(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-23
(54)【発明の名称】運行時間主要業績指標を生成するための方法及びマネジメントシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/30 20120101AFI20230516BHJP
【FI】
G06Q50/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022561594
(86)(22)【出願日】2021-03-19
(85)【翻訳文提出日】2022-10-17
(86)【国際出願番号】 EP2021057053
(87)【国際公開番号】W WO2021204515
(87)【国際公開日】2021-10-14
(31)【優先権主張番号】102020110076.0
(32)【優先日】2020-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】598051819
【氏名又は名称】メルセデス・ベンツ グループ アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Mercedes-Benz Group AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 120,70372 Stuttgart,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100101856
【氏名又は名称】赤澤 日出夫
(72)【発明者】
【氏名】マイフーファー,クリスティアン
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC42
(57)【要約】
本発明は、マネジメントシステム(10)を使用して、マネジメントシステム(10)の使用者(14)に対して自動車(12)の運行時間を表示するために運行時間主要業績指標(KPI)を生成するための方法であって、自動車(12)の少なくとも1つの運転パラメータ(20)は、マネジメントシステム(10)の自動車から離間された電子計算機(16)に伝送され、伝送された少なくとも1つの運転パラメータ(20)に基づいて電子計算機(16)を使用して運行時間主要業績指標(KPI)が決定され、更に自動車(14)の少なくとも1つの積載物パラメータ(22)が検知されて電子計算機(16)に伝送され、運行時間主要業績指標(KPI)は、更に少なくとも1つの積載物パラメータ(22)に応じて電子計算機(16)を使用して生成される方法、に関する。更に、本発明は、マネジメントシステム(10)に関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マネジメントシステム(10)を使用して、前記マネジメントシステム(10)の使用者(14)に対して自動車(12)の運行時間を表示するために運行時間主要業績指標(KPI)を生成するための方法であって、前記自動車(12)の少なくとも1つの運転パラメータ(20)は、前記マネジメントシステム(10)の自動車から離間された電子計算機(16)に伝送され、前記伝送された前記少なくとも1つの運転パラメータ(20)に基づいて前記電子計算機(16)を使用して前記運行時間主要業績指標(KPI)が決定される、方法において、
更に、前記自動車(14)の少なくとも1つの積載物パラメータ(22)が検知されて前記電子計算機(16)に伝送され、前記運行時間主要業績指標(KPI)は、更に前記少なくとも1つの積載物パラメータ(22)に基づいて前記電子計算機(16)を使用して生成されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
運転パラメータ(24)として、前記自動車(12)の現在位置及び/又は前記自動車(12)の現在速度が前記電子計算機(16)に伝送されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
積載物パラメータ(22)として、前記自動車(12)の少なくとも1人の乗員(26)の存在が決定されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記自動車(12)の圧力センサ(28)を使用して、かつ/又は前記自動車(12)のシートベルトセンサ(30)を使用して、前記少なくとも1人の乗員(26)の前記存在が決定されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
