(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-30
(54)【発明の名称】カテーテルの湿潤機構
(51)【国際特許分類】
A61M 25/00 20060101AFI20230523BHJP
【FI】
A61M25/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022564332
(86)(22)【出願日】2021-04-23
(85)【翻訳文提出日】2022-12-01
(86)【国際出願番号】 GB2021050980
(87)【国際公開番号】W WO2021214477
(87)【国際公開日】2021-10-28
(32)【優先日】2020-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508080986
【氏名又は名称】コンバテック リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】ケンドリック,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ランブレスセン,ジュリー
(72)【発明者】
【氏名】プフレガー,オリバー ウォルター
(72)【発明者】
【氏名】ヴロブレフスキ,ミハウ
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA01
4C267BB02
4C267HH16
(57)【要約】
本発明はカテーテル10のチューブ12を湿潤させるための湿潤機構20に関する。湿潤機構20は、初期にカテーテルチューブ12の先端13に位置する、またはその近くに位置するハウジング16を含む。ハウジング16は、使用時にカテーテルチューブを湿潤するためにカテーテルチューブ12の少なくとも一部が導入され得てその中を移動できる湿潤チャンバ23を含む。湿潤機構20は、湿潤チャンバ23を通るカテーテルチューブ12の先端13の移動を防止又は許容するために第1の位置と第2の位置との間で移動可能であるストッパ26を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
男性用尿道カテーテルのチューブを湿潤させるための湿潤機構であって、
湿潤機構は、
カテーテルのための把持要素を形成し、最初にカテーテルチューブの先端に又はその近位に位置するように構成されたハウジングを含み、
ハウジングは、使用時にカテーテルチューブを湿潤するためにカテーテルチューブの少なくとも一部が導入されてその中を移動できる湿潤チャンバを含み、
湿潤機構は、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げる第1の位置と、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げない第2の位置との間で移動可能なストッパを含む、
湿潤機構。
【請求項2】
カテーテルチューブの先端は、少なくとも最初は、湿潤チャンバの外側に配置される、
請求項1に記載の湿潤機構。
【請求項3】
ストッパは、第1の位置と第2の位置との間で直線的に移動可能である、
請求項1又は2に記載の湿潤機構。
【請求項4】
ストッパは、プラグの第1の位置から第2の位置への移動によって、湿潤機構から少なくとも部分的に引き出されるように構成されるプラグを含む、
請求項1~3のいずれか1つに記載の湿潤機構。
【請求項5】
湿潤チャンバは、カテーテルチューブを湿潤チャンバに導入することができる入口を含み、ストッパは、第1の位置で入口を少なくとも部分的にブロックする、
請求項1~4のいずれか1つに記載の湿潤機構。
【請求項6】
ストッパの第1の位置から第2の位置への移動が入口のブロックを解除し、それによってカテーテルチューブが湿潤チャンバに導入されることが可能なるように構成される、
請求項5に記載の湿潤機構。
【請求項7】
ストッパの少なくとも一部は、ストッパが第1の位置にある状態で、湿潤チャンバの入口内に受け入れられる、
請求項5又は6に記載の湿潤機構。
【請求項8】
ストッパの端部は、ストッパが第1の位置にある状態で、湿潤チャンバの入口で受けられる、
請求項7に記載の湿潤機構。
【請求項9】
ストッパの端部は、湿潤チャンバの入口内で圧縮されるように構成される可撓性及び/又は圧縮性材料を含む、
請求項8に記載の湿潤機構。
【請求項10】
端部は、湿潤チャンバの入口内に少なくとも部分的に受け入れられたときに曲がるか又は撓む機能を有する1つ以上の片持ち梁部分を含む、
請求項8又は9に記載の湿潤機構。
【請求項11】
ストッパの端部は、複数の片持ち梁部分を含み、
複数の片持ち梁部分は、湿潤チャンバの入口内に少なくとも部分的に受け入れられたときに、実質的に互いに向かう方向に曲がるか又は撓むように構成される、
請求項10に記載の湿潤機構。
【請求項12】
使用時に、ストッパの第2の位置から第1の位置へ移動により、湿潤チャンバの入口からストッパの端部が引き出される、
請求項8~11のいずれか1つに記載の湿潤機構。
【請求項13】
ストッパの引き出しは、ストッパの端部に与えられた任意の外力を解放し、それによりストッパの圧縮した、曲がった又は撓んだ部分が、カテーテルチューブの先端部が湿潤チャンバに導入されることを妨げない位置に移動することを可能にする、
請求項12に記載の湿潤機構。
【請求項14】
ストッパが管状であり、その中を通るチャネルを画定し、カテーテルチューブは使用時にそのチャネル内を通って移動できる、
請求項1~13のいずれか1つに記載の湿潤機構。
【請求項15】
湿潤チャンバは、その中に含まれる液体の容積を含む、
請求項1~14のいずれか1つに記載の湿潤機構。
【請求項16】
ハウジングは、その中に液体の容積を含む保持チャンバを含む、
請求項1~15のいずれか1つに記載の湿潤機構。
【請求項17】
ストッパは、保持チャンバ内に含まれる液体の湿潤チャンバへの放出を制御するように構成される、湿潤機構のための液体放出制御要素を形成する、
請求項16に記載の湿潤機構。
【請求項18】
ストッパは、第1の位置において、ストッパが保持チャンバからの液体の放出を防ぎ、第2の位置において、ストッパが保持チャンバの液体を湿潤チャンバに放出することを可能とするように構成される、
請求項17に記載の湿潤機構。
【請求項19】
ストッパを第1及び/又は第2の位置に保持するように構成される、
請求項1~18のいずれか1つに記載の湿潤機構。
【請求項20】
湿潤チャンバ内に位置する湿潤アプリケータを含み、
湿潤アプリケータは、湿潤液を保持し、使用時に、カテーテルチューブが湿潤チャンバ内を移動する際に、カテーテルチューブへの液体の適用を制御するように構成される、
請求項1~19のいずれか1つに記載の湿潤機構。
【請求項21】
先端および遠位端を有するカテーテルチューブと、
使用時にカテーテルチューブを湿潤させるためにカテーテルチューブの先端に、又はその近くに動作可能に結合される請求項1~20のいずれか1つに記載の湿潤機構と、
を含む、男性用尿道カテーテル。
【請求項22】
湿潤機構が、密封パッケージ内のカテーテルチューブの先端に、又はその近くに動作可能に結合される、
密封パッケージされた請求項21に記載のカテーテル。
【請求項23】
請求項1~20のいずれか1つに記載の湿潤機構を使ってカテーテルのチューブを湿潤させる方法であって、
ストッパを第1の位置から第2の位置に移動させるステップと、
