(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-29
(54)【発明の名称】医療デバイス及び冷却流体/リンス流体ホース
(51)【国際特許分類】
A61B 17/16 20060101AFI20230522BHJP
【FI】
A61B17/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022564033
(86)(22)【出願日】2021-04-21
(85)【翻訳文提出日】2022-12-13
(86)【国際出願番号】 EP2021060333
(87)【国際公開番号】W WO2021214112
(87)【国際公開日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】102020111149.5
(32)【優先日】2020-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502154016
【氏名又は名称】アエスキュラップ アーゲー
【住所又は居所原語表記】Am Aesculap-Platz, 78532 Tuttlingen Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ローランド-アロイス ヒューゲル
(72)【発明者】
【氏名】アンドレ バーク
(72)【発明者】
【氏名】ウーヴェ シャーツ
(72)【発明者】
【氏名】マーティン マキル
(72)【発明者】
【氏名】シモーネ ヘルムレ
(72)【発明者】
【氏名】ソール デュフー オチョア
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160FF60
4C160LL70
(57)【要約】
本発明は、ハンドピース筐体によって取り囲まれ、且つ好ましくは駆動装置を受容するための内部を有するハンドピース(2)と、ハンドピース(2)上に配置されているか、又はハンドピース(2)に結合され得るエフェクタと、エフェクタへ冷却流体及び/又はリンス流体(5)を供給するための供給デバイスと、を備える医療デバイス(10)に関し、供給デバイスは、ハンドピース長手方向に少なくとも部分的に内部を通過し、且つハンドピース(2)に剛的に接続されたガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)を備え、ガイドチューブ又はガイドカニューレは、遠位及び近位ハンドピース領域で外側に開放されており、冷却流体/リンス流体ホース(1)の挿入移動中、ガイドチューブ(4)内に押し進められる、好ましくは使い捨ての冷却流体/リンス流体ホース(1)を長手方向にガイドするように提供及び設計されている。本発明はまた、冷却流体/リンス流体ホース(1)及び医療デバイスを使用するための方法に関する。
【選択図】
図4a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療デバイスであって、
好ましくは駆動装置を受容するためのハンドピース筐体によって取り囲まれた内部を有するハンドピース(2)と、
前記ハンドピース(2)上に配置されているか、又は前記ハンドピース(2)に結合され得るエフェクタと、
前記エフェクタへの冷却及び/又はリンス流体(5)の供給デバイスと、
を備え、
前記ハンドピースの長手方向に少なくとも部分的に前記内部を通過するガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)は、
前記ハンドピース(2)に固定されて接続されており、好ましくは連続的な様式で構成されており、
遠位及び近位ハンドピース領域で外側に開放されており、
好ましくは使い捨てタイプの冷却流体/リンス流体ホース(1)であって、、前記冷却流体/リンス流体ホース(1)は、前記冷却流体/リンス流体ホース(1)の挿入移動中に前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)内に挿入される前記冷却流体/リンス流体ホース(1)を長手方向にガイドするように提供及び構成されている、医療デバイス(10)。
【請求項2】
前記冷却流体/リンス流体ホース(1)は、前記冷却流体/リンス流体ホース(1)が少なくとも前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)全体を通じて延在するように、前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)の長さよりも長いホース長さを有する、請求項1に記載の医療デバイス(10)。
【請求項3】
前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)は、前記内部内に、前記内部の長手部分における前記内部への複数の出口開口を有し、好ましくは穿孔されている、請求項1又は2に記載の医療デバイス(10)。
【請求項4】
前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)は、前記内部を取り囲む前記ハンドピース筐体の内側の近くに又は前記内側に隣接して、分散して配置されている、請求項1又は2に記載の医療デバイス(10)。
【請求項5】
前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)は、前記ハンドピースの長手軸に対して斜めに前記ハンドピース筐体から遠位に突出した端部から始まり、もっぱら斜めに配向された入口ポートを形成している前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)であって、
前記内部内の中心領域であって、前記ハンドピースの前記長手軸に平行に延在するとともに、前記ハンドピースの前記長手軸に対して斜めに前記ハンドピース筐体から近位に突出し出口ポートを形成した端部に滑らかに開口する前記中心領域へ滑らかに移行し、
前記端部は、近位方向に前記ハンドピースの前記長手軸に平行に延在する出口端部を形成するように前記ハンドピース筐体の外側で曲げられている、請求項1から4のいずれか一項に記載の医療デバイス(10)。
【請求項6】
前記入口ポートは、前記冷却流体/リンス流体ホース(1)が引き出されると、洗浄流体ラインを接続するためのカップリングをさらに構成している、請求項5に記載の医療デバイス(10)。
【請求項7】
