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特表2023-523133薬物送達部材挿入検知アセンブリ、薬物送達デバイス、及び関連方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-02
(54)【発明の名称】薬物送達部材挿入検知アセンブリ、薬物送達デバイス、及び関連方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/46 20060101AFI20230526BHJP
   A61M 5/32 20060101ALI20230526BHJP
【FI】
A61M5/46
A61M5/32 540
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022555117
(86)(22)【出願日】2021-02-08
(85)【翻訳文提出日】2022-09-22
(86)【国際出願番号】 US2021017000
(87)【国際公開番号】W WO2021188223
(87)【国際公開日】2021-09-23
(31)【優先権主張番号】62/990,133
(32)【優先日】2020-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500049716
【氏名又は名称】アムジエン・インコーポレーテツド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ボナクダー,モハマド
(72)【発明者】
【氏名】グロースマン,ダニエル・エデュアルド
(72)【発明者】
【氏名】リー,ヒジン
(72)【発明者】
【氏名】ベガ,レオネラ
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066BB01
4C066CC01
4C066DD08
4C066DD12
4C066FF04
4C066FF05
4C066LL15
4C066QQ48
4C066QQ52
4C066QQ55
4C066QQ82
(57)【要約】
薬物送達部材挿入深さ検知アセンブリ、薬物送達デバイス、及び薬物送達部材の挿入深さを決定する方法が開示される。検知アセンブリは、直接若しくは間接測定構成要素を有する電気式検知アセンブリ、又は1つ以上の光源と1つ以上のフォトダイオードとを有する光学式検知アセンブリを含み得る。検知アセンブリのコントローラは、挿入位置にある薬物送達部材に関連するデータを受け取ることができる。次いで、データは、薬物送達部材の挿入深さと関連付けることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置された一次容器と、
前記一次容器に流体的に結合された薬物送達部材であって、前記ハウジング内に配置される後退位置と前記ハウジングから少なくとも部分的に延出する注入位置との間で移動可能な薬物送達部材と、
第1端部と第2端部とを有するワイヤであって、前記第2端部は、前記薬物送達部材に隣接する接続ポイントに電気的に接続されており、前記接続ポイントは、前記ハウジングに対して移動しないように固定されている、ワイヤと、
前記ワイヤの前記第1端部と連通するコントローラであって、前記注入位置にある前記薬物送達部材に関連する静電容量情報を前記ワイヤから受け取るように構成されている、コントローラと、
を含む、薬物送達デバイス。
【請求項2】
前記コントローラは更に、前記静電容量情報を、前記薬物送達部材が患者に挿入されている深さと関連付けるように構成されている、請求項1に記載の薬物送達デバイス。
【請求項3】
針挿入機構を更に含み、
前記薬物送達部材は、前記一次容器から延び、前記ハウジングに対して固定されている近位端と、中間湾曲部と、遠位端とを有する長尺状の構成を有し、前記針挿入機構は、前記遠位端の少なくとも一部分を前記後退位置と前記注入位置との間で移動させるように構成されており、前記ワイヤの前記第2端部は、前記薬物送達部材の前記近位端にて前記接続ポイントに固定されている、請求項1又は2に記載の薬物送達デバイス。
【請求項4】
前記ハウジング内に配置され、前記薬物送達部材から間隔を空けて配置された一対のコンデンサプレートを更に含み、前記薬物送達部材は、前記一対のコンデンサプレートの間に延び、
前記接続ポイントは、前記一対のコンデンサプレート上に位置し、前記コントローラは、前記注入位置にある前記薬物送達部材に関連する静電容量情報を受け取るために、前記コンデンサプレートと連通する、請求項1又は2に記載の薬物送達デバイス。
【請求項5】
前記コンデンサプレートと前記薬物送達部材との間に配置された1つ以上の誘電体部材を更に含み、前記1つ以上の誘電体部材は、前記薬物送達部材から外向きに間隔を空けて配置されている、請求項4に記載の薬物送達デバイス。
【請求項6】
前記薬物送達部材は、導電性部分を有するカニューレを含み、前記接続ポイントは、前記カニューレの前記導電性部分に隣接する、請求項1~5のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項7】
前記カニューレの前記導電性部分は、前記カニューレの外面の少なくとも一部分にわたって延びる導電性コーティングを含む、請求項6に記載の薬物送達デバイス。
【請求項8】
薬物送達部材の挿入深さを決定する方法であって、
薬物送達部材を、薬物送達デバイスのハウジング内に配置される後退位置から、前記ハウジングから少なくとも部分的に延出する注入位置に移動させることと、
前記注入位置にある前記薬物送達部材に関連する静電容量情報を、前記薬物送達部材に隣接する接続ポイントにて電気的に接続されたワイヤを介して、前記薬物送達デバイスのコントローラにより監視することであって、前記接続ポイントは、前記ハウジングに対して移動しないように固定されている、ことと、
前記コントローラにより、前記静電容量情報を、前記薬物送達部材が患者に挿入されている深さと関連付けることと、
を含む、方法。
【請求項9】
前記薬物送達部材は、前記ハウジングに対して移動しないように固定されている近位端と、中間湾曲部と、遠位端とを有する長尺状の構成を有し、
前記注入位置にある前記薬物送達部材に関連する前記静電容量情報を前記コントローラにより監視することは、前記薬物送達部材に関連する静電容量情報を、前記薬物送達部材の前記近位端にある前記接続ポイントにて電気的に接続されたワイヤを介して、前記コントローラにより監視することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記薬物送達部材を、前記薬物送達デバイスの前記ハウジング内に配置される前記後退位置から、前記ハウジングから少なくとも部分的に延出する前記注入位置に移動させることは、前記薬物送達部材を、前記ハウジング内に配置され、前記薬物送達部材から間隔を空けて配置された一対のコンデンサプレートの間で移動させることを含み、
前記注入位置にある前記薬物送達部材の前記静電容量情報を前記コントローラにより監視することは、前記薬物送達部材が前記後退位置から前記注入位置に移動する際の前記薬物送達部材の静電容量情報を、前記一対のコンデンサプレートに隣接する前記接続ポイントにて電気的に接続された前記ワイヤを介して、前記コントローラにより監視することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
1つ以上の誘電体部材によって、前記コンデンサプレートを前記薬物送達部材から離隔することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記注入位置にある前記薬物送達部材に関連する前記静電容量情報を前記薬物送達デバイスの前記コントローラにより監視することは、カニューレに関連する静電容量情報を、前記カニューレの導電性部分に隣接する前記接続ポイントにて電気的に接続された前記ワイヤを介して、前記コントローラにより監視することを含む、請求項8~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
ハウジングと、
前記ハウジング内に移動可能に配置されたハブと、
前記ハブ内に延び、前記ハブに接続された部分を有する薬物送達部材と、
前記ハブに動作的に結合されており、前記薬物送達部材を、前記ハウジング内に配置される後退位置と前記ハウジングから少なくとも部分的に延出する注入位置との間で駆動するために、前記ハブを移動させるように構成された針挿入機構と、
第1端部と第2端部とを有するワイヤであって、前記ワイヤの前記第2端部の少なくとも一部分は前記ハブに固定さており、前記ハブ内に延びる前記薬物送達部材の前記部分に電気的に接続されているワイヤと、
前記注入位置にある前記薬物送達部材に関連する静電容量情報を受け取るために前記ワイヤと連通するコントローラと、
を含む、薬物送達デバイス。
【請求項14】
前記コントローラは、前記静電容量情報を、前記薬物送達部材が患者に挿入されている深さと関連付けるように構成されている、請求項13に記載の薬物送達デバイス。
【請求項15】
前記薬物送達部材は、導電性部分を有するカニューレを含み、前記ワイヤは、前記カニューレの前記導電性部分に電気的に接続されている、請求項13又は14に記載の薬物送達デバイス。
【請求項16】
前記カニューレの前記導電性部分は、前記カニューレの外面の少なくとも一部分にわたって延びる導電性コーティングを含む、請求項15に記載の薬物送達デバイス。
【請求項17】
薬物送達部材の挿入深さを決定する方法であって、
薬物送達デバイスのハウジング内に配置されたハブを針挿入機構により移動させることであって、それにより、薬物送達部材を、前記薬物送達デバイスの前記ハウジング内に配置される後退位置から、前記ハウジングから少なくとも部分的に延出する注入位置に駆動し、前記薬物送達部材は、前記ハブ内に延び、前記ハブに接続された部分を有する、ことと、
前記注入位置にある前記薬物送達部材に関連する静電容量情報を、第1端部と第2端部とを有するワイヤを介して、前記薬物送達デバイスのコントローラにより監視することであって、前記第2端部の少なくとも一部分は、前記ハブに固定されており、前記ハブ内に延びる前記薬物送達部材の前記部分に電気的に接続されている、ことと、
前記静電容量情報を、前記薬物送達部材が患者に挿入されている深さと関連付けることと、
を含む、方法。
【請求項18】
前記静電容量情報を、前記薬物送達部材が患者に挿入されている前記深さと関連付けることは、前記コントローラにより、前記静電容量情報を、前記薬物送達部材が患者に挿入されている深さと関連付けることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記注入位置にある前記薬物送達部材に関連する前記静電容量情報を前記薬物送達デバイスの前記コントローラにより監視することは、カニューレに関連する静電容量情報を、前記ハブに固定されており、前記カニューレの導電性部分に電気的に接続されているワイヤを介して、前記コントローラにより監視することを含む、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
ハブと、
前記ハブに固定されており、近位開口部と遠位開口部とを有し、前記近位開口部は、前記ハブ内に配置されており、前記遠位開口部と連通する、薬物送達部材と、
前記薬物送達部材が注入位置にある状態で、前記薬物送達部材の前記近位開口部に入り、前記薬物送達部材の前記遠位開口部から出て、患者の組織に入るよう光を投射するように方向付けられた光源と、
前記薬物送達部材が前記注入位置にあるときに、前記薬物送達部材に隣接する前記患者の前記組織を通して放射された光を受け取るように方向付けられたフォトダイオードと、
受け取った前記光と関連するデータを受け取るために、前記フォトダイオードと連通するコントローラと、
を含む、薬物送達デバイス。
【請求項21】
前記コントローラは、前記データを、前記薬物送達部材が前記患者の前記組織に挿入されている深さと関連付けるように構成されている、請求項20に記載の薬物送達デバイス。
【請求項22】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置された一次容器と、
前記一次容器を前記薬物送達部材に流体的に結合する流路と、
を更に含み、
前記薬物送達部材は前記ハブ内に延び、前記薬物送達部材は、前記近位開口部が前記ハブ内に延びることにより前記ハブ内に配置された湾曲部と、前記湾曲部から前記ハブの底面を通って延びる遠位端とを含む、
請求項20又は21に記載の薬物送達デバイス。
【請求項23】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置された一次容器と、
前記一次容器に流体的に結合された流路と、
ハブに取り付けられた入口導管と、
を更に含み、
