(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-25
(54)【発明の名称】抗ウイルス療法
(51)【国際特許分類】
A61K 45/00 20060101AFI20230518BHJP
A61P 31/12 20060101ALI20230518BHJP
A61P 31/14 20060101ALI20230518BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20230518BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20230518BHJP
A61K 45/06 20060101ALI20230518BHJP
A61K 31/7056 20060101ALI20230518BHJP
A61K 38/21 20060101ALI20230518BHJP
A61K 31/675 20060101ALI20230518BHJP
A61K 31/573 20060101ALI20230518BHJP
A61K 31/502 20060101ALI20230518BHJP
A61K 31/506 20060101ALI20230518BHJP
A61K 31/497 20060101ALI20230518BHJP
A61K 31/47 20060101ALI20230518BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20230518BHJP
A61K 31/496 20060101ALI20230518BHJP
A61K 31/444 20060101ALI20230518BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20230518BHJP
C07K 16/28 20060101ALI20230518BHJP
【FI】
A61K45/00
A61P31/12 ZNA
A61P31/14
A61P43/00 121
A61P43/00 111
A61K39/395 P
A61K39/395 D
A61K39/395 S
A61K45/06
A61K39/395 U
A61K31/7056
A61K38/21
A61K31/675
A61K31/573
A61K31/502
A61K31/506
A61K31/497
A61K31/47
A61K31/519
A61K31/496
A61K31/444
A61K31/5377
C07K16/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022561398
(86)(22)【出願日】2021-04-01
(85)【翻訳文提出日】2022-12-05
(86)【国際出願番号】 EP2021058774
(87)【国際公開番号】W WO2021204713
(87)【国際公開日】2021-10-14
(32)【優先日】2020-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】514276920
【氏名又は名称】ベルゲンビオ アーエスアー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【氏名又は名称】廣田 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ローレンス,ジェームス ブラッドリー
(72)【発明者】
【氏名】モーリー,ウェンディ
【テーマコード(参考)】
4C084
4C085
4C086
4H045
【Fターム(参考)】
4C084AA02
4C084AA17
4C084AA20
4C084BA44
4C084DA21
4C084MA02
4C084MA57
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZB082
4C084ZB112
4C084ZB212
4C084ZB331
4C084ZB332
4C084ZC201
4C084ZC202
4C084ZC511
4C084ZC521
4C084ZC751
4C085AA13
4C085AA14
4C085BA65
4C085BA71
4C085BB18
4C085BB22
4C085EE01
4C085EE03
4C085GG10
4C086AA01
4C086BC28
4C086BC50
4C086BC60
4C086BC73
4C086CB05
4C086CB22
4C086CB29
4C086DA10
4C086DA38
4C086EA16
4C086GA02
4C086GA07
4C086GA12
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA57
4C086NA05
4C086ZB33
4C086ZC51
4C086ZC52
4C086ZC75
4H045AA11
4H045AA30
4H045BA10
4H045CA40
4H045DA50
4H045DA75
4H045DA76
4H045EA20
4H045EA50
(57)【要約】
本開示は、被験体におけるウイルス感染を予防及び治療するための組成物及び方法に関する。特に、本開示は、疾患COVID-19を引き起こす重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)等のコロナウイルスによる被験体の感染を予防又は治療するための組成物及び方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
AXLの活性又は発現の阻害剤(AXLi)の有効量を被験体に投与することを含む、被験体のウイルス感染を治療する方法に用いる、AXLi。
【請求項2】
AXLの活性又は発現の阻害剤(AXLi)の有効量を被験体に投与することを含む、ウイルス感染の伝播を予防又は減少させるための方法に用いる、AXLi。
【請求項3】
AXLの活性又は発現の阻害剤(AXLi)の有効量を被験体に投与することを含む、被験体からのウイルスクリアランスを高めるための方法に用いる、AXLi。
【請求項4】
ウイルス感染はコロナウイルス感染である、請求項1~3のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項5】
ウイルス感染はアルファレトウイルス(alphaletovirus)感染である、請求項1~4のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項6】
ウイルス感染はオルトコロナウイルス感染である、請求項1~4のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項7】
ウイルス感染はアルファコロナウイルス感染症である、請求項1~4及び6のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項8】
ウイルス感染はベータコロナウイルス感染である、請求項1~4及び6のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項9】
ウイルス感染はガンマコロナウイルス感染である、請求項1~4及び6のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項10】
ウイルス感染はデルタコロナウイルス感染である、請求項1~4及び6のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項11】
ウイルス感染はベータコロナウイルス系統B感染症である、請求項1~4、6、及び8のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項12】
ウイルス感染はSARS-CoV感染である、請求項1~4、6、8、及び11のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項13】
ウイルス感染はSARS-CoV-2感染である、請求項1~4、6、8、及び11のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項14】
SARS-CoV-2感染は、E484位置の変異を含む変異体によって引き起こされ、場合によっては、前記変異はE484K置換である、請求項13に記載のAXLi。
【請求項15】
SARS-CoV-2感染は、N501位置の変異を含む変異体によって引き起こされ、場合によっては、前記変異はN501Y置換である、請求項13又は14に記載のAXLi。
【請求項16】
SARS-CoV-2感染は、K417位置の変異を含む変異体によって引き起こされ、場合によっては、前記変異はK417N又はK417T置換である、請求項13~15のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項17】
SARS-CoV-2感染は、L18、L242-244、D80、D215、D614、及びA701の位置の一つ以上の変異を含む変異体によって引き起こされ、場合によっては、前記変異体は各位置の前記変異を含む、請求項13~16のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項18】
SARS-CoV-2感染は、LF、ΔL242-244、D80A、D215G、D614G、及びA701Vの変異のうちの一つ以上を含む変異体によって引き起こされ、場合によっては、前記変異体はすべての前記変異を含む、請求項13~16のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項19】
SARS-CoV-2感染はB.1.351変異株によって引き起こされる、請求項13~18のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項20】
SARS-CoV-2感染はB.1.1.7変異株によって引き起こされる、請求項13に記載のAXLi。
【請求項21】
SARS-CoV-2感染はP.1変異株によって引き起こされる、請求項13に記載のAXLi。
【請求項22】
SARS-CoV-2感染はB.1.526変異体によって引き起こされる、請求項13に記載のAXLi。
【請求項23】
ウイルス感染はベータコロナウイルス系統C感染症である、請求項1~4、6、及び8のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項24】
ウイルス感染はMERS-CoV感染である、請求項1~4、6、8、及び23のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項25】
AXLiは第二の抗ウイルス剤と併用投与される、請求項1~24のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項26】
第二の抗ウイルス剤は、プロテアーゼ阻害剤、ヘリカーゼ阻害剤及び細胞侵入阻害剤からなる群から選択される、請求項25に記載のAXLi。
【請求項27】
第二の抗ウイルス剤は、リバビリン、インターフェロン、及びその両方の組み合わせからなる群から選択される、請求項25又は26に記載のAXLi。
【請求項28】
第二の抗ウイルス剤は、レムデシビルである、請求項25に記載のAXLi。
【請求項29】
AXLiは抗炎症剤と併用投与される、請求項1~28のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項30】
抗炎症剤は副腎皮質ステロイドである、請求項29に記載のAXLi。
【請求項31】
抗炎症剤はグルココルチコイドステロイドである、請求項29に記載のAXLi。
【請求項32】
抗炎症剤はデキサメタゾンである、請求項29に記載のAXLi。
【請求項33】
AXLiは免疫抑制剤と併用投与される、請求項1~32のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項34】
免疫抑制剤はIL-6アナトゴニストである、請求項33に記載のAXLi。
【請求項35】
免疫抑制剤はトシリズマブである、請求項33に記載のAXLi。
【請求項36】
AXLi及び/又は第二の抗ウイルス剤は医薬組成物に含まれ、場合によっては、さらに、医薬として許容される賦形剤を含む、請求項1~35のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項37】
AXLi及び/又は第二の抗ウイルス剤が吸入によって投与される、請求項1~36のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項38】
被験体はヒトである、請求項1~37のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項39】
被験体はウイルス感染している、感染の疑いがある、又は感染のリスクが高い、請求項1~38のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項40】
被験体は医療従事者である、請求項1~39のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項41】
被験体はウイルス感染すると重度の症状を発現するリスクがある、請求項1~40のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項42】
被験体は、呼吸器系疾患、心血管疾患、糖尿病、高血圧、がん、又は免疫抑制系から選択される1つ以上の併存疾患に罹患している、請求項1~41のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項43】
被験体は、2つ以上の併存疾患に罹患している、請求項42のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項44】
被験体は、3つ以上の併存疾患に罹患している、請求項43のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項45】
被験体は、少なくとも60歳である、請求項1~44のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項46】
被験体は、少なくとも70歳である、請求項1~45のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項47】
被験体は、少なくとも80歳である、請求項1~46のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項48】
被験体は男性である、請求項1~47のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項49】
被験体のCRP値は少なくとも30μg/mLである、請求項1~48のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項50】
被験体のCRP値は少なくとも50μg/mLである、請求項1~48のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項51】
請求項39~50に記載された特徴の一つ以上があることに基づいて、治療をするための被験体が選択される、請求項1~50のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項52】
AXLiは、以下の式(I):
【化1】
(式中、
R
1、R
4、R
5は各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、C(O)R
8、C(O)N(R
6)R
7、C(=N(R
6)N(R(R
6)R
7からなる群から選択され;
R
2及びR
3は、各々独立して、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R
9-OR
8,-R
9-O-R
10-OR
8,-R
9-O-R
10-O-R
10-OR
8,-R
9-O-R
10-CN,-R
9-O-R
10-C(O)OR
8,-R
9-O-R
10-C(O)N(R
6)R
7,-R
9-O-R
10-S(O)
pR
8(ここで、pは0,1又は2である),-R
9-O-R
10-N(R
6)R
7,-R
9-O-R
10-C(NR
11)N(R
11)H,-R
9-OC(O)-R
8,-R
9-N(R
6)R
7,-R
9-C(O)R
8,-R
9-C(O)OR
8,-R
9-C(O)N(R
6)R
7,-R
9-N(R
6)C(O)OR
8,-R
9-N(R
6)C(O)R
8,-R
9-N(R
6)S(O)
tR
8(ここで、tは1又は2である),-R
9-S(O)
tOR
8(ここで、tは1又は2である),-R
9-S(O)
pR
8(ここで、pは0,1又は2である),及び-R
9-S(O)
tN(R
6)R
7(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;
あるいは、R
2は、前記14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、並びに、R
3はアリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記アリール及びヘテロアリールは各々独立して、場合によっては、以下の:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R
13-OR
12,-R
13-OC(O)-R
12,-R
13-O-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)
2,-R
13-C(O)R
12,-R
13-C(O)OR
12,-R
13-C(O)N(R
12)
2,-R
13-C(O)N(R
12)-R
14-N(R
12)R
13,-R
13-C(O)N(R
12)-R
14-OR
12,-R
13-N(R
12)C(O)OR
12,-R
13-N(R
12)C(O)R
12,-R
13-N(R
12)S(O)
tR
12(ここで、tは1又は2である),-R
13-S(O)
tOR
12(ここで、tは1又は2である),-R
13-S(O)
pR
12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R
13-S(O)
tN(R
12)
2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;
あるいは、R
3は、前記14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、並びに、R
2はアリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記アリール及びヘテロアリールは各々独立して、場合によっては、以下の:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、,-R
13-OR
12,-R
13-OC(O)-R
12,-R
13-O-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)
2,-R
13-C(O)R
12,-R
13-C(O)OR
12,-R
13-C(O)N(R
12)
2,-R
13-C(O)N(R
12)-R
14-N(R
12)R
13,-R
13-C(O)N(R
12)-R
14-OR
12,-R
13-N(R
12)C(O)OR
12,-R
13-N(R
12)C(O)R
12,-R
13-N(R
12)S(O)
tR
12(ここで、tは1又は2である),-R
13-S(O)
tOR
12(ここで、tは1又は2である),-R
13-S(O)
pR
12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R
13-S(O)
tN(R
12)
2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;
R
6及びR
7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ヒドロキシアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R
10-OR
8,-R
10-CN,-R
10-NO
2,-R
10-N(R
8)
2,-R
10-C(O)OR
8及び-R
10-C(O)N(R
8)
2,からなる群から選択されるか、又はいかなるR
6及びR
7も、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては、置換されたN-ヘテロアリール又は場合によっては置換されたN-ヘテロシクリルを形成し;
R
8は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニルからなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;
R
9は、各々独立して、直接結合、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルケニレン鎖、及び場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキニレン鎖からなる群から選択され;
R
10は各々独立して、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルケニレン鎖、及び場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキニレン鎖からなる群から選択され;
R
11は、各々独立して、水素、アルキル、シアノ、ニトロ及びOR
8からなる群から選択され;
R
12は各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、-R
10-OR
8,-R
10-CN,-R
10-NO
2,-R
10-N(R
8)
2,-R
10-C(O)OR
8及び-R
10-C(O)N(R
8)
2,又は2つのR
12’sからなる群から選択され、両方が結合されている共通の窒素と共に、場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成し;
R
13は各々独立して、直接結合、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルケニレン鎖、及び場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキニレン鎖からなる群から選択され;かつ、
R
14は各々独立して、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルケニレン鎖、及び場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキニレン鎖からなる群から選択される)
で表される化合物の単離した立体異性体若しくはその混合物、互変異性体若しくはその混合物、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくはN-オキシドである、請求項1~51のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項53】
以下の:
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7-(S)-ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7-(R)-ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(3-フルオロ-4-(4-(ピロリジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
5-(7-(ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-1-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
5-(7-(S)-ピロリジン-1-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(t-ブトキシカルボニルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(アセトアミド)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-((2R)-2-(メトキシカルボニル)ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-((メトキシカルボニルメチル)(メチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-((2R)-2-(カルボキシ)ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(4-(エトキシカルボニル)ピペリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(4-(カルボキシ)ピペリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-((カルボキシメチル)(メチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(4-(エトキシカルボニルメチル)ピペラジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(4-(カルボキシメチル)ピペラジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-1-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジ(シクロプロピルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((2-メチルプロピル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((プロピル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジプロピルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジエチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(シクロヘキシルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(シクロペンチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((1-シクロペンチルエチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(2-プロピルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((3,3-ジメチルブト-2-イル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((シクロヘキシルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジ(シクロヘキシルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((5-クロロチエン-2-イル)メチル)アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((2-カルボキシフェニル)メチル)アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((3-ブロモフェニル)メチル)アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジメチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(シクロブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(3-ペンチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((2,2-ジメチルプロピル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジ(シクロペンチルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((シクロペンチルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジ(ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(3-メチルブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジ(3-メチルブチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(2-エチルブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ブト-2-エニルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ブチル(ブト-2-エニル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
5-((7S)-7-(t-ブトキシカルボニルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジメチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジエチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジプロピルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジ(シクロプロピルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジ(3-メチルブチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(シクロブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(シクロヘキシルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((メチルエチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(シクロペンチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(2-ブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
からなる群から選択されるか、又はその薬学的に許容される塩である、請求項1~52のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項54】
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7-(S)-ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン、又はその薬学的に許容される塩である、請求項1~51のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項55】
AXLiがベムセンチニブである、請求項1~51のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項56】
以下の:
デュベルマチニブ(CAS番号1341200-45-0;UNII 14D65TV20J);
ギルテリチニブ(CAS番号:1254053-43-4;UNII 66D92MGC8M);
カボザンチニブ(CAS番号849217-68-1;UNII 1C39JW444G);
SGI7079(CAS番号:1239875-86-5);
メレチニブ(CAS番号:1206799-15-6;UNII 5OGS5K699E);
アムバチニブ(CAS番号:850879-09-3;UNII SO9S6QZB4R);
ボスチニブ(CAS番号:380843-75-4;UNII 5018V4AEZ0);
シトラバチニブ(CAS番号:1123837-84-2;UNII CW62Q1VTB);
XL092;
グレサチニブ(CAS番号936694-12-1;UNII 7Q29OXD98N);及び
フォレティニブ(CAS番号849217-64-7;UNII 81FH7VK1C4)
からなる群から選択される、請求項1~51のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項57】
抗体である、請求項1~51のいずれか一項に記載のAXLi。
【請求項58】
抗体は、以下の:
国際公開第2013/064685号で開示された1613F12抗体;
国際公開第2014/068139号に開示された110D7抗体;
国際公開第2014/068139号に開示された1003A2抗体;
国際公開第2014/068139号に開示された1024G11抗体;
国際公開第2017/220695号で開示されたhu10G5抗体;及び
国際公開第2011/159980号で開示されたYW327.6S2抗体、
からなる群から選択される、請求項57に記載のAXLi。
【請求項59】
抗体は、配列番号1~6で表される配列である6つのCDRを含む、請求項57に記載のAXLi。
【請求項60】
抗体は、配列番号7~12で表される配列である6つのCDRを含む、請求項56に記載のAXLi。
【請求項61】
抗体が以下の:
配列番号13で表される配列であるVHドメインと配列番号15で表される配列であるVLドメイン;
配列番号13で表される配列であるVHドメインと配列番号16で表される配列であるVLドメイン;
配列番号14で表される配列であるVHドメインと配列番号15で表される配列であるVLドメイン;又は
配列番号14で表される配列であるVHドメインと配列番号16で表される配列であるVLドメイン、
を含む、請求項57に記載のAXLi。
【請求項62】
抗体が以下の:
配列番号13で表される配列であるVHドメインと配列番号15で表される配列であるVLドメイン;
配列番号13で表される配列であるVHドメインと配列番号16で表される配列であるVLドメイン;
配列番号14で表される配列であるVHドメインと配列番号15で表される配列であるVLドメイン;又は
配列番号14で表される配列であるVHドメインと配列番号16で表される配列であるVLドメイン、
に含まれる6つのCDRの全てを含む、請求項56に記載のAXLi。
【請求項63】
抗体がチルベスタマブである、請求項56に記載のAXLi。
【請求項64】
請求項52~63のいずれか一項に記載のAXLi及び第二の抗ウイルス剤を含む、医薬組成物。
【請求項65】
第二の抗ウイルス剤は、請求項25~35のいずれかに記載されている第二の抗ウイルス剤である、請求項64に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、(1)2020年4月8日に出願された米国仮出願番号63/007019及び(2)2020年11月4日に出願された米国仮出願番号63/109393の2つの出願から優先権を主張する。(1)及び(2)の優先権出願は、いずれも本明細書に完全に規定されているように、その全体及びあらゆる目的において参考として援用される。
【0002】
技術分野
本開示は、被験体におけるウイルス感染を予防及び治療するための組成物及び方法に関する。特に、本開示は、疾患COVID-19を引き起こす重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-COV-2)等のコロナウイルスによる被験体の感染を予防又は治療するための組成物及び方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
RNAウイルス
RNAウイルスは、野生動物、家畜、ヒトに多くの病気を引き起こす。これらのウイルスは遺伝的及び抗原的に多様であり、広範な組織向性と幅広い病原性を示す。カリシウイルス等、最も病原性の高いウイルスのいくつかの潜伏期間は非常に短い。ウイルスの複製と毒性因子の発現は、初期の防御機構(非特許文献1)を圧倒し、急性及び重度の症状を引き起こす可能性がある。
【0004】
多くのウイルス感染症に特異的な治療レジメンは存在しない。感染は血清型特異的であり、自然免疫は短時間であるか欠如していることが多い(非特許文献2)。これらの毒性ウイルスに対する予防接種は、血清型が多様であるため実用的ではない。RNAウイルスの複製過程には効果的な遺伝子修復機構がなく、RNAウイルスの複製エラー率に関する現在の推定値では、各ゲノム複製で10個のエラーが発生すると予想されるため、多数の変異体(非特許文献3)が生成される。多くの場合、血清型は交差防御を示さず、ある血清型に感染してもその他の血清型に感染しても防御されない。例えば、カリシウイルスのベシウイルス属に対するワクチンは、40種類以上の異なる中和血清型(非特許文献4)に対する防御を提供する必要があり、カリシウイルス科の他の属に対するワクチンも同様に制限されると予想される。
【0005】
アンチセンス薬は、様々な種類のウイルス感染症の治療に提案されている。このクラスの治療の対象となったウイルスには、水疱性口内炎ウイルス、インフルエンザウイルス、B型肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス、単純ヘルペスウイルス、HIV、口蹄疫ウイルス等がある(特許文献1参照)。
【0006】
しかし、細胞培養モデルで採用された効果的なアンチセンス戦略の多くは、臨床試験に進むことができていない。研究が遅々として進まないのは、強固な細胞培養モデルがないことも一因である。この問題は、インビボにおけるウイルス遺伝子の発現と複製を完全に利用するための適当な前臨床動物モデルがないことによってさらに深刻である。強固な培養モデルや適当な動物モデルなしにアンチセンス抗ウイルス薬を開発するリスクは大きい。
【0007】
臨床段階に登場したこれらのアンチセンス薬(例:GEM 91、ISIS 2105、ISIS 2922、GEM 132、ISIS 14803)でさえ、ピコルナウイルス、カリシウイルス、トガウイルス、コロナウイルス、フラビウイルスの各ファミリーに含まれる小さな一本鎖のポジティブセンスRNAウイルス等、いくつかのウイルスファミリーのメンバーに対して有効な抗ウイルス療法を提供しない。2019年のSARS-CoV-2の出現により、特にコロナウイルス科に有効な新しい治療法を特定する緊急の需要が生じた。
【0008】
コロナウイルス
コロナウイルスはエンベロープを持つウイルスで、らせん構造を持つカプシドがある。一本鎖陽性センスRNAゲノムを持ち、鳥類や哺乳類の細胞に感染能がある。この極めて広範囲のファミリーのメンバーであるウイルスは、風邪(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス、SARS-CoV)、細気管支炎(NL63ウイルス等)、さらには2002~2004年の最初のSARS流行時に観察されたようないくつかの肺炎の原因病原体であることが知られている。
【0009】
同じウイルス科に属するが、異なるコロナウイルスの間には、遺伝子レベルと構造レベルともに相違が大きいだけでなく、生物学と抗ウイルス分子に対する感受性の点でも大きな相違がある(非特許文献5)。分類学的には、コロナウイルス(科=コロナウイルス科)はレトウイルス亜科(1属=アルファレトウイルス)とオルトコロナウイルス亜科(4属=α-、β-、デルタ-、ガンマコロナウイルス)の2つの亜科に分けられる。
【0010】
近年最も注目されている属はベータコロナウイルスであり、それ自体がA、B、Cの3つの系統に分類されている。B系統(SARSCoV/SARS及びSARS-CoV-2/COVID-19)の2つのメンバーとC系統(MERS-CoV/MERS)の1つのメンバーが新しいヒト病原体として出現している。
【0011】
重症急性呼吸器症候群(SARS)は、2002年後半に中国広東省における非定型肺炎として最初に報告された。一般に、SARSは38.0°Cを超える発熱から始まり、頭痛、体の痛み、そして通常、2~7日後には空咳や呼吸困難等の呼吸器症状等、その他の一般的な症状を伴う。
【0012】
SARSの主な感染経路は、人と人との密接な接触であった。SARSの症例の多くは、SARS感染者の介護者や同居人、又はSARS感染者からの感染物質(例えば、呼吸器の分泌物)に直接接触した人が関連する。SARSが拡散されうる他の方法としては、目、鼻、又は口への接触により感染性飛沫で汚染された他の人の皮膚や物への接触があげられる。これは、SARSウイルス保有者が咳をしたり、くしゃみをしたりして、自分や他人、近くの表面に飛沫が付着した場合に発生する可能性がある。
【0013】
これらの感染経路により、SARS-CoVウイルス(コロナウイルス科ベータコロナウイルス属B系統)は急速に拡散した。2003年3月中旬までに、世界保健機関(WHO)は、原因不明の疑いのある新たな症例150件以上の報告を受けた。2003年4月中旬までに、カナダ、中国、香港、インドネシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、米国を含む26の異なる国から、4400件を超えるSARS症状と診断された患者の死者263人が記録された。合計すると、SARS感染者の総数は約8000人で、約800人が死亡したと考えられている。SARS-CoV(Urbani)の29,727塩基対のゲノム配列は、GenBankのNational Center for Biotechnology Information, National Library of Medicine http://www.ncbi.nlm.nih.gov/、 accession number ay 278741.1より入手できる。
【0014】
MERS(中東呼吸器症候群)は、2012年にサウジアラビアで発生し、原因ウイルスであるMERS-CoVは、コロナウイルス科ベータコロナウイルス属C系統に属した。ヒトにおけるMERS-CoVの症例はほとんどヒトからヒトへの感染に起因するが、ラクダはMERS-CoVに感染した永続的な中間動物宿主であると考えられ、したがってヒトにおける主要な感染動物源を構成している。
【0015】
約200例のMERS感染が報告され、死亡率は約35%である(WHO統計)。報告されている症状の多くはSARSに類似し、発熱(98%)、咳(83%)、息切れ(72%)、筋肉痛(32%)、下痢(26%)、嘔吐(21%)が一般的に報告されている。SARSと同様に、MERSには無症候性のものから、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)(非特許文献6)につながる重度の肺炎まで、さまざまな種類がある。2019年に報告されたfMERSの症例数は200人強であった。
【0016】
SARS-CoV-2及びCOVID-19
重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2型(SARS-CoV-2)は陽性センス一本鎖RNAウイルス(コロナウイルス科ベータコロナウイルス属B系統)である。SARSやMERSで報告されている症状と類似した呼吸器系疾患であるコロナウイルス病2019(COVID-19)を引き起こす。
【0017】
SARS-CoV-2nは2019年後半に中国の武漢(Wuhan)で初めて発見された。人獣共通感染症の起源を持つと考えられており、コウモリ由来のコロナウイルスと遺伝的に類似していることから、ヒトに感染する前に、おそらくセンザンコウ等の中間的な動物の保有体を持つコウモリ由来のウイルスから出現したことが示唆されている(非特許文献7を参照のこと)。
【0018】
SARS-CoV-2はヒトへの感染力が強く、世界保健機関(WHO)は2020年3月11日、現在進行中のCOVID-19の2019/2020のアウトブレイクをパンデミック(世界的大流行)に指定した。2020年4月8日の時点で、世界中で150万人近くのCOVID-19の症例が報告されており、8万人以上が死亡している。2020年11月4日までに、世界で報告された症例の総数は約4700万人に達し、約120万人が死亡した。2021年3月31日までに、世界で報告された症例の総数は約1億2800万人に達し、約280万人が死亡した。新型コロナウイルス(SARS-CoV)と同様に、ウイルスは主に濃厚接触や、咳やくしゃみで生じる呼吸器からの飛沫を介して人の間で感染する。初期の報告では、ウイルスは受容体アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)(非特許文献8を参照)に結合することによってヒト細胞に侵入することが示されている。
【0019】
SARS-CoV-2(Wuhan-Hu-1)の29,903塩基対のゲノム配列は、国立バイオテクノロジー情報センター、国立医学図書館http://www.ncbi.nlm.nih.gov/、のウェブサイトでGenBankから入手できる。受託番号はMN 908947、バージョン番号はMN 908947.3である。
【0020】
