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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-01
(54)【発明の名称】テラスキャノピー
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/00 20060101AFI20230525BHJP
   E04F 10/00 20060101ALI20230525BHJP
   E04H 1/12 20060101ALI20230525BHJP
【FI】
E04B1/00 501J
E04F10/00
E04H1/12 306B
E04H1/12 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022563168
(86)(22)【出願日】2021-04-21
(85)【翻訳文提出日】2022-12-12
(86)【国際出願番号】 IB2021053273
(87)【国際公開番号】W WO2021214671
(87)【国際公開日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】BE2020/5264
(32)【優先日】2020-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522061947
【氏名又は名称】レンソン サンプロテクション-スクリーンズ
【氏名又は名称原語表記】RENSON SUNPROTECTION-SCREENS
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デ フレーネ,ヨースト
(72)【発明者】
【氏名】レミエグレ,クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】デ メウレメースター,レンナート
(72)【発明者】
【氏名】ブラバント,ピーター
(72)【発明者】
【氏名】コルパート,ステイン
(72)【発明者】
【氏名】デ ライケ,トマス
【テーマコード(参考)】
2E105
【Fターム(参考)】
2E105AA01
2E105BB05
2E105CC03
2E105DD13
2E105DD24
2E105FF02
2E105FF12
2E105FF14
2E105FF22
2E105FF45
2E105GG00
2E105GG23
(57)【要約】
テラスキャノピーに入射する降水を地面に向けて排出するためのキャビティが設けられた支持ピラー(70)と、テラスキャノピーに入射する降水を梁の端面に排出するためのガターがそれぞれ設けられた少なくとも2本の梁(3、4)とから構成されるテラスキャノピー。梁の端面には、ヘッドボード(60)が取り付けられている。コーナ接続要素(43)が、支持ピラーおよびヘッドボードに固定的に取り付けられる。コーナ接続要素には、支持ピラーに向かって延在する1つまたは好ましくは複数の支持脚部が設けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テラスキャノピー(1)であって、
-前記テラスキャノピーに入射する降水を地面に向けて排出するためのキャビティ(75)が設けられた支持ピラー(70)と、
-前記テラスキャノピーに入射する降水を梁の端面に排出するためのガター(27)がそれぞれ設けられた少なくとも2本の梁(3、4、5)と、
-前記少なくとも2本の梁の端面に固定的に取り付けられたヘッドボード(60)と、
-前記支持ピラーおよび前記梁の端面上のヘッドボードに固定的に取り付けられたコーナ接続要素(43)と、を含み、
前記コーナ接続要素には、前記支持ピラー(70)に向かって延在する1つ、または好ましくは複数の支持脚部(520)が設けられることを特徴とする、テラスキャノピー(1)。
【請求項2】
前記コーナ接続要素が、前記ヘッドボードが固定的に取り付けられる上部を備え、各支持脚部が前記上部から前記支持ピラー(70)まで延在することを特徴とする、請求項1に記載のテラスキャノピー。
【請求項3】
前記コーナ接続要素の上部が、実質的に梁状であり、また4つの側壁を有し、前記側壁の間の頂点から、いずれの場合も前記梁状部分から前記支持ピラー(70)に向かって支持脚部が延在することを特徴とする、請求項2に記載のテラスキャノピー。
【請求項4】
前記コーナ接続要素の上部に少なくとも2つの側壁が設けられ、各ヘッドボード(60)が前記コーナ接続要素の側壁に対して取り付けられることを特徴とする、請求項2または3に記載のテラスキャノピー。
【請求項5】
各ヘッドボード(60)に少なくとも1つのボルト開口部(64)が設けられることと、前記コーナ接続要素には各側壁において対応するボルト開口部(45)が設けられ、前記ボルト開口部(45、64)は、ヘッドボードを前記コーナ接続要素に取り付けるために構成されることとを特徴とする、請求項4に記載のテラスキャノピー。
【請求項6】
各ヘッドボード(60)には、ヘッドボードを第1の部分に取り付けるために、前記コーナ接続要素の各側壁の上端に係止するように構成された少なくとも1つのフック(65)が設けられていることを特徴とする、請求項4または5に記載のテラスキャノピー。
【請求項7】
少なくとも1つの、好ましくは各支持脚部が、前記支持ピラー、好ましくは該支持ピラーの上面に固定的に取り付けられることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のテラスキャノピー。
【請求項8】
各支持脚部が、前記支持脚部全体を通って延在するボルトなどの接続手段によって前記支持ピラーの上面に固定的に取り付けられることを特徴とする、請求項7に記載のテラスキャノピー。
【請求項9】
少なくとも1つの、好ましくは各支持脚部が、前記支持ピラーの側面に固定的に取り付けられることを特徴とする、請求項7に記載のテラスキャノピー。
【請求項10】
