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特表2023-521961植物由来の肉類似組成物及び製造方法
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  • 特表-植物由来の肉類似組成物及び製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-26
(54)【発明の名称】植物由来の肉類似組成物及び製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 13/00 20160101AFI20230519BHJP
   A23L 11/00 20210101ALI20230519BHJP
   A23J 3/00 20060101ALI20230519BHJP
   A23L 5/00 20160101ALI20230519BHJP
【FI】
A23L13/00 Z
A23L11/00 F
A23J3/00 502
A23L5/00 M
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022559401
(86)(22)【出願日】2021-03-31
(85)【翻訳文提出日】2022-09-28
(86)【国際出願番号】 US2021025265
(87)【国際公開番号】W WO2021202805
(87)【国際公開日】2021-10-07
(31)【優先権主張番号】63/004,429
(32)【優先日】2020-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512035620
【氏名又は名称】コーンプロダクツ ディベロップメント インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広
(74)【代理人】
【識別番号】100142387
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 都子
(74)【代理人】
【識別番号】100135895
【弁理士】
【氏名又は名称】三間 俊介
(72)【発明者】
【氏名】アルダートン、エイミー
(72)【発明者】
【氏名】ピエン、イン
(72)【発明者】
【氏名】ダル、ヤドゥナンダン
(72)【発明者】
【氏名】ナグレスワラン、ナグール
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、シン
【テーマコード(参考)】
4B020
4B035
4B042
【Fターム(参考)】
4B020LB19
4B020LG09
4B020LK04
4B020LK05
4B020LK06
4B020LK07
4B020LK12
4B020LK17
4B020LK19
4B020LP03
4B020LP15
4B020LP16
4B035LC16
4B035LE05
4B035LG01
4B035LG12
4B035LG14
4B035LG15
4B035LG17
4B035LG20
4B035LG21
4B035LG23
4B035LG25
4B035LG26
4B035LG33
4B035LG50
4B035LG51
4B035LK02
4B035LK19
4B035LP02
4B035LP21
4B035LP32
4B035LP43
4B042AC10
4B042AD36
4B042AK06
4B042AK09
4B042AK10
4B042AK13
4B042AK16
4B042AK20
4B042AP04
4B042AP14
4B042AP18
4B042AP27
4B042AP30
(57)【要約】

本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質と、植物油とを含む、植物由来の肉類似物に関する。任意の実施形態では、豆類タンパク質は、架橋され得る。任意の実施形態では、油は、植物油と、水溶性担体とを含む、構造化植物油として提供され得る。植物由来の肉類似物は、約40重量%~約65重量%の含水量を更に含み得る。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)豆類タンパク質と、
b)植物油及び水溶性担体を含む、構造化植物油と、
c)約40重量%~約65重量%、又は約40重量%~約60重量%、又は約50重量%~約60重量%の量の水分と、を含む、植物由来の肉類似物。
【請求項2】
前記豆類タンパク質が、エンドウマメ、ヒヨコマメ、ソラマメ、レンズマメ、及びそれらの混合物からなる群から選択され、
任意選択的に、好ましくは、前記豆類タンパク質が、エンドウマメ、ヒヨコマメ、レンズマメ、及びソラマメ、並びにそれらの混合物からなる群から選択され、
任意選択的に、前記豆類タンパク質が、エンドウマメタンパク質及びソラマメタンパク質のうちのもう1つである、請求項1に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項3】
(前記類似物の重量で)約50%~約90%のタンパク質、又は約55%~約90%のタンパク質、又は約60%~約90%のタンパク質、又は約65%~約90%のタンパク質、又は約70%~約90%のタンパク質、又は約50%~約85%のタンパク質、又は約50%~約80%のタンパク質、又は約50%~約75%のタンパク質、又は約50%~約70%のタンパク質、又は約50%~約65%のタンパク質の量でタンパク質を有し、
任意選択的に、タンパク質含有量が、(前記類似物の重量で)約55%~約65%のタンパク質、又は(前記類似物の重量で)約65%~約75%のタンパク質である、請求項1又は2に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項4】
(前記類似物の重量で)約1%~約20%、又は約1%~約15%、又は約1%~約10%、又は約4%~約10%のデンプン、又は約5%~約10%のデンプン、又は約6%~約10%のデンプン、又は約7%~約10%のデンプンの量でデンプンを更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項5】
前記豆類タンパク質が、約0.5~約1.5(w/w、タンパク質対水)、又は約0.6~約1.5、又は約0.5~約1.4、又は約0.5~約1.3、又は約0.5~約1.2、又は約0.6~約0.13、又は約0.7~約1.2の保水能力を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項6】
前記水溶性担体が、タピオカマルトデキストリンである、請求項1~5のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項7】
前記構造油が、3:1(油対担体)超、10:1超、又は約4:1~約15:1、又は約7:1~約15:1、又は約8:1~約15:1、又は約9:1~約15:1、又は約10:1~約15:1、又は約10:1~約14:1、又は約11:1~約13:1、又は約4:1~約9:1、又は約4:1~約6:1の油対水溶性担体比を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項8】
前記水溶性担体が、(前記類似物の重量で)約0.1~約2%、又は約0.5%~約1.5%、又は約0.75%~約1.25%の量で使用される、請求項1~7のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項9】
タンパク質架橋剤を更に含み、
任意選択的に、前記タンパク質架橋剤が、トランスグルタミナーゼ及びL-システイン、並びにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項10】
a)架橋豆類タンパク質と、
b)デンプンと、を含み、
任意選択的に、前記タンパク質が、トランスグルタミナーゼ及びL-システイン、並びにそれらの混合物からなる群から選択される、タンパク質架橋剤を使用して架橋されている、植物由来の肉類似物。
【請求項11】
水溶性担体と、植物油とを含む、構造化植物を更に含み、
任意選択的に、前記水溶性担体が、タピオカマルトデキストリンである、請求項10に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項12】
約1:2~約1:9、又は約1:2~約1:7、又は約1:2~約1:6、又は約1:4~1:6、又は約1:4~約1:9の比(タンパク質及び架橋剤対水)でトランスグルタミナーゼを更に含む、請求項10又は11に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項13】
約1:149~約1:49、又は約1:119~約1:49、又は約1:109~約1:49、又は約1:104~約1:94の重量比(豆類タンパク質組成物対L-システイン)でL-システインを更に含む、請求項10~12のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項14】
調理されると、8,000g~12,000g、又は8,000g~11,500g、又は8,000g~11,000g、又は8,000g~10,500g、又は8,500g~10,500g、又は8,000g~10,500g、又は7,500g~10,500g、又は7,000g~10,500gのピーク圧縮力を有する、請求項10~13のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項15】
0.5~0.9、又は0.5~0.8、又は0.5~0.7、又は0.6~0.9、又は0.7~0.9の調理された前記植物由来の肉類似物の凝集性を有する、請求項10~14のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項16】
0.2~0.5、又は0.2~0.4、又は0.3~0.5、又は0.3~0.4の調理された前記植物由来の肉類似物の弾力性を有する、請求項10~15のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項17】
請求項1~16のいずれかに記載の植物由来の肉類似物を作製するための方法であって、豆類タンパク質、水、並びにトランスグルタミナーゼ及びL-システインからなる群から選択される架橋剤を混合することを含むプロセスにおいて、架橋豆類タンパク質を取得することを含み、
任意選択的に、前記豆類タンパク質が、約4.0~約4.5のpHを有する溶液中で架橋される、方法。
【請求項18】
a.トランスグルタミナーゼを含む場合、前記トランスグルタミナーゼ及び水が、約1:2~約1:9、約1:2~約1:7、又は約1:2~約1:6、又は約1:4~1:6、又は約1:4~約1:9の比(豆類タンパク質及び架橋剤対水)であり、