その後、カテーテルチューブの先端を湿潤チャンバに導入し、その中を移動させて、カテーテルチューブの外面の少なくとも一部分を湿潤させるステップと、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用時にカテーテルのチューブを湿潤させるためのカテーテル(例えば、尿道カテーテル)の湿潤機構に関するものである。本発明は、この湿潤機構を含むカテーテル、およびカテーテルのチューブを湿潤させるための方法に及ぶものである。
【背景技術】
【0002】
カテーテルは、管路、血管、通路、体腔に挿入するために設計された中空のカテーテルチューブを含む医療機器であって、液体やそこからの物質の注入、排出、抜去を可能にするため、あるいは管路、血管、通路が開いたままであることを確かにするためのものである。尿道カテーテルは、尿道を通してユーザの膀胱に挿入し、膀胱を空にするために使用するように設計されている。
【0003】
快適性を最大化し、外傷及び/又は感染のリスクを最小化するために、カテーテルチューブの外面は、通常、使用者による挿入前に湿潤液を用いて濡らされる。さらなる進歩では、カテーテルチューブ自体が親水性成分(例えば、親水性ポリマ)を含む、それと一体化する、またはそれでコーティングされ、それらは湿潤液の適用時に摩擦をさらに低減させる役割を果たす。
【0004】
例えば、カテーテルが包装内の湿潤液に少なくとも部分的に浸されているような包装で、予め湿潤された状態で供給されるものもある。この場合、使用前にカテーテルチューブを十分に湿潤させることができ得るが、グリッパエレメントや漏斗など、カテーテルチューブ以外のカテーテルの構成要素も濡れてしまうという問題がある。このことは、カテーテルチューブを必要に応じて保持し、方向付けることが困難になるという、使用者の体験に有害な影響を及ぼす可能性がある。これは、ユーザが自己カテーテルを行っている場合に特に問題となる。さらに、カテーテルが水没すると、カテーテルの構成部品が長期にわたって湿気にさらされるため、カテーテルの保存寿命が事実上短くなる可能性がある。
【0005】
したがって、使用時またはその直前に湿潤させることができるカテーテルを提供することが有利であると考えられる。
【0006】
これに対処する試みとして、いくつかのカテーテルは、包装内に破裂可能な容器または小袋を含み、使用者が破裂させて湿潤液を放出することができる包装で提供される。一般に、この場合、使用者は包装を圧迫して容器/小袋を破裂させる。しかしながら、このような配置では、湿潤液がカテーテルの他の構成要素と接触すること起こり得るから、上述したものと同様の問題が発生する。このような配置では、使用前にカテーテルチューブが完全に濡らされない、または実際に全く濡らされないという可能性もある。これは、使用者にとって有害である可能性がある。また、このような配置のカテーテルチューブは、一般に、包装の開封時に露出し、感染の危険性がある。
【0007】
したがって、ユーザ体験を向上させるために、カテーテルチューブにのみ湿潤液を供給する手段を含むカテーテルを提供することは有利であろう。
【0008】
また、カテーテルチューブが潤滑剤を塗る前に使用されたり、十分な潤滑剤を塗らずに使用されたりする可能性を軽減するシステムを提供することも有利であろう。
【0009】
また、使用前のカテーテルチューブの露出を防ぐことにより、感染リスクを低減するシステムを提供することも有利であろう。
【0010】
本発明の実施形態または実施態様の目的は、先行技術による1つまたは複数の問題を克服するか、または少なくとも部分的に軽減することである。
【発明の概要】
【0011】
本発明の一態様によれば、カテーテルのチューブを湿潤させるための湿潤機構が提供され、この湿潤機構は、最初にカテーテルチューブの先端に又はその近位に位置するように構成されたハウジングを含み、このハウジングは、使用時にカテーテルチューブを湿潤するためにカテーテルチューブの少なくとも一部が導入されてその中を移動できる湿潤チャンバを含み、さらにこの湿潤機構は、湿潤チャンバを通してカテーテルチューブの移動を防止または可能に構成された可動ストッパを含む。
【0012】
本発明の一態様によれば、男性用尿道カテーテルのチューブを湿潤させるための湿潤機構が提供され、この湿潤機構は、カテーテルのための把持要素を形成し、最初にカテーテルチューブの先端に又はその近位に位置するように構成されたハウジングを含み、
このハウジングは、使用時にカテーテルチューブを湿潤するためにカテーテルチューブの少なくとも一部が導入されてその中を移動できる湿潤チャンバを含み、
湿潤機構は、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げる第1の位置と、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げない第2の位置との間で移動可能なストッパを含む。
【0013】
有利なことに、本発明の湿潤機構は、カテーテルチューブを「ロック解除」するための積極的な動作を必要とする。これは、ユーザによる使用時点の前にカテーテルチューブが不注意に作動または露出する可能性を防止または少なくとも低減することができる。カテーテルチューブを湿潤チャンバを通して移動させることを必須とし、それによってカテーテルチューブを湿潤させることは、チューブの外面が十分に湿潤した後にのみカテーテルを(例えば、チューブをハウジングから移動させて)露出させることが可能になることを確かにすることができる。
【0014】
ハウジングは、有利には、カテーテルチューブを湿潤させながらカテーテルを取り扱う際、及び使用時にカテーテルチューブを尿道に位置決めし、続いて挿入しながらカテーテルを取り扱う際の両方においてグリップ要素として作用する、別個であって移動可能な(例えば、カテーテルチューブ及び/又は例えば、漏斗などのカテーテルのその他の構成要素に対して、)カテーテルの構成要素を形成してもよい。湿潤機構をカテーテルの把持要素の一部として構成することにより、湿潤動作と最終的にカテーテルの使用の両方の観点から、カテーテルの使い勝手が向上する。例えば、先行技術の解決策においてはカテーテルチューブを湿潤装置を通して押したり引いたりする必要があり得えたことの代わりに、把持要素は、カテーテルチューブに対して相対的に、すなわち、チューブに沿って、チューブを湿潤チャンバを通して移動させることができ(それによってチューブを湿潤させ、カテーテルチューブの先端部を露出させ)、それによって男性カテーテルのカテーテルチューブの長さに起因する問題が軽減される。さらに、把持要素は、カテーテルチューブを尿道の近くに保持するために使用することができ、チューブ自体に触れることなくユーザがカテーテルチューブを導くのを助け、それによって汚染の可能性を緩和する。
【0015】
本明細書及び本明細書全体で使用される場合、用語「防止」は、湿潤機構の通常の使用時の関連動作の防止を対象とすることを意図している。具体的には、カテーテルチューブの移動を防止するように構成されたストッパは、カテーテル/湿潤機構の通常の使用時にカテーテルチューブの移動を防止することをカバーするものと当業者は解釈すべきであり、するであろう。例えば、当業者は、この例における「防ぐ」という用語が、ユーザによる湿潤機構/カテーテルの誤用の結果、例えば、ユーザがストッパによって与えられる制限に反してカテーテルチューブを力強く動かした場合に、ストッパが動きを制限しないことを除外することを意図しておらず、通常の使用時、例えば、ユーザによる取り扱い中及び/又はカテーテルの包装及び輸送中にカテーテルチューブの動きを防止することをカバーすることを理解する。
