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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-17
(54)【発明の名称】吸入システム
(51)【国際特許分類】
   A61M 15/00 20060101AFI20230510BHJP
   A61M 11/00 20060101ALI20230510BHJP
   G16H 20/13 20180101ALI20230510BHJP
【FI】
A61M15/00 Z
A61M11/00 A
G16H20/13
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022560443
(86)(22)【出願日】2021-04-06
(85)【翻訳文提出日】2022-10-13
(86)【国際出願番号】 GB2021050847
(87)【国際公開番号】W WO2021198712
(87)【国際公開日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】2005000.1
(32)【優先日】2020-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522389346
【氏名又は名称】パーセル グローバル リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Purcell Global Ltd
【住所又は居所原語表記】71-75 Shelton Street Covent Garden London City of London WC2H 9JQ United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100180482
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 将隆
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス パーセル
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA25
(57)【要約】
【課題】吸入システムである。
【解決手段】投与量の吸入有効成分を送る動作をおこなう吸入装置である。この吸入装置は、マウスピースを有するハウジングと、少なくとも一部分がハウジングの中で支えられた着脱可能な流量レギュレータであって有効成分を含んだ容器を受取るキャビティを有する流量レギュレータと、吸入データを監視したり、リモートデバイスに同吸入データを送信する電子コンポーネントとを備えている。吸入システムは、吸入装置と吸入キャップの両方を備えており、コンピュータプログラムアプリケーションは、クライアントデバイス上で動作しているときに、電子コンポーネントからの吸入データを同クライアントデバイスに受信させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投与量の吸入有効成分を送る動作をおこなう吸入装置であって、

マウスピースを有するハウジングと、
少なくとも一部分が前記ハウジングの中で支えられた着脱可能な流量レギュレータであって、有効成分を含んだ容器を受取る動作をおこなうキャビティを有する流量レギュレータと、
吸入データを監視したり、リモートデバイスに当該吸入データを送信する動作をおこなう電子コンポーネントと、
を備える
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項2】
請求項1に記載の吸入装置であって、

前記着脱流量レギュレータと前記電子コンポーネントが共同で着脱コアを構成するよう、前記電子コンポーネントは、前記着脱流量レギュレータとともに配置される
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の吸入装置であって、

前記電子コンポーネントは、
電源、
を備える
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の吸入装置であって、

前記着脱流量レギュレータは、着脱フィルタである
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の吸入装置であって、

前記マウスピースを覆うキャップ、
を備え、

前記キャップは、電磁クロージャを利用することで前記ハウジングや前記流量レギュレータを安全に確保し、
前記電磁クロージャを介して、前記電子コンポーネントとの間でデータや電力を相互に移行させる
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の吸入装置であって、

前記吸入データは、使用データ・位置データ・投与量データのうちの1つ以上を含んでいる
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の吸入装置であって、

本吸入装置により行われた投与回数をカウントする投与量カウンタ、
を備える
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項8】
請求項7に記載の吸入装置であって、

前記電子コンポーネントは、実行された投与回数があらかじめ定められた閾値を超えたときや、実行された投与回数が定められた数と一致しないときに警告を送信する
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の吸入装置であって、

表示器(indicator)コンポーネント、
をさらに備え、

前記表示器コンポーネントは、ハウジングと着脱フィルタの間に接続可能な表示リングである
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の吸入装置であって、

前記着脱流量レギュレータは、本吸入装置を通過する流体の流速を調整する構造を有しており、
当該構造は、好ましくは、1つ以上のチャネル・ディンプル・開口部を有している
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の吸入装置であって、

前記ハウジングは、
第1長手方向軸を有するボディ部分と、
前記第1長手方向軸に対してある角度に向いた第2長手方向軸を有するマウスピース部分と、
を有しており、

前記角度は、130°~135°の範囲である
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか1項に記載の吸入装置であって、

(i)前記ハウジングは、半透明部分を有していたり、もしくは半透明であり、
および/または
(ii)前記ハウジングは、金属部分や不透明色部分である
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の吸入装置であって、

前記流量レギュレータの外側表面は、前記ハウジングの内壁と当接しており、

当該流量レギュレータのキャビティの中に容器が挿入されたときに、同流量レギュレータは、当該容器と前記ハウジングの内壁との間の空間を充たす
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか1項に記載の吸入装置であって、

本吸入装置は、定量吸入装置・ドライパウダ吸入装置・呼吸作動吸入装置もしくはソフトミスト吸入装置である
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか1項に記載の吸入装置であって、

前記電子コンポーネントは、生活防水もしくは防水のコンポーネント内に具備される
ように構成されたことを特徴とする、吸入装置。
【請求項16】
吸入装置のマウスピースを覆うキャップであって、

吸入データを監視したり、リモートデバイスに当該吸入データを送信する動作をおこなう電子コンポーネント、
を備える
ように構成されたことを特徴とする、キャップ。
【請求項17】
請求項16に記載のキャップであって、

同キャップは、吸入可能な有効成分を投与量だけ送るよう動作する吸入装置と組合せられ、

マウスピースを有するハウジングと、
前記ハウジング内で少なくとも一部が支えられた着脱可能な流量レギュレータであって、前記有効成分を含んだ容器を受取る動作をおこなうキャビティを有する流量レギュレータと、
を備える
ように構成されたことを特徴とする、キャップ。
【請求項18】
請求項16又は17に記載のキャップであって、
前記吸入データは、使用データ・位置データ・投与量データのうちの1つ以上を含んでいる
ように構成されたことを特徴とする、キャップ。
【請求項19】
吸入システムであって、

請求項1乃至15のいずれか1項に記載の吸入装置、または、請求項16乃至18のいずれか1項に記載のキャップと、
クライアントデバイス上で動作しているときに、電子コンポーネントからの吸入データを前記クライアントデバイスに受信させるコンピュータプログラムアプリケーションと、
を備える
ように構成されたことを特徴とする、吸入システム。
【請求項20】
請求項19に記載の吸入システムであって、

前記コンピュータプログラムアプリケーションは、
前記電子コンポーネント以外のデータソースから補足データを受信する動作をおこない、

前記補足データは、ユーザデータとセンサデータと環境データのうち少なくとも1つを含んでいる
ように構成されたことを特徴とする、吸入システム。
【請求項21】
請求項19又は20に記載の吸入システムであって、

前記コンピュータプログラムアプリケーションは、
受信した吸入データや補足データを、ネットワーク上のリモートサーバに送る
ように構成されたことを特徴とする、吸入システム。
【請求項22】
請求項19乃至21のいずれか1項に記載の吸入システムであって、

前記コンピュータプログラムアプリケーションは、
受信した吸入データや補足データを、前記クライアントデバイスのメモリに記憶させる
ように構成されたことを特徴とする、吸入システム。
【請求項23】
請求項19乃至22のいずれか1項に記載の吸入システムであって、

