(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-24
(54)【発明の名称】接近デバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 17/24 20060101AFI20230517BHJP
A61B 17/56 20060101ALI20230517BHJP
【FI】
A61B17/24
A61B17/56
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562258
(86)(22)【出願日】2021-04-12
(85)【翻訳文提出日】2022-12-06
(86)【国際出願番号】 US2021026844
(87)【国際公開番号】W WO2021211433
(87)【国際公開日】2021-10-21
(32)【優先日】2020-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】596115687
【氏名又は名称】ザ チルドレンズ メディカル センター コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】マクレーン ジェイムズ ケイ.
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL18
4C160LL22
4C160LL70
(57)【要約】
ジョー及び対応する組織セグメントを接近させるための方法及びデバイスが、本明細書で開示される。いくつかの実施形態では、接近デバイスは、第1のジョーセグメントに取り付け可能な第1のジョーと、第1のジョーセグメントよりも小さい第2のジョーセグメントに取り付け可能な第2のジョーと、ハウジングと、を含む。第2のジョーは、ハウジングに移動可能に取り付けられており、第2のジョーは、第2のジョーセグメントを第1のジョーセグメントに向かって移動させるように構成されている。第2のジョーは、第2のジョーの第1の進行セグメント中に第1の位置と第2の位置との間で並進するように構成されており、第2の進行セグメント中に第2の位置と第3の位置との間で少なくとも回転するように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のジョーセグメントに取り付け可能な第1のジョーと、
前記第1のジョーセグメントよりも小さい第2のジョーセグメントに取り付け可能な第2のジョーと、
ハウジングと
を備え、
前記第2のジョーが、前記ハウジングに移動可能に取り付けられており、前記第2のジョーが、前記第2のジョーセグメントを前記第1のジョーセグメントに向かって移動させるように構成されており、
前記第2のジョーが、前記第2のジョーの第1の進行セグメント中に第1の位置と第2の位置との間で並進するように構成されており、
前記第2のジョーが、第2の進行セグメント中に前記第2の位置と第3の位置との間で少なくとも回転するように構成されている、
接近装置。
【請求項2】
前記第1のジョーが、前記ハウジングに固定的に取り付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第2のジョーが、ロッカーアームを介して前記ハウジングに取り付けられており、前記ロッカーアームが、前記ハウジングに移動可能に取り付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第2のジョーが、前記ロッカーアームに固定的に取り付けられている、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第2のジョーを前記第1の位置から前記第2の位置に及び前記第2の位置から前記第3の位置に移動させるように配設された、アクチュエータ
を更に備える、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記アクチュエータが、
第1のねじと、
前記第1のねじに螺合可能な第1のナットであって、前記第1のねじの長さに沿って進行するように配設されている、第1のナットと
を含み、
前記第1のナットが、前記ロッカーアームに接続されている、
請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のナットが、前記ロッカーアームの第1の開口部に受容されている第1の突起を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記アクチュエータが、
第2のねじと、
前記第2のねじに螺合可能な第2のナットであって、前記第2のねじの長さに沿って進行するように配設されている、第2のナットと
を更に含み、
前記第2のナットが、前記ロッカーアームに接続されている、
請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記第2のナットが、前記ロッカーアーム内の第2の開口部に受容されている第2の突起を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記アクチュエータが、前記ハウジング内に少なくとも部分的に配置されている、請求項5に記載の装置。
【請求項11】
前記ロッカーアームが、ガイドピンを含み、前記ガイドピンが、前記ハウジングのカバー及び本体のうちの一方に形成されたチャネルに受容されている、請求項6に記載の装置。
【請求項12】
前記第1及びジョーの各々が、前記ジョーを前記それぞれのジョーセグメントに取り付けるように配設された1つ以上の留め具を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記1つ以上の留め具が、前記それぞれのジョーに取り外し可能に取り付け可能である、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
第1のジョーセグメントに取り付け可能な第1のジョーと、
第2のジョーセグメントに取り付け可能な第2のジョーであって、前記第2のジョーセグメントを前記第1のジョーセグメントに向かって移動させるように配設されている、第2のジョーと、
ハウジングであって、前記第1のジョーが、前記ハウジングに固定的に取り付けられており、前記第2のジョーが、ロッカーアームを介して前記ハウジングに取り付けられており、前記ロッカーアームが、前記ハウジングに対して移動可能である、ハウジングと
を備え、
前記ロッカーアームが、前記第2のジョーの第1の進行セグメント中に前記第2のジョーを第1の位置から第2の位置に並進させるように、かつ、第2の進行セグメント中に前記第2のジョーを前記第2の位置から第3の位置に少なくとも回転させるように、構成されている、
接近デバイス。
【請求項15】
前記第2のジョーが、前記ロッカーアームに固定的に取り付けられている、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記第2のジョーを前記第1の位置から前記第2の位置に及び前記第2の位置から前記第3の位置に移動させるように配設された、アクチュエータ
を更に備える、請求項14に記載のデバイス。
【請求項17】
前記アクチュエータが、
第1のねじと、
前記第1のねじに螺合可能であり、前記第1のねじの長さに沿って進行するように配設された第1のナットと
を含み、前記ロッカーアームが、前記第1のナットに接続されている、請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記アクチュエータが、
第2のねじと、
前記第2のねじに螺合可能であり、前記第2のねじの長さに沿って進行するように配設された第2のナットと
を含み、前記ロッカーアームが、前記第2のナットに接続されている、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記ロッカーアームが、前記ハウジング内のガイドチャネルに受容されているガイドピンを含む、請求項17に記載のデバイス。
