(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-31
(54)【発明の名称】シャシー用のばねアセンブリ、ばねアセンブリを備える乗り物シャシー、乗り物シャシー用のばねアセンブリを作製するための方法、及びばねアセンブリの使用
(51)【国際特許分類】
F16F 1/12 20060101AFI20230524BHJP
B60G 3/28 20060101ALI20230524BHJP
B60G 11/14 20060101ALI20230524BHJP
F16F 1/06 20060101ALI20230524BHJP
【FI】
F16F1/12 K
B60G3/28
B60G11/14
F16F1/06 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022564769
(86)(22)【出願日】2021-04-26
(85)【翻訳文提出日】2022-12-19
(86)【国際出願番号】 EP2021060770
(87)【国際公開番号】W WO2021219522
(87)【国際公開日】2021-11-04
(31)【優先権主張番号】102020205313.8
(32)【優先日】2020-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516306197
【氏名又は名称】ティッセンクルップ フェダーン ウント スタビリサトーレン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(71)【出願人】
【識別番号】501186597
【氏名又は名称】ティッセンクルップ アクチェンゲゼルシャフト
【住所又は居所原語表記】ThyssenKrupp Allee 1 45143 Essen Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ウェステルホフ,カルステン
(72)【発明者】
【氏名】シュラーゲ,ヤン・イヴス
(72)【発明者】
【氏名】グロス,マルセル
【テーマコード(参考)】
3D301
3J059
【Fターム(参考)】
3D301AA69
3D301AA78
3D301CA09
3D301DA08
3D301DA33
3J059AB06
3J059AB15
3J059AD04
3J059BA01
3J059BD01
3J059DA45
3J059DA50
3J059EA12
3J059GA02
(57)【要約】
本発明は、ばね(2)、特にコーティングを有するばね(2)と、ばね支持体(3)と、中間層(4)と、を具備する乗り物シャシー用のばねアセンブリ(1)であって、中間層(4)が、ばね(2)とばね支持体(3)との間に配置されており、中間層(4)が、ばね(2)、特にばね(2)に面する側のコーティングに少なくとも一体的に接続されており、中間層(4)が、ばね(2)から外方に面する側でばね支持体(3)に全体的又は部分的に当接し、かつ一体的接続以外の別の手段を介してばね支持体(3)に接続されている、ばねアセンブリ(1)に関する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ばね(2)、特にコーティングを有するばね(2)と、ばね支持体(3)と、該ばね(2)と該ばね支持体(3)との間に配置される中間層(4)と、を具備する乗り物シャシー用のばねアセンブリ(1)であって、
前記中間層(4)が、前記ばね(2)、特に前記ばね(2)に面する側の前記コーティングに少なくとも物質的に接続されており、
前記中間層(4)が、前記ばね(2)から外方に面する側で前記ばね支持体(3)に全体的又は部分的に当接し、かつ、材料接続以外の接続によって前記ばね支持体(3)に接続されており、
材料接続以外の前記接続が、押込み接続であり、
該押込み接続が、押込み要素と、前記押込み要素を受容する凹状レセプタクルと、を用いて設計されており、
前記中間層が、前記凹状レセプタクルを形成する前記ばね支持体のキャビティ内に押込み要素として受容されており、又は、その逆も同様であり、
前記ばね支持体のアンダーカットによる突起が、前記押込み要素を形成し、
該押込み要素が、該押込み要素を受容する凹状レセプタクル内に受容されており、
前記中間層中のキャビティが、前記凹状レセプタクルを形成することを特徴とする、ばねアセンブリ(1)。
【請求項2】
材料接続以外の前記接続が前記押込み接続及び非押込み接続である、請求項1に記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項3】
前記ばね支持体(3)が、エラストマー若しくはエラストマー含有プラスチック、特に、ポリウレタン、アクリロニトリル-ブタジエンアクリレート、アクリロニトリル-塩素化ポリエチレンスチレン、アクリロニトリル-メチルメタクリレート、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、エチレン-エチルアクリレートコポリマー、エチレン-プロピレン-ジエンゴム、エチレン-酢酸ビニル、フッ素ゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリビニルブチラール、シリコーンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、塩化ビニル-エチレン、塩化ビニル-エチレンメタクリレート、又は、これらの組合せの群から選択される、プラスチック、特に可撓性プラスチックにより作られている、請求項1又は請求項2に記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項4】