(i)前記吸入データは、前記吸入装置の物理的位置を示す位置(location)データを含んでおり、前記コンピュータプログラムアプリケーションは、前記吸入装置の現在位置を、ユーザのクライアントデバイスに表示し、
および/または
(ii)前記吸入データは、前記吸入装置を使って行われた投与回数や、同吸入装置を使って投与がされていないことを示す使用データを含み、
前記コンピュータプログラムアプリケーションが、前記クライアントデバイスのユーザに対して前記使用データを表示し、
および/または
(iii)前記吸入データは、前記吸入装置を使って行われた投与回数を示す投与量データを含み、
前記コンピュータプログラムアプリケーションが、クライアントデバイスのユーザに対して当該投与量データを表示する
ように構成されたことを特徴とする、吸入システム。
【請求項24】
請求項19乃至23のいずれか1項に記載の吸入システムであって、

前記コンピュータプログラムアプリケーションは、
ネットワークと通信し、
同ネットワークを使用して、環境データを検索したり、環境データを引出す(retrieve)
ように構成されたことを特徴とする、吸入システム。
【請求項25】
請求項19乃至24のいずれか1項に記載の吸入システムであって、

前記コンピュータプログラムアプリケーションは、
ネットワークと通信し、
本吸入システムの他のユーザから、匿名扱い(anonymised)の吸入データや匿名扱いの補足データを受信する
ように構成されたことを特徴とする、吸入システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定量吸入装置(metered dose inhaler devices)・ドライパウダ吸入装置(dry powder inhaler devices)・ソフトミスト吸入装置(soft mist inhaler devices)のような、吸入装置(inhaler devices)に関する。
本発明は、限定されるわけではないが、とりわけ、外部のクライアントデバイス(client device)との通信が可能な「電子コンポーネント」(electronic component)を有する吸入装置に関する。
このような吸入装置は、時折、「スマート吸入装置」(smart inhalers)として参照されるものであり、吸入装置と、同吸入装置と通信する外部のクライアントデバイスとを備える吸入システムにおいても使用できる。
【背景技術】
【0002】
吸入装置(または、吸入装置(inhaler))は、通例、粉末薬や液状薬剤(エアロゾル形態やミスト形態のもの)を、肺を介して体内に送る医療装置である。
このような装置は、主に、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)のような呼吸器疾患(respiratory diseases)の治療に用いられる。
しかしながら、吸入装置は、吸入される任意の薬剤(たとえば、エアロゾル化された、鎮痛剤・医療用マリファナ・息清涼剤など)を供給するのに使用可能である。
【0003】
一般的な吸入装置は、送られる薬剤の1回分投与量(dose)を1つ以上含んだ容器(vessel)を受取る「ハウジング」を備えている。
定量吸入装置(metered dose inhaler)の場合、一般的にこのような容器は「キャニスタ」であり、同キャニスタは、その内部に保持された薬物(たとえば医薬)の投与量を送るよう動作する。
ドライパウダ吸入装置では、このような容器は、パウダー状の薬剤の1回分投与量を含む「ブリスタ」(blister)か、もしくは、このようなパウダー状の薬剤の複数回分投与量を含む「レザバ」(reservoir)を備えている。
ソフトミスト吸入装置では、このような容器は、液状の薬剤の複数回の投与量を含む「カートリッジ」(cartridge)を備えている。
各ケースでは、一般的なハウジングは「マウスピース」を備えている。
使用の際、吸入装置のユーザは、薬剤の1回分投与量を送るため、ハウジング上にあるボタンを押下したり、キャニスタ自体を押下したり(定量吸入装置の場合)、上記カートリッジを回したりする(ソフトミスト吸入装置の場合)ことで、吸入装置を作動(trigger)させる。
それから、ユーザは、マウスピースを介し、エアロゾル化された投与量の薬剤(substance/medication)を吸入する。
ある吸入装置は、ユーザが吸入を行うことで、1回分投与量を送るように作動する(このような吸入装置は、呼吸作動吸入装置と呼ばれている)。
【0004】
一般的な吸入装置における1つの問題点は、取替や補充が必要なときをユーザが知ることができないおそれがあることである。
吸入装置のユーザにとって、決められた投薬体制を保つことは大切である。
ユーザが別の催促スケジュールを利用していない場合には、幾種類もの既存の吸入装置を利用することは難しい。
さらに、ユーザに関係のある医療専門家にとって、将来的な治療を改善するため、当該ユーザが吸入装置をいつ、どのように利用するか詳細に知ることは有益なことが多い。
ユーザが自分自身による使用を記録し続けない限り、一般的な吸入装置を使い、このような情報を入手することは困難もしくは不可能である。
【0005】
スマート吸入装置(smart inhaler devices)は、吸入量を監視できることを継続的に提案してきた。
しかしながら、これらのスマート吸入装置は、いまだにユーザの取込が乏しいままである。
いくらかのユーザは、吸入システムの使用に関して社会的汚名があることを認めるかも知れないが、それゆえに、医療専門家が推奨するような当該吸入装置を使用することに気が進まないおそれがある。
また、このような多くの吸入装置が、貧弱な人間工学や間違った使い方をこうむっている。
【0006】
本発明は、上記の問題を緩和するような、改良された吸入装置および吸入システムを提供することを目的とする。
【発明の概要】
【0007】
本発明の第1形態によれば、投与量(dose)の有効成分(active ingredient)を送る動作をおこなう吸入装置を提供する。
当該吸入装置は、
マウスピースを有するハウジングと、
少なくとも一部分が前記ハウジングの中で支えられた着脱可能な流量レギュレータであって、有効成分を含んだ容器(vessel)を受取る動作をおこなう「キャビティ」(cavity)を有する流量レギュレータと、
吸入データを監視したり、リモート(remote)デバイスに当該吸入データを送信する動作をおこなう電子コンポーネントと、
を備えている。
【0008】
このような吸入装置は、再利用するのに便利であり、そして、後述するように吸入システムの一部として利用できる。
【0009】
上記の「流量レギュレータ」は、フィルタであってもよい。
「容器」(vessel)は、吸入装置の種類に応じて、カートリッジ・レザバ(reservoir)・キャニスタ(canister)・ブリスタ(blister)やこれらに類するものを備えていてもよい。
【0010】
着脱フィルタと電子コンポーネントが共同で「着脱コア」(removable core)を構成するよう、電子コンポーネントは、着脱フィルタ内に実装される。
この「着脱コア」により、吸入装置を容易に取外したり清掃することが可能である。
【0011】
