(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-29
(54)【発明の名称】振動コンベヤ装置の機能性検査方法
(51)【国際特許分類】
G01M 99/00 20110101AFI20230522BHJP
G01H 17/00 20060101ALI20230522BHJP
B65G 27/32 20060101ALI20230522BHJP
【FI】
G01M99/00 Z
G01H17/00 Z
B65G27/32
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022564228
(86)(22)【出願日】2021-01-28
(85)【翻訳文提出日】2022-12-15
(86)【国際出願番号】 CH2021050002
(87)【国際公開番号】W WO2021212241
(87)【国際公開日】2021-10-28
(32)【優先日】2020-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522411463
【氏名又は名称】クレマー・アー・ゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルッティ,マリオ
(72)【発明者】
【氏名】フレッヒ,トビアス
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー,ホルスト
【テーマコード(参考)】
2G024
2G064
3F037
【Fターム(参考)】
2G024AD01
2G024BA22
2G024CA13
2G024FA04
2G024FA06
2G024FA11
2G064AA11
2G064AB01
2G064AB02
2G064AB22
2G064BA02
2G064BD02
2G064DD02
3F037BA07
3F037CA02
3F037CC01
3F037CC05
(57)【要約】
振動コンベヤ装置(1)の運転前または運転中のいずれかに行われる状態分析によって振動コンベヤ装置(1)の機能性を検査する方法において、A)運転前に実施されるべき方法は次の各ステップ、A1)駆動装置(2)に対して駆動パルスが印加されるステップ、A2)振動コンベヤ装置(1)によって生起されるパルス応答が検出されるステップ、A3)検出されたパルス応答が信号評価ユニット(5)によってコンピュータ(6)に転送されるステップ、A4)検出されたパルス応答がコンピュータ(6)によって基準パルス応答と比較されるステップ、A5)コンピュータ(6)により、a)振動コンベヤ装置(1)の低減された始動駆動出力での動作のための始動手順が作動化されるべきか、あるいは、b)振動コンベヤ装置(1)の低減されない始動駆動出力での動作のための始動手順が作動化されるべきか、あるいは、c)動作が中止されるべきか、が判定されるステップ、を含み、B)作動中に実施されるべき方法は次の各ステップ、B1)振動コンベヤ装置(1)の作動時に振動コンベヤ装置(1)によって惹起される電圧振幅、周波数、加速度、温度が信号評価ユニット(5)により検出されるステップ、B2)検出された電圧振幅、周波数、加速度、温度が信号評価ユニット(5)によってコンピュータ(6)に転送されるステップ、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動コンベヤ装置(1)の運転前または運転中のいずれかに行われる状態分析によって振動コンベヤ装置(1)の機能性を検査する方法において、
A)運転前に実施されるべき方法は次の各ステップ、
A1)振動コンベヤ装置(1)の運転前に周波数インバータ(3)によって振動コンベヤ装置(1)の駆動装置(2)に対して駆動パルスが印加されるステップ、
A2)時間に依存して、またはパルス応答の周波数に依存して、振動コンベヤ装置(1)によって生成されるパルス応答が信号評価ユニット(5)により検出されるステップ、
A3)検出されたパルス応答が信号評価ユニット(5)によってコンピュータ(6)に転送されるステップ、
A4)検出されたパルス応答がコンピュータ(6)によって基準パルス応答と比較されるステップ、
A5)コンピュータ(6)により、
a)振動コンベヤ装置(1)の低減された始動駆動出力での動作のための始動手順が作動化されるべきか、あるいは、
b)振動コンベヤ装置(1)の低減されない始動駆動出力での動作のための始動手順が作動化されるべきか、あるいは、
c)動作が中止されるべきか、
が判定されるステップ、
を備え、
B)運転中に実施されるべき方法は次の各ステップ、
B1)振動コンベヤ装置(1)の運転時に振動コンベヤ装置(1)によって生起される電圧振幅、周波数、加速度、温度が信号評価ユニット(5)により検出されるステップ、
B2)検出された電圧振幅、周波数、加速度、温度が信号評価ユニット(5)によってコンピュータ(6)に転送されるステップ、
を備える、方法。
【請求項2】
ステップA5)の後に次のステップ、
A6)振動コンベヤ装置(1)の低減された始動駆動出力での動作のための始動手順が作動化されるステップ、
