(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-01
(54)【発明の名称】溶接ビード検査装置
(51)【国際特許分類】
G01N 21/95 20060101AFI20230525BHJP
【FI】
G01N21/95 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507217
(86)(22)【出願日】2021-04-20
(85)【翻訳文提出日】2022-10-19
(86)【国際出願番号】 KR2021004962
(87)【国際公開番号】W WO2021215802
(87)【国際公開日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】10-2020-0047746
(32)【優先日】2020-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0020188
(32)【優先日】2021-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522409334
【氏名又は名称】アグル コリア カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ボク ミンガプ
(72)【発明者】
【氏名】パク ヒョンソプ
(72)【発明者】
【氏名】パク ナヨン
(72)【発明者】
【氏名】ホ キョンファン
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AB02
2G051AB13
2G051AC15
2G051BA08
2G051CA04
2G051CB01
2G051CB02
2G051CB03
(57)【要約】
本発明は、溶接ビードの形状を検査する溶接ビード検査装置に係り、配管の溶接過程において生成されたビードの形状を撮影して溶接品質及び状態などを検査することができる溶接ビード検査装置を提供しようとするものである。このため、本発明による溶接ビード検査装置は、ハウジング部(60)の中間内側に形成された下方が開放された内側空間において溶接ビードの形状を撮影する映像センサ部(10)と、前記溶接ビードに直接的または間接的に照明光を提供する照明部(30)と、を含んで構成され、前記ハウジング部(60)は、前記パイプの外表面に密着して据え置かれ、前記外表面に沿ってスライド移動可能なように、ハウジング部(60)の下側にパイプ据え置き曲面が形成され、検査対象パイプ(P)の外周面に沿って移動回転させて検査することにより、複雑な設備構造でも、簡単な検査作業によって、溶接ビードBを迅速かつ正確に検査することができるようになる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプの外表面において溶接ビードの形状を検査する溶接ビード検査装置において、
ハウジング部の中間内側に形成された下方が開放された内側空間において溶接ビードの形状を撮影する映像センサ部と、
前記溶接ビードに直接的または間接的に照明光を提供する照明部と、を含んで構成され、
前記ハウジング部は、前記パイプの外表面に密着して据え置かれ、前記外表面に沿ってスライド移動可能なように、ハウジング部の下側にパイプ据え置き曲面が形成されることを特徴とする溶接ビード検査装置。
【請求項2】
前記映像センサ部と向かい合う位置に背景部材をさらに備え、
前記照明部は、前記照明光を、前記背景部材の前面で反射された反射光の形態で、前記溶接ビードに提供することを特徴とする請求項1に記載の溶接ビード検査装置。
【請求項3】
前記映像センサ部と向かい合う位置に背景部材をさらに備え、
前記照明部は、前記照明光を、前記背景部材の後面から透過された透過光の形態で、前記溶接ビードに提供することを特徴とする請求項1に記載の溶接ビード検査装置。
【請求項4】
前記パイプの外表面の色相に応じて、前記背景部材の表面色を入れ替るか、前記照明部の照明光色を変更することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の溶接ビード検査装置。
【請求項5】
前記パイプの外周面に沿って検査装置が安定的に走行可能なように、溶接ビード検査装置のパイプ据え置き状態を維持する固定部をさらに備え、
前記固定部は、少なくとも一部分が弾力性材質で形成されるか、少なくとも一部分に弾性要素を含む構造で形成されたことを特徴とする請求項1に記載の溶接ビード検査装置。
【請求項6】
前記固定部は、
少なくとも前記ハウジング部の一側から他側まで前記パイプの外周面を包み込んで至るだけの長さを有し、可撓性材質で形成されたバンド部材と、
前記ハウジング部の一側及び他側のうち少なくともいずれか一つに配備されて、溶接ビード検査装置のパイプ据え置き状態を形成するために、解除可能に固定されるバンド固定部材と、を含んで構成されたことを特徴とする請求項5に記載の溶接ビード検査装置。
【請求項7】
前記固定部は、
前記ハウジング部の一側及び他側のいずれか一つに長さ調節部を配備し、前記パイプの外径寸法に対応する長さに、前記バンド部材の長さが調節されることを特徴とする請求項6に記載の溶接ビード検査装置。
【請求項8】
前記固定部は、
