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特表2023-521011ネットワークスライス固有の認証及び認可
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-23
(54)【発明の名称】ネットワークスライス固有の認証及び認可
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/08 20090101AFI20230516BHJP
   H04W 28/084 20230101ALI20230516BHJP
   H04W 12/06 20210101ALI20230516BHJP
   H04W 60/02 20090101ALI20230516BHJP
   H04W 48/18 20090101ALI20230516BHJP
【FI】
H04W48/08
H04W28/084
H04W12/06
H04W60/02
H04W48/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022559978
(86)(22)【出願日】2021-03-29
(85)【翻訳文提出日】2022-09-30
(86)【国際出願番号】 KR2021003846
(87)【国際公開番号】W WO2021201530
(87)【国際公開日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】2004657.9
(32)【優先日】2020-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワトファ, マームード
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD20
5K067EE02
5K067EE16
5K067JJ61
(57)【要約】
【課題】ロング・ターム・エボリューション(Long Term Evolution:LTE)などの第4世代(4th-Generation:4G)通信システム以降のより高いデータレートをサポートするための第5世代(5th-Generation:5G)又はプレ5G(pre-5G)通信システムを提供する。
【解決手段】本発明のユーザ機器(user equipment:UE)の方法は、UEが、定期的な登録更新又はモビリティ登録更新を示す登録タイプ情報要素(information element:IE)を含む登録要求メッセージをネットワークエンティティに送信する段階と、UEが、ネットワークエンティティからペンディング(pending)ネットワークスライス選択支援情報(network slice selection assistant information:NSSAI)を含む登録受付メッセージを受信する段階と、UEが、登録受付メッセージに基づいて、以前に受信した許可されたNSSAI(allowed NSSAI)を無効に決定する段階と、を有する。
【選択図】図6

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(user equipment:UE)の方法であって、
前記UEが、定期的な登録更新又はモビリティ登録更新を示す登録タイプ情報要素(information element:IE)を含む登録要求メッセージをネットワークエンティティ(entity)に送信する段階と、
前記UEが、前記ネットワークエンティティからペンディング(pending)ネットワークスライス選択支援情報(network slice selection assistant information:NSSAI)を含む登録受付メッセージを受信する段階と、
前記UEが、前記登録受付メッセージに基づいて、以前に受信した許可されたNSSAI(allowed NSSAI)を無効に決定する段階と、を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記登録受付メッセージが前記許可されたNSSAIを含まない場合、前記登録受付メッセージは、ネットワークスライス固有の認証及び認可(a network slice-specific authentication and authorization:NSSAA)が実行されることを示す指示子を有する登録結果IEを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記登録受付メッセージが前記許可されたNSSAIを含まず、アイドルモード(idle mode)にある前記UEが前記UEと前記ネットワークエンティティとの間にアクセス層接続が確立されたという指示を受信した場合、前記UEが、サービス要求メッセージを送信する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記登録受付メッセージが前記許可されたNSSAIを含まず、コネクテッドモード(connected mode)にある前記UEがフォールバック指示(fallback indication)を受信し、前記UEがペンディング(pending)手順を有する場合、前記UEが、前記ネットワークエンティティにサービス要求メッセージを送信する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ペンディング手順は、ネットワークスライス固有の認証及び認可(network slice-specific authentication and authorization:NSSSA)手順であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記登録タイプ情報要素(information element:IE)が前記モビリティ登録更新を示す場合、前記UEは、第5世代(5G)ネットワークへのアクセスを許可する狭帯域モードであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ネットワークエンティティ(network entity)の方法であって、
前記ネットワークエンティティが、ユーザ機器(user equipment:UE)から定期的な登録更新又はモビリティ登録更新を示す登録タイプ情報要素(information element:IE)を含む登録要求メッセージを受信する段階と、
前記ネットワークエンティティが、ペンディング(pending)ネットワークスライス選択支援情報(network slice selection assistant information:NSSAI)を含む登録受付メッセージを前記UEに送信する段階と、を有することを特徴とする方法。
【請求項8】
前記登録受付メッセージは、ネットワークスライス固有の認証及び認可(a network slice-specific authentication and authorization:NSSAA)が実行されることを示す指示子を有する登録結果IEを含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記登録受付メッセージが、許可されたNSSAIを含まず、アイドルモード(idle mode)にある前記UEが前記UEと前記ネットワークエンティティとの間にアクセス層接続が確立されたという指示を受信した場合、前記ネットワークエンティティが、前記UEからのサービス要求メッセージを受信する段階を更に含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記登録受付メッセージが、許可されたNSSAIを含まず、コネクテッドモード(connected mode)にある前記UEがフォールバック指示(fallback indication)を受信し、前記UEがペンディング(pending)手順を有する場合、前記ネットワークエンティティが、前記UEからサービス要求メッセージを受信する段階を更に含み、
前記ペンディング手順は、ネットワークスライス固有の認証及び認可(network slice-specific authentication and authorization:NSSSA)手順であることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
ユーザ機器(user equipment:UE)であって、
トランシーバと、
定期的な登録更新又はモビリティ登録更新を示す登録タイプ情報要素(information element:IE)を含む登録要求メッセージをネットワークエンティティに送信し、
前記ネットワークエンティティからペンディング(pending)ネットワークスライス選択支援情報(network slice-specific authentication and authorization:NSSAI)を含む登録受付メッセージを受信するように前記トランシーバを制御するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記登録受付メッセージに基づいて、以前に受信した許可されたNSSAI(allowed NSSAI)を無効に決定するように更に構成されることを特徴とするUE。
【請求項12】
請求項2乃至請求項6のいずれか一項に記載の方法に従って動作するように適合されることを特徴とする請求項11に記載のUE。
【請求項13】
ネットワークエンティティであって、
トランシーバと、
ユーザ機器(user equipment:UE)から定期的な登録更新又はモビリティ登録更新を示す登録タイプ情報要素(information element:IE)を含む登録要求メッセージを受信し、
ペンディング(pending)ネットワークスライス選択支援情報(network slice-specific authentication and authorization:NSSAI)を含む登録受付メッセージを前記UEに送信するように前記トランシーバを制御するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を備えることを特徴とするネットワークエンティティ。
【請求項14】
請求項8乃至請求項10のいずれか一項に記載の方法に従って動作するように適合されることを特徴とするネットワークエンティティ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークスライス固有(network slice-specific)の認証(authentication)及び認可(authorization)を実行するための方法及び装置に関し、より詳細には、3GPP(登録商標) 5Gにおけるネットワークスライス固有の認証及び認可のための正確な動作を可能にする方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
第4世代(4th-Generation:4G)通信システムの商用化以降、無線データトラフィックの増大する需要を満たすために、改良された第5世代(5th-Generation:5G)又はプレ5G(pre-5G)の通信システムを開発するための努力がなされてきた。従って、5G又はプレ5Gの通信システムは、「4Gを超えたネットワーク(Beyond 4G Network)」又は「LTE後のシステム(Post LTE System)」とも呼ばれている。
【0003】
5G通信システムは、より高いデータレートを達成するために、より高い周波数(mmWave)帯域、例えば60GHz帯域などで具現されることが考慮されている。無線波形の伝搬損失を減らし、伝送距離を増加するために、ビームフォーミング(beamforming)、大規模多入力多出力(massive multi-input multi-output:massive MIMO)、全次元MIMO(Full Dimensional MIMO:FD-MIMO)、アレイアンテナ(array antenna)、アナログビームフォーミング(analog beam forming)、大規模アンテナ(large scale antenna)技術が5G通信システムで論議されている。
【0004】
また、5G通信システムでは、進化されたスモールセル、高度なスモールセル(advanced small cell)、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud Radio Access Network:cloud RAN)、超高密度ネットワーク(ultra-dense network)、デバイス間(device to device:D2D)通信、無線バックホール(wireless backhaul)、移動ネットワーク(moving network)、協調通信(cooperative communication)、CoMP(Coordinated Multi-Points)、受信側干渉キャンセルなどに基づいて、システムネットワーク改善のための開発が進んでいる。
【0005】
5Gシステムでは、高度なコーディング変調(advanced coding modulation:ACM)技術としてのハイブリッドFSK及びQAM変調(Hybrid FSK and QAM Modulation:FQAM)と、スライディングウィンドウ重ね合わせコーディング(sliding window superposition coding:SWSC)と、高度なアクセス技術としてのフィルターバンクマルチキャリア(filter bank multi carrier:FBMC)、非直交多元接続(non-orthogonal multiple access:NOMA)、及びスパースコード多重アクセス(sparse code multiple access:SCMA)が開発されている。
【0006】
ここでは、次の文書が参照される:[1]3GPP(登録商標) TS 23.501 V16.4.0;[2]3GPP(登録商標) TS 23.502 V16.4.0;及び[3]3GPP(登録商標) TS 24.501 V16.4.0。
【0007】
3GPP(登録商標) 5Gシステムでは、次のように定義されている(例えば、[1]で)。ネットワークスライス(network slice:NS)は、特定のネットワーク機能及びネットワーク特性を提供する論理ネットワークとして定義される。ネットワークスライスインスタンス(network slice instance:NSI)は、展開されたNSを形成する一連のネットワーク機能インスタンス及び必要なリソース(例えば、コンピューティング(compute)、ストレージ、及びネットワークリソース)として定義される。ネットワーク機能(network function:NF)は、定義された機能動作及び3GPP(登録商標)定義インターフェースを有するネットワークにおける3GPP(登録商標)採用又は3GPP(登録商標)定義処理機能として定義される。
【0008】
NSは、単一のネットワークスライス選択支援情報(single network slice selection assistance information:S-NSSAI)によって識別される。
【0009】
