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特表2023-522176補助トルク電気油圧式ピストン・ポンプ・システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-29
(54)【発明の名称】補助トルク電気油圧式ピストン・ポンプ・システム
(51)【国際特許分類】
   F04B 1/0474 20200101AFI20230522BHJP
   F03C 1/24 20060101ALI20230522BHJP
【FI】
F04B1/0474
F03C1/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022561442
(86)(22)【出願日】2021-04-09
(85)【翻訳文提出日】2022-12-02
(86)【国際出願番号】 US2021026637
(87)【国際公開番号】W WO2021207638
(87)【国際公開日】2021-10-14
(31)【優先権主張番号】63/008,530
(32)【優先日】2020-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501188177
【氏名又は名称】ムーグ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガイガー、デイヴィッド
【テーマコード(参考)】
3H070
3H084
【Fターム(参考)】
3H070AA01
3H070BB03
3H070BB12
3H070BB22
3H070CC21
3H070DD93
3H084AA05
3H084AA43
3H084AA45
3H084AA51
3H084BB16
3H084CC02
3H084CC12
3H084CC35
(57)【要約】
電気油圧式ピストン・ポンプ・システムが、電気モータ16と、第1の油圧式ピストン・ポンプ30及び第2の油圧式ピストン・ポンプ60と、第1のポンプの第1のポート48に直接に接続された第1のポート93及び第1のポンプの第2のポート49に直接に接続された第2のポート94を有する第1の油圧式アクチュエータ90と、第2のポンプの第3のポート78に直接に接続された第3のポート103及び第2のピストン・ポンプの第4のポート79に直接に接続された第4のポート104を有する第2の油圧式アクチュエータ100と、を有し、第1のポンプに対して負の圧力差を提供する、第1の油圧式アクチュエータ90に加えられる外力が、共通のモータ・シャフト18に補助トルクを加えて第1のポンプ30及び第2のポンプ60の両方を駆動し、第1のポンプ30及び第2のポンプ60に対して合計の負の圧力差を提供する、第1のアクチュエータ90及び第2のアクチュエータ100に加えられる外力が、モータ16のための電力供給装置を再充電する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気油圧式ポンプ・システムであって、
駆動シャフトを有し、電流の供給を受けるように適合された電気モータと、
第1の流体制御ジャーナル、前記駆動シャフトの回転により第1のブロック軸を中心として前記第1の流体制御ジャーナルに対して回転するように適合された第1のシリンダ・ブロック内の複数のピストン、及び第1の変位軸を有する第1の変位駆動装置を有する第1の油圧式ピストン・ポンプであって、
前記第1の変位駆動装置は、前記第1の変位軸と前記第1のブロック軸との間にある第1のニュートラル位置と、前記第1の変位軸と前記第1のブロック軸との間にある第1の正の最大変位位置との間で第1の正の変位レンジ内で移動するように適合され、
前記第1の変位駆動装置は、前記第1のニュートラル位置と、前記第1の変位軸と前記第1のブロック軸との間にある第1の負の最大変位位置との間で第1の負の変位レンジ内で移動するように適合され、
前記第1の流体制御ジャーナルは第1のポンプ・ポート及び第2のポンプ・ポートを有し、前記第1の変位駆動装置が前記第1の正の変位レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第2のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第1のポンプ・ポートに提供され、前記第1の変位駆動装置が前記第1の負の変位レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第1のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第2のポンプ・ポートに提供される、
第1の油圧式ピストン・ポンプと、
第2の流体制御ジャーナル、前記駆動シャフトの回転により第2のブロック軸を中心として前記第2の流体制御ジャーナルに対して回転するように適合された第2のシリンダ・ブロック内の複数のピストン、及び第2の変位軸を有する第2の変位駆動装置とを有する第2の油圧式ピストン・ポンプであって、
前記第2の変位駆動装置は、前記第2の変位軸と前記第2のブロック軸との間にある第2のニュートラル位置と、前記第2の変位軸と前記第2のブロック軸との間にある第2の正の最大変位位置との間で第2の正の変位レンジ内で移動するように適合され、
前記第2の変位駆動装置は、前記第2の変位軸と前記第2のブロック軸との間にある前記第2のニュートラル位置と、前記第2の変位軸と前記第2のブロック軸との間にある第2の負の最大変位位置との間で第2の負の変位レンジ内で移動するように適合され、
前記第2の流体制御ジャーナルは第3のポンプ・ポート及び第4のポンプ・ポートを有し、前記第2の変位駆動装置が前記第2の正の変位レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第4のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第3のポンプ・ポートに提供され、前記第2の変位駆動装置が前記第2の負の変位レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第3のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第4のポンプ・ポートに提供される、
第2の油圧式ピストン・ポンプと、
前記第1のピストン・ポンプの前記第1のポンプ・ポートに油圧的に接続された第1の動作ポートを有する第1の油圧式アクチュエータであって、
前記第1の油圧式アクチュエータは、前記第1のピストン・ポンプの前記第2のポンプ・ポートに油圧的に接続された第2の動作ポートを有する、
第1の油圧式アクチュエータと、
前記第2のピストン・ポンプの前記第3のポンプ・ポートに油圧的に接続された第3の動作ポートを有する第2の油圧式アクチュエータであって、
前記第2の油圧式アクチュエータは、前記第2のピストン・ポンプの前記第4のポンプ・ポートに油圧的に接続された第4の動作ポートを有する、
第2の油圧式アクチュエータと
を有し、
前記第1の変位駆動装置が前記第1の正の変位レンジ内にあるときに前記第1のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第2のポンプ・ポートに提供する、前記第1の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加え、
前記第1の変位駆動装置が前記第1の負の変位レンジ内にあるときに前記第2のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第1のポンプ・ポートに提供する、前記第1の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加える、
電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項2】
前記第2の変位駆動装置が前記第2の正の変位レンジ内にあるときに前記第3のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第4のポンプ・ポートに提供する、前記第2の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加え、
前記第2の変位駆動装置が前記第2の負の変位レンジ内にあるときに前記第4のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第3のポンプ・ポートに提供する、前記第2の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加える、
請求項1に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項3】
前記電気モータに前記電流を供給するバッテリーを有する、請求項1に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項4】
前記モータは、再生モードにおいて前記バッテリーに電流を選択的に供給するように構成され、前記再生モードでは、
前記第1の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記第1の変位駆動装置が前記第1の正の変位レンジ内にあるときに前記第1のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第2のポンプ・ポートに提供し、又は、前記第1の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記第1の変位駆動装置が前記第1の負の変位レンジにあるときに前記第2のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第1のポンプ・ポートに提供し、且つ
前記第2の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記第2の変位駆動装置が前記第2の正の変位レンジ内にあるときに前記第3のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第4のポンプ・ポートに提供し、又は、前記第2の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記第2の変位駆動装置が前記第2の負の変位レンジにあるときに前記第4のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第3のポンプ・ポートに提供する、
請求項3に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項5】
前記第1の油圧式アクチュエータは、電動車両の第1の物体を作動させるように構成され、前記第2の油圧式アクチュエータは、前記電動車両の第2の物体を作動させるように構成される、請求項1に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項6】
前記電気モータが、ブラシレスDC変速サーボモータ、ステッパ・モータ、ブラシ・モータ、及び誘導モータからなる群から選択される、請求項1に記載の海中作動システム。
【請求項7】
前記第1の油圧式アクチュエータが、線形油圧式アクチュエータ又は回転油圧式アクチュエータを含む、請求項1に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項8】
前記第1の油圧式アクチュエータが、第1のチャンバと、第2のチャンバと、前記第1及び第2のチャンバを分離するピストンとを有する線形油圧式アクチュエータを含む、請求項7に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項9】
前記第1の油圧式アクチュエータが、第1の端壁を有するシリンダを有し、前記ピストンが内部での密閉的な摺動移動のために前記シリンダ内に配設され、前記ピストンが、前記第1の端壁を密閉的に貫通する一部分を有する第1のアクチュエータ棒を有する、請求項8に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項10】
前記シリンダが第2の端壁を有し、前記ピストンが、前記第2の端壁を密閉的に貫通する一部分を有する第2のアクチュエータ棒を有する、請求項9に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項11】
前記ピストンの位置を感知するように構成された位置センサを有する、請求項8に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項12】
前記第1のチャンバ及び前記第2のチャンバ内の圧力を感知するように構成された圧力センサを有する、請求項8に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項13】
第3の流体制御ジャーナル、前記駆動シャフトの回転により第3のブロック軸を中心として前記第3の流体制御ジャーナルに対して回転するように適合された第3のシリンダ・ブロック内にある複数のピストン、及び第3の変位軸を有する第3の変位駆動装置を有する第3の油圧式ピストン・ポンプであって、
前記第3の変位駆動装置は、前記第3の変位軸と前記第3のブロック軸との間にある第3のニュートラル位置と、前記第3の変位軸と前記第3のブロック軸との間にある第3の正の最大変位位置との間で第3の正の変位レンジ内で移動するように適合され、
前記第3の変位駆動装置は、前記第3の変位軸と前記第3のブロック軸との間にある前記第3のニュートラル位置と、前記第3の変位軸と前記第3のブロック軸との間にある第3の負の最大変位位置との間で第3の負の変位レンジ内で移動するように適合され、
前記第3の流体制御ジャーナルは第5のポンプ・ポート及び第6のポンプ・ポートを有し、前記第3の変位駆動装置が前記第3の正の変位レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第6のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第5のポンプ・ポートに提供され、前記第3の変位駆動装置が前記第3の負の変位レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第5のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第6のポンプ・ポートに提供される、
第3の油圧式ピストン・ポンプと、
前記第3のピストン・ポンプの前記第5のポンプ・ポートに油圧的に接続された第5の動作ポートを有する第3の油圧式アクチュエータであって、
前記第3の油圧式アクチュエータは、前記第3のピストン・ポンプの前記第6のポンプ・ポートに油圧的に接続された第6の動作ポートを有する、
第3の油圧式アクチュエータと
を有し、
前記第3の変位駆動装置が前記第3の正の変位レンジ内にあるときに前記第5のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第6のポンプ・ポートに提供する、前記第3の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加え、
前記第3の変位駆動装置が前記第3の負の変位レンジ内にあるときに前記第6のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第5のポンプ・ポートに提供する、前記第3の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加える、
請求項1に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項14】
前記シャフトは、前記第1のシリンダ・ブロックに接続された第1の部分、前記第2のシリンダ・ブロックに接続された第2の部分、及び前記第3のシリンダ・ブロックに接続された第3の部分を有する、請求項13に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項15】
前記第1の変位駆動装置に接続された第1の変位駆動アクチュエータであって、前記第1の正の変位レンジ内で前記第1の変位駆動装置を選択的に移動させるように、且つ前記第1の負の変位レンジ内で前記第1の変位駆動装置を選択的に移動させるように構成された第1の変位駆動アクチュエータを有する、請求項1に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項16】
前記第2の変位駆動装置に接続された第2の変位駆動アクチュエータであって、前記第2の正の変位レンジ内で前記第2の変位駆動装置を選択的に移動させるように、且つ前記第2の負の変位レンジ内で前記第2の変位駆動装置を選択的に移動させるように構成された第2の変位駆動アクチュエータを有する、請求項15に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項17】
前記第1の流体制御ジャーナルが第1の中央制御ジャーナルを有し、
前記第1の変位駆動装置が、前記第1の変位軸を中心として方向付けられた第1のストローク・リングを有し、
前記第1の変位軸と前記第1のブロック軸との間にある前記第1のニュートラル位置が、前記第1の変位軸及び前記第1のブロック軸を同軸にする位置を含み、
前記第1のストリーク・リングが、前記第1のニュートラル位置に対して径方向に移動するように適合され、
前記第1の変位軸と前記第1のブロック軸との間にある前記第1の正の最大変位位置が、前記第1のニュートラル位置を基準とした第1の正方向において第1の正の最大偏心距離で前記第1の変位軸を前記第1のブロック軸からオフセットさせる第1の正の偏心位置を含み、
前記第1の正の変位レンジが、前記第1のニュートラル位置と第1の正の偏心位置と間にある第1の正の偏心レンジを含み、
前記第1の変位軸と前記第1のブロック軸との間にある前記第1の負の最大変位位置が、前記第1のニュートラル位置を基準とした第1の負方向において第1の負の最大偏心距離で前記第1の変位軸を前記第1のブロック軸からオフセットさせる第1の負の偏心位置を含み、
前記第1の負の変位レンジが、前記第1のニュートラル位置と第1の負の偏心位置との間にある第1の負の偏心レンジを含み、
前記第1のストローク・リングが前記第1の正の偏心レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第2のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第1のポンプ・ポートに提供され、前記第1のストローク・リングが前記第1の負の偏心レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第1のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第2のポンプ・ポートに提供され、
前記第2の流体制御ジャーナルが第2の中央制御ジャーナルを有し、
前記第2の変位駆動装置が、前記第2の変位軸を中心として方向付けられた第2のストローク・リングを有し、
前記第2の変位軸と前記第2のブロック軸との間にある前記第2のニュートラル位置が、前記第2の変位軸及び前記第2のブロック軸を同軸にする位置を含み、
前記第2のストローク・リングが、前記第2のニュートラル位置に対して径方向に移動するように適合され、
前記第2の変位軸と前記第2のブロック軸との間にある前記第2の正の最大変位位置が、前記第2のニュートラル位置を基準とした第2の正方向において第2の正の最大偏心距離で前記第2の変位軸を前記第2のブロック軸からオフセットさせる第2の正の偏心位置を含み、
前記第2の正の変位レンジが、前記第2のニュートラル位置と第2の正の偏心位置との間にある第2の正の偏心レンジを含み、
前記第2の変位軸と前記第2のブロック軸との間にある前記第2の負の最大変位位置が、前記第2のニュートラル位置を基準とした第2の負方向において第2の負の最大偏心距離で前記第2の変位軸を前記第2のブロック軸からオフセットさせる第2の負の偏心位置を含み、
前記第2の負の変位レンジが、前記第2のニュートラル位置と第2の負の偏心位置との間にある第2の負の偏心レンジを含み、
前記第2のストローク・リングが前記第2の正の偏心レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第4のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第3のポンプ・ポートに提供され、前記第2のストローク・リングが前記第2の負の偏心レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第3のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第4のポンプ・ポートに提供され、
前記第1のストローク・リングが前記第1の正の偏心レンジ内にあるときに前記第1のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第2のポンプ・ポートに提供する、前記第1の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加え、
前記第1のストローク・リングが前記第1の負の偏心レンジ内にあるときに前記第2のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第1のポンプ・ポートに提供する、前記第1の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加える、
