(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-06
(54)【発明の名称】内視鏡を滅菌する方法
(51)【国際特許分類】
A61L 2/20 20060101AFI20230530BHJP
A61L 2/14 20060101ALI20230530BHJP
【FI】
A61L2/20 106
A61L2/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022561524
(86)(22)【出願日】2021-04-07
(85)【翻訳文提出日】2022-11-10
(86)【国際出願番号】 IB2021000227
(87)【国際公開番号】W WO2021205226
(87)【国際公開日】2021-10-14
(32)【優先日】2020-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】520395938
【氏名又は名称】エイエスピー・グローバル・マニュファクチャリング・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】ノウルジ・キーバン
(72)【発明者】
【氏名】オミドバフシュ・ナビド
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA12
4C058BB07
4C058DD06
4C058DD13
4C058JJ16
4C058JJ26
4C058KK06
(57)【要約】
物品を滅菌する方法は、物品を滅菌チャンバ内に受容することを含む。この方法は、13.33kPa(100トル)未満の第1の圧力まで真空を適用することも含む。この方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ内に導入することも含む。この方法は、滅菌チャンバ内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することも含む。この方法は、13.33kPa(100トル)未満の第2の圧力まで滅菌チャンバを通気することも含む。この方法は、第2の圧力を維持することも含む。この方法は、第3の圧力まで滅菌チャンバを通気することも含む。この方法は、第3の圧力を維持することも含む。この方法は、気圧まで滅菌チャンバを通気することも含む。この方法は、通気ステップと維持ステップとの間に、13.33kPa(100トル)未満の第4の圧力まで真空を適用することと、追加の滅菌剤を導入することと、第4の圧力を維持することと、をさらに含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を滅菌する方法であって、
(a)前記物品を滅菌チャンバ内に受容することと、
(b)真空を前記滅菌チャンバに適用して、前記滅菌チャンバ内部の圧力を第1の圧力まで低下させることであって、前記第1の圧力は、13.33kPa(100トル)未満である、ことと、
(c)滅菌剤を前記滅菌チャンバ内に導入することと、
(d)前記滅菌チャンバ内の前記第1の圧力を第1の期間にわたり維持することと、
(e)前記滅菌チャンバを通気して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を第2の圧力まで上昇させることであって、前記第2の圧力は、前記第1の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である、ことと、
(f)前記滅菌チャンバ内の前記第2の圧力を第2の期間にわたり維持することと、
(g)前記滅菌チャンバを通気して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を第3の圧力まで上昇させることと、
(h)前記滅菌チャンバ内の前記第3の圧力を第3の期間にわたり維持することと、
(i)前記滅菌チャンバを通気して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を気圧まで上昇させることと、
を含み、
前記方法は、ステップ(d)と(e)との間、(f)と(g)との間、または(h)と(i)との間の少なくとも1つに、
(A)真空を前記滅菌チャンバに適用して、前記滅菌チャンバ内部の圧力を、13.33kPa(100トル)未満である第4の圧力まで低下させることと、
(B)追加の滅菌剤を前記滅菌チャンバ内に導入することと、
(C)前記滅菌チャンバ内の前記第4の圧力を第4の期間にわたり維持することと、
をさらに含む、方法。
【請求項2】
サブステップ(A)~(C)を、ステップ(d)と(e)との間、(f)と(g)との間、または(h)と(i)との間の少なくとも1つにおいて繰り返すことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
サブステップ(A)~(C)は、ステップ(d)と(e)との間に実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
サブステップ(A)~(C)は、ステップ(f)と(g)との間に実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
サブステップ(A)~(C)は、ステップ(h)と(i)との間に実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
サブステップ(A)~(C)は、ステップ(d)と(e)との間およびステップ(f)と(g)との間に実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
サブステップ(A)~(C)は、ステップ(d)と(e)との間、ステップ(f)と(g)との間、およびステップ(h)と(i)との間に実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ステップ(g)および(h)を少なくとも1回繰り返すことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ステップ(b)と(c)との間にプラズマを前記滅菌チャンバに適用することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の圧力、前記第2の圧力、前記第3の圧力、および前記第4の圧力はそれぞれ、13.33kPa(100トル)未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
物品を滅菌する方法であって、
(a)前記物品を滅菌チャンバ内に受容することと、
(b)真空を前記滅菌チャンバに適用して、前記滅菌チャンバ内部の圧力を第1の圧力まで低下させることであって、前記第1の圧力は、13.33kPa(100トル)未満である、ことと、
(c)滅菌剤を前記滅菌チャンバ内に導入することと、
(d)前記滅菌チャンバ内の前記第1の圧力を第1の期間にわたり維持することと、
(e)前記滅菌チャンバを通気して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を第2の圧力まで上昇させることであって、前記第2の圧力は、前記第1の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である、ことと、
(f)前記滅菌チャンバ内の前記第2の圧力を第2の期間にわたり維持することと、
(g)前記滅菌チャンバを通気して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を第3の圧力まで上昇させることと、
(h)前記滅菌チャンバ内の前記第3の圧力を第3の期間にわたり維持することと、
(i)前記滅菌チャンバを通気して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を気圧まで上昇させることと、
を含み、
前記方法は、ステップ(d)と(e)との間、(f)と(g)との間、または(h)と(i)との間の少なくとも1つに、
(A)真空を前記滅菌チャンバに適用して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を、13.33kPa(100トル)未満である第4の圧力まで低下させることと、
(B)追加の滅菌剤を前記滅菌チャンバ内に導入することと、
(C)前記滅菌チャンバ内の前記第4の圧力を第4の期間にわたり維持することと、
(D)真空を前記滅菌チャンバに適用して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を、13.33kPa(100トル)未満である第5の圧力まで低下させることと、
をさらに含む、方法。
【請求項12】
サブステップ(A)~(D)を、ステップ(d)と(e)との間、(f)と(g)との間、または(h)と(i)との間の少なくとも1つにおいて繰り返すことをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
サブステップ(A)~(D)は、ステップ(d)と(e)との間に実施される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
サブステップ(A)~(D)は、ステップ(f)と(g)との間に実施される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
サブステップ(A)~(D)は、ステップ(h)と(i)との間に実施される、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
サブステップ(A)~(D)は、ステップ(d)と(e)との間およびステップ(f)と(g)との間に実施される、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
サブステップ(A)~(D)は、ステップ(d)と(e)との間、ステップ(f)と(g)との間、およびステップ(h)と(i)との間に実施される、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
ステップ(g)および(h)を少なくとも1回繰り返すことをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
ステップ(b)と(c)との間にプラズマを前記滅菌チャンバに適用することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の圧力、前記第2の圧力、前記第3の圧力、前記第4の圧力、および前記第5の圧力はそれぞれ、13.33kPa(100トル)未満である、請求項11に記載の方法。
【請求項21】
内視鏡を滅菌する方法であって、
(a)前記内視鏡を滅菌チャンバ内に受容することと、
(b)真空を前記滅菌チャンバに適用して、前記滅菌チャンバ内部の圧力を第1の圧力まで低下させることであって、前記第1の圧力は、1.33kPa(10トル)未満である、ことと、
(c)滅菌剤を前記滅菌チャンバに導入する前に前記滅菌剤を加熱することも前記滅菌チャンバを加熱することもせずに、前記滅菌剤を前記滅菌チャンバ内に導入することと、
(d)前記滅菌チャンバ内の前記第1の圧力を第1の期間にわたり維持することと、
(e)前記滅菌チャンバを通気して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を第2の圧力まで上昇させることであって、前記第2の圧力は、前記第1の圧力より高いが、依然として4.00kPa(30トル)未満である、ことと、
(f)真空を適用するか、または気圧になるまで通気して、その後前記真空を適用することと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔優先権〕
本出願は、「Apparatus and Method for Sterilizing Endoscope」と題され、2016年6月30日に出願された米国特許出願第15/198,670号で、現在は2019年6月11日に米国特許第10,314,929号として発行されているものの継続出願である、「Apparatus and Method for Sterilizing Endoscope」と題され、2018年12月19日に出願された米国特許出願第16/225,035号で、現在は2019年7月25日に米国特許出願公開第2019/0224356号として公開されているものの一部継続出願である、「Method for Sterilizing Endoscope」と題され、2020年4月8日に出願された米国特許出願第16/843,366号で、現在は2020年7月23日に米国特許出願公開第2020/0230279号として公開されているものの、出願利益を主張し、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
〔背景〕
再利用可能な医療装置、例えば、ある特定の外科用器具、内視鏡などは、汚染された装置が患者に使用されて、そのために患者に感染症を引き起こす可能性を最小限に抑えるために、再利用前に滅菌され得る。ガスプラズマおよびエチレンオキシド(EtO)を伴うかまたは伴わない、蒸気、過酸化水素、過酢酸、および気相滅菌など、さまざまな滅菌技術が使用され得る。これらの方法はそれぞれ、滅菌される医療装置の上または中への滅菌流体(例えば、ガス)の拡散率に、ある程度依存し得る。
【0003】
滅菌前に、医療装置は、半透過性バリアを有する容器またはパウチ内に包装され得、半透過性バリアは、滅菌剤と呼ばれることもある滅菌流体の透過を可能にするが、特に滅菌後、および包装が医療従事者によって開封されるまで、汚染微生物の進入を防止する。滅菌サイクルが有効であるためには、滅菌サイクルを生き延びた微生物が増殖して医療装置を再汚染する可能性があるため、包装内部の汚染微生物を死滅させなければならない。滅菌剤の散布は、散布制限空間を内部に有する医療装置では特に問題となり得、それは、これらの散布制限空間は、滅菌サイクルが有効となり得る可能性を低減させ得るためである。例えば、いくつかの内視鏡は、1つ以上の長く狭い内腔を有し、滅菌剤は、滅菌サイクルの成功を達成するために十分な時間にわたり十分な濃度で、その内腔内に散布されなければならない。
【0004】
医療装置の滅菌は、カリフォルニア州アーバインのAdvanced Sterilization Products による、STERRAD(登録商標) Systemなどの自動滅菌システムにより実施され得る。自動滅菌システムの例は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Power System for Sterilization Systems Employing Low Frequency Plasma」と題され、2005年9月6日に発行された米国特許第6,939,519号;開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Sterilization with Temperature-Controlled Diffusion Path」と題され、2005年2月8日に発行された米国特許第6,852,279号;開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Sterilization System Employing a Switching Module Adapter to Pulsate the Low Frequency Power Applied to a Plasma」と題され、2005年2月8日に発行された米国特許第6,852,277号;開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Power System for Sterilization Systems Employing Low Frequency Plasma」と題され、2002年9月10日に発行された米国特許第6,447,719号;および、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「System and Method for Sterilizing Medical Devices」と題され、2016年4月1日に出願された、米国仮特許出願第62/316,722号に記載されている。
【0005】
いくつかの滅菌システムは、気化した化学滅菌剤または化学ガス、例えば、過酸化水素、過酢酸、オゾン、二酸化塩素、二酸化窒素などを使用して、医療装置を滅菌することができる。このようなシステムの例は、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Method of Enhanced Sterilization with Improved Material Compatibility」と題され、2002年4月2日に発行された、米国特許第6,365,102号、および、開示が参照により本明細書に組み込まれる、「Apparatus and Process for Concentrating a Liquid Sterilant and Sterilizing Articles Therewith」と題され、2001年12月4日に発行された米国特許第6,325,972号に記載されている。いくつかのそのようなシステムは、真空チャンバと、プラズマ源と、高い濃度の過酸化水素と、を滅菌のために含む、過酸化水素/ガスプラズマ滅菌システムを提供する。いくつかのそのようなシステムは、いくつかの医療装置の内腔の長さがある値を超える場合にそれらの内腔を滅菌することが困難となり得;または、そのようなシステムの処理時間は、依然として、いくつかの適用では十分に速くない場合がある。よって、長くかつ/または狭い可撓性内視鏡など、いくつかの医療装置は、滅菌剤蒸気がチャネルの内側に十分到達しないことにより、これらのシステムで完全に滅菌されない場合がある。したがって、そのような医療装置は、滅菌されずに、消毒のみされる場合がある。エチレンオキシドを使用する滅菌システムは、(例えば、24時間より長い)比較的長い処理時間を有し得、これは、場合によっては望ましくないことがある。
【0006】
オペレータのミスにより、汚染除去されたと誤って思い込まれた医療装置が、使用される状態(service)に戻される場合がある。滅菌サイクルが効果的であったことを確認することは、医療関係者が汚染された医療装置を患者に対して使用するのを避ける助けとなり得る。滅菌された医療装置は、それ自体は、汚染微生物についてチェックされないかもしれないが、それは、そのような活動により、他の汚染微生物を医療装置に導入し、それにより医療装置を再度汚染する場合があるためである。よって、間接的なチェックが、滅菌インジケータを使用して実施され得る。滅菌インジケータは、滅菌サイクルを受けている医療装置と並んで、またはこれに近接して配置され得る装置であり、滅菌インジケータは、医療装置と同じ滅菌サイクルを受ける。例えば、所定の量の微生物を有する生物学的インジケータ(biological indictor)が、医療装置と並んで滅菌チャンバ内に配置され、滅菌サイクルを受けることができる。サイクルが完了した後、生物学的インジケータ内の微生物は、培養されて、微生物のいずれかがサイクル後に生き残っているかどうかを判断することができる。生物学的インジケータ内の生存微生物の有無は、滅菌サイクルが有効であったかどうかを示す。
【0007】
さまざまなシステムおよび方法が、外科用器具滅菌のために作られ使用されてきたが、発明者より前に本明細書に記載されるようなテクノロジーを創作または使用した者はいないと考える。
【0008】
本発明は、添付の図面と共に理解される特定の実施例に関する以下の説明からよりよく理解されると考えられ、添付図面では、同様の参照符号は同じ要素を特定している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】例示的な医療装置滅菌キャビネットの概略図を描く。
【
図2】
図1のシステムの滅菌キャビネットが医療装置を滅菌するために実行し得る、例示的な一連のステップの高レベルなフローチャートを描く。
【
図3】
図2の一連のステップの中で第1の例示的な滅菌サイクルの一環として実施され得る、例示的な一連のステップのフローチャートを描く。
【
図4】
図3の第1の例示的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第1の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図5】
図2の一連のステップの中で第1の例示的な代替的な滅菌サイクルの一環として実施され得る、例示的な代替的な一連のステップのフローチャートを描く。
【
図6】
図5の第1の例示的な代替的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第2の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図7】第2の例示的な代替的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第3の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図8】第3の例示的な代替的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第4の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図9】第4の例示的な代替的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第5の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図10】第5の例示的な代替的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第6の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図11】第6の例示的な代替的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の過酸化水素濃度の例示的なプロット上に置かれた、経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第7の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図12】第7の例示的な代替的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第8の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図13】第8の例示的な代替的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第9の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図14】第9の例示的な代替的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第10の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図15】第10の例示的な代替的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第11の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図16】第11の例示的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第12の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図17】第12の例示的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第13の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図18】第13の例示的な代替的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第14の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図19】第14の例示的な代替的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第15の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【