≪ネットワークスライス固有の認証及び認可(Network slice-specific authentication and authorization:NSSAA)の概要≫
【0010】
NSSAAは、3GPP(登録商標)のRel-16の一部として導入された。この機能により、ネットワークは、一連のS-NSSAIに対してスライス固有の認証及び認可を実行して、ユーザがこれらのスライスにアクセスできるようになる。この手順は、5Gモビリティ管理(5G mobility management:5GMM)認証手順が完了した後、更に登録手順が完了した後に実行される。この機能の概要は、[1]に記載されているが、詳細は、[2]及び[3]に記載されている。NSSAA手順に関する重要な事項は、このセクションにまとめられている。
【0011】
NSSAA手順は、アクセスに依存しない、即ちスライスが正常に認可されると、両方のアクセスタイプ(即ち、3GPP(登録商標)及び非3GPP(登録商標)アクセスタイプ)に対して認可されたと見なされる。
【0012】
「認可された(authorized)」という用語は、スライス固有の認証/認可が特定のS-NSSAIに対して成功したことを意味するが、これは、S-NSSAIが3GPP(登録商標)アクセスを介してUEの現在のトラッキングエリア(tracking area:TA)で使用されることを意味するものではない。
【0013】
UEがネットワークに登録するときにUEで有用である場合、UEは、登録要求メッセージに、要求されたNSSAI(requested NSSAI:R-NSAI)を含める。
【0014】
以下、[3]で規定されているネットワーク動作について説明する。
【0015】
UEがネットワークスライス固有の認証及び認可のサポートを指示する場合、そして:
a)上記要求されたNSSAI IE(Information Element)が:
1)ネットワークスライス固有の認証及び認可の対象となり;そして
2)前記ネットワークスライス固有の認証及び認可手順が開始されていないS-NSSAIのみを含む場合、
アクセス及びモビリティ管理機能(Access and Mobility Management Function:AMF)は、登録受付(REGISTRATION ACCEPT)メッセージに、以下を含める。
【0016】
1)ネットワークスライス固有の認証及び認可手順がネットワークによって実行されるか否かを示すように設定された5GS登録結果IE内の「実行されるNSSAA(NSSAA to be performed)」指示子;
2)ネットワークスライス固有の認証及び認可が行われる1つ以上のS-NSSAIを含むペンディング(pending)NSSAI;及び
3)サービスエリアリストIEで「許可されないトラッキングエリア(non-allowed tracking areas)」のリスト内の現在の登録エリア;又は
b)要求されたNSSAI IEがネットワークスライス固有の認証及び認可の対象となる1つ以上のS-NSSAIを含む場合、AMFは、登録受付メッセージに以下を含める:
1)ネットワークスライス固有の認証及び認可の対象とならないか、又はネットワークスライス固有の認証及び認可が正常に実行されたS-NSSAI又はマッピングされたS-NSSAIを含む許可されたNSSAI;及び
2)存在する場合、ネットワークスライス固有の認証及び認可が行われる1つ以上のS-NSSAIを含むペンディングNSSAI。
【0017】
UEが、ネットワークスライス固有の認証及び認可のサポートを指示した場合、及び次の場合:
a)UEが登録要求(REGISTRATION REQUEST)メッセージに要求されたNSSAIを含めないか、又は登録要求(REGISTRATION REQUEST)メッセージで要求されたNSSAIにおけるS-NSSAIのいずれもサブスクライブされたS-NSSAIに存在しない;そして
b)サブスクライブされたS-NSSAIにおけるS-NSSAIは全てネットワークスライス固有の認証及び認可の対象となる。
【0018】
AMFは、登録受付(REGISTRATION ACCEPT)メッセージに、以下を含める:
a)ネットワークスライス固有の認証及び認可手順がネットワークによって実行されるか否かを示す5GS登録結果IEにおける「実行されるNSSAA(NSSAA to be performed)」指示子;
b)ネットワークスライス固有の認証及び認可が行われる1つ以上のS-NSSAIを含むペンディングNSSAI;及び
c)前記サービスエリアリストIEにおける「許可されないトラッキングエリア(non-allowed tracking areas)」のリストでの現在の登録エリア。
【0019】
NSSAAは、[1]のセクション5.15.10で規定されているように、いつでも再開できる。
【0020】
この手順は、例えば次のような場合、いつでもAMFによってサポートされるUE(supporting UE)に対していつでも呼び出すことができる。
【0021】
a.UEは、AMFに登録されて、要求されたNSSAI内のS-NSSAIにマッピングされるHPLMNのS-NSSAIの1つがネットワークスライス固有の認証及び認可を要求して(詳細は、5.15.5.2.1節を参照)、S-NSSAIのネットワークスライス固有の認証及び認可が成功すると、AMFによって許可されたNSSAIに追加するか;又は
b.ネットワークスライス固有のAAAサーバは、S-NSSAIのUE再認証及び再認可をトリガするか;又は
c.AMFは、オペレータポリシー又はサブスクリプション変更に基づいて、以前に許可された特定のS-NSSAIに対してネットワークスライス固有の認証及び認可手順を開始することを決定する。
【0022】
上記再認証及び再認可(上記b.及びc.)の場合、以下が適用される。
【0023】
ネットワークスライス固有の認証及び認可を要求するS-NSSAIが各アクセスタイプの許可されたNSSAIに含まれている場合、AMFは、ネットワークポリシーに基づいて、ネットワークスライス固有の認証及び認可手順を実行するために使用されるアクセスタイプを選択する。
【0024】
許可されたNSSAIにおける一部のS-NSSAIに対するネットワークスライス固有の認証及び認可が成功しない場合、AMFは、UE構成更新手順を介して各アクセスタイプの許可されたNSSAIをUEに更新する。
【0025】
許可されたNSSAIにおける全てのS-NSSAIに対するネットワークスライス固有の認証及び認可が失敗した場合、AMFは、TS 23.502[2]、4.2.2.3.3節に記載されているネットワーク開始の登録解除手順を実行し、拒否されたS-NSSAIのリストを明示的な登録解除要求メッセージに含め、それらは各々適切な拒否理由値を有する。
【0026】
≪S-NSSAI IE及びローミング(roaming)中のそのハンドリング(handling)の概要≫
【0027】
S-NSSAI IEは、図1に示すように符号化される。
【0028】
UEが加入先の公衆陸上移動体通信網(ホームPLMN(home PLMN(Public Land Mobile Network):HPLMN))に存在する場合、マッピングされたHPLMN SST(オクテット7)及びマッピングされたHPLMN SD(オクテット8~10)は適用されない。実際には、HPLMNで、これらのオクテットは、SSTフィールド(オクテット3)及びSDフィールド(オクテット4~6)にそれぞれ対応する。
【0029】
一方、UEが訪問先PLMN(visited PLMN:VPLMN)でローミングしているとき、UEは、VPLMNで使用中のスライスに対応するマッピングされたスライス情報を含む。例えば、VPLMN1において、UEは、図2に示すように、許可されたNSSAIに次のS-NSSAIエントリを有すると仮定する。
【0030】
上記は、基本的にVPLMN1でアクセスされているスライス[V1-Cars、V1-BMW]がHPLMNのスライス[H1-Cars、H1-BMW]に対応することを意味する。図1に示すように、SDフィールド及びマッピングされたHPLMN SDフィールドは、オプションであることに留意されたい。
【0031】
ネットワークスライス選択支援情報(network slice selection assistance information:NSSAI)は、単一のNSSAI(single-NSSAI:S-NSSAI)のリストであり、要求されたNSSAI(最大8エントリを有する)、許可されたNSSAI(最大8エントリを有する)、構成されたNSSAI(configured NSSAI)(最大16エントリを有する)、及びペンディングNSSAI(pending NSSAI)(最大8エントリを有する)などの異なるタイプのNSSAIが存在する。
【0032】
NSSAI IEは、図3に示すように符号化される。
【0033】
要求されたマッピングされたNSSAI(mapped NSSAI)は、図4に示すように、符号化されたマッピングされたNSSAIのタイプである。
【0034】
マッピングされたNSSAIは、マッピングされたS-NSSAIエントリのリストを含み、各マッピングされたS-NSSAIエントリは、図5に示すように符号化される。
【0035】
要求されたマッピングされたNSSAI IEは、次のローミングケースに送信される。
【0036】
‐UEが、訪問先PLMN間を移動し、これらの訪問先PLMN間でプロトコルデータユニット(protocol data unit:PDU)セッションの転送を試みる。
【0037】
‐UEは、ソースVPLMNで確立されたPDUセッションを有する。
【0038】
‐UEは、ソースVPLMNで確立されたPDUセッションのマッピングされたHPLMNスライス情報(即ち、マッピングされたHPLMN SST及び任意にマッピングされたHPLMN SD)を認識し、そして
‐UEには、ターゲットVPLMNのいかなるスライス情報もない(即ち、構成されたNSSAI又は許可されたNSSAIがない)。
【0039】
これを説明する一例として、UEがVPLMN1に存在し、S-NSSAIが{V1-Cars、H-Cars}であるPDUセッションを有すると仮定する。簡略にするために、値V-Carsは、少なくとも図1のSSTフィールドに対応するが、図1のSDフィールドも含むことができる。同様に、簡略にするために、値H-Carsは、少なくとも図1のマッピングされたHPLMN SSTフィールドに対応するが、図1のマッピングされたHPLMN SDフィールドも含み得る。
【0040】
UEがVPLMN1からターゲットVPLMN、例えばVPLMN2に移動し、UEがVPLMN2のいかなるスライス情報も有していない場合、UEは、VPLMN2で送信される登録要求メッセージに要求されたマッピングされたNSSAI IEを含める。ここで、UEがVPLMN2のスライス情報を有していない場合、非アクセス層(non access stratum:NAS)メッセージは、要求されたNSSAI IEを含まない。
【0041】
VPLMN1におけるUEには2つのPDUセッションがあり、それぞれが次のS-NSSAIのいずれかに関連付けられていると仮定する。
【0042】
-{V1-Cars、H-Cars};及び
-{V1-SmartPhone、H-SmartPhone}
更に、UEが潜在的なターゲットVPLMN2について、以下のスライス情報を有すると仮定する。
【0043】
-{V2-Cars、H-Cars}
UEがVPLMN2に入ると、UEは、登録要求メッセージに次のIEを含む。
【0044】
‐エントリ{V2-Cars、H-Cars}を含むことができる要求されたNSSAI IE。このIEは、UEがVPLMN2に関するスライス情報を有し、またマッピングされたスライスコンポーネント、即ち「H-Cars」値が、既存のPDUセッションのマッピングされたスライスコンポーネントと一致するため、送信される。
【0045】
-エントリ{H-SmartPhone}を含むことができる要求されたマッピングされたNSSAI IE。このIEは、既存のPDUセッションのマッピングされたスライスコンポーネント、即ち値「H-SmartPhone」と一致するVPLMN2に関するスライス情報をUEが有していないため、含まれる場合がある。
【0046】
上記の例で、AMFは、許可されたNSSAI IEを登録受付メッセージでUEに送信するために、要求されたNSSAI IE及び要求されたマッピングされたNSSAI IEの両方を考慮する。
【0047】
例えば、スライシングがどのように機能するかを明確にするために、UEがVPLMN2のスライス情報として{V2-SmartPhone、H-SmartPhone }を有している場合、VPLMN1からの既存のPDUセッションのマッピングされたスライス情報がVPLMN2のマッピングされたスライス情報と一致するため、UEは、要求されたNSSAI IEを登録要求メッセージのみに含めることに留意されたい。この場合、要求されたマッピングされたNSSAI IEは、登録要求メッセージに含まれない。
【0048】
要約すると、ローミングの場合、UEは、登録要求メッセージで要求されたNSSAI IEのみか、又は要求されるマッピングされたNSSAI IEか、又は要求されたNSSAI IE及び要求されたマッピングされたNSSAI IEの両方を送信できることを理解する必要がある。どのIEを含むかを判断することは、UEがターゲットVPLMNのスライス情報を有しているか否かと、ソースVPLMNからの既存のPDUセッションに関連するS-NSSAIのマッピングされたコンポーネント間に一致があるか否かに依存する。
【0049】
最後に、留意すべき重要なことは、UEが登録受付メッセージで許可されたNSSAI IEを受信した場合、そして:
‐許可されたNSSAI IEのエントリが既存のPDUセッションの完全なS-NSSAIと一致しないか、又は
‐許可されたNSSAI IEにおけるエントリのマッピングされたスライス情報(即ち、マッピングされたHPLMN SST及び任意にマッピングされたHPLMN SD)が、既存のPDUセッションのマッピングされたスライス情報と一致しない、
その場合、UEは、関連するS-NSSAIが上述したように許可されたNSSAI IEのどのエントリとも一致しないPDUセッションをローカルで解除する可能性がある。この動作は、[3]で次のように説明されている。
【0050】
UEでアクティブなPDUセッションのそれぞれに関して、許可されたNSSAIが以下のいずれも含まない場合:
a)PDUセッションのS-NSSAIと一致するS-NSSAI;又は
b)PDUセッションのマッピングされたS-NSSAIと一致するマッピングされたS-NSSAI;
UEは、永続的な(persistent)PDUセッションを除いて、そのような全てのPDUセッションのローカル解除を実行することができる。
【0051】
