(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-26
(54)【発明の名称】再使用防止付き消毒キャップ
(51)【国際特許分類】
A61M 39/16 20060101AFI20230519BHJP
【FI】
A61M39/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562614
(86)(22)【出願日】2021-04-14
(85)【翻訳文提出日】2022-12-14
(86)【国際出願番号】 US2021027220
(87)【国際公開番号】W WO2021211675
(87)【国際公開日】2021-10-21
(32)【優先日】2020-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アシュレイ レイチェル ローゼンバーグ
(72)【発明者】
【氏名】マシュー オシンスキ
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA09
4C066BB01
4C066CC01
4C066LL22
4C066LL25
4C066NN04
(57)【要約】
対応する医療用コネクタに接続するための医療用コネクタが記載されている。医療用コネクタは、半径方向の突出部および空洞を有するハウジングを含み、空洞は、閉鎖端、開放端、部分的な円筒形の側壁および半径方向側壁によって画定される。医療用コネクタは、ハウジング内に配置されたインサートをさらに含み、インサートは、ロックタブの内壁上に少なくとも1つのねじ山と、ロックタブの外壁上に凹んだノッチとを有するロックタブを含む。ロックタブの少なくとも1つのねじ山は、対応する医療用コネクタの少なくとも1つのねじ山に係合する。空洞内に配置された凹んだノッチは、第1の位置から第2の位置に回転し、第2の位置は、対応する医療用コネクタの取り外しを可能にしながら、インサートをハウジングに取り外し可能に固定するためのロック構造を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用コネクタであって、
実質的に円筒形のハウジング本体から延びる半径方向の突出部と、閉鎖端、開放端、前記実質的に円筒形のハウジング本体の部分的に円筒形の内側側壁、および前記半径方向の突出部の半径方向側壁によって画定される空洞とを有するハウジングと、
前記空洞の前記半径方向側壁の側面部分上に配置されたロック構造であって、前記ロック構造は傾斜したタブを含む、ロック構造と、
前記ハウジングの前記空洞に前進可能なインサートであって、遠位面、近位面、側壁、および側壁から近位に延びるロックタブを有するディスク状の本体を含み、前記インサートは、前記ロックタブの内壁に少なくとも一つのねじ山とロックタブの外壁の遠位部分に配置された凹んだノッチを含む、インサートと、を備える医療用コネクタ。
【請求項2】
前記インサートが第1の位置からロック位置まで回転し、前記第1の位置が前記半径方向側壁の内側部分によって画定され、前記ロック位置が前記側面部分によって画定され、前記側面部分が前記ロック構造を含む、請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項3】
前記インサートの前記凹んだノッチが前記傾斜したタブを越えて前進したとき、前記ロック構造の前記傾斜したタブのレッジに係合する、請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項4】
前記凹んだノッチが前記傾斜したタブの前記レッジを越えて前進したとき、可聴クリックまたは音が発生する、請求項3に記載の医療用コネクタ。
【請求項5】
前記ロック構造が、内側または左側の位置から外側または右側の位置へ外側に傾斜する外向きの傾斜面をさらに含む、請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項6】
前記外向きの傾斜面は、前記ロックタブの変形を引き起こす、請求項5に記載の医療用コネクタ。
【請求項7】
前記ロック構造は、近位傾斜面をさらに含み、前記近位傾斜面は、前記近位傾斜面のレッジに隣接して位置し、前記近位傾斜面は、遠位位置から近位位置まで前記径方向側壁に対して内側に傾斜している、請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項8】
前記インサートが前記空洞内に完全に前進したとき、前記インサートの前記遠位面は、前記ハウジングの前記空洞の内側上面に突き当たる、請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項9】
前記インサートが前記空洞内に完全に前進したとき、吸収性材料が前記インサートの遠位面と前記ハウジングの空洞の内側上面の間に配置され、吸収性材料が殺菌剤を含む、請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項10】
前記インサートを遠位方向に前記空洞内に完全に前進させると、前記インサートの前記遠位面と前記ハウジングの前記空洞の前記内側上面が吸収性材料を圧縮し、吸収性材料が消毒剤を放出する、請求項9に記載の医療用コネクタ。
【請求項11】
前記消毒剤が、前記ハウジングの前記部分的に円筒形の内側側壁と前記インサートの前記側壁とによって画定される隙間によって、前記空洞に退避する、請求項10に記載の医療用コネクタ。
【請求項12】
前記ハウジングの前記部分的に円筒形の内側側壁の直径が、前記インサートの前記側壁より大きい直径を有する、請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項13】
保持タブが前記ハウジングの内側上面に配置され、前記内側上面は前記インサートの前記遠位面に配置された開口を取り外し不可能に固定し、前記開口はその中を延びている、請求項1に記載の医療用コネクタ。
【請求項14】
医療用コネクタであって、
実質的に円筒形のハウジング本体から延びる半径方向の突出部と、閉鎖端、開放端、前記実質的に円筒形のハウジング本体の部分的に円筒形の内側側壁、および半径方向の突出部の半径方向側壁によって画定される空洞とを有するハウジングと、
前記空洞の前記半径方向側壁の側面部分に配置されたロック構造であって、前記ロック構造は傾斜したタブを含む、ロック構造と、
前記ハウジングの前記空洞内に前進可能なインサートであって、遠位面、近位面、側壁、および側壁から近位に延びるロックタブを有するディスク状の本体を含み、前記インサートは、前記ロックタブの内壁上の少なくとも一つのねじ山と前記ロックタブの外壁の遠位部分上に配置された凹んだノッチを含み、対応する医療用コネクタを前記空洞に通すことによって前記インサートが前記空洞内に前進され、対応する医療用コネクタは前記インサートの少なくとも一つのねじ山と噛み合う少なくとも一つのねじを有する、インサートと、を備える医療用コネクタ。
【請求項15】
前記対応する医療用コネクタは、前記空洞に取り外し可能にねじ込まれる、請求項14に記載の医療用コネクタ。
【請求項16】
シリンジであって
シリンジバレルの遠位壁から遠位方向に突出するハウジングであって、前記ハウジングは、前記シリンジバレルの遠位壁によって画定される空洞と、前記遠位壁の反対側の開放端と、前記遠位壁から前記開放端まで伸びる部分的に円筒形の側壁とを含み、前記ハウジングは、前記ハウジングから横方向に伸びる半径方向突出部によって画定される半径方向側壁を更に含み、前記半径方向突出部と前記半径方向側壁とは横方向に突き出た円弧形であり、前記半径方向側壁は前記ハウジングの遠位壁の外側にある、ハウジングと、
前記ハウジングの前記空洞内に配置されたテーパ付きハブであって、前記シリンジバレルの遠位壁から遠位方向に延び、前記テーパ付きハブは、血管アクセス装置のハウジングの対応する空洞と相互咬合するように構成された、テーパ付きハブと、
外向きに傾斜した表面、および傾斜したタブを含む半径方向側壁上に配置されたロック構造であって、前記外向きに傾斜した表面は、内側または左側の位置から外側または右側の位置に向かって傾斜し、前記外向きに傾斜した表面は、半径方向側壁の横方向に突出した弧の長さの少なくとも一部を延び、前記傾斜したタブは、外側または右側の位置から内側または左側の位置に外向きで傾斜して、前記傾斜したタブは半径方向側壁に関して実質的に直角の壁により形成されたレッジを含む、ロック構造と、
概してディスク状の本体を有するインサートであって、前記概してディスク状の本体は、近位面、遠位面、側壁、ロックタブおよび開口を有し、前記ロックタブは遠位面から延び、前記開口は前記ディスク状の本体の近位面上に配置されそこを通って延び、前記インサートはさらに前記ロックタブの壁に配置された少なくとも一つのねじ山を含む、インサートと、第1の位置が前記半径方向側壁の内側または左側部分によって画定され、ロック位置が前記傾斜したタブおよび前記レッジによって画定され、前記ハウジングが、血管アクセス装置の対応するニードルレス継手を受け入れることができるニードルレスコネクタとして構成され、前記インサートが前記ハウジングの前記空洞内に近位に前進されるとき、前記ロックタブが第1の位置に配置されて前記ロックタブインサートが前記半径方向側壁に対して外側に弾性変形させられる、シリンジ。
【請求項17】
前記部分的に円筒形の側壁は、実質的に一定の直径を有する、請求項16に記載のシリンジ。
【請求項18】
前記部分的に円筒形の側壁が外向きのテーパを含み、前記テーパが前記開放端に向かって遠位方向に増加する、請求項16に記載のシリンジ。
【請求項19】
前記ロックタブが、近位部分および遠位部分を有する片持ち梁プロングとして構成され、偏向するように構成される、請求項16に記載のシリンジ。
【請求項20】
前記ロックタブが、外壁と内壁とをさらに備え、前記外壁が、前記遠位部分の遠位縁部に隣接する凹んだノッチを含み、前記遠位部分の長さの少なくとも一部を近位方向に延びる、請求項19に記載のシリンジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、医療用コネクタに関する。特に、本開示は、再使用防止機能及び消毒機能を有する医療用コネクタの嵌合要素に関する。
【背景技術】
【0002】
血管アクセス機器(VAD’s)は、一般的な治療機器であり、静脈内(IV)カテーテルを含む。VAD’sは、末梢カテーテルと中心静脈カテーテルの2種類に大別される。細菌及び他の微生物は、流体または医薬品を患者に送達する際に、VADに接続すると、アクセスハブ及びポート/バルブから患者の血管系に侵入し得る。アクセスハブ、継手、ポート、バルブは、カテーテル関連の血流感染症(CRBSI)を感染させる何らかのリスクと関連しており、これはコストがかかり、致命的となる可能性がある。
【0003】
CRBSIの発生を減らし、VAD’sの使用とメンテナンスを正しく行うために、消毒及び洗浄手順を含む実践基準が開発された。
【0004】
消毒キャップは、米国医療疫学協会(SHEA)のガイドラインに追加され、輸液看護師基準(INS)のガイドラインにも組み込まれている。
【0005】
先進市場では、IVカテーテルを利用する場合、ニードルレスコネクタが典型的に使用され、システムを閉鎖し、その後、患者にカテーテルを介して薬物又はその他の必要な液体を投与するようにアクセスされる。INSの実施基準は、ニードルレスコネクタの使用を推奨しており、および、それは「各アクセスの前に、アルコール、ヨードチンキ、またはグルコン酸クロルヘキシジン/アルコールの組み合わせを用いて、一貫しておよび完全に消毒される」べきであると述べている。ニードルレスコネクタの消毒は、最終的には、表面に生息し、CRBSIを含む様々なカテーテル関連の合併症を引き起こす可能性のある細菌の減少を助けることを目的としている。看護師は通常、70%イソプロピルアルコール(IPA)パッドを使用し、「ハブのこすり洗い」と呼ばれる処理をすることで、消毒作業を完了させることができる。しかしながら、コンプライアンスおよびこの慣行に起因する消毒のレベルは、典型的には、ユーザーの能力およびコンピテンシーに依存する。「ハブのこすり洗い」に対する順守の欠如に加え、臨床医へのインタビューを通じて、こすり洗い時間、乾燥時間、ニードルレスコネクタのこすり洗い回数にばらつきがあることが多いことも指摘されている。
【0006】