が実行されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
始動手順によって駆動装置(2)の駆動出力が低減され、時間帯Δt>0の後に100%まで引き上げられることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
駆動装置(2)の駆動出力は最大でも80%まで、好ましくは最大でも50%まで低減されることを特徴とする、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
ステップA5)の後に次のステップ、
A7)振動コンベヤ装置(1)の低減されない始動駆動出力での動作のための始動手順が作動化されるステップ、
が実行されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、ステップA1)の前に次のステップ、
A0)振動コンベヤ装置(1)の駆動装置(2)に対する一時的な駆動パルスの印加によって基準パルス応答が生起され、このとき駆動装置(2)は増大した機械的負荷に暴露されないステップ、
を備えることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
ステップA2)のもとで振動コンベヤ装置(1)によって生起されるパルス応答を、時間に依存して、またはパルス応答の周波数に依存して、振動コンベヤ装置(1)に配置された加速度センサ(7)によって検出可能であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
ステップB2)の後に振動コンベヤ装置(1)の運転時に次のステップ、
B3)検出されたパラメータが、それぞれ事前定義された許容範囲とコンピュータ(6)によって比較されるステップ、
B4)コンピュータ(6)によって、
(i)制約なしでの振動コンベヤ装置(1)の動作が継続されるか、あるいは
(ii)エラーメッセージとともに振動コンベヤ装置(1)の動作が中止されるべきか、
が判定されるステップ、
が実行されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
振動コンベヤ装置(1)の運転後に次のステップ、
C1)ステップB3)およびB4)のもとで振動コンベヤ装置(1)の作動時に検出されてコンピュータ(6)に転送された、振動コンベヤ装置(1)によって惹起される電圧振幅、周波数、加速度、温度などのパラメータが保存されている長期データとコンピュータ(6)によって比較されるステップ、
C2)コンピュータ(6)によって
a)パラメータの傾向的な変化を認識可能であり警告が出力されるべきであるか、あるいは、
b)動作が標準に即して続行され得るかが判定されるステップ、
が実行されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
さらに別の次のステップ、
D1)判定されたパラメータとコンピュータ(6)のデータがOPC UAを介して上位のオペレーティングシステム(4)へ提供されるステップ、
D2)上位のオペレーティングシステム(4)によるデータ受領が検出されるステップ、
を備えることを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
振動コンベヤ装置(1)のための駆動装置(2)であって、駆動装置(2)は、
a)フレーム(16)の下側端部に配置された底面プレート(18)と、底面プレート(18)の上で周辺に部分円として配置されて長軸(10)の方向に延びる複数の支柱(17)とを有するフレーム(16)と、
b)フレーム(16)の上側端部に配置され、1つの第1のスプリングセット(15a)により1つの支柱(17)と水平方向および垂直方向へそれぞれ振動可能なように結合された電機子プレート(14)と、
c)電機子プレート(14)と結合された加速度センサ(7)と、
d)電機子プレート(14)の下方でこれから間隔をおいて配置され、カウンタウェイト(11)を含み、それぞれ1つの第2のスプリングセット(15b)によってそれぞれ1つの支柱(17)と結合され、それにより電機子プレート(14)を磁気的な力伝達によって振動させることが可能である磁気駆動部(13)と、
を備え、
e)第1および第2のスプリングセット(15a,15b)は駆動装置(2)が休止状態にあるとき電機子プレート(14)とともに角度α>90°を形成し、それにより、磁気駆動部(13)によって電機子プレート(14)に対して及ぼされる駆動力を水平方向と垂直方向の成分に分割可能であることを特徴とする、駆動装置(2)。
【請求項12】
角度αは少なくとも120°であり、好ましくは少なくとも105°であることを特徴とする、請求項11に記載の駆動装置(2)。
【請求項13】
カウンタウェイト(11)は、選択可能な個数の個別ウェイト(12)から組合せ可能であることを特徴とする、請求項11または12に記載の駆動装置(2)。
【請求項14】
駆動装置(2)は、駆動パルスの印加のための周波数変換器(3)と、コンベヤ溝(8)によって生起されるパルス応答を検出するための信号評価ユニット(5)と、コンピュータ(6)とを追加的に備えることを特徴とする、請求項11~13のいずれか1項に記載の駆動装置(2)。
