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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-29
(54)【発明の名称】高正確度変位デバイス
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20230522BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20230522BHJP
【FI】
G03B17/56 A
H04N5/222 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022563027
(86)(22)【出願日】2021-04-16
(85)【翻訳文提出日】2022-12-12
(86)【国際出願番号】 US2021027752
(87)【国際公開番号】W WO2021212016
(87)【国際公開日】2021-10-21
(31)【優先権主張番号】63/011,106
(32)【優先日】2020-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514108838
【氏名又は名称】マジック リープ, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Magic Leap,Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 W SUNRISE BLVD,PLANTATION,FL 33322 USA
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ドナルドソン, ニック
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, チャンシン
(72)【発明者】
【氏名】グプタ, アンクール
(72)【発明者】
【氏名】チャウハン, ヴィクラム
【テーマコード(参考)】
2H105
5C122
【Fターム(参考)】
2H105AA03
2H105AA06
2H105AA12
5C122EA42
5C122GD01
5C122GD04
5C122GD06
5C122GD11
5C122HA82
(57)【要約】
ツールの高正確度変位のためのデバイスが、説明される。特に、実施形態は、ツールの位置を調節するためのデバイスを提供する。本デバイスは、第1の端部および第2の端部と、第1の端部から第2の端部まで延在する、シャフト軸とを有する、ねじ山付きシャフトと、シャフト軸の方向に移動させるために、ねじ山付きシャフトを作動させる、モータとを含む。いくつかの実施例では、モータは、ねじ山付きシャフトに動作可能に結合される。本デバイスは、カメラに結合される、受台と、ねじ山付きシャフトおよび受台に結合される、軸受アセンブリとを含む。いくつかの実施例では、軸受アセンブリは、ねじ山付きシャフトに対して、受台の移動を可能にする。受台の移動は、カメラの位置が調節されることを可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラの位置を調節するためのデバイスであって、前記デバイスは、
第1の端部および第2の端部と、その間に延在するシャフト軸とを有する、ねじ山付きシャフトと、
前記シャフト軸の方向に移動させるために、前記ねじ山付きシャフトを作動させるモータであって、前記モータは、前記ねじ山付きシャフトに動作可能に結合される、モータと、
前記カメラに結合される、受台と、
前記ねじ山付きシャフトおよび前記受台に結合される、軸受アセンブリであって、前記軸受アセンブリは、前記ねじ山付きシャフトに対して、前記受台の移動を可能にする、軸受アセンブリと
を備え、
前記受台の前記移動は、前記カメラの前記位置が調節されることを可能にする、デバイス。
【請求項2】
前記ねじ山付きシャフトは、ねじである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記ねじは、微調節ねじである、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記微調節ねじは、1インチあたり約80~約100個のねじ山を備える、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記デバイスは、約0.1ミクロン(μm)~約1μmの前記カメラの位置正確度を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記軸受アセンブリは、前記受台に結合される線形軸受に、前記ねじ山付きシャフトを取り付ける、第1の軸受および第2の軸受を備え、それによって、前記受台の回転を可能にする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
スタビライザバーは、前記線形軸受を前記受台に結合する、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記軸受アセンブリは、前記ねじ山付きシャフトに軸方向に取り付けられる、第3の軸受および第4の軸受を備え、前記第3および第4の軸受は、前記ねじ山付きシャフトの外側表面と前記第3および第4の軸受の内側表面との間の摩擦を低減させながら、前記ねじ山付きシャフトの回転を可能にするように構成される、請求項6に記載のデバイス。
【請求項9】
前記カメラは、前記受台のブラケットに取外可能に結合される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記軸受アセンブリは、前記シャフト軸に沿って、前記軸受アセンブリを付勢するためのばねを備え、前記ばねは、概して、前記シャフトと同軸である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記ねじ山付きシャフトを前記ばねに結合する、スラスト軸受をさらに備える、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記ねじ山付きシャフトは、前記軸受アセンブリの表面に対して軸方向にばね荷重される、請求項10に記載のデバイス。
【請求項13】
前記1つ以上のカメラの前記位置は、角度位置、前記シャフト軸に対する線形位置、またはその組み合わせを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項14】
前記モータは、カメラ軸に対して回転させるために、前記ねじ山付きシャフトを作動させ、前記カメラ軸は、前記シャフト軸を垂直に横断する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項15】