溶接ビードとの干渉を防止するように、バンド部材の長さ方向に沿って、ビード通過溝を配備するか、スリップ部材を配備したことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の溶接ビード検査装置。
【請求項9】
ハウジング部の下側に形成されたパイプ据え置き曲面の両側端部に外部から伝達される光を減らすかまたは遮断する遮光部をさらに含んで構成されたことを特徴とする請求項1に記載の溶接ビード検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接ビードの形状を検査する溶接ビード検査装置に係り、配管の溶接過程において生成されたビードの形状を撮影して溶接品質及び状態などを検査する溶接ビード検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、溶接品質及び状態などを検査する方法は、破壊検査及び非破壊検査に大別されるが、そのうち、非破壊検査は、工作物の製品完全性や表面状態を変形させずに検査する方法である。代表的に、液体浸透法、磁気探傷法、超音波検査法、音響放射法、放射線透過法、渦電流探傷法、熱探傷法、ホログラフィー技術などがあり、材料の表面欠陥や内部欠陥を観察するのに用いられる。材料を破壊せずにも、検査することができるという特性のため、時間と費用を節約しながら、航空機部品のような高価な部品を検査及び評価し、問題を解決して研究するのに主に用いられる。
【0003】
一例として、プラスチックパイプの場合、それぞれのパイプ部材を端部において溶融させて相互接合する融着結合(または溶着結合)方式の溶接がよく用いられ、溶接作業後、パイプ部材が正確に溶接されたかを検査するようになる。このとき、前記部材は、高精度の溶接が要求されないので、溶接状態を検査するときは、溶融して形成されたビードの形状や長さなどに異常が発生しなかったかを、作業者が目視で検査して、不良の有無を判断している。ところで、このように、目視で溶接状態を検査することは、時間がたくさんかかるだけでなく、検査者の熟練度、心理状況などの人的要因に影響され、検査結果の信頼性の側面で問題があった。
【0004】
このため、溶接部を検査するための非破壊検査装置が開発されているが、一例として、大韓民国登録特許10-1293574号公報及び大韓民国登録特許10-0532637号公報を始めとした多数の先行文献に示されるように、超音波を用いる非破壊検査装置が主に使われている。
【0005】
しかしながら、このような超音波を用いた非破壊検査装置は、あまりにも高価であるだけでなく、単位検査時間が長く、複雑な配管設備施設などにおいて検査を進行するのには不向きであるという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このため、本発明は、上述した従来の問題点を改善するためのものであって、作業者が検査対象であるパイプの上に検査装置を容易に適用して直観的に検査工程を行うことができる構造を提供することにより、使い勝手を改善し、作業時間を顕著に減少させる装置を提供しようとする。
【0007】
また、ビード検査のための検査装置の利用時、装置の使用安全性のために固定手段を備えるが、前記固定手段によって、ビードに衝撃が加えられるか、干渉が発生して、ビードが損なわれることが防止されるように、細部構造を含めて構成することにより、検査対象の保護及び長時間の寿命が確保され得る装置を提供しようとする。
【0008】
また、検査対象のパイプの多様な直径に対して固定手段を容易に調節して対応することができるように、固定手段のサイズ変更構造を含めて構成することにより、装置の使用にあたって便宜性が増大された装置を提供しようとする。
【0009】
本発明が解決しようとする技術的課題は、上述した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は、下記の記載から、本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した技術的課題を達成するために、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置は、パイプの外表面において溶接ビードの形状を検査する装置であって、ハウジング部の中間内側に形成された下方が開放された内側空間において溶接ビードの形状を撮影する映像センサ部と、前記溶接ビードに直接的または間接的に照明光を提供する照明部と、を含んで構成され、前記ハウジング部は、前記パイプの外表面に据え置かれ、前記外表面に沿ってスライド移動可能なように、ハウジング部の下側にパイプ据え置き曲面が形成される。
【0011】
また、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置は、前記映像センサ部と向かい合う位置に背景部材をさらに備え、前記照明部は、前記照明光を、前記背景部材の前面で反射された反射光の形態で、前記溶接ビードに提供する構造を有してもよい。
【0012】
また、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置は、前記映像センサ部と向かい合う位置に背景部材をさらに備え、前記照明部は、前記照明光を、前記背景部材の後面から透過された透過光の形態で、前記溶接ビードに提供する構造を有してもよい。
【0013】
また、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置は、前記パイプの外表面の色相に応じて、前記背景部材の表面色を入れ替るか、前記照明部の照明光色を変更する構造を有してもよい。
