(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-25
(54)【発明の名称】地理的地図データを検証および/または修正するための方法
(51)【国際特許分類】
G09B 29/00 20060101AFI20230518BHJP
G06Q 50/02 20120101ALI20230518BHJP
【FI】
G09B29/00 Z
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022559973
(86)(22)【出願日】2021-03-31
(85)【翻訳文提出日】2022-09-30
(86)【国際出願番号】 EP2021058537
(87)【国際公開番号】W WO2021198389
(87)【国際公開日】2021-10-07
(32)【優先日】2020-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521508254
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ アグロ トレードマークス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カラミ,モジタバ
(72)【発明者】
【氏名】レイス-ダナ,デイモン
(72)【発明者】
【氏名】ヤンセン,オーレ
(72)【発明者】
【氏名】スペンサー,ジェフリー トーマス
【テーマコード(参考)】
2C032
5L049
【Fターム(参考)】
2C032HB11
5L049CC01
(57)【要約】
少なくとも1つの地理的区域に係る地理的生地図データを提供するステップ(S10)と、前記地理的生地図データが関連する地理的区域の少なくとも一部に係る地理的生地図データの少なくとも1つの履歴時系列を提供するステップ(S20)と、前記地理的生地図データから所定の特徴を抽出するステップと、前記地理的生地図データの歴史的経時系列から特徴を抽出するステップ(S30)と、前記地理的生地図データから抽出した特徴と、前記地理的生地図データの歴史的経時系列から抽出した特徴との比較に基づいて、前記地理的生地図データを少なくとも地理的地図データの第1グループまたは地理的地図データの第2グループに分類して割り当てるステップ(40)と、前記地理的地図データの第1グループに対して第1演算を実行するステップと、前記地理的地図データの第2グループに対して第2演算を実行するステップ(S50)と、を含む、コンピュータ実装した地図データの検証および/または補正方法。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地理的地図データを検証および/または修正するためのコンピュータ実装方法であって、
少なくとも1つの地理的エリアに関する地理的生地図データを提供するステップ(S10);
前記地理的生地図データが関連する前記地理的エリアの少なくとも一部に関連する地理的地図データの少なくとも1つの履歴時系列を提供するステップ(S20);
前記地理的生地図データから所定の特徴を抽出し、地理的地図データの前記履歴時系列から特徴を抽出するステップ(S30);
前記地理的生地図データから抽出された前記特徴と地理的地図データの前記履歴時系列から抽出された前記特徴との比較に基づいて、前記地理的生地図データを少なくとも地理的地図データの第1グループまたは地理的地図データの第2グループに分類および割り当てるステップ(40);
地理的地図データの前記第1グループに対して第1動作を実行し、地理的地図データの前記第2グループに対して第2動作を実行するステップ(S50);
を有する方法。
【請求項2】
前記地理的生地図データおよび/または地理的地図データの前記履歴時系列は、空間的に分解された地図データとして、ラスタ地図データとして、および/または画像地図データとして提供され、前記地理的生地図データおよび地理的地図データの前記履歴時系列は好ましくは衛星地図および/または画像として提供され、前記地理的生地図データおよび/または地理的地図データの前記履歴時系列には好ましくは時間情報が提供される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記分類および割り当てるステップにおいて、地理的地図データの前記第1グループは、農業意思決定マップおよび/または農業適用マップを作成するために使用不可能として分類された地理的地図データに関連し、地理的地図データの前記第2グループは、農業意思決定マップおよび/または農業適用マップを作成するために使用可能として分類された地理的地図データに関連する、請求項1または請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記分類および割り当てるステップにおいて、前記地理的生地図データから抽出された前記特徴と地理的地図データの前記履歴時系列から抽出された前記特徴との比較に基づいて、前記地理的生地図データについて品質確率値が計算され、前記品質確率値に基づいて、前記地理的生地図データが、地理的地図データの前記第1グループまたは地理的地図データの前記第2グループに対して割り当てられる、請求項1から3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
地理的地図データの前記第1グループに対する前記第1動作は、地理的地図データの前記第1グループを破棄することであり、前記第2動作は、好ましくは地理的地図データの前記第2グループを処理して、農業意思決定マップおよび/または農業適用マップを生成することである、請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