前記ねじ山付きシャフトを前記受台に結合する、ねじ山付きナットをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項16】
1つ以上のカメラの位置を調節するためのデバイスであって、前記デバイスは、
第1の端部および第2の端部と、その間に延在するシャフト軸とを有する、第1および第2のねじ山付きシャフトと、
前記シャフト軸の方向に移動させるために、前記第1および第2のねじ山付きシャフトを作動させる、第1および第2のモータであって、前記第1および第2のモータは、前記第1および第2のねじ山付きシャフトに動作可能に結合される、第1および第2のモータと、
前記1つ以上のカメラに結合される、受台と、
前記第1および第2のねじ山付きシャフトおよび前記受台に結合される、第1および第2の軸受アセンブリであって、前記第1および第2の軸受アセンブリは、前記第1および第2のねじ山付きシャフトに対して、前記受台の前記移動を可能にする、第1および第2の軸受アセンブリと
を備え、
前記受台の前記移動は、前記1つ以上のカメラの前記位置が調節されることを可能にする、デバイス。
【請求項17】
前記第1および第2のねじ山付きシャフトは、第1および第2のねじである、請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記第1および第2のねじは、微調節ねじである、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記微調節ねじは、1インチあたり約80~約100個のねじ山を備える、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記デバイスは、約0.1ミクロン(μm)~約1μmの前記カメラの位置正確度を備える、請求項16に記載のデバイス。
【請求項21】
前記第1および第2の軸受アセンブリは、前記受台に結合される線形軸受に、前記第1および第2のねじ山付きシャフトを取り付ける、第1の軸受および第2の軸受を備え、それによって、前記受台の回転を可能にする、請求項16に記載のデバイス。
【請求項22】
スタビライザバーは、前記線形軸受を前記受台に結合する、請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記第1および第2の軸受アセンブリは、前記第1および第2のねじ山付きシャフトに軸方向に取り付けられる、第3の軸受および第4の軸受を備え、前記第3および第4の軸受は、前記第1および第2のねじ山付きシャフトの外側表面と前記第3および第4の軸受の内側表面との間の摩擦を低減させながら、前記第1および第2のねじ山付きシャフトの回転を可能にするように構成される、請求項16に記載のデバイス。
【請求項24】
前記1つ以上のカメラは、前記受台のブラケットに取外可能に結合される、請求項16に記載のデバイス。
【請求項25】
前記第1および第2の軸受アセンブリは、前記シャフト軸に沿って、前記第1および第2の軸受アセンブリを付勢するためのばねを備え、前記ばねは、概して、前記第1および第2のねじ山付きシャフトと同軸である、請求項16に記載のデバイス。
【請求項26】
前記第1および第2のねじ山付きシャフトを前記ばねに取り付ける、スラスト軸受をさらに備える、請求項25に記載のデバイス。
【請求項27】
前記第1および第2のねじ山付きシャフトは、前記第1および第2の軸受アセンブリの表面に対して軸方向にばね荷重される、請求項25に記載のデバイス。
【請求項28】
前記1つ以上のカメラの前記位置は、角度位置、前記シャフト軸に対する線形位置、またはその組み合わせを備える、請求項16に記載のデバイス。
【請求項29】
カメラの位置を調節するための自動システムであって、前記自動システムは、
デバイスであって、
第1の端部および第2の端部と、その間に延在するシャフト軸とを有する、ねじ山付きシャフトと、
前記シャフト軸の方向に移動させるために、前記ねじ山付きシャフトを作動させるモータであって、前記モータは、前記ねじ山付きシャフトに動作可能に結合される、モータと、
前記カメラに結合される受台と、
前記ねじ山付きシャフトおよび前記受台に結合される軸受アセンブリであって、前記軸受アセンブリは、前記ねじ山付きシャフトに対して、前記受台の移動を可能にする、軸受アセンブリと、
を備え、
前記受台の前記移動は、前記カメラの前記位置が調節されることを可能にする、デバイスと、
コンピューティングデバイスであって、前記コンピューティングデバイスは、前記デバイスに動作可能に結合される、プロセッサと、前記プロセッサに、i)前記シャフト軸に沿って前記カメラの所望の位置を結果としてもたらす、前記シャフト軸に沿った前記ねじ山付きシャフトの変位を計算することと、ii)前記ねじ山付きシャフトの前記変位を前記モータに出力することとを行わせる、前記プロセッサによって実行可能な命令を含む、コンピュータプログラムを伴う非一過性コンピュータ可読記憶媒体とを備える、コンピューティングデバイスと
を備える、自動システム。
【請求項30】
前記カメラの前記位置は、前記カメラの初期角度を画定する、角度位置を備える、請求項29に記載の自動システム。
【請求項31】
前記カメラの前記位置は、前記シャフト軸に対する線形位置を備える、請求項30に記載の自動システム。
【請求項32】
前記プロセッサは、前記ねじ山付きシャフトの前記変位に基づいて、前記カメラの前記初期角度に対する、前記カメラの所望の角度をさらに計算する、請求項29に記載の自動システム。
【請求項33】
前記プロセッサは、前記ねじ山付きシャフトの前記変位に基づいて、前記カメラの初期線形位置に対する、前記カメラの所望の線形位置をさらに計算する、請求項32に記載の自動システム。
【請求項34】
前記ねじ山付きシャフトは、ねじである、請求項29に記載のデバイス。
【請求項35】
前記ねじは、微調節ねじである、請求項34に記載のデバイス。
【請求項36】
前記微調節ねじは、1インチあたり約80~約100個のねじ山を備える、請求項35に記載のデバイス。
【請求項37】
前記デバイスは、約0.1ミクロン(μm)~約1μmの前記カメラの位置正確度を備える、請求項29に記載のデバイス。
【請求項38】
前記軸受アセンブリは、前記受台に結合される線形軸受に、前記ねじ山付きシャフトを取り付ける、第1の軸受および第2の軸受を備え、それによって、前記受台の回転を可能にする、請求項29に記載のデバイス。
【請求項39】
スタビライザバーは、前記線形軸受を前記受台に結合する、請求項38に記載のデバイス。
【請求項40】
前記軸受アセンブリは、前記ねじ山付きシャフトに軸方向に取り付けられる、第3の軸受および第4の軸受を備え、前記第3および第4の軸受は、前記ねじ山付きシャフトの外側表面と前記第3および第4の軸受の内側表面との間の摩擦を低減させながら、前記ねじ山付きシャフトの回転を可能にするように構成される、請求項38に記載のデバイス。
