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特表2023-523042タイヤ製造機用ショルダーアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-01
(54)【発明の名称】タイヤ製造機用ショルダーアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B29D 30/26 20060101AFI20230525BHJP
【FI】
B29D30/26
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022564608
(86)(22)【出願日】2021-04-22
(85)【翻訳文提出日】2022-12-15
(86)【国際出願番号】 US2021028566
(87)【国際公開番号】W WO2021216823
(87)【国際公開日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】63/013,867
(32)【優先日】2020-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522414431
【氏名又は名称】ジョーンズ,ウィリアム エー.
(71)【出願人】
【識別番号】522414442
【氏名又は名称】ハッセル,スチュアート ジェー.
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ,ウィリアム エー.
(72)【発明者】
【氏名】ハッセル,スチュアート ジェー.
【テーマコード(参考)】
4F215
【Fターム(参考)】
4F215AH20
4F215VA02
4F215VD10
4F215VK15
4F215VK24
4F215VL13
4F215VP03
4F215VP23
(57)【要約】
タイヤ製造ドラムに取り付けるためのショルダーアセンブリであって、タイヤ製造ドラムが膨張状態にあるときにタイヤ製造ドラムに取り付けられるショルダーリングを形成するために互いにかみ合うように構成された複数のセクションと、タイヤ製造ドラムの側面に接触するように構成されたショルダーリングの表面に対して設けられた複数の磁気要素とを含む、ショルダーアセンブリが提供される。磁性要素は、タイヤ製造ドラムに設けられた保持磁性要素に対応する。ショルダーリングは、タイヤカーカスの形成中にタイヤ製造ドラムとの接触を維持するように構成され、ショルダーリングは、タイヤ製造ドラムが陥没したときにその形状を維持して形成されたタイヤカーカスに留まるように構成される。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
膨張可能かつ陥没可能なタイヤ製造ドラムに取り付けられるショルダーアセンブリであって、
タイヤ製造ドラムが膨張状態にあるときに、前記タイヤ製造ドラムに装着されるショルダーリングを形成するために互いに連結するように構成された複数の円弧状のセクションと、
前記ショルダーリングの表面の近くに設けられ、前記ショルダーリングを前記タイヤ製造ドラムの側面に磁気的に固定するように構成された第1の複数の磁気要素と、を含み、
前記ショルダーリングが、タイヤカーカスの形成中に前記タイヤ製造ドラムとの接触を維持するように構成され、
前記ショルダーリングが、前記タイヤ製造ドラムが陥没したときにその形状を維持し、前記タイヤ製造ドラムから離脱するように構成される、
ショルダーアセンブリ。
【請求項2】
前記第1の複数の磁気要素は、前記タイヤ製造ドラム内の第2の複数の磁気要素に対応するように、前記ショルダーアセンブリの近くに間隔を空けて配置されている、
請求項1に記載のショルダーアセンブリ。
【請求項3】
前記セクションの1つ以上は、ポリウレタンを含む、
請求項1に記載のショルダーアセンブリ。
【請求項4】
前記セクションは、前記タイヤ製造ドラムが回転するときに前記セクションが半径方向に変位するのを防止するように構成されたテノンと溝との接続で各端部において互いに連結する、
請求項1に記載のショルダーアセンブリ。
【請求項5】
前記ショルダーリングは、前記タイヤ製造ドラムの外側作業面の直径に実質的に等しい直径を有する円筒状の外側作業面を規定する、
請求項1に記載のショルダーアセンブリ。
【請求項6】
前記ショルダーリングが前記タイヤ製造ドラムに装着されたときに、前記タイヤ製造ドラムの円周の一部を覆うように延びるリップをさらに含む、
請求項5に記載のショルダーアセンブリ。
【請求項7】
前記リップは、前記ショルダーリングの外側作業面を前記タイヤ製造ドラムの前記外側作業面と同一平面に維持する大きさである、
請求項6に記載のショルダーアセンブリ。
【請求項8】
前記ショルダーリングは、前記タイヤ製造ドラムの外側作業面の直径に実質的に等しい直径を有する円筒形の外側作業面を規定する、
請求項1に記載のショルダーアセンブリ。
【請求項9】
前記ショルダーリングは、曲面を有する環状外縁をさらに規定する、
請求項8に記載のショルダーアセンブリ。
【請求項10】
前記曲面は、タイヤカーカスの外側ビード部の形状を規定する、
請求項9に記載のショルダーアセンブリ。
【請求項11】
