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特表2023-521594材料の成形方法及び成形された生成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-25
(54)【発明の名称】材料の成形方法及び成形された生成物
(51)【国際特許分類】
   C08J 9/26 20060101AFI20230518BHJP
【FI】
C08J9/26 102
C08J9/26 CER
C08J9/26 CEZ
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022559521
(86)(22)【出願日】2021-04-08
(85)【翻訳文提出日】2022-11-15
(86)【国際出願番号】 NZ2021050060
(87)【国際公開番号】W WO2021206567
(87)【国際公開日】2021-10-14
(31)【優先権主張番号】763347
(32)【優先日】2020-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NZ
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522383012
【氏名又は名称】レクシュール リミテッド
【氏名又は名称原語表記】LEXUR LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ウェルズ, フェリックス ヒューゴ
【テーマコード(参考)】
4F074
【Fターム(参考)】
4F074AA78
4F074AA90
4F074CB03
4F074CB05
4F074CB16
(57)【要約】
本発明は、複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する材料を成形する方法及び前記方法によって形成された成形された生成物に関する。好ましい実施形態において、材料は、ポリウレタン発泡体などの発泡体である。成形方法は、例としてのみ提供されるコンピューター数値制御(CNC)ミリングを含む輪郭形成加工方法を使用して、そのような材料が成形されることを可能にする。成形された材料(モノマーの溶液又はエマルションの重合によるなどの)を生産する方法と対比するために、幾つかの態様において、本発明は、ボイドの網目などの複数の間隙を有する、既存の(予備形成された)材料の成形を企図する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の間隙を有する弾性又は粘弾性材料を成形する方法であって、
i. 複数の間隙を有する弾性又は粘弾性材料を用意するステップ;
ii. 添加剤の少なくとも一部が前記材料の複数の間隙の少なくとも一部内に組み込まれるように前記材料を前記添加剤と接触させるステップ;
iii. 前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部が固化、硬化及び/又は剛化するような条件に前記材料を供するステップ;
iv. 前記固化した、硬化した及び/又は剛化した添加剤を組み込んでいる材料を成形して、その結果、前記添加剤を組み込んでいる成形された材料を形成するステップ;並びに
v.前記添加剤を組み込んでいる前記成形された材料から前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部を除去するステップ
を含み、
前記添加剤が0℃を超える温度で固化、硬化及び/又は剛化する、方法。
【請求項2】
前記複数の間隙がボイドの網目である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記弾性又は粘弾性材料が、発泡体及び/若しくはスポンジ、フェルト、格子、足場、巻かれた材料、メッシュ並びに/又はウェブから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記弾性又は粘弾性材料が発泡体である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記添加剤がワックス又はワックス状化合物及びそれらの混合物;結晶性固体/過飽和液体;液晶性化合物;固化する非ニュートン化合物;弾性又は粘弾性材料へ流れ込むことができる顆粒/粉末/他の固体;硬化させることができる又は他の手段によってより剛化するように配置及び配向することができる、液体及び/又は固体から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記添加剤がワックス又はワックス状化合物である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の方法によって調製された、複数の間隙を有する成形された弾性又は粘弾性材料。
【請求項8】
添加剤が組み込まれる複数の間隙を有する弾性又は粘弾性材料を成形するための、0℃を超える温度で固化する、硬化する及び/又は剛化する添加剤の使用。
【請求項9】
複数の間隙を有し輪郭形成加工された弾性又は粘弾性材料であって、前記材料の少なくとも一部は、前記材料に組み込まれた添加剤を有しており、前記添加剤が0℃を超える温度で固化する、硬化する及び/又は剛化する、輪郭形成加工された弾性又は粘弾性材料。
【請求項10】
複数の間隙を有する弾性又は粘弾性材料を成形する方法であって、
i. 複数の間隙を有する弾性又は粘弾性材料を用意するステップ;
ii. 添加剤の少なくとも一部が前記材料の複数の間隙の少なくとも一部内に組み込まれるように前記材料を前記添加剤と接触させるステップ;
iii. 前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部が固化、硬化及び/又は剛化するような条件に前記材料を供するステップ;
iv. 前記固化した、硬化した及び/又は剛化した添加剤を組み込んでいる前記材料を成形して、その結果、前記添加剤を組み込んでいる成形された材料を形成するステップ;並びに
v. 前記添加剤を組み込んでいる前記成形された材料から前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部を除去するステップ
を含み、
前記添加剤が水ではなく、熱的条件、磁気的条件、電気的条件、化学的条件及び/又は電磁的条件から選択される条件の変化に曝露された場合、前記添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する、方法。
【請求項11】
前記弾性又は粘弾性材料が、発泡体、フェルト、格子、足場、巻かれた材料、メッシュ、及び/又は、ウェブから選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記弾性又は粘弾性材料が発泡体である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記添加剤が、ワックス又はワックス状化合物及びそれらの混合物;結晶性固体/過飽和液体;液晶性化合物;固化する非ニュートン化合物;弾性又は粘弾性材料へ流れ込むことができる顆粒/粉末/他の固体;硬化させることができる又は他の手段によってより剛化するように配置及び配向することができる、液体から選択される、請求項10~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記添加剤がワックス又はワックス状化合物である、請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
複数の間隙を有する弾性又は粘弾性材料を成形する方法であって、
i. 複数の間隙を有する弾性又は粘弾性材料を用意するステップ;
ii. 添加剤の少なくとも一部が前記材料の複数の間隙の少なくとも一部内に組み込まれるように前記材料を前記添加剤と接触させるステップ;
iii. 前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部が固化、硬化及び/又は剛化するような条件に前記材料を供するステップ;
iv. 前記固化した、硬化した及び/又は剛化した添加剤を組み込んでいる前記材料を成形して、その結果、前記添加剤を組み込んでいる成形された材料を形成するステップ;並びに
v. 前記添加剤を組み込んでいる前記成形された材料から前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部を除去するステップ
を含み、
磁気的条件、電気的条件、化学的条件及び/又は電磁的条件から選択される条件の変化に曝露された場合、前記添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する、方法。
【請求項16】
前記複数の間隙がボイドの網目である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
請求項10~16のいずれか一項に記載の方法によって調製された、複数の間隙を有する成形された弾性又は粘弾性材料。
【請求項18】
添加剤が組み込まれた複数の間隙を有する弾性又は粘弾性材料を成形するための、添加剤の使用であって、磁気的条件、電気的条件、化学的条件及び/又は電磁的条件から選択される条件の変化に曝露された場合、前記添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する、使用。
【請求項19】
複数の間隙を有し輪郭形成加工された弾性又は粘弾性材料であって、前記材料の少なくとも一部は、前記材料中に組み込まれた添加剤を有しており、磁気的条件、電気的条件、化学的条件及び/又は電磁的条件から選択される条件の変化に曝露された場合、前記添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する、輪郭形成加工された弾性又は粘弾性材料。
【請求項20】
複数の間隙を有する成形された弾性又は粘弾性材料を形成する方法であって、
i. 添加剤を、硬化されて弾性又は粘弾性材料を形成可能な樹脂と、容器内で接触させて、混合物を形成するステップ;
ii. 真空などによって前記混合物を脱気して及び/又は前記混合物を混合して均質ブレンドを形成するステップ;
iii. 前記樹脂を硬化させて、その結果、前記添加剤の少なくとも一部を組み込む弾性又は粘弾性材料を形成するステップ;
iv. 前記添加剤を組み込む前記材料を成形して、その結果、前記添加剤を組み込む成形された材料を形成するステップ;並びに
v. 任意選択で、前記添加剤を組み込む前記成形された材料から前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部を除去するステップ
を含み、
前記添加剤が水ではなく、熱的条件、磁気的条件、電気的条件、化学的条件及び/又は電磁的条件から選択される条件の変化に曝露された場合、前記添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する、
方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する材料を成形する方法及び前記方法によって形成された成形された生成物に関する。好ましい実施形態において、材料は、ポリウレタン発泡体などの発泡体である。成形方法は、例としてのみ提供されるコンピューター数値制御(CNC)ミリングを含む輪郭形成機械加工法を使用して、そのような材料が成形されることを可能にする。成形された材料(モノマーの溶液又はエマルションの重合によるなどの)を生産する方法と対比するために、幾つかの態様において、本発明は、ボイドの網目などの複数の間隙を有する、既存の(予備形成された)材料の成形を企図する。
【0002】
[発明の背景]
可撓性発泡体の組立ては、発泡体素材の成形又は樹脂システムの流延によって、発泡体が所望の最終結果のために成形される手段である(組立てを意図した発泡体素材を大量生産する流延を除いて)。成形方法は、手による成形;及びコンピューター数値制御した成形を含み、例は、CNCミル、旋盤、回転ミル及び多軸機械アーム成形である。
【0003】
ポリウレタン発泡体などの材料は、精度よく成形することが難しいことで有名である。刃、のこぎりなどを用いてそのような発泡体を切断することは比較的容易であるか、従来の機械加工方法(コンピューター数値制御(CNC)方法などの)を使用してそのような発泡体を輪郭形成しようと試みると、不正確な輪郭及び一般に望ましくない機械加工仕上を引き起こす。特に、本発明者は、劣った仕上は成形プロセス中に機械加工工具による発泡体の変形によって引き起こされ、不正確な場所での材料切断、又は亀裂さえ引き起こすと考える。平滑な表面を生成するのではなく、そのような機械加工は粗表面を生成する。
