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特表2023-5228118-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及びその塩
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-01
(54)【発明の名称】8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及びその塩
(51)【国際特許分類】
   C07D 215/38 20060101AFI20230525BHJP
   A61K 31/47 20060101ALI20230525BHJP
   A61K 9/06 20060101ALI20230525BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20230525BHJP
   A61K 9/10 20060101ALI20230525BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20230525BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20230525BHJP
   A61K 9/68 20060101ALI20230525BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20230525BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20230525BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20230525BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20230525BHJP
【FI】
C07D215/38 CSP
A61K31/47
A61K9/06
A61K9/08
A61K9/10
A61K9/14
A61K9/20
A61K9/68
A61P31/12
A61P35/00
A61P29/00
A61P31/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022546121
(86)(22)【出願日】2021-01-29
(85)【翻訳文提出日】2022-09-28
(86)【国際出願番号】 EP2021052165
(87)【国際公開番号】W WO2021152131
(87)【国際公開日】2021-08-05
(31)【優先権主張番号】20305090.1
(32)【優先日】2020-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
2.LABRASOL
3.IMWITOR
4.CREMOPHOR
5.Miglyol
(71)【出願人】
【識別番号】515048803
【氏名又は名称】アビバックス
(71)【出願人】
【識別番号】500531141
【氏名又は名称】セントレ・ナショナル・デ・ラ・レシェルシェ・サイエンティフィーク
(71)【出願人】
【識別番号】515085211
【氏名又は名称】ユニヴェルシテ ド モンペリエ
(71)【出願人】
【識別番号】506413937
【氏名又は名称】アンスティテュート キュリー
(74)【代理人】
【識別番号】100085545
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 光夫
(74)【代理人】
【識別番号】100118599
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 博司
(72)【発明者】
【氏名】メネゴット,ジェローム
(72)【発明者】
【氏名】ドニ,ジェローム
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA06
4C076AA11
4C076AA16
4C076AA29
4C076AA36
4C076AA53
4C076AA69
4C076BB01
4C076BB11
4C076CC04
4C076CC27
4C076CC35
4C076FF33
4C076FF63
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC28
4C086GA14
4C086GA15
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA17
4C086MA23
4C086MA28
4C086MA35
4C086MA37
4C086MA41
4C086MA43
4C086MA47
4C086MA52
4C086MA55
4C086NA02
4C086NA03
4C086ZB11
4C086ZB26
4C086ZB33
(57)【要約】
本発明は、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び医薬的に許容される塩、並びにそれらを含む医薬組成物、さらには、医薬品としてのそれらの使用、より特には、炎症性疾患、ウイルス及び/又は癌若しくは異形成によって引き起こされる疾患の予防及び/又は処置における使用のための医薬品としてのそれらの使用、に関する。本発明はまた、前記共結晶及び前記医薬的に許容される塩の調製方法に関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶であって、
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンであって、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;及び22.1(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク11.0;15.9;18.3及び19.4(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)を更に示してもよく、任意的に、図1に示されている粉末X線回折によって更に特徴付けられてもよい、及び/又は172.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する、上記の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリン;
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸であって、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2及び25.2(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0及び24.7(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)を更に示してもよく、任意的に、図2に示されている粉末X線回折によって更に特徴付けられてもよい、及び/又は133.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する、上記の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸;
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸であって、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8及び25.6(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク19.0;21.4;24.6;26.8;27.6及び29.9(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)を更に示してもよく、任意的に、図3に示されている粉末X線回折によって更に特徴付けられてもよい、及び/又は109.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する、上記の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸;
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンであって、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2及び24.3(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク:16.0;17.0;17.8;20.3;22.5及び22.7(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)を更に示してもよく、任意的に、図4に示されている粉末X線回折によって更に特徴付けられてもよい、及び/又は127.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する、上記の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジン
のうちから選択される、前記共結晶。
【請求項2】
請求項1において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶を調製する方法であって、
a) ABX464を1種類の溶媒中又は複数種類の混合溶媒中に溶解すること;
b) このようにして得られた工程a)の混合物に、L-プロリン、マロン酸、ゲンチジン酸及び4,4’-ビピリジンから選択されるコフォーマーを添加して、3:1~1:2、特には5:2~1:2、より特には2:1~1:2、なおより特には2:1又は1:1、のモル比で、ABX464:コフォーマーを得ること、ここで、該コフォーマーそれ自体は、1種類の溶媒中又は複数種類の混合溶媒中に既に溶解されていてもよい、
c) 任意的に、0℃~工程a)及び工程b)の前記選択された1以上の溶媒又は1以上の溶媒の混合物の沸騰点、特には室温~60℃、より特には室温~50℃、の温度で1以上の溶媒を蒸発させること;
d) 1種類の溶媒又は複数種類の混合溶媒を加えること;
e) 温度プログラムを適用すること;
f) 任意的に、濾過すること;並びに、
g) 次に、任意的に、室温~60℃の温度で乾燥して、ABX464の所望の共結晶を得ること
の工程を含み、
又は、
a’) 8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンを、L-プロリン、ゲンチジン酸、マロン酸及び4,4’-ビピリジンから選択されるコフォーマーと、2:1~1:2のモル比、特に1:1のモル比、で、1種類の適切な溶媒中又は複数種類の適切な混合溶媒中で物理的に混合すること;及び
b’) このようにして得られた工程a’)の物理的混合物を、1種類の溶媒の1滴又は複数種類の混合溶媒の1滴の存在下で粉砕して、前記共結晶を得ること
の工程を含む、前記方法。
【請求項3】
工程a)、工程b)及び/又は工程d)の1以上の溶媒、又は工程a’)及び/又は工程b’)の1以上の溶媒が、結晶化工程において慣用的に使用されている任意の溶媒であり、特には有機溶媒であり、より特には、C1~C6脂肪族アルコール、メチルエチルケトン(ブタノン、すなわちMEKとまた称される)、シクロヘキサン、アルカン、例えば、ヘプタン、塩化メチレン、クロロホルム、蟻酸、DMSO、1-メチル-2-ピロリドン、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル、及びそれらの混合物から選択され、任意的に、それら溶媒は水との混合物であってもよい、なおより好ましくは、C1~C6脂肪族アルコール、H2O/C1~C6脂肪族アルコールの混合物、アセトニトリル、及びそれらの混合物から選択され、更により特には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、H2O/メタノール、H2O/エタノール、アセトニトリル、及びそれらの混合物から選択される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩、ただし、該塩はその溶媒和物及び/又は水和物を包含する、であって、該塩が、乳酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、吉草酸塩、パントテン酸塩、ピクリン酸塩、酪酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、重酒石酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、エデト酸塩、グルセプ酸塩、グルコン酸塩、ラクトビオン酸塩、サリチル酸塩、ジサリチル酸塩、ムケート(mucate)、パモ酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、樟脳酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、グルコヘプトン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ラウリン酸塩、ニコチン酸塩、パモ酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、ウンデカン酸塩等、リン酸塩等、カンファースルホン酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、エストレート(estolate)、ナプシル酸塩(napsylate)、エシル酸塩(esylate)、ナパジシル酸塩(napadisylate)、ドデシル硫酸等、過塩素酸、ホウ酸、グリセロリン酸、硝酸、過硫酸等から選択され、特にエシル酸塩及びナパジシル酸塩から選択され、より特には無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩、無水結晶ABX464エシレート塩、及びABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物から選択される、前記8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩。
【請求項5】
請求項4に記載の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩、ただし、該塩はその溶媒和物及び/又は水和物を包含する、であって、
無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩であって、図5(粉末X線回折)において図示されている通り、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5及び26.3(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2及び25.9(各時間±0.2)を更に示し;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)を更に示してもよく、及び/又は269.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する、上記の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩;
無水結晶ABX464エシレート塩であって、図6(粉末X線回折)において図示されている通り、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2及び22.2(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0及び20.7(各時間±0.2)を更に示し;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)を更に示してもよく:及び/又は108.00℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する、上記の無水結晶ABX464エシレート塩;並びに、
ABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物であって、図7(粉末X線回折)において図示されている通り、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6及び24.6(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9及び25.2(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)を更に示してもよい及び/又は172.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する、上記のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物
から選択される、前記塩。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の、ABX464の医薬的に許容される塩、ただし、該塩はその溶媒和物及び/又は水和物を包含する、を調製する方法であって、
a) ABX464を1種類の溶媒中又は複数種類の混合溶媒中に溶解すること;
b) このようにして得られた工程a)の混合物に、酸の形態下で対イオンを添加して、3:1~1:2、好ましくは5:2~1:2、より特に好ましくは2:1~1:2、なおより特には2:1又は1:1、のモル比で、ABX464:対イオンを得ること、ここで、該対イオンそれ自体は、1種類の溶媒中又は複数種類の混合溶媒中に既に溶解されていてもよい、
c) 任意的に、0℃~工程a)及び工程b)の前記選択された1以上の溶媒又は1以上の溶媒の混合物の沸騰点、特には室温~60℃、より特には室温~50℃、の温度で1以上の溶媒を蒸発させること;
d) 1種類の溶媒又は複数種類の混合溶媒を加えること;
e) 温度プログラムを適用すること;
f) 任意的に、濾過すること;並びに、
g) 次に、任意的に、室温~60℃の温度で乾燥して、ABX464の所望の塩を得ること
の工程を含む、前記方法。
【請求項7】
工程a)、工程b)及び/又は工程d)の溶媒が、結晶化工程において慣用的に使用されている任意の溶媒であり、特には有機溶媒であり、より特には、C1~C6脂肪族アルコール、メチルエチルケトン(ブタノン、すなわちMEKとまた称される)、シクロヘキサン、アルカン、例えば、ヘプタン、塩化メチレン、クロロホルム、蟻酸、DMSO、1-メチル-2-ピロリドン、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル、及びそれらの混合物から選択され、任意的に、それら溶媒は水との混合物であってもよい、なおより特には、C1~C6脂肪族アルコール、H2O/C1~C6脂肪族アルコールの混合物、及びそれらの混合物から選択され、更により特には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、H2O/メタノール、H2O/エタノール、及びそれらの混合物から選択され;及び/又は
工程b)の酸の形態下での該対イオンは、エタンスルホン酸又はナフタレン1,5-ジスルホン酸である、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
温度プログラムに関する該工程e)が、i) 室温~1以上の溶媒の沸点、特には室温~60℃、の温度に加熱還流すること、及び/又はii) 30℃/分~0.05℃/分、特には10℃/分~0.05℃/分、より特には5℃/分~0.05℃/分、の速度で、0℃~60℃、特には5℃~40℃、より特には室温~40℃、の温度に還流冷却すること
を含む、請求項2、3、6及び7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
濾過に関する該工程f)が、慣用的なガラス繊維、慣用的なセルロース濾紙、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)又はPVDF(フッ化ポリビニリデン)、特には、0.45μm若しくは0.2μmの濾過メッシュを有するセルロース濾紙、を使用して実行される、請求項2、3、6、7及び8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
乾燥に関する該工程g)は、真空下、30℃~60℃、特には40℃、の温度で、又は雰囲気下、30℃~60℃、特には40℃、の温度で、実行される、請求項2、3、6、7、8、9及び10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
請求項1に記載の共結晶のうちの少なくとも1つ、及び/又は請求項4又は5に定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩、ただし、該塩はその溶媒和物及び/又は水和物を包含する、のうちの少なくも1つ、と、少なくとも1つの医薬的に許容される添加剤を含む医薬組成物であって、特に、錠剤、カプセル、丸薬、トローチ(lozenges)、チューインガム、粉末、顆粒、坐剤、エマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、例えば水性溶液、懸濁物、例えば水性懸濁物、シロップ、エリキシル、軟膏、ドロップ、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、噴霧剤、吸入剤又はパッチの形態下にある、前記医薬組成物。
【請求項12】
医薬品としての使用の為の、請求項1に記載の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、請求項4又は5に記載の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩、又は請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項13】
炎症性疾患の予防及び/又は処置における使用の為の、請求項1に記載の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、請求項4又は5に記載の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩、又は請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項14】
癌の処置及び/又は予防における使用の為の、請求項1に記載の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、請求項4又は5に記載の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩、又は請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項15】
請求項12~14のいずれか1項に記載の使用の為の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩、又は前記医薬組成物であって、患者の血液及び/又は組織サンプル中のmiR-124の存在及び/又は発現レベルが、特に該使用の有効性及び/又は該使用に対する応答を監視する為に、該使用の前及び/又は該使用中に測定される、前記共結晶、塩、又は前記医薬組成物。
【請求項16】
ウイルスによって、特にレトロウイルスによって、より特にはHIVによって、引き起こされる疾病の処置及び/又は予防に使用する為の、より特には、ウイルス、特にはHIV又はウイルスに関連した状態、によって感染された患者におけるウイルス量を、長期間にわたる効果で且つ耐性がない状態で低下させる為に使用する為の、請求項1に記載の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、請求項4又は5に記載の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩、又は請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項17】
コロナウイルス科ファミリー(Coronaviridae family)に属するウイルスによって引き起こされる疾患又はコロナウイルス科感染症及びそれに関連付けられた状態、及び特には、COVID-19原因株及びその変異株を包含するSARS-CoV又はSARS-CoV-2の感染によって引き起こされる重症急性呼吸器症候群、の処置及び/又は予防において使用する為の、請求項1に記載の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、請求項4又は5に記載の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩、又は請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項18】
請求項12~17のいずれか1項に記載の使用の為の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩、又は医薬組成物であって、ここで、患者の血液、血漿、組織、唾液、及び/又は血清サンプル中の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン遊離塩基等価物のレベルが、該使用中に測定される、前記共結晶、塩、又は前記医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製薬分野に関し、より特には、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン(ABX464としてまた命名されている)の新規な共結晶及び新規な医薬的に許容される塩、それらの製造方法、それらの医薬品として使用する方法、特に、炎症性疾患、例えば、炎症性腸疾患、関節リウマチ、肺動脈性肺高血圧、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)及び多発性硬化症、ウイルスによって引き起こされる疾患及び/又は癌若しくは異形成を予防及び/又は処置する為の方法に関する。本発明はまた、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの上記共結晶及び/又は医薬的に許容される塩を含む薬学的組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開公報第WO2010/143169号パンフレットは、化合物、特にキノリン誘導体、例えばHIV感染の処置において有用な或る医薬的に許容される塩を包含する上記のキノリン誘導体、の調製及び使用方法を記載する。該パンフレットは特に、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン((8-クロロ-キノリン-2-イル)-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-アミンとまた呼ばれる)を開示し、それは、臨床開発中である。本発明者等は、ABX464が本来高度に結晶性であり、従って「結晶形態I」と命名された特定の独特の安定し且つ結晶形態の下で自然に存在することを述べた。
【0003】
国際公開公報第WO2017/158201号パンフレットは、ABX464の或る鉱酸塩又はスルホン酸塩を扱っている。
【0004】
ABX464は水性溶液への溶解度は低い。溶解度が低いことの主な欠点は、薬物が胃腸系で溶解しないままである場合、有効成分が体内におけるそれらの標的に完全に到達できないことである。
【0005】
それ故に、ABX464の溶解度を改善する為の新しい手段を提供する必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者等は驚くべきことに、ABX4644の新規な共結晶及び医薬的に許容される塩の実施が、例えば、溶解度及び溶解速度の制御に関して、医薬品の性能を改善する為の新しい機会を提供することを発見した。本発明者等は、ABX464の新規な医薬的に許容される塩及び新規な共結晶を今開発した。
【0007】
上記されている通り、医薬品の性能を改善する必要性が常にあり、例えば、溶解度の点で、特にABX464の場合のように遊離塩基が水溶性でない場合は特にそうである。本開示に従う塩及び共結晶が水中に懸濁している場合、対応する遊離塩基(すなわち、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンそれ自体)は非常に弱く、それは解離して、且つ遊離塩基が沈殿する傾向があることが観察されている。その結果として、沈殿物の形成と、溶解度測定中のそのような不安定性とを回避する為に、これらの塩及び共結晶は、本明細書において後により詳細に説明されるように、少なくとも1つの沈殿抑制剤の存在下で古典的に処方される。実験部(実施例10)に示されている通り、本開示に従う塩及び共結晶は驚くべきことに、ABX464結晶形態I(すなわち、遊離塩基)と比較して有意に高い溶解度を有する。加えて、本開示の実施例11は、本開示に従う塩が驚くべきことに、腸コンパートメントモデルにおいて、ABX464結晶形態I(すなわち、遊離塩基)と比較して、有意に高い溶解度を有することを実証する。
【0008】
従って、本発明は、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び医薬的に許容される塩、並びに該共結晶及び/又はABX464の医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)を提供することが意図されている。該共結晶、ABX464の薬学的に許容される塩、及びそれらを含む薬学的組成物は、医薬品として使用されることができ、より特には、炎症性疾患、例えば、炎症性腸疾患、関節リウマチ、肺動脈性肺高血圧、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)及び多発性硬化症、ウイルスによって引き起こされる疾患、及び/又は癌若しくは異形成の処置及び/又は予防の為に使用されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
従って、本発明は、下記のうちから選択される8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶を提供する:
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンであって、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4及び22.1(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、及び/又は172.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する、上記の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリン;
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸であって、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2及び25.2(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、及び/又は133.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する、上記の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸;
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸であって、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8及び25.6(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、及び/又は109.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する、上記の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸;並びに、
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンであって、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2及び24.3(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、及び/又は127.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する、上記の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジン。
【0010】
従って、本発明はまた、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)を提供し、該塩が、乳酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、吉草酸塩、パントテン酸塩、ピクリン酸塩、酪酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、重酒石酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、エデト酸塩、グルセプ酸塩、グルコン酸塩、ラクトビオン酸塩、サリチル酸塩、ジサリチル酸塩、ムケート(mucate)、パモ酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、樟脳酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、グルコヘプトン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ラウリン酸塩、ニコチン酸塩、パモ酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、ウンデカン酸塩等、リン酸塩等、カンファースルホン酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、エストレート(estolate)、ナプシル酸塩(napsylate)、エシル酸塩(esylate)、ナパジシル酸塩(napadisylate)、ドデシル硫酸等、過塩素酸、ホウ酸、グリセロリン酸、硝酸、過硫酸等から選択される。
【0011】
本明細書において、下記がまた提供される。
本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶の調製方法;
本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)の調製方法;
本発明において定義されている上記共結晶及び/又は本発明において定義されているABX464の医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)と、少なくとも1つの医薬的に許容される添加剤とを含む医薬組成物;
医薬品として使用する為の、本発明において定義されているABX464の上記医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、本発明において定義されている上記共結晶、又は本発明において定義されている医薬組成物;並びに、
癌、AIDS、HIV感染症及び/又は炎症性疾患の予防又は処置における使用の為の、本発明において定義されているABX464の上記医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、本発明において定義されている上記共結晶、又は本発明において定義されている医薬組成物。
【0012】
共結晶は、非共有相互作用によって結晶格子に互いに結合された少なくとも2つの中性分子から構成される結晶複合体である。溶媒和物と共結晶との主な違いは、純粋な成分の物理的状態に関連する。複数の構成要素のうちの1つが周囲温度で液体である場合、分子複合体は溶媒和物である。全ての成分が周囲温度で固体である場合、該複合体は語「共結晶」によって指定される。溶媒和物と共結晶との主な違いは、溶媒和物と比較して共結晶の安定性がはるかに高いことである。共結晶は、それが得られる方法、及び例えばX線回折図によって示される規則正しい三次元構造によって特徴付けられる。所与の2つの成分が特定の3次元構造を有する共結晶を形成することができるか、又は単に2つの粉末の並置を生じさせるだけなのかを演繹的に(a priori)知ることはできない。
【0013】
本明細書で使用される場合、語「医薬的に許容される」は、健全な医学的判断の範囲内で、妥当な利益/リスク比に見合ったうえで、過度の毒性、刺激、アレルギー反応又は他の問題の合併症なしに、ヒト及び動物の組織との接触に適している化合物、原料、賦形剤、担体、アジュバント、ビヒクル、組成物又は投与形態を云う。
【0014】
本発明の文脈において、語「処置する」又は「処置」は、本明細書において使用される場合、炎症性疾患、例えば、炎症性腸疾患、関節リウマチ、肺動脈性肺高血圧症、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)及び多発性硬化症、ウイルスによって引き起こされる疾患、及び/又は癌若しくは異形成を、逆転、緩和、進行抑制又は予防することを意味する。
【0015】
