(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-30
(54)【発明の名称】サイトカインストーム症候群を治療するためのジアジンおよびトリアジン化合物
(51)【国際特許分類】
C07D 409/04 20060101AFI20230523BHJP
C07D 253/075 20060101ALI20230523BHJP
C07D 239/49 20060101ALI20230523BHJP
A61K 31/505 20060101ALI20230523BHJP
A61K 31/53 20060101ALI20230523BHJP
A61P 31/00 20060101ALI20230523BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20230523BHJP
【FI】
C07D409/04 CSP
C07D253/075
C07D239/49
A61K31/505
A61K31/53
A61P31/00
A61P29/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022564400
(86)(22)【出願日】2021-04-26
(85)【翻訳文提出日】2022-12-06
(86)【国際出願番号】 GB2021051005
(87)【国際公開番号】W WO2021214495
(87)【国際公開日】2021-10-28
(32)【優先日】2020-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509012865
【氏名又は名称】ユニバーシティ オブ グリニッジ
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リーチ,マイク
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ,ポール
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063BB01
4C063CC92
4C063DD44
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC42
4C086BC64
4C086GA04
4C086GA07
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZB32
4C086ZC54
(57)【要約】
本発明は、インターフェロンおよびインターロイキン阻害剤、特にインターフェロン-ガンマ、腫瘍壊死因子(TNF)αおよびインターロイキン1β、2、4、6、8、13および17阻害剤としての活性を有するジアジンおよびトリアジン化合物、ならびにサイトカインストーム症候群またはサイトカイン放出症候群の治療における使用のための当該化合物に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイトカインストーム症候群またはサイトカイン放出症候群の治療における使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物
【化1】
(式中、
XはNで、且つYはCであるか、または
XはCで、且つYはNであるか、または
XおよびYは両方ともNであり、
Aは、1、2もしくは3個の硫黄原子を含む置換された3~10員のヘテロ環であり、前記ヘテロ環は(i)ハロゲン、(ii)全てが1つもしくは複数のハロゲン、ヒドロキシ、およびアリールで任意に置換されたC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、もしくはC
1-6アルコキシ、ならびに(iii)アミノ、一置換もしくは二置換のアミノ、アルケニルオキシ、アシル、アシルオキシ、シアノ、ニトロ、アリールおよびC
1-6アルキルチオ基から選択される2つ以上の置換基を有するか、または
Aは次式の基
【化2】
(式中、・は結合点を示す)
であり、
R1は、水素、またはC
1-10アルキル、C
2-10アルケニル、ベンジル、ピペリジン-メチル、チエニル-メチル、フリル-メチルもしくはC
3-10シクロアルキルから選択される置換基であり、これらは何れもヒドロキシ、ハロゲン、カルボキサミド、ハロC
1-6アルキル、C
1-6アルキルまたはC
1-6アルコキシで任意に置換されるか、または、YはNで且つ非置換であり、
R2はアミノ、C
1-10アルキルまたはフェニルであり、
R3はフェニル、キサンチルまたはナフチルであり、それぞれハロゲンまたはC
1-C
6アルコキシ基から選択される1~5個の置換基で任意に置換され、
R4は、水素、C
1-C
6アルキル、C
3-C
8シクロアルキル、フェニル、キサンチルまたはナフチルから選択され、前記フェニルまたは前記ナフチルは、ハロゲンまたはC
1-C
6アルコキシ基から選択される2~5個の置換基で任意に置換されていてよく、
R5は水素であり、
N
*は、R1が水素もしくは置換基であるときには=NHであるか、または
N
*は基NRaRbであり、RaおよびRbは独立してHもしくはアルキル基であるか、または
N
*は、1つもしくは複数のハロゲンもしくはC
1-C
6アルコキシ基で任意に置換されたピペラジニル環である)。
【請求項2】
感染によって誘発されたサイトカインストーム症候群の治療における使用のための、請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物。
【請求項3】
敗血症、インフルエンザウイルス、コロナウイルス、およびデングウイルスから選択される感染によって誘発されたサイトカインストーム症候群の治療における使用のための、請求項1または2に記載の式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物。
【請求項4】
コロナウイルスによって誘発されたサイトカインストーム症候群の治療における使用のための、先行する請求項の何れかに記載の式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物。
【請求項5】
XおよびYが両方ともNである、先行する請求項の何れかに記載の使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物。
【請求項6】
R1が水素である、先行する請求項の何れかに記載の使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物。
【請求項7】
R2がアミノである、先行する請求項の何れかに記載の使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物。
【請求項8】
Aが1、2または3個の硫黄原子を含む置換された3~10員のヘテロ環であり、前記ヘテロ環は、(i)ハロゲン、(ii)全てがハロゲン、ヒドロキシ、およびアリールの1つまたは複数で任意に置換されたC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、またはC
1-6アルコキシ、ならびに(iii)アミノ、一置換または二置換のアミノ、アルケニルオキシ、アシル、アシルオキシ、シアノ、ニトロ、アリールおよびC
1-6アルキルチオ基から選択される2つ以上の置換基を有する、先行する請求項の何れかに記載の使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物。
【請求項9】
Aがチエニルまたはベンゾチエニルである、先行する請求項の何れかに記載の使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物。
【請求項10】
Aが、ハロゲン、C
1-6アルキル、C
1-6アルコキシ、ハロC
1-6アルキル、およびハロC
1-6アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で置換されている、請求項8または9に記載の使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物。
【請求項11】