前記コーナ接続要素が一体的に形成されていることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のテラスキャノピー。
【請求項11】
各支持脚部が、ロッド要素、好ましくは中空ロッド要素によって形成されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のテラスキャノピー。
【請求項12】
前記ガター(27)が内部ガターであることと、前記コーナ接続要素に少なくとも1つの通路(521)が設けられ、各通路が梁のガターを前記支持ピラーのキャビティに接続し、好ましくは、各通路が2本の支持脚部の間に設けられることとを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のテラスキャノピー。
【請求項13】
前記テラスキャノピーが排水路(46)をさらに備え、該排水路は、好ましくは、前記支持ピラー(70)のキャビティ内に配置された下向きの管(49)を備えることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のテラスキャノピー。
【請求項14】
前記ガター(27)が内部ガターであることと、前記コーナ接続要素に少なくとも1つの通路(521)が設けられ、各通路が梁のガターを前記支持ピラーのキャビティに接続することと、前記排水路の上側に、前記通路(521)内に位置する少なくとも1つの挿入キャビティ(47)が設けられることとを特徴とする、請求項13に記載のテラスキャノピー。
【請求項15】
前記ガター(27)に接続する流れ口(63)が各ヘッドボードに設けられることと、該流れ口(63)が前記挿入キャビティ(47)内に少なくとも部分的に受け入れられることとを特徴とする、請求項14に記載のテラスキャノピー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テラスキャノピーに関する。
【背景技術】
【0002】
そのようなテラスキャノピーは、通常、屋外領域を遮るまたはクリアするように設定される。例えば、そのようなスクリーンデバイスは、屋外テラスなどを日光、降水および/または風から遮るために、または逆に、日光を一時的に取り入れるために、家、レストラン、店舗などの近くに設置されることが多い。これらのテラスキャノピーは、例えば、庇、パーゴラ、ベランダ、カーポート、パビリオンなどの形態で実装することができる。
【0003】
そのようなテラスキャノピーは、典型的には、柱によって少なくとも部分的に支持された屋根フレームを備える。例外的に、屋根フレームは、別の屋根構造によって支持されてもよい。屋根フレームは、一般に、屋根インフィルを取り付けることができる1つまたは複数のフレームに構成されたいくつかの梁で構成される。梁自体は、多くの場合、複数の個々のプロファイルの構成である。このような屋根フレームは、典型的には、間に壁インフィルを設けることができる4つ(またはそれ以上)の柱によって支持される。同様に、既に存在する構造の壁などの他の構造によって屋根フレームが支持される場合には、より少ない柱を使用することができる。
【0004】
屋根インフィルは、固定式または可動式、例えば格納式屋根であってもよい。格納式屋根の屋根インフィルは、例えば、転動可能な布またはスクリーン、軸を中心に回転するスラット、または互いに摺動することができるセグメントから構成することができる。セグメントは、部分的にPCまたはPMMAなどの(積層)ガラスまたはプラスチックで作られたパネルであってもよい。材料の選択に応じて、屋根の光透過性および堅牢性を所望の用途に合わせて調整することができる。壁インフィルも、固定式または可動式であり得る。例は、転動可能な布もしくはスクリーン、または可動式、すなわち摺動可能もしくは折り畳み可能なパネルである。
【0005】
さらに、一般的なサポート機能に加えて他の機能も含む様々な種類の柱が既に開発されている。例えば、柱は、電気機器に供給ケーブルを提供するように、および/または降水を排出するための排水管を含むように、および/またはスクリーン用のガイドプロファイルを含むように適合されてもよい。好ましくは、柱は、上述の機能のすべてを包含することができなければならず、また、可能な限り審美的に外側を仕上げられなければならない。
【0006】
特許文献1は、柱と梁で構成されたテラスキャノピーを開示している。特に、テラスキャノピーは、テラスキャノピーに入射する降水を地面に向けて排出するためのキャビティが設けられた支持ピラーと、テラスキャノピーに入射する降水を梁の端面に排出するための内部ガターがそれぞれ設けられた少なくとも2本の梁とを備える。ヘッドボードは、梁を支持ピラーに接続するために使用される。特に、各梁と支持ピラーとの間の接続部を形成する梁ごとにヘッドボードが設けられる。具体的には、一体的に形成されたヘッドボードは、ねじによって梁の端面に、特にこの目的のために設けられた梁のねじチャネルにねじをねじ込むことによって固定される上部を備える。ピンは、支持ピラーのキャビティ内に配置された上部から下方に延在する。
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示されているテラスキャノピーは、特定の気象条件、例えば過剰な風および/または降水時に、高負荷下で崩壊する可能性があることが分かっている。
【0008】
特許文献2は、柱および梁から構成されたテラスキャノピーを開示している。特に、テラスキャノピーは、テラスキャノピーに入射する降水を地面に向けて排出するためのキャビティが設けられた支持ピラーと、テラスキャノピーに入射する降水を梁の端面に排出するための内部ガターがそれぞれ設けられた少なくとも2本の梁とを備える。ヘッドボードは、梁を支持ピラーに接続するために使用される。特に、前梁の端面を形成する梁ごとにヘッドボードが設けられる。さらに、柱と梁との間のコーナ接続部として機能するL字形コーナピースが設けられ、コーナピースは、支持ピラーの上面およびヘッドボードに固定的に取り付けられる。
【0009】
