(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-31
(54)【発明の名称】使用済みおよび未使用の消費財のための拡張可能なスペーサーを有する容器
(51)【国際特許分類】
B65D 85/10 20060101AFI20230524BHJP
B65D 5/66 20060101ALI20230524BHJP
【FI】
B65D85/10
B65D5/66 301C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022561543
(86)(22)【出願日】2021-04-16
(85)【翻訳文提出日】2022-10-07
(86)【国際出願番号】 IB2021053159
(87)【国際公開番号】W WO2021214611
(87)【国際公開日】2021-10-28
(32)【優先日】2020-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】ベッソ クレメント
(72)【発明者】
【氏名】シン ディグヴィジャイ
(72)【発明者】
【氏名】ポリアー ジュリー
【テーマコード(参考)】
3E060
3E068
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060BA14
3E060CC12
3E060CC17
3E060CC34
3E060CC43
3E060DA30
3E060EA14
3E068AA21
3E068AC02
3E068BB02
3E068CC02
3E068CC04
3E068CE02
3E068CE03
3E068CE08
3E068DD11
3E068DE01
3E068DE06
3E068EE16
(57)【要約】
容器は、ボックス、リッド、少なくとも第一の消費財の束および第二の消費財の束、および拡張可能なスペーサーを備え得る。拡張可能なスペーサーは、少なくとも一つのスペーサー虚弱線を含む。少なくとも一つのスペーサー虚弱線は、スペーサー底部壁上に提供される。拡張可能なスペーサーは、所定の数の消費財を収容するために、拡張可能なスペーサーの第一の側壁と第二の側壁との間の初期距離によって画定される初期サイズを有する。スペーサー虚弱線は、所定の数を超える消費財が拡張可能なスペーサー壁間に挿入された時に、拡張可能なスペーサーの第一の側壁および第二の側壁がさらに間隙を介するように破断するように構成されている。開示の容器の使用方法も開示されている。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費財、特にロッド形状の消費財のための容器であって、前記容器が、
消費財を収容するためのボックスであって、ボックス前部壁、ボックス後部壁、ボックス底部壁、および二つの対向するボックス側壁を含み、前記ボックスの上面が、前記消費財にアクセスするためのアクセス開口部を提供するように、少なくとも部分的に開口している、ボックス、
ヒンジに沿って前記ボックス後部壁に旋回可能に接続されたリッドであって、前記アクセス開口部を覆う閉位置と、前記アクセス開口部が露出している開位置との間で前記ヒンジに沿って移動可能である、リッド、
少なくとも第一の消費財の束および第二の消費財の束、および
第一の側壁、対向する第二の側壁、前記第一の側壁と前記第二の側壁との間に位置付けられた底部壁、および前記スペーサー底部壁上に提供された少なくとも一つのスペーサー虚弱線を含む、拡張可能なスペーサーであって、所定の数の消費財を収容するために、前記拡張可能なスペーサーの前記第一の側壁と前記第二の側壁との間の初期距離によって画定される初期サイズを有する、拡張可能なスペーサー、を備え、
前記拡張可能なスペーサーが、前記第一の消費財の束と前記第二の消費財の束との間に前記ボックス内に位置付けられ、前記拡張可能なスペーサーの前記第一の側壁が、前記第一の消費財の束に隣接し、前記拡張可能なスペーサーの前記第二の側壁が、前記第二の消費財の束に隣接し、前記スペーサー虚弱線が、所定の数を超える消費財が前記拡張可能なスペーサー壁間に挿入された時に、前記拡張可能なスペーサーの前記第一の側壁および前記第二の側壁がさらに間隙を介するように破断するように構成されている、容器。
【請求項2】
前記スペーサー虚弱線が、前記拡張可能なスペーサーの前記第一の側壁または前記第二の側壁のいずれかに隣接した前記底部壁の第一の縁に沿って位置付けられる、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記ボックス前部壁が、前記ボックスの前記拡張可能なスペーサーの初期位置と整列するノッチを含む、請求項1に記載の容器。
【請求項4】
前記ノッチのサイズが、少なくとも一つの消費財が前記ノッチを通して前記拡張可能なスペーサーの中に通過することが可能なように構成されている、請求項3に記載の容器。
【請求項5】
内側ライナーをさらに備え、前記拡張可能なスペーサーおよび前記第一の消費財の束および前記第二の消費財の束が、前記内側ライナーの内側に巻かれる、請求項1~4のいずれかに記載の容器。
【請求項6】
前記内側ライナーが、前記拡張可能なスペーサーの前記第一の側壁または前記第二の側壁のいずれかに沿って位置付けられた第一の内側ライナー虚弱線、および前記ボックス底部壁に隣接して位置付けられた第二の内側ライナー虚弱線を含む、請求項5に記載の容器。
【請求項7】