Aが1、2、または3個の塩素原子または臭素原子で置換された、請求項8~10の何れか1項に記載の使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物。
【請求項12】
前記化合物が、
3,5-ジアミノ-6-(2-チエニル)-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-(3-チエニル)-1,2,4-トリアジン;
5(3)-アミノ-6-(2-チエニル)-2,3(2,5)-ジヒドロ-3(5)-イミノ-2-メチル-1,2,4-トリアジンメタンスルホネート;
5(3)-アミノ-6-(2-チエニル)-2,3(2,5)-ジヒドロ-3(5)-イミノ-2-エチル-1,2,4-トリアジンメタンスルホネート;
3,5-ジアミノ-6-(2-チエニル)-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-(3-チエニル)-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[3-(2,5ジクロロチエニル)]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[2-(3,4,5トリクロロチエニル)]-1,2,4-トリアジン;
5(3)-アミノ-6-[3-(2,5-ジクロロチエニル)]-2,3(2,5)-ジヒドロ-3(5)-イミノ-2-メチル-1,2,4-トリアジン;
5(3)-アミノ-6-{2-(3,4,5-トリクロロ)チエニル}-2,3(2,5)-ジヒドロ-3(5)-イミノ-2-メチル-1,2,4-トリアジン;
5(3)-アミノ-6-{2-(3,4,5-トリクロロ)チエニル}-2,3(2,5)-ジヒドロ-3(5)-イミノ-2-エチル-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[2-(4,5-ジブロモチエニル)]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[2-(5-ブロモチエニル)]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[2-(3-ブロモチエニル)]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[2-(5-クロロチエニル)]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[2-(ベンゾ[b]チエニル)]-1,2,4-トリアジン;および
3,5-ジアミノ-6-[2-(3-クロロベンゾ[b]チエニル)]-1,2,4-トリアジン;
もしくはそれらの塩、互変異性体もしくは溶媒和物からなる群から選択されるか、
または前記化合物が
2,6-ジアミノ-3-(2-チエニル)-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-(2-チエニル)-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-(3-チエニル)-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-(3-チエニル)-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[3-(2,5ジクロロチエニル)]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[3-(2,5ジクロロチエニル)]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[2-(3,4,5トリクロロチエニル)]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[2-(3,4,5トリクロロチエニル)]-ピリミジン;
2(6)-アミノ-3-(2-チエニル)-2,3(2,5)-ジヒドロ-6(2)-イミノ-5-メチル-ピラジン;
4(2)-アミノ-5-(2-チエニル)-2,3(2,5)-ジヒドロ-2(4)-イミノ-1-メチル-ピリミジン;
2(6)-アミノ-3-(2-チエニル)-2,3(2,5)-ジヒドロ-6(2)-イミノ-5-エチル-ピラジン;
4(2)-アミノ-5-(2-チエニル)-2,3(2,5)-ジヒドロ-2(4)-イミノ-1-エチル-ピリミジン;
2(6)-アミノ-3-[3-(2,5-ジクロロチエニル)]-2,3(2,5)-ジヒドロ-6(2)-イミノ-5-メチル-ピラジン;
4(2)-アミノ-5-[3-(2,5-ジクロロチエニル)]-2,3(2,5)-ジヒドロ-2(4)-イミノ-2-メチル-ピリミジン;
2(6)-アミノ-3-{2-(3,4,5-トリクロロ)チエニル}-2,3(2,5)-ジヒドロ-6(2)-イミノ-5-メチル-ピラジン;
4(2)-アミノ-5-{2-(3,4,5-トリクロロ)チエニル}-2,3(2,5)-ジヒドロ-2(4)-イミノ-1-メチル-ピリミジン;
2(6)-アミノ-3-{2-(3,4,5-トリクロロ)チエニル}-2,3(2,5)-ジヒドロ-6(2)-イミノ-5-エチル-ピラジン;
4(2)-アミノ-5-{2-(3,4,5-トリクロロ)チエニル}-2,3(2,5)-ジヒドロ-2(4)-イミノ-2-エチル-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[2-(4,5-ジブロモチエニル)]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[2-(4,5-ジブロモチエニル)]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[2-(5-ブロモチエニル)]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[2-(5-ブロモチエニル)]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[2-(3-ブロモチエニル)]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[2-(3-ブロモチエニル)]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[2-(5-クロロチエニル)]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[2-(5-クロロチエニル)]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[2-(ベンゾ[b]チエニル)]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[2-(ベンゾ[b]チエニル)]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[2-(3-クロロベンゾ[b]チエニル)]-ピラジン;および
2,4-ジアミノ-5-[2-(3-クロロベンゾ[b]チエニル)]-ピリミジン;
もしくはそれらの塩、互変異性体または溶媒和物からなる群から選択される、先行する請求項の何れかに記載の使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物。
【請求項13】
Aが次式の基
【化3】
(式中、・は結合点を示す)
であり、
R3が、フェニル、キサンチルまたはナフチルであり、各々が1つまたは複数のハロゲンもしくはC
1-C
6アルコキシ基から選択される1~5個の置換基で任意に置換され、
R4が、水素、C
1-C
6アルキル、C
3-C
8シクロアルキル、フェニル、キサンチルまたはナフチルから選択され、前記フェニルまたは前記ナフチルは、ハロゲンまたはC
1-C
6アルコキシ基から選択される2~5個の置換基で任意に置換されていてもよく、
R5が水素である、
請求項1~7の何れか1項に記載の使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物。
【請求項14】
R3が、1つまたは複数のハロゲンもしくはC
1-C
6アルコキシ基から選択される2または3個の置換基で任意に置換されるフェニルであり、
R4が、C
