(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-07
(54)【発明の名称】医療機器用パッケージ
(51)【国際特許分類】
B65D 75/62 20060101AFI20230531BHJP
【FI】
B65D75/62 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022564413
(86)(22)【出願日】2021-04-23
(85)【翻訳文提出日】2022-12-06
(86)【国際出願番号】 GB2021050981
(87)【国際公開番号】W WO2021214478
(87)【国際公開日】2021-10-28
(32)【優先日】2020-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508080986
【氏名又は名称】コンバテック リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【氏名又は名称】稲葉 和久
(72)【発明者】
【氏名】ケンドリック,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】プフレガー,オリバー ウォルター
(72)【発明者】
【氏名】ランブレスセン,ジュリー
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA11
3E067AB83
3E067AC01
3E067BA12A
3E067BB15A
3E067BB16A
3E067BB25A
3E067CA04
3E067CA24
3E067EA09
3E067EB02
3E067EB07
3E067EB12
3E067EB17
3E067FA01
3E067FC01
3E067GD01
(57)【要約】
本発明は、医療機器100を収容するためのパッケージ10に関する。パッケージ10は、複数の端部を画定するためにその周縁をシールまたはその他の方法で固定された第1側面12および第2側面14を含む。インタラクション領域24は、パッケージ10のユーザに対する第1接触点を提供および画定する。パッケージ10はまた、使用時に、パッケージ10の上端に開口を形成するために、パッケージの残りの部分から少なくとも部分的に分離される引き裂き領域28を含む。引き裂き領域28は、パッケージ10のユーザに対する第2接触点を画定するインタラクションポイントを含む。シール配置は、パッケージ10の第1側面12と第2側面14との間にユーザが密閉可能なシールを提供する第1および第2シール部材42、44を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機器を収容するパッケージであって、
一対の主端部と、下端部と、上端部と、を画定するためにその周縁をシールまたはその他の方法で固定される第1および第2側面であって、前記一対の主端部は、第1ストレート端部と、前記第1ストレート端部に対向する第2テーパー端部と、を含む、第1および第2側面と、
前記パッケージのユーザに対する第1接触点を画定するインタラクション領域であって、前記パッケージの前記第1側面および/または前記第2側面に1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータを含み、前記第1端部または前記第2端部に近接して配置される、インタラクション領域と、
前記上端部に近接して画定される引き裂き領域であって、前記引き裂き領域の第1端と第2端との間に、使用時に、少なくとも部分的に前記引き裂き領域を前記パッケージの残りの部分から分離させて、前記パッケージの上端に開口を形成するためにそれにそって前記パッケージを引き裂くことのできる線を画定する引き裂き線と、前記引き裂き領域の前記第1端で前記パッケージのユーザに対する第2接触点を画定するインタラクションポイントと、前記引き裂き領域の前記第2端に設けられた引き裂き止めであって、前記引き裂き領域が前記パッケージの残りの部分から完全に分離される可能性を回避または低減するよう作用する引き裂き止めと、を含み、傾斜した上端部を有する実質的に三角形の形状である引き裂き領域と、
前記パッケージの前記第1側面の内面に設けられた第1シール部材と、前記パッケージの前記第2側面の内面に設けられた第2シール部材と、を含むシール配置であって、前記第1および第2シール部材は、前記パッケージの前記第1側面と前記第2側面との間にユーザが密閉可能なシールを提供するよう動作可能であり、前記引き裂き領域に近接して設けられる、シール配置と、
を備え、
前記パッケージの前記第1側面および/または前記第2側面の少なくとも一部は、その内面および/または外面にテクスチャ表面プロファイルを有する材料を含む、
パッケージ。
【請求項2】
医療機器を収容するパッケージであって、
一対の主端部と、下端部と、上端部と、を画定するためにその周縁をシールまたはその他の方法で固定される第1および第2側面であって、前記一対の主端部は、第1ストレート端部と、前記第1ストレート端部に対向する第2テーパー端部と、を含む、第1および第2側面と、
前記パッケージのユーザに対する接触点を画定するインタラクション領域であって、前記パッケージの前記第1側面および/または前記第2側面に1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータを含み、前記パッケージの少なくとも前記第1主端部または前記第2主端部に近接して配置される、インタラクション領域と、
を備える、
パッケージ。
【請求項3】
前記インタラクション領域は、前記パッケージの前記第1主端部に近接して配置される、
請求項1または2に記載のパッケージ。
【請求項4】
前記第2主端部は、湾曲テーパー端部を含む、
請求項1から3のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項5】
前記パッケージの前記上端部は、前記第1主端部および/または前記第2主端部に対して傾斜して設けられ、前記パッケージの前記上端部に近接して実質的に三角形の領域を画定する、
請求項2から4のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項6】
前記パッケージの前記上端部に近接して画定される引き裂き領域を備える、
請求項2から5のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項7】
前記1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータは、1つまたは複数の視覚的表面マークを含む、
請求項1から6のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項8】
前記1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータは、視覚的境界マークを含む、
請求項1から7のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項9】
前記1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータは、前記パッケージの前記第1側面および/または前記第2側面の外面に触覚的表面プロファイルを含む、
請求項1から8のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項10】
前記第1主端部、前記第2主端部、前記下端部、および前記上端部のうち少なくとも2つは、その端部において、丸みを帯びた角で前記パッケージのさらなる端部と一体的に形成される、
請求項1から9のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項11】
前記パッケージの第1の丸みを帯びた角は、前記パッケージの1つまたは複数のさらなる丸みを帯びた角と比較してより大きいコーナー半径を含む、
請求項10に記載のパッケージ。
【請求項12】
医療機器を収容するパッケージであって、
その周縁をシールまたは他の方法で固定される第1および第2側面と、
前記パッケージの上端部に近接して画定される引き裂き領域であって、前記引き裂き領域の第1端と第2端との間に、使用時に、少なくとも部分的に前記引き裂き領域を前記パッケージの残りの部分から分離させて、前記パッケージの上端に開口を形成するためにそれにそって前記パッケージを引き裂くことのできる線を画定する引き裂き線を含む、引き裂き領域と、
