(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-02
(54)【発明の名称】布地ケア組成物
(51)【国際特許分類】
D06M 13/148 20060101AFI20230526BHJP
D06M 15/11 20060101ALI20230526BHJP
D06M 13/00 20060101ALI20230526BHJP
【FI】
D06M13/148
D06M15/11
D06M13/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022564779
(86)(22)【出願日】2021-05-14
(85)【翻訳文提出日】2022-10-25
(86)【国際出願番号】 US2021032373
(87)【国際公開番号】W WO2021231813
(87)【国際公開日】2021-11-18
(32)【優先日】2020-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ、クリスティン・レドリック
(72)【発明者】
【氏名】ザーハッセン、ジェイダン・スコット
(72)【発明者】
【氏名】サラーム、アマニー・ダーリナ
【テーマコード(参考)】
4L033
【Fターム(参考)】
4L033AB04
4L033AC02
4L033BA00
4L033BA12
4L033CA06
(57)【要約】
複数の粒子を含む布地ケア組成物であって、粒子が、香料、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、移染抑制剤、悪臭制御剤、及びこれらの混合物から選択される薬剤と、0~3重量%の可塑剤ポリオールと、1~20重量%の水と、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物からなる群から選択される、45~80重量%の糖アルコールポリオールと、を含み、当該粒子が、a.2:1~16:1の当該糖アルコールポリオールと当該変性デンプンとの重量比で、15~20のデキストロース当量を有する変性デンプン、又は、b.1.5:1~16:1の当該糖アルコールポリオールと当該変性デンプンとの重量比で、4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプン、を更に含み、当該布地ケア活性剤、当該水、及び当該糖アルコールポリオールが、当該変性デンプン中に分散されている、布地ケア組成物。洗濯物を処理するためのプロセス。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の粒子を含む布地ケア組成物であって、前記粒子が、
香料、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、移染抑制剤、悪臭制御剤、及びこれらの混合物から選択される布地ケア活性剤と、
0重量%~3重量%の可塑剤ポリオールであって、前記可塑剤ポリマーが、任意に20℃及び1気圧で液体である、可塑剤ポリオールと、
1重量%~20重量%、好ましくは1重量%~12重量%、更により好ましくは6重量%~8重量%の水と、
45重量%~80重量%、好ましくは50重量%~70重量%、好ましくは50重量%~60重量%の、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物から選択される、糖アルコールポリオールと、を含み、
前記粒子が、
a.15~20のデキストロース当量を有する変性デンプンであって、前記糖アルコールポリオール及び前記変性デンプンが、2:1~16:1、好ましくは2:1~10:1、より好ましくは2:1~3:1の前記糖アルコールポリオールと前記変性デンプンとの重量比で存在する、変性デンプン、又は
b.4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンであって、前記糖アルコールポリオール及び前記変性デンプンが、1.5:1~16:1、好ましくは1.5:1~10:1、より好ましくは1.5:1~4:1の前記糖アルコールポリオールと前記変性デンプンとの重量比で存在する、変性デンプン、を更に含み、
前記布地ケア活性剤、前記水、及び前記糖アルコールポリオールが、前記変性デンプン中に分散されている、布地ケア組成物。
【請求項2】
前記粒子が、15~20のデキストロース当量を有する変性デンプンを含み、前記糖アルコールポリオール及び前記変性デンプンが、2:1~16:1、好ましくは2:1~10:1、より好ましくは2:1~3:1の比で存在する、請求項1に記載の布地ケア組成物。
【請求項3】
前記粒子が、4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンを含み、前記糖アルコールポリオール及び前記変性デンプンが、1.5:1~16:1、好ましくは1.5:1~10:1、より好ましくは1.5:1~4:1の前記糖アルコールポリオールと前記変性デンプンとの重量比で存在する、請求項1に記載の布地ケア組成物。
【請求項4】
前記変性デンプンが、4~12のデキストロース当量を有する、請求項3に記載の布地ケア組成物。
【請求項5】
前記布地ケア活性剤が、香料であり、前記香料が、非カプセル化香料又はカプセル化香料である、請求項1~4のいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
【請求項6】
前記粒子が、1重量%~20重量%の前記香料を含む、請求項5に記載の布地ケア組成物。
【請求項7】
前記香料が、植物由来の芳香剤である、請求項6に記載の布地ケア組成物。
【請求項8】
前記植物由来の芳香剤が、アーモンド油、アンブレット、アンゼリカ種子油、アルモワーズ油、バジル油グランヴェール、ベンゾインレジノイド、ベルガモット精油、ベルガモット油、黒胡椒油、黒胡椒エッセンス、ブラックカラントエッセンス、ブラッドオレンジ油、ボア・デ・ランズ、ブランデーピュアジャングルエッセンス、ケード、カモミールロメインヘ、カルダモングアット抽出物、カルダモン油、キャロットハート、カリオフィレンエクストラ、シダー、シダーリーフ、シダーウッド油、シナモンバークセイロン、シナモンセイラン抽出物、ミツロウ、シトロネラ、シトロネラール、クラリセージ精油、クローブ葉油精留、コパイババルサム、コリアンダー、cos cosアネトール、cos cosエッセンスコリアンドルルッシー、キュウリ抽出物、クミン油、シプリオールハート、エレミクール、エレミ油、イングリッシュホワイトカモミール、ユーカリプトール、ユーカリシトリオドラ、オイゲノール、ガルバナムハート、ショウガ、グレープフルーツリプレイサー、グアイアックウッド油、グルジューム油、ヒーリングウッドブロ、ヘリクリサム、イソオイゲノール、ジャスミンサンバック、ジュニパーベリー油、キーライム、ラブダナムレジノイド、ラバンジンアブリアリス油、ラバンジングロッソ、ラベンダー精油、レモンセドラ、レモン油、レモンピールバーデリ、レモングラス、レモングラス油、リセアクベバ、マグノリア花油、マンダリン油イエロー、メントールクリスタリゼ、ミントピペリタカスケード、ナルシス、ネロリ油、ナツメグ、オレンジ花水、オレンジ油、オレンジ相油、有機ローズ水、オスマンサス、パチョリ、パチョリハート、パチョリ油、胡椒ブラック油、ペパーミント、ペルバルサムアブソリュート、プチグレインレス、ピメントベリー油、ピンク胡椒、ラズベリーエッセンス、ロディノール、ローズ、ローズセンチフォリア、サンダルウッド、四川胡椒抽出物、スチラックスホワイト、スイートオレンジ油、タンジェリン油、バニラ、ベチバー、スミレの葉(violet leaves)、ヴァイオレットフィーユ、にがヨモギ油、及びこれらの組み合わせから選択される、請求項7に記載の布地ケア組成物。
【請求項9】
前記変性デンプンが、マルトデキストリンである、請求項1~8のいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
【請求項10】
前記糖アルコールポリオールが、マンニトールである、請求項1~9のいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
【請求項11】
前記粒子が各々、外側表面を有し、固結防止剤が、前記外側表面上にある、請求項1~10のいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
【請求項12】
前記可塑剤ポリオールが、グリセリン、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、及びこれらの混合物から選択される、請求項1~11のいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
【請求項13】
前記組成物が、10重量%未満の、10mg未満の個々の質量を有する粒子を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
【請求項14】
洗濯物を処理するためのプロセスであって、
洗濯物品を洗濯機に提供する工程と、
請求項1~13のいずれか一項に記載の前記布地ケア組成物を前記洗濯機に分配する工程と、
前記洗濯機の洗浄サブサイクル中に、前記洗濯物品を前記布地ケア組成物と接触させる工程と、を含む、プロセス。
【請求項15】
複数の粒子を含む布地ケア組成物であって、前記粒子が、
香料、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、悪臭制御剤、及びこれらの混合物から選択される布地ケア活性剤と、
0重量%~3重量%の、20℃及び1気圧で液体である可塑剤ポリオールと、
1重量%~10重量%、好ましくは3重量%~8重量%の水と、
15重量%~40重量%、好ましくは20重量%~30重量%の、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物から選択される、糖アルコールポリオールと、
4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンであって、前記糖アルコールポリオール及び前記変性デンプンが、1:5~1:1の前記糖アルコールポリオールと前記変性デンプンとの重量比で存在する、変性デンプンと、を含み、
前記布地ケア活性剤、前記水、及び前記糖アルコールポリオールが、前記変性デンプン中に分散されており、
前記粒子が各々、外側表面を有し、固結防止剤が、前記外側表面上にある、布地ケア組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
布地ケア組成物。
【背景技術】
【0002】
消費者は、洗濯を行うために使用するプロセスを簡素化することができ、汚れた洗濯物の扱いに費やす時間の低減に役立ち得、かつ高レベルの有益性の実現に役立ち得る製品を望んでいる。消費者は、彼らが望む有益性を提供するために必要である布地ケア組成物の量を理解するのに適した立場にある。結果として、使用する布地ケア組成物の量を消費者がカスタマイズできる布地ケア製品は、多くの消費者に支持されている。
【0003】
洗浄中に供給することができる布地ケア製品は、消費者にとって特に使い易い。例えば、消費者は、洗濯機の槽に洗濯物と一緒に布地ケア製品を単に入れ、洗濯機サイクルを開始し得る。
【0004】
典型的には、消費者は、かなりの量の界面活性剤及び他の洗浄成分を含有する布地ケア洗剤組成物を使用する。そのような布地ケア組成物は、多くの場合、所定量の布地ケア活性剤の入った可溶性単位投入量パウチで提供される。布地ケア組成物はまた、液体又は粉末形態でも提供され、消費者には、布地ケア組成物の測定量を提供するための計量カップが提供される。これらの種類の製品は、完全配合布地ケア組成物と称され得る。
【0005】
完全配合布地ケア組成物を使用することによって提供され得るものを超える布地ケア有益性を提供するために、添加剤である布地ケア製品が消費者に人気がある。消費者は、所望の有益性を提供するためにどれだけ多くの布地ケア添加物が必要かについての消費者の判断に基づいて、消費者が布地ケア添加剤のカスタム量を使用することを可能にする様式で、パッケージングされた布地ケア添加物を使用することを楽しみ、そのことに満足している。そのような布地ケア添加剤は、完全配合布地ケア組成物とともに洗浄を通して好都合に提供されるが、完全配合布地ケア組成物とは別個に投入される。
【0006】
多くの消費者はまた、天然由来布地ケア製品、又は多量の天然由来成分を含有する、若しくは天然由来成分で完全に構成されている布地ケア製品を使用することを望んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この消費者ニーズを念頭に、天然由来であるか、又は多量の天然由来成分を含む布地ケア添加剤に対する、継続的に対処されていないニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
複数の粒子を含む布地ケア組成物であって、粒子が、香料、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、移染抑制剤、悪臭制御剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される布地ケア活性剤と、0重量%~3重量%の、20℃及び1気圧で液体である可塑剤ポリオールと、1重量%~約20重量%の水と、約45重量%~約80重量%の、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、糖アルコールポリオールと、4~20のデキストロース当量を有する変性デンプンであって、変性デンプンが、15~20のデキストロース当量を有する場合、糖アルコールポリオール及び変性デンプンが、2:1~16:1の糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量比で存在し、変性デンプンが、4~15未満のデキストロース当量を有する場合、糖アルコールポリオール及び変性デンプンが、1.5:1~16:1の糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量比で存在する、変性デンプンと、を含み、布地ケア活性剤、水、及び糖アルコールポリオールが、変性デンプン中に分散されている、布地ケア組成物である。
