(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-31
(54)【発明の名称】フィルタ及び霧化装置
(51)【国際特許分類】
A24D 3/04 20060101AFI20230524BHJP
A24D 3/17 20200101ALI20230524BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20230524BHJP
A24D 3/10 20060101ALI20230524BHJP
A61M 11/00 20060101ALI20230524BHJP
【FI】
A24D3/04
A24D3/17
A24F40/40
A24D3/10
A61M11/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022520762
(86)(22)【出願日】2021-12-09
(85)【翻訳文提出日】2022-03-31
(86)【国際出願番号】 CN2021136851
(87)【国際公開番号】W WO2022193746
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】202120571638.6
(32)【優先日】2021-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202120572986.5
(32)【優先日】2021-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202120572495.0
(32)【優先日】2021-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202120566026.8
(32)【優先日】2021-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202120573501.4
(32)【優先日】2021-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522131952
【氏名又は名称】深▲せん▼市智叶生物科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN ZHIYE BIOTECHNOLOGY CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Room 502, podium building 2, Shenzhen Radio, Film and Television Group Cultural and Creative Industrial Park, No.1 Qingqing Road, Longhua District, Shenzhen, Guangdong 518000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】盧 集偉
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045BA02
4B045BA05
4B045BB03
4B045BB10
4B045BC16
4B045BC23
4B162AA02
4B162AA21
4B162AB17
4B162AB22
4B162AB28
4B162AC08
(57)【要約】
本願はフィルタ及び霧化装置を開示する。フィルタは外殻を含み、外殻には通路が形成されており、ポリ乳酸綿素子は、アトマイザから出力されるガス状物質中の不純物を吸着、捕捉することができ、支持素子は、外殻を支持する役割を果たし、支持素子にはエアウェイが貫通形成されているので、煙の輸送抵抗を減らす。支持素子を設置することで、ポリ乳酸綿素子の通路内での長さが減少するので、フィルタの吸い込み抵抗が軽減され、第1機能物質と第2機能物質は、薬効を有する物質又は香味を有する物質であってもよく、第1機能物質及び/又は第2機能物質を充填することにより、フィルタによって出力されるガス状物質の効能を強化する(例えば、香味を増やし、且つ/又は薬効を増す)ことが可能である。第1充填セグメント内には外殻の長さ方向に沿って順に第1機能物質、支持素子とポリ乳酸綿素子のうちの2種類が充填され、第2充填セグメント内には第2機能物質、支持素子とポリ乳酸綿素子のうちの1種類が充填されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタであって、
長さ方向に沿って通路が形成されている外殻であって、前記通路の一端に第1開口が形成され、前記第1開口はろ過される気体が入るように構成され、前記通路内には第1充填セグメント及び第2充填セグメントがあり、前記第1充填セグメントは前記第1開口の近くに設置され、前記第1充填セグメント内には、前記外殻の長さ方向に沿って第1機能物質、支持素子とポリ乳酸綿素子のうちの2種類が充填され、前記第2充填セグメント内には、第2機能物質、前記支持素子と前記ポリ乳酸綿素子のうちの1種類が充填されている外殻を含み、
前記支持素子には前記外殻の長さ方向に沿ってエアウェイが貫通形成されている
フィルタ。
【請求項2】
前記通路の他端にはさらに第2開口が形成され、前記第2開口は前記第2充填セグメントの近くにあり、前記第2充填セグメントには前記第2機能物質が充填されており、そして前記第2機能物質が粉末状である場合、前記第2開口には保護キャップが設けられている
請求項1に記載のフィルタ。
【請求項3】
前記第1充填セグメントの前記第1開口から遠く離れた側には前記第1機能物質が充填されているとともに、前記第1機能物質が粉末状であり、前記第2充填セグメントには前記支持素子が充填されており、前記第2開口には保護キャップが設けられている
請求項1に記載のフィルタ。
【請求項4】
前記第1充填セグメント内には前記第1機能物質と前記支持素子とが充填されているとともに、前記支持素子は前記第1開口の近くに設置されており、前記第1機能物質は粒状又は粉末状であり、前記第1開口にはフィルタ膜が被せて設置されているか、又は、
前記第1充填セグメントの前記第1開口に近い側には前記第1機能物質が充填されており、前記第1機能物質が粒状又は粉末状であり、前記第1開口にはフィルタ膜が被せて設置されている
請求項1に記載のフィルタ。
【請求項5】
前記フィルタ膜の材質は紙又はポリ乳酸綿であり、且つ/又は、
前記フィルタ膜の孔隙率範囲は80~120メッシュである
請求項4に記載のフィルタ。
【請求項6】
前記支持素子内にはカプセルが設置され、前記カプセルは前記エアウェイの少なくとも一部の内壁面と当接されている
請求項1に記載のフィルタ。
【請求項7】