1-C
6アルキル、C
3-C
8シクロアルキル、フェニルから選択され、前記フェニルは、ハロゲンまたはC
1-C
6アルコキシ基から選択される2~3個の置換基で任意に置換されてもよい、
請求項13に記載の使用のための、式1の化合物またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物。
【請求項15】
前記化合物が、
3,5-ジアミノ-6-[1,1ビス-(4-クロロフェニル)メチル]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[1,1-ビス-(4-フルオロフェニル)メチル]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-(ジフェニルメチル)-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-(1-シクロペンチル-1-フェニル-メチル)-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[1-(6-メトキシナフタレン)メチル]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[1-(6-メトキシナフタレン)エチル]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-(1-イソプロピル-1-フェニルメチル)-1,2,4-トリアジン
3,5-ジアミノ-6-(9-キサンチル)-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-{1-(4-クロロフェノキシ)-1-メチル}エチル-1,2,4-トリアジン;および
2,4-ジアミノ-5-(ジフェニルメチル)-ピリミジン;
もしくはそれらの塩、互変異性体もしくは溶媒和物からなる群から選択されるか、
または前記化合物が
2,6-ジアミノ-3-(ジフェニルメチル)-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-(ジフェニルメチル)-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-(1-シクロペンチル-1-フェニル-メチル)-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-(1-シクロペンチル-1-フェニル-メチル)-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[1-(6-メトキシナフタレン)メチル]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[1-(6-メトキシナフタレン)メチル]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[1-(6-メトキシナフタレン)エチル]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[1-(6-メトキシナフタレン)エチル]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-(1-イソプロピル-1-フェニルメチル)-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-(1-イソプロピル-1-フェニルメチル)-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-(9-キサンチル)-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-(9-キサンチル)-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[1,1ビス-(4-クロロフェニル)メチル]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[1,1ビス-(4-クロロフェニル)メチル]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[1,1-ビス-(4-フルオロフェニル)メチル]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[1,1-ビス-(4-フルオロフェニル)メチル]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-{1-(4-クロロフェノキシ)-1-メチル}エチル-ピラジン;および
2,4-ジアミノ-5-{1-(4-クロロフェノキシ)-1-メチル}エチル-ピリミジン;
もしくはそれらの塩、互変異性体または溶媒和物からなる群から選択される、請求項14に記載の使用のための、式1の化合物またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物。
【請求項16】
サイトカインストーム症候群またはサイトカイン放出症候群を治療するための方法であって、それを必要とする被検者に対して、治療的有効量の式(I)の化合物またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を投与する工程を含み、前記式(I)の化合物は先行する請求項の何れかに記載した通りである方法。
【請求項17】
サイトカインストーム症候群またはサイトカイン放出症候群の治療に使用するための医薬組成物であって、式(I)の化合物またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物、および1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含有し、前記式(I)の化合物は請求項1~15の何れか1項に記載した通りである医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の分野
本発明は、インターフェロンおよびインターロイキン阻害剤、特にインターフェロン-ガンマ、腫瘍壊死因子(TNF)αおよびインターロイキン1β、2、4、6、8、13および17阻害剤としての活性を有するジアジンおよびトリアジン化合物、ならびにサイトカインストーム症候群またはサイトカイン放出症候群の治療における使用のための化合物に関する。
【0002】
発明の背景
WO2009090431Aは次式のトリアジンを開示しており、A環は、任意に置換されたチエニルおよびベンゾチエニルのような含硫黄ヘテロ環であり得る。
【化1】
【0003】
WO2009090431Aは、さらに次式のトリアジンを開示している。
【化2】
【0004】
WO2009090431Aの化合物は、電位依存性ナトリウムチャネルブロッカーとしての活性を有すると述べられている。
【0005】
サイトカインストーム症候群(CSS)は、2012年にCannaおよびBehrensによって、「圧倒的な全身性炎症、血行動態の不安定性、多臓器不全、および潜在的な死という最終的な一般的結果を伴った、さまざまな炎症性病因を表す一群の障害」と定義された。文献(Pediatr Clin North Am.、2012年4月59(2)、329~344頁)を参照されたい。サイトカインストーム症候群は、ウイルスなどの感染症や敗血症感染(Chaudhryら、In Vivo.、2013年 27(6)、669~684頁)、または特定の薬による治療(Nebelsiekら、Recent Pat Cardiovasc Drug Discov、2012年7、170~4頁)などを含む、さまざまな要因によって引き起こされる可能性がある。サイトカイン放出症候群とは、モノクローナル抗体による治療に対する有害な全身性炎症反応を指す(Winklerら、Blood、1999年、94、2217~24頁)。Tisoncikらは、SARS-CoV、インフルエンザウイルス、およびデングウイルス感染に誘発されるサイトカインストーム症候群によって引き起こされる免疫病因について議論している(Microbiology and Molecular Biology Reviews、2012年3月、76巻1号、16~32頁)。Tisoncikらは、サイトカインストームの病態についてさらに議論しており、インターフェロンガンマ、インターロイキン(IL)1ベータ、6、8、および17は全て、IL-6およびIL-17とともにサイトカインストームに関連しており、遺伝子ノックアウトマウスの研究で重要なサイトカインストームメディエーターとして同定されると述べている。Russellらは、インターフェロン阻害剤と、インターロイキン(IL)1、2、および6阻害剤の臨床試験を再考察している(ecancer、2020年14:1022)。彼らは、血清中のIL-2RおよびIL-6の発現増加が、2019-nCoV肺炎の重症度および患者の予後を予測すると思われること、および発症後少なくとも2週間は、COVID-19が高レベルのIL-6を誘発することが観察されると報告している。この著者らはさらに、コロナウイルスに感染した患者ではIL-1が上昇すると結論付けている。
