロッカーのサブグループ間で共有される。
【0090】
図14(c)は、各々3つのロッカーの2つのサブグループを備える6つのロッカーのバンクの概略図である。ロッカーのバンクは、
図14(a)および
図14(b)に示される複数のロッカーの一部である。ロッカーのバンクは、各々が6つのロッカーのバンク内の3つのロッカーのサブグループ間で共有される2つの内側ドア15と、ロッカーのバンク内の6つのロッカーの各々に対して1つ、6つの個々の外側ドア17とを有する。
【0091】
図15(a)は、フルフィルメントセンタの内部からの6つのロッカーのバンクを示し、内側ドア15は、ロッカーのバンク内の6つのロッカーの内部空間28が認識可能であるように描かれていない。
図15(b)は、各々が3つのロッカーのサブグループへのアクセスを提供する、2つの内側ドア15をもつロッカーのバンクを示す。
図15(c)は、ロッカーの同じバンクを異なる角度から示し、そのため、ロッカーの各々のための第2の開口および外側ドア17が認識可能である。内側ドアおよび/または外側ドアは、フルフィルメントセンタの内部からの熱の損失を防止するように断熱材料で裏打ち可能である。
【0092】
発送側における複数のロッカー12の背側または後側18が、
図2に示されている。背側におけるロッカー12は、履行された注文を職員がロッカーに発送するための複数の小仕切りまたは凹部区間として見えるようにフルフィルメントセンタのエリアへと外側に延びる、すなわち、ロッカー12の内部空間28は、フルフィルメントセンタへと背後へ延びる。
図2に示される特定の実施形態では、ロッカーの各々の双方向ローラシャッタは、第2の開口26をフルフィルメントセンタの内部空間に露出させるために第1の位置に位置決めされる。フルフィルメントセンタは、一般的には、物品または品物が在庫品から取り出されるまたはピックされるピッキング動作またはステーション37を含む(
図3を参照されたい)。
図3に示される本発明の特定の実施形態では、フルフィルメントセンタは、軌道46をサポートする水平部材44をサポートする複数の直立部材または直立カラム42を備えるグリッドフレームワーク構造40を備える。複数の直立部材42は、スタック内での1つまたは複数のコンテナの保管のための複数の保管カラムまたはグリッドカラム48へと配置される。コンテナ50の各々は、一般的には、複数の製品物品(図示せず)を保持し、コンテナ50内の製品物品は、適用例に応じて、同一であってもよいし、異なる製品タイプであってもよい。箱またはコンテナ50は、グリッドフレームワーク構造40の上に設置された軌道上でリモートで動作する荷物取り扱いデバイス(図示せず)によってアクセスされる。所与の顧客のための注文を満たすために、ピッキング動作に入る品物または食糧雑貨は、袋52の中に置かれる。顧客注文は、注文の出荷に応じて1つまたは複数の袋52を含むことがある。パッケージまたは袋52の各々は、所与の注文と関連づけられた特性によって識別される。所与の注文に対するパッケージの各々を識別するために、注文と関連づけられた識別情報をもつラベル54が印刷される。注文に対するパッケージ52の識別情報は、バーコード、またはQRコード、またはRFIDタグ、または所与の注文に対するパッケージを識別する何らかの他のコード化手段として符号化可能である。使用に際して、フルフィルメントセンタの職員は、配送業者または顧客による回収のために1つまたは複数のパッケージ上に識別情報コードを備えるラベル54をスキャンする。識別情報コードは、所与の注文に対するパッケージ52を一意に識別する。識別情報コードは、直接的に、またはインターフェースへのブルートゥースもしくは他の短距離ワイヤレスリンクをもつ携帯型スキャナを介してのどちらかで、インターフェースにおいてスキャンされる。インターフェースは、パッケージの識別情報に関するデータがネットワーク上で送られるように、処理および/または保管のために、ネットワークを介して制御モジュールに通信可能に結合可能である。ネットワークは、たとえば、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、仮想プライベートネットワーク、インターネット、イントラネット、エクストラネット、公衆交換電話網、赤外線ネットワーク、ワイヤレスネットワーク、およびそれらの任意の組み合わせとすることができる。ネットワーク上での通信は、当技術分野で一般に知られている通信プロトコルのいずれかを使用し、限定するものではないが、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(「TCP/IP」)と、開放型システム間相互接続(「OSI」)と、ファイル転送プロトコル(「FTP」)と、ユニバーサルプラグアンドプレイ(「UpnP」)と、ネットワークファイルシステム(「NFS」)と、共通インターネットファイルシステム(「CFIS」)と、AppleTalkとを含む。パッケージの識別情報は記録され、制御モジュールの適切な保管デバイスに保管される。制御モジュールは、パッケージの識別情報を、注文を割り振られたロッカーにアクセスするために配送業者によって使用される対応する回収コードと相関させる。制御モジュールによって注文を処理する上での行為またはステージのさらなる詳細は、以下で論じられる。
【0093】
注文が履行されると、梱包された品物、または履行された注文を表す個々の物品ですら、ロッカーの背部に輸送され、ロッカーの背部では、発送者または職員が、梱包された注文を所与の配送業者または顧客に割り振られたロッカー12に移送する。2つ以上の注文が、同じ配送業者または顧客によって回収される予定である場合、その2つ以上の注文は、隣接するロッカー内に置かれ得る。同じ配送業者または顧客に対して隣接するロッカーをグループ化することは、ロッカーの1つのエリア内でのパッケージの回収を簡略化する。パッケージの識別情報のように、ロッカーの各々は、ラベル56によって識別される(
図2を参照されたい)。ラベル56は、識別情報コードを備える物理的ラベル、たとえば、バーコード、QRコード、またはRFIDタグ、または単に英数字コードとすることができる。ラベル56は、職員が、所与の履行された注文に割り振られたロッカー22を識別することを可能にする。たとえば、職員は、1つまたは複数のパッケージを識別するためのラベル54と、1つまたは複数のパッケージ52を保管するための割り振られたロッカーを識別するための割り振られたロッカー22上のラベル56とをスキャンする。パッケージの識別情報および割り振られたロッカーの識別情報は、メモリ記憶デバイスに保管され、制御モジュールまたは制御システムに通信される。1つまたは複数のパッケージの識別情報のように、割り振られたロッカー上の識別情報コードは、直接的に、またはインターフェースへのブルートゥースもしくは他の短距離ワイヤレスリンクをもつ携帯型スキャナを介してのどちらかで、インターフェースにおいてスキャンされる。インターフェースは、パッケージおよびロッカーの識別情報に関するデータがネットワーク上で送られるように、処理および/または保管のために、ネットワークを介して制御モジュールに通信可能に結合可能である。制御モジュールまたは制御システムは、1つまたは複数のパッケージの識別情報と割り振られたロッカーの識別情報とを、所与の注文を表す対応する回収コードに相関させる。たとえば、割り振られたロッカーの識別情報および/または注文に一意な1つもしくは複数のパッケージの識別情報は、割り振られたロッカーの識別情報および/またはパッケージの識別情報を対応する回収コードに割り当てることによって相関される、すなわち、回収コードは、注文のためのマスタコードを表し、注文に関連するあらゆるものは、回収コードに割り当てられる。この機構の利点は、回収コードは必ずしも変化する必要はなく、注文に一意なことである。注文と関連づけられたあらゆるものは、一意の回収コードに割り当てられる。
【0094】
制御モジュールは、アクセス制御モジュール32に通信可能に結合される。ロッカーの識別情報および/または所与の注文に一意な1つもしくは複数のパッケージの識別情報に関連するデータは、ネットワーク上でアクセス制御モジュール32に通信され、このデータは、アクセス制御モジュール32において、回収中の後での取り出しのためにアクセス制御モジュール内の適切なメモリに記憶される。メモリは、当技術分野で一般に知られている任意の保管デバイスとすることができ、限定するものではないが、RAM、コンピュータ可読媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、またはデータを記憶するために使用可能であり、プロセッサによってアクセス可能である他の電子記憶媒体を含む。パッケージの識別情報とパッケージを保管するために割り振られたロッカーの識別情報とを対応する回収コードに相関させる上での処理ステップのさらなる詳細は、以下で論じられる。本発明の説明の目的のために、本発明の物理的態様が最初に論じられる。
【0095】
