(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-25
(54)【発明の名称】医療処置を準備するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G16H 40/20 20180101AFI20230518BHJP
【FI】
G16H40/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562254
(86)(22)【出願日】2021-04-20
(85)【翻訳文提出日】2022-12-06
(86)【国際出願番号】 US2021028133
(87)【国際公開番号】W WO2021216535
(87)【国際公開日】2021-10-28
(32)【優先日】2020-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521268406
【氏名又は名称】アベイル メドシステムズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ホーキンス,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】カルリ,ラヴィ
(72)【発明者】
【氏名】クリシュナ,アルン
(72)【発明者】
【氏名】マハデヴァッパ,シヴァクマール
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
医療処置を準備するためのシステム及び方法を提供する。医療処置の前に準備する適切な医療資源を識別するためのシステム及び方法を提供する。使用に基づいて医療人員の好みの記録を自動で更新するためのシステム及び方法を提供する。任意選択的に、場所の可用性のスケジューリング及び予測がリアルタイムで行われ得る。更に、本明細書で提供するシステム及び方法を支援するために医療コンソール識別子が使用され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療処置中の医療製品の使用を追跡する方法であって、
医療ケアの場所における1つ又は複数の医療製品の画像を1つ又は複数の映像システム又は音声システムの支援で収集すること、
前記映像システム又は音声システムによって収集される前記画像又は音声データに基づいて前記1つ又は複数の医療製品を1つ又は複数のプロセッサの支援で認識すること、
前記映像システム又は音声システムによって収集される前記画像又は音声データに基づいて前記又は複数の医療製品の使用を1つ又は複数のプロセッサの支援で評価すること、及び
前記1つ又は複数の医療製品の前記使用に基づいて1人又は複数の医療人員のプリファレンスカードを更新すること
を含む、方法。
【請求項2】
前記医療処置のための1つ又は複数の医療製品を推薦するために機械学習を利用することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ又は複数の推薦された医療製品が前記医療処置に使用される場合の前記医療処置の成功率を表示することを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
リモート装置と通信可能な医療コンソールの支援で前記映像データが捕捉され、前記医療コンソールは可動アームによって支持される少なくとも1つのカメラを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記音声データが、前記1つ又は複数の医療製品に関する言語認識、又は前記1つ若しくは複数の医療製品の準備若しくは使用中の前記1つ若しくは複数の医療製品の認識可能な音を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記認識が、前記医療製品又は前記医療製品のパッケージ上の視覚的識別子の支援で、又は前記画像若しくは音声データに基づくオブジェクト認識の支援で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ又は複数の医療製品の前記使用が、器具用トレイ上の前記医療製品の有無に基づいて認識される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ又は複数の医療製品の前記使用が、前記医療人員と前記1つ又は複数の医療製品との間の相互作用を解析することに基づいて認識される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記1人又は複数の医療人員の前記プリファレンスカードを更新することが、使用しない又はあまり使用しないパターンを検出するとき、優先製品としての医療製品を除去することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記1人又は複数の医療人員の前記プリファレンスカードを更新することが、使用する又は頻繁に使用するパターンを検出するとき、優先製品として医療製品を追加することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記1人又は複数の医療人員の前記プリファレンスカードを更新することが、前記医療処置の処置種類に依存する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記1人又は複数の医療人員の前記プリファレンスカードを更新することが、前記医療ケアの場所に依存する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記1人又は複数の医療人員の前記プリファレンスカードを更新することが、前記製品の現在の在庫又は過去の在庫に依存する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
医療コンソールによって医療情報へのアクセスを提供する方法であって、
前記医療コンソールにおいてログイン資格情報を受け付けることであって、前記ログイン資格情報は場所ベースコンポーネント及び施術者ベースコンポーネントを含む、受け付けること、及び
前記医療情報へのアクセスを提供することであって、前記アクセス可能な医療情報は前記場所ベースコンポーネント及び前記施術者ベースコンポーネントに基づいて選択的に利用できる、提供すること
を含む、方法。
【請求項15】
前記場所ベースコンポーネントが、医療ケア施設又は前記医療ケア施設の部屋を一意に識別する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記施術者ベースコンポーネントが、医療処置を行っている又は援助している医療人員を一意に識別する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記ログイン資格情報が入力されるか又は提供されるまで前記医療情報へのアクセスを制限するように、前記医療コンソールが構成される、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記医療情報が中央リポジトリによって提供され、前記中央リポジトリはクラウドベースインフラ又はP2Pインフラを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記アクセス可能な医療情報が、前記施術者ベースコンポーネントに関連する医療人員用のプリファレンスカードを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記プリファレンスカードが前記場所ベースコンポーネントに依存する、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
[0001] 本願は、参照によりその全体を本明細書に援用する、2020年4月20日に出願された米国仮特許出願第63/012,407号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
[0002] 従来より、様々な処置に関する個々の医療人員の好みが分かっている場合がある。例えば外科医は、様々な処置に関する優先医療製品を列挙する外科医プリファレンスカードを有することがある。しかし、これらのプリファレンスカードは、外科医が自発的に更新しない限り、時代遅れになる場合があり、且つ、処置中に使用される製品を実際に反映していないことがある。
【0003】
[0003] 更に、処置の前に手術室の場所が提供されることがある。しかし、前の手術が予期されていたよりも長くかかることがあり、新たな場所を得るための土壇場の探索が必要になることがあり、アイテムが適切に準備されない可能性があり、そのことが遅延及び非効率を更に作り出す場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明の概要
[0004] 医療処置前のための改善されたシステム及び方法が求められている。必要な医療製品、及び医療処置に必要な人員を識別することを可能にする、システム及び方法が求められている。製品の使用を追跡し、プリファレンスカードを更新する更なる需要が存在する。加えて、医療処置のための場所の可用性を予測及び更新し、リアルタイムで変更を行い得るシステム及び方法が求められている。遠方の参加者を識別するためのシステム及び方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0005] 本発明の態様は、医療処置中の医療製品の使用を追跡する方法を対象とし、前述の方法は、医療ケアの場所における1つ又は複数の医療製品の画像を1つ又は複数の映像システムの支援で収集すること、映像システムによって収集される画像に基づいて、1つ又は複数の医療製品を1つ又は複数のプロセッサの支援で認識すること、映像システムによって収集される画像に基づいて又は複数の医療製品の使用を1つ又は複数のプロセッサの支援で評価すること、及び1つ又は複数の医療製品の使用に基づいて1人又は複数の医療人員のプリファレンスカードを更新することを含む。
【0006】
[0006] 一態様では、本開示は医療処置中の医療製品の使用を追跡する方法を提供し、前述の方法は、医療ケアの場所における1つ又は複数の医療製品の画像を1つ又は複数の映像システム又は音声システムの支援で収集すること、映像システム又は音声システムによって収集される画像又は音声データに基づいて1つ又は複数の医療製品を1つ又は複数のプロセッサの支援で認識すること、映像システム又は音声システムによって収集される画像又は音声データに基づいて又は複数の医療製品の使用を1つ又は複数のプロセッサの支援で評価すること、及び1つ又は複数の医療製品の使用に基づいて1人又は複数の医療人員のプリファレンスカードを更新することを含む。一部の実施形態では、この方法は医療処置のための1つ又は複数の医療製品を推薦するために機械学習を利用することを更に含み得る。一部の実施形態では、この方法は1つ又は複数の推薦された医療製品が医療処置に使用される場合の医療処置の成功率を表示することを更に含み得る。
【0007】
[0007] 一部の実施形態では、リモート装置と通信可能な医療コンソールの支援で映像データが捕捉され、医療コンソールは可動アームによって支持される少なくとも1つのカメラを含む。一部の実施形態では、音声データが、1つ又は複数の医療製品に関する言語認識、又は1つ若しくは複数の医療製品の準備若しくは使用中の1つ若しくは複数の医療製品の認識可能な音を含む。
【0008】
[0008] 一部の実施形態では、前述の認識が、医療製品又は医療製品のパッケージ上の視覚的識別子の支援で、又は画像若しくは音声データに基づくオブジェクト認識の支援で行われる。一部の実施形態では、1つ又は複数の医療製品の使用が、器具用トレイ上の医療製品の有無に基づいて認識される。一部の実施形態では、1つ又は複数の医療製品の使用が、医療人員と1つ又は複数の医療製品との間の相互作用を解析することに基づいて認識される。
【0009】
[0009] 一部の実施形態では、1人又は複数の医療人員のプリファレンスカードを更新することが、使用しない又はあまり使用しないパターンを検出するとき、優先製品としての医療製品を除去することを含む。一部の実施形態では、1人又は複数の医療人員のプリファレンスカードを更新することが、使用する又は頻繁に使用するパターンを検出するとき、優先製品として医療製品を追加することを含む。一部の実施形態では、1人又は複数の医療人員のプリファレンスカードを更新することが、医療処置の処置種類に依存する。一部の実施形態では、1人又は複数の医療人員のプリファレンスカードを更新することが、医療ケアの場所に依存する。一部の実施形態では、1人又は複数の医療人員のプリファレンスカードを更新することが、製品の現在の在庫又は過去の在庫に依存する。
【0010】
[0010] 別の態様では、本開示は医療コンソールによって医療情報へのアクセスを提供する方法を提供し、前述の方法は、医療コンソールにおいてログイン資格情報を受け付けることであって、ログイン資格情報は場所ベースコンポーネント及び施術者ベースコンポーネントを含む、受け付けること、及び医療情報へのアクセスを提供することであって、アクセス可能な医療情報は場所ベースコンポーネント及び施術者ベースコンポーネントに基づいて選択的に利用できる、提供することを含む。一部の実施形態では、場所ベースコンポーネントが、医療ケア施設又は医療ケア施設の部屋を一意に識別する。一部の実施形態では、施術者ベースコンポーネントが、医療処置を行っている又は援助している医療人員を一意に識別する。一部の実施形態では、ログイン資格情報が入力されるか又は提供されるまで医療情報へのアクセスを制限するように、医療コンソールが構成される。一部の実施形態では医療情報が中央リポジトリによって提供され、中央リポジトリはクラウドベースインフラ又はP2Pインフラを含む。一部の実施形態では、アクセス可能な医療情報が、施術者ベースコンポーネントに関連する医療人員用のプリファレンスカードを含む。一部の実施形態では、プリファレンスカードが場所ベースコンポーネントに依存する。
【0011】
[0011] 本開示の更なる態様及び利点が以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかになり、以下の詳細な説明では本開示の例示的実施形態だけを単に本開示を実行するために考えられる最良形態の例示として示し説明する。理解されるように、本開示は他の及び異なる実施形態が可能であり、その幾つかの詳細は様々な明白な点において全て本開示から逸脱することなしに修正が可能である。従って図面及び説明は本質的に限定ではなく例示と見なすべきである。
【0012】
参照による援用
[0012] 本明細書で言及する全ての刊行物、特許、及び特許出願は、個々の刊行物、特許、又は特許出願が参照により援用されることが具体的に及び個別に示される場合と同程度に、参照により本明細書に援用される。
【0013】
図面の簡単な説明
[0013] 本発明の新規特徴を添付の特許請求の範囲で詳しく記載する。本発明の原理が利用される例示的実施形態を記載する以下の詳細な説明及び添付図面を参照することにより、本発明の特徴及び利点のより十分な理解が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】[0014]本発明の実施形態による、映像捕捉システムの一例を示す。
【
図2】[0015]本発明の実施形態による、様々な装置と通信するように構成される医療資源インテリジェンスシステム220の一例を示す。
【
図3A】[0016]本発明の実施形態による、医療コンソール識別子の一例を示す。
【
図3B】[0017]本発明の実施形態による、医療コンソール識別子が医療コンソールの機能にどのように影響を及ぼし得るのかについての一例を示す。
【
図4】[0018]本発明の実施形態による、施術者プリファレンスカードがどのようにアクセスされ得るのかについての一例を示す。
【
図5】[0019]本発明の実施形態による、施術者プリファレンスカードがどのように修正され得るのかについての一例を示す。
【