電子コンポーネントは、バッテリ・ソーラーセル・動的(kinetic)チャージャのような電源を具備する。
これにより、本吸入装置を動作させるために外部電源に接続する必要性がなくなる。
しかしながら、吸入装置は、外部電源や、有線接続または無線接続により充電可能なバッテリとつなぐようにしてもよい。
【0012】
さらに、吸入装置は、吸入装置のマウスピースを覆う「キャップ」を備える。
このキャップは、「電磁クロージャ(closure)」を利用することにより、フィルタやハウジングを安全に確保する。
必要な場合には、吸入装置のキャップ内に電子コンポーネントを収めたり、電子コンポーネントの一部を吸入装置内に備えるとともに一部をキャップ内に備えてもよい。
このキャップは吸入装置を清潔な状態に保ち、また、電磁クロージャは当該キャップの取外しや交換が容易にできるようにする。
【0013】
吸入データは、「使用データ」・「位置(location)データ」・「投与量(dosage)データ」のうちの1つ以上を含んでいてもよい。
【0014】
吸入装置は、吸入装置により行われた投与量の数といった投与量データをカウントしたり決定する「投与量カウンタ」を備えていてもよい。
電子コンポーネントは、送られた投与量の数についての警告を送信してもよく、たとえば、実行された投与回数があらかじめ定められた閾値を超えたときや、実行された投与回数が最小閾値と一致しないときに警告を送信してもよい。
【0015】
本吸入装置は、当該吸入装置の現在位置などの「位置データ」を定めるよう動作するGPS受信器のような「位置(location)センサ」を備えていてもよい。
【0016】
本吸入装置は、「使用データ」を定めるよう動作する1つ以上のセンサを備えていてもよい。
このようなセンサは、マイク(microphone)・イメージセンサ・風量計(airflow meter)・加速度計(accelerometer)・磁力計(magnetometer)のうち1つ以上を備えていてもよいが、これらに限定されない。
【0017】
さらに、吸入装置は、「表示器(indicator)コンポーネント」を備えている。
当該表示器コンポーネントは、ハウジングおよび「着脱フィルタ」の間に接続可能な表示リングでもよい。
【0018】
上記の着脱フィルタは、吸入装置を通る流体の流速を調整するように作られている。
たとえば、表面の領域は、流体の流れを調整するように作られている。
一例では、着脱フィルタは、吸入装置を通過する流体の流速を調節するための、1つ以上の「チャネル」もしくは操作可能な「開口部」(opening)を有している。
【0019】
上記ハウジングは、第1長手方向軸(longitudinal axis)を有する「ボディ部分」(body portion)と、第1長手方向軸に対してある角度に向いた第2長手方向軸を有する「マウスピース部分」(mouthpiece portion)を有していてもよい。
ここで、上記角度は、125°~140°の範囲内(たとえば130°~135°)が好適であり、最も好ましいのは133°である。
ハウジングの角度は、既存の医療用吸入装置における幾何学的配置を反映したり沿うように選択してもよい。
【0020】
上記ハウジングは、半透明(translucent)部分を有してもよく、また半透明であってもよい。
また、ハウジングは、たとえば金属のように不透明でもよい。
【0021】
フィルタの外側表面は、ハウジングの「内壁」(inner wall)と当接していてもよい。
フィルタのキャビティ内に「キャニスタ」(canister)のような容器(vessel)が挿入されたときに、当該フィルタは、容器(vessel)とハウジングの内壁との間の空間を充たしてもよい。
【0022】
本発明の第2形態(second aspect)によれば、吸入装置のマウスピースを覆う「キャップ」を提供する。
当該キャップは、吸入データを監視したり、リモート(remote)デバイスに当該吸入データを送信する動作をおこなう電子コンポーネントを備える。
吸入データは、「患者データ」・「使用データ」・「位置データ」・「投与量(dosage)データ」のうちの1つ以上を含む。
【0023】
上記キャップは、吸入可能な有効成分を投与量(dose)だけ送るよう動作する吸入装置と組合せて提供してもよい。
吸入装置は、マウスピースを有するハウジングと、同ハウジング内で少なくとも一部が支えられた着脱可能な「流量レギュレータ」(flow regulator)を備える。
流量レギュレータは、有効成分を含んだ容器(vessel)を受取る動作をおこなう「キャビティ」(cavity)からなる。
とりわけ、キャップは、本発明の第1形態に従って、吸入装置と組合せて提供したり、吸入装置とともに使用するように構成してもよい。
上記に代えて、キャップは、既存の吸入装置に適合しうるよう「孤立した(stand alone)」装置として提供してもよい。
【0024】
本発明の第3形態によって提供される「吸入システム」は、
本発明の第1形態による吸入装置(inhaler)、および/または、本発明の第2形態によるキャップ(cap)と、
クライアントデバイス上で動作しているときに、電子コンポーネントからの吸入データを同クライアントデバイスに受信させるコンピュータプログラムアプリケーションと、
を備えている。
【0025】
さらに、コンピュータプログラムアプリケーションは、電子コンポーネント以外のデータソースから補足データを受信する動作をおこなうものでもよい。
ここで、当該補足データは、ユーザデータとセンサデータと環境データのうち1つ以上を含んでいる。
【0026】
さらに、コンピュータプログラムアプリケーションは、受信した吸入データや補足データを、ネットワーク上の「リモートサーバ」(remote server)に送る動作をするものでもよい。
送られたデータは、クラウドをプラットフォームとするストレージシステムに記憶され、ネットワークにより通信可能なクライアントデバイスもしくは他のデバイスからユーザによってアクセスされる。
【0027】
さらに、コンピュータプログラムアプリケーションは、受信した吸入データや補足データを、クライアントデバイスのメモリに記憶させるよう動作してもよい。
【0028】
吸入データは、吸入装置やキャップ(cap)の物理的位置を示す位置(location)データを含むものでもよい。
さらに、コンピュータプログラムアプリケーションは、吸入装置の現在位置を、ユーザのクライアントデバイスに表示する動作をするものでもよい。
吸入データは、吸入装置を使って行われた投与回数や、吸入装置を使って投与がされていないことを示す「使用データ」(usage data)を含んでいてもよく、さらに、コンピュータプログラムアプリケーションは、クライアントデバイスのユーザに対し、上記の使用データを表示するものでもよい。
上記の吸入データは、吸入装置を使って行われた投与回数を示す「投与量(dosage)データ」を含むものでもよく、コンピュータプログラムアプリケーションは、クライアントデバイスのユーザに対し、当該投与量データを表示するものでもよい。
【0029】
コンピュータプログラムアプリケーションはネットワークと通信し、同コンピュータプログラムアプリケーションは、同ネットワークを使用して、環境データを検索したり引出す(retrieve)動作をおこなってもよい。
【0030】