【0009】
複数の粒子を含む布地ケア組成物であって、粒子が、香料、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、悪臭制御剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、布地ケア活性剤と、0重量%~3重量%の、20℃及び1気圧で液体である可塑剤ポリオールと、1重量%~約10重量%の水と、約15重量%~約40重量%の、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、糖アルコールポリオールと、4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンであって、糖アルコールポリオール及び変性デンプンが、1:5~1:1の糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量比で存在する、変性デンプンと、を含み、布地ケア活性剤、水、及び糖アルコールポリオールが、変性デンプン中に分散されており、粒子が各々、外側表面を有し、固結防止剤が、外側表面上にある、布地ケア組成物である。
【0010】
複数の粒子を含む布地ケア組成物であって、粒子が、香料、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、悪臭制御剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、布地ケア活性剤と、0重量%~3重量%の、20℃及び1気圧で液体である可塑剤ポリオールと、1重量%~約10重量%、好ましくは約3重量%~約8重量%の水と、約15重量%~約40重量%、好ましくは約20重量%~約30重量%の、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、糖アルコールポリオールと、4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンであって、糖アルコールポリオール及び変性デンプンが、1:5~1:1の糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量比で存在する、変性デンプンと、を含み、布地ケア活性剤、水、及び糖アルコールポリオールが、変性デンプン中に分散されており、粒子が各々、外側表面を有し、固結防止剤が、外側表面上にある、布地ケア組成物である。
【0011】
洗濯物を処理するためのプロセスであって、洗濯物品を洗濯機に提供する工程と、先行する3つのパラグラフのうちの1つの布地ケア組成物を洗濯機に分配する工程と、洗濯機の洗浄サブサイクル中に、洗濯物品を布地ケア組成物と接触させる工程と、を含むプロセスである。任意に、布地ケア活性剤は、香料であり、粒子は、約1重量%~約20重量%の香料を含み、香料は、植物由来の芳香剤である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】安定性試験後の試験片1~8の粒子の画像である。
【
図2】安定性試験後の試験片9~17の粒子の画像である。
【
図3】安定性試験後の試験片18~21の粒子の画像である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書に記載される布地ケア組成物は、複数の粒子を含み得る。粒子は、洗浄を通して洗濯物に有益性を提供するのに実用的であり得る。すなわち、粒子は、洗濯機サイクル、特に洗浄サブサイクルを開始する前に、粒子を洗濯機に分配することによって、使用者によって用いられ得る。本明細書に記載されるものなどの洗浄中組成物(through the wash compositions)は、すすぎ中組成物(through the rinse compositions)とは異なる。すすぎ中組成物は、洗濯機のすすぎサブサイクル中に分配されるように設計されている。最近の洗濯機では、洗浄サブサイクルが完了した後、消費者からの更なる入力なしに、すすぎサブサイクルが自動的に開始される。すすぎサブサイクル中に分配される組成物は、一般に、すすぎサブサイクル中にすすぎ中組成物を分配する、洗濯機の一部である別個の投入チャンバ、例えば、分配ドロワーに、又はタブ内の撹拌機から、投入される。
【0014】
一部の消費者は、完全に、又は少なくとも部分的に、天然に存在する成分が配合された洗濯物処理用組成物を望んでいる。成分は、天然由来か、又は合成され得る。多くのそのような成分は、消費者に馴染みがあり、一部の消費者は、天然に存在しない成分、又は典型的に量販製品である布地組成物に用いるのに実用的な量で若しくは十分な量で天然に存在しない成分よりも、そのような成分を好む。
【0015】
粒子状布地ケア組成物は、消費者が測定量で分配するのが容易であり、使用する組成物の量を消費者がカスタマイズするのが容易である。粒子は、香料、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、移染抑制剤、悪臭制御剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、布地ケア活性剤を含み得る。粒子は、0重量%~3重量%の、20℃及び1気圧で液体である可塑剤ポリオールを更に含み得る。粒子は、1重量%~約20重量%の水を更に含み得る。粒子は、約45重量%~約80重量%の、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、糖アルコールポリオールを更に含み得る。粒子は、変性デンプンを更に含み得る。布地ケア活性剤、水、及び糖アルコールポリオールは、変性デンプン中に分散され得る。
【0016】
有利には、布地ケア活性物質、可塑剤ポリオール(存在する場合)、水、糖アルコールポリオール、及び変性デンプンは、粒子の構成成分である。任意に存在し得る可塑剤ポリオール、水、及び糖アルコールポリオールの重量分率は、用いられる変性デンプンの重量分率及びデキストロース当量に応じて変化し得る。可塑剤ポリオールの重量分率がゼロである粒子が企図される。
【0017】
全体として、変性デンプン、糖アルコールポリオール、可塑剤ポリオール(存在する場合)、及び水は、一緒になって布地ケア活性剤のための担体を形成する。布地ケア活性剤は、香料、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、移染抑制剤、悪臭制御剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。粒子は、約0.1重量%~約50重量%の布地ケア活性剤、又は更には約1重量%~約40重量%、又は更には約1重量%~約25重量%の布地ケア活性剤を含み得る。同様に、粒子は、約2重量%~約50重量%の布地ケア活性剤、任意に約3重量%~約30重量%、更に任意に約5重量%~約25重量%の布地ケア活性剤を含み得る。
【0018】
提供され得る変性デンプンの量は、糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量比に関して記載され得る。粒子は、最低1重量%の水を含み得る。粒子は、水の量に依存し得る特定の最低量の糖アルコールポリオールを更に含み得る。粒子は、布地ケア活性剤を更に含み得る。布地ケア活性剤、可塑剤ポリオール(存在する場合)、水、糖アルコールポリオール、変性デンプン、及び固結防止剤(存在する場合)の重量分率の合計は、100%以下である。
【0019】
粒子の各々は、その構成成分の混合物であり得る。例えば、粒子の各々は、布地ケア活性剤、可塑剤ポリオール(存在する場合)、水、糖アルコールポリオール、及び変性デンプンの固化混合物であり得る。粒子の各々は、布地ケア活性剤、可塑剤ポリオール(存在する場合)、水、糖アルコールポリオール、及び変性デンプンの実質的に均質な又は均質な混合物であり得る。粒子の各々は、実質的に均質な又は均質な構造化粒子であり得る。実質的に均質な構造化粒子は、大量消費市場向けの洗濯物ケア製品を作製するために実際に用いられ得る混合技術で達成可能なものと一致するか又はそれよりも優れた均質性の程度を有する。言い換えれば、実質的に均質な構造化粒子は、完全に均質である必要はない。
【0020】
香料、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、移染抑制剤、及び悪臭制御剤を含む布地ケア活性剤は、達成される消費者の有益性の量が、使用される布地ケア添加剤の量の関数であることを消費者が検出し得るため、粒子状布地ケア添加剤として提供されることが可能である。例えば、布地ケア組成物が香料を含有する場合、消費者は、より多くの布地ケア組成物が使用される場合、より少なく使用される場合と比較して、増大した香りの有益性が得られることに気付き得る。更に、消費者は、布地ケア組成物を使用して経験を得ることができ、これにより、特定の洗濯量に所望のレベルの利益を付与するために使用される布地ケア組成物の量を消費者が選択することができるようになる。同様に、消費者はまた、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、移染抑制剤、及び悪臭制御剤を含有する布地ケア組成物の所望の性能レベルを得るために、特定の洗濯量への布地ケア組成物の投入量を観察及び学習し得る。
【0021】
粒子は各々、約1mg~約500mg、代替的に約5mg~約500mg、代替的に約5mg~約200mg、代替的に約10mg~約100mg、代替的に約20mg~約50mg、代替的に約35mg~約45mg、代替的に約38mgの質量を有し得る。個々の粒子は、約0.003cm3~約5cm3、任意に約0.003cm3~約1cm3、任意に約0.003cm3~約0.5cm3、任意に約0.003cm3~約0.2cm3、任意に約0.003cm3~約0.15cm3の体積を有し得る。より小さい粒子は、容器内への粒子のより良好な充填性及び洗浄水へのより急速な溶解性を提供すると考えられる。組成物は、約10mg未満の個々の質量を有する10重量%未満の粒子を含み得る。これによって、粉塵の可能性が低減され得る。
【0022】
複数の粒子は、洗濯機又は洗濯用洗面器に投入するための投入量を集合的に構成してもよい。複数の粒子の単回投入量は、約1g~約50gの粒子を含んでもよい。複数の粒子の単回投入量は、約5g~約50g、代替的に約10g~約45g、代替的に約20g~約40g、代替的にこれらの組み合わせ、及び前述のあらゆる全グラム値又は全グラム値の範囲を含んでもよい。個々の粒子が小さいほど、水により速く溶解する傾向がある。
【0023】
変性デンプン
粒子は、4~20のデキストロース当量を有する変性デンプンを含み得る。変性デンプンは、デンプン誘導体とも称される。変性デンプンは、その特性を変化させるために、天然デンプンを物理的、酵素的、又は化学的に処理することによって調製され得る。変性デンプンは未変性デンプンよりも水溶性が高いことに起因して、変性デンプンは未変性デンプンよりも有益であり得る。更に、変性デンプンを水和させて、溶融物とし、香料をこの溶融物中に乳化させることができる。溶融物から生成され得る粒子は、消費者に布地ケア組成物を提供するために必要である大量製造にとって便利で安価である。
【0024】
変性デンプンは、4~12のデキストロース当量を有し得る。そのような変性デンプンは、広く、安価に入手可能である。変性デンプンの水中での溶解性は、デキストロース当量の増加とともに増加する傾向がある。
【0025】
変性デンプンは、マルトデキストリンであり得る。マルトデキストリンは、約4~約20のデキストロース当量を有し得る。そのような変性デンプンは、安価であり、広く入手可能である。変性デンプンのデキストロース当量が高いほど、そのような担体材料を含む粒子はより速く溶解し、布地ケア粒子はより粘着性となる。
【0026】
マルトデキストリンは、約10のデキストロース当量を有し得る。そのようなマルトデキストリンは、溶融加工及び水への溶解に適切であり得る低粘度のバランスを提供し得、粘着性が高すぎる粒子をもたらさない場合がある。洗浄サイクルで使用される布地ケア粒子は、20分未満であり得る典型的な洗浄サイクル時間内に溶解する必要がある。
【0027】
粒子は、約5重量%~約30重量%の、4~20のデキストロース当量を有する変性デンプンを含み得る。粒子は、約5重量%~約30重量%の、4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンを含み得る。粒子は、約5重量%~約30重量%の、15~20のデキストロース当量を有する変性デンプンを含み得る。望ましくあり得る糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量分率比は、変性デンプンのデキストロース当量に依存し得る。より具体的には、粒子は、15~20のデキストロース当量を有する変性デンプンを含み得、糖アルコールポリオール及び変性デンプンは、2:1~16:1、任意に2:1~10:1、更に任意に2:1~3:1の、糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量比で存在し得る。任意に、粒子は、4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンを含み得、糖アルコールポリオール及び変性デンプンは、1.5:1~16:1、任意に1.5:1~10:1、更に任意に1.5:1~4:1の、糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量比で存在し得る。
【0028】