前記ハブは内部空洞を含み、前記入口導管は、前記流路を前記ハブの前記内部空洞に流体的に結合し、前記薬物送達部材は、前記内部空洞から前記ハブの底面を通って延び、前記薬物送達部材の前記近位開口部は、前記薬物送達部材を前記内部空洞に流体的に結合する、
請求項20又は21に記載の薬物送達デバイス。
【請求項24】
前記フォトダイオードは、前記ハブの上面に取り付けられている、請求項22又は23に記載の薬物送達デバイス。
【請求項25】
前記フォトダイオードは、前記ハウジングの底壁を通って延びる薬物送達部材開口部に隣接して、前記ハウジングの前記底壁に取り付けられている、請求項22又は23に記載の薬物送達デバイス。
【請求項26】
一次容器を更に含み、前記薬物送達部材は針を含み、前記ハブは、前記一次容器の遠位端に固定的に取り付けられており、前記光源は、前記ハブによって支持された光源のアレイを含み、前記フォトダイオードは、前記一次容器の前記遠位端の周りに延び、前記一次容器の前記遠位端に隣接するフォトダイオードのアレイを含み、前記光源のアレイと前記フォトダイオードのアレイは、前記針の遠位端に向かって概ね遮断されない経路を設けるために、整合されていない、請求項20又は21に記載の薬物送達デバイス。
【請求項27】
薬物送達デバイスの薬物送達部材の挿入深さを決定する方法であって、
薬物送達部材を患者の組織に挿入することであって、前記薬物送達部材は、ハブに固定された近位端と、前記近位端と反対側の遠位端とを有する、ことと、
前記薬物送達デバイスによって支持された光源から、前記薬物送達部材の前記近位端にある近位開口部に入り、前記薬物送達部材の前記遠位端にある遠位開口部を出て、前記患者の前記組織に入るように光を放出することと、
前記薬物送達部材に隣接する前記患者の前記組織を通して放射された光をフォトダイオードにより受け取ることと、
前記フォトダイオードによって受け取った前記光に関するデータをコントローラで受け取ることと、
前記コントローラで受け取った前記データを、前記薬物送達部材が前記患者の前記組織に挿入されている深さと関連付けることと、
を含む、方法。
【請求項28】
前記コントローラで受け取った前記データを、前記薬物送達部材が前記患者の前記組織に挿入されている前記深さと関連付けることは、前記コントローラで受け取った前記データを、前記コントローラにより、前記薬物送達部材が患者に挿入されている深さと関連付けることを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記薬物送達デバイスの前記ハブに固定された前記薬物送達部材を前記患者の前記組織に挿入することは、前記ハブ内に延びる前記薬物送達部材を有する前記ハブを針挿入機構によって移動させることを含む、請求項27又は28に記載の方法。
【請求項30】
前記薬物送達デバイスの前記ハブに固定された前記薬物送達部材を前記患者の前記組織に挿入することは、内部空洞を有するハブ及び前記内部空洞から前記ハブの底面を通って延びる前記薬物送達部材を針挿入機構によって移動させることを含み、前記薬物送達部材の前記近位開口部は、前記薬物送達部材を前記内部空洞に流体的に結合する、請求項27又は28に記載の方法。
【請求項31】
前記患者の前記組織を通過する前記光を前記フォトダイオードにより受け取ることは、前記患者の前記組織を通過する光を、前記ハブの上面に取り付けられたフォトダイオードにより受け取ることを含む、請求項29又は30に記載の方法。
【請求項32】
前記患者の前記組織を通過する前記光を前記フォトダイオードにより受け取ることは、前記患者の前記組織を通過する光を、前記薬物送達デバイスのハウジングの底壁に取り付けられたフォトダイオードにより受け取ることを含む、請求項29又は30に記載の方法。
【請求項33】
前記薬物送達デバイスの前記ハブに固定された前記薬物送達部材を前記患者の前記組織に挿入することは、一次容器の遠位端に固定的に取り付けられた前記ハブに固定された針を前記患者の前記組織に挿入することを含み、
前記光源から光を放出することは、前記ハブによって支持された光源のアレイから光を放出することを含み、
前記患者の前記組織を通過する前記光を前記フォトダイオードにより受け取ることは、前記患者の前記組織を通過する光を、前記一次容器の前記遠位端の周りに延び、前記一次容器の前記遠位端に隣接するフォトダイオードのアレイにより受け取ることを含み、前記光源のアレイと前記フォトダイオードのアレイは、前記針の遠位端に向かって概ね遮断されない経路を設けるために、整合されていない、
請求項27又は28に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
2020年3月16日に出願の米国仮特許出願第62/990,133号に対する優先権を主張するものであり、その全内容が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
本開示は、薬物送達デバイスに関し、より具体的には、電子制御を備える薬物送達デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
薬物は、オートインジェクタ又はオンボディ型インジェクタなどの薬物送達デバイスの使用によって投与され得る。オートインジェクタ及びオンボディ型インジェクタは、注入及び送達又は投与プロセスの自動化を補助するために使用することができ、これにより、生理的か心理的かの障害の理由を問わず、シリンジ/バイアルの組み合わせ又はプレフィルドシリンジシステムの使用が不利益となる特定の患者群又は部分群に関するプロセスを簡略化する。
【0004】
しかしながら、指定の訓練を受けた後であっても、患者及び/又は介護者の中には、オートインジェクタ及び/又はオンボディ型インジェクタの使用中に困難を感じる者もいる。そうした困難は、人へのデバイスの配置及び/又はデバイスの起動に関連する場合がある。使用者は、動作に先だって、デバイスが適切に配置されているかどうかについて不確かな場合がある。使用者は、全用量が投与され得る前にデバイスを意図せずに動かす場合がある、又は薬物を最適でない深さで投与する場合がある。使用者はまた、自身の一連の行為により薬物送達デバイスが正しく動作したかどうかについて不確かな場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、ハウジングと、ハウジング内に配置された一次容器と、一次容器に流体的に結合された薬物送達部材であって、ハウジング内に配置される後退位置とハウジングから少なくとも部分的に延出する注入位置との間で移動可能な薬物送達部材と、第1端部と第2端部とを有するワイヤであって、第2端部は、薬物送達部材に隣接する接続ポイントにて電気的に接続されており、接続ポイントは、ハウジングに対して移動しないように固定されている、ワイヤとを含む、薬物送達デバイスが開示される。薬物送達デバイスは、ワイヤの第1端部と連通するコントローラを更に含む。コントローラは、注入位置にある薬物送達部材に関連する静電容量情報をワイヤから受け取るように構成されている。
【0006】
いくつかの形態によれば、コントローラは、静電容量情報を、薬物送達部材が患者に挿入されている深さと関連付けるように構成され得る。更なる形態では、薬物送達デバイスは針挿入機構を含み得る。これらの形態では、薬物送達部材は、一次容器から延び、ハウジングに対して移動しないように固定されている近位端と、中間湾曲部と、遠位端とを有する長尺状の構成を有する。針挿入機構は、遠位端の少なくとも一部分を後退位置と注入位置との間で移動させるように構成されており、ワイヤの第2端部は、薬物送達部材の近位端にて接続ポイントに固定されている。他の更なる形態では、薬物送達デバイスは、ハウジング内に配置され、薬物送達部材から間隔を空けて配置された一対のコンデンサプレートを含むことができ、薬物送達部材は、一対のコンデンサプレートの間に延びる。これらの形態では、接続ポイントは、一対のコンデンサプレート上に位置し、コントローラは、注入位置にある薬物送達部材に関連する静電容量情報を受け取るために、コンデンサプレートと連通する。更なる形態では、薬物送達デバイスは、コンデンサプレートと薬物送達部材との間に配置された1つ以上の誘電体部材を含み、1つ以上の誘電体部材は、薬物送達部材から外向きに間隔を空けて配置されている。
【0007】
上記形態のいずれかにおいて、薬物送達部材は、導電性部分を有するカニューレを含むことができ、接続ポイントは、カニューレの導電性部分に隣接し得る。更に、いくつかの形態では、カニューレの導電性部分は、カニューレの外面の少なくとも一部分にわたって延びる導電性コーティングであり得る。
【0008】
第2の態様によれば、薬物送達部材を、薬物送達デバイスのハウジング内に配置される後退位置から、ハウジングから少なくとも部分的に延出する注入位置に移動させることと、注入位置にある薬物送達部材に関連する静電容量情報を、薬物送達部材に隣接する接続ポイントにて電気的に接続されたワイヤを介して、薬物送達デバイスのコントローラにより監視することであって、接続ポイントは、ハウジングに対して移動しないように固定されている、ことと、コントローラにより、静電容量情報を、薬物送達部材が患者に挿入されている深さと関連付けることと、を含む、薬物送達部材の挿入深さを決定する方法が開示される。
【0009】
いくつかの形態によれば、薬物送達部材は、ハウジングに対して移動しないように固定されている近位端と、中間湾曲部と、遠位端とを有する長尺状の構成を有することができ、注入位置にある薬物送達部材に関連する静電容量情報をコントローラにより監視することは、薬物送達部材に関連する静電容量情報を、薬物送達部材の近位端にある接続ポイントにて電気的に接続されたワイヤを介して、コントローラにより監視することを含み得る。
【0010】
いくつかの形態によれば、薬物送達部材を、薬物送達デバイスのハウジング内に配置される後退位置から、ハウジングから少なくとも部分的に延出する注入位置に移動させることは、薬物送達部材を、ハウジング内に配置され、薬物送達部材から間隔を空けて配置された一対のコンデンサプレートの間で移動させることを含み得、注入位置にある薬物送達部材の静電容量情報をコントローラにより監視することは、薬物送達部材が後退位置から注入位置に移動する際の薬物送達部材の静電容量情報を、一対のコンデンサプレートに隣接する接続ポイントにて電気的に接続されたワイヤを介して、コントローラにより監視することを含み得る。更なる形態では、方法は、1つ以上の誘電体部材によって、コンデンサプレートを薬物送達部材から離隔することを含み得る。
【0011】
上記形態のいずれかにおいて、注入位置にある薬物送達部材に関連する静電容量情報を薬物送達デバイスのコントローラにより監視することは、カニューレに関連する静電容量情報を、カニューレの導電性部分に隣接する接続ポイントにて電気的に接続されたワイヤを介して、コントローラにより監視することを含み得る。
【0012】
第3の態様によれば、ハウジングと、ハウジング内に移動可能に配置されたハブと、ハブ内に延び、ハブに接続された部分を有する薬物送達部材と、ハブに動作的に結合されており、薬物送達部材を、ハウジング内に配置される後退位置とハウジングから少なくとも部分的に延出する注入位置との間で駆動するために、ハブを移動させるように構成された針挿入機構と、第1端部と第2端部とを有するワイヤとを含む、薬物送達デバイスが開示される。ワイヤの第2端部の少なくとも一部分はハブに固定されており、ハブ内に延びる薬物送達部材の部分に電気的に接続されている。薬物送達デバイスは、注入位置にある薬物送達部材に関連する静電容量情報を受け取るためにワイヤと連通するコントローラを更に含む。
【0013】
いくつかの形態によれば、コントローラは、静電容量情報を、薬物送達部材が患者に挿入されている深さと関連付けるように構成され得る。更なる形態では、薬物送達部材は、導電性部分を有するカニューレを含むことができ、ワイヤは、カニューレの導電性部分に電気的に接続されている。必要に応じて、カニューレの導電性部分は、カニューレの外面の少なくとも一部分にわたって延びる導電性コーティングであり得る。
【0014】
第4の態様によれば、薬物送達デバイスのハウジング内に配置されたハブを針挿入機構により移動させることであって、それにより、薬物送達部材を、薬物送達デバイスのハウジング内に配置される後退位置から、ハウジングから少なくとも部分的に延出する注入位置に駆動し、薬物送達部材は、ハブ内に延び、ハブに接続された部分を有する、ことと、注入位置にある薬物送達部材に関連する静電容量情報を、第1端部と第2端部とを有するワイヤを介して、薬物送達デバイスのコントローラにより監視することであって、第2端部の少なくとも一部分は、ハブに固定されており、ハブ内に延びる薬物送達部材の部分に電気的に接続されている、ことと、任意選択的にコントローラによって、静電容量情報を、薬物送達部材が患者に挿入されている深さと関連付けることと、を含む、薬物送達部材の挿入深さを決定する方法が開示される。