【請求項15】
請求項11~14のいずれか1項に記載の駆動装置(2)の利用法において、錠剤やカプセルの除埃および/またはバリ取りをするための振動コンベヤ装置(1)での利用法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載されている振動コンベヤ装置の機能性を検査する方法に関し、および、請求項11の前文に記載されている振動コンベヤ装置のための駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
錠剤の除埃やバリ取りをするための振動コンベヤ装置が、KRAMERによる欧州特許第1322533号明細書から公知である。この公知の振動コンベヤ装置は、基本的に、螺旋状のコンベヤ溝と、コンベヤ溝を振動させる駆動装置と、コンベヤ溝の領域から埃を吸引するための吸引装置と、を備えている。
【0003】
しかしこの公知の振動コンベヤ装置では、コンベヤ溝での不具合や、長い機械停止時間に基づいて生起される、振動コンベヤ装置の始動時の困難な運転開始挙動を、直接的に検出して考慮に入れることができない。さらに振動コンベヤ装置の運転時に、駆動装置とコンベヤ溝が損傷を受けかねない不良状態が生じることがあり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこの点に対処法を提供しようとするものである。本発明の課題は、振動コンベヤ装置の状態分析を作成する方法を創出し、引き続いて機能性に関する情報提供を行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項1の特徴を有する、振動コンベヤ装置の機能性を検査する方法によって、ならびに請求項11の特徴を有する、振動コンベヤ装置のための駆動装置によって、課せられた課題を解決する。
【0007】
本発明により実現される利点は、基本的に、本発明に基づく方法によって達成される。
A)運転前
・基準パルス応答とパルス応答との比較に基づき、たとえばコンベヤ溝の適正でない組付けなどのコンベヤ溝における欠陥や、振動コンベヤ装置の始動時におけるばね定数の管理を検出可能であり、それにより、このようなケースでは駆動装置のスイッチオンが阻止され得るという点に見ることができ。および、
・長い機械停止時間に基づいて発生し得る駆動装置の運転開始挙動の障害を検出可能である。このような振動コンベヤ装置では長い機械停止時間が生じることがあり、そのため、駆動装置がさまざまに相違する運転開始挙動を示すことがあり得る。しかし公知の振動コンベヤ装置では、そのような挙動が制御部によって考慮されることがなく、そのために装置の高くなりすぎた機械的負荷が生じ、そのようにして故障が生じることがある。パルス応答の評価を参照して、このような状況を早期に発見することができ、振動コンベヤ装置をスイッチオンする際に考慮に入れることができる。
B)運転中に、電圧振幅、周波数、加速度、温度などのパラメータについて検出された値をさらに利用することができる。それは、たとえば、
・パラメータについて検出された値を許容範囲と比較するためであり、それにより、振動コンベヤ装置の動作が続行されるべきか、それともエラーメッセージの発出により中止されるべきかを決定することができる。および/または、
・運転後に、パラメータについて検出された値が保存されている長期データと比較されることができるようにするためであり、それにより傾向的な変化を認識することができ、警告が出力されるか否か、あるいは、その後の使用開始を標準に即して行うことができるか否かが決定されることができる。
【0008】
以下において、本発明にとって重要ないくつかの技術概念を次のとおり詳しく定義する。
【0009】
パルス応答(111)
以下においてパルス応答と呼ぶのは振動性の装置の出力信号であり、入力信号としてニードルパルス(ディラックパルス)が印加される。
【0010】
本発明により、出力量、すなわちパルス応答は、パルス(入力信号)に基づいて生成されることになる。このとき励起は突発的であり、すなわち装置の振動時間と比較してきわめて短い。単位パルス関数(入力信号)は、近似されたニードルパルス(ディラックパルス)で構成される。このようなニードルパルスを物理的に厳密に具体化することはできないが、短いパルスと高い振幅とで励起されたときの応答挙動(出力量)から、固有周波数や減衰などの動的特性に関する情報を読み取ることができる。
【0011】
すべてのコンベヤ溝が適正に組み付けられていれば、ばね定数には変化がなく、駆動装置の長期間障害もなく、その場合には振動コンベヤ装置が正常状態にある。上述したパルス(入力信号)の供給によって振動減衰挙動(出力量)を検出して分析することができる。このような挙動が基準挙動とみなされる-このことは、時間領域でも周波数領域でも該当する。コンベヤ溝(コンベヤ螺旋)が駆動装置に組み付けられていないとき、供給される事前定義されたパルス後の振動挙動は、コンベヤ溝(コンベヤ螺旋)が組み付けられているときとは相違する。すなわち、振動コンベヤ装置のパルス応答(出力量)が基準挙動から外れるとただちに、不良状態があるものと考えなければならない。
【0012】