ねじ付きニードルレスコネクタは、CRBSIケースを減らし、ねじ付きコネクタがスリップコネクタよりも安全であるため、VADが適切に使用され、維持されるようにするために使用される。しかしながら、ねじ付きルアーコネクタなどのねじ付きニードルレスコネクタは、より安全であるが、それらは、臨床医によるより多くの操作を必要とし、接続は、ルアースリップコネクタほど速くはない。
【0007】
したがって、ルアーコネクタを消毒し、再利用防止することにより、消毒剤が血流に入るリスクを低減することができる医療用コネクタが必要である。さらに、ねじ付きコネクタのセキュリティを提供するが、スリップコネクタの使用の容易さを提供する医療用コネクタと嵌合するデバイスが必要である。
【発明の概要】
【0008】
本開示の一態様は、ハウジング、ロック構造、および医療用コネクタ内に配置されたインサートを有する医療用コネクタ(すなわち、ニードルレスコネクタ)の医療用コネクタおよび嵌合要素に関する。ハウジングは、円筒形ハウジング本体から延びる半径方向の突出部と、閉鎖端、開放端、ハウジング本体の部分的な円筒形の内側壁と、半径方向の突出部の半径方向側壁とによって画定される空洞とを有する実質的に円筒形のハウジング本体を有する。いくつかの実施形態では、閉鎖端は、閉鎖端を越えて流体を移送するための管腔をさらに含む。ロック構造は、空洞の半径方向側壁の側面部分に配置され、ロック構造は、傾斜したタブを含む。インサートは、ハウジングの空洞内に前進され、インサートは、遠位面、近位面、側壁、および側壁から近位に延びるロックタブを有するディスク状の本体を含み、インサートは、ロックタブの内壁上に少なくとも1つのねじ山と、ロックタブの外壁の遠位部分に配置された凹んだノッチとを含む。
【0009】
1つまたは複数の実施形態では、インサートは、第1の位置からロック位置まで回転し、第1の位置は、半径方向側壁の中間部分によって画定され、ロック位置は、側面部分によって画定され、側面部分は、ロック構造を含む。1つまたは複数の実施形態では、凹んだノッチは、凹んだノッチが傾斜したタブを超えて前進されるときに、傾斜したタブの凸部と係合する。1つまたは複数の実施形態では、ロックタブは、弾性的に変形する。
【0010】
1つまたは複数の実施形態では、ロック構造は、内側または左向きの位置から横向きまたは右向きの位置に外向きに傾斜する外向きの傾斜面をさらに含む。
【0011】
1つまたは複数の実施形態では、外向きに傾斜した表面は、半径方向側壁の円弧の長さの少なくとも一部に延在する。1つまたは複数の実施形態では、外向きに傾斜した表面は、半径方向側壁の円弧の全長に延在する。
【0012】
1つまたは複数の実施形態では、傾斜したタブは、外向きに傾斜した表面の側面部分から延びる。1つまたは複数の実施形態では、外向きに傾斜した表面は、ロックタブの変形を引き起こす。
【0013】
1つまたは複数の実施形態では、ロック構造は、近位傾斜面をさらに含み、近位傾斜面は、傾斜面のレッジ(ledge)に隣接して配置される。
【0014】
1つまたは複数の実施形態では、近位傾斜面は、遠位位置から近位位置まで半径方向側壁に対して内向きに傾斜する。
【0015】
1つまたは複数の実施形態では、インサートの遠位面は、インサートが空洞内に完全に前進するときに、ハウジングの空洞の内側上面に当接する。
【0016】
1つまたは複数の実施形態では、医療用コネクタは、インサートが空洞に完全に前進するときに、インサートの遠位面とハウジングの空洞の内側上面との間に配置された吸収性材料をさらに備える。1つまたは複数の実施形態では、吸収性材料は、消毒剤を含有する。
【0017】
1つまたは複数の実施形態では、インサートを空洞内に遠位方向に完全に前進させることにより、インサートの遠位面およびハウジングの空洞の内側上面が吸収性材料を圧縮し、吸収性材料は消毒剤を放出する。消毒剤は、ハウジングの部分的な円筒形の内側壁とインサートの側壁によって画定されたギャップによって空洞内に排出される。
【0018】
1つまたは複数の実施形態では、ハウジングの部分的に円筒形の内側壁の直径は、インサートの側壁よりも大きな直径を有する。
【0019】
1つまたは複数の実施形態では、保持タブは、ハウジングの内側上面上に配置され、内側上面は、インサートの遠位面上に配置された開口部を取り外し不可能に固定し、開口部は、そこを通って延びる。
【0020】
本開示の第2の態様は、ハウジング、ロック構造、および医療用コネクタ内に配置されたインサートを有する医療用コネクタに関する。ハウジングは、円筒形ハウジング本体から延びる半径方向の突出部と、閉鎖端、開放端、ハウジング本体の部分的な円筒形の内側壁と、半径方向の突出部の半径方向側壁とによって画定される空洞とを有する実質的に円筒形のハウジング本体を有する。ロック構造は、空洞の半径方向側壁の側面部分に配置され、ロック構造は、傾斜したタブを含む。インサートは、ハウジングの空洞内に前進可能であり、インサートは、遠位面、近位面、側壁、および側壁から近位に延びるロックタブを有するディスク状の本体を含み、インサートは、ロックタブの内壁上に少なくとも1つのねじ山と、ロックタブの外壁の遠位部分に配置された凹んだノッチとを含む。対応する医療用コネクタを空洞にねじ込むと、インサートが空洞内に前進し、対応する医療用コネクタは、インサートの少なくとも1つのねじ山と係合するための少なくとも1つのねじ山を有する。
【0021】
1つまたは複数の実施形態では、対応する医療用コネクタは、空洞に取り外し可能にねじ込まれる。
【0022】
本開示の第3の態様は、のシリンジバレルの遠位壁から遠位方向に突出するハウジングを有するシリンジの医療用コネクタに関し、ハウジングは、シリンジバレルの遠位壁によって画定される空洞、遠位壁と反対側の開放端、及び遠シリンジ位壁から開放端に延びる部分的な円筒形の側壁を含み、ハウジングは、ハウジングから横方向に延びる半径方向の突出部によって画定される半径方向側壁をさらに含み、半径方向の突出部及び半径方向側壁は、横方向に突出する円弧の形状である。
【0023】
シリンジは、ハウジングの空洞内に配置されたテーパ付き(tapered)ハブをさらに備え、テーパ付きハブは、シリンジバレルの遠位壁から遠位方向に延在し、テーパ付きハブは、血管アクセスデバイスのハウジングの対応する空洞と交差するように構成される。
【0024】
シリンジは、外向きに傾斜した表面と、傾斜したタブとを含む半径方向側壁上に配置されたロック構造をさらに備え、傾斜した表面は、内側または左方向の位置から横方向または右方向の位置に外向きに傾斜し、外向きに傾斜した表面は、半径方向側壁の円弧の長さの少なくとも部分的に延在し、傾斜したタブは、横方向または右方向の位置から内側または左方向の位置に外向きに傾斜し、傾斜したタブは、半径方向側壁に対して実質的に直角で壁によって形成されたレッジを含む。
【0025】
シリンジは、概してディスク状の本体を有するインサートをさらに備え、ディスク状の本体は、近位面、遠位面、側壁、ロックタブ、及び開口部を有し、ロックタブは、遠位面から延在し、開口部は、ディスク状の本体の近位面上に配置され、それを通って延在し、インサートは、少なくとも1つのねじ山が、ロックタブの内壁上に配置される。
【0026】
第1の位置は、半径方向側壁の内側または左向き部分によって画定され、ロック位置は、傾斜したタブおよび凸部によって画定される。ハウジングは、血管アクセスデバイスの雄型ルアーフィッティングを受け入れることができる医療用コネクタとして構成される。インサートがハウジングの空洞内に近位に前進されるとき、ロックタブは第1の位置に配置され、ロックタブインサートを半径方向側壁に対して弾性的に外向きに変形させる。インサートがロック位置に回転可能に近づくと、外側に傾斜した表面は、ノッチが凸部を通過し、ノッチが凸部に非解放的に係合しているときに、凹んだノッチが半径方向側壁の凸部を通過するまで、ロックタブを内側に弾性的に変形させ、それによってロックタブの内側または左向きの移動を防止する。
【0027】
本開示の第3の実施形態は、遠位壁、近位開放端、遠位壁と開放端との間に延びる内側側壁、および空洞を有する実質的に円筒形のハウジングを備える医療用コネクタに関する。少なくとも1つの螺旋ねじが空洞の内側側壁上に配置される。チャネルは、遠位壁から開放端まで延びる実質的に長方形のプロファイル(profile)を有する内側側壁上に配置される。吸収性材料がハウジングの内側遠位面に接する。
【0028】
医療用コネクタは、チャネル内に配置されたリーフスプリングをさらに備え、リーフスプリングは、矩形断面および円弧を有し、円弧は、遠位部分と近位部分との間にあり、遠位部分は、取り外し不能にチャネルに取り付けられ、近位部分は、初期状態でチャネルに接する。
【0029】
対応する医療用コネクタが空洞内に前進すると、対応する医療用コネクタの少なくとも1つのねじ山は、バネの円弧をチャネル内に押し下げ、バネの近位部分に最終状態を画定するチャネルから離れた欠陥を生じさせる。バネの近位部分の近位端は、対応する医療用コネクタの少なくとも1つのねじ山の下部セグメントと係合し、それによって、空洞内の対応する医療用コネクタをねじ嵌合及び干渉嵌合でロックする。
【0030】
本開示の第4の実施形態は、遠位壁、近位開口端、内側遠位面、及び近位開口端及び閉鎖遠位端によって画定される空洞を有する実質的に円筒形のハウジングを備える医療用コネクタに関する。医療用コネクタは、円錐台形のディスク本体を備え、円錐台形のディスク本体は、ディスク本体の近位端から延在し、少なくとも2つのプロング(prong)は、ディスク本体の近位端から近位方向に延在し、少なくとも2つのプロングのそれぞれは、近位部分と、近位部分に隣接する遠位部分とを備え、遠位部分は、ディスク本体の中心に向かって延在する内側フックを形成し、内側フックは、対応する医療用コネクタの対応するねじ山と係合するように構成された内側フックを備える。医療用コネクタは、ハウジングの内側遠位面に当接する吸収性材料をさらに備える。
【0031】
空洞内への対応する医療用コネクタの前進は、ディスク本体を内側に変形させ、対応する医療用コネクタの少なくとも1つのねじ山の下部セグメントにディスク本体の近位端を押し付け、それによって空洞内で対応する医療用コネクタをロックする。
【0032】
本開示の第5の実施形態は、遠位壁、近位開放端、遠位壁と開放端との間に延びる内側側壁、および空洞を有する実質的に円筒形のハウジングを備える医療用コネクタに関する。少なくとも1つの螺旋ねじが空洞の内側側壁上に配置され、螺旋ねじは、内側側壁上に一体的に形成された遠位部分と、対応する医療用コネクタの対応するねじを空洞にねじ込み、前進させる際に、取り外し及び交差ねじに近接するように構成された遠位部分に脆い部分とを有する。吸収性材料は、ハウジングの内側遠位面に接する。
【0033】
本開示の第6の実施形態は、遠位壁、近位開放端、遠位壁間から開放端に延在する側壁、開放端から遠位壁に延在する空洞、内側遠位面、およびハウジングの内側側壁から空洞内に内側に延在する少なくとも1つの歯を有する実質的に円筒形のハウジングを備える医療用コネクタに関し、少なくとも1つの歯は、ハウジングの内側遠位面からの距離に配置される。
【0034】
医療用コネクタは、ディスク状の本体の形状のインサートをさらに備え、ディスク状の本体は、近位面及び遠位面を有し、少なくとも2つのロックタブは、遠位面から遠位方向に遠位面から離れて延在し、少なくとも2つのロックタブのそれぞれは、対応する医療用コネクタの対応するねじ山とインターロックするように構成されたフック付き近位端を有し、複数の隆起は、ディスク状の本体の側壁上に配置され、複数の隆起は、ハウジングの少なくとも1つの歯と嵌合するように構成される。吸収性材料は、ハウジングの遠位壁の内側遠位面に当接する。
【0035】
本開示の第7の態様は、遠位壁、近位開放端、遠位壁と開放端との間に延びる側壁、および空洞を有する実質的に円筒形のハウジングを備える医療用コネクタに関する。医療用コネクタは、円弧および開放近位端の形態の遠位端を有するC字形の本体の形状のインサートと、遠位端から延びる2つのリビングヒンジとをさらに備える。吸収性材料は、ハウジングの遠位壁の内側遠位面に接している。
【0036】
空洞内への対応する医療用コネクタの前進は、c字形の本体のたわみを引き起こし、それによって、開口した近位端を対応する医療用コネクタのねじ山に対してロックする。
【0037】
本開示の第8の態様は、遠位壁、近位開放端、遠位壁と開放端と空洞との間に延在する側壁、内側遠位面、ハウジングの内側遠位面からの距離に配置された内側壁を有する実質的に円筒形のハウジングを備える医療用コネクタに関する。
【0038】