語「予防する」は、本明細書において使用される場合、所定の現象、すなわち本発明において、炎症性疾患、例えば、炎症性腸疾患、関節リウマチ、肺動脈性肺高血圧症、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)及び多発性硬化症、ウイルスによる疾患及び/又は癌若しくは異形成の発症のリスクを低減又は発生の速度を遅くすることを意味する。本明細書において使用される場合、「予防する」はまた、「発生の可能性を減少させる」又は「再発の可能性を減少させる」ことを包含する。
【0016】
「対象」(患者を包含する)は、哺乳動物、例えば、ヒト、コンパニオンアニマル(例えば、イヌ、ネコ、鳥等)、家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ニワトリ等)及び実験動物(例えば、ラット、マウス、モルモット、鳥等)を包含する。
【0017】
本明細書において使用される場合、語「周囲温度」又は「室温」は、15℃~30℃、より特に18℃~25℃、の範囲の温度を云う。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶のX線粉末図である(下記の実施例1を参照)。
図2図2は、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶のX線粉末図である(下記の実施例2を参照)。
図3図3は、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶のX線粉末図である(下記の実施例3を参照)。
図4図4は、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶のX線粉末図である(下記の実施例4を参照)。
図5図5は、無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩の共結晶のX線粉末図である(下記の実施例5を参照)。
図6図6は、無水結晶ABX464エシレート塩のX線粉末図である(下記の実施例6を参照)。
図7図7は、ABX464 ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF(テトラヒドロフラン)溶媒和物のX線粉末図である(下記の実施例7を参照)。
図8図8は、3つのX線粉末図を表し、1つ目はABX464結晶形態Iについて記録されたものであり(一番上の線を参照)、2つ目は胃コンパートメントにおいて30分の時点Gで収集された固体残留物について記録されたものであり(真ん中の線を参照)、及び3つ目は、ABX464結晶形態Iについて行われた絶食された(Fasted)溶解/沈殿試験の腸コンパートメントにおいて120分の時点Iで収集された固体残留物について記録されたものである(一番下の線を参照)(下記の実施例11を参照)。
図9図9は、4つの粉末X線図を表し、1つ目はABX464結晶形態Iについて記録されたものであり(一番上の線を参照)、2つ目は無水ABX464ヘミナパジシル酸塩について記録されたものであり(上から2番目の線を参照)、3つ目は、胃コンパートメントにおいて時点Gで収集された固体残留物について記録されたものであり(上から3番目の線を参照)、及び4番目は、無水ABX464ヘミナパジシル酸塩について行われた絶食された溶解/沈殿試験の腸コンパートメントにおいて120 分の時点Iで収集された固体残留物について記録されたものである(一番下の線を参照、すなわち上から4番目の線を参照)(下記の実施例11を参照)。
【0019】
上記で説明されている通り、本発明者等は、本開示に従う該塩及び共結晶が、ABX464結晶形態Iの溶解度と比較して、改善された溶解度を示すことを実証した。
【0020】
下記の実施例10を通じて明らかになるように、上記の改善された溶解性は、2つの典型的な媒体FaSSIF(Fasted State Simulated Intestinal Fluid)(すなわち、絶食状態模擬腸液)及びFeSSIF(Fed State Simulated Intestinal Fluid)(すなわち、摂食状態模擬腸液)において研究された。
【0021】
上記の例から明らかであろう通り、抑制剤又は殿物、すなわち(ポリビニルピロリドン-酢酸ビニル)PVP-VAがまた媒体中に存在する。そのような沈殿抑制剤の使用は、周知である「スプリング・アンド・パラシュート」(spring and parachute)アプローチにおいて古典的に使用されている。事実、難水溶性薬物の腸管吸収を高める為に、消化管における過飽和の概念が戦略として使用されることができる。過飽和を利用する為には、下記の2つの重要な工程が考慮される必要がある:スプリング・アンド・パラシュートアプローチとも呼ばれる準安定過飽和状態の生成と維持である(Guzman et al:A “spring and parachute” approach to designing solid celecoxib formulations having enhanced oral absorption.AAPS J 6,2004,Abstract T2189を参照)。過飽和(スプリング(Spring)と呼ばれる)が一旦誘発されると、動的又は熱力学的に制御される可能性のあるプロセスを通じて、薬物分子が沈殿する傾向を有する。過飽和状態の恩恵を受ける為には、増加した濃度が、吸収の為に十分な時間、維持される必要がある。このことは、医薬品賦形剤の使用を通じて、又は核形成及び/又は結晶成長を妨げる他の成分、すなわち「パラシュート」(parachutes)、又は沈殿阻害剤によって、沈殿の一時的な阻害が必要になる場合がある。
【0022】
沈殿抑制剤のうち、ポリマー、例えば、PVP-VA(ポリビニルピロリドン-酢酸ビニル)、HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、HPMC-AS、HPMC-P、界面活性剤、例えばTPGS(d-alpha-tocopheryl polyethylene glycol 1000 succinate)(d-アルファー-トコフェリルポリエチレングリコール 1000 スクシナート)又はPluronic(登録商標) F127(別名P407:poloxamer 407)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、PVP(ポリビニルピロリドン)、例えば、PVP‐K15、PVP-K30又はPVP-K90、Carbopol(登録商標) 974P(軽く架橋されたポリアクリル酸から構成される高度にカルボキシル化されたポリマー)、ポリビニルアルコール(PVA)及びそれらの混合物が挙げられ、又はドデシル硫酸ナトリウム(SDS)がまた挙げられる。
【0023】
実施例10に実証されているように、摂食腸培地を模倣する、FeSSIF pH5.0+1% PVPVA培地中の全ての固体形態の有意に高い溶解度が観察された。換言すれば、上記培地中の沈殿阻害剤の存在は、ABX464遊離塩基の沈殿を防止するだけでなく、それを新規なガレヌス形態で実施する為の道を開く。
【0024】
実施例11、2工程溶解-沈殿の絶食されたヒトイン・ビトロ(in vitro)モデルにおけるABX464の塩の溶解挙動の試験l(例えば、Dressman et al.,“Estimating drug solubility in the gastrointestinal tract”,Advanced Drug Delivery Reviews,2007,volume 59,issue 7,pp.591-602を参照)は更に、本開示に従うABX464の塩が、ABX464結晶形態Iと比較して改善された溶解度を示すことを検証する。事実、このモデルの腸コンパートメントにおけるABX464結晶形態Iの溶解度(~80μg/ml)と比較して、該腸コンパートメントにおけるABX464ヘミナパジシル酸塩の有意に高い溶解度(~430μg/ml)が明らかに観察された。
【0025】
それ故に、本発明者等は、本明細書の段落「医薬組成物」において詳述されているように、ABX464の溶解度を増加させる為の新規な手段、またABX464が最良のバイオアベイラビリティでその生物学的標的に到達することを確実にする、より多様なガレヌス製剤(galenic formulations)の調製を可能にする為の新規な手段を発見した。
【0026】
本発明の主題であるABX464の塩及び共結晶は、本明細書の下記においてより詳細に記載される。
【0027】
ABX464の塩
上記されている通り、本発明の目的は、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)であって、該塩は、乳酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、吉草酸塩、パントテン酸塩、ピクリン酸塩、酪酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、重酒石酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、エデト酸塩、グルセプ酸塩、グルコン酸塩、ラクトビオン酸塩、サリチル酸塩、ジサリチル酸塩、ムケート(mucate)、パモ酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、樟脳酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、グルコヘプトン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ラウリン酸塩、ニコチン酸塩、パモ酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、ウンデカン酸塩等、リン酸塩等、カンファースルホン酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、エストレート(estolate)、ナプシル酸塩(napsylate)、エシル酸塩(esylate)、ナパジシル酸塩(napadisylate)、ドデシル硫酸等、過塩素酸、ホウ酸、グリセロリン酸、硝酸、過硫酸等から選択され、特にエシル酸塩及びナパジシル酸塩から選択され、より特には無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩、無水結晶ABX464エシレート塩、及びABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物から選択される、
【0028】
従って、1つの実施態様に従うと、該医薬的に許容される塩は無水であり、且つ無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩及び無水結晶ABX464エシレート塩から選択される。
【0029】
従って、別の実施態様に従うと、該医薬的に許容される塩は、溶媒和物又は水和物、より特には溶媒和物、なおより特にはヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF(テトラヒドロフラン)溶媒和物、の形態である。
【0030】
それ故に、特定の実施態様において、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩は、本明細書の実施例5、6及び7(及びそれぞれ図5、6及び7)においてそれぞれ実証されている通り、無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩、無水結晶ABX464エシレート塩、及びABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物から選択される。
【0031】
特に好ましい実施態様において、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩は、無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩である。
【0032】
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩は例えば、X線粉末回折(XRPD:X-Ray Powder Diffraction)及び示差走査熱量測定(DSC:Differential Scanning Calorimetry)によって特徴付けられうる。
【0033】
より特には、実施例5の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、図5(粉末X線回折)において図示されている通り、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5及び26.3(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2及び25.9(各時間±0.2)を更に示してもよく:及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)を更に示してもよい、及び/又は269.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する。
【0034】
無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩の特性X線粉末回折図が、図5に与えられていることができ、且つその特徴的な信号が、下記の表1においてまとめられている。
【0035】
【表1】
【0036】
1つの実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも1個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0037】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも2個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0038】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも3個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0039】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも4個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0040】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも5個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0041】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも6個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0042】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも7個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0043】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも8個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0044】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも9個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0045】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも10個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0046】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも11個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0047】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも12個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0048】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも13個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0049】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも14個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0050】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5;26.3;12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2;25.9;8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)から選択される少なくとも15個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0051】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩は、図5に描かれているXRPDと実質的に同様のXRPDを有する。
【0052】
より特には、実施例6の無水結晶ABX464エシレート塩は、図6(粉末X線回折)において図示されている通り、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2及び22.2(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0及び20.7(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)を更に示してもよい、及び/又は108.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する。
【0053】
無水結晶ABX464エシレート塩の特性X線粉末回折図が、図6に与えられていることができ、且つその特徴的な信号が、下記の表2においてまとめられている。
【0054】
【表2】
【0055】
1つの実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも1個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0056】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも2個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0057】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも3個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0058】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも4個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0059】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも5個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0060】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも6個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0061】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも7個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0062】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも8個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0063】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも9個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0064】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも10個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0065】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも11個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0066】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも12個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0067】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも13個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0068】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも14個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0069】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2;22.2;6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;20.7;10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも15個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0070】
別の実施態様に従うと、本発明の無水結晶ABX464エシレート塩は、図6に描かれているXRPDと実質的に同様のXRPDを有する。
【0071】
より特には、実施例7のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、図7(粉末X線回折)において図示されている通り、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6及び24.6(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9及び25.2(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)を更に示してもよい、及び/又は172.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する。
【0072】
ABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物の特性X線粉末回折図が、図7に与えられていることができ、且つその特徴的な信号が、下記の表3においてまとめられている。
【0073】
【表3】
【0074】
1つの実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される少なくとも1個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0075】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される少なくとも2個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0076】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される少なくとも3個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0077】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される少なくとも4個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0078】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される少なくとも5個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0079】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される少なくとも6個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0080】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される少なくとも7個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0081】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される少なくとも8個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0082】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される少なくとも9個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0083】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される少なくとも10個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0084】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される少なくとも11個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0085】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される少なくとも12個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0086】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される少なくとも13個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0087】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される少なくとも14個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0088】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物次数2-シータ角として下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6;24.6;9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9;25.2;16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)から選択される表される少なくとも15個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0089】
別の実施態様に従うと、本発明のABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物は、図7に描かれているXRPDと実質的に同様のXRPDを有する。
【0090】
ABX464の医薬的に許容される塩を調製する方法
本明細書において、ABX464の医薬的に許容される塩(その溶媒和物又は水和物を包含する)を調製する方法が更に提供され、該方法が、
a) ABX464を1種類の溶媒中又は複数種類の混合溶媒中に溶解すること;
b) このようにして得られた工程a)の混合物に、酸の形態下で対イオンを添加して、3:1~1:2、好ましくは5:2~1:2、より特に好ましくは2:1~1:2、なおより特には2:1又は1:1、のモル比で、ABX464:対イオンを得ること、ここで、該対イオンそれ自体は、1種類の溶媒中又は複数種類の混合溶媒中に既に溶解されていてもよい;
c) 任意的に、0℃~工程a)及び工程b)の前記選択された1以上の溶媒又は1以上の溶媒の混合物の沸騰点、特には室温~60℃、より特には室温~50℃、の温度で1以上の溶媒を蒸発させること;
d) 1種類の溶媒又は複数種類の混合溶媒を加えること;
e) 温度プログラムを適用すること;
f) 任意的に、濾過すること;並びに、
g) 次に、任意的に、室温~60℃の温度で乾燥して、ABX464の所望の塩を得ること
の工程を含む。
【0091】
1つの実施態様に従うと、工程a)、工程b)及び工程d)において使用される1以上の溶媒は、結晶化工程において慣用的に使用されている任意の溶媒であり、特には有機溶媒であり、より特には、C1~C6脂肪族アルコール、メチルエチルケトン(ブタノン、すなわちMEKとまた称される)、シクロヘキサン、アルカン、例えば、ヘプタン、塩化メチレン、クロロホルム、蟻酸、DMSO、1-メチル-2-ピロリドン、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル、及びそれらの混合物から選択され、任意的に、それら溶媒は水との混合物であってもよい、なおより特には、C1~C6脂肪族アルコール、H2O/C1~C6脂肪族アルコールの混合物、及びそれらの混合物から選択され、更により特には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、H2O/メタノール、H2O/エタノール、及びそれらの混合物から選択される。
【0092】
当業者は、所望の医薬的に許容される塩を得る為に、各工程a)、b)及びd)においてより適切な1以上の溶媒を如何にして決定するかを知っているであろう。
【0093】
1つの実施態様に従うと、工程a)、工程b)及び/又は工程d)において使用される1以上の溶媒は同じである。
【0094】
別の実施態様に従うと、工程a)、工程b)及び/又は工程d)において使用される1以上の溶媒は同じである。
【0095】
有利には、工程b)の酸の形態下での該対イオンは、タンスルホン酸又はナフタレン1,5-ジスルホン酸である。
【0096】
従って、幾つかの実施態様において、工程a)、工程b)及び/又は工程d)の溶媒は、結晶化工程において慣用的に使用されている任意の溶媒であり、特には有機溶媒であり、より特には、C1~C6脂肪族アルコール、メチルエチルケトン(ブタノン、すなわちMEKとまた称される)、シクロヘキサン、アルカン、例えば、ヘプタン、塩化メチレン、クロロホルム、蟻酸、DMSO、1-メチル-2-ピロリドン、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル、
及びそれらの混合物から選択され、任意的に、それら溶媒は水との混合物であってもよい、より特には、C1~C66脂肪族アルコール、H2O/C1~C6脂肪族アルコールの混合物、及びそれらの混合物から選択され、更により特には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、H2O/メタノール、H2O/エタノール、及びそれらの混合物から選択され;及び/又は工程b)の酸の形態下での該対イオンは、エタンスルホン酸又はナフタレン1,5-ジスルホン酸である、
【0097】
1つの実施態様に従うと、該蒸発工程c)は、不活性ガス、例えばN2、の下で行われる。
【0098】
1つの実施態様に従うと、温度プログラムに関する該工程e)は、室温~1以上の溶媒の沸点、特には室温~60℃、の温度に加熱還流することを含む。
【0099】
1つの実施態様に従うと、温度プログラムに関する該工程e)は、30℃/分~0.05℃/分、特には10℃/分~0.05℃/分、より特には5℃/分~0.05℃/分、の速度で、0℃~60℃、特には5℃~40℃、より特には室温~40℃、の温度に還流冷却することを含む。
【0100】
1つの実施態様に従うと、温度プログラムに関する該工程e)は、i) 室温~1以上の溶媒の沸点、特には室温~60℃、の温度に加熱還流すること、及び/又はii) 30℃/分~0.05℃/分、特には10℃/分~0.05℃/分、より特には5℃/分~0.05℃/分、の速度で、0℃~60℃、特には5℃~40℃、より特には室温~40℃、の温度に還流冷却することを含む。
【0101】
特定の実施態様に従うと、温度プログラムに関する該工程e)は、i) 室温~1以上の溶媒の沸点、特には室温~60℃、の温度に加熱還流すること、及びii) 30℃/分~0.05℃/分、特には10℃/分~0.05℃/分、より特には5℃/分~0.05℃/分、の速度で、0℃~60℃、特には5℃~40℃、より特には室温~40℃、の温度に還流冷却することを含む。
【0102】
1つの実施態様に従うと、濾過に関する該工程f)は、慣用的なガラス繊維、慣用的なセルロース濾紙、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、又はPVDF(フッ化ポリビニリデン)、特には、0.45μm若しくは0.2μmの濾過メッシュを有するセルロース濾紙を使用して実行される。
【0103】
1つの実施態様に従うと、乾燥に関する該工程g)は、真空下、30℃~60℃、特には40℃、の温度で実行される。
【0104】
1つの実施態様に従うと、乾燥に関する該工程g)は、雰囲気下、30℃~60℃、特には40℃、の温度で、実行される。
【0105】
本発明において定義されているABX464の医薬的に許容される塩の調製の為に、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンが、国際公開公報第WO2010/143169号パンフレットに記載されている方法から、又は任意の他の適切な方法からのいずれかで事前に得られることができる。
【0106】
幾つかの実施態様に従うと、ABX464の医薬的に許容される塩(その溶媒和物又は水和物を包含する)を調製する方法は、
a) ABX464を1種類の溶媒中又は複数種類の混合溶媒中に溶解すること;
b) このようにして得られた工程a)の混合物に、酸の形態下で対イオンを添加して、3:1~1:2、好ましくは5:2~1:2、より特に好ましくは2:1~1:2、なおより特には2:1又は1:1、のモル比で、ABX464:対イオンを得ること、ここで、該対イオンそれ自体は、1種類の溶媒中又は複数種類の混合溶媒中に既に溶解されていてもよい;
c) 任意的に、0℃~工程a)及び工程b)の前記選択された1以上の溶媒又は1以上の溶媒の混合物の沸騰点、特には室温~60℃、より特には室温~50℃、の温度で1以上の溶媒を蒸発させること;
d) 1種類の溶媒又は複数種類の混合溶媒を加えること;
e) 温度プログラムを適用すること、ここで、該温度プログラムは、i) 室温~1以上の溶媒の沸点、特には室温~60℃、の温度に加熱還流すること、及び/又はii) 30℃/分~0.05℃/分、特には10℃/分~0.05℃/分、より特には5℃/分~0.05℃/分、の速度で、0℃~60℃、特には5℃~40℃、より特には室温~40℃、の温度に還流冷却することを含む、
f) 任意的に、慣用的なガラス繊維、慣用的なセルロース濾紙、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)又はPVDF(フッ化ポリビニリデン)、特には、0.45μm若しくは0.2μmの濾過メッシュを有するセルロース濾紙を使用することによって濾過すること;並びに、
g) 次に、任意的に、真空下、30℃~60℃、特には40℃、の温度で、又は雰囲気下、30℃~60℃、特には40℃、の温度で、乾燥して、ABX464の所望の塩を得ること
の工程を含む。
【0107】
幾つかの実施態様に従うと、ABX464の医薬的に許容される塩を調製する方法は、
a) ABX464をメタノール中に溶解すること;
b) このようにして得られた工程a)の混合物に、エタンスルホン酸又はナフタレンスルホン酸である対イオンを添加して、3:1~1:2、好ましくは5:2~1:2、より特に好ましくは2:1~1:2、なおより特には2:1又は1:1、のモル比で、ABX464:対イオンを得ること、ここで、該対イオンそれ自体は、水/エタノール中又はエタノール中に既に溶解されている;
c) 任意的に、0℃~工程a)及び工程b)の前記選択された1以上の溶媒又は1以上の溶媒の混合物の沸騰点、特には室温~60℃、より特には室温~50℃、の温度で1以上の溶媒を蒸発させること;
d) 任意的に、酢酸エチル、THF、アセトン及びそれらの混合物から選択される溶媒を加えること;
e) 温度プログラムを適用すること、ここで、該温度プログラムは、i) 室温~1以上の溶媒の沸点、特には室温~60℃、の温度に加熱還流すること、及び/又は(ii) 30℃/分~0.05℃/分、特には10℃/分~0.05℃/分、より特には5℃/分~0.05℃/分、の速度で、0℃~60℃、特には5℃~40℃、より特には室温~40℃、の温度に還流冷却することを含む;
f) 任意的に、濾過すること;並びに、
g) 次に、任意的に、室温~60℃の温度で乾燥して、ABX464の所望の塩を得ること
の工程を含む。
【0108】
