(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-07
(54)【発明の名称】沸騰水型原子炉燃料移動シミュレータ
(51)【国際特許分類】
G09B 9/00 20060101AFI20230531BHJP
G21C 19/02 20060101ALI20230531BHJP
G21C 17/08 20060101ALI20230531BHJP
G06T 19/00 20110101ALI20230531BHJP
【FI】
G09B9/00 B
G21C19/02 020
G21C17/08
G06T19/00 300B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022562557
(86)(22)【出願日】2021-04-15
(85)【翻訳文提出日】2022-11-11
(86)【国際出願番号】 US2021027382
(87)【国際公開番号】W WO2021216342
(87)【国際公開日】2021-10-28
(32)【優先日】2020-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508177046
【氏名又は名称】ジーイー-ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】GE-HITACHI NUCLEAR ENERGY AMERICAS, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】ウィットソル,ジョン シー.
(72)【発明者】
【氏名】エスクデロ,リカルド モレノ
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー,トレーシー シー.
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー,ロバート スティーブ
(72)【発明者】
【氏名】キローラン,ジェームズ フランシス
(72)【発明者】
【氏名】ペルトン,コーリー ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ディーベル,ジェーアール.,トーマス エドワード
【テーマコード(参考)】
2G075
5B050
【Fターム(参考)】
2G075AA03
2G075BA16
2G075CA38
2G075DA20
2G075FA13
2G075GA35
5B050AA03
5B050BA09
5B050BA11
5B050EA09
5B050EA27
5B050FA02
5B050FA05
(57)【要約】
燃料移動シミュレータシステムは、仮想燃料補給フロア環境を生成するように構成された仮想現実(VR)システムと、仮想燃料補給フロア環境への物理的インタフェースを提供するように構成された燃料移動シミュレータアセンブリと、を備え、燃料移動シミュレータアセンブリは、レプリカマストと、レプリカマストに接続されたレプリカ制御操作盤と、レプリカマストおよびレプリカ制御操作盤を支持するように構成された支持構造とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料移動シミュレータシステムであって、
仮想燃料補給フロア環境を生成するように構成された仮想現実(VR)システムと、
前記仮想燃料補給フロア環境への物理的インタフェースを提供するように構成された燃料移動シミュレータアセンブリと、
を備え、
前記燃料移動シミュレータアセンブリは、レプリカマストと、前記レプリカマストに接続されるレプリカ制御操作盤と、前記レプリカマストおよび前記レプリカ制御操作盤を支持するように構成された支持構造と、を備える燃料移動シミュレータシステム。
【請求項2】
前記支持構造は、
コネクタを備え、
前記レプリカは、前記コネクタに接続される請求項1に記載の燃料移動シミュレータシステム。
【請求項3】
前記コネクタは、前記レプリカマストおよび前記レプリカ制御操作盤が前記支持構造に対して移動可能となるように、1つ以上の自由度をサポートする請求項2に記載の燃料移動シミュレータシステム。
【請求項4】
前記支持構造は、
複数の垂直方向サポートと、
前記複数の垂直方向サポートによって支持される水平方向サポートと、をさらに備える請求項3に記載の燃料移動シミュレータシステム。
【請求項5】
前記コネクタは、前記水平方向サポートに接続され、
前記レプリカマストは、前記レプリカ操作盤が前記水平方向サポートに対して前記レプリカマストの中心軸周りに回転可能となるように、前記コネクタを介して前記水平方向サポートに接続される請求項4に記載の燃料移動シミュレータシステム。
【請求項6】
VRシステムは、
赤外線(IR)光を放出するように構成された複数のトラッカ天井パネルを備える請求項1に記載の燃料移動シミュレータシステム。
【請求項7】
前記レプリカマストは、前記複数のトラッカ天井パネルのうちの1つ以上によって放出されるIR光に基づき、前記レプリカマストの向きを示す信号を生成するように構成されたセンサを備える請求項6に記載の燃料移動シミュレータシステム。
【請求項8】
前記VRシステムは、
VRヘッドセットを備え、前記VRヘッドセットは、
前記複数のトラッカ天井パネルのうちの1つ以上によって放出されるIR光に基づき、前記VRヘッドセットを装着したユーザの位置を追跡するための信号を生成するように構成されたトラッカと、
前記ユーザに、前記仮想燃料補給フロア環境の場面を表示するように構成されたVRディスプレイと、を備える請求項7に記載の燃料移動シミュレータシステム。
【請求項9】
前記VRシステムは、前記仮想燃料補給フロア環境が仮想燃料移動キャブ、原子炉プール、および前記原子炉プール内の炉心を備えるように、前記仮想燃料補給フロア環境を生成するように構成される請求項1に記載の燃料移動シミュレータシステム。
【請求項10】
前記仮想燃料移動キャブは、前記レプリカマストおよび前記レプリカ制御操作盤に各々対応した仮想マストおよび仮想制御操作盤を備える請求項9に記載の燃料移動シミュレータシステム。
【請求項11】
燃料移動シミュレータアセンブリであて、
レプリカマストと、
前記レプリカマストに接続されたレプリカ制御操作盤と、
前記レプリカマストおよび前記レプリカ制御操作盤を支持するように構成された支持構造と、を備える燃料移動シミュレータアセンブリ。
【請求項12】
前記支持構造は、
コネクタを備え、
前記レプリカマストは、前記コネクタに接続される請求項11に記載の燃料移動シミュレータアセンブリ。
【請求項13】
前記コネクタは、前記レプリカマストおよび前記レプリカ制御操作盤が前記支持構造に対して移動可能となるように、1つ以上の自由度をサポートするように構成される請求項12に記載の燃料移動シミュレータアセンブリ。
【請求項14】
前記支持構造は、
複数の垂直方向サポートと、
前記複数の垂直方向サポートによって支持される水平方向サポートと、をさらに備える
請求項13に記載の燃料移動シミュレータアセンブリ。
【請求項15】
前記コネクタは、前記水平方向サポートに接続され、
前記レプリカマストは、前記レプリカ制御操作盤が前記水平方向サポートに対して前記レプリカマストの中心軸周りに回転可能となるように、前記コネクタを介して前記水平方向サポートに接続される請求項14に記載の燃料移動シミュレータアセンブリ。
【請求項16】