既知のL字形コーナピースの欠点は、必要な機能のために必要となる複雑な設計である。まず、コーナピースにいくつかの開口部を形成する必要がある(一方では排水用であり、他方ではケーブル用である)。さらに、排水のために、直立壁も底面に必要とされる。既知のL字形コーナピースのさらなる欠点は、2本のコーナ形成梁を支持ピラーと接続することにのみ適していることである。しかしながら、接続点は、3つ以上の梁が出会う(例えば、3本の梁を伴うT接続もしくは4本の梁を伴う交差接続)テラスキャノピー、または2本の梁が互いに整列して出会うテラスキャノピーでも可能である。既知のL字形コーナピースは、そのようなノードを接続するのに適していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】ベルギー国特許出願第2014/0015号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第3 587 697号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、より単純なコーナ接続要素を有するテラスキャノピーを提供することである。
【0012】
この目的は、コーナ接続要素に、支持ピラーに向かって延在する1つ、または好ましくはいくつかの支持脚部が設けられることで実現される。
【0013】
支持脚部は、コーナ接続要素の梁への接続とコーナ接続要素の支柱への接続との間の高さの差を橋渡しする簡単な方法であり、排水のために通路を開いたままにする。この高さの差は、典型的には、梁のガター、特に梁の内部ガターが支柱と連通することができるように存在する。したがって、支持脚部に起因して、コーナ接続要素は、別個の開口部を形成する必要がないため、既知のL字形コーナピースよりも簡単に形成される。
【0014】
本発明の一実施形態では、ガターは内部ガターであり、コーナ接続要素には少なくとも1つの通路、好ましくは少なくとも2つの通路が設けられ、各通路は梁のガターを支持ピラーのキャビティに接続し、好ましくは各通路は2つの支持脚部の間に設けられる。これにより、外部から見える排水管を必要とせずに、テラスキャノピーに入射する降水を、梁および支持ピラーを介して地面に排水することができる。通路は、好ましくは、コーナ接続要素の製造時に通路を形成するための追加の作業が必要とされないように、支持ピラーの間に形成される。
【0015】
本発明の一実施形態では、少なくとも1つ、好ましくは各支持脚部は、支持ピラー、特に支持ピラーの上面に取り付けられる。好ましくは、この取付け部は、支持脚部全体を通って延在するボルトなどの接続手段によって形成される。あるいは、少なくとも1つ、好ましくは各支持脚部を支持ピラーの側面に取り付けることも可能である。支持ピラーへの取付けのために支持脚部を使用することは、支持脚部が二重の機能、すなわち既に上述したような高さの差の取付けと橋渡しを行うため、有利である。支持脚部を支持ピラーの上面に取り付けることは、支持ピラーの側壁に取り付けられた支持脚部と比較して、支持脚部と支持ピラーとの間のより良好な力伝達を提供する。さらに、支持脚部を通って延在する接続手段は、コーナ接続要素の上部から嵌合することができるため、容易な取付けを可能にする。このようにして、追加の要素が支持脚部と支持ピラーとの間に配置されなければならないことも回避され、言い換えれば、それらの間に直接的な接続が存在する。
【0016】
本発明の一実施形態では、コーナ接続要素は、ヘッドボードが固定的に取り付けられる上部を含み、各支持脚部は上部から支持ピラーまで延在する。上部は、梁間の堅固な相互接続を提供し、それによって支持脚部によって支持ピラーに軸受荷重が加えられる。
【0017】
本発明の有利な実施形態では、コーナ接続要素の上部が、実質的に梁状であり、また4つの側壁を有し、側壁の間のコーナ点から、いずれの場合も梁状部分から支持ピラーに向かって1本の支持脚部が延在する。代替的にまたは付加的に、コーナ接続要素の頂部には、少なくとも2つの側壁が設けられ、各ヘッドボードは、コーナ接続要素の側壁に対して取り付けられる。典型的には、各コーナ接続要素は、梁へのさまざま接続が互いに影響を及ぼさないように、接合されるべき梁の数に少なくとも等しい数の側部を有する。さらに、ヘッドボードとコーナ接続要素との間の壁面取付けは、例えば横方向の風荷重に起因する圧縮力を伝達するための最大接触面をもたらすので有利である。梁形状の上部は、2つ、3つ、および4つの梁間のコーナ接続の両方に同じコーナ接続要素を使用できるため、有利である。
【0018】
本発明のより有利な実施形態では、各ヘッドボードには少なくとも1つのボルト開口部が設けられ、コーナ接続要素には各側壁において対応するボルト開口部が設けられ、ボルト開口部は、ヘッドボードをコーナ接続要素に取り付けるために構成される。
【0019】
本発明のより有利な実施形態では、各ヘッドボードには、ヘッドボードを第1の部品に取り付けるために、コーナ接続要素の各側壁の上端に引っ掛かるように構成された少なくとも1つのフックが設けられている。
【0020】
これらのより有利な実施形態は、ヘッドボードをコーナ接続要素にさまざまな方法で、または同時にいくつかの方法で取り付けることを可能にする。フックは使用が容易であり、例えば、設置中に、最初に梁を引っ掛け、次いで、それらを支持する必要なく、それらをボルトで取り付けるために使用することができる。
【0021】
本発明の一実施形態では、各ヘッドボードには、前述のガターに接続する流れ口が設けられる。流れ口は、梁と柱のキャビティとの間の距離を橋渡しする役割を果たすことができる。
【0022】
本発明の一実施形態では、テラスキャノピーは、排水路をさらに備え、排水路の上側には、前述の通路内に配置された少なくとも1つの挿入キャビティが設けられている。好ましくは、前述の流れ口は、前述の挿入キャビティ内に少なくとも部分的に受け入れられる。必要に応じて、挿入キャビティは、梁と柱のキャビティとの間の距離の一部または全部を橋渡しすることもできる。しかしながら、好ましくは、挿入キャビティは、対応する流れ口を少なくとも部分的に受け入れるように意図されている。これは、一般に、さまざまな要素を通って延在する排水路内の漏れを回避するためである。
