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特表2023-523188エアロゾル発生装置用のクリーニングツール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-02
(54)【発明の名称】エアロゾル発生装置用のクリーニングツール
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/85 20200101AFI20230526BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20230526BHJP
【FI】
A24F40/85
A24F40/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562666
(86)(22)【出願日】2021-04-19
(85)【翻訳文提出日】2022-10-14
(86)【国際出願番号】 IB2021053218
(87)【国際公開番号】W WO2021214635
(87)【国際公開日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】20386018.4
(32)【優先日】2020-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100122563
【弁理士】
【氏名又は名称】越柴 絵里
(72)【発明者】
【氏名】ボローニャ マッテオ
(72)【発明者】
【氏名】コナンドレアス ステファノス
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC12
4B162AC22
4B162AC50
4B162AF01
(57)【要約】
加熱チャンバーを有するエアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールであって、ツールは、ツール基部、第一の細長い部材、第二の細長い部材、旋回部材を備える。第一の細長い部材は、ツール基部から延びる。第一の細長い部材は、ツール基部から遠位にある第一の遠位端を含む。第二の細長い部材は、ツール基部から延びる。第二の細長い部材は、ツール基部から遠位にある第二の遠位端を含む。スロットは、第一の細長い部材と第二の細長い部材の間に画定されている。旋回部材は、基部と、第一の細長い部材の第一の遠位端と第二の細長い部材の第二の遠位端の両方との間に配設されている。旋回部材は、第一の細長い部材および第二の細長い部材を、第一の細長い部材の延長部を横断する好ましい方向に旋回することを可能にするように構成されていて、また旋回部材は、第一の細長い部材および第二の細長い部材を好ましくない方向に旋回することを制限するように構成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱チャンバーを有するエアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールであって、前記ツールが、
ツール基部と、
前記ツール基部から延びる第一の細長い部材であって、前記ツール基部から遠位にある第一の遠位端を備える第一の細長い部材と、
前記ツール基部から延びる第二の細長い部材であって、前記第二の細長い部材が前記ツール基部から遠位にある第二の遠位端を備え、
スロットが、前記第一の細長い部材と前記第二の細長い部材の間に画定されている、第二の細長い部材と、
前記ツール基部と、前記第一の細長い部材の前記第一の遠位端と前記第二の細長い部材の前記第二の遠位端の両方との間に配設された旋回部材と、を備え、
前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材を、前記第一の細長い部材の前記延長部を横断する好ましい方向に旋回することを可能にするように前記旋回部材が構成されていて、前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材を、好ましくない方向に旋回することを制限するように前記旋回部材が構成されている、ツール。
【請求項2】
前記旋回部材が、前記加熱チャンバー内の前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材の軸回転を防止するために、前記加熱チャンバーのリブと係合するように構成されたチャネルを有する外周を画定する楕円形部材を備える、請求項1に記載のツール。
【請求項3】
前記楕円形部材がディスクまたはシリンダーを備える、請求項2に記載のツール。
【請求項4】
前記ツールが、前記第一の細長い部材と前記第二の細長い部材とから延びるブラシ毛をさらに備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のツール。
【請求項5】
前記ブラシ毛が、前記第一の細長い部材と前記第二の細長い部材とから半径方向外側に延びる、請求項4に記載のツールまたはシステム。
【請求項6】
前記第一の細長い部材が、前記スロットに面する第一の平坦面を備え、前記第二の細長い部材が、前記スロットに面する第二の平坦面を備え、前記第一の平坦面が、第一の平面を通って延び、前記第二の平坦面が、第二の平面を通って延び、前記第一の平面と前記第二の平面が、平行な平面であり、前記第一の平坦面と前記第二の平坦面が、互いに平行に延びる、請求項1~5のいずれか一項に記載のツール。
【請求項7】
前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材のうちの少なくとも一つは、前記スロットに面する表面上に一つ以上の隆起を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載のツール。
【請求項8】
前記ツールが、
前記エアロゾル発生装置と連結するように構成されたキャップであって、前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材が、前記キャップが前記エアロゾル発生装置と連結されている時に前記底部壁に接触するように構成されている、キャップと、
前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材を前記キャップに効果的に連結して、前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材の前記往復運動を可能にするロッドと、をさらに備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のツール。
【請求項9】
前記ツール基部が、前記エアロゾル発生装置の前記加熱チャンバーをクリーニングするためのクリーニングヘッドを備え、前記クリーニングヘッドが、一つ以上の掻き取り表面を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のツール。
【請求項10】
前記第一の遠位端および前記第二の遠位端は、前記第一の遠位端と前記第二の遠位端の間の前記スロットの幅を調整するために互いに対して横方向に移動可能である、請求項1~7のいずれか一項に記載のツール。
【請求項11】
前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材のうちの少なくとも一つを係合して、前記第一の遠位端と前記第二の遠位端の間の前記スロットの幅を制限するように構成された一つ以上のベアリングをさらに備える、請求項10に記載のツールまたはシステム。
【請求項12】
前記第一の細長い部材と前記第二の細長い部材とに連結されたモーターをさらに備え、前記モーターが、前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材の前記往復運動を提供するように構成されている、請求項1~11のいずれか一項に記載のツール。
【請求項13】
前記ツールが、
前記エアロゾル発生装置を受容するように構成されたクリーニングステーション本体であって、前記第一の細長い部材と前記第二の細長い部材とに機械的に連結されていて、前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材の往復運動を可能にする、クリーニングステーション本体と、
ツール基部に機械的に連結されていて、第一の細長い部材および第二の細長い部材の往復運動を制御するためのレバーと、をさらに備える、請求項1~12のいずれか一項に記載のツール。
【請求項14】
システムであって、
加熱チャンバーと、加熱チャンバーの底部チャンバー壁から前記加熱チャンバーの中に延びる実質的に長方形の断面を有する加熱ブレードとを備える、エアロゾル発生装置と、
請求項1~13のいずれか一項に記載のツールと、を備えるシステム。
【請求項15】