【請求項20】
前記ロッカーアームが、前記ハウジング内に少なくとも部分的に配置されている、請求項14に記載のデバイス。
【請求項21】
以下の工程を含む、ハウジングに取り付けられた第1及び第2のジョーを有する接近デバイスを介して、第1及び第2及びジョーセグメントを接近させる方法:
第1のジョーを第1のジョーセグメントに取り付ける工程であって、前記第1のジョーが、ハウジングに取り付けられている、工程、
第2のジョーを第2のジョーセグメントに取り付ける工程であって、前記第2のジョーが、前記ハウジングに移動可能に取り付けられている、工程、
前記第2のジョーを第1の位置から第2の位置に移動させるために、前記第2のジョーを前記ハウジングに対して並進させる工程、並びに
前記第2のジョーを前記第2の位置から第3の位置に移動させるために、前記第2のジョーを前記ハウジングに対して枢動させる工程。
【請求項22】
前記枢動させる工程が、前記並進させる工程の後に行われる、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1及び第2のジョーを取り付ける工程の前に、前記第1及び第2のジョーを形成する工程を更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記並進させる工程が、前記第2のジョーを、前記ハウジングの第1の側面から離れる方向に直線的に移動させることを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記並進させる工程の前に、前記デバイスを作動させる工程を更に含み、前記作動させる工程が、
第1のねじを回転させることと、
前記第1のねじの第1の長さに沿って第1のナットを移動させることであって、前記第2のジョーが、ロッカーアームを介して前記第1のナットに取り付けられている、ことと
を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記枢動させる工程の前に、前記第1のねじを回転させる工程と、前記第1のナットを前記第1のねじの第2の長さに沿って移動させる工程とを更に含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ロッカーアームを前記ハウジングに対して枢動させる工程を更に含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記ロッカーアームを枢動させる工程が、前記ハウジング内に形成されたチャネル内で前記ロッカーアームの突起を移動させることを含む、請求項27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2020年4月13日に出願され、「APPROXIMATION DEVICE」と題する、米国仮出願第63/009,401号の米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張し、その内容全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
分野
開示される実施形態は、外科的処置の前などに、ジョーセグメント及び/又は組織部分を接近させるためのデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
歯茎及び唇のいずれか又は両方の開口部である口腔顔面裂は、乳児における最も一般的な先天性欠損である。この疾患は、顔の異常を引き起こすことに加えて、摂食、聴覚、及び/又は発話の問題を含む様々な他の健康問題に関連する。口腔顔面裂の先天性欠損を有する乳児は、通常、乳児の顔の構造が発達するにつれて欠損を修復するために、早い段階で、典型的には生後3ヶ月以内にいくつかの再建手術を受ける。最初の手術の前に、乳児の上側ジョーセグメントが接近され得る。
【発明の概要】
【0004】
一実施形態によれば、接近装置は、第1のジョーセグメントに取り付け可能な第1のジョーと、第1のジョーセグメントよりも小さい第2のジョーセグメントに取り付け可能な第2のジョーと、ハウジングとを含む。第2のジョーは、ハウジングに移動可能に取り付けられており、第2のジョーは、第2のジョーセグメントを第1のジョーセグメントに向かって移動させるように構成されている。第2のジョーは、第2のジョーの第1の進行セグメント中に第1の位置と第2の位置との間で並進するように構成されている。第2のジョーは、第2の進行セグメント中に第2の位置と第3の位置との間で少なくとも回転するように構成されている。
【0005】
別の実施形態によれば、接近デバイスは、第1のジョーセグメントに取り付け可能な第1のジョーと、第2のジョーセグメントに取り付け可能な第2のジョーであって、第2のジョーセグメントをジョーセグメントに向かって移動させるように配設された、第2のジョーと、ハウジングであって、第1のジョーはハウジングに固定的に取り付けられており、第2のジョーはロッカーアームを介してハウジングに取り付けられており、ロッカーアームはハウジングに対して移動可能である、ハウジングと、を含む。ロッカーアームは、第1の進行セグメント中に第2のジョーを第1の位置から第2の位置に並進させるように、かつ、第2の進行セグメント中に第2のジョーを第2の位置から第3の位置に少なくとも回転させるように、構成されている。
【0006】
別の実施形態によれば、ハウジングに取り付けられた第1及び第2のジョーを有する接近デバイスを介して、第1及び第2及びジョーセグメントを接近させる方法が開示される。方法は、第1のジョーを第1のジョーセグメントに取り付ける工程であって、第1のジョーはハウジングに取り付けられている、工程と、第2のジョーを第2のジョーセグメントに取り付ける工程であって、第2のジョーはハウジングに移動可能に取り付けられている、工程と、第2のジョーを第1の位置から第2の位置に移動させるために、第2のジョーをハウジングに対して並進させる工程と、第2のジョーを第2の位置から第3の位置に移動させるために、第2のジョーをハウジングに対して枢動させる工程と、を含む。
【0007】
本開示はこの点において限定されないため、前述の概念及び以下で説明される追加の概念は、任意の好適な組み合わせで配設され得ることを理解されたい。更に、本開示の他の利点及び新規の特徴は、添付の図面と併せて考慮すると、様々な非限定的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の非限定的な実施形態は、添付の図面を参照して例として記載され、図面は概略図であり、縮尺通りに描かれることを意図しない。図において、図示される各同一又はほぼ同一の構成要素は、典型的には、単一の数字によって表される。明確にするために、全ての構成要素が全ての図に表記されるわけでもなく、当業者が本発明を理解することを可能にするために図示が必要でない場合は、本発明の各実施形態の全ての構成要素が示されるわけでもない。図では、
【0009】
【
図1】いくつかの実施形態による、2つのジョーセグメントに取り付け可能な接近デバイスの上面図である。
【
図2】別の実施形態による、接近デバイスの斜視図である。
【
図3】第1及び第2のジョーセグメントに取り付け可能な
図2の接近デバイスの正面図である。
【
図4】第1及び第2のジョーが取り外されて示されている、
図1の接近デバイスの斜視図である。
【
図5】第2のジョーが第1の位置において示されている、
図1の接近デバイスの上面図である。
【
図6】第2のジョーが第2の位置において示されている、
図5の接近デバイスである。
【
図7】第2のジョーが第3の位置において示されている、
図5の接近デバイスである。
【
図11】第2のジョーが第1の位置において示されている、
図2の接近デバイスの底面図である。
【
図12】第2のジョーが第2の位置にある、
図11の接近デバイスである。
【
図13】第2のジョーが第3の位置にある、
図11の接近デバイスである。
【
図14】別の実施形態による、接近デバイスの斜視図である。
