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特表2023-523712ヒータ組立体及びそれを含むエアロゾル発生装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-07
(54)【発明の名称】ヒータ組立体及びそれを含むエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20230531BHJP
   A24F 40/465 20200101ALI20230531BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/465
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022563481
(86)(22)【出願日】2021-10-12
(85)【翻訳文提出日】2022-10-19
(86)【国際出願番号】 KR2021013993
(87)【国際公開番号】W WO2022080805
(87)【国際公開日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】10-2020-0131818
(32)【優先日】2020-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【弁理士】
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(72)【発明者】
【氏名】ユン,スンウク
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨンファン
(72)【発明者】
【氏名】イ,スンウォン
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ソクス
(72)【発明者】
【氏名】ハン,デナム
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB22
4B162AC12
4B162AC22
(57)【要約】
エアロゾル発生物品を収容し、加熱するためのヒータ組立体が開示され、ヒータ組立体は、エアロゾル発生物品の端部を収容する収容部、エアロゾル発生物品の他の部分を取り囲むように配置される加熱部、及び収容部及び加熱部を結合し、エンジニアリングプラスチックを含む結合部を含み、収容部、結合部、及び加熱部は、エアロゾル発生物品の長手方向によって配置され、内部にエアロゾル発生物品を収容する収容空間を形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生物品を収容し、加熱するためのヒータ組立体であって、
前記エアロゾル発生物品の端部を収容する収容部と、
前記エアロゾル発生物品の他の部分を取り囲むように配置され、前記エアロゾル発生物品を加熱する加熱部と、
エンジニアリングプラスチックを含み、前記収容部及び前記加熱部を結合する結合部と、を含み、
前記収容部、前記結合部及び前記加熱部は、前記エアロゾル発生物品の長手方向に沿って配置され、内部にエアロゾル発生物品を収容する収容空間を形成する、ヒータ組立体。
【請求項2】
前記収容部は、前記収容空間の長手方向に沿って5~10mmの長さを有する、請求項1に記載のヒータ組立体。
【請求項3】
前記エンジニアリングプラスチックは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルホン(PPS)、ポリイミド(PI)、及び液晶高分子(LCP)からなる群から選択される1種以上である、請求項1に記載のヒータ組立体。
【請求項4】
前記結合部は、前記加熱部の内側面及び前記加熱部の外側面のうち、少なくとも1つと接触するように前記収容空間の長手方向に延びる、請求項1に記載のヒータ組立体。
【請求項5】
前記加熱部は、前記エアロゾル発生物品と対向するように前記収容空間の内部に配置され、交番磁場内で熱を発生させるサセプタ(susceptor)、及び前記サセプタの外側に配置され、交流磁場を誘導するように構成されたコイルを含む、請求項1に記載のヒータ組立体。
【請求項6】
前記加熱部と結合され、前記収容空間の開口の一部を遮断し、前記収容空間内部の熱が外部に移動することを遮断する断熱部をさらに含む、請求項1に記載のヒータ組立体。
【請求項7】
エアロゾル発生物品を収容し、加熱するためのヒータ組立体であって、
前記エアロゾル発生物品の端部を収容する収容部と、
前記収容部に結合され、前記エアロゾル発生物品の第1部分を取り囲むように配置され、エアロゾル発生物品を加熱する第1加熱部と、
前記エアロゾル発生物品の第2部分を取り囲むように配置され、前記エアロゾル発生物品を加熱する第2加熱部と、
エンジニアリングプラスチックを含み、前記第1加熱部及び前記第2加熱部を結合する結合部と、を含み、
前記収容部、前記第1加熱部、前記結合部、及び前記第2加熱部は、前記エアロゾル発生物品の長手方向に沿って配置され、内部にエアロゾル発生物品を収容する収容空間を形成する、ヒータ組立体。
【請求項8】
前記第1加熱部は、前記収容空間の長手方向に沿って5~10mmの長さを有する、請求項7に記載のヒータ組立体。
【請求項9】
前記エンジニアリングプラスチックは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルホン(PPS)、ポリイミド(PI)、及び液晶高分子(LCP)からなる群から選択される1種以上である、請求項7に記載のヒータ組立体。
【請求項10】
前記結合部は、前記第1加熱部の内側面及び前記第1加熱部の外側面のうち、少なくとも1つと接触するように前記収容空間の長手方向に延び、
前記第2加熱部の内側面及び前記第2加熱部の外側面のうち、少なくとも1つと接触するように前記収容空間の長手方向に延びる、請求項7に記載のヒータ組立体。
【請求項11】
前記第1加熱部及び前記第2加熱部のうち、少なくとも1つは、前記エアロゾル発生物品と対向するように前記収容空間の内部に配置され、交番磁場内で熱を発生させるサセプタ(susceptor)、及び前記サセプタの外側に配置され、交流磁場を誘導するように構成されたコイルを含む、請求項7に記載のヒータ組立体。
【請求項12】
前記第1加熱部及び前記第2加熱部は、互いに異なる温度で前記エアロゾル発生物品を加熱するように構成される、請求項7に記載のヒータ組立体。