前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)及び前記冷却流体/リンス流体ホース(1)は、非圧縮状態で、前記冷却流体/リンス流体ホース(1)が前記ガイドチューブ又は前記ガイドカニューレ(4)の直径よりも大きい外周を有するように構成されている、請求項2から5のいずれか一項に記載の医療デバイス(10)。
【請求項8】
フレキシブルな冷却流体/リンス流体ホース(1)であって、前記冷却流体/リンス流体ホース(1)は、
好ましくは請求項1から5のいずれか一項に記載の医療デバイス(10)のガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)内に挿入され、
前記冷却流体/リンス流体ホース(1)の一方のホース端は、好ましくは、外側に湾曲しているか若しくは丸みのあるエンドキャップの形成下で、又は前記エンドキャップを介して閉じられており、従って、前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)内に挿入される前記ホース端が形成される、フレキシブルな冷却流体/リンス流体ホース(1)。
【請求項9】
前記冷却流体/リンス流体ホース(1)は、使い捨て用で提供され、好ましくはプラスチックで構成されている、請求項6に記載のフレキシブルな冷却流体/リンス流体ホース(1)。
【請求項10】
前記冷却流体/リンス流体ホース(1)は、挿入される前記ホースの前記端から始まり、前記ホースの長手方向に、いくつかの異なる、好ましくは増加する直径領域(a、b、c)を有し、
前記直径領域(a、b、c)は、連続的に移行して、又は肩を形成して、連続的に配置されている、請求項8又は9に記載のフレキシブルな冷却流体/リンス流体ホース(1)。
【請求項11】
好ましくは請求項6から8のいずれか一項に記載の、流体(5)を供給するために提供される冷却流体/リンス流体ホース(1)と共に、好ましくは請求項1から5のいずれか一項に記載の医療デバイス(10)を使用するための方法であって、以下のステップ、即ち、
医療ハンドピース(2)を提供するステップであって、前記医療ハンドピース(2)のハンドピース筐体は、近位チューブ入口及び遠位チューブ出口を有するホースガイドチューブ(4)が前記ハンドピース筐体の外側にそれぞれ固定されて取り付けられた内部を形成する、前記提供するステップと、
挿入端で封止された冷却流体/リンス流体ホース(1)を前記ハンドピース筐体の外側から前記遠位チューブ入口内に挿入し、前記ガイドチューブ(4)を通じて、前記近位チューブ出口まで又は前記近位チューブ出口を超えて前記冷却流体/リンス流体ホース(1)を押し進めるステップと、
前記ガイドチューブ(4)を通じて前記冷却流体/リンス流体ホース(1)をガイドした後、前記チューブ出口から突出した前記冷却流体/リンス流体ホース(1)の閉じられた前記挿入端を切り離すステップと、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療デバイス、冷却流体/リンス流体ホース、及び冷却流体/リンス流体ホースと共に医療デバイスを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療デバイス、特に、ハンドヘルドドリル又はハンドヘルドフライスなどのハンドヘルドデバイスの形態の手術デバイスは、従来技術で既に知られており、ハンドヘルドデバイスの外側に固定されて取り付けられたホース若しくはチューブを通るリンス流体の供給、又はハンドヘルドデバイスの内側に固定されてガイドされる通路を通るリンス流体の供給を提供する。特に、無菌リンスセット(バッグ/ホースの組合せ)は、通常、ホース又はチューブを通る無菌リンス流体をリンスするためにホース又はチューブに接続又は結合されている。無菌流体は、無菌ホースを出る必要があり、その後、ハンドピース上又はハンドピース内でツール/部位にガイドされるホース又はチューブを通過する。ホース又はチューブはそれぞれ、通常、低リンス量又は低リンス流量により、小さい内径を有する。
【0003】
その結果、従来技術は、いくつかの欠点を有する。例えば、汚染のリスクが存在する。この例では、不潔なハンドピースホース/チューブの内部により、無菌リンス流体内に汚染物質及び/又は細菌が存在し得る。さらに、ホース/チューブの閉塞又はその傾向のリスクが存在し得る。狭いホース/チューブは、残留物、例えば通過する等張食塩水からの塩結晶の堆積により閉塞する傾向があり得る。この場合、例えばワイヤを用いた機械的洗浄が必要である。
【0004】
外部に取り付けられ、又は固定されたスプレーノズルはまた、例えば、観察及び保持エリアに取り付けられるとき、視界を遮る欠点及び人間工学的欠点を有し得る。さらに、クリップの取付は、例えば、ハンドピース依存のクリップの場合、複雑になり得、さらなる部材を必要とし得る。この場合、ユニバーサルクリップが、個々で不利である妥協的な解決法であり得る。コイルの変形例は、高価な場合がある。
【0005】
しかしながら、従来技術は、清潔度のメンテナンス性が複雑で高価であるという欠点を常に有する。
【0006】
清潔度のメンテナンス性を改善する冷却流体/リンス流体ホースと共に医療デバイスの概念を提供する必要性が存在し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は、従来技術の欠点を回避するか、又は少なくとも軽減することである。特に、取扱いが容易である清潔度のメンテナンス性が改善されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、医療デバイスを提供することによって本発明による汎用デバイスで解決される。医療デバイスは、ハンドピースを有する。ハンドピースは、好ましくは駆動装置を受容するためのハンドピース筐体によって取り囲まれた内部を有する。医療デバイスは、エフェクタを有する。エフェクタは、ハンドピース上に配置されているか、又はハンドピースに結合可能である。医療デバイスは、エフェクタへの冷却及び/又はリンス流体の供給デバイスをさらに有する。供給デバイスは、ガイドチューブ又はガイドカニューレを有する。ガイドチューブ又はガイドカニューレは、ハンドピースの長手方向に少なくとも部分的に内部を通過する。さらに、ガイドチューブ又はガイドカニューレは、ハンドピースに固定されて接続されている。ガイドチューブ又はガイドカニューレは、遠位及び近位ハンドピース領域で外側に開放されている。さらに、ガイドチューブ又はガイドカニューレは、好ましくは使い捨てタイプの冷却流体/リンス流体ホースを長手方向にガイドするように提供及び構成されており、冷却流体/リンス流体ホースは、冷却流体/リンス流体ホースの挿入移動中、ガイドチューブ内に挿入される。