中央ハブに対して支持され、膨張位置と陥没位置との間で移動するように構成され、膨張位置において、セグメントが協働して、一対の対向配置された周方向縁部を有する円筒状の作業面の中央部を規定する、複数の円弧状のセグメントと、
前記作業面の端部を規定するためのショルダーアセンブリであって、前記円筒状の作業面の外側部分を形成するために互いに連結するように構成された複数の円弧状のセクションを有するショルダーアセンブリと、を含み、
前記ショルダーアセンブリは、前記作業面の中央部分の周方向エッジの1つに取り外し可能に磁気的に固定可能である、
膨張可能かつ陥没可能なタイヤ製造ドラム。
【請求項12】
前記ショルダーリングの表面に対して設けられた第1の複数の磁気要素であって、前記作業面の中央部分の対応する周方向縁部に対して設けられた第2の複数の磁気要素のうちの1つと磁気的に固定された要素の対を形成するように構成される、第1の複数の磁気要素をさらに含む、
請求項11に記載の膨張可能かつ陥没可能なタイヤ製造ドラム。
【請求項13】
磁気的に固定された要素の各対は、調整可能な磁気的引力を有する、
請求項12に記載の膨張可能かつ陥没可能なタイヤ製造ドラム。
【請求項14】
前記複数の円弧状のセグメントの陥没位置への移動は、一対の磁気的に固定された要素の磁気的引力に垂直な方向への互いに対する各対の磁気的に固定された要素の変位をもたらす、
請求項13に記載の膨張可能かつ陥没可能なタイヤ製造ドラム。
【請求項15】
磁気的に固定された要素の各対の磁気要素の少なくとも1つは、磁気要素の他方に対して調整可能な位置を有し、前記位置の調整は、磁気的に固定された要素の対の間の引力の変化をもたらす、
請求項13に記載の膨張可能かつ陥没可能なタイヤ製造ドラム。
【請求項16】
前記ショルダーアセンブリの前記セクションは、前記タイヤ製造ドラムが回転するときに前記セクションが半径方向に変位するのを防ぐように構成されたテノン及び溝との接続で各端部において互いに連結する、
請求項11に記載の膨張可能かつ陥没可能なタイヤ製造ドラム。
【請求項17】
前記円筒状の作業面の外側部分が、円筒状の表面と、タイヤカーカスの形状を規定する隣接する湾曲した外縁とを規定する、
請求項11に記載の膨張可能かつ陥没可能なタイヤ製造ドラム。
【請求項18】
前記円弧状のセグメントが協働して、前記作業面の中央部分から半径方向内側に配置され、前記作業面の中央部分の対応する周方向縁から軸方向外側に延びる第1の環状リップを規定する、
請求項11に記載の膨張可能かつ陥没可能なタイヤ製造ドラム。
【請求項19】
前記ショルダーアセンブリは、前記ショルダーアセンブリが作業面の前記中央部分の対応する周方向縁部に磁気的に固定されたときに、第1の環状リップを覆うように延びる第2の環状リップをさらに含む、
請求項18に記載の膨張可能かつ陥没可能なタイヤ製造ドラム。
【請求項20】
前記第1の環状リップおよび前記第2の環状リップは、前記作業面の外側部分を作業面の中央部分と同一平面に保持するように協働する、
請求項19に記載の膨張可能かつ陥没可能なタイヤ製造ドラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本出願は、2020年4月22日に出願された米国仮特許出願シリアル番号63/013,867の利益を主張し、その内容は参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
本発明の一般的な発明概念は、タイヤ製造機に関し、より詳細には、タイヤカーカスの外側リッジを形成するためにタイヤ製造機に取り付けられるショルダーアセンブリに関するものである。
【背景技術】
【0003】
車両用タイヤの製造は、一般に、タイヤカーカスを形成するステップと、タイヤのベルトおよびトレッド部分をカーカスとは別に形成するステップと、その後、タイヤのベルトおよびトレッド部分をカーカスに結合して「グリーン」タイヤを形成するステップと、を含む。グリーンタイヤは、その後、タイヤのトレッドおよび他の様々な特徴を形成し、タイヤのゴム成分を加硫するために処理される。
【0004】
タイヤの様々な部分の形成は、典型的には、円筒形の作業面を規定するタイプの1つまたは複数のタイヤ製造ドラムを用いて達成される。例えば、タイヤのカーカス部分の形成は、典型的に一般に「第1段ドラム」または「カーカスドラム」と呼ばれる回転可能かつ膨張可能かつ陥没可能なタイヤ製造ドラム上で達成される。カーカスドラムの特定の設計は、半径方向に膨張可能かつ陥没可能に設計されており、「半径方向膨張/陥没」ドラムまたは「REC」ドラムと称されることがある。典型的なカーカスドラムでは、回転可能なドラムは、ドラムの外周を規定する複数のセグメントから構成される。ドラムの外周を形成するセグメントは、タイヤカーカスがドラム上に形成され得る膨張位置と、形成されたカーカスがタイヤ製造ドラムから除去され得る陥没位置との間で駆動されるように適合される。
【0005】
カーカスドラムが膨張位置に構成された状態で、カーカスドラムは中心軸を中心に回転される。カーカスドラムが回転すると、タイヤカーカスの個々の構成要素がドラムの外周に重ねられて、複数の円筒形状の層が形成される。少なくとも1つ、場合によっては複数の、「ビード」と呼ばれる剛性または半剛性のリングが、タイヤカーカス層の各対向する周方向端部を囲むように配置される。次いで、タイヤカーカス層の周方向端部は、それぞれのビード上に巻き付けられ、タイヤカーカス層のより内側にある表面部分に接合されて、タイヤカーカスの仕上げられた外側周方向端部が形成される。