双方向ローラシャッタ30および/または外部ドア36は、ローラシャッタが第1の開口24または第2の開口26にわたって移動されるときはいつでも回収側16における第1の位置において、および任意選択で発送側における第2の位置18においてローラシャッタ30をロックするためにロッキング機構(図示せず)を備える。ロッキング機構は、回収コードがアクセス制御モジュールに入力されるときはいつでもアクセス制御モジュール32によって作動される電磁式デッドボルトとすることができる。デッドボルトは、第1の位置にローラシャッタ30をロックするロック位置とローラシャッタが移動可能であることを可能にするロック解除位置との間で移動可能である。ロッカーの内容物の盗難は主にロッカー12の回収側16においてであるので、ロッキング機構は、回収側16において第1の位置にローラシャッタ30をロックするように構成される。ロッキング機構が電磁式デッドロックを備える場合、デッドロックは、ロッカーの前面にある回収側に設置される。履行された注文は発送側における第2の開口に発送されるので、発送側における第2の位置でローラシャッタを別個にロックするロッキング機構を提供することは、必要ではない。より重要なことに、本発明によれば、ロッカーの内部空間28内部の温度がフルフィルメントセンタ内部の温度、たとえば冷蔵温度または冷凍温度または周囲制御温度と同じ温度であることを保証するために、ロッカー12の内部空間28を発送側18におけるフルフィルメントセンタ34のエリア内部に露出されたままに保つことが必要である。上記で論じられたように、フルフィルメントセンタの内側エリアは、品物および食糧雑貨商品の保管のための1つまたは複数の冷却装置によって、冷たく、たとえば冷蔵温度または冷凍温度に保たれる。フルフィルメントセンタ内で循環する冷たい空気は、ロッカー12内の内部空間28の保管温度を維持するために使用可能である。ロッキング機構が、回収側(前側)における第1の位置にローラシャッタ30をロックするために作動されるとき、フルフィルメントセンタ内の職員または発送者は、したがって、第2の位置にローラシャッタ30を移動させることが防止される、すなわち、発送側18における第2の開口26を閉じ、それによって、フルフィルメントセンタ内の冷たい空気がロッカー22の内部空間28内で循環する能力を除去する。これは、第1の開口24が外部環境に露出されるとき、ロッカーの内部空間28内部の温度がフルフィルメントセンタ内の温度を越えて上昇することをもたらすことがある。最悪のケースのシナリオでは、ロッカー内の温度の上昇は、ロッカー内に保管された腐敗しやすい品物を、回収側16において回収される前に腐敗させることがある。さらに、ロッカーの前部と背部におけるロッキング機構の間に結合されたラッチング機構は、ロッカーの内部空間にアクセスするために両方のロッキング機構を同時に作動させるために必要であるので、顧客または配送業者が回収側において品物を回収することが要求されるときはいつでも、第1の位置および第2の位置にローラシャッタ30を別個にロックするロッキング機構を有することは、ロッキング機構を複雑にする。
【0096】
任意選択で、ロッキング機構は、ローラシャッタ30が回収側16において第1の位置に移動されるときコマンド信号なしで自動的にロックするように構成された自己ラッチ型機械的ロック機構とすることができる。次いで、電磁ロック解除機構は、コマンド信号に応答したローラシャッタ30の解放、すなわち、自己ラッチ型機械的ロック機構の解除を作動するために使用可能である。このことは、ロッキング機構を作動する、すなわち自己ラッチ型機械的ロック機構の解除のための1つのコマンド信号を有しさえすればよいという利点を有する。ロッキング機構は、上記で論じられた第1の開口24において外部ドア36の解放を作動するためにも使用可能である。外部ドア36は、外部環境からのロッカーの内部の追加の断熱を提供する。
【0097】
ロッカー12の各々は、パッケージがロッカーに配設されたかまたはロッカーから回収されたかを感知するように構成された1つまたは複数のセンサ(図示せず)を備える。1つまたは複数のセンサは、パッケージが配設されているかまたは所与のロッカーから回収されたかどうかを示すための信号を提供する。信号は、双方向ローラシャッタおよび/またはロッキング機構の移動を作動するために使用可能である。たとえば、ローラシャッタは、回収側16における第1の位置または発送側18における第2の位置に自動的に移動するためにモータ搭載可能であり、1つまたは複数のセンサがロッカーからの1つまたは複数のパッケージの回収を検出したことに応答して、所定の時間が経過した後、第1の開口24にわたって自動的に移動するために作動可能である。同様に、1つまたは複数のセンサからの信号は、ロッキング機構を自動的にロックまたはロック解除するために使用可能である。たとえば、割り振られたロッカーから1つまたは複数のパッケージが回収されたことを感知したことに応答して、ロッキング機構は、所定の時間が経過した後でローラシャッタをロックするように命令可能である。一般に当技術分野で知られているロッカー内の1つまたは複数のパッケージの存在を感知するための任意のセンサは、本発明において適用可能であり、限定するものではないが、重量センサ、近接センサ、またはモーションセンサ、または光センサを含む。1つまたは複数のセンサからの信号は、信号を使用して双方向ローラシャッタの移動を制御するおよび/またはロッキング機構を作動することができるアクセス制御モジュールに送信され得る。
【0098】
上記で論じられたように、ロッカーに入るために、アクセスコードまたは回収コードは、アクセス制御モジュール32に通信可能に結合されたローカルユーザインターフェースを介して入力デバイスに入力される。回収コードまたはアクセスコードは、注文に一意なコードであり、履行された注文をフルフィルメントセンタにおける複数のロッカーから回収するために要求がなされたときに顧客または配送業者に通信される。本発明の特定の実施形態では、本発明の発送システム10の入力デバイスは、第1の入力デバイスと、第2の入力デバイス33とを備え、第1の入力デバイスと第2の入力デバイス33の両方は、複数のロッカーの近傍に設置されるので、複数のロッカー12と同じ場所に設置される。アクセス制御モジュール32は、回収コードまたはアクセスコードを処理し、回収の準備ができている1つまたは複数のパッケージの対応する識別情報と、配送業者または顧客への発送のための1つまたは複数のパッケージを保管するために割り振られた1つまたは複数のロッカーの識別情報とを取り出すように命令される。
【0099】
第1の入力デバイスは、ローカルユーザインターフェースの形でアクセス制御モジュール32に統合可能である。
図1に示されるように、第1の入力デバイスは、複数のロッカー12と同じ場所に設置され、複数のロッカーの間で共有される、すなわち、複数のロッカーの間で共通である。第1の入力デバイスは、ユーザ、たとえば顧客または配送業者が発送システム10にチェックインすることを可能にし、これは、顧客または配送業者が顧客または配送業者に割り振られたロッカーからパッケージをピックアップする準備ができているアクセス制御モジュール32内のプロセッサを起動する。第1の入力デバイスは、注文に一意な回収コードまたはアクセスコードを入力するための任意のデバイスとすることができ、限定するものではないが、バーコードスキャナ、QRコードスキャナ、RFIDスキャナ、英数字コードを入力するキーボードまたはキーパッドなどを含む。
【0100】
回収コードまたはアクセスコードの第1の入力デバイスへの入力に続いて、アクセス制御モジュール32の1つまたは複数のプロセッサが、回収コードを、メモリ内に保管された回収コードのうちの少なくとも1つと比較する。回収コードが、メモリ内に保管された少なくとも1つの回収コードに対応する場合、ユーザは、注文に割り振られた1つまたは複数のロッカーに向けられる。第1の入力デバイスは、顧客または配送業者は注文を回収する準備ができているという通知をフルフィルメントセンタ内の職員に提供するためにも使用可能である。たとえば、注文に一意な回収コードを第1の入力デバイスに入力することに続いて、命令が、注文に割り振られた1つまたは複数のパッケージを用意し、および/またはロッカーに発送し、割り振られたロッカーの識別情報をアクセス制御モジュール32に提供するように、フルフィルメントセンタ内の職員に通信可能である。何らかの食物または食糧雑貨商品は、複数のロッカーが据え付けられるまたは複数のロッカーの近傍にない場合に提供されない特殊な処置を必要とする。たとえば、複数のロッカー12は、フルフィルメントセンタの冷蔵温度ゾーンまたはエリア内に設置可能であり、したがって、フリーザ温度での保管を必要とする品物の注文を満たすために、以下ではフリーザ注文と呼ばれる冷凍品物を保管するように冷蔵温度ゾーン内の専用フリーザを必要とする。第1の入力デバイスは、回収コードまたはアクセスコードが第1の入力デバイスに入力されると、複数のロッカーの発送側18にフリーザ注文を移送するために、フルフィルメントセンタ内の職員に通知を提供することができる。第2の入力デバイスは、次いで、フリーザ注文を割り振られたロッカーに入るために、配送業者または顧客によって使用可能である。複数のロッカーにおいて同じ場所に設置された第1の入力デバイスと第2の入力デバイスとを有することは、フリーザからロッカーの発送側にフリーザ注文を移動させるために要する時間を大きく減少させ、したがって、上昇した温度における冷凍食糧雑貨の保管のための厳格な規則を満たす上昇した温度でロッカー内にフリーザ注文が保管される時間を減少させる。このことは、冷蔵と冷凍とを含む品物と食糧雑貨の混合物が同じロッカー内に一緒に保管されることを可能にする。
【0101】
アクセス制御モジュール32は、回収コードが第1の入力デバイスに入力されると顧客または配送業者に割り振られた複数の識別されたロッカーのうちの1つまたは複数の場所を通信するためにアクセス制御モジュール32によって動作可能な案内手段も備えることができる。案内手段は、顧客もしくは配送業者に割り振られた1つもしくは複数の識別されたロッカーを示す視覚的/グラフィカルガイドまたは割り振られたロッカーへのテキストガイドを表示するための出力デバイスを含むことができる。これは、アクセス制御モジュール32と統合された出力ディスプレイ58を通じての、または1つもしくは複数のスピーカによる聴取を通じての、視覚的手段によるものであってよい。たとえば、案内手段は、特定のロッカーを識別する英数字文字を表示するような単純なものであってもよいし、複数のロッカーの各々は、割り振られたロッカーに顧客または配送業者を案内するために照明する光の形をとるシグナリング手段を備えることがある。あるいは、またはアクセス制御モジュール32に加えて、割り振られたロッカーの場所は、パーソナル通信デバイス、たとえばモバイル電話またはスマートフォンを介して、顧客または配送業者に通信可能である。パーソナル通信デバイスへの通信は、ブルートゥース、Zigbee(登録商標)など、またはWi-Fiエミッタのうちの少なくとも1つなどの、遠距離ワイヤレス通信プロトコルまたは短距離ワイヤレス通信プロトコルのどちらかを介するとすることができる。アクセス制御モジュール32は、注文に割り振られたロッカーの場所を示すために、チャットボットシステムなどのバーチャルアシスタントも備えることがある。チャットボットシステムは、ユーザが聴覚手段またはテキスト手段を介してチャットボットと会話を行うことを可能にするためにダウンロード可能なパーソナル通信デバイスアプリケーションを備えることがある。チャットボットは、注文に割り振られたロッカーの場所をユーザに示すことができる。任意選択で、複数のロッカーの各々は、照明デバイス、たとえばLEDを備え、案内手段は、ユーザに割り振られた1つまたは複数のロッカーにユーザを向けるために案内手段が照明デバイスのうちの1つまたは複数を証明するように照明デバイスに電気的に結合される。たとえば、光源またはLEDは、複数のロッカーの各々の第1の開口に隣接して取り付けられる。配送業者などのユーザが回収コードをアクセス制御モジュールに入力するとき、アクセス制御モジュールは、割り振られたロッカーにユーザを向けるためにロッカーのうちの1つまたは複数を照明する。