b.L-システインを含む場合、前記L-システインが、約1:149~約1:49、又は約1:119~約1:49、又は約1:109~約1:49、又は約1:104~約1:94の重量比(豆類タンパク質組成物対L-システイン)における混合豆類タンパク質である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
構造化植物油を前記架橋豆類タンパク質と混合することを更に含み、前記構造化植物油が、水溶性担体と、植物油とを含み、
任意選択的に、前記水溶性担体が、タピオカマルトデキストリンである、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
前記構造油が、3:1(油対担体)超、10:1超、又は約4:1~約15:1、又は約7:1~約15:1、又は約8:1~約15:1、又は約9:1~約15:1、又は約10:1~約15:1、又は約10:1~約14:1、又は約11:1~約13:1、又は約4:1~約9:1、又は約4:1~約6:1の油対水溶性担体比を有する、請求項17~19のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、肉代替物又は肉類似物として有用な豆類タンパク質組成物を開示する。
【背景技術】
【0002】
経済的及び健康上の理由から、一部の人々の間では、動物の筋肉タンパク質を含む動物タンパク質を植物タンパク質と置き換える所望がある。しかし、具体的には動物の筋肉タンパク質、より一般的には動物の筋肉の肉(簡単にするために本明細書では「肉」と称される)に取って代わるために植物タンパク質を使用することは、様々な問題をもたらす。例えば、動物の筋肉タンパク質及び植物タンパク質は、立体配座的に異なる。また、植物由来の組成物は、肉に一般的であるように、必ずしも脂肪を含まない。これらの違いのために、植物由来の肉類似物は、肉とは質感的及び機能的に異なり、新しい方法及び組成物が、植物由来の組成物を肉により類似させるために必要とされる。
【発明の概要】
【0003】
本明細書に記載される技術は、簡単にするために本明細書では「植物由来の肉類似物」と呼ばれる、肉に類似している植物由来の組成物を作製するための改良された組成物及び方法を対象とする。一態様では、本明細書に開示される技術は、水溶性担体に装填された植物油を含む、植物由来の肉類似物を対象とする。別の態様では、本明細書に開示される技術は、タンパク質架橋剤を使用して架橋されている少なくとも1つの豆類タンパク質を含む、植物由来の肉類似物を対象とする。
【0004】
本明細書に開示される技術は、例証目的のためのみに提供され、いかなる方法でも限定的ではない、添付の図を参照して更に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】1つ又は2つ以上のタンパク質架橋剤を使用して架橋されたタンパク質を含有する、未調理の植物由来の肉類似物の例証的実施形態を描写する。
図2】肉類似物の実施形態に関連する概念を例証するために有用なテクスチャ分析装置からの一般的な読み出しである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
一態様では、本明細書に開示される技術は、少なくとも1つの豆類タンパク質を含む、植物由来の肉類似物を対象とする。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、豆類タンパク質を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、エンドウマメ、ヒヨコマメ、ソラマメ、レンズマメ、ハウチワマメ、インゲンマメ、ササゲ、グアールマメ、フジマメ、アオイマメ、ウズラマメ、シロインゲンマメ、クロマメ、及びリョクトウ、並びにそれらの混合物からなる群から選択される豆類タンパク質を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、エンドウマメ、ヒヨコマメ、レンズマメ、及びソラマメ、並びにそれらの混合物からなる群から選択される豆類タンパク質を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、エンドウマメ及びソラマメ、並びにそれらの混合物からなる群から選択される豆類タンパク質を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、エンドウマメタンパク質を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、ソラマメタンパク質を含む。
【0007】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、粉砕された豆類、又は粉砕されて更に処理された豆類から取得される、豆類タンパク質を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、一般的に豆粉と呼ばれる粉砕された豆類組成物、例えば、エンドウマメ粉、ヒヨコマメ粉、ソラマメ粉、又はレンズマメ粉を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、粉砕されて更に処理された豆類を含み、そのような組成物は、豆類タンパク質濃縮物又は豆類タンパク質分離物、若しくはテクスチャ加工植物タンパク質と称され得る。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、タンパク質濃縮物、例えば、エンドウマメタンパク質濃縮物、ヒヨコマメタンパク質濃縮物、ソラマメタンパク質濃縮物、又はレンズマメタンパク質濃縮物を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、タンパク質単離物、例えば、エンドウマメタンパク質分離物、ヒヨコマメタンパク質単離物、ソラマメタンパク質単離物、又はレンズマメタンパク質分離物を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、豆類タンパク質濃縮物及び豆類タンパク質単離物の混合物を含む。
【0008】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、豆粉、豆類タンパク質分離物、又は豆類タンパク質濃縮物のうちの1つ又は2つ以上を含み、任意選択的に、豆類は、エンドウマメ、ヒヨコマメ、ソラマメ、レンズマメ、ハウチワマメ、インゲンマメ、ササゲ、グアールマメ、フジマメ、アオイマメ、ウズラマメ、シロインゲンマメ、クロマメ、及びリョクトウ、並びにそれらの混合物から、より好ましくは、エンドウマメ、ヒヨコマメ、又はソラマメから選択される。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、エンドウマメタンパク質分離物、エンドウマメタンパク質濃縮物、ソラマメタンパク質濃縮物、ソラマメタンパク質分離物、及びそれらの混合物のうちの1つ又は2つ以上を含む。
【0009】
正確なタンパク質含有量要件に拘束されることを意図するものではないが、例証目的のために、豆粉、豆類タンパク質濃縮物、及び豆類タンパク質分離物は、他にも理由があるが、それらのタンパク質及びデンプン含有量の相対量において変化する。豆粉は、豆類全体の構成要素をほぼ同じ割合で含む、粉砕された組成物である。豆粉は、一般的に、25重量%~50重量%のタンパク質を有し、残りはほとんどデンプンであるが、繊維含有量は約10%程度であり得る。豆類タンパク質濃縮物は、典型的には、空気分級された粉末組成物である。空気分級は、デンプンのある部分を除去し、それによって、粉末中の相対タンパク質含有量を増加させる。豆類タンパク質濃縮物は、一般的に、約50重量%~約75重量%のタンパク質を有するが、最も一般的には、60重量%~70重量%の範囲内のタンパク質含有量を有する。豆類タンパク質分離物もまた、粉末組成物であるが、一般的に、例えば、様々なpHにおけるデンプン及びタンパク質の異なる溶解度に依拠する、湿式濾過を使用して取得される。豆類タンパク質は、一般に、75重量%超、最も一般的には、80重量%~90重量%のタンパク質を有するが、可能な限り最高のタンパク質含有量が所望される。
【0010】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、(類似物の重量で)約50%~約90%のタンパク質、又は約55%~約90%のタンパク質、又は約60%~約90%のタンパク質、又は約65%~約90%のタンパク質、又は約70%~約90%のタンパク質、又は約50%~約85%のタンパク質、又は約50%~約80%、又は約50%~約75%、又は約50%~約70%、又は50%~65%のタンパク質の量で豆類タンパク質を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、(類似物の重量で)約55%~約65%のタンパク質の量で豆類タンパク質を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、(類似物の重量で)65%~約85%のタンパク質を含む量で豆類タンパク質を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、(類似物の重量で)約65%~約75%のタンパク質の量で豆類タンパク質を含む。実施形態では、植物由来の肉類似物は、(類似物の重量で)約75%~約85%のタンパク質の量で豆類タンパク質を含む。
【0011】
任意の実施形態では、植物由来の肉類似物中のタンパク質含有量は、1つ又は2つ以上の豆類源に、又は同じ若しくは異なる豆類源から取得された豆粉、豆類タンパク質濃縮物、若しくは豆類タンパク質分離物の混合物に由来し得る。
【0012】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、デンプンを含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、タンパク質と同じ植物源からのデンプンを含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、タンパク質と異なる植物源からのデンプンを含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、豆粉、豆類タンパク質濃縮物、又は豆類タンパク質分離物によって提供されるデンプンを含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、エンドウマメデンプン、ヒヨコマメデンプン、ソラマメデンプン、レンズマメデンプン、又はトウモロコシデンプン、又はタピオカデンプン、又はジャガイモデンプン、及び以下の高アミロース若しくは低アミロースバリアント、並びにそれらの混合物を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、(類似物の重量で)約0.5%~約20%、又は約0.5%~約15%、又は約0.5%~約10%、又は約1%~約10%、又は約4%~約10%のデンプン、又は約5%~約10%のデンプン、又は約6%~約10%のデンプン、又は約7%~約10%のデンプンの量でデンプンを含む。