【0006】
典型的なカーカスドラムは、しばしば、「ショルダー」と呼ばれる、ドラムの作業面の丸みを帯びた外周端部を備えている。ドラムのこれらの外側ショルダーは、典型的には、完成したタイヤカーカスのビードおよび外側周方向端部がドラムの外側作業面の上に巻きつき、半径方向内側にわずかに延びることができるように輪郭を付けられている。したがって、タイヤカーカスがカーカスドラムの外側作業面上で形成され仕上げられると、仕上げられたタイヤカーカスのビードおよび外周端部部の半径方向内側への延びが、仕上げられたタイヤカーカス内でカーカスドラムを「捕捉」する役割を果たす。言い換えれば、カーカスドラムが膨張位置にある限り、タイヤカーカスは、外側の作業面及び内側に湾曲したショルダーにフォームフィットしており、したがって、カーカスドラムから取り外すことができない。しかしながら、陥没位置に駆動されると、完成したタイヤカーカスは、カーカスドラムから取り外され、タイヤの製造におけるさらなる操作のために後続のタイヤ製造ドラムに搬送されることができる。
【0007】
タイヤカーカスが、タイヤ製造の継続のためにカーカスドラムから後続のドラムに搬送されるとき、タイヤカーカスが変形し、それによってタイヤカーカスの少なくとも一部が例えばクリンプ、バルジ、薄いスポットなどの不完全な部分を形成することは珍しくない。これらの不完全性を含む完成したタイヤが表面を転がるとき、タイヤ構成要素の不完全性を含むタイヤの部分が表面と繰り返し接触することにより、ある状況下では、例えば転がるタイヤの振動および/または共鳴のような完成したタイヤの望ましくない性能特徴をもたらす可能性がある。そのような振動及び/又は共振は、タイヤの望ましくない騒音及び/又は揺れ、タイヤの摩耗の増加及び寿命の短縮、並びにいくつかの極端な例では、タイヤの壊滅的な故障をもたらす可能性がある。
【0008】
これらの理由および他の理由により、カーカスドラムのための様々な先行技術の設計は、タイヤカーカスが形成されている間、カーカスドラムのショルダー部分を規定するために、膨張したカーカスドラムの外側作業面の周方向エッジに固定され、カーカスドラムの外側作業面を陥没することができるようカーカスドラムの外側作業面の周方向エッジからほぐし得る取り外し可能ショルダーリングを含んでいる。その後、完成したタイヤカーカスは、タイヤカーカスの内周に配置された取り外し可能なショルダーリングと共に、カーカスドラムから取り外されてもよい。その後、タイヤカーカスは、ショルダーリングが、輸送中にタイヤカーカスのビードエッジを実質的に円形の構成で支持し続けるように、ビードエッジの内側にタイヤカーカス内に保持されてショルダーリングと輸送されることができる。各ショルダーリングは、典型的には、カーカスドラムショルダーの丸みを帯びた作業面を形成するために一緒に固定された多数のセグメントを画定する。したがって、タイヤカーカスが、タイヤを引き続き製造するために後続のタイヤ製造ドラム上に配置される準備が整うと、各ショルダーリングは、タイヤカーカス内から分解して取り外すことができる。
【0009】
ショルダーリングのためのいくつかの先行技術の設計は、ショルダーリングを形成するためにセグメント同士を締結すること、およびショルダーリングをカーカスドラムの外側作業面の対応する端部に締結することを達成するために、ネジ、ボルトなどのネジ付き締結具を採用している。このようなねじ式締結具を採用する設計の場合、カーカスドラムからの取り外し可能なショルダーリングの物理的な締結および締結解除を達成するために要する時間、ならびにタイヤカーカス内からショルダーリングを取り外すために各ショルダーリングを物理的に分解することは、タイヤ製造工程中の大きなダウンタイムにつながり得る。さらに、このプロセスは、ショルダーリングの繰り返される分解および再組み立て、ならびにカーカスドラムへのそれらの繰り返される締結および締結解除に関連する著しい付加的な労働を生じさせる。したがって、タイヤカーカス製造およびタイヤ製造プロセスの効率を高めるために、カーカスドラムおよびカーカスドラムのための取り外し可能なショルダーリングの設計を改善する必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一般的な発明概念の様々な例示的な実施形態によれば、ファスナーなしでタイヤ製造ドラムに容易に取り付けられ、タイヤ製造ドラムが陥没したときにタイヤカーカス内の位置を維持するショルダーアセンブリが提供される。
【0011】
本発明の一般的な発明概念の追加の態様および利点は、部分的には、以下の説明で述べられ、部分的には、説明から明らかであるか、または本発明の一般的な発明概念の実施によって知ることができるであろう。
【0012】
本発明の一般的な発明概念の前述及び/又は他の態様と利点は、タイヤ製造ドラムに取り付けられるショルダーアセンブリを提供することによって達成することができ、ショルダーアセンブリは、タイヤ製造ドラムが膨張状態にあるときにタイヤ製造ドラムに取り付けられるショルダーリングを形成するために互いに連結するように構成された複数のセクション、および、タイヤ製造ドラムの側面に接触するように構成されたショルダーリングの表面に対して設けられた複数の磁気要素であって、当該磁気要素はタイヤ製造ドラム内の保持磁気要素に対応する複数の磁気要素を含み、、ショルダーリングはタイヤカーカスの形成中にタイヤ製造ドラムとの接触を維持するように構成され、ショルダーリングはタイヤ製造ドラムが陥没したときに、その形を維持し、形成したタイヤカーカスとともに留まるように構成される、ことを特徴とする。