医療用コネクタは、円弧の形状の遠位部分、開口した近位部分、および遠位部分に接して延びる少なくとも2つのリビングヒンジを有するC字形の本体の形状のインサートをさらに備える。吸収性材料は、ハウジングの遠位壁の内側遠位面に接している。空洞内への対応する医療用コネクタの前進は、インサートのたわみを引き起こし、それによって開放近位端を医療用コネクタのねじ山に対してロックする。内側壁は、インサートの遠位部分を受け入れるように構成された開口部をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1A】
図1Aは、本開示の第1の例示的な実施形態による 医療用コネクタアセンブリのハウジングの斜視図を示す。
【
図1B】
図1Bは、
図1に示されるような実施形態による、医療用コネクタのハウジング本体の斜視側面図を示す。
【
図2A】
図2Aは、
図1に示されるような実施形態による、医療用コネクタの挿入底面図の斜視図を示す。
【
図2B】
図2Bは、
図1に示されるような実施形態による、医療用コネクタの挿入底面図の斜視図を示す。
【
図3】
図3は、
図1に示されるような実施形態による、医療用コネクタのハウジング本体の斜視底面図を示す。
【
図4】
図4は、
図1に示される実施形態による、ハウジング本体及び医療用コネクタのインサートの斜視側面図を示す。
【
図5】
図5は、
図1に示されるような実施形態による、医療用コネクタのハウジング本体の斜視底面図を示す。
【
図6】
図6は、
図1に示される実施形態による、ハウジング本体及び医療用コネクタのインサートの斜視底面図を示す。
【
図7】
図7は、
図1に示される実施形態による、ハウジング本体及び医療用コネクタのインサートの底面図を示す。
【
図8】
図8は、
図1に示される実施形態による、ハウジング本体及び医療用コネクタのインサートの底面図を示す。
【
図9】
図9は、
図1に示される実施形態による、ハウジング本体及び医療用コネクタのインサートの断面側面図を示す。
【
図10】
図10は、第1の位置及びロック位置におけるロックタブの弾性変形を示す。
【
図11】
図11は、ハウジング本体に挿入された医療用コネクタの断面図及び医療用コネクタのインサートを示す。
【
図12】
図12は、ハウジング本体に挿入された医療用コネクタの側面斜視図及び 医療用コネクタのインサートを示す。
【
図13A】
図13Aは、本開示の第2の実施形態によるシリンジのハウジングの斜視図を示す。
【
図15】
図15は、
図13Aに示すように、第2の実施形態に係るシリンジのハウジングに挿入された挿入物の透視側面図を示す。
【
図16】
図16は、
図13Aに示されるように、第2の実施形態によるシリンジのハウジングに挿入されたインサートの断面図を示す。
【
図17】
図17は、本開示の第3の実施形態による医療用コネクタのハウジングの斜視図を示す。
【
図19】
図19は、
図17に示されるような第3の実施形態による、最終状態のハウジングの斜視図を示す。
【
図20】
図20は、
図17に示されるような第3の実施形態による、最終状態のハウジングの断面図を示す。
【
図21A】
図21Aは、本開示の第4の実施形態による、初期状態のハウジングの断面図を図示する。
【
図23A】
図23Aは、本開示の第5の実施形態による、初期状態のハウジングの斜視側面図を示す。
【
図26】
図26は、本開示の第6の実施形態による、例示的な医療用コネクタのハウジング内に配置された
図25A及び25Bのインサートの断面図を示す。
【
図27】
図27は、本開示の第7の実施形態による、例示的な医療用コネクタのハウジング内に配置されたインサートの断面図を示す。
【
図28A】
図28Aは、本開示の第8の実施形態による、例示的な医療用コネクタのハウジング内に配置されたインサートの断面図を示す。
【
図28B】
図28Bは、本開示の第8の実施形態による、例示的な医療用コネクタのハウジング内に配置されたインサートの断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本開示の実施形態は、オス、メスのニードルレスコネクタ、ルアーコネクタ、および活栓を含む、開放管腔を有する対応する医療用コネクタへの接続および消毒のための無菌の医療用コネクタに関する。いくつかの実施形態では、医療用コネクタは、オスまたはメスのルアーコネクタを有することができる。いくつかの実施形態では、医療用コネクタは、シリンジのキャップまたはコネクタであり得る。いくつかの実施形態では、本開示の医療用コネクタは、医療デバイスに組み込まれる。いくつかの実施形態では、本開示の医療用コネクタは、医療デバイスに組み込まれた嵌合要素である。医療用コネクタの実施形態は、ハウジング、インサート、及び、吸収性材料を含み、インサート及び吸収性材料は、ハウジング内に配置される。対応する医療用コネクタをハウジングに挿入すると、対応する医療用コネクタは、吸収性材料を圧縮するハウジングおよびインサートに対して前進され、それによって抗菌消毒液またはゲル(以下、「消毒剤」)を放出し、いくつかの実施形態では、医療用コネクタおよび対応する医療用コネクタの再利用を防止する。消毒剤は対応する医療用コネクタを消毒する。1つまたは複数の実施形態では、以下に詳細に記載される医療用コネクタおよび対応する医療用コネクタは、単一の使用の手段を有し、医療用コネクタのインサートは、医療用コネクタのハウジングに非解放的にロックされる。
【0041】
ハウジングは、半径方向の突出部と、閉鎖端、開放端、ハウジングの部分的な円筒形の内側壁と、半径方向の突出部の半径方向側壁とによって画定される空洞とを有する実質的に円筒形の本体とを備える。ハウジングの内側側壁は、閉鎖端から遠位壁まで延びる長さLCを有する。1つまたは複数の実施形態では、開放端は、剥離可能なシールが取り付けられた係合面を含む。
【0042】
1つまたは複数の実施形態では、インサートは、内壁を含む。1つまたは複数の実施形態では、インサートの内壁は、メスルアーコネクタと係合するように適合された少なくとも1つのねじ山を有する。キャップはコネクタの機械的障壁を提供し、消毒用の抗菌剤を含む。本開示の医療用コネクタはまた、開放ルアーの管腔をブロックしながら消毒プロセスを合理化し、コネクタの開放管腔への汚染物質及び消毒剤の侵入の緩和を促進し、それによって汚染物質及び消毒剤が血流に入るリスクを低減することを可能にする。
【0043】
本開示で使用される用語に関して、以下の定義が提供される。
【0044】
本明細書で使用される場合、「a」、「an」、および「the」の使用は、単数形および複数形を含む。
【0045】
本明細書で使用される場合、「カテーテル関連血流感染」又は「CRBSI」という用語は、カテーテル又はIVラインの存在に起因するあらゆる感染症を意味する。
【0046】
本明細書で使用される場合、「医療用コネクタ」及び「対応する医療用コネクタ」という用語は、BD MAXPLUS、BD MAXZERO(登録商標)、STARTSITE(登録商標)、NEUTRACLEAR(登録商標)、BD Q - SYTE(登録商標)、Becton Dicenson及びCOMPAN (登録商標)などのニードルレス及びニードルフリーの医療用コネクタを指す。さらに、用語「医療用コネクタ」及び「対応する医療用コネクタ」は、オスまたはメスの開放管腔、ルアーコネクタ、及び活栓を有する無菌コネクタを指す。「医療用コネクタ」及び「対応する医療用コネクタ」という用語はまた、ニードルレス及びニードルレスコネクタの嵌合要素を指し、シリンジのキャップまたはコネクタなどの医療用コネクタに接続する医療デバイスに組み込むことができる。医療用コネクタは、対応する医療用コネクタに接続または嵌合する要素、例えば、対応する雌医療用コネクタに嵌合する要素を有する雄医療用コネクタを含むことができる。
【0047】
本明細書で使用される場合、用語「ニードルレスコネクタ」及び「対応するニードルレスコネクタ」は、オス及びメスのコネクタの組み合わせを指す。ニードルレスコネクタがオスニードルレスコネクタである場合、対応するニードルレスコネクタはメスニードルレスコネクタである。同様に、ニードルレスコネクタがメスニードルレスコネクタである場合、対応するニードルレスコネクタはオスニードルレスコネクタである。ニードルレスコネクタは、キャップ、シリンジのコネクタ、血管アクセスデバイスのコネクタ、活栓のコネクタ、対応する開放ルアーコネクタを有するルアーコネクタ、バルブを有するコネクタ、バルブを欠くコネクタ、マニホールドポート、活栓、ニードルレスコネクタを有する任意の従来の医療デバイス、または通常の開放ルアーコネクタであり得る。
【0048】
本明細書で使用する場合、「ルアーコネクタ」という用語は、シリンジ、カテーテル、ハブ付きニードル、IVチューブなどを互いに取り付けるための標準的な方法である接続管を意味する。ルアーコネクタは、オスとメスのインターロックチューブで構成されており、わずかにテーパ付けられているため、単純な押圧/捩じり篏合(twist fit)だけでも、しっかりと結合できる。ルアーコネクタは、オプションでねじ山の外側の周縁を追加することができ、より安全性を高めることができる。ルアーコネクタオス端部は、一般的に、フラッシュシリンジと関連付けられ、および血管アクセスデバイス(VAD)に位置するメス端部にインターロックおよび接続することができる。また、ルアーコネクタは、VADのハブに、取り外し可能に取り付ける遠位端チャンネルと、シリンジのバレルに取り外し可能に取り付ける近位端チャンネルと、を有する。
【0049】
本明細書で使用される場合、ISO 80369 -7:2016は、遠位端と近位端との間の6%テーパを含む標準的なルアーコネクタの仕様を定義する。オスの標準ルアーコネクタは、開いた遠位端から近位端に向かって増加する。メスの標準ルアーコネクタは、開放近位端から遠位端に向かって減少する。ISO 80369 -7:2016によると、オスの標準ルアーコネクタは、先端の遠位端から0.75mmで測定した外径が3.970mm~4.072mmである。オスの標準ルアーテーパの長さは、7.500mm~10.500mmである。先端の遠位端から7.500mmを測定した外径断面直径は、4.376mm~4.476mmである。本明細書で使用される場合、「オス標準ルアーコネクタ」および「メス標準ルアーコネクタ」という句は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるISO80369-7に記載された寸法を有するコネクタを指すものとする。
【0050】
関連分野の当業者によって容易に理解されるように、「ロック(lock)」、「先端」、「ハブ」、「ねじ」、「スポンジ」、「プロング(prong)」、「突出部/インサート」、「タブ」、「傾斜」、「壁」、「上部」、「側部」、「底部」やその他の説明的な用語は、本明細書において理解を容易にするために使用されるが、本開示の実施形態の種々の態様を実施するために組み合わせてまた個別に用いることができる構成要素に限定することを意図したものではない。
【0051】
本説明で例示される事項は、本開示の例示的な実施形態の包括的な理解を助けるために提供されるものである。したがって、当業者であれば、本開示の範囲および精神から逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態の様々な変更および修正を行うことができることを認識することであろう。また、よく知られている機能や構造の説明は、わかりやすく簡潔にするために省略される。
【0052】
本開示の実施形態の1つまたは複数の例示的な実施形態では、医療用コネクタは、ねじ山、タブまたはフランジ等の対応する医療用コネクタに接続する嵌合要素を有するキャップの形態である。キャップは、ハウジング及びインサートを備える。キャップ、コネクタキャップ、または消毒キャップのインサートは、それが対応するねじ山または複数のめねじ付き継手のねじ山と界面することを可能にする任意のおよびすべての組み合わせの少なくとも1つのねじ山および他のフィーチャ(feature)を含む。
【0053】
本開示の実施形態のさらなる例示的な実施態様によれば、インサートを構成する構造要素の構成は、インサートから突出するタブを含み、タブは、対応するねじ山または対応する医療用コネクタの複数のねじ山に接続するための少なくとも1つのねじ山を含む。
【0054】
本開示の実施形態のさらに別の例示的な実施によれば、めねじは、そのサイズおよびねじパターンが、標準のISO594―2タイプのオス継手と係合し、および/または、おねじは、そのサイズおよびねじパターンが、標準のISO594-2タイプのメス継手と係合するものである。ISO594-2タイプの継手の例は、Qスタイル継手である。