前記加熱ブレードがスロット内に少なくとも部分的に受容されているように、前記第一の細長い部材および第二の細長い部材が前記加熱チャンバーの中に受容されるように構成されていて、前記加熱チャンバー内での前記第一の細長い部材の前記第一の遠位端と前記第二の細長い部材の前記第二の遠位端とのうちの前記少なくとも一つの往復運動が、前記底部チャンバー壁を掻き取るように構成されているように、前記第一の細長い部材の前記第一の遠位端と前記第二の細長い部材の前記第二の遠位端とのうちの少なくとも一つが、前記底部チャンバー壁に延びる、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
システムであって、
加熱チャンバーと、加熱チャンバーの底部チャンバー壁から前記加熱チャンバーの中に延びる実質的に長方形の断面を有する加熱ブレードとを備える、エアロゾル発生装置と、
エアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールであって、前記ツールが、
ツール基部と、
前記ツール基部から延びる第一の細長い部材であって、前記ツール基部から遠位にある第一の遠位端を備える第一の細長い部材と、
前記ツール基部から延びる第二の細長い部材であって、前記ツール基部から遠位にある第二の遠位端を備える第二の細長い部材と、を備え
スロットが、前記第一の細長い部材と前記第二の細長い部材の間に画定されていて、
前記加熱ブレードがスロット内に少なくとも部分的に受容されているように、前記第一の細長い部材および第二の細長い部材が前記加熱チャンバーの中に受容されるように構成されていて、前記加熱チャンバー内での前記第一の細長い部材の前記第一の遠位端と前記第二の細長い部材の前記第二の遠位端とのうちの前記少なくとも一つの往復運動が前記底部チャンバー壁を掻き取るように構成されているように、前記第一の細長い部材の前記第一の遠位端と前記第二の細長い部材の前記第二の遠位端とのうちの少なくとも一つが前記底部チャンバー壁に延びる、システム。
【請求項17】
前記ツールが、前記基部と、前記第一の細長い部材の前記第一の遠位端と前記第二の細長い部材の前記第二の遠位端の両方との間に配設された旋回部材をさらに備え、前記旋回部材が、前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材を、前記第一の細長い部材の前記延長部を横断する好ましい方向に旋回することを可能にするように構成されていて、前記旋回部材が、前記第一の細長い部材および前記第二の細長い部材を好ましくない方向に旋回することを制限するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル発生装置用のクリーニングツールに関する。特に本発明は、エアロゾル発生装置の少なくとも加熱チャンバーをクリーニングするためのクリーニングツールに関する。
【背景技術】
【0002】
吸入可能なエアロゾルを発生するためのエアロゾル形成基体が燃焼されるのではなく加熱されるエアロゾル発生物品は、当該技術分野で周知である。典型的に、こうした加熱式エアロゾル発生物品において、エアロゾルは熱源から物理的に別個のエアロゾル形成基体または材料への熱の伝達によって発生する。エアロゾル形成基体は熱源内に、熱源の周りに、または熱源の下流に位置してもよい。使用中、揮発性化合物は、熱源からの熱伝達によってエアロゾル形成基体から放出され、エアロゾル発生物品を通して引き出された空気中に同伴される。放出された化合物は冷めるにつれて凝縮してエアロゾルを形成する。
【0003】
国際特許公開公報第2013/102614号は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体が発熱体と直接接触して加熱されて、吸入可能なエアロゾルを形成する、電気的に作動するエアロゾル発生装置の例を開示している。発熱体は、加熱チャンバーの底部チャンバー壁から延びるブレードの形態である。発熱体は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体セグメントの中に挿入されている。
【0004】
たばこ基体などのエアロゾル形成基体が加熱された時に、揮発性化合物が放出される。発熱体からの熱によって発生した揮発性化合物およびエアロゾルは、エアロゾル発生装置上に、特に加熱チャンバーの底部チャンバー壁上に堆積されうる。その理由は特に、加熱チャンバーの側壁上の残渣が、エアロゾル発生物品の挿入および取り外しによって少なくとも部分的に除去されうるからである。エアロゾル形成基体自体の粒子もまた、特に発熱体がエアロゾル形成基体と直接接触している場合、発熱体に付着するようになる場合がある。例えば、国際特許公開第2013/102614号に記載の装置を使用する場合、加熱ブレードは、たばこ基体を摂氏200~350度の温度に温め、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物、ニコチン、およびグリセロールを放出する。それにもかかわらず、残渣およびダストは、複数のエアロゾル発生物品の使用後に、装置内の加熱チャンバー内部に収集されうる。
【0005】
チャンバー底部壁上に残渣およびダストが蓄積すると、エアロゾル発生装置の気流通路を塞ぐことがある。さらに、発熱体は、不適切なツールまたは物体を使用して加熱チャンバーをクリーニングした場合、損傷を受けやすい。
【発明の概要】
【0006】
本発明の一態様によると、加熱チャンバーを有するエアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールが提供されている。ツールは、ツール基部を備えてもよい。ツールは、ツール基部から延びる第一および第二の細長い部材を備えてもよい。第一の細長い部材は、ツール基部から遠位にある第一の遠位端を備えてもよい。第二の細長い部材は、ツール基部から遠位にある第二の遠位端を備えてもよい。スロットは、第一の細長い部材と第二の細長い部材の間に画定されてもよい。ツールは、旋回部材を備えてもよい。旋回部材は、基部と、第一の細長い部材の第一の遠位端と第二の細長い部材の第二の遠位端の両方との間に配設されてもよい。旋回部材は、第一の細長い部材および第二の細長い部材が旋回することを可能にするように構成されてもよい。例えば、旋回部材は、第一の細長い部材および第二の細長い部材が、第一の細長い部材の延長部を横断する好ましい方向に旋回することを可能にしてもよい。旋回部材は、第一および第二の細長い部材が好ましくない方向に旋回することを制限するように構成されてもよい。好ましくない方向は、好ましい方向ではない任意の方向でありうる。例えば、好ましくない方向は、好ましい方向と直交する成分を含む任意の方向であってもよい。
【0007】
有利なことに、第一および第二の細長い部材は、チャンバーの基部の近くの底部壁でツールが加熱チャンバーをクリーニングすることを可能にしてもよい。加熱チャンバーの基部から延びる発熱体をエアロゾル発生装置が有する場合、旋回部材は有利なことに、発熱体を損傷する恐れのある加熱チャンバー内の第一および第二の細長い部材の移動を防止しうる。
【0008】
本発明の別の態様によると、加熱チャンバーと、加熱チャンバーの底部チャンバー壁から加熱チャンバーの中に延びる実質的に長方形の断面を有する加熱ブレードとを備えるエアロゾル発生装置を備えるシステムが提供されている。システムはまた、エアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールを備える。ツールは、ツール基部と、ツール基部から延びる第一の細長い部材と、ツール基部から延びる第二の細長い部材とを備えてもよい。第一の細長い部材は、ツール基部から遠位にある第一の遠位端を備えてもよい。第二の細長い部材は、ツール基部から遠位にある第二の遠位端を備えてもよい。スロットは、第一の細長い部材と第二の細長い部材の間に画定されてもよい。第一の細長い部材および第二の細長い部材は、加熱ブレードが少なくとも部分的にスロットの中に受容されているように、加熱チャンバーの中に受容されるように構成されてもよい。第一の細長い部材の第一の遠位端と第二の細長い部材の第二の遠位端とのうちの少なくとも一つが底部チャンバー壁に延びるように、第一の細長い部材および第二の細長い部材は加熱チャンバーの中に受容されるように構成されてもよい。加熱チャンバー内での第一の細長い部材の第一の遠位端と第二の細長い部材の第二の遠位端とのうちの少なくとも一つの往復運動は、底部チャンバー壁を掻き取るように構成されてもよい。
【0009】
本明細書で使用される「往復運動」という用語は、加熱チャンバーの中に延びる加熱ブレードを有する加熱チャンバー内の第一の細長い部材の第一の遠位端と第二の細長い部材の第二の遠位端との一方または両方の文脈において、加熱ブレードがある平面に概ね平行な角運動を指す。角運動は、ツール基部を加熱ブレードとスロットとに平行な方向に移動することによって開始されうる。これに応答して、第一の細長い部材および第二の細長い部材は、ツール基部の移動と反対の方向に移動することができ、第一の遠位端と第二の遠位端との一方または両方がチャンバー底部壁を掻き取ることを引き起こす。
【0010】