【請求項13】
前記第2加熱部と結合され、前記収容空間の開口の少なくとも一部を遮断し、前記収容空間内部の熱が外部に移動することを遮断する断熱部をさらに含む、請求項7に記載のヒータ組立体。
【請求項14】
請求項1または7に記載のヒータ組立体と、
前記ヒータ組立体に電力を供給するバッテリと、
前記ヒータ組立体に供給される電力を制御するプロセッサと、を含む、エアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒータ組立体及びそれを含むエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレット及び喫煙物品の短所を克服する代替方法に関する需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではない、シガレット内のエアロゾル生成物質が加熱されることにより、エアロゾルを生成させる方法に関する需要が増加している。これにより、多様な方式で作動する喫煙物品や装置に対する研究が活発に進められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
結合用部品は、エアロゾル発生装置に使用されて構成要素間の間隔を最小化し、結合力及び密閉力を向上させうる。一般的に、そのような結合用部品は、シリコン、ゴムなどによって製造される。
【0004】
エアロゾル発生装置は、使用中に高温の加熱がよく発生する。一般に、結合用部品として使用されるシリコン、ゴムなどの材質は、不十分な耐熱性によって高温で形状の変形が起こる。その場合、部品間の結合力及び密閉力が低下し、高温のエアロゾルがエアロゾル発生装置の内部に漏れる。その結果、エアロゾル発生装置の使用寿命が短縮されうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施例に係わるエアロゾル発生物品を収容し、加熱するためのヒータ組立体は、エアロゾル発生物品の端部を収容する収容部、エアロゾル発生物品の他の部分を取り囲むように配置され、エアロゾル発生物品を加熱する加熱部、及び収容部及び加熱部を結合し、エンジニアリングプラスチックを含む結合部を含み、収容部、結合部、及び加熱部は、エアロゾル発生物品の長手方向に沿って配置され、内部にエアロゾル発生物品を収容する収容空間を形成する。
【0006】
他の実施例に係わるエアロゾル発生物品を収容し、加熱するためのヒータ組立体は、エアロゾル発生物品の端部を収容する収容部、収容部に結合され、エアロゾル発生物品の第1部分を取り囲むように配置され、エアロゾル発生物品を加熱する第1加熱部、エアロゾル発生物品の第2部分を取り囲むように配置され、エアロゾル発生物品を加熱する第2加熱部、及び第1加熱部及び第2加熱部を結合し、エンジニアリングプラスチックを含む結合部を含み、収容部、第1加熱部、結合部、及び第2加熱部は、エアロゾル発生物品の長手方向に沿って配置され、内部にエアロゾル発生物品を収容する収容空間を形成する。
【0007】
また、他の実施例に係わるエアロゾル発生装置は、ヒータ組立体、ヒータ組立体に電力を供給するバッテリ、ヒータ組立体に供給される電力を制御するプロセッサを含む。
【0008】
課題の解決手段は、上述したところに制限されず、本明細書全体で通常の技術者によって類推されうる事項をいずれも含む。
【発明の効果】
【0009】
実施例に係わるヒータ組立体によれば、耐熱性に優れたエンジニアリングプラスチックを使用して部品を結合する。したがって、高温加熱にもかかわらず、ヒータ組立体の構成要素の結合及び密封が安定して保持されうる。また、ヒータ組立体で発生する高温のエアロゾルが漏出されることを防止する。したがって、熱によるエアロゾル発生装置の寿命の短縮を防止することができる。
【0010】
また、エアロゾル発生物品の互いに異なる部分は、互いに異なる温度で加熱されうる。これにより、エアロゾル発生物品でのニコチン伝達が促進され、十分な量のエアロゾルが発生してユーザに提供されうる。
【0011】
実施例の効果は、上述したところに限定されず、以下で説明する実施例及び添付図面から類推可能な効果をいずれも含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施例に係わるヒータ組立体を概略的に示す斜視図である。
図2図1に図示された実施例に係わるヒータ組立体を概略的に示す断面図である。
図3A】他の実施例によるヒータ組立体の結合部を示す図面である。
図3B】他の実施例によるヒータ組立体の結合部を示す図面である。
図4】他の実施例に係わるヒータ組立体を概略的に示す断面図である。
図5】一実施例に係わるエアロゾル発生物品の構造を概略的に示す図面である。
図6図5のエアロゾル発生物品が図4の実施例に係わるヒータ組立体に収容されて加熱される過程を説明するための図面である。
図7】さらに他の実施例に係わるヒータ組立体を概略的に示す斜視図である。
図8図7の実施例に係わるヒータ組立体を概略的に示す断面図である。
図9】さらに他の実施例に係わるヒータ組立体を概略的に示す断面図である。
図10】さらに他の実施例に係わるヒータ組立体を概略的に示す断面図である。
図11】さらに他の実施例に係わるヒータ組立体を概略的に示す断面図である。
図12図5のエアロゾル発生物品が図11の実施例に係わるヒータ組立体に収容されて加熱される過程を説明するための図面である。
図13】さらに他の実施例に係わるヒータ組立体を概略的に示す断面図である。
図14図5のエアロゾル発生物品が図9の実施例に係わるヒータ組立体を含むエアロゾル発生装置に挿入された状態を示す図面である。
図15図5のエアロゾル発生物品が図13の実施例に係わるヒータ組立体を含むエアロゾル発生装置に挿入された状態を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
一実施例に係わるエアロゾル発生物品を収容し、加熱するためのヒータ組立体は、エアロゾル発生物品の端部の少なくとも一部を収容する収容部、エアロゾル発生物品の長手方向の少なくとも一部を取り囲むように配置され、エアロゾル発生物品を加熱する加熱部、及び収容部及び加熱部を結合し、エンジニアリングプラスチックを含む結合部を含み、収容部、結合部、及び加熱部は、エアロゾル発生物品の長手方向に沿って配置され、内部にエアロゾル発生物品を収容する収容空間を形成する。
【0014】