【0055】
本開示の実施形態のさらにさらなる例示的な実施態様によれば、インサートのタブは、金具とのより良い干渉適合性を可能にするために、曲がってもよく、または弾性的に変形してもよい。
【0056】
1つまたは複数の実施形態では、メスルアーコネクタは、ニードルレスコネクタ、カテーテルルアーコネクタ、活栓、および血液透析コネクタから本質的になる群から選択されてもよい。1つまたは複数の実施形態では、ニードルレスコネクタは、Q-Syte connector, MaxPlus, MaxPlus Clear, MaxZero, UltraSite, Caresite, InVision-Plus, Safeline, OneLink, V-Link, ClearLink, NeutraClear, Clave, MicroClave, MicroClave Clear, Neutron, NanoClave, Kendall, Nexus, InVision, Vadsite, Bionector,などから選択される。
【0057】
1つまたは複数の実施形態では、オス医療用コネクタは、静脈内チューブ端部または活栓であり得る。いくつかの実施形態では、記載される医療用コネクタは、ルアースリップコネクタなどのスリップコネクタを受け入れるように構成される。いくつかの実施形態では、記載される医療用コネクタは、ねじ付きコネクタまたはスリップコネクタを医療用コネクタ内に前進させることによってねじ付きコネクタ及びスリップコネクタに係合するように構成される、歯またはcクリップなどの1つ以上の係合要素を含む。いくつかの実施形態では、記載される医療用コネクタは、ねじ付きルアーコネクタなどのねじ付きコネクタと係合することができ、これは、臨床医がねじ付きコネクタまたはその嵌合要素をねじ込み、回転、またはトルクをかけることを必要とすることなく、ねじ付きコネクタを医療用コネクタ内に前進させることによってのみ行われる。
【0058】
いくつかの実施形態では、歯またはcクリップは、歯またはcクリップの遠位端から突出する一組のタブをさらに備える。完全に前進した位置では、一組のタブタブのは、対応する医療用コネクタのねじ山と連動する。一組のタブタブは、ニードルレスコネクタのねじ山と係合して、対応する医療用コネクタを取り外し不能にロックする。いくつかの実施形態では、一組のタブは、ばねよりも広い。いくつかの実施形態では、一組のタブは、対応するねじ山からねじ山を解除し、再使用を防止するためにねじ山経路からジャンプするように構成される。
【0059】
いくつかの実施形態では、対応するねじ付き医療用コネクタが完全に前進すると、本明細書に記載の実施形態の医療用コネクタは、臨床医または補助検出システムのいずれかによって検出可能な可聴クリックまたは音を生成するように構成される。
【0060】
本開示のいくつかの例示的な実施形態を説明する前に、本開示は、以下の説明に示される構成またはプロセス工程の詳細に限定されないことを理解されたい。本開示は、他の実施形態であることができ、様々な方法で実施または実行することができる。
【0061】
次に、図面を参照すると、同様の参照数字がいくつかの図を通して同一又は対応する部分を示しており、本開示の実施形態が以下のように説明される。
【0062】
本開示の第1の態様は、医療用コネクタ100のハウジング110に関する。
図1A及び1Bに示されるように、医療用コネクタは、キャップの形態である。いくつかの実施形態では、ハウジング110は、対応する医療用コネクタに接続または嵌合する要素に関する。医療用コネクタ100のハウジング110は、半径方向突出部180と一体化した部分的な円筒形状であり、半径方向突出部180は、突出する円弧の形態である。突出する円弧の角度は10度から350度の範囲である。ハウジング110は、閉鎖端112、開放端114、及び部分的に円筒形の内側壁120によって画定される空洞を含む。部分的に円筒形の内側壁120は、半径方向側壁182と一体である。ハウジング110の半径方向側壁182は、以下にさらに詳細に記載されるロック構造を含む。
【0063】
閉鎖端112は遠位位置にあり、開放端114は閉鎖端112に対して近位位置にある。1つまたは複数の実施形態では、部分的に円筒形の内側壁120は 、実質的に一定の直径DISを有する。1つまたは複数の実施形態では、部分的に円筒形の内側壁120は、さらに外向きにテーパ状にすることができ、テーパは、開放端114に向かって近位に増加する。対応する医療用コネクタは、開放端114を通じて空洞130に受容される。
【0064】
ハウジング110は、外側側壁116をさらに含む。描写される実施形態における外側側壁116は、滑らかな表面および面取り118を有する部分的な円筒形状を有する。1つまたは複数の実施形態では、面取り118は、丸みを帯びていてもよい。1つまたは複数の実施形態では、面取り118は、外側側壁116の周りに部分的に延在し得る。1つ以上の実施形態では、外側側壁116は、複数の軸方向リブを有してもよい。1つまたは複数の実施形態では、外側側壁116は、複数の半径方向リブを有してもよい。1つまたは複数の実施形態では、外側側壁116は、施術者による操作を容易にするために把持面を有し得る。グリップ表面は、テクスチャ加工されていてもよく、またはコーティングを有していてもよい。
【0065】
本開示の第2の態様は、ハウジング110内に配置されたインサート150に関する。
図2A及び2Bに示されるように、インサート150は、遠位面154、近位面156、及び側壁158を有する概してディスク状の本体152を有する。側壁158からは、ロックタブ160が延び、ロックタブ160は、ディスク状の本体152の近位面156から離れた近位方向に近位面156から延びる。1つまたは複数の実施形態では、ディスク状の本体152は、ディスク状の本体152の遠位面154上に配置された開口153を含み、開口153は、それを通って延びる。開口153の中心は、ディスク状の本体152の中心と同心円状である。ディスク状の本体152は、直径DDBを有し、直径DDBは、部分的に円筒形の内側壁120の直径DISよりも小さく、側壁158とハウジング110の部分的に円筒形の内側壁120との間の隙間を画定する。
【0066】
1つまたは複数の実施形態では、ロックタブ160は、遠位部分162および近位部分164を有するカンチレバー型プロングである。1つまたは複数の実施形態では、遠位部分162は、ディスク状の本体152の側壁158と一体である。1つまたは複数では、ディスク状の本体152の遠位部分162および側壁158は、超音波溶接または耐溶媒性生体適合性接着剤を通じて一緒に接合され得る。好ましい実施形態では、遠位部分162は、ディスク状の本体152の近位面156に対して鈍角である。1つまたは複数の実施形態では、遠位部分は、ディスク状の本体152の近位面156に対して直角または鋭角である。1つまたは複数の実施形態では、ロックタブ160、遠位部分162、および近位部分は、組み合わせてまたは個々に、屈曲するか、または弾性的に変形する。例示的な実施態様では、ロックタブ160の少なくとも一部は、ロックタブ160と対応する医療用コネクタとの間の干渉嵌合を引き起こすように内向きに弾性的に変形する。
【0067】
ロックタブ160の近位部分164は、外壁166および内壁168をさらに備える。ロックタブ160の外壁166は、凹んだノッチ170を含む。凹んだノッチ170は、近位部分164の近位端に隣接し、近位部分164の長さの少なくとも部分的に遠位方向に延在する。1つまたは複数の実施形態では、凹んだノッチ170は、外壁166に対して外壁166の横方向または右方向の縁部に隣接する。1つまたは複数の実施形態では、凹んだノッチ170は、外壁166に対して外壁166の内側の縁部または左側の縁部に隣接する。
【0068】
1つまたは複数の実施形態では、対応する医療用コネクタが、ISO 80369 -7: 2016基準に従って対応する医療用コネクタを右方向または横方向にねじ込むことによってハウジング110内に遠位に前進される場合、凹んだノッチ170は、外壁166に対して外壁166の横方向または右側の縁部に配置される。1つまたは複数の実施形態では、対応する医療用コネクタが、対応する医療用コネクタを左向きの角度方向にねじ込むことによってハウジング110内に遠位に前進される場合、凹んだノッチ170は、外壁166に対して外壁166の内側または左側の縁部に配置される。
図2A及び
図2Bの描かれた実施形態は、外壁166に対して外壁166の横方向または右方向の縁部に配置された凹んだノッチ170を示す。本開示の1つまたは複数の実施形態では、凹んだノッチ170は長方形である。本開示の1つまたは複数の代替的な実施形態では、凹んだノッチはまた、半円形、半楕円形、三角形、または任意の他の幾何学的形状であってもよい。
【0069】
少なくとも1つのねじ172は、ロックタブ160の内壁168上に配置される。好ましい実施形態では、少なくとも1つのねじ172は、らせん状の形状を有する。らせん状の形状は、本質的に、一方向から他方向にテーパ状になっている。1つまたは複数の実施形態では、テーパは、外壁166に対して右方向または横方向から内側方向または左方向に減少する。
【0070】
1つまたは複数の実施形態では、対応する医療用コネクタが、ISO 80369 -7: 2016基準に従って、対応する医療用コネクタを時計回り、右方向または横方向にねじ込むことによってハウジング110内に遠位方向に前進する場合、テーパは、外壁166に対して左方向または内側方向から減少する。1つまたは複数の実施形態では、対応する医療用コネクタが、対応する医療用コネクタを反時計回りまたは左向きの角度方向にねじ込むことによってハウジング110内に遠位方向に前進する場合、テーパは、外壁166に対して右向きまたは横方向から減少する。
図2A及び
図2Bの描写される実施形態は、外壁166に対して左方向または内側方向から減少するテーパを示す。
1つまたは複数の実施形態では、対応する医療用コネクタのルアーチップがディスク状の本体152の近位面154に隣接するまで、対応する医療用コネクタはまず、ハウジング110内に部分的に遠位に前進する。1つまたは複数の実施形態では、対応する医療用コネクタのねじ山が少なくとも1つのねじ山172に当接するまで、対応する医療用コネクタはまず、ハウジング110内に部分的に遠位に前進する。1つまたは複数の実施形態では、対応する医療用コネクタのハウジング110内への前進は、ディスク状の本体152のハウジング本体110内への前進を引き起こす。次いで、対応する医療用コネクタを回転させることができ、これは、ディスク状の本体152のハウジング110内へのロックおよび最終前進を引き起こす。
【0071】
本開示の第3の態様は、
図3に示されるように、ハウジング110の空洞130内に配置されたロック構造に関するものであり、ロック構造は、ハウジング110の半径方向側壁182に配置された、または一体化された特徴を有する。ロック構造は、内側または左向きの位置から横向きまたは右向きの位置に外向きに傾斜する外向きの傾斜面184を含む。描写される実施形態では、外向きの傾斜面184は、半径方向側壁182の円弧の長さを少なくとも部分的に延びている。1つまたは複数の実施形態では、外向きの傾斜面184は、半径方向側壁182の円弧の全長にわたって延びている。外向きの傾斜面184の側方部分から、傾斜したタブ186は延びている。傾斜したタブ186は、横方向または右方向の位置から内側または左方向の位置に外向きに傾斜する。傾斜したタブ186は、半径方向側壁182に対して実質的に直角に壁によって形成されたレッジ(ledge)188を含む。1つまたは複数の実施形態では、レッジ188に隣接するのは、近位傾斜面190であり、近位傾斜面190は、遠位位置から近位位置まで、半径方向側壁182に対して内側に傾斜する。
【0072】
図3に示されるように、半径方向側壁182の内側または左向きの部分は、突出部または窪みなしで実質的に滑らかであり、半径方向側壁182の横方向または右向きの部分は、外向きの傾斜面184、傾斜したタブ186、レッジ188、および近位傾斜面190を含む。本明細書で使用されるとき、第1の位置192は、半径方向側壁182の内側または左向き部分によって画定され、ロック位置194は、傾斜したタブ186およびレッジ188によって画定される。