【0013】
他の特徴および態様は、以下の詳細な説明、図面、および特許請求の範囲から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
以下の例示的な実施形態は、本発明の一般的な発明概念の目的を遂行するために設計された例示的な技術及び構造の代表であるが、本発明の一般的な発明概念は、これらの例示的な実施形態に限定されることはない。添付の図面及びイラストにおいて、線、実体、及び領域の大きさ及び相対的な大きさ、形状、及び質は、分かりやすくするために誇張されている場合がある。多種多様な追加の実施形態は、その中の添付図面を参照しながら、例示的な実施形態の以下の詳細な説明を通じて、より容易に理解され、理解されるであろう。
図1図1は、本発明の一般的な発明概念の1つの例示的な実施形態による一対のショルダーアセンブリを含むカーカスドラムの単純化された表現の斜視図を示し、カーカスドラムは膨張された位置に示されている。
図2図2は、図1のカーカスドラムおよびショルダーアセンブリの簡略化された表現の斜視図であり、カーカスドラムは、陥没位置に示されている。
図3図3は、図1および図2のカーカスドラムの円筒形外側作業面の円周縁の部分斜視図を示す。
図4図4は、本発明の一般的な発明概念の例示的な実施形態によるショルダーアセンブリの斜視図である。
図5図5は、図4のショルダーアセンブリの別の側面の斜視図である。
図6図6は、カーカスドラムの円弧状セグメントに取り付けられた図5のショルダーアセンブリの上部セクションの断面図である。
図7図7は、ショルダーアセンブリから分解された上部セクションを有する図5のショルダーアセンブリを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、添付の図面およびイラストに例示されている、本発明の一般的な発明概念の例示的な実施形態について参照する。本明細書では、図を参照しながら本発明一般概念を説明するために、例示的な実施形態について説明する。
【0016】
以下の詳細な説明は、読者が本明細書に記載された構造および製作技術を包括的に理解するのを助けるために提供されるものである。従って、本明細書に記載された構造及び製作技術の様々な変更、修正、及び等価物は、当業者にとって示唆されるであろう。しかしながら、説明された製作操作の進行は、単なる例に過ぎず、操作の順序の種類は、本明細書に記載されたものに限定されず、ある順序で必ず発生する操作を除いて、当業者に知られているように変更することができる。また、周知の機能及び構造の説明は、明瞭性及び簡潔性を高めるために簡略化及び/又は省略されることがある。
【0017】
図に示されるように、ある要素又は特徴の他の要素又は特徴に対する関係を説明するために、「上(up)」、「下(down)」、「右(right)」、「左(left)」「下(beneath)」「下(below)」「下(lower)」「上(above)」「上(upper)」などの空間的相対用語が、説明を容易にするために本明細書で使用され得ることに留意されたい。空間的に相対的な用語は、図に描かれた向きに加えて、使用又は動作中の装置の異なる向きを包含することを意図している。例えば、図中の装置がひっくり返されるか回転させられると、他の要素又は特徴の「下(below)」又は「下(beneath)」として説明された要素は、その後、他の要素又は特徴の「上(above)」に配向されることになる。したがって、例示的な用語「下(below)」は、上と下の両方の配向を包含することができる。装置は、他の向き(90度回転した、又は他の向き)であってもよく、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子は、それに応じて解釈される。
【0018】
本発明の一般的な発明概念の種々の例示的な実施形態によれば、タイヤ製造機と共に使用されるショルダーアセンブリが提供され、ショルダーアセンブリは、ドラムが膨張されたときにカーカスドラムに取り付けられ、ドラムが潰れたときにタイヤカーカス内に残ってドラムから分離するように構成される。本発明の一般的な発明概念による一対のショルダーアセンブリ(そのうちの1つを本明細書では単に「ショルダー」と呼ぶことがある)が提供され、タイヤカーカスの形成中にカーカスドラムの2つの反対側それぞれに1つのショルダーが固定されてもよいことが理解される。しかしながら、明瞭にするために、一対のショルダーアセンブリのうちの1つ(すなわち、片側)のみが、典型的に本明細書で説明および図示されることになる。さらに、「ドラム」、「タイヤ製造ドラム」、および/または「カーカスドラム」という用語は、本明細書において交換可能に使用され得る。
【0019】