SARS-CoV-2のWuhan-Hu-1株のゲノム配列が発表されて以来、他にも複数のSARS-CoV-2変異体が同定され、そのゲノム配列が発表されている。特に、SARS-CoV-2のいくつかの独立した系統で、特に興味深いものが報告されている:英国、B.1.1.7;南ア、B.1.351;米国B.1.526;及びブラジル、P.1(非特許文献9)。これらの変異体は、アンジオテンシン変換酵素-2(ACE2)受容体を介してウイルス細胞の侵入を促進する免疫優性スパイクタンパク質が複数変化している。スパイクの受容体認識部位の変異は、免疫逃避の可能性が懸念されており、例えば、最初のWuhan-Hu-1配列に基づいて設計された第一世代ワクチンのB.1.351変異株(非特許文献10)に対する防御効果が低下しているという最初の報告がある。
【0021】
懸念される変異体の構造解析により、ある程度の免疫回避及び/又は感染性の増加をもたらすと考えられるいくつかの共通点突然変異が同定されている。いくつかの報告では、E484K変異が免疫回避の主要な推進力であり、この変異はB.1.351、B.1.526、及びP.1変異株各々で特定され、E484Kは、B.1.1.7変異株のいくつかの亜型(非特許文献11)でも確認されている。他に注目すべき変異としては、K417N/TとN501Yがあり、これらはいくつかの抗体クラスを回避するために共に作用するようである。N501Y変異はACE2結合をより強くする主な要因としても注目されており、その結果、インゲクティビティ(ingectivity)(非特許文献9)が増加すると考えられている。さらに、B.1.1.7とP1はどちらも同じ11288:9削除(非特許文献12)を共有する。
【0022】
Wilfredo F.Garcia-Beltranらは、体液性免疫(非特許文献13)から逃れる様々なSARS-CoV-2変異体の能力の詳細な比較を報告している。B.1.351変異体は、元のWuhan-Hu-1株に対して発生した抗体血清によって最も効果的に中和されず、3つの受容体結合ドメイン(RBD)変異、E484K、N501Y、及びK417N/Tによって付与された免疫回避能力の大部分を持つと報告されているのとは対照的に、3つのRBD変異ではなく、B.1.351のすべての非RBD変異(L18F、ΔL242-244、D80A、D215G、D614G、及びA701V)で構成される人工変異体は、わずかな免疫回避能力しかなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【特許文献1】国際公開第2016/097370号
【特許文献2】国際公開第2017/220695号
【特許文献3】国際公開第2015/193428号
【特許文献4】国際公開第2016/166296号
【特許文献5】国際公開第2015/193430号
【特許文献6】欧州特許第2267454号明細書
【特許文献7】国際公開第2009/063965号
【特許文献8】国際公開第2011/159980号
【特許文献9】国際公開第2012/175691号
【特許文献10】国際公開第2012/175692号
【特許文献11】国際公開第2013/064685号
【特許文献12】国際公開第2014/068139号
【特許文献13】国際公開第2009/062690号
【特許文献14】国際公開第2010/130751号
【非特許文献】
【0024】
【非特許文献1】Xu,W.,Revue Scientifique et Technique,Office ofinternational des Epizooities 10:2393-2408(1991)
【非特許文献2】Murray,R.et al.,in:Medical Microbiology(Third Edition)St.Louis Mo.,Mosby Press pp.542-543(1998)
【非特許文献3】Holland,J.in:Emerging Virus,Morse,S.S.,Ed.,Oxford University Press,New York and Oxford pp.203-218(1993)
【非特許文献4】Smith,A. et al.,Emerg.Jnf Dis.4:13-20(1998)
【非特許文献5】R.Dijkman,L.van der Hoek.J Formos Med Assoc 108(2009),pp.270-279;de Wit et al.2016,Nature Reviews Microbiology.14,523-534
【非特許文献6】Assiri A et al.2013,The Lancet.Infectious Diseases.13(9):752-61
【非特許文献7】Benvenuto D.,et al,2020,Journal of Medical Virology 92(4):455-459.doi:10.1002/jmv.25688
【非特許文献8】Hoffmann M,et al.2020,Cell 181:1-10.doi:10.1016/j.cell.2020.02.052
【非特許文献9】Zhou et al.,Cell 189,1-14,April 29,2021
【非特許文献10】Mahase M,BMJ2021;372:n597
【非特許文献11】Wise BMJ2021;372:n359
【非特許文献12】Darby A,BMJ2021;372:n771
【非特許文献13】Wilfredo F.Garcia-Beltran,et al.“Multiple SARS-CoV-2 variants escape neutralization by vaccine-induced humoral immunity,Cell,2021,ISSN 0092-8674,https://doi.org/10.1016/j.cell.2021.03.013
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
COVID-19の公衆衛生への多大かつ増大する犠牲は、適当な治療法、特に新たに出現したSARS-CoV-2変異株に効果的に対処できる治療法の特定と検証の差し迫った必要性を生み出した。このニーズに加えて、SARS-CoV-2の感染率を低下させるために多くの国の政府が実施している厳しいロックダウンとソーシャルディスタンス措置によって、世界経済にもたらされているすでに膨大で増大している経済的損害を最小限に抑えることが不可欠である。
【課題を解決するための手段】
【0026】
マウスのベータコロナウイルスモデルシステム(マウス肝炎ウイルス、MHV)を用いてベムセンチニブの予備的解析を行った。MHVはマウスの初代骨髄由来マクロファージ(BMDM)への感染に用いられた。
図2に示すように、ベムセンチニブ治療は感染後20時間で細胞内のコロナウイルス負荷を減少させることが予備的な結果で示されている。
【0027】
特に、実験的及び臨床的に、コロナウイルスの特徴であるウイルス誘発性の合胞体形成は、ベムセンチニブ処理細胞培養で減少した。
【0028】
さらに、強力な抗ウイルス活性を持つユビキチン様タンパク質である1型インターフェロン応答遺伝子ISG15を欠損したマウスのBMDMも評価された。ISG15は、ベムセンチニブ治療によって上昇することが示されているいくつかのIFN刺激遺伝子のうちの1つである(発明者らは未発表の結果)。ベムセンチニブのウイルス感染に対する阻害作用は、ISG15-null及び不活性なISG15デコンジュガーゼ(USP18C61A/C61A;Zhang Y et al.209,Nat Commun。10:5383)を保有するマウス系統からのBMDMにおいて、より多様であり、概して減少し、
図1で概説した提唱されているAXL媒介機序と一致した。これらの結果は、ベムセンチニブがSARS-CoV-2感染症の治療及び/又は予防の可能性を有することを示している。
【0029】
最近の結果は、SARS-CoV-2が、報告されているSARS-CoV-2スパイクタンパク質受容体(非特許文献8;https://doi.org/10.1016/j.cell.2020.02.052)であるヒトACE-2タンパク質とは無関係に、かなりのレベルで細胞内に侵入することを示していることを強調している。このSARS-CoV-2向性の拡大には、PS依存性ウイルス取り込みが含まれ、IFNを産生し抗ウイルス免疫を動員する重要な免疫細胞集団(例えばマクロファージ、樹状細胞)を標的とする可能性が高い(
図1)。
【0030】
重要なことは、遅延型IFNシグナル伝達は、病原性ヒトベータコルナウイルスの特徴であり、動物モデルでは疾患の重症度と相関することから、IFN活性化治療による早期介入が最適な治療上の利益(Channappanavar et al.2016,Cell 19:181より)をもたらすことが示唆される。
【0031】
これらの観察から、発明者らは、AXLキナーゼの活性を阻害することは、ウイルスの取り込みを制限し、抗ウイルス免疫を促進することの両方によって、SARS-CoV-2の病因を弱めるように作用するだろうと推論した。特にベムセンチニブは、危険にさらされている集団(一般的に保護的な自己隔離を行っている高齢者又は併存者)や早期感染者の状況において、直ちに希望を与える。これらの集団におけるベムセンチニブの使用は、SARS-CoV-2感染の予防及び早期介入のために、安全で強力かつ容易に投与できるAXL受容体阻害薬を探索する機会を提供する。
【0032】
従って、第一の態様では、本開示は、被験体におけるウイルス感染を治療する方法を提供し、その方法は、AXLの活性又は発現の阻害剤の有効量(AXLi)を被験体に投与することを含む。
ウイルス感染の伝播を予防又は減少させる方法であって、AXLの活性又は発現の阻害剤の有効量(AXLi)を被験体に投与することを含む方法も提供される。
ウイルス感染はコロナウイルス感染であることが望ましい。たとえば、ウイルス感染はアルファレトウイルス感染症である場合がある。その他の場合では、アルファコロナウイルス感染症、ベータコロナウイルス感染症、ガンマコロナウイルス感染症、デルタコロナウイルス感染症等のオルソコロナウイルス感染症である。
好ましい実施形態では、ウイルス感染はベータコロナウイルス感染であり、特に好ましくは、系統B感染である。例えば、ある実施形態では、ウイルス感染はSARS-CoV感染である。最も好ましくは、ウイルス感染はSARS-CoV-2感染である。
他の実施形態では、ウイルス感染はベータコロナウイルス系統C感染である。ある実施形態では、ウイルス感染はMERS-CoV感染である。
【0033】
ある実施形態では、AXLiは第二の抗ウイルス剤と併用投与される。AXLiは、第二の抗ウイルス剤の投与前、投与後、又は同時に投与される。第二の抗ウイルス剤は、プロテアーゼ阻害薬、ヘリカーゼ阻害薬、細胞侵入阻害薬からなる群から選択される場合もある。第二の抗ウイルス剤がレムデシビルの場合もある。
ある実施形態では、AXLiは抗炎症剤と併用投与される。抗炎症薬には、副腎皮質ステロイドやデキサメタゾン等のグルココルチコイドステロイドがあげられる。
ある実施形態では、AXLiは免疫抑制剤と併用投与される。免疫抑制剤には、トシリズマブ等のIL-6拮抗薬がある。
【0034】
好ましい実施形態では、被験体はヒトである。場合によっては、被験体がウイルス感染症に罹患している、罹患の疑いがある、又は罹患するリスクが高い。ある実施形態では、被験体は医療専門家である。
ある実施形態では、被験体がウイルス感染を受けた場合、重度の症状のリスクがある。場合によっては、呼吸器系疾患、心血管疾患、糖尿病、高血圧、がん、又は免疫系の抑制から選択された1つ以上の併存疾患を有する。
ある実施形態では、被験体は、少なくとも70歳、又は少なくとも80歳等、少なくとも60歳である。男性の場合もある。
【0035】
AXLiは、以下の式(I):
【0036】
【化1】
で表される化合物であってよい。
好ましい実施形態では、AXLiはベムセンチニブである。AXLiは抗体であってよく、例えば、配列番号1~6の配列を有する6つのCDR、又は配列番号7から12の配列を有する6つのCDRからなる抗体である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】AXLは2つの異なる機序によりウイルス感染を促進することを示す図である。
【
図2】1μMのベムセムチニブの存在下(「BGB」カラム)又は非存在下(「WT」カラム又は「KO」カラム)で0.1ul又は0.01ul又は0.001ulのウイルス溶液を添加した後、細胞内に存在するHPRTに対するウイルス量(CT)の要約手段に関する図である。
【
図3】マウス骨髄由来マクロファージ(mBMDM)のマウスベータコロナウイルス(マウス肝炎ウイルス、MHV)感染に対するベムセンチニブの効果のインビトロ解析を示す図である。
【
図4】HEK293T細胞に侵入因子を単独又はhACE2との併用で導入したVSV偽ウイルス粒子-ルシフェラーゼ感染に関連する図である。
【
図5】HEK293T細胞に低レベルのhACE2とAXL又はTIM-1をトランスフェクトし、トランスフェクション後48時間でSARS-CoV-2に感染させた場合に関連する図である。
【
図6】HEK293T細胞におけるE64又はカモスタットによるhACE2依存性VSV/SARS-CoV-2スパイク偽ウイルス粒子感染の阻害に関連する図である。
【
図7】SARS-CoV-2進入に関連するタンパク質の内因性表面発現を示す図である。
【
図8】SARS-Cov-2スパイク依存性侵入の阻害を示す図である。
【
図9】VeroE6細胞に対するSARS-CoV-2結合の評価を示す図である。
【
図10】細胞を1uMのベムセンチニブの存在下又は非存在下で感染させ、24時間SARS-CoV-2に感染させたことに関連する図である。
【
図11】6日間のマクロファージコロニー刺激因子成熟hMDMがSARS-COV-2感染を支持する能力に関連する図である。
【
図12】カモスタット、ベムセンチニブ又はE64の存在下でSARS-CoV-2がHAE培養物に感染する能力に関連する図である。
【
図13】E64とベムセンチニブの両方に感受性を示すSARS-COV-2感染を支持するJohn Minnaの肺腫瘍株3株の代表的なデータを示す図である。
【
図14】PS受容体阻害薬がHuh7細胞のSARS-Cov-2感染を減少させる能力に関連する図である。
【
図15】hACE2に対するポリクローン血清はSARS-CoV-2スパイク依存性感染を阻害しないことを示す図である。
【
図16】(A)VeroE6細胞を用いた試験では、ベムセンチニブはSARS-CoV-2スパイク依存性侵入の阻害に高い効果を示したが、チルベスタマブは効果を示さず、(B)CalU3細胞のSARS-CoV-2感染には、チルベスタマブは無効であることを示す図である。
【
図17】MHVは感染3日目に感染C57BL/6マウスの肝臓に存在することを示す図である。
【
図18】50,000iuのMHVに感染したX日目のウイルス量を示す図である。
【
図19】溶媒対照(各ペアのLHバー)又はベムセンチニブ(各ペアのRHバー)の存在下で500iuのMHVを感染させたC57BL/6マウスの脾臓における3日目のインターフェロン関連遺伝子の発現変化を示す図である。
【
図20】ビヒクル対照処置マウスにおける500iuMHV感染3日目の肝臓におけるIFN関連遺伝子の発現を示す図である。
【
図21】ビヒクル対照処置マウスにおける50,000iuMHV感染3日目の肝臓におけるIFN関連遺伝子の発現を示す図である。
【
図22】SARS-COV-2侵入の二重ルートのモデルを示す図である。
【
図23】ベムセンチニブを投与されている患者サブセットを示すWHO COVID-19 9段階順序カテゴリースケール(OCS)(「BGBC020」欄の斜線部分)を示す図である。
【
図24】BGBC 020&ACCORD-2スタディの概略図である。
【
図25】BGBC 020中間結果を示す図である。
【
図26】BGBC 020中間結果を示す図である。
【
図27】BGBC 020中間結果を示す図である。
【
図28】BGBC 020中間結果を示す図である。
【
図29】BGBC 020試験におけるベムセンチニブ投与患者のSARS-CoV-2唾液中ウイルス量の評価を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
発明者らは、ベセンチニブの有効性の陽性の兆候が、ベセンチニブを投与されたヒト被験体における軽度のSARS-CoV-2感染の最初の報告と一致する、コロナウイルスモデルシステムにおけるベセンチニブの予備的解析を行った。発明者らは、Axl生物学とベムセンチニブの作用に関する知識を用いたこれらの実験的観察に基づいて、AXLキナーゼの活性を阻害することで、ウイルスの取り込みを制限し、抗ウイルス免疫を促進することによって、ヒトにおけるSARS-CoV-2の病因を弱める作用があると考えた。
----------------------------------------
従って、第一の態様では、本開示は、被験体におけるウイルス感染を治療する方法を提供し、その方法は、AXLの活性又は発現の阻害剤の有効量(AXLi)を被験体に投与することを含む。
【0039】
AXL
現在までにヒトゲノムで同定されているすべてのプロテインキナーゼは、約300アミノ酸の高度に保存された触媒ドメインを共有している。このドメインはATP結合部位と触媒部位が存在する二葉構造に折り畳まれる。プロテインキナーゼ調節の複雑により、活性化リガンドとの競合、正と負の調節因子の調節、タンパク質二量体化の干渉、基質又はATP結合部位でのアロステリック又は競合的阻害等、多くの潜在的な阻害メカニズムが可能となる。
【0040】
AXL(UFO、ARK、Tyro7ともいう;ヌクレオチド受託番号NM_021913及びNM_001699;タンパク質受託番号NP_068713とNP_001690)は、C末端の細胞外リガンド結合ドメインと、触媒ドメインを含むN末端の細胞質領域を構成する受容体タンパク質チロシンキナーゼ(RTK)である。AXLの細胞外ドメインは、免疫グロブリンとフィブロネクチンIII型反復を並べた独特の構造を持ち、神経細胞接着分子の構造を連想させる。AXLとその2つの近縁種であるMer/Nyk及びSky(Tyro3/Rse/Dtk)は、総称してRTKの「TAM」又はTyro3ファミリーとして知られており、いずれも同じリガンドであるGAS6(growth arrest specific-6)によって結合し、程度の差はあれ刺激される。GAS6は、凝固カスケード調節因子であるプロテインSと有意な相同性を持つ約76kDaの分泌タンパク質である。AXLの細胞外ドメインは、リガンドへの結合に加えて、細胞凝集を仲介するホモフィリックな相互作用を受けることが示されており、AXLの1つの重要な機能が細胞間の接着を仲介することである可能性が示唆されている。
【0041】
AXLは血管系において内皮細胞(EC)と血管平滑筋細胞(VSMC)の両方、及び骨髄系の細胞で主に発現しており、乳房上皮細胞、軟骨細胞、セルトリ細胞、及びニューロンでも検出される。血清飢餓、TNF-α又はウイルスタンパク質E1Aによって誘導されるアポトーシスからの保護を含むいくつかの機能は、細胞培養におけるAXLシグナル伝達に起因するとされている。しかし、Axl-/-マウスは明らかな発生表現型を示さず、インビボでのAXLの生理学的機能は文献では明確に確立されていない。
【0042】
AXLの病理
AXL及び/又はそのリガンドの過剰発現は、骨髄性白血病だけでなく、乳房、腎臓、子宮内膜、卵巣、甲状腺、非小細胞肺癌、及びブドウ膜黒色腫を含むが、これらに限定されない広範な種類の固形腫瘍でも報告されている。さらに、NIH3T3及び32D細胞において形質転換活性を有する。腫瘍細胞におけるAxl発現の消失は、インビボ MDA-MB-231乳癌異種移植モデルにおいて、固形ヒト新生物の増殖を阻止することが証明されている。総合すると、これらのデータは、AXLシグナル伝達がEC血管新生と腫瘍増殖を独立して調節できることを示唆しており、腫瘍治療開発の新たな標的クラスとなる。
【0043】
AXLとGAS6タンパク質の発現は子宮内膜症、血管損傷、腎臓病を含む様々な他の病態で上方制御されており、AXLシグナル伝達は後の2つの適応症に機能的に関与している。AXL-GAS6シグナル伝達は血小板反応を増幅し、血栓形成に関与する。したがって、AXLは、乳房、腎臓、子宮内膜、卵巣、甲状腺、非小細胞肺癌、ブドウ膜黒色腫等の固形腫瘍、白血病(特に骨髄性白血病)やリンパ腫等の液体腫瘍;子宮内膜症、血管疾患/損傷(再狭窄、アテローム性動脈硬化症、血栓症を含むがこれらに限定されない)、乾癬、黄斑変性による視力障害、糖尿病性網膜症及び未熟児網膜症、腎臓疾患(糸球体腎炎、糖尿病性腎症及び腎移植拒絶反応を含むがこれらに限定されない)、関節リウマチ、骨粗しょう症、変形性関節症、白内障、を含む多くの多様な病理学的状態の治療標的となりうる。
【0044】
ウイルス感染時のTAM受容体ファミリー
AXLが属するTAM受容体ファミリーは、ポックスウイルス、レトロウイルス、フラビウイルス、アリーナウイルス、フィロウイルス、アルファウイルスを含む多くのエンベロープウイルスの感染プロセスの促進に関与する(Shimojima M et al.2006,J Virol.80:10109//Brindley MA et al.2011,Virology 415:83//Meertens L et al.2012,Cell Host&Microbe,12:544//Dowall SD et al.2016,Viruses,8:27//Meertens L et al.2017,Cell Rep 18:324)。これらの症例では、TAM活性は、:1)「アポトーシス模倣」を介したウイルス侵入の増強;2)抗ウイルスI型インターフェロン(IFN)反応の抑制(
図1参照)の、2つのメカニズムを介してウイルス感染を増加させると考えられている。
【0045】
TAM活性は、マクロファージによるアポトーシス細胞のクリアランス(エフェロサイトーシス)に重要であると考えられており(Lemke G.2019,Nature Reviews Immunology,19:539より)、このプロセスは、エンベロープウイルスに取り込まれることで、トロピズムが拡大され、ウイルスの侵入が促進される場合がある。この擬態には、TAM受容体とウイルスとの直接的な相互作用ではなく、むしろTAM受容体と、TAM受容体及びTAMリガンドによりオプソニン化されたウイルス粒子との間の相互作用が関与し(Meertens et al.,2012同上);通常、インビボでは、プロテインSが脊椎動物の血流中に300nM程度存在するため、このリガンドはプロテインSであるが、AxlとそのリガンドであるGas6についても同様のシステムが想定されている(Bhattacharyya S et al.2013;Cell Host Microbe 14:136)。
【0046】
ウイルス粒子がGAS6-AXLに結合すると、Axlのチロシンキナーゼドメインを介したシグナル伝達が活性化され、I型インターフェロン(IFN)のシグナル伝達が抑制され、ウイルスの複製が促進されることが報告されている(Bhattacharyya 2013同上//Meertens L et al.2017,Cell Rep18:324)。この報告と一致して、Axlによる自然免疫応答の調節、特にSOCS1/3を介したウイルス誘導性のIFN応答は、B型肝炎とジカ熱の両方の感染において、感染細胞でのウイルス複製の増加と隣接細胞の抗ウイルス防御の低下に関与している(Huang MT et al.2015,Eur.J.Immunol.45:1696//Chen Jら、2018、Nat Microbiol 3:302//Strange DPら、2019、mBio 10:e01372)。Axl受容体が喪失されると、重篤なジカウイルスの病因が改善され、ミクログリアのアポトーシスが減少されるため、ジカ熱治療薬としてのAXL阻害薬の役割の可能性が示唆される(Hastings et al.2019,iScience 13:339)。
【0047】
治療的AXL受容体阻害により、RSウイルス(RSV)及びH1N1インフルエンザによる一次ウイルス感染に起因する肺の病理が改善された。具体的には、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)一次感染時に、AXL阻害により、IFNg産生T細胞とNK細胞の数が増加し、全肺レベルのRSV複製とIL-4及びIL-13が抑制された。マウスのH1N1に対して、AXL阻害により、肺内感染炎症の致死作用が低下し、好中球浸潤が抑制され、IFN-b産生マクロファージと樹状細胞(Shibata T et al.2014,J Immunology,192:3569)の数が増加した。
【0048】
最後に、Axl阻害剤のベムセンチニブは、イギリス公衆衛生局がポートンダウンのBiosaftey Containment Level 4施設を用いてエボラウイルスの実験的治療法として評価した60の化合物のうちの一つである。ベムセンチニブは、動物モデルにおいてエボラ出血熱感染に対して何等かの保護/治療効果を示した2つの化合物のうちの1つであった(Dowall SD et al.2016,Viruses 2016,8:27)。
【0049】
AXL阻害薬
AXLが多くの病理学的状態において果たしている役割に鑑み、安全かつ有効なAXL阻害剤の開発が近年の関心の的となっている。AXL阻害薬の異なる群については、特に、米国特許出願公開第2007/0213375号明細書、米国特許出願公開第2008/0153815号明細書、米国特許出願公開第2008/0188454号明細書、米国特許出願公開第2008/0176847号明細書、米国特許出願公開第2008/0188455号明細書、米国特許出願公開第2008/0182862号明細書、米国特許出願公開第2008/0188474号明細書、米国特許出願公開第2008/0117789号明細書、米国特許出願公開第2009/0111816号明細書、国際公開第2007/030680号、国際公開第2008/045978号、国際公開第2008/083353号、国際公開第2008/083357号、国際公開第2008/083354号、国際公開第2008/083356号、国際公開第2008/080134号、国際公開第2009/054864号、及び国際公開第2008/083367号で議論されている。
【0050】
低分子AXL阻害薬
一般式
ある実施形態では、AXL阻害剤は、以下の式(I):
【0051】
【化2】
(式中、
R
1、R
4、R
5は各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、C(O)R
8、C(O)N(R
6)R
7、C(=N(R
6)N(R(R
6)R
7からなる群から選択され;
R
2及びR
3は、各々独立して、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R
9-OR
8,-R
9-O-R
10-OR
8,-R
9-O-R
10-O-R
10-OR
8,-R
9-O-R
10-CN,-R
9-O-R
10-C(O)OR
8,-R
9-O-R
10-C(O)N(R
6)R
7,-R
9-O-R
10-S(O)
pR
8(ここで、pは0,1又は2である),-R
9-O-R
10-N(R
6)R
7,-R
9-O-R
10-C(NR
11)N(R
11)H,-R
9-OC(O)-R
8,-R
9-N(R
6)R
7,-R
9-C(O)R
8,-R
9-C(O)OR
8,-R
9-C(O)N(R
6)R
7,-R
9-N(R
6)C(O)OR
8,-R
9-N(R
6)C(O)R
8,-R
9-N(R
6)S(O)
tR
8(ここで、tは1又は2である),-R
9-S(O)
tOR
8(ここで、tは1又は2である),-R
9-S(O)
pR
8(ここで、pは0,1又は2である),及び-R
9-S(O)
tN(R
6)R
7(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;
あるいは、R
2は、前記14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、並びに、R
3はアリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記アリール及びヘテロアリールは各々独立して、場合によっては、以下の:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R
13-OR
12,-R
13-OC(O)-R
12,-R
13-O-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)
2,-R
13-C(O)R
12,-R
13-C(O)OR
12,-R
13-C(O)N(R
12)
2,-R
13-C(O)N(R
12)-R
14-N(R
12)R
13,-R
13-C(O)N(R
12)-R
14-OR
12,-R
13-N(R
12)C(O)OR
12,-R
13-N(R
12)C(O)R
12,-R
13-N(R
12)S(O)
tR
12(ここで、tは1又は2である),-R
13-S(O)
tOR
12(ここで、tは1又は2である),-R
13-S(O)
pR
12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R
13-S(O)
tN(R
12)
2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;
あるいは、R
3は、前記14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、並びに、R
2はアリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記アリール及びヘテロアリールは各々独立して、場合によっては、以下の:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、,-R
13-OR
12,-R
13-OC(O)-R
12,-R
13-O-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)
2,-R
13-C(O)R
12,-R
13-C(O)OR
12,-R
13-C(O)N(R
12)
2,-R
13-C(O)N(R
12)-R
14-N(R
12)R
13,-R
13-C(O)N(R
12)-R
14-OR
12,-R
13-N(R
12)C(O)OR
12,-R
13-N(R
12)C(O)R
12,-R
13-N(R
12)S(O)
tR
12(ここで、tは1又は2である),-R
13-S(O)
tOR
12(ここで、tは1又は2である),-R
13-S(O)
pR
12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R
13-S(O)
tN(R
12)
2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;
R
6及びR
7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ヒドロキシアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R
10-OR
8,-R
10-CN,-R
10-NO
2,-R
10-N(R
8)
2,-R
10-C(O)OR
8及び-R
10-C(O)N(R
8)
2、からなる群から選択されるか、又はいかなるR
6及びR
7も、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては、置換されたN-ヘテロアリール又は場合によっては置換されたN-ヘテロシクリルを形成し;
R
8は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニルからなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;
R
9は、各々独立して、直接結合、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルケニレン鎖、及び場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキニレン鎖からなる群から選択され;
R
10は各々独立して、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルケニレン鎖、及び場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキニレン鎖からなる群から選択され;
R
11は、各々独立して、水素、アルキル、シアノ、ニトロ及びOR
8からなる群から選択され;
R
12は各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、-R
10-OR
8,-R
10-CN,-R
10-NO
2,-R
10-N(R
8)
2,-R
10-C(O)OR
8及び-R
10-C(O)N(R
8)
2,又は2つのR
12’sからなる群から選択され、両方が結合されている共通の窒素と共に、場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成し;
R
13は各々独立して、直接結合、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルケニレン鎖、及び場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキニレン鎖からなる群から選択され;かつ、
R
14は各々独立して、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルケニレン鎖、及び場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキニレン鎖からなる群から選択される)
で表される化合物の単離した立体異性体若しくはその混合物、互変異性体若しくはその混合物、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくはN-オキシドである。
【0052】
いくつかの実施形態
本開示の使用のある実施形態では、式(I)の上記化合物は、以下の、式(Ia):
【0053】
【化3】
(式中、R
1、R
2、R
3、R
4、及びR
5は、上記式(I)に記載されたとおりである)
で表される化合物の単離した立体異性体若しくはその混合物、互変異性体若しくはその混合物、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくはN-オキシドである。
【0054】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、R2及びR3は、各々独立して、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8,-R9-O-R10-OR8,-R9-O-R10-O-R10-OR8,-R9-O-R10-CN,-R9-O-R10-C(O)OR8,-R9-O-R10-C(O)N(R6)R7,-R9-O-R10-S(O)pR8(ここで、pは0,1又は2である),-R9-O-R10-N(R6)R7,-R9-O-R10-C(NR11)N(R11)H,-R9-OC(O)-R8,-R9-N(R6)R7,-R9-C(O)R8,-R9-C(O)OR8,-R9-C(O)N(R6)R7,-R9-N(R6)C(O)OR12,-R9-N(R6)C(O)R8,-R9-N(R6)S(O)tR(ここで、tは1又は2である),-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である),-R9-S(O)pR8(ここで、pは0,1又は2である),及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;);R1、R4、R5、各R6、各R7、各R8、各R9、各R10、各R11及びR12は、上記式(I)に記載されたとおりである。
【0055】
他の実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、R1、R4、R5は各々水素であり;
R6及びR7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、-R10-OR8,-R10-CN,-R10-NO2,-R10-N(R8)2,-R10-C(O)OR8及び-R10-C(O)N(R8)2、からなる群から選択されるか、又はいかなるR6及びR7も、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては、置換されたN-ヘテロアリール又は場合によっては置換されたN-ヘテロシクリルを形成し;
R8は、各々独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、及び場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択され;
R9は、各々独立して、直接結合、及び、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖からなる群から選択され;
R10は、各々独立して、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖であり;かつ、
R11は、各々独立して、水素、アルキル、シアノ、ニトロ及びOR8からなる群から選択される。
【0056】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、R2及びR3は、各々独立して、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、以下の:6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、(Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、スピロ[クロメノ[4,3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[ベンゾ[7]アヌレン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキサン]-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル、からなる群より選択され、ここで、各々は、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換される。
【0057】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(5’,5’-ジメチル-6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3,]ジオキサン]-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミンである。
【0058】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、R2は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-O-R10-OR8、-R9-O-R10-O-R10-OR8、-R9-O-R10-CN、-R9-O-R10-C(O)OR8、-R9-O-R10-C(O)N(R6)R7、-R9-O-R10-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、-R9-O-R10-N(R6)R7、-R9-O-R10-C(NR11)N(R11)H、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)、からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換され;R3はアリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記アリール及びヘテロアリールは各々独立して、場合によっては、以下の:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R13-OR12,-R13-OC(O)-R12,-R13-O-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)2,-R13-C(O)R12,-R13-C(O)OR12,-R13-C(O)N(R12)2,-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13,-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12,-R13-N(R12)C(O)OR12,-R13-N(R12)C(O)R12,-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)pR12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;R1、R4、R5、各R6、各R7、各R8、各R9、各R10、各R11、各R12、各R13及び各R14は、上記式(Ia)に記載されたとおりである。
【0059】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R1、R4、R5は各々水素であり;
R6及びR7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、-R10-OR8,-R10-CN,-R10-NO2,-R10-N(R8)2,-R10-C(O)OR8及び-R10-C(O)N(R8)2,からなる群から選択されるか、又はいかなるR6及びR7も、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては、置換されたN-ヘテロアリール又は場合によっては置換されたN-ヘテロシクリルを形成し;
R8は、各々独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から独立して選択され;
R9は、各々独立して、直接結合、及び、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖からなる群から選択され;
R10は、各々独立して、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖であり;
R11は、各々独立して、水素、アルキル、シアノ、ニトロ及びOR8からなる群から選択され;
R12は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択されるか、又は2つのR12’
両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては、置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成し;
R13は各々独立して、直接結合及び場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖からなる群から選択され;かつ、
R14は各々、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖である。
【0060】
上記の式(Ia)の化合物における他の実施形態では、
R1、R4、R5は各々水素であり;
R2は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、以下の:6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、(Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、スピロ[クロメノ[4,3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[ベンゾ[7]アヌレン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキサン]-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル、からなる群より選択され、ここで、各々は、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換され;
R6及びR7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、-R10-OR8,-R10-CN,-R10-NO2,-R10-N(R8)2,-R10-C(O)OR8及び-R10-C(O)N(R8)2,からなる群から選択されるか、又はいかなるR6及びR7も、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては、置換されたN-ヘテロアリール又は場合によっては置換されたN-ヘテロシクリルを形成し;
R8は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から独立して選択される。
R9は、各々独立して、直接結合、及び、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖からなる群から選択され;
R10は、各々独立して、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖であり;
R11は、各々独立して、水素、アルキル、シアノ、ニトロ及びOR8からなる群から選択され;
R12は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択されるか、又は2つのR12’
両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては、置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成し;