粒子は、約5重量%~約30重量%、任意に約10重量%~約25重量%、更に任意に約15重量%~約20重量%の、4~20のデキストロース当量を有する変性デンプンを含み得る。粒子は、約5重量%~約23重量%、任意に約10重量%~約20重量%の、15~20のデキストロース当量を有する変性デンプンを含み得る。粒子は、約5重量%~約30重量%、任意に約10重量%~約25重量%、更に任意に約15重量%~約20重量%の、4~15未満、任意に4~12のデキストロース当量を有する変性デンプンを含み得る。
【0029】
先に記載された範囲のデキストロース当量を有する前述の範囲の変性デンプンを含む粒子は、約45重量%~約80重量%の、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、糖アルコールポリオールを含み得る。更に、先に記載された範囲のデキストロース当量を有する前述の範囲の変性デンプンを含む粒子は、1重量%~約20重量%、任意に1重量%~約15重量%、更に任意に1重量%~約12重量%、更に任意に約3重量%~約8重量%、更に任意に約6重量%~約8重量%、更に任意に3重量%~約10重量%の水を含み得る。任意に、本明細書に開示される粒子は、0重量%~約3重量%の、20℃及び1気圧で液体である可塑剤ポリオールを含み得る。
【0030】
粒子は、約40重量%~約80重量%の、4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンを含み得る。望ましくあり得る糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量分率比は、変性デンプンのデキストロース当量に依存し得る。より具体的には、粒子は、4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンを含み得、糖アルコールポリオール及び変性デンプンは、1:5~1:1、任意に1:3~1:1、更に任意に1:2~1:1の、糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量比で存在し得る。そのような粒子は、約1重量%~約10重量%、任意に約2重量%~約8重量%、更に任意に約3重量%~約6重量%の水を含み得る。約40重量%~約80重量%の、4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンを有する粒子の場合、粒子は、約15重量%~約40重量%の、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、糖アルコールポリオールを含み得る。任意に、粒子は、0重量%~約3重量%の、20℃及び1気圧で液体である可塑剤ポリオールを含み得る。粒子には、粒子同士が凝集する可能性を低減するために望ましい場合、粒子の外側表面に固結防止剤が提供され得る。
【0031】
粒子は、10のデキストロース当量を有するマンニトール及びマルトデキストリンを、2:1のマンニトールとマルトデキストリンとの重量比で含み得る。
【0032】
デキストロース当量は、デキストロースとして表され、乾燥物質のパーセンテージとして計算される還元糖として定義される。デキストロース当量は、Fitton,M.G.,Rapid Determination of Dextrose Equivalent by Cryoscopy,」Starch/Starke,31.11(1979),381-384に従って測定され得る。デキストロース当量は、数平均値である。
【0033】
糖アルコールポリオール
粒子は、糖アルコールポリオールを含み得る。糖アルコールポリオールは、2つ超のヒドロキシル基を有する有機化合物である。糖アルコールポリオールは、4~12個の炭素原子を有し得る。
【0034】
担体材料としての変性デンプンを有する溶融加工粒子を作製することは、糖アルコールポリオールの不在下では困難であり得る。糖アルコールポリオールが存在しない場合、過剰の水が、変性デンプン及び布地ケア活性物質を溶融物として加工することを可能にするために必要であり得る。そして、高い水含有量の結果として、溶融物が粒子に固化するための乾燥時間は過剰であり得る。更に、溶融物の乾燥は、粒子の構成材料の大部分であり得る水の一部を除去し、それによって、布地ケア製品として実用的でないほど破砕しやすい可能性がある構造を残す。更に、典型的な供給チェーン又は消費者の家庭では珍しくない高温又は高湿度環境において、糖アルコールポリオールを含まない粒子は、凝集し、最終的には単一の塊にゲル化する傾向があり得る。布地ケア製品の提供者が、高温及び高湿度への曝露から粒子を保護し得る場合であっても、粒子は、容易に破壊されて、消費者が使用することを楽しむには汚なすぎる場合がある製品をもたらし得る。
【0035】
糖アルコールポリオールは、糖類よりも吸湿性が低い傾向がある。糖類を変性デンプンと組み合わせて用いることによって、粘性が高すぎて布地ケア製品として実用的でない粒子がもたらされる傾向がある。糖アルコールポリオールを用いることによって、そのような材料を含まない粒子と比較して粒子が凝集する傾向を低減するのに役立つ。吸湿性ではないか、又は低い吸湿性を有する糖アルコールポリオールは、他の糖アルコールポリオールと比較して、明らかに吸湿性である糖アルコールポリオールよりも良好に機能し得る。
【0036】
4~12個の炭素原子を有する糖アルコールポリオールを、変性デンプンとともに含めることは、変性デンプンを一緒に結合させることに役立ち、それによって機械的に安定した粒子を提供することに役立ち得る。更に、4~24個の炭素原子を有する糖アルコールポリオールが含まれる場合、溶融加工を可能にするために必要な水が少なく済む場合がある。溶融物中に存在する水が少ないほど、凝集粒子を形成するのに必要な乾燥時間が短くなり、粒子の破砕性が低くなる。
【0037】
糖アルコールポリオールは、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物からなる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。4~6個の炭素原子を有する糖アルコールポリオールも適切に機能し得、そのような材料は、大量に生成される布地ケア粒子との関連において広く入手可能であり、安価である。糖アルコールポリオールは、マンニトールであり得る。
【0038】
変性デンプンが15~20のデキストロース当量を有する場合、糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量比は、2:1~16:1、任意に2:1~10:1、任意に2:1~3:1であり得る。変性デンプンが4~15未満のデキストロース当量を有する場合、糖アルコールと変性デンプンとの重量比は、1.5:1~16:1、任意に1.5:1~10:1、任意に1.5:1~4:1であり得る。そのような配合は、45重量%~約80重量%の、上に考察されたような糖アルコールポリオール、及び1重量%~20重量%の水を含む粒子に対して実用的であり得る。
【0039】
粒子の各々は、粒子の約45重量%~約80重量%の糖アルコールポリオールを含み得る。糖アルコールポリオールの量の前述のより低い範囲内で、約1重量%~約20重量%の水、任意に約3重量%~約8重量%の水、及び約5重量%~約45重量%の4~20のデキストロース当量を有する変性デンプンを使用し、変性デンプンのデキストロース当量に応じて糖アルコールポリオールと変性デンプンとの比が上記のようになることが望ましい場合がある。変性デンプンは、4~約12のデキストロース当量を有し得る。
【0040】
任意に、粒子の各々は、粒子の約15重量%~約40重量%の糖アルコールポリオールを含み得る。これは、4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプン、及び糖アルコールポリオール及び変性デンプンが、1:5~1:1、任意に1:3~1:1、更に任意に1:2~1:1の、糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量比で存在する場合に実用可能であり得る。糖アルコールポリオールの量の前述のより低い範囲内で、約1重量%~約10重量%の水、任意に約3重量%~約8重量%の水、及び約40重量%~約80重量%の4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンを使用し、変性デンプンのデキストロース当量に応じて糖アルコールポリオールと変性デンプンとの比が上記のようになることが望ましい場合がある。
【0041】
粒子の各々は、3個以下の炭素を有するポリオールを更に含み得る。任意に、粒子の各々は、粒子の0.1重量%~12重量%の、3個以下の炭素を有するポリオールを更に含み得る。
【0042】
可塑剤ポリオール
粒子は、0重量%~3重量%の可塑剤ポリオールを含み得る。粒子は、0重量%~3重量%の、20℃及び1気圧で液体である可塑剤ポリオールを含み得る。任意である可塑剤ポリオールは、粒子の配合成分を混合することを促進し得る。過剰な可塑剤ポリオールによって、粒子の形成及び安定性が妨げられ得る。可塑剤ポリオールは、グリセリンであり得る。可塑剤ポリオールは、ジプロピレングリコールであり得る。可塑剤ポリオールは、プロピレングリコールであり得る。可塑剤ポリオールは、グリセリン、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、及びこれらの混合物からなる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。
【0043】
水
粒子は、粒子の約1重量%~約20重量%の水を含み得る。水は、変性デンプンとポリオールとの組み合わせを、溶融加工しやすくするために含めることが実用的であり得る。粒子は、粒子の約1重量%~約12重量%の水、任意に粒子の約3重量%~約12重量%の水、任意に粒子の約1.5重量%~約12重量%の水、任意に粒子の約2.5重量%~約12重量%の水、任意に粒子の約3.5重量%~約12重量%の水、任意に粒子の約3重量%~約8重量%の水、任意に粒子の約4重量%~約12重量%の水、任意に粒子の約1重量%~約10重量%の水を含み得る。そのような重量分率の水は、約45重量%~約80重量%の糖アルコールポリオールを有する粒子に対して実用的であり得る。約15重量%~約40重量%の糖アルコールポリオール及び変性デンプンを有する粒子については、1重量%~約10重量%、任意に約2重量%~約8重量%、更に任意に約4重量%~約8重量%の水が好適であり得る。
【0044】
固化できない水のレベルまで水の量が増えるほど、又は粒子を固化するために添加物若しくは熱、あるいは別の方法で組成物からいくらかの水を除去することなく組成物が固化できない水のレベルまで水の量が増えるほど、手で粒子を作製することがますます容易になる。理論に束縛されるものではないが、水の量を増加させることによって混合に必要な機械的エネルギーが減少するため、水は、粒子の混合及び形成を補助し得る。押し出しプロセスは、より多くの混合エネルギーを付与し得るため、前述の範囲の下限にある水の重量分率を有する粒子は、押し出しプロセスによって作製され得る。
【0045】
水の供給源は、組成物の構成要素の混合を促進するために添加される水であり得る。水の供給源は、粒子を作製するために使用されるプロセスに布地ケア活性物質を運ぶスラリーからのものであり得る。例えば、カプセル化香料は、一般に、水スラリー中で運ばれる。カプセル化スラリーは、約60重量%の水であり得る。
【0046】
布地ケア活性物質
粒子は、香料、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、移染抑制剤、悪臭制御剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、布地ケア活性物質を含み得る。布地ケア活性剤は、植物由来であり得る。粒子は、約1重量%~約50重量%の布地ケア活性剤、又は更には約1重量%~約40重量%、又は更には約1重量%~約25重量%の布地ケア活性剤を含み得る。同様に、粒子は、約2重量%~約50重量%の布地ケア活性剤、任意に約3重量%~約30重量%、更に任意に約5重量%~約25重量%の布地ケア活性剤を含み得る。
【0047】
香料
布地ケア活性剤は、香料であり得る。香料は、1つ以上の発香性化合物、例えば、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコール、及び炭化水素タイプの合成生成物を含む油又は芳香剤である。一緒になって魅力的な芳香ノートを生成する様々な発香性物質の混合物が使用され得る。そのような香油はまた、植物性供給源から入手可能であるような発香性化合物の天然混合物も含み得る。
【0048】
香料は、任意に好適な溶媒又は希釈剤と混合された香料構成要素を含む実質的に水不溶性の組成物であり得る。好適な溶媒又は希釈剤としては、エタノール、イソプロパノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコール、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される化合物が挙げられる。
【0049】
香料は、非カプセル化香料として提供され得る。非カプセル化香料は、変性デンプン中に分散され得る。
【0050】
香料は、カプセル化香料として提供され得る。香料は、水溶性又は水不溶性シェル材料中にカプセル化され得る。カプセル化シェル材料としては、メラミン-尿素-ホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒド、尿素ホルムアルデヒド、デンプン、及び同様の材料が挙げられ得る。カプセル化シェルは、ポリエチレン;ポリアミド;任意に他のコ-モノマーを含有するポリビニルアルコール;ポリスチレン;ポリイソプレン;ポリカーボネート;ポリエステル;ポリアクリレート;ポリオレフィン;多糖類、例えば、アルギネート及び/若しくはキトサン;ゼラチン;シェラック;エポキシ樹脂;ビニルポリマー;水不溶性無機材料;シリコーン;アミノプラスト;及びこれらの混合物から選択される材料であり得る。シェルがアミノプラストを含む場合、アミノプラストは、ポリ尿素、ポリウレタン、及び/又はポリ尿素ウレタンを含んでもよい。ポリ尿素は、ポリオキシメチレン尿素及び/又はメラミンホルムアルデヒドを含み得る。多糖類を含むシェル壁を有するカプセル化物が、実用的であり得る。カプセル化物のシェル壁は、キトサン、アラビアゴム、アルギネート、β-グルカン、デンプン、デンプン誘導体、植物性タンパク質、ゼラチン、アリッサムホモロカルパムシードゴム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。