【0013】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、天然デンプン、又は変性デンプン、若しくはゼラチン化デンプンであり得る、第2のデンプンを含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、植物由来の肉類似物にゲル強度を提供するために含む、共テクスチャ加工剤若しくはテクスチャ加工剤として、又は安定剤若しくは乳化剤として使用される、第2のデンプンを含む。本明細書に記載される植物由来の肉類似物の任意の実施形態で有用な変性デンプンは、低減分子量デンプン、変換デンプン、酸若しくは酵素加水分解デンプン、剪断変換デンプン、酸化デンプン、安定化デンプン(例えば、アセチル若しくはヒドロキシプロピル安定化などによる)、又は熱的に阻害されたデンプンなどの阻害デンプン、又はアジピン酸架橋デンプンも若しくはリン酸架橋デンプンなどの化学的に架橋されたデンプン、又はオクテニル-コハク酸誘導体化デンプンなどのコハク酸導体化デンプンを含む。
【0014】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、高い可溶性含有量、高い分散安定性、高い保水能力のうちの1つ又は2つ以上を有する、豆類タンパク質を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、堅固なゲルを形成することが可能な豆類タンパク質を含む。
【0015】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、豆類タンパク質を含み、25℃で可溶性である組成物中のタンパク質含有量の重量分率は、(重量で)約50%~約80%、又は約60%~約80%、又は約65%~約80%、又は約70%~約80%、又は約71%~約79%、又は約72%~約78%、又は約73%~約77%である。
【0016】
本明細書に記載される任意の実施形態では、タンパク質溶解度は、以下のプロセスを使用して、(例えば、Beckman Coulterからの)遠心分離機及びLECOタンパク質分析装置を使用して、試料中の総タンパク質と測定された不溶性タンパク質含有量との間の差を決定することによって測定される。タンパク質粉末(1%w/w、乾燥タンパク質基準)を、室温で60分間撹拌しながら緩衝水又は脱イオン水に添加する。移して、室温で10分間、4000gにおいて遠心分離する。上清及び沈殿物(湿潤残留物)を分離し、LECOタンパク質分析装置、タンパク質係数:N×6.25で、湿潤残留物のタンパク質含有量を測定する。
【0017】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、豆類タンパク質を含み、有意量の不溶性タンパク質は、25Cの水中で少なくとも1時間安定して分散されることが可能であり、これは、簡単にするために本明細書内で「分散安定性率」と呼ばれる。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、(重量で)約40%~約70%、又は約50%~約70%、又は約60%~約70%、又は約61%~約79%、又は約62%~約68%、又は約63%~約67%の分散性率を有する、豆類タンパク質を含む。
【0018】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、約0.5~約1.5(w/w、タンパク質対水)、又は約0.6~約1.5、又は約0.5~約1.4、又は約0.5~約1.3、又は約0.5~約1.2、又は約0.6~約0.13、又は約0.7~約1.2の保水能力を有する、豆類タンパク質を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、水中でその重量の約50%~約150%(w/w、タンパク質対水)、約50%~約140%、又は約50%~約130%、又は約50%~約120%、又は約60%~約150%、又は約60%~約130%、又は約70%~約120%、又は約80%~約110%、又は95%~105%を保持することが可能な豆類タンパク質を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、4g~10g、又は4g~9g、又は4g~8g、又は5g~10g、又は5g~9g、又は6g~10g、又は6g~9g、又は約7gのパンチ力を有する、ゲル(25℃において水中で15%固体)を形成することが可能な豆類タンパク質を含む。
【0019】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、簡単にするために本明細書では「構造化植物油」と集合的に称される、構造化植物(plant又はvegetable)油を更に含む。本明細書内で、構造化植物油は、油の少なくとも一部が担体系に吸収されるように、担体系に装填された油を指す。本明細書に記載される植物由来の肉類似物の任意の実施形態では、構造化植物油は、油を水溶性担体系に装填することによって取得される。本明細書に記載される植物由来の肉類似物の任意の実施形態では、構造化植物油は、植物油をタピオカマルトデキストリンに装填することによって取得される。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物で有用な構造化油は、連続油相内に水溶性担体を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、ペーストの形態で構造化植物油を更に含む。
【0020】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、3:1(油対担体)超、10:1超、又は約4:1~約15:1、又は約7:1~約15:1、又は約8:1~約15:1、又は約9:1~約15:1、又は約10:1~約15:1、又は約10:1~約14:1、又は約11:1~約13:1、又は約4:1~約9:1、又は約4:1~約6:1の比で植物(plant又はvegetable)油及び水溶性担体からなる構造化植物油を更に含む。
【0021】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、植物(plant又はvegetable)油を更に含む。本明細書に記載される植物由来の肉類似物の任意の実施形態では、植物由来の肉類似物中の全ての植物油は、水溶性担体に装填される。本明細書に記載される植物由来の肉類似物の任意の実施形態では、植物由来の肉類似物中の植物(plant又はvegetable)油の一部は、水溶性担体に装填される。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、ペーストを作製するために担体上に装填された液体油を更に含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、(類似物の重量で)約5%~約30%、又は約5%~約25%、又は約5%~約20%、又は約10%~約20%、又は約12%~約18%、又は約14%~約16%の量で植物(vegetable又はplant)油を更に含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、又はヒマワリ油、又はトウモロコシ油、又はキャノーラ油、又はオリーブ油、又は他の液体植物油、又はそれらの混合物を更に含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、室温(約23℃)で液体である1つ又は2つ以上の植物(vegetable又はplant)油を更に含む。
【0022】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、典型的にはおよそ室温で固体である植物油である、第2の植物油を更に含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、ヤシ油又はココナツ油を含む。
【0023】
本明細書に記載される植物由来の肉類似物の任意の実施形態では、植物由来の肉類似物中の植物油の一部は、構造化植物油である。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、第1及び第2の油を更に含み、第2の油は、構造化植物油であり、植物由来の肉類似物の約4%~約12%、又は約4%~約9%、又は約4%~約6%を構成する。
【0024】
本明細書に記載される植物由来の肉類似物の任意の実施形態では、植物由来の肉類似物中の植物油の一部は、構造化植物油ではない。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、第1及び第2の油を更に含み、第2の油は、構造化油ではなく、植物由来の肉類似物の約4%~約9%、又は約4%~約6%を構成する。
【0025】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、(類似物の重量で)約0.1~約2%、又は約0.5%~約1.5%、又は約0.75%~約1.25%の量で水溶性担体を更に含む。
【0026】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、約40重量%~約65重量%、又は40重量%~約60重量%、又は50重量%~約60重量%の量で水分を含む。
【0027】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、調理され、調理中に、構造化植物油系中の油の一部を放出して、例えば、限定されないが、ジュージューという音を含む、肉が調理されるときに融解する動物脂肪の効果を複製する。任意の実施形態では、本明細書に開示される植物由来の肉類似物は、調理中に油を放出するが、調理後に、調理された植物由来の肉類似物が、食べたときに脂肪を含む口当たりを含むように、十分な油を保持する。
【0028】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、架橋豆類タンパク質を含む。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、架橋豆類タンパク質を含み、豆類タンパク質は、タンパク質中のアミノ酸を架橋するために有用なタンパク質架橋剤を使用して架橋されている。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、架橋豆類タンパク質を含み、豆類タンパク質は、トランスグルタミナーゼ及びL-システインのうちの1つ又は2つ以上を使用して架橋されている。
