(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-18
(54)【発明の名称】オンラインネットワークにおいてアソシエーションを管理するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230511BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022563095
(86)(22)【出願日】2020-12-19
(85)【翻訳文提出日】2022-08-13
(86)【国際出願番号】 CA2020051772
(87)【国際公開番号】W WO2021119849
(87)【国際公開日】2021-06-24
(32)【優先日】2019-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522251238
【氏名又は名称】シュー ユージェン
【氏名又は名称原語表記】XU Yuzhen
【住所又は居所原語表記】38 Hollywood Ave, Unit 103, Toronto, Ontario M2N 6S5 Canada
(74)【代理人】
【識別番号】100226861
【氏名又は名称】池上 廣
(72)【発明者】
【氏名】シュー ユージェン
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【要約】
本発明は、安全で信頼性が高く、また効果的かつ効率的な方法で、複数人のつながりを管理するためのシステムおよびコンピュータ実装方法を提供する。本発明のシステムは生体認証と本人確認を利用して、真正な高い個人プロフィールを保証し、虚偽のプロフィールと処理を排除する。さらに本発明のシステムは、1つまたはそれ以上の人工知能ベースのアルゴリズムを用いて、登録された個人が他の個人とやり取りする際の情報の信頼性に基づいて、登録された個人の誠実性スコアを算定し、当該スコアによって、登録された個人の処理及びリクエストを排除する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク環境における複数の個人間の関連付けを管理するためのコンピュータ実装方法であって、該方法は、以下のステップを含む;
処理装置において、複数の個人のうちの少なくとも1人へのつながりリクエストを受信するステップ、
処理装置に登録された複数の個人のためのネットワークグラフにアクセスし、前記ネットワークグラフは複数の個人の各々の個人プロフィールに基づいて、事前に識別されたつながりを含むステップ、
リクエストノードに関する各ノードの重要度スコアを決定するステップ、
重要度スコアが所定の閾値以上である1つまたはそれ以上のノードを識別するステップ、
リクエストノードのクライアント装置に関連付けられたグラフィカルユーザーインタフェースに、識別されたノードのリストを表示するステップ、
選択された1つまたはそれ以上のノードにつながりリクエストを送信するステップ、
選択されたノードのうちの少なくとも1つによるつながりリクエストの受諾に基づいて、生体情報によって提供される1つまたはそれ以上の相互作用媒体を介して前記ノードに関連付けることが、グラフィカルユーザーインタフェースを介してシステム上の個人に利用可能な1つまたはそれ以上のサービスの支払処理に使用される、ステップ。
【請求項2】
個人プロフィールが個人に関連するメタデータおよび1つまたはそれ以上の属性を含み、1つまたはそれ以上の属性が、性格相性、DNAおよびゲノムサンプルを含む生体認証データのうちの少なくとも1つに関連する、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記個人によって提供される1つまたはそれ以上の情報の信頼性を評価するビッグデータ技術を用いて、前記複数の個人の各々ついて誠実性スコアを算出することをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記の重要度スコアは、前記2つのノードのユーザープロフィール情報からの1つまたはそれ以上の属性の相関関係に基づいている、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記重要度スコアは、前記リクエストノードによって入力された1つまたはそれ以上の選択された好みに基づく、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記リクエストノードが少なくとも1つの個人に対するつながりリクエストを受理すると、ネットワークグラフが更新される、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項7】
前記複数の個人の各々は、生体認証によって認証される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
前記個人に利用可能な1つまたはそれ以上のサービスに対する支払い処理のために、生体情報が使用される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