【0006】
RiderらおよびLinらは、特定のサイトカイン活性またはメカニズムがブロックされたときに観察される代償メカニズムについて議論している。Riderら(International Journal of Cell Biology、2016巻、論文ID9259646、11ページ)は、「サイトカイン療法の欠点は、サイトカインの基本的な特性によるものである。(i)サイトカインは多面的であり、複数のプロセスに並行して影響を与えることを意味している。(ii)サイトカインには冗長性があることも知られており、1つの特定のサイトカイン活性をブロックすることによって達成される効果が他のサイトカイン活性で補われ得ることを意味する」と述べているのに対して、Linら(Acta Biomaterialia、10(2014)、3747~3755頁)は、摩耗粒子誘発性骨溶解の緩和に関する研究について議論しており、「個々のサイトカインをブロックすると有望な効果が示されたが…、ヒトでの臨床研究では、中和抗体によるTNF-αのブロックは骨溶解を緩和しないことが示された。これは、他の炎症誘発因子の代償的アップレギュレーションによって説明できるであろう」と述べている(強調を付加した)。
【0007】
概要
本発明は、サイトカインストーム症候群またはサイトカイン放出症候群の治療における使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物
【化3】
(式中、
XはNで、且つYはCであるか、または
XはCで、且つYはNであるか、または
XおよびYは両方ともNであり、
Aは、1、2もしくは3個の硫黄原子を含む置換された3~10員のヘテロ環であり、前記ヘテロ環は(i)ハロゲン、(ii)全てが1つもしくは複数のハロゲン、ヒドロキシ、およびアリールで任意に置換されたC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、もしくはC
1-6アルコキシ、ならびに(iii)アミノ、一置換もしくは二置換のアミノ、アルケニルオキシ、アシル、アシルオキシ、シアノ、ニトロ、アリールおよびC
1-6アルキルチオ基から選択される2つ以上の置換基を有するか、または
Aは次式の基
【化4】
(式中、・は結合点を示す)
であり、
R1は、水素、またはC
1-10アルキル、C
2-10アルケニル、ベンジル、ピペリジン-メチル、チエニル-メチル、フリル-メチルもしくはC
3-10シクロアルキルから選択される置換基であり、これらは何れもヒドロキシ、ハロゲン、カルボキサミド、ハロC
1-6アルキル、C
1-6アルキルまたはC
1-6アルコキシで任意に置換されるか、または、YはNで且つ非置換であり、
R2はアミノ、C
1-10アルキルまたはフェニルであり、
R3はフェニル、キサンチルまたはナフチルであり、それぞれハロゲンまたはC
1-C
6アルコキシ基から選択される1~5個の置換基で任意に置換され、
R4は、水素、C
1-C
6アルキル、C
3-C
8シクロアルキル、フェニル、キサンチルまたはナフチルから選択され、前記フェニルまたは前記ナフチルは、ハロゲンまたはC
1-C
6アルコキシ基から選択される2~5個の置換基で任意に置換されていてよく、
R5は水素であり、
N
*は、R1が水素もしくは置換基であるときには=NHであるか、または
N
*は、基NRaRbであり、RaおよびRbは独立してHもしくはアルキル基であるか、または
N
*は、1つもしくは複数のハロゲンもしくはC
1-C
6アルコキシ基で任意に置換されたピペラジニル環である)
を提供する。
【0008】
本発明はさらに、サイトカインストーム症候群またはサイトカイン放出症候群を治療するための方法であって、それを必要とする被検者に対して、治療的有効量の、上記で定義された通りの式(I)の化合物またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を投与する工程を含む方法を提供する。
【0009】
本発明はさらに、サイトカインストーム症候群またはサイトカイン放出症候群の治療に使用するための医薬品の製造における、上記で定義した式(I)の化合物またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物の使用を提供する。
【0010】
本発明はさらに、サイトカインストーム症候群またはサイトカイン放出症候群の治療に使用するための、上記で定義した式(I)の化合物またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物、および1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】刺激されたヒト末梢血単核細胞からのサイトカイン産生に対する化合物1の効果を示す図。
【
図2】インターロイキン(IL)1ベータに対する化合物1の阻害効果を示す図。
【
図3】インターロイキン(IL)6に対する化合物1の阻害効果を示す図。
【
図4】インターロイキン(IL)8に対する化合物1の阻害効果を示す図。
【
図5】腫瘍壊死因子(TNF)αに対する化合物1の阻害効果を示す図。
【
図6】インターフェロンガンマ(IFN-γ)に対する化合物1の阻害効果を示す図。
【
図7】インターロイキン(IL)17Aに対する化合物1の阻害効果を示す図。
【
図8】インターロイキン(IL)17Aに対する化合物2の阻害効果を示す図。
【
図9】腫瘍壊死因子(TNF)αに対する化合物2の阻害効果を示す図。
【
図10】インターフェロンガンマ(IFN-γ)に対する化合物2の阻害効果を示す図。
【
図11】インターロイキン(IL)8に対する化合物2の阻害効果を示す図。
【
図12】インターロイキン(IL)6に対する化合物2の阻害効果を示す。
【0012】
詳細な説明
式(I)の化合物は、インターフェロンガンマ、腫瘍壊死因子(TNF)αおよびインターロイキン1ベータ、2、4、6、8、13または17の阻害剤としての活性を示すことが見出されており、したがって、サイトカインストーム症候群およびサイトカイン放出症候群の治療に有用である。式(I)の化合物により示される複数のメカニズムを介した活性は、1つの因子が阻害されたときに観察される他の炎症誘発因子の代償的アップレギュレーションに対処すると考えられる。
【0013】
実施形態1として、本発明は、サイトカインストーム症候群またはサイトカイン放出症候群の治療における使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物
【化5】
(式中、
XはNで、且つYはCであるか、または
XはCで、且つYはNであるか、または
XおよびYは両方ともNであり、
Aは、1、2もしくは3個の硫黄原子を含む置換された3~10員のヘテロ環であり、前記ヘテロ環は(i)ハロゲン、(ii)全てが1つもしくは複数のハロゲン、ヒドロキシ、およびアリールで任意に置換されたC
1-6アルキル、C
2-6アルケニル、C
2-6アルキニル、もしくはC
1-6アルコキシ、ならびに(iii)アミノ、一置換もしくは二置換のアミノ、アルケニルオキシ、アシル、アシルオキシ、シアノ、ニトロ、アリールおよびC
1-6アルキルチオ基から選択される2つ以上の置換基を有するか、または
Aは次式の基
【化6】
(式中、・は結合点を示す)
であり、
R1は、水素、またはC
1-10アルキル、C
2-10アルケニル、ベンジル、ピペリジン-メチル、チエニル-メチル、フリル-メチルもしくはC