【0102】
回収コードまたはアクセスコードを第1の入力デバイスに入力することに続いて、アクセス制御モジュール32は、ロッカーの識別情報および/またはメモリ内に保管される回収コードに一意な1つもしくは複数のパッケージの識別情報を取り出し、配送業者または顧客を注文に割り振られた1つまたは複数のロッカーに向けるように案内手段を処理する。割り振られたロッカーでは、ユーザは、注文に一意な1つまたは複数のパッケージを保管するために割り振られたロッカーにおいて同じ場所に設置された第2の入力デバイス33に回収コードまたはアクセスコードを再び入力するように要求される。たとえば、第2の入力デバイス33は、複数のロッカーの各々に隣接して取り付け可能である(
図1を参照されたい)。二重入力デバイスは、注文に割り振られた1つまたは複数のパッケージを取り出すために、ロッカーに入るようにセキュリティの追加のレベルを提供する。アクセス制御モジュール32は、第1の入力デバイスに入力された回収コードと第2の入力デバイスに入力された回収コードが対応するかどうかを決定するために、第1の入力デバイスに入力された回収コードと第2の入力デバイスに入力された回収コードとを比較することができる。これらの回収コードが対応する場合、アクセス制御モジュール32は、ロッキング機構の作動を制御することによってロッカーに入ることを可能にする。これらの回収コードが対応しない場合、ロッカーに入ることが拒否される。
【0103】
タイマは、回収コードの第1の入力デバイスへの入力と、その後の第2の入力デバイスへの入力との間に経過した時間を決定するために使用可能である。これは、冷凍品物などの特殊な処置を必要とする品物が、あまりにも長くロッカー内で上昇した温度のままにされるのを防止するためであるが、フルフィルメントセンタ内の職員がフリーザからフリーザ注文に割り振られたロッカーに1つまたは複数のフリーザパッケージを用意および/または移動させることを可能にするのに十分な所定の時間に設定可能である。回収コードの第1の入力デバイスへの入力後に所定の時間が経過した場合、アクセス制御モジュール32は、1つまたは複数のパッケージ、特に特殊な処置を必要とするパッケージをロッカーから適切な保管エリア、たとえばフリーザへと除去するように、フルフィルメントセンタ内の職員に通知を送る。上記で論じられたチャットボットシステムは、第2の入力デバイスに回収コードを入力する際の遅延の理由を決定するために、ユーザと対話するために使用可能である。第1の入力デバイスのように、注文に一意の回収コードまたはアクセスコードを入力するための第2の入力デバイスは、限定するものではないが、バーコードスキャナ、QRコードスキャナ、RFIDスキャナ、英数字コードを入力するキーボードまたはキーパッドなどを含むことができる。
【0104】
本発明の別の態様では、回収コードは、回収コードの一部分が第1の入力デバイスに入力され、回収コードを完了する他の部分が第2の入力デバイスに入力されたときに回収コードの入力が完了するように、第1の入力デバイスと第2の入力デバイスとの間で共有可能である。
【0105】
複数の第1の入力デバイスおよび複数の第2の入力デバイスは、複数の配送業者が品物を同時に回収することを可能にするために提供されてよい。
【0106】
図5および
図6は、本発明の一実施形態による、発送システム60の構成要素の概略表現を示す。制御モジュール62は、発送システムの動作を制御し、1つまたは複数のプロセッサ64と、メモリ66(たとえば、読み出し専用メモリおよびランダムアクセスメモリ)と、通信バス68とを備える。制御モジュール62は、ワイヤード送信機/受信機またはワイヤレス送信機/受信機(図示せず)上で通信ネットワーク74を介して、アクセス制御モジュール32、1つまたは複数のスキャニングデバイス70、およびユーザの1つまたは複数のパーソナル通信デバイス72、たとえばスマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、ラップトップなどに通信可能に結合される。通信ネットワーク74は、たとえば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、または他の任意のタイプのネットワークとすることができる。制御モジュール62の1つまたは複数のプロセッサ64は、本明細書において説明される発送システムの機能を少なくとも部分的に提供するために、ROMおよび/またはRAM内に記憶された命令を実行することができる。制御モジュール62の1つまたは複数のプロセッサ64は、通信バス68を介してワイヤレス/ワイヤード送信機受信機に通信可能に結合される。クラウド(図示せず)は、データの処理および記憶がクラウド内で行われ得るように、制御モジュール62の一部を形成することがある。制御モジュール62は、食物と食糧雑貨商品とを含むことができる1つまたは複数の物品または品物の配達または出荷のための注文を受信し、ワイヤード/ワイヤレスネットワーク74上でユーザのパーソナル通信デバイスに通信されるその注文に一意な回収コードを生成するように動作可能な命令を実行するように命令される。制御モジュール62はまた、注文に一意な1つもしくは複数のロッカーおよび/または1つもしくは複数のパッケージの識別情報を対応する回収コードに相関させるように命令される。たとえば、回収コードが生成されるとき、これは、注文とともに、注文を履行するフルフィルメントセンタ内のシステムに通信される。注文が履行され、履行された注文がロッカーに割り振られるたびに、ロッカーおよび注文の1つまたは複数のパッケージの識別情報が、回収コードに割り当てられる。相関ステップは、制御モジュール内で処理される。同様に、本発明において適用可能であるのは、制御モジュールの1つまたは複数のプロセッサが、注文を割り振られた1つまたは複数のロッカーの識別情報および/または注文の1つもしくは複数のパッケージの識別情報を注文へのアクセスのための回収コードに相関させるように命令されるように、注文が履行され、注文を割り振られた1つもしくは複数のロッカーの識別情報および/または注文の1つもしくは複数のパッケージの識別情報が制御モジュールに通信されると、回収コードが生成されることである。回収コードは、アクセス制御モジュールに通信される。
【0107】
複数のロッカーと同じ場所に設置されたアクセス制御モジュール32は、1つまたは複数のプロセッサ76と、メモリ78と、ローカルユーザインターフェース80とを備える。制御モジュール62に通信可能に結合されたアクセス制御モジュール32の1つまたは複数のプロセッサ76は、回収コード、1つもしくは複数の割り振られたロッカーの識別情報、および/または注文に一意な1つもしくは複数のパッケージの識別情報などのデータを受信し、複数のロッカーの機能を提供するようにメモリ78、たとえば読み出し専用メモリ(ROM)および/またはランダムアクセスメモリ(RAM)内にデータを記憶するように命令される。アクセス制御モジュール32の1つまたは複数のプロセッサ76は、ローカルユーザインターフェース80に回収コードを入力したことに応答して双方向ローラシャッタのロッキング機構および/または外部ドアの動作を制御するように動作可能な命令を実行するように命令される。回収コードは、バーコード、たとえば2Dバーコード、QRコード、RFIDタグの形をとることができ、ローカルユーザインターフェースに対して回収コードをもつパーソナルユーザデバイスをスキャンすることによってアクセスモジュールに入力可能である。
【0108】
回収コードがローカルユーザインターフェース80に入力されるとき、アクセス制御モジュール32の1つまたは複数のプロセッサ76は、回収コードをメモリ78内に記憶された回収コードと比較するように命令される。回収コードが、メモリ78内に記憶された回収コードと一致する場合、1つまたは複数のプロセッサ76は、ロッカーの対応する識別情報および/またはメモリ78内に記憶された注文の1つもしくは複数の梱包の識別情報を取り出し、割り振られたロッカーにユーザを案内するようにガイド手段を実行するように命令される。ローカルユーザインターフェース80の第1の入力デバイスに回収コードを入力したことに応答して、アクセス制御モジュール32の1つまたは複数のプロセッサ76は、フルフィルメントセンタ内の職員に履行された注文の回収を通知するための命令を実行するように命令される。これは、職員が、注文を用意もしくは履行することおよび/またはロッカーに注文を移送することを可能にする。たとえば、特殊な処置を必要とする食物および食糧雑貨商品、たとえば冷凍品物は、保管されるフリーザ区画から割り振られたロッカーに移送可能である。ロッカーおよび梱包の識別情報は、直接的に、および/または制御モジュール62を介してのどちらかで、アクセス制御モジュール32に通信される。アクセス制御モジュール32の1つまたは複数のプロセッサ76は、ローカルユーザインターフェース80の第2の入力デバイスから回収コードを受け取り、第2の入力された回収コードが第1の入力された回収されたコードに合致することに応答してロック解除位置にロッキング機構を作動するように命令される。同様に、本発明において適用可能であり、セキュリティのために、回収コードは、当技術分野で一般に知られている2要素認証方法を備え、それによって、ロッカーに入ることは、ユーザがローカルユーザインターフェースを介して2つの要素の組み合わせを提供することに依存する。2要素認証は、第1のステップ検証が第1の入力デバイスにおいて提供され、第2のステップ検証が第2の入力デバイスに提供されるように、第1の入力デバイスと第2の入力デバイスとの間で共有可能である。次いで、2つの証拠が、ロッキング機構を作動するために使用可能である。たとえば、回収コードの一部分が第1の入力デバイスに入力される。したがって、ユーザを認証するように回収コードの入力を完了するために、回収コードの残りの部分は、第2の入力デバイスに入力される。回収コードは、回収コードを完了するために2つの入力を必要とする英数字パターンであってよい。同様に本発明で適用可能であるのは、2ステップ認証ステップを介するユーザの検証が、第1の入力デバイスおよび/または第2の入力デバイスへと別個にまたは一緒に提供可能であることである。