コンピュータプログラムアプリケーションはネットワークと通信し、同コンピュータプログラムアプリケーションは、本システムの他のユーザたちから、匿名扱い(anonymised)の吸入データや匿名扱いの補足データを受信する動作をおこなってもよい。
【0031】
本発明の第3形態によれば、明細書から選択した特徴のみならず、本発明の第1形態と第2形態が持つ特徴を、任意の順序で組合せることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明の実施例は、図面を参照することで、実施例により記載される。
図1】吸入システムにおける吸入装置の模式図である。
図2】吸入装置の側面図である。
図3図2の吸入装置の正面図である。
図4図2の吸入装置の平面図である。
図5図2の吸入装置の側面の分解図であり、破線部分において内部構造を示している。
図6図2の吸入装置の断面図である。
図7図2の吸入装置の分解斜視図である。
図8図2の吸入装置の分解正面図である。
図9図2の吸入装置を介した空気流の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1を参照すると、吸入システムが図示されており、このケースでは、定量吸入(metered dose inhaler)システムが示されている。
本システムは、吸入装置(inhaler)12と、当該吸入装置から遠く離れたところにあるクライアント16上にインストールされるとともに操作されるコンピュータプログラムアプリケーション14を有している。
図1に示した例では、クライアントデバイス16は携帯電話であり、吸入装置12のユーザに所属している。
【0034】
図1中の吸入装置12は、定量吸入装置(metered dose inhaler)であるが、同吸入装置は、ドライパウダ吸入装置もしくはソフトミスト吸入装置のような他形式の吸入装置でも代替可能である。
吸入装置12は、スマート吸入装置(smart inhaler device)であり、同吸入装置は、吸入データを監視し、図1において矢印20で示すように、吸入データをリモートデバイス(たとえば、クライアントデバイス16)へ送信する動作をおこなう電子コンポーネント18を有している。
【0035】
コンピュータプログラムアプリケーション14は、クライアントデバイス16上で動作している間に操作可能であり、同クライアントデバイス16に、電子コンポーネント18からの吸入データを受信させる。
さらに、コンピュータプログラムアプリケーション14は、クライアントデバイス16に、矢印22で示すような電子コンポーネント18以外のデータソース(data source)からの補足(supplementary)データを受信させる動作をおこなう。
このようなデータソースは、インターネットのようなネットワーク26を介してコンピュータプログラムアプリケーション14が通信するリモートコンピュータやサーバ24である。
これに代えて、もしくは、付け足しで、データソースは、クライアントデバイスの他のコンポーネント(クライアントデバイスの内部メモリ28や、加速度計(accelerometer)・心拍計のようなクライアントデバイスに搭載されたり利用可能であるセンサなど)であってもよい。
【0036】
さらに、コンピュータプログラムアプリケーション14は、受信した吸入データや補足データをリモートサーバ30に送信する動作をおこなう。
このような通信は、矢印32で示すようにネットワーク26上で行われたり、矢印34で示すように直接的な有線接続または無線接続を介して行われる。
送られたデータは、デバイスの認証ユーザや健康管理の専門家によりアクセスされるよう、高セキュリティのクラウドプラットフォーム上に安全に記憶される。
これに代えて、または付け足しで、コンピュータプログラムアプリケーションは、受信した吸入データや補足データを、クライアントデバイスのメモリ28に記憶させるよう動作してもよい。
【0037】
図1に示すシステム10の中核となる目的は、患者・介護者・一般診療・政府機関・製薬産業が、吸入装置のユーザ(喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)を患う人々や、他の吸入薬物や吸入液を必要とするユーザなど)に対する生活品質を高めることを助力することである。
【0038】
上述したように、本システム10は、疾病改善管理を助けるべく、「使用データ」・「位置(location)データ」・「投与量(dosage)データ」などの「吸入データ」を、患者情報や環境因子などの「補足データ」とともに記録する動作をおこなう。
これらのデータは、ユーザがユーザの体調に連関する誘因(triggers)をより良く理解できるよう、ユーザに提供してもよい(たとえば、ユーザに対し、コンピュータプログラムアプリケーション14を介してクライアントデバイスに表示する等)。
また、上記データは、医療専門家がユーザに対して適用できる治療の選択肢を改善することを助力すべく、ユーザと関係のある医療専門家に提供してもよい。
さらに、収集されたデータ(好適に匿名扱いされたもの)は、政府機関や産業体に通知してもよい。
当該通知は、たとえば、ある状況に影響されている人々に対して立案・管理することを補助したり、ホットスポット(貧弱な空気質や高い花粉数の場所・期間など)に関してより良い洞察を得たり、ユーザの行動をよりよく理解するために行われる。
上記収集したデータに対し、適切な許可を与えた任意の主体(entity)がアクセスできるよう、必要があれば、収集された全データはクラウドをプラットフォームとしてもよい。
【0039】
「使用データ」としては、たとえば、吸入速度・吸入音・ユーザの喉や口腔の1枚以上の画像・定量分配時間を含んでいてもよいが、これらに限定されない。
これを実現するために、吸入装置は、吸入最大速度・吐出最大速度・平均速度・持続時間のうちの1つ以上を記録する風量計(airflow meter)を備えていてもよい。
これに代えて、または付け足しで、呼吸機能の測定を補助すべく、吸入装置は、ユーザが吸入もしくは吐出するときに生成される音声を記録もしくは監視するマイクを備えていてもよい。
これに代えて、または付け足しで、吸入装置は、ユーザの口腔や喉の部分を撮像するためのカメラもしくは他のイメージセンサ(一例として、ソニッケア フレックスケア プラチナ(Sonicare(登録商標) FlexCare Platinum))を備えていてもよい。
【0040】
「位置データ」としては、たとえば、投与が行われる場所・吸入装置の現在位置・当該吸入装置が最後に確認された位置を含んでいてもよいが、これらに限定されない。
これを実現するために、吸入装置(たとえば、電子コンポーネント)は、GPSセンサなどの位置センサを備えていてもよい。
【0041】
「投与量データ」としては、たとえば、吸入装置により実行された投与回数や、吸入装置の中に保持されている投与量の数を含んでいてもよいが、これらに限定されない。
これを実現するために、吸入装置は、投与量カウンタを備えていてもよい。
【0042】
上述したように、本システム10の第1の目的は、患者(や他の関係者)に通知し且つ治療について再度吟味できるようにするため、吸入投与量(inhaler dosage)・位置・環境その他のデータを記録するスマート技術と個人向けアプリケーションを用いて疾病管理を改善することである。