前記パッケージの前記第1側面の内面に設けられた第1シール部材と、前記パッケージの前記第2側面の内面に設けられた第2シール部材と、を含むシール配置であって、前記第1および第2シール部材は、前記パッケージの前記上端の開口にまたは開口に近接して、前記パッケージの前記第1側面と前記第2側面との間にユーザが密閉可能なシールを提供するよう動作可能である、シール配置と、
を備える、
パッケージ。
【請求項13】
前記ユーザが密閉可能なシールは、再封可能なシールを含む、
請求項1または12、またはその従属請求項のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項14】
前記第1シール部材および前記第2シール部材は、ダブルフックファスナー配置を形成し、前記第1シール部材は、前記パッケージの前記第1側面の表面に配置されたフックファスナーの領域を含み、前記第2シール部材は、前記パッケージの前記第2側面の表面に配置されたフックファスナーの領域を含む、
請求項1または12、またはその従属請求項のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項15】
前記第1シール部材および前記第2シール部材は、前記パッケージの上端の開口でまたは開口近接して、耐水シール、または略水密のまたは実質的に水密のシールを提供するよう構成される、
請求項1または12、またはその従属請求項のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項16】
前記引き裂き領域は、前記パッケージのユーザに対する接触点を画定するインタラクションポイントを含む、
請求項12または請求項12に従属する請求項13から15のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項17】
前記インタラクションポイントは、前記パッケージの開口部を含む、
請求項1または16、またはその従属請求項のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項18】
前記引き裂き領域は、引き裂き止めを含む、
請求項12または請求項12に従属する請求項13から17のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項19】
前記引き裂き止めは、前記引き裂き領域内の開口部を含む、
請求項1または18、またはその従属請求項のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項20】
前記引き裂き領域は、引き裂き開始を含む、
請求項1または12、またはその従属請求項のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項21】
前記引き裂き開始は、前記パッケージの第1側面および/または第2側面に切欠きを含む、
請求項20に記載のパッケージ。
【請求項22】
前記パッケージの前記上端部は、前記第1主端部および/または前記第2主端部に対して傾斜して設けられ、それにより、前記引き裂き領域の傾斜した上端部を画定し、前記傾斜した上端部は、前記インタラクションポイントから前記引き裂き止めまで傾斜する、
請求項17、またはその従属請求項のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項23】
医療機器を収容するパッケージであって、
その周縁をシールまたはその他の方法で固定される第1および第2側面、を備え、
前記パッケージの前記第1側面および/または第2側面の少なくとも一部は、その表面にテクスチャ表面プロファイルを有する材料を含む、
パッケージ。
【請求項24】
前記テクスチャ表面プロファイルは、前記パッケージの前記第1側面および/または前記第2側面の内面に設けられる、
請求項1または23、またはその従属請求項のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項25】
前記テクスチャ表面プロファイルは、パターン化された表面プロファイル、起伏のある表面プロファイル、および、不規則なまたはランダムな表面プロファイル、のうち1つまたは複数を含む、
請求項1または23、またはその従属請求項のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項26】
前記医療機器は、カテーテルを含む、
請求項1から25のいずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項27】
前記医療機器は、男性用間欠式導尿カテーテルを含む、
請求項26に記載のパッケージ。
【請求項28】
請求項1から27のいずれか1項に記載のパッケージを形成するためのパッケージブランクであって、
第1および第2側面パネルであって、前記パッケージを形成するために他の前記側面パネルに対してその周縁をシールされるよう構成される、第1および第2側面パネル、
を備える、
パッケージブランク。
【請求項29】
請求項1から27のいずれか1項に記載のパッケージを製造する方法であって、
医療機器を収容する内部容積を画定するために、前記パッケージの前記第1側面および前記第2側面をその周縁をシールまたはその他の方法で固定すること、を含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機器用パッケージに関する。特に、本発明は、特に男性用使い捨てカテーテルを含む使い捨て(single-use)医療機器用パッケージに関するものであるが、これに限定されるものではない。
【背景技術】
【0002】
医療機器(例えば使い捨て医療機器)は、一般的に個別に包装されている。一般的に、これは、医療機器を収容する密閉された内部を提供するために、何らかの方法で密閉されたプラスチックまたは紙のハウジングの形態をとることがある。このようなパッケージの典型的な要件として、使用前の医療機器に対して無菌の内部環境を維持するのに十分密閉できること、軽量であること、開封が容易(かつ迅速)であること、および、パッケージを開封する前にユーザが収容された機器とやり取りする(interact with the housed device)ことができること、が挙げられる。しかし、そのような製品は、通常、医療環境(例えば、病院、介護施設など)での使用を念頭において設計されており、このため、包装された医療機器が医療環境外で、例えば、公衆トイレなどで自己導尿のために患者自身が使用する場合に、個人の使用感という観点ではほとんど考慮されていない。
【0003】
例えば、素早く効率的に開封できるよう設計されたパッケージは、製品を収容する内部領域を画定するためにその端部の周りを密閉された一対のシート材の形態をとることがある。シートは、その中に収容された医療機器にアクセスするために引き離すことができる。ここで、パッケージが開封されるとシートはそれ以上の目的を果たさないので、一般的に、それぞれのシートと収容された医療機器を別々に処分しなければならない。したがって、パッケージの分離可能な構成要素の数を低減し、および/または、その後の廃棄のために使用済みの医療機器を保持するためにパッケージを使用することができるパッケージを提供することが有利であろう。
【0004】
先行技術のパッケージの形状および形態は、一般的に、収容される医療機器自体の形状および形態により、主に決定され得る。スペースの制約がない、またはほとんどない場合、これは問題にはならないことがあり、実際には、いかなる変更の必要もなく機器を収容することができるため、有益なこともある。しかし、特定の機器(例えば、長さ30cmを超えることのある男性用導尿カテーテル)は、ユーザが個人使用のためにパッケージを携帯するという点において、そのようなパッケージの大きさおよび形態を非現実的なものにすることがある。いくつかのカテーテルの柔軟性は、コイル状/折り畳み構成で収容され得ることを意味することがあるが、このような場合に許容できる解決策は今まで提供されていない。したがって、ユーザが携帯できるよう(例えば、手、ポケット、またはバッグに入れて)適切に構成されたパッケージを提供することは有利であろう。
【0005】