また、前記収容部は、前記収容空間の長手方向を基準に5~10mmの長さを有する。
【0015】
また、前記エンジニアリングプラスチックは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルホン(PPS)、ポリイミド(PI)、及び液晶高分子(LCP)からなる群から選択される1種以上でもある。
【0016】
また、前記結合部は、前記加熱部の内側面及び前記加熱部の外側面のうち、少なくとも1つと接触するように前記収容空間の長手方向に延びる。
【0017】
また、前記加熱部は、前記エアロゾル発生物品に向かう内側に配置され、外部磁場によって発熱するサセプタ(susceptor)と前記サセプタの外側に配置されて誘導磁場を発生させるコイルを含む。
【0018】
前記加熱部と結合され、前記収容空間の端部の少なくとも一部を遮断し、前記収容空間内部の熱が外部に移動することを遮断する断熱部をさらに含んでもよい。
【0019】
他の実施例に係わるエアロゾル発生物品を収容し、加熱するためのヒータ組立体は、エアロゾル発生物品の端部の少なくとも一部を収容する収容部、収容部に結合され、エアロゾル発生物品の長手方向の少なくとも一部を取り囲むように配置され、エアロゾル発生物品を加熱する第1加熱部、エアロゾル発生物品の長手方向の少なくとも他の一部を取り囲むように配置され、エアロゾル発生物品を加熱する第2加熱部、及び第1加熱部及び第2加熱部を結合し、エンジニアリングプラスチックを含む結合部を含み、収容部、第1加熱部、結合部、及び第2加熱部は、エアロゾル発生物品の長手方向に沿って配置され、内部にエアロゾル発生物品を収容する収容空間を形成する。
【0020】
また、前記第1加熱部は、前記収容空間の長手方向を基準に5~10mmの長さを有する。
【0021】
また、前記エンジニアリングプラスチックは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルホン(PPS)、ポリイミド(PI)、及び液晶高分子(LCP)からなる群から選択される1種以上でもある。
【0022】
また、前記結合部は、前記第1加熱部の内側面及び前記第1加熱部の外側面のうち、少なくとも1つと接触するように前記収容空間の長手方向に延び、前記第2加熱部の内側面及び前記第2加熱部の外側面のうち、少なくとも1つと接触するように前記収容空間の長手方向に延びる。
【0023】
また、前記第1加熱部及び前記第2加熱部のうち、少なくとも1つは、前記エアロゾル発生物品に向かう内側に配置され、外部磁場によって発熱するサセプタ(susceptor)と前記サセプタの外側に配置されて誘導磁場を発生させるコイルを含む。
【0024】
また、前記第1加熱部及び前記第2加熱部は、互いに異なる温度で前記エアロゾル発生物品を加熱する。
【0025】
また、前記第2加熱部と結合され、前記収容空間の端部の少なくとも一部を遮断し、前記収容空間内部の熱が外部に移動することを遮断する断熱部をさらに含んでもよい。
【0026】
さらに他の実施例に係わるエアロゾル発生装置は、ヒータ組立体、ヒータ組立体に電力を供給するバッテリ、ヒータ組立体に供給される電力を制御するプロセッサを含む。
【0027】
実施例で使用される用語は、本開示での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、それは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本開示で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本開示の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0028】
明細書全体で「実施例」は、本開示で発明を容易に説明するための任意の区分であって、実施例それぞれが互いに排他的である必要はない。例えば、一実施例に開示された構成は、他の実施例に適用及び/または具現され、本開示の範囲を外れない限度で変更されて適用及び/または具現されうる。
【0029】
また、本明細書で使用された用語は、実施例を説明するためのものであって、本実施例を制限しようとするものではない。本開示で単数形は、特に言及しない限り、複数形も含む。
【0030】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいは、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0031】
また、本明細書でエアロゾル発生装置は、エアロゾル生成物質を用いてエアロゾルがユーザの口を介してユーザの肺に直接吸入されうるように、エアロゾルを発生させる装置でもある。
【0032】
また、本明細書で使用される「第1」または「第2」のように序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するのに使用するが、構成要素は、用語によって限定されてはならない。用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。
【0033】
明細書全体において、「エアロゾル発生物品」は、喫煙に用いられる物品を意味する。例えば、エアロゾル発生物品は、点火されて燃焼される方式によって用いられる一般燃焼式シガレットでもあり、エアロゾル発生装置によって燃焼されず、加熱される加熱式シガレットでもある。他の例示として、エアロゾル発生物品は、液体形態のエアロゾル発生物質を含むカートリッジでもある。1つ以上のエアロゾル発生物品(例えば、シガレット及びカートリッジ)がエアロゾル発生装置で使用されうる。
【0034】
用語「下流」は、喫煙時、エアロゾル発生物品(例えば、シガレット)またはエアロゾル発生装置内でユーザの口側にエアロゾルが移動する方向を意味し、用語「上流」は、反対方向を意味する。用語「下流」及び「上流」は、エアロゾル発生物品またはエアロゾル発生装置の構成要素の相対的な位置を示すために使用される。例えば、ユーザの口に挿入されるシガレットの一部は、シガレットの下流末端に該当する。
【0035】
以下、添付図面に基づいて本開示の実施例について本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本開示は、様々な互いに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0036】