【0023】
本発明の有利な実施形態では、テラスキャノピーは、排水路をさらに備え、排水路は、支持ピラーのキャビティ内に配置された下向きの管を備える。このようにして、排水路がキャビティ自体に出力する状況と比較して、漏れのリスクがさらに低減される。
【0024】
本発明の一実施形態では、コーナ接続要素は一体的に形成される。一体的に形成されたコーナ接続要素は、複数の構成要素からなるコーナ接続要素と比較して、剛性が高く、組立て作業の制限があるため好ましい。
【0025】
本発明の一実施形態では、各支持脚部は、バー要素、好ましくは中空バー要素によって形成される。中空バー要素は、支持脚部を通って延在する取付け手段によって支持ピラーへの取付けを可能にするので有利である。
【0026】
以下、本発明を、以下の説明および添付の図面を参照してさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明によるテラスキャノピーの概略図である。
図2】壁インフィルを有するテラスキャノピーの実施形態を示す図である。
図3図2のテラスキャノピーの外部ピボット梁を通る断面図である。
図4図2のテラスキャノピーの柱を通る断面図である。
図5】ヘッドボードが取り付けられた図3のピボット梁の斜視図である。
図6A図5のヘッドボードの斜視図である。
図6B図5のヘッドボードの斜視図である。
図7図2のテラスキャノピーの柱の斜視図である。
図8】2本の梁と支持柱とのコーナ接続部の斜視図である。
図9A図2のテラスキャノピーにおける梁と柱との間の接続のための引張片に関するさらなる詳細を示す。
図9B図2のテラスキャノピーにおける梁と柱との間の接続のための引張片に関するさらなる詳細を示す。
図10図8と同じ斜視図を示しており、梁が取り除かれ、排水管が追加されている。
図11図10の排水管の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、特定の実施形態を用いて、特定の図面を参照して本発明を説明するが、本発明はこれに限定されず、特許請求の範囲によってのみ定義される。本明細書に提示される図面は概略図にすぎず、限定するものではない。図面では、特定の構成要素の寸法を拡大して示すことができ、したがって、当該構成要素は縮尺通りに示されておらず、これは例示のみを目的としていることを意味する。寸法および相対寸法は、本発明の実際の実用的な実施形態に必ずしも対応しない。
【0029】
さらに、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、説明および特許請求の範囲において同様の要素を区別するために使用され、必ずしも連続的または時系列的な順序を示すものではない。当該用語は、適切な状況下で交換可能であり、本発明の実施形態は、本明細書に記載または例示されたもの以外の順序で動作し得る。
【0030】
特許請求の範囲で使用される「含む(comprising)」という用語および派生語は、その後に記載される手段に限定されると解釈されるべきではない。この用語は、他の要素またはステップを排除しない。この用語は、1つまたは複数の追加の特性、整数、ステップ、もしくは構成要素、またはそれらの群の存在または追加を排除することなく、言及される特性、整数、ステップ、または参照される構成要素の指定として解釈されるべきである。したがって、「手段Aおよび手段Bを含む装置」などの表現の範囲は、構成要素Aおよび構成要素Bのみからなる装置に限定されない。一方、本発明の目的のために、関連する構成要素がAおよびBのみであることが意図されている。
【0031】
図3を参照すると、梁の向きに対する各参照は、テラスキャノピーにおいて取り付けられたときの位置を参照して解釈される。このようにして、4つの向き、すなわち上方、下方、外側および内側が存在する。ここで、「上方」とは、上面(空、例えばオープンスカイ)に向けられている、または向けられることになる梁の部分を指し、「下方」とは、接地面(土壌、例えばテラスフロア)に向けられている、または向けられることになる梁の部分を指し、「外側」とは、屋根から離れるように、すなわち屋根インフィルから離れるように向けられている、または向けられることになる梁の部分を指し(すなわち、図3の左側)、「内側」とは、屋根の内側に向かって、すなわち屋根インフィルに向かって向けられている、または向けられることになる梁の部分を指す(すなわち、図3の右側)。
【0032】
「実質的に」という用語は、開示された発明において変動が機能するために適用可能である限り、特定の状態の+/-10%以下、好ましくは+/-5%以下、より好ましくは+/-1%以下、より好ましくは+/-0.1%以下の変動を含む。「実質的にA」という用語は、「A」も含むことが意図されていることを理解されたい。
【0033】
図1は、地面、例えばテラスまたは庭園のためのテラスキャノピー1を示す。テラスキャノピーは、相異なる梁3、4、5を支持する複数の柱2を備える。
柱および梁は、以下に説明するように、壁インフィル6および/または屋根カバー7を取り付けることができるフレームを共に形成する。テラスキャノピー1は、3つのタイプの梁3、4、5、すなわち、
-テラスキャノピーの外側で、外部ピボット梁3として機能する梁3と、
-テラスキャノピー1の中央で、中央ピボット梁4として機能する梁4と、
-引張梁5として機能する梁5と、を備える。
梁3、4、5は、図1に示すように柱2のみに載置される代わりに、他の構造、例えば壁またはファサードに取り付けられてもよいことも理解されよう。このようにして、テラスキャノピー1は、一般に、屋外空間および屋内空間を遮蔽するために使用することができる。
【0034】
図2は、壁インフィル6を有するテラスキャノピー1を示す。テラスキャノピー1は、屋根フレームとも呼ばれるフレームを支持する4本の支柱2を有する。フレームは、2本の外部ピボット梁3から形成され、屋根カバー7の間に2本の引張梁5が設けられている。