【請求項41】
前記カメラは、前記受台のブラケットに取外可能に結合される、請求項29に記載のデバイス。
【請求項42】
前記軸受アセンブリは、前記シャフト軸に沿って、前記軸受アセンブリを付勢するためのばねを備え、前記ばねは、概して、前記シャフトと同軸である、請求項29に記載のデバイス。
【請求項43】
前記ねじ山付きシャフトを前記ばねに結合する、スラスト軸受をさらに備える、請求項42に記載のデバイス。
【請求項44】
前記ねじ山付きシャフトは、前記軸受アセンブリの表面に対して軸方向にばね荷重される、請求項42に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(背景)
仮想環境は、ユーザに、実画像が知覚される方法と同一の方法で知覚される、3次元のコンピュータ生成画像を提示する。すなわち、ユーザは、画像の位置および自身の視認方向に応じて3次元のコンピュータ生成画像を知覚する。画像は、空間内のユーザ(例えば、ユーザの頭部)の位置および配向に基づいて生成される。本位置は、空間的センサ、カメラ、または両方の組み合わせによって追跡されることができる。拡張現実(AR)では、3次元のコンピュータ生成画像は、ユーザによって知覚されるような実環境をオーバーレイする。ユーザの追跡またはコンピュータ生成画像の位置付けにおける任意の軽微な誤差は、実環境に対するコンピュータ生成画像の不整合につながり得る、誤った遠近感を結果としてもたらし得る。したがって、ARシステムにおける位置付けおよび追跡の誤差を最小限にする、または排除することが、望ましくあり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
(要約)
本開示の実施形態は、概して、高正確度変位デバイスを対象とする。より具体的には、実施形態は、カメラまたはセンサの位置を調節するための少なくとも1つの装置および/または少なくとも1つのシステムを対象とする。本装置および/またはシステムは、ねじ山付きシャフトと、モータと、受台と、軸受アセンブリとを含むことができる。
【0003】
本開示の一側面は、カメラの位置を調節するためのデバイスを特徴とする。本デバイスは、第1の端部および第2の端部と、その間に延在するシャフト軸とを有する、ねじ山付きシャフトと、シャフト軸の方向に移動させるために、ねじ山付きシャフトを作動させる、モータであって、モータは、ねじ山付きシャフトに動作可能に結合される、モータと、カメラに結合される、受台と、ねじ山付きシャフトおよび受台に結合される、軸受アセンブリであって、軸受アセンブリは、ねじ山付きシャフトに対して受台の移動を可能にする、軸受アセンブリとを含むことができ、受台の移動は、カメラの位置が調節されることを可能にする。
【0004】
実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を随意に含むことができる。
【0005】
いくつかの実施形態では、ねじ山付きシャフトは、ねじである。いくつかの実施形態では、ねじは、微調節ねじである。
【0006】
いくつかの実施形態では、微調節ねじは、1インチあたり約80~約100個のねじ山を含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、本デバイスは、約0.1ミクロン(μm)~約1μmのカメラの位置正確度を含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、軸受アセンブリは、受台に結合される線形軸受に、ねじ山付きシャフトを取り付ける、第1の軸受および第2の軸受を含み、それによって、受台の回転を可能にする。
【0009】
いくつかの実施形態では、スタビライザバーは、線形軸受を受台に結合する。
【0010】
いくつかの実施形態では、軸受アセンブリは、ねじ山付きシャフトに軸方向に取り付けられる、第3の軸受および第4の軸受を含み、第3および第4の軸受は、ねじ山付きシャフトの外側表面と第3および第4の軸受の内側表面との間の摩擦を低減させながら、ねじ山付きシャフトの回転を可能にするように構成される。
【0011】
いくつかの実施形態では、カメラは、受台のブラケットに取外可能に結合される。
【0012】
いくつかの実施形態では、軸受アセンブリは、シャフト軸に沿って、軸受アセンブリを付勢するためのばねを含み、ばねは、概して、シャフトと同軸である。
【0013】
いくつかの実施形態では、本デバイスはさらに、ねじ山付きシャフトをばねに結合する、スラスト軸受を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、ねじ山付きシャフトは、軸受アセンブリの表面に対して軸方向にばね荷重される。
【0015】
いくつかの実施形態では、1つ以上のカメラの位置は、角度位置、シャフト軸に対する線形位置、またはその組み合わせを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、モータは、カメラ軸に対して回転させるために、ねじ山付きシャフトを作動させ、カメラ軸は、シャフト軸を垂直に横断する。
【0017】
いくつかの実施形態では、本デバイスはさらに、ねじ山付きシャフトを受台に結合する、ねじ山付きナットを含む。
【0018】
本開示の別の側面は、1つ以上のカメラの位置を調節するためのデバイスを特徴とする。本デバイスは、第1の端部および第2の端部と、その間に延在するシャフト軸とを有する、第1および第2のねじ山付きシャフトと、シャフト軸の方向に移動させるために、第1および第2のねじ山付きシャフトを作動させる、第1および第2のモータであって、第1および第2のモータは、第1および第2のねじ山付きシャフトに動作可能に結合される、第1および第2のモータと、1つ以上のカメラに結合される、受台と、第1および第2のねじ山付きシャフトおよび受台に結合される、第1および第2の軸受アセンブリであって、第1および第2の軸受アセンブリは、第1および第2のねじ山付きシャフトに対して、受台の移動を可能にする、第1および第2の軸受アセンブリとを含むことができ、受台の移動は、1つ以上のカメラの位置が調節されることを可能にする。
【0019】
いくつかの実施形態では、第1および第2のねじ山付きシャフトは、第1および第2のねじである。
【0020】
いくつかの実施形態では、第1および第2のねじは、微調節ねじである。
【0021】
いくつかの実施形態では、微調節ねじは、1インチあたり約80~約100個のねじ山を含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、本デバイスは、約0.1ミクロン(μm)~約1μmのカメラの位置正確度を含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、第1および第2の軸受アセンブリは、受台に結合される線形軸受に、第1および第2のねじ山付きシャフトを取り付ける、第1の軸受および第2の軸受を含み、それによって、受台の回転を可能にする。