【0016】
以下に示す任意の特徴は、本発明の任意の態様に適宜適用することができる。
【0017】
カテーテルチューブの先端は、少なくとも最初は、湿潤チャンバの外側に配置されてもよい。カテーテルチューブの先端は、少なくとも最初は、湿潤チャンバの入口内に保持されてもよい。
【0018】
ストッパは、第1の位置と第2の位置との間で直線的に移動可能であってもよい。例えば、使用時に、ストッパは、ユーザによって押されたり引かれたりして、ストッパを第1の位置と第2の位置との間で移動させることができる。
【0019】
ストッパは、回転可能であってもよい。ストッパは、第1及び第2の角度位置の間で回転可能であってもよい。第1及び第2の角度位置は、ストッパの第1及び第2の位置に対応してもよい。ストッパは、ねじ式であってもよく、湿潤機構の相補的なねじ面、例えばハウジングの湿潤チャンバ上又は内部に設けられた相補的なねじ面との相互作用を通じて湿潤機構内に設けられてもよい。
【0020】
ストッパは、プラグを含んでもよい。プラグは、湿潤機構から少なくとも部分的に引き出されるように構成されてもよい。プラグは、湿潤機構の湿潤チャンバから少なくとも部分的に引き出されるように構成されてもよい。プラグの部分的な引き出しは、プラグの第1の位置から第2の位置への移動に対応してもよい。プラグは、湿潤機構から部分的にのみ引き出されるように、すなわち、湿潤機構から完全に引き出すことはできないように構成されてもよい。プラグは、第1の位置にあるか第2の位置にあるかにかかわらず、ハウジングに取り付けられたままであるか、または他の方法で結合されたままであってもよい。実施形態では、プラグは、湿潤機構から(任意に湿潤機構の湿潤チャンバから)完全に引き出されるように構成されてもよい。
【0021】
湿潤チャンバは、カテーテルチューブを湿潤チャンバに導入することができる入口を含んでもよい。ストッパは、第1の位置で入口をブロックするか、又は少なくとも部分的にブロックしてもよい。いくつかの実施形態では、湿潤機構は、ストッパの第1の位置から第2の位置への移動が入口のブロックを解除し、それによってカテーテルチューブが湿潤チャンバに導入される(そしてそこを通って移動される)ことが可能となるように構成されてもよい。
【0022】
実施形態において、ストッパの少なくとも一部は、ストッパが第1の位置にある状態で、湿潤チャンバの入口内に受け入れられてよい。このようにして、ストッパは、第1の位置にあるときに、入口をブロックするか、又はサイズを小さくして、カテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って導入及び移動されるのを防止することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、ストッパの端部は、ストッパが第1の位置にある状態で、湿潤チャンバの入口で受けられてもよい。ストッパの端部は、可撓性及び/又は圧縮性材料を含んでもよい。可撓性材料及び/又は圧縮性材料は、湿潤チャンバの入口内で圧縮されるように構成されてもよい。
【0024】
端部は、湿潤チャンバの入口内に少なくとも部分的に受け入れられたときに曲がるか又は撓む可能性のある1つ以上の片持ち梁部分を含んでいてもよい。1つ以上の片持ち梁部分は、例えば、ストッパを第2の位置から第1の位置へ移動させるときに起こり得る、入口内の所定の位置に移動させられるときなどの、ハウジングの一部との相互作用によって曲がるか又は撓み得る。端部は、複数の片持ち梁部分を含んでいてもよい。複数の片持ち梁部分は、湿潤チャンバの入口内に少なくとも部分的に受け入れられたときに、実質的に互いに向かう方向に曲がるか又は撓むことができる。
【0025】
1つの特に好ましい実施形態は、男性用尿道カテーテルのチューブを湿潤させるための湿潤機構を提供し、この湿潤機構は、カテーテルのための把持要素を形成し、最初にカテーテルチューブの先端に又はその近位に位置するように構成されたハウジングを含み、
このハウジングは、使用時にカテーテルチューブを湿潤するためにカテーテルチューブの少なくとも一部が導入されてその中を移動できる湿潤チャンバを含み、
湿潤機構は、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げる第1の位置と、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げない第2の位置との間で移動可能なストッパを含み、
湿潤チャンバは、カテーテルチューブが湿潤チャンバ内に導入されることができる入口を含み、
ストッパは、第1の位置で入口を少なくとも部分的にブロックし、
ストッパの端部は、ストッパが第1の位置にある状態で湿潤チャンバの入口に受け入れられ、
端部は、湿潤チャンバの入口内に少なくとも部分的に受け入れられたときに曲げまたは撓むように動作可能な1つまたは複数の片持ち梁部分を含む。
【0026】
別の特に好ましい実施形態は、男性用尿道カテーテルのチューブを湿潤させるための湿潤機構を提供し、この湿潤機構は、カテーテルのための把持要素を形成し、最初にカテーテルチューブの先端に又はその近位に位置するように構成されたハウジングを含み、
このハウジングは、使用時にカテーテルチューブを湿潤するためにカテーテルチューブの少なくとも一部が導入されてその中を移動できる湿潤チャンバを含み、
湿潤機構は、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げる第1の位置と、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げない第2の位置との間で移動可能なストッパを含み、
湿潤チャンバは、カテーテルチューブが湿潤チャンバ内に導入されることができる入口を含み、
ストッパは、第1の位置で入口を少なくとも部分的にブロックし、
ストッパの端部は、ストッパが第1の位置にある状態で湿潤チャンバの入口に受け入れられ、
ストッパの端部は、複数の片持ち梁部分を含み、複数の片持ち梁部分は、湿潤チャンバの入口内に少なくとも部分的に受け入れられたときに実質的に互いに向かう方向に曲がる又は撓むよう構成される。
【0027】
入口をブロックする代わりに、ストッパは入口の一部、例えば柔軟な管状部分に作用してそのサイズを制限し、それによって第1の位置でのカテーテルチューブの移動を防止するように動作可能であり得る。第2の位置では、カテーテルチューブの動きが可能となるように、ストッパはその部分が拡張することを可能にしてもよい。
【0028】
実施形態では、使用時に、第1の位置から第2の位置へのストッパの移動は、湿潤チャンバの入口からストッパの端部を引き出すかもしれない。ストッパの引き出しは、ストッパの端部に与えられた任意の外力(例えば、ハウジングからの)を解放し、ストッパの圧縮した、曲がった又は撓んだ部分が、カテーテルチューブの先端部が湿潤チャンバに導入されることを妨げない位置に移動すること(例えば、圧縮、屈曲又は撓みから生じるバイアス力の下で)を可能にしてもよい。例えば、ストッパの引き込みが、湿潤チャンバの入口のあらゆるブロッキングを除去するようにしてもよい。
【0029】