前記第一の内側ライナー虚弱線および前記第二の内側ライナー虚弱線の少なくとも一部分が、前記第一の消費財の束を覆う前記内側ライナーの第一の部分を除去するのに伴い破断するように構成されている、請求項6に記載の容器。
【請求項8】
前記拡張可能なスペーサーが、活性炭を含む、請求項1~7のいずれかに記載の容器。
【請求項9】
前記拡張可能なスペーサーが、使用済みの消費財を収容するために構成されている、請求項1~8のいずれかに記載の容器。
【請求項10】
前記拡張可能なスペーサーの前記第一の側面が、前記第一の束の前記消費財が前記拡張可能なスペーサーの中に挿入された時に、前記第一の消費財の束に向かって移動するように構成されている、請求項9に記載の容器。
【請求項11】
前記拡張可能なスペーサーが、前記第一の側壁および前記第二の側壁の各々上に二つの対向する側部フラップをさらに含む、請求項1~10のいずれかに記載の容器。
【請求項12】
消費財の容器の使用方法であって、前記方法が、
消費財の容器を得ることであって、前記容器が、
消費財を収容するためのボックスであって、ボックス前部壁、ボックス後部壁、ボックス底部壁、および二つの対向するボックス側壁を含み、前記ボックスの上面が、前記消費財にアクセスするためのアクセス開口部を提供するように、少なくとも部分的に開口している、ボックス、
ヒンジに沿って前記ボックス後部壁に旋回可能に接続されたリッドであって、前記アクセス開口部を覆う閉位置と、前記アクセス開口部が露出している開位置との間で前記ヒンジに沿って移動可能である、リッド、
少なくとも第一の消費財の束および第二の消費財の束、
第一の側壁、対向する第二の側壁、前記第一の側壁と前記第二の側壁との間に位置付けられた底部壁、および前記スペーサー底部壁上に位置付けられた少なくとも一つのスペーサー虚弱線を含む、拡張可能なスペーサーであって、所定の数の消費財を収容するために、前記拡張可能なスペーサーの前記第一の側壁と前記第二の側壁との間の初期距離によって画定される初期サイズを有する、拡張可能なスペーサー、および、
前記第一の消費財の束および前記第二の消費財の束を巻く内側ライナーであって、前記拡張可能なスペーサーの前記第一の側壁または前記第二の側壁のいずれかに沿って位置付けられた第一の内側ライナー虚弱線、および前記ボックス底部壁に隣接して位置付けられた第二の内側ライナー虚弱線を含む、内側ライナー、を含み、
前記拡張可能なスペーサーが、前記第一の消費財の束と前記第二の消費財の束との間で前記ボックス内かつ内側ラッパー内に位置付けられ、前記第一の拡張可能なスペーサーの前記第一の側壁が、前記第一の消費財の束に隣接し、前記拡張可能なスペーサーの前記第二の側壁が、前記第二の消費財の束に隣接し、前記所定の数を超える消費財が挿入されるのに伴い、前記スペーサー虚弱線が、前記拡張可能なスペーサーの前記第一の側壁および前記第二の側壁がさらに間隙を介するように破断するように構成されている、得ることと、
前記第一の内側ライナー虚弱線および前記第二の内側ライナー虚弱線の少なくとも一部分を破断することによって、前記第一の消費財の束を覆う前記内側ライナーの第一の部分を除去することと、
第一の消費財を前記第一の消費財の束から除去することと、
前記第一の消費財を使用することと、
前記使用済みの第一の消費財を前記拡張可能なスペーサーの中に定置することと、を含む、方法。
【請求項13】
前記消費財のすべてを前記第一の消費財の束から除去することと、前記第一の消費財の束からの前記消費財のすべてを使用して、前記第一の消費財の束からの前記使用済みの消費財のすべてを前記拡張可能なスペーサーの中に定置することと、をさらに含み、前記第一の消費財の束からの前記使用済みの消費財のすべてを前記拡張可能なスペーサーの中に定置するのに伴い、前記拡張可能なスペーサーの前記第一の壁が、前記第一のボックス側壁の近くに位置付けられる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第二の内側ライナー虚弱線の残りの部分を破断することによって、前記第二の消費財の束を覆う前記内側ライナーの第二の部分を除去することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
第一の消費財を前記第二の消費財の束から除去することと、前記第二の消費財の束からの前記第一の消費財を使用することと、前記使用済みの第一の消費財を前記拡張可能なスペーサーの中に定置し、それによって、前記拡張可能なスペーサーの前記第二の壁を前記ボックスの前記第二の側壁に向かって移動させることと、をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、使用済みの消費財および未使用の消費財の両方、特にロッド形状の消費財を保持し得る容器に関する。
【背景技術】
【0002】
使用済みの消耗品の廃棄は、たばこ産業では公知の問題であり、世界中のポイ捨て問題を助長している。紙巻たばこなどのエアロゾル発生物品を消費した後、ユーザーが使用済みの物品を廃棄するための簡便な場所を見つけることは困難な場合がある。例えば、ユーザーは、灰皿または適切なごみ箱の近くに位置していない場合がある。従って、一部の状況において、ユーザーは使用済みの物品を適切に廃棄することが困難であると思う場合がある。この問題は、エアロゾル発生物品が使用中に燃焼することなく加熱される場合に悪化しうる。例えば、紙巻たばこ様のサイズおよび形状でありうるエアロゾル発生物品が、燃焼されるのではなく電気的に加熱される、多くのエアロゾル発生システムが周知である。こうしたシステムにおいて、物品は使用前および使用後の両方で、ほぼ同じサイズでありうる。従って、こうした物品の廃棄は、一般的に使用後には実質的にフィルターのみが残っている従来の紙巻たばこと比較して、ユーザーにとってより困難であり得る。