R13は各々独立して、直接結合、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖からなる群から選択され;かつ、
R14は、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖である。
【0061】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R2は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、以下の:6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、(Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、スピロ[クロメノ[4,3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[ベンゾ[7]アヌレン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキサン]-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル、からなる群より選択され、ここで、各々は、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換され;
R3は、ピリジニル、ピリミジニル、4,5-ジヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-2(3H)-オン-8-イル、ベンゾ[d]イミダゾリル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリド[3,2-d]アゼピン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリド[3,2-c]アゼピン-3-イル、5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-イル、5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-3-イル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル、2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b]オキセピン-7-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン-7-イル、ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-7-イル、ベンゾ[b]チオフェニル、チエノ[3,2-d]ピリミジニル、及び6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]-3-イル、からなる群から選択されるヘテロアリールであって、ここで、各々は、場合によっては、以下の:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、-R13-OR12、-R13-OC(O)-R12、-R13-O-R14-N(R12)2、-R13-N(R12)2、-R13-C(O)R12、-R13-C(O)OR12、-R13-C(O)N(R12)2、-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13、-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12、-R13-N(R12)C(O)OR12、-R13-N(R12)C(O)R12、-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である)、-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である)、-R13-S(O)pR12(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
【0062】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、以下の;1-(6,7-ジメトキシ-キナゾリン-4-イル)-N3-(5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;1-(2-クロロ-7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-N3-(5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;1-(2-クロロ-7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-N3-(5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び1-(2-クロロ-7-メチルチエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イル)-N3-(5’,5’-ジメチル-6,8,9,10-9テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキサン]-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミンからなる群から選択される。
【0063】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、R2は、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記アリール及びヘテロアリールは各々独立して、場合によっては、以下の:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、,-R13-OR12,-R13-OC(O)-R12,-R13-O-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)2,-R13-C(O)R12,-R13-C(O)OR12,-R13-C(O)N(R12)2,-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13,-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12,-R13-N(R12)C(O)OR12,-R13-N(R12)C(O)R12,-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)pR12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;R3は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-O-R10-OR8、-R9-O-R10-O-R10-OR8、-R9-O-R10-CN、-R9-O-R10-C(O)OR8、-R9-O-R10-C(O)N(R6)R7、-R9-O-R10-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、-R9-O-R10-N(R6)R7、-R9-O-R10-C(NR11)N(R11)H、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)、からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換され;R1、R4、R5、各R6、各R7、各R8、各R9、各R10、各R11、各R12、各R13及び各R14は、上記式(I)に記載されたとおりである。
【0064】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R1、R4、R5は各々独立して水素であり;
R6及びR7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、-R10-OR8,-R10-CN,-R10-NO2,-R10-N(R8)2,-R10-C(O)OR8及び-R10-C(O)N(R8)2,からなる群から選択されるか、又はいかなるR6及びR7も、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては、置換されたN-ヘテロアリール又は場合によっては置換されたN-ヘテロシクリルを形成し;
R8は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から独立して選択される。
R9は、各々独立して、直接結合、及び、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖からなる群から選択され;
R10は、各々独立して、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖であり;
R11は、各々独立して、水素、アルキル、シアノ、ニトロ及びOR8からなる群から選択され;
R12は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択されるか、又は2つのR12’
両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては、置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成し;
R13は各々独立して、直接結合、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖からなる群から選択され;かつ、
R14は、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖である。
【0065】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R2は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R13-OR12,-R13-OC(O)-R12,-R13-O-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)2,-R13-C(O)R12,-R13-C(O)OR12,-R13-C(O)N(R12)2,-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13,-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12,-R13-N(R12)C(O)OR12,-R13-N(R12)C(O)R12,-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)pR12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換される。
【0066】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R2は、フェニル及び-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イルからなる群から選択されるアリールであり、各々が場合によっては、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R13-OR12,-R13-OC(O)-R12,-R13-O-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)2,-R13-C(O)R12,-R13-C(O)OR12,-R13-C(O)N(R12)2,-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13,-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12,-R13-N(R12)C(O)OR12,-R13-N(R12)C(O)R12,-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)pR12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;かつ、
R3は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、以下の:6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、(Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、スピロ[クロメノ[4,3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[ベンゾ[7]アヌレン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキサン]-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル、からなる群より選択され、ここで、各々は、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換される。
【0067】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R2は、場合によっては、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R13-OR12,-R13-OC(O)-R12,-R13-O-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)2,-R13-C(O)R12,-R13-C(O)OR12,-R13-C(O)N(R12)2,-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13,-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12,-R13-N(R12)C(O)OR12,-R13-N(R12)C(O)R12,-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)pR12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換されるフェニルである。
【0068】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R2は、アルキル、ハロ、ハロアルキル、シアノ、及び場合によっては置換されたヘテロシクリルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって場合によっては置換されたフェニルであり、場合によっては置換されたヘテロシクリルは、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、アゼパニル、デカヒドロピラジノ[1,2-a]アゼピニル、オクタヒドロピロロロ[3,4-c]ピロリル、アザビシクロ[3.2.1]オクチル、オクタヒドロピロロ[3,4-b]ピロリル、オクタヒドロピロロ[3,2-c]ピリジニル、2,7-ジアザスピロ[4.4]ノナニルおよびアゼチジニルからなる群から選択され;各々独立して、場合によっては、-R9-OR8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)OR6、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)R7、-R9-N(R6)C(O)OR7、アルキル、ハロ、ハロアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、及び、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、からなる群から選択される1つ又は2つの置換基で置換され;かつ、
R3は、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、スピロ[クロメノ[4,3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-3-イルからなる群から選択され、各々、場合によっては、アルキル、アリール、ハロ及び-R9-OR8からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0069】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、以下の:
N3-(4-(4-シクロヘキサニルピペラジン-1-イル)フェニル)-1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(ピロリジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-メチル-3-フェニルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ピペリジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(インドリン-2-オン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(モルホリン-4-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(4-シクロペンチル-2-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(3,5-ジメチルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(4-(ピロリジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)-3-シアノフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(3-(ジエチルアミノ)ピロリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(4-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(ジエチルアミノ)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-9-メトキベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(4-(ピロリジン-1-イル)ピペルジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-10-フルオロベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(ピロリジン-1-イル)ピペルジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-10-フルオロベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(シクロヘキシル)ピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-9-メトキシベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(シクロヘキシル)ピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(4-メチルピペリジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ジメチルアミノピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ピロリジン-1-イル-ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-トリフルオロメチル-4-(4-ピロリジン-1-イル-ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-9,10-ジメトキシベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ピロリジン-1-イル-ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-9,10,11-トリメトキシベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ピロリジン-1-イル-ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(5-メチルオクタヒドロピロロ[3、4-c]ピロリル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(3-ピロリジン-1-イル-ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(3-ピロリジン-1-イル-アゼパン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-N-メチルピペリジン-4-イル-ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(ピロリジニル)ピペリジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(5-プロピルオクタヒドロピロロ[3、4-c]ピロリル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(デカヒドロピラジン[1,2-a]アゼピン-2-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(5-シクロペンチルオクタヒドロピロロ[3、4-c]ピロリル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(3-(ピロリジン-1-イル)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクト-8-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ピロリジン-1-イル-アゼパン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(4-イソプロピルピペラジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(1-メチルオクタヒドロピロロ[3,4-b]ピロール-5-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(N-メチルシクロペンチルアミノ)ピペリジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(ジプロピルアミノ)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(1-プロピルオクタヒドロ-1H-ピロロ[3、2-c]ピリジン-5-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(N-メチルピペラジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(tert-ブチルオキシカルボニルアミノ)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-アミノピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(5-シクロヘキシルオクタヒドロピロロ[3、4-c]ピロリル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(メチルピペリジン-4-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-メチル-4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-シクロペンチルピペラジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-N-メチルピペリジン-4-イルピペラジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(7-メチル-2,7-ジアザスピロ[4.4]ノナン-2-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(N-イソプロピルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(3-ピロリジン-1-イルアゼチジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-メチル-4-(4-(N-メチルピペラジン-4-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-((S)-3-(ピロリジン-1-イルメチル)ピロリジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(ピロリジニルメチル)ピペリジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-((4aR,8aS)-デカヒドロイソキノリン-2-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(オクタヒドロ-1H-ピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-(4-(3-ピロリジン-1-イル)ピロリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(5-メチルオクタヒドロピロロ[3、4-c]ピロリル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(オクタヒドロピロロ[3、4-c]ピロリル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-9-クロロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-9-クロロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(N-メチルピペラジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-ヨードフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(スピロ[クロメノ[4,3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(スピロ[クロメノ[4,3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(ピロリジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(3-(3R)-ジメチルアミノピロリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル)-N3-(3-メチル-4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(4-フェニル-6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-シクロヘキシルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(4-フェニル-6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル)-N3-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(1-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)-ピペリジン-4-イルフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(1-シクロプロピルメチルピペリジン-4-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-シクロプロピルメチルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(1-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)-ピペリジン-4-イルフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(4-フェニル-6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(ピロリジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミンからなる群から選択される。
【0070】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R2は、場合によっては、ハロ、アルキル、ヘテロシクリルアルケニル、-R13-OR12、-R13-O-R14-N(R12)2、-R13-N(R12)-R14-N(R12)2、-R13-N(R12)2、-R13-C(O)R12、-R13-C(O)N(R12)2、及び、-R13-N(R12)C(O)R12からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換された、フェニル基であり;
R3は、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-3-イルからなる群から選択され、各々、場合によっては、アルキル、アリール、ハロ及びR9OR8からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0071】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、以下の:
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(4-(シクロペンチル)ピペラジン-1-イルカルボニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-((2-ピロリジン-1-イルエチル)アミノカルボニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)エトキシフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-((2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノカルボニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-((2-(メトキシ)エチル)アミノカルボニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-((2-(ピロリジン-1-イル)エチル)アミノカルボニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-((4-(ピロリジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)カルボニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-クロロ-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-10-フルオロベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(2-(ピロリジン-1-イル エトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-9-メトキシベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(2-(N-メチルシクロペンチルアミノ)エトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(N-メチルピペリジン-4-イル-N-メチルアミノ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-((N-ブチル-N-アセトアミノ)メチル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピペリジン-1-イルプロプ-1-エニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(4-(ピペリジン-1-イル)ピペリジン-1-イルプロプ-1-エニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(ピペリジン-1-イルプロプ-1-エニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(ピロリジン-1-イルプロプ-1-エニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(3-ジメチルアミノピロリジン-1-イルプロプ-1-エニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(3-ジエチルアミノピロリジン-1-イルプロプ-1-エニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジン-1-イルプロプ-1-エニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(4-メチルピペラジン-1-イルプロプ-1-エニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(4-イソプロピルピペラジン-1-イルプロプ-1-エニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(4-シクロペンチルピペラジン-1-イルプロプ-1-エニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(モルホリン-4-イルプロプ-1-エニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(1-メチルピペリジン-3-イル-オキシ)フェニル)1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;からなる群から選択される。
【0072】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R2は、アルキル、ハロ、ハロアルキル、シアノ、及び場合によっては置換されたヘテロシクリルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって、場合によっては置換されたフェニルであり、当該場合によっては置換されたヘテロシクリルは、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、アゼパニル、デカヒドロピラジノ[1,2-a]アゼピニル、オクタヒドロピロロ[3、4-c]ピロリル、アザビシクロ[3.2.1]オクチル、オクタヒドロピロロ[3,4-b]ピロリル、オクタヒドロピロロ[3、2-c]ピリジニル、2,7-ジアザスピロ[4.4]ノナニル及びアゼチジニルからなる群から選択される;-R9-OR8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)OR6、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)R7、-R9-N(R6)C(O)OR7、アルキル、ハロ、ハロアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル;かつ、
R3は、場合によっては、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イルからなる群から選択され、それぞれアルキル、アリール、ハロ及びR9OR8からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0073】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、以下の:
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル)-N3-(4-(4-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)ピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(ジエチルアミノ)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル)-N3-(4-(N-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-シクロヘキシルピペラジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル)-N3-(4-(4-(2S)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)-ピペラジニルフェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;からなる群から選択される。
【0074】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R2は、場合によっては、ハロ、アルキル、ヘテロシクリルアルケニル、-R13-OR12、-R13-O-R14-N(R12)2、-R13-N(R12)-R14-N(R12)2、-R13-N(R12)2、-R13-C(O)R12、-R13-C(O)N(R12)2、及び、-R13-N(R12)C(O)R12からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換された、フェニル基であり;かつ、
R3は、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イルからなる群から選択され、各々場合によっては、アルキル、アリール、ハロ及びR9OR8からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0075】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、以下の:
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル)-N3-(4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;からなる群から選択される。
【0076】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R2は、アルキル、ハロ、ハロアルキル、シアノ、及び場合によっては置換されたヘテロシクリルからなる群から選択される1つ以上の置換基によって、場合によっては置換されたフェニルであり、当該場合によっては置換されたヘテロシクリルは、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、アゼパニル、デカヒドロピラジノ[1,2-a]アゼピニル、オクタヒドロピロロ[3、4-c]ピロリル、アザビシクロ[3.2.1]オクチル、オクタヒドロピロロ[3,4-b]ピロリル、オクタヒドロピロロ[3、2-c]ピリジニル、2,7-ジアザスピロ[4.4]ノナニル及びアゼチジニルからなる群から選択される;-R9-OR8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)OR6、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)R7、-R9-N(R6)C(O)OR7、アルキル、ハロ、ハロアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル;かつ、
R3は、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、(Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イルからなる群から選択され、各々場合によっては、アルキル、アリール、ハロ及びR9OR8からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換される。
【0077】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、以下の:
1-(7-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(N-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(7-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-シクロヘキシルピペラジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-((Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル)-N3-(4-(4-N-メチルピペラジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-((Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ジエチルアミノピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(4-(ピロリジニルメチル)ピペリジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-((4aR,8aS)-デカヒドロイソキノリン-2-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(オクタヒドロ-1H-ピリド[1,2-a]ピラジン-2-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;からなる群から選択される。
【0078】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R2は、場合によっては、ハロ、アルキル、ヘテロシクリルアルケニル、-R13-OR12、-R13-O-R14-N(R12)2、-R13-N(R12)-R14-N(R12)2、-R13-N(R12)2、-R13-C(O)R12、-R13-C(O)N(R12)2、及び、-R13-N(R12)C(O)R12からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換された、フェニル基であり;かつ、
R3は、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、(Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イルからなる群から選択され、ここで、各々は、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換される。
【0079】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、以下の:
1-(7-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-((Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル)-N3-(4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;からなる群から選択される。
【0080】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R2は、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール及び場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択された置換基によって、場合によっては置換されたフェニルであり;
R3は、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、及び、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イルからなる群から選択され、ここで、各々は、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換され;
