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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-31
(54)【発明の名称】摂取可能なサンプリングデバイス
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/02 20060101AFI20230524BHJP
   G01N 1/04 20060101ALI20230524BHJP
   G01N 33/68 20060101ALI20230524BHJP
   G01N 33/50 20060101ALI20230524BHJP
   C12M 3/00 20060101ALI20230524BHJP
   C12M 1/26 20060101ALI20230524BHJP
   C12N 5/07 20100101ALI20230524BHJP
   C12Q 1/04 20060101ALI20230524BHJP
   C12Q 1/68 20180101ALI20230524BHJP
   C12N 15/09 20060101ALN20230524BHJP
【FI】
A61B10/02 160
G01N1/04 G ZNA
G01N1/04 V
G01N33/68
G01N33/50 P
C12M3/00
C12M1/26
C12N5/07
C12Q1/04
C12Q1/68
A61B10/02 130
C12N15/09 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562444
(86)(22)【出願日】2021-04-16
(85)【翻訳文提出日】2022-11-16
(86)【国際出願番号】 US2021027770
(87)【国際公開番号】W WO2021212031
(87)【国際公開日】2021-10-21
(31)【優先権主張番号】63/011,684
(32)【優先日】2020-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518065773
【氏名又は名称】エグザクト サイエンシーズ コーポレーション
(71)【出願人】
【識別番号】513195570
【氏名又は名称】マヨ ファウンデーション フォア メディカル エデュケーション アンド リサーチ
【氏名又は名称原語表記】Mayo Foundation for Medical Education and Research
【住所又は居所原語表記】200 First Street SW,Rochester,Minnesota 55905,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】アイズリー,ロバート エフ.
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ,マイケル イー.
(72)【発明者】
【氏名】アイヤー,プラサド ジー.
(72)【発明者】
【氏名】マリオネ,ポール
(72)【発明者】
【氏名】アラーウィ,ハティム ティー.
(72)【発明者】
【氏名】リドガード,グラハム ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ギアクモプロス,マリア
(72)【発明者】
【氏名】テイラー,ウィリアム アール.
(72)【発明者】
【氏名】ヤブ,トレイシー シー.
(72)【発明者】
【氏名】マホーニー,ダグラス ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】キシェル,ジョン ビー.
(72)【発明者】
【氏名】アルクイスト,デヴィッド エー.
【テーマコード(参考)】
2G045
2G052
4B029
4B063
4B065
【Fターム(参考)】
2G045AA25
2G045CB01
2G045DA13
2G045DA36
2G052AA33
2G052AD12
2G052AD52
2G052BA19
2G052GA30
4B029AA09
4B029BB11
4B029HA10
4B063QA01
4B063QA18
4B063QQ02
4B063QQ08
4B063QQ42
4B063QR32
4B063QR55
4B063QR62
4B063QS10
4B063QS25
4B063QS39
4B065AA90X
4B065BD14
4B065CA44
4B065CA46
(57)【要約】
本発明は、細胞サンプリングデバイスに関する。特に、本発明は、対象の細胞をサンプリングするための摂取可能な細胞サンプリングデバイス、及びそれを使用して対象の異常を検出するための使用方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
摂取可能な細胞サンプリングデバイスであって、
i)溶解性カプセル内に収容された研磨スポンジであって、前記溶解性カプセルが外部環境に露出された外面を備える、前記研磨スポンジと、
ii)成形キャップと、
iii)前記成形キャップに取り付けられた第1の端部を有するストリングと、を備える、前記摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項2】
前記ストリングに取り付けられたハンドル、好ましくは飲み込み不可能なハンドルを更に備える、請求項1に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項3】
前記研磨スポンジが、網状発泡体を含む、請求項1または2に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項4】
前記研磨スポンジが、圧縮可能である、先行請求項のいずれか1項に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項5】
前記研磨スポンジが、前記溶解性カプセルによって圧縮状態で保持されている、請求項4に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項6】
非圧縮状態において、前記研磨スポンジが、少なくとも1つの空所を備える、先行請求項のいずれか1項に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項7】
前記ストリングが、少なくとも1つの空所、好ましくは少なくとも1つの凹部を通過する、請求項6に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項8】
前記溶解性カプセルが、1つ以上の開口部を備え、前記研磨スポンジの一部が、前記1つ以上の開口部で前記外部環境に露出されている、先行請求項のいずれか1項に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項9】
前記溶解性カプセルが、第1の端部及び第2の端部を備え、
a)前記第1の端部が、閉鎖しており、かつ前記第2の端部が、閉鎖しているか、または
b)前記第1の端部が、閉鎖しており、かつ前記第2の端部が、開放している、先行請求項のいずれか1項に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項10】
前記成形キャップが、キャップ内面及びキャップ外面を備え、前記キャップ内面が、前記第1の閉鎖端で前記カプセルの前記外面と接触しており、前記キャップ外面が、前記外部環境と接触している、請求項9に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項11】
前記成形キャップが、キャップ内面及びキャップ外面を備え、前記キャップ内面が、前記研磨スポンジと接触している、請求項9に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項12】
前記キャップ外面が、前記第1の閉鎖端で前記カプセルの内面と接触している、請求項11に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項13】
前記キャップ内面が、接着剤によって前記研磨スポンジに取り付けられている、請求項11または12に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項14】
前記成形キャップが、前記研磨スポンジと接触しているキャップ内面と、前記外部環境と接触しているキャップ外面とを備える、請求項9に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項15】
前記キャップ内面が、前記研磨スポンジに取り付けられている、請求項14に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項16】
前記キャップ内面が、接着剤によって前記研磨スポンジに取り付けられている、請求項15に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項17】
前記ストリングが、結び目及び/または接着剤によって前記成形キャップに取り付けられている、先行請求項のいずれか1項に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項18】
前記ストリングが、1つ以上の較正マーキングを有する、先行請求項のいずれか1項に記載の摂取可能な細胞サンプルデバイス。
【請求項19】
前記ストリングが、縫合糸を含む、先行請求項のいずれか1項に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項20】
前記ストリングが、前記研磨スポンジの一部を通過する、先行請求項のいずれか1項に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項21】
前記成形キャップが、ボタンを含む、先行請求項のいずれか1項に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【請求項22】
対象から細胞サンプルを得るためのシステムまたはキットであって、先行請求項のいずれか1項に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイスを備え、
i)採集された細胞を備える研磨スポンジを受容するための容器、
ii)細胞保存試薬、好ましくは緩衝試薬、
iii)スライドガラス、
iv)アッセイプレート、
v)局所麻酔処理剤、好ましくは局所麻酔スプレー、
vi)飲用可能な溶液の成分、好ましくは、事前に混合された飲用可能な溶液、
及び
vii)潤滑剤、好ましくは潤滑剤ゲルまたは液体、のうちの1つ以上、を更に備える、前記システムまたは前記キット。
【請求項23】
対象から細胞サンプルを得る方法であって、
i)請求項1~21のいずれか1項に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイスの溶解性カプセル内に収容された研磨スポンジを前記対象に経口投与することと、
ii)前記対象から前記研磨スポンジを引き出すことであって、前記研磨スポンジが、前記引き出すことの間に前記対象から細胞サンプルを採集する、前記引き出すことと、を含む、前記方法。
【請求項24】
前記引き出すことが、前記経口投与することから10分以内である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記経口投与することの間に、前記対象が、前記摂取可能な細胞サンプリングデバイスの前記溶解性カプセルを飲み込む、請求項23または請求項24に記載の方法。
【請求項26】
請求項23~25のいずれか1項に従って採集された細胞サンプルを特徴付ける方法であって、少なくとも1つのバイオマーカーについて前記細胞サンプルをアッセイすることを含む、前記方法。
【請求項27】
前記少なくとも1つのバイオマーカーが、タンパク質及び核酸のうちの1つ以上を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NDRG4、ZNF682、VAV3、BMP3、ZNF568、FER1L4、ANKRD13B、CD1D、CDKN2A、CHST2、CNNM1、DIO3、DOCK2、DTX1、ELMO1、FERMT3、FLI1、GRIN2D、HUNK、JAM3、LRRC4、OPLAH、PDGFD、PKIA、PPP2R5C、QKI、SEP9、SFMBT2、SLC12A8、TBX15、TSPYL5、ZNF304、及びZNF671からなる群から選択される遺伝子の少なくとも一部を含むDNAを含む、請求項26または請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つのバイオマーカーをアッセイすることが、前記遺伝子のメチル化状態を判定するために前記DNAを判定することを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記少なくとも1つのバイオマーカーをアッセイすることが、NDRG4、ZNF682、VAV3、BMP3、ZNF568、FER1L4、ANKRD13B、CD1D、CDKN2A、CHST2、CNNM1、DIO3、DOCK2、DTX1、ELMO1、FERMT3、FLI1、GRIN2D、HUNK、JAM3、LRRC4、OPLAH、PDGFD、PKIA、PPP2R5C、QKI、SEP9、SFMBT2、SLC12A8、TBX15、TSPYL5、ZNF304、及びZNF671からなる群からの前記バイオマーカーの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、または33をアッセイすることを含む、請求項26~29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記少なくとも1つのバイオマーカーをアッセイすることが、NDRG4、ZNF682、VAV3、BMP3、ZNF568、FER1L4、ANKRD13B、CD1D、CDKN2A、CHST2、CNNM1、DIO3、DOCK2、DTX1、ELMO1、FERMT3、FLI1、GRIN2D、HUNK、JAM3、LRRC4、OPLAH、PDGFD、PKIA、PPP2R5C、QKI、SEP9、SFMBT2、SLC12A8、TBX15、TSPYL5、ZNF304、及びZNF671からなる群からの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、または33の遺伝子の前記メチル化状態をアッセイすることを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項31】
前記少なくとも1つのバイオマーカーをアッセイすることが、ANKRD13B、CHST2、CNNM1、DOCK2、DTX1、FER1L4、FERMT3、FLI1、GRIN2D、JAM3、LRRC4、OPLAH、PDGFD、PKIA、PPP2R5C、QKI、SEP9、SFMBT2、SLC12A8、TBX15、TSPYL5、VAV3、ZNF304、ZNF568、及びZNF671、からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の前記メチル化状態をアッセイすることを含む、請求項28~30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つのバイオマーカーをアッセイすることが、BMP3、NDRG4、VAV3、SFMBT2、DIO3、HUNK、ELMO1、CD1D、CDKN2A、及びOPLAH、からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の前記メチル化状態をアッセイすることを含む、請求項28~30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記少なくとも1つのバイオマーカーをアッセイすることが、NDRG4、ZNF682、VAV3、BMP3、ZNF568、及びFER1L4からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の前記メチル化状態をアッセイすることを含む、請求項28~30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項34】