前記第2充填セグメント内には前記ポリ乳酸綿素子が充填され、前記通路内にはさらに第3充填セグメントが設けられており、前記第3充填セグメントは第2充填セグメントの前記第2開口に近い側に設けられ、前記第3充填セグメント内には前記支持素子が充填されている
請求項1に記載のフィルタ。
【請求項8】
前記第1充填セグメントには前記第1機能物質と前記支持素子とが充填され、前記第1機能物質は粒状又は粉末状であり、且つ、前記第1開口の近くに設置されており、前記第2充填セグメントには前記支持素子が充填されているか、又は、
前記第1充填セグメントには前記第1機能物質と前記ポリ乳酸綿素子とが充填され、前記第1機能物質は粒状又は粉末状であり、且つ、前記第1開口の近くに設置されており、前記第2充填セグメントには前記ポリ乳酸綿素子が充填されているか、又は、
前記第1充填セグメントには前記ポリ乳酸綿素子と前記支持素子とが充填されているとともに、前記ポリ乳酸綿素子は前記第1開口の近くに設置されており、前記第2充填セグメントには前記ポリ乳酸綿素子が充填されているか、又は、
前記第1充填セグメントには前記第1機能物質と前記支持素子とが充填され、前記第1機能物質は粒状又は粉末状であり、且つ、前記第1開口の近くに設置されており、前記第2充填セグメントには前記ポリ乳酸綿素子が充填されている
請求項1に記載のフィルタ。
【請求項9】
前記第1機能物質は粒状又は粉末状に設けられ、且つ/又は、
前記第1機能物質の粒径範囲は0.0001μm以上で且つ1000μm以下の粒径で、且つ/又は、
前記第2機能物質は粉末状である
請求項1に記載のフィルタ。
【請求項10】
前記第1機能物質の製造材料はカフェイン、エッセンシャルオイル、ニコチン、プロバイオティクス、ヒアルロン酸又はビタミンDであり、且つ/又は、
前記第2機能物質はフリーズドライパウダー、カフェイン粉末、ニコチン含有粉末、プロバイオティクス粉末、ヒアルロン酸粉末又はビタミンD含有粉末のうちの少なくとも1種を含み、又は、
前記第1機能物質はフリーズドライパウダーとして設けられている
請求項9に記載のフィルタ。
【請求項11】
前記外殻は内から外へ順に積層設置された成形紙層、印刷層及び保護層を含み、且つ/又は、
前記外殻の厚さは0.2mm以上且つ0.5mm以下で、且つ/又は、
前記外殻の長さ範囲は30mm以上で且つ50mm以下で、且つ/又は、
前記外殻の外径範囲は5mm以上で且つ10mm以下である
請求項1に記載のフィルタ。
【請求項12】
前記第1充填セグメントに前記ポリ乳酸綿が充填されているとともに、前記ポリ乳酸綿が前記第1開口の近くに設置されている場合、前記ポリ乳酸綿の前記第1開口に近い一端と前記第1開口の口縁との間隔をA
1とすると、A
1は1mm以上且つ6mm以下で、且つ/又は、
前記通路の他端にはさらに第2開口が形成されており、前記第2充填セグメントに前記ポリ乳酸綿が充填されている場合、前記ポリ乳酸綿の前記第2開口に近い一端と前記第2開口の口縁との間隔をA
2とすると、A
2は1mm以上且つ6mm以下で、且つ/又は、
前記ポリ乳酸綿の直径範囲は5mm以上で且つ10mm以下で、且つ/又は、
前記ポリ乳酸綿の長さは8mm以上で且つ13mm以下で、且つ/又は、
前記支持素子の長さは5mm以上で且つ10mm以下である
請求項1に記載のフィルタ。
【請求項13】
前記エアウェイの内径は前記外殻の内壁に近づく方向へ漸次拡大するように設けられ、且つ/又は、
前記エアウェイは複数設置されており、複数の前記エアウェイは間隔をおいて分布している
請求項1に記載のフィルタ。
【請求項14】
アトマイザと以上に記載のフィルタを含む霧化装置であって、前記アトマイザが作動時に高温ガスを放出し、前記高温ガスが前記フィルタの第1開口を通って入り、前記フィルタは、
長さ方向に沿って通路が形成されている外殻であって、前記通路の一端に第1開口が形成され、前記第1開口はろ過される気体が入るように構成され、前記通路内には第1充填セグメント及び第2充填セグメントがあり、前記第1充填セグメントは前記第1開口の近くに設置され、前記第1充填セグメント内には、前記外殻の長さ方向に沿って第1機能物質、支持素子とポリ乳酸綿素子のうちの2種類が充填され、前記第2充填セグメント内には、第2機能物質、前記支持素子と前記ポリ乳酸綿素子のうちの1種類が充填されている外殻を含み、
前記支持素子には前記外殻の長さ方向に沿ってエアウェイが貫通形成されている
ことを特徴とする霧化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年3月19日に中国専利局に提出され、出願番号が202120571638.6であり、実用新案名称が「フィルタ及び電子タバコ」である中国特許出願の優先権と、2021年3月19日に中国専利局に提出され、出願番号が202120572986.5、実用新案名称が「フィルタ及び電子タバコ」である中国特許出願の優先権と、2021年3月19日に中国専利局に提出され、出願番号が202120572495.0で、実用新案名称が「フィルタと電子タバコ」である中国特許出願の優先権と、2021年3月19日に中国専利局に提出され、出願番号が202120566026.8であり、実用新案名称が「フィルタ及び電子タバコ」である中国特許出願の優先権と、2021年3月19日に中国専利局に提出され、出願番号が202120573501.4であり、実用新案名称が「フィルタ及び電子タバコ」である中国特許出願の優先権と、を主張し、それらの全ての内容を引用により出願に組み入れる。
【0002】
本願はフィルタの技術分野及び霧化の技術分野に関し、具体的にはフィルタ及び霧化装置に関する。
【背景技術】
【0003】
霧化装置の種類は多岐にわたり、医療業界で使用される霧化治療器や人々の生活に活用される電子タバコなどが含まれるが、これらの霧化装置は使用時、人々の多様な需要を満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
霧化装置は使用時、人々の多様な需要を満たすことができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の主な目的は、人々の多様な需要を満たすための、フィルタ及び霧化装置を提案することである。
【0006】
上記の目的を達成するために、本願は、フィルタを提案し、前記フィルタは、
長さ方向に沿って通路が形成されている外殻であって、前記通路の一端に第1開口が形成され、前記第1開口はろ過される気体が入るように構成され、前記通路内には第1充填セグメントおよび第2充填セグメントがあり、前記第1充填セグメントは前記第1開口の近くに設置され、前記第1充填セグメント内には、前記外殻の長さ方向に沿って第1機能物質、支持素子とポリ乳酸綿素子のうちの2種類が充填され、前記第2充填セグメント内には、第2機能物質、前記支持素子と前記ポリ乳酸綿素子のうちの1種類が充填されている外殻を含み、
