IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アワーズ・テクノロジー・インコーポレイテッドの特許一覧

特表2023-523087能動偏光制御機能を有するLIDARピクセル
<>
  • 特表-能動偏光制御機能を有するLIDARピクセル 図1a
  • 特表-能動偏光制御機能を有するLIDARピクセル 図1b
  • 特表-能動偏光制御機能を有するLIDARピクセル 図2
  • 特表-能動偏光制御機能を有するLIDARピクセル 図3
  • 特表-能動偏光制御機能を有するLIDARピクセル 図4a
  • 特表-能動偏光制御機能を有するLIDARピクセル 図4b
  • 特表-能動偏光制御機能を有するLIDARピクセル 図4c
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-01
(54)【発明の名称】能動偏光制御機能を有するLIDARピクセル
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/481 20060101AFI20230525BHJP
   G01S 17/34 20200101ALI20230525BHJP
   G01S 17/931 20200101ALI20230525BHJP
【FI】
G01S7/481 A
G01S17/34
G01S17/931
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022574176
(86)(22)【出願日】2021-06-11
(85)【翻訳文提出日】2022-12-01
(86)【国際出願番号】 US2021037006
(87)【国際公開番号】W WO2021252893
(87)【国際公開日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】63/038,452
(32)【優先日】2020-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/344,386
(32)【優先日】2021-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520437397
【氏名又は名称】アワーズ テクノロジー リミテッド ライアビリティー カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】マイケルズ・アンドルー・スタイル
(72)【発明者】
【氏名】リン・セン
【テーマコード(参考)】
5J084
【Fターム(参考)】
5J084AA05
5J084AA07
5J084AC02
5J084AD01
5J084BA03
5J084BA31
5J084BA51
5J084BB14
5J084CA08
5J084EA22
(57)【要約】
LIDARピクセルは、偏光コントローラ、回折格子カプラ、および光学ミキサーを含む。偏光コントローラは、偏光コントローラの第1アームおよび偏光コントローラの第2アーム内の光の位相を設定する位相シフターを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を生成するように構成されるレーザーと、
前記光を複数の分割光に分割するように構成されるスプリッタと、
前記複数の分割光のうち、第1分割光を受光するように構成される偏光コントローラ-前記偏光コントローラは、第1アームおよび第2アームを含み、前記第1アームは、前記第2アームに対する前記第1アームを通過する光の位相を設定するように制御されるように構成される第1位相シフターおよび第2位相シフター-と、
前記第1アームからの光を受光するように構成される第1ポートおよび前記第2アームからの光を受光するように構成される第2ポートを含む二重偏光回折格子カプラ-前記二重偏光回折格子カプラは、前記第1ポートからの光を第1偏光方向を有する第1ビームにカップルするように構成され、前記二重偏光回折格子カプラは、前記第2ポートからの光を第2偏光方向を有する第2ビームにカップルするように構成される-と、を含むLIDARシステム。
【請求項2】
前記複数の分割光のうち、第2光を受光するように構成される光学ミキサーをさらに含み、
前記二重偏光回折格子カプラは、前記第1偏光方向を有する反射光を前記第1アームにカップルするように構成され、前記第2偏光方向を有する前記反射光を前記第2アームにカップルするように構成され、
前記光学ミキサーは、前記反射光および前記第2光に応答して出力信号を出力するように構成される請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項3】
前記スプリッタは、前記第2光を前記光学ミキサーに提供するように構成される請求項2に記載のLIDARシステム。
【請求項4】
前記偏光コントローラは、
第1の2×2スプリッタおよび前記第1位相シフターを含む第1ステージ-前記第1の2×2スプリッタは、前記光学ミキサーに供給するインターコネクト(Interconnect)に接続される-と、
第2の2×2スプリッタおよび前記第2位相シフターを含む第2ステージと、を含む請求項2に記載のLIDARシステム。
【請求項5】
前記反射光は、ターゲットから反射される請求項2に記載のLIDARシステム。
【請求項6】
前記二重偏光回折格子カプラの前記第1ポートは、前記第2位相シフターに光学的にカップルされる請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項7】
前記第2偏光方向を有する前記第2ビームは、前記第1偏光方向に直交する請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項8】
光検出および距離測定(LIDAR)処理エンジンと、
前記LIDAR処理エンジンにカップルされた能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイと、を含み、前記能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイにおけるピクセルは、
第1アームおよび第2アームを含む偏光コントローラ-前記第1アームは、前記第2アームに対する前記第1アームの位相を設定するように制御できる第1位相シフターおよび第2位相シフターを含む-と、
前記第1アームから光を受光するための第1ポートおよび前記第2アームから光を受光するように構成される第2ポートを含む二重偏光回折格子カプラ-前記二重偏光回折格子カプラは、前記第1ポートからの光を第1偏光方向を有する第1ビームにカップルするように構成され、前記二重偏光回折格子カプラは、前記第2ポートからの光を第2偏光方向を有する第2ビームにカップルするように構成される-と、を含む自律走行車両用の自律走行車両制御システム。
【請求項9】
前記能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイ内の前記ピクセルは、
第2光を受光するように構成される光学ミキサーを含み、
前記二重偏光回折格子カプラは、前記第1偏光方向を有する反射光を前記第1アームにカップルするように構成され、前記第2偏光方向を有する前記反射光を前記第2アームにカップルするように構成され、
前記光学ミキサーは、前記反射光および前記第2光に応答して出力信号を出力するように構成される請求項8に記載の自律走行車両用の自律走行車両制御システム。
【請求項10】
前記能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイ内の前記ピクセルは、
第1光を前記偏光コントローラに提供するように構成され、前記第2光を前記光学ミキサーに提供するように構成されるスプリッタを含む請求項9に記載の自律走行車両用の自律走行車両制御システム。
【請求項11】
分割光の第1部分を受光するように構成される偏光コントローラ-前記偏光コントローラは、第1アームおよび第2アームを含み、前記偏光コントローラの位相シフターは、前記第2アーム内で伝播する第2光に対する前記第1アーム内で伝播する第1光の位相を設定する-、
前記第1光および前記第2光を受光することにより、出力ビームを出力するように構成される回折格子カプラ-前記回折格子カプラは、前記出力ビームの反射ビームを受光するように構成される-、および
前記分割光の残りの部分および前記反射ビームを受光することにより、ビート(Beat)信号を出力するように構成される光学ミキサーを含むLIDARピクセルと、
前記ピクセルから前記ビート信号を受信することにより、前記位相シフターを制御するように構成される1つ以上のプロセッサと、
前記ビート信号に応答して前記自律走行車両を制御するように構成される制御システムと、を含む自律走行車両用のシステム。
【請求項12】