【0015】
いくつかの形態によれば、注入位置にある薬物送達部材に関連する静電容量情報を薬物送達デバイスのコントローラにより監視することは、カニューレに関連する静電容量情報を、ハブに固定されており、カニューレの導電性部分に電気的に接続されているワイヤを介して、コントローラにより監視することを含み得る。
【0016】
第5の態様によれば、ハブと、ハブに固定されており、近位開口部と遠位開口部とを有する薬物送達部材とを含む、薬物送達デバイスが開示される。近位開口部は、ハブ内に配置されており、遠位開口部と連通する。薬物送達デバイスは、薬物送達部材が注入位置にある状態で、薬物送達部材の近位開口部に入り、薬物送達部材の遠位開口部から出て、患者の組織に入るよう光を投射するように方向付けられた光源を更に含み、フォトダイオードは、薬物送達部材が注入位置にあるときに薬物送達部材に隣接する患者の組織を通して放射された光を受け取るように方向付けられている。コントローラは、受け取った光と関連するデータを受け取るために、フォトダイオードと連通する。
【0017】
いくつかの形態によれば、コントローラは、データを、薬物送達部材が患者の組織に挿入されている深さと関連付けるように構成され得る。更なる形態では、薬物送達デバイスは、ハウジングと、ハウジング内に配置された一次容器と、一次容器を薬物送達部材に流体的に結合する流路とを含み得る。第1の形態では、薬物送達部材はハブ内に延び、近位開口部がハブ内に延びることによりハブ内に配置された湾曲部と、湾曲部からハブの底面を通って延びる遠位端とを含む。第2の形態では、薬物送達デバイスは、ハブに取り付けられた入口導管を含み、ハブは内部空洞を含み、入口導管は、流路をハブの内部空洞に流体的に結合し、薬物送達部材は、内部空洞からハブの底面を通って延び、薬物送達部材の近位開口部は、薬物送達部材を内部空洞に流体的に結合する。いずれの形態においても、フォトダイオードは、ハブの上面に取り付けられ得る及び/又はハウジングの底壁を通って延びる薬物送達部材開口部に隣接してハウジングの底壁に取り付けられ得る。他の更なる形態では、薬物送達デバイスは一次容器を含み得る。これらの形態では、薬物送達部材は針であり得、ハブは、一次容器の遠位端に固定的に取り付けられ得、光源は、ハブによって支持された光源のアレイであり得、フォトダイオードは、一次容器の遠位端の周りに延び、一次容器の遠位端に隣接するフォトダイオードのアレイであり得る。光源のアレイとフォトダイオードのアレイは、針の遠位端に向かって概ね遮断されない経路を設けるために、整合されていない。
【0018】
第6の態様によれば、薬物送達部材を患者の組織に挿入することであって、薬物送達部材は、ハブに固定された近位端と、近位端と反対側の遠位端とを有する、ことと、薬物送達デバイスによって支持された光源から、薬物送達部材の近位端にある近位開口部に入り、薬物送達部材の遠位端にある遠位開口部を出て、患者の組織に入るように光を放出することと、を含む、薬物送達デバイスの薬物送達部材の挿入深さを決定する方法が開示される。方法は、薬物送達部材に隣接する患者の組織を通して放射された光をフォトダイオードにより受け取ることと、フォトダイオードによって受け取った光に関するデータをコントローラで受け取ることと、任意選択的にコントローラによって、コントローラで受け取ったデータを、薬物送達部材が患者の組織に挿入されている深さと関連付けることと、を更に含む。
【0019】
第1の形態では、薬物送達デバイスのハブに固定された薬物送達部材を患者の組織に挿入することは、ハブ内に延びる薬物送達部材を有するハブを針挿入機構によって移動させることを含み得る。第2の形態では、薬物送達デバイスのハブに固定された薬物送達部材を患者の組織に挿入することは、内部空洞を有するハブ及び内部空洞からハブの底面を通って延びる薬物送達部材を針挿入機構によって移動させることを含み得、薬物送達部材の近位開口部は、薬物送達部材を内部空洞に流体的に結合する。いずれの形態においても、患者の組織を通過する光をフォトダイオードにより受け取ることは、患者の組織を通過する光を、ハブの上面に取り付けられたフォトダイオードにより受け取ること、又は患者の組織を通過する光を、薬物送達デバイスのハウジングの底壁に取り付けられたフォトダイオードにより受け取ることを含み得る。
【0020】
いくつかの形態によれば、薬物送達デバイスのハブに固定された薬物送達部材を患者の組織に挿入することは、一次容器の遠位端に固定的に取り付けられたハブに固定された針を患者の組織に挿入することを含み得、光源から光を放出することは、ハブによって支持された光源のアレイから光を放出することを含み得、患者の組織を通過する光をフォトダイオードにより受け取ることは、患者の組織を通過する光を、一次容器の遠位端の周りに延び、一次容器の遠位端に隣接するフォトダイオードのアレイにより受け取ることを含み得、光源のアレイとフォトダイオードのアレイは、針の遠位端に向かって概ね遮断されない経路を設けるために、整合されていない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本開示の一実施形態によるオートインジェクタ薬物送達デバイスの線図である。
図2】本開示の一実施形態によるオンボディ型薬物送達デバイスの線図である。
図3】本開示の一実施形態による薬物送達デバイスのための第1の例示的な電気式検知アセンブリの断面図である。
図4】本開示の一実施形態による薬物送達デバイスのための第2の例示的な電気式検知アセンブリの断面図である。
図5】本開示の一実施形態による薬物送達デバイスのための第3の例示的な電気式検知アセンブリの断面図である。
図6】本開示の一実施形態による薬物送達デバイスのための第1の例示的な光学式検知アセンブリの断面図である。
図7】本開示の一実施形態による薬物送達デバイスのための第2の例示的な光学式検知アセンブリの断面図である。
図8】本開示の一実施形態による薬物送達デバイスのための第3の例示的な光学式検知アセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
患者の皮膚への、薬物送達デバイスの針又はソフトカニューレなどの薬物送達部材の挿入深さを、測定値を取り、アルゴリズムを実行して、データを処理することにより測定するための検知システムの概念が提案されている。しかしながら、検知システムと薬物送達デバイスの薬物送達部材との間の結合は困難である。したがって、オートインジェクタ又はオンボディ型インジェクタなどの薬物送達デバイスの薬物送達部材に検知システムを結合及び/又は統合するための例示的な構成が本明細書に提供される。
【0023】
例示的な検知システムの詳細を提供する前に、図1及び図2に例示的な薬物送達デバイスが示される。図1に示されるようないくつかの形態において、オートインジェクタなどの薬物送達デバイス10は、注入アセンブリを含むいくつか又は全ての薬物送達構成要素がデバイス10のハウジング11内に長手方向軸線Lに沿って積み重ねられた関係で配置されている、垂直に方向付けられた構成を有し得る。より具体的な例として、デバイス10は、デバイス10が使用者の皮膚表面にほぼ垂直に方向付けられた状態で動作し、使用者に注入するように構成され得る。薬物送達構成要素は、内部に薬物14が収容されたリザーバなどの一次容器12と、一次容器12内に配置され、一次容器12内で長手方向軸線Lに沿って摺動可能に移動可能なストッパ16と、長手方向軸線Lに沿って方向付けられた遠位端を有する針20と、一次容器12を針20に流体的に結合する流路22とを含み得る。構成要素は、プランジャ19に結合され、一次容器12を通してストッパ16を駆動する駆動機構18と使用者内の所望の皮下深さまで針20を挿入するように構成された針挿入機構(NIM:needle insertion mechanism)24とを含む注入アセンブリを更に含み得る。いくつかの手法では、NIM24は、針20を露出させるための後退可能な針ガード、又は針を所望の距離だけ長手方向に移動させるための駆動機構であり得る。例えば、駆動機構18は、一次容器12、流路22、及び針20のいくつか又は全てを移動させることにより、ストッパ16及び針20の両方の動きを駆動するように構成され得る。一般的に構成されるように、駆動機構18及びNIM24などのデバイス10の構成要素の1つ以上は、ハウジング11の外側においてアクセス可能なユーザ入力デバイス26の作動に応じて動作することができる。適切な駆動機構としては、ばね、ガス源、相変化材料、モータ、又は他の電気機械システムが挙げられるが、これらに限定されない。これに従って、デバイス10は、薬物送達構成要素のうちの1つ以上の動作を制御するために、コントローラ28などの電子構成要素を含み得る。図1は、長手方向軸線Lに沿って中央に配置された構成要素を示すが、構成要素の1つ以上は、ハウジング11内において長手方向軸線Lから離心して配置することができ、それでもなお、積み重ねられた関係であるとみなされることは理解されるであろう。一例では、積み重ねられた関係の薬物送達構成要素を有するオートインジェクタ薬物送達デバイスは、針20と同軸に整合された一次容器12に対応する。いくつかの形態では、デバイス10は、キャップハウジングとリムーバとを含むキャップアセンブリを含み得る。デバイス10は、格納状態において針20の遠位端の少なくとも一部分を覆って配置される針シールドを更に含み得、この場合、針シールドは、リムーバに係合し、これによって保持される。その後、針シールドは、キャップアセンブリをデバイス10から取り外すことにより取り外し可能となり得る。例示的なオートインジェクタデバイスは、2017年1月17日に出願の米国仮特許出願第62/447,174号明細書に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。
【0024】
図2に示されるような他の形態において、オンボディ型インジェクタなどの薬物送達デバイス50は、薬物送達構成要素がデバイス50のハウジング51内の水平面Pに概ね沿って配置されている、水平に方向付けられた構成を有し得る。これらのデバイス50においては、ハウジング51は、幅が高さよりも大きい薄型であるため、使用者がハウジング51を皮膚に配置すると、構成要素は、上記実施形態のように積み重ねられるのではなく皮膚のある領域にわたって広がる。薬物送達構成要素は、ハウジング51内に取り外し可能に配置され得る、内部に収容された薬物54を有する、リザーバなどの一次容器52と、一次容器52内に配置され、その内部で水平面Pに沿って摺動可能に移動可能なストッパ56と、プランジャ60に結合された、一次容器52内においてストッパ56を駆動するための駆動機構58と、水平面Pに対して垂直又は角度を成すなど、水平面Pに対してほぼ横断方向に延びる軸線Xに沿って方向付けられた針及び/又はソフトカニューレ62と、一次容器52を針62に流体的に結合する流路64と、針62を使用者内の所望の皮下深さまで挿入するように構成されたNIM66とを含み得る。一般的に構成されるように、駆動機構58及びNIM66などのデバイス50の構成要素の1つ以上は、ハウジング51の外側においてアクセス可能なユーザ入力デバイス68の作動に応じて動作することができる。これに従って、デバイス50は、薬物送達構成要素のうちの1つ以上の動作を制御するために、コントローラ70などの電子構成要素を含み得る。上記のように、この形態のデバイス50はまた、キャップハウジングとリムーバとを含むキャップアセンブリを含み得る。デバイス50は、格納状態において針62の遠位端の一部分を少なくとも覆って配置される針シールドを更に含み得、この場合、針シールドは、リムーバに係合し、これによって保持される。針シールドは、キャップアセンブリをデバイス50から取り外すことにより取り外し可能となり得る。当然ながら、いくつかの構成要素は、部分的に又は全体的に、ハウジング51のほぼ中心に延びる水平面Pよりも上又は下に配置することができ、それでもなお、水平に方向付けられた構成を有するものとみなすことができることは理解されるであろう。適切な駆動機構としては、ばね、ガス源、相変化材料、モータ、又は他の電気機械システムが挙げられるが、これらに限定されない。例示的オンボディインジェクタデバイスは、2017年7月25日に出願の米国仮特許出願第62/536,911号明細書に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。
【0025】