以下、図面を参照して実施例を詳細に説明する。
【0037】
図1を一実施例に係わるヒータ組立体100を概略的に示す斜視図であり、図2は、図1に図示された実施例に係わるヒータ組立体100を概略的に示す断面図である。
【0038】
図1及び図2に示された実施例に係わるヒータ組立体100は、エアロゾル発生装置に設けられ、エアロゾル発生物品を収容し、加熱してエアロゾルを生成する機能を遂行する。
【0039】
図1及び図2を参照すれば、ヒータ組立体100は、収容部110、結合部130、及び加熱部140を含む。但し、それに制限されるものではなく、図1に図示される要素以外に他の汎用的な要素がヒータ組立体100にさらに含まれうる。
【0040】
収容部110、結合部130及び加熱部140は、エアロゾル発生物品の長手方向に沿って配置され、内部にエアロゾル発生物品を収容する収容空間101を形成することができる。例えば、収容空間101は、円筒状を有する。その場合、収容空間101の直径は、収容される円筒状を有するエアロゾル発生物品の直径と実質的に同径であるか、やや大径でもある。
【0041】
収容部110は、エアロゾル発生物品の上流端部を含むエアロゾル発生物品の少なくとも一部を収容する。エアロゾル発生物品の長手方向は、エアロゾル発生物品の長さが延びる方向またはエアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置に挿入される方向を意味する。
【0042】
収容部110は、収容されるエアロゾル発生物品の端部を取り囲むように配置されうる。収容部110は、1つの要素からなる一体型でもあり、複数個の要素が結合されてもなる。
【0043】
さらに具体的に収容部110は、端部収容部111、及び側面収容部112を含む。端部収容部111は、収容されるエアロゾル発生物品の端部(すなわち、上流端部)を支持する。側面収容部112は、側面収容部112がエアロゾル発生物品の上流端部近傍の側面の一部を取り囲むように端部収容部111と結合されうる。
【0044】
図1及び図2に図示されたように、側面収容部112は、円筒状を有し、側面収容部112の一端が端部収容部111に形成された溝に噛み合って側面収容部112が端部収容部111に結合されうる。但し、端部収容部111と側面収容部112との形態は、それに制限されず、端部収容部111と側面収容部112との結合の容易性及び利便性を考慮して多様な形態に変形されうる。
【0045】
収容部110は、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂(ABS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSU)、液晶高分子(LCP)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルホン(PPS)、及びポリイミド(PI)からなる群から選択された1種以上のプラスチックを含む。
【0046】
端部収容部111及び側面収容部112は、同じプラスチックを含むか、異なるプラスチックを含む。例えば、端部収容部111及び側面収容部112は、ポリカーボネートを含む。
【0047】
他の例として、端部収容部111は、ポリカーボネートを含み、側面収容部112は、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂を含む。収容部110に含まれるプラスチックは、加熱部140の加熱温度とプラスチックの耐熱性を考慮して適切に選択することができる。
【0048】
収容部110は、収容空間101の長手方向に沿って5~10mmの長さを有する。収容空間101の長手方向は、収容空間101の長さが延びる方向または収容されるエアロゾル発生物品が収容空間101に挿入される方向を意味する。
【0049】
収容部110には、エアロゾル発生物品の第1部分が収容されうる。エアロゾル発生物品の第1部分は、エアロゾル発生物品の長手方向に沿って5~10mmの長さを有する。すなわち、エアロゾル発生物品の第1部分の長さと収容部110の長さは、互いに対応しうる。
【0050】
エアロゾル発生物品の第1部分は、エアロゾル発生物質を含み、エアロゾル発生物品の第2部分は、タバコ物質を含む。エアロゾル発生物品の第1部分及び第2部分が他の物質を含むことにより、加熱される温度が互いに異なって調節される必要がある。そのために、収容部110の長さをエアロゾル発生物品の第1部分の長さと同一に設定することで、ヒータ組立体100がエアロゾル発生物品の第1部分及び第2部分に加える熱を容易に調節することができる。その結果、実施例のヒータ組立体100は、エアロゾル発生物品でのニコチン伝達を改善し、十分な量のエアロゾルを発生させうる。エアロゾル発生物品の第1部分及び第2部分に係わる詳細な内容は、後述する。
【0051】
収容部110は、ユーザが吸い込むとき、外部から空気を流入させるための空気孔102を含む。例えば、空気孔102は、端部収容部111に形成されうる。収容部110に流入された空気は、エアロゾル発生物品を通過してエアロゾルを生成することができる。
【0052】
結合部130は、エンジニアリングプラスチック(engineering plastic)を含み、収容部110と加熱部140との間に配置されて収容部110と加熱部140とを結合する。結合部130は、収容部110と加熱部140とを結合すると共に、収容空間101を効果的に密閉することができる。
【0053】
エンジニアリングプラスチックとは、強度と弾性とに優れる。エンジニアリングプラスチックは、高温の条件でも使用可能なプラスチックを意味する。プラスチックの使用温度100℃以上のプラスチック材料をエンジニアリングプラスチックに区分する。
【0054】
一般的に結合用部品に含まれるシリコンやゴムは、耐熱性が低い。したがって、熱が加えられる場合、シリコンやゴムの物理的な形状の変形が起こる。結果として、結合力及び密閉力が低下してしまう。
【0055】
結合部130は、高温の加熱を受ける加熱部140と接触する。したがって、結合部130は、優秀な耐熱性が要求される。エアロゾル発生物品で発生した高温のエアロゾルがヒータ組立体100の収容空間101の外部に漏出されれば、エアロゾル発生装置の構成要素が熱によって変形され、エアロゾル発生装置の使用寿命が短縮されるか、耐久性が低下してしまう。
【0056】