有利なことに、間にスロットを画定する第一の細長い部材および第二の細長い部材が提供されたクリーニングツールを含むシステムは、ツールが発熱体の基部の近くでエアロゾル発生装置のチャンバー底部壁を掻き取ることまたはクリーニングすることを可能にする。ツールを使用して加熱チャンバーをクリーニングすることは、加熱ブレードを損傷しないことが好ましい。ツールはまた、加熱ブレードをクリーニングする役目を果たしてもよい。
【0011】
ツール基部、第一の細長い部材、および第二の細長い部材は、一体的に形成されてもよい。第一の細長い部材および第二の細長い部材は、ツール基部に連結されてもよい。ツール基部、第一の細長い部材、および第二の細長い部材は、任意の適切な材料から形成されてもよい。例えば、ツール基部、第一の細長い部材、および第二の細長い部材のうちの一つ以上は、金属材料、プラスチック材料、または金属材料とプラスチック材料の組み合わせから形成されてもよい。
【0012】
ツール基部は、ハンドルを含んでもよい。ハンドルは、第一の細長い部材の第一の遠位端から離れる方向に延びてもよい。例えば、ハンドルは、ツールの長軸方向軸に沿って第一の細長い部材の第一の遠位端から離れて延びてもよい。
【0013】
第一の遠位端と第二の遠位端との一方または両方は、テーパ付き形状を有してもよい。例えば、第一の遠位端と第二の遠位端との一方または両方は、ツール基部に最も近い第一の遠位端と第二の遠位端との一方または両方の一部分よりも狭くてもよい。テーパ付き形状は、チャンバー底部壁を掻き取るのを容易にしてもよい。
【0014】
ツールは、基部と、第一の細長い部材の第一の遠位端と第二の細長い部材の第二の遠位端の両方との間に配設された旋回部材を含んでもよい。旋回部材は、第一の細長い部材および第二の細長い部材を、第一の細長い部材の延長部を横断する好ましい方向に旋回することを可能にするように構成されてもよい。旋回部材は、第一の細長い部材および第二の細長い部材を好ましくない方向に旋回することを制限するように構成されてもよい。好ましくない方向は、好ましい方向と直交する成分を含む任意の方向を含んでもよい。旋回部材は、加熱チャンバーの中に延びる加熱ブレードを有する装置をクリーニングするためにツールが使用される場合に、加熱ブレードを損傷しうる、加熱チャンバー内の第一の細長い部材および第二の細長い部材の移動を防止するように構成されていることが好ましい。
【0015】
旋回部材、または旋回部材の一部分は、旋回部材が加熱チャンバーの中に挿入されている際に、加熱チャンバーのリブを受容するように構成された一つ以上のチャネルを有する外周を画定してもよい。リブがチャネルの中に受容されている時、第一および第二の細長い部材の加熱チャンバー内の軸回転は制限されうる。一つ以上のチャネルは、受容端にてフレア状であってもよい。フレア状の受容端を有する一つ以上のチャネルを提供することは有利なことに、ツールの整列と加熱チャンバーの中へのツールの挿入とを容易にしてもよい。
【0016】
旋回部材、または旋回部材の一部分は、旋回部材が中に挿入されうる加熱チャンバーの内部形状および寸法と類似した外部形状および寸法を有してもよい。こうした類似の形状および寸法を有することで、加熱チャンバーの中への旋回部材の挿入を容易にしうる。こうした類似の形状および寸法を有することで、加熱チャンバーとの旋回部材の整列を容易にしうる。装置が加熱ブレードを有する場合、加熱チャンバーとの旋回部材の適切な整列は、第一の細長い部材と第二の細長い部材の間に画定されたスロットの、加熱ブレードとの適切な整列をもたらしうる。
【0017】
旋回部材は、加熱チャンバーのリブを受容するように構成された少なくとも一つのチャネルを有する外周を画定する楕円形部材を備えてもよい。チャネルとのリブの係合は、加熱チャンバー内の第一の細長い部材および第二の細長い部材の軸回転を防止しうる。楕円形部材は、ディスクまたはシリンダーを備えてもよい。楕円形部材は、楕円の形状であってもよい。楕円の形状は、円形形状を含んでもよい。少なくとも一つのチャネルは、受容端にてフレア状であってもよい。フレア状の受容端を有する少なくとも一つのチャネルを提供することは有利なことに、ツールの整列と加熱チャンバーの中へのツールの挿入とを容易にしてもよい。
【0018】
旋回部材は、ツール基部、第一の細長い部材、および第二の細長い部材と一体的に形成されてもよい。旋回部材は、基部と、第一の遠位端と第二の遠位端の両方との間でしっかりと連結されることができる。旋回部材は任意の適切な材料から形成されてもよい。例えば、旋回材料は、金属材料、プラスチック材料、または金属材料とプラスチック材料の組み合わせから形成されてもよい。
【0019】
ツールは、第一の細長い部材、または第二の細長い部材、または第一の細長い部材と第二の細長い部材の両方から延びるブラシ毛を含んでもよい。ブラシ毛は有利なことに、ツールの有効なクリーニングエリアを増大しうる。ブラシ毛は、加熱チャンバーの表面をクリーニングするのに十分硬いが、加熱チャンバーの中に延びる加熱ブレードに損傷を引き起こすほど十分に硬くはないことが好ましい。ブラシ毛は好ましくは、表面に接触し、ツールが加熱チャンバーをクリーニングするために使用されている時に、加熱チャンバーまたは加熱ブレードの表面から外れる。
【0020】
ブラシ毛は、第一の細長い部材と第二の細長い部材との一方または両方から半径方向外向きに延びてもよい。半径方向外向きに延びるブラシ毛は有利なことに、加熱チャンバーの内周面をクリーニングしうる。
【0021】
ブラシ毛は、任意の適切な材料から形成されてもよい。例えば、ブラシ毛は、金属フィラメント、またはプラスチックフィラメント、または金属材料およびプラスチック材料を含むフィラメントから形成されてもよい。
【0022】
第一の細長い部材は、スロットに面する第一の平坦面を備え、第二の細長い部材は、スロットに面する第二の平坦面を備え、第一の平坦面は、第一の平面を通って延び、第二の平坦面は、第二の平面を通って延び、第一の平面と第二の平面は、平行な平面であり、第一の平坦面と第二の平坦面は、互いに平行に延びる。このような平坦な内表面を有する第一および第二の細長い部材を有するツールを提供することは、チャンバー底部壁がツールで掻き取られる時に、第一の細長い部材および第二の細長い部材が発熱体を損傷することを防止しうる。第一および第二の細長い部材の平坦な内表面のこうした配設は、チャンバー底部壁が掻き取られる時に軸回転を防止するようにツールが構成されている場合に、損傷を防止することにおいて特に有用でありうる。例えば、軸回転は、ピボット要素の外周に沿ってチャネルを提供することによって阻止されることができ、チャネルは加熱チャンバーのリブを受容するように構成されている。
【0023】
第一の細長い部材および第二の細長い部材のうちの少なくとも一つは、スロットに面する表面上に一つ以上の隆起を含んでもよい。一つ以上の隆起は、トルクまたは屈曲の閾値レベルで崩壊するように構成されてもよい。一つ以上の隆起は、弾性的に変形可能な材料で形成されてもよい。一つ以上の隆起は有利なことに、底部チャンバー壁が掻き取られているまたはクリーニングされている間、加熱ブレードの表面をクリーニングしうる。さらに、崩壊するように構成された、または弾性変形可能な材料で形成された隆起は、加熱ブレードの損傷に対する追加の保護を提供してもよい。
【0024】
ツールは、キャップを含んでもよい。キャップは、エアロゾル発生装置と連結するように構成されてもよい。ツールは、キャップがエアロゾル発生装置と連結されている時に、第一の細長い部材と第二の細長い部材との一方または両方が底部壁に接触するように構成されてもよい。キャップの少なくとも一部分は、第一の細長い部材および第二の細長い部材がエアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中に受容されている時に、エアロゾル発生装置の一部分を受容するように構成されてもよい。
【0025】
キャップは任意の適切な材料から形成されてもよい。例えば、キャップは、金属材料、またはプラスチック材料、または金属材料とプラスチック材料から形成されてもよい。
【0026】
ツールは、第一および第二の細長い部材をキャップに効果的に連結するロッドを備えてもよい。ロッドは、第一の細長い部材および第二の細長い部材の往復運動を可能にしてもよい。ロッドは、第一の細長い部材および第二の細長い部材の軸回転を防止しうる。例えば、ロッドは、第一の細長い部材および第二の細長い部材がロッドの周りを旋回しうるように、第一の細長い部材および第二の細長い部材をキャップに効果的に連結してもよい。ツールにキャップおよびロッドを提供することは有利なことに、発熱体の近くのチャンバー底部壁の制御されたかつ一貫したクリーニングを提供しうる。キャップおよびロッドはまた、第一および第二の細長い部材の軸回転を阻止しうるため、加熱チャンバーの中に延びる加熱ブレードを装置が含む場合、加熱ブレードへの損傷を阻止しうる。装置が加熱ブレードを含む場合、キャップ(またはツールの別の要素)は、加熱ブレードに対する第一の細長い部材および第二の細長い部材の適切な整列を容易にするために、エアロゾル発生装置の対応する特徴と嵌合するように構成された特徴を備えることが好ましい。
【0027】