【0109】
図5および
図6には示されていないが、アクセス制御モジュールは、1つまたは複数のパッケージが回収および/またはロッカー内で預けられるかどうかを感知するように、複数のロッカーのうちの1つまたは複数における1つまたは複数のセンサから信号を受け取るように通信可能に結合される。1つまたは複数のセンサは、注文が回収されたかまたは割り振られたロッカーに預けられているかという検証をアクセス制御モジュールに対して提供する。
【0110】
上記で論じられた様に、1つまたは複数のセンサからの信号は、ロッキング機構および/または双方向ローラシャッタの動作を制御するためにアクセス制御モジュールによって使用可能である。たとえば、アクセス制御モジュールに送られた1つまたは複数のセンサからの信号は、ロッカーから注文が回収されると所定の時間が経過した後で閉じるように双方向ローラシャッタに命令するために使用可能である。双方向ローラシャッタの移動は、パッケージがロッカーから回収されたと検知したことに応答して、第1の開口24にわたって選択的に移動するためにモータ搭載可能である。これは、フルフィルメントセンタの内部を断熱し、それによって、フルフィルメントセンタからの冷たい空気の漏出を防止する助けとなる。同様に、本発明において適用可能であるのは、外部ドアは、センサが、注文がロッカーから回収されたことを感知すると、所定の時間が経過した後、追加の断熱を提供するためにロッカーの第1の開口に対して閉じるように命令されることである。
【0111】
1つまたは複数のセンサは、1つまたは複数のパッケージがロッカー内で放棄されているかどうかを検出するためにも使用可能である。たとえば、所定の時間が経過した後に1つまたは複数のパッケージの注文がロッカーから回収されなかった場合、アクセス制御モジュールは、他の注文に使用されるようにロッカーを空けるように、ロッカーから1つまたは複数のパッケージを除去し、物品を在庫品に戻すために、フルフィルメントセンタ内の職員に通知を送るように命令される。
【0112】
1つまたは複数のセンサに加えて、ロッカーのうちの1つまたは複数は、ロッカーからの1つまたは複数のパッケージの回収または預かりを記録するためにカメラを備えることができる。カメラは、ロッカーの内部空間28の静止画像またはビデオキャプチャを提供することができ、回収コードが第1の入力デバイスまたは第2の入力デバイスのどちらかに入力されたとき、割り振られたロッカーの内部の写真を記録または撮影するために作動可能である。画像またはビデオは、1つまたは複数のパッケージの回収または所与のロッカーへの預かりにおける係争、たとえばパッケージのうちの1つまたは複数が注文から紛失しているという係争がある場合、証拠として使用可能である。
【0113】
また、
図5および
図6に示されるのは、注文の1つまたは複数のパッケージを識別するラベルと注文のパッケージを保管するために割り振られたロッカーを識別するラベルとをスキャンするためのハンドヘルドスキャニングデバイス70である。注文の1つまたは複数のパッケージの識別情報および注文に割り振られたロッカーの識別情報に対応するデータは、通信ネットワーク74を介して制御モジュール62および/またはアクセス制御モジュール32に送信可能である。注文のパッケージおよび割り振られたロッカーの識別情報は、制御モジュール62内のメモリデバイス66、たとえばRAMに記憶される。制御モジュール62の1つまたは複数のプロセッサ64は、ロッカーの識別情報および/または注文のパッケージの識別情報を注文と関連づけられた対応する回収コードと相関させるように命令される。たとえば、ロッカーの識別情報および/または注文の1つまたは複数のパッケージの識別情報に関するデータは、制御モジュール内の注文と関連づけられた対応する回収コードと照合される。ロッカーの識別情報およびパッケージの識別情報は回収コードに相関されるので、回収コードは、注文のステータスを追跡するために使用可能である。たとえば、1つまたは複数の物品の注文が置かれた場合、制御モジュール62は、アクセス制御モジュール32に通信される回収コードを生成する。制御モジュール32はまた、注文が履行可能である場合、フルフィルメントセンタ内のシステムに注文を通信するように命令され、これは、アクセス制御モジュール32であってよい。注文に割り振られた1つもしくは複数のロッカーの識別情報および/または注文の1つもしくは複数のパッケージの識別情報は、次いで、注文を割り振られた1つもしくは複数のロッカーの識別情報および/または注文の1つもしくは複数のパッケージの識別情報を回収コードに割り当てることによって回収コードに相関される、すなわち、回収コードは注文に一意である。同様に、本発明に適用可能であるのは、注文に割り振られた1つもしくは複数のロッカーの識別情報および/または注文の1つもしくは複数のパッケージの識別情報が確立され、制御モジュール62に通信されると、回収コードが生成されることである。次いで、制御モジュール62の1つまたは複数のプロセッサ64は、注文に割り振られた1つもしくは複数のロッカーの識別情報および/または注文の1つもしくは複数のパッケージの識別情報を、アクセス制御モジュール32に通信される生成された回収コードに相関させるように命令される。注文が履行され、注文のパッケージがロッカーを割り振られると、配送業者は、回収コードを使用して、割り振られたロッカーに入り、顧客への配達のために注文を取り出すことができる。
【0114】
本発明の一実施形態によれば、
図7は、顧客から注文を受信したことに応答する割り振られたロッカーからの注文の回収におけるステップについて説明し、
図8は、注文の履行および回収のためのロッカーの割り当てにおけるステップについて説明する。
図9は、複数のロッカーが設置されるエリア内での処理とは異なる特殊な保管処置を品物が必要とする処理ステップの特殊なケースを提供する。ステップのいくつかまたはすべては、実行可能な命令とともに構成された制御モジュールおよび/またはアクセス制御モジュール内で1つまたは複数のプロセッサの制御下で実施されてよい。
【0115】
次に
図7を参照すると、処理は、顧客の敷地への配達、たとえば宅配のための、1つまたは複数の物品または品物の注文81を受信することで始まる。制御モジュール62は、注文を登録し、注文82に一意な回収コードを生成する。要求は、配送業者に対して宅配のためになされ、回収コードは、配送業者のパーソナルデバイス(送信機/受信機デバイス)84に通信される。配送業者は、顧客の自宅住所を含む配達情報が送られる。ロッカーの識別情報および履行された注文の識別情報が、注文に一意な回収コードに相関されるので、配送業者は、注文のステータスを追跡することができる。注文が履行される(
図8を参照されたい)と、配達のために注文を回収したとき、配送業者は、複数のロッカーの間で共有される端末において注文に一意な回収コードを第1の入力デバイス86に入力したことによって、チェックインする。
図7は、注文が受信されると回収コードが最初に生成されることを示しているが、回収コードは、注文が履行され、割り振られたロッカーから履行された注文を回収するために要求がなされると、生成可能である。
【0116】
回収コードを入力することに続いて、アクセス制御モジュール32は、配送業者を注文88に割り振られたロッカーに向けるために案内手段を実行するようにトリガされる。割り振られたロッカーでは、配送業者は、回収コードまたは第2の入力デバイス90への回収コードの入力を完了させる回収コードの少なくとも一部分を入力するように命令される。回収コードがパターンに合致または完了する場合、アクセス制御モジュールは、ロッキング機構をロック解除するように命令され、そこにおいて、配送業者は、第2の位置に双方向ローラシャッタを移動させ、割り振られたロッカー92からパッケージを回収することが可能である。注文は、双方向ローラシャッタが回収側におけるロッカーへの入り口を閉じるために第1の開口をわたって第1の位置に移動し、したがって、別の注文の発送のために第2の開口26を露出させるとき、回収されたと確認される94。双方向ローラシャッタの閉鎖は、配送業者によって手動で、または上記で論じられたようにモータ搭載システムを通じて自動的に行われ得る。次いで、これは、別の配達のためにロッカーを空ける。
【0117】
注文の履行および回収のためのロッカーの割り当てのプロセスは、以下で
図8を参照して説明される。配送業者への回収コードの通信と同時に、またはその前に、またはその後ですら、注文は、フルフィルメントセンタ、より詳細にはフルフィルメントセンタのピッキングエリアまたは発送エリア内で用意または履行される、すなわち、注文において指定される品物または物品は、在庫品から取り出されるすなわち「ピックされ」、発送エリアに輸送される100。注文で指定された品物または物品は、本明細書ではパッケージ52と呼ばれる1つまたは複数の袋に梱包される(
図3を参照されたい)。フルフィルメントセンタ内の職員は、識別情報コードをもつラベルを印刷し、印刷されたラベルを1つまたは複数のパッケージに貼付する102ことによって、注文に一意な1つまたは複数のパッケージを登録する。上記で論じられたように、識別情報コードは、注文で指定された品物または物品とともに符号化されているバーコード、たとえば2Dバーコード、QRコード、またはRFIDタグとすることができる。
【0118】
職員は、たとえばハンドヘルドスキャナ104を使用してラベル上の識別情報コードをスキャンすることによって、注文に一意な1つまたは複数のパッケージを登録する104。登録されると、たとえばスキャンされると、履行された注文は、職員が注文を受信するようにロッカーを割り振る複数のロッカーに輸送される106。注文が、同じ配送業者によって回収される予定である場合、注文は、注文の回収をより速くするように,隣接するまたは近隣のロッカーへのグループ化が可能である。同様に、注文が、車椅子に拘束されるような障害をもつ人に宛てられる場合、職員は、人によって容易にアクセス可能であるレベルで1つまたは複数のロッカーを割り振る。フルフィルメントセンタ内の職員は、第2の開口26を通じて割り振られたロッカー108へと識別されたパッケージを置き、ロッカー110を識別する割り振られたロッカーの識別情報、たとえばラベルをスキャすることによって割り振られたロッカーを登録する。パッケージの識別情報と同様に、複数のロッカーの各々は、バーコード、QRコード、またはRFIDタグの形で識別コードをもつ。ステップ108および110の注文は、職員が最初に梱包をロッカー108に置き、第二に、梱包110を割り振られたロッカー上のラベルをスキャンするか、または最初にロッカー110上のラベルをスキャンし、第二に梱包をロッカー108に置くかに応じて、逆転可能である。