図20】第15の例示的な代替的な滅菌サイクルの実行中の経時的な
図1の滅菌キャビネットの滅菌チャンバ内の圧力の第16の例示的なプロットを示すグラフを描く。
【発明を実施するための形態】
【0010】
このテクノロジーの特定の実施例の以下の説明は、その範囲を制限するために使用されるべきではない。このテクノロジーの他の実施例、特徴、態様、実施形態、および利点は、以下の説明から当業者には明らかになるであろう。以下の説明は、実例として、テクノロジーを実施するために企図される最良の様式のうちの1つである。認識されるように、本明細書に記載されるテクノロジーは、テクノロジーから逸脱しない、他の異なる明らかな態様が可能である。したがって、図面および説明は、本来は例示的なものとみなされるべきであり、制限的なものとみなすべきではない。
【0011】
本明細書に記載される教示、表現、実施形態、実施例などのうちの任意の1つ以上は、本明細書に記載されるその他の教示、表現、実施形態、実施例などのうちの任意の1つ以上と組み合わせられ得ることが、さらに理解される。したがって、以下に記載する教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに関して切り離して見るべきではない。本明細書の教示を組み合わせることができる種々の適切な方法は、本明細書の教示を考慮すると、当業者には容易に明らかとなるであろう。そのような修正および変形体は、特許請求の範囲に含まれることが意図されている。
【0012】
I.例示的な滅菌システムの概要
図1は、内視鏡などといった医療装置を滅菌するように動作可能である、例示的な滅菌キャビネット(150)を描く。本実施例の滅菌キャビネット(150)は、滅菌チャンバ(152)を含み、これは、滅菌のために1つ以上の医療装置を受容するように構成される。不図示ではあるが、滅菌キャビネット(150)は、キックプレートの作動に応じて滅菌チャンバ(152)を開閉するドアも含む。オペレータは、それにより、ハンズフリーで滅菌チャンバ(152)を開閉することができる。当然、任意の他の適切な特徴部が、滅菌チャンバへの選択的なアクセスを提供するために使用され得る。滅菌キャビネット(150)はまた、滅菌チャンバ(152)内に収容された医療装置を滅菌するために滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に分配するように動作可能である、滅菌モジュール(156)を含む。本実施例では、滅菌モジュール(156)は、ある量の滅菌剤を収容する、取り替えられる滅菌剤カートリッジ(158)を受容するように構成される。ほんの一例として、各滅菌剤カートリッジ(158)は、5回の滅菌処置を実行するために十分な滅菌剤を収容し得る。
【0013】
本実施例の滅菌キャビネット(150)は、タッチスクリーンディスプレイ(160)をさらに含む。タッチスクリーンディスプレイ(160)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第62/316,722号に記載されるものなど、さまざまなユーザインターフェースディスプレイ画面をレンダリングするように動作可能である。当然、タッチスクリーンディスプレイ(160)は、さまざまな他の画面を表示することもできる。タッチスクリーンディスプレイ(160)は、従来のタッチスクリーンテクノロジーに従ってユーザがタッチスクリーンディスプレイ(160)に接触する形でユーザ入力を受信するようにさらに構成される。さらに、または、別の方法では、滅菌キャビネット(150)は、ボタン、キーパッド、キーボード、マウス、トラックボールなどを含むがこれらに制限されない、さまざまな他の種類のユーザ入力特徴部を含み得る。
【0014】
本実施例の滅菌キャビネット(150)は、プロセッサ(162)をさらに含み、これは、滅菌モジュール(156)と、そしてタッチスクリーンディスプレイ(160)と、通信している。プロセッサ(162)は、ユーザ入力に従って滅菌モジュール(156)を駆動するために制御アルゴリズムを実行するよう動作可能である。プロセッサ(162)は、さまざまな画面をタッチスクリーンディスプレイ(160)上に表示する命令を実行し;タッチスクリーンディスプレイ(160)を介して(および/または、他のユーザ入力特徴部を介して)ユーザから受信された命令を処理するように、さらに動作可能である。プロセッサ(162)はまた、滅菌キャビネット(150)のさまざまな他の構成要素と通信しており、それにより、それらの構成要素を駆動し、かつ/または、それらの構成要素からの入力および/もしくは他のデータを処理するように動作可能である。プロセッサ(162)を形成するのに使用され得る、さまざまな適切な構成要素および構成は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。
【0015】
本実施例の滅菌キャビネット(150)は、識別タグ読み取り装置(166)をさらに含み、これは、本明細書に記載されるような生物学的インジケータの識別タグを読み取るように動作可能である。ほんの一例として、識別タグ読み取り装置(166)は、生物学的インジケータの光学式識別タグ(例えば、バーコード、QRコードなど)を読み取るように動作可能である、光学式読み取り装置を含み得る。さらに、または、別の方法では、識別タグ読み取り装置(166)は、生物学的インジケータのRFID識別タグ(例えば、バーコード、QRコードなど)を読み取るように動作可能である、RFID読み取り装置を含み得る。識別タグ読み取り装置(166)を形成するのに使用され得る、さまざまな適切な構成要素および構成は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。識別タグ読み取り装置(166)を通じて受信したデータは、プロセッサ(162)を通じて処理される。
【0016】
本実施例の滅菌キャビネット(150)は、メモリ(168)をさらに含み、これは制御論理および命令を記憶するように動作可能であり、これらは、プロセッサ(162)により実行されて、滅菌モジュール(156)、タッチスクリーンディスプレイ(160)、通信モジュール(154)、および識別タグ読み取り装置(166)などの構成要素を駆動する。メモリ(168)は、滅菌サイクルのセットアップに関連する結果、負荷調整サイクルのパフォーマンス、滅菌サイクルのパフォーマンス、および/またはさまざまな他の種類の情報を記憶するのにも使用され得る。メモリ(168)がとり得る、さまざまな適切な形態、ならびに、メモリ(168)が使用され得るさまざまな方法は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。
【0017】
本実施例の滅菌キャビネット(150)は、プリンタ(170)をさらに含み、これは、情報、例えば滅菌サイクルのセットアップに関する結果、負荷調整サイクルのパフォーマンス、滅菌サイクルのパフォーマンス、および/またはさまざまな他の種類の情報を印刷するように動作可能である。ほんの一例として、プリンタ(170)は、感熱式プリンタを含み得るが、当然、任意の他の適切な種類のプリンタが使用され得る。プリンタ(170)がとり得る、さまざまな適切な形態、ならびに、プリンタ(170)が使用され得るさまざまな方法は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。プリンタ(170)は、単にオプションであり、いくつかのバージョンでは省略され得ることも理解されたい。
【0018】
本実施例の滅菌キャビネット(150)は、真空源(180)と、通気弁(182)と、をさらに含む。真空源(180)は、滅菌チャンバ(152)と流体連通しており、プロセッサ(162)と通信している。よって、プロセッサ(162)は、1つ以上の制御アルゴリズムに従って真空源(180)を選択的に起動するように動作可能である。真空源(180)が起動されると、真空源(180)は、以下でさらに詳細に説明するように、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を低下させるように動作可能である。通気弁(182)も、滅菌チャンバ(152)と流体連通している。さらに、通気弁(182)は、プロセッサ(162)と通信しており、プロセッサ(162)は、1つ以上の制御アルゴリズムに従って通気弁(182)を選択的に起動するように動作可能である。通気弁(182)が起動されると、通気弁(182)は、以下でさらに詳細に説明するように、滅菌チャンバ(152)を大気に通気するように動作可能である。真空源(180)および通気弁(182)を提供するのに使用され得る、さまざまな適切な構成要素は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。
【0019】
前述したものに加え、滅菌キャビネット(150)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,939,519号;開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,852,279号;開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,852,277号;開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,447,719号;開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,365,102号;開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,325,972号;および/または、開示が参照により本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第62/316,722号、の教示のうちの少なくともいくつかに従って構成されかつ動作可能とすることができる。
【0020】
II.例示的な滅菌方法の概要
図2は、滅菌キャビネット(150)が内視鏡などの使用済みの医療装置を滅菌するために実行し得る、例示的な一連のステップの高レベルなフローチャートを描いたものである。滅菌キャビネット(150)は、1つ以上の滅菌サイクルを実行するように構成され得、種々の滅菌サイクルが、種々のタイプおよび量の医療装置に適している。よって、最初のステップとして、滅菌キャビネット(150)は、タッチスクリーンディスプレイ(160)を介して1つ以上の利用可能な滅菌サイクルを表示し、次に、滅菌サイクル選択をユーザから受信することができる(ブロック200)。
【0021】
滅菌キャビネット(150)はまた、生物学的インジケータが、選択された滅菌サイクルと共に使用されるべきかどうかを示す命令を表示し、生物学的インジケータ識別を受信することができる(ブロック202)。このような生物学的インジケータ識別(ブロック202)は、識別タグ読み取り装置(166)を介して、タッチスクリーンディスプレイ(160)を介して、または別様に提供され得る。生物学的インジケータは、滅菌サイクルが始まる前に滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)の内側に配置され得、滅菌サイクル中、滅菌チャンバ内にとどまり得る。よって、ユーザは、生物学的インジケータが滅菌チャンバ内に配置される前に、特定の生物学的インジケータを識別し得る(ブロック202)。生物学的インジケータは、特定の滅菌サイクルに応答する微生物を収容し得る。滅菌サイクルが完了すると、生物学的インジケータは、滅菌サイクルの有効性の尺度を提供するために、その微生物について試験され得る。生物学的インジケータは、必ずしもすべての滅菌サイクルに必要とされるわけではないが、生物学的インジケータは、病院の規則または地方条例に基づいて必要とされ得る。
【0022】
滅菌サイクルの選択(ブロック200)、および生物学的インジケータの識別(ブロック202)により、滅菌チャンバ(152)内部の医療装置の構成および配置について1つ以上の要件を定めることができる。よって、滅菌サイクル(204)の準備を提供するためには、いったん滅菌サイクルが選択され(ブロック200)、生物学的インジケータが識別されたら(ブロック202)、滅菌キャビネット(150)は、タッチスクリーンディスプレイ(160)を介して、適切な医療装置の配置を示す表示を提供し得る。この表示は、滅菌サイクル選択(ブロック200)に基づいた、滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内部でのユーザの医療装置(およびおそらくは生物学的インジケータ)の配置に対する視覚的ガイドとして役立ち得る。滅菌チャンバ(152)のドアは、開放されて、ユーザが指示どおりに医療装置(およびおそらくは生物学的インジケータ)を滅菌チャンバ(152)内部に配置するのを可能にし得る。
【0023】
いったんユーザがこれらの命令に基づいて医療装置を滅菌チャンバ(152)内に配置したら、ユーザは、医療装置の配置が完了したことを示すスタートボタンまたは他のボタンを押すことができる。いくつかのバージョンでは、滅菌キャビネット(150)は、適切な医療装置配置を自動的に認証するように構成される。ほんの一例として、滅菌キャビネット(150)は、フォトセンサ、撮像装置、重量センサ、および/または他の構成要素を使用して、滅菌チャンバ(152)内の適切な医療装置配置を認証することができる。しかしながら、滅菌キャビネット(150)のいくつかのバージョンは、滅菌チャンバ(152)内部での医療装置の適切な配置を自動的に認証する能力を欠いていてもよいことを理解されたい。
【0024】
医療装置配置が認証され、かつ/または、ユーザが別様にサイクルの準備(ブロック204)を完了させている場合、滅菌キャビネット(150)は、負荷調整プロセスを開始させ得る(ブロック206)。負荷調整プロセス(ブロック206)は、滅菌サイクル中の最適な滅菌のために滅菌チャンバ(152)と、滅菌チャンバ(152)内部の医療装置とを準備する。調整は、滅菌チャンバ(152)の1つ以上の特徴を制御および最適化することを含み得る。例えば、負荷調整中、滅菌キャビネット(150)は、滅菌チャンバ(152)内部の水分のレベルを連続的に監視すると共に、例えば、滅菌チャンバ(152)の空気を循環させ除湿すること、滅菌チャンバ(152)内部に真空を作り出すこと、滅菌チャンバ(152)を加熱すること、および/または密閉されたチャンバを除湿する他の方法によって、水分のレベルを減少させることができる。これは、許容可能な水分のレベルに達したと滅菌キャビネット(150)が判断するまで続けられ得る。
【0025】
負荷調整サイクル(ブロック206)の一環として、滅菌キャビネット(150)はまた、滅菌チャンバ(152)内部の温度を連続的に検出すると共に、例えば、加熱空気の対流、滅菌チャンバ(152)の内部表面を通じた伝導によって、および/または他の技術を使用して、滅菌チャンバ(152)を加熱することができる。これは、許容可能な内部温度に達したと滅菌キャビネット(150)が判断するまで続けられ得る。さまざまな調整アクション、例えば、温度または湿度の制御が、並行して、または順次、実行され得る。負荷調整サイクル(ブロック206)は、滅菌チャンバが密閉されていることを確かめ;滅菌チャンバの内容物を確かめ;内容物の体積、内容物の重量、もしくは他の特徴など、滅菌チャンバの内容物の物理的特徴をチェックし;かつ/または、水分を減少させ、温度を上昇させ、かつ/もしくは別様に滅菌サイクル(ブロック208)のために滅菌チャンバ(152)内の医療装置を準備するための、化学処理、プラズマ処理、もしくは他のタイプの処理を含み得る、1つ以上の調整ステップを実行することができることも理解されたい。
【0026】
1つ以上の調整アクションが負荷調整サイクル(ブロック206)の一環として実行されているが、滅菌キャビネット(150)は、滅菌サイクル(ブロック208)の実行が開始され得るまでの時間をユーザに示す情報を、タッチスクリーンディスプレイ(160)を介して表示し得る。いったんすべての負荷調整基準がうまく満たされたら、負荷調整サイクル(ブロック206)は完了し、滅菌サイクル(ブロック208)を次に実行することができる。したがって、滅菌キャビネット(150)は、負荷調整サイクル(ブロック206)が完了するまでは滅菌サイクル(ブロック208)が実際に開始されないように構成されることを、理解されたい。負荷調整サイクル(ブロック206)は、滅菌キャビネット(150)の動作のいくつかのバージョンでは、省略または変更され得ることも理解されたい。
【0027】
前述したように、滅菌キャビネット(150)は、負荷調整(ブロック206)が完了した後で、自動的に、かつ直ちに滅菌サイクル(ブロック208)の実施を開始し得る。滅菌サイクル(ブロック208)は、滅菌チャンバ内の医療装置を、加圧滅菌剤ガス、さらなる熱処理、化学処理、プラズマ処理、真空処理、および/または他のタイプの滅菌処置に曝露することを含み得る。滅菌サイクル(ブロック208)の実施中、滅菌キャビネット(150)は、情報、例えば、滅菌サイクル(ブロック208)に残っている時間、滅菌サイクル(ブロック208)の現在の段階(例えば、プラズマ、真空、注入、熱、化学処理)、および/または他の情報を、タッチスクリーンディスプレイ(160)を介して表示し得る。
【0028】
いくつかのバージョンでは、滅菌サイクル(ブロック208)は、
図3に示す例示的なサブステップを含む。具体的には、サイクルは、真空を滅菌チャンバ(152)内に適用する(ブロック310)ことで開始され得る。このような真空を提供するために、プロセッサ(162)は、制御アルゴリズムに従って真空源(180)を起動させ得る。プロセッサ(162)は次に、滅菌チャンバ(152)内部が十分な圧力レベルに達したかどうかを判断する(ブロック312)。ほんの一例として、プロセッサ(162)は、判断ステップ(ブロック312)の一環として滅菌チャンバ(152)内部の1つ以上の圧力センサからのデータを監視し得る。あるいは、プロセッサ(162)は、単に所定の期間にわたり真空源(180)を起動させ、真空源(180)が起動された時間に基づいて、滅菌(152)内が適切な圧力に達したと想定することができる。滅菌チャンバ(152)内部が十分な圧力レベルに達したかどうかをプロセッサ(162)が判断し得る(ブロック312)他の適切な方法は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。滅菌チャンバ(152)内部が適切な圧力レベルに達するまで、真空源(180)は起動したままである。
【0029】
いったん滅菌チャンバ(152)が適切な圧力レベル(例えば、約26.66Pa~約1.33kPa(約0.2トル~約10トル))に達したら、プロセッサ(162)は次に、滅菌モジュール(156)を起動させて、滅菌チャンバ(152)内に滅菌剤を適用する(ブロック314)。プロセスのこの段階は、「移行フェーズ」と呼ばれ得る。ほんの一例として、滅菌剤は、酸化剤、例えば、過酸化水素、ペルオキシ酸(例えば、過酢酸、過ギ酸など)、オゾン、またはそれらの混合物の蒸気を含み得る。さらに、滅菌剤は、二酸化塩素を含み得る。滅菌剤がとり得るさまざまな他の適切な形態を本明細書に記載するが、他の形態は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。いくつかのバージョンでは、滅菌剤は、前述したように、サイクルのユーザの選択(ブロック200)に基づいてさまざまな方法で適用され得る(ブロック314)ことも理解されたい。いったん滅菌剤が滅菌チャンバ(152)に適用されたら(ブロック314)、プロセッサ(162)は、時間を監視し(ブロック316)、十分な所定の時間が経過したかどうかを判断する。ほんの一例として、この所定の時間は、数秒から数分までのどこかとすることができる。所定の時間が経過するまで、滅菌チャンバ(152)は、前述した所定の圧力レベルで密閉状態に維持され、適用された滅菌剤は滅菌チャンバ(152)内部に収容された医療装置に作用する。
【0030】
所定の時間が経過した後、プロセッサ(162)は、通気弁(182)を起動させ(ブロック318)、滅菌チャンバ(152)を大気に通気する。いくつかのバージョンでは、滅菌チャンバ(152)は、気圧に到達させられるが、他のバージョンでは、滅菌チャンバ(152)は、減圧に達するのみである。プロセスの通気段階は、「拡散フェーズ」と呼ばれ得る。本実施例では、次に、滅菌サイクルは、拡散フェーズの完了後に完了する(ブロック320)。いくつかの他の場合には、真空は、拡散フェーズの完了後に滅菌チャンバ(152)に再び適用され;次に、プラズマが滅菌チャンバ(152)に適用される。
図3に示す滅菌サイクル全体(次の真空そして滅菌が適用される、前述した変形体を含む)は、一度完了した後で1回以上反復され得ることを理解されたい。言い換えれば、医療装置は、滅菌チャンバ(152)内に残り、(次の真空そして滅菌が適用される、前述した変形体を含む)
図3に示すサイクル全体の2回以上の反復を経験し得る。反復回数は、滅菌チャンバ(152)内で滅菌されている特定の種類の医療装置に影響され得る、サイクル選択(ブロック200)に基づいて変化し得る。
【0031】
図4は、
図3に描かれるような、また前述したような滅菌サイクル(ブロック208)の実施中の滅菌チャンバ(152)内部の圧力を示す例示的なプロット(400)を描く。図から分かるように、圧力レベルは、真空を滅菌チャンバ(152)に適用する(ブロック310)ために真空源(180)が起動されると、著しく、かつ突然低下する。圧力レベルはその後、滅菌剤が適用される(ブロック314)間、およびその後の所定の時間(ブロック316)中、実質的に一定のままである。圧力レベルは次に、滅菌チャンバ(152)を大気に通気するために通気弁(182)が起動される(ブロック318)と、著しく、かつ突然上昇する。よって、大まかに言えば、プロット(400)は、滅菌チャンバ(152)内部の圧力が、単一の相対的に高いレベル(すなわち、気圧)と、単一の相対的に低いレベル(すなわち、真空状態)との間でどのように単純に切り替わるのかを示す。例示的な代替的な滅菌サイクルは、
図5~
図6を参照して、以下でさらに詳細に説明される。
【0032】
滅菌サイクル(ブロック208)が完了したら、滅菌キャビネット(150)は、滅菌サイクル(ブロック208)の結果を循環させ得る(ブロック210)。例えば、滅菌サイクル(ブロック208)が、エラーにより、またはユーザのアクションにより、キャンセルされるか、または完了することができなくなった場合、滅菌キャビネット(150)は密閉されたままとすることができ、また、タッチスクリーンディスプレイ(160)を介して滅菌サイクルキャンセルメッセージを;そして、滅菌サイクルに関するさまざまな詳細、例えば、日付、時間、構成、経過時間、滅菌サイクルオペレータ、滅菌サイクルが失敗した段階、および滅菌サイクルの理由(why the sterilization cycle)を識別するのに使用され得る他の情報を、表示し得る。滅菌サイクル(ブロック208)がうまく完了したら、滅菌キャビネット(150)は、滅菌サイクル(ブロック208)の完了の成功を示す通知を、タッチスクリーンディスプレイ(160)を介して表示し得る。さらに、滅菌キャビネット(150)は、滅菌サイクル識別子、滅菌サイクルタイプ、開始時間、持続時間、オペレータなどの情報、および他の情報(666)を表示し得る。
【0033】