前記レプリカマストは、前記レプリカマストの向きを示す信号を生成するように構成されたセンサを備える請求項15に記載の燃料移動シミュレータアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合設備作業のためのトレーニングを提供する分野全般に関連し、特に、沸騰水型原子炉(BWR)燃料補給作業のためのトレーニングを提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所等の複合プロセス設備の作業には、知識および経験の豊富な人材のチームによって実施される複雑なプロセスが含まれる。しかしながら、経験豊富な人材が退職、転職、またはプロセス設備の特定チームでのサービスを離脱すると、そのチームは、新たな人材がチームを去った経験豊富な人材の代わりとなる必要がある。新たな人材は、例えば、経験の浅い人材であったり、かつ/または、チーム外からの経験豊富な人材であり得る。新たな人材が複合プロセスの複雑なプロセスの実施に安全に順応するためには、新たな人材が、前述の複雑なプロセスについてトレーニングとチーム育成を実施できることが重要である。
【0003】
燃料補給の際の燃料移動チームまたは沸騰水型原子炉(BWR)設備の燃料移動作業によって実施されるプロセスは、前述の複雑なプロセスの例である。燃料移動チームは、作業員(原子炉シャットダウンオペレータまたはSRO)と非作業員(燃料移動者およびスポッタ)で形成される。チーム育成は、燃料移動チームが、コミュニケーションと停止に先立つ燃料移動プロセスの実施とを熟練させることで、可能な限り効率的且つ効果的にそのプロセスを実行できるようにするために、推奨且つ実施される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
いくつかの理由により、停止に先立って現場外のトレーニング施設でこのようなチームを集めることがさらに困難になってきている。
【0005】
少なくともいくつかの例としての実施形態によると、燃料移動シミュレータは、仮想環境(例えば、仮想原子炉)内に物理的環境(例えば、燃料補給マストおよびキャブ)を配置し、2つの環境を相互作用させる。少なくともいくつかの例としての実施形態に係る燃料移動シミュレータはまた、トレーナに、より効果的なトレーニングおよびチーム育成のためのシミュレーションと相互作用させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
少なくともいくつかの例としての実施形態によると、燃料移動シミュレータシステムは、仮想燃料補給フロア環境を生成するように構成された仮想現実(VR)システムと、仮想燃料補給フロア環境との物理的インタフェースを提供するように構成された燃料移動シミュレータアセンブリと、を備え、燃料移動シミュレータアセンブリは、レプリカマストと、レプリカマストに接続されたレプリカ制御操作盤と、レプリカマストおよびレプリカ制御操作盤を支持するように構成された支持構造とを備える。
【0007】
支持構造は、コネクタを備えてもよく、レプリカマストは、コネクタに接続されてもよい。
【0008】
コネクタは、レプリカマストおよびレプリカ操作盤が支持構造に対して移動可能となるように、1つ以上の自由度をサポートするように構成されてもよい。
【0009】
支持構造は、複数の垂直方向サポートと、複数の垂直方向サポートによって支持される水平方向サポートと、をさらに備えてもよい。
【0010】
コネクタは、水平方向サポートに接続されてもよく、レプリカマストは、レプリカ操作盤が水平方向サポートに対してレプリカマストの中心軸周りに回転可能となるように、コネクタを介して水平方向サポートに接続されてもよい。
【0011】
VRシステムは、赤外線(IR)光を放出するように構成された複数のトラッカ天井パネルを備えてもよい。
【0012】
レプリカマストは、複数のトラッカ天井パネルのうちの1つ以上によって放出されるIR光に基づき、レプリカマストの向きを示す信号を生成するように構成されたセンサを備えてもよい。
【0013】
VRシステムは、複数のトラッカ天井パネルのうちの1つ以上によって放出されるIR光に基づき、VRヘッドセットを装着したユーザの位置を追跡するための信号を生成するように構成されたトラッカを備えたVRヘッドセットと、ユーザに、仮想燃料補給フロア環境の場面を表示するように構成されたVRディスプレイと、をさらに備えてもよい。
【0014】
VRシステムは、燃料補給フロア環境が仮想燃料移動キャブ、原子炉プール、および原子炉プール内の炉心を備えるように、燃料補給フロア環境を生成するように構成されてもよい。
【0015】
仮想燃料移動キャブは、レプリカマストおよびレプリカ制御操作盤に各々対応した仮想マストおよび仮想制御操作盤を備えてもよい。
【0016】
少なくともいくつかの例としての実施形態によると、燃料移動シミュレータアセンブリは、レプリカマストと、レプリカマストに接続されたレプリカ制御操作盤と、レプリカマストおよびレプリカ制御操作盤を支持するように構成された支持構造とを備える。
【0017】
支持構造は、コネクタを備えてもよく、レプリカマストは、コネクタに接続されてもよい。
【0018】
コネクタは、レプリカマストおよびレプリカ操作盤が支持構造に対して移動可能となるように、1つ以上の自由度をサポートするように構成されてもよい。
【0019】
支持構造は、複数の垂直方向サポートと、複数の垂直方向サポートによって支持された水平方向サポートとをさらに備えてもよい。
【0020】
コネクタは、水平方向サポートに接続されてもよく、レプリカは、レプリカ操作盤が水平方向サポートに対してレプリカマストの中心軸周りに回転可能となるように、コネクタを介して水平方向サポートに接続されてもよい。
【0021】
レプリカマストは、レプリカマストの向きを示す信号を生成するように構成されたセンサを備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1A】
図1Aは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る燃料移動シミュレータシステムを示すブロック図である。
【
図1B】
図1Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る
図1Aの燃料移動シミュレータに含まれる燃料移動シミュレータアセンブリを示している。
【
図2A】
図2Aは、
図1Bの燃料移動シミュレータアセンブリのレプリカマストとレプリカ制御操作盤との間の接続を示している。
【
図2B】
図2Bは、
図1Bの燃料移動シミュレータアセンブリのレプリカマストと支持構造との間の接続を示している。
【
図3】
図3は、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る
図1Aの燃料移動シミュレータシステムのトラッカ天井パネルを示している。
【
図4A】
図4A~4Fは、
図1Bの燃料移動シミュレータアセンブリのレプリカ制御操作盤の種々の図を示している。
【
図4B】
図4A~4Fは、
図1Bの燃料移動シミュレータアセンブリのレプリカ制御操作盤の種々の図を示している。
【
図4C】
図4A~4Fは、
図1Bの燃料移動シミュレータアセンブリのレプリカ制御操作盤の種々の図を示している。
【
図4D】
図4A~4Fは、
図1Bの燃料移動シミュレータアセンブリのレプリカ制御操作盤の種々の図を示している。
【
図4E】
図4A~4Fは、
図1Bの燃料移動シミュレータアセンブリのレプリカ制御操作盤の種々の図を示している。
【
図4F】
図4A~4Fは、
図1Bの燃料移動シミュレータアセンブリのレプリカ制御操作盤の種々の図を示している。
【
図5A】
図5Aおよび
図5Bは、
図1Aの燃料移動シミュレータシステムのVRシステムに含まれる仮想現実(VR)ディスプレイとトラッカヘッドセットとの種々の図を示している。
【
図5B】
図5Aおよび
図5Bは、
図1Aの燃料移動シミュレータシステムのVRシステムに含まれる仮想現実(VR)ディスプレイとトラッカヘッドセットとの種々の図を示している。
【
図5C】
図5Cは、
図1Aの燃料移動シミュレータシステムのVRシステムに含まれるVRプロセッサを示している。
【
図6A】
図6A~6Eは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想制御操作盤の種々の図を示している。