図6】[0020]本発明の実施形態による、処置準備システムが手術用の場所をどのように準備し得るのかについての一例を示す。
【
図7】[0021]本発明の実施形態による、スケジューリングがどのようにリアルタイムで更新され得るのかについての図を示す。
【
図8】[0022]本発明の実施形態による、ベンダ代表者の生産性を決定する際に評価され得る1つ又は複数の要素の一例を示す。
【
図9】[0023]本発明の実施形態による、例示的コンピュータシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
発明の詳細な説明
[0024] 本発明の好ましい実施形態を本明細書で示し説明してきたが、かかる実施形態は例として示すに過ぎないことが当業者に明らかになる。本発明から逸脱することなしに多数の改変、変更、及び置換を当業者なら思い付くことができる。本発明を実践する際、本明細書に記載する発明の実施形態に対する様々な代替形態を用いることができることを理解すべきである。
【0016】
[0025] 本発明は医療処置を準備するためのシステム及び方法を提供する。以下に記載する特定の応用例の何れにも本明細書に記載する発明の様々な態様が適用され得る。本発明は医療ケアシステム又は通信システムの一部として適用され得る。本発明の様々な態様を個別に、集合的に、又は互いに組み合わせて認めることができることを理解すべきである。
【0017】
[0026] 医療処置を準備するためのシステム及び方法を提供する。一部の例では、処置前の準備を支援し得る出力を与えるために、処置準備システムが履歴及びリアルタイム情報にアクセス可能であり得る。例えば医療処置のための予想された利用可能な場所を提供するために、医療ケア施設における1つ又は複数の場所からのリアルタイム処置情報がアクセスされ得る。同様に、医療処置に関連するツール又は個人を準備するために施術者の好みがアクセス可能であり得る。一部の例では、行われる処置及び関連するステップに関する情報を処置準備システムが医療施術者に提供可能であり得る。
【0018】
[0027] 更に、処置準備システムにアクセスするためのシステム及び方法を提供することができる。例えば、1つ又は複数の医療資源にアクセスし得る医療コンソールにログインするために識別子を使用することができる。ログイン識別子は、医療コンソールがアクセス可能な情報に影響を及ぼし得る場所ベースコンポーネント及び施術者ベースコンポーネントを含み得る。ログイン識別子は、医療処置を準備するためにアクセスされ得るデータに影響を及ぼし得る。
【0019】
[0028] 本明細書で提供するシステム及び方法は、医療処置中に画像を捕捉するために映像捕捉システムを利用し得る。映像捕捉システムは、1つ又は複数のカメラ又は撮像センサを含み得る。
【0020】
[0029]
図1は、手術室等の医療スイート内で利用される映像捕捉システムの一例を示す。本発明の実施形態に従い、映像捕捉システムは医療スイートと1人又は複数の遠方の個人との間の通信を任意選択的に可能にし得る。通信は第1の場所110と第2の場所120との間で任意選択的に行われ得る。
【0021】
[0030] 第1の場所110は、医療ケア施設の手術室等の医療スイートであり得る。医療スイートは医療ケア施設の診療室又は他の任意の場所内にあり得る。医療ケア施設は、ある程度の医療ケア又は援助を提供し得る任意の種類の施設又は組織であり得る。一部の例では、医療ケア施設は病院、クリニック、応急手当施設、外来患者施設、外来外科センタ、高齢者福祉施設、ホスピスケア、ホームケア、リハビリセンタ、研究所、イメージングセンタ、獣医クリニック、又はケア若しくは援助を提供し得る他の任意の種類の施設を含み得る。医療ケア施設は、主に短期ケア又は長期ケア用に提供されてもされなくてもよい。医療ケア施設は常に開いていることができ、又は限られた開業時間を有してもよい。医療ケア施設は、ケアを与えるための専用機器を含んでも含まなくてもよい。ケアは慢性状態又は急性状態を有する個人に提供され得る。医療ケア施設は、1人又は複数の医療ケア提供者(医療人員/医療施術者としても知られる)を使用することを採用し得る。医療ケア施設についての本明細書の如何なる説明も病院又は他の任意の種類の医療ケア施設を指すことができ、その逆も同様である。
【0022】
[0031] 第1の場所は、医療ケア施設内の任意の部屋又は区域であり得る。例えば第1の場所は、手術室、外科スイート、診療室、トリアージセンタ、緊急治療室、又は他の任意の場所であり得る。第1の場所は、部屋の区域内にあることができ又は部屋全体であり得る。第1の場所は手術が行われ得る、外科処置が行われ得る、医療処置が行われ得る、及び/又は医療製品が使用される任意の場所であり得る。一例では、第1の場所は手術が行われている患者118及び手術を行っている又は手術を支援している外科医又は外科助手等の1人又は複数の医療人員117を有する手術室であり得る。医療人員は、医療処置を行っている又は医療処置を行うことを支援している任意の個人を含み得る。医療人員は医療処置の支援を行う個人を含み得る。例えば医療人員は手術を行っている外科医、看護師、麻酔医等を含み得る。医療人員の例は医師(例えば外科医、麻酔医、放射線科医、内科医、病棟医、腫瘍医、血液病専門医、心臓病専門医等)、看護師(例えばCNRA、手術室担当看護師、外回り看護師)、医師の助手、外科技術士等を含み得る。医療人員は、医療処置のために居合わせ、居合わせることが承認されている個人を含み得る。
【0023】
[0032] 医療資源は、医療製品、医療人員、場所、器具、利用設備、又は医療処置に関与し得る他の任意の資源を含み得る。
【0024】
[0033] 医療製品は、治療又は診断目的で単独で又は他の装置と組み合わせて使用される装置を含み得る。医療製品は医療装置とすることができる。医療製品は、手術を行うために又は手術の実施を促進するために手術中に使用される任意の製品を含み得る。医療製品は、ツール、器具、インプラント、人工補装具、使い捨て用品、又は人間に使用されることが製造者によって意図され得る他の任意の機器、用具、ソフトウェア、若しくは材料を含み得る。医療製品は診断、モニタリング、治療、緩和、又は怪我若しくはハンディキャップを補うために使用され得る。医療製品は、疾病の診断、阻止、モニタリング、治療、又は緩和に使用され得る。一部の例では、医療製品が解剖学的プロセスの又は生理学的プロセスの調査、置換、又は修正に使用され得る。医療製品の一部の例は外科器具(例えば手持ち式又はロボット式)、カテーテル、内視鏡、ステント、ペースメーカー、人工関節、脊椎安定化装置、使い捨て手袋、ガーゼ、IV液、薬品等に及び得る。
【0025】
[0034] 医療人員は医療資源と見なすこともできる。例えば医療処置に居合わせることが必要であり得る個人の人数及び種類が医療資源と見なされ得る。
【0026】
[0035] 映像捕捉システムは1つ又は複数のカメラを有し得る。映像捕捉システムはローカル通信装置115も含み得る。ローカル通信装置は、任意選択的にリモート通信装置125と通信することができる。
【0027】
[0036] 1つ又は複数のカメラは通信装置と一体化され得る。或いは1つ又は複数のカメラは脱着可能、及び/又は通信装置に接続可能であり得る。1つ又は複数のカメラは、ユーザが通信装置のディスプレイを見るときユーザに面し得る。1つ又は複数のカメラは、ユーザが通信装置のディスプレイを見るときユーザから面をそらし得る。一部の例では、様々な方向に面し得る複数のカメラが設けられる場合がある。カメラは所望の解像度で画像を捕捉可能であり得る。例えばカメラは、少なくとも6メガピクセル、8メガピクセル、10メガピクセル、12メガピクセル、20メガピクセル、30メガピクセル、40メガピクセル、又は任意のピクセル数で画像を捕捉可能であり得る。カメラはSD、HD、フルHD、WUXGA、2K、UHD、4K、8K、又は他の任意の解像度レベルを捕捉可能であり得る。rep通信装置上のカメラはベンダ代表者の画像を捕捉することができる。ローカル通信装置上のカメラは医療人員の画像を捕捉し得る。ローカル通信装置上のカメラは、手術部位及び/又は医療ツール、器具、又は製品の画像を捕捉し得る。
【0028】
[0037] 通信装置は1つ又は複数のマイクロホン又はスピーカを含み得る。マイクロホンはユーザの声等の可聴音を捕捉し得る。例えばrep通信装置のマイクロホンはベンダ代表者の言語を捕捉することができ、ローカル通信装置のマイクロホンは医療人員の言語を捕捉し得る。音声を再生するために1つ又は複数のスピーカを設けることができる。例えばrep通信装置上のスピーカは、ローカル通信装置によって捕捉される音声をベンダ代表者が聞くことを可能にすることができ、その逆も同様である。
【0029】
[0038] 一部の実施形態では、音声強化モジュールを設けることができる。音声強化モジュールは映像捕捉システムによって支持され得る。音声強化モジュールは、背景雑音を最小化又は減らしながら雑音の多い部屋の中の声を明瞭に捕捉するように構成され得るマイクロホンのアレイを含むことができる。音声強化モジュールは、映像捕捉システムと切り離すことができ又は映像捕捉システムと一体化され得る。
【0030】
[0039] 通信装置は表示画面を含み得る。表示画面はタッチスクリーンであり得る。表示画面は、指等のユーザの接触による入力を受け付けることができる。表示画面はスタイラス又は他のツールによる入力を受け付けることができる。
【0031】
[0040] 通信装置は、通信が可能な任意の種類の装置とすることができる。例えば通信装置はスマートフォン、タブレット、ラップトップ、デスクトップ、サーバ、携帯情報端末、ウェアラブル(例えばスマートウォッチ、グラス等)、又は他の任意の種類の装置であり得る。
【0032】
[0041] 一部の実施形態では、ローカル通信装置115が医療コンソール140によって支持され得る。ローカル通信装置は医療コンソールに永続的に取り付けられてもよく、又は医療コンソールから取り外し可能とすることができる。一部の例では、ローカル通信装置は医療コンソールから取り外されている間も機能し続けることができる。医療コンソールにローカル通信装置が取り付けられている(例えばドッキングされている)場合、医療コンソールは任意選択的にローカル通信装置に給電することができる。医療コンソールは、或る場所から別の場所へと移動し得る可動コンソールであり得る。例えば医療コンソールは、或る場所から別の場所へと医療コンソールを押し動かすことを可能にし得る車輪を含むことができる。車輪は所望の位置において固定することができる。医療コンソールは、下かご及び/又は支持台147を任意選択的に含み得る。下かご及び/又は支持台は、通信コンポーネント、電力コンポーネント、補助入力、及び/又はプロセッサ等の1つ又は複数のコンポーネントを収容し得る。医療コンソールは、1つ又は複数の補助装置からの入力を受け付けるための1つ又は複数の入力ポートを含み得る。例えば内視鏡検査、透視検査、ECG等のための1つ又は複数の入力を医療コンソールに設けることができる。1つ又は複数の補助装置からの情報は医療コンソール及び/又はリモートユーザのディスプレイ上に表示され得る。
【0033】
[0042] 医療コンソールは、1つ又は複数のカメラ145、146を任意選択的に含み得る。カメラは患者118又は患者の一部(例えば手術部位)の画像を捕捉可能であり得る。カメラは医療装置の画像を捕捉可能であり得る。カメラは、トレイ上にあるとき又は医療人員によって扱われる及び/又は手術部位において使用されるときの医療装置の画像を捕捉可能であり得る。カメラは、本明細書の他の箇所で記載するような任意の解像度で画像を捕捉可能であり得る。カメラは静止画及び/又は動画を捕捉するために使用され得る。カメラは画像をリアルタイムで捕捉し得る。
【0034】
[0043] カメラの1つ又は複数は、医療コンソールに対して可動式であり得る。例えば1つ又は複数のカメラがアームによって支持され得る。アームは1つ又は複数のセクションを含み得る。一例では、カメラがアームの末端に又は末端付近において支持され得る。アームは1つ又は複数のセクション、2つ以上のセクション、3つ以上のセクション、4つ以上のセクション、又はそれよりも多くのセクションを含み得る。セクションは互いに又は医療コンソールの本体に対して移動し得る。セクションは1つ又は複数のヒンジを中心に旋回し得る。一部の実施形態では、移動が水平面等の単一面に限定され得る。或いは移動は単一面に限定されなくてもよい。セクションは水平に及び/又は垂直に移動し得る。カメラは少なくとも1、2、3、又はそれよりも多くの自由度を有し得る。アームは、ユーザが所望の位置にアームを手動で操作できるようにし得るハンドルを任意選択的に含み得る。アームは操作されている位置に留まり得る。ユーザはアームの位置を維持するためにアームをロックする必要がある場合も、又はない場合もある。この形態はカメラ用の安定した支持を提供し得る。アームは必要に応じてロックを解除し及び/又は新たな位置まで再操作され得る。一部の実施形態では、リモートユーザがアーム及び/又はカメラの位置を制御可能であり得る。
【0035】
[0044] 一部の実施形態では、1つ又は複数のカメラを第1の場所に設けることができる。1つ又は複数のカメラは医療コンソールによって支持されても、又はされなくてもよい。一部の実施形態では、1つ又は複数のカメラが天井160、壁、家具、又は第2の場所における他のアイテムによって支持され得る。例えば1つ又は複数のカメラが壁、天井、又は他の装置上に搭載され得る。かかるカメラは面に直接搭載することができ、又は支柱若しくはアーム上に搭載され得る。例えばアームは、カメラを支持しながら天井から下方に伸びる場合がある。別の例では、カメラを支持しながらアームが患者のベッド又は面に取り付けられてもよい。一部の例では、医療人員がカメラを着用することができる。例えばカメラはヘッドバンド、リストバンド、胴体、又は医療人員の他の任意の位置で着用され得る。カメラは医療装置の一部とすることができ、又は医療装置(例えば内視鏡等)によって支持され得る。1つ又は複数のカメラは固定カメラ又は可動カメラであり得る。1つ又は複数のカメラは1つ以上、2つ以上、又は3つ以上の軸を中心に回転可能であり得る。1つ又は複数のカメラはパンチルトズームカメラを含み得る。カメラはその場所にいる個人によって手動で移動され得る。カメラは、所定位置にロックすること及び/又は移動するためにロックを解除することができる。一部の例では、1つ又は複数のカメラは1人又は複数のリモートユーザによって遠隔制御され得る。カメラはズームイン及び/又はズームアウトし得る。カメラの何れも本明細書で示した解像度値の何れを有してもよい。カメラは関心領域を照らすことができる光源を任意選択的に有し得る。或いはカメラは外部光源を利用することができる。
【0036】
[0045] 1つ又は複数のカメラ145、146によって捕捉される画像は本明細書の他の箇所で更に記載するように解析することができる。映像はリアルタイムで解析され得る。映像はリモート通信装置に送信され得る。これにより、カメラの視野によって捕捉される画像を離れた場所で見るためのリモート使用が可能になり得る。例えばリモートユーザは、手術部位及び/又は使用されている任意の医療装置を見ることができる。リモートユーザは医療人員を見ることが可能であり得る。リモートユーザはそれらをほぼリアルタイムで見ることが可能であり得る。例えばほぼリアルタイムとは、実際に生じているイベントの1分以下、30秒以下、20秒以下、15秒以下、10秒以下、5秒以下、3秒以下、2秒以下、又は1秒以下の範囲内であり得る。
【0037】
[0046] この形態は、第1の場所に物理的にいなくてもリモートユーザが援助の手を差し伸べること又は支援することを可能にし得る。医療コンソール及びカメラは、第1の場所における仮想実在を得るのに必要な画像及び情報をリモートユーザに提供するのを助け得る。
【0038】