【
図15】第2のジョーが第1の位置にある、
図14の接近デバイスの断面図である。
【
図16】第2のジョーが第2の位置にある、
図15の接近デバイスである。
【
図17】第2のジョーが第3の位置にある、
図15の接近デバイスである。
【
図18】
図2の接近デバイスの一部分の斜視図である。
【
図19】いくつかの実施形態による、接近デバイスの留め具の斜視図である。
【
図20】いくつかの実施形態による、留め具ホルダ内の
図19の留め具を示す。
【
図21】いくつかの実施形態による、接近デバイスを使用する方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
詳細な説明
口腔顔面裂は、乳児の歯茎及び唇のいずれか又は両方に開口部として存在する一般的な先天性欠損である。この欠損は、顔の異常を引き起こすことに加えて、摂食、聴覚、及び/又は発話の問題などの他の健康問題を引き起こす可能性がある。そのような口腔顔面裂を患っている乳児は、通常、自身の顔の構造が発達中であるときに欠損を解決しようと、早い段階でいくつかの再建手術を受ける。例えば、裂隙欠損は、以下の3つの連続した段階で外科的に修復され得る。(1)生後約3ヶ月での唇の修復、(2)生後約9ヶ月での口蓋の修復、及び(3)生後約8~10歳での歯槽の修復。
【0011】
最初の手術の前に、上側ジョーセグメントを、乳児の唇及び鼻領域において欠損付近での緊張を低減するように接近させることができる。例えば、臨床医は、数週間又は数ヶ月にわたって上側ジョー裂隙セグメントを物理的に操作して、ジョー裂隙セグメントの位置を直し、裂隙間の物理的距離を縮小させることができる。いくつかの場合では、ジョー裂隙セグメントを接近させることによって、ジョー裂隙セグメント上の緊張を低減することができ、これは、臨床医が、外科的処置のうちの1つの間に、セグメントをより容易に操作することを可能にし得る。いくつかの場合では、臨床医は、ジョーセグメントを接近させることによって、乳児の唇を改善し、術後に口唇裂セグメントが分離するリスクを低下させ得る。いくつかの場合では、ジョーセグメントを接近させることで、必要な外科的処置の数も減らすことができる。
【0012】
様々な技術を使用して、手術前にジョー裂隙セグメントを接近させることができる。例えば、臨床医は、乳児の顔にテープ片を貼り、唇セグメントを通じて圧力を印加し、ジョー裂隙セグメントを接近させることができる。固定式及び取り外し可能な口腔デバイスを使用して、ジョー裂隙セグメントを接近させることもできる。例えば、アクリル板を上側ジョーセグメントに貼って圧力を加え、セグメントを移動させて接近させることができる。
【0013】
本発明者は、既存の接近デバイスが、ジョー裂隙セグメントが互いに向かって移動する方法を臨床医が制御することを可能にしないことを認識している。例えば、いくつかの既知のデバイスは、第1のジョーセグメントを第2のジョーセグメントに向かって枢動させることによって、第1のジョーセグメントを第2のジョーセグメントに向かって移動させる。理解されるように、そのようなデバイスの移動は、例えば、第1のジョーセグメントに取り付けられたデバイスの一部分を枢動させることによって、同様の方法で生じる。いくつかの実施形態では、ジョーセグメントは、第2のセグメント及びデバイスに対する第1のジョーセグメントの位置に関係なく互いに向かって枢動される。これにより、乳児のジョーが崩れる可能性があり、矯正するために追加の手術が必要になる可能性がある。
【0014】
本発明者はまた、既存のデバイスの使用が容易ではないことを認識している。例えば、既存のデバイスは、通常、デバイスを乳児に取り付けるためのツールを必要とする。乳児は、いくつかの既知のデバイスの取り付け中に麻酔を受ける必要もある。
【0015】
上記を考慮して、本発明者は、臨床医が、外科的処置の前などに、第1及び第2のジョーを一緒に移動させる方法を制御することを可能にするという、接近デバイスの利点を認識している。例えば、いくつかの実施形態では、臨床医は、第1のジョーセグメントを第2のジョーセグメントに向かって枢動させる前に、第1のジョーセグメントを(例えば、第2のジョーセグメントに向かう方向に)並進させることができる。他の実施形態では、臨床医は、第1のジョーセグメントを第2のジョーセグメントに向かって同時に並進及び枢動させることができる。理解されるように、デバイスは、所望であれば、第1のジョーセグメントを枢動させるためだけに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、本発明者は、ジョーセグメントの移動を制御することによって、デバイスがジョーセグメントに対する上向きの力を維持することができ、これは、ジョーが崩れる可能性を最小限に抑えるか又は更には排除し得ることを認識している。
【0016】
本発明者はまた、臨床医が容易に操作することができ、全身麻酔の投与を必要としないという、デバイスの利点を認識している。例えば、いくつかの実施形態では、デバイスは、追加のツールを使用することなく(例えば、手で)取り付けることができる。そのような実施形態では、デバイスは、臨床医がデバイスをジョーセグメントに対して(例えば、1つ以上の指によって)押し付けたときに、乳児のジョーセグメントに挿入することができる留め具(例えば、ピン)を含み得る。
【0017】
更に、本発明者は、乳児が挿入後により良好に耐えることができるという、デバイスの利点を認識している。例えば、デバイスが挿入後の乳児の摂食能力を妨げる可能性がない場合、利点が実現され得る。
【0018】
本開示の実施形態は、第1及び第2の裂隙セグメントを一緒に移動させるように配設された接近デバイス(本明細書では「デバイス」と呼ばれる)を含む。本開示の態様によれば、臨床医は、第1の裂隙セグメントが第2の裂隙セグメントに向かって移動するやり方を制御するようにデバイスを作動させることができる。第1及び第2の裂隙セグメントは、第1及び第2のジョーセグメント並びに/又は第1及び第2の唇セグメントを含み得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、デバイスは、第1の裂隙セグメントに取り付け可能な第1のジョーと、第2の裂隙セグメントに取り付け可能な第2のジョーとを含む。いくつかの実施形態では、第1の裂隙セグメントは、第2の裂隙セグメントよりも大きく、大裂隙セグメントと呼ばれる。そのような実施形態では、第2の裂隙セグメントは、第1の裂隙セグメントよりも小さく、小裂隙セグメントと呼ばれる。これらの実施形態では、デバイスの第1のジョーは、デバイスの第2のジョーよりも大きいものとすることができる。例えば、第1のより大きいジョーは、大裂隙セグメントに取り付け可能であってもよく、第2のより小さいジョーは、小裂隙セグメントに取り付け可能であってもよい。
【0020】
