(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-05
(54)【発明の名称】ディスプレイ故障監視のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G09G 3/36 20060101AFI20230529BHJP
B60R 1/04 20060101ALI20230529BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20230529BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20230529BHJP
G09F 9/40 20060101ALI20230529BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20230529BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20230529BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20230529BHJP
【FI】
G09G3/36
B60R1/04 Z
G09G3/20 670B
G09G3/20 670P
G09G3/20 680H
G09F9/00 362
G09F9/40 301
G09F9/30 349C
G09F9/00 366G
G09F9/00 336E
G09F9/00 352
G02F1/133 535
G02F1/133 550
G02F1/13 505
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022563923
(86)(22)【出願日】2021-04-20
(85)【翻訳文提出日】2022-10-20
(86)【国際出願番号】 US2021028106
(87)【国際公開番号】W WO2021216513
(87)【国際公開日】2021-10-28
(32)【優先日】2020-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500115826
【氏名又は名称】ジェンテックス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】ブレイカー ディヴィッド エイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャンセン ジャスティン ディー
【テーマコード(参考)】
2H088
2H193
5C006
5C080
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
2H088EA23
2H088HA08
2H088HA28
2H088MA20
2H193ZA04
2H193ZE31
2H193ZG02
2H193ZG04
2H193ZH04
2H193ZH08
2H193ZH09
2H193ZH14
2H193ZH15
2H193ZH23
2H193ZH25
2H193ZH50
2H193ZH79
2H193ZR06
5C006AF53
5C006AF54
5C006AF59
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5C006BC03
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5C006BF26
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5C094BA03
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5G435AA00
5G435BB05
5G435BB12
5G435CC09
5G435EE25
5G435EE49
5G435LL17
(57)【要約】
複数のディスプレイ要素を含む画素アレイを備えた車両用のディスプレイ装置である。当該装置は、少なくとも1つのテスト要素と、コントローラと、を更に備える。当該コントローラは、複数の制御信号を介して画素アレイのディスプレイ要素を選択的に活性化し、複数の制御信号のうちの少なくとも1つに応答して少なくとも1つのテスト要素の活性化を識別するように構成される。当該コントローラは更に、少なくとも1つのテスト要素に通信される少なくとも1つの制御信号を、少なくとも1つのテスト要素から通信される診断信号と比較することによって、ディスプレイ装置のディスプレイ故障を識別するように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用のディスプレイ装置であって、
複数のディスプレイ要素を含む画素アレイと、
少なくとも1つのテスト要素と、
少なくとも1つのコントローラと、
を備え、
前記少なくとも1つのコントローラは、
複数の制御信号を介して前記画素アレイの前記ディスプレイ要素を選択的に活性化し、
前記複数の制御信号のうちの少なくとも1つに応答して、前記少なくとも1つのテスト要素の活性化を識別し、
前記少なくとも1つのテスト要素に通信される前記少なくとも1つの制御信号を、前記少なくとも1つのテスト要素から通信される診断信号と比較することによって、前記ディスプレイ装置のディスプレイ故障を識別する
ように構成されている
ことを特徴とするディスプレイ装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つのテスト要素は、前記画素アレイの一部を形成し、前記画素アレイの周囲に沿って位置付けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記画素アレイの前記周囲に沿って延在し、前記少なくとも1つのテスト要素を当該ディスプレイ装置のディスプレイ領域から遮蔽するマスク
を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのテスト要素は、前記複数の制御信号に応答してトランジスタからの電圧出力を検出するように構成された非照射テスト画素を含む
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記非照射テスト画素は、前記トランジスタからの前記電圧出力を検出し、当該電圧出力を識別する前記診断信号を前記少なくとも1つのコントローラに通信する、ように構成された増幅器を含む
ことを特徴とする請求項4に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのテスト要素は、前記複数のディスプレイ要素及び光センサのうちの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つのテスト要素が光センサを含み、
前記光センサは、前記複数のディスプレイ要素のうちの少なくとも1つの照射レベルを検出し、当該照射レベルを識別する前記診断信号を前記少なくとも1つのコントローラに通信する、ように構成されている
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記コントローラは、前記光センサから診断信号を受信するように構成されている
ことを特徴とする請求項7に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つのテスト要素及び前記複数のディスプレイ要素は、共有通信インタフェースを介して制御及び動作情報を受信する
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つのテスト要素の前記動作は、前記画素アレイの周りに配置された1または複数のセンサ要素を介して、表示の正確さについて監視され、
前記センサ要素は、1または複数の前記テスト要素の動作を検出するように動作可能な装置を含み、