【0004】
この難題にもかかわらず、成形されたポリウレタン発泡体は、座具、実装などの詰め物に広く使用されている。しばしば、使用者は、あつらえの成形された製品が所望される場合には、車椅子座席のような用途に対し正確に成形されたポリウレタン製品を望む。
【0005】
本明細書において記載の問題を克服する試みはほとんどなかった。大体において、今まで用いられた方法は次のように分類されてもよい:
低温法。機械加工のこの方法は、比較的高速、正確であり、細かい発泡体粉塵への曝露及び液化ガスの危険に合わせて、より高い設備コスト(それは極端な温度を耐えることができなければならない)、取り扱い、保管及び液化ガス冷却剤の過剰使用を犠牲にして望ましい結果を達成する;
液体凍結法。この方法は水を発泡体に飽和させ、その後インサイチューで水を凍結することを伴う。凍結は、凍った水を使用して十分な低温を維持することによって低温で乾燥した機械加工するための低目の比較可能なコストを可能にする、低温法の簡略版である。しかしながら、この方法は、最適な結果のための成形プロセスのすべての段階の間、水が凍結したままにする(発泡体及び水の冷却により援助することができる)ことを必要とする。水の膨張は、それが固化するとき、発泡体のマイクロ破壊をもたらす。なおさらに、高速で摩擦のある機械加工工具が表面と接触するとき成形表面のまわりの溶融する氷を失うことと結び付いて、降下させた温度の発泡体内の水の膨張によって機械加工の許容範囲を予想できずに乱され得るので、水の凍結は、実際に最適以下の機械加工品質及び精度に引き起こす。この方法にまつわる別の問題は、水を含む必要があること、及び、機械部品は腐食、電気的故障及び漏出を回避するように水と相溶性でなければならないことである;及び
乾燥機械加工法。この方法は、上に記載の低温法及び液体凍結以外の技法を指し、長い機械加工時間、ハイエンド設備及び工作機械類を必要とし、有害な粉塵に技術員を晒すが、限定された形状寸法のみを与える。
【0006】
これらの方法の制約により、特に細かい微粒子を発生する健康被害があるため、伝統的な手による成形方法が、発泡体の組立てにおいて広範囲に用いられ続けている。
【0007】
可撓性発泡体形成とは別に、通常柔軟性がない多孔性金属材料を成形することがしばしば所望される。可撓性発泡体と比較して、そのような材料は種々の問題を起こす。例えば、多孔性金属材料の機械加工は、一部、使用する温度及び材料に応じてサイズ及び形状が変動するバリを生成する。高温で、切削工具及び金属との接触点は、より軟質になり、可塑的に転位する傾向を引き起こして金属がスミア又はバリを形成する。そのような温度によって、また機械加工工具の鈍磨化を加速する。それらの問題を克服するために、よりきれいな切断を生成し、バリ、スミア及び付随する損傷を防止するように、金属を硬化させるために材料の温度を下げるような冷却剤を適用することは可能である。多孔性金属機械加工の分野のさらなる教示は、延性の剪断の結果である問題を明確にし、スミアの解決策は、低温法を使用して、主として「脆性剪断」を達成することに依存する。
【0008】
ちょうど機械加工のすべての方法のように、今まで述べられた方法において、成形される材料が成形プロセス中にしっかりと保持されることを保証することが必要である。伝統的に、材料は、クランプされるか、又はそうでなければシアノアクリレート又は同様の「スーパーグルー」接着剤などの接着剤の使用などによって取り付けられる。そのような技法は、一般にクランプの直接の機械的な作用により又は接着剤との結合を破壊するのに必要とされる過剰の力の結果として材料を損傷する。
【0009】
本発明の目的は、1つ又は複数の前述の問題に取り組むこと、又は、少なくとも熟練した読み手に有用な選択を与えることである。
【0010】
[発明の概要]
第1の態様において、本発明は、複数の間隙を有する弾性又は粘弾性材料を成形する方法であって、
i. 複数の間隙を有する弾性又は粘弾性材料を用意するステップ;
ii. 添加剤の少なくとも一部が前記材料の複数の間隙の少なくとも一部内に組み込まれるように前記材料を前記添加剤と接触させるステップ;
iii. 前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部が固化、硬化及び/又は剛化するような条件に前記材料を供するステップ;
iv. 前記固化した、硬化した及び/又は剛化した添加剤を組み込んでいる前記材料を成形して、その結果、前記添加剤を組み込んでいる成形された材料を形成するステップ;並びに
v. 前記添加剤を組み込んでいる前記成形された材料から前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部を除去するステップ
を含み、
前記添加剤が0℃を超える温度で固化、硬化及び/又は剛化する、
方法を提供する。
【0011】
一部の実施形態において、複数の間隙を有する弾性又は粘弾性材料は、ボイドの網目を有する弾性又は粘弾性の材料である。
【0012】
したがって、第2の態様において、本発明は、ボイドの網目を有する弾性又は粘弾性材料を成形する方法であって、
i. ボイドの網目を有する弾性又は粘弾性材料を用意するステップ;
ii. 添加剤の少なくとも一部が前記材料のボイドの網目の少なくとも一部内に組み込まれるように前記材料を前記添加剤と接触させるステップ;
iii. 前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部が固化、硬化及び/又は剛化するような条件に材料を供するステップ;
iv. 前記固化した、硬化した及び/又は剛化した添加剤を組み込んでいる前記材料を成形して、その結果、前記添加剤を組み込んでいる成形された材料を形成するステップ;並びに
v. 前記添加剤を組み込んでいる前記成形された材料から前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部を除去するステップ
を含み、
0℃を超える温度で前記添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する、
方法を提供する。
【0013】
本発明の方法は、望ましい表面仕上を有する成形された弾性又は粘弾性材料の製造を可能にする。方法は、水の凝固点(標準大気圧、101.325kPaで0℃)を超える温度で固化、硬化及び/又は剛化する添加剤を利用する。添加剤は、添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する間に、材料を成形することができるように材料内に組み込まれ、その結果、成形されているので、材料の望ましくない変形を防止する。
【0014】
例のみとして、一部の実施形態において、添加剤はワックスであり、複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する弾性又は粘弾性材料はポリウレタン発泡体である。それらの実施形態において、方法は室温に冷却すると固化する材料内の溶融ワックスを組み込むことを伴うことができ、次いで、発泡体はCNCミリングによって成形されてもよい。次いで、ワックスの少なくとも一部は成形された発泡体から除去される。
【0015】
理論に拘束されることを望むわけではないが、本方法によって、材料自体の弾性率を実質上変えずに材料を成形することが可能になると考えられる。さらに、添加剤が液体である温度と固体である温度の差が限定的であるように、あるとしても、材料の収縮が非常に限定的であるように添加剤は選択されてもよい。なおさらに、材料内に組み込まれる添加剤の量の入念な調整によって、材料の飽和を回避し、その結果、可能性のある膨張又は収縮に対するより大きな制御を提供することは可能である。
【0016】
さらに低温技術の以前公表された手法によると、機械加工を達成するために分子レベルで発泡体材料の構造を弱め損なうが、本発明は、工具の回転する切断刃の高い運動量に比べて固定化添加剤(特にワックス)の大きい慣性間の剪断力を焦点に集めることによって機械加工工具の利益に対する機械的な優位性を与えると考えられる。
【0017】
したがって、本発明は、室温、及び水の凝固点を超える他の温度範囲で弾性又は粘弾性材料の成形を可能にするので、以前公表された方法に優る著しい進歩を表す。本発明の優位性は、一部の実施形態において使用される添加剤の自己修復特性によって倍加される。-例えば、機械加工工具によって一時的に溶融した任意の添加剤(ワックスなどの)は、続いて工具が移動し通過した後、硬化し、それによってもう一度材料の剛性に寄与する。ワックス系添加剤の使用は、また耐用年数増加のために機械及び切削工具を潤滑することができ、それができて、しかも以前公表された液体凍結法において水を使用する場合、そうでなければ可能な電気的故障のリスクを低減する。
【0018】
第3の態様において、本発明は、第1又は第2の態様の方法によって調製される複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する成形された弾性又は粘弾性材料を提供する。
【0019】
第4の態様において、本発明は、前記添加剤が組み込まれた複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する弾性又は粘弾性材料を成形するための、0℃を超える温度で固化し、硬化し及び/又は剛化する添加剤の使用を提供する。
【0020】
第5の態様において、本発明は、複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する、輪郭形成加工された弾性又は粘弾性材料であって、前記材料の少なくとも一部は、前記材料に組み込まれた添加剤を有しており、前記添加剤が0℃を超える温度で固化し、硬化し及び/又は剛化する、輪郭付き弾性又は粘弾性材料を提供する。
【0021】
本明細書において使用される場合、用語「輪郭形成加工された」は、輪郭形成加工、輪郭形成機械加工、3D機械加工又は3D輪郭形成機械加工の技法に曝露された物品の形態を指す。
【0022】
第6の態様において、本発明は、複数の間隙を有する弾性又は粘弾性材料を成形する方法であって、
i. 複数の間隙を有する弾性又は粘弾性材料を用意するステップ;
ii. 添加剤の少なくとも一部が前記材料の複数の間隙の少なくとも一部内に組み込まれるように前記材料を前記添加剤と接触させるステップ;
iii. 前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部が固化、硬化及び/又は剛化するような条件に前記材料を供するステップ;
iv. 前記固化した、硬化した及び/又は剛化した添加剤を組み込んでいる前記材料を成形して、その結果、前記添加剤を組み込んでいる成形された材料を形成するステップ;並びに
v. 前記添加剤を組み込んでいる前記成形された材料から前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部を除去するステップ
を含み、
前記添加剤が水ではなく、熱的条件、磁気的条件、電気的条件、化学的条件及び/又は電磁的条件から選択される条件の変化に曝露された場合、前記添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する、方法を提供する。
【0023】
第7の態様において、本発明は、ボイドの網目を有する弾性又は粘弾性材料を成形する方法であって、
i. ボイドの網目を有する弾性又は粘弾性材料を用意するステップ;
ii. 添加剤の少なくとも一部が材料のボイドの網目の少なくとも一部内に組み込まれるように前記材料を前記添加剤と接触させるステップ;
iii. 前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部が固化、硬化及び/又は剛化するような条件に前記材料を供するステップ;
iv. 前記固化した、硬化した及び/又は剛化した添加剤を組み込んでいる材料を成形して、その結果、前記添加剤を組み込んでいる成形された材料を形成するステップ;並びに
v. 前記添加剤を組み込んでいる前記成形された材料から前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部を除去するステップ
を含み、
前記添加剤が水ではなく、熱的条件、磁気的条件、電気的条件、化学的条件及び/又は電磁的条件から選択される条件の変化に曝露された場合、前記添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する、方法を提供する。
【0024】
一部の実施形態において、複数の間隙を有する弾性又は粘弾性材料は、ボイドの網目を有する弾性又は粘弾性材料である。
【0025】
第8の態様において、本発明は、ボイドの網目を有する弾性又は粘弾性材料を成形する方法であって、