請求項1に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項18】
前記第2のストローク・リングが前記第2の正の偏心レンジ内にあるときに前記第3のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第4のポンプ・ポートに提供する、前記第2の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加え、
前記第2のストローク・リングが前記第2の負の偏心レンジ内にあるときに前記第4のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第3のポンプ・ポートに提供する、前記第2の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加える、
請求項17に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項19】
前記電気モータに前記電流を供給するバッテリーを有し、前記モータが、再生モードにおいて前記バッテリーに電流を選択的に供給するように構成され、前記再生モードでは、
前記第1の油圧式アクチェエータに加えられる外力が、前記第1のストローク・リングが前記第1の正の偏心レンジ内にあるときに前記第1のポンプ・ポートに基準としてより高い圧力を前記第2のポンプ・ポートに提供し、又は、前記第1の油圧式アクチェエータに加えられる外力が、前記第1のストローク・リングが前記第1の負の偏心レンジ内にあるときに前記第2のポンプ・ポートに基準としてより高い圧力を前記第1のポンプ・ポートに提供し、且つ
前記第2の油圧式アクチェエータに加えられる外力が、前記第2のストローク・リングが前記第2の正の偏心レンジ内にあるときに前記第3のポンプ・ポートに基準としてより高い圧力を前記第4のポンプ・ポートに提供し、又は、前記第2の油圧式アクチェエータに加えられる外力が、前記第2のストローク・リングが前記第2の負の偏心レンジ内にあるときに前記第4のポンプ・ポートに基準としてより高い圧力を前記第3のポンプ・ポートに提供する、
請求項17に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項20】
第3の中央制御ジャーナルと、前記駆動シャフトの回転により第3のブロック軸を中心として前記第3の中央制御ジャーナルに対して回転するように適合された第3のシリンダ・ブロック内にある複数のピストンと、第3のストローク軸及び前記第3のブロック軸を同軸にする第3のニュートラル位置に対して径方向に移動するように適合された、前記第3のストローク軸を中心として方向付けられた第3のストローク・リングとを有する第3の油圧式ピストン・ポンプであって、
前記第3のストローク・リングが、前記第3のニュートラル位置と第3の正の偏心位置との間にある第3の正の偏心レンジ内で線形に移動するように適合され、前記第3のストローク軸が、前記第3のニュートラル位置を基準とした第3の正方向において第3の正の最大偏心距離で前記第3のブロック軸からオフセットされ、
前記第3のストローク・リングが、前記第3のニュートラル位置と第3の負の偏心位置との間にある第3の負の偏心レンジ内で線形に移動するように適合され、前記第3のストローク軸が、前記第3のニュートラル位置を基準とした前記第3の正方向の反対の第3の負方向において第3の負の最大偏心距離で前記第3のブロック軸からオフセットされ、
前記第3の制御ジャーナルが第5のポンプ・ポート及び第6のポンプ・ポートを含み、前記第3のストローク・リングが前記第3の正の偏心レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第6のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第5のポンプ・ポートに提供され、前記第3のストローク・リングが前記第3の負の偏心レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第5のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第6のポンプ・ポートに提供される、
第3の油圧式ピストン・ポンプと、
前記第3のピストン・ポンプの前記第5のポンプ・ポートに油圧的に接続された第5の動作ポートを有する第3の油圧式アクチュエータであって、
前記第3の油圧式アクチュエータは、前記第3のピストン・ポンプの前記第6のポンプ・ポートに油圧的に接続された第6の動作ポートを有する、
第3の油圧式アクチュエータと
を有し、
前記第3のストローク・リングが前記第3の正の偏心レンジ内にあるときに前記第5のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第6のポンプ・ポートに提供する、前記第3の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加え、
前記第3のストローク・リングが前記第3の負の偏心レンジ内にあるときに前記第6のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第5のポンプ・ポートに提供する、前記第3の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加える、
請求項17に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項21】
前記シャフトが、前記第1のシリンダ・ブロックに接続された第1の部分、前記第2のシリンダ・ブロックに接続された第2の部分、及び前記第3のシリンダ・ブロックに接続された第3の部分を有する、請求項20に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項22】
前記第1のストローク・リングに接続された第1の油圧式リング・アクチュエータであって、前記第1のニュートラル位置と前記第1の正の偏心位置との間にある前記第1の正の偏心レンジ内で前記第1のストローク・リングを選択的に線形に移動させるように、且つ前記第1のニュートラル位置と前記第1の負の偏心位置との間にある前記第1の負の偏心レンジ内で前記第1のストローク・リングを選択的に線形に移動させるように構成された第1の油圧式リング・アクチュエータを有する、請求項17に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項23】
前記第2のストローク・リングに接続された第2の油圧式リング・アクチュエータであって、前記第2のニュートラル位置と前記第2の正の偏心位置との間にある前記第2の正の偏心レンジ内で前記第2のストローク・リングを選択的に線形に移動させるように、且つ前記第2のニュートラル位置と前記第2の負の偏心位置との間にある前記第2の負の偏心レンジ内で前記第2のストローク・リングを選択的に線形に移動させるように構成された第2の油圧式リング・アクチュエータを有する、請求項22に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項24】
前記第1の流体制御ジャーナルが第1のポート・プレートを有し、
前記第1の変位駆動装置が、前記第1の変位軸を中心として方向付けられた第1のスワッシュ・プレートを有し、
前記第1の変位軸と前記第1のブロック軸との間にある前記第1のニュートラル位置が、前記第1の変位軸及び前記第1のブロック軸を同軸にする位置を含み、
前記第1のスワッシュ・プレートが、前記第1のニュートラル位置に対して角度を付けて移動するように適合され、
前記第1の変位軸と前記第1のブロック軸との間にある前記第1の正の最大変位位置が、前記第1のニュートラル位置を基準とした第1の正の角度方向において第1の正の最大カム角度で前記第1の変位軸を前記第1のブロック軸からオフセットさせる第1の正の角度位置を含み、
前記第1の正の変位レンジが、前記第1のニュートラル位置と第1の正の角度位置と間にある第1の正の角度レンジを含み、
前記第1の変位軸と前記第1のブロック軸との間にある前記第1の負の最大変位位置が、前記第1のニュートラル位置を基準とした第1の負の角度方向において第1の負の最大カム角度で前記第1の変位軸を前記第1のブロック軸からオフセットさせる第1の負の角度位置を含み、
前記第1の負の変位レンジが、前記第1のニュートラル位置と第1の負の角度位置との間にある第1の負の角度レンジを含み、
前記第1のスワッシュ・プレートが前記第1の正の角度レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第2のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第1のポンプ・ポートに提供され、前記第1のスワッシュ・プレートが前記第1の負の角度レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第1のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第2のポンプ・ポートに提供され、
前記第2の流体制御ジャーナルが第2のポート・プレートを有し、
前記第2の変位駆動装置が、前記第2の変位軸を中心として方向付けられた第2のスワッシュ・プレートを有し、
前記第2の変位軸と前記第2のブロック軸との間にある前記第2のニュートラル位置が、前記第2の変位軸及び前記第2のブロック軸を同軸にする位置を含み、
前記第2のスワッシュ・プレートが、前記第2のニュートラル位置に対して角度を付けて移動するように適合され、
前記第2の変位軸と前記第2のブロック軸との間にある前記第2の正の最大変位位置が、前記第2のニュートラル位置を基準とした第2の正の角度方向において第2の正の最大カム角度で前記第2の変位軸を前記第2のブロック軸からオフセットさせる第2の正の角度位置を含み、
前記第2の正の変位レンジが、前記第2のニュートラル位置と第2の正の角度位置との間にある第2の正の角度レンジを含み、
前記第2の変位軸と前記第2のブロック軸との間にある前記第2の負の最大変位位置が、前記第2のニュートラル位置を基準とした第2の負の角度方向において第2の負の最大カム角度で前記第2の変位軸を前記第2のブロック軸からオフセットさせる第2の負の角度位置を含み、
前記第2の負の変位レンジが、前記第2のニュートラル位置と第2の負の角度位置との間にある第2の負の角度レンジを含み、
前記第2のスワッシュ・プレートが前記第2の正の角度レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第4のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第3のポンプ・ポートに提供され、前記第2のスワッシュ・プレートが前記第2の負の角度レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第3のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第4のポンプ・ポートに提供され、
前記第1のスワッシュ・プレートが前記第1の正の角度レンジ内にあるときに前記第1のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第2のポンプ・ポートに提供する、前記第1の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加え、
前記第1のスワッシュ・プレートが前記第1の負の角度レンジ内にあるときに前記第2のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第1のポンプ・ポートに提供する、前記第1の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加える、
請求項1に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項25】
前記第2のスワッシュ・プレートが前記第2の正の角度レンジ内にあるときに前記第3のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第4のポンプ・ポートに提供する、前記第2の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加え、
前記第2のスワッシュ・プレートが前記第2の負の角度レンジ内にあるときに前記第4のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第3のポンプ・ポートに提供する、前記第2の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加える、
請求項24に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項26】
前記電気モータに前記電流を供給するバッテリーを有し、前記モータが、再生モードにおいて前記バッテリーに電流を選択的に供給するように構成され、前記再生モードでは、
前記第1の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記第1のスワッシュ・プレートが前記第1の正の角度レンジ内にあるときに前記第1のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第2のポンプ・ポートに提供し、又は、前記第1の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記第1のスワッシュ・プレートが前記第1の負の角度レンジ内にあるときに前記第2のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第1のポンプ・ポートに提供し、且つ
前記第2の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記第2のスワッシュ・プレートが前記第2の正の角度レンジ内にあるときに前記第3のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第4のポンプ・ポートに提供し、又は、前記第2の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記第2のスワッシュ・プレートが前記第2の負の角度レンジ内にあるときに前記第4のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第3のポンプ・ポートに提供する、
請求項24に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項27】
第3のポート・プレートと、前記駆動シャフトの回転により第3のブロック軸を中心として前記第3のポート・プレートに対して回転するように適合された第3のシリンダ・ブロック内にある複数のピストンと、第3のスワッシュ・プレート軸及び前記第3のブロック軸を同軸にする第3のニュートラル位置に対して角度を付けて移動するように適合された、前記第3のスワッシュ・プレート軸を中心として方向付けられた第3のスワッシュ・プレートとを有する第3の油圧式ピストン・ポンプであって、
前記第3のスワッシュ・プレートが、前記第3のニュートラル位置と第3の正の角度位置との間にある第3の正の角度レンジ内で角度を付けて移動するように適合され、前記第3のスワッシュ・プレート軸が、前記第3のニュートラル位置を基準とした第3の正の角度方向において第3の正の最大カム角度で前記第3のブロック軸からオフセットされ、
前記第3のスワッシュ・プレートが、前記第3のニュートラル位置と第3の負の角度位置との間にある第3の負の角度レンジ内で角度を付けて移動するように適合され、前記第3のスワッシュ・プレート軸が、前記第3のニュートラル位置を基準とした前記第3の正の角度方向の反対の第3の負の角度方向において第3の負の最大カム角度で前記第3のブロック軸からオフセットされ、
前記第3のポート・プレートが第5のポンプ・ポート及び第6のポンプ・ポートを含み、前記第3のスワッシュ・プレートが前記第3の正の角度レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第6のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第5のポンプ・ポートに提供され、前記第3のスワッシュ・プレートが前記第3の負の角度レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第5のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第6のポンプ・ポートに提供される、
第3の油圧式ピストン・ポンプと、
前記第3のピストン・ポンプの前記第5のポンプ・ポートに油圧的に接続された第5の動作ポートを有する第3の油圧式アクチュエータであって、
前記第3の油圧式アクチュエータは、前記第3のピストン・ポンプの前記第6のポンプ・ポートに油圧的に接続された第6の動作ポートを有する、
第3の油圧式アクチュエータと
を有し、
前記第3のスワッシュ・プレートが前記第3の正の角度レンジ内にあるときに前記第5のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第6のポンプ・ポートに提供する、前記第3の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加え、
前記第3のスワッシュ・プレートが前記第3の負の角度レンジ内にあるときに前記第6のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第5のポンプ・ポートに提供する、前記第3の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加える、
請求項24に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項28】
前記シャフトが、前記第1のシリンダ・ブロックに接続された第1の部分、前記第2のシリンダ・ブロックに接続された第2の部分、及び前記第3のシリンダ・ブロックに接続された第3の部分を有する、請求項27に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項29】
前記第1のスワッシュ・プレートに接続された第1の油圧式スワッシュ・プレート・アクチュエータであって、前記第1のニュートラル位置と前記第1の正の角度位置との間にある前記第1の正の角度レンジ内で前記第1のスワッシュ・プレートを選択的に移動させるように、且つ前記第1のニュートラル位置と前記第1の負の角度位置との間にある前記第1の負の角度レンジ内で前記第1のスワッシュ・プレートを選択的に移動させるように構成された第1の油圧式スワッシュ・プレート・アクチュエータを有する、請求項24に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項30】
前記第2のスワッシュ・プレートに接続された第2の油圧式スワッシュ・プレート・アクチュエータであって、前記第2のニュートラル位置と前記第2の正の角度位置との間にある前記第2の正の角度レンジ内で前記第2のスワッシュ・プレートを選択的に移動させるように、且つ前記第2のニュートラル位置と前記第2の負の角度位置との間にある前記第2の負の角度レンジ内で前記第2のスワッシュ・プレートを選択的に移動させるように構成された第2の油圧式スワッシュ・プレート・アクチュエータを有する、請求項29に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項31】
前記第1の流体制御ジャーナルが第1の中央制御ジャーナルを有し、
前記第1の変位駆動装置が、前記第1の変位軸を中心として方向付けられた第1のストローク・リングを有し、
前記第1の変位軸と前記第1のブロック軸との間にある前記第1のニュートラル位置が、前記第1の変位軸及び前記第1のブロック軸を同軸にする位置を含み、
前記第1のストリーク・リングが、前記第1のニュートラル位置に対して径方向に移動するように適合され、
前記第1の変位軸と前記第1のブロック軸との間にある前記第1の正の最大変位位置が、前記第1のニュートラル位置を基準とした第1の正方向において第1の正の最大偏心距離で前記第1の変位軸を前記第1のブロック軸からオフセットさせる第1の正の偏心位置を含み、
前記第1の正の変位レンジが、前記第1のニュートラル位置と第1の正の偏心位置と間にある第1の正の偏心レンジを含み、
前記第1の変位軸と前記第1のブロック軸との間にある前記第1の負の最大変位位置が、前記第1のニュートラル位置を基準とした第1の負方向において第1の負の最大偏心距離で前記第1の変位軸を前記第1のブロック軸からオフセットさせる第1の負の偏心位置を含み、
前記第1の負の変位レンジが、前記第1のニュートラル位置と第1の負の偏心位置との間にある第1の負の偏心レンジを含み、
前記第1のストローク・リングが前記第1の正の偏心レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第2のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第1のポンプ・ポートに提供され、前記第1のストローク・リングが前記第1の負の偏心レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第1のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第2のポンプ・ポートに提供され、