[0047] 映像解析は第1の場所110においてローカルに行われ得る。一部の実施形態では、解析が医療コンソール140上で行われ得る。例えば解析は、医療コンソールに位置し得る通信装置115又は他のコンピュータの1つ又は複数のプロセッサの支援で行われ得る。一部の例では、映像解析が第1の場所とリモートで行われ得る。一部の例では、映像解析を行うために1つ又は複数のサーバ170が利用され得る。サーバは複数の場所からの情報にアクセス可能及び/又はかかる情報を受信可能とすることができ、大きいデータセットを収集することができる。大きいデータセットは、一層正確な映像解析を行うために機械学習と組み合わせて使用され得る。サーバについての本明細書の如何なる説明も任意の種類のクラウドコンピューティングインフラにも適用され得る。解析はリモートで行うことができ、フィードバックがほぼリアルタイムでコンソール及び/又は位置通信装置に送り返され得る。リアルタイムについての本明細書の如何なる説明も短期間のうちに(例えば約10分、5分、3分、2分、1分、30秒、20秒、15秒、10秒、5秒、3秒、2秒、1秒、0.5秒、0.1秒、0.05秒、0.01秒以下又はそれ未満のうちに)生じ得る任意のアクションを含み得る。
【0039】
[0048] 一部の実施形態では、医療人員が1人又は複数の遠方の個人と通信することができる。
【0040】
[0049] 第2の場所120は、遠方の個人127がいる任意の場所であり得る。第2の場所は第1の場所と離れていてもよい。例えば第1の場所が病院である場合、第2の場所は病院の外であり得る。一部の例では、第1の場所及び第2の場所が同じ建物内だが異なる部屋、階、又はウイング内にあり得る。第2の場所は遠方の個人のオフィスにあり得る。第2の場所は遠方の個人の住居にあり得る。
【0041】
[0050] 遠方の個人は、第1の場所にあるローカル通信装置115と通信し得るリモート通信装置125を有し得る。rep通信装置と位置通信装置との間で任意の形式の通信チャネル150が形成され得る。通信チャネルは直接の通信チャネル又は間接的な通信チャネルであり得る。通信チャネルは有線通信、無線通信、又はその両方を採用し得る。通信は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等の広域ネットワーク(WAN)、又は任意の形式の電気通信網(例えばセルラサービスネットワーク)等のネットワーク上で行われ得る。採用される通信は、これだけに限定されないが3G、4G、LTE通信、及び/又はBluetooth、赤外線、無線、若しくは他の通信を含み得る。通信はルータ、衛星、塔、及び/又は配線によって任意選択的に支援され得る。通信は第1の場所及び/又は第2の場所における既存の通信ネットワークを利用しても、又はしなくてもよい。
【0042】
[0051] rep通信装置とローカル通信装置との間の通信は暗号化することができる。任意選択的に、承認され認証されたrep通信装置及びローカル通信装置だけが通信システム上で通信可能であり得る。
【0043】
[0052] 一部の実施形態では、リモート通信装置及び/又はローカル通信装置が通信システムによって互いに通信し得る。通信システムは、リモート通信装置とローカル通信装置との間の接続を促進し得る。通信システムは医療ケア施設におけるスケジューリング情報にアクセスすることを支援し得る。通信システムは、遠方の個人による支援の恩恵を受け得る1つ又は複数の可能な医療処置に関するユーザインタフェースをリモート通信装置上で遠方の個人に提示することを支援し得る。
【0044】
[0053] 遠方の個人は、第1の場所にいる個人とリモートで通信し得る任意のユーザとすることができる。遠方の個人/ユーザは第1の場所にいる個人に支援を与えることができる。例えば遠方の個人は第1の場所で行われている医療処置を支援することができる。リモートユーザは1つ又は複数の医療製品に関する支援を行うことができ、又は1人若しくは複数の医療人員にアドバイスを行うことができる。
【0045】
[0054] 一部の実施形態では、リモートユーザがベンダ代表者であり得る。医療製品は1つ又は複数のベンダによって提供され得る。典型的には、ベンダは医療製品を提供するために医療ケア施設と取り決めを行う。ベンダは医療製品を製造し及び/又は流通させる企業等のエンティティであり得る。ベンダは医療装置を使用する人員に支援を提供可能であり得る代表者を有することができる。ベンダ代表者(製品専門家又は装置代表者としても知られ得る)は1つ又は複数の特定の医療製品に関して知識が豊富であり得る。ベンダ代表者は医療製品に関して医療人員が有し得る任意の質問について医療人員(例えば外科医、外科助手、医師、看護師)を支援することができる。ベンダ代表者は特定の医療製品のサイズ決定又は様々なモデルの選択を支援し得る。ベンダ代表者は医療製品の機能を支援し得る。ベンダ代表者は医療人員が製品を使用することを助けることができ、又は生じ得る任意の問題を解決することができる。これらの質問は医療人員が製品を使用しているリアルタイムで生じる可能性がある。例えば外科医が手術を行うために手術室内にいる間、医療製品に関する質問が生じ得る。従来、ベンダ代表者は医療人員と共に第1の場所にいた。しかし医療処置の場所までベンダ代表者が移動しなければならないので、かかる形態は時間がかかり得る。第2に、ベンダ代表者がいる可能性があるが、ベンダ代表者の助けが常に必要とは限らない又は非常に限られた時間しか必要ないことがある。するとベンダ代表者は別の場所に移動しなければならないことがある。ベンダ代表者が第1の場所にいる人員と必要に応じてリモートで通信することが有利であり得る。従って本明細書で提供するシステム及び方法では、ベンダ代表者は支援をリモートで行うことができる第2の場所にいる遠方の個人であり得る。
【0046】
[0055] リモートユーザは、他の医療人員(例えば専門家、一般診療の医師、相談員等)等の支援又は技術的支援を行う他の任意の種類の個人であり得る。ベンダ代表者についての本明細書の如何なる説明も支援を行う他の任意の種類の個人にも適用することができ、その逆も同様である。
【0047】
[0056] 一部の実施形態では、医療処置が行われる場所で行うべき物理的準備に関する推薦を行うために、処置準備システムが次の処置、関与する医療人員、医療製品の好み、又は他の任意の情報に関する情報を利用することができる。処置準備システムは、支援を行うために必要とされ得るリモートユーザも識別し得る。
【0048】
[0057]
図2は、本発明の実施形態による、様々な装置と通信するように構成される処置準備システム220の一例を示す。
【0049】
[0058] 一部の実施形態では、1つ又は複数の医療ケア施設210a、210bが処置準備システムと通信し得る。1つ又は複数の医療ケア施設は本明細書の他の箇所で記載するような任意の種類の医療ケア施設であり得る。処置準備システムと通信する様々な種類の医療ケア施設は同じ種類の医療ケア施設とすることができ、又は異なる種類の医療ケア施設であり得る。かかる通信は同時に行われ得る。処置準備出力等の出力を与える際、複数の医療ケア施設からのデータが処置準備システムによって利用され得る。一部の例では、処置準備出力等の出力を与える際、処置準備システムが単一の医療ケア施設と通信することができ、又は単一の医療ケア施設からのデータだけが利用され得る。
【0050】
[0059] 医療ケア施設は1つ又は複数の情報源を有し得る。情報源の例は1つ又は複数の医療コンソールを含み得る。医療コンソールは医療処置の場所において導入され得る。例えば1つ又は複数の医療コンソールが手術スイートにおいて導入され得る。別の例では1つ又は複数の医療コンソールが回復室において導入され得る。1つ又は複数の医療コンソールが集中治療室(ICU)において導入されてもよい。1つ又は複数の医療コンソールがナースステーションにおいて導入されてもよい。1つ又は複数の医療コンソールが廊下において導入されてもよい。1つ又は複数の医療コンソールが臨床医のオフィスにおいて導入されてもよい。一部の例では複数のコンソールが医療ケア施設の全体を通して任意の場所に導入され得る。医療ケア施設の全体を通してコンソールの1つ又は複数が活性化されてもよく又は使用中であり得る。1つ又は複数のコンソールが医療ケア施設の全体を通して活性状態で通信していてもよい。
【0051】
[0060] 1つ又は複数のコンソールは、その場所で集められ得る映像及び/又は音声データを提供し得る。1つ又は複数のコンソールは1つ又は複数の補助装置からのデータを提供し得る。1つ又は複数の医療コンソールは、1人又は複数の医療人員によって入力され得るデータを提供することができる。一部の例では、医療処置の場所にある1つ又は複数の装置によってデータが提供され得る。例えば1つ又は複数の追加のビデオカメラ又はマイクロホンがコンソールに加えてデータを提供し得る。コンソール通信についての本明細書の如何なる説明も、同じくデータを提供し得る1つ又は複数の別個の装置に関する情報を含み得る。
【0052】
[0061] 1つ又は複数のコンソールは処置準備システムと通信することができる。1つ又は複数のコンソールは処置準備システムと直接通信することができる。1つ又は複数のコンソールは処置準備システムにリアルタイムの更新を提供することができる。一部の実施形態では、医療ケア施設からの追加の装置又は情報が処置準備システムに提供され得る。例えばスケジューリング情報、在庫情報、使用情報等が処置準備システムに提供され得る。かかる情報は周期的に(例えば毎週、毎日、数時間ごとに、毎時、数分ごとに、毎分、数秒ごとに、毎秒、又はコンマ1秒ごとに)提供され得る。かかる情報は任意選択的にリアルタイムで処置準備システムに提供され得る。
【0053】
[0062] 任意選択的に、1つ又は複数の医療コンソールは処置準備システムと直接通信しなくてもよい。医療コンソールは、医療コンソールがその内部で動作する医療ケア施設用の1つ又は複数のシステムと通信し得る。医療ケア施設のシステムは処置準備システムに関連情報を提供することができる。
【0054】
[0063] 処置準備システムに提供される任意の情報はプライバシに関する規制等の任意の規制に準拠し得る。処置準備システムへの任意の通信がHIPAA準拠であり得る。一部の実施形態では、規制又は規則に準拠するために必要に応じて情報が自動で削除又は編集され得る。
【0055】
[0064] 処置準備システムは1つ又は複数のリモート装置230a、230b、230c、230dとも通信することができる。リモート装置は1人又は複数のリモートユーザによって所有され、動作し、又は使用され得る。1人又は複数のリモートユーザはベンダ代表者、医療人員、技術支援者、又は他の任意の種類のリモートユーザを含み得る。1つ又は複数のリモート装置はタブレット、スマートフォン、携帯情報端末、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ウェアラブルデバイス、スマートアプライアンス、キオスク等の任意の種類の装置又は他の任意の種類の装置であり得る。
【0056】
[0065] 一部の実施形態では、コンソールと1つ又は複数のリモート装置との間で通信が行われ得る。一部の実施形態では、コンソールと1つ又は複数のリモート装置との間で通信が直接行われ得る。通信は本明細書の他の箇所で記載する任意の種類のネットワーク等のネットワーク上で行われ得る。装置(例えば医療コンソール又はリモート装置)の存在、タイミング、持続時間、及び識別情報がログされ、及び/又は処置準備システムに提供され得る。一部の例では、装置が装置の位置を突き止めるために使用され得る1つ又は複数の地理位置情報装置を含み得る。装置の位置もログされ、及び/又は処置準備システムに提供され得る。
【0057】
[0066] 処置準備システムは1つ又は複数の装置の支援で実装することができる。例えば処置準備システムを実装するために1つ又は複数のサーバを利用することができる。任意選択的に、情報を記憶するために1つ又は複数のデータベースが使用され得る。一部の実施形態では、医療資源インテリジェンスシステムによってクラウドコンピューティングインフラが利用され得る。任意選択的に、処置準備システムの機能を提供するためにピアツーピア通信が使用され得る。データをストリーミングする幾つかの異なるやり方として、本明細書で提供するシステム及び方法はリアルタイムストリーミングプロトコルに加えてHTTP ABRストリーミングプロトコルの助けにより、P2P、クライアント/サーバ、ハイブリッド(P2Pマルチキャスト+クライアントサーバ)、P2Pマルチキャスト、同報、マルチキャスト等の任意の種類のインフラを利用することができる。処置準備システムは、本明細書に記載のステップの何れかを実行し得る1つ又は複数のプロセッサを個別に又は集合的に利用することができる。処置準備システムは、本明細書のステップの何れかを実行するためのコード、ロジック、又は命令を含み得るメモリ記憶ユニットを含み得る非一時的な有形のコンピュータ可読媒体を利用することができる。
【0058】
[0067] 本明細書に記載する機能の何れかを提供するために処置準備システムは機械学習を利用することができる。1つ又は複数のデータセットが提供され得る。データセットに基づいて機械学習データが生成され得る。学習データは、医療資源の使用を識別し予測すること、接触するための個人の識別情報、性能の評価、性能メトリク、映像解析、音声解析、又は他の機能等の医療資源インテリジェンスに有用であり得る。かかる機能からのデータをデータセット内にフィードバックして機械学習アルゴリズムを改善することができる。
【0059】
[0068] 1つ又は複数のデータセットが提供され得る。一部の実施形態では、データセットが複数のソースから集められる多数の例を有利に含み得る。一部の実施形態では処置準備システムが複数の医療ケア施設と通信することができ、処置及び処置の準備に関するデータを時間と共に収集することができる。データセットは患者、行われる処置、関与する医療人員、使用される製品、結果、通信情報(例えばリモートユーザの識別情報、場所、タイミング、持続時間、提供される支援の種類等)、及び関連するタイミング情報に関するデータを含み得る。医療人員は追加の処置を行い、リモートユーザと通信し、それらの処置及び通信に関するデータは絶えず更新されデータセットに追加され得る。このことは機械学習アルゴリズム及びその後の予測を徐々に改善し得る。
【0060】
[0069] 機械学習アルゴリズムのための訓練データセットとして1つ又は複数のデータセットが使用され得る。データセットに基づいて学習データが生成され得る。一部の実施形態では、教師付き学習アルゴリズムが使用され得る。任意選択的に、学習データを生成するために教師なし学習技法及び/又は半教師付き学習技法が利用され得る。
【0061】
[0070] 一部の実施形態では、オブジェクト認識を改善するために機械学習が使用され得る。一部の実施形態では、医療処置中に1つ又は複数のカメラから捕捉される映像を解析してその場所にある医療製品を検出することができる。任意選択的に、医療製品を明らかにするために音声データ、医療記録、又は医療人員による入力が追加で又は代替的に使用され得る。一部の実施形態では、その場所にある医療製品を明らかにするためにオブジェクト認識及び/又はサイズ決定/スケーリング技法が使用され得る。医療人員は、映像解析を使用して認識された医療製品が正しかったかどうかのフィードバックをリアルタイムで提供しても、又はしなくてもよい。一部の実施形態では、将来の医療製品の認識を改善するのにフィードバックが有用であり得る。
【0062】
[0071] 一部の実施形態では、顔認識又は医療人員の識別情報及びアクションを認識する他のやり方を改善するために機械学習が使用され得る。一部の実施形態では、医療処置中に1つ又は複数のカメラから捕捉される映像を解析してその場所にいる医療人員の識別情報を検出することができる。同様に、医療人員によって行われるアクションも認識され得る。任意選択的に、医療人員の識別情報及び/又はアクションを明らかにするために音声データ、医療記録、又は医療人員による入力が追加で又は代替的に使用され得る。一部の実施形態では、その場所にいる医療人員又はかかる医療人員のアクションを明らかにするためにオブジェクト認識及び/又はサイズ決定/スケーリング技法が使用され得る。医療人員は、映像解析を使用して認識された識別情報又はアクションが正しかったかどうかのフィードバックをリアルタイムで提供しても、又はしなくてもよい。一部の実施形態では、将来の識別情報又はアクションの認識を改善するのにフィードバックが有用であり得る。
【0063】