前記支持素子には前記外殻の長さ方向に沿ってエアウェイが貫通形成されている。
【0007】
前記通路の他端にはさらに第2開口が形成され、前記第2開口は前記第2充填セグメントの近くにあり、前記第2充填セグメントには前記第2機能物質が充填されており、そして前記第2機能物質が粉末状である場合、前記第2開口には保護キャップが設けられていてもよい。
【0008】
前記第1充填セグメントの前記第1開口から遠く離れた側には前記第1機能物質が充填されているとともに、前記第1機能物質が粉末状であり、前記第2充填セグメントには前記支持素子が充填されており、前記第2開口には保護キャップが設けられていてもよい。
【0009】
前記第1充填セグメント内には前記第1機能物質と前記支持素子とが充填されているとともに、前記支持素子は前記第1開口の近くに設置されており、前記第1機能物質は粒状又は粉末状であり、前記第1開口にはフィルタ膜が被せて設置されているか、又は、
前記第1充填セグメントの前記第1開口に近い側には前記第1機能物質が充填されており、前記第1機能物質が粒状又は粉末状であり、前記第1開口にはフィルタ膜が被せて設置されていてもよい。
【0010】
前記フィルタ膜の材質は紙又はポリ乳酸綿であり、且つ/又は、
前記フィルタ膜の孔隙率範囲は80~120メッシュであってもよい。
【0011】
前記支持素子内にはカプセルが設置され、前記カプセルは前記エアウェイの少なくとも一部の内壁面と当接されていてもよい。
【0012】
前記第2充填セグメント内には前記ポリ乳酸綿素子が充填され、前記通路内にはさらに第3充填セグメントが設けられており、前記第3充填セグメントは第2充填セグメントの前記第2開口に近い側に設けられ、前記第3充填セグメント内には前記支持素子が充填されていてもよい。
【0013】
前記第1充填セグメントには前記第1機能物質と前記支持素子とが充填され、前記第1機能物質が粒状又は粉末状であり、且つ、前記第1開口の近くに設置されている場合、前記第2充填セグメントには前記支持素子が充填されているか、又は、
前記第1充填セグメントには前記第1機能物質と前記ポリ乳酸綿素子とが充填されている場合、前記第1機能物質は粒状又は粉末状であり、且つ、前記第1開口の近くに設置されているとき、前記第2充填セグメントには前記ポリ乳酸綿素子が充填されているか、又は、
前記第1充填セグメントには前記ポリ乳酸綿素子と前記支持素子とが充填されているとともに、前記ポリ乳酸綿素子が前記第1開口の近くに設置されている場合、前記第2充填セグメントには前記ポリ乳酸綿素子が充填されているか、又は、
前記第1充填セグメントには前記第1機能物質と前記支持素子とが充填され、前記第1機能物質は粒状又は粉末状であり、且つ、前記第1開口の近くに設置されている場合、前記第2充填セグメントには前記ポリ乳酸綿素子が充填されていてもよい。
【0014】
前記第1機能物質は粒状又は粉末状に設けられ、且つ/又は、
前記第1機能物質の粒径範囲は0.0001~1000μmで、且つ/又は、
前記第2機能物質は粉末状であってもよい。
【0015】
前記第1機能物質の製造材料はカフェイン、エッセンシャルオイル、ニコチン、プロバイオティクス、ヒアルロン酸又はビタミンDであり、且つ/又は、
前記第2機能物質はフリーズドライパウダー、カフェイン粉末、ニコチン含有粉末、プロバイオティクス粉末、ヒアルロン酸粉末又はビタミンD含有粉末のうちの少なくとも1種を含み、又は、
前記第1機能物質はフリーズドライパウダーとして設けられていてもよい。
【0016】
前記外殻は内から外へ順に積層設置された成形紙層、印刷層及び保護層を含み、且つ/又は、
前記外殻の厚さは0.2mm~0.5mmで、且つ/又は、
前記外殻の長さ範囲は30mm~50mmで、且つ/又は、
前記外殻の外径範囲は5mm~10mmであってもよい。
【0017】
前記第1充填セグメントに前記ポリ乳酸綿が充填されているとともに、前記ポリ乳酸綿が前記第1開口の近くに設置されている場合、前記ポリ乳酸綿の前記第1開口に近い一端と前記第1開口の口縁との間隔をA1とすると、1mm≦A1≦6mmで、且つ/又は、
前記通路の他端にはさらに第2開口が形成されており、前記第2充填セグメントに前記ポリ乳酸綿が充填されている場合、前記ポリ乳酸綿の前記第2開口に近い一端と前記第2開口の口縁との間隔をA2とすると、1mm≦A2≦6mmで、且つ/又は、
前記ポリ乳酸綿の直径範囲は5mm~10mmで、且つ/又は、
前記ポリ乳酸綿の長さは8~13mmで、且つ/又は、
前記支持素子の長さは5~10mmであってもよい。
【0018】
前記エアウェイの内径は前記外殻の内壁に近づく方向へ漸次拡大するように設けられ、且つ/又は、
前記エアウェイは複数設置されており、複数の前記エアウェイは間隔をおいて分布していてもよい。
【0019】
さらに、本願は霧化装置を提案し、前記霧化装置はアトマイザと以上に記載のフィルタを含み、前記アトマイザが作動時に高温ガスを放出し、前記高温ガスが前記フィルタの第1開口を通って入り、前記フィルタは:
長さ方向に沿って通路が形成されている外殻であって、前記通路の一端に第1開口が形成され、前記第1開口はろ過される気体が入るように構成され、前記通路内には第1充填セグメント及び第2充填セグメントがあり、前記第1充填セグメントは前記第1開口の近くに設置され、前記第1充填セグメント内には、前記外殻の長さ方向に沿って第1機能物質、支持素子とポリ乳酸綿素子のうちの2種類が充填され、前記第2充填セグメント内には、第2機能物質、前記支持素子と前記ポリ乳酸綿素子のうちの1種類が充填されている外殻を含み、
前記支持素子には前記外殻の長さ方向に沿ってエアウェイが貫通形成されている。
【発明の効果】
【0020】