前記第2の流体制御ジャーナルが第1のポート・プレートを有し、
前記第2の変位駆動装置が、前記第2の変位軸を中心として方向付けられた第1のスワッシュ・プレートを有し、
前記第2の変位軸と前記第2のブロック軸との間にある前記第2のニュートラル位置が、前記第2の変位軸及び前記第2のブロック軸を同軸にする位置を含み、
前記第1のスワッシュ・プレートが、前記第2のニュートラル位置に対して角度を付けて移動するように適合され、
前記第2の変位軸と前記第2のブロック軸との間にある前記第2の正の最大変位位置が、前記第2のニュートラル位置を基準とした第1の正の角度方向において第1の正の最大カム角度で前記第2の変位軸を前記第2のブロック軸からオフセットさせる第1の正の角度位置を含み、
前記第2の正の変位レンジが、前記第2のニュートラル位置と第1の正の角度位置との間にある第1の正の角度レンジを含み、
前記第2の変位軸と前記第2のブロック軸との間にある前記第2の負の最大変位位置が、前記第2のニュートラル位置を基準とした第1の負の角度方向において第1の負の最大カム角度で前記第2の変位軸を前記第2のブロック軸からオフセットさせる第1の負の角度位置を含み、
前記第2の負の変位レンジが、前記第2のニュートラル位置と第1の負の角度位置との間にある第1の負の角度レンジを含み、
前記第1のスワッシュ・プレートが前記第1の正の角度レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第4のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第3のポンプ・ポートに提供され、前記第2のスワッシュ・プレートが前記第1の負の角度レンジ内にあるときに前記駆動シャフトが回転することにより前記第3のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が前記第4のポンプ・ポートに提供され、
前記第1のストローク・リングが前記第1の正の偏心レンジ内にあるときに前記第1のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第2のポンプ・ポートに提供する、前記第1の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加え、
前記第1のストローク・リングが前記第1の負の偏心レンジ内にあるときに前記第2のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第1のポンプ・ポートに提供する、前記第1の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加える、
請求項1に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【請求項32】
前記第1のスワッシュ・プレートが前記第1の正の角度レンジ内にあるときに前記第3のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第4のポンプ・ポートに提供する、前記第2の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加え、
前記第1のスワッシュ・プレートが前記第1の負の角度レンジ内にあるときに前記第4のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を前記第3のポンプ・ポートに提供する、前記第2の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、前記駆動シャフトに補助トルクを加える、
請求項31に記載の電気油圧式ポンプ・システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広義の概念では、電気油圧式ポンプ・システムの分野に関し、より詳細には、改善された補助トルク電気油圧式ピストン・ポンプ・システム(assistive torque electro-hydraulic piston pump system)に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧式ラジアル・ピストン・ポンプは従来技術で一般に知られている。シャフトの駆動トルクが、制御スタッド又は制御ジャーナル上に回転可能に設置されたラジアル・ピストン・シリンダ・ブロックに伝達され、ここでは、ピストンがシリンダ・ブロック内に径方向に配置構成され、スラスト・リング内にあるスライド・シューを介して、スラスト・リング又はストローク・リングによってその外側端部において支持される。シリンダ・ブロックが回転するとき、スラスト・リングの偏心位置の結果としてピストンがストローク運動を作用させる。ポンプ流が、チャンネルを介してハウジング及び制御スタッドの中に入るように並びにハウジング及び制御スタッドの外に出るように経路を定められ、制御スタッド内の吸引力窓(suction window)及び圧力窓によって制御される。差動シリンダが油圧式ラジアル・ピストン・モータによって作動される場合、比例弁又は配圧弁が挿置される。差動シリンダが2つの動作空間を有し、各々の動作空間がそれ自体の動作接続装置を備え、第1の動作接続装置がピストン端部上の動作空間に繋がっており、第2の動作接続装置が差動シリンダの棒端部上の動作空間に繋がっている。油圧式ラジアル・ピストン・モータによって供給される油圧流体の体積流れが、弁を介して、特定の動作接続装置及びひいては特定の動作空間に達するように経路を定められ得る。
【発明の概要】
【0003】
開示される実施例の対応する部品、部分、又は表面の括弧内付記を用いて、限定することを目的とせず単に例示することを目的として、電気油圧式ポンプ・システム(15、115、215、315)が提供され、この電気油圧式ポンプ・システム(15、115、215、315)が、駆動シャフト(18、18A、18B、18C、23、123、318、323)を有する、電流の供給を受けるように適合された電気モータ(16);第1の流体制御ジャーナル(31、331)と、駆動シャフト(18、318)の回転により第1のブロック軸(34、334)を中心として第1の流体制御ジャーナル(31、331)に対して回転するように適合された第1のシリンダ・ブロック(33、333)内にある複数のピストン(32、332)と、第1の変位軸(38、338)を有する第1の変位駆動装置(35、335)と、を有する第1の油圧式ピストン・ポンプ(30、330)であって、第1の変位駆動装置(35、335)が、第1の変位軸(38、338)と第1のブロック軸(34、334)との間にある第1のニュートラル位置と、第1の変位軸(38、338)と第1のブロック軸(34、334)との間にある第1の正の最大変位位置と、の間で第1の正の変位レンジ(40、340)内で移動するように適合され、第1の変位駆動装置(35、335)が、第1のニュートラル位置と、第1の変位軸(38、338)と第1のブロック軸(34、334)との間にある第1の負の最大変位位置と、の間で第1の負の変位レンジ(44、344)内で移動するように適合され、第1の流体制御ジャーナル(31、331)が第1のポンプ・ポート(48、348)及び第2のポンプ・ポート(49、349)を有し、第1の変位駆動装置(35、335)が第1の正の変位レンジ(40、340)内にあるときに駆動シャフト(18、318)が回転することにより第2のポンプ・ポート(49、349)を基準としてより高い圧力が第1のポンプ・ポート(48、348)に提供され、第1の変位駆動装置(35、335)が第1の負の変位レンジ(44、344)内にあるときに駆動シャフト(18、318)が回転することにより第1のポンプ・ポート(48、348)を基準としてより高い圧力が第2のポンプ・ポート(49、349)に提供される、第1の油圧式ピストン・ポンプ(30、330);第2の流体制御ジャーナル(61、361)と、駆動シャフト(18、318)の回転により第2のブロック軸(64、364)を中心として第2の流体制御ジャーナル(61、361)に対して回転するように適合された第2のシリンダ・ブロック(63、363)内にある複数のピストン(62、362)と、第2の変位軸(68、368)を有する第2の変位駆動装置(65、365)と、を有する第2の油圧式ピストン・ポンプ(60、360)であって、第2の変位駆動装置(65、365)が、第2の変位軸(68、368)と第2のブロック軸(64、364)との間にある第2のニュートラル位置と、第2の変位軸(68、368)と第2のブロック軸(64、364)との間にある第2の正の最大変位位置と、の間で第2の正の変位レンジ(70、370)内で移動するように適合され、第2の変位駆動装置(65、365)が、第2の変位軸(68、368)と第2のブロック軸(64、364)との間にある第2のニュートラル位置と、第2の変位軸(68、368)と第2のブロック軸(64、364)との間にある第2の負の最大変位位置と、の間で第2の負の変位レンジ(74、374)内で移動するように適合され、第2の流体制御ジャーナル(61、361)が第3のポンプ・ポート(78、378)及び第4のポンプ・ポート(79、379)を有し、第2の変位駆動装置(65、365)が第2の正の変位レンジ(70、370)内にあるときに駆動シャフト(18、318)が回転することにより第4のポンプ・ポート(79、379)を基準としてより高い圧力が第3のポンプ・ポート(78、378)に提供され、第2の変位駆動装置(65、365)が第2の負の変位レンジ(74、374)内にあるときに駆動シャフト(18、318)が回転することにより第3のポンプ・ポート(78、378)を基準としてより高い圧力が第4のポンプ・ポート(79、379)に提供される、第2の油圧式ピストン・ポンプ(60、360);第1のピストン・ポンプ(30、330)の第1のポンプ・ポート(48、348)に油圧的に接続された(52、352)第1の動作ポート(93、393)を有する第1の油圧式アクチュエータ(90、390)であって、第1の油圧式アクチュエータ(90、390)が、第1のピストン・ポンプ(30、330)の第2のポンプ・ポート(49、349)に油圧的に接続された(53、353)第2の動作ポート(94、394)を有する、第1の油圧式アクチュエータ(90、390);第2のピストン・ポンプ(60、360)の第3のポンプ・ポート(78、378)に油圧的に接続された(82、382)第3の動作ポート(103、403)を有する第2の油圧式アクチュエータ(100、400)であって、第2の油圧式アクチュエータ(100、400)が、第2のピストン・ポンプ(60、360)の第4のポンプ・ポート(79、379)に油圧的に接続された(83、383)第4の動作ポート(104、404)を有する、第2の油圧式アクチュエータ(100、400)、を有し;第1の変位駆動装置(35、335)が第1の正の変位レンジ(40、340)内にあるときに第1のポンプ・ポート(48、348)を基準としてより高い圧力(51)を第2のポンプ・ポート(49、349)に提供する、第1の油圧式アクチュエータ(90、390)に加えられる外力(F1)が、駆動シャフト(18、318)に補助トルクを加え;第1の変位駆動装置(35、335)が第1の負の変位レンジ(44、344)内にあるときに第2のポンプ・ポート(49、349)を基準としてより高い圧力(51)を第1のポンプ・ポート(48、348)に提供する、第1の油圧式アクチュエータ(90、390)に加えられる外力(F2)が、駆動シャフト(18、318)に補助トルクを加える。
【0004】
第2の変位駆動装置(65、165)が第2の正の変位レンジ(70、370)内にあるときに第3のポンプ・ポート(78、378)を基準としてより高い圧力(81)を第4のポンプ・ポート(79、379)に提供する、第2の油圧式アクチュエータ(100、400)に加えられる外力(F3)が、駆動シャフト(18、318)に補助トルクを加えことができ;第2の変位駆動装置(65、365)が第2の負の変位レンジ(74、374)内にあるときに第4のポンプ・ポート(79、379)を基準としてより高い圧力(81)を第3のポンプ・ポート(78、378)に提供する、第2の油圧式アクチュエータ(100、400)に加えられる外力(F4)が、駆動シャフト(18、318)に補助トルクを加えることができる。
【0005】
電気油圧式ポンプ・システムが、電気モータ(16)に電流を供給するバッテリー(21)を有することができる。モータ(16)が、再生モードにおいてバッテリー(21)に電流を選択的に供給するように構成され得、再生モードでは、第1の油圧式アクチュエータ(90、390)に加えられる外力(F1)が、第1の変位駆動装置(35、335)が第1の正の変位レンジ(40、340)内にあるときに第1のポンプ・ポート(48、348)を基準としてより高い圧力を第2のポンプ・ポート(49、349)に提供するか、又は、第1の油圧式アクチュエータ(90、390)に加えられる外力(F2)が、第1の変位駆動装置(35、335)が第1の負の変位レンジ(44、344)にあるときに第2のポンプ・ポート(49、349)を基準としてより高い圧力(51)を第1のポンプ・ポート(48、348)に提供し;第2の油圧式アクチュエータ(100、400)に加えられる外力(F3)が、第2の変位駆動装置(65、365)が第2の正の変位レンジ(70、370)内にあるときに第3のポンプ・ポート(78、378)を基準としてより高い圧力(81)を第4のポンプ・ポート(79、379)に提供するか、又は、第2の油圧式アクチュエータ(100、400)に加えられる外力(F4)が、第2の変位駆動装置(65、365)が第2の負の変位レンジ(74、374)にあるときに第4のポンプ・ポート(79、379)を基準としてより高い圧力(81)を第3のポンプ・ポート(78、378)に提供する。
【0006】
第1の油圧式アクチュエータ(90、390)が、電動車両(116)の第1の物体(118)を作動させるように構成され得、第2の油圧式アクチュエータ(100、400)が、電動車両(116)の第2の物体を作動させるように構成され得る。電気モータが、ブラシレスDCサーボモータ、ステッパ・モータ、ブラシ・モータ、及び誘導モータからなる群から選択され得る。第1の油圧式アクチュエータが、線形油圧式アクチュエータ又は回転油圧式アクチュエータを含むことができる。第1の油圧式アクチュエータが、第1のチャンバ(91、241、391)、第2のチャンバ(92、242、392)、並びに第1及び第2のチャンバを分離するピストン(95、245、395)を有する線形油圧式アクチュエータを含むことができる。第1の油圧式アクチュエータが、第1の端壁(98A、248A)を有するシリンダ(98、248、398)を有することができ、ピストン(95、245、395)が中で密閉的に摺動移動するためにシリンダ(98、248、348)内に配置構成され、ピストン(95、245、395)が、第1の端壁(98A、248A)を密閉的に貫通する一部分を有する第1のアクチュエータ棒(96、246、396)を有することができる。シリンダ(98)が第2の端壁(98B)を有することができ、ピストン(95)が、第2の端壁(98B)を密閉的に貫通する一部分を有する第2のアクチュエータ棒(97)を有することができる。電気油圧式ポンプ・システムが、ピストン(95、245、395)の位置を感知するように構成された位置センサを有することができる。電気油圧式ポンプ・システムが、第1のチャンバ(91、141、391)及び第2のチャンバ(92、142、392)内の圧力を感知するように構成された圧力センサを有することができる。
【0007】
電気油圧式ポンプ・システムが、第3の流体制御ジャーナル(131)と、駆動シャフト(18)の回転により第3のブロック軸(134)を中心として第3の流体制御ジャーナル(131)に対して回転するように適合された第3のシリンダ・ブロック(133)内にある複数のピストン(132)と、第3の変位軸(138)を有する第3の変位駆動装置(135)と、を有する第3の油圧式ピストン・ポンプ(130)であって、第3の変位駆動装置(135)が、第3の変位軸(138)と第3のブロック軸(134)との間にある第3のニュートラル位置と、第3の変位軸(138)と第3のブロック軸(134)との間にある第3の正の最大変位位置と、の間で第3の正の変位レンジ(140)内で移動するように適合され、第3の変位駆動装置(135)が、第3の変位軸(138)と第3のブロック軸(134)との間にある第3のニュートラル位置と、第3の変位軸(138)と第3のブロック軸(134)との間にある第3の負の最大変位位置と、の間で第3の負の変位レンジ(144)内で移動するように適合され、第3の流体制御ジャーナル(131)が第5のポンプ・ポート(148)及び第6のポンプ・ポート(149)を有し、第3の変位駆動装置(135)が第3の正の変位レンジ(140)内にあるときに駆動シャフト(18)が回転することにより第6のポンプ・ポート(149)を基準としてより高い圧力が第5のポンプ・ポート(148)に提供され、第3の変位駆動装置(135)が第3の負の変位レンジ(144)内にあるときに駆動シャフト(18)が回転することにより第5のポンプ・ポート(148)を基準としてより高い圧力が第6のポンプ・ポート(149)に提供される、第3の油圧式ピストン・ポンプ(130);第3のピストン・ポンプ(130)の第5のポンプ・ポート(148)に油圧的に接続された(152)第5の動作ポート(193)を有する第3の油圧式アクチュエータ(190)であって、第3の油圧式アクチュエータ(190)が、第3のピストン・ポンプ(130)の第6のポンプ・ポート(149)に油圧的に接続された(153)第6の動作ポート(194)を有する、第3の油圧式アクチュエータ(190)、を有し;第3の変位駆動装置(135)が第3の正の変位レンジ(140)内にあるときに第5のポンプ・ポート(148)を基準としてより高い圧力を第6のポンプ・ポート(149)に提供する、第3の油圧式アクチュエータ(190)に加えられる外力が、駆動シャフト(18)に補助トルクを加え;第3の変位駆動装置(135)が第3の負の変位レンジ(144)内にあるときに第6のポンプ・ポート(149)を基準としてより高い圧力を第5のポンプ・ポート(148)に提供する、第3の油圧式アクチュエータ(190)に加えられる外力が、駆動シャフト(18)に補助トルクを加える。シャフトが、第1のシリンダ・ブロック(33)に機械的に接続された第1の部分(18A)、第2のシリンダ・ブロック(63)に機械的に接続された第2の部分(23、18B)、及び第3のシリンダ・ブロック(133)に機械的に接続された第3の部分(123)を有することができる。
【0008】
電気油圧式ポンプ・システムが、第1の正の変位レンジ(40、340)内で第1の変位駆動装置(35、335)を選択的に移動させるように、及び、第1の負の変位レンジ(44、344)内で第1の変位駆動装置(35、335)を選択的に移動させるように、構成された、第1の変位駆動装置(35、335)に機械的に接続された第1の変位駆動アクチュエータ(54、354)を有することができる。電気油圧式ポンプ・システムが、第2の正の変位レンジ(70、370)内で第2の変位駆動装置(65、365)を選択的に移動させるように、及び、第2の負の変位レンジ(74、374)内で第2の変位駆動装置(65、365)を選択的に移動させるように、構成された、第2の変位駆動装置(65、365)に機械的に接続された第2の変位駆動アクチュエータ(84、384)を有することができる。
【0009】
第1の流体制御ジャーナルが第1の中央制御ジャーナル(31)を有することができ;第1の変位駆動装置が、第1の変位軸(38)を中心として方向付けられた第1のストローク・リング(35)を有することができ;第1の変位軸(38)と第1のブロック軸(34)との間にある第1のニュートラル位置が、第1の変位軸(38)及び第1のブロック軸(34)を同軸にする位置を含むことができ;第1のストリーク・リング(35)が、第1のニュートラル位置に対して径方向に移動するように適合され得;第1の変位軸(38)と第1のブロック軸(34)との間にある第1の正の最大変位位置が、第1のニュートラル位置を基準とした第1の正方向(41)において第1の正の最大偏心距離(42)で第1の変位軸(38)を第1のブロック軸(34)から径方向にオフセットさせる第1の正の偏心位置を含むことができ;第1の正の変位レンジが、第1のニュートラル位置と第1の正の偏心位置と間にある第1の正の偏心レンジ(40)を含むことができ;第1の変位軸(38)と第1のブロック軸(34)との間にある第1の負の最大変位位置が、第1のニュートラル位置を基準とした第1の負方向(45)において第1の負の最大偏心距離(46)で第1の変位軸(38)を第1のブロック軸(34)から径方向にオフセットさせる第1の負の偏心位置を含むことができ;第1の負の変位レンジが、第1のニュートラル位置と第1の負の偏心位置との間にある第1の負の偏心レンジ(44)を含むことができ;第1のストローク・リング(35)が第1の正の偏心レンジ(40)内にあるときに駆動シャフト(18)が回転することにより第2のポンプ・ポート(49)を基準としてより高い圧力(51)が第1のポンプ・ポート(48)に提供され得;第1のストローク・リング(35)が第1の負の偏心レンジ(44)内にあるときに駆動シャフト(18)が回転することにより第1のポンプ・ポート(48)を基準としてより高い圧力(51)が第2のポンプ・ポート(49)に提供され得;第2の流体制御ジャーナルが第2の中央制御ジャーナル(61)を有することができ;第2の変位駆動装置が、第2の変位軸(68)を中心として方向付けられた第2のストローク・リング(65)を有することができ;第2の変位軸(68)と第2のブロック軸(64)との間にある第2のニュートラル位置が、第2の変位軸(68)及び第2のブロック軸(64)を同軸にする位置を含むことができ;第2のストローク・リング(65)が、第2のニュートラル位置に対して径方向に移動するように適合され;第2の変位軸(68)と第2のブロック軸(64)との間にある第2の正の最大変位位置が、第2のニュートラル位置を基準とした第2の正方向(71)において第2の正の最大偏心距離(72)で第2の変位軸(68)を第2のブロック軸(64)からオフセットさせる第2の正の偏心位置を含むことができ;第2の正の変位レンジが、第2のニュートラル位置と第2の正の偏心位置との間にある第2の正の偏心レンジ(70)を含むことができ;第2の変位軸(68)と第2のブロック軸(64)との間にある第2の負の最大変位位置が、第2のニュートラル位置を基準とした第2の負方向(75)において第2の負の最大偏心距離(76)で第2の変位軸(68)を第2のブロック軸(64)から径方向にオフセットさせる第2の負の偏心位置を含むことができ;第2の負の変位レンジが、第2のニュートラル位置と第2の負の偏心位置との間にある第2の負の偏心レンジ(74)を含むことができ;第2のストローク・リング(65)が第2の正の偏心レンジ(70)内にあるときに駆動シャフト(18)が回転することにより第4のポンプ・ポート(79)を基準としてより高い圧力が第3のポンプ・ポート(78)に提供され得;第2のストローク・リング(65)が第2の負の偏心レンジ(74)内にあるときに駆動シャフト(18)が回転することにより第3のポンプ・ポート(78)を基準としてより高い圧力が第4のポンプ・ポート(79)に提供され得;第1のストローク・リング(35)が第1の正の偏心レンジ(40)内にあるときに第1のポンプ・ポート(48)を基準としてより高い圧力(51)を第2のポンプ・ポート(49)に提供する、第1の油圧式アクチュエータ(90)に加えられる外力(F1)が、駆動シャフト(18)に補助トルクを加えることができ;第1のストローク・リング(35)が第1の負の偏心レンジ(44)内にあるときに第2のポンプ・ポート(49)を基準としてより高い圧力(51)を第1のポンプ・ポート(48)に提供する、第1の油圧式アクチュエータ(90)に加えられる外力(F2)が、駆動シャフト(18)に補助トルクを加えることができる。