上記の情報は、本発明の理解を助けるための背景情報としてのみ提示される。上記のいずれかが本発明に関する先行技術として適用可能であるか否かについては、いかなる判断も行われず、いかなる主張もなさない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0052】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、ネットワークスライス固有の認証及び認可を実行するための方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0053】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるユーザ機器(user equipment:UE)の方法は、前記UEが、定期的な登録更新又はモビリティ登録更新を示す登録タイプ情報要素(information element:IE)を含む登録要求メッセージをネットワークエンティティ(entity)に送信する段階と、
前記UEが、前記ネットワークエンティティからペンディング(pending)ネットワークスライス選択支援情報(network slice selection assistant information:NSSAI)を含む登録受付メッセージを受信する段階と、前記UEが、前記登録受付メッセージに基づいて、以前に受信した許可されたNSSAI(allowed NSSAI)を無効に決定する段階と、を有する。
【0054】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるネットワークエンティティ(network entity)の方法は、前記ネットワークエンティティが、ユーザ機器(user equipment:UE)から定期的な登録更新又はモビリティ登録更新を示す登録タイプ情報要素(information element:IE)を含む登録要求メッセージを受信する段階と、前記ネットワークエンティティが、ペンディング(pending)ネットワークスライス選択支援情報(network slice selection assistant information:NSSAI)を含む登録受付メッセージを前記UEに送信する段階と、を有する。
【0055】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるユーザ機器(user equipment:UE)は、トランシーバと、定期的な登録更新又はモビリティ登録更新を示す登録タイプ情報要素(information element:IE)を含む登録要求メッセージをネットワークエンティティに送信し、前記ネットワークエンティティからペンディング(pending)ネットワークスライス選択支援情報(network slice-specific authentication and authorization:NSSAI)を含む登録受付メッセージを受信するように前記トランシーバを制御するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記登録受付メッセージに基づいて、以前に受信した許可されたNSSAI(allowed NSSAI)を無効に決定するように更に構成される。
【0056】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるネットワークエンティティは、トランシーバと、ユーザ機器(user equipment:UE)から定期的な登録更新又はモビリティ登録更新を示す登録タイプ情報要素(information element:IE)を含む登録要求メッセージを受信し、ペンディング(pending)ネットワークスライス選択支援情報(network slice-specific authentication and authorization:NSSAI)を含む登録受付メッセージを前記UEに送信するように前記トランシーバを制御するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を備える。
【発明の効果】
【0057】
本発明によれば、3GPP(登録商標) 5Gにおけるネットワークスライス固有の認証及び認可のための正確な動作を可能にする方法及び装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
図1】S-NSSAI情報要素を示す。
図2】S-NSSAI値の例を示す。
図3】NSSAI情報要素を示す。
図4】マッピングされたNSSAI情報要素を示す。
図5】マッピングされたS-NSSAIコンテンツを示す。
図6】本発明の一実施形態で使用される例示的なネットワークエンティティのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
本発明の一実施形態の目的は、関連技術に関連する問題及び/又は欠点のうちの少なくとも1つ、例えば本明細書に記載の上記の問題及び/又は欠点のうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に処理し、解決及び/緩和することにある。本発明の一実施形態の目的は、関連技術と比較して少なくとも1つの利点、例えば本明細書に記載の利点のうちの少なくとも1つを提供することにある。
【0060】
本発明は、独立請求項で定義される。有利な特徴は、従属請求項で定義される。
【0061】
他の態様、利点、及び顕著な特徴は、図面と共に本発明の実施形態を開示する以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。
【0062】
以下の発明のためのモードを説明する前に、本明細書全体に亘って使用する特定の単語及び句の定義を説明することが望ましい:「含む(include)」及び「含む(comprise)」という用語、及びそれらの派生語は、限定されない包含を意味する。「又は(or)」という用語は、及び/又は(and/or)を意味する包括的な用語である。「~に関連付けられる(associated with)」という句、及びその派生語は、含む、~に含まれる(be included within)、~と相互接続する(interconnect with)、含む(contain)、~に含まれる(be contained within)、~に/と接続する(connect to or with)、~に/と接続する(couple to or with)、~と通信できる(be communicable with)、~と協力する(cooperate with)、インターリーブする(interleave)、並置する(juxtapose)、~に近似する(be proximate to)、~に/と束縛される(be bound to or with)、有する(have)、~の特性を有する(have a property of)、~との関係を有する(have a relationship to or with)等の意味である。「コントローラ(controller)」という用語は、少なくとも1つの操作を制御する任意のデバイス、システム、又はその一部を意味する。そのようなコントローラは、ハードウェア、又はハードウェアとソフトウェア及び/又はファームウェアの組み合わせで実装され得る。任意の特定のコントローラに関連する機能は、ローカルであってもリモートであっても、集中的又は分散され得ることに留意すべきである。
【0063】
更に、以下で説明する様々な機能は、1つ又は複数のコンピュータプログラムによって実装又はサポートされ、そのプログラムのそれぞれは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードで構成され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に具現化される。「アプリケーション」及び「プログラム」という用語は、1つ又は複数のコンピュータプログラム、ソフトウェアコンポーネント、命令のセット、手順、関数、オブジェクト、クラス、インスタンス、関連データ、又は適切なコンピュータ読み取り可能なプログラムコードでの実装に適したそれらの一部を指す。「コンピュータ読み取り可能なプログラムコード」という語句は、ソースコード、オブジェクトコード、及び実行可能コードを含むあらゆるタイプのコンピュータコードを含む。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」という語句には、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(digital video disc:DVD)、又は他の任意の種類のメモリなど、コンピュータがアクセスできる任意の種類の媒体が含まれる。「非一時的」コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、一時的な電気又は他の信号を送信する有線、無線、光、又は他の通信リンクを排除する。非一時的コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、データを永久的に格納できる媒体、及び書き換え可能な光ディスク又は消去可能メモリデバイスなどのデータを格納して後で上書きできる媒体を含む。
【0064】
特定の単語及び句の定義は、本明細書全体に亘って提供され、当業者は、殆どの場合ではなく、多くの場合、そのような定義がそのように定義された単語及び句の以前だけでなく、将来の使用にも適用されることを理解する必要がある。
【0065】
本発明及びその利点をより完全に理解するために、ここで、同様の参照符号が同様の部分を表す図面と併せて解釈される以下の説明を参照する。
【0066】
以下で論じる、図1図6、及び本明細書における本発明の原理を説明するために使用される様々な実施形態は、例示のみを目的としており、決して本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。当業者は、本発明の原理を任意の適切に構成されたシステム又はデバイスで実装できることを理解するであろう。
【0067】
図面を参照する本発明の実施形態の以下の詳細な説明は、特許請求の範囲によって定義されるように、本発明の包括的な理解を助けるために提供される。詳細な説明は、その理解を助けるために様々な特定の詳細を含むが、それらは、単なる例示と見なされるべきである。従って、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態の様々な変更及び修正を行うことができることを認識するであろう。
【0068】
同一又は類似の構成要素は、同一又は類似の参照符号によって示されるが、同一又は類似の構成要素は、異なる図面に示されている場合がある。
【0069】
当技術分野で知られている技術、構造、構成、機能、又はプロセスの詳細な説明は、明確且つ簡潔にするため、及び本発明の要旨を不明瞭にすることを避けるために省略される。
【0070】
本明細書で使用する用語及び単語は、書誌的又は標準的な意味に限定されず、単に本発明の明確且つ一貫した理解を可能にするために使用される。
【0071】
本明細書の詳細な説明及び特許請求の範囲に亘って、単語「含む(comprise)」、「含む(include)」、及び「含有する(contain)」、及び上記単語の変形、例えば「含む」(comprising)及び「含む(comprises)」は、「含むが、それらに限定されない(including but not limited to」」を意味し、他の機能、要素、コンポーネント、整数、ステップ、プロセス、動作、機能、特性、属性、及び/又はそれらのグループを除外することを意図したものではない(除外しない)。
【0072】
本明細書の詳細な説明及び特許請求の範囲に亘って、単数形「1つ(a)」、「1つ(an)」及び「前記(the)」は、文脈が明確に別の指示をしない限り、複数形を含む。例えば、「オブジェクト」への参照は、そのようなオブジェクトの1つ以上への参照を含む。
【0073】
本明細書の詳細な説明及び特許請求の範囲に亘って、「Yに対するX(X for Y)」の一般的な形態の言語(Yは、任意のアクション、プロセス、動作、機能、アクティビティ、又はステップであり、Xは、そのアクション、プロセス、動作、機能、アクティビティ、又はステップを実行するための手段である)は、Yを実行するために、特にXが適合、構成、又は配置された手段を含むが、必ずしも排他的ではない。
【0074】
本発明の特定の態様、実施形態、例、又は請求項に関連して説明又は開示する特徴、要素、構成要素、整数、ステップ、プロセス、動作、機能、特性、属性、及び/又はそれらのグループは、別々にそれと互換性がない限り、本明細書に記載される他の任意の態様、実施形態、例、又は特許請求の範囲に適用可能であると理解すべきである。
【0075】
本発明の実施形態は、ネットワークスライス固有の認証及び認可を実行するための方法、装置、及びシステムを提供する。次の実施形態は、3GPP(登録商標) 5Gに適用可能であり、3GPP(登録商標) 5Gに関連する用語を使用する。例えば、本発明の実施形態は、3GPP(登録商標) 5Gにおけるネットワークスライス固有の認証及び認可のための正確な動作を可能にする方法、装置、及びシステムを提供する。しかし、当業者は、本明細書に開示する技術が、これらの例又は3GPP(登録商標) 5Gに限定されず、任意の適切なシステム又は規格、例えば1つ以上の既存及び/又は将来の世代の無線通信システム又は規格に適用されることを理解するであろう。
【0076】
例えば、本明細書に開示する様々なネットワークエンティティの機能性(functionality)及び他の特徴は、他の通信システム又は規格において対応する又は同等のエンティティ又は特徴に適用される。対応する又は同等のエンティティ又は特徴は、ネットワーク内で同一又は類似の役割、機能、動作、又は目的を実行するエンティティ又は機能と見なされる。例えば、以下の実施形態では、AMFの機能は、モビリティ管理機能を実行する任意の他の適切な種類のエンティティに適用される。
【0077】
当業者は、本発明が本明細書に開示された実施形態に限定されないことを理解するであろう。例えば、
-ここに開示する技術は、3GPP(登録商標) 5Gに限定されない。
【0078】
-本明細書に開示する実施形態で、1つ以上のエンティティは、同等な又は対応する機能、プロセス、又は動作を実行する1つ以上の代替エンティティに置き換えられる。
【0079】
-本明細書に開示する例で、メッセージのうちの1つ以上は、同等な又は対応する情報を通信する1つ以上の代替メッセージ、信号、又は他の種類の情報キャリアに置き換えられる。
【0080】
-1つ以上の更なる要素、エンティティ、及び/又はメッセージが本明細書に開示する例に追加され得る。
【0081】
-実施形態で、1つ以上の必須ではない要素、エンティティ、及び/又はメッセージが省略される場合がある。
【0082】
-一例で、特定のエンティティの機能、プロセス、又は動作は、代替例で2つ以上の別々のエンティティ間で分割される。
【0083】
-一例で、2つ以上の個々のエンティティの機能、プロセス、又は動作は、代替例で単一のエンティティによって実行される。
【0084】
-一例で、特定のメッセージによって運ばれる情報は、代替例で2つ以上の別々のメッセージによって運ばれる。
【0085】
-一例で、2つ以上の別々のメッセージによって伝達される情報は、代替例で単一のメッセージによって伝達される。