【0035】
図示の実施形態では、屋根カバー7は、その端面でピボット梁3に回転可能に取り付けられたスラットによって形成される。スラットは、開位置と閉位置との間で回転可能である。開位置では、スラットの間に中間空間があり、この中間空間を通って、例えば空気を下にある空間に取り入れたり、この下にある空間から出したりすることができる。閉位置では、スラットは、閉じた屋根を形成し、これにより、下にある空間を、例えば、雨、雹または雪などの風および/または降水から遮蔽することができる。降水の排水のために、スラットは、典型的には、両方のピボット梁3の一方に向かって傾斜して配置される。
【0036】
スラットは、典型的には剛性材料で製造される。これは、例えば、アルミニウムであり得る。アルミニウムは、堅牢で軽量であると同時に、悪天候に耐えることができ、メンテナンスをほとんど必要としないため、材料として多くの利点を有する。しかしながら、他の材料も適しており、それらの利点または欠点は当業者に知られていると想定される。スラットは、材料に応じて、押出、切断、セッティング、鋳造、溶接などを含む様々な技術を使用して製造することができる。適切な製造技術は、当業者に既知であると想定される。好ましくは、スラットは押出処理によって製造される。任意選択的に、例えばポリカーボネート、ガラス、木材などの充填材要素を使用して、中空スラットを少なくとも部分的に充填し、例えばスラットの異なる外観を得ることができる。
【0037】
さらに、一実施形態では、光の入射、輻射熱、および換気に関する制御オプションをさらに増やすために、それらの開位置において、スラットは、テラスキャノピー1内で摺動可能に任意選択的に設けられてもよい。
【0038】
より一般的には、屋根カバー7は固定式または可動式である。可動屋根カバーは、例えば、(上述のような)傾斜可能および/または摺動可能なスラットおよび/またはロールインスクリーン/ロールアウトスクリーンおよび/または摺動可能なパネルを備える。可動屋根カバー7の個々の要素は、それらの閉位置において、例えば雨、雹または雪などの風および/または降水から下にある空間を遮ることができる実質的に水密な屋根を形成する。この屋根カバー7は、通常、ピボット梁3、4に排水され、そこから直接または引張梁5を介して柱2に排水される。スラットおよび/またはパネルを摺動および/または回転させることによって、および/またはスクリーンをロールインすることによって、屋根カバー7は、屋根カバー7の下方の空間への光の入射、輻射熱、換気、降水などを所望に応じて決定することができるように、少なくとも部分的に開くおよび/または閉じることができる。
【0039】
壁インフィル6は、典型的には、柱2の間のテラスキャノピー1の下方の開口部を遮るように意図されている。壁インフィル6は、固定式または可動式とすることができる。可動側壁は、例えば、互いに摺動可能に配置されたロールインスクリーン/ロールアウトスクリーンおよび/または壁要素などを含む。固定側壁は、プラスチック、ガラス、金属、織物、木材などの様々な材料で製造することができる。相異なる壁インフィル6の組合せも可能である。
【0040】
図2は、ロールインスクリーン/ロールアウトスクリーン6の形態の壁インフィルを示す。スクリーン6は、2本の隣接する柱2の間に延在し、外部ピボット梁3からロールアウトすることができる。スクリーン6は、主にウィンドスクリーンおよび/またはサンスクリーンとして機能する。
【0041】
一般に、梁3、4、5は、以下に説明するような1つまたは複数のプロファイルで構成される。プロファイルは、典型的には、剛性材料で製造される。これは、例えば、アルミニウムであり得る。アルミニウムは、堅牢で軽量であると同時に、悪天候に耐えることができ、メンテナンスをほとんど必要としないため、プロファイル材料として多くの利点を有する。しかしながら、他の材料も適しており、それらの利点または欠点は当業者に知られていると想定される。プロファイルは、材料に応じて、押出、切断、セッティング、鋳造、溶接などを含む様々な技術を使用して製造することができ、押出が好ましい技術である。適切な製造技術は、当業者に既知であると想定される。
【0042】
一般に、テラスキャノピー1の梁3、4、5は、図3に示すように中空である。梁3、4、5は、複数のプロファイルで構成されている。以下では、梁のさまざまなプロファイルおよびそれらの相互接続について簡単に説明する。梁の構成およびプロファイルの相互接続の両方についていくつかの変形形態が考えられること、ならびにプロファイルの特定の設計が異なり得ることは言うまでもない。さらに、さまざまなプロファイルの機能を一体的に製造された同一のプロファイルに組み合わせることも可能であり、例えば、ベースプロファイル12を外部ガタープロファイル13と共に、一体的に形成されたコアプロファイルとして形成することが可能である。
【0043】
梁3、4、5を形成するために、プロファイルは特定の方法で互いに接続される。一般に、ピン接続および/またはフック接続が使用される。ピン接続では、弾性要素(図示せず)は、通常、ピンなどの雄要素が係合するスロット要素などの雌要素に存在する。したがって、ピン接続は、一般に、弾性的に連結する雄要素および雌要素を含むが、この目的のために追加の弾性要素を設けることができ、必ずしもそうである必要はない。弾性はまた、雄要素および雌要素の設計から提供されてもよい。フック接続は、典型的には、互いに引っ掛かるような設計を有する2つの要素を含む。弾性要素はなく、要素を正しい方向に互いに離れるように移動させることによって接続部が分離される。
【0044】
さらに、一般に、2つのプロファイルの相互接続ごとに、2つの別個の接続が使用される。これは、接続部の剛性を向上させるが、プロファイルの正確な相互位置決めに主に寄与する。実際には、2つのプロファイルに対して1つの接続のみが使用される場合、相互位置決めにおいてより大きな隙間が生じ、特に風荷重および/または降水荷重に起因して、発散的な位置決めを生じさせる可能性がある。