図1および図2はそれぞれ、本発明の一般的な発明概念の1つの例示的な実施形態に従って構成された一対のショルダーアセンブリ10を含むカーカスドラム11の簡略化した表現の斜視図である。本発明の一般概念のショルダーアセンブリは、タイヤ製造ドラムの多種多様な設計のいずれかと関連して使用され得ることが認識されるであろう。しかしながら、図1および図2に示されるカーカスドラム11の簡略化された表現は、本発明の一般概念のショルダーアセンブリ10と関連して使用するために提供され得るカーカスドラム11の様々な構成要素を説明するために提供される。この点に関して、図1および図2に示されるカーカスドラム11は、概して細長い中央ハブアセンブリ13と、実質的に円筒形の構成でハブアセンブリ13に対して支持され、膨張位置(図1参照)と陥没位置(図2参照)との間の膨張および収縮運動用に構成された複数の実質的に円弧状のセグメント15と、を含む。図1に示す拡大位置では、セグメント15は、セグメント15が協働して、円弧状セグメント15の協働する端縁によって規定される一対の対向する円周方向縁部23を有する実質的に滑らかな円筒状外側作業面17を形成するように、端縁間構成で配置される。図2に示す陥没位置では、セグメント15は、カーカスドラム11全体が、ドラムが膨張位置にあるときに規定される外側作業面17の直径と比較して比較的小さい全体直径を有するように、実質的に重なり合う構成で中央ハブアセンブリ13に向かって引き寄せられる。
【0020】
カーカスドラム11の追加の機械的連結部及び内部構成要素19は、中央ハブアセンブリ13に対するカーカスドラム11のセグメント15の取り付けを効果的に行うため、及び陥没位置と膨張位置との間のセグメント15の移動を効果的に行うために設けられていることが認識されるであろう。しかしながら、そのような機械的連結および内部構成要素19の特定の詳細の説明は、本発明の一般的な発明概念の理解には必要ない。したがって、この説明の便宜のために、それらの追加の内部機械的連結および内部構成要素19は、図1および図2に簡略化して図示されている。当業者であれば、例えばペインターに発行された米国特許第8,272,417号のような複数の刊行物を考慮して、カーカスドラムの様々な機械的連結部および内部構成要素19の構造および動作を理解することができる。しかしながら、タイヤ製造ドラムの多数の他の設計および構成も、本発明の一般的な発明概念の精神および範囲から逸脱することなく使用できることが理解されよう。
【0021】
図3は、図1および図2のカーカスドラム11の円筒状の外側作業面17の周方向縁部23の1つを示す斜視図である。本発明の一般的な発明概念の様々な例示的実施形態によれば、カーカスドラム11の周方向縁部23はそれぞれ、カーカスドラム11の外側作業面17から半径方向内側にわずかにオフセットされ、ドラムの外側作業面17から軸方向外側に延びる周方向リップ25を画定している。各周方向リップ25は、軸方向外側に面する環状平面27を画定している。以下でさらに説明するように、複数の磁気要素29が、周方向リップ25に対して間隔を空けて設けられ、各磁気要素29は、リップ15に埋め込まれ、リップ25の環状平面27に沿って軸方向外側に面している。本明細書でより詳細に説明するように、各ショルダーアセンブリ10は、カーカスドラム11の周方向エッジ23に対して配置された複数の磁気要素29を介して、およびショルダーアセンブリ10に対して配置された追加の複数の磁気要素を介して、カーカスドラム11の対応する外側周方向エッジ23に取り付けられるように構成されることができる。したがって、ショルダーアセンブリ10は、組み立てられた状態でカーカスドラム11に取り付けることができ、または、ショルダーアセンブリ10の1つずつをカーカスドラム11に取り付けることにより組み立てることができる。
【0022】
ここで図4を参照すると、本発明の一般的な発明概念の1つの例示的な実施形態による単一のショルダーアセンブリ10が示されている。図1および図2に見られるように、図4に図示された図は、その上に取り付けられたときにカーカスドラム11から離れる方向に向くショルダーアセンブリ10の外側側面のものである。図4に図示されているように、ショルダーアセンブリ10は、複数の円弧状で相互接続されたセクションを含む。この例示的な実施形態では、4つのセクションが設けられており、この説明の便宜上、上部セクション12、下部セクション14、第1側面セクション16、及び第2側面セクション18と呼ぶことができる。各セクション12、14、16、18は、例えばスチール、アルミニウム、プラスチック、ポリウレタンなどの実質的に剛性のある材料で形成されている。様々な例示的な実施形態において、各セクション12、14、16、18は、例えばポリウレタンまたは他のプラスチック、アルミニウムなどのような非磁性材料で形成されてもよい。特定のより控えめな実施形態では、ショルダーアセンブリのセクションの1つ以上は、ポリウレタンで形成されてもよい。
【0023】
セクション12、14、16、18の各々は、実質的に滑らかな円弧状の外面20を規定し、以下でさらに詳細に説明するように、各セクション12、14、16、18は、セクション12、14、16、18が協働して円環形状を形成するように、端から端までの構成で反対側の隣接セクション12、14、16、18に解放可能に連結するよう適合される。この構成において、セクション12、14、16、18の様々な外面20は、ショルダーアセンブリ10の実質的に円筒形の外側作業面34を画定するように協働する。さらに、各セクション12、14、16、18は、セクション12、14、16、18が端から端の構成で接続されるとき、セクション12、14、16、18の様々な外側縁22が協働して、タイヤカーカスの仕上げられた外側周縁を形成する際に用いるのに適した径方向内側に曲がったショルダー面を規定する実質的に滑らかで丸められた輪郭を定める、丸められた形を有する最外縁22を画定する。本発明の一般的な発明概念の様々な例示的な実施形態では、ショルダーアセンブリ10の外側作業面34は、カーカスドラム11が膨張位置にあるとき(図1参照)、カーカスドラム11の外側円筒状作業面17と実質的に同一平面となるように形成されている。
