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特表2023-523692オペレータと機械との間の相互作用を制御するためのシステムおよび方法
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  • 特表-オペレータと機械との間の相互作用を制御するためのシステムおよび方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-07
(54)【発明の名称】オペレータと機械との間の相互作用を制御するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/01 20060101AFI20230531BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20230531BHJP
   A61B 5/256 20210101ALI20230531BHJP
   A61B 5/397 20210101ALI20230531BHJP
   A61B 5/0533 20210101ALI20230531BHJP
   A61B 5/1455 20060101ALI20230531BHJP
   G05B 23/02 20060101ALN20230531BHJP
【FI】
G06F3/01 515
A61B5/00 102A
A61B5/00 G
A61B5/256 200
A61B5/397
A61B5/0533
A61B5/1455
G05B23/02 T
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022557784
(86)(22)【出願日】2021-03-23
(85)【翻訳文提出日】2022-11-11
(86)【国際出願番号】 IB2021052385
(87)【国際公開番号】W WO2021191784
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】102020000006238
(32)【優先日】2020-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522374043
【氏名又は名称】エルダブリューティー3 エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100166338
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 正夫
(72)【発明者】
【氏名】ベッルコ パオロ
【テーマコード(参考)】
3C223
4C038
4C117
4C127
5E555
【Fターム(参考)】
3C223AA12
3C223BB02
3C223EB02
3C223EB05
3C223FF26
3C223HH03
3C223HH06
3C223HH08
3C223HH22
4C038KK10
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4C038KL07
4C038KX01
4C117XA05
4C117XB02
4C117XC11
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4C127AA04
4C127AA07
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4C127LL13
5E555AA64
5E555BA38
5E555BB38
5E555BC01
5E555CA44
5E555CA45
5E555CB69
5E555CB73
5E555CC01
5E555EA27
5E555FA00
(57)【要約】
オペレータ100と機械200との間の少なくとも1つの相互作用を制御するためのシステムであり、オペレータが装着するのに適していて、1つまたは複数の表面筋電図センサ110を含む1つまたは複数のセンサ110、111が設けられている、少なくとも1つのウェアラブルデバイス101を含み、ウェアラブルデバイスは、センサから受信したデータを受信し、集約するのに適した少なくとも1つのデータ収集システム120と、センサから受信したデータを処理するのに適した少なくとも1つのデータ処理システム170と、センサから受信したデータおよび/またはデータ処理システムによって処理されたデータを格納するのに適した少なくとも1つのデータ格納システム160と、センサによって受信されたデータおよび/またはデータ処理システムによって処理されたデータを表示するのに適した少なくとも1つのデータ表示システム180とを含み、システムは、機械のパラメータまたは動作を検出するのに適した1つまたは複数のセンサ203と、ウェアラブルデバイスおよび機械のセンサから受信したデータを管理するのに適した少なくとも1つの制御サブシステム220とをさらに備え、制御サブシステムは、受信したデータを取得し、集約するに適した少なくとも1つのデータハブモジュール251と、オペレータと機械との間の少なくとも1つの相互作用パターンに従って制御データを生成するためにデータハブモジュールによって取得し、集約したデータを分析するのに適した少なくとも1つのエキスパートシステム250とを含み、制御サブシステムはまた、受信したデータおよびこれらのデータの処理の結果を格納するに適した少なくとも1つのデータ格納システム215も含み、制御データは、オペレータおよび/または機械の動作を制御するために制御サブシステムからウェアラブルデバイスおよび/または機械に送信可能である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オペレータ(100)と機械(200)との間の少なくとも1つの相互作用を制御するためのシステムであり、前記システムは、オペレータ(100)が装着するのに適していて、1つまたは複数の表面筋電図センサ(110)を含む1つまたは複数のセンサ(110、111)が設けられている、少なくとも1つのウェアラブルデバイス(101)を含み、前記ウェアラブルデバイス(101)は、前記センサ(110、111)から受信したデータを受信し、集約するのに適した少なくとも1つのデータ収集システム(120)と、前記センサ(110、111)から受信したデータを処理するのに適した