【0043】
しかしながら、本システム10の第2の目的は、医療体制とともにユーザコンプライアンスを促進することである。
多くの一般的な吸入装置は、使い捨て(disposable)である。したがって、これらは、低コストの材料から作られていることが多く、正確に使用することについて、興味を引かないか困難である。
このようなユーザの体験を改善するため、本出願人は、認識される吸入装置の品質と価値を改善することが望ましいことを見出した。
そのようにすることで、ユーザが、常時そばに吸入装置を備えておくことを促進できる。
そのうえ、吸入装置を、さらに魅力的・快適かつ効率的に使用できるものとすることは好ましいことである。
【0044】
使い捨て型の吸入装置より長寿命の吸入装置を設計するには、多くのチャレンジを伴う。
再利用可能な装置は、容易に清掃できなければならず、また吸入装置の投与量と使用を追跡するために必要なスマート電子コンポーネントが人間工学的に搭載されていなければならない。
そのような再利用可能な吸入装置12を、図2図9に示す。
図2図9は定量吸入装置を示しているものの、以下に検討する原理は、ドライパウダ吸入装置やソフトミスト吸入装置のような他型式の吸入装置にも等しく適用できることが理解される。
【0045】
個々の図2図3図4は、エアロゾル化された有効成分(多くの場合は、液体)の計量された投与量を送る定量吸入装置12の側面図・正面図・平面図を示している。
図5・7・8は各々、定量吸入装置12の分解側面図・分解斜視図・分解正面図を示す一方、図6は定量吸入装置12の断面図を示している。
定量吸入装置12は、定量吸入装置の使用中に、同装置のユーザがエアロゾル化された有効成分を吸入するための開口部(opening)を有するマウスピース38を備えたハウジング36を含んでいる。
【0046】
本例では、マウスピース38は、ハウジング36と一体である。
したがって、同ハウジング36は、「ボディ部分(body portion)」40と「マウスピース部分(mouthpiece portion)」42を有している。
これらの各部分は、それぞれ長手方向軸(longitudinal axis)を有している。
マウスピース部分42の長手方向軸44は、ボディ部分40の長手方向軸48に対して角度46を成している。
本例では、当該角度46は約133°であるが、この角度は125°~140°の範囲内でもよく、たとえば130°~135°の範囲内でもよい。
この角度の範囲は133°を中心として、一般的な使い捨て型吸入装置よりも、ユーザの鼻に対して広い空間を確保するように、かつ吸入装置を使用するときに快適に握ることができるように選択されている。
しかしながら、これに代えて、上記の角度は、既存の吸入装置の幾何的配置を反映したり若しくは従うように選んでもよいことが理解される。
ボディ部分40とマウスピース部分42は双方ともに、本吸入装置の形状をコンパクトにするために円筒形となっている。
しかしながら、必要であれば、吸入装置は、他の断面や形状を有することも可能である。
【0047】
マウスピースは、一般的な吸入装置の開口部よりも広い開口部を有していてもよい。
一般的な吸入装置の開口部は、円形状の周縁を有している。
これに対して、図2図9に示した吸入装置は、おおよそ楕円形となるように、上端部と下端部が平坦な周縁を有する開口部を備えている。
その結果、マウスピースは、さらに有機的な形状を獲得し、使用した感じもさらに自然なものとなる。
本例では、マウスピースの開口部は、水平方向の軸に沿った最大幅の大きさは約22mmであって約9mmの半径を持つ一方、垂直方向(水平方向と直角方向)の軸に沿った最大幅の大きさは同水平方向よりも小さく、たとえば水平方向の90%・85%・80%(本例では、約18mm)である。
【0048】
マウスピースの断面は、その長さに応じて変化する。
たとえば、同マウスピースは、開口部にむかってテーパ(taper)を形成していてもよい。
図示した例では、マウスピースは、ハウジング(約26mmの直径を有する)に当接している箇所で円形断面を有している。
マウスピースの当該断面は、同マウスピースの開口部にむかって、先細りしており(taper)かつ平坦となっている。
もちろん、必要であれば、これに代えて、標準的な円形断面を採用してもよい。
【0049】
さらに、吸入装置12は、着脱可能な流量レギュレータ50(ここでは「着脱フィルタ」と呼ぶこともある)を備えている。
着脱可能な流量レギュレータ50は、少なくとも一部分がハウジング36の中で支えられている。
着脱可能な流量レギュレータ50は、送られる薬剤を含んだ容器(vessel)を受取る動作をおこなうキャビティ52を有している。
図2図9に示した吸入装置は定量吸入装置であるため、本例において、容器は、エアロゾル化された有効成分を含んだキャニスタ54である。
ここでいう「着脱可能」とは、吸入装置が、流量レギュレータを除去することで取外せたり、同じ流量レギュレータ(もしくは、他の類似する流量レギュレータ)に交換することで再組立できることを指す。
【0050】
図示した例では、ハウジングは、内部空間60を定める内壁(inner wall)58を有している。
流量レギュレータ50の外側表面62は、上記の内壁を補完する形状を有しているため、流量レギュレータ50がハウジング36の内部空間60に挿入されたときに、当該流量レギュレータの外側表面62は、ハウジングの内壁58と当接する。
このことは、キャニスタ54が、流量レギュレータ50内のキャビティ52の中に挿入されたとき、同キャニスタ54とハウジングの内壁58の間のとても小さな自由空間を確保する。
ハウジングのボディ部分のように、流量レギュレータ50は円筒形である。
しかしながら、吸入装置内の内部空間を利用できるようにするため、必要であれば流量レギュレータは他の形状としてもよい。
【0051】
一般的な吸入装置では、キャニスタちかくの空間内に埃や塵を集めるため、容器を含む薬剤(たとえば、エアロゾルキャニスタ)とハウジングの間に大きな溝が設けられている。
この堆積物(debris)は、吸入装置をした際にユーザによって吸込まれるため、吸入装置における不安や信頼喪失を引起こす潜在的な危険を生む。
着脱可能な流量レギュレータ50は、このような堆積物がたまることを防止し、ポケットやバッグから拾われた粒子のような粒子を除去して、吸入される空気を濾過する(それゆえに、本明細書では、流量レギュレータのことを「着脱フィルタ」とも呼称する)。
なぜなら、同フィルタ50は着脱可能であり、濾過された粒子を除去して容易に清掃できるからである。
【0052】
流量レギュレータ50/フィルタ50は、使用時における、吸入装置を通じて引込む空気流の速度を調整してもよい。
本例では、流量レギュレータは、隣接したリブ(ribs)51同士の間にある「気流チャネル53」を有する複数のリブ51を備えている。
個々のリブは、延伸したS字型に湾曲している。
チャネル53は、U字型断面を有している。
上記フィルタは、フィルタを通じて引込まれる空気の速度を制御するために、リブの間の空間を制限することにより吸入装置を通る気流を調整する。
リブの形状は、フィルタを通る気流の経路長を増加させる。
このような手法による空気流の調整は、ユーザに対し、自己の吸入装置の長さを延ばすことを促し、肺まで正確に薬剤を投与するための時間を与える。
