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特表2023-520588モータービークルに対する障害物を検出するためのシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-17
(54)【発明の名称】モータービークルに対する障害物を検出するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/73 20150101AFI20230510BHJP
   E05F 15/611 20150101ALI20230510BHJP
   B60J 5/10 20060101ALI20230510BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20230510BHJP
【FI】
E05F15/73
E05F15/611
B60J5/10 K
B60R11/02 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022560913
(86)(22)【出願日】2020-04-06
(85)【翻訳文提出日】2022-12-05
(86)【国際出願番号】 EP2020059766
(87)【国際公開番号】W WO2021204348
(87)【国際公開日】2021-10-14
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511312997
【氏名又は名称】トヨタ モーター ヨーロッパ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】デニス ラビーニュ
【テーマコード(参考)】
2E052
3D020
【Fターム(参考)】
2E052AA09
2E052BA04
2E052CA05
2E052EA01
2E052EB01
2E052EC01
2E052GA05
2E052GB01
2E052KA11
2E052LA00
3D020BA20
3D020BB01
3D020BC06
3D020BD03
3D020BE03
(57)【要約】
モータービークルによりサポートされ、ドアの近傍内の障害物に対応する第1信号(42、52)を送るように構成されているセンサ(40、50)と、センサから第1信号を受信するように構成されており、第1信号に基づいて、ドアの動作を制御できる第2信号(62)を送るように構成されている電子制御ユニット(60)と、センサと電子制御ユニットに、モータービークルがオン状態またはオフ状態かどうかに関係なく、電力を供給するように構成されているエネルギー源(100)と、を備えているシステム(10)であって、センサがドアの近傍内の障害物を検出すると、センサは第1信号を送り、電子制御ユニットは、ドアの動作を制御するために第2信号を送る。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータービークルのドア(20)の近傍内の障害物を検出するためのシステム(10)であって、
モータービークルによりサポートされ、前記ドアの近傍内の障害物に対応する第1信号(42、52)を送るように構成されている1つ以上のセンサ(40、50)と、
前記1つ以上のセンサから前記第1信号を受信するように構成されており、前記1つ以上のセンサからの前記第1信号に基づいて、前記ドアの動作を制御できる第2信号(62)を送るように構成されている電子制御ユニット(60)と、
前記1つ以上のセンサと前記電子制御ユニットに、前記モータービークルがオン状態またはオフ状態かどうかに関係なく、電力を供給するように構成されているエネルギー源(100)と、を備え、
前記1つ以上のセンサが、前記ドアの近傍内の障害物を検出すると、前記1つ以上のセンサは前記第1信号を送り、前記電子制御ユニットは、前記ドアの動作を制御するために前記第2信号を送る、システム(10)。
【請求項2】
前記1つ以上のセンサ(40、50)はまた、モータービークルを駐車させることにおいてユーザを支援するための駐車センサとして機能する、請求項1に記載のシステム(10)。
【請求項3】
前記1つ以上のセンサ(40)は、モータービークルのドア(20)内にサポートされる、請求項1または2に記載のシステム(10)。
【請求項4】
前記ドア(20)は、その開閉がユーザにより誘発されるように構成されているパワーバックドア(20)である、請求項3に記載のシステム(10)。
【請求項5】
前記エネルギー源(100)はまた、前記パワーバックドア(20)に電力を供給するように構成されている、請求項4に記載のシステム(10)。
【請求項6】