薬物送達デバイス10、50のための検知システムは、薬物送達部材20、52の挿入深さを電気的に又は光学的に測定することができる。1つの形態では、電気式検知システム100は、挿入された薬物送達部材20、52と患者の皮膚104に接触している電極102との間の静電容量を測定することによって挿入深さを測定する。検知システム100は、アルゴリズムを使用して、ローカル又はリモートのいずれかで、測定された相互静電容量を薬物送達部材20、52の挿入深さと関連付ける。或いは、電気式検知システム100は、患者の皮膚に接する電極を使用することなく、インピーダンス(自己静電容量)を薬物送達部材20、52の深さの関数として測定することができる。別の形態では、光学式検知システム200は、貫通している薬物送達部材20、52を通して患者の組織に光源202で光を照らし、患者の組織を通して放射される後方散乱光を患者の皮膚204上の又は患者の皮膚204に隣接する1つ以上のフォトダイオード206によって受け取ることにより、薬物送達部材20、52の挿入深さを測定する。例えば、フォトダイオード206は、光の強度を測定し、光の強度と関連するデータを送信する。検知システム200は、アルゴリズムを使用し、ローカル又はリモートのいずれかで、薬物送達部材20、52の挿入深さを、受け取った後方散乱光の強度と関連付ける。
【0026】
薬物送達デバイス10、50のための第1の例示的な電気式検知アセンブリ100が図3に示される。この形態では、薬物送達部材20、62は、示されるような可撓性チューブ又は剛性であり得る流路22、64によって一次容器12、52に流体的に結合された針である。更に、針20、62は、デバイス10、50内に受け入れられたハブ108内に延び、ハブ108に接続された部分106を含む。ハブ108は、NIM24、66によって、ハウジング11、51内に配置される後退した格納位置から、ハウジング11、51から少なくとも部分的に延出する注入位置に針20、62を移動するように操作される。針20、62は、針20、62がハブ108に側面から入り、底部を通ってハブ108を出る、図3に示されるような曲がった構成を有することができる、又は針20、62がハブ108に上部から入り、底部を通って出る直線構成を有することができる。オートインジェクタ10又はオンボディ型インジェクタ50においていずれの構成を利用することもできることが理解されるであろう。
【0027】
有利には、ハブ108内に配置された針20、62の部分106は、ハブ108に対して固定されている。この構成により、ワイヤ110は、第1端部112を有することができ、第1端部112は、ハブ108内に延びる針20、62の部分106に直接的に電気接続され、注入動作中のハブ108及び針20、62の動きによって接続が緩まないように、固定ポイント114においてハブ108に固定されている。1つの形態では、ワイヤ110の第1端部112は、針20、62に直接固定され得る。ワイヤ110の第2端部116は、コントローラ28、70と連通することができ、コントローラ28、70は、ワイヤ110によって提供された、注入位置にある針20、62に関連する静電容量情報を解析し、静電容量情報を、針20、62が患者の皮膚104を貫通した深さと関連付けることができる。代替的に又は追加的に、静電容量情報は、解析及び関連付けのためにリモートコントローラに送られ得る。ワイヤ110は、デバイス10、50の動作中の、コントローラ28、70に対するハブ108及び針20、62の動きに適応するために可撓性であり得る。針20、62とコントローラ28、70との間の直接電気接続により、ワイヤ110と針20、62の接続が失敗する又は断続的な結果を提供するリスクなく、信頼性の高い静電容量情報源を提供する。1つの形態では、針20、62は、ステンレス鋼から作製され得る。
【0028】
薬物送達デバイス50のための第2の例示的な電気式検知アセンブリ100が図4に示される。この形態では、針62は、一次容器52に直接流体接続されている。したがって、針62は流路64を提供する。この形態の針62は、一次容器52から延びる固定された近位端120と、中間湾曲部122と、可動遠位端124とを有する、伸張する長尺状の構成を有する。例えば、近位端120は、水平面Pにほぼ平行に、例えば5度以内又は10度以内で延びることができ、湾曲部122は、遠位端124の少なくとも部分126が水平面Pに概ね平行に後方に延びるように、180度の湾曲部であり得る。遠位端124はまた、注入動作中にハウジング51の外に移動するように構成された角度付き部分128を含み得る。角度付き部分128は、30度~45度、45度~60度、60度~90度などの、平面Pに対して概ね横断方向の角度で延びることができる。この形態では、NIM66は、針62の遠位端124を操作して、角度付き部分128を、ハウジング51内に配置される後退した格納位置から、ハウジング51から少なくとも部分的に延出する注入位置に移動させることができる。湾曲部122により、遠位端124が固定された近位端120に対して移動することが可能になる。
【0029】
有利には、ワイヤ130は、第1端部132及び第2端部136を有し得る。第2端部136は、針62の近位端120に隣接する接続ポイント134において針62に電気的に接続され得る。有利には、接続ポイント134は、針62の近位端120の固定された構成により、ハウジング51に対して移動しないように固定されている。1つの形態において、第1端部132は、注入動作中の針62の遠位端124の動きによって接続が緩まないように、針62に直接固定され得る。ワイヤ130の第2端部136は、コントローラ70と連通することができ、コントローラ70は、ワイヤ130によって提供された、注入位置にある針62に関連する静電容量情報を解析し、静電容量情報を、針62が患者の皮膚104を貫通した深さと関連付けることができる。代替的に又は追加的に、静電容量情報は、解析及び関連付けのためにリモートコントローラに送られ得る。針62の近位端120とコントローラ70とが互いに固定されていると仮定すると、ワイヤ130は、ハウジング51内で剛性の又は固定された構成を有することができる。当然ながら、ワイヤ130は、必要に応じて、可撓性構成を有することができる。針62とコントローラ70との間の直接電気接続により、ワイヤ130と針62の接続が失敗する又は断続的な結果を提供するリスクなく、信頼性の高い静電容量情報源を提供する。1つの形態では、針62は、ステンレス鋼から作製され得る。
【0030】
薬物送達デバイス10、50のための第3の例示的な電気式検知アセンブリ100が図5に示される。この形態は、図5に、オートインジェクタ10を参照して示されるが、アセンブリ100はオンボディ型インジェクタ50に容易に組み込むことができることは理解されるであろう。この形態では、NIM24、66が、ハウジング11、51内に配置される後退した格納位置と、針20、62の遠位端がハウジング11、51から少なくとも部分的に延出する注入位置との間で針20、62を移動する。この形態の電気式検知アセンブリ100は、針20、62の非接触監視を行う。図示されるように、検知アセンブリ100は、互いに間隔を空けて配置された一対のコンデンサプレート140を含み、一対のコンデンサプレート140の間に針20、62が延びる。必要に応じて、アセンブリ100は、コンデンサプレート140と針20、62との間に配置された1つ以上の誘電体部材142を更に含み得る。誘電体部材142は、注入動作中に針20、62が自由に動くことを可能にするために、針20、62から間隔を空けて配置されている一方で、また、動作中に一貫した読み取りを確実とするために、コンデンサプレート140を針20、62から一定距離だけ空けている。
【0031】
図示されるように、アセンブリ100は、コンデンサプレート140に電気的に接続され、コントローラ28、70と連通する1つ以上のワイヤ144を更に含み得る。コントローラ28、70は、ワイヤ144及びコンデンサ140によって提供された、注入位置にある針20、62に関連する静電容量情報を解析することができる。例えば、ワイヤ144は、コントローラ28、70と連通する第1端部と、針20、62に隣接する接続ポイント、すなわち、コンデンサプレート140への接続ポイントにおいて電気的に接続された第2端部とを有することができる。有利には、接続ポイントは、コンデンサプレート140の固定された構成により、ハウジング11、51に対して移動しないように固定されている。次いで、コントローラ28、70、又は任意選択的にリモートコントローラは、静電容量情報を、針20、62が患者の皮膚104を貫通した深さと関連付けることができる。コンデンサプレート140とコントローラ70とが互いに固定されていると仮定すると、配線144は、ハウジング11、51内で剛性の又は固定された構成を有することができる。当然ながら、配線144は、必要に応じて、可撓性構成を有することができる。コンデンサプレート140によって提供される針20、62の非接触監視により、検知アセンブリ100の電気接続を損なうことなく、針の移動が可能になる。針20、62から一定距離に取り付けられることにより、コンデンサプレート140は、針20、62の動作及び移動を妨げることなく、信頼性の高い静電容量情報源を提供する。この形態の検知アセンブリ100は、短い針長さを有する一方で、また、注入動作のために針の移動を必要とするオートインジェクタ10又はオンボディ型インジェクタ50において特に有利である。1つの形態では、針62は、ステンレス鋼から作製され得る。
【0032】
上記形態のいずれかにおいて、薬物送達部材20、62は、ソフトカニューレなどのカニューレを含み得る又はソフトカニューレなどのカニューレであり得る。カニューレ20、62は、その外面150を導電材料でコーティングすることにより導電性にされ得る。例えば、導電材料は、金又は白金であり得る。導電材料は、物理気相蒸着(PVD)又は原子層堆積(ALD)などの任意の適切な方法によって、カニューレ20、62の外面150にコーティングされ得る。別の形態では、カニューレ20、62は、カニューレ20、62を導電性にするためにカーボンナノチューブ又は金属ナノ粒子を添加したポリマーナノコンポジットから作製され得る。これらの構成のいずれかにより、上記のように、コンデンサプレート140は、カニューレ20、62がコンデンサプレート140の間を移動する際に、カニューレ20、62を監視することができる。
【0033】
薬物送達デバイス10、50のための第1の例示的な光学式検知アセンブリ200が図6に示される。この形態では、薬物送達部材20、62は、示されるような可撓性チューブであり得る流路22、64によって一次容器12、52に流体的に結合された針である。更に、針20、62は、デバイス10、50内に受け入れられたハブ210内に延び、これに固定されており、ハブ210は、NIM24、66によって、ハウジング11、51内に配置される後退した格納位置から、ハウジング11、51から少なくとも部分的に延出する注入位置に針20、62を移動するよう操作されるように構成されている。図示されるように、針20、62は、側面214を通ってハブ210に入る近位端212と、ハブ210内に配置された湾曲部216と、底部220を通ってハブ210を出る遠位端218とを含む。一例では、針20、62の湾曲部216は、概ね(例えば、5度以内又は10度以内)90度の湾曲部であり得る。1つの形態では、針20、62は、ステンレス鋼であり得る。
【0034】
図示されるように、検知アセンブリ200は、針20、62の遠位端218が患者の組織に挿入された後に、針20、62の近位開口部222及び近位開口部222と連通する遠位開口部223を通して針20、62に光を投射して、患者の組織に光を投射するように方向付けられ且つ構成された光源202を更に含む。この形態では、近位開口部222は、針の遠位端218上に整合された、湾曲部212の上面224内に設けられている。更に、ハブ210及び開口部222を通して、針20、62の遠位端218に光が投射され得るように、ハブ210は、開口部222に光のアクセスを提供するように構成され得る。例えば、ハブ210は、透明カバー又はシールドにより針20、62の流体密性質を維持しつつ、透明材料、例えばプラスチック、又は針開口部222と整合されたボアを有する不透明材料から作製され得る。1つの形態では、光源202は、ハブ210に取り付けられ、ハブ210とともに移動することができる。このような構成では、光源202に電気的に接続されたワイヤ228は、光源202がハブ210とともに自由に移動することを可能にするために、可撓性であり得る。別の形態では、光源202は、ハウジング11、51内に固定的に取り付けることができ、ワイヤ228は、必要に応じて、固定され得る/剛性又は可撓性であり得る。別の形態では、薬物送達部材20、62は、トロカールとして機能する針を有するソフトカニューレを含み得る。この構成により、光源202によって投射された光は、針20、62を通過してカニューレに向かうことができる。上記構成は、オートインジェクタ10又はオンボディ型インジェクタ50において利用することができることは理解されるであろう。
【0035】