i. ボイドの網目を有する弾性又は粘弾性材料を用意するステップ;
ii. 添加剤の少なくとも一部が材料のボイドの網目の少なくとも一部内に組み込まれるように前記材料を添加剤と接触させるステップ;
iii. 前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部が固化、硬化及び/又は剛化するような条件に前記材料を供するステップ;
iv. 前記固化した、硬化した及び/又は剛化した添加剤を組み込んでいる前記材料を成形して、その結果、前記添加剤を組み込んでいる成形された材料を形成するステップ;並びに
v. 前記添加剤を組み込んでいる前記成形された材料から前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部を除去するステップ
を含み、
磁気的条件、電気的条件、化学的条件及び/又は電磁的条件から選択される条件の変化に曝露された場合、前記添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する、方法を提供する。
【0026】
第9の態様において、本発明は、第5の態様又は第6の態様の方法によって調製された複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する成形された弾性又は粘弾性材料を提供する。
【0027】
第10の態様において、本発明は、添加剤が組み込まれた複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する弾性又は粘弾性材料を成形するための前記添加剤の使用であって、磁気的条件、電気的条件、化学的条件及び/又は電磁的条件から選択される条件の変化に曝露された場合、前記添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する、使用を提供する。
【0028】
第11の態様において、本発明は、複数の間隙(ボイドの網目などの)を有し輪郭形成加工された弾性又は粘弾性材料であって、前記材料の少なくとも一部は、前記材料中に組み込まれた添加剤を有しており、磁気的条件、電気的条件、化学的条件及び/又は電磁的条件から選択される条件の変化に曝露された場合、前記添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する、輪郭形成加工された弾性又は粘弾性材料を提供する。
【0029】
第12の態様において、本発明は、複数の間隙を有する成形された弾性又は粘弾性材料を形成する方法であって、
i. 添加剤を、硬化されて弾性又は粘弾性材料を形成可能な樹脂と、容器内で接触させて混合物を形成するステップ;
ii. 真空などによって前記混合物を脱気して、及び/又は前記混合物を混合して均質ブレンドを形成するステップ;
iii. 前記樹脂を硬化させて、その結果、前記添加剤の少なくとも一部を組み込む弾性又は粘弾性材料を形成するステップ;
iv. 前記添加剤を組み込む材料を成形して、その結果、前記添加剤を組み込む前記成形された材料を形成するステップ;並びに
v. 任意選択で、前記添加剤を組み込む前記成形された材料から前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部を除去するステップ
を含み、
前記添加剤が水ではなく、熱的条件、磁気的条件、電気的条件、化学的条件及び/又は電磁的条件から選択される条件の変化に曝露された場合、前記添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する、
方法を提供する。
【0030】
第13の態様において、本発明は、ボイドの網目を有する成形された弾性又は粘弾性材料を形成する方法であって、
i. 添加剤を、硬化されて弾性又は粘弾性材料を形成可能な樹脂と、容器内で接触させて混合物を形成するステップ;
ii. 真空などによって前記混合物を脱気して及び/又は前記混合物を混合して均質ブレンドを形成するステップ;
iii. 前記樹脂を硬化させて、その結果、前記添加剤の少なくとも一部を組み込む弾性又は粘弾性材料を形成するステップ;
iv. 前記添加剤を組み込む前記材料を成形して、その結果、前記添加剤を組み込む成形された材料を形成するステップ;並びに
v. 任意選択で、前記添加剤を組み込む前記成形された材料から前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部を除去するステップ
を含み、
前記添加剤が水ではなく、熱的条件、磁気的条件、電気的条件、化学的条件及び/又は電磁的条件から選択される条件の変化に曝露された場合、前記添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する、
方法を提供する。
【0031】
本発明のさらなる態様は、そのあらゆる新規の態様において考慮されるべきであり、本発明の実践的適用の少なくとも1つの例を提供する以下の説明を読めば当業者にとって明らかになるであろう。
【0032】
本発明の1つ又は複数の実施形態は、例のみとして、限定される意図はなく、以下の図面を参照して以下に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】発泡体材料にワックス添加剤を組み込み、機械加工面にその材料を固定するプロセスに関する模式的フローチャートを示す図である。
図2】ワックスを組み込む発泡体材料の片側又は両側の機械加工のプロセスに関する模式的フローチャートを示す図である。
図3】発泡体材料から組み込まれたワックス添加剤の少なくとも一部を除去するプロセスに関する模式的フローチャートを示す図である。
図4】多くのの成形された素材に適用されている本発明の方法に関する模式的フローチャートを示す図である。
図5】固体添加剤が成形品を生成するために使用される、本発明の方法に関する模式的フローチャートを示す図である。
図6】発泡体を添加剤と接触させるステップを含む本発明の方法の複数の実施形態に関する模式的フローチャートを示す図である。
図7】型としての容器の使用に関する模式的フローチャートを示す図である。
図8】固体顆粒、粉末など及び他の添加剤を使用するプロセスに関する模式的フローチャートを示す図である。任意選択で、これらは、固体又はその他の外部刺激によって操作することができる。
図9】熱の付加又は除去が添加剤の性質を修飾するために使用することができるプロセスに関する模式的フローチャートを示す図である。
図10図9に示されるそのための継続プロセスに関する模式的フローチャートを示す図である。
図11】添加剤の除去のプロセスに関する模式的フローチャートを示す図である。
図12】型がCNC機械加工の前に発泡体に圧痕を作成するために使用されるプロセスに関する模式的フローチャートを示す図である。
図13】型がCNC機械加工の前に発泡体に圧痕を作成するために使用されるプロセスに関する模式的フローチャートを示す図である。 図は、必ずしも操作の順序も、頁上のステップ間のいかなる関連も示すものではない。
【0034】
発泡体は例として、説明の目的のためにのみ使用される。
【0035】
真空バッグは、例によって実証するようにのみ意図される。真空下の場合に、シートが一緒になることができるように固体プレートに適切なシートを封止するなどの、又は、2枚の固体プレート間に留めた可撓性のまちとしての他の適切な構成に真空バッグを配置することができる。プレートは、別個の開口部若しくはバルブ;又はマニホールド経由で収斂し得る複数の開口部若しくはバルブとして1つ又は複数の入口/出口を有することができる。
【0036】
プレスは機械式であっても手によっても;又は手によって操作されても;又は機械式に又は手によって圧縮される上記に記載のようなバッグの構成の組み合わせであってもよい。
【0037】
[発明の詳細な説明]
本明細書において使用される場合、表現「弾性又は粘弾性」材料とは、
i. 変形可能に弾力的である(弾性);又は
ii. 第1の位置から第2の位置に変形し、第1の位置に実質上戻るプロセスによって一部のエネルギーが散逸させられるように、実質上変形可能に弾力的である(粘弾性)材料のクラスを指す。
【0038】
本発明の材料は、ボイドの網目などの複数の間隙がある、固体材料のマトリックスを含む。間隙の例としては、不完全な壁領域(複数可)を有する気泡;トンネル;流路;孔;ボイド小板;間隙の空間などである。間隙は、添加剤がボイドの網目などを通って材料に浸透することができるように流体連通していてもよい。間隙はハニカム材料などの一連の間隙に配置されてもよい。そのような間隙は、1つ又は複数の他の間隙と流体連通であっても、そうでなくてもよい。それにもかかわらず、そのような間隙は、それらに添加され及び/又はそれらから除去される添加剤を有する能力がある。好ましくは、そのような間隙は、それらに添加され、それらから除去される添加剤を有する能力がある。
【0039】
したがって、本発明の材料は、
それらに添加される添加剤を有する能力がない材料、及び/又は
それらから除去される添加剤を有する能力がない材料、及び/又は
流体連通であるボイドの網目を含まず、典型的には有意な数のガスの個別の気泡を含む材料と区別されるべきである。
【0040】
例のみとして、連続気泡型発泡体は、ボイドの網目を有する弾性又は粘弾性材料であり、本発明の方法で使用することができ、独立気泡型発泡体は、本発明の方法で使用することができるボイドの網目を有する弾性又は粘弾性材料ではない。
【0041】
本明細書において使用される場合、「間隙」は、例えばガス、液体又は弾性若しくは粘弾性材料以外の他の何らかの材料で充填されていてもよい材料内の空間を指す。間隙は一般に小さな空間であるが、しかしそれにもかかわらず、例えばガス、液体又は弾性若しくは粘弾性材料以外の他の何らかの材料で充填することができる。間隙は規則的に成形されても、不規則に成形されてもよい。間隙は同じ寸法又は異なる寸法であってもよい。例えば、発泡体において、間隙は、一般に一連の異なった寸法の空間からなる。所与の間隙のサイズは、最小、最大又は平均の線形寸法を含む幾つかの方法で測定されてもよい。平均線形寸法によって2つの直交軸などの2つ以上の軸にわたって、間隙のサイズを測定することは好都合であり得る。サイズの最低限度は、一般に、ガス、液体又は弾性若しくは粘弾性材料以外の他の何らかの材料の間隙(複数可)の少なくとも一部に浸透する能力によってのみ限定される。サイズの最大限度は一般に制限がないが、最大約1000mm、例えば最大約500mm、例えば最大約300mm、例えば最大約100mm、例えば最大約50mm、例えば最大約25mm、例えば最大約10mm、例えば最大約5mm、例えば最大約2mm、例えば最大約1mmの程度の平均線形寸法を有する間隙が好ましい。一部の実施形態において、間隙はサイズが少なくとも0.001mm、サイズが例えば少なくとも0.01mm、サイズが例えば少なくとも0.1mmの程度である。ポリウレタンのエマルション重合などの幾つかの技法が、複数の間隙を有する材料を形成するために使用されてもよいことは理解されよう。そのような技法は、一般にサイズの分布がある間隙を有する材料を生成する。したがって、一部の実施形態において、本明細書において記載の寸法限界は、間隙の少なくとも60%、例えば間隙の少なくとも70%、例えば間隙の少なくとも80%、例えば間隙の少なくとも90%、例えば間隙の少なくとも95%に当てはまる。一部の実施形態において、本明細書において記載の寸法限界は、間隙の100%に当てはまる。
【0042】
本明細書において使用される場合、複数は2以上を意味する。それは一般に、弾性又は粘弾性材料が複数の間隙だけでなく、多くの間隙などの少なくとも幾つか(3)の間隙を有する場合である。弾性又は粘弾性材料は、少なくとも5、例えば少なくとも10、例えば少なくとも20、例えば少なくとも50、例えば少なくとも100、例えば少なくとも500、例えば少なくとも1000の間隙を有していてもよい。
【0043】