【0051】
香料は、香料送達系において提供され得る。ゼオライト及びシクロデキストリンは、香料送達系の例である。香料は、デンプン中でカプセル化され得る。例えば、デンプンと香油とのエマルションを噴霧乾燥させて、デンプンマトリックス内に分散された香料の液滴を有するデンプンの粒子を形成し得る。
【0052】
香料は、1つ以上の植物由来の芳香剤を含み得る。植物由来の芳香剤は、植物から抽出された揮発性化学化合物を含有する濃縮疎水性液体である。植物由来の芳香剤は、アーモンド油、アンブレット、アンゼリカ種子油、アルモワーズ油、バジル油グランヴェール、ベンゾインレジノイド、ベルガモット精油、ベルガモット油、黒胡椒油、黒胡椒エッセンス、ブラックカラントエッセンス、ブラッドオレンジ油、ボア・デ・ランズ、ブランデーピュアジャングルエッセンス、ケード、カモミールロメインヘ、カルダモングアット抽出物、カルダモン油、キャロットハート、カリオフィレンエクストラ、シダー、シダーリーフ、シダーウッド油、シナモンバークセイロン、シナモンセイラン抽出物、ミツロウ、シトロネラ、シトロネラール、クラリセージ精油、クローブ葉油精留、コパイババルサム、コリアンダー、cos cosアネトール、cos cosエッセンスコリアンドルルッシー、キュウリ抽出物、クミン油、シプリオールハート、エレミクール、エレミ油、イングリッシュホワイトカモミール、ユーカリプトール、ユーカリシトリオドラ、オイゲノール、ガルバナムハート、ショウガ、グレープフルーツリプレイサー、グアイアックウッド油、グルジューム油、ヒーリングウッドブロ、ヘリクリサム、イソオイゲノール、ジャスミンサンバック、ジュニパーベリー油、キーライム、ラブダナムレジノイド、ラバンジンアブリアリス油、ラバンジングロッソ、ラベンダー精油、レモンセドラ、レモン油、レモンピールバーデリ、レモングラス、レモングラス油、リセアクベバ、マグノリア花油、マンダリン油イエロー、メントールクリスタリゼ、ミントピペリタカスケード、ナルシス、ネロリ油、ナツメグ、オレンジ花水、オレンジ油、オレンジ相油、有機ローズ水、オスマンサス、パチョリ、パチョリハート、パチョリ油、胡椒ブラック油、ペパーミント、ペルバルサムアブソリュート、プチグレインレス、ピメントベリー油、ピンク胡椒、ラズベリーエッセンス、ロディノール、ローズ、ローズセンチフォリア、サンダルウッド、四川胡椒抽出物、スチラックスホワイト、スイートオレンジ油、タンジェリン油、バニラ、ベチバー、スミレの葉(violet leaves)、ヴァイオレットフィーユ、にがヨモギ油、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。
【0053】
粒子は、当該粒子の約0.1重量%~約50重量%、任意に約1重量%~約40重量%、任意に約0.1重量%~約20重量%の香料、当該粒子の任意に約0.1重量%~約15重量%、任意に約0.1重量%~約12重量%、任意に約1重量%~約15重量%、任意に約2重量%~約20重量%、任意に約8重量%~約10重量%の香料を含み得る。
【0054】
布地柔軟剤活性物質
布地ケア活性剤は、布地柔軟剤活性物質であり得る。布地柔軟剤は、ポリシロキサン、布地柔軟化粘土、カチオン性ポリマー、又はこれらの混合物であり得る。例えば、布地柔軟剤活性物質は、ポリジメチルシロキサンであり得る。
【0055】
粒子は、洗浄を通して、特に洗浄及びすすぎサブサイクルを有する洗濯機の洗浄サブサイクル中に、粒子が洗濯された布地に柔軟化効果をもたらすことができるように、四級アンモニウム化合物を含むことができる。四級アンモニウム化合物(クワット)は、エステル四級アンモニウム化合物であり得る。好適な四級アンモニウム化合物としては、エステル四級アンモニウム化合物、アミド四級アンモニウム化合物、イミダゾリン四級アンモニウム化合物、アルキル四級アンモニウム化合物、アミドエステル四級アンモニウム化合物、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、材料が挙げられるが、これらに限定されない。好適なエステル四級アンモニウム化合物としては、モノエステル四級アンモニウム化合物、ジエステル四級アンモニウム化合物、トリエステル四級アンモニウム化合物、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、材料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0056】
粒子は、粒子の約5重量%~約45重量%の四級アンモニウム化合物を含み得る。四級アンモニウム化合物は、約18~約60、任意に約18~約56、任意に約20~約60、任意に約20~約56、任意に約20~約42、及び前述の範囲内の任意の全ての数のヨウ素価を任意に有し得る。任意に、粒子は、前述の範囲のヨウ素価のいずれかを更に任意に有する、粒子の約10重量%~約40重量%の四級アンモニウム化合物を含み得る。任意に、粒子は、前述の範囲のヨウ素価を更に任意に有する、粒子の約20重量%~約40重量%の四級アンモニウム化合物を含み得る。
【0057】
四級アンモニウム化合物は、ビス-(2-ヒドロキシプロピル)-ジメチルアンモニウムメチルサルフェートのエステル、ビス-(2-ヒドロキシプロピル)-ジメチルアンモニウムメチルサルフェート及び脂肪酸、N,N-ビス-(ステアロイル-2-ヒドロキシプロピル)-N,N-ジメチルアンモニウムメチルサルフェートのエステルの異性体、ビス-(2-ヒドロキシプロピル)-ジメチルアンモニウムメチルサルフェートのエステル、ビス-(2-ヒドロキシプロピル)-ジメチルアンモニウムメチルサルフェートのエステルの異性体、N,N-ビス(ヒドロキシエチル)-N,N-ジメチルアンモニウムクロリド、N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)-N,N-ジメチルアンモニウムクロリドのエステル、N,N,N-トリ(2-ヒドロキシエチル)-N-メチルアンモニウムメチルサルフェート、N,N-ビス-(パルミトイル-2-ヒドロキシプロピル)-N,N-ジメチルアンモニウメチルサルフェート、N,N-ビス-(ステアロイル-2-ヒドロキシプロピル)-N,N-ジメチルアンモニウムクロリド、1,2-ジ-(ステアロイル-オキシ)-3-トリメチルアンモニウムプロパンクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムクロリド、ジ(ハード)タロージメチルアンモニウムクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムメチルサルフェート、1-メチル-1-ステアロイルアミドエチル-2-ステアロイルイミダゾリニウムメチルサルフェート、イミダゾリン四級アンモニウム化合物(もはやP&Gにより使用されない):1-タローイルアミドエチル-2-タローイルイミダゾリン、ジパルミトイルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、ジパルミルメチルヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート、1,2-ジ(アシルオキシ)-3-トリメチルアンモニオプロパンクロリドのエステル、及びこれらの混合物からなる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。
【0058】
四級アンモニウム化合物は、以下の式:
{R2
4-m-N+-[X-Y-R1]m}A- (1)
(式中、
mは、1、2又は3であるが、ただし、各mの値は、同一であり、
各R1は、独立して、ヒドロカルビル基又は置換ヒドロカルビル基であり、
各R2は、独立して、C1~C3アルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、好ましくは、R2は、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、1-メチル-2-ヒドロキシエチル、ポリ(C2-3アルコキシ)、ポリエトキシ、ベンジルから選択され、
各Xは、独立して、(CH2)n、CH2-CH(CH3)-、又はCH-(CH3)-CH2-であり、
各nは、独立して、1、2、3又は4であり、好ましくは、各nは、2であり、
各Yは、独立して、-O-(O)C-又は-C(O)-O-であり、
A-は、独立して、クロリド、メチルサルフェート、エチルサルフェート、及びサルフェートからなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され、好ましくはA-は、クロリド及びメチルサルフェートからなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され、
ただし、Yが-O-(O)C-である場合、各R1の炭素の合計は、13~21であり、好ましくは、Yが-O-(O)C-である場合、各R1の炭素の合計は、13~19である)の化合物を含み得る。
【0059】
四級アンモニウム化合物は、次式:
[R3N+CH2CH(YR1)(CH2YR1)]X-
(式中、各Y、R、R1、及びX-は、前述と同じ意味を有する)の化合物を含み得る。このような化合物としては、次式:
[CH3]3N(+)[CH2CH(CH2O(O)CR1)O(O)CR1]C1(-) (2)
(式中、各Rは、メチル又はエチル基であり、好ましくは、各R1はC15~C19の範囲である)を有する化合物が挙げられる。本明細書で使用するとき、ジエステルが指定されている場合、それは、存在するモノエステルを含み得る。
【0060】
好ましいDEQA(2)の例は、式1,2-ジ(アシルオキシ)-3-トリメチルアンモニオプロパンクロリドを有する「プロピル」エステル四級アンモニウム布地柔軟剤活性物質である。第3のタイプの好ましい布地柔軟化活性物質は、次式:
【0061】
【化1】
(式中、各R、R1、及びA-は、上記に与えられた定義を有し;各R2はC1~6アルキレン基、好ましくは、エチレン基であり;Gは酸素原子又は-NR-基である)を有する。
【0062】
四級アンモニウム化合物は、次式:
【0063】
【化2】
(式中、R1、R2及びGは、上記のように定義される)の化合物を含み得る。
【0064】
四級アンモニウム化合物は、脂肪酸とジアルキレントリアミンとの、例えば分子量比約2:1の縮合反応生成物である化合物を含み得、当該反応生成物は次式:
R1-C(O)-NH-R2-NH-R3-NH-C(O)-R1 (5)
(式中、R1、R2は、上記のように定義され、各R3は、C1~6アルキレン基、任意にエチレン基であり、反応生成物は任意に、硫酸ジメチルなどのアルキル化剤の添加によって四級化されてもよい)の化合物を含有する。
【0065】
四級アンモニウム化合物は、次式:
[R1-C(O)-NR-R2-N(R)2-R3-NR-C(O)-R1]+A- (6)
(式中、R、R1、R2、R3、及びA-は、上記のように定義される)の化合物を含み得る。
【0066】
四級アンモニウム化合物は、脂肪酸とヒドロキシアルキルアルキレンジアミンとの、分子量比約2:1の反応生成物である化合物を含み得、当該反応生成物は次式:
R1-C(O)-NH-R2-N(R3OH)-C(O)-R1 (7)
(式中、R1、R2、及びR3は、上記のように定義される)の化合物を含有する。
【0067】
第8のタイプの好ましい布地柔軟化活性物質は、次式:
【0068】
【化3】
(式中、R、R1、R2、及びA-は、上記のように定義される)を有する。
【0069】
化合物(1)の非限定的な例は、N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)N,N-ジメチルアンモニウムクロリド、N,N-ビス(タローオイル-オキシ-エチル)N,N-ジメチルアンモニウムクロリド、N,N-ビス(ステアロイル-オキシ-エチル)N-(2ヒドロキシエチル)N-メチルアンモニウムメチルスルフェートである。
【0070】
化合物(2)の非限定的な例は、1,2ジ(ステアロイル-オキシ)3トリメチルアンモニウムプロパンクロリドである。
【0071】
化合物(3)の非限定的な例は、1-メチル-1-ステアロイルアミドエチル-2-ステアロイルイミダゾリニウムメチルスルフェート(式中、R1は非環式脂肪族C15~C17炭化水素基であり、R2はエチレン基であり、GはNH基であり、R5はメチル基であり、A-はメチルスルフェートアニオンである)であり、Witco Corporationより商品名VARISOFTとして市販されている。
【0072】
化合物(4)の非限定的な例は、1-タロウイルアミドエチル-2-タロウイルイミダゾリンであり、式中、R1は、非環式脂肪族C15~C17炭化水素基であり、R2はエチレン基であり、GはNH基である。
【0073】
化合物(5)の非限定的な例は、脂肪酸とジエチレントリアミンとの、約2:1の分子比での反応生成物であり、当該反応生成混合物は、次式:
R1-C(O)-NH-CH2CH2-NH-CH2CH2-NH-C(O)-R1
(式中、R1-C(O)は、Henkel Corporationから入手可能なEMERSOL 223LL又はEMERSOL 7021などの、植物又は動物供給源に由来する市販の脂肪酸のアルキル基であり、R2及びR3は二価のエチレン基である)のN,N’’-ジアルキルジエチレントリアミンを含有する。
【0074】
化合物(6)の非限定的な例は、次式:
[R1-C(O)-NH-CH2CH2-N(CH3)(CH2CH2OH)-CH2CH2-NH-C(O)-R1]+CH3SO4-
(式中、R1-C(O)は、Witco Corporationから、例えば商品名VARISOFT 222LTで市販されている、アルキル基である)を有するジ脂肪アミドアミン系柔軟剤である。
