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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-29
(54)【発明の名称】組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 33/00 20060101AFI20230522BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20230522BHJP
   A61P 31/16 20060101ALI20230522BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20230522BHJP
   A61P 31/22 20060101ALI20230522BHJP
   A61K 33/10 20060101ALI20230522BHJP
【FI】
A61K33/00
A61P31/12
A61P31/16
A61P31/14
A61P31/22
A61K33/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022555986
(86)(22)【出願日】2021-03-18
(85)【翻訳文提出日】2022-10-21
(86)【国際出願番号】 IB2021052288
(87)【国際公開番号】W WO2021186392
(87)【国際公開日】2021-09-23
(31)【優先権主張番号】2004022.6
(32)【優先日】2020-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】2017046.0
(32)【優先日】2020-10-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】2020747.8
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】2102819.6
(32)【優先日】2021-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522366761
【氏名又は名称】キャロル,ノエル
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】キャロル,ノエル
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086HA02
4C086HA04
4C086HA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA17
4C086MA52
4C086MA55
4C086MA60
4C086MA66
4C086NA14
4C086ZB33
(57)【要約】
ウイルス感染の治療に使用するための医薬組成物であって、本組成物は、重炭酸ナトリウム及び/または炭酸マグネシウムを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウイルス感染の治療において使用するための、重炭酸ナトリウム及び/または炭酸マグネシウムを含む活性化合物を含む組成物。
【請求項2】
前記組成物が、液体形状である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ウイルスが、コロナウイルス、ライノウイルス、RSV、インフルエンザウイルスまたはヘルペスウイルスから選択される、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ウイルス感染が、エンベロープウイルスによって引き起こされる、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項5】
ウイルス感染の治療方法において使用するための請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物であって、活性化合物の単回投与量Cがグラム単位で提供され、これは、受領者の体重A(単位キログラム)を10で除算してBを求め、Bに6を乗算することにより算出し、前記組成物中に存在する前記単回投与量Cが、C-30%~C+40%の範囲内であり得ることを特徴とする、組成物。
【請求項6】
前記単回投与量Cが、C-20%~C+30%の範囲にある、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記単回投与量Cが、Cである、請求項5または6に記載の組成物。
【請求項8】
前記受領者の体重Akgが、25kg~80kgの範囲である、請求項5~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記単回投与量が、部分投与量に分割され、投与期間中に少なくとも2回投与される、請求項5~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記部分投与量が、投与期間ごとに2~3回投与される、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記部分投与量が、活性化合物と等量である、請求項9または10に記載の組成物。
