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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-07
(54)【発明の名称】多相界面反応器
(51)【国際特許分類】
   B01J 19/18 20060101AFI20230531BHJP
   C01G 9/02 20060101ALI20230531BHJP
   B01F 27/1151 20220101ALI20230531BHJP
   B01F 27/1152 20220101ALI20230531BHJP
   B01F 27/1111 20220101ALI20230531BHJP
   B01F 27/112 20220101ALI20230531BHJP
   B01F 27/113 20220101ALI20230531BHJP
   B01F 27/90 20220101ALI20230531BHJP
   B01F 27/91 20220101ALI20230531BHJP
   B01F 27/93 20220101ALI20230531BHJP
   B01F 35/32 20220101ALI20230531BHJP
   B01F 35/33 20220101ALI20230531BHJP
   B01F 35/31 20220101ALI20230531BHJP
   B01F 35/53 20220101ALI20230531BHJP
   B01F 35/71 20220101ALI20230531BHJP
   B01F 35/75 20220101ALI20230531BHJP
【FI】
B01J19/18
C01G9/02 B
B01F27/1151
B01F27/1152
B01F27/1111
B01F27/112
B01F27/113
B01F27/90
B01F27/91
B01F27/93
B01F35/32
B01F35/33
B01F35/31
B01F35/53
B01F35/71
B01F35/75
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022566114
(86)(22)【出願日】2020-04-30
(85)【翻訳文提出日】2022-11-16
(86)【国際出願番号】 CN2020088001
(87)【国際公開番号】W WO2021217550
(87)【国際公開日】2021-11-04
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522421990
【氏名又は名称】蘭州蘭石中科納米科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】LANZHOU LANSHI ZHONGKE NANOTECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 1136, Hatching Building, Lanzhou New Area Lanzhou, Gansu 730314, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】姚 鶴
(72)【発明者】
【氏名】曽 能
(72)【発明者】
【氏名】丁 宏鈴
(72)【発明者】
【氏名】侯 暁剛
(72)【発明者】
【氏名】施 本義
(72)【発明者】
【氏名】李 建倉
(72)【発明者】
【氏名】楊 耀華
【テーマコード(参考)】
4G037
4G047
4G075
4G078
【Fターム(参考)】
4G037AA01
4G037AA02
4G037AA11
4G037DA23
4G037EA04
4G047AA02
4G047AB02
4G047AD04
4G075AA03
4G075AA13
4G075AA27
4G075AA57
4G075AA65
4G075BA10
4G075BB03
4G075DA02
4G075DA18
4G075EB01
4G075EC11
4G075ED02
4G078AA03
4G078AB01
4G078AB09
4G078AB11
4G078AB20
4G078BA05
4G078CA03
4G078CA19
4G078DA01
4G078DA19
4G078DA21
4G078DA23
4G078DC06
4G078EA10
(57)【要約】
多相界面反応器は、反応筒(130)と、反応筒(130)内で開かれている少なくとも1つの材料供給口と、少なくとも部分的に反応筒(130)内に位置する撹拌装置(140)と、第1筒体(110)及び第2筒体(120)を含む少なくとも1つの筒体であって、反応筒(130)、第1筒体(110)及び第2筒体(120)が互いに連通し、反応筒(130)と第2筒体(120)との間に環状空間が形成されて、反応生成物の少なくとも一部を反応筒(130)から環状空間に進入させ、次に環状空間から第1筒体(110)に進入させるために使用される少なくとも1つの筒体と、第1筒体(110)に配置された少なくとも1つの材料排出口と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応筒と、
前記反応筒内で開かれている少なくとも1つの材料供給口と、
少なくとも部分的に前記反応筒内に位置する撹拌装置と、
第1筒体及び第2筒体を含む少なくとも1つの筒体であって、前記反応筒、前記第1筒体及び前記第2筒体が互いに連通し、前記反応筒と前記第2筒体との間に環状空間が形成され、反応生成物の少なくとも一部を前記反応筒から前記環状空間に進入させ、次に前記環状空間から前記第1筒体に進入させるために使用される少なくとも1つの筒体と、
前記第1筒体に配置された少なくとも1つの材料排出口と、
を含む多相界面反応器。
【請求項2】
前記反応筒は、前記反応筒の下底面を介して前記第2筒体と連通し、
前記第2筒体の筒壁の内面と前記反応筒の筒壁の外面とは前記環状空間を形成し、
前記第2筒体は、前記第2筒体の上面を介して前記第1筒体と連通する、ことを特徴とする請求項1に記載の反応器。
【請求項3】
前記反応筒の下底面と前記第2筒体の下筒蓋との間の距離は40~80mmである、ことを特徴とする請求項2に記載の反応器。
【請求項4】
前記反応筒の下底面と前記第2筒体の下筒蓋との間の距離は50~75mmである、ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の反応器。
【請求項5】
前記反応筒の下底面と前記第2筒体の下筒蓋との間の距離は54~69mmである、ことを特徴とする請求項2~請求項4のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項6】
前記反応筒の高さは70~120mmである、ことを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項7】
前記反応筒の高さは90~100mmである、ことを特徴とする請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項8】
前記第1筒体の直径は100~150mmであり、
前記第1筒体の高さは80~120mmである、ことを特徴とする請求項1~請求項7のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項9】
前記第1筒体の直径は110~140mmであり、
前記第1筒体の高さは90~110mmである、ことを特徴とする請求項1~請求項8のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項10】
前記第1筒体の直径は126mmであり、
前記第1筒体の高さは99mmである、ことを特徴とする請求項1~請求項9のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項11】
前記撹拌装置は、
第1動力部材と、
少なくとも1層の攪拌シートと、
前記第1動力部材の駆動に基づいて、前記少なくとも1層の攪拌シートを運動させるための伝動装置と、
を含むことを特徴とする請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項12】
前記撹拌装置は、
前記第1動力部材と前記伝動装置を接続するための軸連結装置をさらに含む、ことを特徴とする請求項11に記載の反応器。
【請求項13】
前記少なくとも1層の攪拌シートは、少なくとも1層の撹拌円盤を含む、ことを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の反応器。
【請求項14】
前記少なくとも1層の撹拌円盤の外周から前記反応筒の筒壁の内面までの距離は4~7mmであり、
前記少なくとも1層の撹拌円盤から前記反応筒の下底面までの距離は70~90mmである、ことを特徴とする請求項13に記載の反応器。
【請求項15】
前記少なくとも1層の撹拌円盤の外周から前記反応筒の筒壁の内面までの距離は5~6mmであり、
前記少なくとも1層の撹拌円盤から前記反応筒の下底面までの距離は75~80mmである、ことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の反応器。
【請求項16】
前記少なくとも1層の撹拌円盤の外周から前記反応筒の筒壁の内面までの距離は5.5mmであり、
前記少なくとも1層の撹拌円盤から前記反応筒の下底面までの距離は78.5mmである、ことを特徴とする請求項13~請求項15のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項17】
前記少なくとも1層の撹拌円盤上は、
少なくとも1つのバッブルキャップと、
少なくとも1つの開口と、を含み、
前記少なくとも1つの開口は、前記少なくとも1つのバッブルキャップと一対一に対応し、前記少なくとも1つの開口のそれぞれは、対応するバッブルキャップの下方に位置する、ことを特徴とする請求項13~請求項16のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項18】
前記少なくとも1つのバッブルキャップの個数は10個である、ことを特徴とする請求項17に記載の反応器。
【請求項19】
前記少なくとも1つのバッブルキャップは、四分の一の中空の球体である、ことを特徴とする請求項17又は請求項18に記載の反応器。
【請求項20】
材料配合装置をさらに含み、
前記材料配合装置は、
少なくとも1つの材料貯蔵タンクと、
前記少なくとも1つの材料供給口と前記少なくとも1つの材料貯蔵タンクを接続するための少なくとも1つの材料供給管と、
反応物を前記少なくとも1つの材料貯蔵タンクから前記反応筒に輸送する動力を提供するための少なくとも1つの第2動力部材と、
を含むことを特徴とする請求項1~請求項19のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項21】
前記材料配合装置は、
前記反応物の配合比率及び/又は材料供給順序を少なくとも制御するための第2制御部材をさらに含む、ことを特徴とする請求項20に記載の反応器。
【請求項22】
前記少なくとも1つの材料貯蔵タンクは、
前記反応物の少なくとも一部を反応前処理し、且つ前処理された反応物を貯蔵するための材料配合タンクを含む、ことを特徴とする請求項20又は請求項21に記載の反応器。
【請求項23】
前記少なくとも1つの第2動力部材は計量ポンプを含む、ことを特徴とする請求項20~請求項22のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項24】
前記少なくとも1つの第2動力部材と前記少なくとも1つの材料貯蔵タンクとの間の距離は、前記少なくとも1つの第2動力部材と前記反応筒との間の距離よりも小さい、ことを特徴とする請求項20~請求項23のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項25】
洗い流し装置をさらに含み、
前記第1筒体には、前記洗い流し装置を接続するための少なくとも1つの第1洗浄口が設けられ、且つ/又は
前記第2筒体には、前記洗い流し装置を接続するための少なくとも1つの第2洗浄口が設けられる、ことを特徴とする請求項1~請求項24のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項26】
前記洗い流し装置は、
洗浄液を提供するための液体供給モジュールと、
廃液を収集するための廃液収集モジュールと、
を含むことを特徴とする請求項25に記載の反応器。
【請求項27】
前記液体供給モジュールは、
前記洗浄液を貯蔵するための貯蔵タンクと、
前記貯蔵タンクと前記少なくとも1つの第1洗浄口及び/又は前記少なくとも1つの第2洗浄口とを接続するための液体供給管路と、
前記洗浄液を前記貯蔵タンクから前記少なくとも1つの第1洗浄口及び/又は前記少なくとも1つの第2洗浄口に輸送する動力を提供するための第3動力部材と、
を含むことを特徴とする請求項26に記載の反応器。
【請求項28】
前記液体供給モジュールは、前記洗浄液の供給流量を少なくとも制御するための第3制御部材をさらに含む、ことを特徴とする請求項26又は請求項27に記載の反応器。
【請求項29】
前記廃液収集モジュールは、
少なくとも1つの廃液収集タンクと、
前記少なくとも1つの廃液収集タンクと前記第2筒体に配置された少なくとも1つの廃液収集口とを接続するための少なくとも1つの廃液管路と、
を含む、ことを特徴とする請求項26~請求項28のいずれか一項に記載の反応器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、反応器、特に、化学、化学工業、食品、医薬、化粧品などの分野に適用可能な多相界面反応器に関する。