【0075】
化合物(7)の例は、脂肪酸とN-2-ヒドロキシエチルエチレンジアミンとの、約2:1の分子比での反応生成物であり、当該反応生成混合物は、次式:
R1-C(O)-NH-CH2CH2-N(CH2CH2OH)-C(O)-R1
(式中、R1-C(O)は、Henkel Corporationから入手可能なEMERSOL 223LL又はEMERSOL 7021などの、植物源又は動物源由来の市販の脂肪酸のアルキル基である)の化合物を含有する。
【0076】
化合物(8)の例は、次式:
【0077】
【化4】
(式中、R1は脂肪酸から得られる)を有するジ四級化合物であり、化合物はWitco Companyから入手可能である。
【0078】
四級アンモニウム化合物は、ジ-(タローオイルオキシエチル)-N,N-メチルヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェートであり得る。
【0079】
上に開示した四級アンモニウム化合物の組み合わせが、本発明での使用に好適であることが理解される。
【0080】
本明細書のカチオン性窒素塩において、アニオンAは、柔軟剤に相溶性を有する任意のアニオンであり、電気的中性をもたらす。ほとんどの場合、これらの塩において電気的中性をもたらすために使用されるアニオンは、強酸、特にハロゲン化物、例えば塩化物、臭化物、又はヨウ化物由来である。しかし、メチルサルフェート、エチルサルフェート、アセテート、ホルメート、サルフェート、カーボネートなどの他のアニオンを使用してもよい。塩化物及び硫酸メチルが、アニオンAであり得る。また、アニオンは、A-が基の半分を表す場合には二重電荷を有してもよい。
【0081】
粒子は、約10~約40重量%の四級化合物を含むことができる。
【0082】
四級アンモニウム化合物のヨウ素価は、化合物を形成する親脂肪酸のヨウ素価のことであり、化合物を形成する親脂肪酸100グラムと反応する、ヨウ素のグラム数として定義される。
【0083】
まず、四級アンモニウム化合物は、以下のプロトコルに従って加水分解される。四級アンモニウム化合物25gを、水50mL及び水酸化ナトリウム0.3mLと混合する(50%活性)。この混合物が乾燥するのを回避しながら、混合物をホットプレート上で少なくとも1時間沸騰させる。1時間後、混合物を放冷し、pHストリップ又は較正済みpH電極を使用して、25%硫酸でpHを中性(pH6~8)に調整する。
【0084】
次に、ヘキサン又は石油エーテルによる酸性液-液抽出によって混合物から脂肪酸を次のように抽出する。抽出シリンダ内でサンプル混合物を水/エタノール(1:1)で160mLに希釈し、塩化ナトリウム5グラム、硫酸(25%活性)0.3mL、及びヘキサン50mLを加える。シリンダに栓をして、少なくとも1分間振盪する。次に、2層が形成されるまで、シリンダを静置する。ヘキサン中に脂肪酸を含む最上層を別の受容器に移す。次に、ホットプレートを使用してヘキサンを蒸発させ、抽出した脂肪酸を残す。
【0085】
次に、布地柔軟化活性物質を形成する親脂肪酸のヨウ素価を、ISO3961:2013に準拠して測定する。親脂肪酸のヨウ素価を計算する方法は、規定量(0.1~3g)をクロロホルム15mLに溶解することを含む。次に、溶解した親脂肪酸を、酢酸溶液(0.1M)中の一塩化ヨウ素25mLと反応させる。これに、10%ヨウ化カリウム溶液20mL及び脱イオン水150mLを加える。ハロゲンの添加を行った後、ブルースターチ法指示薬粉末の存在下で、チオ硫酸ナトリウム溶液(0.1M)で滴定することにより、過剰な一塩化ヨウ素を測定する。同時に、同じ量の試薬と同一条件下でブランクを測定する。ブランクに使用したチオ硫酸ナトリウムの量と、親脂肪酸との反応に使用した量との差により、ヨウ素価を算出することができる。
【0086】
四級アンモニウム化合物は、Procter&Gamble Company(Cincinnati,Ohio,USA)から入手可能なBOUNCE乾燥機用シートの一部として使用されるものであり得る。四級アンモニウム化合物は、硫酸ジメチルで四級化されたトリエタノールアミンと部分水素化獣脂脂肪酸との反応生成物であり得る。
【0087】
布地柔軟化活性物質は、植物由来であり得る。例えば、布地柔軟化活性物質は、アロエ、ヤシ油、グリセリン、及びこれらの混合物からなる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。
【0088】
粒子は、約0.1重量%~約50重量%、任意に約0.1重量%~約40重量%、任意に約0.1重量%~約20重量%、任意に約0.1重量%~約15重量%、任意に約0.1重量%~約12重量%、任意に約1重量%~約15重量%、任意に約2重量%~約20重量%、任意に約8重量%~約10重量%の布地柔軟化活性物質を含み得る。
【0089】
カチオン性ポリマー
布地ケア活性剤は、カチオン性ポリマーであり得る。カチオン性ポリマーは、布地の四級アンモニウム化合物上に堆積するのに役立つ堆積助剤、及び粒子に含まれる可能性のある何らかの他の有益剤の利益をもたらすことができる。
【0090】
粒子は、約0.5重量%~約10重量%の粒子カチオン性ポリマーを含み得る。任意に、粒子は、粒子の約0.5重量%~約5重量%のカチオン性ポリマー、又は更に、粒子の約1重量%~約5重量%、又は更に、粒子の約2重量%~約4重量%のカチオン性ポリマー、又は更に、粒子の約3重量%のカチオン性ポリマーを含み得る。理論に束縛されるものではないが、洗浄中の洗濯洗剤の洗浄能力は、粒子中のカチオン性ポリマーの濃度を増加させると減少し、洗剤の許容可能な洗浄能力は、前述の範囲内に維持され得ると考えられる。
【0091】
カチオン性ポリマーは、約0.05meq/g(meqはミリ当量を意味する)超~23meq/g、好ましくは約0.1meq/g~約4meq/g、更により好ましくは約0.1meq/g~約2meq/g、最も好ましくは0.1meq/g~約1meq/gのカチオン性電荷密度を有し得る。
【0092】
上で言及したカチオン電荷密度は、目的の用途のpHにおけるものであり得、かかるpHは、約3~約9、任意に約4~約9であり得る。ポリマーのカチオン電荷密度とは、ポリマー上の正電荷数とポリマーの分子量との比を指す。電荷密度は、繰り返し単位当たりの正味電荷数を、繰り返し単位の分子量で除算することによって計算される。正電荷は、ポリマーの主鎖及び/又はポリマーの側鎖に位置してよい。このような好適なカチオン性ポリマーの平均分子量は、一般に約10,000~約10,000,000、又は更には約50,000~約5,000,000、又は更には約100,000~約3,000,000であり得る。
【0093】
カチオン性ポリマーの非限定的な例は、カチオン性又は両性の多糖類、タンパク質、及び合成ポリマーである。カチオン性多糖類としては、カチオン性セルロース誘導体、カチオン性グアーガム誘導体、キトサン及びその誘導体、並びにカチオン性デンプンが挙げられる。カチオン性多糖類は、約1,000~約2,000,000、好ましくは約100,000~約800,000の分子量を有する。好適なカチオン性多糖類としては、カチオン性セルロースエーテル、特にカチオン性ヒドロキシエチルセルロース及びカチオン性ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。特に好ましいのは、以下の一般構造式に対応する置換された無水グルコース単位を有するカチオン性セルロース系ポリマーである。
【0094】
【化5】
式中、R
1、R
2、R
3は、それぞれ独立して、H、CH
3、C
8~24アルキル(直鎖状又は分枝鎖状)、
【0095】
【化6】
又はこれらの混合物から選択され、
R
4はHであり、
nは、約1~約10であり、
Rxは、H、CH
3、C
8~24アルキル(直鎖状又は分枝鎖状)、
【0096】
【化7】
又はこれらの混合物からなる群から選択され、Zは水溶性アニオン、好ましくは塩素イオン及び/又は臭素イオンであり;R
5は、H、CH
3、CH
2CH
3、又はこれらの混合物であり;R
7は、CH
3、CH
2CH
3、フェニル基、C
8~24アルキル基(直鎖状又は分枝鎖状)、又はこれらの混合物であり;
R
8及びR
9は、それぞれ独立して、CH
3、CH
2CH
3、フェニル、又はこれらの混合物であり;
ただし、1つの無水グルコース単位当たりR
1、R
2、R
3のうちの少なくとも1つが、
【0097】
【0098】
【0099】
本明細書のカチオン性セルロース類の電荷密度(無水グルコース単位100個当たりのカチオン性電荷の数によって定義される)は、好ましくは約0.5%~約60%、より好ましくは約1%~約20%、最も好ましくは約2%~約10%である。
【0100】
ポリマーの無水グルコース環上のアルキル置換の範囲は、ポリマー材料の、グルコース単位当たり約0.01%~5%、より好ましくはグルコース単位当たり約0.05%~2%である。
【0101】
カチオン性セルロースを、グリオキシルなどのジアルデヒドで軽度に架橋して、周囲温度で水に添加された際の、塊、小塊、又は他の凝集体の形成を防止してもよい。
【0102】
カチオン性ヒドロキシアルキルセルロースの例としては、UCARE POLYMER JR 30M、JR 400、JR 125、LR 400、及びLK 400、POLYMER PKポリマーの商品名で販売されているものなどのINCI名ポリクオタニウム10のもの、その全てがDow Chemicals(Midland MI)によって販売されているSOFTCAT SK TMの商品名で販売されているものなどのポリクオタニウム67、並びにNational Starch and Chemical Company(Bridgewater,NJ)から入手可能なCELQUAT H200及びCELQUAT L-200の商品名で販売されているものなどのポリクオタニウム4が挙げられる。他の好適な多糖類としては、グリシジルC12~C22アルキルジメチルアンモニウムクロリドで四級化されたヒドロキシエチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。かかる多糖の例としては、Dow Chemicals(Midland,MI)によって商品名QUATERNIUM LM 200として販売されているものなどの、INCI名Polyquaternium 24を有するポリマーが挙げられる。カチオン性デンプンとは、pH3の水溶液中で正味の正電荷を有するデンプンを提供するように化学的に変性されたデンプンを指す。この化学変性としては、アミノ及び/又はアンモニウム基のデンプン分子への付加が挙げられるが、これに限定されない。これらのアンモニウム基の非限定的な例としては、トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、ジメチルステアリルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、又はジメチルドデシルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドなどの置換基を挙げることができるが、これらに限定されない。化学変性前のデンプン源は、塊茎、マメ科植物、穀草、及び穀物などの様々な供給源から選択することができる。このデンプンの供給源の非限定的な例としては、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ワキシーコーンスターチ、オートムギデンプン、キャッサバ(cassaya)デンプン、もち麦、もち米(waxy rice)デンプン、グルテン状ライススターチ、もち米(sweet rice)デンプン、アミオカ、バレイショデンプン、タピオカデンプン、オートムギデンプン、サゴデンプン、もち米、又はこれらの混合物を挙げることができる。カチオン性デンプンの非限定的な例としては、カチオン性トウモロコシデンプン、カチオン性タピオカ、カチオン性バレイショデンプン、又はこれらの混合物が挙げられる。カチオン性デンプンは、アミラーゼ、アミロペクチン、又はマルトデキストリンを含み得る。カチオン性デンプンは、1種以上の更なる変性を含んでもよい。例えば、これらの変性には、架橋、安定化反応、リン酸化反応、加水分解、架橋が挙げられ得る。安定化反応としては、アルキル化及びエステル化を挙げることができる。本組成物において使用するのに好適なカチオン性デンプンは、Cerestarから商品名C*BOND(登録商標)として、及びNational Starch and Chemical Companyから商品名CATO 2Aとして市販されている。カチオン性ガラクトマンナンとしては、カチオン性グアーガム又はカチオン性ローカストビーンガムが挙げられる。カチオン性グアーガムの例は、Rhodia,Inc(Cranbury,NJ)から入手可能な商品名JAGUAR C13及びJAGUAR EXCEL、並びにAqualon(Wilmington,DE)によるN-HANCEとして販売されているものなどのヒドロキシプロピルグアーの四級アンモニウム誘導体である。
【0103】
粒子に使用するのに好適な他のカチオン性ポリマーとしては、多糖類ポリマー、カチオン性グアーガム誘導体、四級窒素含有セルロースエーテル、合成ポリマー、並びにエーテル化セルロース、グアー及びデンプンのコポリマーが挙げられる。使用される場合、本明細書のカチオン性ポリマーは、粒子を形成するために使用される組成物に可溶性であるか、又は粒子が形成される組成物の複合コアセルベート相に可溶性である。好適なカチオン性ポリマーは、米国特許第3,962,418号、同第3,958,581号、及び米国特許出願公開第2007/0207109(A1)号に記載されている。
【0104】