[0072] 一部の実施形態では、機械学習アルゴリズムを使用し、実際に使用される医療製品の識別情報及び医療処置のステップ中の製品の使用タイミングが予測され及び/又は認識され得る。一部の実施形態では、医療製品の使用及び/又は使用タイミングを明らかにするために映像情報、音声データ、医療記録、及び/又は医療人員による入力が単独で又は組み合わせて使用され得る。任意選択的に医療人員は、識別された医療製品の使用及び/又は関連するタイミングが正しいかどうかのフィードバックをリアルタイムで提供しても、又はしなくてもよい。一部の実施形態では、将来の製品の使用及びタイミングの予測及び/又は認識を改善するのにフィードバックが有用であり得る。
【0064】
[0073] 医療人員が医療処置を行っているとき、機械学習アルゴリズムを使用して医療処置の様々なステップが認識され得る。一部の実施形態では、医療人員によって行われている医療処置のステップを認識するために映像情報、音声データ、医療記録、及び/又は医療人員による入力が単独で又は組み合わせて使用され得る。機械学習は、収集した情報に基づいて処置の一連のステップを検出し認識するのに有用であり得る。任意選択的に医療人員は、検出されたステップが特定の患者に関して正しいかどうかのフィードバックをリアルタイムで提供しても、又はしなくてもよい。一部の実施形態では、将来のステップの認識を改善するのにフィードバックが有用であり得る。
【0065】
[0074] 同様に医療処置の間、機械学習アルゴリズムを使用して医療処置の様々なステップのタイミングが認識され得る。一部の実施形態では、医療人員によって行われている医療処置のステップのタイミングを認識するために映像情報、音声データ、医療記録、及び/又は医療人員による入力が単独で又は組み合わせて使用され得る。例えば本明細書で提供するシステム及び方法は、様々なステップが開始される時間を認識することができる。本明細書で提供するシステム及び方法はステップが完了するのにかかる時間の長さを認識することができる。本明細書で提供するシステム及び方法は次のステップが行われるときを認識することができる。機械学習は、収集した情報に基づいて処置の一連のステップのタイミングを検出し認識するのに有用であり得る。任意選択的に医療人員は、検出されたステップのタイミングが特定の患者に関して正しいかどうかのフィードバックをリアルタイムで提供しても、又はしなくてもよい。一部の実施形態では、将来のステップのタイミングの認識を改善するのにフィードバックが有用であり得る。
【0066】
[0075] 記載したように、機械学習は、その場所にいる個人(例えば医療人員)及び使用されているアイテム(例えば医療製品、医療装置)を認識すること等の追加のステップに有用であり得る。提供するシステム及び方法は、捕捉される映像フレーム及び/又は音声に基づいて室内の個人を解析及び識別可能であり得る。例えば室内の個人を認識するために顔認識、動作認識、歩容認識、音声認識が使用され得る。機械学習は個人が行うアクション(例えば器具を拾い上げること、医療処置のステップ、場所内での移動)を認識するためにも利用され得る。機械学習は個人の位置を認識するために利用され得る。
【0067】
[0076] 一部の実施形態では、機械学習が深層畳み込みニューラルネットワーク/Faster R-CNN Nast NasNet(COCO)を利用することができる。機械学習は任意の種類の畳み込みニューラルネットワーク(CNN)及び/又は再帰型ニューラルネットワーク(RNN)を利用することができる。シフト不変又は空間不変ニューラルネットワーク(SIANN)も利用され得る。画像分類、オブジェクト検出、及びオブジェクトロカリゼーションが利用され得る。当技術分野で知られている又は後に開発される任意の機械学習技法が使用され得る。例えば人工ニューラルネット(ANN)、畳み込みニューラルネット(CNN)、再帰型ニューラルネット(RNN)、及び/又はそれらの改変形態等の様々な種類のニューラルネットワークが使用され得る。
【0068】
[0077] 一部の実施形態では、医療コンソールのロックを解除し及び/又は医療コンソールを使用して情報にアクセスするために、医療コンソール識別子が提供され得る。医療コンソール識別子は医療コンソールにログインするために使用され得る。
【0069】
[0078]
図3Aは、本発明の実施形態による医療コンソール識別子の一例を示す。一部の実施形態では、本明細書の他の箇所で記載する任意の特徴又は特性を有するような医療コンソールが医療ケア施設に位置し得る。医療コンソールは様々な個人によって様々な医療処置のために使用され得る。医療コンソールは医療ケア施設内の特定の場所に(例えば特定の手術室内に)留めることができ、又は様々な場所を移動させることができる。例えば医療コンソールは様々な手術室間で、廊下内で、又は医療ケア施設内の他の任意の場所内で押し動かすことができる。医療コンソールは通信及び映像データへの柔軟なアクセスを提供し得る。
【0070】
[0079] 一部の実施形態では、医療コンソールに識別子が入力されるまで医療コンソールの機能がアクセスされない場合がある。医療コンソールは、医療コンソールに識別子が入力されるまで一定の情報又は機能にユーザがアクセスすることを許可しない「ブランク状態」に実質的にあり得る。ユーザは識別子を使用することによって医療コンソールに「ログイン」することができる。
【0071】
[0080] 識別子は、場所ベースコンポーネント310a及び/又は施術者ベースコンポーネント310bを有し得る。
【0072】
[0081] 例えば、識別子の場所ベースコンポーネントは医療コンソールが何処で使用されているのかに関する情報を含み得る。医療コンソールが使用されている場所は、医療コンソールが使用されている医療ケア施設320の識別情報を含み得る。例えば医療ケア施設の識別情報は、特定の病院、クリニック、老人介護施設、又は他の任意の種類の医療ケア施設のための一意識別子を含み得る。医療コンソールの場所は医療ケア施設内のグループ又は部門330a、330bを含み得る。一部の実施形態では、医療コンソールの場所が医療ケア施設内の特定の物理的な部屋又は区域340a、340b、340c、340d(例えば手術室、検査室、回復室、ナースステーション等)を含み得る。これらのレベルの場所ベース識別子の何れも例として与えるに過ぎず、必須ではない場合がある。これらの識別情報の任意の組み合わせが識別子の場所ベースコンポーネント内に組み込まれ得る。
【0073】
[0082] 例えば様々な場所の識別情報は、その場所を一意に識別する英数字識別子として提供され得る。例えば病院ABCDの識別子はHospitalABCDとすることができ、又は病院ABCDを識別するランダム又は疑似ランダム文字列(例えばH1dj29Gnml)であり得る。一部の例では、様々なレベルの場所が独自の一意識別子をそれぞれ有し得る。様々なレベルのための識別子が互いに付加され得る。例えば場所ベースID=hospitalID+operatingroomIDである。例えば場所ベースIDは、HospitalABCD-OperatingRoom26のようなものであり得る。別の例では、場所ベースIDがHospitalABCD-Cardiology-OperatingrRoom26のようなものであり得る。他の実施形態では、その場所に固有の場所ベース識別子をもたらすために、識別子の様々なコンポーネントが任意の種類の計算又は操作(例えばハッシュ、アルゴリズム等)にかけられ得る。例えば結果として生じるIDはaagh490go51xgのようなものであり得るが、特定の場所に固有とすることができる。
【0074】
[0083] 一部の実施形態では、医療コンソールが一定の医療ケア施設等の一定の場所に充てられ得る。一部の例では、その固定された場所の識別子が医療コンソール内に予め符号化され得る。例えば医療コンソールが常に病院ABCDにおいて使用される場合、その医療ケア施設のための識別子の一部がログイン識別子内に既に符号化され又はプログラムされ得る。例えば識別子を入力する選択肢がユーザに与えられる場合、プロンプトはHospitalABCD- _____のように表示され得る。
【0075】
[0084] 識別子の施術者ベースコンポーネントは、医療コンソールを使用している個人の識別情報に関する情報を含み得る。医療コンソールを使用している個人の識別情報は、医療コンソールが支援している処置を行っている医療人員の識別情報を指し得る。例えば施術者ベースコンポーネントは、処置を行っている外科医の識別情報を指し得る。一部の例では、識別情報コンポーネントは処置を担当する個人を、たとえその個人がコンソールに物理的にログインしている者又はコンソールにデータを入力している者でなくても指し得る。例えば、看護師の1人が処置前に医療コンソールにログインしていてもコンポーネントの識別情報は外科医のIDSを指し得る。他の例では、識別情報は看護師、外科助手、又は他の任意の個人等、医療人員と居合わせている他の任意の個人を含み得る。これらの識別子の何れも例として与えるに過ぎず、必須ではない場合がある。識別子の施術者ベースコンポーネント内にこれらの識別情報の任意の組み合わせが組み込まれ得る。
【0076】
[0085] 例えば場所を一意に識別する英数字識別子として、医療施術者の識別情報が提供され得る。例えばWilliam Jonesという外科医の識別子はWilliam Jonesとすることができ、又はWilliam Jonesを識別するランダム又は疑似ランダム文字列(例えばA1dj29GnMD)であり得る。一部の例では、各施術者が独自の一意識別子をそれぞれ有し得る。
【0077】
[0086] 様々なコンポーネントのための識別子が互いに付加され得る。例えば場所ベース識別子と施術者ベース識別子とを互いに付加することができる:例えばloginID=locationID+practitionerID。例えばコンソールにおけるログインはHospitalABCD-OperatingRoom26-WilliamJonesのようなものであり得る識別子を利用することができる。他の実施形態では、その場所/施術者の組み合わせに固有の識別子をもたらすために、識別子の様々なコンポーネントが任意の種類の計算又は操作(例えばハッシュ、アルゴリズム等)にかけられ得る。
【0078】
[0087]
図3Bは、本発明の実施形態による、医療コンソール識別子が医療コンソールの機能にどのように影響を及ぼし得るのかについての一例を示す。
【0079】
[0088] 一部の実施形態では、医療コンソールが医療ケア施設310に設けられ得る。個人が医療コンソールにログインする前に、医療コンソールは実質的に「ブランク状態」にあり得る。医療コンソールは、個人がログインする前に一定の情報又は資源にアクセスできない場合がある。一部の例では、個人は自身がログインするまで医療コンソールを使用できない場合がある。個人は本明細書の他の箇所で記載する特徴の一部又は何れかを実行できない場合がある。
【0080】
[0089] 一例では、図示のようにログイン識別子(例えばID1)が医療コンソールに入力され得る。ログイン識別子が入力されると、医療コンソールは1つ又は複数の資源330にアクセス可能であり得る。一部の実施形態では、資源は可能であり得る全資源320のサブセットであり得る。一部の例では、ログイン識別子に基づいてコンソールが全資源のサブセットの一部にしかアクセスできない場合がある。例えば医療ケア施設、医療ケア施設内の場所、及び/又は医療施術者の識別子に基づき、医療コンソールによって関連情報だけがアクセス可能であり得る。
【0081】
[0090] 一例では、医療ケア施設、研究所、グループ/部門、又は部屋に対して情報の中央リポジトリ320が提供され得る。中央リポジトリは、クラウドベースインフラ、P2Pインフラ、又は本明細書の他の箇所で記載する他の任意のインフラ若しくは特性を有し得る。中央リポジトリは1つ又は複数のサーバ上で動作し得る。中央リポジトリは、本明細書に記載するステップの何れかを個々に又は集合的に実行し得る1つ又は複数のプロセッサを含むことができる。中央リポジトリは、本明細書に記載するステップの1つ又は複数を実行するためのコード、ロジック、又は命令を記憶し得るメモリユニットを含み得る非一時的な有形のコンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0082】
[0091] 中央リポジトリは、医療ケア施設、グループ/部門、手術室、医療人員、患者情報、過去のリモート着信/通信情報、履歴情報、企業情報に関係する任意の種類の情報又は他の任意の種類のデータを含み得る。例えば中央リポジトリは、医療人員の好み、医療処置、医療処置のステップに関する情報、関連するタイミング情報、臨床結果情報、又は任意の履歴情報を含み得る。
【0083】
[0092] 医療コンソールのロックを解除するためにログイン識別子(例えばID1)が使用される場合、1つ又は複数のオンライン資源等の1つ又は複数の資源330へのアクセスが医療コンソールに提供され得る。オンライン資源は中央リポジトリにおいて記憶され又は中央リポジトリによってアクセスされ得る情報又はデータであり得る。一部の例では、アクセス可能な資源が中央リポジトリにおいて提供される全情報のサブセットであり得る。アクセス可能な資源は、医療人員であって、ログイン時にその識別子が提供される、医療人員がアクセスを承認された資源であり得る。これは患者のプライバシを提供するために、又は無関係な若しくはプライベートな情報へのアクセスを制限するために有用であり得る。一部の例では、医療人員であって、ログイン時にその識別子が提供される、医療人員にだけ関連する情報へのアクセスを医療コンソールが提供し得る。
【0084】
[0093] 一部の例では、医療コンソールはログイン時に提示される場所識別子にだけ関連する情報へのアクセスを提供し得る。例えば中央リポジトリは、複数の医療ケア施設にわたる情報を任意選択的に含み得る。医療コンソールはログイン時に入力される場所識別子に対応する医療ケア施設からの情報にだけアクセス可能であり得る。
【0085】
[0094] 1人又は複数のユーザが医療コンソールを使い終えると、個人が医療コンソールからログアウトすることができる。ログアウトが行われると医療コンソールは「ブランク状態」に戻り得る。医療コンソールは一定の情報又は資源にそれ以上アクセスできなくなり得る。一部の例では、別の個人は自身がログインするまで医療コンソールを使用できない場合がある。その個人は、本明細書の他の箇所で記載する特徴の一部又は何れかを実行できない場合がある。
【0086】
[0095] 後の時点において、図示のように別のログイン識別子(例えばID2)が医療コンソールに入力され得る。第2のログイン識別子が入力されると、医療コンソールは1つ又は複数の資源340にアクセス可能であり得る。一部の実施形態では、資源は可能であり得る全資源320のサブセットであり得る。一部の例では、ログイン識別子に基づいてコンソールが全資源のサブセットの一部にしかアクセスできない場合がある。例えば医療ケア施設、医療ケア施設内の場所、及び/又は医療施術者の識別子に基づき、医療コンソールによって関連情報だけがアクセス可能であり得る。2つのログイン識別子が異なる場合(例えばID1がID2と異なる場合)、情報の異なるサブセットがアクセスされ得る(例えば330及び340が互いに異なり得る)。異なるログイン識別子によってアクセスされる情報は幾らか重複しても、又はしなくてもよい。異なるログイン識別子によってアクセスされる情報は、完全に重複しても若しくはしなくてもよく、又は異なる情報を含み得る。
【0087】
[0096] 医療コンソールのロックを解除するために別のログイン識別子(例えばID2)が使用される場合、1つ又は複数のオンライン資源等の1つ又は複数の資源340へのアクセスが医療コンソールに提供され得る。オンライン資源は中央リポジトリにおいて記憶され又は中央リポジトリによってアクセスされ得る情報又はデータであり得る。一部の例では、アクセス可能な資源が中央リポジトリにおいて提供される全情報のサブセットであり得る。アクセス可能な資源は、医療人員であって、ログイン時にその識別子が提供される、医療人員がアクセスを承認された資源であり得る。これは患者のプライバシを提供するために、又は無関係な若しくはプライベートな情報へのアクセスを制限するために有用であり得る。一部の例では、医療人員であって、ログイン時にその識別子が提供される、医療人員にだけ関連する情報へのアクセスを医療コンソールが提供し得る。