いくつかの形態では、アセンブリ200は、針20、62に光を案内し、散乱を回避するための光収束構成要素を更に含み得る。例えば、ハブ210に若しくはハブ210内に及び/又はハウジング11、51に若しくは又はハウジング11、51内に取り付けられた、例えば、1つ以上のレンズが、光源202から投射される光の経路内に配置され得る。反射性材料が、例えばハブ210のボア内などの、光源202の前方に配置され得る。
【0036】
上記のように、光学式検知アセンブリ200は、注入位置にある針20、62に隣接する患者の組織を通して放射される後方散乱光を、患者の皮膚204上の又は患者の皮膚204に隣接する1つ以上のフォトダイオード206によって受け取る。フォトダイオード206は、受け取った光と関連するデータを提供するために、コントローラ28、70に電気的に接続され、これと連通する。次いで、コントローラ28、70又は任意選択的にリモートコントローラは、データを、針20、62が患者の皮膚204を貫通した深さと関連付けることができる。第1の形態では、フォトダイオード206は、光源202がフォトダイオード206に対して概ね中央位置にある状態で、光源202に隣接して配置され得る。フォトダイオード206は、ハブ210に結合されてハブ210とともに移動することができる、又はハウジング11、51内の固定位置に取り付けることができる。この構成により、フォトダイオード206は、ハブ210を通過する後方散乱光を検知する。ハブ210は、上記のように、透明材料から作製され得る、又はフォトダイオード206と整合された、ハブ210内に延びる1つ以上のボアを有し得る。第2の形態では、フォトダイオード206は、ハウジング11、51の底壁230を通って延びる薬物送達部材開口部232に隣接して、ハウジング11、51の底壁230に結合され得る。例えば、底壁230は、開口部232の周りに延びる透明部分234を含むことができ、フォトダイオード206は、ハブ210が内部に受け入れられている、ハウジング11、51の外部光学透明ケース236内に取り付けることができる、又はフォトダイオード206は、患者の皮膚204に直接隣接することになる底壁230の開口部238内に取り付けることができる。
【0037】
薬物送達デバイス10、50のための第2の例示的な光学式検知アセンブリ200が図7に示される。この形態では、薬物送達部材20、62は、示されるような可撓性チューブ又は剛性であり得る流路22、64によって一次容器12、52に流体的に結合された針である。この形態のアセンブリ200は、上記形態のようにハブ250内に延びる針よりもむしろ、側面254を通ってハブ250に入る別個の入口導管252を含み、針20、62は、底部256を通ってハブ250を出る。更に、ハブ250は、入口導管252を針20、62に流体的に接続する内部空洞258を画定する。上記形態と同様に、ハブ250は、NIM24、66によって、ハウジング11、51内の後退した格納位置から、ハウジング11、51から少なくとも部分的に延出する注入位置に針20、62を移動するよう操作されるように構成されている。1つの形態では、針20、62は、ステンレス鋼であり得る。
【0038】
図示されるように、検知アセンブリ200は、針20、62が患者の組織に挿入された後に、針20、62の近位開口部259及び近位開口部259と連通する遠位開口部261を通して針20、62に光を投射して、患者の組織に光を投射するように方向付けられ且つ構成された光源202を更に含む。この形態では、ハブ250を通して針20、62に光を投射することができるように、針20、62は、長手方向軸線に沿って延び、ハブ250は、針20、62に光のアクセスを提供するように構成され得る。例えば、ハブ250は、透明カバー又はシールドにより針20、62の流体密性質を維持しつつ、透明材料、例えばプラスチック、又は針開口部259と整合されたボアを有する不透明材料から作製され得る。図示されるように、針20、62が患者の組織に挿入された後、光源202によって投射された光が針20、62に入り、患者の組織に移動するように、光源202は、針20、62の近位開口部259と整合されている。1つの形態では、光源202は、ハブ250に取り付けられ、ハブ250とともに移動することができる。このような構成では、光源202に電気的に接続されたワイヤ262は、光源202がハブ250とともに自由に移動することを可能にするために、可撓性であり得る。別の形態では、光源202は、ハウジング11、51内に固定的に取り付けることができ、配線262は、必要に応じて、固定され得る/剛性又は可撓性であり得る。別の形態では、薬物送達部材20、62は、トロカールとして機能する針を有するソフトカニューレを含み得る。この構成により、光源202によって投射された光は、針20、62を通過してカニューレに向かうことができる。上記構成は、オートインジェクタ10又はオンボディ型インジェクタ50において利用することができることは理解されるであろう。
【0039】
いくつかの形態では、アセンブリ200は、針20、62に光を案内し、散乱を回避するための光収束構成要素を更に含み得る。例えば、ハブ250に若しくはハブ250内に及び/又はハウジング11、51に若しくは又はハウジング11、51内に取り付けられた、例えば、1つ以上のレンズが、光源202から投射される光の経路内に配置され得る。反射性材料が、例えばハブ250のボア内などの、光源202の前方に配置され得る。
【0040】
上記のように、光学式検知アセンブリ200は、針20、62が注入位置にあるときに患者の組織を通して放射される後方散乱光を、患者の皮膚204上の又は患者の皮膚204に隣接する1つ以上のフォトダイオード206によって受け取る又は測定する。フォトダイオード206は、フォトダイオード206が受け取った光と関連するデータを提供するために、コントローラ28、70に電気的に接続され、これと連通する。次いで、コントローラ28、70又は任意選択的にリモートコントローラは、データを、針20、62が患者の皮膚204を貫通した深さと関連付けることができる。第1の形態では、フォトダイオード206は、光源202がフォトダイオード206に対して概ね中央位置にある状態で、光源202に隣接して配置され得る。フォトダイオード206は、ハブ250に結合されてハブ250とともに移動することができるか、又はハウジング11、51内の固定位置に取り付けることができる。この構成により、フォトダイオード206は、ハブ250を通過する後方散乱光を検知する。ハブ250は、上記のように、透明材料から作製され得るか、又はフォトダイオード206と整合された、ハブ250内に延びる1つ以上のボアを有し得る。第2の形態では、フォトダイオード206は、ハウジング11、51の底壁264を通って延びる薬物送達部材開口部266に隣接して、ハウジング11、51の底壁264に結合され得る。例えば、底壁264は、開口部266の周りに延びる透明部分268を含むことができ、フォトダイオード206は、ハウジング11、51内に取り付けることができ、例えば、ハブ250が内部に受け入れられている、外部光学透明ケース270内に埋め込むことができるか、又はフォトダイオード206は、患者の皮膚204に直接隣接することになる底壁230の開口部272内に取り付けることができる。
【0041】
プレフィルドシリンジ300のための第3の例示的な光学式検知アセンブリ200が図8に示される。シリンジ300は、流体治療製品を収容するバレル又はリザーバ302の形態の一次容器を含む。バレル302は、遠位端308にある分注開口部306と開放近位端310との間に延びる環状側壁304を有する。シリンジ300は、針312がバレル302の内部316と流体的に結合されるように、バレル302の遠位端308に、バレル302に結合されたハブ314に固定された針312を含む。
【0042】
図示されるように、検知アセンブリ200は、針312が患者の組織に挿入された後に、ハブ314内に配置された針20、62の近位開口部317及び近位開口部317と連通する遠位開口部319を通して針312に光を投射して、患者の組織に光を投射するように方向付けられ且つ構成された光源202のアレイを更に含む。この形態では、ハブ314及び/又はバレル遠位端308を通して針312に光を投射することができるように、針312は長手方向軸線に沿って延び、ハブ314及び/又はバレル遠位端308は、針312に光のアクセスを提供するように構成され得る。例えば、ハブ314及び/又はバレル遠位端308は、透明カバー又はシールドにより針312及びバレル内部316の流体密性質を維持しつつ、透明材料、例えばプラスチック、又は針開口部317と整合されたボアを有する不透明材料から作製され得る。光源202のアレイは、ハブ314若しくはバレル遠位端308の周りに又はハブ314若しくはバレル遠位端308内に延びることができる。
【0043】
アセンブリ200のフォトダイオード206は、針ハブ314若しくはバレル遠位端308の周りに又は針ハブ314若しくはバレル遠位端308内に延びるアレイで配置され得る。光源202及びフォトダイオード206は、個々のフォトダイオード206が光源202から投射された光を遮断しないように、且つ個々の光源202が、フォトダイオード206によって受け取られることになる、患者の組織を通して放射される光を遮断しないように配置され得る。例えば、光源202とフォトダイオード206は、シリンジ300の周りに交互パターンで配置され得る。フォトダイオード206は、薬物送達部材が注入位置にあるときにフォトダイオード206が受け取った光と関連するデータを提供するために、シリンジ300のコントローラ320に電気的に接続され、これと連通する。次いで、コントローラ320又は任意選択的にリモートコントローラは、データを、針312が患者の皮膚320を貫通した深さと関連付けることができる。上記検知アセンブリ200は、一次容器12及び針20に対して配置された光源202及びフォトダイオード206のアレイを有するオートインジェクタデバイス10に組み込むことができることは理解されるであろう。
【0044】
上記形態では、コントローラ28、70、320は、期待値を参照し、提供された測定値に基づいて、薬物送達部材20、62、312の深さを決定し、それにより、薬物分注操作中に薬物送達部材20、62、312の深さを確認し、記録することができる。いくつかの場合では、皮内部位、皮下部位、筋肉内部位、又は静脈内部位などの薬物の送達深さは、例えば、薬物動態に影響を及ぼす場合があり、特定の薬物の治療差につながる可能性がある。本明細書中に記載されるデバイスを用いることで、関係当事者は、デバイス10、50、300が正しく配置されたこと、及び薬物送達部材20、62、312が目標深さに挿入されたことをデータで確認することができる。
【0045】
コントローラという用語は、概して他の構成要素及びデバイスの作動を制御するように設計される、あらゆるマイクロコントローラ、コンピュータ、又はプロセッサを備えたプロセッサベースデバイス、メモリ、及びプログラマブル入力/出力周辺機器を広く指す。電源、メモリ、他の構成要素及びデバイス等との通信用のトランシーバを含む一般的な付属のアクセサリデバイスを含むことは更に理解される。これら構造的オプションは、当該技術分野において周知であり且つ理解されており、ここで更に説明する必要はない。コントローラは、(当業者には十分に理解されるように、例えばメモリに記憶された対応するプログラミングを使用することにより)本明細書に記載されたステップ、作用、及び/又は機能の1つ又は複数を実行するように構成されてもよい。
【0046】
図中の要素は簡略化及び明確化のために描かれているものであり、必ずしも一定の縮尺で描かれていないものと理解されたい。例えば、図中の要素のうちのいくつかの寸法及び/又は相対位置は、本発明の様々な実施形態の理解を向上させるために他の要素に対して誇張される場合がある。また、商業的に実現可能な実施形態において有用又は必要な、一般的ではあるが十分に理解されている要素は、これら様々な実施形態の図をあまり妨げないようにするために示されないことが多い。同様の又は類似の部品を記述するために同じ参照符号が使用される場合がある。更に、本明細書でいくつかの例を開示してきたが、任意の例の任意の特徴を他の例の他の特徴と組み合わせてもよい又は置換してもよい。更に、本明細書でいくつかの例を開示してきたが、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、開示された例に対して変更を施してもよい。
【0047】
上記説明では、薬物送達デバイスに関連する様々なデバイス、アセンブリ、構成要素、サブシステム、及び使用方法について説明している。デバイス、アセンブリ、構成要素、サブシステム、方法、又は薬物送達デバイスは、以下に特定される薬物、並びにそれらのジェネリック及びバイオシミラー同等品を含むがそれらに限定されない薬物を更に含んでもよい、又はこれらとともに使用されてもよい。本明細書で使用する場合、薬物という用語は、他の類似の用語と交換可能に使用することができ、伝統的及び非伝統的な医薬品、栄養補助食品、サプリメント、生物学的製剤、生物学的活性剤及び組成物、大分子、バイオシミラー、生物学的同等物、治療用抗体、ポリペプチド、タンパク質、小分子、及びジェネリック医薬品を含む、任意の種類の薬剤又は治療用物質を指すために使用され得る。非治療的な注入可能材料も包含される。薬物は、液体形態、凍結乾燥形態、又は凍結乾燥形態から再構成されたものであってもよい。以下の例示的な薬物のリストは、網羅的又は限定的であると考えるべきではない。