一実施例によれば、結合部130は、加熱部140の高温加熱にもかかわらず、優秀な結合力及び密閉力を保持するように耐熱性に優れたエンジニアリングプラスチックを含む。これにより、ヒータ組立体100の収容空間101の内部を均一な温度に保持する。また、エアロゾルの漏出によるエアロゾル発生装置の寿命短縮を予防する。また、エアロゾル発生物品で発生したエアロゾルは、漏出なしに完全にユーザに伝達されうる。
【0057】
エンジニアリングプラスチックは、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルホン(PPS)、ポリイミド(PI)、及び液晶高分子(LCP)からなる群から選択される1種以上でもある。但し、それに制限されず、十分な耐熱性を備えたエンジニアリングプラスチックであれば、制限なしに使用されうる。
【0058】
図3A及び図3Bは、他の実施例によるヒータ組立体100の結合部130を示す。
【0059】
図3A及び図3Bを参照すれば、また結合部130は、側面収容部112の内側面及び/または外側面と接触するように収容空間101の長手方向に延びる。結合部130と収容部110との接触面積が増加することにより、結合部130と収容部110との結合力が向上しうる。
【0060】
また、結合部130は、加熱部140の内側面及び/または外側面と接触するように収容空間101の長手方向に延びる。結合部130と加熱部140との接触面積が増加することにより、結合部130と収容部110との結合力が向上しうる。また収容空間101の密閉力が向上して加熱部140から収容空間101に供給される熱が収容空間101の外部に流出されることを防止する。
【0061】
結合部130は、円筒状の加熱部140の端部の円周方向に沿って延びて配置されうる。すなわち、結合部130が加熱部140の端部の全体と結合することで、加熱部140と収容部110との隙間から熱が外部に流出されることを効果的に防止する。また、収容部110に収容されたエアロゾル発生物品の第1部分と、加熱部140に収容されたエアロゾル発生物品の第2部分を、互いに異なる温度に加熱する。
【0062】
実施例は、結合部130が収容されるエアロゾル発生物品の外側面と当接する。結合部130が当接するエアロゾル発生物品の外側面は、エアロゾル発生物品の第1部分及び第2部分の界面を含む。
【0063】
加熱部140は、収容されるエアロゾル発生物品の少なくとも一部を取り囲むように配置され、エアロゾル発生物品を加熱する。例えば、加熱部140は、円筒状を有し、円筒状の内部にエアロゾル発生物品の少なくとも一部が収容されうる。したがって、エアロゾル発生物品が収容空間101に挿入されれば、加熱部140は、エアロゾル発生物品の外部に位置する。
【0064】
加熱部140は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、加熱部140は、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることにより、加熱部140が加熱されうる。しかし、加熱部140は、加熱部140が所望温度に加熱されうる限り、上述した例に限定されない。ここで、所望温度は、ヒータ組立体100に予め設定されていてもよく、ユーザによっても設定される。
【0065】
一方、他の例として、加熱部140は、誘導加熱式ヒータでもある。
【0066】
図4は、誘導加熱式の加熱部140を含む他の実施例に係わるヒータ組立体100を概略的に示す断面図である。
【0067】
図4を参照すれば、加熱部140は、エアロゾル発生物品と対向する内側に配置され、交流磁場において誘導加熱によって発熱するサセプタ(susceptor, S)を含む。コイルCは、サセプタSの外側に配置され、交流磁場を誘導する。
【0068】
具体的に、誘導加熱方式は、外部磁場によって発熱する磁性体に周期的に方向が変わる交番磁場(alternating magnetic field)を印加して磁性体を発熱させる方式を意味する。
【0069】
磁性体に交番磁場が印加される場合、磁性体には、渦流損(eddy current loss)及びヒステリシス損(hysteresis loss)によるエネルギー損が発生し、損失されるエネルギーが熱エネルギーとして磁性体から放出されうる。磁性体に印加される交番磁場の振幅または周波数が大きくなるほど、磁性体から多くの熱エネルギーが放出されうる。ヒータ組立体100は、磁性体に交番磁場を印加することで、磁性体から熱エネルギーを放出させ、磁性体から放出される熱エネルギーをエアロゾル発生物品に伝達することができる。
【0070】
サセプタSの少なくとも一部は、強磁性体(ferromagnetic alloy)によって形成されうる。例えば、サセプタSは、金属または炭素を含む。サセプタSは、フェライト(ferrite)、強磁性合金(ferromagnetic alloy)、ステンレス鋼(stainles ssteel)及びアルミニウム(Al)のうち、少なくとも1つを含む。また、サセプタSは、黒鉛(graphite)、モリブデン(molybdenum)、シリコンカーバイド(silicon carbide)、ニオブ(niobium)、ニッケル合金(nickel alloy)、金属フィルム(metal film)、ジルコニア(zirconia)のようなセラミック、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)のような遷移金属、ホウ素(B)やリン(P)のような半金属のうち、少なくとも1つを含んでもよい。
【0071】
コイルCは、ヒータ組立体100に交番磁場を印加する。コイルCに電力が供給される場合、コイルC内部に磁場が形成されうる。コイルCに交流電流が印加される場合、コイルC内部に形成される磁場の方向は、持続的に変更されうる。サセプタSがコイルC内部に位置して周期的に方向が変わる交番磁場に露出される場合、サセプタSが発熱され、ヒータ組立体100に収容されるエアロゾル発生物品が加熱されうる。
【0072】
コイルCは、サセプタSに交番磁場を印加するのに好適な位置に配置されうる。例えば、サセプタSは、エアロゾル発生物品と対向するように加熱部140の内側に配置されうる。このような方式でコイルCによって誘導された交番磁場がサセプタSに効果的に印加されうる。
【0073】