前記中間層(4)が、弾性設計のものであり、特に、弾性シーラント、弾性粘着剤、又は、これらの組合せであり、特に、アクリレート、エポキシ樹脂、ポリウレタン、シリコーン、シランハイブリッドシステム、ポリスルフィド、又は、これらの組合せの群から選択される組成物を含む、請求項1から請求項3のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項5】
前記中間層(4)の硬度が、前記ばね(2)の前記コーティングの硬度よりも小さい、請求項1から請求項4のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項6】
前記中間層(4)の硬度が、最大70ショアDである、請求項1から請求項5のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項7】
前記中間層(4)が、少なくとも5%、特に少なくとも50%、好ましくは少なくとも100%の破断伸びを有する、請求項1から請求項6のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項8】
前記中間層(4)が、0.1mm~10.0mmの範囲、好ましくは0.2mm~7.0mmの範囲、特に好ましくは0.3mm~5mmの範囲、極めて特に好ましくは0.4mm~1.5mmの範囲の厚さを有する、請求項1から請求項7のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項9】
スペーサ(5、5’、5’’)が、さらに設けられており、
前記コーティングの表面と前記ばね支持体(3)の表面とが、前記スペーサ(5、5’、5’’)によって互いに距離をおいて保持されており、
前記コーティングの前記表面と前記ばね支持体(3)の前記表面との間に形成された空間が、前記中間層(4)で少なくとも極めて大部分が充填されている、請求項1から請求項8のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項10】
前記スペーサ(5、5’、5’’)は、前記ばね(2)及び前記ばね支持体(3)がばね軸に対して軸方向及び/又は半径方向に互いに整列するように分散して配置されている、請求項9に記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項11】
前記スペーサ(5、5’、5’’)が、前記ばね支持体(3)の前記表面から突出する突起の形態で構成されている、請求項10に記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項12】
前記ばね支持体(3)は、ばね線を通る断面でみたときに、前記ばね(2)が、少なくとも30°、好ましくは少なくとも100°の接触角範囲にわたって前記ばね支持体(3)内に受容され、かつ、前記中間層(4)によって前記ばね支持体(3)に押込み接続されるように構成されており、
前記中間層(4)が、接触領域において実質的に一定の厚さを有する、請求項1から請求項11のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)を具備する乗り物シャシー。
【請求項14】
特に請求項1から請求項12のいずれかに記載の、ばね(2)及びばね支持体(3)を有する乗り物シャシー用のばねアセンブリ(1)を作製するための方法であって、
a)ばね(2)であって、特にコーティングを有するばね(2)を提供するステップと、
b)ステップa)で提供された前記ばね(2)を支持するための撥粘着剤支持領域を有するばね支持体(3)を提供するステップと、
c)充填剤を提供するステップと、
d)ステップc)で提供された前記充填剤を、ステップa)で提供された前記ばね(2)及び/又はステップb)で提供された前記ばね支持体(3)の前記撥粘着剤支持領域に塗布するステップと、
e)前記ばね(2)と前記ばね支持体(3)との間に中間層(4)を作製するステップであって、
i.ステップa)で提供された前記ばね(2)を、ステップd)で支持領域充填剤が塗布された前記ばね支持体(3)の前記撥粘着剤支持領域に接触させること、又は、
ii.ステップd)で充填剤が塗布された前記ばね(2)を、ステップb)で提供された前記ばね支持体(3)の前記撥粘着剤支持領域に接触させること、又は、
iii.ステップd)で充填剤が塗布された前記ばね(2)を、ステップd)で支持領域充填剤が塗布された前記ばね支持体(3)の前記撥粘着剤支持領域に接触させること、
によって行われる、ステップと、
f)ステップe)で作製された前記中間層(4)と前記ばね(2)との間に材料接続、特に粘着接続を形成するステップと、
を含む方法において、
材料接続以外の接続が、前記ばね支持体(3)、特に前記撥粘着剤支持領域と、ステップe)で作製された前記中間層(4)との間に形成されることを特徴とする、方法。
【請求項15】