地理的地図データの前記第1グループのための前記第1動作は、補正された地理的地図データを得るために少なくとも1つのデフォルト補正アルゴリズムを実行することであり、前記補正された地理的地図データは好ましくは地理的生地図データとして前記分類および割り当てるステップに対して少なくとも1回フィードバックされ、前記デフォルト補正アルゴリズムは、画像平滑化アルゴリズム、画像鮮鋭化アルゴリズム、画像輝度調整アルゴリズム、および/または画像ぼかしアルゴリズムであることが好ましく、前記第2動作は好ましくは地理的地図データの前記第2グループを処理して、農業意思決定マップおよび/または農業適用マップを生成することである、請求項1から5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
地理的地図データの前記第1グループのための前記第1動作は、補正された地理的地図データを得るために少なくとも1つのヒューリスティック補正手順を実行することであり、前記少なくとも1つのヒューリスティック補正手順は好ましくは平滑化フィルタのパラメータおよび/または鮮鋭化フィルタのパラメータについてグリッド探索を実行し、これらのパラメータの範囲は好ましくは事前設定されており、前記補正された地理的地図データは好ましくは地理的生地図データとして前記分類および割り当てるステップに対して少なくとも1回フィードバックされ、好ましくは前記ヒューリスティック補正手順によって、事前設定された数の補正された地理的地図データが生成され、前記事前設定された数の補正された地理的地図データは好ましくは地理的生地図データとして 前記分類および割り当てるステップに対して少なくとも1回フィードバックされ、最高の品質確率値を有する前記地理的地図データは地理的地図データの前記第2グループに対して割り当てられ、前記第2動作は好ましくは地理的地図データの前記第2グループを処理して農業意思決定マップおよび/または農業適用マップを生成する、請求項1から6のいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
地理的地図データの前記第1グループのための前記第1動作は、前記地理的地図データの代替物を得るために、前記履歴レコードの少なくとも1つの広範な検索を実施することであり、前記履歴レコードの前記少なくとも1つの広範な検索は、好ましくは気象情報、作物品種、生育段階、および農業慣行を含むがこれらに限定されない補助データを使用して実行され、前記履歴レコードの前記広範な検索は好ましくは地理的地図データとして前記分類および割り当てるステップに対して少なくとも1回フィードバックされる少なくとも1つの潜在的一致を取得し、最も高い品質確率値を有する前記潜在的代替地理的地図は地理的地図データの前記第2グループに対して割り当てられ、前記第2動作は好ましくは地理的地図データの前記第2グループを処理して農業意思決定マップおよび/または農業適用マップを生成することである、請求項1から7のいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
前記地理的地図データの前記提供された履歴時系列は、前記地理的生地図データの時間情報に基づいてフィルタリングされる、請求項1から8のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
前記提供された地理的地図データの履歴時系列は、補助フィルタリングデータに基づいてフィルタリングされ、前記補助フィルタリングデータは好ましくは、過去に収穫された作物の量に関する収穫作物データ、地理的エリアに播種された作物のタイプに関する作物タイプデータ、前記地理的地図データを記録する時の気象条件に関する気象データ、前記地理的地図データを記録する時の作物の成長段階に関する成長段階データ、前記地理的地図データが記録された時またはその前の温度に関する温度データ、前記地理的地図データが記録された時またはその前の降雨量に関する降雨量データ、および/または、前記地理的地図データが記録された時またはその前の土壌および/または空気湿度に関する土壌および/または空気湿度データである、請求項1から9のいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
前記地理的地図データの前記重複エリアと前記提供された履歴時系列とが、最初により小さい空間単位に分割され、請求項1から10のいずれか1項記載の手順のいずれかが、各空間単位に対して別々に実行され、これにより前記地理的生地図データの空間的可変補正をもたらし、前記重複エリアの空間単位への分割は好ましくはグリッドを使用して実行される、請求項1から10のいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
前記地理的生地図データおよび/または地理的地図データの前記履歴的時系列から抽出される前記特徴は、
分散、エントロピー、均一性、グレーレベル共起行列(GLCM)、グレーレベルサイズゾーン(GLSZM)、近傍グレートーン差分行列(NGTDM)、その他の一次統計またはラジオミック特徴、
のうちの1つまたは複数である、請求項1から11のいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
農業意思決定マップおよび/または農業適用マップを作成する方法のための地理的地図データを提供するために、請求項1から12のいずれか1項記載の地理的マップデータを検証および/または修正する方法を使用する方法。
【請求項14】
地理的地図データを検証および/または修正するためのシステムであって、
少なくとも1つの地理的エリアに関する地理的生地図データを受信するように構成された少なくとも1つのデータ入力インターフェース;
前記地理的生地図データが関係する前記地理的エリアの少なくとも一部に関係する地理的地図データの少なくとも1つの履歴時系列を受信するように構成された少なくとも1つのデータ入力インターフェース;
前記地理的生地図データから所定の特徴を抽出し、地理的地図データの前記履歴時系列から特徴を抽出するように構成された少なくとも1つの処理ユニット;
