(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-18
(54)【発明の名称】(S)-6-(((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)))アミノ)8-クロロ-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリルCot阻害剤化合物の固体形態
(51)【国際特許分類】
C07D 401/14 20060101AFI20230511BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20230511BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20230511BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20230511BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20230511BHJP
A61K 31/4725 20060101ALI20230511BHJP
【FI】
C07D401/14 CSP
A61P35/00
A61P29/00
A61P3/10
A61P1/16
A61K31/4725
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022557743
(86)(22)【出願日】2021-03-25
(85)【翻訳文提出日】2022-09-22
(86)【国際出願番号】 US2021024067
(87)【国際公開番号】W WO2021202224
(87)【国際公開日】2021-10-07
(32)【優先日】2020-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500029420
【氏名又は名称】ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】デンパー, カシブラ イー.
(72)【発明者】
【氏名】シ, ビン
(72)【発明者】
【氏名】ボイカ, アナ エフ.
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムソン, ケビン エス.
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA03
4C063BB09
4C063CC42
4C063DD14
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086AA04
4C086BC60
4C086GA14
4C086GA15
4C086GA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA75
4C086ZB11
4C086ZB26
4C086ZC20
4C086ZC35
(57)【要約】
Cot(大阪型甲状腺がん)阻害剤の固体形態及びその対応する調製方法が開示され、Cot阻害剤は、以下の式:(I)を有する。一態様では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)が提供される。いくつかの態様では、遊離塩基形態Iは、10.4、13.0、及び18.1度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。一態様では、大阪型甲状腺がん(Cot)が介在する疾患又は容態を治療することを必要とするヒト対象において疾患又は容態を治療するための方法であって、有効量の本明細書に記載の組成物のうちのいずれか1つを対象に投与することを含む方法が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
10.4、13.0、及び18.1度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
【請求項2】
18.8、22.6、及び25.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項1に記載の固体形態。
【請求項3】
19.2、21.6、及び24.1度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項1又は2に記載の固体形態。
【請求項4】
10.4、13.0、18.1、18.8、19.2、21.6、22.6、24.1、及び25.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項1に記載の固体形態。
【請求項5】
実質的に
図2に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、請求項1~4のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項6】
吸熱及び発熱を含むDSC曲線によって特徴付けられ、発熱が、約270℃にある、請求項1~5のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項7】
実質的に
図3に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、請求項1~6のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項8】
実質的に
図4に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、請求項1~7のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項9】
5.2、6.3、及び7.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
【請求項10】
10.3、13.3、及び22.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項9に記載の固体形態。
【請求項11】
12.6、16.4、及び17.9度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項9又は10に記載の固体形態。
【請求項12】
5.2、6.3、7.5、10.3、12.6、13.3、16.4、17.9、及び22.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項9に記載の固体形態。
【請求項13】
実質的に
図26に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、請求項9~12のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項14】
約220℃で開始する吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられた、請求項9~13のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項15】
実質的に
図27に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、請求項9~14のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項16】
約200℃の温度で約14%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられた、請求項9~15のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項17】
実質的に
図28に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、請求項9~16のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項18】
8.2、8.6、及び11.9度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のマレイン酸塩の固体形態であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
【請求項19】
9.6、17.3、及び19.1度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項18に記載の固体形態。
【請求項20】
15.1、21.1、及び23.5度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項18又は19に記載の固体形態。
【請求項21】
8.2、8.6、9.6、11.9、15.1、17.3、19.1、21.1、及び23.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項18に記載の固体形態。
【請求項22】
実質的に
図35に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、請求項18~21のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項23】
約130℃で開始する吸熱及び約160℃で開始する発熱を含むDSC曲線によって特徴付けられた、請求項18~22のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項24】
実質的に
図36に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、請求項18~23のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項25】
約5.6%及び約13.8%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられる、請求項18~24のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項26】
実質的に
図37に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、請求項18~25のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項27】
5.4、12.0、及び17.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
【請求項28】
10.1、19.5、及び22.4度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項27に記載の固体形態。
【請求項29】
6.7、8.3、及び20.5度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項27又は28に記載の固体形態。
【請求項30】
5.4、6.7、8.3、10.1、12.0、17.5、19.5、20.5、及び22.4度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項27に記載の固体形態。
【請求項31】
実質的に
図38に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、請求項27~30のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項32】
周囲温度~約120℃の間の広い吸熱、続いて約196℃での融解開始を含むDSC曲線によって特徴付けられる、請求項27~31のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項33】
実質的に
図39に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、請求項27~32のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項34】
約100℃未満の温度で約2%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられた、請求項27~33のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項35】
実質的に
図40に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、請求項27~34のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項36】
2.8、4.7、及び5.4度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
【請求項37】
7.2、8.1、及び10.8度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上の追加のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項36に記載の固体形態。
【請求項38】
9.8、12.4、及び17.7度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項36又は37に記載の固体形態。
【請求項39】
2.8、4.7、5.4、7.2、8.1、9.8、10.8、12.4、及び17.7度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項36に記載の固体形態。
【請求項40】
実質的に
図41に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、請求項36~39のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項41】
周囲温度~約120℃の間の広い吸熱、続いて、それぞれ約130℃、198℃、及び214℃でのいくつかの吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられた、請求項36~40のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項42】
実質的に
図42に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、請求項36~41のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項43】
約100℃未満の温度で約3%及び約198℃の温度で約2.4%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられた、請求項36~42のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項44】
実質的に
図43に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、請求項37~43のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項45】
5.5、8.9、及び18.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
【請求項46】
4.5、10.9、及び16.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項45に記載の固体形態。
【請求項47】
12.2、21.5、及び21.8度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項45又は46に記載の固体形態。
【請求項48】
4.5、5.5、8.9、10.9、12.2、16.6、18.5、21.5、及び21.8度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項45~47のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項49】
実質的に
図44に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、請求項45~48のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項50】
周囲温度~約100℃の間の広い吸熱、続いて約207℃で開始する融解吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられた、請求項45~49のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項51】
実質的に
図45に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、請求項45~50のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項52】
約50℃未満の温度で約2%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられた、請求項45~51のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項53】
実質的に
図46に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、請求項45~52のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項54】
請求項1~53のいずれか一項に記載の固体形態と、医薬的に許容される担体と、を含む、医薬組成物。
【請求項55】
大阪型甲状腺がん(Cot)が介在する疾患又は容態を治療することを必要とするヒト対象において疾患又は容態を治療するための方法であって、有効量の請求項54に記載の組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項56】
前記疾患又は容態が、がん、糖尿病、炎症性疾患、又は肝臓疾患である、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
請求項1に記載の化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)を調製する方法であって、
(i)化合物1及び溶媒混合物を含む混合物を形成することと、
(ii)前記混合物を冷却して、スラリーを提供することと、
(iii)前記スラリーを濾過して、湿潤固体を提供することと、
(iv)前記湿潤固体を乾燥させて、請求項1に記載の化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)を提供することと、を含む、方法。
【請求項58】
前記溶媒混合物が、メチルtert-ブチルエーテル、2-メチルテトラヒドロフラン、及び/又はアセトニトリルを含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記混合物が、約-5℃~約5℃の範囲の温度に冷却されて、前記スラリーを提供する、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記混合物が、約0℃に冷却されて、前記スラリーを提供する、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
請求項9に記載の化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)を調製する方法であって、
(i)化合物1(遊離塩基形態I)、シュウ酸、及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記混合物を撹拌して、スラリーを提供することと、
(iii)前記スラリーを濾過して、湿潤固体を提供することと、
(iv)前記湿潤固体を乾燥させて、請求項9に記載の化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)を提供することと、を含む、方法。
【請求項62】
前記溶媒が、アセトニトリル、水、THF、メタノール、エタノール、アセトン、DCM、又はそれらの組み合わせを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
請求項18に記載の化合物1のマレイン酸塩の固体形態を調製する方法であって、
(i)化合物1(遊離塩基形態I)、マレイン酸、及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記混合物を撹拌して、スラリーを提供することと、
(iii)前記スラリーを遠心分離して、湿潤固体を提供することと、
(iv)前記湿潤固体を乾燥させて、請求項18に記載の化合物1のマレイン酸塩の固体形態を提供することと、を含む、方法。
【請求項64】
前記溶媒が、アセトニトリルを含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記混合物が、約20℃で撹拌されて、前記スラリーを提供する、請求項63に記載の方法。
【請求項66】
請求項27に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)を調製する方法であって、
(i)化合物1の遊離塩基、(+)-カンファー-10-スルホン酸、及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記混合物を加熱することと、
(iii)前記混合物を冷却して、スラリーを提供することと、
(iii)前記スラリーを遠心分離して、湿潤固体を提供することと、
(iv)前記湿潤固体を乾燥させて、請求項27に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)を提供することと、を含む、方法。
【請求項67】
前記溶媒が、イソプロパノールを含む、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記混合物が、約90℃に加熱され、次いで約22℃に冷却される、請求項66に記載の方法。
【請求項69】
請求項36に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)を調製する方法であって、
(i)請求項27に記載の化合物1のカンシル酸塩(カンシル酸塩形態I)及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記スラリーを濾過して、湿潤固体を提供することと、
(iii)前記湿潤固体を乾燥させて、請求項36に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)を提供することと、を含む、方法。