さらに、医療環境用に設計されたパッケージでは、一般的に使用時の目立ちにくさは考慮されない。そのため、そのようなパッケージを開封する際に発生する騒音については考慮されていない。同様に、医療環境では、そのような構成要素は別の場所で廃棄するのではなく、使用時に廃棄することが可能であると考えられるため、一般的にパッケージの分離可能な構成要素の数は考慮されていない(これは、そのような環境でない個人ユーザの場合に当てはまることがある)。医療環境外で使用されることのある医療機器(例えば、間欠式尿道カテーテル)では、このような特性はユーザにとって好ましくない場合がある。したがって、医療機器(例えば、間欠尿カテーテル)用のパッケージを提供することは、パッケージおよび収容された機器の携帯、使用およびその後の廃棄を、ユーザが目立たないように行うことを可能にする点で有利であろう。
【0006】
本発明の実施の形態の目的は、先行技術の1つまたは複数の問題を克服するか、または少なくとも部分的に軽減することである。
【発明の概要】
【0007】
本発明の一態様によると、医療機器を収容するためのパッケージが提供される。
【0008】
パッケージは、複数の端部(edges)を画定するためにその周縁を(around the periphery)シールまたは他の方法で固定された第1および第2側面を備えてもよい。複数の端部は、1つまたは複数の第1主端部、第2主端部、下端部、および上端部のうち、1つまたは複数を含んでもよい。第1端部は、第1ストレート端部を含んでもよい。第2端部は、任意に第1端部に対向する第2テーパー端部を含んでもよい。
【0009】
パッケージは、パッケージのユーザ用の第1接触点を画定するインタラクション領域(interaction region)を備えてもよい。インタラクション領域は、パッケージの第1側面および/または第2側面に、1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータを備えてもよい。インタラクション領域は、パッケージの第1端部または第2端部に近接して配置されてもよい。
【0010】
パッケージは、引き裂き領域(tear-away region)を備えてもよく、これは、使用時に、少なくとも部分的に引き裂き領域をパッケージの残りの部分から分離させて、パッケージの上端(upper edge)に開口を形成するためにそれにそってパッケージを引き裂くことのできる線を画定する引き裂き線(tear line)を含んでもよい。引き裂き領域は、パッケージの上端部に近接して画定されてもよい。引き裂き領域は、パッケージのユーザに対して第2接触点を画定するインタラクションポイント(interaction point)を備えてもよい。インタラクションポイントは、引き裂き領域の第1端(first end)に設けられてもよい。引き裂き領域は、引き裂き止め(tear stop)を備えてもよい。引き裂き止めは、引き裂き領域の第2端(second end)に設けられてもよい。引き裂き止めは、引き裂き領域がパッケージの残りの部分から完全に分離される可能性を回避または低減するよう作用してもよい。引き裂き領域は、傾斜した上端部を有する実質的に三角形の形状であってもよい。
【0011】
パッケージは、パッケージの第1側面と第2側面との間にユーザが密閉可能なシールを提供するよう動作可能な第1シール部材および第2シール部材を含むシール配置を備えてもよい。第1シール部材および/または第2シール部材は、パッケージの第1側面および/または第2側面の内面に設けられてもよい。例えば、シール配置は、パッケージの第1側面の内面に設けられた第1シール部材と、パッケージの第2側面の内面に設けられた第2シール部材とを含んでもよい。シール配置は、引き裂き領域に近接して設けられてもよい。
【0012】
パッケージの第1側面および/または第2側面の少なくとも一部は、その内面および/または外面にテクスチャ表面プロファイル(textured surface profile)を有する材料を備えてもよい。
【0013】
本発明の一態様によると、医療機器を収容するパッケージが提供される。パッケージは、第1および第2側面と、インタラクション領域と、引き裂き領域と、シール配置と、を備える。第1および第2側面は、一対の主端部(major edges)と、下端部と、上端部と、を画定するためにその周縁をシールまたは他の方法で固定される。一対の主端部は、第1ストレート端部と、第1端部に対向する第2テーパー端部と、を備える。パッケージのユーザに対する第1接触点を画定するインタラクション領域は、パッケージの第1側面および/または第2側面に1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータを備え、第1端部または第2端部に近接して配置される。上端部に近接して画定される引き裂き領域は、引き裂き領域の第1端と第2端との間に、使用時に、少なくとも部分的に引き裂き領域をパッケージの残りの部分から分離させて、パッケージの上端に開口を形成するためにそれにそってパッケージを引き裂くことのできる線を画定する引き裂き線と、引き裂き領域の第1端でパッケージのユーザに対する第2接触点を画定するインタラクションポイントと、引き裂き領域の第2端に設けられた引き裂き止めと、を備える。引き裂き止めは、引き裂き領域がパッケージの残りの部分から完全に分離される可能性を回避または低減するよう作用する。引き裂き領域は、傾斜した上端部を有する実質的に三角形の形状である。シール配置は、パッケージの第1側面の内面に設けられた第1シール部材と、パッケージの第2側面の内面に設けられた第2シール部材と、を含む。第1シール部材および第2シール部材は、パッケージの第1側面と第2側面との間にユーザが密閉可能なシールを提供するよう動作可能であり、引き裂き領域に近接して設けられる。パッケージの第1側面および/または第2側面の少なくとも一部は、その内面および/または外面にテクスチャ表面プロファイルを有する材料を備える。
【0014】
有利なことに、パッケージのストレート端部に対向してテーパー端部を有することにより、ユーザがパッケージを特定の(例えば、「使い勝手の良い(user-friendly)」)方向に保持するよう導くことができる。例えば、第1ストレート端部は、パッケージとやり取りするときに、例えば、パッケージを開けるときに、ユーザに対してパッケージの前端(leading edge)を画定してもよい。さらに、パッケージのストレート端部に対向してテーパー端部を有することにより、有利なことに、ユーザの手のひらに適合するようパッケージの形状を画定することができる、および/またはポケット形状とすることができる。さらに、引き裂き領域と組み合わせてシール配置を設けることにより、第1および第2シール部材を使用してシールする前に、引き裂き領域の少なくとも部分的な除去によりパッケージを最初に開封することができる。パッケージの側面の内面に設けられたシール部材を有することにより、有利なことに、パッケージの一部として提供される個々の構成要素の数を低減することができ、それにより、例えば、追加のシールタブを含むパッケージと比較して、ユーザエクスペリエンスを向上することができる。これは、パッケージが使い捨て医療機器、例えば導尿カテーテルを収容する場合に特に有益であり、パッケージは後に廃棄のために使用済みの製品を収容するために使用することができ、使用後にパッケージ内に収容される必要のある構成要素およびパッケージ部品の数を減らすことが望ましい。テクスチャ表面プロファイルは、パッケージを介した音波の伝播を減衰またはそうでなければ緩和するよう作用してもよい。その結果、ユーザのパッケージとのやり取り(例えば、パッケージの開封)において発生する、または単にパッケージを携帯するときに発生する全体的な音を低減することができる。包装された医療製品を目立たずに使用および携帯することが望ましい場合に(例えば、公共の環境においてズボン/コートのポケットに入れて携帯し、レストランやショッピングセンターなどの公衆トイレで使用する場合など)、これは特に有利となることがある。
【0015】
以下に説明する任意の特徴は、(上にまたは以下に適切に定義された)本発明の任意の態様に適用することができる。
【0016】
医療機器は、カテーテルを含んでもよい。医療機器は、尿道カテーテルを含んでもよい。医療機器は、女性用尿道カテーテルを含んでもよいが、好ましくは、男性用尿道カテーテルである。医療機器は、使い捨て医療機器を含んでもよい。医療機器は、間欠式尿道カテーテルを含んでもよい。
【0017】