【請求項12】
前記部分投与量が、活性化合物と等量でない、請求項9または10に記載の組成物。
【請求項13】
前記投与期間が、1日~6日である、請求項9~12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
前記投与期間が、2~3日である請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
前記部分投与量が、前記投与期間中に間隔をおいて投与される、請求項9~14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
前記間隔が実質的に等しい、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物の部分投与量を投与期間中に患者に投与することを含む、ウイルス感染の予防または治療方法。
【請求項18】
前記ウイルスが、コロナウイルス、ライノウイルスRSV、インフルエンザウイルス、またはヘルペスウイルスから選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記投与期間が2~5日である、請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
前記患者の尿のpHを定期的に監視し、前記投与量が、7を超える前記尿の前記pHを維持するために投与される、請求項17~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記尿の前記pHが、7時間を超えて少なくとも8時間維持される、請求項20に記載の治療方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に哺乳動物内でのウイルス複製の減少または予防に関し、特に、排他的ではないが、コロナウイルス及びヘルペスなどのエンベロープウイルスの減少または防止に有用である。
【背景技術】
【0002】
哺乳動物などの宿主中でのウイルス感染は、ウイルスが宿主の細胞にウイルスの遺伝物質を導入することによって宿主に感染するときに発生する。いったん導入されると、ウイルスは、宿主の細胞内で複製され、宿主内の新しいウイルス粒子が放出され、それにより、ウイルスが宿主の身体内でさらに分散される。これにより、宿主の健康が損傷し得る。
【0003】
ウイルスを標的にする際に宿主の免疫系を助ける必要のある、利用可能な抗ウイルス剤が多数存在する。しかし、これらは一般的に、宿主が応答を始める前に感染が進行している必要があり、宿主が損傷した免疫系を有する場合には、これが常に奏功するものではない。さらに、いくつかのウイルスの存在下で宿主の免疫系が暴走する可能性があり、これにより、宿主にさらに大きな損傷が引き起こされ得る。
【0004】
研究では、ウイルス、例えばエンベロープウイルスは、宿主と融合する能力が低下し、したがって環境のpHがアルカリ性pHに向かって変化している場合に複製されることが示唆されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ウイルスは、宿主のpHを活用することができ、多くの場合、ウイルスの複製によって、宿主のpHの低下が引き起こされる。例えば、宿主に導入されたウイルスは、宿主の肺の機能に影響を及ぼし得、これにより、効率の低下となる。肺効率の低下により、肺が十分な量の二酸化炭素を排出できなくなり、結果として宿主の血液pHが低下する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態では、ウイルス感染の治療に使用するための重炭酸ナトリウム及び/または炭酸マグネシウムを含む活性化合物を含む組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
重炭酸ナトリウム及び炭酸マグネシウムは、宿主のpHを上昇させ得るアルカリ性物質である。本発明の医薬組成物または調製物を投与することにより、宿主のpHが上昇するにつれて、とりわけ、ウイルス細胞が宿主細胞と融合する能力が低下し得る。いずれの場合も、このような組成物を投与することにより、ウイルス感染が治療されるか、または予防として作用し得ることが明らかになった。
【0008】
疑義を避けるため、活性化合物は、重炭酸ナトリウム(bicarbonate of soda)(重炭酸ナトリウム(sodium bicarbonate))のみ、炭酸マグネシウムのみ、または重炭酸ナトリウムと炭酸マグネシウムとの混合物を含むことができる。
【0009】
本発明の文脈では、「投与」、「投与された」またはその変形には、第三者による投与、例えば医療専門家による投与、または患者による自己投与を含む。
【0010】