【背景技術】
【0002】
ナノ粒子は、優れた性能を持ち、複数の分野で幅広く応用されている。例えば、ナノ粒子は、新奇な物理的及び化学的特性を有し、比表面が大きく、表面エネルギーが高く、表面活性が高いなどの利点を有し、触媒、添加材、環境保護処理剤などとして使用することができる。そのため、ナノ粒子の調製効率、純度及びナノ粒子サイズの均一性と制御可能性を向上させるようにナノ粒子を調製するための多相界面反応器を提供する必要がある。
【発明の概要】
【0003】
本出願の目的は、純度が高く、粒度分布が狭く、サイズが均一なナノ粒子を調製するための多相界面反応器を提供することである。
【0004】
本出願の一態様では、多相界面反応器を提供する。この多相界面反応器は、反応筒と、前記反応筒内で開かれている少なくとも1つの材料供給口と、少なくとも部分的に前記反応筒内に位置する撹拌装置と、第1筒体及び第2筒体を含む少なくとも1つの筒体であって、前記反応筒、前記第1筒体及び前記第2筒体が互いに連通し、前記反応筒と前記第2筒体との間に環状空間が形成され、反応生成物の少なくとも一部を前記反応筒から前記環状空間に進入させ、次に前記環状空間から前記第1筒体に進入させるために使用される少なくとも1つの筒体と、前記第1筒体に配置された少なくとも1つの材料排出口と、を含む。
【0005】
幾つかの実施例では、前記反応筒は、前記反応筒の下底面を介して前記第2筒体と連通し、前記第2筒体の筒壁の内面と前記反応筒の筒壁の外面とは前記環状空間を形成し前記第2筒体は、前記第2筒体の上面を介して前記第1筒体と連通する。
【0006】
幾つかの実施例では、前記反応筒の下底面と前記第2筒体の下筒蓋との間の距離は40~80mmである。
【0007】
幾つかの実施例では、前記反応筒の下底面と前記第2筒体の下筒蓋との間の距離は50~75mmである。
【0008】
幾つかの実施例では、前記反応筒の下底面と前記第2筒体の下筒蓋との間の距離は54~69mmである。
【0009】
幾つかの実施例では、前記反応筒の高さは70~120mmである。
【0010】
幾つかの実施例では、前記反応筒の高さは90~100mmである。
【0011】
幾つかの実施例では、前記第1筒体の直径は100~150mmであり、前記第1筒体の高さは80~120mmである。
【0012】
幾つかの実施例では、前記第1筒体の直径は110~140mmであり、前記第1筒体の高さは90~110mmである。
【0013】
幾つかの実施例では、前記第1筒体の直径は126mmであり、前記第1筒体の高さは99mmである。
【0014】
幾つかの実施例では、前記撹拌装置は、第1動力部材と、少なくとも1層の攪拌シートと前記第1動力部材の駆動に基づいて、前記少なくとも1層の攪拌シートを運動させるための伝動装置と、を含む。
【0015】
幾つかの実施例では、前記撹拌装置は、前記第1動力部材と前記伝動装置を接続するための軸連結装置をさらに含む。
【0016】
幾つかの実施例では、前記少なくとも1層の攪拌シートは、少なくとも1層の撹拌円盤を含む。
【0017】
幾つかの実施例では、前記少なくとも1層の撹拌円盤の外周から前記反応筒の筒壁の内面までの距離は4~7mmであり、前記少なくとも1層の撹拌円盤から前記反応筒の下底面までの距離は70~90mmである。
【0018】
幾つかの実施例では、前記少なくとも1層の撹拌円盤の外周から前記反応筒の筒壁の内面までの距離は5~6mmであり、前記少なくとも1層の撹拌円盤から前記反応筒の下底面までの距離は75~80mmである。
【0019】
幾つかの実施例では、前記少なくとも1層の撹拌円盤の外周から前記反応筒の筒壁の内面までの距離は5.5mmであり、前記少なくとも1層の撹拌円盤から前記反応筒の下底面までの距離は78.5mmである。
【0020】
幾つかの実施例では、前記少なくとも1層の撹拌円盤上は、少なくとも1つのバッブルキャップと、少なくとも1つの開口とを含み、前記少なくとも1つの開口は、前記少なくとも1つのバッブルキャップと一対一に対応し、前記少なくとも1つの開口のそれぞれは、対応するバッブルキャップの下方に位置する。
【0021】
幾つかの実施例では、前記少なくとも1つのバッブルキャップの個数は10個である。
【0022】
幾つかの実施例では、前記少なくとも1つのバッブルキャップは、四分の一の中空の球体である。
【0023】
幾つかの実施例では、反応器は材料配合装置をさらに含み、前記材料配合装置は、少なくとも1つの材料貯蔵タンクと、前記少なくとも1つの材料供給口と前記少なくとも1つの材料貯蔵タンクを接続するための少なくとも1つの材料供給管と、反応物を前記少なくとも1つの材料貯蔵タンクから前記反応筒に輸送する動力を提供するための少なくとも1つの第2動力部材と、を含む。
【0024】
幾つかの実施例では、前記材料配合装置は、前記反応物の配合比率及び/又は材料供給順序を少なくとも制御するための第2制御部材をさらに含む。
【0025】
幾つかの実施例では、前記少なくとも1つの材料貯蔵タンクは、前記反応物の少なくとも一部を反応前処理し、且つ前処理された反応物を貯蔵するための材料配合タンクを含む。
【0026】
幾つかの実施例では、前記少なくとも1つの第2動力部材は計量ポンプを含む。
【0027】
幾つかの実施例では、前記少なくとも1つの第2動力部材と前記少なくとも1つの材料貯蔵タンクとの間の距離は、前記少なくとも1つの第2動力部材と前記反応筒との間の距離よりも小さい。
【0028】
幾つかの実施例では、反応器は洗い流し装置をさらに含み、前記第1筒体には、前記洗い流し装置を接続するための少なくとも1つの第1洗浄口が設けられ、且つ/又は前記第2筒体には、前記洗い流し装置を接続するための少なくとも1つの第2洗浄口が設けられる。
【0029】
幾つかの実施例では、前記洗い流し装置は、洗浄液を提供するための液体供給モジュールと、廃液を収集するための廃液収集モジュールと、を含む。
【0030】
幾つかの実施例では、前記液体供給モジュールは、前記洗浄液を貯蔵するための貯蔵タンクと、前記貯蔵タンクと前記少なくとも1つの第1洗浄口及び/又は前記少なくとも1つの第2洗浄口とを接続するための液体供給管路と、前記洗浄液を前記貯蔵タンクから前記少なくとも1つの第1洗浄口及び/又は前記少なくとも1つの第2洗浄口に輸送する動力を提供するための第3動力部材と、を含む。
【0031】
幾つかの実施例では、前記液体供給モジュールは、前記洗浄液の供給流量を少なくとも制御するための第3制御部材をさらに含む。
【0032】
幾つかの実施例では、前記廃液収集モジュールは、少なくとも1つの廃液収集タンクと、前記少なくとも1つの廃液収集タンクと前記第2筒体に配置された少なくとも1つの廃液収集口とを接続するための少なくとも1つの廃液管路と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本出願は、例示的な実施例の形でさらに説明され、これらの例示的な実施例は、添付の図面によって詳細に説明される。これらの実施例は限定的ではない。これらの実施例では、同じ番号が同じ構造を表す。
図1】本出願の幾つかの実施例により示される多相界面反応器の局所的な断面構造の模式図である。
図2】本出願の幾つかの実施例により示される多相界面反応器の全体的な断面構造の模式図である。
図3図1に示される多相界面反応器のA-A断面の上面構造模式図である。
図4A】本出願の幾つかの実施例により示される例示的な撹拌円盤の模式図である。
図4B】本出願の幾つかの実施例により示される例示的な推進式攪拌シートの模式図である。
図4C】本出願の幾つかの実施例により示される例示的な直線翼パドルタイプの攪拌シートの正面図及び上面図である。
図4D】本出願の幾つかの実施例により示される例示的な円盤タービン攪拌シートの正面図及び上面図である。
図5】本出願の幾つかの実施例により示される別の多相界面反応器の構造模式図である。
図6】本出願の幾つかの実施例により示されるまた別の多相界面反応器の構造模式図である。
図7】本出願の幾つかの実施例に従って調製された酸化亜鉛ナノ粒子の走査型電子顕微鏡画像である。
図8】本出願の幾つかの実施例に従って調製された酸化亜鉛ナノ粒子の走査型電子顕微鏡画像である。
図9】本出願の幾つかの実施例に従って調製された酸化銅ナノ粒子の走査型電子顕微鏡画像である。
図10】本出願の幾つかの実施例に従って調製された硫酸第一鉄ナノ粒子の走査型電子顕微鏡画像である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本出願の実施例の技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施例の説明に必要な添付の図面を簡単に紹介する。明らかに、下記の説明における図面は本願の幾つかの例又は実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的労働をしない前提で、これらの図面に基づいて、本出願を他の同様のシナリオにも適用することができる。言語環境から明らかでない限り、または特に明記されていない限り、図面における同じ符号は同じ構造又は操作を表す。
【0035】
本出願及び特許請求の範囲に示すように、文脈上例外が明確に示されていない限り、「1つ」、「1個」、「1種類」及び/又は「該」などの用語は、特に単数形を指すのではなく、複数形を含むこともできる。一般に、「含む」及び「包含する」という用語は、既に明確に標識されたステップ及び要素を含むことを意味するだけであり、これらのステップと要素は、排他的な列挙を構成するものではなく、方法又は機器は他のステップ又は要素を含む可能性もある。
【0036】
当業者は、本出願における「第1」、「第2」などの用語は、異なる機器、モジュール又はパラメータなどを区別するためにのみ使用されるものであり、特定の技術的意味又はそれらの間の必要な論理的順序を表すものではない。
【0037】
本出願は、請求項によって定義される本出願の精神及び範囲内のあらゆる代替、修正、同等の方法、及び解決策をカバーする。さらに、公衆が本出願をよりよく理解できるようにするために、以下の本出願の詳細な説明において、幾つかの特定の詳細な部分を詳細に説明する。当業者は、これらの詳細な部分の説明がなくても本願を十分に理解することができる。
【0038】
本出願の一態様では、多相界面反応器を提供する。撹拌装置の特殊な構造(例えば、撹拌円盤)により、反応物は気泡液膜に分散し、気泡は分散相であり、液膜は連続相であり、それにより、ナノ反応環境が形成される。反応物が反応筒内で反応生成物を生成した後、環状空間を経由して材料を排出し、次に分離、洗浄、乾燥及び/又は焼成などの処理を経て、純度が高く、サイズが均一で、粒径分布が狭く且つ粒子が小さいナノ粒子を得ることができる。
【0039】
図1は、本出願の幾つかの実施例により示される例示的な多相界面反応器の局所的な断面構造の模式図である。
【0040】
図2は、本出願の幾つかの実施例により示される例示的な多相界面反応器の全体的な断面構造の模式図である。
【0041】
図3は、図1に示される多相界面反応器のA-A断面の上面構造模式図である。
【0042】
図1に示すように、反応器100は、少なくとも1つの材料供給口、反応筒130、撹拌装置140、少なくとも1つの筒体及び少なくとも1つの材料排出口を含み得る。
【0043】
少なくとも1つの材料供給口を反応筒130内に開けて、反応物及び気体(説明を簡単にするために、「反応物」と総称され得る)を反応筒130内に導入することができる。少なくとも1つの材料供給口の数は、反応に必要な反応物及び気体の種類に応じて確定することができる。
【0044】
撹拌装置140の少なくとも一部は反応筒130内に位置し、反応筒130内に入る反応物及び気体(「気液混合物」と呼ばれるか、又は「反応物」と総称され得る)を撹拌し、気液混合物を気泡液膜(気泡は分散相であり、液膜は連続相である)に分散して、ナノ粒子の反応環境を提供するために使用することができる。
【0045】
反応筒130は、反応物が反応筒130内で反応して反応生成物を生成するように、ナノ粒子の反応場所を提供することができる。
【0046】
少なくとも1つの筒体は、ナノ粒子反応を終了させ、均一で安定した反応生成物(「鉱化フォーム」と呼ばれ得る)を形成するように、反応筒130と互いに連通してもよい。具体的には、少なくとも1つの筒体は反応筒130と連通して環状空間を形成してもよく、それにより反応生成物の少なくとも一部が反応筒130から環状空間に入り、次に環状空間から少なくとも1つの筒体に入る。少なくとも1つの筒体の数は、具体的なニーズに応じて設定することができ、本出願はそれを限定しない。例えば、少なくとも1つの筒体は、第1筒体110と第2筒体120を含んでもよい。第1筒体110は、反応器100の上部に位置し、第2筒体120は、反応器100の下部に位置する。第1筒体110、第2筒体120及び反応筒130は互いに連通してもよい。反応筒130と第2筒体120との間に環状空間が形成されてもよい。反応生成物の少なくとも一部は、反応筒130から環状空間に入り、次に環状空間から第1筒体110にはいることができる。
【0047】
少なくとも1つの材料排出口は、少なくとも1つの筒体(例えば、第1筒体110)上に配置されてもよく、反応生成物の少なくとも一部を排出するために使用される。少なくとも1つの材料排出口の数は、排出されていない反応生成物の体積が第1筒体110の容積以下であることを保証するために、反応生成物の体積に応じて確定されてもよい。
【0048】
本出願の実施例では、筒体(例えば、反応筒130、第1筒体110、第2筒体120)は、両端に開口した筒状構造であってもよい。反応筒130を例にとると、下底面は、反応筒130が重力方向における最下端を指し、上面は、反応筒130の重力方向とは反対方向における最上端を指す。