前記重要度スコアに基づいて1つまたはそれ以上の識別されたノードをソートすることを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
ブロックチェーン(分散型台帳)に格納された公開データを有する個人によって提供される情報をクロスチェックすることをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項11】
ネットワーク環境における複数の個人間の関連付けを管理するシステムであって、以下のように設定された処理装置を含む;
処理装置において、複数の個人のうちの少なくとも1人へのつながりリクエストを受信し、
処理装置に登録された複数の個人のためのネットワークグラフにアクセスし、前記ネットワークグラフは、複数の個人の各々の個人プロフィールに基づいて、事前に識別されたつながりを含み、
リクエストノードに関する各ノードの重要度スコアを決定し、
重要度スコアが所定の閾値以上である1つまたはそれ以上のノードを識別し、
リクエストノードのクライアント装置に関連付けられたグラフィカルユーザーインタフェースに、識別されたノードのリストを表示し、
選択された1つまたはそれ以上のノードにつながりリクエストを送信し、
選択されたノードのうちの少なくとも1つによるつながりリクエストの受諾に基づいて、処理装置によって提供される1つまたはそれ以上の相互作用媒体を介して、前記ノードに関連付けるグラフィカルユーザーインタフェースを提供する。
【請求項12】
前記個人プロフィールは個人の1つまたはそれ以上の属性を含み、前記1つまたはそれ以上の属性は、性格特性、性的相性、DNAおよびゲノムサンプルを含む生体認証データのうちの少なくとも1つに関連する、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
請求項11に記載のシステムは、前記個人によって提供される1つまたはそれ以上の情報の信頼性を評価するビッグデータ技術を用いて、前記複数の個人の各々について誠実性スコアを算出するステップをさらに含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記重要度スコアは、前記2つのノードのユーザープロフィール情報からの1つまたはそれ以上の属性の相関に基づく、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記重要度スコアは、前記リクエストノードによって入力された1つまたはそれ以上の選択されたパラメータに基づく、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記リクエストノードが少なくとも1つの個人に対するつながりリクエストを受理すると、前記ネットワークグラフが更新される、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記複数の個人の各々は、生体認証によって認証される、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
生体データが、システム上の個人に利用可能な1つまたはそれ以上のサービスに対する支払い工程に使用される、請求項11に記載のシステム。
【請求項19】
前記処理装置は、前記決定された重要度スコアに基づいて前記1つまたはそれ以上の識別されたノードをソートするようにさらに設定される、請求項11に記載のシステム。
【請求項20】
ブロックチェーン(分散型台帳)に格納された公開データを有する個人によって提供される情報をクロスチェックすることをさらに含む、請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、コンピュータによるリアルタイムの情報交換に関するものであり、より詳細には、節度のあるオンラインデート、仮想デート、およびオフラインでのマッチメーキングサービスの実現に関するものである。
【背景技術】
【0002】
オンラインのデートサービスは、独身者が恋愛相手や配偶者を見つけるため、世界中で広く利用されている。携帯電話、デスクトップパソコンやノートパソコン、インターネットを介して、経済的かつ物理的にも障壁なくサービスを利用することができるため、このようなマッチメーキングは、ここ数十年非常に人気が高い。しかしオンラインデートは、登録者のプロフィールに虚偽の事実が含まれていたり、同一人による複数の会員登録などの問題を抱えている。その結果、オンラインデートにおける詐欺の発生率、こころの病気の割合、及び金銭損失の発生率は、世界中で年々増加している。加えて、従来のオンラインプラットフォームはその機能が十分でないために、ユーザーの特性、性格、およびその他多くの特徴が一致せず、デート満足率が低い/デート失敗率が高いという問題が起きている。
【0003】
従来のオンラインデートサイトは、ユーザー情報の真偽を確認することはなく、その旨が利用規約にも明記されていた。一部のオフラインのマッチング企業のみが、機関が発行した識別情報を自社の内部システムに登録し、マニュアルでの照合作業を実施している。さらにそれら企業のいくつかは、専門のキュレーターを活用して、パーソナライズ化またはカスタム化されたプロフィールを提供している。
【0004】