そこから、(その他のソースからのデータも含む)不良状態の一義的な特徴づけを参照したうえで、該当する不良が導き出されて通知されることができる。
【0013】
許容範囲(121)
励起コイルの制御とは、(螺旋における質量増加によって)変化し得る振動振幅に対して加速度センサのフィードバックにより反応することができる制御系であり、それは、コイルの電圧振幅が周波数インバータによって適合化されることによる。螺旋の溶接継目の破損や、螺旋での最大充填量の超過などの外的なシステム不良によって、適正でない振幅制御、およびそれによる駆動装置での不具合が生じ得る。最新の電圧振幅が、事前定義された許容範囲と比較されることで、このような欠陥挙動が早期に認識されることができる。同様のことは周波数変換器の出力周波数にも当てはまる。加速度センサの考えられる誤動作を早期に認識するために、電圧振幅および周波数のほか最新の加速度も事前定義された許容範囲と比較される。
【0014】
パラメータ比較(131)
以下においてパラメータ比較と称するのは、さまざまなデータソースから検出された状態量の二次処理と組合せであり、その目的は、検出されたパラメータがその許容範囲限界に近づいていく傾向を認識することにある。
【0015】
たとえばコイルの温度推移が耐用期間を通して分析され、それにより、必要な定期点検インターバルに関する情報を得ることができ、そのようにして振動コンベヤ装置の機能性が長期的に確保される。
【0016】
OPC UA(141)
OPC UA(Open Platform Communications United Architecture)と称するのは、プラットフォームから独立したサービス指向の(SOA)データ交換のためにOPC協議会により導入された規格である。
【0017】
新たに評価される、損傷、二次障害および適切でない操作からのデータにより、振動コンベヤ装置(除埃機)を保護することができる。さらに、「予知保全」によってプロセス安全性を決定的に改善することができる。
【0018】
本発明のその他の好ましい実施形態は次のとおり説明することができる。
【0019】
1つの特別な実施形態では、ステップA5)の後に次のステップが実行される。A6)振動コンベヤ装置の、低減された始動駆動出力での動作のための始動手順が起動される。それにより、長い停止時間によって生成される、装置の起動のし難さを考慮に入れることができる。駆動装置が始動するときの機械的負荷の増大による装置の不具合を、そのようにして防止することができる。
【0020】
別の実施形態では、始動手順によって駆動装置の駆動出力が低減され、時間帯Δt>0の後に100%まで引き上げられる。それにより、パルス応答の評価を参照して、長い機械停止時間によって生起される、装置起動のし難さを、振動コンベヤ装置のスイッチオンのときに考慮できるという利点を実現可能であり、それは、駆動出力がたとえば50%まで自動的に低減されることによる。このようないわゆる「ソフトスタート」の後、定義済み時間後に出力を100%まで引き上げることができる。このような方策により、長い停止時間によって振動コンベヤ装置が損傷することが防止される。
【0021】
別の実施形態では、駆動装置の駆動出力が最大でも80%まで、好ましくは最大でも50%まで低減される。
【0022】
さらに別の実施形態では、ステップA5)の後に次のステップが実行される。A7)振動コンベヤ装置の、始動駆動出力を低下させずに運転するためのための始動手順が起動される。
【0023】
別の実施形態では、本方法はステップA1)の前に次のステップを備える。A0)振動コンベヤ装置の駆動装置に対する一時的な駆動パルスの印加によって基準パルス応答が生起され、このとき駆動装置は増大した機械的負荷に暴露されない。
【0024】
別の実施形態では、ステップA2)のもとで振動コンベヤ装置によって生起されるパルス応答は、時間に依存して、またはパルス応答の周波数に依存して、振動コンベヤ装置に配置された加速度センサによって検出可能である。
【0025】
別の実施形態では、ステップB2)の後に振動コンベヤ装置の運転時に次のステップが実行される。B3)検出されたパラメータを、それぞれ定義済みの許容範囲とコンピュータによって比較する。B4)コンピュータによって、(i)制約なしでの振動コンベヤ装置の運転が継続される。あるいは(ii)エラーメッセージとともに振動コンベヤ装置の運転が中止されるべきかが判定される。このような許容範囲の利点は特に次のとおりである。
・たとえば溶接継目の破損、高すぎる充填量、加速度センサの不良状態などの、振動コンベヤ装置における欠陥を検出可能である。励起系の電圧振幅、周波数、加速度などの検出されるパラメータが、それぞれの定義済みの許容範囲の外で推移しているときは、駆動装置を損傷させ得る潜在的な欠陥状態があると推定される。これらのパラメータが監視されることで、駆動装置を損傷から守るためのスイッチオフを導入することができる。および、
・励起コイルでの温度の恒常的な監視によって、コイルの過熱が防止される。
【0026】