【0086】
-可能である場合、代替例では動作が実行される順序が変更される。
【0087】
-ネットワークエンティティ間の情報の送信は、本明細書に開示する例に関連して説明するメッセージの特定の形式、種類、及び/又は順序に限定されない。
【0088】
本発明の実施形態は、1つ以上の定義されたネットワーク機能及び/又はそのための方法を実行するように構成された装置/デバイス/ネットワークエンティティの形態で提供される。本発明の実施形態は、1つ以上のそのような装置/デバイス/ネットワークエンティティ、及び/又はそのための方法を含むシステム(例えば、ネットワーク)の形態で提供される。
【0089】
例えば、以下の例で、ネットワークは、ユーザ機器(user equipment:UE)、及びアクセス及びモビリティ管理機能(access and mobility management function:AMF)エンティティを含む。
【0090】
5Gコア(5G core:5GC)AMFは、UE(N1/N2)から全ての接続及びセッション関連の情報を受信するが、接続及びモビリティ管理タスク(task)のハンドリングのみを担当する。セッション管理に関連する全てのメッセージは、N11基準インターフェースを介してセッション管理機能(session management function:SMF)に転送される。AMFは、5GCへのアクセスポイント(access point)の役割を果たす。AMFの機能説明は、3GPP(登録商標) TS 23.501 V16.3.0、6.2.1節に記載されている。
【0091】
関連技術の観点から、少なくとも以下の問題が存在する:
【0092】
≪1.NSSAAは要求されたマッピングされたNSSAI IEを考慮せず、UEが不正確にPDUセッションを解除する可能性があり、それによってユーザの経験に影響を与える。≫
【0093】
上述のように、UEがローミング中の場合、UEは、要求されるNSSAI IEのみ、要求されたマッピングされたNSSAI IEのみ、又は要求されるNSSAI IE及び要求されたマッピングされたNSSAI IEの両方を登録要求メッセージに含める。
【0094】
現在のNSSAA手順はローミング中のUEを考慮していないため、要求されたマッピングされたNSSAI IEが受信されたときにAMFが何を行うか及びそれがNSSAAにどのように影響を及ぼすかは不明である。
【0095】
ローミングに関しては、上述したように、UEが登録受付メッセージで、許可されたNSSAIの任意のS-NSSAIエントリ又は許可されるNSSAIにおけるS-NSSAIエントリの任意のマッピングされたS-NSSAIコンポーネントも既存のPDUセッションのマッピングされたS-NSSAI情報と一致しない許可されたNSSAI IEを受信すると、UEは、これらのPDUセッションのローカル解除(local release)を実行する。これは、PDUセッションの不必要な解除及びユーザ経験の中断につながる可能性のある不正確な動作である。例えば、許可されるNSSAIは、スライスがNSSAAの対象であるため、既存のPDUセッションのスライス情報と一致するS-NSSAIを含まないことがある。従って、潜在的な一致が存在するスライス情報は、ペンディングNSSAI IEに存在する可能性があり、従って、この場合、許可されたNSSAI IEのみを考慮すると、UEでローカルにPDUセッションの早期且つ不正確な解除につながる場合がある。
【0096】
≪2.手順の衝突は考慮されていない。≫
【0097】
NAS仕様[3]は、一般に、異なるNAS手順又はメッセージの衝突を考慮し、場合によっては問題の衝突手順に応じてどの手順又はメッセージを優先されるかを指定する。まだ考慮されていないNSSAA中に発生する可能性があるいくつかの衝突ケースが存在し、従ってそのようなケースが発生したときにUE及びネットワーク動作が不明瞭になる。次のケースは、定義された動作が欠けていると識別される。
【0098】
ケース1:認証手順とNSSAA手順との衝突
【0099】
上述のように、認証手順が完了した後にNSSAAが発生する場合がある。しかし、NSSAA手順を開始する同じAMFが認証手順も開始する可能性がある。これは、認証手順の再開がコネクテッドモード(connected mode)でいつでも発生する可能性があるためである。例えば、UEが1つのアクセス、例えば3GPP(登録商標)アクセスを介して登録され、UEがコネクテッドモードにあり、ネットワークがNSSAAを実行しているとする。次に、UEは、例えば非3GPP(登録商標)アクセスなどの第2のアクセスを介して同じPLMN又はAMFに登録する。AMFは、初期登録毎に認証を実行するポリシーを有する。この場合、NSSAAは進行中であっても、AMFは、認証手順を開始してUEに認証要求メッセージを送信する。UEでは、認証要求メッセージは、ネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージがUEで受信された後(又は前に)受信されるが、UEがネットワークスライス固有の認証完了メッセージで応答する前に受信されてもよい。そして、どのメッセージを優先する必要があるかという点でUEが従うべき動作を指定する必要がある。AMFに対しても同じ質問をすることができる。即ち、AMFがネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージをUEに送信した後に認証要求メッセージを送信し、AMFがまだ認証応答を受信していないがネットワークスライス固有の認証完了メッセージを受信した場合、AMFが後者を受け入れるか又は認証手順が完了するまで待機するかは、明らかではない。
【0100】
ケース2:一般的なUE構成更新手順とNSSAA手順の衝突
【0101】
一般的なUE構成の更新手順は、UEがコネクテッドモードにあるときはいつでも開始できる。同様に、NSSAA手順は、コネクテッドモードに存在するUEに対していつでも開始できる。従って、これらの手順は衝突する可能性があり、関連するメッセージは略同時にAMFによって送信され得、従って、UEはこれらのメッセージを略同時に受信する。NAS仕様[3]は通常衝突の場合に受信者の動作を定義するが、現在の仕様では、これらの手順の衝突に対する動作は定義されていない。本発明の実施形態は、そのような衝突を軽減するために上記の正確な動作を指定することによってこの問題を解決することを目的としている。
【0102】
ケース3:サービス要求手順とNSSAA手順との衝突
【0103】
UEは、コネクテッドモードにあるときにサービス要求手順を開始する。同時に、ネットワークは、コネクテッドモードのUEに対してNSSAAを開始する。例えば、UEは非3GPP(登録商標)アクセスを介して5GMM-CONNECTEDモードに存在し、その後、UEは3GPP(登録商標)アクセスを介して登録手順を実行する。AMFは、5GS登録結果IEでNSSAAを実行できることを示し、登録受付メッセージにペンディングNSSAI IEを含むことができるが、AMFは、NASメッセージに許可されるNSSAI IEを含むことができない場合がある。同時に又は略同時に、UEは、非3GPP(登録商標)アクセスを介してサービス要求メッセージを送信することができるが、既存の要件ではこれが発生しない可能性がある。現在、この衝突をハンドリングするメカニズムはない。
【0104】
≪3.非正常的なケースをハンドリングする方法の不在≫
【0105】
NAS仕様[3]では、発生する可能性のある非正常的なケースをハンドリングし、それらから回復する方法について説明している。
【0106】
ケース1:下位層からのトラッキングエリアアイデンティティ(tracking area identity:TAI)変更によるネットワークスライス固有の認証完了メッセージの送信失敗
[3]のセクション5.4.7.2.4では、NSSAAについて次の非正常的なケースが特定されている。
【0107】
a)下位層からのTAI変更によるネットワークスライス固有の認証完了メッセージの送信失敗
【0108】
現在のTAIがTAIリストに存在しない場合、ネットワークスライス固有の認証及び認可手順は中止され、登録要求メッセージの5GS登録タイプIEで「モビリティ登録更新(mobility registration updating)」を示すモビリティと定期的な登録更新の登録手順を開始する。
【0109】
現在のTAIがまだTAIリストの一部である場合、ネットワークスライス固有の認証及び認可手順をトリガした進行中の手順を再実行する方法は、UE実装に依存する。
【0110】
上記のケースは、進行中のNSSAA中に、UEがUEの現在のトラッキングエリアアイデンティティ(tracking area identity:TAI)のリストに存在しない新しいTAIに入るため、UEは再び登録手順を実行する必要があることを意味する。
【0111】
上記の動作が問題なく、登録要求手順で送信される可能性のある要求されたNSSAI IEをUEが処理する方法は、まだ考慮されていない。
【0112】
特定の条件が発生する場合を除き、UEが登録要求を再送信する場合、ペンディングNSSAIを有するUEは、ペンディングNSSAIにS-NSSAIを含めないという要件があることに留意されたい。しかし、上述のように、新しいTAIに入る前に、UEは、ペンディングNSSAI IEを受信しているが、許可されたNSSAI IEを受信していないか又は両方のIEを受信している可能性がある。いずれの場合も、UEが新しいTAIに移行するにつれて、この新しいエリアは、新しいAMFによってサービスされる。従って、UEが要求されたNSSAI IEを再度送信しない場合、許可されたNSSAI IEのエントリの(AMFによる)決定は、UEが要求されたNSSAI IEを実際に送信する場合とは異なる。従って、要求されたNSSAI IEを送信しない場合、不適切な動作や望ましくない結果につながる可能性がある。本発明は、異なるケースを分析して、要求されたNSSAI IEが望ましくない結果を回避するために非正常的なケースに続く登録要求メッセージに含まれるか否かを判断する。
【0113】
ケース2:許可されたNSSAIリストに存在するか又はペンディングNSSAIに存在しないS-NSSAIに対して実行されたNSSAA
【0114】
UEは、例えば初期登録時にネットワークに登録し、例えばS-NSSAI XなどのS-NSSAIエントリを使用して許可されたNSSAIを取得する。ネットワークは、また登録受付メッセージでNSSAAが実行されるペンディングNSSAIリストを提供する。
【0115】
その後、UEは、UEの許可されたNSSAIリストに既に存在するか又はUEのペンディングNSSAIリストに存在しないS-NSSAI、例えばS-NSSAI Xのネットワークスライス固有の認証完了メッセージを受信する。これは、非正常的な場合であり、そのようなシナリオをハンドリングするためのUE動作は、まだ定義されていない。
【0116】
ケース3:NAS接続の不要な解除
【0117】
NAS接続の不必要なメンテナンスを防ぐために、UEは、場合によってタイマーT3540を開始し、ネットワークがNASシグナリング接続を解除すると予想される最大期間を保護する。UEがT3540を開始するケースについては、[3]のNAS仕様の5.3.1.3セクションで説明されている。
【0118】
しかし、特に登録手順に関連するT3540の開始に関する現在の条件(満了時に、UEにおけるNAS接続のローカル解除につながる可能性がある)は、完全ではなく、従って更新される必要がある。そうでない場合、NAS接続は、必要以上に早く解除される可能性がある。
【0119】
4.NSSAA中のサービス要求手順を禁止する問題
【0120】
AMFは、5GS登録結果IEに「実行されるNSSAA(NSSAA to be performed)」指示子が含まれることによって、NSSAAがペンディングであることを示し、AMFは、許可されたNSSAI IEを登録受付メッセージに含めることなくペンディングNSSAI IEを含むことができる。この場合、UEは、緊急サービス、優先度の高いアクセス、又は非3GPP(登録商標)アクセスを介した呼び出し又は通知への応答を除いてサービス要求手順を実行しない。
【0121】
しかし、NSSAAが進行中の間、UEは、非3GPP(登録商標)アクセスを介して5GMM-CONNECTEDモードになる場合がある。非3GPP(登録商標)アクセスの下位層接続が失われた場合、[3]の5.6.1.1セクションで規定されているように、(非3GPP(登録商標)アクセスの)下位層が、接続が回復したことを示しているときに、UEがサービス要求手順を実行してNAS接続をリセットできることは、既に存在するトリガである。
【0122】
この手順は、次の場合に使用される:
【0123】
-非3GPP(登録商標)アクセスを介した5GMM-IDLEモードでのUEは、非3GPP(登録商標)アクセスの下位層からアクセス層接続がUEとネットワークとの間に確立されたという指示を受信するか;又は…
しかし、進行中のNSSAAによるサービス要求手順の禁止は、UEにおいて以下の矛盾した要件につながる。
【0124】
-一方で、下位層接続の損失は、サービス要求手順の開始が必要になり、
-他方で、進行中のNSSAA手順は、下位層接続の損失がサービス要求手順を開始するために特定された例外の1つではないため、サービス要求手順の開始を禁止する。
【0125】
5.下位層からのフォールバック指示及びUEが送信するNSSAA完了メッセージを有する。
【0126】
5GMM-CONNECTEDモードでのUEは、[3]のNAS仕様のセクション5.3.1.2に記載されているように、下位層からフォールバック指示を受信する(参照用に以下に再掲)。
【0127】
3GPP(登録商標)アクセスを介した5GMM-CONNECTEDモードのUEが下位層からフォールバック指示を受信し、UEが既に確立されているユーザプレーンリソースを有するPDUセッションのペンディングNAS手順及びペンディングアップリンクユーザデータを有しない場合、UEは:
a)5GMM-IDLEモードに入り;そして
b)モビリティ及び定期的な登録更新のための登録手順を開始し、存在する場合、フォールバック指示を受信する前に、ユーザプレーンリソースがアクティブ状態であったPDUセッションを示す登録要求メッセージにアップリンクデータステータスIEを含める(追加の詳細については、5.5.1.3節を参照)。
【0128】
3GPP(登録商標)アクセスを介した5GMM-CONNECTEDモードのUEが下位層からフォールバック指示を受信し、UEが既に確立されているユーザプレーンリソースは有するがペンディング手順は有さないPDUセッションのペンディングアップリングユーザデータを有する場合、UEは:
a)5GMM-IDLEモードに入り;そして
b)サービス要求手順を開始してフォールバック指示を受信する前に、ユーザプレーンリソースがアクティブ状態であったPDUセッションを示すサービス要求メッセージにアップリンクデータステータスIEを含める(追加の詳細については、5.6.1節を参照)。
【0129】