U字型断面のチャネルは、フィルタがハウジングから取り除かれたときに、容易に清掃できることを保証する。
【0053】
吸入装置を通じた空気流の調整機能を達成する、フィルタの他の設計も可能である。
たとえば、気流チャネルは、示した以外の他の経路形状を有することもでき、たとえば、吸入装置を通って流れる空気の速度を制限するように調整してもよい。
同様に、チャネルは、異なる断面を有していてもよい。
それに代えて、もしくは付け足しで、空気流は、限度や流速を調整するために選定された大きさのくびれ(constrictions)や開口部により制御される。
気流は、たとえば、ゴルフボールのディンプルを設けたりする等、フィルタの外側表面に配慮して設計することで制御してもよい。
気流は、マウスピースの開口部の形状・大きさやアクチュエータ本体の内部配置と、共同または独立して制御される。
さらには、流量調整機能(たとえば、チャネル・ディンプルなど)は、流量レギュレータよりもむしろハウジングに設けることができ、もしくは、流量調整機能の一部をハウジングに設けるとともに一部を流量レギュレータに設けてもよい。
【0054】
上述したように、吸入装置12は、吸入データを監視したり、リモート(remote)クライアントデバイスに当該吸入データを送信する動作をおこなう電子コンポーネント18を備えている。
本例では、着脱フィルタ50と電子コンポーネント18が共同で「着脱コア(removable core)56」を構成するよう、電子コンポーネント18は、着脱フィルタ50内に配置される。
この着脱コア56は、吸入装置を分解するために、同吸入装置から取外され、続いて、吸入装置を再組立するために交換される。
このような着脱コア56を備える電子コンポーネントは、フィルタ50の効率的な清掃だけでなく、ハウジング36(マウスピースを含む)の効率的な清掃をも実現する。
また、着脱コア56を備える電子コンポーネントは、同電子コンポーネント18の容易な組立とメンテナンスを実現する。
たとえば、電子コンポーネントは、ネジのような着脱可能な留具63(fastener)を用いて、フィルタ50内に保管される。
しかしながら、必要であれば、電子コンポーネントは、着脱フィルタから分離して、吸入装置の異なった箇所に設置することもできる。
たとえば、電子コンポーネントは、キャップの中に備えてもよい。
電子装置は、吸入装置の異なる箇所に備えられた2つ(もしくは、それよりも多く)の電子コンポーネントの間(たとえば、フィルタ内の電子コンポーネントと、キャップ内の電子コンポーネント)に配置される。
電子コンポーネントをどの箇所に設けようとも、当該電子コンポーネントは、生活防水もしくは防水のコンポーネント内に具備される。
【0055】
図示した例では、電子コンポーネント18を収容するために、フィルタ50は、キャニスタを収容するフィルタ部分の下側にある「拡張部分(extended portion)50a」を有している。
そのため、ハウジング36のボディ部分40内にフィルタがぴったり収まるように、フィルタ50は、面取りされた円筒形となっている。
電子コンポーネントは、キャニスタの下側にあり、フィルタの拡張部分内に収容してもよい。
キャニスタ54を保持するキャビティ52は、たとえば、キャニスタ54と電子コンポーネントの双方が1つの同じキャビティ52内に収容されるように、拡張部分(extended portion)50aの中まで延ばしてもよい。
【0056】
電子的な構成要素18が、電源(図示せず)を有するようにして、吸入装置を外部電源やチャージャ(charger)に接続する必要がないよう電源内蔵型(self powered)としてもよい。
電源は、動的(kinetic)チャージャでもよい。
このようなチャージャは、運動エネルギーを電力に変換するものであり、エアロゾルキャニスタ内にある噴霧剤を乳状にする必要があり、使用する前に吸入装置を振り動かすことをユーザに促進する。
好ましい場合には、これに代えて、バッテリやソーラーセルのような電源を使ってもよい。
バッテリは、充電可能で、外部電源により充電されるものでもよい。
【0057】
電子コンポーネント18は、吸入データを収集する動作をおこなってもよい。
このようなデータは、たとえば、有効成分の投与量を送るために吸入装置が作動した時刻などを示す「使用データ」を含んでいてもよい。
また、このようなデータは、吸入装置により実行された投与回数を示す投与量データを含んでいてもよい。
また、このようなデータは、たとえばGPS座標を用いた本吸入装置の位置を示す「位置データ」を含んでいてもよい。
【0058】
吸入データの収集を補助すべく、電子コンポーネントは、タイミングクロックを有する内部プロセッサを備えていてもよい。
同プロセッサは、圧力スイッチもしくは圧電性スイッチのような投与量カウンタ64や、GPS受信器66と通信を行う。
【0059】
必要であれば、マイク(microphone)・イメージセンサ・風量センサ(airflow sensor)・粒子センサ・ジャイロスコープ・加速度計(accelerometer)・磁力計(magnetometer)のような1つ以上の「使用センサ」(図示略)を、吸入装置内に搭載してもよい。
これらのセンサはプロセッサと通信可能でもよく、データ(たとえば、ユーザが吸入もしくは吐出するときの音声データや、ユーザの喉や口腔の1枚以上の内部画像、吸入速度に関するデータ)を収集したり、当該データをプロセッサに送る動作をおこなってもよい。
使用データを記録する1つ以上の使用センサ(usage sensor)は、流量や吸入時間(length of inhalation)を聞いたり算出するために用いられる。
記録された最大吸気流量(PIFR)や最大流量は、基準線に使われる。
また、マイクは、肺機能や肺の健康状態を聞くために使われる。
【0060】
また、電子コンポーネントは、同電子コンポーネントがクライアントデバイス16にインストールされたアプリケーション14に対し、収集された吸入データを送るために、Bluetooth(登録商標)トランスミッタ・レシーバやトランシーバのようなトランスミッタ・レシーバ68を有してもよい。
【0061】
さらに、図2図9に示した吸入装置12は「表示器(indicator)コンポーネント70」を備えている。
本例では、当該表示器コンポーネント70は、たとえば、嵌合や螺合などによりハウジングとフィルタ双方を摩擦係合することで、ハウジング36とフィルタ50の間に接続可能なリング形状をしている。
このような表示器コンポーネント70は、キャニスタ54内に含まれている薬剤の表示を呈するために用いられる。
たとえば、表示器コンポーネント70上に、薬剤の名称を記載してもよい。
同表示器コンポーネントは、離れたところから吸入装置内に保持されている薬剤の表示を呈するようカラーコードを割当てておいたり、目の不自由な人のために点字(braille)による薬剤表示を備えていてもよい。
当該表示器コンポーネントは、ユーザが複数の吸入装置を所有している場合に、混乱の防止に資する。
図示した例では、吸入装置は、表示器コンポーネントがなくてはきちんと組立てられないため(表示器コンポーネントがなくては、フィルタがハウジングに安全に収容できないからである)、ユーザは表示器コンポーネントを利用する必要がある。