3-10シクロアルキルから選択される置換基であり、これらは何れもヒドロキシ、ハロゲン、カルボキサミド、ハロC
1-6アルキル、C
1-6アルキルまたはC
1-6アルコキシで任意に置換されるか、または、YはNで且つ非置換であり、
R2はアミノ、C
1-10アルキルまたはフェニルであり、
R3はフェニル、キサンチルまたはナフチルであり、それぞれハロゲンまたはC
1-C
6アルコキシ基から選択される1~5個の置換基で任意に置換され、
R4は、水素、C
1-C
6アルキル、C
3-C
8シクロアルキル、フェニル、キサンチルまたはナフチルから選択され、前記フェニルまたは前記ナフチルは、ハロゲンまたはC
1-C
6アルコキシ基から選択される2~5個の置換基で任意に置換されていてよく、
R5は水素であり、
N
*は、R1が水素もしくは置換基であるときには=NHであるか、または
N
*は基NRaRbであり、RaおよびRbは独立してHもしくはアルキル基であるか、または
N
*は、1つもしくは複数のハロゲンもしくはC
1-C
6アルコキシ基で任意に置換されたピペラジニル環である)
を提供する。
【0014】
実施形態2として、本発明は、感染によって誘発されたサイトカインストーム症候群の治療における使用のための、実施形態1で定義した式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を提供する。
【0015】
実施形態3として、本発明は、敗血症、インフルエンザウイルス、コロナウイルス、およびデングウイルスから選択される感染によって誘発されたサイトカインストーム症候群の治療における使用のための、実施形態1で定義した式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を提供する。
【0016】
実施形態4として、本発明は、コロナウイルスによって誘発されたサイトカインストーム症候群の治療における使用のための、実施形態1で定義した式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を提供する。
【0017】
実施形態5として、本発明は、XおよびYが両方ともNである、先行する実施形態の何れかに定義した使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を提供する。
【0018】
実施形態6として、本発明は、R1が水素である、先行する実施形態の何れかで定義した使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を提供する。
【0019】
実施形態7として、本発明は、R2がアミノである、先行する実施形態の何れかで定義した使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を提供する。
【0020】
実施形態8として、本発明は、Aが、1、2または3個の硫黄原子を含む置換された3~10員のヘテロ環であり、前記ヘテロ環は、(i)ハロゲン、(ii)全てがハロゲン、ヒドロキシ、およびアリールの1つまたは複数で任意に置換されたC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、またはC1-6アルコキシ、ならびに(iii)アミノ、一置換または二置換のアミノ、アルケニルオキシ、アシル、アシルオキシ、シアノ、ニトロ、アリールおよびC1-6アルキルチオ基から選択される2つ以上の置換基を有する、先行する実施形態の何れかで定義した使用のための式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を提供する。
【0021】
実施形態9として、本発明は、Aがチエニルまたはベンゾチエニルである、先行する実施形態の何れかで定義した使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を提供する。
【0022】
実施形態10として、本発明は、Aが、ハロゲン、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロC1-6アルキル、およびハロC1-6アルコキシから選択される1つまたは複数の置換基で置換されている、実施形態8または9で定義した使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を提供する。
【0023】
実施形態11として、本発明は、Aが1、2、または3個の塩素原子または臭素原子で置換された、実施形態8~10の何れか1つで定義した使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を提供する。
【0024】
実施形態12として、本発明は、化合物が、
3,5-ジアミノ-6-(2-チエニル)-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-(3-チエニル)-1,2,4-トリアジン;
5(3)-アミノ-6-(2-チエニル)-2,3(2,5)-ジヒドロ-3(5)-イミノ-2-メチル-1,2,4-トリアジンメタンスルホネート;
5(3)-アミノ-6-(2-チエニル)-2,3(2,5)-ジヒドロ-3(5)-イミノ-2-エチル-1,2,4-トリアジンメタンスルホネート;
3,5-ジアミノ-6-(2-チエニル)-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-(3-チエニル)-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[3-(2,5ジクロロチエニル)]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[2-(3,4,5トリクロロチエニル)]-1,2,4-トリアジン;
5(3)-アミノ-6-[3-(2,5-ジクロロチエニル)]-2,3(2,5)-ジヒドロ-3(5)-イミノ-2-メチル-1,2,4-トリアジン;
5(3)-アミノ-6-{2-(3,4,5-トリクロロ)チエニル}-2,3(2,5)-ジヒドロ-3(5)-イミノ-2-メチル-1,2,4-トリアジン;
5(3)-アミノ-6-{2-(3,4,5-トリクロロ)チエニル}-2,3(2,5)-ジヒドロ-3(5)-イミノ-2-エチル-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[2-(4,5-ジブロモチエニル)]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[2-(5-ブロモチエニル)]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[2-(3-ブロモチエニル)]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[2-(5-クロロチエニル)]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[2-(ベンゾ[b]チエニル)]-1,2,4-トリアジン;および
3,5-ジアミノ-6-[2-(3-クロロベンゾ[b]チエニル)]-1,2,4-トリアジン;
もしくはそれらの塩、互変異性体もしくは溶媒和物からなる群から選択されるか、
または化合物が
2,6-ジアミノ-3-(2-チエニル)-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-(2-チエニル)-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-(3-チエニル)-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-(3-チエニル)-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[3-(2,5ジクロロチエニル)]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[3-(2,5ジクロロチエニル)]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[2-(3,4,5トリクロロチエニル)]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[2-(3,4,5トリクロロチエニル)]-ピリミジン;