ヒータ組立体100がエアロゾル発生物品を加熱する程度は、コイルCによって形成される交番磁場の振幅または周波数よって変更されうる。コイルCによる磁場の振幅または周波数は、コイルCに印加される電力によって変更されうるので、エアロゾル発生装置は、コイルCに印加される電力を調整することで、エアロゾル発生物品の加熱を制御する。例えば、エアロゾル発生装置は、コイルCに印加される交流電流の振幅及び周波数を制御する。
【0074】
一例示として、コイルCは、ソレノイド(solenoid)によっても具現される。コイルCは、ヒータ組立体100の収容空間101の外側面に沿って巻線されるソレノイドでもあり、ソレノイドの内部空間にサセプタS及びエアロゾル発生物品が位置する。ソレノイドを構成する導線の材質は、銅(Cu)でもある。但し、それに制限されるものではなく、銀(Ag)、金(Au)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、亜鉛(Zn)及びニッケル(Ni)のうち、いずれか1つ、または少なくとも1つを含む合金がソレノイドを構成する導線の材質にもなる。
【0075】
図5は、一実施例に係わるエアロゾル発生物品300の構造を概略的に示す図面である。
【0076】
図5を参照すれば、エアロゾル発生物品300は、第1部分310、第2部分320、第3部分330、及び第4部分340を含む。一実施例によれば、第1部分310は、エアロゾル発生物質を含み、第2部分320は、タバコ物質及び保湿剤を含み、第3部分330は、第1部分310及び第2部分320を通過する気流を冷却させ、第4部分340は、フィルタ物質を含む。
【0077】
図5を参照すれば、第1部分310、第2部分320、第3部分330、及び第4部分340は、エアロゾル発生物品300の長手方向に沿って順次に整列されうる。ここで、エアロゾル発生物品300の長手方向は、エアロゾル発生物品300の長さが延びる方向でもある。例えば、エアロゾル発生物品300の長手方向は、第1部分310から第4部分340に向かう方向でもある。したがって、第1部分310及び第2部分320のうち、少なくとも1つから発生するエアロゾルを含む気流は、この第1部分310、第2部分320、第3部分330、及び第4部分340を順次に通過する。これにより、喫煙者は、第4部分340からエアロゾルを吸い込むことができる。
【0078】
第1部分310は、エアロゾル発生物質を含む。また、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含み、メントールまたは保湿剤などの加香液を含む。ここで、エアロゾル発生物質は、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含む。但し、本開示は、前述した例示に制限されず、本開示は、当該技術分野で広く知られた多様な種類のエアロゾル発生物質をいずれも含む。
【0079】
第1部分310は、巻縮されたシートを含み、エアロゾル発生物質は、巻縮されたシートに含浸された状態で第1部分310に含まれる。また、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質及び加香液は、巻縮されたシートに吸収された状態で第1部分310に含まれうる。
【0080】
巻縮されたシートは、高分子素材で構成されたシートでもある。例えば、高分子素材は、紙、酢酸セルロース(cellulose acetate)、リヨセル(lyocell)、ポリ乳酸(polylactic acid)のうち、少なくとも1つを含む。例えば、巻縮されたシートは、高温に加熱されても熱による異臭が発生しない紙シートでもある。但し、それに制限されるものではない。
【0081】
第1部分310は、エアロゾル発生物品300の末端から約7~約20mm地点まで延び、第2部分320は、第1部分310が終わる地点から約7~約20mm地点まで延びる。但し、このような数値範囲に必ずしも制限されず、第1部分310及び第2部分320それぞれの延びる長さは、通常の技術者が容易に変更可能な範囲で適切に調節されうる。
【0082】
第2部分320は、タバコ物質を含む。タバコ物質は、特定形態で提供されうる。例えば、タバコ物質は、刻みタバコ、タバコ粒子(particle)、タバコシート(sheet)、タバコビーズ(beads)、タバコ顆粒(granule)、タバコ粉末(powder)またはタバコ抽出物の形態を有する。また、タバコ物質は、例えば、タバコ葉、タバコ葉脈、膨化タバコ、切断された刻みタバコ、板状葉刻みタバコ、及び再構成タバコのうち、1種以上を含んでもよい。
【0083】
第3部分330は、第1部分310及び第2部分320を通過する気流を冷却させうる。第3部分330は、高分子物質または生分解性高分子物質によって製造され、冷却機能を有する。例えば、第3部分330は、ポリ乳酸(PLA)繊維によっても作製されるが、それに限定されない。または、第3部分330は、複数の孔が形成された酢酸セルロースフィルタを含む。しかし、第3部分330は、上述した例示に限定されず、エアロゾルが冷却可能な物質であれば、制限なしに、それに使用されうる。例えば、第3部分330は、中空を含むチューブフィルタまたは紙管フィルタでもある。
【0084】
第4部分340は、フィルタ物質を含む。例えば、第4部分340は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、第4部分340の形状には、制限がない。例えば、第4部分340は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。他の例として、第4部分340は、リセス状ロッドでもある。第4部分340が複数のセグメントを含み、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状を有する。
【0085】
第4部分340は、香味が発生するようにも作製される。一例として、第4部分340に加香液が噴射されうる。他の例として、加香液が塗布された繊維が第4部分340の内部に挿入されうる。
【0086】
エアロゾル発生物品300は、第1部分310ないし第4部分340を部分的に、または完全に覆い包むラッパ350を含む。ラッパ350は、エアロゾル発生物品300の最外郭に位置され、ラッパ350は、単一ラッパであるか、複数枚のラッパの組合わせでもある。
【0087】
一例として、エアロゾル発生物品300の第1部分310は、エアロゾル発生物質を含む巻縮されたシワがついたシートを含み、第2部分320は、タバコ物質(例えば、刻みタバコ)及び保湿剤(例えば、グリセリン)を含み、第3部分330は、紙管を含み、第4部分340は、酢酸セルロース(CA)繊維を含む。しかし、本開示がそれに制限されるものではない。