【0009】
これは、ディスポーザブルホースを使用することができ、医療デバイス又は冷却及び/若しくはリンス流体のその供給デバイスの清潔度を維持することができるという利点を有する。これは、エフェクタ、例えばツールによるガイドチューブ又はガイドカニューレによって提供される流体ジェットの作用方向の容易な配向を可能にする。ハンドピースは、手術処置のために使用可能であるツールを受容するための手術ハンドピースであり得る。
【0010】
従って、医療デバイスは、ハンドピースを含む手術デバイスであり得る。ハンドピース又は医療デバイスは、バッテリで電力供給され得る。この目的のために、バッテリは、ハンドピースに取り外し可能に接続され得るか、又はもっぱらハンドピースに接続され得る。また、電源は、有線エネルギ供給を介して提供され得る。
【0011】
特に、冷却流体/リンス流体ホースは、例えば、手術中、ハンドピース、適用部位、及び環境、例えば骨、組織などに取り付けられたツールの超音波又は冷却及びリンスのための機能性媒体などの流体の手術中の供給/給水のために提供され得る。ツールは、鋸引きツール、ミリングツール、ドリルツール、超音波ツール、高周波数ツール、又は腹腔鏡ツールであり得る。
【0012】
供給流体は、機能性媒体、例えば等張食塩水NaClの形態で提供され得る。流体は、医療デバイスの一部としてのリンス流体容器から冷却流体/リンス流体ホースを介して手術部位に搬送され得る。
【0013】
ガイドチューブ又はガイドカニューレは、ハンドヘルドデバイスの遠位端/端領域でハンドヘルドデバイスの内部に入り、ハンドヘルドデバイスの近位端/端領域でハンドヘルドデバイスの内部を出るように構成され得る。具体的には、ガイドチューブ又はガイドカニューレは、例えば、要素/部品無しで連続的に自由に構成され得る。この場合、ガイドチューブ又はガイドカニューレは、開放チューブであり得る。開放チューブは、外側への2つの接続ポイントを有し得る。
【0014】
特に、動作中、冷却流体/リンス流体ホースがガイドチューブ又はガイドカニューレを通過するように提供され得る。特に、冷却流体/リンス流体ホースのホース長さは、冷却流体/リンス流体ホースが少なくともガイドチューブ又はガイドカニューレ全体を通じて延在するように、ガイドチューブ又はガイドカニューレの長さよりも長くてもよい。この目的のために、ガイドチューブ若しくはガイドカニューレ又は冷却流体/リンス流体ホースは、冷却流体/リンス流体ホースの非圧縮状態で、冷却流体/リンス流体ホースがガイドチューブ又はガイドカニューレの直径よりも大きい外周を有するように提供され得る。ガイドチューブ若しくはガイドカニューレ及び/又は冷却流体/リンス流体ホースの直径は、その長さ全体に沿って実質的に同じであり得る。製造による直径の変動は、「実質的に」という用語によって包含されるように意図される。冷却流体/リンス流体ホースの周囲は、ガイドチューブ又はガイドカニューレを通じてスライド可能であるように圧縮可能であり得る。同様に、冷却流体/リンス流体ホースは、フレキシブルであるように構成され得る。冷却流体/リンス流体ホースの丸くなった先端及び/又は閉じられた先端は、ガイドチューブ又はガイドカニューレを通じて押し進めることを容易にし得る。
【0015】
有利な実施形態は、従属請求項で請求され、以下でより詳細に説明される。
【0016】
ガイドチューブ又はガイドカニューレは、前記内部内に、前記内部の長手部分における前記内部への複数の出口開口を有してもよく、好ましくは穿孔されていてもよい。
【0017】
これは、例えば、(冷却ホースをガイドチューブに挿入することなく)洗浄ホースをガイドチューブに接続することによって、内部に取り付けられたモータを容易に洗浄することを可能にする。
【0018】
ガイドチューブ又はガイドカニューレは、前記内部を取り囲むハンドピース筐体の内側の近くに又は内側に隣接して、分散して配置されてもよい。
【0019】
これは、スペースを節約し、チューブの長さを短く保つ。
【0020】
加えて、ガイドチューブ又はガイドカニューレは、ハンドピースの長手軸に対して斜めにハンドピース筐体から遠位に突出した端部から始まり、もっぱら斜めに配向された入口ポートを形成しているガイドチューブ又はガイドカニューレであって、前記内部内の中心領域であって、ハンドピースの長手軸に平行に延在する中心領域へ滑らかに移行してもよい。当該中心領域は、前記ハンドピースの前記長手軸に対して斜めに前記ハンドピース筐体から近位に突出し、出口ポートを形成した端部に滑らかに開口してもよい。前記端部は、近位方向に前記ハンドピースの前記長手軸に平行に延在する出口端部を形成するように前記ハンドピース筐体の外側で曲げられていてもよい。
【0021】
これは、ハンドピースのグリップ領域で最適形状の様式でチューブを配置することを可能にする。
【0022】
特に、それぞれの端部を有する中心領域は、例えばS形状に湾曲し得る。
【0023】
入口ポートは、冷却流体/リンス流体ホースが引き出されると、洗浄流体ラインを接続するためのカップリングをさらに構成していてもよい。
【0024】
結果として、チューブは、使用後、簡単な様式で洗浄され得る。
【0025】
上述で定義された目的は、好ましくは上述の医療デバイスによる医療デバイスのガイドチューブに挿入するためのフレキシブルな冷却流体/リンス流体ホースを提供することにより、本発明による汎用デバイスにおいても解決される。前記冷却流体/リンス流体ホースのホース端は、外側に湾曲しているか若しくは外側に丸みのあるエンドキャップの形成下で、又は前記エンドキャップを介して閉じられており、従って、前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ内に挿入される前記ホース端を形成することができる。
【0026】
従って、医療デバイスの清潔度のメンテナンス性が改善され得る。
【0027】
冷却流体/リンス流体ホースは、単一使用(使い捨て、ディスポーザブルホース)で提供され得る。冷却流体/リンス流体ホースは、プラスチックで作られ得る。特に、冷却流体/リンス流体ホースは、プラスチックカニューレであり得る。このように、冷却流体/リンス流体ホースは、低コストで製造され得る。例えば、プラスチックは、ポリエチレン、ポリウレタン、又はポリ塩化ビニルなどの軟質プラスチックを含み得る。結果として、清潔度のメンテナンス性が向上し得る。
【0028】
さらに、冷却流体/リンス流体ホースの先端は、そのように閉じられ得るか又は構成され得る。閉鎖形状は、けがのリスクのために、及び医療デバイスのガイドチューブ又はガイドカニューレ内を通じたスライドし易さを向上させるために丸みがあり得る。