幾つかの実施態様に従うと、ABX464の医薬的に許容される塩を調製する方法は、
a) ABX464をメタノール中に溶解すること;
b) このようにして得られた工程a)の混合物に、エタンスルホン酸又はナフタレンスルホン酸である対イオンを添加して、3:1~1:2、好ましくは5:2~1:2、より特に好ましくは2:1~1:2、なおより特には2:1又は1:1、のモル比で、ABX464:対イオンを得ること、ここで、該対イオンそれ自体は、水/エタノール中又はエタノール中に既に溶解されている;
c) 任意的に、0℃~工程a)及び工程b)の前記選択された1以上の溶媒又は1以上の溶媒の混合物の沸騰点、特には室温~60℃、より特には室温~50℃、の温度で1以上の溶媒を蒸発させること;
d) 任意的に、酢酸エチル、THF、アセトン及びそれらの混合物から選択される溶媒を加えること;
e) 温度プログラムを適用すること、ここで、該温度プログラムは、i) 60℃の温度に還流する加熱段階、及び/又は1℃/分の速度で、5℃~40℃、より特には室温~40℃、に還流する冷却段階を含む;
f) 任意的に、濾過すること;並びに、
g) 次に、任意的に、40℃で乾燥して、ABX464の所望の塩の塩を得ること
の工程を含む。
【0109】
1つの特定の実施態様に従うと、ABX464は、C1~C6脂肪族アルコール、特にメタノール、中に溶解され、次に、この混合物に、ナフタレン1,5-ジスルホン酸が添加されて、3:1~1:2、好ましくは5:2~1:2、より特に好ましくは2:1~1:2、なおより特には2:1又は1:1、のモル比で、ABX464:対イオンを得ること、ここで、ナフタレン1,5-ジスルホン酸それ自体は、C1~C6脂肪族アルコール、特にエタノール、中に既に溶解されている。次に、N2下、室温(25℃)で蒸発させ、次にアセトンを添加し、次に0.2μmで濾過する前に温度プログラムが適用され、そして、40℃で真空乾燥が実行されて、無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩を得る。
【0110】
他の特定の実施態様に従うと、ABX464は、C1~C6脂肪族アルコール、特にメタノール、中に溶解され、次に、この混合物に、エタンスルホン酸が添加されて、3:1~1:2、好ましくは5:2~1:2、より特に好ましくは2:1~1:2、なおより特には2:1又は1:1、のモル比で、ABX464:対イオンを得ること、ここで、エタンスルホン酸それ自体は、H2O/C1~C6脂肪族アルコール混合物、特に水/エタノール混合物、中に既に溶解されている。次に、N2下、室温(25℃)で蒸発させ、次に酢酸エチルを添加し、N2下、室温(25℃)で実施される蒸発前に温度プログラムを適用して、無水結晶性ABX464エシレート塩を得る。
【0111】
別の実施態様に従うと、ABX464は、C1~C6脂肪族アルコール、特にメタノール、中に溶解され、次に、この混合物に、ナフタレン1,5-ジスルホン酸が添加されて、3:1~1:2、特には5:2~1:2、より特に2:1~1:2、なおより特には2:1のモル比で、ABX464:対イオンを得ること、ここで、ナフタレン1,5-ジスルホン酸それ自体は、C1~C6脂肪族アルコール、特にエタノール、中に既に溶解されている。次に、N2下、40℃で蒸発させ、次にTHFを添加し、次に0.2μmで濾過する前に温度プログラムが適用され、そして、40℃で真空乾燥が実行されて、ABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物を得る。
【0112】
ABX464の共結晶
上記されている通り、他の観点において、本発明は、下記のうちから選択される8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶に関する:
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンであって、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4及び22.1(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク11.0;15.9;18.3及び19.4(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)を更に示してもよく、任意的に、図1に示されている粉末X線回折によって更に特徴付けられてもよい、及び/又は172.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する、上記の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリン;
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸であって、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2及び25.2(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0及び24.7(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)を更に示してもよく、任意的に、図2に示されている粉末X線回折によって更に特徴付けられてもよい、及び/又は133.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する、上記の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸;
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸であって、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8及び25.6(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク19.0;21.4;24.6;26.8;27.6及び29.9(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)を更に示してもよく、任意的に、図3に示されている粉末X線回折によって更に特徴付けられてもよい、及び/又は109.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する;並びに、
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンであって、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2及び24.3(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク16.0;17.0;17.8;20.3;22.5及び22.7(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)を更に示してもよく、任意的に、図4に示されている粉末X線回折によって更に特徴付けられてもよい、及び/又は127.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する。
【0113】
特に好ましい実施態様において、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶は、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンであって、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4及び22.1(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク11.0;15.9;18.3及び19.4(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)を更に示してもよく、任意的に、図1に示されている粉末X線回折によって更に特徴付けられてもよい、及び/又は172.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する。
【0114】
上記4つの共結晶は、本明細書の実施例1(及び図1)、実施例2(及び図2)、実施例3(及び図3)並びに実施例4(及び図4)にそれぞれ示されている。
【0115】
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶の特性X線粉末回折図が、図1に与えられていることができ、且つその特徴的な信号が、下記の表4においてまとめられている。
【0116】
【表4】
【0117】
1つの実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも1個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0118】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも2個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0119】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも3個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0120】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも4個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0121】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも5個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0122】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも6個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0123】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも7個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0124】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも8個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0125】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも9個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0126】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも10個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0127】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも11個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0128】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも12個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0129】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも13個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0130】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも14個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0131】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;22.1;11.0;15.9;18.3;19.4;6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)から選択される少なくとも15個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0132】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶は、図1に描かれているXRPDと実質的に同様のXRPDを有する。
【0133】
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶の特性X線粉末回折図が、図2に与えられていることができ、且つその特徴的な信号が、下記の表5においてまとめられている。
【0134】
【表5】
【0135】
1つの実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも1個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0136】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも2個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0137】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも3個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0138】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも4個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0139】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも5個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0140】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも6個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0141】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも7個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0142】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも8個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0143】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも9個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0144】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも10個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0145】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも11個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0146】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも12個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0147】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも13個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0148】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも14個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0149】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;25.2;15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0;24.7;7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7及び24.0(各時間±0.2)から選択される少なくとも15個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0150】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、図2に描かれているXRPDと実質的に同様のXRPDを有する。
【0151】
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶の特性X線粉末回折図が、図3に与えられていることができ、且つその特徴的な信号が、下記の表6においてまとめられている。
【0152】
【表6】
【0153】
1つの実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも1個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0154】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも2個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0155】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも3個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0156】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも4個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0157】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも5個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0158】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも6個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0159】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも7個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0160】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも8個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0161】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも9個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0162】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも10個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0163】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも11個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0164】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも12個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0165】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも13個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0166】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも14個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0167】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;25.6;19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;29.9;16.8;17.8;20.9;23.8;28.0及び29.6(各時間±0.2)から選択される少なくとも15個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0168】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、図3に描かれているXRPDと実質的に同様のXRPDを有する。
【0169】
8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶の特性X線粉末回折図が、図4に与えられていることができ、且つその特徴的な信号が、下記の表7においてまとめられている。
【0170】
【表7】
【0171】
1つの実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも1個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0172】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも2個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0173】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも3個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0174】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも4個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0175】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも5個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0176】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも6個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0177】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも7個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0178】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも8個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0179】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも9個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0180】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも10個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0181】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも11個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0182】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも12個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0183】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも13個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0184】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも14個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0185】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;24.3;16.0;17.0;17.8;20.3;22.5;22.7;8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)から選択される少なくとも15個のピークを示す粉末X線回折図を表す。
【0186】
別の実施態様に従うと、本発明の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、図4に描かれているXRPDと実質的に同様のXRPDを有する。
【0187】
ABX464の共結晶を調製する方法
他の観点に従うと、本発明は更に、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶を調製する方法であって、
a) ABX464を1種類の溶媒中又は複数種類の混合溶媒中に溶解すること;
b) このようにして得られた工程a)の混合物に、L-プロリン、ゲンチジン酸、マロン酸及び4,4’-ビピリジンから選択されるコフォーマーを添加して、3:1~1:2、特には5:2~1:2、より特には2:1~1:2、なおより特には2:1又は1:1、のモル比で、ABX464:コフォーマーを得ること、ここで、該コフォーマーそれ自体は、1種類の溶媒中又は複数種類の混合溶媒中に既に溶解されていてもよい、
c) 任意的に、0℃~工程a)及び工程b)の前記選択された1以上の溶媒又は1以上の溶媒の混合物の沸騰点、特には室温~60℃、より特には室温~50℃、の温度で1以上の溶媒を蒸発させること;
d) 1種類の溶媒又は複数種類の混合溶媒を加えること;
e) 温度プログラムを適用すること;
f) 任意的に、濾過すること;並びに、
g) 次に、任意的に、室温~60℃の温度で乾燥して、ABX464の所望の共結晶を得ること。
の工程を含む上記の方法に関する。
【0188】
1つの実施態様に従うと、工程a)、工程b)及び工程d)において使用される1以上の溶媒は、結晶化工程において慣用的に使用されている任意の溶媒であり、特には有機溶媒であり、より特には、C1~C6脂肪族アルコール、メチルエチルケトン(ブタノン、すなわちMEKとまた称される)、シクロヘキサン、アルカン、例えば、ヘプタン、塩化メチレン、クロロホルム、蟻酸、DMSO、1-メチル-2-ピロリドン、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル、及びそれらの混合物から選択され、任意的に、それら溶媒は水との混合物であってもよい、なおより好ましくは、C1~C6脂肪族アルコール、H2O/C1~C6脂肪族アルコールの混合物、アセトニトリル、及びそれらの混合物から選択され、更により特には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、H2O/メタノール、H2O/エタノール、アセトニトリル、及びそれらの混合物から選択される。
【0189】
当業者は、所望の共結晶を得る為に、各工程a)、b)及びd)においてより適切な1以上の溶媒を如何にして決定するかを知っているであろう。
【0190】
1つの実施態様に従うと、工程a)、工程b)及び/又は工程d)において使用される1以上の溶媒は同じである。
【0191】
別の実施態様に従うと、工程a)、工程b)及び/又は工程d)において使用される1以上の溶媒は同じである。
【0192】
1つの実施態様に従うと、該蒸発工程c)は、不活性ガス、例えばN2、下で行われる。
【0193】
1つの実施態様に従うと、温度プログラムに関する該工程e)は、室温~1以上の溶媒の沸点、特には室温~60℃、の温度に還流する加熱段階を含む。
【0194】
1つの実施態様に従うと、温度プログラムに関する該工程e)は、30℃/分~0.05℃/分、特には10℃/分~0.05℃/分、より特には5℃/分~0.05℃/分、の速度で、0℃~60℃、特には5℃~40℃、より特には室温~40℃、の温度に還流する冷却段階を含む。
【0195】
1つの実施態様に従うと、温度プログラムに関する該工程e)は、i) 室温~1以上の溶媒の沸点、特には室温~60℃、の温度に加熱還流すること、及び/又はii) 30℃/分~0.05℃/分、特には10℃/分~0.05℃/分、より特には5℃/分~0.05℃/分、の速度で、0℃~60℃、特には5℃~40℃、より特には室温~40℃、の温度に還流冷却することを含む。
【0196】
特定の実施態様に従うと、温度プログラムに関する該工程e)はi) 室温~60℃の温度に加熱還流すること、及びii) 30℃/分~0.05℃/分、特には10℃/分~0.05℃/分、より特には5℃/分~0.05℃/分、の速度で、5℃~40℃の温度に還流冷却することを含む。
【0197】
1つの実施態様に従うと、濾過に関する該工程f)は、慣用的なガラス繊維、慣用的なセルロース濾紙、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、orPVDF(フッ化ポリビニリデン)、特には0.45μm若しくは0.2μmの濾過メッシュを有するセルロース濾紙、を使用して実行される。
【0198】
1つの実施態様に従うと、乾燥に関する該工程g)は、真空下、30℃~60℃、特には40℃、の温度で実行される。
【0199】
1つの実施態様に従うと、乾燥に関する該工程g)は、雰囲気下、30℃~60℃、特には40℃、の温度で実行される。
【0200】
特定の実施態様に従うと、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶を調製する方法は、
a) ABX464を1種類の溶媒中又は複数種類の混合溶媒中に溶解すること;
b) このようにして得られた工程a)の混合物に、L-プロリン、ゲンチジン酸、マロン酸及び4,4’-ビピリジンから選択されるコフォーマーを添加して、3:1~1:2、特には5:2~1:2、より特には2:1~1:2、なおより特には2:1又は1:1、のモル比で、ABX464:コフォーマーを得ること、ここで、該コフォーマーそれ自体は、1種類の溶媒中又は複数種類の混合溶媒中に既に溶解されていてもよい;
c) 任意的に、0℃~工程a)及び工程b)の前記選択された1以上の溶媒又は1以上の溶媒の混合物の沸騰点、特には室温~60℃、より特には室温~50℃、の温度で1以上の溶媒を蒸発させること;
d) 1種類の溶媒又は複数種類の混合溶媒を加えること;
e) 温度プログラムを適用することここで、該温度プログラムは、i) 室温~60℃、の温度に加熱還流すること、及び/又はii) 30℃/分~0.05℃/分、特には10℃/分~0.05℃/分、より特には5℃/分~0.05℃/分、の速度で、5℃~40℃の温度に還流冷却することを含む、
f) 任意的に、慣用的なガラス繊維、慣用的なセルロース濾紙、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)又はPVDF(フッ化ポリビニリデン)、特には、0.45μm若しくは0.2μmの濾過メッシュを有するセルロース濾紙を使用することによって濾過すること;並びに、
g) 次に、任意的に、真空下、30℃~60℃、特には40℃、の温度で、又は雰囲気下、30℃~60℃、特には40℃、の温度で、乾燥して、ABX464の所望の共結晶を得ること
の工程を含む。
【0201】
他の特定の実施態様に従うと、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶を調製する方法は、
a) ABX464をメタノール、エタノール、イソプロパノール、H2O/メタノール、H2O/エタノール、アセトニトリル又はそれらの混合物中に溶解すること;
b) このようにして得られた工程a)の混合物に、L-プロリン、ゲンチジン酸、マロン酸及び4,4’-ビピリジンから選択されるコフォーマーを添加して、3:1~1:2、特には5:2~1:2、より特には2:1~1:2、なおより特には2:1又は1:1、のモル比で、ABX464:コフォーマーを得ること、ここで、該コフォーマーそれ自体は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、H2O/メタノール、H2O/エタノール、アセトニトリル、又はそれらの混合物中に既に溶解されていてもよい;
c) 任意的に、0℃~工程a)及び工程b)の前記選択された1以上の溶媒又は1以上の溶媒の混合物の沸騰点、特には室温~60℃、より特には室温~50℃、の温度で1以上の溶媒を蒸発させること;
d) 任意的に、メタノール、エタノール、イソプロパノール、H2O/メタノール、H2O/エタノール、アセトニトリル、及びそれらの混合物から選択される溶媒を加えること;
e) 温度プログラムを適用すること;
f) 任意的に、濾過すること;並びに、
g) 次に、任意的に、室温~60℃の温度で乾燥して、ABX464の所望の共結晶を得ること
の工程を含む。
【0202】
他の特定の実施態様に従うと、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶を調製する方法は、
a) ABX464をメタノール、エタノール、イソプロパノール、H2O/メタノール、H2O/エタノール、アセトニトリル又はそれらの混合物中に溶解すること;
b) このようにして得られた工程a)の混合物に、L-プロリン、ゲンチジン酸、マロン酸及び4,4’-ビピリジンから選択されるコフォーマーを添加して、3:1~1:2、特には5:2~1:2、より特には2:1~1:2、なおより特には2:1又は1:1、のモル比で、ABX464:コフォーマーを得ること、ここで、該コフォーマーそれ自体は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、H2O/メタノール、H2O/エタノール、アセトニトリル又はそれらの混合物中に既に溶解されていてもよい;
c) 任意的に、0℃~工程a)及び工程b)の前記選択された1以上の溶媒又は1以上の溶媒の混合物の沸騰点、特には室温~60℃、より特には室温~50℃、の温度で1以上の溶媒を蒸発させること;
d) 任意的に、メタノール、エタノール、イソプロパノール、H2O/メタノール、H2O/エタノール、アセトニトリル、及びそれらの混合物から選択される溶媒を加えること;
e) 温度プログラムを適用すること、ここで、該温度プログラムは、i) 室温~60℃の温度に加熱還流すること、及び/又はii) 30℃/分~0.05℃/分、特には10℃/分~0.05℃/分、より特には5℃/分~0.05℃/分、の速度で、5℃~40℃、より特には室温~40℃、の温度に還流冷却することを含む;
f) 任意的に、慣用的なガラス繊維、慣用的なセルロース濾紙、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)又はPVDF(フッ化ポリビニリデン)、特には、0.45μm若しくは0.2μmの濾過メッシュを有するセルロース濾紙を使用することによって濾過すること;並びに、
g) 次に、任意的に、真空下、30℃~60℃、特には40℃、の温度で、又は雰囲気下、30℃~60℃、特には40℃、の温度で、乾燥して、ABX464の所望の共結晶を得ること
の工程を含む。
【0203】
他の観点に従うと、本発明は更に、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶を調製する方法であって、
a’) 8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンを、L-プロリン、ゲンチジン酸、マロン酸及び4,4’-ビピリジンから選択されるコフォーマーと、2:1~1:2のモル比、特に1:1のモル比、で、1種類の適切な溶媒中又は複数種類の適切な混合溶媒中で物理的に混合すること;及び
b’) このようにして得られた工程a’)の物理的混合物を、1種類の溶媒の1滴又は複数種類の混合溶媒の1滴の存在下で粉砕して、前記共結晶を得ること
の工程を含む上記の方法に関する。
【0204】
当業者は、所望の共結晶を得るために、各工程a’)及びb’)においてより適切な1以上の溶媒を如何に決定するかの方法を知っているであろう。
【0205】