【0029】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物で有用な架橋豆類タンパク質は、植物由来のタンパク質及びタンパク質架橋剤が、水中で分散され、架橋豆類タンパク質組成物が、既知の脱水方法を使用して、分散液から回収されるように、豆類タンパク質及びタンパク質架橋剤を過剰な水又は水溶液中で混合することを含む、方法によって作製されることができる。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物で有用な架橋豆類タンパク質は、植物由来のタンパク質及びタンパク質架橋剤が、存在する全ての液体を吸収するように、豆類タンパク質及びタンパク質架橋剤を生地ベース系内で混合することを含む、方法によって作製されることができる。
【0030】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物で有用な架橋豆類タンパク質は、約1:2~約1:9、約1:2~約1:7、又は約1:2~約1:6、又は約1:4~1:6、又は約1:4~約1:9の比(豆類タンパク質及びタンパク質架橋剤対水)で、水又は水溶液中で豆類タンパク質をトランスグルタミナーゼと混合することを含む、方法に従って作製されることができる。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物で有用な架橋豆類タンパク質は、4:1~19:1(豆類タンパク質対酵素)、又は4:1~14:1、又は4:1~9:1、又は9:1~19:1、又は14:1~19:1の比で、豆類タンパク質及びトランスグルタミナーゼを混合することを含む、方法に従って作製されることができる。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物で有用な架橋豆類タンパク質は、約30~120分間混合することを含む、方法に従って作製されることができる。任意の実施形態では、豆類タンパク質及びトランスグルタミナーゼは、4.0~5.5のpHを有する溶液中で混合される。
【0031】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物で有用な架橋豆類タンパク質は、約1:149~約1:49、又は約1:119~約1:49、又は約1:109~約1:49、又は約1:104~約1:94の重量比(豆類タンパク質対L-システイン)で豆類タンパク質をL-システインと混合することを含む、方法に従って作製されることができる。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物で有用な架橋豆類タンパク質は、約1:1~約9:1(L-システイン及び豆類タンパク質対水)、又は約5:1~約9:1、又は約7:1~約9:1、又は約1:1~約4:1、約1:1~約2:1の比で、豆類タンパク質、L-システイン、及び水を混合することを含む、方法に従って作製されることができる。
【0032】
任意の実施形態では、架橋植物由来のタンパク質を使用して作製された本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、粘着性が低く、より堅固な生地である。任意の実施形態では、架橋豆類タンパク質を使用して作製された本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、調理されると、限定された粘着性と共に良好な硬度及び弾力性を有する。
【0033】
任意の実施形態では、硬度及び弾力性は、弾力性、圧縮力、及び凝集性を決定するために、TAXT Plusテクスチャ分析装置を使用して実施されるテクスチャプロファイル分析(TPA)を使用して測定されることができる。植物由来の肉類似物のテクスチャプロファイル分析(TPA)は、TAXT Plusテクスチャ分析装置を使用して決定された。
【0034】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、8,000g~12,000g、又は8,000g~11,500g、又は8,000g~11,000g、又は8,000g~10,500g、又は8,500g~10,500g、又は8,000g~10,500g、又は7,500g~10,500g、又は7,000g~10,500gのピーク圧縮力を有する。
【0035】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、0.5~0.9、又は0.5~0.8、又は0.5~0.7、又は0.9~0.6、又は0.7~0.9の凝集性を有する。
【0036】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、0.2~0.5、又は0.2~0.4、又は0.3~0.5、又は0.3~0.4の弾力性を有する。
【0037】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、任意の慣例様式、例えば、蒸すこと、焼くこと、又は煮込むことで調理され得る、生地又は生地様組成物を形成する。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、押出プロセスで調理される生地を形成する。植物由来の肉類似物の任意の実施形態では、完成した生地は、押出機の中に送給される。別の実施形態では、豆類タンパク質組成物、タンパク質架橋剤、及び水は、別々に、又は組み合わせて、生地を形成及び調理する押出機に添加され得る。
【0038】
本明細書に記載される植物由来の肉類似物の任意の実施形態では、生地は、粉末豆類タンパク質、例えば、豆粉、豆類タンパク質濃縮物、又は豆類タンパク質分離物、及び任意選択的に少なくとも第2の原料のうちの1つ又は2つ以上に水分を添加することによって形成され得る。本明細書に記載される植物由来の肉類似物の任意の実施形態では、生地は、粉末豆類タンパク質組成物によって吸収され得るような量の水分のみを添加することによって形成される。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、水中で豆類タンパク質組成物を分散させるために十分な水を添加することによって形成され、豆類タンパク質組成物の少なくとも一部は、水中で溶解される。そのような実施形態では、豆類タンパク質組成物は、全ての水が回収された材料によって吸収される単相系として、(残りの分散液から分離された)上清から回収され得る。そのような回収された材料は、ケーキ又は生地と呼ばれ得る。溶解した固体は、上清のpHを調整することなどの既知の手段によって分散液の上清から回収され得る。
【0039】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、肉類似物で一般的に使用される任意の他の成分を更に含み得る。そのような成分には、香味料、調味料、着色料、塩、並びに天然、事前ゲル化、及び変性デンプン、並びにガム及び他の親水コロイドが含まれる。
【0040】
任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、任意の所望の形状に形成されることができる。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、動物タンパク質を含まない。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、いずれの動物産物又は副産物も含まない。任意の実施形態では、本明細書に記載される植物由来の肉類似物は、ビーガン組成物である。
【0041】
また、本明細書では、植物由来の肉類似物を作製する方法も開示される。本明細書に記載される植物由来の肉類似物を作製するための任意の方法では、豆類タンパク質及び水を混合して第1の混合物を形成することと、構造化植物油を混合物に添加して植物由来の肉類似物を形成することとを含む。本明細書に記載される植物由来の肉類似物を作製するための任意の方法では、豆類タンパク質、架橋剤、及び水を混合して第1の混合物を形成することと、構造化植物油を混合物に添加して植物由来の肉類似物を形成することとを含む。任意の実施形態では、植物由来の肉類似物を作製するための方法は、香味料、調味料、着色料、塩、及びガム又は他の親水コロイドのうちの1つ又は2つ以上を、豆類タンパク質、又は豆類タンパク質、水タンパク質架橋剤、及び構造化植物油のうちの1つ又は2つ以上の混合物に添加することを更に含む。
【0042】
本明細書内の「豆類」への言及は、一般的にleguminosae又はfabaceae属と関連付けられるマメ科植物からの種子を意味する。
【0043】
本明細書内の「豆類タンパク質」への言及は、豆類から取得されたタンパク質を意味する。
【0044】
本明細書内の「構造化植物油」への言及は、油の少なくとも一部が担体系に吸収されるように担体系に装填された植物油を意味する。
【0045】
本明細書内の「植物油」への言及は、供給源が厳密に植物と同様であるかどうかにかかわらず、植物源からの油を意味し、例えば、限定ではないが一例として、ヒマワリ油は、植物源(ヒマワリ)に由来するため、植物油である。
【0046】
本明細書内の「トランスグルタミナーゼ」への言及は、グルタミン残基側鎖のγ-カルボキサミド基とリシン残基側鎖のε-アミノ基との間のイソペプチド結合の形成を触媒することが可能な酵素の類のうちのいずれか1つを意味する。
【0047】
数字を修飾するための「約」の使用は、プラス又はマイナス10%を記述した数を含むことを意味する。請求項における値の法的に許容される記述は、概ねその値を意味する。特許請求の範囲、又は明細書における約の使用は、対象にする等価物の全範囲を制限することを意図するものではない。
【0048】
不定冠詞「a」又は定冠詞「the」の記述は、文脈が別様に明確に規定しない限り、1つ以上を意味することを意味する。
【0049】
特定の実施形態を例示及び説明してきたが、当業者であれば、前述の明細書を読んだ後、方法、及び本技術の変更、均等物での置換、及びその他の種類の改変を実施することができる。上記の各態様及び実施形態はまた、他の態様及び実施形態のいずれか又は全てに関して開示されるような、かかる変形形態又は態様を含むか、又はそれらに組み込まれることができる。
【0050】