【0029】
特に、これは、清潔度のメンテナンス性をさらに向上させ得る。
【0030】
冷却流体/リンス流体ホースは、挿入されるホース端から始まり、ホースの長手方向に、いくつかの異なる、好ましくは増加する直径領域を有し得、直径領域は、連続的に移行して、又は肩を形成して、連続的に配置されている。例えば、冷却流体/リンス流体ホースは、複数の内径領域を有し得る。この場合、内径は、冷却流体/リンス流体ホースに沿って先端から減少し得る。冷却流体/リンス流体ホースのインジケータは、先端から離れる方向に冷却流体/リンス流体ホースに沿った内径の大きさを示し得る。
【0031】
上述で定義された目的は、好ましくは上述したような流体供給をするために提供される、好ましくは上述したような冷却流体/リンス流体ホースと共に、医療デバイスを使用するため方法の提供によっても解決される。当該方法は、医療ハンドピースを提供することを含み、医療ハンドピースのハンドピース筐体は、内部を形成する。遠位チューブ入口及び近位チューブ出口を有するホースガイドチューブは、ハンドピース筐体の外側にそれぞれ、当該内部に固定して取り付けられる。ホースガイドチューブは、上述したようなガイドチューブ又はガイドカニューレ、及びその逆である。当該方法は、挿入端で封止された冷却流体/リンス流体ホースをハンドピース筐体の外側から遠位チューブ入口へ挿入し、ガイドチューブを通じて近位チューブ出口まで又は近位チューブ出口を越えて冷却流体/リンス流体ホースを押し進めることを含む。方法は、ガイドチューブを通じて冷却流体/リンス流体ホースをガイドした後、当該チューブ出口から突出した冷却流体/リンス流体ホースの閉じられた挿入端を切り離すことを含む。
【0032】
従って、医療デバイスの清潔度のメンテナンス性も改善され得る。
【0033】
さらに、ガイドチューブ又はガイドカニューレを通じてガイドされる冷却流体/リンス流体ホースの先端の切断は、ハンドピース又は医療デバイスが使用される動作の前に実行され得る。同様に、ガイドチューブ又はガイドカニューレを通じてガイドされる冷却流体/リンス流体ホースの、本明細書で先端とも称される挿入端の切り離しは、手術後に実行され得る。この点で、切断によって形成される先端のさらなる切断は、動作の後に実行され得る。
【0034】
その後、冷却流体/リンス流体ホースは、ガイドチューブ又はガイドカニューレから引き出され得る。手術後に切り離される場合、ガイドチューブ又はガイドカニューレの無菌性も改善され得る。
【0035】
ハンドピースの内部は、機能性ユニット、例えば、電気モータの形態の駆動ユニット、発振ユニット、又は高周波数モジュールをさらに収容し得る。機能性ユニットは、対応する動作を実行するためにツールと相互作用するように構成され得る。機能性ユニットが動作するとき、冷却流体/リンス流体ホースがさらに動作し得るか、又は流体が、対応するリンス流体容器から同時に提供され得る。この目的のために、リンス流体容器と接続して、リンス流体容器から、ガイドチューブ又はガイドカニューレによって提供される冷却流体/リンス流体ホースを通じて流体を汲み上げるポンプが提供され得る。
【0036】
冷却流体/リンス流体ホースは、医療デバイス内に含まれるガイドチューブ又はガイドカニューレの周囲に適合した外周を有し得る。特に、冷却流体/リンス流体ホースは、ハンドピースの外側から医療デバイスのハンドピース内のガイドチューブ又はガイドカニューレを通じて標的化された様式でユーザによってガイドされるように構成され得る。
【0037】
このように、医療デバイス又はそのチューブの清潔度のメンテナンス性がそれぞれ達成され得る。特に、医療デバイスは、手術装置/デバイスのハンドピースであり得る。
【0038】
逆に、医療デバイス内に含まれるガイドチューブ/ガイドカニューレの周囲も、冷却流体/リンス流体ホースの外周に適合し得る。
【0039】
言い換えると、本発明は、手術ハンドピースにおける冷却及びリンス流体の供給に関する。特に、冷却及びリンス流体の供給は、手術ハンドピースの内部の全体的又は部分的なカニューレ挿入を通過するフレキシブルな使い捨てのスプレーノズル/カニューレを介して提供され得る。ハンドピースカニューレ挿入はまた、洗浄/殺菌中にハンドピースの内部リンスのために提供され得る。
【0040】
一つ又は複数の実施形態では、ハンドピースは、ハンドピースの内部を全体的又は部分的に通過するカニューレ挿入を含み得る。例として、鋼、プラスチック、シリコーンなどで作られたチューブが含まれる。特に、ハンドピースは、3Dプリントされ得る。
【0041】
一つ又は複数の実施形態では、使い捨てのフレキシブルなプラスチックカニューレが、カニューレ挿入を通じて後ろから適用位置上に押し進められ得る。カニューレのユニバーサル長さは、切断が、表示に基づいて又はユーザの好みに基づいて、カスタムの理想的なノズル長さの製造を提供することを可能にし得る。使用後、使い捨てのプラスチックカニューレは、カニューレ挿入から引き抜かれて捨てられる。カニューレ挿入は、ハンドピースの内部に対する一つ又は複数の開口を有し得る。
【0042】
従って、言い換えると、本発明は、以下に列挙される利点のうちの一つ以上を有する。リンスセット(バッグ/ホースの組合せ)内のリンス流体の無菌性が維持され得る。無菌リンス流体は、バッグからツール/部位まで、無菌の使い捨ての部材のみを通じて流れる。ハンドピースの内部のカニューレ挿入は、清潔度を維持し、チューブの汚染及び閉塞を防止し得る。カニューレを引っ込めるときにカニューレ挿入内に汚染を伝えないようにするために、引っ込める前に、汚染されたカニューレ先端が切り離され得る。カニューレ挿入が従来技術と比較して大きい直径を有するため、カニューレ挿入の優れた清掃性が提供され得る。ハンドピースの内部への一つ又は複数の開口を有する、より大きいカニューレ挿入の使用はまた、洗浄/殺菌中にハンドピースの内部フラッシングのために使用され得る。ここで、例えば、カニューレ挿入及び内部をリンスするためのリンスアダプタのカップリングポイントが提供され得る。さらに、リンスセット、特に、カニューレを有するバッグ及びホースが提供され得る。個々の適合のためにユニバーサル長さを有する単一のカニューレも提供され得る。これはまた、いくつかの異なるハンドピースのために使用され得る。さらに、カニューレによる視覚的な障害物が除去され、人間工学的欠点が除去されることが有利であり得る。
【0043】