理解されるように、同様のサイズの裂隙セグメントを有する実施形態も企図される。そのような実施形態では、デバイスのジョーは、各ジョーセグメントが同じサイズのジョーに取り付けられるよう、同じサイズであるように構成され得る。他の実施形態では、デバイスのより大きいジョー及びより小さいジョーを、同様のサイズのジョーセグメントに取り付けることができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1及び第2のジョーは、ハウジングに取り付けられている。いくつかの実施形態では、第1及び第2のジョーの各々は、ハウジングに直接取り付けられ得る。他の実施形態では、第2のジョーは、ロッカーアームを介してハウジングに取り付け可能である。いくつかの実施形態では、記載されるように、第1のジョーは、ハウジングに固定的に取り付けることができ、一方で、第2のジョーは、ハウジングに移動可能に取り付けられている。いくつかの実施形態では、ロッカーアームは、記載されるように、第2のジョーの移動を駆動するためにハウジングに移動可能に取り付けられ得る。理解されるように、いくつかの実施形態では、第1及び第2のジョーの両方がハウジングに移動可能に取り付けられてもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、デバイスは、臨床医が、少なくとも第2のジョーの移動を制御して、第2の裂隙セグメントを第1の裂隙セグメントに向かって移動させることを可能にするように構成されている。例えば、いくつかの実施形態では、デバイスを作動させることは、第2のジョーを第1の位置と第2の位置との間で移動させることができる。いくつかの実施形態では、第1の位置は、ジョーが最初にハウジングに取り付けられ、デバイスが乳児のジョーセグメントに取り付けられるときの第2のジョーの位置を含み得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、第2のジョーは、第1の位置から第2の位置に並進することができる。本明細書における目的のために、ジョーを第1の位置から第2の位置に並進させることは、第2のジョーを第1の位置から第2の位置に直線的に移動させることを含み得る。例えば、ジョーは、乳児の口内の第1の位置から乳児の口内の第2の位置に移動してもよく、第2の位置は、(例えば、乳児の唇に向かう方向に)口の開口部により近い。いくつかの実施形態では、第2のジョーは、予め定められた進行経路に沿って第1の位置から第2の位置に並進し得る。例えば、デバイスは、第2のジョーを所定の距離だけ並進させるように配設することができる。他の実施形態では、デバイスは、臨床医が、第2のジョーが並進する程度(例えば、距離)を決定することを可能にしてもよい。例えば、乳児によっては、ジョーセグメントは、わずかな量の直線的な並進しか必要としない他の乳児におけるよりも長い距離を並進する必要があり得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、デバイスは、第2のジョーを第2の位置と第3の位置との間で移動させるように作動され得る。いくつかの実施形態では、第2のジョーは、第2の位置から第3の位置に回転され得る。本明細書における目的のために、ジョーを第1の位置から第2の位置に回転させることは、第2のジョーを第2の位置から第3の位置に枢動点の周りで円弧状に移動させることを含み得る。いくつかの実施形態では、第2のジョーは、予め定められた進行経路に沿って第2の位置から第3の位置に回転し得る。例えば、デバイスは、第2のジョーを円弧に沿って所定の距離だけ回転させるように配設され得る。他の実施形態では、デバイスは、臨床医が、第2のジョーが回転する程度を決定することを可能にしてもよい。例えば、乳児によっては、ジョーセグメントは、他の乳児におけるよりも多く回転する必要があり得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、枢動点は、第1のジョーが第1の位置と第2の位置との間で並進されるときに移動可能であってもよい。いくつかの実施形態では、枢動点は、並進がほとんど又はまったく必要とされない場合など、乳児の口の後方のより近くに位置決めされ得る。他の実施形態では、枢動点は、より多くの量の直線的な並進が必要とされる場合など、乳児の口の中央又は更には前方のより近くに位置決めされ得る。
【0026】
理解されるように、いくつかの実施形態では、デバイスは、第2のジョーが第1の位置から第2の位置に同時に並進及び回転するように作動され得る。本明細書における目的のために、ジョーを第1の位置から第2の位置に同時に並進及び回転させることは、枢動点が第1の位置から第2の位置に直線的に移動する間に、第2のジョーを第1の位置から第2の位置に枢動点の周りで円弧状に移動させることを含み得る。上記と同様に、第2のジョーは、第1の位置から第2の位置に予め定められた経路に沿って並進及び回転し得る。臨床医はまた、ジョーが回転及び/又は並進する程度を決定し得る。
【0027】
更に理解されるように、更に他の実施形態では、臨床医は、ジョーセグメントの回転と並進とを組み合わせるか、又は更には交互に行うことができる。例えば、ジョーセグメントが第2の位置から第3の位置に(例えば、回転によって)移動された後、臨床医は、ジョーセグメントを第3の位置から第4の位置に移動させてもよい。いくつかの実施形態では、第3の位置と第4の位置との間の移動は、乳児による必要に応じて、並進、並進及び回転、又は単により多くの回転を含み得る。
【0028】
臨床医(例えば、医師、看護師、外科医、又は他の医療専門家)がデバイスを起動して、第1のジョーセグメントを第2のジョーセグメントに向かって移動させる実施形態が示され、記載されているが、デバイスは、他の実施形態では、他の個人によって使用されてもよい。例えば、乳児の親が、デバイスの使用方法について指示され得る。いくつかの実施形態では、デバイスは、臨床医によるデバイスの挿入後、臨床医からの指示の下、自宅で親によって起動されてもよい。
【0029】
いくつかの実施形態では、デバイスは、少なくとも第2のジョーをハウジングに対して(及び第1のジョーに向かって)移動させるように配設されたアクチュエータを含む。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、ハウジングに取り付けられている。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、ハウジング内に少なくとも部分的に配置されている。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、第1のねじ(例えば、六角止めねじ)と、ねじに螺合可能なナットとを含む。そのような実施形態では、第2のジョーは、ナットに接続され得る。いくつかの実施形態では、第2のジョーは、ロッカーアームを介して(例えば、対応するチャネルに受容されている突起を介して)ナットに取り付け可能である。いくつかの実施形態では、臨床医がねじを(例えば、相補的なツールによって)回すにつれて、ナットはねじの長さに沿って移動し、第2のジョーはナットとともに移動する。いくつかの実施形態では、ナットは、ハウジング内に形成されたチャネル内に配置されており、チャネルは、ハウジングに対するナットの位置を維持するように配設されている。
【0030】
いくつかの実施形態では、ガイドチャネルをハウジング内に形成することができ、ガイドピンがロッカーアーム上に形成されている。そのような実施形態では、チャネルは、第1及び第2のチャネル部分を含むことができ、ガイドピンは、第2のジョーが並進及び回転するにつれて、チャネル部分間で移動する。例えば、いくつかの実施形態では、ピンが第1のチャネル部分内で移動するとき、第2のジョーは、第1の位置と第2の位置との間で並進し得る。いくつかの実施形態では、ピンが第2のチャネル部分の中及びそれに沿って移動するとき、ジョーは、第2の位置と第3の位置との間で回転し得る。いくつかの実施形態では、臨床医がねじを回転させるにつれて、ピンは第1のチャネル部分から第2のチャネル部分に進行し得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、アクチュエータは、それぞれが対応するねじの長さに沿って進行する螺合可能なナットを有する第1及び第2のねじを含み得る。いくつかの実施形態では、第2のジョーは、ロッカーアームを介して第1及び第2のねじに取り付けられ得る。例えば、第1及び第2のナットは、それぞれ、第1及び第2の突起を含んでもよく、突起の各々は、ロッカーアーム内の対応する開口部に受容されている。いくつかの実施形態では、第1のピンは、第2のジョーが回転し得る枢動点として機能し得る。いくつかの実施形態では、第2のピンは、第2の開口部とともに第2のジョーの移動をガイドし得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、第1のねじが回されると、第1のナットは、第1のねじの長さに沿って移動する。同様に、第2のねじが回されると、第2のナットは、第2のねじの長さに沿って移動する。臨床医が両方のねじを回す実施形態では、ロッカーアーム及び第2のジョーは直線的に並進し得る。臨床医が1つのねじのみを回す実施形態では、第2のジョーは、枢動点の周りで回転し得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、デバイスは、第1及び第2のジョーを組織、例えば、口唇裂セグメント及び/又はジョー裂隙セグメントに取り付けるための留め具を更に含む。いくつかの実施形態では、留め具は、ツールを用いることなく取り付けられる。