しかしながら、キュレーターの能力には限界があるため、最良のサービスが提供できないことがある。加えて、リアルタイムで情報が提供されないことがある。また照合においては、データが十分でないために、真偽を識別できないこともある。また、虚偽のプロフィール写真に関しては、マニュアルの照合で解決できないことがある。
【0005】
携帯電話などのオンラインプラットフォーム上で、アソシエーションを作成及び管理し、ローカルのソーシャルロケーションで好みの人物を検索して通信し、複数ユーザー間のリアルタイムの接触機会を増やす、無リスクかつ真正で効率的なシステムおよび方法はこれまでになかった。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、安全で、信頼性が高く、効果的かつ効率的な方法で、複数人のつながりを管理するためのシステムおよびコンピュータ実装方法を提供する。本発明のシステムは、生体認証と本人確認を用いて、真正な個人プロフィールを保証し、虚偽のプロフィール及び処理を排除する。さらに本発明のシステムは、1つまたはそれ以上の人工知能ベースのアルゴリズムを用いて、登録された個人が他の個人とやり取りする際の情報の信頼性に基づいて、登録された個人の誠実性スコアを算出し、当該スコアによって、その個人の処理及びリクエストを排除する。
【0007】
本発明の実施形態は、上述の問題を本質的または少なくとも部分的に解決するものである。
【0008】
本発明の更なる実施形態、効果、特徴、および目的は、添付の特許請求の範囲、例示的な実施形態、図面および発明の詳細な説明に記載されている。
【0009】
本発明の特徴は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱しない範囲で、様々な組み合わせを用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
上記発明の概要、ならびに以下の例示的な実施形態及び発明の詳細な説明は、添付の図面と併せると、より良く理解することができる。本発明の例示的な態様を図に示す。ただし本発明は、本明細書にて開示される特定の方法および手段に限定されるものではない。加えて当業者であれば、図面が縮尺通りではないことを理解することができる。可能な限り、同一の構成要素は同一の番号で記載される。
【0011】
本発明の実施形態の具体例を、以下のダイアグラムを参照しながら説明する。
【0012】
【
図1】
図1は、本発明の例示的なシステムのブロックダイアグラムを示す。
【0013】
【
図2】
図2は、本発明の好ましい実施形態のネットワークグラフを示す。
【0014】
【
図3】
図3は、本発明の好ましい実施形態のフローチャートを示す。
【0015】
本明細書の図面は、単に本発明の内容を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定的に解釈することを意図するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の説明は、本発明の実施形態およびそれらの実施方法を示す。本発明を実施するためのいくつかの態様が例示されるが、当業者であれば他の態様を用いて本発明を実施することができることが十分に理解される。
【0017】
本発明は安全で、信頼性が高く、効果的かつ効率的な方法で、複数人のつながりを管理するためのシステムおよびコンピュータ実装方法を提供するものである。本発明のシステムは、生体認証と本人確認を用いて、真正な個人プロフィールを保証し、虚偽のプロフィール及び処理を排除する。さらに本発明のシステムは、1つまたはそれ以上の人工知能ベースのアルゴリズムを用いて、登録された個人が他の個人とやり取りする際の情報の信頼性に基づいて、登録された個人の誠実性スコアを算出し、当該スコアによって、その個人の処理及びリクエストを排除する。
【0018】
図1は、オンラインネットワーク100においてアソシエーションを管理するシステムを実装するための、ブロックダイアグラムの一例を示す。システム100は、データ通信ネットワーク108を介して、生体認証サーバ104およびデータベース106と通信できるように結合された処理装置102を含む。処理装置は、命令を記憶するためのメモリ110をさらに含む。システムは、1つまたはそれ以上のユーザー認証情報を記憶するように設定されたブロックチェーンと通信する認証サーバ112をさらに含む。
【0019】
本発明の一態様において、処理装置102は複数の個人からの登録リクエストを受け付けるように設定される。好ましい実施形態において、ある個人は、他の個人への、および他の個人からのつながりを申請および/または申し入れる。複数の個人は、各々のクライアント装置114al、114a2、114a3(総称して「クライアント装置114」)を通じてシステムに登録することができ、処理装置102は、各個人が各々のクライアント装置114上で、ウェブブラウザまたはモバイルアプリケーションを通じてアクセス可能な登録リンクを作成することができる。
【0020】