【0003】
したがって、ユーザーが、使用済みのエアロゾル発生物品の廃棄を管理するための簡便な方法を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
本発明の態様によると、消費財、特にロッド形状の消費財のための容器が提供されている。容器は、ボックス、リッド、少なくとも第一の消費財の束および第二の消費財の束、および拡張可能なスペーサーを備え得る。ボックスは、消費財を収容するためのものであり、ボックス前部壁、ボックス後部壁、ボックス底部壁、および二つの対向するボックス側壁を含む。ボックスの上面は、消費財にアクセスするためのアクセス開口部を提供するように、少なくとも部分的に開口している。リッドは、ヒンジ線に沿ってボックス後部壁に旋回可能に接続される。リッドは、リッドがアクセス開口部を覆う閉位置と、アクセス開口部が露出している開位置との間でヒンジ線に沿って移動可能である。拡張可能なスペーサーは、第一の側壁、対向する第二の側壁、第一の側壁と第二の側壁との間に位置付けられた底部壁、およびスペーサー底部壁上に提供される少なくとも一つのスペーサー虚弱線を含む。拡張可能なスペーサーは、所定の数の消費財を収容するために、拡張可能なスペーサーの第一の側壁と第二の側壁との間の初期距離によって画定される初期サイズを有する。拡張可能なスペーサーは、第一の消費財の束と第二の消費財の束との間にボックス内に位置付けられる。拡張可能なスペーサーの第一の側壁は、第一の消費財の束に隣接してもよく、拡張可能なスペーサーの第二の側壁は、第二の消費財の束に隣接してもよい。スペーサー虚弱線は、所定の数を超える消費財が拡張可能なスペーサー壁間に挿入された時に、拡張可能なスペーサーの第一の側壁および第二の側壁がさらに間隙を介するように破断するように構成されている。
【0005】
本発明の態様はまた、消費財の容器の使用方法を含み得る。方法は、消費財の容器を得ることを含む。容器は、ボックス、リッド、少なくとも第一の消費財の束および第二の消費財の束、および拡張可能なスペーサーを備え得る。ボックスは、消費財を収容するためのものであり、ボックス前部壁、ボックス後部壁、ボックス底部壁、および二つの対向するボックス側壁を含む。ボックスの上面は、消費財にアクセスするためのアクセス開口部を提供するように、少なくとも部分的に開口している。リッドは、ヒンジ線に沿ってボックス後部壁に旋回可能に接続される。リッドは、リッドがアクセス開口部を覆う閉位置と、アクセス開口部が露出している開位置との間でヒンジ線に沿って移動可能である。拡張可能なスペーサーは、第一の側壁、対向する第二の側壁、第一の側壁と第二の側壁との間に位置付けられた底部壁、および底部壁上に提供される少なくとも一つのスペーサー虚弱線を含む。拡張可能なスペーサーは、所定の数の消費財を収容するために、拡張可能なスペーサーの第一の側壁と第二の側壁との間の初期距離によって画定される初期サイズを有する。拡張可能なスペーサーは、第一の消費財の束と第二の消費財の束との間にボックス内に位置付けられる。拡張可能なスペーサーの第一の側壁は、第一の消費財の束に隣接してもよく、拡張可能なスペーサーの第二の側壁は、第二の消費財の束に隣接してもよい。所定の数を超える消費財が拡張可能なスペーサーの中に挿入されるのに伴い、スペーサー虚弱線は、拡張可能なスペーサーの第一の側壁および第二の側壁がさらに間隙を介するように破断するように構成されている。本明細書に記載の方法における次の工程は、第一の内側ライナー虚弱線および第二の内側ライナー虚弱線の少なくとも一部分を破断することによって、第一の消費財の束を覆う内側ライナーの第一の部分を除去することを含み得る。次の工程は、第一の消費財を第一の消費財の束から除去することを含み得る。消費財は、第一の消費財が拡張可能なスペーサーに定置される前に使用されてもよい。
【0006】
上述の様態で構成された容器および方法は、使用済みの消費財、特に、容器内に提供された消費財のすべてを、容器およびその内容物のすべてが適切かつ確実に廃棄され得るまで収容するための容易な解決策を消費者にもたらす容器および容器の使用方法を提供し得る。さらに有利なことに、容器は既存の容器よりも実質的に大きくない。さらに、本明細書に記載の容器は、使用が容易であり、使用済みの消費財および未使用の消費財の両方を収容してもよく、使用済みの消費財および未使用の消費財を互いから分離させて保管し得る。本明細書に記載の容器は、最初に使用した消費財を、内側ライナーを捕捉することなく容器の中に挿入することを容易にする。一部の特に開示された容器では、拡張可能なスペーサーは有利なことに、未使用の消費財に対する、使用済みの消費財の臭気、または味覚が移ることを低減し得る臭気吸収剤を含み得る。
【0007】
ボックスは、ボックス前部壁、ボックス後部壁、ボックス底部壁、および二つの対向するボックス側壁を含み、ボックスの上面は、内部に収容された消費財にアクセスするためのアクセス開口部を提供するように、少なくとも部分的に開口している。ボックスの前部壁は、ノッチを含んでもよい。ノッチは、容器が使用済みの品物を収容する特徴を有することを消費者に警告し得る。ノッチは、使用済みの品物を、容器の上部開口部の中に垂直方向に挿入する必要がある代わりに、拡張可能なスペーサーの中に定置するという代替的な方法を消費者に提供し得る。ノッチは、拡張可能なスペーサーの第一の側壁と第二の側壁との間の初期距離と同じである、ボックスの上部周辺部に沿った長さを有し得る。