本明細書において使用される場合、「ボイド」は、弾性又は粘弾性材料以外に、例えばガス、液体又は他の何らかの材料で充填されていてもよい材料内の空間を指す。ボイドは一般に小さな空間であるが、しかしそれにもかかわらず、例えばガス、液体又は弾性若しくは粘弾性材料以外の他の何らかの材料で充填することができる。ボイドは規則的に成形されても、不規則に成形されてもよい。ボイドは同じサイズ又は異なるサイズであってもよい。例えば、発泡体において、ボイドは、一般に一連の異なった寸法の空間からなる。所与のボイドのサイズは、最小、最大又は平均の線形寸法を含む、幾つかの方法で測定されてもよい。平均線形寸法によって2つの直交軸などの2つ以上の軸にわたって、ボイド(複数可)のサイズを測定することは好都合であり得る。サイズの最低限度は、一般に、弾性又は粘弾性材料以外にガス、液体又は他の何らかの材料のボイド(複数可)の少なくとも一部に浸透する能力によってのみ限定される。サイズの最大限度は一般に制限がないが、最大約1000mm、例えば最大約500mm、例えば最大約300mm、例えば最大約100mm、例えば最大約50mm、例えば最大約25mm、例えば最大約10mm、例えば最大約5mm、例えば最大約2mm、例えば最大約1mmの程度の平均線形寸法を有するボイドが好ましい。一部の実施形態において、間隙はサイズが少なくとも0.001mm、サイズが例えば少なくとも0.01mm、サイズが例えば少なくとも0.1mmの程度である。ポリウレタンのエマルション重合などの幾つかの技法が、ボイドの網目を有する材料を形成するために使用されてもよいことは理解されよう。そのような技法は、一般にサイズの分布があるボイドを有する材料を生成する。したがって、一部の実施形態において、本明細書において記載の寸法限界は、ボイドの少なくとも60%、例えばボイドの少なくとも70%、例えばボイドの少なくとも80%、例えばボイドの少なくとも90%、例えばボイドの少なくとも95%に当てはまる。一部の実施形態において、本明細書において記載の寸法限界は、ボイドの100%に当てはまる。
【0044】
本発明の材料中のボイドのすべてが、必ずしも互いに流体連通であるとは限らないことは理解されよう。本発明のためには、有意な数(例えば少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%)が互いに流体連通であれば十分である。したがって、用語「ボイドの網目」は、本明細書において使用される場合、互いに流体連通である有意な数のボイド(例えば少なくとも10%)を指す。典型的には、ボイドの少なくとも50%(例えば少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%)は、互いに流体連通である。
【0045】
間隙のそれぞれが必ずしも相互連結した気泡ではないが、しかし、直ぐ上に記載のより拡張して網目化しボイド化された材料と、他の方法で機能的に同じである複数の間隙を有する材料の1つの例は、連続気泡型であるが、しかし、添加剤は、気泡から気泡に容易に(又は全く)通過しない可撓性の細長いハニカム材料である。これは普通の材料であり、規則的な可撓性ポリウレタン発泡体の代わりとして使用することができる。別の例は、それが多くの細長い部材(板、翼又は棒などの)を含むような、えら状であってよく、又は軟質の可撓性ヒートシンクに似ていてもよい。そのような例において、材料はボイド(細長い部材間の)を有していてもよいが、しかし、ボイド間の実質的な相互連結を含まない。
【0046】
複数の間隙を有する本発明の他のそのような材料は、外観がブラシ状として記載することができ、材料は平行又は線形のフィラメントを有する(及び片端又は両端で留め置かれてもよい)。例えば、高密度のシリコーンブラシの外観を有する材料は、本開示の発明を使用して成形することができる。この目的は、輪郭形成加工されたブラシの小生産、又は様々な振動の減衰及び緩衝システムのプロトタイプを作るか、又は生成するためであってもよい。
【0047】
本発明は、一部、添加剤が、ボイドなどの間隙を通して材料に浸透する能力を前提とすることは理解されよう。したがって、間隙(ボイドなどの)は、寸法及び他の性質(材料の周囲のマトリックスの化学的及び/又は物理的性質を含む)が、本発明の方法を遂行することができるのに十分な程度に添加剤がボイドなどの間隙を通して材料へ浸透することができるという要件によってのみ限定される。
【0048】
複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する材料は、材料を加熱などの特定の条件に曝露された場合、試剤がガスを排出するように、一部の実施形態において材料へ重炭酸ナトリウムなどの膨張剤を組み込むことによるなどの多くの方法で形成することができる。複数の間隙(ボイドの網目などの)を有するそのような材料の例としては、発泡体、フェルト、格子、足場、巻いた材料、メッシュ及びウェブを含む。好ましくは、本発明の材料は発泡体であり、発泡体に関して本発明を記載することは好都合(説明の目的のみのために)であるが、本明細書において記載の一般的な原理は、複数の間隙(ボイドの網目などの)を有するすべての弾性又は粘弾性材料に適用されてもよいことは理解されよう。発泡体は、天然又は合成であるポリマーから、完全ではなくても少なくとも部分的に形成されてもよい。
【0049】
弾性でも粘弾性でもない複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する多くの公知材料があることは理解されよう。そのような材料としては、セラミック発泡体;金属発泡体;硬質発泡体(例えば膨張したポリスチレン(EPS)及び押し出したポリスチレン(XPS));及び硬質等級の発泡体(例えば硬質ポリウレタン(PU)、硬質メラミン発泡体)を含む。そのような材料は、本発明の方法が、添加剤を組み込むために材料の弾性又は粘弾性を有利に利用することができるということを含む、以下に検討する理由によって、本発明によって企図されない。それらの性質がなければ、添加剤の組み込み及び後続の除去は達成するのがより難しい。
【0050】
材料は、好ましくは本発明の方法において曝露される物理的及び/又は化学的条件に実質上抵抗力があるように選択されるべきであることは認識されよう。
【0051】
本明細書において使用される場合、用語「添加剤」とは、弾性又は粘弾性材料とは別個であり、材料の複数の間隙(ボイドの網目などの)の少なくとも一部内に組み込むことができる成分を指す。添加剤の例としては、以下を含む:
ワックス又はワックス状化合物及びそれらの混合物。ワックスは好ましくは水不溶性であってもよい。ワックス状化合物は、水可溶性、例えばPEG、パンテノール、ワックス状乳化剤及びそれらの混合物であってもよい;
結晶性固体/過飽和液体(例えば、室温で安定な過飽和溶液(例えば、酢酸ナトリウム三水和物又は類似物);室温で安定でないが、液体のままに留めるのに、例えば純粋な溶融スクロースより少ない加熱を必要とする過飽和溶液;冷却すると結晶化する溶融状態の結晶性材料(スクロースなどの)(この例は、また融点を下げるために1種又は複数の改質剤を含んでもよい))。塩及び糖アルコールが使用されてもよい。糖アルコールと他の混合物との共融混合物もまた利用することができる;
液晶性化合物(例えば、自己組織化してより剛い材料を形成し、何らかの抵抗を与える電気活性液体、例えば、電気刺激に呼応してゲル化又は剛化することができ、除去に対して水可溶性ではない場合、可逆的になり得る両親媒性メソゲンを含む溶液からなる電気活性材料;
機械加工に対して固化するものを含む、固化する非ニュートン化合物(例えば、印加される切削力に呼応して剛化するコーンスターチ及び水 - そのような例は、また印加される音波振盪から利益を得てもよい;、電気刺激の印加で剛化する電気的レオロジー液体としてのコーンスターチ及びオイル。利点は、空気中浮遊微粒子の制御、及び前もって切断した間隙(ボイドなどの)に流れ込み得る幾つかのそのような材料の明らかな自己修復性である;
顆粒/粉末/他の固体(例えば複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する幾つかの材料へ流れ込むことができ、次いで、磁気刺激の印加で準固体を形成する二価鉄粉末又は顆粒(例えば鉄粉))(顆粒と発泡体の間の摩擦が基本的に適所にそれをロックするということである)。そのような粉末/顆粒は、重力及び/又は音波の揺動によって、任意選択で磁力と組み合わせて及び/又はこれを高めるために液体中で除去することができる)。一般に、磁石を使用する粉末又は顆粒の利点は、粉末又は顆粒が廃棄材料から分離することができる容易さである;
磁気の影響又は他の条件変化がなくても複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する幾つかの材料へ流れ込むことができる顆粒/粉末/他の固体。例えば、発泡体は壁を有する容器内に固定されてもよい;添加剤粉末は、発泡体の複数の間隙(ボイドの網目などの)並びに発泡体と容器の壁との間の任意の空間へ揺動される;粉末添加剤を含む発泡体は、このように発泡体及び添加剤が成形され得るように、充填支持された条件で置かれ、その後、成形された発泡体が粉末添加剤を除去するために揺動される(容器から除去した後などに)。複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する幾つかの材料へ流れ込むことができる顆粒/粉末/他の固体を使用する公称の利点は次のとおりである:粉末を振動して取り込み、振動して取り出し、又は必要なら溶融して取り出すことができるので実質上加熱を必要としないでエネルギー必要量の削減が可能であること;添加剤は冷却を必要としないので加工時間がより短いこと;熱膨張がないので、充填した発泡体及び空の発泡体のサイズはほとんど又は全く変化しないこと;
溶融可能などの条件の変化を受けることのできる顆粒/粉末/他の固体。そのような例において、顆粒/粉末/他の固体は、複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する幾つかの材料へ流れ込むことができる。例えば、発泡体は壁を有する容器内に固定されてもよい;添加剤粉末は発泡体の複数の間隙(ボイドの網目などの)、並びに発泡体と容器の壁との間の任意の空間へ揺動される;粉末添加剤を含む発泡体は、このように発泡体及び添加剤が成形され得るように、充填支持された条件で置かれる;成形された発泡体が揺動されて粉末添加剤を除去する前に(容器から除去した後などに)、充填支持された発泡体に熱を印加することで、複合材の外面の顆粒/粉末/他の固体が溶融して、顆粒/粉末/他の固体及び発泡体複合材の部分的又は完全な封止を作成することが可能になる。同様に、底面を溶融して、例えば、工作面に接着させることができる。複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する幾つかの材料へ流れ込むことができる顆粒/粉末/他の固体を使用する公称の利点は次のとおりである:粉末を振動して取り込み、振動して取り出し、又は必要なら溶融して取り出すことができるので実質上加熱を必要としないでエネルギー必要量の削減が可能であること;添加剤は冷却を必要としないので加工時間がより短いこと;熱膨張がないので、充填した発泡体及び空の発泡体のサイズはほとんど又は全く変化しないこと;
硬化されることができる、又は他の手段によってより剛化するように配置及び配向することができる液体(例えば磁性流体;刺激に呼応して硬化し、それがなくなれば液体に戻る;乾燥するまで放置され、又は熱を使用して固めるデンプン溶液;溶液の形態で提供され、次いで分子間ゲル化を起こすゼラチン/コラーゲンなどのタンパク質)。
【0052】
好ましくは、添加剤はワックス又はワックス状化合物である。
【0053】
本明細書において使用される場合、表現「ワックス又はワックス状化合物」は、水の凝固点(標準大気圧、101.325kPaで0℃)より上で望ましい成形された材料の製造を可能にする本発明の方法の遂行を容易にするのに十分に固化し、硬化し及び/又は剛化するが、しかし、約60℃を超える(例えば約50℃を超える、例えば約40℃を超える)温度で分解せずに溶融又は軟化する化合物を指す。より典型的には、「ワックス又はワックス状化合物」は、一般に15℃より上(20℃より上など)で固化し、硬化し及び/又は剛化するが、しかし、約60℃を超える(又は約50℃を超える、又は約40℃を超える)温度で分解せずに溶融又は軟化する化合物を指す。例のみとして、そのようなワックス又はワックス状化合物は25℃超で流れるグリース状添加剤であり、ちょうど25℃以下でほとんどゲルになり、これより下の任意の温度で機械加工可能である(低品質であるとしても)と考えることができるが、しかし、0℃以下に冷却すると機械加工の結果を改善する。そのようなグリース状添加剤の一例はペーストである部分水素化油であるか、又は、25℃でゲル様であるが、これより上では流動性になり、発泡体に浸透することができる。そのような添加剤は25℃で発泡体中で安定なままであり、温度が下がるにつれてますます機械加工可能な結果を与えることができる。0℃未満で、それは、25℃でのパラフィンワックスと同じくらい剛化し得る。水と対照的に、そのようなグリース状添加剤は、25℃の機械加工できる温度を含む、添加剤の凝固点より上で発泡体のボイド中に十分に拘束される。
【0054】