実施形態では、ストッパは管状であってもよい。管状のストッパは、その中にチャネルを画定してもよい。カテーテルチューブは、使用時に、そのチャネルを通って移動されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、第1の位置において、管状ストッパの端部は、湿潤チャンバの入口内に受け取られ、任意に圧縮されてもよい。これにより、カテーテルチューブの先端がストッパのチャネル内に導入されることが防止され、それによって、カテーテルチューブの先端がハウジングの湿潤チャンバ内に導入され、湿潤チャンバを通過することが防止され得る。
【0030】
1つの特に好ましい実施形態は、男性用尿道カテーテルのチューブを湿潤させるための湿潤機構を提供し、この湿潤機構は、カテーテルのための把持要素を形成し、最初にカテーテルチューブの先端に又はその近位に位置するように構成されたハウジングを含み、
このハウジングは、使用時にカテーテルチューブを湿潤するためにカテーテルチューブの少なくとも一部が導入されてその中を移動できる湿潤チャンバを含み、
湿潤機構は、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げる第1の位置と、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げない第2の位置との間で移動可能なストッパを含み、
ストッパは、それを通るチャネルを画定する管状であり、カテーテルチューブは、使用時にそのチャネルを通って移動することができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、湿潤チャンバは、カテーテルチューブが湿潤チャンバを出ることができる出口を含んでいてもよい。ストッパが、その中にチャネルを有する管状ストッパを含む実施形態では、ストッパの第1の端は、湿潤チャンバの入口に又はそれより近位に位置してもよく、ストッパの第2の端は、湿潤チャンバの出口に又はそれより近位に位置してもよい。
【0032】
実施形態において、湿潤チャンバは、その中に含まれる液体の容積を含む。そのような実施形態において、湿潤機構は、使用時に、カテーテルチューブが湿潤液と接触して湿潤チャンバ内を移動し、それによってカテーテルチューブの外面を湿潤させ得るように構成される。
【0033】
実施形態において、ハウジングは、保持チャンバを含んでもよい。保持チャンバは、その中に液体の容積を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ストッパは、湿潤機構のための液体放出制御要素を形成する。具体的には、いくつかの実施形態では、ストッパは、保持チャンバ内に含まれる液体の放出を、例えば保持チャンバ内の開口部を通して制御するように構成されてもよい。ストッパは、保持チャンバから湿潤チャンバへの液体の放出を制御するように構成されてもよい。
【0034】
1つの特に好ましい実施形態は、男性用尿道カテーテルのチューブを湿潤させるための湿潤機構を提供し、この湿潤機構は、カテーテルのための把持要素を形成し、最初にカテーテルチューブの先端に又はその近位に位置するように構成されたハウジングを含み、
このハウジングは、使用時にカテーテルチューブを湿潤するためにカテーテルチューブの少なくとも一部が導入されてその中を移動できる湿潤チャンバを含み、
湿潤機構は、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げる第1の位置と、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げない第2の位置との間で移動可能なストッパを含み、
ハウジングは、その中に液体の容積を含む保持チャンバを含む。
【0035】
別の1つの特に好ましい実施形態は、男性用尿道カテーテルのチューブを湿潤させるための湿潤機構を提供し、この湿潤機構は、カテーテルのための把持要素を形成し、最初にカテーテルチューブの先端に又はその近位に位置するように構成されたハウジングを含み、
このハウジングは、使用時にカテーテルチューブを湿潤するためにカテーテルチューブの少なくとも一部が導入されてその中を移動できる湿潤チャンバを含み、
湿潤機構は、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げる第1の位置と、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げない第2の位置との間で移動可能なストッパを含み、
ハウジングは、その中に液体の容積を含む保持チャンバを含み、
ストッパは、保持チャンバ内の液体の湿潤チャンバへの放出を制御するように構成される湿潤機構のための液体放出制御要素を形成する。
【0036】
別の1つの特に好ましい実施形態は、男性用尿道カテーテルのチューブを湿潤させるための湿潤機構を提供し、この湿潤機構は、カテーテルのための把持要素を形成し、最初にカテーテルチューブの先端に又はその近位に位置するように構成されたハウジングを含み、
このハウジングは、使用時にカテーテルチューブを湿潤するためにカテーテルチューブの少なくとも一部が導入されてその中を移動できる湿潤チャンバを含み、
湿潤機構は、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げる第1の位置と、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げない第2の位置との間で移動可能なストッパを含み、
ハウジングは、その中に液体の容積を含む保持チャンバを含み、
ストッパは、保持チャンバ内の液体の湿潤チャンバへの放出を制御するように構成される湿潤機構のための液体放出制御要素を形成し、
ストッパは、第1の位置において、ストッパが保持チャンバからの液体の放出を防ぎ、第2の位置において、ストッパが保持チャンバの液体を湿潤チャンバに放出することを可能とするように構成される。
【0037】
ハウジング、例えば湿潤チャンバ及び/又は実施形態では保持チャンバ、は、例えば最大0.25ml、又は最大0.5ml、又は最大0.75ml、又は最大1.0ml、又は最大1.5ml、又は最大2.0ml、又は最大2.5ml、又は最大3.0ml、又は最大4.0ml、又は最大5.0ml、又は最大7.5ml又は最大10mlの湿潤液を保持できるよう構成されてもよい。
【0038】
実施形態において、ストッパは、第1の位置において、ストッパが保持チャンバからの液体の放出を防止するように構成される。ストッパは、第2の位置において、ストッパが保持チャンバから湿潤チャンバへの液体の放出を可能にするように構成されてもよい。例えば、ストッパの第1の位置から第2の位置への移動は、保持チャンバ内の開口部のブロックを解除し、液体がそこを通って流れることを可能にすることができる。
【0039】
有利には、カテーテルシステムの他の構成要素と接触しないように保持される保持チャンバからの液体の放出を制御することは、特にカテーテルが使用前に不利に湿潤液に浸漬され得る先行技術による問題を克服するものである。また、使用時点まで(または可能な限りその時点近くまで)カテーテルの構成要素の大部分が湿気にさらされるのを減らすことによって、カテーテルの保存期間を改善することができる。さらに、カテーテルチューブが移動し得る湿潤チャンバへの湿潤液の放出を制御することにより、カテーテルチューブの外面への湿潤液の適用に対するより大きな制御が提供される。これにより、ユーザによる使用前にカテーテルチューブの表面全体が十分に湿潤されることを確かにすることができる。さらに、カテーテルの移動に対するブロックを解除すると同時に液体を放出させることにより、湿潤液の放出(したがって、カテーテルチューブの外面の湿潤)がないままカテーテルチューブをハウジングを通して移動させる(そして、それによって使用する)ことができないようにすることができる。