R6及びR7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、-R10-OR8,-R10-CN,-R10-NO2,-R10-N(R8)2,-R10-C(O)OR8及び-R10-C(O)N(R8)2,からなる群から選択されるか、又はいかなるR6及びR7も、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては、置換されたN-ヘテロアリール又は場合によっては置換されたN-ヘテロシクリルを形成し;
R8は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から独立して選択される。
R9は、各々独立して、直接結合、及び、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖からなる群から選択され;
R10は、各々独立して、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖であり;かつ、
R12は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から独立して選択される。
【0081】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、以下の:
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-((4-メチルピペラジン-1-イル)メチル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-((5-フルオロインドリン-2-オン-3-イル)メチル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-((4-ピロリジン-1-イルピペリジニル)メチル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-((4-シクロペンチルピペラジニル)メチル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-((4-イソプロピルピペラジニル)メチル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3-フルオロ-4-(イソインドリン-2-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;からなる群から選択される。
【0082】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R1、R4、R5は、各々独立して水素であり;
R2は、-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イルであって、場合によっては、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R13-OR12,-R13-OC(O)-R12,-R13-O-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)2,-R13-C(O)R12,-R13-C(O)OR12,-R13-C(O)N(R12)2,-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13,-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12,-R13-N(R12)C(O)OR12,-R13-N(R12)C(O)R12,-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)pR12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;かつ、
R3は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、以下の:6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、(Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、スピロ[クロメノ[4,3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[ベンゾ[7]アヌレン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキサン]-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル、からなる群より選択され、ここで、各々は、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換され;ここで、各R6、各R7、各R8、各R9、各R10、各R11、各R12、各R13及び各R14は、上記式(Ia)に記載されたとおりである。
【0083】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、以下の:
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-((ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-((ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)(メチル)アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7-ピペリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7-アゼチジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7-(R)-ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-ジエチルアミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-シクロペンチルアミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7-(S)-ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7-(2-(S)-メチルオキシカルボニル)ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7-(2-(S)-カルボキシ)ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(8-ジエチルアミノエチル-9ヒドロキシ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(3-(S)-フルオロピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(2-(S)-メチルピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(3-(R)-ヒドロキシピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(2-(R)-メチルピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(3-(S)-ヒドロキシピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(3-(R)-フルオロピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-オキソ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-シクロヘキシルアミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-シクロプロピルアミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-ヒドロキシ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(4-メチルピペラジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(テトラヒドロフラン-2-イルメチル)アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-シクロブチルアミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(シクロプロピルメチル)アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(2-(ジエチルアミノ)エチル)メチルアミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(4-ピロリジン-1-イルピペリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(4-(ピペリジン-1-イルメチル)ピペリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(2-(ジメチルアミノ)エチル)アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(カルボキシメチル)アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(t-ブトキシカルボニルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(アセトアミド)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-((2R)-2-(メトキシカルボニル)ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-((メトキシカルボニルメチル)(メチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-((2R)-2-(カルボキシ)ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(4-(エトキシカルボニル)ピペリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(4-(カルボキシ)ピペリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-((カルボキシメチル)(メチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(4-(エトキシカルボニルメチル)ピペラジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(4-(カルボキシメチル)ピペラジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-(ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ジ(シクロプロピルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-((2-メチルプロピル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-((プロピル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ジプロピルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ジエチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(シクロヘキシルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(シクロペンチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-((1-シクロペンチルエチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(2-プロピルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-((3,3-ジメチルブト-2-イル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-((シクロヘキシルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ジ(シクロヘキシルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-((5-クロロチエン-2-イル)メチル)アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-((2-カルボキシフェニル)メチル)アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-((3-ブロモフェニル)メチル)アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ジメチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(シクロブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(3-ペンチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-((2,2-ジメチルプロピル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ジ(シクロペンチルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-((シクロペンチルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ジ(ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-((ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(3-メチルブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ジ(3-メチルブチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(2-エチルブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ブト-2-エニルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ブチル(ブト-2-エニル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(t-ブトキシカルボニルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ジメチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ジエチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ジプロピルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ジ(シクロプロピルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(ジ(3-メチルブチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(シクロブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(シクロヘキシルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-((メチルエチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(シクロペンチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7S)-7-(2-ブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;からなる群から選択される。
【0084】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R1、R4、R5は、各々独立して水素であり;
R2は、R2は、場合によっては、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R13-OR12,-R13-OC(O)-R12,-R13-O-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)2,-R13-C(O)R12,-R13-C(O)OR12,-R13-C(O)N(R12)2,-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13,-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12,-R13-N(R12)C(O)OR12,-R13-N(R12)C(O)R12,-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)pR12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換されるヘテロアリールであり;
R3は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-O-R10-OR8、-R9-O-R10-O-R10-OR8、-R9-O-R10-CN、-R9-O-R10-C(O)OR8、-R9-O-R10-C(O)N(R6)R7、-R9-O-R10-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、-R9-O-R10-N(R6)R7、-R9-O-R10-C(NR11)N(R11)H、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)、からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換され;各R6、各R7、各R8、各R9、各R10、各R11、各R12、各R13及び各R14は、上記式(Ia)に記載されたとおりであり;R1、R4、R5、各R6、各R7、各R8、各R9、各R10、各R11及びR12は、上記式(I)に記載されたとおりである。
【0085】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R2は、ピリジニル、ピリミジニル、4,5-ジヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-2(3H)-オン-8-イル、ベンゾ[d]イミダゾイル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリド[3,2-d]アゼピン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリド[3,2-c]アゼピン-3-イル、5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-イル、5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-3-イル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル、2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b]オキセピン-7-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン-7-イル、ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-7-イル、ベンゾ[b]チオフェニル、及び6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]-3-イル、からなる群から選択されるヘテロアリールであって、ここで、各々は、場合によっては、以下の:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、-R13-OR12、-R13-OC(O)-R12、-R13-O-R14-N(R12)2、-R13-N(R12)2、-R13-C(O)R12、-R13-C(O)OR12、-R13-C(O)N(R12)2、-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13、-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12、-R13-N(R12)C(O)OR12、-R13-N(R12)C(O)R12、-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である)、-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である)、-R13-S(O)pR12(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;かつ、
R3は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、以下の:6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、(Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、スピロ[クロメノ[4,3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[ベンゾ[7]アヌレン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキサン]-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル、からなる群より選択され、ここで、各々は、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換される。
【0086】
他の実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R2は、ピリジニル及びピリミジニルからなる群から選択され、各々、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R13-OR12,-R13-OC(O)-R12,-R13-O-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)2,-R13-C(O)R12,-R13-C(O)OR12,-R13-C(O)N(R12)2,-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13,-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12,-R13-N(R12)C(O)OR12,-R13-N(R12)C(O)R12,-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)pR12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換される。
【0087】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物は、以下の:
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(4-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)ピペラジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(4-シクロペンチル-1,4-ジアゼパン-1-イル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)-ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(6-アミノピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(3-アミノフェニル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(3-シアノフェニル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(ベンゾ[d][1,3]ジオキソール-6-イル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(3-メチルスルホンアミジルフェニル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(2-ジエチルアミノメチル)ピロリジン-1-イルピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(3-ジエチルアミノピロリジン-1-イル)-ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(3-(4-(N-メチルピペラジン-4-イル)ピペリジン-1-イル)-(E)-プロペニル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(4-(ピロリジン-1-イル)-5-メチルピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(3-ピペリジン-1-イル-(E)-プロペニル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(4-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)-1,4-ジアゼパン-1-イル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(3-(4-(ピロリジン-1-イル)-(E)-プロペニル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(3-ピペリジン-1-イル)-プロパニルピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(3-(4-(ピペリジン-1-イル)-(E)-プロペニル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(3-(4-ジメチルアミノピペリジン-1-イル)-(E)-プロペニル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(2-(4-ピロリジン-1-イルピペリジン-1-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(2-(4-(ピペリジン-1-イルメチル)ピペリジン-1-イル)ピリミジン-5-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-((4-ピペリジン-1-イルピペリジン-1-イル)カルボニル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(2-(4-シクロプロピルメチルピペラジン-1-イル)ピリジン-5-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(2-(3-(S)-メチル-4-シクロプロピルメチルピペラジン-1-イル)ピリジン-5-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
からなる群から選択される。
【0088】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、
R1、R4、R5は、各々独立して水素であり;
R2は、4,5-ジヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-2(3H)-オン-8-イル、ベンゾ[d]イミダゾイル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリド[3,2-d]アゼピン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリド[3,2-c]アゼピン-3-イル、5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-イル、5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-3-イル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル、2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b]オキセピン-7-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン-7-イル、ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-7-イル、ベンゾ[b]チオフェニル、及び6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]-3-イル、からなる群から選択され、ここで、各々は、場合によっては、以下の:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、-R13-OR12、-R13-OC(O)-R12、-R13-O-R14-N(R12)2、-R13-N(R12)2、-R13-C(O)R12、-R13-C(O)OR12、-R13-C(O)N(R12)2、-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13、-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12、-R13-N(R12)C(O)OR12、-R13-N(R12)C(O)R12、-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である)、-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である)、-R13-S(O)pR12(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;かつ、
R3は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、以下の:6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、(Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、スピロ[クロメノ[4,3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[ベンゾ[7]アヌレン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキサン]-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル、からなる群より選択され、ここで、各々は、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換される。
【0089】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物は、以下の:
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4,5-ジヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-2(3H)-オン-8-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(2-(ジメチルアミノメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(7-シクロペンチル-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリド[3,2-d]アゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(4-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(4-メチルピペラジン-1-イル)カルボニル-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン、化合物#31,1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b]オキセピン-7-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン-7-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(2-(ピロリジン-1-イルメチル)ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(2-ジメチルアミノエチル)-(3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-7-イル))-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(4-(2-ジメチルアミノエチル)-(3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-7-イル))-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(2-(1-(4-(2-(ジメチルアミノ)エチル)ピペラジン-1-イル)オキソメチル)ベンゾ[b]チオフェン-5-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-シクロペンチル-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリド[3、2-c]アゼピン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7-ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3(2-シクロペンチル-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-(ピロリジン-1-イル)-5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(6-シクロペンチル-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((S)-7-(ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(1,2,3-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(2-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-(2-(シクロプロピルメチル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
からなる群から選択される。
【0090】
ある実施形態では、上記の式(Ia)の化合物において、以下の式(Ia1):
【0091】
【化4】
(式中、
Aは=C(H)-又は=Nであり;
R
2aは、各々独立して、N(R
12a)
2及びN(R
12a)C(O)R
12aからなる群から選択されるか、又は、
R
2aは、N-ヘテロシクリルであり、場合によっては、ハロ及びR
21C(O)OR
20からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
12aは、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択され;
R
20は、独立して、水素、アルキル、アルケニル、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から独立して選択され;かつ、
R
21は、独立して、直接結合又は場合によっては置換された直鎖又は分枝したアルキレン鎖からなる群から選択される)
で表される化合物であり、単離された立体異性体若しくはその混合物として、又はその薬学的に許容される塩である。
【0092】
ある実施形態では、式(I)の化合物は、以下の式(Ib):
【0093】
【化5】
(式中、R
1、R
2、R
3、R
4、及びR
5は、上記式(I)に記載されたとおりである)
で表される化合物の単離した立体異性体若しくはその混合物、互変異性体若しくはその混合物、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくはN-オキシドである。
【0094】
ある実施形態では、上記の式(Ib)の化合物において、R2及びR3は、各々独立して、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8,-R9-O-R10-OR8,-R9-O-R10-O-R10-OR8,-R9-O-R10-CN,-R9-O-R10-C(O)OR8,-R9-O-R10-C(O)N(R6)R7,-R9-O-R10-S(O)pR8(ここで、pは0,1又は2である),-R9-O-R10-N(R6)R7,-R9-O-R10-C(NR11)N(R11)H,-R9-OC(O)-R8,-R9-N(R6)R7,-R9-C(O)R8,-R9-C(O)OR8,-R9-C(O)N(R6)R7,-R9-N(R6)C(O)OR8,-R9-N(R6)C(O)R8,-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である),-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である),-R9-S(O)pR8(ここで、pは0,1又は2である),及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;かつ、R1,R4,R5,各R6、各R7、各R8、各R9、各R10、各R11、各R12、各R13及び各R14は、上記式(I)に記載されたとおりである。
【0095】
ある実施形態では、上記式(Ib)において、
R1、R4、R5は、各々水素であり;
R6及びR7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、-R10-OR8,-R10-CN,-R10-NO2,-R10-N(R8)2,-R10-C(O)OR8及び-R10-C(O)N(R8)2,からなる群から選択されるか、又はいかなるR6及びR7も、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては、置換されたN-ヘテロアリール又は場合によっては置換されたN-ヘテロシクリルを形成し;
R8は、各々独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から独立して選択される。
R9は、各々独立して、直接結合、及び、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖からなる群から選択され;
R10は、各々独立して、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖であり;かつ、
R11は、各々独立して、水素、アルキル、シアノ、ニトロ及びOR8からなる群から選択される。
【0096】
ある実施形態では、上記式(Ib)において、
R2及びR3は、各々独立して、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、(Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、スピロ[クロメノ[4、3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[ベンゾ[7]アヌレン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキサン]-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル、からなる群より選択され、ここで、各々は、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換される。
【0097】
ある実施形態では、上記式(Ib)において、1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’[1,3]ジオキソラン]-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミンである。
【0098】
ある実施形態では、上記式(Ib)において、
R2は、アリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、当該アリールとヘテロアリールは各々、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R13-OR12,-R13-OC(O)-R12,-R13-O-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)2,-R13-C(O)R12,-R13-C(O)OR12,-R13-C(O)N(R12)2,-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13,-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12,-R13-N(R12)C(O)OR12,-R13-N(R12)C(O)R12,-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)pR12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;かつ、
R3は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8,-R9-O-R10-OR8,-R9-O-R10-O-R10-OR8,-R9-O-R10-CN,-R9-O-R10-C(O)OR8,-R9-O-R10-C(O)N(R6)R7,-R9-O-R10-S(O)pR8(ここで、pは0,1又は2である),-R9-O-R10-N(R6)R7,-R9-O-R10-C(NR11)N(R11)H,-R9-OC(O)-R8,-R9-N(R6)R7,-R9-C(O)R8,-R9-C(O)OR8,-R9-C(O)N(R6)R7,-R9-N(R6)C(O)OR12,-R9-N(R6)C(O)R8,-R9-N(R6)S(O)tR(ここで、tは1又は2である),-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である),-R9-S(O)pR8(ここで、pは0,1又は2である),及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換される。
【0099】
ある実施形態では、上記式(Ib)において、
R1、R4、R5は、各々独立して水素であり;
R6及びR7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、-R10-OR8,-R10-CN,-R10-NO2,-R10-N(R8)2,-R10-C(O)OR8及び-R10-C(O)N(R8)2,からなる群から選択されるか、又はいかなるR6及びR7も、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては、置換されたN-ヘテロアリール又は場合によっては置換されたN-ヘテロシクリルを形成し;
R8は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から独立して選択される。
R9は、各々独立して、直接結合、及び、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖からなる群から選択され;
R10は、各々独立して、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖であり;
R11は、各々独立して、水素、アルキル、シアノ、ニトロ及びOR8からなる群から選択され;
R12は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択されるか、又は2つのR12’