【0014】
また、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置は、前記パイプの外周面に沿って検査装置が安定的に走行可能なように、溶接ビード検査装置のパイプ据え置き状態を維持する固定部をさらに備え、前記固定部は、少なくとも一部分が弾力性材質で形成されるか、少なくとも一部分に弾性要素を含む構造で形成されてもよい。
【0015】
また、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置において、前記固定部は、少なくとも前記ハウジング部の一側から他側まで前記パイプの外周面を包み込んで至るだけの長さを有し、可撓性材質で形成されたバンド部材と、前記ハウジング部の一側及び他側のうち少なくともいずれか一つに配備されて、溶接ビード検査装置のパイプ据え置き状態を形成するために、解除可能に固定されるバンド固定部材と、を含んで構成されてもよい。
【0016】
また、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置において、前記固定部は、前記ハウジング部の一側及び他側のいずれか一つに長さ調節部を配備し、前記パイプの外径寸法に対応する長さに、前記バンド部材の長さが調節されるように構成されてもよい。
【0017】
また、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置において、前記固定部は、溶接ビードとの干渉を防止するように、バンド部材の長さ方向に沿って、ビード通過溝を配備するか、スリップ部材を配備して構成されてもよい。
【0018】
また、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置は、ハウジング部の下側に形成されたパイプ据え置き曲面の両側端部に外部から伝達される光を減らすかまたは遮断する遮光部をさらに含んで構成されてもよい。
【発明の効果】
【0019】
上述した課題の解決手段によれば、本発明による溶接ビード検査装置は、検査対象であるパイプの上に据え置かれた検査装置をバンドで密着させてから、容易に固定した後、作業者が手で前記装置を回転させるように構成されることにより、作業時間を顕著に減少させる効果を有する。
【0020】
また、溶接ビードとの干渉が防止されるように、ビード通過溝が配備された構造を有することにより、ビード及び装置が損なわれる可能性が減り、検収精密性の向上及び検収便宜性を提供する。
【0021】
また、バンドの長さ調節が可能なように、バックルが配備された構造を含めて構成することにより、装置の使用にあたって便宜性が顕著に増大されるという効果を有する。
【0022】
本発明の効果は、上述した効果に限定されるものではなく、本発明における詳細な説明または特許請求の範囲に記載された発明の構成から推論可能なあらゆる効果を含むものと理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】溶接結合されたパイプの溶接ビードを示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置を示す斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置のハウジングを示す底面斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置の細部構造を示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置の使用状態図である。
【
図6】本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置において、固定部の可変長さ設定構造を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置において、固定部の可変長さ設定構造の変形実施形態を示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置において、固定部のビード干渉防止構造を示す図である。
【
図9】本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置において、固定部のバンド固定部材の様々な実施形態を示す図である。
【
図10】本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置において、固定部のバンド部材の摩擦減少構造を示す図である。
【
図11】本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置において、固定部の目盛り表示部を示す図である。
【
図12】本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置において、検査対象パイプの多様な直径に対応した遮光補完構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付した図面を参照して、本発明について説明する。しかしながら、本発明は、いろいろな形態で具現されてもよく、よって、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。