3GPP(登録商標)アクセスを介した5GMM-CONNECTEDモードのUEが下位層からフォールバック指示を受信し、UEがペンディング登録手順、サービス要求手順、又は登録解除手順を有する場合、UEは:
a)5GMM-IDLEモードに入り;
b)ペンディング手順を進め;そして
c)ペンディング手順がサービス要求又は登録手順である場合、UEは、サービス要求メッセージ又は登録要求メッセージにアップリンクデータステータスIEを含め、これは下位層からフォールバック指示を受信する前に、ユーザプレーンリソースがアクティブ状態ではなく存在する場合、UEが3GPP(登録商標)アクセスを介して送信されるペンディングユーザデータを有するPDUセッション、そして存在する場合、フォールバック指示を受信する前に、ユーザプレーンリソースがアクティブ状態であったPDUセッションを指示する(詳細については、5.5.1.3及び5.6.1節を参照)。
【0130】
3GPP(登録商標)アクセスを介した5GMM-CONNECTEDモードのUEが下位層からフォールバック指示を受信し、UEが登録手順、サービス要求手順、又は登録解除手順以外のペンディングNAS手順を有する場合、UEは:
a)5GMM-IDLEモードに入り;
b)サービス要求手順を開始し、存在する場合、フォールバック指示を受信する前に、ユーザプレーンリソースがアクティブ状態であったPDUセッションを示すサービス要求メッセージにアップリンクデータステータスIEを含め(追加の詳細については、5.6.1節を参照);そして
c)サービス要求手順が正常に完了すると、任意のペンディング手順に進む。
【0131】
上記のケースは、UEが許可されたエリアに存在する場合又はUEが許可されていないエリアに存在しない場合に適用される。
【0132】
UEは:
a)許可されていないエリアに存在する場合又は許可されているエリアに存在しない場合;
b)3GPP(登録商標)アクセスを介した5GMM-CONNECTEDモードに存在する場合;
c)下位層からフォールバック指示を受信する場合;及び
d)ペンディングシグナリングを持たない場合、
UEは:
a)5GMM-IDLEモードに入り;そして
b)モビリティ及び定期的な登録更新のための上記の登録手順を開始する。UEは、ユーザプレーンリソースがアクティブ状態であったPDUセッションが緊急PDUセッションである場合、又はUEが選択されたPLMNで高優先順位アクセスのために構成されている場合を除き、登録要求メッセージにアップリンクデータステータスIEを含めない。
【0133】
UEが下位層からフォールバック指示を受信する上記のケースで、UEが許可されていないエリアに存在するか又は認可されているエリアに存在しない場合、UEは、5.3.5節で明示されているように動作する。
【0134】
留意すべき特定の動作は、UEが登録手順、サービス要求手順、登録解除手順ではなくペンディング手順を有する場合、下位層からフォールバック指示を受信した後、UEがアイドルモードからサービス要求手順を開始し、上記手順が完了した後、UEがペンディングNAS手順を継続する。
【0135】
登録手順中、UEは登録受付メッセージでペンディングNSSAIリストを受信し、ネットワークは、次にNSSAAを開始する。UEはネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージを受信し、UEは、このメッセージに応答する必要がある、従って、UEは、登録手順でもサービス要求手順でも登録解除手順でもないペンディングNASメッセージを有する。その後、UEは、下位層からフォールバック指示を受信する。UEがNSSAA中にサービス要求手順を開始できないという要件がいくつかあるため、選択的にUEによって許可されたNSSAIが有用でない場合、フォールバックからの回復は、上記要件と矛盾する。この場合、フォールバックから適切に回復できるようにUE動作を定義する必要がある。
【0136】
≪6.UEがNSSAAのNASメッセージを受信したときのタイマーT3346のハンドリング≫
【0137】
UEは、NAS輻輳制御タイマーT3346が動作している5GMM-CONNECTEDモードに存在する。次いで、UEは、NSSAAのネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージを受信する。現在、UEは、タイマーT3346が実行中であり、これが不正確な動作である場合、タイマーT3346を停止しない。
【0138】
≪7.定期的な更新登録手順中のNSSAAへの影響≫
【0139】
UEは、定期的な登録中に要求されたNSSAIを送信するように命令されず、これは、UEによって要求されたNSSAI情報が最後のシグナリング又はネットワークへの登録以降に変更されていないことを意味する。しかし、UEに対して許可されたNSSAIが変更された場合、AMFは、登録受付メッセージで新しい許可されるNSSAIを提供する。
【0140】
現在、登録手順中に許可されたNSSAI及び/又はペンディングNSSAIをUEに提供することは、UEが要求されたNSSAI及び要求されたNSSAIのコンテンツを送信したか否かに依存する。例えば、UEは、現在のPLMNに関するスライス情報を有しないことがあり、従って、定期的な登録のために、登録がトリガされていない場合でも、要求されたNSSAIを送信できないことがある。この場合、AMFは、UEのデフォルトスライスを考慮する。
【0141】
しかし、上述のように、UEは、定期的登録中に要求されたNSSAIを提供しないため、AMFは、UEのデフォルトスライスを考慮し、従って誤った許可されたNSSAIを提供することになる。従って、NSSAAの現在の手順では、UEが定期的な登録を実行するか否かを考慮し、それによってペンディングNSSAAのコンテンツを決定する必要がある。登録要求メッセージの現在のハンドリングは、現在この点を考慮せず、従ってNSSAA手順の正確なハンドリング及び実行のために更新される必要がある。
【0142】
上記の問題の観点から、本発明の実施形態は、以下のソリューションのうちの1つ以上を提供する。
【0143】
≪1.ローミングの場合(及び非ローミングの場合)にNSSAAを有効にするソリューション≫
【0144】
上述のように、ローミングUEは要求されたマッピングされたNSSAI IEを登録要求メッセージに含め、このIEに含まれるS-NSSAIは、NSSAAの対象となる。
【0145】
従って、AMFは、後者が登録要求メッセージに含まれる場合、要求されたNSSAI IEのS-NSSAIエントリに加えて、任意にNSSAAの要求されたマッピングされたNSSAI IE内のマッピングされたS-NSSAIコンテンツを考慮して参酌するものとして提供される。
【0146】
現在の動作に加えて、AMFは、次のアクションも実行できる:
【0147】
-UEが、NSSAAをサポートしていない場合、UEは要求されたマッピングされたNSSAI IEを登録要求で送信し、IEにおけるS-NSSAIエントリは、NSSAAの対象となり、任意に
=要求されたNSSAI IEは、登録要求メッセージに含まれていないか、又は
=要求されたNSSAI IEは、登録要求メッセージに含まれ、要求されたNSSAI IEのエントリは、NSSAAの対象となる。
【0148】
その後、AMFは、登録拒否メッセージを送信することによって登録を拒否し、5GMM原因#62「有用なネットワークスライスなし(No network slices available)」を含み、AMFは、拒否されたNSSAI IEも含む。この場合、拒否されたS-NSSAIのSSTフィールドは、要求されたマッピングされたNSSAI IEに含まれ、NSSAAが必要なマッピングされたHPLMN SSTに設定され、拒否されたS-NSSAIのSD フィールドは、後者が要求されたマッピングされたNSSAI IEに含まれている場合、マッピングされたHPLMN SDフィールドに設定される。
【0149】
-要求されたマッピングされたNSSAIのエントリがNSSAAの対象ではなく、AMFのポリシーによりUEがこれらのスライスを使用して関連するPDUセッションの転送が許可されている場合、AMFは、対応するS-NSSAIを許可されたNSSAI IEに含め、IEを登録受付メッセージでUEに送信する。
【0150】
-UEがNSSAAをサポートし、UEが要求されたマッピングされたNSSAIのエントリがNSSAAの対象となる要求されたマッピングされたNSSAI IEを登録要求メッセージに含めた場合、AMFは、ペンディングNSSAI IEに対応するS-NSSAIを含め、登録受付メッセージで上記IEをUEに送信する。ペンディングNSSAI IEは、後者がUEによって登録要求メッセージに含まれている場合、要求されたNSSAI IEからのエントリを含むことに留意されたい。
【0151】
-NSSAAによってUEからの登録要求メッセージが拒否される場合、AMFは、異なるケースを考慮する、即ち、要求されたマッピングされたNSSAI IEがメッセージに含まれているか、又は要求されたNSSAI IEがメッセージに含まれているかを考慮する。AMF動作は、次のように提供される:
【0152】
=登録要求メッセージは、要求されたマッピングされたNSSAI IEを含むが要求されたNSSAI IEを含まず、要求されたマッピングされたNSSAI IE内の全てのエントリに対してNSSAAがキャンセルされるか又は失敗し(又は全てのエントリが現在の登録領域に対して拒否されるか又は現在のPLMNに対して拒否される)、任意にネットワークがNSAAAなしでUEが使用することを許可するエントリが存在しないか又はUEに対して許可されるデフォルトS-NSSAIが存在しない場合、ネットワークは、登録拒否を送信し、拒否されたNSSAI IEを含める。拒否されたNSSAI IE内の拒否されたS-NSSAIエントリ毎に、AMFは、拒否の原因を「ネットワークスライス固有の認証及び認可が失敗又はキャンセルされたためにS-NSSAIを使用できない(S-NSSAI is not available due to the failed or revoked network slice-specific authentication and authorization)」に設定する。
【0153】
=登録要求メッセージが要求されたマッピングされたNSSAI IE及び要求されたNSSAI IEを含み、NSSAAが両方のIEの全てのエントリに対してキャンセル又は失敗した場合(又は全てのエントリが現在の登録領域に対して拒否された場合、又は現在のPLMNに対して拒否された場合)、及び任意にネットワークがUEにNSSAAなしで使用されることを許可するか又はUEに許可されているデフォルトS-NSSAIが存在しないこれらのIEのうちのいずれかのエントリが存在しない場合、ネットワークは、登録拒否を送信し、拒否されたNSSAI IEを含める。拒否されたNSSAI IEでの拒否されたS-NSSAIエントリ毎に、AMFは、拒否の原因を「ネットワークスライス固有の認証及び認可が失敗又はキャンセルされたためにS-NSSAIを使用できない(S-NSSAI is not available due to the failed or revoked network slice-specific authentication and authorization)」に設定する。登録解除要求メッセージは、#62「有用なネットワークスライスなし(No network slices available)」を示す5GMM原因を含む。
【0154】
=NSSAAの失敗又はNSSAAのキャンセルによりAMFが拒否されたNSSAI IEを送信するか、又はUEがNSSAAをサポートせずにUEが要求した全てのS-NSSAI(要求されたマッピングされたNSSAI IEで、又は要求されたNSSAI IEで、又はその両方で)がNSSAAの対象となる場合、拒否されたNSSAI IEでのエントリは、マッピングされたS-NSSAI(即ち、HPLMNのS-NSSAI)に設定される。登録拒否メッセージは、#62「有用なネットワークスライスなし(No network slices available)」を示す5GMM原因を含む。
【0155】
=代案的に、コネクテッドモードのUEに対して上記のいずれかが発生した場合、即ちAMFが要求されたマッピングされたNSSAI IEのコンテンツ及び/又は要求されたNSSAI IEのコンテンツを考慮し、NSSAAが上記IEにおける全てのエントリに対して失敗し、任意にUEに許可されるデフォルトスライスが存在しないか、又は任意にIEにおけるエントリが現在のPLMN又は登録エリアに対して拒否されると、AMFは、登録解除要求メッセージを送信し、5GMMの原因を#62「有用なネットワークスライスなし(No network slices available)」に設定する。AMFは、また拒否されたNSSAIも含む。
【0156】
NSSAAが実行されると、UEは、ペンディングNSSAI IE及び任意に許可されたNSSAI IEを有する登録受付メッセージを受信する。現在の動作によると、UEがS-NSSAIエントリとPDUセッションに関連するS-NSSAI間又はマッピングされたS-NSSAI(許可されるNSSAIエントリ)及びPDUセッションに関連するマッピングされたS-NSSAI間が一致しない許可されたNSSAI IEを受信した場合、UEは、上述したように、一致しないPDUセッションをローカルに解除する。
【0157】
しかし、NSSAA中、PDUセッションに関連するS-NSSAIは許可されたNSSAI IEにない場合があるが、ペンディングNSSAI IEにはある場合がある。従って、NSSAAをサポートするUEは、PDUセッションが解除されると結論付けるか又は決定する前にペンディングNSSAI IEのコンテンツを無視しないことがある。従って、以下が提供される:
【0158】
-UEが許可されたNSSAI IEとペンディングNSSAI IEとを受信した場合、次の間に一致がなくても:
=許可されたNSSAI IEにおけるS-NSSAI及びそれぞれ及び全てのPDUセッションのS-NSSAI、又は
=許可されたNSSAI IEにおけるエントリのマッピングされたS-NSSAI及びそれぞれ及び全てのPDUセッションのマッピングされたS-NSSAI、
UEは、上述したように、以下の間の一致をチェックする:
=ペンディングS-NSSAI IEにおけるS-NSSAIエントリ及びそれぞれ及び全てのPDUセッションのS-NSSAI、又は
=ペンディングNSSAI IEにおけるエントリのマッピングされたS-NSSAI及びそれぞれ及び全てのPDUセッションのマッピングされたS-NSSAI。
【0159】
一致が存在する場合、UEは、一致が発生したPDUセッションを解除しない可能性があり、NSSAAが完了した後、UEが再びチェックを実行することができる許可されたNSSAI IEを取得した後、セッションを解除することができるか否かを判断するのを待つ。任意に、UEは、ペンディングNSSAIリストが空(empty)になった後、(例えば、許可されるNSSAIエントリで)再びチェックを実行する。
【0160】