【
図6B】
図6A~6Eは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想制御操作盤の種々の図を示している。
【
図6C】
図6A~6Eは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想制御操作盤の種々の図を示している。
【
図6D】
図6A~6Eは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想制御操作盤の種々の図を示している。
【
図6E】
図6A~6Eは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想制御操作盤の種々の図を示している。
【
図7A】
図7Aおよび
図7Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想燃料移動プラットフォームキャブの種々の図を示している。
【
図7B】
図7Aおよび
図7Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想燃料移動プラットフォームキャブの種々の図を示している。
【
図8A】
図8A~8Cは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る沸騰水原子炉(BWR)の仮想燃料補給フロアの種々の図を示している。
【
図8B】
図8A~8Cは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る沸騰水原子炉(BWR)の仮想燃料補給フロアの種々の図を示している。
【
図8C】
図8A~8Cは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る沸騰水原子炉(BWR)の仮想燃料補給フロアの種々の図を示している。
【
図9A】
図9Aおよび
図9Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想マストグラップルの種々の図を示している。
【
図9B】
図9Aおよび
図9Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想マストグラップルの種々の図を示している。
【
図10】
図10は、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想燃料バンドルの斜視図を示している。
【
図11】
図11は、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想傾斜燃料移送システム(IFTS)位相チューブを示している。
【
図12A】
図12Aおよび
図12Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、レプリカ制御操作盤を操作するユーザ(例えば、燃料移動者)1205-Rの例と、ユーザ1205-5のVRディスプレイに提供された仮想燃料補給フロア環境の対応場面の例と、を各々示している。仮想燃料補給フロア環境の場面は、対応仮想アバター1205-Vの視点から提供される。
【
図12B】
図12Aおよび
図12Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、レプリカ制御操作盤を操作するユーザ(例えば、燃料移動者)1205-Rの例と、ユーザ1205-5のVRディスプレイに提供された仮想燃料補給フロア環境の対応場面の例と、を各々示している。仮想燃料補給フロア環境の場面は、対応仮想アバター1205-Vの視点から提供される。
【
図13A】
図13Aおよび
図13Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、燃料移動トレーニング作業を実施している第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rを監督する第1のユーザ(例えば、スポッタ)1205-Rの例と、ユーザのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境の対応場面の例と、を各々示している。
【
図13B】
図13Aおよび
図13Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、燃料移動トレーニング作業を実施している第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rを監督する第1のユーザ(例えば、スポッタ)1205-Rの例と、ユーザのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境の対応場面の例と、を各々示している。
【
図14A】
図14Aおよび
図14Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、燃料移動トレーニング作業を実施する第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rの例と、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-RのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境の対応場面の例と、を各々示している。
【
図14B】
図14Aおよび
図14Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、燃料移動トレーニング作業を実施する第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rの例と、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-RのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境の対応場面の例と、を各々示している。
【
図15A】
図15Aおよび
図15Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、下方方向を見ている第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-Rの例と、第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-RのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境の対応場面の例と、を各々示している。
【
図15B】
図15Aおよび
図15Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、下方方向を見ている第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-Rの例と、第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-RのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境の対応場面の例と、を各々示している。
【
図16A】
図16Aおよび
図16Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、右側方向を見ている第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rの例と、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-RのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境の対応場面の例と、を各々示している。