NDRG4、ZNF682、VAV3、BMP3、ZNF568、及びFER1L4からなる遺伝子の群の前記メチル化状態をアッセイすることを含む、請求項33に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本出願は、2020年4月17日に出願された、米国仮出願第63/011,684号に対する優先権を主張し、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
配列表
2021年4月16日に作成され、7,473バイトのファイルサイズを有する「38145-601_SEQUENCE_LISTING_ST25」と題する、本明細書に出願されるコンピュータ可読配列表のテキストは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
本発明は、細胞サンプリングデバイスに関する。特に、本発明は、対象の細胞をサンプリングするための摂取可能な細胞サンプリングデバイス、及びそれを使用して対象の異常を検出するための使用方法に関する。
【0004】
〔背景技術〕
消化管の特定の疾患を診断するために、摂取可能な細胞サンプリングデバイスは、患者の消化管の表面から細胞を採集するために使用され得る。しかしながら、現在使用されている細胞サンプリングデバイスには、デバイスを飲み込むこと及び取り出すことの困難性もしくは不快感、使用中のストリングからのスポンジの剥離、ならびに/またはデバイスの引き出し時の患者の食道への裂傷を含む、様々な問題が存在する。したがって、必要とされるのは、対象における使用のために改善された摂取可能な細胞サンプリングデバイスである。
【0005】
〔発明の概要〕
いくつかの態様では、本明細書で提供されるのは、摂取可能な細胞サンプリングデバイスである。デバイスは、溶解性カプセル内に収容された研磨スポンジと、成形キャップと、成形キャップに取り付けられたストリングとを備える。いくつかの実施形態では、研磨スポンジは、網状発泡体を含む。いくつかの実施形態では、研磨スポンジは、圧縮可能である。スポンジは、溶解性カプセルによって圧縮状態で保持され得る。いくつかの実施形態では、研磨スポンジは、非圧縮状態であるときに、カプセルに含有されるスポンジの総量を最小限に抑えながら、外形寸法を最大化するように構成された形状を有する。例えば、いくつかの実施形態では、研磨スポンジは、例えば、スポンジ内部から、及び/または研磨スポンジの頂部、底部、及び/または側面から、溶解性カプセルにスポンジを圧縮する前に研磨スポンジの少なくとも一部分を除去することによって提供され得るように、凹部またはくぼみを有する、及び/または空所を有するように形成される。
【0006】
いくつかの実施形態では、溶解性カプセルは、研磨スポンジの一部が1つ以上の開口部で外部環境に露出されるように、1つ以上の開口部を備える。いくつかの実施形態では、溶解性カプセルは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を備える。代替的な実施形態では、溶解性カプセルは、第1の閉鎖端及び第2の開放端を備える。
【0007】
いくつかの実施形態では、成形キャップは、カプセルの一方の端部の外面と接触している内面と、外部環境と接触している外面とを備える。いくつかの実施形態では、成形キャップは、研磨スポンジと接触している内面と、外部環境と接触している外面とを備える。いくつかの実施形態では、成形キャップは、研磨スポンジと接触している内面と、外面とを備える。成形キャップの外面は、カプセルの一方の端部の内面と接触し得る。いくつかの実施形態では、成形キャップの内面は、好ましくは溶解性である接着剤によって研磨スポンジに取り付けられ得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、ストリングは、結び目によって成形キャップに取り付けられる。いくつかの実施形態では、ストリングは、接着剤によって成形キャップに取り付けられる。いくつかの実施形態では、ストリングは、結び目及び接着剤によって成形キャップに取り付けられる。ストリングは、縫合糸を含み得る。いくつかの実施形態では、ストリングは、研磨スポンジの一部を通過する。
【0009】
いくつかの態様では、本明細書で提供されるのは、細胞サンプルを対象から得る方法である。いくつかの実施形態では、対象から細胞サンプルを得る方法は、本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプリングデバイスを対象に提供することと、摂取可能な細胞サンプリングデバイスの全てまたは一部を対象から除去することと、を含む。摂取可能な細胞サンプリングデバイスは、摂取可能な細胞サンプリングデバイスを対象に提供する10分以内に対象から除去され得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、本技術は、例えば、本明細書に記載されたデバイスを使用して細胞サンプリング方法を実施するための、摂取可能な細胞サンプリングデバイス及びそのようなデバイスを備えるシステムを提供する。
【0011】
本技術の実施形態は、以下を含む。
【0012】
1.摂取可能な細胞サンプリングデバイスであって、
i)溶解性カプセル内に収容された研磨スポンジであって、前記溶解性カプセルが外部環境に露出された外面を備える、前記研磨スポンジと、
ii)成形キャップと、
iii)前記成形キャップに取り付けられた第1の端部を有するストリングと、を備える、前記摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0013】
2.前記ストリングに取り付けられたハンドル、好ましくは飲み込み不可能なハンドルを更に備える、実施形態1に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0014】
3.前記研磨スポンジが、網状発泡体を含む、実施形態1または2に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0015】
4.前記研磨スポンジが、圧縮可能である、先行実施形態のいずれか1実施形態に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0016】
5.前記研磨スポンジが、前記溶解性カプセルによって圧縮状態で保持される、実施形態4に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0017】
6.非圧縮状態において、前記研磨スポンジが、少なくとも1つの空所を備える、先行実施形態のいずれか1実施形態に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0018】
7.前記ストリングが、少なくとも1つの空所、好ましくは少なくとも1つの凹部を通過する、実施形態6に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0019】
8.前記溶解性カプセルが、1つ以上の開口部を備え、前記研磨スポンジの一部が、前記1つ以上の開口部で前記外部環境に露出された、先行実施形態のいずれか1実施形態に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0020】
9.前記溶解性カプセルは、第1の端部及び第2の端部を備え、
a)前記第1の端部が、閉鎖しており、かつ前記第2の端部が、閉鎖しているか、または
b)前記第1の端部が、閉鎖しており、かつ前記第2の端部が、開放している、先行実施形態のいずれか1実施形態に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0021】
10.前記成形キャップが、キャップ内面及びキャップ外面を備え、前記キャップ内面が、前記第1の閉鎖端で前記カプセルの前記外面と接触しており、前記キャップ外面が、前記外部環境と接触している、実施形態9に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0022】
11.前記成形キャップが、キャップ内面及びキャップ外面を備え、前記キャップ内面が、前記研磨スポンジと接触している、実施形態9に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0023】
12.前記キャップ外面が、前記第1の閉鎖端で前記カプセルの内面と接触している、実施形態11に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0024】
13.前記キャップ内面が、接着剤によって前記研磨スポンジに取り付けられた、実施形態11または12に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0025】
14.前記成形キャップが、前記研磨スポンジと接触しているキャップ内面と、前記外部環境と接触しているキャップ外面とを備える、実施形態9に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0026】
15.前記キャップ内面が、前記研磨スポンジに取り付けられた、実施形態14に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0027】
16.前記キャップ内面が、接着剤によって前記研磨スポンジに取り付けられた、実施形態15に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0028】
17.前記ストリングが、結び目及び/または接着剤によって前記成形キャップに取り付けられた、先行実施形態のいずれか1実施形態に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0029】
18.前記ストリングが、1つ以上の較正マーキングを有する、先行実施形態のいずれか1実施形態に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0030】
19.前記ストリングが、縫合糸を含む、先行実施形態のいずれか1実施形態に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0031】
20.前記ストリングが、前記研磨スポンジの一部を通過する、先行実施形態のいずれか1実施形態に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0032】
21.前記成形キャップが、ボタンを含む、先行実施形態のいずれか1実施形態に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイス。
【0033】
22.対象から細胞サンプルを得るためのシステムまたはキットであって、先行実施形態のいずれか1実施形態に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイスを備え、
i)採集された細胞を備える研磨スポンジを受容するための容器、
ii)細胞保存試薬、好ましくは緩衝試薬、
iii)スライドガラス、
iv)アッセイプレート、
v)局所麻酔処理剤、好ましくは局所麻酔スプレー、
vi)飲用に適した溶液の成分、好ましくは、事前に混合された飲用可能な溶液、
及び
vii)潤滑剤、好ましくは潤滑剤ゲルまたは液体、のうちの1つ以上、を更に備える、前記システムまたは前記キット。
【0034】
23.対象から細胞サンプルを得る方法であって、
i)実施形態1~21のいずれか1実施形態に記載の摂取可能な細胞サンプリングデバイスの溶解性カプセル内に収容された研磨スポンジを前記対象に経口投与することと、
ii)前記対象から前記研磨スポンジを引き出すことであって、前記研磨スポンジが、前記引き出すことの間に前記対象から細胞サンプルを採集する、前記引き出すことと、を含む、前記方法。
【0035】
24.前記引き出すことが、前記経口投与することから10分以内である、実施形態23に記載の方法。
【0036】
25.前記経口投与することの間に、前記対象が、前記摂取可能な細胞サンプリングデバイスの前記溶解性カプセルを飲み込む、実施形態23または実施形態24に記載の方法。
【0037】
26.実施形態23~25のいずれか1実施形態に従って採集された細胞サンプルを特徴付ける方法であって、少なくとも1つのバイオマーカーについて前記細胞サンプルをアッセイすることを含む、前記方法。
【0038】
27.前記少なくとも1つのバイオマーカーが、タンパク質及び核酸のうちの1つ以上を含む、実施形態26に記載の方法。
【0039】
28.前記少なくとも1つのバイオマーカーが、NDRG4、ZNF682、VAV3、BMP3、ZNF568、FER1L4、ANKRD13B、CD1D、CDKN2A、CHST2、CNNM1、DIO3、DOCK2、DTX1、ELMO1、FERMT3、FLI1、GRIN2D、HUNK、JAM3、LRRC4、OPLAH、PDGFD、PKIA、PPP2R5C、QKI、SEP9、SFMBT2、SLC12A8、TBX15、TSPYL5、ZNF304、及びZNF671からなる群から選択される遺伝子の少なくとも一部を含むDNAを含む、実施形態26または実施形態27に記載の方法。
【0040】
29.前記少なくとも1つのバイオマーカーをアッセイすることが、前記遺伝子のメチル化状態を判定するために前記DNAを判定することを含む、実施形態28に記載の方法。
【0041】
30.前記少なくとも1つのバイオマーカーをアッセイすることが、NDRG4、ZNF682、VAV3、BMP3、ZNF568、FER1L4、ANKRD13B、CD1D、CDKN2A、CHST2、CNNM1、DIO3、DOCK2、DTX1、ELMO1、FERMT3、FLI1、GRIN2D、HUNK、JAM3、LRRC4、OPLAH、PDGFD、PKIA、PPP2R5C、QKI、SEP9、SFMBT2、SLC12A8、TBX15、TSPYL5、ZNF304、及びZNF671からなる群からの前記バイオマーカーの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、または33をアッセイすることを含む、実施形態26~29のいずれか1実施形態に記載の方法。
【0042】
31.前記少なくとも1つのバイオマーカーをアッセイすることが、NDRG4、ZNF682、VAV3、BMP3、ZNF568、FER1L4、ANKRD13B、CD1D、CDKN2A、CHST2、CNNM1、DIO3、DOCK2、DTX1、ELMO1、FERMT3、FLI1、GRIN2D、HUNK、JAM3、LRRC4、OPLAH、PDGFD、PKIA、PPP2R5C、QKI、SEP9、SFMBT2、SLC12A8、TBX15、TSPYL5、ZNF304、及びZNF671からなる群からの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、または33の遺伝子の前記メチル化状態をアッセイすることを含む、実施形態30に記載の方法。
【0043】
31.前記少なくとも1つのバイオマーカーをアッセイすることが、ANKRD13B、CHST2、CNNM1、DOCK2、DTX1、FER1L4、FERMT3、FLI1、GRIN2D、JAM3、LRRC4、OPLAH、PDGFD、PKIA、PPP2R5C、QKI、SEP9、SFMBT2、SLC12A8、TBX15、TSPYL5、VAV3、ZNF304、ZNF568、及びZNF671、からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の前記メチル化状態をアッセイすることを含む、実施形態26~30のいずれか1実施形態に記載の方法。
【0044】
32.前記少なくとも1つのバイオマーカーをアッセイすることが、BMP3、NDRG4、VAV3、SFMBT2、DIO3、HUNK、ELMO1、CD1D、CDKN2A、及びOPLAH、からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の前記メチル化状態をアッセイすることを含む、実施形態28~30のいずれか1実施形態に記載の方法。
【0045】
33.前記少なくとも1つのバイオマーカーをアッセイすることが、NDRG4、ZNF682、VAV3、BMP3、ZNF568、及びFER1L4からなる群から選択される少なくとも1つの遺伝子の前記メチル化状態をアッセイすることを含む、実施形態28~30のいずれか1実施形態に記載の方法。
【0046】
34.NDRG4、ZNF682、VAV3、BMP3、ZNF568、及びFER1L4からなる遺伝子の群の前記メチル化状態をアッセイすることを含む、実施形態33に記載の方法。
【0047】
定義
本技術の理解を容易にするために、いくつかの用語及び語句が以下に定義される。追加の定義は、詳細な説明の全体にわたって記載される。
【0048】