前記地理的生地図データから抽出された前記特徴と地理的地図データの前記履歴時系列から抽出された前記特徴との比較に基づいて、前記地理的生地図データを少なくとも地理的地図データの第1グループまたは地理的地図データの第2グループに対して分類および割り当てるように構成された少なくとも1つの処理ユニット;
地理的地図データの前記第1グループに対して第1動作を実行し、地理的地図データの前記第2グループに対して第2動作を実行するように構成された少なくとも1つの処理ユニット;
を備えるシステム。
【請求項15】
プロセッサによって実行されると、請求項1から12のいずれか1項記載の方法を実行するように構成されたコンピュータプログラム要素。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地理的地図データを検証および/または修正するためのコンピュータ実施方法、その方法を農業意思決定地図および/または農業適用地図を作成するために使用すること、地理的地図データを検証および/または修正するためのシステム、ならびにその方法を実行するためのコンピュータプログラム要素に関する。
【背景技術】
【0002】
農業における意思決定または適用を計画するとき、地理的領域の入力/生地図データ、例えば衛星地図が、いわゆる意思決定または適用地図を作成するために使用される。これらのマップは、適用実施(例えば、殺虫剤を排出する)とき、どこでどれだけの量を実施するかをユーザに対して示すことを意図している。そのようなマップは、農業機器のための制御データを作成するために使用することもできる。この点において、入力/生地図データが良好な品質であり、意思決定または適用地図を作成するのに適していることが重要である。
【0003】
これに鑑みて、入力/生地図データの品質および/または適合性を改善することができる方法を提供することがさらに必要であることが分かる。
【発明の概要】
【0004】
上記に鑑み、本発明の目的は、入力/生地図データの品質および/または適合性を改善することができる方法を提供することである。以下の説明を読むことによって明らかになるこれらおよび他の目的は、独立請求項の主題によって解決される。従属請求項は、本発明の好ましい実施形態を参照する。
【0005】
第1態様において、地理的地図データを検証および/または修正するためのコンピュータ実装方法が提供され、以下のステップを有する:少なくとも1つの地理的地図データに関連する地理的生地図データを提供するステップ;前記地理的生地図データが関連する前記地理的エリアの少なくとも一部に関連する地理的地図データの少なくとも1つの時系列を提供するステップ;前記地理的生地図データから所定の特徴を抽出し、地理的地図データの前記時系列から特徴を抽出するステップ;前記地理的生地図データから抽出された特徴と地理的地図データの前記時系列から抽出された前記特徴との比較に基づいて、少なくとも地理的地図データの第1グループまたは地理的地図データの第2グループに対して前記地理的生地図データを分類および割り当てるステップ;地理的地図データの前記第1グループのための第1動作を実行し、地理的地図データの前記第2グループのための第2動作を実行するステップ。特に、本開示は、地理的地図データを検証および/または修正するために使用されることが好ましい場合であっても、地理的地図データを検証または修正するために実行されてもよい。
【0006】
言い換えれば、生地図データが参照する同じ地理的エリアまたはその地理的エリアの少なくとも一部をカバーする地理的地図データの時系列を提供することが提案される。地理的地図データの時系列は好ましくは少なくとも2組の地理的地図データを含み、それぞれが異なる履歴時点を参照する。生地図データは好ましくは、さらなるデータ処理を受けることがない、特に検証または補正を受けることがない地図データであり、例えば、センサから直接得られるデータである。時系列の地理的地図データにはすでに適切であると考えられているそのような地図が含まれており、それによって、これらの地図は人または画像認識アルゴリズムによって、良好なまたは適切な地図データとしてすでに決定されている。次いで、地理的生地図データの決定/抽出された特徴および地理的地図の時系列は、分類またはクラスタリングアルゴリズムを使用して比較され、問題となっている地理的生地図データの特徴が時系列の特徴とどの程度一致するかが決定される。この文脈において、比較のための基礎として特徴を使用することによりデータ次元を低減し、地理的生地図の構造に対して影響を及ぼすエラー/ノイズのタイプについてのみフレームワークが感度を有することを可能にする。これはまた、これらの特徴の選択が、データタイプおよび雑音を発生させる要因に依存することを意味する。さらに、時間情報、例えば、アルゴリズムへの入力としてのデータ取得時間を含めることにより、フレームワークは未加工の地理的マップと時系列とを比較するときに、自然/許容されたものと非自然/異常なものとの間の不整合を区別することができる。通常これは、未加工の地理的マップの収集時刻とその履歴基準セットとの間の時間が長いほど、異常が検出されることなく画像特徴が変化するためのアルゴリズムの許容度が高くなることを示す。この(類似性)比較ステップの結果は、生地図データが地理的データの過去の時系列からの地図に対応する確率値または品質確率値であることが好ましい。過去の時系列の地理的データは既に使用可能として分類されているので、この確率値は、生地図データも使用可能であると見なすことができる確率にも対応する。結果として、地理的地図データの時系列の特徴と生地図データの特徴との間の提案する比較は、生地図データがさらなる使用に適しているかどうかを決定するために使用することができる。この確率値に照らして、生地図データは分類され、さらなる処理のために第1グループまたは第2グループに対して割り当てられる。言い換えれば、分類および割り当てステップにおいて、地理的生地図データから抽出された特徴と地理的地図データの時系列から抽出された特徴との比較に基づいて、地理的生地図データについて品質確率値が計算され、品質確率値に基づいて、地理的生地図データが、地理的地図データの第1グループまたは地理的地図データの第2グループに対して割り当てられることが好ましい。特に、分類ステップにおいて、類似の品質確率値が得られる場合、可能なデータのうちの1つのみを使用することができる。品質確率値によって、生地図データと地理的地図データの時系列との間の類似性の値を表す数値を提供することができる。特に、この点に関して、地理的地図データが分類され、地理的地図データの第1グループまたは地理的地図データの第2グループに対して割り当てられるときの基準となる品質確率値に関して、範囲および/または閾値が例えばあらかじめ定められ、および/またはユーザによって提供することができる。