【0010】
電気油圧式ポンプ・システムが、第3の油圧式ピストン・ポンプ(130)であって、第3の油圧式ピストン・ポンプ(130)が、第3の中央制御ジャーナル(131)と、駆動シャフト(18)の回転により第3のブロック軸(134)を中心として第3の中央制御ジャーナル(131)に対して回転するように適合された第3のシリンダ・ブロック(133)内にある複数のピストン(132)と、第3のストローク軸(138)及び第3のブロック軸(134)を同軸にする第3の中央位置に対して径方向に移動するように適合された、第3のストローク軸(138)を中心として方向付けられた第3のストローク・リング(135)と、を有し、第3のストローク・リング(135)が、第3の中央位置と第3の正の偏心位置との間にある第3の正の偏心レンジ(140)内で線形に移動するように適合され、第3のストローク軸(138)が、第3の中央位置を基準とした第3の正方向において第3の正の最大偏心距離で第3のブロック軸(134)からオフセットされ、第3のストローク・リング(135)が、第3の中央位置と第3の負の偏心位置との間にある第3の負の偏心レンジ(144)内で線形に移動するように適合され、第3のストローク軸(138)が、第3の中央位置を基準とした第3の正方向の反対の第3の負方向において第3の負の最大偏心距離で第3のブロック軸(134)からオフセットされ、第3の制御ジャーナル(131)が第5のポンプ・ポート(148)及び第6のポンプ・ポート(149)を含み、第3のストローク・リング(135)が第3の正の偏心レンジ(140)内にあるときに駆動シャフト(18)が回転することにより第6のポンプ・ポート(149)を基準としてより高い圧力が第5のポンプ・ポート(148)に提供され、第3のストローク・リング(135)が第3の負の偏心レンジ(144)内にあるときに駆動シャフト(18)が回転することにより第5のポンプ・ポート(148)を基準としてより高い圧力が第6のポンプ・ポート(149)に提供される、第3の油圧式ピストン・ポンプ(130);第3のピストン・ポンプ(130)の第5のポンプ・ポート(148)に直接に油圧的に接続された(152)第5の動作ポート(193)を有する第3の油圧式アクチュエータ(190)であって、第3の油圧式アクチュエータ(190)が、第3のピストン・ポンプ(130)の第6のポンプ・ポート(149)に直接に油圧的に接続された(153)第6の動作ポート(194)を有する、第3の油圧式アクチュエータ(190)、を有することができ;第3のストローク・リング(135)が第3の正の偏心レンジ(140)内にあるときに第5のポンプ・ポート(148)を基準としてより高い圧力を第6のポンプ・ポート(149)に提供する、第3の油圧式アクチュエータ(190)に加えられる外力が、駆動シャフト(18)に補助トルクを加え;第3のストローク・リング(135)が第3の負の偏心レンジ(144)内にあるときに第6のポンプ・ポート(149)を基準としてより高い圧力を第5のポンプ・ポート(148)に提供する、第3の油圧式アクチュエータ(190)に加えられる外力が、駆動シャフト(18B)に補助トルクを加える。シャフトが、第1のシリンダ・ブロック(33)に機械的に接続された第1の部分(18A)、第2のシリンダ・ブロック(63)に機械的に接続された第2の部分(23、18B)、及び第3のシリンダ・ブロック(133)に機械的に接続された第3の部分(123)を有することができる。
【0011】
電気油圧式ポンプ・システムが、第1の中央位置と第1の正の偏心位置との間にある第1の正の偏心レンジ(40)内で第1のストローク・リング(35)を選択的に線形に移動させるように、及び、第1の中央位置と第1の負の偏心位置との間にある第1の負の偏心レンジ(44)内で第1のストローク・リング(35)を選択的に線形に移動させるように、構成された、第1のストローク・リング(35)に機械的に接続された第1の油圧式リング・アクチュエータ(54)を有することができる。電気油圧式ポンプ・システムが、第2の中央位置と第2の正の偏心位置との間にある第2の正の偏心レンジ(70)内で第2のストローク・リング(65)を選択的に線形に移動させるように、及び、第2の中央位置と第2の負の偏心位置との間にある第2の負の偏心レンジ(74)内で第2のストローク・リング(65)を選択的に線形に移動させるように、構成された、第2のストローク・リング(65)に機械的に接続された第2の油圧式リング・アクチュエータ(84)を有することができる。
【0012】
第1の流体制御ジャーナルが第1のポート・プレート(331)を有することができ;第1の変位駆動装置が、第1の変位軸(338)を中心として方向付けられた第1のスワッシュ・プレート(335)を有することができ;第1の変位軸(338)と第1のブロック軸(334)との間にある第1のニュートラル位置が、第1の変位軸(338)及び第1のブロック軸(334)を同軸にする位置を含むことができ;第1のスワッシュ・プレート(335)が、第1のニュートラル位置に対して角度を付けて移動するように適合され得;第1の変位軸(338)と第1のブロック軸(334)との間にある第1の正の最大変位位置が、第1のニュートラル位置を基準とした第1の正の角度方向において第1の正の最大カム角度(340)で第1の変位軸(338)を第1のブロック軸(334)からオフセットさせる第1の正の角度位置を含むことができ;第1の正の変位レンジが、第1のニュートラル位置と第1の正の角度位置と間にある第1の正の角度レンジ(340)を含むことができ;第1の変位軸(338)と第1のブロック軸(334)との間にある第1の負の最大変位位置が、第1のニュートラル位置を基準とした第1の負の角度方向において第1の負の最大カム角度(346)で第1の変位軸(338)を第1のブロック軸(334)からオフセットさせる第1の負の角度位置を含むことができ;第1の負の変位レンジが、第1のニュートラル位置と第1の負の角度位置との間にある第1の負の角度レンジ(344)を含むことができ;第1のスワッシュ・プレート(335)が第1の正の角度レンジ(340)内にあるときに駆動シャフト(318)が回転することにより第2のポンプ・ポート(349)を基準としてより高い圧力が第1のポンプ・ポート(348)に提供され得;第1のスワッシュ・プレート(335)が第1の負の角度レンジ(344)内にあるときに駆動シャフト(318)が回転することにより第1のポンプ・ポート(348)を基準としてより高い圧力が第2のポンプ・ポート(349)に提供され得;第2の流体制御ジャーナルが第2のポート・プレート(361)を有することができ;第2の変位駆動装置が、第2の変位軸(368)を中心として方向付けられた第2のスワッシュ・プレートを有することができ;第2の変位軸(368)と第2のブロック軸(364)との間にある第2のニュートラル位置が、第2の変位軸(368)及び第2のブロック軸(364)を同軸にする位置を含むことができ;第2のスワッシュ・プレート(365)が、第2のニュートラル位置に対して角度を付けて移動するように適合され得;第2の変位軸(368)と第2のブロック軸(364)との間にある第2の正の最大変位位置が、第2のニュートラル位置を基準とした第2の正の角度方向において第2の正の最大カム角度(372)で第2の変位軸(368)を第2のブロック軸(364)からオフセットさせる第2の正の角度位置を含むことができ;第2の正の変位レンジが、第2のニュートラル位置と第2の正の角度位置との間にある第2の正の角度レンジ(370)を含むことができ;第2の変位軸(368)と第2のブロック軸(364)との間にある第2の負の最大変位位置が、第2のニュートラル位置を基準とした第2の負の角度方向において第2の負の最大カム角度(376)で第2の変位軸(368)を第2のブロック軸(364)からオフセットさせる第2の負の角度位置を含み;第2の負の変位レンジが、第2のニュートラル位置と第2の負の角度位置との間にある第2の負の角度レンジ(374)を含むことができ;第2のスワッシュ・プレート(365)が第2の正の角度レンジ(370)内にあるときに駆動シャフト(318)が回転することにより第4のポンプ・ポート(379)を基準としてより高い圧力が第3のポンプ・ポート(378)に提供され得;第2のスワッシュ・プレート(365)が第2の負の角度レンジ(374)内にあるときに駆動シャフト(318)が回転することにより第3のポンプ・ポート(378)を基準としてより高い圧力が第4のポンプ・ポート(379)に提供され得;第1のスワッシュ・プレート(335)が第1の正の角度レンジ(340)内にあるときに第1のポンプ・ポート(348)を基準としてより高い圧力を第2のポンプ・ポート(349)に提供する、第1の油圧式アクチュエータ(390)に加えられる外力が、駆動シャフト(318)に補助トルクを加えることができ;第1のスワッシュ・プレート(335)が第1の負の角度レンジ(344)内にあるときに第2のポンプ・ポート(349)を基準としてより高い圧力を第1のポンプ・ポート(348)に提供する、第1の油圧式アクチュエータ(390)に加えられる外力が、駆動シャフト(318)に補助トルクを加えることができる。
【0013】
第2のスワッシュ・プレート(365)が第2の正の角度レンジ(374)内にあるときに第3のポンプ・ポート(378)を基準としてより高い圧力を第4のポンプ・ポート(379)に提供する、第2の油圧式アクチュエータ(400)に加えられる外力(F3)が、駆動シャフト(318)に補助トルクを加えることができ;第2のスワッシュ・プレート(365)が第2の負の角度レンジ(374)内にあるときに第4のポンプ・ポート(379)を基準としてより高い圧力を第3のポンプ・ポート(378)に提供する、第2の油圧式アクチュエータ(400)に加えられる外力(F4)が、駆動シャフト(318)に補助トルクを加えることができる。
【0014】
電気油圧式ポンプ・システムが、電気モータ(16)に電流を供給するバッテリー(21)を有することができ、モータ(16)が、再生モードにおいてバッテリー(21)に電流を選択的に供給するように構成され得、再生モードでは、第1の油圧式アクチュエータ(390)に加えられる外力(F1)が、第1のスワッシュ・プレート(335)が第1の正の角度レンジ(340)内にあるときに第1のポンプ・ポート(348)を基準としてより高い圧力を第2のポンプ・ポート(349)に提供するか、又は、第1の油圧式アクチュエータ(390)に加えられる外力(F2)が、第1のスワッシュ・プレート(335)が第1の負の角度レンジ(344)にあるときに第2のポンプ・ポート(349)を基準としてより高い圧力を第1のポンプ・ポート(348)に提供し;第2の油圧式アクチュエータ(400)に加えられる外力(F3)が、第2のスワッシュ・プレート(365)が第2の正の角度レンジ(370)内にあるときに第3のポンプ・ポート(378)を基準としてより高い圧力を第4のポンプ・ポート(379)に提供するか、又は、第2の油圧式アクチュエータ(400)に加えられる外力(F4)が、第2のスワッシュ・プレート(365)が第2の負の角度レンジ(374)にあるときに第4のポンプ・ポート(379)を基準としてより高い圧力を第3のポンプ・ポート(378)に提供する。
【0015】
電気油圧式ポンプ・システムが、第3の油圧式ピストン・ポンプであって、第3の油圧式ピストン・ポンプが、第3のポート・プレートと、駆動シャフトの回転により第3のブロック軸を中心として第3のポート・プレートに対して回転するように適合された第3のシリンダ・ブロック内にある複数のピストンと、第3のスワッシュ・プレート軸及び第3のブロック軸を同軸にする第3のニュートラル位置に対して角度を付けて移動するように適合された、第3のスワッシュ・プレート軸を中心として方向付けられた第3のスワッシュ・プレートと、を有し、第3のスワッシュ・プレートが、第3のニュートラル位置と第3の正の角度位置との間にある第3の正の角度レンジ内で角度を付けて移動するように適合され、第3のスワッシュ・プレート軸が、第3のニュートラル位置を基準とした第3の正の角度方向において第3の正の最大カム角度で第3のブロック軸からオフセットされ、第3のスワッシュ・プレートが、第3のニュートラル位置と第3の負の角度位置との間にある第3の負の角度レンジ内で角度を付けて移動するように適合され、第3のスワッシュ・プレート軸が、第3のニュートラル位置を基準とした第3の正の角度方向の反対の第3の負の角度方向において第3の負の最大カム角度で第3のブロック軸からオフセットされ;第3のポート・プレートが第5のポンプ・ポート及び第6のポンプ・ポートを含み、第3のスワッシュ・プレートが第3の正の角度レンジ内にあるときに駆動シャフトが回転することにより第6のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が第5のポンプ・ポートに提供され、第3のスワッシュ・プレートが第3の負の角度レンジ内にあるときに駆動シャフトが回転することにより第5のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力が第6のポンプ・ポートに提供される、第3の油圧式ピストン・ポンプ;第3のピストン・ポンプの第5のポンプ・ポートに油圧的に接続された第5の動作ポートを有する第3の油圧式アクチュエータであって、第3の油圧式アクチュエータが、第3のピストン・ポンプの第6のポンプ・ポートに油圧的に接続された第6の動作ポートを有する、第3の油圧式アクチュエータ、を有することができ;第3のスワッシュ・プレートが第3の正の角度レンジ内にあるときに第5のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を第6のポンプ・ポートに提供する、第3の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、駆動シャフトに補助トルクを加え;第3のスワッシュ・プレートが第3の負の角度レンジ内にあるときに第6のポンプ・ポートを基準としてより高い圧力を第5のポンプ・ポートに提供する、第3の油圧式アクチュエータに加えられる外力が、駆動シャフトに補助トルクを加える。シャフトが、第1のシリンダ・ブロックに接続された第1の部分、第2のシリンダ・ブロックに接続された第2の部分、及び第3のシリンダ・ブロックに接続された第3の部分を有することができる。
【0016】
電気油圧式ポンプ・システムが、第1のニュートラル位置と第1の正の角度位置との間にある第1の正の角度レンジ(340)内で第1のスワッシュ・プレート(335)を選択的に移動させるように、及び、第1のニュートラル位置と第1の負の角度位置との間にある第1の負の角度レンジ(344)内で第1のスワッシュ・プレート(335)を選択的に移動させるように、構成された、第1のスワッシュ・プレート(335)に接続された第1の油圧式スワッシュ・プレート・アクチュエータ(354)を有することができる。電気油圧式ポンプ・システムが、第2のニュートラル位置と第2の正の角度位置との間にある第2の正の角度レンジ(370)内で第2のスワッシュ・プレート(365)を選択的に移動させるように、及び、第2のニュートラル位置と第2の負の角度位置との間にある第2の負の角度レンジ(374)内で第2のスワッシュ・プレート(365)を選択的に移動させるように、構成された、第2のスワッシュ・プレート(365)に接続された第2の油圧式スワッシュ・プレート・アクチュエータ(384)を有することができる。
【0017】
第1の流体制御ジャーナルが第1の中央制御ジャーナル(31)を有することができ;第1の変位駆動装置が、第1の変位軸(38)を中心として方向付けられた第1のストローク・リング(35)を有することができ;第1の変位軸(38)と第1のブロック軸(34)との間にある第1のニュートラル位置が、第1の変位軸及び第1のブロック軸を同軸にする位置を含むことができ;第1のストリーク・リング(35)が、第1のニュートラル位置に対して径方向に移動するように適合され得;第1の変位軸(38)と第1のブロック軸(34)との間にある第1の正の最大変位位置が、第1のニュートラル位置を基準とした第1の正方向(41)において第1の正の最大偏心距離(42)で第1の変位軸(38)を第1のブロック軸(34)からオフセットさせる第1の正の偏心位置を含むことができ;第1の正の変位レンジが、第1のニュートラル位置と第1の正の偏心位置と間にある第1の正の偏心レンジ(40)を含むことができ;第1の変位軸(38)と第1のブロック軸(34)との間にある第1の負の最大変位位置が、第1のニュートラル位置を基準とした第1の負方向(45)において第1の負の最大偏心距離(46)で第1の変位軸(38)を第1のブロック軸(34)からオフセットさせる第1の負の偏心位置を含むことができ;第1の負の変位レンジが、第1のニュートラル位置と第1の負の偏心位置との間にある第1の負の偏心レンジ(44)を含むことができ;第1のストローク・リング(35)が第1の正の偏心レンジ(40)内にあるときに駆動シャフトが回転することにより第2のポンプ・ポート(49)を基準としてより高い圧力が第1のポンプ・ポート(48)に提供され得;第1のストローク・リングが第1の負の偏心レンジ(44)内にあるときに駆動シャフトが回転することにより第1のポンプ・ポート(48)を基準としてより高い圧力が第2のポンプ・ポート(49)に提供され得;第2の流体制御ジャーナルが第1のポート・プレート(361)を有することができ;第2の変位駆動装置が、第2の変位軸(368)を中心として方向付けられた第1のスワッシュ・プレート(365)を有することができ;第2の変位軸(368)と第2のブロック軸(364)との間にある第2のニュートラル位置が、第2の変位軸(368)及び第2のブロック軸(364)を同軸にする位置を含むことができ;第1のスワッシュ・プレート(365)が、第2のニュートラル位置に対して角度を付けて移動するように適合され得;第2の変位軸(368)と第2のブロック軸(364)との間にある第2の正の最大変位位置が、第2のニュートラル位置を基準とした第1の正の角度方向において第1の正の最大カム角度(372)で第2の変位軸(368)を第2のブロック軸(364)からオフセットさせる第1の正の角度位置を含むことができ;第2の正の変位レンジが、第2のニュートラル位置と第1の正の角度位置との間にある第1の正の角度レンジ(370)を含むことができ;第2の変位軸(368)と第2のブロック軸(364)との間にある第2の負の最大変位位置が、第2のニュートラル位置を基準とした第1の負の角度方向において第1の負の最大カム角度(376)で第2の変位軸(368)を第2のブロック軸(364)からオフセットさせる第1の負の角度位置を含むことができ;第2の負の変位レンジが、第2のニュートラル位置と第1の負の角度位置との間にある第1の負の角度レンジ(374)を含むことができ;第1のスワッシュ・プレート(365)が第1の正の角度レンジ(370)内にあるときに駆動シャフトが回転することにより第4のポンプ・ポート(379)を基準としてより高い圧力が第3のポンプ・ポート(378)に提供され得;第2のスワッシュ・プレート(365)が第1の負の角度レンジ(374)内にあるときに駆動シャフトが回転することにより第3のポンプ・ポート(378)を基準としてより高い圧力が第4のポンプ・ポート(379)に提供され得;第1のストローク・リング(35)が第1の正の偏心レンジ(40)内にあるときに第1のポンプ・ポート(48)を基準としてより高い圧力を第2のポンプ・ポート(49)に提供する、第1の油圧式アクチュエータ(90)に加えられる外力が、駆動シャフトに補助トルクを加えることができ;第1のストローク・リングが第1の負の偏心レンジ(44)内にあるときに第2のポンプ・ポート(49)を基準としてより高い圧力を第1のポンプ・ポート(48)に提供する、第1の油圧式アクチュエータ(90)に加えられる外力が、駆動シャフトに補助トルクを加えることができる。