前記1つ以上のセンサ(40、50)は、前記ドア(20)が静止状態のとき、または、前記ドアが開くまたは閉じるプロセスにあるときに、前記障害物を検出するように構成されている、請求項2から5の何れか一項に記載のシステム(10)。
【請求項7】
前記1つ以上のセンサ(40)は、前記ドア(20)内に含まれている複数のセンサを備えている、請求項2から6の何れか一項に記載のシステム(10)。
【請求項8】
前記1つ以上のセンサ(50)は、モータービークルのバンパー(30)内に含まれている複数のセンサを備えている、請求項1から7の何れか一項に記載のシステム(10)。
【請求項9】
前記電子制御ユニット(60)は、前記第1信号(42、52)の受信に基づいて、前記ドア(20)の開くことまたは閉じることを停止するために前記第2信号(62)を送る、請求項1から8の何れか一項に記載のシステム(10)。
【請求項10】
前記1つ以上のセンサ(40、50)はカメラを含んでいる、請求項1から9の何れか一項に記載のシステム(10)。
【請求項11】
前記エネルギー源(100)はバッテリである、請求項1から10の何れか一項に記載のシステム(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は全体的に、モータービークル(motor vehicle)の分野に関する。より具体的には、本開示は、モータービークルのドアの近傍内の障害物を検出するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
モータービークルのパワーバックドア機能は、使用の利便性と容易さを提供する。パワーバックドア機能により、ユーザはバックドアを開閉するためにエネルギーを消費する必要はなく、または、あるモータービークルに対しては、バックドアを開閉するためにバックドアに接触する必要さえない。しかし、現在利用できるパワーバックドア機能の多くは、バックドアの近傍に存在している可能性のある障害物を考慮しない。現在利用できるパワーバックドア機能の多くに対しては、バックドアが障害物に接触すると、パワーバックドア機能は、バックドアの速度における変化を感知し(通常の動作におけるバックドアの速度を基準として使用して)、それに引き続いてバックドアの動きを停止する。しかし、バックドアが障害物に接触し、そのため、パワーバックドア機能がバックドアの速度における変化を感知できる時点では、人間にバックドアが既にぶつかって人間は負傷している可能性があり、または、障害物にぶつかったためにバックドアは既に損傷している可能性がある。
【0003】
モータービークルのバックドアを開くまたは閉じるときに、人間の負傷、およびバックドアの損傷を防止するために、モータービークルのバックドアの近傍内の障害物を検出するように構成されている、モータービークルのパワーバックドア機能に対する向上したシステムを提供することは望ましいことである。
【発明の概要】
【0004】
本開示の態様によれば、モータービークルのドアの近傍内の障害物を検出するためのシステムは、モータービークルによりサポートされ、ドアの近傍内の障害物に対応する第1信号を送るように構成されている1つ以上のセンサと、1つ以上のセンサから第1信号を受信するように構成され、1つ以上のセンサからの第1信号に基づいて、ドアの動作を制御できる第2信号を送るように構成されている電子制御ユニット(以降、「ECU」)と、モータービークルがオン状態またはオフ状態かどうかに関係なく、1つ以上のセンサとECUに電力を供給するように構成されているエネルギー源を備え、1つ以上のセンサがドアの近傍内の障害物を検出すると、1つ以上のセンサは第1信号を送り、ECUはドアの動作を制御するために第2信号を送る。
【0005】
開示の態様によれば、1つ以上のセンサはまた、モータービークルを駐車するときにユーザを支援するための駐車センサとして機能する。
【0006】
開示の態様によれば、1つ以上のセンサは、モータービークルのドア内にサポートされる。
【0007】
開示の態様によれば、ドアは、その開閉がユーザにより誘発されるように構成されているパワーバックドアである。
【0008】
開示の態様によれば、エネルギー源はまた、パワーバックドアに電力を供給するように構成されている。
【0009】
開示の態様によれば、1つ以上のセンサは、ドアが静止状態のとき、または、ドアが開くまたは閉じるプロセスにあるときときに障害物を検出するように構成されている。
【0010】
開示の態様によれば、1つ以上のセンサは、ドア内に含まれている複数のセンサを備えている。
【0011】
開示の態様によれば、1つ以上のセンサは、モータービークルのバンパー内に含まれている複数のセンサを備えている。
【0012】