ロッドは、任意の適切な材料から形成されてもよい。例えば、ロッドは、金属材料、またはプラスチック材料、または金属材料とプラスチック材料から形成されてもよい。
【0028】
ツール基部は、エアロゾル発生装置のクリーニング用のクリーニングヘッドを含んでもよい。クリーニングヘッドは、第一の細長い部材の第一の遠位端に対して、ツールの対向する端に位置付けられてもよい。クリーニングヘッドが底部壁に向かって加熱チャンバーの中に挿入されている時、第一の細長い部材の遠位端は底部壁から離れて延びる。クリーニングヘッドは、第一の細長い部材の第一の遠位端および第二の細長い部材の第二の遠位端が届かない可能性のある、加熱チャンバーの底面の領域をクリーニングするように構成されていることが好ましい。クリーニングヘッドは、加熱チャンバーの底面をクリーニングするための掻き取り表面を含んでもよい。第一の細長い部材の第一の遠位端および第二の細長い部材の第二の遠位端に対向するクリーニングヘッドを有するツールは有利なことに、クリーニングヘッドのないツールよりも良好に加熱チャンバーをクリーニングするために使用されうる。
【0029】
第一の遠位端および第二の遠位端は、第一の細長い部材と第二の細長い部材の間に形成されたスロットの幅または形状を調整するために、互いに横方向に移動可能であってもよい。ツールは、第一の遠位端と第二の遠位端の間のスロットの幅を制限するために、第一の細長い部材および第二の細長い部材のうちの少なくとも一つを係合するように構成された一つ以上のベアリングを含んでもよい。一つ以上のベアリングは、第一の遠位端と第二の遠位端の間のスロットの幅を3ミリメートル未満、好ましくは2ミリメートル未満、好ましくは1.5ミリメートル未満に制限するように構成されてもよい。一つ以上のベアリングは、第一の遠位端と第二の遠位端の間のスロットの幅を、加熱ブレードの厚さよりも0.2ミリメートル~1ミリメートルだけ広い、好ましくは加熱ブレードの厚さよりも0.3ミリメートル~0.5ミリメートルだけ広い幅に制限するように構成されてもよい。ツールは、第一および第二の細長い部材の横方向移動を提供するために、第一の細長い部材または第二の細長い部材に隣接して位置付けられた一つ以上の弾性部材をさらに含んでもよい。一つ以上の弾性部材はそれぞれ、弾性リングを備えてもよい。例えば、一つ以上の弾性部材はそれぞれ、Oリング、例えばシリコンOリングを備えてもよい。
【0030】
第一の細長い部材および第二の細長い部材は、加熱チャンバーの中へのツールの挿入中および挿入後に、ツールの遠位端でのスロットの幅を調整するために横方向に移動可能であることが好ましい。例えば、第一の細長い部材および第二の細長い部材は、加熱チャンバーの中へのツールの挿入中に、ツールの遠位端でのスロット幅を増大させるように移動させてもよく、挿入後にツールの遠位端でのスロットの幅を減少させるように移動させてもよい。スロットの幅のこうした横方向調整は、挿入中にブレードを損傷することなく、第一の細長い部材および第二の細長い部材を加熱ブレードの上で加熱チャンバーの中に挿入することを可能にしてもよい。それ故に、ツールは、挿入中に加熱ブレードに容易に順応し、挿入後に加熱ブレードの近くの底部チャンバー壁を掻き取るまたはクリーニングするために定位置に移動させることができる。一つ以上のベアリングは、第一の細長い部材および第二の細長い部材が加熱チャンバーの中に挿入されうる地点を越える第一および第二の細長い部材の横方向移動を制限することが好ましい。
【0031】
ツールは、第一の細長い部材および第二の細長い部材に連結されたモーターを含んでもよい。モーターは、第一の細長い部材および第二の細長い部材の往復運動を提供するように構成されてもよい。モーターは、レバーを介してツール基部に連結されてもよい。スイッチは、モーターに動作可能に連結されて、モーターをオンにしたりオフにしたりしてもよい。モーターは電動式であってもよい。モーターは有利なことに、チャンバー底部壁の制御されたかつ一貫したクリーニングを提供しうる。
【0032】
ツールは、エアロゾル発生装置を受容するように構成されたクリーニングステーション本体を含んでもよい。クリーニングステーション本体は、第一の細長い部材および第二の細長い部材に機械的に連結されて、第一の細長い部材および第二の細長い部材の往復運動を可能にしてもよい。レバーは、ツール基部に機械的に連結されて、第一の細長い部材および第二の細長い部材の往復運動を制御してもよい。レバーは、第一の細長い部材および第二の細長い部材の往復運動を制御するように操作されてもよい。クリーニングステーションは有利なことに、チャンバー底部壁の制御されたかつ一貫したクリーニングを提供しうる。
【0033】
ツールは、ツール基部から延びる三つ以上の細長い部材を含んでもよい。追加のスロットは、隣接する細長い部材の間に画定されてもよい。細長い部材のうちの一つ以上は、加熱ブレードが追加のスロットの少なくとも一つの中に通ることを可能にするように、屈曲または湾曲するように構成されてもよい。三つ以上の細長い部材を提供することは、ツールが掻き取るまたはクリーニングすることができる表面積を増大させることができる。さらに、エアロゾル発生装置が複数の発熱体を含む場合、追加のスロットは有利なことに、追加の発熱体またはブレードを収容することができる。
【0034】
細長い部材は、テーパ付き側面を含んでもよい。テーパ付き側面は有利なことに、発熱体が細長い部材の間をより容易に通過することを可能にすることができ、これは往復運動中の発熱体への損傷に対する追加の保護を提供する。細長い部材の遠位端はテーパ付きであってもよい。テーパ付き遠位端は、ツールを加熱チャンバーの中に挿入中に、発熱体が遠位端の間をより容易に通過することを可能にすることができ、これは発熱体への損傷に対するさらなる保護を提供する。
【0035】
ツールは、ツール基部に取り付けられたフリーホイールを含んでもよい。フリーホイールは、ツール基部および細長い部材と独立して回転してもよい。フリーホイールは、加熱チャンバー内の細長い部材の軸回転に対する追加的な保護を提供してもよい。フリーホイールは、クリーニングヘッドに連結可能であってもよい。フリーホイールは、クリーニングヘッドおよびツールが一緒に連結された時に互いに独立して回転することを可能にしてもよい。
【0036】
ツールは消耗部材を含んでもよい。消耗部材は陥凹部を含んでもよい。陥凹部は、細長い部材を受容するように構成されてもよい。消耗部材は、任意の適切な形状を取ってもよい。例えば、消耗部材は円筒形、長方形、または綿棒のような形状を有してもよい。消耗部材は任意の適切な材料で形成されてもよい。例えば、消耗部材は綿材料、発泡材料、またはクリーニングに使用される他の材料で形成されてもよい。消耗部材は有利なことに、ツールの有効なクリーニングエリアを増大しうる。
【0037】
ツールは、一つ以上の突出要素を含んでもよい。第一の突出要素は、第一の細長い部材から延びてもよく、第二の突出要素は、第二の細長い部材から延びてもよい。第一の突出要素および第二の突出要素は、ツールの周囲の周りに互いに180度隔てて配設されてもよい。第一の突出要素および第二の突出要素は、スロットから離れる方向にツールから突出するように配設されてもよい。
【0038】
突出要素は、好ましくない方向での第一の細長い部材および第二の細長い部材の移動に対する追加の保護を提供してもよい。第一の突出部材および第二の突出部材は、弾性的に偏向可能であってもよい。第一の突出部材および第二の突出部材は、加熱チャンバーの一つ以上の壁によって弾性的に偏向された時に、外向きの力を及ぼしうる。外向きの力は、好ましくない方向の動きに抵抗するのに十分でありうる。本発明の別の態様によると、加熱チャンバーと、加熱チャンバーの底部チャンバー壁から加熱チャンバーの中に延びる実質的に長方形の断面を有する加熱ブレードとを備えるエアロゾル発生装置と、本明細書に記載の通りのツールとを備えるキットが提供されている。
【0039】
本発明の別の態様によると、エアロゾル発生装置のブレードがスロットの中に受容されていて、細長い部材の端が加熱チャンバーの底部チャンバー壁に接触するように、細長い部材の間のスロットを画定する細長い部材を備えるツールをエアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中に挿入することを含む方法が提供されている。方法はまた、往復運動を使用して細長い部材の端を移動することによって、底部チャンバー壁を細長い部材の端で掻き取ることを含む。
【0040】
底部チャンバー壁を細長い部材の端で掻き取ることまたはクリーニングすることは、エアロゾル発生装置の加熱ブレードを損傷することなく達成されうることが好ましい。細長い部材が加熱チャンバーの中に受容されている時に、ツールおよび装置が相互作用して、第一の細長い部材および第二の細長い部材の軸回転を防止するように構成されている場合、加熱ブレードの損傷を防止することができる。例えば、第一および第二の細長い部材の軸回転は、ピボット要素の外周に沿ってチャネルを提供することによって阻止されることができ、チャネルは加熱チャンバーのリブを受容するように構成されている。別の例として、第一および第二の細長い部材の軸回転は、装置と整列するように構成されたキャップと、第一および第二の細長い部材をキャップに効果的に連結するロッドとを提供することによって阻止されうる。