【0007】
特に、地理的生地図データからの所定の特徴の抽出、および/または地理的地図データの時系列からの特徴の抽出、および/または分類および割り当てステップは、中央コンピューティングデバイス、ネットワークコンピューティングソリューション、および/またはクラウドコンピューティングソリューションによって実行可能な分析アルゴリズムによって実行されることが好ましい。したがって、これは、特徴を抽出し、生地図データを分類し、それらをグループのうちの1つに割り当てる個々のステップを組み合わせる可能性を提供する。しかしながら、それぞれのステップを実行するために2つ以上の分析アルゴリズムを使用することも可能である。この点において、各分析アルゴリズムまたは分析アルゴリズムが機械学習アルゴリズムの結果に基づくことが好ましい。機械学習アルゴリズムは、好ましくは決定木、単純ベイズ分類、最近傍、ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク、生成敵対ネットワーク、サポートベクトルマシン、線形回帰、ロジスティック回帰、ランダムフォレストおよび/または勾配ブースティングアルゴリズムを含む。好ましくは、機械学習アルゴリズムは、高次元数を有する入力を、はるかに低い次元数の出力に処理するように編成される。そのような機械学習アルゴリズムは、「訓練する」ことができるので、「インテリジェント」と呼ばれる。アルゴリズムは、訓練データの記録を使用して訓練することができる。訓練データの記録は、訓練入力データおよび対応する訓練出力データを含む。訓練データのレコードの訓練出力データは、入力として訓練データの同じレコードの訓練入力データが与えられたときに機械学習アルゴリズムによって生成されることが予想される結果である。この期待される結果と、アルゴリズムによって生成される実際の結果との間のずれは、「損失関数」によって観測され、評価される。この損失関数は、機械学習アルゴリズムの内部処理チェーンのパラメータを調整するためのフィードバックとして使用される。例えば、パラメータは、すべての訓練入力データが機械学習アルゴリズムに対して供給され、結果が対応する訓練出力データと比較されるときに生じる損失関数の値を最小化するという最適化目標で調整されてもよい。この訓練の結果により、「グラウンドトゥルース」として比較的少数の訓練データの記録を与えられると、機械学習アルゴリズムは何桁も大きい入力データの多数の記録に対してその作業を良好に実行することが可能になる。分析アルゴリズムが、抽出された特徴と入力として提供された時間情報との間の非線形関係を「学習する」こと、および、特定の未加工の地理的マップが提供された履歴セットに関して異常を構成するかどうか、またはどの程度まで異状であるのかは、この訓練プロセスの過程である。したがって、訓練セットは、良好な品質/一貫性のある地理的マップ、および不良な品質/一貫性のないマップ、ならびにアルゴリズムが複製する必要がある予想される分類の多くのインスタンスを含むことが好ましい。次いで、分析アルゴリズムは、このデータに基づいて、どの特徴についてどのような値が、およびどの時間的条件下で、履歴セットからの有意な逸脱を示すかを学習する。
【0008】
地理的地図データという用語は広く理解されるべきであり、特定のエリアに関する任意のデータ、例えば、衛星地図データ、またはセンサ装備農業機械によって生成されたデータ、または航空機、飛行機もしくはヘリコプタなどの航空機によって生成されたデータ、またはドローンなどの無人航空機によって生成されたデータに関する。また、本発明は、生地図データまたは地理的地図データの時系列の特定のフォーマットに限定されるものではない。この点に関して、地理的生地図データおよび/または地理的地図データの時系列は、空間的に分解された地図データとして、ラスタ地図データとして、および/または画像地図データとして提供することができ、地理的生地図データおよび地理的地図データの時系列は好ましくは衛星または地域地図および/または画像として提供され、地理的生地図データおよび/または地理的地図データの時系列は好ましくは時間情報を提供される。さらに、本発明は、取得された地図データを使用して農業文脈において意志決定または適用地図を作成することに限定されず、取得された地図データの使用に基づくことができるすべての適用を含むことに留意されたい。最後に、本発明はまた、第1および第2動作の特定のシーケンス、またはそれらが特定の時間的コンテキストにおいて実行されるという事実に限定されないことに留意されたい。
【0009】
1実装形態において、分類および割り当てステップにおいて、地理的地図データの第1グループは、農業意思決定マップおよび/または農業適用地図を作成するために使用不可能として分類された地理的地図データに関連する;地理的地図データの第2グループは、農業意思決定マップおよび/または農業適用地図を作成するために使用可能として分類された地理的地図データに関する。第2グループの地理的地図データのための第2動作は好ましくは、この地理的地図データが地図データを加工するために、例えば農地管理者システムの文脈においてまたは農業推奨エンジンもしくはシステムにおいて使用されることを意味し、その結果、後に農業決定/適用地図を生成することができる。