少なくとも1つのデータ処理システム(170)と、前記センサ(110、111)から受信したデータおよび/または前記データ処理システム(170)によって処理されたデータを格納するのに適した少なくとも1つのデータ格納システム(160)と、前記センサ(110、111)によって受信されたデータおよび/または前記データ処理システム(170)によって処理されたデータを表示するのに適した少なくとも1つのデータ表示システム(180)とを含む、システムであって、前記システムは、機械(200)のパラメータまたは動作を検出するのに適した1つまたは複数のセンサ(203)と、前記ウェアラブルデバイス(101)のおよび前記機械(200)のセンサ(110、111、203)から受信したデータを管理するのに適した少なくとも1つの制御サブシステム(220)とをさらに備え、前記制御サブシステム(220)は、前記受信したデータを取得し、集約するに適した少なくとも1つのデータハブモジュール(251)と、オペレータ(100)と機械(200)との間の少なくとも1つの相互作用パターンに従って制御データを生成するために前記データハブモジュール(251)によって取得し、集約したデータを分析するのに適した少なくとも1つのエキスパートシステム(250)とを含み、前記制御サブシステム(220)は、前記受信したデータおよびこれらのデータの処理の結果を格納するに適した少なくとも1つのデータ格納システム(215)も含み、前記制御データは、前記オペレータ(100)および/または前記機械(200)の動作を制御するために前記制御サブシステム(220)から前記ウェアラブルデバイス(101)および/または前記機械(200)に送信可能であることを特徴とする、システム。
【請求項2】
前記ウェアラブルデバイス(101)は、前記オペレータ(100)のパラメータまたは動作を測定するのに適した1つまたは複数のセンサ(111)を含み、前記1つまたは複数のセンサ(111)は、慣性測定センサ(IMU)、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、光ファイバ、アクティブまたはパッシブマーカと構造化された光または飛行時間カメラとの両方に基づくモーショントラッキングシステム、サーモグラフィーカメラ、温度、湿度、音の周波数および強度、電磁放射の強度のセンサ、心拍数、電気皮膚反応、水分補給、血糖、乳酸のバイオメトリックセンサおよびその他のバイオセンサ、ステップカウンタおよび/またはGPSベースの地理位置情報システム、セルラーネットワーク(3G、4G、5Gおよび任意の後続のもの)無線周波数(Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、NFC、LoRaWanまたはその他のもの)および/または光学系の中から選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記制御サブシステム(220)は、前記データおよび/または前記結果を表示するのに適した少なくとも1つのデータ表示システム(280)も含む、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ウェアラブルデバイス(101)のおよび/または前記制御サブシステム(220)の前記データ表示システム(180、280)は、テキスト、表、グラフ、図、画像、音および/または振動の形式でデータを出力するのに適した1つまたは複数のデバイスを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記エキスパートシステム(250)は、リアルタイム分析コンポーネント(230)および/またはバッチ分析コンポーネント(225)を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記バッチ分析コンポーネント(225)は、前記ウェアラブルデバイス(101)および/または前記機械(200)についての制御データを生成するために、受信したデータおよび前記制御サブシステム(220)に格納されたオペレータ(100)と機械(200)との間の相互作用パターンを人工知能技術により処理するのに適している、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御サブシステム(220)は、オペレータ(100)と機械(200)との間の相互作用パターンを格納するに適したナレッジベース(290)も含み、前記ナレッジベース(290)は、前記制御データを生成するために前記エキスパートシステム(250)によって生成され、使用される、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記システムは、前記ウェアラブルデバイス(101)により、前記機械(200)によりおよび/または前記制御サブシステム(220)により取得されたデータのアクセス、読み取りおよび修正を管理するのに適した少なくとも1つのアクセス管理サブシステム(400)を含み、前記アクセス管理サブシステム(400)は、送信および受信されるデータにアクセスし、それを読み取りまたは修正する1または複数のオペレータ(100)および1または複数の機械(200)のブロックチェーンレジスタ(401)と、前記ブロックチェーンレジスタ(401)に従ってシステムへのアクセスを管理するためのアクセス管理コンポーネント(402)とを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記システムは、前記オペレータ(100)、前記機械(200)の動き、および/または前記機械(200)の外部の環境(160)の条件を検出するために前記環境(160)中に配置されるのに適した1つまたは複数の外部センサ(150)を含み、前記制御サブシステム(220)は、前記ウェアラブルデバイス(101)および/または前記機械(200)についての前記制御データを生成するための前記外部センサ(150)から受信されたデータも管理するのに適している、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
オペレータ(100)と機械(200)との間の少なくとも1つの相互作用を制御するための方法であって、前記方法は、以下のステップ:
- 前記機械(200)のパラメータまたは動作を検出するのに適した1つまたは複数のセンサ(203)を前記機械(200)に適用する、ステップ、