前述したことに加え、滅菌キャビネット(150)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,939,519号;開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,852,279号;開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,852,277号;開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,447,719号;開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,365,102号;開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,325,972号;および/または、開示が参照により本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第62/316,722号、の教示のうちの少なくともいくつかに従って、滅菌プロセスを実施するように構成され得る。
【0034】
III.追加の例示的な代替的な滅菌サイクル
物品を滅菌する例示的な方法は、
図5~
図20を参照して以下で詳細に説明される。
図5~
図20に関連する方法は、医療装置、特に内視鏡を滅菌する状況で説明されるが、本明細書の教示は、さまざまな他の種類の物品を滅菌する状況においても容易に適用され得ることを理解されたい。この教示は、内視鏡または他の医療装置に限定されない。本明細書の教示に従って滅菌され得る他の適切な物品は、当業者には明らかであろう。
【0035】
例示的な実施形態によれば、内視鏡は、1m~4mの長さであってよく、0.5mm~6mmの直径を有する内腔を含み得る。しかしながら、他のサイズの内視鏡も構想される。内視鏡を滅菌チャンバ内に受容する前に、液体滅菌剤が内視鏡内部の1つ以上の内部空間に適用され得る。滅菌剤を内視鏡内部の1つ以上の内部空間に適用する代わりに、またはそれに加えて、滅菌剤は、内視鏡の外側に適用され得る。
【0036】
任意の適切な滅菌剤が、
図5~
図20に関連する例示的な方法で使用され得る。ほんの一例として、滅菌剤は、酸化剤、例えば過酸化水素、ペルオキシ酸(例えば、過酢酸、過ギ酸など)、オゾン、またはそれらの混合物の蒸気を含み得る。例示的な実施形態によれば、滅菌剤は、過酸化水素、過酢酸、二酸化塩素、または二酸化窒素のうちの1つ以上を含み得る。滅菌剤がとり得るさまざまな他の適切な形態が本明細書に記載されるが、他の形態が、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。連続する滅菌剤の導入では、同じ滅菌剤または異なる滅菌剤が使用され得る。前述したように、圧力レベルは、滅菌剤が適用される間、実質的に一定のままである。例えば、滅菌チャンバ(152)内部の圧力は、滅菌剤が導入されると、約666.61Pa~約1.33kPa(約5トル~約10トル)辺りまで上昇し得る。本明細書で使用される場合、「実質的に一定」とは、
図5および
図7~
図20に示すように滅菌剤が加えられる際に論理的にわずかな圧力の上昇があるため、この約666.61Pa~約1.33kPa(約5トル~約10トル)の圧力の上昇を含むことが意図される。
【0037】
追加の滅菌剤が、滅菌チャンバ(152)に導入され、それと同時に、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を上昇させることができる。プラズマは、
図5~
図20に関連する例示的な方法のいずれにおいても適用され得る。プラズマの適用では、真空が最初に滅菌チャンバ(152)に適用されて、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を低下させる。例えば、真空は、約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで圧力を低下させるために滅菌チャンバ(152)に適用され得る。いったん真空が適用されたら、プラズマが次に滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ある例では、プラズマは、約399.97Pa(約3トル)未満辺りで適用され得、別の例では、プラズマは、約20.00Pa~約266.65Pa(約0.15トル~約2トル)の圧力で適用され得る。滅菌チャンバ(152)は、追加のプラズマを滅菌チャンバ(152)に適用した後で、1.33kPa(10トル)から気圧(ATM)の間の圧力に通気され得る。段階式な、または他のパターンの、複数回の通気が、
図5~
図20の例示的な方法のいずれにおいても使用され得る。
図7~
図10および
図12~
図20の上方の水平な破線は、気圧(ATM)を表し、
図7~
図10および
図12~
図20の下方の水平な破線は、13.33kPa(100トル)として示される、より低い圧力を表す。あるいは、より低い他の圧力(例えば、6.67kPa(50トル))も構想される。
図7~
図10および
図12~
図20の上方の水平な破線と下方の水平な破線との間には、切れ目(break)が示されている。
【0038】
ステップの1つ以上は、
図5~
図20に関連する例示的な方法のいずれにおいても自動的に制御され得る。例えば、ステップは、プロセッサおよびメモリを含むコントローラを使用して自動的に制御され得る。滅菌の完了の成功を示す通知が、タッチスクリーンディスプレイを使用して表示され得る。この通知は、滅菌サイクルのタイプ、開始時間、または持続時間のうちの少なくとも1つを含み得る。滅菌キャンセルメッセージが、タッチスクリーンディスプレイを使用して表示され得る。例えば、経過時間、滅菌オペレータ、または滅菌が失敗したステップのうちの少なくとも1つが、タッチスクリーンディスプレイを使用して表示され得る。滅菌チャンバ(152)内部の水分レベルが、所定の水分レベルに達するまで滅菌チャンバ(152)内部の水分レベルを減少させながら、監視され得る。
【0039】
A.第1の例示的な代替的な滅菌サイクル
前述したように、滅菌キャビネット(150)のいくつかのバージョンは、比較的長く狭い内腔を有する可撓性内視鏡などの医療装置を含むいくつかの物品を効果的に滅菌するのが困難となり得る。例えば、いくつかの従来の滅菌キャビネットは、約875mmより短いかこれに等しく、内腔直径が約1mm以上である、内腔を滅菌することができる。したがって、1つ以上の比較的長く狭い内腔を有する医療装置の効果的な滅菌をさらに促進する、修正された滅菌サイクル(ブロック208)を提供することが望ましい場合がある。このような修正された滅菌サイクルの単に例示的な実施例を、以下でさらに詳細に説明する。ほんの一例として、1つ以上の比較的長く狭い内腔を有する医療装置は、約1mの長さから約3mの長さで、内腔が約0.5mm~約2.0mmの直径を有する、胃腸内視鏡を含み得る。それにもかかわらず、以下に記載されるプロセスは、少なくとも約500mmまたは少なくとも約800mmの長さを有し、内腔が約6.0mm未満の直径を有する内視鏡に対して実施されてもよいことを理解されたい。
【0040】
図5は、滅菌キャビネット(150)の滅菌サイクル(ブロック208)を提供するために実施され得る、例示的な代替的な一連のサブステップを示す。具体的には、
図5に示すサイクルは、真空が滅菌チャンバ(152)内部に適用される(ブロック510)ことから始めることができる。このような真空を提供するために、プロセッサ(162)は、制御アルゴリズムに従って真空源(180)を起動させ得る。プロセッサ(162)は次に、滅菌チャンバ(152)内部が十分な圧力レベルに達したかどうかを判断する(ブロック512)。ほんの一例として、プロセッサ(162)は、判断ステップ(ブロック512)の一環として、滅菌チャンバ(152)内部の1つ以上の圧力センサからのデータを監視し得る。あるいは、プロセッサ(162)は、単に、所定の期間にわたり真空源(180)を起動させ、真空源(180)が起動された時間に基づいて滅菌(152)内部が適切な圧力に達したと想定し得る。滅菌チャンバ(152)内部が十分な圧力レベルに達したかどうかをプロセッサ(162)が判断し得る(ブロック512)、他の適切な方法は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。滅菌チャンバ(152)内部が適切な圧力レベルに達するまで、真空源(180)は起動したままである。
【0041】
いったん滅菌チャンバ(152)が適切な圧力レベル(例えば、約26.66Pa~約1.33kPa(約0.2トル~約10トル))に達したら、プロセッサ(162)は次に、滅菌モジュール(156)を起動させて、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に適用する(ブロック514)。いくつかのバージョンでは、滅菌剤は、前述したようにサイクルのユーザの選択(ブロック200)に基づいてさまざまな方法で適用され得る(ブロック514)ことも理解されたい。いったん滅菌剤が滅菌チャンバ(152)に適用されたら(ブロック514)、プロセッサ(162)は、時間を監視し(ブロック516)、十分な所定の時間が経過したかどうかを判断する。ほんの一例として、この所定の時間は、数秒から数分までのどこかとすることができる。所定の時間が経過するまで、滅菌チャンバ(152)は、前述した所定の圧力レベルで密閉状態に維持され、適用された滅菌剤は滅菌チャンバ(152)内部に収容された医療装置に作用する。プロセスのこの段階は、「移行フェーズ」と呼ばれ得る。
【0042】
所定の時間が経過した後、プロセッサ(162)は、通気弁(182)を起動させ(ブロック518)、滅菌チャンバ(152)を大気に通気する。滅菌チャンバ(152)が大気に通気された(ブロック518)状態で、プロセッサ(162)は、十分な所定の通気(ブロック518)時間が経過したかどうかを判断するために時間を監視する(ブロック520)。所定の通気(ブロック518)時間が経過するまで、滅菌チャンバ(152)は通気された状態のままである。所定の通気(ブロック518)時間が経過した後、プロセッサ(162)は、滅菌サイクルが完了したかどうかを判断する(ブロック522)。この判断(ブロック522)がどのように行われ得るかの実施例については、以下でさらに詳細に説明する。本実施例では、所定の通気(ブロック518)時間は非常に短くてよいことを理解されたい。ほんの一例として、所定の通気(ブロック518)時間は、約1秒、2秒、3秒、4秒、5秒、または任意の他の適切な時間とすることができる。
【0043】
滅菌サイクルが完了したとプロセッサ(162)が判断した(ブロック522)場合、滅菌サイクルは、実際に完了する(ブロック528)。しかしながら、滅菌サイクルがまだ完了していないとプロセッサ(162)が判断した(ブロック522)場合、プロセッサ(162)は、通気弁(182)を閉じて、滅菌チャンバ(152)を、依然として気圧未満である圧力レベルで密閉する(ブロック524)。前述したように、通気(ブロック518)時間は、この実施例では非常に短く、密閉する(ブロック524)行動は、判断(ブロック520、522)により密閉(ブロック524)が適切であることが確認されたと仮定して、通気(ブロック518)が開始された後すぐに行われ得る。
【0044】
滅菌チャンバ(152)は、ある期間にわたり密閉された(ブロック524)ままである。具体的には、滅菌チャンバ(152)が密閉された(ブロック524)状態で、プロセッサ(162)は、十分な所定の密閉(ブロック524)時間が経過したかどうかを判断するために時間を監視する(ブロック526)。所定の密閉(ブロック524)時間が経過するまで、滅菌チャンバ(152)は密閉状態のままである。所定の密閉(ブロック524)時間が経過した後、プロセッサ(162)は、通気弁(182)を再び起動させて(ブロック518)、滅菌チャンバ(152)を大気に通気する。ほんの一例として、所定の密閉時間は、約5秒~5分、または、さらに具体的には約10秒~約2分、または、さらに具体的には約20秒~約2分とすることができる。
【0045】
この時点で、プロセスは、前述したステップ(ブロック518、520、522、524、526)を通して続き、プロセスは、滅菌チャンバ(152)の一連の通気(ブロック518)および密閉(ブロック524)を提供し、滅菌チャンバ(152)が気圧またはいくらかの所定の減圧に達するまで、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を段階的に上昇させる。やはり、通気(ブロック518)の各ステップはこの実施例では非常に短く、滅菌チャンバ(152)の圧力は、密閉(ブロック524)行動中(例えば、約数秒または数分の時間にわたり)気圧より低いレベルに保たれる。ほんの一例として、通気(ブロック518)の最終ステップに達するまで、通気(ブロック518)の各ステップは、約1.33kPa~約13.33kPa(約10トル~約100トル)だけ、またはさらに具体的には約1.33kPa~約4.00kPa(約10トル~約30トル)だけ、滅菌チャンバ(152)内部の圧力のそれぞれの上昇をもたらし得る。他の適切な段階的な圧力上昇値は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。いったん滅菌キャビネット(150)がプロセスの終わりに達したら、通気弁(182)は、開いたままになり、滅菌チャンバ(152)を気圧に維持する。プロセスの最終的な通気ステップ(ブロック518)は、「拡散フェーズ」と呼ぶことができる。
【0046】
いくつかのバージョンでは、通気時間(ブロック520)および/または密閉時間(ブロック526)は、変化し得る。例えば、通気時間(ブロック520)および/または密閉時間(ブロック526)は、滅菌チャンバ(152)内で滅菌されている医療装置の具体的な種類に影響され得る、サイクル選択(ブロック200)に基づいて、変化し得る。さらに、または、別の方法では、通気時間(ブロック520)および/または密閉時間(ブロック526)は、滅菌サイクルがプロセスのどこ(すなわち、どの通気(ブロック518)反復処理および/もしくはどの密閉(ブロック524)反復処理)にあるかに基づいて、変化し得る。通気時間(ブロック520)および/または密閉時間(ブロック526)が変化し得る、さまざまな適切な方法、ならびに、このような時間が変化し得る、さまざまな根拠は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであろう。
【0047】
図6は、
図5に描かれるような、また前述したような、滅菌サイクル(ブロック208)の実施中の滅菌チャンバ(152)内部の圧力を示す例示的なプロット(600)を示している。図から分かるように、圧力レベルは、真空を滅菌チャンバ(152)に適用する(ブロック510)ように真空源(180)が起動されると、著しく、かつ突然低下する。圧力レベルはその後、滅菌剤が適用される間(ブロック514)、およびその後の所定の時間(ブロック516)中、実質的に一定のままである。圧力レベルはその後、滅菌チャンバ(152)を大気に通気するために通気弁(182)が起動される(ブロック518)と、わずかに上昇するが、滅菌チャンバ(152)が密閉される(ブロック524)と、大気より低いレベルにとどまる。圧力レベルはその後、滅菌チャンバ(152)を大気に通気するために通気弁(182)が再び起動される(ブロック518)と、再びわずかに上昇するが、滅菌チャンバ(152)が再び密閉される(ブロック524)と、大気より低いレベルにとどまる。
【0048】
図6に示す実施例では、サイクルは、短い通気(ブロック518)を4回繰り返し、その後、密閉(ブロック524)を4回繰り返した後で、最終的に大気に完全に通気する(ブロック518)。よって、大まかにいえば、プロット(600)は、滅菌チャンバ(152)内部の圧力が実質的な真空状態から気圧までどのように段階的に上昇するかを示す。
図6は、短い通気(602、606、610、614)および短い密閉(604、608、612、616)の4回の反復と、その後の大気への通気(618)を示すが、他のプロセスは、短い通気および短い密閉の任意の他の適切な反復回数を使用し得る。オプションとして、気圧は、別のサイクルを進める前に、ある期間にわたり維持され得る(真空の適用が
図5に示されている)。ほんの一例として、変形体は、短い通気および短い密閉の2回の反復から短い通気および短い密閉の100回の反復、または、さらに具体的には、短い通気および短い密閉の2回の反復から短い通気および短い密閉の10回の反復、または、さらに具体的には、短い通気および短い密閉の3回の反復から短い通気および短い密閉の7回の反復の間のいずれを提供してもよい。
【0049】
場合によっては、
図5~
図6に示すプロセスは、一部の医療装置を、
図3~
図4に示すプロセスを使用した同じ医療装置の滅菌と比較して、より効果的に滅菌し得る。具体的には、理論に制限されることなく、滅菌チャンバ(152)の段階的な通気は、滅菌チャンバ(152)の内容物を撹拌することができ、これにより、滅菌剤を内腔および/または医療装置内の他の内部空間内に駆動するのを助けることができる。さらに、やはり理論に制限されることなく、
図5~
図6に示すプロセスと関連する滅菌チャンバ(152)の段階的な通気は、
図3~
図4に示すプロセスと関連する蒸気の単純な拡散物質移動と比較して、内腔および/または医療装置内の他の内部空間の内側で滅菌剤蒸気分子の対流物質移動を提供し得る。よって、滅菌キャビネット(150)が
図5~
図6に示すプロセスを実施する際、滅菌キャビネット(150)は、(例えば、長さが最大約3mであり、内腔が最大約1mmの直径を有する)比較的長い胃腸内視鏡の長く狭い内腔を滅菌することができない、
図3~
図4に示すプロセスを実施する滅菌キャビネット(150)と比較して、同じ種類の胃腸内視鏡を滅菌することができる。
【0050】
図5~
図6に示すサイクル全体は、いったん完了した後で1回以上反復され得ることも理解されたい。言い換えれば、医療装置は、滅菌チャンバ(152)内にとどまり、
図5~
図6に示すサイクル全体の2回以上の反復を経験することができる。反復回数は、滅菌チャンバ(152)内で滅菌されている医療装置の具体的な種類に影響され得る、サイクル選択(ブロック200)に基づいて変化し得る。これは、
図7~
図20のプロット(700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000)に示す任意の例示的な方法にも当てはまる。
【0051】
ほんの一例として、3m長さの内腔を有する内視鏡が、滅菌チャンバ(152)に入れられ得る。真空が適用されて(ブロック510)、滅菌チャンバ(152)内で約599.95Pa(約4.5トル)の圧力レベルを達成する。滅菌剤(例えば、59%の濃度の過酸化水素蒸気約1mL)が、次に適用されて(ブロック514)、約30秒持続する移行フェーズを提供し得る。滅菌チャンバ(152)は次に、一時的に通気されて(ブロック518)、約1.83kPa(約13.7トル)の圧力レベルを達成することができ、次に、滅菌チャンバ(152)は密閉され(ブロック524)得る。滅菌チャンバ(152)は、約1.83kPa(約13.7トル)で約150秒間保持され得る。滅菌チャンバ(152)はその後、再び一時的に通気されて(ブロック518)、約4.01kPa(約30.1トル)の圧力レベルを達成することができ、次に、滅菌チャンバ(152)は再び密閉され(ブロック524)得る。滅菌チャンバ(152)は、約4.01kPa(約30.1トル)で約200秒間保持され得る。滅菌チャンバ(152)は次に、再び一時的に通気されて(ブロック518)、約6.28kPa(約47.1トル)の圧力レベルを達成することができ、その後、滅菌チャンバ(152)は再び密閉され(ブロック524)得る。滅菌チャンバ(152)は、約6.28kPa(約47.1トル)で約190秒間保持され得る。滅菌チャンバ(152)は次に、再び一時的に通気されて(ブロック518)、約101.33kPa(約760トル)(すなわち、気圧)の圧力レベルを達成することができ、それにより拡散フェーズを提供する。当然、前述したことは、単に例示的な一実施例にすぎない。
【0052】
前述したように、いくつかの変形体では、通気(ブロック518)の最終ステップに達する前に、追加の滅菌剤が、段階的な通気(ブロック518)の行動のうちの1つ以上の間に滅菌チャンバ(152)内に導入される。これは、
図7~
図20のプロット(700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000)に示す任意の例示的な方法にも当てはまる。
【0053】
前述したように、いくつかの変形体では、プレプラズマが、滅菌サイクル(ブロック208)において適用されて、滅菌チャンバ(152)内に収容された医療装置を加熱し得る。ほんの一例として、プラズマは、真空の適用(ブロック510)と滅菌剤の適用(ブロック514)との間で適用され得る。さらに、または、別の方法では、ポストプラズマが、滅菌サイクル(ブロック208)の終わりに適用されて、滅菌チャンバ(152)内に収容された医療装置の表面に吸着され得る任意の残留滅菌剤を分解させることができる。ポストプラズマを適用する前に、真空が最初に滅菌チャンバ(152)に適用される必要があることを理解されたい。これは、
図7~
図20のプロット(700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000)に示す任意の例示的な方法にも当てはまる。
【0054】
前述したように、滅菌剤は、滅菌チャンバ(152)内部で蒸気の形態で適用される(ブロック514)。ほんの一例として、滅菌モジュール(156)は、蒸発器と凝縮器との組み合わせを含み得る。蒸発器は、特定の濃度の滅菌剤溶液(例えば、公称約59%の濃度、または約58%~約59.6%の濃度の液体過酸化水素溶液)を受容するチャンバを含み得;滅菌剤溶液は、液体から蒸気へ位相を変化させる。凝縮器は、滅菌剤溶液蒸気の凝縮を提供することができ、滅菌剤溶液の濃度は、これにより、水蒸気の除去によって、(例えば、公称約59%から公称約83%~公称約95%のどこかまで)上昇され得る。あるいは、任意の他の適切な方法および構成要素が、滅菌チャンバ(152)内部で蒸気の形態の滅菌剤を適用するのに使用され得る。いずれの場合も、蒸気の形態の滅菌剤の適用を補うために、滅菌剤は、医療装置が滅菌チャンバ(152)に入れられる前に、内腔および/もしくは医療装置内の他の内部空間の内側ならびに/または医療装置の外側に、(液体形態で)適用されてもよい。そのようなバージョンでは、滅菌剤は、真空が適用されている(ブロック510)間、および真空が適用された(ブロック510)後でさえ、蒸発し;浸透範囲が少ない医療装置のエリアに滅菌剤をより多く集中させることができ、それによって、有効な滅菌をさらに促進する。
【0055】
ほんの一例として、
図5に描かれたプロセスは、滅菌チャンバ(152)の壁が約30℃~約56℃、またはさらに具体的には約47℃~約56℃、またはさらに具体的には約50℃であり;かつ、滅菌チャンバ(152)内の医療装置の温度が約5~10℃から約40~55℃である、温度で実行され得る。
【0056】
C.第2の例示的な代替的な滅菌サイクル
図7は、第2の例示的な代替的な滅菌サイクルの実施中の経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の圧力の第3の例示的なプロット(700)を示すグラフを描く。前述したように、
図7と関連する滅菌サイクル方法は、内視鏡または任意の他の種類の物品に対して実行され得る。
【0057】
ステップ(702)において、プロット(700)に示す方法は、内視鏡を滅菌チャンバ内に受容することを含む。ステップ(704)において、プロット(700)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第1の圧力まで低下させることを含む。第1の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。13.33kPa(100トル)以下では、チャンバまたは通気中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)に低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(706)において、プロット(700)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。任意の適切な滅菌剤が使用され得る。