【請求項70】
前記溶媒が、MEK、2-MeTHF、MTBE、メタノール/IPE混合物、MIBK、DCM/ヘプタン混合物、EtOAc、IPAc、又はトルエンを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
混合物を形成することが、約22℃で撹拌することを更に含む、請求項69に記載の方法。
【請求項72】
請求項45に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)を調製する方法であって、
(i)請求項27に記載の化合物1のカンシル酸塩(カンシル酸塩形態I)及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記スラリーを濾過して、湿潤固体を提供することと、
(iii)前記湿潤固体を乾燥させて、請求項45に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)を提供することと、を含む、方法。
【請求項73】
前記溶媒が、アセトニトリルを含む、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
混合物を形成することが、約22℃で撹拌することを更に含む、請求項72に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年3月30日に出願された米国特許仮出願第63/001,810号の利益を主張するものであり、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、Cot(大阪型甲状腺がん(cancer Osaka thyroid))阻害剤化合物の固体形態及びそのような形態の調製方法に関する。
【背景技術】
【0003】
Cot(大阪型甲状腺がん)タンパク質は、MAPキナーゼキナーゼキナーゼ(MAP kinase kinase kinase、MAP3K)ファミリーのメンバーであるセリン/トレオニンキナーゼである。Cotタンパク質は、「Tpl2」(腫瘍進行遺伝子座(tumor progression locus))、「MAP3K8」(有糸分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼキナーゼキナーゼ8(mitogen-activated protein kinase kinase kinase 8))又は「EST」(ユーイング肉腫形質転換体(Ewing sarcoma transformant))としても公知である。Cotは、細胞におけるその腫瘍原性形質転換活性によって同定されており、腫瘍原性経路及び炎症性経路を調節することがすでに示されている。
【0004】
Cotは、MEK-ERK経路において上流にあることが公知であり、腫瘍壊死因子-α(tumor necrosis factor-α、TNF-α)のLPS誘導性産生に不可欠である。Cotは、TNFαの産生及びシグナル伝達の両方に関与することがすでに示されている。TNFαは、炎症誘発性サイトカインであり、関節リウマチ(rheumatoid arthritis、RA)、多発性硬化症(multiple sclerosis、MS)、炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease、IBD)、糖尿病、敗血症、乾癬、TNFα発現の誤調節、及び移植片拒絶反応などの炎症性疾患において重要な役割を担っている。
【0005】
化合物1の固体形態を含む、Cot阻害剤化合物の固体形態を開発する必要性が依然として存在する:
【化1】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)が提供される。いくつかの態様では、遊離塩基形態Iは、10.4、13.0、及び18.1度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0007】
別の態様では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)が提供される。いくつかの態様では、オキサレート形態Iは、5.2、6.3、及び7.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0008】
別の態様では、化合物1のマレイン酸塩の固体形態が提供される。いくつかの態様では、化合物1マレイン酸塩は、8.2、8.6、及び11.9度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0009】
別の態様では、化合物1のカンシル酸塩(camsylate)の固体形態(カンシル酸塩形態I)が提供される。いくつかの態様では、カンシル酸形態Iは、5.4、12.0、及び17.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0010】
別の態様では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸形態II)が提供される。いくつかの態様では、カンシル酸形態IIは、2.8、4.7、及び5.4度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0011】
別の態様では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸形態III)が提供される。いくつかの態様では、カンシル酸形態IIIは、5.5、8.9、及び18.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0012】
一態様では、本明細書に記載の固体形態のうちのいずれか1つ及び医薬として許容される担体を含む医薬組成物が提供される。
【0013】
一態様では、大阪型甲状腺がん(Cot)が介在する疾患又は容態を治療することを必要とするヒト対象において疾患又は容態を治療するための方法であって、有効量の本明細書に記載の組成物のうちのいずれか1つを対象に投与することを含む方法が提供される。
【0014】
いくつかの態様では、化合物1の固体形態を調製する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】化合物1の遊離塩基形態Iの調製のための反応スキームを示す。
【0016】
【
図2】化合物1の遊離塩基形態IのXRPDパターンを示す。
【0017】
【
図3】化合物1の遊離塩基形態IのDSCサーモグラフを示す。
【0018】
【
図4】化合物1の遊離塩基形態IのTGAサーモグラフを示す。
【0019】
【
図5】化合物1の遊離塩基形態IIIのXRPDパターンを示す。
【0020】
【
図6】化合物1の遊離塩基形態IIIのDSCサーモグラフを示す。
【0021】
【
図7】化合物1の遊離塩基形態IIIのTGAサーモグラフを示す。
【0022】
【
図8】化合物1のHCl材料AのXRPDパターンを示す。
【0023】
【
図9】化合物1のHCl材料AのDSCサーモグラフを示す。
【0024】
【
図10】化合物1のHCl材料AのTGAサーモグラフを示す。
【0025】
【
図11】化合物1のメタンスルホン酸塩材料AのXRPDパターンを示す。
【0026】
【
図12】化合物1のメタンスルホン酸塩材料AのDSCサーモグラムを示す。
【0027】
【
図13】化合物1のメタンスルホン酸塩材料AのTGAサーモグラムを示す。
【0028】
【
図14】化合物1のメタンスルホン酸塩材料BのXRPDパターンを示す。
【0029】
【
図15】化合物1のメタンスルホン酸塩材料BのDSCサーモグラムを示す。
【0030】
【
図16】化合物1のメタンスルホン酸塩材料BのTGAサーモグラムを示す。
【0031】
【
図17】化合物1のメタンスルホン酸塩材料CのXRPDパターンを示す。
【0032】
【
図18】化合物1のメタンスルホン酸塩材料CのDSCサーモグラムを示す。
【0033】
【
図19】化合物1のメタンスルホン酸塩材料CのTGAサーモグラムを示す。
【0034】
【
図20】化合物1のメタンスルホン酸塩材料DのXRPDパターンを示す。
【0035】
【
図21】化合物1のメタンスルホン酸塩材料DのDSCサーモグラムを示す。
【0036】
【
図22】化合物1のメタンスルホン酸塩材料DのTGAサーモグラムを示す。
【0037】
【
図23】化合物1のオキサレート材料AのXRPDパターンを示す。
【0038】
【
図24】化合物1のオキサレート材料AのDSCサーモグラムを示す。
【0039】
【
図25】化合物1のオキサレート材料AのTGAサーモグラムを示す。
【0040】
【
図26】化合物1のオキサレート形態IのXRPDパターンを示す。
【0041】
【
図27】化合物1のオキサレート塩形態IのDSCサーモグラムを示す。
【0042】
【
図28】化合物1のシュウ酸形態IのTGAサーモグラムを示す。
【0043】
【
図29】化合物1のオキサレート形態IIのXRPDパターンを示す。
【0044】
【
図30】化合物1のオキサレート形態IIのDSCサーモグラムを示す。
【0045】
【
図31】化合物1のオキサレート形態IIのTGAサーモグラムを示す。
【0046】
【
図32】化合物1のエタンジスルホン酸塩のXRPDパターンを示す。
【0047】
【
図33】化合物1のエタンジスルホン酸塩のDSCサーモグラムを示す。
【0048】
【
図34】化合物1のエタンジスルホン酸塩のTGAサーモグラムを示す。
【0049】
【
図35】化合物1のマレイン酸塩のXRPDパターンを示す。
【0050】
【
図36】化合物1のマレイン酸塩のDSCサーモグラムを示す。
【0051】
【
図37】化合物1のマレイン酸塩のTGAサーモグラムを示す。
【0052】
【
図38】化合物1のカンシル酸塩形態IのXRPDパターンを示す。
【0053】
【
図39】化合物1のカンシル酸塩のDSCサーモグラムを示す。
【0054】
【
図40】化合物1カンシル酸塩のTGAサーモグラムを示す。
【0055】
【
図41】化合物1のカンシル酸塩形態IIのXRPDパターンを示す。
【0056】
【
図42】化合物1のカンシル酸塩形態IIのDSCサーモグラムを示す。
【0057】
【
図43】化合物1のカンシル酸塩形態IIのTGAサーモグラムを示す。
【0058】
【
図44】化合物1のカンシル酸塩形態IIIのXRPDパターンを示す。
【0059】
【
図45】化合物1のカンシル酸塩形態IIIのDSCサーモグラムを示す。
【0060】
【
図46】化合物1のカンシル酸塩形態IIIのTGAサーモグラムを示す。
【0061】
【
図47】化合物1のベシル酸塩水和物AのXRPDパターンを示す。
【0062】
【
図48】化合物1のベシル酸塩材料AのXRPDパターンを示す。
【0063】
【
図49】化合物1のベシル酸塩材料AのDSCサーモグラムを示す。
【0064】
【
図50】化合物1のベシル酸塩材料AのTGAサーモグラムを示す。
【0065】
【
図51】化合物1のベシル酸塩エタノール溶媒和物AのXRPDパターンを示す。
【0066】
【
図52】化合物1のベシル酸塩形態IのXRPDパターンを示す。
【0067】
【
図53】化合物1のベシル酸塩形態IのDSCサーモグラムを示す。
【0068】
【
図54】化合物1のベシル酸塩形態IのTGAサーモグラムを示す。
【0069】
【
図55】化合物1のベシル酸塩形態IIのXRPDパターンを示す。
【0070】
【
図56】化合物1のベシル酸塩形態IIのDSCサーモグラムを示す。
【0071】
【
図57】化合物1のベシル酸塩形態IIのTGAサーモグラムを示す。
【0072】
【
図58】化合物1のエシレート(esylate)材料AのXRPDパターンを示す。
【0073】
【
図59】化合物1のエシレート材料AのDSCサーモグラムを示す。
【0074】
【
図60】化合物1のエシレート材料AのTGAサーモグラムを示す。
【0075】
【
図61】化合物1のエシレート材料BのXRPDパターンを示す。
【0076】
【
図62】化合物1のエシレート材料CのXRPDパターンを示す。
【0077】
【
図63】化合物1のエシレート材料DのXRPDパターンを示す。
【発明を実施するための形態】
【0078】
様々な実施形態が以下に記載される。特定の実施形態は、網羅的な説明として、又は本明細書で論じられるより広い態様に対する限定として意図されていないことに留意されたい。特定の実施形態と併せて記載された一態様は、必ずしもその実施形態に限定されず、任意の他の実施形態で実施することができる。
定義
【0079】
上記及び説明全体を通して使用される場合、以下の略語は、特に指示がない限り、以下の意味を有すると理解されるべきである。
【表1】
【0080】
本明細書で使用される場合、「約」は、当業者によって理解され、それが使用される文脈に応じてある程度変化するであろう。当業者には明らかではない用語の使用がある場合、それが使用される文脈を考慮して、「約」は、特定の用語のプラス又はマイナス10%までを意味する。
【0081】
本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書に別段の指示がない限り、その範囲内にある各別個の値を個別に参照する省略方法としての役割を果たすことを単に意図し、各別個の値は、本明細書に個別に列挙されているかのように明細書に組み込まれる。本明細書に記載されるすべての方法は、本明細書で別途指示されない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の好適な順序で実施することができる。本明細書で提供されるいずれか及びすべての例、又は例示的な言い回し(例えば、「など」)の使用は、単に本実施形態をより明らかにすることを意図するものであって、特に明記しない限り、特許請求される本発明の範囲を限定するものではない。本明細書中のいかなる言葉も、特許請求されていない任意の要素を必須であることを示すものとして解釈されるべきではない。
【0082】
「水和物」は、化合物と水とを組み合わせることによって形成された複合体を指す。この用語は、化学量論的及び非化学量論的水和物を含む。
【0083】
「溶媒和物」は、化合物と溶媒とを組み合わせることによって形成された複合体を指す。
【0084】
本明細書で使用される場合、「溶媒」は、溶質を溶液に溶解することができる材料である。溶媒は、極性溶媒又は非極性溶媒であり得る。溶媒の非限定的な例としては、水、ヘプタン、ヘキサン、及びシクロヘキサンなどのアルカン、石油エーテル、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール、エチレングリコール及びPEG400などのポリエチレングリコール、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、及び酢酸ブチルなどのアルカノエート、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケトン(methyl ethyl ketone、MEK)、メチルプロピルケトン(methyl propyl ketone、MPK)及びメチルイソブチルケトン(methyl iso-butyl ketone、MIBK)などのアルカノン、ジエチルエーテル、メチル-t-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチル-テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタン及び1,4-ジオキサンなどのエーテル、ベンゼン及びトルエンなどの芳香族、塩化メチレン、クロロホルム及び四塩化炭素などのハロゲン化溶媒、ジメチルスルホキシド(dimethylsulfoxide、DMSO)、及びジメチルホルムアミド(dimethylformamide、DMF)が挙げられるが、これらに限定されない。他の例としては、ジグリム、シクロペンチルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、トリフルオロトルエン、キシレン、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、ジフェニルエーテル、ジクロロエタン、クロロベンゼン、tert-ブタノール、アセトニトリル、プロピオニトリル、及びブチロニトリルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0085】
本明細書で使用される場合、「有効量」又は「治療有効量」という用語は、治療される疾患又は容態の症状のうちの1つ以上をある程度緩和するのに十分な薬剤又は化合物の量を指す。結果は、疾患の徴候、症状、若しくは原因の低減及び/若しくは緩和、又は生物学的系の任意の他の所望の変化を含む。例えば、治療用途のための「有効量」は、疾患症状の臨床的に顕著な減少を提供するために必要な本明細書に開示される化合物を含む組成物の量である。任意の個々の場合における適切な「有効」量は、任意に、用量漸増試験などの技法を使用して決定される。
【0086】
本明細書で使用される場合、医薬組成物は、本明細書に記載の化合物と、少なくとも1つの医薬として許容される賦形剤及び/又は担体と、を含む。医薬として許容される賦形剤の例としては、結合剤、香味剤、潤滑剤、崩壊剤、遅延剤、有機溶媒、懸濁剤、等張剤、緩衝剤、乳化剤、安定剤、及び防腐剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0087】
「対象」又は「患者」という用語は、哺乳動物を包含する。哺乳動物の例としては、哺乳動物綱の任意のメンバー:ヒト、チンパンジーなどの非ヒト霊長類、及び他の類人猿並びにサル種、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどの家畜、ウサギ、イヌ、及びネコなどの飼育動物、ラット、マウス、モルモットなどのげっ歯類を含む実験動物などが挙げられるが、これらに限定されない。一態様では、哺乳動物はヒトである。
【0088】
本明細書で使用される「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」又は「治療(treatment)」という用語は、疾患若しくは容態の少なくとも1つの症状を緩和、低減、若しくは改善すること、疾患若しくは容態を阻害すること、例えば、疾患若しくは容態の発症を阻止すること、疾患若しくは容態を緩和すること、疾患若しくは容態の退行を引き起こすこと、疾患若しくは容態によって引き起こされた容態を緩和すること、又は予防的及び/若しくは治療的に疾患若しくは容態を停止することを含む。
命名法
【0089】
化合物(S)-6-(((1-(ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル)-1H-1,2,3-トリアゾール-4-イル)(2-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル)メチル)-アミノ)-8-クロロ-4-(ネオペンチルアミノ)キノリン-3-カルボニトリルの構造は、以下の通りである。
【化2】
本開示において、上記化合物は化合物1と呼ばれる。
化合物1の遊離塩基形態I
【0090】
一態様では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)は、10.4、13.0、及び18.1度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0091】
いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)は、18.8、22.6、及び25.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)は、19.2、21.6、及び24.1度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0092】
一態様では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)は、10.4、13.0、18.8、19.2、21.6、22.6、24.1、又は25.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)は、
図2に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0093】
いくつかの実施形態では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)は、吸熱、続いて約270℃での発熱を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)は、
図3に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)は、
図4に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1の遊離塩基形態III
【0094】
一態様では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態III)は、7.7、11.3、及び18.8度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0095】
いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1の固体形態(遊離塩基形態III)は、15.6、21.0、及び24.9度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1の固体形態(遊離塩基形態III)は、16.7、22.4、及び23.1度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0096】
一態様では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)は、7.7、11.3、15.6、16.7、18.8、21.0、22.4、23.1、又は24.9度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態III)は、
図5に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0097】
いくつかの実施形態では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態III)は、約68℃及び約196℃での開始を有する2つの吸熱事象を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態III)は、
図6に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態III)は、