同じ実施形態又はさらなる実施形態によると、前方の先端が閉じられたフレキシブルな使い捨てのプラスチックカニューレが提供され得る。カニューレ挿入内で残留物を前方に押し進めることによる閉塞のリスクがないという利点があり得る。押し進めた後、カニューレ先端の個々の理想的な長さへの切断は、表示又はユーザの希望により実行され得る。カニューレには、段状の内径領域が提供され得る。カニューレが切り離されるときの切断の位置に応じて、異なるリンスジェット径が選択され得る。この点で、部分/領域は、カラーでマークされ得る。カニューレには、円錐形内径領域も提供され得る。カニューレが切り離されるときの切断の位置に応じて、異なるリンスジェット径が、連続的に可変な様式で選択又は提供され得る。部分領域もカラーによってマークされ得る。
【0044】
本場合で、部材が別の部材と「接続されている」、従って「接続している」ことが述べられる場合、これは、部材が別の部材と直接的に接続されているか、又は別の部材に直接的に接触していることを意味し得るが、ここで、さらなる部材がそれらの間に存在し得ることに留意すべきである。一方、部材が別の部材に「直接的に接続されている」と言われる場合、これは、間に他の部材がないことを意味することが理解されるべきである。
図面を利用して本発明を以下で説明する。以下のことが示される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1a】固定されて取り付けられたリンスチューブを有するハンドピースの第1の変形例の概略図を示す。
【
図1b】固定されて取り付けられたリンスチューブを有するハンドピースの第2の変形例の概略図を示す。
【
図1c】一体化されたリンスチューブを有するハンドピースの第3の変形例の概略図を示す。
【
図2a】ハンドピース上でリンスチューブを洗浄するための概略図を示す。
【
図2b】ハンドピース内でリンスチューブを洗浄するための概略図を示す。
【
図3a】ハンドピースに取付可能なリンスホースの第1の概略図を示す。
【
図3b】ハンドピースに取付可能なリンスホースの第2の概略図を示す。
【
図3c】ハンドピースに取付可能なリンスホースの第3の概略図を示す。
【
図3d】ハンドピースに取付可能なリンスホースの第4の概略図を示す。
【
図3e】ハンドピースに取付可能なリンスホースの第5の概略図を示す。
【
図4a】冷却流体/リンス流体ホースの挿入前のハンドピースの概略図を示す。
【
図4b】使用中の冷却流体/リンス流体ホースを有するハンドピースの概略図を示す。
【
図4c】洗浄デバイスが取り付けられたハンドピースの概略図を示す。
【
図5a】冷却流体/リンス流体ホースの概略図を示す。
【
図5b】異なる内径領域を有する冷却流体/リンス流体ホースの概略図を示す。
【
図5c】円錐形内径領域を有する冷却流体/リンス流体ホースの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0046】
図は、概略的な性質を有するだけであって、単に、本発明を理解する目的を意図するものである。同一の要素には、同じ参照符号が提供される。個々の実施形態の特徴は相互に交換され得る。
【0047】
さらに、「~よりも下に配置されている」、「~よりも下」、「~よりも低い」、「~よりも上に配置されている」、「~よりも上」、「左」、「左側」、「右」、「右側」などの空間的な相対語は、図に示される一つ以上の他の要素又は構造に対する要素又は構造の関係を簡潔に記載するために本明細書で使用され得る。空間的な相対語は、図に示される向きに加えて、使用中又は動作中の部材の他の向きを含むように意図される。部材は、異なって配向され得(90度回転、又は異なる向き)、それに応じて、本明細書で使用される空間的な相対記述子も同様に解釈され得る。
【0048】
(図の説明)
ここで、医療デバイス、特に、ハンドピース、方法、及び冷却流体/リンス流体ホースが実施形態を参照して記載される。
【0049】
本発明の原理は、手術中のハンドピース2の使用時に、以下、流体と称される冷却及び/又はリンス流体5の無菌供給を提供することである。この点で、ハンドピース2は、ハンドピース2の近位端/端部からハンドピース内部を通じてハンドピース2の遠位端/端部まで延在する、以下、チューブと称されるガイドチューブ又はガイドカニューレ4を有する。流体5を供給するために提供され、前方で閉じられる、以下、ホースと称される冷却及び/又はリンス流体ホース1は、チューブ4を通じて押し進められ得る。動作前に、ホース1の先端は、例えばナイフ又ははさみを用いて当該先端を切り離すことによって開放され得る。動作の終わりに、ホース1は再び、チューブ4から引き出され得る。任意選択的に、ホース1がチューブ4から除去された後、依然、洗浄プロセスが提供され得る。チューブ4からの除去の後、ホース1は廃棄される。
【0050】
さらなる詳細及び態様が、上述又は後述の実施形態と関連して言及される。
【0051】
図1a、
図1b、及び
図1cは、フラッシングのための流体供給部12を有するハンドピース2の異なる変形例を示す。特に、
図1aは、固定されて取り付けられた流体供給部12としてのチューブを有するハンドピース2を示す。
図1bは、固定されて取り付けられた流体供給部12としてのチューブ及び付属ツール3を有するハンドピース2を示す。
図1cは、流体供給部12としての一体化されたチューブ及び付属ツール3を有するハンドピース2を示す。
【0052】
さらなる詳細及び態様が、上述又は後述の実施形態と関連して言及される。
図1a、
図1b、及び
図1cに示される実施形態は、提案された概念と関連して言及される一つ以上の態様、又は
図2a~
図5cに対して後述される実施形態に対応する、一つ以上の任意選択的なさらなる特徴を含み得る。
【0053】
図2a及び
図2bは、異なるハンドピース2の流体供給部12としてのチューブを洗浄するための洗浄技術を示す。
図2aは、ハンドピース2の外側の流体供給部12としてのチューブの洗浄を示す。
図2bは、ハンドピース2の内側の流体供給部12としてのチューブの洗浄を示す。
図2aは、実質的に、
図1a及び
図1bの配置に対応する。
図2bは、実質的に、
図1cの配置に対応する。
【0054】
さらなる詳細及び態様が、上述又は後述の実施形態と関連して言及される。
図2a及び
図2bに示される実施形態は、提案された概念と関連して言及される一つ以上の態様、又は上述(例えば、
図1)若しくは後述(例えば、
図3a~
図5c)の一つ以上の実施形態に対応する、一つ以上の任意選択的なさらなる特徴を含み得る。
【0055】
図3a~