【0058】
ステップ(708)において、プロット(700)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することを含む。ステップ(710)において、プロット(700)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第2の圧力まで上昇させることを含む。第2の圧力は、第1の圧力より高いが、第2の圧力は依然として13.33kPa(100トル)未満である。繰り返しになるが、13.33kPa(100トル)以下では、チャンバまたは通気中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、ある場合には、第2の圧力は、第1の圧力より約666.61Pa~4.00kPa(約5トル~30トル)高くてよく、ある場合には、第2の圧力は、第1の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。第2の圧力は、滅菌チャンバ(152)の温度に依存しない。ステップ(712)において、プロット(700)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することを含む。第2の期間は、第1の期間より短くても長くてもよい。追加のステップが、プロット(700)に示す方法の前に、プロット(700)に示す方法の最中に、また、プロット(700)に示す方法の完了後に、追加され得る。例えば、変形体は、真空ステップ(704)の前もしくは後に1つ以上のステップを、または、通気ステップ(710、714、718)の前もしくは後に1つ以上のステップを、含むことができる。
【0059】
D.第3の例示的な代替的な滅菌サイクル
図8は、第3の例示的な代替的な滅菌サイクルの実施中の経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の圧力の第4の例示的なプロット(800)を示すグラフを描く。前述したように、
図8と関連する滅菌サイクル方法は、内視鏡または任意の他の種類の物品に対して実行され得る。
【0060】
例えば、物品は内視鏡を含み得る。ステップ(802)において、プロット(800)に示す方法は、内視鏡を滅菌チャンバ内に受容することを含む。ステップ(804)において、プロット(800)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第1の圧力まで低下させることを含む。第1の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。13.33kPa(100トル)以下では、チャンバまたは通気中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。真空は、滅菌チャンバ(152)の圧力が13.33kPa(100トル)をはるかに下回るまで適用され得る。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)に低下させるように、滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(806)において、プロット(800)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(808)において、プロット(800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することを含む。
【0061】
ステップ(810)において、プロット(800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第2の圧力まで上昇させることを含む。第2の圧力は、第1の圧力より高いが、第2の圧力は依然として13.33kPa(100トル)未満である。繰り返しになるが、13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、ある場合には、第2の圧力は、第1の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第2の圧力は、第1の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。ステップ(812)において、プロット(800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することを含む。第2の期間は、第1の期間より短くても長くてもよい。
【0062】
ステップ(814)において、プロット(800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第3の圧力まで上昇させることを含む。第3の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、ある場合には、第3の圧力は、第2の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第3の圧力は、第2の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。ステップ(816)において、プロット(800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第3の圧力を第3の期間にわたり維持することを含む。第3の期間は、第1または第2の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0063】
ステップ(818)において、プロット(800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第4の圧力まで上昇させることを含む。第4の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。繰り返しになるが、13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。ステップ(814、818)における第1の通気と第2の通気との圧力差は、同じであっても異なっていてもよい。ステップ(820)において、プロット(800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第4の圧力を第4の期間にわたり維持することを含む。第4の期間は、第1、第2、または第3の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0064】
ステップ(822)において、プロット(800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第5の圧力まで上昇させることを含む。第5の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。ステップ(824)において、プロット(800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第5の圧力を第5の期間にわたり維持することを含む。いくつかのバージョンでは、ステップ(808、812、816、820、824)のうちの1つ以上は、約30秒~約300秒の範囲の持続時間を有し得る。
【0065】
ステップ(826)において、プロット(800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を、気圧(ATM)として示される、第6の圧力まで上昇させることを含む。不図示ではあるが、ある場合には、第6の圧力は、第5の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第6の圧力は、第5の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。
【0066】
方法ステップ(802、804、806、808、810、812、814、816、818、820、822、824、826)は、数字が増加する順に示されており、先のステップそれぞれが終了すると、次の連続したステップが始まるが、変形体も構想される。パルスが、滅菌チャンバ(154)内に撹拌を生じて、対流物質移動を引き起こし、医療装置(例えば、内視鏡)の内腔内への滅菌剤(例えば、過酸化水素)の拡散を加速させ得る。逆に、空気を滅菌チャンバ(154)内に導入すると、内腔内への滅菌の拡散に対する抵抗が大きくなり得る。追加のステップが、プロット(800)に示す方法の前、プロット(800)に示す方法の最中、およびプロット(800)に示す方法の完了後に、追加され得る。例えば、変形体は、真空ステップ(804)の前もしくは後に1つ以上のステップを、または、通気ステップ(810、814、818、822、826)の前もしくは後に1つ以上のステップを、含むことができる。
【0067】
E.第4の例示的な代替的な滅菌サイクル
図9は、第4の例示的な代替的な滅菌サイクルの実施中の経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の圧力の第5の例示的なプロット(900)を示すグラフを描く。前述したように、
図9と関連する滅菌サイクル方法は、内視鏡または任意の他の種類の物品に対して実行され得る。
【0068】
ステップ(902)において、プロット(900)に示す方法は、内視鏡を滅菌チャンバ内に受容することを含む。ステップ(904)において、プロット(900)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第1の圧力まで低下させることを含む。第1の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるようにチャンバに適用され得る。ステップ(906)において、プロット(900)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(908)において、プロット(900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することを含む。
【0069】
ステップ(910)において、プロット(900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第2の圧力まで上昇させることを含む。第2の圧力は、第1の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。例えば、ある場合には、第2の圧力は、第1の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第2の圧力は、第1の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。ステップ(912)において、プロット(900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することを含む。第2の期間は、第1の期間より短くても長くてもよい。
【0070】
ステップ(914)において、プロット(900)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第3の圧力まで低下させることを含む。第3の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(916)において、プロット(900)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(918)において、プロット(900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第3の圧力を第3の期間にわたり維持することを含む。第3の期間は、第1または第2の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0071】
ステップ(920)において、プロット(900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第4の圧力まで上昇させることを含む。例えば、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。第4の圧力は、第2の圧力より高くても低くてもよい。ステップ(922)において、プロット(900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第4の圧力を第4の期間にわたり維持することを含む。第4の期間は、第1、第2、または第3の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。いくつかのバージョンでは、ステップ(908、912、918、922)のうちの1つ以上は、約30秒~約300秒の範囲の持続時間を有し得る。
【0072】
ステップ(924)において、プロット(900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を、気圧(ATM)として示される、第5の圧力まで上昇させることを含む。不図示ではあるが、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。
【0073】
方法ステップ(902、904、906、908、910、912、914、916、918、920、922、924)は、数字が増加する順に示されており、先のステップそれぞれが終了すると、次の連続したステップが始まるが、変形体も構想される。パルスが、滅菌チャンバ(154)内に撹拌を生じて、対流物質移動を引き起こし、医療装置(例えば、内視鏡)の内腔内への滅菌剤(例えば、過酸化水素)の拡散を加速させ得る。逆に、空気を滅菌チャンバ(154)内に導入すると、内腔内への滅菌の拡散に対する抵抗が大きくなり得る。追加のステップが、プロット(900)に示す方法の前、プロット(900)に示す方法の最中、およびプロット(900)に示す方法の完了後に、追加され得る。例えば、変形体は、真空ステップ(904)の前もしくは後に1つ以上のステップを、または、通気ステップ(910、920、924)の前もしくは後に1つ以上のステップを、含むことができる。
【0074】
F.第5の例示的な代替的な滅菌サイクル
図10は、第5の例示的な代替的な滅菌サイクルの実施中の経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の圧力の第6の例示的なプロット(1000)を示すグラフを描く。前述したように、
図10と関連する滅菌サイクル方法は、内視鏡または任意の他の種類の物品に対して実行され得る。
【0075】
ステップ(1002)において、プロット(1000)に示す方法は、内視鏡を滅菌チャンバ内に受容することを含む。ステップ(1004)において、プロット(1000)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第1の圧力まで低下させることを含む。第1の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1006)において、プロット(1000)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1008)において、プロット(1000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することを含む。
【0076】
ステップ(1010)において、プロット(1000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第2の圧力まで上昇させることを含む。第2の圧力は、第1の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。繰り返しになるが、13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、ある場合には、第2の圧力は、第1の圧力より約1.33kPa~13.33kPa(約10トル~100トル)高くてよく、ある場合には、第2の圧力は、第1の圧力より約1.33kPa~約4.00kPa(約10トル~約30トル)高くてよい。ステップ(1012)において、プロット(1000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することを含む。第2の期間は、第1の期間より短くても長くてもよい。
【0077】
ステップ(1014)において、プロット(1000)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第3の圧力まで低下させることを含む。第3の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1016)において、プロット(1000)に示す方法は、追加の滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1006)と同じかまたは異なる滅菌剤が使用され得る。ステップ(1018)において、プロット(1000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第3の圧力を第3の期間にわたり維持することを含む。第3の期間は、第1または第2の期間より短くても長くてもよい。
【0078】
ステップ(1020)において、プロット(1000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第4の圧力まで上昇させることを含む。第4の圧力は、第3の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。例えば、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。第4の圧力は、ステップ(1012)に示す第2の圧力より高くても低くてもよい。ステップ(1022)において、プロット(1000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第4の圧力を第4の期間にわたり維持することを含む。第4の期間は、第1、第2、または第3の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0079】
ステップ(1024)において、プロット(1000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第5の圧力まで上昇させることを含む。例えば、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。ステップ(1026)において、プロット(1000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第5の圧力を第5の期間にわたり維持することを含む。第5の期間は、第1、第2、第3、または第4の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。いくつかのバージョンでは、ステップ(1008、1012、1018、1022、1026)のうちの1つ以上は、約30秒~約300秒の範囲の持続時間を有し得る。
【0080】
ステップ(1028)において、プロット(1000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を、気圧(ATM)として示される、第6の圧力まで上昇させることを含む。不図示ではあるが、ある場合には、第6の圧力は、第5の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第6の圧力は、第5の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。
【0081】
方法ステップ(1002、1004、1006、1008、1010、1012、1014、1016、1018、1020、1022、1024、1026、1028)は、数字が増加する順に示されており、先のステップそれぞれが終了すると、次の連続したステップが始まるが、変形体も構想される。パルスが、滅菌チャンバ(154)内に撹拌を生じて、対流物質移動を引き起こし、医療装置(例えば、内視鏡)の内腔内への滅菌剤(例えば、過酸化水素)の拡散を加速させ得る。逆に、空気を滅菌チャンバ(154)内に導入すると、内腔内への滅菌の拡散に対する抵抗が大きくなり得る。追加のステップが、プロット(1000)に示す方法の前、プロット(1000)に示す方法の最中、およびプロット(1000)に示す方法の完了後に、追加され得る。例えば、変形体は、真空ステップ(1004)の前もしくは後に1つ以上のステップを、または、通気ステップ(1010、1020、1024、1028)の前もしくは後に1つ以上のステップを、含むことができる。
【0082】
G.第6の例示的な代替的な滅菌サイクル
図11は、第6の例示的な滅菌サイクルの実施中の経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の過酸化水素濃度を示すグラフに重ねられた、経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の圧力の第7の例示的なプロット(1100)を示すグラフを描く。
図11は、秒単位の時間に関して測定された滅菌チャンバ(152)の圧力を示す実線(1102)と、秒単位の時間に関して測定された滅菌チャンバ(152)のH
2O
2濃度を示す鎖線(1104)との両方を含む。これらの2つのプロットは、横軸上に示す時間に関して、互いに重ね合わせられている。前述したように、
図11と関連する滅菌サイクル方法は、内視鏡または任意の他の種類の物品に対して実施され得る。
【0083】
ステップ(1106、1108、1110、1112、1114)は、開始前シーケンスを含む。ステップ(1106)において、プロット(1100)に示す方法は、内視鏡を滅菌チャンバ内に受容することを含む。あるいは、内視鏡は、ステップ(1114)で滅菌チャンバ(152)内部に受容され得る。例えば、ステップ(1106)では、圧力は約101.33kPa(約760トル)で示され、これは、1気圧に等しい。ステップ(1108)において、プロット(1100)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第1の圧力まで低下させることを含む。第1の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1110)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することを含む。例えば、ステップ(1110)の少なくとも一部の間、プラズマが前述したように適用され得る。圧力は、プラズマが発光するために666.61Pa(5トル)未満であることが望ましくなり得る。ステップ(1112)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、圧力を、約26.66kPa(約200トル)として示される第2の圧力まで上昇させることを含む。しかしながら、気圧(不図示)など、より高い圧力を含む他の圧力も構想される。ステップ(1114)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の圧力を第2の期間にわたり維持することを含む。前述したように、内視鏡は、ステップ(1114)中に滅菌チャンバ(152)内部に受容され得、圧力は約101.33kPa(約760トル)(気圧)である。