図4に示されるように、インサート150がハウジング110の空洞130内に遠位に前進するとき、ロックタブ160は、第1の位置192に配置される。1つまたは複数の実施形態では、インサート150が空洞130内に前進することにより、ロックタブが半径方向側壁182に対して弾性的に外向きに変形する。インサート150が空洞130内に完全に前進すると、インサート150は、半径方向側壁182の円弧に沿って自由に回転することができる。インサート150がロック位置194に近づくと、外向きの傾斜面184は、凹んだノッチ170が半径方向側壁182のレッジ188を通過するまで、ロックタブ160をさらに弾性的に変形させる。ノッチ170がレッジ188を通過したとき、ノッチは、レッジ188と非解放可能に係合し、それによってロックタブ160の内側または左方向の移動を防止する。
【0073】
いくつかの実施形態では、ノッチ170がレッジ188を通過したとき、可聴のクリックまたは音が生成され、臨床医または補助検出システムによって検出可能であり、インサート150、したがってニードルレスコネクタが完全にロックされた位置に到達したことを示す。
【0074】
図5及び6は、それぞれ、第1の位置192及びロック位置194におけるインサート150の斜視図を示す。同様に、
図7及び8は、それぞれ、第1の位置192及びロック位置194におけるインサート150の上面図を示す。
図7及び8に示されるように、半径方向側壁182の厚さは、外向きの傾斜面184により、T1の値からT2の値に徐々に増加する。
【0075】
図9は、インサート150が空洞130内に完全に前進し、第1の位置192にある空洞130の部分断面図を示す。例示の目的のために、ディスク状の本体152の遠位面154は、ハウジング110の内側上面122に直接隣接するが、1つまたは複数の実施形態では、消毒剤を含有する吸収性材料199は、ディスク状の本体152の遠位面154とハウジング110の内側上面122との間に配置される。空洞130への対応する医療用コネクタ150の前進は吸収性材料199を圧縮し、それによって消毒剤を放出する。1つまたは複数の実施形態では、閉鎖端112は、ディスク状の本体152の開口153上に機械的にロックされ、それによってインサート150の除去を防止する同心円状保持タブ124を含む。1つまたは複数の実施形態では、同心円状保持タブは、遠位円筒形状及び近位円筒形状を含み、近位円筒形状は、遠位円筒形状よりも大きな直径を有する。1つまたは複数の実施形態では、近位円筒形状の直径は、ディスク状の本体152の開口153の直径よりも大きく、保持タブ124とディスク状の本体152の開口部53との間にスナップフィット接続を形成する。1つまたは複数の実施形態では、保持タブ124は、円筒形吸収性材料ディスクをディスク状の本体152とハウジング110の内側上面122との間に配置することを可能にするのに十分な長さであり、円筒形吸収性材料ディスクは、それを通って延びる開口部を有する。保持タブ124の全長は、ディスク状の本体152の厚さ及び円筒形吸収性材料ディスクの厚さと等しいか、またはわずかに大きく、それによって円筒形吸収性材料ディスクは非圧縮状態にある。コネクタの挿入は、円筒形吸収性材料ディスクを圧縮し、それによって空洞130内に消毒剤を放出する。
【0076】
図11及び12に示されるように、対応する医療用コネクタは、メスニードルレスコネクタ80である。
【0077】
図11に示されるように、1つまたは複数の実施形態では、吸収性材料199は、空洞130内に配置され、吸収性材料199は、ディスク状の本体152の近位面156に隣接する。メスニードルレスコネクタ80の挿入は、吸収性材料199を圧縮し、それによって空洞130内に消毒剤を放出する。コネクタ80の少なくとも1つのねじ山82は、インサート150の少なくとも1つのねじ山172で係合する。少なくとも1つのねじ山82は、メスニードルレスコネクタ80のハブ84上に配置される。
【0078】
図12に示されるように、動作中、少なくとも1つのねじ山82を有するメスコネクタ80は、インサート150の少なくとも1つのねじ山172と係合し、それによってメスコネクタ80及びインサート150をハウジング110内に前進させる。ロックタブ160が第2の位置に非解放的にロックされ、吸収性材料199(明確にするために図示せず)が圧縮されると、消毒剤が空洞130内に放出される。吸収性材料199がハウジング100の閉鎖遠位端112に対して配置される実施形態では、解放された消毒剤は、ディスク状の本体152と部分的に円筒形の内側壁120との間に作られたギャップ123を通して排出する。消毒が完了した後、メスコネクタ80は反対方向にねじ切りされず、凹んだノッチ170に係合するレッジ188がインサート150の除去を防止する間、メスコネクタ80の解放を可能にする。
図10は、それぞれ、第1の位置192及びロック位置194におけるロックタブ160の弾性変形を示す。変形は、少なくとも1つのねじ山172を、メスコネクタ80の少なくとも1つのねじ山とさらに確実に係合させる。例示の目的のために、第1の位置192内のロックタブ160は、ロック位置内のロックタブ160の真上に描かれる。ロックタブ160の変形は、ロックタブ160が内側に変形する線AAに対して図示される。
【0079】
本開示の第2の実施形態は、シリンジ200のハウジング210に関する。
図13A~13Dに示されるように、ハウジング210は、シリンジ200のシリンジバレル213の遠位壁212から遠位方向に突出する。13Aに示されるように、第2の実施形態のハウジング210は、VADに一般的に関連付けられたオスルアー継手を受け入れることができるニードルレスコネクタとして構成される。ハウジング210は、シリンジバレル213の遠位壁212によって画定される空洞230、遠位壁212に対向する開放端214、及び遠位壁212から開放端214に延びる部分的に円筒形の側壁216を含む。テーパ付きハブ232は、空洞230内に配置され、テーパ付きハブ232は、シリンジバレル213の遠位壁212から遠位方向に延在する。テーパ付きハブ232は、VAD(図示せず)のハウジングの対応する空洞と交差するように構成される。いくつかの実施形態では、テーパ付きハブ232は、VADのハウジングと共に流体密閉シールを生成するように構成される。いくつかの実施形態では、テーパ付きハブ232は、VADのハウジングとの干渉嵌合を生成するように構成される。
【0080】
ハウジング210および部分的に円筒形の側壁216は、部分的に円筒形の形状であり、部分的に円筒形の側壁216は、ハウジング210から横方向に延びる一体の半径方向突出部280を有する。半径方向突出部280は、半径方向側壁282を画定し、半径方向側壁282は、以下にさらに詳細に記載されるロック構造を含む。半径方向突出部280及び半径方向側壁282は、横方向に突出する円弧の形状である。突出する円弧の角度は10度から350度の範囲である。
【0081】
1つまたは複数の実施形態では、部分的に円筒形の内側壁216は、実質的に一定の直径を有する。1つまたは複数の実施形態では、部分的に円筒形の内側壁216は、外向きのテーパを含むことができ、テーパは、開放端214に向かって遠位に増加する。
【0082】
ハウジング210は、外側側壁216をさらに含む。描写される実施形態における外側側壁216は、滑らかな表面および面取り218を含む部分的な円筒形状を有する。1つまたは複数の実施形態では、面取り218は、丸みを帯びていてもよい。1つまたは複数の実施形態では、面取り218は、外側側壁216の遠位端の周りに部分的に延在し得る。
【0083】
図13B~13Dに最もよく示されるように、ロック構造は、ハウジング210の空洞230内に配置され、ロック構造は、ハウジング210の半径方向側壁282と一体である特徴を有する。ロック構造は、内側または左向きの位置から横向きまたは右向きの位置に外向きに傾斜する外向きの傾斜面284を含む。描写される実施形態では、外向きの傾斜面284は、半径方向側壁282の円弧の長さに少なくとも部分的に延びる。1つまたは複数の実施形態では、外向きの傾斜面284は、半径方向側壁282の円弧の全長に延びる。傾斜したタブ286は、外向きの傾斜面284の側面部分から延びる。傾斜したタブ286は、横方向または右方向の位置から内側または左方向の位置に外向きに傾斜する。傾斜したタブ286は、半径方向側壁282に対して実質的に直角に壁によって形成されたレッジ288を含む。1つまたは複数の実施形態では、レッジ288に隣接するのは、近位傾斜面290であり、近位傾斜面290は、遠位位置から近位位置まで、半径方向側壁282に対して内側に傾斜する。
【0084】
図13C及び13Dに最もよく示されるように、半径方向側壁282の内側または左側の部分は、突出部または窪みなしで実質的に滑らかであり、半径方向側壁282の横方向または右側の部分は、外向きの傾斜面284、傾斜したタブ286、レッジ288、及び近位傾斜面290を含む。本明細書で使用されるとき、第1の位置292は、半径方向側壁282の内側または左向き部分によって画定され、ロック位置294は、傾斜したタブ286およびレッジ288によって画定される。
【0085】
図14A及び14Bに示されるように、インサート250は、近位面254、遠位面256、及び側壁258を有する概してディスク状の本体252を有する。ロックタブ260は、側壁258から延び、ロックタブ260は、遠位面256から遠位方向に延び、ディスク状の本体252の遠位面256から離れる。1つまたは複数の実施形態では、ディスク状の本体252は、ディスク状の本体252の近位面254上に配置された開口部253を含み、開口部253は、それを通って延びる。開口部253の中心は、ディスク状の本体252の中心と同心円状である。ディスク状の本体252は、直径D
DBを有し、直径D
DBは、部分的に円筒形の内側壁220の直径D
ISよりも小さく、側壁258とハウジング210の部分的に円筒形の内側壁220との間の隙間を画定する。
【0086】
1つまたは複数の実施形態では、ロックタブ260は、近位部分262および遠位部分264を有するカンチレバー型プロングとして構成される。1つまたは複数の実施形態では、近位部分262は、ディスク状の本体252の側壁258と一体である。1つまたは複数において、ディスク状の本体252の近位部分262および側壁258は、超音波溶接または耐溶媒性生体適合性接着剤を通じて一緒に接合され得る。好ましい実施形態では、近位部分262は、ディスク状の本体252の遠位面256に対して鈍角である。1つまたは複数の実施形態では、近位部分262は、ディスク状の本体252の遠位面256に対して直角または鋭角である。1つまたは複数の実施形態では、ロックタブ260、近位部分262、および遠位部分は、組み合わせてまたは個々に、屈曲するか、または弾性的に変形する。例示的な実施態様では、ロックタブ260の少なくとも一部は、ロックタブ260と対応する医療用コネクタとの間の干渉嵌合を引き起こすように内向きに弾性的に変形する。
【0087】
ロックタブ260の近位部分264は、外壁266および内壁268をさらに備える。ロックタブ260の外壁266は、凹んだノッチ270を含む。凹んだノッチ270は、遠位部分264の遠位端に隣接し、近位方向に少なくとも部分的に遠位部分264の長さにわたって延びる。1つまたは複数の実施形態では、凹んだノッチ270は、外壁266に対して外壁266の横方向または右方向の縁に隣接する。1つまたは複数の実施形態では、凹んだノッチ270は、外壁266に対して外壁266の内側縁または左縁に隣接する。
【0088】
図15及び16に示されるように、VADが、ISO 80369 -7: 2016基準に従ってVADを左向きの角度方向にねじ込むことによってハウジング210内に近位に前進する1つまたは複数の実施形態では、凹んだノッチ270は、外壁266に対して外壁266の内側または左端に配置される。VADを右向きの角度方向にねじ込むことによってVADがハウジング210内に遠位に前進する1つまたは複数の実施形態では、凹んだノッチ270は、外壁266に対して外壁266の内側または左端に配置される。
図14A及び
図14Bの描かれた実施形態を参照すると、外壁266に対して外壁266の横方向または右側の縁に配置された凹んだノッチ270が示されている。本開示の1つまたは複数の実施形態では、凹んだノッチ270は長方形である。本開示の1つまたは複数の代替的な実施形態では、凹んだノッチ270はまた、半円形、半楕円形、三角形、または任意の他の幾何学的形状であってもよい。
【0089】