【0008】
リッドは、リッド上部壁、リッド後部壁、リッド前部壁、および二つの対向するリッド側壁を含む。リッドは、ヒンジまたはヒンジ線に沿ってボックス後部壁に旋回可能に接続される。リッドは、リッがボックスのアクセス開口部を覆う閉位置と、ボックスのアクセス開口部が露出している開位置との間でヒンジに沿って移動可能である。リッド側壁、リッド前部壁、およびリッド後部壁はそれぞれ、リッドが閉位置にある時に、ボックス側壁、ボックス側壁、およびボックス後部壁と同じ平面上に整列され得る。
【0009】
ボックスおよびリッドを備える容器は、厚紙、プラスチック、金属、またはこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない、任意の適切な材料から形成されてもよい。厚紙の重さは、約100グラム/平方メートル~約350グラム/平方メートルであってもよい。ボックスおよびリッドは、単一の層状ブランクから形成されることが好ましい。
【0010】
本発明による容器は、長軸方向の直角の縁および横断方向の直角の縁を有する直方体の形状であってもよい。別の方法として、容器は、一つ以上の長軸方向の丸みのある縁、横断方向の丸みのある縁、長軸方向の面取りされた縁、または横断方向の面取りされた縁、またはその組み合わせを含んでもよい。容器が一つ以上の丸みのある縁を含む場合、容器(ボックスおよびリッド)を形成するブランクは、組み立てられた容器内に各々の丸みのある縁を形成するために、三、四、五、六、または七本のスコア線または筋付け線を含むことが好ましい。スコアラインまたは筋付け線は、容器の内部、または容器の外部のいずれにあってもよい。スコアラインまたは筋付け線は、相互から約0.3mm~約4mmの間隔を持つことが好ましい。
【0011】
容器は、少なくとも二つの消費財の束-第一の消費財の束および第二の消費財の束を収容するようにサイズ設定される。第一の消費財の束は、ボックスの第一の壁に隣接して位置付けられ、第二の消費財の束は、ボックスの第二の壁に隣接して位置付けられる。消費財は、ロッド形状の消費財などの細長い消費者物品であることが好ましい。ロッド形状の消費財は、その直径によって説明され得る。本発明による容器には、エアロゾル発生物品またはエアロゾル発生物品の構成要素のための容器としての特定の用途がある。その最初の開封前、充填された容器は、外側ラッパーに巻かれてもよい。
【0012】
本発明による容器に収容される各束における消費財の数は、変化し得る。一部の特定の実施形態では、消費財の束は、単一の列の消費財を含んでもよく、一部の実施形態では、束は、二列以上の消費財を含んでもよい。一部の特定の実施形態では、消費財の各束は、少なくとも二列の5個の消費財、または少なくとも二列の10個の消費財を含み得る。
【0013】
本明細書に記載の容器はまた、内側ライナーを含んでもよい。内側ライナーは、少なくとも第一の消費財の束および第二の消費財の束を巻くように機能する。内側ライナーはまた、拡張可能なスペーサー巻くように機能してもよい。内側ライナーは、ボックスの底部からボックスの上部まで略垂直である第一の内側ライナー虚弱線を含む。特に、第一の内側ライナー虚弱線は、内側ライナーおよび拡張可能なスペーサーがボックス内に位置付けられた時に、拡張可能なスペーサーの第一の側壁または第二の側壁のいずれかに沿って、またはそれらの間に位置付けられ得ることが好ましい。内側ライナーはまた、ボックスの一方の側壁からボックスの他方の側壁まで平面に対して平行に延び得る第二の内側ライナー虚弱線を含む。特に、第二の内側ライナー虚弱線は、内側ライナーがボックスの内側に位置付けられて、第一の消費財の束および第二の消費財の束を巻く時に、ボックス底部壁の近くに、または好ましくはボックス底部壁に隣接して位置付けられ得ることが好ましい。一部の実施形態では、第二の内側ライナー虚弱線は、ボックスの一つの側壁からボックスの第二の側壁まで横断し得る。第一の内側ライナー虚弱線および第二の内側ライナー虚弱線の少なくとも一部分は、第一の消費財の束または第二の消費財の束を覆う内側ライナーの一部分を除去するのに伴い破断し得る。特に、第一の消費財の束を覆う内側ライナーの第一の部分は、第一の内側ライナー虚弱線および第二の内側ライナー虚弱線の少なくとも一部分を破断することによって除去され得る。
【0014】
内側ライナーは、紙、高分子材料、金属箔、他の材料、またはそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、任意の適切な材料から形成されてもよい。
【0015】
本明細書に記載の容器はまた、拡張可能なスペーサーを含む。拡張可能なスペーサーは、第一の側壁、対向する第二の側壁、および底部壁を含む。拡張可能なスペーサーの底部壁は、第一の側壁に隣接する第一の縁、および第二の側壁に隣接する対向する第二の縁を含む。底部壁は、第一の側壁と第二の側壁との間に位置付けられる。拡張可能なスペーサーはまた、側部フラップを含んでもよい。第一の側壁および第二の側壁の各々は、二つの側部フラップをそれぞれ有してもよい。側部フラップは、第一の側壁および第二の側壁の周辺部上の折り目線によってそれぞれ形成され得る。側部フラップは、スペーサー虚弱線が破断される前および破断される後の両方で、拡張可能なスペーサーに追加の構造的完全性を提供するように機能し得る。側部フラップはまた、スペーサー虚弱線が破断した後に、二つの側壁がボックス内を摺動することをより容易に可能にするように機能し得る。