【0041】
方法は、ツールを加熱チャンバーの中に挿入する前に、第一および第二の細長い部材によって画定されたスロットを広げることと、ツールを加熱チャンバーの中に挿入した後に、および底部チャンバー壁を掻き取る前にスロットを狭くすることとを含んでもよい。挿入中にスロットを広げることは、ブレードを損傷することなく細長い部材が加熱ブレードの上に挿入されることを可能にする。
【0042】
方法は、往復する様態で細長い部材の端を移動するために、クリーニングステーションのレバーを移動することを含んでもよい。有利なことに、クリーニングステーションのレバーを移動することは、細長い部材を用いた、発熱体の近くのチャンバー底部壁の制御されたかつ一貫したクリーニングを提供する。
【0043】
方法は、往復運動を使用して細長い部材の端を移動するために、キャップを細長い部材に連結するロッドの周りでツールを移動することを含んでもよい。有利なことに、細長い部材にキャップを連結するロッドの周りでツールを移動することは、発熱体の近くのチャンバー底部壁の制御されたかつ一貫したクリーニングを提供してもよい。
【0044】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちの任意の一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様の任意の一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【実施例
【0045】
実施例1:加熱チャンバーを有するエアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールであって、ツール基部と、ツール基部から延びる第一の細長い部材であって、ツール基部から遠位にある第一の遠位端を備える第一の細長い部材と、ツール基部から延びる第二の細長い部材であって、ツール基部から遠位にある第二の遠位端を備え、スロットが前記第一の細長い部材と前記第二の細長い部材の間に画定されている、第二の細長い部材と、第一の細長い部材の第一の遠位端と第二の細長い部材の第二の遠位端の両方と基部の間に配設された旋回部材であって、第一の細長い部材および第二の細長い部材を、第一の細長い部材の延長部を横断する好ましい方向に旋回することを可能にするように構成されていて、第一の細長い部材および第二の細長い部材を好ましくない方向に旋回することを制限するように構成されている旋回部材とを備える、ツール。
【0046】
実施例2:加熱チャンバーと、加熱チャンバーの底部チャンバー壁から加熱チャンバーの中に延びる実質的に長方形の断面を有する加熱ブレードとを備えるエアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールであって、ツール基部を備えるツールと、ツール基部から延びる第一の細長い部材であって、ツール基部から遠位にある第一の遠位端を備える第一の細長い部材と、ツール基部から延びる第二の細長い部材であって、ツール基部から遠位にある第二の遠位端を備える第二の細長い部材とを備えるシステムであって、第一の細長い部材と第二の細長い部材の間に画定されていて、加熱ブレードがスロット内に少なくとも部分的に受容されているように、第一の細長い部材および第二の細長い部材が加熱チャンバーの中に受容されるようにスロットが構成されていて、加熱チャンバー内での第一の細長い部材の第一の遠位端と第二の細長い部材の第二の遠位端とのうちの少なくとも一つの往復運動が底部チャンバー壁を掻き取るように構成されているように、第一の細長い部材の第一の遠位端と第二の細長い部材の第二の遠位端とのうちの少なくとも一つが底部チャンバー壁に延びる、システム。
【0047】
実施例3:実施例2に記載のシステムであって、ツールが、基部と、第一の細長い部材の第一の遠位端と第二の細長い部材の第二の遠位端の両方との間に配設された旋回部材をさらに備え、旋回部材が、第一の細長い部材および第二の細長い部材を、第一の細長い部材の延長部を横断する好ましい方向に旋回することを可能にするように構成されていて、旋回部材が、第一の細長い部材および第二の細長い部材を好ましくない方向に旋回することを制限するように構成されている、システム。
【0048】
実施例4:実施例1に記載のツール、または実施例3に記載のシステムであって、旋回部材が、加熱チャンバー内の第一の細長い部材および第二の細長い部材の軸回転を防止するために、加熱チャンバーのリブと係合するように構成されたチャネルを有する外周を画定する楕円形部材を備える、ツールまたはシステム。
【0049】
実施例5:実施例4に記載のツールまたはシステムであって、楕円形部材がディスクまたはシリンダーを備える、ツールまたはシステム。
【0050】
実施例6:実施例1~5のいずれか一つに記載のツールまたはシステムであって、ツールが、第一の細長い部材および第二の細長い部材から延びるブラシ毛をさらに備える、ツールまたはシステム。
【0051】
実施例7:実施例6に記載のツールまたはシステムであって、ブラシ毛が、第一の細長い部材および第二の細長い部材から半径方向外側に延びる、ツールまたはシステム。
【0052】
実施例8:実施例1~7のいずれか一つに記載のツールまたはシステムであって、第一の細長い部材が、スロットに面する第一の平坦面を備え、第二の細長い部材が、スロットに面する第二の平坦面を備え、第一の平坦面が、第一の平面と共存して延び、第二の平坦面が、第二の平面と共存して延び、第一の平面と第二の平面が、平行な平面であり、第一の平坦面と第二の平坦面が、互いに平行に延びる、ツールまたはシステム。
【0053】
実施例9:実施例1~7のいずれか一つに記載のツールまたはシステムであって、第一の細長い部材および第二の細長い部材のうちの少なくとも一つが、スロットに面する表面上に一つ以上の隆起を備える、ツールまたはシステム。
【0054】
実施例10:実施例1~9のいずれか一つに記載のツールまたはシステムであって、ツールが、エアロゾル発生装置と連結するように構成されたキャップであって、第一の細長い部材および第二の細長い部材が、キャップがエアロゾル発生装置と連結されている時に底部壁に接触するように構成されている、キャップと、第一の細長い部材および第二の細長い部材をキャップに連結して、第一の細長い部材および第二の細長い部材の往復運動を可能にするロッドとをさらに備える、ツールまたはシステム。
【0055】
実施例11:実施例1~9のいずれか一つに記載のツールまたはシステムであって、ツール基部が、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーをクリーニングするためのクリーニングヘッドを備える、ツールまたはシステム。
【0056】
実施例12:実施例1~11のいずれか一つに記載のツールまたはシステムであって、ツールが、ツール基部から延びる三つ以上の細長い部材を備える、ツールまたはシステム。
【0057】
実施例13:実施例1~9のいずれか一つに記載のツールまたはシステムであって、第一の遠位端および第二の遠位端が、スロットの幅または形状を調整するために互いに対して横方向に移動可能である、ツールまたはシステム。
【0058】
実施例14:第一の細長い部材および第二の細長い部材のうちの少なくとも一つを係合して、第一の遠位端と第二の遠位端の間のスロットの幅を制限するように構成された一つ以上のベアリングをさらに備える、実施例13に記載のツールまたはシステム。
【0059】
実施例15:実施例14に記載のツールまたはシステムであって、一つ以上のベアリングが、第一の遠位端と第二の遠位端の間のスロットの幅を3ミリメートル未満に制限するように構成されている、ツールまたはシステム。
【0060】
実施例16:第一および第二の細長い部材の横方向移動に対して横方向の弾性を提供するために、第一の細長い部材または第二の細長い部材に隣接して位置付けられた一つ以上の弾性部材をさらに備える、実施例13~15のいずれか一つに記載のツールまたはシステム。
【0061】
実施例17:第一の細長い部材および第二の細長い部材に連結されたモーターをさらに備え、モーターが、第一の細長い部材および第二の細長い部材の往復運動を提供するように構成されている、実施例1~16のいずれか一つに記載のツールまたはシステム。
【0062】
実施例18:エアロゾル発生装置を受容するように構成されたクリーニングステーション本体であって、第一の細長い部材および第二の細長い部材に機械的に連結されて、第一の細長い部材および第二の細長い部材の往復運動を可能にするクリーニングステーション本体と、ツール基部に機械的に連結されて、第一の細長い部材および第二の細長い部材の往復運動を制御するレバーとをさらに備える、実施例1~17のいずれか一つに記載のツールまたはシステム。
【0063】
実施例19:加熱チャンバーと、加熱チャンバーの底部チャンバー壁から加熱チャンバーの中に延びる実質的に長方形の断面を有する加熱ブレードとを備えるエアロゾル発生装置と、実施例1および実施例4~18のいずれか一つに記載のツールとを備えるキット。