【0049】
幾つかの実施例では、反応筒130は、少なくとも部分的に第2筒体120内に位置してもよい。幾つかの実施例では、反応筒130は第2筒体120に固定接続されてもよい。例えば、反応筒130の筒壁の外面には第1接続部材が設けられてもよく、反応筒130は、第1接続部材を介して第2筒体120の筒壁の内面に固定接続されてもよい。固定接続は、例えば、溶接などを含んでもよい。幾つかの実施例では、反応筒130は第2筒体120に取り外し可能に接続されてもよい。例えば、反応筒130の筒壁の外面には第2接続部材が設けられてもよく、第2筒体120の筒壁の内面には第3接続部材が設けられてもよく、第2接続部材は第3接続部材に取り外し可能に接続されてもよい。例示的な取り外し可能な接続は、例えば、ねじ接続などを含んでもよい。一例として、第2接続部材と第3接続部材の両方には雌ネジが設けられてもよい。ボルトによって第2接続部材と第3接続部材を取り外し可能に接続することができる。
【0050】
幾つかの実施例では、反応筒130の上面には上筒蓋が設けられてもよく、反応筒130の上筒蓋は、反応筒130と一体的に成形されてもよい。反応筒130の下底面は、少なくとも部分的に開口してもよい。反応筒130は、反応筒130の下底面を介して第2筒体120と連通してもよい。反応筒130の筒壁の外面と第2筒体120の筒壁の内面とは環状空間(「第1環状空間」とも呼ばれる)を形成することができ、それによって、反応生成物は反応筒130の内部から環状空間に入る。上述したように、第1接続部材、又は第2接続部材と第3接続部材の組み合わせを使用して、反応筒130の筒壁の外面と第2筒体120の筒壁の内面を接続することができる。それに応じて、図3に示すように、環状空間は、上記の接続部材以外の環状流通通路であってもよい。幾つかの実施例では、環状空間の形状は、中空の柱体であってもよい。例えば、反応筒130の外径をa、第2筒体120の内径をb、反応筒130の下底面と第2筒体120の上面との間の距離をhとすると、環状空間のサイズは、で表すことができる。
【0051】
環状空間は、反応生成物(鉱化フォーム)をオーバーフローのプロセスで浮上させ、反応生成物(鉱化フォーム)を副生成物(主に液体)から分離することができるので、反応生成物の純度を向上させること、つまり、調製されたナノ粒子の純度を向上させることに有益である。さらに、反応生成物(鉱化フォーム)が環状空間内でオーバーフローするプロセス中、ナノ粒子前駆体又はナノ粒子が完全に成長するために十分な成長時間を留保することができ、それにより、ナノ粒子前駆体又はナノ粒子の反応の終了を完了し、ナノ粒子前駆体又はナノ粒子の欠陥を減らすので、反応生成物の収率を向上させることができる。幾つかの実施例では、ナノ粒子は、ナノ粒子前駆体を処理(例えば、焼成など)することによって得ることができる。例えば、酸化亜鉛ナノ粒子の前駆体は、水酸化亜鉛又は塩基性炭酸亜鉛などであってもよい。酸化亜鉛ナノ粒子は、水酸化亜鉛ナノ粒子前駆体又は塩基性炭酸亜鉛ナノ粒子前駆体を焼成して分解することによって得ることができる。しかしながら、環状空間のサイズは、反応生成物のオーバーフローの速度に影響を与え、さらに、反応生成物の純度、反応生成物の収率に影響を与える可能性がある。例えば、環状空間のサイズが比較的大きい場合、反応生成物が環状空間から第1筒体110にオーバーフローする速度が比較的遅く、さらに、ナノ粒子の生産効率が低下する可能性がある。また、例えば、環状空間のサイズが比較的小さい場合、環状空間にオーバーフローした反応生成物の気体含有量が比較的低く、さらに、ナノ粒子の凝集が引き起こされ、ナノ粒子の存在に不利であり、反応生成物の純度が低下する可能性がある。従って、環状空間のサイズは、予め設定されたニーズを満たす必要がある。様々な実験条件、様々な反応物、反応生成物に対する様々なニーズに基づいて、対応する環状空間のサイズを設計することができる。幾つかの実施例では、環状空間のサイズは、反応筒130のサイズ、第2筒体120のサイズ、反応筒130と第2筒体120との相対位置などに関連し得る。例えば、環状空間のサイズは、反応筒130の直径、反応筒130の高さ、反応筒130の壁厚、第2筒体120の直径、第2筒体120の高さ、第2筒体120の壁厚、反応筒130と第2筒体120との相対位置に関連し得る。反応筒130と第2筒体120との相対位置は、反応筒130の上面が第2筒体120の上面と面一であること、反応筒130の上面が第2筒体120の上面よりも低いこと、反応筒130の上面が第2筒体120の上面よりも高いことなどを含み得る。
【0052】
さらに、第2筒体120の下底面には下筒蓋が設けられてもよく、第2筒体120の上面は少なくとも部分的に開口してもよい。第2筒体120は、第2筒体120の上面を介して第1筒体110と連通することができ、それにより、反応生成物は第1環状空間から第1筒体110に入ることができる。幾つかの実施例では、反応生成物が第1環状空間から第1筒体110に入る過程中、ナノ粒子反応の終了を完了して、均一で安定した反応生成物(鉱化フォーム)を形成することができる。幾つかの実施例では、第1筒体110の下底面は少なくとも部分的に開口してもよい。それに対応して、第2筒体120の上面の開口及び第1筒体110の下面の開口を介して両者間の連通を実現することができる。幾つかの実施例では、開口部分に加えて、第1筒体110の下面には下筒蓋が設けられてもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の下筒蓋は、第2筒体120の外壁に密封的に接続されてもよい。密封接続は、固定接続、取り外し可能な接続などを含んでもよい。例示的な固定接続は、例えば、溶接、接着、リベット接続などを含んでもよい。例示的な取り外し可能な接続は、例えば、フランジ接続などを含んでもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120には、少なくとも1つのpH検出口121が設けられてもよい。図3に示すように、少なくとも1つのpH検出口121は、ナノ粒子の成長プロセスを監視するように反応プロセス中の中間生成物又は反応完了後の反応生成物のpH値を監視するために、pH計を設置するのに使用されてもよい。
【0053】
幾つかの実施例では、第1筒体110の上面には上筒蓋が設けられてもよい。第1筒体110の上筒蓋は、例えば溶接などのように、第1筒体110に固定接続されてもよい。第1筒体110の上筒蓋はまた、例えばボルト接続、バックル接続などのように、第1筒体110に取り外し可能に接続されてもよい。第1筒体110の上筒蓋はまた、第1筒体110と一体的に成形されてもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110には少なくとも1つの試料採取口112が設けられてもよい。図3に示すように、少なくとも1つの試料採取口112は、反応生成物をリアルタイムで検出するために使用することができる。
【0054】
幾つかの実施例では、反応筒130は、少なくとも部分的に第1筒体110内に位置してもよい。それに対応して、第1筒体110の上筒蓋には、少なくとも1つの材料供給口に一対一に対応する少なくとも1つの開口が設けられてもよい。少なくとも1つの開口の各々については、そのサイズ及び/又は位置が、それに対応する材料供給口のサイズ及び/又は位置とマッチングする。
【0055】
幾つかの実施例では、図1に示すように、反応筒130の上面は、第2筒体120の上面と面一であってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の上面は、第2筒体120の上面よりも低くてもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の上面は、第2筒体120の上面よりも高くてもよい。
【0056】
幾つかの実施例では、反応生成物の円滑な排出を保証し、反応生成物の収率を向上させるために、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は、予め設定された条件を満たす必要がある。反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離が小さすぎると、反応生成物のオーバーフローが塞がれ、反応生成物が円滑にオーバーフローして排出されない可能性がある。ただし、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離が大きすぎると、大量の反応生成物が第2筒体120内に累積し、反応生成物が環状空間にオーバーフローできず、反応生成物が浪費され、反応生成物の収率の向上に不利である。従って、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は適切である必要がある。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は40~80mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は42~79mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は44~78mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は46~77mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は48~76mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は50~75mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は51~73mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は52~71mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は53~70mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は54~69mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は55~68mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は56~66mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は58~64mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は60~62mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の下底面と第2筒体120の下筒蓋との間の距離は61mmであってもよい。
【0057】
幾つかの実施例では、反応筒130のサイズ(例えば、直径、高さ)は、ナノ粒子の反応条件を満たすために、予め設定された条件を満たす必要がある。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は50~100mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は52~98mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は54~96mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は56~94mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は58~92mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は60~90mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は62~88mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は64~86mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は66~84mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は68~82mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は70~80mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は72~78mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は73~77mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は74~76mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の直径は75mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは、第2筒体120よりも低くてもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは、第2筒体120よりも高くてもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは、第2筒体120に相当してもよい。一例として、反応筒130の高さは70~120mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは72~118mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは74~116mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは76~114mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは78~112mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは80~110mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは82~108mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは84~106mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは86~104mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは88~102mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは90~100mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは92~98mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは94~96mmであってもよい。幾つかの実施例では、反応筒130の高さは95mmであってもよい。