【0024】
いくつかの実施形態では、スタビライザバーは、線形軸受を受台に結合する。
【0025】
いくつかの実施形態では、第1および第2の軸受アセンブリは、第1および第2のねじ山付きシャフトに軸方向に取り付けられる、第3の軸受および第4の軸受を含み、第3および第4の軸受は、第1および第2のねじ山付きシャフトの外側表面と第3および第4の軸受の内側表面との間の摩擦を低減させながら、第1および第2のねじ山付きシャフトの回転を可能にするように構成される
【0026】
いくつかの実施形態では、1つ以上のカメラは、受台のブラケットに取外可能に結合される。
【0027】
いくつかの実施形態では、第1および第2の軸受アセンブリは、シャフト軸に沿って、第1および第2の軸受アセンブリを付勢するためのばねを含み、ばねは、概して、第1および第2のねじ山付きシャフトと同軸である。
【0028】
いくつかの実施形態では、デバイスはさらに、第1および第2のねじ山付きシャフトをばねに取り付ける、スラスト軸受を含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、第1および第2のねじ山付きシャフトは、第1および第2の軸受アセンブリの表面に対して軸方向にばね荷重される。
【0030】
いくつかの実施形態では、1つ以上のカメラの位置は、角度位置、シャフト軸に対する線形位置、またはその組み合わせを含む。
【0031】
本開示の別の側面は、カメラの位置を調節するための自動システムを特徴とする。本自動システムは、デバイスであって、第1の端部および第2の端部と、その間に延在するシャフト軸とを有する、ねじ山付きシャフトと、シャフト軸の方向に移動させるために、ねじ山付きシャフトを作動させる、モータであって、モータは、ねじ山付きシャフトに動作可能に結合される、モータと、カメラに結合される、受台と、ねじ山付きシャフトおよび受台に結合される、軸受アセンブリであって、軸受アセンブリは、ねじ山付きシャフトに対して、受台の移動を可能にする、軸受アセンブリとを含み、受台の移動は、カメラの位置が調節されることを可能にする、デバイスと、コンピューティングデバイスであって、デバイスに動作可能に結合される、プロセッサと、プロセッサに、i)シャフト軸に沿ってカメラの所望の位置を結果としてもたらす、シャフト軸に沿ったねじ山付きシャフトの変位を計算させ、ii)ねじ山付きシャフトの変位をモータに出力させる、プロセッサによって実行可能な命令を含む、コンピュータプログラムを伴う非一過性コンピュータ可読記憶媒体とを備える、コンピューティングデバイスとを含むことができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、カメラの位置は、カメラの初期角度を画定する、角度位置を含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、カメラの位置は、シャフト軸に対する線形位置を含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、プロセッサはさらに、ねじ山付きシャフトの変位に基づいて、カメラの初期角度に対する、カメラの所望の角度を計算する。
【0035】
いくつかの実施形態では、プロセッサはさらに、ねじ山付きシャフトの変位に基づいて、カメラの初期線形位置に対する、カメラの所望の線形位置を計算する。
【0036】
いくつかの実施形態では、ねじ山付きシャフトは、ねじである。
【0037】
いくつかの実施形態では、ねじは、微調節ねじである。
【0038】
いくつかの実施形態では、微調節ねじは、1インチあたり約80~約100個のねじ山を含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、本デバイスは、約0.1ミクロン(μm)~約1μmのカメラの位置正確度を含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、軸受アセンブリは、受台に結合される線形軸受に、ねじ山付きシャフトを取り付ける、第1の軸受および第2の軸受を含み、それによって、受台の回転を可能にする。
【0041】
いくつかの実施形態では、スタビライザバーは、線形軸受を受台に結合する。
【0042】
いくつかの実施形態では、軸受アセンブリは、ねじ山付きシャフトに軸方向に取り付けられる、第3の軸受および第4の軸受を含み、第3および第4の軸受は、ねじ山付きシャフトの外側表面と第3および第4の軸受の内側表面との間の摩擦を低減させながら、ねじ山付きシャフトの回転を可能にするように構成される、
【0043】
いくつかの実施形態では、カメラは、受台のブラケットに取外可能に結合される。
【0044】
いくつかの実施形態では、軸受アセンブリは、シャフト軸に沿って、軸受アセンブリを付勢するためのばねを含み、ばねは、概して、シャフトと同軸である。
【0045】
いくつかの実施形態では、本システムはさらに、ねじ山付きシャフトをばねに結合する、スラスト軸受を含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、ねじ山付きシャフトは、軸受アセンブリの表面に対して軸方向にばね荷重される。
【0047】
本開示による側面および特徴は、本明細書に説明される側面および特徴の任意の組み合わせを含み得ることを理解されたい。すなわち、本開示による側面および特徴は、本明細書に具体的に説明される側面および特徴の組み合わせに限定されず、提供される側面および特徴の任意の組み合わせもまた含む。
【0048】
本明細書内で使用されるように、用語「約(about)」の使用は、約10%、5%、または1%によって記述される量に近い量を指し、その中の増分も含む。例えば、「約(about)」は、特定の値と、その特定の値を10%下回るものから、その特定の値を10%上回るものまで及ぶ、範囲とを含む、範囲を意味し得る。
【0049】
本開示の1つ以上の実施形態の詳細が、付随の図面および下記の説明において述べられる。本開示の他の特徴および利点は、その説明および図面から、および請求項から明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1図1は、本開示の実施形態による、例示的変位デバイスの透視図を示す。
【0051】
図2図2は、本開示の実施形態による、例示的変位デバイスの底面図を示す。
【0052】
図3図3は、本開示の実施形態による、例示的変位デバイスの図2の直線A-Aに沿った断面図を示す。
【0053】