【0084】
ステップ(1116)において、プロット(1100)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第3の圧力まで低下させることを含む。第3の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。図示のように、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)に低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。図示のように、約383秒で開始して、ポンプが起動し(「ポンプダウン」)、真空を作り出す。x軸は、経過時間を秒(S)単位で示す。ステップ(1118)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第3の圧力を第3の期間にわたり維持することを含む。例えば、ステップ(1118)の少なくとも一部の間、プラズマが、前述したように適用され得る。圧力は、プラズマがを発光するために666.61Pa(5トル)未満であることが望ましくなり得る。
【0085】
ステップ(1120)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。
図11に示すように、滅菌剤は過酸化水素(H
2O
2)である。ステップ(1120a)に示すように、H
2O
2濃度は、約3ミリグラム/リットル(mg/L)まで上昇する。ステップ(1120a)に示すように、滅菌剤は、約728秒から約732秒まで導入される。ステップ(1122)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第3の圧力を第4の期間にわたり維持することを含み、第3の圧力は、圧力レベルが第3の期間(滅菌剤適用前)にわたり、また第4の期間(滅菌剤適用後)にわたり、前述したように実質的に一定にとどまる。ステップ(1122a)に示すように、H
2O
2濃度は、非線形に低下するが、H
2O
2濃度の他の線形および非線形の低下も構想される。第4の期間は、第1、第2、または第3の期間のうちのいずれか1つより短くても長くてもよい。図示のように、滅菌剤および約933.26Pa(約7トル)の第3の圧力は、約840秒まで保持され得る。
【0086】
ステップ(1124)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第4の圧力まで上昇させることを含む。第4の圧力は、第3の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。繰り返しになるが、13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。図示のように、滅菌チャンバ(152)は、900秒まで約2.13kPa(約16トル)に通気され得る。ステップ(1124a)に示すように、H2O2濃度は、通気の間に低下する。不図示ではあるが、このサイクル(オプションのプラズマを差し引いたもの)は、反復され得る。ステップ(1126)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第4の圧力を第5の期間にわたり維持することを含む。第5の期間は、第1、第2、第3、または第4の期間のうちのいずれか1つより短くても長くてもよい。ステップ(1126a)に示すように、H2O2濃度は、非線形に低下するが、H2O2濃度の他の線形および非線形の低下も構想される。
【0087】
ステップ(1128)において、プロット(1100)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第5の圧力まで低下させることを含む。図示のように、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)に低下させるようにチャンバに適用され得る。図示のように、ポンプダウンは、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を低下させるために、約900秒から約955秒まで約0Pa(約0トル)で行われる。ステップ(1128a)に示すように、H2O2濃度は、真空の適用と共に低下する。ステップ(1130)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第5の圧力を第6の期間にわたり維持することを含む。第6の期間は、第1、第2、第3、第4、または第5の期間のうちのいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0088】
ステップ(1132)において、プロット(1100)に示す方法は、追加の滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1120)と同じかまたは異なる滅菌剤が使用され得る。ステップ(1132a)に示すように、H2O2は、約955秒から1000秒まで導入され、これにより、圧力は約666.61Pa~約1.33kPa(約5トル~約10トル)まで上昇する。ステップ(1134)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第5の圧力を第7の期間にわたり維持することを含む。約1.33kPa(約10トル)の圧力の滅菌剤(H2O2として示される)は、約1060秒まで保持される。第7の期間は、第1、第2、第3、第4、第5、または第6の期間のうちのいずれか1つより短くても長くてもよい。ステップ(1134a)に示すように、H2O2濃度は、非線形に低下するが、H2O2濃度の他の線形および非線形の低下も構想される。
【0089】
ステップ(1136)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第6の圧力まで上昇させることを含む。第6の圧力は、第5の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。以下に記載するように、段階的な通気が3回図示されているが、段階的な通気がより多くまたはより少なく行われることも構想される。例えば、ある場合には、第6の圧力は、第5の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第6の圧力は、第5の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。第6の圧力は、ステップ(1126)における第4の圧力より高くても低くてもよい。図示のように、第1の通気は約2.67kPa(約20トル)までであり、1160秒まで保持される。ステップ(1136a)に示すように、H2O2濃度は、通気の間に低下する。ステップ(1138)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第6の圧力を第8の期間にわたり維持することを含む。第8の期間は、第1、第2、第3、第4、第5、第6、または第7の期間のうちのいずれか1つより短くても長くてもよい。ステップ(1138a)に示すように、H2O2濃度は、非線形に低下するが、H2O2濃度の他の線形および非線形の低下も構想される。
【0090】
ステップ(1140)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第7の圧力まで上昇させることを含む。第7の圧力は、第6の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。例えば、ある場合には、第7の圧力は、第6の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第7の圧力は、第6の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。第7の圧力は、ステップ(1126)における第4の圧力より高くても低くてもよい。第2の通気は、4.00kPa(30トル)までであり、1225秒まで保持される。ステップ(1140a)に示すように、H2O2濃度は、通気の間に低下する。ステップ(1142)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第7の圧力を第9の期間にわたり維持することを含む。第9の期間は、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、または第8の期間のうちのいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0091】
ステップ(1144)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を、気圧(ATM)とすることができる第8の圧力まで上昇させることを含む。第8の圧力は、第7の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。例えば、ある場合には、第8の圧力は、第7の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第8の圧力は、第7の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。図示のように、この通気は、気圧までであり、1333秒まで保持される。ステップ(1144a)に示すように、H2O2濃度は、通気の間に低下する。ステップ(1146)において、プロット(1100)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第8の圧力を第10の期間にわたり維持することを含む。第10の期間は、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、または第9の期間のうちのいずれか1つより短くても長くてもよい。いくつかのバージョンでは、ステップ(1110、1114、1118、1122、1126、1130、1134、1138、1142、1146)のうちの1つ以上は、約30秒~約300秒の範囲の持続時間を有し得る。
【0092】
方法ステップ(1106、1108、1110、1112、1114、1116、1118、1120、1122、1124、1126、1128、1130、1132、1134、1136、1138、1140、1142、1144、1146)は、数字が増加する順に示されており、先のステップそれぞれが終了すると、次の連続したステップが始まるが、変形体も構想される。パルスが、滅菌チャンバ(154)内に撹拌を生じて、対流物質移動を引き起こし、医療装置(例えば、内視鏡)の内腔内への滅菌剤(例えば、過酸化水素)の拡散を加速させ得る。逆に、空気を滅菌チャンバ(154)内に導入すると、内腔内への滅菌の拡散に対する抵抗が大きくなり得る。追加のステップが、プロット(1100)に示す方法の前、プロット(1100)に示す方法の最中、およびプロット(1100)に示す方法の完了後に、追加され得る。例えば、0Pa(0トル)までのポンプダウン、およびサイクル全体(ステップ(1116~1146)を含む)は、反復され得る。例えば、変形体は、真空ステップ(1108、1116、1128)の前もしくは後に1つ以上のステップを、または、通気ステップ(1124、1136、1140、1144)の前もしくは後に1つ以上のステップを、含むことができる。滅菌チャンバ(152)内が気圧(ATM)に達するまで、さらなる段階的な通気がオプションとして行われ得る。
【0093】
H.第7の例示的な代替的な滅菌サイクル
図12は、第7の例示的な代替的な滅菌サイクルの実施中の経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の圧力の第8の例示的なプロット(1200)を示すグラフを描く。前述したように、
図12と関連する滅菌サイクル方法は、内視鏡または任意の他の種類の物品に対して実行され得る。
【0094】
ステップ(1202)において、プロット(1200)に示す方法は、内視鏡を滅菌チャンバ内に受容することを含む。ステップ(1204)において、プロット(1200)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第1の圧力まで低下させることを含む。第1の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1206)において、プロット(1200)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1208)において、プロット(1200)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することを含む。
【0095】
ステップ(1210)において、プロット(1200)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第2の圧力まで上昇させることを含む。第2の圧力は、第1の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。繰り返しになるが、13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、ある場合には、第2の圧力は、第1の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第2の圧力は、第1の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。ステップ(1212)において、プロット(1200)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することを含む。第2の期間は、第1の期間より短くても長くてもよい。
【0096】
ステップ(1214)において、プロット(1200)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第3の圧力まで上昇させることを含む。例えば、ある場合には、第3の圧力は、第2の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第3の圧力は、第2の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。ステップ(1216)において、プロット(1200)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第3の圧力を第3の期間にわたり維持することを含む。第3の期間は、第1または第2の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0097】
ステップ(1218)において、プロット(1200)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第4の圧力まで低下させることを含む。第4の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1220)において、プロット(1200)に示す方法は、追加の滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1206)で使用された同じ滅菌剤または異なる滅菌剤が使用され得る。ステップ(1222)において、プロット(1200)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第4の圧力を第4の期間にわたり維持することを含む。第4の期間は、第1、第2、または第3の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。いくつかのバージョンでは、ステップ(1208、1212、1216、1222)のうちの1つ以上は、約30秒~約300秒の範囲の持続時間を有し得る。
【0098】
ステップ(1224)において、プロット(1200)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を、気圧(ATM)として示される、第5の圧力まで上昇させることを含む。不図示ではあるが、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。不図示ではあるが、気圧(ATM)に達する前に、通気および維持ステップが実施され得、ある場合には、反復され得る(例えば、1回、2回、または3回以上)。
【0099】
方法ステップ(1202、1204、1206、1208、1210、1212、1214、1216、1218、1220、1222、1224)は、数字が増加する順に示されており、先のステップそれぞれが終了すると、次の連続したステップが始まるが、変形体も構想される。パルスが、滅菌チャンバ(154)内に撹拌を生じて、対流物質移動を引き起こし、医療装置(例えば、内視鏡)の内腔内への滅菌剤(例えば、過酸化水素)の拡散を加速させ得る。逆に、空気を滅菌チャンバ(154)内に導入すると、内腔内への滅菌の拡散に対する抵抗が大きくなり得る。追加のステップが、プロット(1200)に示す方法の前、プロット(1200)に示す方法の最中、およびプロット(1200)に示す方法の完了後に、追加され得る。例えば、変形体は、真空ステップ(1204、1218)の前もしくは後に1つ以上のステップを、または、通気ステップ(1210、1214、1224)の前もしくは後に1つ以上のステップを、含むことができる。
【0100】
I.第8の例示的な代替的な滅菌サイクル
図13は、第8の例示的な滅菌サイクルの実施中の経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の圧力の第9の例示的なプロット(1300)を示すグラフを描く。前述したように、
図13と関連する滅菌サイクル方法は、内視鏡または任意の他の種類の物品に対して実行され得る。
【0101】
ステップ(1302)において、プロット(1300)に示す方法は、内視鏡を滅菌チャンバ(152)内に受容することを含む。ステップ(1304)において、プロット(1300)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第1の圧力まで低下させることを含む。第1の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1306)において、プロット(1300)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1308)において、プロット(1300)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することを含む。
【0102】
ステップ(1310)において、プロット(1300)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第2の圧力まで低下させることを含む。第2の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。繰り返しになるが、13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。第2の圧力は、第1の圧力より高くても低くてもよい。ステップ(1312)において、プロット(1300)に示す方法は、追加の滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1306)と比較して、同じかまたは異なる滅菌剤が使用され得る。ステップ(1314)において、プロット(1300)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することを含む。第2の期間は、第1の期間より短くても長くてもよい。
【0103】
ステップ(1316)において、プロット(1300)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第3の圧力まで上昇させることを含む。第3の圧力は、第2の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。例えば、ある場合には、第3の圧力は、第2の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第3の圧力は、第2の圧力より約1.33kPa~約4.00kPa(約10トル~約30トル)高くてよい。ステップ(1318)において、プロット(1300)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第3の圧力を第3の期間にわたり維持することを含む。第3の期間は、第1または第2の期間より短くても長くてもよい。
【0104】
ステップ(1320)において、プロット(1300)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第4の圧力まで上昇させることを含む。例えば、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約1.33kPa~約4.00kPa(約10トル~約30トル)高くてよい。ステップ(1322)において、プロット(1300)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第4の圧力を第4の期間にわたり維持することを含む。第4の期間は、第1、第2、または第3の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。いくつかのバージョンでは、ステップ(1308、1314、1318、1322)のうちの1つ以上は、約30秒~約300秒の範囲の持続時間を有し得る。
【0105】
ステップ(1324)において、プロット(1300)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を、気圧(ATM)として示される、第5の圧力まで上昇させることを含む。気圧(ATM)に到達する前に、ステップ(1316、1318、1320、1322)に類似の追加の通気および維持ステップが、実施され得、ある場合には、反復され得る(例えば、1回、2回、または3回以上)。不図示ではあるが、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。
【0106】
方法ステップ(1302、1304、1306、1308、1310、1312、1314、1316、1318、1320、1322、1324)は、数字が増加する順に示されており、先のステップそれぞれが終了すると、次の連続したステップが始まるが、変形体も構想される。パルスが、滅菌チャンバ(154)内に撹拌を生じて、対流物質移動を引き起こし、医療装置(例えば、内視鏡)の内腔内への滅菌剤(例えば、過酸化水素)の拡散を加速させ得る。逆に、空気を滅菌チャンバ(154)内に導入すると、内腔内への滅菌の拡散に対する抵抗が大きくなり得る。追加のステップが、プロット(1300)に示す方法の前、プロット(1300)に示す方法の最中、およびプロット(1300)に示す方法の完了後に、追加され得る。例えば、変形体は、真空ステップ(1304、1310)の前もしくは後に1つ以上のステップを、または、通気ステップ(1316、1320、1324)の前もしくは後に1つ以上のステップを、含むことができる。
【0107】
J.第9の例示的な代替的な滅菌サイクル
図14は、第9の例示的な滅菌サイクルの実施中の経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の圧力の第10の例示的なプロット(1400)を示すグラフを描く。前述したように、
図14と関連する滅菌サイクル方法は、内視鏡または任意の他の種類の物品に対して実行され得る。
【0108】