前記コントローラは、複数のディスプレイ要素の代表的な動作を検出するために、前記少なくとも1つのテスト要素の動作を検出するように構成されている
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記コントローラは、前記少なくとも1つのテスト要素の照明パターンを制御するテストプログラムを制御するように構成されており、
前記照明パターンの動作中、前記コントローラは、前記1または複数のセンサ要素から捕捉されて通信される情報に基づいて、前記少なくとも1つのテスト要素の前記動作を監視するように構成されている
ことを特徴とする請求項10に記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
前記テスト要素は、前記複数のディスプレイ要素と駆動回路及びデータ接続を共有し、
前記テスト要素は、前記画素アレイの1または複数のセグメントの障害、配向エラー、ディスプレイ障害、不正確な色または光輝、及び、その他のディスプレイ障害、を検出するように動作可能である
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のディスプレイ装置。
【請求項13】
少なくとも1つのテスト要素及び少なくとも1つのディスプレイ要素が、同一のゲート線及びソース線に接続されており、前記少なくとも1つのテスト要素及び前記少なくとも1つのディスプレイ要素の両方が、入力に対して同様に応答し、前記ディスプレイ要素の前記動作を識別する診断情報を提供する、ように構成されている
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つのテスト要素は、前記ディスプレイの動作を検出するように構成された少なくとも1つの非照射テスト要素を含み、
前記少なくとも1つの非照射テスト要素は、制御信号の送達を検出し、診断信号を前記コントローラに出力して前記動作を識別する、ように構成されている
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載のディスプレイ装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つのテスト要素は、更に、少なくとも1つの照射テスト要素を含み、
前記少なくとも1つの照射テスト要素は、前記ディスプレイの前記動作を監視し、診断信号を前記コントローラに出力してエラー状態を識別する、ように構成されている
ことを特徴とする請求項14に記載のディスプレイ装置。
【請求項16】
前記診断情報は、前記画素アレイの一部の動作を識別するフィードバックを提供し、
前記コントローラは、前記診断信号を処理して、前記ディスプレイの故障の有無を判定する、ように構成されている
ことを特徴とする請求項15に記載のディスプレイ装置。
【請求項17】
前記コントローラは、前記ディスプレイの障害があると判定すると、前記ディスプレイを非活性化する、及び、前記ディスプレイの障害があるとの通知を生成する、のうちの一方を行う、ように構成されている
ことを特徴とする請求項16に記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
ディスプレイ装置における故障を検出する方法であって、
複数の制御信号を介して画素アレイのディスプレイ要素を活性化する工程と、
前記複数の制御信号のうちの少なくとも1つに応答して、少なくとも1つのテスト要素の活性化を識別する工程と、
前記少なくとも1つのテスト要素に通信される前記少なくとも1つの制御信号を、前記少なくとも1つのテスト要素から通信される診断信号と比較する工程と、
前記制御信号と前記診断信号との前記比較に基づいて、前記ディスプレイ装置のディスプレイ故障を識別する工程と、
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項19】
少なくとも1つのテスト要素によって、前記制御信号に応答してトランジスタからの電圧出力を検出する工程と、
前記電圧出力を識別する前記診断信号をコントローラに通信する工程と、
を更に備えたことを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
バックライトを起動させて、液晶ディスプレイパネル内に光を放射する工程と、
光センサで前記光を検出する工程と、
診断信号を生成し、コントローラに通信する工程と、
を更に備えたことを特徴とする請求項18または19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、「System and Method for Display Fault Monitoring」と題する、2020年4月20日に出願された米国特許仮出願第63/012,577号の利益及び優先権を主張するものである。
【0002】
[技術分野]
本開示は、概してビデオディスプレイ装置に関し、より具体的には、ビデオディスプレイ装置用の故障検出装置に関する。
【背景技術】
【0003】
全画面表示ミラーにおけるディスプレイの障害により、誤解を招く情報が図示される場合がある。例えば、夜間に車両内の表示パネルが故障した場合、表示される情報の欠如(例えば、黒い画面)により、運転者は、後続の車両が存在しないとの判断に至り得る。あるいは、配線または通信の故障が発生した場合、ディスプレイは、映し出された光景(のみ)を図示し得て、当該情報により、運転者は、車両の誤った制御に至り得る。
【発明の概要】
【0004】
本開示の一態様によれば、車両用のディスプレイ装置が開示される。ディスプレイ装置は、複数のディスプレイ要素を含む画素アレイ、少なくとも1つのテスト要素、及び、少なくとも1つのコントローラ、を備え得る。コントローラは、複数の制御信号を介して画素アレイのディスプレイ要素を選択的に活性化し、複数の制御信号のうちの少なくとも1つに応答して少なくとも1つのテスト要素の活性化を識別し、少なくとも1つのテスト要素に通信される少なくとも1つの制御信号を、少なくとも1つのテスト要素から通信された診断信号と比較することによって、ディスプレイ装置のディスプレイ故障を識別するように構成され得る。
【0005】
コントローラは、ヘルスインジケータを選択的に表示するように構成され得る。ヘルスインジケータは、システムが適切に作動しているか否かを示し得る。
【0006】
コントローラは、ゲートドライバ及びソースドライバのうちの少なくとも1つからのフィードバック信号を監視するように構成され得る。これにより、コントローラがシステムの動作を監視することが可能になり得る。
【0007】
システムは、ディスプレイが適切に動作している場合にはディスプレイ領域内に見えないように、且つ、ミラーの故障がある場合にはディスプレイ上に表示されるように、画素アレイのアドレス可能な位置の1または複数の部分に警報メッセージを含み得る。
【0008】
少なくとも1つのテスト要素は、ディスプレイの活性領域の内側に配置され得る。追加的または代替的に、少なくとも1つのテスト要素は、ディスプレイの活性領域の外側に配置され得る。
【0009】
少なくとも1つのテスト要素は、画素アレイの一部を形成し得て、画素アレイの周囲に沿って位置付けられ得る。当該装置は、画素アレイの周囲に沿って延在し、ディスプレイ装置のディスプレイ領域から少なくとも1つのテスト要素を遮蔽するマスクを更に備え得る。少なくとも1つのテスト要素は、複数の制御信号に応答してトランジスタからの電圧出力を検出するように構成された非照射テスト画素を含み得る。非照射テスト画素は、トランジスタからの電圧出力を検出し、当該電圧出力を識別する診断信号を少なくとも1つのコントローラに伝達する、ように構成された増幅器を含み得る。
【0010】