図4図4は、本開示の実施形態による、例示的変位デバイス内に含まれる例示的軸受アセンブリの断面図を示す。
【0054】
図5図5は、本開示の実施形態による、2組の軸受アセンブリと、モータと、ねじ山付きシャフトと、受台とを含む、例示的変位デバイスの透視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0055】
(詳細な説明)
ARシステムにおいて、ユーザの位置および/または配向を追跡する際の主な誤差の原因の1つは、センサ対センサの厳密な関係に影響を与える、ARシステムの柔軟性(例えば、外因性質として公知である、センサ間の6自由度(6DoF)変換)に由来する。本誤差の原因を阻止するために、ARシステムが使用されている間にセンサが変形される、実生活シナリオをシミュレートする必要性が存在する。各時間における、各センサの正確な変形(すなわち、グラウンドトゥルース外因性質)を把握することは、本評価にとって必須である。本開示のデバイスおよびシステムは、変形させるためと、また、ARシステムが能動的に使用されている間に、同時に、その変形を高正確度(例えば、高ミクロンおよび分角正確度)で記録するためとの両方のためのある方法を提供する。
【0056】
本開示の実施形態は、高正確度変位デバイスおよびシステムを対象とする。特に、実施形態は、デバイスの本体の上へ搭載され得る、カメラまたはセンサの高正確度変位を実施する、デバイスを提供する。いくつかの実施形態では、高正確度変位デバイスの明確に異なる利点は、これが、拡張現実(AR)システムにおける潜在的な追跡および/または位置付け誤差を低減または排除し得ることである。本開示と一致する変位デバイスは、高正確度を伴って搭載されるツール(例えば、センサ、カメラ、または両方の組み合わせ)の位置、角度、またはその両方を制御することができる。例えば、本開示の高正確度変位デバイスは、搭載されるツール(例えば、センサ、カメラ、または両方の組み合わせ)の回転における分角以下の変形、および平行移動におけるミリメートル以下の変形が可能であり、これはさらに、装着可能なデバイスの一部、または装着可能なデバイスであり得る。ARシステムにおいて使用される測位ツール(例えば、センサまたはカメラ)の現在の方法は、分角およびミリメートル以下のスケールで正確度を達成するが、しかしながら、これらの方法は、典型的には、大型かつ重量のある、高価なものである変位デバイスを使用し、これは、概して、光通信用途において使用され、可搬型および/または装着可能なデバイスまたはシステム(例えば、ARデバイスまたはシステム)の一部として使用されることに適していない。いくつかの実施形態では、本開示の高正確度変位デバイスの付加的な利点は、可搬であること、または可搬型デバイスまたはシステム(例えば、ARデバイスもしくはシステム、またはロボットアーム)の一部であることを可能にする、その小型、軽量、かつ安価である特性である。さらに、分角およびミリメートル変形を達成し得る、現在の変位デバイスは、典型的には、回転変形か、または変位変形かのいずれかのみを提供することができる。対照的に、いくつかの実施形態では、本開示の高正確度変位デバイスは、同時に作動および制御され得る、回転変形および変位変形の両方を提供する。いくつかの実施形態では、本開示の高正確度変位デバイスは、可搬型および/または装着可能なデータ収集システムの一部であることができる。
【0057】
図1は、本開示の1つ以上の実施形態による、例示的変位デバイス100の透視図を示す。図1の実施例に示されるように、変位デバイス100は、ツール(例えば、カメラ、センサ、または両方の組み合わせ)の位置を調節するために、種々のコンポーネントを含むことができる。いくつかの実施形態では、変位デバイス100は、約0.1ミクロン(μm)~約1μmのツールの位置正確度を達成することができる。本実施例では、変位デバイス100は、第1のカメラ108aおよび第2のカメラ108bと結合される。いくつかの実施形態では、本開示の例示的変位デバイスは、1つ以上のセンサと結合される。いくつかの実施例では、1つ以上のセンサは、頭部搭載型ディスプレイセンサ、慣性センサ、磁性追跡センサ、光学追跡センサ、音響トラッカセンサ、加速度計、ジャイロスコープ、ワイヤレス追跡センサ、またはその任意の組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態では、本開示の例示的変位デバイスは、変位デバイスが、ツール(例えば、カメラ)の角度および/または線形位置を追跡および/または調節することを可能にする、1つ以上のレーザと結合される。変位デバイス100は、第1の軸受アセンブリ106aおよび第2の軸受アセンブリ106bに結合され得る、受台102を含むことができる。受台102は、ツール(例えば、カメラ、センサ、または両方の組み合わせ)を支持するように構成されることができる。いくつかの実施例では、受台102は、約140ミリメートル(mm)~約150mmの寸法の側面を伴う、略正方形の形状を有する。いくつかの実施形態では、受台102は、変位デバイスの残りのコンポーネントを収容し得る、矩形形状、円形形状、または任意の他の好適な形状を有する。いくつかの実施形態では、ツールは、受台102の上へ搭載されることができる。例えば、受台102は、ツールを受台102に取り付けるように構成される、搭載ブラケット112を含むことができる。搭載ブラケット112は、図1に示されるように、受台102の底部表面に取り付けられることができる。いくつかの実施形態では、搭載ブラケットは、締結具(例えば、ねじ)を介して、ツールを受台102に取り付けるように構成される。いくつかの実施例では、ツールは、搭載ブラケット112を介して、受台に取外可能に結合される。第1および第2の軸受アセンブリ106aおよび106bは、それぞれ、第1および第2のモータ104aおよび104bに結合されることができる。
【0058】