【0034】
いくつかの実施形態では、デバイスは、ねじの一方又は両方が回されたことをユーザ(例えば、臨床医又は親)に警告するための可聴クリックを含む。いくつかの実施形態では、ねじは、予め定められた距離を回されたときに、ユーザ(例えば、臨床医又は親)に触覚フィードバックを提供し得る。例えば、臨床医は、乳児が家に送られた後に「1日に1回のクリック」でロックを回すように親に指示してもよい。いくつかの実施形態では、デバイスは、ねじの後方抵抗(例えば、ねじの前方スライド又は後方回転)に対する抵抗を提供するための1つ以上のロックを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、クリックは、ねじの後方回転に対する機械的抵抗を提供し得る。いくつかの実施形態では、ジョーセグメントが(例えば、直線的な並進又は回転の前に)元の位置に戻る自然な傾向がある可能性があり、これが、ねじの前方スライド又は後方回転を駆動する可能性がある。
【0035】
ここで図を参照すると、
図1及び
図2は、第1及び第2のジョーセグメント102、104(
図1を参照のこと)に取り付けられ、第2のジョーセグメント104を第1のジョーセグメント102に向かって移動させるように配設された接近デバイス100の実施形態を示す。理解されるように、第1及び第2のジョーセグメントの移動は、第1の組織部分及び第2の組織部分(例えば、第1の口唇裂セグメント及び第2の口唇裂セグメント)の互いに向かう移動を引き起こし得る。いくつかの実施形態では、
図1に示されるように、デバイス100は、それぞれ第1のジョー110及び第2のジョー112を介して第1のジョーセグメント102及び第2のジョーセグメント104に取り付けることができる。いくつかの実施形態では、第1のジョーセグメント102は、第2のジョーセグメント104よりも大きい。理解されるように、第2のジョーセグメント104はまた、第1のジョーセグメント102よりも大きい及び/又は同等のサイズであってもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、第1のジョー110及び第2のジョー112は、第1及び第2のジョーセグメント102、104に適合するように構成することができる。例えば、臨床医は、第1及び第2のジョーセグメント102、104の各々の印象を採取し、次いで、印象を使用して、第1のジョー110を成形して第1のジョーセグメント102に適合させるとともに、第2のジョー112を成形して第2のジョーセグメント104に適合させることができる。理解されるように、他の実施形態では、他の製造方法を使用してジョーを形成してもよい。例えば、臨床医は、鋳造、ミリング、又は任意の他の好適な製造方法によって、第1及び第2のジョーセグメント102、104にそれぞれ適合するように第1の第2のジョー110、112を製造することができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、デバイスは、第1及び第2のジョー110、112を患者(例えば、乳児)に取り付けるための留め具を含む。例えば、第1のジョー110及び第2のジョー112はそれぞれ、ジョーをそれぞれのジョーセグメントに固定するように配設された1つ以上の留め具114を含むことができる。
図3は、乳児に取り付け可能なデバイスを図示する。いくつかの実施形態では、留め具は、それぞれのジョーセグメントに挿入される鋲を含み得る。いくつかの実施形態では、
図2に示されるように、各ジョーは、ジョーをそれぞれのジョーセグメントに取り付けるための2つの留め具を含み得る。各ジョーは、1つの留め具のみを有してもよく、又は他の実施形態では3つ以上の留め具を有してもよい。理解されるように、留め具の数は、各ジョーについて同じである必要はない。例えば、いくつかの実施形態では、第1の(例えば、より大きい)ジョーは、第2の(例えば、より小さい)ジョーよりも多くの留め具を有し得る。留め具は、いくつかの実施形態では同じ形状及びサイズであってもよいが、いくつかの実施形態では、留め具ごとに形状及びサイズが異なっていてもよい。留め具は、これらの図においてはピンとして示されているが、他の実施形態では、留め具が他の好適な配置を有し得ることが理解される。
【0038】
いくつかの実施形態では、留め具は、各ジョーに永久に取り付け可能であってもよい。留め具はまた、各ジョーに取り外し可能に取り付け可能であってもよい。例えば、(例えばジョーセグメントの印象を採取することによって)ジョーが形成された後、留め具は、乳児への挿入のためにジョーに取り付け可能である。
図19は、ジョーから取り外された留め具の例を示す。この図に示されるように、留め具は、頭部を有するピン又は鋲を含むことができる。理解されるように、頭部は、ピンの遠位端を乳児に挿入するために指圧を受けるように構成されている。
【0039】
図20に示されるように、留め具114は、第1及び/又は第2のジョー110、112内に一体化することができる留め具ホルダ148に受容されることができる。いくつかの例では、留め具のピン146は、留め具ホルダ148の対応する開口部150内に挿入され得る。いくつかの実施形態では、ホルダは、臨床医がピン146を留め具ホルダ148内に挿入するときに、留め具ホルダ内に留め具を保持するように配設されているばねワイヤ152を含む。例えば、
図20に示されるように、ピンの近位端(例えば、ピンの頭部付近又は頭部にある)は、臨床医がピンをホルダ内に挿入しているときに、ばねワイヤに接触して外側に広げるように配設されているロック領域154を含むことができる。
図20に示されるように、ロック領域の少なくとも一部分の直径は、いくつかの実施形態では、ピンの直径よりも大きい。ロック領域は、テーパ状又は球状であり得るが、他の好適な配置を有していてもよい。いくつかの実施形態では、留め具がホルダ148内に完全に着座し、ロック部分154がばねワイヤ152を通って移動すると、ばねワイヤは、所定の位置に跳ね返ることができ、留め具をホルダ内に保持する。理解されるように、留め具は、他の好適な配置を介してホルダ内に保持されてもよい。例えば、ホルダは、圧入、摩擦嵌め、又は他の好適な構成を介して留め具を保持することができる。
【0040】
少なくとも
図1に示されるように、第1及び第2のジョー110、112は、ハウジング116に取り付け可能である。いくつかの実施形態では、第1及び第2のジョーは、ハウジングに取り外し可能に取り付け可能である。例えば、(例えば乳児の印象を介して)ジョーが作製された後、ジョーは、ハウジングに取り付け可能である。理解されるように、ジョーは、ジョーセグメントが接近された後にハウジングから取り外され、その後で廃棄することができる。そのような実施形態では、ハウジングは、ジョーの別のセットをハウジングに取り付け可能であるように、再利用可能に構成されてもよい。理解されるように、デバイス全体は、接近の後に廃棄することができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、第1及び第2のジョーは、ハウジングに直接取り付けられ得る。他の実施形態では、ジョーは、1つ以上のアームを介してハウジングに取り付けられ得る。例えば、いくつかの実施形態では、
図1~