【0088】
[0097] 一例では、医療人員の処置の習慣(例えば外科医準備カード)が医療コンソールによってアクセスされ得る。一例では、第1の施術者が自身の識別子(例えばID1=locationid+practitionerid1)でログインし得る。第1の施術者がその後ログアウトすることができ、第2の施術者が自身の識別子(例えばID2=locationid+practitionerid2)でログインし得る。かかる状況では、ログインするとき、第1の施術者は第2の施術者の個人的な好み又は私的記録にアクセスできることなしに自身の個人的な好み又は記録にアクセス可能であり得る。同様に、ログインするとき、第2の施術者は第1の施術者の好み又は私的記録にアクセスできることなしに自身の個人的な好み又は記録にアクセス可能であり得る。一部の例では、第1の施術者及び第2の施術者がログイン可能な情報間に幾らかの重複があり得る。
【0089】
[0098] 別の例では、様々な場所において様々なログインが行われ得る。様々な場所は、同じ医療ケア施設内の又は異なる医療ケア施設にわたる様々な部屋を含み得る。一部の例では、アクセス可能な情報が様々な場所に基づいて異なっても、又は異ならなくてもよい。例えば異なる手術室に関して、医療コンソールによってアクセス可能な資源は同じでも、又は同じでなくてもよい。異なる医療ケア施設に関して、医療コンソールによってアクセス可能な資源は重複しない少なくとも幾らかの情報を含み得る。
【0090】
[0099] 医療人員は、様々な場所において様々なデータ又は好みを有し得る。例えば医療施術者は第1の病院において第1の1組の好みを有し、第2の病院において第2の1組の好みを有し得る。これは異なる医療ケア施設における施術者の好みによるものである場合があり、又は異なる医療ケア施設は異なる利用可能な規則又は資源(例えば製品)を有し得る。例えば医療施術者は第1の場所においてログインするとき第1の外科医準備カードを有し、第2の場所においてログインするとき第2の外科医準備カードを有し得る。
【0091】
[0100] 例えば医療人員の処置の習慣(例えば外科医準備カード)が医療コンソールによってアクセスされ得る。一例では、施術者が自身の識別子(例えばID1=locationid1+practitionerid)でログインし得る。施術者がその後ログアウトし得る。その施術者は、異なる場所において同じ医療コンソールに又は異なる医療コンソールにアクセスし得る(例えばID2=locationid2+practitionerid)。かかる状況では、第1の場所においてログインするとき、施術者は第2の場所に関連する施術者の個人的な好み又は私的記録にアクセスできることなしに第1の場所に関連する第1の1組の個人的な好み又は記録にアクセス可能であり得る。同様に、第2の場所においてログインするとき、施術者は第1の場所に関連する施術者の好み又は私的記録にアクセスできることなしに第2の場所に関連する自身の個人的な好み又は記録にアクセス可能であり得る。一部の例では、施術者が第1の場所及び第2の場所においてアクセス可能な情報間に幾らかの重複があり得る。
【0092】
[0101] 一部の例では、各場所IDが異なる場所の好みをプルアップし得る。例えば各医療ケア施設は独自の優先ベンダ、製品、ベンダ代表者、処置タイププロトコル、器具、使い捨て用品、規則等を有し得る。一部の例では、矛盾がある場合に施術者の好みに勝る場合も、又は勝らない場合もある1組の規則又は好みを場所IDが注入(instill)し得る。一部の例では、場所の規則に従うように施術者の好みが自動で更新され得る。
【0093】
[0102]
図4は、本発明の実施形態による、施術者プリファレンスカードがどのようにアクセスされ得るのかについての一例を示す。施術者プリファレンスカード(例えば外科医プリファレンスカード、外科医準備カード等)は様々な医療処置に関する資源(例えば製品、リモートユーザ、その場所にいる医療人員、手術室等)についての施術者の好みを示し得る。例えば第1の処置に関する施術者の好みは、第2の処置に関する施術者の好みと異なり得る。
【0094】
[0103] 施術者の好みは、様々な場所において任意選択的に異なり得る。例えば同じ施術者でも、第1の場所における施術者プリファレンスカードは第2の場所における施術者プリファレンスカードと異なる医療資源を列挙し得る。
【0095】
[0104] 例えば図示のように、ユーザがLocation1+Practitioner1の識別子でログインする場合、プリファレンスカードは処置の種類Aについて製品1、2、及び3を列挙し得る。同じユーザがLocation2+Pracitioner1の識別子を用いて異なる場所でログインする場合、プリファレンスカードは処置の種類Aについて製品1、3、及び4等の異なる製品を同じ処置のために列挙し得る。これは異なる場所における施術者の個人的な好み、又は異なる場所において課される異なる規則に起因し得る。
【0096】
[0105] 一例では、特定の場所に関する規則が変更され得る。例えば医療ケア施設は製品2を最初は許可するが、後に製品4にスワップアウトする場合がある。規則の変更が課される場合、施術者プリファレンスカードが自動で更新され得る。これは医療ケア施設における規則が個人的な好みに勝る場合に起こり得る。一部の例では、提案される変更が承認又は拒否のために施術者に表示され得る。一部の例では、医療ケア施設レベルにおける変更が単に進言である場合、変更するための選択肢が承認又は拒否のために施術者に提示され得る。
【0097】
[0106] たとえ場所が同じでも、異なる医療施術者は独自の好みを有し得る。例えば図示のように、ユーザがLocation2+Practitioner1の識別子でログインする場合、プリファレンスカードは処置の種類Aについて製品1、3、及び4を列挙し得る。同じ場所で異なるユーザがLocation2+Pracitioner2の識別子を用いてログインする場合、プリファレンスカードは処置の種類Aについて製品1、5、及び6等の異なる製品を同じ処置のために列挙し得る。
【0098】
[0107]
図5は、本発明の実施形態による、施術者プリファレンスカードがどのように修正され得るのかについての一例を示す。
【0099】
[0108] 一部の実施形態では、個々の施術者が自分の好みを指定することができる。一部の例では、施術者が自分のプリファレンスカードに自らの好みを入力し得る。別の例では、施術者の好みを最初に確立し、プリファレンスカードに最初にデータ投入するために、本明細書の他の箇所で記載するような映像捕捉システムが使用され得る。
【0100】
[0109] 但し、施術者プリファレンスカードは時間と共に変化し得る。施術者は最終的に自分が好む可能性がある新製品を紹介される場合があり、又は特定の製品の可用性若しくは望ましさに影響を及ぼし得る新たな規則を自分がいた場所が課すことがある。一部の例では、施術者が異なる製品を用いて異なる臨床結果に直面する場合がある。しかし、施術者の好みをリアルタイムで又は適時のやり方で更新しようとすることは手間がかかる作業であり得る。従って、好みの変化が検出されるときに施術者の好みを自動で更新し得るシステム及び方法を有することが望ましくあり得る。様々な製品の使用に応じて好みの変化をシステムがリアルタイムで検出できるようにすることが望ましくあり得る。如何なるユーザ入力も必要とせずに施術者の好みを更新できるようにすることは有利であり得る。
【0101】
[0110] 先に説明したように、1つ又は複数のカメラ510を医療処置の場所に設けることができる。1つ又は複数のカメラは医療コンソール上のカメラ、天井、支柱、アーム、壁、家具上で支持されるカメラ、医療人員によって着用されるカメラ、又は他の任意の場所のカメラを含み得る。複数のカメラを任意選択的に設けることができる。カメラによって収集される映像は、映像解析システムによって集約及び/又は解析され得る。
【0102】
[0111] 1つ又は複数のカメラは、その場所で使用され得る医療製品530a、530b、530c、530dの画像を個々に又は集合的に捕捉し得る。一例では、1つ又は複数のカメラがトレイ520等の単一位置に提供され得る医療製品の画像を個々に又は集合的に捕捉し得る。
【0103】
[0112] 映像解析システムは提供される医療製品を認識可能であり得る。医療製品は医療製品の種類(例えばステント)に従って認識することができ、又はモデルレベル(例えば企業Aが製造したステントモデルABCD)まで詳細に認識され得る。一部の実施形態では、医療製品は医療製品を識別するのに有用であり得るQRコード、バーコード(例えば1D、2D、3Dバーコード)、記号、文字、数字、キャラクタ、形、光又は画像のシーケンス、アイコン等のグラフィカルコード又は他の任意のグラフィカルコードを有し得る。カメラはグラフィカルコードの画像を捕捉することができ、かかるグラフィカルコードは(例えば個々の製品又はバッチ/グループまで突き止められる)製品の種類、特定の製品モデル、及び/又は特定の製品を識別するのに有用であり得る。
【0104】
[0113] 一部の実施形態では、音声情報も収集することができる。例えば医療製品に言及している可能性がある言葉を検出するために医療人員による言語が解析され得る。一部の例では、医療製品が使用されている音が解析され認識され得る。
【0105】
[0114] 処置において提供される医療製品を認識する際、医療記録、外科医準備カード、医療人員による入力、又は他の任意のソースが使用され得る。
【0106】
[0115] 加えて、本明細書で提供するシステム及び方法(映像、音声、記録、準備カード、入力等)は医療製品の使用を追跡するために使用され得る。例えば映像は医療人員が医療製品を持ち上げ、処置中のステップにおいてそれを使用していることを捕捉し得る。本明細書で提供するシステム及び方法は処置の様々なステップを認識可能であり得る。処置のステップは予測されても又は既知でもよい。一部の例では、特定の医療製品が使用されているかどうかを判定しようと試みる際に処置のステップがコンテキストを提供し得る。例えば特定のステップが生じており、そのステップが特定の器具の使用を必要とすると判定される場合、使用されているものとして撮像される製品がそのコンテキスト内で解釈され得る。
【0107】
[0116] 医療製品の実際の使用に関するタイミング及び詳細が認識され得る。そのときにベンダ代表者によって与えられる支援も認識され得る。一部の実施形態では、製品及び/又は支援の有効性を判定するために処置中のタイミング及び処置中に取られるステップが使用され得る。
【0108】
[0117] 一部の実施形態では、医療人員による如何なる専用入力も必要とすることなしに情報を受動的に収集することができる。例えば製品の画像を自動で計算し認識することができる。
【0109】
[0118] 或いは又は加えて、医療人員は提供され及び/又は使用される製品を検出することを助け得る何らかの入力を与えることができ又はアクションを行うことができる。一部の例では、医療人員は自らが使用している製品について話す場合がある。例えば医療人員がステップを行うとき、医療人員はステップ及び/又は使用されている製品に関する情報を含めることがある。1つ又は複数のマイクロホンが情報を接続し、言語をテキストに変換すること及び/又は述べられる製品を認識することが可能であり得る。
【0110】
[0119] 別の例では、使用される医療製品を医療人員が走査することができる。例えば医療人員は製品上に設けられる1つ又は複数のグラフィカルコードを走査するためにスキャナを使用することができる。走査は医療処置の前に又は医療処置の初めに行われ得る。一部の例では、製品の使用を追跡するために製品が使用されるときにも走査が行われ得る。
【0111】
[0120] 任意選択的に、装置又は装置のためのラッパーがRFID又は他の種類の近距離無線通信を含み得る。製品の使用を認識するために、装置から来る通信を検出するための1つ又は複数のスキャナ又はリーダを設けることができる。
【0112】
[0121] 本明細書で提供するシステム及び方法の何れも製品認識540に使用することができる。製品認識は、その場所で製品が使用されているときほぼリアルタイムで提供され得る。例えば医療処置の間、製品が使用前に認識されてもよく製品の使用が追跡されてもよい。
【0113】
[0122] 製品認識はプリファレンスカード550を更新するために使用することができる。例えばプリファレンスカード上に列挙される製品が使用される場合、施術者がプリファレンスカード上に列挙された製品を依然として使用することを肯定するために製品認識が使用され得る。プリファレンスカード上に列挙される製品が使用されない場合、それはその製品が処置の最初にもはや必要ではないこと、及び施術者プリファレンスカードからその製品を除去できることの指標であり得る。一部の例では、製品を1回使用しないことがプリファレンスカードを更新するのに十分であり得る。或いは、製品を1回使用しないことはプリファレンスカードを更新するには不十分であり得る。一部の例ではプリファレンスカードを更新するために、時間の経過に伴う不使用の確立されたパターンが必要とされ得る。プリファレンスカードを更新するかどうかを判定するために、製品の使用又は不使用を過去の記録から解析することができる。
【0114】
[0123] 別の例では、プリファレンスカード上に列挙されていない製品が使用される場合、プリファレンスカード上に最初に列挙されていなかった製品の使用をシステムが認識し得る。かかる使用はその製品が処置に典型的に必要であること、及びその製品を施術者のプリファレンスカードに追加できることの指標であり得る。一部の例では、製品を1回使用することがプリファレンスカードを更新するのに十分であり得る。或いは、製品を1回使用することはプリファレンスカードを更新するには不十分であり得る。一部の例ではプリファレンスカードを更新するために、時間の経過に伴う使用の確立されたパターンが必要とされ得る。プリファレンスカードを更新するかどうかを判定するために、製品の使用又は不使用を過去の記録から解析することができる。
【0115】
[0124] 一部の実施形態では、製品及び/又は等価物の機能を解析し又は認識することができる。例えば製品が列挙されるが使用されず、しかし機能的に等価の製品が代わりに使用される場合、そのことは使用される機能的に等価の製品で最初の製品が置換されるより高い可能性を与え得る。プリファレンスカードを更新するかどうかを判定するとき、機能的に等価の製品が代わりに使用されるかどうかを解析することができる。
【0116】
[0125] 一部の例では、プリファレンスカードに影響を及ぼすために製品認識のデータが使用され得る。一部の例では、製品認識に影響を及ぼすためにプリファレンスカードのデータが使用されてもされなくてもよい。例えば映像捕捉システムが製品の画像を捕捉するとき、かかるシステムはプリファレンスカードの情報を使用してオブジェクト認識を助ける際のコンテキストを提供し得る。例えば施術者の好みに基づき、予定されている処置の種類について施術者が製品1、2、及び3の使用を好むことが知られている場合がある。映像捕捉システムは、処置のために準備されている様々な製品の画像を捕捉することができる。製品の識別情報に関して不確実性がある場合、施術者のプリファレンスカード内に列挙されている製品がオブジェクトの認識を助け得る。例えばトレイ上の製品が製品1なのか製品4なのか不確実である場合、施術者のプリファレンスカードが現在製品1を列挙していることを知ることによって製品を製品1として認識することができる。一部の例では、製品認識とプリファレンスカードの列挙との間で双方向通信が行われ得る。
【0117】