好適なカチオン性ポリマーの1つの群としては、国際公開第00/56849号及び米国特許第6,642,200号に開示されているものなどの、好適な反応開始剤又は触媒を用いるエチレン性不飽和モノマーの重合により生成されるものが挙げられる。好適なカチオン性ポリマーは、N,N-ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N-ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N-ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N-ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、四級化N,Nジアルキルアミノアルキルアクリレート、四級化N,N-ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、四級化N,N-ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、四級化N,N-ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロピル-ペンタメチル-1,3-プロピレン-2-オール-アンモニウムジクロリド、N,N,N,N’,N’,N’’,N’’-ヘプタメチル-N’’-3-(1-オキソ-2-メチル-2-プロペニル)アミノプロピル-9-オキソ-8-アゾ-デカン-1,4,10-トリアンモニウムトリクロリド、ビニルアミン及びその誘導体、アリルアミン及びその誘導体、ビニルイミダゾール、四級化ビニルイミダゾール、及びジアリルジアルキルアンモニウムクロリド、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、1つ以上のカチオン性モノマーと、任意にアクリルアミド、N,N-ジアルキルアクリルアミド、メタクリルアミド、N,N-ジアルキルメタクリルアミド、C1~C12アルキルアクリレート、C1~C12ヒドロキシアルキルアクリレート、ポリアルキレングリコールアクリレート、C1~C12アルキルメタクリレート、C1~C12ヒドロキシアルキルメタクリレート、ポリアルキレングリコールメタクリレート、酢酸ビニル、ビニルアルコール、ビニルホルムアミド、ビニルアセトアミド、ビニルアルキルエーテル、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、ビニルカプロラクタム、及び誘導体、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリルアミドプロピルメタンスルホン酸(AMPS)、並びにこれらの塩からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、第2のモノマーとを重合させることによって作製される合成ポリマーからなる群から選択され得る。ポリマーは、任意に、分岐及び架橋モノマーを使用することによって分岐又は架橋され得る。分岐及び架橋モノマーとしては、エチレングリコールジアクリレートジビニルベンゼン、及びブタジエンが挙げられる。本明細書において有用である好適なポリエチレンイニンは、BASF,AG(Lugwigschaefen,Germany)により商品名LUPASOLとして販売されている。
【0105】
別の態様では、カチオン性ポリマーは、カチオン性多糖類、ポリエチレンイミン及びその誘導体、ポリ(アクリルアミド-コ-ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(アクリルアミド-メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(アクリルアミド-コ-N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート)及びその四級化誘導体、ポリ(アクリルアミド-コ-N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート)及びその四級化誘導体、ポリ(ヒドロキシエチルアクリレート-コ-ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシプロピルアクリレート-コ-ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシプロピルアクリレート-コ-メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(アクリルアミド-コ-ジアリルジメチルアンモニウムクロリド-コ-アクリル酸)、ポリ(アクリルアミド-メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド-コ-アクリル酸)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(ビニルピロリドン-コ-ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート-コ-四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート-コ-オレイルメタクリレート-コ-ジエチルアミノエチルメタクリレート)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド-コ-アクリル酸)、ポリ(ビニルピロリドン-コ-四級化ビニルイミダゾール)及びポリ(アクリルアミド-コ-メタクリルアミドプロピル-ペンタメチル-1,3-プロピレン-2-オール-アンモニウムジクロリド)からなる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。好適なカチオン性ポリマーとしては、化粧品成分の国際命名法により命名された、ポリクオタニウム-1、ポリクオタニウム-5、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-8、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-11、ポリクオタニウム-14、ポリクオタニウム-22、ポリクオタニウム-28、ポリクオタニウム-30、ポリクオタニウム-32、及びポリクオタニウム-33が挙げられる。
【0106】
別の態様では、カチオン性ポリマーは、ポリエチレンイミン又はポリエチレンイミン誘導体を含んでもよい。別の態様では、カチオン性ポリマーは、カチオン性アクリル系ポリマーを含んでもよい。更なる態様では、カチオン性ポリマーは、カチオン性ポリアクリルアミドを含んでもよい。別の態様では、カチオン性ポリマーは、ポリアクリルアミド及びポリメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムカチオンを含むポリマーを含んでもよい。別の態様では、カチオン性ポリマーは、ポリ(アクリルアミド-N-ジメチルアミノエチルアクリレート)及びその四級化誘導体を含んでもよい。一態様では、カチオン性ポリマーは、BTC Specialty Chemicals(BASF Group)(Florham Park,N.J.)から、商品名SEDIPURで販売されるものであり得る。また更なる態様では、カチオン性ポリマーは、ポリ(アクリルアミド-コ-メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド)を含んでもよい。別の態様では、カチオン性ポリマーは、Ciba Specialty Chemicals(BASF Group)(Florham Park,N.J.)から入手可能な、商品名RHEOVIS CDEで販売されているもの、又は米国特許出願公開第2006/0252668号において開示されているものなどの、非アクリルアミド系ポリマーを含み得る。
【0107】
別の態様では、カチオン性ポリマーは、カチオン性多糖類からなる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。一態様では、カチオン性ポリマーは、カチオン性セルロースエーテル、カチオン性ガラクトマンナン、カチオン性グアーガム、カチオン性デンプン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。
【0108】
好適なカチオン性ポリマーの別の群は、アミン及びオリゴアミンとエピクロロヒドリンとの反応生成物であるアルキルアミン-エピクロロヒドリンポリマーを含み得る。例としては、Clariant(Basle,Switzerland)から商標名CARTAFIX CB及びCARTAFIX TSFで入手可能な、ジメチルアミン-エピクロロヒドリン-エチレンジアミンが挙げられる。
【0109】
好適な合成カチオン性ポリマーの別の群は、ポリアルキレンポリアミンとポリカルボン酸とのポリアミドアミンエピクロロヒドリン(PAE)樹脂を含み得る。最も一般的なPAE樹脂は、ジエチレントリアミンとアジピン酸との縮合、続いて、エピクロロヒドリンとの後続反応による生成物である。これらは、商標名KYMENEとしてHercules Inc.(Wilmington,DE)から又は商標名LURESINとしてBASF AG(Ludwigshafen,Germany)から入手可能である。
【0110】
カチオン性ポリマーは、ポリマー全体が周囲条件下で中性になるように電荷中和アニオンを含有し得る。好適な対イオンの非限定的な例(使用中に生じるアニオン性種に加えて)としては、塩化物、臭化物、硫酸、硫酸メチル、スルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、炭酸、重炭酸、ギ酸、酢酸、クエン酸、硝酸、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0111】
カチオン性ポリマーの重量平均分子量は、RI検出を用いてポリエチレンオキシド標準物質に対してサイズ排除クロマトグラフィーによって測定したとき、約500~約5,000,000、又は約1,000~約2,000,000、又は約5,000~約1,000,000ダルトンであってよい。一態様では、カチオン性ポリマーの重量平均分子量は、約100,000~約800,000ダルトンであり得る。
【0112】
カチオン性ポリマーは、植物系カチオン性ポリマーであり得る。例えば、カチオン性ポリマーは、カチオン性シクロデキストリン、カチオン性セルロース、カチオン性ゼラチン、カチオン性デキストラン、カチオン性キトサン、及びこれらの混合物なる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。
【0113】
カチオン性ポリマーは、粉末形態で提供され得る。カチオン性ポリマーは、無水状態で提供され得る。
【0114】
粒子は、約0.1重量%~約50重量%、任意に約0.1重量%~約40重量%、任意に約0.1重量%~約20重量%、任意に約1重量%~約20重量%、任意に約0.1重量%~約15重量%、任意に約0.1重量%~約12重量%、任意に約1重量%~約15重量%、任意に約2重量%~約20重量%、任意に約8重量%~約10重量%のカチオン性ポリマーを含み得る。
【0115】
移染抑制剤
粒子は、移染抑制剤を含み得る。
【0116】
移染抑制剤は、グラフトコポリマーであり得る。
【0117】
グラフトコポリマーは、(a)約1000~約20000Daの数平均分子量を有し、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、又はブチレンオキシドに基づくポリアルキレンオキシドと、(b)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸から誘導されたビニルエステルと、を含み得、(a)及び(b)が、約1:0.1~約1:2の(a):(b)の重量比で存在する。ポリアルキレンオキシドは、エチレンオキシドに基づき得る。ビニルエステルは、1~3個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸に由来し得る。ビニルエステルは、酢酸ビニル又はその誘導体であり得る。(a)及び(b)は、約1:0.1~約1:1.7の(a):(b)の重量比で存在し得る。(b)の約1モル%~約60モル%が、加水分解され得る。グラフトコポリマーは、BASF(Ludwigshafen,Germany)から入手可能なグラフトコポリマーVAc-gPEG4000であり得る。グラフトコポリマーVAc-gPEG4000の合成は、国際公開第01/05874号に記載されている。
【0118】
グラフトコポリマーは、(a)約1000~約20000Daの数平均分子量を有し、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、又はブチレンオキシドに基づくポリアルキレンオキシドと、(b)N-ビニルピロリドンと、(c)1~6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸から誘導されたビニルエステルと、を含み得、(a)及び(b)が、約1:0.1~約1:1の(a):(b)の重量比で存在し、重量基準で、(a)が(c)よりも多い量で存在し、グラフト重合における(b)及び(c)の添加順序は、重要ではない。ポリアルキレンオキシドは、エチレンオキシドに基づき得る。ビニルエステルは、1~3個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸から誘導される。ビニルエステルは、酢酸ビニル又はその誘導体であり得る。(a)及び(b)は、約1:0.2~約1:0.7の(a):(b)の重量比で存在し得る。(a)及び(c)は、約1:0.1~約1:0.8の(a):(c)の重量比で存在し得る。(b)及び(c)は、約1:0.1~約1:4の(b):(c)の重量比で存在し得る。(c)の約1モル%~約60モル%が、加水分解され得る。
【0119】
粒子は、約0.1重量%~約50重量%、任意に約0.1重量%~約40重量%、任意に約0.1重量%~約20重量%、任意に約1重量%~約20重量%、任意に約0.1重量%~約15重量%、任意に約0.1重量%~約12重量%、任意に約1重量%~約15重量%、任意に約2重量%~約20重量%、任意に約8重量%~約10重量%の移染抑制剤を含み得る。
【0120】
悪臭制御剤