図3に示されるように、第2のジョーは、ロッカーアーム128を介してハウジングに取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、一方又は両方のジョーは、ハウジングに対して移動可能であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、第2のジョー112は、ロッカーアーム128を介してハウジング116に移動可能に取り付けられ得る。そのような実施形態では、第1のジョー110は、ハウジングに固定的に取り付けられ得る。例えば、第1のジョーは、固定アーム126を介してハウジングに取り付けられ得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、
図1に示されるように、第1のジョー110は、ハウジング116の第1の側面に取り付けられ、第2のジョー112は、ハウジングの第2の反対側の側面に取り付けられる。そのような実施形態では、より大きなジョーは、ハウジングの第1の側面に取り付けられることができ、一方で、より小さいジョーは、ハウジングの第2の側面に取り付けられる。
【0043】
理解されるように、接近の間、より小さいジョーセグメントは、より大きいジョーセグメントに向かって移動可能であり得るが、より小さいジョーセグメントは、乳児の口のどちらの側にもあり得る。いくつかの実施形態では、臨床医は、より小さいジョー(例えば、ジョー112)が、より小さいジョーセグメントの位置に関係なく、ハウジングに移動可能に取り付けられ得るように、デバイス及びジョーを配向することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ハウジングは、ロッカーアームが
図1に示されるものとは反対の第1の側面に位置するように反転され得る。そのような実施形態では、ジョーは、ハウジングの両側に取り付け可能であり、所望に応じて、ハウジングに対して移動可能であるか又は固定され得る。そのような実施形態では、第2のジョーは、第1の側面に取り付け可能であることができ、一方で、第1のジョーは、第2の側面に取り付け可能である。
【0044】
本開示の態様によれば、デバイスは、第1及び第2のジョーセグメントを互いに向かって選択的に移動させるように配設されている。いくつかの実施形態では、デバイスは、第2のジョーセグメントを第1のジョーセグメントに向かって移動させるように配設されている。例えば、いくつかの実施形態では、デバイス100は、必要に応じて、臨床医が第2のジョー112を第1のジョー110に対して(及び/又はハウジングに対して)選択的に並進又は枢動させ、第2のジョーセグメントを第1のジョーセグメントに対して並進及び/又は回転させることを可能にし得る。
【0045】
図5~
図7は、第1及び第2のジョーセグメントの接近中の、第1のジョーに向かう第2のジョーの例示的な進行経路を図示する。
図5では、第2のジョー112は、第1の位置に示されている。いくつかの実施形態では、第1の位置は、第2のジョーの開始位置であり得る。いくつかの実施形態では、開始位置は、第2のジョーが最初にハウジングに取り付けられ、デバイスが乳児に取り付けられるときの第2のジョーの位置を含み得る。
図5に示されるように、いくつかの実施形態では、第2のジョー112が開始位置にあるとき、ロッカーアーム128は、ハウジングの第1の端113に、又はその付近に位置し得る。理解されるように、デバイスを乳児の口に挿入すると、ハウジングの第1の端は、乳児の口の中央又は後方付近に位置決めされ得る。例えば、ハウジングの第1の端は、ハウジングの第2の反対側の端115と比較して、乳児の口の開口部から更に離れて位置し得る。いくつかの実施形態では、開始位置において、ロッカーアームは、ハウジングの長手方向軸に対して実質的に垂直に延在する。いくつかの実施形態では、ロッカーアームは、ハウジング内の1つ以上のねじ108、106の長手方向軸に対して実質的に垂直に延在する。
【0046】
図6は、第2のジョー112が第2の位置にある状態のデバイスを示す。いくつかの実施形態では、この図に示されるように、第2のジョーは、第1の位置(
図5を参照のこと)からこの第2の位置に並進される。例えば、ジョーは、ハウジングの第1の端113から離れて直線方向に移動されてもよい。例示的な例では、ジョーは、ハウジングの第1の端113から距離Dだけ移動している。理解されるように、ハウジングの第1の端から離れるジョーの移動は、ジョーを乳児の口の前方に向かって移動させることを含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、第2のジョーが第1の位置から第2の位置に移動する距離Dは、臨床医によって選択され得る。例えば、いくつかの実施形態では、臨床医は、ジョーが所望の量を進行する(及び対応するジョー裂隙セグメントが移動する)まで、デバイスを選択的に作動させ得る。他の実施形態では、第2のジョーが第1の位置から第2の位置に移動する距離は、予め決まっている。例えば、ジョーは、別の方向に(例えば、回転によって)移動することができる前に、ハウジングの第1の端から所定の距離を移動し得る。
【0048】
図7は、ジョーが第3の位置にある状態のデバイスを示す。いくつかの実施形態では、ジョーは、枢動点Pの周りで回転される(
図6においてRと表記された矢印を参照のこと)(
図6を参照のこと)。
図6に示されるように、ジョーは、ハウジングに向かう、及び/又は第1のジョーに向かう方向に回転することができる。上記と同様に、いくつかの実施形態では、デバイスは、臨床医が、第2のジョーがハウジング(及び第1のジョー)に対して回転する程度を決定することができるように配設され得る。他の実施形態では、説明されるように、回転の程度は、デバイスによって事前設定され得る。例えば、いくつかの実施形態では、デバイスは、第2のジョーを所定の経路に沿って回転させる。
【0049】
デバイスは、第2のジョーをハウジング(及び/又は第1のジョー)に対していくつかの工程で並進のみさせ、第2のジョーをハウジング(及び/又は第1のジョー)に対していくつかの工程で回転のみさせるように示されているが、デバイスは、第2のジョーが同時に並進及び回転され得るように配設されてもよい。そのような実施形態では、第2のジョーは、第2のジョーが並進する(及び枢動点がハウジングの第1の端から離れるように移動する)ときに、第1のジョーに向かって回転し得る。
【0050】
理解されるように、第2のジョーのみがハウジング(及び第1のジョー)に対して移動可能であるように示されているが、他の実施形態では、第1のジョーのみがハウジング(及び第2のジョー)に対して移動可能であってもよい。更に他の実施形態では、第1及び第2のジョーの両方が、ハウジング及び互いに対して移動可能であってもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、デバイスは、少なくとも第2のジョー112をハウジング116(及び第1のジョー110)に対して移動させるように配設されているアクチュエータを含む。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、ハウジングに取り付けられている。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、ハウジング内に少なくとも部分的に配置され得る。いくつかの実施形態では、ハウジングは、本体119及びカバー121を含む。いくつかの実施形態では、カバーは、本体に固定的に取り付けられている(例えば、
図4を参照のこと)。いくつかの実施形態では、カバーはカバープレートを含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、少なくとも
図1及び
図4~
図7に示されるように、アクチュエータは、(例えば、ロッカーアームを介して)第2のジョーの移動を駆動するようにそれぞれ配設されている、第1及び第2のねじ106、108と、対応する第1及び第2のナット122、124とを含む。例えば、アクチュエータは、ジョーの移動を駆動するために臨床医によって作動されることができる第1及び第2の六角止めねじを含み得る。