システム100に登録する複数の個人は、各々異なる個人プロフィールを作成するために、処理装置102へ情報を提供する必要がある。システムへの登録は、個人のデバイス(装置)に関連付けられたグラフィカルユーザーインタフェースを介して、氏名、ユーザー名、住所、現住所、職業資格、最近のプロフィール写真、社会保障番号などの個人情報を提供することを求められる。処理装置102は、提出された個人情報に基づき、各個人に固有の識別子を作成する処理を行う。さらに各個人は、性格特性、性的相性、および行動的側面に関連する情報および好みの提出を求められる。さらに、パートナー候補に関連する好みや情報を収集され、希望するパートナーの特徴として保存される。一つの実施形態において、前記の情報は、システム登録時のアンケートによって収集される。前記情報は、個人デバイスのグラフィカルユーザーインタフェースを介して提供される1つまたはそれ以上の視覚テストを介して、処理装置102により処理される。前記情報および好みは、1つまたはそれ以上の属性として個人プロフィールに格納される。いくつかの実施形態においては、個人プロフィールの一部としてゲノムデータおよびDNAサンプルを提出することをリクエストされてもよい。さらに個人は、個人に関連付けられた1つまたはそれ以上のソーシャルメディアプロフィールにアクセスするため、事前に設定された権限が要求される。
【0021】
処理装置102はさらに、固有の識別子と共に、個人プロフィールをデータベースに格納することができる。個人に関連する情報は、処理装置102によって取り出すことができる。本発明の好ましい実施形態において、複数の個人は、データベースにネットワークグラフの形態で保存され、当該ネットワークグラフは、各々の個人プロフィールに基づき、予め判別されているつながりを設定する。ネットワークグラフの各ノード(節)は、システムに登録された個人を表し、ノード間のエッジ(枝)は個人の間のつながりを表す。前記のつながりは直接のものでもよく、推測のものでもよい。直接のつながりのエッジは、2人の双方向通信に基づき形成することができる。直接のつながりのエッジは、一方の個人プロフィールに対する他方の個人による肯定的な応答に基づき形成することができる。さらに推測のつながりのエッジは、1つまたはそれ以上のソーシャルメディア上における、2人の個人のつながりに基づいて作成することができる。一例として、2人の個人がTwitter(登録商標)またはLinkedln(登録商標)上で互いにフォローする場合に、双方の間に推測のつながりが形成される。
図2は、本発明のネットワークグラフを示す。
【0022】
本発明の一つの実施形態において、処理装置102は1つまたはそれ以上の生体認証方法を介して個人を認証するように設定される。1つまたはそれ以上の生体認証方法は、顔認識、指紋スキャン、網膜スキャン、またはこれら2つ以上の方法の組み合わせであってもよい。生体認証は、システムより虚偽の個人プロフィール、または同一人物における複数の個人プロフィールを排除するのに有用である。システムに登録する個人は、クライアント装置114と結合した生体認証装置を介して、少なくとも1つの生体認証データを提出することが要求される。前記生体認証データは、処理装置102に通信できるように結合された生体認証サーバ内に格納され、個人に対応する固有の識別子が割り当てられる。本発明の好ましい実施形態において、生体認証データは個人の顔画像である。処理装置は、生体認証を介してキャプチャされた顔画像を、個人プロフィール内の画像と比較して、双方が同一の人物であるかどうかを評価するように処理する。処理装置は、キャプチャされた顔データおよび提出されたプロフィール画像より、1つまたはそれ以上の顔の特徴を分析し、当該特徴を比較して、一致スコアを算出するように処理することができる。当該一致スコアが所定の閾値を上回る場合に、処理装置は、個人が真正であると判定する。これは、1つまたはそれ以上の個人によって使用される虚偽のプロフィール画像問題を排除するのに有用である。本発明の別の実施形態において、前記生体データは、システム上の個人が利用可能な、1つまたはそれ以上のサービスに対する支払い処理に用いることができる。
【0023】
処理装置102はブロックチェーン(分散型台帳)に通信できるように結合され、ブロックチェーンは1つまたはそれ以上の機関(政府機関や専門機関等)の検証済みの情報を含む。職業資格または個人に関連する情報は、ブロックチェーンを介して、個人サーバ112を通じて検証することができる。別の実施形態において、複数の個人に関連付けられたプロフィールは、ブロックチェーンに保存され、プロフィールの変更を追跡することができる。したがってユーザーは、個人サーバ112を通じて、特定の過去の関連付けに関する情報、およびそれらに虚偽の情報が含まれていたかどうかを検証することができる。この結果、システム100に登録された個人において、通信の透明性及び情報の対称性が保証される。
【0024】
複数の個人は、そのプロフィール情報および評価レポートに基づいて1つまたはそれ以上のTier(階層)に分類され、指定された階層に基づいて異なるレベルのサービスが各個人に提供される。具体例として、Tier?IVの個人は、Tier?Iのユーザーと比較して優先的にサービスを受けられるというようなものである。評価レポートはマニュアルの身元調査及び認証に基づいて、個人プロフィールに追加される。本発明の実施形態において、異なる階層に割り当てられた個人間の直接の通信は、個人プロフィールのセキュリティ設定に基づいて、またはグラフィカルユーザーインタフェースを介して、個人の任意設定で禁止することができる。