本発明の文脈では、「患者」という用語は、疾患及び/または感染症を患っている患者、疾患及び/または感染症を患っているが、異なる疾患及び/または感染症に対して予防的治療を受けている患者、ならびに疾患及び/または感染症を患っていないが予防的治療を受けている患者を含む。
【0011】
便宜的に、組成物は、液体形状である。液体形態は、経口投与または非経口投与で使用するためのものであり得る。本発明の経口調製物は、本組成物を、例えば、水、オレンジジュース、牛乳、紅茶、またはコーヒーなど、任意の好適な液体に溶解することにより調製され得る。好ましい液体は、水である。さらに、経口調製物は、食用ゼリー形態または錠剤形態であってもよい。非経口製剤は、当業者によって製剤化され得る。非経口投与形態は、これらに限定されないが、直腸、静脈内、局所及び/または経鼻の形態が挙げられる。同じ投与期間に異なる投与形態を使用できる。
【0012】
医薬調製物を好適量の液体(組成物)に溶解することにより、使用者に提供し得、これにより、使用者は、その溶液を飲用し得る。企図されている水などの液体の容量は、250~2000mlの範囲である。便宜的に、液体が、750ml~1500mlの範囲である。
【0013】
便宜的に、本組成物は、経鼻通路及び/または食道の少なくとも一時的なコーティングが可能になる形態で提供され、これにより、細胞の表面pHが上昇する。
【0014】
医薬組成物は、任意の好適な香味増進剤、乳化剤、界面活性剤、安定剤、香味料または賦形剤と混合され得る。こうした化合物は、当業者には周知であろう。例えば、組成物の味を改善する必要があり得る。この組成物中に、クエン酸を使用できる。
【0015】
便宜的に、このウイルスは、コロナウイルス、ライノウイルス、RSV、インフルエンザウイルスまたはヘルペスウイルスから選択される。
【0016】
便宜的に、ウイルス感染は、エンベロープウイルスによって引き起こされる。エンベロープウイルスと宿主細胞との融合は、アルカリ性状態において変化する。便宜的に、エンベロープウイルスは、コロナウイルス、RSV、インフルエンザウイルス、ヘルペスウイルスから選択される。便宜的に、ウイルスは、コロナウイルス及び/またはヘルペスウイルスである。水痘帯状疱疹ウイルスなどヘルペスウイルスは、コロナウイルスの場合、合併症になり得る。ヘルペスウイルスは、障害を生じさせる、またはその他過負荷になる、免疫系を日和見的に活用できる潜在的ウイルスである。エンベロープウイルスとしては、コロナウイルスと類似の作用機序を有するため、本発明の組成物により、標的化され得る。便宜的に、ウイルスは、コロナウイルスである。
【0017】
本発明の一実施形態では、本発明の組成物は、ウイルス感染の治療方法において使用するためのものであり、ここでは、活性化合物の単回投与量Cがグラム単位で提供され、これは、受領者の体重A(単位キログラム)を10で除算してBを求め、Bに6を乗算することにより算出し、組成物中に存在する単回投与量Cが、C-30%~C+40%の範囲内であり得ることを特徴とする。
【0018】
便宜的に、単回投与量Cは、C-20%~C+30%の範囲である。
【0019】
便宜的に、Cの単回投与量は、Cである。
【0020】
便宜的に、受領者の体重Akgは、25kg~80kgの範囲にある。本発明の組成物は、成人及び9歳を超える小児に使用できる。25kg未満の受領者及び若年の小児も、監督者の有無にかかわらず、本組成物が服用され得る。
【0021】
単回投与量は、患者のpHを有意に上昇させるために服用され得、これによって、ウイルス感染または潜在的なウイルス感染を妨害し得る。
【0022】
前述のとおり、活性化合物は、重炭酸ナトリウムのみであり得る、または炭酸マグネシウムのみであり得る、または重炭酸ナトリウムと炭酸マグネシウムとの混合物であり得る。混合物中における、重炭酸ナトリウム対炭酸マグネシウムの割合は、グラム:グラムであり、当業者にとって便宜的である任意の比率、例えば、10:90~90:10であり得る。
【0023】
便宜的に、比率は、30:70~70:30、または40:60~60:40、または50:50である。
【0024】
便宜的に、単回投与量を部分投与量に分割し、投与期間ごとに少なくとも2回以上投与する。
【0025】
便宜的に、部分投与量は、投与期間ごとに、2~5回投与する。
【0026】
便宜的に、部分投与量は、投与期間ごとに、2~3回投与する。
【0027】
便宜的に、部分投与量は、活性化合物と同量である。投与量が等量である場合、投与期間の間、患者のアルカリ度が一定の速度で維持され得る。
【0028】
便宜的に、部分投与量は、活性化合物の等量ではない。投与量が等量でない場合、特定の時間においてまたは特定の期間、患者のpHの有意な上昇がもたらされるように、レジメンは変更できる。これは、当業者によって、任意の好適な方法によって、監視され得る。また、例えば、夜間、pHの上昇が維持されるように、就寝前に投与量をより多く付与することも可能である。
【0029】
便宜的に、投与期間は、実質的に1日~6日である。本発明の文脈では、「1日」は、24時間以内の任意の期間を意味し得る。例えば、実質的に、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、または24時間である。