【0064】
実施例20:エアロゾル発生装置のブレードがスロットの中に受容されていて、細長い部材の端が加熱チャンバーの底部チャンバー壁と接触するように、細長い部材の間のスロットを画定する細長い部材を備えるツールをエアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中に挿入することと、往復する様態で細長い部材の端を移動することによって、底部チャンバー壁を細長い部材の端で掻き取ることとを含む、方法。
【0065】
実施例21:ツールを加熱チャンバーの中に挿入する前に、細長い部材によって画定されたスロットを広げることと、ツールを加熱チャンバーの中に挿入した後に、および底部チャンバー壁を掻き取る前にスロットを狭くすることとをさらに含む、実施例20の方法。
【0066】
実施例22:往復する様態で細長い部材の端を移動するために、レバーを移動することをさらに含む、実施例20の方法。
【0067】
実施例23:往復する様態で細長い部材の端を移動するために、細長い部材をキャップに効果的に連結するロッドに対して細長い部材を旋回することをさらに含む、実施例20の方法。
【0068】
ここで、以下の図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0069】
図1図1は、エアロゾル発生装置をクリーニングするためのツールを含むシステムを示す。
図2図2は、図1のツールを示す。
図3図3は、エアロゾル発生装置をクリーニングするために所定位置にあるツールを有する、図1のシステムの断面を示す。
図4図4は、90度回転させた、図3のシステムの別の断面を示す。
図5図5は、ツールのツール基部がクリーニングヘッドを含む、図1~4のツールの変形を示す。
図6図6は、ツールがキャップを含む、ツールの別の変形を示す。
図7図7は、ツールがクリーニングステーション本体およびレバーを含む、ツールの別の変形を示す。
図8図8は、クリーニングステーション本体が開位置にある、図7のツールを示す。
図9図9は、ツールがモーターを含む、ツールの別の修正を示す。
図10図10は、ツールがブラシ毛を含む、ツールの別の変形を示す。
図11図11は、スロットに面する表面が平坦である、ツールの一実施形態の底面図を示す。
図12図12は、図11のツールの第一の細長い部材および第二の細長い部材の組立分解等角図を示す。
図13図13は、スロットに面する表面が隆起を含む、ツールの別の実施形態の底面図を示す。
図14図14は、図13のツールの第一の細長い部材および第二の細長い部材の組立分解等角図を示す。
図15図15は、エアロゾル発生装置の中に挿入する前にクリーニングするためのツールを含むシステムの一実施形態を示す。
図16図16は、エアロゾル発生装置の中に部分的に挿入されたツールを有する、図15のシステムを示す。
図17図17は、ツールがエアロゾル発生装置に完全に挿入された、図15および16のシステムを示す。
図18図18は、ツールが複数の細長い部材を含む、ツールの別の変形を示す。
図19図19は、図18の複数の細長い部材の正面図を示す。
図20図20は、図18および図19の複数の細長い部材の俯瞰図を示す。
図21図21は、突出部材およびフリーホイールを含む、ツールの追加的な変形の側面図を示す。
図22図22は、クリーニングヘッドに取り付けられたフリーホイールを有する、図21のツールの側面図を示す。
図23図23は、図23のクリーニングヘッドと連結するように構成されたキャップの等角図を示す。
図24図24は、本明細書の実施形態による、消耗部材を有するツールの部分図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0070】
図1~4は、エアロゾル発生装置をクリーニングするためのツール110を示す。図1は、エアロゾル発生装置102およびツール110を含むシステム100を示す。図2は、ツール110を示す。図3は、エアロゾル発生装置102をクリーニングするために所定位置にあるツール110を有するシステム100の断面図を示す。図4は、エアロゾル発生装置102をクリーニングするために所定位置にあるツール110を有する、図3の図から90度回転したシステム100の断面図を示す。
【0071】
エアロゾル発生装置102は、加熱チャンバー104、発熱体106、チャンバー底部壁108、リブ134を含む(図4を参照)。加熱チャンバー104は、エアロゾル発生装置102内の空洞を画定する。チャンバー底部壁108は、加熱チャンバー104の内表面である。発熱体106は、チャンバー底部壁108から加熱チャンバー104の中に延びる。示す通り、発熱体106はブレードである。
【0072】
ツール110は、ツール基部118、第一の細長い部材112-1、第二の細長い部材112-2(まとめて細長い部材112と称する)、旋回部材120を含む。細長い部材112は、ツール基部118から延びる。第一の細長い部材112-1は、ツール基部118から遠位にある第一の遠位端114-1を含み、第二の細長い部材112-2は、ツール基部118から遠位にある第二の遠位端114-2(まとめて遠位端114と称する)を含む。スロット116は、細長い部材112の間に画定されている。旋回部材120は、ツール基部118と両方の遠位端114との間に配設されている。旋回部材120は、加熱チャンバー内の細長い部材112の軸回転を防止するために、加熱チャンバー104のリブ134を受容するように、かつそれと係合するように構成されたチャネル122を含む。
【0073】
旋回部材120は、第一の細長い部材の延長部を横断する好ましい方向での細長い部材112の旋回を可能にするように構成されている。旋回部材120はまた、好ましくない方向で細長い部材112を旋回することを制限するように構成されている。
【0074】
細長い部材112は、図3および図4に示す通り、加熱ブレード106がスロット116の中に受容されているように、加熱チャンバー104の中に受容されるように構成されている。さらに、遠位端114は、加熱チャンバー内での遠位端の往復運動が底部チャンバー壁を掻き取るように、底部チャンバー壁108に延びる。特に、往復運動は、加熱ブレード106の基部に隣接する底部チャンバー壁を遠位端114に掻き取らせうる。
【0075】
往復運動は、破線矢印130-1、130-2、132-1、132-2によって図示されている。ツール基部118が破線矢印130-1の方向に移動されると、遠位端114は破線矢印130-2の方向に移動される。ツール基部118が破線矢印132-1の方向に移動されると、遠位端114は破線矢印132-2の方向に移動される。往復運動は、チャンバー底部壁108が遠位端114によって掻き取られる際に、加熱ブレード106がスロット116を通過することを可能にする。旋回部材120は、破線矢印130-1、130-2、132-1、132-2と直交する成分を含む方向での細長い部材112および遠位端114の移動を制限するように構成されている。破線矢印130-1、130-2、132-1、132-2と直交する成分を含む移動のこうした制限は、クリーニング中にツール110が加熱ブレード106を損傷するのを防止するように構成されている。
【0076】
図5は、ツール200のツール基部218がクリーニングヘッド202を含む、図1~4のツールの変形を示す。
【0077】
ツール200は、ツール基部218、第一の細長い部材212-1、第二の細長い部材212-2(まとめて細長い部材212と称する)、旋回部材220を含む。細長い部材212は、ツール基部218から延びる。第一の細長い部材212-1は、ツール基部218から遠位にある第一の遠位端214-1を含み、第二の細長い部材212-2は、ツール基部218から遠位にある第二の遠位端214-2(まとめて遠位端214と称する)を含む。スロット216は、細長い部材212の間に画定されている。旋回部材220は、ツール基部218と両方の遠位端214との間に配設されている。
【0078】
ツール基部218は、クリーニングヘッド202を含む。クリーニングヘッド202は、遠位端214から離れる方向に延びる。クリーニングヘッド202は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中に挿入されるように構成されていて、遠位端214が届かない可能性のある、加熱チャンバーの底部チャンバー壁の領域をクリーニングするように構成されている。ツール200は、二つの端またはキャップ204-1および204-2から成るケース内に適合するように構成されている。
【0079】
図6は、ツール300がキャップ302を含む、本明細書に記載の実施形態によるツールの別の変形を示す。
【0080】