【0048】
薬物はリザーバ内に収容される。いくつかの場合では、リザーバは、治療のために薬物が充填される又は予め充填される一次容器である。一次容器は、バイアル、カートリッジ、又はプレフィルドシリンジであり得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスのリザーバには、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)などのコロニー刺激因子が充填されてもよい、又はそれらとともにデバイスを使用することができる。そのようなG-CSF剤としては、Neulasta(登録商標)(ペグフィルグラスチム、PEG化フィルガストリム、PEG化G-CSF、PEG化hu-Met-G-CSF)及びNeupogen(登録商標)(フィルグラスチム、G-CSF、hu-MetG-CSF)、UDENYCA(登録商標)(ペグフィルグラスチム-cbqv)、Ziextenzo(登録商標)(LA-EP2006;ペグフィルグラスチム-bmez)、又はFULPHILA(ペグフィルグラスチム-bmez)が挙げられるが、それらに限定されない。
【0050】
他の実施形態では、薬物送達デバイスは、液体又は凍結乾燥形態であり得る赤血球造血刺激因子製剤(ESA)を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。ESAは、赤血球産生を刺激する任意の分子である。いくつかの実施形態において、ESAは、赤血球産生刺激タンパク質である。本明細書で使用される場合、「赤血球産生刺激タンパク質」とは、例えば、受容体に結合し、受容体の二量化を引き起こすことによって、エリスロポエチン受容体の活性化を直接的又は間接的に引き起こす任意のタンパク質を意味する。赤血球産生刺激タンパク質としては、エリスロポエチン受容体に結合し、これを活性化させるエリスロポエチン及びその変異体、類似体、若しくは誘導体、エリスロポエチン受容体に結合してその受容体を活性化させる抗体、又はエリスロポエチン受容体に結合してこれを活性化させるペプチドが挙げられる。赤血球産生刺激タンパク質としては、Epogen(登録商標)(エポエチンアルファ)、Aranesp(登録商標)(ダルベポエチンアルファ)、Dynepo(登録商標)(エポエチンデルタ)、Mircera(登録商標)(メトキシポリエチレングリコール-エポエチンベータ)、Hematide(登録商標)、MRK-2578、INS-22、Retacrit(登録商標)(エポエチンゼータ)、Neorecormon(登録商標)(エポエチンベータ)、Silapo(登録商標)(エポエチンゼータ)、Binocrit(登録商標)(エポエチンアルファ)、エポエチンアルファHexal、Abseamed(登録商標)(エポエチンアルファ)、Ratioepo(登録商標)(エポエチンシータ)、Eporatio(登録商標)(エポエチンシータ)、Biopoin(登録商標)(エポエチンシータ)、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エポエチンイオタ、エポエチンオメガ、エポエチンデルタ、エポエチンゼータ、エポエチンシータ、及びエポエチンデルタ、PEG化エリスロポエチン、カルバミル化エリスロポエチン、並びにそれらの分子又は変異体若しくは類似体が挙げられるがそれらに限定されない。
【0051】
特定の例示的なタンパク質の中には、その融合物、断片、類似体、変異体、又は誘導体を含む、以下で説明する特定のタンパク質がある。完全ヒト化及びヒトOPGL特異抗体、特に、完全ヒト化モノクローナル抗体を含む、(RANKL特異抗体、ペプチボディ等とも称される)OPGL特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質など;ミオスタチン特異的ペプチボディを含む、ミオスタチン結合タンパク質、ペプチボディ、関連タンパク質など;特に、IL-4及び/又はIL-13の受容体への結合によって媒介される活動を抑制する、IL-4受容体特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;インターロイキン1-受容体1(「IL1-R1」)特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;Ang2特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;NGF特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;CD22特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質等、特に、ヒト-マウスモノクローナルhLL2κ鎖に結合したヒト-マウスモノクローナルhLL2γ鎖二硫化物の二量体、例えば、エプラツズマブ(CAS登録番号501423-23-0)のヒトCD22特異完全ヒト化抗体などの、ヒトCD22特異IgG抗体を特に含むがそれに限定されない、ヒト化及び完全ヒトモノクローナル抗体を含むがそれに限定されない、ヒト化及び完全ヒト抗体等であるがそれに限定されない、ヒトCD22特異抗体;抗IGF-1R抗体を含むがそれに限定されない、IGF-1受容体特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質など;B7RP特異完全ヒトモノクローナルIgG2抗体を含むがそれに限定されない、B7RP-1の最初の免疫グロブリン様ドメインのエピトープと結合する完全ヒトIgG2モノクローナル抗体を含むがそれに限定されない、B7RP-1と活性化T細胞上のB7RP-1の自然受容体であるICOSとの相互作用を抑制するものを含むがそれに限定されない、B-7関連タンパク質1特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質等(「B7RP-1」、B7H2、ICOSL、B7h、及びCD275とも称される);例えば145c7などの、HuMax IL-15抗体及び関連タンパク質を含むがそれらに限定されない、特にヒト化モノクローナル抗体などの、IL-15特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;ヒトIFN γ特異抗体を含むがそれに限定されない、及び完全ヒト抗IFN γ抗体を含むがそれに限定されない、IFN γ特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;TALL-1特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質等、並びに他のTALL特異結合タンパク質;副甲状腺ホルモン(「PTH」)特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;トロンボポチエン受容体(「TPO-R」)特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;肝細胞増殖因子/分散因子(HGF/SF)を中和する完全ヒトモノクローナル抗体等のHGF/SF:cMet軸(HGF/SF:c-Met)を標的とするものを含む、肝細胞増殖因子(「HGF」)特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;TRAIL-R2特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;アクチビンA特異抗体、ペプチボディ、タンパク質など;TGF-ベータ特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;アミロイドベータタンパク質特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;c-Kit及び/又は他の幹細胞因子受容体と結合するタンパク質を含むがそれらに限定されない、c-Kit特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;OX40L及び/又はOX40受容体の他のリガンドと結合するタンパク質を含むがそれに限定されない、OX40L特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質など;Activase(登録商標)(アルテプラーゼ、tPA);Aranesp(登録商標)(ダルベポエチンアルファ)、エリスロポエチン[30-アスパラギン、32-スレオニン、87-バリン、88-アスパラギン、90-スレオニン]、ダルベポエチンアルファ、新規造血刺激タンパク質(NESP);Epogen(登録商標)(エポエチンアルファ、又はエリスロポエチン);GLP-1、Avonex(登録商標)(インターフェロンベータ-1a);Bexxar(登録商標)(トシツモマブ、抗CD22モノクローナル抗体);Betaseron(登録商標)(インターフェロン-ベータ);Campath(登録商標)(アレムツズマブ、抗CD52モノクローナル抗体);Dynepo(登録商標)(エポエチンデルタ);Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ);MLN0002(抗α4β7 mAb);MLN1202(抗CCR2ケモカイン受容体mAb);Enbrel(登録商標)(エタネルセプト、TNF受容体/Fc融合タンパク質、TNF遮断薬);Eprex(登録商標)(エポエチンアルファ);Erbitux(登録商標)(セツキシマブ、抗EGFR/HER1/c-ErbB-1);Genotropin(登録商標)(ソマトロピン、ヒト成長ホルモン);Herceptin(登録商標)(トラスツズマブ、抗HER2/neu(erbB2)受容体mAb);Kanjinti(商標)(トラスツズマブ-anns)抗HER2モノクローナル抗体、Herceptin(登録商標)のバイオシミラー、又は乳癌若しくは胃癌の治療のためのトラスツズマブを含有する別の製品;Humatrope(登録商標)(ソマトロピン、ヒト成長ホルモン);Humira(登録商標)(アダリムマブ);Vectibix(登録商標)(パニツムマブ)、Xgeva(登録商標)(デノスマブ)、Prolia(登録商標)(デノスマブ)、RANKリガンドに対する免疫グロブリンG2ヒトモノクローナル抗体、Enbrel(登録商標)(エタネルセプト、TNF-受容体/Fc融合タンパク質、TNF遮断薬)、Nplate(登録商標)(ロミプロスチム)、リロツムマブ、ガニツマブ、コナツムマブ、ブロダルマブ、溶液中のインスリン;Infergen(登録商標)(インターフェロンアルファコン-1);Natrecor(登録商標)(ネシリチド;遺伝子組換え型ヒトB型ナトリウム利尿ペプチド(hBNP);Kineret(登録商標)(アナキンラ);Leukine(登録商標)(サルガモスチム、rhuGM-CSF);LymphoCide(登録商標)(エプラツズマブ、抗CD22 mAb);Benlysta(商標)(リンフォスタットB、ベリムマブ、抗BlyS mAb);Metalyse(登録商標)(テネクテプラーゼ、t-PA類似体);Mircera(登録商標)(メトキシポリエチレングリコール-エポエチンベータ);Mylotarg(登録商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン);Raptiva(登録商標)(エファリズマブ);Cimzia(登録商標)(セルトリズマブペゴル、CDP 870);Soliris(商標)(エクリズマブ);ペキセリズマブ(抗補体C5);Numax(登録商標)(MEDI-524);Lucentis(登録商標)(ラニビズマブ);Panorex(登録商標)(17-1A、エドレコロマブ);Trabio(登録商標)(レルデリムマブ);TheraCim hR3(ニモツズマブ);Omnitarg(ペルツズマブ、2C4);Osidem(登録商標)(IDM-1);OvaRex(登録商標)(B43.13);Nuvion(登録商標)(ビジリズマブ);カンツズマブメルタンシン(huC242-DM1);NeoRecormon(登録商標)(エポエチンベータ);Neumega(登録商標)(オプレルベキン、ヒトインターロイキン-11);Orthoclone