乗り物シャシーに、特にサスペンションストラットに配置するための、請求項1から請求項12のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャシー用のばねアセンブリ、ばねアセンブリを備える乗り物シャシー、乗り物シャシー用のばねアセンブリを作製するための方法、及びばねアセンブリの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
シャシー用のばねアセンブリは、従来技術において多数の実施形態で知られている。使用されるばねは、通常、例えばコイル状ねじりばねとも呼ばれるつる巻きばねであり、特に、ばね線を多かれ少なかれ円筒状に巻いた圧縮ばねである。これらのつる巻きばねは、ホイール車軸と乗り物本体との間の弾性接続としてシャシー内で機能する。このようなつる巻きばねは、他の装置とともに、一般に、路面の凹凸による衝撃及び結果としてそこから生じる振動から乗り物本体及び乗員を保護することによって、乗り心地の向上に寄与する。さらに、特に速い運転速度では、このようなつる巻きばねは、最適化されたドライビングダイナミクス、すなわち、ホイールの可能な限り均一な接地密着力に寄与し、したがって、特に、運転の安全性に寄与する。これらのつる巻きばねには、例えば、特に腐食を引き起こす可能性がある環境の影響から保護するために、保護層、特に塗料が設けられている。ばねは、ばねを誘導しかつ騒音を遮断するためのばね支持体上に配置されている。ばね支持体のばねから外方を向く側には、ばねがばね支持体を介して支持されるばね板が配置されている。汚れがばねとばね支持体との間の領域に浸透して、特に、ばね線の表面が環境の影響に動かされやすくなり、かつ腐食の影響を受けやすくなるように、摩耗によってばね上の塗料を損傷させる場合、問題がある。環境の影響及び激しい腐食の長期的影響下では、これはまた、破断の恐れがあるつる巻きばねにつながる可能性がある。例えば、乗り物の移動による下側支持体の一定の働きの結果として、圧縮ばねの最も下方の巻きにおいて塗料が失われ、環境の影響の結果として、ばねをさらに弱めかつばねの破損を促進する、錆の損傷がある。
【0003】
独国特許第102015208978号明細書は、ばねをばね支持体に結合する粘着剤層を有するばねアセンブリを開示している。
【0004】
したがって、本発明の根底にある目的は、上記の欠点が回避される、改良されたばねアセンブリ及びばねアセンブリを作製するための改良された方法を提供することである。特に、この改良されたばねアセンブリ及びばねアセンブリを作製するための改良された方法は、ばねアセンブリに汚れがもたらされることに起因する腐食、特に、腐食に起因するつる巻きばねの破損に対する受けやすさを低減することを意図している。特に、意図は、ばねアセンブリのつる巻きばね上の摩耗によって引き起こされる塗料の損傷を少なくとも部分的に低減することである。さらに、ばねアセンブリを作製するための改良された方法は、安定した製造プロセスを提供することを意図している。さらに、ばねアセンブリを作製するための改良された方法を、既存の方法に簡単かつ確実な様式で実装することが可能であるべきである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許第102015208978号明細書
【発明の概要】
【0006】
この目的は、請求項1において請求されているばねアセンブリ、請求項13において請求されているばねアセンブリを備える乗り物シャシー、請求項14において請求されているばねアセンブリを作製するための方法、及び請求項15において請求されているばねアセンブリの使用によって達成される。
【0007】
本発明によるばねアセンブリは、ばねアセンブリが環境の影響、特に、汚れからより良好に保護されて、摩耗によって引き起こされるつる巻きばねへの塗料の損傷が部分的に低減されるか又は発生せず、つる巻きばねの破損に対する受けやすさを低減し、かつ寿命を延ばすという、従来のばねアセンブリを超える利点を有する。
【0008】
ばねアセンブリを作製するための本発明による方法は、全体的なプロセスを最適化することができ、特に、例えば複雑な中間ステップを排除することによっても時間の観点からより高速にすることができ、かつ自動化することができるという、従来の方法を超える利点を有する。本発明による方法のさらなる利点は、既存の方法に簡単かつ信頼性の高い方法で統合できることである。
【0009】
したがって、本発明は、ばねであって、特にコーティングを有するばねと、ばね支持体と、中間層と、を備える乗り物シャシー用のばねアセンブリであって、中間層が、ばねとばね支持体との間に配置されており、中間層が、ばね、特にばねに面する側のコーティングに少なくとも物質的に接続されており、中間層が、ばねから外方に面する側でばね支持体に全体的又は部分的に当接し、かつ材料接続以外の接続によってばね支持体に接続されており、材料接続以外の接続が、押込み接続であり、押込み接続が、押込み要素と、押込み要素を受容する凹状レセプタクルと、で設計されており、中間層が、凹状レセプタクルを形成するばね支持体のキャビティ内に押込み要素として受容されており、又はその逆も同様であり、ばね支持体のアンダーカットによる突起が、押込み要素を形成し、押込み要素が、押込み要素を受容する凹状レセプタクル内に受容されており、中間層中のキャビティが、凹状レセプタクルを形成する、ばねアセンブリに関する。
【0010】
本発明はさらに、ばねアセンブリを備える乗り物シャシーに関する。
【0011】
本発明はさらに、ばね及びばね支持体を有する乗り物シャシー用のばねアセンブリを作製するための方法であって、