【
図16B】
図16Aおよび
図16Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、右側方向を見ている第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rの例と、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-RのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境の対応場面の例と、を各々示している。
【
図17A】
図17Aおよび
図17Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、燃料移動トレーニング作業を実施している第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rを監督する第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-Rの他の例と、第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-RのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境の対応場面の他の例と、を各々示している。
【
図17B】
図17Aおよび
図17Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、燃料移動トレーニング作業を実施している第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rを監督する第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-Rの他の例と、第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-RのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境の対応場面の他の例と、を各々示している。
【
図18A】
図18Aおよび
図18Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、燃料移動トレーニング作業を実施している第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rの他の例と、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-RのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境の対応場面の他の例と、を各々示している。
【
図18B】
図18Aおよび
図18Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、燃料移動トレーニング作業を実施している第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rの他の例と、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-RのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境の対応場面の他の例と、を各々示している。
【
図19A】
図19Aおよび
図19Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、燃料移動トレーニング作業を実施している第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rを監督する第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-Rの例と、第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-RのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境の対応場面の他の例と、を各々示している。
【
図19B】
図19Aおよび
図19Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る、燃料移動トレーニング作業を実施している第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rを監督する第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-Rの例と、第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-RのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境の対応場面の他の例と、を各々示している。
【
図20A】
図20Aおよび
図20Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想燃料補給フロア環境内のマストカメラモニタを見ている第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rの例を示している。
【
図20B】
図20Aおよび
図20Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想燃料補給フロア環境内のマストカメラモニタを見ている第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rの例を示している。
【
図21A】
図21A、
図21B、
図22A、および
図22Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想燃料補給フロア環境内の各マストカメラモニタをともに見ている第1(例えば、スポッタ)および第2(例えば、燃料移動者)のユーザの例を示している。
【
図21B】
図21A、
図21B、
図22A、および
図22Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想燃料補給フロア環境内の各マストカメラモニタをともに見ている第1(例えば、スポッタ)および第2(例えば、燃料移動者)のユーザの例を示している。
【
図22A】
図21A、
図21B、
図22A、および
図22Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想燃料補給フロア環境内の各マストカメラモニタをともに見ている第1(例えば、スポッタ)および第2(例えば、燃料移動者)のユーザの例を示している。
【
図22B】
図21A、
図21B、
図22A、および
図22Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想燃料補給フロア環境内の各マストカメラモニタをともに見ている第1(例えば、スポッタ)および第2(例えば、燃料移動者)のユーザの例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書における非限定的な実施形態の種々の特徴および効果は、添付の図面とともに詳細な説明を検討することでより明らかとなり得る。添付の図面は、例示のみを目的として提供されるもので、請求の範囲を限定するものと解されてはならない。添付の図面は、明示のない限り、縮尺を示すものと見なされてはならない。明瞭さのため、図の種々の寸法が誇張されていることもある。
【0024】