本願の技術案において、具体的な案によれば、前記第1充填セグメント内及び前記第2充填セグメント内のいずれにもポリ乳酸綿素子が充填されていると、前記ポリ乳酸綿素子の材質がポリ乳酸綿であるため、ポリ乳酸綿によって、アトマイザから出力されるガス状物質(電子タバコの煙)の中の不純物を吸着、捕捉することができ、2つの前記ポリ乳酸綿素子は、前記煙を多重ろ過、浄化する役割を果たし、第1充填セグメントのポリ乳酸綿素子と第2充填セグメントのポリ乳酸綿素子とがつなぎ合わせられると、一体になってもよい。具体的な案において、支持素子がある場合、前記支持素子は、前記外殻を支持する役割を果たし、且つ、前記支持素子にはエアウェイが貫通形成されているので、煙の輸送抵抗を減らし、さらに、支持素子の設置により、前記ポリ乳酸綿素子の前記通路11内での長さも減らし、フィルタの吸い込み抵抗を減らす。第1充填セグメントの支持素子3と第2充填セグメントの支持素子とがつなぎ合わせられると、一体になってもよい。具体的な案において、前記第1機能物質と前記第2機能物質は、薬効を有する物質又は香味を有する物質であってもよく、前記第1機能物質及び/又は前記第2機能物質を充填することにより、前記フィルタによって出力されるガス状物質の効能を強化する(例えば、香味を増やし、且つ/又は薬効を増す)ことが可能である。第1充填セグメントの第1機能物質と第2充填セグメントの第2機能物質とがつなぎ合わせられると、一体になってもよい。本実施例によれば、前記第1充填セグメント内に前記外殻の長さ方向に沿って第1機能物質、支持素子とポリ乳酸綿素子のうちの2種類を充填し、前記第2充填セグメント内に第2機能物質、前記支持素子と前記ポリ乳酸綿素子のうちの1種類を充填することにより、前記フィルタの性能を最適化し、必要に応じて前記フィルタをアトマイザと組み合わせることができるので、フィルタに対するユーザの多様な需要に応え、ユーザの使用体験を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本願実施例及び従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下では、実施例或いは従来技術の説明に必要とされる添付図面を簡単に紹介する。下記説明における添付図面は本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとって、創造的な労働を行わないことを前提に、これらの添付図面が示す構造により他の添付図面を得ることができる。
【
図1】本願が提供するフィルタの第1実施例の立体構造模式図である。
【
図2】本願が提供するフィルタの第2実施例の立体構造模式図である。
【
図3】本願が提供するフィルタの第3実施例の立体構造模式図である。
【
図4】本願が提供するフィルタの第4実施例の構造模式図である。
【
図5】本願が提供するフィルタの第5実施例の構造模式図である。
【
図6】本願が提供するフィルタの第6実施例の構造模式図である。
【
図7】本願が提供するフィルタの第7実施例の構造模式図である。
【
図8】本願が提供するフィルタの第8実施例の構造模式図である。
【
図9】本願が提供するフィルタの第9実施例の構造模式図である。
【
図10】本願が提供するフィルタの第10実施例の構造模式図である。
【
図11】本願が提供するフィルタの第11実施例の構造模式図である。
【
図12】本願が提供するフィルタの第12実施例の構造模式図である。
【
図13】本願が提供するフィルタの第13実施例の構造模式図である。
【
図14】本願が提供するフィルタの第14実施例の構造模式図である。
【
図15】本願が提供するフィルタの第15実施例の構造模式図である。
【
図16】本願が提供するフィルタの第16実施例の構造模式図である。
【
図17】本願が提供するフィルタの第17実施例の構造模式図である。
【
図18】本願が提供するフィルタの第18実施例の構造模式図である。
【
図19】本願が提供するフィルタの第19実施例の構造模式図である。
【
図20】本願が提供するフィルタの第20実施例の構造模式図である。
【
図21】本願が提供するフィルタの第21実施例の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下では、本願実施例における図面と組み合わせ、本願実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。説明される実施例は本願の全ての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わないことを前提に得た全ての他の実施例は、本願の保護する範囲に属す。
【0023】
もし本願実施例で方向性指示(例えば上、下、左、右、前、後…)に関わる場合、当該方向性指示はある特定の姿勢(添付図面に示す)における各部品間の相対的位置関係、運動状況等を説明するためだけに用いられ、もし当該特定の姿勢が変わる場合、当該方向性指示もそれ相当に変わることは説明すべきである。
【0024】
また、本願実施例において「第一」、「第二」等の説明に関わる場合、当該「第一」、「第二」等の説明は、説明のために利用されるだけであって、その相対的重要性を提示又は暗示する、或いは提示される技術的特徴の数を暗示的に指定するように理解すべきではない。これにより、「第一」、「第二」に限定された特徴は明示的或いは暗示的に少なくとも一つの当該特徴を含んでもよい。また、全文において現れた「及び/又は」は三つの並行する案を含むことを意味する。「A及び/又はB」を例に取ると、A案、或いはB案、或いはAとBとが同時に満たされる案を含むことになる。また、各実施例の技術案は互いに組み合わせることができる。ただし、当業者が実現できることはその前提である。技術案の組み合わせに矛盾が生じるか、実現できない場合には、このような技術案の組み合わせが存在せず、且つ本願が請求する保護範囲にないと理解すべきである。
【0025】
霧化装置の種類は多岐にわたり、医療業界で使用される霧化治療器や人々の生活に活用される電子タバコなどが含まれるが、これらの霧化装置は使用時、人々の多様な需要を満たすことができない。
【0026】
本発明は、霧化装置及びフィルタを提供する。前記霧化装置はフィルタを含み、前記霧化装置は、医療用又は美容業界用のアトマイザであってもよく、前記フィルタは医療用又は美容業界用のアトマイザのフィルタとして使用でき、もちろん従来の紙巻きたばこや過熱非燃焼式電子たばこのフィルタとしても使用できるが、理解の便宜上、本文ではフィルタの形態を出発点として説明し、その霧化源が電子たばこのアトマイザである場合を例に説明する。
図1から
図21は本願が提供する前記フィルタの具体的な実施例である。
【0027】
図1から
図21を参照して、前記フィルタ100は外殻1を含み、前記外殻1にはその長さ方向に沿って通路11が形成され、通路11の一端には第1開口11aが形成され、前記第1開口11aは、ろ過される気体が入るためのものであり、前記通路11内には第1充填セグメント(不図示)及び第2充填セグメント(不図示)があり、前記第1充填セグメントは前記第1開口11aの近くに設置され、前記第1充填セグメント内には、前記外殻1の長さ方向に沿って第1機能物質2、支持素子3とポリ乳酸綿素子4のうちの2種類が充填され、前記第2充填セグメント内には、第2機能物質5、前記支持素子3と前記ポリ乳酸綿素子4のうちの1種類が充填され、前記支持素子3には、前記外殻1の長さ方向に沿ってエアウェイ(通気路)31が貫通形成されている。3内にはカプセルが設けられているか、或いは設けられていない。
【0028】
第1物質があればカプセルを入れなくてもよいし、第1物質がなければカプセルを入れてもよいし、第1物質があてもさらにカプセルを入れて、二つの口当たりを与えたり、口当たりを強くしたりしてもよい。