- 前記オペレータ(100)が、1つまたは複数の表面筋電図センサ(110)を含む1つまたは複数のセンサ(110、111)が設けられているウェアラブルデバイス(101)を装着するステップであって、前記ウェアラブルデバイス(101)は、前記センサ(110、111)から受信したデータを受信し、集約するのに適した少なくとも1つのデータ収集システム(120)、前記センサ(110、111)から受信したデータを処理するのに適した少なくとも1つのデータ処理システム(170)、前記センサ(110、111)から受信したデータおよび/または前記データ処理システム(170)によって処理されたデータを格納するのに適した少なくとも1つのデータ格納システム(160)、ならびに前記センサ(110、111)から受信されたデータおよび/または前記データ処理システム(170)によって処理されたデータを表示するのに適した少なくとも1つのデータ表示システム(180)を含む、ステップ、
- 前記ウェアラブルデバイス(101)のおよび前記機械(200)の前記センサ(110、111、203)が、このデータを受信し、管理する制御サブシステム(220)にデータを送信するステップであって、前記制御サブシステム(220)は、受信されたデータを取得し、集約するのに適したデータハブモジュール(251)、少なくとも受信されたデータを格納するのに適したデータ格納システム(215)、および前記データハブモジュール(251)によって取得され、集約されたデータを分析するのに適した少なくとも1つのエキスパートシステム(250)を含む、ステップ、
- 前記制御サブシステム(220)が、オペレータ(100)と機械(200)との間の少なくとも1つの相互作用パターンに従って制御データを生成するステップ、
- 前記制御サブシステム(220)が、前記オペレータ(100)および/または前記機械(200)の動作を制御するために前記制御データを前記ウェアラブルデバイス(101)および/または前記機械(200)に送信するステップ、
を含む、方法。
【請求項11】
前記エキスパートシステム(250)は、前記ウェアラブルデバイス(101)および/または前記機械(200)についての前記制御データを生成するために、受信されたデータおよび前記制御サブシステム(220)に格納されたオペレータ(100)と機械(200)との間の相互作用パターンを人工知能技術により処理する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
以下のさらなるステップ:
- 1つまたは複数の外部センサ(150)が、前記オペレータ(100)、前記機械(200)の動き、および/または前記機械(200)の外部の環境(160)の条件を検出するために前記環境(160)中に配置されるステップ、
- 前記制御サブシステム(220)が、前記外部センサ(150)から受信されたデータも管理するステップ、
- 前記制御サブシステム(220)が、前記外部センサ(150)から受信されたデータにも従って前記制御データを生成するステップ、
を含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
少なくとも1つのアクセス管理サブシステム(400)が、前記ウェアラブルデバイス(101)により、前記機械(200)によりおよび/または前記制御サブシステム(220)により取得されたデータのアクセス、読み取りおよび修正を管理し、前記アクセス管理サブシステム(400)が、送信および受信されるデータにアクセスし、それを読み取りまたは修正する1または複数のオペレータ(100)および1つまたは複数の機械(200)の少なくとも1つのブロックチェーンレジスタ(401)、ならびに前記ブロックチェーンレジスタ(401)に従ってシステムへのアクセスを管理するための少なくとも1つのアクセス管理コンポーネント(402)を含む、請求項10~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記表面筋電図センサ(110)のデータの分析が、以下のステップ:
- 前記センサ(110)の生データ(D1、D1’、D1’’)が、周波数ドメインでフィルタリングされて、フィルタリングされたデータ(D2、D2’、D2’’)を得るステップ、
- 前記フィルタリングされたデータ(D2、D2’、D2’’)が平滑化されるステップ、
- 前記平滑化されたデータ(D3、D3’、D3’’)が処理されて、前記データの二乗平均平方根値(D4、D4’、D4’’)を得るステップ、
を含む、請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記ステップが、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステムによって実行される、請求項10~14のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、オペレータと機械との間の相互作用を制御するためのシステムに関する。本明細書はまた、前記システムによって実行され得る方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、および特許文献5は、身体の動作および運動を捕捉するための加速度計(accelerometer)、ジャイロスコープ(gyroscope)、筋電図検査(electromyography)、または視覚センサなどの、異なる種類のセンサによって人の行為および動きに関するデータを取得するためにウェアラブルデバイスを利用するシステムおよび方法を記載している。
【0003】
しかしながら、これらの公知のシステムおよび方法において、ウェアラブルデバイスから取得したデータでは、オペレータと機械との間の相互作用を制御することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許第1531726号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2015/0148619 A1号明細書
【特許文献3】米国特許第6002957号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2019/0224841 A1号明細書