OKT3(登録商標)(ムロモナブ-CD3、抗CD3モノクローナル抗体);Procrit(登録商標)(エポエチンアルファ);Remicade(登録商標)(インフリキシマブ、抗TNFαモノクローナル抗体);Reopro(登録商標)(アブシキシマブ、抗GP lIb/Ilia受容体モノクローナル抗体);Actemra(登録商標)(抗IL6受容体mAb);Avastin(登録商標)(ベバシズマブ)、HuMax-CD4(ザノリムマブ);Mvasi(商標)(ベバシズマブ-awwb);Rituxan(登録商標)(リツキシマブ、抗CD20 mAb);Tarceva(登録商標)(エルロチニブ);Roferon-A(登録商標)(インターフェロンアルファ-2a);Simulect(登録商標)(バシリキシマブ);Prexige(登録商標)(ルミラコキシブ);Synagis(登録商標)(パリビズマブ);145c7-CHO(抗IL15抗体、米国特許第7,153,507号明細書を参照);Tysabri(登録商標)(ナタリズマブ、抗α4インテグリンmAb);Valortim(登録商標)(MDX-1303、抗炭疽菌(B.anthracis)防御抗原mAb);ABthrax(商標);Xolair(登録商標)(オマリズマブ);ETI211(抗MRSA mAb);IL-1 trap(ヒトIgG1のFc部分及び両IL-1受容体成分(I型受容体及び受容体補助タンパク質)の細胞外ドメイン);VEGF trap(IgG1 Fcと融合したVEGFR1のIgドメイン);Zenapax(登録商標)(ダクリズマブ);Zenapax(登録商標)(ダクリズマブ、抗IL-2Rα mAb);Zevalin(登録商標)(イブリツモマブチウキセタン);Zetia(登録商標)(エゼチマイブ);Orencia(登録商標)(アタシセプト、TACI-Ig);抗CD80モノクローナル抗体(ガリキシマブ);抗CD23 mAb(ルミリキシマブ);BR2-Fc(huBR3/huFc融合タンパク質、可溶性BAFF拮抗薬);CNTO 148(ゴリムマブ、抗TNFα mAb);HGS-ETR1(マパツズマブ;ヒト抗TRAIL受容体-1 mAb);HuMax-CD20(オクレリズマブ、抗CD20ヒトmAb);HuMax-EGFR(ザルツムマブ);M200(ボロシキシマブ、抗α5β1インテグリンmAb);MDX-010(イピリムマブ、抗CTLA-4 mAb、及びVEGFR-1(IMC-18F1);抗BR3 mAb;抗C.ディフィシル(C.difficile)毒素A並びに毒素B C mAb MDX-066(CDA-1)及びMDX-1388);抗CD22 dsFv-PE38コンジュゲート(CAT-3888及びCAT-8015);抗CD25 mAb(HuMax-TAC);抗CD3 mAb(NI-0401);アデカツムマブ;抗CD30 mAb(MDX-060);MDX-1333(抗IFNAR);抗CD38 mAb(HuMax CD38);抗CD40L mAb;抗Cripto mAb;抗CTGF特発性肺線維症第1期フィブロゲン(FG-3019);抗CTLA4 mAb;抗エオタキシン1 mAb(CAT-213);抗FGF8 mAb;抗ガングリオシドGD2 mAb;抗ガングリオシドGM2 mAb;抗GDF-8ヒトmAb(MYO-029);抗GM-CSF受容体mAb(CAM-3001);抗HepC mAb(HuMax HepC);抗IFNα mAb(MEDI-545、MDX-198);抗IGF1R mAb;抗IGF-1R mAb(HuMax-Inflam);抗IL12 mAb(ABT-874);抗IL12/IL23 mAb(CNTO 1275);抗IL13 mAb(CAT-354);抗IL2Ra mAb(HuMax-TAC);抗IL5受容体mAb;抗インテグリン受容体mAb(MDX-018、CNTO 95);抗IP10潰瘍性大腸炎mAb(MDX-1100);BMS-66513;抗マンノース受容体/hCGβ mAb(MDX-1307);抗メソテリンdsFv-PE38コンジュゲート(CAT-5001);抗PD1mAb(MDX-1106(ONO-4538));抗PDGFRα抗体(IMC-3G3);抗TGFβ mAb(GC-1008);抗TRAIL受容体-2ヒトmAb(HGS-ETR2);抗TWEAK mAb;抗VEGFR/Flt-
1 mAb;及び抗ZP3 mAb(HuMax-ZP3)。
【0052】
いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、ロモソズマブ、ブロソズマブ、BPS804(Novartis)、Evenity(商標)(ロモソズマブ-aqqg)、閉経後骨粗鬆症の治療及び/又は骨折治癒用のロモソズマブを含有する別の製品などであるがそれらに限定されないスクレロスチン抗体、他の実施形態では、ヒトプロタンパク転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)に結合するモノクローナル抗体(IgG)を収容してもよい、又はこれらとともに使用されてもよい。このようなPCSK9特異抗体としては、Repatha(登録商標)(エボロクマブ)及びPraluent(登録商標)(アリロクマブ)が挙げられるが、これらに限定されない。他の実施形態では、薬物送達デバイスは、リロツムマブ、ビキサロマー、トレバナニブ、ガニツマブ、コナツムマブ、モテサニブ二リン酸塩、ブロダルマブ、ヴィデュピプラント、又はパニツムマブを収容してもよい、又はこれらとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスのリザーバには、OncoVEXGALV/CD;OrienX010;G207、1716;NV1020;NV12023;NV1034;及びNV1042を含むがそれらに限定されない、黒色腫又は他の癌の治療用のIMLYGIC(登録商標)(タリモジーンラハーパレプベック)又は別の腫瘍溶解性HSVが充填されてもよい、又はデバイスは、これらとともに使用することができる。いくつかの実施形態において、薬物送達デバイスは、TIMP-3などであるがそれらに限定されないメタロプロテイナーゼの内在性組織阻害剤(TIMP)を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、Aimovig(登録商標)(エレヌマブ-aooe)、抗ヒトCGRP-R(カルシトニン遺伝子関連ペプチド1型受容体)又は片頭痛の治療用のエレヌマブを含有する別の製品を収容してもよい又はこれとともに使用してもよい。エレヌマブ、並びにカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体及び他の頭痛標的を標的とする二重特異性抗体分子などであるがそれらに限定されないヒトCGRP受容体の拮抗的抗体もまた、本開示の薬物送達デバイスを用いて送達されてもよい。加えて、BLINCYTO(登録商標)(ブリナツモマブ)などであるがそれに限定されない二重特異性T細胞エンゲージャー(BiTE(登録商標))抗体を、本開示の薬物送達デバイスにおいて又はこれとともに使用することができる。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、アペリン又はその類似体などであるがそれらに限定されないAPJ大分子作動薬を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態において、治療的有効量の抗胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)又はTSLP受容体抗体が本開示の薬物送達デバイスにおいて又はこれとともに使用される。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、Avsola(商標)(インフリキシマブ-axxq)、抗TNFαモノクローナル抗体、Remicade(登録商標)(インフリキシマブ)のバイオシミラー(Janssen Biotech,Inc.)若しくは自己免疫疾患の治療のためのインフリキシマブを含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、Kyprolis(登録商標)(カルフィルゾミブ)、(2S)-N-((S)-1-((S)-4-メチル-1-((R)-2-メチルオキシラン-2-イル)-1-オキソペンタン-2-イルカルバモイル)-2-フェニルエチル)-2-((S)-2-(2-モルホリノアセトアミド)-4-フェニルブタンアミド)-4-メチルペンタンアミド、若しくは多発性骨髄腫の治療のためのカルフィルゾミブを含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、Otezla(登録商標)(アプレミラスト)、N-[2-[(1S)-1-(3-エトキシ-4-メトキシフェニル)-2-(メチルスルホニル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-1H-イソインドール-4-イル]アセトアミド、若しくは様々な炎症性疾患の治療のためのアプレミラストを含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、Parsabiv(商標)(エテルカルセチドHCl、KAI-4169)若しくは血液透析中の慢性腎疾患(KD)を有する患者などにおける二次性副甲状腺機能亢進症(sHPT)の治療のためのエテルカルセチドHClを含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、ABP 798(リツキシマブ)、Rituxan(登録商標)/MabThera(商標)のバイオシミラー候補、若しくは抗CD20モノクローナル抗体を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、非抗体VEGF拮抗薬などのVEGF拮抗薬、及び/又はアフリベルセプトなどのVEGFトラップ(IgG1のFcドメインに縮合した、VEGFR1からのIgドメイン2及びVEGFR2からのIgドメイン3)を収容してもよい、又はこれともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、ABP 959(エクリズマブ)、Soliris(登録商標)のバイオシミラー候補、若しくは補体タンパク質C5に特異的に結合するモノクローナル抗体を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、ICOSL及びBAFF活性を同時に遮断する新規の二重特異性抗体-ペプチドコンジュゲートであるロジバフスプアルファ(以前はAMG 570)を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、心臓の収縮機構を直接的に標的化するオメカムチブメカルビル、小分子選択的心筋ミオシン活性化因子、若しくはミオトロープ、又は小分子選択的心筋ミオシン活性化因子を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、ソトラシブ(以前はAMG 510として知られる)、KRASG12C小分子阻害剤、又はKRASG12C小分子阻害剤を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)の作用を阻害するテゼペルマブ、ヒトモノクローナル抗体、又はTSLPの作用を阻害するヒトモノクローナル抗体を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、インターロイキン-15(IL-15)に結合するAMG 714、ヒトモノクローナル抗体又はインターロイキン-15(IL-15)に結合するヒトモノクローナル抗体を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、Lp(a)としても知られるリポタンパク質(a)を減らすAMG 890、低分子干渉RNA(siRNA)、又はリポタンパク質(a)を減らす低分子干渉RNA(siRNA)を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、ABP 654(ヒトIgG1カッパ抗体)、Stelara(登録商標)のバイオシミラー候補、又はヒトIgG1カッパ抗体を含有し及び/又はヒトサイトカインインターロイキン(IL)-12及びIL-23のp40サブユニットに結合する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、Amjevita(商標)若しくはAmgevita(商標)(以前はABP 501)(mab抗TNFヒトIgG1)、Humira(登録商標)のバイオシミラー候補、又はヒトmab抗TNFヒトIgG1を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 