【0040】
湿潤機構は、ストッパを第1及び/又は第2の位置に保持するように構成されていてもよい。
【0041】
例えば、いくつかの実施形態では、湿潤機構は、ユーザによって積極的に作用されない限り、ストッパを第1の位置に保持するように構成されてもよい。有利には、これは、ストッパが不注意に動かされ、カテーテルチューブが早期に露出される可能性を防止又は少なくとも低減することができる。これは、カテーテルチューブの表面が完全に湿潤するように、カテーテルチューブが使用時に、又は可能な限り近くで湿潤することを確かにし得る。そのような実施形態では、ストッパは、第1の位置に付勢されていてもよく、ユーザは、ストッパを第2の位置に移動させるために、その付勢に逆らって行動することが要求される場合がある。ストッパの少なくとも一部は、湿潤機構のさらなる構成要素、例えば、ハウジングの表面からのリップ、突起などに当接して、ユーザによって作用されない限り、ストッパの第1の位置からの移動を防止してもよい。当接は、使用者による力の印加によって壊れるように構成された、ストッパ上の、及び/又はハウジング上の壊れやすい部分の間に設けられてもよい。例えば、ストッパとさらなる構成要素との間の当接は、力の適用(例えば、ユーザがハウジングからストッパを引き離す)が、そのような当接を克服するのに十分であり、プラグが第2の位置に移動することを可能にするように構成されてもよい。ストッパは、当接を克服する際に「スナップ」又は「クリック」して、ユーザに触覚及び/又は可聴フィードバックを提供してもよい。
【0042】
実施形態では、湿潤機構は、ストッパが第1の位置に戻されるのを防止して、第2の位置にストッパを保持するように構成されてもよい。有利には、一旦作動すると、湿潤機構は、「使用された」構成に保持されるように構成されてもよく、カテーテル及び湿潤機構が、使用されていないように見える構成、すなわち、湿潤機構がカテーテルチューブを湿潤させるためにまだ作動可能である可能性を示唆する構成(それは実際とは異なる場合がある)に戻せないことを保証する。これにより、ユーザがカテーテルを(誤ってまたは意図的に)再使用する可能性を防止または少なくとも低減することができる。そのような実施形態では、湿潤機構は、第2の構成において、ストッパの少なくとも一部が、湿潤機構のさらなる構成要素(例えば、ハウジング)と当接した関係で提供され、ストッパのさらなる移動を防止するように構成されてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、湿潤機構は、湿潤アプリケータを含む。湿潤アプリケータは、湿潤チャンバ内に位置してもよい。湿潤アプリケータは、湿潤液を保持するように構成されてもよい。実施形態では、これは、保持チャンバから湿潤チャンバに放出される湿潤液を含んでいてもよい。湿潤アプリケータは、使用時に、カテーテルチューブが湿潤チャンバ内を移動する際に、カテーテルチューブへの液体の適用を制御するように構成されてもよい。
【0044】
1つの特に好ましい実施形態は、男性用尿道カテーテルのチューブを湿潤させるための湿潤機構を提供し、この湿潤機構は、カテーテルのための把持要素を形成し、最初にカテーテルチューブの先端に又はその近位に位置するように構成されたハウジングを含み、
このハウジングは、使用時にカテーテルチューブを湿潤するためにカテーテルチューブの少なくとも一部が導入され得てその中を移動できる湿潤チャンバを含み、
湿潤機構は、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げる第1の位置と、ストッパがカテーテルチューブの先端が湿潤チャンバを通って移動されるのを妨げない第2の位置との間で移動可能なストッパを含み、
湿潤機構は、湿潤チャンバ内に配置された湿潤アプリケータを含み、
湿潤アプリケータは、使用時に、湿潤液を保持するとともにカテーテルチューブが湿潤チャンバを通って移動する際に液体のカテーテルチューブへの適用を制御するよう構成される。
【0045】
湿潤アプリケータは、吸収性材料を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、湿潤アプリケータは、使用時に、湿潤液を吸収するように動作可能な、スポンジ、フォーム、又はウィッキング材料を含む。さらなる実施形態において、湿潤アプリケータは、バッフル構成を含んでいてもよい。バッフル構成は、湿潤アプリケータ内に保持された液体の一部を保持するように構成された湿潤アプリケータの複数の小領域をそれぞれ画定してもよい。
【0046】
湿潤アプリケータは、湿潤チャンバ内にチャネルを画定してもよい。湿潤アプリケータは、使用時に、カテーテルチューブが通って移動することができる湿潤チャンバ内のチャネルを画定してもよい。湿潤機構は、カテーテルチューブが湿潤チャンバ内を移動する際に湿潤アプリケータと接触して移動するように構成されてもよい(例えば、湿潤アプリケータによって画定されたチャネルに沿って)。実施形態において、湿潤アプリケータは、湿潤アプリケータ内に保持された液体が、湿潤チャンバを通るカテーテルチューブの移動時にそこから放出され得るように、好ましくは自動的に放出されるように構成されてもよい。
【0047】
実施形態において、ハウジングは、カテーテルの把持要素を形成してもよい。使用時に、把持要素は、カテーテルの適用を制御するためにユーザによって使用され得る。例えば、把持要素は、カテーテルチューブを尿道の近くに保持するために使用され、ユーザがチューブ自体に触れることなくカテーテルチューブをガイドするのを助けることができる。実施形態において、ハウジングは、円錐形のプロファイルを含んでいてもよい。円錐形のプロファイルは、そのハウジングがカテーテルの把持要素を形成する場合に有利であり得る。
【0048】
ストッパがプラグを含む実施形態では、プラグは円錐形のプロファイルを含む場合がある。プラグは、中空の又は実質的に中空の内部を含んでいてもよい。円錐形のプロファイルと組み合わされる場合、そのようなプラグは、使用時に、カテーテルチューブの位置を決める際にユーザを支援することができるカップ形状の要素を形成することができる。カップは、例えば、湿潤した直後にカテーテルチューブを尿道に容易に挿入できるように、ハウジングを陰茎の先端上に配置するために使用することができる。
【0049】
いくつかの実施形態において、ハウジング及びプラグは、両方とも円錐形のプロファイルを含む。そのような実施形態において、湿潤機構は、ハウジング及びプラグが一緒に実質的に砂時計形のプロファイルを形成するように構成されてもよい。砂時計形のプロファイルは、ユーザが湿潤機構を操作すること、すなわち、片手だけでハウジングからプラグを取り外す(又は少なくとも部分的に取り外す)ことを可能にし得るという点で特に有利であり得る。
【0050】
本発明の一態様によれば、先端部及び遠位端を有するカテーテルチューブと、使用時に、カテーテルチューブを湿潤させるためにカテーテルチューブの先端部又はその近位に動作可能に結合された、任意の上述の態様の湿潤機構と、を含む、カテーテルが提供される。
【0051】
カテーテルは漏斗を含んでいてもよい。漏斗は、カテーテルチューブの遠位端に設けてもよいし、近位に設けてもよい。漏斗は、カテーテルチューブ内から液体を排出するための液体出口を含んでいてもよい。
【0052】