a)ばねであって、特にコーティングを有するばねを提供するステップと、
b)ステップa)で提供されたばねを支持するための撥粘着剤支持領域を有するばね支持体を提供するステップと、
c)充填剤を提供するステップと、
d)ステップc)で提供された充填剤を、ステップa)で提供されたばね及び/又はステップb)で提供されたばね支持体の撥粘着剤支持領域に塗布するステップと、
e)ばねとばね支持体との間に中間層を作製するステップであって、
i.ステップa)で提供されたばねを、ステップd)で支持領域充填剤が塗布されたばね支持体の撥粘着剤支持領域に接触させること、又は
ii.ステップd)で充填剤が塗布されたばねを、ステップb)で提供されたばね支持体の撥粘着剤支持領域に接触させること、又は
iii.ステップd)で充填剤が塗布されたばねを、ステップd)で支持領域充填剤が塗布されたばね支持体の撥粘着剤支持領域に接触させること、によって行われる、ステップと、
f)ステップe)で作製された中間層とばねとの間に材料接続、特に粘着接続を形成するステップと、を含み、
材料接続以外の接続が、ばね支持体、特に撥粘着剤支持領域と、ステップe)で作製された中間層との間に形成される、方法に関する。
【0012】
本発明はさらに、乗り物シャシー上、特にサスペンションストラット上に配置するためのばねアセンブリの使用に関する。
【0013】
本発明は、ばねアセンブリ、及びばねアセンブリを備える乗り物シャシー、並びにばねアセンブリを作製するための方法、及び乗り物シャシー上に配置するためのばねアセンブリの使用の両方において実装することができる。
【0014】
本発明によるばねアセンブリを、図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態によるばねアセンブリの三次元図を概略的に示す。
【
図2】
図2は、
図1に示す本発明の実施形態によるばね支持体の領域における断面図を概略的に示す。
【
図3】
図3は、追加のスペーサを有する
図2による本発明の別の実施形態を示す。
【
図4】
図4は、追加のキャビティを有する
図2による本発明の別の実施形態を示す。
【0016】
図1は、ばね2であって、特にコーティングを有するばね2と、ばね支持体3と、中間層4と、を備え、中間層4がばね2とばね支持体3との間に配置されている、本発明の一実施形態によるばねアセンブリ1を示している。中間層4は、ばね2、特に、ばね2に面する側のコーティングに少なくとも物質的に接続されており、中間層4は、ばね2から外方に面する側でばね支持体3に部分的に当接している。
【0017】
図2は、
図1に示すばねアセンブリ1の実施形態によるばね支持体3の領域における断面図を示している。
【0018】
図3は、ばね支持体3上に追加のスペーサ5、5’、5’’を有しており、スペーサ5、5’、5’’が、ばね支持体3の表面からばね1の表面、特に、ばねのコーティングを離間させるために使用されている、
図2によるさらなる断面図を示している。
【0019】
図4は、ばね支持体3内に配置された追加のキャビティ6、6’、6’’、6’’’、6’’’’を有する
図2によるさらなる断面図を示している。中間層4は、ばね支持体3のキャビティ6、6’、6’’、6’’’、6’’’’に押込み接続されており、具体的には、据え付けられている。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の好ましい実施形態は、ばねであって、特にコーティングを有するばねと、ばね支持体と、中間層と、を備える乗り物シャシー用のばねアセンブリであって、中間層が、ばねとばね支持体との間に配置されおり、中間層が、ばね、特にばねに面する側のコーティングに少なくとも物質的に接続されており、中間層が、ばねから外方に面する側でばね支持体に全体的又は部分的に当接し、かつ材料接続以外の接続によってばね支持体に接続されている、ばねアセンブリである。
【0021】
本発明の目的に対して、材料接続以外の接続は、特に、非押込み接続、押込み接続、又はそれらの組合せを意味すると理解される。例えば、押込み要素と、押込み要素を収容する凹状レセプタクルとを有する押込み接続を設計することができ、例えば、中間層は、キャビティ内、特に凹状レセプタクルを形成するばね支持体の支持領域内に押込み要素として受容される。ばね支持体のキャビティの例は、へこみ、窪み、溝、チャネル、スロット、特にTスロット、ダブテール溝、ボア、止まり穴、アンダーカット、又はそれらの組合せである。例えば、中間層を形成する充填剤を、上述のキャビティに流入することができ、それにより、形成された中間層がキャビティ内に据え付けられる。例えば、押込み要素及び凹状レセプタクルは、逆に形成することもでき、ここでは突起、特に、例えばばね支持体のアンダーカットによる隆起が押込み要素を形成し、押込み要素が、押込み要素を受容する凹状レセプタクル内に受容されており、中間層中のキャビティが、凹状レセプタクルを形成する。本発明はまた、上述の実施形態の全ての組合せを包含する。
【0022】
本発明の文脈において、材料接続は、例えば、粘着結合、加硫、又はそれらの組合せの場合などに、接続相手が原子間力又は分子間力によって一緒に保持される接続を意味すると理解される。
【0023】
本発明の好ましい実施形態では、材料接続以外の接続は、非押込み接続及び/又は押込み接続である。
【0024】