本明細書及び特許請求の範囲全体にわたって、以下の用語は、文脈により別途明確に指示されない限り、本明細書に明示的に関連する意味を持つ。「一実施形態では」という語句は、本明細書で使用される場合、同じ実施形態を指す場合もあるが、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らない。更に、「別の実施形態では」という語句は、本明細書で使用される場合、異なる実施形態を指す場合もあるが、必ずしも異なる実施形態を指すとは限らない。したがって、下で記載されるように、本技術の様々な実施形態は、本技術の範囲または趣旨から逸脱することなく、容易に組み合わされ得る。
【0049】
追加して、本明細書で使用される場合、「または」という用語は、包括的「または」演算子であり、文脈により別途明確に指示されない限り、「及び/または」という用語と同等である。「に基づく」という用語は、文脈により別途明確に指示されない限り、排他的なものではなく、記載されていない追加の因子に基づくことを可能にする。追加して、本明細書全体にわたって、「a」、「an」、及び「the」の意味には、複数の言及物が含まれる。「中に(in)」の意味には、「中に(in)」及び「上に(on)」が含まれる。
【0050】
「から本質的になる」という移行句は、本出願の特許請求の範囲において使用する場合、In re Herz,537 F.2d 549,551-52,190 USPQ 461,463(CCPA 1976)に述べられているように、特許請求の範囲を、特許請求された発明の特定の物質またはステップ「及び基本的かつ新規の特徴(複数可)に実質的に影響を及ぼすことのないもの」に限定する。例えば、列挙された要素「から本質的になる」組成物は、列挙されていない混入物を、純粋な組成物、すなわち列挙された成分「からなる」組成物と比較した場合に、存在はするが、列挙された組成物の機能を変化させないようなレベルで含有し得る。
【0051】
本明細書で使用される「研磨剤」という用語は、表面から細胞を除去することができ、好ましくは表面から除去された細胞を採集することができる材料を示す。例えば、研磨剤は、対象の食道から細胞を除去することができる材料を示し得る。好ましくは、研磨材は、食道に損傷を与えることなく、表面(例えば、食道)から細胞を除去することができる。
【0052】
本明細書で使用される「溶解性」という用語は、胃腔内の環境に露出されたときに溶解することができる材料を指す。
【0053】
「食道障害」という用語は、食道及び/または食道組織に関連する障害のタイプを指す。食道障害の例は、バレット食道(BE)、バレット食道異形成(BED)、バレット低悪性度食道異形成(BE-LGD)、バレット高悪性度食道異形成(BE-HGD)、及び食道腺癌(EAC)を含むが、これらに限定されない。
【0054】
本技術の「摂取可能な細胞サンプリングデバイス」は、摂取可能な部分、例えば、溶解性カプセル内に収容され、ストリングに取り付けられた研磨スポンジを備える「摂取可能なアセンブリ」と、非摂取可能な部分、例えば、好ましくはハンドルに取り付けられた、使用中に摂取されないストリングの一部と、を備える。
【0055】
本明細書で使用される「ハンドル」という用語は、ユーザまたは第三者が保持するのに適切な摂取可能なサンプリングデバイスの非飲み込み可能な構成要素、例えば、摂取可能な細胞サンプリングデバイスの摂取可能なアセンブリの経口投与に関する。
【0056】
本明細書で使用される「成形」という用語は、射出成形、圧縮成形、転写成形、焼結、3D付加印刷、ステレオリソグラフィー、及び機械加工の様々な手段を含むが、これらに限定されない、構成要素、例えば、キャップまたはカプセルを加工するための任意の適切な手段を意味する。
【0057】
本明細書で使用される「カプセル」という用語は、好ましくは、スポンジを飲み込み可能にする方法で、スポンジを取り囲む、またはケース化するために役立つ任意の構成要素または材料を指す。いくつかの実施形態では、カプセルは、溶解性である。カプセルは、スポンジ、好ましくは圧縮状態でスポンジを包み、飲み込みに適した表面、例えば、スポンジの飲み込みを容易にするのに十分な滑らかさ及び/または滑らかさの表面を提供する任意の材料またはデバイスを包含する。カプセルは、例えば、スポンジが後で部分的にもしくは完全に囲まれる成形空容器として、別個に形成され得るか、またはカプセルは、例えば、スポンジの圧縮の間または後に適用され、及び圧縮状態で封入されたスポンジを保持する効果を有するコーティング、包装、もしくは他の結束処理として、スポンジを包囲するプロセスの一部として形成され得る。
【0058】
摂取可能なサンプリングデバイスに関して本明細書で使用される「キャップ」という用語は、摂取可能なサンプリングデバイスのストリングの端部もしくはその付近に取り付けられた、または取り付け可能な剛性もしくは半剛性の構成要素を指し、好ましくは、例えば、ループもしくは結び目でストリングを取り付けるための1つ以上の穴または開口部を備える。摂取可能なアセンブリのキャップ構成要素は、飲み込むのに適しているように、例えば、カプセルの外部輪郭に従うカップ状の形状を有するように、またはカプセル内に嵌合するように成形されるように、成形される。
【0059】
摂取可能なサンプリングデバイスに関して本明細書で使用される「ボタン」という用語は、摂取可能なサンプリングデバイスのストリングの端部もしくはその付近に取り付けられた、または取り付け可能な剛性もしくは半剛性の構成要素を指し、好ましくは、例えば、ループもしくは結び目でストリングを取り付けるための1つ以上の穴または開口部を備える。「ボタン」という用語は、円盤状の形状を有する成形キャップの一例である。いくつかの実施形態では、ボタンは、摂取可能なサンプリングデバイスの溶解性カプセル内に嵌合するためにサイズ調整される。
【0060】
細胞サンプルに関して本明細書で使用される「アッセイする」という用語は、サンプルの態様を定性的に評価または定量的に測定すること、例えば、標的実体、例えば、バイオマーカーの存在、量、状態、または機能性を評価または測定することを指す。
【0061】
本明細書で使用される「ストリング」という用語は、広義には、単一のフィラメントであり、例えば、例えば、ひねり、編組、織り、融合、または別様に組み合わされてストリングを形成する1つ以上のストランドを備える、複数のフィラメントを備え、同じまたは異なる天然、合成、またはハイブリッド材料、例えば、シルク、綿、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、セルロースなどのストランドまたはフィラメントを備え得る、単一のフィラメントである材料を含む、任意のコード、スレッド、フィラメント、ケーブル、ストランド、繊維、リボン、ウェビング、縫合糸、レース、または他の柔軟なテザリング材料を指す。ストリングまたはストリングの個々のフィラメントは、例えば、ナイロンまたはポリプロピレンなどの可撓性材料の単一コードまたはフィラメントなどの固体であり得、またはストリングは、例えば、ナイロン、ポリプロピレン、または他の可撓性材料のチューブなどの1つ以上の中空ストランドを備え得る。ストリングは、例えば、マーキングとストリングの端部との間の距離を示す較正マーキング、例えば、1つ以上の情報マーキングを備え得る。一連の較正マーキングは、ストリングに沿って提供され得、均等に間隔を置いて、または異なる長さの間隔で提供され得る。
【0062】
本明細書で使用される「網状」という用語は、多孔質、低密度材料、例えば、発泡体を指す。網状材料は、開放細孔または細胞を備え、無傷の閉鎖細胞はほとんどない。
【0063】
摂取可能なサンプリングデバイスの構成要素、例えば、研磨スポンジに関して本明細書で使用される「圧縮可能」という用語は、少なくとも1つの寸法において、より小さい空間またはより狭いコンパスに可逆的に強制または圧縮されることができ、圧縮力が除去されたときに非圧縮寸法に膨張することができる材料を指す。
【0064】
本明細書で使用される場合、「バイオマーカー」及び「マーカー」という用語は、互換的に使用され、例えば、マーカー物質の存在、非存在、または状況(例えば、メチル化状態または変異)に基づいて、非正常細胞(例えば、がん細胞)を正常細胞から区別するために使用され得る生物学的材料(例えば、核酸、または核酸の領域、またはタンパク質)を指す。生体物質の例は、核酸、ポリペプチド、炭水化物、脂肪酸、細胞成分(例えば、細胞膜及びミトコンドリア)、ならびに全細胞を含むが、これらに限定されない。場合によっては、マーカーは、特定の核酸領域(例えば、遺伝子、遺伝子内領域、特定の遺伝子座など)である。バイオマーカーとなる核酸またはタンパク質の領域は、例えば、「マーカー遺伝子」、「マーカー領域」、「マーカー配列」、「マーカー遺伝子座」などと呼ばれ得る。
【0065】
本明細書で使用される場合、「患者」または「対象」という用語は、本技術によって提供される様々な試験に対象とする生物を指す。「対象」という用語は、動物、好ましくはヒトを含む哺乳動物を含む。好ましい実施形態では、対象は霊長類である。より一層好ましい実施形態では、対象はヒトである。
【0066】
「サンプル」という用語は、その最も広義に使用される。ある意味では、それは、動物細胞または組織を指し得る。別の意味では、それは、任意の供給源から得られた標本または培養物、ならびに生体サンプル及び環境サンプルを指す。生体サンプルは、流体、固体、組織、及び気体を包含する。環境サンプルは、表面物質、土壌、水、及び工業サンプルなどの環境物質を含む。これらの例は、本発明に適用可能なサンプルのタイプを限定すると解釈されるべきではない。
【0067】
本明細書で使用される場合、「細胞サンプル」という用語は、細胞(例えば、対象由来の無傷の細胞)または細胞材料(例えば、無傷の細胞ではない対象由来の細胞由来の材料)を含むサンプルを指す。
【0068】
本明細書に使用される場合、核酸分子の「メチル化状態」、「メチル化プロファイル」、及び「メチル化状況」は、核酸分子中の1つ以上のメチル化核酸塩基の存在または非存在を指す例えば、メチル化シトシンを含有する核酸分子は、メチル化されているとみなされる(例えば、核酸分子のメチル化状態は、メチル化されている)。いかなるメチル化されたヌクレオチドも含有しない核酸分子は、概してメチル化されていないとみなされる。特定の核酸配列のメチル化状態(例えば、遺伝子マーカー、または遺伝子マーカーの領域)は、この配列中の全ての塩基のメチル化状態を示すことができる、またはこの配列内のこれらの塩基の(例えば、1つ以上のシトシンの)1サブセットのメチル化状態を示すことができる、またはメチル化が生じる配列内の位置の正確な情報を提供しながら、もしくは提供しなくても、この配列内の領域のメチル化密度についての情報を示すことができる。
【0069】
したがって、メチル化状態は、核酸(例えば、ゲノム配列)のメチル化の状態を記載する。追加して、メチル化状態は、メチル化に関連する特定のゲノム遺伝子座における核酸セグメントの特徴を指す。そのような特徴は、このDNA配列内のシトシン(C)残基のいずれかがメチル化されるか否か、メチル化C残基(複数可)の位置、核酸の任意の特定領域全体にわたるメチル化Cの頻度またはパーセンテージ、及び例えば、対立遺伝子の起源の差に起因するメチル化の対立遺伝子差を含むが、これらに限定されない。
【0070】
本明細書で使用される場合、「核酸検出アッセイ」という用語は、目的の核酸のヌクレオチド組成を判定する任意の方法を指す。核酸検出アッセイは、DNA配列決定法、プローブハイブリダイゼーション法、構造特異的切断アッセイ(例えば、INVADERアッセイ、(Hologic,Inc.)を含み、例えば、各々が、あらゆる目的のために、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,846,717号、同第5,985,557号、同第5,994,069号、同第6,001,567号、同第6,090,543号、及び第6,872,816号、Lyamichevら、Nat.Biotech.,17:292(1999)、Hallら、PNAS,USA,97:8272(2000)、及びUS2009/0253142);酵素ミスマッチ切断法(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,110,684号、同第5,958,692号、同第5,851,770号);ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、上で記載された、(Taqman(商標)PCRなどのリアルタイムPCRを含む);分岐ハイブリダイゼーション法(例えば、Chiron,その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,849,481号、同第5,710,264号、同第5,124,246号、及び同第5,624,802号);ローリングサークル複製(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,210,884号、同第6,183,960号及び同第6,235,502号);NASBA(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,409,818号);分子ビーコン技術(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,150,097号);E-センサー技術(モトローラ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,248,229号、同第6,221,583号、同第6,013,170号、及び同第6,063,573号);サイクリングプローブ技術(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,403,711号、同第5,011,769号、及び同第5,660,988号);Dade Behringシグナル増幅法(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,121,001号、同第6,110,677号、同第5,914,230号、同第5,882,867号、及び同第5,792,614号);リガーゼ連鎖反応(例えば、Baranay Proc.Natl.Acad.Sci USA 88,189-93(1991));ならびにサンドイッチハイブリダイゼーション方法(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,288,609号)を含む。追加の方法は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年1月26日に出願された、Allawiらの米国特許出願第15/881,409号に記載されている。
【0071】
いくつかの実施形態では、標的核酸は、増幅され(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応によって、例えば、米国特許第4,683,195号、同第4,683,202号、及び同第4,965,188号においてK.B.Mullisによって記載されているように)、増幅された核酸は、侵襲的切断アッセイを使用して同時に検出される。増幅アッセイと組み合わせて検出アッセイ(例えば、侵襲的切断アッセイ)を行うように構成されるアッセイは、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第9,096,893号に記載される。QuARTS法と呼ばれる、追加の増幅プラス侵襲的切断検出構成は、例えば、これらの各々が、あらゆる目的のために、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,361,720号、同第8,715,937号、同第8,916,344号、及び同第9,212,392号に記載されている。LQAS及びTELQASと呼ばれる追加の修正QuARTS方法は、例えば、米国特許出願公開第2020/0248233A1号、米国特許第10,648,025号、国際特許出願公開第2021/041726A1号、及び国際特許出願公開第2020/206256A1号に記載されている。
【0072】