本技術はまた、本技術の個々の態様の単一の例示として意図される、本明細書に記載される態様に関して限定されるものではない。当業者には明らかであるように、本技術の多くの修正及び変更は、その趣旨及び範囲から逸脱することなく行うことができる。本技術の範囲内の機能的に等価な方法は、本明細書で列挙されるものに加えて、前述の記載から当業者に明らかとなろう。かかる修正及び変更は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。本技術は、当然のことながら、変化し得る、方法、複合体、試薬、化合物、組成物、標識化合物、又は生物学的系に限定されないことを理解されたい。本明細書に記載される全ての方法は、本明細書に別途記載のない限り、又は別様に文脈と明確に矛盾しない限り、任意の好適な順序で実施することができる。本明細書で使用される用語は、態様の説明のみを目的とするものであり、限定することを意図するものではないことも理解されたい。それゆえ、本明細書は、添付の特許請求の範囲、その定義、及びそれらの任意の等価物のみによって示される本技術の広さ、範囲、及び趣旨のみの例示として見なされることが意図される。本明細書中の言語は、いかなる特許請求されていない要素も必須であることを示すものとして解釈されるべきではない。
【0051】
本明細書に例示的に記載される実施形態は、本明細書で具体的に開示されていない任意の要素(1つ又は複数)、限定(1つ又は複数)のない状況で好適に実践され得る。したがって、例えば、「含む(comprising)」、「含む、挙げられる(including)」、「含有する(containing)」などの用語は、拡大的に読み取られ、限定するものではない。追加的に、本明細書で用いられる用語及び表現は、説明の用語として使用されており、限定するものではなく、かかる用語及び表現の使用において示され及び記載される特徴又はその部分の任意の等価物を排除する意図はないが、特許請求される技術の範囲内で様々な修正が可能であることが認識される。加えて、「から本質的になる」という語句は、具体的に列挙されたそれらの要素、並びに特許請求の範囲の技術の基本的及び新規の特徴に実質的に影響を及ぼさない追加の要素を含むと理解されよう。「からなる」という語句は、指定されていない任意の要素を除外する。
【0052】
加えて、本開示の特徴又は態様がマーカッシュ群に関して記載されている場合、当業者は、本開示がまた、マーカッシュ群のメンバーの任意の個々のメンバー又はサブグループに関して記載されることを認識するであろう。一般的な開示内に含まれるより狭い種及び下位集団の各々はまた、その技術の一部を形成する。これは、切除された材料が本明細書に具体的に記述されているかどうかにかかわらず、属から任意の主題を除去する条件又は否定的な制限を有する技術の概念の記載を含む。
【0053】
当業者に理解されるように、任意の及び全ての目的のため、特に記載された説明を提供するという観点から、本明細書に開示される全ての範囲はまた、任意の及び全ての可能な部分範囲及びそれらの部分範囲の組み合わせも包含する。いかなる列記された範囲も、少なくとも半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに分割されている同じ範囲を十分に説明かつ可能にするものと容易に認識され得る。非限定的な例として、本明細書で考察される各範囲は、下3分の1、中3分の1、及び上3分の1などに容易に分割することができる。また、当業者によって理解されるように、「最大」、「少なくとも」、「超」、「未満」などの言語は全て、記述された数を含み、後に上で考察される部分範囲に分割され得る範囲を指す。最後に、当業者には理解されるように、範囲は、各々の個々の部材を含み、各別個の値は、本明細書において個々に記述されているかのように本明細書に組み込まれる。
【0054】
本明細書に開示される技術は、例証目的のためのみに提供され、いかなる方法でも限定的ではない、以下の態様によって更に説明される。
【0055】
第1の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質と、植物油及び水溶性担体を含む構造化植物油と、約40重量%~約65重量%、又は約40重量%~約60重量%、又は約50重量%~約60重量%の量の水分とを含む、植物由来の肉類似物に関する。
【0056】
第2の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質が、エンドウマメ、ヒヨコマメ、ソラマメ、レンズマメ、ハウチワマメ、インゲンマメ、ササゲ、グアールマメ、フジマメ、アオイマメ、ウズラマメ、シロインゲンマメ、クロマメ、及びリョクトウ、並びにそれらの混合物からなる群から選択され、任意選択的に、好ましくは、豆類タンパク質が、エンドウマメタンパク質及びソラマメタンパク質のうちのもう1つである、第1の態様に記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0057】
第3の態様では、本明細書に開示される技術は、(類似物の重量で)約50%~約90%のタンパク質、又は約55%~約90%のタンパク質、又は約60%~約90%のタンパク質、又は約65%~約90%のタンパク質、又は約70%~約90%のタンパク質、又は約50%~約85%のタンパク質、又は約50%~約80%、又は約50%~約75%、又は約50%~約70%、又は50%~65%のタンパク質の量で豆類タンパク質を有し、任意選択的に、タンパク質含有量が、(類似物の重量で)約55%~約65%のタンパク質、又は(類似物の重量で)約65%~約75%のタンパク質である、第1又は第2の態様に記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0058】
第4の態様では、本明細書に開示される技術は、(類似物の重量で)約1%~約20%、又は約1%~約15%、又は約1%~約10%、又は約4%~約10%のデンプン、又は約5%~約10%のデンプン、又は約6%~約10%のデンプン、又は約7%~約10%のデンプンの量でデンプンを更に含む、第1~第3の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0059】
第5の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質が、25℃で可溶性である、(重量で)約50%~約80%、又は約60%~約80%、又は約65%~約80%、又は約70%~約80%、又は約71%~約79%、又は約72%~約78%、又は約73%~約77%の割合を有する、第1~第4の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0060】
第6の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質が、25℃の水中で少なくとも1時間安定して分散されることが可能である、(重量で)約40%~約70%、又は約50%~約70%、又は約60%~約70%、又は約61%~約79%、又は約62%~約68%、又は約63%~約67%の不溶性タンパク質の割合を有する、第1~第5の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0061】
第7の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質が、約0.5~約1.5(w/w、タンパク質対水)、又は約0.6~約1.5、又は約0.5~約1.4、又は約0.5~約1.3、又は約0.5~約1.2、又は約0.6~約0.13、又は約0.7~約1.2の保水能力を有する、第1~第6の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0062】
第8の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質が、水中でその重量の約50%~約150%(w/w、タンパク質対水)、約50%~約140%、又は約50%~約130%、又は約50%~約120%、又は約60%~約130%、又は約60%~約150%、又は約70%~約120%、又は約80%~約110%、又は95%~105%を保持することが可能である、第1~第7の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0063】
第9の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質が、4g~10g、又は4g~9g、又は4g~8g、又は5g~10g、又は5g~9g、又は6g~10g、又は6g~9g、又は約7gのパンチ力を有する、ゲル(25℃において水中で15%固体)を形成することが可能である、第1~第8の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0064】
第10の態様では、本明細書に開示される技術は、水溶性担体が、タピオカマルトデキストリンである、第1~第9の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0065】
第11の態様では、本明細書に開示される技術は、構造油が、3:1(油対担体)超、10:1超、又は約4:1~約15:1、又は約7:1~約15:1、又は約8:1~約15:1、又は約9:1~約15:1、又は約10:1~約15:1、又は約10:1~約14:1、又は約11:1~約13:1、又は約4:1~約9:1、又は約4:1~約6:1の油対水溶性担体比を有する、第1~第10の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0066】
第12の態様では、本明細書に開示される技術は、植物油が、(類似物の重量で)約5%~約20%、又は約10%~約20%、又は約12%~約18%、又は約14%~約16%の量で使用され、任意選択的に、植物油が、第1及び第2の植物油によって提供される、第1~第11の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0067】
第13の態様では、本明細書に開示される技術は、4%~約9%、又は約4%~約6%の量で、構造化植物油ではない第2の植物油を更に含む、第1~第12の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0068】
第14の態様では、本明細書に開示される技術は、水溶性担体が、(類似物の重量で)約0.1~約2%、又は約0.5%~約1.5%、又は約0.75%~約1.25%の量で使用される、第1~第13の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0069】
第15の態様では、本明細書に開示される技術は、架橋豆類タンパク質を更に含み、任意選択的に、植物由来の肉類似物が、タンパク質架橋剤を更に含み、任意選択的に、植物由来の肉類似物であって、タンパク質架橋剤が、トランスグルタミナーゼ及びL-システイン並びにそれらの混合物からなる群から選択される、第1~第14の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0070】