前記回折格子カプラは、前記第1アームからの前記第1光を第1偏光方向を有する第1ビームにカップルするように構成される二重偏光回折格子カプラであり、前記二重偏光回折格子カプラは、前記第2アームからの前記第2光を前記第1偏光方向に直交する第2偏光方向を有する第2ビームにカップルするように構成される請求項11に記載の自律走行車両用のシステム。
【請求項13】
前記1つ以上のプロセッサは、前記ビート信号の信号レベルを増加させるように前記位相シフターを制御する請求項11に記載の自律走行車両用のシステム。
【請求項14】
前記1つ以上のプロセッサは、前記ビート信号の信号レベルを最大化するように前記位相シフターを制御する請求項11に記載の自律走行車両用のシステム。
【請求項15】
前記出力ビームは、赤外線出力ビームである請求項11に記載の自律走行車両用のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願についての相互参照
本出願は、2020年6月12日に出願された米国仮出願第63/038、452号についての優先権を主張する2021年6月10日に出願された米国正規出願第17/344、386号についての優先権を主張する。出願第17/344、386号および第63/038、452号は、参照として本明細書に含まれる。
【0002】
本開示内容は、概括的にイメージング、特に光検出および距離測定(LIDAR)に関する。
【背景技術】
【0003】
周波数変調連続波(Frequency Modulated Continuous Wave、FMCW)LIDARは、周波数変調され、コリメートされた光ビームをターゲットに指向させることによって、オブジェクトの距離と速度を直接測定する。ターゲットの距離および速度情報は、すべてFMCW LIDAR信号から得られる。LIDAR信号の精度を高めるための設計および技術が好ましい。
【0004】
自動車産業は、現在、特定の状況で車両を制御するための自律機能を開発している。SAE国際規格J3016によると、レベル0(自律なし)からレベル5(すべての条件で運転者入力なしで操作できる車両)までの6つのレベルの自律性がある。自律機能を有する車両は、車両が走行する環境を感知するためにセンサーを活用する。センサーからデータを取得して処理することは、車両がこの環境を通って走行することを可能にする。自律走行車両は、その環境を感知するための1つ以上のFMCW LIDAR装置を含み得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示内容の実施形態は、レーザー、スプリッタ、偏光コントローラ、および二重偏光回折格子カプラ(Dual-Polarization Grating Coupler)を含む光検出および距離測定(LIDAR)システムを含む。レーザーは、光を生成するように構成される。スプリッタは、光を複数の光に分割するように構成される。偏光コントローラは、複数の分割光のうち、第1分割光を受光するように構成される。偏光コントローラは、第1アーム(Arm)および第2アームを含む。第1アームは、第2アームに対する第1アームの位相を設定するように構成される第1位相シフターおよび第2位相シフターを含む。二重偏光回折格子カプラは、第1アームからの光を受光するための第1ポートと、第2アームからの光を受光するように構成される第2ポートと、を含む。二重偏光回折格子カプラは、第1ポートからの光を第1偏光方向を有する第1ビームにカップルするように構成される。二重偏光回折格子カプラは、第2ポートからの光を第2偏光方向を有する第2ビームにカップルするように構成される。
【0006】
一実施形態において、LIDARシステムは、複数の分割光のうち、第2光を受光するように構成される光学ミキサーをさらに含む。二重偏光回折格子カプラは、第1偏光方向を有する反射光を第1アームにカップルするように構成され、第2偏光方向を有する反射光を第2アームにカップルするように構成される。光学ミキサーは、反射光および第2光に応答して出力信号を出力するように構成され得る。
【0007】
一実施形態において、LIDARシステムは、分割光の第1部分を偏光コントローラに提供するように構成されるスプリッタをさらに含む。また、スプリッタは、第2光を光学ミキサーに提供するように構成される。
【0008】
一実施形態において、LIDARシステムは、第1ステージおよび第2ステージをさらに含む。第1ステージは、第1の2×2スプリッタおよび第1位相シフターを含む。第1の2×2スプリッタは、光学ミキサーに供給するインターコネクト(Interconnect)に接続される。第2ステージは、第2の2×2スプリッタおよび第2位相シフターを含む。
【0009】
一実施形態において、二重偏光回折格子カプラの第1ポートは、第2位相シフターに光学的に結合される。
【0010】
一実施形態において、第2偏光方向を有する第2ビームは、第1偏光方向に直交する。
【0011】
本開示内容の実施形態は、LIDAR処理エンジンにカップルされた能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイを含む自律走行車両のためのシステムを含む。能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイにおけるピクセルは、偏光コントローラおよび二重偏光回折格子カプラを含む。偏光コントローラは、第1アームおよび第2アームを含む。第1アームは、第2アームに対する第1アームの位相を設定するように制御できる第1位相シフターおよび第2位相シフターを含む。二重偏光回折格子カプラは、第1アームから光を受光するための第1ポートと、第2アームから光を受光するように構成される第2ポートと、を含む。二重偏光回折格子カプラは、第1ポートからの光を第1偏光方向を有する第1ビームにカップルするように構成される。二重偏光回折格子カプラは、第2ポートからの光を第2偏光方向を有する第2ビームにカップルするように構成される。
【0012】
一実施形態において、能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイ内のピクセルは、第2光を受光するように構成される光学ミキサーを含む。二重偏光回折格子カプラは、第1偏光方向を有する反射光を第1アームにカップルするように構成され、第2偏光方向を有する反射光を第2アームにカップルするように構成される。光学ミキサーは、反射光および分割光の残りの部分に応答して出力信号を出力するように構成される。
【0013】
一実施形態において、能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイ内のピクセルは、分割光の第1部分を偏光コントローラに提供するように構成されるスプリッタを含む。また、スプリッタは、分割光の残りの部分を光学ミキサーに提供するように構成される。
【0014】
一実施形態において、二重偏光回折格子カプラの第1ポートは、第2位相シフターに光学的にカップルされる。
【0015】
本開示内容の実施形態は、LIDARピクセルおよび1つ以上のプロセッサを含む自律走行車両のための自律走行車両システムを含む。LIDARピクセルは、偏光コントローラ、回折格子カプラ、および光学ミキサーを含む。偏光コントローラは、分割光の第1部分を受光するように構成される。偏光コントローラは、第1アームおよび第2アームを含む。偏光コントローラの位相シフターは、第2アーム内で伝播する第2光に対する第1アーム内で伝播する第1光の位相を設定する。回折格子カプラは、第1光および第2光を受光することにより、出力ビームを出力するように構成される。回折格子カプラは、出力ビームの反射ビームを受光するように構成される。光学ミキサーは、分割光の残りの部分および反射ビームを受光することによって、ビート(Beat)信号を出力するように構成される。1つ以上のプロセッサは、ピクセルからビート信号を受信することによって、位相シフターを制御するように構成される。
【0016】
一実施形態において、回折格子カプラは、第1アームからの第1光を第1偏光方向を有する第1ビームにカップルするように構成される二重偏光回折格子カプラである。二重偏光回折格子カプラは、第2アームからの第2光を第1偏光方向に直交する第2偏光方向を有する第2ビームにカップルするように構成される。
【0017】
一実施形態において、1つ以上のプロセッサは、ビート信号の信号レベルを増加させるように位相シフターを制御する。
【0018】
一実施形態において、1つ以上のプロセッサは、ビート信号の信号レベルを最大化するように位相シフターを制御する。
【0019】
一実施形態において、自律走行車両のためのシステムは、ビート信号に応答して自律走行車両のパワートレインを制御するように構成される制御システムを含む。
【0020】
一実施形態において、出力ビームは、赤外線出力ビームである。
【0021】