2(6)-アミノ-3-(2-チエニル)-2,3(2,5)-ジヒドロ-6(2)-イミノ-5-メチル-ピラジン;
4(2)-アミノ-5-(2-チエニル)-2,3(2,5)-ジヒドロ-2(4)-イミノ-1-メチル-ピリミジン;
2(6)-アミノ-3-(2-チエニル)-2,3(2,5)-ジヒドロ-6(2)-イミノ-5-エチル-ピラジン;
4(2)-アミノ-5-(2-チエニル)-2,3(2,5)-ジヒドロ-2(4)-イミノ-1-エチル-ピリミジン;
2(6)-アミノ-3-[3-(2,5-ジクロロチエニル)]-2,3(2,5)-ジヒドロ-6(2)-イミノ-5-メチル-ピラジン;
4(2)-アミノ-5-[3-(2,5-ジクロロチエニル)]-2,3(2,5)-ジヒドロ-2(4)-イミノ-2-メチル-ピリミジン;
2(6)-アミノ-3-{2-(3,4,5-トリクロロ)チエニル}-2,3(2,5)-ジヒドロ-6(2)-イミノ-5-メチル-ピラジン;
4(2)-アミノ-5-{2-(3,4,5-トリクロロ)チエニル}-2,3(2,5)-ジヒドロ-2(4)-イミノ-1-メチル-ピリミジン;
2(6)-アミノ-3-{2-(3,4,5-トリクロロ)チエニル}-2,3(2,5)-ジヒドロ-6(2)-イミノ-5-エチル-ピラジン;
4(2)-アミノ-5-{2-(3,4,5-トリクロロ)チエニル}-2,3(2,5)-ジヒドロ-2(4)-イミノ-2-エチル-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[2-(4,5-ジブロモチエニル)]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[2-(4,5-ジブロモチエニル)]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[2-(5-ブロモチエニル)]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[2-(5-ブロモチエニル)]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[2-(3-ブロモチエニル)]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[2-(3-ブロモチエニル)]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[2-(5-クロロチエニル)]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[2-(5-クロロチエニル)]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[2-(ベンゾ[b]チエニル)]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[2-(ベンゾ[b]チエニル)]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[2-(3-クロロベンゾ[b]チエニル)]-ピラジン;および
2,4-ジアミノ-5-[2-(3-クロロベンゾ[b]チエニル)]-ピリミジン;
もしくはそれらの塩、互変異性体または溶媒和物からなる群から選択される、実施形態8~11の何れか1つで定義した使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を提供する。
【0025】
実施形態13として、本発明は、Aが次式の基
【化7】
(式中、・は結合点を示す)
であり、
R3が、フェニル、キサンチルまたはナフチルであり、各々が1つまたは複数のハロゲンもしくはC
1-C
6アルコキシ基から選択される1~5個の置換基で任意に置換され、
R4が、水素、C
1-C
6アルキル、C
3-C
8シクロアルキル、フェニル、キサンチルまたはナフチルから選択され、前記フェニルまたは前記ナフチルは、ハロゲンまたはC
1-C
6アルコキシ基から選択される2~5個の置換基で任意に置換されていてもよく、
R5が水素である、実施形態1~7の何れか1つで定義した使用のための、式(I)の化合物、またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を提供する。
【0026】
実施形態14として、本発明は、R3が、1つまたは複数のハロゲンもしくはC1-C6アルコキシ基から選択される2または3個の置換基で任意に置換されるフェニルであり、
R4が、C1-C6アルキル、C3-C8シクロアルキル、フェニルから選択され、前記フェニルは、ハロゲンまたはC1-C6アルコキシ基から選択される2~3個の置換基で任意に置換されてもよい、実施形態13で定義した使用のための、式1の化合物またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を提供する。
【0027】
実施形態15として、本発明は、化合物が、
3,5-ジアミノ-6-[1,1ビス-(4-クロロフェニル)メチル]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[1,1-ビス-(4-フルオロフェニル)メチル]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-(ジフェニルメチル)-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-(1-シクロペンチル-1-フェニル-メチル)-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[1-(6-メトキシナフタレン)メチル]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-[1-(6-メトキシナフタレン)エチル]-1,2,4-トリアジン;
3,5-ジアミノ-6-(1-イソプロピル-1-フェニルメチル)-1,2,4-トリアジン
3,5-ジアミノ-6-(9-キサンチル)-1,2,4-トリアジン;および
3,5-ジアミノ-6-{1-(4-クロロフェノキシ)-1-メチル}エチル-1,2,4-トリアジン;
もしくはそれらの塩、互変異性体もしくは溶媒和物からなる群から選択されるか、
または化合物が、
2,6-ジアミノ-3-(ジフェニルメチル)-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-(ジフェニルメチル)-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-(1-シクロペンチル-1-フェニル-メチル)-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-(1-シクロペンチル-1-フェニル-メチル)-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[1-(6-メトキシナフタレン)メチル]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[1-(6-メトキシナフタレン)メチル]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[1-(6-メトキシナフタレン)エチル]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[1-(6-メトキシナフタレン)エチル]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-(1-イソプロピル-1-フェニルメチル)-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-(1-イソプロピル-1-フェニルメチル)-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-(9-キサンチル)-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-(9-キサンチル)-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[1,1ビス-(4-クロロフェニル)メチル]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[1,1ビス-(4-クロロフェニル)メチル]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-[1,1-ビス-(4-フルオロフェニル)メチル]-ピラジン;