【0018】
第1のスワッシュ・プレート(365)が第1の正の角度レンジ(370)内にあるときに第3のポンプ・ポート(378)を基準としてより高い圧力を第4のポンプ・ポート(379)に提供する、第2の油圧式アクチュエータ(400)に加えられる外力が、駆動シャフトに補助トルクを加えることができ;第1のスワッシュ・プレート(365)が第1の負の角度レンジ(374)内にあるときに第4のポンプ・ポート(379)を基準としてより高い圧力を第3のポンプ・ポート(378)に提供する、第2の油圧式アクチュエータ(400)に加えられる外力が、駆動シャフトに補助トルクを加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】補助トルク電気油圧式ピストン・ポンプ・システムの第1のラジアルの実施例を示す概略図である。
図2図1及び図27に示されるラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図3】第1の駆動-駆動の構成にある、図1に示される補助トルク電気油圧式ラジアル・ピストン・ポンプ・システムを示す部分長手方向断面図及び部分概略図である。
図4A図3に示される第1のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図4B図3に示される第2のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図5A図4Aに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図5B図4Bに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図6】第2の駆動-駆動の構成にある、図1に示される補助トルク電気油圧式ラジアル・ピストン・ポンプ・システムを示す部分長手方向断面図及び部分概略図である。
図7A図6に示される第1のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図7B図6に示される第2のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図8A図7Aに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図8B図7Bに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図9】第1の再生-駆動の構成にある、図1に示される補助トルク電気油圧式ラジアル・ピストン・ポンプ・システムを示す部分長手方向断面図及び部分概略図である。
図10A図9に示される第1のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図10B図9に示される第2のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図11A図10Aに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図11B図10Bに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図12】第2の再生-駆動の構成にある、図1に示される補助トルク電気油圧式ラジアル・ピストン・ポンプ・システムを示す部分長手方向断面図及び部分概略図である。
図13A図12に示される第1のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図13B図12に示される第2のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図14A図13Aに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図14B図13Bに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図15】第1の駆動-再生の構成にある、図1に示される補助トルク電気油圧式ラジアル・ピストン・ポンプ・システムを示す部分長手方向断面図及び部分概略図である。
図16A図15に示される第1のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図16B図15に示される第2のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図17A図16Aに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図17B図16Bに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図18】第2の駆動-再生の構成にある、図1に示される補助トルク電気油圧式ラジアル・ピストン・ポンプ・システムを示す部分長手方向断面図及び部分概略図である。
図19A図18に示される第1のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図19B図18に示される第2のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図20A図19Aに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図20B図19Bに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図21】第1の再生-再生の構成にある、図1に示される補助トルク電気油圧式ラジアル・ピストン・ポンプ・システムを示す部分長手方向断面図及び部分概略図である。
図22A図21に示される第1のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図22B図21に示される第2のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図23A図22Aに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図23B図22Bに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図24】第2の再生-再生の構成にある、図1に示される補助トルク電気油圧式ラジアル・ピストン・ポンプ・システムを示す部分長手方向断面図及び部分概略図である。
図25A図24に示される第1のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図25B図24に示される第2のラジアル・ピストン・ポンプを示す横方向断面図である。
図26A図25Aに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図26B図25Bに示されるラジアル・ピストン・ポンプの偏心状態の得られるポート圧力プロフィールを示す概略図である。
図27】システム内の3つのラジアル・ピストン・ポンプ及び油圧式アクチュエータを示している、図1に示される補助トルク電気油圧式ラジアル・ピストン・ポンプ・システムの第2の実施例を示す概略図である。
図28】電気車両上で採用される、図27に示される補助トルク電気油圧式ラジアル・ピストン・ポンプ・システムを示す概略図である。
図29】電気車両上で採用される、図27に示される補助トルク電気油圧式ラジアル・ピストン・ポンプ・システムを示す概略図である。
図30】不均一ピストン面積及び単一の作動棒の形態を示している、図1に示される補助トルク電気油圧式ラジアル・ピストン・ポンプ・システムの第3の実施例を示す概略図である。
図31】補助トルク電気油圧式ピストン・ポンプ・システムの第4のアキシャルの実施例を示す概略図である。
図32図31に示される第1のアキシャル・ピストン・ポンプを示す断面図である。
図33図31に示される第2のアキシャル・ピストン・ポンプを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
最初に、同様の参照符号が、複数の図を通して一貫して同じ構造要素、部分、又は表面を特定することを意図され、したがって、要素、部分、又は表面が明細書全体によってさらに記述又は説明され得、明細書の本詳細な説明が不可欠な部分であること、を明確に理解されたい。特に明記しない限り、図面は明細書と共に読まれることを意図され(例えば、クロスハッチング、部品の配置構成、比率、程度など)、また図面は、本発明の記載される説明全体の一部とみなされる。以下の説明で使用される場合の「水平」、「垂直」、「左側」、「右側」、「上方」、及び「下方」という用語、さらにはこれらの形容詞派生語及び副詞派生語(例えば、「水平に」、「右側に」、「上方に」など)は、単に、その特定の図が読者の方を向いているものとして、示される構造の向きを示すものである。同様に、「内側に」及び「外側に」という用語は、一般に、適宜、その長手方向軸又は回転軸を基準とした表面の向きを示すものである。
【0021】
次に、図面を、また特には図面の図1を参照すると、本発明が、概して、その第1の実施例が15で示されている、補助トルク電気油圧式ピストン・ポンプ・システムを提供する。図1に示されるように、システム15が少なくとも2つの物体を作動させるように適合され、概して、電源21、モータ制御装置22、変速電気モータ16、モータ16により軸20を中心として回転するように駆動されるシャフト18、シャフト18に機械的に接続された第1のラジアル・ピストン・ポンプ30、第1のラジアル・ピストン・ポンプ30に油圧的に接続された第1の油圧式アクチュエータ90、シャフト18に機械的に接続された第2のラジアル・ピストン・ポンプ60、及び、第2のラジアル・ピストン・ポンプ60に油圧的に接続された第2の油圧式アクチュエータ100を有する。
【0022】
この実施例では、モータ16が、電流の供給を受けるブラシレスDC変速サーボモータである。モータ16が、永久磁石を備える内側ロータ、コイル巻線を備える固定された非回転ステータを有する。電流がステータのコイルを通して適切に印加されると、磁界が誘導される。ステータとロータとの間の磁界相互作用が、出力シャフト18を回転させることができるトルクを発生させる。モータのこの実施例ではステータ・フィールドを整流する機械ブラシが存在しない。この実施例では、モータ16が、軸20を中心としてシャフト18を一方向のみに回転させる。したがって、モータ16が、変速度で、軸20を中心として一方向のみにおいてシャフト18に対してトルクを選択的に加える。他のモータが代替手段として使用されてもよい。例えば、変速ステッパ・モータ、ブラシ・モータ、又は誘導モータが使用されてもよい。
【0023】
モータ制御装置22が、レゾルバ角度位置フィードバックに基づいて、モータ16の速度を変化させるために、ステータ・フィールドを発生させて整流する駆動電子装置を有する。制御装置22が、システム15内のセンサから駆動コマンド及びフィードバックを受信し、それに応じてモータ16を制御する。例えば、システム15内の圧力トランスデューサ及び位置トランスデューサが、モータ制御装置22にフィードバックされ得る。
【0024】
この実施例では、電力源21がバッテリーを有し、後で説明される再生モードを利用するための再生電力回路を有し、再生電力回路では、モータ16が電力生成モードでジェネレータとして動作するように制御され、電力生成モードでは、油圧式アクチュエータ90及び100に対しての重力荷重などの再生外力(external regenerative force)F1、F2、F3、及び/又はF4が、ポンプ30及び60の閾値の駆動圧力差及びモータ16の駆動トルクを超える。
【0025】
図1~8Bに示されるように、ラジアル・ピストン・ポンプ30が、概して、中央制御ジャーナル31と、駆動シャフト18の回転によりブロック軸34を中心として制御ジャーナル31に対して回転するように適合されたシリンダ・ブロック33内にある複数のピストン32と、ニュートラル位置又は中央位置N1に対して径方向に移動するように適合された、ストローク軸38を中心として方向付けられたストローク・リング35と、を有し、ニュートラル位置又は中央位置N1では、ストローク軸38及びブロック軸34が同軸であり、ストローク・リング35及びシリンダ・ブロック33が同心である。ストローク・リング35はシリンダ・ブロック33の回転と共には回転しない。示されるように、油圧式リング・アクチュエータ54が、中央位置N1から、中央位置N1と図5Aに示される正の偏心位置との間にある正の偏心レンジ40内にある位置まで、ストローク・リング35を線形に又は径方向に移動させるように制御され、正の偏心位置では、中央位置N1に対して正方向41において正の最大偏心距離42で、ストローク軸38がブロック軸34からオフセットされる。油圧式リング・アクチュエータ54がさらに、中央位置N1から、中央位置N1と図8Aに示される負の偏心位置との間にある負の偏心レンジ44内にある位置まで、ストローク・リング35を線形に又は径方向に移動させるように制御され、負の偏心位置では、中央位置N1に対して正方向41に反対である負方向45おいて負の最大偏心距離46で、ストローク軸38がブロック軸34からオフセットされる。
【0026】
示されるように、モータ16からの駆動トルクが、十字キー結合部(cross-key coupling)18Aにより、シャフト18からシリンダ・ブロック33に伝送される。シリンダ・ブロック33が中央ジャーナル31上で回転し、中央ジャーナル31がハウジング17に焼き嵌めされる。ピストン32がシリンダ・ブロック33内で径方向に配置構成され、スリッパ・パッド36によりストローク・リング35に接触した状態で保持され、ここでは、各ピストン32及びスリッパ・パッド36がボール・ソケット継手により互いに接続されている。スリッパ・パッド36が、重複するリテーナ・リングによりストローク・リング35内で保持され、遠心力及びオイル圧により動作中にストローク・リング35に対して押圧される。シャフト18によりシリンダ・ブロック33が回転することにより、ピストン32が、ストローク・リング35のエキセン距離(eccentricity)により、ラジアル・ストローク・モーションを実行する。
【0027】
シリンダ・チャンバからの圧力流及びシリンダ・チャンバの中への吸引力流が、制御ジャーナル31によって制御される。制御ジャーナル31が、ポンプ・ポート48及びポンプ・ポート49を有する。ストローク・リング35が正の偏心レンジ40内にあるときに駆動シャフト18が回転すること(19)によりポンプ・ポート49を基準としてより高い圧力51がポンプ・ポート48に提供される。別法として、ストローク・リング35が負の偏心レンジ44内にあるときに駆動シャフト18が回転することによりポンプ・ポート48を基準としてより高い圧力51がポンプ・ポート49に提供される。したがって、正の偏心レンジ40では、通常の駆動圧力差がP48/P49であり、通常の駆動状態ではこれが正であり(P48/P49>0)、負の偏心レンジ44では、通常の駆動圧力差がP49/P48であり、通常の駆動状態ではこれが正である(P49/P48>0)。この実施例では、ピストン・ストローク「h」がストローク・リング35のエキセン距離「e」の2倍に等しい。
【0028】
油圧式リング・アクチュエータ54がストローク・リング35に接続され、中央位置N1と図5Aに示される正の偏心位置との間にある正の偏心レンジ40内と、中央位置N1と図8Aに示される負の偏心位置との間にある負の偏心レンジ44内と、の両方にストローク・リング35を選択的に移動させる。したがって、油圧式サーボ弁54が、ストローク・リング35の径方向エキセン距離を変化させる。この実施例では、ポート48から又はポート49からのいずれかである通常の流れ方向が、ニュートラル中央位置からのエキセン距離の方向によって決定され、正のエキセン距離40がポート48から出る流れを提供し、負のエキセン距離44がポート49から出る流れを提供する。したがって、この実施例では、モータ16が、軸20を中心としてシャフト18を一方向のみに回転させ、流れの方向がシャフト18の回転方向によって決定されない。
【0029】
図2に示されるように、油圧式リング制御アクチュエータ54が、ストローク・リング35のエキセン距離を変化させる、軸54A上で反対のアライメントである油圧式制御ピストン55及び56を有する。ピストン55及び56の有効面積が異なり、ピストン56の有効面積がピストン55の有効面積より大きい。大面積の制御ピストン56に対してストローク・リング35を押圧するために、油圧が小面積の制御ピストン55に常に加えられる。等しい圧力でストローク・リング35をニュートラル中央位置で維持するために、より高い圧力で正の最大偏心距離42の方へとストローク・リング35を正の偏心レンジ40に移動させるために、又は、より小さい圧力で負の最大偏心距離46の方へとストローク・リング35を負の偏心レンジ44に移動させるために、大面積の制御ピストン56が選択的に加圧される。したがって、油圧式リング・アクチュエータ54がストローク・リング35の位置を制御し、並びにひいては、流量、流れ方向、及びシステム圧力を制御する。
【0030】
図1、3、及び6に示されるように、油圧式アクチュエータ組立体90が、軸99を中心として方向付けられた円筒形ハウジング98内に摺動可能に配設されたピストン95を有する。この実施例では、棒96が、ピストン95と共に移動するように、ピストン95の一方側に設置され、右側に延在し、ハウジング98の右側端壁98Aを密閉的に貫通する。棒97が、ピストン95と共に移動するように、ピストン95のもう一方側に設置され、左側に延在し、ハウジング98の左側端壁98Bを密閉的に貫通する。ピストン95がシリンダ98内に摺動可能に配設され、左側チャンバ91を右側チャンバ92から密閉的に分離する。この実施例では、ピストン95の左側を向く環状垂直端面が左側チャンバ91の内部の方を向いており、ピストン95の右側を向く環状垂直端面が右側チャンバ92の内部の方を向いており、均一ピストン面積構成を作り出している。左側チャンバ91が流体ポート93を有し、右側チャンバ92が流体ポート94を有する。したがって、油圧式アクチュエータ90が、チャンバ91、チャンバ92、並びに、第1のチャンバ91及び第2のチャンバ92を分離するピストン95を有する。油圧式アクチュエータが、ピストン95の位置を感知するように構成された位置センサを有することができる。この実施例ではアクチュエータ90が線形油圧式アクチェータとして示されるが、回転出力を与える回転油圧式アクチュエータが代替手段として使用されてもよい。
【0031】
図1に示されるように、ポンプ30のポート48が、流体ライン52を介して左側チャンバ93に直接に油圧的に接続され、ポンプ30の反対側又はポート49が、流体ライン53を介して右側チャンバ93に直接に油圧的に接続される。このような直接の油圧式接続装置52を用いることにより、ライン52内の、ポンプ・ポート48とアクチュエータ・チャンバ・ポート93との間に、一方向逆止弁又は比例弁が設けられない。このような直接の油圧式接続装置53を用いることにより、ライン53内の、ポンプ・ポート49とアクチュエータ・チャンバ・ポート94との間に、一方向逆止弁又は比例弁が設けられない。
【0032】
モータ16が回転させられてポンプ30が正の偏心レンジ40内にあるときにピストン95が右側に移動することになり、それにより、ポート49を基準としてポート48を加圧し、ポート48から導管52を通してチャンバ91の中へ流体を前進させ、ポート94、導管53、及びポート49の中を通してチャンバ92から流体を引き入れ、それにより、ピストン55上で差圧を作り出し、この差圧により棒96を右側に延伸させる。モータ16が回転させられてポンプ30が負の偏心レンジ44内にあるときにピストン95が左側に移動することになり、それにより、ポート48を基準としてポート49を加圧し、ポート49から導管53を通してチャンバ92の中へ流体を前進させ、ポート93、導管52、及びポート48の中を通してチャンバ91から流体を引き入れ、それにより、ピストン55上で差圧を作り出し、この差圧により棒97を左側に延伸させる。したがって、通常の駆動モードでは、ストローク・リング35が正の偏心レンジ40内にあるときに駆動シャフト18が回転することによりポンプ・ポート49を基準としてより高い圧力51がポンプ・ポート48に提供され、ストローク・リング35が負の偏心レンジ44内にあるときにシャフト18が回転することによりポンプ・ポート48を基準としてより高い圧力51がポンプ・ポート49に提供される。
【0033】
図3に示されるように、中央制御ジャーナル31が、駆動シャフト18の貫通シャフト23を受けるように構成された、中央軸20上で方向付けられた円筒形中央孔を有する。駆動シャフト18の貫通シャフト23が中央ジャーナル31内のこの中央孔を通って延在してこの中央孔の中で回転する。したがって、貫通シャフト23がシャフト18の回転と共に回転する。
【0034】