第16の態様では、本明細書に開示される技術は、架橋豆類タンパク質を更に含み、架橋豆類タンパク質が、約1:2~約1:9、約1:2~約1:7、又は約1:2~約1:6、又は約1:4~1:6、又は約1:4~約1:9の比(タンパク質及びタンパク質架橋剤対水)で、トランスグルタミナーゼ、水、及び豆類タンパク質を混合することを含むプロセスにおいて作製される、第1~第15の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0071】
第17の態様では、本明細書に開示される技術は、架橋豆類タンパク質を更に含み、架橋豆類タンパク質が、約1:149~約1:49、又は約1:119~約1:49、又は約1:109~約1:49、又は約1:104~約1:94の重量比(豆類タンパク質対L-システイン)でL-システイン及び豆類タンパク質を混合することを含むプロセスにおいて作製される、第1~第16の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0072】
第18の態様では、本明細書に開示される技術は、調理されると、8,000g~12,000g、又は8,000g~11,500g、又は8,000g~11,000g、又は8,000g~10,500g、又は8,500g~10,500g、又は8,000g~10,500g、又は7,500g~10,500g、又は7,000g~10,500gのピーク圧縮力を有する、第1~第17の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0073】
第19の態様では、本明細書に開示される技術は、0.5~0.9、又は0.5~0.8、又は0.5~0.7、又は0.9~0.6、又は0.7~0.9の調理された植物由来の肉類似物の凝集性を有する、第1~第18の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0074】
第20の態様では、本明細書に開示される技術は、0.2~0.5、又は0.2~0.4、又は0.3~0.5、又は0.3~0.4の調理された植物由来の肉類似物の弾力性を有する、第1~第20の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0075】
第21の態様では、本明細書に開示される技術は、架橋豆類タンパク質と、デンプンとを含む、植物由来の肉類似物であって、任意選択的に、豆類タンパク質が、トランスグルタミナーゼ及びL-システイン並びにそれらの混合物からなる群から選択されるタンパク質架橋剤を使用して架橋されている、植物由来の肉類似物に関する。
【0076】
第22の態様では、本明細書に開示される技術は、(類似物の重量で)約1%~約20%、又は約1%~約15%、又は約1%~約10%、又は約4%~約10%のデンプン、又は約5%~約10%のデンプン、又は約6%~約10%、又は約7%~約10%のデンプンの量でデンプンを更に含む、第21の態様に記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0077】
第23の態様では、本明細書に開示される技術は、デンプンが、タンパク質と同じ植物源に由来する、第21又は第22の態様に記載される植物由来の肉類似物に関する。
【0078】
第24の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質が、エンドウマメ、ヒヨコマメ、ソラマメ、レンズマメ、ハウチワマメ、インゲンマメ、ササゲ、グアールマメ、フジマメ、アオイマメ、ウズラマメ、シロインゲンマメ、クロマメ、及びリョクトウ、並びにそれらの混合物からなる群から選択され、任意選択的に、好ましくは、豆類タンパク質が、エンドウマメ、ヒヨコマメ、レンズマメ、及びソラマメ、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択され、任意選択的に、豆類タンパク質が、エンドウマメタンパク質及びソラマメタンパク質のうちのもう1つである、第21~第23の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0079】
第25の態様では、本明細書に開示される技術は、(類似物の重量で)約50%~約90%のタンパク質、又は約55%~約90%のタンパク質、又は約60%~約90%のタンパク質、又は約65%~約90%のタンパク質、又は約70%~約90%のタンパク質、又は約50%~約85%のタンパク質、又は約50%~約80%、又は約50%~約75%、又は約50%~約70%、又は50%~65%のタンパク質の量でタンパク質を有し、任意選択的に、タンパク質含有量が、(類似物の重量で)約55%~約65%のタンパク質、又は(類似物の重量で)約65%~約75%のタンパク質である、第21~第24の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0080】
第26の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質が、25℃で可溶性である、(重量で)約50%~約80%、又は約60%~約80%、又は約65%~約80%、又は約70%~約80%、又は約71%~約79%、又は約72%~約78%、又は約73%~約77%の割合を有する、第21~第25の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0081】
第27の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質が、25℃の水中で少なくとも1時間安定して分散されることが可能である、(重量で)約40%~約70%、又は約50%~約70%、又は約60%~約70%、又は約61%~約79%、又は約62%~約68%、又は約63%~約67%の不溶性タンパク質の割合を有する、第21~第26の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0082】
第28の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質が、約0.5~約1.5(w/w、タンパク質対水)、又は約0.6~約1.5、又は約0.5~約1.4、又は約0.5~約1.3、又は約0.5~約1.2、又は約0.6~約0.13、又は約0.7~約1.2の保水能力を有する、第21~第27の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0083】
第29の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質が、水中でその重量の約50%~約150%(w/w、タンパク質対水)、約50%~約140%、又は約50%~約130%、又は約50%~約120%、又は約60%~約130%、又は約60%~約150%、又は約70%~約120%、又は約80%~約110%、又は95%~105%を保持することが可能である、第21~第28の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0084】
第30の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質が、4g~10g、又は4g~9g、又は4g~8g、又は5g~10g、又は6g~10g、又は5g~9g、又は6g~9g、又は約7gのパンチ力を有する、ゲル(25℃において水中で15%固体)を形成することが可能である、第21~第29の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0085】
第31の態様では、本明細書に開示される技術は、水溶性担体と、植物油とを含む、構造化植物を更に含み、任意選択的に、水溶性担体が、タピオカマルトデキストリンである、第21~第30の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0086】
第32の態様では、本明細書に開示される技術は、植物油及び水溶性担体が、3:1(油対担体)超、10:1超、又は約4:1~約15:1、又は約7:1~約15:1、又は約8:1~約15:1、又は約9:1~約15:1、又は約10:1~約15:1、又は約10:1~約14:1、又は約11:1~約13:1、又は約4:1~約9:1、又は約4:1~約6:1の油対水溶性担体の比で使用される、第21~第31の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0087】
第33の態様では、本明細書に開示される技術は、植物油が、(類似物の重量で)約5%~約20%、又は約10%~約20%、又は約12%~約18%、又は約14%~約16%の量であり、任意選択的に、植物油が、第1及び第2の植物油によって提供され、第2の植物油が、約4%~約9%、又は約4%~約6%の量で使用され、任意選択的に、第2の植物油が、構造化植物油ではない、第21~第32の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0088】
第34の態様では、本明細書に開示される技術は、水溶性担体が、(類似物の重量で)約0.1~約2%、又は約0.5%~約1.5%、又は約0.75%~約1.25%の量で使用される、第21~第33の態様のいずれか1つに記載の植物性肉類似物に関する。
【0089】
第35の態様では、本明細書に開示される技術は、架橋豆類タンパク質を更に含み、架橋豆類タンパク質が、約1:2~約1:9、約1:2~約1:7、又は約1:2~約1:6、又は約1:4~1:6、又は約1:4~約1:9の比(タンパク質及びタンパク質架橋剤対水)で、トランスグルタミナーゼ、豆類タンパク質、及び水を混合することを含むプロセスにおいて架橋される、第21~第34の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0090】
第36の態様では、本明細書に開示される技術は、架橋豆類タンパク質を更に含み、架橋豆類タンパク質が、約1:149~約1:49、又は約1:119~約1:49、又は約1:109~約1:49、又は約1:104~約1:94の重量比(豆類タンパク質対L-システイン)でL-システイン及び豆類タンパク質を混合することを含むプロセスにおいて架橋される、第21~第35の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0091】
第37の態様では、本明細書に開示される技術は、調理されると、8,000g~12,000g、又は8,000g~11,500g、又は8,000g~11,000g、又は8,000g~10,500g、又は8,500g~10,500g、又は8,000g~10,500g、又は7,500g~10,500g、又は7,000g~10,500gのピーク圧縮力を有する、第21~第36の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0092】