ワックスは一般に、本質的に有機(一般に脂肪族炭化水素)であり、室温で水に溶けない。ワックスは水に濡れることもあり、無極性有機溶媒などの幾つかの溶媒中でクリーム、ゲル、及び/又はペーストを形成し得る。ワックスは、幾つかの無極性有機溶媒中で、通常、熱の付加で溶解し得る。ワックスは、幾つかの液体の存在下で自発的に乳化してマイクロエマルションを形成することができ、及び/又は界面活性剤(複数可)の存在下で幾つかの液体を含むエマルションを形成することができる。
【0055】
ワックスは、約40℃~約150℃の範囲の融点を有し得る。この意味において、溶融はまた、40℃未満で十分な程度に生じ得るので、材料の複数の間隙(ボイドの網目などの)内の組み込みを容易にする。ワックスの一部のみが実質上液体であり、残りの部分が、例えば微結晶であっても、組み込みが達成され得ることは理解されよう。
【0056】
ワックスはまた粘度によって定義することができる。粘度は、流動に対する材料の内部抵抗を測定し、ここで、高い粘度を有する材料は、「より高粘度であり」、低い粘度を有する材料より流動性が低いと考えられる。ワックスの溶融粘度は低粘度から高粘度に及び得て、通常、ワックスの分子量、結晶性、及びワックスが酸化又は共重合されているかどうかに依存する。ワックスの分子量及び密度を上げるとワックスの溶融粘度は上がり、ワックスの結晶性を上げると溶融粘度は下がる。ワックスの破砕性、すなわち機械的な力によって粒径の低減に対する親和性は、結晶性が上がると増加し、ワックスの密度及び分子量が上がると減少する。ワックスの溶融粘度は、融点より上で、通常低い。
【0057】
適切なワックスは天然及び合成ワックスを含む。適切なワックスは次のものを含んでもよい:
動物性ワックス(蜜蝋、中国蝋、セラック蝋、鯨蝋及び羊毛蝋(ラノリン)などの);
植物性ワックス及び水素化植物油(例えばシロヤマモモワックス、カルナウバワックス、ヒマシ油ワックス、エスパルトワックス、木蝋、ホホバ油ワックス、オーリクリーワックス、コメヌカワックス、大豆ワックス及び植物性ワックスからの水素化油 - 特に室温でペースト/グリースであるもの);
鉱物性ワックス(例えばセレシンワックス、モンタンワックス、オゾセライトワックス及びピートワックス);
石油ワックス(例えばパラフィンワックス及び微結晶ワックス);及び
合成ワックス(例えばポリエチレンワックス及びポリプロピレンワックスを含むポリオレフィンワックス、ワックス等級ポリテトラフルオロエチレンワックス(PTFEのワックス状等級)、フィッシャー-トロプシュワックス、ステアルアミドワックス(エチレンビスステアルアミドワックスを含む)、重合α-オレフィンワックス、置換アミドワックス(例えば、エステル化又は鹸化した置換アミドワックス)、ポリエーテル(例えばポリエチレングリコール、例えばPEG2000)及び他の化学改質ワックス、例えばPTFE改質ポリエチレンワックス)
並びに上記のものの組み合わせ。これらのうち、好ましいワックスは、水素化植物性ワックス(例えばパームワックス及び大豆ワックス)及びポリエーテル(例えばポリエチレングリコール)を含む。水素化植物油及びラノリンの固体分画は、本発明の方法及び生成物にそれらが提供している、環境上で持続可能な利益にとって殊に好ましい。そうでなければ、パラフィン、微結晶及び様々な合成ワックスが好ましい。
【0058】
また、糖、糖アルコール、塩、鉄粉などの他の多くの添加剤もまた環境上/持続可能な/資源リサイクル性の観点から好ましいことは認識されよう。
【0059】
添加剤の他の例は、乾燥した二価鉄粉末又は二価鉄粒子を含有する組成物(コロイドなどの)を含み、その性質は、磁気刺激によって調節して組み込まれたら発泡体を剛化させるように配向することができる。添加剤のさらなる例は、高周波数機械的波動などの刺激に呼応して剛化する非ニュートン材料;又は電気刺激で剛化状態に配置する液晶を含む。これらの例は、添加剤の性質の調節を可能にし、添加剤除去の容易さを増すことができる。
【0060】
本明細書において記載のプロセスで試験された添加剤の特定の例としては、以下を含み、認められた利点と一緒に列挙される:
PEG1000-3000 - 硬度、機械加工性、空気中浮遊粒子の減少、融点、水溶性
PEG3000-20000 - 硬度、機械加工性、空気中浮遊粒子の減少、融点、水溶性
パラフィンワックス - 硬度、機械加工性、空気中浮遊粒子の減少、融点
持続可能性、更新可能性、環境影響に関係する追加の品質を有する添加剤は、下記を含む:
キシリトール、エリトリトール、ソルビトール;エリトリトール/キシリトール及びエリトリトール/ソルビトールの共融混合物、ソルビトール/キシリトール - 硬度、融点、機械加工性、水溶性
メト硫酸ベヘントリモニウム25、モノステアリン酸グリセリン、ステアリン酸 - 硬度、融点、機械加工性、空気中浮遊粒子の減少
酢酸ナトリウム三水和物 - 硬度、融点、機械加工性、水溶性
大豆、パーム、ヒマシ油ワックス及び混合物 - 硬度、融点、機械加工性、空気中浮遊粒子の減少
イソソルビド及び1,6-ヘキサンジオール - 硬度、融点、機械加工性、空気中浮遊粒子の減少
デンプン/水混合物 - 水溶性、機械加工性、空気中浮遊粒子の減少
鉄粉 - 硬度、機械加工性
意図が発泡体(ポリウレタンなどの)などの複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する材料を膨潤することである場合、その場合、機械加工に対して添加剤の以下の網羅的でないリストが好ましい:
クエン酸トリメチル、パントラクトン(ラセミ)、ジアセトンアクリルアミド、ニコチン酸メチル - 硬度、融点、機械加工性、水溶性
クロトン酸-硬度、融点、機械加工性、水溶性及び冷たい溶液から沈殿すること。
【0061】
本明細書において使用される場合、表現「添加剤の少なくとも一部が材料の複数の間隙(ボイドの網目などの)の少なくとも一部内に組み込まれるように材料を添加剤と接触させること」において用語「接触すること」は、添加剤の少なくとも一部がそのような方式で組み込まれるように材料及び添加剤を緊密に接触させる任意のプロセスを指す。この文脈において、用語「一部」は、少なくとも5%、例えば少なくとも10%、例えば少なくとも15%、例えば少なくとも20%、例えば少なくとも25%、例えば少なくとも30%、例えば少なくとも35%、例えば少なくとも40%、例えば少なくとも45%、例えば少なくとも50%、例えば少なくとも55%、例えば少なくとも60%、例えば少なくとも65%、例えば少なくとも70%、例えば少なくとも75%、例えば少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、例えば少なくとも95%を指してもよい。材料は、添加剤で完全飽和(間隙中添加剤の100%の組み込み)されてもされなくてもよい。このプロセスは、下記のいずれか1つ又は複数の使用を伴っていてもよい:注入;浸漬;揺動;振動;減圧(真空の印加によるなどの)の使用;加圧の使用。そのような方法は、そのような技法の組み合わせを利用してもよい。
【0062】
減圧の使用は、固定容積の真空槽内又は可変容積(バッグなどの)の真空槽内に材料及び添加剤を置くことを伴ってもよく、その後の段階で槽の圧力は下げられ、それによって材料中に組み込まれたガスを膨張させ、材料から逃がして添加剤と置き換えられる。一実施形態において、発泡体材料はバッグ内に置かれ、バッグのガス状中身は真空によって除去され、発泡体は圧縮され、その後、発泡体を膨張させるとともに真空槽へ添加剤を導入し、及び/又は発泡体を膨張させて添加剤を組み込む。添加剤は、槽内の真空を下げ材料は膨張するような方式で(蠕動ポンプの使用によるなどの)、同じ又は別個のポートを通して真空槽へ導入することができる。発泡体内の溶融ワックスを組み込む場合、この真空法は特に有用になり得るが、一般に、そのような実施形態において不完全な飽和を保証することは望ましい。一部の実施形態において、複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する材料、例えば発泡体及び固体添加剤は、真空バッグ内に置かれ;真空は、材料を圧縮し、空気のすべて又はいくらかを抽出する開口部によってバッグに印加される;続いて出口は封止され、真空バッグは添加剤を溶融するために加熱され(加熱した液体に入れるなど)、それによって、それが溶融すると溶融した添加剤は材料に引き込まれ、バッグの中身が大気圧に戻されると結果として全体にわたって添加剤で十分に膨張した材料が得られる。この方法の幾つかの名目上の利点は次のものを含む:空間をあまり必要としない単純な設備装置、並びに漏出及びハザードへの曝露が少ないこと;必要とされる添加剤の重量の測定による、繰り返し性及びコンシステンシーの改善;及び、加熱を必要とするパイプが少なく信頼度が改善し時期尚早の硬化及び封鎖を防止すること。
【0063】
一部の実施形態において、成形された真空バッグは、間隙(例えばボイド、例えば発泡体)を有する材料がバッグから取り出されずに、冷却し硬化することができるように型として働くために使用されてもよい。真空バッグはそれ自体成形するか、又はある形状を有する1個又は複数の固体部材(例えば:2つを連結するシリコーンまち又はスカート地を有する2つの固体プレート;又は周辺で封止された真空シートを有する1つのプレート)からなることができる。真空が印加される場合、それは材料にわたって平面圧力を与え、真空が解放される場合、それは、材料が冷却するように平坦面を与える。幾つかの事例において、底プレートは意図した工作面として存在し、成形のために機械加工床に置くことができる。代替として、1つ又は複数のプレートを成形することができる(型などの)。公称の利点は次のとおりである:空間をあまり必要としない単純な設備装置、並びに漏出及びハザードへの曝露が少ないこと;硬化するときに材料(例えば発泡体)が一貫して平らで四角いこと。より薄いシートに2つのプレート装置を使用する場合、穏やかにそれをサンドイッチし/歪みを限定することができるので反りが減ること;及び/又は特定の必要条件に対してプロセス時間及びエネルギー必要量の削減が可能であること(より小さな片が必要な場合、又は大きいスラブ素材の調製が可能でない場合)。
【0064】
一部の実施形態において、添加剤は、複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する材料を膨張するために使用されてもよい。例えば:材料(例えば発泡体)は、材料を膨潤する添加剤に接触させてもよい;材料が膨潤された状態で、添加剤は硬化する;材料が成形される;そして、添加剤は除去され、材料はその元のサイズに戻る。方法は公称の利点を提供している。それは、材料の全体的なサイズを増加させることにより非常に細かい発泡体の溶浸、したがって、材料への添加剤の流動を改善することができ;拡大したサイズで成形することにより機械加工分解能を改善する。
【0065】
減圧の使用についての別の変形は、材料が圧縮し、材料からのボイドの中身の少なくとも一部を追い出すように、複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する弾性又は粘弾性の材料への力の印加である。添加剤の存在下でその力を緩和すると、材料は、それによって膨張し材料中の添加剤の少なくとも一部を組み込む。例えば、発泡体は、液体ワックスの浴又はバッグ内に沈めることができ、発泡体を圧縮していくらかの組み込んだガスを追い出すことができ、次いで、膨張させて浴からの液体ワックスのいくらかを組み込む。一部の実施形態において、添加剤で材料を飽和させることは望ましいが、他の実施形態においては、添加剤で部分的にのみ材料を飽和させることが望ましい。この実施例において、追い出されるガスの量は、材料の圧縮の程度に依存して変動することがある。材料中に存在するガスの量はまた、材料を十分に膨張させる前に浴から部分的に圧縮した材料を引き抜くことを含む幾つかの技法によって調節することができる。別の技法は、生成物材料が添加剤の一部及びガスの一部を組み込むように部分的にのみ材料を圧縮することを伴う。さらなる技法において、例えば、材料の他の部分より大きい程度に1つの面に材料が添加剤を組み込むように、例えば材料の1つの側面から、材料を優先的に不均等に浸漬させる。そのような方法によって、使用者は、所望の比のガスとワックスを組み込む材料を生成することができることがわかった。同様の方法(複数可)を他の材料及び/又は添加剤に適用することができる。複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する弾性又は粘弾性材料を圧縮する能力は、非弾性又は非粘弾性材料について使用される以前の方法からの有意な出発を表すことが理解されよう。
【0066】