【0045】
図3は、図2のテラスキャノピーの外部ピボット梁3を通る断面を示す。外部ピボット梁3は、テラスキャノピー1の外側に配置されるように意図されており、テラスキャノピーに入射する降水からの排水を提供しなければならない。特に、この降水は、例えば、このピボット梁3に降水を排水する傾斜屋根7によって収集され得る。屋根インフィル7は、降水をピボット梁3に排水し、降水は外部ガター28に収集される。外部ガター28とキャビティ27との間には、外部ガター28からの降水がキャビティ27に向けられるように、1つまたは複数の開口部、例えば一連の穿孔が設けられた中間壁211が存在する。それが、外部ガター28の底部も好ましくはキャビティ27に向かって傾斜している理由である。キャビティ27は、後述するように、1つまたは複数の隣接するピボット梁3から柱2への降水の通路のための内部ガターとして機能し、それに沿ってこの降水がテラスキャノピー1を出ることができる。
【0046】
ピボット梁3は、いくつかのプロファイル、すなわちベースプロファイル12、ダブルガタープロファイル13、フロントカバー14、カバープロファイル15、接続プロファイル16、および端部プロファイル19から構成される。スクリーンキャビティ25は、ベースプロファイル12、ダブルガタープロファイル13、およびフロントカバー14によって形成される。スクリーンキャビティ25は、図2に示すように、テラスキャノピー1の側壁として機能する、ロールインおよびロールアウトが可能なスクリーン6を保持するように意図されている。カバープロファイル15は、外部ピボット梁3の技術的領域26を閉じる役割を果たす。この技術的スペース26は、屋根カバー7のスラットを傾けるための駆動手段を収容するために、および/または、例えば雷などのためのケーブル配線を収容するために役立つことができる。フロントカバー14およびカバープロファイル15は両方とも取り外し可能である。結果として、スクリーンキャビティ25および技術的空間26は、必要に応じて修正、調整、および/または修理を行うことができるようにアクセス可能である。
【0047】
フロントカバー14は、典型的には、外部ピボット梁3の外側を形成し、接続プロファイル16を介してベースプロファイル12に取り付けられる。図示の実施形態では、フロントカバー14には、補強リブ41およびスロット42がさらに設けられている。補強リブ41は、フロントカバー14の剛性に寄与し、特に比較的長い長さを橋渡しする場合に、より高い負荷で必要な抵抗を得るのに有用である。スロット42は、スクリーン6がロールアップされているときにスクリーン6の当接部として機能するホルダ(図示せず)をその中に配置するために設けられている。あるいは、スロット42または別の壁は、そのようなスクリーンロール当接部として機能してもよい。
【0048】
ピボット梁3はまた、カバー部15とベース部12の一部との間に空間32を備える。ダブルチャネル部13には、略U字形の端部プロファイル19の助けを借りて閉鎖された空間29、30も設けられている。
【0049】
さらに、外部ピボット梁3には、梁をテラスキャノピー1の柱に接続するために、ねじまたはボルトの助けを借りてヘッドボードをこの梁3の端部にねじ止めするためのねじチャネル115、116、117、208、219、220がさらに設けられている。ねじチャネル115が、ベースプロファイル12の下側に設けられている。ねじチャネル116が、スクリーンキャビティ25内のベースプロファイル12の中央に設けられている。ねじチャネル117が、技術的スペース26内のベースプロファイル12の上部に設けられている。ねじチャネル208が、内部ガター27の上部外側コーナに設けられている。ねじチャネル219、220が、内部ガター27の両側の下方に設けられている。もちろん、より多くのまたはより少ないねじチャネルも可能であり、および/またはその配置は異なっていてもよい。
【0050】
図2のテラスキャノピー1はまた、2本の引張梁5を備える。これはピボット梁3の1つと非常に類似しているので、その断面は示されておらず、主な違いは外部ガター28がないことである。引張梁5には、梁をテラスキャノピー1の柱に接続するために、ねじまたはボルトの助けを借りてヘッドボードをこの梁5の端部にねじ止めするためのねじチャネルも設けられている。好ましくは、引張梁5のねじチャネルは、ピボット梁3と同じ位置決めを有する。
【0051】
テラスキャノピー1の柱2を通る断面が図4に示されている。柱2は、一体的に形成された(参照符号70で全体的に示される)コア部を備える。特に、コア部分70は、梁3、4、5のプロファイルと同じまたは同様のタイプのプロファイルによって形成される。プロファイル70は、通常、剛性材料で製造される。これは、例えば、アルミニウムであり得る。アルミニウムは、プロファイル材料として多くの利点を有し、すなわち、同時に堅牢で軽量である。しかしながら、鋼、ステンレス鋼、木材、プラスチックなどの他の材料も適しており、それらの利点または欠点は当業者に知られていると想定される。プロファイルは、材料に応じて、押出、切断、セッティング、鋳造、溶接などを含む様々な技術を使用して製造することができ、押出が好ましい技術である。適切な製造技術は、当業者に既知であると想定される。
【0052】
プロファイル70は、テラスキャノピー1の支持ピラーとして機能する。特に、梁3、4、5およびそれらに接続された側壁6または屋根カバー7などの要素のほぼ全体の重量は、支持ピラー70によって支持される。
【0053】