ツール310は、ツール基部318、第一の細長い部材312-1、第二の細長い部材312-2(まとめて細長い部材312と称する)、キャップ302、ロッド304を含む。細長い部材312は、ツール基部318から延びる。第一の細長い部材312-1は、ツール基部318から遠位にある第一の遠位端314-1を含み、第二の細長い部材312-2は、ツール基部318から遠位にある第二の遠位端314-2(まとめて遠位端314と称する)を含む。スロット316は、細長い部材312の間に画定されている。ロッド304は、ツール基部318から延び、細長い部材312をキャップ302に連結する。ロッド304は、キャップ304に回転可能に連結されていて、往復する様態で細長い部材312が移動されることを可能にする。
【0081】
往復運動は、破線矢印330-1、330-2、332-1、332-2によって図示されている。ツール基部318が破線矢印330-1の方向に移動されると、遠位端314は破線矢印330-2の方向に移動される。ツール基部318が破線矢印332-1の方向に移動されると、遠位端314は破線矢印332-2の方向に移動される。往復運動は、チャンバー底部壁308が遠位端314によって掻き取られる際に、発熱体306がスロット316を通過することを可能にする。ロッド304は、破線矢印330-1、330-2、332-1、332-2の方向での細長い部材312および遠位端314の移動を許容するように、かつ破線矢印330-1、330-2、332-1、332-2と直交する成分を含む方向での細長い部材312および遠位端314の移動を制限するように構成されている回転軸として機能する。破線矢印330-1、330-2、332-1、332-2と直交する成分を含む移動のこうした制限は、ツール310がクリーニング中に発熱体306を損傷することを防止しうる。
【0082】
キャップ302は、エアロゾル発生装置に連結するように構成されている。キャップ302がエアロゾル発生装置に連結されている時、細長い部材312は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中に延びてもよく、遠位端314は、エアロゾル発生装置のチャンバー底部壁と係合するように構成されている。キャップ302は、エアロゾル発生装置に連結されている時、スロット316を発熱体と整列させるように構成されている。
【0083】
図7および図8は、本明細書に記載の実施形態によるツールの別の変形を示す。ツール400は、クリーニングステーション本体404およびレバー402を含む。図7において、クリーニングステーション本体404は閉じていて、エアロゾル発生装置を受容する、またはそれに連結する準備ができている。図8において、クリーニングステーション本体404は開いていて、ツール400のツール基部418およびレバー402の残りの部分を露出させている。
【0084】
ツール400は、ツール基部418、第一の細長い部材412-1、第二の細長い部材412-2(まとめて細長い部材412と称する)、クリーニングステーション本体404、レバー402を含む。細長い部材412は、ツール基部418から延びる。第一の細長い部材412-1は、ツール基部418から遠位にある第一の遠位端414-1を含み、第二の細長い部材412-2は、ツール基部418から遠位にある第二の遠位端414-2(まとめて遠位端414と称する)を含む。スロット416は、細長い部材412の間に画定されている。レバー402は、ツール基部418に機械的に連結されていて、ツール400の往復運動を制御する。レバー402は、ユーザーによって操作されて、ツール400の往復運動を制御してもよい。
【0085】
クリーニングステーション本体404は、細長い部材412に機械的に連結されている。機械的連結は、細長い部材412の往復運動を可能にする。クリーニングステーション本体404は、エアロゾル発生装置を受容するように構成されている。クリーニングステーション本体404は、レセプタクル406を含む。レセプタクル406は、エアロゾル発生装置を受容するように、かつスロット416をエアロゾル発生装置の発熱体と整列させるように形作られてもよい。
【0086】
図9は、ツール500がモーター506を含む、本明細書に記載の実施形態によるツールの別の変形を示す。
【0087】
ツール500は、ツール基部518、第一の細長い部材(図示せず)、第二の細長い部材(図示せず)、クリーニングステーション本体504、レバー502、モーター506、スイッチ508を含む。レバー502は、ツール基部518に機械的に連結されていて、ツール500の往復運動を制御する。レバー402は、モーター506に機械的に連結されていて、モーターがツール500の往復運動を制御することを可能にする。モーターは、スイッチ508に動作可能に連結されてもよい。スイッチ508は、モーター506をオンまたはオフにすることを可能にする。モーター506は電動式であってもよい。
【0088】
図10は、本明細書に記載の実施形態によるツールの別の変形を示す。ツール600はブラシ毛602を含む。
【0089】
ツール600は、ツール基部618、第一の細長い部材612-1、第二の細長い部材612-2(まとめて細長い部材612と称する)、ブラシ毛602を含む。細長い部材612はツール基部618から延びる。第一の細長い部材612-1は、ツール基部618から遠位にある第一の遠位端614-1を含み、第二の細長い部材612-2は、ツール基部618から遠位にある第二の遠位端614-2(まとめて遠位端614と称する)を含む。スロット616は、細長い部材612の間に画定されている。ブラシ毛602は、細長い部材612から延びる。ブラシ毛602は、細長い部材612から半径方向に延びてもよい。
【0090】
図11および図12は、本明細書に記載の実施形態による、スロット716に面する平坦な表面702を有するツール700を示す。図11は、ツール700の底面図を示す。図12は、細長い部材712の組立分解等角図を示す。
【0091】
ツール700は、ツール基部(図示せず)、旋回部材720、第一の細長い部材712-1、第二の細長い部材712-2(まとめて細長い部材712と称する)を含む。細長い部材712は、ツール基部から延びる。第一の細長い部材712-1は、ツール基部718から遠位にある第一の遠位端714-1を含み、第二の細長い部材712-2は、ツール基部718から遠位にある第二の遠位端714-2(まとめて遠位端714と称する)を含む。スロット716は、細長い部材712の間に画定されている。
【0092】
細長い部材712はそれぞれ、スロット716に面する平坦な表面702-1、702-2(まとめて平坦な表面702と称する)を含む。平坦な表面712はそれぞれ、平面704-1、704-2(まとめて平面704と称する)のうちの一つに沿って延びる。
【0093】
図11および図12は、本明細書に記載の実施形態による、スロット716に面する平坦な表面702を有するツール700を示す。図11は、ツール700の底面図を示す。図12は、細長い部材712の組立分解等角図を示す。
【0094】
ツール700は、ツール基部(図示せず)、旋回部材720、第一の細長い部材712-1、第二の細長い部材712-2(まとめて細長い部材712と称する)を含む。細長い部材712は、ツール基部から延びる。第一の細長い部材712-1は、ツール基部718から遠位にある第一の遠位端714-1を含み、第二の細長い部材712-2は、ツール基部718から遠位にある第二の遠位端714-2(まとめて遠位端714と称する)を含む。スロット716は、細長い部材712の間に画定されている。
【0095】
細長い部材712はそれぞれ、スロット716に面する平坦な表面702-1、702-2(まとめて平坦な表面702と称する)を含む。平坦な表面712はそれぞれ、平面704-1、704-2(まとめて平面704と称する)のうちの一つに沿って延びる。平面704はそれぞれ、互いに平行である。
【0096】
旋回部材は、複数のチャネル722を含んでもよい。チャネル722の少なくとも一つは、加熱チャンバーのリブを係合して、加熱チャンバー内のツール700の軸回転を防止するように構成されてもよい。
【0097】
図13および図14は、本明細書に記載の実施形態による、スロット816に面する平坦な表面802を有するツール800を示す。図13は、ツール800の底面図を示す。図13は、細長い部材812の組立分解等角図を示す。
【0098】
ツール800は、ツール基部(図示せず)、旋回部材820、第一の細長い部材812-1、第二の細長い部材812-2(まとめて細長い部材812と称する)、旋回部材820を含む。細長い部材812は、ツール基部から延びる。第一の細長い部材812-1は、ツール基部818から遠位にある第一の遠位端814-1を含み、第二の細長い部材812-2は、ツール基部818から遠位にある第二の遠位端814-2(まとめて遠位端814と称する)を含む。スロット816は、細長い部材812の間に画定されている。
【0099】
細長い部材812はそれぞれ、隆起802-1、802-2(まとめて隆起802と称する)を含む。隆起802は、スロット816の中に延びる。隆起802は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの中に受容された時に、発熱体と接するように構成されてもよい。隆起802は、ツール800の往復運動中に発熱体を擦るように構成されてもよい。隆起802は、往復運動中に発熱体を損傷しない材料で形成されてもよい。