図4に示されるように、各ナットは、それぞれのねじに螺合し、臨床医がねじを回すにつれてねじの長さに沿って移動するように配設することができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、第1及び第2のねじ106、108の各々は、ハウジング内に配置されている。例えば、
図4に示されるように、各ねじは、ハウジングの本体内に形成されたそれぞれのチャネル123、125内に延在し得る。いくつかの実施形態では、各チャネルは、形状が実質的に矩形である。この図に示されるように、ねじの各々は、ハウジングの第1及び第2の開口部を通って延在することができ、開口部はチャネルに隣接する。いくつかの実施形態では、第1の開口部の各々は、ハウジングの第1の端の壁に形成され、第2の開口部の各々は、ハウジングの第2の端の壁に位置する。
【0054】
図4に示されるように、各ナットも、ハウジングのチャネル123、125内に配置することができる。いくつかの実施形態では、チャネルの幅は、ナットの幅に対応する。いくつかの実施形態では、チャネルは、ジョーの横方向の移動を最小限に抑えるか、又は更には防止するように配設されている。例えば、いくつかの実施形態では、ナットは、チャネル内で直線的に(例えば、第1の位置と第2の位置との間で)移動し得るが、横方向に移動しないか、又は最小限にしか移動しないものとすることができる。チャネルはまた、臨床医がねじの一方又は両方を回すときにナットが回転しないように配設することができる。
【0055】
図8に示されるように、ロッカーアームは、第1及び第2のねじに取り付け可能であることができ、第1及び第2のねじと協働して第2のジョーの移動を駆動し得る。例えば、いくつかの実施形態では、第1及び第2のナット122、124はそれぞれ、ロッカーアーム128と相互作用するように構成される。いくつかの実施形態では、第1のナット122は、ロッカーアーム128内の第1の開口部131に適合するように構成された第1の突起130を含む。いくつかの実施形態では、第1の開口部131の形状は、第1のナット122上の突起130の形状に対応する。例えば、第1の突起及び開口部は、それぞれ円形の形状であり得る。理解されるように、突起及び開口部は、正方形、楕円形、三角形、他の多角形又は他の形状などの他の好適な形状を有し得る。いくつかの実施形態では、第1の突起130は、ロッカーアーム128(及び第2のジョー)が回転することができる枢動点を形成する。
【0056】
いくつかの実施形態では、第2のナット124は、ロッカーアーム128の第2の開口部133に適合するように構成された第2の突起132を有する。いくつかの実施形態では、第2の開口部133は、第2のジョーが枢動する間、第2の突起が移動可能である細長い開口部を含む。例えば、第2の突起は、ロッカーアームが枢動点Pの周りで枢動して第2のジョーを回転させるときに、第2の開口部内で移動することができる。いくつかの実施形態では、第2のチャネルは、第2のジョーの移動をガイドするためのガイドチャネルとして働き得る。例えば、いくつかの実施形態では、第2の開口部は、第2のジョーが回転する程度を制御するように配設されている。例えば、第2の突起が第2の開口部の端のうちの1つに当たると、第2のジョーは更に回転することができない。
【0057】
いくつかの実施形態では、ロッカーアームは、カバーと第1及び第2のナットとの間に挟まれ、第1及び第2の突起は、ロッカーアームの第1及び第2の開口部に受容されている。
【0058】
図5に示されるように、第2のジョーが第1の位置にあるとき、第1及び第2のナットは、ハウジング116の第1の端113に位置決めされている。理解されるように、第1及び第2のナットは、他の実施形態では、第1の端付近、又は更には第1の位置において第1の端から或る距離に位置し得る。第2のジョー112をハウス及び第1のジョー110に対して移動させるために、臨床医は、最初に第1及び/又は第2のねじ106、108を回し、第1及び/又は第2のナットをハウジングの第1の端から離れる方向に移動させ得る。いくつかの実施形態では、第1のナット122は、第1のねじ106が回される距離に比例する長さを進行するように構成される。同様に、第2のナット124は、第2の六角止めねじ108が回される距離に比例する長さを進行するように構成され得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、第1及び第2のねじ108が同じ速度で同じ方向に回されるとき、第1のナット及び第2のナットはそれぞれ、第1のねじ及び第2のねじの各々の長さに沿って同じ距離を進行する。ロッカーアーム128及び第2のジョーは、第1及び第2のナットとともに、ハウジングの第1の端から離れる方向に移動する。
図6は、第2のジョーがハウジングの第1の端から離れ、第1のジョー110に向かって直線的に並進した後(距離D)、第2のジョー112が第2の位置にある状態のデバイス100を示す。
【0060】
臨床医が第1のねじ106又は第2のねじ108を個別に回す実施形態では、第1のナット又は第2のナットのみが対応するねじの長さに沿って(例えば、ハウジングの第1の端から離れる方向に)移動する。そのような実施形態では、第2のナット上の第2の突起は、ロッカーアームの第2の開口部内で移動し、ロッカーアームは、枢動軸Pを中心に枢動し得る。これにより、更に、第2のジョーを第1のジョーに向かって枢動させることができる。
【0061】
理解されるように、いくつかの実施形態では、臨床医は、第2のジョーを同時に枢動及び並進させてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、臨床医は、第1及び第2のねじを、同時に、但し異なる速度で回し得る。そのような実施形態では、第2のジョーは、枢動軸がハウジングの第1の端から離れて直線的に並進すると同時に、枢動軸を中心に枢動し得る。
【0062】
図2及び
図9~
図13は、接近デバイスのアクチュエータの別の配置を図示する。これらの図に示されるように、アクチュエータは、この場合も同様に、第2のジョーの移動を駆動するように配設されたねじ及びナットを有することができる。例えば、上記と同様に、ナットはねじに螺合可能であり、臨床医がねじを回すにつれてねじの長さに沿って移動するように配設することができる。上記と同様に、ナットは、ロッカーアームの細長いチャネル133内に受容されている突起132を含み得る(
図10を参照のこと)。ロッカーアームが枢動すると、突起がチャネル内で移動し得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、
図9及び
図10に示されるように、ロッカーアームは、ハウジングのカバー121に形成されたガイドチャネル134に受容されているガイドピン135を含み得る。いくつかの実施形態では、ガイドチャネルは、第2のジョーの移動をガイドするように配設されている。例えば、いくつかの実施形態では、ガイドチャネルは、第2のジョーを所定の経路に沿ってガイドするように配設されている。いくつかの実施形態では、
図10に示されるように、チャネルは、第1のチャネル部分136及び第2のチャネル部分138を含み得る。いくつかの実施形態では、
図10に示されるように、第1のチャネル部分は、カバープレートの長手方向軸に対して実質的に平行である。いくつかの実施形態では、第2のチャネル部分は、第1のチャネル部分に対して角度を付けられている。第2のチャネル部分は、湾曲していてもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、臨床医が第1のねじ106を回すとき、ロッカーアーム128のガイドピンは、ナット、ロッカーアーム、及び第2のジョーがハウジングの第1の端から離れる方向に直線的に並進するように、第1のチャネル部分136に沿って進行する。そのような実施形態では、ピンが所定の距離を進行すると、ガイドピンは第2のチャネル部分に入ることができ、ロッカーアームは、臨床医が第1のねじ106を回すにつれて回転し得る。
【0065】