布地ケア活性剤は、悪臭制御剤であり得る。悪臭制御剤は、悪臭を吸収、抑制、中和、及び又は除去することが可能である任意の材料であり得る。悪臭制御剤は、ホスト-ゲスト化合物、悪臭結合材料、悪臭中和材料、及びこれらの組み合わせなる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。悪臭制御剤は、α-シクロデキストリン、α-シクロデキストリン誘導体、β-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン誘導体、γ-シクロデキストリン、γ-シクロデキストリン誘導体、δ-シクロデキストリン、δ-シクロデキストリン誘導体、C16~C18脂肪酸の亜鉛塩、及びこれらの混合物からなる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。
【0121】
粒子は、当該粒子の約0.1重量%~約20重量%の悪臭制御剤、当該粒子の任意に約0.1重量%~約15重量%、任意に約0.1重量%~約12重量%、任意に約1重量%~約15重量%、任意に約2重量%~約20重量%の悪臭制御剤を含み得る。
【0122】
固結防止剤
固結防止剤は、製造後に粒子が互いに粘着する傾向を低減するために提供され得る。固結防止剤は、粒子の外側表面に適用され得る。固結防止剤は、乾燥剤であり得る。固結防止剤は、シリカ、ゼオライト、未変性コーンスターチ、セルロース、岩粉、粘土、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。固結防止剤は、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウム、シリカ、シリケート、タルク、小麦粉、デンプンであり得る。固結防止剤は、リン酸三カルシウム、粉末セルロース、ステアリン酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム、フェロシアン化ナトリウム、フェロシアン化カリウム、フェロシアン化カルシウム、リン酸カルシウム、ケイ酸ナトリウム、二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、三ケイ酸マグネシウム、タルカム粉末、アルミノケイ酸ナトリウム、ケイ酸アルミニウムカリウム、アルミノケイ酸カルシウム、ベントナイト、ケイ酸アルミニウム、ステアリン酸、ポリジメチルシロキサン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得るか、又はそれらから選択され得るか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択され得る。
【0123】
粒子は、約0.1重量%~約10重量%、任意に約0.1重量%~約7重量%、任意に約0.5重量%~約7重量%、任意に約0.1重量%~約3重量%、任意に約0.1重量%~約2重量%の固結防止剤を含み得る。
【0124】
洗濯物を処理するためのプロセス
洗濯物を処理するためのプロセスは、洗濯物品を洗濯機に提供する工程と、複数の粒子を含む布地ケア組成物を洗濯機に分配する工程と、洗濯機の洗浄サブサイクル中に、洗濯物品を布地ケア組成物と接触させる工程と、を含み得る。洗濯機は、洗浄サブサイクル及びすすぎサブサイクルを有し得る。布地ケア組成物の粒子は、香料、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、移染抑制剤、悪臭制御剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、布地ケア活性剤と、0重量%~3重量%の、20℃及び1気圧で液体である可塑剤ポリオールと、1重量%~約20重量%の水と、約45重量%~約80重量%の、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、糖アルコールポリオールと、4~20のデキストロース当量を有する変性デンプンであって、変性デンプンが、15~20のデキストロース当量を有する場合、糖アルコールポリオール及び変性デンプンが、2:1~16:1、任意に2:1~10:1、任意に2:1~3:1の糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量比で存在し、変性デンプンが、4~15未満のデキストロース当量を有する場合、糖アルコールポリオール及び変性デンプンが、1.5:1~16:1、任意に1.5:1~10:1、任意に1.5:1~4:1の糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量比で存在する、変性デンプンと、を含み得、布地ケア活性剤、水、及び糖アルコールポリオールは、変性デンプン中に分散されている。布地ケア活性剤は、香料であり得、粒子は、約1重量%~約20重量%の香料を含み得る。香料は、植物由来の芳香剤であり得る。
【0125】
洗濯物を処理するためのプロセスは、洗濯物品を洗濯機に提供する工程と、複数の粒子を含む布地ケア組成物を洗濯機に分配する工程と、洗濯機の洗浄サブサイクル中に、洗濯物品を布地ケア組成物と接触させる工程と、を含み得る。洗濯機は、洗浄サブサイクル及びすすぎサブサイクルを有し得る。粒子は、本明細書に開示される粒子のうちのいずれかであり得る。布地ケア活性剤は、香料であり得、粒子は、約1重量%~約20重量%の香料を含み得る。香料は、植物由来の芳香剤であり得る。
【0126】
洗濯物を処理するためのプロセスは、洗濯物品を洗濯機に提供する工程と、複数の粒子を含む布地ケア組成物を洗濯機に分配する工程と、洗濯機の洗浄サブサイクル中に、洗濯物品を布地ケア組成物と接触させる工程と、を含み得る。洗濯機は、洗浄サブサイクル及びすすぎサブサイクルを有し得る。布地ケア組成物の粒子は、香料、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、移染抑制剤、悪臭制御剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、布地ケア活性剤と、0重量%~3重量%の、20℃及び1気圧で液体である可塑剤ポリオールと、1重量%~約10重量%の水と、約15重量%~約40重量%の、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、糖アルコールポリオールと、4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンであって、糖アルコールポリオール及び変性デンプンが、1:5~1:1の糖アルコールポリオールと変性デンプンとの重量比で存在し、布地ケア活性剤、水、及び糖アルコールポリオールが、変性デンプン中に分散されている、変性デンプンと、を含み得る。布地ケア活性剤は、香料であり得、粒子は、約1重量%~約20重量%の香料を含み得る。香料は、植物由来の芳香剤であり得る。
【0127】
粒子を作製するプロセス
以下は、手で粒子を作製するための例示的な手順である。変性デンプン粉末(例えば、マルトデキストリン粉末)、糖アルコールポリオール粉末(例えば、マンニトール粉末)、及び水は、ガラスビーカーに一緒に秤量される。粉末が全ての水を吸収するように、スパチュラで軽く混合する。手で粒子を作製することは、より低いレベルの水での粉末の粘性性質に起因して、望ましい量を超える水を必要とし得る。非限定的な例として、粒子の約15重量%という高重量分率の水が使用される場合、粒子が金型内で完全に固化するために、数時間又は更に数日が必要である。
【0128】
ビーカー及びその内容物をホットプレート上に置き、混合物が約70C~約80Cの温度に達するまで温める。ビーカーの内容物は、均質な溶融物(又は粘性流体)が得られるまで完全に混合される。この時点で、ビーカー及びその内容物がホットプレートから取り出され、測定された量の未希釈香料及び又はカプセル化香料、又は他の布地ケア活性剤(提供される場合)を、ビーカーに添加し、スパチュラで混合して、均質な混合物を得る。粘性溶融物を残したまま、混合物を金型に流し込み、スパチュラで金型全体に均一に広げる。成形粒子を冷却させ、一晩乾燥させて固化させる。完全乾燥及び固化は、粒子の粘着性を低減し得る。粒子が十分に固体になったら、粒子を金型から収集し、閉じた瓶の中で保存する。固結防止剤をダスティングすることが望ましい場合、固結防止剤の所望の量(非限定的な例として、粒子の約1重量%~約2重量%)を瓶に入れ、瓶を閉じて穏やかに瓶を振盪することによって粒子上に分配させて、固結防止剤を粒子上に比較的均一に分配させ得る。
【0129】
粒子はまた、押し出し装置を使用しても作製され得る。これは、単軸スクリュー押出機又は二軸スクリュー押出機で達成され得る。以下の実施例は、二軸スクリュー押出機の使用によるものである。THERMO FISHER SCIENTIFICから入手可能なPHARMA 11二軸スクリュー押出機が使用され得る。
【0130】
押出機のバレルが加熱され得る。温度は、押出機のゾーンにわたって異なり得、例えば、粉末マルトデキストリン及び粉末ポリオールが添加される開始時においては約60℃、指定の混合ゾーンにおいては約80℃、生成物が排出される押出機の端部においては約50℃である。加熱/冷却ゾーンの数は変化し得、例えば、8ゾーン又は15ゾーンであり得る。
【0131】
粉末マルトデキストリン及び粉末糖アルコールポリオールは、押出機の開始部に供給され得る。粉末は、予備混合され得るか、又は別個の供給装置を介して添加され得る。水は、後続のゾーン、好ましくは混合ゾーンの前に供給される。布地ケア活性剤は、混合ゾーンの前又は後で押出機バレルに供給されてもよく、布地ケア活性剤が香料である場合、例えば、布地ケア活性物質の引火点及びバレルの温度に従って、特定のゾーンを標的とし得る。香料、又は他の布地ケア活性剤は、第1の混合ゾーンの前に水供給の付近で添加され得る。押出機内に1つ以上の混合ゾーンが存在し得る。
【0132】
粉末供給及びスクリュー速度は、より遅い速度で開始され得、水及び香料供給はより速い速度で供給され得る。これによって、混合ゾーンでの高圧に起因する押出機の停止が防止され得る。生成物がダイを出ると、粉末供給及びスクリュー速度を増加させることができ、水及び香料供給速度を低下させて、ダイから排出される好ましい生成物を得ることができる(例えば、軟質固体から固体の押出物が望ましい場合がある)。押出物は、例えば、冷却ベルト又は空冷テーブル上で冷却され得る。押出物が固形化したら、カッター又はチョッパを通過させて、ペレット又は粒子に切断することができる。これらの粒子は、例えば、直径4mm(又はそれ以上、非限定的な例として8mm)であり得、押出物がカッターに供給される速度及び押出物が切断される速度を変化させることによって、所望の高さ(例えば、高さ約3~約5mm)に切断され得る。切断されたペレットは収集され得、必要に応じて、それらは、固結防止剤でダスティングされ得る。
【実施例】
【0133】
本明細書に記載される布地ケア組成物の安定性を評価するために、一連の粒子の試験片を作製した。粒子を手又は押出機によって作製し、これらの方法を使用した粒子の作製方法は、既に記載されている。
【0134】
粒子を32℃の一定温度及び80%の一定相対湿度で開放容器内に保存することによって、安定性について試験した。含まれる布地ケア活性剤は、香料及びカプセル化香料であった。非カプセル化香料は、出願日時点でDOWNY UNSTOPABLES、FRESH、バリアントに使用されている香料である。カプセル化香料は、出願日時点でDOWNY UNSTOPABLES、FRESH、バリアントに使用されているカプセル化香料であり、表1~6に列挙されるカプセル化香料の重量分率には、カプセル壁材料、及びカプセル化香料に付随する他の非香料微量材料が含まれる。
【0135】
手で作製された試験片1~8の組成を表1に列挙する。試験片1~8の画像を
図1に示す。
図1の上段は、安定性試験前の試験片であり、左から右に、試験片1~8の順序である。
図1の下段は、安定性試験の24時間後の試験片であり、左から右に、試験片1~8の順序である。試験片1~8の組成物の各々を、首尾よく粒子に作製した。試験片1~8の粒子は、安定性試験に供される前には粘着性であった。
図1の下段は、安定性試験後の試験片であり、左から右に、試験片1~8の順序である。試験片の各々の構造が劣化したが、より高いレベルの糖アルコールポリオール(46重量%)を有する試験片と比較して、より低いレベルの糖アルコールポリオール(36重量%)が、より多くの構造劣化と関連していた。
【0136】
【0137】
手で作製された試験片9~17の組成を表2に列挙する。安定性試験の2週間後の試験片9~17の画像を
図2に示す。試験片は、左から右に試験片9~17の順序である。試験片9~17の組成物の各々を、首尾よく粒子に作製した。試験片9~17について、17重量%の糖アルコールポリオールを有する試験片は、安定性試験の2週間後に不十分な構造的安定性を有した。試験片9及び13の粒子は、互いに凝集した。試験片11及び15の粒子は、実質的に液体状態に崩壊した。62重量%の糖アルコールポリオールを有する試験片17を除く、54重量%の糖アルコールポリオールを有する試験片10、12、14、16、及び17の粒子は、安定性試験の2週間後も粒子形状を維持し,粘着性もあまりなかった。
【0138】
【0139】
手で作製された試験片18~21の組成を表3に列挙する。安定性試験の2週間後の試験片18~21の画像を
図3に示す。試験片は、左から右に試験片18~21の順序である。試験片18~21は各々、乾燥して粒子を形成するために数時間を必要とした。
図3の画像は、安定性試験後に横に倒した容器である。試験片18及び20の粒子は、粒子の不安定性の指標である、容器の底部での凝集のままであった。試験片19及び21の粒子は、粒子の安定性の指標である、流動性のままであった。試験片19及び21は、試験片18及び20の36重量%と比較して、46重量%のポリオール(マンニトール)を有していた。
【0140】
【0141】