図示の実施形態では、コアプロファイル70は、実質的に正方形の形状を有する。したがって、各コアプロファイル70は、各々が外側72および内側73を有する4つの側壁71を有する。各外側73には、2つの取付け手段77、特に取付けスロット、好ましくは雌ピン接続手段が設けられている。これらのスロット77は、対応する接続手段79、好ましくはピンによって仕上げプロファイル78を取り付けるのに役立つ。ピン接続部79は、仕上げプロファイル78をコアプロファイル70に取り付ける方法の一例にすぎず、他の方法が当業者に知られていることを理解されたい。スロット77は必ずしも連続的である必要はないが、コア部分70は好ましくは押出プロセスによって作られるため、これが好ましいことも理解されたい。スロット77は、側壁71の中心に対して対称に位置決めされ、したがって、側壁71に対する仕上げプロファイル78の取付け点も対称であり、これは有利である。
【0054】
2つのプロファイル間に2つの別個の取付け具を使用すると、相互位置決めにおいて特に風荷重および/または降水荷重による発散的な位置決めを引き起こし得る隙間が小さくなるという事実を考慮すると、側壁71ごとに2つの取付け手段77を使用することが好ましいが、側壁ごとに1つのみの取付け手段との接続も可能である。一方、側壁ごとに3つ以上の取付け手段が設けられてもよい。
【0055】
コアプロファイル70は、上述したように、実質的に正方形の形状に限定されないことを理解されたい。また、4つの側壁71は、異なる幾何学的形状、例えば長方形または平行四辺形に配置することができる。さらに、コアプロファイル70ごとにより多くのまたはより少ない側壁71を設けることも可能であり、特に、三角、六角または八角のコアプロファイル70も可能である。さらに、コアプロファイル70はまた、楕円形、特に円形であってもよく、その場合、所望の数の適用スロットが、コアプロファイル70を含む一方の連続した側壁に設けられる。
【0056】
柱2には、4つの仕上げプロファイル78、すなわち各側壁71に1つの仕上げプロファイルがさらに設けられている。各仕上げプロファイル78には平坦な外壁81が設けられ、その外側83が柱2の外観を決定する。言い換えると、仕上げプロファイル78は、組み立てられたテラスキャノピー1においてコアプロファイル70を隠す。さらに、各仕上げプロファイル78には、ピン79、すなわち取付けスロット77ごとに1本のピンが設けられている。ピン79は、スペーサとして機能する壁82によって外壁81に接続される。特に、壁82の長さは、壁71の外側72と外壁81の内側84との間の距離Dを決定する。スペーサ82を設けることにより、キャビティ85も形成される。これらのキャビティ85のうちの1つ以上は、壁インフィル6、屋根インフィル7、および/または他の電気駆動要素を駆動する役割を果たす電気ケーブルをまとめるために使用されてもよい。
【0057】
支持ピラー70の梁3、4、5への接続を、図5~11を参照して説明する。
【0058】
図5は、図3の外部ピボット梁3の端部へのヘッドボード60の接続を示す。この接続のために、梁3、5には、各梁に対して同じ位置に設けられたねじチャネル115、116、117、208、219、220が設けられている。このようにして、同じヘッドボード60を、任意の実施形態の外部ピボット梁3および引張梁5に接続することができる。あるいは、当然ながら、ねじチャネルの配置が変化する場合、相異なる梁3、4、5に対して相異なるヘッドボード60を設けることも可能である。
【0059】
梁3、5と共に使用されたヘッドボード60は、図6Aおよび図6Bにより詳細に示されている。図6Aは、ヘッドボード60の裏側、すなわち、取付け後に梁から離れる方向に向けられた側を示す。図6Bは、ヘッドボード60の前側、すなわち、取付け後に梁に向けられる側を示す。
【0060】
ヘッドボードには、位置決めにおいてねじチャネル115、116、117、208、219、220に対応する6つの開口部62が設けられている。これにより、ヘッドボード60は、開口部62を貫通する6本のボルト61によって梁3、5に取り付けられることが可能になる。必要に応じて、より多くのまたはより少ない開口部およびねじチャネルを使用することができることを理解されたい。ヘッドボードにねじチャネルを設け、梁からヘッドボードにボルトをねじ込むことも可能であるが、図示の実施形態が好ましい。これは、長いねじチャネルが存在する必要がない場合、ヘッドボードをよりコンパクトに、特に薄くすることができるためである。
【0061】
図6Aに示されるように、ヘッドボード60は、その裏側に、4つの開口部64と2つのフック65とを備えている。これらはそれぞれ、以下により詳細に説明するように、ヘッドボード60を柱2に取り付けるための代替方法を形成する。
【0062】
ヘッドボード60の底部側には、梁3、5の中央ガター27に接続する流れ口形状部63が設けられている。このようにして、内部ガター27に集められた降水は、流れ口63を介して内部ガターを出ることができる。外部ガター28にはその端面に蓋(図示せず)が設けられており、外部ガター28に集められた降水は内部ガター27に流れざるを得ない。また、ヘッドボード60の底壁には、図9Aおよび図9Bを参照してさらに説明するように、クランプ片34を配置することができる凹部66が設けられている。
【0063】
図6Bはまた、ヘッドボードの前側に複数の容器を設けることを示している。特に、電気ケーブルを設けることができるケーブルダクト67が設けられている。ケーブルダクト67は、例えばスクリーン6を駆動するために必要な電子機器を配置することができる電子機器ホルダ68上に開口する。電子機器ホルダ68に沿って、スクリーンロールの一端を配置することができるスクリーンホルダ69が存在する。
【0064】
図7は、クラウン43がしっかりと取り付けられたコアプロファイル70を示す。特に、コアプロファイル70の上面には、ボルトまたはねじ44を受け入れるのに適した4つの開口部74(図4を参照)が設けられている。したがって、クラウン43には、4本の脚部520、特に、クラウン43の頂点ごとに1本の脚部520が設けられている。脚部520の間には、降水排水の通路となる開口部521が設けられている。特に、さらに説明するように、ヘッドボード60の流れ口部分63および/または排水路46の端部48は、通路521に嵌合する。脚部520は、図10に示すように、脚部520を通してボルト44をセクション70にねじ込んで、クラウン71をプロファイル70に直接取り付けることを可能にするために中空である。この取付けの結果として、プロファイル70およびクラウン43は共に、図8に示すように柱2のコア76を形成する。構造要素として、特に、梁3、5の支持体として機能するのが、このコア76である。細長いロッドを使用してそれを1つまたは複数の横方向ピンによって固定する、あるいは構成要素を一緒に溶接するなど、脚部520を支持ピラー70の上部に取り付けるために他の接続手段も可能であることを理解されたい。ねじ付きロッドも接続手段として使用することができ、ねじ付きロッドは、例えばプロファイル70の上面に固定して設けられ、脚部520がその上を摺動する。