両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては、置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成し;
R13は各々独立して、直接結合、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖からなる群から選択され;かつ、
R14は各々、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖である。
【0100】
ある実施形態では、上記式(Ib)において、
R2は、アリールであり、場合によっては、以下の:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、,-R13-OR12,-R13-OC(O)-R12,-R13-O-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)2,-R13-C(O)R12,-R13-C(O)OR12,-R13-C(O)N(R12)2,-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13,-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12,-R13-N(R12)C(O)OR12,-R13-N(R12)C(O)R12,-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)pR12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;かつ、
R3は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-O-R10-OR8、-R9-O-R10-O-R10-OR8、-R9-O-R10-CN、-R9-O-R10-C(O)OR8、-R9-O-R10-C(O)N(R6)R7、-R9-O-R10-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、-R9-O-R10-N(R6)R7、-R9-O-R10-C(NR11)N(R11)H、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)、からなる群より選択される。
【0101】
ある実施形態では、上記式(Ib)において、
R1、R4、R5は、各々独立して水素であり;
R2は、フェニル及び6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イルからなる群から選択されるアリールであり、各々が場合によっては、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R13-OR12,-R13-OC(O)-R12,-R13-O-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)2,-R13-C(O)R12,-R13-C(O)OR12,-R13-C(O)N(R12)2,-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13,-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12,-R13-N(R12)C(O)OR12,-R13-N(R12)C(O)R12,-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)pR12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;かつ、
R3は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、以下の:6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、(Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、スピロ[クロメノ[4,3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[ベンゾ[7]アヌレン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキサン]-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル、からなる群より選択され、ここで、各々は、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換される。
【0102】
ある実施形態では、上記式(Ib)において、
R2は、フェニルであり、場合によっては、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R13-OR12,-R13-OC(O)-R12,-R13-O-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)2,-R13-C(O)R12,-R13-C(O)OR12,-R13-C(O)N(R12)2,-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13,-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12,-R13-N(R12)C(O)OR12,-R13-N(R12)C(O)R12,-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)pR12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換される。
【0103】
ある実施形態では、上記の式(Ib)の化合物は、以下の:
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(3-フルオロ-4-(4-(インドリン-2-オン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(3-フルオロ-4-(4-(モルホリン-4-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(4-(3,5-ジメチルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(4-(N-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(7-メチル-6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(4-((5-フルオロインドリン-2-オン-3-イル)メチル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(4-((4-ピロリジン-1-イルピペリジニル)メチル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(4-((4-シクロペンチルピペラジニル)メチル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(4-((4-イソプロピルピペラジニル)メチル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(3-フルオロ-4-(4-N-メチルピペリド-4-イルピペラジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(3-フルオロ-4-(7-メチル-2,7-ジアザスピロ[4.4]ノナン-2-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(3-フルオロ-4-(3-ピロリジン-1-イルアゼチジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(3-メチル-4-(4-(N-メチルピペラジン-4-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(4-(4-ピロリジン-1-イルピペリジニル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(3-フルオロ-(4-(3-ピロリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(3-フルオロ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(3-フルオロ-4-(4-シクロプロピルメチルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
からなる群から選択される。
【0104】
ある実施形態では、上記式(Ib)において、
R1、R4、R5は、各々独立して水素であり;
R2は、-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イルであり、場合によっては、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R13-OR12,-R13-OC(O)-R12,-R13-O-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)2,-R13-C(O)R12,-R13-C(O)OR12,-R13-C(O)N(R12)2,-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13,-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12,-R13-N(R12)C(O)OR12,-R13-N(R12)C(O)R12,-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)pR12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;かつ、
R3は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、(Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、スピロ[クロメノ[4,3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[ベンゾ[7]アヌレン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキサン]-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル、からなる群より選択され、ここで、各々は、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換される。
【0105】
ある実施形態では、上記式(Ib)は、以下の:
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(7-(ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-1-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-((7S)-7-(t-ブトキシカルボニルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(7-((ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イル)(メチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(7-(S)-ピロリジン-1-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
からなる群から選択される。
【0106】
ある実施形態では、上記式(Ib)において、
R1、R4、R5は、各々独立して水素であり;
R2は、ヘテロアリールであり、場合によっては、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R13-OR12,-R13-OC(O)-R12,-R13-O-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)-R14-N(R12)2,-R13-N(R12)2,-R13-C(O)R12,-R13-C(O)OR12,-R13-C(O)N(R12)2,-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13,-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12,-R13-N(R12)C(O)OR12,-R13-N(R12)C(O)R12,-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である),-R13-S(O)pR12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;かつ、
R3は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-O-R10-OR8、-R9-O-R10-O-R10-OR8、-R9-O-R10-CN、-R9-O-R10-C(O)OR8、-R9-O-R10-C(O)N(R6)R7、-R9-O-R10-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、-R9-O-R10-N(R6)R7、-R9-O-R10-C(NR11)N(R11)H、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)、からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換される。
【0107】
ある実施形態では、上記式(Ib)において、
R2は、ヘテロアリールであり、場合によっては、ピリジニル、ピリミジニル、4,5-ジヒドロ-1H-ベンゾ[b]アゼピン-2(3H)-オン-8-イル、ベンゾ[d]イミダゾリル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリド[3,2-d]アゼピン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリド[3,2-c]アゼピン-3-イル、5,6,7,8-テトラヒドロ-1,6-ナフチリジン-3-イル、5,6,7,8-テトラヒドロキノリン-3-イル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル、2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b]オキセピン-7-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピン-7-イル、ベンゾ[d]オキサゾール-5-イル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-7-イル、ベンゾ[b]チオフェニル、チエノ[3,2-d]ピリミジニル、及び6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]-3-イル、からなる群から選択されるヘテロアリールであって、ここで、各々は、場合によっては、以下の:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、-R13-OR12、-R13-OC(O)-R12、-R13-O-R14-N(R12)2、-R13-N(R12)2、-R13-C(O)R12、-R13-C(O)OR12、-R13-C(O)N(R12)2、-R13-C(O)N(R12)-R14-N(R12)R13、-R13-C(O)N(R12)-R14-OR12、-R13-N(R12)C(O)OR12、-R13-N(R12)C(O)R12、-R13-N(R12)S(O)tR12(ここで、tは1又は2である)、-R13-S(O)tOR12(ここで、tは1又は2である)、-R13-S(O)pR12(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R13-S(O)tN(R12)2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換され;かつ、
R3は、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、(Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、スピロ[クロメノ[4,3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[ベンゾ[7]アヌレン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキサン]-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル、からなる群より選択され、ここで、各々は、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R9-OR8、-R9-OC(O)-R8、-R9-N(R6)R7、-R9-C(O)R8、-R9-C(O)OR8、-R9-C(O)N(R6)R7、-R9-N(R6)C(O)OR12、-R9-N(R6)C(O)R8、-R9-N(R6)S(O)tR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)tOR8(ここで、tは1又は2である)、-R9-S(O)pR8(ここで、pは0、1又は2である)、及び-R9-S(O)tN(R6)R7(ここで、tは1又は2である)からなる群より選択される、1つ以上の置換基により置換される。
【0108】
ある実施形態では、上記式(Ib)は、以下の:
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(6-(4-(ピロリジン-1-イル)-5-メチルピリジン-3-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(4-(3,5-ジメチルピペラジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(1,2,3-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N5-(2-(1-メチルピペリジン-4-イル)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
からなる群から選択される。
【0109】
ある実施形態では、上記の式(Ib)の化合物は、以下の式(Ib1):
(式中、
Aは=C(H)-又は=Nであり;
R
2aは、各々独立して、N(R
12a)
2及びN(R
12a)C(O)R
12aからなる群から選択されるか、又は、
R
2aは、N-ヘテロシクリルであり、場合によっては、ハロ及びR
21C(O)OR
20からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され;
R
12aは、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択され;
R
20は、独立して、水素、アルキル、アルケニル、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から独立して選択され;かつ、
R
21は、独立して、直接結合又は場合によっては置換された直鎖又は分枝したアルキレン鎖からなる群から選択される)
で表される化合物であり、単離された立体異性体若しくはその混合物として、又はその薬学的に許容される塩である。
【0110】
好ましい実施形態
好ましくは、AXL阻害剤は1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N3-((7-(S)-ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミンである。
【0111】
最も好ましいAXL阻害薬は、ベムセンチニブ(CAS No.1037624-75-1;UNII 0ICW2LX8AS)である。
【0112】
その他の実施形態
他のある実施形態では、AXLiは以下の:
デュベルマチニブ(CAS番号1341200-45-0;UNII 14D65TV20J);
ギルテリチニブ(CAS番号:1254053-43-4;UNII 66D92MGC8M);
カボザンチニブ(CAS番号849217-68-1;UNII 1C39JW444G);
SGI7079(CAS番号:1239875-86-5);
メレチニブ(CAS番号:1206799-15-6;UNII 5OGS5K699E);
アムバチニブ(CAS番号:850879-09-3;UNII SO9S6QZB4R);
ボスチニブ(CAS番号:380843-75-4;UNII 5018V4AEZ0);
EXelixisのXL092;
【0113】
【化6】
シトラバチニブ(CAS番号:1123837-84-2;UNII CW62Q1VTB);
グレサチニブ(CAS番号936694-12-1;UNII 7Q29OXD98N);及び
フォレティニブ(CAS番号849217-64-7;UNII 81FH7VK1C4)
からなる群から選択される。
【0114】
定義
本明細書にて用いられている以下の用語には、特に断りのない限り、以下の意味がある。
「アミノ」は-NH2基をいう。
「カルボキシ」はC(O)OHをいう。
「シアノ」はCN基をいう。
「ニトロ」はNO2基をいう。
「オキサ」は-O-基をいう。
「オキソ」は=O基をいう。
「チオキソ」は=S基をいう。
【0115】
「アルキル」とは、炭素原子及び水素原子のみからなり、不飽和を含まず、炭素原子が、1~12個、好ましくは1~8個又は1~6個あり、単一結合によって分子の残りの部分に結合している直鎖又は分枝鎖の炭化水素鎖基をいい、例えば、メチル、エチル、n‐プロピル、1メチルエチル(イソ‐プロピル)、n‐ブチル、n‐ペンチル、1,1ジメチルエチル(t-ブチル)、3メチルヘキシル、2メチルヘキシル等である。本開示の目的において、用語「低級アルキル」は、炭素原子が1個~6個あるアルキル基をいう。
「場合によっては、置換されたアルキル」とは、上記で定義されているように、場合によっては、ハロゲン、シアノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、トリメチルシラニル、OR20、OC(O)R20、N(R20)2、C(O)R20、C(O)OR20、C(O)N(R20)2、N(R20)C(O)OR20、N(R20)C(O)R20、N(R20)S(O)2R20、S(O)tOR20(ここで、tは1又は2である)、S(O)pR20(ここで、pは0、1、又は2である。)、及びS(O)2N(R20)2からなる群から選択される1つ以上の置換基によって、置換されたアルキル基をいい、ここで、R20は、各々独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール及び場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、又は2つのR20は、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成する。
【0116】
「アルケニル」とは、炭素原子及び水素原子のみからなる直鎖状又は分枝状の炭化水素鎖基をいい、少なくとも1つの二重結合を含み、炭素原子が2~12個、好ましくは、1~8個あり、単結合によって分子の残りの部分に結合しているもの、例えば、エテニル、プロプ-1-エニル、ブト-1-エニル、ペント-1-エニル、及びペンタ-1,4-ジエニルをいう。
「場合によっては、置換されたアルケニル」とは、上記に定義されたアルケニル基をいい、場合によっては、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、トリメチルシラニル、OR20、OC(O)R20、N(R20)2、C(O)R20、C(O)OR20、C(O)N(R20)2、N(R20)C(O)OR20、N(R20)C(O)R20、N(R20)S(O)2R20、S(O)tOR20(ここで、tは1又は2である)、S(O)pR20(ここで、pは0、1、又は2である。)、及びS(O)2N(R20)2からなる群から選択される1つ以上の置換基によって、置換され、ここで、R20は、各々独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール及び場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、又は2つのR20は、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成する。
【0117】
「アルキニル」とは、炭素原子及び水素原子のみからなる直鎖又は分枝した炭化水素鎖基であって、少なくとも一つの三重結合を含み、場合によっては、少なくとも一つの二重結合を含み、炭素原子が2~12個、好ましくは、1~8個あり、単結合によって分子の残りの部分に結合しているもの、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル及びヘキシニルをいう。
「場合によっては、置換されたアルキニル」とは、上記に定義されたアルキニル基をいい、場合によっては、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、トリメチルシラニル、OR20、OC(O)R20、N(R20)2、C(O)R20、C(O)OR20、C(O)N(R20)2、N(R20)C(O)OR20、N(R20)C(O)R20、N(R20)S(O)2R20、S(O)tOR20(ここで、tは1又は2である)、S(O)pR20(ここで、pは0、1、又は2である。)、及びS(O)2N(R20)2からなる群から選択される1つ以上の置換基によって、置換され、ここで、R20は、各々独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール及び場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、又は2つのR20は、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成する。
【0118】
「直鎖状又は分枝状のアルキレン鎖」とは、分子の残りの部分がラジカル基に連結した直鎖状又は分枝状の二価の炭化水素鎖で、炭素と水素のみからなり、不飽和を含まず、炭素原子が1~12個までの、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、及びn‐ブチレンをいう。分子の残りの部分にはアルキレン鎖が単結合で結合し、ラジカル基には単結合で結合している。分子の残りの部分及びラジカル基へのアルキレン鎖の結合点は、アルキレン鎖の1つの炭素を介しても、鎖内のいかなる2つの炭素を介してもよい。
「場合によっては、置換された直鎖又は分枝鎖のアルキレン鎖」とは、上記に定義されているように、場合によっては、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、トリメチルシラニル、OR20、OC(O)R20、N(R20)2、C(O)R20、C(O)OR20、C(O)N(R20)2、N(R20)C(O)OR20、N(R20)C(O)R20、N(R20)S(O)2R20、S(O)tOR20(ここで、tは1又は2である)、S(O)pR20(ここで、pは0、1、又は2である。)、及びS(O)2N(R20)2からなる群から選択される1つ以上の置換基によって、置換され、ここで、R20は、各々独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール及び場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、又は2つのR20は、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成する。
【0119】
「直鎖又は分枝アルケニレン鎖」とは、分子の残りの部分を炭素と水素のみからなるラジカル基に連結している直鎖又は分枝二価の炭化水素鎖で、少なくとも一つの二重結合を含み、例えばエテニレン、プロペニレン、及びn-ブテニレン等の炭素原子を二つから12個有するものをいう。アルケニレン鎖は、二重結合又は単結合を介して分子の残りの部分に結合し、二重結合又は単結合を介してラジカル基に結合する。アルケニレン鎖の他の部分及びラジカル基への結合点は、鎖内の1つの炭素又はいかなる2つの炭素を通して行うことができる。
「場合によっては、置換された直鎖又は分枝アルケニレン鎖」とは、上記に定義されたアルケニレン鎖のうち、場合によっては、ハロ、ハロアルケニル、シアノ、ニトロ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、チオキソ、トリメチルシラニル、OR20、OC(O)R20、N(R20)2、C(O)R20、C(O)OR20、C(O)N(R20)2、N(R20)C(O)OR20、N(R20)C(O)R20、N(R20)S(O)2R20、S(O)tOR20(ここで、tは1又は2である)、S(O)pR20(ここで、pは0、1、又は2である。)、及びS(O)2N(R20)2からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、ここで、R20は、各々独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール及び場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、又は2つのR20は、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成する。
【0120】
「直鎖又は分枝アルキニレン鎖」とは、分子の残りの部分を炭素と水素のみからなるラジカル基に連結する直鎖又は分枝二価の炭化水素鎖をいい、少なくとも一つの三重結合を含み、例えば、プロピニレン及びn-ブチニレン等の炭素原子が2~12個ある。アルキニレン鎖は単結合を介して分子の残りの部分に結合し、二重結合又は単結合を介してラジカル基に結合する。アルキニレン鎖の他の部分及びラジカル基への結合点は、鎖内の1つの炭素又はいかなる2つの炭素を通して行うことができる。
【0121】
「場合によっては、置換された直鎖又は分枝アルキニレン鎖」とは、上記に定義されたアルキニレン鎖のうち、場合によっては、ハロ、ハロアルケニル、シアノ、ニトロ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、チオキソ、トリメチルシラニル、OR20、OC(O)R20、N(R20)2、C(O)R20、C(O)OR20、C(O)N(R20)2、N(R20)C(O)OR20、N(R20)C(O)R20、N(R20)S(O)2R20、S(O)tOR20(ここで、tは1又は2である)、S(O)pR20(ここで、pは0、1、又は2である。)、及びS(O)2N(R20)2からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、ここで、R20は、各々独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール及び場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、又は2つのR20は、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成する。
【0122】
「アリール」とは、水素、6~14個の炭素原子及び少なくとも一つの芳香環を含む炭化水素環系基をいう。本開示の目的において、アリール基は単環式、二環式、又は三環式であってよく、スピロ環系を含んでよい。アリール基は一般的に親分子にアリール基の芳香環を介して結合しているが、必ずしもそうではない。本開示の目的において、本明細書で定義される「アリール」基は、7員を超える環を含むことができず、また、隣接しない2つの環原子が原子又は原子団(すなわち、ブリッジリング系)を介して結合している環を含むことができない。アリール基には、アセナフチレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン、フルオレン、as-インダセン、シンダセン、インダン、インデン、ナフタレン、フェナレン、フェナントレンから誘導されるアリール基が含まれるが、これらに限定されない。
「場合によっては、置換されたアリール」とは、上記で定義されたアリール基をいい、場合によっては、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルケニル、シアノ、ニトロ、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、オキソ、チオキソ、トリメチルシラニル、OR20、OC(O)R20、N(R20)2、C(O)R20、C(O)OR20、C(O)N(R20)2、N(R20)C(O)OR20、N(R20)C(O)R20、N(R20)S(O)2R20、S(O)tOR20(ここで、tは1又は2である)、S(O)pR20(ここで、pは0、1、又は2である)、及びS(O)2N(R20)2からなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され、ここで、R20は、各々独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール及び場合によっては置換されたヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、又は2つのR20は、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成し、R21は、各々独立して、直接結合又は直鎖又は分枝のアルキレン又はアルケニレン鎖であり、かつ、R22は直鎖又は分枝のアルキレン又はアルケニレン鎖である。
【0123】
「アラルキル」とは、式RbRcの基をいい、ここでRbは上記で定義されたアルキレン鎖であり、Rcは上記で定義された1つ以上のアリール基、例えばベンジル及びジフェニルメチルである。
「場合によっては置換されたアラルキル」とは、上記に定義されたアラルキル基をいい、ここで、アラルキル基のアルキレン鎖は上記に定義された場合によっては置換されたアルキレン鎖であり、アラルキル基の各アリール基は上記に定義された場合によっては置換されたアリール基である。
【0124】
「アラルケニル」とは、式RdRcの基をいい、ここで、Rdは上記で定義されたアルケニレン鎖であり、Rcは上記で定義された1つ以上のアリール基である。
「場合によっては置換されたアラルケニル」とは、上記に定義されたアラルケニル基をいい、ここで、アラルケニル基のアルケニレン鎖は、上記に定義された場合によっては置換されたアルケニレン鎖であり、アラルケニル基の各アリール基は、上記に定義された場合によっては置換されたアリール基である。
【0125】
「アラキニル」とは、式ReRcの基をいい、Reは上記の定義によるアルキニレン鎖であり、Rcは上記の定義による1つ以上のアリール基である。
「場合によっては置換されたアラキニル」とは、上記に定義されたアラキニル基をいい、ここで、アラキニル基のアルキニレン鎖は、上記に定義された場合によっては置換されたアルキニレン鎖であり、アラキニル基の各アリール基は、上記に定義された場合によっては置換されたアリール基である。
【0126】
「シクロアルキル」とは、炭素原子及び水素原子のみからなる安定な非芳香族単環式又は多環式炭化水素基をいい、縮合環系、スピロ環系又は架橋環系を含み、炭素原子が3~15個、好ましくは3~10個、より好ましくは5~7個あり、飽和又は不飽和で、単結合によって分子の残りの部分に結合している。本開示の目的において、架橋環系とは、原子又は原子団を介して2つの隣接しない環原子が接続された系であり、原子又は原子団が架橋要素である。架橋シクロアルキル(1価)基の例としては、ノルボルナニル(ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルともいう)があげられる。本開示の目的において、非架橋系は、上記のように架橋要素がない系である。本開示の目的において、縮合環系とは、その隣接する2つの環原子が原子又は原子団を介して接続された系である。縮合シクロアルキル(1価)基の例としては、デカヒドロナフタレニル(デカリニルともいう)がある。本開示の目的において、スピロ環系は、2つの環が1つの炭素(第四級)原子を介して結合した系である。スピロシクロアルキル(一価)基の例はスピロ[5.5]ウンデカニルである。単環シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が含まれが、スピロ、縮合又は架橋したシクロアルキル基は含まれない。多環性基には、例えばアダマンタニル(架橋)やデカリニル(架橋)等のC10基や、ビシクロ[3.2.0]ヘプタニル(架橋)、ノルボルナニル、ノルボルネニル(架橋)等のC7基、例えば7,7-ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(架橋)等の置換C7基等がある。
「場合によっては置換されたシクロアルキル」とは、上記で定義されたシクロアルキル基をいい、上記に定義されているように、場合によっては、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R21-OR20、-R21-OC(O)-R20、-R21-N(R20)2、-R21-C(O)R20、-R21-C(O)OR20、-R21-C(O)N(R20)2、-R21-N(R20)C(O)OR20、-R21-N(R20)C(O)R20、-R21-N(R20)S(O)2R20、-R21-C(=NR20)N(R20)2、-R21-S(O)tOR20(ここで、tは1又は2である)、-R21-S(O)pR20(ここで、pは0、1、又は2である)、かつ、-R21-S(O)2N(R20)2、からなる群から選択される1以上の置換基であり、ここで、R20、は各々、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール及び場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、又は2つのR20は、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成し、R21は、各々独立して、直接結合又は直鎖又は分枝のアルキレン又はアルケニレン鎖である。
【0127】
「シクロアルキルアルキル」とは、式RbRgの基をいい、ここでRbは上記で定義されたアルキレン鎖であり、Rgは上記で定義されたシクロアルキル基である。
「場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル」とは、上記に定義されたシクロアルキルアルキル基をいい、ここで、シクロアルキルアルキル基のアルキレン鎖は、上記に定義された場合によっては置換されたアルキレン鎖であり、シクロアルキルアルキル基のシクロアルキル基は、上記に定義された場合によっては置換されたシクロアルキル基である。
【0128】
「シクロアルキルアルケニル」とは、式RdRgの基をいい、ここで、Rdは上記で定義されたアルケニレン鎖であり、Rgは上記で定義されたシクロアルキル基である。
「場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル」とは、上記に定義されたシクロアルキルアルケニル基をいい、ここで、シクロアルキルアルケニル基のアルケニレン鎖は、上記に定義された場合によっては置換されたアルケニレン鎖であり、シクロアルキルアルケニル基のシクロアルキル基は、上記に定義された場合によっては置換されたシクロアルキル基である。
【0129】
「シクロアルキルアルキニル」とは、式ReRgの基をいい、Reは上記で定義されたアルキニレン基であり、Rgは上記で定義されたシクロアルキル基である。
「場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル」は、上記に定義されたシクロアルキルアルキニル基をいい、ここで、シクロアルキルアルキニル基のアルキニレン鎖は、上記に定義された場合によっては置換されたアルキニレン鎖であり、シクロアルキルアルキニル基のシクロアルキル基は、上記に定義された場合によっては置換されたシクロアルキル基である。
【0130】
「ハロ」はブロモ、クロロ、フルオロ、ヨードをいう。
「ハロアルキル」とは、上記で定義された1つ以上のハロ基で置換された、上記で定義されたアルキル基をいい、例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1-フルオロメチル-2-フルオロエチル、3-ブロモ-2-フルオロプロピル、及び1-ブロモメチル-2-ブロモエチルである。
「ハロアルケニル」とは、上記で定義されたように、1つ以上のハロ基によって置換された、上記で定義されたアルケニル基をいう。
「ハロアルキニル」とは、上記に定義されているように、1つ以上のハロ基によって置換された、上記に定義されているアルキニル基をいう。
【0131】
「ヘテロシクリル」とは、炭素原子を1~12個、及び、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択されるヘテロ原子を1~6個含む、安定な3~18員環の非芳香環系基をいう。本明細書に特に明記されない限り、ヘテロサイクリル基は単環式、二環式、三環式又は四環式の環系であってよく、スピロ又は架橋環系を含むことができ、当該基中の窒素原子、炭素原子又は硫黄原子は、場合によっては酸化することができ、かつ、窒素原子は場合によっては四級化することができ、かつ、当該基は部分的又は完全に飽和してよい。架橋ヘテロシクリルの例としては、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル、ジアザビシクロ[3.2.1]オクタニル、ジアザビシクロ[3.3.1]ノナニル、ジアザビシクロ[3.2.2]ノナニル、及び、オキサザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル等があげられるが、これらに限定されない。「架橋N-ヘテロシクリル」は、少なくとも1つの窒素を含むが、場合によっては、O、N及びSから選択された最大4つのさらなるヘテロ原子を含む架橋ヘテロシクリルである。本開示の目的において、非架橋環系とは、隣接しない2つの環原子が原子又は原子団を介して結合していない系をいう。ヘテロシクリル基の例としては、ジオキソラニル、1,4-ジアゼパニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロイソインドリル、オクタヒドロイソインドリル、オクタヒドロ-1H-ピロロ[3、2-c]ピリジニル、オクタヒドロ-1H-ピロロ[2、3-c]ピリジニル、オクタヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジニル、オクタヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジニル、オクタヒドロピロロ[3,4-c]ピロリル、オクタヒドロ-1H-ピリド[1,2-a]ピラジニル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン-3-イル、ピペリジニル、ピペラジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1-オキソチオモルホリニル、1,1-ジオキソチオモルホリニル、アゼチジニル、オクタヒドロピロロ[3,4-c]ピロリル、オクタヒドロピロロ[3,4-b]ピロリル、デカヒドロプラジノ[1,2-a]アゼピニル、アゼパニル、アザビシクロ[3.2.1]オクチル、及び2,7-ジアザスピロ[4.4]ノナニルがあげられるがこれらに限定されない。
「場合によっては置換されたヘテロシクリル」とは、上記で定義されたヘテロシクリル基をいい、場合によっては、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R21-OR20、-R21-OC(O)-R20、-R21-N(R20)2、-R21-C(O)R20、-R21-C(O)OR20、-R21-C(O)N(R20)2、-R21-N(R20)C(O)OR20、-R21-N(R20)C(O)R20、-R21-N(R20)S(O)2R20、-R21-C(=NR20)N(R20)2、-R21-S(O)tOR20(ここで、tは1又は2である)、-R21-S(O)pR20(ここで、pは0、1、又は2である)、かつ、-R21-S(O)2N(R20)2、からなる群から選択される1以上の置換基であり、ここで、R20、は各々、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール及び場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、又は2つのR20は、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成し、R21は、各々独立して、直接結合又は直鎖又は分枝のアルキレン又はアルケニレン鎖である。