1つの要素または層が他の要素または層「の上に」、「に接続される」、「に連結される」、または「被覆する」と言及されるとき、それは、他の要素または層の直接上に、直接接続される、直接連結される、または直接被覆することであってもよく、または、介在要素または層が存在してもよい。対照的に、要素が他の要素または層の「直接上に」、「直接接続される」、または「直接連結される」と言及されるとき、介在要素または層が存在しない。明細書全体を通じて、同様の数字で同様の要素を言及する。本明細書において使用される用語「および/または」は、列挙された関連項目のうちの1つ以上のいずれかおよびすべての組み合わせを含む。
【0025】
本明細書中、第1の、第2の、第3の等の用語が、種々の要素、構成要素、領域、層、および/または、セクションを説明するために使用されることがあり、これらの要素、構成要素、領域、層、および/または、セクションは、これらの用語によって限定されるものでない。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層、またはセクションを他の要素、構成要素、領域、層、またはセクションから区別するためだけに使用される。したがって、以下に検討される第1の要素、構成要素、領域、層、またはセクションは、例としての実施形態の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、領域、層、またはセクションと言い換えられ得る。
【0026】
本明細書中、図示されるような1つの要素または特徴の他の要素または特徴との関係を説明するための記載を簡単にするために、空間的に相対的な用語(例えば、「下に」、「下側に」、「下方の」、「上側に」、「上方の」等)が使用されることがある。空間的に相対的な用語は、図中に描かれた向きに加えて、使用中または動作中の装置の異なる向きを包含することが意図されていることを理解しなければならない。例えば、図中の装置がひっくり返されると、他の要素または特徴の「下側に」または「下に」と説明された要素は、他の要素または特徴の「上側」の向きとなる。したがって「下側に」という用語は、上側および下側の向きの双方を包含し得る。この装置は、他の向きとされることもあり(90度または他の向きに回転される)、本明細書において使用される空間的に相対的な記述は、それに応じて解釈される。
【0027】
本明細書において使用される用語は、種々の実施形態を説明することのみを目的とし、例としての実施形態を限定することは意図されていない。本明細書において使用される単数形を示す不定冠詞および定冠詞は、文脈において明らかにそうでないことが示されているのでない限り、複数形も含むことが意図されている。「含む」、「含んでいる」、「備える」、および/または、「備えている」という用語は、本明細書中で使用されるとき、言及される特徴、整数、ステップ、作業、要素、および/または、構成要素の存在を特定するものであり、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、作業、要素、構成要素、および/または、それらの群の存在または追加を排除するものでないことも理解される。
【0028】
本明細書中、例としての実施形態のうち、理想化された実施形態(および中間構造)の概略図である断面図を参照して、例としての実施形態の説明を行う。このように、例えば、製造技術の結果としての図示の形状からの変動、および/または、交差が予期される。したがって、例としての実施形態は、本明細書中に図示の領域の形状に限定されるものと理解されてはならず、例えば、製造の結果として生じたぶれを含み得る。
【0029】
規定のない限り、本明細書において使用される(技術的および科学的な用語を含む)すべての用語は、例としての実施形態の属する技術分野の当業者によって共通して理解されるのと同一の意味を有する。用語は、一般的に使用される辞書に規定されたものを含んで、関連分野の文脈における意味と一貫した意味を有するものとして解釈されなければならず、本明細書中に明示のない限り、理想化または過剰に形式的に理解されるものでない。
【0030】
図1Aは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る燃料移動シミュレータシステム1050を示すブロック図である。燃料移動シミュレータシステム1050は、燃料移動シミュレータアセンブリ2050と、仮想現実(VR)システム3050とを備える。VRシステム3050は、ユーザに、仮想燃料補給フロア環境への仮想インタフェースを提供する。さらに、VRシステム3050は、ユーザの空間的位置および視線方向に応じて、仮想インタフェースをアップデートするために、位置追跡と頭部追跡とを実施する。燃料移動シミュレータアセンブリ2050は、ユーザに、VRシステム3050によって生成される仮想燃料補給フロア環境への物理的インタフェースを提供する有形且つ物理的な装置である。例えば、燃料移動シミュレータアセンブリ2050は、ユーザが、仮想燃料補給フロア環境の制御のために物理的に操作することができる物理要素を備える。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、燃料移動シミュレータアセンブリ2050およびVRシステム3050は、燃料移動シミュレータアセンブリ2050とVRシステム3050との間の有線および/または無線接続を介して、互いに信号を送信する。
【0031】
図1Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る燃料移動シミュレータシステム1050に含まれる燃料移動シミュレータアセンブリ2050を示している。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、
図1Bは、燃料移動シミュレータアセンブリ2050が配置されてもよい可搬包囲物(例えば、トレーラ)の内部を示している。
図1Aおよび
図1Bを参照すると、燃料移動シミュレータアセンブリ2050は、レプリカマスト200-Rとレプリカマスト200-Rに接続されたレプリカ制御操作盤400-Rとを支持する支持構造100を備える。
図2Aは、燃料移動シミュレータアセンブリ2050のレプリカマスト200-Rとレプリカ制御操作盤400-Rとの間の接続を示している。
図2Bは、燃料移動シミュレータアセンブリ2050のレプリカマスト200-Rと支持構造100との間の接続を示している。以下にさらに詳細に示されるとおり、レプリカマスト200-Rは、センサ250を備える。
【0032】
図1B、
図2A、および
図2Bを参照すると、燃料移動シミュレータアセンブリ2050は、水平方向サポート120に各々接続され、これを支持する多数の垂直方向サポート110(例えば、2つ)を備える。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、レプリカマスト200-Rは、コネクタ130を介して水平方向サポート120に接続されてもよい。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、コネクタ130は、1つ以上の自由度をサポートすることで、レプリカマスト200-Rと、これに接続されたレプリカ制御操作盤400-Rとを支持構造100に対して移動させる。例えば、コネクタ130は、レプリカマスト200-Rおよび制御操作盤400がレプリカマスト200-Rの中心軸周りに(例えば、時計回り方向、および/または、反時計回り方向に)回転可能となるように、水平方向サポート120とレプリカマスト200-Rとの間に接続されてもよい。
図2Aに示されるとおり、レプリカ制御操作盤は、レプリカ制御操作盤400-Rがレプリカ制御操作盤400-Rの前方部の重量によってバランスが崩れることを防ぐような重量であってもよいカウンターバランス450を備えてもよい。
【0033】
少なくともいくつかの例としての実施形態によると、レプリカ制御操作盤400-Rの向きが追跡されてもよい。例えば、
図2Aおよび