第38の態様では、本明細書に開示される技術は、0.5~0.9、又は0.5~0.8、又は0.5~0.7、又は0.9~0.6、又は0.7~0.9の調理された植物由来の肉類似物の凝集性を有する、第21~第37の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0093】
第39の態様では、本明細書に開示される技術は、0.2~0.5、又は0.2~0.4、又は0.3~0.5、又は0.3~0.4の調理された植物由来の肉類似物の弾力性を有する、第21~第38の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0094】
第40の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質及び水を混合して、第1の混合物を形成することを含む、任意の先行請求項に記載の植物由来の肉類似物を作製するための方法に関し、任意選択的に、本方法は、タンパク質架橋剤を使用して、豆類タンパク質を架橋することを更に含み、任意選択的に、豆類タンパク質は、約4.0~約4.5のpHを有する溶液中で架橋され、任意選択的に、本方法は、構造化植物油を第1の混合物に添加することを含む。
【0095】
第41の態様では、本明細書に開示される技術は、タンパク質架橋剤が、トランスグルタミナーゼ及びL-システインからなる群から選択される、第40の態様に記載の植物由来の肉類似物を作製するための方法に関する。
【0096】
第42の態様では、本明細書に開示される技術は、構造化植物油が、植物油と、水溶性担体とを含み、任意選択的に、水溶性担体が、タピオカマルトデキストリンである、第40又は第41の態様に記載の方法に関する。
【0097】
第43の態様では、本明細書に開示される技術は、架橋豆類タンパク質が、約1:2~約1:9、約1:2~約1:7、又は約1:2~約1:6、又は約1:4~1:6、又は約1:4~約1:9の比(豆類タンパク質及び架橋剤対水)で、トランスグルタミナーゼ及び水と混合される、第40~第42の態様のいずれか1つに記載の植物由来の肉類似物に関する。
【0098】
第44の態様では、本明細書に開示される技術は、L-システインが、約1:149~約1:49、又は約1:119~約1:49、又は約1:109~約1:49、又は約1:104~約1:94の重量比(豆類タンパク質対L-システイン)で豆類タンパク質と混合される、第40~第43の態様のいずれか1つに記載の方法に関する。
【0099】
第45の態様では、本明細書に開示される技術は、植物油を水溶性担体と混合することを含む、構造化植物油を形成することを更に含み、任意選択的に、水溶性担体が、タピオカマルトデキストリンである、第40~第44の態様のいずれか1つに記載の方法に関する。
【0100】
第46の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質と、植物油とを含む、調理された植物由来の肉類似物に関する。
【0101】
第47の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質が、架橋豆類タンパク質である、第46の態様に記載の調理された植物由来の肉類似物に関する。
【0102】
第48の態様では、本明細書に開示される技術は、調理されると、8,000g~12,000g、又は8,000g~11,500g、又は8,000g~11,000g、又は8,000g~10,500g、又は8,500g~10,500g、又は8,000g~10,500g、又は7,500g~10,500g、又は7,000g~10,500gのピーク圧縮力を有する、第46又は第47の態様に記載の調理された植物由来の肉類似物に関する。
【0103】
第49の態様では、本明細書に開示される技術は、0.5~0.9、又は0.5~0.8、又は0.5~0.7、又は0.9~0.6、又は0.7~0.9の調理された植物由来の肉類似物の凝集性を有する、第46~第48の態様のいずれか1つに記載の調理された植物由来の肉類似物に関する。
【0104】
第50の態様では、本明細書に開示される技術は、0.2~0.5、又は0.2~0.4、又は0.3~0.5、又は0.3~0.4の調理された植物由来の肉類似物の弾力性を有する、第46~第49の態様のいずれか1つに記載の調理された植物由来の肉類似物に関する。
【0105】
第51の態様では、本明細書に開示される技術は、第1~第45の態様のいずれかに記載の植物由来の肉類似物又は植物由来の肉類似物を作製する方法から取得される、調理された植物由来の肉類似物に関する。
【0106】
第52の態様では、本明細書に開示される技術は、豆類タンパク質、水、並びにトランスグルタミナーゼ及びL-システインからなる群から選択される架橋剤を混合することを含むプロセスにおいて、架橋豆類タンパク質を取得することを含み、任意選択的に、豆類タンパク質が、約4.0~約4.5のpHを有する溶液中で架橋される、任意の先行請求項に記載の植物由来の肉類似物を作製するための方法に関する。
【0107】
第53の態様では、本明細書に開示される技術は、トランスグルタミナーゼを含む場合、トランスグルタミナーゼ及び水が、約1:2~約1:9、約1:2~約1:7、又は約1:2~約1:6、又は約1:4~約1:6、又は約1:4~約1:9の比(豆類タンパク質及び架橋剤対水)であり、L-システインを含む場合、L-システインが、約1:149~約1:49、又は約1:119~約1:49、又は約1:109~約1:49、又は約1:104~約1:94の重量比(豆類タンパク質組成物対L-システイン)における混合豆類タンパク質である、第52の態様に記載の方法に関する。
【0108】
第54の態様では、本明細書に開示される技術は、構造化植物油を架橋豆類タンパク質と混合することを更に含み、構造化植物油が、水溶性担体と、植物油とを含み、任意選択的に、水溶性担体が、タピオカマルトデキストリンである、第52又は第53の態様に記載の方法に関する。
【0109】
第55の態様では、本明細書に開示される技術は、構造油が、3:1(油対担体)超、10:1超、又は約4:1~約15:1、又は約7:1~約15:1、又は約8:1~約15:1、又は約9:1~約15:1、又は約10:1~約15:1、又は約10:1~約14:1、又は約11:1~約13:1、又は約4:1~約9:1、又は約4:1~約6:1の油対水溶性担体比を有する、第52~第54の態様のいずれか1つに記載の方法に関する。
【0110】
本明細書に開示される技術は、例証目的のためのみに提供され、いかなる方法でも限定的ではない、以下に提供される実施例によって更に説明される。
【0111】
実施例1-構造化植物油を更に含むエンドウマメタンパク質植物由来の肉類似物。
構造化植物油を使用して植物由来の肉類似物を作製するための製法が、表1に記載される。この製法の変形例が、タンパク質架橋剤を使用することなく作製されたが、製法に対する修正が、本明細書に記載されるタンパク質架橋剤を組み込むため行われることができる。また、この製法の変形例は、砕いた押出豆類組成物(Ingredion Incorporatedから入手可能)、並びにカラギーナン及びローカストビーンガムの親水コロイド混合物、及び未押出エンドウマメタンパク質濃縮物(Ingredion Incorporatedから入手可能)を使用して作製された。
【0112】
【表1】
【0113】
植物由来の肉類似物が、以下のような表1の配合を使用して調製された。香辛料、塩、及び着色料が、水に添加され、混合物を形成した。この混合物は、砕いた押出豆類を水和するために使用された。別個に、ヒマワリ油(植物油)及びタピオカマルトデキストリンが混合され、構造化植物油を提供した。構造化植物油、砕いた水和物、ココナツ油、及び残りの乾燥原料が、凝集生地が形成されるまで混合された。パテが、凝集生地から形成され、凍結された。
【0114】
凍結パテが、側面あたり約8分間、又は165°F/84℃の内部温度に達するまで、グリルされたか、又は焼かれた(350°F/176℃)。食べたときに、調理された植物由来の肉代替物は、脂肪を含む口当たりを実現し、液体油によって実現されるものよりも優れた潤滑性を提供することが観察された。また、調理中に、パテは、脂肪が調理中に動物由来の肉製品によって放出されるときのような「ジュージュー」という音を提供するものに類似する液体油の制御された放出を提供することも観察された。これは、構造化植物油が調理中に放出されて、肉を調理する挙動を模倣する一方で、パテが調理された肉と関連付けられる脂肪を含む口当たり及び潤滑性を提供するために十分な油を保持したことを示す。
【0115】
実施例2-架橋ソラマメタンパク質植物由来の肉類似物
架橋ソラマメタンパク質植物由来の肉類似物は、ソラマメタンパク質が水中に分散される二相系(液体ベース系)で、及び水が粉末ソラマメタンパク質組成物によって吸収される単相系(生地ベース系)で、粉末ソラマメタンパク質組成物(65%タンパク質含有量)を使用することから作製された。
【0116】
実施例2a-生地ベース系(単相)系
4つの生地ベースの植物由来の肉類似物が、ソラマメタンパク質濃縮物及び様々な架橋剤を使用して作製された。全ての試料が、同じ方法を使用して作製された:凝集生地が形成されるまでスタンドミキサー内で、ソラマメタンパク質濃縮物(Ingredion Incorporatedから入手可能)、任意選択的に、トランスグルタミナーゼを混合し、任意選択的に、L-システイン及び水を添加する。生地は、室温で1時間静置され、次いで、約1.25cm(約0.5インチ)の高さを有するシートに引き延ばされ、その長さ及び幅が約1.25cm(約0.5平方インチ)のサイズの断片を提供する断片に切断された。生地片は、沸騰浴で約15分間調理され、テクスチャ分析の前に室温まで冷却させられた。
【0117】
試料1は、20gのソラマメタンパク質濃縮物、2gのトランスグルタミナーゼ、及び10g~15gの水を使用して作製された。
【0118】
試料2は、20gのソラマメタンパク質濃縮物、2gのトランスグルタミナーゼ、0.2gのL-システイン、及び10g~15gの水を使用して作製した。
【0119】
試料3は、20gのソラマメタンパク質濃縮物、0.2gのL-システイン、及び10g~15gの水を使用して作製された。
【0120】
試料4は、20gのソラマメタンパク質濃縮物及び10g~15gの水を使用して作製された。
【0121】
図1は、試料1~4の未調理生地のテクスチャ外観を描写する。試料4は、不規則なサイズ及び配置のくぼみで中断された不規則な外面によって示されるような、あまり堅固ではなく、より粘着性の植物由来の肉類似物を提供した。試料1及び3は、試料4よりも平滑な外面及び試料4よりも小さいくぼみによって見られるような、より堅固で粘着性が低い植物由来の肉類似物を提供した。試料2は、他の試料と比較すると、その平滑で規則的な外面、及び凝集形状によって見られるような、最も堅固で粘着性が最も低い植物由来の肉類似物を提供した。
【0122】
実施例2b-液体ベース(二相)系