本明細書で使用される「侵襲的切断構造」という用語は、i)標的核酸、ii)上流核酸(例えば、侵襲的または「INVADER」オリゴヌクレオチド)、及びiii)下流核酸(例えば、プローブ)を含む切断構造を指し、上流核酸及び下流核酸は、標的核酸の連続領域にアニーリングし、重複は、上流核酸の3’部分と、下流核酸と標的核酸との間に形成される二本鎖との間に形成される。重複は、上流及び下流核酸からの1つ以上の塩基が標的核酸塩基に関して同じ位置を占める場合、上流核酸の重複塩基(複数可)が標的核酸に相補的であるかどうか、及びそれらの塩基が天然塩基であるか非天然塩基であるかどうかに関わらず、発生するいくつかの実施形態では、下流二本鎖と重複する上流核酸の3’部分は、例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,090,543号に開示されるような、芳香族環構造などの非塩基化学部分である。いくつかの実施形態では、核酸の1つ以上は、例えば、核酸ステムループなどの共有結合を通じて、または非核酸化学結合(例えば、多炭素鎖)を通じて、互いに取り付けられ得る。本明細書で使用する場合、「フラップエンドヌクレアーゼアッセイ」という用語は、上で記載されたように、「INVADER」侵入切断アッセイ、QuARTSアッセイ、LQAS及びTELQASアッセイを含む。
【0073】
「フラップオリゴヌクレオチド」は、フラップエンドヌクレアーゼによって、侵襲的切断アッセイなどの検出アッセイにおいて切断可能なオリゴヌクレオチドを指す。好ましい実施形態では、フラップオリゴヌクレオチドは、他の核酸、例えば、標的または鋳型核酸、及び侵襲的オリゴヌクレオチドと共に侵襲的切断構造を形成する。フラップアッセイ試薬は、任意選択で、侵襲性オリゴヌクレオチド及びフラップオリゴヌクレオチドが結合する標的または鋳型核酸を含有し得る。特に好ましい実施形態では、フラップアッセイ試薬は、本明細書で考察されるように、Mg++フラップアッセイ緩衝液を含む。
【0074】
本明細書で使用される場合、「フラップエンドヌクレアーゼ」という用語は、核酸フラップ構造、例えば、侵襲性切断構造を切断する構造特異的ヌクレオソーム酵素を指す。フラップエンドヌクレアーゼは、例えば、真正細菌のDNAポリメラーゼIタンパク質、ならびに真核生物及び古細菌のFEN-1タンパク質の5’エキソヌクレアーゼドメインを含む。(Kaiserら(上記))。フラップエンドヌクレアーゼは、追加の構造、例えば、擬似Y、5’オーバーハング、及びギャップ構造を切断し得る。例えば、Shen,B.,BioEssays 27:717-729(2005)、Finger,LD.,Subcell Biochem.62:301-326(2012)、及びこれらの各々が、その全体が本明細書に組み込まれる、2019年9月16日に出願された、米国特許出願第62/901,085号を参照されたい。本明細書で使用される場合、「フラップエンドヌクレアーゼ基質」という用語は、FEN-1エンドヌクレアーゼなどのフラップエンドヌクレアーゼによって認識され、切断される核酸フラップ構造、例えば、侵襲的切断構造を指す。
【0075】
酵素に関して本明細書で使用される「FEN-1」という用語は、FEN-1遺伝子によってコードされる、真核生物または古細菌有機体由来の非ポリメラーゼフラップエンドヌクレアーゼを指す。例えば、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる、上記、Kaiserら、国際特許出願公開第02/070755号、及び米国特許第7,122,364号を参照されたい。「FEN-1活性」という用語は、FEN-1酵素の任意の酵素活性を指す。FEN-1エンドヌクレアーゼはまた、国際特許出願公開第02/070755号、及び米国特許第7,122,364号に記載されているように、修飾FEN-1タンパク質、例えば、異なる生物由来のFEN-1酵素の一部を含むキメラタンパク質、及び1つ以上の変異(例えば、置換、欠失、挿入など)を含む酵素も含む。
【0076】
本明細書で使用される場合、用語「フラップエンドヌクレアーゼアッセイ」「フラップアッセイ」は、フラップエンドヌクレアーゼ基質の形成及び切断が、標的分析物、例えば、標的核酸の存在または量についてサンプルを評価するために使用される検出アッセイを指す。
【0077】
本明細書で使用される場合、「フラップアッセイ試薬」または「侵襲的切断アッセイ試薬」という用語は、フラップアッセイまたは侵襲的切断アッセイを実施するために必要な全ての試薬の採集を指す。当該技術分野で既知であるように、フラップアッセイは、概して、侵襲的切断構造、フラップエンドヌクレアーゼ、及び任意選択で、FRETカセットまたは5’ヘアピンFRETレポーターを形成するためのオリゴヌクレオチドを含む。フラップアッセイ試薬は、任意選択で、侵襲性オリゴヌクレオチド及びフラップオリゴヌクレオチドが結合する標的を含有し得る。
【0078】
本明細書で使用される場合、「FRETカセット」という用語は、フルオロフォア部分及びフルオロフォアをクエンチする近傍クエンチャー部分を含有するヘアピンオリゴヌクレオチドを指す。切断されたフラップ(例えば、PCR-フラップアッセイアッセイにおける標的特異的プローブの切断から)とFRETカセットとのハイブリダイゼーションは、フラップエンドヌクレアーゼ、例えば、FEN-1酵素のための二次基質を生成する。この基質が形成されると、5’フルオロフォア含有塩基は、フラップエンドヌクレアーゼによってカセットから切断され、それによって蛍光シグナルを生成することができる。好ましい実施形態では、FRETカセットは、切断生成物、例えば、切断されたフラップオリゴヌクレオチドの一部が、FEN-1エンドヌクレアーゼによって切断可能な侵襲的切断構造とハイブリダイゼーションすることができる、非対合3’部分を含む。
【0079】
本明細書で使用される場合、「PCRフラップアッセイ」という用語は、「PCR侵襲性切断アッセイ」という用語と同義に使用され、増幅された標的DNAを含む第1の重複切断構造、ならびに第1の重複切断構造からの切断された5’フラップ、及び標識されたレポーターオリゴヌクレオチド、例えば、「FRETカセット」または5’ヘアピンFRETレポーターオリゴヌクレオチドを含む第2の重複切断構造の形成による、PCR標的増幅及び増幅されたDNAの検出を組み合わせたアッセイ構成を指す。本明細書で使用されるPCR-フラップアッセイでは、アッセイ試薬は、DNAポリメラーゼ、FEN-1エンドヌクレアーゼ、標的核酸に相補的な部分を含む一次プローブ、及びFRETカセットまたは5’ヘアピンFRETレポーターを含有する混合物を含み、標的核酸は、PCRによって増幅され、増幅された核酸は、同時に検出される(すなわち、検出は、標的増幅の過程中に発生する)。PCR-フラップアッセイは、これらの各々が、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,361,720号、同第8,715,937号、及び同第8,916,344号に記載されるQuARTSアッセイ、ならびに米国特許第9,096,893号(例えば、その特許の図1に図示されるように)の増幅アッセイを含む。
【0080】
本明細書で使用される場合、「PCR-フラップアッセイ試薬」という用語は、PCR-フラップアッセイにおける標的核酸を検出するための1つ以上の試薬を指し、試薬は、標的核酸の増幅及び標的核酸の存在下、好ましくはDNAポリメラーゼ、FEN-1エンドヌクレアーゼ及びFRETカセットまたは5’ヘアピンFRETレポーターを含有する混合物におけるフラップエンドヌクレアーゼ基質の形成に関与することが可能な核酸分子を含む。
【0081】
本明細書で使用される場合、「FRET」という用語は、蛍光共鳴エネルギー伝達、例えば、部分(例えば、フルオロフォア)が、それらの間で、またはフルオロフォアから非フルオロフォア(例えば、クエンチャー分子)にエネルギーを伝達するプロセスを指す。いくつかの状況では、FRETは、励起ドナーフルオロフォアが、短距離(例えば、約10nm以下)のダイポール-ダイポール相互作用を介して、エネルギーを低エネルギーアクセプターフルオロフォアに伝達することを伴う。他の状況では、FRETは、ドナーからの蛍光エネルギーの喪失及びアクセプタフルオロフォア中の蛍光の増加を伴う。更に他の形態のFRETでは、エネルギーは、励起ドナーフルオロフォアから非蛍光性分子(例えば、クエンチング分子)に交換されることができる。FRETは、当業者に既知であり、記載されている(例えば、これらの各々が、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Stryerら,1978,Ann. Rev.Biochem.,47:819、Selvin,1995,Methods Enzymol.,246:300、Orpana,2004 Biomol Eng 21,45-50、Olivier,2005 Mutant Res 573,103-110を参照)。
【0082】
本明細書で使用される場合、「キット」という用語は、物質を送達するための任意の送達システムを指す。細胞サンプリングデバイスの文脈では、そのような送達システムは、デバイスの保管、輸送、送達、もしくは使用を、ならびに/またはデバイス及び/もしくは支持材料(例えば、サンプル処理もしくはサンプル貯蔵容器、手順を実行するための書面による指示など)で得られたサンプルを、ある場所から別の場所に処理することを可能にするシステム(例えば、飲み込み可能デバイスの使用のための飲用可能な溶液、潤滑剤、もしくは麻酔剤;適した容器中にある、サンプル安定化試薬、粒子、緩衝液、変性剤、オリゴヌクレオチド、フィルター、アッセイ反応成分などのサンプル処理試薬など)を含む。例えば、キットは、関連するサンプリングデバイスと、試薬及び/または支持材料を含有する1つ以上の封入容器(例えば、箱)と、を含む。本明細書で使用される場合、「断片化キット」という用語は、各々が全キット構成要素の一部を含有する2つ以上の別々の容器を備える送達システムを指す。本容器は、一緒にまたは別々に目的のレシピエントに送達され得る。例えば、第1の容器は、サンプル採集のための材料及び緩衝液を含有し得る。例えば、第1の容器は、サンプル採集のための材料及び細胞安定化緩衝液を含有し得る。第2の容器は、1つ以上のバイオマーカーを検出するための試薬を含有し得る。例えば、第2の容器は、捕捉オリゴヌクレオチド及び変性剤を含有し得る。「断片化キット」という用語は、連邦食品医薬品化粧品法の第520条(e)の下で規制される分析物特異的試薬(ASR)を含有するキットを包含することを意図するが、これに限定されない。実際、各々がキット全体の構成要素の一部分を含有する2つ以上の別個の容器を備える任意の送達システムは、「断片化キット」という用語に含まれる。例えば、断片化キットは、分析物特異的試薬、DNA抽出用試薬、及び/または亜硫酸水素塩変換試薬を含有し得る。代替的に、分析物特異的試薬を含む断片化キットは、DNA抽出のための市販のキットと組み合わせて使用され得る。そのような実施形態では、キットは、サンプル採集のための試薬及び細胞安定化緩衝液を含み得、本明細書に記載されたバイオマーカーなどの1つ以上のバイオマーカーを検出する前に、サンプルからDNAを単離するためのDNA抽出のための適切なキットと組み合わせて使用され得る。対照的に、「複合キット」は、単一容器(例えば、所望の構成要素の各々を収容する単一の箱)に、サンプル採集、処理、及びアッセイについての構成要素の全てを含有する送達システムを指す。「キット」という用語は、細分化キット及び複合キットの両方を含む。
【0083】
本明細書で使用される「システム」という用語は、特定の目的のために使用するための物品の集合体、例えば、サンプルを採集するための(例えば、サンプルを分析するための準備のための)、または特定の目的のためにサンプルを採集、処理、及び/もしくは分析するためのデバイス、試薬、及び器具の集合体を指す。いくつかの実施形態では、システムの物品は、例えば、物品、紙上、記録可能な媒体(例えば、DVD、フラッシュドライブなど)上に供給される情報として使用するための命令を含む。いくつかの実施形態では、命令は、オンライン位置、例えば、命令を閲覧、聴取、及び/またはダウンロードするためのウェブサイトに、ユーザを誘導する。いくつかの実施形態では、命令または他の情報は、モバイルデバイスのためのアプリケーション(「アプリ」)として提供される。
【0084】
〔図面の簡単な説明〕
本技術のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の図面に関してよりよく理解されるであろう。
【0085】
図1A]本明細書に記載された溶解性カプセルの様々な実施形態を示す。図1Aは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を有するカプセルを示す。
【0086】
図1B]本明細書に記載された溶解性カプセルの様々な実施形態を示す。図1Bは、第1の閉鎖端及び第2の開放端を有するプセルを示す。
【0087】
図1C]本明細書に記載された溶解性カプセルの様々な実施形態を示す。図1Cは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端ならびに複数の開口部を有するカプセルを示す。
【0088】
図1D]本明細書に記載された溶解性カプセルの様々な実施形態を示す。図1Dは、第1の閉鎖端及び第2の開放端ならびに複数の開口部を有するカプセルを示す。
【0089】
図2]本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプリングデバイスの実施形態を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を有する溶解性カプセル内に圧縮状態で収容された研磨スポンジと、第2の閉鎖端の外面と接触している内面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸と、を備える。
【0090】
図3]本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプリングデバイスの実施形態を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を有する溶解性カプセル内に圧縮状態で収容された研磨スポンジと、第2の閉鎖端の外面と接触している内面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸と、を備える。本デバイスは、研磨スポンジがこれらの開口部で外部環境に露出されるように、溶解性カプセルの円筒形の縁に沿った複数の開口部を更に含む。
【0091】
図4]本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプリングデバイスの実施形態を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を有する溶解性カプセル内に圧縮状態で収容された研磨スポンジと、研磨スポンジと接触している内面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸と、を備える。成形キャップは、溶解性カプセルの第2の開放端を覆う。
【0092】
図5]本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプリングデバイスの実施形態を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を有する溶解性カプセル内に圧縮状態で収容された研磨スポンジと、研磨スポンジと接触している内面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸と、を備える。成形キャップは、溶解性カプセルの第2の開放端を覆う。本デバイスは、溶解性カプセルの円筒形の縁に沿った複数の開口部を更に備える。
【0093】
図6A]本明細書に記載された研磨スポンジの種々の実施形態を示す。図6Aは、中心から除去された材料の一部を含む円筒形状の研磨スポンジを示す。スポンジの中心からおよそ25%の材料は、除去されている。
【0094】
図6B]本明細書に記載された研磨スポンジの種々の実施形態を示す。図6Bは、中心から材料のより大きな部分が除去されている、類似のスポンジを示す。スポンジの中心からおよそ50%の材料は、除去されている。
【0095】
図6C]本明細書に記載された研磨スポンジの種々の実施形態を示す。図6Cは、上から見てピンホイール形状を作成するために、スポンジの縁から複数の部分が除去された、円筒形スポンジを示す。
【0096】
図6D]本明細書に記載された研磨スポンジの種々の実施形態を示す。図6Dは、上から見て十字形状を作成するために、スポンジの縁から複数の部分が除去された、円筒形スポンジを示す。
【0097】
図7A]スポンジの中心から材料の一部(約25%)が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。縫合糸材料は、研磨スポンジを通過し、成形キャップに取り付ける。研磨スポンジの非圧縮直径は、約30mmである(図7A)。
【0098】