1つの実施態様に従うと、工程a’)及び/又は工程b’)において使用される1以上の溶媒が、結晶化工程において慣用的に使用されている任意の溶媒であり、特には有機溶媒であり、より特には、C1~C6脂肪族アルコール、メチルエチルケトン(ブタノン、すなわちMEKとまた称される)、シクロヘキサン、アルカン、例えば、ヘプタン、塩化メチレン、クロロホルム、蟻酸、DMSO、1-メチル-2-ピロリドン、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジオキサン、トルエン、酢酸エチル、及びそれらの混合物から選択され、任意的に、それら溶媒は水との混合物であってもよい、なおより特には、C1~C6脂肪族アルコール、H2O/C1~C6脂肪族アルコールの混合物、アセトニトリル、及びそれらの混合物から選択され、更により特には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、H2O/メタノール、H2O/エタノール、アセトニトリル、及びそれらの混合物から選択される。
【0206】
幾つかの実施態様において、該粉砕は、Retsch MM200機器を使用して、20Hzで45分間ミリングすることによって行われる。
【0207】
1つの実施態様に従うと、該粉砕は、非酸化性ボール(non-oxidizable balls)を使用することによって実行される。
【0208】
1つの実施態様に従うと、該粉砕は、水平運動、特に20~30Hzの範囲の周波数を有する水平運動、を用いて行われる。
【0209】
有利には、該水平運動は、或る期間、例えば、15分間~3時間、特に45分間、でありうる期間、適用される。
【0210】
特定の実施態様に従うと、本発明は更に、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶を調製する方法であって、
a’) 8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンを、L-プロリン、ゲンチジン酸、マロン酸及び4,4’-ビピリジンから選択されるコフォーマーと、2:1~1:2のモル比、特に1:1のモル比、で、メタノール、エタノール、イソプロパノール、H2O/メタノール、H2O/エタノール、アセトニトリル、及びそれらの混合物から選択される適切な溶媒中で物理的に混合すること;及び
b’) このようにして得られた工程a’)の物理的混合物を、メタノール、エタノール、イソプロパノール、H2O/メタノール、H2O/エタノール、アセトニトリル、及びそれらの混合物から選択される溶媒の1滴の存在下で粉砕して、前記共結晶を得ること
の工程を含む上記の方法に関する。
【0211】
ABX464、すなわち8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン、の共結晶の調製の為に、国際公開公報第WO2010/143169号パンフレットに記載されている方法から、又は任意の他の適切な方法からのいずれかから事前に取得されることができることが理解される。
【0212】
医薬として使用する為の、ABX464の共結晶、ABX464の医薬的に許容される塩、及び本発明に従う医薬組成物
他の観点に従うと、本発明は更に、1以上の有効成分として、少なくとも1つの本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの少なくとも1つの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、及び少なくとも1つの医薬的に許容される添加剤を含む医薬組成物に関する。
【0213】
他の観点に従うと、本発明は更に医薬組成物に関し、該医薬組成物は、唯一の医薬的活性成分として、本発明において定義されている共結晶の少なくとも1つ及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)の少なくとも1つを含む。
【0214】
本発明の医薬的に許容可能な組成物は、処置される感染症の重症度に応じて、ヒト及び他の動物に、経口的に、直腸的に、非経口的に、大槽内的に、膣内的に、腹腔内的に、局所的に(粉末、軟膏、又は滴下による)、口腔噴霧剤又は鼻腔噴霧剤等として頬側に、投与されることができる。語「非経口」は、本明細書において使用される場合、皮下の、静脈内の、筋肉内の、関節内の、滑膜内の、胸骨内の、髄腔内の、肝内の、鼻腔の、及び頭蓋内の注射又は注入技法を包含する。或る実施態様において、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)は、所望の治療効果を得る為に、該共結晶又は塩に含まれる有効成分ABX464の投与レベルを、1日当たり対象体重の約0.01mg/kg~約50mg/kg、好ましくは約1mg/kg~約25mg/kg、で、1日1回以上経口又は非経口投与されうる。
【0215】
経口投与の為の液体剤形は、医薬的に許容されるエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、例えば水性溶液、懸濁物、例えば水性懸濁物、シロップ及びエリキシルを包含するが、これらに限定されない。本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)に加えて、該液体剤形は、当該技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤、例えば水又は他の溶媒、可溶化剤及びエマルジョン、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ひまし油、及びごま油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル、並びにそれらの混合物等を包含しうる。不活性希釈剤の他に、該口腔用組成物はまた、アジュバント、例えば、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味剤、香味剤、着色剤及び香料、を含むことができる。水性懸濁物が経口使用の為に必要である場合、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)は、乳化剤及び懸濁剤と組み合わされうる。
【0216】
注射用調製物、例えば、無菌注射用水性又は油性懸濁物は、適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を使用して、既知の技術に従って製剤化されうる。該無菌注射用調製物はまた、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液として、非毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒中の無菌注射用溶液、懸濁物又はエマルジョンであってもよい。ビヒクル及び溶媒のうち、使用されうる許容されるビヒクル及び溶媒は、水、リンゲル液、U.S.P.及び等張塩化ナトリウム溶液がある。加えて、無菌の固定油は、溶媒又は懸濁媒体として慣用的に使用されている。この目的の為に、任意の当たり障りのない固定油、例えば合成モノ-又はジグリセリドを包含する該固定油が、用いられうる。加えて、脂肪酸、例えばオレイン酸、が注射剤の該調製において使用される。
【0217】
注射用製剤は、滅菌されることができ、例えば、使用前の細菌-保持フィルタを通した濾過により、又は滅菌水又は他の滅菌注射媒体中に溶解又は分散されることができる滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことにより、滅菌されることができる。
【0218】
直腸又は膣投与の為の組成物は好ましくは、坐剤であり、該坐剤は、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)を、周囲温度では固体であるが体温では液体であってそれ故に直腸又は膣腔内で溶けて該活性ABX464を放出する適切な非刺激性の賦形剤又は担体、例えばカカオ脂、ポリエチレングリコール又は坐剤ワックス、と混合することによって調製されることができる。
【0219】
経口投与の為の固体剤形は、カプセル、錠剤、丸薬、粉末、トローチ、チューインガム、及び顆粒を包含する。そのような固形剤形において、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、は、少なくとも1つの不活性で医薬的に許容される賦形剤又は担体、例えば、クエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウム、及び/又はa)充填剤又は増量剤、例えばデンプン、例えば、コーンスターチ、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、及びケイ酸、b)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、及びアカシア等、c)湿潤剤、例えばグリセロール、d)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ又はタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウム、e)溶液遅延剤、例えばパラフィン、f)吸収促進剤、例えば第四級アンモニウム化合物、g)湿潤剤、例えば、セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセリン等、h)吸着剤、例えば、カオリン及びベントナイトクレー、及びi)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、並びにそれらの混合物と混合される。カプセル、錠剤及び丸薬の場合、該剤形はまた、緩衝剤を含みうる。所望により、或る甘味料、香味料又は着色料がまた添加されうる。
【0220】
同様のタイプの固体組成物がまた、賦形剤、例えばラクトース又は乳糖並びに高分子量ポリエチレングリコール、を使用して、軟及び硬-充填ゼラチンカプセルの充填剤として使用されうる。錠剤、ドラジェ(dragees)、カプセル、丸薬、及び顆粒の固形剤形は、コーティング及びシェル、例えば、腸溶性コーティング及び医薬製剤技術分野で周知の他のコーティング、で調製されることができる。それらは任意的に不透明化剤を含み得、また、それらが腸管の特定の部分においてのみ、又は優先的に、任意的に遅延される方式で、1以上の該有効成分を放出する組成物であることがまた可能である。使用されることができる埋め込み用組成物の例は、高分子物質及びワックスを包含する。また、同様のタイプの固体組成物がまた、そのような賦形剤、例えばラクトース又は乳糖並びに高分子8価ポリエチレングリコール、を使用した軟及び硬-充填ゼラチンカプセルの充填剤として使用されうる。
【0221】
本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)はまた、上記されている通り、1種以上の賦形剤でマイクロカプセル化された形態とすることができる。錠剤、ドラジェ、カプセル、丸薬、及び顆粒の該固体剤形は、コーティング及びシェル、例えば、腸溶性コーティング、放出制御コーティング及び該医薬製剤技術において周知の他のコーティング、で調製されうる。そのような固体剤形において、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)は、少なくとも1つの不活性希釈剤、例えば、スクロース、ラクトース又はデンプン、と混和されうる。
【0222】
そのような剤形はまた、通常の慣行のように、不活性希釈剤以外の追加物質、打錠潤滑剤及び他の打錠補助剤、例えばステアリン酸マグネシウム及び微結晶セルロース、を含みうる。カプセル、錠剤及び丸薬の場合、該剤形はまた、緩衝剤を含みうる。それらは任意的に、不透明化剤を含み得、また、それらが腸管の或る部分においてのみ、又は優先的に、遅延される方式で、1以上の該有効成分を放出する組成物であることがまた可能である。使用されうる埋め込み組成物の例は、高分子物質及びワックスを包含する。
【0223】
本発明の医薬的に許容可能な組成物はまた、特に処置の該対象が、眼、皮膚、又は下部腸管の疾患を含む、局所的な適用によって容易にアクセスできる領域又は器官を含む場合、局所的に投与されうる。適切な局所製剤は、これらの領域又は器官の各々の為に容易に調製される。
【0224】
該下部腸管への局所適用は、直腸坐剤(上記を参照)又は適切な浣腸剤で実行されることができる。局所用経皮吸収パッチがまた使用されうる。
【0225】
局所投与の為に、提供される医薬的に許容可能な組成物は、1つ以上の担体に懸濁又は溶解された該有効成分を含む適切な軟膏で処方されうる。本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)の局所投与の為の担体は、鉱油、液体ペトロラタム、白色ペトロラタム、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックス及び水を包含するが、これらに限定されない。代替的に、提供される医薬的に許容可能な組成物は、1つ以上の医薬的に許容される担体に懸濁又は溶解された該有効成分を含む適切なローション又はクリームに配合されることができる。
【0226】
好適な担体は、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水を包含するが、これらに限定されない。
【0227】
加えて、本発明は、経皮パッチの該使用を企図しており、これは化合物の体への制御された送達を提供するという追加の利点を有する。そのような剤形は、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)を適切な媒体中に溶解又は調剤することによって製造されることができる。吸収促進剤がまた、該皮膚にわたる該化合物のフラックスを増加させる為に使用されることができる。該速度は、速度制御膜(rate controlling membrane)を設けるか又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)をポリマーマトリックス又はゲル中に分散させることによって制御されることができる。
【0228】
本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)の局所投与又は経皮投与の為の剤形は、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、噴霧剤、吸入剤又はパッチを包含する。
【0229】
本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)は、無菌条件下で、医薬的に許容される担体及び何らかの必要とされうる防腐剤又は緩衝剤と混和される。
【0230】
眼科用製剤、点耳薬、及び点眼薬がまた、本発明の範囲内であることが企図される。
【0231】
事実、眼科用途の場合、提供される医薬的に許容される組成物は、等張のpH調整された滅菌生理食塩水中の微粉化懸濁液として、又は、好ましくは、等張のpH調整された滅菌生理食塩水の溶液として、保存剤、例えば塩化ベンジルアルコニウム、を含む又は含まないのいずれかで、処方されうる。代替的には、眼科用途の場合、該医薬的に許容される組成物は、軟膏、例えばペトロラタム、において製剤化されうる。
【0232】
本発明の医薬的に許容可能な組成物はまた、鼻エアロゾル又は吸入によって投与されうる。そのような組成物は、医薬製剤の技術分野において周知の技術により調製され、且つベンジルアルコール又は他の適切な保存剤、生体利用性を向上させる為の吸収促進剤、フルオロカーボン、及び/又は他の慣用的な可溶化剤又は分散剤を使用して、生理食塩水中の溶液として調製されうる。最も好ましくは、本発明の医薬的に許容可能な組成物は、経口投与用に製剤化される。そのような製剤は、食物と共に又は食物なしで投与されうる。
【0233】
従って、特定の実施態様に従うと、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)と、少なくとも1つの医薬的に許容される添加剤とを含む医薬組成物は、特に、錠剤、カプセル、丸薬、トローチ(lozenges)、チューインガム、粉末、顆粒、坐剤、エマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、例えば水性溶液、懸濁物、例えば水性懸濁物、シロップ、エリキシル、軟膏、ドロップ、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、噴霧剤、吸入剤又はパッチの形態下にある。
【0234】
幾つかの実施態様において、本発明の医薬的に許容可能な組成物は、食物なしで投与される。他の実態態様において、本発明の医薬的に許容可能な組成物は、食物とともに投与される。
【0235】
単一の剤形における組成物を製造する為に該賦形剤又は担体原料と組み合わされうる本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)の該量は、処理される宿主、特定の投与様式に応じて変化するであろう。
【0236】
本発明に従う医薬組成物のうち、より特には、経口、非経口(静脈内又は皮下)若しくは経鼻投与に適したもの、錠剤若しくは糖衣錠、顆粒剤、舌下錠剤、カプセル剤、トローチ、座薬、クリーム剤、軟膏、真皮ジェル、注射剤、飲用懸濁物、及びチューインガムが言及されうる。
【0237】
特定の実施態様に従うと、本発明に従う医薬組成物は、経口医薬組成物である。
【0238】
本発明の経口医薬組成物は、粉末状の組成物を含む、カプセル、錠剤又はサシェ(sachet)の形態であることができる。本発明の製剤の為の治療上有効な経口投与量は、医療従事者の判断に従って標準的な臨床技術によって決定される。
【0239】
従って、1つの実施態様に従うと、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)が慣用的な方法を使用して、カプセル、錠剤、懸濁物、溶液、又はシロップに製剤化される場合、それらはブリスター(blister)で保護される。ブリスターの使用によって付与される別の利点は、該カプセル又は錠剤が酸素及び他の汚染物質からまた保護されることである。
【0240】
該カプセルは、ソフトゲルカプセル又はハードゲルカプセルでありうる。該カプセルがソフトゲルカプセル、又はハードゲルカプセルである場合、それらは有利には液体賦形剤を含むことができ、特に、
親油性の液体ビヒクル、
半固形の親油性ビヒクル/親油性液体ビヒクルの為の粘度調整剤、
可溶化剤、界面活性剤、乳化剤及び吸着促進剤
を含むことができる。
【0241】
これらの賦形剤のうち、下記に示すものが言及されうる:
精製されたスペシャルティオイル、例えば:
ラッカセイ油
ヒマシ油
綿実油
トウモロコシ(コーン)油
オリーブ油
ごま油
大豆油
ひまわり油
中鎖トリグリセリド及びその関連エステル、例えば:
カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド(Akomed E、Akomed R、Miglyol 810、及びCaptex 355)
中鎖トリグリセリド(Labrafac CC)
カプリル酸/カプリン酸のプロピレングリコールジエステル(Labrafac PG)
プロピレングリコールモノラウレート(Lauroglycol FCC)
分画ココナッツオイル(Miglyol 812)
カプリル酸/カプリン酸/ジグリセリルサクシネート(Miglyol 829)
プロピレングリコールの中鎖ジエステル(Miglyol 840)
天然脂肪酸を有するジグリセリドの部分エステル(Softisan 645)。
可溶化剤、界面活性剤、エマルジョン、及び吸着促進剤、例えば、
モノカプリル酸プロピレングリコール(Capryol 90)
ポリグリコール酸グリセリド(Gelucire 44/14及び50/13)
ポリオキシル-40水添ヒマシ油(Cremophor RH 40)
グリセロールモノステアレート/ジトリグリセリド+グリセリン(Imwitor 191)
グリセリルモノカプリレート(Imwitor 308*)
ココ酸/クエン酸/乳酸グリセリル(Imwitor 380)
モノ-ジ-カプリル酸/カプリン酸グリセリル(Imwitor 742)
コハク酸イソステリルジグリセリル(Imwitor 780K)
ココ酸グリセリル(Imwitor 928)
カプリル酸グリセリル(Imwitor 988)
オレオイルマクロゴール-8グリセリド(Labrafil M 1944 CS)
リノレオイルマクロゴルグリセリド(Labrafil M 2125 CS)
PEG-8カプリル/カプリン酸グリセリド(Labrasol)
ラウリン酸
ラウリン酸プロピレングリコール(Lauroglycol 90)
オレイン酸
ポリエチレングリコール
プロピレングリコール
ジオレイン酸ポリグリセロール(Plurol Oleique CC 497)
ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンコポリマー(Poloxamer 124及び188)
水酸化不飽和脂肪酸の部分グリセリド(Softigen 701)
PEG-6カプリル酸/カプリン酸グリセリド(Softigen 767)
トリオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル(Tagat TO)
ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート(ツイーン(Tween)80)。
【0242】
幾つかの実施態様において、本発明は、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)と、少なくとも1つの医薬的に許容される添加剤とを含む錠剤又はカプセルを提供する。
【0243】
幾つかの特定の実施態様において、本発明は、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)と、少なくとも1つの医薬的に許容される添加剤とを含むカプセルを提供し、又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)によって且つ少なくとも1つの粒内賦形剤によって形成されるところの顆粒を含む錠剤を提供し、ここで、該顆粒は、少なくとも1つの粒外賦形剤と共に圧縮されている。
【0244】
本発明に従う該医薬的組成物が錠剤である場合、該錠剤はコーティングされていてもよく、又はコーティングされていなくてもよい。好ましくは、該錠剤は、当該技術分野で周知の任意の適切なフィルムコーティング剤を使用することによってコーティングされる。
【0245】
本明細書において、特に、少なくとも1つの本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は上記に定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの少なくとも1つの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)と、上記で定義された少なくとも1つの沈殿抑制剤とを含む経口生薬形態(oral galenic form)が提供される。
【0246】
本明細書において更に、上記に定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの少なくとも1つの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、及び/又は上記に定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの少なくとも1つの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)を含む、コーティングされた経口剤形、特に、遅延放出剤形専用の、コーティングされた経口剤形、が提供される。
【0247】
該遅延放出剤形は、投与後の特定の時間後、例えば有効成分が腸管に到達した後、剤形から有効成分の放出を許す特定の改変された剤形である。
【0248】
語「改変された放出剤形」は、剤形が有効成分の特定の期間にわたって特定の量の体内への放出を可能にすること、すなわち特定の薬物動態プロファイル、を意味する。語「改変された放出」は、即時リリースと比較して改変された全てのタイプの放出を包含する。言い換えれば、語「制御された放出」は、「改変された放出」と同等であり、且つ、延長された放出、並びに遅延された放出、及びパルス放出を包含する。
【0249】
経口投薬形態は、多粒子薬物送達システムの形態又は多層圧縮コーティングされた錠剤の形態をとりうる。該コーティングは、剤形が生物学的標的に到達し、より特には腸管に到達し、そしてポリマーが可溶化すると、該塩又は共結晶が迅速に可溶化することを可能にするポリマーの中から選択されうる。
【0250】
それ故に、本発明は更に、遅延放出経口剤形の製造の為に、上記に定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの少なくとも1つの共結晶及び/又は上記に定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの少なくとも1つの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)を使用する方法を提供する。
【0251】
有用な投与量は、障害の性質及び重症度、投与経路、並びに患者の年齢及び体重に応じて変化される場合がある。
【0252】
1つの実施態様に従うと、本発明に従う医薬組成物は有効成分ABX464の1日当たり1mg~1g、特に1日当たり10mg~150mgの用量が、それを必要とする対象に1日当たり1回以上投与される。
【0253】
該賦形剤は、任意の慣用的に使用されている賦形剤、例えば、粒内賦形剤、及び/又は粒外賦形剤を包含する上記の賦形剤、であることができる。
【0254】
該賦形剤は、充填剤、流動化剤、結合剤、抗酸化剤、崩壊剤、潤滑剤、界面活性剤、沈殿抑制剤、フィルムコーティング剤、及びそれらの混合物から選択されうる。
【0255】
本発明に従って使用可能な充填剤は、ラクトース(無水)、ラクトース一水和物、噴霧-乾燥ラクトース;圧縮性糖、デキストロース、デキストレート;デンプン(任意の源、例えば、トウモロコシ、ジャガイモ、米、小麦、からのデンプンを包含し、それらは、完全に予備ゼラチン化(fully pregelatinized)及び部分的にゼラチン化(partially gelatinized)されることができる);セルロース;微結晶セルロース;無機塩、例えば、リン酸カルシウム、三塩基カルシウム及び硫酸カルシウム;並びに、ポリオール、例えば、マンニトール、ソルビトール及びキシリトール、を包含するが、これらに限定されない。
【0256】
幾つかの実施態様において、該充填剤は、該組成物の総重量に対して10重量%~85重量%の量でありうる。
【0257】
本発明により使用可能な潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、水素添加植物油、鉱油、ポリエチレングリコール、タルク、ベヘン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、ロイシン、及びラウリル硫酸マグネシウムを包含するが、これらに限定されない。
【0258】
幾つかの実施態様において、該潤滑剤は、該組成物の総重量に対して0.3重量%~2重量%の量でありうる。
【0259】
本発明に従って使用可能な崩壊剤は、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプン(任意の源、例えば、トウモロコシ、ジャガイモ、米、小麦、からのデンプンを包含し、それらは、完全に予備ゼラチン化及び部分的にゼラチン化されることができる)、クロスポビドン、アルギネート、例えば、例えばアルギン酸カルシウム及びアルギン酸ナトリウム、アルギン酸、並びにケイ酸アルミニウムマグネシウムを包含するが、これらに限定されない。
【0260】
幾つかの実施態様において、該崩壊剤は、該組成物の総重量に対して30重量%~60重量%の量でありうる。
【0261】
本発明において添加剤として使用されることができる界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、トコフェロール、レシチン、ラウリル硫酸、ビタミンE、卵黄リン脂質、ドキュセートナトリウム(docusate sodium)、カプリオール、ラブラフィル、ラブラソール、ラウログリコール、ソルトール(マクロゴール-15ヒドロキシステアレート)、及びそれらの混合物を包含するが、これらに限定されない。
【0262】
幾つかの実施態様において、該界面活性剤は、該組成物の総重量に対して1重量%~3重量%の量でありうる。
【0263】
本発明に従って使用可能である流動化剤は、コロイド状二酸化ケイ素を包含するが、これに限定されない。
【0264】
幾つかの実施態様において、該流動化剤は、該組成物の総重量に対して0.3重量%~2重量%の量でありうる。
【0265】
幾つかの実施態様において、該結合剤は、該組成物の総重量に対して5重量%~20重量%の量でありうる。
【0266】
本発明に従う医薬組成物は、改変型、持続型、制御型、遅延型、又は即時放出型の形態下でありうる。
【0267】
他の観点に従うと、本発明はまた、医薬品として使用する為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関する。
【0268】
他の観点に従うと、本発明はまた、炎症性疾患、例えば、炎症性腸疾患、関節リウマチ、肺動脈性肺高血圧、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)及び多発性硬化症、ウイルスによって引き起こされる疾患及び/又は癌若しくは異形成の予防及び/又は処置において使用する為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関する。
【0269】
他の観点に従うと、本発明はまた、医薬品の製造の為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶を使用する方法、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)を使用する方法、又は本発明において定義されている医薬組成物を使用する方法に関する。
【0270】
他の観点に従うと、本発明はまた、炎症性疾患、例えば、炎症性腸疾患、関節リウマチ、肺動脈性肺高血圧、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)及び多発性硬化症、ウイルスによって引き起こされる疾患及び/又は癌若しくは異形成、を予防及び/又は処置する為の医薬品の製造の為に、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶を使用する方法、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)を使用する方法、又は本発明において定義されている医薬組成物を使用する方法に関する。
【0271】
他の観点に従うと、本発明はまた、炎症性疾患、例えば、炎症性腸疾患、関節リウマチ、肺動脈性肺高血圧、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)及び多発性硬化症、ウイルスによって引き起こされる疾患及び/又は癌若しくは異形成を処置及び/又は予防する治療的方法であって、それを必要とする患者に、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)を含む組成物を投与することを含む上記の方法に関する。
【0272】
他の観点に従うと、本発明はまた、炎症性疾患、例えば、炎症性腸疾患、関節リウマチ、肺動脈性肺高血圧、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)及び多発性硬化症、ウイルスによって引き起こされる疾患及び/又は癌若しくは異形成を処置及び/又は予防する治療的方法であって、それを必要とする患者に、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)の治療有効量を投与することを含む上記の方法に関する。
【0273】
ABX464の共結晶をそれを必要とする対象に投与する方法が提供され、該方法は、
ABX464の共結晶及び/又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)と、少なくとも1つの医薬的に許容される添加剤とを含む経口医薬組成物を用意すること;及び
該医薬組成物を治療有効量でそれを必要とする対象に経口投与すること
を含む。
【0274】
本発明において定義されているABX464の共結晶は、単独で、又は本発明において定義されているABX464の共結晶と相乗的に作用することができる他の治療薬と組み合わせて、投与されることができる。例えば、他の治療剤は、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)であることができる。
【0275】
同様に、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)は、単独で、又は、本発明において定義されているABX464の医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)と相乗的に作用することができる他の治療剤と組み合わせて、投与されることができる。例えば、他の治療剤は、本発明において定義されているABX464の共結晶であることができる。
【0276】
炎症性疾患
従って、本発明はまた、症性疾患の処置及び/又は予防における使用の為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関する。
【0277】
本発明に従うと、「炎症」は、組織損傷及び感染に対する免疫系による防御反応である。しかしながら、炎症反応は、或る状況によっては、身体を損傷する可能性がある。急性期には、炎症は、痛み、熱、赤み、腫れ及び機能低下によって特徴付けられる。炎症は、感染、刺激又は損傷から生じる場合がある。
【0278】
従って、「炎症性疾患」は、過剰な又は制御されない炎症によって引き起こされる一群の疾患及び/又は障害を云う。
【0279】
非限定的には、炎症性疾患は、自己免疫疾患に伴う炎症性疾患、中枢神経系(CNS:central nervous system)炎症性疾患、関節炎症性疾患、消化管炎症性疾患、気管支炎等の上皮細胞に関わる皮膚炎症性疾患及び他の炎症性疾患、結腸癌等の癌に伴う炎症、刺激に伴う炎症、及び損傷に伴う炎症を包含する。
【0280】
本発明に従うと、該炎症性疾患、障害又は状態は、下記から選択される:
(a)1型糖尿病、2型糖尿病、急性及び慢性膵炎から選択される膵臓における炎症性疾患、障害、又は状態;
(b)糸球体硬化症、糸球体腎炎、腎炎、急性腎障害、ベルジャー病、グッドパスチャー症候群、ウェゲナー肉芽腫症及び腎移植の急性又は慢性拒絶反応から選択される該腎臓における炎症性疾患、障害、又は状態;
(c)非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、胆汁性肝疾患、硬化性胆管炎及び肝移植の急性又は慢性拒絶反応から選択される該肝臓における炎症性疾患、障害、又は状態;
(d)慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、肺線維症、肺動脈性肺高血圧症、サルコイドーシス、心筋炎、心膜炎及び肺又は心臓移植の急性又は慢性拒絶反応から選択される該肺又は心臓における炎症性疾患、障害、又は状態;
(e)接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、慢性皮膚炎、乾癬、湿疹、円形脱毛症、多形紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、蕁麻疹、水疱性類天疱瘡、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、腫瘍随伴性天疱瘡、獲得表皮水疱症、ざ瘡、ケロイド及びその他皮膚の炎症又はアレルギー性疾患から選択される該皮膚における炎症性疾患、障害、又は状態;
(f)ベーチェット病、血管炎、敗血症、腫瘍血管新生、動脈硬化、増殖性血管疾患及び再狭窄から選択される該血管/血液における炎症性疾患、障害、又は状態;
(g)結膜炎、強膜炎、上強膜炎、汎ぶどう膜炎、脈絡膜炎、脈絡網膜炎、神経網膜炎、ぶどう膜炎、眼窩炎症性疾患及び視神経炎から選択される該眼における炎症性疾患、障害、又は状態;
(h)非ウイルス性及びウイルス性脳炎及び髄膜炎、うつ病、神経障害性疼痛、慢性疼痛、脳卒中を含む外傷性脳損傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、脊髄炎、シャルコー・マリー・トゥース病1型(CMT1A及びCMT1Bを含む)、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、クロイツフェルト・ヤコブ病、脱髄性多発神経炎及び末梢神経障害から選択される該中枢又は末梢神経系における炎症性疾患、障害、又は状態;
(i)該皮膚及び腎臓を含むループス、ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、特発性紫斑病、再生不良性貧血、バセドウ病、及び心筋炎から選択される自己免疫疾患、障害、又は状態;
(j)腸管障害、潰瘍性大腸炎(UC)及びクローン病から選択される該腸の炎症性疾患、障害、又は状態;
(k)子宮内膜症、子宮線維腫、前立腺異形成又は増殖、及び子宮頸部異形成から選択される該生殖器系の炎症性疾患、障害、又は状態;及び
(l)関節リウマチ、若年性特発性関節炎、乾癬性関節炎、歯周炎、及び手、足、足首、膝、股関節、肩、肘又は脊椎の関節炎及び/又は脱灰から選択される該骨及び/又は関節の炎症性疾患、障害、又は状態。
【0281】
特定の実態態様において、該炎症性疾患は、自己免疫疾患に関連付けられた炎症性疾患、中枢神経系(CNS)炎症性疾患、関節炎症性疾患、炎症性消化管疾患、炎症性皮膚及び上皮細胞に関わる他の炎症性疾患、癌に関連付けられた炎症、刺激に関連付けられた炎症、及び損傷に関連付けられた炎症からなるリストにおいて選択されることができる。
【0282】