開示の態様によれば、ECUは、第1信号の受信に基づいて、ドアの開くことまたは閉じることを停止するために第2信号を送る。
【0013】
開示の態様によれば、1つ以上のセンサはカメラを含んでいる。
【0014】
開示の態様によれば、エネルギー源はバッテリである。
【0015】
ここにおいて記述され、例示されている態様に従う方法においては、システムは、モータービークルのドアを開けるまたは閉じるときに、人間の負傷とドアの損傷を防止するために、モータービークルのドアの近傍内の障害物を検出するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
実施形態の態様が図面を参照して記述され、図面においては、類似の番号は類似の要素を示している。
【0017】
図1】開示の態様に係わる、モータービークル(以降、「システム」)のドアの近傍内の障害物を検出するためのシステムの透視図であり、第1センサを示している図である。
図2図1のシステムの透視図であり、第2センサを示している図である。
図3図1のシステムの透視図であり、第1センサと第2センサを示している図である。
図4A】開示の態様に係わる、モータービークルのパワーバックドアの透視図であり、ハンドルを介してのパワーバックドアの起動を示している図である。
図4B】開示の態様に係わる、モータービークルのキーレスエントリシステムに対するリモートコントロールの透視図であり、リモートコントロールを介してのモータービークルのパワーバックドアの起動を示している図である。
図4C】開示の態様に係わる、モータービークルのコンソールの透視図であり、コンソールを介してのモータービークルのパワーバックドアの起動を示している図である。
図4D】開示の態様に係わる、モータービークルのキックセンサの透視図であり、キックセンサを介してのモータービークルのパワーバックドアの起動を示している図である。
図5図3に係わるシステムの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
開示の態様に係わるシステムの実施形態がここで、類似の番号は類似の部分を表している図1から5を参照して記述され、システムは全体として参照番号10により示されている。システム10は、特定の例を参照して記述されるが、特許請求の範囲により定義されるような全体の範囲を逸脱することなくこれらの例に対して修正および変更を行うことは可能であるということは理解されるべきである。特に、ここにおいて示され、および/または、言及されている種々の実施形態の個々の特性は、追加的な実施形態において組み合わせることができる。従って、記述と図面は、制限的ではなく、例示的という意味で考えられるべきである。必ずしも一定の比率で拡大/縮小されているわけではない図は、例としての態様を示しており、開示の範囲を制限することは意図されていない。示されている例としての態様は、典型的な態様にすぎないということが意図されている。
【0019】
「典型的な」という用語は、「理想的な」という意味ではなく「例」の意味で使用されている。開示の態様は、種々の修正と代替の形状に容易に変更可能であるが、その詳細は、図面において例として示されてきており、詳細に記述される。しかし、開示の態様を記述されている特別な実施形態に制限することは意図されていないということは理解されるべきである。それとは反対に、本開示の意図は、開示の範囲に入るすべての修正物、等価物、および代替物をカバーすることである。
【0020】
種々の材料、構築の方法、および固定の方法が、開示されている実施形態の状況において検討される。この技術における技量を有している者は、材料、構築方法、および固定方法に対する既知の置換物を認識すると思われるが、そのすべては、開示されている実施形態と互換性があるものとして想定され、付随する特許請求の範囲に含まれることが意図されている。
【0021】
本開示および付随する特許請求の範囲において使用されているように、単数形の「1つの」および「その」は、内容がそうでないと明示的に指示しない限り複数のものを含んでいる。本開示および付随する特許請求の範囲において使用されているように、「または」という用語は、一般的には、内容がそうでないと明示的に指示しない限り「および/または」を含んでいる意味において採用されている。
【0022】
特許請求の範囲を含む記述を通して、「1つの~を備えている」、「1つの~を含んでいる」、および「1つの~を有している」という用語は、そうでないと明記されない限り「1つ以上の~を備えている」、「1つ以上の~を含んでいる」、および「1つ以上の~を有している」として理解されるべきである。追加的に、特許の請求範囲を含む記述において記述されている如何なる範囲も、そうでないと明記されない限り、その端部の値を含むものとして理解されるべきである。記述されている要素に対する特定の値は、この技術における技量を有する者には知られている、容認される製造または産業上の許容誤差内であると理解されるべきであり、「実質的に」、「近似的に」、および「一般的に」という用語の如何なる使用も、そのような容認される許容誤差内であることを意味していると理解されるべきである。