本発明の文脈において、圧縮ばねは、少なくとも圧縮応力に応答するばねを意味すると理解される。圧縮ばねは、例えば、コイル状ねじりばね、特に、つる巻き圧縮ばねである。
【0025】
本発明の好ましい実施形態によれば、ばね支持体は、エラストマー又はエラストマー含有プラスチック、特に、ポリウレタン、アクリロニトリル-ブタジエンアクリレート、アクリロニトリル-塩素化ポリエチレンスチレン、アクリロニトリル-メチルメタクリレート、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、エチレン-エチルアクリレートコポリマー、エチレン-プロピレン-ジエンゴム、エチレン-酢酸ビニル、フッ素ゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリビニルブチラール、シリコーンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、塩化ビニル-エチレン、塩化ビニル-エチレンメタクリレート、又はそれらの組合せの群から選択される、プラスチック、特に可撓性プラスチックで作られる。
【0026】
本発明の好ましい実施形態では、中間層は弾性設計のものであり、特に、弾性シーラント、弾性粘着剤、又はそれらの組合せであり、特に、アクリレート、エポキシ樹脂、ポリウレタン、シリコーン、シランハイブリッドシステム、ポリスルフィド、又はそれらの組合せの群から選択される組成物を含む。
【0027】
本発明の範囲内において、特に、中間層は少なくとも物質的にばね、特にばねに面する側のコーティング上に、特に粘着結合、加硫、又はそれらの組合せによって接続されるため、中間層は、例えば、粘着剤層と呼ぶことができる。
【0028】
1つの利点は、弾性中間層であって、特に、比較的柔らかい粘着剤層の形態の弾性中間層が、負荷がかかった場合に弾性変形を伴ってアセンブリに導入されるエネルギーの一部を吸収することができることである。粘着剤がばねのコーティングと弾性ばね支持体との間に可撓性層を形成するため、好ましい歪み勾配が達成される。特に、ばね支持体と粘着剤との間の境界層における応力が低減される。したがって、粘着剤層とばね支持体との間のこの領域には比較的小さなゆがみが存在し、特に荷重による摩損が少ないという結果となる。
【0029】
本発明の好ましい実施形態によれば、中間層の硬度は、ばねのコーティングの硬度よりも小さい。特に、ばねコーティングよりも柔らかい中間層、具体的には粘着剤層は、ばねコーティングが高負荷で損傷するのを防止する。
【0030】
中間層、具体的には粘着剤層の硬度は、特に、粘着剤の硬化状態における中間層の測定可能な硬度を指す。硬度を測定するには、例えば、圧痕法を用いることができる。この方法では、規定された形状の圧子とも呼ばれる貫通体が調査される材料に貫通し、圧子の材料はサンプル自体よりも実質的に硬い。貫通体の形状に関係なく、各貫通深さに力を割り当てることができる。2つの変数の商は、サンプルの硬度又は剛性の尺度を表す。プラスチックに対する圧痕法として、例えば、ショアA法及びショアD法が知られている。金属の硬度は、例えば、ビッカース又はブリネルに従って決定することができる。この場合、貫通体を使用して塑性変形を生成し、これを光学顕微鏡法によって測定して、そこから接触面積、関連する力、及び貫通深さを用いて硬度を決定する。
【0031】
本発明の好ましい実施形態によれば、中間層の硬度は、70ショアD以下である。
【0032】
ばね支持体は、好ましくは可撓性プラスチック、特にエラストマー、又はエラストマー、例えばゴムを包有するプラスチックからなり、原則として、ばね支持体の材料として熱可塑性プラスチック又は熱硬化性プラスチックを使用することも可能である。
【0033】
全体として、使用される材料の硬度は、好ましくは硬化性ばね鋼からなるばねから、介在層を介して弾性支持体まで段階的に低下することが好ましい。これにより、ばねに導入されたエネルギーを段階的に吸収することもでき、弾性中間層、具体的には粘着剤層は、変形によってエネルギーの一部を吸収することができる。全体として、これは、該構成要素間に好ましい歪み勾配をもたらす。具体的に、ばねは、ばねコーティングよりも高い硬度を有することができ、かつ/又はばねコーティングは、中間層、具体的には粘着剤層よりも高い硬度を有することができ、かつ/又は中間層、具体的には粘着剤層は、ばね支持体よりも高い硬度を有することができる。
【0034】
これに対応して、開発に従って、ばねから、ばねコーティングを介して、さらに中間層、具体的には粘着剤層を介してばね支持体まで、剛性が低下するようにすることもできる。具体的には、ばねは、ばねコーティングよりも高い剛性を有することができ、かつ/又はばねコーティングは、中間層、具体的には粘着剤層よりも高い剛性を有することができ、かつ/又は中間層、具体的には粘着剤層は、ばね支持体よりも高い剛性を有することができる。
【0035】
逆に、弾性は、ばねから、ばねコーティングを介して、さらに中間層、具体的には粘着剤層を介してばね支持体まで増加し得る。具体的には、ばね支持体は、中間層、具体的には粘着剤層よりも高い弾性を有することができ、かつ/又は中間層、具体的には粘着剤層は、ばねコーティングよりも高い弾性を有することができ、かつ/又はばねコーティングは、ばねよりも高い弾性を有することができる。
【0036】
これに対応して、破断伸びは、ばねから、ばねコーティングを介して、さらに中間層、具体的には粘着剤層を介して、ばね支持体まで増加することもできる。