植物由来の肉類似物が、粉末ソラマメタンパク質を懸濁するために十分な液体を使用する代替プロセスを使用して作製された。
【0123】
液体ベース系を使用する肉代替物が、以下のように作製された。ビーカー内で10部の植物タンパク質濃縮物及び50部の水を組み合わせる。内容物を室温で1時間混合する。混合物を遠心分離管の中に移し、3000gで10分間遠心分離する。上清をビーカーの中に静かに注ぐ。重量でトランスグルタミナーゼ酵素を上清に添加し、1時間撹拌し、その後、溶液のpHが1MのHClで5.1に調整され、架橋ソラマメタンパク質を沈殿させた。10分間撹拌し、4000gで15分間遠心分離して、沈殿したタンパク質ケーキを回収する。タンパク質ケーキは、試料に形成され、沸騰水浴中で15分間調理された。
【0124】
粉末ソラマメタンパク質の可溶性タンパク質含有量が、75重量%であると測定された。
【0125】
実施例2c-テクスチャ分析
ソラマメタンパク質濃縮物と、トランスグルタミナーゼとを含む、組成物の調理された試料が、テクスチャ分析装置を使用して、ピーク圧縮力、凝集性、及び弾力性について分析された。生地ベース及び液体ベースのプロセスによって取得された、調理された試料は、テクスチャ分析を受けた。調理された試料は、室温まで冷却された(新鮮)とき、又は4℃まで冷蔵された(冷蔵保存)後に、テクスチャ分析を受けた。
【0126】
植物由来の肉類似物のテクスチャプロファイル分析(TPA)は、TAXT Plusテクスチャ分析装置を使用して決定された。試料は、プローブによる圧縮及びプローブの離脱の2サイクルを受けた。各試料は、5mm/秒の移動速度においてサークルプローブを使用して、その元の高さの60%まで2回圧縮された。任意の実施形態では、テクスチャ分析装置は、接着性、凝集性、及び弾力性のうちの1つ又は2つ以上を報告する。図2は、植物由来の肉類似物試料の2サイクルTPA試験からの典型的なグラフを提示する。図2を参照すると、図2で100においてマークされるピーク圧縮力(g、最初の圧縮のピーク力)は、試料の最初の圧縮中に印加される最大力である。接着性の仕事量(g*秒)は、第1のサイクル中に試料表面からプローブを引くために必要な力の量の測定であり、図2の曲線110下の負の力-時間面積に等しい。凝集性は、第2のサイクル対第1のサイクルを完了するために必要とされる力の比であり、組成物が反復圧縮にどれだけよく耐えるかという測定値を提供する。この比が1に近いほど、組成物は、より凝集性である。凝集性は、第2のサイクル対第1のサイクルを完了するために必要とされる仕事量の比であり、組成物が反復圧縮にどれだけよく耐えるかを測定する。比が1に近いほど、組成物は、より凝集性である。図2を参照すると、凝集性は、曲線120下面積対曲線130下面積の比である。弾力性は、試料を圧縮するために必要とされる仕事量対プローブを後退させるために必要とされる仕事量の比である。それは、1回の圧縮号に形状に戻る組成物の能力を測定する。図2を参照すると、弾力性は、曲線110下面積対曲線140下面積の比である。表2は、調理され、室温又は2つのサイクルの平均で4℃まで冷却された後に、生地ベース又は液体ベースのプロセスのいずれかによって作製された、ソラマメタンパク質濃縮物と、トランスグルタミナーゼとを含む、組成物に実施されたテクスチャ分析の結果を報告する。
【0127】
【表2】
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2022-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)豆類タンパク質と、
b)植物油及び水溶性担体を含む、構造化植物油と、
c)約40重量%~約65重量%、又は約40重量%~約60重量%、又は約50重量%~約60重量%の量の水分と、を含む、植物由来の肉類似物。
【請求項2】
前記豆類タンパク質が、エンドウマメ、ヒヨコマメ、ソラマメ、レンズマメ、及びそれらの混合物からなる群から選択され、
任意選択的に、前記豆類タンパク質が、エンドウマメタンパク質及びソラマメタンパク質のうちのもう1つである、請求項1に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項3】
(前記類似物の重量で)約50%~約90%のタンパク質、又は約55%~約90%のタンパク質、又は約60%~約90%のタンパク質、又は約65%~約90%のタンパク質、又は約70%~約90%のタンパク質、又は約50%~約85%のタンパク質、又は約50%~約80%のタンパク質、又は約50%~約75%のタンパク質の量でタンパク質を有し、
任意選択的に、(前記類似物の重量で)約65%~約75%のタンパク質である、請求項1又は2に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項4】
(前記類似物の重量で)約1%~約20%、又は約1%~約15%、又は約1%~約10%、又は約4%~約10%のデンプン、又は約5%~約10%のデンプン、又は約6%~約10%のデンプン、又は約7%~約10%のデンプンの量でデンプンを更に含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項5】
前記豆類タンパク質が、約0.5~約1.5(w/w、タンパク質対水)、又は約0.6~約1.5、又は約0.5~約1.4、又は約0.5~約1.3、又は約0.5~約1.2、又は約0.6~約0.13、又は約0.7~約1.2の保水能力を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項6】
前記水溶性担体が、タピオカマルトデキストリンである、請求項1~5のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項7】
前記構造油が、3:1(油対担体)超、10:1超、又は約4:1~約15:1、又は約7:1~約15:1、又は約8:1~約15:1、又は約9:1~約15:1、又は約10:1~約15:1、又は約10:1~約14:1、又は約11:1~約13:1、又は約4:1~約9:1、又は約4:1~約6:1の油対水溶性担体比を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項8】
前記水溶性担体が、(前記類似物の重量で)約0.1~約2%、又は約0.5%~約1.5%、又は約0.75%~約1.25%の量で使用される、請求項1~7のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項9】
タンパク質架橋剤を更に含み、
任意選択的に、前記タンパク質架橋剤が、トランスグルタミナーゼ及びL-システイン、並びにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項10】
a)架橋豆類タンパク質と、
b)デンプンと、を含み、
任意選択的に、前記タンパク質が、トランスグルタミナーゼ及びL-システイン、並びにそれらの混合物からなる群から選択される、タンパク質架橋剤を使用して架橋されている、植物由来の肉類似物。
【請求項11】
水溶性担体と、植物油とを含む、構造化植物を更に含み、
任意選択的に、前記水溶性担体が、タピオカマルトデキストリンである、請求項10に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項12】
約1:2~約1:9、又は約1:2~約1:7、又は約1:2~約1:6、又は約1:4~1:6、又は約1:4~約1:9の比(タンパク質及び架橋剤対水)でトランスグルタミナーゼを更に含む、請求項10又は11に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項13】
約1:149~約1:49、又は約1:119~約1:49、又は約1:109~約1:49、又は約1:104~約1:94の重量比(豆類タンパク質組成物対L-システイン)でL-システインを更に含む、請求項10~12のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項14】
調理されると、8,000g~12,000g、又は8,000g~11,500g、又は8,000g~11,000g、又は8,000g~10,500g、又は8,500g~10,500g、又は8,000g~10,500g、又は7,500g~10,500g、又は7,000g~10,500gのピーク圧縮力を有する、請求項10~13のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項15】
0.5~0.9、又は0.5~0.8、又は0.5~0.7、又は0.6~0.9、又は0.7~0.9の調理された前記植物由来の肉類似物の凝集性を有する、請求項10~14のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項16】
0.2~0.5、又は0.2~0.4、又は0.3~0.5、又は0.3~0.4の調理された前記植物由来の肉類似物の弾力性を有する、請求項10~15のいずれか一項に記載の植物由来の肉類似物。
【請求項17】
請求項1~16のいずれかに記載の植物由来の肉類似物を作製するための方法であって、豆類タンパク質、水、並びにトランスグルタミナーゼ及びL-システインからなる群から選択される架橋剤を混合することを含むプロセスにおいて、架橋豆類タンパク質を取得することを含み、
任意選択的に、前記豆類タンパク質が、約4.0~約4.5のpHを有する溶液中で架橋される、方法。
【請求項18】
a.トランスグルタミナーゼを含む場合、前記トランスグルタミナーゼ及び水が、約1:2~約1:9、約1:2~約1:7、又は約1:2~約1:6、又は約1:4~1:6、又は約1:4~約1:9の比(豆類タンパク質及び架橋剤対水)であり、
b.L-システインを含む場合、前記L-システインが、約1:149~約1:49、又は約1:119~約1:49、又は約1:109~約1:49、又は約1:104~約1:94の重量比(豆類タンパク質組成物対L-システイン)における混合豆類タンパク質である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
構造化植物油を前記架橋豆類タンパク質と混合することを更に含み、前記構造化植物油が、水溶性担体と、植物油とを含み、
任意選択的に、前記水溶性担体が、タピオカマルトデキストリンである、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
前記構造油が、3:1(油対担体)超、10:1超、又は約4:1~約15:1、又は約7:1~約15:1、又は約8:1~約15:1、又は約9:1~約15:1、又は約10:1~約15:1、又は約10:1~約14:1、又は約11:1~約13:1、又は約4:1~約9:1、又は約4:1~約6:1の油対水溶性担体比を有する、請求項17~19のいずれか一項に記載の方法。

【国際調査報告】