【0058】
幾つかの実施例では、第1筒体110及び/又は第2筒体120のサイズ(例えば、直径、高さ)は、反応生成物の円滑な排出を確保するために、予め設定された条件を満たす必要がある。幾つかの実施例では、第1筒体110の直径は100~150mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の直径は102~148mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の直径は104~146mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の直径は106~144mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の直径は108~142mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の直径は110~140mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の直径は112~138mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の直径は114~136mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の直径は116~134mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の直径は118~132mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の直径は120~130mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の直径は122~128mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の直径は124~127mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の直径は126mmであってもよい。
【0059】
幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は90~130mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は91~127mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は92~124mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は93~121mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は94~119mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は95~116mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は95.5~114mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は96~112mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は96.5~110mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は97~108mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は97.5~106mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は98~104mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は98.5~102mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は99.5~101mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の直径は100mmであってもよい。
【0060】
幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは、第2筒体120の高さに等しくてもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは、第2筒体120の高さより高くてもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは、第2筒体120の高さより低くてもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは80~120mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは82~118mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは84~116mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは86~114mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは88~112mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは90~110mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは92~108mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは94~106mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは96~104mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは97~102mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは98~100mmであってもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110の高さは99mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の高さは120~160mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の高さは122~158mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の高さは124~156mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の高さは126~154mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の高さは128~152mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の高さは130~150mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の高さは132~148mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の高さは134~146mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の高さは136~145mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の高さは138~144mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の高さは140~143mmであってもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の高さは142mmであってもよい。
【0061】
単なる一例として、第2筒体120の直径が第1筒体110の直径よりも小さく、且つ第2筒体120の上面が第1筒体110の下底面よりも高い場合、第2筒体120の筒壁の外面と第1筒体110の筒壁の内面は、反応生成物を貯蔵するか反応生成物の排出通路として機能するように、環状空間(「第2環状空間」とも呼ばれる)を形成することができる。第2環状空間のサイズは、第1筒体110のサイズ、第2筒体120のサイズ、及び第1筒体110と第2筒体120との相対位置などに関連してもよい。例えば、第2環状空間サイズは、第1筒体110の直径、第1筒体110の高さ、第1筒体110の壁厚、第2筒体120の直径、第2筒体120の高さ、第2筒体120の壁厚、及び第1筒体110と第2筒体120との相対位置に関連してもよい。ここで、第1筒体110と第2筒体120との相対位置は、第1筒体110と第2筒体120の密封接続点(例えば、溶接点)と第2筒体120の上面との間の距離などを含んでもよい。図2に示すように、第1筒体110と第2筒体120の密封接続点(例えば、溶接点)は、第1筒体110の下底面と第2筒体120の筒壁の外面との接続箇所であってもよい。他の条件(例えば、第1筒体110のサイズ、第2筒体の120サイズ)が同じである場合、第1筒体110と第2筒体120の密封接続点(例えば、溶接点)と第2筒体120の上面との間の距離が大きいほど、第2環状空間のサイズが大きくなる。
【0062】
幾つかの実施例では、第2筒体120の上面は、第1筒体110の下底面よりも30~60mm高くてもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の上面は、第1筒体110の下底面よりも31~58mm高くてもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の上面は、第1筒体110の下底面よりも32~56mm高くてもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の上面は、第1筒体110の下底面よりも34~54mm高くてもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の上面は、第1筒体110の下底面よりも35~52mm高くてもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の上面は、第1筒体110の下底面よりも36~50mm高くてもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の上面は、第1筒体110の下底面よりも37~48mm高くてもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の上面は、第1筒体110の下底面よりも38~46mm高くてもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の上面は、第1筒体110の下底面よりも39~44mm高くてもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の上面は、第1筒体110の下底面よりも39.5~42mm高くてもよい。幾つかの実施例では、第2筒体120の上面は、第1筒体110の下底面よりも40mm高くてもよい。
【0063】