本発明の一態様によると、医療機器を収容するパッケージが提供される。パッケージは、複数の端部を画定するためにその周縁をシールまたは他の方法で固定された第1および第2側面であって、複数の端部が、第1ストレート端部と、第1端部に対向する第2テーパー端部と、を含む、第1および第2側面と、パッケージのユーザに対して接触点を画定するインタラクション領域であって、パッケージの第1側面および/または第2側面に1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータを含む、インタラクション領域と、を備える。
【0018】
本発明の一態様によると、医療機器を収容するパッケージが提供される。パッケージは、一対の主端部と、下端部と、上端部と、を画定するためにその周縁をシールまたは他の方法で固定された第1および第2側面であって、一対の主端部は、第1ストレート端部と、第1端部に対向する第2テーパー端部と、を含む、第1および第2側面と、パッケージのユーザに対して接触点を画定するインタラクション領域であって、パッケージの第1側面および/または第2側面に1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータを含み、少なくともパッケージの第1主端部または第2種端部に近接して配置されるインタラクション領域と、を備える。
【0019】
有利なことに、パッケージのストレート端部に対向してテーパー端部を有することにより、ユーザがパッケージを特定の(例えば、「使い勝手の良い」)方向に保持するよう導くことができる。例えば、第1ストレート端部は、パッケージとやり取りするときに、例えば、パッケージを開封するときに、ユーザに対してパッケージの前端を画定してもよい。さらに、パッケージのストレート端部に対向してテーパー端部を有することにより、有利なことに、ユーザの手のひらに適合するようパッケージの形状を画定することができる、および/またはポケット形状とすることができる。
【0020】
インタラクション領域は、好ましくは、パッケージの第1主端部に近接して配置されるとよい。有利なことに、第1ストレート主端部に近接して設けられたインタラクション領域を有することにより、ユーザが把持するためのパッケージ上の異なる領域(distinct region)を画定し、ユーザがパッケージの「前端(leading edge)」で、または近接してパッケージを把持するよう導く。
【0021】
実施の形態において、第2主端部は、湾曲テーパー端部を含む。有利なことに、湾曲かつテーパーの第2主端部を有することにより、第1主端部と第2主端部との違いをより明確にし、ユーザのやり取りを導く。さらに、湾曲テーパー端部は、ユーザの手および/またはポケットの大きさ/形状プロファイルをよりよく補完し、パッケージの使い勝手を向上させる。
【0022】
パッケージの下端部は、ストレート端部を含んでよい。ストレート下端部は、第1主端部に実質的に垂直に設けられてもよい。
【0023】
パッケージの上端部は、第1主端部および/または第2主端部に対して傾斜して、例えば垂直ではなく設けられてもよい。そのような実施の形態において、上端部は傾斜した端部を含んでもよい。傾斜した上端部は、例えば、第1主端部から第2主端部に向かって、または第2主端部から第1主端部に向かって、傾斜してもよい。傾斜した上端部は、パッケージの上端部に近接して実質的に三角形の領域を画定してもよい。
【0024】
実施の形態において、パッケージは、引き裂き領域を備える。引き裂き領域は、パッケージの上端部に近接して画定されてもよい。引き裂き領域は、パッケージの上端部、第1主端部の少なくとも一部、第2主端部の少なくとも一部、および引き裂き線のうち1つまたは複数により、少なくとも一部が画定されてもよい。
【0025】
引き裂き線は、引き裂き領域の第1端部と第2端部との間に設けられてもよい。引き裂き線は、少なくとも部分的に引き裂き領域をパッケージの残りの部分から分離させるためにそれにそってパッケージを引き裂くことのできる線を画定してもよい。引き裂き線に沿ってパッケージを引き裂くことで、使用時に、パッケージの上端に開口を形成することができる。上端部が傾斜した上端部を含む実施の形態において、上端部、第1主端部またはその少なくとも一部、第2主端部またはその少なくとも一部、および/または引き裂き線は、実質的に三角形の引き裂き領域を画定してもよい。
【0026】
1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータは、インタラクション領域の位置を視覚的に示してもよい。1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータは、パッケージの第1側面および/または第2側面の残りの部分から視覚的に区別されてもよい。
【0027】
1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータは、1つまたは複数の視覚的表面マークを含んでもよい。1つまたは複数の視覚的表面マークは、パターンを含んでもよい。1つまたは複数の視覚的表面マークは、パッケージの第1側面および/または第2側面からインタラクション領域を区別してもよい。例えば、1つまたは複数の視覚的表面マークは、パッケージの第1側面および/第2側面の残りの部分に設けられたいずれの表面マークからも視覚的に区別されてもよい。好ましい実施の形態において、インタラクション領域の1つまたは複数の視覚的表面マークパターンを含んでもよく、パッケージの第1側面および/または第2側面の残りの部分は表面マークを含んでいなくてもよい。
【0028】
1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータは、視覚的境界マークを含んでもよい。例えば、1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータは、インタラクション領域の境界を画定する実線または破線を含んでもよい。視覚的境界マークは、パッケージの1つまたは複数の端部と実質的に同じ形状を含む1つまたは複数の線を含んでもよい。例えば、視覚的境界マークは、パッケージの第2主端部と実質的に同じ曲率および/またはテーパーを含む第1テーパー線を含んでもよい。視覚的境界マークは、パッケージの下端部と実質的に平行な第2ストレート線を含んでもよい。視覚的境界マークの第1および第2の線は、丸みを帯びた角(radiused corner)で交わっていてもよい。
【0029】
触覚的インジケータは、パッケージの第1側面および/または第2側面の外面に設けられてもよい。1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータは、パッケージの第1側面および/または第2側面の外面に触覚的表面プロファイルを含んでもよい。例えば、1つまたは複数の視覚的および/または触覚的インジケータは、触覚表面テクスチャなどの、隆起した、低下した、またはパターン化された表面プロファイルを含んでもよい。触覚的表面プロファイルは、ユーザがインタラクション領域でパッケージを把持するのを補助することができる。
【0030】
実施の形態において、パッケージは、例えば、少なくとも50mm、または少なくとも75mm、または少なくとも100mm、または少なくとも125mm、または少なくとも150mm、または少なくとも200mmの高さを有する。パッケージは、例えば、100mm以下、または125mm以下、または150mm以下、または200mm以下、または250mm以下の高さを有してもよい。実施の形態において、パッケージは、例えば、最大50mm、または最大75mm、または最大100mm、または最大125mm、または最大150mmの幅を有する。実施の形態において、パッケージは、例えば、少なくとも50mm、または少なくとも75mm、または少なくとも100mm、または少なくとも120mm、または少なくとも150mmの幅を有する。パッケージは、例えば、100m以下、または120mm以下、または150mm以下、または200mm以下の幅を有してもよい。いくつかの実施の形態において、パッケージは、高さ180mm以下および幅120mm以下の外形寸法を有する。
【0031】
いくつかの実施の形態において、第1側面および第2側面は、例えば、ヒートシール(heat seal)、プレッシャーシール(pressure seal)、または溶接のうち1つまたは複数により、その周縁をシールされる。
【0032】