ステップ(1402)において、プロット(1400)に示す方法は、内視鏡を滅菌チャンバ(152)内に受容することを含む。ステップ(1404)において、プロット(1400)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第1の圧力まで低下させることを含む。第1の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1406)において、プロット(1400)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1408)において、プロット(1400)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することを含む。
【0109】
ステップ(1410)において、プロット(1400)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第2の圧力まで低下させることを含む。第2の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。繰り返しになるが、13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1412)において、プロット(1400)に示す方法は、追加の滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1406)と比較して、同じかまたは異なる滅菌剤が使用され得る。ステップ(1414)において、プロット(1400)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することを含む。第2の期間は、第1の期間より短くても長くてもよい。
【0110】
ステップ(1416)において、プロット(1400)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第3の圧力まで上昇させることを含む。第3の圧力は、第2の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。例えば、ある場合には、第3の圧力は、第2の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第3の圧力は、第2の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。ステップ(1418)において、プロット(1400)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第3の圧力を第3の期間にわたり維持することを含む。第3の期間は、第2の期間より短くても長くてもよい。
【0111】
ステップ(1420)において、プロット(1400)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第4の圧力まで低下させることを含む。第4の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。第4の圧力は、第1および第2の圧力より高くても低くてもよい。ステップ(1422)において、プロット(1400)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1406)または(1412)と比較して、同じかまたは異なる滅菌剤が使用され得る。ステップ(1424)において、プロット(1400)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第4の圧力を第4の期間にわたり維持することを含む。第4の期間は、第1、第2、または第3の期間より短くても長くてもよい。
【0112】
ステップ(1426)において、プロット(1400)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第5の圧力まで上昇させることを含む。例えば、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。ステップ(1428)において、プロット(1400)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第5の圧力を第5の期間にわたり維持することを含む。いくつかのバージョンでは、ステップ(1408、1414、1418、1424、1428)のうちの1つ以上は、約30秒~約300秒の範囲の持続時間を有し得る。
【0113】
ステップ(1430)において、プロット(1400)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を、気圧(ATM)として示される、第6の圧力まで上昇させることを含む。不図示ではあるが、通気ステップ(1426)および維持ステップ(1428)は、反復され得る(例えば、1回、2回、または3回以上)。不図示ではあるが、ある場合には、第6の圧力は、第5の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第6の圧力は、第5の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。
【0114】
方法ステップ(1402、1404、1406、1408、1410、1412、1414、1416、1418、1420、1422、1424、1426、1428、1430)は、数字が増加する順に示されており、先のステップそれぞれが終了すると、次の連続したステップが始まるが、変形体も構想される。パルスが、滅菌チャンバ(154)内に撹拌を生じて、対流物質移動を引き起こし、医療装置(例えば、内視鏡)の内腔内への滅菌剤(例えば、過酸化水素)の拡散を加速させ得る。逆に、空気を滅菌チャンバ(154)内に導入すると、内腔内への滅菌の拡散に対する抵抗が大きくなり得る。追加のステップが、プロット(1400)に示す方法の前、プロット(1400)に示す方法の最中、およびプロット(1400)に示す方法の完了後に、追加され得る。例えば、変形体は、真空ステップ(1404、1410、1420)の前もしくは後に1つ以上のステップを、または、通気ステップ(1416、1426、1430)の前もしくは後に1つ以上のステップを、含むことができる。
【0115】
K.第10の例示的な代替的な滅菌サイクル
図15は、第10の例示的な滅菌サイクルの実施中の経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の圧力の第11の例示的なプロット(1500)を示すグラフを描く。前述したように、
図15と関連する滅菌サイクル方法は、内視鏡または任意の他の種類の物品に対して実行され得る。
【0116】
ステップ(1502)において、プロット(1500)に示す方法は、内視鏡を滅菌チャンバ(152)内に受容することを含む。ステップ(1504)において、プロット(1500)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第1の圧力まで低下させることを含む。第1の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるようにチャンバに適用され得る。ステップ(1506)において、プロット(1500)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1508)において、プロット(1500)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することを含む。
【0117】
ステップ(1510)において、プロット(1500)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第2の圧力まで低下させることを含む。第2の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。繰り返しになるが、13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1512)において、プロット(1500)に示す方法は、追加の滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。滅菌剤は、ステップ(1506)で導入された滅菌剤と同じであっても異なっていてもよい。ステップ(1514)において、プロット(1500)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することを含む。第2の期間は、第1の期間より短くても長くてもよい。
【0118】
ステップ(1516)において、プロット(1500)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第3の圧力まで上昇させることを含む。第3の圧力は、第2の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。例えば、ある場合には、第3の圧力は、第2の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第3の圧力は、第2の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。ステップ(1518)において、プロット(1500)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第3の圧力を第3の期間にわたり維持することを含む。第3の期間は、第1または第2の期間より短くても長くてもよい。
【0119】
ステップ(1520)において、プロット(1500)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第4の圧力まで低下させることを含む。第4の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、真空は、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1522)において、プロット(1500)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。滅菌剤は、ステップ(1506)または(1512)で導入された滅菌剤と同じであっても異なっていてもよい。ステップ(1524)において、プロット(1500)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第4の圧力を第4の期間にわたり維持することを含む。第4の期間は、第1、第2、または第3の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0120】
ステップ(1526)において、プロット(1500)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第5の圧力まで上昇させることを含む。例えば、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。ステップ(1528)において、プロット(1500)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第5の圧力を第5の期間にわたり維持することを含む。第5の期間は、第1、第2、第3、または第4の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0121】
ステップ(1530)において、プロット(1500)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第6の圧力まで低下させることを含む。第6の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1532)において、プロット(1500)に示す方法は、追加の滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。滅菌剤は、ステップ(1506)、(1512)、または(1522)で導入された滅菌剤と同じであっても異なっていてもよい。ステップ(1534)において、プロット(1500)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第6の圧力を第6の期間にわたり維持することを含む。第6の期間は、第1、第2、第3、第4、または第5の期間のうちのいずれか1つより短くても長くてもよい。いくつかのバージョンでは、ステップ(1508、1514、1518、1524、1528、1534)のうちの1つ以上は、約30秒~約300秒の範囲の持続時間を有し得る。
【0122】
ステップ(1536)において、プロット(1500)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を、気圧(ATM)として示される、第7の圧力まで上昇させることを含む。不図示ではあるが、気圧(ATM)に達する前に、ステップ(1526、1528)に類似した追加の通気および維持ステップが実施され得、ある場合には、反復され得る(例えば、1回、2回、または3回以上)。不図示ではあるが、ある場合には、第7の圧力は、第6の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第7の圧力は、第6の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。
【0123】
方法ステップ(1502、1504、1506、1508、1510、1512、1514、1516、1518、1520、1522、1524、1526、1528、1530、1532、1534、1536)は、数字が増加する順に示されており、先のステップそれぞれが終了すると、次の連続したステップが始まるが、変形体も構想される。パルスが、滅菌チャンバ(154)内に撹拌を生じて、対流物質移動を引き起こし、医療装置(例えば、内視鏡)の内腔内への滅菌剤(例えば、過酸化水素)の拡散を加速させ得る。逆に、空気を滅菌チャンバ(154)内に導入すると、内腔内への滅菌の拡散に対する抵抗が大きくなり得る。追加のステップが、プロット(1500)に示す方法の前、プロット(1500)に示す方法の最中、およびプロット(1500)に示す方法の完了後に、追加され得る。例えば、変形体は、真空ステップ(1504、1510、1520、1530)の前もしくは後に1つ以上のステップを、または、通気ステップ(1516、1526、1536)の前もしくは後に1つ以上のステップを、含むことができる。
【0124】
L.第11の例示的な代替的な滅菌サイクル
図16は、第11の例示的な滅菌サイクルの実施中の経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の圧力の第12の例示的なプロット(1600)を示すグラフを描く。前述したように、
図16と関連する滅菌サイクル方法は、内視鏡または任意の他の種類の物品に対して実行され得る。
【0125】
ステップ(1602)において、プロット(1600)に示す方法は、内視鏡を滅菌チャンバ(152)内に受容することを含む。ステップ(1604)において、プロット(1600)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第1の圧力まで低下させることを含む。第1の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1606)において、プロット(1600)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1608)において、プロット(1600)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することを含む。
【0126】
ステップ(1610)において、プロット(1600)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第2の圧力まで低下させることを含む。第2の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。繰り返しになるが、13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。第2の圧力は、第1の圧力より高くても低くてもよい。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1612)において、プロット(1600)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。滅菌剤は、ステップ(1606)で導入された滅菌剤と同じであっても異なっていてもよい。ステップ(1614)において、プロット(1600)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することを含む。第2の期間は、第1の期間より短くても長くてもよい。
【0127】
ステップ(1616)において、プロット(1600)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第3の圧力まで低下させることを含む。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。
【0128】
ステップ(1618)において、プロット(1600)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第4の圧力まで上昇させることを含む。第4の圧力は、第3の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。例えば、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約1.33kPa~13.33kPa(約10トル~100トル)高くてよく、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約1.33kPa~約4.00kPa(約10トル~約30トル)高くてよい。ステップ(1620)において、プロット(1600)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第4の圧力を第3の期間にわたり維持することを含む。第3の期間は、第1または第2の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0129】
ステップ(1622)において、プロット(1600)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第5の圧力まで上昇させることを含む。例えば、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約1.33kPa~13.33kPa(約10トル~100トル)高くてよく、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約1.33kPa~約4.00kPa(約10トル~約30トル)高くてよい。ステップ(1624)において、プロット(1600)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第5の圧力を第4の期間にわたり維持することを含む。第4の期間は、第1、第2、または第3の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。いくつかのバージョンでは、ステップ(1608、1614、1620、1624)のうちの1つ以上は、約30秒~約300秒の範囲の持続時間を有し得る。
【0130】
ステップ(1626)において、プロット(1600)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を、気圧(ATM)として示される、第6の圧力まで上昇させることを含む。不図示ではあるが、ある場合には、第6の圧力は、第5の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第6の圧力は、第5の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。気圧(ATM)に達する前に、ステップ(1618、1620、1622、1624)に類似した、追加の通気および維持ステップが実施され得、ある場合には、反復され得る(例えば、1回、2回、または3回以上)。
【0131】
方法ステップ(1602、1604、1606、1608、1610、1612、1614、1616、1618、1620、1622、1624、1626)は、数字が増加する順に示されており、先のステップそれぞれが終了すると、次の連続したステップが始まるが、変形体も構想される。パルスが、滅菌チャンバ(154)内に撹拌を生じて、対流物質移動を引き起こし、医療装置(例えば、内視鏡)の内腔内への滅菌剤(例えば、過酸化水素)の拡散を加速させ得る。逆に、空気を滅菌チャンバ(154)内に導入すると、内腔内への滅菌の拡散に対する抵抗が大きくなり得る。追加のステップが、プロット(1600)に示す方法の前、プロット(1600)に示す方法の最中、およびプロット(1600)に示す方法の完了後に、追加され得る。例えば、変形体は、真空ステップ(1604、1610、1616)の前もしくは後に1つ以上のステップを、または、通気ステップ(1618、1622、1626)の前もしくは後に1つ以上のステップを、含むことができる。
【0132】
M.第12の例示的な代替的な滅菌サイクル
図17は、第12の例示的な滅菌サイクルの実施中の経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の圧力の第13の例示的なプロット(1700)を示すグラフを描く。前述したように、
図17と関連する滅菌サイクル方法は、内視鏡または任意の他の種類の物品に対して実行され得る。
【0133】
ステップ(1702)において、プロット(1700)に示す方法は、内視鏡を滅菌チャンバ(152)内に受容することを含む。ステップ(1704)において、プロット(1700)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第1の圧力まで低下させることを含む。第1の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1706)において、プロット(1700)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1708)において、プロット(1700)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することを含む。
【0134】
ステップ(1710)において、プロット(1700)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第2の圧力まで上昇させることを含む。第2の圧力は、第1の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。繰り返しになるが、13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、ある場合には、第2の圧力は、第1の圧力より約1.33kPa~13.33kPa(約10トル~100トル)高くてよく、ある場合には、第2の圧力は、第1の圧力より約1.33kPa~約4.00kPa(約10トル~約30トル)高くてよい。ステップ(1712)において、プロット(1700)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することを含む。第2の期間は、第1の期間より短くても長くてもよい。
【0135】