一実施形態において、自律走行車両のためのシステムは、分割光の第1部分を偏光コントローラに提供するように構成されるスプリッタを含む。また、スプリッタは、分割光の残りの部分を光学ミキサーに提供するように構成される。
【0022】
一実施形態において、偏光コントローラは、第2位相シフターを含む。
【0023】
一実施形態において、偏光コントローラは、第1ステージおよび第2ステージを含む。第1ステージは、第1の2×2スプリッタと位相シフターを含む。第1の2×2スプリッタは、光学ミキサーに供給するインターコネクトにカップルされる。第2ステージは、第2の2×2スプリッタおよび第2位相シフターを含む。
【0024】
一実施形態において、回折格子カプラの第1ポートは、第2位相シフターに光学的にカップルされる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本発明の非限定的かつ非包括的な実施形態は、以下の図面を参照して説明され、同様の参照番号は、特に指定がない限り、様々な図面にわたって同様の部分を示す。
【0026】
図1a】本開示内容の実施形態による能動偏光制御機能を有するLIDARピクセルを含む例示的なLIDAR装置を示す。
【0027】
図1b】本開示内容の実施形態による能動偏光制御のための第1位相シフターおよび第2位相シフターを含む例示的なLIDARピクセルを示す。
【0028】
図2】本開示内容の実施形態による能動偏光制御機能を有する2つ以上のコヒーレントピクセルをどのように焦点面アレイ(FPA)に結合できるかを示す。
【0029】
図3】本開示内容の実施形態による能動偏光制御機能を有するコヒーレントピクセルのアレイがFMCW LIDARシステムでどのように使用できるかを示す。
【0030】
図4a】本開示内容の実施形態による例示的なセンサーのアレイを含む自律走行車両を示す。
【0031】
図4b】本開示内容の実施形態による例示的なセンサーのアレイを含む自律走行車両の上面図を示す。
【0032】
図4c】本開示内容の実施形態によるセンサー、パワートレイン、および制御システムを含む例示的な車両制御システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
LIDARピクセルのための能動偏光制御の実施形態が本明細書に説明される。以下の説明において、実施形態の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が説明される。しかし、関連技術分野における通常の知識を有する者は、本明細書に記載の技術が、1つ以上の特定の詳細なしに実施されてもよく、または他の方法、構成要素または材料で実施されてもよいことを認識するであろう。他の例において、周知の構造、材料、または動作は、特定の態様を曖昧にすることを避けるために詳細に示されたり説明されたりしない。
【0034】
本明細書の全体にわたって「1つの実施形態」または「一実施形態」についての言及は、実施形態に関して説明された特定の特徴、構造、または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体にわたって様々な箇所で「1つの実施形態において」または「一実施形態において」という言句の出現は、必ずしもすべて同じ実施形態を指すわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態で任意の適切な方法で組み合わせることができる。
【0035】
本明細書の全体にわたって、いくつかの技術用語が使用される。これらの用語は、本明細書に具体的に定義されるか、またはこれらの使用の文脈で明確に別段の指示がない限り、当該技術分野におけるこれらの通常の意味を取るべきである。本開示内容の目的のために、「自律走行車両」という用語は、SAE国際規格J3016の任意の自律レベルにおける自律機能を有する車両を含む。
【0036】
本開示内容の態様において、可視光線は、約380nm~700nmの波長範囲を有するものと定義することができる。不可視光線は、紫外線および赤外線などの可視光線の範囲から外れた波長を有する光として定義することができる。約700nm~1mmの波長範囲を有する赤外線は、近赤外線を含む。本開示内容の態様において、近赤外線は、約700nm~1.6μmの波長範囲を有するものと定義することができる。
【0037】
本開示内容の態様において、「透過性(Transparent)」という用語は、90%を超える光透過率を有するものと定義することができる。一部の態様において、「透明性」という用語は、材料が90%を超える可視光線の透過率を有するものと定義することができる。
【0038】
周波数変調連続波(Frequency Modulated Continuous Wave、FMCW)LIDARは、周波数変調され、コリメートされた光ビームをオブジェクトに指向させてオブジェクトの距離と速度を直接測定する。オブジェクトから反射された光は、タップされた(Tapped)バージョンのビームと結合される。結果として得られるビートトーン(Beat Tone)の周波数は、第2測定を必要とするドップラーシフト(Doppler Shift)に対して一旦修正されると、LIDARシステムに対するオブジェクトの距離に比例する。同時に行われ得るか、または行われ得ない2つの測定は、距離および速度の両方の情報を提供する。
【0039】
FMCW LIDARは、改善された製造可能性および性能のために統合フォトニクスを用い得る。統合フォトニックシステムは、通常、ミクロンスケールの導波管装置を使用して単一の光学モードを操作する。
【0040】
拡散表面で反射されるFMCW LIDARによって生成されたコヒーレント光は、反射された光学フィールドで無作為強度および位相を特徴とするスペックルパターン(Speckle Pattern)を生成する。このスペックルフィールドは、単一モード光学システムに再びカップルすることができるパワー(Power)の量を減少させる。FMCW LIDARビームが拡散表面を横切ってスキャンされることによって、反射されたスペックルフィールドは、広くなった信号スペクトルにつながる時変挙動(Time-Varying)を有する。
【0041】
本開示内容の実施形態は、能動偏光制御機能を有する1つ以上のコヒーレントピクセルを含む。コヒーレントピクセルにおける光は、2つの「アーム」に均等に分割され、次いでピクセルの2つのアームの振幅と相対位相は、任意に操作できる。2つのアーム内の光は、二重偏光光学カプラに伝達され得る。このカプラは、光を2つの直交偏光で自由空間にカップルすることができる。
【0042】
コヒーレントピクセルの2つのアームの振幅および位相を制御することによって、光の出力偏光が任意に選択され得る。代案として、コヒーレントピクセルの2つのアームの振幅と位相を制御すると、光の特定の偏光を受光するのに任意に敏感になり得る。
【0043】
図1aは、本開示内容の実施形態による能動偏光制御機能を有するLIDARピクセル150を含む例示的なLIDAR装置199を示す。図1aにおけるLIDARピクセル150は、1×2スプリッタ152、光学ミキサー159、回折格子カプラ161、および偏光コントローラ180を含む。偏光コントローラ180は、2×2スプリッタ156および位相シフター157を含む。偏光コントローラ180は、上部アーム162および下部アーム160を含む。
【0044】
LIDARピクセル150に進入する光151は、スプリッタ(例えば、1×2スプリッタ152)によって分割できる。光151は、レーザー(例えば、連続波レーザー)によって生成された赤外線レーザー光であり得る。一部の実施形態において、レーザー光は、コリメートできる。スプリッタ152の分割比率は、FMCW LIDARシステムに対して望むところによって選択され得る。この分割光の一部(例えば、70%~99%)は、インターコネクト153を介して2×2スプリッタ156に伝播する。1×2スプリッタ152の下部出力ポートから出射される残りの光(例えば、1%~30%)は、インターコネクト154を介して光学ミキサー159に伝播する。一部の実施形態において、入力光151および1×2スプリッタ152は、2つの独立した光源に置き換えることができる。
【0045】
送信方向において、偏光コントローラ180は、1×2スプリッタ152によって分割される分割光の第1部分を受光するように構成される。分割光の第1部分は、インターコネクト153を介して偏光コントローラ180に伝播する。2×2スプリッタ156に進入する光は、2×2スプリッタ156の2つの出力ポートの間で分割される。2×2スプリッタ156の上部出力ポートで偏光コントローラ180の「上部アーム」162が始まり、2×2スプリッタ156の下部ポートで偏光コントローラ180の「下部アーム」160が始まる。一部の実施形態において、2×2スプリッタ156の上部ポートと下部ポートとの間の分割比率は、50:50であるが、必要に応じて他の分割比率が選択され得る。上部アーム162内の光は、下部アーム160に対する上部アーム162内の光の位相を任意に設定するように制御できる位相シフター157を通過する。上部アーム162内の光は、下部アーム160に対する上部アーム162内の光の位相を任意に設定するように制御できる位相シフター157を通過する。