【0132】
「N-ヘテロシクリル」とは、少なくとも1つの窒素を含み、N-ヘテロシクリル基の分子の残りの部分への結合点がN-ヘテロシクリル基の窒素原子を介しても、N-ヘテロシクリル基の炭素を介してもよい、上記で定義されたヘテロシクリル基をいう。
「場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル」とは、場合によっては置換されたヘテロシクリルに対して、上記に定義された1つ以上の置換基によって場合によっては置換された、上記に定義されたN-ヘテロシクリルをいう。
【0133】
「ヘテロシクリルアルキル」とは、RbRh式で表される基をいい、Rbは上記の定義によるアルキレン鎖、Rhは上記の定義によるヘテロシクリル基であり、ヘテロシクリルが窒素含有ヘテロシクリルである場合、窒素原子の位置でヘテロシクリルがアルキレン鎖に結合してよい。
「場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル」とは、上記に定義されたヘテロシクリルアルキル基をいい、ヘテロシクリルアルキル基のアルキレン鎖は上記に定義された場合によっては置換されたアルキレン鎖であり、ヘテロシクリルアルキル基のヘテロシクリル基は上記に定義された場合によっては置換されたヘテロシクリル基である。
【0134】
「ヘテロシクリルアルケニル」とは、RdRh式で表される基をいい、Rdは上記の定義によるアルケニレン鎖、Rhは上記の定義によるヘテロシクリル基であり、ヘテロシクリルが窒素含有ヘテロシクリルである場合、ヘテロシクリルは窒素原子でアルケニレン鎖に結合してよい。
「場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル」とは、上記に定義されたヘテロシクリルアルケニル基をいい、ここで、ヘテロシクリルアルケニル基のアルケニレン鎖は上記に定義された場合によっては置換されたアルケニレン鎖であり、ヘテロシクリルアルケニル基のヘテロシクリル基は上記に定義された場合によっては置換されたヘテロシクリル基である。
【0135】
「ヘテロシクリルアルキニル」とは、Reが上記定義のアルキニレン鎖、Rhが上記定義のヘテロシクリル基である式ReRhの基をいい、ヘテロシクリルが窒素含有ヘテロシクリルである場合、窒素原子の位置でヘテロシクリルがアルキニレン鎖に結合してよい。
「場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル」とは、上記に定義されたヘテロシクリルアルキニル基をいい、ここで、ヘテロシクリルアルキニル基のアルキニレン鎖は上記に定義された場合によっては置換されたアルキニレン鎖であり、ヘテロシクリルアルキニル基のヘテロシクリル基は上記に定義された場合によっては置換されたヘテロシクリル基である。
【0136】
「ヘテロアリール」とは、水素原子、1~13個の炭素原子、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される1~6個のヘテロ原子、及び少なくとも1個の芳香環を含む5~14員環系基をいう。ヘテロアリール基は、ヘテロアリール基の芳香環を介して親分子に結合することが一般的であるが、必ずしもそうでなくてよい。本開示の目的において、ヘテロアリール基は単環式、二環式又は三環式の環系であってよく、スピロ又は架橋環系を含むことができ、かつ、ヘテロアリール基中の窒素原子、炭素原子又は硫黄原子を場合によっては酸化し、場合によっては窒素原子を四級化してよい。本開示の目的のために、ヘテロアリール基の芳香環は、ヘテロアリール基の1つの環がヘテロ原子を含む限り、ヘテロ原子を含む必要はない。例えば、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル等のベンゾ縮合複素環は、本開示の目的においては「ヘテロアリール」と見なされる。以下に定義されるように、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールを除き、ここで定義される「ヘテロアリール」基は、7員以上の含む環を含むことはできず、隣接しない2つの員が原子又は原子団(すなわち、架橋系)を介して接続されている環を含むことはできない。ヘテロアリール基の例としては、アゼピニル、アクリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンズインドリル、1,3-ベンゾジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、ベンゾ[b][1,4]オキサジニル、ベンゾ[b]アゼピニル、1,4-ベンゾジオキサニル、ベンゾナフトフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフラノニル、ベンゾチエニル(ベンゾチオフェニル)、ベンゾチエノ[3,2-d]ピリミジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[4,6]イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、シクロペンタ[d]ピリミジニル、3,4-ジヒドロ-2-ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジニル、例えば、6,7-ジヒドロ-5H-シクロペンタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジニル、5,6-ジヒドロベンゾ[h]キナゾリニル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]チアジニル、5,6ジヒドロベンゾ[h]シンノリニル、7’,8’-ジヒドロ-5’H-スピロ[1,4]3’-イル、6,7-ジヒドロ-5-ベンゾ[3,2-d]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジニル、2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,3-b][1,4]オキサジニル、3’,4’-ジヒドロスピロ[シクロブタン-1,2’-ピリド[2,3-b][1,4]オキサジニル、ジヒドロピリドオキサジニル、例えば、3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,4]オキサジニル、ジヒドロピリドチアジニル、例えば、3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[2,3-b][1,4]チアジニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、フラニル、フラノニル、フロ[3,2-c]ピリジニル、フロピリミジニル、フロピリダジニル、フロピラジニル、イソチアゾリル、イミダゾリル、イミダゾピリミジニル、イミダゾピリダジニル、イミダゾピラジニル、イミダゾ[1,2-a]ピリジニル、インダゾリル、インドリル、インダゾリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、イソキノリニル(イソキノリル)、インドリジニル、イソオキサゾリル、ナフチリジニル、1,6-ナフチリジノニル、オキサジアゾリル、2-オキソアゼピニル、オキサゾリル、オキシラニル、5,6,6a、7,8,9,10,10a-アオクタヒドロベンゾ[h]キナゾリニル、3’-オキソ-3’,4’-ジヒドロスピロ[シクロブタン1,2’-ピリド-[3,2-d][1,4]オキサジン]イル、7-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジニル、1-フェニル-1H-ピロリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、フェナントリジニル、プテリジニル、プリニル、ピロリル、ピラゾリル、ピラゾロ[3,4―d]ピリミジニル、ピリジニル(ピリジル)、ピリド[3,2-d]ピリミジニル、ピリド[3,4―d]ピリミジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル(ピリダジル)、ピロリル、ピロロピリミジニル、ピロロピリダジニル、ピロロピラジニル、2H-ピリド[3-2b][1,4]オキサジノニル、1H-ピリド[2,3-b][1,4]オキサジノニル、ピロロピリジニル、例えば、1H-ピロロ[2,3-b]ピリジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロキノリニル、5,6,7,8-テトラヒドロキナゾリニル、2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b]オキセピニル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[b]ピリジニル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ピリド[3,2-c]アゼピニル、5,6,7,8,-テトラヒドロベンゾ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジニル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジニル、5,6,7,8テトラヒドロピリド[4,5-c]ピリダジニル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-7-イル、トリアジニル、チエノ[2,3-d]ピリミジニル、チエノピリダジニル、チエノピラジニル、及びチオフェニル(チエニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
「場合によっては置換されたヘテロアリール」とは、上で定義されたヘテロアリール基をいい、場合によっては、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R21-OR20、-R21-OC(O)-R20、-R21-N(R20)2、-R21-C(O)R20、-R21-C(O)OR20、-R21-C(O)N(R20)2、-R21-N(R20)C(O)OR20、-R21-N(R20)C(O)R20、-R21-N(R20)S(O)2R20、-R21-C(=NR20)N(R20)2、-R21-S(O)tOR20(ここで、tは1又は2である)、-R21-S(O)pR20(ここで、pは0、1、又は2である)、かつ、-R21-S(O)2N(R20)2、からなる群から選択される1以上の置換基であり、ここで、R20、は各々、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール及び場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、又は2つのR20は、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成し、R21は、各々独立して、直接結合又は直鎖又は分枝のアルキレン又はアルケニレン鎖である。
【0137】
「N-ヘテロアリール」とは、少なくとも1つの窒素を含み、N-ヘテロアリール基の分子の残りの部分への結合点がN-ヘテロアリール基の窒素原子を介しても、N-ヘテロアリール基の炭素原子を介してもよい、上記で定義されたヘテロアリール基をいう。
「場合によっては置換されたN-ヘテロアリール」とは、場合によっては置換されたヘテロアリールに対して、上記に定義された1つ以上の置換基によって場合によっては置換された、上記に定義されたN-ヘテロアリールをいう。
【0138】
「14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリール」とは、水素原子、1~14個の炭素原子、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される1~8個のヘテロ原子、及び少なくとも一つの芳香環を含む、15~20員環系基をいう。「14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリール」基とは、一般には、「14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリール、」基の芳香環を介して親分子に結合する、が必ずしもそうでなくてよい。本開示の目的においては、「14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリール」基は二環式、三環式又は四環式の環系であってよく、縮合環系又はスピロ環系を含むことができ、当該基中の窒素原子、炭素原子又は硫黄原子は、場合によっては酸化することができ、かつ、窒素原子は場合によっては四級化されてよい。本開示の目的のために、「14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリール」基の芳香環は、「14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリール」基の一つの環がヘテロ原子を含む限り、ヘテロ原子を含む必要はない。「14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリール」の例としては、
6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、
5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル、6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-シクロヘプタ[4,5]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イル、
6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-4-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]アゼピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、(Z)-ジベンゾ[b,f][1,4]チアゼピン-11-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[4,5-c]ピリダジン-2-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]オキセピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、スピロ[クロメノ[4,3-c]ピリダジン-5,1’-シクロペンタン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[ベンゾ[7]アヌレン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、5,7,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-6,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[2,3]チエピノ[4,5-c]ピリダジン-3-イル、6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-d]ピリミジン-2-イル、5,6,8,9-テトラヒドロスピロ[シクロヘプタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキソラン]-3-イル、6,8,9,10-テトラヒドロ-5H-スピロ[シクロオクタ[b]ピリジン-7,2’-[1,3]ジオキサン]-3-イル、及び6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-b]ピリジン-2-イル、からなる群より選択される。
「14個以上の環原子を含む、場合によっては置換された、多環式ヘテロアリール」とは、上で定義した「14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリール」基を含むことを意味し、場合によっては、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R21-OR20、-R21-OC(O)-R20、-R21-N(R20)2、-R21-C(O)R20、-R21-C(O)OR20、-R21-C(O)N(R20)2、-R21-N(R20)C(O)OR20、-R21-N(R20)C(O)R20、-R21-N(R20)S(O)2R20、-R21-C(=NR20)N(R20)2、-R21-S(O)tOR20(ここで、tは1又は2である)、-R21-S(O)pR20(ここで、pは0、1、又は2である)、かつ、-R21-S(O)2N(R20)2、からなる群から選択される1以上の置換基であり、ここで、R20、は各々、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール及び場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、又は2つのR20は、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成し、R21は、各々独立して、直接結合又は直鎖又は分枝のアルキレン又はアルケニレン鎖である。
【0139】
「ヘテロアリールアルキル」とは、式RbRiの基をいい、ここでRbは上記の定義によるアルキレン鎖、Riは上記の定義によるヘテロアリール基であり、ヘテロアリールが窒素含有ヘテロアリールの場合、窒素原子の位置でヘテロシクリルがアルキレン鎖に結合してよい。
「場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル」とは、上記に定義されたヘテロアリールアルキル基をいい、ヘテロアリールアルキル基のアルキレン鎖は上記に定義された場合によっては置換されたアルキレン鎖であり、ヘテロアリールアルキル基のヘテロアリール基は上記に定義された場合によっては置換されたヘテロアリール基である。
【0140】
「ヘテロアリールアルケニル」とは、式RdRiの基をいい、ここで、Rdは上記の定義によるアルケニレン鎖、Riは上記の定義によるヘテロアリール基であり、ヘテロアリールが窒素含有ヘテロアリールの場合、窒素原子の位置でアルケニレン鎖に結合してよい。
「場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル」とは、上記に定義されたヘテロアリールアルケニル基をいい、ここで、ヘテロアリールアルケニル基のアルケニレン鎖は、上記に定義された場合によっては置換されたアルケニレン鎖であり、ヘテロアリールアルケニル基のヘテロアリール基は、上記に定義された場合によっては置換されたヘテロアリール基である。
【0141】
「ヘテロアリールアルキニル」とは、式ReRiの基をいい、ここでReは上記定義のアルキニレン鎖、Riは上記定義のヘテロアリール基であり、ヘテロアリールが窒素含有ヘテロアリールの場合、窒素原子の位置でヘテロシクリルがアルキレン鎖に結合してよい。
「場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル」とは、上記に定義されたヘテロアリールアルキニル基をいい、ここで、ヘテロアリールアルキニル基のアルキニレン鎖は、上記に定義された場合によっては置換されたアルキニレン鎖であり、ヘテロアリールアルキニル基のヘテロアリール基は、上記に定義された場合によっては置換されたヘテロアリール基である。
「ヒドロキシアルキル」とは、1つ以上のヒドロキシ基(-OH)によって置換された、上記に定義されたアルキル基をいう。
【0142】
ここで命名された特定の化学基の前には、示された化学基に含まれる炭素原子の総数を示す略記法を付してよい。例えば;C7C12アルキルは、以下に定義されるように、炭素数が合計7~12のアルキル基を表し、C4C12シクロアルキルアルキルは、以下に定義されるように炭素数が合計4~12のシクロアルキルアルキル基を表す。略記法の炭素の総数には、記載されている基の置換基に存在する可能性のある炭素は含まれない。
【0143】
式(I)の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩は、1つ以上の不斉中心を含んでよく、したがって、絶対立体化学の観点から(R)又は(S)、又はアミノ酸の(D)又は(L)と定義されるエナンチオマー、ジアステレオマー、及びその他の立体異性体であってよい。本開示は、そのような可能性のあるすべての異性体、及びそのラセミ体及び光学的に純粋な形を含むことを意図する。光学活性な(+)と()、(R)と(S)、又は(D)と(L)異性体は、キラルシントン又はキラル試薬を用いて調製するか、キラルカラムを用いるHPLC等の従来技術を用いて分解することができる。本明細書に記載される化合物がオレフィン二重結合又は幾何学的非対称性の他の中心を含む場合、特に明記されない限り、その化合物はEとZの両方の幾何学的異性体を含むことを意図する。同様に、すべての互変異性体も含まれることを意図する。
【0144】
立体異性体(stereoisomer)とは、同じ原子同士が同じ結合で結合しているが、立体構造が異なる化合物をいい、相互に交換できない。本開示は、様々な立体異性体及びその混合物を考慮し、分子が互いに重ね合わせ不可能な鏡像である2つの立体異性体をいう「エナンチオマー」を含む。
「互変異性体」とは、ある分子のある原子から同じ分子の別の原子へのプロトンの移動をいう。本開示は、上記化合物の互変異性体を含む。
「アトロプ異性体」とは、単結合の周りの回転が阻害された結果生じる立体異性体であり、回転に対する障壁が高いため、配座異性体が単離される(Eliel,E.L.;Wilen,S.H.Stereochemistry of Organic Compounds;Wiley&Sons:New York,1994;Chapter 14)。アトロプ異性体は、立体形成原子が存在しない場合、キラリティーの要素を導入するため、重要である。本開示は、アトロプ異性体を包含することを意図し、例えば、コアになるトリアゾール構造から生じる単結合の周りの回転が制限されている場合、アトロプ異性体も可能であり、本開示の化合物にも具体的に含まれる。
【0145】
本明細書で用いられる化学命名プロトコル及び構造図は、式(I)の化合物が中心コア構造、すなわちトリアゾール構造の誘導体として本明細書で命名される、IUPAC命名法の修正形式である。本明細書で用いる複雑な化学名の場合、置換基はそれが結合する基の前に命名される。例えば、シクロプロピルエチルはシクロプロピル置換基があるエチル主鎖を含む。化学構造図では、原子価を完成させるのに十分な水素原子に結合していると仮定されるいくつかの炭素原子を除き、すべての結合が識別される。
【0146】
本開示の目的のために、式(I)の親トリアゾール部分にR3置換基を結合させる結合は、以下に:
【0147】
【化7】
示すが、以下に示す2つの位置異性体、すなわち式(Ia)及び(Ib):
【0148】
【化8】
で表されるの化合物のみを含むことを意図する。
式(Ia)の化合物における環原子の番号体系を以下に:
【0149】
【化9】
と示す。
例えば、R
1、R
4、R
5は各々水素であり、R
2が4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル、R
3が6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イルである式(Ia)の化合物は、すなわち、以下の式:
【0150】
【化10】
で表される化合物であり、1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(4-(2-(ピロリジン-1-イル)エトキシ)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミンと命名する。
【0151】
式(Ib)の化合物における環原子の番号体系を以下に:
【0152】
【化11】
と示す。式(Ib)の化合物は本明細書でも同様に命名される。
【0153】
抗体AXL阻害薬
ある実施形態では、AXLiは抗体である。好ましくは、当該抗体には、AXL阻害活性がある。抗体がAXLのGAS6リガンドへの結合を阻害する場合もある。
【0154】
ある実施形態では、抗AXL抗体は、以下の参考文献である特許文献1~14(その内容は各々参照により本明細書に援用される)のいずれかに記載されている抗体である。
他の実施形態では、抗AXL抗体は、特許文献3に記載されている抗体であり、特に82-83ページに示されているように、その内容は参照により本明細書に援用される。
他の実施形態では、抗AXL抗体は、特許文献4に記載されている抗体であり、参照により本明細書に援用され、特にそこに開示されているヒト化1H12抗体である。
他の実施形態では、抗AXL抗体は、特許文献5に記載されている抗体であり、特に72-73ページに示されているように、その内容は参照により本明細書に援用される。
他の実施形態では、抗AXL抗体は、特許文献6に記載されている抗体であり、その内容は参照により本明細書に援用される。
他の実施形態では、抗AXL抗体は、特許文献7に記載されている抗体であり、特に31-33ページに示されているように、その内容は参照により本明細書に援用される。
他の実施形態では、抗AXL抗体は、米国特許公報2012/0121587号明細書に記載されている抗体であり、特に26-61ページに示されているように、その内容は参照により本明細書に援用される。
他の実施形態では、抗AXL抗体は特許文献8に記載されている抗体であり、参照により本明細書に援用され、特にYW327.6S2抗体は
図2、
図6(24の)に示されている。
他の実施形態では、抗AXL抗体は、特許文献9に記載されている抗体であり、特に5ページに示されているように、その内容は参照により本明細書に援用される。
他の実施形態では、抗AXL抗体は、特許文献10に記載されている抗体であり、特に4-5ページに示されているように、その内容は参照により本明細書に援用される。
他の実施形態では、抗AXL抗体は、特許文献13に記載されている抗体であり、その内容は参照により本明細書に援用される。
他の実施形態では、抗AXL抗体は、特許文献14に記載されている抗体であり、特に(78の)ページ1~17に示されているように、その内容は参照により本明細書に援用される。
他の実施形態では、抗AXL抗体は、特許文献11に記載されている抗体であり、その内容は参照により本明細書に援用され、特に、例えば例6~8に示されている、1613F12抗体である。
他の実施形態では、抗AXL抗体は、特許文献12に記載されている抗体であり、その内容は参照により本明細書に援用され、特に例えば例6~8に示されている、110D7、1003A2、及び1024G11抗体である。
他の実施形態では、抗AXL抗体は、特許文献1に記載されている抗体であり、その内容は参照により本明細書に援用され、特に、例えば例6から8に示されている、マウス10G5及び10C9抗体である。
他の実施形態では、抗AXL抗体は、特許文献2に記載されている抗体であり、その内容は参照により本明細書に援用され、特に、例えば配列番号1~10に示されているよう、ヒト化10G5抗体である。
【0155】
好ましい実施形態
抗AXL抗体は、好ましくは、特許文献1~5、8、11又は12(それぞれの内容は参照により本明細書に援用される)に記載されている抗体である。
より好ましくは、抗AXL抗体は、特許文献1~2、8、11、又は12(その内容は各々参照により本明細書に援用される)に記載されている抗体である。
最も好ましくは、抗AXL抗体は、特許文献2に記載されている抗体、特に、例えば例6から8に示されている、ヒト化10G5抗体である。
【0156】
ある実施形態では、抗AXL抗体は、本明細書に記載される配列番号1~6の配列である6つのCDRを含む。
ある実施形態では、抗AXL抗体は、本明細書に記載される配列番号7~12の配列である6つのCDRを含む。
【0157】
ある実施形態では、抗AXL抗体は、本明細書に記載される配列番号13又は14のいずれかの配列であるVHドメインを含む。ある実施形態では、抗体は、さらに、本明細書に記載される配列番号15又は16のいずれかの配列であるVLドメインをさらに含む。
【0158】
抗ウイルス剤
ある実施形態では、本明細書に記載されるAXLiは、1つ以上の「第二の抗ウイルス剤」又は「第二の抗ウイルス化合物」と併用投与される。通常、これらの薬剤及び化合物は、感染した対象となる生物内のウイルス感染の複製及び/又は伝播を直接的又は間接的に阻害することによって、ウイルス量(感染力価又はウイルス力価ともいう)で作用する。
通常、「抗ウイルス活性」又は「抗ウイルス性」ウイルス又はその標的細胞に対する作用、特にウイルスの複製サイクルを阻害する作用、又はウイルスが宿主細胞に感染して増殖する能力を阻害する作用をいい、この抗ウイルス作用は標的細胞(感染細胞と近接しているため、ウイルスに感染した細胞、及び/又は近い将来に感染する可能性のある細胞)の多数の遺伝子を調節することによって得られる。
【0159】
ある実施形態では、第二の抗ウイルス剤は、国際出願2015/157223に開示されている薬剤の医薬品クラスから選択される。例えば、ある実施形態では、第二の抗ウイルス剤は、抗菌剤、抗寄生虫剤、神経伝達阻害剤、エストロゲン受容体阻害剤、DNA合成及び複製阻害剤、タンパク質成熟阻害剤、キナーゼ経路阻害剤、細胞骨格阻害剤、脂質代謝阻害剤、抗炎症剤、イオンチャネル1el阻害剤、アポトーシス阻害剤、及びカテプシン阻害剤から選択される。
【0160】
好ましくは、抗ウイルス薬はウイルスに作用して、関連するウイルス感染を阻害及び/又は遅延及び/又は予防する。抗ウイルス薬は、その作用機序によって異なるカテゴリーに分類される。これらには、特に現在の方法で用いられる、以下の:
DNA及びRNAの合成を阻害又は停止させるヌクレオチド類似体;DNA及びRNAの合成に関与する酵素の阻害剤(ヘリカーゼ、レプリカーゼ);
複製サイクル中のウイルスの成熟段階を阻害する化合物;
細胞膜結合、又は宿主細胞へのウイルス侵入を阻害する化合物(融合又は侵入阻害剤);
宿主細胞内でのウイルスの分解を阻害することで、侵入後の宿主細胞内でのウイルスの発現を阻止する薬剤;
ウイルスの増殖を他の細胞に制限する薬剤;
が含まれる。
【0161】
ある実施形態では、第二の抗ウイルス剤は、当該分野で公知である。例えば、リバビリン、ウイルススペクトルが広いグアノシンヌクレオシド類似体;及び/又はα、β、γの3つのインターフェロンファミリーのメンバーである。例えば、インターフェロンα-2bがウイルスのインビボ及びインビトロ複製を阻害する効果が証明されている。
【0162】
その他の併用
第二の抗ウイルス剤がレムデシビルの場合もある。
いくつかの実施形態では、AXLiは抗炎症剤と併用投与される。
抗炎症薬には、副腎皮質ステロイドやデキサメタゾン等のグルココルチコイドステロイドがあげられる。
いくつかの実施形態では、AXLiはと併用投与される。
免疫抑制剤には、トシリズマブ等のIL-6拮抗薬がある。
【0163】
定義
本明細書で用いられる「ウイルス感染」及びそれに対応する用語は、対象となる生物に、指定されたウイルスクラス又はタイプによって感染された細胞があることを意味する。特に、呼吸器検体から検出及び/又はウイルス滴定を行ったり、ウイルス特異的な血液循環抗体を測定したりすることで、感染を確定することができる。特定のウイルスに感染した個人の検出は、従来の診断方法、特に分子生物学(PCR)では、当業者に公知の方法で行うことができる。
【0164】
「治療/処置」とは、対象となる生物におけるウイルス感染と対処することを意味する。通常、本開示によるAXLiの投与により、被験体におけるウイルス感染率(感染力価)が減少し、好ましくは、非病理的レベル(最終的には検出不能レベル)まで減少する。ある実施形態では、AXLiの投与により、AXLiを投与されていない他の比較可能な対照被験体と比較して、ウイルス力価を少なくとも10%減少させる。例えば、osmeの実施形態では、AXLiの投与により、ウイルス力価を少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも99%減少させる等、ウイルス力価を少なくとも20%減少させる。
【0165】
場合によっては、本明細書に開示された治療方法により、AXLiを投与された被験体の生存率は、AXLiを投与されなかった他の比較可能な被験体と比較して、改善される。場合によっては、生存率は、AXLi投与開始後の特定の時点(例えば、AXLi投与開始後14、28、42、又は56日後)で生存した被験体の比率として測定される。したがって、例えば、治療を受けた90人の集団から3人が選択された時点までに死亡した場合、%生存率=87/90=96.7%となる。対照的に、治療を受けた被験体90人の集団から10人が選択された時点までに死亡した場合、%生存率=80/90=88.9%である。選択した時点での生存率の改善は、2%以上、3%以上、4%以上、5%以上、6%以上、7%以上、8%以上、9%以上、10%以上等の場合もある。
【0166】
場合によっては、本明細書に開示される治療方法により、AXLiを投与された被験体からのウイルスクリアランスは、AXLiを投与されなかった他の比較可能な被験体と比較して、改善される。場合によっては、ウイルスクリアランスは、AXLi投与開始後の特定の時点、例えば1、3、5、8、11、15、又は29日後に、本明細書で実施例10に記載されるアッセイによって測定された唾液中ウイルスが検出不能なレベル(すなわち。LLoQ以下)である被験体の比率として測定される。選択した時点での生存率の改善が10%以上、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上等の場合もある。
【0167】
用語「治療/治療する」は、本明細書では、また、ウイルス感染に関連する症状の軽減を示すために用いられる。例えば、被験体が経験した発熱レベルの低下や、血液中の酸素化の改善等である。ある実施形態では、AXLiの投与により、AXLiの投与から24時間以内に被験体の体温が少なくとも0.1°C低下する。例えば、ある実施形態では、AXLiの投与により、AXLiの投与から24時間以内に、少なくとも0.3°C、少なくとも0.4°C、少なくとも0.5°C、少なくとも0.8°C、少なくとも1.0°C、少なくとも1.5°C、又は少なくとも2.0°C等、被験体の体温が少なくとも0.2°C低下する。ある実施形態では、AXLiの投与により、AXLiの投与から24時間以内に被験体の血中酸素化が少なくとも1%高まる。例えば、ある実施形態では、AXLiの投与により、AXLiの投与から24時間以内に、少なくとも3%、少なくとも4%、少なくとも5%、少なくとも8%、少なくとも10%、少なくとも15%、又は少なくとも20%等、被験体の血液酸素化が少なくとも2%高まる。
【0168】
本明細書の「予防/予防する」とは、ウイルスによる対象となる生物への感染の発生を止める、又は少なくともその確率を下げることを意味する。ある実施形態では、AXLiの投与により、対象となる生物の細胞はウイルス感染に感受しなくなり、したがって感染する可能性が低くなる。
【0169】
本明細書の「有効量」とは、ウイルスの増殖及び/又は複製、及び/又は対象となる生物内でのウイルス感染の発生を阻害するのに十分な量を意味する。当該阻害は、実施例1に示すように、例えば被験体のウイルス力価を測定することにより決定することができる。
【0170】
本明細書で用いられる用語「変異」は、基準(例えば、野生型、又はオリジナル)配列に対するヌクレオチド又はアミノ酸配列の変化を示すために用いられる。通常、本明細書で説明するSARS-CoV-2の「変異」の文脈では、その変化はWuhan-Hu-1株の配列に関連する。文脈がそうでないことを明確に示さない限り、突然変異は置換、削除、又は挿入によって起こりうる。この点に関して、置換は通常の命名法「X123Y」によって示され、Xは野生型の識別子、123は配列位置、Yは変異体の識別子である。同様に、ギリシャのデルタ記号(「△」)は、通常、直前の位置番号での削除を示すために用いられる。
【0171】
被験体の選択
特定の態様では、治療を行う前に、当該治療に適した被験体が選択される。
本明細書で、治療に適していると考えられる被験体とは、その治療から利益を得る、又は治療に反応すると予想される被験体である。
被験体は、ウイルス感染症に罹患しているか、罹患の疑いがあるか、ウイルス感染症に罹患するリスクがあり、かつ/又はウイルス感染症に罹患した場合には特に重篤な症状のリスクがある。
したがって、ある実施形態では、被験体が、ウイルスへ高レベル曝露される、又はウイルスがあると予想される群のメンバーである場合、治療のために選択される。例えば、ある実施形態では、被験体は医師や看護師等の医療専門家である。ある実施形態では、被験体は、薬剤師、警察官、又は食品提供の仕事等の重要な労働者である。
【0172】
ある実施形態では、被験体には、ウイルスに感染した場合に重度の症状又は死亡を経験するリスクを高める1つ以上の併存疾患がある、の疑いがある、又は併存疾患のリスクがある。ある実施形態では、被験体は、呼吸器系疾患(COPDや喘息等)、心血管疾患(うっ血性心不全等)、糖尿病、高血圧、がん、又は抑制された免疫系(透明なレシピエント等)から選択された1つ以上の併存疾患がある、その疑いがある、又は併存疾患のリスクがある。
【0173】
また、本明細書で議論されるウイルス感染症のいくつかは、高齢者、特に高齢の男性被験体に、顕著に重度の症状をもたらすことが指摘されている。したがって、ある実施形態では、被験体が少なくとも50歳、例えば、少なくとも60歳、少なくとも70歳、又は少なくとも80歳であれば、AXLiによる治療のために選択される。ある実施形態では、被験体が男性である場合、治療のために選択される。
【0174】
場合によっては、試料中のマーカーの発現レベルによって、治療に適した被験体が選択される。検査された特定のマーカーに応じて、マーカーの有無にかかわらず、被験体は治療に適していると考えられる。
他の態様では、マーカーの発現レベルを用いて、治療に適した被験体を選択する。場合によっては、試験された特定のマーカーに応じて、マーカーの発現レベルが対照と比較して増減し、被験体が治療に適すると判断される。
【0175】
ある態様では、試料中にマーカー又はマーカーの組み合わせが存在することは、被験体が本明細書に記載される方法による治療に適していることを示す。他の態様では、対象が治療に適していることを示すために、マーカー又はマーカーの組み合わせの量を対照に対して増減すべきである。ある態様では、試料におけるマーカーの局在が対照と比較して変化しているという観察は、被験体が治療に適していることを示す。
【0176】
場合によっては、被験体のC反応性タンパク質(CRP)のレベルに基づいて治療対象が選択される。CRP値は血液試料で測定されてよい。CRPが10μg/mL以上、15μg/mL以上、例えば20μg/mL以上、25μg/mL以上、30μg/mL以上、35μg/mL以上、40μg/mL以上、45μg/mL以上、50μg/mL以上、55μg/mL以上、60μg/mL以上、65μg/mL以上、70μg/mL以上、75μg/mL以上、80μg/mL以上、85μg/mL以上、90μg/mL以上、95μg/mL以上、100μg/mL以上の場合に、治療対象として選択されてよい。CRPが30μg/mL以上であれば治療対象として選択される場合もある。CRPが50μg/mL以上であれば治療対象として選択される場合もある。
【0177】
図23に示すように、被験体がWHO COVID-19の9段階の順序カテゴリー・スケール(OCS)のレベル4又はレベル5のいずれかであれば、治療の対象として選択される場合がある。
【0178】
試料
試料は、以下の:血液の量;フィブリン血栓及び血球を除去した後に得られた血液の流体部分を含む被験体の血液に由来する血清の量;膵液の量;組織試料又は生検;又は、前記個体から分離された細胞;を含むか、又はそれに由来してよい。
試料は、いかなる組織又は体液から採取されてよい。ある態様では、当該試料は、組織試料、生検、切除、又は前記被験体から単離された細胞であるか、又はそれに由来してよい。
ある態様では、当該試料は、組織試料である
いくつかの態様では、当該試料は体液、より好ましくは体内循環する体液から採取される。
すなわち、当該試料は、血液試料又はリンパ液試料であってよい。
いくつかの態様では、当該試料は、尿試料又は唾液試料である。
いくつかの実施形態では、当該試料は、血液試料又は血液由来試料である。当該血液由来試料は、被験体の血液の選択された画分、例えば、選択された細胞含有画分又は血漿画分又は血清画分であってよい。
選択された細胞含有画分は、白血球(WBC)、特に末梢血単核球(PBC)及び/又は顆粒球、及び/又は赤血球(RBC)を含む、関連する細胞種を含んでよい。すなわち、本開示による方法は、白血球、末梢血単核細胞、顆粒球及び/又は赤血球において、血液中のマーカーポリペプチド又は核酸を検出する工程を含んでよい。
試料は、新鮮であってよく、又は保存されてよい。例えば、保存組織は被験体の初期診断時、又は再発時の生検であってよい。特定の態様では、当該試料は新鮮な生検である。
【0179】
被験体の状態
被験体は、動物、哺乳類、胎生哺乳類、有袋類(例えば、カンガルー、ウォンバット)、一頭類(例えば、アヒル科カモノハシ)、げっ歯類(例えば、モルモット、ハムスター、ラット、マウス)、ネズミ類(例えば、マウス)、ラゴモルフ(例えば、ウサギ)、鳥類(例えば、鳥類)、イヌ科(例えば、イヌ)、ネコ科(例えば、ネコ)、ウマ科(例えば、馬)、ブタ科(例えば、豚)、ヒツジ科(例えば、羊)、ウシ科(例えば、牛)、霊長類、類人猿(例えば、猿や類人猿)、サル科(例えば、マーモセット、ヒヒ)、類人猿(例えば、ゴリラ、チンパンジー、オランウータン、ジボン)、またはヒトのいずれであってよい。好ましい実施形態では、被験体はヒトである。
【0180】
さらに、当該被験体は、そのいずれの発生形態であってよく、例えば、胎児であってよい。
本明細書において、用語「被験体」、「患者」及び「個体」は、互換的に用いられる。
場合によっては、被験体がウイルス感染症に罹患している、罹患している疑いがある、又は診断を受けている。
【0181】
本明細書に開示される、ある態様では、被験体は、免疫疾患、心血管疾患、血栓症、糖尿病、免疫チェックポイント障害、又は線維症性疾患(線維症)(例えば、斜視、強皮症、ケロイド、腎性全身性線維症、肺線維症、特発性肺線維症(IPF)、嚢胞性線維症(CF)、全身性硬化症、心臓線維症、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、その他のタイプの肝線維症、原発性胆汁性肝硬変、腎線維症、がん、及びアテローム性動脈硬化症)のがある、があると疑われる、又は、診断を受けているか、又はそのリスクがあると確認されている、もしくはその診断を受けたことがある。
【0182】
対照(コントロール)
ある態様では、被験体における標的発現は、対照における標的発現と比較される。
対照は、染色の妥当性の支持、及び実験的アーティファクトの同定に有用である。
好ましくは、対照は、本明細書に記載される1つ以上の特徴によって定義されるような、持続性細胞表現型がある細胞の存在によって特徴付けられない、同等の腫瘍性疾患由来の試料である。
対照は、参照試料又は参照データセットであってよい。当該参照は、既知の適合性の程度を有する被験体から以前に得られた試料であってよい。当該参照は、参照試料を分析して得られたデータセットであってよい。
対照は、マーカーが存在するか、若しくは高レベルで発現していることが知られている正の対照、又は標的分子が存在しないか、若しくは低レベルで発現していることが知られている負の対照がある。
対照は、治療から利益を得ることが知られている被験体から採取された組織の試料であってよい。当該組織は、試験される試料と同種であってよい。例えば、被験体由来の腫瘍組織の試料は、以前に治療に奏効した被験体等、治療に適していることが知られている被験体由来の腫瘍組織の対照試料と比較されてよい。
いくつかの実施形態では、対照は、試験試料と同じ被験体から得られた試料であってよい。例えば、異なる組織や同じ組織内の場所から、検査試料と対照試料を同時に採取することができる。あるいは、試験試料と対照試料は、同一又は類似した組織又は場所から採取されたものでよく、異なる時期に採取されてもよい。いくつかの場合、当該対照は、細胞培養試料である。
【0183】
場合によっては、対照試料は、本明細書に開示されるように、AXLiによる治療後に被験体から採取された試料である。いくつかの場合、抗体とのインキュベーションの前に検査試料を分析して、その試料に固有のバックグラウンド染色のレベルを決定する。いくつかの場合、アイソタイプ対照が用いられる。アイソタイプ対照は、標的特異抗体と同じクラスの抗体を用いるものの、試料に対する免疫反応性はない。当該対照は、標的特異的抗体の非特異的相互作用の識別に有用である。
【0184】
当該方法は、形態学及び免疫組織化学の血液病理学者による解釈を含んでよく、検査結果の正確な解釈が確実となる。当該方法は、発現パターンが予想されるパターンと相関することの確認工程を含んでよい。例えば、第一及び/又は第二の標的タンパク質の発現量を分析する場合、この方法は、試験試料において、その発現が細胞質成分を伴う膜染色として観察されることの確認を含む場合がある。当該方法は、ノイズに対する標的シグナルの比率が閾値レベルを超えていることの確認工程を含み、それにより、特異的なバックグラウンドシグナルと非特異的なバックグラウンドシグナルとが、明確に識別されうる。
【0185】
治療方法