【特許文献5】国際公開第2018/042407 A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本明細書の目的は、前記欠点のないシステムおよび方法を提供することである。前記目的は、システムおよび方法によって達成され、その主な特徴は、添付の特許請求の範囲に明記されており、本明細書の不可欠な部分とみなされる。
【0006】
それらの特定のアーキテクチャのおかげで、本明細書によるシステムおよび方法は、オペレータの行為および動きと、そのオペレータが実施するタスクとの間でリンクされ、次いでまた、オペレータが使用する少なくとも1つの機械からも発生するデータ、例えば、可動要素の位置、アクチュエータによって生成されたトルク、速度、温度、および機械の状態を測定する他の物理量にも関連するデータを自動的に提供するようにして、先行技術の限界を克服する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、このシステムおよび方法は、特定のバッチ分析のおかげで、リアルタイムでおよび/または長期的にオペレータの健康に対する起こり得る危険性をオペレータに警告し、また、幾人かのオペレータといくつかの機械との間の相互作用における補完的な動きでさえも改善するように、使用される機械のアクチュエータまたは存在する他のオペレータに制御データを送信することを可能にする。
【0008】
特定の制御サブシステムのおかげで、このシステムおよび方法は、データの取得、受信したデータの分析の実行、オペレータのウェアラブルデバイスおよび接続された機械への制御データ、例えば、アクチュエータの速度および/またはトルクの送信、また、リアルタイムでのデータ処理の結果の表示、ならびにデータおよび処理の結果の両方の格納を可能にする。制御サブシステムは、データに関する推論を実行し、オペレータの特定の作業タスクの間、および特定の機械との相互作用の間、個々のオペレータに合わせても使用される行為、動き、および姿勢の最適化に関するパターンを作成および更新するための人工知能技術を好ましくは使用する。
【0009】
また、システムの構造により、オペレータの生活の質およびオペレータが機械と相互作用する生産プロセスの質をさらに改善するように、ユーザ、機械、および好ましくはまた、それらが存在する環境に関するデータの取得、分析、および表示も可能になる。
【0010】
また、システムコンポーネントにより、身体的ストレス、例えば、反復作業および/または重い組立ライン作業、商品の取り扱い、病院でのケアなどを伴う様々なタスクの間の人間工学、安全性およびコラボレーションの改善を導くために自動学習パターンの収集および保存が可能になる。
【0011】
このシステムおよび方法は、好ましくは、ブロックチェーン技術に基づくアクセス管理サブシステムを利用し、これにより、全てのシステムコンポーネントによって交換されたデータにアクセスし、それを読み取りまたは修正するエンティティ(機械およびオペレータ)のレジスタの作成および安全な管理が可能になる。
【0012】
特に、制御サブシステムは、オペレータの健康を維持するために最適なタイプの動きに関して特定のオペレータに警告およびアドバイスすること、ならびに特定のオペレータおよびオペレータの特定の状態に従ってそのときに機械の挙動を最適化するために機械に制御データ、例えば、ウェアラブルデバイスまたは外部センサによって取得された姿勢、疲労、筋肉ストレス、心拍数および他のパラメータを送信することを可能にする。
【0013】
例えば、組立タスクにおいてオペレータと相互作用するロボットは、ジョイントにおけるアクチュエータの速度もしくはトルクを変更させることができるか、または危険な状況を回避するためもしくはオペレータの正確な姿勢およびオペレータのウェアラブルデバイスによるその動きで検出されたオペレータのパラメータに従って組み立てられたコンポーネントの正確な位置を示すためにオペレータと相互作用する環境の空間内でその構成、位置および方向を変更させることができる。
【0014】
ウェアラブルデバイスは表面筋電図センサ(surface electromyographic sensor)を備え、この方法は、ウェアラブルデバイスから得られたデータの質を改善するために、周波数ドメインで分析する、これらの特定のセンサから得られたデータを処理する特定のステップを含む。
【0015】
本明細書によるシステムおよび方法のさらなる利点および特徴は、添付の図面を参照して、特許請求の範囲の非限定的な例とみなされるいくつかの実施形態の以下の詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、オペレータと機械との間の相互作用を示す。
図2図2は、システムの実施形態のスキームである。
図3図3は、方法の実施形態のフローチャートである。
図4図4は、方法の変形のフローチャートである。
図5図5は、方法におけるデータ処理ステップを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1および図2に示すように、少なくとも1人のオペレータ100、例えば、人は、少なくとも1つのウェアラブルデバイス101、例えばスーツを着用することができ、このスーツには、少なくとも1つの機械200、例えばロボットとのオペレータ100の相互作用の間、オペレータ100の筋肉活動を測定するのに適した1つまたは複数の表面筋電図センサ(surface electromyographic sensor)110が設けられている。機械200には、1つまたは複数のアクチュエータ201、例えば、電気または油圧モータ、および1つまたは複数の可動要素202、例えばアクチュエータ201によって駆動されるロボットの作業ヘッドおよび/またはアーム部分を設けることができる。機械200は、アクチュエータ201および/または可動要素202のパラメータまたは動作を検出するのに適した1つまたは複数のセンサ203をさらに備える。センサ203は、機械200、特にアクチュエータ201および可動要素202の位置、トルク、速度、温度、または他の物理量のセンサを備えることができる。
【0018】