図2Bを参照すると、レプリカマスト200-Rは、トラッカ天井パネルから放出される光(例えば、赤外線(IR)光)に基づき、レプリカ制御操作盤400-Rの向きを追跡するためのセンサ250を備えてもよい。
図3は、
図1Aに示されるVRシステム3050のトラッカ天井パネル300を示している。VRシステム3050は、VRディスプレイと、トラッカヘッドセット500と、VRプロセッサ550とをさらに備えてもよく、これらについては各々、
図5A~
図5Cを参照して、以下にさらに詳細に検討を行う。
【0034】
図1B-3に戻ると、燃料移動シミュレータアセンブリ2050の上側の天井には、複数のトラッカ天井パネル300が含まれ得る。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、トラッカ天井パネル300は、Virtualware NMerso天井パネルであってもよい。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、センサ250は、レプリカ制御操作盤400-Rの向きを示唆するもの(例えば、レプリカマスト200-Rの中心軸周りの回転度)を生成するために、トラッカ天井パネル300によって放出される赤外線(IR)光を使用してもよい。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、センサ250は、燃料移動シミュレータアセンブリ2500とVRシステム3050(例えば、VRプロセッサ550)との間の有線および/または無線接続を介して、VRシステム3050(例えば、VRプロセッサ550)に対するレプリカ制御操作盤400-Rの向きを示唆するものを提供する。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、トラッカ天井パネル300は、燃料移動シミュレータシステム1050を収容する部屋、または、例えば、可搬トレーラの天井に配置されたパネルまたはタイルの列であってもよい。
【0035】
図4A~
図4Fは、燃料移動シミュレータアセンブリ2050のレプリカ制御操作盤400-Rの種々の図を示している。
図4Aおよび
図4Bは、レプリカ制御操作盤400-Rが前方を向く向きにおける、レプリカ制御操作盤400-Rの上側の観察位置からのレプリカ制御操作部400-Rの第1および第2の斜視図を示している。
図4Cは、レプリカ制御操作盤400-Rが前方を向く向きにおける、レプリカ制御操作盤400-Rの下側の観察位置からのレプリカ制御操作盤400-Rの斜視図を示している。
図4Dは、レプリカ制御操作盤400-Rが前方を向いた向きに対して反時計回り方向に回転した状態における、レプリカ制御操作盤400-Rの上側の観察位置からのレプリカ制御操作盤400-Rの斜視図を示している。
図4Eは、レプリカ制御操作盤400-Tが前方を向いた向きに対して時計回り方向に回転した状態における、レプリカ制御操作盤400-Rの上側の観察位置からのレプリカ制御操作盤400-Rの斜視図を示している。
図4Fは、レプリカ制御操作盤400-Rが略後方を向く向きにおける、レプリカ制御操作盤400-Tの上側の観察位置からのレプリカ制御操作盤400-Rの斜視図を示している。
【0036】
図4A~4Fに示されるとおり、レプリカ制御操作盤400-Rは、複数の有形且つ操作可能なコントロールを含む有形且つ物理的な要素である。レプリカ制御操作盤400-R上に含まれるコントロールの特定の配置と、レプリカ制御操作盤400-Rの一般的な寸法とは、燃料移動シミュレータシステム1050の設計者、製造者、および/または、操作者の嗜好に応じて選択されてもよい。例えば、レプリカ制御操作盤400-R上に含まれるコントロールの特定の配置と、レプリカ制御操作盤400-Rの一般的な寸法とは、制御操作盤(例えば、ユーザによって実施されている燃料補給作業が実施されるはずの各原子炉において使用される特定モデルの制御操作盤)のコントロールおよび/または一般的寸法を鏡移しするように選択されてもよい。本明細書中、「燃料補給」および「燃料移動」という用語は、同義語と見なされ、相互交換可能に使用されてもよい。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、レプリカ制御操作盤400-Rの1つ以上のコントロールが操作されると、レプリカ制御操作盤400-Rは、操作されたコントロールと操作の性質とを示す信号を生成する。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、制御操作盤400-Rは、燃料移動シミュレータアセンブリ2050とVRシステム3050(例えば、VRプロセッサ550)との間の有線および/または無線接続を介して、生成された信号をVRシステム3050(例えば、VRプロセッサ550)に送信する。
【0037】
少なくともいくつかの例としての実施形態によると、レプリカ制御操作盤400-Rは、触覚フィードバックを生成するための1つ以上の電気モータを含んでもよい。レプリカ制御操作盤400-Rが複製してもよい触覚フィードバックの例としての感覚には、これに限定されるものでないが、以下が含まれる。
-ベイルハンドルに着地した感覚
-炉心または消費済み燃料プールラックに進入する感覚
-燃料バンドルが未だ芯部/ラック内にある状態で燃料バンドルを上昇および/または下降させるような感覚
-重量のマストセクション移送の感覚および音
-炉心燃料アセンブリリーナが芯部に進入するときの感覚
-マストが移動を開始および停止するときのマストのドリフトの感覚
図5Aおよび
図5Bは、
図1Aの燃料移動シミュレータシステム1050のVRシステム3050に含まれる仮想現実(VR)ディスプレイおよびトラッカヘッドセット500の種々の図を示している。
図5Cは、
図1Aの燃料移動シミュレータシステム1050のVRシステム3050に含まれるVRプロセッサ550を示している。
図5Aおよび5Bを参照すると、少なくともいくつかの実施例によると、VRプロセッサ550は、論理回路を備えたハードウェア、ソフトウェアを実行するハードウェア/ソフトウェアの組み合わせ、またはこれらの組み合わせ等の処理回路であってもよく、またはこれを備えてもよい。例えば、より具体的には、処理回路は、中央処理装置(CPU)、グラフィックス処理装置(GPU)、算術論理装置(ALU)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、およびプログラマブル論理部、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)等を含んでもよいが、これに限定されるものでない。
【0038】
少なくともいくつかの例としての実施形態によると、VRディスプレイおよびトラッカヘッドセット500は、本明細書中、トラッカ500とも称され得るが、ユーザの頭部に装着されるように構成され、トラッカ505と、VRディスプレイ515と、動きセンサ525とを備える。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、トラッカ505は、(例えば、トラッカ天井パネル300によって放出されるIR光に基づき、)VRディスプレイおよびトラッカヘッドセット500を装着したユーザの位置と、ユーザの頭部の向きとを追跡するための信号を生成し、動きセンサ525は、ユーザの頭部の向きの変化をトラッカ505で検出する際の遅延時間を低減し得る。さらに、VRディスプレイ515は、ユーザに対して、仮想燃料補給フロア環境の没入型3次元場面を表示してもよい。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、VRディスプレイ515は、VRディスプレイおよびトラッカヘッドセット500のユーザの目の近傍で装着されたVRディスプレイゴーグルであってもよく、ユーザが提供される画像に対して深さを近くするような立体画像がユーザに提供されるように構成される。