図7B]スポンジの中心から材料の一部(約25%)が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。材料の一部は、研磨スポンジの中心から除去され、研磨スポンジは、接着剤によって成形キャップの内面に取り付けられる(図7B)。
【0099】
図8A]スポンジの中心から材料の一部(約50%)が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。縫合糸材料は、研磨スポンジを通過し、成形キャップに取り付ける。研磨スポンジの非圧縮直径は、約30mmである(図8A)。
【0100】
図8B]スポンジの中心から材料の一部(約50%)が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。材料の一部は、研磨スポンジの中心から除去され、研磨スポンジは、接着剤によって成形キャップの内面に取り付けられる(図8B)。
【0101】
図9A]スポンジの縁から材料の複数の部分が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。研磨スポンジの非圧縮直径は、約30mmである(図9A)。
【0102】
図9B]スポンジの縁から材料の複数の部分が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。スポンジの縁から材料の複数の部分は、上から見てピンホイール形状を有するスポンジを生成するために、除去される(図9B)。
【0103】
図10A]スポンジの縁から材料の複数の部分が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。研磨スポンジの非圧縮直径は、約30mmである(図10A)。
【0104】
図10B]スポンジの縁から材料の複数の部分が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。スポンジの縁から材料の複数の部分は、上から見て十字形状を有するスポンジを生成するために、除去される(図10B)。
【0105】
図11A]ストリングを成形キャップに取り付けるための方法の様々な実施形態を示す。図11Aは、縫合糸が結び目の手段によって成形キャップに取り付けられた実施形態を示す。成形キャップは、カプセルの閉鎖端の外側に位置する。
【0106】
図11B]ストリングを成形キャップに取り付けるための方法の様々な実施形態を示す。図11Bは、成形キャップがカプセルの開放端を覆う実施形態を示す。ストリングは、結び目の手段によって成形キャップに取り付けられ、成形キャップは、その円周がカプセルの開放端の円周内に嵌合する細長い円筒形の縁を備える。
【0107】
図11C]ストリングを成形キャップに取り付けるための方法の様々な実施形態を示す。図11Cは、成形キャップがボタンである実施形態を示す。ボタンは、カプセル内に嵌合し、ストリングは、結び目の手段によってボタンに取り付けられる。
【0108】
図11D]ストリングを成形キャップに取り付けるための方法の様々な実施形態を示す。図11Dは、成形キャップがボタンである実施形態を示す。ボタンは、カプセル内に嵌合し、ストリングは、結び目の手段によってボタンに取り付けられる。
【0109】
図12図11Aに示された取り付けについての実施形態の複数の図を示す。成形されたキャップは、ストリングが通される2つの穴を備える(左)。ストリングをキャップに固定するための結び目は、成形キャップの内側で結び付けられる(中央)。成形キャップは、成形キャップの内面がカプセルの閉鎖端の外面と接触しているように、溶解性カプセルの閉鎖端の上に嵌合する(右)。
【0110】
図13図11Bに示された取り付けについての実施形態の複数の図を示す。成形されたキャップは、ストリングが通される2つの穴を備える(左)。ストリングをキャップに固定するための結び目は、成形キャップの内側で結び付けられる(中央)。成形キャップは、細長い円筒形の縁を備え、その円周は、カプセルの開放端の円周内に嵌合する(中央、右)。成形キャップの外面は、外部環境と接触している。
【0111】
図14図11Cに示された取り付けについての実施形態の複数の図を示す。モールドキャップは、ボタンである。ボタンは、ストリングが通される2つの穴を備える(左)。ストリングをボタンに固定するための結び目は、成形キャップの内側で結び付けられる(中央)。代替的にまたは追加して、ストリングは、接着剤の使用によって成形キャップに固定され得る。ボタンは、カプセル内に嵌合する(右)。
【0112】
図15図11Dに示された取り付けについての実施形態の複数の図を示す。モールドキャップは、ボタンである。ボタンは、キャップ内に成形されたバー形体を備える(左)。ストリングは、バー形体に巻きつき、ストリングをボタンに固定するための結び目は、成形キャップの内側で結び付けられる(中央)。代替的にまたは追加して、ストリングは、接着剤によってボタンに(例えば、バー形体に)固定され得る。ボタンは、カプセル内に嵌合する(右)。
【0113】
図16]本明細書に記載されたような摂取可能な細胞サンプリングデバイスの例示的な実施形態の複数の図を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を有する溶解性カプセルを備える。本デバイスは、第2の閉鎖端の内面と接触している外面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸とを備える。研磨スポンジは、球状成形キャップの内面が研磨スポンジと接触しているように、溶解性カプセル内に圧縮状態で収容され得る。成形キャップの例示的な側面図、上面図、角度を付けた図は、右側に示される。成形されたキャップは、縫合糸の取り付けを可能にするための2つの穴を備え、縫合糸の厚さを考慮して上部がわずかに凹んでいる。
【0114】
図17]本明細書に記載されたような摂取可能な細胞サンプリングデバイスの例示的な実施形態の複数の図を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を有する溶解性カプセルを備える。本デバイスは、第2の閉鎖端の内面と接触している外面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸とを備える。研磨スポンジは、球状成形キャップの内面が研磨スポンジと接触しているように、溶解性カプセル内に圧縮状態で収容され得る。成形キャップの例示的な側面図、上面図、角度を付けた図は、右側に示される。成形されたキャップは、縫合糸の取り付けを可能にするための2つの穴を備え、縫合糸の厚さを考慮して上部がわずかに凹んでいる。その穴は、図16の実施形態に示された穴よりもわずかに大きい。図16に示すものと比較して、このデバイスについてのより大きな穴は、縫合糸を成形キャップに取り付けるために、異なる(例えば、より大きい)結び目が使用されることを可能にし得る。
【0115】
図18]本明細書に記載されたような摂取可能な細胞サンプリングデバイスの例示的な実施形態の複数の図を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の開放端を有する溶解性カプセルを備える。研磨スポンジは、溶解性カプセル内に圧縮状態で収容され得る。本デバイスは、研磨スポンジと接触している内面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸とを備える。球状成形キャップの外面は、外部環境に露出される。成形キャップは、溶解性カプセルの第2の開放端を覆う。成形キャップの例示的な側面図、上面図、角度を付けた図は、右側に示される。成形されたキャップは、縫合糸の取り付けを可能にするための2つの穴を備え、縫合糸の厚さを考慮して上部がわずかに凹んでいる。
【0116】
図19]本明細書に記載されたような摂取可能な細胞サンプリングデバイスの例示的な実施形態の複数の図を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の開放端を有する溶解性カプセルを備える。研磨スポンジは、溶解性カプセル内に圧縮状態で収容され得る。本デバイスは、研磨スポンジと接触している内面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸とを備える。成形キャップの外面は、外部環境に露出される。成形キャップは、溶解性カプセルの第2の開放端を覆う。成形キャップの例示的な側面図、上面図、角度を付けた図は、右側に示される。成形キャップは、縫合糸の取り付けを可能にするための2つの穴を備え、縫合糸の厚さを考慮して上部がわずかに凹んでいる。その穴は、図18の実施形態に示された穴よりもわずかに大きい。図18に示すものと比較して、このデバイスについてのより大きな穴は、縫合糸を成形キャップに取り付けるために、異なる(例えば、より大きい)結び目が使用されることを可能にし得る。
【0117】
図20]本明細書に記載されたようなハンドルの例示的な実施形態についての複数の図を示す。ハンドルは、フック形状を有する。ハンドルは、ハンドルの一方の端部で一組のグリッパー内で溶解性カプセルを「摘まむ」。ハンドルの他方の端部は、フックである。縫合糸は、ハンドルの任意の適切な部分の周りに巻かれ得る。対象における使用について、摂取可能なデバイスは、除去され得、縫合糸は、巻き戻され得る。デバイスは、対象または第三者がハンドルのフック端部を保持している間、対象によって摂取され得る。
【0118】
図21]本明細書に記載されたようなハンドルの例示的な実施形態を示す。ハンドルは、溶解性カプセルが配置され得る空洞を含む。縫合糸は、示されるように、ハンドルの別個の部分の周りに巻かれ得る。巻かれたときに、縫合糸は、適切な量の張力によって所定の位置に保持され得る。ハンドルは、縫合糸から張力を除去し、縫合糸の全長を巻き戻す必要なく、ハンドルから縫合糸の容易な除去を可能にするために、圧搾され得るタブを備え得る。
【0119】
図22]本明細書に記載されたようなハンドルの別の例示的な実施形態を示す。ハンドルは、円形の形状であり得る。ハンドルは、溶解性カプセルが配置され得る空洞を含む。縫合糸は、ハンドルの外縁に沿って延在するわずかに凹んだチャネルに沿ってなど、円形ハンドルの外部縁の周りに巻かれ得る。縫合糸は、円形ハンドルに配置された単一の穴によって容易になり得る位置などで結び付けられ得る。縫合糸は、対象がデバイスを摂取することを可能にするために、円形ハンドルからほどかれ、巻き戻され得る。
【0120】
図23]本明細書に記載されたようなハンドルの別の例示的な実施形態を示す。ハンドルは、T字形状である。ハンドルは、溶解性カプセルが配置され得る空洞を含む。縫合糸は、縫合糸をハンドルに巻き付けることによって所定の位置に保持され得る。
【0121】
図24]本明細書に記載されたようなハンドルの例示的な実施形態を示す。ハンドルは、一方の端部に平らな表面を、対向する端部にフック形状を備える。平らな表面は、溶解性カプセルが配置され得る空洞を含む。平らな表面は、縫合糸について様々な適切な取り付け部位を提供するために、複数の開口部を追加的に備える。
【0122】
図25A]サンプルにおける食道障害のバイオマーカーを検出するための例示的なアッセイ設計を示す。
【0123】
図25B]サンプルにおける食道障害のバイオマーカーを検出するための例示的なアッセイ設計を示す。
【0124】
図25C]サンプルにおける食道障害のバイオマーカーを検出するための例示的なアッセイ設計を示す。
【0125】
図25D]サンプルにおける食道障害のバイオマーカーを検出するための例示的なアッセイ設計を示す。
【0126】
図25E]サンプルにおける食道障害のバイオマーカーを検出するための例示的なアッセイ設計を示す。
【0127】
図25F]サンプルにおける食道障害のバイオマーカーを検出するための例示的なアッセイ設計を示す。
【0128】
〔発明を実施するための形態〕
本技術は、細胞サンプリングデバイスに関する。具体的には、本発明は、対象において様々な異常を検出するための方法における、摂取可能な細胞サンプリングデバイス及びそれらの使用に関する。
【0129】
本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプリングデバイスは、デバイスが、対象における使用のための改善された安全性を提供する点で有利である。例えば、本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプルデバイスは、対象による使用を容易にするためのハンドルを備える。ハンドルは、デバイスの溶解性カプセル構成要素の摂取中にユーザまたは第三者が保持するのに適した表面を提供し、それによって対象内の損失を防止し、適切な期間後のデバイスの容易な除去を容易にする。別の例として、本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプリングデバイスは、成形キャップからのストリングの剥離を防止するように設計され、したがって、対象内のデバイスの損失を防止する。別の例として、本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプリングデバイスは、デバイスの取り出し中にスポンジがストリングから剥離するリスクを最小限に抑えるように設計され、したがって、対象内のデバイスの損失も防止する。更に、本明細書に記載されたデバイスは、デバイスの引き出し時に食道への裂傷を防止する材料を使用する。デバイスは、カプセルの急速な溶解及びスポンジの膨張と共に、対象によって容易に飲み込まれ、したがって、対象から食道サンプルを採集するのに必要な総時間を最小限に抑える。更に、スポンジは、最大表面積が対象から十分な組織を捕捉することを可能にする複数の特徴を備える。したがって、対象において使用するために強化された安全性及び忍容性を有する、最大のサンプリング能力を有する摂取可能な細胞サンプリングデバイスが本明細書に記載される。
【0130】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるのは、摂取可能な細胞サンプリングデバイスである。デバイスは、溶解性カプセル内に収容された研磨スポンジと、成形キャップと、成形キャップに取り付けられたストリングとを備える。
【0131】
研磨スポンジは、任意の適切な材料を含み得る。好ましくは、材料は、溶解性カプセルによって圧縮され、圧縮状態で保持されることが可能である。例えば、研磨スポンジは、網状材料を含み得る。いくつかの実施形態では、網状材料は、材料1インチ当たり10~35個の細孔を備える。例えば、網状材料は、材料1インチ当たり約10、約15、約20、約25、約30、または約35個の細孔を備え得る。材料は、対象から食道細胞を採集することが可能な任意の適切な多孔質、低密度材料であり得る。例えば、研磨スポンジは、網状ポリウレタンを含み得る。いくつかの実施形態では、研磨スポンジは、網状ポリエステル材料を含む。いくつかの実施形態では、研磨スポンジは、網状ポリエーテル材料を含む。
【0132】
研磨スポンジの多孔性は、少なくとも80%であり得る。例えば、多孔性は、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%であり得る。
【0133】
研磨スポンジは、任意の適切なサイズ及び形状であり得る。スポンジのサイズ及び形状は、カプセルのサイズに依存し得る。いくつかの実施形態では、研磨スポンジは、経口投与(例えば、摂取)に適切なカプセルへの圧縮、ならびにカプセルの溶解後の対象の食道及び喉からのその後の容易な除去、及びスポンジの非圧縮サイズへの回復を可能にするのに適切なサイズ及び形状である。例えば、スポンジは、円筒形の形状であり得る。例えば、スポンジは、非圧縮形状で約20~400mmの直径(例えば、シリンダーのシャフトを形成する円形部分の直径)を有する円筒形の形状であり得る。例えば、直径は、非圧縮状態で約20mm、約25mm、約30mm、約35mm、または約40mmであり得る。例えば、スポンジは、非圧縮状態で、20mm、21mm、22mm、23mm、24mm、25mm、26mm、27mm、28mm、29mm、または30mmの直径を有する円筒形の形状であり得る。
【0134】
別の例として、スポンジは、球状の形状であり得る。例えば、スポンジは、非圧縮状態で約20~40mmの直径を有する球状の形状であり得る。例えば、スポンジは、非圧縮状態で約20mm、約25mm、約30mm、約35mm、または約40mmの直径を有する球状の形状であり得る。例えば、スポンジは、非圧縮状態で、20mm、21mm、22mm、23mm、24mm、25mm、26mm、27mm、28mm、29mm、または30mmの直径を有する球状の形状であり得る。