【0016】
拡張可能なスペーサーは、スペーサーの側壁間の距離が拡張され得るように適合される。これは、側壁の少なくとも一つから底部壁を破断することによって可能となる。拡張可能なスペーサーは、第一の側壁と第二の側壁との間の初期距離によって部分的に画定され得る初期サイズを有するとして説明され得る。二つの側壁間の初期距離は、容器内に収容される消費財の幅と少なくとも同じくらいの大きさであってもよい。拡張可能なスペーサーの初期サイズは、所定の数の消費財を収容し得る。二つの側壁間の初期距離は、容器内に収容されるロッド形状の品物の直径と少なくとも同じくらいの大きさであることが好ましい。好ましくは、拡張可能なスペーサーの初期サイズは、少なくとも二つの消費財を収容してもよく、または所定の消費財の数は二個である。
【0017】
拡張可能なスペーサーは、第一の消費財の束と第二の消費財の束との間にボックス内に位置付けられる。拡張可能なスペーサーの第一の側壁は、第一の消費財の束に隣接してもよい。拡張可能なスペーサーの第二の側壁は、第二の消費財の束に隣接してもよい。拡張可能なスペーサーは、ボックスのいずれの部分にも結合されず、少なくとも部分的にボックスに収容されるに過ぎない。拡張可能なスペーサーはまた、最初は内側ライナー内に収容される。
【0018】
拡張可能なスペーサーは、少なくとも一つのスペーサー虚弱線を含む。少なくとも一つのスペーサー虚弱線は、スペーサー底部壁上に位置付けられてもよい。一部の好ましい実施形態では、少なくとも一つのスペーサー虚弱線は、底部壁の第一の縁に沿って、または底部壁の第二の縁に沿って位置付けられ得る。少なくとも一つのスペーサー虚弱線は、所定の数を超える消費財が拡張可能なスペーサーの中に挿入された時に、拡張可能なスペーサーの第一および第二の側壁がさらに離されるように破断するように構成されている。拡張可能なスペーサーは、追加の数の挿入された品物を考慮して、消費財が除去されたいずれかの束に向かって拡張する。例えば、所定の量が2個である場合、第三の消費財を拡張可能なスペーサーの中に挿入すると、拡張可能なスペーサーは、第三の消費財が除去されたいずれかの束に向かって拡張する。特に、第三の消費財が第一の束から除去され、使用され、そして拡張可能なスペーサー内に定置された場合、拡張可能なスペーサーは第一の束に向かって拡張する。消費財が両方の束から除去される場合、拡張可能なスペーサーは、束のいずれかに向かって拡張し得る。
【0019】
第一の消費財の束のすべてが使用されて拡張可能なスペーサー内に定置された後、拡張可能なスペーサーの第一の壁は、消費財を拡張可能なスペーサーの中に定置することにより、ボックスの第一の側壁の近くにあり得る(消費財のすべてが第一の束から除去されたと仮定すると)。第一の消費財の束を覆う内側ライナーの一部分の除去により、第一の消費財の束が使用のためにユーザーに露出され、第一の束の追加の消費財が拡張可能なスペーサーの第一の側壁とボックスの第一の側壁との間の空間に定置される際に、拡張可能なスペーサーの第一の側壁がボックスの第一の側壁に向かってより容易に移動することが可能になる。第二の消費財の束の開封に伴い、内側ライナーの第二の部分は、第二の内側ライナー虚弱線の第二の部分を破断することによって除去され得る。第二の消費財の束を覆う内側ライナーの一部分の除去により、第二の消費財の束が使用のためにユーザーに露出され、第二の束の追加の消費財が拡張可能なスペーサーの第二の側壁とボックスの第二の側壁との間の空間に定置される際に、拡張可能なスペーサーの第二の側壁がボックスの第二の側壁に向かってより容易に移動することが可能になる。
【0020】
拡張可能なスペーサーは、厚紙、プラスチック、金属、またはこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない、任意の適切な材料から形成されてもよい。厚紙の重さは、約100グラム/平方メートル~約350グラム/平方メートルであってもよい。拡張可能なスペーサーは、単一の層状ブランクから形成されることが好ましい。
【0021】
拡張可能なスペーサーは、吸臭性である材料で作製されてもよい。例えば、拡張可能なスペーサーは、活性炭を含んでもよく、または活性炭含有紙で作製されてもよい。特に、拡張可能なスペーサーは、少なくとも40重量%の活性炭を含む材料で作製されてもよい。こうした活性炭含有紙は、約190g/m2の重量および約500マイクロメートル(μm)の厚さを有してもよい。
【0022】
容器はまた、ボックス内に配置された随意の内側フレームを備えてもよい。有利なことに、ボックスの前部壁に隣接して提供される前部壁を有する内側フレームは、容器の構造的強度を増大する。内側フレームはまた、内側ライナーの内側に巻かれてもよい。別の方法として、内側フレームは内側ライナーの外側に配置されてもよい。内側フレームの前部壁はまた、ノッチを含んでもよく、ノッチのサイズおよび位置は、ボックスの前部壁に提供されたノッチに対応する。こうした内側フレームおよびボックス上のノッチは、使用済みの品物を、容器の上部開口部の中に垂直方向に挿入する必要がある代わりに、拡張可能なスペーサーの中に定置するという代替的な方法を消費者に提供し得る。
【0023】
本発明による容器の外部表面は、製造元またはブランドのロゴ、商標、スローガンおよびその他の消費者情報およびしるしで、印刷、エンボス加工、デボス加工またはその他の方法で装飾しうる。