さらに、VRプロセッサ550は、トラッカ505および動きセンサ525によって出力された信号と、レプリカ制御操作盤400-Rの(例えば、センサ250からの)向き、操作された制御操作盤400-Rのコントロール、および(レプリカ制御操作盤400-Rから)コントロールが操作された方法のうちの1つ以上を示す、燃料移動シミュレータアセンブリ2050から受信した信号とに基づいて検出されたユーザの追跡位置および頭部の向きに基づき、VRディスプレイ515を介してユーザに表示されるVR場面をアップデートする際に必要な演算を実施し得る。VRシステム3050またはその要素(例えば、VRディスプレイおよびトラッカヘッドセット500)によって実施されるものとして本明細書中に記載された動作は、VRプロセッサ550によって実施および/または制御され得る。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、VRディスプレイおよびトラッカヘッドセット500は、Virtualware NMersoトラッカであってもよい。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、VRプロセッサ550は、HP(登録商標)VRバックパックG2であってもよい。
【0039】
VRディスプレイおよびトラッカヘッドセット500によって実施される前述の位置追跡および頭部方向追跡に基づいてVRディスプレイおよびトラッカヘッドセット500のユーザに表示される仮想環境について、以下、
図6A~
図11を参照してさらに詳細に検討する。
【0040】
図6A~
図6Eを参照すると、
図6Aは、仮想制御操作盤400-Vが前向きの向きを有した状態における、仮想制御操作盤400-Vの上側の観察位置からの仮想制御操作盤400-Vの上面を示している。
図6Bは、仮想制御操作部400-Vが前向きの向きを有した状態における、仮想制御操作盤400-Vの前方の観察位置からの仮想制御操作盤400-Vの表面を示している。
図6Cは、仮想制御操作盤400-Vが略前向きの向きを有した状態における、仮想制御操作盤400-Vの下側の観察位置からの仮想制御操作盤400-Vの斜視図を示している。
図6Dは、仮想制御操作盤400-Vが前向きの向きに対して時計回り方向に回転した状態における、仮想制御操作盤400-Vの僅か上側の観察位置からの仮想制御操作盤400-Vの斜視図を示している。
図6Eは、仮想制御操作盤400-Vが前向きの向きに対して反時計回り方向に回転した状態における、仮想制御操作盤400-Vの僅か上側の観察位置からの仮想制御操作盤400-Vの斜視図を示している。
【0041】
図7Aおよび
図7Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想燃料移動プラットフォームキャブ700の種々の図を示している。
図7Aおよび
図7Bを参照すると、仮想燃料移動プラットフォームキャブ700は、仮想制御コントロール400-Vを備え、これが仮想マスト200-Vに接続されている。仮想燃料移動プラットフォームキャブ700は、前方マストカメラモニタ710Aと、後方マストカメラモニタ710Bとをさらに備える。少なくともいくつかの例としての実施形態によると、前方マストカメラモニタ710Aは、燃料補給作業を実施するようにトレーニング中のユーザによって使用され、後方マストカメラモニタ710Bは、前方マストカメラモニタ710Aと同一の内容を表示するものであるが、シニア原子炉オペレータ(SRO)および/またはトレーニング監督者および/またはスポッタの役割を担うユーザによって使用される。
図7Aおよび
図7Bを参照すると、仮想燃料移動プラットフォームキャブ700は、上昇シート715と、負荷および上昇読み出し720と、座標読み出し730とをさらに備える。
【0042】
図8A~
図8Cは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る沸騰水型原子炉(BWR)の仮想燃料補給フロア環境4050の種々の図を示している。
図8A~
図8Cを参照すると、仮想燃料補給フロア環境4050は、例えば、仮想燃料移動プラットフォームキャブ700、仮想マスト200-V、仮想マスト200-Vの端部に取り付けられた仮想マストグラップル900、原子炉容器ヘッド830、および原子炉プール800を備え得る。原子炉プール内には、原子炉容器芯部810、分離機820、乾燥機840、消費済み燃料プール850、および仮想傾斜燃料移送システム(IFTS)移送管940が設けられる。
【0043】
図9Aおよび
図9Bは、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想マストグラップル900の種々の図を示している。
図10は、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想燃料バンドル920の斜視図を示している。
図9A~
図10を参照すると、仮想マストグラップル900は、マスト上昇に追従し、仮想燃料バンドル920から燃料ID番号925を読み取るのに使用されるマストカメラ210を備え得る。
図11は、少なくともいくつかの例としての実施形態に係る仮想IFTS移送管940を示している。
図11を参照すると、ユーザは、仮想燃料バンドル920を仮想IFTS移送管940に移送するように仮想マストグラップル900を操作し得る。
【0044】
図12A~22Bは、VRシステム3050によって作成された仮想燃料補給フロア環境からの対応画像と並んだ物理的燃料移動シミュレータアセンブリ2050とユーザが相互作用する画像を含んでいる。
【0045】
例えば、
図12Aは、レプリカ制御操作盤を操作しているユーザ(例えば、燃料移動者)1205-Rの例を示しており、
図12Bは、ユーザ(例えば、燃料移動者)1205-RのVRディスプレイ515に提供された仮想燃料補給フロア環境4050の対応場面を示している。
図12Bに示されるとおり、ユーザ(例えば、燃料移動者)1205-RのVRディスプレイ515に提供される場面は、ユーザ(例えば、燃料移動者)1205-Rの仮想アバターであるユーザ仮想アバター1205-Vの少なくとも一部(例えば、手、腕等)を含んでもよい。
【0046】
また、以下にさらに詳細に検討するとおり、
図13A~
図22Bは、種々の位置および向きの第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-Rおよび第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rと、第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-Rおよび第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-RのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境4050の対応場面と、を示している。
図13A~
図22Bのうちの一部はまた、第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-Rおよび第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-RのVRディスプレイに提供される仮想燃料補給フロア環境4050の場面内の第2のユーザ仮想アバター1220-V(すなわち、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rの仮想アバター)も示している。
図13Aは、燃料移動トレーニング作業を実施している第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rを監督する第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-Rの例を示しており、