積載物パラメータ(22)として、前記自動車(12)の積載室の積載物(32)が決定されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記自動車(12)の光学検知装置(34)を使用して、かつ/又は電磁チップシステムを使用して、前記積載室内の前記積載物(32)が決定されることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記自動車(12)の燃料タンク(36)の燃料充填レベル及び/又は前記自動車(12)の電気エネルギー蓄積器(38)の充電レベルが更に前記電子計算機(16)伝送され、それに基づいて前記運行時間主要業績指標(KPI)が決定されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記電子計算機(16)を使用して、前記自動車(12)の現在位置は、プレス・オブ・インタレスト(POI)を有する領域マップと比較され、前記運行時間主要業績指標(KPI)は前記比較に基づいて決定されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記マネジメントシステム(10)を使用して、複数の運行時間主要業績指標(KPI)が複数の自動車(12、40)に対して決定され、前記複数の運行時間主要業績指標(KPI)に基づいて、フリート主要業績指標が、前記電子計算機(16)を使用して生成されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
運行時間主要業績指標(KPI)を生成するためのマネジメントシステム(10)であって、少なくとも1つの電子計算機(16)を備える前記マネジメントシステム(10)の使用者(14)に対して自動車(12)の運行時間を表示するためのものであり、前記マネジメントシステム(10)は、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実施するために構成されている、マネジメントシステム(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求項1の前段に記載の、マネジメントシステムを使用して使用者に対して自動車の運行時間を表示するために運行時間主要業績指標を生成するための方法に関する。更に、本発明は、マネジメントシステムに関する。
【0002】
先行技術から、自動車を使用して走行した巡回を事後的に分析することができ、その分析から、例えば、自動車が渋滞に巻き込まれたかどうかというシナリオを導き出すことができることが既に公知である。車両フリートの効率的な運行制御のためには、主要業績指標(KPI)とも称される単純な主要指標が必須である。フリート管理者にとっては、多くの場合、複雑なシナリオを個別に調査する代わりに、特定の業績指標が規定の範囲内にあるかどうか、又は正しい方向に進展しているかどうかの方が重要である。
【0003】
特許文献1には、運転者の安全性及び効率を改善するために、ジオデータに基づいて運転者の挙動を評価するための方法が開示されている。サーバ装置の方法は、テレメトリーデータを有する車両がサーバ装置と通信可能に接続されているかの判定と、テレメトリーデータと運転者の客観的データとの比較と、を含み得る。次いで、テレメトリーデータと客観的な運転者データとの間の偏差を特定することができる。パフォーマンス評価は、分散を閾値及び/又は客観的な運転者データと比較する際に生成することができる。このパフォーマンス評価は、別の運転者の別のパフォーマンス評価と一緒に、レポート・ダッシュボード・モジュールのサーバ機器に同様に通信可能に接続されている別の車両の中で公開することができる。チーム走行要件及び/又は走行パフォーマンスプログラムを作成するため、パフォーマンス評価を生成するため、商用フリートの運転者の安全性及び効率を改善するために、ゲーム理論の要素を導入することができる。
【0004】