図7に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のHCl材料A
【0098】
一態様では、化合物1のHClの固体形態(HCl材料A)は、7.3、14.2、及び16.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0099】
いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のHClの固体形態(HCl材料A)は、7.7、8.6、及び17.1度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のHClの固体形態(HCl材料A)は、18.7、20.1、及び21.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0100】
一態様では、化合物1のHClの固体形態(HCl材料A)は、7.3、7.7、8.6、14.2、16.6、17.1、18.7、20.1、又は21.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のHClの固体形態(HCl材料A)は、
図8に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0101】
いくつかの実施形態では、化合物1のHClの固体形態(HCl材料A)は、約14℃及び約180℃での開始を有する2つの吸熱事象を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のHClの固体形態(HCl材料A)は、
図9に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のHClの固体形態(HCl材料A)は、
図10に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のメタンスルホン酸塩材料A
【0102】
一態様では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料A)は、4.5、6.1、及び11.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0103】
いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料A)は、7.5、20.7、及び24.5度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料A)は、19.6、22.1、及び23.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0104】
一態様では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料A)は、4.5、6.1、7.5、11.6、19.6、20.7、22.1、23.6、又は24.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料A)は、
図11に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0105】
いくつかの実施形態では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料A)は、約42℃、約193℃、及び約234℃で開始する3つの吸熱事象を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料A)は、
図12に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料A)は、
図13に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のメタンスルホン酸塩材料B
【0106】
一態様では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料B)は、6.2、7.6、及び23.1度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0107】
いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料B)は、18.1、18.6、及び26.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料B)は、19.7、25.3、及び28.3度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0108】
一態様では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料B)は、6.2、7.6、18.1、18.6、19.7、23.1、25.3、26.6、又は28.3度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料B)は、
図14に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0109】
いくつかの実施形態では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料B)は、約19℃で開始する吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料B)は、
図15に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料B)は、
図16に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のメタンスルホン酸塩材料C
【0110】
一態様では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料C)は、7.0、7.5、及び19.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0111】
いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料C)は、13.9、21.2、及び24.2度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料C)は、20.7、22.9、及び24.9度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0112】
一態様では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料C)は、7.0、7.5、13.9、19.6、20.7、21.2、22.9、24.2、又は24.9度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料C)は、
図17に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0113】
いくつかの実施形態では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料C)は、
図18に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料C)は、
図19に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のメタンスルホン酸塩材料D
【0114】
一態様では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料D)は、5.5、8.8、及び18.2度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0115】
いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料D)は、8.4、12.4、及び15.0度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料Dは、13.6、21.4、及び26.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0116】
一態様では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料D)は、5.5、8.4、8.8、12.4、13.6、15.0、18.2、21.4、又は26.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料D)は、
図20に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0117】
いくつかの実施形態では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料D)は、
図21に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のメタンスルホン酸塩の固体形態(メタンスルホン酸塩材料C)は、
図22に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のオキサレート材料A
【0118】
一態様では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート材料A)は、2.3、4.0、及び6.3度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート材料A)は、13.4、17.3、及び23.7度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート材料A)は、12.7、21.8、及び22.4度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0119】
一態様では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート材料A)は、2.3、4.0、6.3、12.7、13.4、17.3、21.8、22.4、又は23.7度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート材料A)は、
図23に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0120】
いくつかの実施形態では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート材料A)は、約165℃及び約210℃で開始する2つの吸熱事象を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート材料A)は、
図24に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート材料A)は、
図25に実質的に示されるようなTGAパターンによって特徴付けられる。
化合物1のオキサレート形態I
【0121】
一態様では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)は、5.2、6.3、及び7.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)は、10.3、13.3、及び22.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)は、12.6、16.4、及び17.9度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0122】
一態様では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)は、5.2、6.3、7.5、10.3、12.6、13.3、16.4、17.9、又は22.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)は、
図26に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0123】
いくつかの実施形態では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)は、約220℃で開始する吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)は、
図27に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)は、
図28に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)は、約200℃の温度で約14%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられる。
化合物1のオキサレート形態II
【0124】
一態様では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態II)は、7.8、13.4、及び20.7度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態II)は、6.4、17.5、及び24.5度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1オキサレート(オキサレート形態II)の固体形態は、10.1、23.6、及び30.6度2θ(±0.2度2θ)に追加のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0125】
一態様では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態II)は、6.4、7.8、10.1、13.4、17.5、20.7、23.6、24.5、又は30.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態II)は、
図29に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0126】
いくつかの実施形態では、化合物1のオキサレートの固体形態(シュウ酸形態II)は、約163℃及び約214℃で開始する2つの吸熱事象を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態II)は、
図30に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態II)は、約3%、約3%、及び約16%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態II)は、
図31に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のエタンジスルホン酸塩
【0127】
一態様では、化合物1のエタンジスルホン酸塩の固体形態は、5.5、10.7、及び20.1度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のエタンジスルホン酸塩の固体形態は、8.3、10.4、及び16.8度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のエタンジスルホン酸塩の固体形態は、18.0、19.8、及び23.4度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0128】
一態様では、化合物1のエタンジスルホン酸塩の固体形態は、5.5、8.3、10.4、10.7、16.8、18.0、19.8、20.1、又は23.4度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のエタンジスルホン酸塩の固体形態は、
図32に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0129】
いくつかの実施形態では、化合物1のエタンジスルホン酸塩の固体形態は、約31℃で開始する吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のエタンジスルホン酸塩の固体形態は、
図33に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のエタンジスルホン酸塩の固体形態は、
図34に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のマレイン酸塩
【0130】
一態様では、化合物1のマレイン酸塩の固体形態は、8.2、8.6、及び11.9度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のマレイン酸塩の固体形態は、9.6、17.3、及び19.1度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のマレイン酸塩の固体形態は、15.1、21.1、及び23.5度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0131】
一態様では、化合物1のマレイン酸塩の固体形態は、8.2、8.6、9.6、11.9、15.1、17.3、19.1、21.1、又は23.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のマレイン酸塩の固体形態は、
図35に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0132】
いくつかの実施形態では、化合物1のマレイン酸塩の固体形態は、約130℃で開始する吸熱及び約160℃で開始する発熱を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のマレイン酸塩の固体形態は、
図36に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のマレイン酸塩の固体形態は、約5.6%及び約13.8%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のマレイン酸塩の固体形態は、
図37に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のカンシル酸塩(カンシル酸塩形態I)
【0133】
一態様では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)は、5.4、12.0、及び17.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)は、10.1、19.5、及び22.4度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)は、6.7、8.3、及び20.5度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0134】
一態様では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)は、5.4、6.7、8.3、10.1、12.0、17.5、19.5、20.5、又は22.4度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)は、
図38に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0135】
いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)は、周囲温度~約120℃の間の広い吸熱、続いて約196℃での融解開始を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)は、
図39に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)は、約100℃未満の温度で約2%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)は、
図40に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のカンシル酸塩(カンシル酸塩形態II)
【0136】
一態様では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)は、2.8、4.7、及び5.4度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)は、7.2、8.1、及び10.8度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上の追加のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)は、9.8、12.4、及び17.7度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0137】
一態様では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)は、2.8、4.7、5.4、7.2、8.1、9.8、10.8、12.4、又は17.7度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)は、
図41に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0138】
いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)は、周囲温度~約120℃の間の広い吸熱、続いて、それぞれ約130℃、198℃、及び214℃でのいくつかの吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)は、
図42に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)は、約100℃未満の温度での約3%の重量損失及び約198℃の温度での約2.4%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)は、
図43に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のカンシル酸塩(カンシル酸塩形態III)
【0139】
一態様では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)は、5.5、8.9、及び18.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)は、4.5、10.9、及び16.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)は、12.2、21.5、及び21.8度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0140】