【0119】
1つまたは複数のパッケージのアイデンティティおよび割り振られたロッカーのアイデンティティに関するデータは、データが、対応する回収コードに相関されるか、または配送業者に通信されることになる回収コードを生成するために使用される場合、通信ネットワークを介して制御モジュールに通信される。両方のケースでは、1つまたは複数のパッケージのアイデンティティおよび割り振られたロッカーのアイデンティティは、回収コードに相関される。
【0120】
プロセスは、所与の注文における各パッケージおよび/または異なる注文のパッケージに対して繰り返される112。利用可能な注文のすべてが、割り振られたロッカーに発送されると、次のステージは、上記で
図7を参照して論じられたように配送業者が履行された注文に対応する回収コードをローカルユーザインターフェースに入力する、履行された注文の回収である(点Aを参照されたい)。本発明の文脈では、「発送」という用語は、注文と関連づけられた1つまたは複数のパッケージをもつロッカーの集団または積載を意味するように解釈される。
【0121】
複数のロッカーが設置されるエリアでは提供されない特殊な処置(たとえば冷凍)を必要とする注文で指定される品物または物品の場合、発送システムは、複数のロッカーがフルフィルメントセンタたとえばフリーザ内に設置される温度とは異なる温度で1つまたは複数のパッケージを保管するように制御されるコンテナを備える。本発明の一実施形態による発送システムは、配送業者が1つまたは複数のパッケージの回収のために、すなわち第1の入力デバイスを介して、複数のロッカーにチェックインすると、特殊な処置を必要とする物品または品物を1つまたは複数のロッカーに移動させるように職員に命令するために追加の施設を提供する。特殊な処置を必要とする品物または/物品は、フルフィルメントセンタ内で同様に処置される、たとえばフリーザ内に置かれるように、一緒にグループ化される。
図9は、フリーザ注文を履行し、1つまたは複数のロッカーにフリーザ注文を格納する上でのステップを示す。複数のロッカーの場所を条件として、同じ原理は、周囲制御温度または冷蔵温度で保たれる必要がある品物にも適用する。たとえば、複数のロッカーがフルフィルメントセンタの冷蔵ゾーン内に設置される場合、したがって、特殊な処置を必要とする品物は、冷凍温度で保管されることが必要とされる品物および/または周囲制御温度で保管されることが必要とされる品物であろう。食物と食糧雑貨商品とを備える品物の目的のために、特殊な処置を必要とする品物は、発送のための複数のロッカーの場所と、複数のロッカーが設置される環境内で品物が腐敗するかどうかに依存するであろう。
【0122】
注文の履行および回収のためのロッカーの割り当てのプロセスは、注文が冷凍品物を含む特定のケースの場合、以下で
図9を参照して説明される。上記で論じられた、梱包および識別情報コードをもつラベルをスキャンすることによって梱包を識別する上での同じステップは依然として、適用される114。フリーザ注文が履行されると、本明細書においてフリーザパッケージと定義される、識別された梱包が、フリーザに置かれる。フリーザは一般に、配送業者がローカルユーザインターフェース(第1の入力デバイス)116において回収コードを提供することによって複数のロッカーのサイトにチェックインするとき、そのチェックインが、注文に一意な1つまたは複数のパッケージをそれが保管されているフリーザからロッカー118に移動させるためにフルフィルメントセンタ内の職員に送られる通知をトリガするように、複数のロッカーの近傍に設置される。職員は、1つまたは複数のフリーザパッケージ120上のラベルをスキャンし、フリーザパッケージをロッカー122に置く。フリーザ注文に割り振られたロッカーを識別し、回収前にフリーザパッケージを保管するために割り振られたロッカー内にフリーザパッケージを置くプロセスは、上記で
図8を参照して説明されたものと同じであり、職員は、1つまたは複数のフリーザパッケージを割り振られたロッカーを識別するためにロッカー124上のラベルまたはタグをスキャンする。
図9に示されるプロセスステップ112は、回収の準備ができているフリーザパッケージのすべてが1つまたは複数のロッカー内に置かれるまで、より多くのフリーザパッケージに対して繰り返される126。
【0123】
図8および
図9に示されるステップは、割り振られたロッカーが、冷蔵温度および/もしくは冷凍温度を必要とする品物ならびに/または周囲制御温度における品物を含む梱包の混合物を備えることができるように、組み合わせ可能である。フルフィルメントセンタ内の複数のロッカーの場所に応じて、複数のロッカーのうちの1つまたは複数は、ロッカー環境の温度でロッカー内に保管されることが可能である1つまたは複数のパッケージが最初に格納可能である。その後、異なる処置、たとえばロッカー環境の温度とは異なる温度を必要とする品物を含むパッケージは、上記で論じられたように割り振られたロッカーにパッケージを移送するために通知がなされるとき、ロッカーに別個に追加可能である。ローカルユーザインターフェースは、複数のロッカーと同じ場所に設置されるので、第1の入力デバイスと第2の入力デバイスとの間の通知を提供することと、冷凍品物などの、特殊な処置を必要とする品物をロッカーに格納することとの間の時間スパンが短いことにより、ロッカーから回収される前に品物を新鮮なままに保つことができる。
【0124】
職員がパッケージを置くことができるロッカーを割り振るプロセス(
図8のステップ106)は、手動とすることもできるし、自動とすることもできる。ロッカーが手動で割り振られる場合、職員は、パッケージに割り振るために利用可能なロッカーを選択する。ロッカーが自動的に割り振られる場合、制御モジュール62は、ロッカーを割り振り、ロッカー内にパッケージを置くように職員に命令する。
【0125】
図10は、ロッカーを手動で割り振るプロセスを示す。ステップ100では、パッケージは、発送エリアに到着し、ロッカー内に置かれる準備はできている。ステップ128では、制御モジュール62が、パッケージは注文の第1のパッケージであるかどうか、またはパッケージは、部分的に履行された注文に属し、同じ注文に属する1つまたは複数の他のパッケージはすでにロッカー内に置かれているかどうかを決定する。後者の場合、ステップ130において、制御モジュールは、注文に割り振られたロッカーが同じ注文の1つまたは複数の他のパッケージと一緒にパッケージを収容するのに十分な空間を有するかどうか、すなわち、同じ注文の1つまたは複数のパッケージが一緒にグループ化可能であるかどうかを決定する。ロッカーが十分な空間を有さない場合、ステップ132において、制御モジュール62は、パッケージが同じロッカーを共有するように同じロッカーを割り振る。制御モジュール62は、割り振られたロッカー内にパッケージを置くように職員に命令する。命令は、ハンドヘルド通信デバイス72を通じて職員に配達可能である。
【0126】
しかしながら、ロッカーが、同じ注文の1つまたは複数の他のパッケージと一緒にパッケージを収容するのに十分な空間を有さなかった場合、ステップ134において、職員は、ロッカーを手動で割り振ることができる。ロッカーが職員によって選択されると、職員は、ハンドヘルド通信デバイス72を介して、割り振られたロッカーの選択を制御モジュール62に通信することができる。
【0127】
ステップ128において、制御モジュール62は、パッケージが注文の第1のパッケージであることを決定する場合、ここでも、ステップ134において、職員は、ロッカーを手動で割り振ることができる。ここでも、ロッカーが職員によって選択されると、職員は、ハンドヘルド通信デバイス72を介して、割り振られたロッカーの選択を制御モジュール62に通信することができる。
【0128】
図11は、ロッカーを自動的に割り振るプロセスを示す。ステップ100、128、130、および132は、上記で
図10を参照して説明された手動プロセスの場合と実質的に同じである。
【0129】
パッケージが、部分的に履行された注文に属し、同じ注文に属する1つまたは複数の他のパッケージがすでにロッカー内に置かれているケースでは、ロッカーが、同じ注文の1つまたは複数の他のパッケージと一緒にパッケージを収容するのに十分な空間を有さない場合、ステップ136において、制御モジュール62は、ロッカーを割り振る。これは、
図10を参照して説明された手動割り当てプロセスと対照的である。ロッカーを自動的に割り振るプロセスでは、どのロッカーを割り振るべきかに関する決定を下すのは、職員ではなく制御モジュール62である(
図10のステップ134)。制御モジュールは、同じ注文に属する1つまたは複数の他のパッケージの場所についての情報に基づいてロッカーを割り振ることができる。たとえば、隣り合うロッカーまたは同じ注文に属する1つもしくは複数の他のパッケージを含む1つもしくは複数のロッカーに隣接する利用可能なロッカーがある場合、制御モジュールは、このロッカーをパッケージに割り振ってよい。隣接するまたは隣り合うロッカーが利用可能でない場合、制御モジュールは、同じ注文に属する1つまたは複数の他のパッケージを含む1つまたは複数のロッカーへのその近接性に基づいて、別のロッカーを割り振ってよい。ロッカーが制御モジュールによって割り振られると、制御モジュールは、ロッカー内にパッケージを置くように職員に命令する。制御モジュール62は、命令を、ハンドヘルド通信デバイス72を介して職員に通信することができる。
【0130】