幾つかの実施例では、少なくとも1つの材料排出口の各々には、材料排出管111が設けられてもよい。材料排出管111のサイズ及び第1筒体110のサイズは、反応生成物が第1筒体110(又は第2環状空間)から材料排出管111を通して円滑に排出されることを確保するために、予め設定された条件を満たす必要がある。幾つかの実施例では、材料排出口は、第1筒体110の下筒蓋上に配置されてもよい。幾つかの実施例では、図2に示すように、材料排出口は、反応生成物が第1筒体110(又は第2環状空間)から材料排出管111を通して排出されることを確保するために、第1筒体110の下筒蓋と第1筒体110の筒壁との接続箇所に配置されてもよい。幾つかの実施例では、材料排出管111は、材料排出管111からの反応生成物の排出を容易にするために、第1筒体110の軸方向又は第1筒体110の筒壁と予め設定された夾角を形成してもよい。例えば、材料排出管111と第1筒体110の軸方向又は筒壁との夾角は0~30°であってもよい。幾つかの実施例では、材料排出管111と第1筒体110の軸方向又は筒壁との夾角は1~28°であってもよい。幾つかの実施例では、材料排出管111と第1筒体110の軸方向又は筒壁との夾角は2~26°であってもよい。幾つかの実施例では、材料排出管111と第1筒体110の軸方向又は筒壁との夾角は3~24°であってもよい。幾つかの実施例では、材料排出管111と第1筒体110の軸方向又は筒壁との夾角は4~22°であってもよい。幾つかの実施例では、材料排出管111と第1筒体110の軸方向又は筒壁との夾角は5~20°であってもよい。幾つかの実施例では、材料排出管111と第1筒体110の軸方向又は筒壁との夾角は6~18°であってもよい。幾つかの実施例では、材料排出管111と第1筒体110の軸方向又は筒壁との夾角は7~16°であってもよい。幾つかの実施例では、材料排出管111と第1筒体110の軸方向又は筒壁との夾角は8~14°であってもよい。幾つかの実施例では、材料排出管111と第1筒体110の軸方向又は筒壁との夾角は9~12°であってもよい。幾つかの実施例では、材料排出管111と第1筒体110の軸方向又は筒壁との夾角は10~11°であってもよい。
【0064】
幾つかの実施例では、撹拌装置140は、第1動力部材、少なくとも1層の攪拌シート及び伝動装置143を含み得る。伝動装置143の一端は第1動力部材に接続されてもよく、他端は少なくとも1層の攪拌シートに接続されてもよい。幾つかの実施例では、第1動力部材は、少なくとも1層の攪拌シートに撹拌の動力を提供するために使用することができる。第1動力部材はモータなどを含んでもよい。幾つかの実施例では、伝動装置143は、第1動力部材の駆動に基づいて少なくとも1層の攪拌シートを運動させて、反応物を十分に混合し、気泡液膜を形成して、ナノ粒子の反応環境を提供するために使用することができる。伝動装置143は撹拌軸などを含んでもよい。幾つかの実施例では、撹拌装置140は、伝動装置143(例えば、撹拌軸)を固定し保護するための軸スリーブ146を含んでもよい。
【0065】
幾つかの実施例では、第1筒体110の上筒蓋には第1貫通孔が設けられてもよく、反応筒130の上筒蓋には第2貫通孔が設けられてもよい。第1貫通孔は、第2貫通孔とマッチングしてもよい。例えば、少なくとも1層の攪拌シートを反応筒130内に位置させるために伝動装置143が第1筒体110の上筒蓋及び反応筒130の上筒蓋を貫通できるように、第1貫通孔の位置は、第2貫通孔に対応してもよく、且つ/又は第1貫通孔のサイズは、第2貫通孔のサイズに相当してもよい。
【0066】
幾つかの実施例では、少なくとも1層の攪拌シートの層数は、ナノ粒子の生成に必要な反応条件及び/又は反応パラメータに基づいて確定することができる。例えば、ナノ粒子を生成する化学反応に長い時間が必要となる場合、少なくとも1層の攪拌シートの層数は、2層、3層、4層、5層などを含んでもよく、それにり、撹拌をより激しくし、ナノ粒子の反応をより十分にすることができ、同時に反応時間を短縮し、ナノ粒子の反応効率を向上させることができる。一例として、FeCl-6HO、FeCl-6HO及びアンモニア水を採用し反応させてナノFeを調製する場合、少なくとも1層の攪拌シートの層数は、3層、4層又は5層であってもよい。また、例えば、ナノ粒子を生成する反応に必要な時間が比較的短い場合、少なくとも1層の攪拌シートの層数は、1層であってもよい。一例として、赤リンを採用して超微細赤リン複合難燃剤を調製する場合、少なくとも1層の攪拌シートの層数は1層であってもよい。
【0067】
幾つかの実施例では、少なくとも1層の攪拌シートの異なる層にある攪拌シートは、同じであってもよく、異なってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の攪拌シートは、撹拌円盤、推進式攪拌シート、直線翼パドルタイプの攪拌シート又は円盤タービン攪拌シートなどを含んでもよい。一例として、少なくとも1層の攪拌シートの層数が2層である場合、上層の攪拌シートと下層の攪拌シートの形状、構造及び/又はサイズなどは、同じであってもよく、異なってもよい。例えば、上層攪拌シートは撹拌円盤であってもよく、下層攪拌シートは、推進式攪拌シート又は直線翼パドルタイプの攪拌シート又は円盤 タービン攪拌シートであってもよい。撹拌円盤、推進式攪拌シート、直線翼パドルタイプの攪拌シート又は円盤タービン攪拌シートの具体的な説明については、本出願の図4A図4B図4C及び図4D、並びにそれらに関連する説明を参照されたい。
【0068】
少なくとも1層の攪拌シートと反応筒130の上筒蓋とは第1空間を形成してもよい。この空間において、反応物と気体は混合して、一定の気液比の気液混合物(「気泡」とも呼ばれる)を形成する。気液比は、反応筒130内に入る気体と液体の体積比を指すことができる。幾つかの実施例では、第1空間における気液混合物の気液比は2%~98%であってもよい。幾つかの実施例では、第1空間における気液混合物の気液比は3%~94%であってもよい。幾つかの実施例では、第1空間における気液混合物の気液比は4%~90%であってもよい。幾つかの実施例では、第1空間における気液混合物の気液比は5%~86%であってもよい。幾つかの実施例では、第1空間における気液混合物の気液比は6%~82%であってもよい。幾つかの実施例では、第1空間における気液混合物の気液比は7%~78%であってもよい。幾つかの実施例では、第1空間における気液混合物の気液比は8%~74%であってもよい。幾つかの実施例では、第1空間における気液混合物の気液比は8.5%~70%であってもよい。幾つかの実施例では、第1空間における気液混合物の気液比は9%~66%であってもよい。幾つかの実施例では、第1空間における気液混合物の気液比は9.5%~63%であってもよい。幾つかの実施例では、第1空間における気液混合物の気液比は10%~60%であってもよい。同時に、少なくとも1層の攪拌シートと反応筒130の下底面とは第2空間を形成してもよい。この空間において、ナノ粒子は核を形成して成長することができる。幾つかの実施例では、第2空間の体積(又は、少なくとも1層の攪拌シート(例えば、最下層の攪拌シート)と反応筒130の下底面との間の距離)は、ナノ粒子の反応に影響を与えることができる。例えば、第2空間の体積が大きいほど(又は、少なくとも1層の攪拌シート(例えば、最下層の攪拌シート)と反応筒130の下底面との間の距離が比較的大きい)、ナノ粒子の反応がより十分にある。
【0069】
幾つかの実施例では、撹拌装置140は軸連結装置145を含んでもよい。軸連結装置145は、第1動力部材(図示せず)と伝動装置143を接続するために使用されてもよい。例示的な軸連結装置145は、軸連結器などを含んでもよい。幾つかの実施例では、軸連結装置145の奥深くにある伝動装置143(例えば撹拌軸)のサイズを調整することができ、それにより、少なくとも1層の攪拌シートを昇降させることができ、即ち、少なくとも1層の攪拌シートから反応筒130の上筒蓋及び/又は反応筒130の下底面までの距離(第1空間の体積又は第2空間の体積)を調整することができ、さらに、反応プロセスを制御することができる。
【0070】
幾つかの実施例では、攪拌シートの形状は、円形、方形又は他の不規則な形状などを含んでもよい。以下、円形の攪拌シートを例に挙げて説明する。少なくとも1層の攪拌シートは、少なくとも1層の撹拌円盤141を含んでもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141は、自吸式撹拌盤であってもよい。自吸式撹拌盤が高速で動作している場合、気体は中空の撹拌軸により反応器内に持ち込むことができる。気体は、連続的に液相に吸い込まれ、均一な気液混合物を形成する。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141は開口を含んでもよい。気液混合物は、開口に沿って第2空間に入ることができる。
【0071】
気液混合物が第1空間から少なくとも1層の撹拌円盤141を経て第2空間に入ると、第1空間内に瞬間的に負圧空間が形成されて、真空度に影響を与え、気泡の品質(例えば、気泡の数、気泡の大きさ、液膜の厚さ)に影響を与える。そのため、第1空間は、気体と反応物の均一の混合を保証し、気泡の品質を保証するために、予め設定された条件を満たす必要がある。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の上筒蓋までの距離(例えば、最上層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の上筒蓋までの距離)は、5~30mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の上筒蓋までの距離(例えば、最上層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の上筒蓋までの距離)は、7~28mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の上筒蓋までの距離(例えば、最上層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の上筒蓋までの距離)は、9~26mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の上筒蓋までの距離(例えば、最上層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の上筒蓋までの距離)は、10~24mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の上筒蓋までの距離(例えば、最上層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の上筒蓋までの距離)は、11~22mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の上筒蓋までの距離(例えば、最上層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の上筒蓋までの距離)は、12~20mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の上筒蓋までの距離(例えば、最上層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の上筒蓋までの距離)は、13~18mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の上筒蓋までの距離(例えば、最上層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の上筒蓋までの距離)は、14~16mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の上筒蓋までの距離(例えば、最上層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の上筒蓋までの距離)は15mmであってもよい。
【0072】
さらに、第2空間は、ナノ粒子の反応環境を保証するために、予め設定された条件を満たす必要がある。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の下底面までの距離(例えば、最下層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の下底面までの距離)は、70~90mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の下底面までの距離(例えば、最下層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の下底面までの距離)は、71~88mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の下底面までの距離(例えば、最下層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の下底面までの距離)は、72~86mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の下底面までの距離(例えば、最下層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の下底面までの距離)は、73~94mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の下底面までの距離(例えば、最下層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の下底面までの距離)は、74~82mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の下底面までの距離(例えば、最下層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の下底面までの距離)は、75~80mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の下底面までの距離(例えば、最下層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の下底面までの距離)は、76~79.5mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の下底面までの距離(例えば、最下層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の下底面までの距離)は、77~79mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141から反応筒130の下底面までの距離(例えば、最下層の撹拌円盤141の中心点から反応筒130の下底面までの距離)は、78.5mmであってもよい。