特許文献2では、燃料流量を示す燃料ポンプアクチュエータ信号を車両バスに提供する、車両のパワートレイン制御モジュールが開示されている。プロセッサは、車両バスからデータを受領するように構成されている。このプロセッサは、車両の燃料消費量を積算するためにアクチュエータ信号の統合を実行し、積算された燃料消費量、車両速度、エンジン回転数、エンジン状態、及び車両現在位置を定期的にリモートサーバに送信する。積算された燃料消費量の部分量は、ルートを時間枠内で走行するフリート車両に対して取得され、積算された燃料消費量は、燃料ポンプアクチュエータ信号から算出される。燃料の浪費は、積算された燃料消費量において確定されたアイドリング時間に対して算出される。燃料の浪費に基づく経済的損失が算出される。経済的損失を含むレポートが作成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2013/138798号
【特許文献2】独国特許第10 2018 126 414号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、自動車の生産的時間の簡略化された識別を実現することができる方法及びマネジメントシステムを作り出すことである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本課題は、独立請求項に記載の方法によって、かつマネジメントシステムによって解決される。有利な実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0008】
本発明の一態様は、マネジメントシステムを使用して、使用者に対して自動車の運行時間を表示するために運行時間主要業績指標を生成するための方法であって、自動車の少なくとも1つの運転パラメータがマネジメントシステムの自動車から離間する電子計算機に伝送され、伝送された少なくとも1つの運転パラメータに基づいて電子計算機を使用して運行時間主要業績指標が決定される方法、に関する。
【0009】
更に自動車の少なくとも1つの積載物パラメータが検知されて、電子計算機に伝送され、更に少なくとも1つの積載物パラメータに応じて運行時間主要業績指標が電子計算機を使用して生成されることが企図されている。
【0010】
これにより、自動車の生産的時間の計算を簡単に特定することができる。したがって、特に、本発明は、例えば、車両フリートのマネジメントシステムに関して、生産的運行時間を決定し、例えば、非生産的時間を制限する運行時間主要業績指標に相当する主要業績指標(KPI)を表示することを提案する。
【0011】
言い換えれば、自動車に対して、又は、例えば、フリートと称されることもある複数の自動車に対して、生産的運行時間を決定する単純なKPIが決定されることが企図されている。生産的運行時間には、例えば、商品の運送又は人員の輸送が挙げられる。それに対して、非生産的運行時間は、例えば、空車走行、給油のための走行、クリーニング走行、又はサービス工場入庫であり得る。
【0012】
フリート管理者とも称されることもあるマネジメントシステム使用者は、自動車が生産的運行時間又は非生産的運行時間にあるかどうかを自身で確定することができることが、当然ながら可能である。例えば、顧客サービス車両において、迎車料金を顧客に請求してもよい場合には、生産的運行時間が存在してもよい。例えば、タクシーの場合のようなその請求ができない場合、このような事業分野又はこのような顧客に関して、「空車迎車経路」という非生産的運行時間のシナリオがあり得る。
【0013】
同様に、以下の例の場合、分類の実施が顧客に委ねられている場合がある。例えば、自動車への荷物の積み込み時間、自動車からの荷物の積み下ろし時間、物品又は人員の受け入れ又は受け渡しのための一次停止は、使用者に応じて生産的利用時間として又は非生産的利用時間として分類することができる。
【0014】
したがって、自動車の運行時間を決定し、例えば、フリート管理者などの顧客に適切に表示することが提案されている。これは、単独自動車に対して起こり得るが、複数の自動車にわたって平均するか又は合計して実施することができる。また、運行時間主要業績指標は、絶対値であってもよく、例えば、「今週は17時間の生産的運行時間」、又は相対値として、例えば、「27%の生産的運行時間」と表示することができる。
【0015】
補足として、例えば、フリート管理者は、地理的領域、いわゆるジオフェンスを画定し、分類することができる。こうして、フリート管理者は、例えば、物品集積所を表示し、物品集積所への自動車の入庫を生産的運行時間又は非生産的運行時間に割り当てるジオフェンスを確定することができる。これにより、特に、単純なスカラー値を生成し、このスカラー値は、生産的運行時間又は生産的運行時間の非生産的運行時間に対する比率を決定し、適切にフリート管理者に表示する。
【0016】