特に、炎症性疾患は、炎症性腸疾患、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、多発性硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン、変形性関節症、動脈硬化症、強直性脊椎炎、乾癬、皮膚炎、シェーグレン症候群、気管支炎、ぜんそく、肺動脈性高血圧症、NASH及び結腸癌に伴う炎症からなるリストにおいて選択される。
【0283】
より特には、炎症性疾患は、炎症性腸疾患、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、多発性硬化症、変形性関節症、強直性脊椎炎、乾癬、シェーグレン症候群、気管支炎、肺動脈性高血圧、NASH及び結腸癌に伴う炎症からなるリストにおいて選択される。
【0284】
より特には、炎症性疾患は、炎症性腸疾患、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、多発性硬化症、変形性関節症、強直性脊椎炎、肺動脈性肺高血圧症、NASH及び乾癬からなるリストにおいて選択される。
【0285】
好ましくは、本発明に従う炎症性疾患は、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、関節リウマチ、肺動脈性肺高血圧症、NASH及び多発性硬化症を包含する。
【0286】
更により好ましくは、本発明に従う炎症性疾患は、炎症性腸疾患、関節リウマチ、肺動脈性肺高血圧症、NASH及び多発性硬化症を包含する。
【0287】
炎症性疾患はまた、アルツハイマー病、パーキンソン病、喘息、動脈硬化症及び皮膚炎がまた包含しうる。
【0288】
皮膚炎として、湿疹が挙げられうる。
【0289】
以上の観点から、本発明は、炎症性疾患、例えば、炎症それ自体、及び炎症性疾患に関連付けられた炎症を包含する該炎症性疾患、の処置及び/又は予防における使用の為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関する。
【0290】
従って、本発明はまた、炎症性疾患、例えば、炎症それ自体、及び炎症性疾患と関連付けられた炎症を包含する該炎症性疾患、を処置及び/又は予防する為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物を使用する方法に関する。
【0291】
本発明はまた、炎症、例えば、炎症それ自体、及び炎症性疾患に関連付けられた炎症を包含する該炎症、を処置及び/又は予防する為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)を使用する方法に関する。
【0292】
本発明はまた、炎症性疾患、例えば、炎症それ自体、及び該炎症性疾患に関連付けられた炎症を包含する該炎症性疾患、を処置及び/又は予防する方法であって、該方法が、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物を、それを必要とする患者に投与する工程を含む上記方法に関する。
【0293】
幾つかの実施態様において、炎症性疾患、障害又は状態を処置する為の、本発明の方法又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は上記で定義される使用の為の、本発明において定義されている医薬組成物は、患者、例えば血液、血漿、組織、唾液、及び/又は血清サンプル中の、バイオマーカーの存在及び/又はレベルを測定及び/又は監視することを更に含む。幾つかの実施態様において、本発明の方法において測定及び/又は監視されるバイオマーカーは、miR-124である。
【0294】
幾つかの実施態様において、炎症性疾患、障害又は状態を処置する為の、本発明の方法又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は上記で定義される使用の為の、本発明において定義されている医薬組成物は本明細書において記載されている通り、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物を投与する前に、患者における、例えば、血液、血漿、組織、唾液、及び/又は血清サンプルにおける、miR-124の存在及び/又は発現レベルを測定及び/又は監視することを更に含む。
【0295】
幾つかの実施態様において、炎症性疾患、障害又は状態を処置する為の、本発明の方法又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物若しくは上記で定義される使用の為の、本発明において定義されている医薬組成物は本明細書において記載されている通り、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物を使用した処置の経過中に患者におけるmiR-124の存在及び/又は発現レベルを測定及び/又は監視することを更に含む。
【0296】
幾つかの実施態様において、炎症性疾患、障害又は状態を処置する為の本発明の方法、又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は上記で定義される使用の為の、本発明において定義されている医薬組成物は本明細書において記載されている通り、患者におけるmiR-124の存在及び/又は発現レベルを測定及び/又は監視することによって、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物での処置の為の患者を選択することを更に含む。
【0297】
本発明において定義されている提供される8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、又は本発明において定義されている提供される8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)は、単独で又は1つ以上の他の治療用化合物と組み合わせて投与されることができ、ありうる組み合わせ療法は、固定された組み合わせ又は本発明の化合物と1つ以上の他の治療用化合物の投与を互いにずらして又は独立して投与する形態をとるか、若しくは固定された組み合わせと1つ以上の他の治療用化合物の組み合わせ投与である。本発明の化合物は、その他に又は追加で、化学療法、放射線療法、免疫療法、光線療法、外科的介入、又はそれらの組み合わせと組み合わせて、特に腫瘍治療の為に投与されうる。長期療法は、上記されている通り、他の処置戦略の文脈におけるアジュバント療法と等しくありうる。他のありうる治療法は、腫瘍退縮後の該患者の状態を維持する為の治療法、又は例えばリスクのある患者における化学予防療法である。
【0298】
それらの追加薬剤は、複数回投与レジメンの一部として、本発明において定義されている提供される8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶とは別に、又は本発明において定義されている提供される8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)とは別に投与されうる。代替的に、それらの薬剤は、単一の組成物において、本発明において定義されている提供される8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶と又は本発明において定義されている提供される8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)と一緒に混合された、単一の投与形態の一部でありうる。複数の投与レジメンの一部として投与される場合、2つの活性薬剤は、同時に、順次に又は互いに通常5時間未満の期間内に、もたらされうる。
【0299】
本明細書で使用される場合、語「組み合わせ」、「組み合された」、及びその関連する語は、本発明に従って治療剤の同時又は順次の投与を云う。例えば、本発明において定義されている提供される8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶又は本発明において定義されている提供される8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)は、別の治療剤と同時又は逐次的に別々の単位剤形で、又は一緒に単一の単位剤形で投与されうる。従って、本発明は、本発明において定義されている提供される8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶又は本発明において定義されている提供される8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、追加の治療剤、及び医薬的に許容される担体、アジュバント、又はビヒクルを含む単一の単位剤形を提供する。
【0300】
幾つかの実施態様において、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)は、1つ以上の追加の治療剤と共に投与されうる。そのような追加の治療剤は、低分子又は組換え生物学的薬剤であり得、例えば、アセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン等の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)、エトドラク(Lodine(登録商標))及びセレコキシブ、コルヒチン(Colcrys(登録商標))、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ハイドロコルチゾン等のコルチコステロイド、プロベネシド、アロプリノール、フェブキソスタット(Uloric(登録商標))、スルファサラジン(Azulfidine(登録商標))、ヒドロキシクロロキン(Plaquenil(登録商標))及びクロロキン(Aralen(登録商標))等の抗マラリア薬、メトトレキサート(Rheumatrex(登録商標))、チオグルコース金(Solganal(登録商標))等の金塩類、チオリンゴ酸金(Myochrysine(登録商標))及びオーラノフィン(Ridaura(登録商標))、D-ペニシラミン(Depen(登録商標)又はCuprimine(登録商標))、アザチオプリン(Imuran(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標))、クロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シクロスポリン(Sandimmune(登録商標)、Neoral(登録商標))、タクロリムス、シロリムス、ミコフェノール酸、レフルノミド(Arava(登録商標))及びエタネルセプト(Enbrel(登録商標))、インフリキシマブ(Remicade(登録商標))、ゴリムマブ(Simponi(登録商標))、セルトリズマブペゴル(Cimzia(登録商標))及びアダリムマブ(Humira(登録商標))等の「抗TNF」剤、「アナキンラ(Kineret(登録商標))、リロナセプト(Arcalyst(登録商標))等の「抗IL-1」剤、チモグロブリン、IV免疫グロブリン(IVIg)、カナキヌマブ(Ilaris(登録商標))等の抗T細胞抗体、トファシチニブ等の抗Jak阻害剤、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))等の抗体、アバタセプト(Orencia(登録商標))等の「抗T細胞」剤、トシリズマブ(Actemra(登録商標))、ジクロフェナク、コルチゾン、ヒアルロン酸(Synvisc(登録商標)又はHyalgan(登録商標))等の「抗IL-6」剤、タネズマブ等のモノクローナル抗体、ヘパリン(Calcinparine(登録商標)又はLiquaemin(登録商標))及びワルファリン(Coumadin(登録商標))等の抗凝固剤、ジフェノキサート(Lomotil(登録商標))及びロペラミド(Imodium(登録商標))等の止瀉薬、コレスチラミン、アロセトロン(Lotronex(登録商標))、ルビプロストン(Amitiza(登録商標))等の胆汁酸結合剤、マグネシアミルク、ポリエチレングリコール(MiraLax(登録商標))、Dulcolax(登録商標)、Correctol(登録商標)及びSenokot(登録商標)等の緩下剤、ジシクロミン(Bentyl(登録商標))、Singulair(登録商標)等の抗コリン薬又は鎮痙薬、アルブテロール(Ventolin(登録商標) HFA、Proventil(登録商標) HFA)、レバルブテロール(Xopenex(登録商標))、メタプロテレノール(Alupent(登録商標))、ピルブテロール酢酸塩(Maxair(登録商標))、テルブタリン硫酸塩(Brethaire(登録商標))、サルメテロールキシナフォエート(Serevent(登録商標))及びホルモテロール(Foradil(登録商標))等のβ2アゴニスト、イプラトロピウムブロミド(Atrovent(登録商標))及びチオトロピウム(Spiriva(登録商標))等の抗コリン薬、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(Beclovent(登録商標)、Qvar(登録商標)及びVanceril(登録商標))、トリアムシノロンアセトニド(Azmacort(登録商標))、モメタゾン(Asthmanex(登録商標))、ブデソニド(Pulmocort(登録商標))、及びフルニソリド(Aerobid(登録商標))、Afviar(登録商標)、Symbicort(登録商標)、Dulera(登録商標)、クロモリンナトリウム(Intal(登録商標))等の吸入コルチコステロイド、テオフィリン(Theo-Dur(登録商標)、Theolair(登録商標)、Slo-bid(登録商標)、Uniphyl(登録商標)、Theo-24(登録商標))及びアミノフィリン等のメチルキサンチン、オマリズマブ(Xolair(登録商標))等のIgE抗体、ジドブジン(Retrovir(登録商標))、アバカビル(Ziagen(登録商標))、アバカビル/ラミブジン(Epzicom(登録商標))、アバカビル/ラミブジン/ジドブジン(Trizivir(登録商標))、ジダノシン(Videx(登録商標))、エムシタビン(Emtriva(登録商標))、ラミブジン(Epivir(登録商標))、ラミブジン/ジドブジン(Combivir(登録商標))、スタブジン(Zerit(登録商標))、及びザルシタビン(Hivid(登録商標))等のヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、デラビルジン(Rescriptor(登録商標))、エファビレンツ(Sustiva(登録商標))、ネバイラピン(Viramune(登録商標))及びエトラビリン(Intelence(登録商標))等の非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、テノフォビル(Viread(登録商標))等のヌクレオチド逆転写酵素阻害剤、アンプレナビル(Agenerase(登録商標))、アタザナビル(Reyataz)、ダルナビル(Prezista(登録商標))、ホスアンプレナビル(Lexiva(登録商標))、インジナビル(Crixivan(登録商標))、ロピナビル及びリトナビル(Kaletra(登録商標))、ネルフィナビル(Viracept(登録商標))、リトナビル(Norvir(登録商標))、サキナビル(Fortovase(登録商標)又はInvirase(登録商標))、及びティプラナビル(Aptivus(登録商標))等のプロテアーゼ阻害剤、エンフビルタイド(Fuzeon(登録商標))及びマラビロク(Selzentry(登録商標))等の侵入阻害剤、ラルテグラビル(Isentress(登録商標))、ドキソルビシン(Hydrodaunorubicin(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、及びレナリドミド(Revlimid(登録商標))と組み合わせたデキサメタゾン(Decadron(登録商標))等のインテグラーゼ阻害剤、BI655130等の抗IL36剤、IMU-838等のジヒドロオロテート脱水素酵素阻害薬、KHK-4083等の抗OX40薬、RBX2660、SER-287等のマイクロバイオーム剤、TOP-1288等のナロースペクトルキナーゼ阻害剤、BI-655064及びFFP-104等の抗CD40剤、ドルカナチド等のグアニル酸シクラーゼアゴニスト、オパガニーブ等のスフィンゴシンキナーゼ阻害剤、AK-101等の抗IL-12/IL-23剤、BBT-401等のユビキチンタンパク質リガーゼ複合体阻害剤、BMS-986166等のスフィンゴシン受容体モジュレーター、CBS-3595等のP38MAPK/PDE4阻害剤、CCX-507等のCCR9アンタゴニスト、EB-8018等のFimHアンタゴニスト、FG-6874等のHIF-PH阻害剤、GB-004等のHIF-1α安定剤、GS-4875等のMAP3K8タンパク質阻害剤、GSK-283171等のLAG-3抗体、GSK-2983559等のRIP2キナーゼ阻害剤、MET-409等のファルネソイドX受容体アゴニスト、PNB-001等のCCK2アンタゴニスト、PTG-200等のIL-23受容体アンタゴニスト、SGM-1019等のプリン作動性P2X7受容体アンタゴニスト、アプレミラスト等のPDE4阻害剤、アリカフォルセンナトリウム等のICAM-1阻害剤、グゼルクマブ、ブラジクマブ、及びミルキズマブ等の抗IL23薬、AMG-714等の抗IL15薬、BMS-986165等のTYK2阻害剤、CNDO-201等のNK細胞活性化剤、GSK-2982772等のRIP-1キナーゼ阻害剤、JNJ-4500等の抗NKGD2剤、JT-02等のCXCL-10抗体、RG-7880等のIL-22受容体アゴニスト、SB-012等のGATA-3アンタゴニスト及びエディコチニブ等のコロニー刺激因子1受容体阻害剤又はそれらの1以上の組み合わせを包含する。
【0301】
ウイルスによって引き起こされる疾患
本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物は、ウイルス、特にレトロウイルス、及びより特にはHIV、によって引き起こされる種々の疾患の処置及び/又は予防において、より特にはウイルス、特にはHIV、又はウイルスに関連した状態、によって感染された患者におけるウイルス量を、長期間にわたる効果及び耐性がない状態で低下させる為の使用の為に有用でありうる。
【0302】
本発明によって考慮されるウイルスの例は、エンベロープウイルス及び裸ウイルスを包含し、それは、DNAウイルス、RNAウイルス及びレトロウイルスを包含し、それはdsDNAウイルス、ssDNAウイルス、dsRNAウイルス、(+)ssRNAウイルス、(-)ssRNAウイルス、ssRNA-RTウイルス及びdsDNA-RTウイルスを包含する。
【0303】
より特に考慮されるウイルスは、RNAウイルス及びレトロウイルス、例えば、レンチウイルスを包含する上記のRNAウイルス及びレトロウイルス、であり、好ましくはHIVである。従って、より特に考慮される、ウイルスに関連した状態は、RNAウイルス又はレトロウイルス、好ましくはHIVに関連付けられている。HIVは、HIV-I、HIV-2及びその全ての亜型を包含し得、これは、HIV-I B亜型、HIV-I C亜型、及びHIV-I組換え型に属するHIV-I株を包含する。例は、Ad8、AdaM、Isolate B、Isolate C、CRF01、CRF02及びCRF06から選択されるHIV-I株を包含する。好ましい実施態様に従うと、該ウイルスに関連した状態はAIDSである。
【0304】
下記の3つのサブファミリーがレトロウイルスファミリー内で区別されることができる:該オンコウイルス、該レンチウイルス及び該スプーマウイルス。HIVは、該レンチウイルスに属する。
【0305】
特定の実施態様に従うと、該レトロウイルスは、HIVウイルス(HIV1及びHIV2)、ビスナ/メディウイルス(visna/maedi virus)、すなわちMVV(MVV/visna)、馬伝染性貧血ウイルス、すなわちEIAV(equine infectious anemia virus)、カプリン関節炎脳炎ウイルス、すなわちCAEV(caprine arthritis encephalitis virus)、シミアン免疫不全ウイルス、すなわちSIV(simian immunodeficiency virus)、鳥白血病ウイルス、すなわちALV(avian leukemia virus)、モロニーウイルス、すなわちMULV(Moloney virus)とも呼ばれるマウス白血病ウイルス、アベルソン白血病ウイルス、マウス乳腺腫瘍ウイルス、メイソンPfizerモンキーウイルス、すなわちMPMV(Mason-Pfizer monkey virus)、ネコ白血病ウイルス、すなわちFELV(feline leukemia virus)、ヒト白血病ウイルスHTLV-I、ヒト白血病ウイルスHTLV-II、シミアンロイケミアウイルス、すなわちSTLV(simian leukemia virus)、ウシ白血病ウイルス、すなわちBLV(bovine leukemia virus)、霊長類D型腫瘍ウイルス、B型腫瘍ウイルス、ラウス肉腫ウイルス、すなわちRSV(Rous sarcoma virus)、シミアンフォーミーウイルス、すなわちSFV(simian foamy virus)若しくはチンパンジーシミアンウイルス、ヒトフォーミーウイルス、及びネコ免疫不全ウイルス、該ヒトフォーミーウイルス、すなわちHFV(human foamy virus)、ウシシンシチアルウイルス、すなわちBSV(bovine syncytial virus)、ネコシンシチアルウイルスFSV(feline syncytial virus)、該ネコ免疫不全ウイルス、鳥白血病ウイルス、ウォールアイ皮膚肉腫ウイルス、T細胞リンパ腫、急性ATL、リンパ腫性ATL、慢性ATL、くすぶり型ATL、神経疾患、熱帯性痙性対麻痺、すなわちHTLV(Tropical spastic paraparesis)関連脊髄症、炎症性及び自己免疫疾患、例えば、ぶどう膜炎、皮膚炎、肺炎、関節リウマチ、及び多発性筋炎、血液及び皮膚疾患、肺疾患、脳疾患、及び/又は免疫不全症を包含する。
【0306】
本明細書に記載されている場合、語オンコウイルスは、アルファレトロウイルス(例えば、鳥白血病ウイルス及びラウス肉腫ウイルス);ベータレトロウイルス(例えば、マウス乳腺腫瘍ウイルス);ガンマレトロウイルス(例えば、マウス白血病ウイルス及びネコ白血病ウイルス);デルタレトロウイルス(例えば、ウシ白血病ウイルス及びヒトTリンパトロピックウイルス);及びエプシロンレトロウイルス(例えば、ウォールアイ皮膚肉腫ウイルス)を包含しうる。
【0307】
より一般的には、本明細書に記載された該レトロウイルスは、例えば、ビスナ/メディウイルス又はMVV/ビスナ、馬伝染性貧血ウイルス、すなわちEIAV、カプリン関節炎脳炎ウイルス、すなわちCAEV、シミアン免疫不全ウイルス、すなわちSIV、鳥白血病ウイルス、すなわちALV、モロニーウイルス、すなわちMULVとも呼ばれるマウス白血病ウイルス、アベルソン白血病ウイルス、マウス乳腺腫瘍ウイルス、メイソン-Pfizerモンキーウイルス、すなわちMPMV、ネコ白血病ウイルス、すなわちFELV、ヒト白血病ウイルスHTLV-I、ヒト白血病ウイルスHTLV-II、シミアンロイケミアウイルス、すなわちSTLV、該ウシ白血病ウイルス、すなわちBLV、霊長類D型オンコウイルス、B型オンコウイルス、ラウス肉腫ウイルス、すなわちRSV、及び/、すなわちシミアンフォーミーウイルス、すなわちSFV若しくはチンパンジーシミアンウイルス、ヒトフォーミーウイルス、及びネコ免疫不全ウイルス、該ヒトフォーミーウイルス(すなわちHFV)、ウシシンシチアルウイルス(すなわちBSV)、ネコシンシチアルウイルス(FSV)及び該ネコ免疫不全ウイルスでありうる。
【0308】
より特には、HTLV-Iは、T細胞リンパ腫(成人T細胞白血病/リンパ腫の為のATL、例えば異なる形態のATL、例えば、急性ATL、リンパ腫性ATL、慢性ATL及びくすぶりATL等の成人T細胞白血病/リンパ腫の為のATL、を包含する、成人T細胞白血病/リンパ腫のATL、を包含する上記のATL)、神経疾患、熱帯性痙性麻痺(TSP)(HTLV関連脊髄症(HAM)又は慢性進行性脊髄症としても知られている)、及びぶどう膜炎、皮膚炎、肺炎、関節リウマチ等の多様な炎症及び自己免疫疾患、及び;HTLV-IIは、特定の神経疾患、血液疾患及び皮膚疾患に関与し得;HIV(HIV1及びHIV2)はAIDSを引き起こし;該ビスナウイルスは羊の肺及び脳疾患を引き起こし、該ネコ免疫不全ウイルスはネコの免疫不全を引き起こし;ラウス肉腫ウイルス及びマウス乳腺腫瘍ウイルスは腫瘍増殖及び癌を引き起こす。
【0309】
本発明はまた、ウイルス、特にレトロウイルス及びより特にHIV、によって引き起こされる疾患を処置及び/又は予防する方法に関し、該方法は、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物を、それを必要とする患者に投与する工程を含む。
【0310】
加えて、本発明は、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物を使用することにより、ウイルス、特にHIV、又はウイルスに関連した状態、によって感染された患者のウイルス量を、長期間にわたる効果で且つ耐性がない状態で低下させることの目的を有する。
【0311】
一つの実施態様において、本発明は、先行技術の抗レトロウイルス処置効果の無効性又は低下が表明されている患者におけるレトロウイルス感染又はレトロウイルスに関連した状態、特にHIV感染又はHIV関連疾患、を処置又は予防する為の使用の為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関係する。
【0312】
他の実施態様において、本発明は、患者におけるレトロウイルス感染又はレトロウイルスに関連した状態、特にHIV感染又はHIV関連疾患、を処置又は予防する為の使用の為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関し、ここで、該患者は薬剤耐性ウイルス株、より特に薬剤耐性HIV株、に感染している。
【0313】
その上、本発明は更に、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)の新しい用量及びレジメン、並びにウイルス感染、及び特にHIV、又はウイルスに関連した状態の処置又は予防における使用、より特に該使用が処置終了後に低いウイルス量を維持する場合に関する。従って、一つの実施態様に従うと、本発明は、患者におけるウイルス感染又はウイルスに関連した状態、特にHIV感染又はHIV関連疾患の処置又は予防の為の使用の為の、本発明において定義されているASD又は本発明において定義されている医薬組成物に関し、処置終了後に;低い又は検出できないウイルス負荷は維持され;及び/又はCD4+細胞数は安定し又は増加される。
【0314】
別の実施態様に従うと、本発明は、患者におけるウイルス感染又はウイルスに関連した状態、特には、先行技術の抗レトロウイルス処置における無効性、又は先行技術の抗ウイルス若しくは抗レトロウイルスにおける治療効果の低下が表明されているところのHIV感染又はHIV関連疾患、の処置又は予防における使用の為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関する。
【0315】
なお別の実施態様に従うと、本発明は、患者におけるウイルス感染又はウイルスに関連した状態、特にHIV感染又はHIV関連疾患の処置又は予防における使用の為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関し、ここで、該患者は薬剤耐性株に感染している。
【0316】
本発明のフレームワークにおいて、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)は、他の抗レトロウイルス剤と組み合わせて投与されうる。1つの実施態様に従うと、ART(抗レトロウイルス剤治療)又はHAART(高活性抗レトロウイルス療法)が以下の抗レトロウイルス化合物の1つ以上を使用して実行されうる:
(i)ヌクレオシドアナログとも呼ばれるヌクレオシド/ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤、例えばアバカビル、エムトリシタビン、及びテノフォビル;
(ii)非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(NNRTI)、例えばエファビレンツ、エトラビリン、及びネビラピン;
(iii)プロテアーゼ阻害剤(PI)、例えばアタザナビル、ダルナビル、及びリトナビル;
(iv)侵入阻害剤、例えばエンフビルタイド及びマラビロク;
(v)インテグラーゼ阻害剤、例えばドルテグラビル及びラルテグラビル。
【0317】
抗レトロウイルス剤の他の例は、非限定的な方式で:ジドブジン(Zidovudine)、ラミブジン(Lamivudine)、エムトリシタビン(Emtricitabine)、ジダノシン(Didanosine)、スタブジン(Stavudine)、アバカビル(Abacavir)、ザルシタビン(Zalcitabine)、ラシビル(Racivir)、アムドクソビル(Amdoxovir)、アプリシタビン(Apricitabine)、エルブシタビン(Elvucitabine)、エファビレンツ(Efavirenz)、ネビラピン(Nevirapine)、エトラビリン(Etravirine)、デラビルジン(Delavirdine)、リルプビリン(Rilpvirine)、テノフォビル(Tenofovir)、フォサルブジン(Fosalvudine)、アンプレナビル(Amprenavir)、ティプラナビル(Tipranavir)、インジナビル(Indinavir)、サキナビル(Saquinavir)、フォサンプレナビル(Fosamprenavir)、リトナビル(Ritonavir)、ダルナビル(Darunavir)、アタザナビル(Atazanavir)、ネルフィナビル(Nelfinavir)、ロピナビル(Lopinavir)、ラルテグラビル(Raltegravir)、エルビテグラビル(Elvitegravir)、ドルテグラビル(Dolutegravir)、エンフルビタイド(Enfuvirtide)、マラビロク(Maraviroc)、ビクリビロク(Vicriviroc)、及びそれらの組み合わせを包含する。
【0318】
幾つかの実施態様において、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、は、ジドブジン(Retrovir(登録商標))、アバカビル(Ziagen(登録商標))、アバカビル/ラミブジン(Epzicom(登録商標))、アバカビル/ラミブジン/ジドブジン(Trizivir(登録商標))、ジダノシン(Videx(登録商標))、エムトリシタビン(Emtriva(登録商標))、ラミブジン(Epivir(登録商標))、ラミブジン/ジドブジン(Combivir(登録商標))、スタブジン(Zerit(登録商標))、及びザルシタビン(Hivid(登録商標))等のヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、デラビルジン(Rescriptor(登録商標))、エファビレンツ(Sustiva(登録商標))、ネバイラピン(Viramune(登録商標))及びエトラビリン(Intelence(登録商標))等の非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、テノフォビル(Viread(登録商標))等のヌクレオチド逆転写酵素阻害剤、アンプレナビル(Agenerase(登録商標))、アタザナビル(Reyataz(登録商標))、ダルナビル(Presista(登録商標))、フォサンプレナビル(Lexiva(登録商標))、インディナビル(Crixivan(登録商標))、ロピナビル及びリトナビル(Kaletra(登録商標))、ネルフィナビル(Viracept(登録商標))、リトナビル(Norvir(登録商標))、サキナビル(Fortovase(登録商標)又はInvirase(登録商標))、及びティプラナビル(Aptivus(登録商標))等のプロテアーゼ阻害剤、エンフビルタイド(Fuzeon(登録商標))及びマラビロク(Selzentry(登録商標))等の侵入阻害剤、ラルテグラビル(Isentres(登録商標))等のインテグラーゼ阻害剤、及びそれらの組み合わせから選択される1つ以上の追加の治療薬と組み合わせて投与されうる。
【0319】
本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物はまた、コロナウイルス科ファミリー(Coronaviridae family)に属するウイルスによって引き起こされる疾患又はコロナウイルス科感染症及びそれに関連付けられた状態、及び特にはCOVID-19(本明細書において、コロナウイルス疾患2019とまた言及される)の原因株及びその変異株を包含するSARS-CoV又はSARS-CoV-2の感染によって引き起こされる重症急性呼吸器症候群(Severe Acute Respiratory Syndrome)、の処置及び/又は予防に有用でありうる。
【0320】
より特には、SARS-CoV-2は、以前は2019-nCoVとして知られている、が、該コロナウイルス科ファミリーに属し、且つボルチモア分類の第4群の一部に属する。
【0321】
参考までに、本明細書において報告されている該「ボルチモア分類」の内容は、2020年3月20日(Eメール批准2019年2月&MSL #34)にhttps://talk.ictvonline.org/taxonomy/でオンラインにおいて利用できるように、国際ウイルス分類委員会(ICTV)のデータベースで説明されているウイルス分類学を更に参照している。この分類学は、その全体が本明細書に取り込まれる。
【0322】
従って、この分類は、ウイルスをゲノムの種類に応じてファミリー(又は「群」)にクラスター化する。2018年現在の該ウイルス分類は、下記の7つの異なるグループを含む:
第1グループ:2本鎖DNAウイルス(dsDNA);
第2グループ:1本鎖DNAウイルス(ssDNA);
第3グループ:2本鎖RNAウイルス(dsRNA);
第4グループ:(+)鎖又はセンスRNAウイルス((+)ssRNA);
第5グループ:(-)鎖又はアンチセンスRNAウイルス((-)ssRNA);
第6グループ:DNA中間体を有する1本鎖RNAウイルス(ssRNA-RT);
第7グループ:RNA中間体を有する2本鎖DNAウイルス(dsDNA-RT)。
【0323】
その上、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物更に、SARS-CoV-2感染:該サイトカインストームに対抗する抗炎症効果、粘膜効果、長期にわたる換気後の後遺症を避ける為に、組織修復の促進の重症形態の処置及び/又は予防に特に有用である。
【0324】
特定の実施態様に従うと、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物は、COVID-19の初期段階で使用されうる。
【0325】
事実、臨床的には、SARS-CoV-2感染は、サイトカインストーム症候群、急性呼吸窮迫症候群(ARDS:acute respiratory distress syndrome)及び多臓器不全につながりうる。とりわけ、サイトカインストーム(すなわち、炎症亢進症候群)がCOVID-19の重症度(増加されたMCP1、IL-1β、TNFα、IL-17、G-CSF及びIL-6を含む)と関連していることである。早期治療とウイルス複製及び様々なサイトカイン経路への作用とが、該サイトカインストーム症候群及び「炎症亢進」を成功裏に減少させ、ARDS及び多臓器不全を予防することを可能にする。
【0326】
従って、一つの実施態様において、本発明は、コロナウイルス科感染に関連付けられた呼吸窮迫症候群の発生前に患者の群を処置する方法における使用の為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関する。該患者は、入院していてもよく又は入院していなくてもよい。
【0327】
従って、一つの実施態様において、本発明は、コロナウイルス科感染に関連付けられた呼吸窮迫症候群の発生を処置又は予防する為の方法における使用の為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関する。
【0328】
特定の実施態様において、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物、は、コロナウイルス科感染を処置又は予防する為の方法における使用の為のものであり、コロナウイルス科感染に関連付けられた、血管、心血管、神経又は胃腸の疾患の発生を処置又は予防する為のものである。
【0329】
有利には、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、は、コロナウイルス科感染の予防の処置における使用の為に、単独で又は任意の他の活性剤、特に任意のダイナミン阻害剤、特に任意のダイナミン-2阻害剤、と組み合わせて、考慮されうる。
【0330】
本明細書において使用される場合、「コロナウイルス科感染症に関連付けられた状態」、特にSARS-CoV2等の重症急性呼吸器症候群関連コロナウイルスに関連付けられた状態は、重症呼吸困難症候群、心血管状態、血管状態、胃腸状態又は神経状態を含む、又はそれらからなるリストから選択されうる。
【0331】
有利には、コロナウイルス科感染症に関連付けられた状態を有する、又はその危険性がある該患者がまた考慮されることができる。
【0332】
例示的な実施態様において、特に考慮されるコロナウイルス科感染に関連付けられた該状態は、肺線維症、血管炎、川崎病及び組織損傷又は破壊、特に肺組織損傷及び破壊、を包含する。
【0333】
他に指示されない限り、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、及び本発明において定義されている医薬組成物は、は、コロナウイルス科の処置又は予防の為に、本明細書において特に考慮されており、従って、それらはボルチモア協定の意味において該コロナウイルス科ファミリーの任意の要素を平凡に云いうるが、ウイルスの特定の選択が、好ましい実態態様として本明細書の以下において考慮されるであろう。