一態様では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)は、4.5、5.5、8.9、10.9、12.2、16.6、18.5、21.5、又は21.8度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)は、
図44に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0141】
いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)は、周囲温度~約100℃の間の広い吸熱、続いて約207℃で開始する融解吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)は、
図45に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)は、約50℃未満の温度で約2%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)は、
図46に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のベシル酸塩(ベシル酸塩水和物A)
【0142】
一態様では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩水和物A)は、7.7、9.2、及び12.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩水和物A)は、9.6、19.5、及び20.3度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上の追加のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩水和物A)は、15.3、23.2、及び26.9度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0143】
一態様では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩水和物A)は、7.7、9.2、9.6、12.5、15.3、19.5、20.3、23.2、又は26.9度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩水和物A)は、
図47に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
化合物1のベシル酸塩(ベシル酸塩材料A)
【0144】
一態様では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩材料A)は、7.6、8.8、及び14.8度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩材料A)は、9.6、12.4、及び19.3度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩材料A)は、17.3、24.9、及び26.5度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0145】
一態様では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩材料A)は、7.6、8.8、9.6、12.4、14.8、17.3、19.3、24.9、又は26.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩材料A)は、
図48に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0146】
いくつかの実施形態では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩材料A)は、約66℃及び約217℃で開始する2つの吸熱事象を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩材料A)は、
図49に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩材料A)は、
図50に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のベシル酸塩エタノール溶媒和物(ベシル酸塩エタノール溶媒和物)
【0147】
一態様では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩エタノール溶媒和物)は、7.3、9.1、及び14.8度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩エタノール溶媒和物)は、10.0、18.1、20.0度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩エタノール溶媒和物)は、13.5、19.6、及び24.2度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0148】
一態様では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩エタノール溶媒和物)は、7.3、9.1、10.0、13.5、14.8、18.1、19.6、20.0、又は24.4度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態I)は、
図51に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
化合物1のベシル酸塩(ベシル酸塩形態I)
【0149】
一態様では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態I)は、6.8、9.9、及び14.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態I)は、8.3、15.5、及び17.8度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態I)は、16.2、24.6、及び27.2度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0150】
一態様では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態I)は、6.8、8.3、9.9、14.5、15.5、16.2、17.8、24.6、又は27.2度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態I)は、
図52に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0151】
いくつかの実施形態では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態I)は、約230℃で開始する吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態I)は、
図53に実質的に示されるようなDSCパターンによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態I)は、
図54に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のベシル酸塩(ベシル酸塩形態II)
【0152】
一態様では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態II)は、6.1、7.8、及び15.1度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態II)は、9.6、16.1、及び21.3度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態II)は、18.7、19.6、及び23.7度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0153】
一態様では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態II)は、6.1、7.8、9.6、15.1、16.1、18.7、19.6、21.3、又は23.7度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態II)は、
図55に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0154】
いくつかの実施形態では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態II)は、約229℃で開始する吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態II)は、
図56に実質的に示されるようなDSCパターンによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のベシル酸塩の固体形態(ベシル酸塩形態II)は、
図57に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のエシレート(エシレート材料A)
【0155】
一態様では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料A)は、5.7、9.4、及び10.3度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料A)は、8.9、11.5、及び13.8度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料A)は、18.4、24.9、及び31.1度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0156】
一態様では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料A)は、5.7、8.9、9.4、10.3、11.5、13.8、18.4、24.9、又は31.1度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料A)は、
図58に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
【0157】
いくつかの実施形態では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料A)は、約50℃で広い吸熱、及び約199℃で開始する別の吸熱事象を含むDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料A)は、
図59に実質的に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料A)は、
図60の図に実質的に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられる。
化合物1のエシレート(エシレート材料B)
【0158】
一態様では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料B)は、5.8、11.4、及び18.9度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料B)は、9.5、18.4、及び24.9度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料B)は、13.8、16.4、及び27.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0159】
一態様では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料B)は、5.8、9.5、11.4、13.8、16.4、18.4、18.9、24.9、又は27.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料B)は、
図61に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
化合物1のエシレート(エシレート材料C)
【0160】
一態様では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料C)は、5.0、6.3、及び7.3度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料C)は、17.1、17.4、及び19.9度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料C)は、18.1、22.7、及び24.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0161】
一態様では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料C)は、5.0、6.3、7.3、17.1、17.4、18.1、19.9、22.7、又は24.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料C)は、
図62に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
化合物1のエシレート(エシレート材料D)
【0162】
一態様では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料D)は、5.8、11.4、及び18.1度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料D)は、10.2、18.8、及び19.5度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、XRPDパターンによって特徴付けられた化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料D)は、18.4、23.6、及び24.9度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含み、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。
【0163】
一態様では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料D)は、5.8、10.2、11.4、18.1、18.4、18.8、19.5、23.6、24.9度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、XRPDは、Cu Kα線を使用して行われる。いくつかの実施形態では、化合物1のエシレートの固体形態(エシレート材料D)は、
図63に実質的に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられる。
治療方法
【0164】
化合物1の固体形態のうちのいずれか1つなどの本明細書に開示される化合物は、Cotが介在する疾患又は容態の治療に有用である。Cotが介在する疾患又は容態の非限定的な例としては、がん、糖尿病、並びに関節リウマチ(RA)、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患(IBD)、敗血症、乾癬、TNF発現の誤調節、及び移植片拒絶反応などの炎症性疾患が挙げられるが、これらに限定されない。
【0165】
更なる実施形態では、Cotが介在する疾患又は障害の症状を緩和するための方法が提供される。いくつかの実施形態では、方法は、Cotが介在する疾患又は障害の症状を有する哺乳動物を同定すること、及び症状を改善する(すなわち、症状の重症度を下げる)のに有効な量の本明細書に説明する化合物を哺乳動物に提供することを含む。
【0166】
いくつかの実施形態では、Cotが介在する疾患又は容態は、固形腫瘍である。特定の実施形態では、固形腫瘍は、膵がん、膀胱がん、大腸がん、乳がん、前立腺がん、腎がん、肝細胞がん、肺がん、卵巣がん、子宮頸がん、胃がん、食道がん、頭頸部がん、黒色腫、神経内分泌がん、CNSがん、脳腫瘍(例えば、神経膠腫、退形成性乏突起神経膠腫、成人多形膠芽腫、及び成人退形成性星細胞腫)、骨がん、又は軟部組織肉腫に由来する。いくつかの実施形態では、固形腫瘍は、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、結腸がん、CNSがん、黒色腫、卵巣がん、腎がん、前立腺がん、又は乳がんに由来する。
【0167】
いくつかの実施形態では、Cotが介在する疾患又は容態は、糖尿病であり、これにはインスリン産生及び耐糖能の異常を特徴とする任意の代謝障害が含まれる。いくつかの実施形態では、糖尿病には、1型及び2型糖尿病、妊娠糖尿病、糖尿病前症、インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム、空腹時血糖異常、並びに耐糖能異常がある。1型糖尿病は、インスリン依存性糖尿病(Insulin Dependent Diabetes Mellitus、IDDM)としても公知である。2型は、非インスリン依存性糖尿病(Non-Insulin-Dependent Diabetes Mellitus、NIDDM)としても公知である。
【0168】
いくつかの実施形態では、Cotが介在する疾患又は容態は、炎症性疾患又はLPS誘発性エンドトキシンショックである。いくつかの実施形態では、疾患は、自己免疫疾患である。特定の実施形態では、自己免疫疾患は、全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus、SLE)、重症筋無力症、関節リウマチ(RA)、急性散在性脳脊髄炎、特発性血小板減少性紫斑病、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患(IBD)、敗血症、乾癬、シェーグレン症候群、自己免疫性溶血性貧血、喘息、若しくは慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease、COPD)、強直性脊椎炎、急性痛風及び強直性脊椎炎、反応性関節炎、単関節炎、変形性関節症、痛風性関節炎、若年性関節炎、若年性発症性関節リウマチ、若年性関節リウマチ、又は乾癬性関節炎である。他の実施形態では、疾患は、炎症である。更に他の実施形態では、疾患は、喘息、関節リウマチ、多発性硬化症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、及び狼瘡などの過剰な又は破壊的な免疫反応である。
【0169】
いくつかの実施形態では、Cotが介在する疾患又は容態は、炎症性腸疾患(IBD)である。本明細書で使用される「炎症性腸疾患」又は「IBD」という用語は、消化管の炎症障害を説明する集合的な用語であり、消化管の炎症障害の最も一般的な形態は、潰瘍性大腸炎及びクローン病である。本開示の化合物、組成物、及び方法を用いて治療することができる他の形態のIBDには、空置大腸炎(diversion colitis)、虚血性大腸炎、感染性大腸炎、化学的大腸炎、顕微鏡的大腸炎(膠原性大腸炎及びリンパ球性大腸炎を含む)、非定型大腸炎、偽膜性大腸炎、劇症大腸炎、自閉症性腸炎(autistic enterocolitis)、分類不能大腸炎(indeterminate colitis)、ベーチェット病、胃十二指腸クローン病、空回腸炎、回腸炎、回結腸炎、大腸クローン病(肉芽腫性大腸炎)、過敏性腸症候群、粘膜炎、放射線誘発性腸炎、短腸症候群、セリアック病、胃潰瘍、憩室炎、回腸嚢炎、直腸炎、及び慢性下痢がある。
【0170】
IBDを治療又は予防することにはまた、IBDの1つ以上の症状を改善すること又は低減させることがある。本明細書で使用される場合、「過敏性腸症候群(IBD)の症状」という用語は、腹痛、下痢、直腸出血、体重減少、発熱、食欲不振、並びに脱水症、貧血、及び栄養失調などの他のより重症な合併症など、検出された症状を指す。いくつかのこのような症状は、定量分析の題材である(例えば、体重減少、発熱、貧血など)。いくつかの症状は、血液検査(例えば、貧血)又は血液の存在(例えば、直腸出血)を検出する検査から容易に判定される。「当該症状が低減する」という用語は、疾患からの回復速度(例えば、体重増加率)に対する検出可能な影響を含むがこれに限定されない、検出可能な症状の定性的な又は定量的な低減を指す。診断は、典型的には、粘膜の内視鏡観察、及び内視鏡生検試料の病理学的検査によって決定される。
【0171】
IBDの経過は様々であり、しばしば疾患寛解及び疾患悪化の断続的な期間と関係づけられることができる。IBDの疾患の活動性及び重症度、並びにIBDに罹患している対象における治療に対する応答を特徴付けるために様々な方法が説明されている。本方法による治療は、概して、何らかの水準又は程度の疾患活動性のIBDに罹患している対象に適用可能である。
【0172】
いくつかの実施形態では、本明細書に説明される化合物又は組成物の投与によって治療される疾患又は容態には、急性痛風及び強直性脊椎炎、アレルギー性障害、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic lateral sclerosis、ALS)、筋萎縮性側索硬化症及び多発性硬化症、アテローム性動脈硬化症、細菌感染症、骨がん痛及び子宮内膜症による疼痛、BRAF耐性黒色腫、脳幹神経膠腫又は下垂体腺腫、熱傷、滑液包炎、肛門領域のがん、内分泌系のがん、腎がん又は尿管がん(例えば、腎細胞がん腎盂がん)、陰茎がん、小腸がん、甲状腺がん、尿道がん、急性骨髄性白血病などの血液がん、舌がん、子宮頸がん、子宮内膜がん、卵管がん、腎盂がん、膣がん又は外陰がん、慢性骨髄性白血病、慢性又は急性白血病、慢性疼痛、古典的なバーター症候群、感冒性結膜炎、冠動脈心疾患、皮膚黒色腫又は眼内黒色腫、皮膚炎、月経困難、湿疹、子宮内膜症、家族性腺腫性ポリポーシス、線維筋痛症、真菌感染症、痛風、婦人科腫瘍、子宮肉腫、卵管がん、頭痛、血友病性関節症、パーキンソン病、後天性免疫不全症候群、帯状疱疹、ホジキン病、ハンチントン病、高プロスタグランジンE症候群、インフルエンザ、虹彩炎、若年性関節炎、若年性発症性関節リウマチ、若年性関節リウマチ、腰痛及び頸部痛、リンパ球性リンパ腫、筋膜障害、筋炎、神経痛、神経変性障害、神経炎症性障害、神経因性疼痛、外陰がん、パーキンソン病、小児悪性腫瘍、肺線維症直腸がん、鼻炎、サルコイドーシス、軟部組織肉腫、強膜炎、皮膚がん、小児固形腫瘍、脊髄軸腫瘍、捻挫及び挫傷、胃がん、卒中、滑液包炎などの亜急性及び慢性筋骨格痛症候群、外科手術又は歯科手術、インフルエンザ又は他のウイルス感染症と関係する症状、滑膜炎、歯痛、潰瘍、子宮がん、子宮肉腫、ブドウ膜炎、血管炎、ウイルス感染症、ウイルス感染症(例えば、インフルエンザ)並びに創傷治癒が挙げられる。