別の実施形態では、振動コンベヤ装置の運転後に次のステップが実行される。C1)ステップB3)およびB4)のもとで振動コンベヤ装置の運転時に検出されてコンピュータに転送された、振動コンベヤ装置によって生起される電圧振幅、周波数、加速度、温度などのパラメータが、コンピュータによって、保存されている長期データと比較され。C2)コンピュータによって、a)パラメータの傾向的な変化を認識可能であり警告が出力されるべきであるか、あるいは、b)動作が標準に即して続行され得るかが判定される。パラメータ比較によって実現可能な利点は、次のような点に見ることができる。
・最新の運転パラメータが基準パラメータと比較され、それによって以後の運転についての実際状態を定義する。このとき、温度推移、加速度、電圧振幅、および周波数の観点から、実験で判定された基準パラメータと値とが比較される。
・値が現時点でまだ許容される許容範囲内にある場合にも、比較的長い期間を通じてパラメータの変化を、その許容範囲限界に至るまで認識できることによって、パラメータ比較を参照してプロセス安全性を向上させることができる。したがって運転時の方法とは異なり、このような変化を早期に認識して対策を開始することができる。
・設置されているすべての除埃機の判定されたデータや知見を集約することによって、将来的な開発プロジェクトや顧客固有の用途のための高いポテンシャルを分析することができる。
【0027】
さらに別の実施形態では、本方法はさらに別のステップを備える。D1)判定されたパラメータとコンピュータのデータがOPC UAを介して上位のオペレーティングシステムへ提供される。D2)上位のオペレーティングシステムによるデータ入力が検出される。UPC UAを介してのデータの伝送の利点は、特に次のような点にある。
・判定されたプロセスパラメータやデータを、OPC UAによって上位のオペレーティングシステムに引き渡すことができ、それにより、インターフェイスの境界を越えて同期したタイムスタンプも存在することになる。ならびに、
・エラーメッセージ、これに付属するエラー除去に関するドキュメント、取扱説明書や作業指示書、およびプロセス最適化が存在する場合にはこれに関する情報を、上位のシステムで表示させることができる。
【0028】
駆動装置の1つの特別な実施形態では、角度αは少なくとも120°であり、好ましくは少なくとも105°である。
【0029】
駆動装置の別の実施形態では、選択可能な数の個別ウェイトからカウンタウェイトを組合せること可能である。それにより、個別ウェイトを加えたり減らしたりすることで、800から2,000mmのさまざまに異なる搬送高さのための特別なカウンタウェイトを組み付けることができるように、駆動装置一式を組み合わせることができるという利点を実現可能である。
【0030】
別の実施形態では、駆動装置は、駆動パルスの印加のための周波数変換器と、コンベヤ溝によって生起されるパルス応答を検出するための信号評価ユニットと、コンピュータとを追加的に備える。
【0031】
本発明による駆動装置の1つの好ましい用途は、錠剤やカプセルの除埃および/またはバリ取りをするための振動コンベヤ装置への配置である。
【0032】
次に、実施例の部分的に模式化された図面を参照しながら、本発明および本発明の発展例についてさらに詳しく説明する。
【0033】
図面は次のものを示す。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1a】運転前の状態分析によって振動コンベヤ装置の機能性を検査する本発明による方法の実施形態を示す模式図である。
【
図1b】運転中および運転後のそれぞれの状態分析によって振動コンベヤ装置の機能性を検査する本発明による方法の実施形態を示す模式図である。
【
図2】本発明による駆動装置の実施形態とともに振動コンベヤ装置を示す側面図である。
【
図3】
図2に示す本発明による駆動装置の実施形態を示す斜視図である。
【
図4】
図2に示す本発明による駆動装置の実施形態を周辺機器とともに示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1aには、運転前の状態分析100aによって振動コンベヤ装置1(
図2)の機能性を検査する本発明による方法の実施形態が例示として示されている。
【0036】
運転前の方法110は、振動コンベヤ装置1の駆動装置2(
図2および
図3)に対する定義済み駆動パルスを用いて、およびその帰結として生じるパルス応答の分析を用いて、運転直前の振動コンベヤ装置1の状態に関する情報が得られることを特徴とする。
【0037】
作動前に実施されるべき方法110は、基本的に次の各ステップを備える。
・振動コンベヤ装置1の運転前に、周波数インバータ3(
図4)によって振動コンベヤ装置1の駆動装置2に対して駆動パルスが印加される。
・時間の関数として、またはパルス応答の周波数の関数として、振動コンベヤ装置1によって生起されるパルス応答を、信号評価ユニット5により検出する。
・検出されたパルス応答が信号評価ユニット5によってコンピュータ6(
図4)に転送される。
・コンピュータ6によって、検出されたパルス応答が基準パルス応答111と比較される。および、
・最後に、コンピュータ6により、
a)振動コンベヤ装置1の低減された始動駆動出力での運転のための始動手順が作動化されるべきか、あるいは、