【0025】
本発明の一つの態様において、処理装置102はさらに、ノードの各々について重要度スコアを算定するように処理することができる。重要度スコアは、個人プロフィールにおける1 又はそれ以上の属性の相関に基づき算定される。例えば当該相関は、仕事のプロフィール、時として社交的であるという性格特性や、ユーモラスであるという行動特定、または旅行などが好き/嫌いであることに基づいていてもよい。重要度スコアは、登録時から個人プロフィールに基づいて利用可能な情報と、提供された希望するパートナーの特徴情報に基づいて算出される。本発明の開示全体を通じて、ノードに関連する重要度スコアは、あるノードと他のノードとの互換性レベルを意味する。重要度スコアが高いほど、互換性レベルは高くなる。本発明の一つの実施形態では、重要度スコアは、個人によって選択された1つまたはそれ以上の特定の属性に基づいて算定される。
【0026】
本発明の別の態様において、処理装置はビッグデータ技術を活用し、登録された個人に関する情報を分析することによって、登録された個人の誠実性スコアを算出するように処理することができる。誠実性スコアは、他の個人との会話中になされた個人の発言の真実性、個人プロフィールに提供される情報の真実性、およびシステム処理の信憑性に関係する。処理装置102は、他の個人とのチャット会話や、システムにつながり、対象の個人によって装着される1つまたはそれ以上のウェアラブルデバイスからの情報、および対象個人に関連する1つまたはそれ以上のソーシャルメディアプラットフォームからの情報を分析することが可能である。算定された誠実性スコアは、個人プロフィールに紐づけられる。登録された個人の誠実性スコアを、指定された階層に基づいて他の個人に開示することもできる。これにより、Tier-IVの個人とTier-IIIの個人は同様の階層の他の個人に関連する誠実性スコアを見ることができ、前記他の個人とのつながりを続けるか、また開始するかを決定するのに貢献する。本発明の実施形態において、ある個人は、そのプロフィールに、過去につながりがなかったと記述することができる。しかしソーシャルメディアのプロフィールを分析すると、処理装置はステータスの編集を発見することができ、それによって、情報が互いに矛盾した場合、当該個人の誠実性スコアを下げることができる。さらに処理装置102は、ビッグデータアルゴリズムを用いて、複数のデータポイントを相互参照し、個人からの1つまたはそれ以上の虚偽の発言または情報を予測することができる。
【0027】
システム100に登録された個人は、他の個人のうちの少なくとも1人とつながるためのリクエストを行うことができる。前記のリクエストに応じて、処理装置はデータベース106から、システム100に登録された複数の個人ネットワークグラフにアクセスするように設定される。上述のように、ネットワークグラフは、1つまたはそれ以上の個人および、彼ら/彼女らの個人プロフィールのグラフデータベースである。他の個人へのつながりをリクエストする個人は、ネットワークグラフ上でリクエストノードとして識別され、タグ付けされる。次に処理装置は、ネットワークグラフ中、他のノードとの比較で、リクエストノードの重要度スコアを算出する。重要度スコアを算出するために、処理装置は比較されるノード間の相関を用い、当該相関は、個人のプロフィールより導き出される。処理装置102は、所定の閾値を超える重要度スコアを有する1つまたはそれ以上のノードを識別するように設定される。好ましい実施形態では、閾値を70%一致に設定することができる。あるいは、任意の閾値は微調整することができる。処理装置はさらに、グラフィカルユーザーインタフェース上に、前記識別された1つまたはそれ以上のノードのリストを表示するように設定することができる。一つの実施形態では、1つまたはそれ以上のノードの個人プロフィールをグラフィカルユーザーインタフェース上に表示するように設定することができる。
【0028】
つながりのリクエストを行った個人、すなわち、リクエストノードはグラフィカルユーザーインタフェース上の1つまたはそれ以上の識別されたノードを選択することができ、つながりのリクエストは、前記選択されたノードに送信される。そのような選択は、1つまたはそれ以上の好ましい属性、マッチング特性、またはより高い誠実性スコアに基づいて行うことができる。リクエストノードは1つまたはそれ以上の識別されたノードにつながりのリクエストを送信することを選択しない場合でも、1つまたはそれ以上のノードに、肯定的なジェスチャの応答を送ることができる。前記肯定的なジェスチャ応答は、処理装置によって記録され、ネットワークグラフを更新するために用いられる。またリクエストノードは、1つまたはそれ以上のノードに否定的なジェスチャの応答を送信することもできる。前記否定的なジェスチャの応答は、処理装置102によって記録され、ネットワークグラフを更新し、将来に亘ってリクエストノードとして表示されないことを保証するために用いられる。実際には、前記否定的な応答がネットワークグラフ内の2つのノード間のエッジに否定的な重みづけを行う。処理装置102はさらに、選択されたノードのいずれかからのつながりリクエストを受理するように設定され、グラフィックユーザーインタフェースを介し、処理装置によって提供される1つまたはそれ以上の媒体を介してリクエストノードを前記ノードに関連付けることができる。1つまたはそれ以上の通信媒体は、ビデオ通話、チャットメッセージ、および電子メール通信を含む。ネットワークグラフは、選択されたノードのつながりリクエストを受理することで、さらに更新される。