少なくとも1つのテスト要素は、複数のディスプレイ要素及び光センサのうちの少なくとも1つを含み得る。少なくとも1つのテスト要素は、光センサを含み得て、光センサは、複数のディスプレイ要素のうちの少なくとも1つの照射レベルを検出し、当該照射レベルを識別する診断信号を少なくとも1つのコントローラに伝達する、ように構成され得る。コントローラは、光センサから診断信号を受信するように構成され得る。少なくとも1つのテスト要素及び複数のディスプレイ要素は、共有通信インタフェースを介して制御及び動作情報を受信し得る。少なくとも1つのテスト要素の動作は、画素アレイの周りに配置された1または複数のセンサ要素を介して、表示の正確さについて監視され得る。センサ要素は、1または複数のテスト要素の動作を検出するように動作可能な装置を含み得て、コントローラは、複数のディスプレイ要素の代表的な動作を検出するために、少なくとも1つのテスト要素の動作を検出するように構成され得る。
コントローラは、少なくとも1つのテスト要素の照明パターンを制御するテストプログラムを制御するように構成され得る。照明パターンの動作中、コントローラは、1または複数のセンサ要素から捕捉されて伝達される情報に基づいて、少なくとも1つのテスト部分の動作を監視するように構成され得る。
テスト要素は、駆動回路及びデータ接続を複数のディスプレイ要素と共有し得て、テスト要素は、画素アレイの1または複数のセグメントの障害、配向エラー、ディスプレイ障害、不正確な色または光輝、及び、他のディスプレイ障害、を検出するように動作可能であり得る。少なくとも1つのテスト要素及び少なくとも1つのディスプレイ要素は、同一のゲート線及びソース線に接続され得て、少なくとも1つのテスト要素及び少なくとも1つのディスプレイ要素の両方は、入力に対して同様に応答し、ディスプレイ要素の動作を識別する診断情報を提供するように構成され得る。
少なくとも1つのテスト要素は、ディスプレイの動作を検出するように構成された少なくとも1つの非照射テスト要素を含み得る。少なくとも1つの非照射テスト要素は、制御信号の送達を検出し、診断信号をコントローラに出力して動作を識別する、ように構成され得る。少なくとも1つのテスト要素は、更に、少なくとも1つの照射テスト要素を含み得て、少なくとも1つの照射テスト要素は、ディスプレイの動作を監視し、診断信号をコントローラに出力してエラー状態を識別する、ように構成され得る。診断情報は、画素アレイの一部の動作を識別するフィードバックを提供し、コントローラは、診断信号を監視及び処理して、ディスプレイの故障の有無を判定するように構成され得る。コントローラは、ディスプレイの障害があると判定すると、ディスプレイを非活性化(停止)する、及び、ディスプレイの障害があるとの通知を生成する、のうちの一方を行う、ように構成され得る。
別の態様によれば、ディスプレイ装置における故障を検出する方法は、複数の制御信号を介して画素アレイのディスプレイ要素を活性化する工程と、複数の制御信号のうちの少なくとも1つに応答して少なくとも1つのテスト要素の活性化を識別する工程と、少なくとも1つのテスト要素に通信される少なくとも1つの制御信号を、少なくとも1つのテスト要素に通信される診断信号と比較する工程と、制御信号と診断信号との比較に基づいて、ディスプレイ装置のディスプレイ故障を識別する工程と、を備え得る。
当該方法は、少なくとも1つのテスト要素によって、制御信号に応答してトランジスタからの電圧出力を検出する工程と、電圧出力を識別する診断信号をコントローラに伝達する工程と、を更に含み得る。当該方法は、バックライトを起動して液晶ディスプレイパネルに光を放射する工程と、光センサで光を検出する工程と、診断信号を生成してコントローラに伝達する工程と、を更に含み得る。
当該方法は、光センサによって、複数のディスプレイ要素のうちの少なくとも1つの照射レベルを検出する工程と、当該照射レベルを識別する診断信号を少なくとも1つのコントローラに通信する工程と、を更に含み得る。少なくとも1つのテスト要素が、光センサを含み得る。当該方法は、画素アレイの周りに配置された1または複数のセンサ要素を介して、表示の正確さについて少なくとも1つのテスト要素の動作を監視する工程を更に含み得る。センサ要素は、1または複数のテスト要素の動作を検出するように動作可能な装置を含み得て、コントローラは、複数のディスプレイ要素の代表的な動作を検出するために、少なくとも1つのテスト要素の動作を検出するように構成され得る。当該方法は、少なくとも1つのテスト要素の照明パターンを制御するテストプログラムを制御する工程を更に含み得る。照明パターンの動作中、コントローラは、1または複数のセンサ要素から捕捉されて通信される情報に基づいて、少なくとも1つのテスト部分の動作を監視するように構成され得る。当該方法は、テスト要素によって、画素アレイの1または複数のセグメントの障害、配向エラー、ディスプレイ障害、不正確な色または光輝、及び、その他のディスプレイ障害、を検出することを更に含み得る。当該方法は、制御信号の送達を検出する工程と、診断信号をコントローラに出力して動作を識別する工程と、を更に含み得る。少なくとも1つのテスト要素は、ディスプレイの動作を検出するように構成され得る。当該方法は、少なくとも1つのテスト要素によって、ディスプレイの動作を監視する工程と、診断信号をコントローラに出力してエラー状態を識別する工程と、を更に含み得る。
当該方法は、画素アレイの一部の動作を識別する診断情報によってフィードバックを提供する工程を更に含み得る。当該方法は、コントローラによって、診断信号を処理して、ディスプレイの障害の有無を判定する工程を更に含み得る。当該方法は、ディスプレイの障害があると判定する時、コントローラによって、ディスプレイの非活性化(停止)、及びディスプレイの障害があるという通知の生成、のうちの一方をもたらす工程を更に含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】
図1Aは、故障監視装置を含むディスプレイ装置を備える車両の内部を示す投影図である。
【0012】
【
図1B】
図1Bは、ディスプレイ装置の正面図を示し、昼光条件におけるディスプレイ装置の通常動作並びにエラー状態を示す。
【0013】
【
図1C】
図1Cは、ディスプレイ装置の正面図を示し、夜間条件におけるディスプレイ装置の通常動作並びにエラー状態を示す。
【0014】
【
図2】
図2は、テスト領域及びディスプレイ領域を示すディスプレイ装置の正面図である。
【0015】
【
図3A】
図3Aは、画素アレイのテスト領域及びディスプレイ領域を示す概略図である。
【0016】
【
図3B】
図3Bは、画素アレイのテスト領域及びディスプレイ領域を示す概略図である。
【0017】
【
図3C】
図3Cは、ディスプレイの表示画面の一部の詳細図であり、曲線状輪郭外周縁に沿って配置されたシステムのテスト要素を示す。
【0018】
【
図3D】
図3Dは、ディスプレイの表示画面の一部の詳細図であり、曲線状輪郭外周縁に沿って配置されたシステムのテスト要素を示す。
【0019】
【
図3E】
図3Eは、ディスプレイの表示画面の一部の詳細図であり、長方形輪郭外周縁に沿って配置されたシステムのテスト要素を示す。
【0020】
【
図4】
図4は、ディスプレイ装置用の監視装置の簡略化されたブロック図である。
【0021】
【
図5A】
図5Aは、
図4で紹介された監視装置のブロック図であり、代表的な画素を示す。
【0022】
【
図5B】
図5Bは、監視装置と共に動作するための、従来の画素及び例示的なテスト画素を示す回路図である。
【0023】
【
図6A】
図6Aは、テストパターンに対する監視装置の応答を示す。
【0024】
【
図6B】
図6Bは、テストパターンに対する監視装置の応答を示す。
【0025】
【
図6C】
図6Cは、テストパターンに対する監視装置の応答を示す。
【0026】
【
図7】
図7は、監視装置を有するディスプレイ装置の分解図である。
【0027】
【0028】
【
図9】
図9は、ディスプレイ装置用のゲートドライバの簡略化された概略図である。
【0029】
【
図10A】
図10Aは、ディスプレイ装置の簡略化された正面投影図であり、ゲートドライバ配置を示す。
【0030】
【
図10B】
図10Bは、ディスプレイ装置の簡略化された正面投影図であり、ゲートドライバ配置を示す。
【0031】
【
図11A】
図11Aは、ディスプレイ装置の正面斜視図であり、ヘルスインジケータを示す。