実施形態では、カテーテルはスリーブを含む。スリーブは、カテーテルチューブの近くに位置してもよい。実施形態において、スリーブは、カテーテルチューブの少なくとも一部について内部容積を画定してもよい。スリーブは、可撓性材料を含んでもよい。スリーブは、薄くて容易にくしゃくしゃになるものであってもよい。例えば、スリーブは、例えば低密度ポリエチレンであり得るプラスチック材料のフィルムで形成されてもよい。
【0053】
スリーブは、湿潤機構に結合されてもよい。例えば、スリーブは、第1の端部で湿潤機構に結合されてもよい。このような実施形態では、スリーブは、第2の反対側の端部で、カテーテルチューブの遠位端にある又はその近くにある漏斗に結合されてもよい。このようにして、スリーブは、カテーテルチューブの先端部にある、又はその近くにある湿潤機構と、カテーテルチューブの遠位端部にある、又はその近くにある漏斗との間でカテーテルチューブの内部容積を画定してもよい。
【0054】
カテーテルは、使用時に、湿潤機構の湿潤チャンバ内の液体がスリーブに流入し、スリーブに沿って流れてカテーテルチューブを湿潤させることができるように構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、湿潤機構のハウジングは、孔又は開口部をその中に含み、湿潤チャンバ内の液体がスリーブに流入することを可能にする。湿潤機構は、ハウジング内の孔又は開口部が、ストッパが第1の位置にある状態でブロックされ、ストッパが第2の位置にある状態でブロックされないように構成されてもよい。有利なことに、カテーテルチューブの「ロック解除」は、チューブの外面を湿潤させるためにスリーブ内に湿潤液を追加放出してもよい。
【0055】
カテーテルは、尿道カテーテルを含んでもよい。カテーテルは、女性用尿道カテーテルを含んでもよいが、好ましくは、男性用尿道カテーテルである。カテーテルは、単回使用カテーテルを含んでもよい。カテーテルは、間欠式尿道カテーテルを含んでもよい。
【0056】
カテーテルチューブは、35cmまでの(場合によってはそれ以上の)長さを有していてもよい。カテーテルチューブは、例えば、最大又は最小20cm、最大又は最小25cm、最大又は最小30cm、最大又は最小35cm、又は最大又は最小40cmの長さを有していてよい。実施形態において、カテーテルチューブは、40cmを超える長さであってもよい。好ましい実施形態では、カテーテルチューブは、長さが、25~35cmの間である。男性用カテーテルは、典型的には、そのような長さのカテーテルチューブを有し、液体がチューブの全長を十分に覆わない可能性があるので、(本発明のように先端からとは対照的に)遠位端からカテーテルチューブを湿潤させる機構にはあまり適さないかもしれない。これは、先端が最後に湿潤される(または液体が不十分な場合は全く湿潤しない)可能性があり、先端が最初に尿道に導入され、したがって、使用前に十分に湿潤していないと傷害を引き起こす可能性が最も高いため望ましくない。したがって、本発明は、特に男性用カテーテルに適している。
【0057】
カテーテルチューブは、親水性成分を含んでもよいし、それと一体化されてもよいし、それに被覆されてもよい。親水性成分は、湿潤液の適用時にカテーテルチューブの低摩擦面(例えば、外面)を提供するように構成されてもよい。親水性コンポーネントは、例えば、親水性ポリマを含んでもよい。
【0058】
本発明の一態様によれば、湿潤機構が、密封パッケージ内のカテーテルチューブの先端に、又はその近くに動作可能に結合されている、本発明の上述の態様に係る密封パッケージされたカテーテルが提供される。
【0059】
本発明の一態様によれば、本明細書に記載のいずれかの態様の湿潤機構を用いてカテーテルのチューブを湿潤させる方法が提供され、この方法は、ストッパを第1の位置から第2の位置に移動させるステップと、その後、カテーテルチューブの先端を湿潤チャンバに導入し、その中を移動させて、カテーテルチューブの外面の少なくとも一部分を湿潤させるステップと、を含む。
【0060】
ストッパを第1の位置から第2の位置へ動かすと、ハウジングの保持チャンバから湿潤チャンバへ湿潤液を放出させるか、または放出可能とすることができる。さらに、または代替的に、ストッパを第1の位置から第2の位置に動かすことによって、湿潤チャンバからカテーテルチューブの周りに設けられたカテーテルのスリーブに湿潤液を放出させるか、または放出可能とすることができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、ストッパはプラグを含み、方法は、湿潤機構からプラグを少なくとも部分的に引き抜くステップを含んでいてもよい。この方法は、保持チャンバから湿潤チャンバへの液体の放出を引き起こすために、プラグを湿潤チャンバから少なくとも部分的に引き抜くことを含んでいてもよい。この方法は、プラグを湿潤機構から完全に引き抜くことを含んでいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
本発明をより明確に理解するために、その1つまたは複数の実施形態を、添付の図面を参照して、例としてのみ説明する。
【0063】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施形態の模式図である。
【
図3A】
図3Aは、第2の実施形態の使用動作を示す一連の模式断面図である。
【
図3B】
図3Bは、第2の実施形態の使用動作を示す一連の模式断面図である。
【
図3C】
図3Cは、第2の実施形態の使用動作を示す一連の模式断面図である。
【
図4A】
図4Aは、第3の実施形態の使用動作を示す一連の模式断面図である。
【
図4B】
図4Bは、第3の実施形態の使用動作を示す一連の模式断面図である。
【
図4C】
図4Cは、第3の実施形態の使用動作を示す一連の模式断面図である。
【
図5】
図5は、本発明の第4の実施形態の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
概して、本発明は、カテーテル10、310に関し、具体的には、使用時にカテーテル10、310のチューブ12、312を湿潤させるように構成された湿潤機構20、120、220、320に関するものである。
【0065】
図には、本発明の一連の実施形態が示されている。実施形態間で同等の構成要素が存在する場合、同様の参照符号が使用されている。
【0066】
図1~
図2Bは、カテーテル10のチューブ12を湿潤させるのに用いる湿潤機構20の第1の実施形態を示す。
【0067】
カテーテル10は、カテーテルチューブ12を含み、カテーテルチューブ12の先端13(近位端)に湿潤機構20が設けられ、カテーテルチューブ12の遠位端14に漏斗30が設けられている。湿潤機構20と漏斗30との間には、スリーブ18が設けられ、カテーテルチューブ12をその間に囲む。ここで、スリーブ18は、可撓性フィルム材料で形成され、第1の端部で湿潤機構20のハウジング16に結合され、第2の端部で漏斗30に結合されている。このようにして、スリーブ18は、カテーテルチューブ12の外面を湿潤させるために液体が導入され得るカテーテルチューブ12の内部容積を画定する。
【0068】