上記のように、ペンディングNSSAI IEの任意のエントリとの一致が存在しない場合、UEは、(一致が発生していない各PDUセッションについて)永続的なPDUセッション又は緊急サービスのPDUセッションを除いて、ローカルでPDUセッションを解除する。
【0161】
-UEが許可されたNSSAI IEを受信しないがペンディングNSSAI IEを受信する場合、UEは許可されたNSSAI IEが受信されるまでPDUセッションを保持し、その後、UEは、上記のようにチェックを実行してPDUセッションを解除するか否かを判断する。
【0162】
=代案的に、UEは、上述したように、ペンディングNSSAI IEにおけるエントリに対してチェックを実行する、即ち、UEは、次の間の一致をチェックする:
【0163】
*ペンディングS-NSSAI IE内のS-NSSAIエントリ及びそれぞれ及び全てのPDUセッションのS-NSSAI、又は
*ペンディングS-NSSAI IE内のエントリのマッピングされたS-NSSAI及びそれぞれ及び全てのPDUセッションのマッピングされたS-NSSAI。
【0164】
一致が存在する場合、UEは、許可されたNSSAI IEが受信されるまで一致が発生したPDUセッションを保持し、その後、UEは、再びチェックを実行した後、PDUセッションを解除することができるか否かを判断する。
【0165】
上述のように、ペンディングNSSAI IEの任意のエントリとの一致が存在しない場合、UEは、永続的なPDUセッション又は緊急サービスのPDUセッションを除いてPDUセッションをローカルで解除する。
【0166】
上記の提供された実施形態は、またUEにおける以下のチェックによって達成される:
【0167】
UEでアクティブ状態であるPDUセッションのそれぞれに関して、UEがネットワークスライス固有の認証及び認可のサポートを指示する場合、及び:
1)UEが、ペンディングNSSAIを受信したが許可されたNSSAIを受信せず、ペンディングNSSAI内の全てのマッピングされたS-NSSAIがPDUセッションのマッピングされたS-NSSAIと一致しない場合;
2)UEが、ペンディングNSSAI及び許可されたNSSAIを受信した場合、及び
i)許可されたNSSAIは、次のいずれかを含まない:
A)PDUセッションのS-NSSAIと一致するS-NSSAI;及び
B)PDUセッションのマッピングされたS-NSSAIと一致するマッピングされたS-NSSAI;及び
ii)ペンディングNSSAI内の全てのマッピングされたS-NSSAIがPDUセッションのマッピングされたS-NSSAIと一致しない場合;又は
3)UEが許可されたNSSAIを受信したがペンディングNSSAIを受信せず、許可されたNSSAIが以下のいずれも含まない場合:
i)PDUセッションのS-NSSAIと一致するS-NSSAI;又は
ii)PDUセッションのマッピングされたS-NSSAIと一致するマッピングされたS-NSSAI;
UEは、存在する場合、緊急PDUセッションを除いてそのような全てのPDUセッションのローカル解除を実行する。
【0168】
任意に、UEは、空でないペンディングNSSAIを有する限り、又は任意に5GS登録結果IEが「実行されるNSSAA(NSSAA to be performed)」を示す限り、常にPDUセッションを保持する。UEが許可されたNSSAI及び/又は拒否されたNSSAIを受信し、この情報を格納することの一部としてUEのペンディングNSSAIが空になると、UEは、許可されたNSSAI(現在のTS 24.501に規定されており、上述のように)のチェックを実行して上記セッションが保持できるか否かを判断する。言い換えると、UEは、許可されたNSSAIを受信するまで及び/又はUEのペンディングNSSAIが空になるまでPDUセッションを保持し、その後、UEは、許可されたNSSAIをチェックして次の間の一致を確認する:
【0169】
-許可されたNSSAI IEのS-NSSAI及びそれぞれ及び全てのPDUセッションのS-NSSAI、又は
-許可されたNSSAI IE内のエントリのマッピングされたS-NSSAI及びそれぞれ及び全てのPDUセッションのマッピングされたS-NSSAI。
【0170】
上述のように、一致が存在しない場合、UEは、緊急サービス又は高い優先順位アクセスのためのPDUセッションを除いて、一致が存在しないPDUセッションを解除する。
【0171】
上記のように提供された実施形態は、非ローミングの場合でも、即ちUEが要求されたマッピングされたNSSAI IEを送信していない場合でも、適用されることに留意されたい。上記の提供された実施形態は、またUEがS1モードから(即ち、EPSから)N1モードへ(即ち、5GSへ)システム間変更を実行し、任意にN26インターフェースが上記システムでサポートされる場合にも適用されることに留意すべきである。
【0172】
更に、上記のようなチェックは、UEが{要求されたNSSAI IE又は要求されたマッピングされたNSSAI IE}で送信するのと、{許可されたNSSAI IE又はペンディングNSSAI IE}のエントリとの間で行われてもよい。
【0173】
上記のチェック(即ち、受信したNSSAI情報に基づいてPDUセッションをローカルで解除できるか否かを判断するためのUEのチェック)の一部又は全部は、UEが構成更新コマンドメッセージとして同じ情報又はその情報のサブセット(即ち、許可されたNSSAIのみ、又はペンディングNSSAIのみ、又は許可されたNSSAI及びペンディングNSSAIの両方)を受信する場合にも実行されることに留意されたい。
【0174】
「ペンディングNSSAIにおけるマッピングされたS-NSSAI(mapped S-NSSAI in the pending NSSAI)」という用語は、ペンディングNSSAIにおけるS-NSSAIエントリも指すことに留意されたい。
【0175】
≪2.NSSAA手順と他の手順との衝突をハンドリングするソリューション≫
【0176】
ケース1:認証手順とNSSAA手順との衝突のソリューション
【0177】
上述したように、NSSAA中に、ネットワークは、NSSAA手順を開始し、それから認証手順を開始する。
【0178】
UEは、任意のアクセスタイプ(例えば、3GPP(登録商標)アクセス又は非3GPP(登録商標)アクセス)を介してネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージを受信し(略同時に又は直後に)、UEも任意のアクセスタイプ(例えば、3GPP(登録商標)アクセス又は非3GPP(登録商標)アクセス)を介して認証要求メッセージを受信する場合、ここでNASメッセージのうちの1つに対するアクセスタイプは他のNASメッセージが受信されるアクセスタイプと必ずしも同一ではなく、UEは、NSSAA手順を無視するか又は中断し(即ち、ネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージを無視)、認証手順を継続する(即ち、認証要求メッセージを処理する)。代案的に、UEは、先ず認証要求メッセージを処理し、ネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージに応答する前に認証及び任意にセキュリティモード制御のための手順を先に正常に完了する。この場合、UEは、認証応答又はセキュリティモード完了メッセージを送信した後、ネットワークスライス固有の認証完了メッセージのみを送信する。
【0179】
上記のように提供された実施形態は、NSSAA手順とセキュリティ制御手順との間の衝突に適用されることに留意すべきである。
【0180】
従って、UEがアクセスタイプを介してネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージを受信し、(略同時に又は直後に)UEも同じアクセスタイプを介してセキュリティモードコマンドメッセージを受信する場合、UEは、ネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージと比較して(即ち、NSSAA手順と比較して)セキュリティモードコマンドメッセージをハンドリングすることを優先的に処理する(即ち、セキュリティモード制御手順を優先する場合がある)。UEは、ネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージを無視し(即ち、NSSAA手順を無視又は中止し)、セキュリティモードコマンドメッセージを処理すること(即ち、セキュリティモード制御手順を続行する)。或いは、UEは先ず進行中のセキュリティモード制御手順を完了し、手順が正常に完了した後(即ち、UEが、セキュリティモード完了メッセージを送信した後)、UEは、次にネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージを処理し、場合によってはネットワークスライス固有の認証完了メッセージで応答する。
【0181】
ケース2:一般的なUE構成更新手順とNSSAA手順との間の衝突のソリューション
【0182】
上述したように、NSSAA中に、ネットワークは、NSSAA手順を開始してそれから一般的なUE構成更新手順を開始する。UEは、任意のアクセスタイプ(例えば、3GPP(登録商標)アクセス又は非3GPP(登録商標)アクセス)を介してネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージを受信し(略同時に又は直後に)、また任意のアクセスタイプ(例えば、3GPP(登録商標)アクセス又は非3GPP(登録商標)アクセス)を介して構成更新コマンドメッセージを受信する場合、ここでNASメッセージのうちの1つが受信されるアクセスタイプは他のNASメッセージが受信されるアクセスタイプと必ずしも同じではなく構成更新コマンドメッセージが登録を要求されたことを示す場合(例えば、構成更新指示IEの「登録要求(registration requested)」ビット又は登録の要求を指示するために使用される他の手段を使用して)、UEは、NSSAA手順を無視又は中止し(即ち、ネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージを無視し)、一般的なUE構成更新手順を進める(即ち、構成更新コマンドメッセージを処理する)。
【0183】
-代案的に、上記のように提供された実施形態は、構成更新コマンドメッセージが登録の指示以外のいかなるパラメータも含まない場合(例えば、メッセージが、構成更新指示IEを除いた他のIEを含まない場合)に適用される。
【0184】
-代案的に、上記のように提供された実施形態は、構成更新コマンドメッセージが登録を必要とすることを示し、メッセージが「変更されたネットワークスライスサブスクリプション(network slicing subscription changed)」に設定されたNSSCIビット([3]を参照)を有するネットワークスライス指示IEを含む場合に適用される。
【0185】
-代案的に、上記のように提供された実施形態は、適用されなくてもよい、即ちUEが接続モードにある間に登録を実行するように要求された場合、例えばMICO(Mobile Initiated Connection Only)指示IEが構成更新コマンドメッセージに存在する場合、UEは、NSSAA手順及び一般UE構成更新手順の両方を続行する。MICO指示IEの存在は、UEが接続モードで登録手順を実行するように要求される場合の一例であるが、UEが接続モードで登録を実行するように要求される他のケースが存在する可能性があり、これらの場合には、上記の実施形態は、適用されないことに留意されたい。
【0186】
=注:「上記のように提供された実施形態は、適用されない可能性がある(the provided embodiment above may not apply)」とは、UEがNSSAA手順を無視せず、UEがネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージと構成更新コマンドメッセージとの両方を処理し続けて、上記の手順のいずれも中止されないことを意味する。
【0187】
ケース3:サービス要求手順とNSSAA手順との衝突のソリューション
【0188】
上述のように、例えば3GPP(登録商標)アクセスを介した進行中のNSSAA手順の間、UEは、非3GPP(登録商標)手順を介してサービス要求手順を開始する。
【0189】
AMFが非3GPP(登録商標)アクセスを介して5GMM-CONNECTEDモードにあるUEから非3GPP(登録商標)アクセスを介してサービス要求メッセージを受信した場合:
-AMFが同じ又は異なるアクセスを介してUEのNSSAAを開始した場合、
-そして、任意に、AMFが別のアクセスを介してUEに登録受付メッセージを送信した場合(NSSAAの開始前に)、ここで上記メッセージはペンディングNSSAI IE及び「実行されるNSSAA(NSSAA to be performed)」を指示する5GS登録結果IEを含み、上記メッセージは、許可されたNSSAI IEを含まない。
【0190】
-そして、AMFが、非3GPP(登録商標)アクセスを介してUEから任意に5GMM-CONNECTEDモードに存在するUEからサービス要求メッセージを受信し、任意に、サービス要求メッセージがアップリンクデータステータスIE含む場合、
AMFは、サービス要求手順を中止し(即ち、サービス要求メッセージを無視し)、NSSAA手順に進む(即ち、まだ送信されていない場合にネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージをUEに送信するか又は受信された場合、UEからネットワークスライス固有の認証完了メッセージを処理する)。
【0191】
そうでない場合、上記の条件が満たされない場合、AMFは、両方の手順を同時に処理する。
【0192】
≪3.異常時のハンドリング≫
【0193】
ケース1:下位層からのTAI変更によるネットワークスライス固有の認証完了メッセージの送信失敗
【0194】
[3]に記載されているように、識別された異常なケースが発生すると、UEは、ネットワークスライス固有の認証及び認可手順を中止し、登録要求メッセージの5GS登録タイプIEにおける「モビリティ登録更新(mobility registration updating)」を指示するモビリティ及び定期的な登録更新の登録手順を開始する。この場合、UEは、これらのIEを構成するS-NSSAIエントリがペンディングNSSAI IEに存在する場合であっても、要求されたNSSAI IE、又は要求されたマッピングされたNSSAI IE、又は2つのIEを含む。
【0195】
代案的に、要求されたNSSAI IE、又は要求されたマッピングされたNSSAI IE、又は2つのIEに以前にS-NSSAIエントリが含まれていたペンディングNSSAIリストがUEにある場合でも、以前又は最後の登録手順において、UEが要求されたNSSAI IE、又は要求されたマッピングされたNSSAI IE、又は2つのIEを送信した場合、IEが含まれる。
【0196】
ケース2:許可されたNSSAIリストに存在するか又はペンディングNSSAIに存在しないS-NSSAIに対して実行されたNSSAA
【0197】