ステップ128において、制御モジュール62が、パッケージが注文の第1のパッケージであることを決定する場合、制御モジュール62は、注文が出荷のその後の注文であるかどうか、すなわち、注文がより大規模な出荷の一部であり、その出荷に属する1つまたは複数の注文がすでに1つまたは複数のロッカー内に置かれているかどうかを決定する。たとえば、出荷は、共通の最終宛先をもつ複数の注文を備えてもよいし、同じ配送業者によってピックアップされる複数の注文を備えてもよい。同じ出荷を形成する異なる注文がすぐ近くにあることは有利である。注文が出荷の一部である場合、ステップ136において、制御モジュールは、同じ出荷に属する1つまたは複数の他の注文の場所についての情報に基づいてロッカーを割り振ることができる。上記で同じ注文に属する異なるパッケージに関して説明されたように、同じ出荷に属する1つまたは複数の他の注文を含む1つまたは複数のロッカーに隣接する利用可能なロッカーがある場合、制御モジュールは、このロッカーをパッケージに割り振ることがある。隣接するロッカーが利用可能でない場合、制御モジュールは、同じ出荷に属する1つまたは複数の他の注文を含む1つまたは複数のロッカーへのその近接性に基づいて、別のロッカーを割り振ってよい。
【0131】
ステップ138において、制御モジュールが、注文は出荷の一部でないことを決定する場合、ステップ140において、制御モジュールは、あらかじめ定められた順序に基づいてロッカーを割り振ることができる。たとえば、その順序は、ロッカーの場所に基づくことができる。ロッカーは、1から始まる逐次的な順番で番号づけ可能である。単純な逐次的割り当て注文は使用可能であり、この注文では、順序において次の利用可能なロッカーが割り振られる。ロッカー番号1が利用不可能な場合、パッケージは、利用可能な場合はロッカー番号2に割り振り可能であり、またはロッカー番号2が利用不可能な場合、パッケージは、ロッカー番号3に割り振り可能である、などである。したがって、最も低い番号のついた利用可能なロッカーが割り振られる。
【0132】
あるいは、占有されているロッカーに隣接するロッカーを同じ注文または同じ出荷に属するさらなる注文に属するさらなるパッケージに利用可能なままに保つために、倍数に基づいた逐次的割り当てが使用可能である。たとえば、順序は、10の倍数に基づくことができる。ロッカー番号10が利用不可能な場合、パッケージは、利用可能な場合はロッカー番号20に割り振り可能であり、またはロッカー番号20が利用不可能な場合、パッケージは、ロッカー番号30に割り振り可能である、などである。したがって、10の倍数の番号がつけられた最も低い番号のついた利用可能なロッカーが割り振られる。この種類の逐次的割り当ての利点は、占有されているロッカーの近位のロッカーが、占有されているロッカー内のパッケージと同じ注文の一部であるさらなるパッケージに利用可能なままに保たれることである。または注文がより大規模な出荷の一部を形成する場合、出荷に属する注文のための1つまたは複数のパッケージを含む占有されているロッカーの近位のロッカーは、利用可能なままに保たれ得る。倍数の選択は、注文および出荷の典型的なサイズに依存し、他の倍数、たとえば2の倍数または5の倍数も使用可能である。
【0133】
さらなる代替形態は、異なる配送業者に対して別個にロッカーを割り振ることである。たとえば、複数のロッカーが100のロッカーを備え、2つの配送業者に、発送するべきほぼ等しいボリュームの品物を提供する場合、1-50という番号がつけられたロッカーは、第1の配送業者のためのパッケージに割り振り可能であり、ロッカー番号51-100は、第2の配送業者に割り振り可能である。第1の配送業者が、異なる住所に宅配のための個々の注文を発送する場合、単純な逐次的割り当て注文は、ロッカー1-50に使用可能である。第2の配送業者が、前方(onwards)流通のための異なるスポークに注文の出荷を発送する場合、複数の逐次的注文が、たとえば、5の倍数でロッカー51-100に使用可能である。
【0134】
ロッカーを割り振るためのあらかじめ定められた順序は、ロッカーのサイズおよび温度の異なる要件(たとえば、冷蔵/周囲/冷凍)などの要因も明らかにすることができる。
【0135】
上記で説明された例は、使用可能である可能な逐次的割り当ての非限定的な例であり、これらおよび他の逐次的割り当て方法の組み合わせも本発明の範囲に入ることが諒解されるであろう。
【0136】
図12は、ロッカーを自動的に割り振るプロセスの別の例を示す。ステップ100、128、130、132、および138は、上記で
図10および
図11を参照して説明されたプロセスの場合と実質的に同じである。このプロセスでは、ロッカーは、ロッカーのセクションまたはサブセットに分割され、複数のロッカーが各セクション内にある。ロッカーのセクションは、上記で単一の注文を保持するためにロッカーをグループ化することに関して、もしくは内側ドアもしくは外側ドアを共有するロッカーのサブグループに関して説明されたロッカーのサブグループと同じとすることができる、またはセクションは、ロッカーの異なるグループとすることができる。セクションは、ロッカーの物理的配置によって決定可能である(たとえば、セクションは、ロッカーの1つもしくは複数のバンクもしくは行もしくは列、またはロッカーのバンクもしくは行もしくは列の一部、またはいくつかの隣接するロッカーとすることができる)。セクションのすべては、同じ数のロッカーを備えてもよいし、異なるセクションは、異なる数のロッカーを備えてもよい。ロッカーのセクションを定める目的は、ロッカー割り当てプロセスにおける注文のグループ化を容易にすることである。たとえば、単一の注文は、単一のロッカー内に収まらない複数のパッケージを備えてよく、同じ注文の異なるパッケージを含む複数のロッカーが同じセクション内で近くにあることは有利であろう。異なる注文の出荷は、同じ配送業者によって回収されてもよいし、同じ宛先が意図されてもよく、このケースでは、出荷の異なる注文を含むロッカーが同じセクション内で近くにあることは有利であろう。
【0137】
パッケージが、部分的に履行された注文に属し、同じ注文に属する1つまたは複数の他のパッケージがすでにロッカー内に置かれているケースでは、ロッカーが、同じ注文の1つまたは複数の他のパッケージと一緒にパッケージを収容するのに十分な空間を有さない場合、ステップ142において、制御モジュール62は、注文に割り振られたセクションが、パッケージを収容するのに十分な空間を有するかどうかを決定する。
【0138】
ステップ128において、制御モジュール62は、パッケージが注文の第1のパッケージであることを決定する場合、ステップ138において、制御モジュール62は、注文がより大規模な出荷の一部であるかどうかを決定する。注文が出荷の一部である場合、ここでも、ステップ142において、制御モジュール62は、出荷に割り振られたセクションが、パッケージを収容するのに十分な空間を有するかどうかを決定する。
【0139】
ステップ142において、セクションが、パッケージに十分な空間を有する場合、ステップ144において、制御モジュール62は、同じ注文に属する他のパッケージを含む同じサブセクション内の最も近いロッカーを割り振る。ステップ142において、セクションが、パッケージに十分な空間を有さない場合、ステップ148において、制御モジュール62は、利用可能なロッカーをもつ最も近いセクションを識別し、ロッカーのそのセクション内の第1の利用可能なロッカーを割り振る。このことは、同じ注文および同じ出荷に属する注文に属するパッケージが可能な限り近くにあることを保証する。
【0140】
ステップ138で、制御モジュールが、注文が出荷の一部でないことを決定する場合、ステップ146において、制御モジュール62は、利用可能なロッカーの最も大きい番号をもつロッカーのセクションを識別し、そのセクション内の第1のロッカーを割り振る。
【0141】
ロッカーが制御モジュールによって割り振られると、制御モジュールは、ロッカー内にパッケージを置くように職員に命令する。制御モジュール62は、命令を、ハンドヘルド通信デバイス72を介して職員に通信することができる。
【0142】
上記で
図10、
図11、および
図12に関連して説明されたロッカーを割り振るプロセスの一部として、制御モジュール62は、制御機能の範囲を満たすことを可能にする必要があることがある。たとえば、制御モジュールは、ロッカー内の空間の利用可能性を決定し、どのロッカーが占有されているかを追跡し、パッケージが注文またはより大規模な出荷に属しているかを決定し、どのロッカーが隣接しているまたは近傍にあるかを決定する必要があることがある。これらの目的がどのようにして達成され得るかのいくつかの例は、以下で説明される。
【0143】
ロッカーについての情報を含むデータベース65が提供され得る。各個々のロッカーについての情報は、一意の識別情報コード、ロッカーが占有されているか占有されていないか、どのパッケージが現在ロッカーの内部にあるか、部分的に占有されたロッカー内で残りの空間がどれくらい利用可能か、ロッカーのサイズ/寸法/容積、ロッカーの場所(たとえば行番号および列番号、または原点もしくは基準点からのロッカーの距離)、および他の関連情報を含むことができる。各ロッカーを識別する一意の識別情報コードは、ラベルをスキャンすることによってロッカーが識別可能であるように、ロッカーに固定されたラベル上に含まれ得る。
【0144】
データベース65は、ロッカー内にあるパッケージについての情報、たとえば、各パッケージの一意の識別情報コード、サイズ、重量、内容物、および保管温度要件、ならびにパッケージが属する注文または出荷の識別情報番号も含んでよい。各パッケージを識別する一意の識別情報コードは、ラベルをスキャンすることによってパッケージが識別可能であるように、パッケージに固定されたラベル上に含まれ得る。データベースは、パッケージ間の関連づけ、たとえば、どのパッケージが同じ注文または同じ出荷に属するかを記憶することができる。パッケージのためのデータベース内のエントリは、同じ注文または同じ出荷内の他のパッケージの識別情報番号を記憶することができる。
【0145】
データベース65は、ロッカーとパッケージとの間の関連づけ、すなわち、どのパッケージがどのロッカーの内部にあるかも記憶することができる。データベース内の各個々のロッカーのためのデータベースエントリは、現在そのロッカーの内部にあるすべてのパッケージの一意の識別情報コードのリストを含むことができ、データベース内の各個々のパッケージのためのデータベースエントリは、パッケージがあるロッカーの一意の識別情報コードを記憶することができる。職員がロッカーの内部にパッケージを置くとき、職員は、制御モジュール62がパッケージ識別情報コードをロッカー識別情報コードと関連づけ、この関連づけをデータベースに記憶するために、ロッカーとパッケージの識別情報ラベルをスキャンすることができる。同様に、パッケージが顧客または配送業者によってロッカーから回収されるとき、顧客または配送業者は、パッケージを除去するためにロッカーにアクセスするときにロッカー識別情報をスキャンすることができ、制御モジュール62は、データベース65内のパッケージ識別情報コードとロッカー識別情報コードとの関連づけを解除することができる。パッケージがロッカーの内部に置かれるかまたはロッカーから除去されるときはいつでも、データベース内のパッケージとロッカーとの関連づけは更新される。データベース65は、発送システムのメモリ66内に記憶され、制御モジュール62によってアクセスされてよい。