【0135】
研磨スポンジは、適切なサイズに圧縮され、圧縮状態で溶解性カプセル内に収容され得る。例えば、圧縮スポンジは、約1mm~約15mmの直径を有し得る。例えば、圧縮スポンジは、圧縮状態で、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、14mm、または15mmの直径を有し得る。
【0136】
いくつかの実施形態では、溶解性カプセルの溶解は、圧縮から研磨スポンジを放出し、研磨スポンジが膨張することを可能にする。いくつかの実施形態では、研磨スポンジは、溶解性カプセルの溶解に続いて非圧縮サイズに膨張する。いくつかの実施形態では、研磨スポンジは、カプセル内に包装する前に、元の非圧縮サイズと実質的に同じサイズに膨張する。非限定的な例として、研磨スポンジは、溶解性カプセルの溶解に続いて、元の非圧縮サイズの10%以内に膨張し得る。例えば、スポンジは、溶解性カプセルの溶解に続いて、元の非圧縮サイズの1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%以内に膨張し得る。例えば、元の非圧縮サイズは、30mmであり得、スポンジは、カプセルの溶解に続いて27~30mmに膨張し得る。
【0137】
いくつかの実施形態では、非圧縮スポンジは、均一な形状である。例えば、非圧縮スポンジは、均一な球状の形状であり得る。いくつかの実施形態では、非圧縮スポンジは、均一な円筒形の形状であり得る。いくつかの実施形態では、非圧縮スポンジは、研磨スポンジ材料の一部を溶解性カプセル内に延在する突起を有する球状の形状であり得る。この突起は、図8Bに例示される。
【0138】
いくつかの実施形態では、研磨スポンジは、研磨スポンジの少なくとも1つの部分を除去することによって提供され得るように、スポンジ材料を有しない凹部もしくはくぼみ、または他の外部もしくは内部空間(「空所」)を有するように形成される。研磨スポンジの形状に関して本明細書で使用される場合、スポンジの「除去された」部分は、1つ以上の空所を備える最終的形状を生成するために、単純な固体形態、例えば、球体または円柱から除去される部分など、成形された研磨スポンジにおける空所を指す。研磨スポンジは、製造中にスポンジ材料が物理的に「除去される」必要がないように、そのような空所を備える最終的形状で製造され得ることを理解されたい。いくつかの実施形態では、材料の少なくとも一部は、研磨スポンジの中心から除去され得る。例えば、スポンジは、円筒形の形状であり得、材料の一部は、スポンジの中心から除去され得る。別の例として、スポンジは、球状の形状であり得、材料の一部は、研磨スポンジの中心から除去され得る。例えば、そのような実施形態は、図6A及び6Bに例示される。いくつかの実施形態では、材料の少なくとも1つの部分は、研磨スポンジの少なくとも1つの外縁から除去され得る。例えば、スポンジは、円筒形の形状であり得、材料の少なくとも一部は、研磨スポンジの縁から除去され得る。別の例として、スポンジは、球状の形状であり得、材料の少なくとも1つの部分は、研磨スポンジの縁から除去され得る。様々な実施形態は、図6C及び6Dに例示される。例えば、材料の複数の部分は、スポンジが上部から見られるときに、ピンホイール形状(図6Cに示されるように)または十字形状(図6Dに示されるように)を生成するためにスポンジの縁から除去され得る。
【0139】
任意の適切なサイズの部分は、スポンジから除去され得る。例えば、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、またはそれ以上の材料は、スポンジから除去され得る。いくつかの実施形態では、材料の一部の除去は、対象による摂取のための適切なサイズのカプセルへのスポンジの圧縮を容易にする。いくつかの実施形態では、スポンジからの材料の一部の除去は、溶解性カプセルの溶解に続くスポンジの急速な拡張を容易にする。いくつかの実施形態では、スポンジからの材料の一部の除去は、対象において食道細胞を採集するために利用可能なスポンジの表面積を増加する。
【0140】
研磨スポンジは、溶解性カプセル内に収容される。したがって、研磨スポンジは、溶解性カプセル内に嵌合するように円筒形状に圧縮され得る。溶解性カプセルは、任意の適切な材料を含み得る。例えば、溶解性カプセルは、当該技術分野で既知のゼラチン、デンプン、またはセルロース材料を含み得る。いくつかの実施形態では、溶解性物質は、ビーガンまたはベジタリアンカプセル(例えば、全ての動物製品を除く、または特定のタイプの動物由来の生成物を含まない、例えば、ゼラチンフリーカプセル)であり得る。
【0141】
溶解性カプセルは、適切な材料で作製され得る。いくつかの実施形態では、溶解性カプセルは、対象の胃腔に入ってから10分以内に溶解する適切な材料を含む。例えば、溶解性カプセルは、対象の胃腔への露出からおよそ10分以内、9分以内、8分以内、7分以内、6分以内、5分以内、4分以内、3分以内、2分以内、または1分以内に溶解し得る。好ましくは、溶解性カプセルは、対象の胃腔への露出から5分以内に溶解する。
【0142】
いくつかの実施形態では、溶解性カプセルは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を備える。例えば、第1の閉鎖端及び第2の開放端を備える溶解性カプセルは、図1Aに示される。他の実施形態では、溶解性カプセルは、第1の閉鎖端及び第2の開放端を備える。例えば、第1の閉鎖端及び第2の開放端を備える溶解性カプセルは、図1Bに示される。
【0143】
いくつかの実施形態では、溶解性カプセルは、研磨スポンジの一部が1つ以上の開口部で外部環境に露出されるように、1つ以上の開口部を備える。1つ以上の開口部の存在は、対象による摂取時のカプセルのより速い溶解時間を容易にし得る。いくつかの実施形態では、溶解性カプセルは、1つの開口部を備える。いくつかの実施形態では、溶解性カプセルは、2つ以上の開口部を備える。1つ以上の開口部を含有するカプセルの代表的な画像は、図1C(第1の閉鎖端及び第2の開放端を有するカプセル)及び図1D(第1の閉鎖端及び第2の開放端を有するカプセル)に示される。
【0144】
1つ以上の開口部は、外部環境への研磨スポンジの露出を、スポンジを圧縮状態に保持するカプセルの能力を実質的に低下させることなく可能にする任意の適切なサイズ及び形状であり得る。1つ以上の開口部は、溶解性カプセル上の任意の適切な位置にあり得る。例えば、溶解性カプセルは、カプセルの閉鎖端に1つ以上の開口部を備え得る。別の例として、溶解性カプセルは、カプセルの円筒形の縁に1つ以上の開口部を備え得る。
【0145】
摂取可能な細胞サンプリングデバイスは、成形キャップを更に備える。いくつかの実施形態では、成形キャップは、半球状の形状である。いくつかの実施形態では、成形キャップは、円筒形の形状(例えば、ボタン)である。いくつかの実施形態では、成形キャップは、カプセルに接続される。例えば、成形キャップは、接着剤によってカプセルに接続され得る。いくつかの実施形態では、成形キャップは、研磨スポンジに接続される。例えば、成形キャップは、接着剤によって研磨スポンジに接続され得る。いくつかの実施形態では、成形キャップは、カプセル内に嵌合する。
【0146】
いくつかの実施形態では、細胞サンプリングデバイスは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を備えるカプセルを備え得、半球状成形キャップは、カプセルの閉鎖端のうちの1つを覆い得る。例えば、成形キャップは、カプセルの一方の端部の外面と接触している内面と、外部環境と接触している外面とを備え得る(図2及び図3に例示されるように)。いくつかの実施形態では、成形キャップは、研磨スポンジと接触している内面と、外面とを備える。いくつかの実施形態では、外面は、外部環境と接触し得る。例えば、カプセルは、第1の閉鎖端及び第2の開放端を備え得、成形キャップは、カプセルの第2の開放端を覆い得る。例えば、成形キャップは、細長い円筒形の縁を備え得、その円周は、カプセルの円周内に嵌合する(図4に例示されるように)。
【0147】
いくつかの実施形態では、成形キャップは、研磨スポンジと接触している内面と、カプセルの一方の端部の内面と接触している外面とを備える。例えば、カプセルは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を備え得、半球状成形キャップは、研磨スポンジと接触している内面と、カプセルの一閉鎖端の内面と接触している外面とを備え得る(例えば、成形キャップがカプセル内に嵌合される)。いくつかの実施形態では、カプセルは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を備え得、円筒形の形状をした成形キャップ(例えば、ボタン)は、カプセルの内部に嵌合され得る。そのような実施形態では、ボタンは、成形キャップのリムがカプセルと接触しており、成形キャップの底面が研磨スポンジと接触しており、かつ成形キャップの上面がカプセルの内面と直接接触しないように、カプセル内に嵌合され得る(図14及び図15に例示されるように)。いくつかの実施形態では、細胞サンプリングデバイスは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を備えるカプセルを備え、半球状成形キャップは、カプセル内に嵌合し得る。例えば、細胞サンプリングは、第2の閉鎖端の内面と接触している外面を有する半球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸とを備え得る。研磨スポンジは、球状成形キャップの内面が研磨スポンジと接触しているように、溶解性カプセル内に圧縮状態で収容され得る。そのような実施形態は、例えば、図16及び図17に示される。
【0148】
成形キャップの内面が研磨スポンジと接触している実施形態では、成形キャップの内面は、研磨スポンジに取り付けられ得る。例えば、成形キャップの内面は、接着剤によって研磨スポンジに取り付けられ得る。
【0149】
成形キャップの表面がカプセルと接触している実施形態では、成形キャップは、カプセルに取り付けられ得る(例えば、接着剤によって)。
【0150】
摂取可能な細胞サンプリングデバイスは、成形キャップに取り付けられたストリングを更に備える。ストリングは、圧着、オーバーモールディング、接着剤、融解、包装、またはテーピングを含むが、これらに限定されない任意の適切な手段によって成形キャップに取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、ストリングは、接着剤によって成形キャップに取り付けられる。いくつかの実施形態では、ストリングは、結び目によって成形キャップに取り付けられる。任意の適切なタイプの結び目は、使用され得る。例えば、結び目は、ヒッチ(hitch)結び目であり得る。「ヒッチ結び目」という用語は、ストリングを物体または別のストリングに結び付けるために使用される結び目のタイプを指す。本用語は、代替のリングヒッチング、アンカーベンドバリアント、ベールスリングヒッチ、バレルヒッチ、ベケットヒッチ、ブラックウォールヒッチ、ブレイクスヒッチ、ブームヒッチ、ボトムロードリリースヒッチ、バントラインヒッチ、猫の足、チェーンヒッチ、クララをクリンギング、クローブヒッチ、連続リングヒッチング、カウヒッチバリアント、トグルとカウヒッチ、カウヒッチ、ダブルハーフヒッチ、Farrimond摩擦ヒッチ、ガルダヒッチ、グランドラインヒッチ、ハーフヒッチ、ホルターヒッチ、ハイポイントヒッチ、ハイウェイマンのヒッチ、ヒッチングタイ、氷柱ヒッチ、キリックヒッチ、ヌートヒッチ、ライターのヒッチ、マグナスのヒッチ、マーリンヒッチング、マーリンスパイクヒッチ、マストヘッド結び目、ミッドシップマンズヒッチ、ミュンターヒッチ、ミュンターフリクションヒッチ、オッセルヒッチ、パロマ結び目、パイルヒッチ、プルシック結び目、リバースハーフヒッチ、ラウンドヒッチ、ラウンドターンと2ハーフヒッチ、船員のグリップヒッチ、船員のヒッチ、シベリアンヒッチ、シングルヒッチ、スリペリーヒッチ、スネル結び目、スナグルヒッチ、トートラインヒッチ、ティンバーヒッチ、トリレン結び目、トラッカーズヒッチ、タグボートヒッチ、ユニ結び目、またはワゴナーズヒッチの結び目を含む、ヒッチ結び目の多くの異なるタイプを包含する。いくつかの実施形態では、ヒッチ結び目は、ダブルオーバーハンド結び目である。
【0151】
いくつかの実施形態では、結び目は、結束結び目であり得る。「結束結び目」という用語は、それらの周りを少なくとも1回通過するストリングを使用して、物体または複数の物体を一緒に維持するために使用される結び目のタイプを指す。適切な結束結び目は、例えば、ボア結び目、ボトルスリング、ボウライン結び目、収縮結び目、角付きビーフ結び目、グラニー結び目、地面結び目、ミラー結び目、パッカー結び目、リーフ結び目、絞り結び目、外科医結び目、泥棒結び目、妨害結び目、シート曲げ、または一般的な鞭打ち結び目を含む。結び目のタイプは、製造の容易さを可能にすると同時に、ストリングを成形キャップに接続する安定した手段を提供するために選択され得る。
【0152】
成形キャップは、ストリングのキャップへの取り付けを可能にするために任意の適切な特徴を備え得る。例えば、成形キャップは、ねじ込まれて、適切な結び目に結び付けられることができるストリングを通す2つの穴を備え得る。ストリングは、結び目がカプセルの内部に結び付けられることができる前に、第1の穴を通ってねじ込まれ、外部環境を通過し、第2の穴を通過することによってカプセルの内部に再び入ることができる。別の例として、成形キャップは、ストリングが固定されることができるバーを備え得る(図11Dに示されるように)。
【0153】
ストリングは、任意の適切な材料を含み得る。例えば、ストリングは、縫合糸材料(例えば、外科用縫合糸材料)であり得る。縫合糸材料は、生物学的材料または合成材料を含む様々な材料から作製され得る。例えば、縫合糸材料は、ナイロン、ポリエステル、PVDF、ポリプロピレン、またはこれらの組み合わせなどの合成材料を含み得る。
【0154】
ストリングは、対象が喉に裂傷を引き起こさずに容易に摂取できるように適切な厚さであるべきである。いくつかの実施形態では、ストリングは、0.3mm~0.7mmの厚さを有する。例えば、ストリングは、0.3mm、0.35mm、0.4mm、0.45mm、0.5mm、0.55mm、0.6mm、0.65mm、または0.7mmの厚さを有し得る。
【0155】
ストリングは、対象における溶解性カプセルの溶解後にデバイスの取り出しを可能にするために適切な長さであるべきである。したがって、ストリングは、対象または医師がストリングを把持してデバイスの取り出しを開始することができるように十分なストリングを保持しながら、対象の胃腔に到達するために溶解性カプセル内に含有される研磨スポンジを可能にするのに十分な長さであるべきである。例えば、ストリングは、少なくとも60cmの長さであり得る。いくつかの実施形態では、ストリングは、60cm~80cmの長さであり得る。例えば、ストリングは、60cm、61cm、62cm、63cm、64cm、65cm、66cm、67cm、68cm、69cm、70cm、71cm、72cm、73cm、74cm、75cm、76cm、77cm、78cm、79cm、または80cm長であり得る。
【0156】
いくつかの実施形態では、ストリングは、飲み込まれたストリングの量を判断するために、ストリング上にマーキングを備え得る。そのようなマーキングは、溶解性カプセルが所望の領域(例えば、対象の胃腔)に移動したことを判定することを支援するであろう。マーキングは、任意の適切な距離離間し得る。例えば、マーキングは、1~80cm離間し得る。例えば、マーキングは、約1cm、約5cm、約10cm、約15cm、約20cm、約25cm、約30cm、約35cm、または約40cm離れて配置され得る。
【0157】
ストリングは、デバイスの摂取及び/または取り出し中にストリングが破損するリスクを最小限に抑えるために適切な引張強度を有するべきである。例えば、ストリングは、溶解性カプセルの溶解後に対象からデバイスを取り出すためにストリングが引っ張られることを可能にする適切な引張強度を有するべきである。いくつかの実施形態では、摂取可能なデバイスは、デバイスの取り出しを容易にする、及び/またはストリング全体の飲み込みを防止するためのハンドルまたはグリップを備え得る。例えば、摂取可能なデバイスは、成形可能キャップまたはボタンに取り付けられていないストリングの端部に取り付けられたハンドルを備え得る。例えば、摂取可能なデバイスは、カプセルを含有しないストリングの端部にハンドルまたはグリップを備え得る。ハンドルまたはグリップは、取り出しを容易にし、ストリングの飲み込みを防止するために、任意の適切なサイズ及び形状であり得る。ハンドルまたはグリップは、開放形状(例えば、バー形状、T字形状、X字形状、フック形状など)または閉鎖形状(例えば、円もしくは半円形状、長方形形状、三角形形状など)であり得、ストリング(例えば、ストリングにおけるループまたは結び目であり得る)と同じ材料から形成され得、または異なる材料(例えば、プラスチック、金属など)を備え得る。適切なハンドルは、本明細書、特に図21、22、23、及び24において実証される。