【0030】
便宜的に、投与期間は、実質的に1日~5日、または2日~5日である。
【0031】
便宜的に、投与期間は、実質的に2日~3日である。単回投与量を服用後、症状が持続するか、または投与後のウイルス検査結果が陽性である場合には、さらに単回投与量を投与できる。
【0032】
便宜的に、投与期間中、部分投与量は、間隔をおいて投与される。
【0033】
便宜的に、間隔は、実質的に等しい。あるいは、例えば、患者が休薬期間中に任意の投与量を服用する必要がないように、これらの間隔は、等しくないように変更することができる。12~16時間ごとに少なくとも1回の部分投与量を投与する場合、部分投与量は、起床時間中に投与することができる。
【0034】
部分投与量が投与期間の間中、一定してかつ/または等しく投与される場合、宿主内のウイルス数は最小に維持され得、これにより、組成物が有効である可能性が高まる。
【0035】
部分投与量が不等間隔で投与される場合、これは、例えば、睡眠中における保護を可能にするために、結果としてpHを上昇させ得る。換言すれば、例えば、就寝前に2つの部分投与量が、互いに近接して与えられる。
【0036】
この組成物により、長期間にわたって、宿主中において、ウイルス数を低レベルに維持できる場合には、宿主の免疫系は、宿主を圧倒するウイルスを妨げ得る。従って、投与される部分投与量の数及び/または頻度は、宿主の事前感染の健康状態に依存し得る。
【0037】
医薬調製物を服用することにより、ウイルス及び/またはウイルス複製機構によって引き起こされる肺効率の低下によって引き起こされるpHレベルの低下にもかかわらず、ウイルスの宿主のpHレベルの上昇が生じ得る。
【0038】
宿主のpHレベルの上昇により、宿主内のウイルスの複製能力が減少し得るか、または妨げられ得、これにより、宿主の健康状態の損傷を減少させ得る。
【0039】
活性化合物の摂取は、ヒトの身体が、ウイルスを破壊する一助となり得る。
【0040】
本発明の一実施形態では、ウイルス感染の予防または治療方法が提供され、本方法は、本発明による組成物の部分投与量を投与期間中に患者に投与することを含む。症状が持続するか、投与後のウイルス検査結果が陽性であり、単回投与量を服用後、さらに単回投与量を投与できる。
【0041】
便宜的に、患者の尿のpHを定期的に監視し、7を超える尿のpHを維持するために、部分投与量が投与される。尿のpHは、当業者に公知の任意の好適な方法で監視できる。
【0042】
便宜的に、尿のpHは、7時間を超えて、少なくとも8時間維持される。便宜的に、尿のpHは、7時間を超えて、最大72時間維持される。
【0043】
便宜的に、7.5を超える尿のpHが維持される。
【0044】
次に、本発明の実施形態について、実施例によって説明する。
【実施例1】
【0045】
患者Aは、COVID-19検査結果が陽性であった。患者Aの体重は、80kgであった。陽性結果の1日後に、患者Aは、重炭酸ナトリウムの部分投与量16グラムまたは水250mlに溶解させた重炭酸ナトリウムの投与量の1/3を飲用した。第1の部分投与量及び第2の部分投与量16グラム(第1の投与後4時間以内に、水250mlに溶解させた重炭酸ナトリウムの投与量の別の1/3)を追跡した。重炭酸ナトリウム16gの最後の部分投与量は、さらに4~24時間以内に投与量の1/3(合計3/3)である。
【0046】
患者は、多くの場合、最初の2/3の投与量から8時間後に症状を示さない。しかし、症状の再発を防ぐには、第3の投与量を投与する必要がある。
【0047】
最後の部分投与の1日後に、患者Aの2回目のスワブ検査を行った。このスワブ検査結果は、確定的でない検査結果であることが立証され得ることが判明している。重炭酸ナトリウムが高レベルであることは、この2回目のCovid-19検査結果を混乱させる傾向がある。しかし、2回目のスワブ検査の2日後に3回目のスワブ検査を実施した場合、この検査結果が確定的でないことが立証された場合には、3回目のスワブ検査で、Covid-19に対して陰性であることを実証する必要があることが判明している。
【0048】
検査結果が陰性でない場合には、組成物を再度投与する必要がある。
【実施例2】
【0049】
患者Bが、COVID-19の陽性結果を有し、体重72kgであった場合、患者Bには、活性化合物43.2gを投与する必要がある。活性化合物は、重炭酸ナトリウム21.6g及び炭酸マグネシウム21.6gを混合することによって調製した。陽性検査結果1日後には、患者Bは、活性化合物の部分投与量21.6gまたは水400mlに溶解させた活性化合物の投与量の1/2を飲用する。活性化合物の第1の部分投与量及び第2の部分投与量10.8グラム(第1の投与後2時間以内に、水250mlに溶解させた活性化合物の投与量の別の1/4)を追跡する。その後、10.8グラムの活性化合物の最後の部分投与量は、さらに2~24時間以内の投与量の別の4分の1である。
【0050】
患者は、多くの場合、最初の2回の投与の8時間後に、症状を示さない。しかし、症状の再発を防ぐには、3回目の投与を行う必要がある。