【0025】
明細書の全体において、ある部分が他の部分と「連結(接続、接触、結合)」されているというのは、「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の部材を挟んで「間接的に連結」されている場合を含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」というのは、特に断りのない限り、他の構成要素を排除するのではなく、他の構成要素をさらに備えてもよいことを意味する。
【0026】
この明細書において用いられた用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈からみて、明らかに異なる意味を有さない限り、複数の表現を含む。この明細書で、「含む」または「有する」などの用語は、明細書に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の異なる特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除するものではないと理解されなければならない。
【0027】
以下、本発明の好適な実施形態について、添付した図面を参照して、当該分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように説明する。
【0028】
まず、それぞれの図面をみれば、
図1は、溶接結合されたパイプの溶接ビードを例示的に示す図であって、所定の溶接方法で結合された二つのパイプ間に溶融されて形成された溶接ビードBの代表的な形状を示す図である。
図2は、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置の斜視図であって、映像センサ部を介した溶接ビードの形状撮影及びそれを活用した検査が可能なように、バンド部材によってパイプの外表面に装着されて固定された状態を示す図である。
図3は、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置のハウジングの底面斜視図であって、下側にビード通過用溝が配備された接触部材及びハウジングを示す図である。
【0029】
図4は、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置の細部構造を示す図であって、
図4(a)は、装置内の細部構造を示す図であり、
図4(b)は、
図4(a)の断面図(A-A)であって、溶接ビードBを撮影する映像センサ部の全体的な配置構造と、その一部分を拡大して示す図である。
図5は、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置の使用状態図であって、
図5(a)は、溶接ビード検査装置がパイプに仮に搭載された状態で、固定手段であるバンド部材によってパイプに密着して固定されることにより、溶接ビード検査装置のビード検査準備状態を形成する過程を示す図であり、
図5(b)は、前記溶接ビード検査装置がパイプの周囲を回転して検査が進行中である状態を示す図である。
【0030】
図6は、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置において、固定部の可変長さ設定構造を示す図であって、バンド部材の一端を可変して固定可能な構造を介して、多様な直径のパイプに対応できる例示的な構造を示す図である。
図7は、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置において、固定部の可変長さ設定構造の変形実施形態を示す図であって、バックル構造などを介したバンド部材の長さ調節構造を例示的に示す図である。
【0031】
図8は、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置における固定部のビード干渉防止構造を示す図であって、
図8(a)は、ビードBとの干渉が予防されるように、ビード通過溝が配備されたバンド部材を示す図であり、
図8(b)は、ビードBとの干渉が予防されるように離隔して配備された二つのバンド部材によって、パイプPに密着されたものを示す図である。
図9は、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置において、固定部のバンド固定部材の様々な実施形態であって、
図9(a)は、溶接ビードの検査中に、バンド部材が緩められることを防止する、ベルクロ(登録商標)構造からなるバンド固定部材を示す図であり、
図9(b)は、ワンタッチボタン構造からなるバンド固定部材を示す図であり、
図9(c)は、バックル構造からなるバンド固定部材を示す図であり、
図9(d)は、鉤係止構造からなるバンド固定部材を示す図である。
【0032】
図10は、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置における固定部の摩擦減少構造を示す図であって、
図10(a)は、バンド部材及びパイプとの摩擦を減らすために、バンド部材の接触面にスリップ部材が配備された構造を示す図であり、
図10(b)は、バンド部材の中間に、転動輪が設けられた少なくとも一つのスリップ部材が配備された構造を示す図であり、
図10(c)は、バンド部材に転動輪を直接固定してスリップ部材を形成した構造を示す図である。