【0088】
図6は、図5のエアロゾル発生物品300が図4の実施例に係わるヒータ組立体100に収容されて加熱される過程を説明するための図面である。
【0089】
図6を参照すれば、図2の実施例に係わるヒータ組立体100にエアロゾル発生物品300が収容される。但し、図6に図示されるヒータ組立体100、収容部110、加熱部140、結合部130の配置は、例示に過ぎず、実施例は、それに制限されない。図6には、加熱部140は、サセプタSとコイルCを含む誘導加熱方式のヒータを含んでいるが、実施例は、それに制限されない。例えば、電気抵抗性ヒータが配置されうる。
【0090】
エアロゾル発生物品300がヒータ組立体100に収容される場合、エアロゾル発生物品300の第1部分310は、収容部110によって取り囲まれ、エアロゾル発生物品300の第2部分320は、加熱部140によっても取り囲まれる。このような配置を通じてエアロゾル発生物品300の第1部分310及び第2部分320の加熱温度は、互いに異なって調節されうる。
【0091】
また、エアロゾル発生物品300の第1部分310及び第2部分320の界面は、結合部130によっても取り囲まれる。タバコ物質を含む第2部分320は、エアロゾル発生物質を含む第1部分310に比べて高い加熱温度が要求される。第1部分310及び第2部分320の界面が結合部130によって取り囲まれることにより、加熱部140から第1部分310に伝達される熱が減少する。
【0092】
図7は、さらに他の実施例に係わるヒータ組立体100を概略的に示す斜視図であり、図8は、図7の実施例に係わるヒータ組立体100を概略的に示す断面図である。図9は、さらに他の実施例に係わるヒータ組立体100を概略的に示す断面図である。
【0093】
図7ないし図9を参照すれば、ヒータ組立体100は、加熱部140と結合される断熱部150をさらに含んでもよい。断熱部150は、収容空間101の開口(すなわち、下流端部)の少なくとも一部を遮断して収容空間101の内部の熱が外部に移動することを遮断しうる。
【0094】
断熱部150は、円筒状の加熱部140の下流端部の円周方向に沿って延びて配置されうる。すなわち、断熱部150が加熱部140の端部の全体と結合することで、収容空間101の内部熱の少なくとも一部が加熱部140の端部を介して外部に移動することを遮断する。
【0095】
断熱部150は、加熱部140の内側面及び/または外側面と収容空間101の長手方向に延びる。断熱部150と加熱部140との接触面積が増加することにより、断熱部150と加熱部140との結合力が向上しうる。
【0096】
断熱部150は、ヒータ組立体100の収容空間101にエアロゾル発生物品を挿入するための挿入孔を含む。挿入孔の直径は、エアロゾル発生物品の直径と実質的に同一であるか、やや大きい。すなわち、挿入孔の断面の直径をエアロゾル発生物品の断面直径と実質的に同一に設定することで、ヒータ組立体100の収容空間101内部の断熱性が確保されうる。
【0097】
断熱部150は、加熱部140から供給される熱に抵抗するために、エンジニアリングプラスチックを含む。例えば、断熱部150は、前述した結合部130に含まれるエンジニアリングプラスチックのようなものを含んでもよい。
【0098】
図9は、エアロゾル発生物品が誘導加熱によって加熱されるように、ヒータ組立体100がサセプタS及びコイルCを含む実施例を図示する。また、加熱部140の下流端部には、断熱部150が配置される。これら構成要素については、既に説明したので、ここではその説明を省略する。
【0099】
図10は、さらに他の実施例に係わるヒータ組立体200を概略的に示す断面図である。
【0100】
図10を参照すれば、ヒータ組立体200は、収容部210、第1加熱部220、結合部230、第2加熱部240を含む。但し、それに制限されず、図10に図示される要素以外に他の汎用的な要素がヒータ組立体200にさらに含まれうる。
【0101】
収容部210、第1加熱部220、結合部230及び第2加熱部240は、エアロゾル発生物品の長手方向に沿って配置され、内部にエアロゾル発生物品を収容する収容空間201を形成することができる。例えば、収容空間201は、円筒状を有する。また、円筒状を有する収容空間201の直径は、収容されるエアロゾル発生物品の断面直径と実質的に同径であるか、やや大径でもある。
【0102】
収容部210は、エアロゾル発生物品の少なくとも一部を収容する。ここで、収容部210は、図1及び図2についての説明で言及した端部収容部111と対応しうる。すなわち、収容部210は、収容されるエアロゾル発生物品の上流端部を支持する。以下、図1及び図2で説明した端部収容部111と重複する説明は、省略する。
【0103】
第1加熱部220は、第1加熱部220がエアロゾル発生物品の側面の少なくとも一部を取り囲んで加熱するように収容部210と結合されうる。第1加熱部220は、円筒状を有し、第1加熱部220の一端が収容部210に形成された溝に噛み合って結合されうる。但し、収容部210と第1加熱部220との形態は、それに制限されず、収容部210と第1加熱部220との結合の容易性及び利便性を考慮して多様な形態に変形されうる。
【0104】
第1加熱部220は、収容空間201の長手方向に沿って5~10mmの長さを有する。収容部210及び第1加熱部220によって形成された空間の内部には、エアロゾル発生物品の第1部分が収容されうる。エアロゾル発生物品の第1部分と第1加熱部220は、収容空間201の長手方向に沿って同じ長さを有する。
【0105】
第2加熱部240は、エアロゾル発生物品の他の部分を取り囲むように配置され、エアロゾル発生物品を加熱する。
【0106】
結合部230は、第1加熱部220及び第2加熱部240を結合し、エンジニアリングプラスチックを含む。
【0107】
結合部130及び加熱部140については、図1及び図2を参照して説明したが、結合部230及び第2加熱部240に同一に適用されうる。以下、重複説明は、省略する。
【0108】
結合部230は、第1加熱部220の内側面及び第1加熱部220の外側面のうち、少なくとも1つと接触するように収容空間201の長手方向に延びる。また、結合部230は、第2加熱部240の内側面及び第2加熱部240の外側面のうち、少なくとも1つと接触するように収容空間201の長手方向に延びる。