上述したように、カテーテルチューブ12は、先端13と遠位端14とを有している。先端13は、カテーテルチューブ12を管路、血管、通路、体腔等に挿入して、そこから液体を除去するための先端部を含む。ここでは、カテーテル10は、先端部が男性患者の膀胱に挿入されるように構成された男性用導尿カテーテル10を含む。カテーテルチューブの先端13は、カテーテルチューブ12の内部に液体を入れるための孔34をその内部に含んでいる。カテーテルチューブ12の遠位端14は、漏斗30内に設けられている。具体的には、カテーテルチューブ12の遠位端14は、漏斗30内に位置し、漏斗30内に開口しており、漏斗30は、カテーテルチューブ12内から液体を排出するための出口として機能する液体出口32を画定している。カテーテルチューブ12自体は、湿潤液の適用時にカテーテルチューブ12の低摩擦外面を提供するように作用する親水性コーティングを含む。
【0069】
湿潤機構20は、カテーテルチューブ12の先端部13に(少なくとも最初は)配置された管状ハウジング16を含む。ハウジング16は、カテーテルチューブ12を湿潤させるための容積の液体(図示せず)をその中に含む湿潤チャンバ23を含む。湿潤チャンバは、第1の端部に入口43を有し、第2の端部に出口28を有し、カテーテルチューブ12のための入口と出口を画定する。使用時に、及び本明細書に記載されているように、液体は、湿潤チャンバ23を通るカテーテルチューブ12の移動時に、及び任意にカテーテルチューブ12のスリーブ18に流入する液体を介してカテーテルチューブ12と接触させられる。
【0070】
湿潤機構20は、プラグ26の形態のストッパを含む。本明細書で説明するように、プラグ26は、湿潤チャンバ23を通るカテーテルチューブ12の移動を制御する(すなわち、防止または許容する)ように構成される。図示の実施形態では、プラグ26は実質的に円筒形であり、使用時に、カテーテルチューブ12がそこを通って移動可能なハウジング16の出口28を画定するが、他のプロファイルも同様に適用可能である。
図1及び2Aに示すように、プラグ26は、当初、プラグ26の一部が湿潤チャンバ23の入口43内に受け入れられた状態で、湿潤チャンバ23内に配置されている。具体的には、可撓性端部、ここでは片持ち梁端部39が、入口43においてハウジング16上の表面41に接触して設けられている。表面41は、入口43を部分的にブロックするために、片持ち梁部分39を互いに向かって内側に促すように傾斜している。これは、本明細書では、プラグ26の第1の位置または第1の構成と呼ばれ、カテーテルチューブ12が入口43を通って湿潤チャンバ23に導入されることを防止する位置に対応する。プラグ26の反対側の端部には、ユーザにとっての相互作用点を画定するリップ29が設けられており、具体的には、ユーザがリップ29を握ってプラグ26を動かすための、てこを提供するためのものである。
【0071】
図2A~
図2Bは、湿潤機構20の操作上の使用方法を示す。上述したように、当初、湿潤機構20は、プラグ26が湿潤チャンバ23の入口43をブロックする第1の位置にある第1の構成で提供される(
図2A)。湿潤機構20を作動させるために、プラグ26は、湿潤チャンバ23から第2の位置へと部分的に変位させられる(すなわち、そこから引き出される)(
図2B)。その際、プラグ26は、入口43がもはやブロックされない位置まで、具体的には、片持ち梁端部39を入口43から引き抜くことによって移動される。端部39の可撓性及び弾力性は、端部を
図2Bに示す構成に付勢し、ここで端部はより広く開いており、入口43は塞がれておらず、カテーテルチューブ12はプラグ26を通して画定されたチャネルを通って移動することができる。
【0072】
プラグ26の外周面には、プラグ26を湿潤チャンバ23から取り外すことができる範囲を画定するための切り欠き36が設けられている。具体的には、切り欠き36は、プラグ26と、ハウジング16の端部に設けられた周方向内側に延びるフランジ38との間に接触点を提供する。
【0073】
続いて、カテーテルチューブ12を湿潤チャンバ23内を移動させ、カテーテルチューブ12を湿潤液と接触させ、それによりカテーテルチューブ12の外面を湿潤させることができる。カテーテルチューブ12の先端部13がプラグ26のリップ29を超えて、ハウジング16の出口28を通って外に移動されると、先端部13は、使用者による挿入のために露出された状態になる。その後、ハウジング16は、使用者がチューブ12に直接接触することなく、ハウジング16を使用して、カテーテルチューブ12の露出した先端13を容易に誘導し得るから、使用時に、使用者がカテーテルチューブ12を誘導するための把持要素として機能する。
【0074】
プラグ26を湿潤チャンバ23から第2の位置(
図2B)へ引き抜くこと、すなわち、片持ち梁端部39を入口43から引き抜くことは、湿潤チャンバ23内に含まれる液体が入口43を通ってスリーブ18内に流れることを可能にしてもよい。
【0075】
図3A~
図3Cに、湿潤機構20の変形例が示されている。具体的には、これらの図には、先の図に示された湿潤機構20と実質的に同様に構成された湿潤機構120が示されている。湿潤機構120は、湿潤チャンバ123に加えて、保持チャンバ122を含むハウジング116を含む点で異なる。保持チャンバ122と湿潤チャンバ123は、ハウジングに設けられた開口部127によって互いに液体的に接続されている。
【0076】
図示のように、保持チャンバ122は、カテーテルチューブ12を湿潤させるための容積の液体124をその中に含み、使用時に、プラグ126の移動により、液体124が保持チャンバ122から湿潤チャンバ123に放出されてもよい。液体124を湿潤チャンバ123に放出し、その後、湿潤チャンバ123を通してカテーテルチューブ12を移動させることにより、液体124を用いてカテーテルチューブ12の外面を濡らしてもよい。
【0077】
湿潤機構120は、湿潤機構20と本質的に同様に機能することができ、プラグ126が設けられ、このプラグ126の位置に依存して湿潤チャンバ123を通るカテーテルチューブ12の移動を防止又は許容するために2位置間で移動可能である。しかしながら、ここでは、プラグ126の第2の位置への移動は、保持チャンバ122からの湿潤液124の放出を追加的に制御する。具体的には、プラグ126の第2の位置への移動は、開口127のブロックを解除し、保持チャンバ124内に含まれる液体124が湿潤チャンバ123内に放出されることを可能にする。有利には、カテーテル10の使用時点まで(又は可能な限り近くまで)液体124を別の保持チャンバ122に貯蔵することにより、カテーテル10のほとんどの構成要素の液体124との接触時間が減少し、これはカテーテル10の貯蔵寿命の点で有利となり得る。
【0078】
湿潤機構120の変形例が、
図4A~
図4Cに示されている。具体的には、これらの図は、
図3A~
図3Cに示される湿潤機構120と実質的に同様に構成される湿潤機構220を示す。湿潤機構220は、湿潤チャンバ223内に配置された発泡導管(foam conduit)240の形態の湿潤アプリケータを追加的に含むという点で異なっている。本明細書で詳細に説明するように、発泡導管240は、保持チャンバ222から湿潤チャンバ240に放出された液体を保持するように構成され、使用時に、カテーテルチューブ12が湿潤チャンバ223を通って移動される際に、カテーテルチューブ12への液体の適用を制御するように構成される。
【0079】