図3eは、ホースが、固定デバイス9を介して、流体供給部12としてハンドピース2に取付可能である実施形態を示す。ホースは、固定デバイス9としてのクランプによってハンドピース2に接続可能であるか、又は接続されている。クランプは、ハンドピース2に取り外し可能に接続され得る。特に、クランプは、固定デバイス9の材料を節約するために離間し得る。ホースは、固定デバイス9内のチャネルを通じてガイドされるか、又はホースは、当該チャネルに固定されて接続されている。
図3d及び
図3eは、対応するツールレセプタクル8を有する異なるタイプのツールを示す。
【0056】
さらなる詳細及び態様が、上述又は後述の実施形態と関連して言及される。
図3a~
図3eに示される実施形態は、提案された概念と関連して言及される一つ以上の態様、又は上述(例えば、
図1~
図2b)若しくは後述(例えば、
図4a~
図5c)の一つ以上の実施形態に対応する、一つ以上の任意選択的なさらなる特徴を含み得る。
【0057】
ここで、
図4a~
図4c及び
図5a~
図5cは、さらに他の語で本発明を示す。
図4aは、ハンドピース2内に含まれるチューブ4内へのホース1の挿入の前のハンドピース2の概略図を示す。チューブ4は、ハンドピース2の内部を通じて延在する。従って、医療デバイスは、それ自体ハンドピース2と称され得るか、又はハンドピース2及びチューブ4を備えるものと称され得る。近位端部とも称される出口領域Aは、中心領域とも称されるハンドピースの内部でチューブ4によって画定される領域の左に示されており、遠位端部とも称される入口領域Eは、中心領域の右に示されている。入口領域Eは、ホース1をチューブ4内に挿入するために使用される。チューブ4は、開放されて構成されており、ハンドピース2の外側にエンドピースを有する。エンドピースは、入口領域E又は出口領域Aそれぞれの一部であり得る。ホース4は、ハンドピース2の遠位端からチューブ4内に挿入され得る。入口領域Eのチューブ入口は、ハンドピース2から突出し得る。出口領域A内のチューブ4は、チューブ4が出口領域Aの2つの別の場所で同じ方向を有するように、即ち平行であるようにS形状に湾曲し得る。チューブ4はまた、ハンドピース2の外側の入口領域E内でハンドピース2から突出し得る。これに関して、ハンドピース2の外側の入口領域E内のチューブは、ハンドピース2から離れる方向に斜めに突出し得る。
【0058】
ハンドピースの内部のチューブ4の一部は、使用中にユーザによって把持されるハンドピース2のグリップ部分内に配置され得るか、又は当該グリップ部分によって取り囲まれ得る。従って、手による使用のために提供されるハンドピース2のまさにこの部分で、チューブ4の対応する部分は、ハンドピース4内にガイドされ、それによって、ユーザの快適性を向上させ得る。
【0059】
図4bは、使用中のホース1を有するハンドピース2の概略図を示す。特に、ホース1は、チューブ4を通じて完全に挿入される。流体5のリンスジェットは、ツールレセプタクル8内に配置されたツール3の作用方向に、ホース4の左側に放出される。流体5は、動作中に分配され得る。動作後、ホース1は、チューブ4から引き出され得る。この場合が、
図4cに示されている。
【0060】
図4cは、洗浄デバイス6が接続されたハンドピース2の概略図を示す。洗浄デバイスは、動作後に接続され得る。この目的のために、洗浄デバイス6は、チューブ4を洗浄するために、洗浄流体をチューブ4内に分配し得る。洗浄流体は、殺菌のために、例えば、アルコール、又は過酸化水素などの酸化剤を含み得る。この目的のために、チューブ4は、内部、例えば、入口領域Eと出口領域Aとの間の部分、いわゆる中心領域に穿孔を有する。穿孔は、チューブ4内に届けられる洗浄流体を介して内部をリンスするために提供され得る。例えば、当該穿孔は、中心領域の長さdにわたって提供され得るか、又はそれぞれ分配され得る。
【0061】
特に、ここで、ホース1の先端は、ホース1がチューブ4を通じて押し進められた後に切り離され得ることに留意されたい。これは、
図4bでの使用の前の状態に対応する。この切断ステップ又は別の切断ステップはまた、ホース1が再び引っ込められる前に、
図4bでの使用の後に実行され得る。これは、
図5a~
図5cの以下の説明で明確になるであろう。
【0062】
さらなる詳細及び態様が、上述又は後述の実施形態と関連して言及される。
図4a~
図4cに示される実施形態は、提案された概念と関連して言及される一つ以上の態様、又は上述(例えば、
図1~
図3e)若しくは後述(例えば、
図5a~
図5c)の一つ以上の実施形態に対応する、一つ以上の任意選択的なさらなる特徴を含み得る。
【0063】
図5a~
図5cは、まず、
図5a参照の使用の前に提供される様式のホース4、次に、
図5b及び
図5c参照の2つの異なる実施形態のホース4を示す。
【0064】
これに関して、
図5aは、ホース1の概略図を示す。切断線Tも概略的に示されている。さらに、はさみ一丁が概略的に示されており、切断手段Sの例として提供され、それは、切断線Tに沿ってホース1を切断するための鋭い刃を有するナイフなどであり得る。これは、ホース1の先端の除去を可能にする。ホース1が切断可能であるために、適切な材料が、ホース4のために提供され得る。例えば、ホース4は、PVC又はシリコーンなどのプラスチックで作られ得る。
図4a~
図4cを参照して上述したように、ホース1は、ホース1がチューブ4を通じて押し進められた後、切断線に沿って、例えば切断手段Sを用いて切断され得る。これは、動作の前、及び/又は動作の後に行われ得る。
【0065】
ホース1が使用の前に閉じられているため、細菌及び病原体並びに他の汚染物質は、ホース1の系又は内部に入ることができない。この目的のために、ホース1の一端又は両端は、使用の前に閉じられ得る。次いで、両端が、使用のために前述の切断線Tで切断され得る。切断線Tそれ自体は、ホース1上に存在する必要はなく、それは単に、流体5がホース1を通じて流される前に、ホース1の先端が切り離されることを例示する役割を果たすだけである。
【0066】
図5bは、異なる内径領域a、b、及びcを有するホース1の概略図を示す。ここで、内径領域は、ホース1の先端から離れる方向にa、b、cの順に小さい。これは、ホース1の段状の内径を提供し得る。この目的のために、ホース1の外径も、段形状であり得るか、又はホース1の内径と相補的であり得る。対応する内径領域a、b、又はcによるポイントで切断手段Sを介して切り離すと、リンスジェット径が設定され得る。従って、リンス流体5の最適な圧力が使用中に提供され得る。
【0067】
図5cは、この場合円錐形内径領域aを有するホース1のさらなる概略図を示す。当該領域aに接続された内径領域bは、直線であり得る。これはまた、この場合のみ無段階で、用途で選択される流体5の圧力を、切断の位置に応じて切断手段Sを介して設定することを可能にする。