【0033】
図11は、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置における固定部の目盛り表示部を示す図であって、バンド部材の長さ方向に沿って目盛り表示部が配備され、バンド部材の長さ設定をガイドする構造を例示的に示す図である。
図12は、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置において、検査対象パイプの多様な直径に対応した遮光補完構造を示す図であって、ビードイメージの測定を妨げる外部光の流入を伸縮または折畳構造の遮光部によって遮蔽する構造を示す図である。
【0034】
本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置は、
図1に示すように、溶接結合された二つのパイプP間の溶接部を検査するためのものであって、配管の端部を溶融させて溶接する場合、ビードBが形成され、このようなビードBの外観形状から溶接品質、溶接状態などを比較的高い正確度で推定することができる。映像センサ部10によって撮影された溶接ビードBの形状データを制御モジュール部50に配備された保存媒体に保存するか、コンピュータ、携帯電子機器などで有・無線送信して、作業者が活用するように構成されることが好ましい。溶接ビード検査装置は、ビードの異常の有無を判断するにあたって、予め設定された基準値以外にも、過去に測定されたビード検査データだけでなく、新たに蓄積された最近のビード検査データが活用されてもよい。
【0035】
本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置100は、
図2乃至
図12に示すように、パイプPの溶接部を検査する装置であって、二つのパイプP間の溶接された部分の上に装着され、検査準備状態を形成して、パイプPの外表面に装置が密着した状態で、円周方向に回転して溶接ビードBの外観形状を検査する。装置の細部構成として、溶接ビードBの外形を撮影する映像センサ部10、前記映像センサ部10による溶接ビードの外形撮影時、ビードの外形検出が容易になるように背景を提供する背景部材20、溶接ビードBの外形撮影のための光源を提供する照明部30、前記映像センサ部10及び背景部材20をそれぞれ固定可能な本体であって、溶接ビードの撮影空間を外部光から遮蔽するハウジング部60などを含んで構成されてもよい。前記背景部材20は、パイプの接線方向から前記映像センサ部10によって溶接ビードの外形を撮影する場合、溶接ビードイメージの背景を提供するものであり、照明部30は、前記背景部材20の前面で反射された反射光の形態で、前記溶接ビードに照明光を提供するか、前記背景部材20の後面から透過された透過光の形態(またはバックライトの形態)で、前記溶接ビードに照明光を提供してもよい。
【0036】
本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置100において、装置の外観を形成する前記ハウジング部60は、その中間の内側空間に映像センサ部10、背景部材20、及び照明部30を配置可能な構造物を形成し、
図3に示すように、下側に、パイプPの外表面の一部が入れ込まれる曲面構造として、パイプ据え置き曲面が形成され、パイプPとの接触面のうち、ビードBに対応する位置に、ビード通過溝61が配備され、ビードとの干渉が防止される構造で形成されることが好ましい。
【0037】
パイプPの上に検査装置が据え置かれると、前記パイプPの外周面の一部分が入れ込まれ、溶接ビードBが映像センサ部10の撮影範囲内に入り、装置回動時、検査装置は、前記溶接ビードBがビード通過溝61に入れ込まれた状態で、前記溶接ビードBに沿って走行するようになる。ハウジング部60は、上述した実施形態において提示されたいずれか一つの構成または構造に限らず、例えば、装置の装着または検査などの過程で、装置を円滑にハンドリングできるように把持部が配備されることが好ましく、前記把持部は、指挿入型の把持取っ手及び/または摩擦表面型の把持部などで形成されてもよい。
【0038】
本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置100において、映像センサ部10は、溶接ビードBを円滑に撮影可能にハウジング部60のある一側に配備され、溶接ビードBの外形を撮影可能なセンサの一般を意味し、黒白またはカラーなどのイメージ形態で測定して、当該映像データを制御モジュール部50などの構成に伝達する機能を行う。上述した実施形態は、パイプの接線方向から溶接ビードの形状を撮影する構造で配置され、背景部材20を背景として溶接ビードBの形状の境界線を撮影する構造を例示的に示すものである。このような接線方向からの撮影は、例えば、プラスチックパイプの突合せ溶接などにおける融着ビードの品質検査、状態点検などに用いられてもよいが、これに制限されるものではない。
【0039】
以外にも、本発明の技術思想は、様々な溶接方式による溶接ビードの品質検査、状態点検などのために、溶接ビードBの垂直上面から撮影する方式で具現されてもよく、またはパイプの外表面の接線方向及び法線方向の両方から撮影する方式などで具現されてもよい。
【0040】