2,4-ジアミノ-5-[1,1-ビス-(4-フルオロフェニル)メチル]-ピリミジン;
2,6-ジアミノ-3-{1-(4-クロロフェノキシ)-1-メチル}エチル-ピラジン;および
2,4-ジアミノ-5-{1-(4-クロロフェノキシ)-1-メチル}エチル-ピリミジン;
もしくはそれらの塩、互変異性体または溶媒和物からなる群から選択される、実施形態14で定義した使用のための、式1の化合物またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を提供する。
【0028】
実施形態16として、本発明は、サイトカインストーム症候群またはサイトカイン放出症候群を治療するための方法であって、それを必要とする被検者に対して、治療的有効量の式(I)の化合物またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物を投与する工程を含み、式(I)の化合物は先行する実施形態の何れかで定義した通りである方法を提供する。
【0029】
実施形態17として、本発明は、サイトカインストーム症候群またはサイトカイン放出症候群の治療に使用するための医薬品の製造における、上記で定義した式(I)の化合物またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物の使用であって、式(I)の化合物は実施形態1~15の何れか1つにおいて定義した通りである、使用を提供する。
【0030】
実施形態18として、本発明はさらに、サイトカインストーム症候群またはサイトカイン放出症候群の治療に使用するための医薬組成物であって、式(I)の化合物またはその塩、互変異性体もしくは溶媒和物、および1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含有し、式(I)の化合物は実施形態1~15の何れか1つで定義した通りである医薬組成物を提供する。
【0031】
式(I)の化合物の塩の使用は、本発明の一態様を形成する。好ましい塩は、薬学的に許容される酸付加塩である。適切な薬学的に許容される酸付加塩には、有機酸および無機酸の両方、例えば、塩酸、硫酸、クエン酸、酒石酸、リン酸、乳酸、ピルビン酸、酢酸、マロン酸、コハク酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、オキサロ酢酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、グルタミン酸、ナフトエ酸、およびイセチオン酸からの有機酸および無機酸を用いて形成されたものが含まれる。エタンスルホン酸塩、リンゴ酸塩、マンダル酸塩、安息香酸塩、およびサリチル酸塩も適している。塩基付加塩も本発明の一態様を形成する。
【0032】
式(I)の化合物の調製において、当該化合物またはその塩は、反応溶媒または結晶化溶媒またはそれらの成分の溶媒和物として得ることができる。このような溶媒和物の使用は本発明の別の側面を形成する。適切な薬学的に許容される溶媒和物には水和物が含まれる。
【0033】
構造(I)の或る特定の化合物はキラル中心を有し、ラセミ体、ラセミ混合物として、および個々のエナンチオマーまたはジアステレオマーとして存在し得る。このような異性体は全て本発明に含まれる。式(I)の化合物の全ての幾何異性体もまた、個々の異性体であろうとその混合物であろうと、本発明の範囲内に含まれる。したがって、トランス配置およびシス配置の構造(I)の化合物は、本発明のさらなる態様を形成する。また、それらの混合物を含む構造(I)の他の全ての互変異性形態。さらに、構造(I)の化合物の結晶形態の幾つかは多形体として存在する可能性があり、それらは全て本発明に含まれる。
【0034】
式(I)のジアジン化合物は、EP-0372934Aに記載された手順と類似の手順によって調製することができる。EP-0372934Aに開示された式(II)、(IV)および(V)の反応物は、本発明において有用な化合物を調製するために、対応する硫黄含有ヘテロ環類似体で置き換えることができる。
【0035】
あるいは、式(I)の化合物は、WO2009090431Aに記載の手順に従って調製することができる。
【0036】
上記の特定の化合物の調製については本明細書で後述する。本発明の範囲内の関連化合物は、適切な出発物質を使用して、式(I)の範囲内の化合物の所望の置換基および部分を導入する、開示されたプロセスの明白なまたは日常的な変形によって調製され得る。
【0037】
式(I)の化合物の塩は、調製プロセスにおける残留酸の存在によって得ることができる。あるいは、塩は適切な溶媒中で、遊離塩基としての式(I)の化合物を薬学的に許容される酸と混合し、溶媒を除去して塩を回収するか、または溶媒から塩を結晶化することによって調製することができる。
【0038】
さらなる態様において、本発明は、サイトカインストーム症候群またはサイトカイン放出症候群などの障害の治療のための医薬組成物、またはその薬学的に許容される塩、互変異性体もしくは溶媒和物を、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤との混合物として提供する。
【0039】
式(I)の化合物は、本発明の組成物中において有効な単位剤形で、すなわちインビボで障害に対して有効である十分な量で存在する。
【0040】
本発明の組成物中に存在する薬学的に許容される担体は、薬剤を投与する目的で従来から使用されている物質であり得る。さもなければ、これらは不活性または医学的に許容される、活性成分と適合する液体または固体材料であり得る。
【0041】
これらの医薬組成物は、経口または非経口で、例えば座薬、軟膏、クリーム、粉末または経皮パッチとして投与することができる。しかしながら、当該組成物の経口投与および静脈内注射が好ましい。
【0042】
経口投与の場合、微粉末または顆粒は、希釈剤、分散剤、および/または界面活性剤を含み、水薬、水もしくはシロップ、乾燥状態のカプセルもしくはサシェー、または懸濁剤を含んでもよい非水性懸濁液、または水もしくはシロップ中の懸濁液中に提供されてもよい。望ましいか、または必要な場合には、香味料、保存料、懸濁剤、または増粘剤を含めることができる。乾燥粉末または顆粒は、圧縮して錠剤を形成するか、カプセルに入れることができる。
【0043】
注射について、当該化合物は、抗酸化剤または緩衝剤を含み得る滅菌水性注射溶液中に存在し得る。
【0044】
遊離塩基またはその塩もしくは溶媒和物は、他の添加剤と結合していない純粋な形態で投与することもでき、その場合には、カプセルまたはサシェーが好ましい担体である。
【0045】
あるいは、活性化合物は、有効な単位用量として純粋な形態で、例えば錠剤などとして圧縮して提示されてもよい。
【0046】
含有され得る他の化合物は、例えば、医学的に不活性な成分、例えば、ラクトース、デンプン、または錠剤またはカプセル用のリン酸カルシウムなどの固体および液体希釈剤、軟質カプセル用のオリーブオイルまたはオレイン酸エチル、懸濁液またはエマルジョン用の水または植物油、タルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、コロイド粘土などのゲル化剤、トラガントガムまたはアルギン酸ナトリウムなどの増粘剤、ならびにそのような製剤において担体として有用な保湿剤、防腐剤、緩衝剤、および抗酸化剤などの他の治療上許容される補助成分である。
【0047】
別個の単位で提供される錠剤または他の形態の提示は、そのような用量で有効である量の式Iの化合物、またはその倍数、例えば、5mg~500mg、通常約10mg~250mgを含む単位を好都合に含むことができる。
【0048】