【0010】
この文脈において、本発明は、この提案された2つのグループへの分類に限定されないことに留意されたい。むしろ、生地図データは任意の数のグループに分割することができ、それらのグループの各々はその後、処理することができ、またはグループとして別々に使用することができる。「農業意思決定マップ」という用語は、好ましくは農場内の異なる場所または区域で取られるべき推奨される農業行動の2次元空間分布を示すマップであると理解される。「農業適用マップ」という用語は好ましくは、農場内の異なる場所または区域に適用されるべき、製品量、または製品投与率、または製品タイプ、または製品形態、または処理方法の2次元空間分布を示すマップであると理解される。
【0011】
1実装形態において、地理的地図データの第1グループのための第1動作は、地理的地図データの第1グループを破棄または削除することである。この点において、ユーザに対してこれらの地図データを示さない地理的地図データの第1グループのデータを削除することが可能である。しかしながら、廃棄された地理的地図データをユーザに示すことも可能であり、その結果、ユーザは、地理的地図データの第1グループをさらに進める方法を手動で決定することができる。別実装形態において、地理的地図データの第1グループのための第1動作は、地理的地図データの第1グループの(さらなる)処理を延期または控えること、または地理的地図データの第1グループを別の記憶媒体またはシステムに転送することである。代替または追加の実装形態において、地理的地図データの第1グループのための第1動作は、補正された地理的地図データを取得するために少なくとも1つのデフォルト補正アルゴリズムを実行することであり、補正された地理的地図データは好ましくは地理的生地図データとして分類および割り当てステップに対して少なくとも1回フィードバックされる。この点において、デフォルト補正アルゴリズムは、画像平滑化アルゴリズム、画像鮮鋭化アルゴリズム、画像輝度調整アルゴリズムおよび/または画像ぼかしアルゴリズムであることが好ましい。言い換えれば、使用不可/不適として最初に分類された生地図データを改善/修正することを試みることが可能かつ好ましく、その結果、それらは最終的に、適切な地図データとして分類され得る。
【0012】
1実装形態において、地理的マップデータの第1グループのための第1動作は、修正された地理的マップデータを得るために少なくとも1つのヒューリスティック修正手順を実行することであり、少なくとも1つのヒューリスティック修正手順は好ましくは、グリッド探索を実施して、平滑化フィルタおよび/またはシャープニングフィルタおよび/または任意の他のデコンボリューションフィルタの適切なパラメータを識別することを含み、これらのパラメータの範囲は好ましくは事前に設定され、そして、修正された地理的マップデータは好ましくは地理的生のマップデータとして、分類および割当ステップに対して少なくとも1回フィードバックされる。この点において、ヒューリスティック補正アルゴリズムの手段によって、あらかじめ設定された数の潜在的に補正された地理的地図データが生成され、あらかじめ設定された数の潜在的に補正された地理的地図データは好ましくは、少なくとも1回、地理的生地図データとして分類および割り当てステップに対してフィードバックされ、最高の質の確率を有する地理的地図データが第2グループの地理的地図データに対して割り当てられることが好ましい。
【0013】
1実装形態において、地理的地図データの第1グループのための第1動作は、代替地図データについて履歴レコードの少なくとも1つの広範な検索を実行することであり、履歴レコードの少なくとも1つの広範な検索は異なる時間に生成された地理的地図データが基準履歴セットと一致するかどうかを評価することを含み、したがって、第1グループに対して以前に割り当てられたデータを置換することができ、履歴レコードの広範な検索は、成長段階、作物品種、季節、および気象条件を含むがこれらに限定されない補助データの助けを借りて実施され、仮想代替セットは好ましくは地理的生地図データとして分類および割当ステップに対して少なくとも1回フィードバックされ、最高品質確率値を有する地理的地図データは地理的地図データの第2グループに対して割り振られる。
【0014】
ここでも、機械学習アルゴリズムの結果に基づく補正アルゴリズムを用いることができる。ここで、機械学習アルゴリズムは好ましくは、決定木、単純ベイズ分類、最近傍、ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク、生成敵対ネットワーク、サポートベクトルマシン、線形回帰、ロジスティック回帰、ランダムフォレスト、および/または勾配ブースティングアルゴリズムを含む。好ましくは、機械学習アルゴリズムは、高次元数を有する入力を、はるかに低い次元数の出力に処理するように編成される。そのような機械学習アルゴリズムは、「訓練される」ことができるので、「インテリジェント」と呼ばれる。アルゴリズムは、訓練データの記録を使用して訓練することができる。訓練データの記録は、訓練入力データおよび対応する訓練出力データを含む。訓練データのレコードの訓練出力データは、入力として訓練データの同じレコードの訓練入力データが与えられたときに機械学習アルゴリズムによって生成されることが予想される結果である。この期待される結果と、アルゴリズムによって生成される実際の結果との間のずれは、「損失関数」の手段によって観測され、評価される。この損失関数は、機械学習アルゴリズムの内部処理チェーンのパラメータを調整するためのフィードバックとして使用される。例えば、パラメータは、すべての訓練入力データが機械学習アルゴリズムに供給され、出力結果が対応する訓練出力データと比較されるときに生じる損失関数の値を最小化するという最適化目標で調整されてもよい。この訓練の結果、「グラウンドトゥルース」として比較的少数の訓練データの記録を与えられると、機械学習アルゴリズムは何桁も大きい入力データの多数の記録に対してその作業を良好に実行することが可能になる。