本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置100において、背景部材20は、映像センサ部10と向かい合う位置に配備され、溶接ビードBの撮影時、背景を形成し、照明部30から発生する光を直・間接的に受ける構成である。前記背景部材20は、上述した実施形態において提示されたいずれか一つの構成または構造に限らず、例えば、所定色の板部材を装着するか、色紙などを付着して構成されてもよく、あるいは、前記照明部30の少なくとも一部を背景部材20の裏面に配備して、バックライトの形態で所定の色光を出力するように構成されてもよい。
【0041】
前記背景部材20は、溶接ビードBの撮影品質を改善するために、パイプの色や撮影空間の内部照度などを考慮して、色の種類を変えるか、または光度などを調節する制御構造を有してもよい。このような変更または調節の構造は、例えば、照明部30の色度及び発光度を制御するか、バックライトのRGB混合割合に変更するか、板部材を変えて脱着する方式などが採用されてもよい。
【0042】
本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置100において、照明部30は、背景部材20または溶接ビードBに直・間接的に光を提供する構成であって、溶接ビードBの外形撮影のための能動照明を提供する。前記照明部30は、白、赤、青、緑の光源のうち少なくともいずれか一つを配備し、単一の可視光を出力するか、これらの組み合わせ光を出力するように構成されてもよい。すなわち、例えば、プラスチックパイプPの場合、鉄製パイプとは異なり、多様な色で製作され、パイプと照明部30の出力光が同一または類似の色であれば、パイプPの溶接ビードの形状の撮影が十分行われないことがあり得る。このため、複数の色を放出可能な複数の光源を前記照明部30または背景部材20に配備し、溶接ビードの検査時、パイプPの色を考慮して、前記照明部30または背景部材20の色を選定して提供するように構成することにより、検査正確度などをさらに改善することができる。
【0043】
また、前記照明部30または背景部材20の照度(illuminance)は、映像センサ部10の感度を考慮して選定されてもよく、ハウジング部60の外部から思いがけず入る周辺光による影響を減少させるように十分な照度を確保することが好ましい。
【0044】
本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置100において、接触部材40は、パイプPの外表面にスライド可能に配置され、溶接ビード検査装置を溶接ビードの周囲に安定的に装着して、パイプの上で走行させることができる基礎作用面の機能を行い、接触部材40の境界部分のうち、溶接ビードに相当する部分には、
図3に示すように、溝41が配備され、溶接ビードとの干渉が防止される構造を形成する。ここで、接触部材40は、前記ハウジング部60と一体で形成されるか、あるいは、別途に形成して組み立てられて配備されてもよい。
【0045】
本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置100において、制御モジュール部50は、装置を全体的に制御する構成であって、例えば、照明部30の光源色などを制御し、パイプの外表面に沿って走行する間、撮影された溶接ビードの形状などの情報を保存するメモリなどの保存装置をさらに備えるか、前記情報を周辺のステーションまたは遠隔サーバなどに送信するように通信手段をさらに備えてもよい。
【0046】
前記制御モジュール部50は、検査装置の移動を感知する加速度センサ及び/または検査装置の空間回転角度を感知するジャイロセンサをさらに備え、パイプの外表面に沿って走行する検査装置の走行速度、位置、及び状態などを判断する資料として用いられ得る。
【0047】
本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置100は、パイプの外周面に沿って検査装置を安定的に走行させるために、溶接ビード検査装置100のパイプ据え置き状態を保持する固定部80をさらに備えてもよい。すなわち、検査装置を前記固定部80によってパイプPに据え置いた状態で、スライド可能に密着して固定することにより、検査者または使用者が、パイプPの外表面に沿って溶接ビード検査装置100を安定的に走行させて、溶接ビードを撮影することができる構造を形成する。
【0048】
前記パイプPを含む設備構造が複雑であるか、検査すべきポイントが地上から遠く離れている場合、多数の溶接部を検査することが難しく、時間も長くかかるが、前記固定部80によってパイプPに装置を密着させた状態で、溶接部に沿って円周方向に回転させて検査することにより、複雑な設備構造や多数のポイントを検査しても、簡単な検査作業によって、溶接ビードBを迅速かつ正確に検査することができるようになる。
【0049】
細部構造をみると、前記固定部80は、その一端部が検査装置の一側部に固定され、その他端部がパイプの外表面を包み込んで検査装置の他側部に固定されることにより、走行過程において、溶接ビード検査装置の落下による破損を防止することができ、使用者は、検査過程において、本発明の溶接ビード検査装置をパイプの外表面に沿って安定的に走行させることができる。このような据え置き構造は、高い所に位置したパイプの溶接部分を検査する場合、他人の助けなしにも、1人の使用者が検査装置を円滑に活用して容易に検査作業を行うことができる。
【0050】