本明細書において状態を治療するという文脈で用いられる用語「治療」は、一般に、ヒト又は動物(例えば、獣医学的適用において)のいずれの場合でも、何らかの所望の治療効果が達成される、例えば、状態の進行の抑制が達成される、治療及び治療に関連し、かつ、進行の速度の低下、進行速度の停止、状態の退行、状態の改善、及び状態の治癒があげられる。予防手段(すなわち、予防(prophylaxis)、予防(prevention))としての治療もまた、含まれる。
【0186】
通常、本明細書に記載される治療方法では、薬剤(例えば、AXLi)は治療的又は予防的に有効な量で投与される。
本明細書で用いられる用語「治療的有効量」又は「有効量」は、所望の治療レジメンにより投与された場合に、合理的な利益/リスク比に見合った、いくつかの所望の治療効果をもたらすのに有効である活性化合物、又は活性化合物を含む材料、組成物、又は投与量の量を意味する。
同様に、本明細書で用いられる用語「予防的有効量」は、所望の治療レジメンにより投与された場合に、合理的な利益/リスク比に見合った、所望の予防的効果をもたらすのに有効な、活性化合物、又は活性化合物を含む材料、組成物又は投与量の量を意味する。
通常、治療される被験体は上記で記載される治療が必要である。
【0187】
本明細書は、治療方法を開示する。本明細書に開示されるのは、治療方法である。また、治療が必要な被験体に治療有効量のAXLiを投与することを含む治療方法が提供される。用語「治療的有効量」とは、被験体に利益を呈示するのに十分な量である。当該利益は、少なくとも1つの症状の少なくとも改善であってよい。実際の投与量、及び投与速度及び時間的経過は、治療される個体の性質及び重症度に依存する。治療法の処方、例えば投与量の決定は、開業医や他の医師の責任の範囲内にある。被験体は、本明細書に開示された方法により治療を受ける適格性の決定のために試験されてよい。当該治療方法は、本明細書に開示された方法により、被験体が治療を受ける適格性があるかを決定する工程を含んでよい。
治療には、AXLiを単独投与してもよく、他の治療法とさらに併用投与してもよく、治療すべき状態に応じて同時に又は順次に投与する。
【0188】
本開示による組成物は好ましくは医薬組成物である。本開示による、及び、本開示に用いる医薬組成物は、活性成分、すなわち、複合体化合物、及び、医薬的に許容される賦形剤、担体、緩衝液、安定剤、又は当業者に公知の他の材料を含んでよい。当該物質は非毒性、かつ、有効成分の効能を阻害しないものでなければならない。担体又は他の材料の正確な性質は、経口、又は例えば皮膚、皮下、若しくは静脈内注射による投与経路によるであろう。
経口投与用の医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、粉末剤又は液体剤でありうる。錠剤は、固体担体又はアジュバントを含みうる。液体医薬組成物は、一般に、水、石油、動植物油、鉱油又は合成油等の液体担体を含む。生理食塩水、デキストロース若しくは他の糖類溶液、又はエチレングリコール、プロピレングリコール若しくはポリエチレングリコール等のグリコールが含まれうる。カプセルは、ゼラチン等の固体担体を含んでよい。
静脈内、皮膚若しくは皮下注射、又は罹患部位への注射の場合、当該活性成分は、発熱物質を含まず、pH、等張性及び安定性が適当である、非経口的に許容される水溶液の形態であろう。当業者は、例えば、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、乳酸リンゲル注射液等の等張ビヒクルを用いて適当な溶液を調製することができる。必要に応じて、保存剤、安定剤、緩衝剤、酸化防止剤及び/又は他の添加剤が含まれてもよい。
本明細書に記載される治療方法のある実施形態では、AXLiは医薬組成物に含まれ、場合によっては、医薬として許容される賦形剤をさらに含む。
【0189】
用量
AXLiの適当な投与量及び能動素子を構成する組成が対象によって異なることがあることは、当業者には理解されるであろう。最適投与量の決定には、一般に、リスク又は有害な副作用に対する治療的利益のレベルを調整する必要がある。選択された投与量レベルは、これらに限定されるわけではないが、特定の化合物の活性、投与経路、投与時間、化合物の排泄速度、治療期間、併用される他の薬物、化合物、及び/又は物質、状態の重症度、並びに対象の種、性、年齢、体重、状態、全身状態、及び既往歴を含む種々の因子に依存する。化合物の量及び投与経路は、最終的には医師、獣医師又は臨床医の裁量によるが、一般に、実質的な有害な又は劇的な副作用を誘発せず、所望の効果を達成する作用部位で局所濃度を達成するように投与量を選択する。
【0190】
ある態様では、AXLiの用量は、被験体から得られた試料中で観察される最初のマーカーの発現によって決定される。すなわち、試料中の発現のレベル又は局在は、より高用量又はより低用量のAXLiが必要であることの指標となりうる。例えば、最初のマーカーの発現レベル発現レベルが高い場合、より高用量のAXLiが適当であることを示しうる。場合によっては、最初のマーカー発現レベルが高い場合、AXLi及び他の薬剤の投与が必要であることを示しうる。たとえば、第二の薬剤とAXLiとの複合投与である。最初のマーカーの発現レベルが高い場合、より積極的な治療法が示唆される。
ある態様では、投与量レベルは、被験体から得られた試料中の細胞におけるAXL等の第一の標的タンパク質の発現によって決定される。例えば、標的腫瘍が最初の標的タンパク質を発現する腫瘍細胞から構成されるか、又はそれを含む場合である。
ある態様では、投与量レベルは、ある面では、投与量レベルは、標的組織に関連する細胞上のAXL等の第一の標的タンパク質の発現によって決定される。
【0191】
投与は、治療過程を通して一投与量を、連続的又は間欠的に(例えば、適当な間隔で分割された用量で)で行うことができる。投与の最も有効な手段及び用量を決定する方法は当業者に周知であり、単回投与又は複数回投与は、治療する医師、獣医師、又は臨床医が選択する用量レベル及びパターンで行うことができる。
一般に、各活性化合物の適当な投与量は、被験体の体重1kg/日当たり約100ng~約25mg(より典型的には約1μg~約10mg)の範囲である。当該活性化合物が塩、エステル、アミド、プロドラッグ等である場合、投与量は親化合物に基づいて計算されて、用いられる実際の量は比例して増加する。
一実施形態では、各活性化合物は、約100mg、1日3回の投与レジメンによりヒト被験体に投与される。一実施形態では、各活性化合物は、約150mg、1日2回の投与レジメンによりヒト被験体に投与される。
一実施形態では、各活性化合物は、約200mg、1日2回の投与レジメンによりヒト被験体に投与される。
しかしながら、一実施形態では、各抱合化合物は、1日3回又は4回、約50又は約75mgの投与レジメンによりヒト被験体に投与される。
一実施形態では、各抱合化合物は、約100又は約125mg、1日2回の投与レジメンによりヒト被験体に投与される。
【0192】
抗体
本明細書中の用語「抗体」は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、二量体、多量体、多重特異的抗体(例えば、二重特異的抗体)、無傷抗体(「全長(完全長)」抗体ともいう)及び抗体断片を、それらが所望の生物学的活性、例えば、第一の標的タンパク質への結合能を示す限り、最も広い意味で用いられ、かつ、特異的に包含する。(Miller et al(2003)Jour.of Immunology 170:4854-4861)。抗体は、マウス、ヒト、ヒト化、キメラ、であってよく、又は、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、ウマ若しくはラクダ等の他の種に由来しうる。
【0193】
抗体は、特異的抗原を認識し、それに結合しうる免疫系により生成されるタンパク質である。(Janeway,C.,Travers,P.,Walport,M.,Shlomchik(2001)Immuno Biology,5th Ed.,Garland Publishing,NewYork)。標的抗原には、一般に、エピトープともいう、多数の結合部位があり、複数の抗体上の相補性決定領域(CDR)により認識される。異なるエピトープ特異的に結合する抗体の構造は異なる。すなわち、1つの抗原には、対応する抗体が複数存在する場合もある。抗体は、全長免疫グロブリン分子又は全長免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分、すなわち、関連する標的の抗原に免疫特異的に結合する抗原結合部位又はその部分を含む分子を含んでよく、当該標的としては、がん細胞又は自己免疫疾患と関連する自己免疫抗体を産生する細胞があげられるが、これらに限定されない。免疫グロブリンは、免疫グロブリン分子のいかなる系(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、及びIgA)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、及びIgA2)若しくはサブクラス、又はアロタイプ(例えば、ヒトG1m1、G1m2、G1m3、非G1m1[すなわち、G1m1以外のいかなるアロタイプ]、G1m17、G2m23、G3m21、G3m28、G3m11、G3m5、G3m13、G3m14、G3m10、G3m15、G3m16、G3m6、G3m24、G3m26、G3m27、A2m1、A2m2、Km1、Km2、Km2、及びKm3)でありえる。当該免疫グロブリンは、ヒト、マウス、又はウサギ由来を含む、いかなる種にも由来しうる。
【0194】
「抗体断片」とは、全長抗体の部分、一般に、その抗原結合領域又は可変領域を包含する。抗体断片の例としては、Fab、Fab’、F(ab’)2、及びscFv断片;ダイアボディ;線状抗体;Fab発現ライブラリー、抗イディオタイプ(抗Id)抗体、CDR(相補性決定領域)、及び、がん細胞抗原、ウイルス抗原又は微生物抗原、単鎖抗体分子に免疫特異的に結合する上記のいずれかのエピトープ結合断片によって産生される断片;並びに抗体断片から形成される多重特異的抗体があげられる。
【0195】
本明細書中で用いられる用語「モノクローナル抗体」とは、実質的に均一な抗体の集団から得られた抗体をいい、つまり、集団を含む個々の抗体は、少量で存在しうる天然突然変異を除いて同一である。モノクローナル抗体は、極めて特異的であり、1つの抗原性エピトープに指向する。さらに、異なる決定因子(エピトープ)に対する異なる抗体を含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、各モノクローナル抗体は抗原上の単一の決定因子に指向する。モノクローナル抗体は、その特異性に加えて、他の抗体により汚染されずに合成できる点で有利である。修飾語「モノクローナル」は、実質的に均質な抗体の集団から得られる抗体の特徴を示し、いかなる特定の方法による抗体の生産が必要であると解釈されることはない。例えば、本開示により用いられるモノクローナル抗体は、Kohlerら(1975)Nature 256:495により最初に記載されたハイブリドーマ法か、又は、組換えDNA法(米国特許第4816567号参照)により作製しうる。当該モノクローナル抗体はまた、Clackson et al(1991)Nature,352:624-628;Marks et al(1991)J.Mol.Biol.,222:581-597に記載された技術を用いてファージ抗体ライブラリーから単離されてよく、又は完全ヒト免疫グロブリン系を担持するトランスジェニックマウス(Lonberg(2008)Curr.Opinion 20(4):450-459)から、単離されてよい。
【0196】
本明細書中のモノクローナル抗体は、具体的には、重鎖及び/又は軽鎖の部分が、特定の種に由来する、又は特定の抗体クラス若しくはサブクラスに属する抗体における対応する配列と同一であるか又はそれと相同である一方で、その鎖の残部は、それらが所望の生物学的活性を示す限り、他の種に由来する、又は他の抗体クラス若しくはサブクラスに属する他の抗体における対応する配列と同一であるか又はそれと相同である、「キメラ」抗体、並びに当該抗体の断片を含む(米国特許第4816567号;及びMorrison et al(1984)Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81:6851-6855)キメラ抗体としては、非ヒト霊長類(例えば、旧世界サル又は類人猿)に由来する可変ドメイン抗原結合配列及びヒト定常領域配列を含む「霊長類化」抗体があげられる。
【0197】
本明細書における「完全抗体」とは、VLドメイン及びVHドメイン、並びに軽鎖定常ドメイン(CL)及び重鎖定常ドメイン(CH1、CH2及びCH3)を含む。定常ドメインは、天然配列定常ドメイン(例えば、ヒト天然配列定常ドメイン)又はそのアミノ酸配列変異体であってよい。完全抗体には、抗体のFc領域(天然配列Fc領域又はアミノ酸配列変異体Fc領域)に起因する生物学的活性をいう、1又はそれ以上の「エフェクター機能」があってよい。抗体エフェクター機能の例としては、C1q結合;補体依存性細胞傷害性;Fc受容体結合;抗体依存性細胞媒介性細胞傷害性(ADCC);食作用;及びB細胞受容体及びBCR等の細胞表面受容体の下方制御があげられる。
【0198】
重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に依存して、完全抗体は、異なる「クラス」に割り当てることができる。完全抗体には、IgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMの5つの主要なクラスがあり、かつ、これらのいくつかは、さらに、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、及びIgA2等の「サブクラス」(アイソタイプ)に分けることができる。様々なクラスの抗体に対応する重鎖定常ドメインは、各々、α、δ、ε、γ、及びμという。異なるクラスの免疫グロブリンのサブユニット構造及び3次元構造は、周知である。
【0199】
図面の概要
開示の原則を説明する実施例及び実験について、以下に示す添付の図を参照して説明する。
【0200】
図1:AXLは2つの異なる機序によりウイルス感染を促進する
(A)ウイルスの付着・侵入を容易にする。エンベロープウイルスは、GAS6のGLAドメインによって認識されるホスファチジルセリン(PS)を表示する。GAS6はAXL細胞外ドメインに対する親和性が高く(30pM)、AXL受容体に結合することで細胞へのウイルスの付着を促進する(1)。繋がれたウイルス粒子は、貪食によって細胞内に入ることができ、アポトーシス細胞の正常なエフェロサイトーシスを模倣する(2)。
(B)I型インターフェロン反応の抑制。AXLのウイルス粒子結合は受容体の活性化も促進し、I型IFN受容体(IFNAR)との相互作用を介して、IFN及びサイトカインシグナル伝達の重要な負の調節因子であるSOCS1及びSOCS3の発現を誘導する。ウイルス感染に対するAXLシグナル伝達誘導反応により、I型IFN産生に関連するいくつかの遺伝子の発現が低下し、それによって自然発生的な抗ウイルス反応が鈍化し、ウイルス複製が促進される。選択的AXLキナーゼ阻害薬であるベムセンチニブは、これらの機序の両方に必要なAXL受容体の活性化とシグナル伝達を阻害し、ウイルスの侵入と複製を減少させる。
【0201】
図2:1μMのベムセムチニブの存在下(「BGB」カラム)又は非存在下(「WT」カラム又は「KO」カラム)で0.1ul又は0.01ul又は0.001ulのウイルス溶液を添加した後、細胞内に存在するHPRTに対するウイルス量(CT)の要約手段(例1を参照)
(A)野生型細胞
(B)ISG15ノックアウト細胞。
【0202】
図3:マウス骨髄由来マクロファージ(mBMDM)のマウスベータコロナウイルス(マウス肝炎ウイルス、MHV)感染に対するベムセンチニブの効果のインビトロ解析(例4参照)
(A)ベムセンチニブはマウス骨髄マクロファージ(mBMDM)のMHV感染を阻害する。mBMDMを大腿骨から単離し、組織培養プレートに付着させ、20ng/mlのマウスマクロファージコロニー刺激因子(MCSF)の存在下で6日間培養し、成熟させた。96穴形式の約25万個の細胞の複製穴が0.01のMOIに感染した。感染後24時間で細胞を洗浄し、RNAを単離した。MHVスパイク遺伝子とハウスキーピング遺伝子であるシクロフィリンのレベルはqRT-PCRで評価した。n=3
(B)ベムセンチニブはWT BMDMにおけるウイルス量を減少させる。細胞を1μMのベムセンチニブで前処理したところ、感染期間を通して細胞上にベムセンチニブが残存した。感染細胞のRNAを感染24時間後に採取し、ウイルス量をqRT-PCRで測定した(ハウスキーピング遺伝子がシクロフィリンであるかは不明)。その他の細胞におけるウイルス量の減少は統計学的に有意ではなかったが、ベムセンチニブの存在下では一貫してウイルス量の減少傾向が認められた。
【0203】
図4:HEK293T細胞のVSV 偽ウイルス粒子-ルシフェラーゼ感染細胞に、侵入因子を単独又はhACE2との併用で導入した。トランスフェクション後48時間で、細胞を溶解しルシフェラーゼ活性を測定したとき、ウイルスを細胞に24添加した。A-B)Axl、TIM-1はhACE2と相乗的にSARS-CoV-2スパイク依存性侵入(A)を強化するが、ラッサウイルスGP依存性侵入(B)は強化しない。C)TIM-4はHEK293T細胞へのSARS-CoV-2スパイク依存性侵入を増強するが、Tyro3は効果がなかった。D)高濃度ではないが低濃度のTMPRSS2プラスミドはSARS-CoV-2のhACE2依存性侵入を増強する。
【0204】
図5:HEK293T細胞に低レベルのhACE2とAXL又はTIM-1をトランスフェクトし、トランスフェクション後48時間でSARS-CoV-2に感染させた。RNAは24時間後に感染細胞から採取した。hACE2が存在しない場合の感染を正規化したqRT-PCR研究を示す。ウイルス発現レベルはハウスキーピング遺伝子GAPDHに正規化された。
【0205】
図6:HEK293T細胞におけるE64又はカモスタットによるhACE2依存性VSV/SARS-CoV-2スパイク偽ウイルス粒子感染の阻害。
図3に示すように、さまざまな受容体を発現するプラスミドを導入した。24時間後、E64又はカモスタットの有無にかかわらず、細胞に同量のVSV-ルシフェラーゼ/SARS-COV-2スパイク偽ウイルス粒子を感染させた。発光は24時間後に評価した。
【0206】
図7:SARS-CoV-2進入に関連するタンパク質の内因性表面発現。細胞をEDTAで持ち上げ、適当な一次抗体で表面発現を検出した後、アレクサ647結合二次抗体とフローサイトメトリーで検出した。
【0207】
図8:SARS-Cov-2スパイク依存性侵入の阻害。A)ベムセンチニブ又はPSリポソームの存在下、示された用量でVeroE6細胞のVSV/SARS-CoV-2-GFP偽ウイルス粒子を感染させる。GFP発現は24時間後にフローサイトメトリーで評価した。「ウイルスのみ」処理細胞の~30%の感染を達成するのに十分なウイルスを、これは感染性曲線の直線部分にあるため、培養に加えた。B及びC)パネルに記載された阻害剤の存在下、24時間後のCalU3細胞(MOI=5)(B)又はVeroE6(MOI=0.0015)(C)へのWT SARS-CoV-2感染のウイルス負荷。CalU3細胞はSARS-CoV-2感染に対して比較的許容度が低いため、より多くのウイルスが追加された。一連のMOIをVeroE6細胞で試験し、同様の結果が観察された。
【0208】
図9:VeroE6細胞に対するSARS-CoV-2結合の評価。細胞をウイルス(MOI=5)とインキュベートし、15°Cで60mの処理を記録した。その後、一部の細胞をトリプシンで処理し、結合したウイルスを除去した。全ての細胞を広範囲に洗浄して結合していないウイルスを除去し、細胞からRNAを抽出した。ウイルス量を測定し、宿主遺伝子GAPDHについて正規化した。これは、同様の結果をもたらす3つの異なる実験のうちの1つである。
【0209】
図10:A549-hACE2細胞(左)とVeroE6細胞(右)のMHV転写産物は有意に減少している。細胞を1uMのベムセンチニブの存在下又は非存在下で感染させ、24時間SARS-CoV-2に感染させた。RNAを単離し、RNAseqを行った。
【0210】
図11:6日間のマクロファージコロニー刺激因子成熟hMDMのSARS-COV-2感染への支持能。感染はhACE2の有無にかかわらず行われた。さらに、ヒトAXL又はTIM-1が一部の細胞で発現していた。Ad5ウイルスベクター(MOI=~50)はヒト遺伝子を送達した。N=8-16(1回の実験)
図12:カモスタット、ベムセンチニブ又はE64の存在下でSARS-CoV-2のHAE培養物への感染能。3つの異なるドナーのHAEからの重複培養を示す。
【0211】
図13:E64とベムセンチニブの両方に感受性を示すSARS-COV-2感染を支持するJohn Minnaの肺腫瘍株3株の代表的なデータ。
【0212】
図14:PS受容体阻害薬のHuh 7細胞のSARS-Cov-2感染を低下させる機能。
【0213】
図15:hACE2に対するポリクローン血清はSARS-CoV-2スパイク依存性感染を阻害しない。上記の抗血清濃度は感染の約1時間前に添加され、24時間の感染期間中培養で維持された。
【0214】
図16:
(A)VeroE6細胞を用いた試験では、ベムセンチニブはSARS-CoV-2スパイク依存性侵入の阻害に高い効果を示したが、チルベスタマブは効果を示さなかった。VSV/SARS-CoV-2スパイク偽ウイルス粒子をこの実験に用いた。
(B)CalU3細胞のSARS-CoV-2感染には、チルベスタマブは無効である。
【0215】
図17:MHVは感染3日目に感染C57BL/6マウスの肝臓に存在する。ウイルスを腹腔内投与した。ウイルスは、マウスCEACAM+細胞株(A)又はqRT-PCR(B-C)で、精製された肝臓ホモジネートの力価測定によって評価された。治療をn=5に群化した場合、統計的有意性は得られない。
【0216】
図18:50,000iuのMHVに感染したX日目のウイルス量。
図18Cと同じデータ。しかし、現在ではMHVを50,000iu投与した未治療及び溶媒のみのマウス群がプールされている。スチューデントのt検定で比較すると、ベムセンチニブ群ではウイルス量が有意に減少した。
【0217】
図19:溶媒対照(各ペアのLHバー)又はベムセンチニブ(各ペアのRHバー)の存在下で500iuのMHVを感染させたC57BL/6マウスの脾臓における3日目のインターフェロン関連遺伝子の発現変化。
【0218】
図20:ビヒクル対照処置マウスにおける500iu MHV感染3日目の肝臓におけるIFN関連遺伝子の発現。A)遺伝子はベムセンチニブにより2倍上方制御された。B)遺伝子はベムセンチニブによって1.5倍上方制御された。未治療と比較した溶媒投与(黒いバー)又は未治療と比較したベムセンチニブ投与(赤いバー)。C)遺伝子変化のヒートマップ。統計学的に有意な値(p<0.05)は「*」で示す。
【0219】
図21:ビヒクル対照処置マウスにおける50,000iu MHV感染3日目の肝臓におけるIFN関連遺伝子の発現。A)遺伝子はベムセンチニブにより2倍上方制御された。B)遺伝子はベムセンチニブにより1.5倍上方制御された。未治療と比較した溶媒投与(黒いバー)又は未治療と比較したベムセンチニブ投与(赤いバー)。C)遺伝子変化のヒートマップ。統計学的に有意な値(p<0.05)は「*」で示す。
【0220】
図22:SARS-COV-2侵入の二重ルートのモデル。
図23:ベムセンチニブを投与されている患者サブセットを示すWHO COVID-19 9段階順序カテゴリースケール(OCS)(「BGBC020」欄の斜線部分)
図24:BGBC020&ACCORD-2スタディの概略図
図25:BGBC020中間結果:主要評価項目:ベースラインのCRP-50mg/Lで層別化パネル(A)はCRP50mg/L未満、パネル(B)はCRP 50mg/L以上。
図26:BGBC020中間結果:主要評価項目:ベースラインのCRP-30mg/Lで層別化パネル(A)はCRP 30mg/L未満、パネル(B)はCRP 30mg/L以上。
図27:BGBC020試験中間成績:副次評価項目:NEWS 2スコア獲得までの時間≦2。ハザード比(95% CI)=1.10(0.70、1.73)
図28:BGBC 020中間結果:副次評価項目:2、8、15、29日目のWHOスケールによる悪化の回避。パネル(A)=WHOスケールで1ポイント悪化、パネル(B)=WHOスケールで2ポイント悪化、パネル(C)=WHOスケールで3ポイント悪化。試験期間中の投与において、ベムセンチニブによる治療は、標準治療のみの場合と比較して、悪化を経験した個々の患者の比率が低いことと関連していた。
図29:BGBC 020試験におけるベムセンチニブ投与患者のSARS-CoV-2唾液中ウイルス量の評価
配列
配列番号1[10C9 重CDR1]
DYNFTRYYIH
配列番号2[10C9 重CDR2]
WIYPGTGDSKYNEKFKG
配列番号3[10C9 重CDR3]
NGNYWYFDV
配列番号4[10C9 軽CDR1]
RSSKSLLHSNGNTYLY
配列番号5[10C9 軽CDR2]
RMSNLAS
配列番号6[10C9 軽CDR3]
MQHREYPFT
配列番号7[10G5 重CDR1]
GYSFTDFYIN
配列番号8[10G5 重CDR2]
RIFPGGDNTYYNEKFKG
配列番号9[10G5 重CDR3]
RGLYYAMDY
配列番号10[10G5 軽CDR1]
RSSQSLVHSNGIPYLH
配列番号11[10G5 軽CDR2]
RVSNRFS
配列番号12[10G5 軽CDR3]
SQGTHVPPT
配列番号13[hu10G5 VH(GH1)]
EVQLVQSGAGLVQPGGSVRLSCAASGYSFTDFYINWVRQAPGKGLEWIARIFPGGDNTYYNEKFKGRFTLSADTSSSTAYLQLNSLRAEDTAVYYCARRGLYYAMDYWGQGTLVTVSS
配列番号14[hu10G5 VH(GH2)]
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGYSFTDFYINWVRQAPGKGLEWVARIFPGGDNTYYNEKFKGRFTLSADTSKSTAYLQMNSLRAEDTAVYYCARRGLYYAMDYWGQGTLVTVSS
配列番号15[hu10G5 VL(GL1)]
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRSSQSLVHSNGIPYLHWYQQKPGKAPKLLIYRVSNRFSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCSQGTHVPPTFGQGTKVEIK
配列番号16[hu10G5 VL(GL2)]
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRSSQSLVHSNGIPYLHWYQQKPGKAPKLLIYRVSNRFSGVPSRFSGSRSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCSQGTHVPPTFGQGTKVEIK
配列番号17[10G5 GH1重鎖]
EVQLVQSGAGLVQPGGSVRLSCAASGYSFTDFYINWVRQAPGKGLEWIARIFPGGDNTYYNEKFKGRFTLSADTSSSTAYLQLNSLRAEDTAVYYCARRGLYYAMDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
配列番号18[10G5 GH2重鎖]
EVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGYSFTDFYINWVRQAPGKGLEWVARIFPGGDNTYYNEKFKGRFTLSADTSKSTAYLQMNSLRAEDTAVYYCARRGLYYAMDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
配列番号19[10G5 GL1軽鎖]
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRSSQSLVHSNGIPYLHWYQQKPGKAPKLLIYRVSNRFSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCSQGTHVPPTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号20[10G5 GL2軽鎖]
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRSSQSLVHSNGIPYLHWYQQKPGKAPKLLIYRVSNRFSGVPSRFSGSRSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCSQGTHVPPTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC。
【0221】
発明の記載
1.AXLの活性又は発現の阻害剤(AXLi)の有効量を被験体に投与することを含む、被験体のウイルス感染を治療する方法。
2.AXLの活性又は発現の阻害剤(AXLi)の有効量を被験体に投与することを含む、ウイルス感染の伝播を予防又は減少させるための方法。
3.AXLの活性又は発現の阻害剤(AXLi)の有効量を被験体に投与することを含む、被験体からのウイルスクリアランスを高めるための方法。
4.ウイルス感染はコロナウイルス感染である、上記1~3のいずれか一項に記載の方法。
5.ウイルス感染はアルファレトウイルス(alphaletovirus)感染である、上記1~4のいずれか一項に記載の方法。
6.ウイルス感染はオルトコロナウイルス感染である、上記1~4のいずれか一項に記載の方法。
7.ウイルス感染はアルファコロナウイルス感染症である、上記1~4及び6のいずれか一項に記載の方法。
8.ウイルス感染はベータコロナウイルス感染である、上記1~4及び6のいずれか一項に記載の方法。
9.ウイルス感染はガンマコロナウイルス感染である、上記1~4及び6のいずれか一項に記載の方法。
10.ウイルス感染はデルタコロナウイルス感染である、上記1~4及び6のいずれか一項に記載の方法。
11.ウイルス感染はSARS-CoV感染である、上記1~4、6、8、及び11のいずれか一項に記載の方法。
12.上記1項から4項、6項、8項、11項のいずれか一項に記載の方法であって、ウイルス感染はSARS-CoV感染であるもの。
13.ウイルス感染はSARS-CoV-2感染である、上記1~4、6、8、及び11のいずれか一項に記載の方法。
14.SARS-CoV-2感染は、E484位置の変異を含む変異体によって引き起こされ、場合によっては、前記変異はE484K置換である、上記13に記載の方法。
15.SARS-CoV-2感染は、N501位置の変異を含む変異体によって引き起こされ、場合によっては、前記変異はN501Y置換である、上記13又は14に記載の方法。
16.SARS-CoV-2感染は、K417位置の変異を含む変異体によって引き起こされ、場合によっては、前記変異はK417N又はK417T置換である、上記13~15のいずれか一項に記載の方法。
17.SARS-CoV-2感染は、L18、L242-244、D80、D215、D614、及びA701の位置の一つ以上の変異を含む変異体によって引き起こされ、場合によっては、前記変異体は各位置の前記変異を含む、上記13~16のいずれか一項に記載の方法。
18.SARS-CoV-2感染は、LF、ΔL242-244、D80A、D215G、D614G、及びA701Vの変異のうちの一つ以上を含む変異体によって引き起こされ、場合によっては、前記変異体はすべての前記変異を含む、上記13~16のいずれか一項に記載の方法。
19.SARS-CoV-2感染はB.1.351変異株によって引き起こされる、上記13~18のいずれか一項に記載の方法。
20.SARS-CoV-2感染はB.1.1.7変異株によって引き起こされる、上記13に記載の方法。
21.SARS-CoV-2感染はP.1変異株によって引き起こされる、上記13に記載の方法。
22.SARS-CoV-2感染はB.1.526変異体によって引き起こされる、上記13に記載の方法。
23.ウイルス感染はベータコロナウイルス系統C感染症である、上記1~4、6、及び8のいずれか一項に記載の方法。
24.ウイルス感染はMERS-CoV感染である、上記1~4、6、8、及び23のいずれか一項に記載の方法。
25.AXLiは第二の抗ウイルス剤と併用投与される、上記1~24のいずれか一項に記載の方法。
26.第二の抗ウイルス剤は、プロテアーゼ阻害剤、ヘリカーゼ阻害剤及び細胞侵入阻害剤からなる群から選択される、上記25に記載の方法。
27.第二の抗ウイルス剤は、リバビリン、インターフェロン、及びその両方の組み合わせからなる群から選択される、上記25又は26に記載の方法。
28.第二の抗ウイルス剤は、レムデシビルである、上記25に記載の方法。
29.AXLiは抗炎症剤と併用投与される、上記1~28のいずれか一項に記載の方法。
30.抗炎症剤は副腎皮質ステロイドである、上記29に記載の方法。
31.抗炎症剤はグルココルチコイドステロイドである、上記29に記載の方法。
32.抗炎症剤はデキサメタゾンである、上記29に記載の方法。
33.AXLiは免疫抑制剤と併用投与される、上記1~32のいずれか一項に記載の方法。
34.免疫抑制剤はIL-6アナトゴニストである、上記33に記載の方法。
35.免疫抑制剤はトシリズマブである、上記33に記載の方法。
36.AXLi及び/又は第二の抗ウイルス剤は医薬組成物に含まれ、場合によっては、さらに、医薬として許容される賦形剤を含む、上記1~35のいずれか一項に記載の方法。
37.AXLi及び/又は第二の抗ウイルス剤が吸入によって投与される、上記1~36のいずれか一項に記載の方法。
38.被験体はヒトである、上記1~37のいずれか一項に記載の方法。
39.被験体はウイルス感染している、感染の疑いがある、又は感染のリスクが高い、上記1~38のいずれか一項に記載の方法。
40.被験体は医療従事者である、上記1~39のいずれか一項に記載の方法。
41.被験体はウイルス感染すると重度の症状を発現するリスクがある、上記1~40のいずれか一項に記載の方法。
42.被験体は、呼吸器系疾患、心血管疾患、糖尿病、高血圧、がん、又は免疫抑制系から選択される1つ以上の併存疾患に罹患している、上記1~41のいずれか一項に記載の方法。
43.被験体は、2つ以上の併存疾患に罹患している、上記42のいずれか一項に記載の方法。
44.被験体は、3つ以上の併存疾患に罹患している、上記43のいずれか一項に記載の方法。
45.被験体は、少なくとも60歳である、上記1~44のいずれか一項に記載の方法。
46.被験体は、少なくとも70歳である、上記1~45のいずれか一項に記載の方法。
47.被験体は、少なくとも80歳である、上記1~46のいずれか一項に記載の方法。
48.被験体は男性である、上記1~47のいずれか一項に記載の方法。
49.被験体のCRP値は少なくとも30μg/mLである、上記1~48のいずれか一項に記載の方法。
50.被験体のCRP値は少なくとも50μg/mLである、上記1~48のいずれか一項に記載の方法。
51.請求項39~50に記載された特徴の一つ以上があることに基づいて、治療をするための被験体が選択される、請求項1~50のいずれか一項に記載の方法。
52.AXLiは、以下の式(I):
【0222】
【化12】
(式中、
R
1、R
4、R
5は各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、C(O)R
8、C(O)N(R
6)R
7、C(=N(R
6)N(R(R
6)R
7からなる群から選択され;
R
2及びR
3は、各々独立して、14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、場合によっては、以下の:オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、ハロ、ハロアルキル、アルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロシクリル、-R
9-OR
8,-R
9-O-R
10-OR
8,-R
9-O-R
10-O-R
10-OR
8,-R
9-O-R
10-CN,-R
9-O-R
10-C(O)OR
8,-R
9-O-R
10-C(O)N(R
6)R
7,-R
9-O-R
10-S(O)
pR
8(ここで、pは0,1又は2である),-R
9-O-R
10-N(R
6)R
7,-R
9-O-R
10-C(NR
11)N(R
11)H,-R
9-OC(O)-R
8,-R
9-N(R
6)R
7,-R
9-C(O)R
8,-R
9-C(O)OR
8,-R
9-C(O)N(R
6)R
7,-R
9-N(R
6)C(O)OR
8,-R
9-N(R
6)C(O)R
8,-R
9-N(R
6)S(O)
tR
8(ここで、tは1又は2である),-R
9-S(O)
tOR
8(ここで、tは1又は2である),-R
9-S(O)
pR
8(ここで、pは0,1又は2である),及び-R
9-S(O)
tN(R
6)R
7(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;
あるいは、R
2は、前記14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、並びに、R
3はアリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記アリール及びヘテロアリールは各々独立して、場合によっては、以下の:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R
13-OR
12,-R
13-OC(O)-R
12,-R
13-O-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)
2,-R
13-C(O)R
12,-R
13-C(O)OR
12,-R
13-C(O)N(R
12)
2,-R
13-C(O)N(R
12)-R
14-N(R
12)R
13,-R
13-C(O)N(R
12)-R
14-OR
12,-R
13-N(R
12)C(O)OR
12,-R
13-N(R
12)C(O)R
12,-R
13-N(R
12)S(O)
tR
12(ここで、tは1又は2である),-R
13-S(O)
tOR
12(ここで、tは1又は2である),-R
13-S(O)
pR
12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R
13-S(O)
tN(R
12)
2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;
あるいは、R
3は、前記14個以上の環原子を含む多環式ヘテロアリールであり、並びに、R
2はアリール及びヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記アリール及びヘテロアリールは各々独立して、場合によっては、以下の:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、オキソ、チオキソ、シアノ、ニトロ、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、,-R
13-OR
12,-R
13-OC(O)-R
12,-R
13-O-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)-R
14-N(R
12)
2,-R
13-N(R
12)
2,-R
13-C(O)R
12,-R
13-C(O)OR
12,-R
13-C(O)N(R
12)
2,-R
13-C(O)N(R
12)-R
14-N(R
12)R
13,-R
13-C(O)N(R
12)-R
14-OR
12,-R
13-N(R
12)C(O)OR
12,-R
13-N(R
12)C(O)R
12,-R
13-N(R
12)S(O)
tR
12(ここで、tは1又は2である),-R
13-S(O)
tOR
12(ここで、tは1又は2である),-R
13-S(O)
pR
12(ここで、pは0,1又は2である),及び-R
13-S(O)
tN(R
12)
2(ここで、tは1又は2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;
R
6及びR
7は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ヒドロキシアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニル、-R
10-OR
8,-R
10-CN,-R
10-NO
2,-R
10-N(R
8)
2,-R
10-C(O)OR
8及び-R
10-C(O)N(R
8)
2,からなる群から選択されるか、又はいかなるR
6及びR
7も、両方が結合している共通の窒素とともに、場合によっては、置換されたN-ヘテロアリール又は場合によっては置換されたN-ヘテロシクリルを形成し;
R
8は、各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたアラルケニル、場合によっては置換されたアラルキニル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルケニル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルケニル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキニル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルケニル、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキニルからなる群から選択される1つ以上の置換基により置換され;
R
9は、各々独立して、直接結合、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルケニレン鎖、及び場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキニレン鎖からなる群から選択され;
R
10は各々独立して、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルケニレン鎖、及び場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキニレン鎖からなる群から選択され;
R
11は、各々独立して、水素、アルキル、シアノ、ニトロ及びOR
8からなる群から選択され;
R
12は各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキル、場合によっては置換されたシクロアルキルアルキル、場合によっては置換されたアリール、場合によっては置換されたアラルキル、場合によっては置換されたヘテロシクリル、場合によっては置換されたヘテロシクリルアルキル、場合によっては置換されたヘテロアリール、場合によっては置換されたヘテロアリールアルキル、-R
10-OR
8,-R
10-CN,-R
10-NO
2,-R
10-N(R
8)
2,-R
10-C(O)OR
8及び-R
10-C(O)N(R
8)
2,又は2つのR
12’sからなる群から選択され、両方が結合されている共通の窒素と共に、場合によっては置換されたN-ヘテロシクリル又は場合によっては置換されたN-ヘテロアリールを形成し;
R
13は各々独立して、直接結合、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルケニレン鎖、及び場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキニレン鎖からなる群から選択され;かつ、
R
14は各々独立して、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキレン鎖、場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルケニレン鎖、及び場合によっては置換された直鎖又は分枝のアルキニレン鎖からなる群から選択される)
で表される化合物の単離した立体異性体若しくはその混合物、互変異性体若しくはその混合物、又はそれらの薬学的に許容される塩若しくはN-オキシドである、請求項1~51のいずれか一項に記載の方法。
64.以下の:
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7-(S)-ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7-(R)-ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(3-フルオロ-4-(4-(ピロリジン-1-イル)ピペリジン-1-イル)フェニル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
5-(7-(ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-1-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