【0068】
従って、
図5b及び
図5cに示されるホース1は、ユーザが好む流体5のリンスジェット径を柔軟に提供し得る。
【符号の説明】
【0069】
1:冷却流体/リンス流体ホース
2:ハンドピース
3:ツール
4:ガイドチューブ/ガイドカニューレ
5:冷却/リンス流体
6:洗浄デバイス
7:機械的洗浄補助具(mechanical cleaning aid)
8:ツールレセプタクル
9:固定デバイス
10:医療デバイス
11:ユーザの手
12:流体供給部
S:切断手段
T:切断線
a:第1の内径領域
b:第2の内径領域
c:第3の内径領域
d:中心領域の長さ
【手続補正書】
【提出日】2023-01-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療デバイスであって、
駆動装置を受容するためのハンドピース筐体によって取り囲まれた内部を有するハンドピー
スと、
前記ハンドピー
ス上に配置されているか、又は前記ハンドピー
スに結合され得るエフェクタと、
前記エフェクタへの冷却及び/又はリンス流
体の供給デバイスと、
を備え、
前記冷却及び/又はリンス流体の前記供給デバイスは、前記ハンドピースの長手方向に少なくとも部分的に前記内部を通過するガイドチューブ又はガイドカニュー
レを備え、
前記ガイドチューブ又はガイドカニューレは、
前記ハンドピー
スに固定されて接続されており
、連続的な様式で構成されており、
遠位及び近位ハンドピース領域で外側に開放されており、
冷却流体/リンス流体ホー
スであって、、前記冷却流体/リンス流体ホー
スは、前記冷却流体/リンス流体ホー
スの挿入移動中に前記ガイドチューブ又はガイドカニュー
レ内に挿入される前記冷却流体/リンス流体ホー
スを長手方向にガイドするように提供及び構成されている、医療デバイ
ス。
【請求項2】
前記冷却流体/リンス流体ホー
スは、前記冷却流体/リンス流体ホー
スが少なくとも前記ガイドチューブ又はガイドカニュー
レ全体を通じて延在するように、前記ガイドチューブ又はガイドカニュー
レの長さよりも長いホース長さを有する、請求項1に記載の医療デバイ
ス。
【請求項3】
前記ガイドチューブ又はガイドカニュー
レは、前記内部内に、前記内部の長手部分における前記内部への複数の出口開口を有
する、請求項1又は2に記載の医療デバイ
ス。
【請求項4】
前記ガイドチューブ又はガイドカニュー
レは、前記内部を取り囲む前記ハンドピース筐体の内側の近くに又は前記内側に隣接して、分散して配置されている、請求項1又は2に記載の医療デバイ
ス。
【請求項5】
前記ガイドチューブ又はガイドカニュー
レは、前記ハンドピースの長手軸に対して斜めに前記ハンドピース筐体から遠位に突出した端部から始まり、もっぱら斜めに配向された入口ポートを形成している前記ガイドチューブ又はガイドカニュー
レであって、
前記内部内の中心領域であって、前記ハンドピースの前記長手軸に平行に延在するとともに、前記ハンドピースの前記長手軸に対して斜めに前記ハンドピース筐体から近位に突出し出口ポートを形成した端部に滑らかに開口する前記中心領域へ滑らかに移行し、
前記端部は、近位方向に前記ハンドピースの前記長手軸に平行に延在する出口端部を形成するように前記ハンドピース筐体の外側で曲げられている、請求項1から4のいずれか一項に記載の医療デバイ
ス。
【請求項6】
前記入口ポートは、前記冷却流体/リンス流体ホー
スが引き出されると、洗浄流体ラインを接続するためのカップリングをさらに構成している、請求項5に記載の医療デバイ
ス。
【請求項7】
前記ガイドチューブ又はガイドカニュー
レ及び前記冷却流体/リンス流体ホー
スは、非圧縮状態で、前記冷却流体/リンス流体ホー
スが前記ガイドチューブ又は前記ガイドカニュー
レの直径よりも大きい外周を有するように構成されている、請求項2から5のいずれか一項に記載の医療デバイ
ス。
【請求項8】
フレキシブルな冷却流体/リンス流体ホー
スであって、前記冷却流体/リンス流体ホー
スは、
好ましくは請求項1から5のいずれか一項に記載の医療デバイ
スのガイドチューブ又はガイドカニュー
レ内に挿入され、
前記冷却流体/リンス流体ホー
スの一方のホース端は
、外側に湾曲しているか若しくは丸みのあるエンドキャップの形成下で、又は前記エンドキャップを介して閉じられており、従って、前記ガイドチューブ又はガイドカニュー
レ内に挿入される前記ホース端が形成される、フレキシブルな冷却流体/リンス流体ホー
ス。
【請求項9】
前記冷却流体/リンス流体ホー
スは、使い捨て用で提供さ
れる、請求項
8に記載のフレキシブルな冷却流体/リンス流体ホー
ス。
【請求項10】
前記冷却流体/リンス流体ホー
スは、挿入される前記ホースの前記端から始まり、前記ホースの長手方向に、いくつかの異な
る直径領
域を有し、
前記直径領
域は、連続的に移行して、又は肩を形成して、連続的に配置されている、請求項8又は9に記載のフレキシブルな冷却流体/リンス流体ホー
ス。
【請求項11】
好ましくは請求項6から8のいずれか一項に記載の、流
体を供給するために提供される冷却流体/リンス流体ホー
スと共に、好ましくは請求項1から5のいずれか一項に記載の医療デバイ
スを使用するための方法であって、以下のステップ、即ち、
医療ハンドピー
スを提供するステップであって、前記医療ハンドピー
スのハンドピース筐体は、
遠位チューブ入口及び
近位チューブ出口を有するホースガイドチュー
ブが前記ハンドピース筐体の外側にそれぞれ固定されて取り付けられた内部を形成する、前記提供するステップと、
挿入端で封止された冷却流体/リンス流体ホー
スを前記ハンドピース筐体の外側から前記遠位チューブ入口内に挿入し、前記ガイドチュー
ブを通じて、前記近位チューブ出口まで又は前記近位チューブ出口を超えて前記冷却流体/リンス流体ホー
スを押し進めるステップと、
前記ガイドチュー
ブを通じて前記冷却流体/リンス流体ホー
スをガイドした後、前記チューブ出口から突出した前記冷却流体/リンス流体ホー
スの閉じられた前記挿入端を切り離すステップと、
を含む方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
さらに、冷却流体/リンス流体ホースの先端は、そのように閉じられ得るか又は構成され得る。閉鎖形状は、けがのリスクを低減させるために、及び医療デバイスのガイドチューブ又はガイドカニューレ内を通じたスライドし易さを向上させるために丸みがあり得る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0068】