【0046】
位相シフター157は、下部アーム160内で伝播する下部光に関連して上部アーム162内で伝播する上部光の位相を設定する。図1aにおいて、処理ロジック190は、位相シフター157を制御するように構成される。上部アーム162内の光は、回折格子カプラ161の上部ポート168に伝播する反面、下部アーム160内の光は、回折格子カプラ161の下部ポート169に伝播する。回折格子カプラ161は、第1偏光方向の光と、第1偏光方向の光と直交する第2偏光方向の光をアウトカップル(Outcouple)するように構成される二重偏光回折格子カプラであり得る。回折格子カプラ161は、一部の実施形態において、上部ポート168からの光を第1偏光ビーム(例えば、「TE」偏光ビーム)にカップルし、下部ポート169からの光を第2偏光ビーム(例えば、「TM」偏光ビーム)にカップルする。これらの2つの直交ビームは、重畳され、位相シフター157の状態によって決定される任意の偏光を有する出力光ビーム193を形成する。したがって、回折格子カプラ161は、上部アーム162内で伝播する上部光と下部アーム160内で伝播する下部光を受光することにより、出力光ビーム193を出力するように構成される。
【0047】
例示された実施形態において、回折格子カプラ161は、「アンテナ」として提示される。しかし、等価、代替、または類似のシステムが偏光回転子(Polarization Rotator)、偏光結合器(Polarization Combiner)、またはエッジエミッタ(Edge Emitter)を使用して具現できる。
【0048】
受光方向において、任意に偏光された光194は、回折格子カプラ161に進入する。第1偏光を有する光は、上部アーム162にカップルされ、位相シフター157を通過する。第2偏光を有する光は、下部アーム160にカップルされる。次に、両側アーム内の光は、2×2スプリッタ156を通過する。位相シフター157は、インターコネクト163に接続される2×2スプリッタ156の下部ポートに最大光量がカップルされるように制御できる。インターコネクト163内の光は、光学ミキサー159に供給され、光学ミキサー159は、供給された光をインターコネクト154内の光と結合する。インターコネクト154内の光は、インターコネクト153内で伝播する光の第1部分を除く光の残りの部分である。したがって、光学ミキサー159は、分割光の残りの部分と(下部アーム160および2×2スプリッタ156を介して伝播する)反射ビーム194を受光することによって、出力信号164を出力するように構成される。光学ミキサー159は、これらのミックスされた光信号(インターコネクト163およびインターコネクト154内の光)を電気ドメインに変換して1つ以上の出力信号164を生成する。例えば、出力信号164は、「ビート信号(Beat Signal)」などの電子信号であり得る。
【0049】
前述したように、位相シフター157は、下部アーム160内で伝播する下部光に対する上部アーム162内で伝播する上部光の位相を設定する。図1aの示された実施形態において、処理ロジック190は、LIDARピクセル150からビート信号164を受信することにより、位相シフター157を制御するように構成される。一部の実施形態において、処理ロジック190は、位相シフター157を異なる位相値で駆動した後、最高振幅を有するビート信号164を生成する位相値を選択し、選択された位相値を位相シフター157上で駆動してビート信号164の信号レベルを増加させたり、または最大化する。異なるターゲット表面が異なる偏光方向に反射するため、異なるターゲット表面によって反射された光の異なる偏光によって、処理ロジック190は、ビート信号164の振幅を増加させる異なる位相値で位相シフター157を駆動することができる。一部の実施形態において、処理ロジック190は、複数のLIDARピクセル150からビート信号164を受信し、複数のビート信号からイメージ191を生成する。
【0050】
図1bは、本開示内容の実施形態による能動偏光制御のための第1位相シフター107および第2位相シフター109を含む例示的なLIDARピクセル149を示す。コヒーレントピクセル149に進入する光101は、スプリッタ(例えば、1×2スプリッタ102)によって分割できる。このスプリッタの分割比率は、FMCW LIDARシステムに対して望むところによって選択され得る。この分割光の一部(例えば、70%~99%)は、インターコネクト103を介して2×2スプリッタ105に伝播する。1×2スプリッタの下部出力ポートから出射される残りの光(例えば、1%~30%)は、インターコネクト104を介して光学ミキサー106に伝播する。一部の実施形態において、入力光101および1×2スプリッタ102は、2つの独立した光源に置き換えることができる。
【0051】
送信方向において、2×2スプリッタ105に進入する光は、(「上部アーム」および「下部アーム」を有する偏光コントローラ130の第1ステージを構成する)2×2スプリッタ105の2つの出力ポートの間で分割される。第1ステージは、第1の2×2スプリッタ105および第1位相シフター107を含む。コヒーレントピクセル149の一実施形態において、分割比率は、50:50であるが、必要に応じて他の分割比率が選択され得る。上部アーム内の光は、下部アームに対する上部アーム内の光の位相を任意に設定するように制御できる第1位相シフター107を通過する。
【0052】
上部および下部アーム内の光は、第2の2×2スプリッタ108(偏光コントローラ130の第2ステージ)に進入する。第2ステージは、第2の2×2スプリッタ108および第2位相シフター109を含む。2つのアームの位相シフトに応じて、スプリッタ108の上部および下部ポートから出射される光の振幅を制御できる。この第2ステージの上部アーム内の光は、第2ステージの上部および下部アームの相対位相を任意に設定するように制御できる第2位相シフター109を通過する。上部アーム内の光は、二重偏光回折格子カプラ111の上部ポート118に伝播する反面、下部アーム110内の光は、二重偏光回折格子カプラ111の下部ポート119に伝播する。上部ポート118は、第2位相シフター109に光学的にカップルされる。回折格子カプラ111は、上部ポート118からの光を第1偏光ビームにカップルし、下部ポート119からの光を第2直交偏光ビームにカップルする。これらの2つの直交ビームは、重畳され、2つの位相シフター107、109の状態によって決定される任意の偏光を有する光ビーム143を形成する。
【0053】
例示された実施形態において、二重偏光回折格子カプラ111は、「アンテナ」として提示される。しかし、等価、代替、または類似のシステムが偏光回転子、偏光結合器、またはエッジエミッタを使用して具現できる。
【0054】
受光方向において、任意に偏光された光144は、二重偏光回折格子カプラ111に進入する。第1偏光を有する光は、第2ステージの上部アーム112にカップルされ、第2位相シフター109を通過する。第2偏光を有する光は、第2ステージの下部アーム110にカップルされる。次に、両側アーム内の光は、2×2スプリッタ108を通過して第1ステージに進入する。第1ステージの上部アーム内の光は、第1位相シフター107を通過する。第1ステージの両側アーム内の光は、2×2スプリッタ105を通過する。第1位相シフター107および第2位相シフター109は、インターコネクト113に接続される2×2スプリッタ105の下部ポートに最大光量がカップルされるように制御できる。インターコネクト113内の光は、光学ミキサー106に供給され、光学ミキサー106は、供給された光をインターコネクト104内の光と結合する。光学ミキサー106は、これらのミックスされた光信号を電気ドメインに変換して1つ以上の出力信号114を生成する。
【0055】
図2は、本開示内容の実施形態による能動偏光制御機能を有する2つ以上のコヒーレントピクセルをどのように焦点面アレイ(FPA)201に結合できるかを示す。コヒーレントピクセル203は、LIDARピクセル149および/またはLIDARピクセル150の設計で具現できる。複数の光学チャネル202がアレイに進入する。これらは別々の並列チャネルであってもよく、または光学回路を使用してピクセルの間でスイッチされてもよい。一部の実施形態において、同じ連続波(CW)赤外線レーザーは、光学チャネル202のそれぞれについてレーザー光を提供する。導波管、光ファイバ、マイクロ光学要素、光増幅器および/またはフォトニック回路は、チャネル202のそれぞれがCW赤外線レーザーからレーザー光の一部を受光するように具現できる。光は、前述したように、任意の偏光204を有する光を操作、送信、および受光するそれぞれのコヒーレントピクセル(例えば、203)に進入する。受光された光は、出力電気信号205のアレイに変換される。FPA201によってイメージ化された環境のイメージを生成するために、出力電気信号205のアレイに対してイメージ処理が行われ得る。