【0029】
本発明の別の実施形態において、個人は、対話型のスマートチャットボットを介して、1つまたはそれ以上の選択された好みを、処理装置に入力することができる。処理装置102は、他の個人に関する重要度スコアを算出し、その結果をグラフィカルユーザーインタフェース上に表示するように設定することができる。この方法は、個人が、属性および互換性の最も細かいレベルに基づいて、パートナー候補の探索を絞り込むために用いることができる。一例として、個人は他の個人との関連付けを開始するために、DNAおよびゲノムレポートのみを選択することができる。
【0030】
さらに別の実施形態では、処理装置は、重要度スコアに基づいて1つまたはそれ以上の識別されたノードをソートし、ソートされたリストをグラフィカルユーザーインタフェース上に表示するように設定することができる。
【0031】
クライアント装置114al-a3(総称して「クライアント装置110」)は、携帯電話110al-a3及びデスクトップコンピュータ110bl-b3が例示される。クライアント装置114は、デスクトップコンピュータシステム、ノートパソコン、携帯電話、スマートデバイス、携帯電話タイプのコンピュータ、タブレット型コンピュータ、又は無線又は有線通信が可能な他の装置のような、任意の装置を含む。本発明の別の実施形態において、クライアント装置114は、ウェブブラウザやネイティブアプリケーションなどのアプリケーションを介して、処理装置102と対話するように設定することができる。
【0032】
本発明の別の実施形態において、クライアント装置114は、ハードウェア、ソフトウェア、または埋め込み論理コンポーネント、あるいはそれら2つ以上の組み合わせを含み、クライアント装置114によって実装またはサポートされる、適切な機能を実行するように設定される。
【0033】
いくつかの実施形態において、クライアント装置114は、1つまたはそれ以上のプロセッサ、1つまたはそれ以上のメモリ、1つまたはそれ以上のディスプレイ、1つまたはそれ以上のインターフェース、データを入力することができる1つまたはそれ以上のコンポーネント、データを出力することができる1つまたはそれ以上のコンポーネント、システム100の任意の他のコンポーネント、または特定の目的に適した任意の他のコンポーネントと通信することができる1つまたはそれ以上のコンポーネントを含む。
【0034】
データ通信ネットワーク108は、アドホックネットワーク、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベートネットワーク(VPN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線LAN(WLAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、無線WAN(WWAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(PSTN)の一部、携帯電話網、または上記の2つ以上の組み合わせを含む。
【0035】
いくつかの実施形態において、生体認証サーバ104は単一のサーバであってもよく、複数のコンピュータまたは複数のデータセンターにまたがる分散サーバであってもよい。
【0036】
本明細書に記載されているシステムのいくつかは、モジュールまたはユニットとして存在する。例えばモジュールは、カスタム超大規模集積回路(VLSI)又はゲートアレイ、ロジックチップ、トランジスタ、又は他のディスクリート部品など、市販の半導体を含むハードウェア回路として実装することができる。またモジュールは、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジック、プログラマブルロジックデバイス、グラフィック処理装置などの、プログラマブルハードウェアデバイスに実装することができる。
【0037】
モジュールまたはユニットは様々なタイプのプロセッサによって実行されるために、少なくとも部分的にソフトウェア内に実装されていてもよい。実行可能なコードの識別されたモジュールは、例えば、オブジェクト、手順、または関数として編成される、コンピュータ命令の1つまたはそれ以上の物理または論理ブロックを含む。識別されたモジュールの実行可能なコードは、物理的に一緒に配置される必要はなく、異なる場所に格納された異なる命令を含み、それらが論理的に結合されると、モジュールを構成し、目的を達成する。さらにモジュールは、例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュデバイス、ランダムアクセスメモリ(RAM)、テープ、またはデータを格納するために使用される他の媒体のような、コンピュータが可読な媒体に格納することができる。