少なくとも1つのねじ山272は、ロックタブ260の内壁268上に配置される。好ましい実施形態では、少なくとも1つのねじ山272は、らせん状の形状を有する。らせん状の形状は、本質的に、一方向から他方向にテーパ状になっている。1つまたは複数の実施形態では、テーパは、外壁266に対して右方向または横方向から内側方向または左方向に減少する。
【0090】
1つまたは複数の実施形態では、VADが、ISO 80369 -7: 2016基準に従って、VADの時計回り、右向きまたは横向きの角度方向にねじ込むことによってハウジング210内に遠位に前進する場合、テーパは、外壁266に対して左向きまたは内側方向から減少する。1つまたは複数の実施形態では、VADが、VADコネクタを反時計回りまたは左方向にねじ込むことによってハウジング210内に近位に前進する場合、テーパは、外壁266に対して右方向または横方向から減少する。
図14A及び14Bの描写される実施形態は、外壁266に対して左方向または内側方向から減少するテーパを示す。
【0091】
第1の実施形態に関して前述したように、及び
図15及び16に示されるように、インサート250がハウジング210の空洞230内に近位に前進するとき、ロックタブ260は、第1の位置292に配置される。1つまたは複数の実施形態では、インサート250が空洞230内に前進することにより、ロックタブが半径方向側壁282に対して弾性的に外向きに変形する。インサート250が空洞230内に完全に前進すると、インサート250は、半径方向側壁282の円弧に沿って自由に回転することができる。インサート250がロック位置294に回転して近づくと、外向きの傾斜面284は、凹んだノッチ270が半径方向側壁282のレッジ288を通過するまで、ロックタブ260を内側に弾性的に変形させる。ノッチ270がレッジ288を通過したとき、ノッチはレッジ288と非解放可能に係合し、それによってロックタブ260の内側または左方向の移動を防止する。
【0092】
いくつかの実施形態では、ノッチ270がレッジ288を通過したとき、可聴のクリックまたは音が生成され、インサート250、したがって医療用コネクタが完全にロックされた位置に到達したことを示すために、臨床医または補助検出システムによって検出可能である。
【0093】
図16に最もよく示されているように、インサート250の近位面254は、完全に進められた位置でシリンジ200のシリンジバレル213の遠位壁212に接している。1つまたは複数の実施形態では、円形突出部234は、テーパ付きハブ232上に配置される。円形突出部234は、インサート250を完全に前進した位置に取り外し不可能にロックするように構成される。円形突出部234は、シリンジバレル213の遠位壁212から距離を置き、距離は、インサート250のディスク状の本体の厚さと等しいか、またはわずかに大きいように構成される。1つまたは複数の実施形態では、円形突出部234は、実質的に三角形の断面を有し、三角形の断面は、テーパ付きハブ232に対する近位直角面及びテーパ付きハブ232を有する遠位鋭角面を有する。円形突出部234の遠位鋭角面は、インサート250が近位に前進するときに、インサート250が円形突出部234の遠位鋭角面と接触するときに、インサート250のわずかな変形を生じさせるように構成される。円形突出部234の近位右表面は、インサート250が円形突出部234の三角形断面上を完全に横断するときに、インサート250を取り外し不可能に固定するように構成される。
【0094】
本開示の第3の実施形態は、医療用コネクタ300のハウジング310に関する。
図17、18A及び18Bは、初期の非作動状態にある医療用コネクタ300を図示し、
図19及び20は、対応する医療用コネクタ(図示せず)がハウジング310の空洞330内に完全に前進した最終的な作動状態にある医療用コネクタ300を図示する。
【0095】
図17~18Bに示されるように、医療用コネクタ300は、遠位壁312、近位開放端314、遠位壁312と開放端314との間に延びる側壁316、及び空洞330を有する実質的に円筒形のハウジング310を備える。空洞330は、開放端314から遠位壁312に延びる。1つまたは複数の実施形態では、ディスクの形態の吸収性材料399は、空洞330内に配置され、遠位壁312の内側遠位面322に隣接する。側壁316の内側側壁面318は、遠位壁312から開放端314まで延在するチャネル324を含む。内側側壁面318上で、チャネル324は実質的に長方形のプロファイルを有し、一方、チャネル324は側壁316内に深く延びる。チャネル324の深さは、以下でさらに詳細に説明されるように、ばね350と少なくとも部分的に交差するように構成される。
【0096】
ハウジングは、内側側壁面318上に配置された複数のねじ山320をさらに含むが、複数のねじ山320は、チャネル324上に配置されない。複数のねじ山320は、前の実施形態の1つのメスニードルレスコネクタ80の対応するねじ山82と螺合するように構成される(
図11及び12に見られるように)。
【0097】
図17から
図18Bに示されるように、および
図18Bに最もよく示されるように、ばね350は、矩形断面および円弧352を有するリーフスプリングとして構成される。1つまたは複数の実施形態では、円弧352は尖っており、ランプ(ramp)を形成する。円弧352は、遠位部分354と近位部分356との間にある。遠位部分354は、取り外し不可能にチャネル324に取り付けられている一方で、近位部分356は、チャネル324に取り付けられておらず、自由に偏向することができる。動作において、近位部分356は、
図17~18Bに示されるように、初期状態でチャネル324に隣接する。ニードルレスコネクタ80が空洞330内に進められると、少なくとも1つのねじ山82が、ばね350の円弧352をチャネル324内に押し込む。円弧352のくぼみは、ばね350の近位部分354をチャネル324から離れて外向きに偏向させる。
図19および
図20に示すように完全に進められた位置では、ばね350の近位部分354の近位端355は、ニードルレスコネクタ80の少なくとも1つのねじ山82の下部セグメントに係合し、それによってニードルレスコネクタ80を空洞330内にねじ込み嵌めと干渉嵌めでロックしている。1つまたは複数の実施形態では、ニードルレスコネクタ80は、空洞330内に取り外し可能にロックされる。1つまたは複数の実施形態では、ニードルレスコネクタ80は、より強固なばねを利用することを含むが、これらに限定されないばね350の構成によって、空洞330内に取り外し不可能にロックされる。
【0098】
ニードルレスコネクタ80が空洞330から取り外し可能である実施形態では、ばね350は初期状態に戻らず、それによってハウジング310の再使用を防止する。
【0099】
いくつかの実施形態では、ニードルレスコネクタ80が空洞330の中に完全に進められ、ばね350が対応するねじ山82に係合すると、可聴クリックまたは音が生じ、臨床医または補助検出システムによって検出可能で、ニードルレスコネクタ80が空洞330の中に完全に進められたことを示すことができる。
【0100】
いくつかの実施形態では、ばね350の近位端355は、近位端355から突出する一組のタブ353をさらに備える。いくつかの実施形態では、一組のタブ353は、Cクリップの形態である。完全に前進した位置では、一組のタブ353は、対応するニードルレスコネクタ80のねじ山とインターロックする。一組のタブ353は、ニードルレスコネクタ80のねじ山を係合して、対応するニードルレスコネクタ80を取り外し不可能にロックする。いくつかの実施形態では、一組のタブ353は、ばね350よりも広い。いくつかの実施形態では、一組のタブ353は、対応するねじ山82からねじ山を解除し、再使用を防止するためにねじ山経路からジャンプするように構成される。
【0101】
本開示の第4の実施形態は、医療用コネクタ400のハウジング410に関する。
図21A及び
図21Bは、初期の非作動状態にある医療用コネクタ400を図示し、
図22は、ニードルレスコネクタ(図示せず)がハウジング410の空洞430内に完全に前進した最終的な作動状態にある医療用コネクタ400を図示する。
【0102】
図21A及び21Bに示されるように、医療用コネクタ400は、遠位壁412、近位開放端414、遠位壁412と開放端414との間に延びる側壁416、及び空洞430を有する実質的に円筒形のハウジング410を備える。空洞430は、開放端414から遠位壁412に延びる。カップ状(cupped)ばね350(当技術分野ではベルビルばねとしても知られる)は、空洞330内に配置され、カップ状ばね350の開放遠位端352は、ハウジング410の遠位壁412の内側遠位面422に隣接する。
【0103】
カップ状ばね450は、円錐台形のディスク本体452を備え、ディスク本体452の近位端454から延びる少なくとも2つのプロング456を有する。ディスク本体452の円錐台形状の寸法は、一般にばね定数及びばね特性を決定するが、少なくとも2つのプロング456は、ディスク本体452に関して異なるばね定数及びばね特性を有し得る。1つまたは複数の実施形態では、少なくとも2つのプロング456は、ディスク本体452に対してより剛性のあるばね定数及びばね特性を有する。1つまたは複数の実施形態では、少なくとも2つのプロング456は剛性である。
【0104】
少なくとも2つのプロング456は、ディスク本体452の近位端454から近位方向に延びる。少なくとも2つのプロング456のそれぞれは、近位部分458と、近位部分458に隣接する遠位部分460とを備える。遠位部分460は、ディスク本体452の中心に向かって延びる内側フック462を形成する。内側フック562は、前の実施形態の1つの対応するニードルレスルアーコネクタ80の対応するねじ山82と係合するように構成された内側縁部464を備える(
図11及び12に見られるように)。1つまたは複数の実施形態では、ディスクの形態の吸収性材料498は、空洞430内に配置される。吸収性材料498は、ディスク本体452の近位面に当接する。
【0105】
図21A及び
図21Bは、初期の非作動状態にある医療用コネクタ400を図示し、
図22A~
図22Cは、ニードルレスコネクタ(図示せず)がハウジング410の空洞430内に完全に前進した最終的な作動状態にある医療用コネクタ400を図示する。動作において、(
図11及び12に見られるように)前の実施形態の1つの対応するニードルレスコネクタ80のハブ84は、ハウジング410の空洞430内に前進される。ハブ84が接触し、ディスク本体452に対して前進すると、ディスク本体452は、
図21A及び
図21Bの初期状態から
図22A~
図22Cの最終状態に変形する。ディスク本体452は内側に変形し、ディスク本体452の近位端454を近位方向に押し出し、それによって、少なくとも2つのプロング456を近位方向に前進させ、それによって、内側フック462をさらに横方向に前進させる。最終状態では、内側フック462は、少なくとも1つのねじ山82上にラッチし、それによって、ばね力によりニードルレスコネクタ80をハウジング410内にロックする。
図19及び20に示されるように、完全に前進した位置では、ばね350の近位部分354の近位端355は、ニードルレスコネクタ80の少なくとも1つのねじ山82の下部セグメントと係合し、それによって、ニードルレスコネクタ80をねじ込み嵌合及び干渉嵌合で空洞330内にロックする。1つまたは複数の実施形態では、ニードルレスコネクタ80は、空洞330内に取り外し可能にロックされる。1つまたは複数の実施形態では、ニードルレスコネクタ80は、より強固なばねを利用することを含むが、これらに限定されないばね350の構成によって、空洞330内に取り外し不可能にロックされる。完全に前進した位置にある内側フック456は、ニードルレスコネクタ80の少なくとも1つのねじ山82とのねじ嵌合及び干渉嵌合を生じさせる。1つまたは複数の実施形態では、ニードルレスコネクタ80は、空洞430内に取り外し可能にロックされる。1つまたは複数の実施形態では、ニードルレスコネクタ430は、より強固なばねを利用することを含むが、これらに限定されないばね450の構成によって、空洞430内に取り外し不可能にロックされる。
【0106】
ニードルレスコネクタ80が空洞330から取り外される実施形態では、ばね450は初期状態に戻らず、それによってハウジング310の再使用を防止する。
【0107】
図22A~22Cに示されるように、いくつかの実施形態では、ニードルレスコネクタ80が空洞430内に完全に前進し、ばね450が対応するねじ山82と係合するとき、可聴のクリックまたは音が生成され、ニードルレスコネクタ80が空洞430内に完全に前進したことを示すために、臨床医または補助検出システムによって検出可能である。