[0126] 一部の実施形態では、本開示のシステム及び方法が1つ又は複数の医療資源インテリジェンスシステムと適合して及び組み合わせて使用され得る。1つ又は複数の医療資源インテリジェンスシステムは、在庫情報及び/又はツール使用情報を受信し、処理し、更新し、及び/又は管理するように構成され得る。本明細書で使用するとき、在庫情報はどの種類の医療ツール、器具、装置、又は資源が過去に利用可能だったか、現在利用可能か、又は或る時点において利用可能になるのかに関する情報を含み得る。在庫情報は、様々な時点におけるかかるツール、器具、装置、又は資源の量及び可用性に関する情報、並びにかかるツール、器具、装置、又は資源が何時使用され、在庫がなくなり、又は新たな注文若しくは注文の発送において受け取られることが予期されるのかに関する情報を更に含み得る。一部の事例では、在庫情報は一定の時間枠内の、又は特定の種類の医療処置に関する、又は特定の医者、医師、外科医、若しくは他の医療労働者に関する様々なツール、器具、装置、又は資源の過去の又は予測される使用に関する情報を含み得る。本明細書で使用するとき、ツール使用情報はどの種類のツール、器具、装置、又は資源が使用されたのか、現在使用されているのか、又は将来使用されるのかに関する情報を含み得る。一部の事例では、ツール使用情報は何個のツールが使用されたのか、現在使用中なのか、又は一定の時間枠内で使用されることが予期されるのかに関する情報を含み得る。一部の事例では、ツール使用情報はどの程度長くツールが使用されているのか又は使用されるのかに関する情報を含み得る。一部の事例では、ツール使用情報は或る時点においてツールを使用してどの種類の作業又は処置が完了しているのか、又は完了するのかに関する情報を含み得る。ツール使用情報は、過去に在庫で入手可能だった、現在在庫で入手可能な、又は将来の或る時点において在庫で入手できることが予期されるツールの使用に対応し得る。
【0118】
[0127] 本明細書の他の箇所で記載するように、ツール使用情報は1つ又は複数のツールの光学走査若しくは認識、又は準備され若しくは使用されている1つ若しくは複数のツールの1つ若しくは複数の画像若しくは映像の解析に基づいて検出され得る。一部の事例では、医療資源インテリジェンスシステムはツール使用情報に基づいて在庫情報を更新し又は追跡するように構成され得る。例えば医療資源インテリジェンスシステムは、医療処置中の1つ又は複数のツールの医者の又は外科医の使用に基づいて、今度の医療処置のための1つ又は複数のツールの準備に基づいて、又は特定の医者若しくは外科医による1つ若しくは複数のツールの予期される使用に基づいて(例えば医者又は外科医のツールの好みに基づいて)在庫情報を更新し又は追跡するように構成され得る。医療資源インテリジェンスシステムは、手術室内で(例えばツールトレイ又はツールキャビネット内で)提供される1つ又は複数のツールの使用を追跡するように、どのツールが、又はツールトレイ若しくはツールキャビネット内のどのツールが使用されたのか又は使用されているのかを(例えばかかるツールの使用の光学又は画像ベース検出に基づいて)検出するように、及び1つ又は複数のツールの検出された使用に基づいて在庫情報を更新するように構成され得る。一部の事例では、ツールの使用はツールに関連する又はツール上に設けられる1つ又は複数の識別特徴を読み取ること又は走査することに基づいて検出され得る。1つ又は複数の識別特徴は、例えばバーコード、クイックレスポンス(QR)コード、又は他の任意の視覚的パターン若しくはテキストデータ(例えば英数字シーケンス)を含み得る。一部の事例では、ツールの使用は、手術室内に位置するカメラ又は撮像センサを使用して捕捉される1つ又は複数の画像又は映像に基づいて検出され得る。1つ又は複数の画像又は映像は、外科処置の1つ又は複数のステップの前の、かかるステップ中の、及び/又はかかるステップ後の医者、外科医、又は他の医療労働者若しくは助手によるツールの使用又は準備を示し得る。他の事例では、1つ又は複数のツールに関連する無線認証(RFID)タグを使用してツールの使用を検出することができる。
【0119】
[0128] 一部の事例では、医療処置中の1つ又は複数のツールの医者又は外科医の使用に基づいて、又は今度の医療処置のための1つ又は複数のツールの準備に基づいてツール使用情報を更新するように医療資源インテリジェンスシステムが構成され得る。医療資源インテリジェンスシステムは、手術室内で(例えばツールトレイ又はツールキャビネット内で)提供される1つ又は複数のツールの使用を追跡するように、及びどのツールが、又はツールトレイ若しくはツールキャビネット内のどのツールが使用されたのか又は使用されているのかを、かかるツールの使用の光学又は画像ベース検出に基づいて明らかにするように構成され得る。一部の事例では、光学又は画像ベース検出は、手術室内に位置するカメラ又は撮像センサを使用して捕捉される1つ又は複数の画像又は映像に基づいてツールを識別することを含み得る。一部の事例では光学又は画像ベース検出は、ツールに関連する又はツール上に設けられる1つ又は複数の識別特徴を光学的に読み取ること又は走査することに基づいてツールを識別することを含み得る。1つ又は複数の識別特徴は、例えばバーコード、クイックレスポンス(QR)コード、又は他の任意の視覚的パターン若しくはテキストデータ(例えば英数字シーケンス)を含み得る。一部の事例では、医療資源インテリジェンスシステムは、手術室内で(例えばツールトレイ又はツールキャビネット内で)提供される1つ又は複数のツールの使用を追跡するように、及びツールトレイ又はツールキャビネット内のどのツールが使用されたのか又は使用されているのかを1つ又は複数のツールに関連する無線認証(RFID)タグに基づいて明らかにするように構成され得る。
【0120】
[0129] 一部の事例では、在庫情報及び/又はツール使用情報は、外科医又は医療労働者とツールトレイ又はツールキャビネット内で提供される1つ又は複数のツールとの間の相互作用に基づいて更新され得る。相互作用は、外科医又は医療労働者がツールトレイからツールを持ち上げること、ツールをツールトレイに戻すこと、ツールトレイに対してツールを再配置する又は新たな方向に向けること、ツールトレイに1つ又は複数のツールを追加すること、ツールトレイから1つ又は複数のツールを除去すること、又はツールトレイ上の1つ若しくは複数のツールを交換することを含み得る。在庫情報及び/又はツール使用情報は、ツールがツールトレイから持ち上げられた回数、又は(例えばツールが医者、外科医、医療労働者、又は医療助手によって使用中であるときに)ツールがトレイと接触していない時間の長さに基づいても更新され得る。
【0121】
[0130] 一部の事例では、在庫情報又はツール使用情報を更新するために、特定の種類の処置に関する外科医又は医療ケア施設のツールの好みが使用され得る。例えば外科処置の1つ又は複数のステップ中に使用される1組の一定のツールに関する好みを外科医又は医療ケア施設が有する場合、1つ又は複数の今度の外科処置又は外科処置の1つ又は複数の今度のステップに関するツール使用情報又は予期されるツール使用情報を更新するために、かかる好みを使用することができる。更に、かかる好みは在庫情報を更新するために使用され得る。例えば特定のツールの好みを有する外科医が或る日にちに予定された処置を有する場合、医療資源インテリジェンスシステムはその外科医の特定のツールの好みに基づいて在庫情報を更新することができる。一部の事例では、医療資源インテリジェンスシステムは予期される又は予測されるツールの使用に基づいて在庫情報を更新することができる。そのような予期される又は予測されるツールの使用は、特定の外科医又は医療処置が行われる特定の医療ケア施設のツールの好みに部分的に基づいて決定され得る。
【0122】
[0131] 一部の事例では、特定の外科医のツールの好みが外科医のプリファレンスカードに基づいて決定され得る。他の事例では、外科医によって与えられる1つ又は複数の入力、応答、又は命令に基づいて特定の外科医のツールの好みを決定することができる。一部の例では、特定の種類の手術に関する外科医による1つ又は複数のツールの過去の傾向又は使用に基づいて特定の外科医のツールの好みを決定することができる。
【0123】
[0132] 一部の事例では、外科医又は医療労働者のプリファレンスカードが特定の外科医のツールの好みに基づいて、又はツール使用情報及び/又は在庫情報に基づいて更新され得る。ツールの好みは検出されるツールの使用に基づいて決定され得る。検出されるツールの使用は、トレイ上で提供される1つ又は複数のツールの使用又は動きに対応し得る。
【0124】
[0133] 一部の事例では、どのツールが不足しているのか、そのツールの在庫が何個あるのか、及び依然として利用可能なそれらのツールを使用して何回の医療処置を支援し又は完了できるのかを明らかにするために、在庫情報及びツール使用情報が使用され得る。医療資源インテリジェンスシステムは、1つ又は複数の追加のツール又は交換ツールの注文を行い又は注文を待ち行列に入れるために在庫情報及び/又はツール使用情報を使用するように構成され得る。医療資源インテリジェンスシステムは、1つ又は複数のツールに関する利用可能な在庫及び1つ又は複数のツールのどれが不足しているのかを示す1つ又は複数のメッセージ又は警告を外科医又は医療ケア施設に提供するために在庫情報及び/又はツール使用情報を使用するように更に構成され得る。他の事例では、どのツールの在庫が豊富なのか、そのツールの在庫が何個あるのか、及び現在利用可能なそれらのツールを使用して何回の医療処置を支援し又は完了できるのかを明らかにするために、在庫情報及びツール使用情報が使用され得る。一部の事例では、医療資源インテリジェンスシステムは、次の外科処置における1つ又は複数のツールについての予期される需要に基づいて1つ又は複数のツールを注文し、事前注文し、又は再注文するために在庫情報及び/又はツール使用情報を使用するように構成され得る。
【0125】
[0134] 一部の実施形態では、特定の処置に関する最良の製品(例えばツール、器具、使い捨て用品等)を決定し、推薦を行うために人工学習及び/又は機械学習の使用が用いられてもよい。特定の処置の種類のための1つ又は複数の医療製品を推薦するために、本明細書に記載の又は当技術分野で知られている任意の機械学習技法を利用する1つ又は複数の解析モデルが使用され得る。一部の例では、推薦は特定の医療ケア施設又はグループ/部門にとって利用可能な製品に基づいて行われ得る。本明細書で提供するシステム及び方法は、診断及び予後の詳細と共に、特定の製品が使用されるときの成功率に関する詳細を与え得る。
【0126】
[0135] 成功率及び/又は推薦は、製品に関してどの特定のブランド(即ちベンダ)が提供されるのか、製品の型又はモデルに関する詳細、又は製品に関する他の任意の要素若しくは詳細を含み得る。
【0127】
[0136] 更に、様々な製品(例えば様々な種類の製品、様々なブランドの製品、様々な型/モデルの製品等)について手術中に取られる時間等の情報が決定され得る。手術中に取られる時間は、処置を完了するための時間全体に関係し得る。手術中に取られる時間は、処置中に取られる個々のステップのタイミングに関係し得る。一部の例では、手術中のタイミング情報が成功率及び/又は失敗率に結び付けられ得る。
【0128】
[0137] 一部の例では、任意の数の要素及びパラメータを比較し解析することができる。使用される製品の推薦を行うとき、要素及びパラメータの様々な組み合わせが検討され得る。1組の状況を所与として様々な製品に関する成功率及び/又は失敗率を与えるとき、要素及びパラメータの様々な組み合わせが検討され得る。例えば、使用されるツール(例えばツールの種類、ブランド、型/モデル)、患者に関する人口学的情報(例えば年齢、性別、人種等)、成功/失敗率、タイミング情報(例えばターンアラウンド時間、ステップのタイミング)、医療ケア施設、及び/又は処置若しくはステップの精度のうちの任意の数の組み合わせと共に関係行列が利用され得る。
【0129】
[0138] (人工学習又は機械学習を利用し得る)解析モデルは医療コンソール上にあることができ、及び/又は医療コンソール上でローカルに動作し得る。任意選択的に、解析モデルはクラウド上にあることができ及び/又はクラウド上で動作することができ、複数のコンソールにわたって又は1人若しくは複数の遠方の参加者と共用され得る。本明細書に記載の又は当技術分野で知られている任意のアーキテクチャが使用され得る。
【0130】
[0139]
図6は、本発明の実施形態による、処置準備システムが手術用の場所をどのように準備し得るのかについての一例を示す。処置準備システムは、医療処置のために様々な資源が準備されることを可能にする際に有用であり得る情報を受信し又はかかる情報にアクセスすることができる。一部の例では、医療処置の開始が予定されているよりも前に様々な医療資源が準備されることが望ましくあり得る。例えば、手術の前に手術室(場所)を決定することができ、医療製品(例えばツール、器具、使い捨て用品等)をその場所で広げる又は提供することができ、現場の適切な医療人員(例えば外科医、外科助手、看護師)が決定され存在し得る。同様に、ベンダ代表者、専門家等の1人又は複数のリモートユーザ、又は他の種類のリモートユーザが前もって識別され、接触され、又はスケジューリングされ得る。或いはリモートユーザは処置中に識別され及び/又は接触され得る。
【0131】
[0140] 一部の実施形態では、処置準備システムに様々な入力を与えることができる。かかる情報は、中央リポジトリにおいて記憶される履歴的又はデータに基づいて自動で提供され得る。一部の例では、この情報がリアルタイムで更新される情報に基づき得る。
【0132】
[0141] 例えば医療ケア施設におけるスケジューリング情報はリアルタイムで更新され得る。様々な手術室で処置が行われているとき、処置の予測完了時間がリアルタイムで評価され得る。スケジューリングについての更なる説明を以下でより詳細に行う。リアルタイムのスケジューリング情報に基づき、医療処置のためにどの場所を利用できるのかを明らかにすることができる。例えば医療処置が特定の場所で当初計画されていたがその場所での前の処置が長くかかっている場合、システムは所要の時点において利用可能な場所を評価し見つけ、目下の医療処置のための場所を更新/選択することが可能であり得る。従って処置準備システムは、処置のための最新の場所を提供することができる。
【0133】
[0142] 一部の例では、施術者プリファレンスカード又は施術者の好みについての他の任意の指標がアクセスされ得る。例えば施術者が好む様々な医療製品がプリファレンスカード内に記憶され得る。特定の処置の種類のための優先製品が記憶され得る。一部の例では、医療施術者が場所の好み、チームメンバの好み、リモートユーザの好み等の他の好み又は他の任意の好みを有し得る。かかる好みは、本明細書の他の箇所で記載するように任意選択的に自動で更新され得る。或いは又は加えて、好みは手動で更新されてもよい。チームの1人又は複数のメンバが処置の前に医療資源を準備することができる。例えば医療処置が行われる前、処置のツールを広げ準備することができる。参加することになる適切な医療人員が準備され、処置のために手洗いし得る。一部では、処置準備システムが処置のためのツール及び/又は人員の一覧を提供し得る。これによりツール及び/又は人員が準備されることが可能になり得る。一部の例では、処置を行う医療施術者が到着する前に必要な製品をチームが集め及び/又は準備することができる。
【0134】
[0143] 医療人員は、処置及び/又は処置について計画されている特定のステップを知らされ得る。
【0135】
[0144] 一部の例では、処置データが処置準備システムによってアクセス可能であり得る。例えば、患者の医療記録、状態、生理学的データ等の患者に関する情報、又は他の任意の情報がアクセス可能であり得る。行われ得る処置の種類に関するデータが提供されてもよい。一部の実施形態では、患者に関する情報に基づき、処置に関して推薦されるステップが変わり得る。例えば患者の解剖学的タイプ又は病歴に応じて、特定の処置に関して様々なステップが推薦され得る。一部の例では、様々なステップについて予測されるタイミングも提供され得る。例えば患者Aに関する情報に基づき、処置の種類Aではステップ1、2、3、及び4を行うことが推薦され得る。ステップ1は典型的には5分かかることが予期され、ステップ2は10分かかると予期することができ、ステップ3は7分かかると予想することができ、ステップ4は約15分かかると予想することができることが知られ得る。異なる解剖学的タイプ又は病歴を有する患者Bでは、処置の種類Aに関して異なるステップ1、2、4、及び5を行うことが推薦され得る。各ステップは独自の推定時間を有し得る。一部の実施形態では、2人の患者間のステップが同じであり得るが、異なる時間の長さが推定され得る。