第1主端部、第2主端部、下端部、および上端部のうち少なくとも2つは、その端部において、丸みを帯びた角でパッケージのさらなる端部と一体的に形成されてもよい。いくつかの実施の形態において、端部のそれぞれは、その端部において、丸みを帯びた角でパッケージのさらなる端部と、一体的に形成されてもよい。複数の丸みを帯びた角が設けられている実施の形態において、それぞれの丸みを帯びた角は、パッケージの残りの丸みを帯びた角と等しいコーナー半径(corner radius)を含んでもよい。いくつかの実施の形態において、パッケージの第1の丸みを帯びた角はパッケージの1つまたは複数のさらなる丸みを帯びた角と比較してより大きいコーナー半径を含んでもよい。第1の丸みを帯びた角は、第1主端部と上端部との間に設けられてもよい。第1の丸みを帯びた角は、インタラクション領域の内部に設けられてもよい。第1の丸みを帯びた角は、引き裂き領域の一部として設けられてもよい。
【0033】
本発明の一態様によると、医療機器を収容するパッケージが提供される。パッケージは、その周縁をシールまたはその他の方法で固定された第1および第2側面と、使用時に、パッケージの残りの部分から少なくとも部分的に除去されてパッケージの上端部に開口を形成する、パッケージの上端部に近接して画定された引き裂き領域と、パッケージの上端の開口においてまたは近接して、パッケージの第1側面と第2側面との間にユーザが密閉可能なシールを提供するよう動作可能な第1シール部材および第2シール部材を含むシール配置と、を備える。
【0034】
本発明の別の態様によると、医療機器を収容するパッケージが提供される。パッケージは、その周縁をシールまたはその他の方法で固定された第1および第2側面と、パッケージの上端部に近接して画定された引き裂き領域であって、引き裂き領域の第1端部と第2端部との間に、使用時に、少なくとも部分的に引き裂き領域をパッケージの残りの部分から分離させて、パッケージの上端に開口を形成するためにそれにそってパッケージを引き裂くことのできる線を画定する引き裂き線を含む、引き裂き領域と、パッケージの第1側面の内面に設けられる第1シール部材と、パッケージの第2側面の内面に設けられる第2シール部材とを含むシール配置であって、第1シール部材および第2シール部材は、パッケージの上端の開口においてまたは近接して、パッケージの第1側面と第2側面との間にユーザが密閉可能なシールを提供するよう動作可能である、シール配置と、を備える。
【0035】
有利なことに、引き裂き領域と組み合わせてシール配置を提供することにより、第1シール部材および第2シール部材を使用してシールする前に、引き裂き部分の少なくとも部分的な除去によりパッケージを最初に開封することができる。パッケージの側面の内面に設けられたシール部材を有することは、有利なことに、パッケージの一部として提供される個々の構成要素の数を低減することができ、それにより、例えば、追加のシールタブを含むパッケージと比較した場合に、ユーザエクスペリエンスを向上させる。これは、パッケージが使い捨て医療機器、例えば導尿カテーテルを収容する場合に特に有益であり、パッケージは後に廃棄のために使用済みの製品を収容するために使用することができ、使用後にパッケージ内に収容される必要のある構成要素およびパッケージ部品の数を減らすことが望ましい。
【0036】
ユーザが密閉可能なシールは、再封可能な(resealable)シールを含んでもよい。
【0037】
第1シール部材および第2シール部材はパッケージの第1側面と第2側面との間に接着シールを提供するよう構成されてもよい。そのような実施の形態において、第1シール部材および第2シール部材の一方または両方は、パッケージの第1側面および/または第2側面に適用される接着剤を含んでもよい。例えば、いくつかの実施の形態において、第1シール部材は、パッケージの第1側面の内面に適用される接着剤を含んでもよい。そのような実施の形態において、第2シール部材は、パッケージの第2側面の内面に適用される接着剤を含んでもよい。あるいは、第1シール部材だけが接着剤を含んでもよい。そのような実施の形態において、第2シール部材は、第1シール部材の接着剤に接着固定されるよう構成されたパッケージの側面の1つの領域を含んでもよい。
【0038】
いくつかの実施の形態において、第1シール部材および第2シール部材は、面ファスナー配置を形成してもよい。そのような実施の形態において、第1シール部材は、パッケージの第1側面の表面に配置されたフックファスナーの領域を含んでもよく、第2シール部材は、パッケージの第2側面の表面に配置されたループファスナーの領域を含んでもよい。代替的な実施の形態において、第1シール部材および第2シール部材は、ダブルフックファスナー配置を形成してもよい。そのような実施の形態において、第1シール部材は、パッケージの第1側面の表面に配置されたフックファスナーの領域を含んでもよく、第2シール部材は、パッケージの第2側面の表面に配置されたフックファスナーの領域を含んでもよい。
【0039】
第1シール部材および第2シール部材は、パッケージの上端の開口においてまたは近接して、耐水シール、または略水密または実質的に水密のシールを提供してもよい。有利なことに、そのような配置は、例えば、パッケージ製品が尿道カテーテルである場合、および、パッケージがその内部に潤滑剤または湿潤流体などの流体を含む場合、または、排気のためにパッケージに再導入される使用後のカテーテルに尿の痕跡が存在し得る場合など、使用前後にパッケージ内に流体が存在する場合に有用であり得る。
【0040】
実施の形態において、引き裂き領域はインタラクションポイントを含む。インタラクションポイントは、引き裂き領域の第1端に設けられてもよい。インタラクションポイントは、パッケージのユーザに対して接触点を画定してもよい。
【0041】
実施の形態において、インタラクションポイントは、パッケージ内の開口部(aperture)を含む。開口部は、例えば、パッケージ内の円形の開口部を含んでもよい。開口部はパッケージの第1側面および第2側面を貫通して設けられてもよい。実施の形態において、インタラクションポイントは、パッケージの丸みを帯びた角を含んでもよい。丸みを帯びた角は、パッケージの複数の丸みを帯びた角のうち第1の丸みを帯びた角を含んでもよい。パッケージの第1の丸みを帯びた角は、パッケージの1つまたは複数のさらなる丸みを帯びた角と比較してより大きいコーナー半径を含んでもよい。第1の丸みを帯びた角は、例えば、第1主端部と上端部との間に設けられてもよい。
【0042】
引き裂き領域は、引き裂き止めを含んでもよい。引き裂き止めは、引き裂き領域の第2端に設けられてもよい。引き裂き領域の第2端は、引き裂き領域の第1端とは反対側の端を含んでもよい。このように、ユーザは、引き裂き領域の第1端のインタラクションポイントでやり取りして、引き裂き領域の第1端から第2端に向かってパッケージを引き裂くことができる。引き裂き止めは、引き裂き領域がパッケージの残りの部分から完全に分離される可能性を低減するよう作用してもよい。有利なことに、引き裂き領域がパッケージの残りの部分から完全に分離することを回避することにより、使用後のパッケージの分離した構成部品の数を減らすことができる。これは、使用後の医療機器およびパッケージ構成要素が、その後廃棄される単一パッケージ内に含まれる、または少なくとも一体的に形成されるまたはその他の方法で取り付けられることが望ましい場合に、ユーザインタラクションの点から有益であり得る。
【0043】
実施の形態において、引き裂き止めは、引き裂き領域内の開口部を含む。開口部は、使用時にパッケージを通って引き裂き止めまで引き裂きが伝播できるよう、引き裂き線に、または引き裂き線に近接して設けられてもよい。
【0044】
いくつかの実施の形態において、引き裂き領域は引き裂き開始(tear start)を含む。引き裂き開始は、引き裂き領域の第1端に設けられてもよい。引き裂き開始は、引き裂き線に沿って、例えば引き裂き開始から引き裂き止めまで、引き裂きを開始するよう作用してもよい。引き裂き開始は、パッケージの第1側面および/または第2側面に切欠き(notch)を含んでもよい。切り裂き開始は、実質的に三角形の形状であってもよい。そのような実施の形態において、三角形の切欠きは、傾斜した上端部を含む。任意に、三角形の切欠きは、例えば、引き裂き線に整列する、および/またはパッケージの第1主端部に垂直である下端部を含んでもよい。
【0045】
引き裂き線は、パッケージの第1側面および/または第2側面に脆弱線(line onf weakness)を含んでもよい。有利なことに、脆弱線として引き裂き線を設けることにより、例えば、引き裂き領域の第1端から引き裂き領域の第2端まで、所望の方向に引き裂きを伝播するよう促すことができる。
【0046】