いくつかの実施形態では、チャネルの幅はまた、ジョーが並進するにつれて、ハウジングに対するジョーの望ましくない横方向の移動を最小限に抑えるか、又は更には防止するために、ガイドピンの幅に対応する。
【0066】
図11~
図13は、臨床医がねじを回転させるときの第2のジョー112の移動(例えば、第1の位置と第2の位置との間、及び次いで第2の位置と第3の位置との間)を図示する。
図11は、第1の位置にあるデバイスを示す。
図12は、臨床医がねじ106を回し、第2のジョー112がハウジングの第1の端113から離れて第2の位置に直線方向に移動した後のデバイスを示す。
図13は、第2のジョー112が枢動点P(
図10を参照のこと)の周りで第2の位置から第3の位置に回転した後のデバイスを示す。
【0067】
図14~
図17は、接近デバイスのアクチュエータの別の配置を図示する。上記と同様に、及びこれらの図に示されるように、接近デバイスは、臨床医が(例えば、ロッカーアーム128を介して)第2のジョーの動きを駆動するために回すことができるねじを含み得る。いくつかの実施形態では、ドライバアーム140が、ねじに螺合可能であり、ねじが回されるにつれてねじの長さに沿って進行するように配設されている。いくつかの実施形態では、ドライバアームの移動は、ロッカーアームを押し、これにより、第2のジョー112がハウジングに対して移動する。
【0068】
上記と同様に、ガイドチャネル134が、第2のジョーの移動をガイドするためにハウジング内に形成され得る。
図15に示されるように、ガイドチャネルは、ハウジングの本体内に形成することができるが、ガイドチャネルは、ハウジングの別の好適な部分(例えば、カバー内)に形成されてもよい。いくつかの実施形態では、ガイドチャネルは、第1及び第2のチャネル部分136、138を有する。いくつかの実施形態では、第2のチャネル部分は、第1のチャネル部分の遠位端に位置する。いくつかの実施形態では、チャネルの幅は、ロッカーアーム(及びジョー)の横方向の移動が最小限に抑えられ及び/又は防止され得るように、ロッカーアーム上のガイドピン135の幅に対応する。いくつかの実施形態では、第2のチャネル部分は、ガイドピンが第2のチャネル部分内で自由に回転することができるように、第1のチャネル部分よりも広い。
【0069】
上記を考慮して理解されるように、臨床医がねじを回し、ガイドピンが第1のチャネル部分に位置するとき、ロッカーアーム128は、ハウジングの第1の端112から離れる方向に並進することができる。
図16は、直線的な並進後のロッカーアームを示す。ガイドピンが第2のチャネル部分に到達すると、ガイドピンは回転することができ、ロッカーアーム(及び第2のジョー)を枢動軸の周りで枢動させる。
図17は、ロッカーアーム(及び第2のジョー)の枢動後の第3の位置を示す。上記と同様に、ガイドピンは、いくつかの実施形態では、枢動軸を画定することができる(
図16を参照のこと)。いくつかの実施形態では、駆動アームは、回転が完了した後に第2のアームの後方移動も停止させることができる。
【0070】
実施形態は、六角止めねじを使用するように示され、記載されているが、他の実施形態では、ねじは、他の好適な配置を有してもよい。例えば、ねじ106及び108は、プラスねじ、マイナスねじ、角ねじ、トルクスねじ、又は任意の他の好適な構成であり得る。理解されるように、第2のジョーを並進及び/又は回転させるための他の好適なアクチュエータが、他の実施形態では使用され得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、
図18に示されるように、デバイス100は、(例えば、第2の、第1の、又は他の位置への)ジョーの後方移動を防止するように構成され得るロック144を含み得る。いくつかの実施形態では、ロック144は、ねじ106が、ナットをハウジングの第1の側面から離れる方向に移動させるために使用される方向とは反対の方向に回ることを防止し得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、ロックは、ロック位置にばね付勢される(
図18を参照のこと)。いくつかの実施形態では、ばねは、板ばね、コイルばね、弓ばね、又は任意の他の好適な構成であり得る。いくつかの実施形態では、ロックは、ねじに取り付けられたノブに(例えば、接触面145を介して)接触するように配設されている。いくつかの実施形態では、臨床医がねじを回すとき、ノブはロックを外側に広げ得る。ノブの係合面147がロックを越えて移動すると、ロックは、ロック位置に跳ね返り得る。いくつかの実施形態では、ロックは、ユーザ(例えば、臨床医又は親)に、ねじが完全な回転を回ったことを警告する、可聴クリックを生じるように配設されている。
【0073】
いくつかの実施形態では、本開示は、ジョーセグメント及び/又は組織部分を接近させる方法として具現化することができ、その工程が
図21において概説される。いくつかの実施形態では、方法は、第1のジョー110をジョーセグメントに取り付ける工程を含む。次いで、臨床医は、第2のジョー112を第2のジョーセグメントに取り付けることができる。次いで、臨床医は、デバイスを作動させて、第2のジョー112を第1の位置から第2の位置に並進させることができる。次いで、臨床医は、デバイスを作動させて、第2のジョー112を第2の位置から第3の位置に回転させることができる。理解されるように、並進及び/又は回転させる工程は、上述のアクチュエータのうちの1つを用いて行うことができる。いくつかの実施形態では、工程のうちのいくつかは、同時に行うことができる。例えば、いくつかの実施形態では、第2のジョーは、同時に回転及び並進されることができる。いくつかの実施形態では、接近させる方法の後、外科的処置を行うことができ、それによって、第1及び第2のジョーセグメントに関連する組織部分(例えば、口唇裂部分)が互いに取り付けられ得る。
【0074】
本デバイスは、裂隙欠損を修復するために乳児とともに使用するように示され、記載されているが、本デバイスは、子供及び/又は成人の組織及び/又はジョーセグメントを接近させるために使用することができる。
【0075】
更に理解されるように、本デバイスは、外科的処置の前に使用されるように記載されているが、いくつかの実施形態では、本デバイスは、外科的処置の間に使用され得ることが理解される。
【0076】
本開示の様々な態様は、単独で、組み合わせて、又は前述の実施形態で具体的に説明されていない様々な配置で使用されてもよく、したがって、その適用は、前述の説明に記載されているか、又は図示されている構成要素の詳細及び配置に限定されない。例えば、一実施形態で説明される態様は、他の実施形態で説明される態様と任意の様式で組み合わせてもよい。
【0077】
また、本発明は、その例が提供されている方法として具現化することができる。本方法の一部として行われる動作は、任意の好適な方法で順序付けられてもよい。したがって、動作が例示されているものとは異なる順序で行われる実施形態を構築してもよく、これは、例示的な実施形態において連続的な動作として示されている場合であっても、いくつかの動作を同時に行うことを含み得る。
【0078】
請求項の要素を修飾するための請求項における「第1の」、「第2の」、「第3の」などのような順序を示す用語の使用は、それ自体が、ある請求項の要素の、別の要素に対するいかなる優先度、優先順位、若しくは順序、又は方法の動作が行われる時間的順序を含意するものではなく、請求項の要素を区別するために、特定の名前を有する1つの請求項の要素を、同じ名前を有する別の要(ただし、順序を示す用語の使用のため)と区別するための表記として専ら使用される。
【0079】
また、本明細書で使用される用語及び専門用語は、説明を目的とし、限定するものとみなされるべきではない。本明細書における「含む(including)」、「備える(comprising)」、又は「有する(having)」、「含有する(containing)」、「伴う(involving)」、及びそれらの変化形の使用は、その後に列挙されるアイテム及びその均等物、並びに追加のアイテムを包含することを意味する。
【国際調査報告】