【0037】
破断伸びは、材料の変形能又は延性を特徴付ける。破断伸びは、引張試験におけるサンプルの最初に測定された長さに基づく、破断後の長さの永久的な変化を表す。具体的には、ばね支持体は、中間層、具体的には粘着剤層よりも高い破断伸びを有することができ、かつ/又は中間層、具体的には粘着剤層は、ばねコーティングよりも高い破断伸びを有することができ、かつ/又はばねコーティングは、ばねよりも高い破断伸びを有することができる。
【0038】
本発明の好ましい実施形態によれば、中間層は、少なくとも5%、特に少なくとも50%、好ましくは少なくとも100%の破断伸びを有する。
【0039】
中間層、具体的には粘着剤層の破断伸びの上限は、例えば300%以下とすることができる。
【0040】
本発明の好ましい実施形態では、コーティングの硬度は、少なくとも70ショアDである。
【0041】
本発明の好ましい実施形態によれば、ばね支持体の硬度は、少なくとも50ショアA及び/又は80ショアA以下である。
【0042】
本発明の好ましい実施形態によれば、中間層は、0.1mm~10.0mmの範囲、好ましくは0.2mm~7.0mmの範囲、特に好ましくは0.3mm~5mmの範囲、極めて特に好ましくは0.4mm~1.5mmの範囲の厚さを有する。
【0043】
中間層、具体的には粘着剤層の規定された層厚を作製するために、スペーサを設けることができ、それによってコーティングの表面及びばね支持体の表面が互いに距離を置いて保持され、コーティングの表面とばね支持体の表面との間に形成された空間は、中間層、具体的には粘着剤層により少なくとも極めて大部分が充填される。「少なくとも極めて大部分」は、具体的には、ばね支持体とばねとの間に形成されており、中間層、具体的には粘着剤層で充填された中間空間が、作製関連のキャビティ又は空気混入を有する可能性を含むことを意図している。中間空間は、中間層、具体的には粘着剤層で大部分、具体的には少なくとも90%充填されることが好ましい。
【0044】
本発明の好ましい実施形態では、スペーサがさらに設けられ、それによってコーティングの表面及びばね支持体の表面が互いに距離を置いて保持され、コーティングの表面とばね支持体の表面との間に形成された空間は、中間層で少なくとも極めて大部分が充填される。
【0045】
例えば、スペーサは、押込み接続を形成するための押込み要素として同時に設計することができる。具体的には、スペーサは、ばね支持体の一体型構成要素として、及び/又は別個の独立した要素として設計することができる。
【0046】
本発明の好ましい実施形態によれば、スペーサは、ばね及びばね支持体がばね軸に対して軸方向及び/又は半径方向に互いに整列するように分散して配置されている。
【0047】
本発明の好ましい実施形態によれば、スペーサは、ばね支持体の表面から突出する突起の形態で構成されている。
【0048】
本発明の好ましい実施形態では、複数のスペーサが、ばねの巻線に沿って及び/又はばね線の円周の一部にわたって円周方向に互いにオフセットして配置されている。
【0049】
本発明の好ましい実施形態によれば、ばね支持体は、ばね線を通る断面で見たときに、ばねが、少なくとも30°、好ましくは少なくとも100°の接触角範囲にわたってばね支持体内に受容され、かつ中間層によってばね支持体に押込み接続されるように構成されており、中間層は、接触領域において実質的に一定の厚さを有する。
【0050】
本発明の好ましい実施形態では、ステップf)における材料接続の形成は、0~60℃の温度範囲、好ましくは5~50℃の温度範囲、特に好ましくは5~40℃の温度範囲で行われる。
【0051】
本発明の好ましい実施形態によれば、ステップe)における中間層の作製は、実質的に圧力なしで行われる。
【0052】
本発明の好ましい実施形態によれば、ステップc)で提供される充填剤は、アクリレート、エポキシ樹脂、ポリウレタン、シリコーン、シランハイブリッドシステム、ポリスルフィド、又はそれらの組合せを含む群から選択される組成物を含む。
【0053】
本発明の好ましい実施形態では、ステップa)で提供されるばね及び/又はステップb)で提供されるばね支持体は、ばね支持体をばね上に規定された間隔で少なくとも一時的に固定する補助アセンブリ要素をさらに提供する。
【0054】
本発明の好ましい実施形態では、さらなるステップg)において、少なくとも1つのスペーサが提供され、さらなるステップh)において、ばねとばね支持体とを離間させる目的で、ステップe)における中間層の作製中に接触させるプロセスの前に、少なくとも1つのスペーサがそれらの間に順次配置される。
【0055】
本発明はまた、上述の全ての実施形態、特に、好ましい実施形態の全ての組合せを包含する。
【産業上の利用可能性】
【0056】
上記のタイプのばねアセンブリは、乗り物、特に、自動車及び/又は鉄道車両のシャシーの作製に使用される。
【符号の説明】
【0057】
1 ばねアセンブリ
2 ばね
3 ばね支持体
4 中間層
5、5’、5’’ スペーサ
6、6’、6’’、6’’’、6’’’’ キャビティ
【手続補正書】
【提出日】2023-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ばね(2)
と、ばね支持体(3)と、該ばね(2)と該ばね支持体(3)との間に配置される中間層(4)と、を具備する乗り物シャシー用のばねアセンブリ(1)であって、