ウェアラブルデバイス101は、オペレータ100のさらなるパラメータまたは動作、例えば、心拍数(heart rate)、体温(body temperature)、血圧(blood pressure)、呼吸(respiration)、発汗(sweating)、ならびにオペレータ100の身体または手足の姿勢、速度および/または加速度を測定するのに適した1つまたは複数のさらなるセンサ111を備えることができる。さらなるセンサ111は、特に、慣性測定センサ(inertial measurement sensor)(IMU)、加速度計(accelerometer)、ジャイロスコープ(gyroscope)、磁力計(magnetometer)、光ファイバ(optical fibre)、アクティブまたはパッシブマーカと構造化された光または飛行時間カメラ(structured light or flight-time camera)との両方に基づくモーショントラッキングシステム(motion-tracking system)、サーモグラフィーカメラ(thermographic camera)、温度、湿度、音の周波数および強度、電磁放射(electromagnetic radiation)の強度のセンサ、心拍数(heart rate)、電気皮膚反応(galvanic skin response)、水分補給(hydration)、血糖(blood glucose)、乳酸(lactic acid)のバイオメトリックセンサ(biometric sensor)およびその他のバイオセンサ、ステップカウンタおよび/またはGPSベースの地理位置情報システム(geolocation system)、セルラーネットワーク(3G、4G、5Gおよび任意の後続のもの)無線周波数(Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、NFC、LoRaWanまたはその他のもの)および/または光学系(optical system)を含むことができる。
【0019】
ウェアラブルデバイス101は、センサ110、111から受信したデータを受信して集約する(receive and aggregate the data received from the sensors)のに適した少なくとも1つのデータ収集システム120と、センサ110、111から受信したデータを処理するのに適した少なくとも1つのデータ処理システム170と、センサ110、111から受信したデータおよび/またはデータ処理システム170によって処理されたデータを格納するのに適した少なくとも1つのデータ格納システム160と、センサ110、111から受信したデータおよび/またはデータ処理システム170によって処理されたデータを表示するのに適した少なくとも1つのデータ表示システム180とをさらに備えることができる。
【0020】
例えば、圧力、音、光、温度、または動きセンサなどの1つまたは複数の外部センサ150を、機械200の外部の環境160に配置して、オペレータ100、機械200の動き、または例えば、環境160内の環境ノイズ、振動、気温もしくは照明のような環境条件を検出することができる。
【0021】
さらなるウェアラブルデバイス101を備えたさらなるオペレータ100が、第1のオペレータ100および機械200が存在する同じ環境160に存在することができる。アクチュエータ201およびセンサ203を備えたさらなる機械200も、環境160に存在することができる。
【0022】
このシステムは、少なくとも1つのウェアラブルデバイス101によって、および少なくとも1つの機械200のセンサ203によって、ならびに存在する場合、さらなるウェアラブルデバイス101、さらなるセンサ203および/または外部センサ150によって受信または送信されたデータを管理するのに適した少なくとも1つの制御サブシステム220を備える。制御サブシステム220は、特に、ウェアラブルデバイス101によって、機械200のセンサ203によって、および/または外部センサ150によって送信されたデータを取得し、集約するのに適したデータハブモジュール251、ならびにデータハブモジュール251によって、特に、リアルタイム分析コンポーネント230および/またはバッチ分析コンポーネント225によって取得されたデータを分析するのに適した少なくとも1つのエキスパートシステム250を備える。
【0023】
エキスパートシステム250のリアルタイム分析コンポーネント230は、受信したデータをリアルタイムで分析し、以前に詳しく述べたオペレータと機械との間の少なくとも1つの相互作用パターンに基づいて、リアルタイム制御データ、特に、警告、警報、情報、命令および/またはコマンドを生成する。制御データは、制御サブシステム220のエキスパートシステム250によってウェアラブルデバイス101に送られて、オペレータ100および/または機械200の動作を制御するために、データ表示システム180を介してオペレータ100に、機械200のアクチュエータ203に、および/または環境160を監視する外部センサ150にアラートおよび信号を送ることができる。
【0024】
特に、バッチ分析コンポーネント225は、人工知能技術(ディープ人工ニューラルネットワーク、パターン認識技術、および教師あり学習、教師なし学習、または混合学習の他の公知の方法などの機械学習ツール)を採用し、受信したデータ、および制御サブシステム220に格納されたオペレータと機械との間の相互作用パターンを使用することによって、ウェアラブルデバイス101および/または機械200についての制御データを処理することが可能になる。
【0025】
エキスパートシステム250はまた、データハブモジュール251を介してウェアラブルデバイス101および/または機械200に前記制御データを送信するのに適した送信システム231を含むことができる。
【0026】
制御サブシステム220はまた、受信したデータおよびこれらのデータの処理結果を格納することができる少なくとも1つのデータ格納システム215、ならびに/または前記データおよび/もしくは結果を表示するのに適した少なくとも1つのデータ表示システム280も備えることができる。
【0027】
ウェアラブルデバイス101および/または制御サブシステム220のデータ表示システム180、280は、テキスト、表、チャート、図、画像、音および/または振動の形式でデータを出力するのに適しており、例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、タブレット、ハンドヘルドPC、スマートフォン、スマートウォッチ、スマートグラス、ウェアラブルコンピュータ、組み込みシステム、または出力手段を含む他の同様の電子デバイスなどの、これらの形式を表すのに適した1つまたは複数のデバイスを含む。