ステップ(1714)において、プロット(1700)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第3の圧力まで低下させることを含む。第3の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。第3の圧力は、第1の圧力より高くても低くてもよい。ステップ(1716)において、プロット(1700)に示す方法は、追加の滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。滅菌剤は、ステップ(1706)で導入された滅菌剤と同じであっても異なっていてもよい。ステップ(1718)において、プロット(1700)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第3の圧力を第3の期間にわたり維持することを含む。第3の期間は、第2の期間より短くても長くてもよい。
【0136】
ステップ(1720)において、プロット(1700)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第4の圧力まで低下させることを含む。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。第4の圧力は、第1、第2、または第3の圧力のいずれか1つより高くても低くてもよい。
【0137】
ステップ(1722)において、プロット(1700)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第5の圧力まで上昇させることを含む。第5の圧力は、第4の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。例えば、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約1.33kPa~13.33kPa(約10トル~100トル)高くてよく、ある場合には、第5の圧力は、第4の圧力より約1.33kPa~約4.00kPa(約10トル~約30トル)高くてよい。ステップ(1724)において、プロット(1700)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第5の圧力を第4の期間にわたり維持することを含む。第4の期間は、第2または第3の期間より短くても長くてもよい。いくつかのバージョンでは、ステップ(1708、1712、1718、1724)のうちの1つ以上は、約30秒~約300秒の範囲の持続時間を有し得る。
【0138】
ステップ(1726)において、プロット(1700)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を、気圧(ATM)として示される、第6の圧力まで上昇させることを含む。不図示ではあるが、気圧(ATM)に達する前に、ステップ(1724、1726)に類似した、追加の通気および維持ステップが実施され得、ある場合には、反復され得る(例えば、1回、2回、または3回以上)。不図示ではあるが、ある場合には、第6の圧力は、第5の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第6の圧力は、第5の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。
【0139】
方法ステップ(1702、1704、1706、1708、1710、1712、1714、1716、1718、1720、1722、1724、1726)は、数字が増加する順に示されており、先のステップそれぞれが終了すると、次の連続したステップが始まるが、変形体も構想される。パルスが、滅菌チャンバ(154)内に撹拌を生じて、対流物質移動を引き起こし、医療装置(例えば、内視鏡)の内腔内への滅菌剤(例えば、過酸化水素)の拡散を加速させ得る。逆に、空気を滅菌チャンバ(154)内に導入すると、内腔内への滅菌の拡散に対する抵抗が大きくなり得る。追加のステップが、プロット(1700)に示す方法の前、プロット(1700)に示す方法の最中、およびプロット(1700)に示す方法の完了後に、追加され得る。例えば、変形体は、真空ステップ(1704、1714、1720)の前もしくは後に1つ以上のステップを、または、通気ステップ(1710、1722、1726)の前もしくは後に1つ以上のステップを、含むことができる。
【0140】
N.第13の例示的な代替的な滅菌サイクル
図18は、第13の例示的な滅菌サイクルの実施中の経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の圧力の第14の例示的なプロット(1800)を示すグラフを描く。前述したように、
図18と関連する滅菌サイクル方法は、内視鏡または任意の他の種類の物品に対して実行され得る。
【0141】
ステップ(1802)において、プロット(1800)に示す方法は、内視鏡を滅菌チャンバ(152)内に受容することを含む。ステップ(1804)において、プロット(1800)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第1の圧力まで低下させることを含む。第1の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1806)において、プロット(1800)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1808)において、プロット(1800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することを含む。
【0142】
ステップ(1810)において、プロット(1800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第2の圧力まで上昇させることを含む。第2の圧力は、第1の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。繰り返しになるが、13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、ある場合には、第2の圧力は、第1の圧力より約1.33kPa~13.33kPa(約10トル~100トル)高くてよく、ある場合には、第2の圧力は、第1の圧力より約1.33kPa~約4.00kPa(約10トル~約30トル)高くてよい。
【0143】
ステップ(1812)において、プロット(1800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することを含む。第2の期間は、第1の期間より短くても長くてもよい。ステップ(1814)において、プロット(1800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第3の圧力まで上昇させることを含む。例えば、ある場合には、第3の圧力は、第2の圧力より約1.33kPa~13.33kPa(約10トル~100トル)高くてよく、ある場合には、第3の圧力は、第2の圧力より約1.33kPa~約4.00kPa(約10トル~約30トル)高くてよい。ステップ(1816)において、プロット(1800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第3の圧力を第3の期間にわたり維持することを含む。第3の期間は、第1または第2の期間のいずれか1つより持続時間が短くても長くてもよい。
【0144】
ステップ(1818)において、プロット(1800)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第4の圧力まで低下させることを含む。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。第4の圧力は、第3の圧力より低い。ステップ(1820)において、プロット(1800)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。滅菌剤は、ステップ(1806)で導入された滅菌剤と同じであっても異なっていてもよい。ステップ(1822)において、プロット(1800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第4の圧力を第4の期間にわたり維持することを含む。第4の期間は、第1、第2、または第3の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。いくつかのバージョンでは、ステップ(1808、1812、1816、1822)のうちの1つ以上は、約30秒~約300秒の範囲の持続時間を有し得る。
【0145】
ステップ(1824)において、プロット(1800)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第5の圧力まで低下させることを含む。第5の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)に低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1826)において、プロット(1800)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を、気圧(ATM)として示される、第6の圧力まで上昇させることを含む。不図示ではあるが、ある場合には、第6の圧力は、第5の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第6の圧力は、第5の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。不図示ではあるが、気圧(ATM)に達する前に、ステップ(1814、1816)に類似した、追加の通気および維持ステップが実施され得、ある場合には、反復され得る(例えば、1回、2回、または3回以上)。
【0146】
方法ステップ(1802、1804、1806、1808、1810、1812、1814、1816、1818、1820、1822、1824、1826)は、数字が増加する順に示されており、先のステップそれぞれが終了すると、次の連続したステップが始まるが、変形体も構想される。パルスが、滅菌チャンバ(154)内に撹拌を生じて、対流物質移動を引き起こし、医療装置(例えば、内視鏡)の内腔内への滅菌剤(例えば、過酸化水素)の拡散を加速させ得る。逆に、空気を滅菌チャンバ(154)内に導入すると、内腔内への滅菌の拡散に対する抵抗が大きくなり得る。追加のステップが、プロット(1800)に示す方法の前、プロット(1800)に示す方法の最中、およびプロット(1800)に示す方法の完了後に、追加され得る。例えば、変形体は、真空ステップ(1804、1818、1824)の前もしくは後に1つ以上のステップを、または、通気ステップ(1810、1814、1826)の前もしくは後に1つ以上のステップを、含むことができる。
【0147】
O.第14の例示的な代替的な滅菌サイクル
図19は、第14の例示的な滅菌サイクルの実施中の経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の圧力の第15の例示的なプロット(1900)を示すグラフを描く。前述したように、
図19と関連する滅菌サイクル方法は、内視鏡または任意の他の種類の物品に対して実行され得る。
【0148】
ステップ(1902)において、プロット(1900)に示す方法は、内視鏡を滅菌チャンバ(152)内に受容することを含む。ステップ(1904)において、プロット(1900)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第1の圧力まで低下させることを含む。第1の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1906)において、プロット(1900)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(1908)において、プロット(1900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することを含む。
【0149】
ステップ(1910)において、プロット(1900)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第2の圧力まで低下させることを含む。第2の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。繰り返しになるが、13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1912)において、プロット(1900)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。滅菌剤は、ステップ(1906)で導入された滅菌剤と同じであっても異なっていてもよい。ステップ(1914)において、プロット(1900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することを含む。第2の期間は、第1の期間より短くても長くてもよい。
【0150】
ステップ(1916)において、プロット(1900)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第3の圧力まで低下させることを含む。第3の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。
【0151】
ステップ(1918)において、プロット(1900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第4の圧力まで上昇させることを含む。第4の圧力は、第3の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。例えば、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約1.33kPa~約4.00kPa(約10トル~約30トル)高くてよい。ステップ(1920)において、プロット(1900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第4の圧力を第3の期間にわたり維持することを含む。第3の期間は、第1または第2の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0152】
ステップ(1922)において、プロット(1900)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第5の圧力まで低下させることを含む。第5の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(1924)において、プロット(1900)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。滅菌剤は、ステップ(1906)またはステップ(1912)で導入された滅菌剤と同じであっても異なっていてもよい。ステップ(1926)において、プロット(1900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第5の圧力を第4の期間にわたり維持することを含む。第4の期間は、第1、第2、または第3の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0153】
ステップ(1928)において、プロット(1900)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第6の圧力まで低下させることを含む。第6の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。第6の圧力は、第5の圧力より低い。
【0154】
ステップ(1930)において、プロット(1900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第7の圧力まで上昇させることを含む。第7の圧力は、13.33kPa(100トル)未満とすることができる。例えば、ある場合には、第7の圧力は、第6の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第7の圧力は、第6の圧力より約1.33kPa~約4.00kPa(約10トル~約30トル)高くてよい。ステップ(1932)において、プロット(1900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第7の圧力を第5の期間にわたり維持することを含む。第5の期間は、第1、第2、第3、または第4の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。いくつかのバージョンでは、ステップ(1908、1914、1920、1926、1932)のうちの1つ以上は、約30秒~約300秒の範囲の持続時間を有し得る。
【0155】
ステップ(1934)において、プロット(1900)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を、気圧(ATM)として示される、第8の圧力まで上昇させることを含む。不図示ではあるが、ある場合には、第8の圧力は、第7の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第8の圧力は、第7の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。不図示ではあるが、気圧(ATM)に達する前に、ステップ(1930、1932)に類似した、追加の通気および維持ステップが実施され得、ある場合には、反復され得る(例えば、1回、2回、または3回以上)。
【0156】
方法ステップ(1902、1904、1906、1908、1910、1912、1914、1916、1918、1920、1922、1924、1926、1928、1930、1932、1934、1936、1934)は、数字が増加する順に示されており、先のステップそれぞれが終了すると、次の連続したステップが始まるが、変形体も構想される。パルスが、滅菌チャンバ(154)内に撹拌を生じて、対流物質移動を引き起こし、医療装置(例えば、内視鏡)の内腔内への滅菌剤(例えば、過酸化水素)の拡散を加速させ得る。逆に、空気を滅菌チャンバ(154)内に導入すると、内腔内への滅菌の拡散に対する抵抗が大きくなり得る。追加のステップが、プロット(1900)に示す方法の前、プロット(1900)に示す方法の最中、およびプロット(1900)に示す方法の完了後に、追加され得る。例えば、変形体は、真空ステップ(1904、1910、1916、1922、1928)の前もしくは後に1つ以上のステップを、または、通気ステップ(1918、1930、1934)の前もしくは後に1つ以上のステップを、含むことができる。
【0157】
P.第15の例示的な代替的な滅菌サイクル
図20は、第15の例示的な滅菌サイクルの実施中の経時的な
図1の滅菌キャビネット(150)の滅菌チャンバ(152)内の圧力の第16の例示的なプロット(2000)を示すグラフを描く。前述したように、
図20と関連する滅菌サイクル方法は、内視鏡または任意の他の種類の物品に対して実行され得る。
【0158】
ステップ(2002)において、プロット(2000)に示す方法は、内視鏡を滅菌チャンバ(152)内に受容することを含む。ステップ(2004)において、プロット(2000)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第1の圧力まで低下させることを含む。第1の圧力は13.33kPa(100トル)未満であることが望ましい。13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(2006)において、プロット(2000)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。ステップ(2008)において、プロット(2000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することを含む。第2の圧力は、第1の圧力より高くても低くてもよい。
【0159】
ステップ(2010)において、プロット(2000)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第2の圧力まで低下させることを含む。第2の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。繰り返しになるが、13.33kPa(100トル)以下では、滅菌チャンバ(152)または通気ステップ中に導入されるガスを加熱する必要なしに、凝縮が妨げられる。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(2012)において、プロット(2000)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。滅菌剤は、ステップ(2006)で導入された滅菌剤と同じであっても異なっていてもよい。ステップ(2014)において、プロット(2000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することを含む。第2の期間は、第1の期間より短くても長くてもよい。
【0160】
ステップ(2016)において、プロット(2000)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第3の圧力まで低下させることを含む。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。第3の圧力は、第1または第2の圧力より高くても低くてもよい。
【0161】
ステップ(2018)において、プロット(2000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第4の圧力まで上昇させることを含む。第4の圧力は、第3の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である。例えば、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第4の圧力は、第3の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。ステップ(2020)において、プロット(2000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第4の圧力を第3の期間にわたり維持することを含む。第4の期間は、第1、第2、または第3の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0162】
ステップ(2022)において、プロット(2000)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第5の圧力まで低下させることを含む。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。図示のように、第5の圧力は、第4の圧力より低い。第5の圧力は、第1、第2、または第3の圧力より低くてよい。ステップ(2024)において、プロット(2000)に示す方法は、追加の滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。滅菌剤は、ステップ(2006)またはステップ(2012)で導入された滅菌剤と同じであっても異なっていてもよい。ステップ(2026)において、プロット(2000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第5の圧力を第4の期間にわたり維持することを含む。第4の期間は、第1、第2、または第3の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0163】