【0032】
【0033】
【0034】
【
図11D】
図11Dは、ディスプレイ装置の正面斜視図であり、本開示による警報通知を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1A、
図1B、
図1C及び
図2を参照すると、電子画像またはビデオのディスプレイにおけるエラーまたは障害を検出するシステムが、全体として符号10で示されている。ビデオディスプレイ12のエラーは、補正されない場合、当該ディスプレイ12上に誤解を招く情報が図示されることになり得る。例えば、当該ディスプレイ12を利用して、車両16のカメラ14(例えば、バックミラーまたはリバースカメラ)によって捕捉された情報を表示する場合、表示される情報の欠如(例えば、黒い画面)により、運転者は、車両の後方から近付いてくる車はないとの判断に至り得る。
【0036】
より具体的には、ディスプレイが、
図2に示すように車両16に近接する環境を示すバックミラーディスプレイとして利用される場合、表示エラーは、ローカル環境の不正確さまたは不実表示をもたらし得る。こうしたエラーは、ディスプレイ12に対する損傷、配線障害、または、その他の通信障害、の結果であり得る。こうした障害は、ディスプレイ12が、鏡反射された、反転された、または、他の態様で配向が変更された画像データを図示すること、あるいは、画像データが欠損すること、あるいは、ディスプレイ12が動作不能となること、につながり得る。したがって、本開示は、欠陥のある動作が車両16の運転者またはその他の観察者に通信され得るような様々な表示エラーまたは障害を監視及び検出するように構成されたシステム10を提供する。
【0037】
図1B及び
図1Cに示すように、ディスプレイ12の通常動作及び様々なエラー状態の例が、
図1Bでは昼光条件中、
図1Cでは夜間条件中で示されている。以下の説明で更に詳細に論じるように、システム10は、ディスプレイ12の様々なエラー状態を検出するように構成され得る。例えば、正常または適切な動作12a、鏡反射または反転された動作12b、オフセットまたはシフトされた動作12c、及び、ブランクまたは非動作状態12dである。通常の動作12aでは、ディスプレイ12上に図示される画像データは、当該画像データが車両16の運転者によって割り当てられた配向及び比率で表示されるように、当該画像データの視野が所望の部分内の中心に置かれ得る。反転された動作12bでは、画像データは水平方向に反転されており、シフトされた動作12cでは、画像データは通常の動作12aにおいて構成されるのとは異なる位置にシフトして図示される。これらの状況の一部では、車両16の運転者は、エラーを検出し得るが、一部の場合、特に
図1Cに示す夜間条件では、エラーは直ぐには分からない場合がある。
【0038】
概して、本開示は、ディスプレイ12の1または複数のテスト要素(例えば、テスト画素「T」)28によって形成される1または複数のテスト部分18の実装を提供する。テスト部分18の動作は、ディスプレイ12の表示面22の周りに配置された1または複数のセンサ要素20を介して、表示の正確さに対して監視され得る。いくつかの実施形態では、テスト部分18は、隠され得る、あるいは、ディスプレイ12の周囲25の少なくとも一部の周りに延在するマスク24またはシールドの後方に配置され得る。したがって、ディスプレイ12のこれらの部分は、表示面22の観察者によって見えない場合があり、カメラ14によって捕捉されたローカル環境の画像データを表示するように実装されない場合がある。しかしながら、テスト部分18及び表示面を形成するディスプレイ要素26の動作は、共有ドライブまたは通信インタフェースを介して制御及び動作情報を受信し得る。いくつかの実施形態では、テスト部分は、ディスプレイ12の活性部分内に配置され得る。
【0039】
本明細書で論じるように、ディスプレイ12は、様々な形態のディスプレイ技術に対応し得る。例示的な実施形態から明らかであるように、システム10は、選択的に照射されてディスプレイデータを可視光として放射する1または複数の画素または照明要素のアレイを含み得る、様々なディスプレイ技術を用いて実装され得る。こうしたディスプレイ技術の例としては、限定されるものではないが、バックライトまたはエッジライト式であり得る液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、または、他の関連するディスプレイ技術、が挙げられる。したがって、本開示は、動作中の障害または故障を検出するように実装され得る、フレキシブルな解決策を提供し得る。
【0040】
センサ要素20は、テスト部分18内に位置付けられた、ディスプレイ12の1または複数のテスト要素28(例えば、テスト画素、回路など)の動作を検出するように動作可能であり得る、電気検出回路、光学センサ、及び/または、類似の装置、を含み得る。したがって、システム10は、ディスプレイ12の表示面22上に延在する複数のディスプレイ要素26(例えば、画素)の代表的な動作を検出するために、テスト部分18内のテスト要素28の動作を検出することによって、動作し得る。テスト部分18の動作は、当該テスト部分18が表示面22を形成するディスプレイ要素26と同一の駆動回路、データ接続及び様々な制御変数を共有し得るため、ディスプレイ12を形成するディスプレイ要素26の全体としての動作を表し得る。したがって、テスト要素28(例えば、テスト画素、エミッタなど)によって形成されるテスト部分18は、ディスプレイ12の1または複数のセグメントまたは部分の障害を検出する、並びに、配向エラー、ディスプレイ障害、不正確な色または輝度、及び、他のディスプレイ障害、を検出するように、動作可能であり得る。更に、こうした検出は、ディスプレイ12の動作全体を通して、処理及び監視され得る。
【0041】
様々な実装で、システム10は、ディスプレイ12のテスト部分18の動作を監視するように構成されたコントローラ30を備え得る。動作中、コントローラ30は、テスト部分18の照明パターンまたはシーケンスを制御し得るテストプログラムを制御するように構成され得る。テストシーケンスの動作中、コントローラ30は、センサ要素20から捕捉されて通信される情報に基づいて、テスト部分18の動作を監視し得る。このように、コントローラ30は、テストシーケンスがテスト部分18によって正確に表示されるか否かを識別するように構成され得る。
【0042】
いくつかの実装で、テスト部分18は、
図4、
図5A及び
図5Bを参照して更に論じるように、動作不能または非照射テスト画素を介してディスプレイの動作を検出するように構成され得る、非照射または受動的テスト要素28Aを含み得る。受動的テスト画素28Aは、制御信号の送達を検出し、診断信号をコントローラ30に出力して動作を識別するように構成され得る。更に、テスト部分18は、
図7及び
図8を参照して更に論じるように、活性または照射テスト要素28Bを含み得る。照射テスト要素28Bは、テスト部分18を形成するマスク24によって、ディスプレイ要素26の残りの部分からマスクまたは隠され得る。したがって、システム10は、コントローラが1または複数のエラー状態を検出し得るように、ディスプレイ12の動作を監視するためのテスト要素28を提供し得る。
【0043】
本明細書で論じる実施例の各々において、テスト画素28の動作は、コントローラ30がディスプレイ12の動作状態を監視し得るように、リアルタイムのフィードバックをコントローラ30に提供し得る。この構成では、テスト部分18はマスク24によってディスプレイ要素26の残りの部分からマスクまたは隠されるため、コントローラ30は、ディスプレイ12の観察者によって検出されることなく、ディスプレイ12の動作全体を通してテスト部分18の動作を監視するように、構成され得る。テスト部分は、表示画面の残りの部分と同一の駆動回路を介して制御されるため、テスト部分18の動作を監視することは、ディスプレイ12の全体としての動作における故障を判定するのに効果的である。
【0044】
ここで
図3A乃至