160、又は半減期延長(HLE)抗前立腺特異的膜抗原(PSMA)×抗CD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 119、又はデルタ様リガンド3(DLL3)CAR T(キメラ抗原受容体T細胞)細胞療法を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 119、又はデルタ様リガンド3(DLL3)CAR T(キメラ抗原受容体T細胞)細胞療法を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 133、又は胃抑制ポリペプチド受容体(GIPR)アンタゴニスト及びGLP-1Rアゴニストを含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 171、又は増殖分化因子15(GDF15)類似体を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 176、又は骨髄細胞白血病1(MCL-1)の小分子阻害剤を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 199、又は半減期延長(HLE)二重特異性T細胞エンゲージャーコンストラクト(BiTE(登録商標))を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 256、又はプログラム細胞死-1(PD-1)陽性細胞においてインターロイキン21(IL-21)経路を選択的に活性化するように設計された抗PD-1×IL21ムテイン及び/若しくはIL-21受容体アゴニストを含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 330、又は抗CD33×抗CD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 404、又は固形腫瘍を有する患者のための治療として調査されているヒト抗プログラム細胞死-1(PD-1)モノクローナル抗体を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 427、又は半減期延長(HLE)抗fms様チロシンキナーゼ3(FLT3)×抗CD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 430又は抗Jagged-1モノクローナル抗体を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態において、薬物送達デバイスは、AMG 506、又は固形腫瘍のための治療として研究されている多重特異性FAP×4-1BB標的化DARPin(登録商標)生物製剤を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 509、又は二価T細胞エンゲージャーを含有し及びXmAb(登録商標)2+1技術を使用して設計される別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 562、又は半減期延長(HL
E)CD19×抗CD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、エファバリューキンアルファ(以前はAMG 592)又はIL-2ムテインFc融合タンパク質を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 596、又はCD3×上皮増殖因子受容体vIII(EGFRvIII)BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)分子を含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 673、又は半減期延長(HLE)抗ヒトCD33×抗抗ヒトCD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 701、又は半減期延長(HLE)抗B細胞成熟抗原(BCMA)×抗CD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 757、又は半減期延長(HLE)抗デルタ様リガンド3(DLL3)×抗CD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。いくつかの実施形態では、薬物送達デバイスは、AMG 910、又は半減期延長(HLE)上皮細胞タイトジャンクション構成タンパク質クローディン18.2×抗CD3 BiTE(登録商標)(二重特異性T細胞エンゲージャー)コンストラクトを含有する別の製品を収容してもよい、又はこれとともに使用されてもよい。
【0053】
薬物送達デバイス、アセンブリ、構成要素、サブシステム、及び方法を、例示的な実施形態の観点から説明してきたが、これらに限定されるものではない。本詳細説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本開示の考え得る全ての実施形態を説明しているわけではない。現行の技術又は本特許の出願日後に開発された技術のいずれかを使用して、様々な代替的実施形態を実施することができるが、このような実施形態はなお、本明細書に開示される本発明を定義する特許請求の範囲内に含まれる。
【0054】
当業者であれば、本明細書に開示される本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、上記の実施形態に対する多様な修正形態、変更形態及び組み合わせがなされ得、そうした修正形態、変更形態及び組み合わせが本発明の範囲内にあると解釈されるべきであることを理解するであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-02-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置された一次容器と、
前記一次容器に流体的に結合された薬物送達部材であって、前記ハウジング内に配置される後退位置と前記ハウジングから少なくとも部分的に延出する注入位置との間で移動可能な薬物送達部材と、
第1端部と第2端部とを有するワイヤであって、前記第2端部は、前記薬物送達部材に隣接する接続ポイントに電気的に接続されており、前記接続ポイントは、前記ハウジングに対して移動しないように固定されている、ワイヤと、
前記ワイヤの前記第1端部と連通するコントローラであって、前記注入位置にある前記薬物送達部材に関連する静電容量情報を前記ワイヤから受け取るように構成されている、コントローラと、
を含む、薬物送達デバイス。
【請求項2】
前記コントローラは更に、前記静電容量情報を、前記薬物送達部材が患者に挿入されている深さと関連付けるように構成されている、請求項1に記載の薬物送達デバイス。
【請求項3】
針挿入機構を更に含み、
前記薬物送達部材は、前記一次容器から延び、前記ハウジングに対して固定されている近位端と、中間湾曲部と、遠位端とを有する長尺状の構成を有し、前記針挿入機構は、前記遠位端の少なくとも一部分を前記後退位置と前記注入位置との間で移動させるように構成されており、前記ワイヤの前記第2端部は、前記薬物送達部材の前記近位端にて前記接続ポイントに固定されている、請求項1又は2に記載の薬物送達デバイス。
【請求項4】
前記ハウジング内に配置され、前記薬物送達部材から間隔を空けて配置された一対のコンデンサプレートを更に含み、前記薬物送達部材は、前記一対のコンデンサプレートの間に延び、
前記接続ポイントは、前記一対のコンデンサプレート上に位置し、前記コントローラは、前記注入位置にある前記薬物送達部材に関連する静電容量情報を受け取るために、前記コンデンサプレートと連通する、請求項1又は2に記載の薬物送達デバイス。
【請求項5】
前記コンデンサプレートと前記薬物送達部材との間に配置された1つ以上の誘電体部材を更に含み、前記1つ以上の誘電体部材は、前記薬物送達部材から外向きに間隔を空けて配置されている、請求項4に記載の薬物送達デバイス。
【請求項6】
前記薬物送達部材は、導電性部分を有するカニューレを含み、前記接続ポイントは、前記カニューレの前記導電性部分に隣接する、請求項1~5のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項7】
前記カニューレの前記導電性部分は、前記カニューレの外面の少なくとも一部分にわたって延びる導電性コーティングを含む、請求項6に記載の薬物送達デバイス。
【請求項8】
ハウジングと、
前記ハウジング内に移動可能に配置されたハブと、
前記ハブ内に延び、前記ハブに接続された部分を有する薬物送達部材と、
前記ハブに動作的に結合されており、前記薬物送達部材を、前記ハウジング内に配置される後退位置と前記ハウジングから少なくとも部分的に延出する注入位置との間で駆動するために、前記ハブを移動させるように構成された針挿入機構と、
第1端部と第2端部とを有するワイヤであって、前記ワイヤの前記第2端部の少なくとも一部分は前記ハブに固定さており、前記ハブ内に延びる前記薬物送達部材の前記部分に電気的に接続されているワイヤと、
前記注入位置にある前記薬物送達部材に関連する静電容量情報を受け取るために前記ワイヤと連通するコントローラと、
を含む、薬物送達デバイス。
【請求項9】
前記コントローラは、前記静電容量情報を、前記薬物送達部材が患者に挿入されている深さと関連付けるように構成されている、請求項に記載の薬物送達デバイス。
【請求項10】
前記薬物送達部材は、導電性部分を有するカニューレを含み、前記ワイヤは、前記カニューレの前記導電性部分に電気的に接続されている、請求項又はに記載の薬物送達デバイス。
【請求項11】
前記カニューレの前記導電性部分は、前記カニューレの外面の少なくとも一部分にわたって延びる導電性コーティングを含む、請求項10に記載の薬物送達デバイス。
【請求項12】
ハブと、
前記ハブに固定されており、近位開口部と遠位開口部とを有し、前記近位開口部は、前記ハブ内に配置されており、前記遠位開口部と連通する、薬物送達部材と、
前記薬物送達部材が注入位置にある状態で、前記薬物送達部材の前記近位開口部に入り、前記薬物送達部材の前記遠位開口部から出て、患者の組織に入るよう光を投射するように方向付けられた光源と、
前記薬物送達部材が前記注入位置にあるときに、前記薬物送達部材に隣接する前記患者の前記組織を通して放射された光を受け取るように方向付けられたフォトダイオードと、
受け取った前記光と関連するデータを受け取るために、前記フォトダイオードと連通するコントローラと、
を含む、薬物送達デバイス。
【請求項13】
前記コントローラは、前記データを、前記薬物送達部材が前記患者の前記組織に挿入されている深さと関連付けるように構成されている、請求項12に記載の薬物送達デバイス。
【請求項14】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置された一次容器と、
前記一次容器を前記薬物送達部材に流体的に結合する流路と、
を更に含み、
前記薬物送達部材は前記ハブ内に延び、前記薬物送達部材は、前記近位開口部が前記ハブ内に延びることにより前記ハブ内に配置された湾曲部と、前記湾曲部から前記ハブの底面を通って延びる遠位端とを含む、
請求項12又は13に記載の薬物送達デバイス。
【請求項15】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置された一次容器と、
前記一次容器に流体的に結合された流路と、
ハブに取り付けられた入口導管と、
を更に含み、
前記ハブは内部空洞を含み、前記入口導管は、前記流路を前記ハブの前記内部空洞に流体的に結合し、前記薬物送達部材は、前記内部空洞から前記ハブの底面を通って延び、前記薬物送達部材の前記近位開口部は、前記薬物送達部材を前記内部空洞に流体的に結合する、
請求項12又は13に記載の薬物送達デバイス。
【請求項16】
前記フォトダイオードは、前記ハブの上面に取り付けられている、請求項14又は15に記載の薬物送達デバイス。
【請求項17】
前記フォトダイオードは、前記ハウジングの底壁を通って延びる薬物送達部材開口部に隣接して、前記ハウジングの前記底壁に取り付けられている、請求項14又は15に記載の薬物送達デバイス。
【請求項18】
一次容器を更に含み、前記薬物送達部材は針を含み、前記ハブは、前記一次容器の遠位端に固定的に取り付けられており、前記光源は、前記ハブによって支持された光源のアレイを含み、前記フォトダイオードは、前記一次容器の前記遠位端の周りに延び、前記一次容器の前記遠位端に隣接するフォトダイオードのアレイを含み、前記光源のアレイと前記フォトダイオードのアレイは、前記針の遠位端に向かって概ね遮断されない経路を設けるために、整合されていない、請求項12又は13に記載の薬物送達デバイス。
【国際調査報告】