b)振動コンベヤ装置1の低減されない始動駆動出力での運転のための始動手順が作動化されるべきか、あるいは、
c)動作が中止されるべきか、が判定される。
【0038】
ここで、検出されるパルス応答によって次のような状態データ112が検出される。
・コンベヤ溝8の状態、
・振動コンベヤ装置1のばね定数の管理、および
・考えられる材料疲労。
【0039】
図1bには、運転中の状態分析100bによって振動コンベヤ装置1の機能性を検査する、本発明による方法120の実施形態が示されている。振動コンベヤ装置1の運転時に、信号評価ユニット5によって、駆動装置2のコイル温度、加速度、周波数、電圧振幅などの振動コンベヤ装置1により生起されるパラメータが振動コンベヤ装置1の運転時に検出されて、連続的に監視される。さらに、検出された電圧振幅、周波数、加速度、温度が信号評価ユニット5によりコンピュータ6へと転送される。
【0040】
例示として、かつ限定をすることなく、振動コンベヤ装置1の運転時における方法120は追加的に次の各ステップを備える。
・検出されたパラメータが、コンピュータ6によってそれぞれ定義済み許容範囲121と比較される。および、
・コンピュータ6により次の事項が判定される。
a)振動コンベヤ装置1の運転が制約なしに続行されるべきか、あるいは、
b)振動コンベヤ装置1の運転がエラーメッセージとともに中止されるべきか。
【0041】
機能性の検査は、それぞれのパラメータの定義済み許容範囲121を参照したうえで保証される。さらに検出されたパラメータから、たとえば溶接継目の状態および/または振動コンベヤ装置1の充填量などの別の状態データ122が判定される。
【0042】
同じく例示として、かつ限定をすることなく、運転後の状態分析100cによって振動コンベヤ装置1(
図2)の機能性を検査する方法130が追加的に実施され、この方法は次の各ステップを備える。
・振動コンベヤ装置1の運転時に検出されてコンピュータ6に転送された、振動コンベヤ装置1によって生起される電圧振幅、周波数、加速度、温度などのパラメータを、コンピュータ6によって、保存されている長期データ131と比較される。および、
・コンピュータ6によって次の事項が判定される。
a)パラメータの傾向的な変化を認識可能であり警告が出力されるべきであるか、あるいは、
b)動作を標準に即して続行することができるか。
【0043】
運転直後の状態分析はパラメータ比較を含み、まず第1に、検出された最新の駆動パラメータをそれぞれの始動値と比較して、完了した運転に関する情報を得るための役目を果たす。さらには最新状態に関する情報も得られ、ひいてはプロセス安全性、定期点検インターバル、考えられる開発ポテンシャル、顧客固有のプロジェクトなどを判断するための別の状態データ132が提供される。
【0044】
通信インターフェイス140を用いて、データがOPC UA141(Open Platform Communications United Architecture)を介して上位のオペレーティングシステム4に転送され、それによって使用者は振動コンベヤ装置1の最新状態に関して、または将来的に発生すると考えられる不良状態に関して、情報提供を受けることができる。別の状態データ142としてタイムスタンプ、プロセスパラメータ、エラーメッセージ、ドキュメンテーションなどが伝送される。
【0045】
図2には、本発明による駆動装置2の実施形態とともに振動コンベヤ装置1が示されており、振動コンベヤ装置1は、中心軸9に対して同軸の螺旋状のコンベヤ溝8と、コンベヤ溝8の下方に、中心軸9に対して共線的な長軸10を有する駆動装置2とを備える。バリ取りや除埃のために錠剤またはカプセルがコンベヤ溝8の入口に供給され、振動によりコンベヤ溝8に沿って上方へと移動し、そこで最終的に出口を通って振動コンベヤ装置1から再び出ていく。この過程で錠剤またはカプセルが適正に振動させられ、その際に相互に、およびコンベヤ溝8の壁部に当たって擦れ、そのときに、このような機械的負荷によって、バリが付いている場合にこれを失う。
【0046】
本発明による駆動装置2の実施形態が
図3に示されており、駆動装置2は、基本的に、駆動装置2の作動時に垂直方向に延びる長軸10と、底面プレート18と、底面プレート18の上で周辺に部分円として配置されて長軸10の方向に延びる複数の支柱17とを有するフレーム16と、フレーム16の上側端部に配置され、それぞれ1つの第1のスプリングセット15aによりそれぞれ1つの支柱17と水平方向および垂直方向へ振動可能なように結合された電機子プレート14と、電機子プレート14の下方でこれから間隔をおいて配置され、カウンタウェイト11を備え、それぞれ1つの第2のスプリングセット15bによってそれぞれ1つの支柱17と結合され、それにより電機子プレート14を磁気的な力伝達によって振動させることが可能である磁気駆動部13とを備える。磁気駆動部13から電機子プレート14への磁気的な力伝達は、電機子プレート14の内部または表面に配置される複数の永久磁石(図示せず)を通じて行われる。第1および第2のスプリングセット15a,15bは駆動装置2が休止状態にあるとき、例示として、かつ限定をすることなく、電機子プレート14とともに約105°の角度αを形成し、それにより、磁気駆動部13によって電機子プレート14に対して及ぼされる駆動力が、水平方向と垂直方向の成分に分割される。コンベヤ溝8は磁気駆動部13により、電機子プレート14への力伝達によって振動させられる。コンベヤ溝8とカウンタウェイト11が懸架されているスプリングセット15は、磁気コイルの駆動平面に対して固定的な角度で組み付けられる。スプリングセット15/電機子プレート14の角度の比率のもとで、振幅が小さいときに電機子プレート14に対する駆動力の水平方向と垂直方向への分割が帰結される。さらに、第1のスプリングセット15aが取り付けられている電機子プレート14の取付部材に、加速度センサ7が取り付けられている。