【0028】
制御サブシステム220はまた、制御データを生成するためにエキスパートシステム250によって生成および使用された、オペレータと機械との間の相互作用パターンを格納するのに適したナレッジベース290も備えることができる。
【0029】
このシステムは、ウェアラブルデバイス101、機械200、および/または制御サブシステム220によって取得されたデータのアクセス、読み取り、および修正を管理するのに適した少なくとも1つのアクセス管理サブシステム400を備えることができる。アクセス管理サブシステム400は、環境160内の様々なポイントに、また、ウェアラブルデバイス101上もしくは機械200上に、または他の場所に配置することができ、ならびに/または好ましくは、送信および受信されたデータにアクセスし、それを読み取り、もしくは修正する、オペレータ100および機械200のブロックチェーンレジスタ401、ならびに/またはブロックチェーンレジスタ401に基づいてシステムへのアクセスを管理するためのアクセス管理コンポーネント402を備えるブロックチェーン技術を利用する。ブロックチェーンレジスタ401は、特に、ブロックチェーン技術に基づく分散型レジスタであり、共有された不変のデータ構造を含み、レジスタデータはブロックにグループ化され、時系列で連結される。前記連結およびブロックチェーンレジスタ401の完全性は、暗号アルゴリズムによって保証される。
【0030】
このシステムは、ウェアラブルデバイス101、外部センサ150、機械200、制御サブシステム220、および/またはアクセス管理サブシステム400に、および/またはそれらから、データを送信するのに適した1つまたは複数の装置300を備える。装置300は、有線または無線接続、特にローカルデータネットワーク、地理的データネットワーク、またはクラウドプラットフォームを備えることができる。
【0031】
図3は、オペレータ100が機械200と相互作用する、一実施形態による方法の第1のステップS1と、オペレータ100のウェアラブルデバイス101のセンサ110および111が、制御サブシステム220にデータを送信する、第2のステップS2とを示す。その間、機械200は、ステップS3において、アクチュエータ201および可動要素202を伴って動作し、その結果、ステップS4において、機械200のセンサ203および環境160内の任意の外部センサ150が、制御サブシステム220にデータを送信する。
【0032】
ステップS5において、データハブモジュール251は、ウェアラブルデバイス101、機械200、および/または外部センサ150によって送信されたデータを捕捉し、集約し、その後、ステップS6において、リアルタイム分析コンポーネント230が、受信したデータを分析し、ステップS7において送信システム231およびデータハブモジュール251を介してウェアラブルデバイス101に、ならびに/またはステップS8において機械200のアクチュエータ201にリアルタイムで送信される制御データを生成する。この制御データに対応する情報および/またはリアルタイム分析コンポーネント230によって得られた他の結果は、ステップS9においてデータ表示システム280によって表示され得る。
【0033】
データハブモジュール251によって管理されるデータは、ステップS10においてデータ格納システム215に格納することができ、その結果、次に、それらは、ステップS11においてバッチ分析コンポーネント225によって分析され、ステップS12においてナレッジベース290を更新することができ、および/またはステップS13においてレポートを作成することができる。
【0034】
図4は、上述の実施形態の変形による方法の第1のステップS1および第2のステップS2を示し、これらのステップは上記のものに対応する。しかしながら、ステップS20において、センサ110、111によって得られたデータは、データ処理システム170によって処理され、このデータ処理システム170は、ステップS21においてデータ表示システム180によってオペレータ100に制御データを送る。ステップS22において、センサ110、111によって得られたデータは、ウェアラブルデバイス101のデータストレージシステム160に格納され得る。ステップS23において、センサ110、111によって得られたデータは、データハブモジュール251に送られて、ステップS5から開始する、上記の方法のステップを実行することができる。
【0035】
図5は、オペレータ100の3つの異なる筋肉群の3つの筋電図センサ110によって得られたデータ分析ステップの結果を示す。
【0036】
ミリ秒単位で示された時間Tの期間に実行される第1のステップS100において、特に上述のステップS6の間、3つのセンサ110の生データD1(明るい灰色)、D1’(暗い灰色)、およびD1’’(中程度の灰色)は、リアルタイム分析コンポーネント230によって同時に取得される。これらの生データD1、D1’、D1’’の値V1は、例えば、各センサ110によって生成される電気信号のmV単位の電圧またはmA単位の電流に対応し得る。
【0037】
第2のステップS101において、生データD1、D1’およびD1’’は、リアルタイム分析コンポーネント230によってフィルタリングされ、値V2を有するフィルタリングされたデータD2、D2’およびD2’’が得られる。フィルタリングは、例えば、バンドパスフィルタ、特に三次バターワース(Butterworth)フィルタ(ローカット40、ハイカット134,9)を使用して得られる。
【0038】
第3のステップS102において、フィルタリングされたデータD2、D2’およびD2’’は、リアルタイム分析コンポーネント230によって、例えば、Savitzky-Golayフィルタによって平滑化されて、値V3を有する平滑化されたデータD3、D3’およびD3’’が得られる。
【0039】
第4のステップS103において、平滑化されたデータD3、D3’およびD3’’は、リアルタイム分析コンポーネント230によって処理されて、値V4を有する二乗平均平方根値(root mean square value)D4、D4’およびD4’’が得られ、これらはその後、本明細書によるシステムおよび方法のさらなるデータ処理のために使用される。
【0040】