【0073】
幾つかの実施例では、気液混合物が攪拌シート(例えば、撹拌円盤141)と反応筒130の筒壁の内面との間の隙間に沿って反応筒130の下部(例えば、第2空間)に流れ込むことを防止するために、少なくとも1層の撹拌円盤141の外周から反応筒130の筒壁の内面までの距離は4~7mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141の外周から反応筒130の筒壁の内面までの距離は4.5~6.5mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141の外周から反応筒130の筒壁の内面までの距離は5~6mmであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1層の撹拌円盤141の外周から反応筒130の筒壁の内面までの距離は5.5mmであってもよい。
【0074】
図1図2及び図3は単なる例であり、多相界面反応器100の具体的な形状及び構造を限定するものではないことに留意されたい。当業者であれば、創造的労働をしない前提で、本出願に対して様々な変更、改良及び修正を行うことができ、これらの変更、改良及び修正はすべて本出願の範囲内にある。
【0075】
図4Aは、本出願の幾つかの実施例により示される例示的な撹拌円盤の模式図である。少なくとも1層の撹拌円盤141は、第1空間内の気液混合物を分散させるために使用することができ、それにより、気液混合物が均一に分散して大量の微小気泡を形成し、気泡液膜を形成して、ナノ粒子の反応環境を形成する。反応物は、気泡間の液膜上で反応して、反応生成物を生成することができる。液膜の厚さを制御することによって、反応生成物のサイズ及びその均一性を制御することができる。液膜の厚さは10nm~100nmであってもよい。幾つかの実施例では、液膜の厚さは20nm~90nmであってもよい。幾つかの実施例では、液膜の厚さは30nm~80nmであってもよい。幾つかの実施例では、液膜の厚さは40nm~70nmであってもよい。幾つかの実施例では、液膜の厚さは50nm~60nmであってもよい。幾つかの実施例では、液膜の厚さは54nm~56nmであってもよい。
【0076】
図4Aに示すように、少なくとも1層の撹拌円盤141上には、少なくとも1つのバッブルキャップ142及び少なくとも1つの開口144が含まれ得る。少なくとも1つの開口144は、少なくとも1つのバッブルキャップ142と一対一に対応してもよく、少なくとも1つの開口144のそれぞれは、それに対応するバッブルキャップ142の下方に位置する。幾つかの実施例では、少なくとも1つのバッブルキャップ142は、弧形のバッブルキャップであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1つのバッブルキャップ142の個数は、必要に応じて設定することができる。例えば、少なくとも1つのバッブルキャップ142の個数は、撹拌円盤141のサイズに応じて確定することができる。撹拌円盤141のサイズが一定である場合、少なくとも1つのバッブルキャップ142の個数が多いほど、気液混合物がより十分に分散し、ナノ粒子の調製が容易になり、反応がより十分に行われる。幾つかの実施例では、少なくとも1つのバッブルキャップ142の個数は、20個、15個、10個、9個、8個、7個、6個、5個などであってもよい。幾つかの実施例では、バッブルキャップ142は、中空の球体の一部を含んでもよい。例えば、バッブルキャップ142は、四分の一の中空の球体であってもよい。幾つかの実施例では、バッブルキャップ142は、中空の柱体の一部を含んでもよい。幾つかの実施例では、バッブルキャップ142はまた、中空の多面体の一部を含んでもよい。例えば、バッブルキャップ142は、中空の四面体の一部であってもよい。また、例えば、バッブルキャップ142は、中空の六面体の一部であってもよい。
【0077】
幾つかの実施例では、開口144のサイズは、予め設定された条件を満たす必要がある。上述したように、撹拌円盤141と反応筒130の下底面とは第2空間を形成することができ、気液混合物は、少なくとも1つのバッブルキャップ142を通ってから、少なくとも1つの開口144を通って、第2空間に到達することができる。バッブルキャップ142及び開口144は、気液混合物を分散させて液膜(ここで、気泡は分散相であり、液膜は連続相である)を形成して、ナノ粒子の反応環境を形成するために使用することができる。開口144のサイズが大きすぎると、気液混合物がバッブルキャップ142及び開口144を通って第2空間に分散する速度が速すぎて、分散が不十分になる可能性があり、ナノ粒子の核形成及び/又は成長に不利である。しかしながら、開口144のサイズが小さすぎると、気液混合物の分散速度が遅すぎて、反応速度が低下する可能性がある。そのため、開口144は適切なサイズにする必要がある。幾つかの実施例では、開口144の直径は3~8mmであってもよい。幾つかの実施例では、開口144の直径は3.5~7mmであってもよい。幾つかの実施例では、開口144の直径は4~6mmであってもよい。幾つかの実施例では、開口144の直径は4.5~5.5mmであってもよい。幾つかの実施例では、開口144の直径は5mmであってもよい。
【0078】
図4Bは、本出願の幾つかの実施例により示される例示的な推進式攪拌シートの模式図である。図4Bに示すように、推進式攪拌シートは、少なくとも1つの推進式攪拌翼147を含んでもよい。少なくとも1つの推進式攪拌翼147は、伝動装置143(例えば、撹拌軸)の周りに均一に分布することができる。少なくとも1つの推進式攪拌翼147の数は、2個、3個、4個又は5個などであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1つの推進式攪拌翼147は、第2筒体120の下筒蓋へ傾斜することができる。具体的には、少なくとも1つの推進式攪拌翼147と水平面との夾角は40°~50°であってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1つの推進式攪拌翼147と水平面との夾角は41°~49°であってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1つの推進式攪拌翼147と水平面との夾角は42°~48°であってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1つの推進式攪拌翼147と水平面との夾角は43°~47°であってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1つの推進式攪拌翼147と水平面との夾角は44°~46°であってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1つの推進式攪拌翼147と水平面との夾角は45°であってもよい。
【0079】
図4Cは、本出願の幾つかの実施例により示される例示的な直線翼パドルタイプの攪拌シートの正面図及び上面図である。図4Cに示すように、直線翼パドルタイプの攪拌シートは、少なくとも1つの直線翼パドルタイプの攪拌翼148を含む。少なくとも1つの直線翼パドルタイプの攪拌翼148は、伝動装置143(例えば、撹拌軸)の周りに均一に分布することができる。少なくとも1つの直線翼パドルタイプの攪拌翼148の数は、2個、3個、4個又は5個などであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1つの直線翼パドルタイプの攪拌翼148は、第2筒体120の下筒蓋に対して垂直であり得る。
【0080】
図4Dは、本出願の幾つかの実施例により示される例示的な円盤タービン攪拌シートの正面図及び上面図である。図4Dに示すように、円盤タービン攪拌シート149は、水平円盤1491及び少なくとも1つのタービン式攪拌翼1492を含む。少なくとも1つのタービン式攪拌翼1492は、水平円盤1491の外周に均一に分布することができる。幾つかの実施例では、少なくとも1つのタービン式攪拌翼1492は、水平円盤1491又は第2筒体120の下筒蓋に対して垂直であり得る。少なくとも1つのタービン式攪拌翼1492の数は、2個、3個、4個、5個又は6個などであってもよい。幾つかの実施例では、水平円盤1492上には、少なくとも1つの水平円盤開口1493が均一に分布することができる。
【0081】
図5は、本出願の幾つかの実施例により示される別の多相界面反応器の構造模式図である。
【0082】
幾つかの実施例では、反応器100は、反応筒130に反応物及び/又は気体を供給するための材料配合装置をさらに含み得る。図5に示すように、材料配合装置は、少なくとも1つの材料貯蔵タンク151、少なくとも1つの材料供給管150、及び少なくとも1つの第2動力部材152を含み得る。
【0083】
少なくとも1つの材料貯蔵タンク151は、反応物及び/又は気体を貯蔵するために使用することができる。幾つかの実施例では、少なくとも1つの材料貯蔵タンク151は、材料配合タンクを含んでもよい。材料配合タンクは、反応物の少なくとも一部を反応前処理し、前処理後の反応物を貯蔵するために使用されてもよい。例えば、超微細赤リン複合難燃剤を調製する場合、まず材料配合タンク内において、赤リンを水酸化ナトリウム水溶液に分散させて分散処理を行い、超微細赤リンイオンの懸濁液を取得し、超微細赤リンイオンの懸濁液を材料配合タンク内に貯蔵することができる。
【0084】
少なくとも1つの材料供給管150は、少なくとも1つの材料貯蔵タンク151における反応物を反応筒130に輸送する通路を提供するように、少なくとも1つの材料供給口と少なくとも1つの材料貯蔵タンク151を接続するために使用されてもよい。
【0085】
少なくとも1つの第2動力部材152は、反応物を少なくとも1つの材料貯蔵タンク151から反応筒130に輸送する動力を提供するために使用されてもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1つの第2動力部材152は、計量ポンプ、サーボポンプなどを含んでもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1つの第2動力部材152(例えば、計量ポンプ又はサーボポンプ)の吸入管路の損失を低減するために、少なくとも1つの第2動力部材152と少なくとも1つの材料貯蔵タンク151との間の距離は、少なくとも1つの第2動力部材152と反応筒130との間の距離よりも短い。幾つかの実施例では、少なくとも1つの第2動力部材152の材料供給口の高さは、少なくとも1つの材料貯蔵タンク151の材料排出口高さよりも低くてもよい。
【0086】
幾つかの実施例では、各材料供給管150には、各反応物の材料供給流量を制御するための流量計が含まれてもよい。例えば、流量計は、少なくとも1つの材料供給管150内の反応物の輸送に影響を及ぼすことなく、反応物の流量を正確に制御するための外部クリップ型超音波流量計を含んでもよい。幾つかの実施例では、各材料供給管150には、反応物の材料供給順序を制御するための電磁弁が含まれてもよい。幾つかの実施例では、各材料供給管150には、各材料供給管150内の圧力を監視するための圧力センサが含まれてもよい。
【0087】
幾つかの実施例では、各材料供給管150には、反応物を浄化するように反応物を濾過して不純物を除去するための少なくとも1つのフィルターが含まれてもよい。さらに、少なくとも1つのフィルターの数は2つであってもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1つのフィルターは、交換を容易にするために、濾布で濾過してもよい。幾つかの実施例では、少なくとも1つのフィルターは、少なくとも1つの材料貯蔵タンク151の上部に位置することができ、それにより、反応物は、まず少なくとも1つのフィルターを介して濾過され、次に少なくとも1つの材料貯蔵タンク151内に貯蔵される。
【0088】
幾つかの実施例では、少なくとも1つの材料貯蔵タンク151、少なくとも1つの材料供給管150及び/又は少なくとも1つの第2動力部材152の数は、反応物及び気体の種類に従って確定されてもよい。例えば、各材料貯蔵タンク151は、一種類の反応物又は気体を貯蔵してもよく、各材料貯蔵タンク151は、1つの材料供給管150を介して材料供給口に接続されてもよい。
【0089】
幾つかの実施例では、材料配合装置は第2制御部材を含んでもよい。第2制御部材は、少なくとも反応物と気体の配合比率及び/又は材料供給順序を制御するために使用されてもよい。例えば、第2制御部材は、反応物と気体の異なる配合比率を制御するために、異なる反応に応じて、異なる材料供給管150上の流量計を制御してもよい。また、例えば、第2制御部材は、異なる反応物と気体の材料供給順序を制御するために、異なる反応に応じて、異なる材料供給管150上の電磁弁を制御してもよい。また、例えば、第2制御部材は、反応物と気体の材料供給時間をさらに制御してもよい。ここで、材料供給時間は、材料供給開始時刻、材料供給終了時刻、材料供給時間などを含む。本出願の材料配合装置は、上記の材料配合及び材料供給プロセスを制御することによって、反応筒130内に入る気液混合物の均一性を保証し、生成するナノ粒子の均一性をさらに保証することができることが理解され得る。