【0173】
潰瘍性大腸炎に罹患している対象における疾患活動性の評価に有用な基準は、例えば、Truelove et al.(1955)Br Med J 2:1041-1048において認めることができる。これらの基準を使用して、疾患活動性は、IBDに罹患している対象において軽度の疾患活動性又は重度の疾患活動性として特徴付けることができる。重度の疾患活動性についての基準をすべて満たさない対象、及び軽度の疾患活動性についての基準を超える対象は、中等度の疾患活動性を有するものとして分類される。
【0174】
本明細書に開示されている治療方法はまた、疾患の経過における任意の点で適用することもできる。ある特定の実施形態では、方法は、寛解期間中のIBD(すなわち、不活動性疾患)に罹患している対象に適用される。このような実施形態では、本方法は、寛解期間を延長すること(例えば、不活動性疾患の期間を延長すること)によって、又は活動性疾患の発症を予防する、低減させる、若しくは遅滞させることによって、利益を提供する。他の実施形態では、方法は、IBDに罹患している対象に活動性疾患の病期中に適用してもよい。このような方法は、活動性疾患の病期の持続時間を短縮すること、IBDの1つ以上の症状を低減させる若しくは改善すること、又はIBDを治療することによって利益を提供する。
【0175】
臨床診療におけるIBDの治療の有効性を決定するための尺度が説明されており、この尺度には、例えば、以下、すなわち、症状管理、瘻孔閉鎖、コルチコステロイド療法の必要とされる程度、及び生活の質の改善がある。ヒース関連の生活の質(Heath-related quality of life、HRQL)は、IBDに罹患している対象における生活の質を評価するために臨床診療で広く使用されている炎症性腸疾患アンケート(Inflammatory Bowel Disease Questionnaire、IBDQ)を使用して評価することができる。(Guyatt et al.(1989)Gastroenterology 96:804-810を参照されたい。)いくつかの実施形態では、疾患又は容態は、免疫介在性肝障害、疾患又は容態である。Tpl2は、免疫と関連する肝臓の疾患又は容態に介在することができる。(Vyrla et.al.,The Journal of Immunology,2016,196、Perugorria et.al.,Hepatology,2013;57:1238-1249.)
【0176】
いくつかの実施形態では、Cotが介在する疾患又は容態は、アルコール性肝炎である。アルコール性肝炎は、慢性及び活動性のアルコール乱用を有する対象において発症する黄疸及び肝不全を特徴とする臨床症候群である。(Akriviadis E.et.al,Ann Gastroenterol.2016 Apr-Jun;29(2):236-237を参照されたい)。アルコール性肝炎は、肝硬変及び肝細胞線維症を引き起こし得る。グルココルチコイド、(例えば、プレドニゾロン)及びホスホジエステラーゼ阻害剤(例えば、ペントキシフィリン)を使用して、アルコール性肝炎を治療することができる。本明細書の化合物は、独立した治療として使用することができるか、又はアルコール性肝炎の現行の治療と併用することができる。
【0177】
いくつかの実施形態では、Cotが介在する疾患又は容態は、全身性エリテマトーデス(SLE)、狼瘡腎炎、狼瘡関連障害若しくは他の自己免疫障害、又はSLEの症状である。全身性エリテマトーデスの症状には、関節痛、関節腫脹、関節炎、倦怠感、体毛喪失、口内炎、リンパ節腫脹、感光性、皮膚発疹、頭痛、しびれ感、ピリピリ感、発作、視覚問題、人格変化、腹痛、悪心、嘔吐、不整脈、吐血及び呼吸困難、斑状の皮膚色、並びにレイノー現象がある。
【0178】
上述の応答基準のうちのいずれかの改善は、本開示の方法によって具体的に提供される。
医薬組成物及び投与様式
【0179】
化合物1の固体形態のいずれか1つなどの本明細書で提供される化合物は、通常、医薬組成物の形態で投与される。したがって、本明細書に説明する化合物のうちの1つ以上、又はその医薬として許容され得る塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは同位体標識された類似体と、担体、アジュバント、及び賦形剤から選択される1つ以上の医薬として許容され得るビヒクルと、を含有する医薬組成物も本明細書で提供される。適切な医薬として許容され得るビヒクルとしては、例えば、不活性固体希釈剤及び充填剤、無菌水溶液及び様々な有機溶媒を含む希釈剤、浸透促進剤、可溶化剤、並びにアジュバントを挙げることができる。このような組成物は、医薬分野で周知の様式で調製される。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mace Publishing Co.,Philadelphia,Pa.17th Ed.(1985)、及びModern Pharmaceutics,Marcel Dekker,Inc.3rd Ed.(G.S.Banker&C.T.Rhodes,Eds.を参照されたい)。
【0180】
医薬組成物は、単回用量又は複数回用量のいずれかで投与され得る。医薬組成物は、例えば、直腸、頬側、鼻腔内、及び経皮の経路を含む様々な方法によって投与されてもよい。ある特定の実施形態では、医薬組成物は、動脈内注射によって、静脈内で、腹腔内で、非経口で、筋肉内で、皮下に、経口で、局所的に、又は吸入剤として投与されてもよい。
【0181】
投与のための1つの様式は、非経口的であり、例えば、注射による。本開示に説明する医薬組成物を注射による投与のために組み込むことができる形態としては、例えば、水性懸濁液又は油性懸濁液、又はゴマ油、トウモロコシ油、綿実油、若しくはラッカセイ油を有するエマルション、又はエリキシル剤、マンニトール、デキストロース、若しくは滅菌水溶液、及び類似の医薬ビヒクルがある。
【0182】
経口投与は、本明細書に説明する化合物の投与のための別の経路であってもよい。投与は、例えば、カプセル又は腸溶性コーティングされた錠剤によるものであり得る。本明細書に説明する少なくとも1つの化合物又はその医薬として許容され得る塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは同位体標識された類似体を含む医薬組成物を調製する上で、有効成分は通常、賦形剤によって希釈され、及び/又はカプセル、サシェ、紙、若しくは他の容器の形態内にあることができるような担体内に封入される。賦形剤が希釈剤として機能するとき、賦形剤は、活性成分のビヒクル、担体、又は媒体として作用する固体、半固体又は液体の材料の形態にあることができる。したがって、組成物は、錠剤、丸剤、散剤、トローチ剤、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁剤、エマルション、液剤、シロップ剤、エアロゾル剤(固体として又は液体の媒体中の)、例えば最高10重量%の有効化合物を含有する軟膏、軟質及び硬質のゼラチンカプセル剤、無菌注射用溶剤、及び無菌包装された散剤の形態にあることができる。
【0183】
適切な賦形剤のいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアゴム、リン酸カルシウム、アルギナート、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン-酢酸ビニルコポリマー(コポビドン)、セルロース、無菌水、シロップ、及びメチルセルロースが挙げられる。製剤は追加として、タルク、ステアリン酸マグネシウム、及び鉱油などの潤滑剤、湿潤剤、乳化剤及び懸濁化剤、ヒドロキシ安息香酸メチル及びヒドロキシ安息香酸プロピルなどの保存剤、甘味剤、並びに香味剤を更に含むことができる。
【0184】
本明細書に説明する少なくとも1つの化合物又はその医薬として許容され得る塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは同位体標識された類似体を含む組成物は、当技術分野で公知の手順を採用することによって、対象への投与後に有効成分の迅速、持続的な、又は遅延した放出を提供するように製剤することができる。経口投与のための制御放出薬物送達システムには、浸透圧ポンプシステム、及びポリマー被覆リザーバ又は薬物-ポリマーマトリックス製剤を含有する溶体化システムが含まれる。制御放出システムの例は、米国特許第3,845,770号、同第4,326,525号、同第4,902,514号、及び同第5,616,345号に供与されている。本明細書に開示する方法で使用するための別の製剤は、経皮送達デバイス(「パッチ」)を採用する。このような経皮パッチを使用して、本明細書に説明する化合物の連続的又は非連続的な注入を制御された量で提供してもよい。医薬品を送達するための経皮パッチの構築及び使用は、当該技術分野において周知である。例えば、米国特許第5,023,252号、同第4,992,445号、及び同第5,001,139号を参照されたい。このようなパッチは、医薬剤の連続的、パルス化した、又はオンデマンドの送達のために構築されてもよい。
【0185】
錠剤などの固体組成物を調製するために、主要な有効成分を医薬賦形剤と混合して、本明細書に説明する化合物又はその医薬として許容され得る塩、互変異性体、立体異性体、立体異性体の混合物、プロドラッグ、若しくは同位体標識された類似体を含有する固体予備製剤組成物を形成してもよい。これらの予備製剤化組成物を均質と称するとき、活性成分は、組成物全体に均一に分散していてもよく、その結果、組成物が、錠剤、丸剤、及びカプセル剤などの均等に有効な単位剤形に容易に細分され得る。
【0186】
本明細書に記載される化合物の錠剤又は丸剤は、コーティングされてもよいか、又は別の方法で配合されて、長期作用の利点をもたらす剤形を提供してもよいか、又は胃の酸性状態から保護してもよい。例えば、錠剤又は丸剤は、内側投与量及び外側投与量の成分を含むことができ、後者は、前者に被さるエンベロープの形態にある。2つの成分は、胃内の崩壊に抵抗し、内側成分が十二指腸内に無傷に通過することを可能にする、又は放出の遅延を可能にする腸溶性層によって分離され得る。このような腸溶性層又は腸溶コーティングには、様々な材料を使用することができ、このような材料には、多くのポリマー酸、並びにセラック、セチルアルコール、及び酢酸セルロースなどの材料とのポリマー酸の混合物がある。
【0187】
吸入用又は吹送用の組成物としては、医薬として許容され得る、水性溶媒若しくは有機溶媒中の溶液及び懸濁液、又はこれらの混合物、及び粉末が挙げられる。液体又は固体の組成物は、本明細書で説明したような適切な医薬として許容され得る賦形剤を含有してもよい。いくつかの実施形態では、組成物は、局所的又は全身的効果のために、経口又は鼻呼吸経路によって投与される。他の実施形態では、医薬として許容され得る溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用によって霧化してもよい。霧化した溶液は、噴霧装置から直接吸入されてもよく、又は噴霧装置は、フェイスマスクテント若しくは断続的な陽圧呼吸模擬装置に取り付けられてもよい。溶液、懸濁液、又は粉末の組成物は、製剤を適切な様式で送達する装置から好ましくは経口で又は経鼻で投与されてもよい。
投薬
【0188】
任意の特定の対象のための、化合物1の固体形態のうちのいずれか1つなどの本出願の化合物の具体的な用量レベルは、療法を受けている対象における用いられる具体的な化合物の活性、年齢、体重、全身の健康、性別、食事、投与時間、投与経路、及び排泄速度、薬物の組み合わせ、及び特定の疾患の重症度を含む様々な要因に依存するであろう。例えば、投与量は、対象の体重1キログラム当たりの本明細書に記載される化合物のミリグラム数(mg/kg)として表されてもよい。約0.1~150mg/kgの投与量が適切であり得る。いくつかの実施形態では、約0.1及び100mg/kgが適切であり得る。他の実施形態では、0.5~60mg/kgの投与量が適切であり得る。対象の体重によって正規化することは、小児及び成人両方のヒトにおいて薬物を使用するとき、又はイヌなどの非ヒト対象における有効投与量をヒト対象に好適な投与量に変換するときに起こるような、広く異なるサイズの対象間で投与量を調整するときに特に有用である。
【0189】
1日投与量はまた、1回の投与当たり又は1日当たり投与される本明細書に記載される化合物の総量として説明されてもよい。式Iの化合物の日投与量は、約1mg~4,000mg、約2,000~4,000mg/日、約1~2,000mg/日、約1~1,000mg/日、約150~750mg/日、約10~500mg/日、約20~500mg/日、約50~300mg/日、約75~200mg/日、又は約15~150mg/日であってもよい。
【0190】
経口投与されるとき、ヒト対象の総日投与量は、1mg~1,000mg、約1,000~2,000mg/日、約150~750mg/日、約10~500mg/日、約50~300mg/日、約75~200mg/日、又は約100~150mg/日であってもよい。
【0191】
本出願の化合物又はその組成物は、上述した任意の好適な様式を使用して、1日1回、2回、3回、又は4回投与されてもよい。また、化合物による投与又は治療は、数日間継続されてもよく、例えば、通常、治療は、1つの治療サイクルについて、少なくとも7日間、14日間、又は28日間継続するであろう。治療サイクルは、がん化学療法において周知であり、サイクル間で約1~28日間、一般的には約7日間又は約14日間の休止期間と頻繁に交互になる。治療サイクルはまた、他の実施形態では、連続的であってもよい。
【0192】
特定の実施形態では、本方法は、本明細書に説明する化合物の約1~1500mgの初回日用量を対象に投与することと、臨床的有効性が達成されるまで増分によって用量を増加させることと、を含む。約5、10、25、50、又は100mgの増分を使用して、用量を増加させることができる。投与量は、毎日、隔日、週2回、又は週1回増加させることができる。
化合物1の固体形態を特許請求するプロセス
【0193】
化合物1の固体形態は、様々な方法によって調製することができる。例えば、化合物1を単一の溶媒系に溶解し、結晶化させることができる。代替的に、化合物1を溶媒中に溶解させた後、貧溶媒を混合物に添加して化合物1を結晶化させることによって、2溶媒系から化合物1を結晶化することができる。
【0194】
例えば、溶媒は極性溶媒であり得、これは、例えば、プロトン性溶媒である。他の好適な溶媒としては、非極性溶媒が挙げられる。好適な溶媒としては、水、ヘプタン、ヘキサン、及びシクロヘキサンなどのアルカン、石油エーテル、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール)、エチレングリコール及びPEG400などのポリエチレングリコール、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、及び酢酸ブチルなどのアルカノエート、アセトニトリル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルプロピルケトン(MPK)及びメチルイソブチルケトン(MIBK)などのアルカノン、ジエチルエーテル、メチル-t-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、2-メチル-テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタン及び1,4-ジオキサンなどのエーテル、ベンゼン及びトルエンなどの芳香族、塩化メチレン、クロロホルム及び四塩化炭素などのハロゲン化溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、及びジメチルホルムアミド(DMF)が挙げられるが、これらに限定されない。好適な溶媒としては、ハロゲン化アルコール(トリフルオロメタノール、トリフルオロエタノール(trifluoroethanol、TFE)、ヘキサフルオロイソプロパノール(hexafluoroisopropanol、HFIPA))も挙げられるが、これらに限定されない。
【0195】
化合物1の固体形態の調製方法は、任意の好適な反応条件下で実施することができる。例えば、化合物1の固体形態の調製方法は、室温未満、室温、又は室温超などであるがこれらに限定されない、任意の好適な温度で実施することができる。いくつかの実施形態では、温度は、約-78℃~約100℃、又は約0℃~約50℃、又は約10℃~約30℃であり得る。いくつかの実施形態では、温度は、本方法で使用される特定の溶媒の還流温度であり得る。他の実施形態では、化合物1の固体形態を、化合物1の1つの固体形態が化合物1の第2の固体形態を形成するように、約100℃を超えて加熱することができる。
【0196】
化合物1の固体形態の調製方法は、任意の好適な時間にわたって実施することができる。例えば、時間は、数分、数時間、又は数日であり得る。いくつかの実施形態では、時間は、一晩など、数時間であり得る。化合物1の固体形態の調製方法はまた、任意の好適な圧力で実施することができる。例えば、圧力は、大気圧未満、約大気圧、又は大気圧超であり得る。
【0197】
本発明の方法で複数の溶媒が使用される場合、上記の方法における溶媒の比は、体積で約1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、及び約1:8を含む、約1:1~約1:9の任意の好適な比であり得る。
【0198】
化合物1対溶媒の比は、結晶化を促進するための任意の好適な比であり得る。例えば、化合物I対溶媒比は、約1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:20、1:25、1:30、1:35,1:40、及び約1:45(w/v)を含む、約1:5(重量/体積、又はw/v)~約1:50(w/v)であり得る。
【0199】
結晶化は、当該技術分野において公知の方法、例えば、反応容器の接触面を例えばガラスロッドで引っ掻く又は擦るなどの機械的手段によって誘導することができる。任意に、飽和又は過飽和溶液に種結晶を入れてもよい。化合物1を結晶化するための混合物は、結晶化合物1の種結晶も含有することができる。
【0200】
所望の固体形態の単離は、溶媒を除去し、結晶から溶媒を沈殿させることによって達成することができる。概して、これは、濾過、吸引濾過、デカンテーション、又は遠心分離などの公知の方法によって実施される。更なる単離は、例えば真空の適用、及び/又は加熱のような、当業者に公知の方法によって固体形態から任意の過剰な溶媒を除去することによって達成することができる。
【0201】
一態様では、化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)の固体形態を調製する方法であって、(i)化合物1及び溶媒混合物を含む混合物を形成することと、(ii)混合物を冷却してスラリーを提供することと、(iii)スラリーを濾過して湿潤固体を提供することと、(iv)湿潤固体を乾燥させて、化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)を提供することと、を含む、方法が提供される。
【0202】
いくつかの実施形態では、溶媒混合物は、メチルtert-ブチルエーテル、2-メチルテトラヒドロフラン、及び/又はアセトニトリルを含む。いくつかの実施形態では、混合物を、約-5℃~約5℃の範囲の温度に冷却して、スラリーを提供する。いくつかの実施形態では、混合物を約0℃に冷却して、スラリーを提供する。
【0203】
一態様では、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)を調製する方法であって、(i)化合物1(遊離塩基形態I)、シュウ酸、及び溶媒を含む混合物を形成することと、(ii)混合物を撹拌してスラリーを提供することと、(iii)スラリーを濾過して湿潤固体を提供することと、(iv)湿潤固体を乾燥させて、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)を提供することと、を含む、方法が提供される。
【0204】
いくつかの実施形態では、溶媒は、アセトニトリル、水、THF、メタノール、エタノール、アセトン、DCM、又はそれらの組み合わせを含む。
【0205】
一態様では、化合物1のマレイン酸塩の固体形態を調製する方法であって、(i)化合物1(遊離塩基形態I)、マレイン酸、及び溶媒を含む混合物を形成することと、(ii)混合物を撹拌してスラリーを提供することと、(iii)スラリーを遠心分離して湿潤固体を提供することと、(iv)湿潤固体を乾燥させて、化合物1のマレイン酸塩の固体形態を提供することと、を含む、方法が提供される。
【0206】
いくつかの実施形態では、溶媒は、アセトニトリルを含む。いくつかの実施形態では、混合物を約20℃で撹拌して、スラリーを提供する。
【0207】
一態様では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)を調製する方法であって、(i)化合物1の遊離塩基、(+)-カンファー-10-スルホン酸、及び溶媒を含む混合物を形成することと、(ii)混合物を加熱することと、(iii)混合物を冷却してスラリーを提供することと、(iv)スラリーを遠心分離して湿潤固体を提供することと、(v)湿潤固体を乾燥させて、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)を提供することと、を含む、方法が提供される。
【0208】
いくつかの実施形態では、溶媒は、イソプロパノールを含む。いくつかの実施形態では、混合物を約90℃に加熱し、次いで約22℃に冷却する。
【0209】
一態様では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)を調製する方法であって、(i)化合物1のカンシル酸塩(カンシル酸塩形態I)及び溶媒を含む混合物を形成することと、(ii)スラリーを濾過して湿潤固体を提供することと、(iii)湿潤固体を乾燥させて、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)を提供することと、を含む、方法が提供される。
【0210】
いくつかの実施形態では、溶媒は、MEK、2-MeTHF、MTBE、メタノール/IPE混合物、MIBK、DCM/ヘプタン混合物、EtOAc、IPAc、又はトルエンを含む。いくつかの実施形態では、混合物を形成することは、約22℃で撹拌することを更に含む。
【0211】