図2は、本開示の1つ以上の実施形態による、例示的変位デバイス100の底面図を示す。第1および第2の軸受アセンブリ106aおよび106b、ならびに第1および第2のモータ104aおよび104bは、図2の本実施例に示されるように、受台102の底部表面に取り付けられることができる。例えば、受台102は、種々のコンポーネント(例えば、軸受アセンブリおよびモータ)の取外可能な取付のための1つ以上の締結具を受容し得る、1つ以上の孔を含むことができる。いくつかの実施形態では、軸受アセンブリおよびモータは、受台102に可逆的に取り付けられる。いくつかの実施例では、軸受アセンブリおよびモータは、締結具(例えば、ねじ)を介して、受台102に取り付けられる。第1の軸受アセンブリ106aは、図2に示されるように、受台102の反対側において、第2の軸受アセンブリ106bに略平行に配列されることができる。しかしながら、軸受アセンブリの任意の他の好適な配列は、本例示的変位デバイスの設計内に含まれることができる。第1および第2の軸受アセンブリ106aおよび106bは、第1および第2のねじ山付きシャフト110aおよび110bに対して、受台102の移動を可能にする。ねじ山付きシャフト110aおよび110bは(したがって、そのシャフト軸136は、それぞれ)、図2に示されるように、相互に平行であり得る。受台102の移動はさらに、ツール(例えば、カメラ108、センサ、または両方の組み合わせ)の位置が、調節されることを可能にする。変位デバイス100はさらに、本実施例に示されるように、その長さに沿って延在するシャフト軸136を有する、第1のねじ山付きシャフト110aおよび第2のねじ山付きシャフト110bを含むことができる。第1および第2のねじ山付きシャフト110aおよび110bは、それぞれ、第1および第2の軸受アセンブリ106aおよび106b内に配置され、それらに結合されることができる。第1および第2のモータ104aおよび104bは、それぞれ、第1および第2のねじ山付きシャフト110aおよび110bを作動するように構成される。したがって、第1および第2のモータ104aおよび104bは、第1および第2のねじ山付きシャフト110aおよび110bに動作可能に結合される。
【0059】
いくつかの実施形態では、ねじ山付きシャフト110aおよび110bは、モータ正確度の増幅を可能にする、高密度ねじ山を含む。ねじ山付きシャフト110aおよび110bの高密度ねじ山は、本開示のデバイスが、回転における分角以下の変形および平行移動におけるミリメートル以下の変形を達成することを可能にする。第1および第2のねじ山付きシャフト110aおよび110bは、ねじであり得る。いくつかの実施形態では、ねじは、調節ねじ(例えば、微調節ねじ)である。いくつかの実施例では、ねじ山付きシャフト110aおよび110bは、1インチあたり約40~約100個のねじ山(TPI)の範囲のねじ山を伴う、ねじである。いくつかの実施例では、第1および第2のねじ山付きシャフト110aおよび110bは、約80TPIのピッチを有する。いくつかの実施例では、微調節ねじは、回転あたり約0.025インチ(in.)~回転あたり約0.01インチの範囲(例えば、回転あたり約0.0125インチ)のピッチを伴う、ねじである。いくつかの実施形態では、第1および第2のねじ山付きシャフト110aおよび110bは、微調節ねじ、超超微調節ねじ、またはその組み合わせである。いくつかの実施例では、超微調節ねじは、1インチあたり約100~約508個のねじ山(TPI)の範囲(例えば、約127、200、または254TPI)のねじ山を伴う、ねじである。いくつかの実施例では、超微調節ねじは、回転あたり約0.01インチ(in.)~回転あたり約0.001インチの範囲(例えば、回転あたり0.0079、0.005、0.0039、0.00197インチ)のピッチを伴う、ねじである。いくつかの実施例では、第1および第2のねじ山付きシャフト110aおよび110bは、回転あたり約0.0125インチのピッチを有する。第1および第2のねじ山付きシャフト110aおよび110bは、約0.375インチ~約4インチの範囲(例えば、0.5、0.75、0.85、1、1.16、1.5、2、3インチ、またはそれを上回るもの)の長さを有することができる。いくつかの実施例では、第1および第2のねじ山付きシャフト110aおよび110bは、約3インチの長さを有する。第1および第2のねじ山付きシャフト110aおよび110bは、約0.1875インチ~約1インチの範囲(例えば、0.5、0.75、0.85インチ、またはそれを上回るもの)の直径を有することができる。いくつかの実施例では、第1および第2のねじ山付きシャフト110aおよび110bは、約0.25インチの直径を有する。いくつかの実施形態では、第1および第2のねじ山付きシャフト110および110bは、ステンレス鋼(例えば、303ステンレス鋼)から加工されることができる。第1および第2のねじ山付きシャフト110aおよび110bは、変位されている表面に対して、単一点接触を提供するように構成される、ボール型チップを含むことができる。いくつかの実施形態では、ボール型チップは、ステンレス鋼を使用して440、構成されることができる。いくつかの実施形態では、ボール型チップは、摩耗を阻止するために、ステンレス鋼プレートと接触する。
【0060】
図3は、本開示の実施形態による、例示的変位デバイス100の図2の直線A-Aに沿った透視断面図を示す。変位デバイス100は、第1の受台プレート116および第2の受台プレート118を介して、受台102に結合される、線形軸受144を含むことができる。いくつかの実施形態では、線形軸受144は、伸縮スライドである。線形軸受144は、線形軸受軸160の方向に、水平に平行移動させる、伸縮スライドを含むことができる。線形軸受144は、受台102の回転を可能にすることができる。例えば、線形軸受144を伴わない場合、剛性材料は、回転を阻止し、システムを過度に制約するであろう。いくつかの実施例では、受台102は、回転軸134を中心として回転する。第1の受台プレート116および第2の受台プレート118は、それぞれ、図3の実施例に示されるように、第1の軸受クランプ142aおよび第2の軸受クランプ142bに結合するために好適である、「C」形状端部(すなわち、U字型金具ブラケット)を有することができる。本様式では、第1の受台プレート116および第2の受台プレート118は、線形軸受144を第1および第2の軸受アセンブリ106aおよび106bに結合することができる。さらに、第1の受台プレート116および第2の受台プレート118は、第1および第2の軸受アセンブリ106aおよび106bを受台102に結合することができる。スタビライザバー114は、第1の受台プレート116を介して、線形軸受144を受台102に結合することができる。すなわち、スタビライザバー114は、第1の受台プレート116に結合され、さらに、スタビライザブッシング128に結合される。スタビライザブッシング128は、アセタールプラスチック(例えば、Delrin)または他の好適な材料から機械加工され得る、上部および底部表面を含む。スタビライザブッシング128は、スタビライザバー114を受容する、開口部を含み、図3の両側矢印164によって示されるように、水平方向にスタビライザバーの移動を可能にする。そうする際に、スタビライザバー114は、軸方向における受台102の潜在的な移動制約を阻止する。いくつかの実施形態では、スタビライザバー114は、ステンレス鋼または他の好適な材料から成ることができる。いくつかの実施形態では、第1の受台プレート116および第2の受台プレート118は、アルミニウム(例えば、6061-T6アルミニウム)、ステンレス鋼、プラスチック、または他の好適な材料から成ることができる。
【0061】