有利には、本発明の方法は、組み込まれる添加剤の量の調節及びまた添加剤が材料内にどこで組み込まれるかの調節を可能にする。例えば、添加剤は方法及び/又は生成物を高めるために特定の区域に焦点に集めることができる。例えば、ある量のワックスを、単にボイドの表面を被覆し、発泡体の大半を固定化するのに十分な程度に発泡体内に組み込むことができる。別の実施例として、ある量のワックスを、発泡体の上部の機械加工層にのみ組み込み、それによって実質上材料を硬直化しより高品質の表面仕上を与えることができる。材料中に組み込まれる添加剤の量の調節は、必要とされる添加剤の量の減少を可能にし、それによって、添加剤のより容易な除去を促進する可能性がある。
【0067】
材料を添加剤と接触させるプロセスが、大部分は発泡体及びワックスに対して説明されてきたが、非流動的な添加剤の使用も企図される。例えば、粒状、粉末又はその混合物、特に流れることができるものである添加剤を、注ぐことによって、又は特に添加剤が空気中浮遊であり得る場合にはさらに減圧の使用によって材料に組み込むことができる。
【0068】
本明細書において使用される場合、表現「組み込まれた添加剤の少なくとも一部が固化、硬化及び/又は剛化するような条件に材料を曝露すること」は、1つ又は複数の外部刺激を与えて材料及び添加剤によって経験される条件を修飾することを指す。そのような刺激の例は、磁気、電気的、熱、化学的、機械的及び電磁気を含む。
【0069】
通常、刺激は、熱刺激、例えば添加剤の温度の低下を引き起こす刺激である。例えば、刺激は単純に、添加剤(及び添加剤を組み込む材料)が、添加剤の温度が低下するような環境の温度の低下であってもよく、ワックスが液体状態から実質上固体状態に変化した場合、予想されるように、添加剤は固化、硬化及び/又は剛化する。
【0070】
上記に示したように、他の刺激の例は、磁気刺激;高周波数機械的波動の印加などによる力(剪断を含む)の印加;又は電気刺激の印加を含む。
【0071】
一部の実施形態において、成形の前に材料をさらに操作することは望ましいことがある。操作の例は、添加剤が硬化され又は導入される前に材料片をプレス、エンボス、成型、折り畳み、接合、スプライス及び/又は挿入することを含んでもよい。その目的には、形状(型などの)の予備形成、多数の連結/スプライスされた材料片の平滑な機械加工、又は、必要とする添加剤の量を低減するために材料をプレス/圧縮することを含んでもよい。例えば、添加剤を含む材料の予備成形又は圧縮は、幾つかの操作を単純化し速度を上げるために使用することができる。そのような実施形態において、例えば、形状を複製する場合、圧縮は、一般に正の型(及び鏡像)を用いて起こすことができる。-例えば、発泡体半球を生成すると、型は正の半球であり、発泡体へプレスされた場合、半球の最高点は、発泡体の最低部分/最圧縮した部分であり、発泡体へ負の圧痕をエンボスする。よって、本方法は、次のステップを含む:発泡体を添加剤と接触させ、次いで半球を中央で圧縮しエンボスする型中にそれを置き;発泡体及び添加剤は型中で硬化し;半球のエンボスは、発泡体の残りより実質上低く、したがって、切断操作からそれを除外し;この場合の発泡体が、エンボスの深部まで摩砕又は平坦化された面であるだけなら、添加剤が除去されたときに結果として得られる発泡体は、発泡体の残りより高く突出した正の半球形状を有する。別の実施形態において、本方法は、次のステップを含む:正の型を用いて1枚の発泡体に液体添加剤でスタンピングし;添加剤を硬化し、圧縮した状態又はエンボス加工を保持し;材料を切断して圧縮されていない部分を除去し;添加剤を加熱し、添加剤を除去して型の正の複製を現す。そのようなプロセスは、さらなる成形に進む前に、又はそうでなければ形成するのに時間浪費であり得るテクスチャーを容易に作成するために物品の標準形状又は一般的な形状を迅速に作成するのに有利になり得る。これは、発泡体回旋機の代替として使用されてもよいが、しかし形状を保持することができる添加剤が除去されるまで含まれる。追加の利益は以下であると考えられる:より複雑な形状を形成することができること;さらなる機械加工は圧縮した発泡体に行うことができること;それがローラーによる圧縮に限定されないこと;さらなる成形の準備ができている圧縮された形状又はテクスチャーを有する発泡体スラブ素材を、室温で維持することができること;元の方法を使用する品目の大量生産を可能にすること。この可能なさらなる利点は、予備圧縮した発泡体ブランクが、例えば標準車椅子座具の圧痕を含むことができるということである。よって、1つの切断経路は基本の形状を与え続いて経路を算定して特定の顧客に対する形状をカスタマイズすることができる。これによって、必要とされる切断深さを効果的に低減し、速度を上げて、添加剤体積を低減する。さらに、発泡体材料が機械加工により除去されるまで、圧縮した発泡体は恒久的に形成されない。例えば、回旋状エンボスを含む発泡体シートは、加熱することができ、発泡体は通常の四角の発泡体シートに戻る。それにわたって平らに切断される場合、回旋状シートを生成する。圧縮した形状及び寸法がわかると、圧縮した部分の機械加工により回旋の選択されるピークを除去することができるような補正によって圧痕形状を超えた発泡体をなお成形することは可能である。;又は、圧縮されていない部分を機械加工しないことにより回旋トラフを除去することができる。全体として、これらのプロセスによって、本発明の核心の方法を、カスタム製作から可撓性及びカスタム化の付加を含むより高度な大量生産に拡張することが可能になる。そのような実施形態において、圧縮のプロセスは、例えば冷却前に圧縮し;部分的に発泡体を飽和させ、冷却し、次いで圧縮された気泡をプレスし、結合し;発泡体の部分を迅速に硬化させるために冷圧プレスを使用することによることができる。代替として、これは、それぞれの利点を有する、上に記載の添加剤の変形(粉末、ワックス、乾燥した粉末化添加剤など)を使用して行うことができる。明らかなように、これらのプロセスは、片側の圧縮/エンボスの使用及び反対側のより複雑な機械加工の遂行により本発明の核心方法と対になることができる。
【0072】
材料を成形するプロセスの前及び/又はその間に、材料は通常成形デバイスが例えば可動性で、固定化された材料のまわりを動くような場所にしっかりと保持される。有利には、本発明のある実施形態は、成形プロセスの完了で相対的に容易な面から材料も取り出すことができる方式で材料が面にしっかりと固定されることを可能にする。特に、加熱/冷却された工作面は、例えば循環水式の伝熱によって与えられるように使用することができる。ワックスなどの添加剤が、温度が低下された結果として、固化、硬化及び/又は剛化する場合、その添加剤を組み込む発泡体は、所与の高温(一般にワックスの溶融温度を超える)の面に位置し、面の温度を、例えばワックスの溶融温度未満に降下させることにより面に固定することができる。これらの条件にかける材料は、成形プロセスが起こることを可能にするのに十分に、面に固定され続けることが見出された。成形プロセスの完了で、面の温度を上げることができ、材料は緩み、取り出され及び/又は位置を変えることができる。そのような技法は、材料を損傷すると理解され、可能な機械加工形状寸法が限定的であるクランプ、強力接着剤(スーパーグルーなどの)の使用を必要とする以前公表されたプロセスを超える有意な利点を提供する。
【0073】
本明細書において使用される場合、表現「材料を成形すること」は、材料が1つの形状から異なる形状へ修飾される任意のプロセスを指す。一般に、本発明は、手による成形及び機械加工を含む減算成形プロセスに最も適する。機械加工プロセスの例は、コンピューター数値制御(CNC)機械加工(輪郭形成機械加工などの)を含む。そのような機械加工は、旋盤、ミル、回転ミル、多軸機アーム、多軸水噴射、レーザー、熱ワイヤー、音波ナイフ、往復刃/のこぎり、ナイフ、アブレーション工具の使用を含む。
【0074】
好ましくは、機械加工プロセスはCNC機械加工、規定可能な工具の深部又は端部を含めて減算機械加工の例を使用する。規定可能な工具の深部又は端部を有するそのようなプロセスは、一般にスピンドル(ミル及び回転ミル)又はスピンドルの組み合わせ及び非回転式送り工具(旋盤及び回転ミル)、超音波工具(非回転式切断機)、往復工具(往復運動式同心切断機)、同心ロータリー工具、粉砕/サンディング/やすりかけ/バリ工具を含む。
【0075】
規定可能な工具の深部又は端部を有するそのようなプロセスは、一般にガイドの場所又は半径で切断しない、レーザー、水噴射、プラズマ切断機、及び空気ジェット及び帯鋸、チェーンソー及びワイヤーカッターなどのプロセスを除外する。
【0076】
本明細書において使用される場合、組み込まれた添加剤の「少なくとも一部を除去すること」という表現は、以下のようなプロセスを指す:
組み込まれない添加剤を単離することができる段階で添加剤の少なくとも一部が破砕され、組み込まれなくなるように、添加剤を組み込む材料を揺動すること(例えば振盪、振動、圧縮すること(遅くても速くてもよく;圧縮/膨張サイクルを何回繰り返してもよい)、又は遠心力の使用);
液体の浴中の添加剤を組み込む材料を置き、続いて任意選択で揺動すること(例えば振盪、振動、圧縮、又は遠心力の使用)。浴中に置かれる前の液体の浴は、材料とは異なる温度(例えば加熱装置)であってもよい。液体は、添加剤と混和しない液体であってもよい。一実施形態において、添加剤(例えばワックス)は、溶融し、組み込まれなくなり、材料から分離される。例えば:
ワックスを組み込む材料は、ワックスが溶融し、材料から分離し、温水から分割され、温水の表面に蓄積するように温水の浴中に置き、揺動することができる;
ワックスを組み込む材料はまた、任意選択でワックスとの混和物中に界面活性剤を組み込んでもよい。水の(任意選択で暖かい)浴中に置かれ、揺動されたら、ワックスは溶融し、界面活性剤は溶媒和し、ワックス及び界面活性剤のエマルションが形成する;
ワックスを組み込む材料は、ワックス(任意選択で溶融する)が材料から分離し、水中で乳化するように、界面活性剤を組み込む水の浴(任意選択で暖かい)中に置くことができる;
ワックスを組み込む材料は、溶媒(ワックスを溶媒和する能力がある)の(任意選択で暖かい)浴中に置くことができ、ワックス(任意選択で溶融する)が材料から分離し、溶媒に溶解するように、材料を揺動することができる。
【0077】
組み込まれた添加剤の少なくとも一部が溶融し、材料から流出するように、材料が加熱にかけられている間、材料を揺動すること(例えば振盪、振動、圧縮すること(遅くても速くてもよく;圧縮/膨張サイクルを何回繰り返してもよい)、又は遠心力の使用)。例えば:
そのような一実施形態において、添加剤の少なくとも一部が溶融するように添加剤を組み込む材料に熱を印加することによりこのプロセスを遂行することができ、その後、材料を圧縮して材料から添加剤の大半を追い出す;
別のそのような実施形態において、所望のレベルの添加剤が除去されるまで、連続的に加熱及び圧縮の両方を印加することができる;
別のそのような実施形態において、材料はバッグ内に置かれてもよく、その中身は真空によって減圧にかけ、その後、次いで、真空下のバッグから除去することができる添加剤が溶融するようにバッグに熱をかける。
【0078】
前述の方法のいずれも、材料からの添加剤の部分的又は完全な除去を果たすために使用することができることは理解されよう。通常、そのような方法は、材料からの添加剤の部分的な除去を果たす。そのような実施形態において、2次的な除去プロセスを使用して、残余の添加剤を除去することは望ましいことがある。そのような2次的なプロセスは、上記の除去技法のいずれか1つ又は複数を含む。例えば:
揺動と任意選択で組み合わせた、残余の添加剤を組み込む材料に対する溶媒の適用(例えば振盪、振動、圧縮、又は遠心力の使用)。
【0079】
組み込まれた添加剤の少なくとも一部を除去するステップは、再使用するために、界面活性剤、ワックス及び水を回収するさらなるステップに先行してもよい。
【0080】
第12及び第13の態様において、本発明は、複数の間隙(ボイドの網目などの)を有する成形された弾性又は粘弾性材料を形成する方法であって、
i. 容器内で弾性又は粘弾性材料を形成するために添加剤を、硬化されることができる樹脂と接触させて混合物を形成するステップ;
ii. 真空などによって前記混合物を脱気して及び/又は前記混合物を混合して均質ブレンドを形成するステップ;
iii. 前記樹脂を硬化させて、その結果、前記添加剤の少なくとも一部を組み込む弾性又は粘弾性材料を形成するステップ;
iv. 前記添加剤を組み込む前記材料を成形して、その結果、前記添加剤を組み込む成形された材料を形成するステップ;並びに
v. 任意選択で、前記添加剤を組み込む前記成形された材料から前記組み込まれた添加剤の少なくとも一部を除去するステップ
を含み、
前記添加剤が水ではなく、熱的条件、磁気的条件、電気的条件、化学的条件及び/又は電磁的条件から選択される条件で変化にかけた場合、前記添加剤が固化、硬化及び/又は剛化する、
方法を提供する。
【0081】