【0056】
図3は、本開示内容の実施形態による能動偏光制御機能を有するコヒーレントピクセルアレイがFMCW LIDARシステム399でどのように使用できるかを示す。図3において、レンズ300は、能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイ301から入力を受ける。能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイ301は、一部の実施形態でFPA201を含み得る。また、レンズ300は、様々な角度306を有する出力ビームを受光する。能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイ301内のピクセルは、FPAドライバモジュール304によって制御される。アレイ内の個々のピクセルが光を放出または受光するためにターンオンしたり、アレイ内の複数の同時ピクセルが光を同時に放出または受光するためにターンオンしたりすることができる。能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイ301によって放出された光は、Q並列チャネルを有するレーザーアレイ303によって生成される。レーザーアレイは、能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイ301と直接統合できるか、または能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイ301と一緒にパッケージ化された別のモジュールであり得る。レーザーアレイは、デジタル-アナログ変換器(DAC)307を介してLIDAR処理エンジン302から制御信号を受信するレーザードライバモジュール305によって制御される。また、LIDAR処理エンジン302は、FPAドライバ304を制御し、能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイ301からデータを送受信する。
【0057】
LIDAR処理エンジン302は、マイクロコンピュータ308を含む。マイクロコンピュータ308は、FPAシステム330からのデータを処理し、FPAドライバ304およびレーザーコントローラ305を介してFPAシステム330に制御信号を送信することができる。信号は、LIDAR処理エンジン302のNチャネル受信機309によって受信される。これらの入力信号は、Mチャネルのアナログ-デジタル変換器(ADC)310のセットを使用してデジタル化され、マイクロコンピュータ308は、デジタル化されたバージョンの信号を受信するように構成される。
【0058】
図4aは、本開示内容の態様による図1a~図3のLIDAR設計を含み得る例示的な自律走行車両400を示す。図示された自律走行車両400は、自律走行車両の外部環境の1つ以上のオブジェクトをキャプチャし、自律走行車両400の動作を制御する目的でキャプチャされた1つ以上のオブジェクトに関連するセンサーデータを生成するように構成されるセンサーアレイを含む。図4aは、センサー433A、433B、433C、433D、433Eを示す。図4bは、センサー433A、433B、433C、433D、433Eに加えて、センサー433F、433G、433H、433Iを含む自律走行車両400の上面図を示す。センサー433A、433B、433C、433D、433E、433F、433G、433H、および/または433Iのうち、任意のものは、図1a~図3の設計を含むLIDAR装置を含み得る。図4cは、自律走行車両400のための例示的なシステム499のブロック図を示す。例えば、自律走行車両400は、エネルギーソース406によって動力の供給を受け、ドライブトレイン408に動力を提供できる原動機404を含むパワートレイン402を含み得る。自律走行車両400は、方向制御装置412、パワートレイン制御装置414、およびブレーキ制御装置416を含む制御システム410をさらに含み得る。自律走行車両400は、人および/または貨物を輸送することができ、様々な異なる環境で移動できる車両を含む任意の数の異なる車両として具現できる。前述の構成要素402~416は、これらの構成要素が活用される車両のタイプによって大きく異なり得ることを理解するであろう。
【0059】
以下で説明する実施形態は、例えば、自動車、バン、トラックまたはバスなどの車輪型陸上車両(Wheeled Land Vehicle)に焦点を合わせる。このような実施形態において、原動機404は、(何よりも)1つ以上の電気モーターおよび/または内燃機関を含み得る。エネルギーソースは、例えば、(例えば、ガソリン、ディーゼル、水素などを提供する)燃料システム、バッテリーシステム、太陽電池パネル、または他の再生可能なエネルギーソース、および/または燃料電池システムを含み得る。ドライブトレイン408は、変速機および/または原動機404の出力を車両のモーションに変換するのに適した任意の他の機械的駆動構成要素とともにホイールおよび/またはタイヤを含み得るだけでなく、自律走行車両400を制御可能に停止または減速するように構成される1つ以上のブレーキまたは自律走行車両400の軌跡を制御するのに適した方向またはステアリング構成要素(例えば、自律走行車両400の1つ以上のホイールがほぼ垂直な軸を中心にピボットを行って車両の長手方向軸に対するホイールの回転平面の角度を変更させることを可能にするラックおよびピニオンステアリング連結装置)を含み得る。一部の実施形態において、(例えば、電気/ガスハイブリッド車両の場合)、パワートレインとエネルギーソースの組み合わせを使用できる。一部の実施形態において、(例えば、個々のホイールまたは車軸専用の)多重電気モーターを原動機として使用できる。
【0060】
方向制御装置412は、自律走行車両400が望む軌跡に沿うことができるように、方向またはステアリング構成要素からフィードバックを受信および制御するための1つ以上のアクチュエーターおよび/またはセンサーを含み得る。パワートレイン制御装置414は、パワートレイン402の出力を制御して例えば、原動機404の出力動力を制御し、ドライブトレイン408で変速機のギアを制御することによって、自律走行車両400の速度および/または方向を制御するように構成され得る。ブレーキ制御装置416は、自律走行車両400を減速または停止させる1つ以上のブレーキ、例えば、車両のホイールに結合されたディスクまたはドラムブレーキを制御するように構成され得る。
【0061】
本開示内容の利益を有する通常の知識を有する者によって理解されるように、オフロード車両、全地形(All-Terrain)車両または軌道車両または建設装備を含むが、これらに限定されない他の車両タイプは、必然的に異なるパワートレイン、ドライブトレイン、エネルギーソース、方向制御装置、パワートレイン制御装置およびブレーキ制御装置を使用する。さらに、一部の実施形態において、構成要素の一部は、例えば、車両の方向制御装置が主に1つ以上の原動機の出力を変更することによって処理される場合に組み合わせることができる。したがって、本明細書に開示された実施形態は、自律走行車輪型陸上車両における本明細書に説明された技術の特定の応用に限定されない。
【0062】
例示された実施形態において、自律走行車両400についての自律制御は、処理ロジック422内の1つ以上のプロセッサおよび1つ以上のメモリ424を含み得、処理ロジック422は、メモリ424に格納されたプログラムコード(例えば、命令語426)を行うように構成された車両制御システム420で具現される。処理ロジック422は、例えば、グラフィックス処理ユニット(GPU(s))および/または中央処理ユニット(CPU(s))を含み得る。車両制御システム420は、LIDARピクセル149または150のようなLIDARピクセルの光学ミキサーの出力に応答して自律走行車両400のパワートレイン402を制御するように構成され得る。車両制御システム420は、複数のLIDARピクセルからの出力に応答して自律走行車両400のパワートレイン402を制御するように構成され得る。車両制御システム420は、FPAシステム330から受信された信号に基づいて生成されたマイクロコンピュータ308からの出力に応答して自律走行車両のパワートレイン402を制御するように構成され得る。
【0063】