一態様では、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)を調製する方法は、(i)化合物1のカンシル酸塩(カンシル酸塩形態I)及び溶媒を含む混合物を形成することと、(ii)スラリーを濾過して湿潤固体を提供することと、(iii)湿潤固体を乾燥させて、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)を提供することと、を含む。
【0212】
いくつかの実施形態では、溶媒は、アセトニトリルを含む。いくつかの実施形態では、混合物を形成することは、約22℃で撹拌することを更に含む。
【0213】
したがって、一般に説明される本発明は、以下の実施例を参照することによってより容易に理解され、これは例示として提供され、本発明を限定することを意図するものではない。
【実施例】
【0214】
機器及び材料
XRPDパターンを、PANalytical X’Pert PRO MPD回折計で、長い高精度焦点源及びニッケルフィルタを使用して生成されたCu Kα線の入射ビームを使用して収集した。回折計を、対称Bragg-Brentano幾何学的形状を使用して構成した。分析前に、ケイ素検体(NIST SRM 640e)を分析して、Si111ピークの観察された位置が、NIST認定位置と一致することを確認した。サンプルの検体を、ケイ素ゼロバックグラウンド基板上に中心を置いた薄い層として調製した。散乱防止スリット(antiscatter slit、SS)を使用して、空気によって生成されたバックグラウンドを最小化した。入射ビーム及び回折ビームのためのソーラースリットを使用して、軸方向の発散からの広がりを最小化した。サンプルから240mmに位置するスキャン位置感受性検出器(X’Celerator)及びデータ収集ソフトウェアv.2.2bを使用して、以下の設定:45kV 40mA、Kα1=1.5406Å、スキャン範囲2~40°2θ、ステップサイズ0.0167°2θで、回折パターンを収集した。この文書のすべての°2θ値は、±0.2°2θである。
【0215】
TA Instruments Q2000示差走査熱量計を用いて示差走査熱量測定(Differential Scanning Calorimetry、DSC)サーモグラムを収集した。温度較正を、NISTトレース可能インジウム金属を使用して実施した。サンプルを、ピンホールを含むか又は含まない蓋で被覆され、圧着したか、又は圧着していないTゼロアルミニウムDSCパンに入れた。次いで、重量を正確に記録した。サンプルパンとして構成された秤量されたアルミニウムパンを、セルの基準側に配置した。サンプルを、10℃/分で最低-30℃から200℃以上まで加熱した。
【0216】
TA Instruments Q5000又はQ500熱重量分析計を使用して、熱重量分析(Thermogravimetric Analysis、TGA)サーモグラムを収集した。ニッケル及びAlumel(商標)を使用して温度較正を行った。典型的には1~5mgのサンプルを、風袋引きされた開放アルミニウムパンに入れ、TG炉内に挿入した。炉を窒素パージ下で加熱した。サンプルを、10℃/分で周囲から250℃まで加熱した。
実施例1.化合物1の遊離塩基
化合物1の遊離塩基形態I
【0217】
化合物1の遊離塩基形態Iを、化合物A(スケーリング係数、1当量)、硫酸銅(0.1当量)、アスコルビン酸ナトリウム(0.3当量)、2-メチルテトラヒドロフラン(5容量)、及び水(0.7体積)を約20℃で合わせることによって調製した。第2の容器では、2-アジド-1,3-ジメチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート(ADMP、1.37当量)及びアセトニトリル(2.4体積)を約20℃で合わせる。第3の容器では、化合物B(1.26当量)及びアセトニトリル(1.8容量)を合わせ、次いでジイソプロピルエチルアミン(2.33当量)を約20℃で添加した。第2及び第3の容器中のADMPと化合物Bとの混合物を管反応器内で合わせて化合物Cを形成し、得られた混合物を、化合物Aを含有する第1の容器に収集した。合わせた反応混合物を約20℃で約4時間撹拌し、次いでメチルtert-ブチルエーテル(4容量)を添加した。混合物を約0℃に冷却し、得られたスラリーを濾過した。固体を、メチルtert-ブチルエーテル(3容量)、水(3容量)、及びメチルtert-ブチルエーテル(3容量)で順次すすいだ。固体を約40℃で真空下で乾燥させて、化合物1の遊離塩基形態Iを提供した。反応スキームを、
図1に示す。
【0218】
化合物1の遊離塩基形態IのXRPDパターンを、
図2に示す。表1は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表2】
【0219】
化合物1の遊離塩基形態IのDSCサーモグラムを、
図3に示す。吸熱事象、続いて約270℃での発熱事象がある。化合物1の遊離塩基形態IのTGAサーモグラムを
図4に示す。
化合物1の遊離塩基形態III
【0220】
化合物1の遊離塩基形態IIIを、化合物1のオキサレート塩形態Iを、水中で約0.4mg/mLの濃度で約20℃で約1時間撹拌することによって調製した。次いで、得られたスラリーを遠心分離し、濾過した。固体をXRPDにより分析した。化合物1の遊離塩基形態IIIもまた、同じ条件下で化合物1のマレイン酸塩を水中で撹拌することによって調製した。
【0221】
化合物1の遊離塩基形態IIIのXRPDパターンを、
図5に示す。表2は、XRPDパターンにおけるピークを要約する。
【表3】
【0222】
化合物1の遊離塩基形態IIIのDSCサーモグラムを、
図6に示す。約68℃及び196℃で開始する2つの吸熱事象が存在する。化合物1の遊離塩基形態IIIのTGAサーモグラムを、
図7に示す。これは、固体が約1.8%の残留溶媒を含有することを示す。
実施例2.化合物1のHCl材料A
【0223】
化合物1のHCl材料Aを、12.1MのHCl水溶液を介して1当量のHClを0.4mLのアセトニトリル中の約100mgの化合物1の遊離塩基形態Iに添加することによって調製した。得られたスラリーを約16時間撹拌し、次いで濾過し、約22℃で乾燥させた。化合物1のHCl材料AのXRPDパターンを、
図8に示す。表3は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表4】
【0224】
化合物1のHCl塩材料AのDSCサーモグラムを、
図9に示す。約14℃及び180℃で開始する2つの吸熱事象がある。化合物1のHCl塩材料AのTGAサーモグラムを、
図10に示す。
実施例3.化合物1のメタンスルホン酸塩
化合物1のメタンスルホン酸塩材料A
【0225】
化合物1のメタンスルホン酸材料Aを、約1.3当量のメタンスルホン酸を、約3mLのアセトニトリル中に懸濁した約921mgの化合物1の遊離塩基形態Iに添加することによって調製した。スラリーを約16時間撹拌した。次いで、それを濾過し、50℃の真空オーブン内で約16時間乾燥させた。
【0226】
化合物1のメタンスルホン酸塩材料AのXRPDパターンを、
図11に示す。表4は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表5】
【0227】
化合物1のメタンスルホン酸塩材料AのDSCサーモグラムを、
図12に示す。それは、約42℃、193℃及び234℃で開始する3つの吸熱事象を示す。TGAサーモグラムを、
図13に示す。これは、固体が約2%の残留溶媒を含有することを示す。
化合物1のメタンスルホン酸塩材料B
【0228】
化合物1のメタンスルホン酸材料Bを、約1.2当量のメタンスルホン酸を、約0.5mLのジクロロメタン中の約40mgの化合物1の遊離塩基形態Iに添加し、得られた溶液を10℃で約16時間、次いで約20℃で14日間撹拌することによって調製した。次いで、スラリーを遠心分離し、風乾した。次いで、乾燥固体のXRPDを収集した。
図14は、化合物1のメタンスルホン酸塩材料BのXRPDパターンを示す。表5は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表6】
【0229】
化合物1のメタンスルホン酸塩材料BのDSCサーモグラムを、
図15に示す。約19℃で開始する吸熱事象がある。そのTGAサーモグラムを
図16に示す。これは、材料が約3%の残留溶媒を含有することを示す。
メタンスルホン酸塩材料C
【0230】
1.2当量のメタンスルホン酸を約37mgの化合物1の遊離塩基に添加することによって、化合物1のメタンスルホン酸塩を最初に調製した。次いで、0.5mLのTHFを添加した。得られた溶液を10℃で約3日間、次いで約20℃で約16時間撹拌した。スラリーを形成し、それを遠心分離した。湿潤ケーキを、約50℃の真空オーブン内で乾燥させた。
図17は、化合物1のメタンスルホン酸塩材料CのXRPDパターンである。表6は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表7】
【0231】
化合物1のメタンスルホン酸塩材料CのDSCサーモグラムを、
図18に示す。化合物1のメタンスルホン酸塩材料CのTGAサーモグラムを、
図19に示す。それは、材料が約3%の残留溶媒を含有することを示す。
メタンスルホン酸塩材料D
【0232】
約850mgの化合物1の遊離塩基形態Iと1.2当量のメタンスルホン酸との混合物を、約10mLのジクロロメタン中で約7日間撹拌し、次いで真空濾過した。次いで、濾過した固体を約50℃の真空オーブン内で乾燥させた。化合物1のメタンスルホン酸塩材料Dを、約20℃で約0.2mLの水中で約30mgのその固体を撹拌することによって調製した。次いで、スラリーを濾過した。次いで、湿潤固体を約50℃の真空オーブン内で乾燥させた。化合物1のメタンスルホン酸塩材料のXRPDパターンを、
図20に示す。表7は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表8】
【0233】
化合物1のメタンスルホン酸塩材料DのDSCサーモグラムを、
図21に示す。そのTGAサーモグラムを
図22に示す。
実施例4.化合物1のオキサレート
オキサレート材料A
【0234】
化合物1のオキサレート材料Aを、約900mgの化合物1の遊離塩基形態I及び約2当量の無水シュウ酸を、約12mLのTHF中で約1日間撹拌することによって調製した。次いで、スラリーを濾過した。湿潤固体を、約50℃の真空オーブン内で乾燥させた。
【0235】
化合物1のオキサレート材料Aは、0~2%(v/v)の水を含有する水/THF溶媒混合物中で調製することもできる。オキサレート材料AのXRPDパターンを、
図23に示す。表8は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表9】
【0236】
化合物1のオキサレート材料AのDSCサーモグラムを、
図24に示す。それは、約165℃及び210℃で開始する2つの吸熱事象を示す。そのTGAサーモグラムを
図25に示す。
オキサレート形態I
【0237】
化合物1のオキサレート形態Iを、約1当量の無水シュウ酸を、0.2mLのアセトニトリル中に懸濁した約58.5mgの化合物1の遊離塩基形態Iに添加することによって、最初に調製した。得られた溶液を、約20℃で約16時間撹拌した。次いで、追加の2mLのアセトニトリルを添加して、スラリーを希釈した。次いで、スラリーを、濾過し、固体を50℃の真空オーブン内で約16時間乾燥させた。
【0238】
化合物1のオキサレート形態Iは、化合物1の遊離塩基形態I及び最大2当量のシュウ酸を、水/THF、水/メタノール、水/エタノール、水/アセトン、及び水/DCM溶媒混合物中で撹拌することによっても調製することができる。次いで、得られたスラリーを、濾過し、約50℃の真空オーブン内で乾燥させる。
【0239】
化合物1のオキサレート形態Iは、化合物1のオキサレート材料Aを水又は水/THF混合物中で撹拌することによっても調製することができる。
【0240】
化合物1のオキサレート形態IのXRPDパターンを、
図26に示す。表9は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表10】
【0241】
化合物1のオキサレート形態IのDSCサーモグラムを、
図27に示す。約220℃で開始する吸熱がある。そのTGAサーモグラムを、
図28に示す。サンプルは、約200℃の温度でその重量の約14%を失う。
オキサレート形態II
【0242】
化合物1のオキサレート形態IIを、シュウ酸形態Iと形態IIとの混合物として最初に調製した。その混合物を、化合物1の遊離塩基形態I及び約3当量のシュウ酸をTHF中約20℃で約16時間撹拌することによって得た。次いで、スラリーを濾過し、湿潤ケーキを50℃の真空オーブン内で乾燥させた。その材料のXRPDを収集した。
【0243】
次いで、100mgの化合物1の遊離塩基形態I及び2当量の、2mLの1:1のTHF:水(v/v)で撹拌することによって、形態IIを純粋な相として調製した。得られたスラリーを約20℃で16時間撹拌した。次いで、スラリーを濾過し、固体を約50℃の真空オーブン内で乾燥させた。乾燥固体のXRPDを収集した。
【0244】
形態IIは、化合物1の遊離塩基形態IをTHF中で4当量のシュウ酸で撹拌し、混合物を以前に調製した形態IIに播種することによっても調製することができる。
【0245】
化合物1のオキサレート形態IIのXRPDパターンを、
図29に示す。表10は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表11】
【0246】
化合物1のオキサレート形態IIのDSCサーモグラムを、
図30に示す。それは、約163℃及び214℃で開始する2つの吸熱事象を有する。化合物1のオキサレート形態IIのTGAサーモグラムを、
図31に示す。それは、約3%、3%、及び16%の重量損失を示す。
実施例5:化合物1のエタンジスルホン酸塩
【0247】
化合物1のエタンジスルホン酸塩を、約58mgの化合物1の遊離塩基形態I及び1当量のエタンジスルホン酸を、0.2mLのアセトニトリル中で約20℃で2日間撹拌することによって、最初に調製した。次いで、得られたスラリーを、濾過し、約50℃の真空オーブン内で乾燥させた。次いで、固体のXRPDパターンを得た。
図32は、化合物1のエタンジスルホン酸塩のXRPDパターンを示す。表11は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表12】
【0248】
化合物1のエタンジスルホン酸塩のDSCサーモグラムを、
図33に示す。31℃で開始する吸熱事象がある。エタンジスルホン酸塩のTGAサーモグラムを、
図34に示す。
実施例6:化合物1のマレイン酸塩
【0249】
化合物1のマレイン酸塩を、約60mgの化合物1の遊離塩基形態I及び1当量のマレイン酸を、0.2mLのアセトニトリル中で撹拌することによって、最初に調製した。スラリーを約20℃で約16時間撹拌した。次いで、スラリーを遠心分離し、湿潤固体のXRPDを収集した。湿潤ケーキを約50℃の真空オーブン内で乾燥させ、乾燥固体のXRPDパターンを得た。
【0250】
図35は、化合物1のマレイン酸塩のXRPDパターンを示す。表12は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表13】
【0251】
マレイン酸塩のDSCサーモグラムを、
図36に示す。約130℃で開始する吸熱事象及び約160℃で開始する発熱事象がある。化合物1のマレイン酸塩のマレイン酸塩のTGAサーモグラムを、
図37に示す。約5.6%及び13.8%の重量損失がある。
実施例7:化合物1のカンシル酸塩
化合物1のカンシル酸塩形態I
【0252】
化合物1のカンシル酸塩形態Iを、100mgの化合物1の遊離塩基を1当量の(+)-カンファー-10スルホン酸と、1mLのイソプロパノール中で混合することによって調製した。サンプルを密封バイアル内で約90℃に短時間加熱し、次いで22℃に冷却した。サンプルを約1分間超音波処理し、1時間撹拌した。固体を遠心分離により単離し、50℃で1時間乾燥させた。化合物1のカンシル酸塩形態IのXRPDパターンを、
図38に示す。表13は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表14】
【0253】
形態Iはまた、EtOH溶媒和物、IPA溶媒和物、及びアセトン溶媒和物、及びTHF溶媒和物などの溶媒和物を脱溶媒することによって単離され得る。
【0254】
化合物1のカンシル酸塩形態IのDSCサーモグラムを、
図39に示す。示されるように、周囲温度~約120℃の間の広い吸熱、続いて約196℃での融解開始がある。化合物1のカンシル酸塩形態IのTGAサーモグラムを、
図40に示す。100℃未満の温度では、約2%の重量損失がある。
化合物1のカンシル酸塩形態II
【0255】
化合物1のカンシル酸塩形態IIを、化合物1のカンシル酸塩形態Iを約22℃でMEK、2-MeTHF、MTBE、メタノール/IPE混合物、MIBK、DCM/ヘプタン混合物、EtOAc、IPAc、トルエンなどの溶媒中で、少なくとも1日間撹拌して、化合物1のカンシル酸塩の溶媒和物を形成し、次いで、濾過し、それらを50℃の真空オーブン内で1時間乾燥させることによって調製した。化合物1のカンシル酸塩形態IIのXRPDパターンを、
図41に示す。表14は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表15】
【0256】
化合物1のカンシル酸塩形態IIのDSCサーモグラムを、
図42に示す。示されるように、周囲温度~約120℃の間の広い吸熱、続いて、それぞれ約130、198、及び214℃での吸熱事象がある。化合物1のカンシル酸塩形態IIのTGAサーモグラムを、
図43に示す。100℃未満の温度での約3%及び約198℃の温度での約2.4%の重量損失がある。
化合物1のカンシル酸塩形態III
【0257】
化合物1のカンシル酸塩形態IIIを、化合物1のカンシル酸塩形態Iをアセトニトリル中で約22℃で1日間撹拌し、70℃で固体を濾過及び乾燥させることによって調製した。それは非溶媒和形態である。化合物1のカンシル酸塩形態IIIのXRPDパターンを、
図44に示す。表15は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表16】
【0258】
化合物1のカンシル酸塩形態IIIのDSCサーモグラムを、
図45に示す。周囲温度~約100℃の間の広い吸熱、続いて約207℃で開始する融解吸熱がある。化合物1のカンシル酸塩形態IIIのTGAサーモグラムを、
図46に示す。50℃未満の温度で約2%の重量損失がある。
実施例8.化合物1のベシル酸塩
化合物1のベシル酸塩水和物A
【0259】
化合物1のベシル酸水和物Aを、約50mgの、化合物1の遊離塩基と2当量のベンゼンスルホン酸とから構成された混合物を約5mLの水で約4日間撹拌することによって、最初に調製した。次いで、スラリーを遠心分離し、湿潤固体、ベシル酸塩水和物AのXRPDパターンを収集した。
図47は、化合物1のベシル酸塩水和物AのXRPDパターンである。表16は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表17】
化合物1のベシル酸塩材料A
【0260】
化合物1のベシル酸塩材料Aを、ベシル酸水和物Aを、40℃の真空オーブン内で少量の窒素パージを用いて約16時間乾燥させることによって調製した。化合物1のベシル酸塩材料AのXRPDパターンを、
図48に示す。表17は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表18】
【0261】
化合物1のベシル酸塩材料AのDSCサーモグラムを、
図49に示す。約66℃及び217℃で開始する2つの吸熱事象がある。化合物1のベシル酸塩材料AのTGAサーモグラムを、
図50に示す。
化合物1のベシル酸塩エタノール溶媒和物A
【0262】
化合物1のエタノール溶媒和物Aを、約50mgの、化合物1の遊離塩基と2当量のベンゼンスルホン酸とから構成された混合物を約5mLのエタノールで約4日間撹拌することによって、最初に調製した。次いで、スラリーを濾過し、湿潤ケーキのXRPDを得た。化合物1のベシル酸塩エタノール溶媒和物Aは、不安定な溶媒和物である。化合物1のベシル酸塩エタノール溶媒和物AのXRPDパターンを、
図51に示す。表18は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表19】
ベシル酸塩形態I
【0263】
化合物1のベシル酸塩形態Iを、約50mgの化合物1の遊離塩基形態I及び約2当量のベンゼンスルホン酸を約5mLのメタノール中で約4日間撹拌することによって、最初に調製した。次いで、得られたスラリーを、濾過し、40℃の真空オーブン内で少量の窒素パージを用いて約16時間乾燥させ、乾燥固体のXRPDを得た。
【0264】
形態Iを、化合物1のベシル酸塩エタノール溶媒和物Aを40℃の真空オーブン内で少量の窒素パージを用いて約16時間乾燥させることによっても調製した。化合物1のベシル酸塩形態IのXRPDパターンを、
図51に示す。表19は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表20】
【0265】
化合物1のベシル酸塩形態IのDSCサーモグラムを、
図53に示す。約230℃で開始する吸熱事象がある。化合物1のベシル酸塩形態IのTGAサーモグラムを、
図54に示す。
ベシル酸塩形態II
【0266】
化合物1のベシル酸塩形態IIを、約3gの化合物1の遊離塩基形態I及び10容量のアセトニトリルを反応器内に充填することによって、最小に調製した。次いで、混合物の温度を約20℃に調整し、2当量のベンゼンスルホン酸を添加した。次いで、温度を約30分間50℃に加熱して、すべての固体を溶解させ、次いで約1時間かけて約20℃に冷却した。得られたスラリーを約48時間撹拌した。次いで、混合物を濾過し、湿潤ケーキを5容量のアセトニトリルですすいだ。固体を50℃で乾燥させた。
【0267】
化合物1のベシル酸塩形態IIも、アセトニトリルとメタノールとの溶媒混合物中で調製した。化合物1のベシル酸塩形態IIのXRPDパターンを、
図55に示す。表20は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表21】
【0268】
化合物1のベシル酸塩形態IIのDSCサーモグラムを、
図56に示す。約229℃で開始する1つの吸熱事象がある。
図57は、化合物1のベシル酸塩形態IIのTGAサーモグラムを示す。
実施例9.化合物1のエシレート
エシルレート材料A
【0269】
化合物1のエシレート材料Aを、約800mgの化合物1の遊離塩基形態I及び1当量のエタンスルホン酸を5mLのアセトニトリル中に約22℃で約16時間撹拌することによって、最初に調製した。次いで、得られたスラリーを濾過した。次いで、湿潤ケーキを、約50℃の真空オーブン内で乾燥させた。次いで、乾燥固体のXRPDを収集した。
【0270】
化合物1のエシレート材料Aを、化合物1のエシレートの溶媒和物を50℃で3時間以上乾燥させることによって調製した。化合物1のエシレート材料AのXRPDパターンを、