図1~8Bに示されるように、ラジアル・ピストン・ポンプ60が、ラジアル・ピストン・ポンプ30と実質的に同じ手法で構成され、そのように機能する。ラジアル・ピストン・ポンプ60が、概して、中央制御ジャーナル61、駆動シャフト18の回転によりブロック軸64を中心として制御ジャーナル611に対して回転するように適合されたシリンダ・ブロック63内にある複数のピストン62と、ニュートラル位置又は中央位置N2に対して径方向に移動するように適合された、ストローク軸68を中心として方向付けられたストローク・リング65と、を有し、ニュートラル位置又は中央位置N2では、ストローク軸68及びブロック軸64が同軸であり、ストローク・リング65及びシリンダ・ブロック63が同心である。ストローク・リング65はシリンダ・ブロック63の回転と共には回転しない。示されるように、油圧式リング・アクチュエータ84が、中央位置N2から、中央位置N2と図5Bに示される正の偏心位置との間にある正の偏心レンジ70内にある位置まで、ストローク・リング65を線形に又は径方向に移動させるように制御され、正の偏心位置では、中央位置N2に対して正方向71において正の最大偏心距離72で、ストローク軸68がブロック軸64からオフセットされる。油圧式リング・アクチュエータ84がさらに、中央位置N2から、中央位置N2と図8Bに示される負の偏心位置との間にある負の偏心レンジ74内にある位置まで、ストローク・リング65を線形に又は径方向に移動させるように制御され、負の偏心位置では、中央位置N2に対して正方向71に反対である負方向75おいて負の最大偏心距離76で、ストローク軸68がブロック軸64からオフセットされる。
【0035】
示されるように、モータ16からの駆動トルクが、駆動シャフト18の貫通シャフト23を介して、十字キー結合部18Bにより、シリンダ・ブロック63に伝送される。シリンダ・ブロック63が中央ジャーナル61上で回転し、中央ジャーナル61がハウジング17に焼き嵌めされる。ピストン62がシリンダ・ブロック63内で径方向に配置構成され、スリッパ・パッド66によりストローク・リング65に接触した状態で保持され、ここでは、各ピストン62及びスリッパ・パッド66がボール・ソケット継手により互いに接続されている。スリッパ・パッド66が、重複するリテーナ・リングによりストローク・リング65内で保持され、遠心力及びオイル圧により動作中にストローク・リング65に対して押圧される。駆動シャフト18のシャフト23によりシリンダ・ブロック63が回転することにより、ピストン62が、ストローク・リング65のエキセン距離により、ラジアル・ストローク・モーションを実行する。
【0036】
シリンダ・チャンバからの圧力流及びシリンダ・チャンバの中への吸引力流が、制御ジャーナル61によって制御される。制御ジャーナル61が、ポンプ・ポート78及びポンプ・ポート79を有する。ストローク・リング75が正の偏心レンジ70内にあるときに駆動シャフト18が回転すること(19)によりポンプ・ポート79を基準としてより高い圧力71がポンプ・ポート78に提供される。別法として、ストローク・リング65が負の偏心レンジ74内にあるときに駆動シャフト18が回転することによりポンプ・ポート78を基準としてより高い圧力71がポンプ・ポート79に提供される。したがって、正の偏心レンジ70では、通常の駆動圧力差がP78/P79であり、通常の駆動状態ではこれが正であり(P78/P79>0)、負の偏心レンジ74では、通常の駆動圧力差がP79/78であり、さらに通常の駆動状態ではこれが正である(P79/P78>0)。この実施例では、ピストン・ストローク「h」がストローク・リング65のエキセン距離「e」の2倍に等しい。
【0037】
油圧式リング・アクチュエータ84がストローク・リング65に接続され、中央位置N2と図5Bに示される正の偏心位置との間にある正の偏心レンジ70内と、第1の中央位置N2と図8Bに示される第1の負の偏心位置との間にある負の偏心レンジ74内と、の両方にストローク・リング65を選択的に移動させる。したがって、油圧式サーボ弁84が、ストローク・リング65の径方向エキセン距離を変化させる。この実施例では、ポート78から又はポート79からのいずれかである通常の流れ方向が、ニュートラル中央位置からのエキセン距離の方向によって決定され、正のエキセン距離70がポート78から出る流れを提供し、負のエキセン距離74がポート79から出る流れを提供する。
【0038】
図2に示されるように、油圧式リング制御アクチュエータ84が、ストローク・リング65のエキセン距離を変化させる、軸84A上で反対のアライメントである油圧式制御ピストン85及び86を有する。ピストン85及び86の有効面積が異なり、ピストン86の有効面積がピストン85の有効面積より大きい。大面積の制御ピストン86に対してストローク・リング65を押圧するために、油圧が小面積の制御ピストン85に常に加えられる。等しい圧力でストローク・リング65をニュートラル中央位置で維持するために、より高い圧力で正の最大偏心距離72の方へとストローク・リング65を正の偏心レンジ70に移動させるために、又は、より小さい圧力で負の最大偏心距離76の方へとストローク・リング65を負の偏心レンジ74に移動させるために、大面積の制御ピストン86が選択的に加圧される。したがって、油圧式リング・アクチュエータ84がストローク・リング75の位置を制御し、並びにひいては、流量、流れ方向、及びシステム圧力を制御する。
【0039】
図1、3、及び6に示されるように、油圧式アクチュエータ組立体100が、軸109を中心として方向付けられた円筒形ハウジング108内に摺動可能に配設されたピストン105を有する。この実施例では、棒106が、ピストン105と共に移動するように、ピストン105の一方側に設置され、右側に延在し、ハウジング108の右側端壁108Aを密閉的に貫通する。棒107が、ピストン105と共に移動するように、ピストン105のもう一方側に設置され、左側に延在し、ハウジング108の左側端壁108Bを密閉的に貫通する。ピストン105がシリンダ108内に摺動可能に配設され、左側チャンバ101を右側チャンバ102から密閉的に分離する。この実施例では、ピストン105の左側を向く環状垂直端面が左側チャンバ101の内部の方を向いており、ピストン105の右側を向く環状垂直端面が右側チャンバ102の内部の方を向いており、均一ピストン面積構成を作り出している。左側チャンバ101が流体ポート103を有し、右側チャンバ102が流体ポート104を有する。したがって、油圧式アクチュエータ100が、チャンバ101、チャンバ102、並びに、第1のチャンバ101及び第2のチャンバ102を分離するピストン105を有する。油圧式アクチュエータが、ピストン105の位置を感知するように構成された位置センサを有することができる。この実施例ではアクチュエータ100が線形油圧式アクチェータとして示されるが、回転出力を与える回転油圧式アクチュエータが代替手段として使用されてもよい。
【0040】
図1に示されるように、ポンプ60のポート78が、流体ライン82を介して左側チャンバ101に直接に油圧的に接続され、ポンプ60の反対側又はポート79が、流体ライン83を介して右側チャンバ102に直接に油圧的に接続される。このような直接の油圧式接続装置82を用いることにより、ライン82内の、ポンプ・ポート78とアクチュエータ・チャンバ・ポート103との間に、一方向逆止弁又は比例弁が設けられない。このような直接の油圧式接続装置83を用いることにより、ライン83内の、ポンプ・ポート79とアクチュエータ・チャンバ・ポート104との間に、一方向逆止弁又は比例弁が設けられない。
【0041】
モータ16が回転させられてポンプ60が正の偏心レンジ70内にあるときにピストン105が右側に移動することになり、それにより、ポート79を基準としてポート78を加圧し、ポート78から導管82を通してチャンバ101の中へ流体を前進させ、ポート104、導管83、及びポート79の中を通してチャンバ102から流体を引き入れ、それにより、ピストン85上で差圧を作り出し、この差圧により棒106を右側に延伸させる。モータ16が回転させられてポンプ60が負の偏心レンジ74内にあるときにピストン105が左側に移動することになり、それにより、ポート78を基準としてポート79を加圧し、ポート79から導管83を通してチャンバ102の中へ流体を前進させ、ポート103、導管82、及びポート78の中を通してチャンバ101から流体を引き入れ、それにより、ピストン85上で差圧を作り出し、この差圧により棒107を左側に延伸させる。したがって、通常の駆動モードでは、ストローク・リング65が正の偏心レンジ70内にあるときに駆動シャフト18が回転することによりポンプ・ポート79を基準としてより高い圧力81がポンプ・ポート78に提供され、ストローク・リング65が負の偏心レンジ74内にあるときに駆動シャフト18が回転することによりポンプ・ポート78を基準としてより高い圧力81がポンプ・ポート79に提供される。
【0042】
図3~8Bが、異なる例示の通常の駆動モードにおける補助トルク電気油圧式回転ポンプ・システム15を示す。図3~5Bが、アクチュエータ90の所望の駆動方向D1が下向きであり、アクチュエータ100の所望の駆動方向D3が下向きである、通常の駆動モードを示す。この構成では、リング・アクチュエータ54が、ストローク・リング35を正の偏心レンジ40に入れるようにコマンドを受ける。示されるように、シャフト18が回転することにより、ポンプ・ポート49及びチャンバ92を基準としてより高い圧力51がポンプ・ポート48及びひいてはアクチュエータ90のチャンバ91に提供され、アクチュエータ棒96を方向D1に駆動する。この構成では、リング・アクチュエータ84が、ストローク・リング65を正の偏心レンジ70に入れるようにコマンドを受ける。示されるように、シャフト18が回転することにより、ポンプ・ポート79及びチャンバ102を基準としてより高い圧力81がポンプ・ポート78及びひいてはアクチュエータ100のチャンバ101に提供され、アクチュエータ棒106を方向D3に駆動する。
【0043】
図6~8Bが、アクチュエータ90の所望の駆動方向D2が上向きであり、アクチュエータ100の所望の駆動方向D4が上向きである、通常の駆動モードを示す。この構成では、リング・アクチュエータ54が、ストローク・リング35を負の偏心レンジ44に入れるようにコマンドを受ける。示されるように、シャフト18が回転することにより、ポンプ・ポート49及びチャンバ91を基準としてより高い圧力51がポンプ・ポート49及びひいてはアクチュエータ90のチャンバ92に提供され、アクチュエータ棒97を方向D2に駆動する。この構成では、リング・アクチュエータ84が、ストローク・リング65を負の偏心レンジ74に入れるようにコマンドを受ける。示されるように、シャフト18が回転することにより、ポンプ・ポート78及びチャンバ101を基準としてより高い圧力81がポンプ・ポート79及びひいてはアクチュエータ100のチャンバ102に提供され、アクチュエータ棒107を方向D4に駆動する。40/74又は44/70のストローク・リング偏心レンジをそれぞれ有する、D1/D4又はD2/D3などのアクチュエータ方向の他の組み合わせの命令も出され得る。
【0044】
図9~26Bが、異なる例示の再生モードにおける補助トルク電気油圧式回転ポンプ・システム15を示す。図9~20Bが、ポンプ/アクチェータの組み合わせ30/90又は60/100のいずれか一方が、シャフト18を通して加えられる補助トルクを、ポンプ/アクチェータの組み合わせ30/90又は60/100のもう一方に提供する、機械的なトルク補助再生モードを示す。図21~26Bが、ポンプ/アクチュエータの組み合わせ30/90及び60/100が、バッテリー21を充電するためにモータ16及び駆動電子装置22によって使用される正味再生トルクをシャフト18に対して提供する、発電再生モードを示す。
【0045】
図9~11Bが、第1の例示の機械的な再生モードを示す。示すように、アクチュエータ90の命令を出される駆動方向がD1であり、ここでは、命令を出されるストローク・リング偏心レンジ40が得られ、アクチュエータ100の命令を出される駆動方向がD3であり、ここでは、命令を出されるストローク・リング偏心レンジ70が得られる。しかし、示されるように、方向D1の力成分F1を有する外力がアクチュエータ90に加えられる。これによりチャンバ91を基準としてより高い圧力がチャンバ92内で得られ、直接の油圧式接続装置53により、ポート48を基準としてより高い圧力がポート49において得られる。この負の圧力差P48/P49が、命令を出される正の圧力差を所与として、シリンダ・ブロック33に対して追加のトルクを提供し、この追加のトルクが、シャフト接続装置18a、貫通シャフト23、及びシャフト接続装置18Bを介して、ポンプ60のシリンダ・ブロック63まで前方に伝送され、アクチュエータ100を駆動するのを補助する。したがって、ストローク・リング35が正の偏心レンジ40内にあるときにポンプ・ポート48を基準としてより高い圧力51をポンプ・ポート49に提供する外力F1が油圧式アクチュエータ90に加えられるとき(P48/P49<0)、補助トルクが駆動シャフト18に加えられる。結果として、モータ16で必要とされる電力が低減される。
【0046】
図12~14Bが、第2の例示の機械的な再生モードを示す。示すように、アクチュエータ90の命令を出される駆動方向がD2であり、ここでは、命令を出されるストローク・リング偏心レンジ44が得られ、アクチュエータ100の命令を出される駆動方向がD4であり、ここでは、命令を出されるストローク・リング偏心レンジ74が得られる。しかし、示されるように、方向D2の力成分F2を有する外力がアクチュエータ90に加えられる。これによりチャンバ92を基準としてより高い圧力がチャンバ91内で得られ、直接の油圧式接続装置52により、ポート49を基準としてより高い圧力がポート48において得られる。この負の圧力差(P49/P48)が、命令を出される正の圧力差を所与として、やはり、シリンダ・ブロック33に対して追加のトルクを提供し、この追加のトルクが、シャフト接続装置18A、貫通シャフト23、及びシャフト接続装置18Bを介して、ポンプ60のシリンダ・ブロック63まで伝送され、アクチュエータ100を駆動するのを補助する。したがって、ストローク・リング35が負の偏心レンジ44内にあるときにポンプ・ポート49を基準としてより高い圧力51をポンプ・ポート48に提供する外力F2が油圧式アクチュエータ90に加えられるとき(P49/P48<0)、補助トルクが駆動シャフト18に加えられる。結果として、モータ16で必要とされる電力が低減される。
【0047】
図15~17Bが、第3の例示の機械的な再生モードを示す。示すように、アクチュエータ90の命令を出される駆動方向がD1であり、ここでは、命令を出されるストローク・リング偏心レンジ40が得られ、アクチュエータ100の命令を出される駆動方向がD3であり、ここでは、命令を出されるストローク・リング偏心レンジ70が得られる。しかし、示されるように、方向D3の力成分F3を有する外力がアクチュエータ100に加えられる。これによりチャンバ101を基準としてより高い圧力がチャンバ102内で得られ、直接の油圧式接続装置83により、ポート78を基準としてより高い圧力がポート79において得られる。この負の圧力差が、命令を出される正の圧力差を所与として、シリンダ・ブロック63に対して追加のトルクを提供し、この追加のトルクが、シャフト接続装置18B、貫通シャフト23、及びシャフト接続装置18Aを介して、ポンプ30のシリンダ・ブロック33まで後方に伝送され、アクチュエータ90を駆動するのを補助する。したがって、ストローク・リング65が正の偏心レンジ70内にあるときにポンプ・ポート78を基準としてより高い圧力81をポンプ・ポート79に提供する外力F3が油圧式アクチュエータ100に加えられるとき(P78/P79<0)、補助トルクが駆動シャフト18に加えられる。結果として、モータ16で必要とされる電力が低減される。
【0048】
図18~20Bが、第4の例示の機械的な再生モードを示す。示すように、アクチュエータ90の命令を出される駆動方向がD2であり、ここでは、命令を出されるストローク・リング偏心レンジ44が得られ、アクチュエータ100の命令を出される駆動方向がD4であり、ここでは、命令を出されるストローク・リング偏心レンジ74が得られる。しかし、示されるように、方向D4の力成分F4を有する外力がアクチュエータ100に加えられる。これによりチャンバ102を基準としてより高い圧力がチャンバ101内で得られ、直接の油圧式接続装置82により、ポート79を基準としてより高い圧力がポート78において得られる。この負の圧力差が、命令を出される正の圧力差を所与として、やはり、シリンダ・ブロック63に対して追加のトルクを提供し、この追加のトルクが、シャフト接続装置18B、貫通シャフト23、及びシャフト接続装置18Aを介して、ポンプ30のシリンダ・ブロック33まで伝送され、アクチュエータ90を駆動するのを補助する。したがって、ストローク・リング65が負の偏心レンジ74内にあるときにポンプ・ポート79を基準としてより高い圧力81をポンプ・ポート78に提供する外力F4が油圧式アクチュエータ100に加えられるとき(P79/P78<0)、補助トルクが駆動シャフト18に加えられる。結果として、モータ16で必要とされる電力が低減される。
【0049】
これは、40/74又は44/70のストローク・リング偏心レンジをそれぞれ有する、D1/D4又はD2/D3の命令が出され、対象の(subject)圧力差が負である場合などの、アクチュエータ方向の他の組み合わせでも、適用される。したがって、対象のエキセン距離のための、命令を出されるポンプ・ポート圧力差が正であり、得られる動作用のポンプ・ポート圧力差が負である場合、再生モードが採用される。
【0050】
図21~23Bが、第1の例示の発電機再生モードを示す。示すように、アクチュエータ90の命令を出される駆動方向がD1であり、ここでは、命令を出されるストローク・リング偏心レンジ40が得られ、アクチュエータ100の命令を出される駆動方向がD3であり、ここでは、命令を出されるストローク・リング偏心レンジ70が得られる。しかし、示されるように、方向D1の力成分F1を有する外力がアクチュエータ90に加えられ、方向D3の力成分F3を有する外力がアクチュエータ100に加えられる。これによりチャンバ91を基準としてより高い圧力がチャンバ92内で得られ、直接の油圧式接続装置53により、ポート48を基準としてより高い圧力がポート49において得られる。これによりさらにチャンバ101を基準としてより高い圧力がチャンバ102内で得られ、直接の油圧式接続装置83により、ポート78を基準としてより高い圧力がポート79において得られる。この合計の負の圧力差が、命令を出される正の圧力差を所与として、シャフト接続装置18aを介してシャフト18及びモータ16まで伝送される、シリンダ・ブロック33に対しの追加のトルクを提供し、さらに、シャフト接続装置18B及び貫通シャフト23を介してシャフト18及びモータ16まで伝送される、シリンダ・ブロック63に対しての追加のトルクを提供する。モータ16がジェネレータとして機能し、この再生トルクを電流に変換し、この電流がバッテリー21内で保存される。したがって、ストローク・リング35及び65がそれぞれ正の偏心レンジ40及び70内にあるときにポンプ・ポート48及び78を基準としてより高い組み合わせの圧力をポンプ・ポート49及び79に提供する外力F1及びF3が油圧式アクチュエータ90及び100に加えられるとき(Σ(P48/P49+P78/P79)<0)、このトルクがバッテリー21を充電するのに使用される。
【0051】
図24~26Bが、第2の例示の発電機再生モードを示す。示すように、アクチュエータ90の命令を出される駆動方向がD2であり、ここでは、命令を出されるストローク・リング偏心レンジ44が得られ、アクチュエータ100の命令を出される駆動方向がD4であり、ここでは、命令を出されるストローク・リング偏心レンジ74が得られる。しかし、示されるように、方向D2の力成分F2を有する外力がアクチュエータ90に加えられ、方向D4の力成分F4を有する外力がアクチュエータ100に加えられる。これによりチャンバ92を基準としてより高い圧力がチャンバ91内で得られ、直接の油圧式接続装置52により、ポート49を基準としてより高い圧力がポート48において得られる。これによりさらにチャンバ102を基準としてより高い圧力がチャンバ101内で得られ、直接の油圧式接続装置82により、ポート79を基準としてより高い圧力がポート78において得られる。この合計の負の圧力差が、命令を出される正の圧力差を所与として、シャフト接続装置18Aを介してシャフト18及びモータ16まで伝送される、シリンダ・ブロック33に対しての追加のトルクをやはり提供し、さらに、シャフト接続装置18B及び貫通シャフト23を介してシャフト18及びモータ16まで伝送される、シリンダ・ブロック63に対しての追加のトルクを提供する。モータ16がジェネレータとして機能し、この再生トルクを電流に変換し、この電流がバッテリー21内で保存される。したがって、ストローク・リング35及び65がそれぞれ負の偏心レンジ44及び74内にあるときにポンプ・ポート49及び79を基準としてより高い組み合わせの圧力をポンプ・ポート48及び78に提供する外力F2及びF4が油圧式アクチュエータ90及び100に加えられるとき(Σ(P49/P48+P79/P78)<0)、このトルクがバッテリー21を充電するのに使用される。
【0052】
これは、40/74又は44/70のストローク・リング偏心レンジをそれぞれ有する、D1/D4又はD2/D3の命令が出され、対象の圧力差が負である場合などの、アクチュエータ方向の他の組み合わせでも、適用される。したがって、対象のエキセン距離のための、命令を出されるポンプ・ポート圧力差が正であり、得られる動作用のポンプ・ポート圧力差の合計が負である場合、再生モードが採用される。
【0053】
制御装置22が、モータへの電流16を適切な大きさで制御する。ピストン95及び105の位置が位置トランスデューサを介して監視され、次いで、位置信号がモータ制御装置22にフィードバックされる。加えて又は別法として、それぞれ、チャンバ91、92、101、及び102への並びにチャンバ91、92、101、及び102からのライン52、53、82、及び83内の圧力が、圧力トランスデューサを用いて監視され、圧力信号が制御装置22にフィードバックされる。変速モータ16、並びに、ポンプ30及び60のリング・アクチュエータ54及び84が、流れ並びにピストン95及び105にそれぞれ作用する圧力を変化させることにより、ピストン95及び105並びにひいては棒96、97、106、及び107の方向、速度、及び力を制御する。これが、位置トランスデューサ及び/又は圧力トランスデューサのフィードバックを観察することと、次いで、モータ16の速度及びそれにしたがってストローク・リング35及び65のエキセン距離を調整することにより制御ループを閉じることと、により、達成される。