【0024】
図5は、図4のショルダーアセンブリ10の内側を示す斜視図である。先に説明したように、図4は、その上に取り付けられたときにカーカスドラム11から離れる方向に面するショルダーアセンブリ10の側を図示している。したがって、図5は、ショルダーアセンブリ10がその上に取り付けられたときにカーカスドラム11の外周縁23に面し、接触するショルダーアセンブリ10の側を図示している。ショルダーアセンブリ10は、ショルダーアセンブリ10の外側作業面34の最も内側の円周方向エッジ24が、ショルダーアセンブリ10がその上に取り付けられたときにカーカスドラム11の対応するエッジ23の円周方向リップ25に適合するサイズおよび形状のリップ31を規定するように形成されている。したがって、ショルダーアセンブリ10が、ドラム11の周方向リップ25をショルダーアセンブリ10の外側作業面34の周方向エッジ24によって規定されるリップ内に完全に受容した状態でカーカスドラム11の外側周方向エッジ23上に配置されると、二つのリップが互いに係合してショルダーアセンブリ10の外側作業面34をカーカスドラム11の外側作業面17と同一平面で同軸上に配置しかつ維持することができる。
【0025】
図5をさらに参照すると、ショルダーアセンブリ10は、外側作業面34の周方向エッジ24によって規定されたリップ31から軸方向内側にオフセットされ、リップ31から半径方向内側に延びる軸方向内向き環状平面26を備えている。この半径方向内側に延びる環状面26は、ショルダーアセンブリ10の外側作業面34の円周方向縁部24によって規定されるリップ31が、カーカスドラム11の対応する縁部23の円周方向リップ25上に完全に受容されるとき、カーカスドラム11の円周方向縁部23の上述の外側側面27に接触するように構成される。ショルダーアセンブリ10の半径方向内側に延びる環状面26は、その上に配置された複数の磁気要素28を備えており、この磁気要素は、カーカスドラム11の円周方向リップ25の外側側面27に対して設けられた磁気要素29に対応するものである。したがって、カーカスドラム11が膨張位置に移動され、ショルダーアセンブリ10が、ドラム11の周方向リップ25をショルダーアセンブリ10の外側作業面34の周方向エッジ24によって規定されるリップ内に完全に受容した状態でカーカスドラム11の外側周方向エッジ23上に位置されると、ショルダーアセンブリ10の磁気要素28の各々は、カーカスドラム11の磁気要素29の対応する1つと磁気的に結合して引き付け、解放可能な磁気接続を確立し、それによって、カーカスドラム11の軸方向縁23に沿った位置でショルダーアセンブリ10を解放可能に固定し得る。
【0026】
図6は、カーカスドラム11の外側作業面17を形成する円弧状セグメント15の1つに取り付けられた、図5のショルダーアセンブリ10の上部セクション12の断面図を示している。図6に示されるように、様々な例示的な実施形態において、ショルダーアセンブリ10およびカーカスドラム11の磁石28、29は、ショルダーアセンブリ10に対する磁気吸引力を最適な力に変更できるように、磁石位置が調節可能なアルミニウムシェル38、40内に収容されてもよい。例えば、図示された実施形態では、磁気要素28、29の各々は、対応するショルダーアセンブリ10またはカーカスドラム11に規定されたブラインドボア内に配置された対応するサイズのアルミニウムシェル38、40内に収容される磁気鋼プラグによって画定されている。図示された実施形態では、ショルダーアセンブリ10の各磁気要素28は、摩擦接続、接着剤などを介して対応するアルミニウムシェル38内に固定されている。しかしながら、カーカスドラム11の磁気要素29は、対応するアルミニウムシェル40内に摺動可能に受容されている。調整可能な止めネジ42は、カーカスドラム11の円弧状セグメント15によって画定された貫通ボア44内に配置され、アルミニウムシェル40内に延びて対応する磁気要素29にネジ係合するように構成される。したがって、調節可能な止めネジ42は、カーカスドラム11の磁気要素29をショルダーアセンブリ10の磁気要素28に向かって伸ばすように、またはカーカスドラム11の磁気要素29をショルダーアセンブリ10の磁気要素28から遠ざけるように回転可能に調節されることができる。このようにして、ショルダーアセンブリ10をカーカスドラム11の周縁に取り付けたときに、対応する一対の嵌合した磁気要素28、29の間の距離を調整し、それによって、嵌合した一対の磁気要素28、29のそれぞれの間の引力を調整して、最適な力を達成することができる。このような磁気要素の配置により、カーカスドラム11上にショルダーアセンブリ10を保持するための他の締結/取付け装置は不要である。
【0027】