湿潤機構220は、湿潤機構20と基本的に同様に機能し、湿潤チャンバ223を通るカテーテルチューブ12の移動と、保持チャンバ222から湿潤チャンバ223への湿潤液224の放出の両方を制御するために2位置間で移動可能なプラグ226が提供される。ここで、プラグ226が第2の位置に移動し、それによって開口部227のロックが解除されると、保持チャンバ222内に収容された液体224が発泡導管240上に放出される。発発泡導管240は、その上に放出された液体224を、その後のカテーテルチューブ12への適用に備えて貯蔵する。具体的には、発泡導管240は、カテーテルチューブ12が通って移動でき、発泡導管240と接触させられる湿潤チャンバ223内にチャネルを画定する。発泡導管240は、カテーテルチューブ12が発泡導管240と接触してそれに圧力を加えることによって、画定されたチャネルを通るカテーテルチューブ12の移動時に、そこに保持された液体が放出されるように構成される。このタイプの湿潤アプリケータは、有利には、湿潤液224がカテーテルチューブ12の外面全体に均一に適用されることを保証し得る。
【0080】
図5~
図6Bは、使用時に、カテーテル310と、カテーテル310のチューブ312を湿潤させるように動作可能な湿潤機構320の更なる実施形態を示す。
【0081】
カテーテル10と同様に、カテーテル310は、カテーテルチューブ312を含み、カテーテルチューブ312の先端313に湿潤機構320が設けられ、カテーテルチューブ312の遠位端314に漏斗330が設けられる。湿潤機構320と漏斗330との間には、カテーテルチューブ12をその間に囲むスリーブ318が設けられている。
【0082】
カテーテル310の先端313は、カテーテルチューブ312を管路、血管、通路、体腔等に挿入して、そこから液体を除去するための先端部を含んでいる。ここでは、カテーテル310は、先端部が男性患者の膀胱に挿入されるように構成された男性用導尿カテーテル310を含んでいる。カテーテルチューブ312の遠位端314は、漏斗330内に設けられている。具体的には、カテーテルチューブ312の遠位端314は、漏斗330内に位置し、カテーテルチューブ312内から液体を排出するための出口として機能する液体出口332を画定する漏斗330内に開口している。漏斗330は、カテーテルチューブ312からの液体の排出方向に対する使用者の制御を補助する形状である。カテーテルチューブ312自体は、湿潤液の適用時にカテーテルチューブ312の低摩擦外面を提供するように作用する親水性コーティングを含む。
【0083】
湿潤機構320は、本明細書に記載された湿潤機構120、220と同様の構成であり、上述の図の実施形態のいずれかと同じ特徴を有する性質のものであってよい。それは、カテーテルチューブ312の先端313に(少なくとも最初は)配置されたハウジング316を含む。ハウジング316は、カテーテルチューブ312を湿潤させるための容積の液体をその中に含む保持チャンバ(図示せず)を含む。使用時に、及び本明細書に記載されているように、液体は、プラグ326の操作下で保持チャンバからハウジング316の湿潤チャンバ(図示せず)へ放出されてもよい。さらに、プラグ326は、前述の図のプラグ26、126及び226と同様に、カテーテルチューブ312がハウジング316の湿潤チャンバを通って移動される能力を制御するように動作可能である。本明細書に記載された他の実施形態と同様に、カテーテルチューブ312のブロックを解除し、液体を湿潤チャンバ内に放出し、その後、カテーテルチューブ312を湿潤チャンバ内を移動させることによって、カテーテルチューブ312の外面を液体を用いて湿潤させることができる。
【0084】
プラグ326は、
図6Aに示す位置(第1の位置)から
図6Bに示す位置(第2の位置)へ移動可能である。第1の位置から第2の位置への移動は、ハウジング316の入口(図示せず)のブロックを解除して、カテーテルチューブ312がハウジング316を通って導入され移動することを可能にすることと、保持チャンバから湿潤チャンバへの湿潤液の放出を引き起こすことの両方を起こす。
【0085】
この実施形態では、プラグ326は、円錐形の断面を含み、隆起した外面が使用者のための相互作用面を画定する。ハウジング316もまた、実質的に円錐形のプロファイルであり、ハウジング316およびプラグ326の砂時計形の構成を画定するように配置される。この配置は、
図10A及び10Bに示されるように、片手のみでプラグ326を操作することを可能にし得るので、特に有益である。具体的には、そしてこれらの図に示されるように、ユーザは、親指と人差し指との間でハウジング316およびプラグ326を握ってから、親指を使ってプラグ326を(図に示される方向で)上方に押すかまたは「ポップ」させることができる。さらに、円錐形プラグ326は、カップのような端部を有し、これは、使用時に、カテーテルチューブ312の尿道への挿入を助けるために、陰茎の先端上のハウジング316の位置決めを容易にさせる。
【0086】
変形例では、ストッパ(例えばプラグ26、126、326)は、第1と第2の位置/構成の間で代替的に回転可能であってよい。例えば、プラグ26、126、326の回転(直線運動ではなく)は、湿潤チャンバ23、123、223の入口43、143、243のブロックを解除してもよく、任意に、ストッパの開口を整列させて、ハウジング116、316の開口127、227又はバルブのブロックを解除し、湿潤液を湿潤チャンバの中に放出することができるようにすることができる。
【0087】
変形例では、湿潤機構(例えば機構20)は、プラグ26を第1の位置及び/又は第2の位置に保持するように構成されてもよい。例えば、湿潤機構20は、ユーザによって積極的に作用されない限り、プラグ26を第1の位置に保持し、カテーテルチューブ12の導入を防止し、任意に保持チャンバ22からの液体の放出を防止するように構成されていてもよい。これは、例えば、ユーザによる力の適用時に破断するように構成されたプラグ26上及び/又はハウジング16上の可撓性部分間の付勢の形態で提供されてもよい。このようにして、プラグ26は、当接を克服する際に「スナップ」または「クリック」して、ユーザに触覚及び/又は可聴フィードバックを提供してもよい。湿潤機構20は、第2の位置において、プラグ26の少なくとも一部が、湿潤機構のさらなる構成要素(例えば、ハウジング16)と、当接する関係で提供され、プラグ26のさらなる動きを防止し、それによってプラグ26が第1の位置に戻されるのを防止するように構成されてもよい。
【0088】
変形例では、ハウジング(例えば、ハウジング16)は、湿潤液がハウジングから放出されるのを防止するバルブ構成等を含むことができる。例えば、ハウジングは、入口43及び/又は出口28にバルブ構成を含むことができる。バルブ構成は、カテーテルチューブ12、312がそこを通って移動することを可能にするように構成されてもよい。
【0089】
変形例では、湿潤アプリケータは、使用時に、湿潤液を吸収するように動作可能なスポンジまたはウィッキング材料を含んでもよく、またはバッフル構成を含んでもよい。
【0090】
「できる」、「できた」、「かもしれない」、または「あり得る」などの条件付き言語は、特に断りがない限り、または使用される文脈内で理解される限り、一般に、特定の実施形態が特定の特徴、要素、及び/又はステップを含み、他の実施形態が含まないことを伝えるように意図されている。したがって、このような条件付き言語は、特徴、要素、及び/又はステップが1つ又は複数の実施形態に何らかの形で必要であること、又は1つ又は複数の実施形態が、これらの特徴、要素、及び/又はステップが任意の特定の実施形態に含まれるか否か、又は実行されるべきかを、ユーザ入力又はプロンプトがあるか否かを決定する論理を必ず含むことを意味することは一般に意図されていない。
【0091】
1つまたは複数の実施形態は、例としてのみ上述されている。添付の特許請求の範囲によって与えられる保護の範囲から逸脱することなく、多くの変形が可能である。
【国際調査報告】