【0136】
[0145] 任意選択的に、医療人員は処置が開始する前に処置及びステップに関する情報を見ることが可能であり得る。例えば処置を行う前、医療コンソールは特定の患者のための処置の提案されるステップ及び/又は様々なステップに関する推定タイミングに関する情報を提供し得る。一部の例では、技法又はステップに関する推薦される詳細が提供されてもよい。医療施術者はステップの一覧を見ることができ、更なる詳細及び/又は例となる映像を見るためのステップを選択することを許可され得る。このことは、医療施術者が処置の準備を直前に行えるようにし得る。このことは、処置を行う前の医療施術者にとっての土壇場の回復手段を与え得る。一部の例では、医療施術者が必要に応じて特定の詳細に焦点を当てることが可能であり得る。
【0137】
[0146] 任意選択的に、情報は医療処置中にアクセス可能であり得る。医療処置中のステップの画像を捕捉するために映像捕捉システムが使用され得る。進捗状況及び/又は完了されるステップのタイミングが追跡され得る。従って、その後のステップの予測されるタイミングをリアルタイムで更新することができる。更に一定の条件が処置中に検出される場合、推薦されるステップ自体が調節され得る。例えば外科医が不注意で動脈を切った場合、本明細書で提供するシステム及び方法はそれを認識することができ、条件の変化を反映するように推薦されるステップが調節され得る。医療人員は推薦されるステップを処置中に見ることが可能であり得る。かかる情報は医療処置中に有用なガイダンスを提供し得る。
【0138】
[0147] 処置、推薦されるステップ、及び/又はタイミングに関する情報は表示装置上で表示することができる。表示装置は医療コンソールにおいて又は医療コンソール上にあることができる。表示装置は医療コンソール内に統合され得る。
【0139】
[0148]
図7は、本発明の実施形態による、スケジューリングがどのようにリアルタイムで更新され得るのかについての図を示す。先に説明したように、最新のスケジューリングを提供することは部屋の交代を予測するのに有用な場合があり、そのことは今度の処置用の場所をより迅速に更新できるようにし得る。
【0140】
[0149] 一部の事例では、特定の医療ケア施設のためのスケジューリング情報をリアルタイムで更新するために、捕捉される映像及び/又は複数の映像に関連する1つ若しくは複数のタイミングパラメータが使用され得る。例えば
図7に示すように、病院ABCでは1つ又は複数の外科手術が予定され得る複数の場所があり得る。複数の場所は、複数の手術室(例えばOR1、OR2、OR3、OR4等)を含み得る。
【0141】
[0150] スケジューリング情報は、特定の日にちの時刻等のタイミング情報を含み得る。一部の例では、スケジューリング情報がリアルタイムで更新され得る。スケジューリング情報をリアルタイムで更新することは、医療作業者、施術者、人員、又は支援スタッフが外科処置の1つ又は複数のステップの実行又は完了に関連するタイミングの変更を予期し、その変更に対してしかるべく準備することを可能にし得る。そのようなリアルタイムの更新は、1つ又は複数の外科処置のための手術室又は医療ツール及び医療器具を準備するのに十分な時間を医療作業者、施術者、人員、又は支援スタッフに与え得る。そのようなリアルタイムの更新は、医療作業者、施術者、人員、又は支援スタッフが、医療ケア施設内の複数の異なる外科処置のスケジューリングを調整すること、及び入手可能な最新のタイミング情報に基づいて医療ケア施設の資源又は要員を管理することも可能にし得る。スケジューリング情報は当日にわたり、翌日にわたり、数日にわたり、翌週にわたり、翌月等にわたり入手可能であり得る。スケジューリング情報はリアルタイムで更新することができ、又は周期的に(例えば毎日、数時間ごとに、毎時、30分ごとに、15分ごとに、10分ごとに、5分ごとに、毎分、毎秒、又はそれよりも頻繁に)更新され得る。スケジューリング情報はイベントに応じて更新され得る。スケジューリング情報は様々な場所で行われ得る処置に関する情報を含み得る。スケジューリング情報は、医療ケア施設におけるそれぞれの予定された外科処置が任意の所与の日にちについて何時何処で行われるのかに関する情報を含み得る。
【0142】
[0151] 一部の事例では、スケジューリング情報が処置に関する追加情報を含み得る。例えば処置1はOR1内で7:00AMに行われることが予定され得る。処置4はOR2内で8:00AMに行われることが予定され得る。処置2はOR1内で9:00AMに行われることが予定され得る。これらの処置は異なる種類のものであり得る。各処置の推定される時間の長さは提供されてもされなくてもよい。処置ごとの推定される時間の長さは、複数の撮像装置によって捕捉される複数の映像から導出されるタイミング情報に基づいて更新され得る。
【0143】
[0152] 一部の事例では、処置2の1つ又は複数のステップの実際のタイミングが遅延し、又は処置2の1つ又は複数のステップについて予測されるタイミングよりも長くかかる場合(即ち処置2が予測又は推定よりも長くかかる場合)、処置2の推定完了時間が更新され得る。処置2の更新された推定完了時間に基づき、処置7の予定を異なる時間に又は同じ時間の異なる手術室に変更することができる。例えば処置7はOR1からOR4に移すことができる。処置6のタイミングを同時に追跡することができ、処置6のタイミングが時間超過していない場合は処置7をOR4に移すことができる。
【0144】
[0153] 本システムは、処置2が長引いており、そのため処置7の場所を変更しなければならないと判定可能であり得る。このことは、処置7が準備されること、及び場所を用意することを有利に可能にし得る。一部の例では準備するための時間が必要になる場合があり、場所を変更する必要があるのかを前もって知ることが有益であり得る。本明細書で提供するシステム及び方法はリアルタイムの更新を提供することができ、そのため処置が長引く可能性が高いかどうか及び場所を変更する必要があるかどうかがより早く明らかになり得る。
【0145】
[0154]
図8は、本発明の実施形態による、特定の例において支援を行うベンダ代表者を識別する際に検討され得る1つ又は複数の要素の一例を示す。一部の例では、ベンダ代表者又は他のリモートユーザを処置前に予め識別することが望ましくあり得る。或いは、ベンダ代表者又は他のリモートユーザは処置中に識別され得る。ベンダ代表者についての本明細書の如何なる説明も他の任意の種類のリモートユーザに適用され得る。
【0146】
[0155] 特定の例において支援を行うベンダ代表者を識別する際、様々な要素が検討され得る。医療処置の前又は医療処置の間、支援を行うベンダ代表者を識別することが望ましくあり得る。支援を行うベンダ代表者と接触するために医療コンソール又は他の装置が使用され得る。ベンダ代表者の支援は医療処置が開始する前に手配され得る。或いは医療処置中にベンダ代表者の支援が必要だと判定される場合があり、個人が識別され接触されることがある。
【0147】
[0156] 本明細書で提供する様々な要素は例として与えるに過ぎない。本明細書で提供する要素の代わりに又はそれに加えて他の任意の要素が検討され得る。一部の例では、本明細書で示す要素の全てが必要なわけではない。一部の実施形態では、支援を行うベンダ代表者の識別情報を明らかにする際に本明細書で提供する要素の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、50以上が評価される。提供した数の何れよりも多い、提供した数の何れよりも少ない、又は提供した数の何れかの間等の任意の数の要素が検討され得る。
【0148】
[0157] 医療資源インテリジェンスシステム810は要素の何れかを評価し、その要素に基づいてベンダ代表者識別830を与えることができる。
【0149】
[0158] 検討され得る要素の一例は医療ケア施設の好み820aである。例えば各病院、クリニック、ケアセンタ、又は他の任意の種類の医療ケア施設が優先ベンダ代表者を有し得る。一部の実施形態では、医療ケア施設が承認済みのベンダ代表者のプールを有し得る。一部の例では、医療ケア施設が優先されるベンダ代表者のランキング又は階層(例えばレベル)を有し得る。これはベンダとの取り決め、ベンダ代表者との過去の経験、推薦、又は他の任意の要素に基づき得る。
【0150】
[0159] 検討され得る要素の別の例は、医師の好み820bである。例えば各医療人員は優先ベンダ代表者を有し得る。例えば或る外科医は、過去に一緒に働いたことから自分が好むベンダ代表者を有し得る。一部の実施形態では、特定の医療人員が承認済みの又は優先されたベンダ代表者のプールを有し得る。一部の例では、医療人員が優先されるベンダ代表者のランキング又は階層(例えばレベル)を有し得る。これはベンダとの取り決め、ベンダ代表者との過去の経験、推薦、又は他の任意の要素に基づき得る。
【0151】
[0160] 医療ケア施設の好み又は医師の好みについての本明細書の如何なる説明も部門又はグループの好みにも適用され得る。例えば一部の部門又はグループはベンダ代表者に関する好みを有し得る。
【0152】
[0161] 一部の実施形態では、医師の好みが医療ケア施設及び/又はグループ/部門の好みに依存し得る。例えば医療ケア施設がベンダ代表者の特定のプールしか承認しない場合、医療人員はそのベンダ代表者のプール内からの好みを有し得る。他の例では、医療ケア施設がベンダ代表者に関して厳格ではない場合があるが、個々の医療人員が従うことにしても、又は従わないことにしてもよい優先リストを有し得る。
【0153】
[0162] 別の例では、処置の種類820cが検討される要素であり得る。例えば特定のベンダ代表者は特定の処置の種類しか支援しない場合があり、又は一定の処置の種類でより豊富な経験を有し得る。一部の実施形態では、要素が2値であり得る(例えばベンダが特定の処置の種類を支援する又はしない)。或いは要素は更なる階調度を有し得る(例えばベンダ代表者が特定の処置の種類で有する経験度に依存することができ、特定の処置の種類を支援するベンダ代表者によって与えられる優先ランキング又はスコアに依存し得る)。
【0154】
[0163] 更に、医療製品/装置の種類820dが検討される要素であり得る。例えば特定のベンダ代表者は特定の医療製品しか支援できない場合があり、又は一定の医療製品でより豊富な経験を有し得る。医療製品/装置の種類820dは、医療製品のカテゴリ(例えばステント)又は非常に具体的な医療製品(例えばステントモデルABCD)を指し得る。一部の実施形態では、要素が2値であり得る(例えばベンダが特定の医療製品又は製品カテゴリを支援する又はしない)。或いは要素は更なる階調度を有し得る(例えばベンダ代表者が特定の医療製品又は製品カテゴリで有する経験度に依存することができ、特定の医療製品又は製品カテゴリを支援するベンダ代表者によって与えられる優先ランキング又はスコアに依存し得る)。
【0155】
[0164] 任意選択的に、場所820eが要素として検討され得る。例えば様々な医療ケア施設の場所が知られている場合がある。ベンダ代表者の場所(例えばリアルタイムの場所、ファイル上のアドレス、オフィスの場所、居住地等)が知られている場合がある。一部の実施形態では、医療ケア施設とベンダ代表者との間の相対位置が検討され得る。一部の実施形態では、それらが十分近い場合は優先を与えることができる。別の例では、同じ時差帯又は近い時差帯に優先を与えることができる。或いは場所は要素としないことができ、又はベンダ代表者が支援をリモートで行っている場合は相対的に弱い要素であり得る。
【0156】
[0165] 一部の実施形態では、支援を行う特定のベンダ代表者を識別するとき、対応可能性及びスケジューリング820fが検討され得る。一部の実施形態では、特定の時点において(例えば予定された手術時に、要求があり次第)ベンダの支援が必要であり得る。一部の実施形態では、ベンダ代表者のスケジュールが知られている場合がある。一部の例では、ベンダ代表者のスケジュールが事前に手配され得る。例えば特定の処置を支援するのに忙しくなることが分かっている場合、ベンダは或る時間を遮断することができる。ベンダ代表者のスケジュールは任意選択的にリアルタイムで更新され得る。例えばベンダがリモート着信を取るとき、ベンダ代表者がその着信を済ませるまで対応できないことを示すためにベンダ代表者のスケジュールが自動で更新され得る。一部の例では、ベンダ代表者が勤務時間外である又は働くことができない場合、ベンダ代表者は自らが対応できないことを示し得る入力を行うことができる。医療資源インテリジェンスシステムはベンダ代表者のカレンダ(例えばOutlookカレンダ、Googleカレンダ、又は他の任意の種類のカレンダ)と同期されてもよく、スケジューリング情報の一部を自動で引き込むことが可能であり得る。一部の実施形態では、ベンダ代表者の対応可能性が知られ、リアルタイムで更新され得る。ベンダ代表者が対応できない又は所要の時間に対応できると予測されない場合、そのベンダ代表者はベンダ代表者のプールから除去され得る。
【0157】
[0166] 同様に、過去にベンダ代表者が対応可能だと示されていたのに対応できなかった場合、そのことが検討され得る要素になり得る。例えばベンダ代表者が多数の不在着信を有した場合、そのベンダ代表者が推薦ベンダとして識別される可能性は低くなり得る。
【0158】
[0167] 任意選択的に、様々なベンダ代表者に関するレーティング又はフィードバック820gが要素として検討され得る。例えば過去にベンダ代表者と対話した人員はフィードバック又は他の種類のレーティング若しくはスコアを提供し得る。例えばセッションが完了すると、そのベンダ代表者と作業した経験を評価する機会が医療人員に提示され得る。定量的フィードバック(例えばスコア、レーティング)及び/又は質的フィードバック(例えばコメント)が収集され及び/又は検討され得る。フィードバックは集約され及び/又は蓄積されてもよく、それらはベンダ代表者が識別されるかどうかを判定する際の要素になり得る。一部の実施形態では、高いレーティング/フィードバックはそのベンダ代表者が選択される可能性が高まることをもたらす。
【0159】
[0168] 一部の実施形態では、ベンダ代表者を識別するとき、フィードバック/レーティングの全てが蓄積され使用され得る。他の例では、他の要素等のコンテキスト内でフィードバック/レーティングが検討され得る。例えば或るベンダ代表者は特定の医療製品について低いレーティングを有し得るが、異なる医療製品(例えば第2の製品)では高いレーティングを有する場合がある。要求される支援が第2の製品に関するものである場合、ベンダ代表者は高い方のレーティングに基づいて評価され得る。別の例では、ベンダ代表者が第1の医療ケア施設の個人からの高いレーティングを有し、第2の医療ケア施設の個人からの低いレーティングを有する場合、レーティングは支援を要求している医療ケア施設のコンテキスト内で検討することができる。
【0160】
[0169] 決定を行うときの要素として、ベンダ代表者の経験820hが検討され得る。例えば特定の医療ケア施設におけるベンダ代表者の経験(例えばベンダ代表者が支援を行った回数、行われた支援の持続時間等)が検討され得る。一部の例では、施設における特定の個人又はグループ/部門との経験が検討され得る(例えばベンダ代表者は特定の外科医と共に広範に働いている場合等がある)。特定の製品(例えば製品カテゴリ、製品モデル)を支援するベンダの経験が検討され得る。同様に、特定の処置又は処置の種類を支援するベンダの経験が検討され得る。経験はレーティングと共に検討され得る。一部の例では、製品、処置、人員、及び/又は場所についてかなりの経験の度合いを有するベンダを使用することが望ましくあり得る。
【0161】