【0054】
次に図27を参照すると、補助トルク電気油圧式ポンプ・システムの第2の実施例115が示されている。示されるように、システム115が、少なくとも3つの物体を作動させるように適合され、概して、電源21、モータ制御装置22、変速電気モータ16、モータ16により軸20を中心として回転するように駆動されるシャフト18、シャフト18に機械的に接続された第1のラジアル・ピストン・ポンプ30、第1のラジアル・ピストン・ポンプ30に油圧的に接続された第1の油圧式アクチュエータ90、シャフト18に機械的に接続された第2のラジアル・ピストン・ポンプ60、第2のラジアル・ピストン・ポンプ60に油圧的に接続された第2の油圧式アクチュエータ100、シャフト18に機械的に接続された第3のラジアル・ピストン・ポンプ130、及び、第3のラジアル・ピストン・ポンプ130に油圧的に接続された第3の油圧式アクチュエータ190を有する。
【0055】
電源21、モータ制御装置22、変速電気モータ16、シャフト18に機械的に接続された第1のラジアル・ピストン・ポンプ30、第1のラジアル・ピストン・ポンプ30に油圧的に接続された第1の油圧式アクチュエータ90、シャフト18に機械的に接続された第2のラジアル・ピストン・ポンプ60、及び、第2のラジアル・ピストン・ポンプ60の油圧的に接続された第2の油圧式アクチュエータ100が、実施例15と実質的に同じに構成される。しかし、この実施例では、第3のポンプ及び油圧式アクチュエータの組み合わせ130/190が、ポンプ及び油圧式アクチュエータの組み合わせ30/90及び60/100に直列に追加されている。
【0056】
ラジアル・ピストン・ポンプ130が、ラジアル・ピストン・ポンプ60と実質的に同じである。したがって、図2を参照すると、ラジアル・ピストン・ポンプ130が、概して、中央制御ジャーナル131と、駆動シャフト18の回転によりブロック軸134を中心として制御ジャーナル131に対して回転するように適合されたシリンダ・ブロック133内にある複数のピストン132と、ニュートラル位置又は中央位置に対して径方向に移動するように適合された、ストローク軸138を中心として方向付けられたストローク・リング135と、を有し、ニュートラル位置又は中央位置では、ストローク軸138及びブロック軸134が同軸であり、ストローク・リング135及びシリンダ・ブロック133が同心である。ストローク・リング135はシリンダ・ブロック133の回転と共には回転しない。示されるように、油圧式リング・アクチュエータ154が、中央位置から、中央位置と正の偏心位置との間にある正の偏心レンジ140内にある位置まで、ストローク・リング135を線形に又は径方向に移動させるように制御され、正の偏心位置では、中央位置に対して正方向において正の最大偏心距離で、ストローク軸138がブロック軸134からオフセットされる。油圧式リング・アクチュエータ154がさらに、中央位置から、中央位置と負の偏心位置との間にある負の偏心レンジ144内にある位置まで、ストローク・リング135を線形に又は径方向に移動させるように制御され、負の偏心位置では、中央位置に対して正方向に反対である負方向おいて負の最大偏心距離で、ストローク軸138がブロック軸134からオフセットされる。
【0057】
この実施例では、ラジアル・ピストン・ポンプ60の中央制御ジャーナル61が、駆動シャフト18の貫通シャフト123を受けるように構成された、中央軸20上で方向付けられた円筒形中央孔を有する。駆動シャフト18の貫通シャフト123が中央ジャーナル61内のこの中央孔を通って延在してこの中央孔の中で回転する。したがって、貫通シャフト123がシャフト18の回転と共に回転する。
【0058】
モータ16からの駆動トルクが、シャフト18から、駆動シャフト18の貫通シャフト23及び123を介して、シリンダ・ブロック133に伝送される。シリンダ・ブロック133が中央ジャーナル131上で回転し、中央ジャーナル131がハウジング117に焼き嵌めされる。ピストン132がシリンダ・ブロック133内で径方向に配置構成され、スリッパ・パッド136によりストローク・リング135に接触した状態で保持され、ここでは、各ピストン132及びスリッパ・パッド136がボール・ソケット継手により互いに接続されている。スリッパ・パッド136が、重複するリテーナ・リングによりストローク・リング135内で保持され、遠心力及びオイル圧により動作中にストローク・リング135に対して押圧される。シャフト18によりシリンダ・ブロック133が回転することにより、ピストン132が、ストローク・リング135のエキセン距離により、ラジアル・ストローク・モーションを実行する。
【0059】
シリンダ・チャンバからの圧力流及びシリンダ・チャンバの中への吸引力流が、制御ジャーナル131によって制御される。制御ジャーナル131が、ポンプ・ポート148及びポンプ・ポート149を有する。ストローク・リング135が正の偏心レンジ140内にあるときに駆動シャフト18が回転すること(19)によりポンプ・ポート149を基準としてより高い圧力がポンプ・ポート148に提供される。別法として、ストローク・リング135が負の偏心レンジ144内にあるときに駆動シャフト18が回転することによりポンプ・ポート148を基準としてより高い圧力がポンプ・ポート149に提供される。したがって、正の偏心レンジ140では、通常の駆動圧力差がP148/P149であり、通常の駆動状態ではこれが正であり(P148/P149>0)、負の偏心レンジ144では、通常の駆動圧力差がP149/148であり、通常の駆動状態ではこれが正である(P149/P148>0)。この実施例では、ピストン・ストロークがストローク・リング135のエキセン距離の2倍に等しい。
【0060】
油圧式リング・アクチュエータ154がストローク・リング135に接続され、正の偏心レンジ140内と、負の偏心レンジ144内と、の両方にストローク・リング135を選択的に移動させる。したがって、油圧式サーボ弁154が、ストローク・リング135の径方向エキセン距離を変化させる。この実施例では、ポート148から又はポート149からのいずれかである通常の流れ方向が、ニュートラル中央位置からのエキセン距離の方向によって決定され、正のエキセン距離140がポート148から出る流れを提供し、負のエキセン距離144がポート149から出る流れを提供する。
【0061】
図2に示されるように、油圧式リング制御アクチュエータ154が、ストローク・リング135のエキセン距離を変化させる、同じ軸上で反対のアライメントである油圧式制御ピストン155及び156を有する。ピストン155及び156の有効面積が異なり、ピストン156の有効面積がピストン155の有効面積より大きい。大面積の制御ピストン156に対してストローク・リング135を押圧するために、油圧が小面積の制御ピストン155に常に加えられる。等しい圧力でストローク・リング135をニュートラル中央位置で維持するために、より高い圧力で正の最大偏心距離の方へとストローク・リング135を正の偏心レンジ140に移動させるために、又は、より小さい圧力で負の最大偏心距離の方へとストローク・リング135を負の偏心レンジ144に移動させるために、大面積の制御ピストン156が選択的に加圧される。したがって、油圧式リング・アクチュエータ154がストローク・リング135の位置を制御し、並びにひいては、流量、流れ方向、及びシステム圧力を制御する。
【0062】
図27に示されるように、油圧式アクチュエータ組立体190が、軸199を中心として方向付けられた円筒形ハウジング198内に摺動可能に配設されたピストン195を有する。この実施例では、棒196が、ピストン195と共に移動するように、ピストン195の一方側に設置され、右側に延在し、ハウジング198の右側端壁を密閉的に貫通する。棒197が、ピストン195と共に移動するように、ピストン195のもう一方側に設置され、左側に延在し、ハウジング198の左側端壁を密閉的に貫通する。ピストン195がシリンダ198内に摺動可能に配設され、左側チャンバ191を右側チャンバ192から密閉的に分離する。この実施例では、ピストン195の左側を向く環状垂直端面が左側チャンバ191の内部に面しており、ピストン195の右側を向く環状垂直端面が右側チャンバ192の内部に面しており、均一ピストン面積構成を作り出している。左側チャンバ191が流体ポート193を有し、右側チャンバ192が流体ポート194を有する。したがって、油圧式アクチュエータ190が、チャンバ191、チャンバ192、並びに、第1のチャンバ191及び第2のチャンバ192を分離するピストン195を有する。油圧式アクチュエータが、ピストン195の位置を感知するように構成された位置センサを有することができる。この実施例ではアクチュエータ190が線形油圧式アクチェータとして示されるが、回転出力を与える回転油圧式アクチュエータが代替手段として使用されてもよい。
【0063】
図27に示されるように、ポンプ130のポート148が、流体ライン152を介して左側チャンバ191に直接に油圧的に接続され、ポンプ130の反対側又はポート149が、流体ライン153を介して右側チャンバ192に直接に油圧的に接続される。このような直接の油圧式接続装置152を用いることにより、ライン152内の、ポンプ・ポート148とアクチュエータ・チャンバ・ポート193との間に、一方向逆止弁又は比例弁が設けられない。このような直接の油圧式接続装置153を用いることにより、ライン153内の、ポンプ・ポート149とアクチュエータ・チャンバ・ポート194との間に、一方向逆止弁又は比例弁が設けられない。
【0064】
モータ16が回転させられてポンプ130が正の偏心レンジ140内にあるときにピストン195が右側に移動することになり、それにより、ポート149を基準としてポート148を加圧し、ポート148から導管152を通してチャンバ191の中へ流体を前進させ、ポート194、導管153、及びポート149の中を通してチャンバ192から流体を引き入れ、それにより、ピストン155上で差圧を作り出し、この差圧により棒196を右側に延伸させる。モータ16が回転させられてポンプ130が負の偏心レンジ144内にあるときにピストン195が左側に移動することになり、それにより、ポート148を基準としてポート149を加圧し、ポート149から導管153を通してチャンバ192の中へ流体を前進させ、ポート193、導管152、及びポート148の中を通してチャンバ191から流体を引き入れ、それにより、ピストン155上で差圧を作り出し、この差圧により棒197を左側に延伸させる。したがって、通常の駆動モードでは、ストローク・リング135が正の偏心レンジ140内にあるときに駆動シャフト18が回転することによりポンプ・ポート149を基準としてより高い圧力がポンプ・ポート148に提供され、ストローク・リング135が負の偏心レンジ144内にあるときにシャフト18が回転することによりポンプ・ポート148を基準としてより高い圧力がポンプ・ポート149に提供される。
【0065】
実施例15と同様に、3つのすべてのアクチュエータ90、100、及び190が、ブロック軸34、64、及び134をそれぞれ基準としたストローク・リングの中心38、68、及び138のエキセン距離に応じて、シャフト18の回転によりいずれかの方向に駆動され得る。したがって、アクチュエータ方向の種々の組み合わせの命令が出され得、これは例えば、限定しないが、ストローク・リング偏心レンジ40/70/140をそれぞれ有する方向D1/D3/D5;ストローク・リング偏心レンジ44/74/144をそれぞれ有する方向D2/D4/D6;ストローク・リング偏心レンジ40/74/140をそれぞれ有する方向D1/D4/D5;ストローク・リング偏心レンジ44/74/140をそれぞれ有する方向D2/D4/D5;及び、ストローク・リング偏心レンジ44/70/140をそれぞれ有する方向D2/D3/D5などである。通常の駆動状態では、偏心レンジ40、70、及び140が、正である圧力差P48/P49、P78/P79、及びP148/P149を発生させ、偏心レンジ44、74、及び144が、正である圧力差P49/P48、P79/P78、及びP149/P148を発生させる。
【0066】
ポンプ・アクチュエータの組み合わせ30/60及び60/100と同様に、アクチュエータ190に加えられる、方向D5の力成分を有する外力が、チャンバ191を基準としてより高い圧力をチャンバ192内に生じさせることができ、直接の油圧式接続装置153により、ポート148を基準としてより高い圧力をポート149において生じさせることができる。この負の圧力差P148/P149が、命令を出される正の圧力差を所与として、シリンダ・ブロック133に対して追加のトルクを提供し、この追加のトルクが、貫通シャフト123及びシャフト接続装置18Bを介して、ポンプ60のシリンダ・ブロック63まで伝送され、アクチュエータ100を駆動するのを補助する。さらに、アクチュエータ190に加えられる、方向D6の力成分を有する外力が、チャンバ192を基準としてより高い圧力をチャンバ191内に生じさせることができ、直接の油圧式接続装置152により、ポート149を基準としてより高い圧力をポート148において生じさせることができる。この負の圧力差(P149/P148)が、命令を出される正の圧力差を所与として、やはり、シリンダ・ブロック133に対して追加のトルクを提供し、この追加のトルクが、貫通シャフト123及びシャフト接続装置18Bを介して、ポンプ60のシリンダ・ブロック63まで伝送され、アクチュエータ100を駆動するのを補助する。したがって、ストローク・リング135が正の偏心レンジ140内にあるときにポンプ・ポート148を基準としてより高い圧力をポンプ・ポート149に提供する外力が油圧式アクチュエータ190に加えられるとき(P148/P149<0)、補助トルクが駆動シャフト18に加えられる。さらに、ストローク・リング135が負の偏心レンジ144内にあるときにポンプ・ポート149を基準としてより高い圧力をポンプ・ポート148に提供する外力が油圧式アクチュエータ190に加えられるとき(P149/P148<0)、補助トルクが駆動シャフト18に加えられる。
【0067】
実施例15と同様に、偏心レンジ40、70、及び140における圧力差P48/P49、P78/P79、及びP148/P149、又は、偏心レンジ44、74、及び144における圧力差P49/P48、P79/P78、及びP149/P148のいずれかが負である場合、ポンプ/アクチュエータの組み合わせ30/90、60/100、及び130/190のうちの1つ又は複数が、シャフト18を通して加えられる補助トルクを、ポンプ/アクチュエータの組み合わせ30/90、60/100、130/190のうちの残りに提供することができる。したがって、対象のエキセン距離のための、命令を出されるポンプ・ポート圧力差が正であり、得られる動作用のポンプ・ポート圧力差が負である場合、再生モードが採用される。
【0068】
ポンプ/アクチュエータの組み合わせ30/90、60/100、及び130/160がさらに、バッテリー21を充電するためにモータ16及び駆動電子装置22によって使用される正味再生トルクをシャフト18に対して提供することができる。例えば、限定しないが、ストローク・リング35、75、及び135がそれぞれ正の偏心レンジ40、70、及び140内にあるときにポンプ・ポート48、78、及び148を基準としてより高い組み合わせの圧力をポンプ・ポート49、79、及び149に提供する外力が油圧式アクチュエータ90、100、及び/又は190に加えられるとき(Σ(P48/P49+P78/P79+P148/P149)<0)、このトルクがバッテリー21を充電するのに使用される。モータ16がジェネレータとして機能し、この再生トルクを電流に変換し、この電流がバッテリー21内で保存される。さらに、例えば、限定しないが、ストローク・リング35、75、及び135がそれぞれ負の偏心レンジ44、74、及び144内にあるときにポンプ・ポート49、79、及び149を基準としてより高い組み合わせの圧力をポンプ・ポート48、78、及び148に提供する外力が油圧式アクチュエータ90、100、及び/又は190に加えられるとき(Σ(P49/P48+P79/P78+P149/P148)<0)、このトルクがバッテリー21を充電するのに使用される。したがって、対象のエキセン距離のための、命令を出されるポンプ・ポート圧力差が正であり、得られる動作用のポンプ・ポート圧力差の合計が負である場合、再生モードが採用される。
【0069】
同様に制御装置22が、流れ並びにピストン95、105、及び195にそれぞれ作用する圧力を変化させることと、モータ16の速度並びにそれにしたがってストローク・リング35、65、及び135のエキセン距離を調整することにより制御ループを閉じることと、により、ピストン95、105、及び195並びにひいては棒96、97、106、107、196、及び197の方向、速度、及び力を制御するために、モータ16並びにポンプ30、60、及び130のリング・アクチュエータ54、84、及び154への電流を制御する。
【0070】
図28及び29が、ティルト・シリンダ、リフト・シリンダ、及びスキッド・ステア116の付属シリンダ(accessory implements cylinder)を作動させるシステム115を示す。直接の油圧ラインがモータ及びポンプ組立体のハウジング117からそれぞれの油圧式シリンダまで延びており、ここでは、ライン52及び53がポンプ30から付属シリンダ98に対しての供給を行い、ライン82及び83がポンプ130からバケット119のティルト・シリンダ108に対しての供給を行い、ライン152及び153がポンプ60からバケット119のリフト・シリンダ198に対しての供給を行う。システム15は、限定しないが、ディーゼル・エンジンが電気システムに置き換えられるような用途を含めた、多様な他の用途でも採用され得る。限定しないが、例えば、本システムは、複数の作動を必要とする、掘削機、ホイール・ローダ、及び他の可動設備で採用され得る。
【0071】
次に図30を参照すると、補助トルク電気油圧式ポンプ・システムの第3の実施例215が示されている。電源21、モータ制御装置22、変速電気モータ16、シャフト18に機械的に接続された第1のラジアル・ピストン・ポンプ30、シャフト18に機械的に接続された第2のラジアル・ピストン・ポンプ60、及び、シャフト18に機械的に接続された第3のラジアル・ピストン・ポンプ130が、実施例115と実質的に同じに構成される。しかし、この実施例では、デュアル・ピストン棒であり均一ピストン面積であるアクチュエータ90、100、及び190が、単一ロッドであり不均一ピストン面積であるアクチュエータ220、230、及び240に置き換えられている。アクチュエータ240を参照すると、アクチュエータ220、230、及び240の各々が、軸249を中心として方向付けられた円筒形ハウジング248内に摺動可能に配設されたピストン245を有する。この実施例では、単一のロッド246が、ピストン245と共に移動するように、ピストン245の一方側に設置され、右側に延在し、ハウジング248の右側端壁248Aを密閉的に貫通する。ピストン245がシリンダ248内に摺動可能に配設され、左側チャンバ241を右側チャンバ242から密閉的に分離する。この実施例では、ピストン245の左側を向く円形垂直端面245Bが左側チャンバ241の内部に面しており、ピストン245の右側を向く環状垂直端面245Aが右側チャンバ242の内部に面しており、不均一のピストン面積構成を作り出している。したがって、ピストン245の左側を向く円形垂直端面245Bのほぼ全体が左側チャンバ241の内部に面している。しかし、チャンバ242を通っており且つハウジング248の外側にまで及ぶ棒246が追加されていることにより、ピストン245の右側を向く環状垂直端面245Aのみが右側において右側チャンバ242の内部に面している。これにより不均一ピストン面積構成が作り出され、ここでは、面245Bの表面積が面245Aの表面積より大きい。
【0072】
次に図31を参照すると、補助トルク電気油圧式ポンプ・システムの第4の実施例315が示されている。電源21、モータ制御装置22、及び変速電気モータ16が、実施例15と実質的に同じに構成される。加えて、システム315内の油圧式アクチュエータ390が実施例15内のアクチュエータ90と実質的に同じに構成され、システム315内の油圧式アクチュエータ400が実施例15内のアクチュエータ100と実質的に同じに構成される。しかし、この実施例では、ラジアル・ピストン・ポンプ30及び60が、アキシャル・ピストン・ポンプ330及び360に置き換えられている。
【0073】