図3Eを参照すると、ディスプレイ12のテスト部分18の実施例が示されており、テスト領域42に組み込まれたテスト要素28、及び、表示面22のディスプレイ領域44に配置された複数の画素またはディスプレイ要素26、のうちの少なくとも1つを示している。当該実施例では、テスト部分18は、ディスプレイ12の周囲25の少なくとも一部の周りに延在するマスク24またはシールドに隠される、または、その後方に配置され得る。一般的に、テスト要素28は、ディスプレイ12の周囲25の周りに配置され得る。したがって、様々な実装で、マスク24またはシールドは、車両16の様々な部分に取り付けられるディスプレイ12を収容及び/または支持するように構成されたハウジングまたはトリムパネルの一部として形成され得る。
【0045】
図3Aに示すように、テスト領域42は、ディスプレイ12の周囲25の1または複数の縁に沿って延在し得る。同様に、テスト領域42は、
図3Bに示すように、ディスプレイ表面22上に延びる1または複数のコーナー部46また縁部、あるいはクロップ部分、にわたって延び得る。前述のように、照射テスト要素28Bがテスト領域42に実装され得て、テスト要素28の動作がディスプレイ領域44を形成するディスプレイ要素26の動作の表示から観察者の気を散らさないように、マスク24によってディスプレイ12の表示面22から遮蔽され得る。したがって、この構成では、テスト要素28は、ディスプレイ領域44上にビデオ及び/または画像データを表示するディスプレイ要素26の動作を妨げるまたは中断することなく、動作全体を通してディスプレイ12の動作を動作及び診断するように、制御され得る。
【0046】
ここで
図3C、
図3D及び
図3Eを参照すると、受動的テスト要素28A及び照射テスト要素28Bの実施例が示されている。
図3C及び3Dに注釈されているように、受動的テスト要素28Aは、
図4、
図5A及び
図5Bを参照して更に論じる電気的テスト要素またはテスト画素とも称され得る。更に、照射テスト要素28Bは、
図7及び
図8を参照して更に論じるように、ダミー画素または光学テスト要素とも称され得る。例示的な構成では、テスト要素28は、単独でまたは組み合わせて実装され得て、表示面22の周囲25に沿って分散され得る。場合によって、受動的または電気テスト要素28Aは、付加的または代替的に、ディスプレイ要素26間またはディスプレイ要素26内に形成された隙間または空間内に配置され得る。
【0047】
ここで
図2、
図4、
図5A及び
図5Bを参照すると、ディスプレイ12の例示的な実装が、第1監視装置50A(
図4)を備えて示されている。第1監視装置50Aは、複数のテスト要素28を含み得る。前述したように、テスト要素28は、1または複数のテスト画素52の形態であってもよい、受動的または非照射テスト要素28に対応し得る。テスト画素52の各々は、表示面22を形成する画素アレイ54の一部を形成し得る。画素アレイ54は、N個の行及びM個の列を形成する(例えば、N×Mマトリックス)、対応するゲート線56及びソース線58を有する複数の列及び行を含み得る。センサ要素20、またはこの場合にはテスト画素52は、画素アレイ54を形成する画素の一部を形成し得る。この構成では、第1監視装置50Aは、画素アレイ54の動作と協調して、テスト画素52の動作を検出するように構成され得る。
【0048】
図4に示すように、ディスプレイ12は、ソースドライバ62及びタイミングコントローラTCONを含むドライバ制御回路またはドライバ回路60を備え得る。ドライバ回路60は、ビデオ入力64と、ソース線に対する出力制御信号58と、ゲート線56を制御するように構成されたゲートドライバ66に対する制御信号と、を受信するように構成され得る。この構成では、制御回路60は、ゲート線56及びソース線58を介して、画素アレイ54を形成する画素の各々の活性化を制御するように構成され得る。動作中、ドライバ回路60は、ゲート線56及びソース線58を介して画素アレイ54と通信し、その少なくとも一部が表示面22を形成する画素アレイ54の割合を指定する。画素アレイ54は、画素のN行M列を含むように論理的に指定されるが、表示面22のディスプレイ領域44は、画素アレイ54の一部上に延在するのみであって、テスト要素28またはテスト画素52は、マスク24の後方に遮蔽または隠されてテスト領域42に組み込まれ得る。
【0049】
いくつかの実装では、ディスプレイ12のマスク24は、画素アレイ54を形成する1または複数の行または列の一部を覆い得る。例えば、ディスプレイ12は、表示面22の一部を封入するベゼルを備え得るバックミラーディスプレイ装置として実装され得る。こうした実施例では、ベゼル、またはより一般的にはマスク24は、画素アレイ54の周囲25の周りに延在する1または複数の行及び列の一部上に延在し得る。
【0050】
動作中、ビデオ入力64は、ゲート線56及びソース線58を介して画素アレイ52及びテスト画素54に送信される制御信号を示す。当該ビデオ入力は、ディスプレイドライバから送信されるビデオストリームの形態で受信され得る。テスト画素52は、テスト領域42においてマスク24の背後に位置付けられるため、その動作に対する制御情報は、ディスプレイ領域44に位置付けられた残りのディスプレイ要素26によって通信される視覚的入力情報とは対照的に、テスト用に意図されたものであってよい。
図5を参照して更に論じるように、テスト画素52は、可視光を出力する、または、何らかの良好な形態の光学出力を提供する、ようには構成されない場合がある。代わりに、テスト画素52は、ソース線58及びゲート線56から制御信号を受信し、テスト画素52の動作を識別する動作情報を提供するように構成された1または複数の診断信号70を生成する、ように構成され得る。テスト画素52は、同一の制御信号及び同一のビデオ入力64に応答して動作するため、それらの動作は、ディスプレイ領域44を形成するディスプレイ要素26を表す。
【0051】
ここで
図4、
図5A及び
図5Bを参照すると、ディスプレイ要素26及びテスト画素52の概略表現が示されている。
図5Aに示すように、ディスプレイ12の概略図は、表示面22のディスプレイ領域44の一部を形成する画素80としてディスプレイ要素26の図(表現)を示す。画素80は、第1ゲート線N及び第1ソース線Mに接続されたトラジスタ82を含み得る。トランジスタ82は、画素80に接続され、画素80は、更に共通電圧Vcomに接続される。この構成は、画素アレイ54を通して繰り返されて、ディスプレイ領域44を形成し得る。テスト画素80の各々は、ゲートドライバ66及びソースドライバ62の行及び列と接続して配置され得る。画素80を参照して説明したが、本明細書で論じるように、画素80またはディスプレイ要素26の各々は、ディスプレイ12の発光要素を形成する1または複数のサブ画素または部分として同様に実装され得て、これは、様々な形態のディスプレイ技術をサポートするために、1または複数の色の光を放射するように構成され得る。
【0052】
ここで
図5Bを参照すると、第1テスト画素52a及び例示的な第2画素52bの概略的な実施例が、ゲート線N、第2ソース線M+1、及び第3ソース線M+2と接続されて示されている。第1テスト画素52a及び第2テスト画素52bは、ディスプレイ領域44を形成する画素80またはディスプレイ要素26と同一のゲート線56及びソース線58に接続されているため、テスト画素52a、52bは同様に応答し得て、ディスプレイ要素26の動作を識別する診断情報を提供し得る。第1テスト画素52aは、接続されたトランジスタ82から供給され第1増幅器84を介して通信される画素電圧の形態で診断信号70を出力するように構成され得る。同様に、わずかにより複雑なトポグラフィで、第2テスト画素52bは、第2増幅器86(例えば、差動増幅器)を介して識別される差分電圧を通信するように構成され得る。この構成では、第2増幅器86は、接続されたトランジスタ82からの出力と共通電圧Vcomとの間の電位差として、診断信号70を出力し得る。
【0053】