この態様は、弾性又は粘弾性材料が、添加剤と既に接している樹脂から形成されるということが他の態様と幾つかの点で異なる。しかしながら、それは幾つかの類似性を共有する。特に、方法が形成する成形された弾性又は粘弾性材料は、本明細書において開示される他の方法によって形成された成形された弾性又は粘弾性材料と判別不能である可能性がある。樹脂の方法には、添加剤を弾性又は粘弾性材料と接触させる方法に対してある種の利点/不都合があり得る。
【0082】
樹脂は収縮可能(加熱、電磁放射、電気などによって)であり得、そのため、発泡体はより大きいサイズで成形され、収縮する。この方法の公称の利点は、そうでなければ小さすぎて機械加工できないミクロ構造の成形;及び/又は機械設備の精度の改善を可能にすることを含む - 例えば、材料が最終的に収縮されたとき、サイズの2倍で成形すると機械加工許容範囲を効果的に2倍になる。この樹脂技法を埋め込み型の開発;軟質のロボット工学;非常に小さな生物学的構造の再現に適用することができる。軟質のロボット工学の場合には、樹脂は、可逆的に制御可能であり、新規タイプのマルチセルポンプ又は筋肉類似物を提供することができる。この技法はまた3D印刷と対になることができ、それによって:添加剤は、3D印刷されて所望の間隙(ボイドの網目などの)を形成し、樹脂に被覆され;添加剤及び樹脂は3D印刷される。明らかなように、この第10の態様は、その方法が本明細書において規定された添加剤及び後続の機械加工ステップの使用を伴わないので、収縮可能な樹脂それ自体の3D印刷とは基本的に異なる。
【0083】
一部の実施形態において、添加剤は、ビーズ形成前に通気し、十分に低い蒸気圧を有し、又はガス排出し得る混合物を含むことができる。そのような場合、本方法は、次のステップを含んでもよい:添加剤(ビーズなどの)を樹脂と組み合わせるステップ;樹脂を硬化させるステップ;真空槽内に、その外側のまわりに封止したスキンを有する添加剤を含む硬化樹脂を置いて、空間保持具として添加剤を組み込んだ発泡体の形態の、添加剤を含む硬化樹脂を生成するステップ;添加剤が溶融するように真空槽の温度を上げ、圧力が低下されるステップ(この事象において、通気された添加剤の場合には、捕捉された空気は膨張し、したがって発泡体中の気泡は膨張する);添加剤を冷却し硬化させて通常の大気圧で発泡体の膨張した状態を保持するステップ;膨張した発泡体を成形して、封止された外側のスキンを破るステップ;添加剤を除去しその元のサイズに発泡体が戻ることができるように材料を加熱するステップ。
【0084】
添加剤の除去のための前述のプロセスの多くは、有利には有害な溶媒(以前公表された方法に比べて)の使用を回避し、それによって以前公表された方法において溶媒と関連するハザード、保管及びコストを低減する。
【0085】
溶媒を回避することができる場合、添加剤及び除去法は材料を損傷しないので、本発明は方法に適している材料の種類を増加させるが、溶媒相容性はすべての材料(殊に発泡体)にわたって一貫しているわけではない。
【0086】
さらなる利点は、特に添加剤が界面活性剤との混和物中に組み込まれる場合、乳化の容易さであり、それによって添加剤に対する界面活性剤の近接性と組み合わせた揺動の使用は、はるかに大きい物品において見られ得るような深く埋め込まれた添加剤を除去する場合の溶媒浸透の問題を取り除く。
【0087】
本発明は、以前公表された方法に対して多数の利点を提供する。以前公表された方法は、それらの方法の環境影響を取り組んだり、又はいかなる進歩的な解決策も開示したりしていない。対照的に、本発明は、添加剤の回収を可能にし、それによって進歩的な環境上の持続可能な方法を提供する。例えば、抽出及び添加剤の回収の容易さは、閉ループシステムにおいて添加剤、材料及び溶媒(水を含む)の再使用を可能にする。持続可能な再生可能な資源に由来する添加剤の使用は、環境上の持続可能な影響における改善を提供することができることが見出された。さらなる利点は、第三者とプロセスステップの1つ又は複数の契約を結ぶことによって保管及び設備と関連する採用性(adoptability)、品質、時間及びコストを高めるそのような方法で、本発明が適合し得るということである。そのような1つの方法は、コストを削減し、品質を高め、コンシステンシーを改善するために材料中に添加剤を組み込むステップを遂行する第三者ライセンスを与えることであってもよい。材料の成形及び添加剤の除去を遂行する意図を持つ第三者に必要に応じて調製された材料を届けることができる。次いで、第三者は、添加剤を収集し、新しい材料を調製し、効率的に発泡体廃棄材料をリサイクルすることができる。必要ならば、それが必要とされる場合、第三者は、添加剤のさらなる加工又は再配合を遂行することができる。このことで、より小さな存在が方法を採用することが可能になり、添加剤の取り扱い及び配合、並びに何らかの廃棄物材料の取り扱いを専門とするより大きい存在又は新参の集団が、添加剤の取り扱いに専念することが可能になる。
【0088】
本発明によって促進される材料廃棄物を削減する別の適合は、装具ブランクと同じ形状に到達するために四角の発泡体ブロックから大量に機械加工する代わりに特定の要求に機械加工することができる、発泡体着席装具ブランクなどの機械加工のための成形された発泡体ブランクの調製であってもよい。
【0089】
本発明のさらなる利点は、添加剤が機械加工中に廃棄物材料に結合し、それによって効果的に微粒子材料を閉じ込め、したがって空気中浮遊粒子を大部分除去するので抽出設備の必要性を取り除く、機械加工中の微粒子材料(粉塵などの)の制御である。
【0090】
成形された材料(発泡体物品などの)を生成する他の方法に対する利点は、大きい貯蔵区域も、又はCADファイルからの型の再製作のいずれも必要とする型の保管に必要な保管の減少である。
【0091】
さらなる利点は、組み込まれた添加剤を含む材料を調製し、特定の保管条件(幾つかの以前公表された方法に必要とされる冷蔵などの)の必要がない長い期間調製された材料を保管する能力である。このように、調製された材料(例えば発泡体)の備蓄は、大きいスラブ又は所定のサイズ及び形状で行うことができる。必要に応じてスラブのみから片を得ることができ、廃棄物を削減して切断の経済性を増加させる。さらに、第三者が材料を調製し、調製される材料を成形する意図のある存在に供給することを可能にすることによって、必要とされる設備及び空間のコストをさらに削減することができる。
【0092】
本発明はまた3D模型製作を利用してもよい。型製造の伝統的方法から外れる方法において、最小又は非接触の3D測定、マッピング及び/又はトラッキングの使用は、CAD/CAM方法及びその結果として機械加工用の形態の出力を使用して操作することができるデータを生成するために利用することができる。3D測定、マッピング及びトラッキングは典型的な医療の画像化;MRI、CT、X線又は超音波、又は3D走査、動作トラッキング及びマッピング技法、又は圧力マッピング及び圧痕マッピングで構成することができる。
【0093】
[実施例]
本発明の以下の実施例は網羅的でなく、説明の目的としてのみ実施例を提供する。
【0094】
連続気泡型可撓性発泡体ブロック(2)(ボイドの網目を有する弾性又は粘弾性材料の例である)を用意して、機械加工により成形する。一実施形態において、添加剤の完全な組み込みのために型(4)中にブロック(2)を飽和させることができる。型は、機械床にブロックを固定することを可能にするための開いた底(10)を有することができ、又は、型は、添加剤を組み込んだ後、ブロックを移動させて、機械床から分離することができる閉じた底(12)を有することができる。いずれの事例においても、ブロックは、任意選択でプランジャー(16)の使用によって任意の添加剤の部分的な添加/除去を受けることができる。次いで、成型された生成物から型を除去して、機械加工床(20)に固定するか、又は機械加工床(22)から分離するか、いずれでもよい。添加剤(22)を組み込む材料を機械加工床から分離したら、続いて別個の加熱ステップによって機械加工床にそれを固定してワックス(26)の一部を再溶融し機械加工床にそれを固定することができる。別の実施形態において、例えば50-80℃で浴(6)中で高温溶融したワックスと、ブロック(2)を接触させることができ、プランジャーを使用して、任意選択で圧縮(14)による揺動にかけることができる。次いで、浴から発泡体材料を取り出し、部分飽和させることが所望される場合には過剰添加剤(18)を流出させてもよい。発泡体材料(24)の一態様(面)の任意選択の二次飽和ステップを用意してもよい。いずれの事例においても、ワックス(26)の一部を再溶融し、機械加工床にそれを固定する別個の加熱ステップによって、機械加工面に発泡体材料を固定してもよい。別の実施形態において、ブロック(2)を、発泡体中の空気を減少させる真空を印加するバッグ(8)内に置き、その後、高温のワックスをポンプ注入して空気の空間を満たし、均一に発泡体に飽和させることができる。バッグから発泡体材料を取り出したら、ワックス(26)の一部を再溶融し、機械加工床にそれを固定する別個の加熱ステップによって機械加工面に発泡体材料を固定してもよい。
【0095】
次いで、一連のプロセスを使用して、固定された材料(28)を機械加工することができる。一実施形態において、片側の機械加工(30)によって材料を機械加工することができ、その生成物は、熱(34)の印加によって機械加工床から取り出すことができる。別の実施形態において、トラフを作成するための境界を残すことによって達成される、両側機械加工(32)によって材料を機械加工することができる。トラフ(36)にワックス又はさらにワックス/廃棄物(44)スラリーを、上面が機械加工レベルになるまで充填することができる。次いで、片(38)を熱にかけ、床(40)から片を取り出し、その後、機械加工面に回転し、再アニール(42)することができる。次いで、回転した片は、両側機械加工生成物(48)に機械加工(46)し、機械加工床(50)から取り出すことができる。
【0096】
任意の実施形態において、ワックス(52)の高温浴内に材料を置いて添加剤を再溶融することができる。除去及び揺動(圧縮)(54)の適用を遂行して大部分のワックスを除去することができる。代替として、真空及び熱を印加するバッグ内に材料を置いて溶融ワックスを発泡体材料から除去してもよい。仕上がった片(58)を洗浄してもよく、又は、ある程度の撥水性、調整及び/又は抗菌性を与えるために、ワックス残渣を残すことができる。洗浄は、浴内の暖かい洗剤(界面活性剤)溶液;洗剤及び熱を使用する超音波浴;連続的な温水流動又は洗剤使用;揺動又は圧縮しながらの暖かい洗剤浴を使用して実行されてもよい。代替として、溶媒を使用して妥当な前述の方法のいずれかによって残余のワックスを再生することができる。
【0097】
図4はステップ1Aにおいて見られるような多くの成形された素材(60)に、又は許容範囲でカスタマイズ又は機械加工する成形されたブランク(62)に;又はステップ1Bにおいて見られるような前もって成形された材料の再加工に対して本発明の方法を適用することができることを示す。
【0098】
図5は、本発明の方法の実施例を示す。特に、ステップ1Cは、添加剤を除去する場合に結果として得られる材料のボイドを形成するために固体添加剤(64)を使用する場合の代替プロセスを説明する。ステップ1は受け器(66)内の固体添加剤(64)を置くことを伴う。ステップ2はバルク弾性/粘弾性材料(68)を添加することを伴う。ステップ3は、所望の場合、添加剤及び前述のバルク材料の脱気又は混合、及び元の受け器内での保持、又は別の受け器(複数可)への移動、続いてバルク材料の硬化(cure)、硬化、硬化(set)を伴う。ステップ4は、硬化されたバルク材料/添加剤ミックスの成形を伴う。ステップ5は、所望形状を達成するために成形又はさらなる成形操作の完了を伴う。ステップ6は、添加剤の加熱(70)を伴い、真空バッグを用いる又は用いない多くの方法でそれを遂行することができる。ステップ7は、真空(72)及び/又は圧縮(74)手段による添加剤の除去を伴う。ステップ8は完成物品を与える。所望の場合、さらなる清浄化又は処理に着手してもよい。
【0099】
方法の特定の実施例として、溶融パラフィンワックスを冷水浴へ一定速度で滴下して迅速に冷却し概略球状に成形されたビーズを形成する。パラフィンは、個々の小滴を形成するのに十分であるが、しかし不規則な成形片(例えば、平らな、飛び散った形状)を生成するほど高くない高さから滴下する。一定の環状流動を有する浴は、パラフィンビーズを放出点から遠ざけ、ビーズの融合及び凝集を最小限にする。パラフィンビーズを浴から取り出し乾燥する。長方形の容器にビーズを入れ、2成分添加硬化シリコーンを調製し、容器に添加する。未硬化シリコーン及びビーズを含む容器を真空槽内に置き、減圧にかけて捕捉された空気の望ましくない窪みを除去する。真空槽から容器を取り出し、シリコーンを硬化させておく。硬化されたら、パラフィンビーズを含むシリコーンを容器から取り出すことができ、結果として組み込まれたパラフィンビーズを含む長方形のシリコーンブロックが得られる。CNCルーターの工作床に長方形のブロックを留め、所望の形状に機械加工する。機械加工プロセスでは、シリコーンの外皮を破り、パラフィン添加剤の除去を可能にする。成形片は加熱して溶融し、圧縮を加えてパラフィンを除去する。望ましくない残渣を除去するために洗剤洗浄を使用してもよい。最終生成物は成形された連続気泡型弾性シリコーン発泡体である。