【0015】
1実装形態において、地理的地図データの時系列は、地理的地図に関連する2~1000のデータセットを含む。一例では、地理的地図データの時系列は、少なくとも2つのデータセット、少なくとも2~100の間、少なくとも2~20の間、または少なくとも2~10の間のデータセットを含む。さらなる実装形態において、提供される地理的地図データの時系列は、地理的生地図データの時間情報に基づいてフィルタリングされる。これは、時間的コヒーレンスに基づいて、ある量のプレフィルタリングを実行することを可能にし、その結果、対応する特徴は、地理的地図データの時系列のいくつかまたは1つのマップについてのみ、抽出され比較される必要があるだけである。
【0016】
1実施形態において、提供される地理的地図データの履歴時系列は補助フィルタリングデータに基づいてフィルタリングされ、補助フィルタリングデータは好ましくは、過去に収穫された作物の量に関連する作物収穫データ、地理的エリアに播種された作物の種類に関連する作物タイプデータ、播種の量および空間パターンに関連する播種データ、地理的地図データを記録する時の気象条件に関連する気象データ、地理的地図データを記録する時またはその前の作物の生育段階に関連する生育段階データ、地理的地図データが記録された時またはその前の温度に関連する温度データ、地理的地図データが記録された時またはその前の降水量に関連する降水データ、および/または、地理的地図データが記録された時またはその前の土壌および/または空気湿度に関連する土壌および/または空気湿度データ。これらの補助フィルタデータはまた、地理的地図データの時系列から関連する地図を縮小することを可能にし、これにより、対応する特徴は地理的地図データの時系列の複数または1つの地図についてのみ、抽出および比較されるだけでよい。
【0017】
1実装形態において、地理的生地図データおよび/または地理的地図データの時系列から抽出される特徴は、以下のうちの1つまたは複数である:分散、エントロピー、均一性、グレーレベル共起行列(GLCM)、グレーレベルサイズゾーン(GLSZM)、近傍グレートーン差分行列(NGTDM)、および他の放射性特徴。1例において、抽出される特徴は、ユーザおよび/または管理者によってあらかじめ決定/選択される。さらなる例において、抽出される特徴は、特徴の所定の異なるセットによって提供されてもよい。これらの特徴のセットはユーザに対して提供することができ、ユーザはどの特徴のセットを適用すべきかを選択することができる。
【0018】
さらなる態様において、農業意思決定マップおよび/または農業適用マップを作成する方法のための、上記で説明したような地理的マップデータを検証および/または修正する方法の使用が開示される。さらに別の態様において、地理的マップデータを検証および/または修正するためのシステムが開示され、このシステムは以下を備える:少なくとも1つの地理的エリアに関する地理的生地図データを受信するように構成された少なくとも1つのデータ入力インターフェース;地理的生地図データが関係する地理的エリアの少なくとも一部分に関する地理的マップデータの少なくとも1つの時系列を受信するように構成された少なくとも1つのデータ入力インターフェース;地理的生地図データから所定の特徴を抽出するとともに地理的地図データの時系列から特徴を抽出するように構成された少なくとも1つの処理ユニット;地理的生地図データから抽出された特徴と地理的地図データの時系列から抽出された特徴との比較に基づいて、少なくとも地理的生地図データの第1グループまたは地理的地図データの第2グループに地理的生地図データを分類および割り当てるように構成された少なくとも1つの処理ユニット;地理的地図データの第1グループに対する第1動作を実行し、地理的地図の第2グループに対する第2動作を実行するように構成された少なくとも1つの処理ユニット。
【0019】
最後に、本発明は、上述の方法を適切な装置またはシステム上で実行するように構成されたコンピュータプログラムまたはコンピュータプログラム要素に関する。したがって、コンピュータプログラム要素は、実施形態の一部であるコンピュータユニットに記憶されてもよい。この計算ユニットは、上述の方法のステップを実行するか、またはそのステップの実行を誘発するように構成することができる。さらに、上述の装置および/またはシステムの構成要素を動作させるように構成することができる。コンピューティングユニットは自動的に動作するように、および/またはユーザの指示を実行するように構成することができる。コンピュータプログラムは、データプロセッサのワーキングメモリにロードされる。したがって、データプロセッサは、前述の実施形態のうちの1つによる方法を実行するように実装することができる。本発明のこの例示的な実施形態は、最初から本発明を使用するコンピュータプログラムと、アップデートの手段によって既存のプログラムを本発明を使用するプログラムに変えるコンピュータプログラムの両方を包含する。さらに、コンピュータプログラム要素は、上述の方法の例示的な実施形態の手順を満たすために必要なすべてのステップを提供することができる。本発明のさらなる例示的な実施形態によれば、CD-ROM、USBスティックなどのコンピュータ可読媒体が提示され、コンピュータ可読媒体はその上に記憶されたコンピュータプログラム要素を有し、そのコンピュータプログラム要素は、前のセクションによって説明される。コンピュータプログラムは他のハードウェアと共に、または他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体またはソリッドステート媒体などの適切な媒体上に記憶および/または配布され得るが、インターネットまたは他の有線もしくは無線通信システムを介してなど、他の形態で配布されてもよい。しかしながら、コンピュータプログラムはまた、ワールドワイドウェブのようなネットワークを介して提示されてもよく、そのようなネットワークからデータプロセッサの作業メモリにダウンロードされてもよい。クラウドコンピューティングソリューションの使用も可能である。本発明のさらなる例示的な実施形態によれば、ダウンロードのためにコンピュータプログラム要素を利用可能にするための媒体が提供され、このコンピュータプログラム要素は、本発明の前述の実施形態のうちの1つによる方法を実行するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下において、本発明は、添付の図面を参照して例示的に説明される:
【
図1】本発明の好ましい実施形態による方法の概略図である;
【
図2】
図1に示される方法で使用されるデータの例示的な説明である;
【
図3】地理的地図データの時系列および2つの地理的生地図データの例示的な説明である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、地理的生地図データを検証および/または修正するための、本発明の好ましい実施形態によるコンピュータ実施方法の概略図である。
図2は
図1に示される方法で使用されるデータの例示的な説明図であり、
図3は、どの2つの地理的生地図データが分析されるかを考慮した、地理的地図データの時系列の例示的な説明図である。以下、
図1~
図3を参照して本発明をより詳細に説明する。
【0022】
ステップS10において、時間tの間の少なくとも1つの地理的エリアに関する地理的生地図データ10が提供される。これらの地理的生地図データ10は例えば、衛星画像データの形態で提供することができる。ステップS20において、地理的生地図データ10が関連する地理的エリアの少なくとも一部に関連する地理的地図データ20の少なくとも1つの時系列が提供される。図に示される例において、地理的地図データ20の歴史的時系列は、2つの異なる時間に対する2つの地理的地図データを含む。地理的生地図データ10および/または地理的地図データの時系列20は、空間的に分解された地図データとして、ラスタ地図データとして、および/または画像地図データとして提供することができ、地理的生地図データ10および地理的地図データの時系列20は好ましくは衛星地図および/または画像として提供され、地理的生地図データ10および/または地理的地図データの時系列20は好ましくは時間情報を提供される。一連の時系列の地理的地図データ20には、すでに適切であると考えられているそのような地図が含まれており、それによって、これらの地図は人または画像認識アルゴリズムによって、良好なまたは適切な地図データとしてすでに決定されている。
【0023】
ステップS30において、地理的生地図データ10からの所定の特徴30と、地理的地図データ20の時系列からの特徴とが抽出される。例えば、これらの特徴は以下のうち1つ以上である:分散、エントロピー、均一性、グレイレベル共起行列(GLCM)、グレイレベルサイズゾーン(GLSZM)、近傍グレイトーン差分行列(NGTDM)、その他の放射性特徴。
【0024】
ステップS40において、地理的生地図データ10は、地理的生地図データ10から抽出された特徴と地理的地図データ20の時系列から抽出された特徴との比較に基づいて、少なくとも地理的地図データの第1グループまたは地理的地図データの第2グループに対して分類および割り当てられる。地理的生地図データ10および地理的地
図20の時系列の決定/抽出された特徴が比較され、特徴がどの程度一致するかが決定される。この点において、この(類似性)比較ステップの結果は、地理的生地図データ10が地理的時系列データ20からの地図に対応する確率値または品質確率値であることが好ましい。時系列の地理的データは既に使用可能として分類されているので、この確率値は、生地図データも使用可能であると見なすことができる確率にも対応する。結果として、地理的地図データ20の時系列の特徴と生地図データ10の特徴との比較についての提案は、生地図データ10がさらなる使用に適しているかどうかを決定するために使用することができる。この確率値に照らして、生地図データ10は、さらなる処理のために第1グループまたは第2グループに対して分類および割り当てられる。
【0025】
ステップS50において、地理的地図データの第1グループに対する第1動作と、地理的地図データの第2グループに対する第2動作とが実行される。例えば、分類および割り当てステップにおいて、地理的地図データ50Bの第1グループは、農業意思決定マップおよび/または農業適用マップを作成するために使用不能として分類された地理的地図データに関連し;地理的地図データ50Aの第2グループは農業意思決定マップおよび/または農業適用マップを作成するために使用可能として分類された地理的地図データに関連する。この文脈において、本発明は、この提案された2つのグループへの分類に限定されないことに留意されたい。むしろ、生地図データは任意の数のグループに分割することができ、それらのグループの各々はその後、処理することができ、またはグループとして別々に使用することができる。第1グループの地理的地図データ50Bに対する第1動作は、第1グループの地理的地図データ50Bを破棄または削除することであってもよい。これにより、これらの地図データをユーザに提示しない第1地図データ群50Bのデータを削除することができる。しかしながら、廃棄された地理的地図データ50Bをユーザに示すことも可能であり、その結果、ユーザは、第1グループの地理的地図データ50Bまたは特定の生地図データ10をさらに処理する方法を手動で決定することができる。代替または追加の実装形態において、地理的地図データの第1グループ50Bのための第1動作は、補正された地理的地図データを取得するために少なくとも1つのデフォルト補正アルゴリズムを実行することであり、補正された地理的地図データは好ましくは地理的生地図データ10として分類および割り当てステップに対して少なくとも1回フィードバックされる。