【0023】
ここにおいて、要素または特徴が、他の要素または特徴「の上にある」、「に係合されている」、「に接続されている」、または「に結合されている」と言及されるときは、それは、直接他の要素または特徴「の上にある」、「に係合されている」、「に接続されている」、または「に結合されている」ことであってよく、または、介在する要素または特徴が存在してもよい。対照的に、要素または特徴が、他の要素または特徴「の直接上にある」、「に直接係合されている」、「に直接接続されている」、または「に直接結合されている」と言及されるときは、介在する要素または特徴が存在しなくてもよい。要素間または特徴間の関係を記述するために使用される他の語句は同様に解釈されるべきである(例えば、「~との間」と「~との間に直接」、「~に隣接する」と「~に直接隣接する」など)。
【0024】
「上部」、「底部」、「中間」、「内部の」、「外部の」、「~のすぐ下」、「~の下」、「~の下方」、「~の上」、「~の上方」などのような空間的に相対的な用語は、ここにおいては、図面において例示されているように、1つの要素または特徴の、他の要素または特徴との関係を記述するための記述を容易にするために使用できる。空間的に相対的な用語は、図面において示されている向きに加えて、使用中または動作中における装置の異なる向きを含むことを意図することができる。例えば、図面における装置がひっくり返された場合、他の要素または特徴の「下」または「すぐ下」として記述されていた要素は、他の要素または特徴の「上」を向くことになる。そのため、例としての「~の下」という用語は、上と下の向きの両方を含むことができる。装置は異なる向き(90度回転、または他の向き)とすることができ、ここにおいて使用されている空間的に相対的な記述子(語句)はそのように解釈される。
【0025】
「第1」、「第2」などのような用語は、ここにおいては、種々の要素、構成要素、領域、層、区間、および/またはパラメータを記述するために使用できるが、これらの要素、構成要素、領域、層、区間、および/またはパラメータは、これらの用語に制限されるべきではない。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層、または区間を、他の領域、層、または区間から区別するために使用されているにすぎない。そのため、ここにおいて検討されている第1要素、構成要素、領域、層、または区間は、本開示の教示から逸脱することなく第2要素、構成要素、領域、層、または区間と称することができる。
【0026】
図1から3において示されているように、システム10は、モータービークルにサポートされているセンサ40、50を含んでおり、それらのセンサは、モータービークルの近傍内の障害物を検出するように構成されている。特に、システム10は、モータービークルのドア20、好ましくは、モータービークルのバックドア20、そして最も好ましくは、モータービークルのパワーバックドア20上での使用のために構成されている。ここにおいて使用されているような「パワーバックドア」という用語は、ユーザによりドアに対して力を実質的に加えることなく、ユーザにより誘発されて開閉できるドアを意味していると理解されるべきである。システム10は、モータービークル内の既存の機能との組み合わせにおいて、および/または、それらに追加して作動することが想定されている。そのため、システム10は、パワーバックドア20の機能との組み合わせにおいて、および/または、それらに追加して作動するように構成されている。システムがパワーバックドア20の機能との組み合わせにおいて、および/または、それらに追加して作動するように構成されているパワーバックドア20の機能は、パワーバックドア20の電子制御ユニット(以降、「ECU」)60、パワーバックドア20の開閉機構70、およびパワーバックドア20のエネルギー源100を含んでいる。開示されている実施形態においては、開閉機構70は、電気モータ、空気圧シリンダ、または油圧シリンダなどのような、パワーバックドア20を開閉できる任意の機構であってよい。開示されている実施形態においては、エネルギー源100は、モータービークルがオン状態(モータービークルのエンジンは作動している)またはオフ状態(モータービークルのエンジンは作動していない)かどうかに関係なく、パワーバックドア20に電力を提供するバッテリであってよい。追加的に、システム10は、ユーザの駐車動作をナビゲートすることにおいて支援するために、モータービークルの近傍における障害物の存在を検出するためのシステムとの組み合わせにおいて、および/または、それに追加して作動するように構成されている。追加的に、または、代替的に、システム10は、モータービークル内の如何なる既存の機能とも関係なく機能するように構成できる。