5-(7-(S)-ピロリジン-1-イル-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(t-ブトキシカルボニルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(アセトアミド)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-((2R)-2-(メトキシカルボニル)ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-((メトキシカルボニルメチル)(メチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-((2R)-2-(カルボキシ)ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(4-(エトキシカルボニル)ピペリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(4-(カルボキシ)ピペリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-((カルボキシメチル)(メチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(4-(エトキシカルボニルメチル)ピペラジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(4-(カルボキシメチル)ピペラジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-(7-(ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-1-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジ(シクロプロピルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((2-メチルプロピル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((プロピル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジプロピルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジエチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(シクロヘキシルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(シクロペンチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((1-シクロペンチルエチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(2-プロピルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((3,3-ジメチルブト-2-イル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((シクロヘキシルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジ(シクロヘキシルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((5-クロロチエン-2-イル)メチル)アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((2-カルボキシフェニル)メチル)アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((3-ブロモフェニル)メチル)アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジメチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(シクロブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(3-ペンチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((2,2-ジメチルプロピル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジ(シクロペンチルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((シクロペンチルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジ(ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(3-メチルブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジ(3-メチルブチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(2-エチルブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ブト-2-エニルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ブチル(ブト-2-エニル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
5-((7S)-7-(t-ブトキシカルボニルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-アミノ-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジメチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジエチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジプロピルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジ(シクロプロピルメチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(ジ(3-メチルブチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(シクロブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(シクロヘキシルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-((メチルエチル)アミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(シクロペンチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;及び
1-(6,7-ジヒドロ-5H-ピリド[2’,3’:6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7S)-7-(2-ブチルアミノ)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン;
からなる群から選択されるか、又はその薬学的に許容される塩である、上記1~52(62)のいずれか一項に記載の方法。
53. AXLiが1-(6,7-ジヒドロ-5H-ベンゾ[6,7]シクロヘプタ[1,2-c]ピリダジン-3-イル)-N
3-((7-(S)-ピロリジン-1-イル)-6,7,8,9-テトラヒドロ-5H-ベンゾ[7]アンヌレン-2-イル)-1H-1,2,4-トリアゾール-3,5-ジアミン、又はその薬学的に許容される塩である、上記1~51のいずれか一項に記載の方法。
54.AXLiがベムセンチニブである、上記1~51のいずれか一項に記載の方法。
55.AXLiが以下の:
デュベルマチニブ(CAS番号1341200-45-0;UNII 14D65TV20J);
ギルテリチニブ(CAS番号:1254053-43-4;UNII 66D92MGC8M);
カボザンチニブ(CAS番号849217-68-1;UNII 1C39JW444G);
SGI7079(CAS番号:1239875-86-5);
メレチニブ(CAS番号:1206799-15-6;UNII 5OGS5K699E);
アムバチニブ(CAS番号:850879-09-3;UNII SO9S6QZB4R);
ボスチニブ(CAS番号:380843-75-4;UNII 5018V4AEZ0);
シトラバチニブ(CAS番号:1123837-84-2;UNII CW62Q1VTB);
XL092;
グレサチニブ(CAS番号936694-12-1;UNII 7Q29OXD98N);及び
フォレティニブ(CAS番号849217-64-7;UNII 81FH7VK1C4)
からなる群から選択される、上記1~51のいずれか一項に記載の方法。
56.抗体である、上記1~51のいずれか一項に記載の方法。
57.抗体は、以下の:
特許文献11で開示された1613F12抗体;
特許文献12に開示された110D7抗体;
特許文献12に開示された1003A2抗体;
特許文献12に開示された1024G11抗体;
国際公開第2017/220695号で開示されたhu10G5抗体;及び
特許文献8で開示されたYW327.6S2抗体、
からなる群から選択される、上記56に記載の方法。
58.抗体は、配列番号1~6で表される配列である6つのCDRを含む、上記56に記載の方法。
59.抗体は、配列番号7~12で表される配列である6つのCDRを含む、上記56に記載の方法。
60.抗体が以下の:
配列番号13で表される配列であるVHドメインと配列番号15で表される配列であるVLドメイン;
配列番号13で表される配列であるVHドメインと配列番号16で表される配列であるVLドメイン;
配列番号14で表される配列であるVHドメインと配列番号15で表される配列であるVLドメイン;又は
配列番号14で表される配列であるVHドメインと配列番号16で表される配列であるVLドメイン、
を含む、請求項56に記載の方法。
61.抗体が以下の:
配列番号13で表される配列であるVHドメインと配列番号15で表される配列であるVLドメイン;
配列番号13で表される配列であるVHドメインと配列番号16で表される配列であるVLドメイン;
配列番号14で表される配列であるVHドメインと配列番号15で表される配列であるVLドメイン;又は
配列番号14で表される配列であるVHドメインと配列番号16で表される配列であるVLドメイン、
に含まれる6つのCDRの全てを含む、上記56に記載の方法。
62.抗体がチルベスタマブである、上記56に記載の方法、
63.上記52~62のいずれか一項に記載のAXLi及び第二の抗ウイルス剤を含む、医薬組成物。
64.第二の抗ウイルス剤は、上記25~35のいずれかに記載されている第二の抗ウイルス剤である、上記63に記載の医薬組成物。
65.上記1~51のいずれか1つの方法の治療で用いる、上記52~62のいずれか1つのAXLi、上記52~62のいずれか1つのAXLiを含む組成物、又は上記63若しくは64のいずれか1つの組成物。
66.被験体の症状を治療するための医薬品の製造において、前記治療が1項から51項のいずれかの方法を含む、上記52~62のいずれか1つのAXLi、上記52~62のいずれか1つのAXLiを含む組成物、又は上記63若しくは64のいずれか1つの組成物、の使用。
【実施例1】
【0223】
ベムセムチニブはマウスBMDMのマウス肝炎ウイルス感染を阻害する
薬物
ベムセンチニブ(BGB324/R428、BerGenBio ASA、ベルゲン、ノルウェー;図中では「BGB」という)の1μM溶液をインビトロ試験用にDMSOで調製した。
ウイルス
マウス肝炎ウイルス(MHV)A59株。
MHVはコロナウイルス科のエンベロープRNAウイルスである。野生マウスと実験用マウスの両方でよく見られ、エアロゾル、媒介物、直接接触によって感染する。このウイルスは環境中に残留しないが、非常に感染力が強い。
肝及び神経指向性コロナウイルスであるマウスMHV-A59の亜致死量を鼻腔内接種すると、C57BL/6マウスにおいて急性肺炎及び重度の肺損傷が誘発されることが報告されている。MHV-A59感染後2~11日には、炎症性白血球の浸潤、出血、肺胞壁の線維化が認められる場合がある。この病態により、組織のIP-10及びIFN-γが劇的に上昇し、かつ、TNF-α及びIL-1βが中程度に高まるが、抗ウイルスI型インターフェロン応答は不可能であった。したがって、MHV-A59はSARS-CoV及びMERS-CoV感染による急性呼吸窮迫症候群の代理マウスモデルとして提案されている。[Yang,Z.,et al.,2014,Virol.Sin.29,393-402;https://doi.org/10.1007/s12250-014-3530-y.を参照]
細胞
実験は、野生型(WT)細胞又はISG15ノックアウト細胞(ISG15KO)のいずれかを用いて行った。ISG15はマウス抗ウイルス免疫における役割が実証された、インターフェロン(IFN)-a/b-誘発性のユビキチン様タンパク質であり、それに応じて、ISG15欠損マウス細胞はウイルス感染に対する感受性が向上する(Speer et al.2015,Nat.Comms.7:11496;doi:10.1038/ncomms11496を参照のこと)。
【0224】
プロトコル
骨髄由来マクロファージ(BMDM)を単離して6日間熟成させ、48穴フォーマットでプレーティングした。
MHV(A59)を、1μMのベムセムチニブ(BGB)の非存在下(n=3穴)又は存在下(n=2穴)で細胞上に連続的に希釈した。
細胞をPBS含有20感染で洗浄し、TRIzolで溶解した。マウスのハウスキーピング遺伝子であるヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HPRT;Silver et al.2008,BMC Mol Biol.9:64を参照)又はMHV遺伝子について、RNAを単離し、逆転写し、増幅した。
【0225】
結果
結果を
図2A(WT細胞)及び
図2B(ISG15KO細胞)に示す。
表示されている列は、0.1ul又は0.01ul又は0.001ulのウイルス溶液(ISG15試料のみ0.001ulで試験した)を添加した後の細胞に存在するHPRTに対するウイルス負荷(CT)の要約平均である。各ウイルス量は、1μMのベムセムチニブの存在下(「BGB」カラム)又は非存在下(「WT」カラム又は「KO」カラム)で試験した。
BGB処理した試料は、二重に試験した(n=2)。
【実施例2】
【0226】
ベムセムチニブの有効性対COVID-19の予備臨床報告
被験体の詳細と病歴
ステージIVのEGFR+(エクソン20変異)非小細胞肺癌の67歳女性患者。元喫煙者
併存疾患:
2型糖尿病(2剤:メトホルミン、グリピジド)
高血圧(4剤:ロサルタン、ヒドロクロロチアジド、ジルチアゼム、メトプロロール)
高脂血症(2剤:ロスバスタチン)
喘息(2剤:アルブテロール、ブレオエリプタ)
虚血性心疾患(3剤:ニトログリセリン、アスピリン、メトプロロール)
[他のいくつかの併存疾患]
エルロチニブ単剤療法による部分奏効の既往。
2018年8月28日よりベムセンチニブ+エルロチニブ併用療法を開始。COVID-19感染時に治療を継続中(サイクル28は2020年3月18日から開始)。現在は安定している。
COVID-19の感染と症歴
第1日目(2020年3月26日(木曜日))
被験体は軽度の体調不良を感じているが、特筆すべき何かを報告するほどの体調不良を個別に報告するほど重大な症状はないと報告している
3~4日目(土曜日28日/日曜日3月29日)
継続的な華氏101度(38.3度)の発熱
軽度の咳1回、呼吸困難なし(パルスオキシメトリー空気中96%-97%;自宅でセルフテストを繰り返す)
筋肉痛、頭痛、嗅覚消失
しつこい吐き気
下痢を1回
第5日目(3月30日(月曜日))
地元の病院に通院;SARS-CoV-2検査のための咽頭ぬぐい液
週末のパラセタモール後の検査では正常(36.9℃/98.4F)であったが、軽度の発熱が報告されたO/E Temp 36.9℃/98.4F
しつこい吐き気
7日目(4月1日(水))
スワブテストでCOVID-19陽性と確認された被験体
被験体は症状の改善を報告し、発熱、呼吸困難、咳はなかった
吐き気解消
9日目(2020年4月3日(金))
被験体レポートの調子は良好
COVID-19に感染した形跡のない夫との同居
臨床所見
被験体のCOVID-19の経過は、被験体及び担当臨床医によって非常に軽度であると考えられ、咳のエピソードはわずかであり、他の呼吸器症状はなかった。
その他の認識されているCOVID-19症状(発熱、嗅覚消失、筋肉痛、頭痛)も、患者及び臨床医によって軽度と見なされている。
軽度のCOVID-19症状及び弱毒化(7日間)疾患経過は、重篤なCOVID-19病のリスクを有意に増加させることが知られている複数の併存疾患を有するこの高リスク被験体において顕著であると考えられた。同棲パートナーへの感染の明らかな欠如も注目に値する。
対応する対照を含め、ベムセンチニブを投与された被験体におけるCOVID-19感染症のさらなる調査のための推奨事項。
【実施例3】
【0227】
短期前臨床・臨床研究計画
前臨床
MOI希釈液やベムセンチニブの用量反応性等、MHV感染はmBMDMに及ぼす影響のさらなるインビトロ解析
野生型、Axlノックアウト、PS受容体TIM-1ノックアウトの両方を含むVero細胞株のSARS-CoV-2感染に対するベムセンチニブの効果を検討する(BSL3レベル実験)
mBMDM(ヒトACE-2陰性)及びhACE-2+mBMDMのSARS-CoV-2感染に対するベムセンチニブの効果をMOI希釈液及びベムセンチニブの用量反応性を含めて検討する
ヒト初代気道上皮細胞のSARS-CoV-2感染に対するベムセンチニブの効果を検討する(BSL3レベルの実験)
ACE2r遮断薬との潜在的な相互作用(相乗効果)を評価する。
MHV感染マウスに対するベムセンチニブ治療を評価する(過去のEBOVインビボ試験によるプロトコル)。
臨床
A)長期症例対照研究ベムセンチニブ投与中の患者のリアルワールド評価
これにより、初期のI型インターフェロン反応を評価してコロナウイルス感染の初期段階を減弱させることができる、リスクのある患者コホートの予防の理想的な現実世界の分析である。コホート全体の規模は110人である:ベムセンチニブ治療を受けているがん患者55人対対応させた対照55人:
1)次の項目の週次評価:
SARS-CoV-2 RTPCR法用鼻咽頭スワブ
SARS-CoV-2特異的免疫応答のIgM、IgG、IgA分析
リンパ球減少症、血小板減少症、白血球減少症を特定するための血液学的分析
変化を特定するための生化学的分析:CRP、Dダイマー、クレアチンキナーゼ、乳酸脱水素酵素、肝機能検査、腎生化学及び電解質、フェリチンアッセイ、IL6
早期感染の特徴を発現している患者では、週1回、より集中的にサイトカインプロファイリングを行う
追加のバイオマーカー研究のための連続的な血清及び血漿試料
2)臨床評価
10複合エンドポイント:入院率とICU入院率、人工呼吸器使用率、死亡率、入院日数
患者ごとの週ごとの体温と定期的な記録
咳の評価、すなわち、進行中の臨床試験によるCOVID-19症状スコア
例えば、がんの種類、糖尿病、高血圧、COPD、関節炎、CKD、NASH等、がんに加えて併存疾患の文書化
併用薬の文書-スタチン、降圧薬(ACE阻害薬)、抗炎症薬、QT延長症候群治療薬、メトホルミン、インスリン、スタチン、エンパフリグロジン、NSAIDS及びアスピリン、吸入ステロイド
B)治験予備提案
オプション1:適応型COVID-19治療試験NCT 04280705等、国内又は国際的なCOVID-19試験プラットフォームのいずれかにアクセスする
オプション2:リスク集団(下記参照)を対象としたベムセンチニブv SOC(プラセボは製造に時間がかかる)と、軽度から中程度のCOVID 19感染(各試行N約=400)について、パートナーシップの設計とランダム化試験の実施により、I型インターフェロンへの反応を早期に誘導して疾患を弱めることを目的とする。無作為化は、以下の:
本試験の主な目的は、COVID-19の入院患者を対象に、ベムセンチニブとSOCの臨床的有効性を比較し、リスクのある患者及び早期感染を発症している患者における感染症の軽減効果を評価することである;
対象集団には、リスクのある患者(例:糖尿病、高血圧、COPD、CHD等)70が含まれる;
軽度~中程度(酸素補給なしでSpO 2>94%、呼吸数<24回/分);
被験体は入院中に毎日評価される。退院した患者は、15日目と29日目に研究訪問に参加するよう求められる;
全ての被験体は、有効性、安全性、臨床検査の一連の評価を受ける;
1)登録部位及び2)登録時の疾患の重症度によって層別化される。
【実施例4】
【0228】
マウス骨髄由来マクロファージ(mBMDM)のマウスベータコロナウイルス(マウス肝炎ウイルス、MHV)感染に対するベムセンチニブの効果のインビトロでの更なる解析
実施例1で説明した実験に加えて、さらに以下の分析を行った。
骨髄由来マクロファージ(mBMDM)を単離して成熟させ、濃度を増加させたベムセンチニブの存在下で24時間MHVに感染させた(
図3A参照)。ベムセンチニブの用量を増加すると、1μMの薬剤で感染は有意に減少するという抑制傾向が示された(一方向分散分析でp=0.034)。mBMDMは自然免疫応答がある一次細胞であるため、ベムセンチニブによってもたらされる防御は、これらの細胞へのウイルス侵入の減少又は自然免疫応答の亢進のいずれかによる可能性がある。
【0229】
第2の群のMHV研究は、WTマウス、IGS15ノックアウト(KO)マウス又はUSP18C61A/C61Aノックインマウスの成熟mBMDMを用いて実施された。ISG15はユビキチン様タンパク質をコードするI型インターフェロン刺激遺伝子である。ウイルスタンパク質と宿主タンパク質の両方のISG化は、多種多様なウイルス感染の制御に寄与する。UBC18ISGデコンジュガーゼはタンパク質からISG基を除去する;USP18(C61A)変異体には酵素活性がなく、USP18C61A/C61AノックインマウスはISGylation消去機能が利用できないため、ISG15活性の開始時にISGylationレベルが上昇する。
【0230】
これら3つの異なるマウス系統のmBMDMにおけるMHV複製に対するベムセンチニブの効果を評価した。
図3Bに示すように、ISG15の発現と機能はMHV感染に影響を与えた。ISG15(KO)の喪失は、ウイルス負荷をもたらしたが統計的有意性には至らなかった。対照的に、USP18
C61A/C61A変異体はWT細胞よりも統計的にウイルス量が低かった。ベムセンチニブ(1μM)による治療はMHV感染WT細胞を有意に減少させた。ベムセンチニブによるISG15(KO)株及びUSP18
C61A/C61A株からのmBMDMにおけるウイルス量の減少は統計的に有意ではなかったが、ウイルス量は一貫して3系統全てにおいてベムセンチニブの存在下で低い傾向を示したことから、mBMDMにおけるMHVの阻害は主にISG15の発現によるものではないことが示唆された。これらの結果は、ウイルス取り込みとインターフェロン応答抑制の両方のAXLinの役割と一致する。
【実施例5】
【0231】
野生型、AXLノックアウト及びPS受容体TIM-1ノックアウトの両方を含むVero細胞株のインビトロSARS-CoV-2感染に対するベムセンチニブの効果
SARS-CoV-2感染におけるAXLの機能を確立するために、BSL 3レベルの研究のために疾病対策センター(Atlanta)からSARS-CoV-2(2020 WA_1)を入手した。
【0232】
HEK293T細胞の所見
当該細胞を用いて、SARS-CoV-2感染の前提条件を決定した。WT HEK293T細胞では検出可能なSARS-CoV-2感染はないため、推定されるウイルス受容体の異なる組み合わせを外因的に発現させることができる。これは、SARS-CoV-2感染における推定ウイルス受容体の役割を決定する機会を提供する。
図4Aに示すように、ルシフェラーゼを発現し、SARS-CoV-2スパイクタンパク質で偽型化されたVSV偽ウイルス粒子の侵入はhACE2によって促進され、この受容体の既知の役割と一致する。これらの研究では、低レベル(最適以下)のhACE2プラスミドが導入され、細胞表面での最適以下の量のhACE2発現と、ベースラインの7倍の感染増加のみが提供された。AXLとTIM-1発現では、それ自身による有意なSARS-CoV-2スパイクタンパク質媒介ウイルス取り込みを支持しなかった。しかし、低レベルのhACE2とPS受容体であるAXL又はTIM-1の複合発現は相乗的にウイルス感染レベルを強く高めた。同様の傾向は、SARS-CoV-2ウイルスを用いたBSL3試験においても、これらの形質導入HEK293細胞で観察された(
図5)。HEK293T細胞研究では、AXLは一貫してSARS-CoV-2スパイク依存性エントリを強化し、相乗効果は一貫してTIM-1で観察されたものよりも控えめであったが現時点ではその理由は明確ではない。これらの受容体のいずれも、ラッサウイルス糖タンパク質で偽型判定されたVSV粒子による感染には影響しなかった(
図4B)。他の2つのPS受容体、TIM-4とTYRO3についても同様の研究が行われた(
図4C)。TIM-4はhACE2と相乗的に作用したが、TYRO3はこのPS受容体の同等レベルの表面発現にもかかわらず相乗的に作用しなかった。
【0233】
hACE2と細胞表面セリンプロテアーゼTMPRSS2の外因性発現について研究した。hACE2とTMPRSS2の発現の組み合わせは、細胞膜でのSARS-CoV-2進入を仲介すると報告されている。hACE2と共発現した低濃度のTMPRSS2発現プラスミドはSARS-CoV-2スパイク依存性侵入を増強したが、この効果は導入されたTMPRSS2の濃度が高くなると減少したことから、高濃度のTMPRSS2発現はTMPRSS2プロテアーゼ活性によるスパイク分解の可能性により有害であることが示された(
図5)。
【0234】
SARS-CoV-2ウイルス粒子が利用する侵入経路を理解するために、これらの細胞でさらなる研究を行った。このウイルスは最近、SARS-CoV-2スパイクのTMPRSS2プロテアーゼ処理を必要とする細胞表面機構と、カテプシンプロテアーゼが必要なスパイク処理を行うエンドソーム区画の両方から侵入することが示されている。TMPRSS2活性はセリンプロテアーゼ阻害薬カモスタット又はナファモスタットによって阻害されるが、カテプシンはシステインプロテアーゼ阻害薬E645によって阻害される。関連するさまざまな受容体を導入したHEK293T細胞を未処理のまま放置するか、偽ウイルス粒子感染の前にE64又はカモスタットで処理した(
図6)。ヒトACE2を導入した細胞に感染させると、E64は感染を効果的に阻止した。予想外に、カモスタットも感染を防いだが、その程度は低かった。これらの傾向は、hACE2とPS受容体のいずれかを導入したウイルス感染細胞でも観察された。HEK293T細胞はTMPRSS2を内因的に発現しないため、カモスタットによるウイルス阻害は、この細胞株ではカモスタットによって阻害される他のセリンプロテアーゼが、おそらくスパイクの独立したプロセシングを介して、SARS-CoV-2進入に寄与することを示唆する。
【0235】
VeroE6細胞の所見
アフリカミドリザル(AGM)腎臓細胞系Veroは、ACE2、AXL及びTIM-1を内因的に発現する。さらに、この種のサルは、ほとんどのヒト特異的試薬がAGMタンパク質と交差反応するほど、ヒトと十分に関連する。したがって、これらの細胞は、SARS-CoV-2感染におけるこれらのタンパク質の内因性レベルの役割を理解するために用いることができる。ウイルス感染を評価するために、AXL、TIM-1及び複合KO系統が生成されている。派生的な細胞系であるVeroE6はACE2とTMPRSS2を有意に多く発現し、おそらくその結果としてこの細胞系はより強固なSARS-CoV-2感染を支持する(
図7)。
【0236】
初期の研究では、ベムセンチニブ、抗AXLmAbチルベスタマブ(BGB149)又は他の侵入阻害薬の用量を増加させた場合のVSV-GFP/SARS-CoV-2スパイク偽ウイルス粒子(
図8A)又はWTウイルス(
図8B及び8C)のVeroE6又は肺がん細胞株CalU3への感染能力が評価された。ベムセンチニブの濃度を上げると、VeroE6細胞の偽ウイルス感染は抑制された(
図8A)。同様の用量反応曲線がVeroE6細胞のWT SARS-CoV-2感染でも観察された。優性干渉ウイルス粒子模倣体であるホスファチジルセリン(PS)リポソームの用量を増加しても同様の結果が得られたことから、これらの細胞のSARS-CoV-2感染はウイルス粒子/PS受容体相互作用に依存することが示唆された。ベムセンチニブはCalU3細胞のSARS-CoV-2感染を阻害しなかった(
図8B)。カテプシン阻害薬E64と、程度は低いがBGB149はVeroE6細胞の感染を阻止した。これらのデータは、SARS-CoV-2がVeroE6細胞のエンドソーム区画を介してトラフィックを行っているという証拠を提供する。これらの研究はまた、SARS-CoV-2がVeroE6でPS受容体(特にAXLシグナル伝達)を利用するが、CalU3細胞では利用しないことを示唆する。これは、ベムセンチニブが両方の細胞型でSARS-CoV-2感染を阻害することが報告された最近の研究(Dittmarら)とは対照的であることに注意されたい。これは、用いられるCalU3細胞株の由来の違いを反映する場合がある。
【0237】
VeroE6細胞を用いたさらなる一連の研究では、ベムセンチニブ又はPSリポソームがWT SARS-CoV-2結合を阻害するかどうかが評価された。5MOIを用いて、ベムセンチニブ又はPSリポソームの存在下でVeroE6細胞と共にSARS-CoV-2を15°Cで60分間インキュベートした。PSを介したウイルス競合の対照として、ホスファチジルコリン(PC)リポソームを細胞とインキュベートし、ウイルスが一部の細胞に結合した後、陰性対照としてトリプシンを添加した。細胞をトリゾールに入れ、ウイルスの結合をウイルスRNAゲノムのqRT-PCR検出によってハウスキーピングgen mRNA、GAPDHのレベルと比較して評価した。
図9に示すように、ベムセンチニブはウイルス結合に影響を与えなかった。これは、本剤がPS-GAS6-AXL結合を遮断するのではなく、GAS6を介したAXLキナーゼ活性とカーゴ内部化を阻害することから予想された。PSリポソームはわずかであるが、細胞へのウイルスの結合を有意に減少させた。VeroE6細胞やその他のより関連性の高い肺細胞での同様の研究は、ウイルス結合後のウイルスの内部移行を評価するために実施される。AXLがウイルス粒子の内在化に重要であれば、ベムセンチニブは内在化されるウイルス粒子の数を大幅に減少させることが期待される。
【0238】
RNAseq研究にはA549-hACE2細胞とVeroE6細胞を用いた。VeroE6細胞の場合、SARS-CoV-2感染の有無にかかわらず、細胞をベムセンチニブ、PC又はPSリポソームで処理した。A549-hACE2試験では、感染の有無にかかわらず、細胞にベムセンチニブを投与した。感染後24時間で採取し、RNAを単離し、定性的及び定量的に分析し、RNASeqのために送信された。BerGenBioの職員が分析を行う。予備的な結果は、ベムセンチニブ治療がSARS-CoV-2ウイルスの転写を劇的に減少させたことを示す(
図10)。
異なる細胞型でのE2発現を調べた。VeroE6細胞と他のいくつかの系統では、ACE2表面発現は僅かに限られていた。
【実施例6】
【0239】
mBMDM(hACE2陰性)及びhACE2+mBMDMのSARS-CoV-2感染並びにヒト気道上皮細胞に対するインビトロでのベムセンチニブの効果
BMDMとhMDM研究
マウスの細胞と細胞株がSARS-CoV-2の研究において関連性が最小限であることはすぐに明らかになったが、上記のように、ベムセンチニブはこれらの細胞のMHV感染を阻害した(
図3A)。そこで、私はhMDMが感染をサポートするためにヒトACE2の導入が必要であることを発見した。hACE2 e-CIu。
HAE研究
嚢胞性線維症センターからヒト気道上皮細胞(HAE)を採取した。これらのセルはaio hi bntiである。
肺細胞株
肺腫瘍株と不死化ブロンの選択。Tt t
【0240】
【表1】
表1に9つのACE2+肺腫瘍株とCalU3細胞の概要を示す。T w ltau)r.c w er
Huh7
最終的に検討された細胞型は、ヒト肝細胞がん株Huh7であった。呼吸器感染症との関連性は低いが、AXLとTIM-1の両方を発現する系統として確立されている。SARS-CoV-2感染(MOI=0.1)前に、これらのPS受容体の阻害剤を細胞に加え、24時間後にウイルス量を評価した。ベムセンチニブはウイルス感染を用量依存的に阻害したことから、AXLシグナル伝達がSARS-CoV-2感染に寄与しているという証拠が得られた。これは、AXLが取り込み受容体として機能するか、AXLを介したI型IFN応答の変化によるものである。興味深いことに、ARD 5はPS7と人間のTIM-1の相互作用をブロックするMABであり、8 u)i’s。
【実施例7】
【0241】
ACE2r遮断薬との相乗効果の可能性の評価
HEK293T細胞研究(例:
図9)は、PS/PS受容体相互作用がSARS-CoV-2の細胞への侵入に寄与し得ることを示唆した。そのため、PS受容体阻害薬とACE2阻害薬の併用は相乗作用を示す可能性があると考えられた。初期の研究では、市販の抗ACE2ポリクローナル抗血清(R&Dシステム)のVSV/SARS-CoV-2スパイク感染阻害能を評価し、SARS-CoV-2感染阻害が報告されている高濃度(6μg/ml)の抗血清を用いても、VeroE6細胞におけるウイルス感染の有意な阻害は認められないことが判明した(
図15)。当時、それはACE2依存性感染を阻害する唯一の既知の試薬であったため、相乗効果の研究は行われなかった。代わりに、上記のようにベムセンチニブの阻害と他のSARS-CoV-2進入阻害薬であるカモスタット(及びナファモスタット)又はE64との相関関係を調べる研究に移行した。
【実施例8】
【0242】
選択したヒト細胞培養物のSARS-CoV-2感染に対する抗ヒトAXL遮断抗体(チルベスタマブ)の評価
図8Cに示すように、チルベスタマブ(BGB149)はμnuA.NoSi中のWT SARS-CoV-2の複製を中程度に阻害することが観察された。
【実施例9】
【0243】
MHV感染マウスに対するベムセンチニブ投与の評価
Ini Bem Tween 80)を-1日目から雄C57BL/6マウス(n=5)に1日2回強制経口投与した。2番目の群はベヒクルを受け取り、3番目の群は強制飼養されなかった。MHV(A5dmozrウイルスによる感染5日目の個々の穴の細胞死。
図17Aに示すように、500iuに感染したマウスの肝臓のウイルス力価は、すべての処理でごくわずかであった。50,000を投与されたマウスでは、500iuの添加は区別できなかった(
図17B)。ウイルス負荷は50,000iu iurCの方が高かった)。
500 iuのLivfu Ireted)である。MHCクラスII発現を制御する50,000iu sicIFαβr転写因子の脾臓RNA。これらのデータは、ベムセンチニブがI型インターフェロン反応を増強し、それによってenh(。
【0244】
細胞へのSARS-CoV-2の侵入におけるAxlの役割のモデル
このデータは、SARS-CoV-2エントリにおけるAXLの役割のモデルを示す。理論に縛られることなく、ACE2とTMPRSS2は一部の肺上皮細胞の表面に存在し、その細胞上でSARS-CoV-2は細胞膜(
図22;右手側)との融合によって細胞内に侵入している可能性が高い。TMPRSS2を発現しない細胞では、ウイルス/細胞膜融合に必要な融合準備の確認を形成するために、ACE2に結合したウイルスをスパイクタンパク質プロセシングのために後期エンドソームにエンドサイトーシスする必要がある。しかし、一部の許容細胞は表面にACE2を発現せず、細胞内に豊富に発現することが観察された。このような条件下では、ACE2はエンドソーム区画に存在している可能性があるが、ウイルスがその区画に到達してタンパク質分解処理を受け、ACE2と相互作用する必要がある。PS受容体は、ウイルスがエンドソーム区画(
図22左側)に到達する経路として機能することが提案されている。PS受容体であるTIM-1、TIM-4、AXLは一部の細胞でウイルス感染を増強することが示されている。具体的には、AXLはこれまでに調査された肺上皮細胞株の多くに豊富に発現しており、AXLが一部の肺上皮集団への代替侵入経路として機能することが提案されている。さらに、AXLのウイルス関与はI型IFN反応を抑制する可能性がある。これはSARS-CoV-2感染を促進する第2の独立したメカニズムである可能性が高い。
【実施例10】
【0245】
インドと南アフリカ(BGBC020)及び英国(ACCORD-2)での第2相臨床試験-中間結果
【0246】
【表2】
スタディの概略図を
図24に示す。
ACCORD-2の概要
【0247】
【表3】
対象と適格性(全研究)
WHO COVID-19の9段階の順序尺度に基づき、ベムセンチニブを投与した患者のスコアが3、4、5(南アフリカ群)と4、5(インド群)の患者を対象とした組み入れ-
図23参照。
包含基準:
1)成人SARS-CoV-2感染確認
2)COVID-19と一致する症状及び/又は徴候があり、治療が必要である
3)9段階の順序尺度でグレード3から5のスコア(インドでは4又は5)
4)研究中及び研究後に避妊及び授乳の要件を遵守することに同意する
除外基準:
1)以前のより重篤な疾患からの回復(グレード6又は7)
2)カプセルを飲み込めない
3)470 msec以上のQTcF
4)未修正低K+
5)トランスアミナーゼ>5x ULN
6)ステージ4腎不全
7)他の実験的SARS-CoV-2療法を受ける
8)既知の結核、HIV、肝炎
評価項目(全試験)
主要エンドポイント:
(a)WHO 9段階評価で2点以上の臨床的改善(無作為化による)、及び
(b)病院からの生きた退院
の最も早い時刻。
主要な二次エンドポイント:
(1)2、8、15、22、29日目に、順序尺度で1、2、3ポイント悪化していない患者の比率;
(2)酸素使用期間(日)と無酸素日数;
(3)SARS-CoV-2を評価する場合)vral load
a.第1、3、5、8、11、15日目及び(任意)第29日目の入院中の口腔咽頭/鼻腔スワブ中のSARSCoV 2のqPCR測定
その他の二次エンドポイント:
人工呼吸器を用いていない日数、及び何らかの形での新たな換気の発生率と期間を評価するため
臓器補助(例、呼吸補助、腎補助、心臓補助を含む)の期間を評価するため
応答率を評価するには(応答者の定義については主要評価項目を参照)
退院までの時間を評価するには
全死亡率を評価するには
吸入酸素濃度の比率に対する酸素飽和度の比(SpO
2/FiO
2)の変化
集中治療室(ICU)と入院期間の評価
National Early Warning Score 2(NEWS 2)を評価するには
悪化や死亡を考慮して改善を評価する
探索エンドポイント:
ウイルス量:投与1、3、5、8、11、15、29日目の血中(投与1日目)及び唾液中(入院中)のSARS-CoV-2の定量PCR
ウイルスゲノミクス及び血清抗体産生に関するトランスレーショナルリサーチのための検体採取
中間結果
主な調査結果の概要:
(1)生存率の改善
a.BGBC020試験とACCORD-2試験の両方で、ベムセンチニブ群の方がSoC群よりCOVID-19関連の死亡が少なかった(3対10)
b.下記「生存・安全性データ」参照
(2)WHO OCS改善又は排出までの時間短縮(申請日時点で入手可能なBGBC 020のデータのみ)
a.特にベースラインのCRPが高い群(C反応性タンパク質;高濃度はより重度の感染症を示す)ではベムセンチニブ群が支持される
b.
図25、26参照
(3)NEWS2による臨床的重症度の軽減(申請日時点で入手可能なBGBC020のデータのみ)
a.NEWS2の正規化は1週以内のベムセンチニブ群を支持
b.
図27を参照
(4)ウイルスクリアランスの向上(申請日時点で入手可能なBGBC020のデータのみ)
a.ベムセンチニブ群のウイルスクリアランス率が高い(11日目で100%、SoCで57%)
b.下記「唾液中ウイルス量の評価」参照
生存・安全性データ
【0248】
【表4】
BGBC 020試験におけるベムセンチニブ投与患者のSARS-CoV-2唾液中ウイルス量の評価
1、3、5、8、11、15、29日目の血中(1日目)及び唾液中(入院中)のSARS-CoV-2の定性・定量PCR法
口腔咽頭/鼻腔ぬぐい液、血液、唾液によるSARS-CoV-2陽性及び陰性の患者数及び比率は、PCR検査結果のみを対象としたIntention to Treat Analysis Setに基づき、治療群及び受診者から提供される。
方法と材料
SARS CoV-2 PCR用唾液(定性・定量)
採取、加工、出荷:患者は唾液試料採取の前に30分間飲食しないように指示された。指示に従い、患者には唾液を飲み込まないように指示し、唾液が口の中に集まってきたら、代わりに10mLのPlain Cap Sarstedtチューブに5mLが採取されるまで吐き出すように指示した(試料採取には最低3mLが必要)。
試料を採取したら、提供されたRNAlater溶液を提供されたバイアルから採取チューブに加え、試料を凍結する前にチューブをはじくことによって混合し、英国エディンバラのQ 2 Solutionsに輸送した。
分析方法
TaqPath Valenciaコンボキットは、米国FDAの緊急使用許可(EUA)1の承認を受けており、Q 2 Solutions RTPとCOVID-19の研究所で検証されている。
SARS-CoV-2ウイルス量定量法は、ラボで開発されたテストで、TaqPathTM COVID-19コンボキットのコンポーネントと較正標準を用いて、Cq(定量サイクル)値をウイルスのゲノムコピー数に変換する較正曲線を生成し、鼻咽頭ぬぐい液及び血漿試料中のSARS-CoV-2ウイルス量を定量する。
簡単に説明すると、MagMAXTMウイルス/病原体核酸分離キットを用いて、自動化されたプロセスを介してこれらの検体から核酸を抽出し、ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)によって逆転写及び増幅する。RT-PCRでは、プローブはORF 1 ab、N Protein、及びS Protein遺伝子の3つの固有の順方向プライマーと逆方向プライマーの間に位置する3つの特定のSARS-CoV-2標的配列にアニールする。PCRサイクルの延長期には、Taqポリメラーゼの5’ヌクレアーゼ活性によってプローブが分解され、レポーター色素がクエンチャー色素から分離して蛍光シグナルが発生する。サイクルごとに、追加のレポーター色素分子がそれぞれのプローブから切断され、蛍光強度が増加する。蛍光強度は、リアルタイムPCR装置によって各PCRサイクルで監視される。
データは、Design and Analysisソフトウェアバージョン2.4.1を用いて分析され、5億(5E8)コピー/mLから500(5E2)コピー/mLまでの範囲の7つの標準から生成された検量線を用いて、試料のウイルスゲノムコピー/mLに変換される。
ウイルスコピー数は、Nプロテイン遺伝子のみのCqデータを用いて決定される。
【0249】
結果
唾液中ウイルス量分析の中間結果は
図29に示されており、各時点で分析に利用可能な試料がある患者のうち、唾液中のウイルス量が定量限界の500コピー/mLを下回っている患者の比率をプロットしている。パネル「抗ウイルス薬なし」では、COVID-19の入院治療の過程で他の抗ウイルス薬を用いなかった患者について、標準治療[SoC+BEM]に加えて標準治療のみ[SoC]とベムセンチニブの結果が表示される。パネル「抗ウイルス薬」には、COVID-19の治療のためにレムデシビルかファビピラビルのいずれかの抗ウイルス薬を投与された患者群における同様のデータが表示される。
【0250】
標準治療のみでのウイルス学的反応
ベースライン時に抗ウイルス薬を投与されなかったSoC患者(n=22)の結果は、
図29のパネル「抗ウイルス薬なし」に表示される。ここでの変化値は、支持療法で治療された患者におけるウイルスクリアランスの自然経過を表すが、特定の抗ウイルス効果がある薬剤はない。これらのデータは、1日目では20%強の患者が唾液中のウイルス量が500コピー/ml未満であり、8日目では40%弱、11日目、80%日目、15日目では60%、29日目では約90%であることを示す。この後の時点で検出可能なウイルスは、必ずしも感染性がある生存可能なウイルス粒子を示すとは限らないことに注意する必要がある;感染能力には、これらの臨床研究に必要な規模では容易に利用できないプラークアッセイ法が必要である。
このウイルスクリアランスのパターンは、完全にウイルスを排除する自然免疫系によるものと考えることができ、薬理学的(免疫調節薬と酸素)の支援と、酸素投与や看護等の非薬理学的支援がある。
【0251】
抗ウイルス薬を含む標準治療におけるウイルス反応
これらの結果は、
図29のパネル「抗ウイルス薬」に表示される。その比率は1日目で20%強、8日目と11日目で約55%、15日目でLLOQを90%下回っていた。
抗ウイルス薬の有無にかかわらず、ベムセンチニブ群のウイルス反応
ベムセンチニブの結果は、凡例に示すように
図29の各パネルに表示される。
別の抗ウイルス薬が存在しない場合、8日目にベムセンチニブ治療患者の約(12人中8人)対37.5%(8人中3人)のSoC、及び11,100日目にベムセンチニブ治療患者の約66%(3人中3人)対60%(5人中3人)のSoC患者の唾液中ウイルス量がLLOQを下回った。
別の抗ウイルス薬が存在する場合、8日目にベムセンチニブ治療を受けた患者の約82%(11人中9人)対SoC 54%(13人中7人)、及びベムセンチニブ治療を受けた患者の11,100%(9人中9人)対SoC 56%(9人中5人)で唾液中ウイルス量がLLOQを下回っていた。
【0252】
まとめ
総合すると、これらの結果は、ベムセンチニブを含む治療に関連する抑制的なウイルス効果を支持するものであり、これは、より早い時点で唾液中に検出不能なウイルスを有する患者の比率が増加することによって示されており、自然免疫クリアランスの効果及び併用する抗ウイルス薬物療法の使用とは重ね合わせて独立している。
【配列表】
【国際調査報告】