図58に示す。表21は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表22】
【0271】
化合物1のエシレート材料AのDSCサーモグラムを、
図59に示す。それは、約50℃の広い吸熱及び約199℃で開始する別の吸熱事象を示す。化合物1のエシレート材料AのTGAサーモグラムを、
図60に示す。
エシルレート材料B
【0272】
化合物1のエシレート材料Bを、約50mgのエシレート材料Aを約0.5mLの酢酸イソプロピル中で約22℃で約3日間撹拌することによって、調製した。次いで、スラリーを、濾過し、約50℃の真空オーブン内で約3時間乾燥させた。次いで、固体のXRPDを収集した。
【0273】
材料Bを、MTBE及びヘプタンを含む有機溶媒の化合物1のエシレート塩溶媒和物を脱溶媒することによっても調製した。
【0274】
化合物1のエシレート材料BのXRPDパターンを、
図61に示す。表22は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表23】
エシルレート材料C
【0275】
化合物1のエシレート塩材料Cを、約50mgの化合物1エシレート塩材料Aを約0.5mLのイソプロパノール中で約22℃で約3日間スラリー化することによって最初に調製した。次いで、スラリーを濾過し、湿潤ケーキを約50℃で3時間乾燥させた。化合物1のエシレート材料CのXRPDパターンを、
図62の図に示す。表23は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表24】
エシルレート材料D
【0276】
化合物1のエシレート材料Dを、約50mgの化合物1エシレート材料Aを約0.5mLのメチルイソブチルケトン中で約22℃で約3日間混合することによって、最初に調製した。次いで、スラリーを遠心分離し、湿潤ケーキを約50℃で3時間乾燥させた。材料Dは、2-メチルテトラヒドロフラン中で調製することもできる。化合物1のエシレート材料DのXRPDパターンを、
図63の図に示す。表24は、XRPDパターンのピークを要約する。
【表25】
【0277】
ある特定の実施形態が例示及び説明されてきたが、当業者に従って、以下の特許請求の範囲で定義されるより広い態様の技術から逸脱することなく、変更及び修正を行うことができることを理解されたい。
【0278】
本明細書に例示的に記載される実施形態は、本明細書に具体的に開示されていない任意の要素又は複数の要素、制限又は複数の制限の非存在下で好適に実施され得る。したがって、例えば、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含有する(containing)」などの用語は、拡張的に読み取られ、限定するものではない。更に、本明細書で用いられる用語及び表現は、説明の用語として使用されており、限定するものではなく、図示及び記載された特徴のいかなる等価物、又はその一部も除外するそのような用語及び表現を使用する意図はないが、特許請求される技術の範囲内で様々な修正が可能であることが認識されている。更に、「から本質的になる」という語句は、具体的に列挙された要素及び特許請求される技術の基本的及び新規の特性に実質的に影響を及ぼさない追加の要素を含むと理解されるであろう。「からなる」という語句は、特定されていない任意の要素を除外する。
【0279】
本開示は、本出願に記載されている特定の実施形態に関して限定されるべきではない。当業者には明らかであるように、その趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの修正及び変更を行うことができる。本開示の範囲内の機能的に同等の方法及び組成物は、本明細書に列挙されるものに加えて、前述の説明から当業者には明らかであろう。そのような修正及び変形は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。本開示は、添付の特許請求の範囲の用語によってのみ限定されるべきであり、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲によって限定されるべきである。本開示は、当然のことながら変化することができる特定の方法、試薬、化合物、又は組成物に限定されないことを理解されたい。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
【0280】
加えて、本開示の特徴又は態様がマーカッシュ群の観点で記載されている場合、当業者は、本開示がまた、マーカッシュ群の任意の個々のメンバー又はメンバーのサブグループの観点で記載されていることを認識するであろう。
【0281】
当業者によって理解されるように、特に書面の説明を提供することに関して、特に、本明細書に開示されるすべての範囲はまた、いずれか及びすべての可能な部分範囲及びその部分範囲の組み合わせも包含する。任意の列挙された範囲は、同じ範囲が少なくとも等しい半分、3分の1、50分の1、テンサスなどに分解されるように容易に認識することができる。非限定的な例として、本明細書で論じられる各範囲は、列挙されたよりも低い第3、中間の第3及び上の第3などに容易に分解することができる。最後に、当業者には理解されるように、範囲は各個々の部材を含む。
【0282】
本明細書で参照されるすべての刊行物、特許出願、発行された特許、及び他の文書は、各個々の刊行物、特許出願、発行された特許、又は他の文書が、その全体が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されたかのように、参照により本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる原文に含まれる定義は、本開示における定義と矛盾する範囲で除外される。
【0283】
他の実施形態は、以下の特許請求の範囲に記載されている。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
10.4、13.0、及び18.1度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
【請求項2】
18.8、22.6、及び25.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項1に記載の固体形態。
【請求項3】
19.2、21.6、及び24.1度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項1又は2に記載の固体形態。
【請求項4】
10.4、13.0、18.1、18.8、19.2、21.6、22.6、24.1、及び25.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項1に記載の固体形態。
【請求項5】
実質的に
図2に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、請求項1~4のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項6】
吸熱及び発熱を含むDSC曲線によって特徴付けられ、発熱が、約270℃にある、請求項1~5のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項7】
実質的に
図3に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、請求項1~6のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項8】
実質的に
図4に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、請求項1~7のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項9】
5.2、6.3、及び7.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
【請求項10】
10.3、13.3、及び22.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項9に記載の固体形態。
【請求項11】
12.6、16.4、及び17.9度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項9又は10に記載の固体形態。
【請求項12】
5.2、6.3、7.5、10.3、12.6、13.3、16.4、17.9、及び22.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項9に記載の固体形態。
【請求項13】
実質的に
図26に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、請求項9~12のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項14】
約220℃で開始する吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられた、請求項9~13のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項15】
実質的に
図27に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、請求項9~14のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項16】
約200℃の温度で約14%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられた、請求項9~15のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項17】
実質的に
図28に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、請求項9~16のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項18】
8.2、8.6、及び11.9度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のマレイン酸塩の固体形態であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
【請求項19】
9.6、17.3、及び19.1度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項18に記載の固体形態。
【請求項20】
15.1、21.1、及び23.5度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項18又は19に記載の固体形態。
【請求項21】
8.2、8.6、9.6、11.9、15.1、17.3、19.1、21.1、及び23.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項18に記載の固体形態。
【請求項22】
実質的に
図35に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、請求項18~21のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項23】
約130℃で開始する吸熱及び約160℃で開始する発熱を含むDSC曲線によって特徴付けられた、請求項18~22のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項24】
実質的に
図36に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、請求項18~23のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項25】
約5.6%及び約13.8%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられる、請求項18~24のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項26】
実質的に
図37に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、請求項18~25のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項27】
5.4、12.0、及び17.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
【請求項28】
10.1、19.5、及び22.4度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項27に記載の固体形態。
【請求項29】
6.7、8.3、及び20.5度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項27又は28に記載の固体形態。
【請求項30】
5.4、6.7、8.3、10.1、12.0、17.5、19.5、20.5、及び22.4度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項27に記載の固体形態。
【請求項31】
実質的に
図38に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、請求項27~30のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項32】
周囲温度~約120℃の間の広い吸熱、続いて約196℃での融解開始を含むDSC曲線によって特徴付けられる、請求項27~31のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項33】
実質的に
図39に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、請求項27~32のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項34】
約100℃未満の温度で約2%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられた、請求項27~33のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項35】
実質的に
図40に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、請求項27~34のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項36】
2.8、4.7、及び5.4度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
【請求項37】
7.2、8.1、及び10.8度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上の追加のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項36に記載の固体形態。
【請求項38】
9.8、12.4、及び17.7度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項36又は37に記載の固体形態。
【請求項39】
2.8、4.7、5.4、7.2、8.1、9.8、10.8、12.4、及び17.7度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項36に記載の固体形態。
【請求項40】
実質的に
図41に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、請求項36~39のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項41】
周囲温度~約120℃の間の広い吸熱、続いて、それぞれ約130℃、198℃、及び214℃でのいくつかの吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられた、請求項36~40のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項42】
実質的に
図42に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、請求項36~41のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項43】
約100℃未満の温度で約3%及び約198℃の温度で約2.4%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられた、請求項36~42のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項44】
実質的に
図43に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、請求項37~43のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項45】
5.5、8.9、及び18.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
【請求項46】
4.5、10.9、及び16.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項45に記載の固体形態。
【請求項47】
12.2、21.5、及び21.8度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項45又は46に記載の固体形態。
【請求項48】
4.5、5.5、8.9、10.9、12.2、16.6、18.5、21.5、及び21.8度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、請求項45~47のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項49】
実質的に
図44に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、請求項45~48のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項50】
周囲温度~約100℃の間の広い吸熱、続いて約207℃で開始する融解吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられた、請求項45~49のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項51】
実質的に
図45に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、請求項45~50のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項52】
約50℃未満の温度で約2%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられた、請求項45~51のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項53】
実質的に
図46に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、請求項45~52のいずれか一項に記載の固体形態。
【請求項54】
請求項1~53のいずれか一項に記載の固体形態と、医薬的に許容される担体と、を含む、医薬組成物。
【請求項55】
大阪型甲状腺がん(Cot)が介在する疾患又は容態を治療することを必要とするヒト対象において疾患又は容態を治療するため
の、請求項54に記載の組成
物。
【請求項56】
前記疾患又は容態が、がん、糖尿病、炎症性疾患、又は肝臓疾患である、請求項55に記載の
組成物。
【請求項57】
請求項1に記載の化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)を調製する方法であって、
(i)化合物1及び溶媒混合物を含む混合物を形成することと、
(ii)前記混合物を冷却して、スラリーを提供することと、
(iii)前記スラリーを濾過して、湿潤固体を提供することと、
(iv)前記湿潤固体を乾燥させて、請求項1に記載の化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)を提供することと、を含む、方法。
【請求項58】
前記溶媒混合物が、メチルtert-ブチルエーテル、2-メチルテトラヒドロフラン、及び/又はアセトニトリルを含む、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記混合物が、約-5℃~約5℃の範囲の温度に冷却されて、前記スラリーを提供する、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記混合物が、約0℃に冷却されて、前記スラリーを提供する、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
請求項9に記載の化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)を調製する方法であって、
(i)化合物1(遊離塩基形態I)、シュウ酸、及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記混合物を撹拌して、スラリーを提供することと、
(iii)前記スラリーを濾過して、湿潤固体を提供することと、
(iv)前記湿潤固体を乾燥させて、請求項9に記載の化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)を提供することと、を含む、方法。
【請求項62】
前記溶媒が、アセトニトリル、水、THF、メタノール、エタノール、アセトン、DCM、又はそれらの組み合わせを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
請求項18に記載の化合物1のマレイン酸塩の固体形態を調製する方法であって、
(i)化合物1(遊離塩基形態I)、マレイン酸、及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記混合物を撹拌して、スラリーを提供することと、
(iii)前記スラリーを遠心分離して、湿潤固体を提供することと、
(iv)前記湿潤固体を乾燥させて、請求項18に記載の化合物1のマレイン酸塩の固体形態を提供することと、を含む、方法。