ステップ(2028)において、プロット(2000)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第6の圧力まで低下させることを含む。第6の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)に低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。
【0164】
ステップ(2030)において、プロット(2000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第7の圧力まで上昇させることを含む。第7の圧力は、第6の圧力より高い。図示のように、第7の圧力はまた、第1、第2、第3、第4、第5、または第6の圧力のいずれか1つより高い。第7の圧力は、13.33kPa(100トル)未満とすることができる。ステップ(2032)において、プロット(2000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第7の圧力を第5の期間にわたり維持することを含む。第5の期間は、第1、第2、第3、または第4の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。
【0165】
ステップ(2034)において、プロット(2000)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第8の圧力まで低下させることを含む。第8の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。ステップ(2036)において、プロット(2000)に示す方法は、滅菌剤を滅菌チャンバ(152)内に導入することを含む。滅菌剤は、ステップ(2006)、ステップ(2012)、またはステップ(2024)で導入された滅菌剤と同じであっても異なっていてもよい。ステップ(2038)において、プロット(2000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)内の第8の圧力を第6の期間にわたり維持することを含む。第6の期間は、第1、第2、第3、第4、または第5の期間のいずれか1つより短くても長くてもよい。いくつかのバージョンでは、ステップ(2008、2014、2020、2026、2032、2038)のうちの1つ以上は、約30秒~約300秒の範囲の持続時間を有し得る。
【0166】
ステップ(2040)において、プロット(2000)に示す方法は、真空を滅菌チャンバ(152)に適用して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を第9の圧力まで低下させることを含む。第9の圧力は13.33kPa(100トル)未満である。例えば、真空は、圧力を約0Pa~約666.61Pa(約0トル~約5トル)まで低下させるように滅菌チャンバ(152)に適用され得る。
【0167】
ステップ(2042)において、プロット(2000)に示す方法は、滅菌チャンバ(152)を通気して、滅菌チャンバ(152)内部の圧力を、気圧(ATM)として示される、第10の圧力まで上昇させることを含む。不図示ではあるが、ある場合には、第10の圧力は、第9の圧力より約666.61Pa~約4.00kPa(約5トル~約30トル)高くてよく、ある場合には、第10の圧力は、第9の圧力より約1.33kPa~約2.00kPa(約10トル~約15トル)高くてよい。不図示ではあるが、気圧(ATM)に達する前に、ステップ(2030、2032)に類似した、追加の通気および維持ステップが実施され得、ある場合には、反復され得る(例えば、1回、2回、または3回以上)。
【0168】
方法ステップ(2002、2004、2006、2008、2010、2012、2014、2016、2018、2020、2022、2024、2026、2028、2030、2032、2034、2036)は、数字が増加する順に示されており、先のステップそれぞれが終了すると、次の連続したステップが始まるが、変形体も構想される。パルスが、滅菌チャンバ(154)内に撹拌を生じて、対流物質移動を引き起こし、医療装置(例えば、内視鏡)の内腔内への滅菌剤(例えば、過酸化水素)の拡散を加速させ得る。逆に、空気を滅菌チャンバ(154)内に導入すると、内腔内への滅菌の拡散に対する抵抗が大きくなり得る。追加のステップが、プロット(2000)に示す方法の前、プロット(2000)に示す方法の最中、およびプロット(2000)に示す方法の完了後に、追加され得る。例えば、変形体は、真空ステップ(2004、2010、2016、2022、2028、2034、2040)の前もしくは後に1つ以上のステップを、または、通気ステップ(1210、1214、1224)の前もしくは後に1つ以上のステップを、含むことができる。
【0169】
V.例示的な組み合わせ
以下の実施例は、本明細書の教示が組み合わせられるかまたは適用され得る、さまざまな非網羅的方法に関する。以下の実施例は、本出願において、または本出願の後続出願において、いつでも提示され得る任意の請求項の範囲を制限することを意図していないことを理解されたい。ディスクレーマーは意図していない。以下の実施例は、単に例示的な目的で提供されているに過ぎない。本明細書中のさまざまな教示は、多くの他の方法でアレンジおよび適用され得ることが企図される。いくつかの変形体が、以下の実施例で言及される特定の特徴を省略し得ることも企図される。したがって、以下で言及する態様または特徴のいずれも、発明者によって、または発明者の利益承継人によって、後日そのようなものとして別様に明示的に示されない限り、重要とみなすべきではない。以下で言及するもの以外の追加の特徴を含む任意の請求項が、本出願で、または本出願に関する後続出願で提示された場合、それらの追加の特徴は、特許性に関する理由で追加されたものとはみなされない。
【0170】
実施例1
物品を滅菌する方法であって、(a)物品を滅菌チャンバ内に受容することと、(b)真空を滅菌チャンバに適用して、滅菌チャンバ内部の圧力を第1の圧力まで低下させることであって、第1の圧力は、13.33kPa(100トル)未満である、ことと、(c)滅菌剤を滅菌チャンバに導入することと、(d)滅菌チャンバ内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することと、(e)滅菌チャンバを通気して、滅菌チャンバ内部の圧力を第2の圧力まで上昇させることであって、第2の圧力は、第1の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である、ことと、(f)滅菌チャンバ内部の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することと、(g)滅菌チャンバを通気して、滅菌チャンバ内部の圧力を第3の圧力まで上昇させることと、(h)滅菌チャンバ内部の第3の圧力を第3の期間にわたり維持することと、(i)滅菌チャンバを通気して、滅菌チャンバ内部の圧力を気圧まで上昇させることと、を含み、方法は、ステップ(d)と(e)との間、(f)と(g)との間、または(h)と(i)との間の少なくとも1つに、(A)真空を滅菌チャンバに適用して、滅菌チャンバ内部の圧力を、13.33kPa(100トル)未満である第4の圧力まで低下させることと、(B)追加の滅菌剤を滅菌チャンバ内に導入することと、(C)滅菌チャンバ内の圧力を第4の期間にわたり維持することと、をさらに含む、方法。
【0171】
実施例2
サブステップ(A)~(C)を、ステップ(d)と(e)との間、(f)と(g)との間、または(h)と(i)との間の少なくとも1つにおいて繰り返すことをさらに含む、実施例1に記載の方法。
【0172】
実施例3
サブステップ(A)~(C)は、ステップ(d)と(e)との間に実施される、実施例1から2のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0173】
実施例4
サブステップ(A)~(C)は、ステップ(f)と(g)との間に実施される、実施例1から3のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0174】
実施例5
サブステップ(A)~(C)は、ステップ(h)と(i)との間に実施される、実施例1から4のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0175】
実施例6
サブステップ(A)~(C)は、ステップ(d)と(e)との間およびステップ(f)と(g)との間に実施される、実施例1から2のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0176】
実施例7
サブステップ(A)~(C)は、ステップ(d)と(e)との間、ステップ(f)と(g)との間、およびステップ(h)と(i)との間に実施される、実施例1に記載の方法。
【0177】
実施例8
ステップ(g)および(h)を少なくとも1回繰り返すことをさらに含む、実施例1から7のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0178】
実施例9
ステップ(b)と(c)との間にプラズマを滅菌チャンバに適用することをさらに含む、実施例1から8のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0179】
実施例10
真空を適用することと、真空を適用した後で、ステップ(e)、(g)、または(i)の少なくとも1つの間に追加の滅菌剤を滅菌チャンバに導入することと、をさらに含む、実施例1から9のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0180】
実施例11
第1、第2、第3、および第4の圧力はそれぞれ、13.33kPa(100トル)未満である、実施例1から10のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0181】
実施例12
物品を滅菌する方法であって、(a)物品を滅菌チャンバ内に受容することと、(b)真空を滅菌チャンバに適用して、滅菌チャンバ内部の圧力を第1の圧力まで低下させることであって、第1の圧力は、13.33kPa(100トル)未満である、ことと、(c)滅菌剤を滅菌チャンバに導入することと、(d)滅菌チャンバ内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することと、(e)滅菌チャンバを通気して、滅菌チャンバ内部の圧力を第2の圧力まで上昇させることであって、第2の圧力は、第1の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である、ことと、(f)滅菌チャンバ内部の第2の圧力を第2の期間にわたり維持することと、(g)滅菌チャンバを通気して、滅菌チャンバ内部の圧力を第3の圧力まで上昇させることと、(h)滅菌チャンバ内部の第3の圧力を第3の期間にわたり維持することと、(i)滅菌チャンバを通気して、滅菌チャンバ内部の圧力を気圧まで上昇させることと、を含み、方法は、ステップ(d)と(e)との間、(f)と(g)との間、または(h)と(i)との間の少なくとも1つに、(A)真空を滅菌チャンバに適用して、滅菌チャンバ内部の圧力を、13.33kPa(100トル)未満である第4の圧力まで低下させることと、(B)追加の滅菌剤を滅菌チャンバ内に導入することと、(C)滅菌チャンバ内の第4の圧力を第4の期間にわたり維持することと、(D)真空を滅菌チャンバに適用して、滅菌チャンバ内部の圧力を、13.33kPa(100トル)未満である第5の圧力まで低下させることと、をさらに含む、方法。
【0182】
実施例13
サブステップ(A)~(D)を、ステップ(d)と(e)との間、(f)と(g)との間、または(h)と(i)との間の少なくとも1つにおいて繰り返すことをさらに含む、実施例12に記載の方法。
【0183】
実施例14
サブステップ(A)~(D)は、ステップ(d)と(e)との間に実施される、実施例12から13のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0184】
実施例15
サブステップ(A)~(D)は、ステップ(f)と(g)との間に実施される、実施例12から14のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0185】
実施例16
サブステップ(A)~(D)は、ステップ(h)と(i)との間に実施される、実施例12から15のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0186】
実施例17
サブステップ(A)~(D)は、ステップ(d)と(e)との間およびステップ(f)と(g)との間に実施される、実施例12から13のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0187】
実施例18
サブステップ(A)~(D)は、ステップ(d)と(e)との間、ステップ(f)と(g)との間、およびステップ(h)と(i)との間に実施される、実施例12から13のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0188】
実施例19
ステップ(g)および(h)を少なくとも1回繰り返すことをさらに含む、実施例12から18のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0189】
実施例20
ステップ(b)と(c)との間にプラズマを滅菌チャンバに適用することをさらに含む、実施例12から19のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0190】
実施例21
第1、第2、第3、第4、および第5の圧力はそれぞれ、13.33kPa(100トル)未満である、実施例12から20のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0191】
実施例22
内視鏡を滅菌する方法であって、(a)内視鏡を滅菌チャンバ内に受容することと、(b)真空を滅菌チャンバに適用して、滅菌チャンバ内部の圧力を第1の圧力まで低下させることであって、第1の圧力は、1.33kPa(10トル)未満である、ことと、(c)滅菌剤を滅菌チャンバに導入する前に滅菌剤を加熱することも滅菌チャンバを加熱することもせずに、滅菌剤を滅菌チャンバに導入することと、(d)滅菌チャンバ内の第1の圧力を第1の期間にわたり維持することと、(e)滅菌チャンバを通気して、滅菌チャンバ内部の圧力を第2の圧力まで上昇させることであって、第2の圧力は、第1の圧力より高いが、依然として4.00kPa(30トル)未満である、ことと、(f)真空を適用するか、または気圧になるまで通気して、その後真空を適用することと、を含む、方法。
【0192】
V.その他
参照により本明細書に組み込まれると言われる特許、刊行物、または他の開示資料の全部または一部は、組み込まれた資料が本開示に記載された既存の定義、記述、または他の開示資料と矛盾しない範囲においてのみ、本明細書に組み込まれることを理解されたい。したがって、必要な範囲で、本明細書に明示的に記載された開示は、参照により本明細書に組み込まれている矛盾する任意の資料に取って代わる。参照により本明細書に組み込まれると言われているが、本明細書に記載されている既存の定義、記述、または他の開示資料と矛盾する資料またはその一部は、その組み込まれた資料と既存の開示資料との間に矛盾が生じない範囲においてのみ組み込まれる。
【0193】
本発明のさまざまな実施形態を示し、説明したが、本明細書に記載される方法およびシステムのさらなる改作物は、本発明の範囲から逸脱することなく、当業者による適切な修正によって達成することができる。このような可能性のある修正のいくつかには言及したが、他の修正は当業者には明らかであろう。例えば、上述した実施例、実施形態、形状、材料、寸法、比率、ステップなどは例示的なものであり、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲の観点から考慮されるべきであり、明細書および図面に示され説明される構造および動作の詳細に限定されないことが理解される。
【0194】
〔実施の態様〕
(1) 物品を滅菌する方法であって、
(a)前記物品を滅菌チャンバ内に受容することと、
(b)真空を前記滅菌チャンバに適用して、前記滅菌チャンバ内部の圧力を第1の圧力まで低下させることであって、前記第1の圧力は、13.33kPa(100トル)未満である、ことと、
(c)滅菌剤を前記滅菌チャンバ内に導入することと、
(d)前記滅菌チャンバ内の前記第1の圧力を第1の期間にわたり維持することと、
(e)前記滅菌チャンバを通気して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を第2の圧力まで上昇させることであって、前記第2の圧力は、前記第1の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である、ことと、
(f)前記滅菌チャンバ内の前記第2の圧力を第2の期間にわたり維持することと、
(g)前記滅菌チャンバを通気して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を第3の圧力まで上昇させることと、
(h)前記滅菌チャンバ内の前記第3の圧力を第3の期間にわたり維持することと、
(i)前記滅菌チャンバを通気して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を気圧まで上昇させることと、
を含み、
前記方法は、ステップ(d)と(e)との間、(f)と(g)との間、または(h)と(i)との間の少なくとも1つに、
(A)真空を前記滅菌チャンバに適用して、前記滅菌チャンバ内部の圧力を、13.33kPa(100トル)未満である第4の圧力まで低下させることと、
(B)追加の滅菌剤を前記滅菌チャンバ内に導入することと、
(C)前記滅菌チャンバ内の前記第4の圧力を第4の期間にわたり維持することと、
をさらに含む、方法。
(2) サブステップ(A)~(C)を、ステップ(d)と(e)との間、(f)と(g)との間、または(h)と(i)との間の少なくとも1つにおいて繰り返すことをさらに含む、実施態様1に記載の方法。
(3) サブステップ(A)~(C)は、ステップ(d)と(e)との間に実施される、実施態様1に記載の方法。
(4) サブステップ(A)~(C)は、ステップ(f)と(g)との間に実施される、実施態様1に記載の方法。
(5) サブステップ(A)~(C)は、ステップ(h)と(i)との間に実施される、実施態様1に記載の方法。
【0195】
(6) サブステップ(A)~(C)は、ステップ(d)と(e)との間およびステップ(f)と(g)との間に実施される、実施態様1に記載の方法。
(7) サブステップ(A)~(C)は、ステップ(d)と(e)との間、ステップ(f)と(g)との間、およびステップ(h)と(i)との間に実施される、実施態様1に記載の方法。
(8) ステップ(g)および(h)を少なくとも1回繰り返すことをさらに含む、実施態様1に記載の方法。
(9) ステップ(b)と(c)との間にプラズマを前記滅菌チャンバに適用することをさらに含む、実施態様1に記載の方法。
(10) 前記第1の圧力、前記第2の圧力、前記第3の圧力、および前記第4の圧力はそれぞれ、13.33kPa(100トル)未満である、実施態様1に記載の方法。
【0196】
(11) 物品を滅菌する方法であって、
(a)前記物品を滅菌チャンバ内に受容することと、
(b)真空を前記滅菌チャンバに適用して、前記滅菌チャンバ内部の圧力を第1の圧力まで低下させることであって、前記第1の圧力は、13.33kPa(100トル)未満である、ことと、
(c)滅菌剤を前記滅菌チャンバ内に導入することと、
(d)前記滅菌チャンバ内の前記第1の圧力を第1の期間にわたり維持することと、
(e)前記滅菌チャンバを通気して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を第2の圧力まで上昇させることであって、前記第2の圧力は、前記第1の圧力より高いが、依然として13.33kPa(100トル)未満である、ことと、
(f)前記滅菌チャンバ内の前記第2の圧力を第2の期間にわたり維持することと、
(g)前記滅菌チャンバを通気して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を第3の圧力まで上昇させることと、
(h)前記滅菌チャンバ内の前記第3の圧力を第3の期間にわたり維持することと、
(i)前記滅菌チャンバを通気して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を気圧まで上昇させることと、
を含み、
前記方法は、ステップ(d)と(e)との間、(f)と(g)との間、または(h)と(i)との間の少なくとも1つに、
(A)真空を前記滅菌チャンバに適用して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を、13.33kPa(100トル)未満である第4の圧力まで低下させることと、
(B)追加の滅菌剤を前記滅菌チャンバ内に導入することと、
(C)前記滅菌チャンバ内の前記第4の圧力を第4の期間にわたり維持することと、
(D)真空を前記滅菌チャンバに適用して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を、13.33kPa(100トル)未満である第5の圧力まで低下させることと、
をさらに含む、方法。
(12) サブステップ(A)~(D)を、ステップ(d)と(e)との間、(f)と(g)との間、または(h)と(i)との間の少なくとも1つにおいて繰り返すことをさらに含む、実施態様11に記載の方法。
(13) サブステップ(A)~(D)は、ステップ(d)と(e)との間に実施される、実施態様11に記載の方法。
(14) サブステップ(A)~(D)は、ステップ(f)と(g)との間に実施される、実施態様11に記載の方法。
(15) サブステップ(A)~(D)は、ステップ(h)と(i)との間に実施される、実施態様11に記載の方法。
【0197】
(16) サブステップ(A)~(D)は、ステップ(d)と(e)との間およびステップ(f)と(g)との間に実施される、実施態様11に記載の方法。
(17) サブステップ(A)~(D)は、ステップ(d)と(e)との間、ステップ(f)と(g)との間、およびステップ(h)と(i)との間に実施される、実施態様11に記載の方法。
(18) ステップ(g)および(h)を少なくとも1回繰り返すことをさらに含む、実施態様11に記載の方法。
(19) ステップ(b)と(c)との間にプラズマを前記滅菌チャンバに適用することをさらに含む、実施態様11に記載の方法。
(20) 前記第1の圧力、前記第2の圧力、前記第3の圧力、前記第4の圧力、および前記第5の圧力はそれぞれ、13.33kPa(100トル)未満である、実施態様11に記載の方法。
【0198】
(21) 内視鏡を滅菌する方法であって、
(a)前記内視鏡を滅菌チャンバ内に受容することと、
(b)真空を前記滅菌チャンバに適用して、前記滅菌チャンバ内部の圧力を第1の圧力まで低下させることであって、前記第1の圧力は、1.33kPa(10トル)未満である、ことと、
(c)滅菌剤を前記滅菌チャンバに導入する前に前記滅菌剤を加熱することも前記滅菌チャンバを加熱することもせずに、前記滅菌剤を前記滅菌チャンバ内に導入することと、
(d)前記滅菌チャンバ内の前記第1の圧力を第1の期間にわたり維持することと、
(e)前記滅菌チャンバを通気して、前記滅菌チャンバ内部の前記圧力を第2の圧力まで上昇させることであって、前記第2の圧力は、前記第1の圧力より高いが、依然として4.00kPa(30トル)未満である、ことと、
(f)真空を適用するか、または気圧になるまで通気して、その後前記真空を適用することと、
を含む、方法。
【国際調査報告】