【0108】
22Aに示されるように、いくつかの実施形態では、内側フック462は、内側フック462から突出する一組のタブ453をさらに備える。いくつかの実施形態では、一組のタブ453は、Cクリップの形態である。完全に前進した位置では、一組のタブ453は、対応するニードルレスコネクタ80のねじ山とインターロックする。一組のタブタブ653、ニードルレスコネクタ80のねじ山を係合して、対応するニードルレスコネクタ80を取り外し不可能にロックする。いくつかの実施形態では、一組のタブタブ353は、ばね350よりも広い。いくつかの実施形態では、一組のタブ353は、対応するねじ山82からねじ山を解除し、再使用を防止するためにねじ山経路からジャンプするように構成される。
【0109】
22B及び22Cに示されるように、いくつかの実施形態では、内側縁部464は、外側方向及び内側方向に細長い。いくつかの実施形態では、内側縁部464は、cクリップとして構成される。完全に前進した位置では、内側縁部464は、対応するニードルレスコネクタ80のねじ山とインターロックする。細長い内側縁部464は、ニードルレスコネクタ80のねじ山に係合して、対応するニードルレスコネクタ80を取り外し不可能にロックする。いくつかの実施形態では、内側縁部464は、ばね350よりも広い。いくつかの実施形態では、内側縁部464は、対応するねじ山82からねじ山を外し、再使用を防止するためにねじ山経路からジャンプするように構成される。
【0110】
本開示の第5の実施形態は、医療用コネクタ500のハウジング510に関する。
図23A及び
図23Bは、初期の非作動状態にある医療用コネクタ500を図示し、
図24A及び
図24Bは、二―ドルレスコネクタ(図示せず)がハウジング510の空洞530内に完全に前進した最終の作動状態にある医療用コネクタ500を図示する。最終状態では、ニードルレスコネクタは取り外し可能であるが、医療用コネクタ500は、以下でさらに詳細に説明するように、医療用コネクタ500の再使用を防止する統合されたフィーチャを有する。
【0111】
医療用コネクタ500は、遠位壁512、近位開放端514、遠位壁512と開放端514との間に延びる側壁516、及び空洞530を有する実質的に円筒形のハウジング510を備える。空洞530は、開放端514から遠位壁512に延びる。空洞530の内側側壁518上に、少なくとも1つのらせんねじ550が配置され、らせんねじ550は、内側側壁518の長さの少なくとも部分的に延在する。
【0112】
少なくとも1つのらせんねじ550は、内側側壁518上に一体的に形成された遠位部分552と、(
図11及び12に見られるように)前の実施形態の1つの対応するニードルレスルアーコネクタ80の対応するねじ山82を空洞にねじ込み、前進させる際に、取り外し、交差ねじになるように構成された遠位部分の近位の壊れやすい部分554とを含む。ルアーコネクタ80を取り外すと、壊れやすい部分554は初期状態に戻らず、それによってハウジング510の再使用を防止する。
【0113】
1つまたは複数の実施形態では、
図23Bに示されるような初期状態の壊れやすい部分554は、少なくとも1つのらせんねじ550のねじパターンに従わない。
【0114】
1つまたは複数の実施形態では、
図23Bに示すように、壊れやすい部分554は、少なくとも1つのらせんねじ550の遠位部分552の接近角∂より大きい接近角φを有する。アプローチ角φが大きいほど、壊れやすい部分554の変形を引き起こすように構成されている。壊れやすい部分554の変形は、ねじのミスアライメントによるニードルレスコネクタ500の再使用を防止する。
【0115】
対応するニードルレスルアーコネクタ80を外しても、壊れやすい部分554の角度φは元に戻らないので、医療用コネクタ500を再利用することはできない。
【0116】
具体的には、
図24Bに示すように、対応するニードルレスルアーコネクタ80の挿入およびその後の取り外しによって、壊れやすい部分554がほぼゼロのアプローチ角を有し、それによって、壊れやすい部分554がハウジング510の内側遠位面522と実質的に平行になる。
【0117】
1つまたは複数の実施形態では、
図23Bに具体的に示されるように、壊れやすい部分554は、4分の1回転延びる。1つまたは複数の実施形態では、壊れやすい部分554は、半回転延びる。1つまたは複数の実施形態では、壊れやすい部分554は、4分の3回転延びる。
【0118】
1つまたは複数の実施形態では、吸収性材料599は、空洞530内に配置され、吸収性材料599は、ハウジング510の内側遠位面522に接している。対応するニードルレスコネクタ80の挿入は、吸収性材料599を圧縮し、それによって空洞530内に消毒剤を放出する。
【0119】
本開示の第6の実施形態は、医療用コネクタ600のハウジング610内に配置されたインサート650に関する。
図25A及び
図25Bは、インサート650の実施形態を図示し、
図26は、初期の非作動状態にある医療用コネクタ600を図示する。最終的な作動状態では、以下にさらに詳細に記載されるように、ニードルレスコネクタ(図示せず)は、ハウジング610の空洞630内に完全に前進する。
【0120】
図25A及び25Bに示すように、インサート650は、近位面654及び遠位面656を有する概してディスク状の本体652を有する。近位面654からは、少なくとも2つのロックタブ660が延び、少なくとも2つのロックタブ660は、遠位面256から遠位方向に、ディスク状の本体652の遠位面656から離れて延びる。少なくとも2つのロックタブ660のそれぞれは、フック付き近位端662を含む。フック付き近位端662は、対応するニードルレスルアーコネクタの対応するねじ山を空洞に通して進める際に、(
図11および12に見られるように)先の実施形態の1つのニードルレスルアーコネクタ80の対応するねじ山82とかみ合うように構成される。
【0121】
1つまたは複数の実施形態では、ディスク状の本体652は、ディスク状の本体652の近位面654上に配置された開口653をさらに含み、開口653はそこを通って延びている。開口653の中心は、ディスク状の本体652の中心と同心円状である。
図26に示され、以下でさらに詳細に説明されるように、開口653は、ハウジング610のフック付き突出部640と取り外し不可能に相互ロックされるように構成される。
【0122】
1つまたは複数の実施形態では、ディスク状の本体652は、ディスク状の本体652の側壁670上に配置された複数の隆起672をさらに含む。複数の隆起672は、ディスク状の本体652の側壁670から内側方向にディスク状の本体652内に延びる。
図26に示され、以下でさらに詳細に説明されるように、複数の隆起672は、ハウジング610の少なくとも1つの歯634と相互咬合するように構成される。
【0123】
1つまたは複数の実施形態では、
図25Bに示されるように、ディスク状の本体652は、ディスク状の本体652にわたって配置されたリビングヒンジ676をさらに含む。
図26に示されるように、リビングヒンジ676は、ディスク状の本体652を曲げるように構成される。ディスク状の本体652の曲げ加工により、少なくとも2つのロックタブ660が医療用コネクタのネジ山になる。
【0124】
図26に示されるように、医療用コネクタ600は、遠位壁612、近位開放端614、遠位壁612と開放端614との間に延びる側壁616、及び空洞630を有する実質的に円筒形のハウジング610を備える。空洞630は、開放端614から遠位壁612に延びる。1つまたは複数の実施形態では、ディスクの形態の吸収性材料(図示せず)は、空洞630内に配置され、遠位壁612の内側遠位面622に隣接する。
【0125】
1つまたは複数の実施形態では、フック付き突出部640は、ハウジング610の内側遠位面622から同心円状に延びる。フック付き突出部640は、ディスク状の本体652のハウジング610の空洞630への完全な前進時にディスク状の本体652の開口653と取り外し不可能にかみ合うように構成され、それによって医療用コネクタ600の再使用が防止される。
【0126】
1つまたは複数の実施形態では、少なくとも1つの歯634は、内側側壁618から空洞630の中に内側に延びる。少なくとも1つの歯634は、ハウジング610の内側遠位面622から距離を置いて配置される。1つ又は複数の実施形態において、少なくとも1つの歯634は、フック付き突出部640の近位端641と実質的に平行に配置される。ディスク状の本体652の少なくとも1つの歯634及び複数の隆起672は、互いに相互咬合するように構成され、少なくとも1つの歯634及び複数の隆起672は、実質的に対応する形状を有している。1つまたは複数の実施形態において、少なくとも1つの歯634は、実質的に三角形の形状を有し、複数の隆起672は、対応する三角形のプロファイルを有する。1つまたは複数の実施形態において、少なくとも1つのレッジ637は、ハウジング610の内側遠位面622上に配置される。
【0127】
図26に示すように、医療用コネクタ600は、初期位置にある。対応するニードルレスルアーコネクタ80の完全な前進に伴い、フック付き突出部640は、ディスク状の本体652の開口653内に受け入れられる。しかしながら、完全に前進することは、複数の隆起672と少なくとも1つの歯634との間のズレによって阻害される。したがって、複数の隆起672が少なくとも1つの歯634と整列するとき、完全な前進が起こり得る。最終状態において、インサート650は、フック付き突出部640がディスク状の本体652の開口653内に受容されることにより、取り外し不可能にロックされる。
【0128】
1つまたは複数の実施形態において、吸収性材料(図示せず)が空洞630内に配置され、吸収性材料は、ハウジング610の内側遠位面622に接している。対応するニードルレスコネクタ80の挿入は、吸収性材料を圧縮し、それによって空洞630内に消毒剤を放出する。
【0129】
図27に示されるように、本開示の第7の実施形態は、ハウジング710と、ハウジング710内に配置されたインサート750とを含む医療用コネクタ700に関する。以下でさらに詳細に説明するように、インサート750は、弾性かつ可撓性のある材料であり、前の実施形態の1つの対応するニードルレスルアーコネクタ80のねじ山82を把持するために少なくとも2つのリビングヒンジ760を備える(
図11及び12に見られるように)。
【0130】
ハウジング710は、実質的に円筒形状を有し、遠位壁712、近位開放端714、遠位壁712と開放端714との間に延びる側壁716、及び空洞730を備える。空洞730は、開放端714から遠位端712まで伸びる。1つまたは複数の実施形態では、ディスクの形態の吸収性材料(図示せず)は、ハウジング710の内側遠位面722に隣接する空洞730内に配置される。1つまたは複数の実施形態では、ハウジング710の遠位端712は、内向きフックの形状である。
【0131】
インサート750は、円弧の形態の遠位端754および開口した開放近位端756を有するC字形の本体752を備える。遠位端754からは、2つのリビングヒンジ760が延びる。2つのリビングヒンジ760は、片持ち梁のプロングの形態である。対応するニードルレスルアーコネクタ80が空洞730内に前進すると、遠位端754及びリビングヒンジ760を含むC字形の本体752が偏向する。インサート750の弾性材料は、対応するニードルレスルアーコネクタ80を、インサート750の開放近位端756によって保持させる。2つのリビングヒンジ760は、インサートのC字型の本体752に対して対抗力を提供する。
【0132】
1つまたは複数の実施形態では、吸収性材料(図示せず)は、空洞730内に配置され、吸収性材料は、ハウジング510の内側遠位面722に隣接する。対応するニードルレスコネクタ80の挿入は、吸収性材料を圧縮し、それによって空洞730内に消毒剤を放出する。
【0133】
図28A及び28Bに示されるように、本開示の第8の実施形態は、ハウジング810及びハウジング810内に配置されたインサート850を備える医療用コネクタ800に関する。以下でさらに詳細に説明されるように、インサート850は、弾性かつ可撓性のある材料であり、少なくとも2つのリビングヒンジ860は、前の実施形態の1つの対応するニードルレスルアーコネクタ80のねじ山82を把持する(
図11及び12に見られるように)。
【0134】