【0029】
本願の技術案において、具体的な案によれば、前記第1充填セグメント内及び前記第2充填セグメント内のいずれにもポリ乳酸綿素子4を充填すると、前記ポリ乳酸綿素子4の材質がポリ乳酸綿であるため、ポリ乳酸綿によって、アトマイザから出力されるガス状物質(電子タバコの煙)の中の不純物を吸着、捕捉することができ、2つの前記ポリ乳酸綿素子4は、前記煙を多重ろ過、浄化する役割を果たし、第1充填セグメントのポリ乳酸綿素子4と第2充填セグメントのポリ乳酸綿素子4とがつなぎ合わせられると、一体になってもよい。具体的な案において、支持素子3がある場合、前記支持素子3は、前記外殻1を支持する役割を果たし、且つ、前記支持素子3にはエアウェイ31が貫通形成されているので、煙の輸送抵抗を減らし、さらに、支持素子3の設置により、前記ポリ乳酸綿素子4の前記通路11内での長さも減らし、フィルタ100の吸い込み抵抗を減らす。第1充填セグメントの支持素子3と第2充填セグメントの支持素子3とがつなぎ合わせられると、一体になってもよい。具体的な案において、前記第1機能物質2と前記第2機能物質5は、薬効を有する物質又は香味を有する物質であってもよく、前記第1機能物質2及び/又は前記第2機能物質5を充填することにより、前記フィルタによって出力されるガス状物質の効能を強化する(例えば、香味を増やし、且つ/又は薬効を増す)ことが可能である。第1充填セグメントの第1機能物質と第2充填セグメントの第2機能物質とがつなぎ合わせられると、一体になってもよい。本実施例によれば、前記第1充填セグメント内に前記外殻1の長さ方向に沿って第1機能物質2、支持素子3とポリ乳酸綿素子4のうちの2種類を充填し、前記第2充填セグメント内に第2機能物質5、前記支持素子3と前記ポリ乳酸綿素子4のうちの1種類を充填することにより、前記フィルタ100の性能を最適化し、必要に応じて前記フィルタ100をアトマイザと組み合わせることができるので、フィルタに対するユーザの多様な需要に応え、ユーザの使用体験を改善することができる。
【0030】
前記ポリ乳酸綿の材質はポリ乳酸綿であり、ポリ乳酸綿の密度範囲は0.1g/cm3~1.0g/cm3である。そのため、ポリ乳酸綿の密度によって、煙がそれを通る吸い込み抵抗に影響することができ、この密度範囲にあるポリ乳酸綿を選択することにより、フィルタ100の吸い込み抵抗を効果的に改善することができる。例えば、ポリ乳酸綿の密度範囲は0.1g/cm3、0.2g/cm3、0.3g/cm3、0.4g/cm3、0.5g/cm3、0.6g/cm3、0.7g/cm3、0.8g/cm3、g/cm3、1.0g/cm3である。ポリ乳酸綿によって煙の中に含まれるタバコタールを吸着、捕捉して、ろ過、冷却の役割を果たせるため、それが更に十分且つ有効に作用できるように、ポリ乳酸綿のタール吸着パラメータを合理的に設計する必要がある。任意の実施例において、ポリ乳酸綿のタール吸着値の範囲は5g/g~15g/gであり、このタール吸着値範囲のポリ乳酸綿を選択することにより、煙の中に運ばれるタバコタールをより十分且つ効果的に吸着、捕捉して、より良好なろ過、冷却作用を発揮することができる。任意の実施例において、ポリ乳酸綿素子は一定の弾性を有しており、前記外殻1内に充填されており、外殻1の内壁面に弾性的に当接可能であり、そして、適切な弾性を有するポリ乳酸綿素子を選択することにより、ポリ乳酸綿の設置安定性を確保するとともに、ポリ乳酸綿の充填作業を容易にすることができる。ポリ乳酸綿の弾性回復率が95%より大きくてもよい。
【0031】
具体的には、
図6、
図9、
図11、
図12、
図15及び
図18を参照し、前記通路11の他端にはさらに、第2開口11bが形成され、前記第2開口11bは前記第2充填セグメントの近くにあり、前記第2充填セグメントには前記第2機能物質5が充填されており、そして前記第2機能物質5が粉末状である場合、前記第2開口11bに保護キャップ6を設けることにより、前記第2機能物質5が漏れて前記フィルタ100の効能に影響するのを防止し、使用する必要があるときは前記保護キャップ6を取り外して使用することができ、安全で衛生的である。
【0032】
なお、
図6と
図11において、第2充填セグメントの第2機能物質5が粉末状であるので、前記第2機能物質5が前記エアウェイ31に入って前記エアウェイ31を塞ぐことを回避するために、前記支持素子3の第2開口11bに近い側にはフィルタ膜7が設けられており、前記フィルタ膜7によって前記第2機能物質5を支持することにより、前記エアウェイ31への煙の円滑な進入を保証する。
【0033】
具体的には、
図1、
図4、
図16と
図21を参照して、前記第1充填セグメントの前記第1開口11aから遠く離れた側には前記第1機能物質2が充填されているとともに、前記第1機能物質2が粉末状であり、前記第2充填セグメントに前記支持素子3が充填されている場合、前記支持素子3がエアウェイ31を有するので、前記第1機能物質2が前記第2充填セグメントにある支持素子3のエアウェイ31から漏れる恐れがあり、前記第2開口11bに保護キャップ6を設けることにより、前記第2機能物質5が漏れて前記フィルタ100の効能に影響するのを防止することができ、使用する必要があるときは前記保護キャップ6を取り外して使用することができ、安全で衛生的である。
【0034】
なお、前記フィルタを安全且つ衛生的にするために、前記第2開口の位置には保護キャップが設けられており、前記第2開口は人が吸う端部であるので、保護キャップを設けることにより、安全且つ衛生的になり、使用者の体験を改善することができる。
【0035】
具体的には、
図20及び
図21を参照し、前記第1充填セグメント内には前記第1機能物質2と前記支持素子3とが充填されているとともに、前記支持素子3は前記第1開口11aの近くに設置されており、前記第1機能物質2は粒状又は粉末状であり、前記第1開口11aにフィルタ膜7を被せて設置することにより、前記フィルタ膜7が通気性のフィルムであり、ある程度の通気性があるので、前記フィルタ膜7によって前記第1開口11aを遮ることができ、煙を効果的に透過させることができる。また、前記フィルタ膜7自体がある程度の吸着性を有し、タバコタールや凝縮液等を部分的に捕捉することができるとともに、フィルタ膜7を設置することにより、前記第1機能物質2が前記支持素子3のエアウェイ31を通して散り落ちることを効果的に防止することもできる。当然のことながら、フィルタ膜7は支持素子3と第1機能物質2との間に設けられてもよい。
【0036】
好ましい実施案において、フィルタ膜は、第1機能物質2と第2機能物質5とともに設けられている。例えば、
図2、
図4、
図5、
図10から
図13及び
図20を参照し、前記第1機能物質が前記第1開口に設置された場合、第1開口には前記フィルタ膜が被せて設けられている。