センサー433A~433Iは、自律走行車両の動作を制御するのに使用するためのデータを自律走行車両の周辺環境から収集するのに適した様々なセンサーを含み得る。例えば、センサー433A~433Iは、RADARユニット434、LIDARユニット436、例えば、GPS、GLONASS、BeiDou、Galileo、またはCompassなどの衛星航法システムである3Dポジショニングセンサー438を含み得る。図1a~図3のLIDAR設計は、LIDARユニット436に含まれ得る。LIDARユニット436は、例えば、自律走行車両400の周囲に分布した複数のLIDARセンサーを含み得る。一部の実施形態において、3Dポジショニングセンサー438は、衛星信号を使用して地球上の車両の位置を決定し得る。センサー433A~433Iは、任意選択で1つ以上の超音波センサー、1つ以上のカメラ440、および/または慣性測定ユニット(Inertial Measurement Unit、IMU)442を含み得る。一部の実施形態において、カメラ440は、モノグラフィックまたはステレオグラフィックカメラであり得、静止画および/または動画を記録することができる。カメラ440は、自律走行車両400の外部環境で1つ以上のオブジェクトのイメージをキャプチャするように構成されるCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)イメージセンサーを含み得る。IMU442は、3つの方向で自律走行車両400の線形および回転運動を検出できる複数のジャイロスコープおよび加速度計を含み得る。ホイールエンコーダなどの1つ以上のエンコーダ(図示せず)が自律走行車両400の1つ以上のホイールの回転をモニタリングするのに使用できる。
【0064】
センサー433A~433Iの出力は、位置推定(Localization)サブシステム452、追跡(Trajectory)サブシステム456、知覚(Perception)サブシステム454、および制御システムインターフェース458を含む制御サブシステム450に提供され得る。位置推定サブシステム452は、自律走行車両400の位置および指向(または「ポーズ」とも呼ばれる)をその周辺環境内で、そして一般的に特定の地理的領域内で決定するように構成される。自律走行車両の位置は、ラベルが指定された自律走行車両データを生成する機能の一部として同じ環境内の追加車両の位置と比較できる。知覚サブシステム454は、自律走行車両400を取り囲む環境内のオブジェクトを検出、追跡、分類および/または決定するように構成され得る。追跡サブシステム456は、環境内で静止および移動するオブジェクトだけでなく、希望する目的地を考慮するとき、特定のタイムフレームにわたる自律走行車両400のための軌跡を生成するように構成される。一部の実施形態による機械学習モデルは、車両軌跡を生成するために活用できる。制御システムインターフェース458は、自律走行車両400の軌跡を具現するために制御システム410と通信するように構成される。一部の実施形態において、機械学習モデルが計画された軌跡を具現するために自律走行車両を制御するために活用できる。
【0065】
車両制御システム420のための図4cに示される構成要素の集合は、単に本質的に例示的であることが理解されるであろう。個々のセンサーは、一部の実施形態では省略され得る。一部の実施形態において、図4cに示される異なるタイプのセンサーが冗長性のために、および/または自律走行車両を取り囲む環境内の他の領域をカバーするために使用できる。一部の実施形態において、異なるタイプおよび/または組み合わせの制御サブシステムを使用できる。また、サブシステム452~458は、処理ロジック422およびメモリ424とは別のものとして示されているが、一部の実施形態において、サブシステム452~458の機能の一部または全部がメモリ424に常駐し、処理ロジック422によって行われる命令語426などのプログラムコードで具現でき、このようなサブシステム452~458は、場合によっては、同じプロセッサおよび/またはメモリを使用して具現できることが理解されるであろう。一部の実施形態において、サブシステムは、様々な専用回路ロジック、様々なプロセッサ、様々なフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、様々な特定用途向け集積回路(ASIC)、様々なリアルタイムコントローラなどを使用して少なくとも部分的に具現でき、前述のように、複数のサブシステムは、回路、プロセッサ、センサー、および/または他の構成要素を活用できる。また、車両制御システム420の様々な構成要素を様々な方法でネットワーク化することができる。
【0066】
一部の実施形態において、自律走行車両400は、また、自律走行車両400のための冗長またはバックアップ制御システムとして使用できる2次車両制御システム(図示せず)を含み得る。一部の実施形態において、2次車両制御システムは、特定のイベントに応答して自律走行車両400を動作させることができる。2次車両制御システムは、1次車両制御システム420で検出された特定のイベントに応答する限定された機能のみを有し得る。また他の実施形態において、2次車両制御システムは、省略され得る。
【0067】
一部の実施形態において、ソフトウェア、ハードウェア、回路ロジック、センサー、およびネットワークの様々な組み合わせを含む多数の異なるアーキテクチャが図4cに示される様々な構成要素を具現するために使用できる。それぞれのプロセッサは、例えば、マイクロプロセッサとして具現でき、それぞれのメモリは、主記憶装置および任意の補助レベルのメモリ-例えば、キャッシュメモリ、不揮発性またはバックアップメモリ(例えば、プログラマブルまたはフラッシュメモリ)、およびリードオンリーメモリ-を含むランダムアクセスメモリ(RAM)装置を表すことができる。また、それぞれのメモリは、物理的に自律走行車両400の他の場所に位置したメモリ記憶装置、例えば、プロセッサ内のキャッシュメモリ、および(例えば、大容量記憶装置または他のコンピュータコントローラに格納されて)仮想メモリとして使用される任意の格納容量を含むものと見なすことができる。図4cに示される処理ロジック422または完全に別個の処理ロジックを使用して自律走行制御の目的以外の自律走行車両400の追加機能、例えば、エンターテインメントシステムを制御し、ドア、照明、あるいは、便宜機能などを動作させる追加機能を具現できる。
【0068】
さらに、追加の格納のために、自律走行車両400は、また、1つ以上の大容量記憶装置、例えば、特にリムーバブルディスクドライブ、ハードディスクドライブ、直接アクセス記憶装置(DASD)、光学ドライブ(例えば、CDドライブ、DVDドライブなど)、ソリッドステートストレージドライブ(SSD)、ネットワーク接続された記憶装置、ストレージエリアネットワークおよび/またはテープドライブなどを含み得る。さらに、自律走行車両400は、自律走行車両400が搭乗者から複数の入力を受信し、搭乗者についての出力を生成するようにする、例えば、1つ以上のディスプレイ、タッチスクリーン、音声および/またはジェスチャインターフェース、ボタン、および他の触覚制御装置などのユーザーインターフェース464を含み得る。一部の実施形態において、搭乗者からの入力は、他のコンピュータまたは電子装置、例えば、モバイル装置のアプリまたはウェブインターフェースを介して受信され得る。
【0069】
一部の実施形態において、自律走行車両400は、1つ以上のネットワーク470(例えば、特に近距離通信網(LAN)、広域通信網(WAN)、無線ネットワーク、および/またはインターネット)との通信に適したネットワークインターフェース462などの1つ以上のネットワークインターフェースを含み、他のコンピュータおよび電子装置との情報通信を許容することができる。前記情報通信は、例えば、クラウドサービスなどの中央サービスを含み、自律走行車両400は、前記サービスから車両の自律走行制御に使用される環境および他のデータを受信する。一部の実施形態において、1つ以上のセンサー433A~433Iによって収集されたデータは、ネットワーク470を介してコンピューティングシステム472にアップロードされて追加に処理できる。このような実施形態において、タイムスタンプがアップロード前に車両データの各インスタンス(Instance)に関連付けることができる。
【0070】
図4cに示される処理ロジック422および本明細書に開示されている様々な追加のコントローラとサブシステムは、以下により詳細に説明されるように、一般にオペレーティングシステムの制御下で動作し、様々なコンピュータソフトウェアアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、モジュール、またはデータ構造を実行するか、またはこれらに依存する。さらに、様々なアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、またはモジュールも、ネットワーク470を介して自律走行車両400に結合された他のコンピュータの1つ以上のプロセッサで、例えば、分散コンピューティング環境、クラウドベースのコンピューティング環境またはクライアントサーバコンピューティング環境で実行できるため、コンピュータプログラムの機能を具現するために必要な処理がネットワークを介して多数のコンピュータおよび/またはサービスに割り当てられる。