テスト画素52a、52bによって識別される診断信号70は、画素アレイ54の様々な部分の動作を識別し得るディスプレイドライバまたはコントローラ30に有意義なフィードバックを提供し、画素アレイ54のある領域または側面から別の領域または側面への関連動作に関するフィードバックも提供し得る。例えば、診断信号70は、画素アレイ54の1または複数の部分が、ビデオ入力64に応答してテスト画素52によって生成される代表的な動作及び対応する診断信号70に基づいて動作しているか否かを示し得る。したがって、コントローラ30は、診断信号70を処理してディスプレイ12の障害を検出し得る。ディスプレイ障害は、例えば、表示面22にわたって鏡反射された画像データ、ディスプレイ12のフリーズ状態、または、様々な他の障害状態を含み得る。障害状態及びテスト画素52を介したそれらの対応する診断の特定の実施例を、
図6A、
図6B及び
図6Cを参照して更に説明する。
【0054】
ここで
図6A、
図6B及び
図6Cを参照して、テスト要素28(例えば、受動的テスト要素28A及び/または照射テスト要素28B)の動作が、ビデオ入力64を介して受信される1または複数のテストパターンを参照して、論じられる。
図6Aに示すように、テストパターン90が、テスト要素28の不活性状態92、完全活性状態94、及び、中間状態96をテストするために、テスト要素28に供給され得る。不活性状態92は、暗いまたは黒色の画素に対応し、完全活性状態94は、白色または明るく活性化された画素に対応し得て、中間状態96は、テスト要素28のグレースケールまたは中間色強度に対応し得る。示されるように、第1テストパターン90に応答して、診断信号70は、当該画素が、非活性状態92でオフであるか、完全活性状態94で完全にオンであるか、または、中間状態96で部分的にオンであるか、を識別する。診断信号70(例えば、画素チェック信号)の大きさは、テスト要素28の対応する電圧及び活性化強度を示す。このようにして、コントローラ30は、ディスプレイ12の動作全体を通して診断信号70を監視し得て、ディスプレイ12の動作完全性を確認し得る。
図6Aを参照して紹介したが、テストパターンを介して制御される状態92、94及び96の各々は、
図6B及び
図6Cを参照して論じるタイミングシーケンスにも当てはまる。
【0055】
図6Aに示すように、診断信号70で識別される動作は、ディスプレイ12に故障または障害の表示がなく、テスト要素28が正常に動作していることを示す。
図6Bにおいて、同一のテストパターン90が、コントローラ30によって供給されるビデオ入力64または制御信号を介して供給される。ここで
図6Bを参照すると、ディスプレイ上に表される画像データは、リフレッシュ障害イベントの一例に対応し得る。ディスプレイ12のリフレッシュ障害イベント100が、テスト要素28によって識別され得る。図示されるように、テスト要素28は、最初は第1フレームにおいて制御信号に適切に応答し得る。しかしながら、テストパターン90に対応しない、テスト要素28によって識別される1または複数の異なる信号の後、コントローラ30は、ディスプレイ12に対するエラーまたは故障状態102を識別し得る。
図6Bに示すように、コントローラ30は、診断信号70を介して通信される複数の連続的な障害表示104の後に、当該リフレッシュ障害イベントを識別し得る。図示される実施例では、コントローラ30は、第2フレーム及び第3フレームで示されるように、二つの連続的な障害表示104に応答して、リフレッシュ障害イベントまたは故障状態102を識別するように構成される。このようにして、コントローラ30は、故障状態102の識別前に複数の障害表示104を必要とするデバウンスまたは遅延を伴って、リフレッシュ障害イベントを診断し得る。障害状態102の識別後、コントローラ30は、バックライトをオフ状態に制御することによって、ディスプレイ12を非活性化(停止)させ得る。
【0056】
ここで
図6Cを参照すると、コントローラ30は、同様に、ディスプレイ12の画素アレイ54に供給されるビデオまたは画像データの鏡反射状態106について、テスト要素28の動作を監視し得る。例えば、コントローラ30は、鏡反射された画像データに起因する障害状態102を識別するために、診断信号70を監視し得る。
図6Cに示されるように、第1フレームは、正確にテスト要素28に伝達されて、コントローラ30に伝達され得る。しかしながら、第2フレームでは、テストパターン90に関連付けられた制御信号(例えば、中間状態96)は、テスト画素28に伝達されない。同様に、ビデオ入力64に関連付けられた制御情報は、テストパターン90の第3フレームまたは第四のフレームにおいてテスト要素28に伝達されない。したがって、診断信号70は、第2フレーム、第3フレーム、及び第四のフレームの各々に対して、1または複数の障害表示104を伝達し得る。したがって、鏡反射状態106に対する障害表示104は、制御データがテストパターン90とは異なってテスト要素28に伝達されることに起因し得る。障害表示104のいずれか一つに応答して、コントローラは、ディスプレイ12に伝達される鏡反射画像データに起因する障害状態102を識別し得る。したがって、システム10の動作は、ディスプレイ12の様々な障害状態を識別するための効果的なフィードバックを提供し得る。
【0057】
図6A、
図6B及び
図6Cに示すように、コントローラ30は、テスト要素28からの診断信号70を監視し得て、ビデオ入力64を介してコントローラ30から画素アレイ54に通信される制御情報がディスプレイ12によって正確に実行されることを確実にし得る。例えば、診断信号70を介して識別されるテスト要素28の制御状態(例えば、状態92、94、または、96)が、ビデオ入力における命令とは異なる場合、コントローラ30は、障害表示104を識別し得る。コントローラ30によって1または複数の障害表示104が検出されると、コントローラ30は、ディスプレイが故障状態102において不正確に動作している、または誤動作していると判定し得る。故障状態102の検出に応答して、コントローラ30は、ディスプレイ12を非活性化(停止)し、付加的な車両通知装置(例えば、ダッシュボードディスプレイ、インフォテインメントシステム、など)を介して表示またはアナウンスし、及び/または、ディスプレイ12の従来のミラーモードを活性化(起動)させ得る。ミラー機能を備えた画像またはビデオディスプレイの実施例に関する追加情報については、「Display Mirror Assembly」と題された米国特許第10,018,843号、「Display Mirror Assembly Incorporating Heatsink」と題された米国特許第10,189,408号が参照され、これらの特許文献の各々の開示は、当該参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0058】
ここで
図7及び
図8を参照すると、ディスプレイ12の第2監視装置50Bの例示的な実施形態が示されている。第2監視装置50Bは、図示されるように、光学センサまたは光センサ122の形態のセンサ要素20を含み得る。
図7は、ディスプレイ12のアセンブリ124の分解図を示し、
図8は、
図7に示すアセンブリ124の断面概略図を示す。前述したように、システム10は、非照射テスト画素52を介してディスプレイの動作を検出するように構成され得る受動的テスト要素28Aを利用して実装され得る。更に、
図7及び
図8を参照して論じるように、システム10は、マスク24によってディスプレイ要素26の残りの部分から隠され得る照射テスト要素28Bを利用して実装され得る。この構成では、センサ要素20は、光センサ122として実装され得る。更に、
図4及び
図8を参照して論じたディスプレイ12は、様々な同様の構成要素を共有し得て、これらは明確のために同様の参照番号を利用して説明され得る。したがって、本明細書に開示される例示的な装置に差異がある場合があるが、例示的な実装の主題は、本開示の趣旨から逸脱することなく、様々な組み合わせで使用され得る。
【0059】
図7及び