好ましくは、更に、様々な期間にわたって、運行時間主要業績指標を監視し、保存し、ひいては、例えば、比較を可能にすることを企図することができる。例えば、期間として、今週30%、前週27%又は今週30%、今月27%又は今年25%が、運行時間主要業績指標を有する期間として表示され得る。
【0017】
例えば、このために、マネジメントシステムが、更に、使用者に対して、特に、フリート管理者に対して運行時間主要業績指標を表示する表示装置を有することが提供され得る。
【0018】
有利な一実施形態によれば、運転パラメータとして、自動車の現在位置及び/又は自動車の現在速度が電子計算機に伝送される。したがって、特に、例えば、運転パラメータに基づいて、自動車が走行しているか、停車しているか、又は駐車しているかどうかを決定することが可能になっている。したがって、自動車がまさに生産的運行時間又は非生産的運行時間を有しているかどうかを高信頼性で点検することができることが可能になっている。したがって、運行時間主要業績指標を確実に生成することができる。
【0019】
同様に、積載物パラメータとして自動車の少なくとも1人の乗員の存在を特定する場合に有利である。特に、自動車内の複数の乗員もまた特定することができる。したがって、例えば、タクシーの場合、タクシーに乗員がいるかどうか、ひいては、生産的運行時間又は非生産的運行時間であるかどうかを決定することができる。これにより、運行時間主要業績指標を確実に生成することできることが可能になっている。
【0020】
更に、自動車の圧力センサを使用して、かつ/又はシートベルトセンサを使用して、少なくとも1人の乗員の存在を特定する場合に有利である。特に、圧力センサは、例えば、車両座席に内蔵することができ、それにより、乗員が車両座席に着座すると、自動的に、乗員の存在を判定することができる。更に、シートベルトセンサに基づいて、確実にかつ自動的に乗員の存在を特定することができる。また、乗員又は積載物パラメータを検知するための別の選択肢も有する。例えば、カメラを使用してもまた、自動車内の乗員の存在を検知することができる。これにより、簡単な方式で運行時間主要業績指標を決定することができる。
【0021】
有利な別の実施形態によれば、積載物パラメータとして、自動車の積載室の積載物が特定される。したがって、特に、積載物として、本明細書では、例えば、積載室としての荷室内で、積荷又は荷物を特定することができる。これにより、積載物に基づいて、生産的運行時間と非生産的運行時間とを区別することができる。したがって、運行時間主要業績指標を確実に決定することができる。
【0022】
有利な別の実施形態では、自動車の光学検知装置を使用して、かつ/又は電磁チップシステムを使用して、積載室の積載物が特定される。例えば、光学検知装置は、スキャナとして構成することができ、これにより、続いて、走査に基づいて、積載物及び積載物パラメータを、例えば、積載物上のバーコードを使用して決定することができる。更に、例えば、電磁チップシステムを使用して、例えば、NFC(Near Field Communication、近距離無線通信)システムを使用して、積載室の積載物を高信頼性で検知することができる。したがって、運行時間主要業績指標を確実に決定することができる。
【0023】
更に、追加的に自動車の燃料タンクの燃料充填レベル及び/又は自動車の電気エネルギー蓄積器の充電レベルが電子計算機に伝送され、それに応じて運行時間主要業績指標が特定される場合に有利であることが明らかにされた。したがって、特に、燃料充填レベルを監視することによって、自動車の給油を検出することができる。特に、例えば、自動車の給油は、非生産的運行時間として評価されるべきである。したがって、燃料充填レベルのこの追加的評価により、運行時間主要業績指標を確実に決定することができる。
【0024】
同様に、電子計算機を使用して自動車の現在位置がプレス・オブ・インタレストを有する領域マップと比較され、運行時間主要業績指標が比較に基づいて決定される場合に有利である。例えば、自動車の現在位置は、例えば、ガソリンスタンド、洗車機、又はサービス工場に該当する既知のプレス・オブ・インタレストのデータベースと比較することができる。これにより、続いて、電子計算機は、生産的運行時間又は非生産的運行時間が存在するかどうかを導き出すことができる。それに応じて、続いて、使用者のために運行時間主要業績指標を確実に決定することができる。
【0025】