【0158】
いくつかの実施形態では、ハンドルはまた、対象において使用する前に摂取可能なデバイスを保管する手段としての役割を果たす。例えば、ハンドルは、溶解性カプセルが含有され得る空洞を備え得る。ハンドルはまた、保管中にハンドルの周りにストリング(例えば、縫合糸)を巻くための手段を備え得る。
【0159】
いくつかの実施形態では、ハンドルは、ハンドルの一方の端部で一組のグリッパー内で溶解性カプセル摂取可能デバイスを摘まむ。ハンドルは、グリッパーを緩めるまたはロック解除する機構を備え得、それによって、対象における使用の前に溶解性カプセルを解放する。いくつかの実施形態では、ハンドルの他方の端部(例えば、グリッパーと対向する端部)は、フックである。そのような実施形態は、図20に示される。
【0160】
いくつかの実施形態では、ハンドルは、溶解性カプセルが中に配置され得る空洞と、縫合糸が周りに巻かれ得るセグメントとを含有する平らな表面を備える。ハンドルは、縫合糸上の張力を解放する手段を更に備え得、それによって、巻き戻す必要なしに縫合糸の長さの除去を容易にする。そのような実施形態は、例えば、図21に示される。この特定の図では、ハンドルは、縫合糸から張力を除去し、ハンドルからの縫合糸の容易な除去を可能にするために、圧搾され得るタブを備える。
【0161】
いくつかの実施形態では、ハンドルは、円形の形状である。ハンドルは、溶解性カプセルが中に配置され得る空洞を含有する平らな表面を備える。縫合糸は、ハンドルの外縁に沿って延在するわずかに凹んだチャネルに沿ってなど、円形ハンドルの外部縁の周りに巻かれ得る。縫合糸は、円形ハンドルに配置された単一の穴によって容易になり得る位置などで結び付けられ得る。縫合糸は、対象がデバイスを摂取することを可能にするために、円形ハンドルからほどかれ、巻き戻され得る。そのような実施形態は、図22に示される。
【0162】
いくつかの実施形態では、ハンドルは、T字形状である。T字の上部断面は、溶解性カプセルが中に配置され得る空洞を備え得るのに反して、垂直断面は、ハンドルの周りに縫合糸を巻き付けるために使用され得る。そのような実施形態は、例えば、図23に示される。
【0163】
いくつかの実施形態では、ハンドルは、縫合糸が固定され得る複数の取り付け部位を有する修正されたフック形状を備える。図24は、本明細書に記載されたハンドルの例示的な実施形態を示す。ハンドルは、一方の端部に平らな表面を、対向する端部にフック形状を備える。平らな表面は、溶解性カプセルが配置され得る空洞を含む。平らな表面は、縫合糸について様々な適切な取り付け部位を提供するために、複数の開口部を追加的に備える。
【0164】
いくつかの実施形態では、ストリングは、研磨スポンジの一部を通過する。したがって、ストリングをスポンジを通過させることは、スポンジが溶解性カプセルの溶解後に対象内で失われないように、スポンジを成形キャップに固定するのに役立つであろう。いくつかの実施形態では、ストリングは、溶解性カプセルの少なくとも1つの表面を通過する。例えば、ストリングは、溶解性カプセルの第1の閉鎖端を通過し、研磨スポンジを通過し、次いで成形キャップに取り付け得る。いくつかの実施形態では、ストリングは、溶解性カプセルの第1の閉鎖端を通過し、研磨スポンジを通過し、溶解性カプセルの第2の閉鎖端を通過し、次いで成形キャップに取り付け得る。成形キャップに取り付けられていないストリングの端部は、上で記載されたように、ハンドルに取り付けられ得る。
【0165】
対象から細胞を採集するための方法が本明細書に更に記載される。本方法は、本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプリングデバイスを対象に提供することを含む。摂取可能な細胞サンプリングデバイスを対象に提供するための適切な方法は、これらの各々が、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,735,214号、米国特許第10,327,742号、及び米国特許第10,292,687号に記載される。例えば、対象は、本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプリングデバイスを飲み込み得、適切な時間は、デバイスを対象から取り出す前に経過し得る。例えば、対象は、摂取可能な細胞サンプリングデバイスを飲み込み得、10分以下は、取り出し前に通過することが可能にされ得る。例えば、10分、9分、8分、7分、6分、5分、4分、3分、2分、または1分は、取り出し前に経過し得る。取り出しは、対象、医師、またはその他の適切な人物に、対象からデバイスの快適な取り出しを可能にする適切な速度でストリングを掴み、引っ張らせることを含み得る。食道細胞は、任意の適切な手段によって研磨スポンジから採取され得、続いて、1つ以上の異常が対象において存在するかどうかを判定するために分析され得る。いくつかの実施形態では、食道細胞は、採取され、分析の前に適切な安定化緩衝液中に配置され得る。例えば、安定化緩衝液は、細胞に対する望ましくない損傷(例えば、細胞溶解)または細胞サンプル内に含有される核酸(例えば、DNAまたはRNA)の損傷/分解を防止する任意の適切な薬剤もしくは薬剤の組み合わせを含み得る。
【0166】
いくつかの実施形態では、食道細胞は、研磨スポンジから採取され、食道障害が対象において存在するかどうかを判定するために分析される。分析は、タンパク質ベースの試験、組織/細胞検査(例えば、顕微鏡検査または他の目視検査)、及び/または核酸検出アッセイを含む、任意の適切な方法によって実行され得る。例えば、分析は、目的の1つ以上のバイオマーカーを分析するために、タンパク質ベースの技術によって実行され得る。タンパク質ベースの技術は、例えば、免疫組織化学、ELISA、ウエスタンブロット、フローサイトメトリー、蛍光インサイツハイブリダイゼーション(FISH)、細胞選別の蛍光分析(FACS)、質量分析などを含む。例えば、タンパク質ベースの技術は、目的の少なくとも1つのバイオマーカータンパク質に対する1つ以上の抗体を使用して実行され得る。バイオマーカータンパク質(複数可)は、タンパク質(複数可)との反応が可能である抗体、及びその後の抗体の視覚化を使用して検出され得る。抗体は、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体であり得る。二次、三次、または更なる抗体の使用は、シグナルを増幅し、検出を容易にするために有利に用いられ得る。
【0167】
いくつかの実施形態では、食道細胞は、研磨スポンジから採取され、食道障害が対象において存在するかどうかを判定するために検査される。例えば、細胞は、スポンジから採取され、適した培地上でめっきされ、食道障害を示す特徴が細胞内に存在するかどうかを判定するために、顕微鏡検査または他の目視検査によって検査され得る。いくつかの実施形態では、細胞は、スポンジから採取し、めっきされ、1つ以上のがん細胞が存在するかどうかを判定するために、顕微鏡を使用して検査され得る。いくつかの実施形態では、食道障害の診断は、バレット食道もしくは食道腺癌を含む、胃食道逆流症またはその合併症が示され得る、柱状細胞などの特定の細胞タイプの視覚化によって行われ得る。
【0168】
いくつかの実施形態では、食道細胞は、研磨スポンジから採取され、1つ以上の核酸検出アッセイは、食道障害が対象に存在するかどうかを判定するために実行される。例えば、食道細胞は、対象における使用後に研磨スポンジから採取され得、細胞は、食道障害の1つ以上のバイオマーカーのレベルを検出するために1つ以上の核酸検出アッセイによって分析され得る。食道障害を検出するための適切な方法(例えば、核酸検出アッセイ)及びバイオマーカーは、これらの両方が、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年1月26日に出願された、Allawiらの米国特許出願第15/881,409号(例えば、ANKRD13B、CHST2、CNNM1、DOCK2、DTX1、FER1L4、FERMT3、FLI1、GRIN2D、JAM3、LRRC4、OPLAH、PDGFD、PKIA、PPP2R5C、QKI、SEP9、SFMBT2、SLC12A8、TBX15、TSPYL5、VAV3、ZNF304、ZNF568、及びZNF671を含む)、ならびに米国特許第10,435,755号(例えば、BMP3、NDRG4、VAV3、SFMBT2、DIO3、HUNK、ELMO1、CD1D、CDKN2A、及びOPLAHを含む)に記載される。適切なバイオマーカーZNF682、NDRG4、及びVAV3の例示的なアッセイ設計は、以下でより詳細に考察される。
【0169】
例示的な核酸アッセイ設計は、図16A~16Fに示される。例えば、食道細胞は、研磨スポンジから採取され得、ZNF682、NDRG4、及びVAV3から選択される1つ以上の生体マーカーのレベルは、判定され得る。いくつかの実施形態では、ZNF682、NDRG4、及びVAV3のレベルは、判定され得る。いくつかの実施形態では、食道障害の検出は、1つ以上のバイオマーカーのDNAメチル化レベルを測定することを含み得る。
【0170】
いくつかの実施形態では、バイオマーカーは、ZNF682であり得る。ZNF682についての例示的なプライマー及びプローブは、図16Aに示される。いくつかの実施形態では、ZNF682フォワードプライマーは、5’AGTTTATTTTGGGAAGAGTCGCG3’(配列番号3)を含み得、リバースプライマーは、5’CCATTATCCCCGCAATCGAA3’(配列番号4)を含み得、プローブは、5’CGCGCCGAGGGCGCGTTTTTGCGTT/3C6/3’(配列番号5)を含み得る。
【0171】
いくつかの実施形態では、バイオマーカーは、VAV3であり得る。VAV3についての例示的なプライマー及びプローブは、図16Bに示される。いくつかの実施形態では、VAV3フォワードプライマーは、5’TCGGAGTCGAGTTTAGCGC3’(配列番号8)を含み得、リバースプライマーは、5’CGAAATCGAAAAAACAAAAACCGC3’(配列番号9)を含み得る。いくつかの実施形態では、VAV3は、1つのプローブまたは2つのプローブによって検出され得る。例えば、VAV3は、プローブ(アーム1)5’CGCCGAGGCGGCGTTCGCGA/3C6/3’(配列番号10)及び/またはプローブ(アーム5)5’CCACGGACGCGGCGTTCGCGA/3C6/3’(配列番号11)によって検出され得る。
【0172】
いくつかの実施形態では、バイオマーカーは、NDRG4であり得る。NDRG4の例示的なプライマー及びプローブは、図16Cに示される。いくつかの実施形態では、NDRG4フォワードプライマーは、5’CGGTTTTCGTTCGTTTTTTCG3’(配列番号14)を含み得、リバースプライマーは、5’CCGCCTTCTACGCGACTA3’(配列番号15)を含み得、プローブは、5’CCACGGACGGTTCGTTTATCG/3C6/3’(配列番号16)を含み得る。
【0173】
いくつかの実施形態では、バイオマーカーは、骨形態形成タンパク質3(BMP3)であり得る。いくつかの実施形態では、バイオマーカーは、ZNF568であり得る。いくつかの実施形態では、バイオマーカーは、BMP3及びZNF568であり得る。
【0174】
いくつかの実施形態では、食道から採集されたサンプルを分析するための、例えば、食道障害を検出するためのバイオマーカーの1つまたは群は、NDRG4、ZNF682、VAV3、BMP3、ZNF568、FER1L4、ANKRD13B、CD1D、CDKN2A、CHST2、CNNM1、DIO3、DOCK2、DTX1、ELMO1、FERMT3、FLI1、GRIN2D、HUNK、JAM3、LRRC4、OPLAH、PDGFD、PKIA、PPP2R5C、QKI、SEP9、SFMBT2、SLC12A8、TBX15、TSPYL5、ZNF304、及びZNF671からなる群から選択され得る。この群から選択されるバイオマーカーは、1つのバイオマーカー、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、または33個のバイオマーカーを、単独で、または任意の組み合わせもしくはサブ組み合わせで、限定されずに、含み得る。例えば、ある特定の実施形態では、バイオマーカーまたはバイオマーカーの群は、ANKRD13B、CHST2、CNNM1、DOCK2、DTX1、FER1L4、FERMT3、FLI1、GRIN2D、JAM3、LRRC4、OPLAH、PDGFD、PKIA、PPP2R5C、QKI、SEP9、SFMBT2、SLC12A8、TBX15、TSPYL5、VAV3、ZNF304、ZNF568、及びZNF671からなる群から選択され、いくつかの実施形態では、バイオマーカーまたはバイオマーカーの群は、BMP3、NDRG4、VAV3、SFMBT2、DIO3、HUNK、ELMO1、CD1D、CDKN2A、及びOPLAHからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、バイオマーカーまたはバイオマーカーの群は、NDRG4、ZNF682、VAV3、BMP3、ZNF568、及びFER1L4からなる群から選択され、ある特定の実施形態では、バイオマーカーの群は、NDRG4、ZNF682、VAV3、BMP3、ZNF568、及びFER1L4からなる群を含む。
【0175】
いくつかの実施形態では、1つ以上のバイオマーカーは、参照マーカーに対して正規化される。適切な方法及び参照マーカーは、各々の全内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第10,465,248号及び米国特許出願第16/318,580号に記載される。いくつかの実施形態では、参照マーカーは、β-アクチン、ZDHHC1、及びB3GALT6から選択される。
【0176】
いくつかの実施形態では、参照マーカーは、ZDHHC1であり得る。ZDHHC1の例示的なプライマー及びプローブは、図16Dに示される。いくつかの実施形態では、ZDHHC1フォワードプライマーは、5’GTCGGGGTCGATAGTTTACG3’(配列番号19)を含み、リバースプライマーは、5’ACTCGAACTCACGAAAACG3’(配列番号20)を含み、プローブは、5’CCACGGACGGACGAACGCACG/3C6/3’(配列番号21)を含む。
【0177】
いくつかの実施形態では、参照マーカーは、B3GALT6であり得る。B3GALT6の例示的なプライマー及びプローブは、図16Eに示される。いくつかの実施形態では、B3GALT6フォワードプライマーは、5’GGTTTATTTTGGTTTTTTGAGTTTTCGG3’(配列番号24)を含み、リバースプライマーは、5’TCCAACCTACTATATTTACGCGAA3’(配列番号25)を含み、プローブは、5’CCACGGACGGCGGATTTAGGG/3C6/3’(配列番号26)を含む。
【0178】
いくつかの実施形態では、参照マーカーは、β-アクチンであり得る。β-アクチンの例示的なプライマー及びプローブは、図16Fに示される。いくつかの実施形態では、β-アクチンフォワードプライマーは、5’GTGTTTGTTTTTTTGATTAGGTGTTTAAGA3’(配列番号32)を含み、リバースプライマーは、5’CTTTACACCAACCTCATAACCTTATC3’(配列番号33)を含み、プローブは、5’GACGCGGAGATAGTGTTGTGG/3C6/3’(配列番号34)を含む。
【0179】
特許、特許出願、記事、書籍、論文、及びインターネットウェブページを含むが、これらに限定されない本出願において引用される全ての文献及び同様の資料は、参照によりそれらの全体があらゆる目的のために明示的に援用される。特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本明細書に記載された様々な実施形態が属する当業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。参照により援用される際にこれらの用語の定義が本発明の教示に提供される定義と異なるようにみえるときに、本発明の教示に提供される定義は、優先されるものとする。