前記中間層(4)が、前記ばね(2)
に少なくとも物質的に接続されており、
前記中間層(4)が、前記ばね(2)から外方に面する側で前記ばね支持体(3)に全体的又は部分的に当接し、かつ、材料接続以外の接続によって前記ばね支持体(3)に接続されており、
材料接続以外の前記接続が、押込み接続であり、
該押込み接続が、押込み要素と、前記押込み要素を受容する凹状レセプタクルと、を用いて設計されており、
前記中間層が、前記凹状レセプタクルを形成する前記ばね支持体のキャビティ内に押込み要素として受容されており、又は、その逆も同様であり、
前記ばね支持体のアンダーカットによる突起が、前記押込み要素を形成し、
該押込み要素が、該押込み要素を受容する凹状レセプタクル内に受容されており、
前記中間層中のキャビティが、前記凹状レセプタクルを形成することを特徴とする、ばねアセンブリ(1)。
【請求項2】
前記ばねがコーティングを有し、
前記中間層(4)が、前記ばね(2)に面する側の前記コーティングに少なくとも物質的に接続されている、請求項1に記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項3】
材料接続以外の前記接続が前記押込み接続及び非押込み接続である、請求項1
又は請求項2に記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項4】
前記ばね支持体(3)が、エラストマー若しくはエラストマー含有プラスチック
の群から選択される、プラスチック
により作られている、請求項1
から請求項
3のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項5】
前記群が、ポリウレタン、アクリロニトリル-ブタジエンアクリレート、アクリロニトリル-塩素化ポリエチレンスチレン、アクリロニトリル-メチルメタクリレート、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、エチレン-エチルアクリレートコポリマー、エチレン-プロピレン-ジエンゴム、エチレン-酢酸ビニル、フッ素ゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリビニルブチラール、シリコーンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、塩化ビニル-エチレン、塩化ビニル-エチレンメタクリレート、又は、これらの組合せを含む、請求項4に記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項6】
前記ばね支持体(3)が可撓性プラスチックにより作られている、請求項4又は請求項5に記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項7】
前記中間層(4)が、弾性設計のものであ
る、請求項1から請求項
6のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項8】
前記中間層(4)が、弾性シーラント、弾性粘着剤、又は、これらの組合せである、請求項7に記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項9】
前記中間層(4)が、アクリレート、エポキシ樹脂、ポリウレタン、シリコーン、シランハイブリッドシステム、ポリスルフィド、又は、これらの組合せの群から選択される組成物を含む、請求項7又は請求項8に記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項10】
前記中間層(4)の硬度が、前記ばね(2)の前記コーティングの硬度よりも小さい、請求項
2に記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項11】
前記中間層(4)の硬度が、最大70ショアDである、請求項1から請求項
10のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項12】
前記中間層(4)が、少なくとも5%
の破断伸びを有する、請求項1から請求項
11のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項13】
前記中間層(4)が、少なくとも50%の破断伸びを有する、請求項1から請求項12のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項14】
前記中間層(4)が、少なくとも100%の破断伸びを有する、請求項1から請求項13のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項15】
前記中間層(4)が、0.1mm~10.0mmの範囲
の厚さを有する、請求項1から請求項
14のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項16】
前記中間層(4)が、0.2mm~7.0mmの範囲の厚さを有する、請求項1から請求項15のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項17】
前記中間層(4)が、0.3mm~5mmの範囲の厚さを有する、請求項1から請求項16のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項18】