【0027】
開示されている実施形態においては、センサ40、50は、超音波近接センサ、電磁駐車センサ、光センサ、および/または、モータービークルのパワーバックドア20の近傍内の障害物の存在を検出できる任意の計器などのような近接センサであることが想定されている。ここにおいて使用されているような「近接」という用語は、記述されているセンサ40、50の10メートル以内の距離を意味していると理解できることが想定されている。モータービークルの既存の機能との組み合わせにおいて、または、モータービークルの既存の機能とは関係なく、ここにおいて記述されているセンサ40、50は、モータービークルのパワーバックドア20を開くまたは閉じるときに、パワーバックドア20の損傷および人間の負傷を防止するために、モータービークルのパワーバックドア20の近傍内の障害物を検出するように構成されている。
【0028】
図1図3において示されているように、システム10は1つ以上の第1センサ40を含んでいる。開示されている実施形態においては、システム10は複数の第1センサ40を含んでいる。第1センサ40は、モータービークルのパワーバックドア20によりサポートされるように、および/または、モータービークルのパワーバックドア20内に含まれるように構成されている。第1センサ40は、モータービークルのパワーバックドア20を開くまたは閉じるときに、モータービークルのパワーバックドア20の近傍内の障害物を検出するために機能できると共に、駐車センサとして機能できる。この目的のために、第1センサ40はエネルギー源100により電力を供給され、エネルギー源100は、モータービークルがオン状態またはオフ状態かどうかに関係なく、電力を第1センサ40に提供する。従って、第1センサ40は、モータービークルがオン状態のときおよびモータービークルがオフ状態のときに機能するように構成されている。追加的に、第1センサ40は、モータービークルのパワーバックドア20が静止状態(完全に閉じている、または完全に開いている)のときおよびパワーバックドア20が開くまたは閉じるプロセスにあるときときに機能できる。図5において示されているように、第1センサ40は第1信号42をモータービークルのECU60に送るように構成されている。開示されている実施形態においては、ECU60はエネルギー源100により電力を供給され、エネルギー源100はECU60に電力を提供し、そのため、パワーバックドア20に、モータービークルがオン状態またはオフ状態かどうかに関係なく、電力を提供する。第1センサ40の第1信号42は、モータービークルのパワーバックドア20の近傍内の障害物を検出したことに対応している。第1信号42は、パワーバックドア20を損傷から保護するために、および/または、モータービークルの近傍内に位置している、人間である可能性のある障害物を保護するために、パワーバックドア20が動かないようにさせる、および/または、動きを停止させるために、モータービークルのECU60に送られる。
【0029】
図2図3において示されているように、追加的に、または、代替的に、システム10は1つ以上の第2センサ50を含むことができる。開示されている実施形態においては、システム10は複数の第2センサ50を含んでいる。第2センサ50は、モータービークルのバンパー30によりサポートされるように、および/または、モータービークルのバンパー30内に含まれるように構成されている。第2センサ50は、モータービークルのパワーバックドア20を開くまたは閉じるときに、モータービークルのパワーバックドア20の近傍内の障害物を検出するために機能できると共に、駐車センサとして機能できる。この目的のために、第2センサ50はエネルギー源100により電力を供給され、エネルギー源100は、モータービークルがオン状態またはオフ状態かどうかに関係なく、電力を第2センサ50に提供する。従って、第2センサ50は、モータービークルがオン状態のときおよびモータービークルがオフ状態のときに機能するように構成されている。追加的に、第2センサ50は、モータービークルのパワーバックドア20が静止状態(完全に閉じている、または完全に開いている)のときおよびパワーバックドア20が開くまたは閉じるプロセスにあるときに機能できる。図5において示されているように、第2センサ50は第1信号52をモータービークルのECU60に送るように構成されている。第2センサ50の第1信号52は、モータービークルのバンパー30の、そしてそのため、モータービークルのパワーバックドア20の近傍内の障害物を検出したことに対応している。第1信号52は、パワーバックドア20を損傷から保護するために、および/または、モータービークルの近傍内に位置している、人間である可能性のある障害物を保護するために、パワーバックドア20が動かないようにさせる、および/または、動きを停止させるために、モータービークルのECU60に送られる。