【0071】
オペレーティングシステムの一部として具現されたり、特定のアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、モジュール、または命令語のシーケンス、またはこれらのサブセットとして具現されたりしても、本明細書に記載の様々な実施形態を具現するために実行されるルーチンは、ここで「プログラムコード」と呼ばれる。プログラムコードは、通常、様々なメモリおよび記憶装置内に様々な時間に常駐し、1つ以上のプロセッサによって読み取りおよび実行されるとき、本開示内容の様々な態様を具現するステップまたは要素を実行するために必要なステップを行う1つ以上の命令語を含む。さらに、実施形態は、完全に機能するコンピュータおよびシステムの文脈で説明され、以下に説明されるが、本明細書に記載されている様々な実施形態は、様々な形態のプログラム製品として配布することが可能であり、実施形態は、このような配布を実際に行うのに使用される特定のタイプのコンピュータ読み取り可能な媒体とは無関係に具現できることを理解するであろう。コンピュータ読み取り可能な媒体の例としては、特に、揮発性および不揮発性メモリ装置、フロッピーおよび他のリムーバブルディスク、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、磁気テープおよび光ディスク(例えば、CD-ROM、DVDなど)のような実感型の非一時的媒体が含まれる。
【0072】
また、以下で説明される様々なプログラムコードは、これが特定の実施形態で具現されるアプリケーションに基づいて識別できる。しかし、以下の任意の特定のプログラム命名法は、単に便宜のために使用されたものであり、したがって、本発明は、このような命名法によって識別および/または暗示された任意の特定アプリケーションでのみ使用するように制限されてはならないことを理解するべきである。さらに、コンピュータプログラムがルーチン、手順、方法、モジュール、オブジェクトなどに体系化できる典型的に無限の数の方式とプログラム機能が典型的なコンピュータ内に常駐する様々なソフトウェア層(例えば、オペレーティングシステム、ライブラリ、API、アプリケーション、アプレットなど)中に割り当てられる様々な方式を考慮するとき、本発明は、本明細書に記載のプログラム機能の特定の体系化および割り当てに限定されないことを理解するべきである。
【0073】
本開示内容の利益を有する通常の知識を有する者は、図4cに示される例示的な環境が本明細書に開示された実施形態を制限するように意図されないことを認識するであろう。実際に、通常の知識を有する者は、他の代替ハードウェアおよび/またはソフトウェア環境が本明細書に開示された実施形態の範囲から逸脱することなく使用できることを認識するであろう。
【0074】
本開示内容における「処理ロジック」(例えば、処理ロジック190または422という用語は、本明細書に開示された動作を実行するために、1つ以上のプロセッサ、マイクロプロセッサ、マルチコアプロセッサ、ASICおよび/またはFPGAを含み得る。一部の実施形態において、メモリ(図示せず)は、動作を実行および/またはデータを格納するための命令語を格納するために処理ロジックに統合される。また、処理ロジックは、本開示内容の実施形態による動作を実行するためのアナログまたはデジタル回路を含み得る。
【0075】
本開示内容で説明される「メモリ」または「複数のメモリ」は、1つ以上の揮発性または不揮発性メモリアーキテクチャを含み得る。「メモリ」または「複数のメモリ」は、コンピュータ読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュール、またはその他のデータなどの情報を格納するための任意の方法または技術で具現された移動式および非移動式媒体であり得る。例示的なメモリ技術は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、CD-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、高精細マルチメディア/データ記憶ディスクまたはその他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気記憶装置またはコンピューティング装置によるアクセスのために情報を格納するために使用できる任意の他の非送信媒体を含み得る。
【0076】
ネットワークは、任意のネットワークまたはネットワークシステムを含み得、このネットワークまたはネットワークシステムとしてピアツーピア(Peer-to-Peer)ネットワーク、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどのパブリックネットワーク、プライベートネットワーク、セルラーネットワーク、無線ネットワーク、有線ネットワーク、有無線組み合わせのネットワーク、および衛星ネットワークなどがあるが、これらに限定されない。
【0077】
通信チャネルは、IEEE802.11プロトコル、SPI(Serial Peripheral Interface)、IC(Inter-Integrated Circuit)、USB(Universal Serial Port)、CAN(Controller Area Network)、セルラーデータプロトコル(例えば、3G、4G、LTE、5G)、光通信ネットワーク、ISP(Internet Service Provider)、ピアツーピアネットワーク、LAN、WAN、パブリックネットワーク(例えば、「インターネット」)、プライベートネットワーク、衛星ネットワークなどを活用する1つ以上の有線または無線通信を含むか、またはこれによってルーティングされることができる。
【0078】
コンピューティング装置は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、ファブレット、スマートフォン、フィーチャーホン、サーバコンピュータ、または他のものを含み得る。サーバコンピュータは、データセンターに遠隔に位置するか、ローカルに格納するサーバであり得る。
【0079】
前述したプロセスは、コンピュータソフトウェアおよびハードウェアの側面で説明される。説明された技術は、有形または非一時的な機械(例えば、コンピュータ)読み取り可能な記憶媒体内に具体化され、機械によって実行されるときに機械が説明された動作を実行させる機械実行可能命令語を構成し得る。さらに、プロセスは、ASICなどのハードウェア内で具体化できる。
【0080】
実感型非一時的な機械読み取り可能な記憶媒体は、機械(例えば、コンピュータ、ネットワーク装置、パーソナル携帯情報端末、製造ツール、1つ以上のプロセッサセットを有する任意の装置など)によってアクセス可能な形で情報を提供(例えば、格納)する任意のメカニズムを含む。例えば、機械読み取り可能な記憶媒体は、記録可能/記録不可能媒体(例えば、ROM、RAM、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリ装置など)を含む。
【0081】
要約書に説明されたものを含め、本発明の例示された実施形態についての前述の説明は、包括的であるか、または本発明を開示された正確な形態に限定することを意図したものではない。本発明の特定の実施形態および本発明の例が例示的な目的で本明細書に説明されるが、関連技術分野における通常の知識を有する者が認識するように、本発明の範囲内で様々な修正が可能である。
【0082】
このような本発明の修正は、前述の詳細な説明に照らして行われ得る。次の特許請求の範囲で使用される用語は、本発明を本明細書に開示された特定の実施形態に限定するものと解釈されてはならない。むしろ、本発明の範囲は、確立された特許請求の範囲の解釈の原則に従って解釈されなければならない次の特許請求の範囲によって完全に決定されるべきである。
図1a
図1b
図2
図3
図4a
図4b
図4c
【手続補正書】
【提出日】2022-12-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を生成するように構成されるレーザーと、
前記光を複数の分割光に分割するように構成されるスプリッタと、
前記複数の分割光のうち、第1分割光を受光するように構成される偏光コントローラ-前記偏光コントローラは、第1アームおよび第2アームを含み、前記第1アームは、前記第2アームに対する前記第1アームを通過する光の位相を設定するように制御されるように構成される第1位相シフターおよび第2位相シフターを含み、前記偏光コントローラは、前記第1アームと前記第2アームにカップルされる少なくとも1つの2×2スプリッタを含む-と、