当業者は、添付の特許請求の範囲内に留まりながら、本明細書で説明および図示した実施形態に変更または追加を行うことができる。特に、さらなる実施形態は、添付の請求項のうちの1つの技術的特徴を、個別にまたは任意の相互の組み合わせで、本文に記載されているかまたは図面に例示されている1つまたは複数の技術的特徴と共に追加して含むことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-04-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのウェアラブルデバイス(101)を含むシステムであって、前記ウェアラブルデバイス(101)は、
a.オペレータ(100)が装着するのに適していて、
b.1つまたは複数の表面筋電図センサ(110)を含む1つまたは複数のセンサ(110、111)が設けられ
c.前記センサ(110、111)から受信したデータを受信し、集約するのに適した少なくとも1つのデータ収集システム(120)を備え、
d.前記センサ(110、111)から受信したデータを処理するのに適した少なくとも1つのデータ処理システム(170)を備え、
e.前記センサ(110、111)から受信したデータおよび/または前記データ処理システム(170)によって処理されたデータを格納するのに適した少なくとも1つのデータ格納システム(160)を備え、
f.前記センサ(110、111)によって受信されたデータおよび/または前記データ処理システム(170)によって処理されたデータを表示するのに適した少なくとも1つのデータ表示システム(180)を備え、
前記システムは、
g.少なくとも1つの機械(200)の1つまたは複数のアクチュエータ(201)のおよび/または前記アクチュエータ(201)によって駆動される1つまたは複数の可動要素(202)のパラメータまたは動作を検出するのに適した1つまたは複数のセンサ(203)と、
h.前記ウェアラブルデバイス(101)のおよび前記機械(200)のセンサ(110、111、203)から受信したデータを管理するのに適した少なくとも1つの制御サブシステム(220)であって、前記制御サブシステム(220)は、前記受信したデータを取得し、集約するに適した少なくとも1つのデータハブモジュール(251)を備える、少なくとも1つの制御サブシステム(220)と、
i.前記受信したデータおよびこれらのデータの処理の結果を格納するのに適した少なくとも1つのデータ格納システム(215)とをさらに備え、
前記制御サブシステム(220)は、オペレータ(100)と機械(200)との間の少なくとも1つの相互作用パターンに従って制御データを生成するために前記データハブモジュール(251)によって取得し、集約したデータを分析するのに適した少なくとも1つのエキスパートシステム(250)をさらに備え、前記制御サブシステム(220)は、前記オペレータ(100)前記機械(200)との間の少なくとも1つの相互作用を制御するために、前記制御データを前記ウェアラブルデバイス(101)および前記機械(200)の前記アクチュエータ(203)に送信するのに適していることを特徴とする、システム。
【請求項2】
前記ウェアラブルデバイス(101)は、前記オペレータ(100)のパラメータまたは動作を測定するのに適した1つまたは複数のセンサ(111)を含み、前記1つまたは複数のセンサ(111)は、慣性測定センサ(IMU)、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、光ファイバ、アクティブまたはパッシブマーカと構造化された光または飛行時間カメラとの両方に基づくモーショントラッキングシステム、サーモグラフィーカメラ、温度、湿度、音の周波数および強度、電磁放射の強度のセンサ、心拍数、電気皮膚反応、水分補給、血糖、乳酸のバイオメトリックセンサおよびその他のバイオセンサ、ステップカウンタおよび/またはGPSベースの地理位置情報システム、セルラーネットワーク(3G、4G、5Gおよび任意の後続のもの)無線周波数(Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、NFC、LoRaWanまたはその他のもの)および/または光学系の中から選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記制御サブシステム(220)は、前記データおよび/または前記結果を表示するのに適した少なくとも1つのデータ表示システム(280)も含む、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ウェアラブルデバイス(101)のおよび/または前記制御サブシステム(220)の前記データ表示システム(180、280)は、テキスト、表、グラフ、図、画像、音および/または振動の形式でデータを出力するのに適した1つまたは複数のデバイスを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記エキスパートシステム(250)は、リアルタイム分析コンポーネント(230)および/またはバッチ分析コンポーネント(225)を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記バッチ分析コンポーネント(225)は、前記ウェアラブルデバイス(101)および/または前記機械(200)についての制御データを生成するために、受信したデータおよび前記制御サブシステム(220)に格納されたオペレータ(100)と機械(200)との間の相互作用パターンを人工知能技術により処理するのに適している、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御サブシステム(220)は、オペレータ(100)と機械(200)との間の相互作用パターンを格納するに適したナレッジベース(290)も含み、前記ナレッジベース(290)は、前記制御データを生成するために前記エキスパートシステム(250)によって生成され、使用される、請求項1~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記システムは、前記ウェアラブルデバイス(101)により、前記機械(200)によりおよび/または前記制御サブシステム(220)により取得されたデータのアクセス、読み取りおよび修正を管理するのに適した少なくとも1つのアクセス管理サブシステム(400)を含み、前記アクセス管理サブシステム(400)は、送信および受信されるデータにアクセスし、それを読み取りまたは修正する1または複数のオペレータ(100)および1または複数の機械(200)のブロックチェーンレジスタ(401)と、前記ブロックチェーンレジスタ(401)に従ってシステムへのアクセスを管理するためのアクセス管理コンポーネント(402)とを含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記システムは、前記オペレータ(100)、前記機械(200)の動き、および/または前記機械(200)の外部の環境(160)の条件を検出するために前記環境(160)中に配置されるのに適した1つまたは複数の外部センサ(150)を含み、前記制御サブシステム(220)は、前記ウェアラブルデバイス(101)および/または前記機械(200)についての前記制御データを生成するための前記外部センサ(150)から受信されたデータも管理するのに適している、請求項1~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
少なくとも1のオペレータ(100)と少なくとも1つの機械(200)との間の少なくとも1つの相互作用を制御するための方法であって、前記方法は、以下のステップ:
- 前記機械(200)の1つまたは複数のアクチュエータ(201)のおよび/または前記アクチュエータ(201)によって駆動される1つまたは複数の可動要素(202)のパラメータまたは動作を検出するのに適した1つまたは複数のセンサ(203)を前記機械(200)に適用する、ステップ、
- 前記オペレータ(100)が、1つまたは複数の表面筋電図センサ(110)を含む1つまたは複数のセンサ(110、111)が設けられているウェアラブルデバイス(101)を装着するステップであって、前記ウェアラブルデバイス(101)は、前記センサ(110、111)から受信したデータを受信し、集約するのに適した少なくとも1つのデータ収集システム(120)、前記センサ(110、111)から受信したデータを処理するのに適した少なくとも1つのデータ処理システム(170)、前記センサ(110、111)から受信したデータおよび/または前記データ処理システム(170)によって処理されたデータを格納するのに適した少なくとも1つのデータ格納システム(160)、ならびに前記センサ(110、111)から受信されたデータおよび/または前記データ処理システム(170)によって処理されたデータを表示するのに適した少なくとも1つのデータ表示システム(180)を含む、ステップ、
- 前記ウェアラブルデバイス(101)のおよび前記機械(200)の前記センサ(110、111、203)が、このデータを受信し、管理する制御サブシステム(220)にデータを送信するステップであって、前記制御サブシステム(220)は、受信されたデータを取得し、集約するのに適したデータハブモジュール(251)、少なくとも受信されたデータを格納するのに適したデータ格納システム(215)、および前記データハブモジュール(251)によって取得され、集約されたデータを分析するのに適した少なくとも1つのエキスパートシステム(250)を含む、ステップ、
- 前記制御サブシステム(220)が、オペレータ(100)と機械(200)との間の少なくとも1つの相互作用パターンに従って制御データを生成するステップ、
- 前記制御サブシステム(220)が、前記オペレータ(100)前記機械(200)との間の少なくとも1つの相互作用を制御するために前記制御データを前記ウェアラブルデバイス(101)および前記機械(200)の前記アクチュエータ(203)に送信するステップ、
を含む、方法。
【請求項11】
前記エキスパートシステム(250)は、前記ウェアラブルデバイス(101)および/または前記機械(200)についての前記制御データを生成するために、受信されたデータおよび前記制御サブシステム(220)に格納されたオペレータ(100)と機械(200)との間の相互作用パターンを人工知能技術により処理する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
以下のさらなるステップ:
- 1つまたは複数の外部センサ(150)が、前記オペレータ(100)、前記機械(200)の動き、および/または前記機械(200)の外部の環境(160)の条件を検出するために前記環境(160)中に配置されるステップ、
- 前記制御サブシステム(220)が、前記外部センサ(150)から受信されたデータも管理するステップ、
- 前記制御サブシステム(220)が、前記外部センサ(150)から受信されたデータにも従って前記制御データを生成するステップ、
を含む、請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
少なくとも1つのアクセス管理サブシステム(400)が、前記ウェアラブルデバイス(101)により、前記機械(200)によりおよび/または前記制御サブシステム(220)により取得されたデータのアクセス、読み取りおよび修正を管理し、前記アクセス管理サブシステム(400)が、送信および受信されるデータにアクセスし、それを読み取りまたは修正する1または複数のオペレータ(100)および1つまたは複数の機械(200)の少なくとも1つのブロックチェーンレジスタ(401)、ならびに前記ブロックチェーンレジスタ(401)に従ってシステムへのアクセスを管理するための少なくとも1つのアクセス管理コンポーネント(402)を含む、請求項10~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記表面筋電図センサ(110)のデータの分析が、以下のステップ:
- 前記センサ(110)の生データ(D1、D1’、D1’’)が、周波数ドメインでフィルタリングされて、フィルタリングされたデータ(D2、D2’、D2’’)を得るステップ、
- 前記フィルタリングされたデータ(D2、D2’、D2’’)が平滑化されるステップ、
- 前記平滑化されたデータ(D3、D3’、D3’’)が処理されて、前記データの二乗平均平方根値(D4、D4’、D4’’)を得るステップ、
を含む、請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記ステップが、請求項1~9のいずれか一項に記載のシステムによって実行される、請求項10~14のいずれか一項に記載の方法。
【国際調査報告】