【0047】
駆動装置2の機械的構造は、カウンタウェイト11を基礎としている。すなわち、カウンタウェイト系を経て振動力補償が行われる。このとき、質量体-コンベヤ溝8-は、第2の質量体-カウンタウェイト11-に対して正確に反対向きに振動する。このような補償により、外側ハウジングへの振動力の伝達が最小限に抑えられる。磁気駆動部13は、温度検出器(図示せず)とともに一式がカウンタウェイト11の中に封入されている。
【0048】
図4に示すように、駆動装置2はこの実施形態では、駆動パルスを印加するための周波数インバータ3と、上位のオペレーティングシステム4と、パルス応答を検出するための信号評価ユニット5と、上に説明した本発明による方法を実施するために適切にプログラミングされたコンピュータ6とを備える。
【0049】
コンピュータ6は、上位のオペレーティングシステム4との接続のためにOPC UAインターフェイスを備え、それにより製造者、プログラミング言語、およびオペレーティングシステムに関わりなく振動コンベヤ装置1を適用することができる。このように振動コンベヤ装置1を、どのようなOPC UA式の錠剤プレス機にも、また上位のコントロールシステムにも接続することができ、変更を実行する必要がない。統一的なインターフェイスが、データやアプリケーションへの簡易で迅速なアクセスを可能にし、アラームや監査証跡の伝送を簡易化する。さらに、駆動装置2のデータの簡易で確実な伝送と収集は、予知保全の改善を可能にする。たとえば周波数領域や振動振幅などの判定された駆動データを利用してメンテナンス情報を導き出すことができ、それにより予知的に保全を行い、生じる可能性のある故障期間を最小化することができる。最善のケースでは、障害や誤った操作を、それが影響拡大や失陥につながる前に予測することができる。
【0050】
コンピュータ6により、特に、信号評価ユニット5によって検出されたパルス応答が評価され、それにより、たとえば運転前からすでにコンベヤ溝8の状態が認識され-たとえばそれが存在する否か、あるいは部分的にのみ組み付けられているか否か-、コンベヤ溝8を有する螺旋タワーが適正に構成されているか否かを判断することができる。さらに、螺旋タワーの適正な組付けを検査することができるだけでなく、コンベヤ溝8の充填量に関する情報も取得することができる。
【0051】
振動コンベヤ装置1のコンベヤ溝8は、空運転モードで全体的に空にすることができる。そのために、さまざまに異なる錠剤やカプセルについて振動の少ない相応の空運転プログラムを選択することができ、振動コンベヤ装置1のコンベヤ溝8を低周波領域で全体的に空運転させることができる。
【0052】
以上に説明したとおり、本発明のさまざまな実施形態が存在するが、これらは、さまざまな構成要件を単独でも任意のどのような組合せでも適用することができると理解されるべきである。したがって本発明は、上で述べた特別に好ましい実施形態だけに単純に限定されるものではない。
【手続補正書】
【提出日】2021-08-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動コンベヤ装置(1)の運転前または運転中のいずれかに行われる状態分析によって振動コンベヤ装置(1)の機能性を検査する方法において、
A)運転前に実施されるべき方法は次の各ステップ、
A1)振動コンベヤ装置(1)の運転前に周波数インバータ(3)によって振動コンベヤ装置(1)の駆動装置(2)に対して駆動パルスが印加されるステップ、
A2)時間に依存して、またはパルス応答の周波数に依存して、振動コンベヤ装置(1)によって生成されるパルス応答が信号評価ユニット(5)により検出されるステップ、
A3)検出されたパルス応答が信号評価ユニット(5)によってコンピュータ(6)に転送されるステップ、
A4)検出されたパルス応答がコンピュータ(6)によって基準パルス応答と比較されるステップ、
A5)コンピュータ(6)により、
a)振動コンベヤ装置(1)の低減された始動駆動出力での動作のための始動手順が作動化されるべきか、あるいは、
b)振動コンベヤ装置(1)の低減されない始動駆動出力での動作のための始動手順が作動化されるべきか、あるいは、
c)動作が中止されるべきか、
が判定されるステップ、
A6)振動コンベヤ装置(1)の低減された、または低減されない始動駆動出力での動作のための始動手順が作動化されるステップ、
を備え、
B)運転中に実施されるべき方法は次の各ステップ、