図8に図示される実施例では、テスト部分18は、光センサ122と組み合わされたディスプレイ12の画素80によって形成され、これは光学テスト要素28Bを形成し得る。テスト部分18の動作は、光センサ122の形態の1または複数のセンサ要素20を介して、テストパターンに応答した表示精度について監視され得る。テスト画素52を参照して論じるように、光センサ122によって監視されるディスプレイ要素26のテスト部分18は、ディスプレイ12の周囲25の少なくとも一部の周りに延在するマスク24またはシールドに隠され得るまたはその後方に配置され得る。したがって、ディスプレイ12のこれらの部分は、表示面22の観察者によって見えない場合がある。この構成では、コントローラは、テスト領域42内に位置する画素80の動作を監視するために、光センサ122から診断信号70を受信するように構成され得る。本明細書で前述したように、テスト領域42内に位置する画素80またはディスプレイ要素26の動作は、ディスプレイ12を形成する画素アレイ54の様々な動作状態を推定及び診断するために、コントローラ30によって監視され得る。
【0060】
動作中、第2監視装置50Bは、表示面22の周囲25に沿って位置付けられ得る、1または複数の画素80の動作を検出するように構成され得る。前述のように、ディスプレイ12のディスプレイ要素26は、ドライバ回路60に供給されるビデオ入力64に応答して制御され得る。ドライバ回路60は、ソースドライバ62及びタイミングコントローラTCONを含み得る。ビデオ入力に応答して、ドライバ回路60は、ソース線58に対する制御信号、及び、ゲート線56を制御するように構成されたゲートドライバ66に対する制御信号、を出力し得る。この構成では、制御回路60は、ゲート線56及びソース線58を介して、画素アレイ54を形成する画素80の各々の活性化を制御するように構成され得る。更に、コントローラ30は、バックライト制御信号68を介してバックライト126を選択的に起動させるように構成され得る。
【0061】
テスト領域42内の1または複数の画素80の動作を検出するために、コントローラ30は、バックライト126を起動させ得て、液晶ディスプレイ(LCD)パネル128に光を放射し得る。ゲート線56及びソース線58は、選択的に、バックライト126からの光がLCDパネル128を通過することを許容し得る。LCDパネル128から出力される光は、光センサ122によって検出され得て、光センサ122は、診断信号70を生成し得て、コントローラ30に通信し得る。前述したように、LCDパネル122から放射される光及びディスプレイ12の対応するディスプレイ要素26は、表示面22の周囲25の少なくとも一部の周りに延在する、ベゼルとして実装され得るマスク24によって遮蔽され得る。この構成では、照射または光学的テスト要素28Bは、表示面22の周囲25に近接した、1または複数の位置の周りに配置された光センサ122を含み得る。したがって、光センサ122は、少なくとも、非活性状態92、完全活性状態94、及び部分活性または中間状態96、におけるディスプレイ要素26または画素80の動作及び相対強度を検出し得る。一つの中間状態のみが具体的に説明されているが、センサ要素20によって識別される状態の解像度及び正確さは、光センサ122、テスト画素52及び対応する増幅器84、86の感度、並びに、診断信号70を受信するように構成されたコントローラ30の入力回路の精巧さ(正確さまたは解像度)、に基づいて大きく変化し得ることが理解されるであろう。
【0062】
いくつかの実装では、光センサ122は、ディスプレイ12の一部(例えば、表示面22)に取り付けられ得て、マスク24によって隠され得て、または、他の態様で視界から隠され得る。いくつかの実施例では、光センサ122は、光受容体が表示面22に面するように取り付けられ得る。しかしながら、光センサ122はまた、光パイプまたは光ファイバーを利用して、テスト領域42内に配置された画素80から放射される光エネルギーを通信することによって、ディスプレイ12の異なる位置または部分に実装され得る。この構成では、1または複数の光センサ122は、診断信号70を様々な配置でコントローラ30に通信し得る。更に、得られた診断信号70は、
図6A、
図6B及び
図6Cを参照して前述したテスト画素52を参照して説明された信号と同様に、動作する。
【0063】
ここで
図9を参照すると、システム10は更に、ゲートドライバ66を介して画素アレイ54の動作を監視するように構成され得る。
図9に示すように、ゲートドライバ66の概略図が示されている。動作中、ゲートドライバ66は、画素アレイ54を形成する画素80の行を選択的に活性化するように構成され得る。しかしながら、ゲートドライバ66の動作に関連する接続の破損または他の問題がある場合、こうした障害を本明細書で論じるテスト要素28またはセンサ要素20を用いずに検出することは困難であり得る。更に、ディスプレイ12は、ゲートドライバ66を
図10Bに符号154で示すゲートコンダクタまたはトレースに接続する導電性接続の規模(プロポーション)及び繊細性に起因して、ゲートドライバ66に関連する障害の影響を受けやすい場合がある。
【0064】
例示的な動作では、タイミングコントローラTCONは、ゲートドライバ66に供給される入力を制御する。この構成では、ゲートドライバ66を形成する要素は、典型的には、シフト方向L/Rを介して識別された方向にデータを制御またはシフトするためのクロック入力CPVを受信するように構成された双方向シフトレジスタ130であり得る。2つの開始垂直信号STV1、STV2が存在する。タイミングコントローラTCONから出力されるさらなる制御信号が、チャネル出力の制御に使用され得る出力イネーブル制御OEと、各出力ピン(例えば、OUT0、OUT1、OUT2、…OUT241)を高レベルに強制するように構成され得る出力全高信号/XAOと、を含み得る。
【0065】
第1開始垂直信号STV1が入力であり、第2開始垂直信号STV2が双方向シフトレジスタ130からの出力である。当該出力、この場合には第2開始垂直信号STV2は、入力タイミングコントローラTCONへの入力として供給され得る。動作中、タイミングコントローラTCONは、双方向シフトレジスタ130からの第2開始垂直信号STV2を監視するように構成され得る。例えば、タイミングコントローラTCONは、当該信号を監視し得て、開始パルスSTVがゲートドライバ66から戻されるか否か、及び、対応する予期されるクロック数、を判定し得る。開始パルスSTVまたは予期されるクロック数がタイミングコントローラTCONによって受信されない場合、タイミングコントローラTCONは、ディスプレイ12の動作に問題があると識別し得る。こうした識別に応答して、タイミングコントローラTCONは、ディスプレイ12が非活性化(停止)され得るまたはエラーメッセージが画素アレイ54上に表示され得るように、動作エラーをコントローラ30に伝達し得る。
【0066】
ここで
図10A及び
図10Bを参照すると、本明細書で論じるようなベゼル142を備え得る、ハウジング140内に配置されたディスプレイの実施例が図示されている。表示面22は、ベゼル142によって封入または囲まれ得て、ベゼル142は、本明細書の様々な実施例を参照して論じるように、マスク24またはシールドに対応し得る。タイミングコントローラTCON及びソースドライバ62は、画素アレイ54の周囲25に沿って延在するハウジング140の周囲部分144の中心に配置され得る。
図10Aの実施例において、第1ゲートドライバ146a及び第2ゲートドライバ146bを含む、非晶質シリコン(a-Si)LCDが図示されている。第1ゲートドライバ146aは、表示面22の第1コーナー部148aに近接して配置され得て、第2ゲートドライバ146bは、表示面22の対向する側にあり得る第2隅コーナー部148bに近接して配置され得る。
【0067】