【0334】
本明細書において使用される場合、語「コロナウイルス科」は、ボルチモア分類の第4群に属するRNAウイルスの対応するファミリーを云い、それ自体はコロニドビルネエ亜目及びニドビラレス目の一部である。該コロナウイルス科ファミリーは、レトウイルス亜科及びオルソコロナウイルス亜科の両方、を包含する。
【0335】
本明細書において使用される場合、語「レトウイルス科」は、該ボルチモア分類の対応するファミリーを云い、これは、アルファレトウィルス属、マイルコウィルス亜属が含まれ、これには(非網羅的に)ミクロヒラレトウイルス1種を包含する。
【0336】
本明細書において使用される場合、語「オルソコロナウイルス科」は、該ボルチモア分類の対応するファミリーを云い、これは、アルファコロナウイルス、ベータコロナウイルス、デルタコロナウイルス、及びガンマコロナウイルス属、を包含する
【0337】
本明細書において使用される場合、語「アルファコロナウイルス」は、該ボルチモア分類の対応するファミリーを云い、これは、コラコウイルス、デカコウイルス、デュビナコウイルス、ルチャコウイルス、ミナコウイルス、ミヌナコウイルス、ミオタコウイルス、ミクタコウイルス、ペダコウイルス、ライナコウイルス、セトラコウイルス、及びテガコウイルス亜属を包含する。非網羅的な方式において、これは、以下の種を包含する:コウモリコロナウイルスCDPHE15、コウモリコロナウイルスHKU10、キクガシラコウモリアルファコロナウイルスHuB-2013、ヒトコロナウイルス229E、ルーシェンRnラットコロナウイルス、フェレットコロナウイルス、ミンクコロナウイルス1、ミニオプテルスコウモリコロナウイルス1、ミニオプテルスコウモリコロナウイルスHKU8、ミオティス リケッティアルファコロナウイルスSax-2011、ヤモリザメアルファコロナウイルスSC-2013、ブタ流行性下痢ウイルス、スコトフィルムコウモリコロナウイルス512、キクガシラコウモリコロナウイルス HKU2、ヒトコロナウイルスNL63、NL63関連コウモリコロナウイルス株BtKYNL63-9b、アルファコロナウイルス1。
【0338】
本明細書において使用される場合、語「ベータコロナウイルス」は、エンベコウイルス、ヒベコウイルス、マーベコウイルス、ノベコウイルス、及びサーベコウイルス亜属を含む該ボルチモア分類の対応するファミリーを云う。非網羅的な方式において、これは、以下の種を包含する:ベータコロナウイルス1、中国ラットコロナウイルスHKU24、ヒトコロナウイルスHKU1、マウスコロナウイルス、コウモリHp-ベータコロナウイルスZhejiang2013、ヘッジホッグコロナウイルス1、中東呼吸器症候群関連コロナウイルス、ピピストレルズコウモリコロナウイルスHKU5、コガネコウモリコロナウイルスHKU4、ヘッジホッグコロナウイルス1、中東呼吸器症候群関連コロナウイルス、ピピストレルズコウモリコロナウイルスHKU5、コガネコウモリコロナウイルスHKU4、ルーセットコウモリコロナウイルスGCCDC1、ルーセットコウモリコロナウイルスHKU9、重症急性呼吸器症候群関連コロナウイルス。
【0339】
本明細書において使用される場合、語「重症急性呼吸器症候群関連コロナウイルス」、すなわち、SARSウイルスは、非網羅的な方式において、該SARS-CoV、SARSr-CoV WIV1、SARSr-CoV HKU3、SARSr-CoV RP3、及びSARS-CoV-2を包含し;COVID-19の原因となる株及びそれらの変異体を包含する。
【0340】
本明細書において使用される場合、語「デルタコロナウイルス」は、該ボルチモア分類の対応するファミリーを云い、これは、アンデコウイルス、ブルデコウイルス、ヘルデコウイルス、及びムアルデコウイルス亜属を包含する。非網羅的な方式において、これは、以下の種を包含する:ヒドリガモコロナウイルス(Wigeon coronavirus) HKU20、ヒヨドリコロナウイルス(Bulbul coronavirus) HKU11、コロナウイルス HKU15、ムニアコロナウイルス(Munia coronavirus) HKU13、メジロコロナウイルス(White-eye coronavirus) HKU16、ゴイサギコロナウイルス(Night heron coronavirus) HKU19、コバンザメコロナウイルス(Common moorhen coronavirus) HKU21。
【0341】
本明細書において使用される場合、語「ガンマコロナウイルス」は、該ボルチモア分類の対応するファミリーを云い、それは、セガコウイルス及びイガコウイルス亜属を包含する。非網羅的な方式において、これは、以下の種を包含する:シロイルカコロナウイルスSW1及び鳥コロナウイルス。
【0342】
特定の実施態様において、コロナウイルス感染症を処置又は予防する方法において使用する為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物は、コロナウイルス感染症に関連付けられた炎症を低減する為のものである。
【0343】
特定の実施態様において、コロナウイルス感染症を処置又は予防する方法において使用する為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物は、コロナウイルス科のウイルス量を低減する為のものである。
【0344】
特定の実施態様において、コロナウイルス科感染症を処置又は予防する為の方法における使用の為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物は、以下のものとの組み合わせである:
ダイナミン阻害剤、例えばダイナソール、;及び/又は
抗生物質、例えば、β-ラクタム系、フルオロキノロン系、及びマクロライド系、例えばアジスロマイシン、からなる群から選択される1つ;
レムデシビル;
リバビリン;
リトナビル;
ロパニビル;
クロロキン又はヒドロキシクロロキン;
β-インターフェロン;
抗炎症性化合物、例えば抗TNF、Jak阻害剤、抗IL6抗体、IL6受容体アンタゴニストからなる群から選択される1つ;及び/又は
カルシウム阻害剤、例えばジルチアゼム。
【0345】
幾つかの特定の実施態様に従うと、該コロナウイルス科は、レトウイルス科及びオルソコロナウイルス科から選択される。
【0346】
幾つかの特定の実施態様に従うと、該コロナウイルス科は、アルファコロナウイルス又はベータコロナウイルス若しくはデルタコロナウイルス若しくはガンマコロナウイルスである。
【0347】
幾つかの特定の実施態様に従うと、該コロナウイルス科は、エンベコウイルス又はヒベコウイルス若しくはマーベコビウイルス若しくはノベコウイルス若しくはサルベコウイルスである。
【0348】
幾つかの特定の実施態様に従うと、 該コロナウイルス科は、重症急性呼吸器症候群関連コロナウイルスから選択されるサルベコウイルスである。
【0349】
幾つかの特定の実施態様に従うと、該重症急性呼吸器症候群(SARS:Severe Acute Respiratory Syndrome)関連コロナウイルスは、以下からなる群から選択される:SARS-CoV、SARSr-CoV WIV1、SARSr-CoV HKU3、SARSr-CoV RP3、SARS-CoV-2。
【0350】
幾つかの好ましい実施態様に従うと、該重症急性呼吸器症候群(SARS)関連コロナウイルスは、SARS-CoV及びSARS-CoV-2、例えば、COVID-19の原因株及びそれらの変異体を包含するSARS-CoV及びSARS-CoV-2、から選択される。
【0351】
幾つかの実施態様に従うと、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物は、コロナウイルス科感染を処置又は予防する為の方法において使用され、ここで、患者の血液、血漿、組織、唾液、咽頭、気管、気管支肺胞、及び/又は血清サンプル中の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン遊離塩基等価物のレベルが、該使用中に測定される。
【0352】

本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物は、様々な癌の処置及び/又は予防において有用でありうる。
【0353】
本明細書において使用される場合、語「癌」は、他に記載されない限り、異常な細胞増殖に関連付けられたあらゆる障害に関連し得、従って、これは、悪性腫瘍及び良性腫瘍、転移性腫瘍及び非転移性腫瘍、固体腫瘍及び非固体腫瘍、例えば白血病、リンパ腫及び骨髄腫を包含しうる血液関連癌、を包含し;それは、中枢神経系(CNS:Central Nervous System)癌及び非CNS癌に関連しうる。他に記載されない限り、語「癌」はまた、若年性癌、非若年性癌、再発癌及び非再発癌、並びに癌の再燃を包含する。
【0354】
癌のうち、以下のものが挙げられうる:血液関連癌、膵臓癌、泌尿器癌、膀胱癌、大腸癌、結腸癌、乳癌、前立腺癌、腎臓癌、肝細胞癌、甲状腺癌、胆嚢癌、肺癌(例えば、非小細胞肺癌、小細胞肺癌)、卵巣癌、子宮頸癌、胃癌、子宮内膜癌、食道癌、頭頸部癌、メラノーマ、神経内分泌癌、CNS癌、脳腫瘍(例えば、神経膠腫、退形成性乏突起膠腫、成人多形性膠芽腫、及び成人退形成性星細胞腫)、骨癌、軟部肉腫、網膜芽腫、神経芽腫、腹水、悪性胸水、中皮腫、ウィルムス腫瘍、絨毛新生物、血管周皮腫、カポジ肉腫、粘液癌、円形細胞癌、扁平上皮癌、食道扁平上皮癌、口腔癌、副腎皮質の癌、又はACTH産生腫瘍。
【0355】
1つの実施態様に従うと、以下の癌が挙げられうる:頭頸部癌、胃癌、乳癌、基底及び扁平上皮癌、肝臓癌、腎臓癌、脳腫瘍、肺癌、膵臓癌、眼癌、消化器癌、大腸癌、食道癌、結腸癌、膀胱癌、胆嚢癌、甲状腺癌、メラノーマ、子宮/頸癌、卵巣癌、骨癌及び腎癌。
【0356】
別の実施態様に従うと、該癌は、頭頸部癌、頭頸部扁平上皮癌、頸部扁平上皮癌、成人又は小児の急性リンパ性白血病(ALL:Acute Lymphocytic Leukemia)、成人又は小児の急性骨髄性白血病(AML:Acute Myeloid Leukemia)、急性リンパ性白血病、副腎癌、肛門癌、星細胞性神経膠腫、星細胞腫(グレード1、2、3又は4)、B-又はNK/T-細胞リンパ腫、基底及び扁平上皮癌、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳腫瘍、成人の脳及び脊髄腫瘍、小児の脳及び脊髄腫瘍、退形成性星細胞腫、乳癌、消化器癌、女性の乳癌、若年女性の乳癌、男性の乳癌、再発乳癌、遺伝性乳癌、HER2陽性の乳癌、リンパ節転移を伴う乳癌、ERα陽性乳癌、青年期の癌、小児期の癌、若年成人の癌、原発不明癌、キャッスルマン病、子宮頸癌、子宮頸部上皮内腫瘍、胆管癌、慢性リンパ性白血病(CLL:Chronic Lymphocytic Leukemia)、慢性骨髄性白血病(CML:Chronic Myeloid Leukemia)、慢性骨髄単球性白血病(CMML:Chronic Myelomonocytic Leukemia)、大腸癌、大腸腺腫、皮膚扁平上皮癌、子宮内膜癌、上皮性卵巣癌、転移を伴う上皮性卵巣癌、食道癌、食道扁平上皮癌、ユーイング肉腫、ユーイングファミリー腫瘍、リンパ性白血病(ALL:Lymphoblastic leukaemia)、眼球黒色腫やリンパ腫等の眼癌、胆嚢癌、胃癌、胃腸カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST:Gastrointestinal Stromal Tumor)、妊娠性絨毛疾患、膠芽腫、多形膠芽腫(GBM:Glioblastoma multiforme)、ヘアリーセル白血病、神経膠腫、高悪性度神経膠腫、肝細胞癌、肝内胆管癌、浸潤性乳管癌、ホジキンリンパ腫、カポジ肉腫、腎臓癌、喉頭及び下咽頭癌、平滑筋肉腫、白血病、小児白血病、肝癌、肺癌、肺カルチノイド腫瘍、リンパ腫、皮膚リンパ腫、悪性中皮腫、マントル細胞リンパ腫、髄芽腫、黒色腫皮膚癌、悪性黒色腫、髄膜腫、メルケル細胞皮膚癌、多発性骨髄腫、顎骨壊死を伴う多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、鼻腔及び副鼻腔癌、上咽頭癌、再発及び転移性上咽頭癌、神経芽細胞腫、神経膠腫、非ホジキンリンパ腫、小児非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺癌、ゲフィチニブ耐性非小細胞肺癌、口腔癌、口腔及び中咽頭癌、骨肉腫、肺転移性骨肉腫、卵巣癌、すい臓癌、甲状腺癌、乳頭状甲状腺癌、小児脊髄上衣腫、陰茎癌、下垂体腫瘍、下垂体腺腫、前神経腫瘍、前立腺腫瘍、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、皮膚癌、小細胞肺癌、小腸癌、軟部肉腫、舌扁平上皮癌、胃癌、精巣癌、胸腺癌、甲状腺癌、子宮肉腫、膣癌、外陰癌、腎癌、網膜芽細胞腫、ワルデンストームマクログロブリン血症及びウィルムス腫瘍から選択されうる。
【0357】
別の実施態様に従うと、該癌は、頭頸部扁平上皮癌、頸部扁平上皮癌、成人又は小児の急性リンパ性白血病(ALL)、成人又は小児の急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病、副腎癌、肛門癌、星細胞系神経膠腫、星細胞腫(グレード1、2、3、4)、B-又はNK/T細胞リンパ腫、基底膜及び扁平上皮癌、胆管癌、骨癌、脳腫瘍、成人の脳及び脊髄腫瘍、小児の脳及び脊髄腫瘍、退形成性星細胞腫、消化管癌、女性の乳癌、若年女性の乳癌、男性の乳癌、再発乳癌、遺伝性乳癌、HER2陽性乳癌、リンパ節転移を伴う乳癌、ERα陽性乳癌、思春期の癌、小児の癌、若年成人の癌、原発不明癌、キャッスルマン病、頸部上皮内腫瘍、胆管癌、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、大腸腺腫、皮膚扁平上皮癌、子宮内膜癌、上皮性卵巣癌、転移を伴う上皮性卵巣癌、食道扁平上皮癌、ユーイング肉腫、ユーイングファミリー腫瘍、リンパ性白血病(ALL)、眼球黒色腫やリンパ腫等の眼癌、胃癌、胃腸カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、妊娠性絨毛疾患、膠芽腫、多形膠芽腫(GBM)、ヘアリーセル白血病、神経膠腫、高悪性度神経膠腫、肝細胞癌、肝内胆管癌、浸潤性乳管癌、ホジキンリンパ腫、カポジ肉腫、喉頭及び下咽頭癌、平滑筋肉腫、白血病、小児の白血病、肺カルチノイド腫瘍、リンパ腫、皮膚リンパ腫、悪性中皮腫、マントル細胞リンパ腫、髄芽腫、悪性黒色腫、髄膜腫、メルケル細胞皮膚癌、多発性骨髄腫、顎骨壊死を伴う多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、鼻腔及び副鼻腔癌、鼻咽頭癌、再発及び転移性鼻腔咽頭癌、神経芽腫、神経膠腫、非ホジキンリンパ腫、小児非ホジキンリンパ腫、ゲフィチニブ耐性非小細胞肺癌、口腔癌、口腔及び中咽頭癌、骨肉腫、肺転移性骨肉腫、甲状腺癌、乳頭状甲状腺癌、小児脊髄上衣腫、陰茎癌、下垂体腫瘍、下垂体腺腫、前神経腫瘍、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、皮膚癌、小細胞肺癌、小腸癌、軟部肉腫、舌扁平上皮癌、精巣癌、胸腺癌、子宮肉腫、膣癌、外陰癌、腎癌、網膜芽細胞腫、ワルデンストームマクログロブリン血症及びウィルムス腫瘍から選択されうる。
【0358】
更なる実施態様に従うと、該癌は、頭頸部癌、頭頸部扁平上皮癌、頸部扁平上皮癌、悪性黒色腫、胃癌、乳癌、女性の乳癌、若年女性の乳癌、基底及び扁平上皮癌、肝臓癌、脳腫瘍、退形成性星細胞腫、肺癌、非小細胞肺癌、ゲフィチニブ耐性非小細胞肺癌、口腔癌、眼癌、胃癌、消化器癌、星細胞系神経膠腫、星細胞腫(グレード1、2、3、又は4)、大腸癌、大腸腺腫、皮膚扁平上皮癌、膀胱癌、骨癌、再発乳癌、遺伝性乳癌、HER2陽性乳癌、リンパ節転移を伴う乳癌、ERα陽性乳癌、腎癌、子宮頸部上皮内腫瘍、胆管癌、平滑筋肉腫、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、成人又は小児の急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性白血病、B型又はNK/T細胞リンパ腫、子宮頸癌、膠芽腫、多形膠芽腫(GBM)、ヘアリーセル白血病、神経膠腫、高悪性度神経膠腫、肝細胞癌、肝内胆管癌、浸潤性乳管癌、腎癌、子宮内膜癌、卵巣癌、上皮性卵巣癌、転移を伴う上皮性卵巣癌、食道癌、食道扁平上皮癌、ユーイング肉腫、リンパ芽球性白血病(ALL)、マントル細胞リンパ腫、髄芽球腫リンパ腫、骨髄異形成症候群、髄膜腫、多発性骨髄腫(MM)、顎骨壊死を伴う多発性骨髄腫、上咽頭癌、再発及び転移性上咽頭癌、神経芽腫、神経膠腫、乳頭状甲状腺癌、小児脊髄上衣腫、骨肉腫、肺転移性骨肉腫、膵臓癌、甲状腺癌、肉腫、下垂体腫瘍、下垂体腺腫、前神経腫瘍、舌扁平上皮癌、中皮腫、網膜芽細胞腫及び前立腺癌から選択されうる。
【0359】
更なる実施態様に従うと、該癌は、頭頸部癌、頭頸部扁平上皮癌、頸部扁平上皮癌、悪性黒色腫、星状膠腫、神経膠腫、胃癌、乳癌、胆管癌、再発又は転移性上咽頭癌、基底及び扁平皮膚細胞癌、肝臓癌、脳腫瘍、退形成性星細胞腫、肺癌、非小細胞肺癌、ゲフィチニブ耐性非小細胞肺癌、口腔癌、膠芽腫、骨肉腫、肺転移性骨肉腫、膵臓癌、眼癌、消化器癌、大腸癌、大腸腺腫、皮膚扁平上皮癌、子宮内膜癌、上皮性卵巣癌、食道癌、ユーイング肉腫、胃癌、肝細胞癌、HER2陽性乳癌、膀胱癌、骨癌、前立腺癌、網膜芽細胞腫及び腎臓癌から選択されうる。
【0360】
更なる実施態様に従うと、該癌は、退形成性星細胞腫、星細胞系神経膠腫、膀胱癌、乳癌、胆管癌、大腸癌、大腸腺腫、皮膚扁平上皮癌、子宮内膜癌、上皮性卵巣癌、食道癌、ユーイング肉腫、胃癌、ゲフィチニブ耐性非小細胞肺癌、膠芽腫、神経膠腫、肝細胞癌、HER2陽性乳癌、頭頸部扁平上皮癌、悪性黒色腫、上咽頭癌(再発又は転移)、首扁平上皮癌、非小細胞肺癌、口腔癌、骨肉腫、骨肉腫(肺転移)、前立腺癌及び網膜芽細胞腫から選択されうる。
【0361】
更なる実施態様に従うと、該癌は、肛門癌、胆管癌、胃腸癌、胆管癌、大腸癌、大腸腺腫、食道癌、食道扁平上皮癌、胃癌、胃腸カルチノイド腫瘍、胃腸間質腫瘍(GIST)、肝細胞癌、肝内胆管癌、肝臓癌、肺癌、肺カルチノイド腫瘍、非小細胞肺癌、ゲフィチニブ耐性非小細胞肺癌、肺転移性骨肉腫、胃癌、膵臓癌、小細胞肺癌、及び小腸癌から選択されうる。
【0362】
1つの実施態様に従うと、該患者は臨床的に検出可能な転移を呈さず、特に該患者は前癌状態、早期癌又は非転移性癌を有し、又は該患者は臨床的に検出可能な転移を呈し及び本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、は転移の侵入を直接的に標的化しない。
【0363】
上記に鑑み、本発明は、本明細書において癌、例えば上記で挙げられた癌、の、及び異形成の処置及び/又は予防における使用の為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関する。
【0364】
従って、本発明はまた、癌、例えば本明細書において上記で挙げられた癌、及び異形成を処置及び/又は予防する為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物の使用に関する。
【0365】
本発明はまた、癌、例えば本明細書において上記で挙げられた癌、及び異形成等の処置及び/又は予防の為の、組成物、例えば医薬、の調製の為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、の使用に関する。
【0366】
本発明はまた、癌又は異形成を予防、抑制又は処置する方法であって、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物の有効量をそれに苦しむ患者に投与することからなる少なくとも1つの工程を含む方法に関する。
【0367】
幾つかの実施態様において、本発明は、癌又は異形成を処置及び/又は予防する為の、上記で定義される使用の為の、本発明の方法又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関し、ここで、該患者の血液及び/又は組織サンプルにおけるmiR-124の存在及び/又は発現レベルが、該使用の前及び/又は使用中に測定される。
【0368】
幾つかの実施態様において、本発明は、癌又は異形成を処置及び/又は予防する為の、上記で定義される使用の為の、本発明の方法又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関し、ここで、血液及び/又は組織サンプルにおけるmiR-124の存在及び/又は発現レベルは、該治療に対する用量を導くため又は反応を監視する為に測定される。
【0369】
幾つかの実施態様において、本発明は、癌又は異形成を処置及び/又は予防する為の、上記で定義される使用の為の、本発明の方法又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関し、ここで、該患者の血液、血漿、組織、唾液、及び/又は血清サンプル中の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンのレベルが該使用の間測定される。
【0370】
幾つかの実施態様において、本発明は、癌又は異形成を処置及び/又は予防する為の、上記で定義される使用の為の、本発明の方法又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関し、ここで、それらは別の抗腫瘍剤と組み合わせて使用される。
【0371】
幾つかの実施態様において、本発明は、癌又は異形成を処置及び/又は予防する為の、上記で定義される使用の為の、本発明の方法又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物に関し、ここで、それは化学療法、免疫療法、放射線療法、手術、超音波、モノクローナル抗体、及び癌ワクチンから選択される別の療法と組み合わせて使用される。
【0372】
他の抗癌剤のうち、以下のものが挙げられうる:
アンドロゲン受容体阻害薬、例えばエンザルタミド(Xtandi(登録商標)、Astellas/Medivation)、アビラテロン(Zytiga(登録商標)、Centocor/Ortho)、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)受容体の拮抗薬、例えばデガラリックス、Firmagon(登録商標)、Fering Pharmaceuticals)、
抗アポプト剤、例えばベネトクラックス(Venclexta(登録商標)、AbbVie/Genentech)、ブリナツモマブ(Blincyto(登録商標)、Amgen)、ナビトクラックス(ABT-263、Abbott);
抗増殖剤及び抗力剤、例えばビンカアルカロイド(これはビンブラスチン、ビンクリスチンを包含する);
抗生物質、例えばダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン)、及びマイトマイシン;
L-アスパラギナーゼ;
抗血小板剤;
抗増殖剤/抗菌性のアルキル化剤、例えば窒素マスタードシクロホスファミド及び類似体(それはメルファラン、クロラムブシル、ヘキサメチルメラミン、及びチオテパを包含する)、アルキルニトロソウレア(それはカルムスチンを包含する)及び類似体、ストレプトゾシン、及びトリアゼン(それはダカルバジンを包含する);
増殖抑制/抗有糸分裂抗代謝性物質、例えば葉酸アナログ(それはメトトレキサートを包含する)、アロマターゼ阻害剤;抗エストロゲン;トポイソメラーゼI阻害剤;トポイソメラーゼII阻害剤;微小管活性化合物;アルキル化化合物;ヒストンデアセチラーゼ阻害剤;細胞分化過程を誘導する化合物;シクロオキシゲナーゼ阻害剤;MMP阻害剤;mTOR阻害剤;抗腫瘍性代謝拮抗剤;プラチン化合物;タンパク質又は脂質キナーゼ活性、更に抗血管新生化合物を標的とし/低下させる化合物;タンパク質又は脂質ホスファターゼの活性を標的とし、低下し又は阻害する化合物;ゴナドレリン作動薬;抗アンドロゲン;メチオニンアミンペプチド酵素阻害剤;マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤;ビスホスホネート類;生物学的反応修飾剤;抗増殖抗体;ヘパラナーゼ阻害剤;Ras発癌性アイソフォームの阻害剤;テロメラーゼ阻害剤;プロテアソーム阻害剤;血液学的悪性腫瘍の治療に使用される化合物;Flt-3の活性を標的、減少又は阻害する化合物;Conforma Therapeuticsからの17-AAG(17-アリルアミノゲルダナマシン、NSC330507)、17-DMAG(17-ジメチルアミノエチルアミノ-17-デメトキシゲルダナマシン、NSC707545)、IPI-504、CNF1010、CNF2024、CNF1010等のHsp90阻害剤;テモゾロミド(Temodal(登録商標));GlaxoSmithKlineからのSB715992又はSB743921、若しくはCombinatoRxのペンタミジン/クロルプロマジン等のキネシン紡錘体タンパク質阻害剤;Array BioPharmaからのARRY142886等のMEK阻害剤、AstraZenecaからのAZd6 244、PfizerのPD181461及びロイコボリン;
抗疲労剤;
血管新生阻害剤、例えばTNP-470;
アロマターゼ阻害剤、例えばレトロゾール及びアナストロゾール、エキセメスタン;
アンギオテンシン;
アンチセンスオリゴヌクレオチド、例えばmiR124に向けられたアンチセンス核酸;
抗凝固剤、例えばヘパリン、合成ヘパリン塩、その他のトロンビン阻害剤;
アルギニン阻害剤、例えばAEB1102(ペグ化組み換えアルギナーゼ、Aeglea Biotherapeutics)及びCB-1158(Calithera Biosciences);
骨吸収阻害剤、例えばデノスマブ(Denosumab)(Xgeva(登録商標)、Amgen)、ビスフォスフォネート製剤、例えばゾレドロン酸(Zometa(登録商標)、Novartis);
CCケモカイン受容体4(CCR4)阻害剤、例えばモガムリズマブ(Poteligeo(登録商標)、協和発酵キリン、日本)、
CDK阻害剤、例えばパルボシクリブ(Ibrance(登録商標)、Pfizer);リボシクリブ(Kisqali(登録商標)、Novartis);アベマシクリブ(Ly2835219、Eli Lilly);及びトリラシクリブ(G1T28、G1 Therapeutics)等のCDK4/CDK6阻害剤;
細胞周期阻害剤及び分化誘導剤、例えばトレチノイン;
コルチコステロイド類、例えばコルチゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、及びプレドニゾロン;
DNA損傷剤、例えばアクチノマイシン、アムサクリン、ブスルファン、カルボプラチン、クロラムブシル、シスプラチン、シクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標))、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イホスファミド、メルファラン、マーキュロレタミン、マイトマイシン、ミトキサントロン、ニトロソウレア、プロカルバジン、タキソール、タキソテール、テニポシド、エトポシド、及びトリエチレンチオフェンホスファミド;
線維素溶解剤、例えば組織プラスミノーゲンアクチベーター、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、アスピリン、ジピリダモール、チクロピジン、及びクロピドグレル;
葉酸拮抗薬;
FLT3受容体阻害剤、例えばエンザルタミド、アビラテロン、アパルタミド、エルロチニブ、クリゾチニブ、ニラパリブ、オラパリブ、オシメルチニブ、レゴラフェニブ、スニチニブ、レスタウルチニブ、ミドスタウリン、ギルテリチニブ、セマキシニブ、リニファニブ、フォスタマチニブ、ペキシダルチニブ、ソラフェニブ、カボザンチニブ、ポナチニブ、イロラステルチブ、パクリティニブ、ファミチニブ、ペキシダルチニブ、キザルチニブ;
グルタミナーゼ阻害剤、例えばCD-839(Calithera Biosciences);
成長因子シグナル伝達キナーゼ阻害剤;
成長因子阻害剤、例えばオララツマブ(Lartruvo(登録商標);Eli Lilly)、セツキシマブ(Erbitux(登録商標)、Eli Lilly)、ネシツムマブ(Portrazza(登録商標)、Eli Lilly)、パニツムマブ(Vectibix(登録商標)、Amgen);及びオシメルチニブ(活性化EGFR標的、Tagrisso(登録商標)、AstraZeneca)等の血管内皮成長因子阻害剤及び線維芽細胞成長因子阻害剤;
ヘッジホッグ経路阻害剤、例えばソニデギブ(Odomzo(登録商標)、Sun Pharmaceuticals)、及びビスモデギブ(Erivedge(登録商標)、Genentech);
ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤、例えばボリノスタット(Zolinza(登録商標)、Merck);ロミデプシン(Istodax(登録商標)、Celgene);パノビノスタット(Farydak(登録商標)、Novartis);べリノスタット(Beleodaq(登録商標)、Spectrum Pharmaceuticals);エンチノスタット(SNDX-275,Syndax Pharmaceuticals)(NCT00866333);及びチダミド(Epidaza(登録商標)、HBI-8000、Chipscreen Biosciences、中国);
ホルモン及びその類似体、例えばエストロゲン、タモキシフェン、ゴセレリン、ビカルタミド、ニルタミド;
イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(IDH)阻害剤、例えばAG120(Celgene、NCT02677922);AG221(Celgene、NCT02677922;NCT02577406);BAY1436032(Bayer、NCT02746081);IDH305(Novartis、NCT02987010);
イソフラボン類例えばゲニステイン;
免疫抑制剤、例えばタクロリムス、シロリムス、アザチオプリン、及びミコフェノール酸塩;
p53サプレッサータンパク質の阻害剤、例えばALRN-6924(Aileron);
トランスフォーミング増殖因子β(TGF-β又はTGFβ)の阻害剤、例えばNIS793(Novartis)、fresolimumab(GC1008;Sanofi-Genzyme)、M7824(Merck KgaA-以前のMSB0011459X);
iNKT細胞アゴニスト、例えばABX196 5Abivax)
mTOR阻害剤、例えばエベロリムス(Afinitor(登録商標),Novartis);テムシロリムス(Torisel(登録商標),Pfizer);及びシロリムス(Rapamune(登録商標),Pfizer);
微小管阻害剤、例えばタキサン(それはパクリタキセル、ドセタキセルを包含する)、ビンブラスチン、ノコダゾール、エポシロン、ビノレルビン)(NAVELBINE(登録商標))、及びエピポドフィロトキシン(エトポシド、テニポシド);
一酸化窒素の供与者;
ヌクレオシド阻害剤、例えばトラベクテジン(グアニジン系アルキル化剤、Yondelis(登録商標)、Janssen Oncology);メクロレタミン(アルキル化剤、Valchlor(登録商標)、Aktelion Pharmaceuticals);ビンクリスチン(Oncovin(登録商標)、Eli Lilly;Vincasar(登録商標)、Teva Pharmaceuticals;Marqibo(登録商標)、Talon Therapeutics);テモゾロミド(アルキル化剤5-(3-メチルトリアゼン-1-イル)-イミダゾール-4-カルボキサミド(MTIC)のプロドラッグ Temodar(登録商標)、Merck);シタラビン注射(ara-C、代謝拮抗シチジンアナログ、Pfizer);ロムスチン(アルキル化剤、CeeNU(登録商標)、Bristol-Myyers Squibb;Gleostine(登録商標)、NextSource Biotechnology);アザシチジン(シチジンのピリミジンヌクレオシド類似体、Vidaza(登録商標)、Celgene);オマセタキシンメペサシネート(セファロタキシンエステル) (タンパク質合成阻害剤、Synribo(登録商標);Teva Pharmaceuticals);アスパラギナーゼ Erwinia chrysanthemi (アスパラギン枯渇用酵素、Elspar(登録商標),Lundbeck;Erwinaze(登録商標),EUSA Pharma);エリブリンメシレート(微小管阻害剤、チューブリン系抗動脈硬化剤、Halaven(登録商標)、エーザイ);カバジタキセル(微小管阻害剤、チューブリン系抗動脈硬化剤、Jevtana(登録商標)、Sanofi-Aventis);キャパセトリン(チミジル酸合成酵素阻害剤、Xeloda(登録商標)、Genentech);ベンダムスチン(2機能性メクロレタミン誘導体、鎖間DNAクロスリンクを形成すると考えられる、Treanda(登録商標)、Cephalon/Teva);イクサベピロン(エポシロンBの半合成アナログ、微小管阻害剤、チューブリンベースの抗力剤、Ixempra(登録商標)、Bristol-Myers Squibb);ネララビン(デオキシグアノシン類似体のプロドラッグ、ヌクレオシド代謝阻害剤、Arranon(登録商標)、Novartis);クロラファビン(リボヌクレオチド還元酵素阻害剤のプロドラッグ、デオキシシチジンの競合阻害剤、Clolar(登録商標)、Sanofi-Aventis);並びにトリフルリジン及びチピラシル(チミジン系核酸アナログ及びチミジンホスホリラーゼ阻害剤、Lonsurf(登録商標)、大鵬薬品工業);
PI3K阻害剤、例えばイデラリシブ(Zydelig(登録商標)、Gilead)、アルペリシブ(BYL719、Novartis)、タセリシブ(GDC-0032、Genentech/Roche);ピティリシブ(GDC-0941、Genentech/Roche);コパンリシブ(BAY806946、Bayer);デュベリシブ(旧IPI-145、Infinity Pharmaceuticals);PQR309(Piqur Therapeutics、スイス);及びTGR1202(旧RP5230、TG Therapeutics);
白金配位錯体、(例えばシスプラチン、オキシロプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、ピコプラチン、プロカルバジン、ミトタン、サトラプラチン及びアミノグルテチミド);
ポリADBリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤、例えばオラパリブ(Lynparza(登録商標)、AstraZeneca);ルカパリブ(Rubraca(登録商標)、Clovis Oncology);ニラパリブ(Zejula(登録商標)、Tesaro);タラゾパリブ(MDV3800/BMN673/LT00673、Medivation/Pfizer/Biomarin);ベリバリブ(ABT-888、AbbVie);及びBGB-290(BeyGene、Inc)から選択されるもの;
プロテアソーム阻害剤、例えばエベロリムス(Afinitor(登録商標)、Novartis);テムシロリムス(Torisel(登録商標)、Pfizer);及びシロリムス(Rapamune(登録商標)、Pfizer)、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標)、武田);カーフィルゾミブ(Kyprolis(登録商標)、Amgen);及びイキサゾミブ(Ninlaro(登録商標)、武田);
ピリミジン及びプリン類似体、例えばフロクスリジン、カペシタビン、及びシタラビン;
受容体拮抗剤、分泌抑制剤、例えばブレビルジン;
選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)、例えばラロキシフェン(Evista(登録商標)、Eli Lilly);