前記第1アームからの光を受光するように構成される第1ポートおよび前記第2アームからの光を受光するように構成される第2ポートを含む二重偏光回折格子カプラ-前記二重偏光回折格子カプラは、前記第1ポートからの光を第1偏光方向を有する第1ビームにカップルするように構成され、前記二重偏光回折格子カプラは、前記第2ポートからの光を第2偏光方向を有する第2ビームにカップルするように構成され、前記二重偏光回折格子カプラの前記第1ポートは、前記第2位相シフターに直接光学的にカップルされる-と、を含むLIDARシステム。
【請求項2】
前記複数の分割光のうち、第2光を受光するように構成される光学ミキサーをさらに含み、
前記二重偏光回折格子カプラは、前記第1偏光方向を有する反射光を前記第1アームにカップルするように構成され、前記第2偏光方向を有する前記反射光を前記第2アームにカップルするように構成され、
前記光学ミキサーは、前記反射光および前記第2光に応答して出力信号を出力するように構成され
前記反射光は、LIDAR動作環境内の少なくとも1つのオブジェクトから反射された前記第1ビームまたは前記第2ビームのうち、少なくとも1つである請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項3】
前記スプリッタは、前記偏光コントローラにカップルされ、前記光学ミキサーにカップルされて前記第2光を前記光学ミキサーに提供する請求項2に記載のLIDARシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの2×2スプリッタは、第1の2×2スプリッタおよび第2の2×2スプリッタを含み、前記偏光コントローラは、
前記第1の2×2スプリッタ前記第1位相シフターを含む第1ステージ-前記第1の2×2スプリッタは、インターコネクト(Interconnect)に接続され、前記光学ミキサーについての供給は、前記インターコネクトを介して行われる-と、
前記第2の2×2スプリッタ前記第2位相シフターを含む第2ステージと、を含む請求項2に記載のLIDARシステム。
【請求項5】
前記反射光の偏光は、少なくとも部分的には、少なくとも1つのオブジェクトの1つ以上の表面に基づく請求項2に記載のLIDARシステム。
【請求項6】
前記第2偏光方向を有する前記第2ビームは、前記第1偏光方向に直交する請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項7】
前記第1ビームと前記第2ビームは、重畳されて任意の偏光を有する結合されたビームを形成する請求項1に記載のLIDARシステム。
【請求項8】
前記任意の偏光は、前記第1位相シフターおよび前記第2位相シフターによって少なくとも部分的に決定される請求項7に記載のLIDARシステム。
【請求項9】
光検出および距離測定(LIDAR)処理エンジンと、
前記LIDAR処理エンジンにカップルされた能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイと、を含み、前記能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイ内のピクセルは、
第1アームおよび第2アームを含む偏光コントローラ-前記第1アームは、前記第2アームに対する前記第1アームの位相を設定するように制御できる第1位相シフターおよび第2位相シフターを含み、前記偏光コントローラは、前記第1アームと前記第2アームにカップルされる少なくとも1つの2×2スプリッタを含む-と、
前記第1アームから光を受光するための第1ポートおよび前記第2アームから光を受光するように構成される第2ポートを含む二重偏光回折格子カプラ-前記二重偏光回折格子カプラは、前記第1ポートからの光を第1偏光方向を有する第1ビームにカップルするように構成され、前記二重偏光回折格子カプラは、前記第2ポートからの光を第2偏光方向を有する第2ビームにカップルするように構成され、前記二重偏光回折格子カプラの前記第1ポートは、前記第2位相シフターに直接光学的にカップルされる-と、を含む自律走行車両用の自律走行車両制御システム。
【請求項10】
前記能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイ内の前記ピクセルは、
分割光の一部を受光するように構成される光学ミキサーを含み、
前記二重偏光回折格子カプラは、前記第1偏光方向を有する反射光を前記第1アームにカップルするように構成され、前記第2偏光方向を有する前記反射光を前記第2アームにカップルするように構成され、
前記光学ミキサーは、前記反射光および前記分割光の一部に応答して出力信号を出力するように構成され
前記反射光は、LIDAR動作環境内の少なくとも1つのオブジェクトから反射された前記第1ビームまたは前記第2ビームのうち、少なくとも1つである請求項に記載の自律走行車両用の自律走行車両制御システム。
【請求項11】
前記能動偏光制御されたコヒーレントピクセルアレイ内の前記ピクセルは、
第1光を前記偏光コントローラに提供するように前記偏光コントローラにカップルされ、前記光学ミキサーにカップルされるスプリッタを含み、
前記スプリッタは、また前記光学ミキサーに前記第2光を提供するように構成され、前記第2光は、前記分割光の一部である請求項10に記載の自律走行車両用の自律走行車両制御システム。
【請求項12】
前記第1ビームと前記第2ビームは、重畳されて任意の偏光を有する結合されたビームを形成し、前記任意の偏光は、前記第1位相シフターおよび前記第2位相シフターによって少なくとも部分的に決定される請求項9に記載の自律走行車両用の自律走行車両制御システム。
【請求項13】
分割光の第1部分を受光するように構成される偏光コントローラ-前記偏光コントローラは、第1アームおよび第2アームを含み、前記偏光コントローラの位相シフターは、前記第2アーム内で伝播する第2光に対する前記第1アーム内で伝播する第1光の位相を設定し、前記偏光コントローラは、前記第1アームおよび前記第2アームにカップルされる少なくとも1つの2×2スプリッタを含む-、
前記第1光および前記第2光を受光することにより、出力ビームを出力するように構成される回折格子カプラ-前記回折格子カプラは、LIDAR動作環境内のオブジェクトから出力ビームが反射した反射ビームを受光するように構成され、前記回折格子カプラの前記第1ポートは、前記位相シフターに直接光学的にカップルされる-、および
前記分割光の残りの部分および前記反射ビームを受光することにより、ビート(Beat)信号を出力するように構成される光学ミキサーを含むLIDARピクセルと、
前記ピクセルから前記ビート信号を受信することにより、前記位相シフターを制御するように構成される1つ以上のプロセッサと、
前記ビート信号に応答して前記自律走行車両を制御するように構成される制御システムと、を含む自律走行車両用のシステム。
【請求項14】
前記回折格子カプラは、前記第1アームからの前記第1光を第1偏光方向を有する第1ビームにカップルするように構成される二重偏光回折格子カプラであり、前記二重偏光回折格子カプラは、前記第2アームからの前記第2光を前記第1偏光方向に直交する第2偏光方向を有する第2ビームにカップルするように構成される請求項13に記載の自律走行車両用のシステム。
【請求項15】
前記1つ以上のプロセッサは、前記ビート信号の信号レベルを増加させるように前記位相シフターを制御する請求項13に記載の自律走行車両用のシステム。
【請求項16】
前記1つ以上のプロセッサは、前記ビート信号の信号レベルを最大化するように前記位相シフターを制御する請求項13に記載の自律走行車両用のシステム。
【請求項17】
前記出力ビームは、赤外線出力ビームである請求項13に記載の自律走行車両用のシステム。
【請求項18】
前記偏光コントローラおよび前記光学ミキサーにカップルされたスプリッタ-前記スプリッタは、前記分割光の第1部分を前記偏光コントローラに提供するように構成され、前記スプリッタは、また前記分割光の残りの部分を前記光学ミキサーに提供するように構成される-をさらに含む請求項13に記載の自律走行車両用のシステム。
【請求項19】
前記偏光コントローラは、第2位相シフターを含む請求項13に記載の自律走行車両用のシステム。
【請求項20】
前記少なくとも1つの2×2スプリッタは、第1の2×2スプリッタおよび第2の2×2スプリッタを含み、前記偏光コントローラは、
前記第1の2×2スプリッタおよび前記位相シフターを含む第1ステージ-前記第1の2×2スプリッタは、インターコネクトに接続され、前記光学ミキサーについての供給は、前記インターコネクトを介して行われる-と、
前記第2の2×2スプリッタおよび前記第2位相シフターを含む第2ステージと、を含む請求項19に記載の自律走行車両用のシステム。
【国際調査報告】