この点において、デフォルト補正アルゴリズムは、画像平滑化アルゴリズム、画像鮮鋭化アルゴリズム、画像輝度調整アルゴリズムおよび/または画像ぼかしアルゴリズムであることが好ましい。言い換えれば、最初に使用不可/不適として分類された生地図データ10を改善/修正することを試みることが可能かつ好ましく、その結果、それらは最終的に、適切な地図データとして分類される。代替的にまたは追加的に、第1グループの地理的マップデータ50Bのための第1動作は、補正された地理的マップデータ10を得るために少なくとも1つのヒューリスティック補正アルゴリズムを実行することであり、少なくとも1つのヒューリスティック補正アルゴリズムは好ましくは平滑化フィルタの適切なパラメータおよび/または鮮鋭化フィルタのパラメータを識別するためにグリッド検索を実行することを含み、これらのパラメータの範囲は好ましくはあらかじめ設定されており、補正された地理的マップデータは、好ましくは地理的生マップデータとして分類および割り当てステップに対して少なくとも1回フィードバックされる。この点において、ヒューリスティック補正アルゴリズムの手段によって、あらかじめ設定された数の補正された地理的地図データが生成され、あらかじめ設定された数の補正された地理的地図データ10が好ましくは地理的生地図データ10として、分類および割り当てステップに対して少なくとも1回フィードバックされ、最高の質の確率を有する地理的地図データが第2グループの地理的地図データ50Aに対して割り当てられることが好ましい。
【0026】
特に、地理的生地図データ10からの所定の特徴の抽出、および/または地理的地図データ20の時系列からの特徴の抽出、および/または「使用不可能」として分類された生地図データ10の分類および割り当ておよび/または任意の修正/改善ステップは、中央コンピューティングデバイス、ネットワークコンピューティングソリューション、および/またはクラウドコンピューティングソリューションによって実行される分析アルゴリズムによって実行されることが好ましい。したがって、これは、特徴を抽出し、生地図データを分類し、それらをグループのうちの1つに割り当てる個々のステップを組み合わせる可能性を提供する。しかしながら、それぞれのステップを実行するために、2つ以上の分析アルゴリズムを使用することも可能である。この点において、各分析アルゴリズムまたは分析アルゴリズムは機械学習アルゴリズムの結果に基づくことが好ましい。機械学習アルゴリズムは好ましくは、決定木、単純ベイズ分類、最近傍、ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク、生成敵対ネットワーク、サポートベクトルマシン、線形回帰、ロジスティック回帰、ランダムフォレストおよび/または勾配ブースティングアルゴリズムを含む。好ましくは、機械学習アルゴリズムは、高次元数を有する入力を、はるかに低い次元数の出力に処理するように編成される。そのような機械学習アルゴリズムは、「訓練される」ことができるので、「インテリジェント」と呼ばれる。アルゴリズムは、訓練データの記録を使用して訓練することができる。訓練データの記録は、訓練入力データおよび対応する訓練出力データを含む。訓練データのレコードの訓練出力データは、入力として訓練データの同じレコードの訓練入力データが与えられたときに機械学習アルゴリズムによって生成されることが予想される結果である。この期待される結果と、アルゴリズムによって生成される実際の結果との間のずれは、「損失関数」によって観測され、評価される。この損失関数は、機械学習アルゴリズムの内部処理チェーンのパラメータを調整するためのフィードバックとして使用される。例えば、パラメータは、すべての訓練入力データが機械学習アルゴリズムに供給され、出力結果が対応する訓練出力データと比較されるときに生じる損失関数の値を最小化するという最適化目標で調整されてもよい。この訓練の結果、「グラウンドトゥルース」として比較的少数の訓練データの記録を与えられると、機械学習アルゴリズムは何桁も大きい入力データの多数の記録に対してその作業を良好に実行することが可能になる。
【0027】
好ましい実施形態および実施例に関連して本発明を説明してきた。しかしながら、図面、本開示、および特許請求範囲を研究することにより、特許請求される本発明を実施する当業者が理解し実施することができる他の変形形態も可能である。特に、ステップS10~S50は任意の順序で実行することができ、すなわち、本発明は、これらのステップの特定の順序に限定されない。また、ステップS10~S50は個別に実行してもよいし、適宜併合して実行してもよい。さらに、異なるステップが特定の場所または1つの場所で実行されることも必要とされず、すなわち、ステップまたはステップの一部のそれぞれが、異なる機器/データ処理ユニットを使用して異なる場所で実行されてもよい。請求項および明細書において、「有する(comprising)」という語は他の要素またはステップを除外せず、不定冠詞「a」または「an」は複数を除外しない。単一の要素または他のユニットは、特許請求の範囲に列挙されるいくつかのエンティティまたはアイテムの機能を満たすことができる。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが有利な実施において使用され得ないことを示すものではない。
【符号の説明】
【0028】
S10:地理的生地図データの提供
S20:地理的地図データの少なくとも1つの歴史的時系列の提供
S30:所定の特徴の抽出
S40:地理的生地図データの分類と割り当て
S50:地理的地図データのグループに対する操作の実行
10:地理的な生地図データ
20:地理的地図データの歴史的時系列
30:特徴抽出
40:地理的生地図データの分析
50:第1および第2動作
50A:使用可能な生地図データ/履歴セットと一致
50B:使用不可能な生地図データ/履歴セットと不一致
【国際調査報告】