図32に示されるように、アキシャル・ピストン・ポンプ330が、概して、流体制御ジャーナル・プレート331と、駆動シャフト318の回転によりブロック軸334を中心としてプレート331に対して回転するように適合されたシリンダ・ブロック333内にある複数のピストン332と、軸方向においてシリンダ・ブロック333の一方の端面に隣接するように位置決めされ、スワッシュ・プレート軸338を中心として方向付けられ、ニュートラル位置又は中央位置に対して角度を付けて移動するように適合された、スワッシュ・プレート335と、を有し、ニュートラル位置又は中央位置では、スワッシュ・プレート軸338及びブロック軸334が同軸であり、スワッシュ・プレート335のカム面がシリンダ・ブロック軸334に対して垂直である。スワッシュ・プレート335はシリンダ・ブロック333の回転と共には回転しない。油圧式プレート・アクチュエータ354が、中央位置から、中央位置と正の角度位置との間にある正の角度レンジ340内にある位置まで、シリンダ・ブロック333を基準としてスワッシュ・プレート335の傾斜角度又はカム角度を調整するように制御され、正の角度位置では、中央位置に対して正の角度方向において正の最大角度342で、スワッシュ・プレート軸338がブロック軸334から角度的にオフセットされる。油圧式プレート・アクチュエータ354がさらに、中央位置から、中央位置と負の角度位置との間にある負の角度レンジ344内にある位置まで、シリンダ・ブロック333を基準としてスワッシュ・プレート335の傾斜角度又はカム角度を調整するように制御され、負の角度位置では、中央位置に対して正の角度方向の反対である負の角度方向において負の最大角度346で、スワッシュ・プレート軸338がブロック軸334から角度的にオフセットされる。
【0074】
モータ16からの駆動トルクが、シャフト318からシリンダ・ブロック333に伝送され、シリンダ・ブロック333がシャフト318と共に回転する。ピストン332がシリンダ・ブロック333内で軸方向に配置構成され、スリッパ・パッド336によりスワッシュ・プレート335に接触した状態で保持され、ここでは、各ピストン332及びスリッパ・パッド336がボール・ソケット継手により互いに接続されている。シャフト318によりシリンダ・ブロック333が回転することにより、ピストン332が、スワッシュ・プレート335の傾斜角度により、アキシャル・ストローク・モーションを実行する。
【0075】
ポート・プレート331が、スワッシュ・プレート335へのシリンダ・ブロック333の両側において、ポンプ・ポート348及びポンプ・ポート349を有する。スワッシュ・プレート335が正の角度レンジ340内にあるときに駆動シャフト318が回転すること(19)によりポンプ・ポート349を基準としてより高い圧力がポンプ・ポート348に提供される。別法として、スワッシュ・プレート335が負の角度レンジ344内にあるときに駆動シャフト318が回転することによりポンプ・ポート348を基準としてより高い圧力がポンプ・ポート349に提供される。したがって、正の角度レンジ340では、通常の駆動圧力差がP348/P349であり、通常の駆動状態ではこれが正であり(P348/P349>0)、負の角度レンジ344では、通常の駆動圧力差がP349/P348であり、通常の駆動状態ではこれが正である(P349/P348>0)。
【0076】
油圧式スワッシュ・プレート・アクチュエータ354がスワッシュ・プレート335に接続され、正の角度レンジ340内と、負の角度レンジ344内と、の両方にスワッシュ・プレート335を選択的に移動させる。したがって、油圧式サーボ弁354が、スワッシュ・プレート335の傾斜度又はカム角度を変化させる。この実施例では、ポート448から又はポート449からのいずれかである通常の流れ方向が、ニュートラル中央位置からの傾斜度の方向によって決定され、正の傾斜度440がポート448から出る流れを提供し、負の傾斜度444がポート449から出る流れを提供する。
【0077】
図31に示されるように、油圧式アクチュエータ組立体390が、軸339を中心として方向付けられた円筒形ハウジング398内に摺動可能に配設されたピストン395を有する。この実施例では、棒396が、ピストン395と共に移動するように、ピストン395の一方側に設置され、右側に延在し、ハウジング398の右側端壁を密閉的に貫通する。棒397が、ピストン395と共に移動するように、ピストン395のもう一方側に設置され、左側に延在し、ハウジング398の左側端壁を密閉的に貫通する。ピストン395がシリンダ398内に摺動可能に配設され、左側チャンバ391を右側チャンバ392から密閉的に分離する。左側チャンバ391が流体ポート393を有し、右側チャンバ392が流体ポート394を有する。したがって、油圧式アクチュエータ390が、チャンバ391、チャンバ392、並びに、第1のチャンバ391及び第2のチャンバ392を分離するピストン395を有する。油圧式アクチュエータが、ピストン395の位置を感知するように構成された位置センサを有することができる。
【0078】
図31に示されるように、ポンプ330のポート348が、流体ライン352を介して左側チャンバ391に直接に油圧的に接続され、ポンプ330の反対側又はポート349が、流体ライン353を介して右側チャンバ392に直接に油圧的に接続される。このような直接の油圧式接続装置352を用いることにより、ライン352内の、ポンプ・ポート348とアクチュエータ・チャンバ・ポート393との間に、一方向逆止弁又は比例弁が設けられない。このような直接の油圧式接続装置353を用いることにより、ライン353内の、ポンプ・ポート349とアクチュエータ・チャンバ・ポート394との間に、一方向逆止弁又は比例弁が設けられない。
【0079】
モータ16が回転させられてポンプ330が正の角度レンジ340内にあるときにピストン395が右側に移動することになり、それにより、ポート349を基準としてポート348を加圧し、ポート348から導管352を通してチャンバ391の中へ流体を前進させ、ポート394、導管353、及びポート349の中を通してチャンバ392から流体を引き入れ、それにより、ピストン355上で差圧を作り出し、この差圧により棒396を右側に延伸させる。モータ16が回転させられてポンプ330が負の角度レンジ344内にあるときにピストン395が左側に移動することになり、それにより、ポート348を基準としてポート349を加圧し、ポート349から導管353を通してチャンバ392の中へ流体を前進させ、ポート393、導管352、及びポート348の中を通してチャンバ391から流体を引き入れ、それにより、ピストン355上で差圧を作り出し、この差圧により棒397を左側に延伸させる。したがって、通常の駆動モードでは、スワッシュ・プレート335が正の角度レンジ340内にあるときに駆動シャフト318が回転することによりポンプ・ポート349を基準としてより高い圧力がポンプ・ポート348に提供され、スワッシュ・プレート335が負の角度レンジ344内にあるときにシャフト318が回転することによりポンプ・ポート348を基準としてより高い圧力がポンプ・ポート349に提供される。
【0080】
この実施例では、駆動シャフト318の貫通シャフト323がスワッシュ・プレート335を通って延在し、シャフト318の回転と共に回転する。貫通シャフト323が、アキシャル・ピストン・ポンプ360のスワッシュ・プレート365に接続される。
【0081】
図33に示されるように、アキシャル・ピストン・ポンプ360が、概して、流体制御ジャーナル・プレート361と、駆動シャフト318の回転によりブロック軸364を中心としてプレート361に対して回転するように適合されたシリンダ・ブロック363内にある複数のピストン362と、軸方向においてシリンダ・ブロック363の一方の端面に隣接するように位置決めされ、スワッシュ・プレート軸368を中心として方向付けられ、ニュートラル位置又は中央位置に対して角度を付けて移動するように適合された、スワッシュ・プレート365と、を有し、ニュートラル位置又は中央位置では、スワッシュ・プレート軸368及びブロック軸364が同軸であり、スワッシュ・プレート365のカム面がシリンダ・ブロック軸364に対して垂直である。スワッシュ・プレート365はシリンダ・ブロック363の回転と共には回転しない。油圧式プレート・アクチュエータ384が、中央位置から、中央位置と正の角度位置との間にある正の角度レンジ370内にある位置まで、シリンダ・ブロック363を基準としてスワッシュ・プレート365の傾斜角度又はカム角度を調整するように制御され、正の角度位置では、中央位置に対して正の角度方向において正の最大角度372で、スワッシュ・プレート軸368がブロック軸364から角度的にオフセットされる。油圧式プレート・アクチュエータ384がさらに、中央位置から、中央位置と負の角度位置との間にある負の角度レンジ374内にある位置まで、シリンダ・ブロック363を基準としてスワッシュ・プレート365の傾斜角度又はカム角度を調整するように制御され、負の角度位置では、中央位置に対して正の角度方向の反対である負の角度方向において負の最大角度376で、スワッシュ・プレート軸368がブロック軸364から角度的にオフセットされる。
【0082】
モータ16からの駆動トルクが、貫通シャフト323を介して、シャフト318からシリンダ・ブロック363に伝送され、シリンダ・ブロック363がシャフト318と共に回転する。ピストン362がシリンダ・ブロック363内で軸方向に配置構成され、スリッパ・パッド366によりスワッシュ・プレート365に接触した状態で保持され、ここでは、各ピストン362及びスリッパ・パッド366がボール・ソケット継手により互いに接続されている。シャフト318によりシリンダ・ブロック363が回転することにより、ピストン362が、スワッシュ・プレート365の傾斜角度により、アキシャル・ストローク・モーションを実行する。
【0083】
ポート・プレート361が、スワッシュ・プレート365へのシリンダ・ブロック363の両側において、ポンプ・ポート378及びポンプ・ポート379を有する。スワッシュ・プレート365が正の角度レンジ370内にあるときに駆動シャフト318が回転すること(19)によりポンプ・ポート379を基準としてより高い圧力がポンプ・ポート378に提供される。別法として、スワッシュ・プレート365が負の角度レンジ374内にあるときに駆動シャフト318が回転することによりポンプ・ポート378を基準としてより高い圧力がポンプ・ポート379に提供される。したがって、正の角度レンジ370では、通常の駆動圧力差がP378/P379であり、通常の駆動状態ではこれが正であり(P378/P379>0)、負の角度レンジ374では、通常の駆動圧力差がP379/P378であり、通常の駆動状態ではこれが正である(P379/P378>0)。
【0084】
油圧式スワッシュ・プレート・アクチュエータ384がスワッシュ・プレート365に接続され、正の角度レンジ370内と、負の角度レンジ374内と、の両方にスワッシュ・プレート365を選択的に移動させる。したがって、油圧式サーボ弁384が、スワッシュ・プレート365の傾斜度又はカム角度を変化させる。この実施例では、ポート448から又はポート449からのいずれかである通常の流れ方向が、ニュートラル中央位置からの傾斜度の方向によって決定され、正の傾斜度440がポート448から出る流れを提供し、負の傾斜度444がポート449から出る流れを提供する。
【0085】
図31に示されるように、油圧式アクチュエータ組立体400が、軸409を中心として方向付けられた円筒形ハウジング408内に摺動可能に配設されたピストン405を有する。この実施例では、棒406が、ピストン405と共に移動するように、ピストン405の一方側に設置され、右側に延在し、ハウジング408の右側端壁を密閉的に貫通する。棒407が、ピストン405と共に移動するように、ピストン405のもう一方側に設置され、左側に延在し、ハウジング408の左側端壁を密閉的に貫通する。ピストン405がシリンダ408内に摺動可能に配設され、左側チャンバ401を右側チャンバ402から密閉的に分離する。左側チャンバ401が流体ポート403を有し、右側チャンバ402が流体ポート404を有する。したがって、油圧式アクチュエータ400が、チャンバ401、チャンバ402、並びに、第1のチャンバ401及び第2のチャンバ402を分離するピストン405を有する。油圧式アクチュエータが、ピストン405の位置を感知するように構成された位置センサを有することができる。
【0086】
図31に示されるように、ポンプ360のポート378が、流体ライン382を介して左側チャンバ401に直接に油圧的に接続され、ポンプ360の反対側又はポート379が、流体ライン383を介して右側チャンバ402に直接に油圧的に接続される。このような直接の油圧式接続装置382を用いることにより、ライン382内の、ポンプ・ポート378とアクチュエータ・チャンバ・ポート403との間に、一方向逆止弁又は比例弁が設けられない。このような直接の油圧式接続装置383を用いることにより、ライン383内の、ポンプ・ポート379とアクチュエータ・チャンバ・ポート404との間に、一方向逆止弁又は比例弁が設けられない。
【0087】
モータ16が回転させられてポンプ360が正の角度レンジ370内にあるときにピストン405が右側に移動することになり、それにより、ポート379を基準としてポート378を加圧し、ポート378から導管382を通してチャンバ401の中へ流体を前進させ、ポート404、導管383、及びポート379の中を通してチャンバ402から流体を引き入れ、それにより、ピストン385上で差圧を作り出し、この差圧により棒406を右側に延伸させる。モータ16が回転させられてポンプ360が負の角度レンジ374内にあるときにピストン405が左側に移動することになり、それにより、ポート378を基準としてポート379を加圧し、ポート379から導管383を通してチャンバ402の中へ流体を前進させ、ポート403、導管382、及びポート378の中を通してチャンバ401から流体を引き入れ、それにより、ピストン385上で差圧を作り出し、この差圧により棒407を左側に延伸させる。したがって、通常の駆動モードでは、スワッシュ・プレート365が正の角度レンジ370内にあるときに駆動シャフト318が回転することによりポンプ・ポート379を基準としてより高い圧力がポンプ・ポート378に提供され、スワッシュ・プレート365が負の角度レンジ374内にあるときにシャフト318が回転することによりポンプ・ポート378を基準としてより高い圧力がポンプ・ポート379に提供される。
【0088】
実施例15と同様に、両方のアクチュエータ390及び400が、ブロック軸334及び364をそれぞれ基準としたスワッシュ・プレート軸338及び378の傾斜度に応じて、シャフト318の回転によりいずれかの方向に駆動され得る。したがって、アクチュエータ方向の種々の組み合わせの命令が出され得、これは例えば、限定しないが、スワッシュ・プレート角度レンジ340/370をそれぞれ有する方向D1/D3;スワッシュ・プレート角度レンジ344/374をそれぞれ有する方向D2/D4;スワッシュ・プレート角度レンジ340/374をそれぞれ有する方向D1/D4;及び、スワッシュ・プレート角度レンジ344/370をそれぞれ有する方向D2/D3などである。通常の駆動状態では、角度レンジ340及び370が、正である圧力差P348/P349及びP378/P379を発生させ、角度レンジ344及び374が、正である圧力差P349/P348及びP379/P378を発生させる。
【0089】
ポンプ・アクチュエータの組み合わせ30/60及び60/100と同様に、アクチュエータ390に加えられる、方向D1の力成分を有する外力が、チャンバ391を基準としてより高い圧力をチャンバ392内に生じさせることができ、直接の油圧式接続装置353により、ポート348を基準としてより高い圧力をポート349において生じさせることができる。この負の圧力差P348/P349が、命令を出される正の圧力差を所与として、シリンダ・ブロック333に対して追加のトルクを提供し、この追加のトルクが、貫通シャフト323を介して、ポンプ360のシリンダ・ブロック363まで伝送され、アクチュエータ400を駆動するのを補助する。さらに、アクチュエータ390に加えられる、方向D2の力成分を有する外力が、チャンバ392を基準としてより高い圧力をチャンバ391内に生じさせることができ、直接の油圧式接続装置352により、ポート349を基準としてより高い圧力をポート348において生じさせることができる。この負の圧力差(P349/P348)が、命令を出される正の圧力差を所与として、やはり、シリンダ・ブロック333に対して追加のトルクを提供し、この追加のトルクが、貫通シャフト323を介して、ポンプ360のシリンダ・ブロック363まで伝送され、アクチュエータ400を駆動するのを補助する。したがって、スワッシュ・プレート335が正の角度レンジ340内にあるときにポンプ・ポート348を基準としてより高い圧力をポンプ・ポート349に提供する外力が油圧式アクチュエータ390に加えられるとき(P348/P349<0)、補助トルクが駆動シャフト318に加えられる。さらに、スワッシュ・プレート335が負の角度レンジ344内にあるときにポンプ・ポート349を基準としてより高い圧力をポンプ・ポート348に提供する外力が油圧式アクチュエータ390に加えられるとき(P349/P348<0)、補助トルクが駆動シャフト318に加えられる。
【0090】
実施例15と同様に、角度レンジ340及び370における圧力差P348/P349及びP378/P379、又は、角度レンジ344及び374における圧力差P349/P348及びP379/P378のいずれかが負である場合、ポンプ/アクチュエータの組み合わせ330/390及び360/400のうちの1つ又は複数が、シャフト318を通して加えられる補助トルクを、ポンプ/アクチュエータの組み合わせ330/390及び360/400のうちの残りに提供することができる。したがって、対象の傾斜度のための、命令を出されるポンプ・ポート圧力差が正であり、得られる動作用のポンプ・ポート圧力差が負である場合、再生モードが採用される。
【0091】
ポンプ/アクチュエータの組み合わせ330/390及び360/400がさらに、バッテリー21を充電するためにモータ16及び駆動電子装置22によって使用される正味再生トルクをシャフト318に対して提供することができる。例えば、限定しないが、スワッシュ・プレート335及び375がそれぞれ正の角度レンジ340及び370内にあるときにポンプ・ポート348及び378を基準としたより高い組み合わせの圧力をポンプ・ポート349及び379に提供する外力が油圧式アクチュエータ390及び/又は400、及び/又は19に加えられるとき(Σ(P348/P349+P378/P379)<0)、このトルクがバッテリー21を充電するのに使用される。モータ16がジェネレータとして機能し、この再生トルクを電流に変換し、この電流がバッテリー21内で保存される。さらに、例えば、限定しないが、スワッシュ・プレート335及び375がそれぞれ負の角度レンジ344及び374内にあるときにポンプ・ポート349及び379を基準としてより高い組み合わせの圧力をポンプ・ポート348及び378に提供する外力が油圧式アクチュエータ390及び/又は400に加えられるとき(Σ(P349/P348+P379/P378)<0)、このトルクがバッテリー21を充電するのに使用される。したがって、対象の傾斜度のための、命令を出されるポンプ・ポート圧力差が正であり、得られる動作用のポンプ・ポート圧力差の合計が負である場合、再生モードが採用される。
【0092】
同様に制御装置22が、流れ並びにピストン395及び405にそれぞれ作用する圧力を変化させることと、モータ16の速度並びにそれにしたがってスワッシュ・プレート335及び365の傾斜度を調整することにより制御ループを閉じることと、により、ピストン395及び405並びにひいては棒396、397、406、及び407の方向、速度、及び力を制御するために、モータ16並びにポンプ330及び360のスワッシュ・プレート・アクチュエータ354及び384への電流を制御する。
【0093】
補助トルク電気油圧式ピストン・ポンプ・システム15、115、215、及び315は多数の利益を提供する。思いがけないことに、本システムは、可動設備の厳しい要求を満たすのに十分な大きさである作動力を提供する。本システムは、可変速度の作動、及び、その可動範囲内でのアクチュエータのロケーションの完全な制御を可能にする。本システムは、内蔵の油圧供給装置を備え、リターン・ポーティング機能(return porting)を有し、流体汚染及び流体漏洩の問題を制限する、クローズド・システム内で動作することができる。本システムは、ポンプと油圧式アクチュエータと間の流れを調節するための比例弁を使用せず、代わりに、ポンプがそれぞれのアクチュエータへの直接の流れを制御する。本システムはバッテリー式であり、非常に高効率であり、大きい衝撃に対しての高いロバスト性を有し、コンパクトであり、低コストである。重力荷重からの再生電力が、最初にバッテリーに向かってその後で戻ってくるのではなく、ポンプ及びモータ・シャフトに対して直接に伝送される。本システムは非常に大きい衝撃に対処することができ、繊細な電気機械の解決策を必要とせず、本システム内のアクチュエータ・シリンダは交換が容易である。さらに、本システムのエネルギー効率が増大することにより、バッテリー・パックのサイズが最小となり、それによりコストが低減される。
【0094】
多くの変更形態及び修正形態が作られ得る。したがって、改善された補助トルク電気油圧式ピストン・ポンプ・システムの実施例を示して説明してさらには多数の代替形態を考察してきたが、以下の特許請求の範囲によって定義及び区別される、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な追加の変更形態及び修正形態が作られ得ることを当業者であれば容易に認識するであろう。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図12
図13A
図13B
図14A
図14B
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
図18
図19A
図19B
図20A
図20B
図21
図22A
図22B
図23A
図23B
図24
図25A
図25B
図26A
図26B
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
【国際調査報告】