[0170] 一部の実施形態では、ベンダの経験と共に結果が検討され得る。例えばベンダが特定の処置の種類を支援した場合、ベンダの支援に基づいて結果が異なる(例えばより肯定的である、より否定的である)かどうかを判定するために処置の種類が評価され得る。特定の処置の種類を支援するベンダがその処置の種類に関してより好ましい結果をもたらす傾向がある場合、そのベンダを再び使用することが望ましくあり得る。別の例では、ベンダが特定の製品を支援した場合、ベンダの支援に基づいて結果が異なる(例えばより肯定的である、より否定的である)かどうかを判定するためにその製品を使用する処置が評価され得る。特定の製品を支援するベンダがその製品を使用するその処置に関してあまり好ましくない結果をもたらす傾向がある場合、そのベンダを再び使用することはあまり望ましくない可能性がある。一部の実施形態では、結果は処置の成功及び/又は処置後に患者がどのように回復するのかに依存し得る。一部の例では、結果は処置の長さ及び/又は効率にも依存し得る。例えば処置が予期されていたよりも完了するのにはるかに長くかかる場合、それは予定通り終了した処置よりも好ましくない結果であり得る。
【0162】
[0171] 医療資源インテリジェンスシステム810は上記で提供した要素の何れも検討することができる。一部の実施形態では、特定の処置を支援する1人又は複数のベンダ代表者を識別する際に要素を等しく重み付けすることができる。或いは異なる重みが与えられてもよい。例えばフィードバック/レーティングが場所よりも高く評価され得る。一部の例では、1つ又は複数の要素が2値/禁止的であり得る。例えばベンダ代表者が対応できない場合、他の要素は関係なくなることができ、そのベンダ代表者を選択しないことができる。一部の例では、一部の要素が他の要素と比べて尊重され得る。例えば医療ケア施設の規則が個々の医師の好みに勝り得る。要素はリアルタイムで更新され得る。医療資源インテリジェンスシステムは、処置を支援するベンダ代表者を識別するために機械学習を利用し得る。
【0163】
[0172] 一部の例では、医療資源インテリジェンスシステムは提供される要素に基づいてベンダ代表者の推薦を行うことができる。推薦されたベンダ代表者は、推薦されたベンダ代表者で続けるかどうかの決定/承認を行い得る医療人員又は他の個人に表示され得る。推薦されたベンダ代表者を個人が承認する場合、そのベンダ代表者に接触することができ、及び/又はそのベンダ代表者のスケジュールが処置のために更新され得る。
【0164】
[0173] 推薦されたベンダ代表者を個人が承認しない場合、別のベンダ代表者を選択する機会が個人に与えられ得る。個人は、自分が接触したいベンダ代表者の識別情報を直接入力することができる。別の例では、2番目に推薦されるベンダ代表者の選択肢が個人に表示される等してもよい。医療資源インテリジェンスシステムは推薦されるベンダ代表者を自動でランク付けし、一覧の一番上から開始して必要に応じて下がっていくことができる。例えば第1候補のベンダ代表者との接触が要求されるが接触が行われない場合、システムは第2候補のベンダ代表者に移ることができる。
【0165】
[0174] 一部の例では、医療資源インテリジェンスシステムは識別されたベンダ代表者とつながろうと自動で試みることができる。例えば第1候補のベンダ代表者が識別されると、システムはそのベンダ代表者とつながろうと、又は現在の若しくは将来の処置に関してそのベンダ代表者のスケジュールを更新しようと自動で試みることができる。ベンダ代表者とのつながりが成功しない場合、システムは次の候補のベンダ代表者等に自動で移ることができる。これはユーザの介入又は入力を必要とせずに行われ得る。
【0166】
[0175] コンピュータ制御システム
[0176] 本開示は、本開示の方法を実装するようにプログラムされるコンピュータ制御システムを提供する。
図9は、ベンダ代表者とベンダ代表者の支援を必要とし得る医療人員との間の通信を促進するようにプログラムされ或いは構成されるコンピュータシステム901を示す。このコンピュータシステムはrep通信装置とローカル通信装置との間の通信を促進し得る。このコンピュータシステムは、1つ又は複数の医療ケア施設の1つ又は複数の在庫システム又は資源管理システムと自動でインタフェースすることができる。このコンピュータシステムは、1人又は複数のベンダ代表者等の1つ又は複数のベンダに関する情報にアクセスすることができる。このコンピュータシステムは、医療製品を利用する医療処置に支援を行うのに適している可能性がある1人又は複数のベンダ代表者を自動で決定することができる。このコンピュータシステムは、過去の医療製品の使用に関する情報及び将来の使用を予測すること等の医療資源インテリジェンスを提供することができる。このコンピュータシステムは、ベンダ代表者の生産性の測度を提供することができる。このコンピュータシステムは、エンゲージメント情報を有利に提供することができる。このコンピュータシステムは、ユーザの電子装置又は電子装置に対して離れて位置するコンピュータシステムであり得る。電子装置はモバイル電子装置であり得る。
【0167】
[0177] コンピュータシステム901は、シングルコアプロセッサ若しくはマルチコアプロセッサ、又は並列処理用の複数のプロセッサとすることができる中央処理装置(CPU、本明細書では「プロセッサ」及び「コンピュータプロセッサ」でもある)905を含み得る。コンピュータシステムは、メモリ又はメモリ位置910(例えばランダムアクセスメモリ、読取専用メモリ、フラッシュメモリ)、電子記憶ユニット915(例えばハードディスク)、1つ又は複数の他のシステムと通信するための通信インタフェース920(例えばネットワークアダプタ)、並びにキャッシュ、他のメモリ、データ記憶域、及び/又は電子ディスプレイアダプタ等の周辺装置925も含む。メモリ910、記憶ユニット915、インタフェース920、及び周辺装置925はマザーボード等の通信バス(実線)によってCPU905と通信する。記憶ユニット915は、データを記憶するためのデータ記憶ユニット(又はデータリポジトリ)であり得る。コンピュータシステム901は、通信インタフェース920の支援でコンピュータネットワーク(「ネットワーク」)930に動作可能に結合され得る。ネットワーク930はインターネット、インターネット及び/又はエクストラネット、又はインターネットと通信するイントラネット及び/又はエクストラネットであり得る。
【0168】
[0178] 一部の事例では、ネットワーク930が電気通信網及び/又はデータネットワークである。ネットワークは、クラウドコンピューティング等の分散コンピューティングを可能にし得る1つ又は複数のコンピュータサーバを含み得る。例えば1つ又は複数のコンピュータサーバは、例えば1つ又は複数の実験的環境の構成を捕捉すること、1つ又は複数の時点のそれぞれにおいて実験的環境をレジストリ内に記憶すること、実験的環境を活用する1つ又は複数の実験的実行を行うこと、環境を活用する実験的実行の出力を与えること、実験的環境と実験的実行との間の複数のリンクを生成すること、及び1つ又は複数の時点における実験的環境に対応する1つ又は複数の実行状態を生成すること等、本開示の解析、計算、及び生成の様々な側面を実行するためのネットワーク上のクラウドコンピューティング(「クラウド」)を可能にし得る。かかるクラウドコンピューティングは、例えばAmazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform、及びIBM cloud等のクラウドコンピューティングプラットフォームによって提供され得る。一部の事例ではネットワークは、コンピュータシステム901の助けを借りてピアツーピアネットワークを実装することができ、ピアツーピアネットワークはコンピュータシステムに結合される装置がクライアント又はサーバとして振る舞うことを可能にし得る。
【0169】
[0179] CPU905は、プログラム又はソフトウェアによって具体化され得る一連の機械可読命令を実行することができる。命令はメモリ910等のメモリ位置内に記憶することができる。命令はCPUに導くことができ、その後本開示の方法を実装するようにCPUをプログラムし或いは構成することができる。CPUによって実行される操作の例は、フェッチ、復号、実行、及びライトバックを含み得る。
【0170】
[0180] CPU905は集積回路等の回路の一部であり得る。システムの1つ又は複数の他のコンポーネントが回路内に含まれ得る。一部の事例では、回路が特定用途向け集積回路(ASIC)である。
【0171】
[0181] 記憶ユニット915はドライバ、ライブラリ、及び保存済みプログラム等のファイルを記憶することができる。記憶ユニットはユーザデータ、例えばユーザ基本設定及びユーザプログラムを記憶することができる。一部の事例ではコンピュータシステム901は、イントラネット又はインターネットによってコンピュータシステムと通信するリモートサーバ上に位置するような、コンピュータシステムにとって外部にある1つ又は複数の追加のデータ記憶ユニットを含むことができる。
【0172】
[0182] コンピュータシステム901は、ネットワーク930によって1つ又は複数のリモートコンピュータシステムと通信することができる。例えばコンピュータシステムは、ユーザ(例えば実験的環境のユーザ)のリモートコンピュータシステムと通信することができる。リモートコンピュータシステムの例は、パーソナルコンピュータ(例えばポータブルPC)、スレート又はタブレットPC(例えばApple(登録商標)iPad、Samsung(登録商標)Galaxy Tab)、電話、スマートフォン(例えばApple(登録商標)iPhone、アンドロイド対応装置、Blackberry(登録商標))、又は携帯情報端末を含む。ユーザはネットワークによってコンピュータシステムにアクセスすることができる。
【0173】
[0183] 本明細書に記載した方法は、例えばメモリ910又は電子記憶ユニット915等、コンピュータシステム901の電子記憶位置上に記憶される機械(例えばコンピュータプロセッサ)実行可能コードによって実装され得る。機械実行可能又は機械可読コードはソフトウェア形式で提供することができる。使用中、コードがプロセッサ905によって実行され得る。一部の事例では、プロセッサによる素早いアクセスのためにコードを記憶ユニットから取得し、メモリ上に記憶することができる。一部の状況では電子記憶ユニットを除外することができ、機械実行可能命令がメモリ上に記憶される。
【0174】
[0184] コードは、コードを実行するように適合されるプロセッサを有する機械と共に使用するために事前コンパイルし構成することができ、又は実行時中にコンパイルされ得る。コードは、事前コンパイルされた形で又はコンパイルされた通りの形でコードを実行できるようにするために選択可能なプログラミング言語によって供給され得る。
【0175】
[0185] コンピュータシステム901等、本明細書で提供したシステム及び方法の態様はプログラミングによって具体化することができる。本技術の様々な態様は、典型的には一種の機械可読媒体上で運ばれ又は機械可読媒体内に具体化される機械(又はプロセッサ)実行可能コード及び/又は関連データの形を取る「製品」又は「製造品」として考えることができる。機械実行可能コードは、メモリ(例えば読取専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)又はハードディスク等の電子記憶ユニット上に記憶することができる。「記憶域」型の媒体は、ソフトウェアプログラミングのために何時でも非一時的記憶域を提供することができる様々な半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブ等、コンピュータ、プロセッサ等又はその関連モジュールの有形メモリの何れか又は全てを含み得る。ソフトウェアの全て又は一部が時にはインターネット又は他の様々な電気通信網によって伝達され得る。かかる通信は、例えば或るコンピュータ又はプロセッサから別のコンピュータ又はプロセッサ内に、例えば管理サーバ又はホストコンピュータからアプリケーションサーバのコンピュータプラットフォーム内にソフトウェアをロードすることを可能にし得る。従ってソフトウェア要素を担うことができる別の種類の媒体は、ローカル装置間の物理インタフェースを横断して、有線及び光回線ネットワークを介して、及び様々なエアリンク上で使用されるような光波、電波、及び電磁波を含む。有線リンク又は無線リンク、光リンク等、そのような波を運ぶ物理要素もソフトウェアを担う媒体と見なすことができる。本明細書で使用するとき、非一時的な有形の「記憶」媒体に限定されない限り、コンピュータ又は機械「可読媒体」等の用語は実行するためにプロセッサに命令を与えることに関与する任意の媒体を指す。
【0176】
[0186] 従ってコンピュータ実行可能コード等の機械可読媒体は、これだけに限定されないが有形記憶媒体、搬送波媒体、又は物理伝送媒体を含む多くの形式を取り得る。不揮発性記憶媒体は、例えばデータベース等を実装するために使用され得るような図示の任意のコンピュータ等の中の記憶装置の何れか等の光ディスク又は磁気ディスクを含む。揮発性記憶媒体は、かかるコンピュータプラットフォームのメインメモリ等のダイナミックメモリを含む。有形伝送媒体はコンピュータシステム内のバスを含む配線を含む同軸ケーブル、銅線、及び光ファイバを含む。搬送波伝送媒体は、無線周波数(RF)及び赤外線(IR)データ通信中に生成されるような電気信号若しくは電磁信号又は音波若しくは光波の形を取り得る。従ってコンピュータ可読媒体の一般的形式は例えばフロッピディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、CD-ROM、DVD又はDVD-ROM、他の任意の光媒体、穿孔カード紙テープ、孔のパターンを有する他の任意の物理記憶媒体、RAM、ROM、PROM、及びEPROM、FLASH-EPROM、他の任意のメモリチップ又はカートリッジ、データ又は命令を移送する搬送波、かかる搬送波を移送するケーブル又はリンク、又はコンピュータがプログラミングコード及び/又はデータを読み取ることができる他の任意の媒体を含む。コンピュータ可読媒体のこれらの形式の多くは、実行するためにプロセッサに1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを運ぶことに関与し得る。
【0177】
[0187] コンピュータシステム901は、例えば環境の選択、環境のコンポーネント、又は環境の時点を提供するためのユーザインタフェース(UI)940を含む電子ディスプレイ935を含むことができ又はかかる電子ディスプレイ935と通信することができる。UIの例は、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)及びウェブベースのユーザインタフェースを限定なしに含む。
【0178】
[0188] 本開示の方法及びシステムは1つ又は複数のアルゴリズムによって実装することができる。アルゴリズムは、中央処理装置905による実行時にソフトウェアによって実装され得る。アルゴリズムは、例えば1つ又は複数の実験的環境の構成を捕捉すること、1つ又は複数の時点のそれぞれにおいて実験的環境をレジストリ内に記憶すること、実験的環境を活用する1つ又は複数の実験的実行を行うこと、環境を活用する実験的実行の出力を与えること、実験的環境と実験的実行との間の複数のリンクを生成すること、及び1つ又は複数の時点における実験的環境に対応する1つ又は複数の実行状態を生成することができる。
【0179】
[0189] 特定の実装形態を図示し説明してきたが、様々な修正がそれらの実装形態に加えられてもよく、本明細書で予期されることを上記の内容から理解すべきである。更に本明細書の中で与えた具体例によって本発明が限定されることは意図しない。本発明を上記の明細書に関して説明してきたが、本明細書の好ましい実施形態についての説明及び図が限定的な意味で解釈されることは意図しない。更に、本発明の全ての態様は様々な条件及び変数に依存する本明細書に記載の特定の描写、構成、又は相対的比率に限定されないことを理解すべきである。本発明の実施形態の形式及び詳細における様々な修正が当業者に明らかになる。従って本発明はそのような任意の修正、改変、及び等価物も範囲に含むと考えられる。
【国際調査報告】