試験片22~29の組成を表4に列挙する。試験片22は、押し出しによって作製され、1重量%のコーンスターチダスティングを有し、粒子は、互いに粘着しなかった。試験片23の粒子は手で作製され、長い乾燥時間を必要とした。試験片24は押し出しによって作製されたが、粒子に1重量%のコーンスターチでダスティングしたとしても、安定性試験の24時間後に粒子は粘着性であった。試験片25の粒子は手で作製され、安定性試験の24時間後に安定であったが、水にゆっくりと溶解し、安定性試験の2週間後には安定ではなかった。試験片26の粒子は、糖アルコールポリオールを有さず、手で作製された。試験片27の粒子は手で作製されたが、粒子は粘着性が高すぎて、金型から除去できなかった。試験片28の粒子は手で作製された。試験片28の粒子は、乾燥に数日間を必要とした。試験片29の粒子は手で作製されたが、乾燥に3日間かかった。
【0142】
【0143】
試験片30~35の組成を表5に列挙する。試験片30及び31の粒子は手で作製され、室温での1週間の乾燥後に粘着性であった。試験片30の粒子は、金型から除去することができなかった。組成物が粉末の粘稠性を有していたため、試験片32の粒子を手で作製することができなかった。試験片33の粒子を手で作製し、金型内での乾燥に数日間を必要とし、粘着性であった。組成物が粉末の粘稠性を有していたため、試験片34の粒子は手で作製することができなかった。試験片35の粒子は手で作製され、金型内での乾燥に数日間を必要とし、粘着性であった。
【0144】
【0145】
試験片36~41の組成を表6に列挙する。試験片36~38の粒子は、粉末状であった。試験片39~41の粒子は、手で作製することが困難であった。試験片36~38の粒子は、水を含まなかった。
【0146】
【0147】
組み合わせ
以下に実施例を示す。
A.複数の粒子を含む布地ケア組成物であって、当該粒子が、
香料、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、移染抑制剤、悪臭制御剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、布地ケア活性剤と、
0重量%~3重量%の可塑剤ポリオールであって、当該可塑剤ポリマーが、任意に20℃及び1気圧で液体である、可塑剤ポリオールと、
1重量%~約20重量%、好ましくは1重量%~約12重量%、更により好ましくは約6重量%~約8重量%の水と、
約45重量%~約80重量%、好ましくは約50重量%~約70重量%、好ましくは約50重量%~約60重量%の、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、糖アルコールポリオールと、を含み、
当該粒子が、
a.15~20のデキストロース当量を有する変性デンプンであって、当該糖アルコールポリオール及び当該変性デンプンが、2:1~16:1、好ましくは2:1~10:1、より好ましくは2:1~3:1の当該糖アルコールポリオールと当該変性デンプンとの重量比で存在する、変性デンプン、又は
b.4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンであって、当該糖アルコールポリオール及び当該変性デンプンが、1.5:1~16:1、好ましくは1.5:1~10:1、より好ましくは1.5:1~4:1の当該糖アルコールポリオールと当該変性デンプンとの重量比で存在する、変性デンプン、を更に含み、
当該布地ケア活性剤、当該水、及び当該糖アルコールポリオールが、当該変性デンプン中に分散されている、布地ケア組成物。
B.当該粒子が、15~20のデキストロース当量を有する変性デンプンを含み、当該糖アルコールポリオール及び当該変性デンプンが、2:1~16:1、好ましくは2:1~10:1、より好ましくは2:1~3:1の比で存在する、項Aに記載の布地ケア組成物。
C.変性デンプンが4~15未満のデキストロース当量を有し、当該糖アルコールポリオール及び当該変性デンプンが、1.5:1~16:1、好ましくは1.5:1~10:1、より好ましくは1.5:1~4:1の当該糖アルコールポリオールと当該変性デンプンとの重量比で存在する、項Aに記載の布地ケア組成物。
D.当該変性デンプンが、4~12のデキストロース当量を有する、項Cに記載の布地ケア組成物。
E.当該布地ケア活性剤が、香料であり、当該香料が、非カプセル化香料又はカプセル化香料である、項A~Dのいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
F.当該粒子が、約1重量%~約20重量%の当該香料を含む、項Eに記載の布地ケア組成物。
G.当該香料が、植物由来の芳香剤である、項Fに記載の布地ケア組成物。
H.当該植物由来の芳香剤が、アーモンド油、アンブレット、アンゼリカ種子油、アルモワーズ油、バジル油グランヴェール、ベンゾインレジノイド、ベルガモット精油、ベルガモット油、黒胡椒油、黒胡椒エッセンス、ブラックカラントエッセンス、ブラッドオレンジ油、ボア・デ・ランズ、ブランデーピュアジャングルエッセンス、ケード、カモミールロメインヘ、カルダモングアット抽出物、カルダモン油、キャロットハート、カリオフィレンエクストラ、シダー、シダーリーフ、シダーウッド油、シナモンバークセイロン、シナモンセイラン抽出物、ミツロウ、シトロネラ、シトロネラール、クラリセージ精油、クローブ葉油精留、コパイババルサム、コリアンダー、cos cosアネトール、cos cosエッセンスコリアンドルルッシー、キュウリ抽出物、クミン油、シプリオールハート、エレミクール、エレミ油、イングリッシュホワイトカモミール、ユーカリプトール、ユーカリシトリオドラ、オイゲノール、ガルバナムハート、ショウガ、グレープフルーツリプレイサー、グアイアックウッド油、グルジューム油、ヒーリングウッドブロ、ヘリクリサム、イソオイゲノール、ジャスミンサンバック、ジュニパーベリー油、キーライム、ラブダナムレジノイド、ラバンジンアブリアリス油、ラバンジングロッソ、ラベンダー精油、レモンセドラ、レモン油、レモンピールバーデリ、レモングラス、レモングラス油、リセアクベバ、マグノリア花油、マンダリン油イエロー、メントールクリスタリゼ、ミントピペリタカスケード、ナルシス、ネロリ油、ナツメグ、オレンジ花水、オレンジ油、オレンジ相油、有機ローズ水、オスマンサス、パチョリ、パチョリハート、パチョリ油、胡椒ブラック油、ペパーミント、ペルバルサムアブソリュート、プチグレインレス、ピメントベリー油、ピンク胡椒、ラズベリーエッセンス、ロディノール、ローズ、ローズセンチフォリア、サンダルウッド、四川胡椒抽出物、スチラックスホワイト、スイートオレンジ油、タンジェリン油、バニラ、ベチバー、スミレの葉(violet leaves)、ヴァイオレットフィーユ、にがヨモギ油、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、項Gに記載の布地ケア組成物。
I.当該布地ケア活性剤が、カチオン性ポリマーであり、当該カチオン性ポリマーが、カチオン性多糖類である、項A~Dのいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
J.当該カチオン性多糖類が、トリメチルアンモニウム基で置換されたエポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースのポリマー四級アンモニウム塩である、項Iに記載の布地ケア組成物。
K.当該布地ケア活性剤が、布地柔軟剤活性物質であり、当該布地柔軟剤活性物質が、約18~約60のヨウ素価を有する親脂肪酸化合物から形成された四級アンモニウム化合物である、項A~Dのいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
L.当該変性デンプンが、マルトデキストリンである、項A~Kのいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
M.当該糖アルコールポリオールが、マンニトールである、項A~Lのいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
N.当該粒子が各々、外側表面を有し、固結防止剤が、当該外側表面上にある、項A~Mのいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
O.当該布地ケア活性剤が、植物由来である、項A~Nのいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
P.当該可塑剤ポリオールが、グリセリン、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、項A~Oのいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
Q.当該組成物が、10重量%未満の、約10mg未満の個々の質量を有する粒子を含む、項A~Pのいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
R.洗濯物を処理するためのプロセスであって、
洗濯物品を洗濯機に提供する工程と、
項A~Qのいずれか一項に記載の当該布地ケア組成物を当該洗濯機に分配する工程と、
当該洗濯機の洗浄サブサイクル中に、当該洗濯物品を当該布地ケア組成物と接触させる工程と、を含む、プロセス。
S.複数の粒子を含む布地ケア組成物であって、当該粒子が、
香料、布地柔軟剤活性物質、カチオン性ポリマー、悪臭制御剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、布地ケア活性剤と、
0重量%~3重量%の、20℃及び1気圧で液体である可塑剤ポリオールと、
1重量%~約10重量%、好ましくは約3重量%~約8重量%の水と、
約15重量%~約40重量%、好ましくは約20重量%~約30重量%の、エリスリトール、キシリトール、マンニトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、トレハロース、ラクトース、タガトース、スクラロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、糖アルコールポリオールと、
4~15未満のデキストロース当量を有する変性デンプンであって、当該糖アルコールポリオール及び当該変性デンプンが、1:5~1:1の当該糖アルコールポリオールと当該変性デンプンとの重量比で存在する、変性デンプンと、を含み、
当該布地ケア活性剤、当該水、及び当該糖アルコールポリオールが、当該変性デンプン中に分散されており、
当該粒子が各々、外側表面を有し、固結防止剤が、当該外側表面上にある、布地ケア組成物。
T.当該布地ケア活性剤が、香料であり、当該香料が、非カプセル化香料又はカプセル化香料である、項Sに記載の布地ケア組成物。
U.当該粒子が、約1重量%~約20重量%、好ましくは約3重量%~約15重量%の当該香料を含む、項Tに記載の布地ケア組成物。
V.当該香料が、植物由来の芳香剤である、項Tに記載の布地ケア組成物。
W.当該植物由来の芳香剤が、アーモンド油、アンブレット、アンゼリカ種子油、アルモワーズ油、バジル油グランヴェール、ベンゾインレジノイド、ベルガモット精油、ベルガモット油、黒胡椒油、黒胡椒エッセンス、ブラックカラントエッセンス、ブラッドオレンジ油、ボア・デ・ランズ、ブランデーピュアジャングルエッセンス、ケード、カモミールロメインヘ、カルダモングアット抽出物、カルダモン油、キャロットハート、カリオフィレンエクストラ、シダー、シダーリーフ、シダーウッド油、シナモンバークセイロン、シナモンセイラン抽出物、ミツロウ、シトロネラ、シトロネラール、クラリセージ精油、クローブ葉油精留、コパイババルサム、コリアンダー、cos cosアネトール、cos cosエッセンスコリアンドルルッシー、キュウリ抽出物、クミン油、シプリオールハート、エレミクール、エレミ油、イングリッシュホワイトカモミール、ユーカリプトール、ユーカリシトリオドラ、オイゲノール、ガルバナムハート、ショウガ、グレープフルーツリプレイサー、グアイアックウッド油、グルジューム油、ヒーリングウッドブロ、ヘリクリサム、イソオイゲノール、ジャスミンサンバック、ジュニパーベリー油、キーライム、ラブダナムレジノイド、ラバンジンアブリアリス油、ラバンジングロッソ、ラベンダー精油、レモンセドラ、レモン油、レモンピールバーデリ、レモングラス、レモングラス油、リセアクベバ、マグノリア花油、マンダリン油イエロー、メントールクリスタリゼ、ミントピペリタカスケード、ナルシス、ネロリ油、ナツメグ、オレンジ花水、オレンジ油、オレンジ相油、有機ローズ水、オスマンサス、パチョリ、パチョリハート、パチョリ油、胡椒ブラック油、ペパーミント、ペルバルサムアブソリュート、プチグレインレス、ピメントベリー油、ピンク胡椒、ラズベリーエッセンス、ロディノール、ローズ、ローズセンチフォリア、サンダルウッド、四川胡椒抽出物、スチラックスホワイト、スイートオレンジ油、タンジェリン油、バニラ、ベチバー、スミレの葉(violet leaves)、ヴァイオレットフィーユ、にがヨモギ油、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、項Vに記載の布地ケア組成物。
X.当該可塑剤ポリオールが、グリセリン、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、及びこれらの混合物からなる群から選択されるか、又はそれらから選択されるか、又はそれらのうちの少なくとも1つから選択される、項S~Wのいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
Y.当該組成物が、10重量%未満の、約10mg未満の個々の質量を有する粒子を含む、項S~Xのいずれか一項に記載の布地ケア組成物。
Z.洗濯物を処理するためのプロセスであって、
洗濯物品を洗濯機に提供する工程と、
項S~Xのいずれか一項に記載の当該布地ケア組成物を当該洗濯機に分配する工程と、
当該洗濯機の洗浄サブサイクル中に、当該洗濯物品を当該布地ケア組成物と接触させる工程と、を含む、プロセス。
【0148】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【国際調査報告】