図6の図示された実施形態では、ショルダーアセンブリ10の磁気要素28は固定されたものとして示されており、一方、止めねじ42及び調整可能な磁気要素29は、カーカスドラム11の外側作業面17を形成する円弧状セグメント15に関連して図示されている。しかしながら、この配置は、本発明の一般的な発明概念の精神及び範囲から逸脱することなく、逆にすることができる。すなわち、他の例示的な実施形態では、ショルダーアセンブリ10の磁気要素28は調整可能であってもよく、一方、カーカスドラム11の磁気要素29は固定されていてもよい。様々な他の例示的な実施形態において、ショルダーアセンブリ10およびカーカスドラム11の磁気要素28、29の各々は、対応するシェル内に、または対応するショルダーアセンブリ10もしくはカーカスドラム11内に規定されたブラインドボア内に固定されてもよい。さらに他の実施形態では、カーカスドラムは、その上に磁気要素が設けられておらず、ショルダーアセンブリ10の磁気要素28が、カーカスドラム11の外側作業面17を形成する円弧状セグメント15に直接磁気的に結合するように構成されているものを使用することができる。
【0028】
図1図6に示すものと同様の様々な実施形態において、カーカスドラム11が膨張状態にあり、ショルダーアセンブリ10がその上に取り付けられ、磁気要素28、29によって適所に保持されるとき、タイヤカーカスがカーカスドラム11およびショルダーアセンブリ10上に形成され得ることが認識されるであろう。カーカスドラム11が陥没する(凹む)と、連動するショルダーアセンブリ10は、タイヤカーカス内の所定位置に留まる。カーカスドラム11のショルダーアセンブリからの分離は、カーカスドラムが膨張状態にあるときにショルダーアセンブリ11の磁気要素28とカーカスドラム11の磁気要素29とが互いに向き合っているので比較的容易であり、カーカスドラムが陥没するときに、カーカスドラムセグメント15が「ワイピング」または「せん断」半径方向の力で動き、要素を互いに軸方向に引き離して遭遇するであろうよりも容易な方法で対の磁気要素28、29を分離させることができる。
【0029】
図7は、ショルダーアセンブリ10から分解されたトップセクション12を有する図5のショルダーアセンブリを図示している。図7に示されるように、ショルダーアセンブリ10のトップセクション12は、各端部から延びるトングまたはテノン30を備えて形成されており、テノン30は、第1および第2のサイドセクション16、18の両方の上端部に形成された溝32に対応している。同様に、ショルダーアセンブリ10の底部14は、第1及び第2の側部16、18の底部端に形成された溝32に対応する、各端から延びるテノン30で形成される。様々な例示的な実施形態において、テノン30及び溝32は、ショルダーアセンブリ10の外径20と実質的に同じ曲率で構成されてもよい。したがって、図7に示されるように、上面部12の第1及び第2の側面部16,18への組立は、上面部12を横方向に動かしてテノン30を溝32内にスライドさせることによって行われる。このような構成により、組立および分解は便利で比較的容易であり、ショルダーアセンブリ10のピースは、タイヤカーカスの形成中に、スピンの力によってスピンオフすることなくドラムとともに回転することが可能である。様々な例示的な実施形態において、テノン30および対応する溝32は、外径20に対して斜めに形成されてもよく、または一端から他端に向かって幅または厚さが増加するように形成されてもよい。様々な例示的な実施形態において、テノン30は、例えば、フック、T字形、ジグソープロファイルなどの様々な他の接続を使用するプロファイルで構成されて、ショルダーアセンブリ10のピースがスピンの力によってスピンオフすることなくドラムと共にスピンできるように固定することができる。これらのテノン30のインターロックは、様々な例示的実施形態において、ショルダーアセンブリ10の側部と結合される別個のボルトオン部品であってもよい。このような構成は、摩耗、製造の容易さ、メンテナンスなどを改善することができる。様々な例示的な実施形態において、ショルダーセグメントは、ポリウレタン又はアルミニウムで形成されてもよい。本発明の一般的な発明概念の様々な例示的な実施形態では、ショルダーアセンブリは、最内縁24のリップなしで形成され得、ショルダーアセンブリをタイヤ製造ドラム上に保持するために磁気要素だけに依存してもよい。
【0030】
本発明一般概念の様々な例示的な実施形態は、固定ファスナーを使用せず、ショルダーをカーカスドラムに固定するために上述の磁気要素のみに依存する「ルースショルダー」概念を提供してもよく、その目的は、典型的には航空機、農業、およびオフザロード(OTR)タイヤであるトリプルおよびダブルビードタイヤを造るときに脱芯時間を短縮することである。様々な例示的な実施形態は、磁石によってドラム上の所定位置に保持されるポリウレタンショルダーセグメントを使用することができる。ショルダーセグメント自体は、完全なリングを形成するために互いに接合されたテノンであり、テノンは、ドラムが回転する際にセグメントが半径方向に変位するのを止める安全機能として機能する。ドラム内の対応する磁石は、アルミニウムシェル内に収容されてもよく、磁石は、ショルダーを所定位置に保持するために必要な磁力を最適化するが、ドラムが陥没することも可能にするように、位置を調整可能であってもよい。ルースショルダーの様々な例示的な実施形態は、埋め込まれたスチールプラグ又は磁石を有してよく、プラグ又は磁石は、アルミニウムシェル内の保持磁石と整列し、したがって、ショルダーの整列を提供する。