治療用抗体、例えば、下記から選択されるもの:抗TNF抗体、抗VEGF抗体、抗EGFR抗体、抗PD-1抗体、抗HER2抗体、抗CD20抗体、抗IL17抗体、及び抗CTLA4抗体、抗PDL1、抗CD25、抗α4インテグリン、抗IL6R、抗C5、抗IL1、抗TPO、抗IL12/23、抗EPCAM/CD3、抗CD30、抗CD80/86、抗anthrax、抗CCR4、抗CD6、抗CD19、抗α4β7、抗IL6、抗VEGFR-2、抗SLAMF7、抗GD2、抗IL17A、抗PCSK9、抗IL5、抗CD22、抗IL4、抗PDGFRα、抗IL17RA及び抗TcdB、並びに例えば下記から選択されるもの:アバゴヴォマブ(Abagovomab)、アバタセプト(Abatacept)、アブシキシマブ(Abciximab)、アビツズマブ(Abituzumab)、アブリルマブ(Abrilumab)、アクトクスマブ(Actoxumab)、アダリムマブ(Adalimumab)、アデカツマブ(Adecatumab)、アデュカヌマブ(Aducanumab)、アフリベルセプト(Aflibercept)、アフツジマブ(Afutuzymab)、アラシズマブ(Alacizumab)、アレファセプト(Alefacept)、アレムツズマブ(Alemtuzumab)、アリロクマブ(Alirocumab)、アルツモマブ(Altumomab)、アマチクスマブ(Amatixumab)、アナツモマブ(Anatumomab)、アネツマブ(Anetumab)、アニフロムマブ(Anifromumab)、アンルキンズマブ(Anrukinzumab)、アポリズマブ(Apolizumab)、アルシツモマブ(Arcitumomab)、アスクリンヴァクマブ(Ascrinvacumab)、アセリズマブ(Aselizumab)、アテゾリズマブ(Atezolizumab)、アチヌマブ(Atinumab)、アルチズマブ(Altizumab)、アトロリムマブ(Atorolimumab)、バピネウズマブ(Bapineuzumab)、バシリキシマブ(Basiliximab)、バヴィツキシマブ(Bavituximab)、ベクツモマブ(Bectumomab)、ベゲロマブ(Begelomab)、ベラタセプト(Belatacept)、ベリムマブ(Belimumab)、ベンラリズマブ(Benralizumab)、ベルチリムマブ(Bertilimumab)、ベシレソマブ(Besilesomab)、ベバシズマブ(Bevacizumab)、ベズロトクスマブ(Bezlotoxumab)、ビシロマブ(Biciromab)、ビマグルマブ(Bimagrumab)、ビメキズマブ(Bimekizumab)、ビヴァツズマブ(Bivatuzumab)、ブリナツモマブ(Blinatumomab)、ブロソズマブ(Blosozumab)、ボコシズマブ(Bococizumab)、ブレンツキシマブ(Brentuximab)、ブリアキヌマブ(Briakimumab)、ブロダルマブ(Brodalumab)、ブロルシズマブ(Brolucizumab)、ブロンチシズマブ(Bronticizumab)、カナキヌマブ(Canakinumab)、カンツズマブ(Cantuzumab)、カプラシズマブ(Caplacizumab)、カプロマブ(Capromab)、カルルマブ(Carlumab)、カツマキソマブ(Catumaxomab)、セデリズマブ(Cedelizumab)、セルトリズマブ(Certolizumab)、セツキシマブ(Cetixumab)、シタツズマブ(Citatuzumab)、シクスツムマブ(Cixutumumab)、クラザキズマブ(Clazakizumab)、クレノリキシマブ(Clenoliximab)、クリヴァツズマブ(Clivatuzumab)、コドリツズマブ(Codrituzumab)、コルツキシマブ(Coltuximab)、コナツムマブ(Conatumumab)、コンシズマブ(Concizumab)、クレネズマブ(Crenezumab)、ダセツズマブ(Dacetuzumab)、ダクリズマブ(Daclizumab)、ダロツズマブ(Dalotuzumab)、ダピロリズマブ(Dapirolizumab)、ダラツムマブ(Daratumumab)、デクトレクマブ(Dectrekumab)、デムシズマブ(Demcizumab)、デニンツズマブ(Denintuzumab)、デノスマブ(Denosumab)、デルロチクスマブ(Derlotixumab)、デツモマブ(Detumomab)、ジヌツキシマブ(Dinutuximab)、ディリダヴマブ(Diridavumab)、ドリノマブ(Dorlinomab)、ドロジツマブ(Drozitumab)、デュピルマブ(Dupilumab)、デュルヴァルマブ(Durvalumab)、デュシギツマブ(Dusigitumab)、エクロメキシマブ(Ecromeximab)、エクリズマブ(Eculizumab)、エドバコマブ(Edobacomab)、エドレコロマブ(Edrecolomab)、エファリズマブ(Efalizumab)、エフングマブ(Efungumab)、エルデルマブ(Eldelumab)、エルゲムツマブ(Elgemtumab)、エロツズマブ(Elotuzumab)、エルシリモバブ(Elsilimomab)、エマクツズマブ(Emactuzumab)、エミベツズマブ(Emibetuzumab)、エナヴァバツズマブ(Enavatuzumab)、エンフォルツマブ(Enfortumab)、エンリモマブ(Enlimomab)、エノブリツズマブ(Enoblituzumab)、エノキズマブ(Enokizumab)、エノチクマブ(Enoticumab)、エンシツキシマブ(Ensituximab)、エピツモマブ(Epitumomab)、エプラツズマブ(Epratuzomab)、エルリズマブ(Erlizumab)、エルツマキソマブ(Ertumaxomab)、エタネルセプト(Etanercept)、エタラシズマブ(Etaracizumab)、エトロリズマブ(Etrolizumab)、エヴィナクマブ(Evinacumab)、エヴォロクマブ(Evolocumab)、エキスビヴィルマブ(Exbivirumab)、ファノレソマブ(Fanolesomab)、ファラリモマブ(Faralimomab)、ファーレツズマブ(Farletuzomab)、ファシヌマブ(Fasimumab)、フェルヴィズマブ(Felvizumab)、フェズキムマブ(Fezkimumab)、フィクラツズマブ(Ficlatuzumab)、フィギツムマブ(Figitumumab)、フィリヴマブ(Firivumab)、フランヴォツマブ(Flanvotumab)、フレチクマブ(Fletikumab)、フォントリズマブ(Fontolizumab)、フォラルマブ(Foralumab)、フォラヴィルマブ(Foravirumab)、フレソリムマブ(Fresolimumab)、フルラヌマブ(Fulramumab)、フツキシマブ(Futuximab)、ガリキシマブ(Galiximab)、ガニツマブ(Ganitumab)、ガンテネルマブ(Gantenerumab)、ガヴィリモマブ(Gavilimomab)、ゲムツズマブ(Gemtuzumab)、ゲヴォキズマブ(Gevokizumab)、ギレンツキシマブ(Girentuximab)、グレンバツムマブ(Glembatumumab)、ゴリムマブ(Golimumab)、ゴミリキシマブ(Gomiliximab)、グセルクマブ(Guselkumab)、イバリズマブ(Ibalizumab)、イブリツモマブ(Ibritumomab)、イクルクマブ(Icrucumab)、イダルシズマブ(Idarucizumab)、イゴヴォマブ(Igovomab)、イマルマブ(Imalumab)、イミシロマブ(Imciromab)、イムガツズマブ(Imgatuzumab)、インクラクマブ(Inclacumab)、インダツキシマブ(Indatuximab)、インデュサツマブ(Indusatumab)、インフリキシマブ(Infliximab)、インテツムマブ(Intetumumab)、イノリモマブ(Inolimomab)、イノツズマブ(Inotuzumab)、イピリムマブ(Ipilimumab)、イラツムマブ(Iratumumab)、イサツキシマブ(Isatuximab)、イトリズマブ(Itolizumab)、イキセキズマブ(Ixekizumab)、ケリキシマブ(Keliximab)、ラベツズマブ(Labetuzumab)、ランブロリズマブ(Lambrolizumab)、ランパリズマブ(Lampalizumab)、レブリキズマブ(Lebrikizumab)、レマレソマブ(Lemalesomab)、レンジルマブ(Lenzilumab)、レルデリムマブ(Lerdelimumab)、レクサツムマブ(Lexatumumab)、リビヴィルマブ(Libivirumab)、リファスツズマブ(Lifastuzumab)、リゲリズマブ(Ligelizumab)、リロトマブ(Lilotomab)、リンツズマブ(Lintuzumab)、リリルマブ(Lirilumab)、ロデルシズマブ(Lodelcizumab)、ロキヴェトマブ(Lokivetmab)、ロルヴォツズマブ(Lorvotuzumab)、ルカツムマブ(Lucatumumab)、ルリズマブ(Lulizumab)、ルミリキシマブ(Lumiliximab)、ルムレツズマブ(Lumretuzumab)、マパツムマブ(Mapatumumab)、マルジェツキシマブ(Margetuximab)、マスリモマブ(Maslimomab)、マヴリリムマブ(Mavrilimumab)、マツズマブ(Matuzumab)、メポリズマブ(Mepolizumab)、メテリムマブ(Metelimumab)、ミラツズマブ(Milatuzumab)、ミンレツモマブ(Minetumomab)、ミルヴェツキシマブ(Mirvetuximab)、ミツモマブ(Mitumomab)、モガムリズマブ(Mogamulizumab)、モロリムマブ(Morolimumab)、モタヴィズマブ(Motavizumab)、モキセツモマブ(Moxetumomab)、ムロモナブ-CD3(Muromonab-CD3)、ナコロマブ(Nacolomab)、ナミルマブ(Namilumab)、ナプツモマブ(Naptumomab)、ナルナツマブ(Narnatumab)、ナタリズマブ(Natalizumab)、ネバクマブ(Nebacumab)、ネシツムマブ(Necitumumab)、ネモリズマブ(Nemolizumab)、ネレリモマブ(Nerelimomab)、ネスヴァクマブ(Nesvacumab)、ニモツズマブ(Nimotuzumab)、ニヴォルマブ(Nivolumab)、ノフェツモマブ(Nofetumomab)、オビルトキサキシマブ(Obiltoxaximab)、オビヌツズマブ(Obinutuzumab)、オカラツズマブ(Ocaratuzumab)、オクレリズマブ(Ocrelizumab)、オデュリモマブ(Odulimomab)、オファツムマブ(Ofatumumab)、オララタマブ(Olaratumab)、オロキズマブ(Olokizumab)、オマリズマブ(Omalizumab)、オナルツズマブ(Onartuzumab)、オンツキシズマブ(Ontuxizumab)、オピシヌマブ(Opicinumab)、オポルツズマブ(Oportuzumab)、オレゴヴォマブ(Oregovomab)、オルチクマブ(Orticumab)、オテリキシズマブ(Otelixizumab)、オルテルツズマブ(Oltertuzumab)、オキセルマブ(Oxelumab)、オザネズマブ(Ozanezumab)、オゾラリズマブ(Ozoralizumab)、パジバキシマブ(Pagibaximab)、パリヴィズマブ(Palivizumab)、パニツムマブ(Panitumumab)、パンコマブ(Pankomab)、パノバクマブ(Panobacumab)、パルサツズマブ(Parsatuzumab)、パスコリズマブ(Pascolizumab)、パソツキシズマブ(Pasotuxizumab)、パテクリズマブ(Pateclizumab)、パトリツマブ(Patritumab)、ペムブロリズマブ(Pembrolizumab)、ペムツモマブ(Pemtumomab)、ペラキズマブ(Perakizumab)、ペルツズマブ(Pertuzumab)、ペキセリズマブ(Pexelizumab)、ピディリズマブ(Pidilizumab)、ピナツズマブ(Pinatuzumab)、ピンツモマブ(Pintumomab)、ポラツズマブ(Polatuzumab)、ポネズマブ(Ponezumab)、プリリキシマブ(Priliximab)、プリツムマブ(Pritumumab)、キリズマブ(Quilizumab)、ラコツモマブ(Racotumomab)、ラドレツマブ(Radretumab)、ラフィヴィルマブ(Rafivirumab)、ラルパンシズマブ(Ralpancizumab)、ラムシルマブ(Ramucirumab)、ラニビズマブ(Ranibizumab)、ラキシバクマブ(Raxibacumab)、レファネズマブ(Refanezumab)、レガヴィルマブ(Regavirumab)、レスリズマブ(Reslizumab)、リロナセプト(Rilonacept)、リロツムマブ(Rilotumumab)、リヌクマブ(Rinucumab)、リツキシマブ(Rituximab)、ロバツムマブ(Robatumumab)、ロレデュマブ(Roledumab)、ロモソズマブ(Romosozumab)、ロンタリズマブ(Rontalizumab)、ロヴェリズマブ(Rovelizumab)、ルプリズマブ(Ruplizumab)、サシツズマブ(Sacituzumab)、サマリズマブ(Samalizumab)、サリルマブ(Sarilumab)、サツモマブ(Satumomab)、セクキムマブ(Secukimumab)、セリバンツマブ(Seribantumab)、セトキサキシマブ(Setoxaximab)、セヴィルマブ(Sevirumab)、シブロツズマブ(Sibrotuzumab)、シファリムマブ(Sifalimumab)、シルツキシマブ(Siltuximab)、シプリズマブ(Siplizumab)、シルクマブ(Sirukumab)、ソフィツズマブ(Sofituzumab)、ソラネズマブ(Solanezumab)、ソリトマブ(Solitomab)、ソネプシズマブ(Sonepcizumab)、ソンツズマブ(Sontuzumab)、スタムルマブ(Stamulumab)、スレソマブ(Sulesomab)、スビヴィズマブ(Suvizumab)、タバルマブ(Tabalumab)、タカツズマブ(Tacatuzumab)、タドシズマブ(Tadocizumab)、タリズマブ(Talizumab)、タネズマブ(Tanezumab)、タプリツモマブ(Taplitumomab)、タレクスツマブ(Tarextumab)、テフィバズマブ(Tefibazumab)、テリモマブ・アリトクス(Telimomab aritox)、テナツモマブ(Tenatumomab)、テネリキシマブ(Teneliximab)、テプリズマブ(Teplizumab)、テシドルマブ(Tesidolumab)、TGN 1412、ティクリムマブ(Ticlimumab)、ティルドラキズマブ(Tildrakizumab)、ティガツズマブ(Tigatuzumab)、TNX-650、トシリズマブ(Tocilizumab)、トラリズマブ(Toralizumab)、トサトクスマブ(Tosatoxumab)、トシツモマブ(Tositumomab)、トヴェツマブ(Tovetumab)、トラロキヌマブ(Tralokimumab)、トラスツズマブ(Trastuzumab)、TRBS07、トレガリズマブ(Tregalizumab)、トレメリムマブ(Tremelimumab)、トレヴォグルマブ(Trevogrumab)、ツコツズマブ(Tucotuzumab)、ツヴィルマブ(Tuvirumab)、ウブリツキシマブ(Ublituximab)、ウロクプルマブ(Ulocuplumab)、ウレルマブ(Urelumab)、ウルトキサズマブ(Urtoxazumab)、ウステキヌマブ(Ustekimumab)、ヴァンドルツズマブ(Vandortuzumab)、ヴァンチクツマブ(Vantictumab)、ヴァヌシズマブ(Vanucizumab)、ヴァパリキシマブ(Vapaliximab)、ヴァルリルマブ(Varlimumab)、ヴァテリズマブ(Vatelizumab)、ヴェドリズマブ(Vedolizumab)、ヴェルツズマブ(Veltuzumab)、ヴェパリモマブ(Vepalimomab)、ヴェセンクマブ(Vesencumab)、ヴィシリズマブ(Visilizumab)、ヴォロシキシマブ(Volocixumab)、ヴォルセツズマブ(Vorsetuzumab)、ヴォツムマブ(Votumumab)、ザルツムマブ(Zalutumimab)、ザノリムマブ(Zanolimumab)、ザツキシ
マブ(Zatuximab)、ジラリムマブ(Ziralimumab)、Ziv-アフリベルセプト(Ziv-Aflibercept)、及びゾリモマブ(Zolimomab);
トポイソメラーゼ阻害剤、例えばドキソルビシン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、エニポシド、エピルビシン、エトポシド、イダルビシン、イリノテカン、ミトキサントロン、トポテカン、及びイリノテカン;
毒素類、例えばコレラ毒素、リシン、シュードモナス(Pseudomonas)外毒素、百日咳菌アデニル酸シクラーゼ毒素、ジフテリア毒素、及びカスパーゼ活性化因子;
キナーゼ又はVEGF阻害剤、例えばレゴラフェニブ(Stivarga(登録商標),Bayer);バンデタニブ(Caprelsa(登録商標),AstraZeneca);アキシチニブ(Inlyta(登録商標),Pfizer);及びレンバチニブ(Lenvima(登録商標),エーザイ);Raf阻害剤、例えばソラフェニブ(Nexavar(登録商標),Bayer AG and Onyx);ダブラフェニブ(Tafinlar(登録商標),Novartis);及びベムラフェニブ(Zelboraf(登録商標),Genentech/Roche);MEK阻害剤、例えばコビメタニブ(Cotellic(登録商標),Exelexis/Genentech/Roche);トラメチニブ(Mekinist(登録商標),Novartis);Bcr-Ablチロシンキナーゼ阻害剤、例えばイマチニブ(Gleevec(登録商標),Novartis);ニロチニブ(Tasigna(登録商標),Novartis);ダサチニブ(Sprycel(登録商標)、Bristol-Myers Squibb);ボスチニブ(Bosulif(登録商標),Pfizer);及びポナチニブ(Inclusig(登録商標),Ariad Pharmaceuticals);Her2及びEGFR阻害剤、例えばゲフィチニブ(Iressa(登録商標),AstraZeneca);エルロチニブ(Tarceeva(登録商標),Genentech/Roche/Astellas);ラパチニブ(Tykerb(登録商標),Novartis);アファチニブ(Gilotrif(登録商標),Boehringer Ingelheim);オシメルチニブ(活性化されたEGFRを標的とする、Tagrisso(登録商標),AstraZeneca);及びブリグチニブ(Alunbrig(登録商標),Ariad Pharmaceuticals);c-Met及びVEGFR2阻害剤、例えばカボザニチブ(Cometriq(登録商標),Exelexis);及び多種キナーゼ阻害剤、例えばスニチニブ(Sutent(登録商標),Pfizer);パゾパニブ(Votrient(登録商標),Novartis);ALK阻害剤、例えばクリゾチニブ(Xalkori(登録商標),Pfizer);セリチニブ(Zykadia(登録商標),Novartis);及びアレクチニブ(Alecenza(登録商標),Genentech/Roche);ブルトンのチロシンキナーゼ阻害剤、例えばイブルチニブ(Imbruvica(登録商標),Pharmacyclics/Janssen);及びFlt3受容体阻害剤、例えばミドスタウリン(Rydapt(登録商標),Novartis)、チボザニブ(Aveo Pharmaecuticals);バタラニブ(Bayer/Novartis);ルシタニブ(Clovis Oncology);ドビチニブ(TKI258、Novartis);チアウアニブ(Chiauanib)(Chipscreen Biosciences);CEP-11981(Cephalon);リニファニブ(Abbott Laboratories);ネラチニブ(HKI-272,Puma Biotechnology);ラドチニブ(Supect(登録商標),IY5511,Il-Yang Pharmaceuticals,大韓民国);ルキソリチニブ(Jakafi(登録商標),Incyte Corporation);PTC299(PTC Therapeutics);CP-547,632(Pfizer);フォレチニブ(Exelexis,GlaxoSmithKline);キザルチニブ(第一三共)及びモテサニブ(Amgen/武田)。
【0373】
非限定的な様式において、本発明の共結晶又はその塩は、単独で、又は部品キットの形態で、下記の抗癌薬又は化合物の1以上と組み合わせられうる:ABVD、AC、ACE、アビラテロン(Abiraterone)(Zytiga(登録商標))、アブラキサン(Abraxane)、アブストラル(Abstral)、アクチノマイシンD(Actinomycin D)、アクティク(Actiq)、アドリアマイシン(Adriamycin)、アファチニブ(Afatinib)(Giotrif(登録商標))、アフィニトール(Afinitor)、アフリベルセプト(Aflibercept)(Zaltrap(登録商標))、アルダラ(Aldara)、アルデスロイキン(Aldesleukin)(IL-2、プロロイキン又はインターロイキン2)、アレムツズマブ(Alemtuzumab)(マブカンパス(MabCampath))、アルケラン(Alkeran)、アムサクリン(Amsacrine)(アムシジン(Amsidine)、m-AMSA)、アムシジン(Amsidine)、アナストロゾール(Anastrozole)(Arimidex(登録商標))、Ara C、アレディア(Aredia)、アリミデックス(Arimidex)、アロマシン(Aromasin)、三酸化ヒ素(Trisenox(登録商標)、ATO)、アスパラギナーゼ(Crisantaspase(登録商標)、Erwinase(登録商標))、アキシチニブ(Axitinib)(Inlyta(登録商標))、アザシチジン(Azacitidine)(Vidaza(登録商標))、BEACOPP、BEAM、ベンダムスチン(Bendamustine)(Levact(登録商標))、ベバシズマブ(Bevacizumab)(アバスチン(Avastin))、ベキサロテン(Bexarotene)(Targretin(登録商標))、ビカルタミド(Bicalutamide)(Casodex(登録商標))、ブレオマイシン(Bleomycin)、ブレオマイシン(Bleomycin)、エトポシド及び白金(BEP)、ボルテゾミブ(Bortezomib)(Velcade(登録商標))、ボシュリフ(Bosulif)、ボスチニブ(Bosutinib)(ボシュリフ(Bosulif))、ブレンツキシマブ(Brentuximab)(Adcetris(登録商標))、ブルフェン(Brufen)、ブセレリン(Buserelin)(Suprefact(登録商標))、ブスルフェクス(Busilvex)、ブスルファン(Busulfan)(ミレラン(Myleran)、ブスルフェクス(Busilvex))、CAPE-OX、CAPOX、CAV、CAVE、CCNU、CHOP、CMF、CMV、CVP、カバジタキセル(Cabazitaxel)(Jevtana(登録商標))、カボザンチニブ(Cabozantinib (Cometriq(登録商標))、カエリクス(Caelyx)、カプロール(Calpol)、カンプト(Campto)、カペシタビン(Capecitabine)(Xeloda(登録商標))、カプレルサ(Caprelsa)、カルボMV(Carbo MV)、カルボタキソール(CarboTaxol)、カルボプラチン(Carboplatin)、カルボプラチン及びエトポシド(Carboplatin and etoposide)、カルボプラチン及びパクリタキセル(Carboplatin and paclitaxel)、カルムスチン(Carmustine)(BCNU、Gliadel(登録商標))、カソデックス(Casodex)、セリチニブ(Ceritinib)(Zykadia(登録商標))、セルビジン(Cerubidin)、セツキシマブ(Cetuximab)(Erbitux(登録商標))、ChlVPP、クロラムブシル(Chlorambucil)(Leukeran(登録商標))、シスプラチン(Cisplatin)、シスプラチン(Cisplatin)及びテスノ(Teysuno)、シスプラチン(Cisplatin)及びカペシタビン(capecitabine)(CX)、シスプラチン(Cisplatin)、エトポシド及びイホスファミド(etoposide and ifosfamide)(PEI)、シスプラチン(Cisplatin)、フルオロウラシル(fluorouracil)(5-FU)及びトラスツズマブ(trastuzumab)、クラドリビン(Cladribine)(Leustat(登録商標)、LITAK)、クラステオン(Clasteon)、クロファラビン(Clofarabine)(Evoltra(登録商標))、ココダモール(Co-codamol)(Kapake(登録商標)、Solpadol(登録商標)、Tylex(登録商標))、コメトリック(Cometriq)、コスメゲン(Cosmegen)、クリスタンスパセ(Crisantaspase)、クリゾチニブ(Crizotinib)(Xalkori(登録商標))、シクロホスファミド(Cyclophosphamide)、シクロホスファミド(Cyclophosphamide)、サリドマイド及びデキサメタゾン(CTD)、サイプロスタット(Cyprostat)、酢酸シプロテロン(Cyprostat(登録商標))、シタラビン(Cytarabine)(Ara C、シトシンアラビノシド)、髄液中へのシタラビン(Cytarabine)、シトシンアラビノシド(Cytosine arabinoside)、DHAP、DTIC、ダブラフェニブ(Dabrafenib)(Tafinlar(登録商標)),ダカルバジン(Dacarbazine)(DTIC)、ダコゲン(Dacogen)、ダクチノマイシン(Dactinomycin)(アクチノマイシンD(actinomycin D)、Cosmegen(登録商標))、ダサチニブ(Dasatinib)(Sprycel)、ダウノルビシン(Daunorubicin)、デ グラモント(De Gramont)、デカペプチルSR(Decapeptyl SR)、デシタビン(Decitabine)(Dacogen(登録商標))、デガレリクス(Degarelix)(Firmagon(登録商標))、デノスマブ(Denosumab)(Prolia(登録商標)、Xgeva(登録商標))、デポサイト(Depocyte)、デキサメタゾン(Dexamethasone)、ジアモルヒネ(Diamorphine)、パミドロン酸二ナトリウム(Disodium pamidronate)、ディスプロル(Disprol)、ドセタキセル(Docetaxel)(Taxotere(登録商標))、ドセタキセル(Docetaxel)、シスプラチン及びフルオロウラシル(TPF)、ドキシフォス(Doxifos)、ドキシル(Doxil)、ドキソルビシン(Doxorubicin)(アドリアマイシン(Adriamycin))、ドキソルビシン(Doxorubicin)及びイホスファミド(ifosfamide)、ドキシフォス(Doxifos)、ドロゲニル(Drogenil)、デュロゲシック(Durogesic)、EC、ECF、EOF、EOX、EP、ESHAP、エフェントラ(Effentora)、エフュディクス(Efudix)、エルジシン(Eldisine)、エロキサチン(Eloxatin)、エンザルタミド(Enzalutamide)、エピルビシン(Epirubicin)(Pharmorubicin(登録商標))、エピルビシン(Epirubicin)、シスプラチン及びカペシタビン(ECX)、エピルビシン(Epirubicin)、カルボプラチン及びカペシタビン(ECarboX)、エポシン(Eposin)、アービタックス(Erbitux)、エリブリン(Eribulin)(Halaven(登録商標))、エルロチニブ(Erlotinib)(Tarceva(登録商標))、エルウィナーゼ(Erwinase)、エストラサイト(Estracyt)、エトポフォス(Etopophos)、エトポシド(Etoposide)(Eposin(登録商標)、Etopophos(登録商標)、Vepesid(登録商標))、エベロリムス(Everolimus)(Afinitor(登録商標))、エボルトラ(Evoltra)、エキセメスタン(Exemestane)(Aromasin(登録商標))、FAD、FEC、FEC-T化学療法、FMD、フォルフィリノックス(FOLFIRINOX)、フォルフォックス(FOLFOX)、フェソロデックス(Faslodex)、フェマーラ(Femara)、フェンタニル(Fentanyl)、ファーマゴン(Firmagon)、フルダラ(Fludara)、フルダラビン(Fludarabine)(Fludara(登録商標))、フルダラビン(Fludarabine)、シクロホスファミド(cyclophosphamide)及びリツキシマブ(rituximab)(FCR)、フルオロウラシル(Fluorouracil)(5FU)、フルタミド(Flutamide)、フォリン酸(Folinic acid)、フルオロウラシル及びイリノテカン(fluorouracil and irinotecan)(FOLFIRI)、フルベストラント(Fulvestrant)(faslodex(登録商標))、G-CSF、ゲフィチニブ(Gefitinib)(イレッサ(Iressa))、GemCarbo(ゲムシタビン(gemcitabine)及びカルボプラチン(carboplatin))、ゲムタキソール(GemTaxol)、ゲムシタビン(Gemcitabine)(ジェムザール(Gemzar))、ゲムシタビン(Gemcitabine)及びカペシタビン(capecitabine)(ゲムキャップ(GemCap))、ゲムシタビン(Gemcitabine)及びシスプラチン(cisplatin)(GC)、ゲムシタビン(Gemcitabine)及びパクリタキセル(paclitaxel)(GemTaxol(登録商標))、ジェムザール(Gemzar)、ジオトリフ(Giotrif)、ギリアデル(Gliadel)、グリベック(Glivec)、ゴナペプチル(Gonapeptyl)、デポット(Depot)、ゴセレリン(Goserelin)(Zoladex(登録商標))、ゴセレリン(Goserelin)(Zoladex(登録商標),Novgos(登録商標))、顆粒球コロニー刺激因子(Granulocyte colony stimulating factor)(G-CSF)、ハラヴェン(Halaven)、ハーセプチン(Herceptin)、ハイカムチン(Hycamtin)、ハイドレア(Hydrea)、ヒドロキシカルバミド(Hydroxycarbamide)(Hydrea(登録商標))、ヒドロキシウレア(Hydroxyurea)、I-DEX、ICE、IL-2、IPE、イバンドロン酸(Ibandronic acid)、イブリツモマブ(Ibritumomab)(Zevalin(登録商標))、イブルチニブ(Ibrutinib)(Imbruvica(登録商標))、イブプロフェン(Ibuprofen)(Brufen(登録商標)、Nurofen(登録商標))、イクルシグ(Iclusig)、イダルビシン(Idarubicin)(Zavedos(登録商標))、イダルビシン(Idarubicin)及びデキサメタゾン(dexamethasone)、イデラリシブ(Idelalisib)(Zydelig(登録商標))、イホスファミド(Ifosfamide)(Mitoxana(登録商標))、イマチニブ(Imatinib)(Glivec(登録商標))、イミキモド・クリーム(Imiquimod cream)(Aldara(登録商標))、イムノヴィド(Imnovid)、インスタニル(Instanyl)、インターフェロン(Interferon)(イントロンA(Intron A))、インターロイキン(Interleukin)、イントロンA(Intron A)、イピリムマブ(Ipilimumab)(Yervoy(登録商標))、イレッサ(Iressa)、イリノテカン(Irinotecan)(Campto(登録商標))、イリノテカン(Irinotecan)及びカペシタビン(capecitabine)(Xeliri(登録商標))、イリノテカンデグラモント(Irinotecan de Gramont)、イリノテカン修飾デグラモント(Irinotecan modified de Gramont)、ジャブオール(Javlor)、ジェブタナ(Jevtana)、カドサイラ(Kadcyla)、カパケ(Kapake)、キトルーダ(Keytruda)、ランレオチド(Lanreotide)(Somatuline(登録商標))、ランビス(Lanvis)、ラパチニブ(Lapatinib)(Tyverb(登録商標))、レナリドミド(Lenalidomide)(Revlimid(登録商標))、レトロゾール(Letrozole)(Femara(登録商標))、ロイケラン(Leukeran)、リュープロレリン(Leuprorelin)(Prostap(登録商標)、Lutrate(登録商標))、ロイスタット(Leustat)、レバクト(Levact)、リポソームのドキソルビシン(Liposomal doxorubicin)、リタック(Litak)、ロムスチン(Lomustine)(CCNU)、リンパルザ(Lynparza)、リソドレン(Lysodren)、MIC、MMM、MPT、MST Continus、MVAC、MVP、マブカンパス(MabCampath)、マブセラ(Mabthera)、マックストレック(Maxtrex)、酢酸メドロキシプロゲステロン(Medroxyprogesterone acetate)(プロベラ(Provera))、メゲス(Megace)、酢酸メゲストロール(Megestrol acetate)(Megace(登録商標))、メルファラン(Melphalan)(Alkeran(登録商標))、メカプト(Mepact)、メルカプトプリン(Mercaptopurine)(Xaluprine(登録商標))、メトトレキサート(Methotrexate)(Maxtrex)、メチルプレドニゾロン(Methyl prednisolone)、ミファムルチド(Mifamurtide)(Mepact(登録商標))、マイトマイシンC (Mitomycin C)、ミトタン(Mitotane)、ミトキサナ(Mitoxana)、ミトキサントロン(Mitoxantrone)(Mitozantrone(登録商標))、モルフジェシックSR(Morphgesic SR)、モルヒネ(Morphine)、ミレラン(Myleran)、ミオセト(Myocet)、Nab-パクリタキセル(Nab-paclitaxel)、Nab-パクリタキセル(Nab-paclitaxel)(Abraxane(登録商標))、ナベルビン(Navelbine)、ネララビン(Nelarabine)(Atriance(登録商標))、ネクサバール(Nexavar)、ニロチニブ(Nilotinib)(Tasigna(登録商標))、ニンテダニブ(Nintedanib)(Vargatef(登録商標))、ニペント(Nipent)、ニボルマブ(Nivolumab)(Opdivo(登録商標))、ノブゴス(Novgos)、ニューロフェン(Nurofen)、オビヌツズマブ(Obinutuzumab)(Gazyvaro(登録商標))、オクトレオチド(Octreotide)、オファツムマブ(Ofatumumab)(Arzerra(登録商標))、オラパリブ(Olaparib)(Lynparza(登録商標))、オンコビン(Oncovin)、オンコトロン(Onkotrone)、オプジーボ(Opdivo)、オラモルフ(Oramorph)、オキサリプラチン(Oxaliplatin)(エロキサチン(Eloxatin))、オキサリプラチン(Oxaliplatin)及びカペシタビン(capecitabine)(Xelox(登録商標))、PAD、PC(パクリタキセル(paclitaxel)及びカルボプラチン(carboplatin)、カルボタキソール(CarboTaxol))、PCV、PE、PMitCEBO、POMB/ACE、パクリタキセル(Paclitaxel)(Taxol(登録商標))、パクリタキセル(Paclitaxel)及びカルボプラチン(carboplatin)、パミドロネート(Pamidronate)、パナドール(Panadol)、パニツムマブ(Panitumumab)(Vectibix(登録商標))、パラセタモール(Paracetamol)、パゾパニブ(Pazopanib)(Votrient(登録商標))、ペンブロリズマブ(Pembrolizumab)(ケイトルダ(Keytruda))、ペメトレキセド(Pemetrexed)(Alimta(登録商標))、ペメトレキセド(Pemetrexed)及びカルボプラチン (carboplatin)、ペメトレキセド及びシスプラチン(Pemetrexed and cisplatin)、ペントスタチン(Pentostatin)(Nipent(登録商標))、パージェタ(Perjeta)、ペルツズマブ(Pertuzumab)(Perjeta(登録商標))、ピクサントロン(Pixantro
ne)(Pixuvri(登録商標))、ピクスヴリ(Pixuvri)、ポマリドミド(Pomalidomide)(Imnovid(登録商標))、ポナチニブ(Ponatinib)、ポタクタソル(Potactasol)、プレドニゾロン(Prednisolone)、プロカルバジン(Procarbazine)、プロリュウキン(Proleukin)、プロリア(Prolia)、プロスタップ(Prostap)、プロベラ(Provera)、ピュリネソール(Purinethol)、R-CHOP、R-CVP、R-DHAP、R-ESHAP、R-GCVP、RICE、ラロキシフェン(Raloxifene)、ラルチトレキセド(Raltitrexed)(Tomudex(登録商標))、レゴラフェニブ(Regorafenib)(Stivarga(登録商標))、レブラミド(Revlimid)、リツキシマブ(Rituximab)、(Mabthera(登録商標))、セブレドール(Sevredol)、クロドロン酸ナトリウム(Sodium clodronate)(Bonefos(登録商標)、Clasteon(登録商標)、Loron(登録商標))、ソルパドール(Solpadol)、ソラフェニブ(Sorafenib)(Nexavar(登録商標))、ステロイド(Steroids)(デキサメタゾン(dexamethasone)、プレドニゾロン(prednisolone)、メチルプレドニゾロン(methylprednisolone))、ストレプトゾシン(Streptozocin)(Zanosar(登録商標))、スニチニブ(Sunitinib)(Sutent(登録商標))、スーテント(Sutent)、TAC、TIP、タフィンラー(Tafinlar)、タモキシフェン(Tamoxifen)、タルセバ(Tarceva)、タルグレチン(Targretin)、タシグナ(Tasigna)、タキソール(Taxol)、タキソテール(Taxotere)、タキソテール及びシクロホスファミド(Taxotere and cyclophosphamide)(TC)、テモダール(Temodal)、テモゾロミド(Temozolomide)、(Temodal(登録商標))、テムシロリムス(Temsirolimus)(Torisel(登録商標))、テパディナ(Tepadina)、ティーエスワン(Teysuno)、サリドマイド(Thalidomide)、チオテパ(Thiotepa)(Tepadina(登録商標))、チオグアニン(Tioguanine)(thioguanine (登録商標)、6-TG、6-チオグアニン(6-tioguanine))、トムデックス(Tomudex)、トポテカン(Topotecan)(ハイカムチン(Hycamtin)、ポタクタソル(Potactasol))、トーリセル(Torisel)、トラベクテジン(Trabectedin)(ヨンデリス(Yondelis)、トラスツズマブ(Trastuzumab)(Herceptin(登録商標))、トラスツズマブ エマタンシン(Trastuzumab emtansine)(Kadcyla(登録商標))、トレオスルファン(Treosulfan)、トレチノイン(Tretinoin)(Vesanoid(登録商標)、ATRA)、トリプトレリン(Triptorelin)(Decapeptyl SR(登録商標)、Gonapeptyl Depot(登録商標))、トリセノックス(Trisenox)、タイレックス(Tylex)、チバーブ(Tyverb)、VIDE、バンデタニブ(Vandetanib)(Caprelsa(登録商標))、ヴァルガテフ(Vargatef)、VeIP、ベクティビックス(Vectibix)、ベルべ(Velbe)、ベルケイド(Velcade)、ベムラフェニブ(Vemurafenib)(Zelboraf(登録商標))、ベプシド(Vepesid)、ベサノイド(Vesanoid)、ビダーザ(Vidaza)、ビンブラスチン(Vinblastine)(Velbe(登録商標))、ビンクリスチン(Vincristine)、ビンクリスチン(Vincristine)、アクチノマイシンD(actinomycin D)(ダクチノマイシン(dactinomycin)(登録商標))及びシクロホスファミド(cyclophosphamide)(VAC)、ビンクリスチン(Vincristine)、アクチノマイシン(actinomycin)及びイホスファミド(ifosfamide)(VAI)、ビンクリスチン(Vincristine)、ドキソルビシン及びデキサメタゾン(doxorubicin and dexamethasone)(VAD)、ビンデシン(Vindesine)(Eldisine(登録商標))、ビンフルニン(Vinflunine)(Javlor(登録商標))、ビノレルビン(Vinorelbine)(Navelbine(登録商標))、ビスモデギブ(Vismodegib)(Erivedge(登録商標))、ヴォトリエント(Votrient)、ゼロックス(XELOX)、ザーコリ(Xalkori)、ゼローダ(Xeloda)、ゼバ(Xgeva)、イクスタンジ(Xtandi)、ヤーボイ(Yervoy)、ヨンデリス(Yondelis)、Z-DEX、ザルトラップ(Zaltrap)、ザノサー(Zanosar)、ザベドス(Zavedos)、ゼルボラフ(Zelboraf)、ゼヴァリン(Zevalin)、ゾラデックス(Zoladex)(乳癌)、ゾラデックス(Zoladex)(前立腺癌)、ゾレドロン酸(Zoledronic acid)(Zometa(登録商標))、ゾメタ(Zometa)、ゾモルフ(Zomorph)、ザイデリグ(Zydelig)、ザイティガ(Zytiga)。