【0024】
カートンは、本明細書に記載されるように、複数の容器を含み得る。アルカロイド含有消費者物品などのエアロゾル発生物品を収容するだけでなく、容器は、例えばマッチ、ライター、消火手段、口臭フレッシュ、または電子装置などのその他の消費財をさらに含んでもよい。その他の消費財は、容器の外側に取り付けられてもよく、容器内にエアロゾル発生物品とともに容器の別の区画内に収容されてもよく、またはこれらの組み合わせであってもよい。
【0025】
また、消費財の容器の使用方法も特に本明細書に開示される。こうした方法は、本明細書に記載される消費財の容器を得ることを含む。方法の第一の工程は、第一の束内の消費財を明らかにするように、内側ライナーの少なくとも一部分を除去することを含む。この工程は、少なくとも第一の内側ライナー虚弱線および第二の内側ライナー虚弱線の少なくとも一部分を破断することを含む。次いで、内側ライナーのこの部分を、ボックスから完全に除去し得る。内側ライナーのこの部分を除去すると、第一の束の消費財が露出する。
【0026】
第一の消費財の束を露出した後、ユーザーは次いで、少なくとも一つの消費財を第一の束から除去し得る。次いで、少なくとも一つの消費財を使用し得る。本明細書で言及される特定の消費財は、使用によって完全には消費されない場合があることに留意されたい。
【0027】
次いで、使用済みの消費財は、拡張可能なスペーサー内に定置される。第一の消費財の定置は拡張可能なスペーサーの虚弱線を破断しないため、拡張可能なスペーサーは、所定の数の消費財を保持するように設計されたその初期サイズから変化しない。
【0028】
開示の方法におけるさらなる随意の工程は、追加の消費財を第一の消費財の束から除去することを含み得る。追加の消費財を使用し得る。所定の数の消費財を超える、累積的な数の消費財を拡張可能なスペーサーの中に定置すると、拡張可能なスペーサーの虚弱線が破断し、拡張可能なスペーサーの第一の側壁および第二の側壁をさらに間隙を介させることによって、拡張可能なスペーサーを拡張させることが可能になり得る。一部の好ましい実施形態では、所定の消費財の数は二個であり、第三の消費財を拡張可能なスペーサーの中に定置することにより、拡張可能なスペーサーの虚弱線が破断し、拡張可能なスペーサーの第一の側壁が第一の消費財の束に向かって付勢されて、その中に第三の消費財のための空間が作り出される。追加の消費財を第一の消費財の束から除去し、それを拡張可能なスペーサーの中に定置することにより、拡張可能なスペーサーの第一の側壁がボックスの第一の側壁にさらに向かって付勢され、拡張可能なスペーサー内に追加の消費財のための空間が作り出される。これらの工程は随意に、第一の束の消費財のすべてが第一の束から除去されるまで続けられてもよい。第一の束からの消費財のすべてが拡張可能なスペーサーの中に定置されると、拡張可能なスペーサーの第一の側壁が最終的に、ボックスの第一の側壁の近くに付勢されて、拡張可能なスペーサー内に、第一の束の消費財のすべてのための空間が作り出される。
【0029】
開示の方法のさらなる随意の工程は、内側ライナーの第二の虚弱線の第二の部分を破断することによって、第二の消費財の束を覆う内側ライナーの一部分を除去することを含み得る。この工程は、第二の消費財の束を露出するように機能し得る。消費財を第二の消費財の束から除去し、それを拡張可能なスペーサーの中に定置することにより、拡張可能なスペーサーの第二の側壁がボックスの第二の側壁に向かって付勢され、拡張可能なスペーサー内に追加の消費財のための空間が作り出される。追加の消費財を第二の消費財の束から除去し、それを拡張可能なスペーサーの中に定置することにより、拡張可能なスペーサーの第二の側壁がボックスの第二の側壁に向かって付勢され、拡張可能なスペーサー内に追加の消費財のための空間が作り出される。これらの工程は随意に、第二の束の消費財のすべてが第二の束から除去されるまで続けられてもよい。第二の束からの消費財のすべてが拡張可能なスペーサーの中に定置されると、拡張可能なスペーサーの第二の側壁が最終的に、ボックスの第二の側壁の近くに付勢されて、拡張可能なスペーサー内に、第二の束の消費財のすべてのための空間が作り出される。
【0030】
随意の方法は、第一の束および第二の束からの消費財のすべてを拡張可能なスペーサーの中に定置することを含み得る。
【0031】
本発明の様々な態様によると、使用済みの消費財を持続可能かつ確実に廃棄するための方法が提供されている。使用済みの消費財を収容するための第二の容器または実質的に大きな容器さえも必要としない、使用済みの消費財を持続可能かつ確実に廃棄する方法が提供されることが好ましい。さらに、容器および方法は、消費者がボックス自体の外部の任意の構造を利用することを必要としない。拡張可能なスペーサーは、知覚される負の影響、例えば、未使用の消費財に対する、使用済みの消費財の臭気、または味覚が移ることを最小化、または防止するようにさえ作製され得る。
【0032】
また本明細書で使用される「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」という単数形は、複数形の対象を有する実施形態も包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0033】