【0146】
データベース65は、注文または出荷に関する情報も記憶することができる。各注文および各出荷は、データベース65内にエントリを有することができる。注文のためのデータベースエントリは、その注文のための一意の注文識別情報コード、注文のための宛先住所、注文を回収する予定の顧客または配送業者の名前または識別情報、予想回収日および時間、その注文に属するパッケージのためのパッケージ識別情報コードのリスト、注文がその一部である出荷のための識別情報コード、ならびに他の関連情報などの情報を記憶することができる。注文のための注文識別情報コードは、上記で説明された回収コードと同じとすることができる。出荷のためのデータベースエントリは、その出荷のための一意の出荷識別情報コード、出荷のための宛先住所、出荷を回収する予定の顧客または配送業者の名前または識別情報、予想回収日および時間、その出荷に属する注文のための注文識別情報コードのリスト、ならびに他の関連情報などの情報を記憶することができる。
【0147】
制御モジュール62は、注文識別情報コードをパッケージ識別情報コードと関連づけることによって、同じ注文に属するパッケージを突き合わせることができる。制御モジュール62は、出荷識別情報コードをその出荷に属する1つまたは複数の注文のための注文識別情報コードと関連づけることによって、同じ出荷に属するすべての注文を突き合わせることができる。上記で説明されたロッカーとのパッケージの関連づけに類似したやり方では、制御モジュール62は、注文と出荷とを、その注文または出荷に属するパッケージを含むロッカーと関連づけることができる。注文または出荷に属するパッケージがロッカー内に置かれるかまたはロッカーから回収されるとき、データベース内のロッカーと注文および出荷との関連づけは、上記でパッケージとロッカーとの間の関連づけに関して説明されたように、更新される。データベース内の各パッケージのためのデータベースエントリは、そのパッケージをパッケージがその一部である注文および出荷と関連づけるために、注文識別情報コードと出荷識別情報コードとを記憶することができる。
【0148】
注文に属する1つまたは複数のパッケージがすでにロッカー内に置かれ、同じ注文に属するさらなるパッケージが、ロッカーに割り振られる準備ができている発送エリアに到着するケースでは、制御モジュール62は、ロッカー内の空間の利用可能性を決定する必要があることがある。たとえば、職員は、ロッカーに一意なラベルまたは識別情報コードをスキャンすることができ、制御モジュール62は、ロッカーの寸法、ロッカー内に現在置かれているパッケージ、およびこれらのパッケージの寸法についての情報を取り出すことができる。この情報から、制御モジュール62は、ロッカー内の残りの利用可能な空間の程度を推論し、さらなるパッケージの寸法についての情報を考えて、ロッカーが、発送を待っているさらなるパッケージを収容するのに十分な利用可能な空間を有するかどうかを決定することができる。ロッカーが、発送を待っているさらなるパッケージを収容するのに十分な空間を有する場合、制御モジュール62は、次いで、ハンドヘルドデバイスを介して職員に信号を送り、さらなるパッケージを同じロッカーに置くように職員に命令することができる。ロッカーが、発送を待っているさらなるパッケージに十分な空間を有さない場合、制御モジュール62は、次いで、別のロッカーを割り振ることができる。
【0149】
あるいは、より手動によるプロセスでは、職員は、ロッカーが、発送を待っているさらなるパッケージを収容するのに十分な空間を有するかどうかを決定し、パッケージをロッカーに置いて、パッケージが現在ロッカー内にあることを確認するためにハンドヘルドデバイスを介して制御モジュール62に通信信号を送るか、または別のロッカーを割り振るか、どちらかを行うことができる。
【0150】
発送を待っているさらなるパッケージが、同じ注文に属する他のパッケージと同じロッカー内に収容可能でない場合、制御モジュール62は、隣接するロッカーまたは近くのロッカーが利用可能であるかどうかを決定する必要があることがある。制御モジュールは、データベース65を形成する2つのロッカーの行番号および/または列番号を取り出すことによって、2つのロッカーが隣接するかどうか、たとえば、注文の1つまたは複数のパッケージを含む第1のロッカーが、同じ注文または出荷に属するさらなるパッケージを割り振るためのロッカー候補に隣接するかどうかを決定することができる。行番号と列番号を比較することによって、制御モジュール62は、2つのロッカーが隣接するかどうかを決定することができる-たとえば、2つのロッカーが同じ行番号と1つ異なる列番号、または同じ列番号と1つ異なる行番号とを有する場合、2つのロッカーは、隣接し得る。あるいは、各ロッカーのためのデータベースエントリは、隣接するロッカーの識別情報コードを記憶することができる。
【0151】
発送を待っているさらなるパッケージが、同じ注文または出荷に属する1つもしくは複数のパッケージを含む第1のロッカー内、または隣接するロッカー内に収容可能でない場合、制御モジュール62は、利用可能である近くの隣接していないロッカーを識別する必要があることがある。制御モジュール62は、2つのロッカーのための場所または位置情報をデータベースから取り出し、それらを比較することによって、ロッカー候補が第1のロッカーの近くにあるかどうかを決定することができる。たとえば、制御モジュール62は、2つのロッカーの行番号と列番号とを比較することがあり、たとえば、行番号が1つ異なり、列番号が1つ異なる場合、2つのロッカーは、対角線上に隣接し、したがって、近くにある。この情報は、それらの間の距離を計算するために、ロッカーの寸法についての情報と組み合わされ得る。あるいは、制御モジュール62は、2つのロッカーの間の距離を計算するために、原点または基準点から測定されたロッカーの場所を比較することがある。
【0152】
制御モジュール62は、発送を待っているパッケージが注文もしくは出荷の第1のパッケージであるかどうか、またはパッケージが、1つまたは複数のロッカー内にすでに置かれている1つもしくは複数のパッケージを備える注文もしくは出荷に属するさらなるパッケージであるかどうかを決定する必要があることがある。これは、制御モジュール62が、発送を待っているパッケージを以前にロッカーに割り振られた任意のパッケージと相関させることによって、行われ得る。各パッケージのためのデータベースエントリは、パッケージが属する注文または出荷の識別情報コードを含み、そのため、制御モジュールがこれらのコードを比較し、発送を待っているパッケージが、ロッカーにすでに割り振られている1つまたは複数のパッケージと同じ注文識別情報コードまたは出荷識別情報コードと関連づけられるかどうかを決定することが可能である。関連づけられない場合、発送を待っているパッケージは、その注文または出荷における第1のパッケージである。
【0153】
上記で
図10、
図11、および
図12に関連して説明されたロッカーを割り振るプロセスは、注文の履行のプロセスの一部である。他のステップは、このプロセスの一部であることがあるが、図を簡略化するため、
図10~
図12には含まれていない。たとえば、パッケージが発送エリアに到着した後、識別ラベルが生成され、パッケージに取り付けられ(
図8のステップ102)、職員が、パッケージを識別するためにラベルをスキャンする(
図8のステップ106)。ロッカーを割り振るプロセスが完了した後、職員は、割り振られたロッカーにパッケージを置き(
図8のステップ108)、割り振られたロッカーの識別情報をスキャンする(
図8のステップ110)。
【0154】
ロッカーを割り振るプロセス(上記で論じられた例を含む、このプロセスの任意の実施形態)の一部として、同じ注文または同じ出荷の一部である注文の一部であるパッケージは、隣接するまたは近くにあるロッカーのサブグループ内でグループ化されてよい。これは、単一のロッカー内に収まらない複数のパッケージを備える単一の注文、同じ配送業者によって回収されることになる異なる注文の出荷、または同じ宛先が意図されることができる。
【0155】
同じ注文の異なるパッケージまたは同じ出荷の異なる注文を含む複数のロッカーが近くにあることは、このことが、注文を回収する配送業者の時間を節約するので、有利である。異なる場所にある複数のロッカーから回収する必要がある代わりに、ロッカーのすべてが同じ場所にある。
【0156】
ロッカーのサブグループ内の注文を突き合わせる別の利点は、異なる温度の物品が同じ注文に含まれ得ることである。たとえば、注文は、冷凍品物と、冷蔵品物と、周囲温度の品物とを備えることがある。ロッカーのサブグループは、3つのロッカーを備えることがあり、第1のロッカーは冷凍品物を含み、第2のロッカーは冷蔵品物を含み、第3のロッカーは周囲温度の品物を含む。各ロッカーは、品物を保管するのに適切な温度で維持可能である。フルフィルメントセンタ内部の単一の内側ドアは、3つのロッカーのサブグループ間で共有可能である。単一の内側ドアは、ロッカーのサブグループの第2の開口を開閉し、内部空間へのアクセスを可能にするために使用可能である。
【0157】
また、占有されているロッカーと同じサブグループ内のロッカーは、占有されているロッカー内のパッケージと同じ注文の一部であるさらなるパッケージに利用可能なままに保たれ得る。または、注文がより大規模な出荷の一部を形成する場合、出荷に属する注文のための1つまたは複数のパッケージを含む占有されているロッカーと同じサブグループ内のロッカーは、利用可能なままに保たれ得る。これは、上記で論じられたように注文を同じ場所に配するための空間を提供する。
【0158】
パッケージに割り振るためにロッカーを選択するプロセスでは、もちろん、選択されたロッカーは、使用されるために利用可能でなければならない。選択が手動プロセスである(