有利な別の実施形態では、マネジメントシステムを使用して、複数の運行時間主要業績指標を複数の自動車に対して決定し、複数の運行時間主要業績指標に応じて、フリート主要業績指標を電子計算機を使用して生成する。特に、これにより、フリート全体のために、フリート主要業績指標に対応する共通の運行時間主要業績指標を生成することができる。これにより、フリート管理者は、担当するフリートがどの程度生産的であるか又は非生産的であるかを概観することができる。したがって、自動車が複数ある場合に運行時間の高信頼性の評価を使用者に可能にする簡単な概要を、使用者に対して生成することができる。
【0026】
本発明の別の態様は、使用者に対して自動車の運行時間を表示するために運行時間主要業績指標を生成するための、少なくとも1つの電子計算機を備えるマネジメントシステムに関し、マネジメントシステムは、前述の態様に従った方法を実施するように構成されている。特に、本方法は、マネジメントシステムを使用して実施される。
【0027】
本方法の有利な実施形態は、マネジメントシステムの有利な実施形態とみなされる。そのために、マネジメントシステムは、本方法の実施及び有利な実施形態を可能にする具体的な特徴を有する。
【0028】
本発明の他の利点、特徴、及び詳細は、好ましい実施例の以下の記述及び図面に基づいて明らかになる。先の説明において言及した特徴及び特徴の組み合わせ、並びに以下の図面の説明で挙げる、かつ/又は単一の図に単独で示す特徴及び特徴の組み合わせは、それぞれ記載されている組み合わせのみならず、本発明の範囲から逸脱することなく、他の組み合わせ又は単独でも使用可能である。
【0029】
その場合、唯一の図は、マネジメントシステムの実施形態の概略側面図である。
【0030】
図では、同じ要素、又は機能が同じ要素には同じ参照符号が付与されている。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】図は、マネジメントシステム10の一実施形態の概略側面図を示す。
【0032】
マネジメントシステム10は、少なくとも1つの電子計算機16を備えるマネジメントシステム10の使用者14に対して自動車12の運行時間を表示するために運行時間主要業績指標KPIを生成するように構成されている。マネジメントシステム10は、本明細書では特に、更に、使用者14に対して運行時間主要業績指標KPIを表示することができる表示装置18を有する。使用者14は、フリート管理者と称される場合もある。
【0033】
運行時間主要業績指標KPIを生成するための方法では、マネジメントシステム10を使用して使用者14に対して自動車12の運行時間を表示するために、自動車12の少なくとも1つの運転パラメータ20は、自動車から離間するマネジメントシステム10の電子計算機16に伝送され、伝送された少なくとも1つの運転パラメータ20に基づいて、運行時間主要業績指標KPIの電子計算機16を使用して決定される。
【0034】
更に自動車12の少なくとも1つの積載物パラメータ22が検知され、電子計算機16に伝送され、更に運行時間主要業績指標KPIが少なくとも1つの積載物パラメータ22に基づいて電子計算機16を使用して生成されることが企図されている。
【0035】
特に、運転パラメータ20として、自動車12の現在位置及び/又は自動車12の現在速度が電子計算機16に伝送されることを企図することができる。例えば、モバイルネットワーク24を使用して、運転パラメータ20及び/又は積載物パラメータ22を自動車から離間する電子計算機16に伝送することができる。
【0036】
更に、積載物パラメータ22として、自動車12の少なくとも1人の乗員26の存在を特定することを企図することができる。このために、例えば、圧力センサ28を使用して、かつ/又は自動車12のシートベルトセンサ30を使用して、少なくとも1人の乗員26の存在を決定することを企図することができる。更に、積載物パラメータ22として、自動車12の積載室、例えば、自動車12の荷室の積載物32を特定することを企図することができる。このために、例えば、自動車12の光学検知装置34を使用して、かつ/又は電磁チップシステム、例えば、NFCシステムを使用して、積載室内の積載物32が特定されることを企図することができる。
【0037】
更に、例えば、更に自動車12の燃料タンク36の燃料充填レベル及び/又は自動車12の電気エネルギー蓄積器38の充電レベルを電子計算機16に伝送し、それに応じて運行時間主要業績指標KPIを決定することを企図することができる。更に、電子計算機16を使用して自動車12の現在位置をプレス・オブ・インタレストPOIを有する領域マップと比較し、比較に基づいて運行時間主要業績指標KPIを決定することを企図することができる。
【0038】