【0090】
図6は、本出願の幾つかの実施例により示されるまた別の多相界面反応器の構造模式図である。
【0091】
幾つかの実施例では、反応器100は、反応器100の構成部品(例えば、第1筒体110、第2筒体120及び/又は反応筒130)を洗い流すための洗い流し装置をさらに含んでもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110には、洗い流し装置を接続するための少なくとも1つの第1洗浄口164が設けられてもよい。例えば、図6に示すように、少なくとも1つの第1洗浄口164は、第1筒体110の上筒蓋上に配置されてもよい。また、例えば、少なくとも1つの第1洗浄口164は、第1筒体110の筒壁上に配置されてもよい。幾つかの実施例では、第1洗浄口164の個数は、1個、2個、3個、4個、5個などであってもよい。幾つかの実施例では、第1洗浄口164と第1筒体110の軸方向又は筒壁との夾角は、任意の角度であってもよい。
【0092】
幾つかの実施例では、第2筒体120には、洗い流し装置を接続するための少なくとも1つの第2洗浄口163が設けられてもよい。例えば、図6に示すように、少なくとも1つの第2洗浄口163は、洗浄液を第2洗浄口163から上方に向かってスプレーして反応器100を洗浄するために、第2筒体120の下筒蓋上に配置されてもよい。また、例えば、少なくとも1つの第2洗浄口163は、第2筒体120の筒壁上に配置されてもよい。幾つかの実施例では、第2洗浄口163の個数は、1個、2個、3個、4個、5個などであってもよい。
【0093】
幾つかの実施例では、洗い流し装置は、液体供給モジュールと廃液収集モジュールを含んでもよい。液体供給モジュールは、反応器100的構成部品(例えば、第1筒体110、第2筒体120及び/又は反応筒130)、少なくとも1つのフィルター及び/又は少なくとも1つの材料貯蔵タンク151に洗浄液を提供するために使用され得る。洗浄液は、反応物及び/又は反応生成物に応じて確定することができる。例えば、洗浄液は、無機洗浄剤及び/又は有機洗浄剤等を含んでもよい。例示的な無機洗浄剤は、清浄水、希塩酸及び/又は希硫酸などを含んでもよい。例示的な有機洗浄剤は、塩素化炭化水素洗浄剤などを含んでもよい。幾つかの実施例では、液体供給モジュールは、貯蔵タンク161、液体供給管路160及び第3動力部材162を含んでもよい。貯蔵タンク161は、洗浄液を貯蔵するために使用され得る。液体供給管路160は、洗浄液を貯蔵タンク161から反応器100の構成部品(例えば、第1筒体110、第2筒体120及び/又は反応筒130)、少なくとも1つのフィルター及び/又は少なくとも1つの材料貯蔵タンク151に輸送する通路を提供するように、貯蔵タンク161を少なくとも1つの第1洗浄口164及び/又は少なくとも1つの第2洗浄口163、少なくとも1つのフィルターの洗浄口、少なくとも1つの材料貯蔵タンク151の洗浄口と接続するために使用され得る。幾つかの実施例では、少なくとも1つの第1洗浄口164、少なくとも1つの第2洗浄口163、少なくとも1つのフィルターの洗浄口及び/又は少なくとも1つの材料貯蔵タンク151の洗浄口は、扇形の洗浄口であってもよく、洗浄面積を増やすことができる。第3動力部材162は、洗浄液を貯蔵タンク161から少なくとも1つの第1洗浄口164及び/又は少なくとも1つの第2洗浄口163、少なくとも1つのフィルターの洗浄口、少なくとも1つの材料貯蔵タンク151の洗浄口に輸送する動力を提供するために使用され得る。例示的には、第3動力部材162はモータなどを含んでもよい。
【0094】
幾つかの実施例では、液体供給モジュールは、洗浄液の供給流量及び/又は供給時間を少なくとも制御するための第3制御部材をさらに含んでもよい。例えば、液体供給管路160には、第1電磁弁又は第1流量計165など、流量を制御する部材が設けられてもよい。第3制御部材は、第1電磁弁又は第1流量計165を制御することによって、洗浄液の供給流量及び/又は供給時間を制御することができる。幾つかの実施例では、第3制御部材はまた、少なくとも1つの第1洗浄口164及び少なくとも1つの第2洗浄口163を介して反応器100の構成部品(例えば、第1筒体110、第2筒体120及び/又は反応筒130)を同時に洗浄するように、第3動力部材162を制御するために使用され得る。幾つかの実施例では、第3制御部材はまた、第3動力部材162を制御して、少なくとも1つの第1洗浄口164及び少なくとも1つの第2洗浄口163を介して反応器100の構成部品(例えば、第1筒体110、第2筒体120及び/又は反応筒130)を異なる期間で洗浄するように制御するために使用され得る。例えば、第3制御部材は、まず、少なくとも1つの第1洗浄口164を介して第1筒体110及び/又は第3筒体130を洗浄するように制御し、次に、少なくとも1つの第2洗浄口163を介して第2筒体120及び/又は反応筒130を洗浄するように制御することができる。また、例えば、反応器100の構成部品の清浄度に応じて、第3制御部材は、少なくとも1つの第1洗浄口164及び/又は少なくとも1つの第2洗浄口163を介して反応器100の構成部品を清浄する清洗時間を制御することができ、あるいは、第3制御部材は、少なくとも1つの第1洗浄口164及び/又は少なくとも1つの第2洗浄口163を通る洗浄液の供給時間を制御することができる。ここで、供給時間は、供給開始時刻、供給終了時刻、供給時間などを含む。幾つかの実施例では、第3制御部材はまた、少なくとも1つのフィルター及び/又は少なくとも1つの材料貯蔵タンク151を洗浄するように、第3動力部材162を制御するために使用され得る。例えば、第3制御部材は、少なくとも1つのフィルター及び/又は少なくとも1つの材料貯蔵タンク151の洗浄時間及び洗浄液の供給流量などを制御してもよい。
【0095】
幾つかの実施例では、廃液収集モジュールは、廃液を収集するために使用され得る。ここで、廃液は、洗浄液で反応器100の構成部品(例えば、第1筒体110、第2筒体120及び/又は反応筒130)、少なくとも1つのフィルター及び/又は少なくとも1つの材料貯蔵タンク151を洗浄した後の液体を含んでもよい。幾つかの実施例では、廃液収集モジュールは、少なくとも1つの廃液管路171及び少なくとも1つの廃液収集タンク172を含んでもよい。少なくとも1つの廃液管路171は、少なくとも1つの廃液収集タンク172と少なくとも1つの廃液収集口170を接続するために使用される。幾つかの実施例では、少なくとも1つの廃液収集口170は、第2筒体120の下筒蓋、少なくとも1つのフィルターの底部及び/又は少なくとも1つの材料貯蔵タンク151の底部に配置されてもよい。幾つかの実施例では、第1筒体110にも、少なくとも1つの廃液収集口が設けられてもよい。一例として、材料排出管111は、廃液収集口として機能されてもよい。幾つかの実施例では、廃液収集口170の個数は、1個、2個、3個、4個、5個などであってもよい。
【0096】
幾つかの実施例では、洗い流し装置は、廃液処理モジュールをさらに含んでもよい。廃液処理モジュールは、廃液を処理するために使用され得る。幾つかの実施例では、廃液処理モジュールは、少なくとも1つの廃液処理管路、少なくとも1つの廃液処理部材、及び少なくとも1つの第4動力部材を含んでもよい。廃液処理管路は、少なくとも1つの廃液処理部件と少なくとも1つの廃液出口を接続するために使用され得る。幾つかの実施例では、少なくとも1つの廃液管路171は少なくとも1つの廃液処理管路として機能されてもよく、少なくとも1つの廃液収集口170は少なくとも1つの廃液出口として機能されてもよい。それに対応して、少なくとも1つの廃液管路171は、少なくとも1つの廃液処理部件と少なくとも1つの廃液収集口170を接続してもよい。少なくとも1つの第4動力部材は、廃液を少なくとも1つの廃液出口から少なくとも1つの廃液処理部件に輸送する動力を提供するために使用され得る。第4動力部材はモータなどを含んでもよい。幾つかの実施例では、廃液処理モジュールは第4制御部材をさらに含んでもよい。第4制御部材は、少なくとも廃液の処理流量を制御するために使用され得る。例えば、少なくとも1つの廃液処理管路には、第2電磁弁や第2流量計など、流量を制御する少なくとも1つの部材が設けられてもよい。第4制御部材は、第2電磁弁又は第2流量計を制御することによって、廃液の処理流量を制御することができる。
【0097】
実施例1
蒸留水を採用して反応物を調製した。反応物は、濃度が1mol/Lの硫酸亜鉛溶液、濃度が2mol/Lの水酸化ナトリウム溶液、濃度が0.01mol/Lのオレイン酸ナトリウム溶液及び濃度が0.005mol/Lのクエン酸ナトリウム溶液の混合溶液を含んだ。多相界面反応器を起動して、反応物をすべて300mL/minの流量で多相界面反応器内に流入させ、少なくとも1層の撹拌円盤を4000r/minの速度で撹拌させ、反応物の反応を開始した。少なくとも1層の撹拌円盤は、自吸式撹拌盤であってもよい。反応プロセスでは、pH検出口により反応pHを検出し、pHを10に維持した。反応終了後、水酸化亜鉛フォームスラリーが生成された。水酸化亜鉛フォームスラリーを2時間静置した後、蒸留水で洗浄して、水酸化亜鉛濾過ケーキを得た。水酸化亜鉛濾過ケーキをエアブラスト乾燥ボックスに入れ、60℃で24時間乾燥して、水酸化亜鉛粉末を得た。水酸化亜鉛粉末をマッフル炉に入れ、マッフル炉の昇温速度を2℃/minとし、400℃まで昇温して3時間保持し、酸化亜鉛ナノ粒子を得た。
【0098】
実施例1に従って調製された酸化亜鉛ナノ粒子の純度は98%であった。図7は、実施例1に従って調製された酸化亜鉛ナノ粒子の走査型電子顕微鏡画像である。図7から、酸化亜鉛ナノ粒子がフレーク状であり、酸化亜鉛ナノ粒子の粒径分布が均一で、単分散性が良好であることがわかる。酸化亜鉛ナノ粒子の厚さは40~50nmであると測定された。
【0099】
実施例2
蒸留水を採用して反応物を調製した。反応物は、濃度が0.8mol/Lの硫酸亜鉛溶液、濃度が1mol/Lの炭酸ナトリウム溶液、濃度が0.008mol/Lのオレイン酸ナトリウム溶液及び濃度が0.004mol/Lのクエン酸ナトリウム溶液の混合溶液を含んだ。多相界面反応器を起動して、反応物をすべて300mL/minの流量で多相界面反応器内に流入させ、少なくとも1層の撹拌円盤を4000r/minの速度で撹拌させ、反応物の反応を開始した。少なくとも1層の撹拌円盤は、自吸式撹拌盤であってもよい。反応プロセスでは、pH検出口により反応pHを検出し、pHを9に維持した。反応終了後、ZnCO・3ZnOH)フォームスラリーが生成された。ZnCO・3Zn(OH)フォームスラリーを2時間静置した後、蒸留水で洗浄して、ZnCO・3Zn(OH)濾過ケーキを得た。ZnCO・3Zn(OH)濾過ケーキをエアブラスト乾燥ボックスに入れ、60℃で24時間乾燥して、ZnCO・3Zn(OH)粉末を得た。ZnCO・3Zn(OH)粉末をマッフル炉に入れ、マッフル炉の昇温速度を2℃/minとし、600℃まで昇温して3時間保持し、酸化亜鉛ナノ粒子を得た。
【0100】
実施例2に従って調製された酸化亜鉛ナノ粒子の純度は98%であった。図8は、実施例2に従って調製された酸化亜鉛ナノ粒子の走査型電子顕微鏡画像である。図8から、酸化亜鉛ナノ粒子がほぼ球状であり、酸化亜鉛ナノ粒子の粒径分布が均一で、単分散性が良好であることがわかる。酸化亜鉛ナノ粒子の粒径は50~70nmであると測定された。
【0101】
実施例3
蒸留水を採用して反応物を調製した。反応物は、濃度が0.4mol/Lの硫酸銅溶液、濃度が0.6mol/Lの炭酸ナトリウム溶液、濃度が0.004mol/Lのオレイン酸ナトリウム溶液及び濃度が0.002mol/Lのクエン酸ナトリウム溶液の混合溶液を含んだ。多相界面反応器を起動して、反応物をすべて300mL/minの流量で多相界面反応器内に流入させ、少なくとも1層の撹拌円盤を4000r/minの速度で撹拌させ、反応物の反応を開始した。少なくとも1層の撹拌円盤は、自吸式撹拌盤であってもよい。反応プロセスでは、pH検出口により反応pHを検出し、pHを9に維持した。反応終了後、Cu(OH)COフォームスラリーが生成された。Cu(OH)COフォームスラリーを2時間静置した後、蒸留水で洗浄して、Cu(OH)CO濾過ケーキを得た。Cu(OH)CO濾過ケーキをエアブラスト乾燥ボックスに入れ、60℃で24時間乾燥して、Cu(OH)CO粉末を得た。Cu(OH)CO粉末をマッフル炉に入れ、マッフル炉の昇温速度を2℃/minとし、600℃まで昇温して3時間保持し、酸化銅ナノ粒子を得た。
【0102】
実施例3に従って調製された酸化銅ナノ粒子の純度は98%であった。図9は、実施例3に従って調製された酸化銅ナノ粒子の走査型電子顕微鏡画像である。図9から、酸化銅ナノ粒子がほぼ球状であり、酸化銅ナノ粒子の粒径分布が均一で、単分散性が良好であることがわかる。酸化銅ナノ粒子の粒径は300nmと測定された。
【0103】
実施例4