実行可能なコードのモジュールは、単一の命令、または多くの命令であってもよく、複数の異なるコードセグメント、異なるプログラム、および複数のメモリデバイスに分散して存在していてもよい。動作データは、本明細書ではモジュール内で識別され、任意の適切な形式で具現化され、任意の適切なデータセットとして格納されていてもよい。動作データは単一のデータセットとして格納されていてもよく、または異なる記憶装置の異なる位置に分散して格納されていてもよく、少なくとも部分的に、単にシステムまたはネットワーク上の電子信号として存在してもよい。本明細書に開示される新規技術から逸脱することなく、追加のモジュールを含む。さらに、各モジュールは、ハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュールの任意の組み合わせで実装される、任意の数および組み合わせのサブモジュール、およびシステムを含む。
【0038】
本発明の方法は、コンピュータ可読媒体に有形に具現化されたプログラムを実行する1つまたはそれ以上のコンピュータプロセッサによって、入力操作し、出力生成することにより実行することができる。コンピュータ可読記憶媒体は、汎用および専用のマイクロプロセッサの両方を含む。コンピュータプロセッサは、命令実行装置の命令を保持し記憶することができる有形装置であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子記憶装置、磁気記憶装置、光学記憶装置、電磁気記憶装置、半導体記憶装置、またはこれらの任意の適切な組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な任意の例には、携帯用コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、携帯用コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、ディジタル汎用ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、パンチカード等の機械的に符号化された装置、及び上記の任意の適切な組み合わせが含まれる。本明細書に用いられるコンピュータ可読記憶媒体は、電波または他の自由に伝播する電磁波、導波管または他の伝送媒体(例えば、光ファイバケーブルを通過する光パルス)を通って伝播する電磁波、またはワイヤを通って伝送される電気信号などの一時的な信号であると解釈されるものではない。
【0039】
本明細書に記載されるコンピュータ可読プログラム命令は、コンピュータ可読記憶媒体から演算/処理装置に、またはネットワーク、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワークおよび/または無線ネットワークを介して、外部コンピュータまたは外部記憶装置にダウンロードすることができる。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光伝送ファイバ、無線伝送、ルータ、ファイアウォール、スイッチ、ゲートウェイコンピュータおよび/またはエッジサーバを含む。各演算/処理装置内のネットワークアダプタカードまたはネットワークインタフェースは、ネットワークからコンピュータ可読プログラム命令を受信し、それぞれの演算/処理装置内のコンピュータ可読記憶媒体に記憶するために、コンピュータ可読プログラム命令を転送する。
【0040】
本発明の動作を実行するためのコンピュータ可読プログラム命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、集積回路用の構成データ、または1つまたはそれ以上のプログラミング言語の任意の組合せで書かれたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかとすることができる。コンピュータ可読プログラム命令は、ユーザーのコンピュータ上で完全に実行することができ、スタンドアロン・ソフトウェアパッケージとして、ユーザーのコンピュータ上で部分的に実行することもでき、ユーザーのリモートコンピュータ上で部分的に実行することもでき、ユーザーのリモートコンピュータまたはサーバ上で完全に実行することもできる。後者では、リモートコンピュータがローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のネットワークを介して、ユーザーのコンピュータに接続することができ、また接続は(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)外部コンピュータに行うことができる。いくつかの実施形態では、例えば、プログラマブルロジックアレイ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはプログラマブルロジックアレイ(PLA)を含む電子回路は、本発明を実行するために、コンピュータ可読プログラム命令の状態情報を利用して、電子回路を個人化し、コンピュータ可読プログラム命令を実行することができる。
【国際調査報告】