パッケージの引き裂き領域は、パッケージの第1主端部および第2主端部と、パッケージの上端部と、引き裂き線と、により少なくとも部分的に確定される。パッケージの上端部は、第1主端部および/または第2主端部に対して傾斜して、例えば垂直ではなく設けられてもよい。そのような実施の形態において、上端部、ひいては引き裂き領域は、傾斜した上端部を含んでもよい。このように、引き裂き領域は、実質的に三角形の形状であってもよい。
【0047】
いくつかの実施の形態において、傾斜した上端部は、インタラクションポイントから引き裂き止めまで傾斜していてもよい。有利なことに、そのような配置は、ユーザがパッケージを開封するためにインタラクションポイントでやり取りすることを促すことができる。
【0048】
実施の形態において、パッケージは、ガス不透過性であってもよく、無菌の内部環境を提供するよう、パッケージの第1側面および第2側面の周縁をシールまたは他の方法で固定されてもよい。
【0049】
本発明の別の態様によると、医療機器を収容するパッケージが提供される。パッケージは、その周縁をシールまたは他の方法で固定される第1および第2側面を備える。パッケージの第1および第2側面の少なくとも一部は、その表面にテクスチャ表面プロファイルを有する材料を含む。
【0050】
有利なことに、テクスチャ表面プロファイルは、パッケージを介した音波の伝播を減衰またはそうでなければ緩和するよう作用してもよい。その結果、ユーザのパッケージとのやり取り(例えば、パッケージの開封)において発生する全体的な音を低減することができる。包装された医療製品を目立たずに(例えば公共の場で)使用することが望ましい場合に、これは特に有利となることがある。
【0051】
テクスチャ表面プロファイルは、パッケージの第1側面および/または第2側面の外面に設けられてもよい。追加的にまたは代替的に、テクスチャ表面プロファイルは、パッケージの第1側面および/または第2側面の内面に設けられてもよい。有利なことに、パッケージの第1側面および/または第2側面の内面にテクスチャ表面プロファイルを有することにより、パッケージの外面のデザインに実質的に影響を与えることなく、上述の利点を提供することができる。
【0052】
テクスチャ表面プロファイルは、パターン化された表面プロファイルを含んでもよい。いくつかの実施の形態において、テクスチャ表面プロファイルは、起伏のある表面プロファイルを含んでもよい。さらなる実施の形態において、テクスチャ表面プロファイルは、不規則なまたはランダムな表面プロファイルを含んでもよい。パッケージは、エンボス加工(embossed)またはラッカー加工(lacquered)を施されて、テクスチャ表面プロファイルを形成してもよい。
【0053】
パッケージは、少なくとも部分的に、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PET)、または延伸ポリプロピレン(OPP)のうち1つまたは複数から形成されてもよい。パッケージは、2以上の層の積層品(laminate)を含んでもよい。パッケージは、内層および外層を含んでもよい。パッケージは、ポリプロピレンの内層および外層を含んでもよい。パッケージは、延伸ポリプロピレンの内層と、ポリプロピレンの外層と、を含んでもよい。パッケージは、例えば、ポリプロピレンの内層と、ポリエチレンの外層と、を含んでもよい。内層と外層とは、同じ厚さを有してもよい。他の実施の形態において、内層と外層とは、異なる厚さを有してもよい。内層は外装よりも薄い厚さを有してもよい。実施の形態において、内層は5~20ミクロンの間、または10~10ミクロンの間、または10~15ミクロンの間の厚さを有してもよく、外層は、10~50ミクロンの間、または20~40ミクロンの間、または35~45ミクロンの間の厚さを有してもよい。一例として、内層は、およそ12ミクロンの厚さを有してもよく、外層は、およそ40ミクロンの厚さを有してもよい。
【0054】
本発明の一態様によると、本明細書に記載された任意の態様のパッケージを形成するためのパッケージブランク(package blank)が提供される。
【0055】
パッケージブランクは第1および第2側面パネルを含んでもよい。第1側面パネルおよび/または第2側面パネルは、第1端部、第2端部、下端部、および上端部のうち、任意の1つまたは複数を含んでもよい。第1側面パネルおよび/または第2側面パネルの第1端部は、ストレート端部を含んでもよい。第1側面パネルおよび/または第2側面パネルの第2端部は、テーパー端部を含んでもよい。テーパー状の第2端部は、湾曲テーパー端部を含んでもよい。第1側面パネルおよび/または第2側面パネルの下端部は、ストレート端部を含んでもよい。第1側面パネルおよび/または第2側面パネルの上端部は、傾斜した端部を含んでもよい。
【0056】
第1側面パネルおよび第2側面パネルは、パッケージを形成するために他の側面パネルに対してその周縁をシールされるよう構成されてもよい。パネルは、第1端部、第2端部、下端部、および/または上端部で、または近接して他の側面パネルにシールされるよう構成されてもよい。パネルは、第1パネルの上端部、下端部、第1端部、および第2端部が第2パネルの対応する上端部、下端部、第1端部、および第2端部にシールされるよう構成されるよう、構成されてもよい。
【0057】
パッケージブランクの第1側面パネルおよび/または第2側面パネルは、個別の構成要素として提供されてもよい。あるいは、第1側面パネルおよび/または第2側面パネルは、互いに一体的に形成されて提供されてもよい。例えば、第1側面パネルおよび/または第2側面パネルは、その端部、例えば、第1側面パネルおよび/または第2側面パネルのそれぞれの第1端部に沿って一体的に形成されてもよい。第1側面パネルおよび/または第2側面パネルは、パッケージブランクが折り畳まれて少なくとも部分的にパッケージを形成することのできる折り目(fold line)において、一体的に形成されてもよい。
【0058】
第1側面パネルおよび/または第2側面パネルは、その中に1つまたは複数の開口部を含んでもよい。開口部は、形成されたパッケージにインタラクションポイントを形成するよう設けられてもよく、例えば、パッケージの引き裂き領域内の開口部である。開口部は、形成されたパッケージに引き裂き止めを形成するよう設けられてもよく、例えば、引き裂き線上の開口部である。開口部は、形成されたパッケージに引き裂き開始を形成するよう、例えば、形成されたパッケージの端部内の切欠きを形成するよう、設けられてもよい。
【0059】
第1側面パネルおよび/または第2側面パネルは、そこに形成、結合、シール、またはその他の方法で固定されたシール部材を含んでもよい。例えば、第1側面パネルおよび/または第2側面パネルは、パネルの表面に接着固定されたシール部材を含んでもよい。いくつかの実施の形態において、第1側面パネルは、第1シール部材を含み、第2側面パネルは、第2シール部材を含む。シール部材は、例えば、接着剤のストリップ(strip)、フックファスナーのストリップ、またはループファスナーのストリップなどの材料のストリップを含んでもよい。
【0060】
本発明の一態様によると、上述の請求項のパッケージを形成するためのパッケージブランクが提供される。パッケージブランクは、パッケージを形成するために他の側面パネルに対してその周縁をシールされるよう構成された第1および第2側面パネルを含む。
【0061】
本発明のこの態様のパッケージブランクは、所望のまたは適切な前述の態様に対して議論した任意の特徴のいずれか1つまたは複数を含んでもよい。
【0062】
本発明の一態様によると、本明細書に記載された任意の態様のパッケージを製造する方法が提供される。方法は、医療機器を収容する内部容積を画定するために、パッケージの第1および第2側面をその周縁をシールまたはその他の方法で固定することを含む。
【0063】
方法は、医療機器の周りにパッケージを形成することを含んでもよい。そのような実施の形態において、医療機器は、医療機器を包むために第1側面および第2側面が周縁をシールされる前に、パッケージの第1側面または第2側面のうち1つに配置されるか、または他の方法で関連付けられてもよい。
【0064】
他の実施の形態において、方法は、パッケージを部分的に形成すること、医療機器を部分的に形成したパッケージに導入すること、および、その後に医療機器の周りのパッケージの残りの部分を形成すること、を含んでもよい。例えば、いくつかの実施の形態において、方法は、医療機器の導入のための開口端を有するパッケージを部分的に形成するために、パッケージの第1および第2側面をその周縁に、部分的に、シールまたはその他の方法で固定することを含んでもよい。そのような実施の形態において、方法は、医療機器を包むために第1側面および第2側面の周縁の残りの部分をその後にシールまたはその他の方法で固定する前に、開放端を介して医療機器をパッケージに導入することを含んでもよい。