更に、図では別の自動車40が示されており、その図によって、マネジメントシステム10を使用して、複数の運行時間主要業績指標KPIを複数の自動車12、40に対して決定することができ、複数の運行時間主要業績指標KPIに基づいて、フリート主要業績指標が電子計算機16を使用して生成されることが示される。
【0039】
したがって、特に、図は、マネジメントシステム10、例えば、本明細書では複数の自動車12、40が適合する自動車フリートに対して、いわゆる主要業績指標(KPI)、ひいては、生産的運行時間を決定し、非生産的運行時間を限定する運行時間主要業績指標KPIが表示されることを示す。特に、車両フリートの効率的な運行管理のために、単純な主要業績指標が必須である。本明細書において使用者14に相当するフリート管理者にとっては、多くの場合、複雑なシナリオを個別に調査する代わりに、特定の業績指標が規定の範囲内にあるかどうか、又は正しい方向に進展しているかどうかの方が重要である。このために、図は、フリートに対して、生産的運行時間を識別する単純な運行時間主要業績指標KPIが決定されることを示す。生産的運行時間は、例えば、物品、例えば、積載物32の運送、又は乗員26の輸送であり得る。それに対して、非生産的運行時間には、例えば、空車走行、給油のための走行、クリーニング走行、又はサービス工場入庫が挙げられる。使用者14は、生産的運行時間又は非生産的運行時間が存在するかどうかを自身で確定することが、当然ながら可能である。
【0040】
例えば、顧客サービス車両において、迎車料金を顧客に請求してもよい場合には、生産的運行時間と見做しても良い。例えば、タクシーの場合のように、それを行うことができない場合、この事業分野又はこの顧客に対して、「空車迎車経路」という非生産的運行時間のシナリオが存在する。同様に、使用者14に、非生産的運行時間又は生産的運行時間、例えば、自動車12、40の荷物の積み込み時間、自動車12、40の荷物の積み下し時間、物品又は人員の受け入れ又は受け渡しのための一時停止の分類を実施するかどうかを委ねることができる。
【0041】
更に、図には、このような運行時間を決定することができ、使用者14に、特に、表示装置18上に表示することができることが示されている。これは、自動車12に対して、また複数に対して生じてもよく、この場合、複数とは、特に複数の自動車12、40、ひいては、フリート全体の自動車40を意味する。また、これは、絶対値として生じてもよく、例えば、「今週は17時間の生産的運行時間」又は相対値として、例えば、「27%の生産的運行時間」と表示することができる。
【0042】
特に、このために、例えば、自動車12の位置及び速度といった運転パラメータ20は、電子計算機16に伝送される。次に、ここから、例えば、「走行」、「停車」、「駐車」といったシナリオを導き出すことができる。自動車12は、例えば、シートベルト着用義務に対してもまた装備されるような圧力センサ28によって、自動車12内に乗員26がいるかどうかを決定する。自動車12は、適切なセンサを介して、例えば、スキャナ又はNFC技術を介して、積載物32を決定する。類似の方法で、燃料充填レベルが監視されることによって、給油も検出され得る。同様に、車両現在位置をPOI(プレス・オブ・インタレスト)のデータベースと比較することが可能であり、この場合、POIは、例えば、ガソリンスタンド、洗車機、及びサービス工場に該当する。これにより、次に、電子計算機16は、特に、アルゴリズムを使用して、生産的運行時間又は非生産的運行時間が存在するかどうかを導き出すことができる。
【0043】
これに加えて、使用者14によって地理的領域、いわゆるジオフェンスが画定され、分類されてもよい。こうして、使用者14は、例えば、物品集積所を表示し、物品集積所への自動車12の入庫を生産的運行時間又は非生産的運行時間に割り当てるジオフェンスを確定することができる。
【0044】
最終的に、そこから、単純なスカラー値、運行時間主要業績指標KPIが特定され、このスカラー値によって、生産的運行時間と非生産的運行時間の比率が決定され、適切に使用者14に表示される。特に、様々な期間にわたって起こるとき、したがって、比較が可能である場合に有利であり得る。例えば、運行時間主要業績指標KPIは、自動車12又は別の自動車40に対して今週30%、前週27%又は今週30%、今月27%、及び今年25の運行時間を記録すべきであることを示す。
【0045】
全般的に、本発明は、フリートマネジメントにおいて生産的運行時間を決定し、表示するための方法を示す。
【図】
【国際調査報告】