UEは例えば初期登録のために登録手順を実行し、UEは、ペンディングNSSAIを含む登録受付メッセージで許可されたNSSAIを取得する。
【0198】
登録手順が完了した後、AMFは、NSSAAを開始し、ネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージと許可されたNSSAIに存在するか又はペンディングNSSAIに存在しない値に設定されたS-NSSAIフィールドとを送信する。選択的に、初期登録後にこれが発生した場合、UEは、それを異常なケース又はエラーと見なす。
【0199】
UEが、ネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージを問題があるか、又はエラーがあるものとして、又は異常なケースと見なす場合、例えば上記で議論された例のシナリオに限定されない場合を考慮すると、UEは、[3]で定義されているようにAMFに5GMMステータスメッセージを送信する。この場合、UEは、NSSAAのエラーを示す新しい5GMM原因コード、例えば「ネットワークスライス固有の認可及び認証エラー(Network Slice-Specific Authorization and Authentication Error)」を使用する。これは、例示の5GMM原因コードであるが、この目的のために他の値を定義できることに留意すべきである。
【0200】
代案的に、新しい5GMMメッセージをこの目的に使用する。例えば、上記のシナリオなどのエラー又は異常なケースを報告するために新しいネットワークスライス固有の認証拒否メッセージを定義する。新しいメッセージは、少なくとも対応するネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージで受信されたS-NSSAI、5GMMの原因、及び任意にEAP(Extensible Authentication Protocol)メッセージを含む。EAPメッセージは、対応するネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージで受信されたものと同じメッセージである。
【0201】
UEが上記で提供されたような5GMMステータスメッセージ又は新しいNASメッセージを送信する場合、UEは、選択的に許可されたNSSAI及びペンディングNSSAIのリストをAMFに送信して、AMFに各リストについてUEで有用なS-NSSAIを知らせる。上記で提供された新しいメッセージ、即ちネットワークスライス固有の認証メッセージを以下の表1に示す。
【0202】
【表1】
【0203】
上記のようなメッセージ内のIEは、一部が必須であるとしても(Presence列で「M」で識別)、オプションであるか(Presence列の「O」で識別)又はその逆の場合も同様であることに留意すべきである。
【0204】
AMFが、新しい5GMM原因コードを有する上記で提供されたような新しいメッセージ又は5GMMステータスメッセージを受信すると、AMFは、正確なS-NSSAIを使用してNSSAA手順を再開する。5GMM原因コードがS-NSSAIが不正確であることを示す場合、AMFは、選択的に使用されたS-NSSAIが実際にUEでのペンディングNSSAIリストの一部であることを保証することによって、正確なS-NSSAIを使用してNSSAAを再開することができ、ここで後者はまたAMFによって受信された可能性がある。
【0205】
ペンディングNSSAIリストに存在しないS-NSSAIに対してNSSAAを実行することは、エラーであるか又は異常なケースではない可能性がある。例えば、これは、UEが要求していないがAMFがNSSAAを実行する必要のあるデフォルトS-NSSAIで発生する可能性がある。従って、代替的なアプローチは、NSSAAが実行されているS-NSSAIがペンディングNSSAIに存在しなくても(又は任意に許可されたNSSAIに存在しても)、UEが関連するNSSAAメッセージの処理を続行することである。
【0206】
上記NSSAA手順が間違っていないことをUEに示す別の方法は、ネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージに新しい指示を含めて、手順が意図的であること、即ちエラーではないことを受信者(例えば、UE)に通知することである。指示は、動作を定義するなどの任意の形式であり、ここで上記動作は、例えば「初期NSSAA」、「再認証」、「デフォルトスライスのNSSAA」などに設定される。この指示は、新しいIEの形式である。この指示は、一般に特定のNSSAAメッセージが送信されている理由をUEに示すために使用される。UEは、送信されるメッセージが初期NSSAAのためのものであるか又はNSSAAの再実行のためのものであるかなどを識別するため、この指示を使用し、従ってUEは、それに基づいて特定のアクションを取る。例えば、ネットワークが許可されたNSSAIに存在する特定のS-NSSAIに対して再認証を行っている場合、NSSAA手順が再実行され、従ってUEがそれをエラーとして考慮しないことをUEが認識している場合、UEは、S-NSSAIに関連する5GSM要求をブロックする。
【0207】
現在、NSSAAに対するUE、特にUEにおける5GMMエンティティの関与は、NASがネットワークスライス固有のセッション認証コマンド(NETWORK SLICE-SPECIFIC SESSION AUTHENTICATION COMMAND)メッセージのコンテンツを上位層に転送することである。しかし、UE(又はNAS又は5GMMエンティティ)は、メッセージで受信されたS-NSSAIが次の任意の組み合わせの一部であることを保証するなどの他のアクションを実行するのに適している場合がある。
【0208】
-ペンディングNSSAIリスト;
-許可されたNSSAI;又は
-拒否されるNSSAI。
【0209】
その後、UEは、チェックのための条件が発生したときに、提供されたアクションのいずれかを取る。
【0210】
代案的に、UEは、またS-NSSAIが許可されたNSSAIの一部ではなく、ペンディングNSSAIの一部でもないか否かをチェックし、そうである場合、UEは、これをエラーと見なし、上記のように提供されたアクションのうちのいずれかを取る。
【0211】
AMFがネットワークスライス固有のセッション認証完了メッセージを受信し、メッセージに含まれているS-NSSAIが有効でない場合、例えばNSSAAが進行中のS-NSSAIのいずれかと一致しないか、又はそれが、NSSAAが実行しているS-NSSAIの一部でないか又はAMF内のペンディングNSSAIリストの一部でない場合、AMFは、受信したメッセージを無視又は破棄し、有効なS-NSSAI(即ち、NSSAAが進行中であるか、まだ完了していないか、又は有効でないことが知られているものと同じではない)を有するネットワークスライス固有のセッション認証コマンドメッセージを再送信することに留意されたい。これは、AMFがネットワークスライス固有の認証メッセージで送信されたS-NSSAIを格納してネットワークスライス固有のセッション認証完了メッセージで受信したS-NSSAIと比較する必要があることに留意する必要がある。一致が存在しない場合、又はネットワークスライス固有のセッション認証完了メッセージで受信されたS-NSSAIが、NSSAAが進行中のS-NSSAIの一部ではない場合(上記の様々な方法で説明したように)、AMFは、受信されたメッセージを無視するか又は任意に既存の手順を中止し、好ましく有効なS-NSSAIを有するネットワークスライス固有のセッション認証コマンドメッセージを再送信する。
【0212】
なお、本明細書全体において、「実行されるNSSAA(NSSAA to be performed)」という用語は、「ネットワークスライス固有の認証及び認可が実行される(network slice-specific authentication and authorization is to be performed)」に設定されている「実行されるNSSAA(NSSAA to be performed)」指示子を有する5GS登録結果IEを受信することと同義であることに留意すべきである。
【0213】
ケース3:NAS接続の不要な解除
【0214】
T3540が登録手続き中に正確に開始されることを保証するために、ケース(b)(即ち、UEによる登録受付の受信)について、[3]のNAS仕様の5.3.1.3セクションで規定されている内容に加えて、UEは、次の条件もチェックする必要がある:
-5GS登録結果IEで、登録受付メッセージが「実行されるNSSAA(NSSAA to be performed)」を示すか否か、又は
-登録受付メッセージが、ペンディングNSSAIを含むか否か(即ち、ペンディングNSSAI IEを含まない)。
【0215】
上記の登録受付が:
-5GS登録結果IEで、「実行されるNSSAA(NSSAA to be performed)」を示すか、又は
-ペンディングNSSAIを含む場合(即ち、ペンディングNSSAI IEを含まない)、
UEは、T3540を開始しない。
【0216】
UEでT3540が実行されている場合、ネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージを受信すると、UEは、T3540を停止する。
【0217】
≪4.NSSAA進行中の一部手続きの許可≫
【0218】
UEは、少なくとも非3GPP(登録商標)アクセスを介して、そして任意に3GPP(登録商標)アクセスを介して5GMM-CONNECTEDモードに存在し、AMFは、非3GPP(登録商標)アクセスを介して、又は任意に3GPP(登録商標)アクセスを介してNSSAA手順を実行している可能性がある。UEは登録受付メッセージでペンディングNSSAI IEを受信した可能性があるが許可されたNSSAI IEを受信しておらず、5GS登録結果IEは、「実行されるNSSAA(NSSAA to be performed)」を示している可能性がある。
【0219】
NSSAAが進行している間、UEは、非3GPP(登録商標)アクセスを介してその下位層接続を失うことがある。接続が回復すると、NASは、UEとネットワークとの間にアクセス層接続が確立されるという指示を非3GPP(登録商標)アクセスの下位層から受信する。NSSAAが進行中であっても、UEは、NSSAAが上述したような条件を使用して進行中であってもサービス要求手順を開始し、サービス要求メッセージを、非3GPP(登録商標)アクセスを介して送信する。
【0220】
上記のように、UEが5GMM-CONNECTEDモードから進行中のNSSAA手順の間(選択的に、UEが、ペンディングNSSAIを受信し、許可されたNSSAIを受信せず、上記5GS登録結果IEが「実行されるNSSAA」を示す場合)、サービス要求手順を開始しないように(即ち、サービス要求メッセージを送信しないように)サービス要求手順に関する制限をUEに適用することによって達成することができる。従って、5GMM-IDLEモードでのUEには、上記の制限は適用されない。従って、非3GPP(登録商標)アクセスを介した5GMM-IDLEモードでのUEが非3GPP(登録商標)アクセスの下位層からアクセス層接続がUEとネットワークとの間に確立されるという指示を受信すると、UEは、ネットワークとのNAS接続を確立するために、非3GPP(登録商標)アクセスを介してサービス要求メッセージを送信することが可能であり、更に行うことができる。UEは、NSSAAが上記のような条件(例えば、UEが登録受付メッセージで許可されたNSSAIを受信していなくても、登録受付メッセージでUEが受信した内容又は受信していない内容に関する)を使用して、3GPP(登録商標)アクセスを介して進行中であってもサービス要求メッセージを送信することができる。上記の提供された実施形態は、初期登録及びモビリティ及び定期的な更新のための登録の両方に適用されることに留意されたい。
【0221】
UEが緊急サービスのためのPDUセッション又はUEが送信する例外データ報告を有するPDUセッションのユーザプレーンリソースの確立を要求する目的でそのように動作している場合、UEは、5GMM-CONNECTEDモードでサービス要求メッセージを送信できることに留意すべきである。同様に、UEが例外データ報告のためにそのように動作している場合、又はUEが高優先順位アクセスUEである場合(即ち、CIoTユーザデータ又は位置サービス又は任意にSMSを使用してUL NASトランスポートメッセージを送信するために)、制御プレーンを介してデータを送信することができる。
【0222】
代案的に、NASが非3GPP(登録商標)アクセスの下位層からUEとネットワークとの間にアクセス層接続が確立されたという指示を受信すると、UEは、サービス要求手順の代わりに登録要求メッセージを送信する。S-NSSAIがUEにおける現在のペンディングNSSAIリストに含まれていても、UEが最後の登録手順中に要求されたNSSAI IE及び要求されたマッピングされたNSSAI IE又は両方を含む場合(又は、UEが現在のPLMNのスライス情報を有する場合)、UEは、要求されたNSSAI IE、又は要求されたマッピングされたNSSAI IE、又はその両方を含む。
【0223】
上記の提供された実施形態は、他の任意の手順中に適用され、上記登録手順に限定されないことに留意されたい。例えば、将来の構成更新コマンドメッセージが、UEにペンディングNSSAIを提供し、選択的に許可されていないNSSAIを提供し、任意に上記メッセージの内容に基づいてUEが有効な許可されたNSSAIを有さないものとして考慮する場合に下位層接続が失敗して後で確立される場合(上記で説明したように)、上記のように提供された実施形態は、依然として適用される。従って、提供された実施形態は、登録手順のみに限定されず、許可されたNSSAIがない場合、UEが決定するコネクテッドモードで任意の手順中又は任意の時間に適用される。
【0224】
NAS仕様[3]は、上記の条件が満たされた場合(即ち、UEが登録受付メッセージでペンディングNSSAI IEを受信したが許可されたNSSAI IEは受信しておらず、5GS登録結果IEは「実行されるNSSAA」を指示した可能性がある)、既にNSSAA中にUEが5GSM手順、例えばPDUセッション確立手順を開始することを許可する。しかし、UEが(上記UL NASトランスポートメッセージにおいて)PDUセッション確立要求メッセージを送信する場合、UEは許可されたNSSAIをまだ有していないため、UEは、UL NASトランスポートメッセージにS-NSSAI IEを含まない可能性がある。或いは、UEは、S-NSSAI IEを含み、それをUEで事前構成された値に設定する。
【0225】
≪5.NSSAA中のフォールバックからの回復≫
【0226】
上述のように、UEは、NSSAA中にフォールバック指示を受信することができ、従って、UEは、ペンディングNAS手順を有する(例えば、UEは、ネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージへの応答として、NASメッセージを送信する必要がある)。フォールバックが発生したとき、UEは、フォールバックから回復するために提供された実施形態として、以下の手段のいずれかを取ることができる。