図10で説明される)場合、利用可能なロッカーの選択は職員によって行われなければならない。これは、職員が、ロッカーが利用可能かどうかを決定することを可能にすることを必要とする。任意選択で、各個々のロッカーは、ロッカーにまたはそれに隣接して設置されたステータスディスプレイが提供されることがある。ステータスディスプレイは、ロッカーステータスの1つまたは複数のインジケータを職員に報告する。
【0159】
ステータスディスプレイは、発送側から(フルフィルメントセンタ内部の職員に見える)、または回収側から(フルフィルメントセンタの外部の配送業者および顧客に見える)のどちらかから見えてもよいし、回収側と発送側の両方から見えてもよい。同じステータスディスプレイが回収側と発送側の両方から見えてもよいし、別個のステータスディスプレイが各側に提供されてもよい。
【0160】
ステータスディスプレイは、どのロッカーを使用するべきかを職員および/または配送業者に知らせてもよく、および/またはロッカーのはい/いいえの利用可能性を示してもよく、および/またはロッカーのステータスについてのさらなる情報を含んでもよい。
【0161】
上記で説明された案内手段に関して上記で説明したように、複数のロッカーの各々は、照明デバイス、たとえばLEDを備えてよく、案内手段は、案内手段が、ユーザに割り振られた1つまたは複数のロッカーにユーザを向けるために照明デバイスのうちの1つまたは複数を照明するように、照明デバイスに電気的に結合されてよい。どのロッカーを使用するべきかを示すステータスディスプレイは、割り振られたロッカーにユーザを向けるための照明デバイスと同じであってもよいし、別個のデバイスであってもよい。案内手段は、回収のための1つもしくは複数の注文を含む1つもしくは複数のロッカーに顧客もしくは配送業者を案内するために回収側に設置されてよく、および/または案内手段は、1つもしくは複数のロッカーに職員を案内するために発送側に設置されてもよい。ロッカーの回収側(フルフィルメントセンタの外部)とロッカーの発送側(フルフィルメントセンタの内部)の両方から見える単一の案内手段が提供されてよい。
【0162】
たとえば、単純な実装形態では、ステータスディスプレイは、ロッカーが使用するために利用可能であるかどうかを示すことがある。ステータスディスプレイは、ロッカーが利用可能であるかどうかを示すテキスト、もしくはシンボル(たとえば、利用可能な場合はチェック印、利用可能でない場合は十字)、もしくはLED(たとえば、利用可能な場合は緑色、利用可能でない場合は赤色)、またはロッカーの利用可能性ステータスを職員に通信することができる他の任意の適切なインジケータをスクリーン上に表示することがある。
【0163】
ステータスディスプレイは、ロッカーがパッケージを含んでいるかまたは空であるかを示すことができる。ステータスディスプレイは、ロッカーが注文にすでに割り振られているかどうかを示すことができる。たとえば、発送のためにロッカーにパッケージを入れる複数の職員が同時にいる場合、ロッカーは、注文に割り振られるが、まだパッケージを含まないことがある。
【0164】
ステータスディスプレイは、その中に含まれるパッケージが周囲温度であるかまたは冷蔵温度であるかまたは冷凍温度であるかを示すことができる。
【0165】
ステータスディスプレイは、ロッカー内部の温度を示すことができる。これは、温度の数値表示であってもよいし、グラフィック表示であってもよい。ステータスディスプレイは、ロッカー内部の温度が許容範囲内であるかどうかを示すことができる。たとえば、表示は、色が、温度が許容範囲内であるかどうかを示す(たとえば、許容範囲内の場合は緑色、許容範囲外の場合は赤色)LEDを含んでよい。したがって、ロッカーが許容範囲内にない場合(たとえば、冷凍品物のためのロッカーが周囲温度である場合)、職員は、ロッカーが冷凍品物を保管するのに適さないことを知り、制御モジュールは、そのロッカーに、冷凍品物を含むパッケージを割り振らない。
【0166】
温度センサは、各個々のロッカー内に設置可能であり、ロッカーは、温度センサによって測定されるロッカー内の温度が許容範囲内である場合に使用するためにのみ利用可能である。
【0167】
ステータスディスプレイは、ロッカーの内側ドアが開いているかもしくは閉じられているか、またはロックされているかもしくはロック解除されているかを示すことができる。ステータスディスプレイは、外側ドアが開いているかもしくは閉じられているか、またはロックされているかもしくはロック解除されているかを示すことができる。
【0168】
ステータスディスプレイは、ロッカーに関する問題があるかどうかを示すことができる。たとえば、表示は、問題があるかどうかを色が示すLED(たとえば、問題がある場合は赤色LED)を含んでよい。たとえば、LEDは、ロッキング機構に関する機械的問題がある場合、または流出があり、ロッカーが再び使用可能になる前に清掃される必要がある場合、問題を示してよい。
【0169】
個々のロッカーのための個々のステータスディスプレイの代替またはこれへの追加として、ロッカーのすべてのためまたはロッカーのサブセットのためのステータスディスプレイは、1つのスクリーン上に表示可能である。これは、ユーザのハンドヘルドデバイスと同じとすることもできるし、別個のディスプレイ上にあってもよい。
【0170】
ステータスディスプレイ上に表示されるロッカーについてのステータス情報はまた、データベース内に記憶可能である。たとえば、データベースは、ロッカーが利用可能であるかどうか、ロッカーが、発送を待っている次のパッケージに割り振られるかどうか、ロッカーがパッケージを含んでいるかまたは空であるか、ロッカー内に保管されるパッケージが周囲温度であるか、冷蔵温度であるか、または冷凍温度であるか、ロッカーの実際の温度、内側ドアおよび/または外側ドアが開いているかもしくは閉じられているかまたはロックされているかもしくはロック解除されているかどうか、および使用可能になる前に解消される必要があるロッカーに関する問題があるかどうかについての情報も記憶することがある。制御モジュール62は、ステータスディスプレイがロッカーのステータスについての正確で最新の情報を常に有するように、データベースからロッカーについてのステータス情報を取り出し、この情報をロッカーのステータスディスプレイに通信することができる。
【0171】
フルフィルメントセンタ34は、グリッドフレームワーク構造から発送エリアに品物を移送する移送システムも備えることがある。移送システムは、グリッドフレームワーク構造から1つまたは複数のピックステーション37に保管コンテナ50を輸送し、1つまたは複数のピッキングステーション37からグリッドフレームワーク構造に保管コンテナ50を輸送して戻し、ピックされた注文を1つまたは複数のピッキングステーション37から発送エリアに輸送するように構成された搬送手段35を備えてよい。搬送手段は、1つまたは複数の搬送ベルト、フォークリフトトラック、または他の車両を備えてもよいし、他の任意の適切な手段を備えてもよい。移送システムは、グリッドフレームワーク構造から1つまたは複数のピックステーション37に保管コンテナ50を輸送するために、1つまたは複数のピッキングステーション37からグリッドフレームワーク構造に保管コンテナ50を輸送して戻すために、およびピックされた注文を1つまたは複数のピッキングステーション37から発送エリアに輸送するために、別個の搬送手段を備えてもよいし、同じ搬送手段が使用されてもよい。
【0172】
図16は、フルフィルメントセンタ34内の移送システムの概略図である。グリッドフレームワーク構造40は、保管カラムまたはグリッドカラム48を備え、その中には、保管コンテナ50のスタックが保管される。1つまたは複数の荷物取り扱いデバイス(図示せず)は、グリッドフレームワーク構造の上の水平グリッド部材44によってサポートされる軌道46上で移動するように構成されてよい。水平グリッド部材44は、直立部材または直立カラム42によって支持される。荷物取り扱いデバイスは、グリッドフレームワーク構造40から保管コンテナ50を取り出し、それらをアクセスシュート(図示せず)に輸送する。次いで、保管コンテナ50は、コンベア手段35によって1つまたは複数のピックステーション37に輸送可能である。
【0173】
ピックステーション37が図示されており、ピックされることになる物品を備える保管コンテナ50と、注文に属する物品がピックされるためのパッケージまたは袋52とを示す。ピッキングは、人間の職員によって、および/またはロボットピッカーによって行われ得る。ラベル54は、ピッキングステーション(
図16に示される)または発送エリアにおいてパッケージに貼付されてよい。
【0174】
フルフィルメントセンタ34は、冷蔵品物および/または冷凍品物の保管のための別個のエリアを備えてよい。移送システムは、ピッキングステーション37または発送エリアに冷蔵品物および/または冷凍品物を輸送するためのコンベア手段35を備えてよい。
【0175】
本発明の特定の実施形態は、顧客への宅配のための配送業者または配達業者による注文された品物の回収に関するが、本発明の発送システムは、顧客がロッカーにアクセスするために回収コードまたはアクセスコードを受け取ると顧客による直接的な回収にも適用可能である。
【0176】
本発明の利点は、純粋なオンライン小売業者がさまざまな配送会社または配達ドライバを使用して、オンライン小売業者によって供給された注文された品物を配達することを可能にすることである。この利点はまた、ロッカーの前にロッカーを配置するために専用サービスプロバイダを有する必要性を除去し、したがって、小売業者から顧客までの流通網を簡素化する。同様に重要であるのは、本発明の発送システムが、フルフィルメントセンタまたは流通センタ内で在庫品を保管するために使用される保管条件を利用して、注文された品物または物品を回収前に新鮮なままに保つために別個の動作を有する必要なしにロッカー内の保管温度を調節することができることである。たとえば、本発明の発送システムは、流通センタ内の冷蔵制御条件または冷凍制御条件または周囲制御条件を利用して、回収前のロッカー内部の温度を維持することができる。冷たい空気の漏出ならびに/またはフルフィルメントセンタおよびロッカーの内部空間への外部条件の進入を防止するための外部ドアなどの適切な断熱は、提供可能である。
【0177】
上記で説明された発送システムの異なる組み合わせは、特許請求の範囲で定義される本発明の範囲に含まれる。
【国際調査報告】