【0374】
特定の実施態様に従うと、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、又は本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、は、本明細書で記載されているように、様々な化学療法、免疫療法(例えば、チェックポイント阻害剤、モノクローナル抗体)、抗腫瘍ワクチン、RNAワクチン、磁気粒子、血管内マイクロロボット、放射線療法、手術、超音波又は他の抗腫瘍治療と組み合わされることができる。
【0375】
それ故に、本発明は更に、免疫療法、抗腫瘍ワクチン、RNAワクチン、放射線療法、手術、超音波療法又は他の抗腫瘍療法のいずれかによってまた処置される患者の為に意図された抗腫瘍剤としての使用の為の、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、本発明において定義されている8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩(その溶媒和物及び/又は水和物を包含する)、又は本発明において定義されている医薬組成物を提供する。
【0376】
1つの実施態様に従うと、本発明は、上記で定義される使用の為の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、又は上記で定義される使用の為の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩、又は上記で定義される使用の為の上記医薬組成物に関し、ここで、該患者の血液、血漿、組織、唾液、及び/又は血清サンプル中の8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの該レベルが該使用中に測定される。
【0377】
別の実施態様に従うと、本発明はまた、上記で定義される使用の為の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、又は上記で定義される使用の為の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩、又は上記で定義される使用の為の上記医薬組成物に関し、ここで、該使用は、該患者の血液、血漿、組織、唾液、及び/又は血清サンプル中の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの遊離塩基等価物のレベルが該使用中に計測される患者の為に意図されている。
【0378】
なお別の実施態様に従うと、本発明はまた、上記で定義される使用の為の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの共結晶、又は上記で定義される使用の為の、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンの医薬的に許容される塩、又は上記で定義される使用の為の上記医薬組成物に関し、ここで、該患者の血液及び/又は組織サンプルにおけるmiR-124の存在及び/又は発現レベルは、特に該使用の有効性及び/又は該使用に対する応答を監視する為に、該使用の前及び/又は該使用中に測定される。
【0379】
以下、本発明が以下の実施例を参照しながらより詳細に説明される。これらの実施例は、本発明を説明する為に提供されるものであり、本発明の範囲及び精神を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0380】
実施例
【0381】
原料及び方法
【0382】
I.示差走査熱量測定(DSC)
TA INSTRUMENTS Q200
アルミニウムで密閉されたサンプルパン(Aluminium sealed sample pan)(非密閉)
雰囲気:窒素
加熱速度:10K/分
データ処理:UNIVERSAL ANALYSIS 2000 v4.3
サンプルは、0℃~300℃までDSCによって分析された。
【0383】
II.X線粉末回折(XRPD)
回折計Bruker D8 Advance;
銅アンチカソード,張力35KV,強度40mA
Bragg-Brentano構成、固定サンプル
分析範囲:2~40
ステップ刻み:0.04
ステップごとの測定時間:1秒
EVAソフトウェアによるデータの実験的処理(v 11.0)
X線のピーク位置及び強度は、分析されたサンプルから抽出される。
【0384】
III.HPLC-UV方法
サンプルは、下記の方法に従って、HPLC-UVによって分析された:
機器:PDA検出器を有するAgilent 1200及び1100
カラム:Waters XTerra MS C18 3.5μm 4.6x50mm
流速:1.5ml/分
UV検出:220nm、270nm、290nm
カラム温度:40℃
注入量:1μl
移動相:下記に従って調製された溶液A及び溶液Bによるグラジエント:
溶出液A:85%オルトリン酸85%でpH2に調整された超純水
溶出液B:アセトニトリル
【0385】
下記の表7aは、速度論的溶解度測定及びイン・ビトロ(in vitro)モデルにおける溶解/沈殿の為に使用されるHPLC勾配法を示す。
【0386】
【表7a】
【0387】
実施例1:8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶の調製
6.6mgの8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンが、コフォーマーとしての1.6mgのL-プロリンと、2μlのアセトニトリルと混合され、そして次に、得られた混合物が、Retsch MM200装置を使用して、20hzで、45分間粉砕されて、7mgの8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶を得た。
【0388】
該8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリン共結晶は、新規な固体形態の熱的挙動を決定する為に、共結晶形成を確認する為のX線粉末回折(XRPD)によって且つ示差走査熱量測定(DSC)によって特徴付けられた。
【0389】
より特には、この8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリン共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク16.5;20.6;21.4;及び22.1(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク11.0;15.9;18.3;及び19.4(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク6.1;12.2;12.6;13.3;13.7;15.4;17.3及び22.4(各時間±0.2)を更に示してもよく、任意的に、図1に示されている粉末X線回折によって更に特徴付けられてもよい、及び/又は172.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する。
【0390】
アセトニトリルが極性有機溶媒としてのメタノールに置き換えられたことを除いて同じ実施例が行われ、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:L-プロリンの共結晶が得られた。
【0391】
実施例2:8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶の調製
8.9mgの8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンが、コフォーマーとしての2.3mgのゲンチジン酸と、2μlのアセトニトリルと混合され、そして次に、得られた混合物が、Retsch MM200装置を使用して、20hzで、45分間粉砕されて、7mgの8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶を得た。
【0392】
該8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、新規な固体形態の熱的挙動を決定する為に、共結晶形成を確認する為のX線粉末回折(XRPD)によって且つ示差走査熱量測定(DSC)によって特徴付けられた。
【0393】
より特には、この8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク7.9;14.0;15.2;及び25.2(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク15.8;16.9;18.5;19.9;20.3;23.0及び24.7(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク7.6;14.7;16.1;19.7;21.6;22.0;22.3;23.7;及び24.0(各時間±0.2)を更に示してもよく、任意的に、図2に示されている粉末X線回折によって更に特徴付けられてもよい、及び/又は133.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する。
【0394】
アセトニトリルが極性有機溶媒としてのメタノールに置き換えられたことを除いて同じ実施例が行われ、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:ゲンチジン酸の共結晶が得られた。
【0395】
実施例3:8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶の調製
5.8mgの8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンが、コフォーマーとしての1.5mgのマロン酸と、2μlのアセトニトリルと混合され、そして次に、得られた混合物が、Retsch MM200装置を使用して、20hzで、45分間粉砕されて、7mgの8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶を得た。
【0396】
該8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、新規な固体形態の熱的挙動を決定する為に、共結晶形成を確認する為のX線粉末回折(XRPD)によって且つ示差走査熱量測定(DSC)によって特徴付けられた。
【0397】
より特には、この8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.5;12.2;15.8;17.3;19.7;22.8;24.8;及び25.6(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク19.0;21.4;24.6;26.8;27.6;及び29.9(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク16.8;17.8;20.9;23.8;28.0;及び29.6(各時間±0.2)を更に示してもよく、任意的に、図3に示されている粉末X線回折によって更に特徴付けられてもよい、及び/又は109.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する。
【0398】
アセトニトリルが極性有機溶媒としてのメタノールに置き換えられたことを除いて同じ実施例が行われ、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:マロン酸の共結晶が得られた。
【0399】
実施例4:8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶の調製
8.6mgの8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンが、コフォーマーとしての2.4mgの4,4’-ビピリジンと、2μlのアセトニトリルと混合され、そして次に、得られた混合物が、Retsch MM200装置を使用して、20hzで、45分間粉砕されて、7mgの8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶を得た。
【0400】
該8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、新規な固体形態の熱的挙動を決定する為に、共結晶形成を確認する為のX線粉末回折(XRPD)によって且つ示差走査熱量測定(DSC)によって特徴付けられた。
【0401】
より特には、この8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶は、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.0;19.2;21.2;及び24.3(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク16.0;17.0;17.8;20.3;22.5及び22.7(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク8.5;13.0;15.7;16.7;20.9;22.0;23.1;23.6及び24.7(各時間±0.2)を更に示してもよく、任意的に、図4に示されている粉末X線回折によって更に特徴付けられてもよい、及び/又は127.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する。
【0402】
アセトニトリルが極性有機溶媒としてのメタノールに置き換えられたことを除いて同じ実施例が行われ、8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミン:4,4’-ビピリジンの共結晶が得られた。
【0403】
実施例5:無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩の調製
11.9mgの8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンが、500μlのメタノール中に溶解された。この混合物に、エタノール中の175μlの0.1Mナフタレン1,5ジスルホン酸(対イオン)が添加されて、モル比2:1のABX464:対イオンを得た。
【0404】
該混合調製物が、室温(25℃)で1/2時間磁気攪拌された。溶媒が、N2ガス流の下、室温(25℃)で蒸発された。次に、アセトンが、結晶化溶媒(1180μlのアセトン)としてチューブ内に加えられた。次に、該チューブが密封されて、該結晶化溶媒の蒸発を防止し、そして60℃で1時間加熱され、その間、溶液が磁気ベアー(magnetic bare)によって撹拌された。生成物の結晶化を誘導する為に、該チューブが、0.1℃/分の速度で、5℃に冷やされ、その間、該溶液が磁気ベアによって攪拌された。次に、得られた懸濁物が、0.2μmメッシュで濾過され、そして次に、真空下、40℃で乾燥された。
【0405】
このようにして、8mgの無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩が得られた。
【0406】
本明細書において既に言及されている通り、この塩は、図5(粉末X線回折)において図示されている通り、次数2-シータ角として表される下記のピーク9.8;16.4;18.2;20.1;21.2;21.6;23.5及び26.3(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク12.4;13.1;17.8;20.9;22.6;24.5;24.7;25.2及び25.9(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク8.8;13.3;15.1;17.2;17.5;19.4;19.5及び19.8(各時間±0.2)を更に示してもよい、及び/又は269.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する。
【0407】
従って、無水結晶ABX464ヘミナパジシル酸塩の特性X線粉末回折図が、図5において与えられている。
【0408】
実施例6:無水結晶ABX464エシレート塩の調製
11.4mgの8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンが、500μlのメタノール中に溶解された。この混合物に、水/エタノール(1/10)中の337μlの0.1Mエタンスルホン酸(対イオン)が添加されて、モル比1:1のABX464:対イオンを得た。
【0409】
該混合調製物が、室温(25℃)で1/2時間磁気攪拌された。溶媒が、N2ガス流の下、室温(25℃)で蒸発された。次に、酢酸エチルが、結晶化溶媒(480μlの酢酸エチル)としてチューブ内に加えられた。次に、該チューブが密封されて、該結晶化溶媒の蒸発を防止し、そして60℃で1時間加熱され、その間、溶液が磁気ベアー(magnetic bare)によって撹拌された。生成物の結晶化を誘導する為に、該チューブが、0.1℃/分の速度で、5℃に冷やされ、その間、該溶液が磁気ベアによって攪拌された。次に、得られた懸濁物が、N2ガス流の下、室温で蒸発された。
【0410】
このようにして、12mgの無水結晶ABX464エシレート塩が得られた。
【0411】
本明細書において既に言及されている通り、この塩は、図6(粉末X線回折)において図示されている通り、次数2-シータ角として表される下記のピーク12.2及び22.2(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク6.2;12.9;13.1;15.3;16.3;18.2;18.6;19.5;20.0;及び20.7(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク10.1;15.8;17.7;17.9;20.3及び21.4(各時間±0.2)を更に示してもよい、及び/又は108.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する。
【0412】
従って、無水結晶ABX464エシレート塩の特性X線粉末回折図が、図6において与えられている。
【0413】
実施例7:ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF(テトラヒドロフラン)溶媒和物の調製
10.6mgの8-クロロ-N-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)キノリン-2-アミンが500μlのメタノール中に溶解された。この混合物に、エタノール中の313μlのナフタレン1,5ジスルホン酸0.1M(対イオン)が添加されて、ABX464:対イオンのモル比2:1を得た。
【0414】
該混合調製物が、室温(25℃)で1/2時間磁気攪拌された。N2ガス流の下、室温(25℃)で蒸発された。次に、THFが、結晶化溶媒(1030μlのTHF)としてチューブ内に加えられた。次に、該チューブが密封されて、該結晶化溶媒の蒸発を防止し、そして60℃で1時間加熱され、その間、溶液が磁気ベアー(magnetic bare)によって撹拌された。生成物の結晶化を誘導する為に、該チューブが、0.1℃/分の速度で、5℃に冷やされ、その間、該溶液が磁気ベアによって攪拌された。次に、得られた懸濁物が、0.2μmメッシュで濾過され、そして次に、真空下、40℃で乾燥された。
【0415】
このようにして、ABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF(テトラヒドロフラン)溶媒和物8mgが得られた。
【0416】
本明細書において既に言及されている通り、この塩は、図7(粉末X線回折)において図示されている通り、次数2-シータ角として表される下記のピーク8.4;12.3;14.0;19.2;21.3;22.6及び24.6(各時間±0.2)を示す粉末X線回折図を有し、ここで、前記粉末X線回折図は、任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク9.6;13.0;13.5;14.8;17.2;17.8;23.4;24.1;24.9及び25.2(各時間±0.2)を更に示してもよく;及びなお任意的に、次数2-シータ角として表される下記の追加のピーク16.7;18.1;18.8;19.5;20.9及び22.3(各時間±0.2)を更に示してもよい、及び/又は172.0℃(±2℃)の開始温度を有する単一の吸熱を有する。
【0417】
従って、ABX464ヘミナパジシル酸塩の結晶性ヘミTHF溶媒和物の特性X線粉末回折図が、図7において与えられている。
【0418】
実施例8:本発明において定義されているABX464の共結晶を含む、本発明に従うカプセルの形態下の医薬組成物
下記のカプセルが、下記の表8において特定されているそれぞれの量における成分で調製された。
【0419】
【表8】
【0420】
本発明に従う医薬組成物は、炎症性疾患、例えば、炎症性腸疾患、関節リウマチ、肺動脈性肺高血圧、NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)及び多発性硬化症、ウイルスによって引き起こされる疾患及び/又癌若しくは異形成の予防及び/又は処置に有用である。
【0421】
実施例9:本発明において定義されているABX464の医薬的に許容される塩を含む、本発明に従うカプセルの形態下での医薬組成物
下記のカプセルが、下記の表9において特定されているそれぞれの量における成分で調製された。
【0422】
【表9】
【0423】
本発明に従う医薬組成物は、炎症性疾患、例えば炎症性腸疾患、関節リウマチ、肺動脈性肺高血圧、NASH及び多発性硬化症、ウイルスによって引き起こされる疾患及び/又は癌若しくは異形成の該処置及び/又は予防において有用である。
【0424】
実施例10:選択されたサンプリング時間での2つの異なる特定の水性媒体中での、本開示に従う、無水ABX464ヘミナパジシル酸塩及びABX464:L-プロリン共結晶の調製及び溶解速度論的測定が、ABX464結晶形態Iと比較された。
本開示に従う、無水ABX464ヘミナパジシル酸塩及びABX464:L-プロリン共結晶(それは試験されたものである)が、下記の2つのプロトコル(それぞれ、実施例10a及び実施例10bを参照)に従って調製された。
【0425】
実施例10a:無水ABX464ヘミナパジシル酸塩の調製
無水ABX464ヘミナパジシル酸塩の合成が、下記のプロトコルに従って実行された:
200mgのABX464結晶形態Iが20mLのガラスバイアルに秤量された;
10mlのメタノールが該ガラスバイアル中に加えられて、室温で15分間、磁気撹拌を使用して、ABX464結晶形態Iを可溶化させた;
次に、ABX464メタノール溶液がPTFE製の0.45μmフィルターを通して濾過された。
0.05Mエタノール溶液中の5.9mLのナフタレン1,5ジスルホン酸が室温で1滴ずつ加えられた;
溶液が、室温で、60分間、磁気撹拌された(透明な黄色の溶液が認められた);
次に、溶媒が、室温でN2ガス流の下で蒸発された(わずかに黄色の固体が得られた);
10mLのアセトンが、室温でガラスバイアル中に加えられ、アセトン10mLを加えて、ABX464ヘミナパジシル酸塩を一晩結晶化され、その間、懸濁液が磁気的に撹拌された;
該懸濁液が0.2μmセルロースメッシュフィルターを通して濾過された(わずかに黄色の固体が得られた);
該得られた固体は、最終的に真空下、室温で乾燥されて、無水ABX464ヘミナパジシル酸塩を得た。
【0426】
この塩を特徴付ける為に、X線粉末回折分析が行われた。対応するXRPDパターンは、結晶性固体の特徴であり、且つ図5において示されたものと同等であった。
【0427】
実施例10b:ABX464:L-プロリン共結晶の調製
ABX464:L-プロリン共結晶の合成が、下記のプロトコルに従って実行された:
粉末の物理的混合物は、200mgのABX464結晶形態Iと、68mgのL-プロリン(1/1モル化学量論)とを10mlのステンレス鋼ミリングジャー中で混合することによって調製された;
直径5mmの2つのステンレス製ミリングボールが、該ミリングジャー中に入れられた;
130μlのメタノールが加えられた;
溶媒滴を加えた直後に、該ジャーが密閉された;
次に、該ジャーがミリング装置(Retsch MM200)上に置かれ、20Hzで45分間、ミリングされた;
従って、ABX464:L-プロリン共結晶が得られた。
【0428】
この共結晶を特徴付ける為に、X線粉末回折分析が行われた。対応するXRPDパターンは、結晶性固体の特徴であり、且つ図1に示されたものと同等であった。
【0429】
実施例10c:2つの水性媒体における速度論的溶解度
ABX464結晶形態Iについての速度論的溶解度測定、無水ABX464ヘミナパジシル酸塩についての速度論的溶解度測定、及びABX464:L-プロリン共結晶についての速度論的溶解度測定がそれぞれ、下記のプロトコルを使用して実行された。
【0430】
速度論的溶解度プロトコル
目標濃度2mg/ml(ABX464当量)で光から保護された室温での速度論的溶解度測定の為のサンプル調製:
4mLのガラス製バイアル中、試験物質の2mg当量のABX464が秤量された;
室温で、選択された培地(詳細については以下を参照)の1mlが添加された;
光から保護された室温で、軌道攪拌(orbital stirring)が行われた(下記を参照);
可溶性画分が、選択されたサンプリング時間(5分、30分、2時間、4時間及び24時間)で、PTFE 0.45μmメンブレン上での濾過によって不溶性画分から分離された;
濾過の直後に、得られた濾液のHPLC-UV線量 対 外部一点校正(external single point calibration)が実施された。これらの測定の為に選択されたHPLC-UV法は上記された通りである(上記の表7aをまた参照)。
【0431】
1mg/mlのABX464参照溶液の調製:
1mgのABX464結晶形態Iが秤量された;
1mg/mlの透明なDMSO溶液が得られるまで、それはDMSOで可溶化された。
【0432】
これらの2つの特定の水性媒体は、より特には下記の通りである:
FaSSIF(Fasted State Simulated Intestinal Fluid)(すなわち、絶食された状態の模擬腸液) pH=6.5+1重量%のPVPVA(ポリビニルピロリドン-酢酸ビニル:沈殿防止剤);並びに、
FeSSIF(Fed State Simulated Intestinal Fluid)(すなわち、摂食された状態の模擬腸液) pH=5.0+1重量%のPVPVA(沈殿抑制剤)。
【0433】
5mLのFaSSIFを作成する為の工程は下記の通りである:
11.2mgのSIF粉末を秤量し、175μlのFaSSIF Buffer Concentrateを加え、次に、超純水で5.0mLにする;2時間放置;1% w/w PVPVAを添加する。
【0434】
5mLのFeSSIFを作成する為の工程は下記の通りである:
56.0mgのSIF粉末を秤量し、350μlのFeSSIF Buffer Concentrateを加え、次に、超純水で5.0mLにする;1% w/w PVPVAを添加する。
【0435】
速度論的溶解度結果
異なるサンプル時間でのFassiF媒及びFessiF媒体中の、ABX464結晶形態Iの速度論的溶解度結果、無水ABX464ヘミナパジシル酸塩の速度論的溶解度結果、及びABX464:L-プロリン共結晶の動的溶解度結果が、下記の表10において報告されている。
【0436】
【表10】
【0437】
これらの溶解度測定の結論として、下記の一般的な観察結果が強調されることが出来る:
両方の媒体及び各時点において、ABX464結晶形態Iと比較して、無水ABX464ヘミナパジシル酸塩の溶解度及びABX464:L-プロリン共結晶の溶解度が高くなる。
FeSSIF pH5.0+1% PVPVA培地において、全ての固体形態の溶解度が有意に高くなる。
【0438】
最後に、下記の溶解度が注目された:
FeSSIF+1% PVPVA媒体中の無水ABX464ヘミナパジシル酸塩は、2時間で約1.05mg/mlで急速にプラトー(plateau)に達して、24時間で最大約1.52mg/mlまで増加し続ける。
FeSSIF+1% PVPVA媒体中のABX464:L-プロリン共結晶は、2時間で約1.16mg/mlで急速にプラトー(plateau)に達して、24時間で最大約1.28mg/mlまで増加し続ける。
FeSSIF+1% PVPVA媒体中のABX464結晶形態Iは、2時間で約0.30mg/mlで急速にプラトー(plateau)に達して、24時間で最大約0.42mg/mLまで増加し続ける。
【0439】
実施例11:ABX464結晶形態Iと比較した、無水ABX464ヘミナパジシル酸塩の2工程溶解-沈殿の絶食されたヒトイン・ビトロ(in vitro)モデルの腸区画における溶解度測定
ABX464結晶形態I、及び無水ABX464ヘミナパジシル酸塩は、2段階の溶解/沈殿のイン・ビトロ(in vitro)ヒトモデルで評価された。
【0440】
この試験において使用された無水ABX464ヘミナパジシル酸塩は、上記の実施例10aにおいて詳述されたプロトコルに従って調製したものであった。
【0441】
この試験において使用されたABX464結晶形態Iは、上記の実施例10において使用されたものと同じであった。
【0442】
該モデルは、下記の工程から構成される:
1重量% PVPVA(沈殿抑制剤)を含む、絶食された模擬胃液中に選択した物質を分配し、そして次に、30分後に、
得られた懸濁液を、模擬の絶食された腸培地によって希釈する。
【0443】
このモデルを使用して、選択された物質(ABX464結晶形態I、又は無水BX464ヘミナパジシル酸塩)の胃液中への溶解と、腸コンパートメントにおけるAPI(Active Pharmaceutical Ingredient)(医薬品有効成分)の沈殿のリスクとが評価される。
【0444】
各工程(胃及び腸)の終わりまでに収集された固体残留物の結晶性は、遠心分離(18000rpmで15分間)後に、XRPDによって決定されている。
【0445】
ヒト絶食状態での溶解/沈殿モデルの為のプロトコル
6つの異なるバイアルにおいて、選択した物質の4.0mg当量のABX464が秤量される。
15分後(G15分)及び30分後(G30分)の胃コンパートメント(Gとまた命名される)における溶解度測定。該溶解度測定は、下記の工程を含む:
6つのバイアルに、1重量% PVPVA(ABX464目標濃度=mg/ml)を含むFaSSGF pH1.2培地 1mLを加える、
37℃でボルテックスで混合する。
1つのバイアル(それぞれ、G15分及びG30分とラベル付けされたバイアル)及び各バイアルを考慮して、15分及び30分の時点で、
懸濁物の側面に注目し、
18000rpmで5分間遠心分離し、そして、0.45μmのフィルター(フィルターMillex LCR Ref.SLCR0,13NK)で濾過する。
上清のpHを測定する、
HPLCによるABX464可溶性画分を投与する、
最終時点のサンプルにおいてXPRDパターンを記録する。
15分(バイアルI 15分)、30分(バイアルI 30分)、60分(バイアルI 60分)及び120分(バイアルI 120分)後の腸内コンパートメント(Iとまた命名される)における溶解度測定は、下記の工程を含む:
FaSSIF X 2 pH6.5 培地/炭酸水素ナトリウム 90/10)の1mLを残りの4つのバイアルに加える(ABX464目標濃度=2mg/ml)
37℃で、ボルテックスで混合する。
15分、30分、60分、120分で、1つのバイアル(それぞれ、I 15分、I 30分、I 60分、I 120分とラベル付けされたバイアル)を考慮し、各バイアルについて、
懸濁物の側面に注目する、
18000rpmで5分間遠心分離し、そして、0.45μmのフィルター(フィルターMillex LCR Ref.SLCR0,13NK)で濾過する。
上清のpHを測定する、
HPLCによるABX464可溶性画分を投与する、
最終時点のサンプルに、XPRDパターンを記録する。
【0446】
絶食条件における生体関連培地の組成及び調製(下記の表11及び表12を参照):
【0447】
絶食された胃媒体=FaSSGF pH=1.2 /1% VPVA w/v
【0448】
【表11】
【0449】
絶食された腸媒体(FaSSIF X 2 pH=6.5/炭酸水素ナトリウム、80g/l 90/10v/v)
FaSSIF X 2の組成/調製(絶食されたモデルにおける希釈を考慮して、2倍に濃縮された培地):
【0450】
【表12】
【0451】
FaSSIF X 2/炭酸水素ナトリウム80g/l(90/10;v/v)混合物が、希釈後に腸内コンパートメントにおけるpHを6.5に等しいpHに維持するように調製された。
【0452】
二段階溶解/沈殿のヒト絶食モデルの結果
下記の表13~表16に報告されている通り、二段階溶解/沈殿のヒト絶食モデルにおいて、ABX464結晶形態I及び無水ABX464ヘミナパジシル酸塩について溶解度値が得られた。
【0453】
ABX464結晶形態I、及び無水ABX464ヘミナパジシル酸塩について、断食された溶解/沈殿の試験の胃(G 30分)及び腸(I 120分コンパートメントの最後の時点で収集された固体残留物について記録されたXRPDパターンが行われ、報告され、且つそれぞれ、図8(下の線)と図9(下の線)で報告された。
【0454】
図8において、ABX464結晶形態I(一番上の線)を示すX線粉末図がまた比較のために含まれている。
【0455】
図9において、ABX464結晶形態I(1番上の線)と無水ABX464ヘミナパジシル酸塩(上から2番目の線)とを示す2つの粉末X線図がまた比較のために含まれている。
【0456】
ABX464結晶形態Iの為のデータ及び結果(FaSSGF pH 1.2 中の1% PVPVAを含む絶食モデルにおいて測定された溶解度)が、下記の表13及び表14にまとめられている。
【0457】
【表13】
【0458】
【表14】
【0459】
無水ABX464ヘミナパジシル酸塩についてのデータ及び結果(FaSSGF pH1.2中の1% PVPVAを用いた絶食モデルにおいて測定された溶解度)が、下記の表15及び表16にまとめられている。
【0460】
【表15】
【0461】
【表16】
【0462】
これらの結果から、下記の点が強調されることが出来る:
pH6.5での腸内コンパートメント:
ABX464結晶形態Iから始まるABX464可溶性画分の有意な進化はなく、XRPDによって検出されたように、腸内コンパートメント(~80μg/ml)及び結晶相変換ははない。
無水ABX464ヘミナパジシル酸塩から開始すると、腸内コンパートメントにおけるABX464可溶性画分の有意な増加(~43080μg/ml)が認められ、XRPDによって検出される結晶相変換ははない。
【0463】
上記の実施例10及び実施例11において示されているように、これらの溶解度研究の主な結論は下記の通りである:
ABX464ヘミナパジシル酸塩及びABX464:L-プロリン共結晶は、ABX464結晶形態Iと比較して、Fassif及びFessif媒体における溶解度が有意に高い。
ABX464ヘミナパジシル酸塩(~430μg/ml)の2段階溶解/沈殿の絶食されたイン・ビトロ(イン・ビトロ)ヒトモデルの腸内コンパートメントにおける ABX464結晶形態I(~80μg/ml)の溶解度と比較して、ABX464ヘミナパジシル酸塩(~430μg/ml)の2工程溶解/沈殿の絶食された該イン・ビトロ(イン・ビトロ)ヒトモデルにおける腸内コンパートメントにおける溶解度が有意に高い。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】