前記固定部80は、可撓性材質で形成されることが好ましく、例えば、繊維材質または弾力性バンド材質などで形成されてもよい。また、前記固定部80の細部構造または材質などは、これに限定されず、例えば、一部区間または端部に弾性要素を含む方式で形成されてもよい。
【0051】
前記固定部80は、固定部80の他端部にバンド固定部84を備えて、検査装置をパイプPの上に装着して据え置く過程において、検査装置の他側部に前記バンド固定部84を任意で固定することにより、検査装置の据え置き状態を形成することができ、以下において、前記バンド固定部84について、具体的にさらに説明する。
【0052】
本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置100は、
図4に示すように、ハウジング部60の中間内側に配備された下方開放型の空間を中心として、映像センサ部10、背景部材20、及び照明部30を配備し、前記下方開放型の空間が前記パイプPの表面と一緒に全体的に光遮蔽空間を形成し、前記照明部30による光環境において、映像センサ部10を用いてパイプPのビードイメージを撮影して検査イメージを得る。このとき、溶接ビード検査装置100は、固定部80によって前記パイプPの上にスライド可能に密着した状態を維持して、パイプPの外周面に沿って走行しながら、パイプPのビードイメージを連続的若しくは周期的に、あるいは必要区間において撮影することができる。
【0053】
本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置は、
図5に示すように、溶接ビード検査装置を二つのパイプP間の溶接された部分の上に据え置き、固定部80によって検査対象のパイプPに密着したビード検査準備状態において、パイプPの溶接部に沿って走行させて溶接ビードBを撮影するようになる。例えば、作業者は、検査対象のパイプPに据え置かれた装置をバンド部材81で包み込んで密着させて検査準備状態を完了した後、手で装置を回転させて、検査を行うことができ、溶接部を検査するために、溶接ビードBの外形線のイメージを活用し、所定の外周面区間または外周面の全体区間を1回回転走行するか、または2回以上回転走行してビード検査を実施した後、ビード検査を完了することが好ましい。溶接ビード検査方法は、いずれか一つに限らず、例えば、溶接ビード検査装置が自ら走行回転するように、別途のモータ構造を備えて、地上から遠く離れているか、手で装置を回し難い場合でも、検査が円滑に行われるように構成することができる。
【0054】
一方、前記固定部80は、パイプの多様な直径に対応するために、さらなる構成または構造を備えてもよい。例えば、多様な直径のパイプに符合するそれぞれの長さに形成された複数個のバンド部材81をさらに備えることにより、必要に応じて、当該直径寸法に符合するバンド部材81を採用して用いてもよい。
【0055】
また、以外にも、前記固定部80は、バンド部材81の一側端部を固定し、バンド部材81の長さを調整して制限可能な長さ調節部82をさらに備えてもよい。すなわち、例えば、
図6に示すように、バンド部材81の一側端部の固定が緩められないように端部に噛合歯状のヒンジ回動部82-1が配備された構造として長さ調節部82を備えてもよい。前記ヒンジ回動部82-1が開放状態になると、長さ調節部82内のバンド部材81は、自由に走行可能になり、長さが自由に調節され、ヒンジ回動部82-1が他方向に回動されて閉鎖状態になると、前記ヒンジ回動部82-1の噛合歯によって、前記バンド部材81は、所定の長さに固定されるようになる。前記固定部80の長さ調節部82は、上述した実施形態に提示されたいずれか一つの構成または構造に限らず、必要に応じて、変形して実施してもよい。
【0056】
前記長さ調節部82の変形実施形態として、
図7に示すように、バンド部材81の一側端部を定める通常の巻きバックル構造を用いてもよい。前記長さ調節部82は、ハウジング部60の一側面に直接固定されるか、連結リンク体82-2によって、ハウジング部60の一側面に連結固定されてもよく、また、前記連結リンク体82-2は、単純なバー(bar)の形状などで形成されてもよい。
【0057】
また、前記長さ調節部82の他の変形実施形態として、上述した実施形態のように構成するが、
図7に示すように、前記連結リンク体82-2をスプリング状に形成して構成してもよい。この場合、溶接ビード検査装置の装着固定過程において、前記連結リンク体82-2の弾性変形を用いることができるので、バンド部材81は、かばん紐(strap)のように、皮革または非弾性繊維材質などから選んで形成してもよい。
【0058】
前記固定部80のバンド部材81は、前記長さ調節部82によってハウジング部60の一側面に固定されて長さが設定された後、パイプPを包み込んでハウジング部60の他側面に延長されて、バンド固定部84によって、ハウジング部60の他側面に固定されることにより、溶接ビード検査装置の装着固定状態を形成するようになる。このように、バンド部材81がパイプPを包み込む区間において、溶接ビードと干渉されることを防止するために、
図8(a)に示すように、バンド部材81の幅方向の中間に長さ方向に沿ってビード通過溝83が配備されるか、あるいは、
図8(b)に示すように、分割されたバンド部材81を用いて幅方向の中間に離隔した溝を形成する構造で配備されてもよい。
【0059】
また、前記固定部80は、
図9に示すように、ハウジング部60の他面にバンドを固定する様々な方式のバンド固定部84を含んで構成されてもよい。すなわち、例えば、前記バンド固定部84は、