【0100】
旋回部材は、複数のチャネル822を含んでもよい。チャネル822の少なくとも一つは、加熱チャンバーのリブを係合して、加熱チャンバー内のツール800の軸回転を防止するように構成されてもよい。
【0101】
図15~17は、調整可能なスロット916を有するツール910を含むシステム900の一実施形態を示す。図15は、エアロゾル発生装置902の中にツール910を挿入する前のシステム900を示す。図16は、エアロゾル発生装置902の中に部分的に挿入されたツール910を有するシステム900を示す。図17は、エアロゾル発生装置902の中に完全に挿入されたツール910を有するシステム900を示す。
【0102】
エアロゾル発生装置902は、加熱チャンバー904、発熱体906、チャンバー底部壁908を含む。加熱チャンバー904は、エアロゾル発生装置902内の空洞を画定する。チャンバー底部壁908は、加熱チャンバー904の内表面である。発熱体906は、チャンバー底部壁908から加熱チャンバー904の中に延びる。
【0103】
ツール910は、ツール基部918、第一の細長い部材912-1、第二の細長い部材912-2(まとめて細長い部材912と称する)、旋回部材920、ベアリング930、弾性部材932を含む。細長い部材912は、ツール基部918から延びる。第一の細長い部材912-1は、ツール基部918から遠位にある第一の遠位端914-1を含み、第二の細長い部材912-2は、ツール基部918から遠位にある第二の遠位端914-2(まとめて遠位端914と称する)を含む。スロット916は、細長い部材912の間に画定されている。
【0104】
旋回部材920は、ツール基部918と両方の遠位端914との間に配設されている。旋回部材920は、加熱チャンバー内の細長い部材912の軸回転を防止するために、加熱チャンバー904のリブ(図示せず、例えば図2および図4を参照)と係合するように構成されたチャネル(図示せず、例えば図2および図4を参照)を含んでもよい。旋回部材920は、ベアリング930が旋回部材920の外側から係合されることを可能にするベアリング窓931を含む。
【0105】
示す通り、ツール基部918は、遠位端916の間のスロットの幅を調整するために、つままれるか、または操作されることができる。ベアリング930はそれぞれ、細長い部材912の一つを係合して、遠位端916の間のスロットの幅を制限するように構成されている。ベアリング930は、遠位端916の間のスロットの幅を制限するために、細長い部材912と旋回部材920の側壁と係合するように構成されている。ツール910を加熱チャンバー904の中に挿入する前に、細長い部材912を加熱チャンバー904の中に挿入することができるように、遠位端916の間のスロットの幅は制限されている。言い換えれば、ベアリング930は、遠位端914の外縁間の距離が加熱チャンバー904の直径よりも小さいように、遠位端916の間のスロットの幅を制限する。ツール910が加熱チャンバー904の中に挿入されている際に、ベアリング930は、ベアリング930のそれぞれの少なくとも一部分がそれぞれのベアリング窓931を通って延びるように構成されているため、加熱チャンバー904の内壁と係合するように構成されている。こうした係合は、遠位端916間のスロットの幅をさらに制限し、図17に示す通り、ツール910が加熱チャンバー904の中に完全に挿入されている時に、遠位端を所定の位置にして底部チャンバー壁908を掻き取る。
【0106】
弾性部材932は、細長い部材912に隣接して位置付けられていて、第一および第二の細長い部材912の横方向移動に横方向の弾性を提供する。弾性部材932は、ツール基部918が操作されていない時に、スロット916の幅を制限してもよい。弾性部材932は弾性リングであってもよい。
【0107】
図18は、複数の細長い部材1012を有するツール1000の一実施形態を示す。ツール1000は、ツール基部1018、細長い部材1012、遠位端1014、スロット1016を含む。細長い部材1012は、ツール基部1018から延びる。細長い部材1012のそれぞれは、遠位端1014の遠位端を含む。スロット1016は、隣接する細長い部材1012の間に画定されている。細長い部材1012は、スロット1016の任意の一つが発熱体を収容することを可能にするように可撓性であってもよい。
【0108】
図19は、本明細書に記載の実施形態による、図18の細長い部材1012の変形を示す。細長い部材1012-1は、テーパ付き側面1022を含む。図20は、本明細書に記載の実施形態による、図18の細長い部材1012の別の変形を示す。細長い部材1012-2は、テーパ付き形状を有する遠位端1014-2を含む。
【0109】
図21~22は、一つ以上の突出要素1122およびフリーホイール1124を有するツール1100を示す。図21は、何も取り付けられていないツール1100を示す。図22は、クリーニングヘッドに連結されたツール1100を示す。図23は、図22のクリーニングヘッド1102およびツール1122と係合するように構成されたキャップ1130を示す。
【0110】
ツール1100は、ツール基部1118、第一の細長い部材1112-1、第二の細長い部材1112-2(まとめて細長い部材1112と称する)、旋回部材1120を含む。細長い部材1112は、ツール基部1118から延びる。第一の細長い部材1112-1は、ツール基部1118から遠位にある第一の遠位端1114-1を含み、第二の細長い部材1112-2は、ツール基部1118から遠位にある第二の遠位端1114-2(まとめて遠位端1114と称する)を含む。スロット1116は、細長い部材1112の間に画定されている。旋回部材1120は、ツール基部1118と両方の遠位端1114との間に配設されている。
【0111】
ツール基部1118は、フリーホイール1124に連結されている。フリーホイール1124は、ツール基部1118および細長い部材1112と独立して回転する。フリーホイール1124は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバー内の細長い部材1112の軸回転を防止しうる。フリーホイール1124は、図22に描写の通り、クリーニングヘッド1102に連結するように構成されてもよい。フリーホイール1124は、クリーニングヘッド1102およびツール1100が一緒に連結された時に互いに独立して回転することを可能にしてもよい。
【0112】
クリーニングヘッド1102は、掻き取り表面1104およびエンボス加工された部材1106を含む。掻き取り表面1104は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーの表面をクリーニングするように構成されてもよい。エンボス加工された部材1106は、キャップ1130に連結してもよい。
【0113】
キャップ1130は、クリーニングヘッド1102に連結するように構成されてもよい。キャップ1130は、クリーニングヘッド1102に連結された時に、内部容積1132内にツール1100を受容してもよい。キャップは、デボス加工された部材1134を含んでもよい。デボス加工された部材1134は、エンボス加工された部材1106と係合して、キャップ1134をクリーニングヘッド1102に連結するように構成されてもよい。
【0114】
図24は、本明細書の実施形態による消耗部材1202を有するツール1200の部分図を示す。
【0115】
ツール1200は、ツール基部1218、細長い部材1212、旋回部材1220を含む。細長い部材1212は、ツール基部1218から延びる。スロット1216は、細長い部材1212の間に画定されている。旋回部材1220は、ツール基部1218と両方の遠位端1214との間に配設されている。
【0116】
旋回部材1220は、一つ以上のチャネル1222を含んでもよい。チャネル1222は、受容端1224にてフレア状である。各チャネル1222の受容端1224は、リブを受容するように構成されている。
【0117】
ツール1200は、消耗部材1202を含んでもよい。消耗部材1202は、陥凹部1204を含んでもよい。陥凹部1204は、細長い部材1212を受容するように構成されてもよい。
【0118】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつそれらの任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。従って、この文脈において、数字AはA±10パーセントとして理解される。この文脈内で、数字Aは、数字Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数字Aは、添付の特許請求の範囲で使用される通りの一部の場合において、Aが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつそれらの任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
【国際調査報告】