しかしながら、必要ない場合、吸入装置の他の構成では表示器コンポーネントを省略してもよい。
【0062】
本例の吸入装置12、特にフィルタ50内のキャビティ52は、一般的な商業的に利用可能な薬物分配キャニスタにも対応できるように構成されている。
このようなキャニスタは、一般的に内部絞り弁(metering valve)とアクチュエータを有しており、さらに、同キャニスタでは、アクチュエータが作動したときに(たいていは圧力により作動する)、キャニスタ内の有効成分が一定の投与量だけエアロゾル化される。
【0063】
吸入装置12を使うために、最初に、ユーザは、キャニスタ内の噴霧剤を乳状にする(emulsify)ため吸入装置を振り動かす。
このことは、都合よく動力学的にも電子コンポーネントを充電する。
その後、ユーザは、キャニスタアクチュエータ72を作動させるために、当該キャニスタ54を押下げる必要がある。
すると、キャニスタ内の有効成分が一定の投与量だけ送られる。
この動作は、好都合に、投与量カウンタ64をも作動させる。
【0064】
他の例では、流量レギュレータ50・フィルタ50内のキャビティ52は、別型式の容器を受けるように形づくられていてもよく、また、ドライパウダブリスタやブリスタパック・レザバ・ソフトミストカートリッジのような一般市場で入手可能な薬剤容器を受けてもよい。
このような着脱フィルタの外側の大きさは、多様な異なる型式のフィルタが同じ吸入装置のハウジング内で使えるように標準的な大きさとなるよう、同じでもよい(たとえば、外側表面62の形状は、フィルタ50がハウジング36の内部空間60の中に挿入されたときに、流量レギュレータの外側表面62が同ハウジングの内壁58と当接するよう、ハウジングの内壁58の形状を補うものでもよい)。
【0065】
さらに、吸入装置12は、同吸入装置の非使用時にマウスピースを保護するキャップ74を有する。
同キャップは、本例で示した電磁クロージャのようなクロージャ(closure)を有する。
電磁クロージャの第1ポーション76aは、吸入装置を組立てたときに、ハウジング36内(たとえば、着脱コア56内)に備えられる。
電磁クロージャの第2ポーション76bは、キャップ74内(たとえば、上側キャップ78の下方)に備えられる。
電磁留具76を有するキャップ74を具えることにより、緊急時にすばやく取外しできたり、通常の使用中に快適性と満足が実現される。
さらに最小化する場合、一般的なキャップを有さないようにも構成できる。
同キャップは、電子コンポーネントの全部ないしは一部を有してもよい。
たとえば、キャップは、同キャップが外されたときでも吸入装置にくっついたままとなるよう、吸入装置に吊下げてもよい。
圧力や触感に反応する投与量カウンタは、吸入装置とキャップをつなぐストラップとしてもよい。
たとえば、このようなストラップは、ユーザの親指や指が位置する吸入装置の基部(base)のまわりに配置してもよい。
上述したように、投与量センサは、クライアントデバイスにデータ(たとえば投与量データ)を送るキャップ内の電子コンポーネントと通信する。
【0066】
電磁クロージャを有する構成では、同電磁クロージャは、吸入装置本体(たとえば、フィルタ)中の電子コンポーネントとキャップの間で、データ伝送や電力伝送を接続する。
たとえば、キャップは充電コネクタを有してもよく、電磁クロージャは、フィルタ内のバッテリを充電するために、同フィルタ内に配置されたバッテリにキャップからの電力を伝送してもよい。
フィルタによって収集された吸入データは、キャップ(その後、クライアントデバイス)に対して電磁クロージャ内のデータリンクを介して送信され、また、その逆も同様である。
【0067】
吸入装置は、好適な速度(たとえば、十分な速さ)で吸入が行われていることをユーザに対して示す「吸入速度表示器」を有していてもよい。
このような吸入速度表示器は、「機械式」(たとえば、変位した距離に比例した流れを示す可動要素)・「デジタル式」(たとえば、上述したような気流センサにより通知する)・「聴覚式」(たとえば、速度閾値に到達または超過したときに音声を生成する。たとえば、音声は、気流チャネルの形状などのフィルタ形状に起因して発生する。)でもよい。
【0068】
同様に、吸入装置は、投与量の薬剤が正しく作動していることをユーザに確認するための起動表示器または始動表示器を含んでもよい。
たとえば、投与量を送るべくキャニスタが正しく押下げられたときに、機械的・物理的・デジタル的・聴覚的な示唆を行うようにしてもよい。
【0069】
吸入装置は、たとえば、1つ以上のLEDのような1つ以上の光源を有していてもよい。
当該光源は、吸入装置の場所を示すことを補助する(たとえば、電子コンポーネントは、クライアントデバイス上のアプリケーションからの指示に応じて、光源を動作させる)。
さらに、光源は、使用・投与量・吸入・技術・バッテリなどに関する情報を、ユーザに対して示すために点灯する。
【0070】
吸入装置は、たとえば発光塗料のような発光性材料を含んでもよい。
このようにすることで、吸入装置の位置を示すことを補助し、特に、視力障害のある患者にとって利便性が高く、子供の注意を吸入装置に引くこともできる。
【0071】
吸入装置12は、吸入システム10と通信していないときは、一般的な(非スマートの)吸入装置と同じように動作する。
吸入システム10内で吸入装置12を使うために、まず、ユーザは、携帯電話・タブレット端末・パーソナルコンピュータのようなクライアントデバイス6に、吸入装置コンピュータプログラムアプリケーション14をダウンロードする。
それから、ユーザは、クライアントデバイスにインストールしたアプリケーション14と吸入装置12をペアリングする。
このペアリングは、Bluetooth(登録商標)準拠のような既存のハンドシェイク型ペアリング手法を使用してもよい。
特に、クライアントデバイスは、接続要求を受入れて応答を送る吸入装置の電子コンポーネントに対し、接続要求を送信してもよい(または、これらは逆でもよい)。
いったんペアリングを確立してしまえば、ユーザは、自己のクライアントデバイスから、吸入装置を非同期化してもよい。
追跡可能性を失った場合、これにより吸入装置のセキュリティが保たれる。
【0072】
いったんペアリングが確立されると、吸入装置12の電子コンポーネント18は、クライアントデバイス16に吸入データを送信したり、同クライアントデバイスからデータを受信できるようになる。
このようなデータは、一定の時間間隔や使用イベント後に送信してもよい。
データは、吸入装置12がクライアントデバイス16と通信可能な範囲内にあるときにだけ送信してもよく、たとえばクライアントデバイスからの要求に応じて送信してもよい。
したがって、電子コンポーネントは、吸入データが送信可能となるまで吸入データを記憶しておくための内部メモリを有していてもよい。
受信された吸入データは、クライアントデバイスのメモリ内の1つ以上のレコードに記憶される。
【0073】
コンピュータプログラムアプリケーション14は、空気質(たとえば、空気質指数)・天候・花粉数・患者状態の悪化に密接なその他の環境因子に関連するデータを含む環境データなどの補足データを検索する。
環境データは、記憶されている吸入データと関連付けて、クライアントデバイスのメモリ内に記憶される。