図6、
図15及び
図20を参照し、前記第2機能物質が前記第2充填セグメントに設置されているとともに、前記第1充填セグメントの前記第1開口から遠く離れた側が支持素子として設置されている場合に、前記支持素子の前記第1開口から遠く離れた側にはフィルタ膜が設置されている。
【0037】
具体的には、
図10から
図13を参照して、前記第1充填セグメントの前記第1開口11aに近い側には前記第1機能物質2が充填されている場合、前記第1機能物質2が粒状又は粉末状であり、前記第1開口11aにはフィルタ膜7が設けられている。前記フィルタ膜7が通気性のフィルムであり、ある程度の通気性があるので、前記フィルタ膜7によって前記第1開口11aを遮ることができ、煙を効果的に透過させることができる。また、フィルタ膜7自体がある程度の吸着性を有し、タバコタールや凝縮液等を部分的に捕捉することができるとともに、前記フィルタ膜7を設置することにより、前記第1機能物質2が散り落ちることを効果的に防止することもできる。
【0038】
前記フィルタ膜7の材質はさまざまあり、例えば、前記フィルタ膜7はプラスチック、シリコーンゴムであってもよい。具体的には、本願において、前記フィルタ膜7の材質は紙又はポリ乳酸綿である。このように、紙と乳酸綿は共に通気性のある材料であるため、煙を効果的に通過させることができ、また、紙と乳酸綿自体がある程度の吸着性を有し、タバコタールや凝縮液等を部分的に捕捉することができ、さらに、紙材料と乳酸綿の重量が小さいため、前記フィルタ100全体の重量を効果的に減らすことができる。
【0039】
前記フィルタ膜7が気体を透過させ、前記第1機能物質2と前記第2機能物質5を阻止するのを保証するために、前記フィルタ膜7の孔隙率範囲は80~120メッシュであるが、もちろん、他の実施形態においては、前記フィルタ膜7の空隙範囲は必要に応じて設定することができ、本実施例ではこれに限定されない。
【0040】
前記フィルタ100の効能を豊かにするために、
図2と
図3を参照して、前記第1充填セグメント内に充填された前記支持素子3内には、カプセル8が設置され、前記カプセル8は前記エアウェイ31の少なくとも一部の内壁面と当接されている。前記支持素子3内にカプセル8が設置されているので、前記カプセル8がつまみ潰されたときに香味を有する液体を流出させ、支持素子3を流れる煙に、対応する味を付与し、電子タバコの味に多様化させる。なお、エアウェイ31の少なくとも一部の内壁面を利用してカプセル8に対して当接固定することにより、カプセル8が位置ずれしにくくなり、ユーザがカプセル8の位置を決めてつまみ潰しやすくする。本願のフィルタの使用体験が良く、市場競争力が高い。
【0041】
なお、前記支持素子3の材質はさまざまあり、例えば、前記支持素子3の材質は紙としてもよい。具体的には、本願の実施例において、前記支持素子3の材質は安全で毒性のないシリコーンゴムである。シリコーンゴムはある程度の弾力性があり、エアウェイ31の加工が容易になるだけでなく、また、前記支持素子3内に前記カプセル8を設置する必要がある場合に、操作も簡単になり、使用者が前記カプセル8を押しても変形しにくい。前記カプセル8が前記内部コアの中央部に位置しているため、カプセル8が前記第2開口に近すぎて、カプセル8が砕けた時に飛び散った液体がユーザの口に直接飛び込んで、口当たりに影響し、安全上のリスクになることを防止できる。また、前記支持素子に設けられるカプセル8の数は限定されず、1つ設けてもよいし、複数設けてもよい。複数の前記カプセル8を設ける場合、味の異なる前記カプセル8を選んで混ぜて組み合わせることで、より豊かな味を作り出したり、単一味の前記カプセル8を組み合わせることで、味の濃度を強め、味の持続時間を長くしたりすることができる。
【0042】
具体的には、前記カプセル8は、外殻(不図示)と、外殻内に設けられた液体とを含み、外力により前記カプセル8が押されて砕けたときに液体が流出するので、液体の配合成分によって、電子タバコから放たれる煙に異なる味、香り、機能等を持たせることができる。ここで、液体は、クリーム味の液体、ミント味の液体など、異なる香り又は味を有する香味液体であってもよいし、健康効果を有する薬液であってもよい。具体的には、前記カプセル8は、直径約2.5~4mmの球体である。
【0043】
図3を参照し、前記フィルタ100の吸い込み抵抗を低減するために、前記第2充填セグメント内にポリ乳酸綿素子4を充填するとき、前記通路11内にはさらに第3充填セグメントが設けられており、前記第3充填セグメントは第2充填セグメントの前記第2開口11bに近い側に設けられ、前記第3充填セグメント内には前記支持素子3が充填されている。このように、前記支持素子3にはエアウェイ31が貫通形成されているので、前記第3充填セグメント内に前記支持素子3を充填することにより、ガス状物質の輸送抵抗を軽減し、前記外殻1内の前記ポリ乳酸綿素子4の長さを小さくし、フィルタ100の吸い込み抵抗を減らし、ユーザの体験を改善する。
【0044】
具体的には、
図4を参照し、一実施例において、前記第1充填セグメントには前記第1機能物質2と前記支持素子3が充填されている。前記第1機能物質2が粒状又は粉末状であって、前記第1開口11aの近くに設置されている場合、前記第2充填セグメントには前記支持素子3が充填される。このように、前記第1機能物質2が最初に前記煙と接触することができ、前記第1機能物質2がよりよく熱を受け、香味や薬効を発揮し、前記煙の効能を強くすることができる。前記外殻1内に2つの前記支持素子3を設置することにより、2つの前記支持素子3のエアウェイ31が互いに連通され、煙が前記支持素子3のエアウェイ31を通って直接喫煙者の口腔内に入り、ガス状物質の輸送抵抗及びフィルタ100の吸い込み抵抗が軽減され、ユーザの吸う体験が改善される。このとき、2つの前記支持素子3は一体になってもよい。
【0045】
具体的には、
図5を参照して、一実施例において、前記第1充填セグメントに前記第1機能物質2と前記ポリ乳酸綿素子4とが充填されている場合、前記第1機能物質2が粒状又は粉末状であって前記第1開口11aの近くに設置されているとき、前記第2充填セグメントには前記ポリ乳酸綿素子4が充填される。このように構成することで、前記第1機能物質2が最初に前記煙と接触することができ、前記第1機能物質2がよりよく熱を受け、香味や薬効を発揮し、前記煙の効能を強くすることができる。前記外殻1内に2つの前記ポリ乳酸綿素子4を設置することにより、2つの前記ポリ乳酸綿素子4の材質はいずれもポリ乳酸綿であり、ポリ乳酸綿によって煙の中に運ばれるタバコタール内の不純物を吸着、捕捉して、煙を多重ろ過、浄化する役割を果たし、最終的に口当たりが繊細でよりピュアな煙を排出し、ユーザの口当たりを改善できる。ユーザが吸う時、口が接触するのはポリ乳酸綿素子4で、シリコーンゴムと比べて、より柔らかくて、弾力があって、触感が更に良くなる。このとき、2つの前記ポリ乳酸綿素子4は一体になってもよい。