【0065】
クラウン43は、梁3、5を柱2に取り付けるのに役立つ。この目的のために、クラウン43には、ヘッドボード60をクラウン43に固定的に接続するためにボルトがねじ込まれる開口部45が設けられる。代替的に(または追加的に)、クラウン43の上面を使用してフック65をその上に配置し、ヘッドボード60をクラウン43の上面に取り付けることができる。フック65は使用が容易であり、例えば、設置中に、最初に梁3、5を引っ掛け、次いで、それらを支持する必要なく、それらをボルト66で取り付けるために使用することができる。ボルト66による締結はより剛性であり、好ましい。実際には、両方の接続が同時に使用される。このようにして、ヘッドボード60はクラウン43と共に、実際に梁3、5と支持ピラー70との間にコーナ接続部を形成する。
【0066】
このコーナ接続は、一体的に、すなわち、ヘッドボードおよびクラウンの機能を組み合わせる1つの一体的な要素として製造することができるが、クラウン43とヘッドボード60との間に仕切りを作ることが好ましい。第1に、これにより、梁3、4、5の機能においてヘッドボード60(例えば、中央ピボット梁4に必要な他のヘッドボード)の設計を変更することができるが、依然として1つのクラウン43のみを使用することができる。さらに、3つまたは4本の梁が同じ支持ピラー70上で合流する場合、そのような一体化されたコーナ接続部を配置することは非常に困難である。
【0067】
柱2の構造の主な利点は、梁3、4、5からの力、例えば、それらの重量による力または梁3、4、5に取り付けられた側壁への風荷重による力が、コア76、特にそのクラウン43に直接伝達されることである。言い換えれば、ヘッドボード60は、梁3、4、5とクラウン43との間に配置されているが、もはや柱2の底面を形成する支持ピラー70に力を直接伝達するための支持要素としては機能しない。
【0068】
梁3、4、5と柱2のコア76との間の接続部をさらに強化するために、図9Aおよび図9Bに示すような引張片4を使用することができる。引張片34の片側には、コアプロファイル70の側壁71に設けられた取付けスロット77に嵌合する2つの接続手段、特にピン38が設けられている。反対側に、引張片34には、ヘッドボード60の下側に設けられた凹部66に係合する接続手段、特に歯40が設けられている。このクランプ片34を配置することにより、梁3、4、5と柱2の支持ピラー70との間に追加の接続が生じる。
【0069】
図10および図11は、梁3、4、5から柱2への降水排水を示す。コアプロファイル70は中空であり(図4を参照)、降水用の排水路46を提供することを可能にする。このキャビティ75は、電気ケーブルをまとめるために使用することもできる。一方で、取付け後により容易にアクセス可能であるため、プロファイル70と仕上げプロファイル78との間のキャビティ85が好ましくはこの目的のために利用される。
【0070】
図示の排水路46は、端部48によって形成された2つの挿入キャビティ47を上面に備える収集カップとして設計されている(図11を参照)。ヘッドボード60の流れ口63は、対応する挿入キャビティ47に嵌合される。図示の排水路46は、柱2によって支持されているコーナに2本の梁3、4を結合するために設けられている。与えられた降水を柱2の底部側に向けることができるように、排水路46の中央に下向きの管49が設けられており、降水は開口部(図示せず)を通って柱2から出ることができる。
【0071】
テラスキャノピーの梁3、4、5の間の複数の可能なコーナ接続を考慮して(図1を参照)、複数の相異なる排水路46が可能である。これは、図10および図11に示すような単純なコーナ排水路から、4本の梁が出て、下向きの管49が存在しない一方の梁から他方の梁への通路につながる中央排水路まで及ぶことができる。任意選択的に、降水がコアプロファイル70のキャビティ75を通って流れるように、下向きの管49を省略することもできる。
【0072】
一実施形態において、テラスキャノピー1は、以下のステップを実行することによって構成される。第一段階では、ヘッドボード60が梁3、5に取り付けられる。特に、ベースプロファイル12およびガタープロファイル13に対して行われる。この段階で、クラウン43はまた、柱のコア76が形成されるように支持ピラー70上に配置される。続いて、ヘッドボード60(梁3、5の一部が既にその上にある状態)が、フック65を介してコア76、特にクラウン43に引っ掛けられる。フロントカバー14はまだ梁3、5上に配置されていないので、ヘッドボード60の開口部64を介してボルトを配置し、その中の開口部45を介してクラウン43にねじ止めすることが可能である。次の段階では、スクリーンロールを、梁3、5および/または別のタイプの壁インフィルおよび/または屋根カバー7、引張片34などの他の内部構成要素に配置することができる。すべての内部構成要素の設置後、典型的には、フロントカバー14および/またはカバープロファイル15および/または端部プロファイル19が仕上げのために配置される。
【0073】
本発明の特定の態様を特定の実施形態に関して説明してきたが、これらの態様は、特許請求の範囲によって定義される範囲内で他の形態で実施されてもよいことが理解される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
【国際調査報告】