図13Bは、第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-RのVRディスプレイ515に提供される仮想燃料補給フロア環境4050の対応場面を示している。
図14Aは、燃料移動トレーニング作業を実施している第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rの例を示しており、
図14Bは、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-RのVRディスプレイ515に提供される仮想燃料補給フロア環境4050の対応場面の例を示している。
【0047】
図15Aは、下方方向を見ている第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-Rの例を示しており、
図15Bは、第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-RのVRディスプレイ515に提供される仮想燃料補給フロア環境4050の対応場面を示している。
図16Aは、右側方向を見ている第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rの例を示しており、
図16Bは、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-RのVRディスプレイ515に提供される仮想燃料補給フロア環境4050の対応場面の例を示している。
図17Aは、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rが燃料移動トレーニング作業を実施している状態で、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rを監督している第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-Rの例を示しており、
図17Bは、第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-RのVRディスプレイ515に提供される仮想燃料補給フロア環境4050の対応場面の例を示している。
【0048】
図18Aは、燃料移動トレーニング作業を実施している第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rの他の例を示しており、
図18Bは、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-RのVRディスプレイ515に提供される仮想燃料補給フロア環境4050の対応場面の他の例を示している。
図19Aは、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)が燃料移動トレーニング作業を実施している状態で、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rを監督している第1のユーザ(例えば、スポッタ)1220-Rの他の例を示しており、
図19Bは、第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-RのVRディスプレイ515に提供される仮想燃料補給フロア環境4050の対応場面の他の例を示している。
図20Aは、仮想燃料補給フロア環境4050の仮想燃料移動プラットフォームキャブ700における後方マストカメラモニタ710Bを見ている第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rの例を示しており、
図20Bは、第1のユーザ(例えば、スポッタ)のVRディスプレイ515に提供される後方マストカメラモニタ710Bの図を示している。
【0049】
図21Aおよび
図22Aは、第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-Rが後方マストカメラモニタ710Bを見ている状態で、前方マストカメラモニタ710Aを見ている第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-Rの例を示している。
図21Bおよび
図22Bは、第1のユーザ(例えば、スポッタ)1210-Rおよび第2のユーザ(例えば、燃料移動者)1220-RのVRディスプレイ515に各々提供される仮想燃料補給フロア環境4050の場面を示している。
【0050】
少なくとも一例としての実施形態に係る燃料移動シミュレータは、燃料移動作業を実施する人材または人材グループのトレーニングプロセスを容易にするという効果を提供する。例えば、新たな人材が複合プロセス設備の作業に関連する複雑なプロセスを安全に実施するのに十分な経験を積むために、新たな人材が前述の複雑なプロセスに対するトレーニングおよびチーム育成を実施できることが重要である。例えば、SROが自らの燃料移動チームに最初に会うのは、彼らが停止に際して現場で集合するときであることが多い。彼らは、停電に先立って現場外の施設でチーム育成を実施する機会を有するのが理想的である。少なくとも一例としての実施形態に係る燃料移動シミュレータシステムは、このようなトレーニングとチーム育成とを実施するための可搬プラットフォームの効果を提供する。
【0051】
一例としての燃料補給動作トレーニングのソリューションには、トレーニングのためのBWRプラントの関連部分のフルサイズレプリカを使用することが含まれる。人材は、実際のBWRプラントにいるかのように、燃料補給作業を実施することにより、フルサイズレプリカを使用してトレーニングを行うことができる。しかしながら、このようなレプリカは、高価で非常に大型である。したがって、限定された数のロケーションにこのようなレプリカを、限定量を越えて構築するのは実際的でないことがある。したがって、燃料補給作業を実施するためのトレーニングを希望する人材は、トレーニングのためにフルサイズレプリカを使用すべく、限られた数の地理的ロケーションのうちの1つに訪問する必要があり得る。
【0052】
しかしながら、少なくとも一例としての実施形態に係る燃料移動シミュレータシステムは、(i)トレーニング施設および実物大模型に損傷を与えるリスクを伴うことなく、あらゆる経験レベルの人材によって使用可能であること、および(ii)トレーニングのために人材にかなりの距離を移動させることを要求する代わりに、燃料補給作業トレーニングのソリューションを、トレーニングを希望する人材に便利なロケーションに持ってくることができるように可搬性を有すること、といった効果を提供する。
【0053】
少なくとも一例としての実施形態に係る燃料移動シミュレータシステムは、複数のユーザにBWR設備燃料移動作業をともに練習させることのできる安全且つ比較的コンパクトな方法をサポートする効果を提供する。
【0054】
少なくとも一例としての実施形態に係る燃料移動シミュレータシステムは、原子炉内で作業を開始するのに先立って、燃料移動者(例えば、燃料を移動する人材)をプロセスに順応させることにより、全体的な燃料移動時間を短くする効果を提供する。したがって、平均燃料移動時間は、燃料移動プロセスに順応するために、シニア原子炉オペレータ(SRO)の有無を問わず、原子炉サービス技術者(RST)に必要な時間を短縮することによって低減され得る。
【0055】
多数の例としての実施形態について本明細書中に開示したが、他の変形も可能であることが理解されなければならない。このような変形も、本開示の趣旨および範囲から逸脱するものと見なされてはならず、当業者にとって明らかなこのような変更はすべて、以下の請求項の範囲内に含まれることが意図される。
【国際調査報告】