【0046】
一実施例において、
図14を参照し、前記第1充填セグメントに前記ポリ乳酸綿素子4と前記支持素子3とが充填されているとともに、前記ポリ乳酸綿素子4が前記第1開口11aの近くに設置されている場合、前記第2充填セグメントには前記ポリ乳酸綿素子4が充填される。このように構成することで、前記外殻1内に2つの前記ポリ乳酸綿素子4を配置することにより、2つの前記ポリ乳酸綿素子4の材質はいずれもポリ乳酸綿であり、ポリ乳酸綿によって煙の中に運ばれるタバコタール内の不純物を吸着、捕捉して、煙を多重ろ過、浄化する役割を果たすことができる。前記支持素子3は外殻を支持することができる。支持素子3は、前記外殻1の長さに延在して設けられたエアウェイ31を有することにより、前記第1充填セグメントに位置する前記ポリ乳酸綿によってろ過された煙がエアウェイ31に入って、煙が前記エアウェイ31内で合流し、最終的に前記第2充填セグメント内に位置する前記ポリ乳酸綿によってろ過され、最終的に口当たりが繊細でよりピュアな煙を排出し、ユーザの口当たりを改善できる。ユーザが吸う時、口が接触するのはポリ乳酸綿素子4で、シリコーンゴムと比べて、より柔らかくて、弾力があって、触感が更に良くなる。このとき、支持素子3の中にカプセル8があれば、吸う効果がより良くなる。
【0047】
なお、前記エアウェイ31は、直線状に設けられていてもよいし、湾曲状に設けられていてもよい。エアウェイ31の数は、1つであってもよく、複数でもよい。本実施例ではこれらを限定しない。
【0048】
一実施例において、
図10を参照して、前記第1充填セグメントに前記第1機能物質2と前記支持素子3が充填されている場合、前記第1機能物質2が粒状又は粉末状であって、前記第1開口11aの近くに設置されている時、前記第2充填セグメントには前記ポリ乳酸綿素子4が充填される。このよう構成することで、前記第1機能物質2が最初に前記煙と接触することができ、前記第1機能物質2がよりよく熱を受け、香味や薬効を発揮し、前記煙の効能を強くすることができる。そして煙は前記支持素子3のエアウェイ31を直接通過し、ガス状物質の輸送抵抗が軽減され、さらに前記第2充填セグメントに位置する前記ポリ乳酸綿素子4によってろ過され、前記ポリ乳酸綿素子4の長さが減少したので、フィルタ100の吸い込み抵抗が軽減され、ユーザの吸う体験が改善される。
【0049】
具体的には、前記第1機能物質2は、前記外殻1内への前記第1機能物質2の収納が容易になるように、粒状又は粉状に設けられている。
【0050】
なお、本発明の実施例において、前記第1機能物質2の粒径を0.0001~1000μmの粒径範囲とする。こうして、この粒径範囲内では、電子タバコが吸われたときに、第1機能物質2が気流とともに固体のエアロゾルを形成することが保証され、そしてマイクロナノメートルオーダの第一機能物質2は人体にも吸収されやすい。もちろん、他の実施例において、前記第1機能物質2の粒径は、必要に応じて選択することができ、本実施例ではそれを限定しない。また、
図10に似た実施例において、前記ポリ乳酸綿素子4は、煙内の人体に有害な物質をろ過する役割を果たすが、前記第1機能物質2内の機能物質はろ過されないか、部分的に通過可能であり、第1機能物質2内の成分が有効に通過することが保証される。
【0051】
具体的には、前記第2機能物質5は粉末状であり、これによって、前記第1機能物質2がエアロゾルを形成して煙とともに喫煙者の腔又は鼻腔内に運ばれることを可能にする。
【0052】
なお、前記第1機能物質2の製造材料はさまざまあり、前記第1機能物質2は薬効を有する物質又は香味を有する物質であり、例えば、本願では、前記第1機能物質2はカフェイン、エッセンシャルオイル、ニコチン、プロバイオティクス、ヒアルロン酸又はビタミンDのうちの少なくとも1種を含む。
【0053】
なお、前記第2機能物質5の製造材料はさまざまあり、前記第2機能物質5は薬効を有する物質又は香味を有する物質であり、例えば、本願では、前記第2機能物質5はフリーズドライパウダー、カフェイン粉末、ニコチン含有粉末、プロバイオティクス粉末、ヒアルロン酸粉末又はビタミンD含有粉末のうちの少なくとも1種を含む。
【0054】
なお、前記第1機能物質及び前記第2機能物質は、いずれも生理活性物質と、生理活性物質を包むケーシングとから構成されている。ここで、生理活性物質は、固定化プロバイオティクス、プロバイオティクスの発酵物、その他の健康及び治療効果を有する天然活性物質及びそれらの抽出物のうちの1種又は複数種類の混合物であってもよい。健康や治療効果には清咽潤喉、醒神醒脳、記憶改善、免疫増強、腸内細菌叢改善、ダイエット、皮膚改善、血中脂質血糖降下の補助、抗疲労などが含まれ、実際に応用する時、応用場面によって、異なる生理活性物質を合理的に組み合わせることで、口腔と呼吸道の健康の維持、醒神、酔い覚まし、ダイエット、養顔、抗老などの効果を発揮することができる。本実施例において、生理活性物質はプロバイオティクス又はプロバイオティクスの発酵物であることが好ましい。ここで、外殻1の材質は、シクロデキストリン、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴムのうちの1種又は複数種類を含み、外殻1で包むことにより、生理活性物質が直接空気と接触することを避けてその活性に影響を与えないようにする一方で、霧化処理が困難で、酸化変性しやすい、熱安定性が悪い等の生理活性物質まで、生理活性物質の選択範囲をさらに広げることができる。
【0055】
具体的には、本実施例において、前記第1機能物質2は、保存及び生体への吸収が容易になるように、フリーズドライパウダーとされている。具体的には、前記第1機能物質2は、粉剤に加工することができ、具体的には、低温粉砕、噴霧乾燥、フリーズドライ等、様々な方法で得ることができる。
【0056】
具体的には、前記外殻1は内から外へ順に積層設置された成形紙層、印刷層及び保護層を含む。こうして、前記外殻1は成形紙層、印刷層と保護層とが積層されてなるので、前記第1充填セグメントと前記第2充填セグメント内に充填された充填物を固定できるだけでなく、標識、絵柄等を印刷することによってフィルタ100の美観や識別性を向上させることができる。保護層によって印刷層を保護でき、印刷インキがユーザの口に直接接触することを避けて、安全上のリスクを減らすことができる一方で、防水性があり、口腔の湿潤環境及び手の汗などの印刷層への影響を避けることができる。
【0057】