図9(a)に示すように、溶接ビードBの検査中に、バンド部材81が緩められないように、ベルクロ(登録商標)構造84-1からなるか、
図9(b)に示すように、スナップボタン(snap button)またはワンタッチボタン構造84-2からなるか、
図9(c)に示すように、挿入固定式クリップ-バックル構造84-3からなるか、
図9(d)に示すように、鉤係止構造84-4からなってもよい。前記固定部80のバンド固定部84は、上述した実施形態に提示されたいずれか一つの構成または構造に限らず、それぞれのバンド固定部84は、バンド部材81の端部をハウジング部60の他側部に固定して装着固定状態を形成する。
【0060】
また、本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置は、 溶接ビード検査装置100がパイプPの外表面に沿って回転走行するとき、溶接ビードまたはパイプPの表面とバンド部材81との接触を防止するか、スライド走行を補助するように、スリップ部材85をさらに含んで構成されてもよい。例えば、
図10(a)に示すように、前記スリップ部材85は、プラスチックまたは金属などの硬性材質の突起構造で形成され、バンド部材81の上に設けられてもよい。
【0061】
また、以外にも、前記スリップ部材85は、転動輪86を含む構造物で構成されてもよく、
図10(b)に示すように、前記バンド部材81を所定の区間別に媒介を介して連結する構造物で形成して、長さ方向の一側及び他側のそれぞれに、それぞれの要素のバンド部材81が固定され、中間に転動輪86が回動可能に固定された車輪型のスリップ部材85が配備されて、検査装置の走行を円滑にする。
【0062】
または、
図10(c)に示すように、転動輪86が固定される部分切開溝がバンド部材81に形成され、前記部分切開溝の両側部分に転動輪86の中心軸が固定され、前記中心軸に対して転動輪86が回動可能に配備されて構成されたスリップ部材85が配備されることにより、検査装置の走行を円滑にする。このとき、前記中心軸の固定は、バンド部材81に布などを重ね合わせて裁縫または接着によって離脱しないように固定する方式を採用してもよいが、これに限定されるものではない。このような構造によって、バンド部材81の汚染、損傷などを防止することができ、検査装置の回転走行を円滑に行うことができる効果を有する。
【0063】
また、前記バンド部材81は、検査対象パイプPの外径寸法を表示する目盛り表示部89をさらに備えることが好ましい。すなわち、
図11に示すように、目盛り表示部89がバンド部材81の一部分に配備され、据え置き作業以前に、バンド部材81の長さを予め調節して設定した後、溶接ビード検査装置100をパイプPの上に装着するようにガイドするものである。パイプPの直径に比べて、必要以上に長いバンド部材81は、装着後、パイプPの外周面に沿って走行するとき、安定性を妨げ、短いバンド部材81は、装着後、バンド部材81の端部の固定作業が円滑でないか、不安定な固定状態を形成して、走行中に固定状態が解除されるなどの不便をもたらし得る。よって、パイプPの直径に対応する装着固定状態を形成するように、バンド部材81に配備された目盛り表示部89を用いて、バンド部材81の長さを調節して固定設置することにより、溶接ビード検査をさらに安定的に容易に行うようになる。
【0064】
本発明の一実施形態による溶接ビード検査装置は、
図12に示すように、ハウジング部60の下側の両方に、外部から伝達される光を減らすか遮断する遮光部70をさらに含んで構成されてもよい。前記遮光部70は、ハウジング部60とパイプPとの間の隙間を遮蔽可能な構造で形成される。前記ハウジング部60は、パイプPの多様な外径寸法に対応可能なように、基本的にハウジング部60の下部がさらに大きな曲律半径で形成され、前記ハウジング部60の下部に遮光部70がさらに配備されることが好ましい。このような構造によって、パイプPの多様な外径寸法でも、ビードの測定位置が比較的一貫して維持されて、測定正確度などを良好に維持することができる。前記遮光部70は、上述した実施形態に提示されたいずれか一つの構成または構造に限らず、例えば、可撓性の皺素材、繊維材質、ブラッシュ材質などで形成されてもよい。
【0065】
その他、上述した本発明の説明は、例示のためのものであり、本発明が属する技術の分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須的な特徴を変更することなく、他の具体的な形態に容易に変形可能であることを理解することができるであろう。このため、上述した実施形態は、全ての面において例示的なものであり、限定的なものではないと理解されなければならない。例えば、単一型で説明されている各構成要素は、分散または分割して実施されてもよい、同様に、分散または分割したものと説明されている構成要素も、通常の技術者が理解する範囲内で結合された形態で実施されてもよい。また、方法のステップは、単独で複数回実施されるか、あるいは、少なくとも他のあるステップとの組み合わせによって、複数回行われる形態で実施されてもよい。
【0066】
本発明の範囲は、後述する特許請求の範囲によって定められ、特許請求の範囲の意味及び範囲、またその均等概念から導出される全ての変更または変形された形態が、本発明の範囲に含まれるものと解析されなければならない。
【国際調査報告】