【0065】
方法は、本明細書に記載された任意の態様によるパッケージブランクからパッケージを形成することを含んでもよい。
【0066】
本発明をより明確に理解するために、添付の図面を参照して、例示としてのみ、1つまたは複数の実施の形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【
図1A】本発明に係るパッケージの一実施の形態を示す正面図
【
図2】パッケージが部分的に開いている、前の図に示すパッケージのさらなる正面図
【
図4】前の図に示す(開いた)パッケージの側面断面図
【
図5】本発明にかかるパッケージブランクの実施の形態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0068】
概して、本発明は、男性の間欠的使い捨て尿道カテーテル100の形態の医療機器として本明細書に示される医療機器を収容するパッケージ10に関する。
【0069】
図1~
図4は、パッケージ10の実施の形態を示し、この実施の形態においては、ポリプロピレンで形成されている。パッケージ10は、その周縁をシールされた第1側面12と第2側面14とを含む。ここで、第1側面12および第2側面14は、その周縁をヒートシールされ、カテーテル100用の封入パッケージ10を形成する。第1側面12および第2側面14のその周縁のシールは、一対の対向する主端部16、18と、パッケージ10の対向する上端部20および下端部22とを画定するよう作用する。
【0070】
第1主端部16は、実質的に直線であり、使用時にパッケージ10の前端を画定する。第2主端部18は、テーパー状であり、上端部22から下端部20に向かって湾曲している。下端部20もまた直線である一方、上端部22は直線であるが第1主端部16から第2主端部18まで(図に示す方向で下向きに)傾斜している。本明細書に記載されるように、傾斜した上端部22は、パッケージ10の引き裂き領域28を部分的に画定する。
【0071】
端部16、18、20、22は、丸みを帯びた角においてその端で、それぞれ隣接する端部16、18、20、22と交わっている。具体的には、第1主端部18と上端部22とは、第1の丸みを帯びた角37で交わり、上端部22と第2主端部18とは、第2の丸みを帯びた角38で交わり、第2主端部18と下端部20とは、第3の丸みを帯びた角39で交わり、下端部20と第1主端部16とは、第4の丸みを帯びた角40で交わる。第2、第3、および第4の丸みを帯びた角38、39、40はそれぞれ、等しいコーナー半径を含む。対照的に、第1の丸みを帯びた角37はより大きいコーナー半径を含む。本明細書で議論されるように、第1の丸みを帯びた角37は引き裂き領域28の一部として設けられ、パッケージ10の二次インタラクションポイントの一部を画定するよう提供される。
【0072】
インタラクション領域24は、パッケージ10のユーザに対する一次インタラクションポイント(例えば、第1接触点)を画定するよう設けられる。インタラクション領域24は、パッケージ10の第1主端部に近接して配置され、第1端部16に沿って中ほどから上端部22まで延びる。インタラクション領域24は、表面マーク26の形態の視覚的インジケータを含む。表面マーク26は、パッケージ10の第1側面12および第2側面14の両方に設けられ、この実施の形態では、一連のひし形の形態をとる。本発明はこの意味で限定されるものではなく、むしろ、インタラクション領域24は、パッケージ10の残りの部分から何らかの方法で区別されるだけでよいことが理解されるであろう。これは、インタラクション領域24とパッケージの残りの部分との間で異なる表面パターン、テクスチャ、色などの形態をとることができる、または境界線により画定されてもよい(以下を参照)。
【0073】
図示された実施の形態において、インタラクション領域24は、境界線25により境界付けられている。境界線25は、パッケージ10の第2主端部18および下端部20と実質的に同じ形状をとる。具体的には、境界線25は、パッケージ10の第2主端部18と実質的に同じ曲率およびテーパーを含む第1テーパー線と、パッケージ10の下端部20と実質的に平行な第2ストレート線と、を含む。境界線25の第1および第2の線は、丸みを帯びた角で交わる。
【0074】
インタラクション領域24は、実質的に、パッケージ10の第1端部(すなわち「前端」)16でパッケージ10を把持するようにユーザを導く、パッケージ10の端領域を画定する。
【0075】
パッケージ10は、傾斜した上端部22に近接して画定された引き裂き領域28を含む。具体的には、図示された実施の形態において、パッケージ10は、上端部22、第1主端部16の一部、および、引き裂き領域28の第1端32および第2端34の間に画定される引き裂き線30により画定された実質的に三角形の引き裂き領域28を含む。引き裂き領域28は、パッケージ10の上端に開口を形成してパッケージ10の内部へのアクセスを可能にするよう、使用時に少なくとも部分的に除去され得るパッケージ10の一部を含む。
【0076】
引き裂き線30は、引き裂き領域28の第1端32と第2端34との間の実質的に直線として示される。第1端32において、引き裂き線30に沿って(または少なくとも部分的に沿ってまたは近接して)引き裂きを開始するための引き裂き開始として作用する切欠き33が、パッケージに設けられている。ここで、切欠きは、傾斜した上端部と引き裂き線30に整列した平坦な下端部とを有する三角形の形状であり、使用時にパッケージを通る引き裂きの方向を、例えば、好ましくは、引き裂き線30に沿って、制御するよう作用することができる。引き裂き領域28の第2端34において、パッケージ10に設けられた開口部35の形態の引き裂き止めが設けられている。開口部35は、引き裂き領域28がパッケージ10の残りの部分から完全に除去される可能性を回避または低減するよう作用する。具体的には、開口部は、引き裂き線に沿った(または実質的に沿った)引き裂きのさらなる伝播を回避する(または、さらなる伝播の可能性を少なくとも低減する)。このようにして、引き裂き領域28は、開封後に、パッケージ10の残りの部分に対して第2端34で一体的に形成されたままであるよう構成される。有利なことに、パッケージ10は、開封後であっても一体のパッケージとして保持され、それにより、ユーザによる使用の容易性(例えば、その後の廃棄の観点で)を向上させる。
【0077】
本明細書で議論されるように、二次インタラクションポイント(例えば、ユーザに対する第2接触点)が、引き裂き領域28内に設けられる。具体的には、これは、第1の丸みを帯びた角37に近接して配置され、パッケージ10を貫通して設けられる開口部36の形態をとる。開口部36は、使用時にユーザの指および親指で把持されるよう、指/親指先端の典型的な大きさにおおよそ対応する大きさである。また、ハンガーとしても便利である。さらに、インタラクション領域24は、引き裂き領域28内に上方に延びて、開口部36の周りに設けられた引き裂き領域28内に二次インタラクション領域25’を画定する。これはさらに、パッケージ10を開封する際に、二次インタラクション領域25’で(すなわち開口部36に近接して)パッケージ10を把持するようユーザを導くよう作用する。
【0078】
使用時に、ユーザは、まず、第1の手でインタラクション領域24でパッケージを把持し、その後、第2の手で開口部36でまたは近接して引き裂き領域28を把持してもよい。次に、引き裂き領域28の第1端32の切欠き33から始まり引き裂き領域28の第2端34の開口部35に向かって、引き裂き線30に沿って引き裂かれるよう、引き裂き領域28とパッケージ10の残りの部分が反対の方向に引っ張られてもよい。これは、
図2に比喩的に示されている。
【0079】