第1の軸受アセンブリ106aは、構築および機能において、第2の軸受アセンブリ106bに実質的に類似してもよい。例えば、第1および第2の軸受アセンブリ106aおよび106bは、実質的に同一の様式で配列される、類似するコンポーネントを含んでもよい。第1および第2の軸受アセンブリ106aおよび106bは、モータ結合部132を介して、第1および第2のモータ104aおよび104bに結合されることができる。図3に示されるように、第2の軸受アセンブリ106bは、第1の軸受122aおよび第2の軸受122bを第1の受台プレート116および第2の受台プレート118に結合する、第2の軸受クランプ142bを含む。第1および第2の軸受122aおよび122bは、ねじ山付きシャフト110を第1の受台プレート116および第2の受台プレート118を介して、受台102にさらに結合される、線形軸受144に取り付けることができる。
【0062】
図3において、第1の軸受クランプ142aの拡大図に示されるように、ピン124は、第1の軸受122aを通して延在し、第1の固定ねじ126aおよび第2の固定ねじ126bを介して、垂直に定位置で保持される。第1の固定ねじ126aは、回転軸134の方向にピン124を押し下げる。第2の固定ねじ126bは、第1の固定ねじ126aが緩むことを阻止するために、第1の固定ねじ126aに対して直交して配置される。いくつかの実施形態では、第2の固定ねじ126bは、安定性を加え、第1の固定ねじ126aを支持する。第1の軸受クランプ142aは、軸受を定位置で確実に保持するために、上部表面におけるスロットを通して、締結具(例えば、ねじ)を使用して、第1の軸受122aの周囲で圧着される。
【0063】
第1および第2の軸受アセンブリ106aおよび106bは、軸受搭載部138を含むことができる。軸受搭載部138は、概して、シャフト軸に対して直交して配置される。換言すると、軸受搭載部138は、概して、回転軸134と整合されることができる。軸受搭載部138は、その中に2つの別個のピン124が、第1および第2の軸受122aおよび122bのための軸受シャフトとして作用するために圧入される、連続的な垂直な貫通孔166を有する。1つ以上のナット130は、締結され、ねじ山付きシャフト110を軸受搭載部124に固定することに役立つ。いくつかの実施例では、ナット130は、黄銅または他の好適な材料から成ることができる。ピン124は、軸受搭載部138の陥凹部166によって受容されてもよい。ピン124は、陥凹部166から、第1の軸受122aのボアの中に延在し、最終的には、第1の固定ねじ126aの端部部分に当接する。いくつかの実施形態では、ピン124は、ステンレス鋼または他の好適な材料から成ることができる。いくつかの実施例では、第1および第2の軸受クランプ142aおよび142bは、ステンレス鋼、プラスチック、または他の好適な材料から成ることができる。いくつかの実施例では、軸受搭載部138は、アルミニウムまたは他の好適な材料から成ることができる。本実施例では、軸受搭載部138の両端部部分に取り付けられているコンポーネントは、相互に実質的に類似し得る。例えば、軸受搭載部138は、その陥凹部166の両方において、実質的に類似するピン134を受容してもよく、第1および第2の軸受122aおよび122bは、構築において、実質的に類似してもよく、実質的に同様の様式で軸受搭載部138および軸受クランプに取り付けられてもよい。
【0064】
図4は、本開示の実施形態による、例示的変位デバイス内に含まれる例示的軸受アセンブリ106の断面図を示す。本開示の変位デバイスは、第1の端部168aと、第2の端部168bと、その間に延在するシャフト軸136とを有する、ねじ山付きシャフト110を含むことができる。軸受アセンブリ106は、図4に示されるように、ねじ山付きシャフト110に結合されることができる。モータ104は、曲線状矢印によって示されるように、シャフト軸136を中心として、ねじ山付きシャフト110の回転を作動させる。モータ104は、モータ結合部132およびシャフト結合部150を介して、ねじ山付きシャフト110に動作可能に結合されることができる。例えば、モータ104は、本実施例に示されるように、モータ結合部132に結合され、さらにシャフト結合部150に結合され、さらにねじ山付きシャフト110に結合されることができる。
【0065】
モータ結合部132は、片側端部上でモータ104に結合する、ハブと、他側端部上でシャフト結合部150に結合する、別のハブとを含むことができる。いくつかの実施形態では、モータ結合部132は、Oldham結合である。いくつかの実施形態では、モータ結合部132は、高平行不整合可撓性シャフト結合である。いくつかの実施形態では、モータ結合部132は、アルミニウムまたは他の好適な材料から成る。モータ結合部132は、ねじ山付きシャフト110の潜在的平行不整合を低減または排除することができる。モータ結合部132はさらに、ハブをモータ104およびシャフト結合部150の上へ軸方向に固定するために、圧着ねじを含むことができる。
【0066】
シャフト結合部150は、それぞれ、第1および第2のハブ152aおよび152bを含むことができ、ディスク154が、第1のハブ152aと第2のハブ152bとの中間に挟入される。いくつかの実施形態では、シャフト結合部150は、Schmidt結合である。いくつかの実施例では、シャフト結合部150は、高角度不整合可撓性シャフト結合である。いくつかの実施形態では、シャフト結合部150は、アルミニウムまたは他の好適な材料から成る。シャフト結合部150は、ねじ山付きシャフト110の潜在的角度不整合を低減または排除することができる。シャフト結合部150はさらに、第1および第2のハブ152aおよび152bならびにディスク154をねじ山付きシャフト110の上へ軸方向に固定するために、圧着ねじを含むことができる。いくつかの実施形態では、シャフト結合部150は、無傷保持のために、ねじ山付きシャフト110の第1の端部168の周囲に均一に圧着されることができる。
【0067】
軸受アセンブリ106の残りのコンポーネントの大多数は、図4に示されるように、軸受アセンブリ筐体158内に収容されることができる。例えば、第3の軸受122cおよび第4の軸受122dは、軸受アセンブリ筐体158内に配置されることができる。シャフト結合部150は、結合部170を介して、第3の軸受122cに結合されることができる。第3および第4の軸受122cおよび122dは、ねじ山付きシャフト110に軸方向に取り付けられることができる。換言すると、ねじ山付きシャフト110は、シャフト結合部150から、第3および第4の軸受122cおよび122dのボアの中に延在することができる。第1のナット130a、第3のナット130c、および第4のナット130dは、第3および第4の軸受122cおよび122dをねじ山付きシャフト110に固定することに役立つことができる。第3および第4の軸受122cおよび122dは、ねじ山付きシャフトの外側表面と第3および第4の軸受との間の摩擦を低減させながら、ねじ山付きシャフト110の回転を可能にするように構成されることができる。したがって、いくつかの実施形態では、第3および第4の軸受122cおよび122dは、実質的に、シャフト軸136を中心として、ねじ山付きシャフト110の無摩擦回転を可能にする。