本発明の医薬組成物は、式(I)の化合物を薬学的に許容される担体と混合することによって調製することができる。必要に応じて、従来の医薬賦形剤を混合することができる。適切な製剤の例は、米国特許第4,649,139号で述べられている。
【0049】
上記のように、式(I)の化合物は、一般に経口投与または静脈内注射による斯かる障害の治療に有用である。
【0050】
式(I)の化合物は、通常、1日当り0.01mg/kg~20mg/kg、好ましくは1日当り0.1~5.0mg/kgの用量で投与される。
【0051】
WO2016/198878A1は、本発明において有用な特定の化合物についてのインターフェロンガンマ(IFN-γ)阻害活性を開示している。以下に詳述するように、本発明のジアジンおよびトリアジン化合物は、TNF-α、ならびにインターロイキン1β、2、4、6、8、13および17の阻害剤としての活性をも有することが見出された。したがって、この治療活性の組み合わせにより、当該化合物類はサイトカインストーム症候群およびサイトカイン放出症候群の治療に有用である。
【実施例】
【0052】
実験
式(I)の化合物は、WO2009/090431A1に開示された方法に従って、適切な出発物質を使用して調製することができる。
実施例1:2,4-ジアミノ-5-(ジフェニルメチル)-ピリミジン
【化8】
式: C
17H
16N
4
分子量: 276.34
LCMS: m/z=277.20、プロトン付加された親イオン(M+H)
+と一致
1H-NMR(DMSO-d6):
1H-NMRスペクトルは上記の構造と一致することが分かった
純度: HPLCにより、>99%
式(I)の化合物は、Lymphoprep(商標)(Stemcell Technologies)での遠心分離により新鮮なヒトバフィーコートから単離された末梢血単核細胞(PBMCs)において、炎症誘発性サイトカインであるインターロイキン(IL)1β、6、8および17A、インターフェロン(IFN)ガンマおよび腫瘍壊死因子(TNF)αの阻害について調べることができる。全てのヒト細胞を、1%ペニシリン/ストレプトマイシンおよび5%熱不活化ウシ胎児血清を添加した細胞培養培地RPMI-1640で増殖させる。
【0053】
研究中の化合物を含む、LPS(サルモネラ・エンテリカ血清型チフィムリウム)で刺激したPBMCを、24時間インキュベートし、ジメチルスルホキシド(DMSO)で再構成する。分泌されたインターロイキン1βおよびインターロイキン6のレベルを、細胞培養上清中でサイトメトリービーズアレイを使用して測定し、トリパンブルーを使用して細胞生存率を定量する。
【0054】
TNF-αとIL-17Aの間の混合物で刺激されたPBMCを、研究中の化合物を含めながら24時間インキュベートし、DMSOで再構成する。分泌されたインターロイキン8のレベルを、サイトメトリービーズアレイを使用して細胞培養上清中で測定し、トリパンブルーを使用して細胞生存率を定量化する。
【0055】
研究中の化合物を含む、PMA/イオノマイシンで刺激したPBMCを24時間インキュベートし、DMSOで再構成する。インターロイキン17Aの分泌レベルは、サイトメトリービーズアレイを使用して細胞培養上清中で測定し、細胞生存率はトリパンブルーを使用して定量化する。
【0056】
調査中の化合物を含む、PMA/イオノマイシンで刺激したPBMCを24時間インキュベートし、DMSOで再構成する。ヒトQuantikineELISAキットを使用して、細胞培養上清中のインターフェロンガンマおよび腫瘍壊死因子αの分泌レベルを測定し、トリパンブルーを使用して細胞生存率を定量化する。
【0057】
化合物は、CD4陽性T細胞単離キットを使用して新鮮な単離PBMCSから単離されたヒトCD4陽性T細胞において、炎症誘発性サイトカインであるインターロイキン-2、4および13の阻害について調べることができる。
【0058】
研究中の化合物を含む、CD2、CD3、およびCD28に対する抗体でコーティングされたビーズで刺激したCD4陽性T細胞を48時間インキュベートし、DMSOで再構成する。インターロイキン2、4、および13の分泌レベルは、サイトメトリービーズアレイを使用して細胞培養上清中で測定し、細胞生存率を、MTT(3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド)アッセイを使用して測定する。
【0059】
分泌されたIL-4レベルは電気化学発光(MSDキット、Meso Scale Discovery)を使用して測定できるのに対して、分泌されたIL-2レベルは近接均一時間分解蛍光(HTRF)を使用して測定でき、生細胞の量はレサズリン(PrestoBlue(登録商標))の添加により測定できる。
【0060】
化合物1、3,5-ジアミノ-6-[2-(3,4,5-トリクロロチエニル)]-1,2,4-トリアジン、および化合物2、3,5-ジアミノ-6-(ジフェニルメチル)-1,2,4-トリアジンを、上記の方法を使用して研究した。化合物1は、
図1~7に示すように、炎症誘発性サイトカインIL-1β、IL-8、IL-6、IFN-γ、TNF-αの高度な阻害、およびIL-17の中程度の阻害を示すことが分かった。化合物2は、
図8~12に示すように、IL-17A、IL-8、IFN-γ、TNF-α(最高濃度)の高い阻害と、IL-1βおよびIL-6の中程度の阻害を示すことが分かった。
【0061】
【0062】
【0063】
化合物1および2は、WO2009/090431A1に開示されたプロセスによって調製することができる。
【0064】
IL-2およびIL-4阻害アッセイで試験した場合、3,5-ジアミノ-6-(ジフェニルメチル)-1,2,4-トリアジンは、それぞれ28.0および50.5nMの相対EC50を示すことが分かった。
【0065】
【0066】
これらのデータは、3,5-ジアミノ-6-(ジフェニルメチル)-1,2,4-トリアジンによる、T細胞増殖の有意な阻害を伴わない、IL-2およびIL-4の両方の良好なレベルの阻害を証明している。
【0067】
3,5-ジアミノ-6-(ジフェニルメチル)-1,2,4-トリアジンについては、ヒトPBMCモデルにおけるIL-7A阻害についても研究した。
【0068】
【0069】
さらなるデータを図に示す。
図1は、刺激されたヒト末梢血単核細胞からのサイトカイン産生に対する化合物1の効果を示しており、バーはn=9~12人の被験者についての平均±SEMを示している。
【0070】
図2は、インターロイキン(IL)1ベータに対する化合物1の阻害効果を示しており、バーは、n=9~10人の被験者についての平均±SEMを示している。
【0071】
図3は、インターロイキン(IL)6に対する化合物1の阻害効果を示しており、バーは、n=9~10人の被験者についての平均±SEMを示している。
【0072】
図4は、インターロイキン(IL)8に対する化合物1の阻害効果を示しており、バーは、n=8~12人の被験者についての平均±SEMを示している。
【0073】
図5は、腫瘍壊死因子(TNF)αに対する化合物1の阻害効果を示しており、バーは、n=8~12人の被験者についての平均±SEMを示している。
【0074】
図6は、インターフェロンガンマ(IFN-γ)に対する化合物1の阻害効果を示しており、バーは、n=5~7人の被験者についての平均±SEMを示している。
【0075】
図7は、インターロイキン(IL)17Aに対する化合物1の阻害効果を示しており、バーは、n=5~7人の被験者についての平均±SEMを示している。
【0076】
図8は、インターロイキン(IL)17Aに対する化合物2の阻害効果を示しており、バーは、n=9~12人の被験者についての平均±SEMを示している。
【0077】
図9は、化合物2の腫瘍壊死因子(TNF)αに対する阻害効果を示しており、バーはn=9~12人の被験者についての平均±SEMを示している。
【0078】
図10は、化合物2のインターフェロンガンマ(IFN-γ)に対する阻害効果を示しており、バーはn=5~8人の被験者について平均±SEMを示している。
【0079】
図11は、インターロイキン(IL)8に対する化合物2の阻害効果を示しており、バーは、n=5~8人の被験者についての平均±SEMを示している。
【0080】
図12は、インターロイキン(IL)6に対する化合物2の阻害効果を示しており、バーは、n=9~10人の被験者についての平均±SEMを示している。
【国際調査報告】