パッケージ10はさらに、パッケージ10の第1側面12の内面に設けられる第1シール部材42、およびパッケージ10の第2側面14の内面に設けられる第2シール部材44の形態をとるシール配置を含む。第1シール部材12および第2シール部材14は、第1側面12と第2側面14との間に、具体的には、引き裂き領域28の除去によって形成されるパッケージ10の上端の開口において、ユーザが密閉可能なシールを提供するよう動作可能である。図示された実施の形態において、第1シール部材42および第2シール部材44のそれぞれは、パッケージ10のそれぞれの側面12、14の内面に(例えば、接着により)固定されたフックファスナーのストリップの形態をとる。このようにして、第1シール部材42および第2シール部材44は、使用時に、パッケージ10の上端の開口をシールするためのダブルフックファスナー配置を形成する。このようにして、医療機器(例えば、カテーテル100)をパッケージ10から取り出して使用し、そして、その後の廃棄のためにパッケージ10に戻すことができる。開封後に密閉可能であるようパッケージ10を構成することは、流体が存在する(例えば、尿またはカテーテル100の湿潤流体)可能性がある状況において、および/またはユーザがパッケージ10の内容物を、例えば、廃棄前にトイレ室から出るときに、目立たないようにしたい状況において、有益であり得る。
【0080】
図4に示すように、パッケージの第1側面12および第2側面14のそれぞれは、その内面に設けられたテクスチャ表面プロファイルを含む。具体的には、第1側面12および第2側面14のそれぞれは、それぞれの側面12、14に設けられた厚さの増加する一連の領域46、48で形成された起伏のある表面プロファイルを含む。有利なことに、テクスチャ表面プロファイルは、パッケージ10を介した音波の伝播を減衰またはそうでなければ緩和するよう作用する。その結果、先行技術のパッケージと比較して、ユーザのパッケージ10とのやり取りにおいて発生する全体的な音(例えば、ポケット内での、またはパッケージ10の開封時のカサカサ音)を低減することができる。
【0081】
図示された実施の形態において、パッケージ10は、一連の視覚的インジケータ26を含むインタラクション領域24を含む。追加的にまたは代替的に、インタラクション領域24は、インタラクション領域24内に1つまたは複数の触覚的インジケータを組み込んでもよい。例えば、触覚的インジケータは、インタラクション領域24内に、テクスチャ表面プロファイルを提供するために隆起した(または低下した)表面を有する1つまたは複数の領域を含んでもよい。有利なことに、これはインタラクション領域24を、パッケージ10の残りの部分から物理的に区別することができ、また、使用時にユーザがパッケージ10を把持するのを補助することもできる。
【0082】
図示された実施の形態において、パッケージ10は、第1側面12および第2側面14の内面に接着固定されたフックファスナーのストリップの形態の第1および第2シール部材42、44を備える。しかし、シール部材42、44は、例えば、第1シール部材42が第1側面12に接着固定されたフックファスナーのストリップを含み、第2シール部材44がパッケージ10の第2側面14に接着固定されたループファスナーのストリップの形態をとる、またはその逆の、面ファスナー配置を代替的に形成してもよいことが理解されるであろう。あるいは、第1および第2シール部材42、44は、パッケージ10の第1側面12と第2側面14との間の接着シールを設けるための接着剤を含んでもよい。
【0083】
図5は、パッケージ10を形成するためのパッケージブランク210の実施の形態を示す。
【0084】
ブランク210は、それぞれパッケージ10の第1側面12と第2側面14とを形成するための第1側面パネル212と第2側面パネル214とを備える。図示された実施の形態において、第1側面パネル212と第2側面パネル214とは、折り目216でその第1端部に沿って一体的形成されている。
【0085】
第1側面パネル212は、折り目216とともに第1側面パネル212の周縁を画定する、第2端部218aと、下端部220aと、上端部222aとを含む。第1側面パネル212は、さらに、パネル212を貫通して設けられる第1開口部235aおよび第2開口部236aを含む。フックファスナー242のストリップは、パッケージ10の第1シール部材42を形成する側面パネル212の表面に設けられている。
【0086】
第2側面パネル214は、第1側面パネル212と実質的に同じ方法で構成され、折り目216とともに第2側面パネル214の周縁を画定する、第2端部218bと、下端部220bと、上端部222bとを含む。第2側面パネル214は、さらに、パネル214を貫通して設けられる第1開口部235bおよび第2開口部236bを含む。フックファスナー244のストリップは、パッケージ10の第2シール部材42を形成する側面パネル214の表面に設けられている。
【0087】
パッケージ10に切欠き33を形成するための、折り目216にさらなる開口部233が設けられている。
【0088】
パッケージ10を形成するために、ブランク210は、折り目216に沿って折り畳まれて、ブランク210の対応する端部を互いに近接させる。具体的には、第1側面パネル212の第2端部218aは、第2側面パネル214の第2端部218bに近接し、第1側面パネル212の下端部220aは、第2側面パネル214の下端部220bに近接し、および、第1側面パネル212の上端部222aは、第2側面パネル214の上端部222bに近接する。そして、第1側面パネル212および第2側面パネル214は、その周縁をシールされ、具体的には、端部218a、220a、222bをそれぞれ端部218b、220b、222bにシールして、パッケージ10を形成する。その時点で、パッケージ10を強化するために折り目216に沿ってシールを設けてもよい。さらに、第1開口部235a、235bは、パッケージ10に開口部35を形成するためにその周縁を互いにシールされ、第2開口部236a、236bは、パッケージ10に開口部36を形成するためにその周縁を互いにシールされる。
【0089】
カテーテル100は、パッケージ10を形成する前に、ブランク210のパネル212、214に配置されていてもよい。この場合、ブランク210は、カテーテル100の周りで折り畳まれてシールされ、その周りにパッケージ100を形成することができる。代替的に、カテーテル100は、形成ステップ中に配置されてもよい。例えば、パッケージ10は、カテーテル100を配置することのできる上端の開口を有するパッケージを部分的に形成するために、折り目216とともに下端部220a、220bおよび第2端部218a、218bのうち1つまたは複数を最初にシールすることにより形成されてもよい。ここで、次に、ブランク210の上端部222a、222bは、パッケージ10内にカテーテル100を封入するために、互いにシールされてもよい。当業者であれば、これらのステップを実行するのに適する、または適合するフォールドフィルシール機械(fold-fill-seal machinery)について精通しているであろう。
【0090】
変形例において、パッケージブランク210は、代わりに、個別の第1側面パネル212および第2側面パネル214を含む。すなわち、折り目216を省略し、代わりに、第1側面パネルおよび第2側面パネルのそれぞれが、それぞれの第1端部を含んでもよい。これらの第1端部は、第2端部218a、218b、下端部220a、220b、および上端部222a、222bと同様に、互いにシールされ、パッケージ10の第1主端部16を形成してもよい。
【0091】
「できる(can)」、「でありうる(could)」、「かもしれない(might)」、または「であってもよい(may)」などの条件付き用語は、特に明記されていない限り、または、使用される文脈内で理解される限り、一般に、特定の実施の形態が特定の特徴、要素、および/またはステップを含むが、他の実施の形態がそれらを含まないことを伝えることを意図している。したがって、そのような条件付き言語は、特徴、要素、および/またはステップが1つまたは複数の実施の形態に対して何らかの形で必要であること、または、1つまたは複数の実施の形態が、ユーザ入力またはプロンプトの有無にかかわらず、これらの特徴、要素、および/またはステップが特定の実施の形態に含まれるか、または特定の実施の形態で実行されるかを決定するためのロジックを必ず含むことを意味することは、一般的に意図されない。
【0092】
実施例、または明示的に示される場合を除き、材料の量、装置の寸法などを特定するこの記載におけるすべての数量は、「約(about)」という用語により修飾されていると理解されるべきである。
【0093】
別段の指示の無い限り、本明細書で言及する各化学物質または組成物は、異性体、副産物、誘導体、および通常は商用グレードに含まれると理解される他のそのような材料を含み得る商用グレードの材料であると解釈されるべきである。
【0094】
1つまたは複数の実施の形態を、単なる例示といて上述した。添付の特許請求の範囲によって提供される保護範囲から逸脱することなく、多くの変形例が可能である。
【国際調査報告】