【請求項64】
前記溶媒が、アセトニトリルを含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記混合物が、約20℃で撹拌されて、前記スラリーを提供する、請求項63に記載の方法。
【請求項66】
請求項27に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)を調製する方法であって、
(i)化合物1の遊離塩基、(+)-カンファー-10-スルホン酸、及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記混合物を加熱することと、
(iii)前記混合物を冷却して、スラリーを提供することと、
(iii)前記スラリーを遠心分離して、湿潤固体を提供することと、
(iv)前記湿潤固体を乾燥させて、請求項27に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)を提供することと、を含む、方法。
【請求項67】
前記溶媒が、イソプロパノールを含む、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記混合物が、約90℃に加熱され、次いで約22℃に冷却される、請求項66に記載の方法。
【請求項69】
請求項36に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)を調製する方法であって、
(i)請求項27に記載の化合物1のカンシル酸塩(カンシル酸塩形態I)及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記スラリーを濾過して、湿潤固体を提供することと、
(iii)前記湿潤固体を乾燥させて、請求項36に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)を提供することと、を含む、方法。
【請求項70】
前記溶媒が、MEK、2-MeTHF、MTBE、メタノール/IPE混合物、MIBK、DCM/ヘプタン混合物、EtOAc、IPAc、又はトルエンを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
混合物を形成することが、約22℃で撹拌することを更に含む、請求項69に記載の方法。
【請求項72】
請求項45に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)を調製する方法であって、
(i)請求項27に記載の化合物1のカンシル酸塩(カンシル酸塩形態I)及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記スラリーを濾過して、湿潤固体を提供することと、
(iii)前記湿潤固体を乾燥させて、請求項45に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)を提供することと、を含む、方法。
【請求項73】
前記溶媒が、アセトニトリルを含む、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
混合物を形成することが、約22℃で撹拌することを更に含む、請求項72に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0283
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0283】
他の実施形態は、以下の特許請求の範囲に記載されている。
一実施形態において、例えば、以下の項目が提供される。
(項目1)
10.4、13.0、及び18.1度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
(項目2)
18.8、22.6、及び25.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目1に記載の固体形態。
(項目3)
19.2、21.6、及び24.1度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目1又は2に記載の固体形態。
(項目4)
10.4、13.0、18.1、18.8、19.2、21.6、22.6、24.1、及び25.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目1に記載の固体形態。
(項目5)
実質的に図2に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、項目1~4のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目6)
吸熱及び発熱を含むDSC曲線によって特徴付けられ、発熱が、約270℃にある、項目1~5のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目7)
実質的に図3に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、項目1~6のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目8)
実質的に図4に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、項目1~7のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目9)
5.2、6.3、及び7.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
(項目10)
10.3、13.3、及び22.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目9に記載の固体形態。
(項目11)
12.6、16.4、及び17.9度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目9又は10に記載の固体形態。
(項目12)
5.2、6.3、7.5、10.3、12.6、13.3、16.4、17.9、及び22.6度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目9に記載の固体形態。
(項目13)
実質的に図26に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、項目9~12のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目14)
約220℃で開始する吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられた、項目9~13のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目15)
実質的に図27に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、項目9~14のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目16)
約200℃の温度で約14%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられた、項目9~15のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目17)
実質的に図28に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、項目9~16のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目18)
8.2、8.6、及び11.9度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のマレイン酸塩の固体形態であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
(項目19)
9.6、17.3、及び19.1度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目18に記載の固体形態。
(項目20)
15.1、21.1、及び23.5度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目18又は19に記載の固体形態。
(項目21)
8.2、8.6、9.6、11.9、15.1、17.3、19.1、21.1、及び23.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目18に記載の固体形態。
(項目22)
実質的に図35に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、項目18~21のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目23)
約130℃で開始する吸熱及び約160℃で開始する発熱を含むDSC曲線によって特徴付けられた、項目18~22のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目24)
実質的に図36に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、項目18~23のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目25)
約5.6%及び約13.8%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられる、項目18~24のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目26)
実質的に図37に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、項目18~25のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目27)
5.4、12.0、及び17.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
(項目28)
10.1、19.5、及び22.4度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目27に記載の固体形態。
(項目29)
6.7、8.3、及び20.5度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目27又は28に記載の固体形態。
(項目30)
5.4、6.7、8.3、10.1、12.0、17.5、19.5、20.5、及び22.4度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目27に記載の固体形態。
(項目31)
実質的に図38に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、項目27~30のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目32)
周囲温度~約120℃の間の広い吸熱、続いて約196℃での融解開始を含むDSC曲線によって特徴付けられる、項目27~31のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目33)
実質的に図39に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、項目27~32のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目34)
約100℃未満の温度で約2%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられた、項目27~33のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目35)
実質的に図40に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、項目27~34のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目36)
2.8、4.7、及び5.4度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
(項目37)
7.2、8.1、及び10.8度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上の追加のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目36に記載の固体形態。
(項目38)
9.8、12.4、及び17.7度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目36又は37に記載の固体形態。
(項目39)
2.8、4.7、5.4、7.2、8.1、9.8、10.8、12.4、及び17.7度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目36に記載の固体形態。
(項目40)
実質的に図41に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、項目36~39のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目41)
周囲温度~約120℃の間の広い吸熱、続いて、それぞれ約130℃、198℃、及び214℃でのいくつかの吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられた、項目36~40のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目42)
実質的に図42に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、項目36~41のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目43)
約100℃未満の温度で約3%及び約198℃の温度で約2.4%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられた、項目36~42のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目44)
実質的に図43に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、項目37~43のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目45)
5.5、8.9、及び18.5度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられた、化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)であって、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、固体形態。
(項目46)
4.5、10.9、及び16.6度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目45に記載の固体形態。
(項目47)
12.2、21.5、及び21.8度2θ(±0.2度2θ)に1つ以上のピークを更に含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目45又は46に記載の固体形態。
(項目48)
4.5、5.5、8.9、10.9、12.2、16.6、18.5、21.5、及び21.8度2θ(±0.2度2θ)にピークを含むXRPDパターンによって特徴付けられ、前記XRPDが、Cu Kα線を使用して行われる、項目45~47のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目49)
実質的に図44に示されるようなXRPDパターンによって特徴付けられた、項目45~48のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目50)
周囲温度~約100℃の間の広い吸熱、続いて約207℃で開始する融解吸熱を含むDSC曲線によって特徴付けられた、項目45~49のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目51)
実質的に図45に示されるようなDSC曲線によって特徴付けられた、項目45~50のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目52)
約50℃未満の温度で約2%の重量損失を含むTGAによって特徴付けられた、項目45~51のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目53)
実質的に図46に示されるようなTGAサーモグラムによって特徴付けられた、項目45~52のいずれか一項に記載の固体形態。
(項目54)
項目1~53のいずれか一項に記載の固体形態と、医薬的に許容される担体と、を含む、医薬組成物。
(項目55)
大阪型甲状腺がん(Cot)が介在する疾患又は容態を治療することを必要とするヒト対象において疾患又は容態を治療するための方法であって、有効量の項目54に記載の組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
(項目56)
前記疾患又は容態が、がん、糖尿病、炎症性疾患、又は肝臓疾患である、項目55に記載の方法。
(項目57)
項目1に記載の化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)を調製する方法であって、
(i)化合物1及び溶媒混合物を含む混合物を形成することと、
(ii)前記混合物を冷却して、スラリーを提供することと、
(iii)前記スラリーを濾過して、湿潤固体を提供することと、
(iv)前記湿潤固体を乾燥させて、項目1に記載の化合物1の固体形態(遊離塩基形態I)を提供することと、を含む、方法。
(項目58)
前記溶媒混合物が、メチルtert-ブチルエーテル、2-メチルテトラヒドロフラン、及び/又はアセトニトリルを含む、項目57に記載の方法。
(項目59)
前記混合物が、約-5℃~約5℃の範囲の温度に冷却されて、前記スラリーを提供する、項目57に記載の方法。
(項目60)
前記混合物が、約0℃に冷却されて、前記スラリーを提供する、項目59に記載の方法。
(項目61)
項目9に記載の化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)を調製する方法であって、
(i)化合物1(遊離塩基形態I)、シュウ酸、及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記混合物を撹拌して、スラリーを提供することと、
(iii)前記スラリーを濾過して、湿潤固体を提供することと、
(iv)前記湿潤固体を乾燥させて、項目9に記載の化合物1のオキサレートの固体形態(オキサレート形態I)を提供することと、を含む、方法。
(項目62)
前記溶媒が、アセトニトリル、水、THF、メタノール、エタノール、アセトン、DCM、又はそれらの組み合わせを含む、項目61に記載の方法。
(項目63)
項目18に記載の化合物1のマレイン酸塩の固体形態を調製する方法であって、
(i)化合物1(遊離塩基形態I)、マレイン酸、及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記混合物を撹拌して、スラリーを提供することと、
(iii)前記スラリーを遠心分離して、湿潤固体を提供することと、
(iv)前記湿潤固体を乾燥させて、項目18に記載の化合物1のマレイン酸塩の固体形態を提供することと、を含む、方法。
(項目64)
前記溶媒が、アセトニトリルを含む、項目63に記載の方法。
(項目65)
前記混合物が、約20℃で撹拌されて、前記スラリーを提供する、項目63に記載の方法。
(項目66)
項目27に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)を調製する方法であって、
(i)化合物1の遊離塩基、(+)-カンファー-10-スルホン酸、及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記混合物を加熱することと、
(iii)前記混合物を冷却して、スラリーを提供することと、
(iii)前記スラリーを遠心分離して、湿潤固体を提供することと、
(iv)前記湿潤固体を乾燥させて、項目27に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態I)を提供することと、を含む、方法。
(項目67)
前記溶媒が、イソプロパノールを含む、項目66に記載の方法。
(項目68)
前記混合物が、約90℃に加熱され、次いで約22℃に冷却される、項目66に記載の方法。
(項目69)
項目36に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)を調製する方法であって、
(i)項目27に記載の化合物1のカンシル酸塩(カンシル酸塩形態I)及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記スラリーを濾過して、湿潤固体を提供することと、
(iii)前記湿潤固体を乾燥させて、項目36に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態II)を提供することと、を含む、方法。
(項目70)
前記溶媒が、MEK、2-MeTHF、MTBE、メタノール/IPE混合物、MIBK、DCM/ヘプタン混合物、EtOAc、IPAc、又はトルエンを含む、項目69に記載の方法。
(項目71)
混合物を形成することが、約22℃で撹拌することを更に含む、項目69に記載の方法。
(項目72)
項目45に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)を調製する方法であって、
(i)項目27に記載の化合物1のカンシル酸塩(カンシル酸塩形態I)及び溶媒を含む混合物を形成することと、
(ii)前記スラリーを濾過して、湿潤固体を提供することと、
(iii)前記湿潤固体を乾燥させて、項目45に記載の化合物1のカンシル酸塩の固体形態(カンシル酸塩形態III)を提供することと、を含む、方法。
(項目73)
前記溶媒が、アセトニトリルを含む、項目72に記載の方法。
(項目74)
混合物を形成することが、約22℃で撹拌することを更に含む、項目72に記載の方法。
【国際調査報告】