【0227】
-UEは、現在指定されているように、フォールバックから回復するためにサービス要求手順を開始する(即ち、サービス要求メッセージを送信する)ことが許可される。これを許可するために、NSSAA中にサービス要求手順が許可されない可能性があるという現在の制限を更新して、この問題を解決するためにより多くの例外を定義する必要がある。例えば、上記制限(UEがNSSAA中にサービス要求手順を開始することを禁止する)は、5GMM-IDLEモードから開始されているサービス要求手順には適用されない場合がある。従って、UEは、ペンディングNSSAIを有し、NSSAA手順中に(任意に、UEが許可されたNSSAIを有していない場合、更にUEは、NSSAAが実行されることを示す「実行されるNSSAA」指示子を受信した場合)、フォールバックからの回復のために5GMM-IDLEモードからサービス要求メッセージを送信する。
【0228】
=選択的に、上記のことは、UEが既にシステムに登録されている場合、又はNSSAAが「モビリティ登録更新」又は「定期的な登録更新」に設定された5GS登録タイプIEを有する登録手続きに従って行われている場合にのみ許可される。
【0229】
=選択的に、サービス要求メッセージを送信するとき、UEは、(特定のビットが、IEで1に設定されている)対応するPDUセッションが許可されたNSSAIに存在するS-NSSAIに関連するか、又はNSSAAが進行中でないS-NSSAIに関連するか、又はPDUセッションが「always on PDU session」でない限り、又はPDUセッションがフォールバック指示に先行して確立されたユーザプレーンリソースを持っていた場合、アップリンクデータステータスIEを含まない。
【0230】
代案的に、フォールバックから回復するために、UEは、「モビリティ登録更新」に設定された5GS登録タイプIEを有する登録要求メッセージを送信する。UEは、エントリがペンディングNSSAIに存在していても、又はUEがペンディングNSSAIを有していても、フォールバックから回復するために送信される登録要求に要求されたNSSAI IE又は要求されたマッピングされたNSSAI IEを含むことが許される。
【0231】
上記のように提供された実施形態は、またUEがコネクテッドモードにあり、NSSAAが進行中であり、UEがフォールバック指示を受信したときに、いつでも適用されることに留意されたい。従って、上述のUE動作は、登録手順中にのみ発生するシナリオに限定されない。上記で提供された実施形態は、他の手順が進行中である場合、又は一般にコネクテッドモードに存在するUEに依然として適用される。
【0232】
=選択的に、サービス要求メッセージを送信するとき、UEは、(特定のビットが、IEで1に設定されている)対応するPDUセッションが許可されたNSSAIに存在するS-NSSAIに関連するか、又はNSSAAが進行中でないS-NSSAIに関連するか、又はPDUセッションが常にPDUセッションでない限りアップリンクデータステータスIEを含めない。
【0233】
AMFが上述のようにサービス要求メッセージ又は登録要求メッセージを受信し、AMFが進行中のNSSAA手順を有する場合、AMFは、サービス要求メッセージ又は登録要求メッセージを処理し、任意にNSSAA手順を中止する。AMFは、NASメッセージがNG-RANとAMFとの間で実行されるN2インターフェース及びプロトコルから初期NASメッセージとして受信されたという事実に基づいてそのように動作することを決定する。
【0234】
≪6.UEがNSSAAのNASメッセージを受信したときのタイマーT3346の停止≫
【0235】
UEは、実行中の場合、ネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージを受信すると、T3346を停止することが提供される。従って、UEは、ネットワークスライス固有の認証コマンドメッセージの受信時に、実行中の場合、タイマーT3346を停止する。
【0236】
≪7.NSSAAの登録更新の種類を検討するためのソリューション≫
【0237】
NSSAAの現在のハンドリングは、任意に狭帯域N1(narrow band-N1: NB-N1)モードで存在しないUEからNASメッセージが受信されると、5GS登録タイプIEが登録要求メッセージで「モビリティ登録更新」を指示するときにのみ実行することが提供される。従って、AMFは、選択的にNB-N1モードに存在しないUEからNASメッセージが受信されたときに、5GS登録タイプIEが登録要求メッセージで「モビリティ登録更新」を示す場合、TS 24.501で現在指定されているアクションを取る。
【0238】
AMFは、UEに関する新しいNSSAI情報を有することができる、即ち、以前にUEに送信された許可されたNSSAIは、変更された可能性がある。UEが使用できる新しいNSSAIもまたNSSAAが実行されることを要求する。実際には、AMFは、内部ポリシーのため又はNSSAA関連のAAAサーバからの要求に応じて、UEに対してNSSAAを再開することが要求される。その後、UEは、NB-N1モードに存在するUEに対して「定期的な登録更新」又は「モビリティ登録更新」を指示する5GS登録タイプIEを有する登録要求を送信する。従って、以下が提供される。
【0239】
-AMFは、許可されたNSSAIがUEに対して変更されておらず、NSSAAがUEに対して再開されることを必要としない場合、いかなるアクションも取る必要はない;そして
-許可されたNSSAI(又はUEが使用することが許可されているS-NSSAI)が変更され、新しいS-NSSAIのうちの少なくとも1つがNSSAAを要求する場合、AMFは:
=許可されたNSSAIをUEに送信し、ここで許可されたNSSAIが存在する場合、NSSAAの再開が要求されないS-NSSAIを含むか;又は
=NSSAAが再開される必要のあるS-NSSAIを含むペンディングNSSAIを送信する。更に、許可されたNSSAIをUEに提供できない場合、AMFは、また5GS登録結果IEで「実行されるNSSAA」指示を設定する。ペンディングNSSAIのコンテンツは、またデフォルトスライス(即ち、UEのサブスクリプション情報においてデフォルトスライスでマーキングされ、NSSAAが開始又は再開されることが要求されるスライス)を含む。
【0240】
定期的な登録手順の間(即ち、5GS登録タイプIEが「定期的な登録更新(periodic registration updating)」を示す)、又は5GS登録タイプIEが「モビリティ登録更新(mobility registration updating)」に設定されている登録手順中、UEは、登録受付メッセージでペンディングNSSAIを受信する。UEは、定期的な更新のためにトリガされない登録手順の一部として、登録受付メッセージで同じ情報が受信されたときに現在指定されているのと同様の方法で動作する。
【0241】
5GS登録結果IEは、登録受付メッセージで「実行されるNSSAA(NSSAA to be performed)」を示し、登録要求メッセージで5GS登録タイプIEは:
a)「定期的な登録更新(periodic registration updating)」(即ち、上記の手順が定期的な登録更新によりトリガされた)か、又は
b)「モビリティ登録更新」であり、UEがNB-N1モードに存在することを示す場合(即ち、前記手順が定期的な登録更新のためにNB-N1モードUEによってトリガされていない)、
UEは、以前に格納された許可されたNSSAIを無効と見なす、即ち、UEは、任意の格納された許可されたNSSAIを削除する。
【0242】
上記のように提供された実施形態、即ち格納された許可されたNSSAIを無効と見なすことは、代案的に「モビリティ登録更新」に設定された5GS登録タイプIEを有する登録要求メッセージを送信する全てのUEに適用される。UEは、その後、登録受付メッセージで「実行されるNSSAA」を示す5GS登録結果IEを取得することに留意されたい。
【0243】
本明細書全体において、用語「実行されるNSSAA(NSSAA to be performed)」は、「network slice-specific authentication and authorization is to be performed」に設定された「NSSAA to be performed indicator」と同義語であることに留意されたい。
【0244】
AMFは、またUEが登録要求メッセージで要求されたNSSAI IE(又は要求されたマッピングされたNSSAI IE)を送信していなくても、NSSAAが全てのスライスに対してキャンセルされた場合、5GS登録タイプIEが「定期的な登録更新(periodic registration updating)」を指示するか(即ち、上記手順が定期的な登録更新によってトリガされる)、又は「モビリティ登録更新(mobility registration updating)」及びUEがNB-N1モードに存在することを示す(即ち、上記手順は定期的な登録更新のためにNB-N1モードUEに対してトリガされない)UEの登録要求メッセージを拒否することができることに留意されたい。AMFは、この文書の前半で提供されているのと同じ動作を取る(AMFが要求されたマッピングされたNSSAI IE及び/又は要求されたNSSAI IEを考慮する必要がある場合について)。
【0245】
本発明の実施形態は、ネットワークエンティティ(例えば、AMFエンティティ)のための方法を提供し、この方法は、UEの許可されたNSSAIが以前にUEに送信された許可されたNSSAIから変更された場合、少なくとも1つの新しいS-NSSAIがNSSAAを要求する場合、UEに:NSSAAの再開が必要とされないS-NSSAIを含む許可されたNSSAI及び/又はNSSAAが再開されることを必要とするS-NSSAIを含むペンディングNSSAIを送信する動作を含む。当業者は、この技術が項目7で説明したような場合(即ち、UEが定期的更新を実行しているか、又はNB-N1モードUEがモビリティ更新のための登録要求を送信している)に適用されることを理解する。どちらの場合も、AMFは、要求されたNSSAIを受信せず、従って実施形態は、以下を含む。(a)使用が許可されているスライスを有する許可されたNSSAI、(b)NSSAAが、いくつかの(潜在的に新しい)スライスに必要な場合、ペンディングNSSAIを送信する。
【0246】
本発明の実施形態は、ネットワークエンティティ(例えば、AMFエンティティ)のための方法を提供し、この方法は、UEに対して許可されたNSSAIが以前にUEに送信された許可されたNSSAIから変更され、少なくとも1つの新しいS-NSSAIがNSSAAを必要とする場合、UEに:NSSAAの再開が必要とされないS-NSSAIを含む許可されたNSSAI、及び/又はNSSAAが再開される必要のあるS-NSSAIを含むペンディングNSSAIを送信する動作を含む。当業者は、この技術が「実行されるNSSAA(NSSAA to be performed)」が受信された場合、UEが許可されたNSSAIを無効にすることができる全てのタイプの登録要求に一般化され得ることを理解するであろう。
【0247】
図6は、本発明の一実施形態で使用される例示的なネットワークエンティティのブロック図である。例えば、UE及び/又はAMFは、図6に示すネットワークエンティティの形態で提供される。当業者であれば、図6に示すネットワークエンティティが、例えば専用ハードウェア内のネットワーク要素として専用ソフトウェアで実行されるソフトウェアインスタンスとして、又は適切なプラットフォーム、例えばクラウドインフラストラクチャ上でインスタンス化される(instantiated)仮想化機能として実装される。
【0248】
エンティティは、プロセッサ(又はコントローラ)601、送信機603、及び受信機605を含む。受信機605は、1つ以上の他のネットワークエンティティから1つ以上のメッセージ又は信号を受信するように構成される。送信機603は、1つ以上のメッセージ又は信号を1つ以上の他のネットワークエンティティに送信するように構成される。プロセッサ601は、上述したように1つ以上の動作及び/又は機能を実行するように構成される。例えば、プロセッサ601は、UE又はAMFの動作を実行するように構成される。
【0249】
本明細書に記載の技術は、任意の適切に構成された装置及び/又はシステムを使用して実装される。そのような装置及び/又はシステムは、本明細書に開示されている任意の態様、実施形態、例、又は請求項による方法を実行するように構成される。このような装置は、1つ以上の要素、例えば1つ以上の受信機、送信機、トランシーバ、プロセッサ、コントローラ、モジュール、ユニットなどを含み、各要素は、本明細書に記載の技術を実施するための1つ以上の対応するプロセス、動作、及び/又は方法の各ステップを実行するように構成される。例えば、Xの動作/機能は、Xを実行するように構成されたモジュール(又はXモジュール)によって実行される。1つ以上の要素は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの任意の組み合わせの形で具現される。
【0250】
本発明の実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの任意の組み合わせの形で具現されることが理解されるであろう。そのようなソフトウェアは、いずれも、削除可能であってもリライト(rewrite)可能であっても、揮発性又は不揮発性記憶装置の形態、例えばROMなどの記憶装置の形態、又は例えばRAM、メモリチップ、デバイス、又は集積回路などのメモリの形態で、又は例えばCD、DVD、磁気ディスク、又は磁気テープなどのような光学的又は磁気的に読み取り可能な記録媒体上に格納される。
【0251】
上記記憶装置及び記憶媒体は、実行時に本発明の実施形態を実施するインストラクションを含むプログラム又はプログラムを格納するのに適したコンピュータ読み取り可能な記憶装置の実施形態であることが理解されるであろう。従って、実施形態は、本明細書に開示されている任意の例、実施形態、態様、及び/又は請求項による方法、装置、又はシステムを実施するためのコードを含むプログラム、及び/又はそのようなプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記憶装置を提供する。更に、そのようなプログラムは、例えば有線又は無線接続を介して伝達される通信信号などの任意の媒体を介して電子的に伝達される。
【0252】
以上、本発明を様々な実施形態で説明したが、当業者には、様々な変更及び修正が提案され得る。本発明は、特許請求の範囲内に属するそのような変更及び修正を含むことが意図される。
【符号の説明】
【0253】
601 プロセッサ(又はコントローラ)
603 送信機
605 受信機

図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】