図10Bの実施例において、低温ポリシリコン(LTPS)LCDは、第1ゲートドライバ回路150a及び第2ゲートドライバ回路150bを備えて図示されている。第1ゲートドライバ回路150aは、第1側面部分152aに沿った画素アレイ54の周囲25に沿って延在し得て、第2ゲートドライバ回路150Bは、第2側面部分152bに沿った画素アレイ54の周囲25に沿って延在し得る。したがって、当該システムは、本開示の精神から逸脱することなく、様々なディスプレイ技術を用いて実装され得る。実施例の各々において、タイミングコントローラTCON及びソースドライバ62は、導電性トレース154を介して、ゲートドライバ回路146a、146b、150a、150bと通信し得る。導電性トレース154は、ゲートドライバ回路146a、146b、150a、150bの各々に制御信号を通信するように構成され得る。
【0068】
ここで
図11A、
図11B、
図11C及び
図11Dを参照すると、コントローラ30は更に、ヘルスインジケータ160、及び/または、1または複数の警報メッセージ162、を表示するように構成され得る。ヘルスインジケータ160は、システム10が正常に作動していることを示す類似のアイコンを含み得る。図示するように、ヘルスインジケータ160は、システム10が適切に動作している場合に選択的に表示され得る視覚表示を提供するように、ディスプレイ12上に図示され得る。このように、システム10は、ヘルスインジケータ160を介して、システム10の動作状態を伝達する視覚表現をユーザーに提供し得る。
【0069】
図11B及び
図11Cは、ディスプレイ12のディスプレイ領域44に現れる警報メッセージを図示している。
図11Dに示すように、1または複数の警報メッセージは、ディスプレイ12が適切に動作している場合にはディスプレイ領域44において見えないように、画素アレイ54のアドレス可能な位置の一部に配置され得る。例えば、ディスプレイ領域44の行及び列がおよそ50及び250である場合、警報メッセージ162は、行60及び252で始まるように表示され得る。このように、メッセージは、画像データが鏡反射されたか、さもなければ誤って表示された場合にのみ、ディスプレイ領域44内に現れ得る。
図11Cに図示する警報メッセージ162は、動作において障害があることを特定(識別)し得て、これは、図示されるように、表示面22にわたって水平方向に鏡反射された画像データに対応し得る。同様に、
図11Bに示す警報メッセージ162は、画像データが表示面22にわたって垂直方向に鏡反射されることになった動作障害が存在することを特定(識別)し得る。したがって、本開示は、ディスプレイ10の動作における1または複数の障害を検出し、こうした障害をディスプレイ12のユーザーに通信するための様々な解決策を提供し得る。
【0070】
前述の記載は、好ましい実施形態についての記載とみなされる。当業者や本開示の製作者または使用者は、当該開示の修正を思いつくであろう。従って、図面に示され前述された実施形態は、単に例示的目的のためであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。本発明の範囲は、均等論を含む特許法の原則に従って解釈される以下の特許請求の範囲によって画定される。本発明の少数の実施形態だけが、本開示において詳細に記述されているが、本開示を検討する当業者は、列挙された主題の新規の教示及び利点から逸脱することなく、多くの修正が可能(例えば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形及び比率、パラメータ値、取り付け方法、材料の使用、色、向きなど)であることを容易に認識するだろう。例えば、一体成形として示される要素は、複数の部品が一体成形されてもよいように示される複数の部品または要素から構成されてもよく、インタフェースの操作が逆にまたは他の態様に変化されてもよく、システムの構造及び/または部材またはコネクタまたは他の要素の長さまたは幅が変化されてもよく、要素間に提供された調整位置の性質または個数が変化されてもよい。システムの要素及び/またはアセンブリは、任意の広範な色、質感、及び組合せにおいて、十分な強度または耐久性を提供する、任意の広範な材料から構成されてもよい。その結果、すべてのこのような修正は、本発明の範囲内に含まれるように意図される。他の代用、修正、変化、及び省略は、本発明の精神から逸脱することなく、所望の他の例示的な実施形態のデザイン、動作条件及び配置において、なされ得る。
【0071】
この明細書では、関連する用語、例えば、第1及び第2、上及び下、前及び後、左及び右、縦及び横、鉛直及び水平、などは、1つの構成要素または動作を他の構成要素または動作と区別する目的でのみ用いられており、そのような構成要素または動作の間の実際の相互関係、順序または数を必ずしも要求ないし暗示するものではない。これらの用語は、それらが説明する要素を制限することを意図してはおらず、様々な要素が、様々な用途において、異なって配向され得る。更に、それに反して明示的に特定された場合を除き、当該装置が様々な向き及び工程の順序を取ることができることが、理解されるべきである。また、添付された図面に図示され明細書に記載された特定の装置及びプロセスは、添付された特許請求の範囲に規定された発明概念の単なる例示的な実施形態にすぎないことが、理解されるべきである。従って、特許請求の範囲がそうでないことを明示的に述べていない限り、本明細書に記載された実施形態に関連する具体的な寸法及び他の物理的特性は、限定とはみなされない。
【0072】
いずれの説明されたプロセスまたは説明されたプロセス内のステップも、その他の開示されたプロセスまたはステップと組み合わされ、本開示の範囲内で構造を形成し得ることが理解されるであろう。本明細書に開示された例示的な構造及びプロセスは、説明のためのものであり、制限として解釈してはならない。変形及び修正が、本開示の概念から逸脱することなく、前述の構造及び方法においてなされ得ることも理解されるべきであり、更に、このような概念は、特許請求の範囲がそれらの言葉で別段に明確に述べられていない限り、以下の特許請求の範囲に含まれるものとされることが理解されるべきである。
【0073】
本明細書で用いられる、2つ以上のアイテムの列挙で用いられる場合の「及び/または」という用語は、列挙されるアイテムのいずれか1つがそれだけで用いられ得る、あるいは、列挙されるアイテムのうち2つ以上のアイテムのあらゆる組合せが用いられ得ることを意味する。例えば、ある組成物が成分A、B及び/またはCを含有するとして記載される場合、当該組成物は、Aを単独で;Bを単独で;Cを単独で;A及びBを組合せて;A及びCを組合せて;B及びCを組合せて;または、A、B及びCを組合せて含有しうる。
【0074】
本明細書に使用される「約(about)」という用語は、量、サイズ、公式、パラメータ、及び他の数量及び特徴が、ちょうどではない、またはちょうどである必要がない、ことを意味するが、必要に応じて、許容差、変換率、丸め、測定誤差など、及び当業者に既知の他の要因、を反映する近似であり得て、及び/または、より大きいもしくはより小さい。「約」という用語が、ある値またはある範囲の終点を説明する際に使用されるとき、本開示は、言及される特定の値または特定の終点を含むことを理解されたい。本明細書の数値または範囲の終点が「約」を引用するか否かにかかわらず、当該数値または当該範囲の終点は、二つの実施形態、すなわち「約」によって修飾されるものと「約」によって修飾されないものと、を含むことが意図される。範囲のそれぞれの終点は、他方の終点と関係しても、他方の終点から独立しても、それらの両方において有意であることがさらに理解されよう。
【0075】
本明細書で使用される「実質的な」、「実質的に」という用語及びその変形は、記載された特徴が、ある値またはある説明に対して等しいまたはおよそ等しいことを示すことを意図する。例えば、「実質的に平坦な」表面は、平坦なまたはおよそ平坦な表面を示すことを意図する。さらに、「実質的に」は、二つの値が等しいまたはおよそ等しいと示すことを意図する。実施形態によっては、「実質的に」は、互いの2%、互いの5%、及び、互いの10%、のうちの少なくとも1つ以内の値を示し得る。
【国際調査報告】