【0051】
最後の部分投与量の1日後に、患者Bは、2回目のスワブ検査を受けることになる。このスワブ検査結果は、確定的でない検査結果であることが立証され得ることが判明している。活性化合物が高レベルである場合には、この2回目のCovid-19検査結果を混乱させ得る。しかし、2回目のスワブ検査の2日後に3回目のスワブ検査を実施した場合、その検査結果が確定的でないことが立証された場合には、3回目のスワブ検査結果が、Covid-19に対して陰性であることを実証する必要があることが判明している。
【0052】
検査結果が陰性でない場合には、組成物を再度投与する必要がある。
【0053】
なお、特許請求の範囲において、「含む(comprising)」という用語は、以下に記載する手段に限定されると解釈されるものではなく、他の要素またはステップを排除するものではない。したがって、これは、言及されたときに、記載された特徴、整数、ステップまたは構成要素が存在することを指定するものと解釈されるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップまたは構成要素またはそのグループが存在することまたは追加されることを排除するものではない。したがって、「手段A及び手段Bを含むデバイス」という表現の範囲は、構成要素A及びBのみからなるデバイスに限定するものではない。これは、本発明に関して、本デバイスの関連構成要素のみが、A及びBであることを意味する。
【0054】
本明細書全体で「実施形態」または「態様」について言及することは、実施形態または態様に関連して記述された特定の特徴、構造または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態または態様に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所において「一実施形態では」、「一実施形態では」または「一態様では」という語句が記載されていることは、必ずしもすべて同じ実施形態または態様について言及するものではなく、異なる実施形態または態様について言及し得る。さらに本発明のいずれか1つの実施形態または態様の特定の特徴、構造または特性は、1つ以上の実施形態または態様において、本開示から当業者にとって明らかであるとおり、本発明の別の実施形態または態様の任意の他の特定の特徴、構造または特性と、任意の好適な方法で組み合わせ得る。
【0055】
同様に、説明において、本開示を合理化し、かつ、様々な本発明の態様のうちの1つ以上の理解を助けることを目的として、発明の様々な特徴は、単一の実施形態またはその説明内で共にグループ化される場合があることも認識すべきである。しかし、本開示の方法は、特許請求された発明が、各請求項において明示的に記載されているこれより多くの特徴を必要とする意図を反映したものと解釈されるものではない。さらに、任意の個々の図面または態様の説明は、必ずしも本発明の実施形態とみなされる必要はないものとする。むしろ、以下の特許請求の範囲が示すとおり、本発明の態様は、前述の1つの開示された実施形態のすべての特徴よりも少ない。したがって、詳細な説明後の特許請求の範囲は、この詳細な説明に明示的に組み込まれ、それぞれの特許請求は、本発明の別の実施形態として独自に主張する。
【0056】
さらに、本明細書に記載されているいくつかの実施形態は、他の実施形態に含まれるいくつかの特徴を含むが、異なる実施形態の特徴の組み合わせは、当業者が理解するように、本発明の範囲内であり、さらにさらなる実施形態を形成することを意図している。例えば、以下の請求項において、特許請求されている実施形態のいずれかを任意の組み合わせで使用することができる。
【0057】
本明細書で提供される説明には、多くの具体的な詳細が記載されている。しかし、本発明の実施形態は、これらの具体的な詳細を伴わずに実施され得ることが理解される。他の例では、この説明の理解を曖昧にしないために、周知の方法、構造、及び技術は、詳細に示していない。
【0058】
本発明の議論において、反対の記載がない限り、パラメータの許容範囲の上限または下限についての代替値の開示は、この値の一方が他の値よりもかなり好ましいことについての示唆と関係し、このパラメータの各中間値が、これらの代替の、より好ましいものと好ましくないものとの間にあり、それ自体が、好ましくない値よりも好ましく、かつ、好ましくない値と中間値との間にある各値よりも好ましいことを暗示するものと解釈されるものとする。
【0059】
「少なくとも1つ」という用語の使用は、特定の状況において1つのみを意味し得る。「あらゆる(any)」という用語の使用は、特定の状況において、「すべて(all)」及び/または「それぞれ(each)」を意味し得る。
【0060】
ここで、本発明の原理は、例示的な特徴に関連する少なくとも1つの図面の詳細な説明によって説明される。他の配置は、基本的な概念または技術的教示から逸脱することなく、当業者の知識に基づいて構成できることは明らかであり、本発明は、添付された特許請求の範囲に限定され得る。
【国際調査報告】