【0030】
図3において示されているように、第1センサ40および/または第2センサ50は、モータービークルによりサポートでき、および/または、システム10の一部としてモータービークル内に組み込むことができるということが想定されている。システム10は、第1センサ40と第2センサ50を組み合わせて含むことができ(図3参照)、または、第2センサ50なしで第1センサ40を含むことができ(図1参照)、または、第1センサ40なしで第2センサ50を含むことができる(図2参照)。何れの構成においても、第1センサ40および/または第2センサ50は、モータービークルのパワーバックドア20の近傍内の障害物を検出したことに基づいて、モータービークルのECU60に第1信号42、52を送る。
【0031】
図5において示されているように、システム10は、第1センサ40および/または第2センサ50から第1信号42、52を受信するように構成されている。ECU60は、パワーバックドア20を制御するように構成できる。そのため、ECU60は、ドアを開く信号64とドアを閉じる信号66をパワーバックドア20の電気モータ70に送ることにより、モータービークルのパワーバックドア20の自動開閉を制御するように構成されている。ECU60、そして、パワーバックドア20はエネルギー源100により電力を供給され、エネルギー源100は、モータービークルがオン状態またはオフ状態かどうかに関係なく、ECUに電力を提供する。従って、ECU60は、モータービークルがオン状態のときおよびモータービークルがオフ状態のときに機能できる。ECU60は、モータービークルのパワーバックドア20が静止状態(完全に閉じている、または完全に開いている)のときおよびパワーバックドア20が開くまたは閉じるプロセスにあるときに機能できる。ECU60はまた、モータービークルのパワーバックドア20を開くまたは閉じるときに、モータービークルのパワーバックドア20の近傍内の障害物を検出するために機能すると共に、駐車支援装置として機能するために、第1センサ40および/または第2センサ50と共に機能するように構成できる。上述したように、ECU60は、第1センサ40および/または第2センサ50から第1信号42、52を受信するように構成されている。ECUは、第1センサ40および/または第2センサ50からの第1信号42、52に基づいて第2信号62を送るように構成されている。第2信号62は、モータービークルのパワーバックドア20の動作を制御できる。第2信号62は、モータービークルのパワーバックドア20の動きを停止するために、モータービークルのパワーバックドア20の開閉機構70に送られることが想定されている。第2信号62は、パワーバックドア20を損傷から保護するために、および/または、モータービークルの近傍内に位置している、人間である可能性のある障害物を保護するために、モータービークルのパワーバックドア20の動きを停止する。
【0032】
図4Aから4Dにより例示されているように、パワーバックドア20は、パワーバックドア20のハンドル80a(図4A参照)、リモートコントロール80b(図4B参照)、モータービークルのコンソール80c(図4C参照)、および/または、パワーバックドア20のキックセンサ80d(図4D参照)を介して開くまたは閉じるように作動させることができる。追加的に、リモートコントロール80bを、パワーバックドア20の近傍内でユーザの存在が検出されるように、第1センサ40および/または第2センサ50と通信するように構成できるということが想定されている。
【0033】
ここにおいては、本開示は特別な実施形態を参照して記述されてきたが、これらの実施形態は、本開示の原理と適用の例にすぎないということは理解されるべきである。
【0034】
仕様書と例は、典型的な仕様書と例にすぎないということが意図され、開示の真の範囲は、下記の特許請求の範囲により示されている。
【0035】
追加的に、装置の開示された特徴のすべては、単独でもまたは組み合わせにおいても、方法と置き換えることができ、逆もまた可能である。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
【国際調査報告】