たとえば、特定の使用イベント(たとえば、センサデータ・時刻・投与量計測値・位置)に関連するデータは、使用イベント時における環境状態に関連するデータとともにレコードに記憶してもよい。
【0074】
上記のアプリケーションは、ユーザの状態を悪化させる環境状態となったときに(たとえば、空気質が閾値よりも下がったり、花粉数が閾値よりも上昇したとき)、ユーザに警告する動作をおこなってもよい。
このようにすることで、ユーザに対し、吸入装置を携行するよう思い出させることができる。
【0075】
上記アプリケーションは、電子処方箋・医師の診察(ユーザの登録した医師)・病院(最も近くの救急治療部)・救急サービスのような外部サービスと通信してもよい。
同アプリケーションは、受信した使用データから、患者が深刻な呼吸困難に陥っているか(たとえば、深刻な喘息の発作)判断できる。
このような機能は、AIや機械学習を用いて、受信した使用データと使用データの履歴(患者自身におけるもの、もしくは他の患者から集めたもの)を対照することで実現される。
深刻な発作が起きていることと判断されたら、同アプリケーションは、救急サービスを呼出すように促すか、または救急サービスを自動的に呼出す動作をおこなう。
アプリケーションにより集められた吸入データや環境データなどのデータは、救急サービスに提供される。
このようにすることで、患者の所在を突止めたり、患者の状態を診断する際に、緊急医を補助する。
【0076】
アプリケーションは、吸入装置により投与された投与回数が閾値よりも上昇したときに、患者に警告する。
このことは、ユーザが、薬剤分配キャニスタを交換するよう動機づける。
同じように、アプリケーションは、吸入装置によって実行された投与回数が最小閾値に一致しないときにもユーザに警告する。
これにより、ユーザが吸入装置を使用するように動機づける。
【0077】
アプリケーションは、ユーザの指示があったときに、電子コンポーネントからの吸入データを要求する。
たとえば、ユーザは、吸入装置からの位置データをアプリケーションに対して要求する。すると、アプリケーションは、ユーザが自己の吸入装置の所在を突止められるよう、ユーザに対し、要求された位置情報を地図上に表示する。
同様に、ユーザは、吸入装置からの使用情報を要求するようアプリケーションに指示してもよい。
すると、アプリケーションは、ユーザの吸入技術の向上を補助すべく、吸入速度のような吸入装置のセンサから入手した情報をユーザに対し表示する。
【0078】
また、アプリケーションは、クライアントデバイスが移動したことを検出したときや、吸入装置がちかくにないか存在しないときに、警告や通知をするようユーザが設定可能としてもよい。
このようにすることで、ユーザに対し、吸入装置を携行するよう思い出させることができる。
【0079】
さらに、ユーザは、自分自身の状態などの個人データをアプリケーションに入力してもよい。
アプリケーションは、クライアントデバイスにより、たとえば歩数や心拍数のようなユーザの活動に関連するデータなど他のユーザデータを取得するようにしてもよい。
【0080】
アプリケーションは、ユーザに治療体制を示すソフトウェアを有していてもよい。
ゲーミフィケーション(gamification)は、ユーザに、治療体制に応じることを促進する(たとえば、遵守に対して、報酬が与えられてもよい)。
さらに、アプリケーションは、肺機能トレーニングにおけるガイダンスを提供したり、ユーザの肺機能測定や肺機能改善のために吸入装置から記録されたセンサデータを使用してもよい。
【0081】
必要であれば、コンピュータプログラムアプリケーションが受信した全データは、医療専門家や研究機関に関連するコンピュータのようなリモートサーバに送信してもよい。
これに代えて、または付け足しで、このようなデータは、インターネットにより通信可能な他のコンピュータデバイスからユーザや他の主体によってアクセスできるよう、高セキュリティのクラウドプラットフォーム上に安全に記憶してもよい。
【0082】
本例に記載した吸入システム10は、3つの核心的なデータ片に密接に関連するデータログを提供する。
(A)個人的情報:治療、投与量の測定数、心拍数など
(B)患者の環境についての情報:現在位置や外出予定、天候、花粉数、汚染
(C)健康状態・治療・薬剤の情報
【0083】
このようなデータは、個人が健康状態や誘引について理解を深めることを可能にする。
また、このようなデータは、医療専門家に対し、患者の治療を容易に再検討可能にするなど患者の疾病の治療を向上させる。
本システムは、医療専門家が、アプリケーションを介して患者に対し治療の変更や推奨をすることを可能にする。
【0084】
複数のユーザからのユーザデータは、本システムによって収集され、匿名化され、治療体制の有効性を理解するときに研究者や医療専門家を補助する。
このような使用分析は、ユーザの母集団間で横断的に経験を共有するのに役立つ。
たとえば、匿名化された使用データは、クライアントデバイスのユーザがアクセスするために、クライアントデバイスに提供される。
「感度を鈍く」した使用データは、本システムにおける他のユーザについての情報が同一位置にいるユーザに役立つよう、位置データとともに提供してもよい。
同様に、感度を鈍くしたデータは、運動のようなユーザ活動の詳細やユーザの健康状態の詳細など匿名化されたユーザデータとともに提供してもよい。
このようにすることで、特定の健康状態にあるユーザが、同じ又は近しい健康状態にある他のユーザに対しどのような活動(運動の種類など)が影響したかを理解できるようになる。
【0085】
吸入装置により集めたデータや補足的データソースから集めたデータは、発作予測や疾病への洞察のためのデータモデルを構成するために利用しうる。
この機能は、たとえば人工知能や機械学習などの科学的データツールにより実現される。
このデータは、健康状態の測定基準であるBPMやSp02の発病の前後・最中におけるレベル監視や、環境AQI(空気質指数)のような様々なデータの解析など、研究における患者・疾病の比較や深い学習・モデル化のために匿名化されて収集される。
【0086】
本願明細書に記載した吸入装置は、効率的に清掃できるよう容易に取外せるため長寿命である。
必要であれば、吸入装置の構成要素は、当該吸入装置の構成要素が完全に再生利用できるように選定してもよい。
吸入装置は、患者の吸入装置に対する認識を潜在的に変えるために、スマートフォンや自動車電話のような高級な個人向け機器や付属品と連携した材料パレットを使用して、作製されてもよい。
たとえば、大事な個人用アクセサリと思われるような吸入装置であれば、もっと頻繁に携行され、ユーザが人前で使用することを控えることも少なくなる。
パーソナル化は、色彩や材料の選定、もしくはイメージを通じて行われる。
ハウジングに使用する材料の例としては、金属(たとえば、アルミ)レジン・プラスチック・PCRプラスチックやバイオプラスチック・アセテートが挙げられる。
ハウジングは、ユーザが選ぶことのできる色や、ユーザがカスタマイズできる印刷を有していてもよい。
フィルタは、ハウジングについて記載したように、アルミや他の材料で作製してもよい。
当然ながら、所望するようであれば、吸入装置は、既存の吸入装置で使われているような低級の材料を含めた他の材料で作製してもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】