【0109】
エアロゾル発生物品がヒータ組立体200に挿入されたとき、第1加熱部220の位置には、エアロゾル発生物品の第1部分が対応し、第2加熱部240の位置には、エアロゾル発生物品の第2部分が対応するように配置される。
【0110】
また、第1加熱部220及び第2加熱部240は、互いに異なる温度でエアロゾル発生物品を加熱する。前述したように、エアロゾル発生物品の第1部分及び第2部分は、互いに異なる温度に加熱される必要がある。エアロゾル発生物品の第1部分及び第2部分は、それぞれ第1加熱部220及び第2加熱部240によって取り囲まれているので、エアロゾル発生物品の第1部分及び第2部分は、第1加熱部220及び第2加熱部240の加熱温度を異なって調節することで、異なって加熱されうる。
【0111】
図11は、さらに他の実施例に係わるヒータ組立体200を概略的に示す断面図であり、図12は、図5のエアロゾル発生物品300が図13の実施例に係わるヒータ組立体200に収容されて加熱される過程を説明するための図面である。
【0112】
図11及び図12を参照すれば、第1加熱部220及び第2加熱部240のうち、少なくとも1つは、エアロゾル発生物品300と対向するように内側に配置されるサセプタSを含む。サセプタSは、交流磁場において誘導加熱によってエアロゾル発生物品を加熱し、コイルCは、サセプタSの外部に配置され、交流磁場を誘導する。例えば、第1加熱部220は、電気抵抗性ヒータであり、第2加熱部240は、サセプタSとコイルCを含む誘導加熱式ヒータでもある。また他の例において、図11に図示されたように、第1加熱部220及び第2加熱部240はいずれも誘導加熱式ヒータでもある。
【0113】
前述したように、エアロゾル発生物品300の第1部分310は、第1加熱部220によって取り囲まれ、エアロゾル発生物品300の第2部分320は、第2加熱部240によって取り囲まれる。また、エアロゾル発生物品300の第1部分310及び第2部分320の界面は、結合部230によって取り囲まれる。
【0114】
図13は、さらに他の実施例に係わるヒータ組立体200を概略的に示す断面図である。
【0115】
図13を参照すれば、ヒータ組立体200は、第2加熱部240と結合される断熱部250をさらに含んでもよい。断熱部250は、収容空間201の開口の少なくとも一部を遮断して収容空間201の内部の熱が外部に移動することを遮断しうる。断熱部250には、図8及び図9の断熱部150が同様に適用され、以下、重複説明は、省略する。
【0116】
図14は、図5のエアロゾル発生物品300が図9の実施例に係わるヒータ組立体100を含むエアロゾル発生装置10に挿入された状態を示す図面である。図15は、図5のエアロゾル発生物品300が図11の実施例に係わるヒータ組立体200を含むエアロゾル発生装置10に挿入された状態を示す図面である。
【0117】
図14及び図15を参照すれば、エアロゾル発生装置10は、ヒータ組立体100、200、ヒータ組立体100、200に電力を供給するバッテリ11及びヒータ組立体100、200に供給される電力を制御するプロセッサ12を含む。ただし、図14及び図15に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル発生装置10にさらに含まれるということを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0118】
図14及び図15には、バッテリ11、プロセッサ12及びヒータ組立体100、200が一列に配置されていると図示されている。しかし、エアロゾル発生装置10の内部構造は、図14及び図15に図示されたところに限定されない。すなわち、エアロゾル発生装置10の設計によって、バッテリ11、プロセッサ12及びヒータ組立体100、200の配置は、変更されうる。
【0119】
図1ないし図13を参照して提供されたヒータ組立体100、200に関する説明は、図14及び図15のヒータ組立体100、200に同一に適用されうる。
【0120】
エアロゾル発生物品300がエアロゾル発生装置10に挿入されれば、エアロゾル発生装置10は、ヒータ組立体100、200を作動させてエアロゾルを発生させうる。ヒータ組立体100、200によって発生したエアロゾルは、エアロゾル発生物品300を通過してユーザに伝達される。
【0121】
バッテリ11は、エアロゾル発生装置10の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ11は、ヒータ組立体100、200が加熱されるように電力を供給し、プロセッサ12の動作に必要な電力を供給する。また、バッテリ11は、エアロゾル発生装置10に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給する。
【0122】
プロセッサ12は、エアロゾル発生装置10の動作を全般的に制御する。具体的に、プロセッサ12は、バッテリ11及びヒータ組立体100、200だけではなく、エアロゾル発生装置10に含まれた他の構成の動作を制御する。また、プロセッサ12は、エアロゾル発生装置10の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル発生装置10が動作可能な状態である否かを判断する。
【0123】
プロセッサ12は、多数の論理ゲートのアレイによって具現され、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されうるプログラムが保存されたメモリの組合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアによっても具現されるということを、当該実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0124】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態によっても具現されるということを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。発明の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にいる全ての差異は発明に含まれていると解釈されねばならない。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】