なお、本願の実施例において、前記外殻1の厚さは0.2mm~0.5mmであり、外殻1の厚さを最適化することにより、外殻1の通気性が保証され、ろ過温度が過度に高くなり、安全上の問題を引き起こすことが回避されるとともに、厚さを小さくすることにより消耗材を節約し、それに応じて外殻1の内部空間を増大させ、フィルタ100のろ過、冷却効果の強化に寄与する。
【0058】
なお、本願の実施例において、前記外殻1の長さ範囲を30mm~50mmとすることにより、前記フィルタ100は持ち運びやすく見た目に美しくなる。
【0059】
なお、本願の実施例において、前記外殻1の外径範囲を5mm~10mmとすることにより、この範囲の下で、外殻1によって、ポリ乳酸綿を良好に固定し、遮断の役割を果たし、安全上のリスクを減少させることができるだけでなく、外殻1の消耗材を少なくし、コストを低減させることができる。
【0060】
前記外殻1の長さ、厚さ及び外径を同時に限定する場合、前記外殻1に上記の効果を同時に持たせることにある。例えば、一実施例において、前記外殻1の長さは41~43mmであり、例えば、前記外殻1の長さは41mm、42mm、43mm等とすることができる。外殻1の長さがこの範囲内であれば、その中に充填されるポリ乳酸綿の長さは複数のサイズを選択できる。ろ過効果を保証することを前提として、選択範囲が広く、加工難易度が低く、且つ、長さが長いので、ユーザがつまみやすく、吸いやすい。一実施例において、前記外殻1の長さは33~35mmであり、例えば、前記外殻1の長さは33mm、33.6mm、34mm、34.5mm、35mm等とすることができる。発明者は、複数の実験を通じて、外殻1の大きさは、長さ32~44mm、外径4~7mm、外殻1の厚さ0.38~0.45mmの範囲内であれば、不純物を十分にろ過して除去することができることを見出した。この条件の下で、外殻1の長さが短縮されたので、ポリ乳酸綿素子4の長さが適応して短くなることで、ポリ乳酸綿素子4の透過揮発性が良くなり、煙の香りが強くなる一方、消耗材を節約し、コストを低減する。また、この長さのフィルタ100は、従来の一般的な電子タバコ煙発生部品と組み合わせた場合に、長さの比例がより好適で、見た目の効果がより良い。一実施例において、前記外殻1の外径は7mmで、前記外殻1の厚さは0.4mmであり、このサイズの外殻1はポリ乳酸綿素子4を良好に固定することができ、遮断の役割を果たし、安全上のリスクを減少させることができるだけでなく、外殻1の消耗材を少なくし、コストを低減させることができる。
【0061】
具体的には、前記第1充填セグメントに前記ポリ乳酸綿が充填されているとともに、前記ポリ乳酸綿が前記第1開口11aの近くに設置されている場合、前記ポリ乳酸綿の前記第1開口11aに近い一端と前記第1開口11aの口縁との間隔をA1とすると、1mm≦A1≦6mmになり、この範囲内であれば、ポリ乳酸綿が外殻1からはみ出すことを回避することができるとともに、間隔が大きすぎて美観に影響するのを防止できる。具体的には、前記ポリ乳酸綿の前記第1開口11aに近い一端と前記第1開口11aとの間隔は、1mm、2mm、3mm、3.5mm、4mm、5mm、6mm等とすることが可能である。
【0062】
前記第2充填セグメントに前記ポリ乳酸綿が充填されている場合、前記ポリ乳酸綿の前記第2開口11bに近い一端と前記第2開口11bの口縁との間隔をA2とすると、1mm≦A2≦6mmになり、この範囲内であれば、ポリ乳酸綿が外殻1からはみ出すことを回避することができるとともに、間隔が大きすぎて美観に影響するのを防止できる。具体的には、前記ポリ乳酸綿の前記第2開口11bに近い一端と前記第2開口11bとの間隔は、1mm、2mm、3mm、3.5mm、4mm、5mm、6mm等とすることが可能である。
【0063】
外殻1の形状はさまざまあり、例えば、前記外殻1は円筒状、角柱状等とすることが可能で、ポリ乳酸綿は前記外殻1に対応した円柱状又は角柱状であり、且つ、ポリ乳酸綿素子4の寸法は外殻1の内径寸法に適合している。本願において、前記外殻1は略円筒状であり、ポリ乳酸綿素子4は略円柱状である。また、組立後、ポリ乳酸綿素子4の寸法は外殻1の内径寸法に適合している。こうして、ポリ乳酸綿素子4の外面を外殻1の内壁面に弾性的に当接させることができ、ポリ乳酸綿素子4の設置安定性を効果的に保証することができる。
【0064】
図1及び
図2を参照すると、ポリ乳酸綿は略円柱状であり、ポリ乳酸綿素子4の直径範囲は5mm~10mmで、ポリ乳酸綿素子4の長さ範囲は8mm~13mmであり、ポリ乳酸綿素子4を通過するタバコタールを十分にろ過するのを確保できるとともに、ポリ乳酸綿素子4が長すぎてフィルタ100の吸い込み抵抗を増大させるのを回避することができる。ポリ乳酸綿の直径を5mm、6mm、7mm、8mm、9mm又は10mm、ポリ乳酸綿の長さを8mm、9mm、10mm、11mm、12mm又は13mm、前記支持素子3の長さを5~10mmとしてもよい。このように構成することで、前記外殻1内に設けられる前記ポリ乳酸綿素子4の長さを短くして、前記フィルタ100の吸い込み抵抗を小さくすることができる。前記支持素子3の長さは5mm、6mm、7mm、8mm、9mm又は10mmとしてもよい。
【0065】
図1を参照し、前記エアウェイ31の内径は前記外殻1の内壁に近づく方向へ漸次拡大するように設けられている。このように構成することで、エアウェイ31を通る煙気流の吸い込み抵抗を効果的に低減することができ、ユーザの体験を改善することができる。
【0066】
なお、前記エアウェイ31は複数設置されており、複数の前記エアウェイ31は間隔をおいて分布している。こうして、前記煙が複数のエアウェイ31を通過することができ、前記エアウェイ3131を通る煙気流の吸い込み抵抗をより効果的に低減することができるだけではなく、前記煙と前記複数のエアウェイ31との接触面積を大きくする。また、前記カプセル8を設置する必要がある場合に、複数の前記エアウェイ31のすべてに、それぞれ、前記カプセル8を設置でき、こうして、前記カプセル8内に格納された物質が溢れ出たときに、前記煙によって運ばれる前記カプセル8内の物質の濃度が高められ、煙の口当たりが改善される。
【0067】
以上に述べたことは本願の好ましい実施例に過ぎず、それによって本願の特許の範囲を制限するわけではない。本願の発明構想の下で、本願の明細書及び添付図面の内容を利用してなされた等価構造変換、或いは他の関連する技術分野への直接/間接的な応用は、何れも本願の特許の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0068】
100 フィルタ、
31 エアウェイ、
1 外殻、
4 ポリ乳酸綿製素子、
11 通路、
5 第2機能物質、
11a 第一開口、
6 保護キャップ、
11b 第二開口、
7 フィルタ膜、
2 第1機能物質、
8 カプセル、
3 支持素子。
【国際調査報告】