「好ましい」および「好ましくは」という語は特定の状況下で、特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同じ状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。その上、一つまたは複数の好ましい実施形態の列挙は、他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲から他の実施形態を除外することを意図しない。
【0034】
本明細書で使用される、装置またはシステムを提供する文脈における「提供する」とは、装置またはシステムを製造する、装置またはシステムを購入する、またはそうでなければ装置またはシステムを得ることを意味する。
【0035】
「上部」、「下部」、「左」、「右」、「上方」、「下方」および他の方向または向きなどの、本明細書で言及される任意の方向は、明瞭性および簡潔性のために本明細書に記述されるが、実際の装置またはシステムを限定すること意図しない。本明細書に記載の装置およびシステムは、数多くの方向および配向で使用されてもよい。第一のおよび第二の(以下同様)に対する言及は、明瞭にする目的でのみ意図されており、暗示および追加の意味を有さない。
【0036】
「隣接」という用語は、別の物体に対する位置を指す。「近く(near)」または「近く(near to)」という用語は、「隣接」よりもさらに離れている別の物体に対する位置を記述するために使用される。
【0037】
「ヒンジ線」または「ヒンジ」という用語は、二つの要素がその周りを相互に対して旋回し得る線を指す。ヒンジ線は、例えば、容器の壁またはパネル内の、あるいは容器の二つの壁の間の折り目、穿孔線、または横罫線であってもよい。
【0038】
「壁」という用語は、容器の面を意味し、また壁は単一のパネルまたはフラップから形成されてもよく、または壁は二つ以上の当接するまたは重なり合うパネルまたはフラップから形成されてもよい。
【0039】
「虚弱線」という用語は、ブランクの材料に部分的に切り込みを入れることによって形成される線を説明するために使用される。虚弱線は、ブランクから材料を除去することによって形成されてもよい(その場合、虚弱線はブランク内の溝または谷を形成する)。別の方法として、虚弱線はブランクから任意の材料を除去することなく形成されてもよく、これには部分的な側方向のずれと材料の圧縮が典型的に伴い、厚さがゼロではないナイフが材料を貫通することによって引き起こされる。虚弱線の深さは、ブランクの厚さより小さくなる。
【0040】
「筋付け線」という用語は、材料の一部分をブランクの平面に対して垂直に変位することによって形成され、ブランクに溝または谷を形成する線を説明するために使用される。変位は圧縮を伴う場合があり、ローラーなどの圧縮ツールの使用を典型的に伴う。別の方法として、または追加的に、筋付け線内の材料は、ブランクの反対側から少なくとも部分的に突き出るように変位されてもよい。一般的に、筋付け線が形成される時に、材料は除去されない。
【0041】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちの任意の一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様の任意の一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0042】
ここで、例証としてのみであるが、図面を参照しながら本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図3】
図3は、拡張可能なスペーサーのブランクの概略斜視図である。
【
図4】
図4は、拡張可能なスペーサーの概略斜視図である。
【
図5】
図5は、拡張可能なスペーサーおよび二つの消費財の束を収容する内側ライナーの概略斜視図である。
【
図6】
図6は、内側ライナーの一部分が除去のプロセス中である容器の概略斜視図である。
【
図7】
図7は、ボックスの第一の側壁に近い、拡張可能なスペーサーの第一の側壁を示す、容器の概略的な斜視部分切り欠き図である。
【
図8】
図8は、内側ライナーの第二の部分が除去のプロセス中であることを示す容器の概略的な斜視部分切り欠き図である。
【
図9】
図9は、ボックスの第二の側壁に近い、拡張可能なスペーサーの第二の側壁を示す、容器の概略的な斜視部分切り欠き図である。
【
図10】
図10は、ボックス内に随意のノッチを含む容器の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1は、部分的に開位置にある容器10を示す。容器10は、ボックス20およびリッド30を備える。
【0045】
ボックス20は、ボックスの第一の側壁27とボックスの第二の側壁28との間に延びるボックス後部壁22を備える。ボックス底部壁23は、ボックスの第一の側壁27およびボックスの第二の側壁28と直交し、かつボックスの第一の側壁27とボックスの第二の側壁28との間に延びる。ボックスの第一の側壁27およびボックスの第二の側壁28は、ボックス後部壁22の反対側に配置されるボックス前部壁24に直交している。
【0046】
リッド30は、リッド前部壁34とリッド後部壁32との間、かつリッドの第一の側壁37とリッドの第二の側壁38との間に延びるリッド上部壁36を含む。リッドの第一の側壁37およびリッドの第二の側壁38は、リッド上部壁36に直交し、かつリッド前部壁34とリッド後部壁32との間に延びる。
【0047】