従って、
図5b及び
図5cに示されるホース1は、ユーザが好む流体5のリンスジェット径を柔軟に提供し得る。
以下の項目は、国際出願時の特許請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
医療デバイスであって、
好ましくは駆動装置を受容するためのハンドピース筐体によって取り囲まれた内部を有するハンドピース(2)と、
前記ハンドピース(2)上に配置されているか、又は前記ハンドピース(2)に結合され得るエフェクタと、
前記エフェクタへの冷却及び/又はリンス流体(5)の供給デバイスと、
を備え、
前記ハンドピースの長手方向に少なくとも部分的に前記内部を通過するガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)は、
前記ハンドピース(2)に固定されて接続されており、好ましくは連続的な様式で構成されており、
遠位及び近位ハンドピース領域で外側に開放されており、
好ましくは使い捨てタイプの冷却流体/リンス流体ホース(1)であって、、前記冷却流体/リンス流体ホース(1)は、前記冷却流体/リンス流体ホース(1)の挿入移動中に前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)内に挿入される前記冷却流体/リンス流体ホース(1)を長手方向にガイドするように提供及び構成されている、医療デバイス(10)。
(項目2)
前記冷却流体/リンス流体ホース(1)は、前記冷却流体/リンス流体ホース(1)が少なくとも前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)全体を通じて延在するように、前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)の長さよりも長いホース長さを有する、項目1に記載の医療デバイス(10)。
(項目3)
前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)は、前記内部内に、前記内部の長手部分における前記内部への複数の出口開口を有し、好ましくは穿孔されている、項目1又は2に記載の医療デバイス(10)。
(項目4)
前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)は、前記内部を取り囲む前記ハンドピース筐体の内側の近くに又は前記内側に隣接して、分散して配置されている、項目1又は2に記載の医療デバイス(10)。
(項目5)
前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)は、前記ハンドピースの長手軸に対して斜めに前記ハンドピース筐体から遠位に突出した端部から始まり、もっぱら斜めに配向された入口ポートを形成している前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)であって、
前記内部内の中心領域であって、前記ハンドピースの前記長手軸に平行に延在するとともに、前記ハンドピースの前記長手軸に対して斜めに前記ハンドピース筐体から近位に突出し出口ポートを形成した端部に滑らかに開口する前記中心領域へ滑らかに移行し、
前記端部は、近位方向に前記ハンドピースの前記長手軸に平行に延在する出口端部を形成するように前記ハンドピース筐体の外側で曲げられている、項目1から4のいずれか一項に記載の医療デバイス(10)。
(項目6)
前記入口ポートは、前記冷却流体/リンス流体ホース(1)が引き出されると、洗浄流体ラインを接続するためのカップリングをさらに構成している、項目5に記載の医療デバイス(10)。
(項目7)
前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)及び前記冷却流体/リンス流体ホース(1)は、非圧縮状態で、前記冷却流体/リンス流体ホース(1)が前記ガイドチューブ又は前記ガイドカニューレ(4)の直径よりも大きい外周を有するように構成されている、項目2から5のいずれか一項に記載の医療デバイス(10)。
(項目8)
フレキシブルな冷却流体/リンス流体ホース(1)であって、前記冷却流体/リンス流体ホース(1)は、
好ましくは項目1から5のいずれか一項に記載の医療デバイス(10)のガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)内に挿入され、
前記冷却流体/リンス流体ホース(1)の一方のホース端は、好ましくは、外側に湾曲しているか若しくは丸みのあるエンドキャップの形成下で、又は前記エンドキャップを介して閉じられており、従って、前記ガイドチューブ又はガイドカニューレ(4)内に挿入される前記ホース端が形成される、フレキシブルな冷却流体/リンス流体ホース(1)。
(項目9)
前記冷却流体/リンス流体ホース(1)は、使い捨て用で提供され、好ましくはプラスチックで構成されている、項目6に記載のフレキシブルな冷却流体/リンス流体ホース(1)。
(項目10)
前記冷却流体/リンス流体ホース(1)は、挿入される前記ホースの前記端から始まり、前記ホースの長手方向に、いくつかの異なる、好ましくは増加する直径領域(a、b、c)を有し、
前記直径領域(a、b、c)は、連続的に移行して、又は肩を形成して、連続的に配置されている、項目8又は9に記載のフレキシブルな冷却流体/リンス流体ホース(1)。
(項目11)
好ましくは項目6から8のいずれか一項に記載の、流体(5)を供給するために提供される冷却流体/リンス流体ホース(1)と共に、好ましくは項目1から5のいずれか一項に記載の医療デバイス(10)を使用するための方法であって、以下のステップ、即ち、
医療ハンドピース(2)を提供するステップであって、前記医療ハンドピース(2)のハンドピース筐体は、近位チューブ入口及び遠位チューブ出口を有するホースガイドチューブ(4)が前記ハンドピース筐体の外側にそれぞれ固定されて取り付けられた内部を形成する、前記提供するステップと、
挿入端で封止された冷却流体/リンス流体ホース(1)を前記ハンドピース筐体の外側から前記遠位チューブ入口内に挿入し、前記ガイドチューブ(4)を通じて、前記近位チューブ出口まで又は前記近位チューブ出口を超えて前記冷却流体/リンス流体ホース(1)を押し進めるステップと、
前記ガイドチューブ(4)を通じて前記冷却流体/リンス流体ホース(1)をガイドした後、前記チューブ出口から突出した前記冷却流体/リンス流体ホース(1)の閉じられた前記挿入端を切り離すステップと、
を含む方法。
【国際調査報告】