ハウジング810は、実質的に円筒形状を有し、遠位壁812、近位開放端814、遠位壁812と開放端814との間に延びる側壁816、及び空洞830を備える。空洞830は、開放端814から遠位壁812まで延びる。1つまたは複数の実施形態では、ディスクの形態の吸収性材料(図示せず)は、空洞830内に配置され、遠位壁812の内側遠位面822に隣接する。1つまたは複数の実施形態では、遠位壁812は、内側方向にさらに突出する。
【0135】
1つまたは複数の実施形態では、突出部840は、ハウジング810の内側遠位面822から同心円状に延びる。突出部840は、C字形の本体852のハウジング810の空洞830への完全な前進時に、C字形の本体852の開口853と取り外し不可能にかみ合うように構成されており、それによって、ニードルレスコネクタ800の再使用を防止する。突出部840は、インサート850のハウジング810の空洞830への位置合わせ及び前進を補助するように構成される。
【0136】
1つまたは複数の実施形態において、内側壁823は、ハウジング810の内側遠位面822から距離を置いて配置される。内側壁823は、以下でさらに詳細に説明するインサート850の遠位部分854を受け入れるように構成された開口824をさらに含む。
【0137】
インサート850は、円弧の形態の遠位部分854および開口した近位端856を有するC字形の本体852を備える。遠位部分854に対して接線方向に、少なくとも2つのリビングヒンジ860が延びる。2つのリビングヒンジ860は、片持ち梁のプロングの形態である。対応するニードルレスルアーコネクタ80が空洞830内に前進すると、遠位部分854及び少なくとも2つのリビングヒンジ860を含むC字形の本体852が偏向する。インサート850の弾性材料は、対応するニードルレスルアーコネクタ80を、インサート850の開いた近位端856によって保持させる。2つのリビングヒンジ860は、インサートのC字型の本体852に対して対抗力を提供する。
【0138】
1つまたは複数の実施形態では、C字形の本体852は、遠位部分854から遠位方向に延びる円筒形状を有するステム857をさらに含む。ステムからは、球根状突出部859が延びている。C字形の本体852、ステム857、及び球根状突出部859は、開口部861がその中を延びる一体型の本体を形成する。開口部861は、ハウジング810の突出部840を受け入れるように構成され、一方、ステム857及び球根状突出部859は、ハウジング810の開口824と連動するように構成される。
【0139】
対応するニードルレスルアーコネクタ80が空洞830内に前進すると、遠位部分854及びリビングヒンジ860を含むC字形の本体852が偏向する。インサート850の弾性材料は、対応するニードルレスルアーコネクタ80を、インサート850の開いた近位端856によって保持させる。2つのリビングヒンジ860は、インサートのC字型の本体852に対して対抗力を提供する。
【0140】
1つまたは複数の実施形態では、吸収性材料(図示せず)が空洞830内に配置され、吸収性材料は、ハウジング510の中壁823に当接する。対応するニードルレスコネクタ80の挿入は、吸収性材料を圧縮し、それによって空洞830内に消毒剤を放出する。
【0141】
1つまたは複数の実施形態において、対応する医療用コネクタは、ニードルレスコネクタ、カテーテルルアーコネクタ、活栓、および血液透析コネクタから本質的になる群から選択され得る。1つまたは複数の実施形態では、ニードルレスコネクタは、Q-Syte connector, MaxPlus, MaxPlus Clear, MaxZero, UltraSite, Caresite, InVision-Plus, Safeline, OneLink, V-Link, ClearLink, NeutraClear, Clave, MicroClave, MicroClave Clear, Neutron, NanoClave, Kendall, Nexus, InVision, Vadsite, Bionector,などから選択される。
【0142】
1つまたは複数の実施形態では、オスコネクタは、静脈内チューブ端、活栓またはオスロックルアーとすることができる。
【0143】
いくつかの実施形態では、コネクタは、ニードルレス注入ポート、ハブ、バルブまたはデバイス、あるいはニードルレスアクセス部位、ポート、ハブ、バルブまたはデバイスと称されることがあるニードルレス注入部位を備え、例えば、Clave(登録商標)(ICU Medical、Inc.から入手可能)、SmartSite(登録商標)(Cardinal Health、Inc.から入手可能)、Q-Syte(登録商標)(Becton、Dickinson、Companyから入手可能)などの商標が含まれる。いくつかの実施形態において、キャップは、先に挙げたもののような、様々な異なるニードルレス注射部位のいずれかに接続され得る。1つまたは複数の実施形態では、ニードルレスコネクタがコネクタと結合された後、コネクタがニードルレスコネクタと結合されている間、コネクタは汚染されていない状態に維持されるため、別のコネクタとのコネクタの各再接続の前にコネクタを消毒する(例えば、アルコール綿で処理する)必要はない。ニードルレスコネクタの使用は、コネクタの洗浄のための標準的な拭き取りプロトコルを置き換える。
【0144】
そのようなコネクタは、概しておよび一般に、医療用途におけるカテーテルおよび他の液密保護コネクタとして使用される。1つまたは複数の実施形態において、医療用コネクタ(100、200、300、400、500、600、700、800)は、対応するニードルレスルアーコネクタからのねじ山が医療用コネクタ(100、200、300、400、500、600、700、800)と係合して解放可能に接続するときに、コネクタと係合すると、対応するニードルレスルアーコネクタに保護カバーを提供する。
【0145】
医療用コネクタ(100、200、300、400、500、600、700、800)は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリラクチド、アクリロニトリルブタジエンスチレンまたは医療機器に使用される任意の他の成形可能プラスチック材料などの多数の種類のプラスチック材料のいずれかから作製される。一つまたは複数の実施形態において、医療用コネクタ(100、200、300、400、500、600、700、800)は、ポリプロピレンまたはポリエチレン材料で構成される。
【0146】
医療用コネクタ(100、200、300、400、500、600、700、800)は、空洞(130、230、330、430、530、630、730、830)内に消毒剤を組み込むことにより、ルアーコネクタに使用された場合に消毒を実現することができる。消毒剤または抗菌剤は、吸収性材料に直接含めることができるか、または消毒剤または抗菌剤は、空洞(130、230、330、430、530、630、730、830)を満たすスポンジまたはフォーム材料に吸収することができる。医療用コネクタ(100、200、300、400、500、600、700、800)は、各種消毒剤との相互作用に適合するように設計されている。1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、様々なアルコールまたはクロルヘキシジンを含み得る。1つまたは複数の実施形態において、消毒剤または抗菌剤は、イソプロピルアルコール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、没食子酸プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、t-ブチル-ヒドロキノン、クロロキシレノール、クロロヘキシジン、クロルヘキシジンジアセテート、クロロヘキシジングルコネート、ポビドンヨード、アルコール、ジクロロベンジルアルコール、デヒドロ酢酸、ヘキセチジン、トリクロサン、過酸化水素、コロイド銀、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、オクテニジン、抗生物質、およびそれらの混合物から本質的になる群から選択される。特定の実施形態では、消毒剤または抗菌剤は、グルコン酸クロルヘキシジンおよび二酢酸クロルヘキシジンの少なくとも1つを含む。1つまたは複数の実施形態では、消毒剤または抗菌剤は、流体またはゲルである。
【0147】
1つまたは複数の実施形態において、吸収性材料は、不織布材料、発泡体、またはスポンジである。特定の実施形態では、吸収性材料はポリエチレンフォームである。発泡体は、オープンセル、セミオープンまたはクローズドセルであり得、成形または押し出し、またはシートからダイカットされ得る。1つまたは複数の実施形態では、吸収性リザーバ材料は、シートから成形または押し出されるか、またはダイカットされ、円筒形ブロック形状を形成する。
【0148】
剥離可能なシールは、潜在的な粒子状危険物の侵入を最小限に抑え、また、医療用コネクタ(100、200、300、400、500、600、700、800)のための実質的に不浸透性の囲いを提供し、漏れ防止及び保護囲いを提供し、空洞(130、230、330、430、530、630、730、830)内に含まれる吸収性材料の内容を守り、及び/又は密閉、滅菌環境を維持する。剥離可能なシールは、温度、圧力、湿度の範囲において十分なシール性を発揮する。1つまたは複数の実施形態において、剥離可能シールは、アルミニウムまたは多層ポリマーフィルムのピールバックトップ(peel back top)を含む。特定の実施形態では、剥離可能シールは、結合蓋の端面またはキャップ開口端にヒートシールまたは誘導シールされる。1つまたは複数の実施形態において、剥離可能シールは、防湿層(moisture barrier)を備える。
【0149】
いくつかの実施形態では、医療用コネクタは、ハウジングの空洞内に殺菌剤を含むキャップとして構成され、対応する医療用コネクタの管腔を遮断して、コネクタへの殺菌剤及び微生物剤の侵入を最小限に抑え、それによって、殺菌剤及び微生物剤が患者の血流に入るリスクを低減することができる。
【0150】
本開示は、その特定の例示的な実施形態を参照して示され、説明されてきたが、本開示の実施形態の精神及び範囲から逸脱することなく、形態及び詳細の様々な変更がその中でなされ得ることが、当業者には理解されるであろう。例えば、消毒スポンジは、任意の適切な消毒または他の用途固有の物質を含み得、任意の適切な材料で作製され得る。また、医療用コネクタの内側及び/又は外側ハウジングは、単発成形、又は他の適切なプロセスで製造することができる。さらに、上述し、図面に示した本開示の実施形態の例示的な実施の特徴または要素は、本開示の実施形態の精神および範囲から逸脱することなく当業者が容易に理解できるように、個別にまたは任意の組み合わせで実施することができる。
【0151】
さらに、添付の図面は、本開示の特定の例示的な実施形態の非限定的な例をさらに説明し、それに関連する技術の説明を助けるものである。上記のような他の図面に提供される任意の特定のまたは相対的な寸法または寸法は、例示的であり、限定することを意図するものではない。
【0152】
本明細書全体における「一実施形態」、「ある特定の実施形態」、「1つまたは複数の実施形態」または「ある実施形態」に対する言及は、実施形態に関連して記載されている特定の特色、構造、材料、または特徴が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれていることを意味する。すなわち、「1つまたは複数の実施形態において」、「特定の実施形態において」、「1つの実施形態において」または「実施形態において」のような語句の、本明細書全体の様々な場所における出現は、必ずしも、本開示の同一の実施形態を指しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、材料、または特色は、1つまたは複数の実施形態において任意の適当な様式で組み合わされ得る。
【0153】
本開示は特定の実施形態を参照して記載されているが、これらの実施形態は本開示の原理及び応用の例示に過ぎないことが理解されるべきである。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変形を本開示の方法および装置に対して行うことができることは、当業者にとって明らかであろう。従って、本開示は、添付の特許請求の範囲およびその等価物の範囲内である修正および変形を含むことが意図される。
【国際調査報告】