B1)振動コンベヤ装置(1)の運転時に振動コンベヤ装置(1)によって生成される電圧振幅、周波数、加速度、温度が信号評価ユニット(5)により検出されるステップ、
B2)検出された電圧振幅、周波数、加速度、温度が信号評価ユニット(5)によってコンピュータ(6)に転送されるステップ、
B3)検出されたパラメータが、それぞれ事前定義された許容範囲とコンピュータ(6)によって比較されるステップ、
B4)コンピュータ(6)によって、
(i)制約なしでの振動コンベヤ装置(1)の動作が継続されるか、あるいは、
(ii)エラーメッセージとともに振動コンベヤ装置(1)の動作が中止されるべきか、
が判定されるステップ、
を備える、方法。
【請求項2】
始動手順によって駆動装置(2)の駆動出力が低減され、時間帯Δt>0の後に100%まで引き上げられることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
駆動装置(2)の駆動出力は最大でも80%まで、好ましくは最大でも50%まで低減されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、ステップA1)の前に次のステップ、
A0)振動コンベヤ装置(1)の駆動装置(2)に対する一時的な駆動パルスの印加によって基準パルス応答が生起され、このとき駆動装置(2)は増大した機械的負荷に暴露されないステップ、
を備えることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
ステップA2)のもとで振動コンベヤ装置(1)によって生起されるパルス応答を、時間に依存して、またはパルス応答の周波数に依存して、振動コンベヤ装置(1)に配置された加速度センサ(7)によって検出可能であることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
振動コンベヤ装置(1)の運転後に次のステップ、
C1)ステップB3)およびB4)のもとで振動コンベヤ装置(1)の作動時に検出されてコンピュータ(6)に転送された、振動コンベヤ装置(1)によって惹起される電圧振幅、周波数、加速度、温度などのパラメータが保存されている長期データとコンピュータ(6)によって比較されるステップ、
C2)コンピュータ(6)によって
a)パラメータの傾向的な変化を認識可能であり警告が出力されるべきであるか、あるいは、
b)動作が標準に即して続行され得るかが判定されるステップ、
が実行されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
さらに別の次のステップ、
D1)判定されたパラメータとコンピュータ(6)のデータがOPC UAを介して上位のオペレーティングシステム(4)へ提供されるステップ、
D2)上位のオペレーティングシステム(4)によるデータ受領が検出されるステップ、
を備えることを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
振動コンベヤ装置(1)のための駆動装置(2)であって、駆動装置(2)は、
a)フレーム(16)の下側端部に配置された底面プレート(18)と、底面プレート(18)の上で周辺に部分円として配置されて長軸(10)の方向に延びる複数の支柱(17)とを有するフレーム(16)と、
b)フレーム(16)の上側端部に配置され、かつ1本の支柱(17)と結合し、それによって、1つの第1のスプリングセット(15a)により水平方向および垂直方向へそれぞれ振動可能なように結合された電機子プレート(14)と、
c)電機子プレート(14)と結合された加速度センサ(7)と、
d)電機子プレート(14)の下方でこれから間隔をおいて配置され、カウンタウェイト(11)を含み、それぞれ1つの第2のスプリングセット(15b)によってそれぞれ1つの支柱(17)と結合され、それにより電機子プレート(14)を磁気的な力伝達によって振動させることが可能である磁気駆動部(13)と、
を備え、
e)第1および第2のスプリングセット(15a,15b)は駆動装置(2)が休止状態にあるとき電機子プレート(14)とともに角度α>90°を形成し、それにより、磁気駆動部(13)によって電機子プレート(14)に対して及ぼされる駆動力を水平方向と垂直方向の成分に分割可能であることを特徴とする、駆動装置(2)。
【請求項9】
角度αは少なくとも120°であり、好ましくは少なくとも105°であることを特徴とする、請求項8に記載の駆動装置(2)。
【請求項10】
カウンタウェイト(11)は、選択可能な個数の個別ウェイト(12)から組合せ可能であることを特徴とする、請求項8または9に記載の駆動装置(2)。
【請求項11】
駆動装置(2)は、駆動パルスの印加のための周波数変換器(3)と、コンベヤ溝(8)によって生起されるパルス応答を検出するための信号評価ユニット(5)と、コンピュータ(6)とを追加的に備えることを特徴とする、請求項8~10のいずれか1項に記載の駆動装置(2)。
【請求項12】
請求項8~11のいずれか1項に記載の駆動装置(2)の利用法において、錠剤やカプセルの除埃および/またはバリ取りをするための振動コンベヤ装置(1)での利用法。
【国際調査報告】