【0180】
記載される本科学技術の組成物、方法、及び用途の種々の修正形態及び変形形態は、記載されるような本科学技術の範囲及び趣旨から逸脱することなく当業者には明白である。本科学技術を特定の例示的な実施形態に関連して記載してきたが、特許請求の範囲に記載されるような本発明は、そのような特定の実施形態に過度に限定されるべきではないことを理解されたい。実際に、薬理学、生化学、医学、または関連分野における当業者に明らかである本発明を実施するために記載された方式の様々な修正形態は、添付の特許請求の範囲内にあることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0181】
本技術のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の図面に関してよりよく理解されるであろう。
図1A】本明細書に記載された溶解性カプセルの様々な実施形態を示す。図1Aは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を有するカプセルを示す。
図1B】本明細書に記載された溶解性カプセルの様々な実施形態を示す。図1Bは、第1の閉鎖端及び第2の開放端を有するプセルを示す。
図1C】本明細書に記載された溶解性カプセルの様々な実施形態を示す。図1Cは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端ならびに複数の開口部を有するカプセルを示す。
図1D】本明細書に記載された溶解性カプセルの様々な実施形態を示す。図1Dは、第1の閉鎖端及び第2の開放端ならびに複数の開口部を有するカプセルを示す。
図2】本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプリングデバイスの実施形態を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を有する溶解性カプセル内に圧縮状態で収容された研磨スポンジと、第2の閉鎖端の外面と接触している内面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸と、を備える。
図3】本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプリングデバイスの実施形態を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を有する溶解性カプセル内に圧縮状態で収容された研磨スポンジと、第2の閉鎖端の外面と接触している内面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸と、を備える。本デバイスは、研磨スポンジがこれらの開口部で外部環境に露出されるように、溶解性カプセルの円筒形の縁に沿った複数の開口部を更に含む。
図4】本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプリングデバイスの実施形態を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を有する溶解性カプセル内に圧縮状態で収容された研磨スポンジと、研磨スポンジと接触している内面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸と、を備える。成形キャップは、溶解性カプセルの第2の開放端を覆う。
図5】本明細書に記載された摂取可能な細胞サンプリングデバイスの実施形態を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を有する溶解性カプセル内に圧縮状態で収容された研磨スポンジと、研磨スポンジと接触している内面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸と、を備える。成形キャップは、溶解性カプセルの第2の開放端を覆う。本デバイスは、溶解性カプセルの円筒形の縁に沿った複数の開口部を更に備える。
図6A】本明細書に記載された研磨スポンジの種々の実施形態を示す。図6Aは、中心から除去された材料の一部を含む円筒形状の研磨スポンジを示す。スポンジの中心からおよそ25%の材料は、除去されている。
図6B】本明細書に記載された研磨スポンジの種々の実施形態を示す。図6Bは、中心から材料のより大きな部分が除去されている、類似のスポンジを示す。スポンジの中心からおよそ50%の材料は、除去されている。
図6C】本明細書に記載された研磨スポンジの種々の実施形態を示す。図6Cは、上から見てピンホイール形状を作成するために、スポンジの縁から複数の部分が除去された、円筒形スポンジを示す。
図6D】本明細書に記載された研磨スポンジの種々の実施形態を示す。図6Dは、上から見て十字形状を作成するために、スポンジの縁から複数の部分が除去された、円筒形スポンジを示す。
図7A】スポンジの中心から材料の一部(約25%)が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。縫合糸材料は、研磨スポンジを通過し、成形キャップに取り付ける。研磨スポンジの非圧縮直径は、約30mmである(図7A)。
図7B】スポンジの中心から材料の一部(約25%)が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。材料の一部は、研磨スポンジの中心から除去され、研磨スポンジは、接着剤によって成形キャップの内面に取り付けられる(図7B)。
図8A】スポンジの中心から材料の一部(約50%)が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。縫合糸材料は、研磨スポンジを通過し、成形キャップに取り付ける。研磨スポンジの非圧縮直径は、約30mmである(図8A)。
図8B】スポンジの中心から材料の一部(約50%)が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。材料の一部は、研磨スポンジの中心から除去され、研磨スポンジは、接着剤によって成形キャップの内面に取り付けられる(図8B)。
図9A】スポンジの縁から材料の複数の部分が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。研磨スポンジの非圧縮直径は、約30mmである(図9A)。
図9B】スポンジの縁から材料の複数の部分が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。スポンジの縁から材料の複数の部分は、上から見てピンホイール形状を有するスポンジを生成するために、除去される(図9B)。
図10A】スポンジの縁から材料の複数の部分が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。研磨スポンジの非圧縮直径は、約30mmである(図10A)。
図10B】スポンジの縁から材料の複数の部分が除去された研磨スポンジの様々な図を示す。スポンジの縁から材料の複数の部分は、上から見て十字形状を有するスポンジを生成するために、除去される(図10B)。
図11A】ストリングを成形キャップに取り付けるための方法の様々な実施形態を示す。図11Aは、縫合糸が結び目の手段によって成形キャップに取り付けられた実施形態を示す。成形キャップは、カプセルの閉鎖端の外側に位置する。
図11B】ストリングを成形キャップに取り付けるための方法の様々な実施形態を示す。図11Bは、成形キャップがカプセルの開放端を覆う実施形態を示す。ストリングは、結び目の手段によって成形キャップに取り付けられ、成形キャップは、その円周がカプセルの開放端の円周内に嵌合する細長い円筒形の縁を備える。
図11C】ストリングを成形キャップに取り付けるための方法の様々な実施形態を示す。図11Cは、成形キャップがボタンである実施形態を示す。ボタンは、カプセル内に嵌合し、ストリングは、結び目の手段によってボタンに取り付けられる。
図11D】ストリングを成形キャップに取り付けるための方法の様々な実施形態を示す。図11Dは、成形キャップがボタンである実施形態を示す。ボタンは、カプセル内に嵌合し、ストリングは、結び目の手段によってボタンに取り付けられる。
図12図11Aに示された取り付けについての実施形態の複数の図を示す。成形されたキャップは、ストリングが通される2つの穴を備える(左)。ストリングをキャップに固定するための結び目は、成形キャップの内側で結び付けられる(中央)。成形キャップは、成形キャップの内面がカプセルの閉鎖端の外面と接触しているように、溶解性カプセルの閉鎖端の上に嵌合する(右)。
図13図11Bに示された取り付けについての実施形態の複数の図を示す。成形されたキャップは、ストリングが通される2つの穴を備える(左)。ストリングをキャップに固定するための結び目は、成形キャップの内側で結び付けられる(中央)。成形キャップは、細長い円筒形の縁を備え、その円周は、カプセルの開放端の円周内に嵌合する(中央、右)。成形キャップの外面は、外部環境と接触している。
図14図11Cに示された取り付けについての実施形態の複数の図を示す。モールドキャップは、ボタンである。ボタンは、ストリングが通される2つの穴を備える(左)。ストリングをボタンに固定するための結び目は、成形キャップの内側で結び付けられる(中央)。代替的にまたは追加して、ストリングは、接着剤の使用によって成形キャップに固定され得る。ボタンは、カプセル内に嵌合する(右)。
図15図11Dに示された取り付けについての実施形態の複数の図を示す。モールドキャップは、ボタンである。ボタンは、キャップ内に成形されたバー形体を備える(左)。ストリングは、バー形体に巻きつき、ストリングをボタンに固定するための結び目は、成形キャップの内側で結び付けられる(中央)。代替的にまたは追加して、ストリングは、接着剤によってボタンに(例えば、バー形体に)固定され得る。ボタンは、カプセル内に嵌合する(右)。
図16】本明細書に記載されたような摂取可能な細胞サンプリングデバイスの例示的な実施形態の複数の図を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を有する溶解性カプセルを備える。本デバイスは、第2の閉鎖端の内面と接触している外面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸とを備える。研磨スポンジは、球状成形キャップの内面が研磨スポンジと接触しているように、溶解性カプセル内に圧縮状態で収容され得る。成形キャップの例示的な側面図、上面図、角度を付けた図は、右側に示される。成形されたキャップは、縫合糸の取り付けを可能にするための2つの穴を備え、縫合糸の厚さを考慮して上部がわずかに凹んでいる。
図17】本明細書に記載されたような摂取可能な細胞サンプリングデバイスの例示的な実施形態の複数の図を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の閉鎖端を有する溶解性カプセルを備える。本デバイスは、第2の閉鎖端の内面と接触している外面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸とを備える。研磨スポンジは、球状成形キャップの内面が研磨スポンジと接触しているように、溶解性カプセル内に圧縮状態で収容され得る。成形キャップの例示的な側面図、上面図、角度を付けた図は、右側に示される。成形されたキャップは、縫合糸の取り付けを可能にするための2つの穴を備え、縫合糸の厚さを考慮して上部がわずかに凹んでいる。その穴は、図16の実施形態に示された穴よりもわずかに大きい。図16に示すものと比較して、このデバイスについてのより大きな穴は、縫合糸を成形キャップに取り付けるために、異なる(例えば、より大きい)結び目が使用されることを可能にし得る。
図18】本明細書に記載されたような摂取可能な細胞サンプリングデバイスの例示的な実施形態の複数の図を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の開放端を有する溶解性カプセルを備える。研磨スポンジは、溶解性カプセル内に圧縮状態で収容され得る。本デバイスは、研磨スポンジと接触している内面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸とを備える。球状成形キャップの外面は、外部環境に露出される。成形キャップは、溶解性カプセルの第2の開放端を覆う。成形キャップの例示的な側面図、上面図、角度を付けた図は、右側に示される。成形されたキャップは、縫合糸の取り付けを可能にするための2つの穴を備え、縫合糸の厚さを考慮して上部がわずかに凹んでいる。
図19】本明細書に記載されたような摂取可能な細胞サンプリングデバイスの例示的な実施形態の複数の図を示す。本デバイスは、第1の閉鎖端及び第2の開放端を有する溶解性カプセルを備える。研磨スポンジは、溶解性カプセル内に圧縮状態で収容され得る。本デバイスは、研磨スポンジと接触している内面を有する球状成形キャップと、成形キャップに取り付けられた縫合糸とを備える。成形キャップの外面は、外部環境に露出される。成形キャップは、溶解性カプセルの第2の開放端を覆う。成形キャップの例示的な側面図、上面図、角度を付けた図は、右側に示される。成形キャップは、縫合糸の取り付けを可能にするための2つの穴を備え、縫合糸の厚さを考慮して上部がわずかに凹んでいる。その穴は、図18の実施形態に示された穴よりもわずかに大きい。図18に示すものと比較して、このデバイスについてのより大きな穴は、縫合糸を成形キャップに取り付けるために、異なる(例えば、より大きい)結び目が使用されることを可能にし得る。
図20】本明細書に記載されたようなハンドルの例示的な実施形態についての複数の図を示す。ハンドルは、フック形状を有する。ハンドルは、ハンドルの一方の端部で一組のグリッパー内で溶解性カプセルを「摘まむ」。ハンドルの他方の端部は、フックである。縫合糸は、ハンドルの任意の適切な部分の周りに巻かれ得る。対象における使用について、摂取可能なデバイスは、除去され得、縫合糸は、巻き戻され得る。デバイスは、対象または第三者がハンドルのフック端部を保持している間、対象によって摂取され得る。
図21】本明細書に記載されたようなハンドルの例示的な実施形態を示す。ハンドルは、溶解性カプセルが配置され得る空洞を含む。縫合糸は、示されるように、ハンドルの別個の部分の周りに巻かれ得る。巻かれたときに、縫合糸は、適切な量の張力によって所定の位置に保持され得る。ハンドルは、縫合糸から張力を除去し、縫合糸の全長を巻き戻す必要なく、ハンドルから縫合糸の容易な除去を可能にするために、圧搾され得るタブを備え得る。
図22】本明細書に記載されたようなハンドルの別の例示的な実施形態を示す。ハンドルは、円形の形状であり得る。ハンドルは、溶解性カプセルが配置され得る空洞を含む。縫合糸は、ハンドルの外縁に沿って延在するわずかに凹んだチャネルに沿ってなど、円形ハンドルの外部縁の周りに巻かれ得る。縫合糸は、円形ハンドルに配置された単一の穴によって容易になり得る位置などで結び付けられ得る。縫合糸は、対象がデバイスを摂取することを可能にするために、円形ハンドルからほどかれ、巻き戻され得る。
図23】本明細書に記載されたようなハンドルの別の例示的な実施形態を示す。ハンドルは、T字形状である。ハンドルは、溶解性カプセルが配置され得る空洞を含む。縫合糸は、縫合糸をハンドルに巻き付けることによって所定の位置に保持され得る。
図24】本明細書に記載されたようなハンドルの例示的な実施形態を示す。ハンドルは、一方の端部に平らな表面を、対向する端部にフック形状を備える。平らな表面は、溶解性カプセルが配置され得る空洞を含む。平らな表面は、縫合糸について様々な適切な取り付け部位を提供するために、複数の開口部を追加的に備える。
図25A】サンプルにおける食道障害のバイオマーカーを検出するための例示的なアッセイ設計を示す。
図25B】サンプルにおける食道障害のバイオマーカーを検出するための例示的なアッセイ設計を示す。
図25C】サンプルにおける食道障害のバイオマーカーを検出するための例示的なアッセイ設計を示す。
図25D】サンプルにおける食道障害のバイオマーカーを検出するための例示的なアッセイ設計を示す。
図25E】サンプルにおける食道障害のバイオマーカーを検出するための例示的なアッセイ設計を示す。
図25F】サンプルにおける食道障害のバイオマーカーを検出するための例示的なアッセイ設計を示す。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25A
図25B
図25C
図25D
図25E
図25F
【配列表】
2023522629000001.app
【国際調査報告】