【0031】
従来のショルダーとは異なり、本発明の一般的な発明概念のショルダーは、タイヤドラムが陥没し、ショルダーを完全に備えたカーカスがタイヤ製造機から取り外される間、カーカス内に留まることが可能である。ドラムは、ショルダーから離れて陥没し、より大きな力を必要とする直線的な引き離しの代わりに、ワイピング作用を介して磁気効果を破壊することになる。ショルダーは4つのセクションに分かれてもよい。スチール製のショルダーは6分割で、1つあたりの重さは約10kgである。本発明の一般的な発明概念のポリウレタンセクションは、それぞれ約5キログラムのみの重さであってもよい。様々な例示的な実施形態では、2つの平行のカットキーショルダーがあってもよく、平行カットは、ショルダーリングアセンブリを形成するためにキーショルダーを通過させることになるテノンと結合し、その後、タイヤカーカスがショルダーと共にタイヤ製造機械から取り外されるまで、同じキーセグメントはショルダーアセンブリを包むタイヤカーカスと共に内部に引き出すことができ、ショルダーはタイヤカーカスのレジスタにより所定の位置に閉じ込められることになる。
【0032】
本発明の一般的な発明概念の様々な例示的な実施形態は、タイヤ製造ドラムに取り付けられるショルダーアセンブリを提供してもよく、ショルダーアセンブリは、タイヤ製造ドラムが膨張状態にあるときにタイヤ製造ドラムに取り付けられるショルダーリングを形成するために互いにかみ合うように構成された複数のセクションと、タイヤ製造ドラムの側面に接触するように構成されているショルダーリングの表面に対して設けられた複数の磁気要素とを含んでいる。磁性要素は、タイヤ製造ドラム内の保持磁性要素に対応し、前記ショルダーリングは、タイヤカーカスの形成中に前記タイヤ製造ドラムとの接触を維持するように構成され、前記ショルダーリングは、前記タイヤ製造ドラムが陥没したときにその形状を維持し前記成形されたタイヤカーカスと共に留まるように構成される、ことを特徴とする。セクションの1つ以上は、ポリウレタンで形成されてもよいし、ポリウレタンを含んでもよい。ショルダーアセンブリは、ショルダーリングがタイヤ製造ドラムに取り付けられたときに、タイヤ製造ドラムの円周の一部を覆うように延びるリップをさらに含んでもよい。セクションは、タイヤ製造ドラムが回転するときにセクションが半径方向に変位するのを防止するように構成されたテノン及び溝を接続して各端部で互いにインターロックされてもよい。
【0033】
本発明の一般的な発明概念の1つの主要な利点は、タイヤ組み立ての従来の方法と比較して、デコア時間を短縮することである。従来のショルダー方法は、ドラムが陥没する前に各セクションを除去するために手動による介入を要求する。本発明の一般的な概念の様々な例示的な実施形態は、ドラムが単に陥没してショルダーリングをその場に残すので、製造のこの早い段階でそのような手動介入をなくすことができる。様々な例示的な実施形態において、ポリウレタン、アルミニウムなどの使用は、より軽い及び/又はより少ないショルダーアセンブリ部分を有する機会を提示し、そのようなものとして、カーカスからの除去後のショルダーの再組み立ては、従来のシステムよりも迅速になる。
【0034】
多数の変形、修正、及び追加の実施形態が可能であり、それに応じて、全てのそのような変形、修正、及び実施形態は、本発明の一般的な発明概念の精神及び範囲内にあるものと見なされる。例えば、本出願のいかなる部分の内容にもかかわらず、明確に反対を指定しない限り、本明細書または本出願の優先権を主張するいかなる出願にも、特定の記述または図示された活動または要素、かかる活動の特定の順序、またはかかる要素の任意の特定の相互関係を含めることは要求されていない。さらに、任意の活動を繰り返すことができ、任意の活動を複数のエンティティによって実行することができ、及び/又は任意の要素を複製することができる。
【0035】
本願に含まれる簡略化された図表及び図面は、様々な構成要素の全ての接続及びアセンブリを図示していないことに留意されたい、しかしながら、当業者は、本明細書に提供される図示された構成要素、図、及び説明に基づいて、健全な工学的判断を使って、そのような接続及びアセンブリをどのように実施するかを理解するであろう。多数の変形、修正、及び追加の実施形態が可能であり、従って、全てのそのような変形、修正、及び実施形態は、本発明の一般的な発明概念の精神及び範囲内にあるものと見なされる。
【0036】
本発明の一般的な発明概念は、いくつかの例示的な実施形態の説明によって例示されており、例示的な実施形態が詳細に説明されているが、本出願人の意図は、一般的な発明概念の範囲をそのような説明及び例示に限定することではなく、いかなる方法でも限定することでもない。その代わりに、本明細書における説明、図面、および請求項は、本質的に例示的なものとみなされ、制限的なものではなく、追加の実施形態は、上記の説明および図面を読むと当業者には容易に現れるであろう。追加の修正は、当業者に容易に現れるであろう。従って、出願人の一般的な発明概念の精神または範囲から逸脱することなく、かかる詳細から逸脱することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】