蒸留水を採用して反応物を調製した。反応物は、濃度が1mol/Lの硫酸第一鉄溶液、濃度が1g/Lのアスコルビン酸溶液、濃度が0.67mol/Lのリン酸溶液、濃度が2mol/Lの水酸化ナトリウム溶液、濃度が0.018mol/Lのオレイン酸ナトリウム溶液及び濃度が0.009mol/Lのクエン酸ナトリウム溶液の混合溶液を含む。多相界面反応器を起動して、反応物をすべて300mL/minの流量で多相界面反応器に流入させ、高純度窒素ガス(純度が99.99%を超えた)を0.2mL/minの流量で多相界面反応器内に流入させ、少なくとも1層の撹拌円盤を4000r/minの速度で撹拌させ、反応物の反応を開始した。反応プロセスでは、pH検出口により反応pHを検出し、pHを10に維持した。反応終了後、Fe(PO・8HOフォームスラリーが生成された。Fe(PO・8HOフォームスラリーを0.5時間静置した後、蒸留水で洗浄して、Fe(PO・8HO濾過ケーキを得た。Fe(PO・8HO濾過ケーキを真空乾燥ボックスに入れ、60℃で12時間乾燥して、リン酸第一鉄ナノ粒子を得た。
【0104】
実施例4に従って調製されたリン酸第一鉄ナノ粒子の純度は98%であった。図10は、実施例4に従って調製されたリン酸第一鉄ナノ粒子の走査型電子顕微鏡画像である。図10から、リン酸第一鉄ナノ粒子がフレーク状であり、リン酸第一鉄ナノ粒子の粒径分布が均一で、単分散性が良好であることがわかる。リン酸第一鉄ナノ粒子の厚さは100nmであると測定された。
【0105】
本出願における反応器100の構成部品(例えば、第1筒体110、第2筒体120、反応筒130、撹拌装置140)のサイズ及び各構成部品間の位置関係の数値は、単なる例であり、本出願を限定するものではないことに留意されたい。当業者は、上記の数値に対して様々な改良を行うことができ、例えば、上記の数値を等しい又はほぼ等しい割合で縮小又は拡大することができ、そのような改良は依然として本発明の例示的な実施例の精神及び範囲に属する。
【0106】
本出願の実施例の考えられる有益な効果は、以下を含むが、これらに限定されない。(1)本出願の撹拌装置における軸連結装置の奥深くにある伝動装置のサイズを調製することができるので、少なくとも1層の攪拌シートを昇降させることができ、少なくとも1層の攪拌シートから反応筒の上筒蓋及び/又は反応筒の下底面までの距離を調製することができ、さらに、ナノ反応プロセスを制御して、ナノ粒子の純度を向上させることができる。(2)本出願の材料配合装置は、材料配合及び材料供給のプロセスを制御することによって、反応筒内に入る気液混合物の均一性を保証して、生成されたナノ粒子の均一性をさらに保証することができる。(3)本出願の洗い流し装置は、反応器を清浄することができ、異なる反応に基づいて異なるスキームを策定することができる。異なる実施例は、異なる有益な効果を生じる可能性があり、異なる実施例では、可能な有益な効果は、上記の任意の1つ又は複数の組み合わせ、あるいは任意の他の可能な有益な効果であり得ることに留意されたい。
【0107】
基本的な概念は上記で説明されている。明らかに、当業者にとっては、上記の詳細な開示は一例に過ぎず、本出願の制限を構成するものではない。ここに明記されていないが、当業者は、本出願に対して様々な変更、改善及び修正を行う可能性がある。このような変更、改善及び修正は、本出願で提案されているため、このような変更、改善及び修正は、本出願の例示的な実施例の精神及び範囲内に依然として属する。
【0108】
同時に、本出願では、本出願の実施例を説明するために特定の用語を使用する。例えば、「1つの実施例」、「一実施例」、及び/又は「幾つかの実施例」とは、本出願の少なくとも1つの実施例に関連するある特徴、構造又は特点を意味する。従って、本明細書において異なる位置で2回以上言及されている「一実施例」又は「1つの実施例」又は「1つの代替実施例」は、必ずしも同じ実施例を指すわけではないことを強調し、留意すべきである。また、本出願の1つ又は複数の実施例におけるある特徴、構造式又は特点は、適切に組み合わされ得る。
【0109】
なお、本出願に開示される記述を簡略化して、1つ又は複数の発明実施例の理解を支援するために、本出願の実施例に対する上記の説明では、複数の特徴を1つの実施例、図面又はその説明に組み込む場合がある。ただし、このような開示方法は、本出願の対象が請求項に記載されているものよりも多い特徴を必要とすることを意味するものではない。実際、実施例の特徴は、上記に開示された単一の実施例のすべての特徴よりも少ない。
【0110】
幾つかの実施例では、成分、属性の数を説明する数字が使用される。実施例の説明に使用されるこのような数字は、幾つかの例では、「約」、「近似」又は「ほとんど」によって修飾されていることを理解しておくべきである。別段の記載がない限り、「約」、「近似」又は「ほとんど」は、前記数字に対して±20%の変化が許容されることを意味する。それに応じて、幾つかの実施例では、明細書及び特許請求の範囲で使用される数値パラメータはすべて近似値であり、該近似値は、個々の実施例で要求される特点に応じて変更されてもよい。幾つかの実施例では、数値パラメータは、規定された有効の数字桁を考慮し、一般的な桁保留方法を採用すべきである。本出願の幾つかの実施例では、その範囲幅を確認するための数値域及びパラメータは近似値であり、具体的な実施例では、このような数値の設定は、実現可能な範囲内で可能な限り正確である。
【0111】
文章、書籍、仕様書、出版物、文書など、本出願で引用されている特許、特許出願、特許出願の開示、及びその他の資料は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本出願の内容と一致しない、または矛盾する出願履歴文書は除外され、本出願における特許請求の範囲の最も広い範囲を制限する文書(現在又は今後本出願に追加される)も除外される。なお、本出願の添付資料における説明、定義、及び/又は用語の使用と、本出願の内容との間に一致しない、又は矛盾することがある場合、本出願の説明、定義、及び/又は用語の使用を基準とする。
【0112】
最後に、本開示に記載された実施例は、本出願の実施例の原則を説明するためにのみ使用されることを理解すべきである。他の変形も本出願の範囲に属する可能性がある。従って、制限ではなく一例として、本出願の実施例の代替配置は、本出願の教示と一致するとみなすことができる。それに応じて、本出願の実施例は、本出願において明確的に紹介及び説明されているものに限定されない。
【符号の説明】
【0113】
100 反応器、110 第1筒体、111 材料排出管、112 試料採取口、120 第2筒体、121 pH検出口、130 反応筒、140 撹拌装置、141 撹拌円盤、142 バッブルキャップ、143 伝動装置、144 開口、145 軸連結装置、146 軸スリーブ、147 少なくとも1つの推進式攪拌翼、148 少なくとも1つの直線翼パドルタイプの攪拌翼、149 円盤 タービン攪拌シート、1491 水平円盤、1492 少なくとも1つのタービン式攪拌翼、1493 水平円盤開口、150 材料供給管、151 材料貯蔵タンク、152 第2動力部材、160 液体供給管路、161 貯蔵タンク、162 第3動力部材、163 第2洗浄口、164 第1洗浄口、165 第1流量計、170 廃液収集口、171 廃液管路、172 廃液収集タンク
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2022-11-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応筒と、
前記反応筒内で開かれている少なくとも1つの材料供給口と、
少なくとも部分的に前記反応筒内に位置する撹拌装置と、
第1筒体及び第2筒体を含む少なくとも1つの筒体であって、前記反応筒、前記第1筒体及び前記第2筒体が互いに連通し、前記反応筒と前記第2筒体との間に環状空間が形成され、反応生成物の少なくとも一部を前記反応筒から前記環状空間に進入させ、次に前記環状空間から前記第1筒体に進入させるために使用される少なくとも1つの筒体と、
前記第1筒体に配置された少なくとも1つの材料排出口と、
を含む多相界面反応器。
【請求項2】
前記反応筒は、前記反応筒の下底面を介して前記第2筒体と連通し、
前記第2筒体の筒壁の内面と前記反応筒の筒壁の外面とは前記環状空間を形成し、
前記第2筒体は、前記第2筒体の上面を介して前記第1筒体と連通し、
オプションとして、
前記反応筒の下底面と前記第2筒体の下筒蓋との間の距離は40~80mmであることと、
前記反応筒の下底面と前記第2筒体の下筒蓋との間の距離は50~75mmであることと、
前記反応筒の下底面と前記第2筒体の下筒蓋との間の距離は54~69mmであることと、の少なくとも1つが適用されることを特徴とする請求項1に記載の反応器。
【請求項3】
前記反応筒の高さは70~120mmであることと、
前記反応筒の高さは90~100mmであることと、の少なくとも1つが適用されることを特徴とする請求項1又は請求項に記載の反応器。
【請求項4】
前記第1筒体の直径は100~150mmであり、前記第1筒体の高さは80~120mmであることと、
前記第1筒体の直径は110~140mmであり、前記第1筒体の高さは90~110mmであることと、
前記第1筒体の直径は126mmであり、前記第1筒体の高さは99mmであることと、の少なくとも1つが適用されることを特徴とする請求項1~請求項のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項5】
前記撹拌装置は、
第1動力部材と、
少なくとも1層の攪拌シートと、
前記第1動力部材の駆動に基づいて、前記少なくとも1層の攪拌シートを運動させるための伝動装置と、を含み、
オプションとして、前記撹拌装置は、前記第1動力部材と前記伝動装置を接続するための軸連結装置をさらに含むことを特徴とする請求項1~請求項のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項6】
前記少なくとも1層の攪拌シートは、少なくとも1層の撹拌円盤を含み、
オプションとして、
前記少なくとも1層の撹拌円盤の外周から前記反応筒の筒壁の内面までの距離は4~7mmであり、前記少なくとも1層の撹拌円盤から前記反応筒の下底面までの距離は70~90mmであることと、
前記少なくとも1層の撹拌円盤の外周から前記反応筒の筒壁の内面までの距離は5~6mmであり、前記少なくとも1層の撹拌円盤から前記反応筒の下底面までの距離は75~80mmであることと、
前記少なくとも1層の撹拌円盤の外周から前記反応筒の筒壁の内面までの距離は5.5mmであり、前記少なくとも1層の撹拌円盤から前記反応筒の下底面までの距離は78.5mmであることと、の少なくとも1つが適用されることを特徴とする請求項に記載の反応器。
【請求項7】
前記少なくとも1層の撹拌円盤上は、
少なくとも1つのバッブルキャップと、
少なくとも1つの開口と、を含み、
前記少なくとも1つの開口は、前記少なくとも1つのバッブルキャップと一対一に対応し、前記少なくとも1つの開口のそれぞれは、対応するバッブルキャップの下方に位置し、
オプションとして、
前記少なくとも1つのバッブルキャップの個数は10個であることと、
前記少なくとも1つのバッブルキャップは、四分の一の中空の球体であることと、の少なくとも1つが適用されることを特徴とする請求項に記載の反応器。
【請求項8】
材料配合装置をさらに含み、
前記材料配合装置は、
少なくとも1つの材料貯蔵タンクと、
前記少なくとも1つの材料供給口と前記少なくとも1つの材料貯蔵タンクを接続するための少なくとも1つの材料供給管と、
反応物を前記少なくとも1つの材料貯蔵タンクから前記反応筒に輸送する動力を提供するための少なくとも1つの第2動力部材と、
を含むことを特徴とする請求項1~請求項のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項9】
前記材料配合装置は、
前記反応物の配合比率及び/又は材料供給順序を少なくとも制御するための第2制御部材をさらに含む、ことを特徴とする請求項に記載の反応器。
【請求項10】
前記少なくとも1つの材料貯蔵タンクは、前記反応物の少なくとも一部を反応前処理し、且つ前処理された反応物を貯蔵するための材料配合タンクを含むことと、
前記少なくとも1つの第2動力部材は計量ポンプを含むことと、
前記少なくとも1つの第2動力部材と前記少なくとも1つの材料貯蔵タンクとの間の距離は、前記少なくとも1つの第2動力部材と前記反応筒との間の距離よりも小さいことと、の少なくとも1つが適用されることを特徴とする請求項又は請求項に記載の反応器。
【請求項11】
洗い流し装置をさらに含み、
前記第1筒体には、前記洗い流し装置を接続するための少なくとも1つの第1洗浄口が設けられ、且つ/又は
前記第2筒体には、前記洗い流し装置を接続するための少なくとも1つの第2洗浄口が設けられる、ことを特徴とする請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の反応器。
【請求項12】
前記洗い流し装置は、
洗浄液を提供するための液体供給モジュールと、
廃液を収集するための廃液収集モジュールと、
を含むことを特徴とする請求項11に記載の反応器。
【請求項13】
前記液体供給モジュールは、
前記洗浄液を貯蔵するための貯蔵タンクと、
前記貯蔵タンクと前記少なくとも1つの第1洗浄口及び/又は前記少なくとも1つの第2洗浄口とを接続するための液体供給管路と、
前記洗浄液を前記貯蔵タンクから前記少なくとも1つの第1洗浄口及び/又は前記少なくとも1つの第2洗浄口に輸送する動力を提供するための第3動力部材と、
を含むことを特徴とする請求項12に記載の反応器。
【請求項14】
前記液体供給モジュールは、前記洗浄液の供給流量を少なくとも制御するための第3制御部材をさらに含む、ことを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の反応器。
【請求項15】
前記廃液収集モジュールは、
少なくとも1つの廃液収集タンクと、
前記少なくとも1つの廃液収集タンクと前記第2筒体に配置された少なくとも1つの廃液収集口とを接続するための少なくとも1つの廃液管路と、
を含む、ことを特徴とする請求項12~請求項14のいずれか一項に記載の反応器。
【国際調査報告】