【0068】
本明細書の他の場所で説明されるように、軸受アセンブリ106は、ねじ山付きシャフト110に直交して取り付けられる、軸受クランプ142および軸受搭載部138を含むことができる。アジャスタ156および第2のナット130bは、ねじ山付きシャフト110に軸方向に結合されることができる一方、また、軸受搭載部138をねじ山付きシャフト110に結合することができる。軸受アセンブリ106は、ばね筐体160内に配置される、ばね140を含むことができる。ばね140は、シャフト軸136に沿って、ねじ山付きシャフト110を含む、軸受アセンブリ106を付勢することができる。ばね140は、概して、ねじ山付きシャフト110と同軸であり得、スラスト軸受172を介して、ねじ山付きシャフト110を結合することができる。いくつかの実施例では、ねじ山付きシャフト110は、軸受アセンブリ106の表面に対して軸方向にばね荷重される。いくつかの実施形態では、表面は、端部キャップ146の内側表面である。いくつかの実施形態では、表面は、端部キャップ146の内側表面に当接するディスクである。例えば、ねじ山付きシャフト110の遠心端部168bは、端部キャップ146の内側表面に接触することができる。端部キャップ146は、第1のねじ148aおよび第2のねじ148bを介して、筐体158に取り付けられることができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、例示的変位デバイスは、1つの軸受アセンブリと、1つのねじ山付きシャフトと、1つのモータと、1つの受台とのみを含む。他の実施例では、変位デバイスは、2つの軸受アセンブリと、2つのねじ山付きシャフトと、2つのモータと、1つの受台とを含む。さらなる実施形態では、例示的変位デバイス200は、図5に示されるように、4つの軸受アセンブリ(106a、106b、106c、および106d)と、4つのねじ山付きシャフトと、4つのモータ(104a、104b、104c、および104d)と、2つの受台(102aおよび102b)とを含むことができる。変位デバイス200は、1つ以上のツール(例えば、1つ、2つ、または3つのカメラ、センサ、もしくは両方の組み合わせ)を変位デバイス200に結合することができる、第1、第2、および第3の搭載ブラケット112a、112b、および112cを含むことができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、例示的変位デバイスは、ツール(例えば、カメラ、センサ、または両方の組み合わせ)の位置を調節するための自動システムの一部であり得る。自動システムはさらに、本開示の例示的変位デバイスに動作可能に結合されるプロセッサを含む、コンピューティングデバイスを含むことができる。自動システムは、プロセッサによって実行可能な命令を含む、コンピュータプログラムを伴う非一過性コンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。これらの命令は、プロセッサに、例えば、シャフト軸に沿ってカメラの所望の位置を結果としてもたらす、シャフト軸に沿ったねじ山付きシャフトの回転を計算させ、ii)ねじ山付きシャフトの回転をモータに出力させることができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、ツール(例えば、カメラ)の位置は、本開示の例示的変位デバイス上に搭載される、ツールの初期角度を画定し得る、角度位置を含む。ツール(例えば、カメラ)の角度は、カメラ軸174およびシャフト軸136によって画定されることができる。例えば、ツールが、シャフト軸136に対して直角である(すなわち、カメラ軸174に対して平行)であるとき、ツール(例えば、カメラ)の角度は、0度である。図5に示されるように、カメラ軸174は、シャフト軸136に垂直に横断する。搭載されるツールの位置は、シャフト軸に対する線形位置を含むことができる。いくつかの実施例では、自動システムのプロセッサは、ねじの回転に基づいて、ツールの初期角度に対する、ツールの所望の角度を計算することができる。さらなる実施形態では、プロセッサはさらに、ねじ山付きシャフトの変位に基づいて、ツールの初期線形の位置に対する搭載されるツールの所望の線形位置を計算することができる。したがって、ミリメートル以下および分角以下のスケールにおける、ねじ山付きシャフト(例えば、微調節ねじ)の回転の制御は、ユーザが、高正確度を伴う本開示の例示的変位デバイス上に搭載されるツールの線形および角度位置を制御することを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、高正確度は、本明細書内で使用されるように、約0.1ミクロン(μm)~約1μmの範囲の位置正確度として定義されることができる。
【0072】
本明細書は、多くの具体的な詳細を含有するが、これらは、本開示または請求され得る内容の範囲の限定として解釈されるべきではなく、むしろ、特定の実施形態と関連付けられる、特徴の実施例として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈において、本明細書内に説明されるある特徴もまた、単一の実施形態において組み合わせて実装されてもよい。逆に言えば、単一の実施形態の文脈内で説明される種々の特徴もまた、複数の実施形態において別個に、または任意の好適な副次的な組み合わせにおいて実装されてもよい。さらに、特徴が、ある組み合わせにおいて作用するものとして上記に説明され、そのようなものとして最初に請求さえされ得るが、いくつかの実施例では、請求された組み合わせからの1つ以上の特徴が、その組み合わせから削除されてもよく、請求された組み合わせは、副次的な組み合わせ、または副次的な組み合わせの変形例を対象とし得る。
【0073】
いくつかの実施形態が、説明された。それにもかかわらず、本開示の精神および範囲を逸脱することなく、種々の修正が、成され得ることが理解されるであろう。例えば、上記に示される種々の構造は、再配列される、異なるように位置付けられる、異なるように配向される、加えられる、および/または除去される要素を伴って、使用されてもよい。故に、他の実施形態は、以下の請求項の範囲内にある。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】