前記中間層(4)が、0.4mm~1.5mmの範囲の厚さを有する、請求項1から請求項17のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項19】
スペーサ(5、5’、5’’)が、さらに設けられており、
前記コーティングの表面と前記ばね支持体(3)の表面とが、前記スペーサ(5、5’、5’’)によって互いに距離をおいて保持されており、
前記コーティングの前記表面と前記ばね支持体(3)の前記表面との間に形成された空間が、前記中間層(4)で少なくとも極めて大部分が充填されている、請求項
2に記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項20】
前記スペーサ(5、5’、5’’)は、前記ばね(2)及び前記ばね支持体(3)がばね軸に対して軸方向及び/又は半径方向に互いに整列するように分散して配置されている、請求項
19に記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項21】
前記スペーサ(5、5’、5’’)が、前記ばね支持体(3)の前記表面から突出する突起の形態で構成されている、請求項
20に記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項22】
前記ばね支持体(3)は、ばね線を通る断面でみたときに、前記ばね(2)が、少なくとも30°
の接触角範囲にわたって前記ばね支持体(3)内に受容され、かつ、前記中間層(4)によって前記ばね支持体(3)に押込み接続されるように構成されており、
前記中間層(4)が、接触領域において
一定の厚さを有する、請求項1から請求項
21のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項23】
前記ばね支持体(3)は、ばね線を通る断面でみたときに、前記ばね(2)が、少なくとも100°の接触角範囲にわたって前記ばね支持体(3)内に受容され、かつ、前記中間層(4)によって前記ばね支持体(3)に押込み接続されるように構成されており、
前記中間層(4)が、接触領域において一定の厚さを有する、請求項1から請求項21のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)。
【請求項24】
請求項1から請求項
23のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)を具備する乗り物シャシー。
【請求項25】
ばね(2)及びばね支持体(3)を有する乗り物シャシー用のばねアセンブリ(1)を作製するための方法であって、
a)
ばね(2)を提供するステップと、
b)ステップa)で提供された前記ばね(2)を支持するための撥粘着剤支持領域を有するばね支持体(3)を提供するステップと、
c)充填剤を提供するステップと、
d)ステップc)で提供された前記充填剤を、ステップa)で提供された前記ばね(2)及び/又はステップb)で提供された前記ばね支持体(3)の前記撥粘着剤支持領域に塗布するステップと、
e)前記ばね(2)と前記ばね支持体(3)との間に中間層(4)を作製するステップであって、
i.ステップa)で提供された前記ばね(2)を、ステップd)で支持領域充填剤が塗布された前記ばね支持体(3)の前記撥粘着剤支持領域に接触させること、又は、
ii.ステップd)で充填剤が塗布された前記ばね(2)を、ステップb)で提供された前記ばね支持体(3)の前記撥粘着剤支持領域に接触させること、又は、
iii.ステップd)で充填剤が塗布された前記ばね(2)を、ステップd)で支持領域充填剤が塗布された前記ばね支持体(3)の前記撥粘着剤支持領域に接触させること、
によって行われる、ステップと、
f)ステップe)で作製された前記中間層(4)と前記ばね(2)との間に材料接続
を形成するステップと、
を含む方法において、
材料接続以外の接続が、前記ばね支持体(3)
と、ステップe)で作製された前記中間層(4)との間に形成されることを特徴とする、方法。
【請求項26】
前記ばねアセンブリ(1)が請求項1から請求項23のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)を含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ばね(2)がコーティングを有する、請求項25又は請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記材料接続が粘着接続である、請求項25から請求項27のいずれかに記載の方法。
【請求項29】
前記材料接続以外の前記接続が、前記撥粘着剤支持領域と、ステップe)で作製された前記中間層(4)との間に形成される、請求項25から請求項28のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
乗り物シャシーに
配置するための、請求項1から請求項
23のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)の使用。
【請求項31】
サスペンションストラットに配置するための、請求項1から請求項23のいずれかに記載のばねアセンブリ(1)の使用。
【国際調査報告】