リッド後部壁32は、ボックス後部壁22の上部縁に沿ってヒンジ線40から延びる。リッド30は、閉位置と開位置との間でヒンジ線40を中心に移動可能である。ヒンジ線40は、ボックスの第一の側壁27とボックスの第二の側壁28との間に延びる。
【0048】
ボックス20は、消費財を受容するように配設および構成されている。消費財は、ヒンジ線40と略直交する長軸方向の長さを有してもよい。消費財は、エアロゾル発生物品などの細長い物品であり、長軸方向の長さまたは長軸方向軸は、ヒンジ線40と略直交する。消費財は、ボックス20の上部側面に画定されるアクセス開口部から取り出され得る。
【0049】
図2は、容器内に定置される前の内側ライナー50を示す。この特定の内側ライナー50は、単一の材料から作製される。内側ライナー50は、第一の内側ライナー虚弱線51および第二の内側ライナー虚弱リング52を含む。第一の内側ライナー虚弱線51および第二の内側ライナー虚弱線52は、内側ライナーの第一の部分56および第二の部分57を画定する。また、内側ライナー50は随意に、第一の折り目線53、第二の折り目線54、および第三の折り目線55を含み得る。第一の折り目線53、第二の折り目線54、および第三の折り目線55は、内側ライナー50が第一の消費財の束および第二の消費財の束を容器内に巻く時に、第一の消費財の束および第二の消費財の束をより良好に覆うように、内側ライナーを折り畳むのを容易にするために使用され得る。
【0050】
図3は、拡張可能なスペーサー60のブランクを示す。拡張可能なスペーサー60は、底部部分65によってつながれた第一の側壁61および第二の側壁63を含む。第一の側壁61および第二の側壁63の底部縁に隣接するのは、それぞれ第一の虚弱線66および底部折り目線64である。第一の側壁61および第二の側壁63の各々はまた、随意に、第一の側壁61および第二の側壁63上の第一および第二の折り目線に沿ってそれぞれ折り畳むことによって形成される、第一の側部フラップ67および第二の側部フラップ68を含んでもよい。
図4は、第一の側壁61および第二の側壁63を第一の虚弱線66および底部折り目線64に沿って互いに向かって折り畳むことによって少なくとも部分的に形成された後の拡張可能なスペーサー60を示す。この図では、第一の側壁61および第二の側壁63の第一の側部フラップ67および第二の側部フラップ68は、拡張可能なスペーサー60の底部部分65に向かってまだ折り畳まれていない。
【0051】
図5は、内側ライナー50内にある、消費財の第一の束71、消費財の第二の束72、および拡張可能なスペーサー60を示す。内側ライナー50の第一の虚弱線51は、拡張可能なスペーサー60の第一の側壁61に沿って位置付けられているように見え得る。内側ライナー50の第二の虚弱線52は、容器10の中に挿入された時に、ボックス20の前部壁24および底部壁23の周辺部に隣接し得る、第一の消費財の束71および第二の消費財の束72の底部に沿って位置付けられているように見え得る。内側ライナーのこの図は、随意の第一の折り目線53を示しており、第一の折り目線53は、内側ライナー50の一部分を、第一の消費財の束71および第二の消費財の束72上に折り畳むことを可能にする。第二の折り目線54は、第一および第二の消費財の束の後方の底部に隣接している。
【0052】
図6は、内側ライナー50の第一の部分56の一部分が除去のために引き剥がされた後の容器内の内側ライナー50の第一の部分56を示す。この図に見られるように、第一の虚弱線51の一部分は既に破断している。
【0053】
図7は、特定の数、この場合では10個の消費財が拡張可能なスペーサー60の中に定置され、拡張可能なスペーサー60の第一の壁61がボックス20の第一の側壁27へと付勢された後の容器の部分切り欠き図を示す。この図に見られるように、拡張可能なスペーサー60の第二の側壁63は、まだ移動していない。同じく留意されるように、拡張可能なスペーサーは、第一の消費財の束71に含まれる全量である、10個の消費財を保持する拡張されたサイズを有する。
【0054】
図8は、内側ライナーの第二の部分57の一部分が、第二の消費財の束72から最終的に除去されるように引き剥がされた後の容器内の内側ライナーの第二の部分57を示す。
【0055】
図9は、特定の追加の数、この場合では、第二の消費財の束からの10個の消費財が拡張可能なスペーサー60の中に定置され、拡張可能なスペーサー60の第二の壁63がボックス20の第二の側壁28へと付勢された後の容器の部分切り欠き図を示す。
【0056】
図10は、消費財を拡張可能なスペーサーの中に定置するのを支援するために前部壁24から切り抜かれる随意のノッチ29を含む、ボックスの前部壁24を含む容器の斜視図を示す。
【0057】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されてもよく、列挙されていなくてもよい。したがって、この文脈では、数AはA±2%として理解される。この文脈内において、数Aは、数Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数Aは、添付の特許請求の範囲で使用されるような一部の事例において、それによってAが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙される割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されてもよく、列挙されていなくてもよい。
【国際調査報告】