【0100】
一部の実施形態において、添加剤ビーズはワックス、ワックス状ポリマー、塩、糖、糖アルコールなどを含む一連の好適な材料から選択することができる。記載されるシリコーン「樹脂」は、弾性/粘弾性、弾力的、軟質、可撓性などのような性質を特徴とする一連のポリマーから代用することができる。記述的な意味の「硬化」は、ベース材料に依存する一連の公知方法、例えば乾燥、電磁放射による架橋、加熱又は合成を記載することができる。
【0101】
加えて、添加剤は2次的性質を有していてもよく、又は最終生成物を変えるような方法で操作されてもよい。例えば、成形ビーズを生成する前に、混合物に空気を組み込むために、固体成形ビーズが空気の一部を全体に含むように添加剤を掻き回してもよい。ビーズのまわりのシリコーンを硬化させるプロセスを次に行い、続いて硬化されたシリコーンを加熱することによってパラフィンビーズ(複数可)を溶融する。次いで、真空槽内に加熱したシリコーンを置く。真空を印加し、添加剤の全体にわたって分散した空気泡は膨張する。シリコーンの外側のまわりに形成されたスキンは、空気がシリコーン材料のブロックから逃れるのを防止するので、したがってサイズが膨張する。次いで、その形状を保持するために膨張した状態にシリコーン片を冷却する。次いで、片を機械加工し、もう一度添加剤を加熱し、除去してシリコーン片がその元のサイズに戻ることを可能にする。このプロセスは好ましくは以下の事象を伴う:
空気泡が凝集せず、膨張状態の保持を防止するような方法で添加剤を配合又は溶融すること;
一様に又は予想通りに、外皮への妨害なしでシリコーンを膨張すること;
膨張時の添加剤の強度は、機械加工のためのシリコーンの膨張状態を保持するのに十分である。
【0102】
図6は、発泡体を添加剤と接触させるステップを含む本発明の方法の様々な実施形態を示す。
【0103】
ステップ2Aは以下の幾つかのサブステップを含む:
サブステップ1は、図4(ステップ1A又は1B)からの発泡体(76)を真空バッグ(78)に入れることを伴う;
サブステップ2は、発泡体を圧縮するために空気を一部又は全部、除去することを伴う;
サブステップ3は、添加剤(80)を導入して発泡体と接触させることを伴う。これは、他の手段、例えばポンプ、シリンジ又は他の適切な手段による、発泡体の膨張又は注入の陰圧によることができる;
サブステップ4は結果として添加剤を含む発泡体が得られる。
【0104】
ステップ2Bは以下の幾つかのサブステップを含む:
サブステップ1は、添加剤(84;例として、添加剤は液体状態に加熱している)を含む容器内に位置する発泡体(82)及び適切なプレス(86)を伴う;
サブステップ2は、内側の空気のすべて又は一部を追い出すために発泡体を圧縮することを伴う;
サブステップ3は、気泡に添加剤を引き込ませるためにプレスの解放を伴う。
【0105】
ステップ2Cは以下の幾つかのサブステップを含む:
サブステップ1は、固体状態の添加剤(92)を含む適切な真空バッグ(90)又は類似の容器内に発泡体(88)を置くことを伴う;
サブステップ2は、真空を印加して空気を除去し、発泡体を圧縮して、結果として固体添加剤及び圧縮した発泡体が得られることを伴う;
サブステップ3は、なお空気のボイド又は部分的に空気のボイドを残しつつ、適切な手段によって添加剤及び発泡体を加熱することを伴う;
サブステップ4は、圧縮した発泡体に添加剤(それが液体になるときに)を引き込み、結果として組み込んだ添加剤を含む非圧縮発泡体が得られることを伴う。
【0106】
図7は、容器が型として働くステップ2Bに示されるそれと同様のプロセスを示す:
ステップ2Dは以下の幾つかのサブステップを含む:
サブステップ1は、添加剤(98;例として、添加剤は液体状態に加熱される)及び適切なプレス(100)を含む容器(96)内で発泡体(94)を置くことを伴う;
サブステップ2は、発泡体を圧縮して内部の空気のすべて又は一部を追い出すことを伴う;
サブステップ3は、プレスを解放して気泡に添加剤を引き込み、続いて容器内の発泡体/添加剤を冷却することを伴う;
サブステップ4Aは、容器又は容器のベースが、機械加工床に付着するように意図した工作床又は床であることを示す。任意選択で前記容器の側面(102)を取り除くことができる。
【0107】
サブステップ4Bは硬化された発泡体(104)を容器から取り出すことを伴う。
【0108】
図8は、固体顆粒、粉末などが添加剤であり、任意選択で又はもし必要なら、固体又はその他の外部刺激によって操作することができるプロセスを示す。
【0109】
ステップ2Eは以下の幾つかのサブステップを含む:
サブステップ1は、発泡体への添加剤の動きを容易にするために揺動される容器内に位置する発泡体(108)に、固体顆粒として添加剤(106)を適用することを伴う。
【0110】
サブステップ2は、発泡体内の添加剤を示す。
【0111】
サブステップ3Aは、実質上、より固化する複合材として容器内で発泡体及び添加剤を成形することを伴う。
【0112】
サブステップ3Bは、個々の顆粒が容器の近傍に印加される磁界によって動きから実質上よりしっかりと保持され又は限定されるように磁気レオロジー変化を受ける添加剤を示す。
【0113】
サブステップ3Cは、個々の顆粒が磁界によって工作床又は機械加工床上の動きから実質上よりしっかりと保持され又は限定されるように磁気レオロジー変化を受ける添加剤を示す。
【0114】
サブステップ4は、添加剤を除去するために揺動している成形された発泡体を示し、さらに添加剤から廃棄物材料を分離しつつ、磁界の印加によって、添加剤を引き込み収集する支援をさらに高めることができる。浴内又は乾燥したどこかよそでこれを遂行することができる。
【0115】
図9は、添加剤の性質を改質するために熱の付加又は除去をどのように使用することができるかを示す。
【0116】
ステップ3Aは以下の幾つかのサブステップを含む:
サブステップ1は、配向によって添加剤及び発泡体(112)を冷却すること;関心領域内の実質上より多くの添加剤を冷却することによって;又は既に硬化された発泡体の所望の領域に再適用することによって発泡体の所望の領域に添加剤(110)を濃縮することを伴う。
【0117】
サブステップ2(添加剤必要量が減少した場合)で成形を改善するために機械加工される領域に、添加剤を濃縮することができる。
【0118】
ステップ3Bにおいて、過剰添加剤(114)は流れ出るか、又は所望の量に圧縮することができる。
【0119】
ステップ4Aにおいて、発泡体を硬化させておき、工作面に留めることができる。
【0120】
ステップ4Bにおいて、発泡体は、真空バッグ又は他の適切な容器(ステップ3Aのものを含む)内で硬化させることができ、これが型となるように成形してもよい。
【0121】
ステップ4Cにおいて、発泡体は他の手段によって硬化させることができ、その後工作面に留める。
【0122】
ステップ5は以下のサブステップを含む:
サブステップ1は、発泡体を接着するための加熱面を用いて又は用いないで工作面を加熱すること又は工作面に溶融した添加剤をあてがうことによって、工作面に硬化された発泡体を留めることを伴う。
【0123】
サブステップ2は、発泡体を留めるために工作面を冷却すること、又は追加冷却なしで放冷することを伴う。代替として、他の手段、例えばチャック、万力、クランプ、真空保持具などの標準工作物保持具によって発泡体を留めることができる。
【0124】
図10は、例として、どのように図9のプロセスを継続し得るかを示す。
【0125】
ステップ6A(1)は発泡体(116)を成形することを伴う。
【0126】
ステップ6Bは、以下のサブステップを含む複数の側面を機械加工する方法を説明する:
サブステップ1は、添加剤(118)を表面に、又は、事前作成し、続いて硬化された、成形されたトラフに適用することを伴う。
【0127】
サブステップ2は、平らであるか、又は成形された(例えば杭、万力又は連結部材などの他の取付方法)上部に面することを伴う。
【0128】
サブステップ3(添加剤によって留めた発泡体の場合)で床を加熱し、ワークピース(120)の位置を変える。
【0129】
サブステップ4(添加剤によって留める場合)でワークピースを位置決めし、工作床を冷却する。
【0130】
サブステップ5は位置を変えたワークピースを成形することを伴う。
【0131】
サブステップ7は、熱の印加によって成形された発泡体を工作面から取り出すことを伴う。
【0132】
図11は、添加剤の除去を説明する。
【0133】
ステップ8Aは以下のサブステップを含む:
サブステップ1は、任意の好適な手段によって、例えば水又は液体添加剤の容器内での伝導によって、又は放射熱によって成形された発泡体(122)を加熱することを伴う。
【0134】
サブステップ2、3、4は、適切な手段によって加熱、成形された発泡体をプレスすることを示す。
【0135】
ステップ8Bは以下のサブステップを含む:
サブステップ1は、説明の序文に説明されたように適切な真空バッグ又は構成内に位置する成形された発泡体(124)を示す。ステップ8Aにおいて記載の適切な手段によって、成形発泡体を加熱する。このステップを改善するために、加熱の前及びその間に真空を印加してもよい。
【0136】
サブステップ2及び3は、添加剤を除去するために印加されている真空、次に、発泡体を膨張させる解放されている真空を示す。任意選択で、他の幾つかの手段によってバッグを圧縮することができる。
【0137】
洗浄又は残渣の除去のさらなるステップが所望され得る。
【0138】
図12及び図13は、どのように添加剤の性質を改質するために熱の付加又は除去を使用することができるかを示す。
【0139】
ステップ2Fは以下の幾つかのサブステップを含む:
サブステップ1は、添加剤(130;例として、添加剤は液体状態に加熱する)及び適切なプレス(132)を含む容器(128)内に発泡体(126)を置くことを伴う;
サブステップ2は、内部の空気のすべて又は一部を追い出すために発泡体を圧縮することを伴う;
サブステップ3は、気泡に添加剤を引き込むためにプレスを解放することを伴う;
サブステップ4は型(134)を用いて発泡体を圧縮することを伴う;
サブステップ5は、容器内の型によって圧縮しつつ発泡体/添加剤を冷却することを伴う;
サブステップ6は、型の圧痕を含む硬化された発泡体を示す;
サブステップ7及び8は、面の機械加工操作(成形)を使用する発泡体材料の除去を伴う;
サブステップ9は、任意の好適な手段によって、例えば水又は液体添加剤の容器内での伝導によって、又は放射熱によって成形された発泡体を加熱することを伴う; サブステップ10は加熱した発泡体/添加剤を圧縮することを伴う;
サブステップ11は、型の形状を見せる結果として得られた発泡体を示す。
【0140】
文脈が明白に他の方法で要求しなければ、記載及び請求項の全体にわたって、「含む(comprise)」、「含む(comprising)」などの語は、排他的又は網羅的意味とは対照的に包括的意味に、すなわち「含むが限定されない」という意味に解釈されるべきである。
【0141】
上記及び以下に引用されるすべての出願、特許及び刊行物のすべての開示は、もしあれば、本明細書において参照によって組み込まれる。
【0142】
本明細書における任意の先行技術に対する参照は、その先行技術が、世界のいかなる国における努力の分野においても共通の一般知識の一部を形成するという認識又は何らかの形の示唆とされず、またそうされるべきではない。
【0143】
本発明はまた、個々に又は総体として、前記部品、要素又は特徴の2つ以上の任意又はすべてを組み合わせて、本出願の明細書において言及され又は示される部品、要素及び特徴にあると広く言うことができる。
【0144】
前述の記載において、その公知等価物を有する整数又は成分に言及される場合、あたかも個々に述べられるかのように、それらの整数は本明細書において組み込まれる。
【0145】
本明細書において記載の目下好ましい実施形態に対する、様々な変更及び修正が、当業者に明らかになることは注目されるべきである。そのような変更及び修正は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに、またその付随する利点を減じることなく行われてもよい。したがって、そのような変更及び修正は本発明内に含まれることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】